約 545,827 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/639.html
※初投稿です。 気をつけたつもりですが、誤字脱字には目を瞑ってやってください。 【ゆっくりBOMB】 『『ゆっくりしていってね!!!』』 仕事から帰ると畑がry 徹底虐殺でいいよね穣子様? 『ゆっくりできないよ!ここからだしてね!』 深い籠の中には先程のゆっくり達。 捕獲したのはれいむ種の家族、サイズ的に親1人、子8人といったところか。子もそれなりに成長している。 まずは恐怖心を植え付けるために、子を一人、家族の前に叩きつけて潰すことにする。 無作為に子れいむ一匹をつまみあげ 「ゆっ!でられるよ!ゆっくりできッ」 放射状に広がる餡。片付けは後回しだ。 やがて一家は命乞いを始める。 「おじさんやめて!ゆっくりできないよ!」 「こわいよぉぉ!ゆっくりできないぃぃ!」 「ゆっくりできないおじさんはゆっくりしね!」 気丈なやつもいた。 「おじさん!れいむはどうなってもいいからこどもたちをたすけてね!」 さすがれいむ種、まりさ種と違い母れいむが自己犠牲との引き換えを申し出た。 それを許可し、母れいむを籠から出す。 母れいむの背(後頭部)に包丁。 「ゆ゛い゛ぃぃぃぃぃ!!!」 悲鳴は子れいむを震え上がらせる。 皮は厚いがようやく切れ目ができる。 母なだけあって餡子はやや固く、切っただけでは漏れてこない。 そこから失餡子死しない程度に餡子を抜き出す。 そして主役登場。河童の開発した『小型遠隔操作爆弾』を埋め込む。 別個装置の突起を押せば爆発、河童にしては簡素なものである。 小型とはいえある程度は大きさがあり、詰めたあとに餡子を戻そうとしたが少ししか戻らなかった。 回復を早めるため、切り口を塞いだのちオレンジジュースを少しかける。 時を待たず、母れいむが復活。体内の異物感には気づいているようだ。 「ゆ゛っ!なんかへんだよ!?おじさんなにしたの!?」 母れいむに、体内の爆弾の説明をしてやる。『子供が近づくと爆発する』。実際しないんだが。 「どお゛じでぇぇ!?どお゛じでぞんな゛ごどずる゛の゛ぉぉ!?」 喚く母れいむを床に下ろし、子れいむ達を出してやる。 子れいむは母めがけ走り出す(?)が、母れいむが一喝する。 そして子ども達にも先程の説明を伝えた。 張り詰める空気。 「ごわ゛い゛よ゛ぉぉ!!!」 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 子ども達はヘヤノスミスへ身を寄せあうように逃げる。 やがて母れいむが動かないことに気づくと、罵倒が始まる。 「おかあさんなんてこっちこないでね!」 「おかあさんのせいでゆっくりできないんだよ!」 「ゆっくりばくはつしてしね!」 「ゆ゛っぐ、ゆ゛っ、ゆ゛う゛ぅぅ…」 どうにもできない母れいむは、反論することもなく、ただその場で涙を流していた。 ここで、ヘヤノスミスの小さな山から、先程の気丈な子れいむを1匹持ち上げる。 「ゆっ!おじさんなにするの!ゆっくりやめ゛や゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!!!」 母れいむ同様包丁を入れる。悲鳴を上げたのち気絶。1匹の悲鳴はヘヤノスミスに伝搬。 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 「やめだげでぇぇぇぇ!!!」 「もうゆるじでぇぇぇぇ!!!」 子れいむ達は忘れていた人間の恐怖を思い出す。 母れいむより作業はスムーズに進んだ。餡子はややみずみずしい程度で、ほぼ成体同様だ。 餡子を出し、爆弾を詰め、餡子を戻し、切り口を塞ぐ。オレンジジュースはかけない。ゆっくり復活待ち。 母れいむとヘヤノスミスの子れいむ達の方を向く。やけにうるさい。 「おかあさんなんてどっかいっちゃえ!」 「ゆっくりしないでしね!とっととしね!」 「しね!!!しね!!!」 「「「しね!しね!」」」 再び罵倒が始まっていた。精神的にまいっている母れいむは自制か、意識を失っていた。 その母れいむの背中(後頭部)を押し、じわじわとヘヤノスミスへ追いやる。 「ゆっ!こっちこないでね!」 「おじさん!おかあさんをおさないでね!」 「だめ゛ぇぇ!!ごな゛い゛でぇぇ!!」 「じに゛だぐな゛い゛ぃぃ!!」 迫り来る爆発の恐怖、ヘヤノスミスに逃げ場はない。ただただ子れいむ達は悲鳴を上げる。 50センチ 「だめ゛ぇぇぇぇ!!!」 30センチ 「い゛や゛ぁぁぁぁ!!!」 10センチ… 「ごわ゛い゛ぃぃぃぃ!!!」 5センチ、3センチ…接触。 「ゆ゛っ!!!…っ?」 爆発は起こらない。 「…いたくないよ!」 「ゆっ!ばくはつしないよ!!!」 「だいじょうぶだよ!!!ゆっくりできるよ!!!」 「おかあさんおきて!!!ゆっくりできるよ!!!」 一瞬理解の幅を越えたが、安堵した子れいむ達は頬ずりをして親子の無事を祝っている。 やがて子れいむ達の頬ずりで母れいむも意識を取り戻す。 ヘヤノスミス、頬に触れる子供達、五体(?)満足、ぼろぼろと涙を流し子供達と頬ずりあう。 「お゛があ゛ざん゛ごめ゛ん゛ね゛!」 「じね゛な゛ん゛でい゛っでごめ゛ん゛ね゛!」 「お゛がぁぁぁぁざぁぁぁぁん゛ん゛ん゛!!!」 「ごわ゛がら゛ぜでごめ゛ん゛ね゛!!ゆ゛っぐりじよ゛う゛ね゛!!!」 『「「「ゆっくりしていt」」」』 突起を押す。 刹那、くぐもった破裂音と共に、ヘヤノスミスには餡子がうずたかく積まれていた。静かだ。 爆弾入り子れいむが目を覚ます。 「ゆ゛っ!なんかからだがおもいよ!」違和感に気づかないらしい。ずりずりと逃げるように移動する。 流し台の縁から見た光景は壮絶だった。 床下には放射状の餡子の上に兄弟れいむの皮が、ヘヤノスミスには餡子の山と、四散した家族の皮が、髪留めが、リボンが、 「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!!!」 悲鳴。だが気が狂わないあたり強い子れいむだ。 爆弾れいむをつかむと、より一層悲鳴は大きくなったが、我慢しつつそっと屋外へ出してやる。 少なくなった餡子で考えたあげく、一目散にゆっくり逃げていった。 もちろん装置を持って後を追う。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「ゆ゛っぐり゛じでい゛っでね゛…!」 爆弾れいむがまりさ種の家族に遭遇。 やけにゆっくりしてない様子のれいむに、まりさ家族は心配そうに周りを囲み、事情を聞いているようだ。 突起に指を。 爆心地にはわずかな焦げ後、そのまわりに円を描くように餡子と皮、辺りの木には飛び散った餡子がまだら模様を作っていた。 声もない。 ゆっくり駆除の功績と畑への愛を穣子様が認めてくれたのか、帰ってくると畑は直っていた。 穣子様の心遣いに感謝し、収穫祭のために育てた野菜達を収穫する。 次は畑にきちんと対策しないとな… END 【あとがき】 お初です、タカアキです。 どうもゆっくり達をしゃべらせるのが難しい。 いっそゆっくり描写なしで書いてみようかと思うぐらいに。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1647.html
前編 (注)何の罪も無い、純粋で心優しいゆっくりが酷い目に遭います。 ゆっくり姉妹 後編 庭への扉を開け、まりさの姿を探す。あれから六日も経っているので、 もう諦めて帰ってしまったかもしれないと思っていたが、それは杞憂だった。 まりさは扉の近くでぐったりとしていた。何度も扉に体当たりしたのか、全身ぼろぼろだった。 その様子を見れば、六日間、自分の事を顧みず、ただひたすらに姉を救おうとしていた事がわかる。 れいむの為にここまでやるとは、驚いたな、六日前はただの甘ったれたゆっくりに見えたんだが。 僕はまりさを掴み、自分の顔の高さまで持ち上げる。 「ゆぅ……。お、おにいさん!」 それまで虚ろだったまりさの瞳が、僕の存在を視界に捉えた途端、生気を取り戻す。 「おにいさん! まりさ、すごく怒ってるよ! おねえちゃんをかえしてくれないと、おにいさんとはゆっくりできないよ!」 まりさは顔を真っ赤にして僕の手の中で暴れる。 半死半生の体の、どこにこんな力が残っていたのだろう。 姉を思う強い気持ちが、底知れぬエネルギーを生み出しているのかもしれない。 なかなか大した奴だ、僕はまりさの事が少しだけ好きになった。だから、優しく声をかけてやる。 そういえば、まりさに話しかけるのはこれが初めてだな。 「じゃあ、お姉ちゃんに会わせてあげるよ」 「ゆ!? 本当!? やったあ! おにいさん、ありがとう!」 金剛力士像そっくりだったまりさの怒り顔が、えびす様のようにほがらかになる。 おまけに僕にお礼まで言う始末だ。こいつ、誰がれいむを誘拐したのか忘れてしまったのか? 「どういたしまして。まりさは疲れてるだろうから、僕が連れて行ってあげるね」 「ゆゆ! おそらをとんでるみたい!」 僕に抱えられると、まりさはキャッキャとはしゃぎだした。 六日前、同じような体勢から地面に叩きつけられた事をすっかり忘れてしまっているらしい。 なんとまあ、おめでたい生き物だ。まあ、単純な方が『ゆっくりすること』に都合が良いのだろう。 僕はまりさを抱えて家の中に戻ると、庭の扉を閉めて、れいむの部屋へと歩き出す。 まりさは廊下に飾られた絵画や調度品を見て、楽しそうに笑っていた。 「きれいなものがたくさんあるよ! おにいさん! とっても素敵なおうちだね!」 「そうかい? どうもありがとう」 にっこりと微笑んでそう答えてやると、 まりさは嬉しそうに僕の腕に頬をすり寄せる。随分と人懐っこい奴だ。 僕は、まりさの事を可愛いと思い始めていた。 六日前は『鬱陶しい』『やかましい』としか感じなかったのに、何故だろう。 おそらく、れいむがいつまで経っても僕の事を好きにならなかったから、 すぐに懐いてくるまりさを、愛おしく感じるのだと思う。僕はまりさの頭を優しく撫でてやる。 「ゆゆ~ きもちいいよ! おにいさんは優しいから、まりさ、すごくゆっくりできるよ!」 ついさっき、『れいむを返すまでは僕とはゆっくりできない』、 と言っていたのに、忘れっぽい奴だな。でも、そんな能天気な所が、とても可愛いと思う。 だが、今の僕にとって『可愛い』というのは、『傷つけたい』という事だ。 これから自分がどんな目に遭うか教えてやったら、この無邪気な笑顔がどんな風に歪むのかな。 そんな事を考えると、自然と口元から笑みがこぼれた。 やがて、れいむの部屋の前に戻ってくると、まりさを廊下に下ろし、鍵を開ける。 ドアを少しだけ開けて中の様子を伺うと、れいむは憔悴しきった顔で、呆然と中空を見つめていた。 もう、涙も枯れてしまったらしい。困ったな、これからが本番なのに。 まあ、妹に会わせてやれば、元気になるだろう。僕はドアを全て開いて、まりさを部屋の中に入れてやる。 「おねえちゃん!」 「………まりさ?」 まりさの元気な声に、生きる屍のようだったれいむがぴくりと反応する。 そして、乾ききっていた瞳が最愛の妹の姿を捉えると、枯れたはずの涙が洪水のように溢れ出す。 その涙は、誘拐されてから流し続けてきた、恐怖と悲しみの涙ではない、暖かい、喜びの涙だった。 「まりさ…! まりさあああ!!!」 「ゆ~! おねえちゃん~! くるしいよ~!」 れいむがあまりにも激しく擦り寄ってくるので、まりさは少し苦しそうだった。 それでも、嬉しそうに姉の頬を舐めている。ゆっくり姉妹、感動の再会だ。 「ご、ごめんね! つい嬉しくって! これじゃ、ゆっくりできないね!」 「ううん! おねえちゃん、とってもいい匂いがするよ! すっごくゆっくりできるよ!」 自分の行動を恥じて、妹から離れようとするれいむの頬に、まりさは自分の頬をすり寄せる。 いい匂いがするのは当然だ。僕が毎日風呂に入れて、人間用の高級ボディソープで体を洗い。 髪にはリンスまでつけてやっていたのだ。野生のゆっくりの甘ったるいだけの匂いとは大違いだろう。 「本当? うれしいな! まりさにそう言って貰えるのが、一番うれしいよ!」 ニコニコと笑って、ぴょんぴょん飛び跳ねるれいむ。すっかり元気を取り戻したようだ。 さて、そろそろ良いかな。僕は、感涙に咽ぶれいむに優しく語りかける。 「れいむちゃん。君の言うとおり、まりさはとっても可愛いね。だから、ここに連れて来たよ」 「おにいさん、ありがとう! 本当にありがとう!」 れいむは心から幸せそうな顔で、僕に感謝の気持ちを伝えてくる。 おやおや、お礼を言うのは、まだちょっと早いんじゃないかな? 人の話は最後まで聞こうね。 「それじゃ、今からまりさを殺すね」 「うん! そうだね! ………え?」 幸せな表情のまま固まるれいむ。その姿は、まるで縁起の良い置物のようだ。 「どうし…て?」 「どうしてって、さっき、部屋を出る前にそう言ったじゃない」 「で、でも…まりさの事、可愛いって…」 「そうだね。殺したいくらい可愛いね」 ぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶる 僕の足にも振動が伝わってきそうなほど強く震えるれいむ。小さな歯が、ガチガチと音を立てる。 そして、先程まで幸福な涙を流していた瞳からは、とめどなく悲涙が流れ落ちていた。 良い顔だ。すごく可愛いよ。れいむちゃん。 「ゆ~ そんなに褒められたら、まりさ、はずかしいよ~」 まりさは、僕とれいむのやり取りを、騒ぎもせず聞いていた。 その表情には危機感のかけらもない。それどころか、先程から可愛い可愛いと言われて、照れていた。 この部屋まで自分を優しく抱っこして連れて来た人間が、酷い事をするはずがない、と思っているのだろう。 六日前の僕なら、甘ったれた考え方のまりさを不快に感じただろうが、 今の僕は、まりさのそんな子供っぽい所を愛おしく思った。 純粋で、とっても可愛いまりさ。大好きだよ、殺したいくらいね。 僕がゆっくりとまりさに手を伸ばすのを見て、れいむが絶叫する。 「まりさあああ!!! 逃げてえええ!!!」 「ゆゆっ!?」 さすがのまりさも、れいむの悲鳴にただならぬものを感じたのか、素早く僕の手を逃れる。 そして、そのまま部屋の隅に置いてある、小さなベッドの下に隠れてしまった。 なるほど、れいむが自慢するだけの事はある。まるでウサギのようなすばしっこさだ。 「すごいなあ。これなら確かに、れみりゃからも逃げ切れそうだね」 僕はそう言いながら、れいむに食べさせたショートケーキの残りが乗っているガラステーブルに向かう。 まりさにケーキをご馳走する為ではない。さっき使ったケーキナイフを手に取るためだ。 長さ30cm程度の鋭い刃物。甘いお菓子を切断する為だけに生まれた道具。 ゆっくりを傷つけるのに、これほど適した物が他にあるだろうか。 「まりさ! 隠れててもすぐに捕まっちゃうよ! もっと動きやすい所にいないとだめだよ!」 れいむがまりさに向かって、実に適切な助言をする。 その通りだった。ただ怯えて隠れているだけなら簡単に捕まえる事が出来るが、 あの俊敏さで逃げ回られたら、狭い部屋の中とはいえ、捕獲するのは容易ではないだろう。 れいむの聡明さに、今更ながら感服する。だが、まりさの知能ではその作戦を理解する事は出来なかったようだ。 「だいじょうぶだよ! おねえちゃん! ここなら、体の大きなおにいさんは入ってこれないよ!」 まりさは自信満々にそう言い放つ。まりさが隠れている場所は、 僕がれいむのために用意した、1平方メートルの広さの、ゆっくり専用ベッドの下だった。 そこには、丁度まりさ一匹が収まるくらいの隙間があった。 「なるほど、確かに僕の体じゃそこには入れないね。うーん、これは困ったぞ」 僕は、わざとらしく困った振りをしながら、まりさの元に近づいていく。 その様子を見ていたれいむが、すごい剣幕でまりさを怒鳴る。 「まりさ! 急いでそこから出て! そこにいちゃだめえ!」 そんなれいむの必死な姿とは正反対に、まりさは何故姉がそんなに焦っているのか分からない、といった顔だった。 僕が『僕の体じゃそこには入れない』と言った事で、ベッドの下は安全地帯だと信じきっているのだろう。 馬鹿だなあ。でも、そんな所も可愛いね。そう思いながら、僕はベッドの下に左腕を入れて、まりさの体をしっかりと掴む。 「つかまえた」 「ど、どうしてぇぇぇええええ!? おにいさんは、ここには入れないのにぃぃぃぃいいいい!!!!」 そう、確かに僕の体はベッドの下には入らない。 だが、腕だけなら別だ。人間用の大きなベッドならともかく、 ゆっくり用の小さなベッドの下なら、まりさがどこに隠れていようと、掴む事ができる。 僕はまりさを引きずり出すと、その体を胸の前に持ってきて、そのままベッドの上に腰を下ろす。 そして、右手に握り締めたケーキナイフを 大げさに振りかぶり、少し待つ。 このまま振り下ろしてもつまらないからだ。 「まりさを放してぇぇぇぇぇぇええええ!!!!」 ほら来た。人間には決して敵わないと知りながらも、 妹を助けるために命がけで僕に向かってくる、優しいお姉さん。 すごいね、この六日間、怯えてばかりだった君が、妹のためになら、そんなにも強くなれるんだね。 れいむは丁度僕の膝の辺りに体当たりしようとしていたので、僕は閉じていた足を急に開く。 すると、突然攻撃目標を失ったれいむは、体当たりの勢いを止められず、僕の股の間に飛び込んでくる。 その瞬間、僕は両足の太ももを勢い良く閉じ、れいむの顔を挟み込む。 れいむは、まりさを見上げるような格好で僕の股ぐらに固定される。 これから始まるショーの、最高の特等席だ。 「ゆぐぅっ! …ま、まりさを放し…て…びぷっ!」 「やめでえ゙え゙え゙!! お゙に゙い゙ざあ゙んん!!! お゙ね゙え゙ぢゃんをい゙じめ゙ないでえ゙え゙え゙!!!!」 僕の太ももに強く圧迫され、苦しそうに餡子を吐き出しながらも、妹の身を案じるれいむ。 ナイフを突きつけられ、恐怖に震えながらも、姉の為に涙を流すまりさ。 最高だ。 最高のゆっくり姉妹だ。内臓が燃えるような興奮。先程から、僕の陰茎は痛いほどに怒張していた。 僕は、まりさの顔をれいむにくっつけてやる。そして、お菓子を切り刻むという宿命を果たす為に、 先程から出番を待っていたであろうケーキナイフを、まりさの右側頭部に思い切り差し込む。 「ゆ゙ぎゅぅぁぁぁあ゙ぁあ゙あ゙あ゙っぁあ゙ぁぁぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!」 「まりさ!!!!!! まりさあ!!!!!!! まりさぁぁぁああああ!!!!!!!!!!!」 心地よい旋律が耳に染み渡る。僕は生まれてから今日まで、こんなにも素晴らしい音楽を聴いたことがない。 姉の絶望と悲しみ、妹の苦痛と恐怖が絶妙に絡み合う、究極のアンサンブル。れいむとまりさは最高の楽器だった。 「まりさ、痛い? ふふっ、ごめんね、痛いに決まってるよね。ナイフが体に刺さってるんだものね」 激痛に身を震わせるまりさにそう言って、僕は小さく笑う。 そして、より美しい旋律を生み出すため、 右手の調律棒をグリグリと回し、まりさの体内の餡子を引っ掻き回す。 「い゙だ、い゙だい゙ぃい゙ぃっ! い゙ぢゅあ゙い゙い゙ぃぃっ!! お゙ね゙え゙ぢゃんだずげでぇえ゙ぇっ!!!」 「やめて! お兄さん、やめてえ! まりさ、痛がってる!! とっても痛がってるからあああああ!!!」 僕は、ゆっくり姉妹の悲鳴にうっとりとしながら、 まりさの頭に突き刺さったケーキナイフをじわじわと引き抜いてゆく。 まるで、ナメクジが這うような、遅鈍な動きで。 「ぐぎゅ゙ぐあ゙ぁぁぁあ゙あ゙あ゙ぁぁあ゙あ゙あ゙あ゙!!!!! ぐがぐぐぐぐゔががががが!!!!!!!」 「お兄さん!!! そんなにゆっくりしないでえ!!!! もっと速く抜いてあげてぇぇえええ!!!!!」 れいむの哀訴を無視して、僕はナイフを引き抜く手をピタリと止める。 そして、父親が娘に語りかけるように、優しく声を掛ける。 「れいむちゃん、悲しい? 悲しいよねえ。可愛い可愛いまりさが、目の前で苦しんでるんだから」 そこまで言って、半分以上抜けていたナイフを、再びまりさの中にぶち込む。 「えががががあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っぁあ゙ぁぁぁぁあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁぁあ゙あ゙あ゙!!!!!!!」 「まりさぁぁぁぁあああ!!! もうやだぁ!!!!!! やだああぁぁぁぁぁああああ!!!!!!!」 僕の呼吸は、体内を駆け巡る途方も無い快楽により、突進寸前の猛牛そっくりに荒くなっていた。 脳味噌が沸騰しているかのような錯覚を受ける程の、異常な陶酔感。 知らなかった。世の中に、こんなにも気持ちの良い事があるなんて。 もう、長く楽しむために手心を加えて痛めつける、なんて事を考える余裕は無かった。 ただ、めくるめく喜びを得るため、狂ったようにまりさの顔をメッタ刺しにする。 「ゆ゙ぎぃっ! ぐぎゃあ゙っ! や、やめ…べっ! げぼぉっ! もう、や゙め゙、ぶべぇっ! や゙…め゙…」 「ああああぁぁぁぁ…。まりさのあんこがなくなっちゃう…。このままじゃ、なくなっちゃうよおぉぉぉ…」 傷口から餡子がだくだくと流れ出し、まりさの瞳から、生命の輝きが消失していく。 れいむは、まりさの口から吐血のように吹き出される餡子を全身に浴びながらも、 自分の顔についた餡子を舌で掻き集めて、まりさの口に戻そうとしている。だが、それは無駄な努力だった。 やがて、まりさの顔色は白蝋のようになり、もちもちとしていた皮は、ほとんど弾力を失っていた。 死の一歩手前、といった所だろうか。僕は、最高の絶頂を迎えるために、 最後に残った理性で、ナイフを振り下ろす腕を止める。 「まりさ、お別れだよ。最後に、お姉ちゃんに言いたい事はないかい?」 「ゆ゙…ゆ゙ぅ…お゙わ…がれ…」 まりさは、れいむのように賢くない。 だが、さすがにもう自分が助からない事は分かるのだろう。 そして、今を逃せば、もう姉と話す事が出来る機会は二度とやってこない、という事も。 「お゙ね゙…お゙ね゙え゙…ぢゃ…ん…」 真理を悟った聖人のような表情でれいむに語りかけようとする。 だが、『お別れ』と言う言葉を聞いたれいむは、僕の足の間で狂ったように暴れだした。 「だめ!! だめぇぇぇええ!!!!! ぜったいにだめぇぇぇぇええええええええええ!!!!!」 そんな姉の慟哭が、聞こえているのか、いないのか、 まりさは、感嘆するほど穏やかな面持ちで、れいむに自らの気持ちを伝える。 「お゙…ね゙え゙ぢゃん…だい゙ずぎだよ…まりざが…いなぐなっでも…ゆっぐりじでいっでね…」 「いやだよお! そんな事、言わないでよお! いつまでも、二人でゆっくりしようよお!!」 れいむは、血みどろ…いや、餡子みどろのまりさの顔の傷を懸命に舐めている。 どうやら、怪我の治療をしているつもりらしい。賢いれいむなら、そんなことをしても、 もうまりさの命は助からない事が分かっているだろうに。 いや、賢いからこそ、妹が死んでしまうという事実を認められないのかもしれない。 「上手にお別れが言えたね。えらいよ、まりさ。それじゃあ、さようなら」 僕は柔らかくまりさに微笑むと、その眉間にナイフを突き刺す。 そして、人間で言うならば心臓にあたるであろう、餡子の中心部分をえぐった。 すでに死にかけだったまりさは、叫ぶ事もなく、静かにその生涯を終えた。 そんな、物言わぬまりさの代わりに、れいむが今日一番の叫び声を上げる。 「ま゙ぁり゙ぃざぁぁぁぁっあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っあ゙ゔゔあ゙っぁぁぁあ゙あ゙ぶゅぅゔゔば゙ば゙ば゙あ゙!!!!!!」 凄まじいショックのせいだろう、れいむは大量の餡子をぶちまけながら絶叫する。 そのため、今まで一度もよどむ事の無かった、清流を連想させる程の綺麗な声が、泥水のように濁った。 それは、れいむの生涯で最大の苦しみが訪れた事を知らせるシグナルだった。 その神々しい調べを聞いた瞬間、僕は射精していた。 一度、二度、三度、吐き出された精液が下着を汚していく。今まで経験した事が無い、長い長い絶頂。 全身が痙攣を起こしたように震え、目が霞む。四度、五度、六度、僕は精を放ち続け、七度目の放精で、意識を失った。 どれくらい気を失っていたのだろうか。 朦朧とした意識で目を覚ますと、僕の足元には、ナイフが刺さったままのまりさが転がっていた。 いや、『まりさだったもの』と言った方が適切かもしれない。 なぜなら、その物体は口らしきもの以外は全てズタズタに切り刻まれていて、 餡子と皮のぐちゃぐちゃとした塊になっていたからだ。 れいむは、その『まりさだったもの』の側に寄り添う形で息絶えていた。さっき叫んだ時に、餡子を吐き出しすぎたのだろう。 今日一日だけで、一生分の涙を流しつくしたであろうその顔は、ほとんどの餡子が抜けてしまった事もあって、 さながらエジプトのミイラのようだった。これも、『れいむだったもの』と言った方が適当な気がする。 窓から差し込む血のように真っ赤な夕日が、二匹の死骸を朱色に染め上げていた。 それは、一般的な感性を持つ人が見たならば、思わず嘔吐してしまうような、グロテスクなオブジェ。 でも僕は、そんな『れいむだったもの』と『まりさだったもの』の姿を、世界で最も美しいと感じていた。 そして、『また今日のような素晴らしい快感を味わいたい』と思っていた。 翌日。僕は朝早く起きて、庭にゆっくり姉妹のお墓を作ってあげた。 墓標は、まりさの命を奪ったケーキナイフだ。なかなか、しゃれた墓になった。 さようなら、れいむとまりさ。天国で、ゆっくりしてね。 お墓を作り終えると、僕はそのまま庭でデッキチェアに腰掛けた。 今日、仕事は休みなので、ここで日光を浴びながら、のんびり過ごす事にしよう。 一度、家の中に戻り、紅茶を淹れ、昨日の残りのショートケーキと一緒に庭のテーブルへ運ぶ。 すると、その良い香りに誘われたのか、一匹のゆっくりが庭にやって来た。 金髪に、赤いヘアバンドのゆっくり。これは、なんて種類だったかな。そうだ、ゆっくりありすだ。 ありすは、しゃなりしゃなりと、気取ったような歩き方で僕の側までやってきた。 変わったゆっくりだな。そう思っていると、 ありすは、体を半分だけこっちに向けて、横目でちらっと僕の顔を見てこう言った。 「おにいさん! ど、どうしてもって言うなら、ゆっくりしてあげてもいいわよ!」 ありすの珍妙な態度に、僕は思わず吹き出した。こういうの、なんて言ったかな。 ツンドラ? いや、ちょっと違うな…。ええと…そうそう『ツンデレ』だ。 『ゆっくりしていってね!』と言う、お決まりの台詞が来ると思っていただけに、余計に可笑しかった。 「な、なに笑ってるの!? しつれいなおにいさんね!」 クスクスと笑う僕を見て、ありすはぷくっと頬を膨らませる。 だが、ここから出て行く様子は無く、庭の花壇や池を順番に見て回り、 『なかなかとかいてきね』などと言って、うんうんと頷いていた。 やがて、ゆっくり姉妹のお墓の前に来ると、不思議そうな声をあげる。 「おにいさん、これはなあに? これだけ、ぜんぜんとかいてきじゃないわ!」 それはそうだろう、丁寧に手入れされた花壇や池と違って、 盛り上がった土にナイフが突き刺さってるだけなのだから。 僕は気に入っているけどね。 「それはね、僕の大好きだった、友達のれいむとまりさのお墓だよ」 その言葉を聞いた途端、ありすは狼狽した様子で僕の元に駆け寄ってくる。 「ご、ごめんなさい! ありす、しらなかったの!」 ありすは泣きそうな顔で、僕の足に頬を擦り付けながら謝罪の意を表している。 ゆっくり姉妹のお墓を『全然、都会的じゃない』と言ってしまった事で、 僕の心を傷つけたと思っているらしい。 気取り屋だが、根は素直で優しいゆっくりのようだ。僕は、ありすの事を可愛いと思った。 その途端、心の中でサディズティックな欲望が膨らんでいく。 『可愛いありすを、ズタボロになるまで苦しめて殺したい』 我慢は出来なかったし、する必要も無かった。 僕は申し訳なさそうにしているありすを慰めるように、明るく笑いながら話しかける。 「ははは、大丈夫。気にしなくて良いよ。僕が殺したんだから」 「よかった! それじゃ、おわびにありすがともだちになって………ゆ? ころ、ころしたって? ゆ? ゆ?」 ありすは最初、僕の発言の異常さに気がつかなかったようだった。 それよりも、先程の自分の無神経な発言を僕が気にしていない事が分かり、ほっと息を吐いていた。 だが、その息を吐き終えて、楽しそうに話し始めた時、僕がおかしなことを言った事に気がついたらしい。 ありすの頭には、さかんにクエスチョンマークが浮かんだり消えたりしていた。 僕はその目障りな疑問符を吹き飛ばすために、ゆっくり姉妹のお墓から墓標であるケーキナイフを引き抜く。 刃には、まりさの餡子と土が血糊のようにべっとりとこびりついていた。 「だから、僕がれいむとまりさを殺したんだよ、このナイフで切り刻んでね。あ、れいむは違うな。あれは自然死だ」 しゃれたジョークでも飛ばしたかのようにケラケラと笑いながら、 僕はナイフの腹でありすの右の頬をぺたぺたと叩く。 ありすの桜色の頬が、こげ茶色に汚れていった。 「ど、どうして…? れいむとまりさ、悪い子だったの?」 『そうだよ、ものすごく悪い子達だったからおしおきしたんだよ』とでも言えば、納得するのかな。 でも、違うんだよ。れいむもまりさも、本当に良い子達だったんだよ。二匹の名誉のためにも、嘘はつけないよね。 「ううん、とっても良い子だったよ。それに、二匹ともすごく可愛かったよ」 今度はありすの左の頬をナイフの腹でぴたぴたと叩く。 鏡を見なくても、自分がいやらしい笑みを浮かべている事が分かる。 「じゃ、じゃあ…どうして? どうしてえ? ありす、わからないよお…」 ありすは大きな瞳からぽろぽろと涙をこぼしながら、小さな唇を、わなわなと震わせている。 まったく、たまらない顔をする。可愛いよ、ありすちゃん。 「僕はね、可愛いゆっくりを見ると殺さずにはいられないんだ。れいむとまりさも可愛かったけど、ありすちゃんもすごく可愛いね」 僕はそう言うと、餡子と土で汚れてしまったありすの頬をそっと撫でる。 手のひらから、震えが伝わってくる。僕が怖いんだね。そりゃ、怖いよねえ。 「いや…いやぁ…」 「ふふっ、少し前までは、もう少しまともな人間だったんだけどね」 恐怖のためだろう、ありすは金縛りにあったように動かなかった。 何の警戒もせずに、人間のテリトリーに入ってくるくらいだ、 生まれてからこの方、これほど恐ろしい思いをした事など無かったに違いない。 僕は、難なくありすを捕まえると、家の扉を開けて、乱暴に中へ放り込む。 「ゆきゃっ!」 ありすは可愛い悲鳴を上げて、廊下に倒れこむ。 「ありすちゃん、僕とかくれんぼして遊ぼうよ。今から百数える間に、好きな所に隠れてね」 僕は、倒れたままのありすに優しく微笑むが、ありすはいやいやと首を振るだけだった。 「やだ! やだあ!! もうおうちかえるう!!!」 「隠れないなら、今すぐ殺しちゃうよ」 『殺す』という言葉に、ビクリと反応するありす。 「ゆっ!? か、かくれんぼしたら、ありすのこと、ころさないの?」 ありすはおずおずと僕に尋ねてくる。 「ううん、見つけたら殺すよ。だから、よく考えて上手に隠れてね」 「そんなのおかしいよぉぉぉぉおおおお!!!、ちっともとかいてきじゃないよぉぉぉぉおおおお!!!!」 「それじゃ、スタート。いーち、にーい、さーん、しーい…」 「だめぇぇぇぇええええええ!!!!! かぞえないでぇぇぇぇぇえええええええ!!」 ありすは僕の足にすがりついて、 死のゲームへのカウントダウンを止めさせようとする。 その必死な姿はどれだけ見ていても飽きないが、 このままではゲームにならないので、家の中に蹴飛ばして扉を閉める。 ありすはそれでも扉の向こうで『やめて、やめて』と喚いていたので、少し脅かしてやる事にする。 「百まで数え終わった時にまだそこにいたら、かくれんぼじゃなくて鬼ごっこになっちゃうよ?」 そう言ってから、僕は再び数字を数え始めた。ありす種はゆっくりのなかでは比較的賢い種類らしい。 ありすは、鬼ごっこよりはかくれんぼの方が、まだ生き残る可能性があると思ったのだろう、 わんわんと泣きながらも、家の奥に向かったようだった。僕は遠ざかるありすの泣き声を聞きながら、 自分でもうるさいと思うほどにゲラゲラ笑っていた。 僕の心は、複雑に絡み合う知恵の輪のように、グニャグニャに歪んでいた。 れいむとまりさに出会わなければ、こうはならなかっただろうか。 もしくは、まりさが最初に庭に入ってきた時、優しくしていれば、 今頃、れいむとまりさ、それにありすも一緒に、楽しくお茶でも飲みながら過ごしていたのだろうか。 『ゆぅ~! おねえちゃん! このケーキ、とってもおいしいよ!』 『まりさ! たべながらお喋りするのは、お行儀が悪いよ!』 『まりさはいなかものね! とかいはのありすは、しずかに紅茶をいただくわ!』 ふと、脳裏に楽しげな情景が浮かんで、なんだか悲しい気持ちになった。 そういえば、どうしてれいむをさらったんだっけ。最初は殺すつもりでは無かったはずだ。 何か、別の目的があった気がする。少なくとも、虐待するよりは、まっとうな目的が。 まあ、そんな事はどうでもいいか。これから圧倒的な興奮と快感が味わえるのだ。 正常な人間ならば生涯体験する事の無い、狂人だけが味わえる異常快楽。 歪んだ心というのも、まんざら悪いものではない。 「きゅーじゅういーち、きゅーじゅうに、きゅーじゅうさーん、きゅーじゅうしーい…」 さあ、もうすぐ百だ。ありすちゃん、上手く隠れられたかな。せいぜい楽しませてね。 僕はそう思いながら、ゆっくり姉妹に出会った一週間前のように、秋の空を仰ぎ見る。 高い高い青空に浮かぶ、ふかふかの絨毯のようなうろこ雲は、相変わらずとても美しかった。 おわり 作:ちはる このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2053.html
ここはとあるゆっくりプレイス。辺りは草原に囲まれ、近くを川が流れています。 ここに数日前、ゆっくりれいむとゆっくりまりさのつがいが辿り着きました。 彼女達は朽ちかけた木の根の作った穴に暮らしていましたが、その木は腐っていて今にも崩れてしまいそうです。 また、穴自体とても小さく、れいむとまりさ二匹でぎゅうぎゅうでした。 最初はそれでも良かったのですが、今はそうは行きません。れいむの頭には、小さな芽が出ているのです。 そう、家族が増えるのです。 「ゆゆ~、このおうちも、もうながくすめないよ…」 「うん、そうだね…」 「まりさ、あしたからはがんばってね!」 「おっけー、まりさにまかせて!」 巣の中にはたくさんの食料が集めてあります。この数日、二人で頑張って集めたのです。 これで数日は、餌を集めなくても、あることに集中できるでしょう。 「まりさがおうちのつくりかたをしってるなんて、れいむすごいうれしいよ!」 「れいむとあかちゃんのために、せかいいちゆっくりできるおうちをつくるよ!!」 翌朝。まりさは河原から石を運んでいます。植物の蔓を石に巻きつけ、端をしっかり噛んで引きずっているのです。 「ゆーっくり!ゆーーっくり!!」 今運んでいるのはゆっくりの半分もありそうな大きな石。皆さんも、自分のお腹の大きさまである石を運ぶのは大変でしょう。 それを、まりさは新しいお家のためを思い、一生懸命運んでいるのです。 「ゆゆっ!?まりさ、がんばりすぎだよ!れいむもてつだうからね!!」 それを見たれいむはまりさをたすけようと、石の後ろに回りこみます。後ろから押してあげれば、まりさが楽になると思ったのです。 「だめだよっ!!!」 「ゆっ!?どぼじでぞんなごどい゛う゛の゛お゛お゛お゛!?」 しかし、まりさは喜ぶどころかれいむに怒り出します。れいむはまりさを助けたいだけだったのに、怒られてしまって涙を流しています。 「ゆっ、れいむ、よくかんがえてね!れいむはおかあさんなんだよ!!れいむだけのからだじゃないんだよ!!」 「ゆっ、ゆぅ…」 「もしれいむがけがをして、あかちゃんがしんじゃったらどうするの!あかちゃんがかなしむよ!まりさだってかなしいよ!」 「まりさ…ごめん…」 「それに、まりさはこんなのぜんぜんたいへんじゃないよ!れいむががんばれー!っていってくれたら、まりさはひゃくにんりきだよ! だかられいむはゆっくりまりさをおうえんしててね!」 「ゆっ…わかったよ!れいむ、ゆっくりおうえんするよ!!」 それから、まりさは頑張って石を運びました。れいむはまりさを応援し、まりさの為に美味しい草や蟲を持っていってあげました。 「ゆふーーーっ!!んひーーーっ!!んふーーーっ!!」 夕方。まりさは頑張って石を運んだので、とっても疲れてしまいました。 汗まみれの身体で、白目を剥いて、舌を突き出し、激しく空気を吸い込んでいます。 それを見たれいむが慌てて近寄ります。 「ゆゆっ!!まりさ、ゆっくりしなさすぎだよ!!」 「ゆー、れいむの、ためなら、これくらい、あっと、いうまだよ!!」 「ちゃんとやすまないとだめだよっ!!まりさがたおれちゃったらどうするの!?あかちゃんたちがかわいそうだよ! それに、れいむだってとってもかなしいよ!!」 「ゆ…!ご、ごめんね、れいむ!」 「ゆっ、はんせいしてるならいいよ!それにれいむもおひるにおこられたし、おあいこだよ!」 「ゆ…れいむぅ~!」 二匹は赤ちゃんのため、れいむのために、静かに、身体を大きく動かさないように頬ずりをしました。 れいむの頭の芽が少し大きくなっています。 その夜、二匹は狭い木のお家の中で、寄り添って眠りました。 「ゆーっくり!ゆーっくり!」 翌朝、朝ごはんを食べてすぐに、まりさは新しいお家を作りにきました。河原から拾ってきた大きな石を、円形に並べているのです。 大きな石は十分に集めたので、もうまりさが河原まで大きな石を探しに行くことはありません。 まりさはれいむのために、一生懸命働きました。 お昼になると、まりさが頑張っているおかげで、円の3/4ほどがすでに出来上がっています。高さは一メートルほどでしょうか。 一方、れいむはその様子を見守りながら、日向ぼっこをしています。頭の芽はまた少し伸び、蔓と呼んでも良いくらいです。 「ゆ、まりさ!もうおひるだよ!すこしきゅうけいしようね!」 「わかったよ、ゆっくりやすむよ!!」 まりさはれいむの傍に寄り添いました。ずっとお日様に当たっていたれいむはポカポカ暖かく、まるでお日様のような匂いがします。 「ゆゆっ!?れいむ、あたまのつるがすこしふとくなってるよ!」 「ほっ、ほんとう!?」 「ほんとうだよ!こぶみたいになってるよ!」 まりさの言うとおり、れいむの頭の蔓には数箇所のふくらみが出来ています。ここのふくらみが大きくなり、やがて赤ちゃんになることを二匹は知っていました。 嬉しそうなれいむを見て、まりさもやる気が沸いてきました。 「れいむとあかちゃんのために、りっぱなおうちをつくるよ!!」 その日の夕方、石垣で作られた円はほぼ完成。大人ゆっくり一匹が通れるくらいの隙間を残していました。 ここは、れいむやまりさの玄関となるのです。 まりさは石の上によじ登り、慎重に石の隙間に木の枝や木の葉を渡していきます。そして、両端の上から石を置いて固定しました。 その上にいくつか石を置いてみましたが、崩れることはありません。これで玄関の完成です。 「ゆゆーーー!!すごいよまりさ!ひとりでここまでつくっちゃうなんて!!」 家の中ではれいむが大喜びしています。まだ屋根もなく、石は隙間だらけですが、それはこれから埋めるだけ。 家の広さはれいむとまりさ、たくさんの赤ちゃんが入ってもさらに余裕がありそうです。 「まっててね、れいむ!あとはかべとやねをつくるだけだよ!!」 「ゆゆ~!まりさといっしょになって、ほんとうによかったよ!!」 今日の作業はここまでにして、二匹は木の根元の家に戻ります。しかし、頭の中は新しいお家のことで一杯でした。 れいむの頭の蔓には、小さな実がプツプツと出来始めていました。 次の日も、朝からまりさはお家作りに励みます。昨日作った石の壁の隙間に、小石や砂、枯れ草を詰めていきます。 今日はれいむもお手伝い。お家の外で泥と藁を噛み砕き、唾液を混ぜて吐き出しています。 ゆっくりの中身は甘い餡子。その唾液は水あめのような成分が含まれています。 この成分と泥を混ぜ合わせ、藁をつなぎに使うことで、泥は乾くと強固な壁となるのです。 「くっちゃくっちゃ…ゆぺっ!」 「れいむもおてつだいできるよ!くっちゃくっちゃ…」 「ゆぺっ!!」 その頃、まりさは石で出来たの隙間に藁や草を詰めていました。口を使って器用に石の隙間に押し込んでいきます。 「ゆっ!ゆっ!ここまできたらあとすこしだよ!ゆっくりがんばるよ!」 しばらくして、石の隙間は全て埋まりました。後は泥で固めていくだけです。ここでれいむの声が聞こえました。 「まりさ!いわれたとおりにまぜおわったよ!」 「ゆっ!もうできたんだね!あとはそれをかべにぬりぬりすればおわりだよ!」 「ほんとう!?じゃあはやくおわらせておうちにはいろうね!あかちゃんももうすぐうまれそうだし、はじめてのゆっくりはおうちのなかでさせてあげたいよ!」 「ゆ、ゆゆっ?」 ふと、まりさの餡子の中を子供の頃の記憶がよぎります。 物知りなお母さんぱちゅりー、働き者のお父さんまりさがお家を作っていたときは、くっちゃくっちゃした泥を、藁や草で隙間を完全に塞いだ壁に塗っていました。それも一日ではなく、数日に分けてちょっとずつです。 確かお母さんぱちゅりーは、泥を少し塗って、乾いたらまた少し塗って、と言っていたような… 「ゆー、でもまりさはいそぐんだよ!あかちゃんがうまれるまえにおうちをつくりたいんだよ…」 まりさは誰とも無しに呟きます。そこに、れいむが入り口から顔を覗かせました。 「まりさ、ゆっくりしすぎだよ!あかちゃんもはやくおうちをみたがってるよ!」 みると、れいむの頭の蔓には目や口、リボンや帽子もしっかり出来た赤ちゃんゆっくりが実っています。 先端の一匹などは自分の力で動いていて、今にも蔓から離れることが出来そうです。地面に落ちて元気な産声を上げるときも近いでしょう。 そんな赤ちゃんを見て、まりさの懸念は吹き飛びました。 「ゆっくりりかいしたよ!まっててね、もうすぐできるからね!」 「うん、まりさがんばってね!」 そうと決まれば作業再開です。まりさは泥を口に含み、壁に吹き付けた後ほっぺですりすりしていきます。れいむは塗り込む泥が乾かないよう、口内で充分くっちゃくっちゃしたあとまりさに渡します。 内壁が終わったら今度は外壁です。 「おうちのかべには『れいむとまりさのおうち』ってかこうね!」 「きれいないしもかざりたいよ!きっとすごくゆっくりできるよ!」 「れいむのおかあさんといもうとたちをしょうたいしてあげたいよ!」 れいむはすっかりご機嫌です。そのせいか、赤ちゃんの小さな顔もとても嬉しそうです。それを見るだけでまりさの疲れは吹き飛ぶのでした。 ようやく、外壁が泥で埋め尽くされます。さあ、ここからが仕上げ。お家に屋根を取り付けるのです。 「ゆっしょ、ゆっしょ…」 まりさは持てるだけの枝や葉、藁を持って外壁を登ります。 「ゆっ!ゆっ!」 そして口を器用に使い、穴に木の枝を渡していきます。木の枝の両端は泥で外壁に埋め込みます。縦横十本も渡すと、しっかりと格子が出来ました。そこに葉っぱ、藁を被せたあと、ゆっくり泥を乗せていきます。一カ所に重みが集中しないよう、薄く、満遍なく。 その上にもう一度木の枝で格子を作り、さらに泥を被せ、葉っぱ、藁を乗せます。この葉っぱと藁はよく水を弾くので、屋根に最適なのです。 あたらしいお家も完成まで後一歩。大きな円柱型をした、泥の塊が出来上がりました。 まりさが屋根から下を見ると、れいむがどきどきしながら見守っています。それを見ながらまりさはゆっくりと屋根の上に乗っかりました。屋根が崩れてこないかのテストです。ゆっくりが乗った程度で崩れる屋根では、いずれ屋根が壊れて潰れてしまうでしょう。 「そろーり、そろーり…」 まりさはゆっくりと屋根の上を這います。れいむの見守る中、半分…残り少し…と距離を伸ばし…やがて、反対側の壁に足が着きました。 「ゆっ……ゆーーー!!!できたよ、れいむ!まりさたちのおうちだよ!!」 大喜びで壁を駆け下り、れいむの元に跳ね寄るまりさ。れいむは頭に赤ちゃんが居るので飛び跳ねたりして体で喜びを表現する事は出来ません。でも、その頬は感動の涙で光っています。 「ゆうぅ…ん!こんなすてきなおうちにすめるのはまりさのおかげだよ…!」 「なにいってるの!れいむのためだからがんばれたんだよ!」 「ま、まりさ…!ずうっとれいむとゆっくりしてねぇ…!」 れいむは頭の蔓をぶつけないよう、細心の注意を払ってお家に入りました。 一方まりさは古いお家に残った食べ物を全て新しいお家に運び込みます。れいむの作った苔のベッド、木の枝で作った椅子もです。 二匹の宝物、まりさがれいむにプレゼントした押し花や、二匹で見つけた綺麗に光る小石、赤ちゃんの為に作った綿の布団も持ち込みました。 全てを運び終えたときには、辺りは真っ暗になっていました。 「ゆゆ、まりさはばんごはんはすこしでいいよ。のこりはれいむがたべてね!」 「ゆっ!?だめだよ、ゆっくりするならまりさもいっしょだよ!?」 「そうじゃないよ、れいむがごはんをたべると、くきにえいようがいくんだよ!それはあかちゃんのさいしょのごはんになるんだよ!あかちゃんのためにたくさんごはんをたべてね!」 「ゆゆ!まりさすごい!ぱちゅりーみたいだよ!」 「ゆっへん!まりさのおかあさんぱちゅりーがおしえてくれたんだよ!」 こんな会話のあと、れいむは運んだ食料を食べ尽くしました。もちろん、赤ちゃんの為を思ってです。 「む~しゃむ~しゃ、しあわせ~♪れいむのあかちゃんもよろこんでるよ!」 そんなれいむを見つめる内に、今日の疲れが出たのかまりさは眠ってしまいました。 「ゆゆゆ!まりさ!まりさおきて!」 「ゆ…ゆゆっ?」 悲鳴のような声でまりさは目を覚ましました。れいむの身に何かあったのでしょうか?いえ、この状況でれいむが大声を出すとしたら理由は一つしかありません。 「れいむ!うまれそうなの!?」 「そうだよ!ふたりのあかちゃんだよ!!」 見ると、子供達は全員体を振り子のように揺らし、蔓から離れようとしています。 「ゆっ!あかちゃんがんばってね!いっしょにゆっくりしようね!」 れいむが声をかけると、赤ちゃんのうち一匹が一際大きく体を揺らしました。その反動で体が蔓から離れ、地面に落ちます。 両親の見守る中、しばらくもがいたあと、赤ちゃんは自分の足で立ち上がり… 「ゆっくいしていってね!!」 舌足らずな産声を上げました。とても元気なれいむです。 「ゆうーっ!すごくゆっくりしたあかちゃんだよ…!」 「すごいよ!れいむそっくりのびじんになるよ!!」 感動の涙を流す二匹。それに連動するように、次々赤ちゃん達が蔓から離れ、 「ゆっくいしちぇいっちぇね!」 「ゆっきゅりー!」 「ゆゆーん!」 思い思いの産声を上げます。れいむが四匹、まりさが三匹のかわいい赤ちゃん達です。 「あかちゃんたち!れいむがおかあさんだよ!ゆっくりしていってね!!」 「ゆっ、おかあしゃんだ!」 「おかあしゃん、うんでくれてありがとうね!」 お母さんになったれいむとお父さんになったまりさは、赤ちゃん達と頬をすりすりします。頬擦りはゆっくり達の愛情表現。それを繰り返すことで、家族の絆を深めるのです。 「おかあしゃん、れーみゅおにゃかがすいたよ!」 「ゆみゅっ!まりしゃもおなかしゅいてきちゃよ!」 「「「ゆっくいごはんちょーだい!!」」」 ひとしきりの頬擦りが終わると、赤ちゃん達は空腹を訴えます。すると、丁度良くお母さんれいむの頭から蔓が抜け落ちました。 「それがあかちゃんたちのごはんだよ!ゆっくりたべてね!」 お父さんまりさが言うと、赤ちゃん達は蔓に群がり小さな口でかじりつきます。 「ゅー!とてもゆっくいしたごはんだにぇ!」 「うっみぇ、めっちゃうみぇ!」 「「「「「むーちゃむーちゃ、しあわしぇ~♪」」」」」 瞬く間に蔓は食べ尽くされました。みんなお腹一杯そうにしています…が、おや?赤ちゃんまりさ三匹は物足りないような顔でお父さんまりさに跳ね寄ります。 「おとうしゃん!まりしゃ、まだおなかいっぱいにならないよ…」 「もっとごはんたべさせてね!」 「おとうしゃん、おねがい!」 どうやら赤ちゃんまりさ達はお腹一杯にならなかったようです。お家の中の食べ物は昨日、お母さんれいむが全て食べてしまいました。 「ゆっ、わかったよ!おそとにくささんをとりにいくから、ゆっくりまっててね!れいむ、あかちゃんをちゃんとみててね!」 「わかったよ、まりさ!はやくかえってきてね!あかちゃんたちとたくさんおはなししようね!」 お父さんまりさはお家の入り口から飛び出しました。 赤ちゃん達にはなにを食べさせてあげよう?野いちごは赤ちゃんにはまだ酸っぱいかもしれません。でも、ただの草ではおいしさに欠けるというものです。 「そうだ!おはなをあつめるよ!あかちゃんはまだちいさいから、おはなのみつでもあまあま~♪だよ!こんないいことおもいつくなんて、やっぱりまりさはかしこいよ!だって、ぱちゅりーからうまれたんだもん!」 自分の思いつきに顔を緩めながら、お父さんまりさはお家の近くのお花を片っ端から摘み始めました。 一方、お家の中ではお母さんれいむが赤ちゃんたちにお歌を歌っています。入り口からお父さんまりさの姿が見えるたび、お母さんれいむと赤ちゃん達はお父さんまりさに声援を送ります。 しかし、お歌が好きな赤ちゃんれいむに比べて元気一杯な赤ちゃんまりさ達はお歌ではもの足りず、お父さんまりさの持ち込んだ綺麗な石や、お母さんれいむの作った椅子に興味津々。早くもお母さんれいむの側を離れ、お家の中を跳ね回っています。 「ゆゆっ?かべからくさしゃんがはえてりゅよ?」 一匹の赤ちゃんまりさが、泥の壁から一本、ぴょこんと出ている藁に気付きました。 この藁、お父さんまりさが石の隙間を埋めるために使ったものです。完全に泥に塗りこめていなかったのでしょう。 「しゅごい!おうちのなかに、くさしゃんがはえてりゅよ!」 「これならおしょとにいかにゃくても、ごはんがたべられりゅね!」 赤ちゃんまりさ達は大はしゃぎ。さっそく一匹が飛びつきます。しかしその草は壁から抜けず、噛みついた赤ちゃんまりさは壁から宙ぶらりん状態になりました。口だけで体重を支えている状態です。 「おねえちゃんしゅごい!おしょらをとんでりゅみたい!」 「はやくくさしゃんをとってね!まりしゃたちでたべようね!」 お姉さんの赤ちゃんまりさも一生懸命体を振って、なんとか壁から草を引き抜こうとします。少しずつ動いてはいますが、なかなか引っこ抜けません。 「まりしゃたちもてちゅだうよ!」 「ゆゆー!」 見かねた妹まりさたちも抜けかけの藁に飛びつきます。一匹より三匹で引っ張れば抜けると思ったのです。 二匹分の重量が加わった瞬間、赤ちゃんまりさ達の体が大きく動きました。確かに藁は抜けました。しかし、一緒に泥の壁まで剥がれ落ちてきたのです。 お父さんまりさは自分のお母さんのやり方と違い、一度に沢山の泥を塗りつけました。その結果、壁の表面は乾いても内側はゆっくりの唾液や泥をこねるのに使った川の水でじっとり湿っていたのです。 もしもお父さんまりさがぱちゅりーと同じように泥を乾かしながら作業をしていれば、ここまで壁が大破することは無かったかもしれません。 湿った泥は互いにくっつきあい、壁から剥がれ落ちる面積を広げてしまいました。 「ゆみ゛ゅ゛っ゛!」 「びゅげぇ゛っ!」 「ぎゅ゛びっ!」 背中から床に倒れ込んだ赤ちゃんまりさ三姉妹。その上からは剥がれ落ちた壁が落下してきます。まだ体の柔らかい赤ちゃんがその衝撃に耐えられるはずもなく、小さなまりさ達は生まれてわずか十数分で潰れて死んでしまいました。 さらにその衝撃で、剥き出しになった石が崩れ落ちます。一カ所が崩れた途端、付近の支えを失った石の重量は脆い壁にかかります。その衝撃で再び内壁が剥げ落ち、さらに壁の石が崩れ、崩壊を広げます。 天井の縁を固定していた部分が壊れた途端、泥でできた重さたっぷりの天井が抜け、れいむ達の頭上に降りかかりました。赤ちゃんまりさが壁を壊してしまってから、おそらく三秒もかからなかったでしょう。 「これだけあつめればあかちゃんもよろこぶよ!」 一方こちらはお父さんまりさ。お口の中にはお花が一杯です。このお花はそのまま食べることもできますが、茎を千切ると甘い蜜が溢れてくるのです。お父さんまりさの頭の中は、愛しい伴侶とかわいい赤ちゃんに囲まれてゆっくりすることで一杯でした。 お家の方を向くと、入り口から赤ちゃんまりさ達が壁にぶら下がって遊んでいるのが見えます。 が、次の瞬間。 「ゆ?…ゆ゛あああああぁあ!!!?」 お父さんまりさは絶叫しました。せっかく作った自慢のお家が瓦礫の山に変わってしまいました。しかもその中には大切な奥さんと赤ちゃん達がいるのです。 お父さんまりさはお花を放り出し、急いでお家だったものに駆け寄りました。 「いやああああああ!!まりさのおうちがあああああ!!!れいむがああああ!!!」 お父さんまりさ、本日二度目の絶叫です。それもそのはず、大切な奥さんは瓦礫に埋もれて今にも潰れてしまいそうなのですから。お父さんまりさは必死にお母さんれいむに話しかけます。 「だいじょうぶれいむ!?いまたすけてあげるからね!」 「ゆ゛っ…まってまりさ…さきにあかちゃんをたすけてあげてね…!」 言われてまりさは赤ちゃんのことを思いだし、急いで瓦礫の中をのぞき込みます。 瓦礫の奥底で三つ並んだ黒帽子、それにこびりついた餡子と皮…赤ちゃんまりさは全滅でしょう。 瓦礫の隙間には二匹の赤ちゃんれいむが挟まれています。その隙間も一センチ程しかなく、赤ちゃんたちはピクリともしません。 もう一匹の赤ちゃんれいむは後頭部から顔面にかけて、木の枝が貫通していました。どう見ても手遅れです。 お父さんまりさが三度目の悲鳴を上げかけたそのとき、微かなうめき声が聞こえました。見ると、まだ小さな赤ちゃんれいむが瓦礫の隙間でがたがた震えています。 奇跡的に瓦礫に押しつぶされずにすんだのでしょうか、けれど頭上の壁の残骸は今にも崩れそうです。 「ゆゆっ!!あかちゃん、そこはあぶないからはやくおとうさんのところにきてね!」 急いで呼びかけるお父さんまりさ。しかし、赤ちゃんは白目を剥いたままガクガクと震えるばかり。それは恐怖から来る震えではなく、瀕死の痙攣でした。 「もっちょ…ゆっくい…ちたかっ…」 赤ちゃんれいむは断末魔を残し、うつ伏せに倒れ込みます。石にぶつかったのでしょうか、その後頭部は半分近くが失われていました。今度こそお父さんまりさの三度目の絶叫が響きました。 「まりさ、どうしたの!?はやくあかちゃんをたすけてね!」 瓦礫の下から声を上げるお母さんれいむ。彼女は瓦礫に押さえつけられ、周りを見ることができません。赤ちゃん達の惨状が目に入らないのです。 しかし、隠すわけにもいきません。お父さんまりさは苦い顔をしながら告げました。 「れいむ、あかちゃんはたすからなかったよ」 「ゆ゛っ!?まりさ、わらえないじょうだんはやめてね!ゆっくりできないよ!」 「ほんとうだよ!ぜんぶしんじゃったよ、ゆっくりりかいしてね!」 「どぼじでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛お゛お゛ぉ゛お゛!!!?」 お母さんれいむにとってはお腹を(頭を?)痛めて産んだ赤ちゃんです。お父さんまりさと違って死んだものは死んだと割り切ることなどできません。 逆にお父さんまりさは死んだ赤ちゃん達にあっさりと見切りをつけていました。ゆっくりは死に易い生き物。事故で命を落とすことは日常茶飯事です。 ならばこそ、死んだ赤ちゃん達の分までゆっくりしなくてはと考えました。 「しんだものはしかたないよ…とにかくれいむのことをたすけるから、ゆっくりまっててね!」 「どに゛がぐじゃ゛な゛いでしょお゛お゛ぉ゛お!!?」 どうやらお母さんれいむはお父さんまりさの言い方が気に障ったようです。 お父さんまりさもお父さんまりさで、死んでしまった赤ちゃんにこだわり続けるお母さんれいむに少しむっとしました。 「このままだとれいむまでしんじゃうよ!いまはれいむをたすけるのがせんけつだよ!」 「だがら゛さぎに゛あ゛がぢゃん゛をだずげでっでい゛っでる゛でしょ!!?ばかな゛の゛!?じぬ゛の!!?」 「だから!あかちゃんはみんなしんじゃったよ!ゆっくりりかいしてね!」 「うぞだあ゛あ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛!!」 何を言ってもヒステリックに叫び続けるお母さんれいむ。次第にお父さんまりさのイライラも募ります。 「だいたい、れいむがちゃんとあかちゃんをみてなかったからだよ!まりさはれいむに、あかちゃんをみててね!っていったのに!」 「なにいってるの!?そもそも、まりさがこんなぼろいおうちをつくったせいだよ!!あかちゃんがひっぱっただけでこわれるおうちなんてきいたことないよ!!」 「ゆっ!!?ちがうよ、れいむがまりさをいそがせたからだよ!!もっとじかんをかければがんじょうないえになったんだよ!!」 「れいむのせいにしないでね、このくず!!!こんなごみみたいなおうちならつくらないほうがましだよ!!」 「ゆゆっ!!?」 だんだんお母さんれいむの口調がヒートアップしてきました。どうやらお母さんれいむ、ゲスの素質があったようです。 「まりさのおかあさんのほうほうなんてためさなければよかったよ!ふつうにつちをほればよかったよ!!どうせまりさのおやも、ごみみたいなおうちをつくってごみみたいにつぶれたんでしょ!!」 「ゆ゛っ!!?ちがうよ、まりさのおとうさんとおかあさんは、ふらんにたちむかっていったんだよ!」 「うそだよ!まりさはおやがごみみたいにつぶれたのがはずかしいからうそをついてるんだよ!どうせくずみたいなおやなんでしょ、まりさをみてればわかるよ!!」 「ばかなこといわないでね!さすがのまりさもおこるよ!!」 「ごみみたいなおやからうまれたくずまりさがなにえらそうにしてるの!?くずはさっさとれいむをたすけたらじさつして、くずしかうめないごみおやにあいにいけばいいんだよ!!」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!だま゛れ゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」 お父さんまりさの両親がふらんに殺されたというのは本当のことでした。まりさが子供の頃、体付きのふらん三匹が一家を襲ったのです。 まりさのお父さんのまりさは怖じ気付くことなく、勇敢にふらんに立ち向かいました。 お母さんのぱちゅりーは知略を駆使してまりさを逃がし、自らは囮となりました。 まりさは両親のお陰で体付きのふらん、しかも三匹から逃げおおせたのです。お父さんとお母さん、姉妹達は死んでしまいましたが、まりさはそんな両親を尊敬していました。その両親が目の前のゲスれいむに貶められている…お父さんまりさの視界が真っ赤に染まりました。 「ゆっくりしないでしねええええええ!!!!!!」 手近にあった、屋根の柱に使った枝。お父さんまりさはそれをくわえ、瓦礫の隙間からお母さんれいむの体に突き刺します。 「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ま゛り゛ざの゛ゆ゛っぐり゛ごろ゛しい゛い゛い゛!!!」 「しね!!しね!!まりさのおとうさんとおかあさんをばかにするれいむはいますぐしねぇぇえ!!!」 「だれ゛があ゛あ゛あ゛あ゛!!たずげでえ゛え゛え゛!!くずま゛り゛ざに゛ごろ゛ざれ゛る゛う゛う゛う゛!!!」 お父さんまりさの枝が、お母さんれいむの体を何回も突き刺していきます。その度にお母さんれいむの悲鳴があがりますが、それもだんだん小さくなり、やがてピクリとも動かなくなりました。 「きゃははははははははは!」 平原に高笑いが響きました。声を上げたのはお父さんまりさ。以前のお家が壊れた近くで新しく石を積み直しているようです。 「れーむもあかちゃんも、みーんながゆっくりできるおうちをつくるよ!きゃははははははハははハハ!!」 とても楽しそうに笑いながら、石を積み上げていくお父さんまりさ。その傍らには大事な家族が勢ぞろいしています。 なくなった両目の代わりに綺麗な石をはめ込んでいるお母さんれいむ。 後頭部をごっそり失った赤ちゃんれいむ。 前から後ろに木の枝が貫通している赤ちゃんれいむ。 ぺたんこになっている二匹の赤ちゃんれいむ。 皮の切れ端だけの赤ちゃんまりさ達。 風が吹くたびにゆらゆらと揺れ、みんながお家の完成を心待ちにしています。 「おっけー、まりサにまカせて!!きャはははははハハははは!!!」 尖った石で体が傷つこうとも、そのせいで致死量に近い餡子が流れ出そうとも、お父さんまりさは勢いを緩めません。 ひょっとしたら、そのことにも気づいていないのかもしれません。 お父さんまりさは餡子を失い過ぎて命を落とすまで、石を積み上げ続けました。 /**** 子供の頃は、蟻の巣を水攻めとか爆竹で爆破とか殺虫剤攻めとかしたもんです。 ゆっくりの巣でやったらどうなるんだろう… by 町長 /****今までに書いたもの fuku2120 電車.txt fuku2152 大岡裁き.txt fuku2447 ゆっくりセラピー.txt fuku2539 頭.txt このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3287.html
ここはゆっくり牧場。 のどかにゆっくりと暮らすゆっくり達。 「ゆっくりおいしくなるよ!」 「いっぱいゆっくりしてもちもちになるよ!」 みんな、饅頭としての誇りにあふれている。 少しでも美味しくなって、消費者に届きたい。 そんな願いを持っていた。 だが、牧場出身のゆっくりから大量の危険物質が発見されてしまう。 被害を抑えるため、同時期に出荷されたゆっくり達はすべて廃棄処分に。 「どぼじでええええ?!れいむおいじいのにいぃぃ!!ぢゃんどだべでよぉおお!!!」 「まりざ、きけんじゃないのにい!ちゃんとおいじぐなっだんだよぉおお!?」 「おねがいだがらだべでよぉおおっ!!」 牧場に返品されてきたゆっくり達は、みなプライドをズタズタにされていた。 せっかく美味しくなったのに。 せっかく一生懸命育ったのに。 「おねがいだよぉおお!!のござないでだべでええええ!!!」 とある家では、オヤツにゆっくりを食べている最中にニュースで事件を知った。 半分だけ食べられ放置されたれいむ。 その半分の眼には涙があふれていた。 痛いけど嬉しかった。 ちゃんと人間に美味しく食べてもらえていたのに。 自分の体のことは自分が一番よく知っている。 「れいむにはめらにんはいっでないのにぃいいい・・・」 「うるさい汚染饅頭!死んだらどうすんだボケクソ!」 あまい、と笑顔でいっぱいだった顔はそこにはない。 その目はまるでウンコでも見ているよう。 半分になったれいむは声をあげずにないた。 なんのために生まれたのだろう。 なんのために痛い思いをしたのだろう。 れいむは足りない餡子で答えを探したが、結局それは見つからなかった -- 2008-10-07 18 30 30
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4853.html
※いじめ小ネタ545 ゆっくりボール の登場人物が出ます ※同上の数日後と思ってくれればうれしいです 「ゆっくり天井針」 まりさは歯を食いしばっていた。 少しずつ近づく死の恐怖に まりささまはこわくないのぜ・・・ まりささまはつよいのぜ? だからこわくないのぜ。 あんよさんやかれてもいたくもこわくもないのぜ。 いたいいたいがとんでいったらじじいをやっつけてれいむのかたきをとるのぜ。 がまんすればいいのぜ。 まりささまはさいきょうなのぜ。 でもさいごにえいえんにゆっくりしちゃったれいむにいいたいのぜ。 さいごまで・・・ ゆっくりしたかったのぜ。 まりさは復讐という炎に燃えていた。 愛する番のれいむが殺されてしまったこと。 れいむを殺したじじいを永遠にゆっくりさせてやる。 まりさは自信満々に家へ向かったがあっさりと捕まってしまった。 復讐をしようと思わなければこんなことにはならなかったかもしれない。 それは過去にさかのぼる。 その日は突然訪れた。 ある日の山道でぱちゅりーが前回殺されたれいむを発見した。 ぱちゅりーが何事だと思いれいむを見ると 激しい打撲傷、凹んだ皮を数十ヶ所確認した。 これは明らかに自然にできるものではない。 おそらく人間にやられたのだろうと考えた。 「むきゅ!たいへんだわ!!はやくおさにしらせないと!!」 と病弱の体で必死にぱちゅりーはれいむを運んでいった。 場所変わってまりさが治める里。 「たいへんよーおさー!!」 「どうしたのぱちゅり・・・ ぱちゅりー!どうしたのそのれいむ!」 「みちにたおれていたわ!たくさんやられたあとが!!」 「これは・・・!」 「にんげんさんにやられたかもしれないわ!」 「ぱちゅりー、みんなをあつめてね! かいぎをするよ!」 「ゆっくりりかいしたわ!」 数分後ゆっくりみんなが集まる。 「みんな!よくきいてね! さっきぱちゅリーがぼこぼこにされたれいむをみつけたよ!」 という声と共にぱちゅりーがれいむの死体を連れてくる。 ゆわあああという悲鳴が聞こえ始める。 すると奥から 「れ・・・れいむぅーッ!!」 と一匹のまりさが飛び出してきた。 「つがいなの?」と長がたずねてきた。 「ゆ・・・そうだよ!あとだれがこんなことをしたのおおおお!?」 「むきゅー、きっとにんげんさんよ。」 「にんげんさん!?」 「むきゅ、そうよにんげんさんはとてもゆっくりできなくてゆっくりをいじめてたのしむいきものらしいわ。 さらにはみつけたおやさいさんをゆっくりからうばいとるなんていうはなしもきいたわ。」 「ゆ!?そうなの!?」 「ええ・・・でもにんげんさんはわたしたちよりつよいってきいたわ。」 「ゆ!にんげんさんはゆるせないね!まりさがせいさいをくわえてあげるよ!ぱちゅりー!!そのにんげんさんのおうちはどこ!?」 「むきゅ、やまをおりてすぐよ。」 「わかったよ!じゃあ、いってくるね!」 まりさが忙しそうに行こうとする。 「むちゃよ、まりさ!あなたじゃ・・」 「だいじょうぶだよぱちゅりー!かならずしゅきゅうをあげてもどってくるからね!」」 「まりs・・・」 ぱちゅりーが急ごうとすると、長が止めた。 「もうむだだよ、ぱちゅりー。 あのまりさ、つがいのことになるとまわりがほとんどみえなくなるせいかくなの。 まりさにはしょうがないけど・・・。」 「むきゅ・・・」 そして下り道。 武器である木の枝を持ってお兄さんの家へ向かう。 (これでかてるよ・・・) まりさは自信満々だった。 この間、群れを襲ったれみりゃに対し、ちぇんやみょんなどは木の枝を持って立ち向かった。 だからまりさも2匹みたいになれるはずだ。 そして、ついに人間のおうちを見つけた。 畑まであって、かなり広い。 (そうだ、ここのおうちのにんげんさんをやっつけたらここのおうちをまりさたちのものにしてここにむれをひっこさせよう!) なんておろかなことを考えるまりさ。 とりあえず挑戦状というものを申し付ける。 「にんげんさん!!ゆっくりでてきてね!!!」 と大声で叫ぶと一人の人間が眠たげな顔でゆっくりと出てきた。 「んだようるせーな。今日は土曜だぞ。ゆっくりさせろよ・・・まったく」 と扉を閉めようとするお兄さんまりさには気づいていない様子。 「ゆっくりむししないでね!」 「あー、なんだゆっくりか。お前らの相手をしてる暇はない。さっさと散れ。」 「いやだよ!れいむのかたきをとるまでは!」 「はぁ?(こいつまさか あのれいむの番?)」 「しょーぶだよ!」 「・・・勝てると思ってんの?」 「ゆん!もちろんだよ!」 「じゃあ、 よっと」 と蹴り飛ばす。 「ゆ゛っ!」 とあっさりと気絶。 やっぱゆっくりはゆっくりだ。 お兄さんはまりさを掴み家に向かう。 そうだ、こいつにはれいむと同じような恐怖を味わってもらうか。 そして地下室。 まりさは目を覚ました。 まりさは見たこともない場所に立っていた。 「ゆ・・・ここどこ?」 「おう、起きたか。」 「ゆ!ここどこ!?」 するとお兄さんが上を指差し 「まぁ、まずは上をみな。」 まりさが上を見るとそこには鋭く光る針があった。 「なんなのあれええええええええええええええええええええええええ!?」 「まぁあと数分したら串刺しだな。 どこに逃げても無駄だし。」 とお兄さんはさらりといった。 「やだああああああああああああ!しにたくないいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 針はじわりじわりと近づいてくる。 この針はどこかの城のからくりと同じように作られている。 しかしこのからくりはだいぶ前に作られたものなので作り方はわからない。 ついでに出し方は取扱説明書によると外から出ないと出せないと書いてある。 俺はスイッチを押して針を止め、懐から3つのカードを出し、まりさに話しかける。 「まりさ、貴様に選択権を与えてやる。 このカードのうち好きなものを選べ、なお選ばなかったら即殺ね。」 「ゆ゛ じ・・・じゃあ、このカードさんをえらぶよ・・・」 まりさは真ん中のカードを選ぶ。 「このカードは・・・」 じゃーんと言う効果音とともにカードがを開く。 「足焼きの刑でーす♪」 「もっとやだああああああああああああああ!!」 お兄さんはライターを取り出すとまりさをひょいと拾い上げて。ライターで足を焼いた。 「あづいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 まりさの足を封印し、元いた位置に戻す。 そしてスイッチを入れる。 針はまた動き出す。 「やだああああああああああああ!!やだあああああああああああああ!!しにたくないいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」 「五月蝿い。」 スイッチの隣にあったレバーを倒す。 すると針が下りてくるスピードが上がる。 「ゆゆゆっ!」 「数分どころか残り何秒ぐらいかになっちまったぞ。」 「ゆ゛!」 「お休みー♪」 「やだあああああああああああああああ!!」 そして現在。 針とまりさの距離が一センチに縮まる。 そしてまりさに針が刺さる。 「ゆぐうっ!!」 「ほらほらーどうしたーもうすぐ中枢餡に刺さるぞ」 お兄さんの言う通り針はぐいぐいとまりさに食い込んでいる。 目がかすんできたここまでなのか。 するとれいむといたころの記憶が頭によぎる。 『れいむねっ!・・・まりさと一緒にゆっくりしたいんだけど・・・いいかな・・・?』 とプロポーズをしてきたれいむ。 『みて!みて!まりさー!ゆっくりしたあかちゃんができたよ!!』 大きくなったお腹を見せつけにんっしんっ!をした証を見せるれいむ。 『ゆゆゆ~♪ あかちゃ~ん♪ ゆっくりうまれてね~♪』 と赤ちゃんに上手な歌を歌うれいむ。 『ゆっくりうまれるよぉぉぉぉぉぉぉ!! ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!』 赤ちゃんを必死になって産むれいむ。 『まりさににたゆっくりしたあかちゃんだね! いっしょにあそぼうね』 と子と一緒に遊ぶれいむ。 『おちびちゃんもおおきくなったからひとりでかりができるようにおしえないと!』 と狩りの仕方をおしえるれいむ。 『ゆうう~!やめてええええええええええええええええええ!!』 とれみりゃから必死に子供をかばうれいむ。 しかし、こどもの大半はれみりゃに餡子を吸われ、死んでしまった。 『ゆっ・・・ゆっ・・・ おちびちゃんがいないいまどうすればいいの? まりさだけじゃゆっくりできないよおおおおおおおおお!』 とわがままを言うれいむ。 しかし、当時は返事はできなかった、だが今ならできる。 「また・・・こどもをつくればいいのぜ・・・」 と。しかし・・・ 「・・・は?」 という返事がしただけだった。 そう、それは過去の話。 れいむは当にこの世にいないのだ。 「だかられいむ・・・ゆっくりするのぜ・・・」 するとお兄さんは「ははぁ~ん」とつぶやき。 「さてはこいつれいむの事を思い出してるみたいだな・・・」 だが針は容赦なく降りてくる。 「だけど・・・」 そしてまりさの断末魔が響く 「時は過ぎていくものなんだよ。ゆっくり理解してね」 「ゆぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああれいむうううううううううううううううううううううううううう!!!」 という叫び声とともにまりさが倒れる。 息をしなかったため、恐らくついに中枢餡にたどり着いたのだろう。 そのまりさの遺体を見てお兄さんはつぶやいた。 「時って・・・残酷だな・・・」 あとがき ゆっくりボールの続編でした。 続編って何かとムズい byさすらいの名無し 過去作品 いじめ系2850 ゆっくり油火踊り祭 いじめ系2889 ゆっくりべんじゃー いじめ系2932 すぃー吶喊 いじめ系2938 ゆっくりが実る木 いじめ小ネタ542 ゆっくりジェットコースター いじめ小ネタ545 ゆっくりボール いじめ小ネタ546 ゆっくり太郎 いじめ小ネタ553 ゆっくりできない川さん いじめ小ネタ562 ゆっくり草野球 いじめ小ネタ567 ゆっくり瞬殺されるよ! いじめ小ネタ573 金バッチがほしいよ! このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2218.html
注意書き 虐待お兄さんが行方不明になります ゆっくりが普通のゆっくりとは違います 以上 日が沈みかけ、薄暗くなってきた山の中にゆっくり達の悲鳴が木霊していた。 「もうやだよおおおおおおおおおおおおおお!!!!だずげでえええええええええええええええええええええ!!!!」 「おねがいだがらもうやべでくだざいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 叫び声をあげるゆっくり達の中には一人の男が居た。 麓の村に住んでいた男だが、男は己のことを『虐待お兄さん』と名乗っていた。 趣味はゆっくりを虐待し、殺すこと。 だから男は今この上ない幸福を感じていた。 何故なら、ゆっくりを己の手で痛めつけて殺しているからだ。 無様に喚き、悲鳴を上げ、何もできずに死んでいくゆっくりが男は好きだった。 正確には、ゆっくりを殺す事が男は好きだった。 右腕で殴り、左腕で投げ、右足で踏み、左足で蹴る。 己の四肢を振るうだけでゆっくりは死んでいく。そんなにもゆっくりは脆かった。 中にはもちろん抵抗するゆっくりも居たが、人間に敵うわけがなく男に殺されていった。 「おちびちゃんたちはいそいで逃げてね!! まりさが囮になるからね!!」 「まりさごめんね…… 急いで口の中に入ってね!! ゆっくりしないで逃げるよ!!」 「みゃみゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」 家族を逃すため囮になろうとしたまりさは掴まれ、逃げようとしたれいむにぶつけられた。 口の中に居た子ゆっくりは潰れ、親のまりさとれいむももう動かなかった。 「人間なんかれいむ達の敵じゃないよ!!!! ゆっくり死んでね!!!!!」 「「「「「「「ゆっくりしんでね!!!!」」」」」」」 仲間と一緒に体当たりを仕掛けてきたゆっくりは、一匹残らず殺された。 ただ潰されたゆっくりは幸せだっただろう。数匹のゆっくりは底面の皮を破くだけで男は済ました。 動けば中身がこぼれて死ぬ。動かなくても徐々に中身がこぼれていって死んでしまう。 迫り来る死という恐怖に泣き叫ぶゆっくりの姿は相変わらず滑稽で、男の顔は笑っていた。 普通の人間であるならば、これだけの悲鳴を聞いていれば発狂するだろう。 しかし、男は『虐待お兄さん』である。今この場で感じているのは愉悦だけだ。 逃げるゆっくりも立ち向かうゆっくりも、どんどん男に殺されていく。 そして、最後に残った一匹のゆっくり。成体のゆっくりれいむが震えていた。 逃げようとしても、立ち向かっても男に殺されるのはもう分かりきっているのだろう。 どんな風に虐待しようか『虐待お兄さん』の男が考えていると、ある事を思いついた。 やわらかいゆっくりの体を持ち上げて、両手でゆっくりの頭頂部を男は掴む。 「な、なにするの!! ゆっくり離してね!!」 喚くゆっくりを無視して男は手に力を込め、真っ二つに引き千切ろうとした。 「おにいざんやべでね!! 痛いからはなじでね!!」 男がゆっくりの願いなど叶えてやるわけがなく、弾力のある皮はどんどん伸びていく。 「やだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!! じにだぐないよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 そんな風に叫びながら、れいむは千切られた。 男の手にはちょうど半分に分かれたれいむがあり、片方は投げ捨てもう一つは持ち帰る事にした。家へ帰ってから食べるつもりである。 周囲を見渡してもゆっくりはもういないようなので、男は山を降りる事にした。 ゆっくりを追いかけてどんどん奥まできてしまい、帰るのが面倒だと男は思った。 男が去ってから少し経つと、一匹のゆっくりの残骸が震え始めた。 いや、一匹だけではない。見ればどのゆっくりの残骸も震えていた。 やがて一匹のまりさの残骸から腕が生え出して、徐々に元の丸い形に戻り始めた。 何秒も待たずにまりさは元の姿に戻り、辺りを見回してから息を吐いた。 「さて、今日もお疲れ様なんだぜ」 「お疲れ〜」 「一人だけだったね」 「でもこんなことよくやるよ」 「他の人間さんは忙しそうなのにねぇ」 まりさの声に反応して元の姿に戻ったゆっくり達は好き勝手に話を始めたが、男に残骸を撒き散らされてしまったゆっくりはまだ戻れていなかった。 「じゃ、いつもみたく先に元の姿に戻れたやつはまだ戻れてない奴の手助けをしてほしいんだぜ。戻れてない奴はどんどん助けを近くの奴に求めるんだぜ」 手を叩きながらまりさは指示を飛ばす。どのゆっくりも文句の一つも言わず指示通り動き始めた。 「あと数合わせで分裂した奴もちゃんと元に戻すんだぜ」 「しょうだよ!! もどらなかったらみんなこんな風に自我をもっちゃうよ!!」 まりさの言葉に続くように一匹の小さなれいむがまりさの隣でふよふよ浮きながら言った。 「お前さんも手伝ってくるんだぜ」 「みゅ〜… 面倒だよぉ…」 「そんな事は通用しないんだぜ」 「わかってりゅよ!!」 小さなれいむはふよふよと飛んでいく。その姿を見送ってからまりさもふよふよ浮き始める。 元の姿に戻ろうとしている仲間の残骸を集める作業に入るのだ。 残骸を集めるのは実に大変である。 ある程度の距離ならば勝手に残骸と残骸が勝手にくっ付いて元の姿に戻ろうとするのだが、撒き散らされてしまってはくっ付くことはできない。 放っておいても一番多く集まった残骸が中途半端に復元され、時間を置けば徐々に修復される。 しかし、この群れはもうあの『虐待お兄さん』に潰されてしまった群れなのだ。 それなのにこの場に留まっていてしまっては、流石に人間にだって怪しまれてしまう。 ゆっくりはあくまで『愚鈍で馬鹿で意地汚い動く饅頭』でなければならない。この秘密を人間に知られない為にも、今は一刻も早くこの山から離れなければならないのだ。 「困りました……」 まりさが仲間の残骸を集めていると、半分だけのれいむが俯いて浮いていた。 『虐待お兄さん』に最後真っ二つにされ、片方を持っていかれてしまったれいむだ。 「まあ、お前さんは仕方ないんだぜ。どうせ少ししたら元に戻れんだから人間に見られないように移動するしかないんだぜ」 食べられたりすれば適当に復活できるゆっくりではあるが、流石に中途半端に食べられてはそれも無理である。 このれいむは自然に修復されるまで待つしかないのだろう。 だが、れいむの返事は違った。 「いえ、別に元の姿に戻れないの事で困ってるんじゃないんです」 「? どういうことなんだぜ?」 「実は……」 山を順調に下っていた男は一つの違和感に気づいた。 最初は気のせいだと思っていたのだが、どうやら気のせいではないらしい。 右手に持っていたゆっくりれいむの半身がもぞもぞ動き出していたのだ。 不思議に思いながらゆっくりを顔の前まで持ってくると、断面から餡子がこぼれなくなっていた。 断面の方を見てみると餡子がこぼれない理由が分かった。餡子が消えていたのだ。 ゆっくりの中身である筈の餡子は見事に無くなり、断面には何もない空間が広がっていた。。 最初は餡子がこぼれて皮だけになったと思ったのだが、どうやら違うようである。 男が手を突っ込んでみると、男の腕はそのまま入ってしまったからだ。 いくら成体のゆっくりとは半分に切り取ったゆっくりの体はそこまで大きくない。 恐る恐る男は己の顔をゆっくりの断面に入れてみる。すると、男はゆっくりの中に吸い込まれていくのが分かった。 慌てて顔を皮から出そうにも既に手遅れで、男は顔から下も全て吸いこまれてしまった。 後には何も残らず、残ったゆっくりの皮はふよふよ浮いて男が下っていた山道を再び登り始めた。 「つまり、引き千切られた半分の方も復活してしまいどうやらあの男を飲み込んでしまったみたいなんです……」 「はぁ……」 れいむの説明を聞いていたまりさは溜息を吐いた。 今の話はおそらく本当の事で、間違いなく先ほどの『虐待お兄さん』は吸い込まれてしまったのだろう。 「全く、運の悪い人間さんだぜ……」 そう言いながらまりさは頭の裏を掻く。 人がいなくなったと分かれば人間は間違いなく山狩りをするだろう、そう考えてまりさは再び指示を出す。。 「れいむの半身がこっちに来たら出発するんだぜ。その前に各自修復するんだぜ!!」 ゆっくり達は再び作業を再開する。 今優先することは急いでこの場を離れ移動することだ。下手したら人間に見つかってまた潰されるかもしれないからだ。 流石に二日連続で潰されるのは嫌だからか、修復速度もどんどん上がってきている。 まりさも仲間の残骸を集め始めてから、再び溜息を吐いた。 「人間さんがゆっくりって名付けた癖に、ゆっくりがゆっくりできる日は来るのかだぜ……」 ま、ここじゃ無理かとまりさは思った。 終 by大貫さん ↓は後書きと感想フォームへの返事です。読みたくない方はこのまま戻ってください こんな駄文を最後まで読んで頂き本当にありがとうございます!! 本当は膿と膿以降人間を酷い目にあわす話は書くつもりはありませんでした。 ただ、あるれいむのAAを見て (これ、誰か吸い込まれたら面白そうだなぁ…)って思ったので書いてみました。 感想フォームに感想下さった方、本当にありがとうございます。 (名無しさん) 2008-11-10 15 16 03 後書きに対してのご忠告、本当にありがとうございます。 自分が作者様をおちょくるつもりはありませんでした。ただ、一言断っておいた方がいいかも…… と思っただけなのです。 本当にすいませんでした。 (名無しさん) 2008-11-19 13 43 03 読んで下さりありがとうございます。 タイトルを見れば分かるように、ゆっくりの中の膿と人間の中の膿を比較するために書いた作品です。 ですが、この作中に出てきた虐待お兄さんも他の人が書かれれば立派殺される事もなかったと思います。 (名無しさん) 2008-12-05 17 30 26 確かに原作の靈夢と魔理沙ならばふぅ〜んとかへぇ〜で済ましそうですね…… 反省です。 本当は最初は霖之助の視点で書くつもりだったんですが、霖之助というキャラは本当に扱い難いキャラだったので諦めさせてもらいました。申し訳ありません。 あと、最後に色々書いてくださいと言ってくださり本当にありがとうございます。 虐待スレという場で、ぬるいじめでも良いと言ってくださり本当に嬉しかったです。ありがとうございます。 最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。お目汚し失礼!! 書いた作品一覧 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 ゆっくりいじめ系596 ゆこまち ゆっくりいじめ系611 どこで何が狂い出したのか… ゆっくりいじめ系628 鳩と餌と糞 ゆっくりいじめ系793 誰かがやらねばいけないこと ゆっくりいじめ系823 保護場 ゆっくりいじめ系843 ゆっくり飼ってます2 ゆっくりいじめ系900 膿と膿 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 森近霖之助×ゆっくり系1 代価 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス ゆっくりいじめ小ネタ146 生まれ変わり ゆっくりいじめ小ネタ251 飼われているゆっくり 野良のゆっくり
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/603.html
とある場所、とある日。 ゆっくりまりさとゆっくりれいむが、仲良さそうにほほをくっつけてゆっくりしていた。 その顔は切なそうで嬉しそうで、どこか悟った様な風情をたたえていた。 「ゆ……そろそろれいむのばんかな」 「まりさのばんかもしれない」 顔を見合わせ、寂しそうに微笑む二匹。 「みんないなくなっちゃったね」 「うん、いないね」 ガランとした部屋を見渡す。 中には何もない。二匹以外のゆっくりは、カケラすら見当たらなかった。 元気なゆっくりちぇんは、一日前にどこかに行った。 頭の良いゆっくりぱちゅりーは、20時間ほど前に。 恥かしがりやのゆっくりみょんは、12時間ほど前に。 いつも三匹でゆっくりできていたゆっくりありすは、つい1時間ほど前に。 仲の良かったお友達。 皆が様々な方法でゆっくりできなくされ、様々な方法で殺されたのだろう。 「まりさのおかあさん、すごくゆっくりしたいいゆっくりだったね」 「れいむのおかあさんもゆっくりしてたよ」 もういない親兄弟を懐かしむ。 この二匹は友人や家族が連れ出されても騒がず、ただひっそりと二匹だけでゆっくりしていたため、ここまで持ったのだ。 「もっとゆっくりしたかったね」 「うん、ゆっくりしたかった」 だが、それももうおしまい。 不意に、ゆっくりれいむが弾かれる様に部屋から飛び出していく。 見えない手に捕まれた様にへこんだほほを、ゆっくりまりさは静かに眺めていた。 「ゆぐぐぐぐぐ! まりざぁ! ざよならぁ!」 「れいむ……」 れいむは、唐突な痛みも、これから自分の身に起こるであろう悲劇を嘆くでもなく、ただ一人残る友人との別れを惜しむ。 まりさは、そんな友人の末路を思うと、自然と涙がこぼれてきた。 「もっといっしょにゆっくりしたかったよ! それでかぞくになってあかちゃんもいっしょにゆっk……」 最後まで言い終わる前に、部屋から消えるゆっくりれいむ。 ゆっくりまりさは、ただ無言ではらはらと涙を流し続けた。 ぱさりと帽子が置かれた。 「ごめんね、なにもないからこれしかおはかにできないよ」 呟いて、帽子のないゆっくりまりさは、祈る様に目を閉じた。 そこは、先ほど親友が飛び出していった場所。痕跡すらない壁を見つめ、一時の別れを惜しんだ。 「さみしくないよ、またすぐいっしょにゆっくりできるもん」 まりさは、優しく、先ほどまでと同じ調子で壁に向かってゆっくりとほほをすり寄せた。 何度もしている内に、ゆっくりまりさの熱が伝わり、壁がほのかな温かみをまとう。 冷たい壁が、ほんの僅かれいむのぬくもりを残してくれた様で、まりさは幸せな気分になった。 「まりさはちょっとだけゆっくりしてるね、またあおうね、れいむ……」 もういない友人、もうすぐ会える友人との再会を楽しみに待ちながら、ゆっくりまりさは目を閉じた。 「「「ゆっくりしていってね!」」」 「ゆぎゅっ!?」 突然の大声に、ゆっくりまりさは目を開いた。 見ると、知らないゆっくり達が部屋にひしめき合っている。 ――あぁ『つぎすれ』にきたんだね。 一匹のゆっくりが、まりさの方を向く。 「ゆっ? ぼうしないまりさがいるよ!」 その声を合図として、数匹のゆっくりがまりさの方を向いた。 ゆっくり達は、何が面白いのか分からないが、楽しそうに声をかけてきた。 「ぼうしないこはゆっくりできるの?」 「できるよ! こんにちは、ゆっくりしていってね!」 「いっしょにゆっくりしようね!」 にこにこと声をかけてくるゆっくり達を尻目に、まりさは再び目を閉じる。 「ゆっ? ねむいの?」 「うるさくしてごめんね! ゆっくりねていってね!」 「ゆっくりべつのことあそぶよ! まりさは、またあとであそぼうね!」 ぴょんぴょんと離れていくゆっくり達。 楽しく遊ぶゆっくり達の中、不意におかしな感触に見舞われるものが一匹。 「ゆっ?! いだいよ! なにごれぇぇぇ!!!」 引きちぎられる様な痛み、吸い取られる様な感触に、ゆっくりまりさは悲鳴をあげた。 「ゆっ! なにこれ! これじゃゆっくりできないよ!」 「ゆゆっ! みょんなことしないでゆっくりしてね!」 先ほどまでまりさと一緒に遊んでいたゆっくり達は、急に顔の一部がわしづかみにされた様にへこんだ友人を前に、オロオロするばかり。 「ゆっくりたすけるよ!」 それでも、一部のゆっくりは即座に助けようと動いた。 数匹のゆっくりが、ゆっくりまりさの帽子や顔に噛み付き、何とかして元の下膨れに戻そうとする。 「「「むむむーーーーー」」」 「いだいいだいいだいいだい!!! やべでぇぇぇぇぇ!!!」 だが、それは効果がないどころか、ゆっくりまりさを弱らせるという最悪の結果を招いた。 それを見て、噛み付いていたゆっくりは口の圧力を緩める。 「ぐぐぐぐ……ゆっくりしたけっかがこれだよ!」 しゅぽんと音を立て、ゆっくりまりさは消えうせた。 「まりざぁぁぁ!!! まりざどごにいっだのぉぉぉ!!!」 「ゆっぐりでぎないよ! ごごじゃゆっぐりでぎないよぉぉぉ!!!」 「だじでぇぇぇぇぇ! おがあざんんんんん!!!」 ゆっくり達は、即座にパニックに陥る。 その様子を、帽子のないゆっくりまりさが、懐かしいものを見る目で眺めていた。 ここは、ゆっくり虐待スレの舞台裏。 虐待スレで虐待されるゆっくりは、ここから排出され、そのまま二度と戻ってこない。 今度残るゆっくりはどのゆっくりかは分からない、いやゆっくりが残るかすら分からないが、彼らはそれぞれに、それぞれの方法で殺されていく事だろう。 『おわらないゆっくり』 スレの変わり目に、こういう話はいかが? とか言って出そうと思ったけど、書き終わってみたらもう次スレ……ゆっくりした結果がこれだよ! by319 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1018.html
ある日の人里まで続く道。 お爺さんとお婆さんが人里で売るための野菜を荷車に乗せて押していました。 決して良くはない道にお爺さんとお婆さんは休み休み進みます。 人里までまだまだ距離があるころ、お爺さんとお婆さんは森の近くで休憩していました。 「ばあさんや、大丈夫かね?」 「大丈夫だよ、じいさんや。」 「急がないと今日中に帰れないからがんばろうか。」 お爺さんとお婆さんは昼までに人里に着かないと野菜を売れません。 荷車にいっぱい乗った野菜はお爺さんとお婆さんには辛い重さでしたが、これを売らないと生活が苦しくなるので仕方ありません。 お爺さんとお婆さんがまた荷車を押そうと腰を上げたとき、森から顔を出したものがいました。 「ゆっくりしていってね!」 「おやおや、ゆっくりじゃないか。」 最近森や人里に現れるようになったゆっくりです。 老夫婦に近づいたゆっくりはみんな黒い帽子を被っていました。 「たしか、ゆっくりまりおといったか。」 「ゆっくりまりさですよ、おじいさん。」 「まりさだよ!ゆっくりおぼえてね!」 名前を間違われたまりさはプンプンと頬を膨らませます。 その様子に老夫婦は孫を見るような目で見つめます。 「ゆっくりしたいんだけどねぇ。これを運ばないと行けないんだよ。」 ゆっくりまりさに諭すように語り掛けるお爺さん。 お婆さんはまだ小さい子まりさを手で持って撫でてあげています。 嬉しそうな子まりさを見て微笑んだ後、リーダー格のまりさがおじいさんに向かいます。 「おじいさんはゆっくりあるくといいよ!」 「おもいものはまりさたちがもつね!」 「しかし、これは本当に重いよ。」 「だいじょうぶだよ!まりさたちにまかせてね!」 「そのかわり、ちょっとだけそのうえのおやさいほしいの!」 「うれのこりでいいからね!」 「ははは、しっかりしてるのぉ。まぁ売れ残っても持ち帰るのは大変だからの。運んでくれたらあげるよ。」 「ありがとう!」 まりさたちは老夫婦が運んできた荷車の後ろと前に分かれます。 後ろのまりさは頬で必死に荷車を押します。 前の魔理沙はお爺さんが持っていた舵棒を咥えて引っ張ります。 荷車に乗った赤ちゃんまりさの掛け声のもと荷車は動き出しました。 「ゆっくち!ゆっくち!」 「おかーしゃんがんばっちぇ~!」 「ゆーしょ!ゆーしょ!」 「みんながんばろうね!」 まりさ達のがんばりをお爺さんとお婆さんはほほえましく見守ります。 決して早い足取りではありませんでしたが、人里には昼前に着くことができました。 お爺さんとお婆さんは野菜を荷車から降ろして売り始めます。 まりさ達は老夫婦の変わりに声を張り上げて客を呼び込みます。 珍しいゆっくりの客引きに主婦が集まり、野菜がどんどん売れていきました。 そして・・・ お爺さんとお婆さんが変えるころには持ってきた野菜は全部売れてしまっていました。 「ごめんねぇ、あなた達の分取って置いたらよかったわね。」 「いつもはこんなに売れないから油断してたよ。」 「ゆゆゆ、しょうがないよ!いっぱいうれてよかったね!」 「そーだよ!たのちかっちゃよ!」 貰える野菜がなくなったので親まりさは残念がりますが、赤ちゃんゆっくりは客引きが楽しかったのか、 「いっぴゃいうれちゃね!」 「まりしゃたちのおかげだね!」 「たのちかっちゃね!」 と、売れていく野菜のことを思い出しながら喜んでいました。 そんな子まりさ達の様子を見て親ゆっくりも笑顔になります。 「たのしかったね!」 「うん!しゅっごくたのちかったよ!」 そんな様子を見ていたお爺さんは何かを思い出したかのようにお婆さんに耳打ちします。 お婆さんはお爺さんの提案に頷き、親ゆっくりのもとに向かいました。 「ねぇねぇ、まりさ。」 「ゆゆ、おばあさん!まりさたちはもういくよ!」 「いっぱいうれてよかったね!」 「まちゃてちゅだうよ!」 「ありがとうね。でね、お願いがあるんだけど。」 「どうしたの?」 「私達の家にね見た目が悪くて売れない野菜があるのよ。」 「おばあさんと二人で食べてるんだけど何時も余ってね。」 「よければもらってくれないかね。」 老夫婦の提案にゆっくり達は顔を見回せ、その後嬉しそうに飛び跳ねます。 「おじいさんいいの!?」 「ああ、いいとも。」 「おばあさんいいの!?」 「もちろんだよ。」 「ゆ~、どっちもありがと!」 老夫婦とゆっくりは仲良くお爺さんの家に向かいます。 そうしておじいさんとおばあさんはゆっくりには持ちきれないほどの野菜を与えました。 「こんなにいっぱい!これならしばらくゆっくりできるよ!」 「また、おいで。まだまだあるからね。」 「またくるよ!ゆっくりまっててね!」 「その代わり働いてもらうよ。」 「お爺さんは厳しいわよ。」 「もちろんだよ!がんばっててつだうよ!」 老夫婦とまりさたちは別れました。 老夫婦は老後の楽しみが増えたのが嬉しいのか今日は少し夜更かししてしまいました。 野菜をいっぱい抱えて巣に戻るまりさ達の前にゆっくりれいむが現れます。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「すっごいね!おやさいがいっぱいだよ!」 「おじいさんにもらったんだよ!」 「ゆゆ、にんげんにもらったの?!」 「そうだよ!おてつだいしてもらったの!」 「まりさたちがんばったもん!」 「あかちゃんもがんばったよね!」 「しゅっごくがんばっちゃよ!」 まりさ達はれいむにどうやって野菜を貰ったか詳しく説明します。 れいむは驚きました。 人間は今まであったことがありませんでしたが怖い生き物だと思っていました。 まりさはそんな人間からおやさいを貰ったというのです。 「ほんとう!?」 「ほんとうだよ!おじいさんががんばったおれいにってくれたんだよ!」 「おばあさんもすっごくよろこんでたよ!」 「ゆゆ、おてつだいしたらもらえたんだね!」 れいむはそう言うやいなやぴょんぴょんとどこかへ飛び跳ねていきました。 まりさ達は不思議に思いましたが、もう周りは暗くなり始めていたのでゆっくりいそいで巣に戻りました。 れいむはぴょんぴょんと森を飛び跳ねます。 やがて大きな木の下までやってきました。 周りに他のゆっくりがいないか確認してから木の根元に向かって話しかけました。 「ゆっくりしていってね!」 「・・・ゆっくりしていってね!」 れいむが話しかけてしばらくして返事がありました。 すると、木の根元にあった枯葉や枝が取り除かれていきます。 やがて外のれいむよりも大きいゆっくりれいむが顔を出します。 「おかえり!はやくいえにはいってゆっくりしようね!」 どうやら大きい方が親れいむで外にいるのは子れいむのようです。 親れいむは子れいむが中に入るまで外で警戒します。 やがて、自分も巣に入ると穴を塞ぎました。 親れいむが戻ると、中では先ほどの子れいむが他の子れいむに何かを話しかけ、それを聞いた他のれいむは大はしゃぎしていました。 「ゆゆ、どーしたの?」 「おかーさん!れいむね!とってもいいはなしをもってきたよ!」 「ゆ!なになに!」 「あのね!・・・」 そう言って先ほどのまりさの家族から聞いた話をゆっくり聞かせます。 親れいむはそれを聞いても素直には信じれませんでした。 「ゆゆ、ほんとうにまりさたちはそういったの?」 「そうだよ!まりさたちいっぱいおやさいもってたよ!」 「おかーさんれいむたちもやろうよ!」 「そうだよ!おやさいいっぱいもらおうよ!」 怪しむ親れいむに対して、他の子れいむはもう貰ったときの事を考えています。 親れいむはそれでも怪しみますが、子れいむの、 「ゆっ!おかーさんはれいむをしんじないの?」 という言葉で我が子を疑ったことを恥じ、 「あしたみんなでゆっくりしようね!」 「ゆっくりしようね! と、子供達に明日子れいむの聞いた通りにやってみようと言いました。 子れいむと親れいむは明日おやさいがいっぱいもらえるとうれしそうに話しあいます。 やがて、赤ちゃんれいむが船を漕ぎ出したのを見て、みんなで集まって眠りました。 次の日、れいむたちは人里近くの道にやってきます。 「まりさたちはおおきなにもつをはこんだっていってたよ!」 「ここでだれかくるまでまっていようね!」 れいむたちは茂みに隠れて人が来るのを待ちます。 けれども、道を通る人はほとんど軽装でれいむたちの助けを必要としてそうな人はなかなか現れません。 「ゆぅ・・・なかなかこないね。」 「まりさたちもこんなにまったのかな・・・」 「もうすこししたらくるよ!ゆっくりまとうね!」 そうやってれいむ達は目当ての人が来るのを待ちました。 昼を過ぎ、茂み近くの草原で虫や花を食べて人が来るのを待ちます。 虫や花もおいしく、日々を過ごすには問題ありません。 しかし、人間の作る野菜はとてもおいしく、運よく食べれたゆっくりはそれを周りのゆっくりに話して聞かせます。 何匹かはそれを聞いて人里に取りに行くのですが、そのゆっくり達が帰ってきたことはありません。 ですから、どんなにおいしくても、ゆっくりは我慢するしかありませんでした。 それをまりさたちは人から貰えたと言うのです。 れいむ達はまだ味わえぬ野菜の味を想像しながら茂みでじっとしていました。 「ゆゆっ!あのひとたちならてつだえそうだよ!」 一匹の子れいむが人里に向かう一行を発見します。 その人たちはまりさ達の言うように荷車を数人で押してゆっくりと進んでいました。 れいむたちはまりさの言っていた人たちだと思い茂みから出てその人たちの前に止まります。 「ゆっくりしていってね!」 「なんだぁ、またゆっくりか。」 「ゆゆっ?」 なんだか人間達の反応がおかしいと親ゆっくりは気づきます。 しかし、子れいむ達は気づかなかったようで、 「れいむたちがそのにもつはこぶよ!」 「ゆっくりてつだわせてね!」 子れいむは我先にと人間を押しのけて荷車を押します。 人間達は何か言いたそうでしたが、重かったので手伝ってくれるのはうれしく、いっしょに荷車を押して生きました。 「ゆ~っくり!ゆ~っくり!」 「ほらほら、がんばれ、がんばれ。」 子れいむ達だけ頑張らせるわけにも行かず、親ゆっくりも荷車を押します。 れいむ達がいたのは人里からすぐの所だったので、大した苦労もなく、目的地に着きました。 「おら、ここまででいいぞ、ありがとな。」 「ゆっくりがんばったよ!」 やりとげた達成感から人間の周りを嬉しそうに飛び跳ねるれいむ達。 人間はそれを迷惑そうにしながら荷車の中身を確認します。 それを見たれいむ達は野菜をくれるものだと思い、荷車を見ている男の周りで止まりました。 しかし・・・ 「ん、もういいぞ、ありがとな。」 「ゆっくり!?」 話しかけた男はれいむにお礼だけをして他の男と話し始めました。 聞いていた話と違う!! れいむは頬を膨らませて怒ります。 「おじさん!じょうだんはやめてよね!」 「ああ?」 「れいむたちにおやさいちょうだいね!」 「そうだよ!れいむたちがんばったよ!」 「そんなこと言ってないぞ。」 「にんげんはたすけるとおやさいくれるんだよ!」 「しょーだよ!ゆっくちちょうだいね!」 話しかけられた男はれいむ達が何を言っているのかと戸惑います。 そのとき、一匹の子れいむが男の後ろの家に野菜が置いてあるのに気づきました。 「ゆゆっ!おやさいだ!」 「れいむをだまそうだなんてばかなおじさんだね!」 「みんなでゆっくりわけようね!」 「あ、こら!」 れいむ達は男の足元を抜けて、野菜に飛びつきます。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせ~!」 「ちあわちぇー!」 初めて人間の野菜を食べた子れいむ達はそのおいしさに頬が解けそうです。 親れいむは野菜のおいしさと子れいむ達の喜びを見て、頑張ったかいがあったと思いました。 そこに、先ほどの男がやってきます。 「おい。」 「ゆっ!おじさんありがとね!」 「れいみゅたちはしゅっごいちあわせだよ!」 「このおやさいはかぞくでわけるよ!」 「・・・」 男は親ゆっくりを捕まえると荷車に向かいました。 「ゆゆっ!おじさんなにするの!」 「うるせぇ!おまえたちも悪いゆっくりだったんだな!」 「おかーしゃんをはなちぇー!」 「ゆっくりかえしてね!」 足元で体当たりをする子ゆっくり達を無視し、男は荷車に乗った箱を開けます。 そこには死なない程度に潰されたゆっくりれいむやまりさが詰まっていました。 「ゆぎゃああああああああ!」 「ゆっ!おかーさんどうしたの!」 「まだ空きがあってよかったぜ。」 親れいむが子れいむ達に逃げてという前に、男は素早く親れいむを箱に入れて重石を載せました。 「ゆぎゅぅ!」 絶妙な重さで親ゆっくりを拘束する重石。 男は動けないことを確認すると、足元の子ゆっくりを捕まえだしました。 親れいむは子ゆっくりが一匹でも逃げれるように願います。 そして、同じように重石を乗せられているゆっくり達の目線に気づきました。 れいむ達は先ほどまでゆっくりの詰まった箱を人里まで運んでいたのです。 嬉しそうに話すれいむ達の声を中のゆっくりはしっかりと聞いていました。 苦しそうな顔をしながらも睨み付けてくるほかのゆっくりを見ながら、親れいむは自分達の過ちにやっと気づきました。 れいむ達を全部捕まえた男は建物に荷車を運びます。 そこは円柱のような建物で真ん中には穴が開いています。 その下には尖がった山があり、上の穴から落ちてきたものを大体均等に麓まで運びます。 麓には山を囲むように檻がありました。 もし、穴から何か落ちてきたら麓の檻の中に入るでしょう。 その檻には既に何匹かのゆっくりが檻に入れられていました。 しかし、男が入ってきてもゆっくり達は反応しません。 そのゆっくり達は何かを我慢するように必死に流れてくるものを口に運んでいました。 開いている檻の前に来ると男は箱を開けてゆっくりを取り出して檻に入れて行きます。 一つの檻に数匹ずつ、男は手際よくゆっくりを詰めていきました。 先ほどのれいむ達は赤ちゃんを除いて運よく同じ檻に入りました。男がそうしたのかもしれませんが。 全部のゆっくりを入れると男はゆっくりに聞こえるようになります。 「お前達にはここでこれから暮らしてもらう。餌は上から降ってくるから好きなだけ食え。ずっとそこに置いてるからいつでも食えるぞ。」 男の声に酷いことをされると思っていたゆっくり達は安心します。 しかし、先に入っていたゆっくりの声が聞こえないのが気になります。 それも、檻の中で泣き始めた子ゆっくりの泣き声で霧散しました。 必死にあやす親ゆっくり達。 子を持たないゆっくりは先ほどのれいむ達を睨み付けました。 睨み付けられた親れいむは泣き叫ぶ子れいむ達をあやしながら、 「ごめんなさい。ごめんなさい・・・」 と、つぶやき続けました。 ゆっくりに説明した男は部屋から出て行きました。 そしてゴゴゴゴゴと何かが動き出す音が聞こえます。 「ゆゆっ?」 泣いていた子ゆっくりも泣き止み何が起こるのかと身を寄せ合います。 やがて、中央の穴から何かが落ちてきました。 「ゆゆゅ!ごはんだよ!」 ゆっくり達は男の言っていたごはんだと喜びます。 男の言っていたご飯は山に落ちて、大体均等に麓の檻の中に行き渡りました。 ゆっくりはやってきたご飯と強烈な臭いを味わうことになりました。 「ぐざいいいいいいいい!」 「ゆっぐりでぎないいいいいいい!」 「だずげでえええええええええ!」 先ほどまでの喜びもどこへやら、ゆっくりはその臭いから逃げ出そうと跳ねます。 しかし、頑丈な檻はビクともしません。 ここは人間の出した生ごみを処理する施設だったのでした。 人里から集められた生ごみは天井から落とされて悪さをして捕まったゆっくりに食べられます。 ここに来たゆっくりは死ぬまで生ごみ処理をすることになるのでした。 先ほどゆっくりに説明を聞かせていた男が仲間の下に戻ります。 その手には赤ちゃんゆっくりの入った箱を持っています。 「だちちぇええええええええ!」 「おがああああああぢゃああああああん!」 「ゆ゙うううううううううう!」 親から話された赤ちゃんゆっくりは箱の中で泣き叫びます。 しかし、男は慣れているのかまったく気にすることなく、先に準備して待っていてくれた仲間に声をかけます。 「すまんな、遅くなった。」 「きにするない。で、今日はどうだ?」 「大量、大量。」 そういって箱を揺すります。 「「「や゙め゙ぢぇ゙え゙え゙ええええええええ!」」」 「今日は一人一匹で大丈夫そうだな。」 男達は今日の収穫を喜びます。 男達の前には油を引いた鍋がありました。 男が説明しているときに火をつけたのか、油が飛び跳ねており、その熱さを物語っていました。 「んじゃいれるぞ。」 「おう、油を飛び散らせないようにな。」 箱を持っていた男は赤ちゃんゆっくりを箱から鍋に移します。 赤ちゃん達は助かったと顔を綻ばせて油の敷かれた鍋に落ちました。 「あ゙ぢゅいいいいいいい!」 「ぎゃあああああああああ!」 「ゆ゙っぐり゙いいいいいいいい!」 急に足元を襲う熱さに赤ちゃんゆっくりは逃げ惑います。 しかし、それを二本の棒が邪魔をします。 「おっと、じっくり焼かないとな。」 菜ばしを持った男達が逃げ惑う赤ちゃんゆっくりを捕まえようとします。 捕まった赤ちゃんは鍋に押さえつけられました。 「ゆ゙ぎゃああああああああああ!」 「ゔぎぇええええええええ!」 「ゆ゙っ!、ゆ゙ゅ!ゆ゙!」 そんなやり取りを数分繰り返すと、赤ちゃんゆっくり達は綺麗に焼きあがりました。 「どうやらできたな。それじゃ、いただきますっと。」 男達は赤ちゃんゆっくりを熱さに気をつけながら口に入れます。 赤ちゃんゆっくりを味わった男達の顔はみなしあわせそうでした。 「やっぱりうまいなぁ。赤ちゃんゆっくりは。」 「この仕事をやってる人しか知らない秘密だけはありますよね。」 「普通は気味悪がってたべねぇからな。こんなにおいしいんだが。」 「みんなが食べると俺達の仕事が無くなっちゃいますよ。」 談笑しながら赤ちゃんゆっくりを味わう男達。 鍋からはだんだんと赤ちゃんゆっくりが居なくなっていきました。 「ゆぐっ!おかーしゃんくさいよ!」 「がまんしてね!たべないとこのままだからね!」 「ゆ゙うううううう!」 建物の中では生ごみの臭いを何とかしようとゆっくりたちが生ごみを必死に食べていました。 しかし、食べても食べても生ごみは減りません。やっと減ったと思ってもまた新たにゴミが落ちてくるのでした。 「ゆぎゅうううう!もっどゆっぐぢじでね!」 「ま゙り゙ざだぢはまだゆっぐりじでないよ!」 「うう、おぇ゙ええええ!」 「れいむ、がんばってね!」 「ゆううううう、まだぐざぐなっだあああああ!」 そんなゆっくり達の悲鳴も聞く人は誰も居ません。 臭いで死ぬことはなく、傷つくこともないこの場所ではなかなか死ねないゆっくり達は少しでもゆっくりしようと必死で生ゴミを口に含みます。 それが無駄な行為であることにゆっくり達は死ぬまで気づきませんでした。 今まで書いた作品 ゆっくり水攻め ゆっくりの川流れ 天井のゆっくり ゆっくりまりさの水上生活 ゆっくり訓練 ぶるぶる とりもち 子ゆっくり きめぇまる 湖のまりさ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1664.html
たまたま庭で5匹のゆっくりを拾った。 れいむが1匹 子れいむが2匹 魔理沙が1匹 子まりさが1匹・・・ ふむ、よし。とするか。 「おにーさん、ゆっくり出来る人?」 「ゆっくりしていってね!!!」 大丈夫だ。俺がゆっくりさせてやる。ゆっくり・・・ね。 まず俺はれいむとまりさを別々の自作庭に入れた。 霊「ゆぅ・・・ゆ?ここはとてもゆっくりできるね!」 魔「ゆぅ、ちびちゃんたちもゆっくりするんだぜ!」 今からこいつらに試練を受けてもらう。 自作庭にはたくさんの草、イモムシといった しっかりとした環境が整っていた。 今からその狭い自作庭で試練を受けてもらう・・・ 第1の試練 まず、家が無いとゆっくり出来ないらしい。 2つのグループのゆっくりたちは同時に家を作り始めた。 魔「ちびちゃん達も手伝うんだぜ!」 子魔「がんばるんだじぇ!」 どうやら霊夢たちも家を作り始めたようだ。 霊「良くわかんないけど、おうちを作らなきゃ!」 子霊「ゆゆっ!れいむも手伝うよ!」 れいむ達も頑張って家を作っている。 霊「ゆーっ、疲れた・・・」 どうやら霊夢達のほうが早く完成したようだ。 霊「ちびちゃん、お疲れ様!」 子霊「「ゆぅ・・・つかれたよ!」 霊「ゆっ、ごめんね!疲れたから一緒におうちで休もうか!」 子霊「「ゆっくりーーー!!!」」 一方、魔理沙は霊夢と比べて ぜんぜん完成していなかった。 子魔「ゆぅ・・・ゆぅ・・・」 魔「まったく・・・これじゃ人手が足りないんだぜ!」 子魔「たりないんだじぇ!」 そこにあるのは、ぽっかりと大きな穴が開いた 木の枝かまくら。 まあ、俺は手助けもしないしする気もない。 頑張れ。と心の中で思ってその場を立ち去った。 第2の試練 子霊「おきゃーしゃん、おにゃきゃしゅいたー!!!」 いい始めたのは、子れいむ。 霊「ゆゆ?」 子霊「おにゃきゃしゅいたー!」 子霊「はやくあみゃあみゃもってきちぇー!」 甘える子れいむたち。 可愛い。キモい。ウザい。 泣いてすがる子れいむ。 子霊「ゆえーん、ゆえーん!」 子霊「れいむちんぢゃう!」 霊「ゆゆー・・・わかっちゃよ! 持ってくるから待っててね!」 子霊「「ゆーっ!!!」」 そういって、家を出た。 さて・・・ここで手を初めて加えるわけだ。 その内容とは、「餌」の事。 庭の隅にいもむしさんっ!を 3匹のみいれる。 後は木の実とかで頑張ってほしい。 霊夢はどうするだろうか・・・ 一方、魔理沙はどうなっただろうか。 子魔「おちょーしゃん、おにゃきゃすいたんだじぇ!」 魔「ゆ?家が完成するまで保留なんだぜ!!」 子魔「あまあまもってきてほしいじぇ!」 魔「ゆゆゆ・・・完成したらとってきてあげるぜ・・・ だから早く完成させるんだぜ!」 子魔「ゆーっ・・・」 それから俺はショッピングモールに昼飯、ゆっくりに必要な物を買いにいった。 昼飯はオニギリでいっか・・・ そこから帰ってみて、監視カメラ(俺が仕掛けたんだ) を見てみると、 魔「ゆっくり完成したんだぜ!」 子魔「おにゃかしゅいたーーー!!!」 見ると何とか完成していた。 やはり歪な形だ。 その中霊夢達は、 霊「おまたせ!あまあまもってきたよ!」 子霊「ゆううぅぅぅ!!!おにゃきゃしゅいちゃー!!!」 子霊「おきゃーしゃんおしょいよ!ゆっきゅりしないでっていったじゃん!」 霊「ゆぅぅ・・・ごめん・・・」 この箱庭には餌が少ない。 霊夢が持ってきたのは小さな木の実、イモムシ2匹。 だが、これぽっちじゃ足りない餌。 だが周りにまったく餌のない箱庭じゃ、かなり 貴重なものだった。 子霊「しゅくないよーーー!!!」 子霊「おきゃーしゃんばきゃなの?死ぬの?」 霊「ゆー・・・そんな事いうならご飯なしね」 子霊「「ゆ゛ーーー!ごめんなしゃい!」」 そうして子れいむ達は我慢して木の実を食べた。 木の実も食べるのか。 この後の行動が楽しみだ。 一方魔理沙は 魔「ゆー・・・疲れたんだぜ!」 子魔「やくしょくどおり、ごはんちょうだいね!」 魔「ゆ、今とってくるからゆっくり待ってるんだぜ!!」 子魔「ゆえー?いましゃらとっちぇくるの?」 魔「ゆっくりいい子にしてるんだぜ!!」 父魔理沙は周りにたくさん「あまあま」があるのだと思っていた。 魔「それじゃあいってくるんだぜ!」 子魔「はやくきゃえってきゅえるんだじぇ!」 そういって魔理沙は行ってしまった。 第3の試練 父魔理沙が帰ってきた。 魔「ただいまなんだぜ・・・」 子魔「おしょいよ!まりしゃおなかしゅいちぇるんだじぇ!」 魔「でも、あまあまがすこししかないんだぜ!」 そういって魔理沙はとって来た食べ物を出した。 子魔「ゆ!?なめてるの!?まりしゃはおにゃかすいてるんだよ!」 魔「ゆっゆ~・・・ごめんだぜ!」 子魔「ごめんじゃすみゃないんだじぇ!もっといまからもってくるんだじぇ!」 魔「っゆう・・・でも、わがままいっちゃだめなんだじぇ!」 子魔「まりしゃはこころがひろいからゆるしてあげるんだじぇ」 監視カメラで見てるだけでウゼェ・・・ そこで俺は、あるスイッチをオンにした。 ・・・カチッ。 ザー・・・ それにすばやく反応したのが、霊夢達。 霊「ゆゆっ、ちびちゃん! 雨が降ってきたからおうちにかえるよ!」 俺が降らしたのは、「水」だ。 シャワーを買って、作動させた。 子霊「ゆ?あめってなーに?」 霊「あたってるとゆっくり出来なくなるんだよ!」 子霊「ゆー?いまはちょっちぇもゆっくりしちぇるよ?」 子霊「ゆー・・・うんうんしちゃくなっちぇきたよ!」 霊「ゆっくり出来なくなってもいいなら構わないよ!」 子霊「ゆっくり理解したよ!」 子霊「理解できにゃいよ! うんうん!もりもりー!」 親霊夢と子れいむ1匹は家に入ったは良いものの、 後1匹はうんうんをし始めた。 子霊「うんうんまだでりゅよ!」 霊「ゆー!早く逃げてー!」 子霊「ゆっくりできなくなりゅよ!」 子れいむの上に、大量の水が降った。 子霊「うるちゃいなー!うんうんたいむのじゃましにゃいでよ・・・ ゆゆゆ!?」 体が溶け始めた。 子霊「ゆー!うんうんのじゃましにゃいでー!」 霊「ぢびぢゃん!はやくこっちおいで!」 子霊「しかちゃない・・・わかっちゃよ・・・っちぇ! う゛ごげな゛い゛よ゛お゛お゛お゛!!!」 霊「う゛う゛う゛!!!」 もう手遅れだった。 体の約20%が溶け、 子供の頃良く遊んでたスライムみたいになっている。 子霊「もっど・・・ゆっぐでぃ・・・」 子霊「・・・・・・・・・・・・・」 霊「ぢびぢゃあ゛あ゛あ゛ん!!!」 言うことを聞かない奴へのせいっさいっ!(笑)だ。 その頃魔理沙は・・・ 魔「雨さん降ってきたぜ!」 子魔「うわさでゆっくりできにゃくなりゅってきいちゃんだじぇ!」 魔「ゆゆっ!良く知ってるねぇ~。」 ・・・ただそれだけだ。つまらない。 だが俺が自ら手を加えすぎても、 加減が効かなくなってしまうし、さらにつまらない。 あとちゃんとした生物だし、哀れすぎると思う。 え?哀れと思っているのになぜこういうことをやっているのか? あ、ああ。これは「実験」なのだ。 ゆっくりを飼うのに、知識も必要。 だから色々なことをして、習性などを確かめたのだ。 子霊夢 1匹 LOST… 第4の試練 それから次の日、 霊夢や魔理沙もこの環境に慣れてきたし、 あるものを投入することにした。 「う~♪」 「ゆっくりれみりゃ」だ。 胴無し。 ゆっくりにとっては最大の天敵ともいえる。 なぜかペットショップで売ってたから買った。 「よし、れみりゃ。今からあの狭い箱庭にお前を投入する。 だが、絶対にやってはいけないことがある。」 「約束は守るんだど~」 「よし。えらいぞ。守ってくれたら超高級ウマウマプリンをやろう。」 「うー!ぷっでぃ~んだ!」 「(まあ、普通のプリンだがな・・・) じゃあ約束を言うぞ?しっかり聞いておけ。」 「1.今から投入する箱庭の中には 「ゆっくり」がいる。しかしそれを絶対食べてはいけないぞ。」 「なんでなんだど~?」 「・・・それ以上聞くな。プリン無しにするぞ。」 「う~・・・」 「2.箱庭の中に木があり、そこに木の実がなっている。 でも絶対そこの木の実を取るな。」 「木の実は好きじゃないんだどー。」 「よし、それなら話が早い。」 「この2つを守りつつ、ゆっくりを追いかけろ。 2つの箱庭があるから2回行ってもらう。」 「何かあったらおにーさんに助けてもらいたいんだどー・・・」 「安心しろ。何も無いはずだから。」 ・・・と話をして庭に放した。 「う~♪」 果たして銀バッジのこいつが約束守れるのか・・・ 監視室で見ていると・・・ れ「う~♪れいむ達たべちゃうんだどー♪」 霊「ぎゃああああ!れみりゃだあぁぁぁ!!!」 霊夢の表情がカオスってる。 当たり前だ。 子霊「れみりゃやめてええぇぇぇ!!!」 子霊夢も本能で表情がカオスってる。 多分約束は守ってくれるはず。 れ「う~♪う~♪」 霊「ぎゃあぁぁぁ!近寄るなあぁぁぁ!」 子霊「ゆっくり!ゆっくり逃げるよ!!」 あーあ。霊夢の家がグチャグチャ。 れみりゃは追いつかない程度に追いかける。 やっぱりこいつはいい知能だ。 ・・・もしかしてこいつ、金バッジ獲得出来るんじゃないのか・・・? 霊「ぎゃあぁぁぁ!もっどゆっぐりじだがっだあぁぁぁ!」 子霊「おきゃーしゃん、こわいよー!」 壁に追い詰められたようだ。 死を覚悟したのが分かる。 れ「うー・・・? あっちからぷっでぃ~んのにおいがするんだどー! こうしちゃいられない、すぐにいくんだどー!」 霊「ちびちゃん、よがっだでぇぇぇぇ!!!」 ナイス、れみりゃ。本当にこうなるとは思わなかった。 れみりゃが戻ってきた。 「霊夢は終わったんだどー! 次は魔理沙なんだどー!」 「凄いな、お前。 まさかちゃんと約束を守るなんてな…」 「おにーさんなにいってるんだどー? れみりゃのちのーをなめてもらっちゃ困るよ!」 いや、マジで凄すぎるよ。これはマジ。 うわさによれば生まれた頃から厳しく教えたとか。 それはそうと、霊夢はどうなったのだろうか。 霊「ゆー・・・家がわかんなくなっちゃったよ・・・」 子霊「ゆゆ・・・ゆっくりさがしょうにぇ・・・」 どうやら家が分からなくなったようだ。 まあこれを狙っていたんだがな。 「さあ・・・ここだ。」 「 ぷっでぃ~ん がほしいんだどー!」 そういって う~♪ といいつつ魔理沙の方へ飛んでった。 ・・・こう見ると可愛い。 さて・・・監視カメラを見よう。 子魔「ゆ?へんなこえがきこえるんだじぇ?」 れ「う~、う~!」 魔「れみりゃなんだぜ!ゆっくり出来ない奴なんだぜ!」 魔「ゆっくり逃げるんだぜ!」 こちらのグループはれみりゃとの遭遇経験もあったので 落ち着いて逃げた。 ・・・つまらない。 魔「家さんだと逃げられないんだぜ! 外へ逃げるんだぜ!」 しかし魔理沙たちの表情が一変する。 魔「ゆぎゃああぁぁぁ!」 子魔「かべさん、ゆっくりとおしてね!ゆっくりとおしてね!!! いじわりゅしにゃいでえええ!」 庭の隅に追い詰められた。 こうなれば逃げる所もない。 れ「うー!!たーべちゃーうぞー♪」 魔「れみりゃ、こっち来るんだぜ!」 魔理沙が囮になる。 れ「待つんだどー!」 れみりゃが追っかける。 魔「おちびだけでもいいから早く逃げるんだぜ!」 子魔「いやなんだじぇ!おちょーしゃんもいっちょににげようよ!」 魔「・・・おとーさんは無理なんだぜ。」 子魔「ゆ!なんでなんだじぇ!?」 魔「・・・見つかったからには・・・もう駄目なんだぜ・・・」 はいはい、感動感動。 ・・・まあれみりゃはこの後逃げるからな・・・ れ「うー?ふ、ふらんだどー!!!」(嘘) 魔「!!!!!?」 ・・・ここから逃げてくれるんだろうが、 ちょっと言いすぎじゃないか・・・? れ「逃げるんだどー!!!」 魔「魔・・・魔理沙も、逃・・・逃げるぜ!」 子魔「ふらん嫌なんだじぇ!」 そう言ってれみりゃはどこかへ行ってしまった・・・ という設定。 魔「れみりゃいなくなったけど、 ふらん来るんだぜ・・・ 早く家に戻るんだぜ!」 子魔「怖かったよー!」 魔「まだ安心できないぜ。早く行くぜ!!!」 そういって近くの家に入る。 さっきの感動崩壊。 れみりゃが仕事を終えて帰って来た。 「やったんだどー!」 「よーしよーし、偉いぞ。 給料は約束の ぷっでぃ~ん だ。」 「おいしそうなんだど~・・・」 「ほら、あっちに置いとくから食べてっていいぞ。」 「わーい!!!」 もう用済みのれみりゃは邪魔。 後で可愛がってやるからあっち行ってろ。 って感じだ。 ・・・霊夢グループはどうなったんだろう。 第4の試練 霊「ゆ~・・・お家が無くなっちゃったんだよ~・・・」 子霊「いもーちょがいなくなっちゃったよ・・・」 霊夢グループは壊れた(壊した)家を少しずつ直していた。 それも、周りの木の棒で。 そこで俺は、腹が減ったのでオニギリを食べる事にした。 ムシャムシャ。 それから俺は、外のゆっくりを潰す事にした。 グチョグチョ。 さらに俺は、友人の家で遊ぶことにした。 俺「なあ、ゆっくり虐待やってるか?」 友「まあ、少しな。」 俺「こっちでは今狭すぎる箱庭で観察やってるぜ。」 友「クソ~・・・面白そうじゃねえか。」 俺「じゃあお前も見るか?」 友「じゃあ、少しだけ見させてもらおうかな・・・」 こうして友人も仲間になった。 そして友人を家に招く。 俺「汚い家だけど、ゆっくりしていってね!」 友「恥ずかしい・・・な・・・お前。」 俺「そうか?」 俺「ほら、見てみろよ・・・ 魔理沙グループと霊夢グループだ。 面白いだろ? さっき、このれみりゃをこの箱庭に入れて、パニクらせたところだ。」 友「どーでもいいけどさ・・・この箱庭狭すぎだろ!」 俺「あ、そこかよ。」 そう、箱庭の狭さは、5平方メートルという、狭さだった。 まあ、後で拡張できないし・・・ 木一本という悲しさ。 俺「まあ見てr・・・!?」 なんということでしょう。 霊夢の家が完成していたのだ。 霊「ゆー・・・頑張ったね。」 子霊「・・・おにゃかしゅいた。」 友「おい、おなかすいてる様だぞ。 餌はやらないのか?」 俺「こいつらが勝手に取ってきてくれるから。」 だが、どういうことか、 れいむ達は餌を家の中にためていた。 霊「むーしゃ、むーしゃ」 子霊「むーちゃ、むーちゃ」 幸せそうな顔を見ているだけでイライラしてきた。 魔理沙の方も同じだった。 魔「ゆっくり木の実を食べるんだぜ!」 子魔「むーちゃ、むーちゃ・・・」 魔・子魔「「しあわせー!」」 魔「食べ終わった後はお口の周りを綺麗にするんだぜ!」 子魔「ここのせいかちゅにもなれてきたんだじぇ!」 魔「ここはとっても平和なところだから、ゆっくりできるぜ!」 子魔「ゆ~♪」 魔「ゆーん♪」 イライラ度MAX!!! もう耐え切れん! ・・・最終兵器を使うことにした。 俺「・・・」 友「・・・どうした?それにしてもこいつら、可愛いじゃないか。」 俺「・・・可愛いから、嫌なんだよ」 カチッ。 最後の試練 突然吹き始めた風に、両グループは驚いた。 魔「なんなんだぜ!?」 子魔「うわーん!!!とびゃされちゃうじぇ!!!」 霊「なんだかものすごい風さんだよ!??」 子霊「おきゃーしゃーん!!!たしゅけちぇー!」 両グループの反応も凄い。 そうだ、これだ!俺はこれを期待していたんだ!フハハハハハハハハ!!! 友「何だこれは?」 俺「“台風”だよ」 俺がやったのは、「台風発生装置」。 10個もの小型FANを一気に回した。 そのFANで発電され、その発電された電気で回るという、まさに「無限の回転装置」。 風がものすごく発生される。 霊「ゆわあああ!ちびちゃん、おかーさんのおくちのなかはいってね!」 子霊「ゆぅぅぅぅ・・・」 グシャ。 霊「!?」 子霊「!?」 という2匹の反応。 家が一気に崩れたらしい。 家は風に吹き飛ばされ、完全になくなった。 さあどうなるのか・・・楽しみだ! 魔理沙グループは、 魔「帽子が吹き飛ばされるのは困るんだぜ! 帽子はお口の中に入れるんだぜ!」 子魔「いれるんだじぇ!」 コチラの家はなかなか崩れない。 さすがゆっくり。と言いたい所だが・・・ 後で俺が実験終了後に潰してやる。 霊「・・・ばされる、とばされる!」 子霊「おきゃーしゃんゆっくりすればいいよ!」 霊「ゆっぐりーーー!じでいっでぇぇぇぇええ!!!!?」 とうとう霊夢の体が宙に浮いた。 霊夢は風に操られ右へ左へ上へ下へ。 最後は地面に叩き付けられた。 霊「ゆべぇ!」 お。とうとう口から餡子を吐いた。 霊「ゆ゛え゛ぇぇぇーーー!!!!!」 子霊「もっちょ・・・ゆっきゅり・・・」 子霊夢が口の中で死んだ。 霊「ちびぢゆぅぁあーーー ゆべっ!!!」 霊「いやだ!じにだぐない!」 子霊夢が口の中で死ぬとは、親もショックになって当たり前だろう。 魔「ゆっくりできるね!」 子魔「ゆっきゅりしちぇってね!」 魔「いい声なんだぜ!」 子魔「まりさはあいどるだよ!」 ウゼェ。死ね。 とりあえず実験終了。 結果といえば ゆっくり霊夢は生意気で ゆっくり魔理沙は賢い。 後どんなことよりもうんうんという行動を優先する。 俺「今から俺、魔理沙潰してくるわ!」 友「俺もついて行ったら駄目か・・・?」 俺「一人で、やらせてくれ・・・」 友「おう、頑張れよ。俺監視カメラで見てるから。」 俺「まあ、別にいいけど・・・ 行って来るわ。」 ゆっくりは面白い生物ともいえる。 そして潰しがいのある生物だ。 さて・・・実験も終了したことだし、 潰しに行くか。 れいむ達はどうなったか?フフフ・・・それはね・・・ 「もう死んだよ」 霊「ゆぅぅぅぅ・・・ ぢ・・・び・・・じゃ・・・・・・ん・・・」 続く
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2014.html
昔なつかしゆっくりれいむ 作:YT 裏の納屋でガタガタ音がするから見にいったら、ネズミ捕りのバネ罠に黒くて大きなものが引っかかっていたから、びっくりした。 何これ。 「ゆっゆっ! ゆっ! ゆっくり逃げるよ!」 あっ。 この鳴き声は。 「ゆああああ、逃げられないよ! ゆっくりはなしてね!」 ドッジボールぐらいの黒いものがこちらを向いた。思ったとおりだった。 「ゆっくり霊夢だ……」 「ゆっゆっ! ゆっゆっ!」 もみ上げが罠に引っかかってもがいているみたい。幸い、ケガはないようだ。 ちょっと前に友達のめっちゃんと、ペットが欲しいという話をしたとき、ゆっくりがいいよと言われた。 飼ってるといろいろストレス解消になるからって。 どうストレス解消になるかわからなかったけれど、自分からうちに来てくれたなんて、ラッキーだ。 試しに飼ってみよう。ダメなら離せばいいし。 「ゆっゆっ! ゆーーーっ!」 「ねえゆっくり、こんにちは」 「ゆっ?」 声をかけると、ゆっくりは私を見上げて叫んだ。 __ _____ ______ ,´ _,, -´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 r ´ ヽ、ン、 , ==─- -─== , i i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | レリイi (ヒ_] ヒ_ン ).| .|、i .|| !Y!"" ,___, "" 「 !ノ i | _人人人人人人人人人人人人人_ L. ,. ヽ _ン L」 ノ| .| > ゆっくりしていってね!!! < | ||ヽ、 ,イ| ||イ| /  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ 「わー」 日本語しゃべるんだ。 丸い頭に黒い髪、赤い髪飾り。 勝気な大きな目に、もちもちしたほっぺたと、生意気そうな口。 聞いたとおりだ。 「ねえゆっくり。あんたうちに来る?」 「ゆっくりしていってね!!!」 「いや、うちに来るのかどうか……」 「ゆっくりしていってね!!!」 「それはもうわかったから……」 「ゆっくり! ゆっくりしていってね!!!」 「なんなの、あんた」 「ゆっゆっ! ゆーーーーーーーーー!!!」 よく見るとゆっくりは訴えるようにしきりに跳ねている。 びょんこびょんこ。びょんこびょんこびょんこ。 離してほしいらしい。必死だ。 必死だからゆっくり以外の日本語を忘れているのかな? 「うーん、とりあえず離してやるか……」 私は罠のバネをゆるめてやった。 「ゆっくり!!!」 とたんにれいむは一声叫ぶと、ぴょんぴょんと跳ねて納屋から出ていった。 「あっ、こら!」 足が速い。逃げられちゃう。 と思ってあわてて納屋から出たら、まだ五メートルぐらいしか進んでいなかった。 「ゆっくりにげるよ!!!」 ぴょんぴょん。ぴょんぴょんぴょん。 遅い。こっちが歩くのと同じぐらいだ。猫なんかよりずっとマヌケな感じ。 だから「ゆっくり」なのかなー。 私はとても簡単に追いついて、ひょいとゆっくりを抱き上げた。 「ゆっく!?」 ものすごく驚いた感じで叫ぶゆっくり。のたのた、のたのたと抵抗する。 わー、けっこう重い。裏側がむにむに動く。そんで甘い匂い。 「れいむつかまっちゃったよ! おうちかえりたいよ!」 「まあまあ、おいしいもの出すからさ」 「ゆっくり! ゆーーー!!!」 叫ぶゆっくりをつれて、私は家に入った。 「ほれ」 「ゆっ!」 部屋に入って床に投げ出すと、びたんと落ちてから辺りを見回した。 右へのたのた。左へのたのた。 「ゆゆっ? しらないばしょだよ! ゆっくりしらべるよ!!!」 あれ、怖がらないんだ。 ゆっくりれいむはフローリングの床をのそのそ這いずり出した。 私の部屋は十二畳の長方形で、服や本やクッションがいろいろほったらかしてある。 その合間を、ドッジボールぐらいの黒い頭が楽しそうにするする動いてる。 「ゆっゆっ♪ ゆっゆっゆっ♪」 もう外のことは忘れちゃったのかな。子供みたい。 なんだか可愛い。 私は椅子に後ろ向きにかけて、しばらくれいむを見つめていた。 すると。 「ゆっゆっ。ゆっゆっゆー……」 「あっ、ばかっ!」 ゆっくりが、立ててある等身大の姿見の下を通ろうとして、脚を閉じちゃった。 パタン。ぐらーっ……ばたーん! 「ゆべぇ!!!」 見事に下敷きになるゆっくり。悲鳴が上がってなんかグチャッという音がした。 うわぁ(汗 うわぁ、いきなり死亡? ちょっとドジすぎない? 私はあわてて駆け寄って姿身を起こした。 すると、ハエタタキで叩かれたハエみたいに、半分ぐらいの厚みになったれいむがいた。 コップ半分ぐらいのあんこを口から扇状にこぼしているけれど、生きてはいるみたい。 「ゆっくり、しっかり!」 抱き起こすと、「ゆ・ゆ・ゆ……」と白目を剥いて震えていたれいむが、ふっと生き返った。 涙目になってわめく。 「もうこんなとこやだ! ここはゆっくりできないよ!」 「まあまあ、そう言わずにさ。お菓子食べない? お菓子」 「れいむおうちにかえる! ゆっくりはなしてね!」 相変わらず話を聞かない。 っていうか、この子、ひょっとして。 「ねえ、ゆっくりれいむ? ちょっとお話しない?」 「ゆっゆっ! ゆっくりしたいよ! ゆっゆっ!」 「私、エリっていうんだけど。れいむはれいむでいいの?」 「ゆっゆっゆっ!」 ……日本語、ぜんぜん通じてない? 私はゆっくりを床に置いてみた。ゆっくりは窓に向かって勢いよく逃げ出した。 ぴょんこぴょんこ! ぴょんこぴょんこ……べしっ。 「ゆべぇ!」 窓ガラスに衝突して平たくなって、後ろへころんと転がる。 かと思うと、こりずにもう一回突進して、またもぶつかった。 「ゆっくりかえるよ!!!」 ぴょんこぴょんこ……べしっ。 ぴょんこぴょんこ……べしっ。 まるでガラスの存在が分からないみたいに、何度でもぶつかっては転げている。 ううん。わからないみたい、じゃない。 本当に分からないんだ。 私はそっと部屋を出て、クッキーの皿を持って戻ってきた。まだ体当たりしてるれいむのそばに、一枚落としてみる。 「ゆゆっ!? あまあまのにおいだよ!」 れいむは素早く反応した。食べ物には敏感みたい。うつむいてモソモソと食べる。 「むーしゃ、むーしゃ……」 そうしたら、みるみる涙をこぼして、天国にいるみたいな顔になった。 「しあわせー!」 とても可愛かったけど、今ちょっとそれどころじゃないので、検証の準備をする。 クッキーを帽子に入れて、箱と袋に並べてこっちにおいた。 「れいむ! こっちをみて!」 「ゆっ?」 「この三つの入れ物のどれかに、今上げたお菓子がはいってるよ! 食べてみて?」 「ゆゆっ?」 ころん、と首をかしげたれいむが、なんとなく雰囲気を察したのか入れ物に近づいた。 そのとき、私は教えてあげた。 「れいむ、お菓子は帽子の中だよ!」 「ゆっくりさがすよ!!!」 てんてん・てんっ。 れいむは身軽に飛んでいって、まずは箱の中を覗いた。そこが空っぽなので袋に行って、最後に帽子をのぞいた。 「ゆゆっ! あまあまをみつけたよ! むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」 ああー。 よくわかった。ゆっくりれいむは、一見日本語をしゃべるように見えるけど……。 実はまったく言葉が通じないし、人間のことも見えてないんだ。 それから私は、適当にクッキーをあげながらゆっくりれいむをよく観察してみた。 ゆっくりはクッキーを食べると、また部屋の中を探検し始めた。 甘いもののおかげで痛いことをコロッと忘れたみたい。単純。 「ゆっゆー♪ ゆっゆー♪」 鼻歌を歌いながら調べ終わると、部屋の隅へクッションをずるずる引きずっていって、積み上げた。 そしてクッションの洞穴みたいなものを作って、その中に居座っちゃった。 そこから、偉そうな叫び声を上げた。 「ここはれいむのゆっくりプレイスだよ!!! ゆっくり!!!」 それからいつまでたっても出てこないから、覗いてみたら中で寝ていた。 「ゆぅ……ゆぅ……ゆぅ……」 目を閉じて斜めになって、よだれを垂らして。 ほんとに幸せそうな寝相だった。 それがあんまり幸せそうだったから―― ついなんとなくむらむらして、外から輪ゴムを飛ばしちゃった。 ぱっちん! 「ゆうっ!?」 私はサッと穴から離れる。穴の中から不思議そうな声がした。 「なんだかお顔がぱっちんしたよ! ふしぎ!」 まぬけだなー。 私は隠れてくすくす笑った。 後で友達のめっちゃんがうちに来た。 「ちょっ、えっ、何これええええええ!?」 「何、どうしたの」 めっちゃんはうちのれいむを抱き上げて、目茶苦茶珍しそうに上下左右にひっくり返した。 「原種じゃん!」 「原種?」 「ずっと昔のゆっくりれいむだよ!」 「今のと違うの?」 「今のはもういろいろ知恵がついたりスレちゃったりして、全然別物になってるんだよ」 「ゆっくり! ゆっくり離してね!」 れいむは相変わらず勝気な無表情のままで、めっちゃんの手からモリモリと逃げ出そうとしてる。 めっちゃんはそれを無理やり抱きしめて、派手に頬ずりした。 「ああー、いいなこれ。人間全然見えてない。めっちゃいいなあー」 「そんなにいいかなあ」 「いいよ! ねえ、うちのと変えてくれない? 赤れいむと赤まりさに、赤ゆうかにゃんもつけるから!」 「うーん、よくわかんないけど……」 私はれいむを見た。 ゆっくり! ゆっくり! と叫んでめっちゃんの手から逃げ出したれいむが、ぼとんと落ちる。 それから床を跳ねて、私の足元に来た。 てーんてーんてーん、ぴとっ。 「れいむおなかがすいたな! ごはんにしたい!」 あれっ? 私が見えるようになったのかな? こっちを見ずに、無表情のまま足元にもたれてるだけだけど……。 「んー」 「どう!?」 「やっぱやめとく。もうちょっと飼ってみる」 「なあんだ……」 めっちゃんはすごくがっかりして帰っていった。 私は、この頭の悪いれいむを飼うようになった。 ================================================================ 繁殖も制裁もエロも冒険もやり尽くした後で残ったのは ゆっくりをツンツン触りたいという気持ちでした。 部屋の中をのそのそ歩き回らせて、いじりたいときだけいじる、という。 猫飼うのと一緒ですね。 YT