約 3,643,366 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/818.html
ゆっくり達を庇護するゆっくりまりさが居る。 最近、そんな噂が広まっている。 何でも、普通のゆっくりよりも遥かに大きな体を持ち、力も強く、知恵があり、優しい性格をしているという。 普通のゆっくりの様に人間の家や畑を荒らす事も無く、人間の子供と遊んだりもするという。 私自身は見た事が無いが、友人の子供が昨日会って来たと言う。 頭の上に乗せてもらっただとか、他のゆっくりを『高い高い』していたとか、俄かには信じ難い話だ。 だが、例え信じられなくてもそのゆっくりの守護者が存在するというのは恐らく事実なのだろう。 というのも、ここ最近畑や人家を荒らすゆっくりが急増しているのだ。 私の家も荒らされた。 捕まえて仲間等が居ないか拷問した所、ふてぶてしく笑って、 「おじさんなんかどすまりさがやっつけるよ!!ゆっくりあのよでこうかいしてね!!!」 等と口々に叫んでいた。そいつらは全て処分したが。 ドスまりさなるゆっくりが居る事は確からしい。 そして、その被害報告が無い事から、これが人間に害を成すという事が無いというのも本当だろう。 だが、私は思う。 確かにドスまりさ自体は人間にとって無害だろう。いや、子供達にとってはむしろ有益ですらあるようだ。 だが、他の普通のゆっくりに対して非常に悪い影響を与えている。 自分達には強力な守護者が居るのだから、何をやっても許される。 そういう認識がゆっくりの間に広まっているのだ。 ドスまりさがどういうつもりなのかは知らない。ひょっとしたらこんな事は知らないのかもしれない。 だが、事情がどうあれドスまりさというゆっくりにとっての力の象徴が邪魔なのは確かだ。 そう考えたのは私だけではないようで、首長に相談した所、同様の意見が多く出ているという。 急遽ドスまりさ対策委員会が発足し、その対処について話し合いが行われた。 三日三晩に及ぶ討論の末、出た結論は『ドスまりさの討伐』だった。 まあ、いくら実害が無いといっても所詮はゆっくり。害獣だ。 増してそれらの旗頭的存在であればこの結論に至るのは当然とも言える。三日も掛かったのは宴会してたからだし。 ちなみに、話し合いで解決しようと言う者も居たが、そう言ったのはゆっくリンピースのメンバーばかりだった。 早速ドスまりさ討伐隊が結成されることになった。 子供達の証言をまとめるとドスまりさは体高およそ5メートルはあるという。 その上運動能力はとてつもなく高く、外敵への対処もただ体当たりをしたりといった単純な物でもないらしい。 知恵があり体力もある巨大なゆっくり。非常に厄介だ。 猟師連中にも協力してもらい、体力自慢の数人でドスまりさ狩りを敢行する事になった。 私もメンバーに含まれていた。 正直私の体力は普通程度なので相当嫌だったが、『話の都合があるから』との事なので仕方が無い。 さて、そのドスまりさの居場所だが、これも子供達に聞いて巣の場所は分かっていた。 軽く緊張しつつ探す事15分、簡単に発見する事に成功した。 というか、時折大きな声と共にゆっくりが空高く放り投げられているのだ。わざわざ場所を聞くまでもなかった。 全員でドスまりさを包囲する様に近付き、声をかける。 「やあ、君がドスまりさかい?」 「ゆゆ?おじさんたちだあれ?ゆっくりできるひと?」 知恵があるといっても口調は普通のゆっくりと変わらないんだな。声は低いが。 「ああ、勿論さ。大きくて頭が良くて素敵なゆっくりが居ると聞いてね、こうして来たんだよ」 「ゆっ!それってどすまりさのことだよ!!」 「かっこいいー!」 「ふとくてながくてながもちでれんしゃしきだなんてあこがれちゃうなー」 「てってれるよ!ゆっくりおだてないでね!!」 周囲のノーマルに褒め称えられ、顔を赤くするドスまりさ。 ドスまりさの顔はその大きさのせいで極度に下膨れになっており、赤面してニタニタ笑ながら悶える様は気色悪さ千倍だ。 「ところでそんな頭が良くて大きいドスまりさに質問があるんだけれど」 「ゆっなあに?なんでもきいてみてね!!」 「……最近、人間の畑や家を荒らすゆっくりが物凄く増えてるんだけど、心当たりは無い?」 途端、それまで上機嫌だったノーマル達の顔が凍り付く。分かりやすい反応だ。 対してドスまりさはきょとんとしている。やはり知らなかったか。 「なななな、なんのこと!?」 「にに、にんげんのおうちやはたけなんてあらすわけないじゃん!!ばかなの!?」 「ちちちーんぽ!」 「ゆっ?みんなどうしたの?……ひょっとしてほんとうににんげんのおうちをあらしてるの!?」 ドスまりさがノーマル達に詰め寄る。なるほど、ある程度は分別がつくようだな。 「いったでしょ!!にんげんのおうちやはたけにかってにはいったらだめだって!!どうしてそんなことするの!!」 「しししししっしーらないっ!あっ!ちょうちょさんまって~!!」 「ゆゆゆ、ゆっくりしてくるよ!!」 「ちーんぽ!!」 ふん、守護者と言われるだけあって、ある程度はゆっくり達を指導もしていたのか。 いやはや、人間に教えられた訳でもないのに分別があり、他のゆっくり達を指導までしていたとは。 惜しいな。だが、手遅れだ。 「ちょうちょさゆびゅべぼっ!!?」 「がぼっ!!!」 「ぎゅぴっ!!!」 「ペニス!!!」 「あじゃぱー!!」 蜘蛛の子を散らすように逃げ出したノーマル達が次々に踏み潰される。 わざわざ逃がしてやる訳が無い。それに、この隙が欲しかった……! ドスゆっくりはあまりに突然の出来事に対応できず、ぼうっとしていた。チャンスだ。 「総員抜刀!攻撃開始!!」 猟師達が一斉に銃を撃ち、私達一般人は槍やら日本刀やらの武器を構える。 「ゆ゛ぎゅぶぶぶ!!い゛だい゛!い゛だい゛!!や゛め゛でよ゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 「何て頑丈な奴だ!まるで堪えてないみたいだ!!」 「怯むな!撃て撃てぇ!」 「あ゛や゛ばり゛ばずぅ!!み゛ん゛な゛に゛はぎぢんどいいぎがぜばずがら゛!!やべでぐだざい゛い゛ぃ!!」 命乞いまでゆっくりにしてはマトモだ。益々惜しいな。けど、こいつは立派な害獣だ。 それに、こうなった以上生かしておいては危険だ。 話しても無駄だと分かったのか、突如体を大きく膨らませて、こちらに飛び掛ってきた。 「危ない!避け……ろ……おぉ?」 高い。物凄く高いジャンプだ。軽く二十メートル以上は飛んでいる。 何て恐ろしい身体能力だ……これは何が何でも仕留めないといかんな。 そしてゆっくりと避ける。当たり前だ。あんなに高く跳んでは避けられない方がどうかしている。 「ゆぐぐぐぐ!もういっかい!!」 何と言うか、呆れて物も言えない。えーと、どうして銃まで持ち出したんだっけ? その後も何度かドスまりさの大ジャンプ攻撃が続いたが、一向に当たらない。自殺志願者だけだよこんなの食らうの。 やがてジャンプ攻撃が無駄と悟ったのか、洞穴に逃げ込んだ。 「あ、しまったついぼーっとしてた!追え!追えー!!」 ぼーっとするなよ、とツッコミつつ追いかける。洞穴に入ると、何やら得意げなドスまりさが待ち構えていた。 「ゆっふっふ!ここならまりさのほうがゆうりだよ!ちのりっていうんだよ!!」 血糊?……地の利か。一体何を、と思った次の瞬間。突然ドスまりさが壁に向かって跳躍した。 「これは……?」 「ゆっふっふっふ!こうすればこうげきもよけにくいでしょう!!ゆっくりやられていってね!!!」 ドスドスと音が響く。本人は華麗に壁や天井を蹴って翻弄しているつもりなのだろうが、 いかんせん体が大きすぎる。はっきり言って物凄く狭い空間でスーパーボールが跳ねているようにしか見えない。 第一、壁にぐにゃあっとへばりついて弾性力を溜める間、ずっと攻撃対象を見つめているのだ。 ここでも体の大きさがネックになっている。力を溜める時間が妙に長い。ゆうに一秒はある。 余程鈍い相手でもない限り、簡単に先読みして避けられるだろう。 そもそもこいつ殆ど水平にしか跳んでないから、伏せれば普通に避けられる。駄目だ話にならん。 やがてこの攻撃でも駄目と悟ったのか、ぜいぜいと息を弾ませて別の攻撃を繰り出そうとしてくる。 ちょっと面白くなってきた。 「ゆゆゆ……おじさんたちなかなかやるね!!でもこれならよけられないよ!!ゆっぷっぷ!!」 口から何か噴き出した。毒かと思い、咄嗟に口元を覆うが、遅かった。吸い込んでしまった。 しばらくすると、何だか世界がぐにゃぐにゃと歪み始めた。何だこれ、そうだったコミケだコミケ! ははは!今年のコミケは島中全部回っちゃうぞう!!ひゃっはー!同人誌だァー!! おおお?あそこにいるのは……大御所様だー!うほほーい!!サインくれうひゃひゃひゃひゃ!! …………………………………… …………………… ………… …… 討伐隊は全員倒れている。あー段々意識がはっきりしてきた。 何だか全員で妙な事を口走りながら踊り狂ってたような。 「くそっ……まさか幻覚作用のある毒キノコとは」 「ん?……ああそうか。さっき奴が吹いたのは毒キノコだったのか……ってそうだ!ドスまりさは!?」 まさかあんな攻撃を繰り出してくるとは。油断していた!くそ、この隙に逃げられたら……って。 「ぶひょひょひょひょ!!らぁめだよぉれいみゅうぅ~もうすぐままがかえってくるんだからぁ」 「「「「「…………………………」」」」」 呆れた事に、毒キノコを噴射した本人が一番ラリっていた。 そりゃそうだ。手足が無いんだから、咀嚼しないとああはできない。 皆で微妙な顔を浮かべてドスまりさを眺め続ける。やがて正気に戻るドスまりさ。もう帰って良いかな? 「ゆゆ!どくきのここうげきでもたおせないなんて……こうなったらおくのてをつかうしかないね!!!」 まだあるのか。もう面倒臭いから帰りたい。 「こんどのこんどはおじさんたちでもあうとだよ!!とくべつなきのこでぴかっとしてやいてあげる!!!」 「ピカっとして……焼く?」 「おい、ひょっとして霧雨魔理沙のアレの事じゃ……」 「な!じょ、冗談だろ!」 「あんな攻撃やられたらひとたまりも……!!」 「ゆっくりすぱーく!!ゆっくりしんでいってねぇーん!!!」 ドスまりさが口を大きく開くと、強い光が口から漏れ出た。ヤバイ!!あの光だ!! 「うわあああああぁぁぁぁぁ………………って、あれ?」 「何だ?」 「何とも無いぞ」 「あ、あぁ?」 「ゆゆ!!どうなってるの!?どおしていきてるのおおおおおおおおおおおおおお!!!?」 どうやらただ光っただけらしい。 考えてみれば、例の光線はキノコの他にも特殊な道具を使っているという。それが無ければ単に派手なだけなのだろう。 「…………で、もう品切れか?」 「みたいだな」 「それじゃそろそろ殺すか」 「何かもう馬鹿みたいだな」 「ま、所詮ゆっくりって事だろ?」 「違いない」 「ままままままって!!ゆっくりしようよ!!まりさはいいゆっくりだよ!!きっとおじさんたちともなかよく……」 「お前の実態が何であれ、有害なのは変わりない。じゃあな」 「も゛っどゆ゛っぐりじだがっだよ゛お゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぎゅぶっ!!!!!!!」 ドスまりさを討伐して一週間、ゆっくりによる被害は以前よりも格段に少なくなっていた。 それどころか、あの森に住むゆっくり自体がどこかへ移動したらしい。 まあ、あんなに大きなゆっくりがやられたとあっては、流石のゆっくりも危機感を覚えるんだろう。 悩みの種が少し減って、皆ゆっくりとした日々を過ごしていた。 MISSION COMPLETE!! 作:ミコスリ=ハン このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/253.html
はじめてのゆっくりSS ゆっくりよめないね! ある所に変わったゆっくり魔理沙が居ました。ですが、見た目も大きさもも全く同じです。 その子はたった一つだけ変わったところがありました。そのおかげでいつも独りぼっち。 そのせいでゆっくりすることができませんでした ですがその子は信じていました。いつか何処かゆっくりできる場所があると ―――とある森の中 「おーーいそっちに居るかーー?」 「いやーー全然いないな」 二人の男が大きな籠を背負い人里近くの林を歩いている。 「粗方ここ等辺のゆっくりを取りつくしてしまったのかね?やっぱり山狩りが効いたのかなぁ」 「まぁそうらしいな。いずれ増えるとは言え、居て欲しくもない時にたくさん居やがる癖に こういう時に限って居ないとはな…冬になる前にできるだけ捕まえて宵越しの銭を稼ぎたいってのによ」 2人の男がため息をついてると何処からともなくか細い声が聞えてきた 「むきゅー!むきゅー!ゆっくりしんでね!」 「おい…この声」 「間違いない…ゆっくりパチュリーだ。今日はツイてるぜ」 2人の男は顔見合せると互いに頷き静かにそこへ近づいた。そして物陰から声のする方を覗くと意外な光景が目に入 「むきゅー!むきゅうー!偽ものはゆっくりはやくしね!」 ゆっくりパチュリーがゆっくり魔理沙に圧し掛かり、ゆっくり魔理沙が押しつぶされよう・・・・・と言う風には見えず、2匹でじゃれあってるようにしか見えない。 しかしゆっくり魔理沙の方はかなり衰弱してるらしく、涙とその他体液でグチョグチョになりながらも必死に逃げようともがいている ゆっくり種の中で最弱であるゆっくりパチュリーにゆっくり魔理沙がゆっくり苛められているという何ともきみょんな光景が繰り広げられていた。 「や゛あ゛あ゛ぁー!おあちゅりー!お゛れ゛ま゛り゛さ゛いじめないでだぜー!」 「おれまりさはゆっくりしね」 男達が驚いたのはその光景でなく別の事だった。男たちは茫然と互いを見るとすぐさま我に帰り動きだした ガボッ! 「む…むきゅ…む…」 ゆっくりパチュリーの顔面に小石がのめり込みゆっくりパチュリーあっさり息絶えた ゆっくり魔理沙は突然の事に呆然としたが我に返り、目の前に突然現れた男達に弱弱しくか細い声でこう言った 「おにいさんたちはゆっくりできる人だぜ?」 2人の男は満面の笑みを浮かべて口を揃えてこう言った 「「ああ!できるとも」」 「やっと…おれ…ゆ…っくりできる…ぜ」 と言うとそのまま寝息を立て始めた 一人の男ゆっくり魔理沙を大事に抱えると二人は幻想郷の外れにある竹林へと向かった .............. .......... ...... ... . 一面にお花畑が広がっている。心地よい風に乗って花の香りが漂い、その中を蝶が舞う平和な光景が広がっている そのお花畑の中に洞の空いた切り株が一つ。そこにゆっくり魔理沙が住んでいた。 物心ついた時からずっと一人ではあったが幸いにも食料とゆっくりする場所には困ることはなかった。 しかし一緒にゆっくりする相手が居なかった。ゆっくりは一部を除きを生涯の大半をゆっくりする相手と過ごす 「おれまりさもだれかとゆっくりしたいぜ!」 顔は笑っていてもどこか悲しげに呟いた。 黄昏ているとどこからともなく賑やかな声が聞こえてきた 「ゆっくりできるね!」 「ちーんぽっ!」 「むきゅう!」 ゆっくり魔理沙が近づいて見ると3匹のゆっくりが蝶をおっかけて遊んでいた。ゆっくり魔理沙にとっては初めて見る同種だった。 嬉しく思いつつも今まで孤独だったゆっくり魔理沙にはどう声をかけ良いかわからなかった 「だれかゆっくりしてるよ!」 ゆっくり霊夢が言うと他の2匹も気づいて3匹はゆっくり魔理沙の元にまる 「いっしょにゆっくりしようね!」 「ちーんぽっぽ!」 「むきゅ!」 「おれまりさもいっしょにゆっくりするぜ!」 始めて声をかけられたゆっくり魔理沙は大きな声でと叫んだ…が その次の瞬間騒いでいた3匹が急に黙りこくり、冷たい視線を投げかけた 「どうしたんだぜ?」 「こいつまりさじゃないよ」 「むきゅ!まりさはおれなんていわないよ!」 「おれまりさだぜ!」 何度も自分はゆっくり魔理沙と訴えるが3匹は冷たい言葉を浴びせかけて否定する 「きもわちるいからゆっくりどっかいってね!」 「ゆっくりさわらないでね!」 悲しくなってゆっくり魔理沙は泣き出してしまった 「い゛っし゛ょて゛ぃゆ゛っぐでぃさ゛せ゛て゛よぉぉぉぉぉッ!!」 3匹は泣き叫ぶゆっくり魔理沙に困りはて相談し、そして霊夢が言った 「ゆっくりいうこときたらいっしょにゆっくりしてあげるよ!!」 「ほんと?ゆっくりきくぜ!!」 4匹は草原の開けた場所に出るとゆっくり魔理沙が中央に立ち、他の3匹それを取り囲むよう立った 「どうすればいいだぜ?」 そしてゆっくり霊夢が口を開いた 「ゆっくりけられてね!!」 そういうとゆっくり霊夢はゆっくり魔理沙にとびかかり弾き飛ばした 「だぜぜぜぜ!」 ゆっくり魔理沙は奇声を上げながらロケットの様に一直線に吹っ飛びながらゆっくりパチュリーの場所へ転がる 「ゆっくりとんでね!」 ゆっくりパチュリーが弾くと今度はボールの様に跳ねながらゆっくり妖夢の方へ転がる 「ちーんぽっ!」 ゆっくり妖夢は上空へと跳ね飛ばす こうしてしばらく間3匹の間を何度も何度も弾かれ転がされた。 そのせいで地面の砂利で表皮が傷つき顔の各所から餡が滲みだしている。顔は餡と泥にまみれて真っ黒になってしまった 「ゆっくりあきたね!」 「むきゅ!」 「ちんーぽっ!」 そう言うと3匹はゆっくり魔理沙を蹴るのを止めどこかへ去ろうとした。 「ま゛って゛ぇぇぇぇ!お゛れ゛も゛い゛っし゛ょに゛ゆ゛っく゛て゛ぃし゛て゛った゛せ゛ぇぇぇぇ!」 とゆっくり魔理沙が叫ぶと 「きもちわるいからゆっくりしね!」 というとどこかへ走り去ってしまった。 .............. .......... ...... ... . 「ゆっ!」 眼をうっすら開けるとそこには暖かな夕日の日差しが飛び込んできた。 眩しく一度目を閉じたがおかげで意識が覚醒した 「あらお目覚めかしら?」 ゆっくり魔理沙が声をする方を向くと銀髪の白衣を着た女性が座椅子に座りながらこちらを見ていた 「おねえさん…ここでゆっくりできるだぜ?」 「ええ…勿論よ。あなたは今弱っているからここでしばらくゆっくりしていきなさい。ご飯も持ってくるから少し待ってなさい」 「ゆっくり待つだぜ!」 ―――永遠亭 「まさか本当に実在してたなんて…」 2人の男は幻想郷のゆっくり研究の権威である八意永琳の元にゆっくり魔理沙を連れてきていた 「ゆっくり俺魔理沙…とある学者がその存在を何十年も前から指摘しながらも、証明できず周囲から『新参乙!』『俄かはカエレ!』 との批判を浴びて学会を追われ失意のうちに死んだが…最期までその存在を死の床で唱え続けたと言われる伝説の種…」 「はい俺たちも初めて見た時は目と耳を疑いましたよ!」 「いやぁツチノコ発見どころの騒ぎじゃないでしょうねぇ。あ…ツチノコはもう発見されてたな」 色めき立つ3人を横目にポカンとした表情でその様子を見る鈴仙と薄笑いを浮かべながらその様子を見ているてゐ 「全くあのどこにでもいそうな饅頭のどこが凄いのか理解に苦しむわ」 「鰯の頭も信心からウサ」 「何を言ってるの鈴仙!私たちは今歴史の目撃者なのよ!いい?この事が幻想郷の歴史さえ揺るがしかねないの!!わかる!?」 「は・・・はぁ。そもそもゆっくりってつい最近出現し始めたんですよね?刻む歴史なんて…」 「アナタ?後で新薬の実験台になりたい?」 「ひッ…ひぃーーーー!なんでもありません!」 続く? ゆっくり俺魔理沙 見た目・大きさ・生態全ては原種と変わらない突然変異種。一人称におれと語尾にだぜを使う点で区別できる。 他のゆっくりからは何故か嫌われており、ゆっくり魔理沙である事を否定されると「おれまりさだぜ!」と言うので余計嫌われるという 希少性ゆえにその価値だけは高いが滅多に見つかることはない 参考:どういう訳か愛されてるようです。アリガトね! (注:愛でWIKI作品) http //www33.atwiki.jp/slowlove/pages/28.html
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/545.html
男は畑へと急いでいた。 育てていた大根がそろそろ収穫の時期なのだ。 柵でゆっくりが入れないようにはしていたが、それでも油断はできなかった。 幸い、作物は全て無事だった。 次々と収穫していく男。 そろそろ残りも少なくなってきたところで、それは現れた。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ、ゆっくりかいつうしたよ!」 「これでここのごはんはれいむたちのものだよ!!」 それはゆっくりれいむとゆっくりまりさであった。大きさはハンドボールよりやや小ぶりといったところだろうか。 既に殆どの野菜を収穫していたが、侵入者を好きにさせる気も無い。 男は自分の服にあるスイッチを押すと、ゆっくり達に近づいていった。 「ゆっくりいただくよ!」 「きょうからここがまりさたちのゆっくりぷれいすだね!!」 好き勝手なことを言いながら大根へとかけて行くれいむとまりさ。 だが、そこで異変が起きた。 「ゆっ、おそらをとんでるみたい!」 「すごいね、これならおそらでゆっくりできるね!!」 男はゆっくり達を手に持ち、 「ゆぎゅっ」 「ゆぐっ」 そのまま柵へと投げつけた。 勿論、潰れないように手加減をしてだ。 「ゆっ? ゆっくりごはんをたべるよ!」 「いただくよ!!」 先ほど起こったことが理解できずに再び大根へとかけて行く。 だがしかし、何度やっても結果は同じ。 「ゆぎゃっ」 「ゆぎぃっ」 「ゆげぇっ」 「ゆぎゅぅうっ」 特定の場所まで進むと柵まで飛ばされてしまう。 「ゆぎぃ゛ぃぃ゛ぃぃぃ゛れいむのごはんな゛のにぃ゛ぃぃ゛ぃ」 「なんだかわからないけどはやくたべさせてね!」 何度も何度も向かってくるれいむとまりさ。 目の前にエサがあるのに食べられないことでかなりイライラしていた。 それを気にせず、何度も捕まえては投げる男。 ここまできても、れいむとまりさは男に気づく気配どころか気にしてる素振りも無い。 それもそのはず、男の姿は見えていないのだ。 光学迷彩スーツ。 河童のテクノロジーが人間の里にも浸透し、今や大人気となっていた。 「ゆぎいいい゛いいい゛いぃぃぃぃいぃおねが゛い゛だがら゛だ゛べざぜでぇぇぇっ」 「ま゛り゛ざのごはんな゛んだ゛からゆっぐりだべら゛れで゛ぇぇぇえ゛えぇっ」 さて、次はどう遊んでやろうか―あ、そうだ。 男は一本の大根を引き抜いた。 そして柵の近くで悔しがっているれいむ達の前で突き出した。 「ゆっ、やさいさんからきてくれたよ!」 「さいしょからそうしてよね!!」 それを見るや否や、即座に食いついてくるまりさとれいむ。 あと少し、というところで男は大根を引っ込めた。 「ゆっ? やさいさんはあそこだよ!」 「そこからうごかないでね!!」 再び飛びついてくるゆっくり。 男はもう少しというところでやはり避けさせ、徐々に畑から離れるように誘導していった。 「まって、まって、そこでゆっくりしてね!」 「まりさのごはんなんだからそこでゆっくりしててね!!」 そのことに気づかずに追いかけてくるれいむとまりさ。 やがて、森の中の川に差し掛かってきた。 「ゆ、ゆっくりまってね…」 「まりざのごばんなの゛にぃ゛ぃぃっっ」 疲労困憊ながらも追いかけてくるゆっくり。 男は川の瀬に立つと、大根を持っている手を川の方に伸ばした。 ちょうど、川の上に大根が浮いている形である。 「ゆっ、かわのうえにやさいさんがいるよ!」 「ゆっくりおりてきてね!!」 ようやく追いついてきたゆっくり達。 ぎりぎりの位置まで進むがそれでも届きそうに無かった。 男は無視してそのまま大根をぷらぷらと漂わせた。 「れい゛むのごはん゛の゛ぐぜにぃぃぃっっぃっ!!」 「ふんっ、もうしらないよ! そこでずっとゆっくりしててね!!」 やがて諦めたのか、思い思いの捨て台詞を口にして去っていくゆっくり。 そこで男は大根をゆっくり達に向かってひょいっと投げた。 「ゆぎっ、やっとたべられてくれるんだね!!」 「きのきかないやさいだったけどゆっくりたべてあげるよ!!」 頭にぶつかったのが大根と確認すると、今度こそとかぶりつこうとする。 そこで男は大声で叫んだ。 「おうおうおうおう、俺を食べようなんてふてぇ奴がいたもんだ!!」 「ゆっ、だれ? これはれいむたちのみつけたごはんだよ!」 「そうだよ! だれなのかしらないけどゆっくりかえってね!!」 ゆっくり達が周りを警戒している間に男は大根を拾い上げ、ゆっくり達の目の前に立てた。 「俺だよ、俺! まったくゆっくりの分際で俺を食おうなんて失礼な奴らだぜ」 「ゆゆっ、このやさいさんしゃべったよ!」 「へんなこといってないでまりさたちにたべられてね!」 「面白ぇ、やれるもんならやってみな!」 そう言って挑発的な動きをする大根。 八の字のようにゆらゆらと動いていた。 「ゆっくりたべられてね!」 突進してくるまりさ。 それをスッと避けると、そのまままりさに体当たりを喰らわせた。 吹っ飛んで木にぶつかるまりさ。力を入れすぎると自身が砕けかねないので、十分に手加減して叩きつけてやった。 「ゆべっ」 「うわ、よっわー」 「やさいさんはれいむのごはんだよ!!」 今度はれいむの突進。 さっきのまりさを見ていなかったのかというくらいの単調な突進であった。 先ほどと同じように避け、今度は地面に叩きつけてやった。 「ゆぎゅぅい」 「ほらほら、そんなんじゃ俺を食べるどころか逆に食べられちまうぜ」 「よぐもれ゛い゛むをぉぉぉぉっゆぎゅぇ」 「はい外れー」 「ま゛り゛ざぁぁぁぁゆぶぇっ」 「おぉっと危ない、なーんてね」 10分後。 そこには何度も叩きつけられぼろぼろになったれいむとまりさの姿と、そのままの大根があった。 「なんだなんだ、おめーらすっげぇザコだな」 「ゆぎぃ゛ぃぃぃぃぃっ! ごばん゛の゛ぐぜにぃぃっっ!!」 「い゛い゛がらだべら゛れ゛ろぉぉっっぉお゛ぉ!!」 歯をむき出しにしながら怒りを露にしているゆっくり達。 しかしいつまでたっても一噛みすら与えることができない。ゆっくりの餡子脳なんてその程度のものなのだ。 「ま、これに懲りたら俺達野菜を食べようなんて思わないこったな」 そういい残して畑の方へ戻っていく大根。もとい、男の手で運ばれる大根。 後ろには満身創痍のゆっくり達の悔しそうな悲鳴だけが聞えていた。 「やざい゛の゛ぐぜににぃ゛ぃ゛ぃっっっ!」 「ゆぎぃぃぃっっっっ! ゆ゛っぐりだべざぜ゛ろろ゛ぉぉっっっ!」 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1746.html
注意!!! 虐待じゃなくて・・・実験って感じです 「委細承知」な色男や「どんとこーい!!!」な上○次郎教授な方 どうぞご覧下さい 「よし、出来た。 さて、今度こそ・・・」 フラスコを満たす赤い液体をまじまじと見ながらくっくっと笑う。 「ここはれいむたちのゆっくりプレイスだよ!!! おじさんはさっさとでていってね!!!」 いつもと変わらぬ風景。畑に居座るゆっくり。そして ぐちゃっ! 「ゅ"っ、ゅ"っ、ゅ"っ」 「あがぢゃんがああぁあぁぁぁ"!!!」 ぶちぃっ!! 「まだあがちゃんがああぁぁ!!! ゆがあ"あぁぁ"ぁ! どぼじでごんなごとするのおおぉぉおお!!!」 人間に殺されるゆっくり達。 残り一匹。親れいむが残った。 畑の主は親れいむの髪を持ち上げ、木に叩きつけようとしたそのとき、 「おーい、その処刑ちょっと待った」 里の方から呼び止める声 「あんたか、なんだ?」 「そのゆっくり殺すなら私にくれんかね?」 「・・・なぜ?」 訝しげに尋ねる主。 「実験に使いたいんだよ。私の所のはこの前の実験でほぼ全滅してしまってね。謝礼も用意した、これでどうだね?」 それは今回のゆっくりによる襲撃の被害額よりも明らかに高額の現金だった。 「まあ、そう言うことなら良いが、またこいつがこの畑に来たら?」 「そのときはこいつが始末するさ」 指さす方向からやってくるのは黒い帽子をかぶったゆっくりまりさ・・・をかたどった「ロボまりさ」である。 「さて、実験台も揃ったし、始めようかね」 ゆっくり研究所と書かれた建物内で寛ぐこの建物の主。 「父さん、今度のは成功するの?」 「当たり前だ、この私を誰だと思っている! あと、博士と呼べ馬鹿者!」 受付で暇そうにしている女性との会話は久方ぶりのものであった。 博士は今回の実験の為に3桁以上のゆっくりを犠牲にし、博士自身の健康も犠牲にし、薬を作っている。 お陰で研究所内のゆっくりは全滅した。 「おらぁっ!」 ぐしゃっ! 「ゆぎゃああああぁぁぁあああ!!!」 博士は死の直前までれいむを暴行し、そろそろ死ぬであろうところで透明な箱に押し込み、オレンジジュースをかける。 そして、森の入り口までれいむを運んでいく。 「ゆ"ああ"ああ"あ!!! ごべんなざいいいぃぃぃ!!! れいぶをだずげでえぇぇぇぇ!!!」 博士に箱から出されるときに命乞いをするれいむ。 博士はここまで回復すれば大丈夫だな。とつぶやき赤い液体を注射器にセットし、れいむの頭に注射器を突き立てる。 「いだいいいいぃぃぃ!!! だずげでぇぇぇぇぇ!!!」 どがっ 博士は赤い液体を注入し終えるとれいむを森に向かって蹴り上げた。 れいむは泣きながら森へと消えていき、その後をロボまりさがついて行った。 行列の出来るゆっくり 「ゆっぐ、もうにんげんのところにはいかないよ・・・」 ひとまず安心できるところまで移動し、その辺の草を食べ、回復をまつれいむ。 正面にいるロボまりさには気付かない。 このロボまりさにはドスまりさの「ゆくりしてない相手には見えなくなる」能力が備わっているためだ。 しばらくれいむがゆっくりしていると、むこうから普通のゆっくりまりさがやってきた。 「ゆっくりしていってね!!!」 しばらく二匹は一緒にゆっくりした。 れいむが川へ移動するとまりさはれいむの後に付いていく。 途中、ゆっくりぱちゅりーと出会う 「ゆっくりしていってね!!!」 挨拶もそこそこに移動を続けるれいむ、ぱちゅりーはまりさのうしろにくっついて着いてくる。 「ごーく、ごーく、しあw・・・ゆっ?」 「はぁ、はぁ、れ、れいぶうううううううぅぅぅ!!!」 「ゆぅーーーー!!! こっちこないでねぇぇぇぇ!!!」 発情中のありすはれいむを襲うかと思われたが横を素通りし、ぱちゅりーの後ろに着いた。 「ゆっ? ゆっくりしていってね!!!」 れいむは挨拶するがまりさもぱちゅりーもありすも返事をしない。 れいむは気味が悪くなってその場を離れるが全員が付いてくる。 「こっちこないでね!!! ついてこないでね!!!」 それどころか途中出会ったゆっくり全員が一列になってれいむの後に続いた。 れいむが草を食べているときも、水を飲んでいるときも、排泄するときも、寝るときも 特に何をするでもなくれいむの後をただただ付いてくるゆっくりたち。 れいむはもちろん逃げようとするが、全員がぴったりくっついてくるため逃げ切れない。 逃げる途中に出会ったゆっくりは列の最後尾に並んでれいむを追跡する。 「ゆっくりできないよぉぉ・・・」 行列が出来てから三日目、異変が起き始めた。 れいむの背後にいたまりさとぱちゅりー、ありすが力尽きて倒れたのだ。れいむ以外は食事も睡眠も取らずただただ行列に並んでいた為である。 れいむはこれで行列が途切れると確信した。 しかし、死んだゆっくりの分だけ後ろのゆっくりが前に詰めるだけで行列はそのままだった。 「もうこないでね!!! れいむをゆっくりさせてくれないゆっくりはさっさとしんでね!!!」 ついに我慢の限界だと言わんがばかりに行列に攻撃するれいむ。 声も出さずにあっさりと殺すことが出来た。だが、行列の数が明らかに多すぎる。 どんなに頑張っても行列を全滅させることは出来ないだろう。 れいむは早々に諦めまた森をさまよう。 そして、人間の住処と思われる場所にたどり着いた。 畑には柵が設置してあり、侵入できそうにない。 「ここは、お兄さんの畑だ! さっさと出てけ!!!」 番ゆっくりが歯をむき出しにし、威嚇している。 「うるさいよ!! れいむをゆっくりさせてくれないゆっくりはさっさとしんでね!!!」 番ゆっくりに襲いかかるれいむ。しかし、がぶっ「ゆ"っ!」ひゅん「ゆ"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"!」べちゃっ「ゆ"っ"!」 あっさりとカウンターを喰らうれいむ。 れいむは行列のゆっくりのように簡単に殺せるものだと思っていたが、栄養失調になりながら付いてくるゆっくりとはさすがに訳が違った。 番ゆっくりはさっさと人間の下へ逃げ、人間を連れてきた。 番ゆっくりの飼い主である青年は驚いていた。 ゆっくりれいむを先頭に大量のゆっくりが一列に並んでいる。 しかも、畑を荒らそうとするのでも、番ゆっくりを攻撃しようとするでも、ましてやれいむを助けようとするでもなくただただついて行っているのだから。 れいむは自分を攻撃した番ゆっくりに対して特別な感情を抱き始めていた。 いままでのゆっくり達は誰もが自分の後を付いてくるが、このゆっくりだけは自分の後を付けてこない。 もしかしたらこのゆっくりとならゆっくりできるかも知れない。 「ゆー! yぶぎゃっ!!!」 しかし、この行列を気味悪く思った青年に思い切り蹴り飛ばされる。 規則正しくれいむの軌跡を辿りながら森へ飛ばされたれいむを追跡する行列。 青年は棍棒で行列のゆっくりを叩き潰すが列は乱れることなくれいむを追跡する。 青年が行列のほとんどを潰した頃にまたれいむがやってきた。 自分の列に加わらない番ゆっくりと仲良くするためだ。 森を抜けようとしたそのときにれいむは激痛と共に宙に浮いた。 れいむを監視し続けたロボまりさの口から細いアームが伸び、れいむを貫いて持ち上げたのだ。 「いだい"っ!! おぞらどんでるみdゆびゅっ!!!」 激痛に喘ぎながら「おそらをとんでるみたい」という台詞を言おうとしたが、 言葉を紡ぐ前にロボまりさの頬から伸びたカッターによってスライスされ、生涯を終えた。 「ゆっ・・・? どぼじでごんなどごろでみんなじんでるのおおぉぉ!!!」 「いやあああぁぁぁ!!! まりざのあがぢゃんがあああぁぁぁぁ!!!」 行列の先頭のれいむが死んだことにより、行列のゆっくり達が正気を取り戻したが、青年に叩き潰されたゆっくりを見てパニックを起こした。 青年は疲れた体で構わずゆっくり達を叩き潰していく。 ゆっくり達は今まで食事も取らずにただひたすら行列に並んでいただけのため、栄養失調になり逃げ切るほどの体力など無くなっていた。 結局、青年から逃れられたゆっくりは数匹だけとなった。 ロボまりさは青年から逃れたゆっくり達を追跡していた。 やがてゆっくり達は他のゆっくりと合流し、先ほどの青年の事を話し、一緒に移動を始めた。 一列に並ぶ様子はない。 その後ろ姿を確認したロボまりさは口の端からクワガタのはさみのようなカッターを露出させ、そして・・・ 「如何でしょう」 「素晴らしい、これさえあればわざわざ職員全員でゆっくり狩りをする必要が無くなります!」 ロボまりさが記録した映像を見る二人の男。 一人はロボまりさの産みの親であり今回の薬を発明した博士。 もう一人はゆっくりの確保に頭を悩ませていた小さな加工所の所長。 「ではもう一度この薬の効果を、 この薬を摂取したゆっくりはある種のフェロモンを発生させる そのフェロモンは他のゆっくりから全ての本能を奪い取り、ただフェロモンの発生源のゆっくりを一列になって追跡するだけの存在になる。 食欲、睡眠欲、性欲、ゆっくり欲、そして生存欲さえ無くなる フェロモンの発生源が死ねば効果はなくなる。 発生源が死んだあと、行列に並んでいたゆっくりはフェロモン発生源にはならない。 ゆっくり以外の生物にはこのフェロモンは効かない。 飼いゆっくりの付けているバッチにはフェロモンを無効化する効果がある。 おおまかに言えばこんな所ですな。で、お値段はこのくらいで・・・」 加工所からすれば、この薬を適当な一匹に使って外に離せば、 勝手に大量のゆっくりを引き連れる大行列となり、職員はそれを捕獲するだけで大量のゆっくりを手に入れることが出来る この薬は加工所だけでなくありとあらゆる所に売れた。 加工所がない人里では、放置すれば勝手にゆっくり達が餓死すると言うところに目を付け、畑荒らし対策として、 虐待、虐殺など各種お兄さんはゆっくりの確保用に。 大量に増産したこの薬は博士の売り歩きが終わる頃には一生遊んで暮らせるほどの金となった。 「さて、次は何の研究をしようかな・・・、その前にアイツにたまには何か買ってやるかな・・・。」 今回の研究を成功させ、次の研究の内容をあれこれ考える博士の顔は、新しい遊びを夢想する少年のそれであった。 終われ 後書き 最後までお付き合いいただきありがとうございます。 この前見た「世にも奇妙な物語」の「行列の出来る刑事」をモチーフにして当SSを書きました。 悪のりで書いたような作品です。 今まで書いたSS ドスまりさとゆうか1~3 ゆっくり闘技場(性)1 不幸なきめぇ丸 名物餡玉 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/418.html
さんさくめ ちょっと ちょうしこきすぎた あいかわらず だぶん だよ by おれまりさ とか よばれたひと 「あ~楽しィ~!マジAQN最高だぜ」 今日もハッピーターンをつまみながらビールを飲んで、某ゆっくりスレを見て1日の疲れを癒す。 そんな私はゆっくり愛好家。壁紙はゆっくり、勿論デスクトップを飾るのはゆっくりデスクトップアクセサリー なぜならゆっくりは特別な存在だからです。 デスクトップ画面には50匹を超えるゆっくりが縦横無尽に飛び跳ねている。 この為にCPUをセレロンからクアッドに変えたのは言うまでもない。 「あ~かぁいいよ~ゆっくり~!俺の大根もおろせる頬でスリスリしたいよ~~!」 悲しいかなこいつらは与えられた画像とルーチンでしか動く事できない デスクトップを見てニヤニヤしてる俺。親が見たら泣くね絶対、まだAV見てる方が救いがあるよねウン しばし至福のゆっくりタイムを満喫してると、辺りが一瞬真っ白い光に包まれに遅れてゴロゴロと言う音が外から響いていた 「結構近いな。落雷で俺のゆっくり画像が消えちまったら困るな。可愛いゆっくりちゃん、少しの間会えないけど我慢しててね」 そう言ってスタートボタンにポインタを合わせた瞬間であった ガラガラガッシャーーン!! 眩い閃光と共に耳をつんざく爆音が俺の部屋を襲った 同時に激しい衝撃で俺の体は吹っ飛ばされ壁に叩きつけられた 「うぉ…いってて、本当に落ちるとは…はっ俺のゆっくり1号カスタムは!?」 自慢のゆっくり専用PCを見やると本体は白煙を上げモニタは真っ暗な画面だけを映していた 「なん…だとっ!?」 何という事だ...給料の3か月分を費やして組み上げたゆっくり専用PCが!? 1年掛けて関連サイトやアップローダを暇さえあれば業務中でも探して集めた画像がッ!? 通勤中に思いついてにやけてしまう程の思いのたけを綴ったゆっくりとの妄想ライフSSががっ!? おきのどくですが ぼうけんのしょは きえてしまいました 3行の文が俺の中を渦巻いていた。 ゆっくりが居なくて何の人生を楽しめようか 目の前が真っ暗になり俺の人生も真っ暗にあんりかけたときであった ビッ ピーー 聞きなれた起動のビープ音がPCから聞こえた 「良かったPCは生きてる!」 後はデータが生きてるの確認するだけ OSのロゴが消えるとと何時もの乱雑なデスクトップ画面が映った 相変わらず暢気にゆっくり達が跳ねまわっている。よし問題ない 後はマイゆっくりフォルダを確認するだけだ。ポインタを置くと目を瞑って祈る思いでクリックする 「…。」 うっすら目を開けると白い背景にいくつものアイコンがいくつも見えた。 良く見ると虫食いの如く所々有る筈のフォルダが消えてる 「ま…PCが生きてるなら儲けものだな、ハハ…」 とりあえず飲み物をとって気を落ちつける事にした。もう流れちまった画像の事を考えると飲まないと涙が零れそうだからだ 「さてと…他の方は…ん?」 可笑しい…さっきまで有った筈のフォルダや画像のアイコンまでが消えている 「ま…まさかウィルス!?」 だがウィルスソフト反応してない。じゃあ一体なぜ?Why? 「ん…なんだこりゃ?」 何故かデスクトップアクセサリーのゆっくりれいむが妙な行動している。 AAでよく見るむーしゃむーしゃと物を咀嚼するアクション。 こんな動きしたか?徐にポインタを近づけてクリック するとれいむが口からアイコンを吐き出した。こ…これは!?タイトル名を見ると私的神画像の1つ!? 「れいむのしょくじをじゃましないでね!」 スピーカーから聞こえる筈のない物が聞こえた。 それだけではない他のゆっくり達を見るとデータにない筈の動きをしている 「これは一体?おまえはだれなんだ!?」 「れいむはれいむだよ。ばかなの?」 いや待て落ち着け……これは夢だ。夢でないとしたら幻覚だ。頬をつねろう 「あだだだだっ!?」 本物だ。じっくり観察してみるとデスクトップ上ではゆっくり達が思い思いに動いていた 数匹で歌を歌ってる者・追いかけっこをする者・フォルダのアイコンに顔を突っ込む者、絵やSSをみて想像するしかなかった光景が今ここに存在している 「フ…フハハハハハ!見ろ全国の『お兄さんども』よ!!俺はゆっくり愛好家達が誰もが羨む夢『ゆっくりと暮らす』をこの手に手に入れた」 「うるさいよ!しょくじちゅうなんだからゆっくりしずかにしててね!それとごはんがたりないからすぐもってきてね!」 「ああ・・・ハイハイゴハンね。ゴハン?お前ら電子データの癖に物が食えるわけないだろ」 「なにいってるの?おっきいおさらのなかにあるのがれいむのごはんだよ!」 よく見たら開いているマイゆっくりフォルダの中に多くのゆっくりが集っている。そいつら一様に何かを咀嚼している。ま…まさか!? 「こいつらファイルを食ってる!?」 何と気づいたらマイゆっくりフォルダの画像やテキストファイルの殆どが消失してる。こいつは不味い! 「ば・・・ばかたれ!今すぐ辞めろ!!」 「これはれいむがみつけたごはんだよ!ゆっくりできないおにいさんはきえてね!」 叫ぼうが一向にゆっくりはやめる気配がない。止めようにも画面の向こうの存在に干渉することなどできやしない。 「そうだ?さっきれいむに…」 フォルダでファイルをむさぼってる一匹のゆっくりをクリックする 「ゆ!?いたいよ!まりさをはなしてね」 ビンゴ!やっぱりそうだ。こいつらはデータなのでPCから操作で干渉できる 「おにーさんまりさをはなしてね!」 そのままドラグしてゴミ箱へドロップ 「ゆ゛ーーー!」 仲間の叫び声に気付いた他のゆっくり達が一斉に振り向く 「ゆっ!おにいさんまりさをかえしてね!」 「ここはれいむたちのおうちだよ!かってにいじらないでね!」 口々に非難の声をあげるれいむたち。 余りの事にこいつらの本質を忘れていた。 自分勝手で頼みもしないのに居着いてまるでそこの主の様に振舞う そして俺はお兄さん ならば成すべき事は一つ… 「おにいさんれいむをむししないで…むっぐ!こんなにごはんいらな゛っ」」 手始めにバックアップ済みの大容量データを放り込んであげた。 3GBもする御馳走を貰ったれいむは歓喜のあまり白目を剥いて気絶してしまようだ 「て゛い゛ふ゛ぅぅぅぅぅ!!」 れいむのつがいらしきまりさの口にはどっかで拾ったゆっくり.zip .exeとかいう何か怪しい香りのするファイルを御馳走させてあげた 「や"めでっ!?むーしゃむーしゃしあわせー♪」 「アレ何ともないのか?」 「ゆ…ゆっくゆっくゆっくりゆっくりゆっくりゆっくりゆっくりっくりっくりっくりっくりっくりっくりりりりりり」 「あ…やっぱりヤバいファイルだったか」 まりさは壊れた録音機の如く奇声を発しながら画面上を狂ったように走りまわる 今度は呆気にとられて動けない3匹のゆっくりを範囲指定して圧縮ソフトのアイコンに放り込んであげた するとデスクトップに3匹のゆっくりがいびつに融合した真四角なアイコンがあらわれたではありませんか 「き゛ほ゛「い゛や゛あ゛ぁぁ「は゛な゛れ゛て゛ぇぇぇぇ」ぁぁぁ」ち゛わ゛る゛い゛ぃぃ」 ゾクっとする様な不気味な声を立ててガタガタ動いている しかし本当の悪夢はこれからだ。ゆっくりデスクトップアクセサリの設定画面を起動してRemilaと名の付いたファイルを起動させる。 「うー?」 他のゆっくり達の顔が凍りつく。まさかれみりゃまで出てくるとは思いもしなかったろう 突如出現させられて戸惑っているれみりゃ。だが周囲を見回すと事態を把握したのかにっこりと笑う 「たべちゃうぞー!れみりあ うー!」 ようやく危機を悟り逃げ回る残りのゆっくり達。 「れ゛み゛り゛ゃ゛た゛ぁぁぁぁぁあぁ!!」 「い゛や゛た゛あ゛ち゛に゛た゛く゛な゛い゛ぃぃぃぃ」 半狂乱になって画面を逃げまどうゆっくりの様子は滑稽なものだった。 「ハハハハ!見ろ、人が…じゃなくてゆっくりがゴミの様だ!」 れみりゃに中身を食われてデリートされる物 画面端に逃れようとして将棋倒しになり押しつぶされる物 やけくそになったのか他の仲間を押し倒して性行為に及ぶ者 とにかく隠れようと自分からゴミ箱につっこむ者 宴は空が白むまで続いた。騒動が収まった頃にはデスクトップには数匹のゆっくりがポインタから逃げるように画面端で縮こまっている。 まだ続けたいところだが今日は出勤日、眠い目を擦り身支度を整え朝飯を取る。 今まで起こった事が夢のようだった。だけど現実なんだよこれが 出かけるので電源を消そうとPCの前に行く 「お゛ね゛か゛い゛で゛す゛ゆ゛っく゛り゛さ゛せ゛て゛く゛た゛さ゛い゛…」 その言葉を聞いて電源を切る手を止めた 「そうか帰ったらあそんであげるからそれまでゆっくりしていってね!」 俺は軽い足取りで家から出てゆく。何か聞こえた気がするけど気のせいだろう このSSに出てくる固有名称・団体名・商品名・企業名は実在の物とは無関係です このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/397.html
ゆっくりハンターの生活 里から少し離れたところに建っている一軒屋。ゆっくりハンターである私の朝は、ここから始まる。 ゆっくりハンターである私の朝は、そんなに早くない。 いつも通りの時間に起きて、布団の上で大きく伸びをする。よく寝たから、気分がいい。 私は布団から出て、寝汗で少し湿っているパジャマを無造作に布団の上に脱ぎ捨て、普段着に着替える。 寝巻きはいつもこんな扱いだからしわくちゃだ。どうせ誰にも見せる予定は無いから別にいいけども。 「おじゃまします。ハンターさん、起きてますか?」 私が朝食を食べ終えたとき、一人の少女が入ってきた。最近私の家に出入りするようになった少女、稗田阿求だ。 何でもゆっくりに興味があるらしく、私の仕事を見学したいと数日前からここに通いつめている。 ただ見学するだけでは悪いからと、私の仕事も無償で手伝ってくれるので大助かりだ。 「おはよう、阿求ちゃん。今日は早いんだね」 「はい!朝からゆっくりたちを虐められると聞いて飛んできました!」 「そう。じゃあ早速仕事始める?」 「ぜひともお願いします!」 私は仕事用の道具をリヤカーに乗せて運び出し、彼女と一緒に家を出た。 空には雲ひとつ無く、雁たちが隊列を組んで飛んでいる。 いい朝だなぁ、と私は思った。 「ここからはやくだしてね!ここじゃゆっくりできないよ!」 「だれでもいいからはやくたすけてね!れいむはおうちにかえってゆっくりしたいよ!」 「おおー、いっぱいかかってますねー」 向かった先は、ゆっくり専用落とし穴一号。いつか4号まで作る予定だ。 穴の中心にはゆっくりが好む臭いを出すお香と、いくつかの野菜を模したゴム人形が置いてある。 えさを探しにきたゆっくりたちを中に落として捕まえるというシンプルなもの。 雨の日は使えないのが難点だが、ほかっておくだけで勝手に獲物がかかるので非常に楽だ。 穴の中には十匹前後のゆっくりたちがいる。 普段は五匹もかかればいいほうだから、大漁だと言えた。 たぶん家族の一人が穴に落ちて、それを助けようとしたゆっくりが芋づる式に入ったんだろうな。 「じゃあ阿求ちゃん、一匹私が捕まえるからちょっと見ててね?次からは手伝ってもらうから」 「はい、わかりました」 私はタモを使ってそのゆっくりのうちの一匹を拾い上げる。 掬い上げられたゆっくりは私に助けられたのかと勘違いしているのか、希望に満ちた目でこちらを見た。 「ゆ?おねーさんまりさをたすけてくれたの?ついでにまりさのかぞくもさっさとたすけてね!!」 私はその声を無視し、懐においておいたチキスでゆっくりの口をぬいとめる。 ばちんっ、という音と共にゆっくりまりさの口が強制的に閉じられる。 「ん゛!?ん゛~~~~~~!!!」 「ごめんね。痛いだろうけど、あとで業者さんが抜いてくれるだろうから我慢してね?」 そして、収穫用の箱にそのゆっくりを入れた。 外からしか入り口はあけられないように作られているので、もうそのゆっくりまりさは逃げ出すことが出来ない。 「はい。これでワンセット。阿求ちゃん,わかった?」 「もちろんですとも!この稗田阿求、一度見たものは二度と忘れません!」 彼女はこぶしを強く握り締めながら、力強くそう答えた。 「じゃあ、阿求ちゃんは私が捕まえたゆっくりの口にホチキスをして、その箱に入れる作業をしてくれるかな?」 「了解しました」 さすがにこの少女にゆっくりを掬い上げる作業は彼女には重労働すぎる。 意外にゆっくりたちは重いのだ。 彼女もそれをわかっているのだろう。素直に私の言うことに従ってくれた。 彼女は最初こそ勝手がわからずと惑うことがあったものの、すぐになれててきぱきと作業するようになった。 賢いし、元気があってとてもいい子だ。子どもがこんなにしっかりしているのだから彼女の親も鼻が高いだろう。 「そういえば、このゆっくりどうするんですか?殺すんですか?」 作業をしながら阿求ちゃんが私に質問を投げかける。 その質問の最後に、特に語気を強めていた。 「あはは…そのつもりなら中に毒エサでもまいておくわ。 このゆっくりたちは、加工場や薬屋さんに売るために、生きたまま捕獲するの」 「なるほど。でも、なんでわざわざ口をホチキスで止めるんですか?そのまま箱に入れればいいのでは?」 彼女は箱をどつきながらそういった。 箱の中にいるゆっくりたちがおびえたように飛び跳ねる。口を閉じさせられているため悲鳴を上げることも出来ない。 彼女はそのゆっくりたちの様子に少し物足りないようだった。 「だって、なんか心苦しいじゃない。ゆっくり達の悲鳴を聞いてると」 「……は?お姉さんはゆっくりハンターなのでは?」 私のその告白が衝撃だったのか彼女の作業を続ける手が一瞬止まる。 その様子に私は苦笑する。言っていることがおかしいのは自分でも重々承知している。 「まあ共食い防止っていう理由もあるんだけどね。 仕事だから仕方なくやってるけど、私本当はゆっくりが大好きだったりするんだよ?もちろん食事用って意味じゃなくてね。 子供の頃は一緒にゆっくりたちとも遊んでいたし」 「じゃあなんでその職業に就いたんですか…」 私の言葉に阿求ちゃんは驚きを通り越して呆れているようだった。 「本当は農家になりたかったんだけど、でも私が作る野菜はまったく売れないのよねぇ。 だから仕方なくって感じ。 ……よいしょ、これで最後かな?阿求ちゃんお願いね」 「あ、はい。パチンっ、と」 彼女は最後のゆっくりを箱の中に叩き込んだ。 沢山取れたからもう箱の中はパンパンだ。 「じゃあ、これもって行こうか。いっぱい取れたから結構なお金になりそうね」 「はい、わかりました」 私は彼女と一緒に市場まで行き、里に薬を売りにきた兎さんに捕まえたゆっくりを売った。 彼女は実験に使うらしいので、全部は買ってはくれなかったがそれなりの金額にはなった。 阿求ちゃんはその兎さんと知り合いのようで、今度また狩りに行きましょうねと笑いながら喋っていた。 私は残った分を加工所の人に売り、もうけたお金で彼女に手伝ってくれた御礼をした。 なにが欲しいか、とたずねたら生きたゆっくりれいむがいいです、といっていたので買ってあげたら喜んでくれた。 私と阿求ちゃんはそのゆっくりれいむをと一緒に、私の家までゆっくり帰った。 今そのゆっくりれいむは彼女の腕に抱えられ、中身のあんこを少しづつほじくり出されている。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁ!!れいむのあんこださないでぇぇぇぇぇ!!」 「あはは!いい声で鳴きますねぇ。ここですか?ここがいいんですか?」 「ひぎぃぃぃぃぃ!?そこはだいじなどごだがらやべでねぇぇぇぇぇぇ!!?」 彼女はゆっくりれいむのあんこをまさぐりながら、場所によって変わる反応を見て遊んでいた。 私はそんな彼女を、微笑みながら眺めている。 叫び声をあげるゆっくりれいむはとてもかわいそうだったが、人が愉しんでいるところに水を刺すほど私は無粋ではない。 ゆっくりを虐めて楽しむという行為に共感は出来ないが、理解はしているつもりだ。 「ゆ゛……ゆ゛……」 そのゆっくりれいむは結局阿求ちゃんに中身をすべて穿り出され、やがて死んでいった。 そのときの阿求ちゃんのさわやかな笑顔が、少しうらやましかった。 「じゃあ、そろそろ昼食にしようかしら」 彼女の快感の余韻が去ったところで、私がそう提案する。 あれだけ働いて、その後ゆっくりれいむをあんなに虐めたのだ。 阿求ちゃんもおなかペコペコだろう。 「ああ、もうそんな時間ですか。ゆっくりを虐めていると時が経つのが早いですね」 「じゃあ何か作るから少し待ってて……」 私がそういって席から立った時、外から声が聞こえた。 「ゆゆ!こんなところにおいしそうなおやさいがあるよ!」 「やったね!まりさたちがみつけたからこれはもうまりさたちのものだね!」 「みんなでとろうね!」 私が慌てて外に出ると、ゆっくりたちが私の自家菜園の中でたむろっていた。 阿求も遅れて、何かメイスのようなものを持って表に出てきた。 ゆっくり立ちは私たちの姿を確認すると、そのうちの一匹が警戒するかのように飛び跳ねた。 「おねえさんたちだれ?これはまりさたちがみつけたおやさいだから、あげないよ!ゆっくりどっかいってね!!」 「あのね、それは私が作ったお野菜なの。だからそれは私のものなの。わかる?」 「なにいってるの?これはまりさがみつけたんだからまりさのものだよ! わたしたちからおやさいよこどりしようとするやからはさっさとしんでね!」 私はメイスを振りかぶって突撃しようとする阿求ちゃんを慌てて止め、再度ゆっくりたちに話しかける。 「ごめんね、あなた達からお野菜を横取りするつもりはないの。 ただ、私が作ったお野菜がどんな味か、あなた達に聞きたかっただけなの。 それはあなた達にあげるから、もしよかったら感想を聞かせてくれないかな?」 「ちょ、何言ってるんですか!そんなこといったら…」 「ゆー!そういうことならはやくいってね!まりさのこえたしたでゆっくりひょうかしてあげるよ!」 「ほら!付け上がってるじゃないですか!こんなやつらなぞ私のメイスで一撃…………むぎゅ」 「だからやめなさいって。あ、私たちのことはいいからゆっくり食べてね」 私は阿求ちゃんを止めつつ、ニコニコと笑いながらゆっくりたちの様子で見ていた。 阿求ちゃんは頭に青筋を浮かべながらゆっくりたちのところまで行こうとするが、私に後ろからがっちりとホールドされて動くことが出来ない。 「離して下さい!私のモルゲンがやつらを殺せといってるんです!」 「ちょっと落ち着いて見て見なさいって。ほら、あんなに幸せそうな顔して、かわいいなぁ…」 「ゆっくりたべるよ!ぐるめなまりさのひょうかをゆっくりまってね! ぱくっ!むーしゃ!むーしゃ!」 「ハンターさん今すぐこの手を離して下さいさもないとあなたも肉塊に」 おとなしい顔して怖い子というなぁ、この子。 それにだんだんと口が悪くなっている。あれだけゆっくりれいむを虐めたんだからもういいだろうに。 私がそのままの状態でまりさのお野菜の感想を待っていると、いきなりまりさがひっくり返って暴れだした。 「ゆ゛ぎがぁぁぁぁぁぁぁ!!ごれべんだよぉぉぉぉぉぉ!!」 「どう?おいしかった?」 「ぐぅぅぅぅぅ!!ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎいいいいいいいいいい!!!」 ゆっくりまりさは奇声を上げた後、ひとしきり暴れてそのまま動かなくなった。 暴れた拍子に、近くにいた子どもが二、三匹つぶれた。 その姿に他のゆっくりも、阿求ちゃんもしばし固まる。 私は、またかと一人ため息を吐いた。 死んだゆっくりまりさの仲間のゆっくりが、こちらに体当たりを仕掛けてきた。 私はそれを優しく払いのける。 「このおやさいにどくをしこんだんだね!ゆるさないよ!!」 「そんなこと無いよ。ほら、ぱくっとな」 私は暴れるのをやめた阿求ちゃんから手を放し、さきほどまりさが食べた野菜を水で軽く洗って、そのまま食べた。 「うん、おいしいわ。あなた達流で言うなら、しあわせー」 「ゆゆ!?どういうこと!?」 「れいむはかしこいからわかったよ!おみずであらったからどくがおちたんだよ!」 「じゃあやさいをあらってからちょうだいね!」 私のその様子に、ゆっくりれいむはそう結論づけた。 私は、彼女らの言うとおり野菜をきちんと洗ってからゆっくりたちに差し出す。 それを見て安心したのか、ゆっくりたちはいっせいにその野菜に噛み付いた。 「これならだいじょうぶだね!むーしゃ!むーしゃ!」 「むーしゃ!むーしゃ!」 「むーしゃ!むー………ぎぁぁぁぁぁぁ!!?」 「うげぇぇぇぇっぇぇぇぇぇぇ!?!?」 「い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!????」 そしてそのまま畑の中を転げまわり、やがて絶命した。 かろうじて生きていたゆっくりもいたが、阿求ちゃんがメイスで叩き潰してしまった。 感想を聞きたかったのに。少し落ち込む。 「ど、どうなっているんですかこれは……。あ、まさかゆっくりだけを殺すハンターさんの巧妙な毒トラップですか!?」 「うーん、そんなつもり無いんだけどねぇ。阿求ちゃんもちょっと食べてみる?大丈夫、死にはしないから」 私は野菜をほんの少しちぎって、阿求ちゃんに渡す。 彼女は最初はためらっていたが、好奇心がそれを上回ったのか、そのままぱくりと食べた。 そして、目をカッと開いた後、すぐに吐き出した。 「ぺっ、ぺっ!な、なんですかこの味……!?不味過ぎですよ! 食べた瞬間に強烈な辛さと苦しみと絶望感が口中をあばれまくりましたよ! これほんとに食べ物ですか!?」 「失礼ね。私が精一杯心をこめて作ったお野菜なのに。私はおいしいと思うんだけどなぁ。 たまにゆっくりたちにも上げるんだけど、みんな何故か死んじゃうのよね」 私は残った野菜を口の中に放り込み、味わうようにゆっくりと野菜を食べた。 こんなにおいしいのに、なんでみんなまずいなんていうのか、私にはさっぱりわからなかった。 阿求ちゃんは、そんな私の様子を信じられないといった顔で見ている。 「じゃあそろそろご飯にしようね。私が腕によりをかけて作ってあげるから」 「そ、その料理は、まさかおいしいですか?」 「ええ、とっても。出来たら阿求ちゃんに感想を聞きたいわぁ」 阿求ちゃんはおびえたように私から半歩はなれると、震えた声でこういった。 「わ、わわ私はお弁当があるので、だいじょうぶです!お気になさ、なさらないで下さい!」 結局私は食事を自分の分だけ用意し、彼女と一緒に昼食をとった。 心なしか彼女の顔が少し青かったが、本人も何も言ってないようだったから、気にしないことにした。 途中でおかずを交換しないか、と聞いてみたが、遠慮させてください!と強く断られてしまった。 お野菜は沢山余っているのに、とても残念だ。 終わり 虐め分が少ないorz 初めてSS書いた結果がこれだよ! 気が向いたら続くかも? このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/576.html
とある夏の日。 今日は待ちに待った年二回の模型イベント、幻想フェスティバルだ。通称ゲンフェス。 ガレージキットと呼ばれる手作り模型の即売会である。 早朝から家を出発し、俺は独り、幻想郷ビッ○サイトへと向かうのだった。 年々参加者が増えているのか、順番待ちの列は前回参加したときよりもさらに後まで続いており、 俺はようやく最後尾を見つけそこに加わった。 荷物を起き、敷き物に腰を下ろし、待ちの体制に入った俺は暫しのまどろみに身をゆだねる。 明け方のうちはまだ涼しかったが、やがて太陽が登るにつれ、 ジリジリと肌を焼き、閉じた瞼の奥の眼球をも刺激する真夏の朝陽が照りつけてきた。 俺たち百戦錬磨のオタk・・・もとい好事家は、それでもぼやきひとつ漏らさずに、ただ静かに待つのである。 そう、ただ静かに待 「ゆ!おひさまがでてきたよ!」「ゆっくりあついよ!!」 ……やけに後ろが騒がしい。振り返って見るとそこにはゆっくりが居た。一匹だけではない。 複数の家族連れで結構な数のゆっくりが僕の後ろに並んでいるようだった。 種類はほとんどがれいむとまりさだ。東方に詳しくない俺でもそれ位はわかった。 「な゛んでま゛だれ゛づがすすま゛ないのお゛お゛お゛」 「もうやだおうちがえ゛る゛う゛うううううううう」 「あ゛つづっぅうい゛い゛い゛よお゛ぉぉぉお゛!!!」 ああもう、五月蝿いったらありゃあしない。よく見ると子供ばかりか親まで同じように騒いでいるではないか。 静かになるようにぶち殺そうかと思ったが、そもそも冷静に考えて野良ゆっくりがここに来る理由がない。 ゆっくり等に列の番をさせて代わりに並ばせるという行為は暗黙の了解で禁止されているが まれに強引な転売屋などが人数稼ぎのためにゆっくりに席を取らせたり、ゆっくりに購買まで任せるパターンがあるらしい。 なので、背後に元締めの飼い主という人間の影がある可能性が捨てきれない以上、このゆっくりどもを殺してしまえば、 イベントで目当てのモノを買う前に揉め事が起きて面倒なことになるかもしれない。 とりあえず俺は牽制のためうるさいゆっくりどもを睨み付けてやると、あるゆっくりれいむと目が合った。 「ゆ!なんなのおじさん!やたらあせかいててきもちわるいしくさそうだよ!れいむたちのことへんなめでみないでね! これだからきもおたは・・・」 おい。こんな中クソ暑いのは誰しも同じだろ。ていうかお前も十分汗まみれの汁饅頭じゃねーか そもそも並んでる時点でお前もオタイベントに用事があるんだろうが そもそも俺はこれでも外見には気を遣ってるんだぞ つまりなんだ、死ぬか貴様?死なすか? …ふと気がつくと、すごい勢いで拳とこめかみに力が入っているのがわかった。 が、せっかくのイベント前でトラブルは起こしたくない。ここは奴らに言わせておくことにした。 開場時間。やっと列が動き出した。結局ゆっくりどもの飼い主は現れなかったな。 ゆっくりの「ゆ~♪ゆ~♪」という、活字に出すだに胸糞の悪い、イラつく歌声や それでなくともゆーゆーとやかましいお喋りに暑さの中じっと耐えてきた俺。俺の両手のひらには無数に食い込んだ爪の跡。 良く頑張ったぞ俺。 なかなか進まない列にゆっくりどもは 「ゆ!ゆっくりはやくしてねおじさん!」 「はやくしないとまりさのほしいものがかえないよ!のろまなおじさんはじゃまだからゆっくりしね!」 などと自己中極まりない暴言の限りを俺に向けている。貴様ら覚えておけよ。 そもそもお前ら模型に興味なんかあるのか?ていうか作れるのか? そして開場時刻が過ぎた頃。 ついに入場だ!この瞬間がもっとも胸が躍る場面である。 だからといって入場早々にダッシュするなど論外だ。 あくまでマナーと安全を守って参加してこそのイベントなのだ。 そもそもこういったイベントは物欲を満たすためではなく、造形魂とでも言うべきものに触れ創作意欲をだな・・・ 「ゆ!みんな!ゆっくりいそぐよ!」 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド 俺のすぐ下や脇を転がり跳ねて追い越していくゆっくりども。 係員「走らないで下さぁーい!」 クソッ!聞いちゃいねえ。やつらマナーも糞もあったもんじゃない。 俺は舌打ちしながらも早歩きで目的のブースへと急いだ。 人ごみと熱気の中を、泳ぎもがくようにすり抜ける。 あと数メートルだ!ちょうど売り子の声が聞こえてきている。 「『玄翁少女ラディカルあきゅう』の限定ガレージキット、残りわずかとなっておりまーす!」 きた。ついにきたこれ。今日はこれが欲しくてここまで来たんだ!間に合えっ! 俺はブースの角を曲がり、最後尾に素早くとりつくが、そこに待っていたのは・・・ ゆっくりだった。 「ゆ?いまさらきてもおじさんの分なんかないよ!ゆっくりくやしがってね!」 え。もう売り切れ・・・ そこには、数十匹単位でガレージキットを買い占めたゆっくりたちがいた。 「おーくしょんでうればうはうはだぜ!わたしはてんさいなんだぜ!」 原型師の人が、いったいどんな気持ちでこれを売ってると思ってるんだ? 自分の作品を、自分の創作活動の成果を、一人でも多くの良さを分かってくれる仲間に発信したいからだろう? それを、はした金の利鞘ほしさに転売だと・・・? しかもよりによって作者の前でそれを言うなんて。 「ひとりにつきひとつまでしかかえないなら、かぞくをよべばいいんだぜ!」 「ゆ!こんなむつかちいものはつくれないから、ゆっくちうりはらうよ!」 まして、家族を、子供まで使って根こそぎ買い占めるだと・・・? ふと目をやると、俺以外にも、このガレージキット目当てだったとおぼしき客がそこかしこに佇み、 悔しそうな表情を浮かべていることに気がついた。 「おじさんたちがゆっくりしすぎたけっかがこれだよ!」 「れいむたちもあしたからはぜいたくできるね!むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせー♪ってね~!」 「「「ゆひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」」」 ブチン。 俺の中で何かが切れた。元締めがどうとか、トラブルとか関係ねえ。ぶち殺すッ!!! 決断してからの俺の行動は早かった。 「ふん、それは残念だな、だが次のレアものは俺がいただいた!」 そういって俺はこれ見よがしに別のブースを指差した。なんたる間抜けな絵。 しかし多少ずる賢くなってもそこは餡子脳。金になると踏んだゆっくり共はわれ先にと指差すブースに突撃していった。 だがそこは物販ブースではなく、模型製作体験コーナーだ。 ゆっくりの後を追い体験コーナーに着くなり、受付で矢継ぎ早に登録を済ませ、パーティションで区切られた半個室に ゆっくりどもを手早く追いやり、入り口を荷物で塞いだ。 「ゆ!おじさんだましたね!こんなところでなにをするの!」 「おかねもうけのじゃまだよ!じゃましたおじさんはゆっくりおかねちょうだい!」 相変わらず好き勝手わめいてやがる。 とりあえず手近な一匹を蹴り上げる。 「ゆっぐぶぇあ!!」 蹴られた顔をひしゃげながらグルグルと回転し、壁に当たってあっさりと子ゆっくりが爆ぜた。 そんなに強く蹴ったつもりはないんだけどなー。 「やめでーー!!どう゛じでな゛の゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!?!?」 「やべでえええええ!!!!」 親まりさや親れいむがぎゃあぎゃあ言い出す。うるせえなぶち殺すぞ。まぁうるさくなくても殺すんだが。 しかし潰して即死させるだけでは生ぬるい。飽き足らない。何か別の方法が良い。 まぁその別の方法とやらを色々試すためにもここを選んだんだけどな。 「虐待モデラーお兄さんの ゆっくり模型製作講座~!!」 恥ずかしさを捨ててデカい声で号令をかける。 ゆっくりたちはすくみ上がり、にわかに静寂が訪れた。 「まずは・・・パーツ洗浄から始めよう!」 俺は近くにあるれいむをむんずとわしづかみにすると、いわゆる亀の子たわしを持ってれいむの顔を力いっぱいにこすり上げた。 それは発情の余地など一切与えない、暴力的なまでの摩擦による、破壊。 ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ 「ゆぎゅべっ!ぶ、やべてべ!」 早くももちもちの皮はズタズタになり餡子がうっすらにじんでいる。 ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ 「がっがああぎびいい、や゛べてげえ゛え゛」 白目を剥き、その眼球すら荒々しいたわしの往復運動でズタズタに裂かれ餡子が流れ出る。 「おほぉ?なんかあったかいものが出てきたぞ~?」 ガシガシガシガシガシガシガシガシズブシャァ!!! なおも摩擦を続けた結果、あっけなく皮を貫通し餡子が飛び散り、れいむの裏側の皮だけが手のひらに残った。 「さて、これできれいになりました☆」 俺は視線をギャラリーのゆっくり達へと向ける。 「「「「な゛ん゛で゛ご゛ん゛な゛ごどずるの゛お゛お゛おおぉお!!」」」」 なんだこいつらキレイにハモってやがる。キモっ。 擦り殺す行為の迫力にあてられて失神していたゆっくりもいた。 「そしてお次は・・・パテで形状を修正してやるっ!」 言うが早いか、俺は練ったパテの上へ別のれいむを顔面から叩き付けた。 ドムッ! 「・・・・!!」(ゆ!?くさいよ!なにこれ!?べっとりくっついてしゃべれないよ!) 「あれ~?急に静かになってしまいましたね~?」 「これはエポキシパテ、通称エポパテといって、練って固めるタイプのプラスチック粘土的なものですね」 「ちなみにこれはヤゴコロ模型の新型ウルトラ速乾タイプなのですぐ固まります。ほら☆」 俺が指先でコン、と軽くこづいてやるとれいむの顔にくっ付いたパテはカチカチに固まっていた。 「パテが乾いたら整形しましょう~っ」 紙やすりなんて生易しいものは使わずに、モーターツールの電動ドリルでパテごとれいむをブチ抜く。 ドリルの回転に合わせてビチャビチビチッと餡子が飛び散る様がいい眺めだ。 痙攣してるけどド真ん中ヒットだし即死かな?残念ー☆ 「穴を開けたなら、続けて軸打ちもイってみようか!?」 真鍮線と呼ばれるハリガネで子ゆっくり共をよりどりみどり、滅多刺しにする。 「ゆびゃあ!」「いだぃ゛い゛い゛い゛い゛い゛」「どお゛ぢでー!!やべでぇ゛ぇ゛ぇ゛」 饅頭の皮にブツブツと穴が穿たれていく。やりすぎれば当然死ぬがちょっとやそっとでは死なない。まさに拷問である。 ディテールを確認しよう!レッツ墨入れ!」 俺はおもむろに筆を取り出し、適当な塗料を筆に付けて刺し傷にべちゃべちゃ塗りたくる。 「ゆぐびゅう゛う゛う゛ぅ゛ぅぅぅ!!!!」 有機溶剤の類はゆっくりにとっても異物中の異物、だいぶ傷口に染みているはずだ。 「最近はスミ入れ用のマーカーなども発売されているんですよ^^」 俺はマーカーのペン先をある子ゆっくりの目玉にねじ込んだ! 「ぎびゃぁぁぁぁああがががが!!!!」 「まだまだいくぞ!合わせ目消しッ!!」なんとか荷物をどかして外に逃げようとしていたありすの髪を乱暴に引っつかむ。 「ゆひぃ゛いいい゛っ!?」 もうこのありすを除いてはまりさ二匹ほどしか生きているゆっくりは居なかった。 「合わせ目消しには模型用の接着剤を使いますが、一般的な瞬間接着剤でも代用可能です^^」 俺は接着剤のフタを開け、まりさの髪にドロリとかけた。 「ゆ゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!ぐざい゛ぃ゛ぃ゛い゛い゛い゛゛なにごれえ゛え゛え゛え゛え゛!!」 「おやおや、ちゃんと講義を聴いていましたか?接着剤ですよ。話を聞かない子はおしおきです^^」 しかしこの男ノリノリである。俺は接着剤が乾いた頃を見計らってガビガビになった髪の毛を一気に引きちぎった! ブツッ!ブツブツバリバリバリバサバサッ!! 「ゆ゛ぎゃがっがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 頭皮ごとズルリとカツラのようにまりさの髪の毛が引き剥がされた。ありすのハゲまんじゅう頭は餡子でグジュグジュだ。 なかなかにグロ度の高い、よい生傷ですね^^ 「あ゛、あ゛りずのじま゛ん゛の、とかい゛はのきん゛ぱづがぁぁぁあ゛ぁぁぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 ハゲ饅頭の目の前に手鏡を置いただけで白目を剥いてフルフルと震え慟哭しだした。キモ過ぎワロタwwww ごっそり剥がれて白くくすんだ髪の毛を汚いもののように指でつまんで、ありすにまざまざと見せ付ける。 「自慢の金髪ってのはこれか?なんだこれ、きたねーしボロボロじゃん。 なにが都会派なの?ねぇありすばかなの?(笑)どっちかっつーとド田舎農家のボロ雑巾だろ。それに汚いし。くさそ」 「っっっ!!!い゛や゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛゛あ゛あ゛あ゛!!!」 常にアドリブで煽り続けているためか、もはや勢い任せだが思いの他効果は高かったようだ。 さて、プライドの高いありす種は他者の評価にも敏感だろうな。ここでさらに追い討ちをかけるか。 「なあ?まりさたちもそう思うだろう?」 「・・・!ゆ、そうだぜ!わらえるぜ!こんなきたないかみじゃあじまんにならないんだぜ!」 「おお、きれいきれい」 まりさ達がこの状況では俺に逆らわない方が得策であると打算することは容易に想像できた。 まぁ言う事聞こうがどのみちブチ殺すんだがな。 まりさ達の無慈悲な言葉の槍がありすの精神にに決定打を与える。 「ゆあががががが!!!!!!」ありすは渾身の力を込めてまりさに体当たりし、 不意を突かれた形のまりさは直撃を受けて絶命した。 一撃とはやるなぁ。ナイスブロー☆ ありす自身もまた白目を剥き出したまま顔を赤紫色にしてコロリと転がった。ストレスで憤死でもしたか? まぁいいや。ありすを貶すのが楽しくてつい横道にそれてしまったけど、合わせ目消しだったね。 俺はありすの目や口のスリットに接着剤を流し込み、紙やすりで丹念に削っていく・・・ さほど時間をかけずしてありすの見た目は顔もなければ髪の毛も無い、カチューシャが着いている以外は普通の饅頭となった。 だが、ゆっくりにとってこれは相当おぞましいものとして写るに違いない。人間に置き換えて考えれば想像に難くない。 俺は部屋の隅でおびえるまりさの顔にのっぺらありす(仮名)を無理やり押し付け、擦り付ける。 「ほーら、アリスが帰ってきたぞー つるっつるやぞー 笑」 つるつるすりすり 「ゆひぎぃいいいいいい!!!ぎぼぢわるい゛っ!ごわ゛い゛よ゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 「あれ?いいのかなそんな事言って。アリスはさっき君たちが言った事を怒ってるんだぞー」 つるつるつるすりすりすり 「ごべん゛な゛ざい゛!ごべん゛な゛ざぁ゛い!!やべでぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛!!!」 ブチャァッ!! 最後の仕上げとばかりに俺はアリスを握りつぶし、まりさにヌルヌルと返り餡を塗りたくりながらやさしく囁く。 「ありすは一・生・お前をゆっくりさせないってさ☆」 「!!!ゆゆゆゆゆ、ゆキ、ゆケケケケケケケケケァー!!!」 うわ、こいつ両目が別々に明後日の方向向いてやがる。 これでまりさの精神も崩壊したか。トラウマ植え付け成功であります! 楽しかったが、後片付けが大変だったのは言うまでもない。 体験ブースを出た俺は係員に呼びとめられた。 「あなたが使用中のブースから不審な物音というか、すごい断末魔みたいな声が聞こえてきた・・・と通報がありまして。」 「ああいや、あそこにえげつない顔したゆっくりがいるでしょ?あいつがいきなり入ってくるなりて暴れだして、 ギャーギャー一人でうるさかったんですよ。」 「そ、そうだったんですか?」 「ええ、おかげで体験コーナーどころじゃありませんでしたよ。 ああいう厄介なゆっくりが入ってこないよう管理を徹底して下さると助かります」 平気な顔して嘘八百を並べることで難を逃れた俺は、虐待に夢中になっている間にすっかり閉場時刻となり 撤収ムードのゲンフェスを後にしようとしていた。その時。 「お疲れ様です。今日は災難でしたね」 「あ、あなたは・・・!」 そう、俺に今声をかけているこに人こそ、モデラーにおいて知らない人は居ないとされる造形の匠・ヤマウチ氏である。 「実は、身内用にとっておいた「ラディカルあきゅう」のストックがあるんだが、よければ持っていかないかい?」 「え!?良いんですか!?でもいきなり、なぜ俺に・・・」 「何を隠そう、かくいう私も虐待お兄さんでね。君の先ほどの虐待ぶりを見せてもらったよ。それに感心してしまってね。 荒削りでまだまだ雑な部分もあるが、なかなか私と趣味が近い。私もよく工房でゆっくりを模型的に虐待しているんだよ(笑)」 「そ、そうだったんですか・・・」 「さぁ、遠慮なく持っていってくれたまえ」 「ありがとうございますっ!!」 こうして俺は紆余曲折を経て 「ヤマウチ式可動・ 1/6 稗田 阿求(玄翁少女ラディカルあきゅう より)」<新規アイテム・再販予定未定> をゲットすることができたのだった。 余談だが、このキットは手を付けるのが勿体無くて作らずにいるうちに PVC完成品フィギュア化になって発売されてしまったため、いまだに棚の肥やしになっている・・・ というのはヤマウチさんには口が裂けても言えない秘密だ。 なぜ野生のゆっくりがガレージキットの転売なぞに手を出したのか? 資金源はどこから来たのか?貨幣経済の概念をどこで吹き込まれたのか? そもそも作者はこんな変なもの書いて頭がだいぶヤバいのではなかろうか? などなどさまざまな謎は残るが、ひとまずここで幕引きとしたい。 ??「ゆっくり用睡眠学習プログラムの効果、上々のようね。 今回は資本主義について… でも毎回品の無い方向にそれが発揮されるのはゆっくりの特性かしら?」 ワンフェスいってきたー。 前も後ろも転売屋ばっかの状況でさんざん待ってイライラしたから書いた。反省はしていない。 一応不謹慎なネタは排除したつもり。 初書きなので拙い部分はこれから直します ちなみに作者はなのはとか全く知らなかったりします このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/374.html
人も妖怪もあまり近付かない草原。そこはゆっくり達の楽園だった。 そこにはイベント好きという珍しい性質のゆっくり達も住んでいた。 どこから拾って来るのか不定期に段ボール箱を並べてはステージ代わりにしてコンサートを開く三匹。 長女のゆっくりるなさ 次女のゆっくりめるぽ 三女のゆっくりりか 不思議な事に常にセットでしか行動しないこれら三匹をまとめてゆっくりばー等と呼ぶ者も居る。 ゆっくりばー達は、ゆっくりには珍しい歌を歌うタイプのゆっくりだ。 別に意味の無い鼻歌位なら歌う者は沢山いる。ゆっくりばーが珍しいのは、特定の歌を覚えて歌う所だ。 自身が生き残る上で都合の良い事以外全く覚える事が無い野生のゆっくりが、 『歌』という生きる上で不必要な『娯楽』にそれ程の記憶力を発揮するというのは非常に稀な事なのだ。 それはさておき、今日はゆっくりばー不定期コンサートの開催日なのである。 既にステージは完成しており、周囲にはゆっくりばーの歌を聴きに来たゆっくり達が200匹程居る。 「ゆっくりまだかな!!!」 「ゆっくりはじめてね!!!」 「とかいはのわたしはおとなしくまてるんだから!!」 「ちんぽっぽー!」 「むきゅー!」 「たのしみだよ、わかるよー」 「すっぱ!すっぱっぱー!」 「美しくゆっくりゆかりんの為にとっとと歌ってね!!」 「私はゆっくりばーライブを聞くのはどちかというと大賛成だな」 「うっうー♪らいぶ♪らいぶ♪」 「おぜうさま!!おちついてください!!!ハァハァ!!!」 「ZZZ……」 「ちるのふちゃんねてたらだめだよ!!ゆっくりおきてね!!」 「ちんちんかもかも」 ライブの開始を今か今かと待ち続ける観客達。 捕食種まで混じっているが、周囲に危害を加える様子も周囲が怯える様子も無い。 歌は国境どころか食物連鎖のピラミッドすら超越するらしい。\すげえ/ ステージの上に三匹が登った時、拍手の音はあまりしなかったが大きな歓声が上がった。 「ゆっくりまたせたね…」 「いまからゆっくりばーのらいぶがはじまるよ!!!!!ヒャッハー!!!!!」 「ゆっくりきいていってね!!!」 そして観客側から見て左からゆっくりりか・ゆっくりるなさ・ゆっくりめるぽの順に並んで歌いだす三匹。 「あなたは~もうぉ~わすれたかしらぁ~」 「とろはちゅうとろこはだあじ!!!へいらっしゃい!!!」 「ぐまんじゅうのみなさーん!こんにちはー!ゆっくりりかでーす!!」 何と三匹バラバラの曲を歌いだした。だが驚くなかれ、これが彼女らのいつものコンサートの風景なのだ。 普通に考えれば聞き取りづらくて仕方ない筈だが、そこはゆっくり。 聞き取れなくても全く問題無く楽しめている。だってそもそも歌詞とか理解できないし、聞いちゃいねえから。 ただ何となくノリノリな三匹を見て何となく楽しくなっているだけなのだ。そんなもんですゆっくりなんて。 そんなしっちゃかめっちゃかな三匹は次々と歌い、歌い、歌う。 「ねぇ!いぃきぃてぇいぃぃぃぃるぅとぉ!わーかーるほーどーだぁきぃしぃめぇてえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「あーちーちーあぁちいぃぃ!!!もえてるんだぁろーおかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 「ぶっちゃけぇ!お○なにーをするためにー!っえろどうががぁ!ひつよーっおーですーよぉー!!」 「あーっさーもーよーっるーもーぱーっそーっこんのまっえー!!かすになるよぉ!!だめなぼくぅ!!」 途中までは大人しく聞いていたゆっくりみすちーも興奮してステージの上に躍り出て歌いだした。 これもいつもの事であるので、誰も慌てない。もういっそお前も最初からステージの上に居ろよと思う。 既に相当ヒートアップして歌っている四匹だが、まだまだテンションは上がっていく。 普段は大人しくてテンションの低い長女のゆっくりるなさですら興奮で顔が真赤だ。 選曲とテンションが明らかに噛み合わなくても誰も気にしない。だってゆっくりだから。 「はぁーじぃめぇてみたぁとぉきーとぉーてぇもぉきれいぃでえぇぇぇぇ!!!むぅねがさわぁいぃだぁぁぁぁ!!!」 「あいきゃんふらぁい!!!へぇい!!ゆぅきゃんふらぁい!!!へぇい!!うぃぃきゃんふらぁい!!!へぇい!!」 「つんでれつんでれつんでれつんでれつんでれつんでれつんでれつんでれつんでれつんでれつんでれつんでれつんでれ」 「あいしあったーはずかーしいわーごぉすいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!ぬ!!ら!!せて!!!」 「うっう~うあうあ♪うっう~うあうあ♪いええ♪うっう~うあうあ♪うっう~うあうあ♪いええ♪」 「しょうしゃしょうしゃしょうしゃしょうしゃしょうしゃ!!しょうしゃしょうしゃしょうしゃしょうしゃしょうしゃ!!」 ゆっくりみすちー以外にも何匹ものゆっくりが乱入して大騒ぎである。 最早コンサートと言うより無秩序なカラオケ大会といった有様だ。 ある意味観客と歌い手が一つになっている、いいコンサートなのかも知れない。少なくとも楽しむという意味では。 そんな騒がしい会場に、一人の人間が騒ぎを聞きつけて訪れた。 「お、こんな所でカラオケ大会か。ステージまで作ってあるなんて、生首の癖に生意気な。俺さまも混ぜてもらおう」 そう呟いて、ずんずんと舞台に向かう人間。 オレンジ地にクリーム色のラインが入ったトレーナーを着ており、下は濃い紺色のズボンを履いている。 明らかに幻想郷の住人とは違う服装である。 「おい生首ども!俺さまにも歌わせろ!!」 怒鳴りながらステージ上のゆっくり達を蹴落としてステージに立つ。 「おにいさんだれ!!?ゆっくりかえってね!!!」 「ゆっくりできないひとはでていってね!!!」 物凄い勢いで飛び交うブーイング。だがそんなもの聞こえないとでも言うかのように、 「えー今日は俺さまのリサイタルに集まってくれてありがとう!!ゆっくり楽しんでいってくれ!!」 『ゆっくり』という単語に反応して途端に盛り上がるゆっくり達。 今や蹴り落とされて餡子を撒き散らし絶命した歌い手達の事など誰も気にしていない。それがゆっくりという物なのさ。 乱入者は大きく息を吸い込み手を広げて、 「おーっれーはージャ○イアーン!!!がーっきだーいーしょおおおおおおおおおおお!!!」 凄まじい声量で歌いだした。オリジナルの曲のようだが、凄まじく音痴である。 歌の上手い下手など欠片も解せないゆっくり達ですらその酷い歌声にダメージを受けている。 「「「「や゛べでえ゛ぇぇぇぇぇ!!!」」」」 「「「「ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛よ゛お゛ぉぉぉ!!」」」」 「「「「あ゛だま゛い゛だい゛よ゛お゛ぉぉぉ!!お゛があ゛ざあ゛ぁぁぁぁん!!!」」」」 楽しいコンサート会場は一瞬にして地獄のリサイタル会場へと変貌した。 阿鼻叫喚の地獄絵図とはこの事か、観客達は全身の皮を細かく振動させ、白目を剥いて悶え苦しんでいる。そして、 「ゆ゛ぶびゃっ!!」 「ぎょぼっ!!」 「げえぇぇぇ」 「たわば!!」 「ごの゛ま゛ま゛ではわ゛だじの゛じゅみ゛ょう゛がお゛ん゛ぱでま゛っはな゛な゛な゛な゛な゛……ごぽっ」 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛ゆ゛びゅぽ!!」 「ばびぶべぼ!!ばびぶべぼはぁ!!」 「だずげ……がばっ!!」 「お゛があ゛ざ……げぴゅっ!!」 次々に餡子が口から目から吹き出て、皮は裂け、体が破裂するゆっくり達。 歌っている本人は気持ち良さそうなのだが、彼が歌えば歌う程聞き手は次々と落命していく。 そんな惨状に一切気付く事も無く歌い続けて30分。彼の気が済んだ頃には彼の歌を聞く者は居なかった。 親友と寄り添い、励ましあった末に皮が裂けて中身が流出した者。 息絶えた友人の苦悶に歪んだ顔を見ながら死んでいった者。 頭部が膨れ上がってから破裂し、中身を撒き散らした者。 その中身を浴びた衝撃でそこの皮が裂けて中身が噴出した者。 苦しむ我が子らを自らの口の中へ避難させるも、次々に口内に広がる甘みに絶望しながら死んだ者。 暗く暖かく、安心してゆっくりできる筈の母の口の中で中身をぶちまけた者。 次々と破裂していく姉妹達の断末魔を傍で聞きながら恐怖に震えて同じ末路を辿った者。 自分はまだ生きている、と訴えかけながら中身を失い潰れて行く母の皮が止めとなった者。 走って逃げようとして飛び跳ね、着地した時の衝撃が引き金となり口から中身を噴出した者。 目から茶色の涙を流しながら飛び去ろうとして叶わなかった者。 様々な死に方をした合計200以上の残骸がそこにはあった。 周囲に漂う甘くて食欲をそそる死臭に腹を鳴らした闖入者は、 「気持ちよく歌ったら腹が減ったなぁ。飯でも食いにいくとするか」 と、鼻歌交じりにその場を去っていった。 かくして人間も妖怪も立ち寄らない、ひたすらゆっくりしていられる『ゆっくりエリア』は、 たった一人の人間によってそれが拙い幻想に過ぎない事を住民のゆっくり達に思い知らせたのであった。 ―――最も、この草原全域に響き渡った死を告げる歌声は、そこに住むゆっくりを全て滅ぼしてしまったのだが。 TATEKABE-GIANT ENCORE!ENCORE! 作:ミコスリ=ハン
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/98.html
ゆっくりしっかく はしがき はじめに断っておかねばならない。 以下の文章は、私がまりさの話を聞いて、書いたものである。 私がまりさと出会ったのは、丁度今から一年位前のことで、 そのときまりさは、既にだいぶ老いたゆっくりだった。 体中に傷を負い、帽子は破れ、片目は潰れていた。 制裁か、事故か、虐待か、もっと他の理由か、それはわからない。 腹を空かしていたようなので、私は気まぐれの善意でまりさを自宅に連れ帰り、 いくらか餌をやったら、以下のようなことを私に語ったのである。 だから、文章の大筋はまりさの経験、ゆん生に即しているが、私の空想も多分に含まれている。 本文の中で“自分”としているのは、このまりさのことであるが、 その“自分”の言葉、行動、感想などは、一部を除いてほとんどが、私の想像である。 まりさとはすぐに別れたので、今この瞬間、まりさがどこで何をしているか、私は知らない。 おそらく死んだものと思われるが、断言は出来ない。 とにかく、私は私がまりさから聞いたことの一部始終を、誰かに聞いてほしかった。 だからこの文章を書いたのである。 まりさは賢いゆっくりで、沢山のことを記憶し、私に語ってくれた。 その体験はゆっくりとしては稀有なものと思われるので、 読者諸鬼意山の興味をそそるような事があれば、これ幸いである。 ゆっくりしっかく 恥の多いゆん涯を送ってきました。 自分はまだ子ゆっくりの頃に、いろんなことがあって故郷の森を飛び出しました。 そして、なんの当ても無く、ただただ歩きました。 歩いた先に、人間さんの住む街が見えましたが、自分はそこで疲れ果て、倒れました。 そんな自分を、助けてくれたのは、街に住む、ありすでした。野良のありすです。 自分にはありすの餡(正確には、餡ではないのですが)が流れています。 だから、ありすはそれを感じて、哀れに思ったのかもしれません。 ありすは自分を、分厚い、茶色い紙さんで出来た、ありすのおうちへと案内してくれました。 ありすは元々、人間さんに飼われていたらしいのですが、 その人間さんが他の土地へ移るのと同時に、捨てられて、それで野良になったのだそうです。 ありすは自分に、食べ物をくれました。お魚さんの頭と、お野菜さんのヘタでした。 少し酸っぱい臭いがしました。味は覚えていません。 ありすに「もうすこし、ここにいてもいい?」と聞くと、 「ええ、いいわ」とだけ、答えました。 それ以来、しばらく私はありすのおうちに居座ることになりました。 丁度、雪さんがちらつく季節で、私もありすも凍えるようでした。 ありすと私は頬を寄せ合い、寒さを凌ぎあいました。 ありすに、「かぞくは、いないの?」ときくと、「いないわ」と答えました。 「おちびちゃんが、ほしくないの?」ときくと、「ほしいわ」と答えました。 そして自分の方に、余計に擦り寄ってきました。 自分は森に、妻のれいむを遺してきていました。 れいむに嫌な所はありませんでしたが、その母親が、嫌でした。 れいむの母親は、長の従姉妹かはとこ(記憶が曖昧で、よく覚えていません)で、 常にそのことを鼻にかけているところがありました。 何かあれば、「れいむはおさのゆんせきなんだよ」と、自分を脅し、 自分の狩って来た獲物をゆすり取る始末でした。 さらにひどいのは、自分に対して、良からぬ事を求めてきたことでした。 自分は拒みました。拒めば相手も一旦は退きましたが、 すぐにまた、同じことを要求して来ました。 とうとう自分は、逃げました。なんの罪もない妻を置いて、群れを捨てました。 そしてただなんとなく、この街に来て、すぐに、あのありすに会ったのでした。 ありすとの間には、沢山のおちびちゃんが生まれました。 たしか、雪さんの溶けた頃でした。自分にそっくりなまりさが、一匹生まれました。 なぜか、自分はそのおちびちゃんを可愛いと思いませんでした。他のおちびちゃん達も、同じです。 ただの饅頭にしか、見えませんでした。 ありすが喜んでいたので、自分もそういう振りをしましたが、内心では全くの無感動でした。 おちびちゃん達が生まれても、自分はしばらく、ありすと一緒にいました。 しかし、食べ物は溢れていても、常に危険が付きまとうのが、この“街”というところでした。 ゆっくりは、人間さんたちから“いきもの”と認められていませんでした。 自分達は、“ナマモノ”と呼ばれていました。 ナマモノというのは、お魚さんや、牛さんや、豚さんの死んだものと同じ呼び方です。 つまりその程度の扱いしか受けませんでした。あるいは、それ以下の扱いでした。 何もしていないのに、すすんで自分達ゆっくりを殺そうという人間さんはあまりいませんでした。 でも、ゆっくりが人間さんの捨てたものを漁ったり、人間さんの物を盗ったりすると、 人間さん達は、全く容赦なく、ゆっくりを殺しました。 実際に何度か、ゆっくりの死体を見ました。 自分は生来臆病なので、そういった危険を冒す事はしませんでした。 “こーえん”と呼ばれる、小さな森のようなところで、 苦い苦い草さんや、小さな小さな虫さんを採っては、食べていました。 たまに木の実さんが取れると、それはごちそうでした。 しかし、寒い季節に採れる食べ物は微々たるもので、 自分とありすの二人きりのときはそれでもなんとかなりましたが、 おちびちゃん達が生まれると、とても足りなくなりました。 結局、ある日の朝早く、私はありすと、そのおちびちゃん達を置いて、そのおうちを出ました。 そして二度と戻りませんでした。また、逃げたのでした。 その日の夕方、自分は再び、街の中をぶらぶらと徘徊していました。 道端に、れいむの家族がいました。 れいむと、三匹のおちびちゃんたちでした。 れいむ達は、道端に紙さんを敷き、その上に座って、大きな声でお歌を歌っていました。 「ゆっくりのひ~♪すっきりのひ~♪まったりのひ~♪」 なんだか哀れでした。人間さん達はれいむ達に見向きもしません。 それでもれいむ達は歌うのをやめません。 「れーみゅたちのおうたでゆっくりちていっちぇにぇ!」 「おうちゃをきかしぇちぇあぎぇりゅかりゃ、あまあまをちょーらいにぇ!」 ちびれいむたちも、必死で懇願していました。 「ゆっくりしていってね」 「ゆゆ、ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!」」」 自分は居ても立ってもいられなくなって、れいむ達に声をかけました。 「ゆゆ、みたことのないまりさだね!」 「おうたをうたっていて、ほんとうにあまあまがもらえるの?」 「ゆゆ、れいむはおうたがじょうずだからね!」 れいむの脇には、なにか硬いものでできた、細長い入れ物が置いてありました。 中を覗いてみると、飴さんが二つに、キャラメルさんが二つ、 それからグミさんとチョコレートさんのカケラが一つずつ入っていました。 なるほど、このれいむ達が、どうにか暮らしてゆけるくらいの食べ物は、手に入るようでした。 「まりさも、れいむのゆっくりしたおうたをきいてゆっくりできたから、これをあげるね」 自分はその硬い入れ物の中に、採って来た木の実さんを一つ、入れました。 「ゆゆ、ありがとう!まりさはやさしい“びゆっくり”だね!」 「「「ありがちょーにぇ!」」」 その木の実さんは、本当はありすにあげるはずのものでした。 でも、ありすの処へは戻れません。だから、れいむにあげたのでした。 このれいむも、番相手とはぐれたようだったので、せめてもの罪滅ぼしに、と思ったのです。 その日の夜は、一人で(以前見つけたのとは別の)こーえんで過ごしました。 一人で眠るのは久しぶりでした。いろいろなことを考えました。 風はまだ冷たくて、どうにかこうにか落ち葉さんを集めて、震えながら眠りました。 次の朝目が覚めて、いつものとおり食べ物を探していると、自分と同じゆっくりまりさに出会いました。 「ゆゆ、みたことのないまりさだぜ!」 まりさも、あのれいむと同じことを言いました。 どうやら野良のゆっくりというのは、飼いゆっくりは言うに及ばず、 野生のゆっくりよりも、見たことのないゆっくりへの警戒心が強いようでした。 きっと、ゆっくりにとってなんの掟も無い街の中で、 うっかりしていると食べ物やおうちを盗られてしまうからでしょう。 しかし自分にそんな考えが無いと知ると、 まりさは随分と打ち解けて、いろいろな事を話してくれました。 家族やおちびちゃんは居ないのかと聞くと、 「まりさはいっぴきおおかみなのぜ!そんなものはすててきたのぜ!」と答えました。 どうやらこのまりさも自分と同じく、番相手やおちびちゃん達を捨ててきたようでした。 まりさは変なしゃべり方をするゆっくりでした。 言葉のお尻に、「のぜ!」とか「だぜ!」とか、そんなものを付けてしゃべりました。 まりさは自分のことを「きっすいののらなのぜ!」とも言っていました。 つまり、まりさの両親も、野良ゆっくりだということなのでしょうが、 どうやらそれは、まりさにとって誇りのようでした。 なぜだかは、よくわかりませんでした。 わたしはこの変なまりさと、一緒に行動することにしました。 一緒に狩りをして、一緒にむしゃむしゃして、一緒に眠りました。 自分とまりさとは同じ種類のゆっくりなので、 お互いゆん愛感情を抱くことはありませんでした。 自分はなんとなく、このまりさと一緒に居るに過ぎないのでした。 それからしばらくしたある日、 まりさが自分に「いいところへつれてってやるんだぜ!」と言って来ました。 随分暖かくなってきた頃で、食べ物も充分に確保できていたので、 自分はまりさの言う「いいところ」へ付いて行くことにしました。 まりさに付いて行ったその先には、一軒の、例の分厚くて茶色い紙さんでできたおうちがありました。 中にはありすが居るのが、遠くからでもわかりました。 勿論、あの、自分が“ひどいこと”をした、あのありすではありませんでした。 「たまにはいきぬきもひつようなんだぜ!」 まりさはそう言いましたが、自分には何がなんだかわかりませんでした。 「あのありすは“ゆんばいふ”なのぜ!」 “ゆん売婦”―――はじめて聞く言葉でした。 まりさの言うゆん売婦とは、食べ物と引き換えに、 すっきりをさせるゆっくりのことでした。 自分はまりさに薦められるままに、そのありすのおうちへ入っていきました。 「いらっしゃい……あら、びゆっくりさんだわ。ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていってね」 近くで見るとそのありすは、思っていたよりも綺麗なゆっくりでした。 少し年をとっているように見えましたが、 自分なんかよりよっぽど、美ゆっくりといえました。 自分は随分緊張していましたが、ありすの艶々しさに欲求を抑えられなくなり、 結局、すっきりをしました。 「こんなことをして、おちびちゃんができたらどうするの?」 少し落ち着いた自分は、ありすに尋ねました。 「ありすはもともとにんげんさんのところにいたの。そのときに“きょせい”されたのよ」 「“きょせい”?」 「そう。ぺにぺにをきって、まむまむにあついぼうをいれて、おちびちゃんができないようにするのよ」 ありすは悲しい顔をしました。 「だからこうしてすてられても、おちびちゃんのできないありすと いっしょになってくれるゆっくりはいないのよ」 生きるために、と言ったらなんだか美化しすぎているようですが、 このありすがゆん売婦になったことは、 ある意味当然の流れだったのかもしれないと思いました。 きっとありすはこの先もずっと、 そのゆん生が終わるまで、たった独りで生きてゆくのだと、その時は思いました。 帰り際に、ありすは自分を呼び止めて、こう忠告しました。 「あのまりさは“げす”なんだから、あんまりなかよくしないほうがいいわ」 “ゲス”―――ゆっくりにとって最低の称号でした。 ゆっくりがナマモノなら、ゲスはそのナマモノですらない、本当のクズでした。 一緒に居るまりさのことを、こんな風に言われたのは少し心外でしたが、 どういうわけか、自分はそのゲスという言葉を忘れられませんでした。 その後しばらくして、まりさと自分は些細なことでケンカをして、別々に行動することになりました。 まりさと自分は、それまで溜め込んだ食べ物を半分ずつに分けることにしました。 そのとき、まりさの帽子が随分膨らんでいるのに気が付きました。 でも、自分は見て見ぬ振りをしました。 まりさがそんなことをしたので、自分の取り分は僅かになりました。 でも、自分はそれに文句を言いませんでした。 自分はその食べ物を、ゆん売婦のありすの処へ持っていって、あるだけ使ってしまうことにしました。 「こんなにつかってしまって、だいじょうぶなの?」 「しんぱいないんだぜ……ありすはえんりょなくうけとるといいんだぜ」 「でも……もうすぐあめさんのきせつになるわ。とっておかないとたいへんよ」 自分はあのまりさに影響されたのか、知らないうちに変なしゃべり方をするようになっていました。 ありすは自分に少し好意を持っているようで、自分のことをしきりに心配していました。 (自分は元々、ゆっくりありすに好意をもたれることの多いゆっくりでした) 自分はありすのその好意につけ込んで、あるお願いをしました。 「じゃあ、しばらくありすといっしょにいさせてほしいのぜ」 ありすは頬を赤らめました。 すっきりは沢山したのに、なんだか不思議なことにも思えました。 自分はありすが嫌いではありませんでした。嘘ではありません。 しかし、自分のこの求婚とも取れる発言は、 純粋な好意から来たものでなかったことも、否定できない事実でした。 ありすはゆん売婦をして稼いだ沢山の食べ物を、 他のゆっくりと交換して、保存のきく食べ物に代えていました。 自分はよく、ありすから“さーびす”として、“こと”が終わった後、その食べ物を一緒に食べていました。 ありすのおうちに蓄えてある、あの食べ物があれば、かなり長い間ゆっくりできる。 「そういうかんがえはなかった」と言うことは、自分には出来ませんでした。 自分は、ゆん売婦のありすと番になりました。 ありすはゆん売婦を辞め、二人でゆっくりとした毎日を送りました。 しばらくすると雨さんの季節になりましたが、 おうちの屋根には雨さんを弾く、青いものが被せてあったので、平気でした。 自分とありすはときどき、雨さんの音を聞きながら、ただ快楽のためだけに、すっきりをしました。 すっきりをするとのどが渇きます。自分が雨さんを汲んで飲もうとすると、ありすがそれを止めました。 「こっちにもっと、とかいはなおみずさんがあるわ」 ありすは床に開いた穴から、細長くて透明で、それでいて硬い入れ物を取り出しました。 その細長いものの中には、お水さんが入っていました。 「おみずさんなのぜ?」 「“おさけさん”よ」 “お酒さん”―――それが自分のゆん生を大きく変えました。 変なにおいのするそのお水さんは、口に含むとなんとも奇妙な味がしましたが、 ほのかに甘く、しかもだんだんと、ゆっくりとした気分になってくるのでした。 自分は次第に、そのお酒さんの虜になってゆきました。 雨さんの季節が終わる頃には、自分はもうお酒さん無しでは生きてゆけないようになっていました。 はじめのうちは、毎晩、そのうちに、昼夜問わず、来る日も来る日も、お酒さんをあおりました。 そしてだんだん寒さを感じるようになった頃に、沢山あったはずのお酒さんは、底を尽きました。 「ありす、おさけさんがほしいんだぜ……」 「きのうのんだぶんで、もうさいごよ」 絶望的な宣告でした。 「だったら、ここにあるあまあまさんと、こうかんしてこればいいんだぜ……」 「むりよ。おさけさんは“おかねさん”がないと、こうかんしてもらえないわ」 自分はお酒さんが貴重なものだと理解していませんでした。 野菜さんや、あまあまさんや、虫さんといったものは、他のゆっくり達と交換することで手に入りました。 しかし、お酒さんは、人間さんと交換しなければ手に入らないものだったのです。 人間さんは、自分達ゆっくりと、物々交換をしてくれません。 唯一、交換してくれる場合というのは、それはお金さんを持って行った場合だけでした。 「じゃあどうして、ありすはおさけさんをもっていたのぜ……?」 「むかし、かいゆっくりのおきゃくさんがいたのよ。そのおきゃくさんがくれたの」 自分はこの時、半ばやけになっていて、後先を考える余裕など無く、ただお酒さんを欲していました。 そして遂に、ありすに対して絶対に言ってはならないことを言ってしまいました。 「だったら、もういちど“ゆんばいふ”になればいいんだぜ……」 そこから先はハッキリとは覚えていません。 あまりに悲惨な光景だったので、思い出したくないのかもしれません。 ただ、ありすの凄まじい泣き声と、見たことも無い悲しい顔だけは、覚えています。 自分とありすは、別れることになりました。 出て行くのは、またしても自分でした。 ありすは自分(まりさ)のことを、ゆん生で唯一、 自分(ありす)を愛してくれるゆっくりだと、思い込んでいたようでした。 しかし、それはありすにとって勘違いというか、不運というか、気の毒なこととしか、言い様がありませんでした。 自分は、ゆっくりがゆっくりを好きになる―――そういう感情が一切、理解できないゆっくりなのでした。 自分のおちびちゃんすら、愛することのできないゆっくりなのでした。 もし、愛しているゆっくりが居るとすれば、それはたった一匹、他でもない、自分自身でした。 みんなは、そういうゆっくりを、“ゲス”と呼びます。 自分は気が付かないうちに、ゲスになっていました。 いえ、あのれいむを置いて森を出たときから、既にゲスだったのかもしれません。 口調も、行動も、そして長い野良生活でボロボロになった外見も、まさに醜いゲスそのものでした。 完璧な、ゲスでした。他のどのゆっくりよりも、ゲスでした。 ゆっくり、失格。 もはや、自分は、完全に、ゆっくりで無くなりました。 (おしまい) ☆☆☆☆☆ 七割方書いてから、別の作者さんが「ゆっくり失格」というSSを既に発表してらっしゃることに気づきました。 「ひらがなだからゆるしてね!ひどいことしないでね!」 (過去作) ゆっくりいじめ系2909 偏愛 ゆっくりいじめ系2999 おはなありす 選択肢 投票 しあわせー! (16) それなりー (0) つぎにきたいするよ! (0) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/294.html
母ゆっくりと子ゆっくりの集団を見つけたので面白いことを考えた。 まず母ゆっくりだけを子ゆっくりにばれないよう捕まえ、ちょっとした加工をする。 なあに、ちょっと黙ってもらって、口にドアをつけてやるだけだ。 ついでに「ゆっくりハウス」とでも書いておいてやろう。 頃合を見て迷子になった子ゆっくりに声をかけてやる。 「どうしたんだいお前たち」 「ゆ?おじさんはゆっくりできる人?」 話によるとどうも母親と逸れてしまい、家に帰れなくなったんだそうな。 おおかわいそうだこと。それではおうちをあげようじゃないか。 そんなわけで子ゆっくりをゆっくりハウスへご招待。 「ゆ!ゆっくりなおうちだよ!」 「ゆっくりれいむにそっくりだよ!」 「ここならゆっくりできそうだね!」 「「「「ゆっくりしようね!!」」」」 大好評なようで満足だ。ゆっくりハウスが心なしか震えてるようにみえるが、気のせいだろう。 なかにはいると、甘いにおいがただよう。それもそのはず、一面あんこだらけだからだ。 甘ーいお菓子が大好きなゆっくりたちは当然大喜び。はしゃぎながら次々とあんこを食べ始める。 「あまーい!しあわせー♪」 「むーしゃ♪むーしゃ♪」 「おいしい!ゆっくりー!」 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 どうやら大満足のようす。こちらとしても用意しただけの甲斐があったというものだ。 少々呻いたり揺れを感じたりもしたが、子ゆっくりどものはしゃぎようでそれもかき消された。 実にゆっくりした空間である。 「お前らみたいな短寿命生物ならこの量のあんこで十分だろうが、でも限りはあるから自分たちでもちゃんと餌をとることだな」 「たんじゅみょう・・・?よくわからないけど、わかったよ!」 「「「「おじさんありがとう!」」」」 おめでたくて結構なことだ。子ゆっくりたちに感謝されながらその場を後にした。 ゆっくりハウスの外観が少々デスマスクじみているように思えたが、まぁ気のせいだろう。