約 1,127,605 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2693.html
ゆっくりいじめ系573 ゆさくや3.5 やあ、僕は虐待お兄さんだよ。でも、今日は虐待をするつもりはない。 今日の僕の目的は観察。それもゆっくりゃの中にさくやを放り込んだらどうなるかの観察だ。 そんなわけで、適当なゆっくりゃ一家を見つけ、そいつらにゆっくりさくやをけしかけてみる。 勿論、おかしな命令をされたときのために集音マイクと小型スピーカーは装着済み。 「うっう~♪れみりゃのの・う・さ・つだんすだど~♪」 「「うっう~♪」」 「う?おなかすいたど~!」 このむかつくダンスを踊っているクソどもがゆっくりゃ。 そして、こいつらこそ僕がさくやをけしかける事にしたゆっくりゃ一家だ。 親1匹の子ども3匹という家族構成で、ゆっくりゃにしては珍しく紅魔館育ちではない完全な野生種である。 「ゆっくりしていってくださいですわ!」 そんな一家の前に現れたゆっくりさくや。 「うぅ?さくやぁ?」 「なんでしょうかですわ、おぜうさま!」 ゆっくりさくやには“従者モード”なるモードがあり、名前を呼ばれることがそのモードの突入する条件なのだ。 よし、早速予想通りの展開になってきた。このまま行けば、便利なさくやに頼り切ることになって、すぐにさくやはあの一家の一員になるだろう。 そしたら本格的に観察開始だ。あいつらがどれだけさくやをこき使うのか、さくやがあいつらのそばでゆっくりできるのか、そしてしばらく自堕落な生活を送ったあいつらからさくやを取り上げたらどうなるのか・・・考えただけでぞくぞくする。 「しゃくや~、ぷっでぃ~んたべたいど~♪」 などと妄想しているうちにゆっくりゃは最初の命令を下した。 「かしこまりましたですわ、おぜうさま!」 それはプリンがほしいというもので、要求されたさくやはすぐに自分の頭を差し出した。 ゆっくりさくやの中身はプリン。いわゆるプリンまんという奴だ。 「「「「ぷっでぃ~んたべるど~♪」」」」 そう言って一家はさくやを囲み、中のプリンを貪ろうとゆっくり手を伸ばす。 「・・・・・・・・・・・・それじゃ、観察にならねえだろうがああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 気がつけば、ゆっくりゃ一家を撲殺していた。 便利さに気付く前に食べられてしまったのでは観察にならないじゃないか・・・。 「・・・・・・さくや、帰ろうか・・・」 「かしこまりましたですわ、だんなさま!」 ---あとがき?--- ある意味、今迄で一番無茶をした気がする。 まず、虐待描写がない。次に、オチが酷い。最後に何をしたかったのか分からない。 まあ、さくや種はゆっくりの中で生きていくのが大変だって事だけでも伝われば(ry byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1189.html
ミカン 「あー・・・冬はやっぱこれだな・・・」 炬燵の上には熱いお茶に煎餅、そしてミカン。冬の定番スタイルである。 半纏を羽織った男は一人茶を啜る、こんな寒い日は家でのんびり過ごすのに限る。 ドムドム・・・ 不意に戸に何か当たるような音が響く、はて?と男が戸口に向かうと 「ゆ!あいたよ!」 「ここはゆっくりできそうだね!」 「ゆっきゅり~」 「ぬくぬく~」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 そこにいたのはゆっくりだった。 大きいまりさとれいむが1匹ずつ、そしてそれらの赤ちゃんと思わしき小さなゆっくりが各種3匹ずつ。 どうやらこの饅頭一行は家族らしい、何のようかと男が考えていると 「ゆゆ!?なんでれいむたちのおうちににんげんがいるの!?」 「にんげんはさっさとまりさたちのおうちからでていってね!ここでゆっくりしたいならごはんをよういしてね!」 「ちょーだちょーだー!」 「まりちゃたちのためにごはんよういちてね!」 開口早々のおうち宣言、あまつさえ食べ物を要求してくるとは流石饅頭、そこにムカツク腹が立つぅ!! ここで潰してもよかったが、男もちょうど暇をしていたところなのでゆっくりたちを部屋へと上げることにした。 「ふむ、なら食べ物を用意してあげるからこっちにきなさい。ここよりも暖かいしね。」 「わかったよ!ゆっくりついていくよ!」 「おいしいごはんたくさんよういしてね!」 「れいみゅいっぱいたべりゅよ!」 「おねぇちゃんじゅりゅい!まりちゃだっていっぱいたべりゅよ!」 ワイワイガヤガヤやかましく男についていく饅頭一家。 途中、この一家に冬篭りをしないのかと尋ねたところ 「もりはたべものもないし、さむくてゆっくりできないよ!」 「これからはここでゆっくりするんだぜ!おじさんもまりさたちのけらいにしてとくべつにゆっくりさせてやってもいいんだぜ!」 俺まだ20なんだけどなぁ、男はぼんやりとそんなことを思う。 どうやらこの一家は越冬の準備をせず遊び呆けていたようだ。 そしていざ冬になり、にっちもさっちもいかず人里へと出てきたらしい、だらしねぇな。 「さて、それじゃミカンを食べさせてあげるから皆口をあけてね。」 「ゆっくりわかったよ!ゆっくりはやくおくちにいれてね!」 久々の食事にありつける、その思いにゆっくり達の目はキラキラと輝く。 そしてミカンを持った男の手が一家へと伸びた次の瞬間 「ばるす」 「「ゆぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!?」」 「「ゆゆゆゆゆ!?おとーしゃんおかーしゃんどーじだのぉぉ!?」」 男は手に持っていたミカンの皮を勢いよく絞り汁を飛ばしたのだ。 「ゆごおぉぉぉぉ!! い”だい”い”ぃ”ぃ”ぃ”ぃぃぃ!!!」 「まりさのおめめがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 まりさは激しく首?を振るように転げまわっている。 れいむに至っては顔面を畳に激しくこすり付けている、おぉ激しぃ。 そんな両親の奇行に恐怖したのか、あるいは潰されてはたまらないと思ったのか赤ちゃん達は部屋の隅で小さく固まっている。 「おとーしゃんたちはゆっくりこっちにこないでにぇぇぇ!!」 「そっちでゆっくりしててにぇぇぇ!!」 「「どおじでぞんなごというのおぉぉ!! ゆっくりしないでだずげてよおぉぉぉぉぉ!!!」」 うわぁ、赤ちゃんドン引きしてるよ、てか泣きはいってるし・・・ そうして暫らくこの苦しみは続いた。 「ゆはぁ・・・ゆはぁ・・・」 「くぉはぁ・・・くぉはぁ・・・」 数分後、ようやく痛みも和らいだようで2匹は落ち着きを取り戻した。 「いきなりなにするのぉ!!」 「ひどいことするじじいはさっさとしねぇ!!」 「ちょーだちょーだ! ゆっくちできにゃいじじぃはまりちゃちゃちにょおうちかりゃでてっちぇにぇ!」 「ゆっくちちないでちゃっちゃっとちんでね!」 ここで先程まで両親を見捨てていたちび達も手を返したように攻勢に出始める、現金なものである。 饅頭一家がぷくっと膨らんでプンプンと言いながらぼむぼむと跳ねている様は、中々に滑稽である。 しかし、この光景に水を差すように両親達が奇妙な声を上げた。 「・・・ゆ? なんで・・・?」 「ゆ? どうちたのおかーしゃん?」 「・・・うそなんだぜ?・・・どうして?」 「ゆうぅ? おとーしゃんもどーちたの? しゃっしゃとじじぃをやっつけようよ!」 「「どうじで れいむ(まりさ)のおめめが みえないのおおおおおおおお!!!???」」 「「ゆゆゆゆゆゆゆゆううううううぅぅぅぅ!!???」」 なんとこのゆっくり達、ミカンの汁で失明してしまったらしい。 んな馬鹿な、男がれいむを手に取り強引に目蓋を持ち上げる。 「ゆぎぃ!?」 どうやら目玉の表面が溶けてしまったらしい。人間でも確かに痛い、しかしまさかこれで失明するとは・・・。 そういえばゆっくりの眼球は寒天らしい、寒天の強度ではミカンの酸に耐えられなかったのだろうか? 「ゆべぇ!?」 「れいむぅー!?」 「「おかーしゃーん!!」」 うーんと唸りながら男はれいむを床に放り投げた。 れいむは見えないこともあり上手く着地できず、二転三転してようやく止まった。 「ゆっぐぢやべでぐだざいいぃぃぃ!!」 「もうまりざだぢにひどいこどじないでぐだざいぃぃぃ!!」 とうとう両親は泣き出してしまった、さっきまであんなに強気だったのに折れるのが何とも早い。 だが、これ以上こいつらを痛ぶって餡子が飛び散って汚れるのも面倒だ。 何より目が見えないなら、しばらく放って置いた逃げられはしないだろう。 男はそう判断し、次の獲物へと向かっていった。 「ゆゆゆ!? こっちにこにゃいでえぇぇぇ!?」 「ゆっくちちゃちぇてよおぉぉぉぉ!?」 「ゆー!?あかちゃんたちにひどいことしないでね!?」 「みんなゆっくりしないではやくにげてねえぇぇぇぇぇ!!!」 赤ゆっくり達は慌てて逃げ始める。しかし部屋の中ではそれも限界があり、あっというまに追い詰められてしまった。 「おねがいじまずうぅぅぅぅぅ、れいぶはどうなっでもいいでずがらあかちゃんたちにひどいことしないでぐだざいいいいい!!」 「まりざも!まりざもどおなってもいいでずがら! おねがいじまず、おにいざんんんんん!!」 「・・・ふむ、君達のお母さん達はああ言ってるぞ。いい親を持ったね。」 「ゆぅぅぅ、おがーじゃんありがおおぉぉぉぉぉ!!」 「まりじゃだちだずがっだよぉぉぉぉぉ!!」 ゆーんゆーん 途端始まる大号泣、なんとも感動的ではないか。 「「おに”い”ざんあり”がどう”ございまずうぅぅぅぅぅ!!」」 「「あ”り”がどお”ぉぉぉぉごじゃい”まずうぅぅ!!」」 男は一息つき赤ゆっくり達へと近ずく、ちび達は助かったものだとニコニコして男を見上げている。 そして手の届くほど近づいて、男はにこりと優しく微笑みを浮かべた。 「だが断る」 ピュピュッ 「「!!??? ゆぎゃあああああああああ!!!!!」」 「いぢゃいぃぃぃぃ!!」 「あぢゅいぃぃ!? あぢゅいよおぉぉぉ!!」 「ど、どうじだのおぉぉぉぉ!?」 「おにいさん!! ゆるしてくれたんじゃなかったのおぉぉぉぉ!?」 「ん?何が?」 「なにがじゃないよ”おぉぉぉぉぉ!!」 「あかちゃんだぢはゆるじでぐれるっていっだのに”いぃぃぃぃ!!」 「いやいや、俺一言もそんなん言ってないよ?」 「ゆゆ”ぅ!?」 「俺はいい親持ったねって言っただけだし。」 「ゆ”ぎいぃぃぃ!? だまじだねぇぇぇ!!?」 「うぞづぎのじじいはいまずぐじねえぇぇぇぇぇ!!!」 両親は体をぐにゃりと潰し力を蓄えた。 そして、次の瞬間ゆっくりらしからぬすごい勢いで鬼の形相の2匹は激しく飛びついた! 炬燵に。 「「ゆべぇ!?!」」 あーあー、目が見えないそんな激しく動くから・・・うっわぁ顔へこんでるよ。あ、餡子吐いた。 「「ゆ”っぐぐぐぐ・・・よけるなひきょうものぉ!!」」 「いや、俺動いてないし。」 「「う”があ”あぁぁぁぁぁぁぁ!!」」 余程気にさわったのか顔を真っ赤にし暴れだし、ついには狂ったように炬燵の足に体当たりをしはじめた。 「おいおい、ものに八つ当たりするとか、お前ら子供かよ。」 「「うる”ざいぃぃぃ!! おま”え”はざっざどじね”え”えぇぇぇぇぇぇぇ!!」」 「ププッ 俺に当てられないからって物壊して満足ですか。 おお、無様無様(笑」 「「ぶぎい”いぃぃぃぃぃ!!!!」」 「ブギーって豚かよ(笑 いや、こんなこと言ったら豚に失礼だな、ごめんねぶ・た・さ・ん☆キラッ」 「「・・・・・!!!!!!!」」 目が見えなく耳に頼っている分、なまじ言葉に対して敏感になっているのだろう。 返す言葉もなくなったか、ついには只黙々と炬燵を攻撃するのみになってしまった。 しかしそれすら饅頭には叶わぬらしい。 ダバダバッシャァ!! 「「あ”ああああぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅうぅぅ!!?」」 「ぶふぅっははははははははは!! おま、おまえらねーって!! 」 卓上に置いてあった急須と茶碗が見事に直撃したのだ! なんという奇跡!! 「ちょっ!ちょっとまじで勘弁してくれ!! 腹筋がつる!!」 「「わ”ら”うな”あぁぁぁぁぁぁ!!」」 ゼーハーゼーハー あーびっくりした・・・まさか饅頭ごときに殺されかけるとは・・・腹筋鍛えて置いてよかったわ・・・。 男が落ち着きを取り戻し改めて暴れ饅頭に目をやる頃には、2匹はゅーゅーと力なく呻くだけになっていた。 「よし!」 男は二度三度深呼吸をし、放置していた赤ゆっくりの元へと向かった。 「ゆげ・・・あぢゅいよおぉ・・・」 「まりじゃの・・・まりじゃのほっぺがあぁ・・・」 長いこと放って置いた為かかなりぐったりしている。 いかん、あちらに気を取られ過ぎたかと男が反省していると 「・・・ゆぎゅ!? あ”あ”あ”ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」 ブピュー! 「まりじゃあああぁぁぁぁぁ!?」 「いぎなり”どおじだのおぉぉぉぉ!??」 突如一番小さな赤まりさが餡子を噴出しはじめ、ざわめき立つ赤ゆっくり。 どういうことなの・・・? 男にはわけがわからなかった。 先程男がミカン汁を赤ゆっくり達にお見舞いする際、親の時のように目だけをピンポイントで攻撃できなかった。 これは、目前で親に起こった惨劇を見た赤ゆっくり達がいくら馬鹿でも男に対し警戒をしていたからだ。 一度助かったと安堵しきったちび達を、一気に絶望に叩き落すという「持ち上げて落とす」心理効果のためには気取られてはいけない。 そこですばやく全てのゆっくりに苦しみを与えるため、狙う余裕がなかったのだ。 結果、ちび達は目はもとより体中にコレを浴びることとなった。 では何故破裂をおこしたのか? 風船にミカン汁をかけると破裂するという理科の実験をお知りだろうか、アレと同じ原理である。 特に小さいゆっくりは皮が薄くちょっとしたことで破れてしまう。 成長したゆっくりならともかく小さな個体には少量のミカン汁でも充分な脅威となるのだ。 また小さなゆっくりは中の餡子も水分が多く、ちょっとした傷でも餡子が激しく流出してしまう。 結果・・・ 「ゆゆ! れいみゅがらみょあんこでてるうぅぅ!?」 「だめえぇ!! ゆっきゅりできにゃぐにゃ”っぢゃう”ぅ!! 」 「あんこさんゆっっぎゅりどまっでぇぇぇ!! ゆっぎゅりじでっでよおおおお!!?」 次々と餡子の噴水をあげる赤ゆっくり達、まさに阿鼻叫喚である。 「おに”いじゃんみでないでだじゅげでよおぉぉぉ!!」 「おにぇがい”じまじゅうぅぅぅ!!」 「おいおい、君達ゆっくりしてないなぁ。 ゆっくりしていってね!」 「「ゆ”っぐぢできにゃ”い”いぃぃぃぃ!!」」 この時、男の言うようにゆっくりじっとしていれば餡子の流出もゆるやかになり、少しは生き長らえただろう。 だが餡子の流れ出る恐怖と焦り、そして酸が体を溶かす痛みに耐えかね赤ゆっくり達は騒ぎ続けた。 暴れて餡子が飛び出し、これにより体が心が傷ついてゆく。これに耐えかねさらに暴れて・・・。 数分後、ちび達は満足に動けなくなってしまった。 そして 「「・・・もっどゆっぎゅりじだがったぁぁぁ!!」」 最後にこう言い残し、終には二度と動くことはなくなってしまった。 「さて・・・と。」 男は赤ちゃん達だったものに一瞥くれると、親の元へと向かった。 「ごろず・・・ごろず・・・」 「じね・・・じね・・・」 「あらら、こりゃもうだめだな。」 2匹の親ゆっくりは壊れたレコーダーのように恨み言を繰り返すだけになってしまっていた。 これ以上いじっても大した反応は望めないと思った男は、叩き潰そうかと考えたが 「・・・ふむ。 あんなに笑わせてもらったし、せっかくだからもっとゆっくりさせてあげよう。」 と2匹を掴み上げ玄関へと向かっていった。 もはや2匹に抵抗する力は無く、されるがままであった。 そして外に出た男は2匹を雪の上へ、まるで割れ物でも扱うよう丁寧に置いた。 もっともこの行為は優しさからでなく、さっさと死なれても詰らないと考えたからだった。 「ここなら死ぬまでゆっくり出来るよ。 それじゃゆっくりしんでいってね!」 男はそう言い残し家へと入っていった。 後はゆっくり朽ちるのみ・・・ 男の虐待はこれで終わったかに思われた。 しかし2匹にとっての本当の虐待はここからであった。 シンシンと降り積もる粉雪、その冷たさはゆっくり達の体から容赦なく熱を奪っていく。 煮えたぎっていた餡子が冷やされていった結果、2匹はここで不幸にも正気に戻ってしまった。 その結果、この饅頭達は死ぬまでの時間を長く長く苦しんだ。 全身を襲う激痛 死にたくないという恐怖 家族を失ったことへの悲しみ 人間の家に近づいた後悔 もっとゆっくりしたかったという願望 そして冷えた餡子にも関らず、未だ心の奥底で渦巻く憤怒 これらの感情が激しく2匹の中を暴れ狂う。 もしも怒りの中で狂気に包まれ逝けたなら、こんなにも苦しまなかっただろう。 もし満足に動けたなら、暴れて気を紛らわせられただろう。 口が動けば叫び、この気持ちを訴えることが出来ただろう。 目が使えれば、思いを涙にこめて流すことが出来ただろう。 だがそれは叶わない ここには 誰もいない 何もない 音すらも ただあるのは雪 熱を奪い 全てを白へと還し 平等に死を与える ただそれだけ 静寂に包まれた死の世界で、2匹は永遠とも思える苦しみを味わった。 春 雪が溶ける頃、男が玄関先で様々な負の感情を練り固め凝縮したような何とも言えない饅頭を見つけるのはもう少し先の話である。 ちなみに 「・・・・・なに、これ?」 冷静になった男に待っていたのは、飛び散った餡子にぶちまけられたお茶。 壁や畳に留まらず、炬燵布団にまでぐっちょりと大きな染みを描きあげている。 「ゆっくりいじった結果がこれだよ!!」 終われ 他に書いたの ゆっくりディグダグ ゆっくりディグダグⅡ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1252.html
注意書き: ゆっくりいじめ系886 ゆっくりディグダグ を参考にしています。 飼いゆっくりは大切に愛でましょう。 ありすかわいいよありす うー、もう23時じゃないか。寝ないと寝ないと・・・ 僕は人里に住むごく一般的な青年。 強いて違うところをあげるとすればゆっくりを飼ってるってとこかな―― 手早く着替えて布団に潜り込もうとすると 「おにいさん・・・」 「んん?どうしたんだい?」 棚の上でバレーボール大、蜂蜜色の頭が顔を赤らめて言った。 こいつはゆっくりありす。 2ヶ月程前かな、家の傍でお腹を空かせて途方に暮れていたんだ。 ゆっくり特有のふてぶてしさも無かったので、家に案内しておやつを御馳走した。 今では話し相手にもなってくれて、心のオアシスと言っても過言ではない。 それに澄み切った大きな青色の瞳・・・かわいらしいじゃないか・・・! 「ありす・・・したくなってきちゃったんだ・・・」 「なんだい?はっきり言わないとお兄さんわからないよ?」 「もぉ・・・おにいさんのばか!」 「はっはっは!おいでおいで、ありす」 「うん!」 ありすは元気よく返事すると、布団の上で座っていた僕の元に勢いよく飛びこんだ。 「ありすのおめめ、くりくりでかわいいなぁ」 ありすを片手で抱きかかえ、髪をくしゃくしゃと撫でる。 「お・・・おにいしゃんのばかばかばか!うれしくなんかないんだからね!」 「んん?ありすのお顔にう・れ・し・いって書いてあるよ?」 「も、もぉ・・・!」 頬っぺたをつんつんすると、ありすは僕から目を逸らし胸にうずくまる。 「おにいしゃん・・・あったかいよ・・・」 ありすを少し強く抱きしめ、ゆっくりと振動を加える。 「は、はうっ・・・!」 「ありす?ほっぺが真っ赤っかだよ?」 振動を少しずつ早める。 「うぅ・・・ありしゅ、ありしゅこわれちゃうよ・・・」 ふりふりふりふりふり… 「はうっ・・・あ、あ・・おにいしゃん・・・おにいしゃあああん・・・・」 何時しか培われてしまった僕の振動テクニック。 そろそろ変態お兄さんに仲間入りできるのではないか? しかし僕は、そんなありすを「大人の玩具」にしようなんて気は毛頭無い。 ありすはと言うとすっかり顔は紅潮し、全身から汗だのよくわからない汁などを撒き散らしていた。 普段は礼儀正しいけれどこればかりはしょうがない。 「おにいしゃん・・・とめにゃいで・・・とめにゃいで・・・」 ありすにアイマスクを被せる。 「ああっ!?おにいしゃんがみえにゃいよ!まっくらでこあいよぉ・・・」 さすがにこれからの出来事を見せるわけにはいかない。 「これからありすをもっと気持ちよくさせてあげるからいい子で待ってるんだよ。 大丈夫、お兄さんは傍にいるからね。」 「う・・・うん・・・」 僕はありすにゆっくり用防音耳当てを装着すると、 片手でありすを抱きかかえたまま別室へと移動した。 クローゼットの奥から2個のクリアボックスを取り出す。 中には、先程捕らえたバスケットボール大のゆっくりれいむとまりさがそれぞれ入っている。 図々しくも僕の家の前で 「ここはれいむのおうちだよ!!!おにいさんはゆっくりどっかいってね!!!」 「まりさおなかがすいたぜ!!!ゆっくりごはんをよこすだぜ!!!」 とのたまっていたものだ。 箱の蓋を開ける。 「「ゆぴー・・・ゆぴー・・・」」 「ゆっくりしていってね!!!」 「「ゆ・・・ゆっくりしていってね!!!」」 「おにいさんだれ・・・?れいむをゆっくりねかせてね!!!」 「まりさをゆっくりねかせないおにいさんはとっととあやまれだぜ!!!」 こいつら忘れてんのかよ・・・ と、体当たりをかまそうとしたところで気づく。 「ゆゆっ?ゆっくりうごけないよ!!!」 「ゆゆっ!?まりさをずっととじこめてたおにいさんはゆっくりあやまれだぜ!!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり(笑)」 「ゆゆっ?はいはいっかいでいいんだよ!ばかだね!!!」 「まりさおなかすいたからとっととごはんよこせだぜ!!!」 僕は黙ってれいむを箱から取り出すと、鍛え上げた高速シェイキングを惜しげもなく放った。 「ゆゆゆ?ゆゆっゆゆっゆゆっ・・・ゆっゆっゆっゆっゆっゆゆゆゆゆゆ・・・」 「れ、れいむになにしてるだぜ!?おにいさんはゆっくりやめてだぜ!!!」 顔を赤らめたところでとりあえず放置。 「ありす?寂しかった?ごめんね?」 「おにいしゃん、おにいしゃん・・・ありしゅはさびしくなんか・・・」 「どうしたの、声震えてるよ? あ・り・す?」 ありすの顎の下辺りに姿を現した突起物を優しく撫でる。 「あふっ!だ、だめ!!!おにいしゃんのおばか!!!」 「んん?じゃあやめていい?」 「やだ・・・!ありしゅを・・・しゃせて!」 「声が小さくて聞こえないよ?」 「あ、ありしゅをしゅっきりしゃせて!!!もぉっ・・・」 「よーしいい子だいい子だ。」 「は・・はうぅ・・・」 僕はありすの頭をなでなでしながら、再び耳当てを装着する。 「ゆゆっ!?ゆっゆへんたいなおにいさんはれいむにゆっゆっ、ゆっくりあやまってね!!!」 「おにいさんはとっととれいむをはなしてまりさをはこからだせだぜ!!!」 「ほーお?顔を真っ赤にしてる変態れいむはどこの誰かな?」 「れいむはゆっゆっへんたいじゃないもん!ゆっゆっ!」 「おにいさん?きいてるの?ばかなの?」 れいむは小刻みに震えながら顔をぷくーっと膨らます。できることなら一思いに踏み潰したい。 再びれいむを持ち上げて激震をかます。 「ゆゆっ?ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆゆゆゆゆ・・・」 「どぼじでお゙に゙い゙ざん゙に゙こゔふんじでるだぜ゙え゙ええぇぇええええぇええ!!!」 顔を赤らめてだらしなく涎を垂らし始める。 「ほーら!変態なのはやっぱりれいむの方だ!お顔が真っ赤っかだよ!!!」 「ゆゆゆゆゆゆ・・・・」 「で、でい゙ぶのばがあ゙あ゙ああああああああああ!!!」 まりさは滝のように涙を流している。おお、あわれあわれ(笑) 「まりさが悲しがってるよ?ばかなの?」 「お、おにいさんは、はやくれいむを、すっきりさせてね♪」 「だってさ、まりさちゃん?」 「ど、ど…、どぼじでぞんな゙ごどい゙ゔの゙ぼお゙お゙ぉぉおおおぉおおお!!!」 「でも、大切なまりさを差し置いてすっきりしたがるれいむにはお仕置きだね!!!」 しゅるしゅるしゅる・・・ れいむから手早くりぼんを解いて床に放り投げる。 「で、でいぶのずでぎな゙お゙り゙ぼん゙がぁああああああああ!!!」 更に空気入れの先端に取り付けた極太注射針を、れいむの後頭部に一気に突き刺す。 「ゆ゙あ゛っ!!!」 「そんなに膨らみたいなら、お兄さんが膨らませてあげるよ!!!」 「ゆ゙あ゙っ!!!ゆ゙ぶう!!!ゆ゙ぶう!!!ゆ゙ぶうううううううううう!!!」 「うわきもののれいむはゆっくりはんせいしていってね!!!」 後頭部から空気を入れられたことで、顔面から地面に突っ伏すれいむ。 顔全体がパンパンに膨らみ、醜いことこの上ない。 「ありす?今すぐ気持ちよくさせてあげるからねえええええ!!!」 「ゆあっ?ありすやだ、やだよぼおおおおおおおおお!!!」 「はやくすっきりしたがるいんらんなれいむはありすにすっきりさせられればいいだぜ!!!」 まりさは先ほどの泣き顔を忘れ、ふてぶてしく笑っている。 「ど、どぼしでえ゙えええええぇぇぇえええええ!!!」 れいむは少しだけ正気に戻り、これまた滝のように涙を流している。 僕はありすを持ち上げると、突起をれいむの生殖孔にゆっくりと突き挿した。 「い゛だい゛よ゙お゙お゙おおおおおおお!!!」 「さあありす、すっきりしていいよ!」 耳元で囁く。 「んっほおおおおおおおおおおおお!!!やわらかくてきもちいいいいいいいいいい!!!」 「ゆ゙っぐああぁあああああぁああああ!!!」 「ふんふんふんふんふんふんふんふんふんふん♪」 「やべで!!!やべでよ゙お゙おおおおおおおおお!!!・・・ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっ・・・」 「なんだ、れいむもすっきりしたがってるよ!!!変態だね!!!」 「ど…、どぼじで…、でいぶどぼじでな゛の゛ぉおおおおぉおおおおお!!!」 「ずっぎぢぢじゃゔううぅぅぅううううううううぅぅ!!!」 「んほっ、んほっ、んほおおおおおおおおおおおおお!!!」 そろそろかな。僕はれいむに勢いよく空気を送り込む。 「すっきりー♪」 「すっ・・・ゆ゙ゔう、ゆ゙ゔう、ゆ゙ぼぼぼぼお゙おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 ぱっしゃーん!!! すっきりするや否やのタイミング。 れいむは解かれたりぼんを残し、大きく裂けた皮から餡子を盛大にぶち撒けて絶命した。 「ゆゆゆ・・・ふんっ!!!う、うわきするれいむが・・・いいきみだぜ!!!」 とはいえ、かつての伴侶を失った惨事に、まりさにも恐怖心が見て取れた。 ありすの餡子を拭き取り、語りかける。 「ありす?すっきりできたかな?」 「はぁ、はぁ・・・おにいしゃん?ありしゅまだしゅっきりしたりないよ・・・」 ありすの息は荒く、頬の紅潮が引く気配がない。 僕としては好都合ではある。 「もぉ、ありすったらえっちなんだから♪」 と言いつつ頬っぺたをつんつん。 「お・・・おにいしゃんのばかばかばか!!!」 「さーて、次はまりさちゃんもお仕置きだよ!」 「ゆゆっ?ま、まりさはなにもしてないだぜ!!!はやくここからだせだぜ!!!」 「れいむちゃんを助けようともしないで、びゃーびゃー泣いてるだけのまりさはゆっくり反省してね!!!」 箱に閉じ込められて動けないから当然ではあるが、自分のお家宣言の時点でお仕置きモノ。 「ま゙、ま゙り゙ざわ゙る゙ぐな゙い゙の゙に゙い゙い゙いぃぃいいいいい!!!」 「邪魔くさい帽子だなぁ!」 すぽっ 「ま゙、ま゙り゙ざの゙がわ゙い゙い゙ぼおじがえ゙じでぇええぇええええ!!!」 先ほどと同様、まりさの後頭部に注射針を突き刺す。 「ゆっぎゃあぁぁあああぁああああああああああああああ!!!」 「れいむと同じように、ゆっくり反省していってね!!!」 ズコッ、ズコッ、ズコッ 「ゆ゙ぶうっ、ゆ゙ぶうっ、や゙だぶぅうううううううぅううう!!!」 空気入れで勢いよく膨らませると、それに合わせて悲鳴を上げる。 自分も同じ運命にあることを予想したのか、ぱんぱんになった体をぶるぶると震わせている。 「ありす、待たせてごめんね?」 「ゆ゙ゆ゙!あ゙り゙ずゆ゙っぐじでぎない゙い゙いいぃぃいいいいいいい!!!」 顔面を床に抑えられながらゆぎゃゆぎゃと泣きわめくまりさに ありすの突起をゆっくりと挿入する。 「ゆ゙あ゙ああぁぁあああぁあああ!!!ま゙り゙ざの゙ずでぎな゙まむまむがぁあああああぁあああ!!!」 「ありす?今度は好きにしていいからね!!!」 「ん、んっほぉぉおおおぉおおおぉおおおおお!!!」 「い゙だい゙、い゙だい゙、い゙だい゙よお゛おおおおぉおおおおおおおおおお!!!」 「ふんふんふんふんふんふんふんふんふん♪」 「や゙だ、や゙だ、ずっぎり゙や゙だよぼぉおおおおおおおお!!!」 「んほっ、んほっ、んほんほんほおおおおおおぉおおおおお!!!」 「ゆ゙ぎゃあああああああ!!!ゆっゆっゆっゆっゆっ・・・」 「いくよ、いくよ、いっちゃううううううんほおおぉおぉおおおお!!!」 「「すっきりー♪」」 直ちにまりさの額に緑色の突起が現れる。 しかしありすは待ってくれない。 「もっと、もっとおおぉおおおぉおおおお・・・すっきりー♪」 「ま゙り゙ざのま゙むまむごわ゙でちゃうううううう・・・じゅっぎり゙ー♪」 「まだまだいぐよお゙おぉぉおおおおおお・・・すっきりー♪」 「も゙お゙や゙べでえぇええええええええええええ・・・ずっぎり゙ー♪」 「んっほおおおおおおおおおおおおおお!!!」 「ま゙り゙ざのまむまむがぁあああああああ!!!」 そんなこんなで計12回すっきりの嵐。 「ゆ・・・ゆっぐじじだがっだ・・・」 まりさの額を起点とする蔓は絡み合い、まだ短いものの緑色の御柱(オンバシラ)を突き立てているようだった。 ちらほらと、赤ゆっくりの素らしき芽もでき始めている。 まりさから針を抜き、その穴を少し引きちぎって空気を出してやる。 「ぷ・・・ぷひゅるるるるるる・・・ゆぅ・・・」 「ゆ゙あ゙あ゙ぁぁ・・・」 栄養補給のためにまりさの後頭部を大きく刳り抜く。さすがに痛みでゆーゆーと涙を流すが泣き叫ぶ元気は無かった。 空になった箱に水を満たして砂糖と肥料をたっぷり溶かし、まりさの顔面を上にして押し込む。 「ゆ゙・・・ゆ゙ぐぅうう・・・」 まりさは間抜けな泣き面を上に向け、額から御柱を生やす。 ゆっくりの水耕栽培さながらである。 箱はまりさより少し大きい程度で、膨れ過ぎることはない。 川なんかと違い水流が無いため破けることも無いだろう。 しばらくすれば赤ゆっくりが実る。 食べるもよし、ありすのお相手させるもよし・・・なのか? ゆっくり考えよう。タネが切れたらまた植えればいいのだから。 水槽を裏庭に置き、作業がひと段落したところでありすを抱きかかえて寝室へ。 ありすからアイマスクを外してあげる。 「ふうん・・ふうん・・」 「ありすったら、まだ息が荒いんだから・・・」 「も、もうっ、おにいさんのえっち!」 「こんなに汗だらだらで、風邪ひいちゃうよ?」 ふきふきふきっと。 「だ・・だって、だって・・・おにいさんがなんどもじらすんだもん!」 「はははは、ごめんごめん」 「でも・・・いつもよりすっきりできたんだからね!!!」 やはり小手先のテクニックでは本物のゆっくりにはかなわない・・・か。 僕はちょっぴり嫉妬。 「風邪引くと困るから・・・」 まりさから奪った帽子をありすに被せる。 後頭部の下まですっぽり覆う大きさだったので、顔面に被さらないよう安全ピンで止めてあげる。 「んー、なかなかかわいいんじゃない?」 鏡を見せてあげる。 「もお・・・おにいさんってば・・・」 ありすをそっと持ち上げ、抱き寄せる。 「おにいさん・・・ずっとありすの・・・そばにいて・・・」 「ああ、そのつもりだよ・・・」 れいむから奪ったりぼんを寝床に敷きつめ、そっと載せる。 これで暖かく過ごせるはずだ。 「んじゃありすはそろそろねるよ。おやすみ、おにいさん・・・」 「ありす、ゆっくりおやすみ。」 明かりを消してそっと寝室を去る。時計は既に午前0時半を回っていた。 辺りに飛び散る餡子、れいむの間抜け面。僕が眠りに就けるのはもう少し先のようだ。 ゆっくりした結果がこれだよ!!! 今度は風呂場でぷれいしようと心に強く誓うのであった・・・! あとがき ゆっくりディグダグに触発されつつ、飼いありすを愛でてみた結果がこれだよ!!! 完全に病気です、わかるよー。 by まりさつむりの人 p. s. まりさは死んでいないので、奪った帽子を被っていても大丈夫・・・なはず 他に書いたもの ゆっくりいじめ系800 まりさつむりの記憶 長編読み物 ゆっくりいじめ系854 ゆっくりばいぶれーしょん 虐待 ゆっくりいじめ系1024 嘘つき少女の悲劇 童話風 ゆっくりいじめ系1293 ゆっくり昆虫型出産 こんなんあってもいいじゃないか? 白玉楼系5 みょんとの出会い 短編読み物 アリス系16 アリスのゆっくり水爆弾 虐待 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2328.html
妊娠しているゆっくりを探すには洞窟を見つければいい。 家族単位で生活するためには、番2匹で生活するよりも広いスペースが必要になり 妊娠してからは餌集めに労力を割くため、まず大きな巣を作ってから子作りに励むのが理想だ。 しかし、実際には何も考えずにすっきりを行い、いざ子供が生まれるときになって巣が小さいことに気づく。 慌てて巣を広く掘ろうにも、自身は動けずパートナーは餌を集めないといけない。 故に、洞窟など人間も進入可能な安全でない住居を住まいにするゆっくりは珍しくないのだ。 「ゆっくりしていってね!」 洞窟の入り口で声をかける。 すると・・・ 「「ゆっくりしていってね!」」 奥の暗がりから2匹のゆっくりの声が木霊した。 「ゆっ、ここはれいむのおうちだよ!かってにはいってきたお兄さんはでていってね!」 「お兄さんはゆっくり出来る人?ゆっくり出来る人ならまりさにおかしをちょうだいね!」 洞窟にいたのは、成体のれいむ種とまりさ種だ。 予定通り、れいむ種が植物型の妊娠をしていた。 れいむの頭から1本生えている茎に6つの実をつけている。 実の大きさからみて、いつ生まれてもおかしくない。 「僕は、ゆっくり出来るお兄さんだよ。その証拠にお菓子をあげよう。」 登山用リュックから円形のクッキーが入った包みを取り出すと、それを2匹の前に撒いた。 まりさが我先にと地面に落ちた砂まみれのクッキーにむしゃぶりつく。 「とってもゆっくりできそうだよ!むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 「ゆっ、れいむもお菓子食べたいよ!むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 2匹はあっとういう間に数枚のクッキーを平らげた。 まさに味を占めたゆっくりは更にお菓子を要求してくる。 「ゆゆっ、お兄さんお菓子が足りないよ!」 「もっとちょうだいね!」 ここで交渉を行う。 「お菓子をもっとあげるからお兄さんも、ここに居ていいかな?」 無理にゆっくりを家に連れて帰ってもいいが これはちょっとしたイタズラがしたいだけなのでこの場で行う。 「ゆっ、おにいさんはゆっくりできそうだね!」 「もっとお菓子をくれるなら、とくべつにまりさのおうちにいてもいいよ!」 れいむとまりさは少し押し黙った後、快く了解してくれた。 「ありがとう。お菓子はまだまだあるから、2匹で仲良くゆっくり食べていってね!」 「「ゆっくりしあわせー♪」」 これは、ただのクッキーではない。 アルカリを含んだ化学物質を混入してある、強アルカリクッキーだ。 アルカリは毛に含んだケラチンという物質を溶かす効果がある。 それが脱毛剤の仕組みだ。 簡単に言うと、いまゆっくりが食べているのは脱毛クッキーである。 ただし、含有アルカリは成体には無毒化出来る様にごく適量 お腹いっぱいに食べたとしても、毛が抜けるようなことはない。 その効果は体の小さな赤ゆっくりや、いま生やしている実ゆっくりに対してのみ影響を及ぼす。 チクタク、チクタク・・・懐中時計を眺めるお兄さん。 そろそろかな・・・。 れいむの頭上に生えている実ゆっくりの1匹がプルプルと震えていた。 「ゆ〜ん、まりさにそっくりな赤ちゃんが生まれそうだよ!」 自分では見えないれいむのために、どの赤ちゃんがこれから生まれるのか教えてあげたまりさ。 2匹は自分達の初めての子供にわくわくと胸を躍らせている。 「赤ちゃん、ゆっくり生まれてね♪」 そんなれいむの願いとは裏腹に、赤まりさは今にも茎から落ちようとしていた。 プチッ 実ゆっくりと茎が自重により切り離される音である。 しかし、自重により切り離されたのは髪の毛 茎には金髪とその上に乗っている黒いお帽子が残されていた。 そして生まれると同時にそれらを失った赤まりさが落下し あらかじめ、まりさがひいて置いた葉を重ねた柔らかいお布団にポフッと着地する赤まりさ。 お兄さんは、その様子をニヤニヤと眺めていた。 「ゆっくちちていっちぇね!」 「「ゆ”っ?」」 れいむとまりさは凍りついた様に驚愕の表情を浮かべて固まった。 両親の不可解な反応に、赤まりさも疑問に感じ 自分の挨拶がなにかおかしかったかなと思い、もう一度言い直す。 「ゆっくちしていっちぇね!」 「「・・・・・・・・・・・・。」」 2匹の冷ややかな視線。 不安になった赤まりさは親の元に駆け寄った。 しかし・・・ 「ゆげっ!」 親まりさに体当たりをされ転がる赤まりさ。 赤まりさの体重が軽いため絶命にはいたらなかったが手加減のない体当たりに 餡子の隋まで衝撃が走り、そのまま昏倒した。 「なにこの、変なゆっくり?どこから入ってきたの!」 「ここは、れいむ達のおうちだよ!ぷくー!」 お兄さんは笑いを一生懸命こらえた。 ゆっくりは飾りで固体認識をする。 だから、飾りのないゆっくりは例え肉親であってもそれがわからない。 例外として、目の前で飾りを失う場合は固体認識が出来るのだが 生まれる前であった場合はそれが当てはまらないらしい。 続けて、他の5つの実もケラチンが十分アルカリで分解され 禿饅頭が落ちようとしている。 「ゆゆ〜ん、赤ちゃんがたくさん生まれそうだよ!ゆっくり頑張ってねれいむ!」 「ゆっ、こんどこそれいむの赤ちゃんが生まれるんだね!」 赤れいむが3匹と赤まりさが2匹。 それらも、いまから判別しようのない禿饅頭と化す。 プチプチプチプチチッ! 先ほどの赤まりさの様に、柔らかい葉っぱに落ちる赤ゆっくり。 「「「「「ゆっくちちていっちぇね!」」」」」 元気いっぱいの可愛らしい挨拶。 親の反応は相変わらず冷ややかだ。 「ゆぎゃああぁあああ、変なゆっくりがきゅうにわいてきたよ!」 「どぼぢであがじゃんがいなくなっちゃうのぉおおお!」 片時も目を離さずに見ていたまりさにとっては、まるで手品をみているかのようだろう。 さっきまで、自分にそっくりな子が2匹もいるよ!他の3匹もれいむに似てかわいいね!なんて思っていた。 それが、一瞬にしてゆっくり出来ない変なゆっくりに変わってしまったのだ。 それに対して、赤ゆっくり達は状況がまるでわかっていない。 「みゃみゃー、どうちたにょ!」 「なんでゆっくちちてにゃいの!」 「ゆっくちちちぇいっちぇね!」 「まりちゃはみゃみゃとすーりすーりちたいよ!」 「おかあぁしゃ〜ん!」 「変なゆっぐりはまりざたちのおうぢがらででいげぇ!」 「ゆっ、きっとこの変なゆっくり達がれいむたちの赤ちゃんを隠したんだよ!」 れいむとまりさは、散々心待ちしていた我が子に襲い掛かった。 2匹にしてみれば彼らは侵入者であり未知の外敵なのだ。 「やべちぇ〜!」 「たちゅけておかあちゃ〜ん!」 「こっちにこにゃいでにぇ!」 「もう、おうちかえりゅ〜!」 「ゆっくちできにゃいよぉ!」 5匹は巣穴を逃げ回るも、次々と親に踏み潰されて息絶えた。 途中、姉妹をつきとばして、それを囮にして逃げようとしたゆっくりがいた。 あっ、まりさ種だなんて気がついたが、すぐにそいつも潰されてただの餡子と化した。 「もっちょ・・・ゆっくちちゃかった・・・」 全滅したところで、茎に残っていた赤まりさのお帽子をもぎとると それを、最初に親まりさの体当たりで昏倒していた赤まりさに被せてやった。 「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”」と痙攣しているので、もう長くはもつまい。 その様子にれいむもまりさも気がついた。 「れいむのあかちゃんどうしたのぉぉおおお!」 「まりざのあがじゃんがどぼぢでこんなめにぃぃい!」 お前がやったわけだが(笑) さて、ここでネタバレ この赤まりさのお帽子をとってやると、はい禿饅頭が出現です。 「「ゆ”っ?」」 再び凍りついたように固まる、れいむとまりさ。 もっとよくわかるように、ホイッホイッと帽子をとったりつけたりして繰り返す。 「お前らは自分の赤ちゃんを潰してたんだよぉ〜ホイホイッホホイッ!」 念入りに手品のタネを明かしてやる。 「「ゆぎゃあああぁぁぁぁああああadawksaa!!」」 ようやくゆっくり理解した2匹の親ゆっくり。 悲鳴の終わりには泡を吹いて失神した。 「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”・・・ゆ”・・・」 ほどなくして、昏倒していた赤まりさも息を引き取った。 せめてもの情けでお帽子で被せたままにしておいたやろう 起きたときに、ちゃんと自分の赤ちゃんの赤まりさだとわかるようにね♪ 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 作者:まりさ大好きあき
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/292.html
「ユックリシテイッテネ!!!」 夕飯の買い物から途中、そんな声を上げる物体を見かけた。 普通のゆっくりによく似ているが、体が赤くて通常のゆっくりと比べると随分早口で甲高い声だ。 「ユックリシテイッテネユックリシテイッテネ!!!」 またとんでもない早口で喋ると、こちらに向かって飛んできた。ギリギリで避けられたが、物凄い速さだ。 「な、何だお前?く、食い物が欲しいのか?」 「ユックリチョウダイ!!!ユックリタベサセテネ!!!」 何だか気味が悪いので大根の葉を少しちぎって投げてみる。 普通のゆっくりなら地面に落ちた後で「食べていいの!?」などと喚きながら食べるだろう。 だが、こいつは地面に落ちるどころか手を離すとほぼ同時に飛び上がって食いついてきた。 何て意地汚い奴だ。目にも留まらぬとはこの事か。 何だかちょっと面白くなってきたので試しにキャベツを一枚剥がして投げてみる。 また飛び上がって食いつく。今度は流石に一口では食いきれないようだが、これまた尋常じゃない速さで食い尽くす。 「何なんだぁお前は?随分ゆっくりしてないゆっくりだが」 「レイムハレイムダヨ!!ツウジョウノサンバイユックリシテルサンバイレイムダヨ!!」 「早口で喋るのはやめてくれ聞き取りづらい。そうか三倍れいむか……そんなのもいるんだな」 「オジサンユックリデキルヒトダネ!!オウチニツレテイッテヨ!!」 「あ?やだよ。お前大食いっぽいんだもん」 「ダイジョウブダヨ!!レイムジブンデゴハントッテコレルヨ!!ツレテイッテヨ!!!」 「…ならいいが。言っておくが家の中を少しでも荒らしたりしたら潰して食うからな」 「ワカッタヨ!!ユックリシテイクヨ!!ユックリツレテイッテネ!!!」 「お前に言われると物凄く説得力が無いんだけどな。まあいいや付いて来い」 「ユックリー!ユックリシテイッテネー!!」 上機嫌そうに付いてくる三倍れいむ。自分でエサを取るなんて、珍しい事を言うゆっくりだな。 それに赤いし、早口だし、全然ゆっくりしてないし。時々普通に歩いてる俺を追い越して待ってる事まである。 「ハヤクハヤク!!ユックリカケアシシテネ!!!」 「無茶言うな。何だってお前はそんなにすばしっこいんだ」 とにかく変わったゆっくりだ。こいつを増やせば高く売れるかもしれんな…… そんな思惑と共に帰宅。 「そら着いた。ここが俺の家だ。言っておくが、お前の家じゃないぞ」 「ワカッテルヨ!!オジサンノオウチダヨ!!セマクテウスギタナクテクサイケドイイトコロダネ!!ユックリシテイクヨ!!!」 「死にたいか?」 「ゴベンダザイ!ヒログデギレエデイイニオイガジマズゥ!!ユッグリザゼデグダサイ!!」 まだ何もしてないのに泣き叫ぶ三倍。変わった奴だな本当に。 「まあいいがな。しかしお前なんだって俺の家に来たがったんだ?エサは自分で取るとか言うし、メリット無いだろ」 「サビシイノハイヤナンダヨ!!ダレカトユックリシタインダヨ!!!ユックリサセテネ!!!」 「寂しいってお前、友達とか居ないのか?」 「レイムトモダチイナイノ!!ミンナレイムノコトイヤガルノ!!オジサンモレイムキライナノ!!?」 「いや別に。まだ何もしてないからなお前は。……ふうん。お前変な奴だからなぁ。それで嫌われてんのか」 狼等の動物も怪我や病気等で他とは違うような奴は爪弾きにされるという。ゆっくりもそうだったのか。 「ま、どうでもいいや。さっきも言ったが、自分でエサを取って、家の中を荒らしたりしないなら家に置いてやる」 「ヤクソクスルヨ!!ゴハンハジブンデトッテコレルヨ!!オウチノナカモコワシタリシナイヨ!!オジサンアリガトウ!!ユックリシテイッテネ!!」 凄く嬉しそうにその場で跳ねまくる。あまりに素早いので表情がよく見えない。声もステレオで面白い。 さて、そうして三倍ゆっくりれいむとの奇妙な同居生活が始まった訳だが。 確かにエサは自分で取ってくるし、家の中でもなるべく大人しくしようとしている。 一ヶ月経ってもその様子に変化は無く、ゆっくりの割に約束事を守れる非常に珍しいゆっくりだ。 あまりに早口なので集中しないと言葉を聞き取れないのが難点だが、それは何度言っても直らなかった。 まあ、それが原因で他のゆっくりから迫害されたのだからもう矯正は無理なんだろうな。 下手に弄って普通のゆっくりと同じになられてもそれはそれで困るし。実害が出てしまう。 そういえば、試しに眠っている隙にこっそり千切って食ったら辛かった。味まで変わってるとは。 その後飛び起きて「ユックリアヤマッテネ!!ユックリアヤマッテネ!!」と泣き叫ぶ三倍を宥めるのに苦労した。 結局傷口を塞いで抱いて寝てやったらとても喜んでいた。普通のゆっくりと違って手間も少ないし、可愛いかもしれない。 そんなある日、そろそろ季節が変わろうかという頃。 普通のゆっくりれいむとゆっくりまりさのつがいが家の庭に這入り込んでいた。 「おじさんだあれ!?」 「ここはまりさたちがみつけたおうちだよ!!!ゆっくりでていって!!」 見つけたも何も、俺は始めから家の中に居たんだが。と、その声を聞きつけたのか三倍が猛スピードでやってきた。 「ユックリデテイッテネ!!!ココハレイムトオジサンノオウチダヨ!!!サキニミツケタノハオジサンダヨ!!」 「ゆっく!?へんなひとがいるよ!!」 「ぴょんぴょんはねてぜんぜんゆっくりできてない!!」 三倍を見てゲラゲラと笑い出した二匹。なるほどこんな感じで迫害されてたのか。 見れば三倍は跳ねるのをやめ、プルプルと震えている。物凄い勢いで。顔がブレて表情が見えん。 「ウルサイウルサイウルサイ!!!ユックリデテイッテネ!!ユックリデテイッテネ!!」 「うるさいうるさい、だってさ」 「おお、こわいこわい」 そう言って再びゲラゲラ笑い出すゆっくり二匹。うーむ。やっぱり普通のゆっくりの方が腹立つな。 三倍なら何を言ってるのかいまいち聞き取りづらいし、動きも異様に速いから逆に笑えるんだが。 「ゆっくりできないひとたちはれいむたちのおうちからでていってね!!!」 「ゆっくりでていってね!!ゆっくりしんでね!!!」 一通り笑ってから飛び掛ってくるノーマルゆっくり二匹。手で弾こうと思った瞬間、二匹とも凄い勢いで横に飛んでいった。 「オジサンニナニスルノ!!ユックリデテイッテネ!!」 どうやら三倍が突き飛ばしたらしい。三倍どころかこいつらの十倍以上の速度はあったと思う。 突き飛ばされた二匹は何が起こったのか分からないような顔をしていた。 「ユックリデテイッテネ!!ユックリデテイッテネ!!」 威嚇しつつ叫ぶ三倍を見て漸く自分達がこいつに突き飛ばされたのだと理解したのか、 顔を真っ赤にして焼いた餅の様に全身を膨らませて三倍に向かっていく。 だが、異常なまでのスピードで跳ね回る三倍には手も足も出ず、一方的に四方八方から突き飛ばされて転がるだけだった。 「ユックリシネ!ユックリシネ!!レイムヲユックリサセナイヒトハユックリシネ!!」 「や゛べでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「どう゛じでゆ゛っぐり゛ざぜでぐれ゛な゛い゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 はいパターン入った。この台詞が出る頃には大抵戦意などどこかへ行ってしまっているのだ。 それでも攻撃の手を緩めない三倍。今日のように迫害された日々の記憶でも甦ったのだろうか。 「ユックリシネ!!ユックリシネ!!…ウメェ!!メガッサウメェ!!ハフハフ!!」 「ぎゅっ!!い゛だい゛!!や゛べで!れ゛い゛む゛をだべだい゛で!!」 「ま゛り゛ざはお゛い゛じぐだい゛よ゛!!れ゛い゛む゛だげだべでよ゛お゛お゛!!」 飛び跳ね、突き飛ばしながら少しずつ皮を食いちぎっていく三倍。見る見るうちに餡子が露出していく。 「びゅぐっ……ゆ゛っゆ゛っ……ゆ゛っぐ、り゛……じだい゛……」 「びくびくっ……ぼっど……ゆ゛っぐり゛……じだ……が……」 「ユックリウメェ!!タマンネェ!!ハム!ハフハフ、ハフ!!」 完全に二匹とも動かなくなった後もぐるぐる周囲を回って餡子を食い続ける三倍。結局十分程度で二匹とも食い尽くしてしまった。 「お前、同類でも構わないで食っちまうゆっくりなんだな」 「アンナノナカマジャナイヨ!!ユックリサセテクレナイモン!!」 「ふうん。じゃあお前一人ぼっちなんじゃないのか?」 「ヒトリジャナイヨ!!レイムハヒトリジャナイヨ!!オジサンガイテクレルモン!!ユックリデキテルヨ!!」 ゆっくりの割に殊勝な所もある三倍ゆっくり。あのスピードにこの性格。 ひょっとしたら加工場に持っていけば対ゆっくり用ゆっくりとして高く売れるかも知れない。 それにはまずこいつの数を増やさないとな。可愛いくて忠実なだけじゃ生き残れないんだぜ三倍。 翌日、早速三倍ゆっくりを連れて加工場へ向かう。幸いこいつは加工場がどういう所か知らないらしく、散歩だと言えば喜んで着いてきた。 受付で事情を話すと、奥の部屋へ連れて行かれた。手に持っている三倍がウズウズしているのが分かる。 「中に入ったら大人しくしていろ」という言いつけを守ってくれるのは正直ありがたい。普通のゆっくりは絶対に聞かないからな。 「お待たせいたしました。それが三倍ゆっくりですか?」 部屋で少しの間待つと、この工場の偉い人が来た。何でも繁殖・飼育全般の責任者兼副工場長なのだとか。 「ええそうです。普通のゆっくりと違って赤いでしょう?それに早口で、動きも素早いです」 「ふぅむ…ちょっと部屋の中を走らせてもらっていいですか?」 「はい。おい三倍。この部屋の中を一周だけ走ってみろ。絶対に物を壊したりするなよ」 「ワカッタヨオジサン!!ユックリハシルヨ!!」 ゆっくり、と言いつつその速度は全然ゆっくりしてない。 いつもの超スピードで部屋を一周すると、凄い勢いで膝の上に戻ってくる。タマちゃんが痛い。 「ど、どうですか。こんなに速く動くゆっくりなんて珍しいでしょう」 「そうですねえ。ゆっくりフランの飛行速度よりも随分と速いようです。 番ゆっくり、でしたか。貴方の言う事もよく聞いてるようだし、確かにいけるかも知れないですね」 「そうですか。それでは繁殖の件は……」 「試してみる価値はありそうですね。ただ、失敗すればこの子が死ぬかも知れないですが本当によろしいのですね?」 「ええ、構いません。どうせ拾い物ですし」 「そうですか。それでは早速用意しましょう。着いて来て下さい」 「ユックリデキル!?ユックリデキルヨネオジサン!!」 「ああゆっくりさせてやるよ。だから安心しろ」 不安がってこちらを見て震える三倍。だからブレて表情が見えないってば。怖がってるのは分かるけどさ。 案内された部屋には、数匹の発情したゆっくりれいむが居た。 「ゆっくりれいむは受けになる事が多いですから。では三倍も発情させましょう」 ゆっくり業師とかいう人に三倍を手渡す。業師は慣れた手つきで三倍の体を撫で回し、揺すった。 「ユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユックリシテイッテネェェ」 目がとろんとして動きが少しだけ緩慢になった三倍。ちゃんと表情を見れたのなんて久しぶりだ。 すかさず発情れいむが入っている檻に入れられる三倍。 自身と同じく発情した相手を見つけるやいなや猛スピードですり寄って行く。速すぎて気持ち悪い。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆっくりいぃぃぃぃん!!」 「ユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユックリイッテネ!!ユックリイッテネ!!」 凄まじい勢いで発情れいむに擦り寄りまくる三倍。見る見るうちに発情れいむの息が荒くなっていく。 「ゆっく……ゆっくりいくよ!!ゆっくりいくよ!!ゆぅん……んほおおおおおおおおっ!!」 「ユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユユックリシテイッテネ!!!!!」 例の雄叫びを上げ、ぶるりと大きく震えて動きを止める二匹。しばらくすると三倍の方は元気良く動き回る。 「スッキリー!!」 一方ノーマルれいむの頭からは赤い蔓が伸びている。やがて蔓には三倍と同じ赤い実がいくつも実り、目を覚まして騒ぎ出した。 「ユックイチテイッテネ!!!」「ユックリオハヨウ!!!」「オジサンタチユックイデキユヒト!!?」 「どうやら上手くいったようですね。貴方も三倍も、本当にありがとうございます」 「いえいえ、私は何も。では私はこれで。三倍、帰るぞ」 「ユックリシテイクヨ!!!レイムハココデユックリスルヨ!!!」 「何言ってるんだ。お前の家は……」 「レイムノアカチャンガイルモン!!レイムガソダテルヨ!!オジサンダケカエッテネ!!!」 「…せっかくだからこいつも引き取ってもらえますか?」 「ええ、喜んで。では後でお礼をお渡ししますので先程の部屋でお待ち下さい」 その後、わざわざ工場長までやって来て、普通のゆっくりよりも随分沢山の代金を受け取った。 せっかくなので赤ん坊の三倍を売って貰えないだろうか、と尋ねると無料で一匹貰えた。 これから番ゆっくりが商品化すれば、売り上げ次第でまた配当がもらえるらしい。ラッキーだ。 今はすやすやと高速で寝息を立てているちび三倍を持って家に帰ると、そこには普通のゆっくりが我が物顔で居座っていた。 早速餌が手に入ってありがたい事だ。 大金を貰って機嫌のいい俺は大声で呼びかける。 「おおいゆっくり達。美味しいお菓子があるからおいで!!」 「ゆっ!おかし!!おかし!!おじさんはやくたべさせてね!!」 「さっさとちょうだいね!!くれないならかえってね!!」 上機嫌な俺にそんな口撃は通用しない。さらばゆっくり。 足元に群がってきたゆっくりを一匹残らず踏み潰す。 「ゆ゛びゅぷっ!!」「ぐぇあ」「びゅぷるぷっ!!」「ぱっびっぶっぺっぽおっ!」「い゛だい゛よ゛ぶっぷ!!」 悲鳴でちび三倍が目を覚ます。体は小さいがスピードは成体と変わらないようで、素早く地面に飛び降りて残骸を食い始める。 「ハァハァ、ウッメ!!オジサンオイシイヨコレ!!オジサンモタベレバイイヨ!!ユックリタベヨウネ!!ハム!ハフハフ、ハフ!!」 「俺はいらん。好きなだけ食べな」 こいつも普通のゆっくりとは性格が少し違うようだ。ちゃんと躾ければ番ゆっくりとして役に立つかもしれない。 YUKKURI THE RED COMET END 作:ミコスリ=ハン
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1332.html
あんまり熱いので川辺で涼しんでいたら、やたら甲高いカエルの声が聞こえてきた。 「ケローっ! ケローっ!」 なんだか泣いているらしい、生えた草を踏みつぶしながらこっちに向かっていく。 よく見ると、その後ろから水色のゆっくりが追いかけていた。 「アタイったらゆっくりね!」 どう見てもゆっくりだね。 どうやらゆっくりカエルはあのゆっくりに追いかけられているらしい。 ゆっくりカエルはぴょんぴょん跳ねて逃げ回るが、水色のゆっくりは上下に動かず、そのまま平行に動いて追いかけてる。どうやって移動してるんだ、こいつ? 「アタイったらゆっくりね!」 「ケローっ!」 突然、水色のゆっくりが一回り大きく膨らむと。 口から冷気を吐いて逃げてたカエルを凍らせてしまった。 ……おぉっ、そんなこと出来るのか。 「やっぱりアタイったらゆっくりね!」 「……あ、あ~う~……」 体が冷凍されてカエルの動きが止まっている。水色のゆっくりはそのままカエルに近づいていって……。 あ、食べた。 「あぁあああぁぁあぁあぁあっ!」 「ガジガジ」 「やめっ……たずっ……」 カエルシャーベットはあっという間に水色のお腹に収まっていった。水色の大きさは大体30センチぐらい、カエルも同じぐらいだったんだが……スゲェ喰うな。 「アタイゆっくりだよっ! ゆっくりしてるよ!」 食べ終わると高らかに周りに宣言し始める水色ゆっくり。周りには誰もいないのに誰に言ってるんだ。 水色の体は宙に浮き、その辺を行ったり来たりしている。 こいつ、飛べるのか。 飛べるゆっくりなんて肉まんかあんまんぐらいかと思ったが、他にもいるんだな。 ……。 暴れ回っている水色を見て思う。 こいつがいたら、部屋も涼しくなるんじゃね? ……。 取りあえず話しかけてみた。 「ゆっくりしていってねっ!」 「ゆっ? アタイゆっくりだよっ!」 ……それが挨拶なのか? 「ああ、見てたよ。見事にゆっくりしていたな」 「そうだよ! アタイったらゆっくりだからねっ!」 おまえの言ってることはよくわからん。 「なるほど。でもやっぱりゆっくりなら、よりゆっくり出来る場所に行きたいものじゃないか?」 「ゆっ? アタイゆっくりしてるよ?」 「ここもゆっくり出来るけど、俺はもっとゆっくり出来る所を知っているんだ。興味ないか?」 俺の言葉に、水色は眉間に皺を寄せて考えている。よくわかってないらしい。 ……ゆっくりは馬鹿だ馬鹿だと思っていたが。 こいつは、輪をかけて馬鹿だな。 あまりに話が通じないので、掴んで持っていくことにした。 「ゆっ! アタイに何するのっ!」 「冷てっ!」 水色に触った瞬間、手に走る冷たさ。手がくっつくかと思った。こいつ氷で出来ているのか? 急に触れて機嫌を損ねたらしい。冷気を出した時のように顔が膨らんでいた。 「おじさんはゆっくりじゃないね! どっか行ってね!」 いつ俺がゆっくりだって言ったんだよっ! ……ちょっと腹立ってきたぞ。 「お前だって、ゆっくりじゃねぇよ」 その言葉は心外だったらしい。凄い形相でこちらを睨みつけてきた。 「アタイはゆっくりだよっ! ゆっくりしているよ!」 「どこがだよ! 全身氷のゆっくりなんて聞いたことねぇよ! あんこ吐けあんこっ!」 「ムッキーっ! ゆっくりったらゆっくりだよ!」 「だったら付いてきて証明してくれよ。お前がゆっくりだって」 「いいよ! ゆっくりしにいくよ!」 売り言葉に買い言葉。 気づいたら、水色が家へ来る流れになっていた。 俺にとっては願ったり叶ったり……なのか? なんだか間違えた気が……。 家に連れてきて3時間もすれば、自分がどれだけ間違えていたかがよくわかった。 畳の上を歩いたら畳が凍りつく、冷気を吐かせて涼しくしようと思ったら「アタイやすうりはしないよっ!」と言われる始末。それじゃ西瓜でも冷やすかと水色の上に置いたら凍りつき、後々「なにするのさっ!」と怒られる始末。 そして何よりも。 「アタイったらゆっくりねっ! アタイったらゆっくりねっ!」 意味もなく騒いでいるのが最高に鬱陶しかった。 こんなに使えないなんて……。 俺は頭を抱える。正直とっとと放り出したいところだが、体が冷たすぎて触れない。それじゃ勝手に帰るのを待とうと思ったら、どうも家が気に入ったらしく、まるで帰る気配がない。 他のゆっくりなら食べれば済む話だが、正直、30センチの氷を食べるなんて考えたくもなかった。 まさか力ずくで相手に出来ないゆっくりがこんなに扱いづらいなんて……どうしたものか。 ……ん? 「アタイったらゆっくりねっ!」 相変わらず叫ぶゆっくりは放っておいて、俺は思考を走らせ始めた。 そういえば……。 立ち上がり、押し入れを漁り始める。ここに確か……お、あった。 俺は鉄のかたまりを持ち上げると、水色の目の前に置いた。 「ゆっ?」 鉄のかたまりを指さして、水色に言う。 「ここに平べったくて乗れそうな所があるだろう」 「アタイゆっくりだよっ!」 ……まぁ理解したってことだろう。 「お前ここに乗れるか? 無理かなぁ、狭いかなぁ?」 「ゆっ! アタイゆっくりだもん! のれるよっ!」 案の定、挑発に乗って移動する水色。普通のゆっくりなら苦戦しそうだが、空を飛べる水色はあっさりと上に乗ってみせた。 「ほらねっ! アタイったらゆっくりでしょっ!」 「はいはい、そうだね」 乗るのはすげぇ速かったけどな。 俺は鉄のかたまりの頭についているレバーを回していく。 ほどなくして、水色が上から押さえつけられた。 「ゆっ!」 さてと。 用意しておいた器を下に置く。 「何するのおじさん、アタイゆっくりだよっ!」 はいはい。 横のレバーを回し、かき氷を作り始めた。 「あ、ああ゛あ゛あ゛ぁあ゛あ゛ぁっ!」 水色が回転し、器に削られた氷が乗せられていく。 「あ゛がががががっ!」 シャリシャリと音が鳴りながら、あっという間にかき氷が出来上がった。 「あっ……あっ……」 おおっ、普通に食えそうだな。えーと……。 出来上がったかき氷を手に俺はふと気づく。 そういえばシロップがなかった……。 俺はかき氷を一端置くと、そのまま外へと出る。 どうせその辺に……お、いたっ! 「みんなゆっくりしてねっ!」 「ゆっ!」 「うん、ゆっくりするよっ!」 そこにいたのは、ちょうど手のひらサイズの子供達3匹を遊ばせようとしていたゆっくりれいむの家族だった。 取り合えず親れいむを蹴り飛ばす。 「ゆ゛ぐっ!?」 変な叫び声を上げて飛んでいく親れいむ。こいつらってよく歪むから、あまり遠くまで飛ばないんだよなぁ。 「お、おかあさんっ!?」 「なにするのおじ──」 有無を言わせず、その場にいた子供れいむをかっさらっていく。 「うわあ゛あ゛ぁあ゛ぁぁっ!」 「なにずるのっ! ゆっぐりざぜでっ!」 「おがあざーんっ!」 子供の声に活性化されたのか、いきなり親れいむが起き上がってくた。元気だなこいつ。 「れいむのあがじゃんがえじでぇえぇぇぇっ!」 シュートッ! 「めぎゃっ!?」 ゴーーーールッ! 綺麗な放物線を描いて、親れいむが飛んでいく。……我ながら綺麗に飛んだな、体歪んでるのにぜんぜん減速してねぇや。 あ、誰かの家に飛び込んだ。 「いやぁあ゛ぁぁあ゛ぁあ゛ぁぁぁあ゛あ゛っ!」 「おがあ゛ざあぁぁあぁあぁぁんっ!」 邪魔者を排除して、俺は家へと戻ってきた。 「あっ! どこ行ってたの! アタイをむしするなんておじさんゆっくり──」 煩いのでレバーを回す。 「あぎゃぎゃぎゃぎゃっ!!」 水色を黙らせて、俺はかき氷を確認する。よかった、まだ溶けてないな。 「おじさん! 早くれいむたちをかえしてね!」 「おじさんとはゆっくりできないよっ!」 「ゆっくりしねっ!」 手に抱えていた子供れいむたちを、そのまま手のひらで丸めていく。 「うぎゃぁあ゛ぁぁあ゛っ!」 「うぷぷぷぴゅっぷぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅっ!」 「やめでうぶあおじあぶげまぜうぎゃっ!!」 しっかり混ざったあんこを、そのままかき氷の上に乗せた。 氷宇治あずきの出来上がりと……。 一口食べてみる。 ……うーん。 普通の氷宇治あずきより喰いづらいが、そのまま氷を食べるよりマシか……なにより甘いしなっ! 「ここか」 「ここだよ! ここに入っていったよ!」 「これで嘘やったらタダじゃすまさへんど」 あん? 玄関の方で声がした瞬間、大きな音を立てて扉が開かれた。 「ゆっくりっ!」 なんだ、さっきの親れいむじゃないか。……あれ? 「ちょっと失礼しますよ」 親れいむの後ろには男が付いてきていた。何だ? 「なんか用ですか?」 「いや、さっきこのゆっくりが窓から飛び込んで来てな。ふざけるなと怒鳴ったら、吹き飛ばしたのは兄ちゃんやって言うんで話聞きにきたんや」 ガラ悪っ! つーかこのゆっくり、あれだけけっ飛ばしたのになんで生きてるんだよ……。 「そう言われても、俺今日ここから出てないですし……」 「なにいってるのさ、さっき──」 レバーを回す。 「あぎゃがぎゃがっ! も、もうやめでよ゛っ!」 余計なことを言うからだ。 「それにゆっくりをけっ飛ばすなんて誰だってやるでしょ、俺だっていう証拠がないじゃないですか」 「まぁそうなんやけどな……」 俺の言葉に面倒くさそうに頭を掻く男。どうも泣きつかせて儲けようという考えだったらしいが、引く様子がないので迷っている。 そもそもガラス代も、この親れいむを加工所に連れていけばちょっとは金になるし、大きな騒ぎにしたくないのが本音だろう。 「ゆっ! そんなことないよっ! れいむを蹴ったのはおじさんだよっ!」 ……煩いのがまだいたか。 「だから証拠がないだろう。何かあるのかよ」 「れいむの子供どこにやったのっ! あの子たちがいる筈だよ!」 「この部屋のどこに子ゆっくりがいるんだ?」 周りを見渡す男と親れいむ。もちろん子ゆっくりなんて影も形も見あたらない。あるのはかき氷に乗ったあんこだけだ。 「ゆっ! そ、そんなはずないよ! どこにいるのぉっ!」 呼び掛ければ返事をしてくれると、親れいむが叫び始める。 その間に、男と目があった。 「……」 手に持っていたかき氷を見せる。 「……」 男は頷くと、そのまま親れいむを片手で鷲づかみにした。どうやら伝わったらしい。 「ゆっ!? な、なにするのお兄さん!!」 「どうやら嘘だったみたいだな……」 その言葉に、親れいむは饅頭肌を青くして震えた。 ……どうやって色変えてるんだ、この不思議生物。 「ち、ちがうよ、れいむうそなんて」 「それじゃ約束通り、加工所いこか」 「いや゛ぁぁぁあ゛ぁぁあ゛あ゛ぁぁっ! かごうじょばい゛や゛だぁぁぁあ゛あ゛ぁっ!!」 暴れ回るが、ゆっくりが人の力に逆らえるわけがない。 食い込む親指の感覚に震えながら親れいむは連れて行かれる。 ……。 出て行く瞬間、俺は親れいむが見えるようにかき氷を食べ始めた。 「あ゛あ゛っ!!」 扉が閉められる。 親れいむの暴れている声が聞こえていくが、もう俺には関係ない。 ……やれやれ。 ため息をついてその場に座る。予想してなかった騒ぎに疲れがたまった。 ……。 俺は最後の光景を思い出し、思わず顔がにやけてしまう。 あの絶望で満ちた顔に、俺は溜飲が下がる思いだった。 さて。 業務用かき氷機の方を見る。 「おじさんゆっくりじゃないねっ! 早く外してねっ!」 さっきは喋らなかったので、ちょっとは学習したかと思いきや、時間が経つとまた水色は喚き始めた。 ……やっぱり、馬鹿だから数分で忘れたんだな。 それだけ忘れられたら、人だと幸せに生きられるんだろうが、水色が忘れても鬱陶しいだけだ。 しかし、どうするか。 全部削って食べるのは流石に辛い。 いっそ、削ってそのまま流しに捨てるか。 水色を処分する方法を考えながら、取りあえず腹が減ったので俺は洗い場の方へ向かう。 「ちょっとむししないでよっ! アタイはむしたべるんだからねっ!」 ……。 一瞬、無視なんて知っていたのかと思ったが、やっぱり馬鹿は馬鹿だった。 何かないかと食材を探し始める。 えーと、何か食えるものが……。 ……あ。 「だからむししないでっ! アタイたべちゃうよっ!」 ……うん、面白そうだな。 俺はその場から離れると、今度はかき氷機に近づいていった。 「ゆっ?」 「わかったわかった助けてやるよ」 頭についたレバーをゆるめ、水色を動けるようにする。 途端、水色は俊敏な動きで逃げ出していた。 「ゆっ! ようやくアタイがゆっくりだってわかったみたいね!」 だから、その速さのどこがゆっくりなのかと。 「でもおじさんはゆっくりじゃないねっ! アタイそろそろかえるよっ!」 「ああ、帰るのか?」 「ええ! ゆっくりじゃないおじさんはとっととれいとうはそんされてね!」 破損してどうする。 「残念だな。せっかくエサを用意してたんだが……」 言った瞬間、水色がこっちを見ていた。凄い食いつきだな……。 「エサっ? アタイしたにはうるさいよっ!」 「ああ、ゆっくりには美味しいって絶賛されているものがあってね。それなら満足できると思ったんだ」 ゆっくりに絶賛と聞いて興味が惹かれたらしい、さっきまでとは打って変わって瞳が輝いている。 「いいよっ! ゆっくりたべてあげるねっ!」 「そうかい、それじゃちょっと待ってな」 俺はまた洗い場へ引き返す。 水色に与える食材を手に取り、そのまま引き返してきた。 「それじゃ今から目の前に置くから、ちゃんと凍らせろよ」 「もちろんだよ! アタイに任せておいて!」 顔を張って自信満々に言う。 俺は手を開き、素早く食材を置いた。 水色の顔が膨らみ、瞬間冷凍しようと冷気を吐く。 しかし、食材が凍ることはなかった。 「ゆっ?」 「なんだ、凍らないみたいだな」 食材は水色よりも小さいながら同じゆっくりだ。しかしゆっくりカエルを食べていた水色には特に疑問はないらしい。特に気にせず、どうして凍らなかったのかを考えている。ああ、馬鹿でよかった。 「まぁいいじゃないか。そのまま食べてみたらどうだ?」 「もちろんアタイそのつもりだよっ! おじさんはだまってて!」 はいはい。 言われた通り黙っておくと、水色は躊躇せず大きく口を開けて、そのゆっくりを飲み込んだ。 「もぐもぐ」 「……」 「もぐもぐ……っ!?」 突然、口を開いたまま水色が痙攣し始めた。 「どうした? 美味しくないかっ?」 「ちがうよっ! アタイゆっくりだよっ!」 なんか慣れたな。 「お、おじさんっ!」 「なんだ?」 「あ、熱いよっ! すっごくあつじっ!?」 水色が最後までいい終わらないうちに、食べたゆっくりは水色の頭を通って中からはい出てきた。 「もこーっ!」 それは、ゆっくりもこうだった。 やっぱり、中で燃えると溶けるもんなんだな。 「あ、あああああああああっ!」 水色の痙攣は止まらない。もこうはそのまま水色の頭に乗って燃え続けている。 「もっこもこにしてやるよっ!」 「とける、アタイとけちゃうっ!」 もう頭の上部分は完全に溶けて、俺の家の床を水浸しにしていた。あとで掃除しないとな……。 「おじさんっ! 水っ! 水ちょうだいっ!」 「水ならそこの壺に入ってるぞ」 言い終わった途端、壺に向かって飛んでいく。 しばらくして、水色の大きな声が聞こえてきた。 「なかからっぽだよぉおおぉおおおぉおおぉっ!」 そりゃな。もったいないじゃないか、水が。 俺は両手でしっかり抱え、そのまま壺に向かっていく。 中を覗き込むと、もう半分近く溶けきった水色がそこにいた。 「お……おじさ……アタイ……」 「何だかさっきよりゆっくりしてるなっ!」 「……ち、ちが……」 「そんなお前にプレゼントだ。受け取ってくれっ!」 水色の上へ抱えていたものを落としていく。 抱えていたのは大量のゆっくりもこうだった。 「あ……」 「もこたんいんしたおっ!」 全員が一斉に炎を纏う。 「……あた……」 あっという間に、水色は溶けきって水に変わっていた。放っておけば蒸発し、跡形もなくなくなるだろう。 俺は安心と落胆でため息をついた。 やれやれ、もうちょっと使えると思ったんだがなぁ……。 もこうは一定時間炎を纏う。出せる時間に制限があるものの、物を燃やす時はかなり便利だ。 俺は使えるゆっくりはちゃんと使っていくが、使えないゆっくりほど邪魔なものはない。 いいゆっくりは、使えるゆっくりだけだ。 さて……。 改めて飯を食おうと、洗い場へ近づいていく。 「もこーっ」 そこに残っていたゆっくりもこうが、元気な声を上げていた。 End ゆっくりちるのをゆっくりもこたんで溶かしたかった。 すっきりー。 by 762 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/250.html
「ゆっくりしていってね!!」 雨宿りに駆け込んだ洞窟はゆっくりたちの巣だった 人間が5人ぐらいは入れそうな結構広い洞窟だ。しかし 「ここはまりさたちのおうちだよ。ゆっくりでていってね!!」 「ゆっくりでていってね!!」 ゆっくりれいむとゆっくりまりさの二匹はどうやら文句があるらしい 「いいじゃないか、俺もここでゆっくりさせてくれよ。ほら、雨降ってるだろ」 ゆっくりは二匹、俺がいてもこの洞窟は全然狭くない どうせ、通り雨だ。日が沈むまでここにいるわけじゃない 「いやだ!!ゆっくりおうちにかえってね!!」 「ゆっくりあめにぬれてかえってね!!」 「・・・そぉい!!!」 俺は雨に濡れろといったゆっくりれいむを外に向かって投げた もちろん、饅頭だから軽く投げれば少し形が変わるが死にはしない 「ゆっくりやめてよね!!」 ゆっくりまりさが抗議する。俺はそのゆっくりまりさを抱きかかえる あぐらをかいているので、ちょうど腹の前にゆっくりまりさがくる 「ゆっくりはなしてね!!」 まぁ、ゆっくりの力なんてたいしたことは無い 何しようがその位置から動くことはできなかった 「ゆっくりぬれちゃったよ!!」 さっき俺に投げられたゆっくりれいむが戻ってくる。泥だらけだ 「なぁ、あいつ汚くないか?」 ゆっくりまりさに耳打ち?する 「ゆっ?」 「泥だらけで汚いよなぁ」 「ゆっ・・・」 「おにいさん、ひどいよ」 ゆっくりれいむは体を震わせ泥を払う 辺りに泥が飛ぶ、俺はゆっくりまりさに泥がかからないように距離をとる 「あいつ、汚いよなぁ・・・全然泥取れてないし、あんなのがいたらすぐに巣が臭くなっちまうぞ」 またゆっくりまりさに耳打ちする 「れいむ、きたないからゆっくりどろをおとしてね!!」 ゆっくりまりさがゆっくりれいむに言う 「れいむ、きたなくないもん!!」 「きたないよ、どろだらけだもん。すがくさくなっちゃうもん!!」 「きたなくないもん!!」 「きたないもん!!」 ゆっくりれいむが膨れっ面で寄ってくる そして、俺たちの傍で体を震わすが、俺はまたとっさに距離をとって泥を避け ゆっくりれいむを掴み外に投げる 「汚い奴は外にいろよ!!」 俺がそう言うと 「きたないれいむはそとでゆっくりしてね!!!」 ゆっくりまりさも俺に同意する ゆっくりれいむは洞窟の中に戻ってこようとするが すぐに俺に外に投げられる 「汚い奴は外にいろって言ってるだろ。汚い上に馬鹿なんだな」 「きたなくてばかなれいむはおうちにはいってこないでね!!」 俺とゆっくりまりさが結託し、ゆっくりれいむは一人ぼっちになる 黙って木の根元で雨を避けようとするが、それでも雨には当たる 饅頭であるゆっくりたちは水に濡れ続けると次第に溶けてくる 「見ろよ、汚くしてるからあいつ溶けてきたぜ」 「ほんとだ。きたないれいむがゆっくりいなくなっちゃうね!!」 「巣が汚れなくて良かったね」 「うん!!!」 ゆっくりまりさの何の躊躇も無い返事を聞いて俺は満足する ゆっくりれいむは口を動かしているが溶けてきているので上手く動かないみたいだ 何を言っているのか全く分からない 夕暮れ、雨が上がった頃にはゆっくりれいむはすっかり溶けてなくなっていた 「まりさ、俺の家でゆっくりしない?あったかいご飯とか柔らかい布団とかあるよ」 「ゆっくりしていいの?」 「もちろんさ、まりさは汚くないし」 「いく、まりさきたなくない。おにいさんのおうちでゆっくりする!!」 そうして、俺は家に帰った ゆっくりまりさは途中にあった肥溜めに沈めた おわり
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/409.html
「奇形ゆっくり」 雪もだいぶ解けた頃。 草原には、越冬したゆっくりの姿が現れ始める時期だ。 森の中を歩き続ける僕。 僕は、ある条件を満たすゆっくりを探している。 探しているのは、単体のゆっくりではなく、子供を連れたゆっくり一家でもなく、発情したゆっくりありす でもなく、ゆっくりれみりゃなどの捕食種でもない。 僕が探しているのは、お互いを愛し合ったカップルのゆっくりだ。 それも、既に交尾を済ませて妊娠初期の…そう、そのタイミングが一番“いい”。 越冬後の初春になると、冬を生きて越すことができた安心感のためか、それとも家族計画を考えているのか、 多くのゆっくりが交尾を行う。 草原には結構な数のゆっくりが顔を出し始めているから、そろそろだと思うのだが… 「ゆっ!?おにーさん、ゆっくりしていってね!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 すれ違うゆっくりには適当に返事を返しておいて、巣のありそうなところを手当たり次第に探していると… 「ゆぅ!!ゆっくりそだっていってね!!」 「ゆっくりいいこになってね!!」 狭い入り口から中を覗くと、ゆっくりれいむとゆっくりまりさのカップルがお互い寄り添っていた。 れいむの頭には3本の蔓が生えている。妊娠初期なのだろう、つぼみは固く閉じていてまだ子ゆっくりの 原型すら出来ていなかった。 ふむ…こいつらは、丁度よさそうだな。よし、こいつらにしよう。 そう決めると僕はこいつらを連れて帰るべく、ゆっくりに声をかけた。 「やぁ、ゆっくりしていってね!!」 「ゆっ!?ゆっくりしていってね!!」 本能に刻まれた言葉を僕に返す2匹のゆっくり。 「お、れいむは妊娠してるのかな?」 「そうだよ!!もうすぐのれいむのあかちゃんがうまれるよ!!」 「まりさのかわいいあかちゃんがうまれるよ!!」 どうやら、ちゃんと望まれて生まれようとしている子供のようだ。 ひとまず安心した。そうでなくてはこれからの計画も、意味がなくなるからだ。 「よし、これから赤ちゃんが生まれる二人のために、すっごくゆっくり出来るところを用意してあげたよ」 「ゆゆっ!?ゆっくりできるところ!?」 「おにーさん!!ゆっくりあんないしてね!!」 これから親になるというのに、この馬鹿っぷりはいかがなものか。 毎度のことだが、こいつらが絶滅しない納得のいく説明がほしい。 「よし!!じゃあお兄さんについてきてね!!」 息が上がらない程度のペースで、家へと続く道を走る僕。 家まではそれほど遠くない。ジョギングのペースで走って10分ほどだ。 だから僕にとっては軽い運動でしかないのだが…どうやら、2匹のゆっくりにとっては違うようだ。 「おにーさん!!もっとゆっくりしていってね!!」 「おいてかないで!!もっとゆっくりあんないしてね!!」 普通のゆっくりなら決してついてこれないペースではないのだが、妊娠しているれいむは頭に生えた蔓が折 れないように注意しながら跳ねなければならない。 「れいむ!!ゆっくりいそいでね!!」 ペースの遅いれいむに付き添うまりさも、同様である。 「そんなにゆっくりしてると、ゆっくり出来るところがなくなっちゃうぞー!!」 「ゆゆーっ!!??いやだよ!!ゆっくりしたいよ!!」 「ゆっくりいくからまっててね!!れいむ!!もっとゆっくりはやくしてね!!」 どんなに急かしても、こいつらは一定のペース以上速くはならない。 これは…何か別の方法を考える必要があるな。 ちょっとばかり考えて、思いついたのは… 「おーい、まりさ!」 「ゆっ!?」 「まりさがれいむを後ろから押して手伝ってあげれば、早くゆっくりできるぞー!」 「ゆゆ!!おにーさん、あたまいいね!!まりさゆっくりてつだうよ!!」 さっきから2匹の様子を見てわかったのだが、れいむは蔓が折れないように注意してペースを落としている のに対し、まりさは単純にれいむに付き添っているだけ。蔓に注意を払っているわけではない。 つまり、まりさはれいむがゆっくりしている理由がわからないのだ。 ゆっくり出来るところがなくなる、という僕の言葉に焦りを感じるとともに、ペースを上げようとしない れいむに苛立ちを感じはじめるまりさ。 だから…後ろから押して手伝ってやれ、という指示にも簡単に従う。 「れいむ!!もっとゆっくりいそいでね!!」 「ゆぎゅううう!!まりさあああああああああやめてよねええええええ゛え゛え゛え゛!!!!!」 ぐいぐいと後ろから押していくまりさ。それでもペースを上げるわけにはいかず、必死に抵抗するれいむ。 だが、身重の体ではまりさを押し返すことは出来ない。 そのまままりさの力に押し負けて、ペースを上げることになってしまった。 「やだあああああああああ!!あがぢゃんできなぐなっぢゃううううううう!!!!」 「れいむ!!はやくゆっくりできるところでゆっくりしようね!!」 まりさはれいむの悲鳴を聞いてないのだろうか? これから生まれる赤ん坊すら気遣わないあたり、やっぱり頭の中が餡子なんだなぁ。 しばらくして、もう少しで家に着くというところに差し掛かると… 「まりざやめでよおおおおおお!!!…ゆぎゅ!?」 まりさに押されてハイペースで跳ねていたれいむが石につまづき、顔面から倒れ伏してしまった。 あ、これはヤバい、と思った。その角度と、そのスピードが。 ボキッ!! 3本の蔓のうち、一番細かった1本が折れてしまったのだ。 「ゆぎゃああああああああ!!!れいむのおおおおおお!!あがぢゃんがああああああああ!!!」 ゆっくりらしからぬ速さで起き上がって、折れた蔓のもとへ駆け寄るれいむ。 その後を、まりさがゆっくり追いかけた。 れいむは、滝のように涙を流しながら萎えた蔓を見下ろしている。 その後ろのまりさは、ばつの悪そうな顔をしていた。 最初は悲しみの震え…そして、その震えは怒りに変わった。 「ゆぐぐぐぐぐぐぐ!!!!まりざのせいだよ!!まりざがうしろからおしたからだよ!!」 「ゆぎゅ!?まりさはわるくないよ!!れいむがゆっくりしすぎたのがだめなんだよ!!」 へぇ、ゆっくりも夫婦喧嘩するんだぁ。 「あかちゃんがああああああ!!!れいむのあがぢゃんがあああああ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 「ゆっ…れ、れいむのせいだよ!れいむがころんだから――― 「はい、そこまで!」 このまま見ていても面白そうだったのだが、殺し合いに発展する気配を感じたので仲裁に入る。 「今のはどっちも悪くないよ。たまたま、その蔓が細すぎたんだ。たぶん折れなかったとしても赤ちゃんは できなかったよ」 「ゆっ!?そうなの!?」 「そうだよ。だから、残りの2本を大事にすれば良いのさ」 「ゆゆ!!わかったよ!!れいむのあかちゃんだいじにするね!!」 「まりさのあかちゃんゆっくりさせてあげるね!!」 あー、⑨でよかった。 2匹の仲直りは済んだので、すぐそこの自分の家に案内する。 玄関から入っていく2匹は、終始寄り添ったまま離れようとしなかった。 2匹を専用の部屋に案内し、準備を済ませると僕も2匹と同じ部屋に向かった。 僕が抱えているのは、最近幻想入りしたという毒入りギョーザと、2リットルペットボトルに入った廃油だ。 「おーい、ゆっくりしてるかい?」 「ゆっくりしてるよ!!おにーさんもゆっくりしていってね!!」 先に与えておいたお菓子を食べつくして、2匹は文字通りゆっくりしていた。 れいむが妊娠している以上、昔のように跳び回って遊ぶことは出来ない。 2匹にとっても、今までのように跳びはねるより、寄り添いあってゆっくりしてる方が満足できるのだろう。 ギョーザとペットボトルが視界に入るやいなや、跳ね寄ってくる2匹。 「ゆゆ!?それはなに!?」 「ゆっくりできるもの?ゆっくりできるならまりさにちょうだいね!!」 おお、食いついてきた。そうでなくちゃ困る。 「これはね、栄養価の高い食べ物だよ。もうすぐ赤ちゃんが生まれるれいむに食べてもらおうと思ってね。 これを食べれば、元気でいい子な赤ちゃんがたくさん生まれるよ!」 餡子脳にも理解できるように、説明は怠らない。 すると、期待通りれいむが食いついてきた。もう期待通り過ぎて怖いぐらいだ。 「ゆゆ!!れいむたべるよ!!さっさとそれをゆっくりちょうだいね!!」 「わかったわかった。まりさも食べるか?」 「まりさはいらないよ!!ゆっくりれいむにあげてね!!」 さっきのことを少しは反省しているのだろうか、それとも夫(?)としての自覚が芽生えてきたのか。 僕としてはれいむが食べてくれさえすればかまわないので、ギョーザを適当に床に置いて、大きい器に廃油 を移し替えた。 「むーしゃむーしゃ、しあわ…せ…?」 一口食べて、早速異変に気づいたらしいれいむ。 「おにーさん!!これすっごくまずいよ!!こんなのたべられないよ!! こんなものをたべさせるおにーさんとはゆっくりできないよ!!」 「わがまま言うなよ。元気な赤ちゃんが生まれなくてもいいのかい?」 「ゆぎゅ……がまんしてたべるよ…!」 赤ちゃんのため、って言っておけば大抵のことは我慢できそうだな、このれいむ。 眉間にしわを寄せて、いかにも不味そうな顔をしながら、ギョーザをちびちびとかじっている。 ダイオキシンとか、タリウムとか、メタミドホスとか、かなりヤバイ代物らしいんだが、体調には変化はな さそうだ。 実は、毒に対してはかなり耐性があるのだろうか? 「れいむ!!ゆっくりがんばってね!!あかちゃんのためにがんばってね!!」 毒入りギョーザを栄養食か何かと勘違いしている2匹。 まりさは、不味そうにギョーザを食べているれいむを応援している。 そのあと、いろいろヤバそうなものが浮いてる廃油にもれいむは口をつけた。 「ゆぎゅ、まずい……でもあかちゃんのためにがんばってのむよ!」 「ゆゆゆ!まりさもてつだってあげるね!!」 何を思ったのか、自らも廃油を飲みだすまりさ。 お前が飲んだら意味ねーだろ(笑) 目の前の不味い飲み物がなくなればいいとでも思っているのだろうか? さすが餡子脳。僕の予想の斜め上を常にキープしている。 そんなこんなで、3日間。 蔓には、少しずつ子ゆっくりの原型らしきものが現れ始める。 僕はすでにその異変に気づいていたのだが、2匹のゆっくりは気づかない。 出産自体初めてなのだろう、こういうものなんだ、と納得しているようだ。 そして。 いろいろヤバいものを体内に取り込んでいったれいむだったが、ついに…その時が来た。 出産のときである。 部屋の真ん中に陣取ったれいむ。 それを少し離れた所から、不安そうに見守るまりさ。 2匹の数週間の愛の結晶、そして僕の“3日間の努力”の結果が…今、目の前にその姿を現そうとしている。 小刻みに震えだしたれいむ。その時が近づいているのだろう。 最初は堪えていた声も、だんだん我慢できなくなってきたらしい。 「ゆ……ゆ…ゆゆゆゆ…!!」 プチッ! ぽとっ 一匹目のゆっくりの誕生である。 「ま、まりさのあがちゃんがうまれたよおおおおお!!!」 「れいむのっ、れいむのがわいいあがちゃんんんんんんんんんん!!!!」 遠くから見守ると決めていたまりさも我慢できなかったらしい。 赤ちゃんが生まれた嬉しさのあまり、すぐに生まれたての赤ん坊のもとへと跳ねてきた。 その時点で、2匹は初めて“異変”に気づいた。 「ゆ゛……ゆ゛ぐり゛……ぢででね゛……!!」 「なんなの!!このごおがしいよ!!!おがしいよおおおお!!??」 「ゆぎゃあああああああああああ!!??へんだよっ!!へんながおだよおおおおお!!!!」 このゆっくりには、口と呼べるものがなかった。 正確には、口のなり損ないのような…上唇と下唇がところどころ途切れながら癒着しているのだ。 だから、言葉を発しようとしても『ゆっくりちていってね!!』とはならない。 プチッ! ぽとっ 二匹目の誕生。れいむ種である。 今度こそまともな子供が生まれてほしい…そう願うれいむとまりさ。 しかし、そんな願いは無残にも打ち砕かれた。 「ゆっくりぃちていってにぇ……ありぇ?うごけないよ?!」 二匹目の赤ちゃんは、言葉は比較的しっかりとしていた。 しかし、この赤ちゃんには致命的な欠陥があった。 饅頭らしい弾力性が殆どなく、中身が液体のようにドロドロしているのである。 簡単に言えば…そう、やわらかすぎるのだ。 これでは、自由に弾力性を利用して跳ね回ることは出来ない …この赤ちゃんは、一生自力では動けないだろう。 「ゆっゆっ!!ゆっくりうごいてね!!ゆっくりはねてね!!」 異常に気づいたまりさが赤ん坊を手伝おうとするが、無駄なことだった。 「ゆっ…ゆっ…うぅ、うごけないよおおおおお!!うわああああああんん!!!」 「ゆぅ!!ゆっくりしていってねええええええ!!!」 自力で動けないことに絶望する赤ちゃんゆっくり。 そんな子供を目の前にして、どうしたら良いのか分からず泣き喚くまりさ。 それを遠くから見ているれいむの顔には、疲れの色が見え始めた。 プチッ!! ぽとっ 三匹目。 「ゆっくりちていってね!!…ゆゆっ!?くらいよ!?おかーさんどこおおおお!!??」 駆け寄ったまりさは絶望した。 その赤ちゃんゆっくりには…目がなかったのだ。 「おかーさんはここにいるよ!!ゆっくりしていってね!!」 「ゆっ!?みえないよおおおおお!!まっぎゅらだよおおおおおおおお!! おがーざあああああ゛あ゛ん゛ん゛ん゛!!!!ゆッぐりじゃぜでよおおおおお゛お゛お゛!!!」 大声で泣き叫ぶ赤ちゃんゆっくりを宥めようと、まりさが頬を摺り寄せるが… 「ゆぎゃ?!なに!?なにかぶつきゃったよ!?なんなの!?わがらないよおおおおお!! ごわいよおおおおおおおおお!!だじげでよおおおおおおおおおお!!??」 「こ、こわくないよ!!おかーさんだよ!!ゆっくりなかないでね!!!」 どんなに宥めようとしても、赤ちゃんゆっくりは泣き止まない。 そして、四匹目、五匹目…と順番に生まれていく。 生まれつき音の聞こえないもの。 硬すぎて跳ねることのできないもの。 「ぎょぎょぎょ」と気持ち悪い声を発しながら、芋虫のように這うもの。 目を覚ましても蔓から離れられず、終いには頭が破れてしまうもの。 十匹生まれれば十通りの奇形ゆっくりが生まれた。 赤ちゃんゆっくりにならずに、緑色の実のままの状態で落ちたものの方が幸運だろう。 その幸運すら、この一家にはなかった。 さっきまで、生まれてきた子ゆっくりと思う存分ゆっくりすることを思い描いていた親ゆっくり。 皆で草原をお散歩したり、水辺でゆっくりしたり、巣の中で固まって眠ったり… 畑のものを食べたらゆっくりできないよ、と教えてあげたり… いろんなことをしたかった。いろんなゆっくりをしたかった。 でも、それができない。この一家は、できないのだ。 そして、そんな一家を見てると僕は性的興奮に似た絶頂を覚えるのだ。 「さて、と…」 僕は次の準備に取り掛かる。 奇形赤ちゃんゆっくりに囲まれ、未だ泣き止まない親2匹に声をかける。 「やあ、赤ちゃんはかわいいかい?」 「ゆぐっ…へんだよおおおおおお…がわいぐないよおおおおおお……!!」 そりゃあな、僕だって見てて気持ち悪いもん。 でも、自分の赤ちゃんを“かわいくない”なんて言うなんて、困った親だなあ。 「そうかそうか、かわいくないか。じゃあ捨てちゃおう」 そう言って、目のない赤ちゃんゆっくりをピンセットでつまみあげる。 目の見えないゆっくりにとっては、その浮遊感は恐怖にしか繋がらないらしい。 「なに!?へんだよ゛!?ういでるよおおお!!??ごわいよおおおおお゛お゛お゛お゛!!!」 「おにーさんなにするの!?あかちゃんをゆっくりはなしてね!!」 まりさが僕に体当たりしてくるが、さすがゆっくり、全然効果がない。 むしろ、その弾力が気持ちいいくらいだ。 「だってかわいくないんだろう?だったら捨てちゃおうよ!」 「やめでよおおおおおお!!!がわいぐなぐでもまりざのあがぢゃんなのおおおお゛お゛お゛!!」 “かわいくない”ってところは否定しないのかよ(笑) 「かわいくないなら捨てちゃうよ!!ポイ!!」 鼻をかんだティッシュを捨てるように、赤ちゃんゆっくりをゴミ箱に放り込んだ。 ゆうううぅぅぅ、と悲鳴を上げながらゴミ箱の底に落ちていく、盲目ゆっくり。 底に溜めてある熱湯に突っ込んだそいつは… 「ゆぎゃあああああああ、あづいよおおおおおおおお!!!!みえないよおおおおおお゛!!!! ゆっぐりできないよおお゛お゛お゛お゛お゛!!!あがーぢゃんだじげでええええええ!!!!」 そんな悲鳴も、十数秒すると熱湯の中へ消えた。 「さーて、次はどいつにしようかな♪」 「もうやめでよおおおおおお!!!あがぢゃんずでないでええええええ!!!」 「えー、だってかわいくないんだろー?」 「おねがいじまずううううううううううう!!! れいむのあがぢゃんだずげでぐださいいいいいいいいいいい!!!」 子ゆっくりを片っ端から捨てるのも楽しいが、そこまで頼まれたらしょうがない。 僕は妥協案を提示することにした。 「…わかった。じゃあこうしよう!」 「ゆっ!?」 期待に目を輝かせる、親ゆっくり。 しかし、その期待はすぐに打ち砕かれる。 「れいむとまりさが赤ちゃんを一匹だけ選んでね!!その子だけは助けてあげるよ!」 「ゆううううぎゃああああああどおじでえええええええ!!??」 「どおじでそんなごといいうのおおおおおおおおおお!!??」 「選ばないと、全員捨てちゃうよ!!ゆっくりしないで選んでね!!」 「ゆぐっ!?」 選ばないと…子供が全員殺される。 それだけは避けようと、2匹は唯一の生き残りとする赤ちゃんを選ぶべく、辺りを見回す。 「おがーちゃん!!まりしゃをえらんでね!!」 「れいむしゅてられたくないよ!!ほかのこをすててね!!」 「ちにだぐないよおおおお!!おがーぢゃあああああん!!」 喋ることのできるものは、その言葉で親の気を引こうとする。 言葉を発せないものは、その目で親に訴えかける。 精神すらまともでないものは、何が起きているかも感知していない。 「早く選ばないと、全員捨てちゃうよ!!」 「ゆゆっ!!やめてね!!すぐえらぶからね!!」 そして、2匹の親ゆっくりが選んだのは…二匹目に生まれた、動けないゆっくり子れいむだった。 「どおじでええええええ!!??」 「なんでそのごなのおおおおお!!??」 「そのごはうごげないごだよ!?うごげるれいむをえらんでね゛!!」 選ばれなかった子ゆっくりは、たまったものではないだろう。 自由に動けるものは必死に母ゆっくりにすがろうとするが… 「ごめんね!!あのよでずっとゆっくりしてね…!!」 れいむは涙ながらに駆け寄った奇形子ゆっくりを跳ね飛ばした。 うまい具合に僕の足元に転がってきたので、そのままピンセットでつまみあげる。 「ゆぎゃあああああ!!!はなじでよおおおおお!!!」 「ごめんねー。でもお母さん達が、君たちの事かわいくないって言うからさー」 「ゆゆぅ!?れいむかわいいよおおおお!!!かわいいからすてないでねええ゛え゛え゛え゛!!」 そんな叫びも、ゴミ箱の中へ吸い込まれていった。 2匹の親ゆっくりは、自分達が選んだ一匹の子れいむを挟み込んで守っている。 悲しみと絶望に震えながら、唯一生き残るであろう子れいむを、しっかりと守っている。 「はーい、じゃあ君達はゴミ箱行きでーす!恨むならお母さんたちを恨んでくださいねー!」 「いぎゃああああああああああああああああ!!!!」 ぽいぽいとゴミ箱に放りながら、全体に聞こえるように呟く。 「あーあ、お母さんが、あんな毒入りギョーザと食べちゃったから」 「ゆっ!?」 「お母さんが、あんな汚いものを飲んだから、赤ちゃん皆かわいくなくなっちゃったよ!」 「なにをいっでるのおおおおおおおおおお!?」 「お母さんのせいで、皆気持ち悪くて汚い赤ちゃんになっちゃったよ!」 「おかしいよ!!ゆっくりせつめいしてね!!」 「ギョーザと飲み物にはね、危ないものが入ってたんだよ!!本当は食べちゃダメだったんだよ!」 そこまで説明して、やっと理解したらしい。 母体であるれいむは…自ら汚染物質を体内に取り込んだ。 それは子ゆっくりにも蓄積されていき、結果として奇形ゆっくりが生まれた。 やっと。やっと理解したのだ。 親ゆっくりも…そして、子ゆっくりも理解した。 自分がこんな酷い目にあっているのは、母親であるれいむのせいであるということに。 僕は心無い言葉を子ゆっくりに浴びせながら、次々とゴミ箱に放り込んでいく。 「おがーぢゃんのせいだあああああああああ!!!!だずげでええええええ!!!」 「はーい、お母さんがあの子を選んだので、皆あの世行きでーす!」 「おがーぢゃんなんがしんじゃえええええええええ!!!」 「その前に死ぬのはお前らでーす!!あの世でゆっくりしていってね!!」 「おがーだんだじげで!!みでないでだずげでよおおおおおおおお!!!!」 「お母さんはあの子を選んだので、君は助けてもらえません!!ゆっくり死んでね!!」 母ゆっくりを罵倒しながら、ゴミ箱の中へと消えていく子ゆっくりたち。 その言葉の暴力に、れいむとまりさは震えながら耐えている。 「ごめんね!!……あのよでゆっくりしてね…!!」 そして、選ばれた子ゆっくりを除くすべての奇形ゆっくりが…ゴミ箱の中でお汁粉に変わった。 一旦ゴミ箱を片付け、再び部屋に戻ってくる。 親子3匹がいるほうを見ると、どうやら最後の生き残りである子れいむが、両親を罵倒しているらしい。 「おがーぢゃんのせいでじぇんじぇんうごけないよ!!ゆっくりあやまってねええええ゛え゛え゛!!」 本当はすぐに飛び掛って噛り付きたいのだろうが、やわらかすぎて動けないので、それもできない。 その上、2匹の親ゆっくりの返答も酷いものだった。 「お、おかーさんは悪くないよ!!おかーさんはわるいものたべてないよ!!」 「そうだよ!!かわいくうまれてこなかったれいむがわるいんだよ!!」 「ゆぎゅううううう!!?どおじでぞんなごどいうのおおおお゛お゛お゛!!??」 生後10分で親子喧嘩か。すごいもんだな、ゆっくりって。 「はーい、そこまで!」 この前と同じように仲裁に入る。 「いいことを教えてあげるよ。二人の親のどっちかが死んで子れいむの食べ物になれば、子れいむは動ける ようになるよ!」 「ゆぎゅ!?ほ、ほんとうなの!!?」 それは親ゆっくり2匹にとって、衝撃であろう。 どちらかが犠牲にならなければ、目の前の子は一生動けないままゆっくりしなければならない。 親2匹は…どちらが犠牲になるか、選ぶことが出来るだろうか? 「どっちが食べ物になるか、ゆっくりしないで決めてね。ゆっくりしてると、手遅れになるよ!」 「ゆぎゅ!?それじゃれいむがあかちゃんのたべものになってね!!まりさはしにたくないよ!!」 急かされたせいか、焦ったまりさが思わず本音を漏らしてしまった。 となれば、二人の“ジョーカーの押し付け合い”はもう止まらない。 「どうして!?まりさがたべものになればいいよ!!れいむはあかちゃんうんだんだよ!?」 「れいむはあかちゃんうむだけで、ぜんぜんたべものとってこなかったよ!! やくたたずのれいむは、ゆっくりたべものになってね!!」 「おがーぢゃん!!げんがはやめでよおおおおおおおおお!!!!」 これが人間だったら恐ろしい会話だが、ゆっくりの場合だと笑えてくるから不思議だ。 さて…そろそろフィニッシュといこうかな。 「そうか、どっちも食べ物にならないなら…赤ちゃんが死ねばいいよね!!」 そう言って拳を振り上げ… 「やめでえええええええええええええええええ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 「あがぢゃんにげでねええええええええええええ゛え゛え゛え゛!!!」 親2匹の絶叫とともに… グシャッ! 最後の奇形ゆっくりは、ただの潰れた饅頭になった。 「どっちも食べ物になってくれないなら、赤ちゃんは死ぬしかないよね!! だって、動けないままゆっくり生きていけるわけないもんね!!」 2匹は震えている。 「どうしたの?助けたかったの?でも食べ物になるほうを決めなかったよね。 助けたかったのに早く決めなかった二人が悪いんだよ!!」 それを聞いた2匹の、震えが…止まった。 そして… 「がああああああああああああ!!!???れいむのぜいだああああああああ!!!」 「まりざのぜいでじょおおおおおおお!!?まりざがたべものにならないがらああああ!!!」 2匹は、鬼のような形相で責任の押し付け合いを始めた。 「れいむのぜい!!ぜんぶれいぶがわるいの!!!ばかなれいむはゆっくりしね!!」 「ゆぎゅうううううう!!まりざがあがぢゃんだずげながったのがわるいの!!ゆっくりしんでね!!」 「ごろじでやるっ!!おおばがれいむなんがゆっぐりじね!!」 「まぬけなあほまりざは、ゆっぐりあのよであがぢゃんにあやまってね!!」 僕は外に通じるドアを開けておき、2匹を放っておいて自室に戻ることにする。 2匹の騒ぐ音がうるさいので、音楽を大音量で流してくつろぐことにした。 翌日。 2匹がいたはずの部屋を覗いてみると… そこにはゆっくり一匹分の餡子が、部屋を中心として放射状にブチまけられていた。 原形をまったく留めておらず、毛髪や飾りも残っていないので、れいむとまりさのどちらなのかわからない。 僕としては…できれば、れいむのほうに生き残っていてほしい。 あいつがまた子供を作れば、また奇形が生まれるに違いないからだ。 できれば、そうあってほしいな。 だってその方が、ロマンティックだろう? (終) 続く? あとがき 虐待スレ10の 340前後を見て、勢いで書いた! まともに読み返してないので、誤字とかあるかも!! 後悔はしてな・・・・・・いや、半分ぐらい後悔してる! でも、自分が読みたいものが書けたからOK! ゆっくり読んでくれてありがとう!! 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1113.html
※ゆっくりが虐待されます。前半ぬるいじめ、後半中身の凄惨ないじめ注意 ゆっくりジュース 家に帰るとゆっくりれいむのつがいがいた。 「「ゆっくりしていってね!!」」 ああ、おなじみの甲高いアニメ声でハモッている。 大きさは30~40cmくらいだろうか、黒い髪の毛とダンベルのような横の飾り、そして猫耳入っているりぼん。 自信に満ちた目でこちらを見つめてくるれいむとれいむ。 「何だよお前ら」 そう言うと右側のれいむが 「ぷくうううううううう!!」と言った直後に頬を膨らませた。 ゆっくりは効果音を自分でつけてから効果音に相当するアクションを起こすんだな。 ちょっと涙目で頬を赤く染めて怒ってるのかな? その姿はどうみても虐待されるために生まれてきたような無防備なものである。 「ぷくううううううううう、だって!!!」 知性に欠ける幼稚な威嚇行動に思わず噴出してしまう。 「ゆゆっ!おにーさん、れいむのだいじなれいむをわらわないでね!ぷくううううううううううう!!」 そう言うと左のれいむも同じようにぷくうううううと言ってから頬を膨らませた。 「あっはっはっは」 だってしょうがないじゃないか。お前達ゆっくりはいつもそうやって人生を舐めたような行動を取るんだもんな。 しかしこいつもこいつだ、自分のことをれいむと呼ぶだけでなくつがいのれいむもれいむと呼ぶんだな。 『れいむのれいむはれいむのことがだいすきなれいむなんだよ!!』 といった傑作な言葉を言うこともあるんだろうな。 「あっはっはっは!!れいむのれいむは、れいむのものだってか!!!あっはっは!!」 一通り笑い終えると、まだぷくうううううしているれいむ二匹を観察することにした。 もう1分は経とうとしているが、まだ耐えているようだ。 こいつら呼吸ってどうしているんだろう、そう考えていると 「ぶはああああっ!!ぜー、はー、ぜー、はー・・・」 おっ、右のれいむはもうガタがきたのか目を白黒させながら荒い呼吸をして調子を整えようとしている。 もうぷくうううううううも終わりかなと思っていると、 「ぷくうううううううううううううう!!!」 と再びぷくううううううし始めた。これはたまげた。こいつらゆっくりなのに意外とガッツあるな。 するともう一方のつがいが 「ぶはああああああ!!!ゆゆーん!おにーさんでいむだぢをいぢめないでにぇ!!」 と根が尽きたのか赤れいむのような口調で顔を真っ赤にしながら怒り始めた。 もう一方のれいむは青白い表情でぷくうううううううううを続けている。 俺はもう疲れただろうと膨らんでいるれいむの頬を両手で押さえてやる。 ぷひゅるるるるるるるるるる 空気が、震える口から抜けていく。れいむは青白い顔から凄い呼吸を乱しながら 「ぜっ!・・・ぜぱっ!!ぶひゃっ!・・・・」 おっ、まともになったか? 「ぷひゅるるるるるるるるるる!!!おにーさん、れいむをぷくうううううさせないでね!!」 え・・・・・・?? 「・・・・・あ~っはっはっはっはっはっは!!!あっはっは!!な、なんでお前ぷひゅるるるるまで自分の声出して再現してるんだよ!! バカじゃねーの?あーおかしいいいいーーー!!!あーっはっはっは!!!」 思わずこのゆっくりの理不尽さに床でもんどりうってしまった。普段は紳士的に仕事をこなしているこの私が、だ。 「ゆっ!れいむっこのじじいれいむたちのことをばかにしてるよ!」 「ゆゆっ!そだね!・・・ゆふふふふふ(キラン)」 ん?キランって今作戦通り!しなかったか? 何かたくらんでいるな、こいつら。仲間がいて家のどこかで何かを漁っているに違いない。 というわけで誘導尋問にかかるとするか。 「いやあお前達はおばかなゆっくりだなー」 まずは軽くジャブから。感情的にして情報を引き出そう。 「ゆっ!れいむたちをなじるのやめてね!」「なじっちゃやーよ!」 普段は「ゆっくり」「むーしゃむーしゃ」「むほおおおお」以外の言葉は生来じゃないゆっくりの口から『なじる』とな。 「おっ、『なじる』なんて難しい言葉知ってるんだね。すごいね」 ここはおだてる作戦に変更。 「ゆっへん!すごいでしょ!」「れいむたちをもっとたたえてね!!」 「てことは君達のかぞくにすごく頭のいーれいむがいるんだろうな。」 まずは仲間がれいむかどうかを確かめる。 「ゆっ!れいむじゃないよ!!」「だいどころでえさをさがしているのはぱちゅりーだよ!!」 おっ。そうか、ゆっくりぱちゅりぃ略してゆちゅりーが台所にいるのか。 「へー・・・ゆちゅりーは台所ねぇ・・・」 れいむたちの顔が見る見る青ざめていく。 「ゆゆっ!!!でいぶ、どぼぢでしゃべっぢゃっだのおおおおおおおおお」 「ゆゆゆゆゆ!!!かっこいーおんびーさん!ゆっぐりいまのはわすれてね!!!」 あらあら、墓穴を掘っちゃったよこいつら。おまけに俺のことおんびーさんだなんて、ゆちゅりーの教育もたかが知れてるな。 もっとも、ぷくうううううとかぷひゅるるるるるとか声に出すようなゆっくりだから仕方ないけどな。 さっそく台所に行くこととする。 「かっこいーおにーざん、だいどころにいってもぱちぇなんていないよ!!」 「れいむたちといっしょにゆっくりしていってね!!れいむをいぢめてねえええ!!!」 そうてんこチックになるな。後でじっくりいでめてやるから、な? れいむたちはリビングに閉じ込めておくとして、台所のゆちゅりーは・・・と。 「きゅっきゅっきゅ。・・・むぅん。むきゅ☆」 い た 。 台所の横のゴミ箱を漁って生ごみを散らかしているゆちゅりー。 いつも隠される立場だけに安心しきってだらしなく垂れた汗らしき液体を独特の曲線を描いたもみあげでふき取っている。 こいつらもみあげ動かせるのかよ。 「HAHAHA!!!もみあげ饅頭、可動式MOMIAGE!!!ゲージツはバクハツだー!!」 と普段タイトにビシッとビジネスをしているこの私が床に転げて大笑いするほど滑稽なゆちゅりーの実情はひどかった。 「む・・・むきゅぅん??」 おやおや、ゆちゅりーに気づかれてしまったようだ。 薄い紫色の独特の曲線のモミアゲと後ろ髪、40センチほどの全体に見事なしもぶくれ、半円の目、それから・・・人←こんな形のおくち! 思わずにやけてしまうような妙な虐待感情が心をわしづかみにして離さない。 「おぉ、ゆちゅりー・・・しんぱいしないでね、うふ、うふふうふふ。お兄さんは悪いひとじゃないよ」 「むきゅぅうぅぅうん・・・こっぢごにゃいでぇ・・・汗」 ゆちゅりーは「もっぢぇがないでー」とも聞き取れる言葉で牽制をしている。 後ろへ下がりつつ、半円の目で必死に上目遣いをしながら、『人』みたいな口をきゅっと締めている。 れいむたちほどおばかな牽制ではないのかな。と思っていると 「ぷきゅううううううううううううん!!」 くるぞ、くるぞ。自分で効果音言ってからそれに相当する行動を。 ゆちゅりーはぷきゅうううううんして60cmくらいには膨らませた。やるじゃんこいつ。 目には涙を溜めて必死にこっちを見上げる。無駄な行動でしかないのに。 ひょいっ 「!!??」 「さぁ、れいむたちの元へ連れて行ってあげるからね。」 ぷくうううううしているゆちゅりーを軽く持ち上げて、私はれいむたちの元へ向かった。 続く このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1514.html
今回の幻想郷探方は、里の商家街の外れにある『ゆっくり工房』。 ゆっくりを使った実用品が生産・販売されている。 店内は所狭しと並んだゆっくり。大小様々な品物が目に映る。 奥に佇むのは店主のお兄さん。弱冠23才で独立し、この工房を営む。 お兄さんに話を聞いてみた。 *始めにお伺いしたいのですが、これ本物のゆっくりなんですか? 「そうです。うちの商品は正真正銘、生のゆっくりを加工して作られております。」 *ゆっくりで商品開発したきっかけは? 「ゆっくりというのは、同じ種類は同じ顔をしているように見えて、実は様々な個性があるのです。 それを使う事によって、道具にもより個性を持たせる事が出来ると考えたのです。 茶器の紋様のように、同じ物は一つとしてありません。 お客様の用途・好みにあった、お客様だけの商品を探し出す事が出来るのではないかと思います。 *そう言われてみれば全部表情が違いますね。定番の「ゆっくりしていってね!」の顔もあれば、笑った顔も、ヘブン状態の顔もありますね。 このゆっくりれいむなんか泣き顔ですが。って言うか生きてますね。声出せないみたいだけど。 「それはゴミ箱ですね。生ゴミの。」 *いきなりディープですね。 「このゆっくりを可愛そうと思う方はゴミをなるべく出さないように心掛けるでしょう。 逆に、泣き顔に高揚感を覚える方はゴミを片付ける事が楽しくなりますよ。」 *ははあ。しかしゆっくりが可愛そうな人は、まず買わないと思いますよ。 …顔が上を向いているから、口からゴミを入れると考えてよろしいのでしょうか? 「そうです。消化器官を無理矢理体の下部に移動させているので、ゴミを吐き出す事もありません。 さらにこいつは生ゴミを自動的に消化してくれます。 ゴミを埋める為に庭に穴を掘る必要が無くなる、当店の人気商品です。」 *それは便利ですね。しかし髪とか、雑菌が沸きそうですが。 「髪はこちらの柄に取り付けて、モップとして使用します。」 *なるほどなるほど。素材の特性を生かし切っていますね。凄惨なまでに。 体が随分と硬いですが、何か別の素材を取り付けたんでしょうか? 「いえ、基本的には硬化剤で固めた、ゆっくり自身の体だけを使っています。 一部の顔を除いた外側と、底面以外の内側は完全に固めてあるので、そう壊れる事はありません。 二週間程度なら何も入れずとも生存可能ですし、万一死んでもそのまま焼却出来ます。」 *ほほう硬化剤。するとこちらの、完全に固まったゆっくりまりさも硬化剤のお陰というわけですね。 「それは小物入れです。帽子が蓋代わりで、中は空洞になっています。 なにしろゆっくりは生ものですから、腐るのを防ぐ為にも硬化剤は必需品ですね。 完全に固まると陶器に近い材質になります、その上を釉薬で覆っています。人体には無害ですから食器を作る事も可能です。」 *ティーカップも随分いろんな種類がありますね。これは生きたものは無いのですか? 「基本的には全部固めてあります。生きたままですと毎日の餌などが必要になりますし、洗浄も一苦労ですから。 尤も、お客様の中には熱いお茶を、ゆっくりの悲鳴と共に楽しみたいという方も多くおられます。 年配の方に多いですね。オーダーメイドで対応しております。」 *こちらは鍋でしょうか? 「これは野外用の食器セットですね。親ゆっくりの中にゆっくり一家全てが収納されています。」 *これは凄い。大鍋の中に二つの小鍋。さらには皿、コップまであるんですね。 「これは相当に難作業でした。つがいの親から子まで、全ての大きさがきちんと合う一家を探し出し、制作工程に一度の失敗も許されなかったのですから。 完全なセットを一揃え作るのに平均六家族は冥界送りにしましたね。」 *執念ですね。妄執と言っても良い。 ところでこちらの植物は何なのでしょう?下のゆっくりは鉢植えのようですが。随分苦しそうですね。 「見た通りの鉢植えです。 これはゴミ箱と同じように生きたままのゆっくりを使用しています。中の餡子に腐葉土を混ぜ、頭に植物を植えています。 餡子と腐葉土との混合比によって、ゆっくりの精神状態を変える事も可能です。口の杭を抜いて声帯機能を戻してみましょう。」 「ゆ~ゆ~ゆ~ゆ~ゆ~」 「うふふふふふ」 「ちんぽっぽ~ちんちんぽっぽ~」 「すっぱすっぱすっぱすっぱすっぱてんこっこ~」 「ヘェーエエーエエエエーエーエエーウーウォーオオオォー」 「ラララララァーアーアーナァオオォオオオオサウェエエアアアラー」 *完全にイッちゃってますね。 「こちらはまだ自我が残っていますよ。」 「れいむのおねがいね。もうやめてね。お花をとってね。おうちにかえしてね。」 「たすけてね。頭が痛いのね。窓を開けないでね!風がふくの!葉っぱがゆれるととっても痛いのおおおおおぉぉぉぉぉ!」 「頭に直接肥料を投与しても、ゆっくりに何か食べさせても、どちらでも植物に水と養分を与える事が出来ます。」 *そんな事も可能なんですか! 「舌の届く範囲なら害虫も食べてくれますし、なかなか機能的でしょう? 根が成長する初夏や、風の強い時など、大小様々な悲鳴を上げるゆっくりが楽しめます。 鉢植えそのものにも美を見出してこそ粋な園芸家というものです。 園芸がこんなに楽しいものだとは思わなかった、と嬉しい反響も頂いております。」 *多分それは園芸が楽しいのではないでしょうね。 まだほんの少ししか見ていませんが、これだけの商品を考えるのは大変だったでしょう? というかむしろ考えている時の精神状態のほうに興味がありますが。 「基本的にヘブン状態ですね。それとお客様の要望にヒントを得る事も多々あります。 特にゆっくりの被害にあった方が、捕まえたゆっくりを持ち込んで加工依頼する時など、思いも寄らぬアイデアに脱帽する事もしばしばです。 この道を突き詰める事が、生涯の目標です。」 …巧い具合にまとめっぽい発言が出てたところで、今回の幻想郷探方は一旦終了します。 次号は『ゆっくり工房』の続編、ゆっくり商品の製造過程を紹介する予定です。 By GTO ──────────────────────────────── 良い感じの名前を思い付いたので名乗る事にしました。 意味は例のアレです。 まるでそびえ立つ糞の様な一覧 白玉楼×ゆっくり系3 ゆっくり弾幕 阿求×ゆっくり系5 阿求の竹林遠征記 慧音×ゆっくり系2 慧音先生奮闘記_1 慧音×ゆっくり系3 慧音先生奮闘記_2 慧音×ゆっくり系4 慧音先生奮闘記 慧音エンド プリズムリバー三姉妹×ゆっくり系2 花見ライブin白玉楼 ゆっくりいじめ系427 原点回帰っぽく ゆっくりいじめ系507 原点回帰っぽい後編を目指したらわけ分かんなくなった 白玉楼×ゆっくり系4 妖夢とみょん ゆっくりいじめ小ネタ131 駄作三昧 このSSに感想を付ける