約 3,643,335 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4864.html
初作品。 俺設定。後半グダグダ。 登場ゆっくりの殆どがゆっくりできない目に遭います。 善良なゆっくりも醜悪なゆっくりも平等にゆっくりできなくなります。 初作品なのに、とある漫画のパロディ。ヤ〇ジャンを読むべし! やっぱり俺設定。 ゆっくりの台詞に漢字を混ぜていますが違和感を感じる方は脳内でひらがなに変換してくださいね! ### 「ゆぅゆぅ。ゆっくり~。すっき――― 線路の上でゆっくりしてたら電車にれいむははねられた。 おお、死んでしまうとはなさけない。ゆっくりしたけっかがこれだよ! 「れいむを殺したゆっくりできないでんしゃさんはゆっくり死んでね!!」 そうして運よく隣の線路にいたせいか、撥ねられなかったまりさ。 でも、その幸運を無駄にして電車に突っ込む。 れいむが一瞬で餡子になったことにびっくりしてて、気づいたときには既にゴォゴォと唸りを上げていた最後尾ぐらいしかなかったけれど。 餡子脳にはそんなことわかるはずもなし。 でも復帰するまでに電車が通り過ぎていない。 つまり中々現状を把握するのが早かったってことはこのゆっくりまりさ。 中々に優秀であったりもした。 「ゆべっ!?」 でも所詮は餡子脳(笑)。 電車に触れたら人間でもゆっくりしちゃうよね! だから絶対ににんげんさんは触れちゃだめだよ。 そんな声が聞こえたような聞こえなかったような。 とりあえずまりさは吹っ飛んで死んだということは確実であった。 ### どこかのマンションの一室。黒い球体のある部屋にれいむは転送されていた。 ちなみに自身が死んだことには気づいておらず、また、転送してきたことも理解していない。 「ゆぅゆぅ。ゆっくり~。すっきり~。ゆゆっ!?」 ゆぅゆぅ言いながらなにやら場所が変わったことにびっくりするれいむ。 でも、まわりをまったく見ずに。 「ここはゆっくりできる場所だね! ここをれいむのゆっくりぷれいすにするよ!」 と宣言した。 とりあえず広い部屋だし、屋根もあれば窓もある。そんな場所はゆっくりできるという認識なのである。 「ゆ? ゆ? ここはれいむのゆっくりぷれいすだよ! ゆっくりしてないゆっくりはゆっくりでていってね!!」 なにやらよくわからい黒い球体があったものの、れいむの目にそれは映らない。 よくわからないものなどれいむにはどうでもよく、とりあえず目に付いたゆっくりに喧嘩を売る。 そう、この部屋にはゆっくりれいむ以外にもゆっくりがいたのだ。 「また出てきたんだねー。ゆっくりわかるよー」 れいむが自分たちに気づくまで何も話さなかったゆっくり達。いや、そういうわけではない。 れいむの目の前にいるゆっくり数匹。ちぇん、みょん、らん、ちぇん、ちぇん、ちぇん、ちぇん。である。 やたらとちぇんが多い。そして希少種であるはずのらんまでいる。 らんはれいむを見るとちぇんではないためか。 「ふん、れいむか」とだけ呟いてまとわりついてくるちぇんに蕩けた表情ですーりすーりしている。 「ちーんぽ! びっぐまら!!」 ちぇんばっかりだったせいかみょんがれいむの元にすばやい動きでやってきた。 「ゆ? なに言ってるのここはれいむのゆっくりぷれいすだよ!」 この変な場所について何か知らないか、という意味の言葉にれいむは自信を込めて宣言した。 瞬間、ダメだコイツという空気が一瞬にして部屋に蔓延するものの。 空気を読めないことに定評のあるれいむにそんなものが通じるはずもない。 「ゆ? 何これ?」 「また来たんだねー! ゆっくりわかるよー!!」 「ちぇん。目を瞑っていなさい」 らんの静かな言葉に五匹のちぇんが「わかるよー」と言いながら、らんのお稲荷さんに顔を埋めていく。 みょんも「ちーんぽ! ぺーにす!!」とれいむに 「見ないほうがいいんだちーんぽ!」という意味の警告をするものの。 「何言ってるの? そんなこと言ってないでさっさとれいむのゆっくりぷれいすからでていってね! あとあまあま持ってきてね! 持って来たらさっさと出て行ってね!!」 と、言うばかり。 みょんは一応警告はしたよ、という意味で「ぺーにす」と小さく呟くと 部屋に突如現れた奇妙なうねうねとした空間に繋がっていそうな、両端をリボンで結ばれたスキマっぽいものから体ごと視線を逸らした。 で、れいむはといえば。 「ゆ? 何これ? ゆゆ!? なにごれぇぇぇぇえええ!?」 じじじじじ、となにやらゆっくりとした速度で饅頭っぽいものとその断面が現れる。 スキマに直接繋がっているわけではなく、スキマから光線のようなものが出ているのだ。 そうしてその光線はとあるものをゆっくりと転送していた。 最初はあまあまさんだね! とゆっくり見ていたれいむもそれがだんだんと姿を現してくるにつれて 正体に気づいていく。 「ゆ? ま、まりさぁ!? ゆ、ゆっくりしてないよ!!」 なにやら凄まじい表情で空中に固定されているまりさはれいむの知り合いのまりさであった。 「れいむを殺したゆっくりできないでんしゃさんはゆっくり死んでね!!」 と、まりさは再構成された口で叫ぶものの、その体の全部が出てきているわけではない。 しかし、 その断面、つまり内臓を見せられてれいむは非常にゆっくりしてない表情で慌ててまりさへと駆け寄るも。 「さわるな!!」 唯一、新たに現れたまりさをちぇんでないか確認していたらんが静止の声を上げた。 しかし、れいむはその断面まりさに駆け寄ってしまう。 「ゆ!? で、でも、まりさはれいむのだーりんなんだよ!! らんはれいむを止めないでね! れいむはまりさを助けるよ!!」 らんは馬鹿を見るような目でれいむを見たものの、出てきたのがまりさだとわかって興味がなくなったのか。 ぷいと視線を逸らしてしまった。 ### で、れいむ。 「まりさ! ゆっくりしていってね!!」 とりあえず定番のゆっくりしていってね! をかますもいまだまりさは転送途中だ。 断面を晒すだけでまったく言葉が返ってくる様子はない。 しかし、全く帰ってこないゆっくりしていってね! にれいむはまりさがゆっくりしていないことを確信。 「ゆ! まりさ、すーりすーりするよ!!」 ならば次はすーりすーりだ! おうたをうたってもよかったが、おうたよりやはりすりすりの方が即効性がある。 それにゆっくりしていってね! が聞こえてなかった以上は、やはりすーりすーりの方が直接的で良いだろう。 断面を見せているまりさ。 通常のゆっくりならばグロくて触らないようなものであるが、れいむは愛の力でそれを乗り越えた! 「ゆ! すーりすーり! しあわせー!!」 もちもちの肌ともちもちの肌がふれあい。 まりさの断面から餡子が吹き上がる!! 「ゆ? なにこのあまあまさん?」 突如れいむに降りかかるまりさの内容物。 すりすりしているれいむの隣、まりさの断面から火山の噴火のように餡子が噴出している。 しかしすーりすーりとむーしゃむーしゃに夢中なれいむは疑問に思ってもそれに注視することはない。 まりさの断面にかかる圧力。その断面は完全に保護されているわけではなかった。 れいむは気づかず、まりさに圧力を与えていく。 しかもすりすりしたせいでまりさの断面の位置がずれたので、 まりさの目から上から微妙な位置に転送がされていく。 それはまさに途中で紙ズレしたFAXのよう。紙が詰まったせいでもう一度送ってもらう破目になったよ! でも今回は紙ズレしても再び送ってくれるような人はない。そもそも誰が送ってるかれいむは知らないしね。 「ゆ! まりさ! 一緒にあまあまさん食べようね! ゆ? まりさ? まり、……ゆ゛ぎゃぁぁあ゛ぁあ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁあ゛あ゛あ゛!? ど、どおしてまりさがしんでるのぉおおおぉぉ!!!????」 それはお前がすーりすーりしたからだ。なんでこと、誰も言ってくれるわけはない。 この部屋にちぇんばかりが多いのも、 みょんが迂闊に転送されたゆっくりの体を動かしてしまったからで、 ちぇん以外のゆっくりが転送の途中、みょんに触れさせまくってやっと法則を掴んだらんが、 次から来るゆっくりには触らないことにしようと決めたからに他ならない。 しかし、本当にそうなのか。らんは法則を知っていたのではないのか。 ちぇん以外要らなかったから、ちぇんに来て欲しかったから、他のゆっくりを潰したのではないのか。 またはちぇんが五匹も揃ったので満足したから法則を掴めた振りをしたのではないのか。 「ちーんぽ……」 悲しそうにれいむを見るみょんがいるものの、真実を知るものはいない。 ちなみにれいむが来る前にぱちゅりーが一匹ほど転送されていたが、れいむの転送場面を見た結果。 断面のグロさに生クリームを吐いて死亡した。 ちなみに断面といっても人間にはただの饅頭を切ったものにしか見えないのである。 餡子が脈動していたり、いろいろと部位によって色が違うように見えるものの、 人間にはただの餡子にしか見えないのである。 ゆふふ、れいむは違いのわかるゆっくりなんだよ! ゆっくり理解してね!! ### さて、まりさが死に悲しみが有頂天に達したれいむは数分ほど絶叫したり暴れたりしていたが 次第に落ち着いてきたようで、ゆっくりと目の幅涙を流している。 まりさの上下真っ二つに分かたれたデスマスクは何も語ることはなく、ただそこにあるだけであった。 「ゆゆ。れいむはこの悲しみを乗り越えなくちゃいけないんだね……」 「ちーんぽ」とみょんが何言ってんだこいつって目で見るものの、突っ込みを入れる個体は他にはない。 らんとちぇんは潰したゆっくりである餡子をもしゃもしゃ食べているし。 「わかるよー!」 「あまあまさんなんだねー」 「おいしいよ! らんしゃまー!」 「ほら、ちぇん。おくちにあまあまさんがついているよ」 「ありがとう! らんしゃまー!」 「むーしゃむーしゃしあわせー!」 ちなみにこの餡子が同族だということをちぇんたちは知らなかったりする。 全ては潰したゆっくりを埋葬したふりをしつつ、 その後、餡子を見つけてきたと宣言したらんの巧妙な策であった。 らんを疑わないちぇんの駄々甘な脳みそも原因ではあろうが。 「ゆっ。ゆっくりできそうなあまあまさんだよ! れいむにもちょうだいね! ちょうだいね!」 早速悲しみから立ち上がったれいむがらんとちぇんへとぽよんぽよん飛び跳ねていく。 「うるさいな。そこに転がってるものでも食べたらいいじゃないか」 「あれはまりさだよ! まりさを食べろだなんて言うゆっくりできないらんはゆっくり死んでね! そのあとれいむにあまあまちょうだいね! ゆっくり理解してね!!」 「わからないよー!」 「れいむはゆっくりできないんだねー! わかるよー!」 と、ちぇんたちが尻尾を立ててぷくーと膨らむ。 自分よりも体が小さいとはいえ五匹ものゆっくりに囲まれたれいむは動揺しつつも同じようにぷくーっと体を膨らませた。 ぷくーはゆっくりの威嚇なのである。しかし彼女たちを見るらんの口元には小さく笑みが浮かぶばかり。 「ちーんぽ!」 れ、れいむ、やめるんだみょん! そういう意図の言葉を発するみょん。 みょんは知っていた 饅頭に出くわした獣は決して唸ることなく 穏やかな目をすることを 「ゆ? 何言ってるのみょん? 馬鹿なの? 死ぬの? れいむはゆっくりできないらんとちぇんをせいさいするんだからね!」 ゆっくり理解してね! と振り向いたことがれいむを救った。 ぱちん、とれいむの餡子の皮を掠める硬いもの。 本来ならばれいむの脳天を貫き、中枢餡を破壊せしめたであろう米粒は、 れいむが振り返ったことにより狙いを外し、その饅頭皮を掠めるだけに留まったのだ。 「ゆ? ゆわぁぁぁぁああああ? れいむのもちもち肌がぁぁああああ」 破れた肌から餡子が漏れる。幸い軽傷ではあったが基本的に饅頭であるれいむにとって外傷は文字通り死を意味する。 傷口に蟻が集るかもしれない。傷が治らないかもしれない。怪我をしたために他のゆっくりに苛められるかもしれない。 他にも万通り存在する様々な要因により死亡するかもしれなかった。 れいむは己が境遇に涙し、この攻撃をなしたであろう存在に対して恫喝の声を上げる。 「本当にゆっくりできないゆっくりだね! ゆっくりばいしょうを請求するよ! れいむにあまあまさんをよこしてね! そうしたらどれいにするだけで許してあげるよ! でもれいむの傷が治ったらゆっくり死んでね!」 振り返るれいむの目にはお稲荷から米粒を装填し、口をすぼめて第二射を発射しようとするらんの姿が映る。 ゆ? とれいむが体をかしげ、次に馬鹿なの? と叫ぼうとした瞬間! まさにれいむの一山三百円の命が失われようとした刹那! だんだんかだーんだんだかだーん! と、怖い音楽協会のせいで歌詞を引用できない音楽が流れ始めた。具体的にはラジオで朝で体操なあれであるが。 「ゆ? ゆっくりできそうなおうたさんだね! れいむもうたうよ! ゆー♪ ゆっくり~♪」 既に直前の出来事をすっぱり綺麗に忘れ去ったれいむがおうたを歌いだすものの。 部屋のゆっくりたち。ちぇん五匹。らん、みょん、はゆっくりと辺りを見回した。ゆっくりが出てくる以外の初めての変化であった。 そして、部屋の隅で正確にはまだ死んでいなかったぱちゅりーがこの音楽に驚きのあまり、 断末魔のむき゛ゅぅ を呟いて今まさに天に召されたが誰も気にすることはない。 「ちーんぽ! まら! びっぐぺにす!」 このたまさんがあやしいんだちーんぽ! とみょんが玉の表面を見ながら叫ぶ。 「わかるよー!」 「もじさんがうつってるんだねー!」 「よしよし、さすがはちぇんだな」 「らんしゃまにほめられちゃったよー!」 「わかるよー。うれしいんだねー」 わらわらとゆっくりたちが駆け寄っていく。ゆっゆー♪と歌うれいむは誰にも気に掛けてもらうこともなくゆっくりとおうたを歌っていた。 ### 手前らゆっくりどもの饅頭生命は粉々になりました。 新しい饅頭をどう使おうと私の勝手です。 という理屈なわけです。 ゆっくりりかいしてねー! という文字が書かれていたが、ゆっくりに理解できるのは最後のゆっくりりかいしてねー! というひらがなだけであった。残念! しかもその文字の最後も微妙に反転していたりで理解できるゆっくりはいなかった。残念! 「わからないよー! わからないよー!」 ちぇんたちのわからないよーとれいむの馬鹿なお歌が響く中、ただただみょんとらんは顔を見合わせるばかり。 恐らく何か重要なことが書かれているのだろうが二人には読むことがかなわなかったのだ。 「ちーんぽ」 「そうだな。漢字が理解できればいいんだが」 どうする? という意味の言葉にらんも困ったような表情をするだけだ。 黙っているゆっくりたち。その目前で黒い玉の文字が切り替わっていく。 饅頭たちは今からこの饅頭を粉砕してきて下さい。 ゲスまりさ星人 特徴 よわい もろい 好きなもの おやさい ゆっくり 口ぐせ ゆっくりしていってねだぜ! まりさの顔写真、ではなく全身写真を見て二人は首を傾げる。粉砕という文字が読めなかったせいで何をするかも理解していなかったのだ。 ただゆっくりできないゲスの写真を見せられて眉、というより顔を歪ませるだけである。 写真から伝わるゲスのゲスらしい、ゲスっぽい表情に二人も嫌な気分になったのだ。 「ちぇん、こんなゆっくりになっちゃだめだぞ」 「わかるよー! これはゲスなんだねー!」 「ゲスになったらいけないんだよー!」 わいわいがやがやとれいむの阿呆なお歌が響くだけだった室内に華やかさが戻ってきた。瞬間。 「ゆぎゃぁっ!?」 がしゃん、ぐしゃん、ゆぎゃぁの三拍子。 黒い玉の周りをうろうろしていた一匹のちぇんが、玉の側面が開き、そこから飛び出した玉の一部に潰されたのだ。 「ぢぇぇぇえ゛え゛え゛え゛え゛ん゛ん゛!!????」 「ぢん゛ぽぉぉお゛お゛お゛お゛ぉお゛お゛!!!????」 「わからないよぉっぉおお」 「らんしゃまー! らんしゃまー!!」 号泣するゆっくり。泣き出すゆっくり。叫ぶゆっくり。わめくゆっくり。 ただただれいむの馬鹿なお歌が響くものの。その悲しみが癒されることはない。 「もう! れいむはおうたを歌ってるんだよ! ゆっくりしてないゆっくりたちだね!」 ぽよんぽよんとはね、この集団に近づいてきたれいむは、なにやら玉の側面に出てきているものを見て首、というか全体を傾げた。 なんだろう、これ? と考えてもれいむには理解できなかっただろうが狩りのために用意された道具である。 玩具のような形をした銃であった。上トリガーと下トリガーを同時に撃つことでロックオンと発射を行うことができる道具。 ロックオンで複数個体をロックしてから撃てば複数個体、複数部位を同時破壊できそうなものであるが、ゆっくりにはそもそも扱えなかった。 せめて胴付きがこの場にいれば、と少し賢ければ思わないでもないだろうが。 「ちぇぇえぇえええん……」 「らんしゃまー! らんしゃまー!」 「わからないよぉぉお」 「こわいよー。らんしゃまー!」 「ちーんぽ」 頼りになる頭脳集団(笑)も今はあの有様。そうして彼らは何も理解することなく、準備することなく戦場へと向かうことになったのだ。 (いろいろ省略されました) 「やべぇ、失敗した」 ゆっくりたちには気づかれなかったが、黒玉の中には全裸の男が入っていた。 全てのゆっくりの転送が終わったので、というより鬼意山の言葉通り、失敗してしまったので、全裸の鬼意山は出てきたのだ。 ちなみに通称、希少種大好き鬼意山。通常種を蛇蝎のごとく嫌い。希少種のみを愛でる趣味の鬼意山である。 「ゆぅ。ゆっかりどうしたの。おにーさん?」 「あ、ああ、ゆかりか?」 鬼意山の足元にいるのはゆっくりゆかり。胴付きではないが、今回のこの仕掛けを手伝ってくれたゆっくりだった。 スキマなる能力を持ち、対象を移動させたり、閉じ込めたり、引っ張りだしたりする能力を持っている。 「いや、あの、な。手伝ってもらって申し訳ないんだが、失敗しちゃった」 「ゆ? どういうことなの?」 まず鬼意山、この転送機能がぶっ壊れた黒玉を低価格で仕入れ、ゆっくりのみを対象にできるように設定。 で、最近近所の畑荒らしをしているゲスゆっくりの群れにゆっくりを攻め込ませようとしたのだが、そもそもの最初の段階で躓いた。 壊れた転送機能は飼っている唯一の希少種ゆっくり、ゆかりに頼んだものの。ゆっくりのあまりの低脳さに集める段階から躓き始める。 特にらんのちぇん以外を排除していく当初の方針でちぇん以外を集められなかったのも痛かった。 計画では二十匹ほど集めてぶつけるつもりだったのだが、見事につまずいたのだ。 結局数を集めることを諦めた鬼意山は設定したフィールドに送るときにゆかりのスキマで転送してもらったのだが 最初の位置はランダムに送ってくれと頼んだのでその際に車道にちぇんとらんを転送してしまった。 もちろん直後に車がとおりつぶれ饅頭に。 「らんしゃまぁあぁあああ!!」「ちぇぇぇえええん!!」の言葉を残すことなく死亡。 次に残ったちぇん三匹。 らんしゃまー。らんしゃまー。と怯えながらも転送を受けるも、残った二匹が転送途中に転送されている一匹の下半身を強く揺さぶった。 とたんに吹き上がるチョコクリーム。鬼意山はみょんが止めろよと思うものの、彼女は彼女でいきなり始まった転送に怯えるばかり。 れいむは「いいきみだね。ゆふふふふふ」と呟きつつ、傍観。 さらに残った二匹はまた転送されたちぇんに「おいてかないでね! おいてかないでね!」とまた揺さぶり。噴きあがるチョコクリーム。 絶叫。気絶。車道に転送。トラック、死亡のコンボ。 玉の中で映像を見ていた鬼意山もちぇんの悲鳴でやっと、希少種のらんが死亡した心の動揺から復帰する。 すかさず転送位置を再設定するように膝に抱えていたゆかりに指示。 「ゆっかりわかったわ」とゆかりがすかさず転送途中だったみょんの下半身を車道から歩道に転送開始。噴きあがるみょんの餡子。 みょん、何もできずに死亡。 「ゆっかりやっちゃった」とゆかり、鬼意山に謝る。鬼意山、ゆかりの表情に爆裂萌え。なでなでしつつ、盛大に許した。 ### そうして残ったれいむであったが、彼女は今、ゲスの群れのど真ん中にいた。 「ゆぁぁぁああああああああああああああ。やめてね! やめてね! すっきりーはゆっくりできないよ! やめてね! やめてね!」 「ゆふぅ。こいつケツふってるんだぜ! さそってるんだぜ!」 「もちもちしたれいむなんだぜ。きずがあるけどまりさたちは気にしないんだぜ!」 「ゆぁぁああ! やめてね! はなしてね! れいぷはだめなんだよ! ゆぎゅっ!」 反省した鬼意山により、ゲスの集団のど真ん中に転送されたれいむ。当初は突然現れたゆっくりの断面図に怯えたものの。 現れたのがただのれいむだと知った瞬間に獲物発見とばかりに襲い掛かったのだ。 もちろん、特に美ゆっくりでもないが暇だったのでれいむをれいぷである。 ゲスまりさたちはれいぱーではないが、別にれいぷ嫌いなわけではないからだ。 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛ぁあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁあ゛! ずっぎり゛ー! ずっぎり゛じだぐな゛い゛げどずっぎり゛ー!」 「すっきりー! なんだぜー!」 にょきにょきとれいむの頭から茎が生えてくる。新鮮な赤ゆである。 「ゆ゛っ。でい゛ぶの゛ばーじん゛ばばり゛ざに゛あ゛げだがっだげど、ゆっぐりごのあがちゃんをそだでるよ……」 ゆっくりした赤ちゃんだね、とれいむが呟いた直後。 ガチン、とかみ合わさる歯によってゆぅゆぅとゆっくりしている赤ゆたちはこの世から解き放たれた。 「むっしゃりー! むーしゃむーしゃしあわせなんだぜー!」 「赤ちゃんはゆっくりできるんだぜ! むーしゃむーしゃ!」 「まりさも欲しいんだぜ。れいむすっきりさせるんだぜ!」 「どぼじであがぢゃんだべちゃうのぉおおおおおぉおおお!!!!」 れいむが饅頭生産機に変わろうとしたとき、不意にれいむの餡子の中だけに音楽が響きだす。 ぴんぽろぱんぽろぴんぽろぱんぽろぴんぽろぱんぽろ。 れいぷされつつも、その音にゆっくりしてしまうれいむ。 「すっきりー!」 「ずっぎり゛ー!」 法悦の表情をにじませたれいむ。その茎から再び赤ゆが生まれ、直後にずどんと音が響き渡った。 ### 「はい。終了終わりありがとうございましたー!」 「なにいってるのおにいさん?」 「なんでもない。次は胴付きとか賢いゆっくりから転送してみようかなぁ」 街中の人間の表情ですら詳細に写すことのできる衛星からの映像で、 目標の地点のゆっくりたちがれいむに仕込んだ小型爆弾によって粉々に吹き飛んだことを確認した鬼意山。 その表情は希少種であるらんの死に悲しみをたたえているが、その三秒後には復帰していた。切り替えが早いのも鬼意山の特徴なのだ。 「よーし。次は頑張るぞー。まずは星人役のゆっくりを探さなくちゃな」 「おにいさんはゆっかりしてないわねぇ」 「なにをぉ。じゃあゆっくりしてやるよ」 「ゆ?」 部屋から出つつ、全裸の男はゆっくりゆかりを胸に抱えてすりすりなでなでぺーろぺーろしだす。 「ゆわぁぁぁあああああ。やめなさいっ。やめなさいっ! ぺーろぺーろはゆっかりできないわっ!」 「すっきりー! すっきりー! すっきりー! ゆかりはもちもちだね! すっきりー!」 「ゆわぁぁぁああああああ! やめなさいっ! やめなさいっ! やめなさいぃぃぃいいいいい!!!」 続かない。 つかテンポわりぃなぁ。 後半ダイジェストでごめんなさい。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1881.html
331 :名無したんはエロカワイイ:2008/07/31(木) 10 59 58 ID fukPI9hM0 あー、ゆっくりで塊魂プレイしたい . . . . . . . . . . (なーなな ななーなーなーな なーなーななーな ずんずくずずんず どぅんどぅくどぅんどぅん) ---ゆっくりで塊魂--- 「……なんだこりゃあ」 魔法の森の近くをの小道を急ぎ足で歩いていた俺は、目を剥いた。 路上にゆっくりれいむが、ひと群れ。それ自体は珍しくもない。 おかしいのは、そいつらがベタベタとくっつきあって固まっていることだった。 「おまえらナニやってんの?」 「ゆっ、ゆぐぅぅう~」 「わかんないよ、くっついちゃったよ!」 「おにいさん、ゆっくり助けてね!」 バレーボール台のゆっくりれいむに、ピンポン玉ぐらいのやつがうじゃうじゃと八つか九つもくっついている。 たぶん家族だろう。母れいむはしきりに体をもぞつかせて子供たちを振り落とそうとするが、下手に動くと下側 の子れいむを潰してしまいそうなためか、思うように動けないらしい。 「ゆっ! ゆっ! んゅっッ! よーっはッとッ! へっぷほ!」 「おがあざぁぁん、おもいおもい!」 「つぶれるよ、ゆっくりうごかないでね!」 「……ぷっ」 その場で一人相撲をしているようなアホくさい母れいむの姿に、俺はふきだした。 「ぷっははははははは、ばっかじゃねーのおめーら、饅頭のお前らがそんなんなっちゃったら生きていかれねー だろ。ちょっとは考えて生きろよ!」 「そんなこと言わないでねぇぇぇぇ!」 母れいむは涙目でぶくぶく膨れる。ほっぺたの下のやつが潰されて悲鳴を上げる。 あー……。 陽気がすごいからなア。 おおかた家族でゆうゆうもたれあっているうちに、この猛暑で溶けてくっちいちゃったんだろう。 これは俺のせいじゃないからな。ゆっくりが勝手に苦労してるだけだ。 そばで眺めていたって、なんら罪ではない。 俺は、困り果ててぶるんぶるん回っているゆっくりれいむを、しばらく見物した。 ……十分ほどで飽きた。 「しゃーねえなあ、恨まれても寝覚めが悪いから、助けてやるよ」 「ゆっ、ほんとう?」 「さっさと助けてね! ふんふん!」 ナマイキなことをぬかしやがる母れいむを無視して、俺はそいつの頬に触れてやった。 ころん 「あれっ?」 母は後ろへ一回転する。「ゆべっ!」「うぎっ!?」と悲鳴を上げて子供たちがぺちゃんとつぶれ、母の肌に 張り付いた。 「何してんのお前、娘つぶれちゃったじゃん!」 「ゆぐぅぅぅぅ!? れいむの子どもがぁぁぁ!」 「じっとしてろよ、残った娘、殺したくないだろ?」 そう言って俺は、また手を伸ばした。 額に触れる。 ころんころんころん 「ゆぐぐぐぅ!」 母れいむは三回転した。その途中で石やら草やらも貼り付けてなんだか汚くなった。 「あっれぇ……」 俺は不思議に思った。 こいつ、ちょっと触っただけで、ボーリングの玉みたいにスムーズに転がりやがる。 なんか変なことになってんじゃないか……? ゆっぐゆっぐともがいている母れいむに歩み寄って、さらに押した。 ころころ、ごろろんっ 「ゆっぐりやめでねぇぇぇ!?」 「あは」 俺は笑った。 こいつ、坂を上ったぞ? しかも小枝や葉っぱをくっつけてさらに汚くなった。 ……これは面白い。 俺は母れいむの苦情を無視して、道なりにそいつを転がし始めた。 ころころん ころころん ころころころころん 一回押すたびに、五メートルほど転がって路肩で止まる。そのたびにそこら辺のものを吸いつけて、雪だるま のように大きくなる。 子供のころ、石蹴りってやったじゃん。 学校から家まで、これって決めた石をずっと蹴って歩いた。 別に石自体が好きなわけではないが、最初に決めたから、そいつを蹴り飛ばさなければならなかった。 そんな感じで、俺は目的地までひたすらころころと母を転がし始めた。 「やめでぇぇ!」 「ゆっくちちたいよぉぉ!」 おお、まだ子れいむも生きてんのか? 石やなんかでゴマ団子みたいにデコボコになった、五十センチほどの ゆっくり塊の中を覗き込むと、ちょうど他のものの隙間にハマったらしく、小さな赤いリボンの頭がぴょこぴょ こ動いていた。 「おまえ、運が良かったなあ。そこならずっと潰れないよ」 「はやくやめちぇねえぇぇぇ!」 「悪い、まだ二、三キロあるんだ」 母娘一匹ずつの悲鳴をBGMに転がし続けた。 少しいくと、面白いことが起こった。 川沿いに日光浴をしていた白黒のゆっくりまりさ家族。俺たちが近づくと振り向いて挨拶する。 「ゆっくりしていってね!!!」 「していってね!」 「しちぇっちぇね!」 次の瞬間、そばを通ったゆっくり塊に、そいつらは吸い寄せられた。 ひゅうん ぽぽぽぽむっ 「ゆっ!?」 「ゆっくりくっついたよ?」 「ゆっくりはなちてね!! はなちてっ! はなちぇはなちぇー!」 「ほう……」 俺は感心してあごを撫でた。 なるほど。 これではっきりした。ただの自然現象じゃない。母れいむは辺りのものを吸い寄せる力を身につけてしまった らしい。よく見れば外側の石やら木やらは、別段刺さってもいないのにくっついている。 俺がくっつかないのは謎だが、まあそんな細かいことはどうでもいい。 ひとつ、これがどこまで続くか試してみようか。 「よし、みんないっくぞー☆」 「やめでえぇぇぇぇぇぇ!?」 進めば進むほど、塊は大きくなった。道端にいたれいむ家族、木のうろから顔を出したぱちゅりー家族、通り すがりのちぇんやらん、近くを飛んでいたゆっくりゃやフランまで引き寄せた。八十センチ、一メートル、一メ ートル半。ゆっくり塊はどんどん大きくなった。 ひゅうん ぽむっ ひゅうん ぽむっ 「ゆっくりはなしてぇぇ!」 「はっはっは、そりゃ☆無理だ」 意味もなくハイテンションに笑いながら俺は答える。 これ、大きくなっても全然重さが増えない。 ころころと軽いままなのだ。不思議きわまる。 そして楽しい! 鼻歌を歌いながら俺は押して行き、目的地のアリス邸にたどりついた。 「ちわーっす、郵便です」 ああうん、言い忘れていたけど、俺配達人。肩掛けの郵袋も、これこの通り。いまどき徒歩で運ぶなんてレト ロだろう。 「あら、どうもありがとう」 玄関に出てきたアリスさんが微笑んだ。うむ美人だ。美人だらけの幻想郷の中でもこの人は群を抜いている。 いろいろ怪しい噂もあるが、そんなところも俺は好きだ。 そんなアリスさんが、俺の背後の塊を見てギョッとした。 「って、それは何!?」 無理もない。ゆっくり塊の大きさは、今では四メートルを越えている。 「ゆっくりはなしてね!」 「つぶれて顔がいたいよぉぉ!」 「いやっいやああぁぁ、れみり゛ゃぎらいーー!」 「うっうー! れみりゃを早くはなすんだどぉー!?」 数百のゆっくりがてんで勝手に悲鳴を上げている。驚かないほうがどうかしている。 「いやまぁ、なんといいますか、ただの拾いもんです」 俺はあいまいに答えた。 アリスさんは顔を引きつり気味にして、後ずさろうとした。 「な、なんだかわからないけれど、あんまり係わり合いになりたくないわね……きゃあっ!?」 ひゅうん ぽむっ 「おおお?」 俺は驚愕した。アリスさんまで塊に吸い寄せられ、くっついてしまったのだ。 「ちょっと、何するの! 離して、離しなさいよ!」 叫んどる叫んどる。美少女が拘束されて悲鳴を上げとる。 実にいい景色だ。――とか言ってる場合ではないか。 「すみません、それ外れないんですよ」 「なんですって?」 「俺が作ったんじゃないもんですから」 答えながら、俺はあることに気づいていた。 アリスさんのような有名妖怪まで引き付ける力があるのか、この塊は。 ということは―― もしかして、やりたい放題じゃないか!? 「……なーなな ななーなーなーな なーなーななーな ずんずくずずんず どぅんどぅくどぅんどぅん」 「なっ、なにを鼻歌なんか歌ってるの? 早くなんとか――」 「すんません。俺、ハジけます!」 「えっ? ってきゃあああああああ」 すってんころころ すってんころころ すってんころころ すってんころころ 俺は両手を使って勢いよく塊を押し始めた。 霧雨魔理沙、ゲット。 博麗霊夢、ゲット。 紅美鈴、ゲット。 「おいおいなんなんだこれはー! 霊夢、これなんだよ!」 「知らないわよ私だって、アリス、アリスー?」 「私は被害者よー!」 「離して、離してってば! 仕事中なのよ私は、このぉっ……ふんッ!」 「きゃあああああ!」 「ちょっこらっやめっ!」 「気功を使うなぁぁぁ!」 おーおーお、なんかビリビリしてえらい騒ぎになっとる。 そして当然―― 「ゆぎいいぃぃぃぃぃ!」 「いだいよぉおぉぉぉぉ!」 「皮がびりびりするよぉぉ!」 「んおおぉぉっ、んほっ、ほおぉぉぉぉ!」 ゆっくりたちも涙目で大騒ぎしている。中にはキモチよさそうなのもいるが。 ゆっくり魂の直径は六メートルになった。それでも止まらず、俺は幻想郷を駆け巡る。 「むぎゅぅぅ、苦しい……」 「咲夜、咲夜! 早く何とかして!」 「はっはい、ただいまっ! ふッ! ……時間を止めても外れない!?」 「ぴーっ、アタイこんなの趣味じゃないいぃ!」 なんか館の一部ごと飲み込んで、三十メートル。 「らんしゃま助けてぇぇぇ!?」 「ちぇぇぇん! くそっ、紫さま、紫さまぁぁ!?」 なんかよくわからないお屋敷みたいなものを巻き込んで五十メートル。 「うわあぁっ!? ちょっ、ちょっと今実験中よ!?」 「なんだこの……ハッ!」 「あちゃちゃダメです火はやめてください火は!」 「あっれー、これもしかして私が仕掛けたやつか?」 竹やぶと京屋敷みたいなもんをまるごと飲み込んで、百メートルつまり二十五階建てのビルぐらいになった塊 をころんころんと転がしていると、俺の目の前に来た兎耳の女の子が、ほっぺたポリポリかきながら言った。 おお、この人は。 「てゐさんじゃないスか。これ、あんたが?」 「昨日、ゆっくりに、いろんなものがくっついちゃう悪戯をして放り出しといたんだけど……」 「魔法の森の入り口あたりだったら、多分それっす」 「やっぱりかー」 「これ、どうしたら外れるんですか」 「それはねぇ……」 言いかけたとき、ぴゅうと風が吹いて塊がころころと転がった。 あ、あー……てゐさん、上のほうへ行っちゃったよ。 次いつ来るかわからんな。 というか、これがバラバラになったら、なんかただ事ではすまん気がする。 「ゆっくりさせでぇぇぇ!!」 「私もっ、私もゆっくりしたいわよッ!」 「このっ、もう我慢できない――マスタースパーク!」 「ゆぎゅぁぁぁ!」 「あっつぅぅぅこらっ魔理沙魔理沙!」 「ゆっぐぅうぅ、ゆぐぅぅぅぅ!!」 もう人間もゆっくりも関係ない。ひとつに丸まった人と妖怪と饅頭とガラクタの混合物が、もざもざわさわさ と動いて、悲鳴を上げたり、ビームを出したり、弾幕を放ったりしている。 「俺です」なんつったら、殺されるな、これは。 となると――。 「行けるところまで行くか!」 俺はさらにころころころころとゆっくり塊を転がし、幻想郷の森も川も山も湖も突っ切って駆け回った。ゆっ くり塊はどんどんどんどん成長して妖怪とゆっくりと人間を飲み込み、ついには直径一キロを越えててっぺんは 妖怪の山の頂上を越えた。 そのころ、とうとうゆっくり塊は浮上した。上のほうについた天狗やら虫やら何やらが、逃げようとして飛ん だためだろう。 「あー……」 空を飛んでしまったら、もう俺には手が届かない。 俺は若干の寂しさとともに、数ヵ月をともに過ごした巨大なゆっくり塊を見送ったのだった。 「達者でなあ。元気でなあー……」 それ以来、夜空に星がひとつ増えた。 オリオン座のあたりにまぶしく輝く「ゆっくり星」を見るたびに、俺はかつて幻想郷をにぎやかしていた美少 女たちとゆっくりたちを思い起こし、懐かしむのだった。 ====================================================================== YT このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2966.html
今までに書いたもの 神をも恐れぬ 冬虫夏草 fuku4385(タイトル付け忘れた……) ※注意事項 人間は介在しません。 登場するゆっくりは全滅しません ぼくのかんがえたさいきょうゆっくりが登場します。 ……最強っていうか、ゆっくりしろよ的ゆっくりか。 ここは、人里から遠く離れた博麗大結界に間近い山の中。 妖怪の山からも遠い幻想郷の外れでは、人間どころか妖怪の姿さえほとんど目にする事はできない。 そんな幻と現の境界地帯の主は、大きく分けて二種類だった。 一つには、結界の内外いずれの側にも満ち溢れた自然の具象である妖精たち。 そしてもう一つには、生き物と食べ物の境界に位置するナマモノ――ゆっくりと呼ばれる生き饅頭たちだ。 山際に残る朱の色が、月が高くに上ると共に紫へと塗り替えられてゆく。 冬の太陽は早くに沈む。日のある内はまだ温みを残していた山の空気も、空に紺と紫の領域が増すに連れて 突き刺すような冷気で地上を満たし始めていた。 野山から生けるモノの気配が極端に少なくなる、死と静寂に満ちた季節。厳しいこの時期をやり過ごす為、 巣穴に閉じ篭るという習慣は捕食種のゆっくりにとっても例外ではない。 「うー! よるがきたどぉー!」 ここは、厚く堆積した柔らかい土壌を掘り進めて作られたれみりゃ一家の巣穴である。 もともとは、彼女らのモノではない。先住者は子連れのれいむとまりさのつがいだった。その先住者はこの秋、 老幼あわせて十匹残らずこの冬の入りにれみりゃ一家の保存食となっている。 晩秋、より中心部――紅魔館の近くに適当な住処を見つけられず、辺境を流れ流れてここまで来た家族だった。 「みゃんみゃ〜、にぇみゅいぢょぉ〜」 「うりゅさきゅちぇよくねむれなかったぢょぉー……」 親に続いてもそもそと起き出してくる、体のない子れみりゃや赤れみりゃ、その数五匹。 器用に羽根で眠い目を擦る。どうやらまるで寝たりないらしい。それは両親――体つきと体なしのつがいだった――も同じらしく、 二匹揃ってみっともない大あくびをすると疎ましげな眼差しを入り口へと送る。 「ふぁ〜。まんまたちもねむいんだどぉ〜……」 「らぶり〜なれみりゃをゆっくりさせないなんて、ひどいかぜさんなんだどぉ〜」 ぐるぐる頭の中をかき回す眠気のせいで、楽しい家族の会話もどこへやら。きちんと戸口の閉じられた巣穴は 地中の温もりもあって眠気を覚ますほどの寒さもない。家族揃って言葉もなく、じーっと扉の様子を見詰めてみる。 ばたん、もしくは、ごつん。 静かになった部屋の中は、木の皮を引っぺがして接着用餡子で固めた扉は、今もガタガタいってる物音だけに 支配されてしまった。 今日は日中ずっとこんな感じだった。夜もこんな感じのままなのかもしれない。うるさいのは扉が立てる音ばかり ではなく、外の枯れ葉が擦れあう音、モノが落ちたり転がったりするような物音なんかも同じこと。 きっと、今日はとても冷たい風さんがゆっくりしていない一日なのだ。 さすがに閉じた戸をわざわざ開けてまで外の『かぜさん』に抗議する気にもならず、れみりゃ家族は寒気の 差し込まないおうちの奥からせめても大声を張り上げて呼びかける。 「かぜさん、ゆっくりするんだどぉ〜♪」 「ゆっくりしなきゃ、あとでさくやにいいつけるどぉ〜♪」 「「「ちゃくやにいいしゅけるどぉ〜♪」」」 ……と。 まるで、間延びした二匹の呼びかけをまるで理解したかのように、戸を叩く音が一時に止まった。 もちろん、れみりゃたちが風をどうこうできる訳もないのだが、餡子脳は全てを都合よく解釈するものだ。 「う〜♪ かぜさん、れみりゃがこわくてだまったんだどぉ〜」 「おちびちゃんたち、これでまんまぁとゆっくりできるどぉ♪」 「「みゃんみゃ、しゅごいんだどぉ〜♪」」 勝ち誇る両親に、それを真に受けて褒め称える子供たち。 万が一にも風の妖精がれみりゃの言葉に従ったのだとしても、それは引き合いに出された『さくや』が怖かったんじゃ? なんて謙虚な発想はゆっくりにはないわけで。 「「おちびちゃん、すーりすーり♪だどぉ〜♪」」 「「「すーり、すーり♪しゃわしぇだどぉ〜♪」」」 勝利の余韻に浸った家族、一頻り体を寄せ合わせる。 既に変な空気になった餡子脳の中では『かぜさんもさからえないこうまかんのおぜうさま』は伝説にすらなっているらしい――が。 ―――どがあぁぁんっ!!――― 伝説、粉砕。文字通りに。 「うーっ!?」 「と、とびらさんがこわれたどぉぉ!?」 「みゃんみゃーっ!? さささっ、さむいんだっどぉ〜!!」 「ゆぐっ、ゆっぐぢぢだい゛どぉ〜……」 いったい、何事が起きたのか。 突然入り口から大きな破壊音が響いたと思うと、薄く立ち上った土煙の向こうに壊れた扉と真っ暗な空が見えた。 お外とおうちの間を遮るものはすでになく、びゅうびゅうと吹き込んでくるのは、冬の夜の容赦ない寒気。 両親れみりゃには一つ思い当たることがあった。こんな時期、 「う〜っ……もしかして、れてぃがきた!?」 「れてぃやだどおおぉぉっ!!?」 「「みゃんみゃぁ、きょわいどぉ〜!!」」 地中の巣に篭っていたのでは、長く伸びるれてぃの舌からは逃げられない。 かといって、出口が一つしかないこの巣では、外に出るのはわざわざ「おたべなさい!」するのと同じ事だ。 進むは地獄、引く事は出来ず。まさしく進退窮まった状態で、一家はお星様が綺麗に覗くおうちの入り口から 長く伸びる死への誘いがやってくるのを、ただ身を寄せ合い震えながら待ち受ける。 両親はせめて子供だけでもと、背中、巣の奥に子供たちを押し込めて守るが……蟷螂の斧、報われるまい。 「……う〜?」 「う〜、う〜?」 そう、親子揃って観念して、しばらく縮こまっていた。 扉が壊されてからすぐ。れてぃの舌は入ってこない。 扉が壊されてからちょっと。れてぃの舌は入ってこない。 扉が壊されてから少し。れてぃの舌は入ってこない。 扉が壊されてから大分。れてぃの舌は入ってこない。 扉が壊されてからしばらく。れてぃの舌は入ってこない。 扉が壊されてからかなり。れてぃの舌は、入ってこなかった。 「……う〜? れてぃ、ちがったどぉ?」 「うっう〜♪ ちびちゃんたち、もうしんぱいないどぉ〜」 「「「……う〜?もうだいじょうぶだど?」」」 さすがにこれは、れてぃではないらしい。 恐怖がゆっくり溶け、疑念に変わり、安堵に移り変わるまでたっぷり十分ほどは待った。 最後まで、れてぃの舌が入ってくることはなかった――怖がる必要なんてなかったのだ。 「うっう〜♪ おぜうさまのれみりゃにこわいものなんかないどぉ♪」 「みゃんみゃはとてもつよいんだどぉ〜♪」 「つよいまんまぁはおうちのとびらもさくやがいなくてもなおせるんだどぉ〜♪」 「みゃんみゃはなんでもできるんだどぉ〜」 そうと知ると、一転して強気である。餡子脳には先ほど見せた自分の(親の)みっともない姿なんて欠片も残ってない。 扉が壊れた原因を、突き止めようという考えすらなかった。 ただ、そんな餡子脳でも流石に扉を直さなければというぐらいの思考はあるらしく、両親を先頭に寒気厳しい外界との 入り口に向かう。一応野生で生きてきたれみりゃである。扉の作り方、治し方ぐらいは知っている。 「……とっ、とびらさんがどこかいくんだどぉ〜」 ただ、一から作るとなるとさすがにこの時期、面倒だ。 壊れた扉に逃げられては困る。だから真っ二つに割れた扉の片割れが、急に巣穴の外の方へと動き出したことにれみりゃは 少し慌てて這う速度を上げる。 「う〜、おいかけっこだどぉ〜♪ とびらさん、ゆっくりまつんだどぉ〜♪」 「はやくつかまえるんだ……どぉ?」 どうして扉が動き出したのだろうか。 風の仕業だろうか? そんなはずはない。扉は中から外に動いているのに、風は外から中に吹き込んでいる。 巣穴が斜面になっているから? それなら滑り落ちる方角が逆だし、巣穴はそんなに急な角度で地面に潜っている訳ではない。 その答えを知らず、考えもせず、家族は無防備に入り口近くまで近づいた。 「どうした……う〜?」 「「「うゅ〜?」」」 そしてそこで目にした光景に、全員が思わずぽかんとした。 巣穴の入り口、そのすぐ側。覗き込む顔がいくつも、いくつも。見知ったものばかり並んでいたからだ。 「う〜!? あまあまがいっぱいいるどぅ〜♪」 「あまあまがいっぱ……い……」 やがてれみりゃたちの口から漏れたのは、喜び半分、驚き半分。 巣穴から見えるのは、れいむが三匹にまりさが四匹。 喜びはおいしいあまあまが向こうから巣の近くまで来てくれたからで、驚きはこんな冬場に外をうろつくゆっくりがいる なんて思っていなかったからだ。 「……う〜☆ たべきれないんだどぉ〜♪」 「「「うー! たーべちゃうぞー!!」」」 よく考えたら起き抜けで、ちょうどおなかがすいていたところだ。 親れみりゃと子れみりゃたちは、みんなそろってお決まりの台詞をごはんになってくれるあまあまたちに投げかけた。 もそり、もそもそ。 ……反応が、おかしい。まるで恐れる様子のない獲物たちの様子が、ちっぽけなれみりゃの肥大したプライドに小さな 棘となって突き立った。 「……? あまあまのくせに、さからうつもりなんだどぉ〜?」 のそり、のそのそ。 反応は、変わらない。 恐れるでなく、猛るでなく、のっぺりとした笑顔を浮かべたままで蠢くだけ。 まるでこちらの存在を軽視――むしろ無視するかのようなその態度。自分が軽んじられていることを自覚するに至って、 ようやく状況に思考が追いついた。 扉を壊したのは、こいつらではないか。 おひさまがある間から、おうちの周りでがたがた物音を立てていたのもこいつらではないか。 たかがあまあまが。 このこうまかんのおぜうさま相手に。 勝てるわけもないのに、一体なんのために? 「……う〜。どっちでもいいどぉ〜」 「はやくごはんにするどぉ〜♪」 「「「うっう〜♪ ごはんだどぉ〜♪」」」 その理由がなんであるにしても、食ってしまえば同じことだ。それ以上小難しいことを考えるのは、れみりゃの脳には 手に余ることだった。 もういい、めんどうだ。何匹いるか知らないが、こいつらをご飯にしよう。みんなおなか一杯になってもまだ残るなら、 この冬の保存食としてありがたく巣の奥に保管させてもらえばいいのだから。 早々に思考を打ち切って、両親れみりゃは子を引き連れて寒い巣穴の外へと這い出していく。 そして、外の空気にじかに触れたれみりゃ家族の体はたちまちのうちに凍りついた。 「……だれつかられみりゃたちのごはんになってくれる……んだ……ど……?」 いや、凍りついたのは体ではなく心だ。だぶついた顔からは、満面の笑みが凍って砕けて消し飛んでいる。 巣穴を、出た。 外の景色が見渡せるようになった。 見渡す限りに、あまあまがいた。 そう、見渡す限りに。 数十、といった数ではない。 成体のれいむとまりさを中心に、百を軽く超えるゆっくりがひしめいていた。 れみりゃが空を飛ぶことを思い出していれば、百や二百で利かない数と、ずらりと敷かれた陣列の後ろの方にみょん種や めーりん種の姿がある事にも気が付いたかもしれない。 だが、どうせ三つ以上の数を数えられない餡子脳だ。『とてもたくさん、いろんなあまあま』ぐらいにしか考えられなかった かもしれないが……。 それでも。同じ高さで目の前に見える数しか把握することができなくても、流石に今なにが起ころうとしているかぐらいはわかる。 襲うものと襲われるもの。 その逆転が、今まさに起ころうとしているのだ。 「……っ。あまあまは、たべられるものなんだるどぉーっ!!」 気付かなければいいのに、察してしまった。 知性などないに等しいれみりゃなのに、気付かされてしまった。 心の中に急激に広がる真っ暗な何かを、知ってしまった恐怖を振り払う為に親れみりゃは叫んだ。 叫ばなければ、子供の為に立ち向かう意志が挫けそうだった。必死の形相へと変じた顔色からは、狩猟者としての精神的 優位など疾うの昔に消え去っている。 まるで風のように、親れみりゃたちは奔った。 父れみりゃの正面すぐ近くにいたれいむの顔面が弾け、突き抜けた腕がその後ろのちぇんの眼球を抉り出した。死んだれいむの 両脇にいたまりさとれいむが振り向くより早く、二匹の側頭部を父れみりゃの左右の腕が貫いていた。 母れみりゃの側方、仲間のれいむやまりさを挟んでやや間合いを取っていたぱちゅりーは、跳躍して直上から襲い掛かる 母れみりゃに踏み潰され、あっさりと大量の生クリームを吐いて死んだ。その周囲を固めていた四匹のれいむとまりさも、力尽くの 強襲にろくに抵抗することもできないままただの動かぬ饅頭へと変えられた。 両親れみりゃが進むところ、たちまち取り囲むれいむやまりさ、ちぇんやぱちゅりーはただの中身を垂れ流す饅頭へと変えられてゆく。 両親れみりゃが進むところ、たちまち取り囲むゆっくりたちの陣列に穴が開く。 両親れみりゃが進んだ後には、たちまち孤島を取り巻く潮の満ち引きのごとく、取り囲むゆっくりに新たなゆっくりが補充される。 声もなく屠られ、声もなく足されてゆく。 それはれみりゃと同じゆっくりというナマモノではなく、ただのゆっくりという記号、数字として親れみりゃの前に分厚く、 冷たく立ち塞がった。 「う、ひぁっ……!」 一体、あまあまはどれほどの数がいるというのだ。 幾ら殺しても目の前の獲物がまったく減らないという事実にやっと気が付き、父れみりゃが乱れた息にやがて来るべき破局への 怯えの色を滲ませた。 夫婦それぞれ十を潰し、十を引き裂き、十を貫き、十を噛み破り、その全てを容赦なくばらばらの餡子の塊へと変えた。その間、 無言で襲い掛かる無言のゆっくり達を蹴散らし寄せ付けず、れみりゃは傷一つ受けていない。 でも、あまあまは逃げない。逃げずに、最初のゆっくりできない笑顔を浮かべたままで突出した二匹を取り巻いている。 にこにこではなく、にやにやと。一様に作ったような、相手を、獲物を。 れみりゃという、狩られるべき獲物を、明らかに作られた笑いを一様に浮かべて。 「ゆっくりしていってね!」 ただ、明るい呼び掛けが返ってきた。 散々仲間を殺されたというのに、何の心も篭らない、無駄に明るい呼びかけだった。 ああ、と両親れみりゃはようやく理解する。 こいつらには、怒りはない。恐怖も知らない。笑顔を浮かべているけど、楽しいことすら知らない。 役割以外の何も知らないから、何もかも失っても平気なのだ――命を失うことの恐怖すら、この連中は知らないのだ、と。 「うぎゃああぁぁっ、まんまぁああぁぁぁあっ!!」 「だずげでええええええぇぇぇっ!!」 愕然として棒立ちになるれみりゃ夫婦の後ろの方から、求める子供たちの悲痛な叫びが聞こえたように思う。 気が付けば、すでに巣穴から遠い。意図したものか、そうではないのか……いずれにしても、戦ううちに両親と巣穴は遠く離れ、 子供たちは敢え無く敵の手に落ちてしまったのだ。 悲鳴は長く、しかし元気に続いている。 どうやら子供たちはその身柄を抑えられただけで、すぐに危害に晒されているわけではないらしい。 でも、今の両親にとってもうそんなことはどうでもよかった。 「……うっ……うぅっ、うううううぅぅぅああぁぁぁっ!?」 「ぐるな゛っ、ぐるな゛っ! じゃぐや゛! じゃぐや゛あああぁぁぁっ!!!」 死が、あまりにも確実な死が、自分たちの目の前にも迫っていた。 例え今は捕まるだけでも、後で必ず殺されて食べられる。飛んで逃げるにしても、間合いがあまりに近すぎた。体がふわりと 浮かんだと思った瞬間には、無防備な足や腹に食いつかれ、力尽くで地上に引き降ろされるだろう。 そうなった時にはもう戦う力も残っていない。そこから先は、なぶり殺しだ。 その確実な未来を、目の前の『生きていない』笑顔の群れが担保している。 無機質な笑顔を連ね、瞬きのごとに縮まる彼女らとの距離。それはれみりゃたちが三途の川へたどり着くまでの道のりに等しい。 どれほどれいむを殺しても、どれほどまりさを壊しても、ただの黒ずんだ餌になったあまあまたちからすらその不気味な笑いを 消し去ることはできない。 それを、思い知ってしまった。何もかもが無駄だと、すでに二匹は知ってしまったから。 「ウサウサ☆ミ」 「ゲラゲラ☆ミ」 連中の作り出した分厚い壁、後ろの方から聞こえる二組の笑い声。その声にだけ、意志の存在がはっきりしていた。 そしてその二匹の意志が、ここにいる全てのあまあまの意志を支配している。そのことに、母れみりゃも気付いた。 それと気付いた所で、この分厚い壁がある以上どうなるということでもないのだが。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりさせてあげるね!」 「ひめさまをゆっくりさせてね!」 「ゆっくりしね!」 ――虐殺がはじまった。 一斉に、だがばらばらな内容の言葉を叫んで無数のゆっくりが全周囲で動いた。 不気味な笑顔は崩れない。まるで同じ笑いを浮かべた連中が、れみりゃたちを『ゆっくり』させるために襲い掛かる。 「でびりゃのおべぶぇぼびゅぁっ!?」 「ゆっくりしね!」 「ゆっくりしね!」 心がほとんど折れかけていた父れみりゃは、その動きに反応することができなかった。 前から飛びついたれいむに腹を噛み破られ、服を毟り取られてようやく我を取り戻すがもはや遅い。 後頭部にちぇんが、肩口にまりさが、左右の足にまた別のまりさが、次々と食いつくゆっくり達の中にたちまちれみりゃの 体が消えてゆく。 「でっ、でびりゃのでびりゃがあああぁぁぁ!!」 母性の役割を受け持ったれみりゃの性質だろうか、まだ生きる意志を強く失わなかった母れみりゃが、襲い来るゆっくりを 力任せに振り払いながら、目にした惨状に何度目かの絶叫を上げた。 連れ合いに食らい付いたゆっくりが歪な形に固まって、その姿はまるで葡萄の房のよう。 中の様子をうかがい知ることはできない、だがもはや生きてはいないだろうことは母れみりゃにも容易に知れた。れみりゃ種の 再生力といっても、限度はあるのだ。 「ゆっくりかむよ!」 「ぎや、いぎゃっ! ご、ごろじでやるううぅぅ!」 「ゆっくりひめさまにもってかえるよ!」 右の腕を噛み砕かれ、羽根を食い千切られ、あられもない悲鳴をあげて、なおいきり立つ。 捕食種のプライドではない。囚われた子を救う為でもない。殺された伴侶の仇だからでもない。 ただ単に、そうしないと、生きられないから。 早くも再生を始めた傷口から迸る肉汁。それが一張羅を汚すことを気にする暇もない。 残った左腕でなぎ払い、叩き落しためーりんを踏み潰し、咥えた枝を顔面に突き立てようと襲い掛かってきたみょんを 真っ向から噛み潰す。 「う゛あああぁっ!! ごろずっ、ごろじでやるううどおぉぉ!!」 「ゆっくびゅべっ」 口を餡子まみれにして、天に向かって吼え猛る様はまさに獅子奮迅――だが、悲しいかな。もはやれみりゃは単騎であった。 さらに不用意に近づいたみょんを蹴り飛ばす間に、今度は左腕が噛み千切られた。両腕がなくなると、腹と足が噛み千切られる まで一瞬だった。 「ううぅぅぅっ、う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!」 もはや立つ事もできなくなった体をパージして顔だけとなり、それでもなお前へ、前へと目指す。 そこに、さっき聞こえた笑声の主がいるはずだった。この群れの意志を支配する存在がいるはずだった。 そいつさえ殺せば、そいつを殺す事にしか、この場を切り抜ける可能性をれみりゃは感じとることができなかった。 そして、その可能性は結局の所、ほんの欠片ほども残ってはいなかった。 「うううぅっ……うびゅいいぃぃぃっ!!」 「うさっ♪」 「げーら♪」 頭をパージして、二度ジャンプした。 二度ジャンプしただけで、両脇から飛び掛ってきたゆっくりにプレスされ、地べたに落ちた。 「う゛ぅぅ……う゛ーっ! う゛っう゛う゛ぅ゛ぅ゛!!」 最初に感じたのは潰された痛みと、地面に打ち付けられた痛み。 それを圧倒したのは、助かる見込みが完全にゼロになったという恐怖。 「ぼうやべべええぇ、おでがいじまづうぅぅ!!」 聞き入れられることなんかない、そう知りつつれみりゃは命乞いを叫んだ。 自分が何匹殺したか、自分の家族がどれだけ殺されたか、そんなことは頭の中になかった。 「うさうさ☆ いいよやめてあげるよ♪」 「……うー?」 一瞬、痛みと恐怖が消し飛ぶかと思った。 次の一瞬に、それが錯覚だったと思い知った。 「……これいじょうばらばらにして、あんたまでおうちでひめさまのごはんになるまえにしなれちゃこまるからね♪」 「げーらげーら!!」 それくらいなら、まだしなないでしょ。 うさぎ耳のゆっくりたちは、そう冷たく囁いて笑っている――当たり前の事だが。母れみりゃの最初の予感が、正しかったのだ。 「ぃ……ィやだどおおおおおぉぉぉぉぉぉ……!!」 「れいむのおくちのなかでゆっくりしていってね!」 「ばらばられみりゃをうんぱんするね!」 「ゆっくりひめさまのごちそうになってね!」 泣き喚くれみりゃの体に数多のゆっくりが群がり、その体を手際よく解体していく。 れみりゃの強力な生命力も見越して、生死のぎりぎり、中身が漏れぬよう、適度に塞がるよう。 周囲を削り取るように、抵抗力を完全に奪って運ぶのだ。 「ゆっくり!」 「ゆっくり!」 作業が進むにつれ、長く響いていた泣き声は徐々に擦れ、小さくなり、ゆっくりたちの声の中に消えてゆき。 やがて一際大きなれいむの口に収まる程度にまで縮小される頃には、限界ぎりぎりまで体を剥ぎ取られたもうれみりゃの声は 聞こえなくなっていた。 五体ばらばらにした母れみりゃ、肉片となった父れみりゃ、完全に怯えて抵抗の意志も見せない赤れみりゃ。 そして両親れみりゃに殺された、百に迫る仲間のゆっくりたちの死体。 その全てを『獲物』として、未だ数百を数えるゆっくりたちの隊列は『おうち』への帰路に着く。 「……んーっ。かなりへったかな」 「げらげら!」 「まあもんだいないよね」 「げらげら!」 わかっているのかいないのか。 同じように仲間――というより配下の隊列を後ろから眺めながら、ただげらげらと笑うだけのうどんげに構わず、てゐは体を 前に傾けて頷くような仕草を見せた。 「うーん、だよね。へったぶんは、ひめさまとおししょうさまがつくればいいんだし」 「げーらげらげら!」 少し、うどんげの笑い方が変わった。何か意味のある内容なのかもしれない。 それの証拠にゆっくりてゐのウサギ耳がぴょこんと動き、彼女はにんまりと皮肉っぽい笑顔を見せてうどんげの方に頷いた。 「うさうさ☆ じゃ、かえろっか」 * * * 「ゆっくりしないでね!」 「ゆっくりいそいでね!」 既に季節は冬の入り。本格的な降雪はまだだが、外界には既にろくな食べ物がない。 本来なら、ゆっくり達は既に餌を巣穴に溜め込んでゆっくり冬篭りに入っていなければならない季節のはず。 となると、今聞きなれた挨拶の声に送られて落ち葉に埋もれた巣穴から飛び出してきたみょんとちぇんの二匹は、十分な食べ物を 集め損ねた怠け者ということになる。 ここが普通の巣であるなら、という但し書きがつくのだけど。 「ちんぽー!」 「わかるよー、ゆっくりいそぐんだねー!」 凍月は既に山の上に上り、飛び出したみょんとちぇんはちっともゆっくりしてない忙しなさで一直線に走り去ってゆく。 周囲の様子には脇目も振らない二匹の表情には、どこかしら作り物めいた笑顔が張り付いていた。 愛で派と呼ばれる人々からは愛くるしいと、虐待派と呼ばれる人々からはふてぶてしいと称されることの多い大きな双眸には意志の 存在が見られない。 生き饅頭がゆっくりと呼ばれる所以、『こころ』の存在が、どこにも感じられず――しかしこの生き饅頭たちもまた、ゆっくりと 同じように喋り、飛び跳ね、駆けて行くのだ。 「ゆぅ……もんだいなくおわれば、いいのだけどね」 全速力で徐々に遠ざかっていく二匹の姿を見送って、入り口に佇むえーりん種がぽそりとかすれた呟きを洩らした。 このえーりん種は、ゆっくりであると確かにいえる。見詰める両の眼差しには、確かな意志と知性の力が宿っているからだ。むしろ ゆっくりにしては不相応なほどの強い光を宿した両眼を不安に揺らがせ、えーりんはその場を動かない。 「じゃお?」 まるでアストロンでも掛かったかのように身動きを止めたえーりんに、背後に控えるめーりんが気遣わしげな声を掛けた。 どうやらこの巣穴の門番らしい。その気遣いはえーりんの様子というよりはこの寒い中に開け放たれたままの入り口へと向けられて いるのだろう、自分と『扉』――枯れ枝と枯葉を組み合わせ、少量の餡子で固めたもの――を見交わすめーりんに冷ややかな一瞥を投げ、 えーりんはわざとらしい溜息を一つ吐く。 「……ゆっ。わかったわ、しめてちょうだい」 「じゃおっ!」 きびすを返すえーりんの後ろで、手馴れた様子で数匹のめーりんが手早く扉を閉ざしていく。 扉が覆う面積を増すに伴って巣穴の中を照らす光量は乏しくなり――だがしかし、ゼロにはならなかった。 ぼぉっと巣穴を包み込むのは、月のように淡く儚い金緑色の光。 その光が照らし出すのは、深く深く、冥府まで招き入れるような外界の光を拒む大きな洞穴。 「ひめさまにほうこくしないと」 その光――巣穴(それは既に洞穴に近い)一面にヒカリゴケが生み出すエメラルドの輝きに照らされて、えーりんはゆっくり二匹が 行き交えるほどの道を急いだ。 目指すはこのコロニーの長、何もしない支配者、『ひめさま』と称されるゆっくりかぐやの下である。 真社会性動物、という生き物の一群が、外の世界には存在している。 というよりも、幻想郷の中にもそれらはいる。スズメバチやアリの仲間がその代表で、哺乳類にもネズミの仲間が一種のみ存在する。 名前に社会性とあるように、その特徴は多数の同種で共同社会を作り上げて生活する点にあるが、真社会性動物は人間他の哺乳類の ような社会性動物とは幾つかの点において違っている。 一つには、繁殖活動を行う個体と行わない個体がカーストとしてはっきり分かれていること。 一つには、共同して子供の養育を行うこと。 一つには、複数の世代に渡って共同生活を営むこと。 少なくともこの三点、特に不妊の個体が存在する事が重要な要素となる。 繁殖個体は目的にあわせて数多くの子を生む。 生むだけで、育てない。子を育てるのは、ある程度育った他の子供。その中でも労働カーストに育った個体だ。 兵隊カーストも育児や餌集めには参加しない。その代わりに、巣穴の防衛という重要な任務がある。 この巣穴に暮らすゆっくりの群れも、まさにその真社会性に区分される成り立ちから形作られた群れだった。 辺境にしか住まない上、地中でその生活の大半を過ごす生態のために、一つの群が大きい割には人にはその存在を知られていない。 ゆっくり達も、辺境地域の群れ以外はあまり知ることはないだろう。 実際、不幸にして中央から流れてきたあのれみりゃの家族はこんな存在を知らないがために、安易に彼らが支配する領域に 住居を構えてしまったのだ(もちろんこの地にも彼らの巣の先住者のように、家族単位で暮らすゆっくりも多くいるのだが)。 全てのカーストに属するゆっくり達が、ほとんど例外なく目的別に産み分けられた親族だ。真社会性を持つゆっくり種は、女王が どの種であるかに関わりなく、作業目的によって子を産み分けられるらしい。 働きゆっくりはれいむやまりさ、ぱちぇりーやちぇんなどに。 兵ゆっくりはめーりんやみょん、より上位の個体としててゐやうどんげに。 昆虫や鼠に比べれば多少の知恵を持つゆっくり独自の特徴的な例として、知的労働階級としてえーりんが存在する。 そして繁殖階級即ち女王として――まあ、この巣では女王はおらず、ひたすらに怠惰な姫君が代わりに君臨しているのだけれど。 「ひめさま」 「ゆっ。えーりん、ゆっくりしなさい。おいしいれみりゃはてにはいった?」 報告に入るなり、奥の間から掛けられた言葉に側近のえーりんは脱力する思いだった。 もともと、この冬場に働きゆっくりと兵ゆっくりを大勢繰り出してれみりゃ狩りなんぞを試みたのは、完全にこの引き篭もりの姫君が 唐突に言い出したわがままのせいである。 最大で数千にもなるこの種のゆっくりの巣だが、通常種でも同種を捕食するようになる特性にあわせて、枯れ葉と排泄物を混ぜ合わせた 『畑』で巨大キノコを栽培するなどして食料状況に問題はないのだ。 ……支配者の気まぐれでこの手の贅沢を言い出さない限りは。 普段はほぼ先天的に自由意志を奪われた働きゆっくりの姉妹を馬鹿にしながらも、こういう理不尽に付き合わされる時ばかりは 自由意志があるばかりに直面させられる悩みに苦しむえーりんである。 「ゆっ、今はそれどころじゃないの。じゅんかいの『つきのししゃ』が、よそのむれにこうげきされたのはおぼえてる?」 目標を捕獲した、という情報は入っていたが、えーりんはとりあえずその問い合わせを一蹴した。 れみりゃを捕獲したうどんげとてゐの狩猟部隊が、同時にもたらした報告のほうが何倍も重要だったからだ。 つきのししゃ――かぐやの巣では、兵ゆっくりはそう呼ばれる。冬場であるにも関わらず、縄張りの巡回に借り出された『ししゃ』が 正体不明のゆっくりに襲撃されたのは、一週間ほど前のことだった。 正確には最初に次々と襲われたのは働きゆっくりで、兵ゆっくりは生き残りの連絡を受けて見回りに出かけたところを襲われたという 順番である。 ただ、地上に出かけた働きゆっくりが天敵に襲われて連絡を絶つなんて事はいつものことなので、生き残りの報告が出るまで誰も問題 だとも思っていなかっただけだ。 この群れのゆっくり達は、かぐや種とえーりん種以外の生命の維持に関心を払わないのである。 「ゆぅ? おぼえてるけど……もこうのしわざじゃなかったの?」 そのことは、かぐやもまだ覚えていた。しかし、同時にすでに解決したものだとも思っていた。 このかぐやの巣から森を一つ挟んだ向こうに、やはり真社会性を持ったゆっくりもこうを女王とする群れの巣穴があった。 かぐやの群れとは代々縄張りを巡って対立し、何度かお互いの巣の奥深くにまで攻め入るほどの激しい戦い――増えすぎたゆっくり 人口の調節という側面を強く持つ――を交えた宿敵と呼ぶべき相手だ。 お互いに同等の勢力を持つ群れである為に、屋外の戦いで勝利しても相手の巣穴を攻め切るまでには至らないまま泥沼の抗争が続いて いる両者が、そろそろ前の戦いから随分時間が経っている。 そろそろあちらの動きがあってもおかしくない頃合だから、どうせまた小競り合いでも起きたのだろうと思っていたのだが。 「それもかのうせいとしてはきえていないけれど……」 「ゆぅん。べつのよそものがみつかったのね」 言いよどむえーりんの様子に、かぐやはその先を察して面白そうに口の端に笑みを灯す。 かぐやもえーりん同様、ゆっくりにしては知性の高い種だ。普段は何事にも面倒くさがりな正確が災いして通常種ゆっくり以下の 鈍重さを見せるのだが、興味が沸いたことには積極的になることもある。 「どこからきたかしらないけど、ながれゆっくりをみつけたわ。ドス、とかいうまりさがじょおうらしいの」 ドス、という言葉を口にした時、えーりんはまるで知らない未知の何かについて話す人特有のあいまいな表情をした。 ゆっくりかぐやにしても、人間が首を傾げるように頭部しかない体をやや右に傾けて、聞きなれない言葉が意味する所を探りあぐねている。 二匹は『ドス』が何を意味するか知らなった。通常のゆっくりと異なる習性に生きる彼女たちに、ドスとなる個体は存在しない。 繁殖種はゆっくりを他のゆっくりさせる存在ではなく、他のゆっくりにゆっくりさせられる存在だからだ。 だが、群れの経験が培ってきた知識としては知らずとも、どこかざらついた感覚が『ドス』について思うたびに餡子脳を這い上がる。 なにか、ゆっくりとしての本能というべき部分が二匹に強く訴えかけていた。それと戦うべきではないと。 それはただ大きいだけではない。まともに正面から戦ってはいけない存在だ。 戦いを挑めばゆっくりできなくなってしまうかもしれない、と。 「……ゆぅ。どうせふゆなんだし、ゆっくりしすぎたやどなしなんてほっておいてもいいんじゃないの?」 「いいえ、ながたびでよわってるみたいだもの。いまたたかったほうがらくにかてるわ」 だがその本能から来る警告が二匹に齎した結論は、まるで正反対のものだった。 即ち、根が怠惰なかぐやが選んだのは、いずれ消え去るだろう存在をはじめから無視するという選択肢。 即ち、根が慎重なえーりんが選んだのは、或いは生き延びるかもしれない存在をあらかじめ除去するという選択肢。 どうして、とは聞かない。理由ならお互いわかっているから。 相反する結論を得た二匹はお互いにしばし無言で見詰めあい、沈黙の中に相手の反応を待ち続ける。 「……ゆゆ。わかったわ、えーりんにまかせる」 ……ほどなく、先に折れたのはかぐやだった。 この群れの『ひめさま』であるかぐやの役割は、考えることでも決断をくだすことでもない。それはえーりんの役割だ。 だから、かぐやはえーりんの判断にことを委ねた。 そうだ。群れでのかぐやの役割は、知的労働ではない。 「わかりました。ではひめさま……なにを?」 兵ゆっくりや働きゆっくりに新たな指示を出す為、ひめの間を辞去しようとしたえーりんが、当惑を隠さぬ声で問うた。 それもそのはず、いつの間にかえーりんのすぐ側に寄り添ったかぐやが彼女の頬を甘噛みしてきたからだ。 「ゆっくり、していきなさい」 「かぐや、いまはそんなこと」 「ちいさいけど、いくさなんでしょう?」 かぐやは、繁殖相手としてえーりんを求めているのだ。このゆっくりできそうにない忙しい時に。 えーりんもこの世代が一つ下の主君とは、もう長い付き合いである。呆れと共に姪の意図を理解して、とんっと軽く突き放す。 だが窘めようとするえーりんにさらに体を寄せて、ゆっくりの姫君は蕩けるような笑みを血縁でいえば叔母にあたる腹心へと向ける。 「ししゃのかずがへるぶん、かわりをつくっておかないと……ね?」 「……もう、かぐやったら」 かぐや種は同種に働く強力なフェロモンを持つという。 それでなくともかぐや種と強い相互依存性で結ばれたえーりん種が、その誘いを拒むことはゆっくり離れした知性をもってしても難しい。 それ以上えーりんは拒絶の言葉を口にすることなく、かぐやを受け入れた。 ヒカリゴケの燐光の中、二匹の影が一つに重なる。 明日には多くの働きゆっくりの実が、かぐやが長く延ばした茎に連なるだろう。 そして巣は何事もなかったように日常を続けるのだ。 一握りのゆっくりを、ひたすらに他のゆっくりがゆっくりさせ続けるだけの日常を。 続
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/69.html
とある秋の終わりの、とある山の、とある洞窟。 大人の人間だと立って入れないくらいのゆっくりにとっては十分な大きさで、深さ10mくらいのその最深部にゆっくりまりさとゆっくりありすがいた。 2匹とも、この山岳地帯で生きてきたゆっくりだ。 苛酷な環境で暮らすくらいなら、どこかのゆっくりプレイスに行けばいいと思うかもしれないが、この山々の地形がゆっくりたちの移動を阻んでいた。 来れたのなら行けるはず。 そう思って、ゆっくりプレイスを見つけたらみんなを呼びに帰ってくるねと言い残して旅立っていったゆっくり達もいたが、誰も戻って来る事は無かった。 外にも行けず、外から来ることも無い。 そんな中で、この辺りで生きるゆっくり達は独自にとある進化を遂げていた。 さてこの2匹、まだ成体となってからそれほどでもなさそうだというのに、かなり大きい。 大人の腰ほどまでの大きさである。 ただし、決して正常と思える大きさではなかった。 顔のパーツと体のサイズのバランスがあきらかにおかしい。 胴体だけが膨れた異様な姿であった。 そのため非常に不細工である。 それはさておき。 この2匹は見ての通りつがいである。 今、2匹は赤らんだ顔で膨れた互いの体をこすり合わせている。 だが、幾ら育ったゆっくりとは言え交尾にしては穏やかでゆっくりとしたものだ。 「んん……んぢゅちゅっ、まりさ、まりさぁ……」 「んふぅ、ゆふぅん、ありすぅ……んちゅ、ぷはぁ……」 2匹の間に粘液の橋が出来上がる。 しかし、それ以上行為は激しくならない。 今の2匹はただある時間を待っているだけだった。 今の行為も、互いの愛情を確かめ合うスキンシップ程度のものだ。 「ゆゆぅ……ありす……もうすぐだね」 「ちゅ……ぷはっ……ええ、まりさ。もうすぐだわ」 もう外に出る事も難しくなった秋の終わりの寒さの中、2匹は身を寄せて静かにその瞬間を待っていた。 それから数日後の事。 「んむ、ふ、ぶぢゅう、ぶはっ……まりさ、まりさまりさまりざあああああっ!!!」 「むちゅ、ぢゅうっ、ありず、んほぉ、んむぅぅぅぅぅっ!!!!!」 先日とはうって変わって、激しい痴態を見せる2匹の姿があった。 全身は真っ赤に火照り、あたり一面に2匹が出した夥しい粘液が広がっている。 だが、2匹はさらに激しく体をこすり合わせ、舌を絡めあってお互いを絶頂へと導こうとしている。 「んぶぶぶぶぶぶ、まりざ、あがぢゃんまだ!? ありず、ありず、んほぉ、もうイグ、ありすいっぢゃうよほぉぉぉぉぉ!!!!!」 「まっで、ありず、まだだめだよ、まだ、もうずごじでまりざもイグがらね、まだイッぢゃらめぇぇぇぇぇぇ!!!!」 だんだんとろれつも回らなくなり、表情も白目を向いたどう見ても危険な領域に突入したものになっている。 しかし、2匹はその行為を決して止めようとはしない。 今この時でないとダメなのだ。 「んぐぐぐぐぐぎぎぎぎぎぎぎいいいいいいい!!!!」 ありすが割れてしまいそうなほど歯を食いしばり、絶頂しそうなのを必死に耐えている。 その口から漏れるのも言葉では無く呻き声に近い。 ありすは、まりさより先にはイケない理由があったのだ。 「まっででねありず、まりざもうイグよ! らめ、イグ、イグイグイグううううううううう!!!!!」 まりさもありすの頑張りに応えようとさらに激しく体を震わせ、それの意味する所を理解したありすがまりさを絶頂へと導くためにさらに体を震わせる。 「んぐぐぐぐぐぐあああああああまりざもうだめありずもうダメありずもううぐぐぐんぎいいいああああああああ!!!!!!!!!!」 「あああああありず、ありずありずありずありずありずありずありずむううううんおほおおおおおおおーーーーーーっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!」 一際長い絶頂の声を上げた後、まりさが口から大量の餡子を吐き出した。 いや、違う。 餡子ではない、それは小豆色をした小豆そのものの、だが小豆に似た何かだ。 まりさはまだ大量の「それ」を吐き出し続けている。 「んぼ、ごぼぼぼぼぼぼぼおっげぇっげぼっごっごごげぼぼぼぼぼぼぼぼぼ!!!!!!」 嘔吐が続くため呼吸ができずにむせ返るが、それでもまだ止め処無く「それ」は後からあふれ出てくる。 数十秒ほども続いて、ようやく「それ」の放出は止まった。 精も根も尽き果てたまりさは、「すっきりー!」の声も無く、必死で酸素を求めてぜぇぜぇと荒い息をつくばかりだ。 そして、放出が止まったのを見て、ようやくありすが本会を遂げる時が来た。 「まりざ、ありずの、ありずのおもいをうげどっでねえええええええええええーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!」 そして、まりさが吐き出した「それ」に向けて口から大量のカスタードクリームを放出する。 いや、これもカスタードクリームではない。 カスタードよりももっと白く、粘液質の「何か」だ。 ありすもまりさと同じ様にむせ、えづきながら「それ」全てにかかるように大量の「何か」を吐き出し続けていく。 こちらも長々と時間をかけて吐き出し終わると、酸素を求めて喘ぐような呼吸を続けた。 それから2匹ともがようやく呼吸を整えた頃。 先程までの嬌態の残渣はもうどこにも無い。 あるのは、半分ほどに縮んだ2匹のゆっくりと、その2匹と洞窟の壁との間に挟まれる様にして広がった何かがあるだけだ。 「ん……ありす……ちゃんとまりさたちのあかちゃん、のこせたね……」 「そうね……みんな、ちゃんとうまれてくれたらいいね……」 そう、あれは他でもないゆっくりの卵なのだ。 この苛酷な環境で生きるゆっくりは、冬の間常に食料があるとも限らない状況に適応して、卵生へと変わったのだ。 食事を取る事も無く冬を過ごせ、生れ落ちた時には外はもっとも快適な春である。 こういった洞窟の奥でなら、卵もかろうじて寒さには耐えられる。 それくらいの際どいバランスの中で、ゆっくり達は生き抜き、世代交代を繰り返してきたのだ。 しかし、せっかく自分達の卵が生まれたと言うのに親達は元気が無い。 「すっきりー!」も「しあわせー♪」のひとつも無く、再び静かに身を寄せ合っているだけだ。 「まりさ……」 「なぁに、ありす……?」 「わたし、まりさとあえてよかったよ…………」 「うん……わたしもありすとあえてしあわせー…………」 2匹の脳裏には、2匹が生まれ、出会い、そして生きてきた思い出が止め処無く溢れかえっていた。 そのどれもが、決して忘れることの無い輝く宝物だ。 「ありす……ありす……?」 まりさは、ありすまだ伝えたい事があったのでありすに呼びかけた。 だが、ありすからの返事は無い。 わずかに体を動かしてありすの横顔を見る。 先程までとは違い、ありす本来の綺麗で整った横顔だ。 ありすは、僅かな微笑を浮かべて自分達が生んだ卵を見つめている。 だが、その体からは呼吸の振動が伝わってこなかった。 それは、鮭や昆虫などと同じ現象。 生んだ後に、親たちはほぼ間違い無く死んでしまうのだ。 「そっか……ありす、さきに、ゆっくりしちゃったんだね」 おつかれさま。 その意味を込めてもう一度頬擦りし、口付けをする。 体を横に向けて、少し伸び上がる。 それだけの動作が、もう酷く億劫だった。 そして、もう一度自分達が生んだ子供達を見る。 少しでも多く生まれて、少しでも大きくなって、少しでもたくさん幸せになれますように。 それだけの事を思い浮かべるのにとても時間がかかった。 寒い。 隣のありすの体温ももうほとんど感じられない。 そしてとても眠い。 ああ、自分も時間だ。 「ありす……だいすきだよ……」 だめだ、もう眠ってしまう。 「ありす…………ずっと、いっしょに、ゆっくりしようね…………」 最期に直接伝えられなかった想いを振り絞るように言葉にして、まりさの意識は静かにとても、とても深い所へゆっくりと沈んでいった。 終わり 作・話の長い人 あとがき たまにはこうやってゆっくり同士で大自然を生き抜いて、天寿を全うするゆっくりもいいじゃない。 細かい突っ込みは無しで。 わかっててあえて書いてない所もあるし。 過酷な環境でも、2匹で過ごした時間はしあわせそのものだったはず。ゆっくりやすんでね -- 名無しさん (2008-07-26 00 44 58) これからもずっと2人でゆっくりしてね。。。。。 -- 名無しさん (2008-08-30 17 34 23) きっと元気な子が生まれるよ!!だいじょうぶだよ!! -- ゆっけの人 (2008-10-26 02 25 29) なんか、とても切なくて泣けてくる・・・ -- 名無しさん (2008-10-26 02 48 38) ・゚・(ノД`)・゚・。 目が…目があぁぁ(ry 稀でもゆっくりに泣かされた経験があるのは私だけでは無い筈。。。 -- 名無しさん (2008-12-09 02 59 22) けど卵生ってことは生き延びる赤ゆの数も少ないわけだよな・・・自然だから仕方ないけど -- 三下 (2009-04-01 16 26 45) 何故? -- 名無しさん (2009-04-28 01 00 22) おにいさんもビックリの生態だね -- おにいさん (2011-04-16 09 58 13) この人ってアッチの人だったの? -- 名無しさん (2012-04-16 20 38 42) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/576.html
とある夏の日。 今日は待ちに待った年二回の模型イベント、幻想フェスティバルだ。通称ゲンフェス。 ガレージキットと呼ばれる手作り模型の即売会である。 早朝から家を出発し、俺は独り、幻想郷ビッ○サイトへと向かうのだった。 年々参加者が増えているのか、順番待ちの列は前回参加したときよりもさらに後まで続いており、 俺はようやく最後尾を見つけそこに加わった。 荷物を起き、敷き物に腰を下ろし、待ちの体制に入った俺は暫しのまどろみに身をゆだねる。 明け方のうちはまだ涼しかったが、やがて太陽が登るにつれ、 ジリジリと肌を焼き、閉じた瞼の奥の眼球をも刺激する真夏の朝陽が照りつけてきた。 俺たち百戦錬磨のオタk・・・もとい好事家は、それでもぼやきひとつ漏らさずに、ただ静かに待つのである。 そう、ただ静かに待 「ゆ!おひさまがでてきたよ!」「ゆっくりあついよ!!」 ……やけに後ろが騒がしい。振り返って見るとそこにはゆっくりが居た。一匹だけではない。 複数の家族連れで結構な数のゆっくりが僕の後ろに並んでいるようだった。 種類はほとんどがれいむとまりさだ。東方に詳しくない俺でもそれ位はわかった。 「な゛んでま゛だれ゛づがすすま゛ないのお゛お゛お゛」 「もうやだおうちがえ゛る゛う゛うううううううう」 「あ゛つづっぅうい゛い゛い゛よお゛ぉぉぉお゛!!!」 ああもう、五月蝿いったらありゃあしない。よく見ると子供ばかりか親まで同じように騒いでいるではないか。 静かになるようにぶち殺そうかと思ったが、そもそも冷静に考えて野良ゆっくりがここに来る理由がない。 ゆっくり等に列の番をさせて代わりに並ばせるという行為は暗黙の了解で禁止されているが まれに強引な転売屋などが人数稼ぎのためにゆっくりに席を取らせたり、ゆっくりに購買まで任せるパターンがあるらしい。 なので、背後に元締めの飼い主という人間の影がある可能性が捨てきれない以上、このゆっくりどもを殺してしまえば、 イベントで目当てのモノを買う前に揉め事が起きて面倒なことになるかもしれない。 とりあえず俺は牽制のためうるさいゆっくりどもを睨み付けてやると、あるゆっくりれいむと目が合った。 「ゆ!なんなのおじさん!やたらあせかいててきもちわるいしくさそうだよ!れいむたちのことへんなめでみないでね! これだからきもおたは・・・」 おい。こんな中クソ暑いのは誰しも同じだろ。ていうかお前も十分汗まみれの汁饅頭じゃねーか そもそも並んでる時点でお前もオタイベントに用事があるんだろうが そもそも俺はこれでも外見には気を遣ってるんだぞ つまりなんだ、死ぬか貴様?死なすか? …ふと気がつくと、すごい勢いで拳とこめかみに力が入っているのがわかった。 が、せっかくのイベント前でトラブルは起こしたくない。ここは奴らに言わせておくことにした。 開場時間。やっと列が動き出した。結局ゆっくりどもの飼い主は現れなかったな。 ゆっくりの「ゆ~♪ゆ~♪」という、活字に出すだに胸糞の悪い、イラつく歌声や それでなくともゆーゆーとやかましいお喋りに暑さの中じっと耐えてきた俺。俺の両手のひらには無数に食い込んだ爪の跡。 良く頑張ったぞ俺。 なかなか進まない列にゆっくりどもは 「ゆ!ゆっくりはやくしてねおじさん!」 「はやくしないとまりさのほしいものがかえないよ!のろまなおじさんはじゃまだからゆっくりしね!」 などと自己中極まりない暴言の限りを俺に向けている。貴様ら覚えておけよ。 そもそもお前ら模型に興味なんかあるのか?ていうか作れるのか? そして開場時刻が過ぎた頃。 ついに入場だ!この瞬間がもっとも胸が躍る場面である。 だからといって入場早々にダッシュするなど論外だ。 あくまでマナーと安全を守って参加してこそのイベントなのだ。 そもそもこういったイベントは物欲を満たすためではなく、造形魂とでも言うべきものに触れ創作意欲をだな・・・ 「ゆ!みんな!ゆっくりいそぐよ!」 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド 俺のすぐ下や脇を転がり跳ねて追い越していくゆっくりども。 係員「走らないで下さぁーい!」 クソッ!聞いちゃいねえ。やつらマナーも糞もあったもんじゃない。 俺は舌打ちしながらも早歩きで目的のブースへと急いだ。 人ごみと熱気の中を、泳ぎもがくようにすり抜ける。 あと数メートルだ!ちょうど売り子の声が聞こえてきている。 「『玄翁少女ラディカルあきゅう』の限定ガレージキット、残りわずかとなっておりまーす!」 きた。ついにきたこれ。今日はこれが欲しくてここまで来たんだ!間に合えっ! 俺はブースの角を曲がり、最後尾に素早くとりつくが、そこに待っていたのは・・・ ゆっくりだった。 「ゆ?いまさらきてもおじさんの分なんかないよ!ゆっくりくやしがってね!」 え。もう売り切れ・・・ そこには、数十匹単位でガレージキットを買い占めたゆっくりたちがいた。 「おーくしょんでうればうはうはだぜ!わたしはてんさいなんだぜ!」 原型師の人が、いったいどんな気持ちでこれを売ってると思ってるんだ? 自分の作品を、自分の創作活動の成果を、一人でも多くの良さを分かってくれる仲間に発信したいからだろう? それを、はした金の利鞘ほしさに転売だと・・・? しかもよりによって作者の前でそれを言うなんて。 「ひとりにつきひとつまでしかかえないなら、かぞくをよべばいいんだぜ!」 「ゆ!こんなむつかちいものはつくれないから、ゆっくちうりはらうよ!」 まして、家族を、子供まで使って根こそぎ買い占めるだと・・・? ふと目をやると、俺以外にも、このガレージキット目当てだったとおぼしき客がそこかしこに佇み、 悔しそうな表情を浮かべていることに気がついた。 「おじさんたちがゆっくりしすぎたけっかがこれだよ!」 「れいむたちもあしたからはぜいたくできるね!むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせー♪ってね~!」 「「「ゆひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」」」 ブチン。 俺の中で何かが切れた。元締めがどうとか、トラブルとか関係ねえ。ぶち殺すッ!!! 決断してからの俺の行動は早かった。 「ふん、それは残念だな、だが次のレアものは俺がいただいた!」 そういって俺はこれ見よがしに別のブースを指差した。なんたる間抜けな絵。 しかし多少ずる賢くなってもそこは餡子脳。金になると踏んだゆっくり共はわれ先にと指差すブースに突撃していった。 だがそこは物販ブースではなく、模型製作体験コーナーだ。 ゆっくりの後を追い体験コーナーに着くなり、受付で矢継ぎ早に登録を済ませ、パーティションで区切られた半個室に ゆっくりどもを手早く追いやり、入り口を荷物で塞いだ。 「ゆ!おじさんだましたね!こんなところでなにをするの!」 「おかねもうけのじゃまだよ!じゃましたおじさんはゆっくりおかねちょうだい!」 相変わらず好き勝手わめいてやがる。 とりあえず手近な一匹を蹴り上げる。 「ゆっぐぶぇあ!!」 蹴られた顔をひしゃげながらグルグルと回転し、壁に当たってあっさりと子ゆっくりが爆ぜた。 そんなに強く蹴ったつもりはないんだけどなー。 「やめでーー!!どう゛じでな゛の゛お゛お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!?!?」 「やべでえええええ!!!!」 親まりさや親れいむがぎゃあぎゃあ言い出す。うるせえなぶち殺すぞ。まぁうるさくなくても殺すんだが。 しかし潰して即死させるだけでは生ぬるい。飽き足らない。何か別の方法が良い。 まぁその別の方法とやらを色々試すためにもここを選んだんだけどな。 「虐待モデラーお兄さんの ゆっくり模型製作講座~!!」 恥ずかしさを捨ててデカい声で号令をかける。 ゆっくりたちはすくみ上がり、にわかに静寂が訪れた。 「まずは・・・パーツ洗浄から始めよう!」 俺は近くにあるれいむをむんずとわしづかみにすると、いわゆる亀の子たわしを持ってれいむの顔を力いっぱいにこすり上げた。 それは発情の余地など一切与えない、暴力的なまでの摩擦による、破壊。 ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ 「ゆぎゅべっ!ぶ、やべてべ!」 早くももちもちの皮はズタズタになり餡子がうっすらにじんでいる。 ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ 「がっがああぎびいい、や゛べてげえ゛え゛」 白目を剥き、その眼球すら荒々しいたわしの往復運動でズタズタに裂かれ餡子が流れ出る。 「おほぉ?なんかあったかいものが出てきたぞ~?」 ガシガシガシガシガシガシガシガシズブシャァ!!! なおも摩擦を続けた結果、あっけなく皮を貫通し餡子が飛び散り、れいむの裏側の皮だけが手のひらに残った。 「さて、これできれいになりました☆」 俺は視線をギャラリーのゆっくり達へと向ける。 「「「「な゛ん゛で゛ご゛ん゛な゛ごどずるの゛お゛お゛おおぉお!!」」」」 なんだこいつらキレイにハモってやがる。キモっ。 擦り殺す行為の迫力にあてられて失神していたゆっくりもいた。 「そしてお次は・・・パテで形状を修正してやるっ!」 言うが早いか、俺は練ったパテの上へ別のれいむを顔面から叩き付けた。 ドムッ! 「・・・・!!」(ゆ!?くさいよ!なにこれ!?べっとりくっついてしゃべれないよ!) 「あれ~?急に静かになってしまいましたね~?」 「これはエポキシパテ、通称エポパテといって、練って固めるタイプのプラスチック粘土的なものですね」 「ちなみにこれはヤゴコロ模型の新型ウルトラ速乾タイプなのですぐ固まります。ほら☆」 俺が指先でコン、と軽くこづいてやるとれいむの顔にくっ付いたパテはカチカチに固まっていた。 「パテが乾いたら整形しましょう~っ」 紙やすりなんて生易しいものは使わずに、モーターツールの電動ドリルでパテごとれいむをブチ抜く。 ドリルの回転に合わせてビチャビチビチッと餡子が飛び散る様がいい眺めだ。 痙攣してるけどド真ん中ヒットだし即死かな?残念ー☆ 「穴を開けたなら、続けて軸打ちもイってみようか!?」 真鍮線と呼ばれるハリガネで子ゆっくり共をよりどりみどり、滅多刺しにする。 「ゆびゃあ!」「いだぃ゛い゛い゛い゛い゛い゛」「どお゛ぢでー!!やべでぇ゛ぇ゛ぇ゛」 饅頭の皮にブツブツと穴が穿たれていく。やりすぎれば当然死ぬがちょっとやそっとでは死なない。まさに拷問である。 ディテールを確認しよう!レッツ墨入れ!」 俺はおもむろに筆を取り出し、適当な塗料を筆に付けて刺し傷にべちゃべちゃ塗りたくる。 「ゆぐびゅう゛う゛う゛ぅ゛ぅぅぅ!!!!」 有機溶剤の類はゆっくりにとっても異物中の異物、だいぶ傷口に染みているはずだ。 「最近はスミ入れ用のマーカーなども発売されているんですよ^^」 俺はマーカーのペン先をある子ゆっくりの目玉にねじ込んだ! 「ぎびゃぁぁぁぁああがががが!!!!」 「まだまだいくぞ!合わせ目消しッ!!」なんとか荷物をどかして外に逃げようとしていたありすの髪を乱暴に引っつかむ。 「ゆひぃ゛いいい゛っ!?」 もうこのありすを除いてはまりさ二匹ほどしか生きているゆっくりは居なかった。 「合わせ目消しには模型用の接着剤を使いますが、一般的な瞬間接着剤でも代用可能です^^」 俺は接着剤のフタを開け、まりさの髪にドロリとかけた。 「ゆ゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!!ぐざい゛ぃ゛ぃ゛い゛い゛い゛゛なにごれえ゛え゛え゛え゛え゛!!」 「おやおや、ちゃんと講義を聴いていましたか?接着剤ですよ。話を聞かない子はおしおきです^^」 しかしこの男ノリノリである。俺は接着剤が乾いた頃を見計らってガビガビになった髪の毛を一気に引きちぎった! ブツッ!ブツブツバリバリバリバサバサッ!! 「ゆ゛ぎゃがっがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 頭皮ごとズルリとカツラのようにまりさの髪の毛が引き剥がされた。ありすのハゲまんじゅう頭は餡子でグジュグジュだ。 なかなかにグロ度の高い、よい生傷ですね^^ 「あ゛、あ゛りずのじま゛ん゛の、とかい゛はのきん゛ぱづがぁぁぁあ゛ぁぁぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 ハゲ饅頭の目の前に手鏡を置いただけで白目を剥いてフルフルと震え慟哭しだした。キモ過ぎワロタwwww ごっそり剥がれて白くくすんだ髪の毛を汚いもののように指でつまんで、ありすにまざまざと見せ付ける。 「自慢の金髪ってのはこれか?なんだこれ、きたねーしボロボロじゃん。 なにが都会派なの?ねぇありすばかなの?(笑)どっちかっつーとド田舎農家のボロ雑巾だろ。それに汚いし。くさそ」 「っっっ!!!い゛や゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛゛あ゛あ゛あ゛!!!」 常にアドリブで煽り続けているためか、もはや勢い任せだが思いの他効果は高かったようだ。 さて、プライドの高いありす種は他者の評価にも敏感だろうな。ここでさらに追い討ちをかけるか。 「なあ?まりさたちもそう思うだろう?」 「・・・!ゆ、そうだぜ!わらえるぜ!こんなきたないかみじゃあじまんにならないんだぜ!」 「おお、きれいきれい」 まりさ達がこの状況では俺に逆らわない方が得策であると打算することは容易に想像できた。 まぁ言う事聞こうがどのみちブチ殺すんだがな。 まりさ達の無慈悲な言葉の槍がありすの精神にに決定打を与える。 「ゆあががががが!!!!!!」ありすは渾身の力を込めてまりさに体当たりし、 不意を突かれた形のまりさは直撃を受けて絶命した。 一撃とはやるなぁ。ナイスブロー☆ ありす自身もまた白目を剥き出したまま顔を赤紫色にしてコロリと転がった。ストレスで憤死でもしたか? まぁいいや。ありすを貶すのが楽しくてつい横道にそれてしまったけど、合わせ目消しだったね。 俺はありすの目や口のスリットに接着剤を流し込み、紙やすりで丹念に削っていく・・・ さほど時間をかけずしてありすの見た目は顔もなければ髪の毛も無い、カチューシャが着いている以外は普通の饅頭となった。 だが、ゆっくりにとってこれは相当おぞましいものとして写るに違いない。人間に置き換えて考えれば想像に難くない。 俺は部屋の隅でおびえるまりさの顔にのっぺらありす(仮名)を無理やり押し付け、擦り付ける。 「ほーら、アリスが帰ってきたぞー つるっつるやぞー 笑」 つるつるすりすり 「ゆひぎぃいいいいいい!!!ぎぼぢわるい゛っ!ごわ゛い゛よ゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 「あれ?いいのかなそんな事言って。アリスはさっき君たちが言った事を怒ってるんだぞー」 つるつるつるすりすりすり 「ごべん゛な゛ざい゛!ごべん゛な゛ざぁ゛い!!やべでぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛!!!」 ブチャァッ!! 最後の仕上げとばかりに俺はアリスを握りつぶし、まりさにヌルヌルと返り餡を塗りたくりながらやさしく囁く。 「ありすは一・生・お前をゆっくりさせないってさ☆」 「!!!ゆゆゆゆゆ、ゆキ、ゆケケケケケケケケケァー!!!」 うわ、こいつ両目が別々に明後日の方向向いてやがる。 これでまりさの精神も崩壊したか。トラウマ植え付け成功であります! 楽しかったが、後片付けが大変だったのは言うまでもない。 体験ブースを出た俺は係員に呼びとめられた。 「あなたが使用中のブースから不審な物音というか、すごい断末魔みたいな声が聞こえてきた・・・と通報がありまして。」 「ああいや、あそこにえげつない顔したゆっくりがいるでしょ?あいつがいきなり入ってくるなりて暴れだして、 ギャーギャー一人でうるさかったんですよ。」 「そ、そうだったんですか?」 「ええ、おかげで体験コーナーどころじゃありませんでしたよ。 ああいう厄介なゆっくりが入ってこないよう管理を徹底して下さると助かります」 平気な顔して嘘八百を並べることで難を逃れた俺は、虐待に夢中になっている間にすっかり閉場時刻となり 撤収ムードのゲンフェスを後にしようとしていた。その時。 「お疲れ様です。今日は災難でしたね」 「あ、あなたは・・・!」 そう、俺に今声をかけているこに人こそ、モデラーにおいて知らない人は居ないとされる造形の匠・ヤマウチ氏である。 「実は、身内用にとっておいた「ラディカルあきゅう」のストックがあるんだが、よければ持っていかないかい?」 「え!?良いんですか!?でもいきなり、なぜ俺に・・・」 「何を隠そう、かくいう私も虐待お兄さんでね。君の先ほどの虐待ぶりを見せてもらったよ。それに感心してしまってね。 荒削りでまだまだ雑な部分もあるが、なかなか私と趣味が近い。私もよく工房でゆっくりを模型的に虐待しているんだよ(笑)」 「そ、そうだったんですか・・・」 「さぁ、遠慮なく持っていってくれたまえ」 「ありがとうございますっ!!」 こうして俺は紆余曲折を経て 「ヤマウチ式可動・ 1/6 稗田 阿求(玄翁少女ラディカルあきゅう より)」<新規アイテム・再販予定未定> をゲットすることができたのだった。 余談だが、このキットは手を付けるのが勿体無くて作らずにいるうちに PVC完成品フィギュア化になって発売されてしまったため、いまだに棚の肥やしになっている・・・ というのはヤマウチさんには口が裂けても言えない秘密だ。 なぜ野生のゆっくりがガレージキットの転売なぞに手を出したのか? 資金源はどこから来たのか?貨幣経済の概念をどこで吹き込まれたのか? そもそも作者はこんな変なもの書いて頭がだいぶヤバいのではなかろうか? などなどさまざまな謎は残るが、ひとまずここで幕引きとしたい。 ??「ゆっくり用睡眠学習プログラムの効果、上々のようね。 今回は資本主義について… でも毎回品の無い方向にそれが発揮されるのはゆっくりの特性かしら?」 ワンフェスいってきたー。 前も後ろも転売屋ばっかの状況でさんざん待ってイライラしたから書いた。反省はしていない。 一応不謹慎なネタは排除したつもり。 初書きなので拙い部分はこれから直します ちなみに作者はなのはとか全く知らなかったりします このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/583.html
じめじめと不快な季節がやってきた。 所謂、梅雨だ。 この時期は、長く雨が振り続け外に行く事もできない。 全く、こんな時期に成功報酬の二週間の休暇を言い渡されても家でボーっと過ごすだけだ。 と、昨日まではそう思っていたのだが、今日になってふと面白い事を思いついた。 早速実行に移すべく、自慢の離れに食料を運んでいく。 一階は車庫になっているが、二階に若干の生活スペースが有る自慢の離れだ。 足りない分を近くも店で買ってきた時、離れの中で最早おなじみとなった声が聞こえてきた。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりできるね!!!」 覗き込むと、やはりゆっくりだった。 霊夢と魔理沙、それにパチュリーとアリス。 よく見かける、仲良しグループだ。 手間が省けた、と俺が一息つくとあっちも俺に気が付いたようだ。 「ゆゆ!! おにーさん!! ここはれいむたちのゆっくりすぽっとだよ!!!」 「おにーさんはゆっくりできるひと? できなかったらまりさたちにたべものをおいてさっさとでていってね!!!」 「「「「ここでゆっくりするよ!!!!」」」」 外は朝からシトシトと霧雨模様だった。 おそらく、昨日遊んでいるうちに降り出した雨の所為で帰るに帰れなくなっていたのだろう。 そして、近くでここを見つけた、と。 「いいぞ。ここはお前達にくれてやる。食べ物は二階においてあるから、好きなだけ飲んだり食べたりして良いからな」 「ちがうよ!! ここはまりさたちがさきにみつけたんだよ!!!」 「むっきゅ~♪ おじさんはばぁっかだねーーーー!!!!! ぱちゅりーのほうがあたまいいよ!!!」 「やっぱりいなかものはだめだね!!!」 「「「「「おじさんはばかだからゆっくりできないね!!!」」」」」 ……。 オレンジジュースも二階にあるよ。 と伝えるとキャッキャ言いながら勢い良く二階にすっ飛んで行った。 「ゆ~!! ひろいよ!!!! ひろいよ!!!!」 二階に上がったゆっくり達の感想だ。 ロッジを思わせるような室内には、水道とガスが通っている。 向かいに有る棚には、洋酒がずらっと並んでいたが、これは危ないので撤去した。 「それじゃあ、食べ物はこの冷蔵庫の中に入ってるからね。一番下は凍ってるもので、その上は冷たいの、じゅーすは冷たい方に入ってるよ。 それから、他の美味しい食べ物はこっちね」 俺は、一つのカップめんと冷凍ピザを出し、調理を始めた。 といっても、ゆっくりに見えないようにお湯を入れることと温める事だけだが。 辺りに、食欲をそそる良い匂いが立ち込めてくれば準備完了。 一本だけ冷やしておいた缶ビールを手に取り、一気に麺を啜る。 麺と一緒に、スープの香りも口の中に入ってくる。 そうしたら、今度はピザだ。 ゆっくり達の所にまで匂いが届いているだろう、食欲をそそるサラミが載った部分を切り取って口に運ぶ。 とろ~んとチーズが糸を引き、ピザと口との橋を造る。 「ごく!! ごくっ!!!」 それを、一気にビールで飲み干す。 きりっとした喉越しが、今まで食べた分の喉の渇きを一気に消し去る。 「ぷっはぁ~~~!! しあわせ~~~~!!!!!」 最高の、デモンストレーションを行った俺は、それじゃあねと言って離れを後にした。 勿論、二回には鍵をかけて。 ―― yukkuripart 男が出て行ってすぐ、ゆっくり達は今のとても美味しそうな食べ物の話題で持ちきりだった。 「すっごくいいにおいがしたね!!!!」 「とってもおいしそうだったね!!!!」 「とかいはのありすは、のみものがいっきゅーひんだとおもったよ!!!」 「ぷっきゅ~♪ ぜんぶぱちゅりーたちのだよ!!!!」 「「「「ゆっくりできるね!!!!!」」」」 「さっそく!! おいしそーなのたべようね!!!」 「「ゆっくり~~~♪」」 満面の笑みでキッチンへと向かっていく四匹。 目の前にはダンボール。 中には、先ほどのカップめんが沢山入っている。 「ゆっくりいっぱいあるね!!!」 「たりなくなったらまたおにーさんにかってきてもらおうね!!!」 「まりさおかーさんあったまいーーー!!!」 「ゆゆゆ♪」 全員で手分けして出していく。 全員分のカップめんを出し終えた所で、それ以上は出さなかった。 「みんなでゆっくりたべようね!!!」 「「「「「ゆっくりいただきま~~~す♪」」」」」 何時もの挨拶を全員で言うと、待ちに待った食事の時間。 ゆっくり達は一斉に蓋を開けようと顔を近づける。 しかし。 「ゆゆ!!! あがないよ!!!」 「つるつるすべるよ!!!」 しっかりとビニールで包装されているそれは、ゆっくりたちでは破けないようだ。 「ゆっくりだいじょうぶだよ!!! ぱちゅりーにまかせてね!!!」 パチュリーは、容器を転がして良く観察する。 「むきゅ!! ここからやぶけるかも!!」 裏側の、二重になっている部分を器用に噛み千切る。 見事、包装を解くことに成功したようだ。 「さすがぱちゅりーだね!!」 お礼を言って、他の三匹も同じようにビニールを破ってゆく。 そして、今度こそ蓋を開けていく。 「「「「ゆゆ!!!!」」」」 その中に入っていたのは、カチカチな塊と幾つかの袋。 その内一つは中に野菜のようなものが入っている。 「ゆゆ!! これはたべられないよ!!!」 「ゆっくりできないよ!!!」 「これはふりょーひんだよ!!! とかいはのありすはそくしってるよ!!!」 そう言って、ゆっくりアリスは他のカップめんを箱から出して、蓋を開ける。 ニコニコして開けるが、中身は先程と同じだった。 「ゆーーー!!! こっじもたべらないよーーー!!!!」 「むっきゅ!! どーじで!!! どーじで!!」 「さっぎのおにーざんはゆっぐりできでたのにーーー!!!」 「きっとおにーさんにはゆっくりさせて、れいむたちにはゆっくりさせるきがないんだよ!!!」 「そうだね!!! それならまりさたちもゆっくりさせてあげないよね!!!」 そう結論付け、箱に戻していくゆっくり達。 「ゆっくりできないたべものはそこでゆっくりしててね!!!」 「ゆっくりさせてっていっても、だしてあげないからね!!!」 「むっきゅ~~♪」 箱に戻し終えた四匹は、満足そうに息を溢し次の食事を食べようと考えていた。 「さっきのおーきくてまるいのたべようね!!!」 「あれなら、みんなでゆっくりたべられるよ!!!」 「かいしょくぱーてーだね!!!」 「ここにはいってるんだよ!!!」 冷凍室に体当たりしながら、ゆっくり霊夢が嬉しそうに報告する。 「そうだよ!! はやくみみんなでだそうね!!」 「「「「ゆっくりだそうね!!!」」」」 頭部に邪魔の少ない霊夢とアリスが、冷蔵庫に高等部を合わせて取っ手に噛み付く。 「「ゆーーーーー!!!!」」 そのまま重心を前に傾ければ、扉は簡単に開けることができた。 「ゆゆ!! ここはさむいね!!! はやくだそうね!!!」 「うん!! ゆっくりはやくだそうね!!!」 直ぐに、残りの二匹も中に入り込んできて運び出すのを手伝う。 「ゆ~みんなでたべようねーーーー!!!!!!」 大きなピザを目の前にして、霊夢が三匹の友人に尋ねる。 「「「ゆっくり~~~♪」」」 そして笑顔で霊夢に答えるゆっくり達。 「「「「いっただきま~~~す♪」」」」 先程の出来事もあり、ものすごい勢いでピザに食いついていくが今回も食べることはできなかった。 「ゆ!! かだい!!! つべたいーーー!!!!!」 「どーじてーーー!!!!! これじゃあてべらないよーーー!!!!!」 「とかいはのありすでもわからないよーーー!!!」 「むぎゅーーー!!! ごはんたべたいーーー!!!!!」 どうして自分達が食べる事ができないのか、幾ら考えてもゆっくりには分からないだろうが問題は、食事を取らないとゆっくりできなくなるといった事だ。 「ゆゆーー!! おなかすいたーーー!!!!」 「!! そうだ!! じゅーすをのもうね!!!!」 「そうだね!! じゅーすはありすたちでものめるもんね!!!」 「むっきゅーーー!!!」 冷凍庫の縁に体を乗せ、そこから冷蔵室に入り込む。 「ゆっゆ♪」 気分は知らない所に探検に逝くような気分。 中には、沢山のじゅーすが所狭しと並んでいた。 「ゆーーー!!いっぱいあるねーーーー!!!!」 「むっきゅ!! これがおれんじじゅーすたよ!!!」 自分達がゆっくりできるモノの名前を知っているパチュリーが、魔理沙に教えてあげる。 「ゆ!! ほんとうだ!! おれんじのえがかいてあるね!!!」 「むっきゅ~~~♪ はやくはこびだそうね!!!」 そこからは、下にいる二匹との共同作業だ。 「ゆ! っぱ!」 「はむ!!」 上の二匹咥えた缶を下の二匹に投げ落とす。 それを、下にいる二匹は器用にキャッチする。 「これでいいね!! ゆっくりのめるね!!!」 「むっきゅ~♪ やっぱりまりさはすごいね!! すごくうんどうができるね!!!」 「ゆゆゆ♪」 パチュリーに褒められた魔理沙は、不意をつかれたようで、顔を真っ赤にして照れている。 「ゆ!! ふたりともはやくきてね!! ありすたちがまってるよ!!」 なかなか戻ってこない二匹に、アリスが文句を垂れ流す。 「ゆ!! ごめんね!!」 「むっきゅーー!!! すぐもどるよ!!!」 てへへ、と笑いながら駆け寄っていく。 プクーっと頬を膨らませているアリスも、本気で怒っているわけではない。 この四匹は何時でもいっしょ。 子供のときからいっしょ。 だから、お互いの事は良く知っているのだ。 「ゆーー!! それじゃあみんなでかんぱいしようね!!!」 「ゆゆ!! かんぱいって?」 「かんぱいは、おめだたいことがあるときにみんなでいうんだよ!! そしてどうじにのみのもをのむの!!!」 「ゆゆ!! ありすはすごいね!!!」 「むきゅ!! さすがとかいはだね!!!」 「ゆへへ♪」 今度はアリスの顔が緩む。 「もう!! はやくじゅーすのもうね!!!」 「むっきゅ!! はやくはやく!!!」 今度は、食い意地の張っている霊夢とパチュリーが急かす。 「ゆゆ!! ごめんね!! ありすがかけごえをかけるね!!!」 「ゆ!! ゆっくりいってね!!!」 「ゆ!! かんぱーーい!!!」 「「「「かんぱーーーい!!!!!」」」」 缶を咥え、上へ傾ける。 中からは、美味しいオレンジジュースが流れてこない。 「ゆゆ! ふぁがれてふぉないおーー!!!」 「ほーしでーーーー!!!」 「ふぁんでーーー!!!!」 「無ギューーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」 ―― 夕方、離れに戻ると、四匹が血相を変えて俺に駆け寄ってきた。 「おじさん!!!! はやくおいしーのたべさせてね!!!!」 「おいしいまるいのいっぱいたべたいよ!!!!!」 「じゅーすものませてね!!!!」 「むっきゅーーーーーーー!!!!! おながたすいたーーーーー!!!!!」 なんなんだ一体。 「おいおい。ここはお前達の家だろ。自分達で準備しろよ」 「ほら、冷してやるから」 転がっていた缶ジュースを拾って冷蔵庫に入れる。 そこから、に家から持ってきた缶ビールを数本入れておく。 「さーて腹が減ったなーー!! 飯食べるかなーー!!」 「ゆゆ!! おにーさん!! それはたべられないよ!! おにーさんだけゆっくりさせるんだよ!!!」 カップラーメンを取り出すと、確かにあけた跡がある。 しかし、ゆっくりできないって何の事だ? 昼間同様に、カップラーメンにお湯を入れる。 今度はゆっくり達に見える様に、だ。 「ゆゆ!!!」 「ゆ~~~!!!!」 さて、もう時間だな。 蓋を捲ってすする。 先ほどと同じく、辺りに醤油の香りが漂う。 「むっきゅ~~~!!!」 次に冷凍ピザ。 これもゆっくり達に見せ付ける。 程なくして、こんがりとパンを焼いた香りが。 同時に、サラミとチーズ、そしてコーンの匂いが追随する。 「それじゃあ、いただきまーーす♪」 四匹の前で缶ビールを開けてまず一飲み。 ゴクッ、ゴクッ。 「ゆ~~~~!!!!」 梅雨とはいえ蒸し暑い、渇いた喉に勢い良くビールが流れ込んでいく。 「プッハ~。うまい!」 ピザも良く焼けているなあ。 今度はタバスコをかけて食べよう。 ハラペーニョソースをかけていただく。 一ピース取ると、具の自重で先端が頭をたれる。 「ゆ!! ゆーーー!!!!」 パクッと一口。 ハラペーニョの酸味と辛味が心地よい。 塩気が多くなってきたので、もう一本ビールを取り出して流し込む。 「ゆくっくりーー!!!! おにーさんれいむもたべるーーー!!!!!」 ピザをもう一ピース。 「ありすにもちょーだい!!! とかいはならあっそわけしてね!!!!」 ビールを飲む。 「むっきゅーーーー!!!!! たべたいーーー!!! たべたいーーー!!!!」 「まりさたちにもたべさせてーーー!!!!!」 「イヤー美味い。おまえ達も自分で用意しろよ。ここはお前達の家なんだからな!!」 「「「「ゆっぐりしたいーー!!!!!!」」」」 雨は二週間降り続けるそうだが、なかなか楽しい休暇になりそうだ。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1656.html
※ゆっくり? 何それ、おいしいの?てな扱いです 馬鹿です、アホです、餡子脳です あまつさえ下品です それでも読んで見たい変わったことはどうぞ 放屁 「ついに始まりました、 第1回ゆっくりオナラ選手権!! 司会は私、大丹 三雄(おおじ みつお)と」 「加工場所長の大鬼 太郎(おおおに たろう)です。皆さん一緒に最後まで盛り上がっていきましょう。」 村の広場で行われている馬鹿騒ぎ、これは恵みの神に感謝する秋の収穫祭である。 例年なら食べて飲んで終いなのだが、毎年同じでは神様も飽きてしまうだろうと今年から一興を講じることとなった。 様々な案が出されるなか、田畑に多大な被害を被るゆっくりに制裁を与えるようなものにすることが決まった。 そこからも饅頭早食い対決や、大虐待祭りなど様々な案が出たが、子供でも安心のソフトさとユニークさから屁こき大会が採用となった。 「それではルールの説明に入りましょう。ステージにはゆっくり達の詰められた密室空間が用意されております。 選手達はそこで放屁を行い、より多くのゆっくりにダメージを与えた選手の勝利とします。 次にダメージの判定ですが、悲鳴1P、涙3P、失神5P、そして絶命で10Pとなっております。 各ダメージは1匹につき1回までとし、またより高得点の判定Pにその都度上書きしてゆきます。 ケージには成体のれいむとまりさが15匹ずつ収められており、時間内に30匹全てを仕留めた場合には次のケージへ移って頂きます。 また制限時間内、選手達には薬品以外のあらゆる飲食が認められております。食べ合わせを上手く使って行きたいところですね。 では続いて選手の説明をキタローさん、お願いします。」 「はい。今回参加する選手は4名で、虐待お兄さんAさん、Bさん、Cさん、Dさんとなっております。 事前に各選手に今回の作戦を聞いておきましたので、ここで紹介したいと思います。 まずAさんですが、大量の野菜を摂取してきたそうです。中でもポイントは芋だそうで、これによる物量作戦を取る模様です。 これに対しBさん、Cさんは肉や魚をメインに摂ってきたそうで質重視のようです。これは一撃に期待がもてますね。 さいごにDさんですが、彼はバランスよくいつも通りの食事をしてきたようです。何でも大切なのは平常心だそうです。 各選手ごとに工夫がみられ、この大会にかける意気込みが伝わってきますね。」 「実にいいですね。ではこれより、屁こき3時間一本勝負を開始します。用意・・・・・はじめ!!」 号令と共に各選手が動き出した。そして一番にケージに向かったのは・・・ 「おおっと、初めに動いたのはA選手のようですね。」 「流石野菜による物量作戦を謳うだけはありますね、好調な出だしです。」 「よう!ゆっくりさせてもらうぜ!!」 「ゆゆ!? おにいさん、ゆっくりしないでまりさたちをここからだしてね!!」 「まあまあ落ち着け・・・れみ、りあ、ぶー☆!!!」 ぶぼおおぉぉぉ!!! 「「「ゆぎゃあああああああ!!?」」」 大きな爆音ともなっていたこともあり、ゆっくり達にかなりのショックを与えた。 「いやー、実にいい音ですね。会場が揺れんばかりです。」 「何とも健康的な放屁ですね、保健の教科書に載せたいくらいですよ。」 Aはケージを後にし芋を食べ始めた。残されたゆっくり達は一様に悲鳴をあげ、いくらかのものは涙を流している。 「もう次のチャージに移っています、見事な切り替えの早さですね。」 「ダメージ自体は少ないですから、どれだけ数が撃てるかが焦点となってきますね。」 そして次にうごいたのがD 「おっと、次に来たのはD選手ですね。」 「はい、バランスの良い食事の成果を見せて頂きましょう。」 「ゆゆ!!ゆっk「ちょいと失礼、5ー4ー3ー2ーちゅーりっプゥ・・・」 プゥ・・・ 「「「ゆぎゅいいいいいいぃぃぃ!!?」」」 じっくりと、だが確実に効いている。 「おーっとこれは素晴らしい、有無を言わせぬ早業だ!!」 「完璧に計算されつくされていますね。放屁自体も派手さはありませんが堅実さを感じさせる落ち着いたものですね。」 「ええ、流石平常心ですね。しかしこうなってくると、残す2名の選手にはプレッシャーですね。」 「どうしても練成までに時間がかかってしまいますからね。ですがその分一発に大きな期待ができます。」 しかし両名は動かない。いや、動けないのだ。必死に腹筋やマッサージを行うものの成果は中々現れない。 その間にも着実とAとDは放屁を重ねていった。 彼らのケツが輝き唸る。その都度、ゆっくりは耐え難い臭気と恐怖に包まれ白目を剥き黒い泡を吹き激しく痙攣した。 そんなこんなを繰り返し、残り時間は着実に削られていった・・・。 「おべぼぼぼぼぼぼぼ!!!!もっどゆっぐり・・・じだが・・・た・・・」 「最後のまりさが餡子を吐き切り絶命が確認されました。これでD選手は1ケージを完全制覇となります。」 「いやぁ、凄まじいですね。見事なもんですよ。」 湧き上がる観衆に対し、笑顔で手を振るD。まだまだ余裕が伺える。 一方Aは予想外の自体に見舞われていた。手数、もとい屁数こそ多いものの、如何せん一撃の威力が低い。 すでにケージ内のゆっくり達は全て気絶させているのだが、致命傷にはいたらない。 これらを仕留めるためには、それこそケージ内の酸素をオナラと総変えでもしないと難しいだろう。 ここではじめてAの顔に焦りが浮き始めた。そして次の瞬間 「来た来た来た来たついにキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!よもや終盤、ここでようやくB選手が動き出しました!!!」 「これは期待できますね、目がはなせられません!!!」 Bが大きく息を吸うとケージに向かって歩き出したのだ。 これには司会の2人も観客一同も、そして敵である3選手も息を殺し見入った。 「すー・・・はー・・・」 「・・・・・・・・・・」 会場を静寂が包み込む・・・そして硬直。 一体どれほどたっただろうか? 周囲の我慢も限界に達しようとしたころ、ついにそれは起こった!! 「「「・・・・・!!!!!?????」」」 なんとケージ内のゆっくり達が激しく暴れ始めたのだ!! あるものは顔面が擦り切れんばかりに顔を床に擦り付け、またあるものは眼球が破裂しそこから餡子が噴出した。 だが奇妙なことに1匹として声を上げるものは無かった。正確にはそれすら敵わなかったのだ。 暴れ狂う饅頭と飛び散る餡汁・・・・・さしずめそこは処刑場か。 数分後、永遠にも感じられた地獄は終幕を迎え、そこには一人佇むBが残された。 「こ、これは一体どういうことでしょう? ゆっくり達は一体何故こうなってしまったんでしょうか? これははまるで魔法や気功のようです・・・まったく理解できません・・・。」 「・・・そうか!!B選手はきちんと放屁を行っていたんです!!!」 「そ、それは一体どういうことですか!?音も無くゆっくりを殺すなど・・・・まさか!!!!」 「気付きましたか。そう、彼はスカしたんです・・・!!!」 そう、Bはすかしっ屁により一切気取られる事無く仕事を終えていたのだ!!! Bは笑顔を浮かべた、それは一仕事やり遂げた男のものであった。 ウオオオオオォォォォォォォ!!! 会場を割れんばかりの歓声が包み込む!! 他の3選手も悔しそうではあるが、それ以上に感動した笑顔で拍手を送っていた。 「しかし驚きましたね、まさかスカしてくるとは! 私まだ興奮がさめませんよ!!」 「ゆっくりどころか会場の人間全てに悟られないとは・・・いやはや、実に恐ろしいほどのアサシンテクニックですね。」 何とも末恐ろしい男である。こんな男が現れるとは、改めてこの大会のレベルの高さを実感させられる。 「さて、残す時間も僅かになってまいりました。A選手は仕留め切れるのか! B選手は再度装填しD選手を追えるのか!」 「D選手の最後のふんばりが鍵ですね、体力的にも限界でしょう。もはや精神力の戦いです。」 「おおっと、ここで依然沈黙を守ってきたC選手が動き出しました! だが何やら様子が変です。」 「何やら懐から、ビンを取り出しましたね。薬は禁止されていますし、あれは一体?」 「これだけは使いたくなかったのだがな・・・・・」 そうつぶやきCはそれを一気に飲み干した。 グゴギュルルルルルルル、彼の腹から地獄の獣の叫びのような音が響いてきたではないか。 「ただいま資料が届きました。彼が服用した物質についてですが・・・・・何と牛乳です!!」 「牛乳ですか!?」 「はい、それも試合開始からここまで懐で人肌に温めたぬるい牛乳です。しかも更に恐ろしいことに・・・・・ なんと三日三晩常温で放置したすっぱい牛乳だそうです・・・!!!」 「!!! そ、そんな危険な!!! 彼は命が惜しくないんでしょうか!?」 「それだけこの試合に賭けているんでしょう・・・その決意に漢を感じますね!!」 Cはすばやくケージに駆け込み 「破ァァっっっ!!!!!!」 ブビィッ・・・ 「「「!!!!!???」」」 それは小さいものであったが、それはどこまでも水っぽく、そして鉛よりも重い響きを秘めていた。 閃光一閃、刹那の瞬きのまにゆっくり達は全滅した 「な!!!ななななな何と言う早業!!! 最早人間のなせるものではありません!!!」 「これが腹を括った男の底力なのでしょうか!!! その気迫やまさに鬼神です!!!」 だが男はここで止まらない!!! 足早に次のケージへ踊りこんだのだ!!! 「わあああああああ!!!止まらない!!!止まりませんC選手!!!」 「まるでここが最後の戦場と言わんばかりです!!!彼は死ぬ気なのか!!!??」 「ゆぐうぅうう!!?? なんなのおにいさん、ゆっくりしてよー!!!」 Cの気迫に押されてゆっくり達はすでに涙目だ。そしておもむろに男は尻を向け ブビィッブボボボボボボボボボッモワッビヂャビヂャビヂャ・・・・・!!! 「「「・・・・・・・・・」」」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・ゆっぎゃああああああああああ!!!!!???? な”に”ごれ”ええええええええぇぇぇぇぇ!!!!!!!」 「「「ごっぢごな”い”でえ”ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!?????」」」 「・・・・・・・・('A`) 」 Cの体はもはや限界であった。 だが彼は命を賭けてこの戦いに挑んだのだ。 そして・・・見事に散った・・・ ケージ内では顔面に『実』をたっぷりとつけたれいむが暴れ周り、全てのゆっくりを巻き込んでの地獄絵図が繰り広げられていた。 そしてその中心ではCが真っ白に燃え尽きていた、その顔はとても安らかなものであったと言う・・・ 「無茶しやがって・・・・・・・」 「彼は最後まで立派に戦い抜きました、我々がこの事を忘れることは無いでしょう・・・・・」 会場がとてつもない悲しみに包まれる・・・ C選手としては1秒でも早く忘れてもらいたかったのだが、この事件は後世まで語り継がれることとなった・・・ そして・・・ 「3・・・2・・・1・・・そこまで!!! これをもって試合を終了とします!!!」 「残念ながらA・B両選手追いつくことが出来ませんでした。そして、おめでとうございます!!! D選手見事優勝です。」 パチパチパチパチ・・・惜しみない拍手が彼を包む、観客は総立ちとなり涙を流すものも少なくなかった。 「ありがとうございます!! 最高の気分です!!!」 D選手は大きく手を振り皆に応える 「今の気持ちを誰に伝えたいですか?」 「無論、C選手です。彼は残念なことになってしまいましたが、彼は最高の戦士でした。 正直皆さんは私が彼に勝ったと思っていませんでしょうし、私自身そう思っています。 今回、私は彼に人として多くのことを学びました。可能ならばこの感動を伝えたいです。」 「そうですね。この場に彼は居ませんが、その言葉を聞いていなたらきっとよろこんでくれたでしょう。」 そうして会場は再度感動の涙に満たされた。 ちなみにCは家に帰って風呂に入ってた そして 「表彰、D殿。貴君はこの度の大会で見事多くのゆっくりを撃滅し王の座を勝ちえたことをここに称える。」 「ありがとうどざいます、 謹んでお受け取りいたします。」 そういって賞状を渡されるDは『素面の屁コキング』として皆から熱い歓声を受けた。 「次にC殿。貴君はこの度の大会で自身の命を賭けて見事最後まで戦いぬいたことを称え、ここに敢闘賞を与える。」 「・・・・・・・(´・ω・`)」 そういって賞状を渡されるC、人々がこの日のことを忘れることは決してないであろう。軽く鬱った。 「それではこれを持ちまして、第1回ゆっくりオナラ選手権を閉会と致します。 選手の皆様、そしてそれを見守った観衆の皆様、最後までお疲れ様でした。 来年度も我々は皆様の参加を楽しみに待っております。それではまたの日まで!!」 こうして大会は幕を閉じた だが戦いは始まったばかりである、もう1年もすれば決戦の日は巡ってくる 人々は来るその日に向けて、己を磨くのであった・・・ 終われ ムクドリ( ゚д゚ )の人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3529.html
『野良ゆっくり根絶計画』 舞台は今より百年程先の未来。ゆっくりは愛でられ食べられ虐待され捕まえられ殺され……と色々な事があったが徐々に数を増やしていった。 出鱈目な生態に生き物とは思えない成長の早さ、そして後先考えずに交尾をするのがその原因である。ゆっくりが出現した当初はペットにされることもあった。 だがゆっくりによる被害…特に畑荒らしや器物損害などが横行したため段々と人々から疎まれるようになった。メカドスやメカゆっくり、メカうーぱっく などのロボットを作り共存と監視を試みたがコストの高さやゆっくりの学習能力の無さ、そして何よりもゆっくりの個体数の把握ができていなかったことにより ロボットによるゆっくり対策は打ち切られてしまった。徐々にゆっくりを絶滅させるべきであるとの意見が多くの人間や妖怪から寄せられるようになった。 それでもゆっくりは根絶されなかった。なぜならばゆっくりの"出鱈目さ"に研究者が目をつけていたからである。特に体の構造は魅力であった。 生ごみや腐った食べ物、果ては限度はあるが食べ物ではないものまで消化し餡子やカスタードに変えてしまうのだ。 このような体の構造に目をつけた研究者は多かった。加工所もこれに目をつけ研究者に多大な資金援助を行い解明を急がせた。 多くの研究者が取り組み長い年月をかけ、ついに謎を解明することに成功した。 ゆっくりの体にある消化酵素を特定しこれを作り出すことに成功したのだ。これにより生ごみから餡子やカスタード、チョコクリームなどを精製することが可能となった。 もはやゆっくりは……不要。山でひっそりと暮らし人里に降りて破壊活動をしなかったら…ちゃんとした知能を持ち人間や妖怪と共存できていたら…… ゆっくりは抹殺されることは無かったであろう。しかし今更ゆっくりを教育することはできない。そもそも3分もすれば全てを忘れる餡子脳では教育も意味が無い。 冬になり加工所、妖怪、人間によるゆっくり根絶が行われることとなった。駆除対象はれいむ種、まりさ種、ありす種、ぱちゅりー種、ちぇん種である。 ゆっくりにはまだ多数の種族が存在するがこれらの種による被害がゆっくり被害の8割を占めている。よってまずはこれらの種がターゲットとなる。 また全てのゆっくりを消滅させるわけではない。ゆっくりをペットにしたいという者もいれば虐待に使いたいと言う者もいる。 既にペットとしてパートナーとして人間と共存できている殊勝なゆっくりもいる。そこで野良ゆっくりを駆除することとなった。ペット用、虐待用などのゆっくりは以後 人工的に繁殖させ教育することで賄うこととした。野良でも見込みのあるゆっくりが繁殖用として駆除を免れることになっている…いやむしろ駆除されたほうがいいのかもしれない。 ちなみに駆除の費用は全てゆっくりを利用した胡散臭い団体の財産から賄われている。ゆっくりんピースをはじめとする環境団体…いつの時代にも偽善団体は存在する。 その実はゆっくりを保護することをアピールし少々お頭の弱い金持ちから寄付を受ける一方で裏では好き勝手やっていただけの連中である。 ゆっくりを利用した宗教団体というのも存在した。詐欺団体も存在した。こうした胡散臭い団体に一斉に捜査が入り財産は全て没収され駆除費用に充てられることとなった。 これからお送りするお話はゆっくり駆除の様子をまとめたものである。都市部編、農村部編、山間部編の3編をお楽しみください。 -都市部- 都市部では農村部や山間部ほどゆっくりは見当たらない。都市部にいるゆっくりといえばペットとして生きているゆっくりがほとんどだ。 しかしペットブームが下火になった今飼いゆっくりが捨てられ野良化しているゆっくりも多い。こうした元飼いゆっくりにはペットであることを証明するバッチが 付いたままであることがあるため駆除にあたり飼いゆっくりの判別が一新された。バッチ無し&旧バッチを付けたゆっくりが駆除の対象となるわけである。 誤解を免れるため飼いゆっくりは当分の間外に出ることが禁じられた。都市部でのゆっくり被害の多くはゴミ荒らし、家屋侵入、飼いゆっくり襲撃&レイプである。 最近では元飼いゆっくりが乞食をするようになってきた。歌を歌ってカンパを募る種も現れたが聞けたものではない。騒音といっていい。 都市部に住むゆっくりはどこに住んでいるのだろうか?一番多いのはゴミ箱の中である。外に比べれば暖かく食料の確保ができるからだ。 前々からゆっくり対策が取られてきていたがそれでもゴミ箱に住むゆっくりはいる。まずは都市部のゴミ箱が全て撤去された。コンビニや駅などからゴミ箱が消えた。 「おかしいよ…きょうはごみばこさんがどこにもなかったよ…。えささんがとれなかったよ…」 「おきゃーさん…さみゅいよ…」 このゆっくりは元飼いゆっくりの親れいむと赤まりさである。いつものように巣(ゴミ箱)から近くにあるコンビニのゴミ箱へ餌を取りに行ったがゴミ箱が無く その後も餌を求めてゴミ箱を探したのだがどこにも見当たらず巣に戻ってきたところだ。 「ごめんねえ…きょうはえささんがとれなくて…ゆううう…」 「まりしゃおにゃかへったよおおおお。さみゅいよおおお」 「おうちでゆっくりしようね…ゆ?ゆゆゆゆゆ!!!!!」 残念ながらもうおうちは無い。 「ない!ない!どうして?どぼじでおうぢがないのおおおおおお」 「さみゅいよおおおおお。うわあああああん」 その後この家族は巡回中の加工所職員によって袋に詰められ回収されていった。 「ここはあったかいね!」 「うん。ここならふゆさんをこせるね。」 「あかいおうちさんとってもとかいはだわああ」 このゆっくりは農村部から流れてきた親まりさ、子まりさ、子ありす家族である。都心部で二番目にゆっくりが住処とするところは自動販売機である。 特に自販機の裏は人気プレイスであった。なぜならとても暖かく住みやすかったからである。小型のゆっくりなら自販機の裏側に納まることができる。 裏だけではなく缶の取り出し口を寝床とするゆっくりも多かった。 都心から自販機を全て撤去する…これはいくらなんでも無理があった。そこで地道に自販機を調べゆっくりを捕獲するということになった。 「そろそろえささんをさがしにいこうね!」 「まださむいよ~。もうちょっとゆっくりした~い」 ポイッ 「ゆ!おちびちゃんあぶないからおくにかくれてね。なにかおちてきたよ」 投げられたのは煙幕である。ただの煙幕ではない。唐辛子やタマネギのエキスが混ざったものである。投げたのは駆除にやってきた加工所の職員だ。 「おがあしゃん!めがいたいよ!!」 「げほっ!げほっ!」 「げほっ!おぢびしゃんはやくごごがらででね…めがしみるよおおおお」 ゆっくり達が自販機から出てきた。 「おじざんなにずるのおお!!ここはまりざのゆっぐりぷれいすだよお!!」 「こんなごどするなんでとかいはじゃないわ!!!いしゃr…」 職員は何も答えずに黙々とゆっくりを袋に詰めていく。 「なにするの!!まりさのおちびちゃんをかえしてね!!!ゆっくりできないじじいはしね!」 親まりさが職員に体当たりをする。彼はやれやれといった顔をする。今日はこれで10回目。いい加減ストレスも溜まってくる。 「しね!しね!ゆっくりしないでしね!」 「死ぬのはてめえだ」 彼は思いっきり親まりさを蹴飛ばした。このまりさでストレスの発散をするつもりだろう。 「いたい!いだい!!やべでええええええ!!!!!!」 彼は何度も何度も親まりさを殴り続けた。餡子が口から漏れ出している。 「おでがいじまずうううう!!!!ばりざの…ばりざはどうなっでもいいでずがらおちびぢゃんだけはあ!!!!」 まりさ種に珍しく母性の強いゆっくりである。彼が今日相手したまりさ種は皆子供や姉妹をだしに逃げ出そうとしてたのに。 「ゆぎゃああああ!!!!!!」 職員はまりさを破き袋の中に入れた。だが自販機から追い出してもゆっくりはまた自販機を住処とする。いたちごっこであるがゆっくりが根絶するまでやるしかない。 「ゆゆ!からだがうごかないよ!!!どうじで!!だれがだずげでえええええ!!!」 各家庭や至る所でゴキブリホイホイならぬゆっくりホイホイが設置された。数日ごとに加工所職員が回収し新しいのを設置していった。 「ちょっとくさいけどここならあめさんにぬれないね!」 排水溝に住み着くゆっくりもいる。当然水に濡れればゆっくりは溶けてしまうが水量の少なかったり水が全く流れていない排水溝に住み着くのだ。 特に都市開発によって使われなくなった排水溝がそのまま残っているところでは多くのゆっくりが見付かった。勿論全て回収された。 念のために下水道や地下鉄の線路まで調べられた。そういったところにもゆっくりは住み着く。そこでずっとゆっくりできると信じて…。 しかし全て回収されてしまった。 「庭に穴が開いてるんですけど…ゆっくりの巣穴かしら?」 「すぐに駆除に向かいます」 「家の軒下から変な声がします」 「多分ゆっくりでしょう。駆除に向かいます」 「倉庫の中が怖くて開けられないのですが」 「至急向かいます。整理の手伝いもいたします」 戸建やマンションにもゆっくりはいる。庭や軒下、物置、車庫etc…。あるゆっくりは唐辛子入り煙幕で巣を追い出されたところを捕獲された。 あるゆっくりは巣穴にお湯をぶち込まれ巣穴から脱出する前に汁粉になった。あるゆっくりは巣穴に油を注がれたあと火を点けられ焼饅頭と化した。 「あじゅいよおおおおお!!!!おかあああさあああんん!!!!」 「だじでえええええ!!!!ごごからだじでくだざあいいいい!!!」 「ゆっぐりじだいよおおおおおお!!!!!!」 住宅街にゆっくりの叫び声が響いた。誰も助けてはくれない。駆除を始めて4日は叫び声が絶えなかった。その後はゆっくりの声を聞くことはできなくなった。 「いやだああ!!!!たすけてえええ!!!!!」 「こっちにこないでね!あっちいってね!!」 「まりさはにげるんだぜ!!!!れいむがかわりににんげんさんにつかまるといいんだぜ」 「どぼじでぞういうごどいうのおおお!!!」 「うるさいんだぜ。まりさはもtt…」 毎日毎日ゆっくりは捕獲されていった。休日ともなればボランティアも参加した。公園、川原、駅高架下…至る所で袋を持った人間がいた。 「やべでええええ!!!!れいむはゆっぐりじだいだけだよおおおお!!!!」 「あじずはわるいごどじでなああいいいい!!!!とかいはにいぎでるだけだよおおおお!!!」 原則ゆっくりは捕獲である。餡子を撒き散らされては掃除に手間がかかるからである。だが時には殺していく人もいる。 誰も何も喋ってくれなかった。たいしたことは言ってない、喋るだけ無駄。ゆっくりが何か言ったらムカムカするだけだ。その前に駆除してしまえ。 都市部に住むゆっくりは段々以前に増してゆっくりできないことに気付いていった。餡子脳でも自分達が何者かに狙われていることに気付いたのだ。 真昼間に行動するゆっくりは減っていった。駅前で下手の歌を歌ったり物乞いをするゆっくりは消えていった。 早朝、都市部のある産廃場に多くの職員と妖怪、さらに巨大な加工所特製の透明な箱を積んだ大型車が集まった。都市部で最も大掛かりな駆除は産廃場であった。 廃車にタイヤに冷蔵庫、TV…野良ゆっくりにとっては住処として充分であった。時々ゴミが崩れ落ち何組かの家族が死んでしまうこともあったが。 「ゆっくりおきるよ…きょうこそえささんをみつけるよ…」 元飼いゆっくりのれいむである。最近このれいむをはじめゆっくりは餌を見つけることが出来ない。ゴミ箱が撤収されゴミ回収が徹底されたからである。 人間に見付かれば有無を言わさず袋の中に入れられた。「ゆっくりしていってね!」と挨拶をする前に潰されるゆっくりもいた。 れいむは思う。何で最近こんなに怖くなったんだろう?何でご飯が食べられなくなったんだろう?もう5日もご飯を食べていない。何かに狙われてる気がする。 そういえば飼いゆっくりすら見なくなった。隣に住んでいたありす一家や冷蔵庫の中で暮らしていたちぇん一家が帰ってこないがきっともうゆっくりできなくなってしまったんだろう…。 「おなかすいたよ…むーしゃむーしゃしたいよ…」 れいむの足取りは重い。れいむだけではない。この産廃場にいるゆっくりはみな早朝から出かけ餌を探しに行く。しかしどのゆっくりも餌を見つけることは出来なかった。 「おなかすいたよお…」 「ぜんぜんゆっくりできないよ…ゆああああんん!!!」 産廃場からは悲しげな泣き声がする。 「ゆぅ…ゆぅ…ゆ!」 れいむは急に止まり近くにあったタイヤの中に隠れた。 「にんげんさんがいっぱいいるよ…」 この産廃場に人間がやって来るのは数年ぶりだった。れいむは思い出す…。人間さん…れいむのご主人様はお姉さんだった。 ペットショップでちゃんと躾けてもらったのにお姉さんが怒らないのをいいことに我侭ばかり言ってた。散々文句言ったっけ。 ご飯が不味いだのふかふかのベットで寝たいだの……。ある日起きたら臭い所にいた。周りはゴミだらけだった。それから散々な目に遭った。 リボンはもうボロボロだしご飯はなかなか食べられないし…こんなことになって初めて自分が間違っていたことに気付いた。 「おねえさん…れいむが…わるかったよ…」 れいむは泣いていた。 さて集まった人達はみな作業服だった。彼らはここのゴミとともにゆっくりを回収しに来たのだ。 「ゆっくりを見つけたらこちらの箱に入れてください」 「粗大ゴミはこっちのトラックに積んでください。小さ目なのはこっちのトラックです」 「ではよろしくお願いします」 彼らは作業に取り掛かった。 「ゆゆ!にんげんさん!!!ゆっくりs」 ヒョイッ 「おでがいじまずうううう。なにがたべるぼのぐd」 ヒョイッ 「にんげんさん!!あまあまty」 ヒョイッ 「はやくれいむにあまあまさんもってきてね!!ゆっくりしないではやくしてね!」 「ゆ!まりさのおちびぢゃんになにするの!!!」 「むきゅ、ばかなにんげんさんね。ぱちぇのいうことがわからないの?」 そんな声を無視し彼らは黙々と作業する。ある者はゆっくりを捕獲しある者は粗大ゴミを片付けた。 「むじじないでえええええ!!!!」 「それはちぇんのおうちだよおおおお!!!!!!わがらないよー!!!!」 「ばりざのおぢびぢゃんをがえぜええええ!!!!!!」 誰も何も喋ってくれない。数分後ようやく自分達がターゲットにされていることに気付いた。 「ゆっくりしないでここからにげるよ!!」 「りぇいみゅのおうぢがああ!」 「おうちはまたちがうところでみつけようね!!みんなおくちのなかにはいってね!」 「わからないよーわからないよー!!」 「れいむをもっていくといいんだぜ!まりさはにげるんだぜ!」 「ゆっくりしないでにげるよ!おちびちゃんのぶんまでゆっくりするよ!」 「むきゅ…ぱちぇをおいてがないでええ」 「ばりざあああ!!!!たすげでえええ!!!」 辺りはパニックになった。必死にみな逃げた。しかし産廃場の周りには網が仕掛けられており外に逃げることは出来なかった。 「だじでええええ!!!!!ごごがらだじでええ!!!」 「あじずはなんにもわるいごどじでないよおおおお!!」 「はごのながはいやああああああ!!!!!」 産廃場はゆっくりの悲鳴でいっぱいだった。中には既に諦めているゆっくりもいた。 「ゆっくりしないでころしてね…」 「いなくなっちゃったまりさのところにいかせてね…」 「おねえさん…ごめんなさい…」 あのれいむもその中の1匹であった。 数時間後産廃場は綺麗になった。ゴミも無い、ゆっくりもいない。ただの空き地になった。 袋に詰められたゆっくりは各地からゴミ焼却場に集められた。何にも利用されることは無い。焼却処分するだけである。 ゆっくりを確実に殺すことができ尚且つあまり手を汚さない方法だからだ。 「あじゅいよおおおおおおお!!!!!」 「でいぶなにもわるいごどじでないよおおおおお!!!」 「ゆっぐりできるおうだうだうがらゆるじでええええええ!!!!」 「ばりざのばがあああああ!!!!どがいにいげばだべぼのがいっばいあるっでいっだのにいいいいい!!!!!」 「らんじゃまあああ!!!!!!!」 「おにいいざあんんんん!!!!!たずげでえええ!!!!!」 「ぼうわがばばいばないがらごごがらだじでよおおおお!!!!」 焼却炉にはゆっくりの断末魔が響く。この様子を多くの人が眺めていた。 「こ…こわいよおおお」 「まりさ、ちゃんと目を開けて見るんだよ」 「でいぶ…じにだくなあいいい…」 「れいむはああはならないよ。ちゃんとしていればね」 「悪いことをしたらああなるんだよ。わかったね」 「わかりましたあああ!!!!」 「ぼうずぎぎらいじまぜん!!」 ある人は飼いゆっくりを連れ野良ゆっくりが焼かれるところを見せつけていた。 「とってもいい音色だなあ」 「録音とかしてないんすかね?」 「しかしこれで虐待が出来なくなると寂しいですね」 「ちょっとの間だけだよ。野良潰したってあの生態だ、養殖モノもすぐに発売されるさ」 「半年以内にまた虐待できるって聞いたぜ」 彼らは虐待鬼意山と呼ばれる人たちだ。ゆっくりの断末魔が延々と聞けると聞いてやって来たのだ。 焼いても焼いてもまたゆっくりが投下される。全てのゆっくりを焼却し終わるのに1週間かかった。焼却処分が終了したあと焼却場には 餡子の匂いが充満していた。とても重苦しい匂いだった。まるでゆっくりの怨念が漂っているかのように。 都市部の野良ゆっくりはほぼいなくなった。ほんの一部のゆっくりは危険を察知し農村へ逃げ出した。農村に逃げられたのはその中の一部だけだった。 だが農村でもゆっくり駆除が始まっていた。そのお話はまた次の機会に。 その後も加工所の職員やボランティアによって毎日見回りが行われ生き残ったゆっくりを回収していった。1日10匹も見付からない。 ある日突然加工所は野良ゆっくり1匹につき10万円で引き取ると発表した。人々はその高値に驚いた。しかし行動は早かった。 子供からお年寄りまで周辺を探し始めた。休日ともなるとほとんどの人がトレジャーハンターと化した。どこか探していないところは無いか? どこか穴は無いか?どこかに隙間はないか?運良く見つけたゆっくりを巡って喧嘩が起きることもあった。 ある者は空き家を見つけそこで10匹以上のゆっくりを捕獲することに成功し大儲けをした。なんだ、まだいるじゃないか。 飼いゆっくりはそんな状況をTVや噂で聞き更に人間に従順になった。捨てられたら人間に見付かった瞬間加工所行きだ。 もしかしたら飼い主がお金欲しさに自分を売ってしまうのではないか?いい子にしてなかったら加工所行きなのでは?文句を言ったら加工所行き? 朝起きたら加工所にいるのではないか?いや、もう朝が来ないのかもしれない……。 ストレスで死ぬ飼いゆっくりも現れた。飼いゆっくりはもう"ゆっくり"ではなかった。ただの喋るペットになった。 もはやゆっくりに居場所は無い。 農村部編へ続く by 虐待おにいちゃん あとがきやら加筆修正 皆様はじめまして。様々な意見や感想を頂きました。 ありがとうございます。 さて私のSSは全て同じ世界観を有しているつもりです。当初では幻想郷を舞台としてましたがその後のSSの内容や色々と矛盾が発生したことから幻想郷という設定を外しました。 といって現代社会でもありません。 ……現代社会でもなく幻想郷でもない…また別の世界です。 物凄く出鱈目で強引な設定ですがゆっくり自体が出鱈目な 生き物なので…これで許してください。 今後ともよろしくお願いします。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1130.html
「ゆっくり水難事故」 「ゆっくりー♪ゆっくりー♪」 「きょうもみんなでゆっくりしようね!!」 「「「ゆっくりしていってね!!」」」 草原を縦断する、饅頭の列。 先頭に立っているのは、母親のゆっくりれいむ。 後ろの子供たちがちゃんとついて来られるように、ゆっくりと前進していく。 「ゆっくちー♪」「きょうはどこでゆっくりするんだろうね!!」「ゆっくりたのちみだね!!」 にこやかな笑顔を浮かべて、母親についていく5匹の赤ちゃんゆっくり。 生後2週間になる赤ちゃんゆっくりたちは、外に出るのは今回で3回目である。 最近になってやっと巣の外に出してもらえるようになったので、お出かけが楽しみでしかたないのだ。 「おちびちゃん!!ゆっくりついてきてね!!ゆっくりでいいからね!!」 「ゆっきゅりついていくよ!!」「ゆっくちいこうね!!」 母れいむは、赤ん坊を連れて外に出るのが不安ではあったが、同時に嬉しくもあった。 子供の成長を喜ぶのは、人間だろうとゆっくりだろうと親なら当然のことなのだろう。 「ゆっ!!きょうはここでゆっくりしようね!!」 到着したのは、巣からそれほど遠くない小川の畔。母れいむは、水の流れがよく見える場所に子供たちを整列させる。 赤ちゃんゆっくりたちは初めて目にする水の流れに興奮気味だが、母の言いつけを守ってその場に並んだ。 「ゆ!!きれいだね!!」 「とてもゆっくちできそうだよ!!」 太陽の光を反射して煌きながら、穏やかに流れる川。 綺麗に透き通っているそれは、ゆっくりでなくても目を奪われるほどの美しさだ。 「ゆんっ!これは“おみず”というものだよ!!とてもゆっくりできるものだよ!!」 母れいむが、赤ちゃんゆっくりに向かって説明する。 今日ここへやってきた目的は、赤ちゃん達に水について教えてあげるためだったのだ。 「ゆゆ~!!ゆっくちできりゅの!?」 「しゅごい!!おみずさん!!れいむたちをゆっきゅりさせてね!!」 「はやくゆっくちしたいよ!!おかーさんいいでしょ!?」 ゆっくりできるものだと聞いて、赤ちゃん達は興奮を抑えるのがやっとだ。 中には、もう小川に飛び込もうとしているゆっくりもいる。 「まだせつめいがおわってないよ!!ゆっくりおはなしをきいてね!!」 「ゆん……」 今すぐにでも小川でゆっくりしたかったのだが、母れいむに咎められてしゅんとする赤ちゃん達。 しかたなく、母れいむの説明を聞くことにした。 「おみずはとてもゆっくりできるけど、ずっとさわってるとゆっくりできなくなっちゃうんだよ!!」 「ゆゆ~!?いやだよ!!ゆっくちしたいよ!!」「おみずさんどうしてゆっくちさしぇてくれないの~!?」 水は、冷たくて気持ちいいし汚れも洗い流してくれる。 しかし、ずっと水の中にいると水分を吸収して膨張したり溶けたりしてしまい、最終的には皮が破れて中身が漏れてしまう。 母れいむはこれを子供の頃に自分の母親から聞き、そして実際に水遊びしすぎて溶けてしまったゆっくりも見た。 水はとてもゆっくりできる。しかし、同時にゆっくりにとって危険なものでもあるのだ。 「ゆ!でもだいじょうぶだよ!!ながいあいださわらなければ、とてもゆっくりできるよ!!」 「ゆ~?ほんとう?」「ゆっきゅりできるの?」「ゆっくりできなくならない?」 心配そうに母れいむに問いかける子供たち。 母れいむは、無用な心配を取り払うべく笑顔で子供たちに呼びかけた。 「だいじょうぶだよ!!おちびちゃんたちはしんぱいしないで、おみずでゆっくりしていってね!! おかーさんがおわりっていうまでは、ゆっくりできるからね!!そのときは、おみずからゆっくりはなれてね!!」 子供たちは、いつまで水に触れていられるのかを自力で判断できない。 だから母れいむは、ゆっくりできなくなる前に自分が子供たちに合図を送ることにしたのだ。 そうすれば、子供たちは何も恐れることなくゆっくりすることができる。 母れいむが水から離れるよう呼びかけたときに、その声に従えばいいのだから。 「おちびちゃん!!ゆっくりあそんでいってね!!」 「ゆっきゅり~♪」「ゆっくちあそぶよ!!」「みんなでゆっくりしようね!!」 母れいむの許可が下りたので、我先にと小川へ飛び込んでいく赤ちゃんゆっくりたち。 「ゆ~♪ちべたい~♪」 「おみずさんおいちいね♪」 「それー!!ゆっくりぴゅ~♪」 「ゆゆ!やったな!!ゆっくりー!!」 ころころ転がって、水の冷たさを味わう赤ちゃんれいむ。 好奇心から水を口に含み、その染み渡るような美味しさに感動する赤ちゃんまりさ。 水鉄砲のように、水を吹き出して遊んでいるものもいる。 「ゆー!!あまりとおくにいっちゃだめだよ!!ゆっくりできなくなっちゃうよー!!」 「「「ゆっくりりかいしたよ!!おかーしゃん!!」」」 元気に返事を返してくる赤ちゃんゆっくりたち。 とてもゆっくりしている姿を見て、母れいむはとても幸せな気持ちになった。 ゆっくりした子供を見ていると、自分もゆっくりとした気分になる。それこそが親ゆっくり共通の幸福なのだ。 「ゆぅ~!とてもゆっくりしてるね!!」 片親で5人の子供を養えるか、母れいむは不安に思ったこともあったが…何とかここまで育てる事が出来た。 きっとあっという間に大きくなって、おうちも狭くなってしまうだろう。 自分達で狩りに出かけるようになって、もっとたくさんご飯を食べるようになるに違いない。 そしたら子供たちは独立して、自分だけで生きていくようになる。 そのことを考えると少し寂しくなったが、それ以上に母れいむは子供たちの成長が楽しみだった。 思い描いた将来を現実のものにするためにも、子供たちは自分が守っていかなければ! 母れいむは、強く決意した。 「ゆゆっ!!みんな!!おわりだよ!!そろそろもどってきてね!!おみずからはなれてね!!」 「ゆゆ~!ゆっくちもどるよ!!」 「こんどはおかーしゃんとゆっくりするよ!!」 母れいむの呼びかけに応じて、赤ちゃんゆっくり5匹はみんな母の周りに集まった。 ぶるぶると犬のように身体を振って、水気を飛ばす赤ちゃん達。 若干の湿り気は残っているが、この程度なら大丈夫だと母れいむは判断した。 「ゆ~♪しゅっきりしたよ!!」「すっきりー!!」「もっとあそびたかったよ!!」 「ゆっ!!からだがかわいたら、またゆっくりしてもいいよ!!それまでゆっくりまっててね!!」 母れいむの言いつけどおり、水に触れない場所で身体が乾くのを待ち始める赤ちゃんゆっくりたち。 その時、対岸にひとりの青年が現れた。 短パンにTシャツという、とても涼しそうな格好をしている。 「ふぅ~涼しいなぁ~」 「ゆ!?おにーさんはゆっくりできるひとなの?」 飴細工が溶けたようなだらしない顔をして、水中に脚を投げ出して座っているお兄さん。最高に気持ちいいらしい。 真夏の家屋の中は、風通しがよくてもそれなりに暑い。人里で空調設備を持てるのは、村の重役か金持ちぐらいである。 だから、一般村人であるお兄さんは、夏はこうして小川で涼むのを日課としていた。 「おー、最高にゆっくりしてるぞー」 寝言ではないかと疑いたくなるぐらい、間延びした声で答えるお兄さん。 その様子を見て母れいむは目の前の人間が敵ではないと判断した。 「ゆぅ……ゆ!おにーさんもゆっくりしていってね!!」 「おにーしゃんもゆっきゅりできるんだね!!」「ゆっくちしちぇいってね!!」 本当は自分達だけのゆっくりプレイスにしたかった。 だが、子供たちの前で人間を追い出すのは教育上あまりよろしくない。 そういった理由で、母れいむは目の前のお兄さんを渋々受け入れることにした。 こちらから何もしなければ、向こうも危害を加えてこないだろうと判断したのだ。 何より、子供たちがお兄さんに懐きつつあるので、彼を排除する理由はなくなった。 「ゆゆん!そろそろかわいてきたね!おちびちゃん!!もういちどゆっくりしてきていいよ!!」 「ゆゆーい!!」「ゆっくりぃ~♪」「おみずでゆっくりするよ!!」 頃合を見て、再び赤ちゃんゆっくりに川で遊ぶよう呼びかける。 畔でうずうず我慢していた赤ちゃん達は、一斉に水の中へ飛び込んでいった。 「ゆゆーん♪」「ちべたいー♪」「ぴゅるる~♪」 「おぉ、みんな楽しそうだな!」 お兄さんも対岸から川の流れを横切って歩いてきて、赤ちゃんゆっくりの輪に混ざる。 「ゆー♪おにーさんもゆっくちしていっちぇね!!」 「おみずはとてもゆっくりできるものだよ!!おかーしゃんがいってたよ!!」 「おにーしゃんもいっしょにゆっくちしようね!!」 「そうかそうか。それじゃ、お兄さんも一緒にゆっくりしようかな」 もう赤ちゃんゆっくりたちは、完全にお兄さんに懐いている。 お兄さんもかわいいゆっくりと遊ぶ事が出来て、とても嬉しそうだ。 「ゆー…すごいゆっくりしてるよぉ…」 やっぱり、お兄さんをここから追い出さなくて正解だった。子供たちは、皆すごく楽しそうにゆっくりしている。 母れいむは、自分の判断が正しかったのだと確信した。 「それ!お兄さん負けないぞ!」 バシャァ!! 「ゆーゆっくちー♪」「おにーさんつよいね!!」「でもれいみゅたちもまけないよ!!」 お兄さんと水を掛け合って遊んでいる子供たち。 「ゆらゆらぁ~」「ゆらゆらゆっくりぃ~」 その傍らでは、水に漂ってゆっくりしている2匹の子供たち。 ここは流れがとてもゆっくりしているので、気づかないうちに遠くへ流されてしまう、という心配はない。 「……ゆゆ!」 母れいむの本能が、そろそろ頃合だと告げた。 「みんな!!そろそろこっちにあがってきてね!!ゆっくりできなくなっちゃうよ!!」 「ゆ~!」「みんなであがろうね!」「みんなでゆっきゅりしゅるよ!!」 「あ、皆待ってよ!」 お兄さんが、陸に上がろうとする赤ちゃん達を呼び止めた。 180度振り返って、赤ちゃん達はお兄さんを見上げる。 「どうして戻っちゃうんだい?皆でもっとゆっくりすればいいじゃないか」 お兄さんは、どうして赤ちゃんゆっくりが急いで陸に上がろうとしているのか、疑問に思っているようだ。 逃げるように陸へ跳ねていく赤ちゃんゆっくりの行動が、彼にはまったく理解できなかったのだ。 「ゆ!ずっとおみずにさわってるとゆっくちできなくなりゅんだよ!!」 「そうだよ!!おかーしゃんがいってたよ!!ゆっきゅりできないのいやだよ!!」 「え、そうなのか?……でも、お兄さんはずっと水に触ってても平気だったぞ?」 「「「ゆゆぅ~?」」」 5匹揃って、首を傾げる。 お母さんは確かに言っていた。お水にずっと触ってるとゆっくりできなくなる、って。 でも、お兄さんはずっとお水に触ってても、ゆっくりできている。 ………どうして? その疑問の答えを、赤ちゃん達は自分なりに考え…そして、結論を出した。自分の都合のいいように。 「おちびちゃん!!はやくこっちにもどってきてね!!ゆっくりしてたらだめだよ!!」 「ゆゆ!でもおにーさんはゆっくちできりゅっていってるよ!!」 「だったられいむたちもゆっくりできるはずだよね!!」 「ゆゆ!?おちびちゃん!!なにをいってるの!?」 赤ちゃん達がいきなり変なことを言い出したので、母れいむは驚いてしまった。 さっきあれほど言い聞かせたのに……どうしてそんなことを言うのだろうか? 「おちびちゃん!!いいかげんにしてね!!はやくもどってこないと、ゆっくりできなくなるよ!!」 「お母さんはあんなこと言ってるけど、気にしないで一緒にゆっくりしようよ。みんなももっとゆっくりしたいだろう?」 母れいむの再度の呼びかけをかき消すように、お兄さんは赤ちゃん達に呼びかける。 赤ちゃんゆっくりたちもまだまだ遊び足りないので、再び陸から離れて水の中へ飛び込んでいく。 「ゆ~♪もっとゆっきゅりするよ~♪」 「ゆん♪おにーしゃんもいっしょにゆっくいしようね!!」 「おちびちゃん!!おかーさんおこるよ!!さっさとこっちにもどってこないと、ほんとうにゆっくりできなくなるよ!! おにーさんもへんなこといわないでね!!おにーさんにもおきゅうをすえることになるよ!!」 母れいむは本気で怒っていた。言いつけを守らない赤ん坊は、きつく叱ってやらなければならない。 おかしなことを言うお兄さんもだ。これ以上子供たちのためにならないことを言うようであれば、ゆっくりできなくさせる必要がある。 これぐらいきつく怒鳴りつければ、赤ちゃん達は怖がって言うことを聞くだろう、と思っていたが… 返ってきた声は、母れいむがまったく想像していなかったものだった。 「ゆっ!!でもれいむたちはちゃんとゆっくりできてるよ!!」 「おかーさんはうそをついてるね!!うそつくおかーしゃんとはゆっくりできないよ!!」 「うそつきはむこうにいってね!!まりさたちはおにーさんとゆっきゅりするよ!!」 「おかーしゃんはばかだね!!れいむたちゆっくちできりゅもんね!!」 赤ちゃんゆっくりたちは、完全にお兄さんが言っていることを信じきっていた。 実際、赤ちゃん達の体にはまだ変化が現れていない。そのため赤ちゃん達は、水が100%安全だと勘違いしてしまったのだ。 「どぼじでぞんなごどいうのお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!??」 こんな聞き分けのないことを言われるのは、赤ちゃんゆっくりが生まれてから初めてのことだった。 いつもはちゃんと言いつけを守ってゆっくりしていたのに…どうして今日は言うことを聞かないの? 母れいむは、子供に反抗された事がショックだった。 「ゆっきゅりぃ♪」「ゆっくちできるよ~♪」 「だろう?お兄さん、水に触っててゆっくりできなくなったことなんてないよ」 「ゆー、やっぱりおかーしゃんはうそをついてたんだにぇ!!」 「おにーさんがゆっくりただしいんだね!!」 「そうそう。大体水に触ってどうにかなっちゃう生き物なんていないって!」 「どうじでええ゛ええ゛え゛えええ!!!おがーざんはほんどうのごどをいっでるどにい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 母れいむは、子供たちの信頼を失っていた。 自分は正しいことを言っているのに、子供たちはそれを理解してくれない。 とてもゆっくりした賢い子供たちなのに、何故かこれだけは理解してくれない。 そればかりか、自分を嘘吐きだと罵倒してくる。どうして?どうして? 母れいむの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。 「ゆ゛!!しかたな゛い゛ね゛!!むりやりにでもゆっくりつれてもどる゛よ゛!!」 だが、いつまでもショックに打ちひしがれているわけにはいかない。 早く川から引き上げなければ、本当にゆっくりできなくなる。子供たちの命がかかっているのだ。 母れいむは自ら川に飛び込むと、ばしゃばしゃ水飛沫を飛ばしながら赤ちゃん達のところまで跳ね寄ってきた。 「ゆっ!?おかーしゃんもゆっくちするの!?」 「おかーしゃんはうそつきだけど、れいみゅはやさしいからゆるしてあげゆよ!!」 「ばかなこといわないでね!!ゆっくりしないでみずからはなれるんだよ!!」 子供たちの戯言にまったく耳を貸さず、母れいむは5匹の中で一番近くにいた赤ちゃんれいむをがっしりと咥えた。 言うことを聞かないのなら、無理やり陸の上に連れて戻る。子供に嫌われることを恐れている場合ではなかった。 「ゆーん!!ゆっくちはなして!!れいみゅはおみずのなかでゆっくちするー!!」 「おかーしゃん!!まりさたちのじゃまをしないでね!!」 「うそつきおかーさんとはやっぱりゆっくりできないよ!!いもうとをはなして、むこうでゆっくちしててにぇ!!」 赤ちゃんを無理やり連れて行こうとする母れいむに対し、残りの4匹は体当たりし始めた。 「ゆっくちはなしぇ!!」「ゆっくりはなせ!!」「うそつきはむこうにいってね!!」 ドン!ドン!ドン! バラバラの攻撃では殆ど効果がないが、4匹は息を合わせて同時に母親に体当たりしている。 皮を突き破るような致命傷には至らないが、母れいむのバランスを崩すには十分な攻撃だった。 「ゆゆ!!ゆっぐりやめでね!!ゆ!?…ゆぎゃんっ!?」 赤ちゃんゆっくりを咥えたままではまともな抵抗も出来ず…母れいむは勢いよく転んでしまった。 その衝撃で開放された赤ちゃんれいむは、姉妹の助けを借りて急いで母親から離れていく。 「ゆああああああああ!!!いうごどをぎいでね!!ほんどうにゆっぐりでぎなぐなるのお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」 「こんなことするおかーしゃんとはゆっくちできないよ!!」 「うそつきおかーしゃんはむこうにいってね!!こっちにこないでね!!」 「れいみゅたちだけでゆっきゅちするからね!!うそつきはじゃまだよ!!」 もはや、母れいむの真実の叫びに耳を傾ける子供はいなかった。 誰もが母れいむの言葉を嘘だと決めつけ、罵り、排除する。その言動に躊躇いは無い。 赤ちゃんゆっくりにとっては、自分が“今”ゆっくりできればそれでいいのだ。 再びお兄さんとゆっくりし始める赤ちゃん達。母れいむに邪魔されないように、どんどん離れていく。 「いがないでええええええ!!!ゆっぐじじないでおみずがらはなれでねえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ええ゛え゛ええ゛!!!」 母れいむの直感が告げていた。今から追いかけても間に合わない、と。 可能な限りの大声で必死に呼びかける母れいむだが、赤ちゃんゆっくりたちは取り合わない。 「ゆんゆん♪」「ゆっくちー♪」「じゃぶじゃぶ~♪」 「みんなとてもゆっくりしてるね。水はとても気持ちいいもんなぁ」 「おみずはとてもゆっくちできゆよ!!」 「ずっとさわっててもゆっきゅりできるんだよ!!」 「れいみゅはずーっとおみずのなかでゆっくしするよ!!」 「がああ゛ああ゛あ゛ああ゛ああ゛あ゛あ!!!もうだめえ゛ええ゛え゛え゛え゛!!! はやぐおみずがらでてえ゛え゛え゛ええ゛ええ゛ええ゛え゛え゛!!!」 その時だった。一匹の赤ちゃんれいむが、自分の身体の異変に気づいたのは。 「………ゆ?」 なんだかムズムズする。最初はその程度だった。 だが……その感覚は、既に致命的な量の水分を皮が吸ってしまったことを意味している。 ドロォ…! 「ゆ!れいみゅのからだがどげでるう゛う゛う゛う゛!!!どぼぢでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!??」 ドロリと底部が溶け、身体の一部だったものが川の流れに乗って流れていく。 こんなのおかしい!信じられない!という表情の赤ちゃんれいむ。 母れいむの言っている事が嘘であると信じて疑わない赤ちゃんれいむにとって、今起こっている現象は“ありえない”のだ。 「ゆ゛ん゛!?まりじゃのがらだもおがじいよ!!なんだかうごきづらいよ゛!!」 真っ先に水分を吸うのは、ゆっくりの底部である。そこはゆっくりに言わせれば『足』にあたる部位だ。 そこが過剰な水分によってふやけ、溶けていくようなことがあれば……あとは言うまでもないだろう。 「ゆっ!!ゆっぐりおみずがらはなれるよ゛!!ゆゆ!?どぼじでうごげない゛の゛おおお゛お゛お゛お゛!!?? 「ゆがああああ゛あ゛あ゛!!!れいぶもうごげな゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 気づいたときには、5匹全員が移動不可能になるぐらい底部を水に侵されていた。 ゆっくりにとって水が大敵となりうる一番の理由は……底部(足)に自覚症状が出たときには、もう手遅れだからだ。 雨に濡れて、全身が少しずつ溶けるのとは違う。 川や池でこの状態に陥ると、もう自力では脱出できずに死に至るのだ。 「どぼじでえええええええ!!!おにーざんはだいじょうぶっでいっでだのにい゛いい゛い゛いいい゛!!!」 「やだあああああああ!!!じにだぐないよおおおおおお!!!おがーじゃんだじゅげでえ゛え゛え゛え゛え゛!!!」 さっきまで罵倒していた母れいむに対して、助けを求める赤ちゃんゆっくりたち。 母れいむも、先の罵声にショックを受けたとはいえ、赤ちゃん達への愛情は失っていない。 自分の身を犠牲にしてでも赤ちゃんを助けようと、母れいむは大きく跳びはねた。 「ゆっぐりまっででね!!おがーざんがだずげにいぐがらね゛!!んぎゃあ゛!?」 川底の石を強く踏んでしまい、全身を走る激痛に身を震わす母れいむ。 底部に亀裂が入ってしまったのか、うっすらと餡子が漏れて川の下流へと流れていく。 「んぎゅうううううう!!!でもまけないよ゛!!あがぢゃんだちはれ゛い゛む゛がだずげるよ゛!!!」 身体はその激痛に悲鳴を上げている。涙がとめどなく溢れ、前が見えなくなる。 それでも母れいむは諦めなかった。苦労して産んで、苦労して育てた5人の赤ちゃん達。それを見捨てるわけにはいかない! 「おがーぎゃああん……れいみゅをだづげでねっぇ……!」 「までぃざは……もっど…ゆっぐじじだいのおおおぉぉ…………!!」 「まっででね!!もうずごじだがらね゛!!それまでゆ゛っぐり゛がんばるんだよ゛っ!!」 赤ちゃんゆっくりたちには、未来があるのだ。 これから成長して、すぐに母れいむと同じぐらいの大きさになるだろう。 そうすれば子供たちも自分で狩りをするようになる。 やがては皆巣立っていき、愛し合うパートナーと共にゆっくりとした家族を築くことになる。 母にとって、それはとても寂しいこと。でも、祝福すべきことだ。 だから母れいむは、やがて訪れるであろうその日まで…一生懸命子供たちをゆっくりさせてあげると決めた。 赤ちゃん達が成長して、やがて大人になって、その子供もちゃんとゆっくりできるように、と願って。 だから、母れいむは諦めなかった。 母れいむは、諦めなかった。 ……諦めなかった。 「………ゆゆ?」 母れいむがお兄さんのもとにたどり着いた時、目の前を流れる変なものを発見した。 スゥーっと川下へ流れていくのは、赤いリボン3つと黒い帽子が2つ。 よく見ると、周辺の水が茶色く汚れている。水面には黒い粒が浮かんでいるのを見つけた。 それらを見て、母れいむは目の前の現実をゆっくりと理解した。 「ゆ……ゆっぎゃあああぁぁぁあああ゛あ゛あああ゛あ゛ああ!!!れいぶのあがぢゃん゛がっ!! あぎゃぢゃんがああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああ゛あ゛あ゛ああ゛あ!!!」 気が狂ったように暴れだし、バシャバシャと水を跳ね飛ばす母れいむ。 その間、一部始終を目撃していたお兄さんは気だるそうに川岸から離れていく。 「あーあ、なんだか気持ち悪いもの見ちゃったな…」 「おまえのぜいだああああ!!!おまえがへんなごどいうがらあ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛ああ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 背後からお兄さんに飛び掛ろうとする母れいむだが、華麗に回避されて顔面から水に突っ込んでしまう。 母れいむはすぐさま起き上がり、再びお兄さんに向けて口が裂けるぐらいの大声で叫んだ。 「おまえがうぞをおじえるがら!!あがぢゃんだぢはじんだんだぞ!!ゆっぐりごろじでやるう゛う゛ぅぅ!!」 「え?別に僕は嘘なんてついてないよ?『水に触っても大丈夫』っていうのは、僕のことだし」 「……ゆ?」 確かにその通りだった。 お兄さんは、『ゆっくりが水に触れていても大丈夫』などとは一言も言っていなかった。 ただ自分の経験で、自分に関することだけを述べていたに過ぎない。それをゆっくり一家は取り違えたのだ。 「ゆっぐぐぐぐ……いいわげじだってゆるざないぞお゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 子供を失ったショックと怒りに支配されている母れいむが、そんな理論的な説明を受け入れるはずがない。 いや、心の底では理解しているのだが、自分以外の誰かに責任を押し付けたいという無意識の願望が、その理解を阻害した。 再びお兄さんに噛み付こうとする母れいむ。あっさりと避けられ、蹴り飛ばされて川底に顔面ダイブする羽目になった。 「母親ならちゃんと教育しておけよなー。何も知らない赤ちゃん達はみんな、水に溶けて死んじゃったぞ?」 「ぢがぅ……れびぶは…ぢゃんどおぢえであげだも゛ん゛!れいぶのせいじゃない゛!!おばえがわるいんだぁ゛!!」 「いやいや、『ずっと水に触ってると死ぬ』って教えなきゃ、ちゃんと教えたことにはならないだろ」 「うるざいい゛い゛いい゛い゛い゛い゛いぃ……だまれえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛っぇえ゛ぇ!!!」 「だいたいさぁ、子供が死んだぐらいで怒らないで欲しいんだよね。死んだらまた作ればいいじゃん。 作るの簡単でしょ?すっきりー♪すればいいんだもんな。そこらへんのゆっくりとすっきりしてさっさと作っちゃえよ」 「ゆ!?ぶぎゅうぅぅ……ごろず…ごろじでやるぅ……ゆるざないぞお゛お゛お゛お゛お゛お゛っ……!」 ぶくぶくと泡を吹く母れいむを放置して、ばしゃばしゃと対岸へと渡っていくお兄さん。 ゆっくりすることも忘れ、自分が泳げないことも忘れ、川の深いところへ進んでお兄さんを追いかける。 家族の絆を踏み躙る心無い言葉に、母れいむの怒りは頂点に達していた。 「ゆっぐりにげるなァ!!ごっぢにごいィ!!あがぢゃんのがだぎい゛い゛い゛い゛ぃぃ!!!」 と同時に、母れいむの身体も限界に達した。 ブチャァ! 今まで無茶して跳ね回ったのが祟ったのか、耐久力の落ちていた皮は水分を吸ってあっさりと破れてしまった。 その傷口は大きく、一気に大量の餡子が川の下流へと流れていく。 「ゆっぐぢ…ごろず……おにーざん……ゆるじゃない!!」 もがけばもがくほど漏出する餡子。動かなくなる身体。遠のく思考。 「も……ゆるざ…ない……あがぢゃんを………ゆっぐりざぜ…………」 程なくして、母れいむの身体は完全に溶けきった。 驚くほどあっさりと。驚くほどきれいに。 そこに漂うのは、大きな赤いリボンのみ。 6匹いたゆっくり一家は、一匹残らず全滅した。 「あー涼しかった。さて、そろそろ晩飯の準備でもするか!」 お兄さんは、満足げな顔をしてその場から立ち去った。 (終) あとがき 赤ちゃんゆっくりが「ゆっくり~♪」とか言って遊んでる場面を書いてる時は、すごいイライラしました。 すぐストーリー変更して赤ちゃんをぶっ潰す話にしようかと思ったけど、鋼の理性で耐えました。 短くまとめようと思っていたら、いつの間にか20KB越え……ゆっくりしすぎちゃったよ!! ちなみにwikiを探したら『一家全員が水の恐ろしさを知らず、水の犠牲となる』作品がありましたね。 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2833.html
※極めてぬるいどころか虐待がないに等しい感じです ※登場するゆっくりはれいむ1匹です ※読むときはれいむの言動から表情や仕草を想像して下さい ※作者はゆっくりボールマンです れいむのすれ 1:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 09 03 02 ID Yukkuri427 かわいいれいむがすれをたてたよ ゆっくりなんでもきいてね1 2:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 09 22 04 ID DoSnoOneE3 クソスレ乙 氏ねよ! 3:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 09 41 11 ID Yukkuri427 れいむかんじさんよめないよ ゆっくりひらがなさんでかいてね1 4:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 09 59 39 ID Manjubenki かんじもよめないのにすれたてなんて・・・ おお、ゆっくりゆっくり(わらい) 5:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 10 08 01 ID Yukkuri427 わらいはやめてね ゆっくりできないよ1 6:レイパーギネス 2008/12/16(火) 10 19 26 ID Kimexemaru じゃあ、そのかわいいれいむくんにしつもんしていいかな? れいむくんはいっしゅうかんになんかいすっきりしているのかな? 7:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 10 31 00 ID Yukkuri427 ゆゆっ、いきなりえっちなしつもんだね おねーさんにすっきりきんしされてるからぜんぜんすっきりしないよ1 8:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 10 37 09 ID DoSnoOneE3 うそつくなよ!ほんとうはかくれてすっきりしてるんだろ? ゆっくりごときがやくそくをまもるなんてりっぱなことできるわけがねぇ 9:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 10 55 08 ID Yukkuri427 どうしてそんなこというの れいむもうおこったよ、ぷんぷん1 10:餡子Blood 2008/12/16(火) 11 02 42 ID Raperuzexe ID DoSnoOneE3はどうしてそうも 1に絡むんだ? 11:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 11 13 55 ID Manjubenki もうおこったよだって おお、こわいこわい(わらい) 12:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 11 30 48 ID Yukkuri427 わらいはやめてっていったでしょおおお ゆっくりできない11はゆっくりしんでね1 13:教会バイト 2008/12/16(火) 11 33 02 ID NechonoNo1 つうほうしますた 14:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 11 52 01 ID Yukkuri427 ゆゆっ、つうほうってなあに 15:Red Princess 2008/12/16(火) 11 57 30 ID Petta/nnko れいむつかまる かこうじょおくり おねえさんもつかまる ひどいめにあう ぜんぶれいむのせい 16:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 12 14 05 ID Yukkuri427 やめてねつうほうしないでね れいむもっとゆっくりしたいよ1 それとおねえさんにひどいことしないでね1 17:レイパーギネス 2008/12/16(火) 12 17 17 ID Kimexemaru おじさんとすっきりしたられいむとおねえさんをたすけてあげるよ! 18:餡子Blood 2008/12/16(火) 12 22 03 ID Raperuzexe 17 レイパーは氏ね じょうだんだかられいむはきにしなくていいよw 19:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 12 32 57 ID Yukkuri427 ゆゆっじょうだんなんだね れいむびっくりしたよ 20:チョコレート 2008/12/16(火) 12 40 21 ID Tundereotu ・・・わたしもれいむにしつもんしていいかな? 21:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 13 01 59 ID Yukkuri427 なんでもきいてね ゆっくりこたえるよ1 22:Red Princess 2008/12/16(火) 13 10 02 ID Petta/nnko じゃあ、ゆっくりがいちばんくるしむぎゃくたいをおしえてね! 23:教会バイト 2008/12/16(火) 13 11 00 ID NechonoNo1 わたしもしつもん! こどもをころされたときってどんなきもちなのかおしえてね! 24:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 13 27 29 ID Yukkuri427 ゆっくりできないこときかないでね れいむもうおこったよ、ぷんぷん1 25:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 13 33 33 ID DoSnoOneE3 こたえるっていったのに、れいむはうそつきなんだな さいていのゆっくりできないげすのくそのくずのゆっくりなんだな!! 26:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 13 37 08 ID Manjubenki おお、うそつきうそつき(わらい) 27:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 13 51 47 ID Yukkuri427 れいむうそつきじゃないよ どうしてそんなこというの1れいむゆっくりできないよ1 28:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 13 55 20 ID DoSnoOneE3 http //www~(なんかのアドレス)~ これをみたかんそうをゆっくりおしえてね! 29:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 14 13 44 ID Yukkuri427 そういうのはさわっちゃだめっておねーさんにいわれてるからだめだよ ゆっくりごめんね 30:チョコレート 2008/12/16(火) 14 17 31 ID Tundereotu し、しつもんをしてもだいじょうぶかしら? 31:チョコレート 2008/12/16(火) 14 19 24 ID Tundereotu ごめん、誤送信しちゃった・・・ ちじんへのくりすますぷれぜんとでなやんでいるんだけどなにがいいとおもう? そのひとはゆっくりがすきみたいだかられいむのいけんをさんこうにしたいんだけど 32:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 14 33 03 ID Yukkuri427 それならかわいいゆっくりのあかちゃんをあげればいいよ みているだけでゆっくりできるからすごくよろこぶよ1 33:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 14 40 29 ID DoSnoOneE3 それならしんしょうひんのまめゆっくりとかどうだ? せいたいでもぴんぽんだまサイズだからかいやすいし、むちゃくちゃかわいいぞ きっと、かわいいれいむ(わらい)なんかよりずっときにいってもらえるはずだ 34:チョコレート 2008/12/16(火) 14 47 39 ID Tundereotu まめゆっくり・・・そんなのもいるのね 33ありがとう、さんこうになったわ 35:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 14 59 59 ID Yukkuri427 れいむにありがとうは・ 36:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 15 07 34 ID Manjubenki かんしゃこじきとはあつかましい おお、みのほどしらずみのほどしらず(わらい) 37:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 15 19 02 ID Yukkuri427 わらい、はやめてね ぜんぜんゆっくりできないよ1 38:餡子Blood 2008/12/16(火) 15 23 00 ID Raperuzexe まあまあ、しんこきゅうしてゆっくりしろw 39:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 15 39 01 ID Yukkuri427 ゆっくりしんこきゅうするよ ゆっゆっゆー1ゆっゆっゆーっ1 40:教会バイト 2008/12/16(火) 15 42 41 ID NechonoNo1 ところで、いまさらだけど・・・ かわいいれいむはほんとうにゆっくりなの? 41:Red Princess 2008/12/16(火) 15 44 53 ID Petta/nnko だれもがあえてつっこまなかったことを・・・ 42:かわいいれいむ 2008/12/16(火) 15 56 57 ID Yukkuri427 れいむはゆっくりしたかわいいれいむだよ ゆっくりしんじてね1 43:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 16 00 02 ID DoSnoOneE3 しょうこもなしにしんじられるわけないだろ! しょうこがだせないならうそつきもどうぜんだよ! うそつきれいむはありすにでもれいぷされてしまえ!! 44:レイパーギネス 2008/12/16(火) 16 00 28 ID Kimexemaru おっと、そのやくめはわたしがいただいた! さあ、れいむくん!おじさんとどろどろになるまですっきりしようね! 45:Red Princess 2008/12/16(火) 16 00 44 ID Petta/nnko もうゆっくりなんてみんなしねばいいのに 46:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 16 11 11 ID Yukkuri427 どうしてそんなひどいこというの1 もうやだ、おうちかえる11 47:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 16 30 04 ID Raperuzexe あーあ、お前らがいじめるから・・・ 48:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 16 33 49 ID DoSnoOneE3 大丈夫、どうせ今頃何もかも忘れてるから 40 一応証拠を提示してみる (YOUTUBEに投稿された動画。鉛筆を咥えたれいむが一生懸命キーボードを叩いている) 49:餡子Blood 2008/12/16(火) 16 42 38 ID Raperuzexe 48 ID DoSnoOneE3 アンタが飼い主かよwwwひっでぇwww 50:Red Princess 2008/12/16(火) 16 44 17 ID Petta/nnko その発想はなかったわ 51:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 16 48 03 ID Manjubenki おお、酷い酷い(笑) 52:レイパーギネス 2008/12/16(火) 16 52 31 ID Kimexemaru なんと言う肌艶のよい美ゆっくり・・・ 飼い主さん!お願いだ、れいむたんとすっきりさせてくれ!! 53:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 16 56 38 ID Tundereotu 一体何がしたくてこんなことしたのよ(苦笑) 54:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 16 59 56 ID DoSnoOneE3 いや、ちゃんと言いつけを守っているかなぁ~・・・と 一応守れているみたいだし、今日は何か手料理でも振舞ってやろうかな? ってことで 60、料理指定してね 55:レイパーギネス 2008/12/16(火) 17 00 00 ID んほおおおおおおお!おじさん、れいむとすっきりしたいよおおおおお! 56:Red Princess 2008/12/16(火) 17 00 55 ID Petta/nnko すっきりより虐待でしょ、常識的に考えて・・・ 57:餡子Blood 2008/12/16(火) 17 02 09 ID Raperuzexe 虐待や変態に常識もクソもあるか! 58:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 17 02 50 ID Manjubenki 赤ゆっくりの踊り食い 59:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 17 03 18 ID Kimexemaru おじさんのイチモツ 60:教会バイト 2008/12/16(火) 16 04 01 ID NechonoNo1 串赤ゆっくりのわさびだく 61:名無したんはゆっくりしてるよ! 2008/12/16(火) 16 05 50 ID DoSnoOneE3 60把握した 62:餡子Blood 2008/12/16(火) 16 10 02 ID Raperuzexe 言いつけを守った結果がこれかよw ‐‐‐あとがき‐‐‐ 以前、ゆっくりに虐スレを見せるネタをやったので、それを発展させてみた ゆっくりなら多少の妄言は笑って許せる自信があるぜ!いや、寧ろそこが魅力?