約 3,572,102 件
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/872.html
※痴漢まったく関係ないからエロを期待した奴スマン 律「あ~、くそっ前髪邪魔だな…ヘアピンどこで無くしたんだろ」 律「ヘアピンないから家で居ようって思ってたら母さんったら買い物頼んでくるし、そんなのは聡にやらせればいいのに」 律「あ、新刊出てる、そういえば今日発売日だっけ……えっと所持金はっと…」 律「げっ、20円しかない、しかも買い物で渡されたお金はちょうどの金額だし~」 律「この本ってここら辺じゃこの店にしかないんだよな……」 「あ~!あったあった」 律「や、ヤバいこのままじゃ売り切れる」 律「だ、誰も見てないよな」 律「…………よし!」ダッ 律「……っ……はぁ…はぁ…はぁ…はぁ」 律「お、お金は今度渡せばいいよな……万引きしたわけじゃなく先に商品もらっただけでお金は後で渡すからいいよな」 律「ただいま~買い物の袋台所に置いとくから」 律「さて…読みますか」 律「ぷっ、やっぱりおもしれーな……ぷぷ」 --教室-- ヒソヒソ ヒソヒソ 「ねぇ知ってる?」 「何々?」 「同じクラスの平沢さんなんだけどぉ」 唯「おはよ~」ガラガラ 「……噂をすればってね」 「ねぇ平沢さん」 唯「ん?」 「平沢さんって万引き犯なんでしょ?」 「うそ~!マジなの?」 「平沢さんって犯罪者なんだぁ…同じクラスに犯罪者がいるって恐いよね」 唯「え?え!?」 「私の友達が昨日本屋さんで平沢さんが漫画盗んでるの見たんだよね、ほら写メ」 「本当だ~これ平沢さんだよね?」 「うんうん、これは平沢さんだよ」 「じゃあマジなんだ~犯罪者とか死ねばいいのに」 「ほんとほんと」 唯「ち、違うよ!!ほら!この写メ後ろ姿しか写ってないよ!?」 「じゃあ○時の時にどこで何してたの?」 唯「そ、それは…」 「言えないの?」 唯「1人で外をぶらぶら」 「あやしい~やっぱり平沢さんなんじゃないの?」 唯「ちがっ」 「喋らないでくれる?万引き犯さん」 「死ねよ犯罪者」 「今後平沢さんの事無視するからそのつもりで~」 唯「ちがっ…ヒック…ヒック…違うのにぃ~違うのにぃ~ヒックヒック」 「やだ~犯罪者のくせに泣いてるわ」 「きも~い」 律「おはよう」ガラガラ 「田井中さんちょっといい?」 律「何?」 「いいからいいから、ちょっと来て」 律「唯が万引き犯!?」 唯「……っ」ビクッ 「そうなのよ、ほら」 律「(げ、これって私じゃあ……ん?唯?)」 「ね、平沢さんでしょ?」 「そうだ!平沢さんは否定してるみたいだけど平沢さんと仲のいい田井中さんならこの写メが平沢さんかどうかわかるんじゃない?」 律「えっ!?」 「ほらほら田井中さん、どうなの?」 律「えっと……(どうしよう、ここで唯って言えば犯人探しが始まっていずれは私に………)」 唯「(りっちゃんは私の味方だよね?)」 律「(ゴメン、唯)これは唯だな、私にはわかるよ…うん、間違いなくこれは唯だな」 「聞いた~!?」 「うん聞いた聞いた、やっぱり平沢さんなんだ」 「ほら!何とか言えば犯罪者!」 「犯罪者!犯罪者!」 「犯罪者!犯罪者!」 唯「ちがう、ちがう……私本当にやってない……りっちゃん信じてよ!!それ私じゃないよ!?ねぇ!!」 「田井中さんを巻き込むのはやめなよ」 「犯罪者のくせに何田井中を巻き込もうとしてるの?」 「田井中さん可哀想」 「田井中いこうよ」 律「あ、ああ…」 唯「ヒック…ヒック…ヒック」 律「なぁ、唯ちょっといいか?」 唯「……ヒック…ヒック…何?」 律「ちょっとここじゃ何だから外でな」 唯「うん」 律「ゴメン!!」 唯「え!?何なの?りっちゃん」 律「実は………」 律「……ってわけなんだ、スマン!!」 唯「……何…それ」 律「ゴメン!どうしても読みたかったから」 唯「じゃ、じゃあ私はりっちゃんのせいでみんなから犯罪者呼ばわりされたの!?りっちゃんのせいでみんなからイジメられたの!?」 律「だからゴメンって」 唯「謝っても遅いよ!?それよりも早くクラスのみんなの誤解を」 律「……それなんだけどさ」 唯「………今なんて?」 律「だからこのまま唯が犯人って事にしてくれないかな?みんな唯が犯人って思ってるんだし、唯ならそういの馴れてるだろ?」 唯「何それ?馴れてるってなに?」 律「だからその…」 唯「ふざけないでよ!?もういい!!りっちゃんとはもう絶交する!!けいおん部もやめるから!!」 律「ゆ、唯!」 唯「じゃあね!!」 唯「…………」ガラガラ 「犯罪者のお帰りだ~」 「また万引きしてきたの?」 「キャハハ早すぎでしょ」 「でも平沢さんならあり得るかも」 唯「…………」 紬「おはよう」ガラガラ 唯「ムギちゃ!」 「琴吹さん、ちょっとちょっと」 紬「何かしら?」 「実はぁ………」 紬「嘘でしょ!?唯ちゃんが万引きなんて」 「でも田井中さんがそうだって」 紬「りっちゃんが?」 律「……そうなんだ、信じられないのはわかるけど唯は万引きを……」 紬「唯ちゃんの口から直接聞いたの!?」 「…それは」 「でも…ほら、写メあるよ」 「でも田井中さんが……」 紬「でもまだ唯ちゃんかどうかわからないでしょ!!本人の口から聞いたわけじゃないのにむやみに疑うのはよくないわ」 「それは…」 「…そうかも」 「どうしよう?私平沢さんに酷い事…」 律「(どうする!このままじゃ………そうだ!?)私聞いたよ」 律「私さっき唯に聞いて確かめたら万引きしたって」 紬「……うそ」 律「どうしても読みたくて万引きしたって……さっき聞いた」 「な~んだやっぱり平沢さんじゃん」 「私犯罪者にちょっと気を使っちゃったよ」 「私も私も」 紬「そんな………本当に唯ちゃんが…」 「琴吹さんも平沢さんと関わるの止めた方がいいよ」 唯「ムギちゃん!ムギちゃん!」 紬「……………」 唯「ムギちゃん?」 紬「……………」 唯「なんで無視するの!?」 紬「ごめんなさい平沢さん、私に話しかけないでくれないかしら?」 唯「む、ムギちゃん?」 紬「気安くムギちゃんって呼ばないで!!私唯ちゃんの事信じてたのに!!」 唯「そんな!違うのに!!違うのムギちゃん!!」 紬「じゃあね平沢さん」 唯「ヒック…ヒック…違う…違うのに…ヒック違うのにぃぃ」 「そ~れっ」シュッ 唯「…っ」 「当たった当たった~」 「次私ね…えい!」 唯「ったぁ」 「いえ~い」 「ゴミはゴミ箱に捨てないとね」 「私達って偉~い」 唯「………うぅぅ」 「やだ~平沢さん泣いてる?」 「犯罪者でも泣くんだぁ」 唯「…ヒック…ヒックうぅぅ…ヒック」 唯「和ちゃん!」 和「唯じゃない、部活はどうしたの?」 唯「(和ちゃんまだ知らないんだ)えへへ~辞めちゃった」 和「辞めちゃったって…唯本気なの?」 唯「ほら私って何かに夢中になると周りが見えないぐらいに熱中するけど急に冷めたりしたでしょ?それが来たんだ~」 和「嘘言わないの、あんなに楽しそうに歌ったりしてたのにつまんなくなったなんて………けいおん部で何かあったの?」 唯「何にもないからっ!」 和「ど、どうしたの?」 唯「ゴメン和ちゃん…でも本当に何にもないから、ただ飽きちゃっただけなの」 和「……唯」 唯「そうだ!和ちゃん今日はこのあと予定ある?」 和「今日は生徒会の仕事ないから特にはないけど」 唯「じゃあ帰りにお茶していこうよ~いいでしょ和ちゃん」 和「(何があったかは知らないけど幼なじみとして放っておけないわ)いいわよ唯」 唯「わ~い和ちゃんだ~い好き」 和「はいはい」 唯「う~んどれにしようかな」 和「唯決まった?」 唯「ん~と…これかこれで迷ってるんだけど…」 和「じゃわ私がそっち頼むから唯は違うのを頼めばいいわ、後で変えっこしましょ」 唯「いいの!?」 和「えぇ」 「お待たせいたしました○○で御座います」 唯「美味しそ~」 和「食べましょ唯」 唯「ごちそうさま~美味しかったね和ちゃん」 和「どっちも美味しかったわね、変えっこして正解だわ」 唯「流石和ちゃんだね」 和「それじゃあ次どこに行く?」 唯「和ちゃん?」 和「あら、久しぶりに唯と2人で遊べるって思って期待したんだけどもう帰るの?」 唯「ううん!!遊ぶ!!今日は和ちゃんといっぱい遊びたい!!」 和「じゃあ久しぶりに家に来ない?」 唯「和ちゃんの家に?」 和「ダメ?」 唯「行く!!行きたい!!和ちゃんの家に行きたいです!!」 和「ゆ、唯そんなに叫ばなくても…」 唯「えへへ~」 --部室-- 梓「あれ?唯先輩今日は休みですか?」 澪「律、唯はどうしたんだ?」 律「それは…」 紬「みんなに聞いて欲しい事があるの」 律「ムギ!」 澪「?」 梓「何ですか?ムギ先輩」 紬「唯ちゃんの事はみんなにも言っておいた方がいいと思うの」 梓「唯先輩がどうかしたんですか?」 紬「それが……」 澪「そんな!?唯が万引きなんて」 梓「信じられません…唯先輩はそんな事する人じゃありませんっ!!」 紬「私も信じられなかったけどりっちゃんは唯ちゃんから聞いたらしいの」 澪「本当なのか!?」 梓「どうなんですか律先輩?」 律「あ、いや…その…………ほ、本当」 澪「そんな…」 梓「……うそ」 紬「私もショックだったけどこれが現実なのよ」 澪「唯……」 梓「ヒック…ヒック…そんな…唯先輩が万引きなんて……ヒックヒック」 和「はいお茶」 唯「ありがとう和ちゃん」 和「何する?」 唯「ん~とね…あ!ゲームある!やろ和ちゃん」 和「買ったのはいいけどやる時間ないからあんまりやってなかったのよね……やろっか」 唯「うん」 和「ほら唯そっちに敵が!」 唯「わわわ」 和「唯勝手に違う所いかないで!」 唯「私今どこ~?」 唯「あ、もうこんな時間だ…私そろそろ帰らないと」 和「ねぇ、良かったらご飯食べていかない?」 唯「いいの!?あ、でも憂が…」 和「実はさっき憂ちゃんには私の方から電話しといたわ、だから家に帰ってもご飯ないわよ」 唯「ぷ~、和ちゃんひど~い」 和「ゴメンゴメン、で、どうする?」 唯「もちろんご馳走になります!」 和母「いっぱい食べてね唯ちゃん」 唯「わ~い、いただきま~す……お~いし~」 和母「唯ちゃんは本当に美味しいそうに食べてくれるわね」 唯「ふぁっへふぉんほにおいひいんふおもん」 和「食べながらしゃべらないの」 唯「モグモグ…ごっくん、えへへへ」 唯「それじゃあそろそろ帰るね」 和「遅いから送って行くわ」 唯「和ちゃん優しい~」 ダキッ 和「はいはい」スリスリ 唯「ねぇ和ちゃん」 和「何?」 唯「和ちゃんは何があっても私の事信じてくれる?」 和「当たり前でしょ?私が唯を信じないでどうするのよ」 唯「和ちゃん…和ちゃん和ちゃん和ちゃん和ちゃ~ん」 和「あいよ」 2
https://w.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/364.html
猫型ロボットに居候されているメガネ君や、魚介類勢揃い一家の長男の例を見るに及ばず、我が国における8月31日という日は学徒たちの戦いの日であると相場が決まっている。 この戦いを免れる者は計画性という天賦の才能を有する一部のエリートと、速やかに敵前逃亡を決意した剛の者しかいない。 そのどちらにも与しない平均的中学三年生であるこの俺は、世間の九割の例に漏れることなくこうして手つかずの紙の束を前に絶望的な戦いを繰り広げているのであった。 いやそれにしても絶望的だ。 度胸などという言葉とは無縁であると自認している俺でも、いっそのこと逃亡してしまいたくなるね。 これでもまったく努力していないわけではないのだ。 何しろ今日は朝の五時に起きて戦闘開始しているのである。 つまり必然的結果として、昼食直後のこのひととき、俺は目の前の倒すべき紙の束ではなく、人類普遍の宿敵たる睡魔との格闘にあけくれているのであった。 そんな夢うつつの耳に、遠くから呼び鈴の音がかすかに響いたが、その程度で敗れる睡魔ではなかった。 むしろ今しも敗北を喫しようとしているのは俺の方であり、近づいてくる足音などもはや何の助けにも、 「予想通りとはいえここまで予想通りだと親友として嘆かわしいよキョン」 この場にいるはずのない声を聞いて、俺は偶発的に睡魔を一時撃退することが出来た。 「なんでお前がここにいるんだ、佐々木」 「宿題を片づけていない君のためにわざわざやってきた親友に対してずいぶんな言いぐさだね」 「そいつは悪かった。神様佐々木様、どうかこの俺を助けてくれ」 「もちろんそのつもりでなければここに来ないよ、キョン。さあ、とっとと始めようか」 始めるのはいいが、佐々木の持ってきた荷物はえらく簡素で、取り出したのはペンケースとルーズリーフのみ。おいおい、写させてくれるんじゃないのか。 「何を言っているんだいキョン。宿題は夏休みの間学業が停止する分、自らの頭を維持するためのものなんだよ。写してしまっては新学期に頭が働かないままで、宿題の意味がないじゃないか。安心したまえ、僕が教えて上げるから一つ一つ解答していこう」 俺としては新学期のことより今この目の前の現状を何とかして欲しかったのだが、わざわざ教えてくれる佐々木にこれ以上の文句を言えるわけもなく、俺は優秀な家庭教師の手を借りて、それなりに宿題を進めていくことになった。 単に写すのではなく自分で考えているため、少しはましだったが、しかし二時間もやっていると一度撃退したはずの睡魔が再び捲土重来を果たしてきた。 「こらキョン、僕が教えているというのに船をこぐとはどういうことだ」 あきれた声で佐々木が声をかけてくるが、駄目だ、さすがに眠すぎる。 「おい、キョン、気をしっかり持ちたまえ」 佐々木が肩を揺すってきた気がしたが、そこで俺の意識はブラックアウトした。 「きゃああああっ!」 などと思わず悲鳴を上げてしまった。 肩を揺すった拍子に、寝落ちる寸前だったらしいキョンが今度こそ本当に寝落ちたらしく、ぐらりと身体を傾けて私の方に倒れ込んできた。 とっさのことでよけることもできず、私は、キョンに押し倒されることになってしまった。 それになんという偶然のいたずらだろうか。キョンの右手が私の胸の上に当てられていた。 まったく、そういうことは意識のあるときにやってくれ。 心外ではあるが、しかしこの状況はあまりにも私にとって甘美に過ぎた。 上はTシャツ一枚のキョンと、上半身はほとんど密着しているのだ。 触れ合っているところからは、キョンの鼓動が伝わってくる。 鼻をくすぐる髪の毛からは、キョンの匂いが立ち上って、それだけで目眩がしそうだ。 静かな室内に、私とキョンの吐息と、扇風機の回るかすかな音だけが静かに響く。 キョンの母上は妹さんを連れてお買い物に行くとか言っていた。 この家には今、私とキョンの二人きり。 少々の音を立てたところで、誰にも気づかれることはない。 「何をしているんだいキョン、やめておくれキョン。君はそんなことをするような男じゃないはずだ。だって僕たちは親友なんだよ。 何が親友だ、俺は男でお前は女なんだぞ。こんな短いスカートを穿いてきて、俺に襲って欲しかったんだろう。 ああそうだよ、僕は君に見られたくてこの服を着てきたというのに、君はまったく見てくれないのだからいささか傷ついたよ。 悪かったな、あんまり魅力的なんで眩しかったんだよ。それに着やせするタイプなんだな。触ってみるとずいぶん胸があるじゃないか。 君が大きい方が好きだと聞いてから、毎日牛乳を飲み、マッサージをして努力し続けてきたんだぞ。ああ、だからってそれ以上やってはいけないよキョン。僕たちはまだ前途ある中学生なんだ。 そんなことは障害にならないさ。俺はお前を愛している。お前も俺を愛しているんだろう。愛し合う二人が結ばれて何がいけないというんだ。 待ってくれキョン、僕はまだ心の準備が出来ていないんだ。 駄目だ、もう我慢できない。俺はお前が欲しいんだ。 あああああ、キョン!」 ……と、台詞を連ねてみたところで、暢気に寝ているキョンがそれ以上のことに及んでくれるわけもない。 とりあえず壮絶な自己嫌悪に襲われた。 誰にも聞かれていないのがせめてもの救いだ。 「まったく、君にはもう少し乙女心をわかって欲しいものだよ」 気が付けば30分ばかりもキョンと密着していた。仮眠としては十分過ぎるだろう。 さすがにこの状態のままキョンを起こす度胸は無かった。 名残惜しいがキョンの身体の下から自分を抜き出して、少し強く肩を揺する。 若干、恨みもこもっていた。 「キョン、昼寝の時間は終わりだよ。いい加減起き給え」 「ああ、俺寝ていたのか」 「君は僕が来ているということのありがたみをわかっているのかい」 「いや、済まん済まん。早起きしたせいか余りにも眠くてな」 「まったく……」 佐々木は深いため息をついた。うーむ、怒っているな。 教えられている本人が寝落ちていたのだから当然だ。まあこれは俺が全面的に悪い。 それにしても、えらく甘美な夢を見ていたような気がする。 もう少し寝ていたかったが、そんなことを口にするとまた怒られるのでやめておこう。 「さあ続きを始めるよ、キョン。今度こそ終わるまでは寝かさないから覚悟したまえ」 「終わるまでって、今日中に終わるのか、これは」 「心配しなくていい。明日の始業式まではまだ12時間以上ある。僕も着替えを持ってきたから安心して深夜まで付き合えるよ。ああ、もちろん君の母上のご了解は得てある」 何が佐々木に火を付けたのかわからないが、とにかく今日は佐々木の手から逃げられそうにない。 宿題なんてものを考えた奴を心底恨みながら、俺は見果てぬ9月1日に向けて戦いを再開させることにした。 やれやれ。 おわり
https://w.atwiki.jp/gods/pages/63616.html
ヤマトハシキトミトヨアサクラノアケタツノミコ(倭者師木登美豊朝倉曙立王) アケタツノミコの別名。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/19237.html
まじょがやってきた【登録タグ ま ロレロ 曲 鏡音リン】 作詞:ロレロ 作曲:ロレロ 編曲:ロレロ 唄:鏡音リン 歌詞 (ピアプロより転載) 鶏は消えてしまった 教会は燃えてしまった 魔女の声 駄菓子屋は逃げてしまった 村長は枯れてしまった 門を閉じる音 手遅れさ 魔女がやって来た ひっそりとしたこの農村に 皆旅に出た 即ち総て彼女の物 車椅子に乗って鼻歌 袋詰め 可愛いビスク 逃げ遅れあの子も逃げた もたついた風も逃げた 「ダレカヘンジヲシテオクレ」 鍵を掛ける音 「サトウガシガタベタイダケ」 砂を噛む車輪 「カワリニオタカラヲアゲル」 もう誰もいない 「オジョウチャンデテオイデ」 もうお終い 魔女がやって来た おぞましい姿でやって来た 唄を歌っている 水分の無いその声色で 魔女は泣いていた 人形に呪文を埋め込んで 村人を産んだ 即ち全て彼女の子 コメント ここに書くべきではないかもしれませんが、曲追加のやり方を覚えたのは今日でして、もしなにかありましたら指摘&再編集していただけたらうれしいです。 -- ぐみぐみ (2011-11-19 23 59 34) いい歌だー・・・。ページ作成者さん、乙!! -- 名無しさん (2011-11-20 00 05 42) これは中毒になる......www -- 名無しさん (2011-12-01 09 38 42) これ好きっすよ!!ネ申曲っす!! -- 転 (2011-12-18 19 32 40) ロレロさんの曲はもっと評価されるべき -- 名無しさん (2012-01-05 15 00 24) この曲凄く好きです!!中毒になります! -- シグ (2012-01-08 14 44 46) 「みんなのうた」に出しても誰も文句言わない。寧ろ出して欲しい!! -- 宿題溜め込んだ (2012-01-09 13 38 52) 魔女のせりふ?もいれてほしいです -- 通りすがり (2012-02-11 04 41 16) ↑半年以上も気付かず申し訳ありませんでした。セリフ追加とわかりやすいよう色を変えてかっこをつけました。いかがでしょうか(もういないですよね(笑)) -- ぐみぐみ (2012-10-08 00 16 55) ヤバイ!良い曲!!でも、ヨウツベから消えちゃったけどね…(´・ω・`)魔女のセリフが好き!最後の「即ち全て彼女の子」がめっちゃ好き!!神曲!! -- 魔女がやって来た (2014-03-08 19 50 05) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ahmobile/pages/470.html
学校はいってない No.309 種別 アタック 聖霊力 Lv2 HAND 0 Power 300 PowerBonus 200+知識25% レアリティ アンコモン 勢力 ウァルキュリア 効果 戻る
https://w.atwiki.jp/yuiazu/pages/1808.html
ブボッ やってしまった 唯先輩の部屋で二人で過ごす日曜日 ギターの練習したり、他愛ないお喋りしたり 合間に唇を重ねたり、抱き締められたり抱き締め返したり 付き合い始めて2ヶ月程経っていて、少し気を抜いてたのかも知れない 唯先輩はベッドでぺらぺらと雑誌を読んで、わたしは床に座ってむったんを掻き鳴らしていた あ、出そうだな、と意識した後 トイレに行く振りをして取り敢えず部屋の外に出ようか このままスカせるか などと考えてしまったのがまずかった さっさと部屋から出てしまえばよかったんだ 立ち上がろうと力を入れた瞬間、無情にもわたしのお尻からはよりによって可愛いげの欠片もない音が出てしまった 死にたい それだけだった 嫌な沈黙が部屋を支配する 恐る恐る唯先輩に視線を移すと、先程と変わらずにうつぶせで雑誌を読んでいる 聞こえない振りをしてくれているのは解る 聞こえなかったはずがない それほどまでに、先程のその音は大きかった せめて笑ってからかって欲しい もお、あずにゃんったらあ、って 駄目だ、明日、死のう さようなら唯先輩、むったん、トンちゃん、お父さんお母さん、先輩方、さわ子先生、憂、純、和先輩 プウ~~スッ 頭の中で遺書を書いていると、不意にそんな音が聞こえた 「へっ?」 間抜け過ぎる声を出して唯先輩を見ると 「えへへ~おならしちゃったあ」 と、いつものふわふわした笑顔で頭を掻く ズルいです そんなのズルいです 「あずにゃん」 唯先輩が声をかける 「は、はい?」 相変わらず間抜けな声で返事をする 「わたし達、くさい仲だね」 へへ、と笑う唯先輩に、バカですか、とこれまた可愛いげのない事を言いそうになって口をつぐむ 「あずにゃん?」 黙ったままのわたしに、唯先輩は先程とは違う声色で話しかける 「ズルいです」 「ほえ?」 「唯先輩はズルいです!おならの音まで可愛いって何なんですか!」 わたしなんてブボッですよ?ブボッ それに比べて何なんですか本当に どこまで可愛くて・・・優しいんですか、あなたは 「あずにゃんも可愛いよ」 気が付くと、唯先輩に抱き締められていた 「可愛くなんかないですよ」 そう呟きながら、力を抜いて唯先輩に身を委ねる 「ほら、可愛い。いい子、いー子。」 肩にかけたままのむったんが少し邪魔だな、と思ったのは内緒 おわり なんだこれwww -- (名無しさん) 2013-08-02 00 43 55 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/jewelry_maiden/pages/116.html
天「ねぇねぇマスタぁー、たてよみってなぁに?」 と、いきなりの質問を投げかけてくる天河石。 縦読み……ねぇ。考えるの正直苦手なんだが。 主「んー……例えばこう言うのだ 天河石って何であんなに子供っぽいんだよ? 河に流して捨てたくなるぐらいむかつくわ。 石頭だしな、ちびっ子のくせに。 だいたいなんでうちに来たんだ? 訳わかんねぇ。 いつでも出て行ってくれて構わないのになぁ……。 すててしまおうかなぁ……なんて思ったりして。 きらいなんだよ、あいつ。 こんな感じでな。考えるの苦手だからあまり上手くできてないかも……って、マジにするな! 泣くな泣くな!!」 天「えうぅ~……天河石、マスタぁーに嫌われちゃったよぉ……」 ………… 主「つまりだな、これを文章にして並べて、この縦の部分を読むとだな」 天「えっと……てんがせきだいすき?」 主「そういうこと。ソコが本当にいいたい事って訳だ」 やっと泣きべそモードの天河石をなだめる事に成功。なんかえらい疲れたわ……。 で、今度は天河石やたらとにこにこしてやがる。 天「マスタぁー、天河石のこと大好きだったんだぁ」 主「……な、なんだよ」 天「えへへー、天河石もマスタぁーだーいすき」 いきなり人の胸元に抱きつく天河石。 なんだこれ、すげぇ顔が熱い……。 主「……ま、いいか」 天「えへへー」
https://w.atwiki.jp/safari3cowiki-room1/pages/31.html
Safari for Windowsには、Bonjourのサブセットが同梱されています XPSP2以上ですと、Bonjourを導入すると、UDPポート5353が開かれます 気にされる方は、チェックするようにしてください アンインストーラが別ですので、削除したい場合、Safari本体とは別に、アンインストールを実行してください 5 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/06/27(水) 11 15 22 ID bu7/H1mz0 Bonjour は入れない方が、までは厳しすぎるんじゃww 当スレではSafari/WebKit とは別モジュールとして、安全性とか諸々扱わないので、 自己責任で入れてください、【なんとなーく】入れてれてない人が多いです、ってことですね 10 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/06/27(水) 17 19 04 ID ytWViTbM0 http //ja.wikipedia.org/wiki/Bonjour オープンソースのUPnPみたいなものらしいな。 ボンジュー 15 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/06/27(水) 19 31 12 ID iPrOr0go0 ちなみに Bonjour 入れると、ローカルネット内(技術的にはルーターを超えた アクセスも可能だが)の Bonjour を入れたマシン同士では - iTunesで音楽をネット共有できる。 - Bonjour対応のネットワークプリンタが見えるようになる。HPのとか。 - TCP/IPの通信で、マシンがDNSに登録してなくても他のマシンからホスト名で アクセスできるようになる。 例えば telnet ホスト名 とか、ファイル共有は smb //ホスト名 とか。 とかあったりする、確か。 32 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/06/28(木) 00 35 46 ID S58e0ll60 Bonjourについて http //www.apple.com/jp/macosx/features/bonjour/ Bonjour for Windows http //www.apple.com/jp/ftp-info/reference/bonjourforwindows.html Avahi(*nix上のZeroconfとmDNS/DNS-SDとBonjourフレームワークとRFC 3927の実装) http //avahi.org/wiki/AboutAvahi RFC3927:APIPA (Automatic Private IP Addressing) もしくは AutoIP の使いみち http //www.exconn.net/Blogs/windows/archive/2006/04/19/9458.aspx 俺は入れてないけど。 33 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2007/06/28(木) 00 59 23 ID eatRI9vE0 本家の方にあったやつ。 http //developer.apple.com/networking/bonjour/index.html http //www.zeroconf.org/ http //www.multicastdns.org/ http //www.dns-sd.org/
https://w.atwiki.jp/oreqsw/pages/1656.html
――談話室 一週間前 俺「誕生、日……?」 クルピンスキー「そう、いつもお世話になっている熊さんに皆でお祝いしよう、ってね」 俺「成程。普段、世話になっている以上は俺も手伝わん訳にはいかんか」 管野「つーことだ。お前は中華料理を作れ。金は俺らも出すから」 まだ雪も溶けきらないながらも、春の足音が聞こえ始めたある日、俺にそんな提案を持ちかけられた。 一週間後の来たる3月6日はサーシャの誕生日。 ある意味においてラル以上に502の要である彼女の誕生日を祝おうと、クラッシャー三人組と俺が集まってサプライズパーティーを画策していた。 ふむ、と俺は思案する。 中華料理を作れといっても、如何せん調味料や食材が足りない。少なくとも俺が作れる範囲の中華では。 だが、目的の日にちまで一週間もあるならば、食材は市場で取り寄せることも可能だ。 調味料に関しても、近場の暗兵に頼んでシユウの村から持ってきて貰えば何とかなるだろう。 クルピンスキー「それで、熊さんへのプレゼントも君に任せようと思ってね」 俺「プレ、ゼント……?」 ニパ「ほら、ラル隊長の誕生日も近いだろ? だから、その予行演習と思ってさ」 ラルの誕生日は3月10日。成程、確かに予行演習というのも頷ける。サーシャを踏み台にするようで気が引けるが、事情が分かれば彼女も納得するだろう。 にっこりと笑って、お願いと両手を合わせるクルピンスキーとニパ。その後ろでコイツで大丈夫かな、と顔を顰めている管野。 しかし、そんな三人の心境を知ってか知らずか、俺はただ訝しげに首を傾げるだけ。 彼には一つ疑問があった。そして、自分では答えが出せないと判断して口に出す。 俺「そもそも、誕生日だからって祝う必要があるのか……?」 クルピンスキー「えっ」 ニパ「えっ」 管野「えっ」 俺「えっ」 四人が四人とも、何を言っているんだコイツは信じられないもの見る表情で顔を見合わせる。 いち早く困惑から立ち直ったクルピンスキーはあれこれ考え、一つの質問をした。 クルピンスキー「この中で誕生日を祝ってもらったことがある人ー」スッ ニパ「…………はい」スッ 管野「当たり前だろ?」スッ 俺「…………ねぇよ?」 三人が手を上げる中、俺はだけは手を上げない。そんな俺に奇異の視線を向ける三人組。 クルピンスキー「…………」 ニパ「…………」 管野「…………」 俺「なんだよ、その目は」 普通の人生ならば、彼らくらいの十余年の短い人生であっても、一度くらいは誰かに祝って貰えるものだろう。 が、生憎と俺という人間は普通などとは程遠い人生を歩んできた筆頭のような人間である。 物心つく以前、彼の生まれた家は貧困に喘ぎ、その日の食事にすら困る有り様。 家の守護精霊になる寸前だった、との俺の弁を信じるならば、本当に餓死寸前にまで至っていたことだろう。 如何に両親が彼を愛していたとしても、ない袖を振れはしない。たった一日で一度に金を使うよりも、一週間で数度に別けて使った方が良いことだってある。 更にその後も暗兵として苛烈な訓練の日々が続いた。 村の人々も俺のことを愛してはいたが、“生きているだけで丸儲け”が基本的な価値観である彼らに、誕生日を祝うという考え自体がなかったのだろう。 祝うのは母の産道を経由しこの世に出でた時のみ。悲しむのは命が尽きたその瞬間だけ。何ともドライで、何とも前向きな一族である。 俺「それに、俺も俺以外の奴等も自分の誕生日とか覚えてなかったし。そもそも外から拾われてきた俺の誕生日の記録なんて、カールスラントが焼け落ちた今じゃ、永遠に失われている訳だしなぁ」 ニパ「い、いや、ノイエカールスラントに行けば……」 俺「ないだろ。要は間引きされたから俺は死亡扱いだ。死亡者の記録を持ち出してるか分からん。現に、カールスラント撤退時の正確な行方不明者と死亡者の数も把握できてないみたいだし」 自身が生まれた記録も、仮初とはいえ死んだ記録にも興味がないのか。心底どうでもいいような、まるで他人事を語る声色で俺は言った。 確かに、俺の言うことも尤もだ。 1941年、欧州の国々は自らの住み慣れた土地をネウロイに明け渡した。カールスラントもその内の一つ。 現状、国としての体を保っているのは奇跡に等しい。紛失した様々な情報は、二度と取り戻されることはないだろう。 管野「い、いや、でもよぉ。両親とかに会えば、よ」 俺「面も名前も憶えてない、生きてるかも分からない人間をどう探すよ? まあ、カールスラントが無事だったら分からんでもないけど。つーか、元から会う気なんて更々ないよ」 クルピンスキー「……両親は、会いたがってるかもしれないよ」 俺「つっても今更なぁ。殺人者の親なんて誰だって嫌だろ、俺も親も相手に会わせる顔がない。会っても、これといって話すことなんざないし。親を憎んだことなんてないが、もう愛してもいないよ俺は。生きてりゃ御の字、死んでりゃ残念でしたで終わりさ」 ニパ「そういうとこ、ほんっとドライだよね、俺」 俺「人なんていつか死ぬわけだろ。いつまでもズルズル引きずったってなぁ。それを冷血と誹りたいなら好きにしてくれ。単なる価値観の違いだ」 クルピンスキー「ま、それぞれ価値観が違うからこそ楽しいんだけどね」 俺「そこんとこに理解があって助かるよ、お前達は。余所のウィッチじゃ、価値観押し付けられて上手くいかんのは目に見えてるしな」 本当によかった、と何度となくウンウン頷く俺に、クルピンスキーは溜まらず苦笑いを浮かべる。 俺は自身の価値観を相手に押し付けることもないが、その代わり相手の価値観を受け入れることもしない。 依頼人の価値観に沿って動くのは良しとするが、それは依頼人に感じ入ったのではなく、単に仕事として受けいれただけ。 自分勝手ではないが自分本位。折れず曲がらず変わらず立ち止まらず、己の培った価値観にのみ従って生きている。 手段や方法は外道そのものだが、その精神性は下衆でない。彼女達が彼を見捨てない理由は、そこにあるのだろう。 俺「必要性は分からんが、ともかくやることは分かったよ。じゃあ、行ってくる」 ニパ「もう買い出しに行くの?」 俺「いや、その前に熊さんに何が欲しいか聞いてくるわ」 三人『ちょっと待て』 いくらなんでも露骨すぎる。 サプライズパーティーだというのに、それを本人に気取られる可能性がある行為をしてどうするというのか。 管野「お前、サプライズだっつってんだろ!? 何でそうなんだよ!!」 俺「いやだって、お前、プレゼントに必要もないゴミ貰って嬉しいか?」 ニパ「決めつけないで! 自分のセンスを信じてよ!」 俺「えー、でもさー。俺、いらないもの貰っても嬉しくねーよ? センス云々以前の問題じゃね?」 クルピンスキー「違う! そういうんじゃない! 誕生日プレゼントってそういうものじゃないから!」 そうかぁ、と天井を仰いで一人考える俺。 誕生日プレゼントは当人にとって必要かどうかではなく、どれだけ喜んで貰えるかこそが重要なのだが、その辺りを俺はよく理解していない。 しかし理解を出来ずとも、言われたことを守るくらいは出来る。 分かったよ、と鹿爪らしく頷く俺であったが、三人は途轍もなく不安だった。 管野(おい、アイツで本当に大丈夫なのかよ!) ニパ(い、いやぁ、そこは信用してあげようよ。大丈夫だよ、多分……) クルピンスキー(まあ、口ではああ言っても、何とかしてくれるよ、多分……) 管野(自信なくしてるじゃねぇか!!) 俺「おい、聞こえてるからな」 それでも、それ以上は反論も抗弁もしなかった辺り、どうやら自分には向いていないのは理解しているらしい。 俺「まあいいさ。熊さんに気取られず、だな。分かった、可能な限りその方針で行く」 クルピンスキー「頼んだよ。さて、僕達はケーキの準備を考えなくちゃね」 管野「となると、下原とジョゼに手伝って貰うか。あと、隊長や曹長にも口止めしなくちゃな」 ニパ「うーん、ケーキかぁ。……大丈夫かなぁ」 管野「ニパの不幸が炸裂して、何度も失敗するに一票」 ニパ「ひ、ひどいじゃないかー!」 俺「どうでもいいが、お前達がやれよ。俺にだけ面倒事を押し付けるなんて認めんぞ」 女三人寄れば姦しいというが、などと思いながら、ぎゃーぎゃーと喚いている三人を横目に、俺は溜息と共に談話室を後にするのだった。 ――ハンガー 一週間前 サーシャの誕生日プレゼントを買うという難題(彼にとっては)を押し付けられた俺は、何を買うのか決められぬまま基地内を歩いていた。 俺「うーん、何を買っていいか全く分からん」 元より他人の為に何かを買うという行為をしてこなかった人間が、話を聞いてから僅か数時間で答えなど出せるはずもない。 いつものように整備班やロスマンの書類整理を手伝いながらも、考えに考え続けていた。それでも仕事に手抜かりがないのは彼らしい。 俺「……ん?」 ふと、ハンガーの一角に目をやると、ストライカーの整備をしているサーシャの姿を見つけた。 普段と変らぬ軍服姿のまま手袋だけを身に着けて、同じ部位を二度三度とチェックする。 その背中は、一心不乱に打ち込む職人のものだ。 十代の少女とはかけ離れた在り方と姿勢。だが、その姿こそを俺は美しいと感じていた。 化粧を施し、自身を飾る装飾品やドレスを纏った女は、俺にとって贅肉に覆われた豚のようにすら思え、何の魅力も感じない。 むしろ、野生の獣のように飾ることなく、能力と性能こそを重要視し、無駄のない鋭利な生き方、姿にこそ魅力を感じる。 一通り整備を終えたのか、外装を閉じて、ふうと額の汗を拭う。 俺「お疲れさん」 サーシャ「ひゃあ……ッ!?」 気配も足音も殺していなかった俺に気付かぬほど集中していたらしく、サーシャは手にしていたレンチを取りこぼした。 手から逃げ出したレンチは運悪く足の上――それも小指の先に辺りに落ち、予想外の痛みに悶絶する。 サーシャ「~~~~~~~~~~~ッ……」 俺「熊さん、大丈夫?」 サーシャ「だ、大丈夫、……です――ッ!」 涙目になりながらも、気丈に笑みを浮かべていた。その姿に声をかけるタイミングを間違えたか、と俺は頭を搔く。 しかし、この後も別の仕事が控えているであろうサーシャと話すならば、このタイミング以外にあるまい。 サーシャ「あの、それで何か……?」 俺「あー……、あー…………――――」 話しかけたは良いものの、どうやって欲しいもの、喜びそうなものを聞き出したものかと思い悩む。正直に言えば、そこまでの考えはなかったのである。 歯切れの悪い俺に、不審そうな目を向けるサーシャ。 必要なこと以外は相手が話しかけてこない限り話そうとしない俺だ。不審な目を向けるのは仕方がないだろう。 このままでは気付かれないまでも、何がしかの不信感を募らせ、俺とクラッシャー三人組の思惑に行きつく可能性も否定できない。 その時、サーシャの顔と服装を見て妙案を思いついた。 俺「あー、言おうか迷ったんだけど……」 サーシャ「―――――あ、」 俺「顔とか服、汚れてるよ」 額や鼻先を拭った時についたであろう黒いオイルの跡に自前のハンカチを這わせた。 目の前の事柄に熱中すれば周囲に目がいかなくなるのは誰しもが経験することだが、年頃の女がこれでは駄目だろう。 綺麗にクリーニングされていたはずの上着と黒いズボンにもオイルや泥、埃で汚れがついている。 俺「ふむ、これでいいか。次の仕事に行く前に着替えくらいはした方がいいよ」 サーシャ「そ、そうしますね」 集中しすぎて、みっともない姿を見せていたとサーシャはほんのりと頬を主に染めて照れていた。 その様子に、表情には一切出さずに内心でほっと安堵の吐息を吐き出す。 巧く意識を逸らせた。これで何かを思いあぐねていた自身の態度は、顔のオイルについて指摘するか否かを悩んでいたと思っているはずである。 俺「しかし、ご苦労なことだ。毎日毎日、こうやって整備してるんだろう?」 サーシャ「ええ。整備の方々を信用していないわけではないですけど、やっぱり“この子達”の調子は見てあげたいですから」 ハンガーに並べられたストライカーユニットに向ける視線には、まるで我が子に向けるような優しさがあった。 出会った当初より、サーシャは常にこのような視線を見せた。 ネジ一本一本の緩みを確認し、エンジンの調子が良ければ笑みを浮かべる。逆に調子が悪ければ、自らの手でその原因を調べ上げる。 クラッシャー三人組や俺がストライカーを壊す度に、それこそ泣きそうな顔で回収された残骸を泣きそうな顔で見ていた。 如何に命を預けるとはいえ道具は道具。 俺は道具を人間と同列――とまではいかないものの、人間に近しいものとする考えはまるで理解できなかった。 道具に愛着を持つ人間を居ることを知っている。彼は使えればそれでいいと思うが、シユウの暗兵は好んだ得物を選んで使う。つまり、そういうことなのだろうと納得する。 俺(でも、機械を見てうっとりするのは理解できないな。俺でも武器を見て悦には浸らん。そういう性癖なのかねぇ……) そういえば、と思い出す。 何でもカールスラントで開発中の次世代ストライカーが、そろそろ完成するのだと軍内部で実しやかに囁かれているらしい。 それを聞いたサーシャの反応ときたら、新しい玩具の発売日を待つ子供のようだった。 サーシャ「じゃ、じゃあ、着替えてきます」 俺「あ、うん。行ってらっしゃい」 小走りに部屋へと向かっていったサーシャを横目に、プレゼントの案を一つを思いつく。 喜んで貰えるかは別にして、実用性は高く、いらないと言われることはないだろう。尤も、そのような失礼な発言をするサーシャではないのだが。 俺(市販のものを買って、そのあと手を加えるとしても十分に時間はあるな。失敗も見越して、いや待てよ…………そうするか) 着々と構想を練る俺は、ある程度のプランを決めると一週間後のサプライズパーティー向けて行動を開始するのであった。
https://w.atwiki.jp/ocg-o-card/pages/11116.html
《サクリファイス・スクワーマー》 効果モンスター 星2/闇属性/悪魔族/攻 300/守 400 このカードが相手によって生け贄に捧げられた場合、 フィールド上のカード全てを墓地に送る。 part20-737 作者(2007/09/30 ID YRCjqCZL0)の他の投稿 part20-735 コメント 名前 コメント