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I ll be back ドコイクンダヨコイヤ お前も押さえるんだゾ! ほらほら来てよ! 👍 ≫156二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 15 47 51 スズトレ「レトロゲーかぁ…64は絶対含まれるとして、ゲームキューブはギリセーフかな?スマブラとか懐かしい…ネイトレやったことある?」 ネイトレ「友達の家で少しだけ。楽しかったですよね、亜空の使者。」 スズトレ「────。 …うんそうだね。ホントに楽しかったよね灯火の星…」 ネイトレ「あの、スズトレさん。無理して平穏装うとしなくていいですから…いつも垂れたりしない耳が思いっきり垂れてますし…」 スズトレ「ごめん…思ったよりジェネレーションギャップきつかった…」 ≫171二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 16 00 25 ヘリトレ「仕事の待ち時間によくやったのう、ゲームアンドウォッチ」 オペトレ「いつの時代ですか」 スイトレ「やっぱりがセガサターンが青春だよね~」 オペトレ「ああ、友達の家でよくやったなあ」 ヘリトレ「ぐぬぬ……」 ダストレ「子供の頃あったDSってけっこう分厚かったですよね」 オペトレ「グゥッ」 スイトレ「ひぃん……」 ダスカ「ちっちゃいころ、スイッチが欲しくてパパにおねだりしちゃったわ……」 ダストレ「アバッ」 ヘリサブ「あばば……」 歴史は繰り返すんですわ……(瀕死) ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part427【TSトレ】 ≫8たておつ私は吸血鬼出遅れ供養お21/11/11(木) 16 31 03 「私はここであえてお兄ちゃん(カレン)の部屋に突撃!」 「うん、お兄ちゃん(義妹)はお兄ちゃん(カレン)の部屋に来たね? お兄ちゃん(カレン)は部屋のベッドに腰をかけてるよ。どうする、お兄ちゃん?」 「お兄ちゃん(カレン)の隣に座って、お兄ちゃん(カレン)の手にゆっくりと手を伸ばす!『お兄ちゃん、少し……不安になっちゃって。……その、手、繋いでくれる?』。《妹コンボ》『でも今日はここまで♪』を宣言! 《妹術》手を繋ごう+絶対防衛線で好奇属性の萌え攻撃!」 「それなら命中+1でダメボ7だね。きゅんかるまは使う?」 「……まだ切ら……いや、きゅんかるまを1点増やしてダイスを一個増やす!」 「…………なあボノトレ」 「何マヤトレ。あ、ボクはエメラルドピースにしようかな」 「カレトレとカレンチャンは何やってるのアレ」 「ボクらのPC作成待ちの間にルール確認がてら一戦やってるんだって。ちなみにカレトレのクラスはメインリリカルでサブはチャネリング/人間不信だそうだよ。組織は恋愛○軍萌々派」 「クラスにケモノっ娘入れ無いんかい。あと組織お前……」 「それじゃあお兄ちゃん(義妹)の技術値は10だから……11+3d6で判定して♪」 「ダイスは……3と2と6! 命中判定は22!」 「それじゃ回避判定いくね。お兄ちゃん(カレン)はあにかるまを1増やしてダイスを増やす! 回避判定は12+3d6……え、1と3と4……?」 「よし!!」 「えーっと、ダメボは7点で最大ダイスは6。好奇属性だから、DP(ドキドキポイント)は13点上昇……。お兄ちゃん(カレン)は動揺しながら、『えっ。わ、分かった……』ってお兄ちゃん(義妹)の手をゆっくり握ったよ。それじゃあお兄ちゃん、RP通りに手つなご♪」 「えっ」 「あ、次はカレンのターン。お兄ちゃん(カレン)は《兄術》『探しておりました、お姫様』を宣言、頑張り屋さん+カッコつけたがり+カワイイで萌え攻撃ね」 「ごふっ……」 「PLへのリアルダメージが酷い」 「まあPLとGMでお互いダイレクトアタックしていくゲームだよねあれ……」 この後無事お兄ちゃん(カレン)を落とすことには成功したものの告白フェイズで散々揶揄われたのでなんだか試合に勝って勝負に負けたというか全部カレンの掌の上だったんじゃと思ったお兄ちゃんでしたとさ うまぴょいうまぴょい ≫13二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 16 51 57 海にて 義カフェトレ「みんなお昼にしよう! カフェはこのお弁当箱、黒にはこっちのお弁当箱、タバコはこのお弁当箱だよ。おにぎりはこっちのクーラーボックスに入ってるから好きにとってね」 カフェ「いただきます……」 義「カフェはサーモンフライにレンコン、ほうれん草の和物だよ」 黒カフェトレ「わぁ、とっても美味しそう!ありがとうございます」 義「黒には生姜焼きとピーマンじゃこ炒めとブロッコリー塩炒め、卵焼きだよ」 タバコカフェトレ「……」 義「タバコはカボチャサラダ、大根の煮物、ロールキャベツだよ」 タバコ「少なめで助かるな……いただきます」 ナンダテメエラ コッチミルナダゾ ソウダゾー ショユノハッチュウモウイイモウイイ チャラ男A「ヤベェ……あのウマ娘ちゃん達ナンパしてぇんだが」 チャラ男B「あぁ……ナンパしたらやべえって俺のバイブスが語りかけてくるyo」 ≫30二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 17 16 18 ーーートレセン学園の一角 「…トレーナー?」 「…もう、何か返してよ〜!」 …そういって豊満な胸に顔を埋めるのはキタサンとスイープ。 二人がそれぞれ埋まる胸の持ち主は、勿論担当トレーナーであるキタトレとスイトレだった。二人はその姿にニコニコと笑っている。 ーーーキタトレとスイトレで相談をしていたのは良かったのだが、それが終わってからキタトレにキタサンがいつものように抱きつき、それに対抗心をもったスイープが抱きついたのが今の状況であった。 「もう〜!トレーナーが反応してくれないならこうしてやるわ!」 思わずその胸をペチンと軽くしばくスイープ。たゆんたゆんと胸が揺れるがスイトレは笑っている。 「スイープちゃん!?何してるの!?」 「何か言ってほしいの!もう〜!」 スイープはスイトレがニコニコしたままなのが気に入らないのか何回もしばいてみる。だが相変わらずニコニコしたまま。 「むぅ~!」 じゃれ合う二人を見つつ、キタトレは笑いながらキタに囁く。 「スイトレにとってあれはカワイイワガママなのよ。だからああやって受け入れてる訳。」 「そうなんだね…」 「愛情表現は人それぞれよ。言葉にするには難しいくらいにね。」 「…うん、分かったよ!」 納得したのか笑って返してくるキタに微笑むと、そろそろ止めようかキタトレは動き… 「もう〜!ばかっ!」 ーーースイープは近くにいたキタトレの胸に振り上げた腕があたる。当たったキタトレは表情は変えていないが 「スイープちゃん?!」 それを見たキタも慌てて寄ろうとしてくる。 …スイープからすれば目の前には柔らかいそれがあり、振り向いた先にも大きなそれが二人分。 そしてそのどれもがボヨンボヨンと揺れており… 「…ッ!!」 「スイープ!?待ってー!」 思わず駆け出して扉から出ていくスイープと、それを追いかけるスイトレ。 ドタバタといなくなった二人に対して、キタとキタトレは不思議そうな顔をするのであった。 ≫57二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 17 42 45 「……ルドルフ、ポッキーゲームって知ってる?」 「……ポッキーゲーム、か……君がやりたいのなら、やろう」 トレーナー君の話を素直に聞くことにする。 「……まず、ルドルフがポッキーを咥えるでしょ?」 「……ああ」 そう言いながらトレーナー君が私にポッキーを食べさせてくる。 「あ、まだ咥えるだけだからね?食べないでよ? ……そしたら、私も反対側を咥えるから、そのまま二人で両端から食べていく、っていう遊びなの!」 オチが見えたがまあ私達の関係だしそこはいい。 後で、何故こんな方法を取ったのか聞かねば。 そうして、二人でポッキーゲームを始める。 ポリポリと食べる音、徐々に近づいてくる、期待した目の彼女の美しい顔…… そうして、あと少しでキスとなったその時──── 「会長。この書類について……」 「「!?」」 エアグルーヴが入ってくる。驚いてしまい、ポッキーが折れる。 「……か、会長……その、そういうことはトレーナー室でやって欲しいと何度も申し上げたはずですが……」 「ち、違うんだエアグルーヴ、今回ばかりは私も騙されて……」 この後、エアグルーヴに怒られたが、よくよく考えると彼女も大概だった。 ────ついでに、ルドトレは監禁された。 ≫62二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 18 04 20 「はぁ……ふぅ……。ふふ、お兄ちゃん、そろそろ負けを認めたらどうかなぁ……!」プルプル 「何を言ってるのお姉ちゃん……、お姉ちゃんこそ負けを認めたら? ほら、もうポッキーのチョコが溶けちゃってるよ?」プルプル 「意味が分からないかなあお兄ちゃん……!」プルプル 「……なあボノトレ」 「何マヤトレ。マヤノちゃんとポッキーゲームしたって噂本当?」 「誤解だからな!? ちゃんと誤魔化して違うポッキーゲーム提案したから!」 「そんなに否定するのが怪しい……と言いたいところだけどまあ今回は信じてあげるよ……」 「なんか妙に優しいなボノトレ……。あ、やっぱアケボノちゃんとポッ……」 「マヤトレ。」 「はい……」 「……で、何の話だったのマヤトレ。そこでポッキーゲーム開始してから既に2時間経過してるカレトレとカレンチャンの話?」 「ああうんそ……え、2時間!? バカじゃねぇの!?」 「失礼だよマヤトレ。あの二人にも譲れないものがあるんだよ……」 「お互い顔真っ赤にしながらプルプル震えてまで? っていうかどうやって喋ってるのあれ」 「まあカワイイで何とかしてるんじゃない」 「……もうそれでいいか」 「ふ、ふふふ、埒が明かないねお兄ちゃん……!」プルプル 「私このポッキーはお姉ちゃんに多く食べて欲しいかなぁ……! 最近スイーツを取り過ぎてる気がするから……!」プルプル 「それを言ったらむしろカレンよりお兄ちゃんが食べるべきじゃない……?」プルプル 「うっ確かに……? レースの制限もあるなら私の方から食べ進めるべき……?」プルプル 「さあお兄ちゃん……! 来て…………!」プルプル 「なんかもう少年漫画で上から見下ろしてくるタイプのボスの『さあ、ここまで来るがいい!』とかそのタイプの『来て!』だなあれ……」ポリポリ 「大変だねぇ……」カリカリ この後更に3時間経過したものの結局決着はつかず、かといって何か進みそうな雰囲気も無くお互い色々限界になりつつあったので見かねたボノトレが真ん中を割って終わらせましたとさ うまぴょいうまぴょい ≫70二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 18 16 12 「ポッキーゲーム……ですか?」 「はい、流行っているとか」 「……どの様なゲームなのでしょうか」 「詳しくは……なんでも先に折れた方が負けらしいです」 「なるほど……なるほど……きっとこれは子供の遊びなのでしょう」 「子供の?」 「ええ、ポッキーを剣に見立てぶつけ合う……そして先に折れた方が負け……この様な遊びなのでしょう」 「なるほど!」 「グラス、私達もやってみますか?」 「食べ物で遊ぶのは……」 「……そうですね、普通に食べましょうか」 (……えっ? グラス) (……えっ? トレーナーさん) (*1) ≫123平成三強+1トレ評 byイナリ21/11/11(木) 19 39 06 ウマ娘になったトレーナーについて聞いて回ってんのかい? するってぇと、あたしんとこのは違うね……つうわけで他をあたってくんな。 ……何? 身の回りのトレーナーでいい? へえ、そんなら一丁、このイナリワンが語ってやらぁな! 初めは……タマんとこかな。いやぁ、あの偉丈夫がウマ娘になっちまった時にゃそりゃあ魂消たさ! 当の本人はあの体を気に入ってるみてえだし、外野が口挟むもんじゃねぇけどよ。 ……いやさ言わなきゃいけねぇことが一つあらぁね。下着のことさ。サラシの一つでも巻けってんでぃ! 面倒見もいいし、あれがなきゃ気のいい兄ちゃんなんだがねぇ……まあ、タマが何とかするだろぃ。 気のいい兄ちゃんと言や、オグリんとこもそうだな。随分と粋なお人でなあ。 器がでかきゃあ飯も美味い、猫も杓子も客も取るたあ、ああいう御仁を言うもんよ。 ウマ娘になってこっち、オグリがちょいと何か気にしてたが……今はすっかり元の通りってな。 そうそう、見てくれはかなり変わったねぇ。前ほど首は疲れねえが、代わりにオグリによく似て姉妹みてぇだよ。 ああ、クリークんとこの栗毛の方のはこれまたクリークによく似ちまってなぁ! おまけに輪をかけて世話好きになっちまったもんだから、クリークが二人いるようなもんさ! 贅沢な体つきまでよく似て、初めてあの姿を見たタマの顔は……ふふっ、もう暫くは忘れられそうにねえや! 近頃は時々「めいど」の恰好してるけどよ……あの人、あんな子供っぽい性格だったかねぇ? 同じクリークんとこでも、黒鹿毛の方のは反対に控えめでな。意見するにも後からってな具合さ。 ただまあ、その分よぅく見てるよ。ちょっとした不調でもすぐに見抜いちまう。あの眼鏡のお陰かね。 そういや、休みの日にちょいと出かけたら、真剣な顔して蹄鉄見ててなぁ。帰りに寄ったらまだ見てたのには驚いた! 大丈夫かい、って思わず声かけちまったよ……ま、困ってんなら見捨てねえのが粋な江戸っ子ってもんさ! っとォ、すまねぇが時間だ。これから併走するのさ。タマやオグリ、クリークとな。 ……最後にひとつ? 何だい何だい……ああ、あたしんとこのがウマ娘になったら、かい。 てやんでい、そんなの決まってらぁ! いの一番に駆けつけて、思いっきり背中叩いてやんのさ! どんな姿になったって、あたしがとーんと来たお前さんに違いねえだろってな! ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part428【TSトレ】 ≫23チヨトレマッサージ道21/11/11(木) 20 33 18 マッサージ店開店初日 複数の学園関係者を相手にし、時間は過ぎていった いつの間にか日が落ち、空が茜色に染まりだした頃 新たなお客さんがやってきた 「こんにちは、まだ営業してるかな?」 現れたのは黒髪碧眼のウマ娘 確かファインモーションさんのトレーナーさんだ その身長は170㎝ スズトレさんとほぼ同じだが、それ以上の圧迫感を感じていた スズトレさんは女性的な要素が強かったが、こちらは男性的な要素が強い 例えるなら、王族に使える騎士のような感じ ファインさんはアイルランドの高貴な家の出なのであながち間違ってないかもしれない 「施術を始めさせていただきます」 「では、お願いするよ」 彼女の体を触ってみて最初の印象は、えらくがっしりしているという事だった アスリートの体ががっしりしているのは一般的に見られるありふれた事象だ これまで訪れたトレーナーの皆さんもそうだった でも、ファイトレさんは違う 通常レースをを走るのに使わない筋肉まで鍛えられている 全身を満遍なく鍛えている証だ 彼女はファインさんの敬語も担当していると聞く もしかしたら、その為なのかと朧げながら思った 24チヨトレマッサージ道21/11/11(木) 20 34 01 「んん…やはりこういうのは気分がいいね」 「そう言って頂けて何よりです」 施術後に背伸びをしているファイトレさん。そんな彼女に対し、施術中に聞いてみたことがあった。 「ファイトレさんはトレーナーになる前は何をされていたんですか?」 それはふと出た疑問だった。彼女の体を触ってから感じた印象についての答えを求めたのだ 何気ない会話の中の出来事 それを聞いたファイトレさんは目を丸くした後、微笑みながら答えた 「それは企業秘密とさせて頂こう」 そりゃそうだ。他人にプライベートを易々と語る訳はない ちょっと不躾な質問だったかもしれない そう自分で納得して話は終わった筈だった 「そうだ、チヨトレさん。マッサージのお礼に一つアドバイスを送ろう」 帰り際、マッサージ店を出たファイトレさんはそう言ってこちらに振り返った なにやら私に話があるようだった 「君の情報収集力については聞いている。勝利の為に情報を貪欲に分析する姿勢は驚嘆に値するよ」 すっかり高度が落ち、橙に染まった校舎 私の位置からはファイトレさんの方向には太陽があり、逆光でよく見えない 「だが、世の中には知らない方が良いこともある。覚えておくといい…」 25チヨトレマッサージ道21/11/11(木) 20 34 22 その顔は夕日で見えない どういう表情をしているかも分からない けど、それが何故かとても恐ろしく感じて 私はその言葉を自然と心に焼き付けた ああ、私は何か触れてはいけないものに触れたのだと、今になって思う ≫37二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 44 00 とあるウマ娘とグラトレ(独)の話 「……そうですか……トレセンから離れるのですね……」 「はい! 師匠に教えて貰った道へ本格的に進もうと思ってます!」 「私は師匠と呼ばれる様な事は……」 「いえ! 私の適性に気が付かせてくれた師匠は、間違い無く私の師匠です!」 「…………そう言ってくれるんですね」 ──彼女は地方から中央へと移籍して来たウマ娘だ。 地方ではそれなりに活躍したウマ娘だったらしいが、トレセンに来てからはレースに勝利する事も出来ずトレーナーも着かない…… そんな感じで燻っていた彼女の自主練を見掛けたのは何かの偶然だったのだろう。 彼女のトレーニングを見て直ぐに分かった、彼女は走るのに向いていない。 彼女は他の娘よりも強い力を持ち、それを活かせる優れた体幹を持っていた。 地方に居た頃は力に物をいわせた加速力で序盤にリードを作り、中盤に抜かされても、終盤に再度加速力で抜き去る……そんな戦法で戦っていたという。 しかし、中央のレースでは同じ戦法を取っても、中盤に完全に追い付けない距離を離される様になってしまった。 彼女は他のウマ娘よりも優れた面は有った……ただ、ウマ娘の走る様な長い距離に向かなかったのだ…… 俺が話し掛けた時には彼女もその事を理解していたのだろう……彼女にレースよりも適した道が有ると伝えた時に素直に耳を貸してくれたのだ。 それからはグラスとは別に彼女を指導していた。 あくまで俺はグラスのトレーナーだから付きっきりとはいかなかったが、それでも彼女は俺の見立て通りに才能を開花させたのだった。 38二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 44 26 「師匠には感謝の言葉しかありません……中央のレースで勝つという夢が叶わなかった私に、新たな夢を与えてくれました!」 「……………」 「それで、師匠への感謝をトレセンから出る前に伝えたかったんですが……何を伝えれば良いかが分からず悩みました……」 「充分伝わりましたよ……ここまで感謝されても良いのかと思うくらいに」 「いえ、私は全然充分じゃ無いです! ……なので考え抜いて辿り着いた私なりの師匠への感謝、受け取ってください!!」 そう言った彼女は木刀を取り出して構え、裂帛の剣気を発する。 俺が彼女に見出した剣術の才能……まだ教え始め間もない筈が、既に並を超えている剣気を発する彼女は言葉を紡ぐ。 「師匠……私がどれだけ腕を上げたか……見て貰えますか!!」 「…………ええ、ええ! 受けて立ちましょう!」 俺は挑戦を受け事にした……彼女の想いを無下にする筈も無く、何より俺の闘争心が疼いて仕方無い。 彼女の木刀に合わせる様に俺も木製の槍を構える。 間合いでも経験でもコチラの方が有利な筈だが、彼女は俺に勝てると信じて自身を疑っていない。 ……彼女は強い……間違い無い…………だが、負けるつもりなど無い……勝つのは俺だ! 「では、師匠! いざ!」 「尋常に……」 「「勝負!!」」 39二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 44 53 開始と共に彼女は勢い良く突進して来た。 彼女の優れている膂力のままに力強く、力強く、地面を踏み付けて繰り出される突進は一瞬で間合いを詰め懐へと入り込んで来る。 ……だが想定内……右手を引き左手に力を込めて石突側の柄で打撃を放ち迎撃する。 しかし彼女は柄の打撃を刀身で受けつつ身体を捩り、打撃の威力をそのまま載せて回転斬りとして放ってきた。 俺は槍の柄で彼女の回転斬りを受け止めるが…… 「くっ!? …………チッ!!」 あまりの威力に受け止めるのは無理だと判断して上へと流す。 打撃の威力を載せた回転斬りは彼女の膂力と遠心力も合わさりコチラを弾き飛ばすレベルの威力となっていたのだ。 ……正直彼女の膂力を低く見積もり過ぎていたらしい、柄が耐えてくれて助かった。 ……どうやら彼女はウマ娘と化して久しく戦っていなかった膂力が遥かに上の相手の様だ……人の身でウマ娘と戦おうとしていた頃の戦い方を取ろうじゃないか。 ──即ち徹底的に打ち合いを避ける戦法を。 回転斬りを受け流され体勢を少し崩した彼女に突きを放つ……が、紙一重に躱される。 しかし、元々面という意味では当て辛い突き……避けられる事など組み込んでいると、突きを躱した彼女に先程と同じ方法で柄による打撃を浴びせる……今回は姿勢に無理が有るので威力はほぼ無い牽制だが…… 彼女は先程と同じ様に刀身で受けるが、突きを避けた直後で体勢が悪く回転斬りは行えない……そう考えていた俺に2本目の木刀が攻撃して来た。 「なっ!?」 思わず後ろに飛び退き距離を離す。 そして不意の二刀目で攻撃してきた彼女は、まるで最初からそうだったかの如く二本の木刀を構えてみせた…… 40二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 45 16 「…………二刀流……独自で?」 「はい、師匠への礼を考えている時に天啓とも言える閃きが有りました」 二刀流を行う上での問題…… 剣を片手で持つ際の両手持ちに比べて威力が足りない点を、持ち前の膂力で…… 剣を両手に持つ際の重量物を両手に持つ難しさを、優れた体幹で…… それぞれ解決しているのか…… ……本当に剣術を始めて間もないんですか? 「どうですか、師匠!」 「素晴らしいですね、闘争心が滾りますよ!!」 「師匠に喜んで貰えて嬉しいです!!」 短い会話を交わし再度切り結ぶ為に距離を詰める。 俺は薙ぎ払いで彼女の突撃を潰し、下に躱した彼女に遠心力を載せた突きを放つ。 彼女は槍の側面を片方の剣で弾き突きの軌道を逸し、もう片方の剣を構え距離を更に詰める。 身体を捻りって彼女の剣閃を躱し、身体を捻った勢いのまま45度程の短い薙ぎ払いを行う。 彼女は剣を振った勢いで下に躱したが、無理が有ったのか体勢を崩してしまった。 好機だと判断し半歩身を引くと同時に槍を引き、完全に体勢を崩した彼女に本気の突きをぶっ放した。 ──膂力で勝るウマ娘との打ち合いを避けるべくウマ娘化前から研鑽してきた突き……ウマ娘としての膂力を載せて放つそれは神速に到達しているとグラスは評価する……そんな突きを。 「…………参りました」 「良い……戦いでした……」 首筋に木製とはいえ槍の切っ先を突き付けられた彼女の敗北宣言でこの度の戦いは終わりとなりました。 41二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 45 43 「師匠! 本当にありがとうございました!」 「いえいえ、私も愉しませて貰いました……お礼に…では無いですがコレを貴女に」 「手紙? ……と、連絡先ですか?」 「剣術道場への紹介状です……その剣術道場はウマ娘にも指南している所でして、師範さんは私も以前……ウマ娘となる前に何度か手合わせをした相手ですので信頼は置けますよ」 「あっ……ありがとうございます!」 「ふふっ、師範さんも貴女を見たら逸材だと小躍りしそうですね」 「師匠……ありがとうございます……でも、1つだけお願いしても良いですか?」 「良いですとも、なんでしょうか?」 「師匠……私がもっと強くなったら…………もう一度戦ってください」 「…………ええ、ええ、もう一度と言わず何度でも……次も負けない様に私も研鑽していますよ」 「やった!! 約束ですからね!」 「ええ、お互い研鑽しましょう……誓いの餞別です」 「これは……槍の穂先?」 「私に勝って返してくださいね?」 「…………はい!!!」 ──数日後、1人のウマ娘がトレセンから去り新たな道へと歩み始めたのだった…… 42二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 46 08 ……1人のウマ娘が学園を去った日の夜……トレセン学園の1番上に1人のウマ娘が静かに座っていた。 『飛べぬ鳥 歌に才有り 導くも 教えし者が 是非に迷うか』 「…………いまいちだな」 そうグラトレは独り静かに自嘲する。 思い返すは今日旅立った彼女。 彼女は吹っ切れているのだろうが……俺はこれで良かったのかと悩み続けている…… 「中央のレースで勝ちたい……その夢を塗り変えてしまったな……」 彼女が夢を掴めたのかは分からない、だがトレセンのトレーナーとして後押しをした方が良かったのでは無いのか……? 答えは間違い無く出ない…… 「…………それでトレーナーさんは、今日落ち込んでらしたんですか?」 「…………グラス!?」 「私の気配に気付かない程に落ち込んでたんですね」 何時の間にか俺の愛バが隣に立っていた。 「……こんな深夜に寮を出たのか?」 「ヒシアマゾン先輩には許可を貰ってますよ……無理を言いましたからね、今度菓子折りを持って勝負を挑まないといけません」 「……そうか……グラスの予定を調整しないとな」 「あら? トレーナーさんもヒシトレさんとタイマンですよ?」 「俺も?」 「トレーナーさんの事で無理を通したんです、当然ですよ」 「…………そうだね」 いつもなら愉しく笑うんだけど……今日はちょっとそんな気が起きない。 43二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 46 33 「……今日のトレーナーさんは弱々モードですね〜」 そう言ったグラスはコチラの頭を抱き抱え、 「いつも頑張ってるんですから……私の前でくらいなら泣いても良いんですよ?」 そんな優しい言葉を言ってくれる。 「優しいなグラスは…………甘えて良いのか?」 「良いと言ってますよ」 「そうか……」 そう言って優しく抱き締めてくれるグラスの胸の中で少し泣かせて貰った。 「トレーナーさんは頑張ってますからね~」 頭を撫でる手に感謝しながら…… 「もう、大丈夫ですか?」 「ありがとうグラス、大丈夫だよ」 「久しぶりですね~、トレーナーさんの弱々モードは」 「そうだな……」 「夢を塗り変えてしまった迷いと……旅立たれて寂しくなっちゃったんですかね?」 ……どうやらグラスには見透かされているらしい。 「そうだね、迷いと寂しさ……かな」 「ふふっ、妬いちゃうくらい大切に思われてたんですね~」 もう1人の担当ウマ娘……短い間だったがきっと彼女はその様な存在だった、だからこそ彼女の旅立ちに迷い寂しがるのだろう…… 「いつか手合わせをしてみたいものですね」 「彼女は強いよ?」 「俄然やる気が出るというものです」 「ふふっ」 旅立った彼女の幸ある未来を信じてグラスと夜が明けるまで星を眺めるのでした…… 44二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 47 02 ──後日談 トレーナーサーンデンワデスヨ-、トレーナーサーンデ…ピッ 「はい、グラトレですが〜」 『……やはり慣れんな』 「そのお声は剣術道場の師範さんでしょうか~」 『そうだ……話はお前の送って来た者の事だ』 「中々の逸材でしたでしょう?」 『それはそうだが、お前!!「地方から来た剣の逸材を送りますので面倒を見て上げてください」って言うだけで、言うなら性別も言えや!!』 「私の紹介なのでウマ娘なのは予想付いたでしょう?」 『普通は独り暮らしの男の所に年頃の娘を送らんわ!!』 「独り暮らしとはいえ50になった師範さん相手なら、師範さんが耐えたら大丈夫でしょう? 師範さんなら耐えれますし」 『いや、それが『あっ旦那様! 電話から聴こえる声は師匠ですか!? 替わってください!!』 「…………旦那様?」『アッチョッ……』 『師匠! 私です! 師匠にお礼が言いたかったんです!!』 「お礼なら以前充分貰いましたよ」 『いえ、この様な出会いを作って頂いた事です!!』 「ええ、良い人でしょう師範さんは」 『はい! 私の好みドストライクのナイスミドル……それも未婚の方だなんて!!』 「………………ん?」 『大丈夫です! 私も乙女! 不埒な真似はせず、先ずは胃袋から掴みます! それで師匠は旦那様の好みの料理を知っておられますか!?』 「…………鮭のボイル焼」『チョッ!?』 『師匠、ありがとうございます!!』 「……では、祝辞の言葉を考えていますね」 『はい!!』『グラトレ、キサマァァァァァ!!!!!』 ブツッ…………ツーツー 「……どうやら俺は彼女に良い道を示せていた様だな」 ────彼女の未来に幸があらん事を ≫53二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 20 55 37 俺はどこにでもいる新人トレーナー。 絶賛勉強中の身分だが、今回はあのシンボリルドルフ会長のトレーナーに色々教われるとのことで、嬉々として彼の部屋に向かうと…… 「失礼します。シンボリルドルフ担当トレーナー様はいるでしょうか」 「うーん……あっ、あー!どうぞ!鍵は開いてますから!」 中から可愛らしい女性の声がする。まさか風のうわさで聞いたウマ娘化という奴のせいなのだろうか、或いは単にサブトレーナーがいるのか…… 「お邪魔しま……す……」 そこに居たのは、レディーススーツに赤い眼鏡、チョーカーをした、世が世なら後宮を牛耳ってそうな雰囲気のウマ娘……耳飾りはダイワスカーレット等と同じ側で、チョーカーをよく見るとそこにはトレーナーバッヂが光っている。ノートPCで何か打っていたのかPCは開きっぱなしだ。 「あ、君が今日来るって言ってた新人トレーナーさんだよね?」 「ええ。ということは貴女は……」 「その通り。私はシンボリルドルフ担当トレーナー……チーム《プラエトリアニ》トレーナーと言ってもいいかな?で……まあ、今日はよろしくお願いします!」 「え、ええ……よろしくお願いします」 話しかけてくれる彼女の顔は優しげだが、若干話しかけにくい。こう、うっかり親しげにすると何か大きな罠があるのではないかと思ってしまう。 「それじゃあ……今日はチームのみんなのトレーニングについてとか色々見てもらうね?」 「はい!」 そう言い、俺は咄嗟にメモ帳を取り出す。 ────そうしてトレーニング用のダートコースに俺は連れてこられた。 「トレーナー君。彼が件の新人トレーナーか。……ご存知だろうが私はシンボリルドルフ。生徒会長と本チーム《プラエトリアニ》のリーダーをしている」 そのまま流れるようにシンボリルドルフ会長の前に(間違いなく悪気はないのだろうけれど)突き出された俺は、少し固まってしまうのだった…… ────結局、今日の研修で学べたことは多いけれど、俺に威圧感あるウマ娘の担当は無理だということもわかった。 ≫74二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 21 25 24 『買い物トライフォース』 「テイクオーフ,マーベラス,アハハハハ---」 「……なあマベトレ」 「なーにーかーなーマヤトレー?ほらほらこれもよさそうだよー」 「なんで、俺も買い物に付き合わされてるんだ?」 「それは、マーベラスだからだよー☆」 「答えになってねえよ。」 「マヤノドノナント、アチラニマァァーベェラスナルモノガ」 「ホントダー!ジャアイッテミヨ-」 「こういうのって保護者が必要でしょー?。マヤトレもいると何かと便利かなーって、後マヤノちゃんの希望だしねー」 「それはいいが、ロリ三人に大人が一人って俺の世間体が増々危うんだが」 「まあまあ、ご飯は私がおごるよー☆」 「トーレーナーチャンタチナニヤッテルノハヤクハヤクー」 「マヤノちゃんたちが呼んでるよーマヤトレも走ってー走ってーじゃないと見失っちゃうよー☆」 「体力が有り余るお前たちと違って俺はなぁ、くそーこういう時羨ましいと思ったことないぞ」 その後マヤトレは3人に散々振り回された。 マヤトレの体力が下がった マヤトレの疑惑が上がった ≫92二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 21 39 39 通り雨 テイトレとウオトレ202 「(…これは、降り止まなさそうだなぁ)」 閉まったシャッターに背を預けてテイトレは一つため息を吐いた。 一人で買い物をしていた途中、通り雨と言うには強い雨が降り出して濡れ鼠のようになりながら寂れた通りの軒下に駆け込んだのが十数分前のこと。 通りかかる人も、町中の騒音も聞こえない…まるで世界に取り残されたような感覚を彼は感じていた。 充電の切れそうなスマートフォンで友人達に連絡をしようとして何度も止めた。自分なんかの為に手間を掛けさせるのが申し訳なかったからだ。 ならば走り抜ければ、と行きたがったが雨が強まるにつれ痛み出した左足がそれを許してはくれなかった。 「(どうしよう…かな…)」 濡れて張り付いた服に不快感を覚えながら幾度目かのくしゃみ。とうとう耐え切れずにズキズキと痛む左足を握り締めて服が汚れるのも気にせず座り込んだ。 「(大丈夫、大丈夫…すぐに、止む。消える)」 三角座りで立てた膝に額を押し付けて俯く。雨音だけが耳に届く静かな空間で唯一人、耐えるように。 どくりと心臓が跳ねる。口の中に苦味が襲い濡れて震える身体を冷や汗が身を、心を冷やす。 嫌な思い出が次々とフラッシュバックしていく。痛いくらいに傷跡を握り締めながら荒れた息を整えようと無理矢理息を吸った。 「…テイトレ?」 「…ウオ、トレ」 聞き覚えのある声と前に感じた気配に顔を上げるとその丈に見合った大きな傘を差した猫背の赤緑のオッドアイのウマ娘…ウオトレが立っていた。 「何やってんすかこんなところで…雨宿りにしてももっといいとこあるでしょ」 そう言いながらぐいと手を引きテイトレを立たせる。うおめっちゃ濡れてるっすね…なんて一人ぼやきながら。 「ほら行くっすよ。とりあえずトレセン行って身体乾かさないと…」 「あ…えっと…その」 歯切れ悪く目を泳がせるその姿を見てウオトレは首を傾げながら続きを促す。 「俺今…足が、上手く動かないから…迷惑になるからさ…放っていってくれて…」 「…はぁ?」 思わずと言わんばかりに漏れ出たため息を隠そうともせずに目つきの悪い顔に手を当てて苛立ったように続ける。 93二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 21 40 02 「なんすか?テイトレの中で俺はそんなくだらない事で友達置いてくような薄情者だったんすか?なんならお姫様抱っこで担いでいってやりましょうか?」 腰を掴んで担ごうとするその手からバタバタと逃れて大人しく並んで歩き出す。 下を向いて歩いているせいで自分の遅い歩みに合わせる為に歩きづらそうに歩幅を狭めているのが分かって気分が暗くなっていく。 「…ウオトレ、その…迷惑かけて…ごめ」 「俺気がついたんすけど」 謝罪の言葉を言い切る前にウオトレが口を開いて傘を持っていない方の腕を芦毛の頭の上に乗せた。 「こうして並ぶと丁度テイトレの頭が肘置きにピッタリなんすよねぇ…楽っす」 「…あぁ!?身長マウントか!?喧嘩なら買ってやんぞ!」 「ふっ…くく…やっと調子戻ってきたっすね!小さいんだから顔上げて胸張ってないとジェットコースターにも乗れないっすよ!」 「なんだぁてめぇ…猫背のお前に言われたくないわ!手ぇどけろ!」 小さな歩幅と大きな歩幅。足取りは違い、歩みは遅い。 そんな見た目も境遇も違う二人の穏やかな話し声と笑い声が雨音の響く静かな道で確かに聞こえていた。 ───side.モブ 「うおっすげぇ身長差…いいじゃん(いいじゃん)」 「私のシックスセンスが告げているわ…青メッシュの娘の包容力受け…!」 「バカね…芦毛ちゃんの生意気な口から始まるじゃれ合い…そして夜に仲直りの甘々…これよ!」 「生もので想像するのやめなさいよ…(仲良しで平凡な日々の健全きらら枠なのよね…)」 ≫9511821/11/11(木) 21 41 46 いよいよジョートレの登場です!! 朝起きたら私の身体がウマ娘になっていた。 なのでメガネを掛けてから 担当のトーセンジョーダンに連絡をした。 今トレセン学園のトレーナーたちがウマ娘に なる現象が相次いでいたので覚悟はしていたが、 いざ急にこうなると理解が追いつかない。 とりあえず鏡の前に立ってみた。 そのまま自分がウマ娘になったようだ。 そして何より··· ムニュ「やわらかい。」 「ってコラー!!」 「あ、来たねジョーダン。」 「「あ、来たねジョーダン。」じゃなーい!! 何触ってんのトレーナー!」 「いや、女の子になったから···。」 「いやアンタそんな感じだったっけ!?」 ああ、やっぱりこの娘はかわいいな。 「いや、何ニヤニヤしてんのトレーナー!?」 「あ、ゴメンジョーダン。後せっかくだから あなたの服貸してくれない?」 「せっかくってドユコト!? ···あー、もう!わかったって! じゃあ私もせっかくだからアンタのこと みんなと一緒にめちゃイケな ウマ娘にするからね!!」 「フフ、ありがとうジョーダン。」 とりあえずこんな感じでどうでしょう? ≫112二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 21 51 59 「ドトトレさんの、バカァ……!!」 「だ、大丈夫ですかぁ?トレーナーさん、というかネイトレさん……」 「胸が苦しいと思ったら、なんでサラシなんて!よりによってこの大きさで!?」 「それはその、トレーナーさんなりの考えがあってぇ……」 「……ドトウ。貴女からもドトトレさんに言ってあげて」 「ええ!?でも、私なんかの言葉じゃ……」 「大丈夫。貴女だから言える言葉があるの」 「な、なんですかー……?」 「……この量で見合ったブラ着けないんなら、たとえウマ娘でも早々にだるんだるんに垂れてひどい事になるって」 「ひえぇぇぇぇぇぇ!!!??」 ≫126二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 21 55 42 ーーードリームトロフィーリーグ、その舞台たるレース場の地下バ道にて。 「…キタ、調子はどう?」 「勿論、ばっちりだよトレーナーさん!」 「ならいいわ、キタが調子。崩すとは思えないけど、絶対はないからね。」 …そう話し合うのはキタサンとキタトレ。その勝負服に身を纏ったキタは、キタトレに向かい合っていた。 「ドリームも結構長いこと走ってきたけど、まだまだ走るつもりでしょう?」 「うん、まだまだ私は走れるからね!」 「…そうね、ならキタに辞めるタイミングは任せるわ。」 「えへへ、分かったよトレーナーさん。」 「キタが無茶しないなら、私から言うことはないわ。」 そこまで話した所で、一旦言葉を切ったキタトレは目を閉じ、そのままキタに言い放つ。 「ねえキタ、今回もいつもと同じように遠慮なく走りなさい。」 一瞬キョトンとしたキタは、すぐに 「うん、当たり前だよトレーナーさん。『唯一抜きん出て並ぶ者なし』でしょ?前にトレーナーさんが教えてくれたよね。」 「その通りよ、このレースに出てくる子は皆ライバル。なら、手加減なんてする方が失礼じゃない?」 …そうやってトレーナーと駆け抜けた三年間のことを考えつつ、キタは大きく頷いた。 「うん!」 「だからこそよ、…キタ、思う存分に走ってきなさい。」 …そこで目をうっすらと開けたキタトレはキタを見据える。キタはいつものその笑顔ではなく、キリッとした顔で 「そうだねトレーナー、私は負けないよ。例えーーー誰が相手でも」 ーーーその不敵な笑みを浮かべる顔が、その王者の如きその気迫が、その自信に満ちた目が。 キタトレには眩しいほどに輝いて映った。それに思わず口元を緩めてしまう。 「…そうね、キタ。なら皆に焼き付けてあげましょう。貴方のその走りをね。」 「…うん、行ってくるよ」 「ええ、いってらっしゃい。」 その気迫のままに歩いてターフに向かうキタを見送りながら、彼女は考える。そして小さな声で呟いた。 「『Eclipse first the rest nowhere』…、私は、輝く太陽である彼女こそがこの言葉にふさわしいと思うわ。…ふふっ。」 …地下バ道を歩く彼女の顔は、奇しくもキタサンと同じく不敵な笑みを浮かべていたのだった。 ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part429【TSトレ】 ≫64チケトレの人21/11/11(木) 22 43 30 では拙いかもしれませんが… ふたりのせんぱい 午後1時、土曜の昼下がりにタイトレとハヤトレがチケトレの部屋のインターホンを鳴らす チケトレがプライベートで孤立しないように定期的にチケトレの家を訪問する─ 二人で話し合い決めた習慣だった 「入るぞーチケトレー」 「おみやげあんぜー一緒に食おうやー」 二人が声をかけるが中からは部屋の主は出てこない 「いつもだったらすぐ出てくるんだがなあ」 タイトレが不思議そうに首をかしげる 「ねてるんじゃねえのかー?」 間の抜けた表情でハヤトレが答える。 「ま、扉は空いてるしさっさと入るか」 そういってハヤトレはドアをガチャリと開けてずけずけと入っていく バカに遠慮と言う概念はないのだ ハヤトレに続きタイトレも中に入り、リビングに行くとチケトレが布団の上ですうすうと寝息をたてていた 「ありゃ、ねてたか」 「まっ、こんな陽気だからな。ねちまうのも無理ないか」 ウマ娘化してからそこまで日が経っておらず安定剤のお世話にもなっている現状、心労もかなりのものだろう 寝かせてやった方がいいか。 そう思い、タイトレとハヤトレはリビングから出ようとする 66チケトレの人21/11/11(木) 22 44 20 「ん、うぅ…」 うなされているのか、チケトレの顔が強張る 「ごめんなさい…ごめんなさい…」 涙を浮かべ、そこには居ないはずのものに強迫的に謝罪の言葉を並べる 「おれがなにをしたって言うんですか。好きでウマ娘ぬなった訳じゃないのに、すきでこの格好に生まれた訳じゃないのに!!」 涙声になり不明瞭ながらも感じ取れる恨み言にタイトレ、ハヤトレの顔が一瞬しかむ 「助けてください…先輩、チケット…」 親にすがり付く子供のように弱々しく発せられたSOS─ふたりは床に座るとチケトレの頭を撫でる 絹のような白い髪がさらりと揺れた 「安心しな。オレ達はいつでもお前のそばにいるから」 「お前と約束を違えるつもりはないから安心しろよ」 子をあやすように、安心させるように呟くとチケトレは安心したよう少しずつ呼吸を落ち着かせていき、再び穏やかな寝息をたて始めた 67チケトレの人21/11/11(木) 22 44 58 「はっ!?」 がばっとチケトレが起き上がる 「おう」 「お邪魔してまーす」 ソファに座り、すっかりくつろいだ様子で二人がチケトレに挨拶する 「すいません寝ちゃってたみたいです」 「まっ、気にすんな!」 「先輩が来てるのに寝てるなんて悪いやっちゃな~っ!!」 BがWの髪をわしゃわしゃとやり、Nが背中をばしばしと叩きながらWをソファに座らせる 「今日はたっぷりと遊ぼうぜ」 「おみやげもあるからな!!」 「はい…ありがとうございますっ」 ふたりの優しさにチケトレの目にうっすらと涙が浮かぶ 悪夢だろうがなんだろうが三人いれば大丈夫。 ふたりの先輩は─おれにとって最高の先輩です。 ≫107チヨノオートレSS21/11/11(木) 23 01 19 場所は千葉県、中山レース場 この日、十万人近い大観衆がここに詰めかけていた なぜなら、トゥインクルシリーズの一年を締めくくる大レース グランプリ――有馬記念が開催されるからだ 「どうですか、チヨノオーさん」 「正直緊張してます」 レース前の最後の時間、レースに向けて最終確認するグループがあった ウマ娘のサクラチヨノオーとそのトレーナーである 二人はいつも以上に計画を立て、同時に緊張していた このレースは日本ダービー後の怪我からの復帰レースであるからだ いや、それだけではない 今日のレースは有馬記念 日本を代表するG1であり、シニア級のウマ娘も参加してくる 今までクラシック級としか走っていなかったチヨノオーにとって、初めて格上に挑む機会でもあった その手は汗に濡れ、心臓の鼓動は早く、体は震えている だがしかし、その表情に弱気な雰囲気は皆無だった その様子からして、震えが武者震いであることを示していた 「でも、それ以上に楽しみでしょうがないんです」 一点の曇りもなく、レースへの期待を語るチヨノオー そこにかつて不安にかられた姿はない 「それは上々」 一方のチヨトレはかつての脆さを克服しつつあり、新たな段階へ踏み出そうとしている 108チヨノオートレSS21/11/11(木) 23 01 51 「万事を尽くしました、あとは天命を待つだけです。おおよその展開予想は話していますが、相手は国内トップクラスのウマ娘達です。その通りなるかは分かりません。」 「大丈夫、私はやってみせます」 「…愚問でしたね」 苦笑するチヨトレ。ニカッと笑うチヨノオー そう、挫折は味わった、実力は弁えている、血のにじむような努力をした 後はこの大舞台で、それを発揮するだけ ただターフを見据えるチヨノオーの目には、勝利への執念がある 故に、最早心は定まっている 例えどんな逆境であろうとも、信じるのみだ 「優勝レイ、持って帰ります!」 「いってらっしゃい!」 数多の思いを乗せて、今年も最後のG1が幕を開ける ≫137二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 23 17 06 ◆ポッキーゲーム・ネイトレ編 「それじゃネイチャ。やろっか!」 「おおう、いつにも増してやる気だねートレーナーさん」 「それはね、今日が特別な日だからだよ!」 毎日がスペシャル、とは言っても11/11はやっぱり『ポッキー プリッツの日』。そしてここ、トレーナーさん用のトレーナー室にあるのはゲームへの意気込みを如実にあらわす……と形容するにはちょーーーっと多すぎる未開封ポッキーの山。ところによりプリッツ。記念日にかこつけて単にお気に入りお菓子を食べたいトレーナーさんがそこにいた。 ……加えてイチャつきたいオーラがささやかながら伝わってくる。まあポッキーゲーム挑んできた時点で何をか言わんや。 「……自分で用意しといて思うんだけど、プリッツゲームじゃダメなのかな」 「急に冷静にならないで?風邪引いちゃうよあたし」 「だってチョコからとクッキーからとでなんか条件違う気がするし……」 「んーと。その不公平感をなくすために必ず二回制、食べる順番を交代でやらなきゃいけないってのが公式ルールらしいよ」 「そうなの!? ネイチャはどんどん博識になってくねぇ……」 ごめんね、ウソ。今あたしの頭に浮かんだだけの出鱈目です。良い大人は言いふらさない。 「それと、しょっぱい涙味より甘いキスの味が若い子らにはウケたんじゃないかなーなんてネイチャさんは考えます」 「あーそれはなんか聞いたことあるかも。……でもネイチャとのは結構涙あモガッ」 「さー始めますかー!!」 座ってるトレーナーさんの口にポッキーをねじ込んで膝にまたがる。目線の高さも揃ったところで、あたしもクッキー部分を口に含んでいざ、開戦。 138二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 23 17 17 ───実は、トレーナーさんとポッキーゲームをするのは初めてじゃない。あれはまだこの人が人間だった頃。売り言葉に買い言葉、勢い任せの口八丁で無理矢理勝負に持ち込んだ事がある。あたしだけが恥ずかしがって速攻折ってしまった塩試合だったけど。 ……『罰ゲームさせちゃってごめん。女同士でやるのはイヤだよね』なんて謝られたのは今でも悲しい思い出。 だから。その、あれだよね。そんなほろ苦い過去があるからこそね。……目の前で顔赤くしてるトレーナーさんがいるのは非常に気分がいい。自分も同じくらい赤くなってるだろうけど?相対的にあたし有利ってやつですよ。たぶん。 ……それを証明するように、少しずつこっちが食べ進めてるのに向こうは遅々として進まないでいる。自分から勝負しといてなんたるノープランっぷり。艶やかで長いまつ毛も、吸い込まれるように黒くて澄んだ瞳も、もう焦点が合わないほどに近づいている。……あれ、ハイペースで仕掛け過ぎたかなこれ。 ふいに鼻と鼻が触れる。あたしもトレーナーさんも同じように肩をビクーッて震わせたのに、短いポッキーはなんとか二人の橋渡しをしてくれてる。しばらくしてから向こうが少しだけ顔を傾けてくれた。そしてそのまま静かに目を閉じる。 …………いやいや。いやいやいや。なんで目を閉じちゃうの?ゲーム中ですよ?……もうこれって、そういう事なんじゃないの?ポッキーから口を離して表情を確認したい。絶対あれだ。キス待ち顔だ。 いけるのかな。いっちゃっていいのかな。ここトレセン。でも密室。いや鍵かけたっけ。というかこのテンパり具合はまずい。落ち着けわたしはナイスネイチャ。ビークール……。ビーシニカル……。というか夢だと思おう。夢の中ならなんでもできる。ちょっとだけ強いあたしよ、今一度降りてきて! 瞬間。 感触。 139二次元好きの匿名さん21/11/11(木) 23 17 31 「……私の勝ちー?」 「ハイ。カチデス」 ……夢見心地になるには少し時間が足りなかった。トレーナーさんの勝ちというか、感触を感じる刹那、飛びのいてしまったあたしの反則負けだった。 「というか、トレーナーさん。上くちびる当たらなかった?」 「……カウントに入れちゃう?」 言外に「ネイチャがいいならそれでもいいけど」という含みを感じさせる物言い。そういう判断の投げ方よくないと思う。 「……ノーカンの方向で」 「よかった。そうだよね、ちゃんとしたのじゃないとね」 嬉しそうにへにゃっとした笑顔になるトレーナーさん。これで毎度許しそうになるあたしは多分ダメだと思う。 しかしまぁ、完遂してみて分かった。ポッキー一本をこうも贅沢に食べる方法だったなんてね……ポッキーゲーム恐るべし。でも、もう満足感でお腹いっぱい。一年は食べなくていいかも。 「それじゃあ次の試合にいこっか。はむっ」 「第二ラウンド!?」 「え? こえがこーひきるーるでひょ?」 ……その日、あたしは『因果応報』の味を身をもって知った。 ……甘くておいしかったです。 (終) ≫168ポッ義ーゲーム21/11/11(木) 23 36 26 「今日はポッキーの日か……カフェ、ポッキーゲームでもやるかい? なんて言うわけもないのだ!」 「呼びましたか……トレーナーさん」 ドンドンドンドン!(パキパキパキ) 「あれカフェいつの間に?」 「さっきですよ……ところで、ポッキーゲーム………しないんですか?」 「聞いてたの? そして知ってるの?」 「ええ、やらないんですか」 「……ちょっと待ってね」 机に置いてあるプリッツの箱を開けてみる。 「ごめんねカフェ、折れてるみたいだ」 (本当は引き出しの中にもポッキーがあるけど) [隠す]👈 [正直に言う] 「この部屋にはもうポッキー的なものは無いね」 「……そうですか」 「ああいうゲームは同い年の同性の友達くらいとやるといいと思うよ」 「……タキオンさんと…….やれと言うことですか」 「……撤回するよこういうのは宴会の悪ふざけだからやらなくていい」 「……そうですか……残念です」 カフェが少し目を伏せてからトレーナー室を後にした。 ドンッ! 「鳩尾やめて!」 その時、ふと閃いた!このアイデアはマンハッタンカフェとのトレーニングに活かせるかもしれない! マンハッタンカフェの成長につながった! パワーが10上がった 賢さが5上がった 「読解力」のヒントLVが1上がった ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part430【TSトレ】 ≫16二次元好きの匿名さん21/11/12(金) 00 04 33 モブα「聞いた?トレーナーと担当でポッキーゲームすると次のレースで勝てるんだって!」 モブβ「まじ?どんな原理よwww」 モブγ「何でも、三女神が加護を云々とか絆の力とか」 モブネットバルキリオン「なにそれwwうけるww」 ───────────────────── 「という話を聞いてな、取り敢えずやってみるか」 「待てや」 「何だ?レースで勝ちたくないのか?」 「いやレースでは勝ちたいんよ?でもそれは違うやろ」 「試さないで否定するのは関心しないぞタマ!否定するならやってからだ!」 「何でこういう時だけ積極的なんや」 「ほらやるぞ」ドン! (アカン、トレーナーは本気や...オグリ、クリーク、イナリ...すまんうちはこれから女になる) 「ふぁ、ふぉいふぁま!」 「こんのクソボケがぁ!うちのトキメキを返せぇや!」 ≫80ケツフク夜間巡回雑談?1/421/11/12(金) 00 38 24 「塩氷嚢できましたよ」 「おう。こっちも粗方巻き終わったから当ててくれ」 夜。霊が見えるのみならず、対処が可能な俺たちは、セイトレの出した報告書を元に特定巡回を行っていた。 こうして明確な心霊目撃情報があった際にはそこの重点的な調査を行うよう指示される場合がある。 今回はトレーナー室が配置されている棟の階段の調査。成程、確かに家やトレーナー寮で寝るトレーナーなら既に帰っているだろうし、宜しくはないがトレーナー室で一夜を明かすつもりのトレーナーならそもそも通らない。そしてセイトレさんは悪いことにこういう話に恒例の「“忘れ物”を取りに行く」という目的でここを通ってしまっていた。 結果から言うと。そこには古めかしい服装をした一人の霊がいた。左脚を怪我しており、場所が場所なのでこの階段で起きた負傷なんだろうと容易に推測できた。昔の学園はもう少し門限が緩かったと聞く。だからこの時間に───おそらく彼女も忘れ物をとりに───この階段を使ったというストーリーも自然に立てられた。左脚を怪我した例が、右脚に爆弾を持つ者を脅かすとは、なんとも奇妙な縁だなぁと不謹慎ながら感じ入ってしまう。 そして今、こうして俺はフクトレさんとこの子の手当をしている。御札を包帯代わりにして(ちなみに除霊用じゃなくて交霊用)、氷嚢の中に塩を入れて、という中々特殊なケースだけど、そんなことを微塵も感じさせないほどにフクトレさんは手際良く進めていた。そんな視線を感じたのかフクトレさんが口を開く。 「こんなところで役に立つとは思ってなかったがな」 「…まああの人も今はもう必要なさそうなぐらいに快復しましたしね。ただトレーナーとしては復習ができていいんじゃないですか?」 「起こさねぇようにするのが最善なんだがな」 そうこうしている内に処置も終わり、同じく札を巻き付けた松葉杖を渡すと、霊はお辞儀をして裏口へ向かい、そして消えた。 「…あの松葉杖経費で落ちますかね」 「ダメだろうな。証拠がねぇ。…まあアイツに聞いた話によるとあのタイプなら4桁前半で済むらしいから後で割り勘だな」 「はぁ。まあまだ終わってませんし、帰ってから考えますか」 そういって、二人して目的の場所に目を遣る。 81ケツフク夜間巡回雑談?2/421/11/12(金) 00 38 51 俺たちの目の前には昼の事前調査では確かに十二段だったはずの、十三段の階段。 そう、“足音”と“十三階段”は別の現象だった。おそらく彼女も十三階段にやられたのだろう。術中に嵌って囚われたのか、無理して対処してそれで足を壊したのか。真実がどちらだったのかというのは今はもう関係ない。非常にまずい具合にかみ合ってしまった怪異の片方は既に正統的手段で祓えたのだから。 「縄は……見えませんね」 「報告書から予想すればおそらく踏んだタイミングで周囲のものを利用して、だろうな」 「心霊…じゃないでしょうね」 「ああ、ほぼ間違いなく悪意のある怪異だな」 「…怒ってます?」 「……」 聞いた話によればセイトレさんの記憶喪失が発覚した事件にはフクトレさんも関わったらしい。その時から何かと気にかけていたらしいのでそこらへんからの感情なんだろう。世話焼きだの優しいだの茶化すとアイアンクローが飛んできかねないので黙ってフクトレさんに向けていた階段に視線を戻す。 「さて、どうします?」 「とりあえず仮説の検証、といくか」 フクトレさんがカバンから取り出したのは1枚の形代。それに勾玉のようなものを組紐で括り付け、十三段目にめがけて投げる。 形代が床に落ちた瞬間。組紐が異常な力で閉まり、形代は見事に真っ二つになった。これを見る限り、彼女は首に跡も無かったので、セイトレさんと同じく無理やり対処しようとしてセイトレさんほど上手く行かずにああなってしまったのだろう。もしかしたら十三階段の餌食にならないように助けてくれる予定だったのかも。追いついた場合の報告が無いので真相は闇の中。 「…何か見えたか?」 「ええ。うっすらと形代にピアノ線のようなものが伸びるのが」 「流石だな。俺じゃ見えなかったぞ」 「褒められても複雑な気分ですね」 「しかしそうなるとやっぱり天井か……対処がめんどくせぇな。踏むとアウトっつーのもな……」 82ケツフク夜間巡回雑談?3/421/11/12(金) 00 39 17 「……はぁ。しょうがないです」 夜間巡回の時には必ずつけているウェストポーチを開き、“それ”を取り出す。取り出されたものを見たフクトレさんは珍しくぎょっとしていた。 「ああ。大丈夫ですよ。エアガンですから。学園にも許可は取ってあります」 ベレッタM93R。拳銃並みの大きさでありながらその内実は対テロ用のマシンピストル。エアガンであるこれも3点バーストが可能。ただし1個1個ちまちま除霊用の模様を描いたBB弾がもったいないので使うにしてもセミオートだけど。米粒写経の疑似体験だった。 サイレンサーを取り付ける。流石に結構夜中だしそもそも学校内で銃声を聞かすわけにはいかない。 さっきの糸のようなものの出所を予測して。流石にストックは持ってきていないけど多分当たる。だって当たってほしくないけど正体の予想はついてるから。 一発。本当だったらもっとカッコいい銃声と発火アクションが見れるはずだけどぐっと我慢。というか今フクトレさんの前で撃ってるのが割と恥ずかしい。 弾は無事目標に当たったようで、黒く、8本脚のものがどちゃっと音を立てて落ちる。あのBB弾で効いた事への安堵と予想が当たってしまったことへの嫌悪で多分俺は複雑な表情をしている。隣のフクトレさんを見ると露骨に眉を顰めていた。 83ケツフク夜間巡回雑談?4/421/11/12(金) 00 39 36 二人で嫌悪感を顕わにしてぎゃーぎゃー言いつつ後処理をして。いつの間にか階段は元の12段に戻っていた。 最後の確認をして、帰路。 「昔、少し非行に走った結果嗜んでまして。もちろん生き物は撃ちませんでしたが。んで高2の時に友達にバレてバカにされて。その時は手放したんですけど、未練がましく買い直しちゃって。なまってないもんですね」 沈黙。さっきは久々に握った高揚感と実際に生きている(生きてはない)モノを撃つ緊張感で相殺されていたが、今は自分のイタい話をただ話しただけ。見せたのに離さないのも悪いなとは思ったけれどその反動は予想以上のものだった。 「…まあ学生を指導する立場である都合上学内持ち込みは褒められたものではねぇな」 「ひゅい……」 「…ただそんなことよりも、だ」 「へ?」 「今まで俺が遠距離怪異戦必死こいて対処してた横でそんなもん隠し持ってたってことの方が重要だな」 「……あ。えーと。その。あっその手の構えはまさか噂の……!やめて!顔面は!顔面は防御振ってないんです!いつもあいつはケツばっか叩くから!じゃなくて!あがががががががが」 「ひゅー……ひゅー……想像以上の……ダメージが……」 「……まあなんだ。今度お前のトレーナー室行くぞ」 「へ?」 「その弾。ちゃんとあういう大物も一発で仕留められるようにきっちり仕上げた方がいいだろ?」 そう言うフクトレさんは子供が悪戯を考えるような表情で笑いかけてくれて。 「───はい!」 俺も笑みを抑えきれないまま返事をした。 それはそれとして後日セイトレにも個別で報告した際にそもそもの発端の「裸マフラーで無理してトレーナー室に向かった」ことを聞いて二人で怒った。 ≫107二次元好きの匿名さん21/11/12(金) 01 04 38 「我が王。朝は冷えるので私の上着を……」 「……ねえトレーナー。一つ質問をしても?」 「はい……なんでしょう……?」 「『騎士道』と『武士道』の違いは知ってるかしら。」 「どちらも主君への忠誠を一とする物では……?」 「違いは『愛の有無』と『信条』の二つよ。」 「愛と信条?」 「あなた、剣道と弓道をやっていたって言ってたわよね。」 「ええ。」 「やっぱりね。いい!?トレーナー!!!」 「!!!」 「武士は主君へ誓いを建てるけど愛は無いの。」 「逆に騎士は愛はあっても誓うのは神に対してなの。」 「つまり……?」 「今のあなたはそのどちらでもない。 どっちつかずの二流トレーナーよ。」 「二流……」 「私へのあまりにも盲目的な対応、 騎士は主君が間違っていたらそれを正すものよ。」 「あと今の呼び方から私との距離を感じるわ。 それに……」 「?」 「私のこと……嫌いなワケじゃないのよね……? いつも一歩引いている感じがするし……」 「そんなワケないだろ!!」 「!!」 やりすぎると作者に申し訳ないので ここら辺で止めとくね 「騎士」と「武士」の違いに焦点を当ててみたよ ≫141二次元好きの匿名さん21/11/12(金) 05 00 38 今、トレセン学園の食堂で二人のウマ娘化トレーナーが鎬を削っていた。 片や黒鹿毛に水色の瞳を細目で隠した、尻がデカいグラトレ(独) 片や黒鹿毛に赤い瞳を爛々と輝かせる、胸がデカいヒシトレ ……そんな二人の料理バトル。 元はと言えばグラスワンダーがグラトレの為に寮長のヒシアマゾンに無理を言った事へのお礼としてタイマンを持ち掛けたのが始まりである。 しかし、料理人としても負けず嫌いとしても負けられないと言わんばかりに、お礼の話など忘れてお互い様々な料理を作り続けているのだ。 現在15品目、グラトレのマグロとナイダン山葵のつみれ汁 対 ヒシトレのメカ邪龍と大根のマリネ 審査員は実績の有る侘助を筆頭に我こそはという有志達。 素材は兎も角極めて美味という話が既に広まっており、何人かの勇敢な者達が審査員として追加参加している程だ。 現在30品目、グラトレのメカ邪龍と鯛の塩釜焼き 対 ヒシトレのナイダン山葵とキノコのワイン蒸し ここに来て良く考えたら何品目作るか決めてない事に気が付いた審査員達の間で…… (……流石にいい加減止めね?) ……そんな空気が周囲に漂い始めた 結局50品目の グラトレの邪龍・亜光鎌獅子斎の竜田揚げとヒシトレのカマライゴンのソテー が出来上がった辺りで強制ストップが入り、審査員達が両者勝利で二人を納得させたとさ。 カマぴょい ドラぴょい ≫170こういう事?21/11/12(金) 06 51 59 目覚ましマーベラスより遥かに早い深夜に目が覚める。…悪夢を見た。内容はおぼろげにしか思い出せないけど流れた涙が嬉し涙とは思えなかった。 ネイチャ? 心配そうにしてるそいつを強く抱きしめる。 キャークルシー …アンタはここにいてね。遠くに行ったりしないでね。 ワカッター ページトップ part○○~○○はこちら ページトップ
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型式番号 所属 建造 生産形態 全長 重量 装甲材質 元機体 武装 頭部30mmバルカン×2 ビームサイズ 複合シールド シールドワイヤークロー ステルスシステム 設定 フリーランスの傭兵“黒”が使うMS。外観からは何処で作られたか分からず、黒も語らない 隠密性に長け、レーダーやカメラから自機を消すステルスシステムを搭載している
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おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part582【TSトレ】 おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part583【TSトレ】 おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part584【TSトレ】 おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part585【TSトレ】 おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part581【TSトレ】 ≫126二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 20 02 46 「あったの~裏口だのコネだの」 「否定しないんですか先生っ!?」 「もうすっぱ抜かれた後じゃしのう。けれどもそれで入れれば安泰という業界でもないもんじゃから。 悪いやり方には悪いやり方なりの才覚が要るものじゃ」 「そ、そうですか……っ。それで、先生は……?」 「試験制度は後からやったが……落ちた」 「落ちたっ!?」 「ホッホッホッ! 真っ当な学校なぞ行っておらなんだから、数学の分野がズタボロじゃったわい!」 こういうやり取りをヘリサブちゃんとやってそう ≫153二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 21 12 42 ───トレーナー室で 「…理想郷ね」 …手に持った本を閉じ、コーヒーを啜りながらキタトレこと私は呟いた。たまたま図書室で見つけたそれの内容を思い返す。 「理想は簡単に叶わないから理想…まあ、当たり前のことかしら。」 「…トレーナー?」 ふと、扉の所にプロキオンのチームメンバーを見かけた私は、笑いかけて部屋に招き入れる。…もうすっかり馴染んだらしい。 「…えっと、何を読んでいたんですか?」 相変わらず堅い娘だと思う。いやトレーナーとの距離感というか態度にしては当然だし、私が微妙なだけなのだが。 「そう、これね。なんてことはないただの小説よ。…それとも、私の呟きが気になる感じかしら?」 「!…はい、トレーナーにも叶えたい理想ってあるのかなって思って」 (私の理想ね…といっても) 「そうね、私の理想は誰もが最後まで、満足して走りきれることね。後悔を残したまま、終わってほしくないわ。」 …語ってみたが、やはりというかなんというか、少し不思議そうな顔をしていた。 「…え、それだけなんですか?」 「そうよ?…もしかして、何か疑ってたのかしら。」 「いや…きっと私達には分からないくらいに深い理想なのかなって思ったので…」 どうやら胡散臭い点を疑われていたらしい。確かに私は振る舞いからしてあの母譲りな胡散臭いお姉さんだろうけど… 「ふふ…意外とそうでもないわよ。」 「そうなんですね……。…もし、トレーナーはその理想が叶えられるってなったら…」 …彼女の話を切るように割り込んで話した。 「それはただの幻想よ。私はそんなものに期待しようとは思わないわ。…それなら私は、私の手で理想郷を作り上げてみせるわね。」 「…トレーナーって、強欲な人なんですね」 「ええ、私は少し傲慢で強欲な、貴方達のためのトレーナーよ。」 …少し、彼女も笑った気がした。 短文失礼しました ないのなら自らの手で作るつもりなキタトレ。どこぞで賢者とか呼ばれた妖怪と胡散臭い所とかはそっくりですね。 正直、その賢者な妖怪を見たのが胡散臭いお姉さんが良いと思うようになった理由の一つだし、そんな人が単純で子供みたいな甘い理想に突き進んでるギャップというかなんというか…良くないですかね??? ≫164二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 21 27 43 クリスマス 「はぁ…やっと終わった…」 「随分疲れているなトレーナー。どうしたんだ?」 今日もいつも通り資料室にいた俺だが、今回は別件でここに来ていた。 「マーチか。いや年末だから忙しいくてな…なぜか学園の職員でもないトレーナーの俺が資料整理を任されて…」 「なぜって…お前が資料室に籠っているからだろ。 人が来ないとはいえお前の部屋って訳じゃないんだぞ? 貸して貰っているんだから、その分ある程度管理を任されるのは当たり前だ。」 「うぅ…だからって年末に近づくと資料を大量に寄越すのは違うと思うんだ…」 「ところでトレーナー。今日がなんの日か覚えているか?」 「え?」 思考を巡らせるが…特に何も思いつかない。 「その様子だと覚えていなそうだな。」 「えーっと…すまない…」 「気にするな。どうせやる事は変わらないからな。」 「やる事?」 「ほら、これだ。」 そう言うと、マーチは一つの装飾された箱を渡してきた。 「?これは…?」 「見ても思い出さないか。本当に貴様は…まあいい。 メリークリスマス、トレーナー。」 「え?…あっ!!」 165二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 21 28 21 今日は12月25日、クリスマスだった。 「今頃気づいたか。」 「す、すまないマーチ…俺、何も用意出来てない…」 「別に謝らなくていい。どうせ忘れているとは思っていたからな。」 「うぅ…」 「だから気にするな。それよりほら、担当がプレゼントを渡しているんだ。早く受け取らないか。」 「…そうだな…ありがとう、マーチ。」 「ふふっ。どういたしまして、トレーナー。」 「でも、俺だけ貰うのは…」 「別に私は大丈夫だぞ?プレゼントを渡せただけで満足だしな。」 「だけど…」 「…なら、夕ご飯をご馳走してはくれないか?」 「そんな事で良いのか?」 「たまにはトレーナーの手作りが食べたくなった。 この後何か用事があるのなら別にいいが…」 「いや、是非そうさせてくれ!流石に貰いっぱなしは嫌だ。」 「そうか、ありがとうトレーナー。」 「なにか食べたい物はあるか?作れそうな物にしてくれると嬉しいが…」 「そうか、なら─」 そうして俺は忘れていたクリスマスを、少しだけ賑やかに過ごしたのだった。 ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part582【TSトレ】 ≫13二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 22 04 14 乳武海にインタビュー!(クリスマス編) タイトレ「というわけで、ちっちゃいトレーナーの会でクリスマスパーティを開くぞー!」 クリトレ(小) マベトレ「おおー!」「マーベラスだねー」 リウトレ「突然ね、どういうことなの?」 ロブトレ「実はですね、以前のインタビューの続きをお願いされまして」 タイトレ「それで今度は料理、そしてもうすぐクリスマスだからそのままクリスマスパーティを俺たちで主催する、っていう流れになったんだ」 シャカトレ「なるほど、これは料理だけでなく行事の準備もできるかの確認もありますね」 ロブトレ「ええ、行事も問題なく準備することができることも含まれていますからね」 キントレ「それなら今でも問題なくできることをみんなに見せてあげないとな」 タボトレ(兄貴)「そうだな!俺たちだって問題なくできるってこと、示してやろうぜ!」 タイトレ「あと当日は全員サンタ服でやることになっているぞ。服はロブトレが用意してくれるからな」 ロブトレ「前回のインタビューが大変好評でしたので、今回も着てほしい、と。今回は私が用意しましたので」 クリトレ(小)「サンタ服ですね!みんなでサンタさんになるの、楽しみですね」 リウトレ「ロブトレさんが用意してくれるなら安心できるわね。あ、でもそのインタビューっていつなの?クリスマス当日?」 タイトレ「いや、そこはロブトレが拒否して22日だな」 ロブトレ「ええ、クリスマス当日は皆さん予定が入っていると思いましたので」 マベトレ「くすくす、そう言って予定が入っているのはロブトレでしょー。今年もロブロイと一緒に過ごすんでしょー」 ロブトレ「……コホン、私のことはいいですので、では早速それぞれの分担を決めましょうか」 タイトレ「今回の役割は4つに分かれているからな、料理担当と、ケーキ担当、飾りつけ担当、そしてプレゼント準備担当だ」 ロブトレ「あと今回は衣装ではないので、くじ引きではなく各々でやりたいものを選ぶのがいいかと」 タイトレ「だから今回は話し合って決めるぞ」 「それなら俺は……」「こちらの方がロジカルですね」「マーベラスだねー」「僕も頑張ります!」「あなたが一緒なのは心強いわね」「ならこの担当は俺に任せておけ!」 タイトレ「みんなやる気満々だな、これは当日が楽しみだな」 ロブトレ「ええ、そうですね。きっと楽しいパーティになりますよ」 14二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 22 04 48 そして、パーティ当日…… タイトレ「さてと、プレゼント担当の俺たちはプレゼントの準備はできたな」 マベトレ「くすくす、そうだね。とってもマーベラスなプレゼントが準備できたねー」 タイトレ「ん?なんだ?何か面白そうなことをしたような顔をしているが」 マベトレ「くすくす、内緒だよー。そっちの方がマーベラスだからねー」 タイトレ「まあ、マベトレなら大丈夫か。マベトレは相手が本当に嫌がることはしないからな」 マベトレ「うん、だってそれはマーベラスじゃないからねー。だから開いてみてからのお楽しみ、だね☆」 タイトレ「おう、それじゃあ楽しみにしているな。しかし、マベトレ、本格化で小さくなったな」 マベトレ「ウマソウルと向き合ったからねー。でもロブトレが用意してくれたサンタ服はぴったりだったよー」 タイトレ「だよな、確かロブトレ、お前が小さくなったのを知ってすぐに用意していたそうだぞ。まさか小さいサイズを改めて作ることになるとは、って言っていたな」 マベトレ「まだまだ創造力が足りてなかったみたいだねー。以前もトレーナーが犬になるのを見ていたから犬用の服を用意していたら、ネコや鳥になったりもしたもんね」 タイトレ「本当にな。このトレセン学園では何が起こってももう不思議じゃないからな」 マベトレ「うんうん、それもまた、マーベラスだねー」 タイトレ「さて、それじゃプレゼントが終わったらそれぞれを見て回るか」 マベトレ「みんな、準備しながらインタビューを受けているもんねー」 タイトレ「ああ、他のところはどうなっているか、早速見に行くか」 マベトレ「賛成―。それじゃあいこー☆」 15二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 22 05 47 リウトレ「タイトレさんにマベトレさんじゃない、お疲れさまです」 シャカトレ「お疲れさまです。タイトレ、マベトレ」 タイトレ「おう、お疲れさま。料理の方も順調にできているみたいだな」 マベトレ「うわー!どの料理もとってもおいしそう!」 シャカトレ「僕も料理はできますが、やはり小さくなった体で目線も違うから作るのに少し手間取りますね。リウトレさんはとてもそれを感じさせないほど手際よく作っていますね」 リウトレ「料理はよく作っているのよ。結構凝ったものもね。これくらいならいつも通りにできるわね」 タイトレ「いやいや、いつもやっているから、っていうレベルじゃないと思うぞ。人参の皮で薔薇とか作っているじゃんか」 シャカトレ「盛り付けもロジカルで、とてもきれいですよ」 リウトレ「ありがと、簡単なものでよければ教えることもできるかと……」 マベトレ「ルドトレやグルトレにも教えていたもんねー」コソコソ リウトレ「ええ、ルドトレさんやグルトレ先輩にも以前のクリスマス前に教えたことあるわね。やっぱり少しでもあると違うから……って、マベトレさん?」 マベトレ「パクッ、と。うーん、とってもおいしいね☆」 リウトレ「マベトレさん!もう、つまみ食いなんて……むぐ」 マベトレ「クスクス、リウトレももっと味見しなよ、とってもおいしいよ☆」 タイトレ「ははは、あまり食べ過ぎるなよ。俺達が食べる分もなくなっちまうからな」 シャカトレ「今回はパーティということで多めに作っていますので、少しくらいなら問題ないかと」 マベトレ「やったー、いっただきまーす☆」 リウトレ「ムグムグ、ゴクン……マベトレさん、だからと言ってあまり食べ過ぎないでよ!」 16二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 22 13 15 マベトレ「たくさん食べたね、おいしかったよー」 タイトレ「だな、見た目も綺麗でこれは早く皆にも食べてもらいたいな。っと、次のケーキ組は……」 ロブトレ「タイトレさんにマベトレさん、お疲れさまです。以前と同じように見て回っているのですね」 クリトレ(小)「あ、タイトレさん、マベトレさん、お疲れさまです!ケーキも順調にできていますよ」 タイトレ「お、お疲れ様。こっちも順調にできているようだな」 マベトレ「たっくさんのホイップクリームにたくさんのフルーツもあって、とってもマーベラス☆」 ロブトレ「ええ、ライトレさんによく教えてもらっていますからね」 クリトレ(小)「でも今回のレシピは僕とロブトレさんで考えたんですよ。ライトレさんにもアドバイスをもらいましたが、頑張って二人で考えました!」 タイトレ「なるほどな、お、このフルーツ、ウサギっぽいな……もしかして、リウトレイメージとかか?」 ロブトレ「ええ、折角の私たちが主催するパーティですので、そのイメージで作っています。他にもこれとか……」 クリトレ(小)「これとかもそうですね、驚かせたいのでリウトレさんたちには内緒で、ライトレさんにフルーツやクッキーで僕たちイメージにできるようにしてみました」 マベトレ「それってとってもマーベラス☆みんなのイメージしたケーキは素敵だね」 クリトレ(小)「そうだ、折角なので、二人とも味見してみませんか?」 タイトレ「お、いいのか、それじゃあありがたく……お、上手いな」 マベトレ「私も私も―、うん、とっても甘くておいしいねー」 17二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 22 14 18 クリトレ(小)「やりましたね、ロブトレさん!」 ロブトレ「ええ、そう言ってもらえると嬉しいですね……あの、マベトレさん、服の方は問題ないですか?」 マベトレ「大丈夫だよー☆ピッタリサイズだね、流石はロブトレだよー」 ロブトレ「それは良かったです。やはりサイズの合うものを着るのが一番ですからね」 タイトレ「おう、そうだな。サイズが合うものの方がいいよな」ミニスカサンタ服 マベトレ「そうそう、ぴったりのサイズが一番だよー」ミニスカサンタ服 ロブトレ「……用意したのは私ですが、もう少し丈の長いものを選んでも良かったのです?」 タイトレ「?でもこっちの方が動きやすいぞ」 マベトレ「こういうのもいいと思うなー。くすくす何を想像しているのかなー」 ロブトレ「何も想像していませんよ。皆さんがそれで問題ないならそれでいいですので」 マベトレ「うんうん、それでいいんだよー、それじゃ、二人とも頑張ってねー」 ロブトレ「あ、もう行ってしまいましたか……何かしていそうな気がしているのですが……」 タイトレ「大丈夫だって、マベトレが人が嫌がることはしないのはわかっているだろ?」 クリトレ(小)「そうですよ、きっと大丈夫ですよ」 ロブトレ「……そうですね、あの本格化前のこともあって心配しがちになってしまいますが、既にマーベラスと乗り越えていますし、きっと大丈夫でしょうね」 クリトレ(小)「はい!同期の会でも色んな楽しいことをしてくれていますし、大丈夫ですよ」 ロブトレ「……それは本当に大丈夫なのでしょうか……」 18二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 22 14 48 タボトレ(兄貴)「よーし、この位置でどうだ、キントレ?」 キントレ「……いや、もう少し横にずらした方がいいんじゃないか?そちらの方が見栄えが良くなるな」 タボトレ(兄貴)「おお、分かった。それじゃ、ここはこうだな」 キントレ「ああ、それでいいぞ。こっちもこれで良いか、いや一流ならもっと……」 タイトレ「おおー、キントレ、タボトレ、お疲れ様。頑張っているな」 マベトレ「二人ともお疲れー、飾りつけ進んでるー?」 タボトレ(兄貴)「おう、問題なく進んでいるぞ。キントレが結構こだわってくれているから想像以上にきれいに仕上がっているぞ」 キントレ「俺は一流トレーナーだからな。それにキングからも飾りつけも手を抜かない、って言われているしな」 タイトレ「なるほどな、クリスマスツリーの飾りとかも一とかにこだわっているのが伝わるな。凄いきれいだぞ」 キントレ「そうだろ?それに今回は皆に問題なくできることを示す場でもあるからな。一流としてはしっかり周りに示さないとな」 タボトレ(兄貴)「キントレのおかげでより良くなっているからな、流石だぞ」 マベトレ「くすくす、でもね、あそこも素敵なマーベラスだと思うよ」そう指差すと、より煌びやかに見えるものがある キントレ「!!え、何をしたんだ!」 タボトレ(兄貴)「何だこれ、すっごいな!!」 マベトレ「くすくす、マーベラスを見つけたんだよー」 キントレ「俺も、負けてられないな!もっとよくすると、タボトレ」 タボトレ(兄貴)「ああ、そうだな!俺たちでもっとよくしていくぞ、俺についてこい!」 マベトレ「やったね、もっとやる気出したから、よりマーベラスになるねー」 タイトレ「はは、そうだな。どんなクリスマスツリーになるのか楽しみだな」 19二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 22 15 39 そして数十分後…… タイトレ「という訳で、無事にパーティ準備完了、お疲れさまー!」 「「「「「「「お疲れさま(です)」」」」」」」 ロブトレ「無事に準備も終わってよかったですよ」 クリトレ(小)「はい!みんなで力を合わせたから、とっても素敵なものになりましたね」 マベトレ「うんうん、とってもマーベラスなものになったね☆」 シャカトレ「この身体になってから時間もとても経過しましたから、全員この身体にも慣れた、というのもありますね」 リウトレ「慣れないものもあるけどね。でもみんなで準備するのも、嫌いじゃないわ」 キントレ「ああ、そうだな。それにこれで他の人たちにも俺たちは問題なく暮らせていることを示せれるならうれしいよな」 タボトレ(兄貴)「ああ!俺たちは心配されるばかりじゃない。俺たち自身の足でしっかり立てているんだからな」 タイトレ「ああ、そうだな。俺たちはみんな、ちっちゃくなってしまったトレーナーたちだ。最初は俺とロブトレ、クリトレ、マベトレの四人だったが、今ではこうして増えた」 ロブトレ「ええ、だからこそ、既に分かっていることをお互いに教え合い、支え合うこともできます」 タイトレ「まあ、何が言いたいかというと、これからもみんな、よろしくな、ってことだな、それじゃ、みんなにプレゼントを用意しているんだ、これで乾杯と行こうぜ」 タボトレ(兄貴)「だな、それじゃあ、全員にプレゼント配っていくぞー」 キントレ「確かこれはタイトレとマベトレが用意したものだもんな、プレゼント準備、ありがとうな」 マベトレ「くすくす、とってもマーベラスなものを用意したからね」 タイトレ「それじゃあ、みんな……」 「「「「「「「「メリークリスマス!」」」」」」」」パカッ マベトレ「プレゼンとはマーベラスボックスだよー!みんなでマーベラース!」 ロブトレ「マベトレさん!!あなたは!」 その後、結果だけを伝えると、タイシンの性癖は破壊され、マベトレはわからされた。 何があったのかは、あなた達の頭の中に存在する。 ≫87二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 07 26 06 「ふぅ……」 鹿毛が静かに揺れ、彼女は浴室に入る。 その体つきはおおよそ豊満といえるものであり、一糸まとわぬ裸体はその美しさを更に際立たせていた。 そうして彼女はシャワーを浴び始める。 その心地よい温度に、思わず声が漏れる。 多分、この光景を見せてこの声を聞かせるだけでルドルフは”愛してくれる”のではないかと一瞬思うけれども、それを無視して自らの身体を優しく洗っていく。 腕を洗い、ウマ娘の命である脚を洗う。あまり鍛えられてはいないそれだが、「私の仕事は担当を支えること」だからこれでいい、と割り切っている。 そうして、胸元を見る。 「前は、足元が見えてたんだけど……」 そう言いながら見るそれはしっかりと主張し、愛し愛された象徴なのだろうとも思える。今でも、自分より大きい人の方が少ないのだし。そもそも彼女の言う”前”がどれほど前なのかは親しい者くらいが知っているものであろうし、彼女とさして親しくなかった者は今の姿の方が馴染みがあるのだろう。でも、多分それでいいのかもしれないなんて思いながら優しく髪を洗っていく。 髪の毛がこわごわしてしまうと、みっともないトレーナーだと思われるから。 身体を洗い終えて湯船につかる。勿論、髪を浸さないようにしつつだが。 「……やっぱり、気持ちいいけど……なんだか、寂しい」 今や習慣化した二人の時間を思い返し、色々言いそうになるそれを見て、元々男だったなんて思える者はいないだろうな。と思う。 そんな入浴は、結局のんびり湯船に浸かり過ぎて少しほわほわした頭で出てくることになった。 ≫97二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 08 07 33 「…うん、美味しい」 はむはむと小さな口でうな重をかきこんでいるのはサトトレ───いつもみたいなドレス姿で、汚さないように食べていた。 (朝からじゃなかったら…って別にいいや) うな重に合わせて手早く作った味噌汁をのみつつ、こんなのを夜に届けてきたであろう人のことを考える。 「多めに作って余ったから持ってきたって、キタトレも大概だね…」 『キタの家からもらったうなぎをチームで食べたのだけど、消費しきれなかったから貴方にもあげるわね』 それをやばいとは思っても、まあそんなに…って考えてしまう当たり、僕も大分そこらへんの感覚が狂ってきてる気がしないでもない。 「…でも今更かなぁ」 箸をとめて、思い返してみる。例えばこのひらひらとした服装にしても、最近はつけていることに違和感なく感じるようになった。 恥ずかしさはあるけど、それ以上に男物をつけることにもやや抵抗感を感じる。だからといっても恥ずかしいものは恥ずかしいが。 (後はこの耳と尻尾…) 感情に合わせて動くウマ耳と尻尾。当初は邪魔なだけかなと思っていたが、今じゃすっかり馴染んでいた。 むしろ最近、なんで今まで尻尾がなかったんだろうと感じるくらいには体の一部分として認識していた。 後は所作も、女性らしい振る舞いも、競走バとしての姿勢とかも、ダイヤに教えてもらったことで染み付いてきた。 「…あはは、変わったね」 ふと、以前の僕からすればありえないくらいに変わっていることに、僕は疑問すらも持たないことに気がついた。 「…でもいいか、僕はどこまで行っても僕。ウマ娘で、トレーナーで、競走バな一人だから。」 昔と一番違うのは、やっぱり変化を受け入れられるようになったこと、多分それが僕がこうしてられる理由だと思う。 「…今日も頑張らないとね」 いつものように、僕はまた前を向く。なんてたって、僕はサトノジャッジ…ダイヤのトレーナー だから! 短文失礼しました 無意識に染まってるサトトレです。ここまで来たのも本人の覚醒とダイヤちゃんの調k…教i…教えのお陰です。 今のサトトレには育成したダイヤちゃんもにっこりでしょう。もう彼はウマソウルと融合してる勢いではないでしょうか。 ≫107二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 08 42 13 「おはようさん!邪魔するでトレーナー!」 「邪魔するなら帰ってー」 「あいよー、ってなんでやねん!(ん?なんかいつもと声が違わんか?)」ガチャ 「おはようタマ。俺ウマ娘になっちゃったよ」 「はあ!?何アホな事言うとるんやアンタ!大丈夫なんか!?」 「大丈夫大丈夫。ちょっとタマの2pカラーになっただけだ。ルイージみたいなものだよ」 「誰が配管工のオッサンやねん!……ほんまに体に問題はないんか?」 「ないなあ。皆あるものなのか?」 「そりゃ色んな問題が起こるやろ」 「んーでも料理も問題なく出来るしトレーナー業には問題ないと思うぞ」 「そんならええが…」 いやあしかしこうなったからにはしないとな、デビュー」 「ちょちょちょい!そんな簡単にできるもんちゃうやろ!」 「道が厳しいのは分かってる。まずは見た目が似てるし幽体離脱芸で売り出していこう」 「デビューはデビューでも漫才のデビューかい!」 108二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 08 42 28 タマトレ 【身長】140 【スリーサイズ】71-52-73 【髪の色】青鹿毛 【髪型】タマと同じ 髪飾りはタマの色違い(紅白) 【瞳の色】赤 【年齢】20代 【一人称】俺 【因子】タマモクロス 【好物】タマの作るたこ焼きやお好み焼き 【概要】 タマモクロスのトレーナー。 目が覚めたらなんかタマの2pカラーになっててたけどもう珍しい事でも無いし生活にも問題なさそうなのであんまり気にしてない。 見た目は黒いタマなのでウィッグ又は髪を染めてカラコンを付けるとタマになるが関西弁が使えないので話すとバレる。 料理が得意で食べる人の好みなどを徹底的に調べて殆ど食べられないような人でもちゃんと完食出来るような料理を作る事が可能。(栄養学も学んでいる為栄養バランスもいいが大量に作ることはできない) 漫才のポジションはボケ固定。 ブラは付けてる。 「…やっぱりブラは付けた方がいいよな?」 「当たり前や!!!」 「分かりました…タマトレブラ付けます…ところで俺の略称どうすればいいと思う?黒いしダーク・タマトレとかどうかな?」 「メタいしだっさいわ!何やねんその・!」 【担当との関係】 家族。タマの実家とも仲が良くチビ達にタマとの漫才を見せている。 タマの健康を第一に考え体作りの為にタマにご飯を作っている。 ≫154二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 10 49 01 ◆ポッキーは美味しいぞ 「さすがに食べないよ……」 「そーだそーだ!トレーナーさんのイメ損だぁ!」 「地面に直置きされたのを食べるのはちょっと抵抗あるし」 「……皿に一本だけ置いてあった場合はどうなりますか」 「……」 「くわえて未開封のポッキーの袋があったら?」 「…………」 「目を逸らさず答えてくれません?」 「見られたらネイチャにバレる……」 「逸らした時点でバレバレだよいやしんぼ!!」 布教活動が実ってよかった。鼻が高いよ───フラト⚫︎ 嬉々としながらモクモクと食ってる姿がな……女子というより齧歯類なんだよ───ブラ⚫︎レ 前にトレーナー室に行ったらすごい量の貯蔵があったなぁ。多分前世はハムスターだと思う───スズト⚫︎ 気軽に分けてくれたっす。ブルーベリー味美味かったっす───2⚫︎2 安い菓子で簡単に釣られるのが正直すげー不安。釣るけど───侘⚫︎ ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part583【TSトレ】 ≫63二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 19 46 20 【ソシャゲステークス(タイトレ・ダストレ・ウオトレ202)】 「おっ、光った!」 「マジっすか?」 「うっわマジだ虹じゃん……ウワーッ、大当たり!」 「環境キャラじゃないッスか……えっウソまた???」 「おおおおっ! 2連続! タイシン、2連続だ!」タユンタユン 「デッッッッッッッ」 「落ち着くッス……落ち着くッス……これは故意じゃない……これは故意じゃない……魂の殺人じゃない……」ヒューッヒューッ 「あっまた最高レア引いた! タイシン、アレやろうアレ、代わりに引くやつ!」 「ウォアアアーッス!」 「ウワーッ、俺のトレーナーが殺意の波動に目覚めかけてる!」 「バカねウオッカ……いやバカなのはウチのトレーナーの方ね。何ガン見してんのよアイツ」 「……まぁいいんだけどさ。止めにいって貰っていいかなアレ。大惨事になりそうだし」 この後ダストレがウオトレに鷲掴みにされ巻き込まれたタイトレがダストレに鷲掴みされることによってギュムチィしたπの刺激でタイトレが声を上げてダストレとタイシンの性癖が破壊されてダストレはウオトレにぶん投げられた挙げ句キャッチしたダスカにシメられた うまぴょいうまぴょい ≫66二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 19 56 38 スペトレ「ゲームですか……、安いスマホなのですぐ熱くなっちゃうので……、買い替えなきゃいけないかなあ……はあ……」(スマホ6年使用) ドベトレ「『ゲームは1日1時間』って屋敷の奴らによく言われてたっけ。メイドさん今も元気にしてるかなあ……」(ソシャゲ未経験) 67二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 20 02 28 グラトレ「負けず嫌いの私がガチャガチャをしたらどうなるか分かりますよね?」 グラトレ「自制……大事です」 68二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 20 07 40 ブラトレ「まあ遊んではいる。ほどほどにな……お金突っ込みすぎると怖いからホントに程々に」 (周年記念とかの確定ガチャだけは突っ込んでる、普段はほとんど無償頼り) ベガトレ「いまいちこの手の電子物じゃあ引きが悪いのよねえ。やっぱカードパックがなんぼよ」 (遊んでるけど完全無課金。物理のほうが引きがいいのよー) バントレ「いえ、私は特に遊んでいませんね……あぁ、そういった抽選要素のないものであれば」 (広告解除くらいしか課金要素がないやつを遊ぶ) 70二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 20 11 30 ウオトレ(親父)「後輩に誘われてやってたりするんだけど、あんまり良いの引けてないっぽいんだよなぁ……(十連で4回に1回程度最高レアを引き当てる)」 ↑運はそれなりに良いがそういうものに詳しくない上に、無課金なので運の良さを実感することが少ない。 親父「フッ、甘いな……(最低保証)」 ↑そもそも運が悪い。デビュー戦で適性をミスられ、皐月賞でペースを間違えられ、NHKマイルカップで斜行された運を舐めてはいけない。といっても不運というレベルではないので時々最高レアを引く。 76二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 20 42 28 フクトレ 「まあ話を合わせるためのツールとしても優秀だしな。……隣でなんかむにゃむにゃ言ってるやつは気にしないでくれ。おいフク。今度は何教だ?」 (無課金。こつこつした作業は得意なのでデイリー消化も苦じゃない) ファルトレ 「恥ずかしながら触ったことが無くて……。ですけどあのスケジュール感は学びになる部分もありますね。皆さんの季節感、行事の印象に大きく影響を与えているのは確かですから」 (やったことが無い。聞きかじったイベント情報でまた二のトレライブが明後日の方向に飛んでいく) ≫80[『どうして君は走るのか』]21/12/23(木) 20 53 29 [『どうして君は走るのか』] 「どうもイクトレさん。蹄鉄の注文しに来たんですけど時間空いてます?」 「👍️」 「イクトレさんの蹄鉄は評判が良いですからね。ウオッカの奴も目を輝かせてましたよ」 「😤」 「それで注文なんですけど、ウオッカの練習用で極軟鋼製の蹄鉄220gを6組とレース用のアルミ合金製蹄鉄を75gで3組。それと──」 「──俺の練習用で同じ重量で同じ素材の蹄鉄を頼む。極軟鋼製は8組、アルミ合金製は2組だ。ウオッカのとはサイズが少し異なるからそこは留意しておいてくれ」 「👌」 「ん、そりゃ良かった。イクノのの作る蹄鉄は全て手作りだからな。この数を頼んで大丈夫か俺もボウズも正直不安だったんだ」 「🏢」「❔」 「そりゃあ他所より腕が良いからさ。「腱断裂と骨折以外は全て装蹄で治せる」なんて言って実践できるのはお前とその師匠位なものだからな。会社も含めて蹄鉄を取り扱っているところは色々とあるが、正直お前が一番信頼できる。相棒も海外遠征の時イクノのの蹄鉄があって助かったと言ってるぞ」 「😳💦」 「事実なんだからそう照れることでもないさ。出来上がりは……そうだな、一月後までには頼めるか?」 「💪」 「『任せろ』ってか?よし、じゃあその時になったら受取に行く。邪魔をしたな」 81二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 20 54 51 ──「👐」「❔」「①」 「? どうした。何か聞きたいことでもあるのか?」 『君はどうして走るのかな?』 「それは初めての時に……そういうことか。おい相棒、お前に対しての質問だぞこれは。聞かないでおいてやるから終わったら呼んでくれ」 「へいへい、わかったよギムレット。それで、イクトレさんはどうして俺に走る理由を聞くんですか?」 『ウオトレ君も走っているからね。私としてはその理由を聞いておくべきかなと思ったんだ』 「ああなるほど、そういうことですか。……うーん、どうして走るか、ですか。『カッコ良くなりたいから』からですかね?」 「❔」 「俺とギムレットってほら、こんな関係じゃないですか。それで、ギムレットの奴は走るのが抜群に上手いんですよ。ブラトレのレースとか、トレーナー達で走った時とかも予想だにできない走りで勝っちゃうんです。でも俺は同じ体だというのにアイツほど上手く走れないし、同じ体だからこそアイツがどれだけ凄いのかも全部わかってしまうんです」 「……」 「だからこそ俺も走るんです。だって、俺達は二心同体の相棒ですから。俺もアイツに並び立てる位速くなりたいんです。幸い、ギムレットの奴も協力してくれますしこの前も"領域"に到達する一歩手前まで行けたんですよ?」 「とまぁ、これが俺の走る理由です。……どうですかね?納得の行く答えだと良いんですけど」 『憧れているんだね』 「……そうですね。聞かれたら恥ずかしくて仕方ないですけど、俺はきっと、アイツに憧れてるんだと思います」 「😊」 「👟」「①」「👇」 「これは……俺用の蹄鉄を作ってくれるってことですか?」 「🙆」 「……! なんか照れ臭いですね。でもありがとうございます。楽しみにしてますよ」 「💪」 「じゃ、それも含めて一ヶ月後に受け取りに来ますね。イクトレさんも体に気をつけてくださいよ?」 「👋」 82二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 20 55 19 ──しかしまた、随分と似た者同士だねあの二人は。 先程まで話していた相手が居なくなり、作業の手を暫し休めてそう思う。トレセン学園で蹄鉄師になってもう何年も経つが、十人十色という言葉がある通り走る理由もまたそれぞれだ。だが、あの二人は何の因果かそういったところまで似ていたのだ。 ──『親の見栄ってヤツでな。走ると決めたからには不様を晒す訳にはいかないんだよ』 以前ギムレットから返された言葉を思い出す。字面だけならば単なる虚栄心の現れとも言い表せるが、込められた想いはそんな薄っぺらなものではなく、揺るぎない決意だった。 そして今、彼から言われた『カッコ良くなりたい』という言葉も思い返す。軽薄と受け取られかねないが、固い決心を感じさせる言葉を思い出す。 なんとまぁ似た者同士なのだろうか。言葉は勘違いされかねないことを言っている癖に、本当のところは誰かのためのことを自分のためにやろうとしているのだ。だからこそ自分は彼らの蹄鉄を作ることを快諾したのだ。 (彼らが共存したのも、そういった根本の部分が似ているからかも知れないな) そんなことを思い、自らの仕事に向き直る。手に馴染んだ鎚を握りこむ時には既に雑念は頭の中から消え失せていた。 職人はただ腕を振るうだけだ。ウマ娘がファンからの期待に走りで応えるように、トレセン学園の蹄鉄師として寄せられた信頼に全力による最善の仕事で応えるのが自分のすべきことだ。 金属のぶつかり合うかん高く澄んだ音は、その日暮れるまで高らかに、その存在を証明するかのように工房に鳴り響いていた。 ≫107二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 22 09 53 「…で、こんなものでいいかな?」 「助かるわタマトレ(中)。私もチームに振る舞うことはあるのだけど、中々食堂の代わりにって程は難しいのよね…」 某日、トレーナー室で机を挟んで話し合うのはモノクルを掛けた女性と黒いタマ…キタトレとタマトレ(中)であった。 「やっぱり敬語じゃないほうがしっくりくるわね。…慣れないかしら?」 「大丈夫だ、問題ない」 少しネタに振ってきたタマトレの返事にクスクスと笑っていたキタトレは、タマトレからの疑問に答えた。 「…でも教えてもらうにしても俺以外にもいたと思うけどなぁ…もしかして全員に断られちゃって仕方なくとか?」 「そんな訳ないわよ、…単に貴方から教わりたかっただけね。オグトレにはたまに料理の手際を見せてもらうし、タキトレとは栄養学とか話すの。…教えてもらう人は一人でも多い方が、皆に振る舞うことを考えると良いでしょう?」 そんな担当のためと言い切るキタトレに、納得な雰囲気を出しながらタマトレは問いかけた。 「なるほど、貪欲なんだな。…で、そのサンドイッチ美味しい?」 「…ん、美味しいわよ、流石ねタマトレ。」 …もぐもぐとサンドイッチを片手に食べるキタトレ。さっき料理を見せてもらった際に作ったそれを、愛飲のコーヒーとと共に頂いていた。 「私みたいな素人でも分かるくらいに、栄養バランスとかも考えられた凄い料理ね。なんというか給食みたいというか」 「…給食は栄養バランス考えてあるからな。後、俺の分かりやすいって訳ではない話についてこれるのに素人…?」 「…いわゆる専門の知識人ほどその分野のことをそこまで知らないって言うアレよ。実際私はそこまで知らないもの。」 目をちょっと細めながらほえ〜と言った反応をするタマトレ。黒いタマって風貌のせいで、なんというか関西人?らしかった。 108二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 22 10 15 「…ごちそうさまでした、とても美味しかったわ。今度何かお返しさせてもらうわね。」 キタトレの反応に笑顔を見せるタマトレ。…担当にそっくりなそれは、なるほど肝っ玉母さん的な印象を感じた。 ───後日、キタトレが持ってきた返礼品(の値段)にタマとタマトレが驚いていたのは別の話。 短文失礼しました 久しぶりに新しいトレ書いた気がするということで、タマトレ(中)に料理を教わるキタトレです。タマトレが年上のキタトレに敬語外していますがキタトレが敬語無しでと言ったのと、このタマトレならそうするだろうって踏んだので。(なんか違うって感じたら言ってください、責任は取ります。) 所で今、新しいトレ概念を脳内でお前が始めた概念だろ派と私じゃなく他人が投げるべきだろ派が殺し合っております。どうしよう… ≫176すまんかった21/12/23(木) 23 20 32 「パーラパラパラ!久しぶりですね!パラシンちゃんです!」 タマトレ大「出たよ...帰ってくれ」 「酷い言い草ですね!タマトレ先輩!今貴方の略称をどうするかで皆さんが悩んでるんですよ?申し訳ないとは思わないんですか?」 「俺じゃないし人...ウマ娘違いだ」 「問答無用です!特徴があれば呼び名も定着するってもんですよ!波羅斗爆乳活殺拳!」 「あべしっ」 「パーラパラパラ!この技を食らった人は胸が大きくなります!良かったですね!タマトレ(F)先輩!パーラパラパラ!」 タマトレの胸は98に進化した ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part584【TSトレ】 ≫13二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 00 01 10 『ガチャとは俄然散りゆくやるせなさ』 「いくぞダストレ……石の貯蔵は十分か」 「問題ないさブラトレ……今日は天井まで行けるくらい石貯めてるからな……」 「フフフ今日くらいはまともな引きだったらいいな……」 「そもそも最低保証ばかりで終わらなければいいな……!」 ウオオオオオオオ!ショウリノエイコウヲオレニ! 「何やってんだあいつら……」 「いや、ちょうど俺らの間でやってるソシャゲのPUが人権レベルでやべーやつだからな」 「あー……それで同時に引き合いでもしてるのか?」 「いや、先に引いたほうが夕飯おごってもらえるというデスゲーム」 ウワーッゼンカイピックアップ!マダヒケタダケマシダロー! 「アホだろ」 「まあアホだろうね」 ギャーマタサイテイホショウ!シッカリシロブラトレー! 「ちなみにマルトレはやってんのか?」 「あー、やってるやってる。結果については……まあ……天井叩いたとだけ……」 「あぁ……察したわ……」 ウォォォサイコウエンシュツ…カラノヤッパリマエピックアップ!ドロヌマガミエテキタ! 「フクトレはいいよなーそういう時に幸運パワー使えるんだろ?」 「バカ言え、そうポンポン引けたら苦労しねえわ。前環境のレアならホイホイ引けるんだがな」 「十分行けそうだけどなあその運勢」 「それだけ言うなら単発引いてみるか……あっ」 「あっ」 「……」 「……あの二人には内緒ね」 「……内緒だな」 アッピックアップキャラ オノレブラトレ! 14二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 00 01 29 「おいブラトレ……どうして俺はもう天井一歩手前になっている……」 「もうここまで来たら後には引けないねえ…まあもう投げ捨てた後だし対して変わりはないでしょ……」 「二人とも結構いいキャラ引けてるじゃん。……ダストレはまだPU引けてないのね」 「ここまで偏ったらもはや才能だな」 「運って偏るよなぁ。俺は恐怖を感じているよ」 「あー金額についてダスカに知られたらまずいな……」 「えっ、お前全部課金でか?」 「いや、半分くらい……むしろブラトレ何なの?何で有償石そんな少ないの?」 「だって俺夏と正月とかくらいしかお金入れないし……」 「お前結構貯めるタイプだったのか……じゃああれか、十分引けてるのか」 「まあ……PU1にすり抜け新規6と考えれば十分か?」 「十分すぎるわい!ええい次で決着つけてやらぁ!」 「ここまでたまった運が爆発するのか……!?」 「マルトレ、お前楽しんでるだろこの光景」 「まあそりゃ自分の懐が痛まないなら普通に喜劇だし?」 「……まあ俺も見て楽しんでるから人のこと言えんな」 「趣味悪いなーフクマルは……お?ここにきて複数最高レアだな」 「なんかもうここまでくると天井で手に入れるキャラより別の子が欲しいような気がしてきた……」 「おいバカそういうこと考えると……」 「「「「あっ」」」」 「……良かったね、Puキャラ3体同時とか好きなだけ重ねられるよ」 「いやだぁあぁぁああなんかすごい負けた気分ンンンン!」 「まあこのゲーム重ねるメリットあんまりないけどな……」 「切ない叫びが部屋に轟いた……」 その後、デスゲームはお流れとなり悲しみのダストレを励ます食事会が開かれたとかなんとか。 うまぴょいうまぴょい。 ≫32二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 01 25 22 「メリークリスマス、トレーナー君」 「うん、メリークリスマス、ルドルフ」 そっと二人でそう話す。 「……さて、どうだろう。見回りがてら、散歩でもしないか?」 「いいね。行こうか、ルドルフ」 この時期の学園の中庭は冷える。といっても、二人でいたら和らぐ……なんてルドルフに言ったらどんな顔をするだろうか。 そんな中庭は綺麗な景色で、歩くだけで楽しい。 「……ところで、これは私の思い違いに過ぎないかもしれないが、最近浮かない顔をしていたようだが……」 「えっ?」 つい立ち止まる。いつ、そんな顔をしたっけ? 「……ええ、と?」 「寂しげな、悲しげな。そんな顔だった」 「そっか。なら、まさしくそう。なんとなく、寂しくて」 「……寂しい?」 「うん。なんとなく、前の私が忘れられて、薄れていって、今の私の方が馴染みがある人が増えていって。それで、なんとなく、寂しくて」 「……大丈夫だ、トレーナー君。私は、前の君を覚え続けるとも。それに……」 「それに?」 「あの二人や、同期の二人が、かつての君を忘れることはないだろう」 「……だよね!ちょっと年末だから日があまり出てなくて、忙しくて気分が落ち込んでたのかな?」 「ああ、きっとそうだろう」 「あ。ありがとうね、ルドルフ。ルドルフがいるから、今の私があるから。ちゃんと、しっかり前も見るからね」 「それでこそ君だ……おおっと」 空腹を示す音が鳴る。 「……たまにはカフェテリアに行こっか!あっちの飾り付けも見たいし!」 「わかった。君に、ついていこう」 こうして、二人はまた歩む。 その尻尾は、互いの愛を示すかの如く絡んでいた。 ≫42二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 07 13 20 ぐるぐる。 俺はハヤヒデさんのクリスマス衣裳を目にしていた。 「……トレーナー君」 「はいィ!」 「いや……実は、君の分も用意して貰っている。よければ……」 「ハヤヒデさぁん!」 思わず抱きつく……なんてことはせず、ガッツポーズ。ハヤヒデさんの心遣いがありがたい。 ~🕰️~ 「うおぉ……」 鏡を見る。月毛と赤と白の色合いがヤバい。勿論、ハヤヒデさんの統一感には勝てないが。 「おお……」 目線を下にずらす。ボディラインが出てるが俺は86-55-80の美しい身体だから問題ないな! そうして、更に目線をずらして俺自身の胸元を見ようとした瞬間 「トレーナー君?」 「あー、いや、ハヤヒデさん、何でもない……」 「そうか?……似合っているぞ、トレーナー君」 「ハヤヒデさんも似合ってるからなぁ……って、今更だけどこれペアルックじゃあん!」 「……君はそういうことになると察しがいいのか悪いのかわからないな」 まあ、こんなんやってても俺達のクリスマスはまだ始まったばかり! ≫51二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 08 13 01 「トレーナーさん、お背中流しますよー」 「ひぃやぁぁぁぁぁ」 トレセン学園職員寮の自室でアルトレがシャワーを浴びていたところに勢いよく飛び込んできたのは担当ウマ娘のメジロアルダンだった。 「あ、アルダンさん、なんでこんなところに飛び込んでくるんですか!?服を着てください!」 「お風呂に入るのですから服を脱いでいるのは当然ではないですか。冬至なので柚子を浮かべたお風呂に入ろうと思って持ってきたんですよ」 「いえ、そうではなくてですね、寮の門限も過ぎてしまっているでしょう?」 「外泊届は出してきましたから大丈夫ですよ。それに、えいっ」 アルダンの姿を見ないように目をつぶっているアルトレの背中に、アルダンはぴとっと抱き着く。 流れていたシャワーを浴びてアルダンの体が濡れていく。 「あー、しゃわーでぜんしんがぬれてしまいましたー。このままおいだされたらひえてかぜをひいてしまいそうですー」 「……もうすきにしてください」 「はーい」 52二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 08 14 27 かぽ~ん アルダンの望むままにアルトレがアルダンの頭と背中を洗い──その際にもひと悶着あったのだが──現在は湯船につかっていた。 単身者用の寮の風呂は広いとは言えず、アルダンはアルトレに背中を預けて抱きかかえられるようにつかっていた。 「窮屈ではありませんか?なにも一緒につかることはないと思うのですが」 「トレーナーさんと一緒であることに意味があるのですよ」 もみもみ 「頭と背中だけじゃなくて、前もトレーナーさんが洗ってくださってもよかったんですよ。大好きなトレーナーさんになら、全部見られてもいいなって思っているんです」 「私もアルダンさんをとても大切に想っています。だからこそ、超えてはならないラインがあります。いえ、正直に言えば今この状況はすでにそのラインを超えてしまっていると思います」 「……大切にされているのはわかります。でも、少し距離を感じてもしまいます」 もみもみ 「……先ほどから柚子を揉んでいますけど、楽しいですか?」 「……わりと」 53二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 08 14 45 話題をそらすためのアルトレの問いに答えて、アルダンは両手から柚子を放す。 どちらも言葉を発することもなく時間だけが過ぎてゆく。 しばらくすると、アルダンが身をよじってアルトレと向かい合い、しがみつく様に抱き着いた。 「……もしも」 「…………」 「もしも貴方が私を求めてくださるのなら、私はいつだって…………いえ、何でもありません」 アルダンがアルトレの背に回していた両腕を解き、離れようとする。 その背にアルトレが腕を回し、強く抱き寄せた。 「私は貴女の脚を、貴女の走りを愛しています。貴女のお姉様よりも、貴女のお婆様よりも、誰よりも私が貴女の走りを愛しています。貴女が望む限り、私はいつだって貴女の傍であなたを輝かせます」 「…………」 「…………」 「…………のぼせてしまったみたいです。先に上がりますね」 「湯冷めしないよう気を付けてくださいね」 アルダンは立ち上がって湯船から出ていく。 脱衣所へのドアに手をかけ、アルダンは足を止めた。 「トレーナーさん」 「なんでしょうか?」 「この先、私がターフを走って、走って、走って、飽きるぐらい走り続けて、全部を出し切って、その先でターフを去る時が来たら、私たちの関係は変わりますか?」 「いつかその時が来たら、その時に私の答えを聞いてくれますか?」 「はい。いつか、その時が来たら」 そのあと、二人は寝支度を整え、互いの体温だけを感じるように一緒の布団で眠りについた。 ≫63二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 08 55 38 ──某日、朝 ややしかめっ面をしたファイン───いや、そっくりになったファイトレ(男)は、ベッドの上で思考していた。 (…どうしよう) とうとう回ってきたウマ娘になるこの現象。前例だらけなことからいざって時に備えて覚悟はしていたが… (ファインそっくりになるとは予想してなかった…困ったな…) ベッドから起き上がり、ぶかぶかな服装を引きずりつつとりあえず適当なジャージかなんかにでも着替えようとした矢先… 「トレーナー、今日はどうするの…って、私のそっくりさん!?」 扉を開いた担当ウマ娘のファインに会った、慌てそうになる気持ちを抑えつつ、取り繕って話す。 「…あ、えっと…おはようファイン」 「!…もしかして、トレーナーだね」 …ファインはやはり聡明だ。すぐに状況を把握して俺から説明して信じてもらう手間が省けた。だが… 「殿下!どうなされました…か……って何者?!」 (ああ、もう…面倒なことになったな……) 当然のように駆け込んできたsp達を見ながら、俺はこの後面倒事になる未来が見えて、ため息を一つ吐いた。 「…なるほど、それで…」 SPの人達に説明し終えた後、困惑こそしているが一応納得はしてもらえたため、俺は椅子に座り込んだ。 「…でも、この後色んな所に説明と根回ししなくてはいけないのでは?」 「…トレーナー殿…とりあえずこちらで協議します。必要な時は呼びますので、暫くこの部屋でお過ごしください。」 「すみません…」 きっと俺と同様に頭痛がしているであろうspの人達に、後で差し入れの一つでも用意しようと思いつつ、ファインと向き合う。 「…ふふ、まるでドッペルゲンガーみたい。」 …俺を引き込んだそのキラキラとした眼。うちの殿下はどうやらこの事態でも興味津々らしい。 「ドッペルゲンガーか…仮に消えるなら俺の方だな」 彼女のために俺の人生をベットしたのだ、消されても文句を言うつもりはなかった。…ファインの顔がムスッとしている。 「…もう、キミは私のトレーナーだよ。勝手にいなくなるなんてこと、私は許さないからね」 「勿論です、殿下」 「殿下は駄目って前も言ったよね」 「…分かったよ、ファイン」 …満足してくれたのだろう。笑顔でうんうんと頷いたファインは、部屋の時計が丁度昼を指したことに気づいたみたいだ。 64二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 08 56 47 「…ってもうこんな時間!」 「じゃあ昼食は俺が作るよ、今日はチャーシューマシマシ醤油ラーメンでいい?」 「うん♪」 spの方達が気をきかせて持ってきたであろうジャージを着つつ、俺はあの店主から仕込まれた腕をふるった。 【略称案】ファイトレ 【身長】157 【スリーサイズ】77-57-82 【髪の色】鹿毛 【瞳の色】緑色 【年齢】24 【一人称/二人称】俺、私(公的な場)/貴方(目上や公的な場)、名前呼び捨て(同年代や親しい人) 【備考】 新人の男性トレーナー。性格自体はいわゆる好青年で、何よりも思い切りの良さとやばいレベルの覚悟ガンギマリを備えている。 ウマ娘になった際、担当であるファインととてもそっくりな姿になったことで、皆からよく間違えられるようになった。 (ファインとの外見の差異は、瞳の緑色と右耳だけの耳飾り、僅かな身長とスリーサイズ違いとそれくらいしかない。) 勿論ファインやその周りも当初困惑していたが、慣れてきてからはそれを生かして逆に色々されるようになっている。 所作や諸々はファインとその周りから色々教えこまれているため、本人の覚悟と相まってやろうとすればファインみたいな振る舞いが出来るように。カラコンや耳飾りの左耳への追加をすれば、ほぼファインである。いつもは表情がそんなに笑ってないことも多く、その点でいつもニコニコしてるファインと違うと言えよう。 他人に何かを教えることがとても上手で、また本人の物分かりもいいのと相まって教育者としての適性は非常に高い。 「こんにちは、私はファインモーション担当トレーナーです。これからよろしくお願いしますね。…え、堅い?」 「…こほん、俺はファインの担当トレーナーだ、よろしく。…ファインのイメージを損ないそうだな…」 「駄目だぞファイン、ニンニクマシマシラーメンは月に一回…」 「…だめ?」 「うぐっ…分かったよ…」 ≫90二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 10 57 00 テイトレ「一発芸します。これはポッキー、俺の足は」(ポッキーを折りつつポキーンと擬音)「なんちゃって!」 テイトレ「………」(死んだ目でスクール水着を着せられたテイトレ) 義カフェトレ「モノマネ、ジャッジメントペナルティを受けた後のテリーマン」(義足を外して服を脱ぎ始める) 義カフェトレ「………」(テイトレの脇でフリフリゴシックを着せられ死んだ目をしている) 96二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 11 27 06 「テイトレも義トレも全く...一発芸ってのはこうやるんだよ!タマトレ!裸おd」 「......」(テイトレと義トレの脇でビキニを着せられ死んだ目をして吊るされている) ≫99二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 11 36 46 「でさー、タマトレさんを捕まえようと罠を仕掛けようって思ってザルと棒と紐とお酒を用意したの、スズトレちゃん」 「うん?ルドトレ、ちょっとタマトレ(大)に失礼じゃないかな」 「よーし、罠を仕掛けたよ……あ、お酒がある!」 「待って!?そういうキャラだっけ!?」 101二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 11 50 39 「そんな罠じゃ流石に...( ゚д゚)ハッ!」 (ルドトレが凄いキラキラした目でこっち見てる...) 「あー、コンナトコロニウマソウナサケガ、ッテウワーワナダッタカ」 「嘘でしょ!?本当に引っ掛かった!?」 「やった!捕まえたわ!」 ≫102二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 00 13 「こんにちは、黒カフェです。……また一発芸ですか?」 「じゃあ……はい、鬼火出します」ボッ 「またお友だち使ってますわ!ちゃんとやれですわ!」 「えぇ……?僕何もやってなイヨ……?」 ≫108二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 17 16 「一発芸だとよ」 「彫刻刀とスイカを持ってきて」 「これでいいか?」 「ええ、では。シリウスシンボリ担当トレーナー、一発芸します」 「やってるところは地味だな」 「ダンスでも踊って埋めといて」 「しゃーねぇな、あとで埋め合わせしろよ」 ~⏰~ 「―――というわけで、フルーツカービングです」 ≫110二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 27 24 「えー先程はお見苦しい一発芸をしようとして申し訳ありませんでした、改めて一発芸します!DISK UP目押し100連発!行きます!」 「見せられても凄さが判りませんわ」 「絵面も地味」 「そもそも出来てるかの判別が出来ねぇ」 ≫112二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 37 19 「不肖グラスワンダー担当トレーナー、一芸をお見せ致しましょう」 「知っていますでしょうか? 名人による名刀の一太刀は切り口を合わせると繋がると言われています」 「そこに有る林檎、それでお見せ致しましょう」 「…………はっ!」 「ふふっ、どうでしょうか?」 「……まるで切れて無いかの様?」 「ええ、ええ、当然です」 「切って無いですもの」 テイトレ、義カフェトレ、タマトレの横にブルマ姿で吊るされるグラトレ ≫113二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 37 23 「えー、これは事前に30人から録音させてもらったメッセージを同じ音量で一纏めにしたCD(製作:イクトレさん)です。」 「今からそれをスピーカーから流して、誰が何を言ったのか全部当てます。」 全部当てる。 ≫114二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 44 04 「オグリキャップ担当トレーナー、一発芸をしよう」 「どんな一発芸なんだ?トレーナー」 「ここに特製のサンドイッチがあr―――消えてしまったな…」 「(もぐもぐ)」 「ここにもハンバーガーが―――これも消えてしまったな」 「(もぐもぐ)」 「作った料理が消える手品だ」 「(ごくん)それは美味しい手品だな」 ≫115二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 44 32 「タキトレです。一発芸やります」 「光るネタは天丼になりますわよ」 「忘年会でやったネタを連続でしませんって。マクトレさん、こちらに手を」 「? わたくしの手首を掴んでどうしたのですか?マジックでもするのですか?」 「残念ながらそれよりは地味ですね。はい息を吸って~吐いて~、力を抜いて~──マクトレさん、最近少し太りましたね?」 「いきなり何を言うんですの!?」 「はい、『手首を掴んだら体重がわかる』一発芸でした。因みにマクトレさんは×××g位ふとっ」 「言わせませんわよ!?」 これ実際にできる人が居るの凄いよね… ≫116二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 56 03 「ライスシャワー担当トレーナー、一発芸をしよう」 「お姉さまは何をするの?」 「ヴァイオリンを演奏しながら、ささやかな祈りを歌うよ」 「ライスの曲!わくわく…」 「♪~~~~~~~」 「(お兄さまがライスの曲を…)(キラキラ)」 「―――ご清聴、感謝するよ」 ≫118二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 12 58 47 「ダストレ、砲丸投げの砲丸役やりまーっす!」 「うーッス」 「あの二人がベロベロになるってどれだけ飲ませたんだよ!?」 「止めろ止めろ! 屋内で投げたらダストレが潰れたトマトになる!」 ≫119二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 13 01 10 「実は最近やってることなんだが……ほら、トレーニングメニューに瓦割ってあるだろ?」 「あるなぁ」 「最近やれるようになってきたからやるわ。ブラトレ行きまーす」 「マジで?」 ガッシャァーン 「ほら行けたぞドベ助」 「行けるもんなんだな……ってこれよく見たら水あめ製じゃねえか!」 「実はこっちのほうが隠し芸ってな。本当の瓦も行けんことはない」 ≫120二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 13 02 17 「ウオッカ担当トレーナー、だとどれかわからないか。えー、ギムレットじゃない方のウオトレです。一発芸やります」 「今からギムレットと入れ替わりながらウイニングライブの曲を歌って踊ります。どこでどっちがやってるか当てて見てください」 「当たったら何かあるの?」 「カラコンも入れてバレない自信がありますからね。なんでもしますよ」 「ほう」(沈黙のTさん) 「それは」(黄金のTさん) 「大層な自信がおありのようで」(麗らなTさん) ──ウオトレ(親父)はギムレット共々ミニスカチャイナで吊るされた ≫121二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 13 13 20 「エアグルーヴ担当トレーナー、歌いま~す!」 「!?(私だけの前でしか歌わないのではないのか…!)」 「♪√﹀╲︿╱﹀╲/╲︿_/╲▁︹_/﹀╲_︿╱▔」 「?(私に歌う時とまるで違うじゃないか、なんだこれは…)」 「♪√﹀╲︿╱﹀╲/╲♪~~~♪√﹀╲︿╱﹀╲/╲」 「(わざとなのか…?)」 「聴いてくれてありがと~!!」 (歌が上手い人が音痴の真似をするアレ) ≫127※似たような事は言ってる21/12/24(金) 13 26 59 「新入りの黒タマ、担当のモノマネします」 「最高速度でぶち抜いたr」 「別人やないかい!!」バシーン 「疾風迅雷やね」 ≫129二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 13 37 52 「ナイスネイチャ担当トレーナー……ええっと、地味ではありますが一発芸を」 「ここにノーマル、テイスティー、極細、ブルーベリー味、アーモンドクラッシュ、つぶつぶイチゴがそれぞれ一箱ずつあります」 早食いかー? 無茶するなよー 「助手は……義カフェさんに」 「……僕?え、なんで?」 「あまり気心が知れた方だと不正を疑われそうなので……」 「然りとて全く知らない相手じゃない、程よい距離感ね。了解、何すれば?」 「ありがとうございます!……まずは私が目隠しをします」 ざわ… ざわ… 「……うん。ちゃんと目隠しできてる」 「それでは助手の義カフェさんは私に一つずつ、ランダムに箱を渡してください」 「今から持った時の重さと振った時の音だけでポッキーの何味か判別してみせます!!」 「トレーナーさんのああいうのを『ダメ絶対音感』っていうのかね……」と後にNN氏は呆れながら語った。 (終) ≫132二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 13 48 45 「マーベラスサンデー担当トレーナー、マーベラスな一発芸をするよー☆」 「種も仕掛けもないところからくるっと一回転すると……」 「ジャーン、フリフリな衣装にだいへんしーん☆」 「「「おぉー」」」」 「くすくすそして、もう一回転すると~~」 「露出度高め扇情的な衣装に早変わり~★」 「ふふふ、そーんなくぎずけになっちゃって~だめなんだよ~」 「あと私にはテイトレ達と違って恥ずかしい格好なんて効かないんだから★☆」 「まってー、さむいよおおおおおおおおぉぉぉぉ」 マべトレはその格好のまましばらく外で頭を冷やす(物理)された ≫134二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 13 58 06 「一発芸?前と違うの?……セイトレ、ゲームで吹っ飛ばされてる人やります」(右足を思いきり振り上げる) 「…………コッチミルナー……」(ミニスカチャイナを着せられ死んだ目で吊るされてる) ≫135二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 14 00 45 「ふふふ、私も一発芸を用意してきましたよフクトレさんにマクトレさん」 「なんですのバントレ、その肉めいたマスクは」 「いや肉めいたマスクて。キン肉マスクでいいだろ」 「どうぞ引っぺがしてみてくださいな」 「えっいいのかそれ」 「ではお言葉に甘えてベリーッですわ!」 「……やっぱ重ね着してたなコイツ」 「それはそうでしょうとも、でなければめくってよいとは言えませんよ」 「じゃああと10回ほどめくってみますわ」 ~~~20回後~~~ 「ま、まだ終わりませんのこれ……」 「何枚重ねだよ……」 「まあこれ以上は危険になるので退散いたしましょう」 「なんかすごい負けた気分ですわねこれ!」 ≫138二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 14 03 08 「アイネスフウジン担当トレーナー、1発芸行くわよー。」 「まずはい、これウマ娘化前の服ね。」 「これを着て……ふんっ!!」(胸を張る) ブチブチッ 「……まあ実は嘘でこうなるように作っといたやつだし中にもちゃんとした服着てあるんだけどね。ふっふっふ、ドキッとしたかしら?」 「……それにしてもさっきのブチブチ音は一体……」ボソッ (服の隙間から落ちてくる破けたブラ) 「………………」 「……!?!?!?!?////」 ≫151今も昔も21/12/24(金) 14 27 31 「私は……はあ……」 「スペトレため息ばっかだな〜、大丈夫か?」 「ドベトレさんは1発芸のネタ無限にあるんだからどーせわかんないですよーだ。ああ……!!もうすぐ回ってきちゃいますよおおお!!!」 「とりあえず落ち着けスペトレェ!!……マジで1つも準備してねえの?」 「してないんじゃなくて出来ないんですよ〜。密かに普通仲間だと思ってたダストレさんはあんなだし」 「あいつはなんか……こう、色々あって振り切れちゃったし、……しょうがねえだろ」 「私って昔から、地味で、気弱で、誰かを凌ぐ才能も特技も無くて……、それが嫌で頑張ってるのに、また大きな壁にぶつかって……」 「……そう、か」 「あ、あはは。ごめんなさい変な話しちゃって。 とにかく私は普通の事しか出来ないので普通にやりますね……」 「オレは尊敬してる。お前は、オレが目指す1つの形だ」 「……え」 「自分の力を正しく認識して、自分の弱さを受け入れて、誰に適わなくたって、ウダウダ言ってたって、 最後には必ず覚悟決めて、自分の出来ることをする。 それって、すっげえことだと思うんだよオレ」 「……」 「お、お前の順番回ってきたみたいだな」 「はい!!え、えっと、スペトレです!!あの……」 「今回はオレとスペトレの2人がかりでの1発芸だ!!」 「ドベトレさん!!?」 「……合わせろよ、相棒」 「……そ、そうでした!!それはもう超凄いですよ!!」 「おいてめえ!?ハードル上げんじゃねえよオイ!!」 ─────────────────────── 「いや、死ぬかと思った……」 「まさかブレイクダンスとは思いませんでしたよトホホ」 「お前も踊れてたじゃねえかよ。さては隠してたな?」 「いや、昔のドベトレさんが文化祭の出し物で教えてくれたじゃないですか!!……当日は行けませんでしたけど」 「……どうだったかなあ」 「『俺』にあの時、半年も教えてくれてありがと」 ≫152二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 14 27 33 「はーいというわけでタイキシャトル担当トレーナーでした」 「……え?何をしていたかって?」 「やだなあ。何人も縛り上げて吊るしてたの、あれ自分だよ?ロープマジックロープマジック」 ≫155二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 14 45 22 「先程は目押しなどという地味な一発芸をしてしまい申し訳ありませんでした。汚名挽回、名誉返上の為に一発芸をします...」 「貴方吊るされてませんでした?」 「縄抜けぐらい自衛官なら必須技能だ。まあ見てろって、そこに空き缶があるだろ?」 「縄抜けが一発芸でよろしいのでは?」 「...ハッ」 「空缶が吹っ飛びましたわ!」 「指弾って言ってな」 「凄い!跳弾で飛んだメダルがスロットの画面に突き刺さってる!」 「...へ?え?マジ?黒タマ?マジで言ってる?」 「マジマジ!ほら!すごい威力だな!」 「あらま」 タマトレはビキニ姿のまま割れたディスクアップを泣きながら寮まで持って帰った ≫157二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 14 52 50 「ギムレットだ。トレーナーかと言われたら怪しいが一発芸をやるぞ」 「ギムレットさん。たしかさっきまで吊るされていたはずでは……」 「縄抜けして脱出した。爪先で千切っても縄がほどけなかった時は流石に焦ったぞウララの。それで何をやるかだが、中国の茶芸をやろうと思う」 「……それは今の格好がそういうのだからですか?」 「いいや?偶然やろうとしてたのと被っただけだな。助手を頼むぞウララの」 「わかりました。良い演技を期待してますよ」 ~~~⏰~~~ 「っとまぁ、こんなもんよ」 「……! お見事でした。まさかここまでとは」 「これでもそれなりに小器用だからな。悪くない出来だったと思うがどうだ?」 「長い急須を手足と同様に扱えるのは本当にお見事ですよ。……それで、その」 「ん? どうした。何かダメだった部分でもあるのか?気にしなくて言って構わんぞ?」 「いえ、その……やっている最中にアクロバティックに動いていたものですから下着が……」 「~~~~~~!!!?!!?(声にならない声)」 「……後で慰めましょうかね」 ≫161二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 15 55 49 「一発芸か…なら雷を発生させてみようか」 「…ファイトレ、左腕からケーブルがコンセントに繋がってるけど…」 「離れておけベガトレ…はぁっ!」バチバチィ! 「ええ……本当に出来ちゃうんだ…って焦げ臭くない?」 「ん?…ああ、左腕が一時的に焼けてるだけだよ、こういう時は…」ガチャガチャ(左腕を外して隣の予備の腕に変える) 「うっわぁ…凄く贅沢…」 「これでもう一度撃てるとも。…後で電気代確認しとくか(ボソッ」 ≫163二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 16 15 03 「タマモクロスです。今日はな、ここで言うのもあれなんやけど、一個お知らせがあるんや。ウチのトレーナー、あと1ヶ月半で戻ってくんねや。やから、戻ってきた時、優しくしてあげてや。ウチが言うんもアレやし、筋が通ってないんも当然やけど、ほんま、よろしゅう頼むわ。 じゃ、一発芸するわ。しんみりしたんは終わり。ええか?完璧なのやったるけん、みときや?ほい、ナーバスになっとるウチ!どや?どや?」 タマモクロスは簀巻きにされた。 170二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 16 34 12 「先ほどブライアンのトレーナーから聞いたのだが……南極条約違反とは何だろう、トレーナー」 「南極条約違反?ああ、あれのことだな」 「うふふふー、ちょっと悪い子したタマちゃんにはあっつあつのおでんを用意してますからね~」 「ま、待てや!ホンマに熱々のやつを近づけるやつがあるかい!湯気だけでやけどするわ!」 「大丈夫ですよ~、ふーふーしてあげますからねぇ~」 「あ、アカン……これおでん食わされるついでに目一杯甘やかされるやつやないか!オグリィー!助けとくれやー!」 「……美味しそうだなぁ」 「オグリも食べるか?私とブラトレとムントレ、あとクリークで用意した奴だが」 「そ、それは是非食べたいな。違反といわれるくらいだ、きっと美味しいのだろう」 ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part585【TSトレ】 ≫20二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 17 13 18 ─某日、トレセン学園の一角で。沸いたままの鍋から茹でられた麺入りのてぼを取り出して切る殿下…ではなくファイトレ(男)。 鍋の隣には大量の野菜が積み上げられ、こってりとしたスープが煮込まれていた。それを眺める四人のトレーナー。 「良いのかファイトレ(男)、確かに食べてみたいとは言ったが…」 「本人も構わないって言ってるし良いんじゃないかフクトレ?」 「あー、野菜の量凄いな…ブライアンは拒否しそうだ…」 「ブラトレも大変そうですわね…」 …いつもの四人、よく男子高校生かと言われる彼等だが、この光景で語るなら実際否定できなさそうなくらい男子高校生であった。 「仲良さそうだね四人共…元々昼食のつもりで用意してたから平気だよ。それにファインもその内来るだろうし。」 「…いつ見ても思うけど、担当とそっくりって大分なんというか…絵面が面白いっていうか…色々大変そうだな…」 「…それは私のことを言ってるんですの?」 「いやー、マクトレとファイトレさんだと深刻さが違うだろ、そっくりはそっくりでも一国の王女様だぜ?」 「…それで街とか出歩くのは大変だろう、大丈夫なのか?」 …事実、今の光景を客観的に見ればファインそっくりなウマ娘がラーメンを四人のウマ娘に振る舞う姿である。 (そこらへんのメディアにすっぱ抜かれたら、色々あることないこと書きまくられるんだろうなぁ…) 「まあ変装とかすればある程度はどうにかなるかな…お忍びで外に出るVIPの気分を味わう羽目になるとは思わなかったけど。」 そうこう話しつつも手早く盛り付けた4つのどんぶりを前に出すファイトレ、その手際は本物のラーメン店の店主のよう。 「いただきます………美味しい!」 「本気で弟子入りして学んだって言っただけありますわね…器具まで揃える思い切りの良さは流石ですわ…」 「え、アレ嘘じゃなかったのか?」 「おいテイトレ…それはそれとして、この二郎系ラーメン美味いな…」 そんな四人の反応に、うんうんと首を振りながらファイトレは微笑んだ。…それは、彼女ととてもそっくりな姿だったと言えよう。 22二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 17 14 07 ───と、そこへ 「…トレーナー♪」 「来たねファイン、もう出来ているよ」 扉を開けて入ってきた担当であるファインに、彼女が座ったのに合わせて二郎系ラーメンをお出しするファイトレ。 …旨いラーメンに満足そうな顔をする5人に、ファイトレは嬉しさを感じた一幕であった。 短文失礼しました DK4とファインに二郎系ラーメンを振る舞うファイトレです。二郎系ラーメン旨いよね、結構重たいから食べるのは大変だけど。 おらっ!男子高校生共も王女様も店主に仕込まれた腕で作ったラーメンを満腹になるまでいただいてこいや! ≫69二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 18 14 14 「…は?」 ───ドベトレは困惑していた。目の前に広がる光景が一瞬理解出来なかったのだ。何故なら… 「…フク」 「あいただだだ!!!」 「えっと、似合ってますわトレーナーさん。」 「…ああ」 「なんでうちの勝負服の色違いがあるんや…」 「…どうだタマ、似合ってないかな」 「かわいいねトレーナー♪」 「うっ…そうだね…」 …勝負服と仕事の服を入れ替えて着た(約1名除き)4つのペアがいたからであろう。とりあえず近くにいたファイトレ(男)に話を聞いた。 「…ドベトレ、何か用ですか?」 「いや…なんで担当の勝負服を着てるんだよ…?しかもファイトレは口調が違うし…」 「こほん…簡潔に言うとファインが提案したらしいのだけど、フクキタルとマックイーンが乗って、タマモが巻き込まれたんだ。」 「ああ…つまり巻き込まれたってか…そいつはまた…」 「男性口調は駄目だよトレーナー?」 「ごめんファイン…と、言う訳なんだよね。」 「な、なるほどな…」 少し引き気味なドベトレ。とはいえ無理もないだろう。フクとマックとファインとタマ(?)が二人ずついるのだ。 …ここでファインがさらりと爆弾を投下する。 「あ!言い忘れてたけど、今日はこの服装で一日過ごしてもらうね」 「「「「…え?」」」」 「ふふん♪四人で決めて、もう皆に言ったことだから変えられないよ?」 …フクトレは顔をしかめ、マクトレは硬直し、タマトレ(黒)は呆けて、ファイトレは頭を抑えた。…しかも四人共勝負服姿である。 結果、まるで担当がいつもならしない顔で反応しているような光景になり、それを見た周りは…脳がバグったのだった。 ───その日はあちこちでいつもとはやや違うフクやマック、ファインらが目撃されたらしい。 短文失礼しました そっくりな四人で担当の勝負服を着せるネタです。割とクオリティが吹き飛んでいますがお納めください。 こういうのはこの四人だと引き受けてそう、特にタマトレは逆にノリそうだし、お願いされたらファイトレは逃げられないので… ≫90二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 18 39 07 タイキトレ「聞きましたかお嬢さん。AAAはヤバいんですってよ」 リウトレ「そこまでないわけではなかったので…」 タイキトレ「うっそーん。同じ平たい族だったじゃん」 リウトレ「…喧嘩なら言い値で買いますが!?」 タイキトレ「ちょっ、一周回って喧嘩売られてるのこっちじゃないかなぁ!?」 リウトレ「…不毛でした。別に昔も特に困ってませんし」 タイキトレ「まあ自分も今は十分実ったしいっか〜。……」 リウトレ「なんですか」 タイキトレ「そちらも随分立派だよなあって。…πタッチしたら怒る?」 リウトレ「シリウスを呼ぶ」 タイキトレ「ごめんて🙏」 違うんだ作者ご両人…浮かんでしまった情景なんだ…はっきりと像を結んだんだ… 107二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 18 58 58 「いや聞いてよ。男の胸揉むのはなんか違うのよ。たとえ今は女の身体でも、男だと分かってて触りにいっちゃうと、そこにエロスが介在するのは正直否めないじゃん。ちょっとジェンダー意識強すぎるって言われても、そこはもうそういう生き物もいるって分かってほしいのよ。 でさ。だからこそ、そこにある豊穣、神なる恵みに純粋な感謝と末長い繁栄を求めて触りにいくとしたら……リウトレちゃん。貴女に白羽の矢が立つのも道理ってもんじゃない?」 「シリウスを呼んだ」 「実行済み!?」 「……なんか良いですね。敬意を払わなくてよさそうな先輩ってのは」 「すんごい冷めた目してんねぇ!」 仮に触りたがるとしたらこれぐらいテキトーな事並べ立てるタイキトレ ≫123二のトレクリスマス1/321/12/24(金) 19 09 58 「ということで私たち『二の矢★トレーナーズ(仮)』もクリスマスライブを行うわ」 「まあ予感はしてました」 「アイドル的にはこの手のイベントは外せないもんね……でもだからといって心の準備が出来ているかと言われると話は別なんだよ?」 「大丈夫よ!わたしとファルトレで既にあなたたちのスケジュールはバッチリ抑えてあるから!」 「退路が塞がれてるって言うんだよなー」 「そういえば今回は5人揃ってるんだね」 「そうね。そしてあちらもフル・メンバー。熱きウマドル魂をぶつけ合うにふさわしい聖夜と思わない?」 「いやちょっと分かんないです」 「雪をも溶かすぐらいの情熱を!あなたに届けこの想い!ってやつね!?」 「流石。50フリオーソポイントを贈呈するわ」 「絶妙に興味が惹かれないポイント制度だ」 「さて、早速本題に入るわね。冒頭で私たちも、と言ったように逃げシスは今年もクリスマスライブを行う予定よ」 「そうだね。スズカに衣装を見せてもらったけど……中々攻めた衣装だったなぁ」 「マルゼンスキーがいつになくやる気なんだよな。クリ・カジの似合うオンナになるとかなんとか」 「クリ・カジ……いやクリ・カジかな……?フウのを見た感じ普通にアイドル~って雰囲気のミニスカサンタだったけど……」 「まあ何はともあれ、あれを私も着るとなると……流石に少し恥ずかしいというか……」 「ウマドルは肌を出してなんぼ……寒空に乙女の赤い肌が白雪とともに舞う……」 「急にポエミーになりましたね」 「俺たち乙女って年かなー」 「…けれど、それじゃあありきたりだと思わない?」 「うん。いつも通り嫌な予感がしてきた」 「平々凡々で何が悪いんです……?私たちはトレーナーですよ……?」 「私たち二のトレはこの露出至上主義の世界に異を唱えるわ」 「さっきから言葉選びがなんかやらしいんだよな」 124二のトレクリスマス2/321/12/24(金) 19 10 14 「二のトレは次のクリスマスライブ、アホほど着込むわ」 「アホほど」 「もう全員もっこもこのふわっふわになってもらうわ」 「…マフラーとかってこと?」 「ええ、手袋、ブーツ、ファーコート、さらにケープを倍プッシュ……シルエットも分からなくなるぐらいに全員着膨れスタイルよ」 「まぁ今の時期にへそ出しミニスカサンタよりはこっちとしては助かる…のか?」 「…いや、よく考えてください。私たちそれで歌って踊るんですよね?」 「確かに…厚底じゃあステップの感覚がいつもと違うし、衣装は重ねる分重く、動きにくくなる……あと多分単純に暑い」 「外から見ても全体的な印象が曲線的かつメリハリがないからダンスにキレを見出しにくそうね……」 「その通りよ。……けれど、そのハンディキャップをはね除けたパフォーマンスこそ、新たなウマドルの境地にたどり着き観客を熱狂させるに違いないわ」 「…じゃあ俺は当日用事があるから失礼して…」 「無駄よ。貴方たち全員のスケジュールは抑えてあると言ったはずよ」 「本当に退路が塞がれてることある?」 「それに心配はいらないわ。全てのダンスレッスンにおいてデジトレが指導してくれるもの。よろしくね、デジトレ」 ガラガラ「うん。通常ダンス衣装といえばボディラインを見せるのが基本。装飾もあくまで動きのダイナミクスを増強するものというのがスタンダード。けれどそのセオリーに真向から逆らう今回のチャレンジ。皆の出来栄えが楽しみだよ」 「ウワーッ!登場の仕方が最早演出じみてる!」 「その心配って出来への心配であってそれにしごかれる私たちの心配は含まれてませんよね!?」 「大丈夫。貴方たちなら成し遂げられるって信じてるわ。なんたってフリオーソポイント億超えの頼もしい仲間たちだもの!」 「ウソでしょ……知らない間にハチャメチャに溜まってる……!?」 124二のトレクリスマス3/321/12/24(金) 19 10 38 その後二のトレは地獄の特訓を乗り越え見事なもこもこキレッキレのパフォーマンスを披露した。 フウトレはがっつり着込んでも胸部装甲のショックウェーブが観測されたし、 マルトレは終了後に舞台裏でマルゼンの前で汗だくのインナー姿を見せたし、 スズトレはスズカのトレーニングに採用しようしたし、 ブルトレはタイキトレやベガトレにモフモフぬくぬくされたし、 ファルトレは寒さを誰にも見せないようにしていたファル子にコートをかけ、「私は貴方のパフォーマンスで暖めてもらえるかしら?」とマフラー二人巻状態で真正面から言い放った。 うまぴょいうまぴょい。 ≫133二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 19 49 32 『ボロボロの裾に愛を込めて』 今日はクリスマス直前、トレセン周辺にて行われる冬イベントにウオトレとブラトレ、そしてウオッカとブライアンが参加することになったのだが…… 「おうブライアン、その裾がワイルドになったサンタコートはどうした」 「アンタか、あのままでは動きにくいからな。こっちのほうがいい」 「……そうだな!なら良し」 「いやそうだなでいいのかこれ!?」 「いいんだよぉウオトレ、前から勝負服だってこういう風だったじゃねえか」 「いやまあそうだったけど……えっもしかしてあれ自前で破いてたの!?」 「知らなかったのか……意外と知られてないのか……?」 「ウオッカ!なんか言ってやれ、自慢の先輩だろ!」 「ブ、ブライアン先輩……その恰好、すげークールっす!」 「ふっ、お前も解るヤツの様だな」 「ウワーッ憧れパワーのほうが勝ってる!」 「でもよぉウオトレ。ちょっとビリビリってなったコート、俺らには見覚えがあるだろ…?」 「……ハッ!……確かにそう言われりゃ確かにかっこいいもんかもしれねえな……」 「懐かしいよな……」「ああ確かに……」 「「フォ〇テ……」」 「え、何の話だ?トレーナーにブラトレさん、教えてくれよ!」 「まあ後でな、後で。俺らの青春時代の話だから…」 「いや青春というにはあまりにも少年時代だけど。小学生時代まで行くんじゃないか?」 20年近い前の無駄話に花が咲いた少年二人であった。 ≫151二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 20 27 00 アル、いいかい、よく聞いてくださいまし この包みの中には、私の証言を収めたテープや証拠の品が入っています このトレセンが、ぴょいの女神の目標になった訳を知る限りをお話ししましたわ もし私が怒られたたら、これをモブトレさん達に届けてくれ モブトレさんが本当だと信じてくれたら、次の即売会は救われると思います 私が直接即売会に参加しようかとも思ったんだがなんていうか…… そうするのが逃げるみたいに思えて ここで戦うのをやめると、自分が自分でなくなるような…… 私よりも大きいのが憎いとか、マルトレたちの仇を討ちたいとか、いうんじゃないんですの 上手く言えないけど、あいつと、ガンダムと戦ってみたくなったんだ 私が兵士だからなのか、理由は自分でもよく分かりませんの アル、私はたぶんスイーツを禁止されるでしょうけど そのことで、執行部の兵士やロボメカのパイロットを恨んだりしないでくださいね 彼らだって、私と同じで自分がやるべきだと思った事をやってるだけなんです 無理かもしれないけど、他人を恨んだり自分の事を責めたりしないでくれ これは私の最後の頼みです もし、運よく生き延びて戦争が終わったらさ、必ずトレーナーさんを揉みしだきますわ もうちょっと聖夜の6時間を超えるくらい凄いことにしてみせますわ、約束です これでお別れです、ご機嫌ようアル 元気で暮らせよ!クリスによろしくな ≫173二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 20 54 39 (ブラトレ、実はガンダムアニメの知識がそんなになかったりする。故にあのときエクストリーム何たらをノリノリで遊んでいたのは半分以上勢いである) https //bbs.animanch.com/board/96110/?res=94 「うそぉ、ブラトレってあんまガンダム知らなかったのか……じゃあなんで収録時ノリノリで髭選んでたの?」 「通しで見たことあるのが∀とXだけだったからなぁ……」 「またずいぶんと癖のあるやつを……」 「あとは兄貴がただシミュレーションゲームというだけで買ってきたGジェネをかじって得たくらいの知識かな」 「いやそれ下手なアニメ見るより無駄な知識つくやつだろ……」 「グレートなジオングってアニメに出なかったんだなって後から知ったよ」 ページトップ part○○~○○はこちら ページトップ
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【TOP】【←prev】【MEGA DRIVE】【next→】 NBA PLAYOFFS BULLS VS BLAZERS タイトル NBA PLAYOFFS BULLS VS BLAZERS NBAプレイオフブルズVSブレイザーズ 機種 メガドライブ 型番 EM20017 ジャンル スポーツ(バスケットボール) 発売元 エレクトロニック・アーツ・ビクター 発売日 1993-7-30 価格 8900円(税別) NBAプロバスケットボール 関連 MD NBA PRO BASKETBALL BULLS vs LAKERS NBA PLAYOFFS BULLS VS BLAZERS NBA プロバスケットボール '94 SFC NBA PRO BASKETBALL BULLS VS BLAZERS NBA PRO BASKETBALL '94 BULLS VS SUNS 駿河屋で購入 メガドライブ
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バニの次はうっちぃさん(ヲイ うまくいかないお・w・ -- nana (2008-01-25 16 12 40) かわえええ~! ありがとうございます~~。 ところで、前にもうっちぃ☆の寝顔を描いてくれた人がいたけど、そんなにうっちぃ☆って寝てるイメージなのかな……w -- うっちぃ☆ (2008-02-04 02 37 24) 名前 コメント
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15 43 44 「…………なあボノトレ、カレトレ。ふと思ったんだけどさ、担当の娘とそれぞれ交流会とかしてみない?」 「何マヤトレ、年齢はともかくアケボノもカレンちゃんもロリじゃないよ……というかそういう目で見たら流石に(カワイイ的規制)する」 「あはは……、ボノトレお兄ちゃんはともかく、実際なんでいきなり交流会とか言い出したの?」 「いや普段こうして絡んでるし、担当の娘も仲がいいけどさ。そういえばお互いの担当とはあんまり話したことが無いなって思って」 「え?」 「え? 何、二人ともマヤノと普通に話してたりするの?」 「うん。マヤノちゃんとはたまに女子会してるし、カレンちゃんには女装始めたての頃に化粧とか色々教えてもらってたし」 「私もマヤノお姉ちゃんとかアケボノお姉ちゃんと女子会で色々情報交換したりするよ? と言ってもお姉ちゃんの付き添いというかお姉ちゃんが付き添いって感じだけど……うん……」 「まじか……元男と現男が女子会云々は置いといても割と交流してるんだな……」 「まあ流石にマヤトレが中等部のお泊り会なりお出かけなりパジャマパーティなりに参加してたら、マヤノちゃんのパパさん以前にまず学園側から処分下りそうな気もするし。そこは仕方ないんじゃない?」 「最近なんか全体的に学園の風紀が緩んでるとは思うけど、流石にマヤトレお兄ちゃんはね……」 「それはそう。とはいえちょっと仲間外れになったみたいで寂しい気もしないでも……いや別にそうでもねぇな……。あと俺はもう突っ込まないからな?」 「でも交流会はいい案かもね。ボクらも基本担当の娘と一緒に、ってのはあったし。たまには離れて色々聞いてみるのもトレーニングにも活かせる……かも?」 「確かに……最近お姉ちゃんもなぜか私にべったりというかくっついてきてるしなぁ……。親交を深めるって意味でもそういう機会はあってもいいかもね」 この後無事交流会は開かれ、マヤトレのロリコン疑惑は加速し、ボノトレは恋愛脳二人による掘り下げで恥死し、カレトレはコミュ障爆発してカレンチャンに泣きつきましたとさ うまぴょいうまぴょい ≫44フクトレとスズカの交流 1/221/10/27(水) 16 17 48 「フクトレさん、こんにちは」 「おう、スズカか。ん、今日このスペースは俺たちの割り当てで申請したはずだが……まさか」 「はい……、フクキタルから併走占いに誘われて……」 「せめて事前に言えっての……いや、どうせ今日の占いがどうとかいうことなんだろうな」 「大丈夫ですよ。いつもフクキタルと走った後はいい刺激が得られますから。それにこういう時に物怖じせずに強引に相手を誘えるのも、フクキタルの強さだと思います」 「そう言ってもらえるとありがたい。俺はいいけど巻き込まれる方の心配がいつも先に立つもんでな」 「……ところで、トレーナーを目指すって話は」 「はい。今その為の勉強をしているところです。もちろん練習もこなしていますよ。次走は一緒のレースでしたね。絶対に先頭は譲りませんから」 「うい。今回の併走もある意味では渡りに舟だったからな。しかしそうか。ま、トレーナーライセンス、それも中央のものを取るとなると並大抵の苦労じゃないが……お前なら大丈夫か」 「はい。トレーナーさんの走りは。私の、新しい夢ですから」 「そうか。……」 45フクトレとスズカの交流 2/221/10/27(水) 16 18 12 「……フクキタルは」 「──っ」 「フクキタルは、私によくフクトレさんのお話をしてくれるんです。この前はこんな場所に行った。トレーナーさんの為にこんなものを買った。こんなことをしてトレーナーさんにアイアンクローされた。全部、とっても楽しそうに」 「…」 「私とトレーナーさんは、変わった末にそれこそ共に走る道を選びました。あの人が私を夢見てくれて、私もあの人の夢を見る。きっとフクキタルは、依然変わらずに共に生きようとしています。フクキタルがフクトレさんの幸せを願って」 「……俺も、あいつの幸せを願って、か」 「ふふ、先に言われてしまいましたね」 「そのまま逃げ切られそうだったんでな。自分で言った方がマシだ。……ったく」 「……フクキタルは、フクトレさんを見ていますよ。私のトレーナーさんへのそれとは違う風に、でも同じくらい大切に。なんて、ちょっと差し出がましかったですかね?」 「……結局逃げて差されたしな。あーあ。大の大人が学生にまんま図星の人生相談とか。フクに聞いたら笑われるわな」 「多分、フクキタルは言ってほしいんじゃないですか?私がトレーナーさんにいつかトレーナーとして頼ってほしいように。一緒に生きていく“運命の人”として」 「……改めて他人に直で言われると恥ずかしいな」 「私も他人事なのに口に出すのに結構勢いが要りましたよ。それぐらいのことなんです。それに……」 「それに?」 「“笑う門に福が来る”んですから。ちょっとぐらい笑われた方がいいんじゃないですか?」 「……」 「……手首を握って手を抑え込んで。噂のアイアンクローが拝めるんですかね」 「……生憎人様の担当には畏れ多くて出来ないんでな……」 「ふふ、じゃああの子の特権ってことですね。あとで言ってあげなくちゃ。ちょうど来たみたいだし」 「……今からの併走、覚悟しとけよ」 「丁度いい次走への調整、ありがとうございます」 ≫51二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 16 36 01 気になる人がいるらしいので即興だが キタトレとテイオーの一幕 「はちみーはちみー…ってあ、キタトレ!」 「あら、テイオーちゃん久しぶりね。最近はどうかしら?」 「にしし、もちろん色々あったのさ!」 「ふふ、それは気になるわね。…折角だから、はちみー買いに行きがてら聞いてもいい?」 「…奢ってくれるの、キタトレ?」 「勿論よ、なら早速行きましょうか。」 「やったぁ!ならトレーナーに連絡してくるね!」 「そうね、じゃあ私はここで待ってるわ。」 …書いてみたけどキタトレがただのいいお姉さんになった。 テイトレ相手ではスパダリだけど、こういう笑って受け止める人がいたらアプリレベルの対応してそう。 ≫57二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 17 06 30 サトトレとマックイーン 「…マックイーンちゃん、僕はお菓子持ってこなくてよかったの?」 「ええ、構いませんわジャッジさん。その…」 「それ以上言わなくていいからね、マックイーンちゃん。」 「…心遣い感謝いたしますわ。それよりも、貴方はむしろ小さすぎないかと思うのですが」 「走っても食べても大きくはならなかったから諦めたよ。」 「その体で4000mをよく走ってることを考えると凄いですわね…」 「僕は根性と体力だけはあるからね。」 「あの追い込みを見せる人の発言とは思えませんわ…」 「う〜ん、そんなものだよ。…さて、冷めない内に飲もっか。」 「そうですわね、そうするとしましょう。」 こちらも即興駄文失礼しました。 お茶会で情報交換とか色々してそうな二人です。 サトトレはそこらへんのマナーも(ダイヤに仕込まれたので)バッチリです。 ≫83二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 18 01 46 だれかが思った。ウマ娘化しなくてもかわいい男トレがいてもいいじゃないか そうしてボノトレはここにいる まただれかが思った。ウマ娘化しないイケメントレがいてもいいじゃないか そうしてマヤトレはここにいる まただれかが思った。ウマ娘化しない女トレがいてもいいじゃないか そうしてウラトレはここにいる まただれかが思った。ウマ娘化する女トレがいてもいいじゃないか そうしてネイトレはここにいる 全てを受け入れられないだろう。全てを愛せないだろう それでも自由がここにある ≫150二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 18 51 23 『ねいちゃさんとぶらとれさん』 「あっ、ブラトレさん。おーいブラトレさーん」 「げぇっネイチャ」 「ちょっとちょっとー?今を時めくウマ娘のネイチャさんをみて「げえっ」はないでしょ「げえっ」は」 「ジャーンジャーンジャーンおっとゴルトレが俺を呼んでるぜ!ブラトレは逃げ出した!」 「あっマジで待って!速い!速いってぇ!」 「け、結局逃げ回られて見失っちゃった……屋上に追い詰めたと思ったんだけどなあ……あれ?なんでアタシ追い詰めてたんだっけ?」 「なんか言いたいことがあるんじゃないの」 「そうそう、ブラトレさんに言いたいことがー……ってうぇぇえ!?いつの間に!?」 「いや、屋上につながるドアを開けた後上がってくるネイチャの死角に入り込んでたから」 「あー、だからいないと勘違いしちゃったんだ……」 「で、結局何なんだね。俺追われるようなことしてないと思うけど」 「あー、その……温泉旅行の件!」 「ごぶっ」 「ウワーッブラトレさん!?死なないでぇ!?」 「俺はおせっかい焼のブラトレ……おせっかい焼いた結果同僚が婚約してしまったブラトレ……」 「あ、アハハ……」 「何わらっとんじゃい!あまりにも唐突かつ迂闊な行動をした結果愛を誓いあってるのがトレセン中にばれた恋愛つよつよレジェンドラブラブウマ娘!」 「ぐふっ……、ぶ、ブラトレさん。停戦協定と行きましょうじゃないの」 「そうだな、これ以上はお互い死ぬしかなくなる……それは互いの担当やトレーナーに申し訳ない」 「……でも、本当に感謝してるんですよ?あたしみたいに何かの機会を伺ってからじゃないと攻められない人にとって、周りの人の気遣いってすごいありがたいんです」 「まあ、俺としても本当に心配のつもりだったしな。結果的にネイトレさんの両親と仲良くやれてそうでよかったよ」 「あ、そういえばトレーナーさんが写真送ったって言ってたね」 「婚約のうわさがぶわーって広がったときやっちゃった……って思ったのと、こじれなくて良かった……っていうのの半々だったからなあ」 「正直紙一重だった気がしますけどね……!」 151二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 18 51 32 「ま、とりあえずは……二人が後悔のない選択をできてよかったと思うよ」 「ブラトレさん……」 「実をいうとなかなかウマになるまでおおっぴらに交流する機会ってなかったんだよね。互いに忙しかったってのもあるし、ライバルっていうわけでもあったから」 「そうですねぇ」 「あと、ウマになる前にちょろっと話したときネイチャに威嚇された気がした」 「ぅえ!?……いやーネイチャさんそんなつもりなかったはずだけど……」 「まあそれだけ大切に思ってたってことだろうよ。幸せにしてあげなさいよー、あの子も大概面倒……あ、もう知ってるか」 「だね。ネイチャさんとトレーナーさんとの秘密!ま、それはそれとしてホント感謝してますぜぇブラトレさぁん」 「三下オーラ酷いぞネイチャ。あれだけ活躍しまくったやつが三下オーラとか出されたら俺がやばいやつみたいじゃん」 「……やばいほうではあるのでは?もうすでに結構な強さのチーム率いてるし」 「……否定したかったなー」 「ところで、すんごい美人さんになった後ってなんで即交流開始したんです?」 「めっちゃしんどそうだったから」 「ああ……」 「いやね、ウマになった後ってそのすぐの辺りで生徒会のトレーナーたちと軽い面談みたいなのがあるのは知ってるな?」 「あーありましたねぇ」 「同年齢、同期ってことで俺が割り当てられたんだけどそれはそれは精神的疲弊がすごそうだったから……」 「失踪しかけてましたしね……あ、これ内緒ですよ。トレーナーさん泣いちゃうから」 「ネイチャがなんとかできたからこうやって平和に思い出話にできてるわけだしなあ」 「……まあそんな色々あったし、もしよければブライアンさんも含めてカラオケをお誘いしようかなーって思ってるんで」 「ふむ、スケジュールだけ伝えてくれれば調整するぞ」 「んじゃ、そんな感じで。本当にありがとうございました、ブラトレさん」 「むしろここから大変なんだろうから、ネイチャこそ頑張れよー」 ≫167二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 19 28 15 セイサトトレ入れ替わり ーーーとある病院の病室にて 横たわるサトトレの元にセイトレがいた。 …二人は入れ替わっていたが。 「…ごめんセイトレ」 「俺は余り気にしてないから大丈夫。」 「でも、その体は…」 サトトレは元々自分のである痛々しい体をみる。 「俺は元々走れないから、動けなくなったくらいなら大丈夫だよ。」 「それにこれはサトトレの責任じゃないはずだ。」 「…そうだね。」 とりあえずサトトレが落ち着いたのを見計らってセイトレが呟く。 「しかし動けないのも暇だなぁ…」 「僕は起きたら知らない天井だったからびっくりしたよ。」 「ははは…それは俺もだよ。」 「担当には伝えてあるでしょ?」 「ああ、既に何例か起きてるから説明が楽だったよ。スカイも分かってくれたみたいだし」 「そうだね…けど、セイトレはよくこんな厚底で動けるよね。僕もきついんだけど?」 「それは慣れだよ。それよりも、フリフリしてのを着ているサトトレも俺からしたら良く分からないよ。」 「あはは…もう慣れっこかな、ちょっと恥ずかしいけど。」 168二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 19 28 50 「ねえ、セイトレ。…本当は苦しいんでしょ。」「そんな訳ないだろ…」 「…嘘つき。」 ーーー例え不器用な僕でも分かる。その声色が、その目が、その体が何よりも嘘であることを表していた。 (僕の体だから、いつもよりはっきり分かる。) サトトレはキタトレがしてくれたことを思い出しながらそっと彼女に触る。 「今なら誰もいないし、僕の体はどうしてもいいから。…だから」 「…」 「苦しいなら全部吐き出してほしいよ…」 サトトレは縋るように体に手を伸ばす。 それを動く右手で掴んだセイトレは… …ポロポロと涙を溢した。 それが心が痛むのか、体が痛むからなのかは分からないけど。 静かな部屋でシーツが濡れていく、嗚咽する小さな声だけが響いた。 駄文失礼しました 入れ替わりですがキタトレと違い暗いです。 ボロボロの二人が選ばれた時点でこうなるしかないんや… ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part327【TSトレ】 ≫48二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 19 53 31 フクトレ『今日やるゲームはぁ……レフト◯デッドぉ〜俺も天の声しつつやるぞ四人プレイだからな』 スズトレ「何か普通のゾンビと違う音がしてるから気をつけて」 マルトレ「いや意外と怖く無いな、やっぱどんぱちやって味方が頼もしいとっぎゃあ゛あ゛あ゛!? なんか飛んできた!?」 ロブトレ「任せてください今助けますよマルトレさん!」 マルトレ「よ、よしなんとかゴールできそうだな」 スズトレ「マルトレの声で耳が……」 マルトレ「ごめんて」 ロブトレ「きゃっ!?」 フクトレ「まずいチャージャーに吹っ飛ばされたぞ」 ロブトレ「みなさん私は気にせずゴールしてください! ゾンビいっぱいきてます!」 マルトレ「やだ! せっかくなら全員でゴールだろ!」 スズトレ「そうよ! 雑魚払いは私に任せて!」 フクトレ『殿は任せろ』 ロブトレ「皆さん……!」 ≫58侘助さん転々一泊概念・アフター21/10/27(水) 19 56 21 前スレ32より 「うっ……ひぐっ……う、うぅっ……!」 「あの……侘助さん、じゃなくてえーと、ドーベルのトレーナーとは本当に何もなかったから。お風呂や寝床だって別々にしてたから。ね?」 「うそ……!兄さんと一緒にお風呂に入って、一緒の布団で寝たんだ……!」 「するわけないでしょ!」 「だって!私ならそうする!」 「そりゃそうでしょうね!……え?侘助さんともうそんな関係なの?」 「……ネイトレさんはそんなことしないって信じてたのに!!」 「わあ!鋭い眼光!」 「……ねえドーベル。自分が言うのもなんだけど、少し落ち着いて?一緒に深呼吸しよ?」 「がんばったのに……」 「……なにを?」 「私、頑張ったのに!でも全然貴女に届いてなかった!!」 「えええ!!??……って、ええっと??」 「……ネイチャのは、兄さんに届いてたっていうのにぃ……」 「えーっとぉー……あ。 うーーーーん……!」 「……ネイチャにも言ってドーベルのための時間、取ってみるよ」 「…………本当に?」 「うん。最近のネイチャの八方にらみ、なんていうか金を超えた虹色感あるから。きっともっとドーベルの力になれると思う」 「あ、ありがとうネイトレさん……その、さっきはごめんなさい」 「ううん、やっぱり紛らわしい真似だったよね。ごめんね本当にね」 (……ドーベルが強くなったら、そのにらみつけ一番食らうの私なんだろうな……) (終) ≫92二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 20 07 51 愛してるゲーム グルトレ 愛してるゲームとは、『愛してる』を様々な言い方をしても構わないので交互に伝えるもの。言われて照れたり、笑ってしまうと負けになるという実にシンプルなゲーム。 「愛してるゲームしよ?」 「何だ、藪から棒に」 グルーヴのトレーニングが終わり、トレーナー室でふたりの時間を過ごしていた私は隣りに座る彼女に脈絡もなく、愛してるゲームの提案をした。身を彼女へと乗り出し、やってみたかったのと念押しする。彼女は少し考えた様子をしたあと、頷いた。じゃんけんでどちらから言い始めるのかを決め、グルーヴが先攻となった。私は乗り出した姿勢を戻し、彼女と向き合う。 「愛してる」 「愛してるよ~」 最初はシンプルに言い合うものとなった。彼女のターンになる。彼女は私の手に指を絡める。とくん、と胸が高鳴る。 「あ~ずるい」 「そうしてはいけないルールはないはずだが?愛している」 「グルーヴがそうするなら……!」 絡めた彼女の手が離れたタイミングで私は手で彼女を頬に触れ、愛してるよと言い反対の頬にキスをした。そうすると、彼女は私をソファーの上に押し倒し、編み込まれた髪を撫でながら愛してると言った。私はひと呼吸し、彼女を抱き締め、顔を胸に埋ませた。彼女の耳が唇に触れたタイミングでグルーヴ、愛してるよと囁いた。腕を緩め、彼女の表情を確認するがポーカーフェイスを保っていた。 「むぅ…自信あったのに」 「そういうゲームだからな」 彼女は私の顎に手を添え、少し上に上げると唇を重ねる。長い口づけに耐えられず、口を開くとそのまま絡み合うようなものへと変わる。彼女を求めて腕を自然と彼女の首へと回す。もっとしたい、もっと。愛してるゲームのことを忘れてしまいそうになるくらいに彼女に溶かされそうになる。 93二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 20 08 01 彼女の唇が、溶かされる寸前で離れる。つーっ、と銀の糸を紡ぎ離れた唇はその糸を切りながら、私に愛していると言った。溶かされる寸前の回りきらない頭はポーカーフェイスを保つことをやめてしまい、顔に熱が集まってしまう。 「私の勝ちのようだな」 「だって……いつもより激しかったし」 「貴様がそうさせたんだぞ」 「悔しい、いつもは私がグルーヴのこと真っ赤にさせてるのに」 「うるさいっ…」 「私のこと求めてぎゅってしてくれるのに」 「それ以上言うな、このたわけが!」 ようやく彼女の顔を赤くさせられた。これの方が効くのなんだか悔しいなぁと思いながら、彼女を抱き締める。もっと重ねたい気持ちを抑えたい、落ち着かせたい。 「…もうあんなキス、家以外でしないでよ~」 「わかってる」 「家でなら続きもできるから、ね?」 時間ぎりぎりまでゲームにとらわれず、キスまでの行為で愛を伝え合う。限られた時間の中だけで得られる幸福感に浸っていた。 ≫110二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 20 15 19 相談されるグラトレ(独占力) 「……トレーナーさんと、もっと仲良くなりたい……と?」 「はい! グラスちゃんとグラトレさんみたいに私もなりたいんです!」 「なるほど……なるほど……ですが、既にお二方は充分仲睦まじいと思いますよ?」 「そうですか? えへへ……って、いえ! その、私達とグラスちゃん達とはなんて言いますか……空気が違う気がするんです!」 「あっ……うん…………それは、その……やはり人によって違う、という事でしょう……ええ」 「そうなんですか? テイオーさん達と会長さん達みたいな違いの様な気がしたんですが……」 「……それでスペトレさんとの仲を深めたいとの話でしたね?」 「あっ、はい! どうしたら良いんでしょうか!?」 「ヨシ、そうですね〜……既に充分では無いでしょうか?」 「なるほど、充分! ……えっ!?」 「こうやって相談する程スペシャルウィークさんも好いているみたいですし、スペトレさんも独占欲を出すくらい好いているみたいですからね〜」 「独占欲ですか? トレーナーさんが?」 「グラスから聞きましたよ〜、スペシャルウィークさんが、トレーナーさんからパーカーを貰って着ていたって」 「はい……今思い出しても頭がホワホワしちゃいます……」 「きっとスペトレさんは、スペシャルウィークさんに匂いを付けたかったのでしょう」 「匂いですか? 私を幸せにしたかったんでしょうか? なりました!!」 「いえ、匂い付け……言わば周囲への牽制ですね、私のモノだぞという事を周りに伝えているのです」 「……!! そ、そうだったんですね……トレーナーさん……えへへへへ」 「ええ、ええ、スペシャルウィークさんは愛されていますね」 111二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 20 15 59 「はい! ……ですがパーカーのトレーナーさんの匂いは掠れてしまってます……」 「なるほど、でしたら寝袋はどうでしょうか?」 「寝袋ですか?」 「ええ、つい先日グラスが私の愛用している寝袋で眠りたいと借りて行ったのです……パーカーの話を聞いて羨ましくなったのかもしれませんね」 「……寝袋で眠る? …………もしかして……トレーナーさんの匂いに……包まれちゃう!? はい!! 私もしてみたいです!!」 「それなら以前トレーナー達で行ったキャンプの時の寝袋が有るかもしれませんので、借りると良いでしょう」 「はい!! トレーナーさんに借りて来ます!! ありがとうございましたグラトレさん!!」 「は〜い、ご武運を〜」 ──後日 「……グラトレさん……トレーナーさんは寝袋にファブリ○ズ使ってました……」 「ああ……朝からスペトレがやけに落ち込んでると思ったら……」 「せっかく教えて貰ったのに、すみません……」 「大丈夫ですよ、上手くいかない事など幾らでも有ります……ところでスペシャルウィークさん、寝袋は借りれましたか?」 「は、はい……借りはしましたが?」 「実はグラスが今朝、寝袋を返しに来たんですよ?」 「そうなんですか? ……でも私が寝袋を借りた事と関係が有るんでしょうか?」 「グラスは寝袋にしっかりと匂いを付けて返して来ましたよ」 「……!!」 「スペシャルウィークさん……別にこちらから匂いを付けても良いのですよ?」 「……は、はい」 「スペトレさんへの想いを存分に載せてから返すと良いかもしれませんね」 「はい! …………えへへ、トレーナーさん……喜んでくれるかな…………」 「では、ご武運を〜」 了 ≫157二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 20 29 26 妖艶転変学園トレセン、ソラを飛ぶセイテンの靴。 そこは愛に溺れた負の楽園。男はみな女たる意識へと溺れ、もはや空へと上がることは無い。 「その……むしろなんでそっち側に居るんだ?」 「人とは言えど獣の派生。抗い過ぎても体に毒じゃぞ?」 「何時までそんな嫌がってるのー?何も怖いことなんてないのにね?」 「抵抗にも叛意にも、価値も意味もなかったのです。わたくしは最近ようやく学びましたわ」 伸し掛る絶望を横目に、記憶はなく、愛のみの残る1人のトレーナーが桃色の園を駆け回る。全てはその破綻した世界を剪定するため。 ≫166怪物2人 1/1021/10/27(水) 20 33 51 ──会場の熱気に包まれながらゲートへと歩んでいく。 自分が走っていた頃から色々と変わったが、これだけはどの時代と世界でも変わらない。 思えばあの頃から自分も色々と変わった。息子の存在、愛する者との別離、生涯の果て、そして── (で、ギムレット。今日のレースはどうなんだ?) ──体を同じとする相棒の存在。 随分と変わったものだ。言葉が無くとも心の中で通じ合うこの感覚はかつての自分にとってみてみれば考えられなかった。自分とはまた違うトレーナーの視点から言い渡される情報は間違いなく信頼に値するほどの物だった。 (そうだな、ボウズ。お前はどう見る) だからこそ自分は彼の意見をそれなりには尊重している。まだまだ未熟で足らない部分は多いが、ウオッカを此処まで育て上げた主要因の1つは彼の観察眼によるものだ。 (……正直、難しいと思う。お前とブラトレとじゃ間違いなく相性が悪い) 冷静に、的確な彼我間の評価が下される。感性は少年のそれである自分の相棒だが、ウマ娘を評価するときは一切の色眼鏡を掛けることなく判断をすることができる。ウオッカと共に海外遠征をする時に彼が共に行くことになったのはチームの代表であると共に、相手の能力を厳正に見定める能力を持ち合わせていたからだろう。 (だろうな。少なくとも、俺からしてもブライアンのはこれまでで5指に入る強敵だ) 彼の言葉に賛同を返す。自分が全幅の信頼を置く彼が「相性が悪い」と評価を下すなら、それはきっと事実なのだろう。それは自分も感じていることであるために彼の感覚に間違いはないと確信できる。 167怪物2人 2/1021/10/27(水) 20 34 15 (だがな、相性の如何だけで勝敗は決まらん。決着がつくその瞬間まで勝敗は決まらない) それがどうしたと心の中で喝破する。 相性だけで全てが決まるなら自分たちは命を懸けて闘い続けたりはしてこなかったし、今トレセン学園で走っている彼女たちも夢のために全力を尽くしてきたりはしなかった。 ゲートの中に入り、体制を整える。感覚が研ぎ澄まされて思考がレースのために雑多な思考をそぎ落としていく。会場の熱気や喧騒はどこか遠くへと走り過ぎ去っていった。 (ボウズ) (どうした、ギムレット) 研ぎ澄まされた感覚の中でも消えることのない声。どこまで行ってもこの未熟者と二心同体であるという事実は少しやるせない気もするが、同時に少し安心するような気がした。 (このレースをよく憶えておけ。お前にとって必ず大きな糧になる筈だ) 返答を聞かず、更に思考を研ぎ澄ませていく。ゲートが開いてレースが始まるのはそれから十数秒後の出来事だった。 ゲートが開き、2つの影が飛び出していく。無銘と無明、2人の怪物による戦いは今ここに始まった。 先手を取ったのはナリタブライアンのトレーナー。抜群のスタートで外側のゲートから飛び出した彼は先頭に立つ。観客から悲鳴にも似た歓声が上がる。先行策を得意とする彼が差し・追い込みを得意とするギムレットよりも前に立つのは当然のことであり、彼がそうすることに対して何ら疑問は無い。 しかし、歓声が挙がった原因はそのやり方。 正々堂々と走ること、そして自由に走ることを専らとするブライアンのトレーナーがゲートを出た後、切れ込むように内側のコースを確保したのだ。 「何が何でも先頭をとる」。 確固たる決意を現したかのような彼の行動には彼なりの思惑があった。 ナリタブライアンのトレーナーは思い返す。 迫る影のような相手の走りを、影を縫うようにトレーナーたちの間を駆け抜けて勝利を手中に収めた彼の走法を記憶の中から引っ張り出す。 168怪物2人 3/1021/10/27(水) 20 34 35 今更問うまでもない。ギムレットは稀代のレース巧者だ。 あの日、レースを見に来た観客の中にはGⅠ級の競走で勝負になるだけの能力を持ち合わせている者が居た。自分だってトレーナーとしてそれなりに視界が広い自信がある。だがしかし、彼は消失してみせた。最終直線で先頭に抜け出すその瞬間まで見る者全ての視界と認識から消えてみせたのだ。 さらに彼は差し・追い込みの戦法を得意としているが、ウマ娘になった後の適性確認の結果を見る限り先行して走ることが別に不得手というわけではない。 レース巧者である彼にレースの主導権を渡す。 そんな選択肢を取って勝てると断言できるほど自分は今後方に居る相手を舐めてはいないし、また自分から勝利への道を遠ざけるほど莫迦ではない。 だからこそ、多少強引であっても先頭を奪い取る必要があった。先手を奪った彼にペースを抑え込まれてしまえば瞬発力に劣る自分では勝ち目が存在しないために、こうすることはむしろ必然だった。 ゲートを飛び出した勢いのままに最初の直線を走り抜け、第1コーナーへと差し掛かる。 後続との距離は2バ身程開いている。少なくとも、レース開始直後の位置取りについては優位に立ったのは自分であるとブライアンのトレーナーは確信した。 (ヨシ。ここまでは事前の作戦通り。ここからはできる限り一定の距離を……っ⁉) 序盤の駆け引きに勝利した安堵と気の抜けない緊張感と共に、コーナーのカーブを用いて左側から相手の位置を確認する──しかし、そこにあるのは誰も居ないターフだけだった。 自分の後ろにも、左にも自らの好敵手の姿はない。 背筋に怖気が走る。──じゃあ、今彼は何所に居る? それ対する回答は、疑問が脳裏を駆けると同時に示された。 視界の端に黒い影が踊り出る。音も無く、影も無く、正体すら無明の怪物は眼前の敵を呑み込まんと大外からの強襲を敢行した。 頭から抜け落ちていた。いや、むしろ意識はしていた。自分は彼が気配を消しての強襲を行うことは織り込み済みでレースを行っていた。だが、この時点で奇襲策であるこの戦法を行うのは想定外だ。 169怪物2人 4/1021/10/27(水) 20 34 55 自身の闘争本能で彼を1つ理解する。彼は強力な手段を使うことを厭わない。たとえ手元に残されたのがどれだけ弱い手札だろうが、勝利できるのならば構わないという思考をしているのだろう。今隣に居る彼は、自身の強力な札で自分の戦法その物を崩しに来た。 (面白い‼) 自身の裡に眠るギアを1段階引き上げる。スタミナ勝負ならばこちらに分がある。元からある程度の差を開いてのレースをするつもりだったのだから何ら問題はない。彼が強襲を行うのならば、それが意味をなさないように突き放してしまえばいいだけのこと。 加速しながらギムレットとの距離を開く。事実、ブライアンのトレーナーがした選択は正しい。150㎝という比較的小柄な体躯ながら3200mでの競り合いを制するだけのバリキと根性を持ち合わせている彼と競り合うのは不利と見たのか、ギムレットは再び後方へと待機した。そして、同じ奇襲策を食らわないだけの観察眼を彼は持ち合わせていた。 第2コーナーへと進入する。あれほどまでに強烈なオーラを漂わせていた彼の気配がまるで最初からそこに存在しなかったかのように消失する。 それはさながら巨大な体躯をしているはずなのに足跡だけが遺されたビッグ・フット。一度しかない生涯を生き抜いたにもかかわらず、何の因果かあの世から舞い戻ってきてしまった亡霊は自らの気配を再び幽界へと潜航させて眼前の獲物を食らわんとその咢を開いた。 しかし── 「そこだっ!」 「っ!」 右手に移動することによってギムレットの進路を塞ぐ。咢は捉えるべき獲物を見失い、亡霊は後方へと押し返される。 あの日は俯瞰的に見る側だった。さっきは奇襲を許してしまった。だが今は違う。見て、肌で感じた今ならあの沈み込むように消える感覚と影が迫る感覚を感じとることができる。 2コーナーを越えて、向こう正面の直線へと進んでいく。 170怪物2人 5/1021/10/27(水) 20 35 19 ナリタブライアンのトレーナーが後方を見やると、ギムレットとの差は3バ身にまで開いていた。 気を緩めることのできないレースが続く。 ──決着まで残り1500m。今、勝利の天秤は確かに、彼の側に傾いていた。 レースは第2コーナーを抜けて向こう正面を2人のウマ娘が駆けていく。先頭に立つのは白、後ろに続くのは黒。緩む寸前のペースを繰り返しながら彼らは勝利を目指してターフを駆ける。 ──マズい。 体の主導権を全てギムレットに明け渡し、レースを走る側の視点から見て苦々しさを感じずにはいられない。 状況の優位は間違いなく眼前の相手に間違いなく存在する。ゲートを出た直後にブライアンのトレーナーが行った強引な位置取りの確保も、1コーナーでギムレットが行った気配を消しての大外奇襲も彼からしてみると予想外の出来事だった。間違いなく彼らは勝利するために出し惜しみをすることなく戦っている。 だからこそ、ギムレットが今どれだけ不利な状況にあるかが解ってしまう。 自分の3人目の相棒にとって、ナリタブライアンのトレーナーは天敵に等しい存在だ。 「自分は実際のレースでは通用しないから」 彼はトゥインクルシリーズに参戦しない理由の1つにそれを挙げている。トップスピードだけならば自信があるが、それでも鍛え上げているウマ娘には及ばず、レースの駆け引きに極めて弱いために自分はシリーズに参戦するウマ娘のレベルにはないと言っているのだ。 だが、今この状況においてはそれが悪い冗談か何かにしか感じられない。 そして今、自分の相棒は「時間」、「経験」、「相性」の3つの点が原因でブライアンのトレーナー相手に不利の状況に追い込まれている。 171怪物2人 7/1021/10/27(水) 20 35 46 ギムレットとブライアンのトレーナーとの間には「時間」という絶対的な差が存在している。 それはウマ娘になって以降、どれだけ鍛え続けたかの差。第2回のレース以来、ギムレットはまるで、錆びついてしまった古刀をもう一度鍛え上げて新生させるかのような驚異的な速度で成長し続けている。しかし、それでも時間という絶対的な差を埋めるまでには至らない。彼はむしろ検討している方だ。自分より先にウマ娘になり鍛え続けた結果、3200mを走破するスタミナと最高速度ならナリタブライアンに比肩しうるだけスピードを併せ持つようになった化け物相手に、同じく化け物のような練習強度で鍛え上げた体と天性の体の操作性だけで渡り合っているのだから。 ギムレットとブライアンのトレーナーとの間には「経験」という覆し難い差が存在している。 それはウマ娘になって以来、どれだけレースをしてきたかの差。ブライアンのトレーナーは他のトレーナーを誘ってのレースや自らが監督するチームメンバーとの併走により対ウマ娘の経験が多い。しかし、ギムレットにはそれが少ない。メジロライアンやウオッカなどとのレース形式での併走、そして彼が誰にも明かさず毎朝自分には見えない『何か』との併走を行ってきたが、自分の身体でのレース経験というのなら彼はブライアンのトレーナーには遠く及ばない。 ギムレットとブライアンのトレーナーとの間には「相性」という残酷な差が存在している。 第1回は3200mを、第2回は1600mを制した両者は互いに中距離を走るだけの能力を持ち合わせている。今回のコース設定でギムレットに2400mを提案したのは互いに距離的な意味で平等になるからだ。だがしかし、実際は少し違う。彼らの間にはスタミナという差が存在している。もし1コーナーで発生した競り合いを続けていたら、勝利の女神は今頃ブライアンのトレーナーに微笑んでいただろう。スタミナ勝負において、ギムレットはどう足搔こうが彼に勝つことはできない。消耗戦に持ち込まれるだけでギムレットの勝利は風前の灯同然の状態になってしまうのだ。 172怪物2人 8/1021/10/27(水) 20 36 08 故に、ギムレットの勝ち筋はただ1つ。ナリタブライアンのトレーナーが自らの弱点と公言しているレースでの状況変化を引き起こして彼のペースを崩す他無い。 それを自覚しているからこその先程までのコーナーごとの気配を消しての強襲だったのだろう。そう考えるならば、ギムレットの取った大外奇襲は理に適っている。 しかし、それは最早完全に見切られてしまった。1回目は彼の精神を揺さぶるだけの威力を持ち合わせていたが、2回目以降は完全に見切られてしまった。ゆさぶりとしての効果は未だに持ち合わせているが、それでも大きな効果は期待できないだろう。 そして、彼は自らの弱点に何ら対策を打つことなくレースに挑むほど愚鈍ではない。 チームでの併走や他のトレーナーとのレースを幾度となく経験し、ブライアンのトレーナーのそういった事態への耐性は以前に比べて格段に高まっている。さらに、今回はマッチレースだ。こちらが仕掛け続ければスタミナ切れで自爆する以上、ブライアンのトレーナーが警戒する要素は確実にフルゲートでのレースよりも少なくなる。弱点の消えた彼は、まさに『無銘の怪物』に相応しいだけの威容を放っていた。 更にもう1つ、ギムレットを窮地に追い詰める要因が存在していた。 前方を走るブライアンのトレーナーが顔を少し傾けて横目でこちらを見る。5バ身も離れているというのに、空のように蒼い眼は力強くギムレットを貫く。「お前の動きは全てお見通しだ」と言わんばかりの強い力を伴った視線は数瞬だけの間、自分の相棒を観察していた。 これが自分の相棒を不利な状況に置くもう1つの要因だった。 ナリタブライアンのトレーナーは競技者として一流だが、その本業はトレーナーだ。23歳の若さでチームを管理し、ナリタブライアンを三冠にまで導いて見せた稀代の大天才が最も秀でている部分は「目」──すなわち、洞察力だ。集団で走りながら教え子の走り方の問題点を見抜いて指摘する彼のチームのトレーニングメニューは、複数の教え子の走りを自らも走っている状態でその良し悪しを瞬時に判断する彼の観察眼があるからこそ可能な物だ。 173怪物2人 9/1021/10/27(水) 20 36 28 向こう正面の半分を超え、レースももう半分の距離を走破し終えた。 本来ならば複数の教え子を観察するために使用される眼は今現在自分達だけに注がれている。5バ身というギムレットに何かをされても落ち着いて対応できる距離を保ちながら、彼の打つ手を見逃さないように時々こちらを振り返って自分たちを見据えている。これ以上何かを小細工を弄するのはほぼ不可能に近かった。 自分ならこの状況をどう打破するかを考える。ロングスパートは間違いなく不可能。末脚に全てかけるとするならばこのギリギリ緩みのしないペースでは不安が残り、されど大人しく負けを認める通りも無い。 ある種八方塞がりの状況を確実に打破できる方法は今存在しなかった。 (──どうしたボウズ、不安か?) 声がする。走っていて自分より遥かにキツイ筈なのに、この程度なんともないと言わんばかりに自分自身を信じ続けている相棒の声がする。いつもレースをする時は話しかけるなと言っている彼にしては珍しい事態だった。 (珍しいけど何かあったのか?) (お前が不安そうにしていたからな。レースも小康状態に入ったから聞いてみたまでさ) どうやらこちらの不安感を悟られてしまったようだ。集中している彼に迷惑をかけてしまった。心中に渦巻く暗い霧を払い、思考を瞬時に切り替える。自分の相棒がどれだけ努力をしているかを知っているが故に、これ以上彼に迷惑をかけられない。自分がするのはこのレースから何を学び取るかだ。 174怪物2人 10/1021/10/27(水) 20 36 53 (いい顔をしている。どうやら心配は杞憂だったようだな。じゃあ俺から2つ質問だ。俺が勝つ見込みは?) (正直言って大分低い。状況は最悪じゃないけど決して良くはない) 冷静に状況を理解する。 それは自分が初めてトレーナーとして学んだ事であり、そして今も大事にしていることだ。だからこそ厳しい状況を決して誤魔化すことだけはしない。それを見過ごしてしまうのが勝利から一番遠ざかってしまうのだから。 (だろうな。もう1つ質問だ。俺はアイツに勝てると思うか?) (──ああ! 勝つのはお前さ。だって、俺はお前の努力を誰よりも知っているんだから) 不利な状況だということを理解した上でギムレットの質問に是と返す。 相手が彼にとって天敵?状況は不利?相性はほぼ最悪? だからどうした。 自分は相棒の努力を誰よりも知っている。 身を削るように鍛え続けて昨日から縮まったタイムに満足しない彼を、ウオッカや後輩に迷惑をかけないように早朝と昼間の時間だけで十分なトレーニングをできるだけのメニューを空いた時間に必死に考えている彼を、早朝に誰にも見られないようにコースを走り抜ける度に心の底から悔しそうな顔をしている彼を、自分は誰よりも知っている。 だからこそハッキリと言い切ってやる。 このレースを勝つのは自分の相棒だ。 取り巻く状況が悪かったとしても、相手が稀代の天才だとしても、彼は自分が勝つことを微塵も疑ってはいない。ならば後は信じるだけだ。だって、相棒のことを信じてやれないのは最悪にカッコ悪いのだから。そんな行いだけはしないと心に誓っていた。 (そうか、なら見ていろ。お前の相棒が勝つところを) 短い返答と共に会話が打ち切られる。レースはもうすぐ3コーナーに差し掛かり、これからレースが動くであろうことを予期したのだろう。彼が会話を終了してレースのことにだけ意識を向ける。自分から話しかけて彼の集中力を削ぐ気は無かった。ただ今は彼がこのレースに勝利することを誰とも知れないどこかの神に祈るだけだった。 ──決着まで残り1000m。勝利の天秤が、少し、揺れたような気がした。 ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part328【TSトレ】 ≫13勝利の輝き1/1021/10/27(水) 21 01 32 これほどまでに刺激的なレースをしたのはいつ以来だろうか。 3コーナーを目指し、コースの向こう正面を疾駆しながら思考を巡らせる。 アルと初めて走った時?それとも初めてチームでレースをした時?いいや違う、この体の底から鳴り響くような歓喜と太陽のように心を照らし焦がす緊張感はもっと昔に感じた物だ。 焔のように魂が滾り、勝利への渇望は揺ぎ無く五体を動かしつづけている。 そうだ、この感覚は初めてトレーナーたちでレースをした時に感じた物だ。3200mでやると聞いた時は何をバカなことをなどと思ったものだが、他のトレーナーと熾烈な競り合いをした記憶は今でも自分の中に色濃く残り続けている。 ああそうだ、この感覚だ。心臓と魂から炎が溢れ出すかのようなこの感覚は、自分と「彼女」の両方が心の底からこのレースを楽しんでいることの証明だ。それに加えてコースに満ちる張り詰めた空気はギリギリのレースでしか味わえないものだ。 その状況を作り上げたのは自分と、今自分の後方に居るマッチレースの相手となった1人のウマ娘だった。 ギムレット。自分の同僚の中にいつの間にか住み着いていた名前以外全てが詳細不明な謎のウマ娘。第2回のトレーナー対抗ステークスを制し、自分がその過去を知りたいと思った相手。彼の相棒以外はその全容を知らない無明の怪物。 彼とのレースは息を吐く暇もない程に興奮と緊張の連続だった。たった2人で走っているはずなのに、1人だけかあるいは何人ものウマ娘と走っているような感覚にさせられる。発せられる気配を消しての揺さぶりに序盤からの大外奇襲、逆に気配を増大させてのフェイント。マッチレースであるからこそできる手札を打ち尽くすかのように様々な走りは、レース終盤に差し掛かった今も続いている。 3コーナーに入り呼吸を入れてスタミナを温存しようとした途端、後方の相手から発せられたわずかな予兆を感じ取る。身構えた瞬間、見えない何かに射殺されるかのような悪寒がするのを歯を食いしばって噛み殺す。 14勝利の輝き2/1021/10/27(水) 21 01 56 このレースでわかったことが1つある。彼の最大の強みは「不明」であることだ。著名なウマ娘ならばその走りの性質は広く知れ渡っている。たとえばアグネスデジタルならば場所を問わない万能さ、サイレンススズカならば桁違いのスピード、自分の担当であるナリタブライアンならば暴力的な強さといったように、有名かつ強力なウマ娘ならばその強さがどういったものであるかを形容することができる。 しかし、彼にはそれが無い。適性検査の結果とたった1度のレースで見せた走りと練習風景だけが自分が知る競技者としての彼の全て。彼とレースをするまで自分は彼の強みを「気配を完全に消せること」と考えていたが、それは間違いだった。彼がこのレースで見せた多彩な戦法の全てを隠してしまう秘密性こそが彼の最大の武器。自分は今、まさしく正体不明の怪物と戦っている。 (──楽しい) 彼が後どれほどの戦法を隠し持っているのかがわからない。そしてここからどんな手段で彼が仕掛けてくるのかわからない。緊張と不安が入り混じったそんな気分がするが、そんなものよりも歓びの方がはるかに大きい。間違いなく今後方で機を窺っている相手はウマ娘として強者に位置する存在だ。自分の担当と少しだけ似た、常に自信を絶やさない態度に相応しいだけの実力を持ち合わせているウマ娘とこうして競い合っている事実が自分を奮い立たせる。 3コーナーを越え、4コーナーに進入する。 もう彼の様子は確認せず、後は自分の全力を振るうだけを考える。自分は元より先行策を用いるステイヤーの身、最終直線から仕掛けていては最高速度への到達は叶わない。 4コーナー最中からの600mを使用したロングスパートでこのまま逃げ切るのが最適解であると自分の脳と直感がこの状況での最適解を叩き出す。差し戦法を得意とするギムレットと直線での瞬発力勝負を挑むわけにはいかない以上、それが最善の手であると認識して全力で走り始めるが── 15勝利の輝き3/1021/10/27(水) 21 02 21 (……⁉) ──足が重い。自然な形で足が前に行かない。自分が今まで出し続けていた軽やかさは見る影も無く、想像外の事態に一瞬意識が空白になる。 何が起こった?何故自分の足はこれほどまでに重いのか?自分の身体に一体何が起こっているのか?瞬間様々な思考が走り、脳は1つの回答を叩き出した。 ──自分は一体どれだけの間全力で走り続けていた? 3コーナーでは気を入れようとして射殺すような威圧感で妨害された。2コーナーでは息を入れようとしたタイミングで強襲する相手を防いで彼を突き放した。1コーナーでは気配を消しての大外強襲で対応に追われた。向こう正面で走っている内600mの間は息を入れてスタミナを温存することができたが、それ以外自分はほぼ休みなしの状態で落ち着く間もなく走り続けていた。ヒトより遥かに強靭な五体と心配能力を保有するウマ娘。その中でもステイヤーである自分はスタミナに秀でているが、それでも2400mを全力で走り続けるのは厳しいものがある。 後方の敵は最初からすでに仕掛けていたのだ。スタミナ勝負で勝ち目がないのならば、スタミナその物を削り取ってしまえばいいだけのこと。自分は自分自身が弱点だと考えている部分を一緒に走る彼以外誰にもわからないように徐々に責め立てられていたのだ。 16勝利の輝き4/1021/10/27(水) 21 02 45 彼のレース巧者ぶりに息を撒いていると、後方で何かを蹴破るような音がする。そして── ゾクリという怖気と共に後方で爆発するような闘気の奔流が溢れ出す。 これまでとは桁が違う強度の闘気に思わず振り返ると、発生元となったウマ娘は8バ身も後ろに居た。瞑目していた彼の眼が開かれる。そこには残光を放つ金の瞳が2つ、数百m先の勝利を揺ぎ無く見据えている。それは紛れもなく“領域”へ到達した証。 多彩な戦法を用いて戦い続けた無明の怪物。彼が最後に用いるのは── 「──さぁ、今からぶっちぎるぜ!!」 ──差し脚による小細工抜きの真っ向勝負だった。 時代を作るような一部のウマ娘だけが辿り着ける限界のその先、自分自身ですら知らない剛脚で至る場所。人はそれを“領域”と呼ぶ。 その到達条件を三冠ウマ娘を鍛え上げ、自分自身もまた領域へと到達したナリタブライアンのトレーナーは「自らの魂との対話」とした。レースでの極限状態においてウマ娘が辿り着く根源、そこからウマ娘が自分自身の形で引き出す力こそが“領域”なのだとした。 では、その魂自体が至る“領域”とはどのような物なのだろうか。異世界からの漂流者、その生涯の果てに2回目の生を得た第69回日本ダービーの覇者タニノギムレットはどのようにして領域へと至るか。 4コーナーへと進入し、彼はかつての生涯を思い起こす。鍛錬の果てに得た栄光と挫折。愛おしい人と得た幸せと、それを失う悲しみ。様々な記憶が頭の中を流れるうちに、眼前の相手から問われた言葉がふと頭を過ぎった。 ────「何のために走るのか?」 かつての自分が問われたならば、その答えを「そう願われたからだ」と返していただろう。走ることを求められて産まれてきて、勝つことを求められて走り続けた。それ以外に選択肢のなかった生だが、自分は確かに全力で走り抜いた。しかし、今自分は役割や義務に縛られず自由に走っている。では、自分は何のために走るのか。 数瞬の間瞑目する。答えは心の底にずっとあった。 17勝利の輝き5/1021/10/27(水) 21 03 12 ─────「自分のすべきことを全うするため」。 自分には負けられない理由がある。いや、負けたっていい。それでも全力で走り続けなければならない理由がある。8000以上の夢を踏み越えてダービーの栄誉を得た勝者として、ウオッカの親父として、そして無二の友に信頼を寄せられた相棒として、タニノギムレットは勝利のために全力を尽くさなければならない。求められたからではなく、強制されたわけでもなく、自分自身の魂がそうしたいと心の底から願い続けている。 閉じていた眼を開く。 体に全能感が満ちていく。自らの視界は通るべき勝利への道を一直線に示していた。 これこそタニノギムレットが至る“領域”。目指すべき理想への明確なイメージは、辿るべき道筋を煌々と照らし続けている。 「──さぁ、今からぶっちぎるぜ!!」 溢れる衝動のまま宣言する。後は駆け抜けるだけだ。一条の光に、一本の槍となってただ前を見据えて困難を打ち破り勝利への道筋を駆け抜けろ。それこそタニノギムレットにとっての根源から来る衝動にして“領域”として顕現した理想のカタチだった、 ───決着まで残り525m。勝利の天秤は、果たしてどちらの側に。 最終直線に2人の怪物が駆け込んでくる。 先頭を行くのは無銘。 650mのロングスパートには失敗したが、525mの長い直線を利用してトップスピードを目掛けて走り抜ける。担当や他のトレーナー相手では味わうことのない窮地であっても彼の口元から笑みは消え去ることは無い。まだ走り足りないと遥か蒼穹を目指す天衣無縫の怪物は、歓喜と全力を以て眼前の勝利を手中に収めようとしている。 後方を行くのは無明。 525mの直線を使用し、かつては三冠馬含めたダービー馬の中でも屈指の差し脚で8バ身先に居る相手目掛けて走り抜ける。相手をほぼ完璧に策に嵌めたとはいえ、2400をハイペースで走ってきた彼も余裕綽々というわけではない。身に纏う秘密を全て脱ぎ捨てた正体不明の怪物は、覚悟と死力を以て眼前の勝利を掴み取ろうとしている。 18勝利の輝き6/1021/10/27(水) 21 03 42 残り500m。戦況は間違いなくギムレットの有利に傾いている。 彼は「時間」、「経験」、「相性」の3つの点が理由でブライアンのトレーナー相手に優位に立っていた。 それは、敗北をかみ砕き自らの糧とし続けた「時間」。 それは、かつてGⅠの舞台でミスと妨害が原因で2回の敗北を喫した「経験」。 それは、この状況における先行と差しという脚質の「相性」。 かつて限界まで鍛え上げた身体は最早見る影も無い。しかしそれでも好敵手達と鎬を削りあい続けた記憶は、未だ網膜に焼き付いて彩鮮やかに残り続けている。 技巧を以て不利を覆し、強みを以て有利を築く。ギムレットが2000mかけて作り上げた策により、さっきまでの状況から一転して窮地に陥ったナリタブライアンのトレーナーはしかし、その瞳の奥に盛る焔をさらに燃え上がらせていた。 残り400m。ナリタブライアンのトレーナーの瞳から炎が溢れ出す。飽くことない勝利への渇望は、彼を更なる高みへと羽ばたかせた。 相性が不利?鉛のように足が重い?状況は最悪に近い? それがどうした。 その程度の逆境、今現在4バ身差まで詰め寄って来ている彼も自分の担当も笑って乗り越えて見せたぞ。ならば自分が超えられなくてどうする。ナリタブライアンのトレーナーとして、チーム『ブラックヴォルフ』のトレーナーとして、そして『彼女』に走ることを誓った身として、この程度で諦める道理などありはしなかった。 一歩、地を踏み砕かんばかりに力強く踏み出す。誰も辿りつけぬ蒼穹を目指して無銘の怪物は今、その真価を発揮し始めた。 19勝利の輝き7/1021/10/27(水) 21 04 11 残り300m。状況が互角にまで引き戻される。基礎能力においてギムレットに勝る彼は全身全霊を賭して状況の不利を覆さんとしている。 眼前の背中を見て駆けながら、ギムレットは野性的な笑みを深める。自分の相棒も自分も競技者としてのブライアンのトレーナーが最も優れている点はその精神性にあると理解していたが、それがどれほどのものであるかを軽視していたようだ。 直線に入ってから彼が“領域”に入る前までの100mで4バ身まで詰め寄ったが、この100mを走ってそこから1バ身しか詰めることができていない。この状況を座視すれば敗北するのは自分だと本能で理解できる。 だからこそ、自分もまたギアを1つ挙げる。敬意を以て眼前の敵を捉えんと限界を踏み砕いて乗り越える。イメージするのは自らにとっての最強。ジンクスも常識も打ち破り続けた誇りを今ここに。 残り200m。互いに限界を越えていく。銀と金の流星はその輝きを増しながら、互いに渇望する勝利へと駆けてゆく。白と黒、前と後ろ、ある種反対ばかりな彼らだが、走る理由も負けられない理由も共に同じ。 ならば、もう言葉はいらなかった。 後は走りで自らを証明するのみ。共に先頭でゴールを目指して駆けていく彼らは、全力など生温い気迫で勝利へとただひた走る。気迫も、能力も、彼らの勝敗を分ける理由にはならなかった。 「───っ‼」 故に、勝敗を決するのはこれまでの積み重ね。 残り0m。今ここに勝敗が決する。怪物2名が心火を燃やし尽くしながら互いに競い合った熾烈なレース。勝利の天秤は『無明の怪物』ギムレットに傾いた。 残り50mでブライアンのトレーナーに並んだギムレットは数瞬の競り合いの後、自らの競走相手を抜き去った。2000m以上を使った彼の大仕掛けは今ここに完成した。 追いかけ続けた背中を追い越しても彼は止まらない。眼はただゴールだけを見据え、その足は速度を落とすことなく全力で駆け続ける。 結果はギムレットが1着、ナリタブライアンのトレーナーが2着。 1と1/2バ身、距離にして約3mが彼らの間に着いた着差だった。 20勝利の輝き8/1021/10/27(水) 21 04 39 いつの間にか高らかに鳴り響いていた喝采と共に、ギムレットは汗塗れの拳を高々と突き上げる。彼の瞳のように揺ぎ無く力強く突き上げられた拳は、この勝利が蒼穹の、遥か遠くの誰かまで届くことを願うようにその存在を高らかに謳いあげていた。 決着から少し時間が経った後、クールダウンを入念に済ませた彼らは2人並んで芝生に大の字で寝転がっていた。 「も、もう指一本動かせない……」 「こっちもだブライアンの。まさか“領域”に入るのがこんなにもキツイとは……」 限界を超えて走り続けた彼らの身体は声なき悲鳴を上げ続けており、レースを終えた直後は指1つ動かすのも億劫なほどの倦怠感が彼ら双方の身体を支配している。それでも走った後のケアを欠かさなかったのは彼らがウマ娘に関わる者として極めて優秀であることを如実に証明していた。 「というか親父さん“領域”に入るの初めてなんですか?てっきり昔から使えたと思ってましたけど」 「この体でやるのは初めてということだよ。以前他のトレーナーと走った時はノーマークなのを利用して認識の外を縫うようにして動いたからな。あの状況においてあれは最適だったが、理想的ではなかったというヤツさ」 「なるほど、あの時は理想の状態じゃなかったと。それにしても悔しいなぁ。やっぱり1コーナーで動揺したりそこから興奮してしまったりしたのがいけなかったんですかね?」 彼について新たな事実を1つ明かされながら、このレースに敗北した原因を考える。トゥインクルシリーズに出る気が無いとはいえ負けるのは正直大分落ち込むし、敗因を知りそれに対策をすることは将来自分と同じような弱点を持つウマ娘を指導する時に役に立つ。 「それもあるが、恐らくは一番の原因はお前が周囲に気を配りすぎなんだろうよ。お前が掛かりやすいのもその広い視野と高い認識能力が、知らなくても良い情報を受け取ってしまうからだろうさ。ま、それがお前の指導能力に繋がっているのは皮肉なモンだが」 チームの皆や目の前の彼にお願いして対プレッシャーでのトレーニングを積むのも選択肢になるか。そう考えていると彼から敗北の原因について1つの答えが示された。 21勝利の輝き9/1021/10/27(水) 21 05 02 「でも親父さん。そうだとしたら俺はその癖を直す気はありませんよ」 レースの時、自分は周囲に対しての情報のアンテナを常に張り続けている。彼が言ったのはそう言うことだ。自分と同じように目に優れているギムレットの意見は一考に値するが、そうであるならばなおのこと治すわけにはいかない。自分はウマ娘である以前にトレーナーなのだから。チームへの指導と自分のレースの勝敗のどちらかを選べと言われればチームの指導を選ぶと以前から決めていた。 「だろうな。お前ならそう答えるに決まってる。……あ~あ、もったいねぇ。その癖治してシリーズに挑戦したら天皇賞だって夢じゃないってのになぁ?」 「親父さんだって鍛え続けてシリーズに挑戦すれば、GⅠ狙えるんじゃないですか?そう考えると出ないのは勿体ないんじゃないですかね?」 「違いないな。ま、俺はダービーを獲っているから勿体ない気はしないが。……立てるか?ホラ、手貸してやるよ」 ギムレットからの苦笑交じりの軽口に応戦するように自分も返すと、彼の口から衝撃の事実が語られる。 彼の言葉に驚愕している自分を尻目にムクりと立ち上がってこちらに手を差し出すギムレット。困惑しながら手を差し出すと力強く、それでいて優しく握り返して自分を立たせてくれた。 だが、困惑が止まらない。 今彼はなんと言った?ウマソウルの種類は千差万別だ。自分のウマソウルとなった『彼女』は産まれて間もなく死んでしまったが、中にはGⅠを勝った者も居るだろう。だがしかし、彼の回答は予想外だった。 「親父さんは、ダービーウマ娘、だったんですか?」 22勝利の輝き10/1021/10/27(水) 21 05 26 ダービーウマ娘。それはクラウン路線に進むものならば誰もが1度は夢見る栄光。ウマ娘が得る栄誉の中でも最上級の物。言っていることが正しいのであれば今眼前に居る相手は、ダービーを勝った歴戦の猛者ということになる 「ああ、それも含めて改めて自己紹介をしようか」 「俺はタニノギムレット。ウオッカの父親で、かつてダービーの栄冠を勝ち取った者。今はウオッカのトレーナーの中に居候をして、チームの相談役みたいなことをしている。──お前の疑問はこれで解消されたかな?」 夕暮れへと向かう茜色の陽光に照らされて静かに語るギムレット。 気負うことも、高慢になることも無くただ事実を誇らしげに語る彼の様子にウソは一片も見られなかった。 ダービーウマ娘タニノギムレット。それが彼の明かしたかつての姿。しかし、彼は自らの称号に何ら重さを感じていない。かつての彼も、今の彼も、等しく彼にとっては自分なのだろう。 「……良いんですか?俺、親父さんに負けちゃいましたけど」 「特別サービスというヤツさ。どうしても気になるなら何か別の物の代金と考えといてくれ。……例えば、今日の夕飯とかのな?」 自分の質問に答え、頬を釣り上げてニヤリと笑うギムレット。さっきまでの空気はこれで終わりと言わんばかりの態度をする彼だが、彼なりの気遣いなのだろう。 「過去話する代わりが夕飯ってなんですかそれ。良いですけど、代価と内容が釣り合ってないんじゃないですか?」 「男の秘密ってのはそれだけの価値のある物なんだよ。折角だからお前のチームのメンバーとウオッカと青いのと白いのと、あとアルも呼ぼう。皆で食う飯は美味いに決まってるからな」 「うっへぇ、これは準備が大変そうだなぁ。もし良かったら手伝ってくれませんか?」 「勿論。荷物運びなら任せとけ」 気を置くことなく話しながら、2人並んで地下バ道へと続く出口への道へと向かう。 このレースを通じて友人となり競い合う好敵手となった彼らを、未だコースに残る熱狂の残滓と夕日はその背がコースから消えるまでただ優しく見守っていた ≫41二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 21 25 12 こんにちは!私、ナリタトリエステです!私は今… 「私達に何か用?」 「ちょっとドゥレンダ!もうちょっと優しくしなさい!」 (癖強いなぁ二人…) 私のトレーナーになってくれる人を探して聞きにきたのですが。 ドゥレンダさんとメロディラインさんの二人に聞こうとしたらこうなったのでした。 「ははは…ごめんね、こんなので。で、何を聞きにきたの?」 「はい、トレーナーさんを探していて…」 「あ〜、私が知ってる中だといないかな、ドゥレンダは?」 「私も知らん、そもそもアイツ以外に興味はない。」 「アンタは本当に…まあいいわ、ごめんね?」 「すみません、ありがとうございます…」 二人と別れた私はとぼとぼと歩く。そんな私にふと声がかけられた。 「こんにちは。お嬢さん、困っとるようじゃのう。」 気づいた私が振り返ると、天女のような姿をしたウマ娘の姿が。 「え?えっと、こんにちは。私は…」 「ナリタトリエステじゃろう?最近精力的にトレーナーを探す子として噂になっておるからのう。」 「うぇっ!?私、噂になってるんですか!?」「ほっほっほ、若い子の噂はすぐに広まるからな。…それで、悩みなら聞いてあげるぞい。」 「はい、実は…」 それから私はスカウトしてくれるトレーナーを探しているが、中々見つからないことを話した。 「ふむ、思ったよりも大変そうじゃな。」 「なんかすみません…」 「儂も少し彼らに掛け合ってみるとするか、もしかしたらがあるかもしれん。」 「あっ…ありがとうございます!」 「気にするでない、儂の仕事じゃよ。ではバイビーじゃ」 そう言って歩いていくウマ娘を見送ってから、私もやる気を入れ直した。 (私もまだまだ諦めないよ!…あっ、名前聞くの忘れてた…) ーーー後にあの人がトレセンでも有名な人だと知った私は卒倒しかけたのだった。 ≫84二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 21 41 23 俺が…“あいつ”と初めて接触したのはカフェのトレーナーになる前、彼女に興味を引かれていたときだった。 電気が消える、背中を押される、あと……声も掛けられた。最初こそは困惑したものの、案外慣れるのは早かった。 しかし今は──── 「ねぇケツ!!」 「……」 「ケツっテバ!!」 「……」 「反応してよ、ケツ!!」パァンッ! 「いって!!ケツ呼びはやめろよお前……」 なんでこうなったんだ。 ウマ娘化してから数日後、“こいつ”の姿が朧げながら見えるようになった。最初の頃はカフェのことがもっと知れると嬉しがったのだが…… 「ケツ!!暇だからかまッテ!!」 ……見えるようになったのは子供みたいなヤツだった。 85二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 21 41 53 「なんでだよ、俺は見ての通り忙しいんだよ」 「ウソ!!さっきからスマホ触ってるモン!!」 「……そもそもなんでお前ここに居るんだよ、カフェのところに帰れよ」 「ダメ!!今はタバコと2人でお出かけしてるんだよ!!だから僕は空気読んでここに来タノ!!」 「あ〜……まぁそりゃ邪魔できねぇけど……」 「そうでしょ?じゃあかまっテヨ!!」 「……はぁ、じゃあ今日はなにすりゃいいんだよ」 「ほらこれ読んで!!コレ!!」バサァッ! 「本棚から本を落とすな!!ったく……うわ、しかも“黒い家”かよぉ、確かに前に途中でやめたけどさぁ」 「文句言うなよ、ケツ!!」パァンッ! 「んだっ!!わかったわかった……はぁ」 「やったやったー!!なんだかんだで読んでくれるケツ優しいよネェ」 「あーはいはい、これ読み終わったら帰れよ」 ──コイツがハッキリと見えるようになって数週間、最初はストレスが溜まりまくったが、もう慣れてしまった自分が嫌になる 終わり ≫111二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 21 47 32 フクトレ『今日はモンハンをやっていくぞ。皆武器を言えい俺はガンランスだ』 マクトレ「私は今日は弓ですわ。忍者に近接戦を挑んだら体幹を崩されてズタボロにされる夢を見ましたの」 スズトレ「嘘でしょ……何その夢……あ、私は操虫棍で」 マルトレ「やっぱ太刀でしょ」 スズ「マク「フク『耐衝珠つけてこ』」」 マルトレ「おい?」 マルトレ「尻尾切ったどー!!」 マクトレ「ナイスですわ!」 スズトレ「あっスタミナあんまり無いのに乗っちゃった」 フクトレ『がんばれがんばれできるできる絶対できる紅玉がトゥルルって頑張ってるんだから!』 マクトレ「気合いでなんとかなるならスタミナは入りませんのよ!?」 スズトレ「大丈夫、なんとか転ばせたよ」 フクトレ『ナイスぅ』 マルトレ「とりあえず頭に兜割入れておくか」 フクトレ『あっ』(龍撃砲) マルトレ「ぐふぁぁぁぁ!!」 スズトレ「あっはっはwww」 マクトレ「芝ですわ」 ≫127ロブトレヒロイン概念21/10/27(水) 21 56 40 24歳組の同期会 「「「今月もお疲れさまでしたー」」」 月末の寮の一室、そこでは小さな同期会が行われていた。 ロブロイのトレーナーである私、スーパークリークのトレーナーである二人のトレーナー、この三人は同期であり、一緒の時期にトレーナーになった。 同期であることもあってか、よくこの三人で一緒に集まることが多い。 とは言っても、私と小さなクリトレさんはお酒に弱いため、集まる時はお酒は飲まず、なべパーティだったり、お菓子を持ち寄って食べたり、といったところではある。 「今日は鍋パーティですから、それぞれ持ってきたものを入れて行きましょう」 「ですね、そういえば何を持ってきました?僕はこちらの牛肉ですね」 「僕は良いタラが手に入ったので、野菜は大体用意していますから」 「私からは大ぶりのシイタケを。この前ロブロイと一緒にキノコ狩りした際に見つけた野生のものなのですよ。タマトレに見てもらったので大丈夫です」 「すごく立派ですね!タラもおいしそうですし、これはいい鍋ができそうですね」 「やっぱり私たちだと安定した物が出てきますね。ふざけたものとか持ってくるのもいいですけど、やっぱり美味しく食べたいですよね」 「ええ、二人ともそういう方なので、安心して鍋の具材を自由に持ち寄ることができるのですよ」 「それじゃ、早速鍋にしちゃいましょう」 「やっぱりみんなで食べる鍋はおいしいです!クリークが作ってくれたものとはまた違う良さがありますね」 「ええ、やはり一緒の時期に入ったわけですからね、お互いに色々と話しましたから、他とは違う仲間意識もありますからね」 「分かります。引っ込み思案な僕にもこうして仲良くしてくれるし、気を負わなくてすむ間柄、って言うのはやはり大切ですね」 「それに、なんといいますか、私たちの年下のトレーナーたち、しっかり者が多くて、本当に年下、って思う方が多いですよね」 「ブラトレさんやグラトレさんとかしっかりしていますもんね。ブラトレさんとかもうチームまで持っていますし」 「あの人たちはすごいですよね。僕たちも負けてられませんね」 「なら、いつものように情報交換をしましょう。何か新しく知ったこととかないですか?」 「あ、それなら、僕からですが……」 128ロブトレヒロイン概念21/10/27(水) 21 57 19 「改めて思いますが、まさか二人が一緒にクリークのトレーナーになるとは思ってもなかったですね」 「はい、クリークが僕たち二人ともをトレーナーさんに、って言ってくれましたからね」 「僕も上手く勧誘できなかったところにクリークが逆指名をしてくれたので、クリークに誘ってもらえた時、すごくうれしかったなあ」 「二人とも、仲良くできていていいですね。逆にそうなるとこちらが疎外感を感じたり、といったわけではありませんがね」 「そうですよ、ロブトレさんも一緒の同期じゃないですか。こうしてよく話しているんですから、そんなこと思わないでくださいよ」 「私たちみたいに新米トレーナー二人が同じウマ娘を担当する方が珍しいですからね。ロブトレみたいに一人の子を担当する方が多いですよ」 「姉さんの言う通りですよ。それにロブトレさんは自分でスカウトしたんですから、同世代の大学で首席ですし、やっぱりすごいですよ」 「私の場合は勉強ができただけですので、まあ、ロブロイへの想いはだれにも負けないつもりですが」 「あ、それなら僕だって!クリークへの想いは負けません!」 「それは聞き捨てならないです。僕だってクリークへの想いは負けていませんよ」 「僕の方が!」「いいえ、僕の方が想っています」「僕!」「僕です!」 「ふふ、本当にお二人とも、クリークのことが好きなのがよく伝わりますよ」 「……あはは、そうですね。だって僕たちは」 「二人ともクリークのトレーナーですからね」 「息もぴったりで、流石ですね」 「そういえば、クリトレ(小)さんは帰省された、と聞きましたが」 「うん、お父さんたちのところに帰省しましたよ。クリークも一緒にですね」 「クリークも一緒に行ったの、寂しかったんですよ。でも、その後にたくさん甘やかしてもらったのでいいですが」 「ごめんね、姉さん。今度は姉さんも一緒に来る?」 「良いのなら、是非行きたいですね。クリークと一緒に三人で温泉旅行とかもよさそうですね」 「……むぅ、また二人でクリークのことで話して……」 「ああ、ごめんなさい、またむくれないで!よしよし」 「普段は落ち着いているのに、こういう可愛いところもあるの、ずるいですよね、ロブトレは……よしよし、仲間はずれしているわけじゃないですからね………やっぱりロブトレだとあまり気負いせずにできますね」 129ロブトレヒロイン概念21/10/27(水) 21 59 07 「それならいいのですが……それで、実は私もそろそろ帰省を考えているのですが、その……参考までにウマ娘化した際の両親の反応はどうでしたか?」 「そうですよね、そこは心配ですよね。僕のところは多分、表には出していないけどショックは受けていたと思う」 「やはり、そうですよね……」 「でも、それでも変わらないよ。僕の両親であることは変わらない。確かに家族なんだよ」 「そうなのですね……ただ、私の場合は恐らく、また別の意味で問題があるのですよね……」 「?なにかあるの?」 「……私のお母様の写真、あるのですが見てみますか?」 「え、見せてくれるなら見るけど……え、これって……」 「どれどれ……え……もしかして……ロブトレのウマソウルって……」 「まあ、そういうことです。それもあって、なかなか会いにいけなかったのですが……」 「確かに複雑だけど、それでも僕は行ってあげたほうがいいと思うよ。家族のつながりは姿が変わっても繋がっているものだから」 「もしも何かあっても、僕たちがいますし、それにあなたにはロブロイもいます。だからきっと大丈夫ですよ」 「……ふふ、一番安心できる言葉をよくわかっていますね」 「何回聞いたと思っているんですか。ロブロイとの惚気話、何度も聞いたんですよ」 「そうそう、姉さんも僕ももう耳にタコができるくらい聞いたんだから、もうわかっているって」 「……やっぱり、二人に相談してよかったです。ありがとうございます」 「いいんですよ。いつでも相談に乗りますから」 「少しくらいは甘えてもいのですからね。何時も頑張っているの見ていますから」 「ふふ、そうですね。なら、少しだけ、甘えさせていただいても……」 「いいですよー。何時も頑張っているの、知っていますからね」 「他の人に向けて気を張っていますよね。今はゆっくりしていいのですよ」 「ウマ娘になってからは耳や尻尾で気持ちが分かりやすくなりましたよね。気持ちいいですか?沢山頑張りましたから、もっと気持ちよくなってくださいね」 (本当に、この二人の甘やかし方、どんどん強くなっていっていますね……それに溶けてしまいそうです……お母様、なんて言いたくなってしまいそうですが、まだ、まだ耐えれます。耐えてみせますから……) 130ロブトレヒロイン概念21/10/27(水) 21 59 25 「それじゃ、今月の同期会は以上でお開きですね」 「ええ、ではまた来月、今度はクリトレ(眼鏡)でやりましょう」 「そうだった、順番だと次は僕でしたね。しっかり片付けておかないと……」 「それなら僕と手伝いますよ!クリークもきっと手伝ってくれるよ」 「いや、流石にそれは気が引けるから……でも、クリークは手伝いたいだろうし、少しはお願いしようかな」 「まあ、次回まで十分時間もありますし、またLINEで何をするか決めたりしましょう」 「はい、それじゃまた」 「「「また来月も一緒に頑張りましょう」」」 以上、24歳組の同期会でした。クリトレのお二人をお借りしました、ありがとうございました。 24歳組ってロブトレとクリトレの二人なのですよね。で、以前のDK4メイド喫茶のssとか見ていると、クリトレ二人、クリークから甘やかしの技、伝授されてない?クリトレって甘やかすの好きですよね? ……これはいけない、今から私、赤ちゃんにさせられる……ってなりました。 あと、クリークのことで話が盛り上がり過ぎてロブトレがむくれる、ロブトレが甘やかされまくって赤ちゃんにされそうになって耐える、という流れとかできそうだな、と思いました。 では、駄文失礼しました。 ≫138二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 22 07 28 流れ1ミリも関係なくて申し訳ないんだけど朝にウマ娘化したトレーナー達が手を組んで誘拐されたタイシンを取り戻す旅に出る大長編の夢を見たって言ってた奴です タイシンが魔王・頭サイゲに攫われる 勇者タイトレが戦士マクトレ、武闘家ブラトレ、魔法使いフクトレ、僧侶テイトレと共に旅に出る なんやかんやあってじじピと弟子ぴっぴを仲間に引き入れ最終決戦へ(マジで思い出せないけど道中でルドトレとダストレと親父は少なくともいたし他にもトレーナーがいっぱいいた) 悪の幹部新人ちゃんとマヤトレを軽く倒して魔王城に乗り込むタイトレ達 謎の呪文を使う魔王頭サイゲをなんとか倒すもなんと偽物、本物は最後まで出て来ないままであった じじピが捕まったタイシンを救出してタイトレに渡して逃した後に敵の最高幹部ウララトレが追い付いて来て久々に本気で戦いますか?って所でそんな正々堂々などと言っておられる時間もないからのぉみたいな事を言って弟子ぴっぴのルーラで逃げる タイシンが感動して飛び込んで来たタイトレの胸に埋まりハッピーエンド まぁという事で1日経ったけど大して内容は思い出せんかったわ!!ごめん!!じゃあな!! ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part329【TSトレ】 ≫12ガンギマリ頭スズトレ21/10/27(水) 22 47 59 「うーーーーーーん…」 午前中、生徒達は授業を受けているだろう時間にトレーナー室で1人、あたしは唸る。理由は当然、止まらないシリウスのアプローチについて。 あたしが身体に慣れてないのを口実としたシリウスの猛攻はいつまで経っても衰えを見せない。それどころか激しさを増してすらいる。 一刻も早く、耐える方法を見つけないと。 「…リウトレ?大丈夫?」 と、そんな事を考えていると入り口から声をかけられる。顔を上げるとスズトレさんが扉を開けてこちらを覗いていた。 「すみません、廊下まで聞こえてました?」 「いや、多分私だから聞き取れただけだと思う。それよりどうしたの?書類で分かんないとこあった?」 「いや、そういうわけじゃないんですが…」 スズトレさんはウマ娘になってから耳がすごいよくなったとか。担当ウマ娘との関係も良好そうで羨ま…し… 「…スズトレさん、時間今ありますか?」 「うん、あるよ。」 「少し相談に乗ってもらいたい事があるんですけど…」 「つまり、シリウスのアプローチを耐える方法を教えてほしい、って事?」 「そうです!!他の人にも相談したんですけどなかなか上手くいかなくて…」 ものうつげにリウトレが漏らす。リウトレの担当、シリウスシンボリのリウトレへの猛アプローチはトレーナーの間でも有名だ。私も何度か、シリウスにお姫様抱っこされるリウトレを目にしたことがある。 「…正直に思ったこと言っていい?」 「はい。」 「…多分人選間違えてると思うなぁ…」 15ガンギマリ頭スズトレ21/10/27(水) 22 48 18 「えっ…でもスズトレさんってスズカさんとは…」 「うん、だからこそ。担当との関係がガッツリ違うんだよ、私とリウトレ。 私とスズカは共に道を歩む相棒って感じだからそこに恋愛感情とかは一切ない。これで男ならまだ考えなくもなかったけど、今は同性だしね。」 「それならあたし、ウマ娘になる前から同性なんですけど…」 「それはまあ、うん。ともかく私もスズカも恋愛感情は持ってない。だけどリウトレのとこは…シリウスは違うでしょ?」 「…そうですね。シリウスは本気のことしか言わない。本気で、私を好きでいる。」 「そして私は少なくともそうして向けられた好意を耐えようとした経験がない。だから私はアドバイスとかはできないかな。」 それが私の出した結論だった。 「…またダメかぁ…でも参考になりました。ありがとうございます、スズトレさん。」 「ごめんね、せっかく相談してくれたのに力になれなくて。」 「相談上手くいかないのはもうそろそろ慣れてきたので…」 遠くに視線を向けながらリウトレが話す。どうやら他にも相談しにいっては成果を得られず、というのを繰り返してるらしい。 …流石になんもなしで帰るのは可哀想なってきた。何か、私でもできる事はないか… 「…あ、そうだ。」 「どうかしました?」 「いや、リウトレと似たような感じの関係で、かつ頑張ってるリウトレが目指すべき相手を思い出したの、1人だけ。」 「本当ですか!?」 「うん。 …ずばり、カレトレ。」 後日、リウトレの耐性がほんのちょっぴりだけ上がった。 ≫77二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 24 24 「いいの?これだけで。おごりだけど」 「別に遠慮はしていません。これでいいですわ」 ある日の夜。少しお高い居酒屋の座敷にウマ娘が二人。ひとりは白く長い髪の儚げな少女、トウカイテイオーのトレーナー。もう一人はよく見るステイヤーそっくり髪を纏めた、メジロマックイーンのトレーナー。 共に有名なウマ娘のトレーナーであり、メディアへの露出も最近では増えてきた。それに馬娘であることも相まって、個室の居酒屋は最近重宝しているのだった。 「で、相談事って何ですの?」 いつもより少し高めの日本酒を注ぎ、刺身を飲み込んで脚を崩してマクトレは言った。 大抵フクトレやブラトレ、たまにシャカトレやタイトレを含めて数人で来て騒ぐのが二人の飲みだが、今日に限っては二人きり。それはテイトレが、マクトレにサシで相談したいことがあったからだった。 「えーっとねえ……実は何だけど」 テイトレは少し溜めて、顔を赤らめて言った。 「俺、ちょっとテイオーに惚れてるかもっていうか……いやあいつの走りに惚れてたのは前からだけど……最近テイオーにときめいちゃったりしてて」 「今更?」 「うん、最近やたらテイオーがカッコよく見えちゃって」 「いやそうじゃなくてその自覚が今更なのかと言ってますのよ?」 「へ」 78二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 24 39 マクトレは少々目を見開いているテイトレを気にもせず、表情を変えることもなく頬杖をついた。 「結構前からわたくし達、あなたからそれっぽい雰囲気出てるな〜と思ってましたわ。メスがいますわ〜なんて」 「なんで気付いてるの……?」 「散々惚気て照れておいて逆に気付かない方がおかしいでしょう」 いつもよく一緒にいる4人で担当の自慢をした時、テイトレは高確率、というか最近は100%メスの匂いを漂わせていた。同時にはっちゃけている時ははっちゃけていたのでこいつ気付いていねえなというのがフクトレとマクトレの間での共通認識だった。ブラトレは疎い上に話の発展次第で気の不全に陥るので認識を共有してはいなかったが。 「みんなもよく担当については自慢してるでしょ!?」 「内容と話しているときの雰囲気でしょう。ブラトレやタイトレはカラっカラに相棒を語って、シャカトレやウオトレは色々な視点からその能力を語り、フクトレは時折しんみりしつつも兄のように。フクトレ曰くわたくしは熱いけれども蒸し暑くはないと。そんな中であなただけはしっとりした目でテイオーのことを語りますわよね?」 「そんな目してたの!?」 「ええ。ルドトレさんのそれに近いですわ」 「嘘でしょ……俺は普通にテイオーのことを話しているだけなのに……」 「自分の話になるとほんっと鈍いですわね」 赤くなり俯くテイトレを見ながら、マクトレはチヌを口に運ぶ。少し高い場所だからかいつも食べる刺身と比べて随分舌触りがいいな、と思いつつ話を続ける。 79二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 24 54 「んぐ……で、それが?」 「だからマクトレに相談しようと思って。ほら、言葉とか全然変わってるのに中身全然変わらないじゃん」 「へえ……つまり、あなたがテイオーに女として惚れてしまうのをどう防げばいいか、ということでよろしくて?」 「う、うん」 「その前にわたくしは惚れることになんの問題があるのかと思いますけど」 「ふむふむ……なんて?」 「あなたがテイオーの女になることでなんのデメリットがあるのかと思いまして」 テイトレは混乱した。目の前にいる、いつもしたたかでいつもの言動からは想像できない程度に相談が上手い「なんか今失礼なこと考えました?」マクトレならストレートに解決策を提示してくれるのではないかと思っていたところに想定外の答えが返ってきたからだ。 「え、でもマクトレは自分を変えないように頑張ってるじゃん」 「ええ。それなりに努力はしていますわ」 「じゃあ俺もそうしないとと思って聞いたんだけど」 「不安と焦りでそうなるのは仕方のないことですわ。そうですわね……少しわたくしの話をしましょうか」 マクトレはスマホを開き、少し操作してテイトレの方向へ滑らせた。 80二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 25 08 テイトレはそれを受け取り、スクロールして、え、という声を漏らした。そこに写っていたものは、テイトレを驚かせるのに十分な代物だった。 「これって」 「最近のわたくしのAmazonの購入履歴。どうです?意外でしょうか?」 「……うん。正直言って……マクトレでもそうはなるんだなって」 「社会活動。生命活動。わたくし一人が本当に一切変わらずいようとも、体の変化というものが与える影響はわたくしを襲い続ける。そんなもの、耐えるだけ自分を壊すだけですわ」 「でも心の底は変わってないよね?」 「もちろん。マックイーンの目標、そしてさらにその先までマックイーンを連れて行く、トレーナーとしての意思が変わることはない。最適な道はどこかを常に見定めて、そこに舵を切ってくと決めている」 「うん……?」 「そして、俺が心の底まで女になるか、も、その勘定の中に含まれている」 「……つまり?」 「それが最適と判断すればわたくしはいつでも『女』の海に飛び込めますわ。」 今度はテイトレは驚かなかった。会話の流れからなんとなく察することができたからだ。しかし、今度は不安に似た感情が襲いかかってきた。今までなんとなく頼りにしていた灯台が一瞬陰ったかのような、そんな気分だった。 「ですが、今はそんなことをすれば色々と重要なものが崩れてしまう、それが取り返しのつかないところまで転がり落ちて行ってしまう、そんな気がしていますの。だから、心の奥底、マックイーンに触れる部分の俺は一切変わることはない。壊れないようにそれ以外の部分は柔軟でありつつ、大切なものは絶対取りこぼさない。……お前はどうするテイトレ。俺を、わたくしを見るんじゃない。テイオーと自分を見るのです」 81二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 25 22 テイトレはしばらく手元を見つめた。つまを箸で弄り、そして10秒ほどで止めた。 「……まだ少しわからないかも」 人生を決めてしまうような選択、それは簡単に、一朝一夕で決められることではなかった。それはマクトレにも分かっていた。 「ええ、それでいいのです。ゆっくり決めてくださいまし。帝王の騎士になろうと、帝王の伴侶になろうと、いつだってわたくしはあなたを応援しますわ」 「なんだろう、話して色々考えて少し楽になったようで、また別の部分で悩んじゃうというか」 「もしも変わりたくないと思ったらわたくしよりフクトレに相談するといいでしょう。変わってしまうことの深刻さはあちらの方が上ですし」 「ありがとう。そうする。……お刺身、追加する?」 「ええ。さっきはこれでいいとか言ってしまいましたけどもう少し」 「何にする?俺はちょっと贅沢してマグロたのもっかな」 「さっきおいしかったのでクロダイで」 ≫103二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 41 14 「お前……なんでコレを知ってんだよッ!!」 自分の首を掴まれながら壁に叩きつけられる。 「ッ……ゴハッ!!」 全身の力が入らない。 ドス黒い瞳は、殺意をもって私を見つめる。 「離してよ……ドベトレ、さん……!!」 104二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 41 53 「アンタその年でまだ実家暮らしなの!?」 全ては、この一言からだった。 22歳とはいえオレも学園で働く れっきとした大人だ。 しっかり者が多いこの空間では 自分のようなイレギュラーは 少し特異に感じるんだろう。 「普通、か」 思えば自分の人生はおおよそ普通と 言えるものとは根本的にズレていた。 物心つく前に両親と死に別れ、 知らない上流階級の家に引き取られ、 そして人間を、殺した。 『異常』と評されるには 十分すぎる過去だった。 「だから、消した。 誰も知らないオレを、過去を、閉じ込めた」 人というのは一度犯した罪は永遠に消せず、 一生に渡って罰を受け続けるものだ。 だからこそ逃げ出した。 だからこそ目を背けた。 メジロのため、ドーベルのためと言いながら、 結局は自分自身から逃げ出したのだ。 威勢だけはいい、外面を嘘で繕った、 ただの子供。本当に、それでしかなかった。 「嘘が嫌いってのも、『嘘』なのかもな……」 何重にも隠されたその奥底にいるハズの『本当の自分』 それは本当に、『本当の自分』なのか。 「今日も星は…………見えねえや」 105二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 42 24 星の見えない寒空の中、 半ば無意識的に寮へと向かう。 また今日も、オレは誰かの世話になる。 「……来たぞ、スペトレ」 「ドベトレさん!!寒いから入って入って!!」 コイツはスペトレ。 オレと同い年でスペシャルウィークの 専属トレーナーをしている。 生きてきた年月は変わらないハズなのに 一回り大人びて見えるその姿は どうにも自身の子供らしさを 突きつけられるようで。 「ごめん、世話になる」 「謝らなくていいんですよ、 困った時はお互い様ってよく言いますし」 そう言ってはにかんで見せる。 そんな顔しないでくれよ、スペトレ。 謝るべきなのはオレなんだから。 騙しているのもオレなんだから。 106二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 42 46 「ん、部屋は……」 「あんまりジロジロ見ないでください!!」 私の部屋はいたって普通。 キッチン、テレビ、書斎、ベッド、テーブル。 少し物寂しいような、そんなつまらない部屋。 「あんまり面白くないですよね……」 「いや、一人暮らしの工夫が そこら中に詰め込まれてる。勉強になる」 そう言ってドベトレさんは 部屋をグルリと見回す。 「これぐらいハッキリいって普通ですよ」 「……オレにはその『普通』が分からねえ。 何にも……知らないんだ」 そこから私はドベトレさんに 一人暮らしの心得をひとつずつ教えた。 雨の日の部屋干し。疲れた時の夜食。 風呂場のカビ対策に、ゴミ出しの日付。 こちらの話を興味津々に聞いてくれるのは とても気持ちがいい。 彼が皆から愛されているのは こういった所なのだろう。 ……少し、羨ましい。 「他にもたくさんあるから、このノートに まとめてあるからね」 「さんきゅ」 ドベトレさんは小さく笑う。 …………なんだろう、この違和感……。 107二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 43 07 「そういえばですけど、夜、何にします?」 「何でもいいよ、スペトレのなら何でも」 「……あんまり他の人のトコでは言わない方が いいかもですよ」 何かマズイことでも言っただろうか。 首を傾げる。 スペトレの家庭力はぐんぐん上昇している という噂で、特に料理の才能があるのだとか。 だからこそ、何でもいいと思ったんだが…… それに、「何であったとしても」 オレはもう「大丈夫」なのだから。 本当は何も食べなくても、平気なハズなのに。 「だったらハンバーグが、食べたい」 「ちょうど私もそう思ってたんです!! 早速作るので、ドベトレさんも早く 手洗ってください!!ほら早く!!」 ちゃっちゃとキッチンへ連れていかれる。 「エプロンなんか持ってねえぞ」 「いちいちエプロン着ける人なんて 少数派です!!私も持ってませんし!!」 スペトレはふんすと胸を張る。 ……いや誇れるコトじゃねえだろ…… そう考えながら、二人並んで ハンバーグを作っていく。 108二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 43 44 「ご馳走様でした」「お粗末さまです」 向かい合わせでおじぎする女二人。 テーブルの上には 綺麗に平らげられた食器の数々。 「形はアレだったけど、すごく美味かった ありがとよ」 「最初は誰だってそうです、 地道にコツコツいきましょう!」 オレが作ったのとアイツが作ったのとでは 見た目に雲泥の差があった。 だと言うのに、味は変わらないのだから 料理とは不思議なものである。 「…………ドベトレさん、元気ないですね」 「いや!!全くそんなことねえよ!! 飯も食ったし超元気だよ!!」 精一杯の虚勢。自分の辛さを 誰かに知られる訳にはいかない。 誰かに迷惑をかける訳にはいかない。 誰かに『己』を、知られてはいけない。 「…………、まあ話したくないことの 一つや二つありますよね……。 ごめんなさい、気遣えなくて……。」 またこれだ。悪いのは自分のハズなのに、 他人を傷つけたくないのに、 他人を悲しませてしまう。 キュッと胸が締め付けられる。 「私、お風呂洗って来るので、少しゆっくりしてて下さい!すぐ終わるので!!」 スペトレはパタパタと別の部屋へと姿を消してしまう。 109二次元好きの匿名さん21/10/27(水) 23 44 20 「またやっちまった……」 放浪し始めた『あの日』から いつもの調子が出ない。 やはり嘘をつくのは性にあわないようで、 どうにも変な感じになってしまう。 「はあ……、ってあれ……」 スペトレのスマホが鳴る。 着信は……スペシャルウィークからだ。 「仲いいんだな、お前のトコも」 画面に映る二人のツーショット写真。 おそらくスペシャルウィークの プロフィール画面なのだろう。 すこし、頬が緩む。 とまあ、そうこうしてる内に、 「あっ……電話切れちまったわ」 画面が通話から切り替わる。 そして、オレの眼に映ったのは─────── 『メジロドーベル トレーナー 殺人』 ≫149二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 00 14 51 1話 変わるために それは、罪の記憶。 「トレーナーさん?何やってるんですか?」 「ああ、トレーニングで得た情報を書き残してるんだよ。 俺はあんまり器用な方じゃないからな。 ちゃんと書いとかないとわからなくなってしまうんだ。」 「へー、トレーナーって大変なんですね。」 「まあ、君が気にする事じゃない。これがトレーナーの仕事だからな。」 夢見ていた。 「トレーナーさん…私、勝てるでしょうか…」 「大丈夫だ、俺たちは努力をずっとして来た。あの日々が無駄だった訳がないだろ?」 「…そうですね!トレーナーさん!私、勝って来ます!」 「ああ!行ってこい!」 信じていた。 「トレーナーさん、私、故郷に帰ろうと思います。」 「な、本気で言ってるのか!?まだ、少し負けが続いてるだけじゃないか!大丈夫、俺たちなら絶対に勝てるようになる!」 「いいんです。無理して言わなくても… 分かってますから、私にはここで戦って行くための才能が無い事ぐらい。 だからトレーナーさん。こんな私に、夢を見させてくれて。 ここで戦わせてくれて。ありがとうございました。」 「ッ!……君が…そう決めたのなら…無理強いは、出来ないな… これまでよく頑張ったな。ゆっくり休んでくれ。」 「…ありがとう、トレーナーさん。」 失敗した。 150二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 00 15 53 それでも諦めないで進み続けた。 「アタシさ、全然信じてなかったんだ。アタシより強い奴が居るなんて。」 「でもここに来て分かった。」 「アタシ、すっごく弱かったんだなって。」 「そんな事は…」 「良いんだよ、本当の事だろ?」 「そんなアタシをここまで支えてくれて、感謝してるんだよ。」 「ありがとね、トレーナー。」 失敗した。 「オレ、ここで走るのが夢だったんだ…」 「中央で強い奴らと切磋琢磨して… まぁ、そこにさえ行けなかったんだけどさ。」 「………すまない。」 「謝んなよ。トレーナー。それにいつか大舞台で走るような奴らと競えたって思うと、少しは頑張った意味もあるのかなって思うんだ。だからさ、」 「ありがとな、トレーナー。」 失敗した。 「ボクね、ずっと見たかったものがあったんだ。だけど、それを見る事はきっと叶わない。」 「でもボクはね、それでも良いんだ。トレーナーとここで見た光景は、とっても綺麗だったから。」 「……俺は、」 「だめ。それ以上は言わないで?トレーナー。 こう見えてボク、凄い感謝してるんだよ?だから、言わせてね。」 「ありがとう。トレーナー。」 失敗した。 151二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 00 16 34 そして誰もいなくなった。 皆、夢に敗れ帰って行く。 そんな彼女達の姿を見て、俺はただ、立ち尽くすしか出来なかった。 俺は一体、何度失敗すればいい? 何度彼女達の夢を潰せばいい? 何度あの姿を目に焼き付ければいい? 才能が無いくせに夢を見たからいけなかったのか? 俺が目指さなければ、彼女達はもっと輝く事が出来たのか? …最初から、全て間違いだったのか? そんな事を思いながら、俺は誰も居ない練習コースを見ていた。 ふと、夢を目指し輝いていた彼女達が走る姿が見える。 俺が消した輝きだ。 もう、終わりにしよう。 ここは、何もなせない、失敗しかしない俺なんかが、居ていい場所じゃなかったんだ。 きっとそれが最初から正解だったんだ。 「貴様、聞きたい事がある。」 「…え?」 いきなり話しかけられ、振り返る。 そこには1人のウマ娘が居た。 「貴様の元に来れば、地方ウマ娘でも走らせてくれると聞いて来た。」 「…俺のところに来たウマ娘がどうなったのか知った上で、それでも来たのか?」 「ああ、私は何がなんでもここで走らないといけない理由がある。」 「…君、名前は?」 「フジマサマーチだ。」 そう言った彼女目は、絶対に諦めないという強い意志を宿していた。 152二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 00 17 07 『へぇ…消えた魂の行方を探してたら、こんな事になってるなんて。ついでに面白いものも見れたしラッキー。』 …誰だ。 『ん、あれ、聞こえちゃってた?メンゴメンゴ。 いやね?放置してた魂が勝手にいなくなっちゃってさ、それを追って来たら勝手に貴方に入っちゃってたの!もうびっくりって感じ。』 何を言っているんだこの人… 『でも、なんかいい感じになってるし、このままでいっかーってわけ。 貴方もそのコのおかげで結構美味しい思いしてるみたいだし別に良いよね? まぁ良くなくても、もうどうにもならないし、どうにかする気もないけどね。』 …腹が立つのはわかった。 『うわっ怖い顔してる…そんな怒んないでよもー。 あ、あと、そのコ。他の魂よりチカラが弱いから、あんまり無理しさせ過ぎると危ないよー。だから気をつけてね。うわー!教えてあげる私、やっさしー! それじゃ、そんな優しさに溢れた私は帰るから。バイバーイ。』 153二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 00 17 31 「…ん、んあ?」 目が覚める。夢を見ていたようだ。 「時間は…もう夜か…」 周りには、トレーニングや作戦が書き込まれたノートがあった。書いていた途中で寝てしまったらしい。 …ふと、机の端に目が向く。 「……」 昔の、人だった頃の写真が飾ってある。 「あの頃の俺とは違う…」 そうだ。俺は変わった。 何度繰り返した失敗も、今なら糧にできる。 無理だと言われた夢も、今ならそこまで繋がる道が見える。 …もう二度と、諦めさせないで済む。 絶対にマーチを連れて行くんだ。あの舞台に、今度こそ。 今の俺なら、それが出来る。 「…もう少し頑張るか。」 もうあの頃の、何も出来なかった俺じゃない。 今度は絶対に失敗しない。絶対にマーチと勝つ。 次の目標は…俺が一度も越えられなかった壁、重賞だ。 ≫161二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 00 30 58 こんにちは!シャカトレです!え、夜なのにこんにちははおかしい?ロジカルですね!しかし挨拶を変えないというロジカルといちいち時間で挨拶を変えるとか効率悪いでしょうというロジカルで僕のロジカル勝ちです!なんで負けたか明日まで考えといてください! 今日はそうですね、まだ始まったばかりですし軽く微分の解説とかしましょうか!指数関数の微分とかいいと思いませんか!証明には少し気を使いますが結果さえ知れば超使える微分!まるで気難しい彼女と結婚したら永久にイチャイチャしてる夫婦みたいですね!僕はそんな夫婦リアルであったことないですけど! ではまず証明しましょう!lim起きます!微分の定義貼ります!e^xで割ります!こうするとlim(h→0)(e^h-1)/hを考えれば良くなるのですがこれ以上変形できません!まるでDOKIIUのバドエンのようなどん詰まり!困りましたね!そこで必要なのが自然対数eの定義です!eはlim(n→∞)(1+1/n)^(n)で求まりますがここで向きを逆転させるとlim(h→0)(1+n)^(1/n)となります!これ代入したらlim(h→0)(e^h-1)/h=1となります!1ですよ1!ギャルゲのダストレさん並みにちょろい答えになりましたね!ちなみにあのゲームの僕のルートは解析で引き摺り出すことができるのでやってみてください! さてこれがどれくらい便利かというとマジで便利です!e^xは微分しても変わらないし積分しても定数がつくだけ!xに係数がついても微積したところで係数しかつかない!つまり微分方程式などの問題では係数比較が簡単にできるというわけです!何しても重要な部分は変わらないマクトレさんのような強さがありますね!しかし係数だけはついてしまったり定数項が発展してしまったりするところもマクトレさんらしいです!この性質を利用してe^xは本当にいろいろなところで目にします!学習する際は三角関数の積分より重要と考えるといいでしょう!まあe^ix=cosx+isinxとか言われるんですけどね!では! ≫169タバコとタキトレ21/10/28(木) 00 37 06 「ちょっとキミに話がある」 学園からの帰り道、背後からの言葉に自分の耳がぴくりと反応する。 続いて油の指していない機械のような動きで……こんな所にも疲労が現れているのか……振り返ると、タキオンのトレーナーが手招きしていた。 「何か?」 「ちょっと頼まれた事があってね。君について」 付いてきてくれ、と先導するタキトレに重い足を動かして後ろを歩く。 …と思っていたら歩く速度を落として隣に並んでくれた。 …気遣ってくれたのか…少し申し訳ないな。 見慣れた道を帰り、階段を登って… 連れてこられたのは、タキトレの部屋だった。 「………誘拐?」 「もう少し信用してくれてもいいんだよ?」 少し笑いながらタキトレが扉を開けてくれる。 おじゃまします、と呟いて部屋に入ると目に入ったのは、清潔な部屋と生活感のある間取り。 「きちんと過ごしてるんですね…」 「…もしかして部屋凄いことになってませんか?」 「物置きには」 ぴくりとタキトレのウマ耳が動く。 …?何かまずい事でも言っただろうか。 首を傾げていると、背中からグイグイと押されてソファに座らせられる。 正面にぽすんとタキトレが座り、緑の目で見つめてきた。 「さて…単刀直入に言います。 カフェトレさん、キミは不健康すぎる」 「…なるほど」 「それでマンハッタンカフェさんから相談されたんです。最近のカフェトレさんが弱々しいと。最近は特に酷いそうで」 「んぐ………」 170タバコとタキトレ21/10/28(木) 00 37 28 カフェの前ではしっかり隠していたはずなのに… むぅ…流石カフェは敏いな、今度からは心配させない為にもちゃんと隠さないと… 「…反省してないな?」 「ん………」 「分かりやすいなぁ…全く。 トレーナーたる者、担当に不安がらせては駄目だと思いますよ? それに貴方は特に体が弱いんですから。 担当を思う気持ちは分かりますが、それで貴方が倒れたら元も子もないんです」 そう言うと、机を回り込んで手を握られる。 「もっと自分を大切にしてください。 カフェの事を想うのなら」 「………分かった」 「…一応聞いておきますが、最近の睡眠時間は?」 「に、2徹…」 「………………はぁ… これは本格的に矯正しないと駄目かもしれない…」 頭を抱えるタキトレの姿に、申し訳ないなと思うが、それと同時に心配してくれる彼の優しさが身に沁みる。 いっその事彼が養ってくれないだろうか、だなんて一瞬考えたが余りにも申し訳ないし、何やら背中に凄まじい視線と気迫を感じてその考えは何処かに吹き飛んでいってしまった。 …カフェに心配させない為にも、次からは徹夜の数を減らそう…だなんて考えるカフェトレなのだった。 ≫178テイトレ相談フクトレ編1/521/10/28(木) 00 46 23 「何か意外だなー。こういう場所で飲むなんて」 「意外で悪かったな。それともお前の奢りにするか?」 ある日の夜。バーのボックス席にウマ娘が二人。ひとりは白く長い髪の儚げな少女、トウカイテイオーのトレーナー。もう一人はよく見るステイヤーそっくりの髪を纏めた、マチカネフクキタルのトレーナー。 共に有名なウマ娘のトレーナーであり、メディアの露出も最近では増加、加えてウマ娘である二人も、このバーはあくまで雰囲気の一部分として静かに溶け込ませてくれている。 「で、俺一人呼び出したからには何かあるんだろ?」 琥珀色から透明のグラデーションが綺麗なお酒を口にし(なんとかウイスキーフロートとか言ってたけどテイトレにはよくわからなかった)、グラスを静かに置きながら目線を合わせることなくフクトレは言った。 大抵マクトレやブラトレ、たまにシャカトレ、最近はムントレも含めて数人で着て騒ぐのが二人の飲みだが、今日に限っては二人きり。それはテイトレが、マクトレにサシで相談したいことがあったからだった。 「えーっとねえ……実はなんだけど」 テイトレは少し溜めて、顔を赤らめて言った。 「俺、ちょっとテイオーに惚れてるかもっていうか……いやあいつの走りに惚れてたのは前からだけど……最近テイオーにときめいちゃったりしてて」 「おうようやくか」 「うん、最近やたらテイオーがカッコよく見えちゃって」 「いやそうじゃなくて俺らにようやく言ってくれるのかって」 「へ?」 179テイトレ相談フクトレ編2/521/10/28(木) 00 46 51 フクトレは目を白黒させているテイトレを本格的に目線から外し、カウンター裏のラベルの羅列を眺めながらグラスを手に取った。 「まあいつ言ってくるんだろうなーって。相談が無けりゃお前ひとりでなんとかできたんだろうし別に無くともまあこれは大丈夫な部類かなと」 「え?そんなに周知の事実だったの?」 「お前俺らがどんだけお前のこと微笑ましい眼で見てたと思ってんだ」 いつもよく一緒にいる4人で担当の話がヒートアップした時、テイトレ以外の3人は高確率、というか最近は100%テイトレの話を最終的に聞く側に回っていた。普通の時にフクトレとマクトレがそれについて話してくると目敏く絡んでくるのでこいつ酒の席では気づいてねぇなというのがフクトレとマクトレの間での共通認識だった。ブラトレは大体潰れてるし万一聞いても濃密な惚気話に速攻でダウンするので認識を共有してはいなかったが。 「俺ばっかり話してたわけじゃないだろぉ!?(小声)」 「いや。お前が7割ぐらいだ。すげえぞ?怪物3冠バと春天2連覇とたまにトリプルティアラや無冠の英傑を相手にそんだけ話の主導権もってけるって。話のタネには事欠かねぇだろうにお前の話を結構楽しそうにどいつもこいつも聞いてくんだよ」 「そんなに!?(微小声)」 「ああ。ダストレ曰く『なんか一人だけ話の方向性違くない?』とのことだ」 「噓でしょ……俺は普通にテイオーのことを話しているだけなのに……」 「自分の話になるとマジで鈍いのな」 赤くなり俯くテイトレを見ながら、フクトレは燻製を口に運ぶ。いつもより塩味が足りなく感じるのはバーテンダーの気まぐれかはたまたこの場の雰囲気か。ともあれ話を続ける。 180テイトレ相談フクトレ編2/521/10/28(木) 00 47 22 「ん。で、それで?」 「だからフクトレに相談しようと思って。マクトレに聞いたら変わりたくないならフクトレに聞いてくれーって言ってたし」 「……つまるところ、お前は男として変わりたくない、と」 「う、うん」 「ま。現時点でもうお前は男として変わってるから大丈夫だぞ」 「ふむふむ……なんて?」 テイトレは混乱した。目の前にいる、いつも不愛想なのにやたらと相談相手として絡まれる「おい今憐れむような視線を感じたんだが?」フクトレならまずは男としての根幹を肯定してくれると思っていたところに想定外の答えが返ってきたからだ。 「え。あれ。俺、もう女だった?ん?」 「ああすまん。ルドトレみたいなことを言ってるわけじゃないから安心しろ」 「え?じゃあ女じゃない?え?」 「あー。論を急ぎすぎたな。順を追って話すか」 フクトレはグラスの結露が少しついた指でテイトレの一カ所を指す。 181テイトレ相談フクトレ編2/521/10/28(木) 00 47 51 テイトレはその指の先を理解し、衝動的に俯いた。フクトレがその部分は今まで能動的に触れてこなかったのも拍車をかけた 「それ。形はどうあれ、それはお前がテイオーの為に変わりたくないと思ってやったもんだろ?」 「……うん。間違っていたかもしれないけど。俺は、テイオーのトレーナーだから」 「大丈夫だ。現にお前の周りではお前を責めるやつはいなかったろ?……そうやってお前は“お前を貫き通した”。その上で、お前がテイオーを想って、テイオーもそれに応えた上で、お前は変わりそうになってる。なら。いいだろ?」 「でも、フクトレは変わらずにいようとしてるよね?」 「まあこっちは事情が違うしな。あとちょっと誤解がある。俺でもちょっとずつあいつとの関係性は変わってんだ。今までのものを軸にして。少しずつ。」 「……え?」 「ま、皮肉なことにこの姿に変わったことで気づけたことも進めたこともいくらかある。」 「……つまり?」 「俺も俺で変わっちまってるんだ。こんなことになって」 今度はテイトレは驚かなかった。会話の流れからなんとなく察することができたからだ。しかし、今度は不安に似た感情が襲いかかってきた。今までなんとなく目に慣れてきた篝火が少し揺らいだような、そんな気分だった。 「一番大事な部分は変えない。俺とフクの関係の根幹を変えちゃいけない。そこを踏み越えちまったらきっと黄泉の国まで真っ逆さまさ。でも変わることはきっと悪いことばかりじゃない。壊れないように大切なものは注意深く見て、それ以外の部分はお互いの為に、お互いがしたいように変えていく。……お前は大丈夫だよテイトレ。お前はもう大事なものはとっくに守ってんだ。だから、自分とテイオーを見てやれ」 182テイトレ相談フクトレ編5/521/10/28(木) 00 48 37 テイトレはしばらく手元を見つめた。ナッツを指で弄り、そして10秒ほどで止めた。 「……でもまだちょっと不安かも」 人生を決めてしまうような選択、それは簡単に、一朝一夕で決められることではなかった。それはフクトレにもわかっていた。 「ん。それでいいだろ。焦る必要はねえ。帝王の威光を前から広めようが、帝王の矜持を後ろから支えようが、お前はお前だ。俺もお前の友人Fだよ」 「なんだろう、話して色々考えて少し楽になったようで、また別の部分で悩んじゃうというか」 「ま。最終的にトレーナーとウマ娘の理想的な関係性は?ってなったらブラトレだろうな。アスリートかくたるべし、って感じだろ。同じ三冠バだし」 「ありがと。……まあでも耐えられるかな……あ、お酒、追加する?」 「ん。意外と早く飲み終わっちまったな。あんまり氷も解けなかったし」 「何にするの?ちょっと俺も同じもの飲みたいっていうか」 「ん。そうか。これはアメリカンだったけど今度はスコッチにするか。トゥワイスアップとかでな」 ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part330【TSトレ】 ≫12チヨノオートレSS21/10/28(木) 01 10 00 アレを見たのは単なる偶然だった たまたま残業で帰るのが遅れ、たまたま学園の中庭を通っただけ 今覚えば、これが終わりの始まりだったのだろう 私は三女神像が光るのを見た それも単に一瞬光るのではなく、ボウッと輝くのを見た 三女神像に照明の類はついていなかった筈だ ここまでなら、そこまで深追いしなかっただろう 翌日、とあるトレーナーがウマ娘化するまでは 最初は偶然だと思ったが、その現象について調べるにつれ変わっていった この時の私には勘にも似た確信があり、いつも以上に興味が沸いていた その先に何が待つのかも知らずに 私は三女神像の発光現象に規則性を見つけた 三女神像が発光すると、翌日トレーナーがウマ娘に代わる そして、ウマ娘化したトレーナーの一部が悪夢と形容できる夢を見る 度重なる聞き取り調査と観測により分かった事実であった データとして信用できる量のサンプルもある これだけの一致があれば、無関係とはいえないだろう トレーナーのウマ娘化には三女神が関わっており、何らかの目的でこの現象を起こしている その仮説を知人に話すべく準備していた日の夜だった 『こんばんは~チヨトレちゃん』 聞こえるはずの無い声 この部屋には自分以外はいないはずだ 急いで振り向くと、古代ギリシャ人の服を纏ったウマ娘が立っている そして、彼女は非日常の産物なのだと強く感じた それだけの存在感があった 13チヨノオートレSS21/10/28(木) 01 10 51 『よくぞここまで突き止めたと誉めたいところなんだけど、禁忌なんだよねその情報』 何故だろう、彼女と目が合うと背筋が凍るような寒気を覚える これは―――恐怖か? 『というわけで、あなたには消えてもらわなきゃいけないのでした』 言っていることが理解できない いや、理解できるだけの思考を維持できない 『三千大千世界の彼方へ、ごきげんよう』 意識がじわじわと溶けていく 私というモノの境界があやふやになる 自我が今にも失われそうな最中、閉じかけた瞳が嗤うウマ娘を捉えていた 今更ながらソレの真意を悟る ああ、このようなモノが根源であれば、この世界はどうしようもなく歪んでいる ブツン――――――――――― ~~~~~~~~~~~~~~ 異変に気付いたのは放課後だった いつもの通り、トレーナーとのトレーニングに行くため友人達と別れようとしたとき 友人のヤエノさんが信じられない言葉を吐いた 「チヨノオーさんはまだトレーナーがついてませんよね?」 14チヨノオートレSS21/10/28(木) 01 11 46 始めは質の悪い冗談かと思った でも、それが嘘じゃないと嫌でも思い知らされた クラスの皆からもトレーナーの皆さんからも、トレーナーに関する記憶が抜け落ちている まるで、始めから存在しなかったかのように 私は縋るような思いでダイワスカーレットさんのトレーナーさんを訪ねた 幸いにも彼女はトレーナーの事を覚えていた 事情を話すと、すぐに協力を申し出てくれた 2人でトレーナーの捜索を再開する しかし――――― 「そんな方は、学園に在籍していない筈ですが」 「疑問。君達の誰の事をいっているのかな?」 たづなさんや理事長すらも覚えていない そればかりか、記録からもトレーナーの痕跡が消えている トレーナーさんの家を訪れても、知らない人が住んでいた 焦りながら探しても、結果は変わらなかった そして、時間が無情に過ぎていき 「チヨノオーさん…私達、誰を捜してるでしたっけ…」 とうとうダイワスカーレットさんのトレーナーさんからも記憶が消えかけている それを留めようと声をかけようとするも、言葉が出ない 思い出せない 捜している相手の情報が出てこない 15チヨノオートレSS21/10/28(木) 01 12 13 「おかしいです…名前が…顔が…だめ、だめです…!」 私だけは、私達だけは、忘れてはいけないのに あの人と過ごした思い出も、積み上げてきた努力も、分かち合った喜びも なにもかもが消えていく 残された時間が僅かなのは明白だ 私は天に縋るように願うしかなかった 「お願いです…私達から、絆を奪わないで―――」 そんな願いもむなしく、遂にその時は訪れてしまった 私の心に残っていた最後の記憶が消失する 全てが消える直前 誰かが、私の名前を呼んだ気がした ~~~~~~~~~~~ いつも間にか気を失っていたようだ 気が付くと、私は何故か学園の外をダイワスカーレットさんのトレーナーと歩いていた なぜこんなところに来ているのか記憶がない ダイワスカーレットさんのトレーナーさんに聞くも、覚えていないという ふと、自分の頬を涙が伝っているのに気づく 「あれ…?私、何をしてたんだろう…何で泣いて――」 そのふと出た疑問は、茜空に溶けていった ≫26二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 01 21 31 ドベトレ「タマトレさん、お願いが」 タマトレ「ん?何だ?ラッコ肉の注文か?」 ドベトレ「いえ、違います。てか注文が有るんすか?」 タマトレ「直近だとル...おっと個人情報だったな、忘れてくれ」 ドベトレ「今夜泊めて欲しいんですよ」 タマトレ「....構わんけど、うちは狭いし散らかってるけど良いか?」 ドベトレ「構いません、おねがいします」 タマトレ「了解した、トレーニング終わったらlineしてくれ」 ドベトレ「うっす」 〜18時〜 ドベトレ「お邪魔しまーす」 タマトレ「おう、いらっしゃい。トレーニングで疲れてるだろ?風呂湧いてるから入ってこい、その後飯だ」 ドベトレ「ういーす」 〜ドベトレ入浴中〜 ドベトレ「うまいっ!うまいっ!」 タマトレ「駐屯地名物ジンギスカン丼だ、メジロの飯ほど豪華じゃ無いが旨いだろ?」 ドベトレ「美味ぇ!美味ぇよ!」 タマトレ「ここににんにく醤油がある...掛けるともっと美味くなるぞ...明日あれだが....」 ドベトレ「...すまねぇ、明日の俺」ダバァー タマトレ「デザートにキャラメルアイスも有るぞ」 ドベトレ「タマトレさん....俺一生付いていきます!」尻尾ふりふり タマトレ(ちょろい) ──────── 27二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 01 21 54 ドベトレ「食った食った...」 タマトレ「いい食いっぷりだ!」(ケツとかもこんだけ食ってくれるといいんだがなぁ...) タマトレ「さて...俺は食後の運動も兼ねて散歩に行くけど一緒に来るか?」 ドベトレ「行きます」 ────── ジャンジャンバリバリジャンジャンバリバリ ミギヨナカヨゲット ミギウチニモドシテクレイ ドベトレ「タマトレさん?ここは一体...?」 タマトレ「ドベトレよ...俺はちょっと大工と対話してくるからこれ(諭吉)で暫く遊んでてくれ...1時間は遊べるはずだ...」 ドベトレ「タマトレさん!?」 ───2時間後──── ドベトレ「凄い沢山メダルが増えてしまった...タマトレさんは一体何処に...?あっ居た」 ミギウチニモドシテクレイ たまとれ「」 ドベトレ「し...死んでる...」 ──────── ドベトレ「メダルゲームしてただけなのに諭吉が10人に...また来ようかな...」 たまとれ「よかったなぁ...」 ──────23 00────── タマトレ「明日も早い!寝るぞ」 ドベトレ「うっす」 ────────── タマトレ「これは独り言だ」 お前の過去に何が有るのか知らんし知る気も無い 今回何故色んな所を渡り歩いてるかも知らん が何かあったら...年上を頼っても良いんだぞ? おやすみ ──────────── 28二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 01 23 08 タマトレ「マルゴーマルマル!起床!」 ドベトレ「ん...まだ眠い」 タマトレ「起きろ!起床!」 ドベトレ「寝る!」 タマトレ「起床!」 結局7時まで寝てたドベトレであった うまぴょいうまぴょい ドベトレのエミュあってる?激しく不安なんだが ≫41二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 01 35 23 曇らせと晴れは交互に貼らないとね 女神(聞こえますか?私はくもr..時を司る女神です過去に戻ってやり直したく無いですか?) やり直せるんですか?あの時に戻って...またお母さんと優しかった頃のお父さんと暮らせるんですか? 女神(ええ、あなたの選択次第ですけど、戻りますか?) 戻ります!戻してください! 女神(では...良い旅路を...) から始まるパラシン救済SS なおTSもトレーナーも関係ないんで続きは有りません! 因みに過去で何しても変わるのは過程だけです!結果は変わりません!何度やり直しても必ず同じ結果に収束します! 46二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 01 38 17 これより最終ミッション「オペレーション・スクルド」の概要を説明する。 確定した過去を変えずに、結果を変えろ。 健闘を祈る。エイ・エイ・ムン。 ≫103二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 07 22 50 ウマ娘女子会 「諸君、よく集まってくれた」 「左様、私達はアングラの集まり、バレる訳にはいかない」 「よし、監視網は大丈夫だ。さあ始めようか」 「ではここに同人会を臨時で開催する!」 「…ねえこれいつものお決まりだけどいるの?」 「考えるな、感じろ。…まあいいや、語ろっか。」 「今日はルドトレさんとキタトレさんのよ」 「最近あった入れ替わってたみたいなあれでしょ?…正直最高だったわ」 「分かる、あの傾国ボディで隙のないイイ女されるとか即死できる…しちゃう…」 「逆にあの豊満な胸で隙だらけってのはもはや惑星破壊兵器よ。…ぐっ」 「やっぱり刺さるよね…二人のファン更に増えたし」 「ギャップ萌えは最 高の要素よ、やばいわ。」 104二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 07 23 18 「…このウマホには既に同人用のプロットが入っている。」 「何!すぐにみせて!」「見たいわ!」 「後で送るよ、それよりもカップリングの話をしたいんだけど」 「勿論よ!…なら私はキタトレ×サトトレを推すわ!あの仲睦まじい二人…おねロリは至宝よ。」 「分かるよ…あの距離感、何しててもおかしくはない…」 「私的にはルドトレ×グルトレ派かな、あの二人のすることやってそうな雰囲気…ぅ」 「そうね…そして関係がバレてルドルフ会長とエアグルーヴ副会長の四人で…ぐは」 「早いわね…所で先程の同人ノートさんの内容は?私気になる」 「ルドトレ×キタトレだよ、入れ替わりがどうたらってので閃いたんだ。」 「Oh…筆が早いわね…」 「入れ替わった二人が互いに助け合って、ついにはラブロマンスに…」 「…あんた最高よ、抑えられなくなりそうだ わ」 「…色々とバレたらまずいよ私達…でもやめられない…」 「これが禁酒法でも酒を求めた人の気分ね…今ならよく分かるわ…」 「てかこの集まりってなんでできたっけ?」 「えっ?誰かが『私バカだから言うっちまうけどさ…』とか言ったのが原因でしょ?」 「セヤナー…」 「でも、まだ語れるわね…語り尽くしましょう!」 「「「「おー!」」」 その後存分に語り明かしたのだった。 駄文失礼しました 久しぶりのネタ枠です。 あの世界でもこういう子達いそう(小並感) ≫107二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 07 29 10 未解決な想い グルトレとリウトレ グルーヴとの朝のルーティンを終え、私はトレーナー室へ向かう前にとある場所へと足を運んだ。別のトレーナー室だ。ノックをし、ドアを開ける。 「失礼~」 「グルトレ先輩?おはようございます」 兎のような長い耳を揺らし、椅子からおりて私のもとへと覚束ない足取りでぽてぽてと駆け寄る。なるほど、朝お姫様抱っこされてるのはそういう意味もあるのか、と感心した。てっきり俺のものアピールの類だと、いや両方だ。断定してしまう。 「おはよ~、リウトレ」 シリウスシンボリのトレーナー、リウトレ。会長サンと少しいざこざのある彼女の担当ウマ娘と私のグルーヴが少し生徒会業務まわりでやりとりがあり、その関係で彼女とも関りがあった。あの件はまたの機会に。今はその為に彼女のもとへ来たわけではない。 「どうしたんです?」 「ちょっとね、スズトレとかフクトレに話聞いてたから」 朝のお姫様抱っこの件もそうだが、彼女がシリウスにアプローチをされている件で相談されたと聞いていた。彼女は身体の変化に慣れるのに時間がかなりかかっているのか、シリウスにお姫様抱っこされて基本移動をしている。私もその様子は見たことがある。ウマ娘への変化で身体と感覚の相性のようなものがあるならば、私はそういったことがない幸せな方だろう。そもそもそんな状況なのは彼女くらいではないだろうか。あまり聞いたことがない。 「あー……お茶とお菓子あるので座ってください」 「いいよ、気にしないで。それより、座って」 彼女は複雑そうな顔をした。あまり芳しくないようだ。私はソファーに座ると彼女が隣りに座る。彼女の性格的に素直になれないというところだろう。 「担当からのアプローチってどうしたら……」 「応えちゃってもいいんじゃない?」 「えっ…」 「シリウスにお姫様抱っこで通勤、嫌じゃないでしょ。リウトレ」 「嫌というか、頼るしかないので…」 109二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 07 29 23 人を頼ろうとしない彼女がシリウスを頼っているならそれなりに揺らいでいるのでは。と思わず口に出そうになるが、抑えた。 「グルトレ先輩は…その担当とそういう関係になるときに抵抗なかったんですか…?」 「だって、好きなら仕方ないじゃん?」 「担当とトレーナーでも?」 「勿論。お互いが想っていたら、そこに性も年齢も立場も関係ないと思うなぁ」 「あたしは、その…彼女に相応しいトレーナーでもないんです。彼女に応えていい立場でもない……」 「でもシリウスのトレーナーでしょ、キミは」 「紙だけの契約です…」 これは大分変な方向にこじれてしまっているようだ。シリウスと彼女の海外遠征でのレースは私も見たことがあるので察せなくはないことではあった。 「シリウスはそう思っているように見えないけどなぁ」 「あたしは、自分の気持ちがわからないんです。どうしたらいいかも」 私は彼女を抱き締めた。大きく耳を動かしてうろたえる彼女を見ると、シリウスの気持ちもわからんでもないが、そういうものだけではないだろう。 「な、なに……?」 「どう?私に抱き締められても、別にドキドキしないでしょ?」 「しない…あったかいけど、ちょっと違う」 「そういうことなの!」 「どういう…」 「好きってコト!」 彼女の頬がみるみる赤くなっていく。どうやら彼女は自覚していなかったようだ。 110二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 07 29 36 「好きなら、無理してアプローチ避けたりする必要ないよ」 「それでもあたしは、彼女にそう応えたいと思えないんです…」 「だから避けたり、耐えたいの?」 「そうです」 ふり絞るように出た肯定に私は胸を痛めた。すきだとわかっても、彼女は蓋をすること選ぶ。私には考えられなかった。これは骨が折れそうだな、頑張れダービーウマ娘。 「そっか…ごめんね、私には耐えるって選択肢がなかったから…」 「いいんです…あたしが意地張ってるだけですし……」 「抱え過ぎて無理しちゃ、だめだよ?」 「はい、ありがとうございます」 いたたまれないまま私は彼女のトレーナー室をあとにした。そんなに苦しい思いしてまで、彼女と居るなんてつらいだけだろうに。難しいな、こころ。私はそう思いながら、自身のトレーナー室へと向かった。 ≫118二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 07 49 05 マルゼンスキー「トレーナーちゃ〜ん! 結婚しましょ〜⭐︎」 マルトレ「嬉しいが学生と結婚は俺がやばいからダメだぞ〜⭐︎」 マルゼンスキー「わ〜流石トレーナーちゃん倫理観チョベリグね」(つまり卒業後はいいって事ね……) ≫125二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 07 59 45 ポエマーなナカヤマフェスタトレが一瞬想像されたのだが沸いてきたポエムが 僕の名前はナカトレ、トレセン学園のトレーナーだ。 君は知るだろう 人としての姿 心 暮らし トレーナーとして失い続けるものを 僕らは未来を求めた 希望を背にみんなが笑える未来を だったので見なかったことにした ≫134二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 08 05 10 「トレーナーさん。一応婚約中ってことだけどさ、これっていつ結婚なの?」 「そりゃあネイチャが『走るのもうイヤ!』ってなった時だよ」 「……つまり、明日にもイヤって言ったらもう結婚ってこと?」 「それやった自分を想像してごらん?」 「……ごめん。ダサかった」 「でしょ?だからもう少し先ね」 「とてもカッコ悪かった」 「うんうん。……ネイチャ?」 「クッッッッソカッコ悪いんですけど……!?」 「大丈夫!ネイチャはちゃんと自分のキラキラ信じれる子!やればできる子だから!ね!?あと女の子がクソとか言わないで!」 ≫139二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 08 21 05 タイトレ「リウトレ大変そうだな、なぁマルトレ、エルトレあっボンビー押し付けるな」 マルトレ「そだなー、オオン!?買い占めようと思ったら一件だけ買ってんじゃねえぞタイトレェ!」 エルトレ「大変そうだね。あっラッキータイトレのボンビーに感謝買い占め〜」 ≫173二次元好きの匿名さん21/10/28(木) 08 46 21 タイシン「ねえハヤヒデチケット……相談が」 ハヤヒデ「どうしたタイシン」 チケゾー「何かあったのー?」 激マブ「……相談……するまでも無いわね、私はトレーナーちゃんにできる事をするだけ」(ガンギマリ笑顔) エル「……」 グラス「どうしましたエルそんな真顔で」 ページトップ part○○~○○はこちら ページトップ
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≫170二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 22 37 27 ーーーサトトレはアルバムを見ていた。 「…何をみてるんですか?」 …いつの間にか隣にいたスペトレが問いかけてくる。 僕は笑いながら答えた。 「僕の思い出のアルバムだよ。」 そのアルバムには何枚もの写真が乗り、僕はそのうちの一枚を指差す。 …それは高校生だった頃にキタトレと撮った写真だった。 「懐かしいなぁ…あの頃は。」 『サトトレ、課題は終わっただろう?』 『ん?ああ、そうだね。』 『よし、ゲーセン行こうか。今日もベスト更新しよう。…サトトレもだぞ?』 『ははは…お手柔らかにね』 「いつも僕を引っ張ってくれたのはキタトレだったね…」 「キタトレさんは今も先導してくれるよな。最近も俺を手伝ってくれたし。」 「うん、キタトレは昔からそうだから。」 172二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 22 38 19 ページをめくり、次の写真を指差す。 「…これは?」 「卒業時の写真だよ。」 『サトトレ、何かあったらすぐに言ってくれ』『…いきなりだね。』 『いつでも助けてやるから。…お前は危なっかしいからな。』 『心配性だね、多分僕は大丈夫だから。それよりキタトレはファンクラブはいいの?』 『…ああ、あのクラブの相手してあげないと…』 「キタトレは人気だったなぁ…」 「やっぱり昔もなのか?」 「うん、昔から面倒見が良くて人気があったから。ファンも多かったしね。」 「凄いなぁ…」 「うん、僕の最高の親友で器用な人だよ。」 そっとアルバムを閉じる。立ち上がって言う 「そろそろ行こうかな。さようならスペトレ。」 「サトトレさんもさようなら。」 僕は歩き出す、次のナニカを刻むために 駄文失礼しました スペトレエミュが違ってそうでガクブルしてます。 どこまでも器用なキタトレととても不器用なサトトレの対比です ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part312【TSトレ】 ≫20ロブトレヒロイン概念21/10/24(日) 23 07 31 過去回想:ロブロイとの出会い第四話「物語の最初の1ページ」 「トレーナーさん、次の話ですが、こういうのはどうでしょうか?」 「なるほど、いいですね。ですがそれだと次の冒険に響きますから、ここはこうではないでしょうか?」 「ですが、もっとこうした方が……」 「ならここをこうして、どうでしょうか?」 「はい!これならとてもいいと思います!」 ロブロイの物語のヒロインになると宣言をしてから、トレーナーである私自身が考えるだけではなく、ロブロイ自身も一緒に物語を綴るようにしてトレーニング内容を考えるようになった。 お互いに尊重しあい、また、ロブロイ自身も本当に物語の主役のように感じて、楽しみながら、そしてその熱意を燃やしながら、トレーニングに取り組んでいく。 また、ロブロイ自身もやはり体は弱い方で、保健室に横になることもあったが…… 「トレーナーさん、ごめんなさい……心配、かけてしまって……」 「いいのですよ、それにこれもまた、一つの物語の一幕ではありませんか?」 「ふふ、そうですね……英雄が倒れたのを看病する、というのも、物語、みたいですね」 そういうときはすぐにロブロイのもとに駆け付けて看病をしていた。 保健室の養護教諭でもあるタキトレさんとは保健室に通うようになってからは顔なじみにもなった。 また、寮で休んでいるときはライス経由でお見舞いの品などを渡したりもしました。 そして、少しずつ、少しずつ一緒にトレーニングを行い続け、ついに選抜レース当日になりました。 地下バ道で、選抜レース前にロブロイへと声をかける。 ロブロイは少し緊張してはいるが、それでも以前のような調子の悪そうな様子はなかった。 「あ、トレーナーさん……」 「ロブロイ、あなたの、英雄としての走りを魅せましょう」 「はい!トレーナーさん、行ってきます」 その顔に迷いはなかった。今のロブロイなら大丈夫。そう自信をもって言えるほどに……。 21ロブトレヒロイン概念21/10/24(日) 23 08 04 ガコンッ! ゲートが開かれる。 以前参加した選抜レースの時と同じように、今回も1800m。 以前は見に来てくれているトレーナーさんに私の走りを見せよう、と思って焦ってしまった。 でも、今は違います。トレーナーさんがついてくれている。あの時は見せる相手であったトレーナーさんが、今は一緒に紡いでくれている。 『ロブロイの強みは三つあります。一つは安定した走り。あなたの走りは本当にきれいなフォームで走っています。落ち着いていけばこの距離も問題なく走れます』 トレーナーさんは言ってくれました。私の走り、フォームは崩れることなく、とてもきれいな走り方をしていると。 以前は焦ってしまって早めに出てしまいましたが、今回は差し、序盤は足をためていく。 呼吸が、軽い。走りに乱れはなく、落ち着いて、トレーナーさんと一緒に走ってきたように。 そして…… 『二つ目はその末脚の鋭さです。あなたの末脚は誰よりも早く駆け抜けます』 「やあああ!!」 最終コーナーに差し掛かるところで、今までためてきた足を踏みしめ、一気に…… 駆け抜ける!! 『おおーと!ここでゼンノロブロイ上がってきた!これはすごい末脚だ!』 次々に眼の前のウマ娘を抜き去っていく。そうです、この走りです。 私が目指している英雄の走り。かつての英雄たちのように、誰にも負けない走り方。 でも、まだだ……まだ、前を走る子は諦めていない。あそこから再加速している。 このままだと、押し切られる……あの人も、負けたくない、勝ちたい、という気持ちが伝わります。でも…… 22ロブトレヒロイン概念21/10/24(日) 23 08 15 『そして三つ目。崩れない心。物語の主役になりたいという強い熱意を決して崩れることがないその心です。その心があなたの一番の武器です』 勝ちたい、物語の主役のようになりたい、英雄の走りをしたい、そして、トレーナーさんに私の走りを魅せたい。 その想いが私の足をより熱くさせます。まだ、まだいけます。 負けない。私は……私だって…… 「私だって、物語の主役になるんです!!」 その想いのままに、さらに足を踏み込む。 前へ、前へ、もっと、もっと、前へ! 誰にも負けない英雄のように!! 『ゼンノロブロイ、さらに加速する!ぐんぐん追い抜いていく!ゼンノロブロイ、1着でゴール!!』 その想いのまま、走り切りました。 英雄は、ヒロインである姫に支えられて、大きな戦いを制したのでした。 23ロブトレヒロイン概念21/10/24(日) 23 09 42 「トレーナーさん!」 「ロブロイ、お疲れさまでした。本当に素晴らしい、走りでした」 レースを終えたロブロイが私の元に駆け寄ってきます。 その表情はレース後であるのに疲れを感じさせず、満面の笑みでした。 「あの、私、私が目標にしている英雄の走りに近づけたように感じます」 「ええ、ええ、確かに見えました。あなたは少しずつ、そして確実に英雄へと近づいていますよ」 「はい……それも、トレーナーさんが一緒に物語を書いてくれたおかげです」 そうしてロブロイが嬉しそうに今日のレースのことを語っていると…… 「そう、その人がロブロイちゃんのトレーナーさんなのね」 「え……お、お母さん!」「え……ロブロイの、お母様、ですか!」 「ええ、初めまして、ロブロイちゃんの母親です。ロブロイちゃんがお世話になっております」 後ろから年上の女性の方がいました。どうやらロブロイの母親のようでした。 ロブロイも驚いているのを見ると、恐らく内緒で見に来ていたようです。 そうして驚いていると、お母様はロブロイと嬉しそうに話し始めました。 「ロブロイちゃん、頑張ったのね。お母さん、ロブロイちゃんが嬉しそうに走っているの見てとてもうれしかったわ」 「はい、お母さん。私、走るのが楽しいです。トレセン学園に入れて、よかったです」 「よかった。素敵な出会いをしたのね……トレーナーさん、どうかロブロイちゃんのこと、今後もよろしくお願いしますね」 ロブロイのお母さんから深々と頭を下げられる。 本当に、ロブロイは親にとても愛されて育ったのが伝わる。 そんな大切な一人娘を、これからも預かっていくのだ。改めて、そのことを心に刻み込む。 24ロブトレヒロイン概念21/10/24(日) 23 10 04 「ええ、必ず、ロブロイを、彼女の目指す英雄にしてみせます」 「本当にいいトレーナーさんね。ロブロイちゃん、これからもトレーナーさんと一緒に頑張ってね、お母さん、応援しているからね」 「はい、お母さん、見ていてくださいね。私、頑張りますから」 そうして、突然のロブロイの母親はそのまま去っていきました。どうやら近くのホテルに泊まる、ということです。 後でロブロイも一緒にご飯を食べるとのことで、レース後のミーティングは早めに切り上げ…… 「あの、トレーナーさん……」 「どうしましたか?これからお母様とご飯を食べに行くのですよね」 「いえ、その……私、トレーナーさんが一緒に書いてくれたから、ここまで私自身の物語を、レースができました」 「私ひとりじゃ、きっとここまでこれませんでした。トレーナーさんがいてくれたから、私、走れました。やっぱり英雄にはヒロインが必要なんです」 一呼吸おき、真っすぐに私の目を見る。その瞳には、あの時のように強い英雄への想いが光り輝いている。 「トレーナーさん、これからも、一緒に物語を紡いでくれませんか」 ああ、やはり私はその姿に心の底から惚れたのだ……。 「ええ、私の方こそ、どうかあなたの物語を紡がせてください。あなたの物語のその先を見たいのです」 そうして私とロブロイの物語の最初の1ページは終わりました。 だけどそれで終わりではない。次のページを捲り、二人でそのペンをとる。 私たち二人の物語は、始まったばかりなのですから……。 ≫56二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 23 43 03 『ドべ助、泊まりに来る』 「ブラトレー、来たぞー。案外近いっぽいな」 「おお来たかドベ助。まあトレセンまで軽く走ったら10分程度ってところだな」 「しかしなぁ、いろんなトレーナーのところに泊まらせてもらったが」 「ン、なんか問題あったか?」 「いや、ぶらとれの家の中が思ったより汚くないんだなって」 「──さよーならー」ギィィィィ 「待って閉めないで!追い出さないで!」 「もう秋だぞ、外は涼しくて過ごしやすいぞぉー」 「そういう問題じゃなぁい!野宿する羽目になるじゃねえか!」 「じゃあその俺が掃除ができないズボラなやつのイメージを払拭してから来な!30分間ランニング!」 「うひぃー!」 「ぐへー、戻って来たぞ……うおーい」(ピンポーン) 「おかえりー。ご飯できてるから食べなさーい」 「……まさかこの時間で用意してくれたの?」 「いいから食え食え、出来立てを腹減った状態で食うのが一番うまいぞ」 「あざぁーっす!」 「あ、シャワー先でもいいぞ」 「おなか減ってるからご飯先で!」 「ビーフシチュー良いねえ…濃厚な味わいだ」 「あったかい料理が心にしみる時期だからな。ちょっとすき焼きと迷ったが今日は白菜のいいのが見当たらなかった」 「すき焼きも食べてえなー……」 「ドべ助お前料理って出来たっけ?」 「……あんまり。でもサバイバル能力はちょっとあるぞ?」 「歪だなあオイ!とりあえず包丁くらいはまともに握れるんだろ?あとはまあフライパンや鍋の扱いとかができれば十分行けると思うぞ」 「ぬぬぬ、まあ一人暮らしってなるとそれくらいはできないとな…」 「あと、野菜の皮むきとかを何も全部包丁使う必要はねえんだ。道具を使え!適宜楽をしろ!」 「べ、勉強になる!」 57二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 23 43 13 ~桃〇12中~ 「おいやめろドベ助、考え直せ。今都心に突っ込んだら間違いなくハリケーンに巻き込まれるぞ」 「止めるなブラトレ、今あそこは空き物件の山だぞ。今あさらずに放置してたらさく〇にむしり取られる!」 「行くなぁぁぁ!」 「おらーランドセルタワーだぁぁぁぁああああああこっちくんなそしてギリギリで擦り付け失敗してんじゃねえええええ」 「おいたわしや、欲望に負けたドベ助……」 「待てこらドベ助、そこの物件あと一つで独占なんだ手え出すんじゃああああああ!」 「放置してたブラトレが悪いぜふはははー!」 「呪われろ!呪われてしまえぇい!」 「敗者の負け惜しみはおいしいなぁ!」 「お前次のターン絶対なんか起きるように呪ってやるぞ……」 「今日は調子がいいんだ、そんなことには負けねえ!」 「あ、ドベ助お前行先全部赤マスか黄色マスだぞ」 「んげ、いや、俺は俺の運を信じる!黄色マス!あっデビルカード」 「あっ」 「あっあっ銀二全額スリ……」 「おいたわしや、一文無しのドベ助……いや物件売って一文無しではないな」 「やめろ!悲しくなる擁護はやめろ!」 「け、結局ギリギリ負けた!」 「むしろあれだけ無茶苦茶な被害請け負ってよく2位まで戻ってこれたな」 「運が良かった……それに尽きるぜ」 「最初からその運を活用すれば十分1位だったのにな」 「言わないでくれ……!」 59二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 23 43 23 「さー寝るぞ寝るぞ」 「ブラトレの家ってなんで布団が2セットあるんだ?」 「まあ友人が泊まったりすることもあるしな。いつぞやはブライアンも使ってたと思う」 「嘘ぉ」「あ、そ、そういうことは特に起きてないからな?」 「……まあ知ってたけど」 「むしろお前が大丈夫なのかよ、ドーベルちゃん結構お熱じゃないの」 「ま、まだ俺には早いから……」 「……いやそこはドーベルには早いって言うところだろ」「ぐぬぅ…」 「まあ一人暮らしし始めたらドーベルも遊びに来るだろうし布団ぐらい用意しておきなさいよ」 「……もぐりこんできそう」 「……寝るかぁ」 「そうしよう……」 「おはようございまぁぁぁぁぁす!」 「ごがっ!う、うるひゃい……まだ6時前だぞぉ……」 「さあ新しい朝が来たからさっさと起きてジョギングすっぞドベ助!」 「き、きぼう……二度寝ぇ……」 「そんなもんは無し無し、さっさと起きろ起きろよーい」 「んごごごご……」 「で、どうだった?」 「まあ……悪くはないけど起き抜けのジョギングきつい」 「まあそうだろうなー。朝から運動するのは健康にいいからやっていいと思うぞー」 「そうか……?本当にそうなのか……?」 「ま、とりあえず朝ご飯はおいしくなるな」 「……確かに」 「また泊まりに来ていいんだぜー。歓迎するよ」 「……まあ、楽しかったし考えとく。ありがとさん」 なんだかんだ楽しんでくることができたドベトレさんであった。 ≫64二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 23 56 40 DK組看病ネタ 「鍵いつものとこか?」 「…いや、開いてる」 「不用心過ぎますわ…」 雲が泣いたように雨が降り注ぐ天気の中、三人のウマ娘がドアを開けてとある部屋に入る。その手には食材や飲み物といった見舞いの品があった。 フクトレとブラトレとマクトレがやって来たのはテイトレの部屋。恐らく直前に連絡して一番上に来てたであろうブラトレがメッセージを受け取ったからだ。 その内容は、体調を崩したからテイオーを頼むという簡潔なもの。自分の心配をしろと呆れた三人が各々必要な物を用意して同僚の様子を見に来たのである。 「おーい入るぞー…入ったぞー」 「不法侵入ですわー」 「調子どうだー…あーっとこれは…あれか?」 「…そうっぽい。テイトレ、俺達のこと分かるか?」 入り口を抜け、ベッドの置いてある部屋に入った三人が顔色を変える。ベッドから半身を起き上げたテイトレの瞳が虚ろで光が無いのを確認したからだろう。当の本人は来訪者を見てへにゃりと笑顔を見せる。 「…こんにちは」 「んー…駄目そう」 「はいこんにちは…お名前とお仕事を聞いてもよろしくて?」 「…?えっと、俺は…トレセン学園っていうとこで働いてて…おれは…トウカイテイオーの…トレーナーで…っ!!」 ニコニコと笑っていたかと思うと急に血相を変えて、呼吸を乱し震え出した。 「わっ…私、だれ、だれかの役に、テイオーの役に立た、立たないと…っぁ…!ゔ、えぇ…」 「大丈夫ですわ…っあー…やっちゃいましたわね…」 ぶつぶつと幽鬼のように呟きながら立ち上がろうとする彼をフクトレが押さえ込む。 その際にベッドに置かれていたガラスのコップが落ちて割れ、それを見たテイトレが水分だけで構成された嘔吐をした。 ベッドが、自分の寝間着が、近くにいたフクトレの衣服が少し汚れたのを見て歯を震わせながら頭を下げる。 「ごめんな、さい…ごめんなさい…!」 「おう気にすんな。これ飲め」 この世の全てに怯えるように震えるテイトレは零れ出る涙を拭おうともせず、嘔吐きながらも差し出された水をゆっくりと飲み干す。半分以上をベッドに溢しながら。 一息吐いたのも束の間、一種のせん妄のような状態になったテイトレの声が懺悔から助けを求めるものに変わる。 65二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 23 57 02 「助けて…テイオぉ…父さ…母さん…怖いよ…ひっく…」 「大丈夫だー…大丈夫だぞー」 ぐしゃぐしゃと赤子の様に、幼児の様に泣き崩れるテイトレに吐瀉物や割れた食器を片付けながらそうブラトレが声を掛ける。 心の奥底からの救いの声。彼が彼女になったとしても頼りたい、縋りたい人への願い。 (それにしてもまぁ…親より先にテイオーが出て来るのはテイトレらしいというか…) 全員が苦笑いを浮かべながら各々の行動を取ろうとして、息を呑んだ。 「たすけ、て…フク、トレ…ブラトレ…マクトレ…」 びくりと、三人の動きが止まる。一人は差し出そうとした手を震わせ、一人は拳を強く握り締め、一人は唇を噛み瞳を伏せる。 「テイトレ、ここにいる。いるから…ほらつかまって…大丈夫…大丈夫…」 「う、うぅ…うゔゔぅ…!」 「…ゆっくりお休みなさい…私達が、そばにいますから…」 フクトレが震える身体を抱きしめ、頭を抱える。その背を優しくマクトレがあやす様に叩く。嗚咽混じりの泣き声は数分もしないうちに止まって規則的な呼吸音が部屋に響いた。 「…眠ったか?」 「タキトレに言って貰っといてよかったな…睡眠薬」 くしゃりと潰した薬袋をゴミ箱に放り込む。見舞いに来る前にタキトレから渡された睡眠薬を嘔吐した後に飲ませた水に混ぜていたらしい。 「後は寝間着も変えておきましょうか…失礼しますわよ…っ!」 胃液で汚れたテイトレの服を下着だけ残し着替えさせようとして、顔を顰める。汚れの不快感などではなく、彼の左足を見て。 66二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 23 57 36 白い肌に負けぬ程清潔な包帯は、どす黒く、真っ赤に染まっていた。まるで咎人のように、幸せになる事を許さぬ様に。 「圧迫する。マクトレ頼む」 技術も知識も一流のトレーナー達の手によって手際よく手当とテーピングが施される。そのまま衣服を取り替え清潔になったベッドで横にさせる。縋る様に差し出された手をフクトレが握ったまま。 「…はぁ…」 誰かが吐いた、深い、重いため息。汚れ物を洗濯機に放り込み戻ってきたブラトレがそのまま近くの壁にもたれかかる。 「…最近は、明るかったから吹っ切れたと思ってたわ」 「久しぶりにここまでなったこいつ見たな…」 「…多分、体調不良だけじゃ無くて」 ぽつりと呟くように口を開いたマクトレを二人が見やる。眠り込んだテイトレを眺めながらそのまま言葉を続けた。 「弱ったところを間違いなく蝕まれたんでしょう。私達を変えたナニカ…邪神に」 弱々しい、哀れな犠牲者の頭を撫でながら、もう片方の手は血が滲む程強く握り締める。 「面白半分なんだろうよ。あのクソ野郎共からしたら…俺は、奴等を許さねぇ…未来永劫。何があってもだ」 忌々しそうに言い切ったその言葉に同調するように二人が黙り込み、静寂が包んだ部屋で三人の瞳が一箇所に集まった。 どうか、願わくば幸せな夢を見ているようにと。 67二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 23 58 01 「いやーごめん!覚えてないけど看病してくれたらしいな!」 「…おう、足大丈夫か」 「…覚えてないのか?」 「おー車椅子使う程じゃないから平気…ってそれがさぁ、なんかその部分だけ記憶が抜け落ちたみたいで…俺なんか迷惑かけた?」 「…うう…酷いですわ…私と共に愛しさと切なさと心強さを追いかけたあの日を忘れるなんて…」 「過ちを恐れずに俺は進むから…なんか迷惑かけたっぽいな…今日飯奢るから許してくれ」 「仕方ない…焼肉で手を打とう」 「寿司でもいいぞ。回らないやつ」 「えっ…えっ…?」 「私行きたいバーがありまして…アルティメット高いお酒置いてますのよねぇ…」 「無理!無理だって!お財布が死ぬ!」 「おーお前の財布空にしてやる」 「明日休みだしテイトレの家で二次会するかー」 「…?なんだよー頭撫でんなよお前ら」 ≫74二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 00 14 09 パーラシンシン!お望み通りテイトレ先輩にはえっちな目にあっていただきます! テイトレ「お前は何を言って」 問答無用です!テイッ! テイトレ「ウッ」 恐ろしく早い手刀...私でなきゃ見逃しちゃいますね... さて、先輩をこのコンテナ部屋に寝かして...先輩の携帯からテイオーちゃんにここに来るように伝えて...この紙を貼ればOKですね! 《うまぴょいしないと出られない部屋》 ──────────── 見せられないよ! ──────────── ≫89チヨノオートレSS21/10/25(月) 00 39 49 チヨノオーさん、私と一緒に走ってみませんか?」 ウマ娘になって間もないある日、トレーナーがそんな事を言い出した 私もウマ娘になったトレーナーの走りが気になったのもあり了承した トレセン学園のトラックで待っていると、ジャージを着たトレーナーが現れた 改めて見てみると中々の美少女ウマ娘だ グレーっぽい白の長髪に、紺紫の釣り目。顔立ちは整っている 走りの方はどうかというと 最初は人間との違いに戸惑っているようだったが 今まで収集した知識のおかげかすぐに慣れていった 「それじゃあ、一緒に走りましょう」 大分慣れてきたのか、トレーナーは次の段階に進みたいらしい 並走のスタート地点を指で指示してきた 距離は皐月賞やホープフルステークスと同じ2000m 合図はコイントス 「位置について―――」 打ち上げられたコインがしばし滞空する 「用意」 地面に落ちる瞬間、私は弾かれたように飛びだし―――― 目の前の光景に唖然とした まだ殆ど時間が経っていないのに、トレーナーが数バ身先を走っている いやそれだけじゃない 私との差がじわじわと開いていく 91チヨノオートレSS21/10/25(月) 00 40 57 「くっ」 更にギアを上げようとして思いとどまった 他者に無理に合わせてペースを崩したらいけない 私は自分のペースを守りながら走ればいい。逆転は終盤でも可能だ そう考えてトレーナーの後ろを追随するも 「スピードが落ちない――?」 終盤になって追い上げるも、差が思った以上に縮まらない そしてその差を最後まで維持されたままゴールイン 「はっ…はっ…」 荒れた呼吸を整えながらトレーナーの走りについて振り返る 彼女の走りは想像以上だった 脚質や距離適性は分からないけれど、相当の実力者で間違いない 恐らく今からクラシック級に出ても通用するだろう 今後トレーナーを仮想ライバルにして鍛えるのもありかもしれない そんな事を考えていると、トレーナーが寄ってきた 「チヨノオーさんから見て私の走りはどうでしたか?」 どうやら私の所感を聞きたいようだったので、素直に気持ちを話した 「凄いですッ!!なんならこれからも一緒に走りたいです!」 若干まくし立ててしまった感があるが、私は単純に嬉しかった 2人でこれから走りを作り上げられる気がしたのだ 100チヨノオートレSS21/10/25(月) 00 53 31 トレセンコソコソ噂話 チヨノオートレの適正距離は1800m~3000m 差しも先行もできるらしい チヨノオートレの固有スキル 『DATE CALCULATION』 膨大なデータにより最適の挙動を演算し、凄く抜け出しやすくなる ≫107二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 01 02 55 「楽なんですのよ最近」 「ん?」 時々開くオンライン飲み会も中盤に差し掛かった頃、マクトレの話。 「最近まともな夢ばかり見ますの」 「まとも?まともじゃない夢って?」 「何回かお話しているでしょう」 「あ、うぅ」 いつも見ている夢の話は3人とも何度か聞いていた。それゆえテイトレは顔を赤らめ、フクトレは皺を寄せ、ブラトレは顔を伏せた。 「耐性が低すぎるよ」 「このアホは置いとくとして、いいことなんじゃないか?減るだろ、負担」 「そうなのですけど」 マクトレは頬杖をつき、はぁ、と溜息を吐いて続けた。 「急すぎるんですの。まるで嵐の前の静けさのような」 「なるほどねぇ」 ウマ娘化トレーナーに影響を及ぼす謎の存在。その毒牙にかかり心をおられかけたトレーナーは複数いる。最近はマクトレにやたらご執心でマクトレの夢をうまだっちなものにしていたのだが、ここしばらくそれが消えたということだ。 「となると何が起こるんだろうな?お前自体に何をしてもだいたい耐えるだろ?」 「ま、耐えますわね」 「素晴らしい自信だね……」 「お褒めに預かり光栄ですわ」 「そこは尊敬できるからな。そうだ、今まで何が起きてたかを少し思い返してみるか」 そして3人、途中からブラトレが復活し4人で今まで起きたことについて知っていることを話し合った。ウマソウルの侵食、掛からせ、夢。いろいろあったなと思っていたところで、テイトレがふと思い出した。 108二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 01 03 16 「記憶喪失」 「あー」 セイトレの記憶が飛んでいたことがふと浮かんだのだった。発言により、全員がそのことを思い出す。 「流石に記憶持ってかれたらやばいですわね」 「普通はそこまでされる以前でやばいんだよ?」 「しかしなぁ、アイツら与えることはしても奪うことはしないよなあんまり」 「例のアレが関係ないか、それとも何かとの交換だったり?」 「科学的に訳分かりませんわね……しかし記憶喪失ですか」 「こいつが記憶喪失になったとしてどうなるんだろうな?」 「メジロガンギマリがナニモノガンギマリになる」 「ひでぇ」 「でも確かにそうかもな……や、俺は記憶失っても酒飲んでる説を推す」 「フクトレも充分酷いよね」 「そうだぞー」 「そういうブラトレはどうなんだ」 「そうだな……なんか起きた瞬間マックイーンの顔見て記憶戻りそう」 「そういう話じゃ……マクトレ?」 談義に盛りあがっている中で、フクトレはマクトレが途中から一言も話さなかったことに気がついた。抗議も同意もなく、ただ険しい顔で手元を見ていた。 「どした?」 「──どうなるんでしょう?わたくしには見当もつきませんわ」 「本人がわかんねぇのか」 「わたくしが思い出を全て忘れたとして……どうなるんでしょうね?なんだかどの時期のわたくしも当てはまらない気がしますわ」 「ま、ふつーはそうだよな」 「そもそも記憶喪失になるとわかった訳じゃないもんね」 「ですわね。とりあえず色々考えてみて備えときますわ」 こうしてまた4人はありふれた話題へと戻っていった。 109二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 01 03 33 この数日後、マクトレの記憶は消えた。 ≫131二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 01 41 07 最悪の目覚めだ。頭から突っ伏して床に寝てるなんてどんな寝相なんだ。 体を起こして支度を、そう思った時── 「ッうぉおおわぁああ!!?」 右足が動かず体が床に叩き伏せられる。とっさに掴んだ木製テーブルはバキバキと嫌な音を立て一緒に床に転がった。 ドサドサとテーブルに載っていた本やノートが落ちてくる。 「な、なんで?老朽化でもしてた?」 イヤそんな事どうでもいいと頭を振る。まだ痛い。 取り敢えず右足の感覚が戻るのを待とう。右足を見ているとゆっくりと感覚が戻ってくるのを感じる。 よろよろと立ち上がりこの部屋の洗面台へ向かう。右足はまだ怖いが何かに捕まりながら慎重に歩く。 取り敢えず酷い寝癖がついてなければ良い、位に思っていた。ただ、寝癖で説明のつかない大きな耳二つが頭に載っている。 ポカンと立ち尽くし呆気に取られている鏡の中ウマ娘は、見る見る血の気が引いていった。 「ウマ娘、だったのか?いや…でも、えっ」 「男?女?この服は男物だけど…俺?俺…は、誰なんだ…」 混乱。困惑。──やがて、憤慨。 「ふッッッざけるな!なんなんだお前は!なんで俺の動きを真似る!?」 右手を思い切り鏡へ振り下ろす。右足の感覚が消え前へ倒れるが止まらない、止められない。 割れた鏡が耳に、頭に降り注ぐ。頭に当たる鏡の破片は自分の体だとこれ以上なく主張をしていて尚更腸が煮えくり返る。 「お前はなんだ!俺は誰だ!!答えろ!何か!答えろ!!!」 132二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 01 41 25 鏡が飛び散った洗面台を殴りつける。洗面台を左手で掴み体を支えていたが自分が映るほどの鏡が残ってない。 視線はすぐに転がった鏡の破片に移っていた。大きい破片をすぐさま砕くように殴りつける。 あのウマ娘が映っている、ココにも、そこにも。まだ!まだ!まだだ!!! 細かな破片を握りつぶしていく内に両の拳が赤くなっていた。叫びすぎたのか息が荒い。 鏡の破片を大体砕いた頃、急に不安になったのか今度は泣きたくなってきた。この後何をやればいいのかわからない。 助けを求めるように誰かの部屋…俺の部屋だと思う。に戻る。壊れたテーブルと散らばった本とノート。 そして、アルバム。アルバム?飛びつくように掴む。また右足がおかしくなりベッドに頭を打ち付ける、鈍い声が出る。 パラパラと捲ると知らない男女二組と男が二人写っている写真が幾つも出てきた。コレは俺?俺なのだろうか…。 一枚捲る、わからない。また一枚、わからない。成長している男二人のどちらなのか?わからない。この男女二組の誰か?わからない。 ココは俺の部屋ならなんでわからない?なんで?おかしい、こんな事はおかしい。 「…ぅ、ふぐ…ひっ、ぅう…ぐす、ぁあ…」 気づいたら俺はアルバムの写真を一枚一枚破り始めていた。 なんで破りだしたかはわからない。何時破り始めたかもわからない。 気づいたら破りだしていた。気づいたのに止められない。自分で自分をコントロール出来ない。 ひたすらひたすら、おかしい事でも、間違っていても。今自分で手を止められない。 気づけばアルバムの写真は全て破かれ、気づいたらページも破りだしていた。 なんでページも破っているんだろう、なんて思いながらも手は止まらない。涙も止まらない。本当にこの体は自分の体なんだろうか。 アルバムのページを破り終わり、ウマ娘の力で強引にカバーも破る。それでも涙は止まらない。 「ぅ、ひぐ…ぁ、うわあああああああああああ!!」 ベッドに縋り付き泣いた。俺は結局誰で何者なんだ。思い切りベッドを殴りつける、軋む音がする。 何も答えてくれない、答えになってない。どうすればいい、何をしたらわかる。 涙が止まるまで一発、もう一発とベッドを殴りつける。変な音が響いた気にしない、もう一度、もう一度と殴りつける。 133二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 01 41 34 ようやく落ち着いた頃ベッドもおかしな曲がり方をしていた。 俺は、何をしていたんだろう。俺は誰なんだろう。駄目だ、考えると頭がおかしくなりそうで怖くなる。 別に何か考えるものが欲しい、何か。何かないのか、何か。 目に止まったのはテーブルから落ちていた本とノート。本は、トゥ…何?まあ、競争の雑誌。 落ちた時に開いていたページに何か書いてある。"最大釣果目標"…と。 気になってページを捲ってみる。パーソナリティ以外は見れば多少思い出せるみたいで色々思い出してきた。 トゥインクルシリーズ、クラシック期の特集。皐月賞、日本優駿、菊花賞の特集だ。 余程熱心に読んでいたのか古いのか、メモ書きが多く本は多少痛んでいた。 そして捲ってる内にまた最大釣果目標、と書かれたメモに戻ってくる。赤いペンで皐月賞、日本優駿、菊花賞に丸がつけてあった。 何故か、また涙が溢れる。何故か、この本を破く事が出来ない。 震える手で本を手放し落ちていたノートを拾う。トレーニングメニューや並走の記録を付けているようだ。 ページを捲る、捲る…幾らか前のページで俺の手は一度止まった。 "セイウンスカイは絶対に彼女が求める大物を取れる" 何も疑う事のない様な力強い文字が目に入る。 俺が書いたのだろうか、俺がセイウンスカイのトレーナーだったのだろうか。 ノートを捲る、捲る。前の方に挟んであるメモに携帯のパスワードが書いてあった、不用心だが今は有り難い。 幾つか連絡が来ていたが無視。それより録画データを探す。 全てがある訳ではないがココにも幾らか走っている録画があるはずだ。 あった、芦毛のウマ娘が走っている。此方をからかっている様な楽しそうな言動だ。 だが二つの足でしっかりと大地を踏みしめて、然し回りをよく見ている様に目を奪われた。 戻ってきた芦毛のウマ娘はトレーナーらしき人物と走った感触や並走した相手について話している。 このトレーナーが俺なんだろうか。推定自分、としか言えないが本当なのだろうか。 俺は、"セイウンスカイのトレーナー"なのだろうか。 134二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 01 41 52 今の俺には、コレしか自分を証明出来るものがない。 歯を食いしばれ。震えを止めろ。泣き言は止めだ。コレ以外マトモに生きる道はない。 もう一度レースの映像を見返す。セイウンスカイと自分の言動、行動を見返す。 反芻…俺は今から"セイウンスカイのトレーナー"だ、そう認識して生きる。支える。クラシックを取らせる。 食いしばった歯が震えだすが、頬の肉を噛み震えを止める。鉄の匂いがしてきたが好都合だ。 覚えろ、覚えろ、"セイウンスカイのトレーナー"なら何を言う。見逃すな、全部覚えろ、全部だ。 数回動画を見返した後、息を吸って吐き出す。 俺は今から"セイウンスカイのトレーナー"だ。どうやらレースが好きだったみたいだし俺も多分レースが好きだ。 トレーナーをやる事に文句はない。知識も…資料を見て頭に入ってきている、パーソナリティ以外は無事のはずだ。 少なくとも自分を思い出すまで、そうじゃなくても今の俺が生きる道が見つかるまで。 俺は俺だった誰かとして生きる。口の中の鉄分を飲み込み、連絡を入れる事にした。 ≫139二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 03 29 18 車で移動する際荷物をトランクにいれて扉を下ろして閉めようとした時に胸と衝突して悶絶するタイトレ。何やってんのよとトランクを代わりに閉めてタイトレの方を見るとワイシャツのボタンを開けていたいところをフーフーしているタイトレの姿が。そういえばデカかった頃も痛いところをフーフー吹いてたなと思いつつそこを吹くのは絵面がやばいのだがそれを指摘すると自分がタイトレの胸を意識してるみたいで恥ずかしいので何も言わずに溜め込んだ結果性癖が破壊されるタイシン ≫140二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 03 35 07 曇りの日にちょっと憂鬱なタイシン。気晴 らしにゲーセンに行くが一人は味気ない。 せっかくなので暇人居ないか確認をしてみ るとタイトレが居たので嫌な予感しつつも メーカー品のバチを持っていき太鼓達人と かの音ゲーをやったらバチで連打の時にわ ー胸が小刻みに揺れてる。とタ性壊した。 ≫157二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 06 42 23 「……侘助さん。私に頼むのはさすがに無理があると思いませんか?あと一人暮らしって言葉の意味知ってます?」 「悪いネイトレ。声かけたのは、その……なんかの気の迷いだった」 「バックパッカーみたいな格好してるから何かと思えば……」 「転々としなきゃいけない呪いというか、色々あってな?……てかここ住んでんの?このでかいマンションに」 「はい。まあ入ろうとしたところを見られたから隠しようもないですけど」 「それはただの偶然だって!別に尾けてたとかじゃねえって!」 「そんな事思ってませんよ!?……ああ、会った頃の侘助さんはもっとキリッとしていたのに、今はもうこんなにキャンキャン鳴く子犬になってしまって……」 「そんな哀れむような目で見ないでくれよぉ!悪かった!もう頼らねぇから!今日は野宿でもなんでもする!」 「……そんなことしなくていいですよ」 「……は?」 「そもそもお金があるならこんな事頼まないだろうし、最近は夜も寒いし……あと天気予報で今夜は雨が降るって見たし。一宿一飯ぐらいなら提供してあげます」 「……あ」 「?」 「あぁぁねぇぇきぃぃぃいいい……!!」 「まだ外!まだ外だからね!?泣くなら中に入ってからにしようね!?」 ──────────────────────────────── 「……かなり高い階なんだ」 「正直地震が来たらどうなっちゃうんだろって不安だけど。ちゃんと免震とか制震?っていうのがしっかりしてるみたいで、なんとか大丈夫みたい」 「へぇー……」 (広い家はさておき、こんだけ高い家は初めてか) 158二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 06 42 46 「……さて。ここが私の部屋だけど、入る前に決まり事を簡単に。中の様子は他言無用。あとああしろこうしろみたいな干渉もダメ。いい?」 「……分かった。覚悟する」 「別に汚部屋とかじゃないからね?一応の礼儀として。そ、れ、とーー……あ、もしもしネイチャ?今寮にいる?」 実はね……うん……うん……大丈夫だって……うん……え? 「かわってほしいって、ネイチャが」 「……なんか急に緊張してきた。もしもしぃ?」 『……話は聞いた。ドベトレさんさ、今どこにいる?』 「どこって……あね、ネイトレんとこの部屋の前だけど」 『もうそんなとこかー……。…………』 「お、おーい……ネイチャ?……ナイスネイチャー?」 『そっか』 「!!!!!????」 (痛ってえ!!なんだこれ、「視線」が痛ってえ!!!睨まれてる!?どこから!!?) 『分かってると思うけどさ、手を出さないでね』 「分かってる!んなこと絶対にしねえ!!」 『……トレーナーさんにかわって』 「(痛みが、消えた……)ああ……」 はーいかわったよ……うん……誓います……うん……うん、じゃあね 「よっし。これで半分終わり」 「半分ってなんだよ……すでに大分ヤベェよ 」 「ううん。あとは侘助さんがドーベルから了承もらえば泊めてあげる」 「」 〜子犬説明中〜 「……どうだった?特に私にかわらなかったけど」 「『ネイトレさんに手を出したら兄さんを殺して私も死ぬ』って言われた……」 「……愛だねぇ。とにかく誓約はこれで十分でしょ。それじゃ、入って入って」 159二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 06 43 11 「……なんつーか、女子力をぶちまけてるわけじゃない分落ち着く、でもたしかに女子の部屋って感じだ」 「おっと。お部屋批評は恥ずかしいからそれぐらいにしてね。夕食は適当にパスタ茹でるからー……はい。この箱から味選んで?」 「レトルトの山!?自分でソース作ったりしねぇの?」 「手間がかからないってのは正義なんだよ侘助さん。出来合いのお惣菜コロッケがどれだけの家庭と家そのものを救うのか……」 「その話はわかんねえけど……じゃあこれ。カルボナーラ」 「オッケー。じゃあ私は、ナポリタンで」 「どっちも二人前だけどいいのか?俺は食うけど」 「身体おっきいしね。それぐらいがちょうどよくなっちゃった。あ、手伝いしなくていいよ。ゲストなんだからリビングでのんびりしてて」 「わ、わかった」 (……そうは言われてもやることがねえ。てか落ち着かねえ。だから、部屋を見回す) (大量のネイチャのぱかプチ。大きさ違い、表情違い、服装違い……コンプリートしてんのか) (飾られている学園からの表彰状。ネイチャの戦績を考えりゃこんだけにもなるか……ちょっと待てマイルのG1も取ってんの?) (コルクボードに貼られた写真。意外といろんなとこ行ってんだな姉貴。まりも祭りってなんだ?) (でもほとんどの写真が担当と一緒に写ってるのはさすがって感じ。……ん?) 「……でーきまーしたー。トマトとレタスだけのシンプル野菜サラダ付き……ってあれ?なんか変な写真でもあった?」 「……姉貴。これって」 「どれ?ああ、ネイチャがシニア有マ記念で勝った時のだね」 「一緒に写ってる黒い髪の人は」 「それは私。人間の頃の」 「……こんな顔だったんだな」 「そういえば侘助さんと会った時にはもうウマ娘になっていたっけ?そうです、元はこんなのでした」 「……なんつーか、」 「普通だな?」 「それ!……あ」 「そんな顔しなくていいよ。むしろ褒め言葉みたいなもんだし。……さ、ごはん用意できたし食べるよ」 「……おう」 160二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 06 43 38 「……普通にカルボナーラうまかった」 「よかった。メジロの口になんてものを!みたいな展開はなかったんだね」 「俺も別に純正かっていうと……てか姉貴のメジロ像どうなってんだよ」 「……やっぱり名門・上流階級って感じかなあ。住む世界が全然違うってイメージ」 「まあ……そういう面もあるか」 「あと、金の力で外堀埋めてガンガン人を追い詰める」 「それもう酒飲んでるときの兄貴のイメージだろ」 「マクトレさんを見るたび『あれがメジロなんだ……!』って思ってるよ」 「ちげーんだよ!兄貴のは大体メジロモドキだから!見るならドーベルとかマックイーンにしてくれ!」 「あんまりお兄さんの事悪く言ってちゃダメだよ?」 「自分だってすげえ言い草……ってちょっと待て姉貴。俺と兄貴は実の兄弟、マルかバツか?」 「……バツ」 「よかった、さすがにそこは分かってたか」 「そりゃあね。だって私と侘助さんも本当の姉弟じゃないでしょ?」 「……迷惑だったか?」 「え?」 「姉貴って呼ぶの」 「……逆に聞かせて。なんで迷惑なんじゃないか、って思ったの?」 「……俺にとっては、初めて会った時から姉貴──ネイトレはよく声をかけてくれて。白い髪で瞳の色が黒くて。本当にその程度のことで姉貴って呼んでた」 「うんうん。っていうかそういう理由だったんだね」 「でも元の、人間の頃の写真を見て、」 「……黒い髪の私を見て、自分が姉貴呼びしていることが急に申し訳なくなってきた?」 「……なんでわかんだよ」 「今の侘助さんはちょっと素直だし。こう見えて、学生の頃は現代文けっこう得意だったんだから」 「けっこう?」 「……まずまずだったかな?」 161二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 06 44 06 「とにかく、こちらからすれば『迷惑じゃないし今まで通りどうぞ』って感じ」 「……さっきも言ったけど、あの程度の理由で姉貴呼びはねえだろ?」 「しょうもない理由でもみみっちい理由でもいいよ?」 「うーん……」 「納得いってないっぽいねぇ……まあすでに『兄貴』がいるんなら姉貴呼びにモヤモヤするのも当然か」 「……悪ぃ、多分そうかも」 「……一応補足するけど、私はむしろ全然言ってって気分だよ。一人っ子だったし」 「それは弟分が欲しかったって話じゃねえか?」 「……子犬扱いと弟分扱い、どっちがいい?」 「その二択は卑怯だろ!?」 「まあまあ、それくらい呼ばれ慣れてたってことだから!」 「……そもそも、私からは『侘助さん』って呼んでるよ?会って間もない頃からずっと」 「……そういやそうだな」 「しょうもない理由かもしれないけど、今更呼び方変えないからね」 「そういうことなら……バランス考えて前向きに考えとくか」 「そうそう。でもすぐに決めなくたっていいからね。侘助さん」 162二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 06 44 24 「……変なこと聞いて悪かったな」 「気にしてないよ。……要は愛称というか、呼び方だからね。母さん(ウラトレ)って呼んだり、ママ(フジトレ)って呼んだり、色々だよ」 「かあさん……ああ、そういえば若い義母さんがいるんだっけ?今はもうママって呼んでるのか」 「え?母さんとママは別人だよ?」 「え?」 「え?」 「……その義母さんとネイチャと一緒に温泉旅行行ったんだよな?」 「えええ!?行ってない行ってない!!」 「えええ!?」 ──全ての誤解を解くのに10分を要した。 (終) ≫168二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 06 55 40 ネイチャ「これは?」(ウラトレの写真 ネイトレ「母さん」 ネイチャ「これは?」(ネイトレ母の写真 ネイトレ「お母さん」 ネイチャ「これは?」(ネイチャ母の写真 ネイトレ「うーん、お義母さま?」 ネイチャ「これは?」(フジトレの写真 ネイトレ「ママ」 ≫184二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 07 13 57 スズトレ「ドベトレが料理のさしすせそも知らなくて……」 マルトレ「砂糖、塩、スターバックス、正油(しょうゆ)、味噌だな」 スズトレ「嘘でしょ……なんでスターバックス……」 マルトレ「だって酢使わんし……りんご酢飲んでるくらいだし……スタバでデザート買って食後デザートの方が料理に貢献してるし……」 スズトレ「嘘でしょ……酢の物とかに使わないの……?」 マルトレ「酢の物作らんし……サラダも既製品のドレッシングかけるし……」 ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part313【TSトレ】 ≫7二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 07 35 00 『スネーク、よく聞いてくれ。今回の作戦は破壊工作だ。ただし絶対にウマ娘には見つからないでくれ。今回の破壊目標である三女神像、その主体たる女神はウマ娘と視界を共有している。見つかればどんな妨害があるかもわからない。それに可愛らしい彼女達に危害を加えるわけにもいかないしね』 「ああ、わかっている。所でオタコン」 「なんだいスネーク」 「あそこのダンボール、使えると思わないか?」 『人参運搬用の段ボールだね。お腹の空いたウマ娘の気をそらせるかも。スネーク、君がウマ娘になっても関係は変わらないとは思うけれど、できれば今の君のままで居て欲しいな。無事帰ってきてくれ』 「わかった。作戦を開始する」 ≫8二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 07 36 19 「こちらスネーク。トレーナーバッジを着けた褐色のウマ娘がいるが……」 「その人はフジトレだね。トレセンでやりてのベテランだよ」 「あれでベテランなのか?あんなにほんわかしてるのに?」 「ああ見えて気難しい子や中々目が出ない子ばかり担当しては実績を出している。派手ではないけど間違いなくトレーナーとしては実力者だ」 「そうだったのか……人は見た目によらないな」 「まあ性格の方は見た目通りに心優しく、トレーナー業の合間合間に新人トレーナーたちにご飯を作ってあげたり掃除をしてあげたりしてあげてるらしい。ウマ娘になる前の不健康だったころからしてたらしいから驚きだよね」 「なるほど……だからママと呼ぶ奴が結構な数いたのか」 「ただ気を付けてスネーク。くれぐれもその人を怒らせちゃいけないよ。なんせトレセンで一番怒らせちゃいけないとも言われることもあるからね」 「普段優しい人間ほど怒ると手が付けられないものだ。気を付けるとしよう」 ≫9二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 07 37 58 「オタコン!空を何か飛んでいるぞ!」 『ああ、あれはイロボケカマキリライオンドラゴンだよ」 「なんだって?」 『だからイロボケカマキリライオンドラゴン。いやぁこの目で観れるとは思わなかったな、あれを刺激すれば一時的にウマ娘達は行動不能になるはずだ。タイミングを見て活かしてみてくれ』 「いやだからオタコンイロボケカマ……なんだって?」 『じゃ切るよスネーク』 「オタコン!!」 ≫16二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 08 09 55 「オタコン、あの帽子を被った男装のウマ娘は?」 「ああ、あれはVトレだね、最近ウマ娘になった探偵だよ」 「探偵?なんで探偵なんかが学園に居るんだ?」 「学園の依頼で調査中にウマ娘にされたみたいだね。色々あって今ではサブトレを兼任してるそうだよ」 「そうか・・・おいオタコン。何か猫の真似をし出したぞ」 「あんな風になって猫を探したりするのが得意らしいね。学園が平和なのもあってくる依頼は大体ペット探しだそうだよ」 「そうなのか・・・服装はカッコつけてるがあれでは台無しだな」 「でも探偵としての能力は高いらしいよ。勘づかれたらまずいから気をつけてスネーク」 ≫72二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 09 31 09 トレ公が倒れたと連絡があった。幸いにもただの風邪のようで、今は自身の家に帰っているようだ。 ふと不安がよぎる。アイツ、ウマ娘用の薬を買ってないんじゃないかい? ずぼらなアイツのことだ。間違いなく買っていない。 「よしっ!見舞いがてら、薬やら何やら届けてやるかね」 薬局やスーパーに寄り、アイツの寮へ向かう。 ──ガチャッ 合鍵を使い、部屋へ入る。 「トレ公!調子はどうだい?」 トレ公はベッドの目の前で倒れていた。 「うわあっ!?トレ公!?しっかりしな!」 慌てて抱きかかえると、トレ公はひどく熱くなっていた。 「ヒシアマ……ゾン?……トレーニングは……?」 ぼんやりとした目でアタシを見つめてくる。意識はあるみたいだ。 「トレーニングが始まる前だよ」 「なら、良かった……」 こんなときまで、アタシのことかい。それにトレ公の服から察するにまたトレーナー室で寝たんだろう。風邪ひいた原因はそれじゃないだろうね。 「ひとまずベッドへ行くよ」 抱き上げ、ベッドへ寝かせる。だいぶ汗をかいているようだった。汗だくな服は変えちまったほうがいいだろう。 「まずは着替えようか。体起こせるかい?」 トレ公はこくりとうなずくと、起き上がろうとする。しかしベッドへと倒れこんでしまう。 「汗かいたままだと冷えるから、脱がしちまうよ」 「……頼む……」 服を脱がしていく。アタシより一回り小さい体が露わになる。苦しいのか汗が滴り、呼吸音と共に豊な胸が上下する。タオルで汗を拭いていると「……んっ」とくぐもった声が聞こえてくる。熱で顔を赤らめ、潤んだ瞳でこちらを見つめるトレ公……。何を考えているんだい、アタシは。 汗は拭き終わった。改めて体を見ると前より筋肉がついている。並走トレーニングの成果だろうか。感心している場合でもないね。 今度こそ新しい寝巻を着せる。 73二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 09 31 42 「薬は飲んだのかい?」 「……家にあるの、人用だった……」 やっぱり、なかったか。 「買ってきたから、これ飲んじゃいな」 水と共に渡す。 「ありがと……」 ごくりと薬を嚥下する。 冷えピタを貼り、掛布団をかける。 「アタシの相棒が倒れちゃ困るんだから、しっかり寝てさっさと直しな」 「うん」 トレ公はふふっと小さく笑って「アタシの相棒」とつぶやいた。そんなにうれしいなら、今度からもっと相棒って呼んでやろう。 アタシが頭を撫でていると、穏やかな寝息が聞こえてきた。 買い込んできたスポーツドリンクを冷蔵庫へしまい、食材を取り出し消化に良いものを作り、これも冷蔵庫へしまう。薬も飲んだし、起きたころには食べられるだろ。 枕元にメモを残し、学園へ戻ろう。 「ヒシアマ……」 ふと声がし、振り向くと、どうやら寝言のようだった。寝込んでるときに出る名前が親御さんでもなく、アタシなのは喜ぶべきなのかねぇ。 さて、トレ公を心配させるわけにもいかないし、今日のトレーニングもこなさないとね。 トレーニングが終わるころ、トレ公から電話があった。 「元気になったかい?」 「おかげさまで。ありがとね」 「その声はだいぶ元気になったみたいだね」 「うん。明日には治ってると思う」 「じゃあ、また明日だね」 74二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 09 31 54 翌日、トレ公はいつものようにトレーナー室へ来ていた。 「昨日は助かったよ。ごはんもおいしかったよ」 「それならお見舞いに行ったかいがあったってもんだい」 元気な顔を見てほっとする。それはそれとして…… 「そういえばトレ公。一昨日はどこで寝たんだい?」 「ナンデバレタンデス……?」 さすがに反省したのか、しばらくの間トレ公はトレーナー室で寝ることはなくなった。 ≫85二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 09 46 57 耳飾り リウトレ シリウスのトレーニングが終わり、着替えてくる彼女をあたしはトレーナー室にて待っていた。寮の門限については事情が事情のため、特別免除らしい。今日の夕食はどうしようか、スマホでレシピサイトを見つつ冷蔵庫の中を思い出す。決めかねていたところで相変わらずノックもせずに彼女が入ってくる。帰るぞ、と言いあたしを横抱きにした。 「今日はカレーがいい」 「時間がかかるじゃない、却下よ」 彼女と夕食のメニューについて話しながら、自宅に帰る。良さげなメニューも特に思いつかなかった為、シンプルに肉野菜炒めと味噌汁となった。休みにカレーを仕込んでおこう。それでいいだろう。夕食を済ませ、皿を洗いながら考えていると彼女が声をかけてきた。 「渡したいモンがある」 「ウィスキーボンボンはやめてよ?」 「食べ物じゃねぇよ」 ウィスキーボンボンはじめ、アルコール度数が少しでも入っているものであたしは簡単に酔ってしまう。なので少し身構えたが、そうでもないようだ。あたしは洗った皿を片付け、ソファーへ彼女の隣りへと座る。彼女はあたしの肩を抱き寄せ、長方形の箱を差し出した。開けてみろ、と言われるがままにきれいな包装を丁寧に取り、開封する。細長い貴金属だ。植物のツタのようなデザインのそれは見覚えがあった。ちらりと彼女の方を見る。 86二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 09 47 10 「アンタの耳飾りだ」 「ありがとう…ところで、このデザインだけど」 「当然私と同じデザインだ。流石にそのままだと、その兎みたいな耳には合わねぇから伸ばしてあるが」 「兎って言うな」 彼女は箱から耳飾りを取り出し、あたしの左耳へとつける為に手を添えた。妙なくすぐったさに肩がぴくりと震えた。彼女の手が一瞬止まるが、耳飾りをあたしに付けた。思ったより気にならない。耳を動かすが、不快感がない。耳を気にしていると、頬に彼女の手が添えられる。 「こっち見ろ」 「っ……!」 「よく似合ってるな」 顔に熱が集まり、心臓が大きく跳ねる。移動の際に横抱きにされることには慣れたが、彼女のアプローチには慣れる気がしない。あたしの反応を見て、彼女はにやりと笑みを浮かべた。 「やっぱり…こういうのは慣れてないんだな」 「う、うっさい…」 「そういう反応をするのは私を意識してるってことだ。悪くない」 言い返す言葉も出ない。意識しているつもりはなかったが、意識していなければ、こんなことをされても顔は赤くならないし、心臓が大きく跳ねることもないだろう。 「ちが…」 「違わなくないだろ?そんなに顔を赤くして言っても説得力ねぇよ」 嬉しそうに彼女は言った。アプローチをするということはそういうことだ。あたしは彼女にされていることの意味を改めて理解した。呆けているあたしの髪をもみくちゃにして彼女は寮へと帰った。 ───あたしは今日も頑張って耐えた。 ≫164二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 12 03 03 ーーーキタサンの実家にて 広い家の一角では… 「色々用意してくれるのは助かるわね…」 「トレーナーさんは私の家族みたいなものだからね!」 居間でそう喋るのはキタトレこと私とキタサンだった。 「トレーナーさんもここに住んだら楽だと思うよ?」 「気持ちは嬉しいけどまだいいわ。住むならキタが卒業してからかしらね。」 「…うん、待ってるからね!」 そんなことを話しながら時間はゆっくりと流れていく。 ふとキタは私に話しかける。 「ねえトレーナーさん。私、皆に優しくしてるけどこれで本当にいいのかな?」 キタが悩むそれは最近あった出来事が原因だ。 いつものように優しく接した時、真っ向からそんな世話焼きなんていらないと言われたのが刺さっているのだろう。 だから 「…そうね、でもそれでいいと思うわ。」 「…」 「私とキタでも違うように、その子とキタの価値観や感じ方が同じな訳がないわ。」 「だからお互いに妥協するの、落とし所を探して決める。正直、そっちの方が大切よ。」 「トレーナーさんはそっちの仕事だもんね…」「それもあるけど、私も昔貴方と同じ悩みを持ってたからね。否定される気持ちは分かるわ。」 「だからキタはそれでいいの、いくらでもぶつかりなさい。そしたらきっと分かるわ。」 「…うん。」 一旦言葉を切り、改めて向き直りながら言う。 「傲慢なのかもしれないけど、私は手が届く範囲なら全部すくって上げたいからね。」 「例え全部拾えなくても、なるべく沢山拾いたいから。」 「キタもきっと同じでしょう?」 「…うん。」 「ワガママなくらいでいいと思うわ。…それに、キタには笑顔が似合うわよ。」 「…ありがとうトレーナーさん!」 二人で笑いあった。悩みを吹き飛ばすように。 ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part314【TSトレ】 ≫14二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 13 28 23 マフラー 「へっくしゅっ」 「マーチ、大丈夫か?」 「ん?ああ、大丈夫だ。ただ少しだけ寒くてな。」 「最近急に寒くなってきたからな。 うん…そうだな。マーチ、これをするといい。」 「…それは、マフラーか?」 「そうだ、男の時に使っていた物だから少し大きいが…無いよりはマシだろう。」 「でも、それだとトレーナーが寒く無いか?」 「そんな事気にしなくて大丈夫だ。それに、マーチが風邪でも引いてしまったらその方が大変だろ?」 「…むぅ…貴様はいつもそうやって… いや、いい事を思いついた。トレーナー、少しこっちに寄れ。」 「え?どうしたんだ…ってうわっ」 「このマフラーならトレーナーと一緒に巻くことが出来る。 こうすれば二人ともあったかいだろ?」 「だ、だがマーチ…これは少し…近すぎないか?」 「そんな事、今更気にするな。」 「う、うぅ…」 あったかくなったマーチと、 顔が熱くなったマーチトレであった。 ≫18二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 13 35 01 フクトレ『今日のゲームは太鼓の◯人〜だドン〜』 スズトレ「なのに何故コントローラーを……?」 フクトレ『用意できなかった』 スズトレ「嘘でしょ……」 デジトレ「ゲームは初めてだけれどよろしくお願いします」 マルトレ「デジトレ上手いな。初めてでもダンスやってるやつは違うな……スズトレ仇は頼んだ!」 スズトレ「ふふ、任せて」 デジトレ「負けませんよ」 フクトレ『曲も終盤だがここまで完全に互角、最後の連打地帯が勝負を分けるか?』 デジトレ「んん……連打速度で負けてる……そうだ!」 マルトレ「そっそれは⁉︎」 デジトレ(カチカチカチカチカチカチカチ) マルトレ「爪連打!?」 スズトレ「くっ……!」lose デジトレ「よし、勝てました!」 フクトレ『おめでとうデジトレ!ただその連打はコントローラー摩耗するから次は禁止だ』 デジトレ「えっ」 ≫31二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 14 52 55 フクトレ『さぁ今日プレイしているのはホラーアクションの金字塔だぁオグトレとスズトレの協力プレイをお届けしていくぅ(若本の真似)』 「グオオォォ!」 マルトレ「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 バンバンバン!グァァァ! オグトレ「よくやったスズトレ、よく見えている。助かったよ。次は向こうのレバー操作をしてきてくれ。その間に私がこいつの相手をしておく」ギシャァァシュラァァ スズトレ「グロテスクだし音が気持ち悪いわ……」 「ジュルグルピャァァァ!」 マルトレ「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」 オグトレ「いいぞマルトレ、そのままクッションを減音機がわりに使うんだ」 スズトレ「レバー動かし…「グオオォォ!」きゃあ!?」 オグトレ「フォローしよう」バンバンバン スズトレ「あ、ありがとうオグトレ」 フクトレ『ホラーに強いのもあるがゲーム上手いな』 オグトレ「ゲームは大体学生の頃やっているだろう? それの応用さ」 フクトレ『たしかにテイトレとかもモンハン普通にできたしな』 ≫42ガンギマリ頭スズトレ21/10/25(月) 15 07 43 「…あ、そういえばなのですが、スズトレさん。」 「ん、どうした?」 一緒に昼食を食べてる最中、思い出したようにアルトレが手を叩く。 「実は先日、リャイトレさんに筋トレの誘いを受けまして。走りに関わる筋肉を…という事でしたので、スズトレさんもいかがかなと。」 「ふーむ…それは気になるけど飛び入りってありなのかな?」 「まだ予定日は先ですし、リャイトレさんもみなさんと一緒の方が喜ぶ方ですので、おそらくは快諾されると思います。」 「…なら参加させてもらうとするかな。」 「はい、分かりました。では日程なのですが──」 「おはようございます!!スズトレさん、今日は来てくださってありがとうございます!!!」 そして何日かの時を経ての当日、リャイトレの朝とは思えない大音声が私を迎える。 「おはようリャイトレ、ただちょっと音量抑えてほしいかな…朝だから頭に響く。」 「あ、ごめんなさい!!スズトレさんが耳いいの忘れてました!!これくらいでしょうか!!」 「うん、そんくらいなら平気。気使わせてごめんね。」 「いえいえ!!スズトレさんの引き締まった筋肉にはいつも安心感を与えてもらってるので!! アルトレはもうついてます!自分達も行きましょう!!」 …毎回思うけど筋肉で安心感を得るって、どんな感覚なんだろう。そんな事を考えながらジムの中に入る。 「スズトレさん、おはようございます。」 「おはよう、アルトレ。改めて誘ってくれてありがとうね。」 「お礼なら企画してくださったリャイトレさんに。今日は一緒に頑張りましょう。」 「うん。リャイトレ、お願い。」 「はい!!ではまず今日のトレーニングメニューとそれによって鍛えられる筋肉について話していきたいと思います!!」 眠気も吹き飛ぶような元気な声とともに、三人のトレーニングが始まった。 43ガンギマリ頭スズトレ21/10/25(月) 15 08 09 「まずはスクワットです!!足は肩幅程度でつま先は正面を向かせてください!!」 「このような感じ、でしょうか?」 「はい!!そして手は頭の後ろで組み、その状態で腰を真下に落としてください。このとき、腰を反ったり目線が下に向いたりしないように気をつけて!」 「分かった、よっと…」 「おお、いい感じ!!じゃあ数え始めますよ!!いーち、にーぃ…」 「…これって腹筋じゃないの?」 「上体起こしとも言いますが、専門的な用語だとクランチが主流ですね!!誰かに足首を抑えてもらうとより効率があがるのでこれは1人ずつやっていきましょう!!」 「分かりました。スズトレさん、お先どうぞ。」 「ありがとうアルトレ。」 「あーむれっぐくろす…何???」 「アームレッグクロスレイズです!背筋を鍛えるのに有効なトレーニングなんですよ!!こういう風にですね…」 「あ、このポーズ…高校の時にストレッチの一つでやったやつではないでしょうか?」 「あー…言われてみれば。」 「はい!ですがアームレッグクロスレイズはこのポーズを取るだけではありません!!まず息を吸いながら────」 「ふぅ、疲れたねー…」 「そうですね…ですがその分、お弁当が美味しく感じます。私の分まで作ってきて下さりありがとうございます、スズトレさん。」 「私が作りたかっただけだからいいよ。」 一旦トレーニングが終わって訪れた食事タイム。 体を動かして減ったお腹に作った弁当はドンドンと吸い込まれていく。 そんな時、ふとアルトレの箸が止まる。 「…アルトレ?大丈夫?」 「…すみません、大丈夫です。ただ、少しある人が頭をよぎってしまって…」 「…タイトレ?」 「分かります?」 「だって二人、最近はあまり一緒にいるとこ見ないし。」 44ガンギマリ頭スズトレ21/10/25(月) 15 08 28 アルトレはウマ娘化現象の前後関係なく、大人しく優しい性格の、トレセンの中でも上から数えた方が早いくらいには温厚だ。しかし、198cmもの長身、鬼かと見間違うほどの強面、性格と反して溢れ出る威圧感の三重奏のせいで、大抵の人に怖がられ、避けられていた。しかもウマ娘化してなお186cmだったり、目つきが鋭かったり名残が残ってる筋金入り。私やブラトレみたいに気にしない人も当然いたけど、それでも辛かったはず。 そんなアルトレにとって、同じく長身であり発される威圧感を全く気にせず話しかけてくれるタイトレは大事な友人の1人だった。 「…タイトレさんがウマ娘になってから、私は彼と距離を置きました。ブラトレさんの時のように、いやそれ以上に周りを勘違いさせ迷惑をかけてしまうのではないか、と。 それが申し訳なくて。ウマ娘化して勘違いさせることの無くなった今、謝罪したいと考えてるのですが…」 「…まあ、正直私も後輩だから「お、凄い子来たな…」で済ませれたけど、先輩にいたら敬遠しない自信ないからなぁ、男時代のアルトレ。」 「やっぱり、そうですよね…」 「でもさ。タイトレはそんな先輩のアルトレにも全く臆せずに話しかけてくれたんだよ?」 「…あ。」 「だから大丈夫じゃないかなって、私は思う。」 「自分も同じ意見ですね!!」 そう言いながらリャイトレが後ろから歩いてくる。 「タイトレとは同期なのでウマ娘になってから何度も話しましたが、彼が持っていた筋肉の燃焼のような熱い思いが健在でした!!きっと話せば分かってくれますよ!!!」 「…お二人共、ありがとうございます。 私、頑張ってみますね。」 アルトレが微笑む。柔らかな、優しい笑顔。 これを見られただけでも言う価値はあったと断言できる。 「リャイトレはもうご飯食べ終わったの?」 「はい!!なので先にジムに戻っていますね!!」 「分かった。私達もササッと食べきってトレーニング再会しよっか。」 「そうですね。」 三人のトレーニングはもうしばらくの間、時折断末魔に近い声をあげながら続いた。 ≫51二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 15 19 57 よし来た、任せろ。 トレセン学園の一室で 何人かのトレーナー達によるお茶会が開かれていた。 キタトレ、スイトレ、フジトレ、オグトレの四人で何を話してるかというと… 「体重が増えたことでセラタプラタが少し悩んでいるのよね…」 「ははっ、それは災難だな。」 「ダイエットには付き合ってるんでしょ?」 「…色々と大変そうだねぇ。」 ーーー茶会というよりはママ会だった。 「そういえば、三人は最近何かあったかしら?私は入り浸る子が更に増えて、そろそろトレーナー室が手狭なのよね…」 「また増えたのかい、罪づくりな女とでも呼んだらいいのかな?」 「否定はしないけど、オグリちゃん以外にも時々差し入れとかいってご飯作ってる貴方も大概よ?」 「すぐに相談に乗って手伝ってくれるお前さんもだよ。また落としてただろう?」 「そうだね、キタトレは皆に優しいからね。」 「さも当然というけど貴方もよフジトレ?何人か貴方の部屋に押しかけてたでしょう。」 「バレてたか、昔世話してた子が何人か連れてきてね。」 「でしょうね、反応が分かりやすかったもの。…スイトレはどう?」 「ひぇ、私は…」 「そういえば最近、公園で子供に囲まれてたね。何してたの?」 「遊び相手になってたんだろう?お前さん楽しそうに見えたし。」 「そうです…可愛かったです…」 「縮こまらなくていいのにスイトレ…」「ひぃ…」 ーーーその後、担当達が呼びに来るまで四人は楽しんだのであった。 ≫60二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 15 42 01 咲かせたい グルトレ 乾燥し始め、冷え込みを感じるようになり、グルーヴと手入れしている花壇に色鮮やかな花々が咲き乱れる。梅雨の時期に種蒔きしたプリムラだ。紫、黄色、ピンク、赤、花びらだけ色が違うものや少しシックな色もある。トレーニングや生徒会業務の合間に手入れしていたものだが、問題なく綺麗に咲いた花々に彼女と見とれる。 「すごく綺麗に咲いてよかった~」 「そうだな。しっかりと応えてくれた」 「頑張った甲斐があるね……くちゅんっ」 「全く……」 彼女は巻いていたマフラーを取り、私の首へと巻いた。彼女のぬくもりが残っている為とてもあたたかい。長いマフラーだったので、私は彼女にぴたりと身体を密着させる。 「こうしたら、もっとあったかいよね」 私はマフラーを彼女の首に巻き、ふたりでマフラーを共有する。彼女の腕に抱き着き、指を絡めるように手を繋ぎ、尾を絡め、彼女の肩に頭を寄せる。寒さのせいか照れているのか、ぼそりとたわけがと言った彼女の頬が少し赤い。きっと私の頬も赤いだろう。 「ずっとこうして居れたら良いのに」 「私はそう思わない」 「え、グルーヴなんで~?いや?」 「私はこれからも貴様ともっと様々な花を咲かせたい。冬のままでは困る」 「グルーヴ…」 彼女の言葉に思わず、頬が緩む。 「ああ、その顔やめろっ」 「ふふん~、卒業して同棲したら絶対ガーデニングしよ。毎日ふたりで手入れしてこうやって綺麗な花咲かせたい!」 「それならもう少し大きい部屋か一戸建てがいい」 「勿論、ふたりで暮らすんだからちゃんと選ぶよ。落ち着いたら、不動産で色々見たいね」 花が彩る鮮やかな景色の中で、私は彼女と近い将来を語り合った。家のこと、家事のこと、家具に、ペットは飼うか、その時また変わってもいい。ただただ、彼女と約束した将来をより明確にしたくてたまらなかった。 ≫74二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 16 10 25 カレトレ「こんにちはみんなー⭐︎……スズトレお姉ちゃんもいい芦毛ですね……」 スズトレ「カレトレ? あ、様子が変だったらこの紙を渡してってゴルトレが」 [お前芦毛だったら誰でもいいのかよ] カレトレ「ち、ちがゴルシ聞いて……はっ! ごめん変な感じになっちゃった! 今日はよろしくねスズトレお姉ちゃん♪ところでなんでマルトレお姉ちゃんは? いつもはお姉ちゃん二人でやってるのに」 フクトレ『本日は視聴者CCさんからの熱烈なリクエストによりぃ、カレトレはどこまでカワイイなのか実験を執り行うぞぉ。マルトレ入場ぉ!」 マルトレ「んーーー!んんーー!」(台車で椅子に縛られて運ばれてくるマルトレ) スズトレ「えっ猿轡ってことは……えっ聞いてない」 フクトレ『本日行うのはテイトレの時にやった最恐ゲームの続編だぁ』 マルトレ「んんんんんん!!」 スズトレ「いやー⁉︎」 カレトレ「大丈夫お姉ちゃん達⭐︎私に任せて!カワイイは無敵だよ♪」 カレトレ「わー⭐︎すごいお化けだぁ♪(震え声)すごいのがきたから逃げないと♪(震え声)」 マルトレ「………」(気絶) スズトレ「………」(気絶) カレトレ「お姉ちゃん達起きて♪(震え声)私一人だと心細いのカレンお姉ちゃん助けてぇ♪(震え声)かっカワイイは崩れないんだ俺のカワイイは絶対に崩れないんだ……(ウマソウル侵蝕の剥離)カワイイはカワイイ!」 フクトレ「……ふむ」 ────お兄ちゃんは耐えた。 ページトップ おれバカだから言うっちまうけどよぉ…part315【TSトレ】 ≫9二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 14 29 『ていとれさんとぶらとれさん』 「はちみーをかけるか、かけないか……それが問題だ」 「何悩んでんの?そんなオペラオーみたいな顔して」 「いやそんな顔はしてなかったと思うが?っていうかなんだテイトレか。急にどうした」 「いやどーしたもこーしたも知り合いがクレープ屋のメニューを見てうんうん唸ってたらそりゃ声かけるでしょ」 「げっ、もう10分も悩んでたのか!」 「そりゃ人だかりもできるわけだ!さっさと決めて一緒に食べる!」 「うむ、かけて正解だった。はちみーうまし」 「そりゃ結構なことで。一応ブラトレも有名人の類なんだからあんまり変なことしないでよね」 「あー、なんかあれなんだよ……俺ってあくまでブライアンやブラックヴォルフのサポートがメインなわけだろ?乙名氏記者も言ってたと思うけど、陰に徹するその姿!ってやつよ」 「うーん、それは……確かに?」 「俺が目立っても大したことはないだろうし……あ、でもそれでチームに迷惑かかると駄目だな。反省しよう」 「ああそこなのね、基準。よく考えたらなんも考えてないアホがチーム経営できるわけないね……」 「ナチュラルな罵倒は置いておこう。俺はチームのためならいくらでも仮面をかぶってやるさ」 「記者会見の時のブラトレって大体真面目系オーラ出してたよねえ。まあ今でも出てるけど顔がほら、子供っぽくなっちゃったからほら……」 「うぬぬぬ、まあそれ言うなら大体のトレーナーがな。むしろ美人系!って感じになったほうが少ないしな」 「そうだよねー、ほんのちょっとうらやましいよねー」 「……お前もその括りに入ってんの気が付かない?」 「……うぇっそうなの!?え、えっぇえ!?」 「おー、見る見るうちに食ってるいちごクレープより真っ赤になっちまった……おーい大丈夫かー?」 「ダァ、ダイジョウブジャナイィー」 「ほれ、フード付きのパーカーやるから顔隠しとけ」 「アリガトー」 「……そんな話をトレーナーから聞いた。色々な意味で破壊力があるな、お前のトレーナーも」 「まあ、そうなんだよねぇ。無敵のテイオー様としても参っちゃうよね。ブライアンのとこのは?」 「あいつの場合はどちらかというと動物…ああ、犬だな」「いぬ」 「犬。まあ大型犬の類だがな」「あー、だからわしわし撫でてるの?」 「……」「図星?あーちょっと!どっかいかないで!謝るからさー!」 ≫25二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 31 53 『プリンじゃんけん戦争』 ここはトレセン学園購買部、食事時は人ウマの群れでごった返すが食事時を除けば、 人気がなく普段はたまに、備品を買いに来る客がまばらにいる程度の静かな場所であるが、このときは違った。 足にまで届く巨大なポニテを持った小さくで大きいウマ娘と セミロングの白色の髪を持ったややヤンキー気質の背が高めのウマ娘が言い争いをしてた。 「これは、私が先に手を付けたものなんだー☆。」 「いーや俺が先だ。」 「ちがうものドベトレは私よりも遅かったよー。」 「遅かったのはマベトレだ。」 二人のウマ娘が何やらを求めて口喧嘩をしている。この騒ぎをなんだと思い新たに、いつもつるんでいる4人のウマ娘が顔を見せ始めた 「お二人でなにしてますの?」 「騒がしいったらありゃしないぞ」 「そうだそうださわがしいぞ」 「珍しいね喧嘩してるなんて」 4人の仲裁と質問に対し、一旦口喧嘩を終えた二人は指を指し示し理由を話す 「理由はこれだよー☆」 「「これ?」」1/6 26二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 32 18 そこには幻のDXプリン入荷しましたのポスターがあった。 「あーこれは!幻の購買部の数量限定DXプリン!いいなー」 「マクトレ説明を」 「幻のDXプリンそれは厳選されし材料、そして職人芸ともいわれる絶妙な手ほどきによって作られるここトレセン学園購買部の名物とも言われる幻のプリン あまりの人気から予約なし不定期日不定期時間に発売されるという。そしてわたくしは本日分は購入済みですわ」 「おい、お前」 「そして、その最後の一つをマベトレとどっちが先に手を付けたかって話だ。」 「ねー皆信じてよー、私が先に手に入れようとしたのにドベトレが後から取っていっちゃたんだーこんなのマーベラスじゃないよね。」 「チッチッチ、嘘はいっちゃいけないなー、俺が先お前が後だ!なあそうだろ兄貴。」」 「見ていないのでわかりませんわね。」 「ううそんな、痛いとこをつかれた。」 「素直にじゃんけんで勝負をつけたらどうなんだ?それなら公平だろ。」 「そうだねー仕方がないけどそれならマーベラスだー☆」 「しょうがねえなあ。」2/6 27二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 32 32 ブラトレの提案に乗り、決着はジャンケン勝負となった。 そこへマベトレは突然ニヤリを笑みをこぼし言った。 「じゃあ、私は最初にパーを出すね☆」 「ああ、わかった。ってなに!?心理戦だと!?」 急に不意を突かれたドベトレしかし、中止を言い渡す前に言った言葉によって了承と受け取られたのか、 マベトレからじゃんけんの掛け声は止まらない 「いっくよー☆じゃーーんけーーん☆」 「うおおおまてええええ」 (何を出す?何を出せばいいんだ?考えろ) (マベトレの手はなんだ?いきなり心理戦を仕掛けてそのまま始めるということはそのままパーか?) (それを逆に取ってチョキを出せばいいか?いや更にそれを読んでのグー?) (よく考えろ普段のやつの行動を ドベトレの脳内のマベトレを見聞きした記憶が駆け巡る (マーベラス☆)(マーベラス☆) くっっそおおおわからねぇぇぇあいつは何を出す?俺は何を出せばいい?) (仕方がないここは直感に頼るしかねぇパーだ!) 「「ポン」」 出された手は 3/6 28二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 32 51 ドベトレ:パー マベトレ:パー あいこであった 「あいこかー」 「あぶねえぇぇつーか卑怯だぞいきなり心理戦じゃんけんとか。」 「そのほうがマーベラスかなーと思って☆」 「マーベラスじゃねえぇぇ」 「じゃあ次行くよ次からは私も本気だからねー」 「本気ってじゃんけんに本気も何も。」4/6 29二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 33 06 「宇宙(そら)は我が瞳の中に」 瞬間マベトレの星のような瞳が光ったのをドベトレは見た。 マーベラス・タイム 領 域 ☆ 展 開 【偽・不天驚奇術】 マベトレの茶色の瞳が青くなりその中に黄色い星が浮かぶようになる青い瞳の奥に数え切れぬ星々が現れ拡大していく 青い瞳は辺りを飲み込みはじめ次第に周辺は青い宇宙の星々と黄色の月の大地へ置き換わる 「これは領域展開!?これほどの使い手がここにもいたのか!?」 「知っているのかフクトレ」 「ああ、心の中の風景を何らかの方法で映し出す技だ。この中だとマベトレの言いなりだぞ注意しろ。」 「注意しろって言われてもどうすればいいんだ。というかどうやって会得したんだ。」 「マベに教わったんだー☆私じゃあまだまだマベには及ばないけど、この世のマーベラスを一緒に味わおうー☆」 (ドレイクの方程式って知ってる簡単に言うと宇宙にいる知的生命文明を計算する式なんだけどねこれでいうとね…… …………… ………… ……… …… … …それはとってもマーベラス☆だよね) (ほかにもほかにも……) 「うわあぁぁぁ…………、こうなればあれをつかうしかない」 「この空間から脱出することはできないよーさあ負けを認めようー☆」 ───面を上げろ、侘助 「………マーベラス☆」5/6 30二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 33 25 星々でかたどられたミニチュアの宇宙が割れた。 4人が見守る中、二者の影が現れる パーを出すマベトレそして、チョキを出すドベトレの姿であった。 「やったぞ、俺の勝ちだ!!」 「うわーー負けたーーーーーー」 ドベトレを勝ちを喜び、マベトレは大粒の涙を流す ひとしきり、両者は勝敗を噛み締めた後 「でもお前の戦い方、マーベラスだったぞ」 「ドベトレもいいたたかいっぷりだったよ☆」 二人はなにか通じたように拳を突き合わした。 「さあ、お目当てのプリンはっと」 「お買い上げありがとうございましたー。以上でDXプリンは完売となりますー」 「え」 「え」 「―――嘘でしょ。」 後ろで大騒ぎしてる間にすんなり購入してたスズトレの姿がそこにはあった。6/6 ≫37二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 37 17 チョコレート リウトレ 今日は特にトレーニングもない日だった。私はチョコレートアソートの箱とバッグを手にし、トレーナー室へと足を運ぶ。私のトレーナーがウマ娘になり、数日。歩くことが人並みもままならい彼女を横抱きにして移動することが当たり前となっていた。素直になれずとも自分を頼る彼女が愛おしくてたまらない。いつも通り、ノックなしにトレーナー室へと入れば、その愛おしい彼女は兎のような長い耳を動かしながら、ノックをしろと騒ぐ。動くたびに、同じデザインの耳飾りがキラキラと輝く。 「やるよ」 「ハロウィンには早いわよ」 「貰ったモンだが、食べきれねぇから手伝え」 「いいけど、甘いもの好きだし」 知っている。だから持ってきた。私はソファーにかける彼女の隣りに座り、箱を開ける。様々なひとくちサイズのチョコレートが並ぶ。それなりのメーカー品で上品なデザインだ。ひとつ取り、彼女の口元へと運ぶ。 「じ、自分で食べるわよ」 「これも『頼る』だぞ?」 「違うでしょ!絶対…」 「ほら、私を頼れ。それとも口移しが良いのか?」 「うぅ…」 私の手からチョコレートがなくなる。しぶしぶでもなんと可愛いものだろうか。頬を赤くさせながら、チョコレートをほおばる彼女を見て頬を緩む。彼女はチョコレートを手にし、目線を逸らしながら私へと向ける。 「なんだ?」 「シリウスも、食べるのよっ!」 「いいぜ」 私は彼女の手にしたチョコレートを口にする。赤かった彼女の顔は更に赤くなる。まるでゆでだこだ。これだけのことでも彼女には大ごとのようだ。私は適当にチョコレートを取り、彼女の口へ運ぶ。 「ん…もう……んっ」 「どうした?」 「シリウス~~」 39二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 18 37 28 勢いよく彼女に抱き着かれ、そのままソファーの上に倒れる。むすっとした表情はなく、とろかした表情で私を見る彼女がいた。どうやら食べさせたチョコレートはアルコールがあるものだったようだ。 「えへへ~~、あったかい~~」 「あったかいな」 頭を撫でてやれば、また頬を緩ませる。素面でもこうさせたい。何も気にせず、私を頼り、私に愛され、私を愛せ。必ずそうさせる。 「シリウスはなんれ、あたしのことだいじにしてくれうの?」 「そりゃアンタのことが好きだからな」 「あたしおんなのこだよ」 「関係ないだろ、そんなこと」 性別なんて些細なことだ。アンタがアンタだから私は好きだ。それだけだ。 「それに……寝やがった」 放課後は始まったばかりだ。寝ても問題ないだろう。私は自身に覆い被さったまま眠る彼女を抱き締めながら、仮眠をとることにした。 「あぁあああああああああ!!」 「うっせぇなぁ…」 彼女の悲鳴で閉じていた瞼を開ける。顔が赤いが酔いが冷めて思い出し、悶絶しているのだろう。 「ねぇ、忘れて…忘れて…」 「無茶言うな」 彼女はこのあと、私が寮に帰るまでの間もいつものテンションに戻ることはなく、顔を赤くさせてしおらしくしていた。 ≫71二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 02 26 俺ことダイワスカーレットのトレーナーは、来月にいなくなる。 いや、より正確に言えば、キンチェムというウマ娘に取り込まれるのだ。 そうして吸収されて、何も残らない。そうなる。 そうなっても習性というものは厄介で、どれだけ塞ぎ込んでいても、求められれば飯を炊き、出勤してしまうのである。 翌日には何ら変わらない様子で……。 「……おい、大丈夫か」 「え」 「いや……こんな時にふざけてるとは思われたくないが、ダストレ…… ……煙草、逆さだぞ」 「あっ」 ……何ら変わらない様子でいられなかったようで、俺は百均ライターをぽけーっと握りしめながら、逆さに火がついた煙草を咥えていた。 それをフクトレさんに指摘されてようやく気づいて、元に戻そうとして……口を軽く火傷して正気にかえった。 「あっつい!」 「あーあーあー……落ち着け落ち着け。新しい煙草出せ。火ぃ点けてやるから」 「あい……」 自然な動作でシガレットキスをされて、別の意味で動揺したことで、ようやく落ち着いてきた。 怪我の功名……というには、ちょっと間抜け過ぎるかもしれない。 72二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 02 47 「で、煙草吸いに来たのは、お前なりの反抗か?」 「いや、マジでなんとなく……休憩時間だし」 「じゃあ、あんまり煙を肺に入れるな。走れなくなるぞ」 それはそうだ。俺は煙を口で燻らせて、肺に入れずに吐き出した。 この身体は一ヶ月後、キンチェムのものになる。 そうなれば傷物にするのは、トレーナーとして褒められたことじゃないのだ。 どうせ譲り渡すなら、きれいな身体を渡すべきだ。内心で反省しながら、人生最後の煙草を揉み消した。 「ごめん、けどありがとう……気遣ってくれて」 「気にするな。似たような立場だ、同情くらいする」 それってどういう意味、と聞くに聞けないのが俺の弱さだ。 フクトレさんはそれを責めず、薄く笑って俺を送り出す。 「どうするにしたって、挨拶回りしてこい」 気軽な言葉。 それが今の俺にとっては、何よりありがたかった。 73二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 03 16 いろんな人と話してみて、わかったことがある。 俺はけっこういろんな人に存在を知られていて、いろんな人が親しく思ってくれている。 努めて気楽に話してくれたり、別れを悲しんでくれたり、励ましてくれたり……普段よりずっと、親身にしてもらえた。 「だ、ダストレさん……」 「あぁ、チヨトレさん。おはよう」 「おはようございます。……あの、聞きました。貴方が、キンチェムさんの……」 「うん。明日から引き継ぎ資料作らないとって考えてる」 チヨトレさんもそのひとりで、理路整然としながら脆い心を抱えたこの人が俺の身を案じてくれるというのは、少し申し訳ないような、嬉しいような気持ちになる。 (それ以上に自分を大事にしてほしいとこあるけどね!) ここで無理に離れて気に病ませてしまうより、少し手伝ってもらった方がいいかも。 そう考えた俺は、スカーレットのトレーナーとしての引き継ぎ資料をチヨトレさんに見せる。 「良ければ、手伝ってくれる?」 「……いいんですか」 それは決して、資料作りを手伝うことだけじゃないだろう。 わかってる。でも、俺は敢えて深く考えてない振りをして、手を合わせた。 74二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 03 37 「たのむよー。俺、見直しとか苦手でさ」 この通り! そうおどけて頼んでみれば、チヨトレさんも重苦しい気持ちが少し抜けて、元の優しい無表情を取り戻してくれた。よかった。これで一安心。 「ご無理は、なさらないでくださいね」 「もちろん。何事もほどほどに、が地味なダストレさんの持ち味ですとも」 ゆらゆらしていた気持ちも解けて、ゆるやかな諦めと共に俺は状況を受け容れた。 うん。何も恐れることなんてない。ただ俺がいなくなるだけなんだ。 俺ができることは、それをできる限り、悲しいものにしないようにすること。 そう決めると――心が少し、楽になった。 後日、俺は樫本理事長代理に一ヶ月後には辞める旨を伝え、辞表を提出した。 誰にも。スカーレットにも内緒で。 75二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 04 02 諦めれば色々楽になる。 聞こえは悪いけど、思いつめてブッ壊れるよりはマシだと思っていて、現に今の俺は楽な気持ちで普段どおりの暮らしをしていた。 「はい、キンチェム。お豆腐サラダだよー」 「……ウマソウルに食事はいらないのよ、ボディ」 「体つくりの為のごはんは大事なんだよ、キンチェム。 なんとスカーレットのボディはこのごはんで出来てるんだ!」 「あのボディが……これで!?」 「ホッホッホッ……わしがそだてた」 「食べなきゃ……!」 今現在も成長中のスカーレット・ボディに惹かれてか、キンチェムはお豆腐サラダを熱心に食べている。 ……ここ一週間はこういった菜食主義だから、ちょっとウェストが絞られ気味だ。 そもそもこの身体が本格化や成長期を迎えているかどうかもわからない(生理は来ていない)ので、この食生活が正しいかがわからないが、いずれ本格的に走るのなら、鳥のささ身くらいは食べておくべきかも。 ……いや、わかってる。わかってるんだ。自分でも、スカーレットを避けていることは。 けど、今だけはどう向き合えばいいかわからない。それを考える時間が、少しでも欲しいだけ。 そう言い訳をしながら、久し振りに栄養学の本からレシピを紐解いていると、キンチェムがそういえば、と聞いてきた。 「来てからそんなに生活が変わらないけど、やることないの?」 「ん……一応、色々やってるよ。終活みたいなこと」 俺はもしキンチェムとひとつになった時、俺の知識も残らなかった場合に備えて、トレーナーとしての知識は勿論、生活に必要な知識をチヨトレさんとまとめたり、困ったら誰に頼ればいいか、連絡の仕方などもまとめていた。 見る人が見ればまるで遺書のようなそれを、キンチェムはしげしげと眺める。 76二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 04 30 「フランキーはこんなの書いてなかった」 「そうなの?」 「そーだよ。フランキーはわたしに飼い葉をくれたり、優しく洗ってくれたり……。 シラミっていうかゆかゆの虫がわかないように、櫛で梳いてくれたの」 愛しげに長い髪を撫でるキンチェムの顔は、まるで遠い昔を懐かしむようで、それでいてつい先程まで櫛で梳かれていたようで。 愛の歌を奏でるように、キンチェムは甘い声でフランキーへの想いを語ってくれた。 「お酒が大好きでひげもじゃの、ちょっとだらしのないお腹をしたフランキー。 レースで勝つ度に酔いどれマデンやブラスコヴィッチのおじさまと乾杯をしていたけれど わたしにだけは誠実で――わたし達はいつも同じ夢を見ていた」 こうしてね、とキンチェムは手近なブランケットを手にして俺の背を包む。 恋と愛の熱が肩から背骨に伝わって、なんとも甘い寒気が俺の背筋を伸ばした。 「フランキーったら、寒い夜に何もかけないで眠るものだから、わたしの衣をかけてやったの。 寄り添って同じ星を見上げたわ。言葉がなくたって、想いが通じていた」 年老いたお婆さんのようで、うら若き乙女のようで。 命ひとつが紡いだ思い出の歴史が、すぐ後ろから囁かれる。 「――あの人といつまでもいっしょにいたかった。名前だけじゃなくて、終わりまで」 彼女の深い愛を知るには、それで充分だった。 77二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 04 54 「……ねえ。怖くないの? わたしのこと」 「怖くないよ」 「でも……消えちゃうかもしれないのよ、あなた」 「あ、うん。それはめっちゃ怖いかな」 努めて朗らかに答えると、キンチェムは申し訳無さそうに俯いた。 君にも願いがあるんだから、気にしなくていいのにと言ってやると、彼女はぶんぶんと首を振る。 「誰だって大事な、あなただけの身体だもん。それを奪おうとしているのはわたし。 憎んだり、恨んだりして、当然なのよ」 「そんなことしないよ」 「どうして……?」 「だって、俺はトレーナーだもん」 それは消えてなくなる俺を支える、ささやかな矜持。 トレーナーはウマ娘の為に身を粉にして働く者。そういう役職を全うする為のプライド。 要は、俺なりにカッコつけることで自分を保っているのだ。なんかこう言うとダサいけど。 「君の願いが本当に胸を張って成し遂げられることなら、俺だって手伝うよ。 ……ときどきでいいから、スカーレットのことも気にかけてやってくれると嬉しいな」 「…………うん」 その言い淀んだ沈黙の中に、どんな逡巡があったのか。 俺が踏み込もうとする前に、ポケットの携帯電話が鳴り響いた。 77二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 05 15 思わぬ人の呼び出しに、キンチェムにごめんねしてから慌てて俺は夜のトレセン学園へ向かう。 こういう時に夜だからと断れないのがなんとも俺らしい……と自嘲するも、月夜に照らされるトレセン学園は仄かに白く光っているようで、見慣れた石畳さえどこか綺麗だった。 「おお、来たか。夜分にすまんの」 「い、いえ! 呼んでもらえて光栄でっ……!」 「ホッホッホッ。まあまあ、座りなさい」 呼び出したのはヘリトレ大先生――ではなく、マクトレだ。 「御爺様が呼んでるからなる早で」とマクトレに言われた時にはどんなお叱りがあるんだろうと戦々恐々としていたが、ヘリトレ大先生は優雅に月見酒を楽しんで待っていた。 学園内は飲酒禁止ですよとかツッコんじゃダメなやつだろうかこれ。 「どうじゃダストレ君、一杯いっとくかの?」 「御爺様、学園内は飲酒禁止ですわよ」 「なんじゃ堅いのう。おぬしもストゼロ舐めるくらいよかろ?」 「いえ、ダストレの前だと安心して三本イッキしてしまうのでナシですわ」 「いや箍外れすぎじゃろ」 「あーごめん、カブで来ちゃった。 公道にレインボーロード敷くのはマックイーンちゃんのイメ損だよね?」 「イメ損ランキング堂々の第一位としてヒットチャートしてしまいますわね……」 「そんなオリコンランキングみたいなノリで担当ウマ娘への風評被害を刻むでないわ」 最初は緊張で頭がいっぱいだったが、マクトレのいい感じのボケとヘリトレ大先生のまっとうなツッコミで気持ちが落ち着いてきた。 うーんやっぱリフレッシュにはコントが1番だな! マクトレがいてよかったぁ!! 79二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 05 39 「呼んだのは他でもない、君の進退についてじゃ」 「……退職届は、もう出しましたけど」 「うむ。実はの、儂が預かっとるんじゃよ」 ヘリトレ大先生が袖から取り出したそれは、密かに俺が理事長代理に提出したものだ。 強権で握り潰すつもりなのだろうか。けどそうされても……と俺が色々困っていると、ヘリトレ大先生は寂しげに微笑んで語り始めた。 「諸君ら……いや、儂らかのう。奇妙な身の上に置かれながら 今もどうにか担当のウマ娘と向き合えておる。幸運なことじゃ」 そう、幸運なことだ。 当たり前に続くと思っていた日常は、ある日あっさりと終わる。 それに気づくのは、もう取り返しがつかない時なんだと、最近になって俺も知った。 「じゃが、どうしても別れの時は来る。別離の慰めとなるのは、いつだって思い出だけ…… 歳を取るほど蓄財に励むのは、そうした思い出を一欠片でも取り零さんようにするためじゃ」 まあボケて忘れるんじゃがの、と笑うヘリトレ大先生だが、その人生にはいったいどれだけの別れがあったんだろう。 そんなことをぼんやりと考えていると、先生は鈍色の瞳をすいと俺の瞳と合わせた。 「それで、ダストレ君。 御主は担当のウマ娘へ、充分に思い出を遺してやれたかのう?」 心臓が跳ねる。 それと同時に、俺は肩を掴まれた。 (続く) ≫106二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 24 23 手作りご飯 「出来たぞ、マーチ。」 「おお、これまたとても美味しそうじゃないか、トレーナー。」 「最近フジトレさん達に料理を教えてもらっていてな、難しい物で無ければ作れる様になったんだ。」 「それで最近資料室から出ている事が多かったのか。トレーナーが外に出るようになって私は嬉しいぞ。 それはそうともう食べてもいいのか?」 「ああ、大丈夫だぞ。」 「感謝する。いただきます。」 「…!美味しいな、トレーナー。」 「なら良かったよ。」 「?トレーナー、そんなじっとこっちを見てどうしたんだ?」 「いや、随分美味しそうに食べるなぁと思って。」 「そうか、それなら見ててもいいがトレーナーも早く食べないと冷めてしまうぞ?」 「それもそうだな、いただきます。」 「…うん、上手く出来てる。」 「弁当の時もそうだが、どんどん料理の腕が上がっていくな。」 「あの人達の教え方が上手なんだよ。」 「でも頑張って覚えたのはトレーナーだろ?ならトレーナーも十分凄いと思うが。」 「そ、そうか?でも、マーチからそう言ってもらえると…嬉しいな。」 「……あの、マーチ…?」 「どうした?」 「…俺が見てたのが気に障ったのなら謝るから…その…食べるところをずっと見るのはやめてくれ…恥ずかしい…」 「別に腹を立ててやってる訳ではない。 ただ、トレーナーが随分美味しそうに食べる姿が、少し愛らしくてな。」 「うぅ…からかわないでくれよ、マーチ。」 「からかっている訳でもないのだが…」 ≫119ガンギマリ頭スズトレ21/10/25(月) 19 31 49 28歳組とスケート取材 「…ねえ。」 「どうかしたかスズトレ?おっと危ないぞルドトレ。」 「これ、前に集まった時に言ってた二人宛の雑誌取材だよね?来てほしいとこがあるって聞いたからついてきたけど…」 「そうだよ〜。あと助けてくれてありがと〜オグトレちゃん。まだスケート慣れてなくて…」 「ルドトレは体型変化1番大きいしバランス取りづらいのは仕方ないでしょ…じゃなくて。なんで私も?」 「う〜んとね〜、実はこれから1時間くらいしたら小学生たちが見学に来るんだって。」 「それでその子らがスズカの大ファンなんだと。んで急遽予定変更、同期三人の会談、ってことになったわけだ。」 「記者の人の柔軟性が高すぎる…でも何してあげたらいいんだろう。私ひとりでのファン対応は初めてだからなぁ…」 「じゃあスズトレちゃん、もし私が同じ状態だったらどうしたらいいと思う?」 「日常の話して親しみを持ってもらいやすくするとか、あとスマホで写真見せてあげるのもいいんじゃない?当然内容は選ぶ必要あるけど。でもなんで急に?」 「だって、それが答えでしょ?」 「え?…あっ。」 「毎度思うがお前さん、ファンとかメディア関連は自分限定で一気にダメになるな…」 「…未だに実感が湧かないんだよね、正直…担当持ってない期間長すぎたからかもしれないけど。経験の差かなぁ、2人には一生追いつけそうにないや。」 「イタチごっこだよね〜。でも、サブトレとかのスキルに関しては私もオグトレもスズトレにはかないっこないんだよ?」 「互いに足りないとこ補う、それでいいだろ。焦る必要はないさ。」 「うーん、それもそうかぁ…よし、分かった!ありがとね二人とも!!早速だけど私実はスケート経験者だったりするから少し教えよっか?」 「お、マジか。それは助かるな。」 「スズトレちゃんすごい!!今そっち行くね〜!!」 「あ、待ってそんな急に動いたら体制崩すって…」 「あっ…」 ────ルドトレはスズトレに倒れ込んだ。 しかもたまたま写真に撮られた。 さらに見栄えがよかったので雑誌に掲載された。 ────ルドトレは監禁された。 スズトレは頭を抱えた。 ≫127二次元好きの匿名さん21/10/25(月) 19 40 54 練習終わりの穏やかな時間、トレ公が聞いてきた。 「ヒシアマ~、耳飾りってどんなのが良いと思う?」 「それ聞くの、今日で何度目だい。アタシが決めてやろうか?」 「ん~、お願い。この手の物選ぶの俺は苦手だから」 トレ公がつける耳飾りか、ヒシアマ姐さんの腕の見せ所だね! 数日後。 「ヒシアマ!耳飾り届いたよ!ありがとう!」 トレーナー室に入ると、右耳に耳飾りを着けたトレ公が笑顔で迎えてきた。 黒い髪に太陽をモチーフとした耳飾りがよく映える。アタシの目に狂いはなかったね。 と、悩んでいることがあるのか、トレ公は何か言いたげな顔をしている。 「何かあったのかいトレ公?」 「えっと、昨日いっしょにショッピングモール行ったじゃん」 「行ったね」 「そこで、髪飾り見つけたんだ。つい衝動買いしちゃったんだけど、耳飾りと合わせると飾りが多いかなって思ってさ」 「ひとまず、付けてみたらどうだい?」 「それは……そうだね」 納得したのかトレ公は鞄から赤い髪飾りを取り出した。 不器用な手つきで左耳のとなりに髪をまとめ、髪飾りを着ける。 「この髪飾り、ヒシアマが勝負服のときに着けている耳飾りに似ているなって思って…… それで、髪をこうやってまとめるとヒシアマみたいになるかなって」 トレ公は不安そうに耳を揺らしながら、上目遣いで見てくる。 「……よく似合ってるよ」 「ほんとか!」 嬉しそうにトレ公の尻尾が揺れる。 「これでヒシアマとおそろいだな!うわっ!?」 満面の笑みになったトレ公を見て、思わずわしわしと頭を撫でちまった…… ≫139ドベトレ、クリトレの世話になる21/10/25(月) 19 53 09 インターホンを鳴らしながら、かつて誰かが言っていた言葉をふと思い出す。 『知ってるか? トレーナーと担当ウマ娘の極まった関係は3つに分けられる。戦友、恋人、親子。この3つだ』 その当時のオレは、多分バカバカしいと思ったはずだ。今は……残念ながら、理解できてしまう。 何故か? 戦友は星の数ほど例がある。恋人も、まあ覚えがある。親子はまあ、恋人よりは分かりやすいか。 親元離れて寂しい生徒が、親身になってくれるトレーナーを親代わりにする。こういうケースが多い。 いやまあ、それにしたって── 「はーい。あ、ドベトレさん! そっか、もうそんな時間か。どうぞ、入ってください!」 「ん、おお。よろしく頼むわ、ちっこい方のクリトレ」 ──目の前のコイツ……小さい方のクリトレとその担当との関係は、ちょっと特殊が過ぎる気もする。 お邪魔するなり鼻腔をくすぐったのは、作りかけだろう様々な料理の香り。 「あー……いい匂いがする」 「えへへー。もうちょっとで出来ますから、手を洗って待っててくださいねー」 「手伝わなくて大丈夫か? ちまっこいのがちょこちょこしてるの、見ててちょっと心配だが」 「ふふん。大丈夫ですよドベトレさん! これでも普段は自炊してますからね」 「そうか、んじゃあ大人しく待ってることにする」 そして言われた通りに食卓で待っていたオレの前に運ばれてきたのは、 「へえ、こいつは美味そう……お、こっちも中々……ん、おい待て。ちと多くねぇか」 2人分というにはあまりにも多い料理の数々。多分5、いや6人分くらいあるぞコレ。 「普段お屋敷住まいのドベトレさんをおもてなしするんだから、これくらいは、と!」 「いやいや、いくらメジロの屋敷ったってウマ娘1人分の量は世間と変わらねえよ」 「んー、でも聞いた話、ドベトレさんまだお若いし、もりもり食べるかな、って」 「確かにオレはそこそこ食うしまだ22だけどよ、にしたってアンタと2つしか変わらねぇっつーの!」 「まあまあ、冷める前に食べましょう! 大丈夫、残ったら朝ごはんとかお弁当にすればいいんです!」 「……ま、それもそうか。んじゃ有難く。いただきます」「はーい! ふふ、召し上がれ!」 ちなみに味はフツーに良かった。聞けばオグトレさんに教わってるらしい。納得。 141ドベトレ、クリトレの世話になる21/10/25(月) 19 53 21 「はー……いやもう腹いっぱいだわ、ごちそうさん」 「はい! お粗末様でした。片付けは僕がやりますから、先にお風呂どうぞ」 「あー、いや流石にこの量を家主ひとりに片付けさせるのは気が引けるからよ、手伝わせてくれ」 「あ、ははは……そうですね。じゃあお手伝い、お願いしてもいいですか?」 「はいよ。にしても、結構食べたつもりなんだが、それでも2人分くらい残ったな」 「お客さんが来るからって、張り切って作りましたから。お弁当、楽しみにしててくださいね!」 そんなことを話しながらある程度片付けたところで、後は僕だけでも大丈夫だからっていうんで風呂へ。 寝間着は以前のクリトレのを貸してくれるらしい。おまけにまとめて洗濯もしてくれるという。有難い。 ご厚意に甘えて服を洗濯籠に放り込み、風呂場へ。シャワーを出そうとして、オレの耳が物音を捉えた。 「ふふん、ふふん♪ふふふふふーん♪かゆいところはございませんかー?」 「……ハイ。ゴザイマセン」 ──いやホントどうしてこうなった! 落ち着け、いや落ち着けるかよ! なんでクリトレがオレの髪を洗ってるんだ!? さっきまで洗い物してたクリトレが、いつの間にか服脱いで風呂場にやってきて、んでこの状況だ。 ……ダメだ。わかんね。つーか何故そんなに楽しそうなんだ。 「ふふん、ふふん♪ふふんふんふんふん♪よし、次はお耳ですねー」 「あっ、ちょ、耳はいいって! ていうか別にオレはどこも洗って貰わなくても……」 慌てて振り向いたオレが見たのは、耳をぺたんと倒し目を潤ませるクリトレの姿だった。 「そう、ですよね……迷惑ですよね、ごめんなさい。お世話が楽しくて、つい調子に乗っちゃって……」 「……だぁーっ! 勝手にしてくれ、耳と尻尾以外な!」 「……! はいっ! えへへ、頑張ってお世話しますね!」 何となく、だが。多分オレはコイツに勝てないんだろうな、と思った瞬間だった。 「いいお湯ですねー……そんなに緊張しなくていいんですよ、ドベトレさん」 「……その、恥ずかしい話なんだがオレ、女性に慣れてないんだよ」 「? でもドベトレさんだって、今はウマ娘、つまり女性じゃないですか」 「や、オレ自身の体はまあ、いいんだよ。置いとく。でもその、アンタのは、なんつーか」 「僕の体がどうかしましたか?」 「だあああヤメロ見せるな押し付けるなウワーッ!」 142ドベトレ、クリトレの世話になる21/10/25(月) 19 53 32 嫌な汗をかいた気がするが、とにかく湯浴みを終えて後は寝るだけ……なんだが。 「なあクリトレ、オレはどこで寝りゃぁいいんだ? 見たとこベッド一つしかないんだが」 「あ、ご心配なく。僕の体、小さいでしょう? だからベッド一つで足りますよきっと!」 まさかの添い寝。いきなりの添い寝。しかも聞けばもともと寝具は一人分しかないらしい。 あーだこーだとオレが考えているうち、クリトレはさっさと布団に潜ってこっちを見ている。 「さあどうぞ! 遠慮なさらず!」「いやどうぞ! じゃないんだが」 「大丈夫ですよ、クリークはよく『抱っこすると温かいです~』って褒めてくれますから」 「そういう心配はしてないっつーの。いや待て、その口ぶりだとアンタ、担当とよく寝るのか」 「よく、かどうか分かりませんが、時々一緒のお布団で寝ますよ」 ……もう駄目だ。脳がバグる。諦めてベッドに入ってさっさと寝よう。 「しょ、っと。失礼しまーす……うん、ドベトレさんも温かいですね」 「……そっすか」 予測可能回避不可能とはこういう事だろう。寝転がったオレの懐へ、クリトレはすっぽり収まってきた。 なんかもう色々一杯一杯だ。そしてそんなオレとは正反対に、クリトレはどうやらもうおねむらしい。 「ドベトレさんもあったかいですけど、クリークのあったかさとは、なんだかちがいますねー……」 「そうかい……あー、今聞くのも変だが。クリトレ、アンタ何でそんなに世話焼きなんだ?」 「うー……んー……みんながえがおだと、うれしいから、でしょうかー……」 「……そうか。わかった、ありがとな。おやすみ、クリトレ」 「はーい……おやすみなさい、どべとれ、さん」 後になって考えると、朝までグッスリ眠れたのは案外、クリトレを抱っこしてたからかもしれない。 朝。昨夜の残り物を詰めた弁当をクリトレに持たされ、いよいよ出かける時間。 「一晩とはいえ、世話になったな。今度お礼させてくれ」 「いいえー! 僕こそ、沢山お世話させてもらえて楽しかったです! よければまたいらしてくださいね!」 正直、世話を焼かれすぎると一人暮らしのとき大変そうなんだが。それでもまあ、 「おう。そのうち、な」 このお日様みてえな笑顔を前に、断りきれるヤツなんかきっといないだろ? (了) ページトップ part316~320はこちら ページトップ
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うーん なんだろうね 調子わるいのかな? -- うっちぃ☆ (2008-02-09 14 00 24) ページ差し替え&編集テスト -- うっちぃ☆ (2008-02-09 14 02 38) どうも、しぃペインターと@Wikiの間のアップロードで障害があるみたいだね。@Wikiのメンテナンス待ちかな? うっちぃ☆もとりあえず、いろいろ調べてみます。 -- うっちぃ☆ (2008-02-09 14 06 05) 名前 コメント
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#blognavi どうもこんにちは☆ うっちぃでし。 今日はいきなり傭兵日記。 カルクールさんに雇っていただきました☆ てか、ずいぶん大きいギルドなんですね? ほぼ満員でした。こんなギルドがあったなんて知らなkk(略 ←失礼 Gvだけでなく、ギルチャにもお邪魔させていただきました。 活気のあるギルドってのはイイネ! なぜかGv中、 スカンキ食らったまま歩いてたんですが。。。(゚ - ゚*) またバグっすか。むむぅ。。。 で、肝心の戦績なんですが。。。 最低記録を何度もたたき出しました。。。(ノ_・、) ほんと、足引っ張ってしまってゴメンナサイ。 てか、周りが強くなってる気がする。 本来やわらかいはずのガンナーや魔のHPが妙に多い。 AAなんかじゃ確殺できぬ。。 むむぅ。みんなイベントの恩恵をうけてるのね。 こうなったらおいらもイベントアイテムで強化するしかない! 意味わからんバグのある1周年スキルなんて使ってらr(略 ということで、メガロ南東、マリンデザートへの道を超掘り。 どるるるるる・・・・ (゚ - ゚*)オモイヨー アローが画面に残りまくりですw なんとかピース165枚集めてドリラーベスト2と交換。 さらに回し車5個集めて、ネイトの元へ。 まぁはっきり言って、ふつー成長合成なんて大した値は出ないですよ。 HP+700↑とかでれば、ベスト2のもともとの+300と合わせてちょうど+1000↑で充分満足ですよ。 今までケミラボマスターしてるのに、大した結果出たことないしね。(ノ_・、) いざ合成。 カンッ カンッ カンッ カンッ こんな演出いらんて。どうせ最低値、最低値。ワロスワロs ( д ) ゚ ゚ えっ、ナニコレ? 夢? …ちょっとネイトのことを好きになれました(ノ∀`*) PS. 今日は全然音楽室いってないですね。 なんかルの人に「ざまみろうっちぃ☆」とか書かれてたし。 あっはっは。。。 明日こそは音楽室いきます。 (ノ_・、) カテゴリ [Trickster] - trackback- 2006年03月11日 05 15 47 あ、しもた。画像の中で名前を1個消し忘れてる。。。まぁ、いいや、めんどくさいし(ぇ超眠いのでいい加減寝ます。おやすみぃぃ、、zzzZZz -- うっちぃ☆ (2006-03-11 06 15 32) (・∀・) -- ルカリ (2006-03-11 15 43 43) ちゅーか来ればよかったのに(・ω・) -- ルカリ (2006-03-11 15 44 26) 1周年スキル使うとスカンキやフリーズに引っかからないとか。ホントかなぁ? -- ぬこかげ (2006-03-12 10 57 15) >ルの人あはは、Gvとピース掘るのに夢中になってたですよw さっきいったらやっぱり過疎。なんでだろorz -- うっちぃ☆ (2006-03-12 15 20 03) >ぬこの人それってバグ?仕様?? 仕様だったら神スキルだね。。。ガクブル -- うっちぃ☆ (2006-03-12 15 20 54) 名前 コメント #blognavi
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反逆の革命竜牙(レヴォリューガ)・ブレイザー SR 火文明 (8) クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/リベリオン 8000+ ■スピードアタッカー ■このクリーチャーは、タップされていないクリーチャーを攻撃できる。 ■リインフォース:リベリオン(このクリーチャーがバトルする時、リベリオンを1体、自分の手札から捨ててもよい。そうした場合、そのバトルの終わりまで、このクリーチャーのパワーにそのリベリオンのパワーを加える) ■このクリーチャーが攻撃してバトルに勝った時、そのバトル中にこのクリーチャーが持つ「リインフォース」能力を使っていれば、このクリーチャーをアンタップする。 ■W・ブレイカー 作者:ぐりぐら 収録 DMGG-09(予定) 評価 「W・ブレイカー」が抜けているのに気が付き、修正しました。 -- ぐりぐら (2013-05-19 05 45 25) 名前 コメント