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(新入生) 「起立。」 「礼。」 「着席。」 「皆さんおはようございます。今日からこのクラスに仲間が一人増える事になりました。」 どんな奴だろう。カッコいい人だったらいいな。俺今朝それっぽい奴見たぜ。 ざわつく教室。生徒達の視線が集まる扉を教師が開ける。 が、誰もいない。転校生のかわりにそこにいたのは・・・ゆっくり? 教師はゆっくりを抱えあげ、教卓の上に降ろす。 え、まさか・・・。あれが転校生? 教卓の上に立ったゆっくりまりさは、満面の笑みを浮かべ元気に挨拶をする。 「しんにゅうせいのまりさだよ!みんな、きょうからいっしょにゆっくりしようね!」 静まり返る教室。生徒達のリアクションなど気にも留めず、教師は話を始める。 「まりささんは以前どこかの学校に通っていた、という訳では無いので転校生ではなく新入生です。 学校がどんな処なのかもまだ良く解っていないと思います。皆で助けてあげてください。 ところで、皆さんは疑問に思うかもしれませんね。どうしてゆっくりが学校に通うのかと。」 「ゆっくり保護法ができたお陰で、最近人間社会に交じって生活するゆっくりが増え始めています。 彼女の両親もそうです。そんな彼女達ですが町での生活に馴染めず孤立するケースが多数報告されています。 そこでゆっくりが人間社会に早く順応できる様、子供のうちに学校に通わせ集団生活を経験させるべきだ と言う提言が出ました。現在、試験的にゆっくりを通学させデータを集めているところです。 本校もモデル校の一つに選ばれ、まりささんが通う事になりました。」 「人間とゆっくり。新法によってゆっくりも人間とほぼ同等の権利が認められる様になり、 同じ社会で生活する仲間となった訳ですが、見ての通り私達はそもそも体の造りがまるで違います。 彼女が我々と共に生活していく為、我々はどの様な気遣いをするべきでしょうか。 皆さんにはまりささんと一緒に学ぶ中でそれを考えて欲しいと思います。」 「はい。話はここまでです。早速授業を始めましょう。まりささんの席は・・・A君の隣が空いていますね。 ではA君、まりささんの事お願いしますね。まりささん、解らない事があったらなんでもA君に聞いて下さい。」 教師はAの隣の机の上にまりさを降ろし、教壇に戻ると授業を始めた。 まりさはAの方に向き直ると、にっこりと笑い挨拶をする。 「ゆっくりしようね!」 「ウゼェ・・・」 (シカト) 授業が始まる。生徒達が先生の板書をノートに写す。まりさも持参した紙に向って、口に咥えた鉛筆で なにやら不思議な模様を描いている。顔は真剣そのもの。本人は黒板に書かれたものを写しているつもりなのだ。 当然の事ながらゆっくりに人間の中学生相当の授業の内容など理解できる筈も無い。 しかし、それでも問題は無い。ゆっくりの通学の目的は集団生活を学ぶ事だからだ。 皆と同じ教室に通い、皆と机を並べ、勉強の真似事をする。よそ見をしたり、居眠りをしたりなんかはしない。 人間に交じって良く働いている両親に似て、まりさは非常に優秀なゆっくりだった。 まりさの両親は土建屋で働いていた。仕事の内容は野生のゆっくりとの交渉。 ゆっくり保護法が成立したおかげで、野生のゆっくりといえど簡単に殺す事はできなくなった。 道路や建物を建設する予定地にゆっくりの居住区があった場合、以前なら皆殺しにするか力ずくで追い出していた。 しかし新法のせいでそれはできなくなってしまった。そこでまりさの両親、親まりさと親れいむの出番だ。 まりさの両親は予定地に住むゆっくりと立ち退きの交渉をするのだ。 大抵の場合、人間とゆっくりが話すよりゆっくり同士の方が話し合いは上手くいく。 親まりさと親れいむは相手を巧みに丸め込む話術を買われ、会社から大変重宝されていた。 彼女達を雇用するメリットはもう一つあった。ゆっくりには給金を払う必要が無いのだ。 ゆっくりが金銭目的の犯罪に巻き込まれるのを防ぐ為、ゆっくりは通貨の所持を禁じられていた。 そのかわり、ゆっくりは労働の対価として衣食住を雇用主に要求する事ができた。 まりさの一家は両親が働く会社の社長宅の庭、社長が用意してくれた犬小屋に住んでいた。 自分達を襲う野生動物のいない町の暮らし。食べる物も残り物とはいえ人間と同じ。 野生の頃とは比べ物にならない贅沢な生活。まりさの両親は人間に感謝していた。 幼いまりさに対しても人間とうまく生活していける様、熱心に教育してきた。 まりさも人間と上手く共存し、豊かな暮らしを送れる筈だった。 ゆっくりを受け入れてくれる人間となら・・・ 授業が終わり10分間の休み時間となる。生徒達はめいめいトイレに行ったり、友達と話をしたりして過ごす。 まりさも生徒達に話しかけてみる事にした。 「ゆ。なんのおはなしをしているの?」 「・・・」 返事の代わりに返ってきたのは、刺すような冷たい視線。 完全なる拒絶。何で勝手に入ってくるんだとその目が雄弁に語る。 「ゆ・・・ごめんなさい・・・」 まりさがわるかったんだね。きっとだいじなおはなしをしてたんだよ。 まりさはそう理解し別のグループに加わろうとする。 今度は女の子達。どうやら駅前に新しくできたケーキ屋の話をしているらしい。 まりさもケーキは大好きだ。社長さんが呑んで上機嫌で帰って来るとき、お土産でいつも買って来てくれるのだ。 「ゆ!まりさもけーきだいすきなんだよ!いっしょにつれていってね!」 「・・・」 自分達に話しかけてきたまりさを一瞬見た女の子達。 その後小さな声でボソボソと話すと、まりさには目もくれずどこかへ行ってしまった。 「ゆぅ・・・」 どうしてだろう。まりさ、なにかわるいこといったかな。 女の子達の態度にちょっと傷ついたまりさ。 だいじょうぶだよ。そのうちなかよくなって、いっしょにおはなしできるようになるよ。 まりさは次は男の子に話しかけた。二人で昨日のナイターについて話している。 そろそろペナントレースも終盤。今年もウチが貰った、いや今年こそウチが。 自分の好きな球団について楽しそうに話している。 「やきゅうってたのしそうだね!まりさにもおしえてね!」 かなり大きな声で話しかけたつもりだが、まりさの声は完全にスルーされる。 二人はまりさに目もくれない。まりさの存在すら否定する様な態度。 もう一度話かけてみても同じ。一片の注意すらまりさに向けようとはしない。 どうしてむしするの?まりさはみんなとたのしくおはなししたいだけなのに・・・ どうも上手くいかない。皆と仲良くなりたくて積極的に話しかけているが、誰も自分の相手をしてくれない。 まりさは段々悲しくなってきた。 また別の男の子に話かけてみる。椅子に座り窓の外をぼんやり眺めている。 誰とも話していない。それならきっとまりさの相手をしてくれるだろう。まりさはそう考えた。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ん、何?」 応えてくれた!まりさの言葉に応えてくれた! まりさは嬉しくなって、つい大声で話してしまった。 「あのね!あのね!まりさとおはなししよう!!!」 「ああ、別にいいけど・・・」 「おーい!B!ちょっとこっち来いよ!」 まりさの隣の席のAが呼ぶ。友達に呼びかけている、という感じでは無い。 有無を言わせないかの様なAの語気に、Bはすっかり委縮してしまっている。 「え、でも・・・」 「あ゛?でもって何だよ、でもって。いいからこっち来いよ!」 「うん、今行くよ・・・」 「ゆ・・・」 Bの背中を目で追うまりさ。行ってしまった・・・折角お話ができると、仲良くなれると思ったのに・・・ AがBの肩をポンポンと叩きながら何か話している。Bは俯き加減で「ハハハ」と口だけで愛想笑いをしている。 何を話しているのかは分からない。聞き取れた言葉は「良かったな」「今日からあいつが」「解ってるよな?」 結局まりさはこの休み時間中、誰とも話をする事ができなかった。 二時限目、三時限目の後の休み時間も同じ。まりさはクラスの皆に避けられている。 小さな教室。40人の生徒達がおこすガヤガヤとした騒音の中にあって まりさの周りだけが静かだった。まるで見えない壁で世界と隔絶されているかの様に。 初めのうちはそれでも何とか受け入れて貰おうと、生徒達に近寄って行ったまりさだが まりさがぴょこんぴょこんと跳ねて行くと、生徒達はスッと音も無く離れて行ってしまう。 「どうしてかなぁ・・・まりさはみんなとなかよくしたいのに・・・」 そのうちまりさは生徒達に話しかけるのを諦め、机の上で俯きながらじっと次の授業が始まるのを待つ様になった。 皆に避けられている。皆から無視される。理由は解らないが。 周りの悪意が作り出した異質な空間の中で、まりさはひたすら耐え続ける。 (隠す) 四時限目が終わり昼休みの時間となった。生徒達は気の合う仲間同士で集まり、家から持って来た弁当を食べる。 まりさはひとりぼっち。母が持たせてくれたお昼ごはんをむーしゃむーしゃと食べる。 おいしい、おいしいけど・・・。家族みんなで食べた朝ごはんの様な満足感は無い。 まりさは小さく「むーしゃむーしゃ、しあわせー」と呟くと、教室を出て外へ向かった。 きょろきょろと何かを探しながら校庭を跳ねていくまりさ。 やがて校舎の壁と生垣に囲まれた、日当たりの良い芝生を見つけた。 ここなら誰にも見られない。誰にも邪魔されない。ゆっくりするには最適な場所だ。 「ゆ。ここにしよう。ここならゆっくりできそうだよ。ここがまりさのゆっくりぷれいすだよ。」 まりさは人間の生徒達と違い休み時間にトイレに行く必要は無い。 そのかわりまりさはゆっくりぷれいすでゆっくりする必要があった。 しかし10分間の短い休み時間ではそれをする事は叶わず、まりさはずっと我慢していたのだ。 今は長い昼休み。チャイムがなるまで後40分。ゆっくりする時間は十分にある。 まりさは太陽の光をたっぷり浴びながら、目を閉じて頬をだらしなく弛緩させる。 「ゆっくり~♪」 不足していたゆっくり分を補給するまりさ。ゆっくりしていると段々ゆっくり本来の明るさが戻ってきた。 午前中に体験した嫌な記憶、悲しい辛い思いが徐々に薄れていく。 ああ、まりさはいまとてもゆっくりしているよ。しあわせだよ。 ゆっくりがすべてを癒してくれる。十分にゆっくりとしたまりさは元気を取り戻した。 午前中の陰鬱とした気分を振り払い、来たときとは違い軽い足取りで教室に戻るまりさ。 そろそろ五時限目の授業が始まる。まりさは椅子を踏み台にして机の上にぴょんと跳び乗る。 先生が来る前に勉強道具の確認。ノート代わりの紙、紙を押さえる文鎮、消しゴム・・・ 「ゆ!まりさのえんぴつがないよ!」 鉛筆が無くなっている。教室を出る前は確かにあったのに。 まりさの鉛筆。社長さんがまりさの入学祝として用意してくれた。 まりさが使いやすい長さに切って、長時間口に咥えても痛くならない様に 咥える部分にタオルの切れ端を巻いてくれた物。 まりさの大事な大事な鉛筆。まりさの宝物。 床に落ちてしまったのだろうか。そう思い急いで探そうと床に飛び降りた瞬間、チャイムが鳴り教師が教室に入って来る。 授業が始まってしまった。まりさは仕方なく机の上に戻る。 五時限目の授業中、まりさは俯いて解る筈もない教師の話をじっと聞いていた。 授業が終わり休み時間になるとまりさは無くなった鉛筆を探し始めた。 教室中をぴょこぴょこ駆け回り、必死に鉛筆を探す。 立ち話をしている生徒達の足下を、蹴飛ばされそうになりながら跳ねて行く。 しかし見つからない。チャイムが鳴ったので、諦めて机に上ろうと椅子に飛び乗ったその時。 「ゆ!みつけた!」 たまたま視界に入った隣の席の机。机の下の収納スペースにまりさの鉛筆が。 急いで鉛筆を取ろうとするが、運悪くAが自分の席に戻ってきた。 相変わらずまりさと目を合せようとはしない。不機嫌そうな顔で前を見ている。 えーくんのつくえのなかにまりさのえんぴつがあるよ。えんぴつをとってね。 そう言おうとして思いとどまる。そうだ皆はまりさの話を聞いてくれないんだった。 まりさはまたも鉛筆が無いまま授業を受ける事になった。 六時限目の間中、Aの机の中にあった自分の鉛筆について考える。 何でA君の机の中にまりさの鉛筆があったんだろう。落ちていたのを拾ってくれたんだろうか。 でもそれならすぐに鉛筆を渡してくれる筈。しかしそんなそぶりは無い。 まさか盗られた?A君がまりさの鉛筆を盗った? でもどうして?A君も鉛筆は持っている。鉛筆が欲しくて盗んだ訳じゃない。だったらなぜ? ひょっとしてまりさに意地悪する為に?まりさが嫌いだから? それなら納得がいく。A君はまりさが話しかけても返事をしてくれない。 そうか・・・まりさのことがきらいだから・・・まりさにいじわるするために・・・ でもそれならどうやって鉛筆を返してもらおうか。「かえしてね」と言ってもきっと返してはくれないだろう。 まりさは先生に相談する事にした。授業が終わると職員室の担任の元へ向かった。 一日の授業が終わりHRの時間。教師は教室に入るとまりさの鉛筆についての話を始めた。 「皆さんに残念なお話をしなくてはなりません。まりささんの鉛筆が無くなりました。 鉛筆を盗んだ人がいるのです。無くなった鉛筆がどこにあるのかは分かっています。 A君、あなたはまりささんに言わなくてはならない事がありますね?」 「ああ、これの事ですね。」 Aは悪びれた様子も無く、机の中からまりさの鉛筆を取り出して見せる。 教師は予想していた反応と違った事に驚いたのか、一瞬とまどった様な表情を見せたが すぐに元の穏やかな顔に戻り、なぜこんな事をしたのかと聞く。 「先生は今年赴任してきたばかりで知らなかったんですね。まあ、他の先生方も知らないかもしれませんが。 これはウチの学校に伝わる伝統なんです。俺も先輩から聞きました。 ウチの学校では転校生が来るとその人の持ち物を隠すんです。 財布とかじゃなく、鉛筆や消しゴムといった無くなったら困るけど貴重品じゃ無い物を。」 「鉛筆が無くなったら当然探しますよね。それでも見つからない。それで隣の人やクラスの人に聞くわけです。 自分の鉛筆が無くなったがどこかで見なかったか、って。 つまり転校生の子がクラスの皆に話しかけるきっかけにする為にやるんです。 転校生が早くクラスに馴染める様にする為の儀式みたいなもんです。」 「相手がゆっくりでも人間と同じ様にするべきだと思ってやった事なんですが まさかこんな事になるとは思いませんでした。誤解させてしまった事については反省しています。」 生徒達の多くは下を向いて必死に笑いを堪えている。 しかし教師はそれに気付かず、申し訳なさそうな顔でAに謝罪をする。 「そうだったんですか。よく調べもせずにあなたを疑ってしまって。ごめんなさい。」 「いえ、先生は悪く無いですよ。この手の事は先生に知られない様、仲間内だけでやるものですから。」 HRが終わり教師が教室を後にする。 意地悪する為じゃなかったんだ。鉛筆を盗んだんじゃなかったんだ。 まりさは嬉しくなって隣のAに話しかける。 「ごめんなさい!まりさ、ごかいしてたよ!まりさのためにやってくれたことだったんだね!」 「お前、面白い奴だな。」 「ゆ?」 面白い、と言ってはいるがAの顔は笑っていない。 「まりさ、おもしろい?おもしろいっていわれるのははじめてだよ。」 「勘違いすんじゃねーよ。あんま調子こいてんじゃねーって言ってんだよ。」 「ゆ・・・」 今までとは違う表情。不機嫌を通り越して明らかに怒っている。 まりさには理由が解らない。この人は「面白い」と言ったのになぜ怒っているのだろう。 「先公にチクるとか、随分なめた事してくれんじゃねーか。」 先公にチクる?そういえばクラスの人達は、先生がいない所では先生の事を「先公」と呼んでいた。 先生に話す事を「先公にチクる」と言うのだろうか。何で先生に話してはいけないのだろう。 「ところでお前、山と川、どっちが好きだ?」 「ゆ。まりさはあまりとおくにいったことがないの。どっちもいったことがないよ。」 「お前の事情なんて知らねーよ。どっちがいいか決めておけ。 山に埋められるのがいいか、川に流されるのがいいか。次にチクったら殺すからな。」 「!」 「糞饅頭が、人間と同等とか調子に乗りやがって。最近は糞饅頭が殺されても警察が動くもんな。 だから殺されたりする事はねーと余裕ぶっこいてんだろ。 そりゃあ何十匹もいる群れがいきなり消えたら、誰かおかしいと気付いて通報するかもしれないがな。 お前一匹消えたところで気にするのは家族ぐらいのもんだ。」 「まして死体があがらないんじゃ、警察が本気で調べる訳もねえ。 ただの行方不明だ。糞饅頭が一匹消えるなんて珍しい事でもねえ。誰も探したりなんかしねーよ。 お前、年間何匹の糞饅頭が消えて失踪扱いになってるか知ってるか? お前みてーな糞饅頭一匹消すのなんて簡単なんだよ。」 「いいか?もう一回言うぞ。次、先公にチクったら殺すからな。 マジで殺すからな。解ったな?」 「ゅぅ・・・」 後編?へ
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私立! 亜瑠徒中学校野球部 4KB 虐待-いじめ 駆除 現代 虐待人間 ちょっと短めです、希少種名前だけ 私立! 亜瑠徒中学校野球部 過去書いた物 ・ふたば系ゆっくりいじめ 716 中華料理店 麻辣 ・ふたば系ゆっくりいじめ 726 16匹の子まりさ ・甘味処 ゆうか ・ふたば系ゆっくりいじめ 806 16匹の子まりさ11/16 ・たまの休日の暇潰しに書いた物で短めです ・子まりさsの続きはその内に・・・ただ今ネタを検索中 ・今回は何となく虐待気分だった、でもこのssが虐待と言えるかどうかは知らん 読んでからご判断を ここは私立亜瑠徒(あると)中学校 通称〔アル中〕 こんな名前ではあるが生徒は皆真面目である いや、マジで。 俺の名前は鬼沢、現在2年で野球部所属 ポジションはピッチャー 自分で言うのも何だけど地区大会でなら俺の球を打てる奴はいない! 全国大会は行けても3回戦までだけど・・・ 今日はそんなアル中野球部の練習の中身を教えようと思う・・・。 ―――放課後・練習開始 「よーし、集合!」 全員がユニフォームに着替え、ある程度準備運動をしたら顧問の先生の掛け声で集合する 全員と言っても今は俺を含めて12人(内マネージャー1)しかいないけど・・・。 何で12人しか居ないのかって? そりゃ最初はこの倍は居たんだ でもここの練習はちょっと変わっていて、神経質な奴ほど早く退部してしまう 無論、練習がキツイってのもあるけど・・・。 「今日はようやく球が補充されたからな、全員バッティングの用意をしろ!」 『ウィッス!』 「ああ鬼沢、今回お前は投げてくれ・・・いつも使ってるマシンが故障しちまったんだ」 「またっすか・・・別にいいっすけど」 他とはちょっと変わっている練習の中で、特に変わっているのがこのバッティング 「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」 ここではバッティングの際にはボールではなくゆっくりを使う 「はなちぇーーーーーーーーーーーーーー・・・」 他にも新入生が最初のキャッチボールで使ったり、デッドボールを受けた奴がボールへの恐怖心を克服するのにも使ったりする。 「たしゅけちぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」 この練習で使われるのはかつて野球部の部室をおうち宣言したれいむと グラウンドに入り込んだれいぱーありすを掛け合わせた子れいむと子ありすだ。 赤ゆが出来たら校庭に放っておけば勝手に雑草を食って成長してくれるので整備も楽チン ただ気をつけなきゃいけないのが適当な所でれいぱーを剥がさないとれいむが死んで球を産まなくなるって所か・・・。 そんな練習を続ける内にこの野球部の部員は二種類に分かれる ゆっくりを可愛がるあまり退部する者と ゆっくりをブチッ殺したいが為に残る者に。 因みに俺は家ではゆゆこ(銅無し)を飼ってるせいかそんなにブチッ殺したいとは思わない ただしゲスは許さん、その場で潰す! 「ようし、まずは鬼山ー!」 「ウィッス!」 この鬼山はキャッチャーで4番バッター 元々よく飛ばす打者だったがバッティングの球をゆっくりに変えた途端に打率7割を誇っている まずは軽めにストレートを投げよう 俺は子れいむの頭を掴んで構えた。 「はなちぇーーーー!」 ジタバタと暴れているが気にしない ボールを握る様に指に力を込める 「ゆ゛っ・・・ブグググ・・・」 予めマネージャーが寒天で固めてくれているからこれぐらいじゃ餡を吐きはしない そしてそのまま振りかぶって・・・投げる! 「おしょりゃをと「ヒャッハァー!」(カキーン!)ッブファァ!」 と、まあこんな感じで全員が打つまで続く 1人あたりに使う球は2匹までで、2匹が死んだら交代 他の者が打ってる間は素振りなりランニングなりをしている。 補欠の1年が打ったゆっくりを回収して、死んでなかったらもう1球 更に死ななければもう1回・・・ 早い話、打者がゆっくりを2匹殺さない限り交代はしない。 しかも寒天で固めた効果なのか1回打っただけじゃ絶対に死なない この4番バッターの鬼山ですら1匹死なすのに3回打つ。 やがて1年が回収し、戻って来る 「もっ・・・もうやめちぇぇぇぇ・・・」 そんな言葉は聞こえんとばかりに再び握り、構える 「たしゅけちぇーーーーーー、おきゃーしゃーーーーん!!」 無駄無駄、れいぱーに作らされた子供を助けるゆっくりなんていやしない それに今はマネージャーが見張っている中部室でお前の妹を量産している最中だ。 なんて事を考えながら同じポイントにストレートを投げた 「お、おしょらを「イィーヤッハァァァ!!!」(カキーーン!)ッブフゥゥゥ!!」 そして回収・・・おや? 「あのー、コイツ死んだっぽいです・・・」 どうやら新記録、2回で死んだらしい・・・ 仕方がないので今度は子ありすを掴んで構え(以下省略 ―――練習終了 「それでは今日の練習はこれまで、解散!」 『ありがとうございましたぁ!』 辺りはもうすっかり夜中、今日は満月が綺麗だ・・・ 俺は部室で制服に着替え、通学用の鞄と2つのゴミ袋を持って帰路につく。 因みにこのゴミ袋に入っているのは今日練習で使った子ゆっくり れいむとありすを分けて入れてある。 待ってろよーゆゆこ、今日はご馳走だからなぁ! ~~Fin~~ 中傷、侮辱、批判が我が力! ・・・ごめん、言い過ぎたorz ・昼寝した時見た夢にれいむが出てきたからカッとなって書いた、後悔はしていない トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る いいなこの野球部 -- 2010-08-13 17 32 15 寒天、硬いな。 -- 2010-07-17 23 55 22 いい野球部だ。私の学校にもこんな部活があれば…作ってもいいけどゆっくりがいねぇ。 -- 2010-07-07 16 59 31
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ある昼下がり 幻想郷の深い森の奥にある、木々の開けた小さな草原 その草原にゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙が二匹で寄り添っている ゆっくり霊夢の下腹部は大きく膨れあがっており、出産間近であることが伺える 「ゆ~♪ ゆ~♪」 ゆっくりと体を左右に揺らしながらゆっくり霊夢は歌を歌う 「ゆ~ゆ~♪」 「すごいおじょうず!れいむはおうたのてんさいだね!」 隣の魔理沙はその歌に大喜びである 「おうたがじょうずなれいむは、きっといいおかあさんになるね!」 魔理沙のほめ言葉に思わず照れながら微笑むゆっくり霊夢 なんとも仲睦まじいやりとりである そのまま夕暮れまでゆっくりすると、やがて二匹は巣へと戻っていった 「ゆ゙ぎぎ…!!」 その晩のこと、ゆっくり霊夢の陣痛がはじまった 「い、いたいよ…!ゆっくりできないよ…!!」 涙で顔を皺くちゃにして痛みを訴える霊夢 「ゆっ! れ、れいむ!ゆっくりしていってねっ!」 その声にゆっくり魔理沙はおろおろとする しかしゆっくり魔理沙には声をかけてあげることしかできない ゆっくり霊夢が陣痛を訴えてしばらくすると… プシッ 巣に小さな水音が響いた するとゆっくり霊夢の底部にある小さな穴、いわゆる産道からぬらぬらした透明な粘液が水溜り状に広がっていく 破水である 出産が開始されるのだ ゆっくり霊夢は体を後ろに傾けて壁にもたれかかると、荒い呼吸で出産を開始した 「ゆぎっ! ゆぎっ!」 顔を真っ赤にしながら必死にいきむゆっくり霊夢、その顔は汗で湿っており額中にびっしりと血管が浮き出ている その姿からは痛みの凄惨さが見て取れる 「いぎぎ…!ま、まりさぁ…!!」 「れいむ!がんばってね!げんきなあかちゃんをうんでね!」 ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢の傍で懸命に声援をかけつづける しばらくするとゆっくり霊夢の産道周辺がヒクヒクと痙攣しはじめる その痙攣にあわせて、普段は目に見えないゆっくりの膣孔が見えるようになる 膣孔からは、ゆっくり霊夢の呼吸にあわせて粘液が漏れ出している ゆっくり霊夢の膣孔が菊紋を描くのを確認すると、ゆっくり魔理沙はその小さな穴を舐めはじめる 舌で刺激することによって、出産を促すのである 溢れる粘液を舐め取るように、中の粘液を吸いだすように、ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢の底部に舌を這わす 「ひぃ゙~ッ!!ひぃ゙~ッ!!」 「がんばってね!がんばってね!」 痛みのあまり泣きながらいきむゆっくり霊夢 ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢の為に懸命に底部を舐め続けた やがてゆっくり霊夢の下腹部の膨らみは産道のほうに偏りはじめる 胎児が移動しているのだ それにつれ産道周辺がこんもりと膨らみはじめる 「んぃ゙ぎッ!!んぃ゙ぎッ!!」 髪を振り乱しながらさらに強くいきむゆっくり霊夢 するとぴったりと閉じていた産道がミチミチと音を立てて開いていく 「ん゙お゙お゙っ!!」 開いた産道の奥にはゆっくりの赤ちゃんの顔が見える 「れいむ!もうすこしだよぉぉ!!あかぢゃんもはやぐでてきでねぇぇっ!!」 応援しているゆっくり魔理沙の顔ももう涙でぐしゃぐしゃである 「あ゙がちゃッ…!!あ゙がちゃッ…!!」 満身創痍のゆっくり霊夢 ゆっくり霊夢は白目寸前の目つきで口を大きく開け、荒く呼吸しながらうわ言のように赤ちゃんの名を叫ぶ …と、すぐゆっくり霊夢の動きが止まった 凄まじい形相のまま固まったと思うと、プルプルと体を震わせはじめる すると ズポッ と赤ちゃんが飛び出してきた 地面にぶつかってコロコロと転がると、 「ゆっきゅりしていっちぇねぇ!」 力強い声でそう言った 「……れ゙」 「れ゙、れ゙いむ゙ゔゔ!あがぢゃんゔまれたよおおっ!!よぐがんばっだねええっ!!」 「ゆ゙っぐりじでいっでね゙ぇぇぇっ!!」 「びぇぇぇぇぇっ!!」 これ以上の無い歓喜である 二匹は号泣しながら新たな命の誕生を喜んだ 生まれたのはゆっくり霊夢の赤ちゃん まだ母親の体液で体がぬらぬらと光っているが、その姿はとても可愛らしく健康的である 好奇心旺盛に巣の周りをキョロキョロと見渡し、両親の姿を見つけると 「みゃみゃ、ぴゃぴゃ、ゆっくちちようね!」 と言って満面の笑みを浮かべてその場でピョンと飛び跳ねた ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙は赤ちゃんに寄り添ってほお擦りをする 赤ちゃんはそれをくすぐったそうにしながらも受け入れた だいすきなお父さんとお母さん、おいしいご飯に静かな森での幸せな生活… その目はきらきらと輝き、将来の希望に満ち溢れていた ──バキバキッ 「ゆ?」 「なんのおと?」 その時突然巣の中に大きな音が響いた ゆっくり一家は喜びの抱擁を中断し、部屋の周りを見回す すると… ──バキッ! ひときわ大きな音を立てたと思うと入り口の扉を突き破って何かが巣の中に飛び込んできた 人間の腕である ゆっくりの巣を見つけた人間が、ゆっくりを捕獲しようと巣の中に手を伸ばしてきたのだ 「ゆ゙!?ゆ゙ゔゔ!!?」 「な゙に゙ごれ゙ぇえッ!!?」 巣の中に突きこまれた腕はゆっくりを求めて巣の中を激しく動く 勿論突然の侵入者に動揺したゆっくり一家は、それが何なのか理解することができない 「み゙ゃみ゙ゃぁああああっ!!」 生まれたての赤ちゃん霊夢は突然の衝撃とあまりの恐怖に泣き叫びながら盛大に失禁する 幸い穴が深かったため寸手のところで人間の手がゆっくり一家に届くことは無かった それでも一杯に差し込まれた腕はゆっくりを探してバタバタと激しく動く ゆっくり一家は壁際に固まって、その腕から必死に遠ざかる ゆっくり霊夢もゆっくり魔理沙も何が起こっているのか理解できない ただ、我等の巣が何かに強襲されているということだけは理解できた 「ごわ゙い゙よ゙お゙お゙お゙っ!!!」 「あ、あかちゃんはかくれてねっ!」 「れいむもあかちゃんもまりさがまもるよ!」 ゆっくり魔理沙は家族を庇う様に前に出て、辺りの餌やら石やらをその腕に吹きつけはじめた 「びゃああッ!!ごわいよお!!ごわいよおおっ!!」 ゆっくり赤ちゃんは恐怖した ひたすら恐怖し続けた まともな思考など働く余地が無いほど震え上がり叫んだ 危機から身を守らねば 隠れるところを探さねば そうして赤ちゃん霊夢は隠れる場所を求め 先ほどまで自分が居た母親霊夢の産道にもぐりこんだ 「ゆ゙ゆ゙っ!?あかちゃん!なにしてるのっ!?」 今まで自分がずっと居た場所、一番信頼できる安全な場所 赤ちゃん霊夢が選んだのは母親の胎内だった 「ゆぐぐ!くるしいよ…!」 出産の影響もあり、ゆっくり霊夢の膣孔の皮は伸びきっていた為そこにもぐりこむのは難しく無かった それから間も無く、ゆっくり魔理沙の善戦あってか腕の主は捕獲を諦めて巣から去っていった しかし問題はそれで済まなかった 恐怖のあまり、赤ちゃん霊夢はゆっくり霊夢の産道にもぐりこんで出てこないのである 苦しむ母霊夢などお構いなしに、赤ちゃん霊夢は恐怖でガチガチと歯を鳴らしながら奥へ、さらに奥へと進んでいく 「ん゙ぃ゙ぃ゙!ん゙ぃ゙ぃ゙!」 「あかちゃん!もうだいじょうぶだからはやくでてきてね!」 ギリギリと歯軋りをしながら苦しさと痛みに耐えるゆっくり霊夢 ゆっくり魔理沙も必死に呼びかける 再び体積が増えた苦しさに、必死にひり出そうとしても赤ちゃん霊夢は抵抗して出てこない 再び赤ちゃんを包んだ膣孔は再度ぴったりとその口を閉じてしまっており その穴からはただただぬらぬらと透明な粘液を垂らすばかりである 「赤ちゃんでてきてぇーっ!!」 ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢の膣孔に口をつけて必死に吸い出そうとする 巣にはただただ淫猥に粘液の水溜りが広がっていくばかりであった 戻るゆっくり ~END~ 自分で書き込みした話をSSにしてみた 満足している。 このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 688 ゆっくり攫い/コメントログ」 鬼意惨ww人権の論文かいててゆん権無視のSS書いてたのwとっても都会派ねぇww -- 2010-01-23 20 53 13 ゴミはこのくらいの扱いでいいんじゃない? -- 2010-06-28 00 34 21 ゆっくりには一切の権利はないので無問題、やっぱ赤ゆはウザイからコレくらいの扱いが良いね 面白かった -- 2010-06-28 17 46 30 赤ゆ虐待ってほんと心が安らぐ。 -- 2010-06-29 16 46 58 かわいいおちびちゃんがかわいそうでしょ! -- 2010-07-15 22 51 01 うんうんれいみゅwww -- 2010-07-29 19 09 08 ゆん権って何だよw 野性動物でさえそんな権利無いのに動物でさえ無いゆっくりに権利なんてあるわけねぇだろw -- 2010-08-04 01 17 33 面白いwww -- 2010-08-18 00 09 31 ゆん権wwwwww新しいなwwwww -- 2010-08-23 05 20 21 ゆん権の人気に嫉妬wwwwww -- 2010-10-05 12 05 16 ゆん権はゆっくりできるねwww -- 2010-10-27 03 06 38 れいむにだってゆんっけんがあるんだよ! とか言われたらかなりビキィときそう。 -- 2011-01-17 07 52 55 権利があるならば、責任も生じるはずだ。ゆん責! -- 2011-03-07 00 14 15 最終的にはしあわせーな死に方(精神的に)だな。虐待の内容はすごく良かったけど赤ゆ共を絶望させたまま殺してほしかったです。 -- 2011-03-07 00 31 40 ↓↓ 「ゆん責」よりは「責ゆん」の方が良くない? -- 2011-05-29 12 56 37 おもしろかったです! やっぱり虐待が好きだから虐待するSSさんはゆっくり出来るね! -- 2011-06-18 14 10 41 欲を言えば親ゆ達が子供が拐われたことに気づかず、呑気に過ごしてるシーンも書いて欲しかったなぁ。 -- 2011-06-20 19 03 12 おまえのぺにぺににわりばしさんをつっこんでふみふみしたり あつあつのはんだごてさんをぺにぺにやあにゃるにいれてあげたいね ゆっくりゆっくりしね! -- 2011-06-29 17 59 16 この鬼異山のヒャッハーぶりがすごい -- 2011-07-28 07 42 05 糞饅頭はよく、くっきーさんが食べたいとか、あまあまが食べたいとか抜かし、人間を下に見るけど、そういう食べ物って人間様が作ったもんじゃん? おうちはダンボールとか発泡スチロールとか使うし、たからものはビー玉とかペットボトルのふただし、 結局人間の力とその産物に頼りきった糞以下ってことがよくわかった。 おとなしく山でほそぼそ暮らせばいいのにね。 -- 2012-09-12 05 43 25 傲慢な赤ゆに正当な裁きを下してくれたのはよかったけど、最後に妄想に逃避する隙を与えたところだけ残念だったか。 でも、とてもゆっくりできたよ! 正統派だね! -- 2012-12-24 22 35 41 ゆっくりの数認識って1、2、3、たくさんじゃなかったっけ -- 2014-01-24 01 05 53 ゆっくりが死ぬだけじゃなくゆ虐をする人間がゆっくりを守る人間に殺される話を作って見るのはどうですか。 -- 2014-11-08 23 12 39 ゆっくりを殺す人間が最後に死んでゆっくりが助かる話を作ってほしい -- 2014-11-08 23 14 54 ↓希少種を使ってそういう話作るのもアリだね -- 2016-02-16 23 50 00 この鬼威惨は鬼威惨としてのレベルも低いし人間としてのレベルも低いからゆっくり並みに糞 -- 2016-02-18 19 11 23 ↓↓そんなにゆっくり虐待が嫌いだったらもう見るな -- 2016-03-18 07 27 20 赤ゆ虐待は難しいからね~ww(現実逃避されるという失態) 「犬を飼うなら赤ちゃんからではなく、まず成犬から」みたいに、 「ゆ虐をするなら赤ゆからではなく、まず成ゆから」だな。 贅沢言うなら、赤ゆ攫われた家族の様子や泥まりさの生活を見てみたかった。 ※「ゆ虐する人間が殺される」って意味不明なコメントに(笑)。害獣の味方かよww -- 2018-02-02 06 16 22
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1041 はるですよー/コメントログ」 何かワロタwwwww -- 2010-11-04 11 06 14 最後に吹いたwww こいつは賢いww -- 2010-12-10 19 56 00 どういうことかわからん -- 2014-02-03 10 35 36 まぁ、りりーはゆっくりの中でもかなり特殊だからな~ 希少種よりも希少だったり、街管理のゆっくりだったり。 能力も「はるですよ~」しか喋らない、飛行できる、ゆっくり索敵、ゆっくりオーラ、と色々ある。 作者もただ、りりーを元にネタを書きたかっただけではなかろうか? ・・・ただ、可愛い!! -- 2018-01-18 05 21 36
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キノコ狩りのゆっくり、スパイヤーマッ! 7KB ギャグ パロディ 小ネタ 群れ れいぱー ドスまりさ 希少種 自然界 創作亜種 完全なネタSSです。 キノコ狩りのゆっくり、スパイヤーマッ! ・やまめが流行っていると聞いて。 ・ぬちゃぬちゃあきの予告SS完成しますた。 ・超ネタパロディSSです。 ・やまめあき(仮)様の『ふたば系ゆっくりいじめ 1172 益虫? 害虫?』から設定を拝借させていただきました。 ――――――――――――――――――――――――― 「やべでえええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!」 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!ていっこうされるだなんてもえるわあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」 どこもおかしくない森の日常風景である。 まりさがありすにチョメチョメされちゃってるのだ。 ~中略~ 「ゆふぅー。とってもよかったわよぉ・・ま・り・さ!」 ありすはとても満足したかのような表情でいるが、まりさは勿論真っ黒に黒ずんで絶命している。 「ゆー。でももうちょっとしまりがあったほうがよかったわね・・・・・まぁ、いいわ。つぎはもっとしまりのあるまりさをさがせばいいだけのことよ!!!」 そう言ってこの場から去ろうとするありすだが、不自然な気配を察知し足を止めた。 「だれっ!!!」 勢いよく振り向くが誰もいない。 そもそもありすが気配を感じられたのは一瞬のこと、気のせいかと思い正面を向き直すとそこにはゆっくりがいた。 「きのこがりのゆっくり、スパイヤーマッ!!!」 姿勢を低くし、声高らかに名乗りを上げられありすはどう反応していいのか困った。 よく見るとその後ろには小さな赤まりさがいた。 「みゃ、みゃみゃぁあああああああああああああ!!!!!!1」 どうやら先ほどありすがチョメチョメしたまりさは子持ちだったようだ。 道理で締まりが無いわけだとありすは思った。 「ゆううううううう。すぱいやーみゃ!!!!!あのりぇいぴゃーをしぇいっしゃいしちぇにぇ!!!!!ゆるせにゃいよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」 まりさはそんなことをやまめに言っている。 仇を討ちたいなら自分が立ち向かうのが道理ではないか?とありすは考えたが、あのやまめがもしゆっくり助け(笑)なんてものをやってるとしたら戦いになるのだろうかと冷静に思考する。 「なに?わたしとたたかおうっていうの?」 ありすのその言葉に最初の一言以外一切口を開かず仰々しく目を瞑り立っていただけのやまめが、目を勢いよく開けこう言った。 「よくもあわれなしょうねんのおやをころしたな!!!!!」 ありすは戦いになると直感し、戦闘態勢をとる。 「しょうだよ!!!!!!みゃりしゃはあわりぇにゃんだよ!!!!!!!だかりゃあにょりぇいぴゃーをこりょしちぇにぇ!!!!!!」 赤まりさは親のまりさがすぐそこで死んでいるというのにかなりのはいテンションになって、ぺにぺにを立たせているほどだった。 この空気を断ち切る一言をやまめが言う。 だがそれはこの場の誰もが予想しなかったものであった。 「ゆるせるっ!!!!!!!」 ありすと赤まりさはポカーンとして動けなくなってしまった。 やまめはそう言うとおもむろに赤まりさの股間あたりに顔を近づけ、ぺにぺにを噛みちぎった。 「ゆぎゃあああああああああああああああああああ!!!!!!!!みゃりしゃのぺにぺにぎゃあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」 「キノコがりのゆっくり、スパイヤーマッ!!!!」 それだけ言うとやまめはどこかへ消えてしまった。 ありすはというと赤まりさがアンコを流しすぎて死ぬまで開いた口が塞がらなかった。 ――――――――――――――――――――――――― ~とある群~ この群ではすっきり制限も食事制限も設けなかった為にゆん口が増えすぎ、越冬するための食料が足りなくなってしまったのだ。 「ゆうぅぅ・・・・・・どう考えてもご飯さんが足りないよ。」 「むっきゅん!!!!だいじょうぶよドス!!!こんなときはにんげんさんにおやさいをもらえばいいのよ!!あんなにいっぱいあるんだからすこしぐらいくれるわ!!!!!!」 「ゆう~・・・・でもにんげんさんはこわいよ・・・・・・」 ~中略~ 「わかったよ!ぱちゅりー!それじゃあ皆を集めてきてね!!」 「むっきゅん!わかったわ!」 このドスはバカだった。 「皆集まったね!!!それじゃあ皆で人間さんの村までいくよ!!!!!」 「「「「「「「「「「えいえいゆー!!!!!」」」」」」」」」」 群のゆっくりの声を聞いたドスは満足し、人間の村に向かうための道のある方を向いた。 そこには群のゆっくりでは無いゆっくりが道を塞いでいた。 「ゆううう!?じゃまだよ!どいてね!?」 「どかないならまりささまがせいっさいするのぜ?」 「かわいいやまめねええええええええええええええええええええ!!!!!!」 「むきゃきゃwwwこっちにはドスがいるのよ?」 群のゆっくりが口を開いては罵倒を口にする。 「皆静かに!!!!!」 ドスがそう言うと先ほどまでやむ気配も見せなかった罵倒が止まった。 「君はやまめだね!!これからドスたちは人間さんのところにご飯さんを貰いにいくよ!だから、そこにいられると邪魔だよ!どかないと実力行使だよ!!!!!」 それを聞いてもやまめは退く気配を全く見せなかった。 それどころか大声で、かつ仰々しくこんなことを言った。 「やくそくにいのちをかけるゆっくり、スパイヤーマッ!!!!!!」 それを聞いたドスは脅しに小さなドススパークをやまめのすぐ隣に放った。 やまめは一瞬ビクッと震えたが正面を見据えたままだった。 「仕方がないよ!!!!!!実力行使だよ!!!!!皆!やっておしまい!!」 このかけ声と共にゆっくりの群の血気盛んな連中がやまめに体当たりをかます。 だがどれだけ体当たりを食らおうともどれだけ体がボロボロになろうとやまめはどかなかった。 「ゆううううう!!!!ムカつく奴だね!!!!!皆退いてね!!!!!ドススパークで片づけるよ!!!!」 「「「「ゆー!!!!」」」」 ドスがドススパークの溜を目の前でしているにもかかわらず、やまめは前を見据え続ける。 「ゆうううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!」 ドスがドススパークを放つ。 これで邪魔者は消えたと思ったドスが皆に進行を促そうとした時、誰かが言った。 「へんなのがいるよおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」 「誰やねーん。(CV 山崎邦正)」 そこには一人の人間が立っていた。 全身を赤と青のタイツに包まれた一人の男が!!!!! 「野生の少女に味方する男、スパイダーマッ!!!!!!!!!!!!!」 その男の声はとても力強く、そして怒りに震えていた。 男はやまめの瞳を見つめる。やまめは全てを理解した。 「ゆん!!人間なんて怖くないよ!!!!ドスがドススp」 「「マーベラー!!!!!!」」 男とやまめの声がドスの声を遮り空に響きわたる。 「ゆうううううう!!!!!!!!無視するなぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」 ドスが怒り狂う。 「「マーベラー、チェンジ、レオパルドン!」」 「ドスを無視したことを後悔さs」 ドスがまだ喋っている途中にとてつもない轟音と共にソードビッカーが降ってきてドスに突き刺さる。 いや、突き刺さるだけではなかった。 降ってきた物の質量とその速度が織りなす衝撃が辺りをを襲った。 無論、ゆっくりなどひとたまりもない。一瞬で吹き飛ばされ弾け飛んだ。 一匹を除いて。 目の前に敵が居なくなったことを確認すると男とゆっくりは再度顔を見合わせた。 そして二人は姿勢を低くしてこう言った。 「「情け無用の男(ゆっくり)!!!スパイダーマッ(ヤーマ)!!!!!!!!!!!!!」」 おわり ――――――――――――――――――――――――― 後、殴り書き さてここで問題です。 このSSは一体何なのでしょうか。 答えを教えてくれた人にはもれなく抽選で僕の愛をあげるよ!!! でも僕も答えが解らないんだよ!!! どうもぬちゃぬちゃあきでざいます。 予告していた通りやまめSSだよ! やまめあき(仮)様の『anko1294 益虫?害虫?』を見て衝撃を感じたんだ。 パクリじゃないよ!!!!インスパイアされただけだよ!!!!!!!許してね!? それからやまめの言ってた約束はご想像にお任せするよ!! 次はたぶん『むらさムラムラ』になるんじゃないですかね。 あくまで多分ですけどねー。 要望とかあればじゃんじゃん書いてくださいな。頑張ってできるだけ要望にこたえますので。 ではでは 追記 HENTAIあき様、つまり私が言いたかったのは嬉しすぎてうれしーしーするよっ!!て事だす。 もしこれを見ていたらお願いがあるよ!!! 『一人ぼっちのゆっくり』のコメント欄に書かせていただきましたが、えーりんは大きななお胸でお願いしますぅ。 個人的なお願いだけど、できればお胸で挟む描写も欲しいよ!! 大きなお胸が・・・・・・好きだー!!!!! 最近の過去作 『ふたば系ゆっくりいじめ 1270 あなたが妬ましい』 『ふたば系ゆっくりいじめ 1250 HENTAIな研究者』 『ふたば系ゆっくりいじめ 1212 HENTAIは世界を救う』 『料理好きとゆっくりシリーズ』 ぬちゃぬちゃあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る (CV 山崎邦正)ww -- 2013-01-05 23 29 01 展開早くてポカーン -- 2011-11-11 11 49 24 タイトルで吹いた -- 2011-03-05 23 00 52 さすが瞬殺ロボ! -- 2011-01-03 04 53 09 スパイヤーマッ!:展開が予測できるのに笑える程度の能力 -- 2010-09-28 19 53 17 なにがなんだか・・・ -- 2010-08-18 15 55 17 スパイダーマッとスパイヤーマ夢の競演!! 初っ端のまさかの行動に吹いた -- 2010-08-15 13 28 50
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「ふたば系ゆっくりいじめ 251 ゆゾンデートル/コメントログ」 ゆかりん…? -- 2010-07-07 23 49 00 どうしてこう東方のキャラとか信者はキモイんだろうか -- 2010-11-05 22 04 58 いや、面白かったよ。 前の作品も好きだよ。 -- 2011-10-24 14 44 16 ↓↓あんたが知ってるオタクが、たまたまキモイオタクだっだけ。それと、キモイと思ってもそれをわざわざコメントすんなよ。不愉快。 -- 2011-10-25 23 51 25 東方の3次創作サイトに来て何言ってるのか本当にわからない 100歩譲って東方2次のゆっくりとその2次創作(東方3次創作)のゆっくりSSは好きだけど原作に興味ないって考え方だったとしても、 少なくとも此処の住人であるならば、ただの東方信者なんかよりもずっとキモイ存在であることは自覚しておいたほうが良い -- 2012-03-07 23 08 09 ゆっくりはあらゆる独自設定があるから楽しいな -- 2013-01-16 09 02 43
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1039 しあわせ/コメントログ」 泣きそうになった ゆっくり達が可哀想すぎる・・・ ゆっくりしていってね・・・ -- 2010-04-16 01 46 22 そう、ゆっくりは飽きたらぽーいだど。 -- 2010-05-02 01 59 27 一思いに、殺してやれよ。ゆっくりに同情した。 -- 2010-06-28 07 39 17 最高だった!この手の話はゆっくりが ある意味救われたような印象を受けるんだけど 「心の死臭」と言う設定がそれを感じさせない すごくゆっくりできたよ! -- 2010-07-04 15 33 18 ゆっくりに同情w ならなぜこのに居るのw -- 2010-07-29 21 27 07 同情してしまう人はここからはやくお帰りなさい。そしてもう来るんじゃない。 -- 2010-08-02 23 58 21 これはもうちょっと長めでもよかったんでない? もっと読みたかった -- 2010-08-05 21 27 08 おおゆかいゆかい -- 2010-08-11 16 41 21 ゆっくりがあまり人間くさいと、ただの量産型C級サイコホラーみたくなるなあ。 -- 2010-12-12 17 23 12 心を壊すのかー いいかんがえだな〜 -- 2011-02-19 06 25 12 ゆっくりに同情か。 きっとどんな生き物にもやさしい人だったり、感受性の強い人なんだろうな。(別にここにいる人間にそれがないとは言わない。) だけどそんないい人でもここにいると、この話の場合では、野良ゆっくりに同情なんかするごみ虫野郎だな。 -- 2011-11-11 12 17 00 ↓言葉に気をつけなよ 大体ゆっくりだって生きてるんだよ 同情する人だっているんだから、つっかかんないでね! 後、話変わるけどさ・・・ ゆ虐ってどっちかっていうとほとんどゆ殺じゃね? -- 2012-06-11 20 50 59 ゆっくりは虐待するのが最高だな! 同情するんだったらゆ虐には向いてないと思うから二度と見ないほうがいいよ! -- 2012-12-22 16 33 01
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※虐待側も酷い目に遭います ※しかもゆっくりに対する虐待描写は薄め ※「SAW」って小説のパロ ※前置きが長いですがゆっくりしていってね ジゆソウ 作者:古緑 目が醒めたとき俺はコンクリ張りの薄暗い殺風景な部屋にいた 体を起こして周りを見渡すと本当に何も無い部屋だ 部屋に置かれたモノは小さな木の箱が一つ、それだけ あとは離れた所にドアと…壁の下の方に大きな穴が空いている それに後ろの壁にデジタル掲示板のようなものがある 窓も無く、それだけが特徴の部屋だ もちろん俺の住んでいた部屋はこんな牢獄のような部屋じゃない 何故俺はこんなこんな所に? 俺は昨日どこで寝た? 働かない頭で懸命に記憶を辿っていると脚の先でジャラッと音が鳴った 薄暗くて良く見えなかったが脚の先に何か付いてる 鉄の輪だ 輪は右足首にガッチリと食い込んでいる 輪には鎖が付いており 呆然と鎖の先を目で追っていくと壁のパイプに錠で留められていた 「うおおぉおぉぉおぉぉぉぉ!!?」 まさかとは思っていたが これは「ジグソウ」の仕業か!? ちょっと前にアメリカ全土を恐怖に落し入れた連続殺人犯 事前に被害者を丹念に調査した後に拉致・監禁し 『ゲーム』と表して命懸けの無茶な試練を被害者に課す それに勝てば生き残り、負ければ… まさか日本にも来ていたと言うのか!? もしそうだとしたら俺はこれから恐怖の試練を? 何とかこの鎖を外す道具は無いかと体中のポケットを探ると ジャケットのポケットからカセットテープが出てきた ジグソウとそっくりな手口だ 『ゲーム』を始める前にカセットテープ等を通してルールを伝える 恐れていた事が現実のモノとなってしまった 駄目だ…怖くて再生ボタンなんて押せるワケが無い それからどのぐらい時間が経ったのか 数十分かも知れないし数時間経ったのかも分からない どうやらここは見捨てられた廃ビルのようで 人の気配はおろか車の音も聞こえない ここままだと俺は数年後に醜いミイラとなって発見される事になりかねない やるしかない…俺は次第に覚悟を決めていった テープを再生しよう 『ーおはよう○○ 私はジグソウの意思を継ぐ者…ジゆソウだ 今日はゲームをしよう』 まだ若そうな男…俺とそう変わらなそうな歳の声だ 日本語で話している 『お前は月に何度もペットショップで 質の悪く安いゆっくりを買っては自宅で嬲り殺している お前のゆっくりに対する強い憎しみは消える事が無い 今日はお前の命がその憎しみを超えられるか試してやろう 憎しみが死ぬか?お前が生きるか? ルールは簡単だ そちらにゆっくりを順番に4匹送る 制限時間内に全て殺したらゲームオーバー 制限時間の終わりとともに部屋ごとお前は爆破される事になる ゲームが終わるまで一匹でも生かしておく事が出来たら 足輪の錠と扉の鍵を遠隔操作で外し、爆弾を止めよう …あぁ、忘れる所だった お前がゆっくりを拘束したり 暴力を振るったり ゆっくりの口を利けなくさせたら『殺した』と見なす 私は常にお前を見ている ルールはそれだけだ では、ゲームスタート』 ジグソウではない どうやらジグソウに憧れるだけの模倣犯のようだ この手の犯罪者は今までにも何人か現れた このジゆソウを名乗る変態野郎は事前に俺の事を調べたのか 俺が自宅でゆっくりの命を弄んで楽しむ事を知っていた 過激な動物愛護団体の一員かと思ったがそれも違うようで ゆっくりを殺して喜ぶ俺の元へゆっくりを送るのだそうだ 『爆発』と聞いてまさかと思い 箱の中身を覗いたところタイマー付きの爆弾らしきモノがあった 堅い木の箱に固定されて外せないようになっている 実物を見ると少し怯んだが大した事は無い ハッ お粗末なゲームだ ゆっくりを4匹殺したら部屋ごと吹っ飛ばすだと? 制限時間まで我慢したら足輪が解除されるだと? そんなの簡単だ!笑わせやがる ここで制限時間一杯まで黙ってじっとしてりゃそれで終わり! 簡単だ!なんてぬるゲーだ! 見てろ、何が目的だか知らねえが こっから出たらその足で警察に通報しに行ってやる ブタ箱にぶち込まれて酷え目に遭うのはお前だ どうやら『ゲーム』は始まったようだ 既に爆弾のタイマーが作動し始めた 今タイマーは59:20を表示している 制限時間は一時間だ 薄暗くて天井の様子はよく分からないが あの口ぶりからカメラかなにか仕込んで俺を見てるのだろう でかい穴から何かが出てくる 男の言ってた通りゆっくりが出て来るんだろうな ノロノロしやがって…出てきたな あのフォルムはー 「みゃみゃ~!どきょにゃの~?ゆゆっ?ゆっきゅちちていっちぇね! りぇーみゅはりぇーみゅだよ!ゆっきゅちりきゃいしちゃら ばきゃなにんげんはあまあまを」 もう一匹殺してしまった 何がぬるゲーだ? こんなの反則だ 俺はこいつ等ゲス赤ゆっくりが反吐が出るぐらい嫌いなんだ こいつ等の人を舐めつつも媚びきった喋り方を聞くと我を失う 多少ゲスでも成体ゆっくりや子ゆっくりならなんとか我慢出来る だがこいつ等だけはー ーいや、こいつ等だけじゃない 俺が我慢出来そうにないのはこいつ等だけじゃない 俺はこのゲームを甘く見過ぎていたようだ 「憎しみを超える」ね…思っていたより簡単じゃないな 飛び散った餡子を眺めながらそんな事を考えていると 後ろの方で小さな電子音が鳴るのが聴こえた 後ろのデジタル掲示板に『1』と表示されている あと3匹殺すとこの部屋は爆破される運命になるってワケか ここからは決して怒りに自分を任せてはならない …どうやら次のゆっくりが来るようだ ノロノロしやがって…出てきたな あのフォルムはー 「ゆっへっへ…おいくそじじい!よろしくたのむんだぜぇ?」 全力で振り下ろす右腕をギリギリで止める事に成功した 今度はゲスまりさか…かなりでかいサイズだ 俺はこの類いのゲスまりさをショップで買って家に持ち帰ったら 水を含ませたタワシで『無くなるまで』延々と擦り続けるのが大好きだった 振り上げた手に驚いて固まってたこのゲスまりさだが 俺が危害を加えないと分かるとニヤニヤしながら近づいてきた 「ゆ…ゆへへ…!おどかしやがるのぜ…! あのじじいのいったとおりなんだぜ! まりささまにはんこうできないのはわかってるんだぜ? きょうはゆっくりたのしんでやるのぜ!」 最悪の展開だ ゲスまりさはジゆソウにある程度の事情は聞いてるようで 自分が人間に敵わない事は理解しているようだが 構わず攻撃を仕掛けてきた 人間に恨みがあるのか座ってる俺の肩あたりに 鬱憤を晴らすように体当たりを続けてる デカイだけあってちょっと痛い こめかみに浮かんだ血管がドクドク波打つのが分かる 「ゆひょおぉおぉおぉ!!さいこうなんだぜ! おらおらどうしたくそじじい!まりささまのつよさをおもいしるんだぜ!」 ヤバい今にも手が出そうだ…! そうだ!こいつを言いくるめて静かにさせとけばいいんだ! それならルールにも反してない! 「…オイまりさ…!お前がここでこのままゆっくりしてたら 俺が後であまあまを山ほどくれてやる…! それだけじゃない…!最高の美ゆっくりや最高の」 「だまるんだぜ!くちのききかたがなってないじじいだぜ! 『まりささま』ってよぶんだぜ!?このッ!このッ!」 早くブチ殺したい 噛み締めた奥歯が砕けそうだ このクソまりさが…制限時間が終わり次第連れ出して じっくりと!…楽しんでやるぞ…!! 顔を真っ赤にして耐えていると ふとシャツに何かお湯のようなものがかかるのを感じた 「ゆっへへへへ! まりささまのしーしーできたないじじいをきれいにしてやるのぜ! どげざしてじょうずに『おねがい』できたら まりささまのうんうんをたべさせてやるんだぜ?」 『2』と表示されたデジタル掲示板の下で 俺は頭を抱えていた あの後まりさは歯を全て砕いた後 リンゴの皮を剥くように皮を剥いてやった 横でピクピクしてる黒いのが『それ』だ…一応まだ生きてる 非常に気持ちが良かったがそれどころではない もう後が無い! あと2匹殺したらこの部屋は爆破され俺の人生は終わりだ! タイマーはまだ42:44を示している いっそのこと手を潰すか?でも道具も無しにどうやって!? 無理だ!そうだ! ズボンを脱いで顔に巻いて目を隠し耳も塞ごう! ゆっくりの顔を見ず声も聞かなければ怒る事も無い! ズボンを脱ぎさぁ顔に巻き付けようとしたその時 穴からゆっくりが出て来るのが見えた 後になって思ったがこの時出てくるゆっくりを見なければ良かったのだ ノロノロしやがって…出てきたな あのフォルムはー 「ゆ”っ!じじいがごはんをくれるにんげんだね! はやくもってきてね!おちびちゃんがおなかをすかせてるんだよ!」 「とっととよこちぇ!じじぃ!」 でいぶだ 今までの奴等とは格が違う サイズもさっきのまりさよりも一回り大きい しかもゲス赤ゆっくり付きのハッピーセットと来たモンだ 俺にとっては最悪の相手 目の前が真っ白に…否、真っ赤になったものの耐えられたのは 巻き付けたズボンのおかげか学習によるものか それにしてもなんてデカイ声だ ズボンの上から耳を手で押さえ付けても全然効果がない 「はやくもってきてね!れいむはしんぐるまざーなんだよ!? かわいそうだとおもわないの!? もってこないの!?ばかなの?しぬの!? 「ゆ”え”ぇ”えぇぇんおながちゅいだよぉおぉぉ! くちょじじい!はやきゅなんとかちてね!」 散々甘やかされた個体のようで 人間をエサ係としか認識していない いい加減無駄だと悟り顔からスボンを剥ぎ取った 本当に醜いゆっくりだ こんな奴等がいるから…!! 俺がコイツ等を憎むようになったのは このでいぶのようにゆっくりの中で最低の個体が存在するせいだ 俺はかつてゆっくりれいむを溺愛するぐらい ゆっくりの事が好きな人間だった 毎日自分で調理した栄養のある食事と 朝早くのれいむとの散歩 今でもれいむが頬を寄せて来る夢を見る事がある ある日れいむは死んだ 母が夕方のれいむの散歩中うっかり近所のオバさんと 話し込んでる間れいむから目を離し、 その間に母から少し離れたれいむは 中学校の通学路で 悪ガキ共に石蹴りの石代わりのように蹴り殺されたのだ 何故そんな事を悪ガキ共がしたのか? 単純な悪意から小動物を虐め殺した…それだけじゃない 今じゃ俺の住むような田舎じゃゆっくりなんて害虫扱い ゆっくりを飼うヤツはほとんどいない どうしてそうなったのかというと このでいぶのようなゲス共が好き放題暴れたからだ ゲスゆっくりは大抵 群れの中でハブられて居場所を無くした負け犬共で 人の住む所まで降りてきては ゴミ漁り、人の家に侵入、おうち宣言、 路上での交尾、騒音公害、交通妨害、甘味要求、 散々好き放題やってくれるワケだ これは碌な躾も受けず捨てられた元飼いゆっくりも同じ だんだんとゆっくりはゴミ屑だと多くの人に認識され始めた その御陰で迷惑を被ったのが 俺のれいむや自然の中でひっそりと暮らすような 人に迷惑をかけない個体だ 知らなかった事とは言え 悪ガキ共は俺のれいむをゲスゆっくりを駆除するつもりで殺しやがったんだ 奴等は勿論の事だがゲスゆっくり共も許す事は出来ない 間接的にとは言えれいむを殺したのはこいつ等ゲスゆっくり共だからだ それからだ ペットショップの片隅にあるエサ用のゆっくりの中から 特にゲスな個体を見定めて 恨みを擦り減らすように嬲り殺し始めたのは ゆっくりを殺す事を正当化するつもりは無い ストレス解消に、全く自分勝手な虐殺をしてる事は認める だがゲスゆっくりが俺に向かってそんな口を利く事は許さない でいぶごときが『れいむと同じ顔をして』そんな口を俺に利く事は許さない 「きゃわいいれーみゅはおなきゃすいてるんだよぉぉ!?」 「…うるせえ」 「おぢびちゃんがおながすいたっていってるでしょおぉおおぉぉ!? にんげんはごはんもってくるしかのうがないんだからさっさとしてね! りかいできないの?ばかなの?」 「うるせぇってんだよ!!」 デジタル掲示板が『3』を表示した 「おがぁぢぁぁぁぁああぁん!?」 「だじずるのぉおぉぉおおおぉ!!? ぐぞじじい!!でいぶがはんごろじにじでやるぅうぅうぅ!!」 「クズ共が!!よくも俺のれいむを殺しやがったな!! れいむと同じ苦しみを味あわせてからブッ殺してやる!!」 それから後の事は 泣き叫ぶ赤ゆを叩き潰してやった事までしか覚えていない 我に返った俺は 『4』を示す掲示板の下でガタガタ震えていた タイマーは既に残り十分を切り09:33を表示している もうおしまいだ! 残り十分足らずで俺はこの部屋ごと爆破される! 俺は自分のやった事を後悔していた こうなったら自力で爆弾を止めなければならない だがどうやって?俺には着ている服ぐらいしか道具が無い! どうする!? 「…ゆ…ぐぞじじい…はゆっぐり… ね…」 「がわいぞう…なでいぶに…だんでごどずるのぉ…?」 死に損ないのゲスまりさとでいぶが何やらほざいている こいつらの雑音のせいで考える事に集中出来ない デカイ図体して泣き喚きやがって 今からでもその口を利けないように…! デカイ図体? そうだ…! どうせなにも出来ないのなら賭けるしか無い こいつらを使った賭けだ 「ゆ”っ…!ざわるな…!」 「ぼぉやべるんだぜぇ…」 「…かなり痛いだろうがゆっくりしてろよ」 次の日、廃ビルから少し離れた路上で 痩せた青年が逮捕された 偶然男を拉致する現場を目撃した男性が 車のナンバーを記憶していた事によって 素早く事件が解決されたのはまさに男の幸運だった 痩せた青年は男の行きつけのペットショップ従業員で どういうワケか事件の動機を話す事は無かった 爆弾はネットで調べて作り上げたものだと言う 爆音を聴いたとの報告を受け警察が救出に向かい 男はビルから救助された 素人の犯行と言う事もあったのだろうか 犯人の作った爆弾は部屋を吹っ飛ばすような威力は無く、 更に男は部屋の端に体を縮め 二つの饅頭の塊を伸ばして盾にする事で爆風を防ぎ 頭を壁に打つけて針を縫う程の怪我こそしたものの 奇跡的に他は軽傷で運び出された 「ジグソウ」のゲームに勝利し生還を果たした者は 不思議と「ジグソウ」に感謝するようになる事があるそうだが この男は「ジゆソウ」に感謝するようになった ジゆソウが調子に乗ったゲスゆっくりを嬲り殺す事の 快楽を再認識させてくれたからだ 男はこれからまた一層ゲスゆっくりを殺し続けるだろう 担架に乗せられた憎しみと共に生き残った男は 気を失っているにも関わらずその頬を醜く釣り上げていた ー完ー
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※今までに書いたもの 神をも恐れぬ 冬虫夏草 神徳はゆっくりのために 真社会性ゆっくり ※今現在進行中のもの ゆっくりをのぞむということ1〜 ※注意事項 ゆっくりの形じゃ最初のひと跳ねもできないだろとか突っ込み禁止。 お日様昇って天高く、ぽかぽか大地を照らしてる。 風はびゅうびゅうまだまだ寒く、北から元気に吹いて来る。 睦月一月、春まだ遠い。とある冬の小春日和。 ここ数日続いていた陽気に誘われて、うっかりおうちの外に出かけてしまったれいむ一家は困っていた。 「ゆううぅぅ……」 「「「「「みゅぅぅぅ……」」」」」 人里近い川べりに、しょんぼり屯する一家、母れいむと六匹の赤れいむの総勢七匹。 水面に困り顔の影を落としても、事態が改善するわけもなし。 「水さん、ゆっくりしていってね!」 「みじゅしゃん、ゅっきゅりちていっちぇにぇ!」 もちろん川の流れに呼びかけたところで、急流がゆっくりしてくれるはずもなし。 さらさらと音を立てて流れる小川に恨みがましい目を向けて、「はぁ」と溜息と共に愚痴を吐くのが関の山だ。 「これじゃかえれないよ……」 「みゃみゃ、ひゃやくおうちにきゃえりちゃいよ……」 そう、れいむ一家のおうちはこの小川の向こうにある。 川幅おおよそ十尋にして、深さはおおよそ一尺ほどもあるだろうか。 この小川、一昨日れいむたちが渡った時には幅も深さも半分ほどでしかなかった。ゆっくりでも這って渡れる浅瀬もあった。 それが急に大きくなったのは、れいむたちを外に誘い出した小春日和に原因がある。 大本を辿れば妖怪の山にたどり着くこの小川に、この数日の陽気で生まれた雪解け水が一気に流れ込んだのだ。 妖怪の山から霧の湖へ、霧の湖からこの小川へ。 本格的な春が訪れた訳ではないから、流出した水の量もまだ微々たるもの。 だが、その微々たる量が、今はこうしてれいむたちの帰宅を断固として拒んでいた。 「ゆぅ……どうしよう。こまちのわたしぶねはここからだととおいし……」 この小川を遡っていけば、上流にゆっくりこまちが営む渡し舟の里がある。 だが、そこまで行こうと思えば、ゆっくりの足では丸一日。赤ちゃん連れでは二日を見ないと難しい。 今の一時的な増水が収まるまで待つのとどちらが早いか、れいむの餡子脳では判断しにくいところだった。 というよりも、餡子脳では考えても無駄なことであった、というべきか。 「あ。ゆっくりだ」 「ほんとだ。親子だ」 「ゆ?」 親子揃って無益な思索にどれほどの時間を費やしたことだろう。 状況の変化は、結局れいむが起こすのではなく外部からやってきた。 「ゆゆっ。ゆっくりしていってね!」 「ゆぅ〜、にんげんしゃんだ!」 「ゆっくちー!」 「ゆきゅちちちぇいっちぇにぇ!」 くるり、とれいむ一家が振り向いた先には数人の人間の少年がいた。 口々に挨拶するゆっくり一家に、人間に対する不審はない。 もともと魔法の森の奥に住むこの一家のこと、人間に出会うことも稀なために先入観というものがないのだ。 「にんげんさんは、ゆっくりできるひと?」 だから、とりあえず親れいむは聞いてみた。 相手のことをれいむは何も知らないのだから、本人に聞いてみるのが一番だ。 人間さんはとてもゆっくりできると、れいむの餡子脳の中に伝わる一族の記憶が伝えている。 きっと快く答えてくれるだろうと、根拠なく想った。 「ん? 俺たちはゆっくりしてるぞ」 「ゆっ。よかった、ゆっくりしようね!」 「「「「「ゆっきゅちちようね!」」」」」 返ってきたのは期待通りの返事で、れいむたちは今の状況も忘れてすっかり嬉しくなり、ぴょこんぽこんとその場で飛び跳ねた。 一方の人間の少年たちといえば、もちろんその場で飛び跳ねるような事もなく、ふいっと視線を水かさの増した川へと遊ばせる。 「……川を、渡りたいんだ?」 「ゆっ! そうだよ、れいむたちのおうちはこのかわさんのむこうにあるんだよ!」 ぴょこん、少年の問いかけにもう一度れいむはその場で飛び跳ねた。 人間さんと会えた喜びでゆっくり忘れてしまっていたが、今はそれが一番大事なことのはずなのだ。 川の流れは激しくて、れいむ家族は愛するれいむ(同種のつがいらしい)が待つおうちに帰れない。 「ふぅん……」 「でも……ねぇ、れいむ?」 そう窮地を必死に訴えるれいむにも、少年たちの視線は相変わらず川のどこかに向けられていた。 人間さんがどこを見ているのか、れいむは不思議に思って高い場所にあるお顔がどこを見ているのか必死に追いかける――と、 少し上流の川の中ほどをゆっくり進むそれを発見して納得がいった。 「まりさたちは川を渡ってるよ?」 れいむが見つけたそれ、人間さんが指摘したそれは、別の群れのまりさの家族が川を向こう岸に帰っていく光景だ。 親まりさ一匹に、赤まりさ六匹の計七匹。 川岸で侘しく佇むれいむ一家と同じ数。でも彼女たちはおうちに帰ることが出来て、れいむたちには同じことはできない。 「ゆぅ……まりさはおぼうしでかわをわたれるんだよ。れいむにはできないんだよ……」 「ゅー。まりしゃのおぼうち……いいにゃぁ……」 「うらやまちいにぇ……」 だって、それが生まれついてさだめられたゆっくりの種としての特徴だから。 まりさは帽子を舟代わりにして水辺を過ごすことができて、れいむは川を渡ることが出来なきない。 親一匹と赤ゆっくり六匹、羨ましそうにまりさたちの後姿を見送ることしか出来ないのだ。 れいむたちだって、おうちにかえりたいのに。 おうちにかえって、もう一匹の親れいむと何日かぶりにすりすりしたいのに。 ちょっとしたお散歩と餌集めのつもりが、陽気に誘われて随分遠出してしまった。 さぞかし、お留守番の家族は心配しているに違いない。早く、顔を見せてゆっくり安心させてあげないと。 思えば、最初から留守番れいむは遠出に反対していたのだ。 ここまで連れて来た六匹の赤ちゃんたちは、れいむとれいむの初めての子供だった。 秋口にれいむ達はつがいになって、冬篭りに入る直前に初めてのすっきりでこの子達を作った。 たっぷり食料を蓄えた巣穴で、安全に大きくなるまで育てる為に。 春の目覚めを十分に成長した子ゆっくりとして迎え、危険の少ない状態で外界での生活をスタートさせるために。 ああ、だから赤ちゃんたちを連れてくるべきではなかった。 今はちょっとゆっくりできそうだからって、お外の世界を見せてあげようなんて思うんじゃなかった。 れいむの反対を聞いておくべきだったのだ。何がおきるかわからないよ、ってれいむはちゃんと注意してくれていたのに。 川の流れに逆らって、ゆっくり遠ざかるまりさの姿を見送りながら、お出かけれいむの焦りは募る。 かなわない願いだけれど。 今は、ほんとうに、早く、帰りたい。 「ふぅん……じゃ、渡れるようにしてやろうか」 ――その、見送ることしか出来ないはずのものを、人間さんがこともなさげに聞いてきた。 びっくりして、れいむ一家はお互いに顔を見合わせた。 与えられた衝撃と、それによって生じた困惑と、そこに芽生えた期待の大きさは、みんな同じだった。 この川を渡るなんて、れいむたちにはとてもじゃないけれどできないこと。 だけどれいむたちより大きくて、とてもゆっくりしているはずの人間さんの言うことなのだ。 人間さんが口にすることならば、それはとってもゆっくりできることのはず。疑うことなんて何もない。 そして、お出かけれいむだけではなく、赤ゆっくりの心も一つ。 おうちに早く帰りたい。 れいむ一家は「ゆっ」と一つ頷きあって、それから一斉に人間さんへと顔を向けた。 「ゅんっ、ほんちょ?」 「にんげんしゃんはゆっくちできるね!」 「ゆっ、ありがとうにんげんさん! れいむ、とってもうれしいよ!」 そして顔の次に向けるのは、感謝感激雨あられ。 なんて人間さんは凄いんだろう。 れいむたちに出来ないことを簡単にやってのけるのだ。 「んじゃ、と……おい」 れいむたちが提案を受けれたことに、少年たちも満足そうにお互い笑いあった。 ただし、全員ではない。幾人かは、どこか不満そうな顔で仲間たちの行動を少し離れたところから見守っていた。 何か言いたげなその連中を一瞥して黙らせ、れいむを助けてやると請け負った少年たちはさっそくれいむ親子の周りに集まる。 ひょい、と男の子の一人がれいむを顔の両側から抱え込むようにして手を差し込んでくる。 少しびっくりしたけれど、れいむはそれに逆らわない。きっと、これからゆっくりできることをしてくれるはずだ。 次の瞬間、地面が、すぐ側にいた赤ちゃんが、目の前にどこまでも広がるように見えた川面さえも一気に遠ざかり、 視界が大きく広く拡大する。 その絶景、まるで鳥さんになったよう。 「ゆ? ゆーん、おそらをとんでるみたい♪」 「おしょらをとんじぇるみちゃい!」 気が付けば、赤ちゃんたちもいつの間にか少年たちの手にそれぞれつかまれている。 今まで目にした事がないような光景に出会っているのは、赤ちゃんたちも同じこと。 きゃっきゃと賑やかに声を交わすその様子は、とってもゆっくりできているようだった。 でも、『人間さん』の中には『ゆっくりできていない人間さん』もいたようだった。 「おい、やめなよ。いじめはよくないってけーね先生もいってただろ?」 「ゆぅ、いじめはゆっくりできないよ?」 少年たちの一人――仲間たちから先ほど距離を置いた少数派の少年たちの一人が、少し震える様子で上げた制止の声を聞いて、 れいむは思わず自分を抱える少年の顔を見上げて言った。 不満を洩らした人間さんは、れいむのかわいい赤ちゃんを持っていない。れいむたちより人間さんの方が数が多かったらしい。 「ゆー?」 「ゆゆっ?」 れいむのかわいい赤ちゃんたちも、きょとんとした顔を自分を手にした人間さんの顔へと向けていた。 それは、不満顔の人間さんが怒るのも当然だとれいむは思う。 こんなにもかわいらしい赤ちゃんを、手の上に載せて挙げられないというのはあまりにも不公平というものだろう。 独り占めなんていじめっこのすることだ。ゆっくりの世界では一番しちゃいけないことのひとつなのに。 「バーカ、いじめじゃないよ。儀式だ儀式」 「こないだ先生に習ったろ? 蜀の国の諸葛孔明は荒れた川を治めるのに人間の顔に似たお菓子を川の中に投げ込んだって」 「それが饅頭のはじまりだってね。だから、これが饅頭の正しい使い方だろ?」 「そうだけど、そうじゃないだろ。先生にバレたら怒られるぞ」 「ゆ……ゆゆー?」 人間さんたちのお話の内容は、れいむには難しくてわからない。 なんでケンカしているのかも、いまいちはっきりとはわかっていなかった。 わからないけれど、人間さんたちが普通にれいむたちを運んで川を渡してくれるわけではないことだけはわかった。 それはそうだろう。川はいつもより深くて急だ。 れいむたちに渡れないんだから、きっと人間さんにも危ないんじゃないだろうか。 だから、れいむたちにも渡れるように、逆に川さんにゆっくりしてもらうんだろう。 「ゆゆっ? ゆっくりりかいしたよ! かわさんにゆっくりしてもらうほうほうがあるんだね!」 「ゆー! ゆっくちできにゃいかわさんが、ゆっくちできりゅかわしゃんになるんだね!」 「ゆう、にんげんしゃんはすぎょいんだにぇ!」 赤ちゃんたちがいうように、人間さんは、やっぱりすごい。 川さんにゆっくりしてもらえる手段なんて、れいむどころかドスもぱちゅりーも知らないはずだ。 れいむは人間さんの会話を素直に受け取り、とても素直に感動する。 「実はそうなんだよ、れいむ。だから一緒にがんばろうな」 「あのなぁ……」 「ゆゆっ。よくわからないけど、れいむがんばるね!」 人間さんの一人がえっへんと胸を反らせて答え、別の一人が、「はぁ」と疲れたような吐息を吐いた。 ため息をついた一人はぶすっとした仏頂面で胸張る一人をにらみつけ、 「俺たち知らないからな」 「バラさなきゃ、先生だってわかんねえよ。っつーか先生に気づかれたらお前ら殴るからな」 逆に凄まれて「わ、わかったよ」と怯む。 やっぱり、れいむのあかちゃんを持ちたいのに、独り占めされてるから怒ってるんだ。 れいむはそう理解して、頭上の少年にわが子を宥めるような優しい声を掛ける。 「ゆぅ。にんげんさん、けんかはよくないよ?」 「よしよし、待たせたな。じゃあ行くぞれいむ」 少年は、れいむのいさめには答えない。変わりに笑って川のほうを見るようれいむに促した。 いよいよ、この川を渡れるようにしてくれるらしい。 れいむは先ほどの人間同士のやりとりなど忘れ、満面の笑みがパァっとれいむの顔に咲く。 「ゆーん。これからかわさんにゆっくりしてもらうおねがいをするんだね! ゆっくりがんばってねにんげんさん!」 「お前も頑張るって今言ってたじゃん……」 それは、期待通りの話題変更ではあったけど。 れいむの能天気な受け答えを聞いた少年と、彼の仲間たちの顔にいつしか強い嘲りと愉悦の色が浮かんでいた。 だが、近づく帰宅への期待に胸膨らませるれいむ一家は、頭上はるかな人間達の表情の変化に気が付かない。 気付けといっても、顔を直接見あげることの出来ない位置に固定されたれいむたちには無理な話ではあったが。 「……ゆゅっ」 れいむ一家が微妙な空気の変化に、なにも気が付くことのないままに。 一人の少年が赤れいむを掴んだ右腕をすっと身体の後ろに引いた。 唐突な動きに赤れいむはほんの少し驚いたようだったが、怯えの色は微塵もない。 人間さんはゆっくりできる存在で、ことにこの人間さんたちはれいむたちを助けてくれる特別ゆっくりな存在なのだ。 なんで恐がる必要があるというのだろう。 「おねえちゃん、りぇいみゅおしょらをふわふわすぃーってとんじぇりゅよー」 「きゃっきゃっ♪」 「ゆっくりできてるねおちびちゃん!」 「うまくやれよー、弥平次」 「任せとけって」 赤ゆっくりたちの歓声、それを見守る親れいむのゆっくりした声、はやし立てる周囲の少年たち、 そんな彼らに向けて空いた側の手でガッツポーズを作って応える少年。 何が起きようとしているかわかっている者と、何もわかってはいない者。 今だけは、お互いの感情は一致している。 「できればまりさにぶつけたいな」 「あ、それ面白そう。ぶつけたヤツが一等賞だ」 「ゆゆーん、もうすぐおうちにかえれるね!」 「おうちにきゃえったらおきゃーしゃんとゆっきゅちちようにぇ!」 即ち、これから起きること、その先に待つことへの期待と喜悦。 「んじゃ、第一球――」 「ゆっゆぅ、たきゃいたきゃい〜♪」 一瞬先には、その明暗はくっきり分かれてしまうのだが。 「――投げましたぁっ!」 「ゅ……ゅぅぅぅぅぅぅぅっっ!!?」 一瞬の静止から、サイドスローで少年がれいむを掴んだ腕を振りぬいた。 突然身体に掛かった強烈な加速感に、掴まれた赤れいむの歓喜の声が驚愕の叫びに変じたその瞬間、 すっかりゆっくりしていたれいむ一家の目には、わが子が、姉が、妹が、マジックのように消えうせたように見えた。 だから、川面の方から聞こえてくる同属の声を、すぐには誰のものか認知しない。 「ぁぁぁぁっ、いぢゃいっ! あびゃいっ!? えべべ……えびょっ」 ぱしっ! たしっ! じゅぶっ……じゃぼん。 ぎゅるぎゅるっ、と横回転を加えられた赤れいむは、確かに二回水の上を跳ね、三回目で勢いを失い、 それからつんのめるようにな軌跡を描いて、その次の着水であっさり流れの中に飲み込まれていった。 それは、いわゆる石切り遊びと呼ばれる遊びと同じものだった。 というよりも、石切り遊びそのものだ。使うのが、平たい小石ではなく、れいむ――ゆっくりであるということが違うだけで。 横投げで、投擲するものに強い回転を掛け、浅い角度で水面で跳ねさせてどこまで遠く、何回跳躍するかを競う。 投擲物は飛び去るうちに空気の抵抗を受けて回転数を減じ、着水時の抵抗力を失って最後には水中に没することになる。 たった今、赤れいむがあっという間に水没したように。 「……おちび、ちゃん……?」 「おねーしゃん……いにゃいいにゃいしゅりゅの?」 「いみょうと……れいみゅのいみょうと、きゃくれんびょしてりゅの……?」 ゆっくりたちが、ゆっくりと異変に気づいたころには、すでに川へ向かって投げられた赤れいむの姿はどこにもなかった。 音を立てて流れる清流の中に、一瞬餡子の黒が浮かんだが――それも一瞬のこと。 強い流れの中に溶けて消えうせ、投じられた生き饅頭の残滓は綺麗に何も残らない。 だから、れいむたちにはわからない。 なぜ、人間さんが先ほどまで手にしていたはずの家族がいないのか気が付かない。 順番にその身を襲うだろう、命の危機に気が付かない。 もっとも、それに気が付いたところで、文字通り生死を握られた状況ではなんら益するところはなかっただろうが。 「んあー、おしいっ!」 「どこがおしいのさ? まりさ、気付いてもないよ」 「次はせめて、まりさに水音が聞こえるぐらいに近づけろよな」 混乱するれいむたちの頭上で、少年たちが賑やかに言葉を交わしている。 だがきょときょとと家族の姿を探す一家に、その声は聞こえていても内容を理解することはできなかった。 理解できぬままに、次の危機は無情にもやってくる。 「っせえなあ。じゃあ助左、お前やってみろよ」 「任せろよ」 周囲のブーイングにすっかり拗ねた顔をする弥平次と呼ばれた少年に、助左と呼ばれた少年は不敵な笑いを浮かべて応じ、 彼と同じく赤れいむを掴んだ腕をすっと身体の横へと引いていた。 「……ゆ? おにーしゃん、あしょんでくりぇりゅの?」 「おう、遊ぶぞ。れいむで遊んでやる」 視線が急に水平に動いたことに驚いたらしく、掌中の赤れいむがずれた問いを発する。 そのずれた問いに返す少年の返答も、また少しばかり言葉をずらしたものだった。もちろん、こちらは意図的にずらしているのだが。 「ゆゆ……? りぇいみゅであしょぶにょ?」 姿の見えぬ姉妹を探すうちに心に浮かんだ一抹の不安が、幼い赤れいむにその問いを思い至らせたのだろうか。 微妙な言い回しに気が付いて鸚鵡返しに聞き返す声は、ほんの少し不安に揺れていた。 横目で親の方を見れば、やはり心の中に広がりつつある形容しがたい不安に瞳の光を揺らがせる、親れいむの視線と目が合った。 あるいは、腕を引いた少年のしぐさが先の赤れいむの消失のサインだったと思い至ったのかもしれない。 その未だ人間の善性を信じつつ、それでも禁じえないだろう不安の様子が、芽生え始めた人間への恐怖が、 少年に心地よい快楽を与えることを赤れいむはついにその死までしることはなかった。 「そうだ。おねえちゃんのあとに、つづけぇっ!」 「ゆあっ、ゆぅぁぁぁぁぁっ!?」 少年の威勢のいい掛け声と、赤れいむの恐怖と驚愕が相半ばした悲鳴が川原に響く。 今度ははっきりと、親れいむたちは家族が消滅するプロセスを順序だてて目にすることが出来た。 「れっ、れいむのおちびちゃああああんっ!!!」 「……ゅぁ?」 「おっ、おねえちゃあああぁぁぁん!!」 家族の絶叫がとどろく中、六尋ほど先の川面から小さな水音がじゃぽんと聞こえた。 今度のれいむは短い跳躍を五回繰り返し、異常を感知して漕ぐ速度を上げたまりさ一家にほんの少し近づいて、死んだ。 最初の赤れいむと同じく、この世に生きた証を何も残すことはなく、親に最後の言葉を遺すことすらなく、跡形なく溶け崩れて死んだ。 「なっ……れいぶのおぢびぢゃんだぢがっ……。にんげんざん、ごればどういうごどおおぉぉっ!!」 れいむは信じたくなかった。 これが現実だと信じたくはなかった。 娘がいきなり川の中に投げ込まれ、あっけなく死を迎えたことが現実の世界に起きたことだとは信じたくはなかった。 先ほどと変わらない笑顔をれいむに向けて見下ろしている人間さんが、こんな非道を唐突に行う存在だと信じたくはなかった。 「儀式するって言ったじゃん」 その祈るようなれいむの願いを、少年たちは笑顔のままあっさりと折り砕いた。 「饅頭を川に投げ込むって言ったろ。聞いてなかったのか、お前?」 「おまえら饅頭なんだからさぁ。その時点で気づけよ」 馬鹿だなぁ、と笑う少年たちの口元には、れいむにもわかるほどくっきりと嘲りが浮かび上がっていた。 それを見てれいむは、生まれてはじめて憎しみというものを知った。 生まれてはじめて絶望というものを知った。 生まれてはじめて悪意というものが存在することを知った。 それらは全て、ゆっくりできるはずの人間という存在から与えられた。 つい先ほどまで、共にゆっくりしていたはずの、人間さんから。 「でいぶのあがぢゃんはまんじゅうじゃないいぃぃっ!」 「饅頭だよ、キモチ悪いしゃべる饅頭。ほら、その証拠に」 「……っ!!」 「ぃぎゃあああぁぁぁぁっ!!?」 「ほぉら、餡子入りの饅頭だ」 一瞬の躊躇もなくれいむの右頬を毟り取った少年は、身を襲う激痛に泣き喚くれいむの鼻先にそれを突きつけてけたけたと笑う。 やがて苦痛に身を捩るばかりで突きつけられた事実に反応を見せないれいむに飽いたのか、千切ったその部分を川の中に投げ捨てる。 「おきゃーしゃーん!?」 お楽しみは、まだまだあるのだ。 このゲスしかいない屑饅頭の分際でクソ生意気にも、親を案じるようなミニ饅頭を筆頭にして。 「おきゃーしゃーん、じゃねぇよ。ほらさっさと飛べ」 「ぉきゃーしゃんをいじめりゅ……にゃぁああぁぁぁ、おねーちゃんがぁぁぁぁぁっ!!?」 「ゅぁぁっ、れいみゅしにちゃくにゃ……ゃぁぁぁぁぁっ!!!」 頬を大きく千切り捨てられて、身を絶えず苛む激痛にほとんど麻痺していた親れいむの精神がようやく我を取り戻したのは、 愛するわが子の怒りや悲しみに満ちた絶叫が次から次へと飛ぶように遠ざかるという恐るべき事態に直面してからだった。 「ぉあ、あああああっ! おぢびじゃあああああああん!!」 我に返ったところで、もう遅い。 我に返ったところで、何も出来はしない。 親れいむにできることは、命に代えても惜しくはない愛するわが子達が、 次から次へと決して対岸に届くことない死への跳躍に駆り立てられる姿を見送ることだけ。 いや、そもそも描かれる軌跡は対岸へと向けられてすらいない。 すべて、川の中ほどまで進んだ他所の群れのまりさの家族へと向けて投げられているのだから。 「沈め、沈め!」 「あーっ、当たらねぇーっ!?」 「丸すぎてちゃんと飛ばないんだよ。やっぱ何に使ってもだめだな、ゆっくりって」 少年たちが楽しげに笑い、天を仰いで嘆くたび、 「ゅびゃぁぁぁぁぁっ、ゆびぇっ、ぃゃだっ、たじゅけぶびゃ!?」 「ゅぎゃっ! ゅぐぅっ、おぎゃーじゃばばっ!!」 「やだやだれいみゅおちょらとびちゃくにゃ……ぶぎゃぅ……」 赤れいむの声が遠く、彼方へ遠ざかっていく。 二度と親れいむの肌が触れ合えない彼方へと。 投じられた赤れいむの誰一匹、対岸にたどり着くことはなかった。 親れいむと一緒にお散歩に出かけた誰一匹、二度とおうちに帰り着くことはなかった。 六匹全てが、親れいむの目の前で川のせせらぎの中に没して溶けて崩れて死んだ。 親れいむは叫び続けた。全てが終わるまでずっと叫んでいた。 よほど強く投げられたのだろう、最後の一匹は最初の着水の衝撃に耐え切れずに弾けて死んだ。絶鳴すらなかった。 吹き飛んだ餡子が川の中に沈み、リボンが流れに乗って視界から消え去る頃には両の目から流れ出る涙も、 悲鳴を上げるべき喉も枯れ果て、乾き切っていた。 「あ゛……ゅあ゛あ゛……」 頬に痛々しく開いた傷口の痛みすら、もう欠片も感じない。 後に残ったものは、れいむの中を満たすものは、全てを失った絶望だけ。 少年の腕に抱かれて、れいむは生きながらにして死んでいた。 「もぉ、やだぁ……おうち……かえれない……」 あるいは、自分が殺される順番を待ちわびていたのかもしれない。 もう、おうちで待つ伴侶のれいむに会わせる顔などあろうはずもなかった。 生気のないうつろな眼差しを対岸にあるおうちの方角へ向け、在りし日の幸せな生活を、去りし日の安らぎに満ちた家族を想った。 それを壊したのは他の誰でもない、自分だ。 自分が子供たちに早く外の世界を見せてあげたいなどと思わなければ、 きちんと理由立てて反対してくれた伴侶れいむの言葉に耳を傾けていれば、 外の世界に出たとしても、調子に乗ってこんな遠くまで遊び歩かなければ。 「れいむが……れいむがばかだから……みんな、みんな……」 幾つものif全てで、れいむは死に繋がる選択ばかりを選んできた。 今考えれば、れいむにも如何に愚かな試みだったかが嫌というほどによくわかる。 だって、こんな最悪の結果を迎えてしまったんだから。 だから、れいむにはもうゆっくりできない人間たちをうらむ心はなかった。 ここで彼らに会わなかったとしても、きっとどこかで自分たちは死んでいただろう。だって、れいむはとびきりのばかだったから。 生きていることが罪になるほどの、誰もゆっくりさせてあげられない、自分の子供さえゆっくりさせられないゆっくりだから。 今からこのゆっくりできない人間さんたちから与えられるだろう死は、れいむにとって当然の罰なのだと思えた。 「れいむ……ばかでごめんね。れいむをおいてっちゃうことになるけど……せめて、おちびちゃんはあっちでりっぱにそだてるよ……」 だから、れいむはこっちでゆっくりしてね。 心のそこからそう願い、れいむはゆっくりと目を閉じる。 次にくるのはお空を飛ぶ感覚か、れいむの身体を何かが破壊する激痛か。どちらでもよかった。 全てを受け入れる心は出来ていた。与えられるものが死であるなら、どんな苦痛を伴うものでも構わない。 「おーい、何言ってんだよ」 「ゆぅ……?」 与えられるものが、死であるなら。 「お前はおうちに帰るんだよ」 「……ゆ゛!?」 誰が、生など望むものか……! 「お前をおうちに帰すために、ガキども川に投げ込んでやったんじゃないか。お前が帰んなきゃどうすんだよ」 だというのに。少年の笑顔が、れいむの心を痛烈に一打ちして蘇生させた。 ま、水が収まるまでゆっくりしろよ。少年はにやにやと嫌な笑いを浮かべてそう告げた。 れいむの願いと対極をなす、あまりにも残酷な言葉をそんな笑顔で淀みなく告げた。 「……あっ、あがぢゃんみんなじんじゃっで、ごろされぢゃっでがえれるわげないでじょおぉぉ!?」 だがそれに驚き、叫ぶれいむは本質を理解していない。 自分を抱えたままの少年が、いったいれいむに何を望んでいるのかを。 当然、ことの本質を理解しようともしていないれいむの抗議になど、少年はまるで取り合わない。 そうやって、れいむの身体ではない、心を苦しめ、痛めつけることが目的なのに、この饅頭はまるでわかっていないのだから。 楽しげに笑う少年の意図を、れいむはまったく理解しない。 理解しないままに、少年が望むままに苦しみ、悶え、のた打ち回る。 「ごろじでっ! あがぢゃんだぢどおなじみだいに、ごろじで! すぐごろじで! れいぶをごろじでっ!!」 「あっそう。じゃあ好きにしろよ。とりあえず傷は直しておいてやるから」 「ゆびゅっ!?」 なおも殺してくれと喚きたてるれいむに、少年は肩から提げた布地の鞄から竹筒の水筒を取り出した。 そこから頭に振りかけらた液体が目に染みて、思わずれいむは悲鳴と共に目を閉じる。 一瞬、ゆっくりが死ぬことのできる毒か何かと期待したが、もちろんそんなものではなかった。 それどころか、引き裂かれた頬の傷口があっという間に痛みを失っていくのがわかる。 恐る恐る、髪を伝って口元に一筋の流れを形作ったその粘度の高い液体を舐めてみる――とても、甘い。 傷つき、死をひたすら望むほどに疲弊した心すら、油断すると癒してしまいかねないほどにその液体は甘かった。 それが水あめというあまあまなたべものであるとまでは、まったく野生で育ってきたれいむは知らない。 「じゃーな」 別れを告げるその言葉に我を取り戻した時には、頬の痛みはまったくなくなっていた。 頭に注がれる液体も、いつのころからか途絶えている。慌てて目を開けたれいむの 先のれいむの懇願など気にも留めず、いっそ丁寧なぐらいゆっくりと、安定した岩の上にれいむを置いて手を振っていた。 岩場から飛び降り、れいむがその背中を追う頃にはすでに少年たちの姿はずいぶん先にある。 「まっ、まって! おいでがないでっ!」 「礼はいらないぞー」 「あと一日も待ってりゃ水は引くと想うぞ。よかったな、赤ちゃん死なせた代わりに家に帰れるぞ」 まあ、多分ちびが死ぬのと水が引くのは関係ないけどな。 そう言って、少年たちはどっと愉快そうに笑いあっていた。 「でいぶをごろじで! ごろじでよぉ!」 「やーだよ。死にたきゃ勝手に死ねば?」 れいむが泣けば泣くほど、叫べば叫ぶほど、少年たちは楽しそうに肩を震わせて笑った。 顔がキモい、声がキモい。ガキ殺したぐらいで必死なのがキモい。 理由を挙げ、せせら笑い、だが川原を離れる歩みは止めずに、れいむからどんどんその姿が離れていく。 「おでがいじばず! でいぶをごろじでぐだざいっ! れいぶを、でいぶをあがぢゃんのどごろにいがぜでぐだざい! おねがいじばず、おでがいじばぶっ!!」 れいむは泣き喚きながら、追いかけた。 精一杯、尖った石が親れいむの底面を抉り、切り裂く痛みなど気にもならなかった。 致命傷には至らない痛みなどどうでもよかった。 ひたすらに、自分の命を少年達が摘み取ってくれることを希った。 彼らがれいむ自身の命よりもはるかに重い、赤ちゃんたちの命を遊びのために全て流し去ってしまったように。 だが子供達は無情にも、れいむの願いなど一顧だにせず嘲り笑いながら走り去っていく。 どんなに跳ねても、どんなに飛んでも、その背中にれいむが追いつくことは決してなくて。 「どぼじで! どぼじでごろじでぐれないのおぉぉぉ!!」 ただ、痛々しい親れいむの絶叫だけが、誰もいなくなった川原に轟いた後。 しばらくして、大きな水音がひとつ新たにバシャンと響き、川原は元の静けさを取り戻した。