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俺設定+初書き注意。 ゆっくりが幻想郷に現れて数年、中身が餡子やクリームなどの優秀な甘味料であるゆっくりは村人たちの生活を豊かなものとした。 研究により恐怖を与えるほど美味しい中身になるという結果、虐待お兄さんの手により加工所が設立され、ゆっくりを納品するゆっくりハンターなどの新たな職業が現れた。 幻想郷は変わった。 飢え死にする者もなく、日々のストレスは虐待で晴らし、畑仕事はゆっくりにやらせ、人々はゆっくり安心した生活を送っている。 ただ一つを除いて 様々な恩恵をもたらしたゆっくり出現であるが、一つだけ人々を不快にさせる点があった。 ゆっくりリグルの存在である。 その姿は外の世界のペットボトルの蓋ほどの大きさであるが、這いずるような形であるのにもかかわらず、カサカサと素早く動き生ゴミや糞尿にたかる様は人類誕生から根ざす生理的嫌悪を呼び起させる。 モデルとなった人物には同情せざるをえないが、その中でも一番の特徴はゆっくりできないゆっくりを見つけると卵を産みつけたり集団で襲いかかることである。 ある日労働力として飼っていたゆっくりから皮を突き破り大量のゆっくリグルが這い出してきたという報告もあった。 豪胆なものは素手で握りつぶしたり、スリッパや天狗の新聞紙で叩き潰す者もいるが、不潔なイメージとその際飛び散る中身の黒蜜の処理から敬遠するものがほとんどである。 そんなゆっくリグルに対し、巨大な総合ゆっくり商社と成長した加工所は様々な駆除グッズを販売している。 粘着シートの上に連中の好む玉葱の香りの餌を置き捕えるゆっくりホイホイなどあるが、その中でも人気なのは毒を仕込む逝くバットである。 使い方は至って簡単。 ゆっくり1匹を用意し、加工所で販売している特製の毒を食べさせるのである。誘引剤として毒を食べさせたゆっくりは、放っておくとおよそ一週間ゆっくりできず苦しみもだえ続ける。 そして夜に様子を見に行けば、周辺に潜んでいたゆっくリグルに齧られていく姿を見ることができる。 また毒はゆっくリグルに対しては遅行性であり、集団がゆっくりを完食する十分ほどで効果が現れ、次々ともがき始めキイキイと怨嗟の声を上げながら死んでいくのである。 対象のゆっくリグルの苦しむのが見れる上、誘引剤のゆっくりが悲鳴を上げつつ徐々に齧られ小さくなっていく様子も人気の一つである。 しかし普段匂いのきついものに群がるゆっくリグルはその分嗅覚に優れるため、彼らに見破られないこの毒を開発するのに多くの時間と資金がかかった。 永遠亭の先生が連れてきた、鈴蘭畑を荒らされたという人形が手を貸してくれなかったら完成することはなかったであろう。 だが、これもやがてはやつらに破られる。最新の研究では、ゆっくリグルの環境適応能力の速さは凄まじく、羽を持って空を飛ぶものまで発見された。 毒の効かない個体が現れてもおかしくはない。 我々はこれからも奴らと戦っていかなくてはならない。 終われ めーりんも美味しいネタだが、全く注目されてないリグルきゅんも見て欲しかった。反省はしていない 俺設定 ゆっくりリグル 外皮はきな粉餅で、蛾のような羽持ってんのとか様々な亜種がいる。 個人的にはこいつらに明りに向かう習性持たせて、焚き火に突っ込んできて「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛!!どうしてゆっぐりできないのお゛お゛お゛お゛!!!」て燃え尽きるの書きたかったけど、台詞が書けないので断念。 その場合もこたんの周りとかひでえことになりそうだ 箇条書きのような文章じゃなく、もっと心に訴えかけるイカれたものが書きてえよ このSSに感想を付ける
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※注意 特になにもしてないゆっくり一家が虐められます! 「ピタゴラゆっくり 装置編」 梅雨も中ごろにになり、久々の晴れ間を見せた幻想の森の中をあるゆっくり一家がお散歩していた。 母親と思われるゆっくりれいむの後ろを10匹ほどの子ゆっくり達がぞろぞろとついて回っている。 久々の晴れ間とあって皆、意気揚々としている。 「ゆっ!ゆっ!ひさしぶりのおそとはきもちぃなー!」 「そうだね!ゆっくりたのしもうねっ!」 「ゆっ!ゆっ!ゆっ~♪」 「おかぁさん、ゆっくりおなかすいたよー、やすもうよー。」 「ゅゅ、ゅっくりちかれたー。」 子ゆっくり達は思い思いにしゃべっている。 「そうだね。そろそろゆっくりしようね。」 一番小さな子ゆっくりが疲れてきているのを確認すると、ちょうど川辺に差し掛かったこともあり、 おかあさんゆっくりはそこで休憩をとることにした。そこか花も咲きほこり、それにつられて虫たちも 集まっており、ゆっくりには最高のゆっくりスポットだった。 「おみずつめたーい!」 「すっきりー!」 川辺で水浴びをするゆっくり。 「はふはふ、うまっ、めっちゃうまコレ!」 「む~しゃ、む~しゃ、しあわせー!」 花や虫を食べるゆっくり。 はしゃぎまわる子ゆっくり達を見守りながら木陰で休むおかあさんゆっくり。 と、そこへガサッゴソッと近くの草むらからなにやら音が聞こえてくる。 「お、なんだゆっくりの家族か。」 草むらから一人の男が出てくる。 「ゆゆ?おじさんだれー?」 「おじさんはゆっくりできるひとー?」 「おじさんゆっくりしていってね!」 男に気づいた子ゆっくり達がテンプレな台詞をいいながら男に近寄っていく。 「ゆっくりちかづいちゃだめだよっ!」 突然、おかあさんゆっくりが叫び子供達を引き止める。 「おかあさんどうしたの?」 「どうちたのー?」 いきなり大声を上げた母親にびっくりしつつも、疑問の声を投げかける子ゆっくり。 このおかあさんゆっくりは人間がどんなものなのか僅かながら知っていた。食べ物やお家 をくれたと思ったら、いきなりひどいことをしてゆっくり達をゆっくりさせてくれないのだ、と 仲間のゆっくりから聞いていたのだ。特に「かこうじょ」の人というものには絶対に近づいたら いけないらしい。 「おじさんかこうじょのひとでしょ!れいむしってるよ、かこうじょのひとはあぶないって!」 木陰から移動し、男から子供達を隠すようにしながら言うおかあさんゆっくり。母親のいつもと 違う気迫に少々おびえながおかあさんゆっくりの陰から男を見上げる子ゆっくり。 「ははっ、僕は加工所の人間なんかじゃないよ、ただのきのこ取りさ。ほら、これが証拠だよ。」 そういって男は自分の背負っている籠の中身をゆっくり達に見せる。確かにその籠にはたくさんの きのこが入っていた。 男の見せたきのこに子供達は一瞬にして食べたそうに瞳を輝かせたが、それでもおかあさんゆっくり は男に疑いの目を向けつつ、子供達を制止する。その様子をみた男は頭をぽりぽりと掻きながら苦笑する。 「おいおい、そんなに怖い顔しないでくれよ。ほら、お近づきのしるし。」 そういいながら男は、自分のズボンのポケットから飴玉やクッキーを取り出し、ゆっくり達の前に置く。 このお菓子はゆっくり達に出会ったとき、籠の中身から気をそらすために男が常に持ち歩いているものだ。 当然、賞味期限などはとっくの昔に過ぎている。 目の前においしそうなものが来たことで、子ゆっくり達は我を忘れ、母親の陰から飛び出し喰らいつく。 「はふはふ、あまっ、うまっ、めっちゃスイーツ!」 「む~しゃ、む~しゃ、とってもしあわせ~。」 「あまーーーーーーーーい!」 「おいち、おいちぃ!」 無我夢中でお菓子に喰らいつく我が子に最初は戸惑いつつも、男がにこにこしながら特に何もしないこと、 子供達にも何もおこらないこと、そして、そういえば自分もお腹すいたなぁ・・・。と、思っていたことから 自分も男の置いたお菓子に恐る恐る口をつける。 「・・・!うまっ!めがっさうめぇ!」 飴玉を口に入れた瞬間、おかあさんゆっくりの頭の中は食欲で一杯になった。 甘いさすがゆっくり甘い。 「どうだい君達、おいしかったかい?」 ゆっくり達がひとしきり食べ終わるのを待ってから尋ねる男。 「おじさん、おいしかったよ!でも、ゆっくりもっとたべたいよ!」 「ゆっくりちょうだい!ゆっくりちょうだい!」 「MOTTO!MOTTO!」 「もっちょ、もっちょー。」 ゆっくり達の反応はまさしくテンプレ乙。といわざる終えないものだった。特に母親ゆっくりは、さっきまで 疑っていたのはどこにいったのか一番声高におかわりを要求してくる。 「それじゃ、おじさんのお家に来るかい?」 「おじさんのおうち?」 「そうだよ。」 「おじさんのおうちにはたべものがいっぱいあるの?」 「そうだよ。しかも食べ物だけじゃなくて君達にぴったりの遊び場もあるし、かなりゆっくりできるところだよ!」 その言葉をきいた瞬間、ゆっくり達は目を今まで以上に目を輝かせ「ゆっくり!ゆっくり!」と飛び跳ねている。 「それじゃ、改めて聞くけどおじさんのお家に来るかい?」 そう男が尋ねると、ゆっくり達は声をそろえて、 「「「「ゆっくりおじさんのおうちにいくよ!」」」」 こうして、1人と11匹の行列は人里へと向けて出発した。 途中、ゆっくりれみりあがゆっくり達を襲うと飛び掛ってきたが、男がそのキレイな顔をふっ飛ばしてやったので、 ゆっくり達はは更に男のことを信用した。 そして― 「ここが、おじさんのお家だよ!」 そういって男が扉を開け、中にゆっくり達を通してやる。 「わぁー、ひろーい!」 「ここならゆっくりできるね!」 「ゆっくりみて!たべものがあるよ!」 「わーい!わーい!ゆっくりしよー!」 部屋に通されたゆっくり達は思い思いの感想を述べながら、目ざとく見つけたお菓子の山に群がっていく。部屋の広 さは、6畳ほどだがゆっくり達には十分すぎる広さだ。そこには大量の(賞味期限切れの)お菓子があり、部屋の隅には 水のみ場が、そして、部屋の中央には滑り台やらトランポリンやらアスレチックやらが合体したものが置かれている。 これらはすべてゆっくりのサイズに合わせて作られている。 「ゆゆっ!すごいねおじさん!ほんとにゆっくりしていっていいの?」 いつの間にかお菓子を満腹になるまで食べ終え、ゆっくり用総合レジャー施設で遊んでいる子供達を優しく見つめながら 男に尋ねるおかあさんゆっくり。 「当然だよ!ここはおじさんがゆっくりのためにゆっくり出来るように作ったんだからね!」 と、親指をグッと立てたながら笑う男。 「おじさんありがとう!じゃあ、れいむもゆっくりするね!」 そういっておかあさんゆっくりは子供達のもとへぽよんぽよんと跳ねていく。それを後ろから見ながら男が、あっ、思いつい たような声を上げる。 「折角おじさんの家に来てもらったんだ、何か歓迎のお料理を作ってあげないとね!」 「ゆゆ?おじさんれいむになにかくれるの?」 「そうさ!おじさんとっておきのおいしいお料理さ!」 その言葉を聞いて喜ぶ母ゆっくり。さらに男は、 「そうだ、そこのちびちゃん達にも手伝ってもらおうかな。」 そういって男は子ゆっくり達の中で一番目と二番目に小さいゆっくりを指差す。 「ゆ?れいむがにゃにかおてちゅだいするのー?」 「すりゅのー?」 この2匹の大きさはまさしく一口サイズといっていい大きさだった。 「そうだよ、おじさんと一緒におかあさんのためにおいしい料理を作って、お母さんを喜ばせてあげよう。」 おかさんのために、おかあさんを喜ばす、といった言葉がまだ幼く、周りに世話をしてもらっている2匹の心に 響いたのか、俄然やる気に満ちた顔になる。他の子ゆっくり達も自分も手伝うと申し出るが、男がこの2匹が一番 いいのさ。といいながら、子ゆっくりを1匹、滑り台から転がしてやる。 「ゆぷぷぷぷぷぷぷぷぷ」 と声をあげながら滑り降りてくる子ゆっくり。その声に驚き、滑り終えて床に突っ伏す子ゆっくりを見守る他ゆっくり 達。と、突然突っ伏していたままのゆっくりが飛び起き、 「ゆー!!これ、とってもたのしいよ!みんなもゆっくりやろうね!」 興奮しきった顔で叫んだゆっくりの声によって我も我もと滑り台のてっぺんへと登り始める。 それを見た男は、じゃ逝こうか。と、ちびゆっくり達を抱え台所のある扉へ向かう。ちび達は滑り台を名残惜しそう 見つめながらも、母の役に立ちたいと目を輝かせながら男の手の中に納まった。 おかあさんゆっくりは幸せだった。こんな広くて食べ物がたくさんあるところでゆっくりできるのが、我が子たちが 楽しそうにしているのを、なによりまだ幼い末娘達が自分のためにおいしいものを作ってくれるのを。 しかし、おかあさんゆっくりは気づかない。この部屋の壁は分厚く、防音仕様になっていることを。おかあさんゆっくり は気づかない、この部屋につながる部屋の扉はすべて鍵付であること。おかあさんゆっくりは気づかない、この部屋には窓 が無いことを。 ―――十数分後 「お・ま・た・せ~☆」 男がそんな声あげるんじゃねー!と言われそうな声色で男が皿を抱えて入ってくる。その顔はなぜかとてもやりきった後の顔だ。 「ゆゆ!おじさんまってたよ!はやくゆっくりちょうだいね!」 などと、微妙に矛盾したこと言うおかあさんゆっくり。 「ふふふ、ごめんごめん。はい、これ!」 そういって男は持っていた皿をゆっくりの前に置く。 「わーすごーい!」 「おいしそう!」 「いいにおい~!」 男の置いた皿の中身をみて、遊びつかれて母親にくっついて休んでいた子ゆっくり達が感想を口にする。 男の持ってきたものは2つの上げゴマ団子だった。丸々としたそれはたっぷりとゴマがまぶされ狐色になるまで油で揚げられている。 団子からはゴマの香りが立ち込める。想像するだけで腹が減ってくる。 それを目の前で見せられたおかあさんゆっくりは待ってました!と言わんばかりにかぶりつこうとする。しかし、直前でふと違和感に 気づき、男に尋ねる。 「ところでおじさん、れいむの赤ちゃん達はどうしたの?」 そう、男を手伝ってもらうといって連れて行かれたちび達がいないのだ。 「ちょっとお団子を作るのに疲れた休んでるだけだよ。今はおねんねしているよ。」 男がそういうと、ならば大丈夫と思ったのかおかあさんゆっくりは揚げゴマ団子にがぶりつく。 「はふ、あつっ、はふ、うめっ、めっちゃうめこれ!!!」 かなり気に入ったのか思わず2個いっぺんに食べるお母さんゆっくり。それを見た男は密かに笑みを浮かべる。 おかあさんゆっくりが団子を両方とも半分ほど食べたころに男がぱんぱんと手をたたく。それにつられておかあさんゆっくりは食事を 止め、母親の食事を羨ましそうに見つめていた子ゆっくり達も男に注目する。 「おかあさんばっかり楽しんでちゃ、君達がかわいそうだから今からおじさんが手品をしてあげるよ!」 「ゆゆ?てじな?」 1匹の子ゆっくりが聞き返す。 「そうだよ、さぁ見ててごらん。」 「ゆゆ??」 そういって、男は1匹の子ゆっくりを手のひらにのせるとどこから取り出したハンカチをかぶせる。 「おじさーんなにもみえないよー!」 「おじさんはやくそれをどけてあげてね!」 ゆっくり達の抗議の声を無視して呪文を唱える男。 「3・・・2・・・1・・・、オマエハモウシンデイルー!」 そういって男が勢い良くハンカチを上へつまみ上げる。 「「「!?!?!?!?」」」 ゆっくり達の顔が驚愕の色に染まる。なんと、さっきまで男の手のひらにいた子ゆっくりは一枚のクッキーになってしまったのである!! 「はいどうぞ、お食べ。」 そういって男は驚き固まっている子ゆっくりにクッキーを差し出す。 「クッキーうめぇ。」 思わずクッキーを食べる子ゆっくり。途端、 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛れいむがれいむをだべだぁぁぁぁぁぁ!!」 1匹の子ゆっくりがそう叫んだことてゆっくりれいむ一家は狂乱状態となった。 「どうじでごんなごどずるのおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「おぢさんゆっぐりじねぇぇぇぇ!」 「あがぢゃんがあ!れいむのあがぢゃんがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 一家はそろって男に体当たりをしてくる。男は慌てて、 「ほらほら、すこし落ち着いて!れいむはちゃんとここにいるよ!」 そういって、男は再びハンカチを手のひらにのせると今度ゆっくりとハンカチを除ける。するとそこには1匹の子ゆっくりがいた。何が起 こったのか理解できずきょとんとした目で周りを見渡す。 「よがっだぁ!わだじのあがぢゃんいぎでるー!」 「ゆっぐりじでいこうね!ゆっくりじでいこう!」 子ゆっくりの無事を確認した一家は今度は嬉しさのあまり泣きじゃくる。 「みんなゆっくりしようね!ゆっくりしようね!」 当の子ゆっくりは状況をいまいち飲み込めないのか男の手のひらで楽しそうに飛び跳ねる。 「おじさんひどいよ!いきなりこんなことするなんて!」 狂乱状態から立ち直ったおかあさんゆっくりは男に抗議する。 「はは、ごめんごめん。でも、手品っていうのはこうやって皆を楽しませるものなんだ!」 「もう!今度からはゆっくり気をつけてね!」 おかあさんゆっくりは頬をぷくーと膨らませるが、手品自体が安全なものとわかったので安心したようだ。 そのことが子ゆっくり達に伝わったのか、今度は自分にやってという声が上がり始めた。男はそれを快く受け、皆に代わりばんこで手品をして あげた、不思議で面白いものが見れ、更にはお菓子まで貰える、まさに一石二鳥だった。 全員が手品を体験し終えると、男はゆっくり用総合レジャー施設の前に立つと、滑り台の終端部分に何か引っ掛けるような動作をした後、その 部分が隠れるようにハンカチのカーテンを掛けると、 「さぁ、ここからが本番だよ!今度はこの滑り台から降りてきた子がハンカチにはいると、なんと!餡子入りのお饅頭に変わりま~す!」 その言葉に喜びの声をあげるゆっくり達。続けて男は、 「さらに、今回は3人一緒にこの手品を受けてもらいます!もちろんお饅頭も3つ分!」 その言葉で更に色めき立つゆっくり達。れいむがやる!れいむがやる!と男に擦り寄る。そして男は適当に3匹の子ゆっくりを拾い上げる。 拾い上げられた子ゆっくりは満足げだ。他のゆっくり達はブーブー文句をいっているが、男のみんなちゃんとやってあげるよ。という言葉に それなら大丈夫だね!と言い合った。 「それじゃ、いくよー!」 そういって3匹の子ゆっくり達を立て続けに転がす。子ゆっくり達の顔の向きは皆、外側を向き、横にころんころんといった感じで転がっていく。 この滑り台、滑り台というにはレールに近い。そう、工場などで製品の向きをしっかり固定できるようなレールに。 「ゆっ♪ゆっ♪ゆっ♪ゆっ♪ゆっ♪」 子ゆっくりはご満悦だった。姉妹の誰よりも最初に選ばれたから。それに、この滑り台はとても面白いからだ。目はぐるぐる回ってしまうが、この スピード感は普通にゆっくりしていたら体験できないものだ。そろそろこの滑り台ももうすぐ終わってしまう。そうなるの少し寂しい。でも、おじ さんに頼んだらもう一度させてくれるかもしれない。そうだ、そうに違いない。と、思いながら視界がハンカチに遮られた瞬間、子ゆっくりの体の 中を何かが走り抜けていった。子ゆっくりはそれが何なのかを確認するまもなく意識が暗闇に溶けた。 3匹の子ゆっくりがハンカチのカーテンに吸い込まれたこと確認した男は、ニヤッと笑みを浮かべた後、 「さぁさぁ、みなさんお持ちかねお饅頭だよ!3、2、1!オマエハモウシンデイルー!」 そういって男はハンカチを外すことなく、手でひょいと、子ゆっくり達の前に饅頭を置いてやる。そこには、3つの饅頭がきれいに2等分ずつされていた。 「ゆっくりあま~い!おいしー!」 「うまうまうまうまうー☆」 「おいしいね!」 「おいしいね!」 5匹の子ゆっくり達は目の前に置かれた饅頭にかぶりつく。そして、1個あまった饅頭はおかあさんにあげることにした。 「ゆっゆっ!みんなありがとね!」 子供達の厚意に心から感謝するおかあさんゆっくり。食べ終えた子ゆっくり達は次は自分の番だ!と騒ぎ立てる。 その声を遮るように男は、 「ふふ、まぁ少しまって。実はまだお饅頭は3つ残っているんだよ!」 男の予想外の言葉に子ゆっくり達は喜ぶ。 「ほんと!?はやくちょうだい!」 「ちょうだい!ちょうだい!」 その声に応えるように男はうなづくと、 「はい、ゆっくりお食べ。」 そういって、ハンカチの裏から無造作に投げる。 べちゃっ。という音とともに床に落ちる饅頭らしき物体。慌ててそれに駆け寄る子ゆっくり達。 瞬間、空気が凍る。 床に投げ出されたのはさっきまで自分達と遊んでいた姉妹の顔。しかし、そこにあるのはどこか虚空を見つめて笑う薄っぺらい顔だけだった。 「どうしたんだい?その 残 り の お 饅 頭 を食べないのか?」 やたらお饅頭という言葉を強調する男。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛れいむのあがぢゃんんんんんんんんn!!」 最初に叫んだのはおかあさんゆっくりだった。その声をきいた瞬間再び狂乱が訪れた。 「どうじでぇ!どうじでごんなごどずるのおぉぉぉぉぉおおえろ!!」 「いや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ゆっぐりじだいいい言いいいゆっぐりざぜでえええええええ!!」 「れいむがれいむをだべぢゃっだの゛ぉぉぉぉっぉぉぉお!!!?????」 「ああそうだよ。君達が食べた。」 ゆっくりの質問に親切に応えてあげる男。 「なんでぇええええええなんでえええええええええええ!!!!」 「おうぢがえりだいよおっぉぉぉっぉぉぉおおおおおおお!!」 「今だじであげるからね!今だじであげるからね!ぉえろろっろろろrrゆぶぶぶぶぶ!?!」 「おいおい、吐くなんて勿体ないことするなよ。」 いつのまにかゴム手袋を装備した男は、自分の食べた姉妹を助けようと自ら餡子を吐き出した子ゆっくりの吐しゃ物を手ですくい、そのままその 子ゆっくりの中へ押し込んでやる。しかし、その嘔吐の瞬間を見たことによる貰いゲロ祭りが始まった。 「げぇぇぇぇぇーゆぶぶぶぶぶ!!??」 こっちが吐けば押し戻し。 「オロロロロロロロrゆべべべべべ??!!!」 あっちが吐けば押し戻し。 もはや貰いゲロから男の押し戻す反動で吐き出すため子ゆっくり達の嘔吐は止まらない。男はしっていてなお、あぁ急がし急がし。と、まるで宴会がある 日の巫女のようにつぶやきながら、実に楽しそうな顔で子ゆっくり達の間をいったりきたりする。 母ゆっくりは耐えていた。自分も早く吐き出してしまいたいと思いながらも、目の前の惨状がどうにか精神を保持させていた。 「・・・ど、どうじでごんなごとずるの!?ゆっぐりできないよ!!ゆっぐりおうぢがえる!!」 吐き出しそうな感覚をこらえながら男に怒りをぶつける母ゆっくり。 「どうしてだい?折角ここにはおいしいものがいっぱいあるし、ゆっくりできるじゃないか?」 男は手を止め、何を今更。という風な顔で聞く。 「ゆっくりできないよ!!!おいしいものもいらないよ!!!だがらおうちかえるよ!!!」 「何を言ってるんだい?さっきあんなにおいしい、おいしい、て言って食べてたじゃないか?特にその揚げゴマ団子を。」 男は母ゆっくりの傍らにあったゴマ団子の皿を指差した。それを見て、母ゆっくりは、確かにこれはおいしかったが、だけど・・・とおもって口を開こうとした瞬間、 「そりゃうまいよなぁ~、自分が命の危険を冒してまで交尾した結果できた赤ちゃんだもんなぁ~。 そりゃうまいよなぁ~、自分が一生懸命になって世話して育てた赤ちゃんだもんなぁ~。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゆ?」 男の言葉に思考が止まる。こいつはなにをいっているんだ?なにをこいつはいっているんだ? りかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできない りかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできない りかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできないりかいできない 母ゆっくりが困惑した顔を浮かべるのを見て、やれやれといったように男がゴマ団子を取り、ちょうど食べ残された部分を指の腹で削っていく。 「ほら、これのことだよ!」 満面の笑みでその削れた部分を見せる男。 そこにあったのは2つの顔。母ゆっくりが良く知っている顔。まだまだ幼く世話のかかる子の顔。母のために始めて自分から行動を起こしてくれたこの顔。 しかし、その2つの顔はまるでこの世の地獄のの様な顔をしていた。両目は力いっぱい開かれ白目を向き、何かを堪えるように激しく食いじばられた口、 誰かに助けを求めるように大きく開かれた口。その形相はまるで阿吽力士像のようだった。 「ゆ゛!?!?!?!?!?・・・ゆげろろっろおろろろrゆぶぶうぶぶぶぶ!!!」 「おいおい、だから吐き出すなんてもったいないだろ?」 ついに母ゆっくりの精神は限界を超えた。まるで黒い滝といってもよい量の餡子を吐き出す。 しかし、即座に男によって餡子は元の位置に戻される。本来は姉妹を助けるために餡子を吐き出していたはずの子ゆっくり達は、命の危機を感じたことにより 床にぶちまけられた餡子を再び口に含んでいた。しかし、母の嘔吐と男の作ったゴマ団子の正体を知った瞬間、再び嘔吐し始めた。 「ああもう!そんなに一斉に吐くなよ!!」 ほぼ同時に子ゆっくり達が吐いたので、男はこれ以上吐かれて死なれたこまると、せっせと子ゆっくり達に餡子を戻した後、どこからか取り出した粘着テープで 子ゆっくり達の口をぴったりとくっつけた。ヴーヴーと苦しそうにうなる子ゆっくり達。 「どうじで、どうじでごんなごどずるのぉ!?れいむだぢわるいごとじてないのにぃぃぃぃ!」 脅威の精神力で母ゆっくりは持ち直し、男に抗議の体当たりをする。 「どうしてだって?それは僕が君達を愛しているからだよ!」 体当たりをひょいと避け、男は母ゆっくりを掴むと自分と目が合うように持ち上げる。 「ゆ゛?あい???」 涙とその他もろもろでぐちゃぐちゃになった顔で男に聞き返す母ゆっくり。 「そうさ!愛だよ!!君達が君達の赤ちゃんを愛すように、僕は君達を愛している!!!そう!こんなふうに!!!」ブチィっ! 「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」 男の大げさな愛の告白とともにゆっくりの頬が力いっぱい引きちぎられ、母ゆっくりは大声をあげた。 「じないー!れいむばあがぢゃんにごんなごとしなiうぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 母ゆっくりの言葉を遮ったのは、ちぎれた頬から挿入された男の腕だった。 「ああ・・・。その声だ!wwwwその声を聞くたびに僕は満たされる!!wwwwほら、もっとだ、もっと聞かせてくれよ!!wwww」 そういって男がゆっくりに挿入した腕に力を入れようとした瞬間。 pipipipipipi・・・・・・ 幻想郷には似つかわしくないデジタル音。それは男のズボンのポケットからするものだった。 「何だ・・・、もうこんな時間か。仕方ない。」 その音の発信源を停止させた男はつぶやく。 「ごめんなー?ゆっくり。おじさんこれから別の用事をしなきゃいけないんだ。」 そういって男は腕をゆっくりから引き抜くとゆっくりをゆっくりと下ろした。 「ハァhァ・・・おじさん・・・ハァ・・・どっがいぐの・・・?」 息もたえたえな母ゆっくり。 「そうなんだよ。おじさんこれから出かけなきゃいけないんだ。」 この男がここからいなくなる。それを聞いたゆっくりの心に希望の火がともる。 「ゆっ・・・ゆっくりでかけてきてね・・・。ゆっくりかえってこなくていいよ・・・・・・!」 「はは、それじゃ行ってくるよ。また、明日ゆっくりしようね。今夜もうおやすみしようね。」 噛み合わない会話を残しつつ、男は部屋の出口へ向かい、明かりを消した後部屋を後にした。 窓がないこの部屋の電気が消えたことで、部屋は新月の森よりも暗い真の闇の世界となった。急に真っ暗になったことで子供達はパニックを起こし、 うーうーとうなっている声が聞こえたが、おかあさんゆっくりには今はそんなことどうでも良かった。幸い、男によってつけられた傷口は致死量の餡子 が出ることもなく、このまま眠ればいくらか回復するだろう。それよりも今は疲れた・・・。あの子達もそのうちなき疲れて眠るだろう。ここは誰も入って これないゆっくりの楽園。あかちゃんが一杯死んじゃったけど、まだ5人もいるじゃないか、まだまだ大丈夫。そう考えながら母ゆっくりは眠りについた。 あとがき的ななにか あれ、おかしいな?最初は滑り台の部分を小ねた的にやって終わるはずだったのになんでこんなに長いんだ? しかも全然ピタゴラできてないよ?バカなの?しかも続くの? どうする?俺!! 名も無き作者 ゆっくりいじめ系288 ピタゴラゆっくり2
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「ここはお兄さんのおうちだよ!!」 ゆっくりれいむの家族がいない間に戯れで巣を乗っ取った 画用紙にゆっくれいむっぽい絵が描かれたポスターなのか何なのかよく分からないものは破り捨てたし 川辺にある磨かれてキラキラした石は全部穴を掘って埋めた 小箱に集められていた花や木の実、虫の死骸なんかも一緒に しばらくすると、ゆっくりれいむ一家が帰ってくる 「おにいさんだれ?そこはれいむのおうちだよ」 「あんた誰?ここはお兄さんのお家だよ」 一番最初に飛び込んできたちびゆっくりれいむにそう返してやると すごすごと巣から出て行った 外では「おかーさん、れいむたちのおうちにへんなひとがいる」とか言ってる 「失敬な」 次は母親だろうか、大きなゆっくりれいむが入ってくる 「ここはお兄さんのお家だよ。ゆっくりできないゆっくりれいむは帰ってね!!!」 「ゆっ?」 自分がゆっくりできない奴だと言われ、動揺してる 「ゆっくりできるなら、ここにいていいよ!!!」 「ゆっ?」 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっ?ゆっくりしていってね!!!」 母親ゆっくりは混乱している 「ゆっくり聞いてね。ここはお兄さんのお家」 「ちがうよ。れいむたちのおうちだよ」 「ゆっくり証明してね」 「れいむたちのたからものがあるよ。ゆっくりさがしてね」 「ゆっくり探してもそんなもの無いよ!!」 母親ゆっくりは辺りを見回す 確かに子供たちが自分を描いてくれた絵画もないし、川原まで冒険して見つけた宝石もない たっぷりと蓄えた美味しい匂いのする食料倉庫もない 「住む所が無ければ、ここに住んでもいいよ。ただし、ゆっくりしていってね!!」 「ゆっ」 母親ゆっくりは思った 自分達はこの人の家を間違えて自分の物と言ったのにそれを許してくれて 帰り道の分からない自分達に家を間借りさせてくれる。なんていい人なんだ それから俺とゆっくりの共同生活が始まった 「おなかへった」 1匹の子ゆっくりが言うと、それはすぐに周りの子ゆっくりたちに波及した 「おなかへった」「なにかたべさせてね」「ゆっくりおなかへった」 俺はわざと首を傾げてやる。何を言ってるのか分からないよ。という具合に 「おにーさん、おなかへった」 ついに母親ゆっくりまで俺に食べ物をねだる 「お兄さんは家を貸してあげるとは言ったけど、育てるとは一切言ってないよ。ゆっくり理解してね」 「ゆ・・・・ゆっくり理解したよ。待っててね。ご飯持って来るね」 そう言って母親ゆっくりは外に出て行く 俺はすぐさま子ゆっくりたちを風呂敷で包み川に流す この間わずか5分。虐待とか虐待じゃないとか喚く暇すら与えない 「ゆっくりかえってきたよ」 もちろん巣には俺しかいない 「ゆっ、こどもたちはどうしたの?ゆっくりせつめいしてね」 「あ、カラスに食われた」 「ゆっ!!どうしてゆっくりたすけてくれなかったの?!」 「お兄さんは家を貸してあげるとは言ったけど、守るとは一切言ってないよ。ゆっくり理解してね」 「ゆ・・・ゆっくりりかいしたよ・・・」 夜も更け、ゆっくりれいむが眠る頃 俺は落ちてた木の棒で母親ゆっくりを殴る びっくりしたのだろう。母親ゆっくりは言葉通り飛び起きた 俺は間髪入れずに、母親ゆっくりを捕まえ目の前に持ってくる 「お兄さんは家を貸してあげるとは言ったけど、生かすとは一切言ってないよ。ゆっくり理解してね」 そして、続ける 「ここは元々は君達のお家でした。でもお兄さんが君達の宝物をぜーんぶ捨てて、乗っ取ったの、 それに気付かずに、君は俺が親切な人だと信じ込んだの、ゆっくり理解してね」 母親ゆっくりがボロボロ涙を流す 「可哀想なのは君の子ども達。カラスに食われた?あれはウソ。ホントはお兄さんが川に捨てた 君がちゃーんと理解してたら子ども達は死なずに済んだかもね。ゆっくり理解してね」 巣から出て、母親ゆっくりを地面に置く なんか言ってるけど、涙声でよく分からない。ゆっくり理解していこう こいつも今から自分の不幸をゆっくり理解していくんだから
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「じゃあ行って来るわね」 「行ってらっしゃいませ、幽々子様」 冥界を管理する事を仕事とする西行寺幽々子はこの日、閻魔と大事な話し合いがある為早朝から出かけていった。 残された庭師兼幽々子の剣術指南役である魂魄妖夢は、滅多に無い事実上の休暇という事になる。 「とりあえず庭の手入れをやってしまおう。その後は……昼寝でもしようかな。最近夜遅かったし」 確認するように呟くとすぐさまと広い庭の手入れにかかる。 太陽が高く昇る頃、漸く手入れを一通り終えた妖夢は、後の事を他の使用霊に任せて自室に向かう。 畳の上に寝そべってぽかぽかとした陽光を全身に浴びながらとろとろと目を閉じる。 意識が途切れる直前、何かが近付いてくる気配がする。 使用霊だろうか、と思いゆっくりと視線を気配の方に向ける。その瞬間、 「みょんっ!?」 妖夢に電流走るっ……!一瞬で眠気が吹き飛ぶ妖夢。 一体何事かと見てみると、そこには妖夢の半霊にかぶりつくゆっくりの姿が! 「んなっ……!」 この冥界にゆっくりが居る事なんて滅多にある事ではない。というか、まずありえない。 どうやって結界を越えてきたのか、そして何故半霊にかぶりついているのか。様々な疑問が妖夢の頭に浮かぶ。 「ゆゆ~!あま~!!」 どうやら半霊を食べようとしているらしい。自身の数倍の大きさの半霊に食いつくとは、見上げた食欲だ。 半ば感心している妖夢はやはりまだ寝ぼけているのかもしれない。 そんなうっかり者の妖夢を余所に、ゆっくりゆゆこは半霊にかぶりつき続行。途端、 「ひゃあっ!?……んんっ…!」 再び妖夢に電流走るっ……!まずい。呆けている場合では無い。早く止めないと半霊が食べられてしまう! 慌てて起き上がり半霊の救出に向かおうとする妖夢。だが、 「ゆっゆっゆゆ~っ!ちゅっぱちゅっぱ!」 「はひぃっ!……っくぁん……あふっ!」 どこぞのちゅぱ衛門の如き勢いで半霊にしゃぶりつくゆっくりゆゆこ。 まるで糸の切れたマリオネットのように畳に倒れこむ妖夢。起き上がろうと膝を付くも、足腰がガクガクと震えている。 (何だ、これは…?か、体に力が入らな ここから先は脳内で補完して下さい ぽたぽたぽた、と音がする。気付けば妖夢が先程まで寝そべっていた畳に水溜りが出来ている。 (ああ、やってしまった……いい年をしてこんな粗相を……もう駄目だ、これでは幽々子様にも軽蔑される……) 色々な意味で崩れ落ちる妖夢。もう先程まで全身を襲っていた電流は無い。 見ればゆっくりゆゆこは半霊を食べるのを諦めたのか、横ですやすやと眠っている。 「お、お前が…お前のせいでえぇぇぇ!!」 その安らかな顔を見てカッとなった妖夢は背中の刀を引き抜き、一瞬で間合いを詰めてゆっくりゆゆこを切り裂いた。 悲鳴すら上げる間も無く寸断されるゆっくりゆゆこ。顔や半霊に返り血、いや返り餡を浴びる妖夢。 その時、 「妖夢~?居るならちゃんと返事しないと駄目よ~って……妖夢!?」 「あ……幽々子、様……お、おかえりなさい……!あ、ああ!!?」 慌てて刀を納め、水溜りを隠すように立つ妖夢。 顔に付いた返り餡、透明な液体に塗れた妖夢の脚、畳の水溜り、半霊にかかっている大量の餡と歯型。 そして部屋に漂う香り。 それらの状況から瞬時に事の成り行きを把握する幽々子。何も言わずに、妖夢をそっと抱き寄せる。 「あ、あの…幽々子様…?あっ!こ、これはですね!その、決しておもらしとかそんなではなくてですね!!」 「妖夢…とりあえずお風呂に入って来なさい。ここは私が片付けておくから」 「へ?で、でも幽々子様にそのような事をさせる訳には……」 「いいから行きなさい。これは命令よ?」 「は、はぁ…分かりました」 箪笥から着替えを出し、ぱたぱたと風呂場へ向かう妖夢。 妖夢を見送った後、雑巾を持ってきて部屋の掃除をする幽々子。 その顔には、妖夢が見た事も無い程の怒気が滲み出ていた。 「ゆっくり……まさか逃げ出すとは思わなかったわ。しかも妖夢に手を出すなんてね……」 そう、あのゆっくりゆゆこは幽々子が妖夢にも内緒で飼っていたものだった。 夜中にこっそり食べる秘密のおやつとして。 「ゆ、許さん……絶対に許さんぞ饅頭ども!ジワジワと嬲り殺しにしてやる!一匹たりとも逃がさんぞ覚悟しろ!!」 とりあえず叫んでみた。その怒声は屋敷内にいる全てのゆっくりにまで届いていた。 風呂から上がった妖夢に食事の用意をさせている間、幽々子は屋敷内に散ったゆっくり達を探し始めた。 次々と見つかり、不可視の籠に放り込まれていくゆっくり達。 屋敷内全てのゆっくりが籠に入った頃、妖夢が夕食が出来上がった事を知らせに来た。 「幽々子様~!お食事の用意が出来まし…た……ゆ、ゆっくり!?」 昼間の出来事がトラウマになっているのか、ゆっくりの姿を見るなり後ずさる妖夢。 「大丈夫よ、妖夢。こいつらはちゃんと籠に入ってるから」 「は、はぁ、そうですか……そ、そう、お食事の用意が出来ましたよ幽々子様」 「そう、ありがとう。じゃあ行きましょう。丁度いいデザートも手に入ったから、食後にいただきましょう?」 妖夢の背を押して食卓へ向かう幽々子。途中、厨房にゆっくり入りの籠を置いて行く。 「ゆ゛っぐりじだい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「ゆ゛っぐりざぜでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「わ゛がら゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛!!」 「ぢんぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「や゛だや゛だお゛うぢがえる!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 「たべられちゃうんだってさ」「おお、こわいこわい」 厨房に、自らの運命を知らされたゆっくり達の絶望の叫びが木霊する。 「ごちそう様。今日も美味しかったわ妖夢」 「お粗末さまでした」 二人分の食器を片付ける妖夢。幽々子は手ぶらで厨房まで付いて行き、 泣き叫ぶのに疲れて眠っているゆっくり達の入った籠を取る。 「じゃあ、早速いただきましょう。妖夢、お茶の用意をして」 「分かりました」 手早くお茶の用意をしてお盆に載せて、先導する幽々子に従う妖夢。 「どうぞ、幽々子様」 「ありがとう。ささ、妖夢もお一つ」 そう言って籠からゆっくりようむを取り出し、無造作に半分に千切る。 「ぢい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛んぼお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「あ、あの……幽々子様?これは一体……」 「お饅頭よ、お饅頭。美味しいわよ」 「は、はあ……ではいただきます」 悲鳴を上げて苦しむゆっくりを平然と差し出す幽々子に戸惑いながらも受け取り、食べる。 「い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛ぎい゛い゛い゛い゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 一口齧る度に凄まじい悲鳴を上げる饅頭。だが 「あ、美味しい」 「でしょう?」 そんな苦痛の叫びも気にならない位、口の中に広がる芳醇な甘みは脳を痺れさせた。 「すごく美味しいです、これ。私こんな美味しいお饅頭食べた事ありません」 「そうでしょうそうでしょう。それに加えてこの音楽がたまらないわよねぇ」 「音楽、ですか?……いや、私はそういう趣味は無いんですけど……」 「あらそう?これの良さが分からないなんて、妖夢もまだまだ半人前ねぇ」 「そうでしょうか……?」 絶対それは関係ないと思う、とは言わず黙ってゆっくりを食べ続ける。 幽々子と並んで月を見ながら、美味しいお茶とお饅頭を食べるのはこの上なく幸福な時間だった。 ……いちいち耳をつんざくような悲鳴が無ければ、もっと良かったのだが。 「あの、幽々子様……昼間の事……怒らないんですか?」 「あら?私が可愛い妖夢の事を怒ったりなんてすると思う?」 「いや、結構怒られてますが……」 「そんな事は無いわよう。愛よ、愛の鞭」 「はあ……私は剣士なんですが」 ズレた回答をしながらも、内心で胸を撫で下ろす妖夢。 「ねえ妖夢。今夜貴女と一緒に寝てもいいかしら?」 「ええ?どうしたんですか急に?」 「妖夢は私と寝るのは嫌なのね……そうよねぇ、私なんて……」 「あっあっ!嫌じゃないです、嫌じゃないですよ!だから泣かないで下さい!」 「そう?嬉しいわ。妖夢と一緒に寝るなんて何年ぶりかしら。ふふ、楽しみだわ」 「もう……」 自然と顔をほころばせる妖夢に満足して、最後のゆっくりを手に取る幽々子。 「あっ!幽々様いつの間にそんなに食べてるんですか!ずるいですよ!」 「いいじゃない少しくらい」 「少しじゃないです!私まだ2個しか食べてないんですよ!」 「じゃあ半分こね。ん」 ゆっくりを口に咥えて、目を瞑って妖夢に顔を突き出す幽々子。 「な、何をやってるんですか幽々子様!そ、そんな事……」 耳まで真っ赤にしてもじもじする妖夢。そんな妖夢に目だけでニヤニヤと笑いかけながら促す。 「じゃ、じゃあ、いただきます……」 「い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛い゛い゛い゛!!や゛べで!どうじでごん゛な゛ごどずる゛の゛お゛お゛!!」 (あなたの同族が私の可愛い可愛い妖夢を傷付けたからよ) 内心で答える幽々子。一瞬その瞳に冷たいものがよぎったのに、無意識の内に目を閉じていた妖夢は気付かなかった。 LOVELY LANDSCAPE GOOD NIGHT... 作:ミコスリ=ハン
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※これは東方求聞史紀を基にしたパロディです。東方求聞史紀とは稗田阿求が編纂した幻想郷についての書物です。 つまり書いているのは阿求という設定です。 ※虐待成分は皆無に等しいです。 ゆっくり ~動くなまもの~ 主な危険度 極低 遭遇頻度 激高 多様性 高 主な遭遇場所 どこでも 主な遭遇時間 いつでも 能力 人を苛立たせる程度の能力 人間友好度 最悪 主な活動場所 どこでも ◆特徴◆ 一見すると人間の生首。 それもかの博麗霊夢や霧雨魔理沙らなど幻想郷における有名人の顔に似ているのである。 しかしそれは外見的特徴だけであり、よく見れば全然似てないし性格も口調も行動理念もまるで似ていない別物である。 しかしてその正体は饅頭。皮の開いたその体の中には餡子がびっしり詰まっている。それ以外の内臓器官は無い。どうやって動いているのか甚だ疑問だ。 他にも中身がクリームであったり納豆であったりする種類もいる。もちろん食べられる。 表皮は弾力性があり跳びはねて移動をする。底部、つまり本来の生首なら首があるべき場所を焼くなどして弾力性を奪ってやれば動けなくなる。また水によく溶ける。 体長は様々でプチトマトサイズのものもあれば二米(メートル)を超える巨体も存在する。 また基本生首だが希に胴体付きの個体も居る。 その場合の大きさは妖精程ではあるが、明らかに頭が大きすぎるので不恰好だ。 妖精を超えるのではないかと思われる数の多さ故かどこにでも現れるが主な生息場所は小さな虫や背の低い草花がよく育つ自然豊かな場所であることが多い。 人里でゆっくりの姿を見かける場合、それは人間の食物を目当てとした野生のゆっくりか、人間に飼われているゆっくりである。 活動時間は朝早く起き昼間に活動し夜になれば眠るという人間とほぼ同じ時間帯。 寒さに弱いらしく冬は餌を溜め込んだ巣に篭って越冬するようだ。 寿命についてはまだ明らかにされていない。 子猫よりも弱い存在でありながら危機察知能力が皆無な上に妖精よりも死を恐れないように見える無鉄砲な行動をとるため、ほとんどの個体が寿命を迎える前に死ぬからだ。 だが繁殖能力は方法は数種類ある上に極めて高く、早いものなら一日二日で平均五匹以上もの子供を残すことができるという。 その繁殖能力の高さが未だにゆっくりが絶滅しない要因ではないかとされている。 一部の個体は人間の成人男性を超える力を持っていたり、大規模なコミュニティを形成しているものもいる。 ゆっくりの中身はそれぞれ異なることが多いが、全てに共通して食物であるためよく人間や妖怪、妖精に食べられる。 ストレスを与えると餡子が美味しくなるという特性とその数の多さからゆっくり加工所なるものが出来るぐらいだ。 主な食事は蝶やダンゴムシ、百足といった虫類や小さな草花である。 人間が食べるものはほぼ全部食べる。そのため人里へ人間の食べ物を目当てにやってくるゆっくりもいるが、人間の食べ物はゆっくりにとって贅沢すぎる物である。 そしてこの種の最大の特徴が、その名にもなった「ゆっくりしていってね」という言葉である この言葉はこの種の間で挨拶のように日常的に使われており、また常に自分達が「ゆっくりする」ことを目指しているようだ 彼女(彼)らの間での「ゆっくりする」ということがどのよう意味なのかかは厳密には分かっていないが、「自分たちの欲求、要望がまかりとおる」ことであると認識しておいて間違いは無いだろう ◆目撃報告例◆ 道端でケガをして動けなかったゆっくりがいたから手当てをして野生に返してあげた(匿名) 何故殺さなかったんですか 畑の野菜を収穫しようと畑にいったらゆっくり達に野菜が食い荒らされていた(野菜一筋) もちろん殺しましたよね? 家を少し留守にしていただけなのに帰ったら家でゆっくりが交尾していた(魔法の森の人形遣い) もちろん殺しましたよね? 紅魔館の主の名を騙っていたので屠殺しておいた(レミリアファンクラブNo1) よくやりました ◆被害内容◆ ※食料を目当てとした窃盗※ ゆっくりによる被害の最たるものの一つが畑荒らしだ。 どこから知りえたのかゆっくりは人里には食料、主に野菜が多くあることを知っている。 そのため頻繁に人里にやってきては畑に侵入し無断で野菜を貪り散らす。 そのような事をしたゆっくりを生かして逃がしてしまった場合味を占めて再来するか、他の仲間を引き連れてくる恐れがあるので注意して殺さねばならない。 ※住居無断侵入及び無断占拠宣言※ 畑荒らしに並んで多いとされるのが住居の無断侵入だ。 ゆっくり達は総じて本人達曰く『ゆっくりプレイス』なる自分達が安全にすごすことの出来る巣を求めている。 その結果が住居無断侵入及び無断占拠宣言だ。 これは主に家主が留守にしている間に侵入できる場所から、無かった場合自分で作って侵入する。まれに住居内に家主がいる場合にも侵入することがある。 侵入した後はその住居を自分たちの巣だと思い込み、実際そのように振る舞い、宣言をする。この時餌を目当てとした場合も多く、住居内食料を食い荒らされる場合もある。 例え本来の家主が帰ってきてもここは自分たちの巣だと頑なに言い張る。あまつさえ本来の家主をまるで奴隷のように扱う始末である。 ◆対処法◆ 畑や住居の被害は主に留守中に起こる。ずっとその場所に居ることは出来ないので、ゆっくりが侵入できないようにするのが最も一般的だ。 主には畑の周りに柵を設けたり、住居の出入り口全てをゆっくりでは開けることが出来ないようにしたり、窓ガラスを強いものに代えたりだ。 他にも畑ゆっくりにとっては毒物となる疑似餌をおいておくのも効果的である。ゆっくりはそれに満足して巣に持ち帰り、そのまま巣で死ぬからだ。 直接的な戦闘能力など無きに等しい。人間や妖精はおろか猫にだって殺せるぐらいだ。 捕獲は方法を選ぶことなく容易にできるだろう。素手で捕まえても籠に入れても透明の箱に入れてもいい。 もし捕まえることができたのならば日ごろの、及びゆっくりによって与えられた鬱憤を晴らすといい。 物心ついた人間ならば楽に勝てるであろう。 一部の賢しい個体は仲間を売って自分だけ助かろうとしたり、家族を躊躇なく殺したりするが、平等に全員殺してやるのが一番だ。 ────── あとがきみたいなもの 求聞史紀にゆっくりが載ったら~、という妄想で書き連ねました。 求聞史紀を参考に書きましたが阿求らしさが出ていないかもしれません。 作者が他に書いたもの:ゆっくり合戦、ゆッカー このSSに感想を付ける
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*警告* ゆっくりは何も悪いことをしていませんが、ゆっくりできません。 80字改行です。その辺案配していただけると読みやすいです。 ↓以下本文 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆっくりちゅるよ!」 四匹のピンポン玉サイズの赤ゆっくりが白々とした蛍光灯の明かりに、目をキラキラ輝 かせ、互いに頬ずりしあっている。どれも茎から離れたばかり、まだゆっくりしていって ねも言えていない。自然であれば親ゆっくりが茎を与えなければならない時期だが、この 赤ゆっくりたちにその必要はない。一生陽の光の下を跳ね回ることもなければ、自ら餌を 求めることはなく、子孫を残すこともなしに短いゆん生を終えるのだから。 「ゆゅっ、おそらをとんでゆみちゃい!」 滅菌手袋をした手が一匹の赤れいむを取り上げ、そっと握った。きゃいきゃいとはしゃ ぐ一口まんじゅうが、小皿の上の白い塊にあてがわれる。 「ゆぶっ、ゆっ、ゆ゙っ、ぐるぢ、おが、ぢゃ、だぢゅげ……!」 「おねえちゃんをはなちてね!」 後ろから指を握り込まれると、次第に中身が前半分に押し集められていく苦痛に、一匹目 の赤れいむは濁った悲鳴をあげる。黒目がちの小さな目をぎゅっと瞑り、口を必死につぼ ませ、頬を膨らませる。たとえ全身全霊で耐えようとも、赤ゆっくりの抵抗は人間の力の 前には無意味だった。 「やめちぇね! ゆっきゅりできなくなっちゃうよ!」 「ゆ゙っ、ゆ゙ぼっ! ゆ゙べぇ゙っ!」 全ての指が折り込まれると、赤れいむは小皿に広げられたお餅に、中身のあんこを残さ ず吐き出した。ここからは時間が勝負、赤れいむだった残骸をオレンジジュースを張った バットに沈めると、お餅であんこを手早く包んで形を整えていく。ナイフの先で口の形に 切れ込みを作った大福をバットに置く。次に、引き上げた皮に、バタナイフであんこが詰 め込まれた。これはゆっくりから取り出した物ではなく、小豆から作った小倉餡である。 あんこで一杯になり、再びゆっくりの形を取り戻したぺらぺらの皮も、先ほどの大福の隣 りに並べられた。バットには赤ゆっくりの口の高さまでオレンジジュースが張られており、 半開きの口から流れ込んでる。 「こっちこないでね!」 「おねえちゃんのうしろにかくれちぇね!」 次に小さな頬をいっぱいにぷくー、と膨らませて威嚇する赤まりさが取り上げられ、ま な板に押しつけられた。顔を上に寝かされ、帽子がはらりと落ちる。 「まりちゃのおぼゔわ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」 赤まりさは転げ落ちた帽子を目で追うが、しっかりまな板に押さえつけられ、じたじた ともがくことしかできない。人工の灯りを照り返す銀色の包丁が、赤まりさのおまんじゅ うの肌に滑り込むと、すっぱり真っ二つに断ち割った。包丁がまな板に触れてとん、と乾 いた音を立てると、半身が恐怖に顔を歪ませたまま、ころん、と転がった。そのまま右半 身は照り返しも艶やかなあんこも露わな断面を下に、オレンジジュースに沈められる。 残った左半身のあんこは全て穿り出され、かわりにれいむの皮に詰め込まれた物と同じ小 倉餡が、すりきり一杯詰められた。ゆ゙っゆ゙っと痙攣している右半身のジュースを垂らす 断面と、中身を詰め替えられた左半身の断面を慎重に合わせ、水溶き小麦粉で軽く補強。 泣き別れの半身と再結合を果たしたものの、白目を剥き、歯をむき出しにして硬直してい る赤まりさも赤れいむと大福の隣りに沈められた。すてきなお帽子をちょこんと乗せるの も忘れずに。 「おかあしゃあああん!」 「もうやだ! おうちかえる!」 残る二匹の赤まりさと赤れいむは、目の前で繰り広げられる恐怖の惨劇にゆんゆん泣き 叫ぶ。当然救いの手などなく、代わりに無慈悲な手が二匹を取り上げる。もみあげを、お りぼんを、三つ編みをぴるぴる暴れさせて必死に悲鳴をあげるが、滅菌手袋に包まれた指 の確固たる意志から逃れることは出来ない。 「ゆ゙ぎぎぎぎぎぃ゙……!」 「なかみだしちゃだめ゙え゙! が、がばん゙、ぢでえ゙げええええ!」 頬をぱんぱんに膨らませ、目玉が弾けないように目をぎゅっとつむって無慈悲な圧搾に 耐え続ける二匹。しかし、耐えたところで何の意味もなく、耐えられなくなるまで搾られ 続ける事など、生まれたての赤ゆっくりに理解できようはずもなかった。 「ゆ゙ぼぉ゙おお゙」 「ゆ゙、ゆ゙げぇ゙え゙え゙」 無力な抵抗は甲斐無く、清潔なガラスボウルに、二匹を形成していた全てのあんこが押 し出された。中身を失った皮はオレンジジュースを張ったバットに沈められ、その間に二 匹のあんこはゴムベラで混ぜ合わされていく。あんこが全ての区別なく混ざり合うと、そ れらは等量にわけられ、口から詰め戻された。 やがて、バットから微かな声が主を呼んだ。 「ゆ、ゆっくち、ちていって……ね……」 ジュースで満たされていたバットから取り出され、まな板に四匹の赤ゆっくりと一個の 大福が並ぶ。赤れいむのあんこを詰めた大福が、口らしき切れ込みを僅かに震わせ、途切 れ途切れに声をあげる。 「……おめめ、みえないよ……ゆっくち……できな……」 主は僅かに眉を持ち上げた。ゆっくりはあんこを別の食材に詰め替えても、ゆっくりす ることができるとは。まな板の上で大福餅が、ぶるぶる震えて身じろぎしようとしている ものの、跳ねる力がないのか、あるいはお餅ではあんよたりえないのか、一歩も動くこと は叶わなかった。そして、赤れいむだった皮にあんこを詰めた物は、口に溜まっていたオ レンジジュースをたらたらこぼし、虚ろな目でゆ゙っゆ゙っ、と痙攣するばかり。主は小さ く頷くと、手元のボードにペンを走らせる。 「ここはゆっくちできないよ!」 「いたかったよ! こわかったよ!」 まな板の上でぽいんぽいん跳ねて不満を全身で表現しているのは、中身を混ぜ合わせた 赤まりさと赤れいむ。いずれも目立った外傷はないので、元気そのもの。 「ゆゆっ? あまあまくれるの? れりさにちょうだいね!」 「ゆっ! まいむもたべるのぜ!」 先ほど詰めた小倉餡がまな板に置かれると、二匹はオレンジの足跡を点々と残してあん この小山に飛び込みんで貪り始めた。 「むーちゃ! むーちゃ! しあわせー!」 「うっめ! これめっちゃうっめ!」 極上の甘さに涙を流してあんこを頬張りながら、赤まりさがれいむ種のような歓喜の声 をあげ、赤れいむがまりさ種のように食い散らかす。しかし、あんこにありつくことがで きたのはその二匹だけ。赤れいむの中身を収めた大福と、中身を詰め替えた皮は身動きも できず、縦割りで半身のあんこを詰め替えられたまりさはあんよが半分しか動かないのか、 前進できずに円運動を繰り返していた。 「ゆ゙っ! ゆ゙ぎっ! まっすぐいけないのぜ! れいむ! どいてほしいのぜ!」 ぐるっと旋回するうちに、赤まりさはれいむ皮に体当たりしてしまう。ぼいん、と弾き 戻される赤まりさ。れいむ皮はその衝撃で、口から小倉餡を噴き出した。 「でいぶうううう!? ばっ、ばりざはにげるのぜ!」 ゆっくりは構造上、機敏な方向転換は難しい。ましてや、半身の自由に動かせない赤ま りさには、それ以上。片目も効かず、口も片側しか動かない。まっすぐ進むこともできな い赤まりさは恐慌状態で、赤れいむだった皮に体当たりを繰り返し、中身の小倉餡を押し 出させるばかり。あんこと皮は不可分のようで、皮だけ、あるいはあんこだけではゆっく りできない。れいむ皮はゆ゙っゆ゙っ、と断末魔の声をあげ、抵抗することなく中身を吐き 出し、見る間に平べったくなっていく。 「ぷんぷん! れいむをいじめないでね!」 「まりさ! やめるのぜ!」 存分にあんこを貪った二匹は、頬を膨らませてまりさを威嚇する。 「でいぶ! ばでぃざ! おめめとあんよがおかしいのぜ! ゆっくりたすけてほしいのぜ!」 「なにいってるの? まりむはれりさなのぜ! ゆっくりりかいしてね!」 「れいむをいじめるまりさは、れいさのいもうとじゃないのぜ!」 混ざり合ったあんこで、二匹は名前も口調も、自我さえも確かな物ではなくなっていた。 二匹の赤ゆっくりはまりさを押しのけるが、既にれいむ皮は動かなくなっていた。いかに ゆっくりの中身があんこでも、中身を全て詰め替えては短時間でゆっくりできなくなるよ うだった。 「ば、ばりざのせいじゃないのぜ! ゆ゙わ゙あ゙あ゙あ゙?! やめるのぜ! たすけのぜ!?」 体当たりで転がった赤まりさは、起きあがろうと自由にならない身体で転がる。そして、 勢いよくれいむ大福に埋まってしまう。異形の物体に悲鳴をあげ、跳ね起きて逃れように も、髪の毛がお餅に絡み付いて、もう身動きもとれない。 「うわああああ?!」 「ばけものぜ!?」 ゆがーん、と固まる二匹。半狂乱で暴れるまりさに、れいむ大福のお餅の身体は滅茶苦 茶に歪み、大事な中身は跳ねるたびに溢れていく。途切れ途切れの悲鳴は、怯える二匹に も、暴れるまりさにも届かない。 「も゙っ……ちょ……ゆ゙っ……ぐぢ……」 「ゆ゙……ぜ……ぜ……」 れいむ大福が中身を全て吐き出して永遠にゆっくりした頃には、あんころもちに絡まっ たまりさもまた、恐怖のあまり白目を剥いて動かなくなっていた。 「ゆっ! まいむのおかーしゃんがいないよ?」 「れりさのおかーさんもいないのぜ!」 主は二匹を一撫ですると、傍らの透明な箱に戻した。中には自動給餌機のチューブを繋 がれた成体まりさとれいむのつがいが、絶望に涙を流し、怒りに打ち震えていた。その眼 前に、二匹の赤ゆっくりが下ろされる。 「おかーしゃん! ゆっくりちていってね!」 「ゆっくちちていってね!」 対面を果たし、嬉しそうに声をあげる二匹のれいむだかまりさだかわからない赤ゆっく り。親まりさとれいむは、ゆっくりできない赤ちゃんに、悲しそうなゆっくりしていって ね、を返すことしかできなかった。生まれたばかりで中身を混ぜ合わされた二匹は、れい むとまりさの中間のゆっくりとして、二度とゆっくりすることはないのだ。 「次は10%刻みで中身詰め替えてみたいから、明日までに10匹、まりさでもれいむでも、 どっちでもいいから作っておいてね」 書いた物リスト 紅魔館×ゆっくり系12 突発ゆっくり茶会 ゆっくりいじめ系464 森に魚を求める ゆっくりいじめ系540 ゆっくり水雷戦 ゆっくりいじめ系1097 アストロン ゆっくりいじめ系1014 どすのせいたい ゆっくりいじめ系1907 品評会 ゆっくりいじめ系2137 朝の光景 ゆっくりいじめ系2200 街はゆっくりできない ゆっくりいじめ系2372 ゆっくりを拾ってきた ゆっくりいじめ系2388 ゆっくりとおねえさんのささやかな楽園 その他 ゆっくりの手引き ゆっくりいじめ小ネタ259 緩慢しんぼ ゆっくりいじめ小ネタ364 ぱちゅりーにごほんをよんであげよう
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注意書き ※現代っぽい社会が舞台です ※うんうん、しーしーが描写はないけど出てきます ※無意識の虐待描写しかありません 冬。 「ゆえ〜ん、ゆえ〜ん」 道端で赤ゆっくりれいむが泣いていた。 市街地では親ゆっくりが採餌の際、人間や動物に殺されるのは珍しくない。 この赤れいむも、両親が人間に踏みつぶされて孤児になってしまったのだ。 赤れいむの側に踏みつぶされた両親が転がっていた。 青年は赤れいむを哀れに思い、うっかり自宅に連れ帰ってしまった。 ゆっくりを飼うのは簡単だろうと、軽く考えていた。 青年の友人がゆっくりを飼っているのを見てそう考えたのだ。 その友人はゆっくりブリーダーで、ゆっくりの事を知り尽くしているからこそ、 第三者から見れば簡単に飼育しているように見えた。 そんなことはまるで考えずに赤れいむを飼い始めた青年は、一般的な飼育方法から 逸脱しまくった育成をするのであった。 赤れいむには使われていない四畳の部屋を与えた。 「おにーしゃん、おいちいおかちをちょーだいね!」 青年は何も考えず、クッキーを与えた。 「おにーしゃん、おうちがしゃみゅいよ、あっちゃめてね!」 青年は部屋にホットカーペットを導入してあげた。 育成環境が良かったので、赤れいむはあっという間に成体れいむサイズに生長した。 ある日、青年がゆっくりを飼い始めたと聞いて、友人が家を訪ねてきた。 四畳部屋の片隅に鎮座しているゆっくりれいむを見て絶句した。 通常ゆっくりは「おうち」すなわち巣を作り、気温変化や外敵から身を守るのだが、 ホットカーペットの上で育てられたれいむは「おうち」を作ろうとしなかった。 さらに青年がいつも餌を与えていたため、でっぷり太ってまさに鏡餅のような様相であった。 「餌はなにをやってんだよ」 友人は青年に問うた。 「クッキーだよ。それ以外は食べられないみたい」 青年の答えに、友人は呆れ果ててしまった。 生物はその構成成分を食料として要求し、それを美味と認識する。 人間なら、糖・脂肪・蛋白質を人体に有害なレベルを超えても摂取し続けるのは、そのためだ。 野生では安定した食糧供給が困難であるので、この本能はそれほど問題ではないのだが、 安定した供給が行われている状況下では、管理が重要になってくる。 青年はそんなことには思い至らず、れいむに言われるがままに餌を与え続けた。 れいむがクッキーを好んだのには理由がある。 クッキーの原材料である小麦粉・卵・砂糖などは、まさにゆっくりの構成成分だ。 中毒に近い症状を呈しても、何の不思議もない。 余談だが、このような食生活を続けたゆっくりは、野生では生存不可能になってしまう。 野生のゆっくりは主食である昆虫や草本から生存に必要な栄養素を吸収する能力を後天的に身につける。 しかし、赤ゆっくりの段階からクッキーのような食事をとり続けると、自然の餌から栄養素を吸収する能力が退化してしまう。 野生の赤ゆっくりにクッキーを与えたら、普通の餌が食べられなくなり、餓死してしまったというのは このことが原因である。 れいむに宛がわれたホットカーペットも悪い影響を与えていた。 ぽかぽかでゆっくりできるそれは、れいむの底部を低温火傷させていたのだ。 しかし、動かなくても食料を摂取できる環境下では、大したストレスにはならなかった。 だが、そのことはれいむに致命的な悪影響を与えていた。 運動不足である。 過剰な栄養摂取と運動不足は、れいむの体に通常種では見られない異常を顕在させた。 「なんかこのれいむ、黄色くないか?」 ブリーダーである友人は、れいむの外見の異常を感知した。 直接触るのには抵抗があったので、ポケットティッシュを取り出し、れいむの表面を拭ってみた。 焼き肉屋のテーブルにこびりついた油を拭き取っているような感触。 ティッシュを見ると、バターのような黄色いシミがついていた。 過剰摂取した油分が体表からしみ出しているのだ。 また、拭う際にれいむの底部が妙に茶色がかっているのが気になった。 触ってみると、硬化しているようだった。 おそらくホットカーペット上に居続けて運動しなかったために、底面が焼かれたのと同じような状態になっているのだろう。 近づいてみると、酸っぱいにおいが漂っている。 餡子とアルコールを混ぜたような臭いだ。 「こいつ、うんうんとかしーしーとかどうしてんの?」 「うんうん…?何それ?」 「ゆっくりの排泄行為なんだけど…」 友人は説明しかけたが、それ以上いうのを止めた。 赤ゆっくりの頃からホットカーペット上で生活し続けたため、あにゃるなど排泄器官が低温火傷で塞がってしまったのだろう。 体サイズの急激な増加は、食料の過剰摂取だけというわけではないようだ。 すえた臭いの原因も、このあたりにあるのだろう。 当のれいむは、青年や友人には感心がない様子で、ずっとおうたを歌っていた。 「ゆ〜…ゆ゛…ゆゆ〜…ゆ…」 それから一週間後、青年の家で爆発事故が発生した。 幸い被害者はいなかった。 爆心地にいたゆっくりれいむを除いて。 謎の爆発事故とされていたが、調べていくうちにれいむが原因であることが分かった。 ゆっくりれいむが爆弾化した。 それが結論だった。 長い間ホットカーペット上に放置されていたため、底部が低温火傷で硬化した。 正確には低温炭化。 れいむの外皮は熱せられ続けたため水分が奪われ、熱が逃げにくいものになってしまった。 ここで蓄熱がおこり、発火温度に達すると、火種がなくても燃えだしてしまう。 そんな外皮に染み出した油分が合わさって、ロウソクの芯と同じ状態になっていた。 いわゆるロウ化現象である。 すえた臭いは、れいむの中身である餡子の糖分がエタノール発酵したせいだ。 油分たっぷりの外皮はゆっくりの皮膚呼吸を阻害し、発酵を促したのだろう。 つまり、れいむはロウソクの芯に包まれたアルコールランプになっていたのだ。 れいむが何も語らず、おうたを歌っていただけのように見えたのは、 外皮が硬化して「ゆ」以外喋ることができなくなっていたせいだ。 ゆっくりれいむは物言わぬ爆弾と化していたのである。 この事件以来、ゆっくりは市街地から完全排除されることとなった。 爆破時刻等、精密性にはかけるが、手軽に強力な爆弾が作られるからだ。 例えば、赤ゆっくりを携帯カイロの上に置き、油分の多い食料を与えれば、簡単に爆弾化できる可能性がある。 この事件以来、ペットとしてのゆっくりの需要はなくなり、友人はブリーダーを廃業した。
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近頃巷で流行ってるゆっくりなる生物 こいつらは人の畑を荒らし、おまけに堂々と自分の家だとか抜かしやがる。そのため農民たちに嫌われていた。 もちろん、俺もこいつらは大嫌いだが感謝もしている。 理由は簡単。こいつらのお蔭で俺は生計を立てているからだ。 こいつらが大量発生する前俺はただの農民だった。少し外れに住んでいたが妖怪が襲いに来るわけでもなく、日々の糧を農業によって得ていた。 しかし、去年の秋ゆっくりどもが大量発生したとき真っ先に被害にあったのは森に近い俺の畑だった。 秋の収穫も目前のある日、俺は作物の様子を確認するために畑へ向かった。ちなみに俺が育てていたのはさつまいも今年は天候も良く豊作だと思っていた。 しかし、畑で俺を待っていたのは食い荒らされた芋とそこでぴょんぴょん跳ねるゆっくり達だった。 呆然としながら近付くとこっちに気がついたのか赤いリボンをしたゆっくりが「ゆっくりしていってね!!」と言ってくる。それにつられて周りの黒いのや「ちーんぽ!」とか抜かすゆっくり達が俺に向かって「ゆっくりしていってね!!」と言ってくる。 しばらく呆気にとられた俺だが冷静になるとさっそく目の前の赤いリボンをしたのを持っていたスコップで叩き潰す。「ゆ”っぐヴぇ!」と気持ち悪い声をあげて潰れるゆっくり 直ちに周りのゆっくりが抗議の声を上げる「ひどい!ゆっくりさせてね!」「ゆっくりあやまってね!!」 煩い 黙れゴミ ただただムカついた こんな饅頭共に俺が丹精こめてつくった芋を食われたのかと、俺はこの冬どう過ごせばいいのかと そのまま近くにいた銀髪のゆっくりを叩き潰す「ぢーんっぶぇ!!」さすがにゆっくりも危険だと気がついたらしい「ゆっくり逃げてね!!」と黒い奴の号令で一斉に逃げだした。 そのまま追いかけて何匹かつぶすが首謀者のようだった黒い奴をはじめとして何匹かには逃げられてしまった。 俺は殺したゆっくりを処分すると、そのまま情報通の友人である霖之助のもとへと向かった。 「それは災難だったね。」お茶を出しながら霖之助が言う。 「ああ、まったくもって腹立たしい。で、霖之助あれはいったいなんなんだ?」霖之助も詳しいことは知らないようだったが概要を説明してくれた。あれが突然発生したということ。一番多いのはさっきの赤いリボンのと黒い奴でそれぞれ霊夢種と魔理沙種らしいがその他にもいろいろな種類がいるらしいこと。そして、雑食性のためあちこちで被害が出ていることも。 「そうか…俺のところだけじゃないのか…」あんな奴らが人間に迷惑をかけてるのかと考えるとイライラした。 「妖怪の間でも被害にあう子が増えてるらしいよ。そのたび駆除してるけどあまりにも繁殖が早く何回も来るとか」 「どうにかできないのか?」 「僕だけじゃね…あ、でも君これからの冬仕事がいるんだろ?」 「ああ、あの糞饅頭のせいでな」 「だったらピッタリのものがある!少し待っててくれ。」というと奥の倉庫に行ってしまった。 このゆっくりの話と冬の仕事と何がつながるのだろうか?と考えていると霖之助が何やら銃のようなものを取り出してきた。 「ちょうどよかった。君確かパチンコとか得意だったよな?」 「ずいぶんと昔のことを持ち出すな。まあ、確かにお前も含めてあのころ遊んだ仲間の中では一番だったな。」 「ならちょうどいい。この銃は繚乱の対弩と言って外の世界ではモンスターを狩るために使うらしい。」 「モンスター?」 「妖怪のようなものだろう。それにこれは、虫退治とかにも使うらしい。そのうえ弾は自然の草とか魚からできているからゆっくりを処分したあとそのまま畑に埋めれば肥料になるんだ。」 「で、これと俺の仕事の話は?」 「だから、君がこれを使ってゆっくりを処分してけばいいんだよ。これからどんどんゆっくりがらみの問題は増えるだろうし新しい職業になるかもしれないぞ。」 確かにそれはいい考えだと思った。ストレス解消にもなるしみんなにも感謝される最高の仕事だ。しかし… 「でも、俺は今そんなものを買うほどの余裕はないんだが…」この銃はどう見ても高そうである。しかも珍しい物好きの霖之助のことだそんなに安くはしてくれないだろう。 「一昔前ならそうだろうけどね。なぜか今年の3月の終わりから大量にこんな銃が流れ込んできたんだ。」 「外から?何かあったのか?」 「僕のお店の常連の妖怪さんは何でも「ああ、そういえば新発売ね。ボウガンは強化できないのよねー。」とか言ってたが」 「よく意味がわからんな。」 「僕もだよ。でもそのおかげで僕の倉庫は似たようなのでいっぱいなんだ。友達のよしみもあるし、とりあえず出世払いでいいよ。」 持つべきものは良い友達だ。そのまま霖之助に使い方を教えてもらい一通りの弾を貰うと、俺は早速村の中心に行き集会所に「ゆっくり退治お任せください。詳細は○○まで」と看板を立てて置いた。 2日後早速依頼が舞い込んだ。はじめに潰したとき何でも黒大福(魔理沙種とか言ったか?)を逃がしてしまったらしくそいつが仲間を引き連れて何回か襲撃に来たらしい。 「報酬は今年の収穫の十分の一でよろしいでしょうか?」裕福そうな依頼人だ。事実ここらでは一番の地主らしい。 「はい十分です。ゆっくりが来るのはこの畑ですか?」 「はい。何箇所か畑を持っているのでこの畑にばかり構ってられないのです。」 「了解しました。では、今日はこのままここに張り込ませてもらいます。大丈夫だと思いますが巻き込まれないように近寄らないようにお願いします」 ゆっくりが来るのは夜明けらしいのでそのまま張り込む。ゆっくりは動いてないものを認識しづらいらしくこのまま動かずに来たら狙撃するのが一番効率がいいと判断したからだ。 そして、そのままそこで仮眠をとり空が少し白み始める頃、あの耳障りな声が耳に響いた。 「今日もゆっくり食べようね!!」「朝ならあの人間もいないもんね!」「ここは霊夢たちのゆっくりポイントなのにね!!」「「「「ねー!!」」」 どうやら今日の標的は3匹らしい。魔理沙種と霊夢種とパチュリー種のようだ。 俺は息をひそめて銃弾をリロードする。とりあえず今回用意してみたのは散弾と徹甲榴弾である。そしてゆっくりが範囲内に入る。そしてどう仕留めるか考える。何回かの襲撃で知恵を少しはつけたらしく人間の気配を感じたらあっという間に逃げてしまうらしい。そこで俺はとりあえず固まってる霊夢とパチュリーを散弾の連射で仕留め魔理沙を徹甲榴弾で仕留めることにした。 スコープを覗き狙いをつける。と同時に徹甲榴弾のリロードの準備を整える。 3…まだ早い2…もう少しだ1…狙いを定める 「ゆ”ぐぐぐぐっぐ?!」「む”ぎゅぐげぐぐ!」散弾の連射を急に浴びた二匹のゆっくりまだ息はあるようだがもう動けまい。と同時に、「ゆっくり死んでてね!」と薄情な言葉を吐き黒大福が一目散に逃げ出す。 俺は徹甲榴弾をリロードすると同時にただちに黒大福を追いかける。 「ゆ”ぐっり”ざぜでえ”えええ”!」「ゆっっぐりじだっがだっよお!」後ろから二匹の声が聞こえるが無視する。 「ゆっくりしていってね!!」黒大福も意外と早く距離はなかなか縮まらない。だが徹甲榴弾は距離を関係としない威力をもつ。俺は森に逃げ込む直前の黒大福に向け徹甲榴弾を撃った。命中! 「ゆ?」徹甲榴弾は当たった時には大したダメージはない。「ゆっくりしていってね!!」人を小馬鹿にしたように森へ逃げ込むゆっくり。その時の顔はまさに勝ち誇った顔であった。おそらく森の中では逃げ切れると思ったのだろう。 確かに、その推測は正しい。森に逃げ込まれたらボウガンで仕留めるのは難しい。しかし、もうすでにやることは終わっている。 もう一回黒大福が満面の笑みで飛び跳ねる。だが、それと同時に発せられたはずのお決まりの文句は最後まで言い切られることはなかった。 「ゆっくりしてっぶっ!」次の瞬間ゆっくりの体が弾け飛ぶ。徹甲榴弾は命中した後爆発する弾である。見事真ん中に命中しやわらかい餡子の真ん中で止まった弾は爆発しゆっくりの体を四散させたというわけである。 こうして、ゆっくりを仕留めた俺は畑に戻り息も絶え絶えの二匹のゆっくりを生かしたまま畑に埋める。「ゆ”っゆ”っゆ”」「む”ぐむ”ぐぐぐ」とか最早意味のわからない言葉をあげていたが畑に埋めると声がしなくなった。 「ありがとうございました。あの黒大福がリーダーで引き連れてくるらしく狙っていたのですが警戒心が強くなかなか仕留められなかったのです。」 「いえ、私もこの仕事のおかげで冬を過ごせそうです。後、なにかゆっくりで困ってる人がいたら是非私のことを紹介してください」 「ええ、もちろんですとも。集会所で広めておきましょう。」 こうして、俺の仕事はウナギ登りに増えていった。そのうちゆっくり加工所から希少種の捕獲を頼まれることも多くなった。 そして今日も俺はボウガンを片手にゆっくりを狩る。最近では俺のまねごとを始めるを始める奴も増え始め、集会所は依頼を取りまとめる場所になっている。 そして、いつしか人は俺のことをこう呼び始めた「ゆっくりハンター」と。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ あとがきのようなもの ここまでお付き合いいただきありがとうございました。 元ネタは見ての通りモンスターハンターからです。今度は捕獲クエストで一本書こうと思っています
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※元ネタあり。植物的なゆっくりの絵を見て衝動的に書いてみた。 このー木なんの木 気になる木 みんながあつまる 木ですから みんながあつまる 実がなるでしょう 『日立の樹』歌詞より引用 ある森の中に、妙に短く太い木がそびえ立っている。 子供達が肩車をすれば枝に届く程度のそれは、しかし他の木に比べるとどこか独特の存 在感がある。 周りには黒ずんだ丸い何かの跡が、地面に点々と存在している。それが餡子だと気づい た者達は、揃って視線を木へ向ける。 そこで幹に描かれた顔に、初めて気づく者も多い。 青々とした葉の隙間からは、枝に実をつけたゆっくり達の顔がちらほら見える。 その木の名はゆっくりの木と言った。 「ゆっくり~していってねぇ~」 野太くゆったりとした声が森に響き渡る。幹の顔から発せられた声だ。 『ゆっくりしていっちぇね!』 その声と揃えるように、実のゆっくり達の大合唱が響き渡った。 普通の木と違い、ゆっくり達の体から芽が出、徐々に木質化して饅頭から樹木と成長す るゆっくりの木は元々の生態から言葉を理解し、喋る事が出来た。 そのため、こうして育ちきった今でも、周りの木々をゆっくりさせようと声をかけ続け ている。 自分の出した声に満足すると、ゆっくりの木は静かに口を閉じ、目をつぶって嬉しそう に日を浴びる。 『ゆっくりしていっちぇね!』 もうじき成熟し、枝から落ちる寸前の実達の合唱も、木の心に安らぎを与えた。 うとうとと、気持ちよさげに木が眠っていた頃。 草をかき分け、こちらに近づいてくる気配があった。 「……ゆっ?」 草をかき分けてくる音に目を覚ますと、木はそのまま音の方へ視線を向けてみる。 動かない体で視野は狭いものの、どうにか見えた先には、近づいてくる人間達の姿があ った。 「ゆーっくりー」 伸びやかな声で挨拶をする。 ゆっくりの木に人間達が訪れる事は珍しくない。人里が近いからか、特に子供達は頻繁 にやって来ては、頑丈な木の幹を蹴り飛ばし、実を落としては持って帰っている。 自分の実が可愛がられるのはいいことだ。 ほとんどの場合、実を拾う子供達をゆっくりの木は笑顔を浮かべて見守っていた。 しかし今日来たのは子供達ではなく大人達だ。 また自分の身の元気な様子を見に来てくれたのかなと、木は笑顔を絶やさずに出迎えて いた。 「この木か」 「ああ、周りに餡子落ちてるからわかりやすいな」 「よし、それじゃ始めるぞ」 男は袖を捲り、太い腕を露出させる。 手には、大きな斧を持っていた。 「あらよっと!」 「ゆーーー……ぐっ!?」 木の幹が揺れ、突如走った痛みに、ゆったりとしていた木が唸り声を上げた。 幹の根元には、斧の刺さった跡が大きく描かれている。 「いだいよぉおおぉおぉ~、どうじでごんなごとずるのぉおおぉおぉ~!」 「活きがいいですね、こいつ」 「マサ、どんどん悲鳴を上げさせてやれ」 「もちろん!」 斧を刺し、木を倒す方向を決めたマサは改めて斧を構える。 勢いよく何度も、幹に斧が刺さっていった。 「それそれそれそれっ!」 「あぎゃっ! きゅげっ! やめでぇええぇえええっ!! れいむのからだごわれぢゃう ゛ぅう゛ぅう゛ぅっ!!」 「ああ。こいつ、れいむ種だったんですね」 「道理で。断面が餡子臭いと思った」 やがて、幹の半分以上に亀裂が入り。 マサの合図で、木に男達が集まっていった。 「あ……あぁ……」 「それじゃ行くぞ、せーの!」 「おいせっと!!」 男達の鍛え上げられた肉体が、木の幹を突き押していく。 破滅の音を立て、ゆっくりの木が傾いていく。 『ゆっくりしでいっちぇね!』 「いやぁぁあぁあぁあぁっ!!」 状況を理解できていない実達と声を揃えながら。 大きな震動と共に、ゆっくりの木は地面に横たわった。 「れいむの……でいぶのからだがぁあぁあぁあああぁっ!!」 泣き叫ぶ木の声に揃って上がる声はない。 枝に成った実達は地面と衝突し破裂、または太い枝が突き刺さり、成熟に関係なく命を 落としていった。 生き残っている実はせいぜい数匹程度だろう。 「どうじでごんなごとずるのぉおおぉおぉっ!!」 木の絶叫に、しかし男達は揃って不思議そうな顔を浮かべていた。 「そりゃ……お前が煩いからに決まってるだろう」 「ゆっ!?」 「毎夜毎夜、ゆっくりゆっくり絶叫されたらなぁ……」 「俺たちは頼まれて伐採しに来たんだよ。あの木を切り落としてくださいってな」 「そ、そんにゃぁ……」 木は確かに夜通しでゆっくりを呼びかけていた。 しかしそれはみんなをゆっくりさせようと思ってだ、決して迷惑なんてならなかった筈 だ。 れいむの好意が邪魔になるわけがない! 木はそう結論づけた。 「うぞずがないでね! でいぶばうるざぐなんでない゛よっ!!」 「だから煩いって言ってるだろがっ!!」 「うぶっ!?」 一閃。 マサの斧が木の顔辺りを縦に叩き割り、口が真っ二つに別れた。 目から樹液を流し、抗議しようとしているが、割れた口からは何も聞こえてこない。 「それで、こいつどうするんですか?」 「どうするかねぇ……木材にするには脆すぎるし、加工所も独自で栽培してるって話だか らな……」 「いっそ、切り落とした祝いに村で燃やしますか?」 「お、いいなそれ! 盛大に燃やそうや!」 ゆっくりな丸太の処分について、男達が話し合っていく。 恐ろしい言葉の連続に、ゆっくりの木はただただ樹液を流し続ける。 涙のようなそれは拭き取られる事なく、ただ昆虫が美味しそうに舐めていくだけだった。 End 実も交えて色々しようかと思ったけど、長くなるし、やはりシンプルに。 ゆっくりの木とか聞いたら伐採しないといけないと思った。あまり反省はしていない。 むしろ近所にも生えて欲しい。蹴りにいくから。 by 762 このSSに感想を付ける
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※他作者様の設定を使わせていただいております。 ※下品な表現がありますので、それが嫌な方は今すぐに回れ右してください。そう、今すぐに、です。 ゆちゅりーのゆっくりアイス 暑い。 とにかく暑い。 今年の夏は例年以上に暑く、ここ毎日最高気温を更新していた。 そんな中、俺は冷房を28度に設定した部屋の中で、ゆっくりと「ゆっくり宇治金時」を食していた。 うん、今流行のクールビズってやつだね。電気代も高くなっているそうだし、一人身はちょっとお財布の紐を硬くしておきたいのさ。 といっても、我が家の電気は全て「ゆっくり回し車」で発電しているから問題ナッシングネスなんだけどね。苦労するのはゆっくりだけだし。 「んまーい♪」 絶望と恐怖で凍りついた表情を張り付かせたままの、ソフトボールくらいの大きさのゆっくりれいむの頭頂部を外し、しゃくしゃくと気持ちの よい音をさせながら、凍った抹茶餡を崩して口に運ぶ。さらりとした甘さの抹茶餡が溶けながらのどを滑り落ちていく。 ゆっくりれいむはまだ息があるのか、「ゆ”…ゆ”…」とか細い声を上げながら、命の源が少しずつ少しずつ削り取られていく恐怖におびえていた。 「流石自家養殖の新鮮なゆっくりれいむは味が違うねー」 このゆっくりれいむは、我が家および公営スキー場の雑草処理係の内の1匹として、つい1週間前までは元気に飛び跳ねていたのである。 雑草だけを純粋に食べるよう調教されたゆっくりの餡子は、通常の粒餡から、小豆を残したまま濃い緑色をした抹茶餡へと変化する。 餌によってゆっくりの中身が変化することは知られているが、まだまだ未解明な部分が多かった。ある地方で捕獲されたドス・まりさの中身は、 濃い黄金色をした、濃厚な栗餡に変化していたという報告が出ているし、とある家庭で飼われていたゆっくりれいむの中身は、鮮やかな紫色を した紫芋餡へと変化していたという。 もともと謎の多いナマモノであるゆっくり。突然出現したこれが、人家や農作物に被害をもたらし害獣認定されてから3年。 その3年で、さまざまな研究が行われて、ゆっくりの生態などが解明されてきたが、まだ未知の領域が残っているのである。 うん、ロマンに満ち溢れているナマモノだね、ゆっくり。おいしいしね。ウザイけど。 「ゆっくりれいむとゆっくりまりさは餡子が変化するんだけど…そのほかの通常種はどうなんだろ」 すっかり中身のなくなったゆっくりれいむの皮を飲み込むと、俺はそう呟いた。 「たとえば、ゆっくりぱちゅり。あれの中身は生クリームなんだけど…他のに変化するのかな。たとえばイチゴ味とか。よし、試してみるか」 そう思い立ったら吉日。 俺は部屋を飛び出し、炎天下の町へと繰り出していった。 1時間後。 いろいろと買い込んできた俺は、慣れた手つきでゆっくり専用拷問部屋の中に機材をセットした。 今回の犠牲者…もとい、犠牲ゆっくりになっていただくのは、つい昨日捕獲されたばかりの野生のゆっくりぱちゅり3匹。 大きさはちょうどハンドボールくらいで、成体になる1歩手前だろうか。 加工所で購入してきた、3匹のゆっくりぱちゅり、通称ゆちゅりーをわが社の新商品「ちょうきょうくんG」に、起こさないように顔をを上向きにして入れる。 このクソ暑い中でも目を覚まさないなんて、加工所の仮死状態維持システムは凄いね。 そして、DVDプレイヤーから伸びた音声出力コードをドルビーサラウンド5.1チャンネルアンプを介してから、ちょうきょうくんG下部にある音声入力端子につなげる。 「うし、これで準備完了ーっと。でわでわ逝きますかー」 微妙なニュアンスを含んだ一言を呟き、俺は魔法の言葉を大声で叫ぶ。 それは、愛しのお姫様を目覚めさせる魔法の言葉。それは、悲劇のヒロインを絶望のどん底に陥れる呪いの魔法。 「ゆっくりしていってね!!!!!!!」 「「「ゆっ…ゆっくりしちぇいってね!」」」 そういうと、ほぼ同時に3びきのゆちゅりーが目を覚まして言った。 「おじさん、ここはぱちゅりたちのゆっくりぷれいすにするわ」 「わかったらゆっくりでていってね」 「ごはんとごほんをゆっくりとはやくよういしてね」 うんテンプレどおりっ!ははは、何も知らないって無知だね。といっても、生クリーム脳じゃ理解できないんだろうけど。 知能が高いと言われているゆちゅりー。でも、それは他のゆっくりと比べてであって、やっぱりゆっくりでした!ごめんなさいっ! 「透明な箱に入って何言ってるのかなベイビー?ここはお兄さんの家で、君たちはこれからお兄さんの実験につきあってもらうんだよ。ユーアンダスタン?」 これから始まるであろう惨劇を想像してぞくぞくする俺。やべぇ、少しおっきしてきた。 俺、もしかしてドSのHENTAIさん?いや、違うっ!紳士という名のッッッHENTAIなのだッッッッッ!!! 「なにいってるのおじさん?ばかなの?しぬの?」 「はやくごはんとごほんもってきてよね」 「さっさとゆっくりでていってね。ここはゆちゅりーのゆっくりぷれいすにするんだから」 人を小ばかにしたようなこの言い草。自分が生態系の最底辺に位置する完全被捕食生物であることを理解していないみたいだね! よし、ではこれからそれを思う存分思い知らせてあげよう! 「うん、また、なんだ。この映像は僕のおごりさ。でも、これを見たときに、君たちは確かなゆっくりを感じることができると思う」 ニコニコしながらそういいつつ、俺は傍らにあった液晶ディスプレイをゆちゅりーたちの目の前に設置し、スイッチを入れる。 と同時に、ちょうきょうくんGのふたを閉めて、南京錠できっちり鍵を閉める。 それと同時に、ある映像が流れ始めた。 主演はもちろん、この俺。 俺が、大小さまざまなゆっくりれいむやゆっくりまりさ達を、惨殺し、喰らい、拷問している映像だ。 今年の春に、社食に現れたゆっくり一家にキレた俺が、ついつい暴走したことがあった。そのときの隠し撮り映像(撮影:同僚A)である。 今では、加工所でゆっくりの仕上げに使われているという。 くそう、楽しみにしていた特盛ダブルカツカレーとイチゴの洗面器パフェ台無しにしやがって。ちょっとむかついてきた。 画面の中のゆっくりは、あるものは後頭部から喰らわれ、あるものは核ごと手刀で撃ち貫かれ、あるものは正拳突きで核を引き抜かれ、あるものは左右5つの 穴から餡子を噴出しながら、のたうちまわっている。おまけには生き赤ゆっくりの焼き饅頭だぜフゥハハハー。 まさに血しぶきならぬ餡子しぶき飛び散るスプラッタ映像。心臓の悪い人やお子さんは見ちゃいけないぞ!お兄さんとの約束だ! でも、その音は外部には聞こえてこない。静かなものだ。だがしかーし、箱内部のゆちゅりー達にはその音が、ゆっくり達の命乞いや断末魔の叫び声と、俺の狂った 笑い声が生々しく聞こえているはずだ。その証拠に、ゆちゅりー達はひくひくと痙攣しながら体中の穴という穴から謎の液体を噴出している。 このちょうきょうくんGは、優れた防音性を持ちながらもゆっくりを痛めつけないように優れた環境維持性能を持っている。 その上、内部に直接音声を流すことによって、ゆっくりたちに確実な恐怖を与えることができるのだ。 うむ、そろそろ頃合かな。 俺はDVDの再生を止め、ふたを開ける。 そして、ひくひくと痙攣しているゆちゅりーに声をかける。 「おーい、生きてるかー?」 「ゆ”…ゆ”…あ”か”ち”ゃんた”べないでぇ…」 「い”や”…い”や”…こ”な”い”でね”ぇえ”え”えっ!!」 「ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”」 「生きてるな。簡単に死んでくれたら困るんでなー」 そう言いつつ、今度はゆちゅりーの口をこじ開けて中に管を挿入する。 管の先には、2リットルのペットボトルの中にイチゴ牛乳を入れたものがつながっていた。それを3匹に1つずつつなげ、口の皮をガムテープで寄せて固定する。 「さて、あまーいイチゴ牛乳ですよー。たくさんあるからゆっくり全部飲んでね!!!」 そういうと、管をはさんでいた洗濯ばさみを取り去る。管を伝って勢いよくイチゴ牛乳がゆちゅりー達の中に流れ込み、その衝撃で飛びかけていたゆちゅりー達の意識が 戻ってきた。 「「「ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”」」」 目を見開き、恨めしそうに俺を見るゆちゅりー達。 「うんうんそうかそうかー。おいしいかー。おにいさんうれしいなー」 見事なまでの棒読みで相槌を打つ。 すると見る見るうちにゆちゅりーの体が膨らんでいく。2リットルのイチゴ牛乳が全て入り終わるころには、ゆちゅりー達の体はもともとよりふた周りくらい膨らんでいた。 すげえ、全部入っちゃったよ。つーか、ちょうきょうくんGにみっちり詰まってやがる。 デジカメで写真を撮り、ついでにガムテープをはがして管を抜いてやる。 「ゆ”っ…ゆ”っ…ひ”どい”よひ”どい”よ”お”おぉおぉぉっ!!」 「こ”のし”し”い”、ゆ”っく”りし”でえ”ぇぇぇぇぇっ!」 「asawsedryguhnjiko lp +*!!!!!」 憤怒と憎悪の形相で、俺をにらみつけるゆっくり達。しかし、徐々にその体が赤らんできた。心なしか、そわそわしているようにも見える。 「どうしたのかなー?もしかして、出ちゃうのぉー?」 この上なく棒読みで、ニヤニヤした笑みを浮かべながら聞く俺。しかし、ゆちゅりー達は、そんな余裕はない様子だった。 よく見ると、あごの下にあたる部分に、黒い穴が開き始めていた。 あー、こりゃすぐポロロッカ状態になりそうだな。 ゆっくりは、基本的に排泄行為を行わない。口に入れたものはほとんど全てが内臓器官で消化される。 しかし、何らかの理由で、1回に内蔵で処理しきれないほどの水分を摂取してしまった場合、体内の餡子が解け出てしまうのを防ぐために、体の一部を変形させて一時的に 排水を行うことができる。 その際には、人間でいう下顎周辺に新たに排泄口ができ、そこから排水を行う。そして、排水が終了すると同時に閉じるのである。 俺は、そこに手早くシリコン製のチューブを体の奥まで差し込んだ。そして、反対側のチューブを口の奥まで差し込み、舌の上にガムテープで固定する。 「「「い”だあ”あ”あ”あ”いいい”ぃぃぃっ!!!!!!!!ぼじざんな”に”ずるのぉぉぉぉ!!!」」」 「ごめん、手が滑った。それよりいいのかい?おしっこ出ちゃいそうなんでしょ?すっきりしたいんでしょ?お兄さんのことは気にしないで、すっきりしたら?」 「ゆっ!?」 「このままじゃすっきりできないでしょ?」 「ゆっゆっ!そうだったね!」 「はやくすっきりするよ!」 「ぱちゅもすっきりするの!」 排泄のための穴に管を挿入された痛みもすっかり忘れたのか、ゆちゅりー達は口々にそう言った。やっぱりゆっくりはゆっくりだね。 そう言い終えたゆっくりの口を、俺はすかさず再び閉じ、ガムテープで厳重に目張りをする。ゆっくりの下の世話をするのは嫌だからね。 そうこうしている内に、ピンク色の液体が管を勢いよく流れていく。おー、そのまま出るのか。俺の予想どうりじゃないか。 そして!行き着く先はッッッ!もちろんゆちゅりー達の口の中だああぁぁぁぁぁ!!!!! 「「「ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”ん”」」」 苦しそうに目を白黒させて悶えるゆちゅりー達。うわ、すげー嫌そうな顔してる。てか、お前ら下手なところできれい好きなのかよ。ゴミ饅頭の癖に生意気な。 ま、俺も飲尿趣味なんてないから、ごめんこうむりたいけどな! さてさて、なぜ俺がこんなHENTAIじみたことをしたのか種明かしといこう。 ゆっくりは、常に同じ種類の餌を摂り続ける事によって自身の中身を変化させる。 だから、雑草だけを食べ続けたゆれいむの中身が粒餡から抹茶餡に変わっていたのだ。 今回の実験は、同じものを摂り続けたゆちゅりーの中身(生クリーム)が、別のもの(イチゴクリーム)に変わるかどうかを確認することが目的である。 しかし、イチゴなんてものはこの季節には売っていないし、例え手に入れることができたとしても高価なもの、ゆっくりごとき下等生物にやろうなんて気はさらさらない。 ならばどうしたらいいか。 ゆっくりは、過剰摂取した水分をそのままの形で排水する。そして、消化器官で吸収できる分はゆっくりの体内に吸収され、栄養となり消費される。 つまり、餌となる成分の含まれた水を過剰摂取させ、それの排出→摂取→吸収というサイクルを確立させれば、餌やりも特別いらず、かつ同じ種類の餌を続けて供給できる ことになるのである。 もちろん、ゆっくりに人権なんぞないわけで、こんなひどい仕打ちをしても問題はないわけで。 「さてと、このままションベンが出なくなるまで、君たちにはそのままでいてもらうよ!もちろん、キミの食事は自分のションベンだけだからね!嫌でも飲まなきゃ死んじゃ うから、頑張って飲み続けてね!それじゃ…たっぷりゆっくりしていってね!!」 そう言うと、俺はゆちゅりー達の入ったちょうきょうくんGのふたを閉めて南京錠で開かないように固定した。 ゆちゅりー達の憎しみと恨みと怒りが篭ったうめき声を聞きながら、俺はゆっくり専用拷問部屋をあとにした。もちろん、ドアにはきちんと鍵をかけてね! それから20日後、ようやくゆちゅりー達の水分排出が止まった。 そこから逆算すると、ゆちゅりーが1日に必要な水分の量は100ミリリットルとなる。大体コップ半分くらいだね。多いように見えるが、実際には食事からも水分を摂っている ため、水分単体で見るとそう多くはない数字だ。 うちのゆっくり回し車の参考になるなと思いながら、俺はゆっくり専用拷問部屋に入った。いくらか成長したのか少し窮屈そうにちょうきょうくんGに入っているゆちゅりー達。 「ゆっくりしていってね!」 開口一番そう声をかけたが、ゆちゅりー達は虚ろな目で明後日の方向を見ながらかすかな呻き声をもらすばかりだった。 「ありゃ、こわれちゃったか。でも、これからお亡くなりになってもらうんだし、どうでもいいか」 そう言うと、俺はちょうきょうくんGのふたを開けて、1匹目のゆちゅりーを取り出した。 丁寧にガムテープやら管やらをはずす。そして、手にしたぺティナイフでことさらゆっくりとした手つきで、帽子と髪ごと後頭部を切り開く。 生きたまま体を切り開かれる痛みに、ゆちゅりーの目が大きく見開かれるが、声は出ない。かすかな呻き声が出るだけ。 「おー、いい色に染まってるじゃないの。実験成功したじゃん」 ゆちゅりーの生クリームは、見事薄いピンク色に染まっており、甘いいい匂いを放っていた。 俺は、スプーンでそれを一口すくうと口に入れた。 口の中にイチゴの芳醇ないい香りと甘い味が広がる。 「どれどれ、他のはどうかなー?」 2匹目、3匹目のゆちゅりーも同じように切り開いて確かめてみる。 結論から言うと、2匹目3匹目のゆちゅりーも、1匹目と同じように中身がイチゴクリームに変化していた。 これで、ゆちゅりーも同じ餌を摂り続けることによって、中身が変化するということが証明できたわけである。 「よーし、忙しくなるぞー。とりあえずは、研究レポート持ち込んで上の連中を説得するか!」 そう言うと、俺はすっかり廃ゆっくりとなってしまったゆちゅりーたちをお盆に載せて部屋を出て行った。 それから数ヵ月後。 クリスマス商戦にあわせて、加工所から新しい商品が売り出された。 その名も「ゆちゅりーのゆっくりアイス」である。 ゆちゅりーの中に、ゆちゅりーのクリームをそのまま固めたアイスが詰まっているというこの商品。 それぞれのゆちゅりーの中に、異なった味のゆちゅりーアイスが詰まっているということもあり、大家族用夜パーティー用に売れたとか。 おしまい あとがき マイサンがおっきしてくれた勢いで書いてしまった人生初の投稿SS、楽しんでくれたならば幸いです。 粒餡が別の餡子に変わるのならば、生クリームも変わらないはずがない!と、単純な思考かつ短絡的なネタです。 おいしいですよね、アイス。暑いときにはぴったりですよ。私はかき氷も好きですがね! でわ、また気が向いたら投稿するやも知れません。そのときは生あったかい目で生あったかく見守ってやってください。 ご意見、ご感想などお待ちしております。 ゆっくり虐待スレ29 レス番号602の人 このSSに感想を付ける