約 3,643,301 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1290.html
ゆっくりゃととある栽培者 ある日のことだ。僕が市場での買い物を終えて、我が家に帰ってきた時だった。 「うっうー♪ ぷっでぃーん♪ぷっでぃーんがたべたいどぉ~♪」 自分の家の庭が騒がしかったので、何事かと思い庭に向かう。しかしそこで見たのは、目を疑うような光景だった。 まず目に飛び込んできたのは、小さいなりに僕が丹精込めて作った家庭菜園が無惨に荒らされていた光景と、 そこら中に散らばった野菜の変わり果てた姿だった。そして、ぐちゃぐちゃに荒らされた畑の上で、体つきゆっくりれみりゃ、 通称ゆっくりゃが僕の育てた野菜を引っこ抜き、傍らに投げ捨てていた。 「おやさいきらい!まじゅいのぽい!!すてちゃ、うー☆」 ゆっくりゃは、舌足らずな言葉で何言か嬉しそうに喋っている。そして僕の目の前で、まだ畑に埋もれている野菜を、 手に持った傘で掘り起こしていた。野菜を掘り起こして見つけるたびに、ゆっくりゃの円らな目がぱっと輝く。その瞬間だけは、 宝物を見つけ出したような子供のような微笑ましい表情に見えただろう。そのあと野菜を嬉しそうに投げ捨てていることに目をつぶれば。 見かけはいくら可愛らしく、子供らしい純真な姿でも、やっていることは全くの間逆な邪悪な行為である。 人様の敷地に勝手に入り込んで、さらに畑や家を荒らしたとなれば立派な犯罪行為であるのに、このゆっくりゃの豆腐よりも 柔らかそうな構造の脳細胞では理解することができないのだろうか。 この光景をしばらく呆然と見ていた僕。ふと我に返った時には、僕の好物であり、家庭菜園の中で特に手塩にかけていた愛しいプティトメィトゥーが ババ臭い服を着た悪魔の手で毟り取られる寸前であった。 やめろッ!その泥と肉汁で穢れた薄汚い手で僕の神聖なプティトメイトゥーに触るんじゃあないッ! 「おい貴様ッ!何をしてるッ!!」 咄嗟に出したにしては自分でも驚くような大声が口をついて出ていた。その声に一瞬硬直するゆっくりゃ。 自分の知らない人間からいきなり怒鳴られ、当然の反応だろう。しかし、次の瞬間にはさっきのふてぶてしい笑顔が復活し、 こっちに向かってもたもたと近づいてきたではないか。 「う~☆おながすいだ~♪ぷっでぃんたべどぅ~☆」 そういって何かを期待するように僕を見つめ始めた。 僕が、奴のあまりの図々しさにしばらく動けないでいると、奴は地団駄を踏み、その下膨れの顔をさらに膨れさせて僕に向かって言った。 「う゛~~!!どっどどぷっでぃんかっでくどぅどぉ~!!ざぐやにいいつけぢゃうどぉ~!!」 やたらと濁音の多いセリフだ。どうにか解読してみると、どうやら僕に『ぷっでぃん』なるものを買って来いと命令しているようだ。 解読に成功した途端、僕の理性がプッツンしそうになった。 僕よりも明らかに年下の風貌のくせして、こいつは僕に命令しようとしているのだ。あろうことか僕の大切な家庭菜園を 再起不能にしたあとで。 どうにかして断裂寸前だった理性を繋ぎ止めると、僕はゆっくりゃに向かって静かに、しかし威厳を込めた声で言い放った。 「ここはおまえのような饅頭が入ってきていい場所じゃあないんだ。とっとと僕の目の届かない所へ消えうせてくれ。」 しかしゆっくりゃは僕の最後通告すら無視した。 「う゛-!!いいからかっでぐるどぉ~!がってごないどた~べちゃ~うぞ~!」 ……ほう、そういうことを言うのかこのクサレ肉まんは。そういう態度を取るのかこのド低脳は。 いいだろう、お前がそこまでの決意を持っているなら僕も決意をみせてやる。『絶対にタダでは済まさん』という決意をだッ! 「わかった……『ぷっでぃん』が欲しいんだな…?家の中で待っていろ…。」 「うっう~☆ぷっでぃ~ん♪」 そういってゆっくりゃはもたもたと僕の家の戸口に向かう。その隙に、急いで壊滅寸前の家庭菜園に近づく。さっきから気が気では無かったのだ。 あの時、まだ奴は手を付けていなかったハズ………やった!無事だッ! 思わず顔を綻ばせ、足取り軽く玄関に向かう僕の腕の中には、大切なプティトメイトゥーちゃん達の姿があった。 家庭菜園は再起不能になっちゃったけど、この子達だけでも助かったのは不幸中の幸いだったな! そんなことを思いながら玄関に戻ると、ゆっくりゃが泣きながら、玄関の引き戸を手前に引っ張っていた。 どうやら引き戸の開け方がわかっていないらしい。よくもまぁ今まで生きてこられたものだ。僕は思わず溜息を漏らした。 家の中に入ると、ゆっくりゃは辺りに置いてある物に興味津々の様子で、なかなか前に進もうとしない。 僕はそんなゆっくりゃの尻を突っついて急かし、奥に向かわせた。途中何かゆっくりゃが講義するような目で僕を睨んでいた気がしたが、 無視することにした。 そんな幼児体系に色気も恥じらいもあったものではないだろう。恋や懸想をするならもっと大人びた、優しいカンジの女性がいいと思います。守ってあげたいと思う…。 「う~?ぷっでぃんどこぉ~?」 しばし物思いに耽っていた僕の心は、耳障りなゆっくりゃの言葉で現実に引き戻された。いけないいけない、僕としたことが…、剣呑剣呑。 ゆっくりゃはというと、部屋の中に勝手に入って辺りをきょろきょろと見回している。一人暮らしをしているにしては、 僕の部屋はかなり片付いている方だと思う。食料やら何やら大事なものはそこらへんに置いたりせず、きちんと整理しているからだ。 そんな僕の部屋を見て、ゆっくりゃはあまり面白くなさそうな顔をしていた。 確かにゆっくり達からしてみれば、(ゆっくり達には)遊ぶものも食べるものも何も無いこの部屋は、さぞかしゆっくりできない、 つまらない場所だろう。もちろん、そう易々と侵入させるつもりもないが。 僕はゆっくりゃをその部屋に放置すると、急いで腕の中のプティトメイトゥー達を、野菜を入れている籠の中に非難させた。 「ほら、危ないからそこに隠れていてね。怖い怪獣に食べられちゃうからね。じっとしているんだよ?」 僕は籠から離れながら、プティトメイトゥーちゃん達に話し掛ける。プティトメイトゥーはいい。他人にも親にも理解されない僕の孤独と心を癒してくれる、大切な友人兼、話し相手だ。 もちろんプティトメイトゥーちゃん達は話すことはできない。僕が一方的に喋るだけだ。でも、そんなことは関係ない。 言葉がなくったって、気持ちはきっと通じるハズさ。だって、芽を出してこの世に生を受ける前からずっと僕が優しい言葉をかけつづけてあげていたんだから。いい子になってね、美味しくなってねって。きっと彼らも僕に食べられることを望んでいるはずさ。 そうに決まっている。あぁ、早く食べてあげたいなぁ……。グフッ、グフフフフフ……。 再び自分の世界に軽くトリップしつつ、ゆっくりゃの所へと戻る。奴は部屋の中央にペタリと座り込んで何やらみょんな歌を歌っていた。 「うっううー♪うーうー、うっうーうあうあ♪」 まったく、自分の境遇も知らないで、暢気なものだな。 僕は奴に多少の哀れみを感じながら、テーブルと椅子を持ってきて適当に座らせ、部屋の中を暴れ回られないように足を縛って固定すると、台所に向かった。 僕の可愛い子供達が助かって機嫌がいいとはいえ、僕は制裁をやめるつもりは無かった。 このゆっくりゃには、食べ物の大切さを教え込んでやらなければならない。二度と食べ物を粗末にしたりしないように。 プティトメイトゥーを食べずに捨てるなどという間違いを犯さないために。 さぁ、お仕置きの時間だよ、ベイビー。 とは言っても、僕は殴ったり体を切り裂いたりするような残虐な真似はしない。そんなことをしても、奴らが覚えるのは『痛み』と『恐怖』だけだ。肝心な事については、ほとんど理解してはいないだろう。そうならないために、僕は彼らに自発的に覚えさせるのだ。 食べ物を嗤った者は、食べ物に泣くということを…。 「ほら、お待ちかねの『ぷっでぃん』ができたぞ」 「うっう~!ぷっでぃ~~ん♪♪」 『ぷっでぃん』が何かわからないので適当なことを言いつつ、ゆっくりゃの前に皿を出す。 「うっう……う~?」 出された物を見て首をかしげるゆっくりゃ。それもそのはず、目の前の皿に乗ったコレは、皮の剥かれたただのタマネギであり、 ゆっくりゃが所望した『ぷっでぃん』とはまるで違うものだからだ。 「う゛う゛~~!!ぷっでぃんたべどぅの!!ぷっでぃんがいいの゛ぉ~~!!」 だだをこねて泣き叫ぶゆっくりゃ。ここで僕に一つ悪戯心が湧いた。 「それは見た目は変だけど、食べると『ぷっでぃん』の味がするんだよ」 それを聞いたゆっくりゃの泣き顔が一瞬消える。だがしばらくして、思い出したように再び喚き出した。 「ぢがうも゛ん゛!!ぷっでぃんはごんなにぐさぐな゛いも゛ん゛!!あま~~ぐでぷるっどじでるんだも゛~ん゛!!!」 さすがにコレはごまかされないか。でも僕は見たぞ。一瞬考え込んで嘘の言葉に流されそうになったのを…。 やはり所詮はゆっくりブレイン、たかがしれている。 「う゛~!!ごんなのいらにゃい!!ぽい!ぽいするもん!!」 そういってゆっくりゃは皮を剥いたタマネギを『素手で掴んで』投げ捨てた。ふん、やはり予想通りの行動に出たな。 後でお前は後悔することになる。今の自分のした行動を…。 僕はテーブルに腰掛け、皮を剥く際に手についた玉葱の汁をタオルでふき取りながら、ゆっくりゃの行動を観察することにした。 その後、ゆっくりゃはぷでぃん、ぷでぃんとだだをこねていたが、しばらくして目をしばしばと瞬かせ始めた。 玉葱の強烈な匂いの成分が、ゆっくりゃの目にちくちくと刺激を与えているらしい。やがて本格的に痛み出したのか、 ゆっくりゃは大声で泣き叫びはじめた。 「う゛あ゛ーーーー!!めぎゃいだいい゛い゛い゛い゛い゛!!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛ーーー!!」 滝のような涙を流そうが、大声で助けを乞おうが、一度目にしみた玉葱の痛みはそう簡単に消え去らない。 そのうちゆっくりゃは、目に付いた玉葱の成分を何とか拭おうと手で目元を擦った。 あろうことか、大量に玉葱の汁が付着したその手で。 「びゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 当然の悲鳴。目を蝕む激痛に体を仰け反らせるゆっくりゃ。体を激しく動かして暴れるものの、固定された椅子からは逃れられない。 玉葱を侮ってうっかり素手で触ったのが運の尽きだったな。お前が今まで捨ててきた野菜の怖さを、玉葱を通してじっくりと思い知るがいい。 「ぎゃいいいい!!う゛あ゛あ゛あ゛~~!!」 もうすでに激痛でまともに思考ができないのであろうか、ゆっくりゃは激痛が走る目を無意識的に手で擦り、 「ぎゃお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!」 爆発したように泣き叫ぶ。今ここに地獄のゆっくりゃループが完成した。 「しょうがないな、ほら、これで顔を拭けばいい。」 そう言ってゆっくりゃに持っていたタオルを投げ渡す。そう、さっき僕が持っていたあのタオルだ。 「う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う」 タオルを渡されたゆっくりゃは、タオルに顔を埋めると頭だけを左右に振って顔を拭い、 「……………!………………!!!!」 そして仰け反る。もはや痛すぎて声も出ないらしい。 さて、一体いつそのループから抜け出せるかな?おっと、もうこんな時間か。プティトメイトゥーちゃんたちの話し相手をしてやらなきゃな。 僕は悶え苦しんでいるゆっくりゃを見て悶え喜びながら、その部屋を後にした。 それから僕は、時間を忘れてプティトメイトゥーちゃん達と最後になるであろう会話を楽しんでいた。 「今までよく頑張って育ってくれたね。おにいさんは嬉しいよ…。みんなとても美味しそうだね!食べるのが楽しみさ!」 おぉっと、すっかりあの部屋に放置していたゆっくりゃのことを忘れていた!楽しい時間はすぐに過ぎ去るということは 本当だったんだな…。 「それじゃみんな、あいつがゆっくり反省しているのを見ながら締めくくろうか!」 プティトメイトゥーちゃん達を入れた籠を小脇に抱え、ゆっくりゃのいる部屋に戻る僕。そこで部屋に足を踏み入れた僕は、 ゆっくりゃが愉快な状態、もとい悲惨な状態になっているのを見て呆然としてしまった。 「う゛う゛う゛う゛う゛!!」 ゆっくりゃは両手をピンとまっすぐ下に伸ばしたまま、プルプルしながら真後ろにエビ反りになるというなんだかすごい姿勢で硬直していた。 硬く瞑った目と、必死に食いしばった口元、そして全身を緊張させたその姿からは、目を襲う激しい痛みに耐えている様子がありありと見て取れた。 手を下に伸ばしているのは、なるべく腕を顔から遠い位置に固定し、玉葱の汁のついた手で無闇に目を触らないようにするという、ゆっくりゃなりの知恵だろうか。 見た瞬間、思わず噴出してしまった。 しかし、自分に困難な姿勢を強いて何かにひたすら耐えているという光景は、何処かの修行僧を彷彿とさせるな。 そう考えると、迂闊に邪魔はできなくなってきたので、しばらく放置する。 「う゛う゛う゛…!ごべん゛だざい゛…ゆ゛る゛ぢで…!」 どうやら玉葱責めは思いのほか効果を発揮したらしい。ゆっくりゃは真っ赤に泣きはらした目で僕を見て、嘆願してきた。 これほどの目に合わされたゆっくりゃは、もう二度と野菜を捨てたりしなくなるだろう。 僕の制裁はしっかりとゆっくりゃの心に刻まれたのだ。僕は自分の仕事に満足する。 しばらく見ていると、さすがに長時間のこの姿勢はかわいそうだと思い始めたので、椅子から拘束を外してやることにした。 急に固定が外れ、無理な体勢が崩れたためゆっくりゃは頭から床に落ちた。 「ぶぎゅっ」 カエルの潰れたような声でゆっくりゃがうめく。僕は床に這いつくばったゆっくりゃに問いかけた。 「もう食べ物を粗末に扱ったり捨てたりしないか!?」 「…もうじまぜん…」 「そうか…もし再び人様の畑を荒らすような真似をしたら、また罰を与えるぞ…こんな風な罰をな…。」 僕は今度こそ清潔なタオルで顔を拭いてやり、外に開放してやった。 別に殺すのが目的ではないのだ。しっかりと野菜に対する敬意を覚えてくれればそれで何も言うことはない。 地獄の責め苦から開放されたゆっくりゃは目が真っ赤な上に虚ろというなんだかすごい状態だったが、家の壁にぶつかったり 茂みに突っ込んだりしながらなんとか帰っていった。 ようやく、僕の家に静寂が訪れた。籠の中から一つプティトメイトゥーを摘み、口元に運ぶ。悶えているゆっくりゃを横目に、 プティトメイトゥーを食べるということは果たせなかったが、別に今となってはどうでもいい。 プティトメィトゥーが守られ、ちゃんとこうして僕の口の中にいる、それでいいじゃあないか。そういえば…アイツの言ってた『ぷっでぃん』が結局なんだったかわからなかったなぁ…。 そんなことをつらつらと考えつつ、僕は舌の上でプティトメイトゥーを転がしながら午後の優雅なひと時を過ごすのだった…。 「レロレロレロレロレロ、 レロレロレロレロレロ…」 END
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2428.html
注意! ※この作品にはゆっくりしか出てきません! ※作風柄、虐待描写はありません! ※賢いゆっくりが出ます! ある所に、広く資源に恵まれた島があった。そこは、周りが海に囲まれており、全くの無人。 そんな島にある日、数個の影が舞い降りた。 『『『『うー!うー!』』』』 うーぱっくである。運んでいたのはもちろん…… 『ありがとうね!うーぱっく!』 『おれいはそこにはえてるおやさいをもっていってね!!』 『ここはほんとうにとかいはなゆっくりぷれいすね!!』 内訳はゆっくりまりさ、れいむ、ありす、ぱちゅりー、みょん……ゆっくりである。 捕食種を除いたスタンダードな種がそれぞれ一匹ずつだ。 それぞれが、新天地を目の当たりにしてゆっくりしている。 彼女らは以前、他のゆっくり同様に山で暮らしていたが、人間による開発によって居場所を奪われてしまった。 そんな節に、先程のうーぱっく達に出会い、この島のことを聞き出したのだ。 『ゆゆ!まりさたちをそのしままでつれていってほしいんだぜ!!』 群れのリーダー格であるゆっくりまりさが頼むと、運ぶことが生きがいのうーぱっくである。 快く承ってくれた。そこは話に聞くよりも広く、食糧、寝床の洞窟、その他資源もろもろ……何一つ足りないものは無かった。 それに加え、何よりも魅力的なのが 『みてよまりさ!ここのしまはどすたちにまもられているよ!!』 『むきゅ!さいこうのゆっくりあいらんどね!!』 島は海岸、森、山から成っていた。今ゆっくり達がいるのは、山の頂上の開けた草原である。 そこの四方にそれぞれ祭壇の様なものがあり、そこにドスまりさを模した石造が建っていた。 こんな何から何までゆっくりのために設えた様な島だ。気に入らぬ者などいるはずもない。 『さっそくおうちをつくってゆっくりしようね!』 『きょうはいどうでつかれたから、あしたからたんけんするんだぜ!!』 リーダーまりさを筆頭に、補佐役のぱちゅりーなどが指示に当たった。すぐに巣の目処が立った。 この草原の四方、例のドス像のそばにそれぞれ一つずつ穴が開いていた。 入ってみれば、なんと穴は全て中で繋がっており、ちょうど草原の中央部に当たる場所まで開けている。 さらに驚くべきことは、地下であるにも関わらず外と変わらぬ草が同量生えている。 石造りの台座には、こんこんと清水を湛えている。 さらには燭台まであり、ヒカリゴケにより、優しい光に照らされている 雨水の侵入を防ぐ入口を塞ぐためのフタもある。 もうここだけで一生分ゆっくりできるんではないかという程の環境であった。 『ゆがーん!』 『ほっほんとうにすごいゆっくりぷれいすなんだぜ……』 『むっむきゅっきゅきゅきゅ』 反応の仕方はそれぞれ違えど、みんな初めて喜びの感動にショックを受けていた。 それからの生活はまさにゆっくり達の理想を絵にした様なものであった。 海のど真ん中にある島のため、天敵となる野生動物はいない。 食べ物である草や果物は無尽蔵に群生している。 何よりあの自然を破壊し、平穏を乱す人間がいないのだ。 唯一気掛かりがあるとすれば…… 『こんなにゆっくりしているのになんでどすはないているんだぜ?』 いつだったか、豪雨によって数日閉じ込められた時のことである。 もちろん、その間に不自由したことは無い。 元からある蓄えに加え、食糧をため込んでいたし、ゆとりを持っていた。 普段は震えて過ごすこの雨も、いまでは愉快で軽快な音楽に聞こえていた。 雨上がり、リーダーまりさが先立って外に出た。 その時に、ふとドス像を見るとなんと涙を流しているのだ。 当初は驚いたが、なんてことは無い。 像の帽子部に水が貯まるようになっており、鍔を伝って目から涙を流す様に見えているのだ。 見回ってみれば、四方の像の全てが泣いていた。 その涙は台座の隙間に吸収され、一種のダムとなっており地下の台座へと繋がっていることが後に分かった。 『このきをきってむすべばいかだになるんだぜ!』 『えだにはっぱさんをはればおーるになるわ!!』 ゆっくり達は生を謳歌し、すくすくと育ち、自然とのふれあいから知恵をつけた。 昨日は木と木を擦りつけて火を起こす道具を作った。その前は釣り竿。 そして今日はいかだを作った。少し島から離れた場所で釣りをし、収穫も上々だ。 明らかに、他の群れとは違う進歩の仕方をしている。 障害が極端に少ないため、全身全霊をかけてゆっくりすることが出来る。 もっとゆっくりしたい! こうすればゆっくりできるよ! むきゅ!このつたはべんりよ! どうぐをつくろうね! おりょうりをおぼえたわ! まらっ☆ちーんぽ!! それからもゆっくりし続け、だんだんと数を増やしていった。 比例するように文化が発達していき、今では生簀をつくり魚を保有するまで至った。 ゆっくりの寿命というのも、環境次第の様である。 第二世代、第三世代と続いても、最初の群れの誰一人欠ける事無く過ごしている。 ある日、リーダーまりさはドスまりさへと成長した。 『どすがいるかぎり、みんなをもっとゆっくりさせるよ!!』 まず手始めに、増えた仲間のために、森を切り開き、整地し、新たな巣を作った。 『ごはんももっとひつようになるね!』 うーぱっくに頼み、数個の羽化寸前の鶏卵を取り寄せ、家畜として飼い始めた。 『もっとべんりなどうぐをいっぱいつくろうね!』 獲物を確実に捕えるため、捕食種も撃退可能な武器を作った。 嵐が来ない限り、転覆しない遠泳漁の船を開発した。 もっともっと! まだまだ! さらにさらに! ………… ドスが思いつく限りのゆっくりを提供した。最早、自分が出来ることは見守るくらいだろう。 既に自分以外の第一世代ゆっくりは、みな天寿を全うした。あの若かりし頃が懐かしい。 そういえば、何で人間はあんなにゆっくりできない生き物なんだろう…… ドスまりさは海岸から夕陽を眺め、一方的な優越感に浸り、微笑みを湛えていた。 『どすももうつかれたよ』 ドスまりさはゆっくりとした生涯ここで終えた。 ゆゆ?どす~どこ~!? かいがんでねてたわよ? どすのぞうがあるんだぜ! うるさいな……どすをよぶのはだぁれ? あれ?うごけないよ? そうか、どすはしんじゃったんだね。 でもむれのみんながみえるよ。 こえもきこえる……みんな、もうすこしだけどすにみまもらせてね!! 第二世代のゆっくり達がドスの不在に気付いた。 それを受け、第三世代のゆっくり達が海岸で探していたところ、新たなドス像を見つけた。 みんなは直感的に、これが今まで自分達を導いてくれたドスであると分かった。 今までありがとうと礼を述べている。 『こんなところでのざらしにしていたら、どすがかわいそうだよ!』 『むきゅ!そうだわ!やまのうえのどすぞうにくわえてあげましょ!!』 『そうすればどすもゆっくりできるね!!』 そこで、ドス像をどう運ぶかが議論された。結果はすぐに出た。 まずは木を伐採し、ドス像が乗る程度の板を作り、それに乗せる。 それからまた木を伐り、“コロ”として板の下に入れては引っ張りを繰り返すという方法だ。 海岸から山頂の草原まではキッチリ整備されていたし、置く場所も四方のドス像の真ん中に決めた。 『『『ゆーしょ!ゆーしょ!』』』 『 おちびちゃん!はやくころをもってきてね!!』 『ゆっくちりかいちたよ!』 群れ総出で作業したおかげか、半日程で全ての工程を終えた。 結果は大成功! その後、みんなでこの日を何かの記念日にして、ドンチャン騒ぎした。 新たにリーダーとして任命されたのは、ぱちゅりー種である。 生前のドスから最も知識を受け継いだとされているからだ。 『むきゅ!どすのときとおなじようにすればしっぱいしないわ!!』 確かにやることは何から何まで真似ていた。 しかし、何か変じゃないか? どこかで間違えた!? いいやそんな訳が無い! ドスと同じことをしているんだ!! それからしばらくしてから、過ちに気付いた。 『どぼじできさんがぜんぜんないのぉぉぉおおお!?』 『くだものさんもみんななくなってるんだぜ!!』 『おながぢゅいだよぉぉぉおおお!!』 結果を言ってしまえば、島から植物という植物がごっそり無くなってしまった。 事の始まりは、ドス像を運ぶために大量の木を伐採したことから始まった。 以前までは、ドスが植物の再生するまでを計算したギリギリのラインで伐採していたのだ。 木材としての木が無くなれば、作物の木を代用し、食料の供給源を無くしていった。 漁に出よう! 船が故障してしまった。直すための材木はどこ? 狩りをしよう! 獲物となる動物はどこ? うーぱっくに頼んで運んでもらおう! 払う報酬は何? 八方塞がりとなって、ぱちゅりーは誤りに気付いた。 しかし、時すでに遅し。 『ごべんばざい゛い゛い゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛!!』 『ゆ゛る゛じでぇ゛ぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!』 『どぼじでぇ゛ぇ゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!?』 『どずどおなじごどじだだげだのに゛ぃ゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛!!』 『ゆ!うるさいよ!!むのうなりーだーはしね!!』 『まえまえからいばってるおまえがきにいらなかったんだぜ!!』 『りぇいむをゆっくちちゃちぇにゃいむにょうはちんでね!!』 リーダーぱちゅりーとその家族は公開処刑された。 群れのみんなから投石の雨を浴びて、物言わぬ死体となった。 これで、群れの一応の溜飲は下がった。 しかし、それからは、殺伐とした生活が始まった。 『やめてね!そのにわとりさんとひよこさんはれいむのぶべぇぇええ!!』 『うるさいんだぜ!まりささまにたべられたほうがこいつらもしあわせなんだぜ!!』 自分の家族以外はみんな敵、戸締りをしていないと家畜を奪われた。 『ちょうどいいんだぜ!おまえのかぞくをまびきしてやるんだぜ!!』 『わがらにゃぁじゃべちゅびゅうぶうううう!!』 『ぢっぢんぼっぢんぼぉおおおおおおおおおおおお!!』 『ぺ~ろ♪ぺ~ろ♪しあわせ~なんだぜ!!』 間引きと称し、子供を殺されて食べる者。 『んほぉぉぉぉおおおおおおお!すっきりー!!』 『びっびやだぁああああ!!ずっき゛り゛ぃ゛い゛い゛!!』』 混乱に乗じて、己が欲望のままに動く者が現れた。 ものの三日間この阿鼻叫喚は続いた。 そこに残ったのは、たくさんの死体と一匹のゆっくりだ。 『どずぅぅはやぐばりざざまをだずげろぉぉ!ごのやぐだだずぅぅうう!』 生き残りのまりさは既に満身創痍、死ぬのも時間の問題だろう。 恐らくは、最後の力を振り絞って中央のドス像へと呪詛を吐いている。 ドスは像となってから、今までを一部始終全て傍観していた。 こいつらはなんだ? こんなのゆっくりじゃない! じゃあなに? まてよ……どっかで見たことがあるぞ…… そして一つの答えに辿り着いた。 そうか…… どすはじぶんでゆっくりをゆっくりできなくしてしまったのか…… そう解釈すると、空から水滴が落ちてきた。 ポツリ……ポツリ…… 『あべざん!?ふらだいでね!ゆっぐりやんでね゛!!』 パタ、パタ、パタ 『ふるだっでいっでるでじょ!?ばりざざばのいうごどが』 ザ、ザーザー 『ぼがど…がら…りざだげ…………』 バシャバシャバシャバシャ!! 『――――――――』 最後の生き残りの声が聞こえなくなった頃、残されたドス達は涙を流していた。 後書き どうもお久しぶりケラ子です。 以前スレを覗いたとき、シリーズものの風潮がよくないよう見えました。 だからと言うわけではないのですが、リハビリがてら新たに書き下ろしてみました。 何か作風の幅がありませんかね? ちなみに、この作品は、実在する島の話をモチーフにしました。 分かる人はいるのかなぁ…… byケラ子 ケラ子の作品リスト ゆっくりいじめ系509 紅い弾丸 ゆっくりいじめ系601 ある新人ゆっくりーだーの話(前編) 制 無 ゆっくりいじめ系647 ある新人ゆっくりーだーの話(後篇) 制 共 無 ゆっくりいじめ系711 ある植物型奇形妊娠の話 ゆっくりいじめ系748 ある動物型奇形妊娠の話 ゆっくりいじめ系807 あるロボットゆっくりーだー達の話(前編) ゆっくりいじめ系844 あるロボットゆっくりーだーの話(後編) このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/649.html
ゆっくりを拾ってきた 7KB ※駄文、稚拙な表現注意。 ※俺設定注意 ※フリーターお兄さんがあるゆっくりを拾ってきました。どのゆっくりを拾ってきたか推理してください。 ※短いです。 ※あとがきでアンケートがあります。 ゆっくりを拾ってきた 作、長月 ふん、ふ、ふーん。世界の皆様こんにちわ。フリターお兄さんだよ。 今日の俺はとても上機嫌なんだ。鼻歌をくちずさむ、もとい鼻ずさむ程に。 理由はこの手に抱えているゆっくり。仕事から帰る途中空き地にいた見慣れないゆっくりだ。飼ってやろうといったらおとなしくついてきた。 名前は知らないがこいつは確か前に数十万する希少種だとテレビでやっていたやつだ。 こいつをゆっくりシヨップ店員である兄貴に裏ルートで売ってもらえば大もうけだぜ。 そう思うとゆっくりのふてぶてしい顔がいとおしく思えてくるから不思議だ。緑色の髪や変わった帽子もチャーミングに見えるぜ。 ふうやっとアパートに帰ってこれたぜ。俺は手に抱いていたゆっくりを部屋に放す。 ゆっくりは俺の部屋を見回すとやれ汚いだの、ズボンが脱ぎっぱなしだの文句を言い始めた。 不思議饅頭の分際でこの野郎と思ったが、大事な金づるだ。大目に見よう。 このままだとえんえんと文句を言ってそうなのでなにかおもちゃを与えよう。 そう思い俺はおはじきとビー玉をゆっくりに与えた。帰る途中このゆっくりのためにおもちゃ屋で買ったものだ。 しかしゆっくりはそれには興味を示さずなぜかあさっての方向を見ている。 なんだろうと思いそちらを見るとそこには、出しっぱなしにしていたオセロのゲーム盤があった。こないだ兄貴とやったまま出しっぱなしにしていたのだ。 ためしにオセロを与えてみる。 さっきとは違い興味しんしんの様子だ。オセロのコマをひっくり返したりしながら遊んでいる。どうやら気に入ったようだ。 ゆっくりは普通地味なオセロのコマなんかより、きらきらしたおはじきとビー玉を好むものなのに。 おかしなやつだ。 続けて俺はゆっくりが寂しがらないようにぬいぐるみを与えることにした。本来ならつがいのゆっくりを用意したいところだがけんかでもしてこのゆっくりが潰されでもしたら元も子もない。どうせすぐに兄貴が引き取りに来るのだからぬいぐるみで十分だ。 そう思いながら押入れからぬいぐるみを出す。一時期UFOキヤッチャーにはまって、とったぬいぐるみの処分にこまったものだがこんな形で役に立つとは。やっぱりゆっくりの相手だからゆっくりのぬいぐるみがいいよな。 そう思いぬいぐるみをゆっくりの前に並べていく。れいむ、ありす、ちぇん、みょん。通常種オールスターだ。 最初はもじもじと遠目に見ているばかりだったがやはり一匹でさびしかったのかすぐにぬいぐるみにすーりすりし始めた。 そんな姿を横目で見つつ、俺は押入れの奥にまだゆっくりのぬいぐるみがあることに気づいた。 ゆっくりまりさだ。 こいつがいないと通常種オールスターとはいえないな。 そう思い何気なくゆっくりまりさをぬいぐるみたちの列にに加えたところ・・・・ 奴の表情が急速にこわばった。 えっ、と思った瞬間 「までぃさはゆっくりでぎないぃぃぃぃぃ!!!!」 とひきつけを起こしたごとく泣き出した。なんだなんだ、いったいどうしたんだ!?昔まりさにいじめられでもしたのか? 「ゆびぇぇぇぇぇぇん!!!」 とにかくこのままじゃ近所迷惑だ。大家さんに怒られる。 俺は慌ててまりさのぬいぐるみを押入れに隠し、なにかこのゆっくりをあやせるようなものがないか探す。 おっ、これなんかいいんじゃないか。そう思い、ある動物のぬいぐるみを手に取る。 こいつなら老若男女、万人に人気があるからこいつも気に入るはず。 そう思いそのぬいぐるみを奴の前に出す。 「ほーらかわいいパンダちゃんだよー。」 これで泣き止むはずと思ったが 「ゆぎやぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!」 と恐ろしいものでも見たかのように目を見開いて叫び、そのまま白目をむいて気絶した。 結果的静かになったものの・・・何か俺こいつに悪いことしたんだろうか? 俺は気絶したゆっくりの前で首をかしげた。 まあとにかく応急処置のほうが先だ。元気になってからわけはじっくり聞けばいい。 そう思い俺は冷蔵庫からオレンジジュースを探す。ゆっくりはオレンジジュースさえかければ大抵の怪我なんかは治るから安上がりでいい。 冷蔵庫の上から下まで全て見たがオレンジジュースが見あたらない。どうやら昨日飲んだので買い置きは最後だったらしい。オーマイゴッド、なんてこったい。あるものといえばビールや麦茶などゆっくりには飲ませられないものしかない。 しょうがない、これを使うか。俺は冷蔵庫の下の段を開け紙パックを取り出す。本当は今日風呂上りに飲むつもりだったんだけどしかたない。あいつを売った金があればこんなものいくらでも買いなおせる。 こいつなら適度に甘みもあってゆっくりの治療にはもってこいだ。ゆっくりは甘いジュースでも治療できるからな。 俺は紙パックからゆっくりの顔に茶色の液体をすこしづつたらした。効果てきめん。すぐに奴は目を覚ました。 「ゆう・・・おにいさん・・・」 まだ意識ははっきりしていないようだがもう大丈夫だろう。俺は紙パックから少しずつジュースをたらしてやる。 「な・・・なにそれ?」 「なにって・・・コーヒー牛乳だがそれがなにか?」 「うぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」 町中に響きわたるような大声をあげ、痙攣するゆっくり。そして 「もっとゆっくりしろくろつけたかった・・・・」 そう言い残しそのまま死んでしまった。 次の日、兄貴は俺に教えてくれた。 こいつがゆっくりえいきと呼ばれるゆっくりであること・・・ 白黒はっきりしないものにアレルギー体質をもっていることを・・・・ 今日の希少種 ゆっくりえいき 希少度 A ゆっくりの群れにおいて裁判官の役割をするゆっくり。こまち種をおともに連れていることもある。 白黒はっきりつけないと気がすまない性質で、説教くさい。 また本作のように「白黒はっきりしないもの」に強いアレルギー体質を持つものもいて、こういった個体にはコーヒー牛乳などは猛毒なので絶対に飲ませてはいけない。 あとがき いつも読んでくれてありがとうがざいます。長月です。前回は「あるまりさの一生」で多くのコメント本当にありがとうございます。 希少種のゆっくりSS作家をめざす長月としては通常種ネタが一番人気があるというのは少し複雑ですが、やはり多くの人に面白いといっていただけるのはうれしいです。 ゆっくりSSに推理の要素を加える今回の試みでしたがいかがだったでしょうか? 補足説明させてもらいますと なぜまりさやパンダのぬいぐるみをいやがるか→白か黒かはっきりしないから。(まりさの通称は白黒) なぜコーヒー牛乳で死んだのか→白(ミルク)か黒(コーヒー)かはっきりしないから。 となっています。 今回はもうひとつ新しい企画として次に長月が書く話を読者の皆さんに選んでもらおうと思います。 読みたい話をコメント欄で書いてもらい、次に書く作品の参考にさせていただくことにしたいと思っています。 (題名は全て仮題です。変わる場合があります) 今自分の考えている話としては 「ある○○○の一生シリーズ」 ?寂しがりやのありすが主人公 「あるありすの一生 偽りの楽園」 ?母性の高いれいむが主人公 「あるれいむ一生 我が子のために」 ?ドスまりさが主人公 「あるドスまりさの一生 とてもゆっくりした群れ」 その他 ?ある群れに伝わる因習。 「奈落」 ?「またにてゐ」のてゐの過去 「昔々のおはなし」 ?「選ばれしゆっくり」ののーぶるれいむは生きていた。のーぶるれいむの飼いゆっくりになるための秘策とは。 「ゆっくり Change the World」 ?絶対にばれない虐待方法を見つけた男の話 「終わらない悪夢」 以上の話の中から読みたいと思うものがあれば番号をコメントに書いてください。 こんなことしないで全部書けよと思われるかもしれませんが、すいません、遅筆なのでとても全部書く時間がないんです。そのくせ書いてる途中アイデアが出たらそちらのほうを書きたくなるし・・・ たくさんのコメントお待ちしております。 今まで書いた作品 ふたば系ゆっくりいじめ 176 ゆっくりちるのの生態(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 185 選ばれしゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 196 新種ゆっくり誕生秘話 選ばれしゆっくり番外編 ふたば系ゆっくりいじめ 208 ゆっくり見ていってね ふたば系ゆっくりいじめ 218 またにてゐ う詐欺師てゐの日々 ふたば系ゆっくりいじめ 227 VS最強のゆっくり 史上最低の戦い ふたば系ゆっくりいじめ 247 夢と現実のはざまで ふたば系ゆっくりいじめ 264 あるまりさの一生 長月の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る じゃあれいむもか(紅白饅頭) -- 2016-01-29 17 34 13 えいきっきがあ… -- 2015-08-14 12 45 48 知らなかったとはいええいきをタヒらせたのはもったいないですね -- 2013-06-06 13 41 09 くそぉ、もっと白黒(ryまで気づかなかったorz -- 2012-12-10 00 12 41 コーヒー牛乳は普通のゆっくりでもあぶなくね? -- 2012-06-02 11 33 51 小言の時点ではえいきとかゆうかりんとかのしっかりしてる系かな? オセロの時点でえいきかな?ってなって パンダとゴミ黒白の下りでこれはえいきで決定だな。 ってなる。ちょっとひねりが足りないんじゃないかと思った。 おもしろかったけど。 -- 2011-11-09 02 08 14 そのえーきをこっちによこせ! -- 2011-08-25 07 58 01 えいきっきの中身はイカスミまんだと思う -- 2011-03-13 19 37 56 価値を知らないというのは恐ろしいことだな -- 2011-01-10 18 23 08 緑の髪、変な帽子で、40秒ほど悩んだらえーきが出てきた。10秒ぐらいできづかないとなーとおもったけど、 気付いたでけで俺的には満足 -- 2010-12-11 23 03 11 えいきの中身ってなんだろ? -- 2010-09-12 06 01 28 オセロの時点でバレバレ -- 2010-08-27 00 24 52 えいきっきが…もったいない… -- 2010-06-21 11 39 06
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4788.html
「ゅ・・ゆう・・」 目がさめたまりさ。人間に抱えられ森の中を移動していた。 先頭には犬がおり、犬は地面に鼻をつけながらヒクヒクさせ、ゆっくりと進んでいた。 人間は犬の後をひたすらついていく。 「おや、やっと目が覚めたか。お前の家族にもたっぷりと痛い目に遭わせてやるからな。楽しみにしてな!」 「ゆ・・ゆぅ・・」 寝ぼけているまりさだが、周囲を身体をよじって見回すとそこはまりさがよく目にする風景であった。 「ゆ゙う!!」 家が近いことに気がついたまりさ。 (このままじゃおうちが見つかっちゃうよ!ゆっくりできなくなっちゃうよ!) 「ま・・まりさの家はこっちじゃないよ!あっちだよ!」と巣は別の方向にあると告げる。 「そうなのか。でもカツオはこっちだと言ってるみたいだぞ。」 「ゆゆ!ちがうよ!そっちには何もないよ!その馬鹿犬は早く死んでね!ゆぎゃ!!」 男はまりさの頬を指でちぎった。ちぎられたところからは餡子がうっすらと漏れる。 「ゆぎゃああああああいだいいいいいいい!!!」 「カツオの悪口を言うなんていい度胸だね。君の家族たっぷりいたぶってあげるから感謝してね!!」 といいながら歩きながらまりさの顔を軽く殴り続けながら犬の後を追う。 ウォン!!とカツオが吠える 視界の先には大きめな朽ちた木があり、いかにもゆっくりが巣にしそうな感じがした。 「あそこか」といい男は歩みを速めた。 「ぢがゔよ゙おおおおおおお!!!そっぢじゃないよ゙おおおおおお!!馬鹿な人間さんはしねえええええええええええ!!」 まりさは泣きながら叫ぶ。男の抱える手がまりさの温い涙でぬれると、不快なのでまりさをその場に放り投げた。 「家族が痛い目に遭うけど今なら逃げれるよ。逃げたら君の分まで家族が痛い目に遭うけどね」 と言い残し、男はその巣と思しき朽ちた木へ走ってゆく。 「やべでえええええええええええええええええ!!!!!!!!!」 男の後ろかまりさの叫び声が聞こえた。 森の奥にある朽ちた木の中に、ゆっくり一家がいる。 この一家の構成は親れいむとまだあかちゃん言葉が抜けていない野球ボールサイズの子れいむが2匹、子まりさが2匹である。 親れいむの頭には蔦が生えており、そこには赤ゆが3匹実っていた。 「ゆっゆー♪」 「ゆっきゅりまっちぇにぇ」 「ゆっきゅりちゅかまらないにょ!」 しかしれいむは少し暗い顔をしていた。それもそのはず、夫であるまりさは昨日、狩りにいくと巣を出て行ってから帰ってきていないのだ。 (ゆぅ・・帰ってくるのおそいよまりさ・・・とっても心配だよ・・・・・これじゃゆっくりできないよ・・・) しかし元気でゆっくりとした子ゆっくりを見て 暗い気持ちが不思議と、とてもゆっくりとしたものに変わってゆく。これも前向きなゆっくり故の性であろうか。 「ゆゆっ!とってもゆっくりしたおちびちゃんたちだねっ!ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!」」」 いつものゆっくりとした挨拶を交わして一家はより笑顔になる。 「まりしゃおちょうしゃんはまだかえってこにゃいにょ?」 「れいみゅはやきゅまりしゃおちょうしゃんにあいたいょ」 子ゆっくりたちが親れいむに泣きそうな顔で聞いてきた。 急に巣の中は沈黙が支配した。はしゃいでいた子ゆっくりも泣きそうな顔をしていた。 「ゆぇーん ゆぇーん おちょうしゃんにあいたいよー」 一人が泣いたのをきっかけに子ゆっくり4匹は泣き始めた。 「「「「ゆえーーん ゆえーん ゆえーん」」」」 「泣かないでねおちびちゃん!ゆううう・・・まりさはすぐ帰ってくるよ!」 まだ意識のない実ゆっくりもそれを聞いて悲しそうな顔を浮かべていた。 (このままじゃいけない!ゆっくりできないよ!!まりさが居なくて不安だけど母親であるれいむがなんとかしないと!) 親れいむは心配で泣いている子ゆっくりを慰めるために 「ゆっ! まりさがそろそろ狩りから帰ってくるからね!きっとおいしいごちそうを 持ってきてくれるからね!あまあまもあるよ!そしたらゆっくりご飯にしようね!」 「「「ゆゆっ!ごちしょう!?あみゅあみゃ!!?」」」 子ゆっくりは泣き顔から一転して、みな笑顔になった。 子ゆっくりたちは滅多に食べることのできない甘いものは大好物なのだ。それを想像するだけで一日中ゆっくりできる。 「わーい!れーみゅあまあまだーいしゅきー!」 「まりしゃもまりしゃもー!」 「それじゃまりさが返ってくるまで一緒にす~りす~りしながらおうたさん歌おうね!ゆ~ゆゆ~~ゆっくりしていってね~~おちびちゃ~ん~」 「「「ゆ~ゆゆ~ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ~~」」」 す~りす~りしながら歌うと身体の奥底が暖かい気持ちになる。子ゆっくりのふにっとした感触の肌にす~りす~りはまた格別だ。 「「しゅ~りしゅ~り」」 おちびちゃんたちもとってもゆっくり出来ているようだ。れいむもとってもゆっくりできる。 きっとまりさは元気な姿で帰ってくるはずだ。こんなにかわいいおちびちゃんとれいむを残して帰ってこないはずはない。 親れいむはそう信じてまりさの帰りをまった。 ふとその時、ガサガサという音を耳にした。 「ゆゆ?」 「なんにょおちょ?」 「おとうさんが返ってきたんだよ!みんな挨拶をするんだよ!ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!!」」」 巣の前のバリケードがどかされ光が巣の中に差し込む そこから見えたものはいかにもゆっくりできなさそうな悪意に満ちた笑顔の「人間さん」とゆっくりの天敵である「犬さん」だった。 「ゆっくりしていかないでね!!!!!!!!!」 人間は大きな声で、怒鳴るような声でゆっくり一家に叫んだ。 ぜんぜんゆっくりできない、悪意のたっぷり籠った「ゆっくりしていかないでね」に 一匹の子れいむは泡を吹いて気絶した。 「にげてえええええええええ」 親まりさは泣きながら男の後を全力で追いながら、遠くから叫んだ!遠くから叫んだまりさの声を聞いて親れいむはまりさは今まで人間さん 捕まっていたのだと確信した。親れいむは気絶した子れいむを舌でからめ捕り口の中に収めた 「みんなおかーさんの口の中にゆっくりしないで入ってね!」 子ゆっくりたちはみんな親れいむの口の中へ入ってゆく。 人間はそれをみながら何もしない。むしろ全員入るのを待っているかのようだ。 子ゆっくりをみんな口に収め、親れいむは少しだけ安堵する。 (これで子供たちには危害が加えられないよ。あとはまりさを返してもらうだけだよ・・) そう考えいたとき人間の手がれいむの頭に付いている茎をつかみ巣の外へ向かって引っ張られる 「ん~~~~~~~~!!!!!」 口に子ゆっくりを納めているので「やめてね!」などはっきりとした拒絶の言葉がまったく出せず、れいむは茎がちぎれるのを恐れ抵抗せず外へ引きずり出された。 子供を口に含んだ親れいむと巣までようやくやってきた親まりさは麻袋に詰められ人間の家に持って行かれた。 麻袋へ入れられ運ばれている最中まりさの絶望の泣き声が聞こえた。 「ごべんでえええええええええ!まりさが!!まりさが!!つかまったせいでえええええええええ!!」 自宅へ帰り、暖炉に火をつける。それから麻袋から入れたゆっくり手でつかみ床に置く。 親れいむだけは実がついているのでとても慎重に。 親まりさは放り投げるように。 「ゆっくり痛いよ!謝ってね!」 れいむは4匹の子ゆっくり(子れいむ×2 子まりさ×2)を木の床に全部吐き出し、人間に向かい謝罪を要求していた。 人間はれいむを無視し、素早く床に置かれた一匹の野球の球サイズの子れいむを手に取った。 子ゆっくり独特のふにっしたさわり心地はまるで女性の乳房を彷彿とさせる。 子れいむはこんな状況なのに男が遊んでくれると思っているようで、下膨れの顔で「おしょらをちょんでるみちゃい~♪」 と呑気な事を言っていた。他の子ゆっくりは「れいみゅ「まりしゃ」も~」と言っている。 「ゆっ!かってにかわいいおちびちゃんに触らないでね!触りたいならあまあ「これから君たちに制裁するよ。 とってもとっても苦しいよ!ゆっくりたっぷり堪能してね!」」 「ゆゆ!?」 親れいむの言葉を無視し、男は子ゆっくりに対し虐待宣言をした。 子供への危険を感じたのか親まりさと親れいむは「ゆっくりやめてね!おちびちゃんを離してね!」と言いながら人間に向かっていった。 人間の足の膝や腿にポスンッ ポスンッ 親ゆっくりが体当たりした。 「大丈夫だって、すぐに終わるんだからこんなものは!」 男は子れいむを自分の頭よりも高く振りかぶり、 「ゆゆ~ん おしょらをちょんでるみちゃ「ブンッ!」」 ビタン! 「ゆびゅ!!」 顔面から固い床へ熱いキスをかました子れいむ。 本来球体をしているゆっくりの形は歪められ平べったくなっている。 一瞬親れいむは子れいむの身に一体なにが起きたのかわからなく、思考が停止していた。 「・・・お・・お・・・かわいいおちびちゃん!!ゆっくり!!ゆっくりしていってねえ!」 親れいむは心配そうに叩きつけられた子れいむにゆっくりしていってねと言った。まりさは心配そうにその子れいむを見つめていた。 子れいむは無言だった。生まれて初めての、他者から加えられた痛みにどのように対処していいのかわからなかった。 子れいむにとって痛み自体は初めての経験ではなかった。今まで巣の中で転んだ時など本当に短いゆん生の中ではあるが痛みを経験したことはある。 しかし、今回のそれは今まで経験した痛みの中でも別次元の痛みであった。 身体の餡子全体を強く不快な衝撃が駆け巡り、痛み、視界の揺れ、吐き気、恐怖、それらがごちゃ混ぜになったものが子れいむを支配した。 いわゆる「餡震盪」状態である。これは特に吐き気と視界の揺れがひどい。 人間も親ゆっくりも別の子ゆっくりも子れいむをじっと無言で眺めていた。 チョロロロロロロ・・・・・ しーしーを無言で流す子れいむ。 そのうちフルフルと震えながら少しだけ床とくっついた顔をゆっくりと起し、張り裂けるような泣き声を上げた。 「ゆびゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!! いじゃいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!! きぼぢわ゙りゅ゙い゙よ゙お゙お゙お゙お゙おおおおおおおおおおおお!!!エレエレエレエレ!!」 男はその泣き声を聞き、ニッコリとし、無言でその泣き叫ぶ合間に吐いたりしている子れいむを掴もうと手を伸ばした。 手が子れいむを掴もうとする寸前、親れいむと親まりさがその手に噛みついた。 怒りの形相を浮かべ、男の手と腕に噛みつく親ゆっくり。 「ゆっくりやめてね!!! くそじじいはゆっくりしねええええ!!」 「まりさの本気を思い知ってね!!怒ると怖いんだよ!!正面からたたかえば負けないよ!!!」 親ゆっくりの噛みつく力は思いのほか強く、痛かった。男は無理やりそれを引きはがし、 ゆっくり虐待用の透明なケースに二匹を強引に一緒に詰め蓋をした。 手を見てみるとゆっくりの歯型が手に付いていた。少し赤く腫れている。明日あたりアザになるかもしれない。 ゆっくりを入れたケースを見てみるケースは暴れるゆっくりのせいでガタガタ揺れていた。 しかし、奮発して高いケースを買っただけあって、ゆっくりが暴れてもビクともしない。 (親を痛めつけるのは子をやったあとだな・・) 気を取り直して再度そのいまだ泣き続けている子れいむを掴みあげる。 掴まれたことに気がついた子れいむは、また痛いことをされるのだと思い必死にその丸いからだをよじり、男の手から何とか離れようとする。 子れいむのアゴのあたりからしーしーがプシュ!と噴射したり、大泣きによる、涙や人間でいう冷や汗に相当するなぞの体液 などにより子れいむはぬるぬるのまんじゅうと化した。まるで鮎などの川魚のようにぬるぬるである。本当に・・・気持ち悪い。 男は子れいむ自身のぬめりで滑り落とさないようにしっかりと子れいむを掴みあげて、先ほどと同じように投げる態勢を取る。 「やじゃあああああああああああああああああ!はなじでええええええええええ!! おきゃあしゃあああああああん!!おちょうしゃあああああああああん!!たしゅけ「ブンッ」 ゆびゅ!!」 再度床に叩きつけられた子れいむ。先ほどのような悲鳴や泣き声はない。 「ゆ・・・・ゆ・ゆ・・・ゆええええん・・・おきゃあしゃああああん・・・・・」 それから何度も子れいむを持ち上げては床に叩きつけた。 床が子れいむの体液で汚れる。今度はうんうんまでしている。 しかし、それを見て男は不快に感じながらも、子れいむを掴んでは投げるを繰り返し行った。 何度も叩きつけられた子れいむは痙攣していた。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」 男は子れいむが痙攣しても何度も投げつけた。 ビタン!!「ゆ゛っ!」 ビタン!「びゅ!」 ビタン!!「ゆ!!」 ビタン「・・・!!!」 子ゆっくりだからといって、加減する必要はまるでないから。ゆっくりは情けなどかけるに値しないと信じ切っている。 「やべでえええええええええ!!!おちびちゃんがしんじゃうううううううううううう!!!!?」 「ゆびゃあああああ!!こわいよおおおおおおお!!おきゃああしゃあああああん!!」 それをずっと見ていた子ゆっくりたちは醜い形相で泣きながらしーしーやうんうんを垂れ流していた。まったくもって醜い饅頭であると男は思った。 親ゆっくりにいたってはひたすら男に対し、死ねだとか殺すだとか泣きながら唾を吐き散らしながら言っている。 さすがにこれ以上やると死んでしまうかもしれないと思って男は子れいむを叩きつけるのをやめた。 しばらくすれば子れいむの痙攣状態は治るだろうと思い、男はまだ虐待していない子れいむに手を伸ばす。 「ゆびゃあああ!こにゃいじぇええ!!」 しーしーをブシュ!っと噴き出しながら子ゆっくりたちは自分が今度は痛い目に遭わされると思い散り散りに逃げる。 子ゆっくりである子れいむが人間から逃げられるはずもなくあっさり捕まった。 そして先ほどの子れいむと同じことをされた。それが終わったら子まりさ二匹にも同じことがされた。 子ゆっくり4匹は痙攣が収まった後もフルフルと怯え、震えながら泣いている。 「さてとそろそろ本番いきますかね」 鉄の棒を用意し、火のついてる暖炉にくべる。 親ゆっくりたちはその火にくべられた鉄の棒で男がゆっくりできないことをすると思い一層ケースをガタガタ揺らした。 男は最初に叩きつけた子れいむを取ろうとしたが、どっちが最初に叩きつけた子れいむか判別がつかないので、 適当に子れいむを選んで掴みあげた。 そして、子れいむをアゴについている小さな未成熟なまむまむに、その男のでかい体格に見合った太く長い人差し指をあてがい、 ブジュリ! 一気に人差し指の第二間接まで突っ込んだ。 「ゆびゅゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔうううううううううううううううう いじゃい゙よ゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙おおおおお」 子れいむはその小さな体からは想像できないような大きな声で泣き叫んだ。 子れいむはショックのあまりムリムリムリと音を立ててうんうんをした。 無理やり開かれたまむまむは人間の指の太さに耐えきれず痛々しく広がりそして所々裂けている。 裂けた場所からは液状の餡子が滲み出している。 「なにじでる゙の゙お゙おおおおおおおお!!?」 「そんなことしたら子供が産めなくなるんだよお!!?」 「ゆっくりは子どもなんて生まなくていいと思うんだ。気づいていると思うんだよなあ」 男はその突っ込んだ指をぐりぐりと掻きまわす しかし、決して子れいむを殺さぬように穴を広げ苦痛を与えた。 「ゆびゃあああああああああああ!!!?おきゃーしゃんたじゅげでええええええ!ゆ゛っ・・ゆげぇ・・ゆぶぇ・・」 痛みのあまり餡子を吐いた子れいむの口に餡子を戻してやり、死なないように苦痛を与え続けた。 吐いた餡子はすぐに戻してやれば子ゆっくりといえども死ぬことは少ない。 男は指を引き抜くと餡子が滲み、裂け、痛々しいほど大きく開きっぱなしになったまむまむがあった。 子れいむの身体は全体的に黒く滲み始めた。肉体的ダメージと精神的ダメージを与えすぎたようだ。このまま放っておくと死んでしまう可能性がある。 男は子れいむの口に砂糖を入れさらに甘くした冷たい甘酒を流し込んだ。 無駄に生命力の高いゆっくりは痛めつけた後、甘い物を身体に入れると死ぬ可能性は大幅に減る。この程度なら子ゆっくりとはいえまず死なないだろう。 子れいむは本来なら「ゆ~~~しあわしぇぇぇぇ~~!!!」と言うくらい美味と感じる甘酒を飲んだにもかかわらず 「ゆ・・げぇ・・」としか言わなかった。 ここで「しあわしぇ~」などと言ってしまえば男の神経を逆なでして殺されていたかもしれない。 ボソッ 「気づいてると思うんだよなぁ」 別の子れいむにも同じことをしようと手を伸ばした 「ゆびゃあああ!!!こにゃいじぇええええええ!!」 子れいむは泣き喚きながらアゴのあたりからしーしーを噴射させた。 「きたないねえ・・もうお前らの事まんじゅうって読んだら饅頭に失礼だなほんと」 別の子れいむにも同じことをする。この子れいむもさきほどの子れいむに負けず劣らずのとても大きな声で泣き叫んだ。 そして男は小さな声で「気づいていると思うんだよなあ」とブツブツと何度も言いながら次々に別の子ゆっくりに同じ事を行った。 親れいむと親まりさはそれは泣き叫びながら見ているしかなかった。 「ゆ゙ぎゃああああああああああおきゃーしゃんたずげでえええ!!!」 「やべでええええええ!おちびちゃんにひどいごどじな゙い゙でえええええ!」 「ごろ゙ず!ごろ゙じでや゙る゙ううううううううう」 処置の終わった4匹の子ゆっくりは餡子のにじんだ、だらしなく十円玉がすっぽり 入るくらい広がりきりきったまむまむになっていた。 まむまむの近くにあるあにゃるも無事では済まず、4匹ともその部分にはただ大きな穴があるだけになっていた。 それぞれの子ゆっくりは焦点が合わない目で泣き、親ゆっくりはそれを見ながら震えながら泣いていた。 「ゆひゅーゆひゅー・・おきゃーしゃん・・・いじゃいよ゙お・・」 「どうじで・・・たしゅけちぇくれぇなきゃっちゃの?・・」 「ゆえーん・・ゆえーーーん・・」 「ゆ゛っ・・ゆ゛っゆ゛っ・・・・・ゆ゛っゆ゛っ・・ゆ゛・・」 痙攣している子ゆっくりもいた。おそらく餡子を流しすぎたのだろう。 「もうそのまむまむは使い物にはならないと思うんだ。本人も気づいていると思うんだよなあ」 子ゆっくりも親ゆっくりもなぜ自分たちはこんな目に遭わなければいけないのか なぜこんなにも理不尽な仕打ちを受けなければならないのか考えていた。 親れいむは泣きながら怒鳴るように口を開いた。 「どぼじでごんなごどずるのおおお!!!?もうあかちゃんつくれなくなっちゃったよおおおお!!?」 「あかちゃんなんてつくらなくていいよ。存在が無駄なくせして何考えてるの?馬鹿なの?」 「どぼじでぞん゙な゙ごどい゙ゔの゙お゙お゙お゙お゙お゙おおおおおおおおおおおお!!!?でいぶたちは無駄じゃないよおおお!!?」 「無駄だよ糞饅頭。ゴミ以下だお前らは。この現実が嫌ならお互いをかみ殺して自殺しろ」 それから男は子ゆっくり達の帽子とリボンを「じゃま」と言い、奪った。 「おぼうしさんをきゃえしちぇにぇ・・」 「ゆっくちかえしちぇ・・ゆっきゅりできにゃいよ・」 「かえしぇ・・!くしょじじい・・・!!」 子ゆっくりたちはまむまむへのダメージが大きいらしくさっきまでの大声は出てこなかった。 そして、火にくべ、熱により赤く光っている鉄の棒を、さきほどの広がりきったまむまむへあてがい、突き刺した。 ジュウゥゥゥといい音がした。そして甘い匂いが部屋中に広がる。 「ゆぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 あまりの大きな子れいむの悲鳴に「ぴぎゃあ!!」「ゆびゃあ!!?」とほかの子ゆっくりも声をあげ、しーしーをプシュッ!!と噴射させた。 「気づいていると思うんだよなあぁ」 といって男は焼けた鉄の棒で子ゆっくりの体内にグリグリと押しつける。 「ゆゆゆゆゆゆぎゃああああああああああああ!!!」 たまらず親も泣きながら声を上げる。 「おちびちゃああああああああああああん!!」 「やめてえええええええええええええええ」 そして男は棒を引き抜いた。鉄を入れられた子れいむは痙攣しているだけであった。 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛」 「まりしゃのいみょうとが・・・」 子れいむのまむまむが炭化して真っ黒になっていた。 もうこの先のゆん生で胎内を使った出産をすることは絶対に出来ないだろう。 気を失い、黒く炭化し、広がりきったまむまむをした子れいむを親れいむに見せつけるようにしたあと 「さっきおまえはかわいいって言ってたよね?これでもかわいいと思える?」 「ゆゆ!!?あたりまえだよ!そんなこともわから「ならこれでどう」」 男は体液でぬるぬるの子れいむを鉄製の火箸でつかみ、暖炉の火であぶった。 気絶から覚めた子れいむは「ゆ゙!!」と声を上げた後また気絶した。 ジュウウウウウウウと心地よい音がする。 男は子れいむは髪の毛がすべて焼けおち、全身がくろっぽくなったところで火であぶるのをやめた。 焼かれた子れいむの表面はもはやぬめりがなく、カチカチになっており、焼く前のふにっとした感触が嘘のようだった。 もうこの子れいむは一生満足に動くことができないだろう。 黒っぽいハゲ饅頭となった子れいむを親ゆっくり達に見せつける。 「どぼじで・・・どぼじでごんなひどいごど・・・」 「ゆ・・おちびちゃん・・?・ゆ・・・ゆ・・ゆえええええん ゆええええええん おちびちゃああああんん!!」 子れいむを見た親れいむは泣きだしてしまった。どうやらこの子れいむはいい感じにかわいく無くなったようだ。 男は手早くつぎつぎと別の子ゆっくり達に同じことをしてゆく。 子ゆっくりたちはみな黒っぽいコゲまんじゅうとなってしまい、親ゆっくりにはどれがれいむ種かまりさ種かの区別すらできなくなった。 子ゆっくり達は、みんなもう満足には動くことができないだろう。 子ゆっくり達の未来はたった今断たれたのだ。この人間に。 そんな子ゆっくり達をみて親れいむは「どぼじで・・どぼじで・・」と何度も呟いていた。 親まりさは「かわいかったおちびじゃんだじがああああ!!!ぼどにぼどじでよ゙お゙お゙お゙お゙お゙!!!」と叫んでいた。 「めでたく「おちびちゃん」は君たちのお墨付きをもらってかわいくなくなったわけだ。こんなゴミ饅頭いらないよ。返すね。」 男は焼け饅頭となり、ブルブルと震えているだけの子ゆっくりを掴み、親のいるケースへ投げ込んだ後、部屋の電気を消して男は部屋から出て行った。 暗くなった部屋でしばらく親ゆっくりの泣き声が聞こえた。子ゆっくりは泣く元気すらないようだ。 深夜 「ゆぅぅぅ・・おちびちゃん・・ゆっくりしていってね・・」 まだ眠れないゆっくり一家。 「・・・・ゅぅ・・」 もうゆっくりしていってねと返す気力もないのだろうか。子ゆっくり達の反応はあまりない。 「すーりすーり・・」 「ゆびゃああ!!いじゃいよお゙お゙・・・やめじぇええ」 親れいむにひどい火傷の痕にすりすりをされ子れいむは悲鳴を絞り出す。 「ゆゆ・・おちびちゃんごめんね・・ぺーろぺーろしてあげるね」 「ゆびゃあ!やめちぇね・・・いちゃいよ・・・」 「ゆぅ・・ゆっくりしていってね・・・」 何をしても子ゆっくりたちは痛がってしまう。そして子ゆっくりたちにはりぼんや帽子がない。 それはより子ゆっくりをゆっくりできなくさせる。 れいむは「ゆっくりしてね」とだけいい、夫であるまりさに寄りかかった。 まりさはあまりの出来ごとに満足にゆっくりとした反応ができなくなっていた。 しかしここで弱気になってしまってはれいむを、おちびちゃんたちを不安にさせてしまう。そんなのはゆっくりできない。 「ゆっ まりさはだいじょうぶだよ!ゆっくりしようね。おちびちゃんたちもきっとすぐに元通りになおるよ!」 まりさは気丈にふるまう。それを聞いたれいむと子ゆっくりは少しだけだがあったかい気持ちになった。 これが、その気持ちこそが「ゆっくり」だ。ゆっくりしたい。 今日はゆっくりできなかったけど、明日はきっとゆっくり出来る。なぜなら自分たちはゆっくりだから。 自分がゆっくりできなくて、どうして子供たちがゆっくり出来ようか。これから生まれてくるあかちゃんのためにもゆっくりしよう。 きっとあのゆっくり出来ないにんげんさんも、これからもうすぐ生まれてくるあかちゃんを見たらゆっくりできるはず。 暗い中、自分から生えている実ゆっくりをみて、ニッコリと笑い、そう信じてれいむは目を閉じた。 「みんな・・ゆっくりしようね・・」 「「「ゆっきゅりしようにぇ・・・」」」 「・・・・・ゅ・ぅ・・」 子ゆっくりは全身火傷で身体が痛くて眠れなかったが、朝方になりようやっと眠れるようになった。 次の日、男は気配を殺して寝ているゆっくりの前に立っていた。 ゆぅ・・・・ゆぅ・・ ゆぅ・・ゆぅ・・いじゃい・・・ゆぅ・・ (昨日あれだけの目に遭わされたのに全員ぐっすり寝ていやがるな・・・特に子ゆっくり・・あれだけやったのにまだまだ 元気そうだな・・・ん・・・?) れいむから生えている蔦に実ゆっくりが三つ。どれもプチトマトサイズである。それらは昨日よりも明らかに大きくなっている。 (餌は与えていないのに成長しているとなると、まりさの帽子の中に保存食でも入っていたのかな) じっと実ゆを見つめる。実ゆはまりさ種1 れいむ種2の構成であった。実ゆはゆっくりに特徴的な下膨れの顔で眠っている。 たまに目を閉じたまま、まぶたの下にある眼球を動かしたり、「ゅ・・ゅ・」と言ったり、プルプルと身体を振動させたりしている。 (ほんとにかわいくないな・・見ていて不快だ・・絶滅すればいいのになこいつら・・・・) 男は呆れ顔で実ゆを見つめた後、大きく息を吸い込み、大声で、それも全力で 「ゆっくりしないでね!!!!!!!!!!ゆっくりするなああああ!!!!!!! ゆっくりしてんじゃねえええ!!!!!!オラああああああああああああああ!!!!!!!ムカつくんだよその寝顔おおお!!!!!!!!」 と叫びながら、ケースを全力でガッタンガッタンガッタンガッタンと揺らした。 親や子ゆっくりたちはケースの中の内壁になんどもビタンビタンビタンと顔を打ち付け「ゆううううう!!!」と言い泣き顔になっている。 「「「ゆびゃあああ!!」」」プシュ!!「ゆっくぢできにゃいいい!!!!」 全員起きてくれたようだ。子ゆっくりは驚いたあまりにしーしーを噴射させた。 蔦の先のほうに付いている実まりさと実れいむがケースを揺らした際、れいむの顔とケースの内壁に挟まって潰れ中身の餡子が飛び出している。 潰れた実ゆっくりは目を開き苦悶の表情を浮かべている。すぐに絶命するだろう。 実ゆっくりとは言え楽に殺すべきではなかったかなと思いながら潰れた実ゆっくりと見つめる。 「ゆびゃあああでいぶのあがちゃ「朝ごはんの時間だよ。いまから朝ごはんをあげるからゆっくりしないで選んでね。」」 れいむの言葉をさえぎり朝ごはんである旨を伝える。 そして男はれいむ一家が入れてあるケースの前の床に、ごはん、卵焼き、味噌汁、焼き魚、漬物を置いて、 「いただきます」と言い、朝食を食べ始めた。 「ゆ・・?まりさたちに朝ごはんくれるんじゃ・・?おなかぺこぺこだよ!」 「「「おにゃかへっちゃよーおきゃーしゃーん」」」 「この卵焼きうめえええええええええええ!!!」 「ゆ゙ううううううううううううれいみゅ「まりしゃ」もたべちゃいいいいい!!」 男は子ゆっくりの生命力の強さにあきれながら、味噌汁を啜り、お椀と箸を床に置いた後、 「カツオに饅頭二個あげるから、いらない子饅頭二個選んでね あとその実ゆっくりは俺のだから丁重にあつかってね」 「ゆゆ!?なにいってるの!?赤ゆっくりはれいむたちのおちびちゃんだよお!!?それより人間さんはれいむたちにごはんくれるんでしょ? れいむたちはおなか減ったんだよ!さっさともってきてね!そのごはんさんでもいいよ!はやくしてねこのグズ!!」 「君たちのような無駄でゴミな存在にご飯を上げたら、食べ物に失礼だよ。俺が食べ終わるまでに選ばなければ勝手に選ぶからね」 とだけ言い、また朝食を食べ始めた。 「ゆんやあああああああ!!れいみゅのごはんがあああああ!!」「まりしゃの卵焼きがああ!!」 「ゆゅう・・どうしようまりさ・・・・」 この人間さんには話が通じないよ!と痛感し、まりさに助けを求めるれいむ。まりさは意を決した顔をし、男に言い放った。 「おにいさん。まりさたちは何も悪いことしたつもりはないよ。でもなにか悪いことをしたとしたらそれはまりさの責任だよ! れいむやおちびちゃんたちには関係ないよ!まりさは・・・・どうなってもいいから、れいむとおちびちゃんにごはんさんをあげてね。 それから森に帰してあげてね。」 「なにいってるのまりざああ!!?まりざがいないとゆっぐりできないよお!!?」 「「「おちょーしゃーん、いっしょにいたいよー!!」 「茶番は間に合ってるよ「ゆゆ!!?」吐き気がする。」 と、食事を終えた男は、ケースの蓋をあけ、親れいむの影にかくれ、ぷるぷる震えている子ゆっくり二匹をつかみ取った。 「ゆぎゃあああああ!!!!」 「おきゃーしゃーん!!たしゅけちぇえええええええ!!」 子ゆっくり(判別不法)にうっすらぬめりが出てきた。 「・・・・・・・・・・・ゅ・・・・・・ね!」 まりさが男が取り上げた子ゆっくりを取り換えそうとし、蓋の空いたケースから出て、男に飛びかかり、男の左手首に噛みついた。 男は右手には一匹の子ゆっくり、左手にはもう一匹の子ゆっくりを持っていたため、まりさを振りほどく事が出来なかった。 どうせ満足に動けない子ゆっくりなのだから床に置いて応戦すればいいのだが、男は気がつかない。 噛みつかれたまま、痛みに耐えて男は部屋をでて、庭までいき、全身火傷で大して抵抗できない子ゆっくりを犬の小屋の前に放り投げた。 「ゆぎゃ! 」「ゆぶっ!」地面に放り投げられ声を上げる子ゆっくりたち。 「おちびちゃん!!」 まりさはわが子を心配し、叫ぶと同時に噛みついていた男の手首から離れる。 (そこはとってもゆっくりできない気がするよ!助けないと!) そして、投げられた子ゆっくりの元まで跳ねて行こうとした瞬間 それは人間に邪魔された。 グシャ!!「ゆびゃあ!!」 真上からまりさの頭めがけて足を落とされ右目は餡子と共に飛び出て、歯が何本か砕けた。 その一撃でまりさは意識を失いかけたが、子ゆっくりの「ゆぎゃああああたしゅけておちょおしゃあああん!!」という悲鳴を聞き、意識を無理やり覚醒させられた。 犬小屋から出てきた犬(カツオ)は二匹の子ゆっくりの前に立っていた。そして、一匹の子ゆっくりに噛みつき、優しく、ゆっくりと食べていく。 噛みつかれ口に収められた子ゆっくりはまだ生きていた。カツオはあえて甘噛のみで子ゆっくりを食べた。 「ゆぶっ・・・たしゅ・・けちぇ・・おちょ・・ うしゃ ・・ゆびゃ・・ いちゃ い よお・・」 カツオはすぐに食い殺したら、つまらない。数日ぶりのおもちゃだ。と思っていた。ゆっくりをじわじわと時間をかけて食べると飼い主が とてもほめてくれる。喜んでくれる。そういった理由もあり、ゆっくりを可能な限り時間をかけて遊び食いをする。 「おちびちゃああああああああああああああんん!!!!!!!!!」 カツオの口に飲み込まれた子ゆっくりは唾液によりドロドロにふやけ、原型をたもっていなかった。 「もっ・・・ゅ・・・し・・・・かった・・・・ょ」 犬はそれを飲み込むと、この世の終わりのような形相を浮かべ、しーしーをもらしながらプルプル震えているもう一匹の子ゆっくり の元へ近づいた。 「やじゃぁ・・・・れいみゅ・・しにたくなにゃぃ・・・・もっといっぴゃいいもうちょとあしょびちゃいよ・・ しあわしぇ~なものたべちゃいよ・・・おきゃ~しゃんとおちょ~しゃんとしゅ~りしゅ~りしちゃいよぉ・・・」 命乞い(?)をするれいむ(もはや判別は不能である)をカツオは甘噛みする。 「ゆびゃああ!!やめちぇええ!!」 ブシッ!!と勢いよくシーシーを噴射する子れいむ(?) 何度も甘噛みをした後、カツオはその子れいむ(?)を口に収める。さきほどの子ゆっくりと同じようにゆっくりと食べていく。 まりさはその様子をじっと見ていた。 まだ間に合う!まだおちびちゃんは生きている!まりさは残る力をあらん限りしぼってカツオに体当たりを敢行しようとした。 しかしまりさは男に抱きかかえられ、それはかなわなかった。 カツオが残りの子ゆっくりを飲み込むまで見させた後、男は満足そうにまりさを部屋に持ち帰った。 「部屋に帰ったらお楽しみだなあぁ・・・気づいてるんと思うだ」 部屋に帰るとケースの中にいたれいむと焦げた二匹の子ゆっくりはいなくなっていた。 まりさは先ほど男の手首に噛みつく瞬間「まりさが引き付けておくからゆっくりしないで逃げてね!」とれいむに言っていたのだ。 まりさに言われた通りにれいむは子ゆっくりを口に入れ、バイン、バインと跳ねながらその男の家から逃げた。 れいむは泣きながら必死に逃げていた。潰れた実ゆっくりや潰れていない実ゆっくりのことは考えていない。 ただ逃げることを優先した。自分がつかまってしまっては全員助からないから。 自分たちを助けるために囮となったまりさのことも心配だ。 しかし今自分が逃げねばまりさの命がけの特攻は無駄になる。出来ることならまりさも人間からうまく逃げおおせてほしい。 そして今までのように家族団欒をしてゆっくりしたい。 (なんでこんなことに・・まりざぁ!!ゆっくり・・ゆっくりしていってねえ!!!!) 「ゆへへ・・・ゆっくり・・ざまあ・・・みろ・・!くそじじいの・・・思い通りには・・させないよ!!」 ケースの中に入れてあったれいむが居なくなり呆気にとられている人間にまりさが勝ち誇ったように言った。 (あかちゃんとおちびちゃん二人死なせちゃったけど・・れいむと残りのおちびちゃんは逃がしたよ・・でも・・まりさはもうだめだよ・・ 少しでも長くこのゆっくりできない人間さんを足止めするから逃げてね・・!まりさたちのぶんまで・・生きて・・ゆっくりしていってね・・!) 「ゆがああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」 まりさは男がまりさを抱きかかえる力が少し弱くなった時を見逃さずに、腕をすり抜け、死ぬ気の特攻を仕掛けた。 続きます by洗脳君
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5090.html
GSPOー幻想郷総合警邏機関。 それは博霊の巫女の鶴の一声によって作られた 幻想郷の小さな事件や異変を解決する警察みたいな組織である! 【登場人物】 ジャック GSPOゆっくり課の隊員。人間、男性、20代。 性格の悪いゆっくりは嫌いだが素直なゆっくりは好き。 標準装備はGSPO隊員に支給される拳銃。早撃ちが得意。 最近レフィが嫌みを言わなくなって機嫌がいい。 レフィ GSPOゆっくり課の隊員。妖怪、女性、年齢不明。 前は何かにつけてジャックに絡んできていたが今は矛先をYdmtⅩにかえている。 ジャックのことが少し気になる様子。 ドスまりさ ジャックによってゆっくりから解放されGSPOに入ったが、 上層部に気に入られGSPOのマスコットになってしまった。(第一話参照) YdmtⅩ GSPOゆっくり課の隊員。メカ、性別不明、まりさ型。 性能テストともかねて入隊したところ初日に大活躍したため(第三話参照) 幻想郷の名誉住民になった。バルカン砲やミサイルなど結構重武装。 レフィとよく言い争いをしている。(ジャックは漫才と言ってるが) __________________________ 「暇ね~。」 レフィが足をばたつかせながらボヤく。 足下では掃除ユニットを装着したYdmtⅩが 壁にぶつかっては進路を変え、ぶつかっては進路を変え、 まるで全自動掃除機のように動いている。 最近は珍しく一通の通報もなかった。 平和なのはもっともだが事件がないと商売あがったりで困る。 まあ、他の課の連中は結構忙しそうなあたり決して平和とは言えないがな。 「折角だしパトロールいくか。」 今までは人員が少なくてできなかったが三人(?)になったのでできるようになったのだ。 「パトロール行く人~。」 「は~い。」 「お断りします。」 「YdmtⅩが行かないなら私が行くわね。 でも何で行かないの?いい暇つぶしになるのに。」 「今日は一人で整備したい気分なんです。」 と言って帽子を持ち上げ、中から様々な工具を持った無数のロボットアームが伸びてきた。 工具がYdmtⅩのボディを止めてるボルトや何やらをてきぱきと外していく。 ボディをはずすと基盤剥き出しの結構キモイ姿になり、 なんだかいい気分じゃないのでレフィとさっさと外に出る。 俺たちと入れ替わりに入った掃除のおっちゃんが悲鳴をあげていたが気にしない。 ゆっくり課のパトロールってのは実際はあまりやることがない。 俺たちが必要な事件なんて通報されるし、ゆっくりが命を失うことはロス並みに日常茶飯事だからだ。 まあ、一度だけ目の前で群の襲撃が起こったから阻止したことはあったが。 「あ、ゆっくり発見。」 レフィが指さす方向をみると、緑色のリボンをつけた珍しいゆっくりがいた。希少種かな? 「ゆっくりふゅーじょんしましょ?」 「かわい~。」 レフィが希少種ゆっくりを撫でようと手を伸ばした瞬間。 「触るな。そして動くな。」 後方からドスのきいた声が響く。 声の主は相当な殺気を放っているため従わざるを得ない。 そして後方の誰かが手を突きだした途端、希少種ゆっくりが灰色になって動かなくなった。 「いいぞ、動いても。」 プハーと深呼吸して地べたに座る。 後ろを振り向くと、ローブのような服を着た男が立っていた。 「誰かと思えばゆっくり課の連中か。」 男が口を開く。こいつもGSPO隊員なのだろうか。 「いい子そうなゆっくりだったのにいきなりひどいんじゃない?」 「ひどい? まったく、ゆっくり課の癖に危険指定ゆっくりのことも知らんとは度し難いな。」 危険指定ゆっくり。 希少種の中には人体に有害だったり、ひとたび暴れると甚大な被害を出す種があり、 これに指定されたゆっくりには触らない捕まえない餌をあげないと呼びかけられている。 最近は長らくそういうゆっくりを見てなかったからすっかり忘れてたぜ。 男が動かなくなった危険指定ゆっくりを持ち上げる。 動かなくなったというよりは石になったが正しいな。 「こいつはゆっくりうつほという種でな。 迂闊に触れて『めがふれあ』なんて言われたら体内の核融合炉がメルトダウンを起こし、 周囲が放射能で汚染され何百年も生物が生きられない地になるんだ。」 「そう、ごめんなさい。私最近ゆっくり課に配属されたばかりで知らなかったの。」 「なら覚えておくんだな。見慣れないゆっくりには迂闊に触れないことだ。」 「ところであんた、やけにゆっくりに詳しいじゃないか。どこの課の誰だ?」 「私はRW課のマーゼンだ。」 RW課!? マジかよこいつあの化け物集団の奴だったのか。 RW課───リーサルウェポン課は一般の隊員には手が着けられない大事件を担当する特別な課だ。 テロリストや武装集団の繊滅、時限爆弾の解体に危険指定ゆっくりの処理等 RW課の担当する事件はたいてい多くの人の命がかかっているため、 選りすぐりのエリートしかなれないって話だ。 つまりは化け物の集まりってこと。 まあ、そんな事件なんて滅多に起こらないから普段は給料泥棒状態なんだが。 「ゆっくりうつほを目撃したと通報があってな。 RW課の隊員の中で石化処理ができるのは私だけなので こうして赴いたらイチャついた君達が起爆スイッチを押そうとしていたいたというわけだ。」 「「イチャついてない!」」 声がハモる。二人して赤面する。 「…まあ悪かったな。俺はジャック、ゆっくり課の隊員だ。」 「私はレフィ。同じくゆっくり課の隊員よ。」 「先ほどもいったがRW課のマーゼンだ、よろしく。 まあ私は石化処理ができるという立場上、危険指定ゆっくりに関わる事件に遭うことが多い。 君たちと関わることも多くなるだろう。」 できればあんまり関わりたくないな。 「ところで────」 マーゼンが話を切り出す。 「君は人間か?」 「俺?俺は人間だが。」 「フゥ、よかった。私は近くに妖怪がいるとアレルギーで…。」 「私妖怪だけど。」 そう言うレフィを見てみるみるうちに顔が青くなるマーゼン。 「うげえええええ!!!エレエレエレ。」 「うわっ!汚ねえっ!吐きやがった。」 「大丈夫!?」 「レフィとやら…よ…寄らないでくれ…悪化する…げろげろー。」 「水でも持ってこようか?」 「ああ、頼む…。何か甘い物もくれ…。」 十分ほど吐き続けてげっそりな状態になりぶっ倒れるマーゼンを介抱する俺。 レフィは離れたところでおとなしくさせている。 綺麗な川で水を汲み、マーゼンに飲ませる。 あとは甘いものか。外で手に入る甘いものといやあ…。 ある平原で幼なじみのれいむと待ち合わせをしていたまりさのもとへれいむがやってきました。 「ゆ~ゆっくりしていってね!」 まりさが挨拶をします。 「ゆゆ!ごめんねおくれちゃった! どうやら時間に遅れてしまったようですがまりさは気にしていない様子です。 「ぜんぜんまってないよ!なんのようじ?」 「まりさ、きょうはねはなしがあるの!」 「ゆ?なあにれいむ。」 顔を赤らめもじもじするれいむ。 「れいむね、まりさのことがね…すきなの!」 子供の頃から一緒だったまりさへの愛の告白。 「ゆっ!まりさもだよ!」 「ずっといっしょにゆっくりしようね!」 幸せの絶頂です。二人でこれから助け合って生きていこうと決意します。しかし…。 「ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくりしてびびゃあああ!!」」 甘味確保。弾丸がしっかり貫通しているか確かめる。 幸せそうなゆっくりを殺すのは嫌いだがこちとら人命がかかってるんだ。 恨むならマーゼンかレフィか神様にしてくれ。 「助かった…。礼を言う。」 俺が捕ってきたれいむを貪りながら復活したマーゼンが言う。 「私は昔から妖怪アレルギーでな。妖怪に近づくとひどい状態になるんだ。 魔法使いになれば直ると思って捨食の術も試してみたが変わらなかった。」 「へ~大変だな。 っていうかおまえ魔法使いだったのか。」 「まあな。体があまり丈夫でない私は術が得意だったからな。 先ほどうつほを石化処理するときに使ったのも術だしな。」 「いや、男の魔法使いなんてきいたことなかったからな。」 「まったくこれだからこの世界は度し難い。 女尊男卑が行き過ぎている。 力もない、子も産めない男に存在価値が見出せなくなりつつある。 私はいつかこの流れを断ち切ってみせる。 男尊女卑まで行かずとも男女平等には持っていきたい。」 なんか語り始めたぞこいつ。 あまり深く関わらない方が良さそうだ。 「でもそんな体質じゃあRW課の仕事なんてできないんじゃないか? 結構妖怪相手に戦うことだってあるだろうに。」 「そのときは抑制剤を飲むのだが、その前に…。」 マーゼンが余ったまりさ(半殺し状態)をもって草むらに入る。 そして 「ゆぎゃあああああああああ!!!」 死に掛けてたとは思えないほどの断末魔が草むらから聞こえてきた。 「ふう、すっきりした。」 「何したんだよ。」 「いや、少し精力付けを…。」 「性力の間違いだろ!!」 まりさの死体の口から白濁色の液体が出ていた。 「いや、ケフィアだ。」 どうやらこいつは見た目と態度に比べて相当な変態らしい。 「…とりあえず今鎮静剤を飲んだからもうレフィとやらを呼んでいいぞ。 どうせ今から暇なのだろう? 介抱してくれた礼におもしろいところへつれていってやろう。」 礼もなにも原因は俺たちなんだが気にしない。 面白いところっていうので少し不安になったがいざとなればこいつを殴って脱出すればいいしということで行くことにした。 離れて野良ゆっくりと遊んでいたレフィを連れ戻し、マーゼンについていく。 しばらく歩くと立派な家が見えてきた。 屋敷と言うには足りないが、一軒家の中ではいい方に入る大きさだ。 「私の家だ。」 まじかよ、こいつこんな家に住んでやがるのか。 RW課は皆高給取りって話は本当だったんだな。 安月給で貧相なアパートに住んでいる俺の身にもなってみやがれ。 マーゼンの家に入り、怪しげな扉を抜け地下へ進む。 ズラーっと並ぶビーカーの中にはホルマリン漬けのゆっくりが標本のように浮いてやがる。 レフィはうわーって顔をしていたがマーゼンにこいつらは人間に迷惑をかけたゆっくりだと説明されたら真顔になった。 「ここは私のゆっくり研究所だ。 主に未だ謎の多い希少種の研究をしている。 加工所ではあまり希少種についての研究はされていないしな。」 怪しげな実験器具のある部屋を見せながら説明する。 「べべべべべべべべべべ!!」 ある部屋では電気椅子にゆっくりもこうが縛り付けられて拷問されていた。 電気椅子のコントローラーのコンピュータの画面には 『6:こげ』と表示されている。 「これはなにの実験なの?」 「不死と言われているもこう種をどうやれば始末できるかの実験だ。 もこう種にはなぜか石化処理がきかないのでな。 もこう種の関連する事件が起こる前に調べておかねばならん。」 「ぎゃぴいいいいいいいい!!!」 断末魔をあげ黒こげになった体から煙をもうもうと上げるもこう。 次の瞬間「もこたんいんしたお!!」と言いつつ焦げた皮を破って復活しやがった。 「電気椅子レベル6もダメ…か。電撃なら効くと思ったのだが。 気に食わんからもう一回死んでこい。」 マーゼンが残念そうな顔をして再び電気椅子のスイッチを入れた。 「べべべべべべべががががががが!!!」 もこうの悲鳴だが電撃音だかわからない音が木霊する。 「うわっ!」 「すごーい!れてぃがいっぱい!」 次の部屋には行った俺たちは思わず叫んだ。 だだっ広い部屋にずらっと並ぶレティの列。 「ここはレティをどうすれば効率よく始末できるかを調べているのだ。 レティは希少種の中でも数が多い方でな。 一匹出るたびに大騒ぎになるから駆除法を確立しておきたいのだ。 実験に回数を重ねる必要があるため繁殖させたのだ。」 ゆっくり相手によくやるぜ。 まあ確かにれてぃは手強いからな。 以前駆除依頼があった際、倒すのに丸一日かかった俺は身を持ってそれを知っている。 「次の部屋は女性には刺激が強すぎるかもしれん。 レフィよ、ここで待っておいた方がいいぞ。」 次の部屋の扉を前にマーゼンが忠告する。 「そんなこと言われたら気になるじゃないの。 大丈夫よ。少々のことじゃ驚かないから。」 「そうか、なら入るがよい。」 「HAHAHA!!ここか!ここがいいのかな?」 「やべでえええでいぶのう゛ぁーじんがあああ!!!」 「犯(まわ)せ犯(まわ)せ!」 「バターニシチマイナ!」 「よし!次は3Pといこうか!フフフフフ!」 「いやああああああああ!!!」 「そんなこといっちゃって!喜んでるじゃないか!」 酒池肉林。一言で言うとそんな光景だ。 ホールのような広い部屋で人間×ゆっくりの乱交パーティーが行われていた。 レフィはとっくに気絶してぶっ倒れている。 「ここは?」 「人間とゆっくりの間に子ができるという噂があるだろう? それの実験だ。」 人間とゆっくりの間に子ができる───いつしか広まった噂だ。 生物学的にはあり得ないのだがいくつか前例があるらしく 嘘か真か未だにはっきりしていない。 だがもしハーフなんて生まれたら一番気の毒なのはそのハーフ本人だろう。 「火のないところに煙は立たぬと言うだろう。 私は真実が知りたいのだ。 そのためにゆっくりレイパー達にギャラを払って協力してもらっているのだ。 たまに私も参加しているがな。 欲がたまったときはこれに限る。」 真剣な面もちで淡々と語るマーゼン。相当な変態だぜこいつ。 あまりいい気分でもないのでレフィをたたき起こし次の部屋へ。 次の部屋はなにもない部屋だった。 「ここは通常種のゲスゆっくりとの戦闘シミュレーションをする部屋だ。 まあ相手は本物のゆっくりだがな。」 そう説明しながら壁のボタンを押すマーゼン。 すると奥の壁からゆっくりまりさが出てきた。 「ゆっへっへ!にんげんがまりささまにかてるとおもっているのぜ?」 そういってこちらに向かってくるまりさ。 マーゼンが右手を挙げると、まりさの足下に赤い魔法陣が現れ そこからわき出た炎によってまりさは跡形もなく焼き尽くされた。 「…とまあこんな具合だ。」 「へえ、おもしろそうだな。一回やらせてくれ。」 俺は壁のボタンを押すが、なにも起こらない。 マーゼンがにやにやしながら壁の細い穴を指さしつつ俺に言う。 「コイン、いっこいれる。」 絶対こいつ変人だ。 十円払い、出てきたまりさを腹いせに蜂の巣にしてやった。 「どぼじでにんげんにがでないのおおおおおお!!!?」 知るか。 「最後の部屋だ。」 重厚な扉を抜けると、観察室のような部屋だった。 ガラスの壁の向こうには閉ざされた部屋。 「希少ゆっくりの危険性を調べる部屋だ。」 マーゼンがパネルを操作すると、ガラスの向こうの部屋に外でマーゼンが処理したのとおなじ、 うつほ種がせり上がる床に乗り現れた。 「こうやってうかつに触ると…。」 ロボットアームを操作し、うつほに触れる。すると。 「めがふれあ!」 ボンッという音とともに目の前に広がるキノコ雲。 核融合炉というよりまるで核爆弾じゃないか。 しちしとうをくれと言いたい。 マーゼンがいなかったらあのとき生身でこれを食らうかもしれなかったと思うとぞっとする。 というか核爆発を食らってもビクともしないガラスがすごいや。 案内も終わり、外へ出る俺たち。 すっかり夕方になっていた。 「暇なときはまた来るといい。今度はもっとすごい実験を見せてやるぞ。」 二度と行くもんか。 とりあえずYdmtⅩを待たせているのでマーゼンに別れを告げ急いで帰る。 「遅かったじゃないですか!さてはパトロール行く振りをして二人で あんな事やこんな事してたんじゃないでしょうねー。」 「「違う!」」 声がまたハモった。最近よくハモる気がする。 マーゼンの事について話すとYdmtⅩは 「今度私も連れていってください。」といった。 そのうち連れてってあの乱交パーティーを見せつけ度肝をぬいてやるのも悪くないだろう。 あいつに肝があるかどうかは別だが。 翌日。オフィスに行くと、マーゼンがいた。 「何でおまえがここにいるんだよ。」 「いや、な。RW課だけだと仕事が少ないから服属としてこっちに来ることになったんだ。 私以外は妖怪課に行ったようだが。 まったく誰か上層部に研究所のことを告げ口したのか? 私は人間課の方がよかったというのに。」 「マスコットのドスまりさが上層部にチクったらしいぞ。」 「度し難いな。後で仕置きしてやらねば。」 そのドスに吹き込んだのは俺だがな。 その後、アヘ顔のドスと服装の乱れたマーゼンが戻ってきた。 何があったかは本人のみぞ知る。 ~後書き~ うん、こう言うのも悪くないね。 実験物は結構好きだったりする。 ついでに人間×ゆっくりも。 感想書いてくれる人ありがとう! すっごくちからになるよ! 過去作品 「ゆっくり兵」 「ゆっくり焼き串」 「アサシンゆっくり2 お兄さん虐め編」 「ゆっくり護身術」 「ゆっくりになった男1」 「ゆっくりになった男2」 「ドスのいる村」 「食ゆ植物」 「ゆっくりミキサー車」 「GSPOゆっくり課」 「GSPOゆっくり課2」 「GSPOゆっくり課3」 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5111.html
多分既出ネタです、すみません それに加えて色々と俺設定が入ってます。 俺はゆっくりの虐待が好きだ 三度の飯よりも虐待が好きだ しかし、本当に虐待ばかりでは、生計を立てられない そこで、俺は考え付いた 趣味と実益を兼ねるのだ 「ゆっくり菓子職人」 今日も俺のゆっくり菓子製作が始まる。 ゆっくりはそもそもお菓子じゃないか、と思いの貴方、それは間違いである。 ゆっくりが恐怖・絶望を与えると甘くなるのは周知の事実でしょう。 これを利用することによって、至高のお菓子を作り上げることが俺の使命。 さあ思う存分虐待を…いや、菓子作りを始めることとしましょうか。 まず用意するゆっくり。これは野生のなるべく元気なゆっくりを選びましょう。 頭がお幸せで、世界は自分を中心に回っていると思っているような奴を。 早速、1匹のゆっくりれいむを捕まえてきました。 おお、頭にゆっくりが生っています!これは貴重な料理素材です。 赤ゆっくりは味に変化を持たせることができるので、とても重宝します。 しかし、親子でないと味が反発しあうことがあるんですねー。 今回捕まえたゆっくりはちょうど出産直前ですので、最適なわけです。料理のし甲斐がありますね! とりあえず、生まれてきた赤ゆっくりには、発情させたゆっくりありすの出す透明な粘液を塗って放置しておきます。 こうすることで、表皮が柔らかくしておくのです。 さて、親のゆっくりれいむですが、今の状態では髪の毛やリボンが邪魔です。 そこで、まずリボンを取り外しておきます。このリボンは後で使うので取っておきます。 髪は雑味の原因となるので、火で炙って、全て燃やしてしまいます。 こうして見事にハゲゆっくりが出来上がります。 あ、そうでした。今後の調理がしやすいように、あんよもしっかりと焼いておきます。 こうしておけば調理中にゆっくりがテーブルから落ちて潰れる心配がありませんね。 こうしてゆっくりを安定させたら、ゆっくりありすを取り出します。 もちろん発情した状態のありすです。 これを置いておくと、勝手に行為を始めてくれるので、しばらく待ちます。 おっとすっきりしてしまいそうでした。危ない危ない。 すっきりしてしまうと台無しです。ありすはもう使わないので捨てておきましょう。あ、食べますか? 適度にホクホクになったハゲゆっくり。 つぎはいよいよ赤ゆっくりを使います。 赤ゆっくりは丹念に潰していきます。これには力の調節が必要です。ゆっくりと、握るように潰していきます。 一気に力を入れると形が崩れてしまうので、力を徐々に入れていき、餡子をひねり出すのです。 握りつぶした餡子をハゲゆっくりに塗ります。丁寧に、目と口の周りにも、擦りこむように塗っていきます。 餡子は少し残しておいてください。これも後で使います。 完全に塗り終わったら、上から小麦粉を練って作った生地を被せて、形を整えます。これで元通り。 さらに、れいむの髪型を、赤ゆっくりの餡子を使って再現します。そして、取っておいたリボンをつけます。 これでとりあえず出来上がりました。 しかし、まだお出しするわけにはいかないんです。 最後の仕上げ、今回調理したれいむのお相手のまりさです。 こちらはあんよを焼いてあるだけなので、割と正常です。 これらを一緒に二つセットで皿に乗せて完成! 最後に一つ。 お召し上がりになる際は、れいむのリボンを解き、髪の毛(の形をした餡子)からお食べください。 これには理由があります。 ゆっくりは、主に装飾品や外見で仲間を認識します。 よって、禿げゆっくりになったれいむは、もうまりさに相手にされません。 これによって、食べられる最期までお互いを支え合っていた2匹の関係は一瞬にして無くなります。 自分の子供を失い、パートナーも失った、絶望の渦中のゆっくりはさぞかし美味しく頂けるようになっていると思われます。 では、ごゆっくりお楽しみください。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3231.html
書きたかった事 RPGな話題が出てたからそれをモチーフに あいつらもやっぱりこんな感じで進化したんじゃないかと お食べなさいをしたかった あまり苛めてません。ひどい環境下においてみただけ 作者 チェンマガツ 「おにいさんへやがさむいんだぜ!!」 「ゆっくりあたためてね!!」 「「「「ゆっきゅりあちゃちゃめてにぇ!!」」」」 「そういってもなぁ……」 れいむとまりさそしてその子供達合わせて6匹が男の家にはいた。 男はゆっくり達からの文句にほとほと困り果てた。 「お前らが冬の間だけでも住まわしてくれって無理を言ってきたのにそんなこと言える立場か?」 「ゆゆっ、ゆっくりさせてやるっていったんだぜ」 「言ってねえよ」 勝手な記憶改竄はお手の物らしいが男には通用しない。 頭を抱える男はふと良い手段を思い浮かべた。 「ほれ、この中なら寒くなかろう」 「これならゆっくりできそうだよ!!」 「ありがとうおにいさん!!」 男が用意したのは不要になって捨てられていた一組の布団だ。 しかも敷き布団と掛け布団がずれないよう布団の三方を縫い合わせてある。 「飯は寝床の入り口のところに置くようにするから勝手にとっていってくれ」 「「ゆっくりわかったよ!!」」 そういうとゆっくり達は我先にと布団に潜り込んでいった。 「ゆゆ〜んここならさむくないよ」 「しゅーりしゅーりしゅるよ」 「きもちいいにぇ!!」 もぞもぞと蠢く布団からは満足そうな言葉が聞こえてくるので男はそのまま放置した。 さてゆっくりするうちにあっという間に春になった。 「お前らいい加減出てこいよ」男の家中に怒号が響く。 「ゆゆっ、うるさいじじいだね」 「ここはれいむたちのゆっくりぷれいすだよ」 「「「「ゆっくりぷれいすだよ!!」」」」 「春になったら出て行く約束だろうが」 「そんなこといってないよ」 相変わらずの物忘れっぷりに男はあきれ果てた。 まあこうなることは家の中に連れ込んだ時点で想定済みだが、それでも酷いものだ。 男は恩を仇で返すようなゆっくり達にいよいよ業を煮やした。 おもむろにゆっくりの巣の閉じ合わせてなかった最後の一辺を縫い合わせて屋外にある使わなくなった倉庫に放り込む。 「ゆ゛っ!! どぼじでぞんなごとずるの゛おおおお!!」 「ごごがらだじでえええええ!!」 「何を言っても許さないからな。そこでゆっくりすればいいだろ」 そこでゆっくりすればいいだろ。 ゆっくり達にとっては天啓だった。 「そうだね、ここでずっとゆっくりするよ」 「でもごはんがないよ……」 親まりさのゆっくりしすぎた台詞に子供の一匹はさすがに不安の声を漏らす。 「だいじょうぶだよ。いざとなればおかーさんがなんとかするからね」 「まりさもさいごはきちっときめるよ」 両親にはある覚悟が見えるが子供達にはいかなる手段かはわからないでいた。 狭い布団のなかで過ごす家族にとって基本的に運動という運動はできない。 移動は這う事でしかできず、それでも範囲は広くはないため無駄な体力は使わない。 特に大きい親ゆっくり達は冬からの移動量は極々少ないものといえる。 そんな状況でもやはりお腹は減っていくものだ。 梅雨前になるとついに布団の中の家族は限界に達しようとしていた。 「ゆぅ、なにかたべたいよ……」 「おとーさんなんとかしてよ」 「しかたない、こうなれば……」 「まってまりさ、れいむがさきにごはんになるよ」 親れいむの言葉に子ゆっくり達はざわめく。 「おかーさんがごはんってどういうことなの?」 「おかーさんはたべものじゃないよ?」 「みんなゆっくりきいてね。これからおかーさんはみんなとおわかれするけど、 みんながたべてくれたらおかーさんはうれしいんだよ」 「なにいってるのかわからないんだぜ」 「ゆわーん、おわかれはいやだよー」 「ゆっくりできるまりさとれいむのこどもならおかーさんのいうことをきちっときくんだぜ」 母親の突然の別れの言葉と父親の諭す言葉に子ゆっくり達は静かになる。 「そしたらまりさ、これでおわかれだよ。こどもたちをよろしくね」 「でいぶううううう、ありがとうね゛えええええ」 最愛のれいむとの別れにまりさもついに涙が堪えられなくなったがれいむの決意は固かった。 「みんな!! さあ、おたべなさい!!」 れいむがそう言った瞬間、その体は刃物で両断されたように真っ二つに別れた。 幼い頃に群れの仲間から聞いていたお食べなさい宣言もまりさは初めて見るものだったし、 子供達ももちろんその異様な姿を見るのは初めてだった。 「うわあああああああああ」 「おがあざんがあああああ!!」 「み゛んなおぢづいでね。れいむはみんなのごはんになっでぐれたんだぜ!!」 親の悲惨な姿を見てショックを受ける子供達をまりさは必死でなだめるしかない。 「れいむをたべてあげればれいむはしあわせなんだよ!!」 「ゆっぐりりがいじだよ……!!」 「おがあざんありがどうだぜ!!」 ほどなく涙で濡れる布団の中からは五匹のゆっくりの久しぶりの幸せそうな声が聞こえてきた。 それから季節が二度かわる頃、親まりさと子ゆっくり姉妹のうち大きかった二匹もお食べなさいをして残るゆっくりに命のパスをした。 残された子ゆっくりだったまりさとれいむもこのころには成体サイズになり、 さらにいつのまにかすっきりもすましてれいむは胎内にんっしんっをしていた。 植物型にんっしんっでは布団が邪魔で無事子供が育つか不安だったためだ。 「ゆゆっ、もうすぐうまれそうだよまりさ」 「ゆっくりしたあかちゃんをうむんだぜれいむ」 一週間程前にお食べなさいをした姉れいむにもこの子達を見せる事ができればよかった。 しかし自分が妊娠したせいで姉がご飯になったのは残った二匹のしるところではない。 「ゆぎぃぃぃ!! あがちゃんがうばれるよ゛!!」 「まりさがしっかりうけとめるぜ」 そしてすぐに子供達がまりさとれいむの前に出てきた。 「「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!」」」」 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆゆ〜ん、どのこもゆっくりできてるね」 まりさとれいむの愛の結晶は胎内にんっしんっにしては少し小さめだがまりさ種二匹、れいむ種二匹の合計四匹となった。 しかし親の目から見れば十分ゆっくりできている子供達ではあったが、そこには普通の赤ゆっくりと異なる点があった。 普通のゆっくりなら球を縦につぶしたような体をしているのが一般的である。 しかしこの子達はどこか半球型に近い体をしていた。 ゆっくりの親のフィルターを通して見ればその差異に気が付くことはないだろう。 こうして親ゆっくり二匹とほんの少し変わった赤ゆっくり四匹の生活がはじまった。 生まれた子供達はすぐにでもご飯を必要とするため出産直後に親れいむは真っ二つになった。 母親とゆっくりする間もなく別れを経験した子供達ではあったが、親まりさの愛のもとですくすくと大きくなっていた。 赤ゆっくり達がある程度育って子ゆっくりサイズになったころ、その親まりさも真っ二つになった。 嘆き悲しんだ子供達もまりさを食べ、また少し大きくなる。 残った兄弟のうち大きい二匹もまたご飯となり残りの二匹が食べて成体サイズになった。 そして二匹は子供を四匹産んだ。 今度生まれた子供は親よりも少しだけ底面が拡がった形になっていたが親の目から見ればかわいい子供だった。 子供達の変化は布団に挟まれた環境により跳ねる事よりも這う事が移動の主体になったための進化ともいえる。 こうして親ゆっくり二匹と少し変わった赤ゆっくり四匹の生活がはじまった。 生まれた子供達はすぐにでもご飯を必要とするため出産直後に親れいむは真っ二つになった。 母親とゆっくりする間もなく別れを経験した子供達ではあったが、親まりさの愛のもとですくすくと大きくなっていた。 赤ゆっくり達がある程度育って子ゆっくりサイズになったころ、その親まりさも真っ二つになった。 嘆き悲しんだ子供達もまりさを食べ、また少し大きくなる。 残った兄弟のうち大きい二匹もまたご飯となり残りの二匹が食べて成体サイズになった。 そして二匹は子供を四匹産んだ。 今度生まれた子供は親よりも底面が拡がり、伸びた皮が帽子のつばの形になっていたが親の目から見ればかわいい子供だった。 子供達の変化は布団に挟まれた環境により狭い場所すばやく這うための進化ともいえる。 こうして親ゆっくり二匹と変わった赤ゆっくり四匹の生活がはじまった。 男がひさびさに倉庫に現れたのはゆっくり達を布団ごと閉じこめた三年後の春だった。 別にゆっくり達が気になったわけではなく、いらなくなった家財道具を整理がてら倉庫に押し込みにきたのだ。 頭の片隅からゆっくり達の事を追い出していた男は中が膨らんだ布団を見つけて、あの頃の記憶とともに若干嫌な予感がした。 「うげっ、見たくなかったな」 並の動物ならあのなかでとっくに腐敗して布団の内部は目も当てられない状況になっていることだろうが、きっとゆっくりでも同じ事だろう。 しかし男の考えとは裏腹に布団の内部ではゆっくり達は未だ動いていた。 それに驚いた男はゆっくりを救出すべく家に戻り鋏を探した。 「おいおいまじかよ……」 男は慌てて布団の端を閉じた糸を切っていく。 布団の三辺を切り終えると息を呑む。さすがに中を見るのには勇気が必要だ。 だが男は意を決して掛け布団をめくり上げた。 「えいっ」 「「「「ゆっくりしていってね!!」」」」 するとそこから聞こえてきたのはいつも通りのどこか気の抜けるようなゆっくり達の声、 丁度四匹分が男の耳に届いた。 「ああ、ゆっくりしていくよ……ってどうしたんだお前ら」 「ゆゆっ、どうもしてないよ?」 「いやいや……」 あまりに肩すかしな挨拶に何事もないかと思えば、目の前のゆっくり達はどうだ、見事に変形していた。 しかも自分達の様子に気が付いてないらしい。 「おにいさんはにんげんさんだぜ!? にんげんさんはゆっくりさせてくれるんだぜ!!」 「その伝聞はどこか間違っているぞ」 「そんなこといわずれいむたちをゆっくりさせてね!!」 そういって変わった形のゆっくり達が男の足下にサササと這い寄ってきた。 「うわ、きもっ」 男がそう漏らしたのも無理はない。 なにせ普通のゆっくりではあり得ない速度で這ったのだ。 しかも麦わら帽子のような体でそのつばの部分を器用にくねらせながら移動してきた。 「きもいっていったね!!」 「まりさたちはかわいいんだぜ」 「ぷくー、おこるよおにいさん!!」 「ゆっくりあやまってね!!」 「あぁ、ごめんごめん。でもなぁ……」 でも気持ち悪い。その言葉はぐっと堪えた。 それからとりあえず男は家までこのゆっくり達を連れて行った。 普段なら追いかけるのも大変な人間の歩みにも余裕で追従し、それどころか時々男よりも先行してみせたりもした。 男の足下をぐるぐると忙しなく這う帽子ゆっくり達(そう呼ぶ事にしよう)は、どこかかわいげもあるような気がしてきた。 倉庫は男の家の裏手にあるためそれほど距離はない。 すぐに男の家の入り口に到着した。 さっさと家の中に男は入ったが帽子ゆっくり達は入ってこない。 「ほれ、遠慮せずに入ってこいよ」 特に気にせず男は家の中から帽子ゆっくり達を促すが、なぜかゆっくり達が入り口で止まっている。 「おにいさんゆっくりいじわるしないでね!!」 「何言ってるんだよ。何もしてないからさっさと入ればいいだろ」 「ゆゆっ!! おにいさんはばかだね。れいむたちははいれないんだよ」 「はあ?」 ゆっくり達が入れない原因がわからず男はわざわざ入り口まで戻る。 「戸を開けてやってるんだから入ればいいだろ」 「だからはいれないんだよ!!」 「どうして……」 敷居を挟んで男とゆっくりが不毛な口論をしたが男にはやっと理由が分かった。 「まさかお前ら」 満足に跳ねる事ができない環境でこの姿に変形した帽子ゆっくり。 素早く這う事を優先させて薄く拡がった足。 ここまでの移動手段。 そしてわずか三寸程度の敷居。 考えられる事はただ一つ。 「まさかだが跳ねる事ができないのか」 「「「「はねるってなに??」」」」 例えば地面を歩く事しかできない虫、蟻や百足といった生き物は自分の体より高い障害があっても、 その脚についたかぎ爪のような機構でそれらをよじ登る事も可能だろう。 そうでなければ羽を用いて飛ぶか、それこそ飛んだり跳ねたりするしかあるまい。 だが目の前のこいつらは這う事しかできないのだ。 カタツムリやナメクジよりに似た足だが壁を登る事もできないらしい。 「跳ねなくなったらなったで全く手の掛かる奴らだな」 「「「「はねるってなに??」」」」 「もういいから静かにしといてくれ、でないと投げる」 一匹ずつ持ち上げて入れていくが家の中でも段差だらけでこいつらでは移動はままならないだろう。 最後の一匹のれいむを持ち上げるとれいむがゆっくりらしく叫んだ。 「ゆゆ〜、おそらをとんでるみたい」 れいむが気持ち悪く底面をくねらせらがら喋ったせいで男の手にうねうねする嫌な感触が伝わる。 「そぉい!!」 そして男は無意識にれいむを投げ飛ばしていた。 「ゆわああぁぁぁぁああああぁぁぁぁああああぁぁぁぁ……」 「「「どおじでなげだのおおおおお!!」」」 「いや思わず」 それにしてもれいむは綺麗に飛んでいくな。 円盤状のフォルムがきっと滑空するのに適しているのだろう。 横回転に廻っているものだから声が大きくなったり小さくなったりしてなかなか面白い。 これでなんか競技でもできるんじゃなかろうか。 「でいぶがじめんにおじるうううううう!!」 「ああ、それはまずいな。れいむー死にたくなければ足を思いっきり広げろー」 どうやられいむに男の声が聞こえたらしく遠心力で拡がっていた足がさらに拡がる。 おかげで風を上手く掴んで軟着陸に成功したようだ。 着陸した場所で目を回してしばらくフラフラしていたれいむが元に戻ると、また気持ち悪い速度で男の近くに戻ってきた。 「どおじでなげだのおおおおお!!」 「静かにしないと投げるって言ったろ」 「どでもごわがったんだがらね゛っ!!」 「その割りには結構無事じゃないか」 この様子なら高い崖から飛んでも大丈夫そうだ。 れいむが見事滑空した様子をみて男はさらに帽子ゆっくりに興味がわいた。 「お前らちょっと試したい事ができたんだが」 男の黒い笑みに気付くゆっくりはいない。皆そろって頭に疑問符が浮かんでいる。 「協力してくれたらご飯やるよ、どうだ」 「まりさがやるんだぜ!!」 いち早く応えたまりさを男はすぐさま掴み上げ風呂場に走った。 男とまりさを追おうと他のゆっくり達も這って追いかけるが様々な段差で移動できないでいた。 風呂場についた男はまりさをそのまま水に浮かべる。 「みずはやめてええええええ!!」 「落ち着け、今のお前なら絶対浮かべる!! 暴れずに身を任せてみろ」 水際でまりさが大人しくすると男が両手をはなしてみる。 するとどうだ「ゆゆっ!! ぼうしなしでうかんでるんだぜ」 しかもまりさは水面に浮くどころか、足を動かして見事に泳ぎやがった。 「おそらをとんでるみたいだぜ」 「地面から離れたらその感想なのな」 「ここをまりさのゆっくりぷれいすにするぜ」 「それは困るがしばらくならいていいぞ」 水面歩行を楽しむまりさを放っておいて男は残りのの三匹のもとにむかった。 「おにいさんがもどってきたよ」 「まりさにもごはんちょうだいね!!」 「でいぶをいえにい゛れでえええええ」 「ああもう面倒くさい……」 ちょっとした段差でつまずく移動力のなさには驚くしかない。 しかしこれはこれで飼うにはもってこいなのかも知れない。 棚や机の上に乗って物を落とす事もない。 少しの段差で移動を制限させることができる。 「でも気持ち悪いんだよな」 足下でカサカサと動き回るゆっくり達を見下ろしながらこれからのことを考える。 ひとまず繁殖させてゆっくり屋にでも持って行ってみるか。 それにしてもどう飼えばいいものか……。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ……」 「今度はなんだ」 三匹からの催促もうるさいが、風呂場から悲鳴が聞こえてきたのではそちらにいかねばなるまい。 「おにいざん、ゆっぐりじでないでだずげでね……」 「ああ、こりゃひどい」 風呂場で浮かんで遊んでいたまりさは見事に溺れていた。 こいつらは変な体のおかげで水に浮いて泳ぐ事ができるようになった。 だがもちろん足の裏に耐水性はないのでしばらくすると餡子が漏れだしてきたのだ。 「本当に面倒なやつらだ……」 これからのことを思うと男は頭を抱えるしかなかった。 それから男が偶然に生み出した帽子ゆっくり達は様々なところに知れ渡った。 そのすでに潰れてしまったような異様な姿を好んで飼ってみたり苛めてみたり。 既存のゆっくりと掛け合わせて跳ねない普通の形のゆっくりを作ろうとしたり。 加工場では帽子ゆっくり達をそのまま揚げたお菓子ができたり。 足のようなヒダの部分がさくさくしてこれはこれでおいしい。 そういえば野生に移ったものもいるようだ。 その姿や移動の速さからきめえ丸との相性はいいようだが、やはり普通のゆっくり達からは排除されているようだ。 湖の真ん中の小島に移り住んだという例もあるそうだが天狗の新聞はあてにならないから真相はわからない。 面倒事から解放されてともかく様々な場所で元気にしているようならなによりと思う男であった。 あとがき 帽子パンを食べたら書きたくなった。帽子パンおいしいよ帽子パン(*´∀`) 某はぐれているRPGモンスターを思い浮かべてくれたら幸いです いや、実際某モンスターはかわいいと思うけど、こいつらは勘弁な この場を借りて一言 前作ゆっくりいじめ系1798 ゆっくりでさっぱり投稿時に沢山の感想ありがとうございました 名無し?と聞かれたので一応今までの作品を紹介させていただきます 虐めwiki内で「書きたかった事」と検索すれば全作品でてくるかと思います
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4547.html
※最初で最後のゆっくり虐待に挑戦中です。 ※どくそ長いです。 ※うんうん、まむまむ描写あり。 ※標的は全員ゲスです。 ※虐待レベルはベリーハードを目指します。 ※以上をご了承頂ける方のみどうぞ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『永遠のゆっくり』17 「さていよいよ、本格的に苦しめる下準備に入りましょっか。 春奈流のゆっくり虐待は手間かかってるよ~。 すごく時間かかるけど、協力お願いね」 「例の「処置」を施した時点で、俺の目的はほとんど達せられたようなものだ。 あとは君に任せるよ」 「はいはい。じゃ、ゆっくり虐待のレクチャーを始めましょ。 圭一さんが前にやっていた方法はね、 スタンダードなんだけど、虐め方としては中の下ってところ」 「そうか」 「ゆっくりを苦しめる方法はいろいろあるけど、 一番効果的なのはやっぱり次の二つ。 「後悔」と「絶望」。 絶望を与える下準備はもうできてるから、後悔のさせかたをお見せします」 「後悔させることが重要なのか」 「それがあるとないとじゃ雲泥の差だねー。 圭一さんのやり方だと、ゆっくりはね、相手を憎むの。 苦しめられるほどにその相手を憎み、 そして、被害者としての自分を憐れむ。 憎悪と自己憐憫、この二つがね、ストレスを発散させちゃうんだな。 プライドの高い生き物だからね、この発散がバカにならないのよ」 「一切発散させずにやるっていうのか」 「そう。そのために必要なのが、後悔。 というわけで、ひとつあたしの手並みを見てってちょーだい」 「ゆっくりしていってね!!」 目覚めた直後、親れいむはすぐに挨拶をした。 「ゆっくりしていってね!!」「ゆっくりしていってね!!」 周囲のゆっくり達から、反応はすぐに帰ってくる。 傍にいるのは、自分を入れて総勢十三匹の家族。 まりさ種もありす種も揃っており、プラチナバッジを見るまでもなく頭の飾りですぐに判別できる。 今後、長浜圭一に飼われていた十三匹のゆっくりについては、 親れいむ、子れいむというように、「親」と「子」をつけて特に表記する。 そのほかにも、大勢のゆっくり達がいた。 れいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちぇん、どの個体も見知った顔だ。 人間ををペットにしたあの森で知り合った群れだ。 ドスまりさは見当たらなかった。 「ゆっくりしていってね!!」 そう言ってぽんぽん跳ねてきたのは、ゴールドバッジをつけたあのれいむだった。 「ゆゆっ、れいむのおはなし、とってもゆっくりしてたよ!! れいむのおねえさんははんせいしてないてたよ!!」 「ゆゆゆ!あたりまえのことをいっただけだよ!!ゆふぅ~♪」 つい顎を反らしていい気分になる。 すでに話は広まっているらしく、群れのゆっくり達もれいむに駆け寄って賞賛しはじめた。 「れいむったらとってもとかいはなのね!!ほ、ほめてあげてもいいのよ!?」 「わかるよー、ゆっくりはせかいいちゆっくりできるんだねー」 「もうをひらかれたわ!ゆっくりのかくめいよ、むきゅ!」 家族たちや金バッジが、自分が人間に向かってしてあげた説教の内容を群れに伝えたらしい。 「とってもゆっくりできるおはなし」として、群れの皆が感動していた。 親れいむはいまや革命家、ヒーローとなり、一目置かれ尊敬されている。 周囲で飛び跳ね、自分を称賛するゆっくりに囲まれ、 親れいむはいよいよ顎を反らし、ブリッジせんばかりにひん曲った。 「ゆっふぅぅぅ~~~~~ん♪ にんげんさんはばかだから、 あんなかんたんなこともおしえてあげなきゃいけなくてゆっくりできないよ! ゆふんっ♪ゆふんっ♪」 仲間同士でひとしきり盛り上がったあと、親れいむはふと我に返って聞いた。 「ゆっ、ここはどこ?」 そこは見渡す限りの荒野だった。 荒野というよりも岩場。地平線まで無限に続くその荒れた地面には、 ぺんぺん草一本生えておらず、水の気配もない。 しかし、ゆっくりは大勢いた。 自分たちの群れと離れたところに、 ちょうど自分たちと同じ規模の群れが固まっているのが見えた。 他のあらゆる方向にも、ほぼ同じぐらいの間隔を開けて、同規模の群れがいる。 なかば群れのリーダー的な気分になっていた親れいむは、 声をはりあげて、前方にいる群れに向かって挨拶をした。 「ゆっくりしていってね!!」 同時に、向こう側の群れも挨拶をしてきた。 挨拶に挨拶を返すのではなく、まったく同じタイミングで挨拶をしたのだ。 「ゆゆっ!!ゆっくりできるね!!ゆっくりしていってね!!」 そう言い、ゆっくり達が互いに近づいていく。 しばらくの間群れは跳ねながら相手の側に近付いていった。 見ると、自分たちの左右方向にいる群れも、 自分たちと同じように、前方に向かって進んでいるようだった。 突然、先頭のゆっくりが向こう側の先頭のゆっくりに激突した。 「ゆびゃっ!!なんでよけないのおぉぉ!?」 あちこちで激突が繰り返され、互いに罵り合うゆっくり達。 「ゆゆっ!!これはかがみさんだよ!!ゆっくりやめてね!!」 金バッジのれいむが叫んだ。 「ゆっ?なにそれ?ゆっくりおしえてね!」 「かがみさんはきれいなかべさんなんだよ! それで、れいむたちのすがたがみられるんだよ!! ここにうつっているのはれいむたちなんだよ!!ゆっくりりかいしてね!!」 そんな事が、と疑いながらも、 鏡の前で動いているうちに、目の前にいるのが自分の鏡像だということを理解するゆっくり達。 「ゆゆっ!かがみさんはおもしろいよ!!」 「ゆっくりできるね!!」 始めて見る鏡にはしゃぎ、跳ねまわってゆっくり達。 たっぷり一時間は騒いでいたが、 そのうちに、一同は空腹を感じ始めた。 「ゆっくりごはんさんをさがすよ!!」 群れは再び鏡にそって移動しはじめた。 しかし、どこまで行っても岩場と硬い土だらけで、雑草さえも見当たらない。 長い探索を経て、 一見どこまでも広がる荒野に見えたこの土地は、 四方が鏡張りの壁に囲まれた、密閉された空間であることがわかった。 初めは沢山いると見えた群れもどうやらすべては鏡像で、 実際には群れひとつ、自分たちしかここにいないようだった。 当然、どちらを向いても餌になるようなものは一切見受けられない。 「ゆぅ~……ゆっくりできないよ……」 「おなかすいたよ!!かわいいれいむをゆっくりさせてね!!」 「まりさはかりがとくいなんでしょおぉぉ!?はやくごはんさんをあつめてねぇぇ!!」 口々に不平をこぼしはじめるゆっくり達。 空腹はつのるばかりだった。 何時間かが過ぎ、ゆっくり達の不平が頂点に達したころ、状況に変化が現れた。 鏡張りの壁のある一面が、突然ぱっと向こう側の風景を映し出した。 それまでこちらの姿を映しているだけだった壁が、いきなり隣の空間を映し出し、 ゆっくり達の視線は自然とそちらに集まった。 そこは天国だった。 こちら側よりもずっと広く、天井が高い。 そこは階段やしきりがあちこちに配備された多層的な空間になっており、 数多くのゆっくり達がそこかしこにひしめいている。 ふかふかしたクッションの載ったソファや天蓋つきのベッドの上でゆっくり達が心地よさげに眠っている。 ブランコや簡易メリーゴーラウンドやトランポリン、 マットの上で飛び跳ねることでゆっくりでも操作可能な単純なビデオゲームなど、 飼いゆっくりでさえ想像したこともないほど豪華で楽しそうな遊具で、ゆっくり達が遊びに興じている。 床にはとても食べ切れないほどの果物やお菓子が盛られた大皿があり、 小腹がすいたゆっくりが、気の向くままに近づいてはかじりついていった。 ソフトクリームやオレンジジュースのサーバーがあり、 使い慣れたゆっくりは器用にハンドルを操作してコップに注いでいる。 壁の透過に伴い、向こう側の音も伝わってきていた。 家族ですーりすーりしてリラックスしているゆっくり達。 遊具で飛び跳ね、歓声をあげる子ゆっくり達。 室内には、なんだか複雑でよくわからないが、非常にゆっくりできる音楽が流されていた。 そして、そこにいるゆっくり達は、どれもが極上の美ゆっくりだった。 手入れの行き届いたさらさらの髪ともっちりした肌、きらきらした瞳に色鮮やかな髪飾り。 かつて群れの中ではあこがれの的だったゴールドバッジのれいむでさえ、 このゆっくり達を前にすると、急にみすぼらしく思えてきた。 「ゆゆゆうううぅぅ~~~~~………!!!」 群れの全員が、きらきらと目を輝かせて涎をたらす。 これ以上ないゆっくりプレイスの現出。 自分たちもその恩恵に浴することができると全員が確信している。 「ゆっくりしていってね!!!」 群れの全員がガラス壁に駆け寄り、飛び跳ねて挨拶をした。 それは向こう側に伝わったらしく、向こう側のゆっくり達がこちらに視線を向けてくる。 群れのゆっくりはますます声を張り上げて要求した。 「れいむたちもいれてね!!れいむたちはそこでゆっくりするよ!!」 しかし、答えは返ってこなかった。 返答するどころか、不快そうに眉をひそめるもの、 せせら笑うもの、こちらを無視して何事かひそひそ話しているもの、 どれもこれもとても友好的とは言えない反応だった。 苛立ちながら親れいむ達は要求を重ねる。 「ゆゆっ!!きいてるの!?かわいいれいむたちがおなかをすかせてるんだよ!! きこえないの!?ばかなの!?しぬの!?ゆっくりいれてね!!」 叫びながらガラスに体当たりをしはじめたゆっくり達を見ながら、 向こう側のゆっくり達はひとしきり相談したあと、こちらに向かってきた。 「ゆゆゆっ!!れいむたちをいれるきになったんだね!! そこはれいむのゆっくりぷれいすにしてあげるからね!!ゆっくりしていってね!!」 向こう側のゆっくりは、荒野とゆっくりプレイスを隔てるガラス壁の隅まで行き、 そこの扉を開いた。 隅のそこだけは扉になっており、開くようになっていた。 「ゆゆうぅぅ!!」 矢も盾もたまらず、扉に殺到してゆく群れ。 しかし、小さな扉の前に立ちはだかり、そのゆっくり達は言い放った。 「ゆっくりできるね!!」 「ゆゆっ!?」 珍妙な声を受け、群れは戸惑った。 今のは何だろうか。 ひとまず、普段どおりに反応してみる。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりできるね!!」 向こう側のゆっくりは、先ほどと同じ挨拶を繰り返した。 「ゆゆっ!?そのあいさつはへんだよ!!ゆっくりできないよ!!」 「そっちのほうがゆっくりできないよ!ゆっくりりかいしてね!!」 理解し難いことを言ってきた。 なんだこいつらは? 扉から出てきた向こう側のゆっくり達は、 おおよそ総勢十匹程度だった。 種族は、れいむ、まりさ、ありす種の基本三種に加え、希少種もちらほら見受けられる。 図抜けて美しいということを除けば、一見ごく普通の外見だったが、 よく見ると、全員がリボンに特殊な飾りをつけていた。 白く光る銀製のその飾りは、アルファベットのYの形をしている。 「よくわからないけど、さっさとれいむたちをいれてね!!」 「だめだよ!! ここにはいっていいのはにんげんさんと、ゆっくりできるゆっくりだけなんだよ!!」 Yの飾りのまりさがはっきり言い放った。 「ゆゆっ!?うそはゆっくりできないよ!! にんげんさんなんかいないよ!!」 「いまはいないけど、ときどききてくれてゆっくりさせてくれるんだよ!!」 「ゆっ!!どれいにしてるんだね!!」 そう言った瞬間、Y飾りのゆっくり達が大声で怒鳴った。 「どれいじゃないでしょおおおおおお!!!くちをつつしんでねえええぇぇ!!!」 「ごみくずがにんげんさんにそんなくちをきいていいとおもってるのおおおおぉぉ!!?」 「ごめんなさい!!ごめんなさい!!にんげんさんごめんなさいいい!!」 異常なほどの怒りをあらわにして食ってかかってくる。 この場にいもしない人間に向かって詫びはじめるやつまでいた。 「ゆゆゆっ!?にんげんさんなんかにあやま」 「ゆっくりだまってね!!!」 Y飾りのれいむが叫ぶ。 群れのゆっくり達は、その迫力に思わず身をすくませてしまった。 「れいむたちはゆっくりできないね!!ここにはむかえいれられないよ!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおぉぉぉ!!? れいむたちはとってもとってもゆっくりできるんだよおおぉぉぉ!!!」 「どこがゆっくりできるの?」 「みてわからないのおおぉぉぉ!?ばかなのおおぉぉ!?」 「それじゃあ、これからてすとをするよ!!」 Y飾りのまりさが鋭く叫んだ。 同時に、固まっていた十数匹のY飾りのゆっくり達が散らばって移動し、 品定めするように群れの先頭にいた親れいむを取り囲んだ。 「ゆゆっ?てすと?」 「れいむたちがほんとうにゆっくりできるゆっくりかどうかてすとをするよ。 れいむたちがみんなをゆっくりさせられたら、ゆっくりぷれいすにいれてあげるよ!」 「ゆゆっ!!かんたんだよぉ!!」 「それじゃあ、みんなをゆっくりさせてね!! ゆっくりはじめてね!!」 「ゆゆゆっ!!」 テストが始まり、親れいむは気合いを入れた。 「がんばってね!!がんばってね!!」 「ゆっくりぷれいす!!ゆっくりぷれいす!!」 群れの仲間たちが応援している。 全力でこいつらをゆっくりさせてやる。れいむは意思を固め、行動に移った。 「ゆっくりしていってね!!!」 全身にゆっくりパワーを漲らせた、渾身の挨拶だった。 顔に浮かべた笑みも、飛び跳ねる高さも、これまででの自己ベストを叩きだしたという自信があった。 親れいむは勝利を確信した。 しかし、帰ってきたのは冷たい沈黙だった。 Y飾りのゆっくり達は、誰もが冷やかな無表情で親れいむを眺めている。 「ゆゆゆっ!?」 取り囲むY飾り達を前にきょろきょろして狼狽する親れいむ。 どうしたのだ。 もしかしてよく見ていなかったのだろうか。そうだ、そうに違いない。せっかくの渾身の挨拶を。 腹が立ったが、それより空腹のほうがせっぱつまっていたので、 さっさと終わらせるべく親れいむは再度挑戦した。 「ゆっくりしていってね!!!」 それでも、帰ってきたのは失笑だけだった。 そればかりか、Y飾りのまりさが言い放ってきた。 「はやくゆっくりさせてね!てすとはもうはじまってるよ!!」 「ゆゆゆっ!?なんでゆっくりしないのおぉぉ!!?」 「ゆっ?もしかして、いまのがゆっくりさせてたの?!」 不思議そうに聞き返され、親れいむは屈辱に赤面した。 今まで、あの挨拶をされたゆっくりは皆が笑顔で挨拶を返してくれた。 れいむの可愛い挨拶を見れば、誰もがゆっくりするはずなのだ。 その確信が、今揺らぎはじめていた。 「れいむはゆっくりできないね!しっかくだよ!!」 「ゆゆゆぅぅぅ!!?まってね!!まってね!! かわいいれいむのゆっくりしたあいさつだよ!!こんどはほんきだよ!!」 三度目の、渾身の「ゆっくりしていってね!!!!」。 こんなにゆっくりできる挨拶は、本来、心を許した親友や家族にしか見せない。 しかし、返ってきたのは侮蔑と嘲笑だった。 「れいむ。ぜんっぜんかわいくないよ」 「じぶんのことをかわいいとおもってるんだねー、わかるよー」 「いたいたしいね……」 「みてるほうがつらいから、もうやらないでね。ごめんね」 親れいむは顔中を真赤にして涙を浮かべていた。 「ゆ………ゆ………」 恥辱と悔しさに歯軋りし、とめどなく涙があふれ出す。 生涯最高の屈辱だった。 「泣いてる、泣いてる。効くねえ」 「こんな顔は初めて見るな。子供を殺してみせた時でさえ、こんな表情は見られなかった」 「この前確認したとおり、ゆっくりにとっては可愛さが最高の価値観であり存在意義なの。 ゆっくりが可愛いからこそ他の生き物はゆっくりしている、だからゆっくりが一番偉いと信じてるぐらいだから、 可愛くない、ゆっくりできない、と言われるのがゆっくりには何よりの苦痛なんだね」 「同じゆっくりに言わせる、というのがやっぱり重要なんだな。 人間が言ってやったところで一蹴されるだろうし」 「しかも、言ってるのは極上の美ゆっくり達だもんね。 そんな相手に言われちゃ反論もできない。 自分の存在価値を全否定されるというのは、人間だったら自我が崩壊するくらいの苦しみだろうねー」 その他にも、自信家のゆっくり達が何匹か挑戦したが、 どのゆっくりの挨拶も侮蔑と冷笑で応えられ、屈辱に歯噛みすることになった。 ついにはY飾りのまりさが宣告した。 「あいさつはもういいよ!! それしかできないならゆっくりできないね!ゆっくりぷれいすにはいれられないよ!!」 「ゆゆううううぅぅぅぅ!!?」 群れに背を向け、ゆっくりプレイスに戻っていこうとするY飾り達。 親れいむが必死になって呼び止めた。 「ゆ、ゆっくりまってねぇ!! まだあるよ!!れいむはとってもゆっくりできるんだよ!!」 「あいさつならもういいよ!」 大義そうに振り返るY飾り達に、親れいむは跳び上がって言い放った。 「れいむはゆっくりできるおうたがうたえるよ!!」 「ゆゆっ!?」 Y飾りの目の色が変わる。 「おうたがうたえるゆっくりはとかいはよ!!むしできないわね!!」 「それをはやくいってね!!まりさたちもおうたがだいすきなんだよ!!」 「ゆゆっ、どんなおうたかたのしみね!!」 「おうたはゆっくりできるよ!!てすとをさいかいするよ!!」 いそいそと親れいむを取り囲み直すY飾り達。 余程歌が好きらしく、期待に目を輝かせている。 その反応を見て、得たりとばかりに親れいむは顎を反らした。 「ゆっふっふ!!れいむのびせいによいしれていってね!!」 早くも勝ち誇り、親れいむは歌いはじめた。 「ゆっゆっゆ~♪ゆゆゆゆゆ~♪ゆ~ゆ~ゆゆゆ~♪ゆゆゆ~ゆっくり~♪」 群れのゆっくり達が、親れいむの歌に合わせて体を揺らしてリズムをとっている。 いつもながらの自らの美声に陶然となり、親れいむはますます声をはりあげた。 「ゆっくり~のひ~♪すっきり~のひ~♪まったり~のひ~♪」 目を閉じながら自らの音韻に心身をゆだねて歌い続ける。 「ゆっゆゆ~ゆゆ♪ゆっゆっゆ~♪ゆっくり~ゆっくり~♪」 喉の調子は最高だ。 これならこのY飾り達もゆっくりせざるをえまい。 山場にさしかかり、親れいむは片目を薄く開けて観客の反応を確かめた。 これ以上ないほどローテンションの無表情がれいむを取り囲んでいた。 「ゆ、ゆゆゆっ?」 思わず歌を中断してしまった。 うっとり聞き惚れているはずのゆっくり達が、全くゆっくりしていない。 親れいむの心に、再び不安の影が差し始める。 親れいむが歌いやめたのを見て、先頭のY飾りまりさが面倒臭そうに言った。 「れいむ。それはなに?」 「ゆゆっ!?おうたでしょおぉ!?」 「…………ゆっくりわかったよ……」 Y飾りまりさは深いため息をひとつつくと、仲間たちとひそひそ話し始めた。 どのY飾りもゆっくりしていない、不快そうな顔で喋っている。 親れいむは、冷や汗が自らの全身をつたうのを感じた。 やがてYまりさが向きなおって言った。 「れいむ。れいむはおうたをしらないんだね?」 「ゆゆゆっ!?なにいってるのおぉ!?れいむはおうたがとくいなんだよおぉ!?」 「まりさ。もういいわ、ほっときましょう」 「いなかものにきたいしたありすがばかだったわ」 Y飾り達の会話に、れいむは再び赤面する。 Yまりさが言い渡した。 「おうたはこうやるんだよ。みんな、じゅんびしてね!」 たちまち、Y飾りのゆっくり達が散開して扇型に並び直した。 居並ぶY飾り達の前方にYまりさが向かい合って立つ。 おさげには妙な棒を握っていた。 Yまりさが棒をひと振りすると、Y飾り達がいっせいに歌い始めた。 群れのゆっくり達を衝撃が襲う。 それは音の乱舞だった。 Y飾り達が声をあげ、転がし、跳ね、躍らせる。 まりさの振るタクトに合わせ、あちらのゆっくりが歌えばこちらのゆっくりが休む。 何重にも重なる音階とリズムが繰り広げるメロディーの洪水。 それらの音韻はゆっくり達をおののかせた。 歌い終え、Yまりさが振り返って言った。 「これがおうただよ。「じーせんじょうのありあ」っていうんだよ」 よくわからない。 ゆっくりできた、というわけでもないが、 その歌を前にした親れいむは、 自分のがなり立てていた雑音がたまらなく恥ずかしくなっていた。 自分が歌だと思っていたのは何だったのだろう。 「もういちどきくよ。れいむはなにがうたえるの?」 「ゆ……ゆ……れいむ…れいむは………」 親れいむはまた涙目で赤面し、へどもどと口を濁すしかなかった。 見切りをつけ、Y飾り達が再び戻ろうとする。 しかしまた、それを呼び止める者がいた。 親まりさだった。 「ゆっへっへ!まりささまがほんきをだすときがきたようなんだぜぇ!!」 「……まりさはゆっくりできるの?」 「ぐもんなんだぜ!!まりさいじょうにゆっくりできるゆっくりはいないんだぜ!!」 「どうゆっくりできるのかいってね!」 「まりささまはとってもつよいんだぜ!!つよいまりささまがおまえたちをまもってやるのぜ!! まりささまがまもってやってるからこのむれはゆっくりできるんだぜえ!!」 群れのほうから不平の声がいくつかあがったが、親まりさはまるで聞いていない。 Y飾りのまりさが答えた。 「ゆっ、じゃあまりさのつよさをてすとするよ! まりさたちのだれかとたたかってかったら、ゆっくりできるとみとめてあげるよ!!」 「ゆっへっへっへ!!さっさとするんだぜええ!!」 Y飾り達が顔を突き合わせて相談していると、一際高い声が上がった。 「むきゅ!!ぱちゅりーがいきゅわ!!」 「はああぁぁぁ~~?」 親まりさが唇をゆがめていると、そのぱちゅりーが前に進み出てきた。 Y飾りをつけたそのぱちゅりーは、年端もいかない子ゆっくりだった。 ゆっくりの中でも特別脆弱なぱちゅりー種の、それも子供。 意外な挑戦者の登場に、群れが騒ぎ出す。 「ゆゆっ!!あぶないよ!!やめてね!!」 「ゆっくりごろしはみたくないよー、わかってねー」 Y飾りの側も騒いでいた。 「ぱちゅりー!ゆっくりかんがえなおしてね!!あぶないよ!!」 「ぱちゅりーはまだこどもでしょおぉ!?おかあさんにまかせておきなさい、むきゅ!!」 「しんぴゃいいらにゃいわよ!!ぱちゅりーはもうおとにゃなのよ!!」 「ゆっへっへっへっへ!!とりけしはきかないんだぜええ!! いちどやるといったからにはさいごまでやるのがゆっくりできるのぜええ!!」 親まりさは得たりとばかりにY子ぱちゅりーににじり寄った。 なんだか知らないが、勝てばテストに合格できるのだ。 「ちゃんすをみのがすほどまりさはばかじゃないんだぜえ!!ゆっへっへっへえ!!」 「ゆ、しかたないよ………」 Yまりさがあきらめたようにうなだれた。 「それじゃあ、ゆっくりはじめ………」 「ゆっくりしね!!!」 開始が宣せられる前に、親まりさはつっかけていた。 大きく跳び、Yまりさのほうを向いていたY子ぱちゅりーにのしかかる。 Y子ぱちゅりーは親まりさの下敷きになって見えなくなってしまった。 「やったのぜ!!かったのぜ!!しとめたのぜぇ!! げらげらげらげら!!やるっていったのはそっちなんだぜぇぇ!!!」 「………ゆっくりはじめてね」 Yまりさが、改めてテストの開始を宣告した。 「ゆっ?もうおわっt」 「むっきゅ!!」 親まりさは、ひねりを加えて高々と投げ飛ばされた。 きりもみながら頭から地面に激突し、 状況が理解できないまま激痛に身もだえる。 「ゆがあああぁぁ!!いたいのぜえええぇぇ!!」 「むっきゅうぅん!!」 横っ面に体当たりを受け、親まりさは再び大きくバウンドして転がった。 欠けた歯を吐き出し、泣き叫ぶ一方で、親まりさの視界は向かってくる相手を捉えていた。 まごうかたなき、それはY子ぱちゅりー。 「なんなのぜええええぇぇ!!?」 「むっきゅりしにぇ!!」 猛烈な頭突きを顔面の中心に受け、親まりさはさらに吹っ飛んだ。 Y子ぱちゅりーは縦横無尽に飛び回り、その後も親まりさを蹂躙しつづけた。 親まりさはほぼ無抵抗で、泣き叫びながら逃げ惑うばかりだった。 群れは呆然とそれを眺め、Y飾りのほうは焦って騒いでいる。 「やっぱりぃ!!こどもだからてかげんができてないよ!!」 「むきゅ!!ぱちゅりー、もうやめなさい!!しんじゃうでしょおぉ!?」 「こにょまりちゃはひきょうなてをつかっちゃわ!! にゃにをされちぇももんきゅはいえにゃいわよ!!むきゅ!!」 「いいかげんにしてね!!にんげんさんにおこられるよ!!」 「むきゅっ!!」 Yまりさに叱りつけられ、Y子ぱちゅりーはしおらしくなって仲間の元に帰った。 「むきゅう、ごめんなしゃい……」 「わかればいいんだよ!よくやったね!!」 群れは言葉もなく立ち尽くしているばかりだった。 親まりさのほうは、また何本も歯を折られ、傷だらけでゆっゆっ呻いていた。 「とかいはなありすがゆっくりさせてあげるわ!!」 次に進み出たのは親ありすだった。 「……ありすはどうやってゆっくりさせるつもり?」 「ゆふんっ!!」 親ありすは顎を反らした。 その顎の中心ではぺにぺにが屹立している。 「ありすのとかいはなてくにっくですっきりさせてあげるわ!! ありすのあいをうけたゆっくりはとってもゆっくりできるのよ!!」 「…………」 Y飾り達が軽蔑の視線で親ありすを眺めているが、親ありすは頓着する様子はない。 「ゆふふ、みんなつんでれさんねええ!! はずかしがらなくていいのよ?!えんりょなくとびこんでいらっしゃああい!!」 「……ちょっとだまっててね」 Y飾り達が再び相談し、結果、また一匹が選び出されて進み出た。 「まりしゃをしゅっきりさせちぇね!!」 進み出てきたY飾りのまりさは、またも子ゆっくりだった。 早くもぺにぺにから先走り汁を垂らし、親ありすは猛り狂った。 「ゆっほほほほおおおおおおお!!」 「それじゃあてすとをはじ」 「こどもまむまむこどもまむまむこどもまむまむうううううぅぅぅぅ!!!!」 はやくも理性を飛ばし、先ほどの親まりさと同じく開始宣告前につっかける親ありす。 激突するようにY子まりさに密着し、素早くへこへこと顎を振り始める。 Y飾り達はこれ以上ないほどの蔑みの視線で眺めていた。 群れの仲間たちの中にも目をそらす者は多かった。 「んほっほっほっほほほほおおおおお!!! まりさかわいいよまりさああああああ!!! まりさのおはだすべすべでとってもとかいはよおぉぉぉ!!!」 涎と体液をまき散らしながらピストン運動を速める。 手入れの行き届いたY子まりさの肌は親ありすの快感を著しく高め、 早くも絶頂が訪れようとしていた。 「いぐ!いぐいぐいぐいぐいぐぅぅぅ!! あでぃずのどがいばなあいをうげどっでねえええぇぇぇ!!! す!!すすすすすすっきりいいいぃぃーーーーーーーーーーー!!!」 絶叫しながらびくんびくんと痙攣する親ありす。 絶頂を迎えてようやく余裕ができた親ありすは、Y子まりさを見下ろしながら声をかけた。 「ゆふう、ゆふう……まだまだあいしあいましょうねえ……?」 「………………」 親ありすはぎょっとした。 Y子まりさは妊娠もせず、冷めた目でありすを見上げているだけだった。 「ゆゆゆっ!?まりさったらつんでれさんねえええ!! すなおにかんじてもいいのよおおおおぉ!!」 「……にゃにしてるにょ?」 「ゆっ!?」 親ありすの目元に狼狽が浮かぶ。 「と、とかいはなあいにきまってるじゃない!!いわせるなんてやぼないなかものね!!」 「まりしゃ、しゅっきりちてにゃいよ。 しゅっきりならはやきゅちてにぇ」 「も、も、も、もちろんよおおぉぉぉ!! こんどはほんきであいしてあげるわあああぁ!!!」 言うが早いか、屹立したぺにぺにをY子まりさのまむまむにつき立てて顎をふり始める。 再び涎をまき散らし、親ありすは極楽浄土の快楽に身をゆだねた。 Y子まりさの胎内に精子カスタードを放出し、親ありすは愛の成就を確信した。 「ゆふう………ありすのあかちゃん、だいじにそだててね!!」 「あかちゃんってにゃに?」 Y子まりさはやはり冷めた目で眺めていた。 「ゆゆゆっ!?」 ゆっくりの交尾は、互いがすっきりすることでにんっしんっする。 仮に意にそまない強姦であっても、性欲が高く感じやすいゆっくり種はたやすくオーガズムに達し、 ほぼ100%の確率でにんっしんっに至る。 しかし、Y子まりさはにんっしんっしていなかった。 すっきりしていないのだ。 それどころか、親ありすの粘液にまみれながら、自身は粘液の一滴もしたたらせていない。 「よだれをまきちらしてるよ。みっともないね……」 「あんなけだものがとかいはをなのってるの?いなかはそうぞうをぜっするわね」 「ひとりよがりなおなにーなんだねー、わかるよー」 「せんずりー!!」 Y飾り達が蔑んでいる。 親ありすはうろたえたが、すぐに気を取り直した。 「ゆふふ!!まりさはちょっとつんぞくせいがつよすぎるわね!! ありすのてくにっくではやくでれなさああああい!!」 まむまむに舌を這わせ、体をからみつかせ、 かつて人間に教わったあらゆるテクニックを駆使して親ありすはY子まりさを責める。 しかし、どれだけやってもY子まりさには快感のきざしさえ見受けられなかった。 親ありすばかりがすっきりし、無為に精子カスタードを吐き散らすばかりだった。 「ゆふう……ゆふう……なんでえええ……… ぜつりんすぎるわああああ………」 「もういいよ!!きもちわりゅいだけだっちゃよ!!」 Y子まりさは苛立って叫んだ。 「ありしゅはじぇんじぇんへたくちょだにぇ!! しゅっきりはこうやりゅんだよ!!」 Y子まりさは舌を伸ばし、親ありすの体に這わせた。 「ゆふんっ」とよがり出す親ありすの体を慎重に丹念に調べていき、 親ありすの反応が強くなる部分を確かめると、 その性感帯を、バイブレーターのように舌を動かして攻めはじめた。 「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆほほほほほほほほほおおおおおお!!!」 たちどころに親ありすはすっきりさせられた。 それでも休むことなく、Y子まりさの舌は別の性感帯を探り当て、再び振動を始める。 「ゆっほほほほほおおおお!!!ずっぎりいいいいいぼうやめでええええええ!!!」 子ゆっくりに、しかも舌だけですっきりさせられるという屈辱に顔を歪めながら、 衆目の注視のもと、親ありすはのたうちまわりながら何十回もすっきりさせられた。 自らの精子カスタードの海の中でぐったりしている親ありすに向かって、 Y子まりさは言い放った。 「こりぇはいちびゃんきほんてきにゃてくにっきゅだよ! こんにゃのでこんにゃにしゅっきりしゅるゆっきゅりははぢめちぇだよ!!」 Y飾り達がせせら笑った。 恥辱に歯噛みする親ありす。 「ありしゅのきゃお、しゅっごくばきゃみたいだっちゃよ。 ちょきゃいはにゃあいをうけちょっちぇにぇええええ~~!!」 親ありすの顔真似をして、 子まりさは歯をむき出し舌をへろへろさせてみせる。 Y飾り達ばかりか、群れのゆっくりまでが笑いだした。 「ありしゅはちょっちぇもちょかいはだにぇ!! こんにゃにわらわしぇちぇくれちゃもんにぇ!! でみょ、でおちだきゃらもうにどとやらにゃくちぇいいきゃらにぇ!!」 笑いながら、子まりさは群れの元に帰っていった。 親ありすは地面に突っ伏して泣きじゃくっていた。 「ぱちゅりーはもりのけんじゃなのよ!」 最後に叫んだのは、群れの参謀役を務めていたぱちゅりーだった。 「……ぱちゅりーはなにができるの?」 「ぱちゅりーのちしきはぼうだいなのよ。 このほうふなちしきで、ぱちゅりーはむれをゆっくりさせてきたわ。 あなたたちもゆっくりさせてあげられるわよ!」 「はいはいゆっくりゆっくり……」 いい加減うんざりしているらしいY飾り達だったが、 それでもまた相談を始めた。 群れの中から選ばれて進み出たのは、またも子ゆっくり。 「じゃおおおおおん!!」 めーりん種だった。 「むきゅぅぅ!?」 「このこよりちしきがあったら、ゆっくりできるとみとめてあげるよ!!」 「むきゅう!ばかにしないでよ!」 ぱちゅりーは怒った。 子ゆっくりの、それもめーりん。 めーりん種は希少種の一角だが、 「じゃおーん」という鳴き声しか発せられないために、 ゆっくりの中では蔑まれ、苛められている。 そんなめーりんと知恵比べをさせられるという状況が、 ぱちゅりーのプライドを傷つけていた。 「こんなばかがぱちゅりーのあいてになるわけないでしょ!? しょうぶするならほかのにしなさいよ!」 「はいはい、はじめるよ。 まりさがしつもんをするからゆっくりこたえてね!!」 そう言い、Yまりさが二匹の前に立った。 「それじゃだいいちもんだよ!! 「みろのびーなす」のみろは、なにからつけられたなまえ?」 「むきゅ?」 ぱちゅりーは首をかしげた。みろのびー、何? 何を言ってるのかよくわからない。 隣では、Y子めーりんが鉛筆を咥えてスケッチブックに何か書きつけていた。 書きつけたスケッチブックを差し上げ、Y子めーりんが高らかに叫ぶ。 「じゃおおおん!!」 スケッチブックには、「発見された島の名前」と書いてあった。 「ゆっ!めーりん、せいかいだよ!!」 「じゃおおおぉん!!」 「ま、ま、まちなさいよ!」 ぱちゅりーは叫んだ。 「も、もんだいのいみがわからないわ!ひきょうよ!」 「なにがひきょうなの?」 「いみがわからないって……まさか、みろのびーなすをしらないの?!」 心底驚いたという風で聞き返してくるY飾り達。 ぱちゅりーは言葉につまり、必死に取り繕った。 「ちょ、ちょっとめんくらっただけよ! こどもあいてだからようすをみたのよ!」 「そうだよね!!つぎはほんきをみせてね!! だいにもんだよ!! せかいいちめんせきのひろいさばくは?」 さばく? その意味をなんとか推測しようとしているうちに、 Y子めーりんがまたもスケッチブックを差し上げて叫んだ。 「じゃおおおん!!」 「さはらさばく!めーりん、せいかいだよ!!」 「むっきゅうううぅぅ!!?」 その後、何回にもわたってぱちゅりーの自信は粉々にされていった。 「せかいしぜんいさんにはじめてにんていされたのはどこ?」 「がらぱごすしょとう!めーりん、せいかいだよ!!」 「えんしゅうりつの、しょうすうてんだいじゅういのすうじは?」 「ご!めーりん、せいかいだよ!!」 「せかいでいいちばんながいきょくはなに?そのえんそうじかんは?」 「えりっく・さてぃの「う゛ぇくさしおん」、じゅうはちじかん!めーりん、せいかいだよ!!」 「ぱちゅりー、さっきからぜんぜんこたえてないよ!!どうしたの!?」 「む、む、むきゅうぅ……!」 「もしかしてひとつもわからないの!?」 ぱちゅりーは涙目になり、ぎりぎりと歯を食いしばるしかなかった。 「………ゆっくりわかったよ。もういいよ。 めーりん、もどってきてね。よくやったね!」 「じゃおーん」 テンションの低い鳴き声を上げ、 いかにも無駄な時間を過ごしたというようにY子めーりんは仲間の元に跳ねていった。 「ほかにゆっくりできることはないの?」 Yまりさが群れを見渡したが、もはや答えるものはいなかった。 何をしようとせせら笑われるだけだとわかった今、 挑戦しようという気概はすでに消え去っていた。 「ゆ、ぜんぜんだめだったね。 かわいくないし、おうたもしらないし、よわいし、すっきりもへただし、あたまもわるいよ。 そんなんでだれをゆっくりさせるつもりなの? そんなゆっくりできないいきものはなかにいれられないよ!!」 群れのいずれもが、プライドを完全に破壊されて泣きじゃくっていた。 その後、群れは泣き喚いて懇願したが、 Y飾り達に体当たりを受けて転がされ、拒絶された。 扉は閉まり、ほどなくしてガラスの壁は元の鏡に戻ってしまった その晩、群れは岩場の真ん中ですすり泣きながら眠った。 「よしよし、うまくいってるね」 「おいおい、なんなんだ、このゆっくり共は……」 「ハーバード大学のほうで実験してたゆっくりでね、 ま、ちょろちょろっと改造してみただけ。 ゆっくりの潜在能力っていうのはすごくてね、 ちょっとリミットをいじってやるだけでいくらでもすごい事ができるようになるよ」 「言葉もないな」 「このゆっくり達を使って、自尊心と価値観を徹底的に壊し、洗浄する。 まずこれをやっておかないと、何を教えようとしても無駄だからね。 第一段階は順調ってとこかな」 続く
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/470.html
前編へ 「ゆっくりしていってね!」 「「「ゆっくりしていってね!」」」 真夏の太陽を天に抱いた森の中、ゆっくりたちの声が木霊する。 大人のゆっくりのものが一つと、赤ちゃんゆっくりのものがたくさん。 群生する草を掻き分けて、最近の幻想郷ではよく見かけられるようになった、ゆっくり家族の姿が現れた。 「ゆっゆっ、おひさまきもちいいね!」 「ゆっくりできるね!」 「あ、アリさんがいるよ!」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 生まれてまだ間もないであろう、ミニトマト程度の大きさしかない赤ちゃんゆっくりたちは、元気にはしゃぎまわっている。 種類は全てゆっくり霊夢種であり、小さなリボンをはためかせて元気いっぱい飛び回る姿は人間の子供たちと左程変わりない。 そしてそんな微笑ましい光景を、後ろから優しい顔つきで見つめるゆっくりが一匹。 「あまり遠くに行かないでね!」 ゆっくり魔理沙だった。 バレーボール程度もある身体を揺らして、四方八方に行こうとする自らの子供たちに注意を向けている。 「おかあさん、アリさんいっしょにたべよ!」 「お母さんはだいじょうぶだよ! みんなで食べるといいよ!」 「わーい♪」 「ゆっくりたべるね!」 「おかあさんだいすき!」 列を成して歩くアリの集団を見つけた赤ちゃんゆっくりたちは、小さな舌を伸ばしてアリを食べ始める。 近くに湖が存在し、生き物がたくさん生息しているこの場所は、ゆっくりたちが過ごすには快適すぎるほどのゆっくりスポットだった。 幸せそうにアリを頬張る赤ちゃんゆっくりたちの姿を慈愛の表情で見つめるゆっくり魔理沙。 その左頬は、他のゆっくり魔理沙と比べて、ほんの少しだけ歪な形をしていた。 二週間前、人間の手によって失われ、そして再生した結果だった。 そう――このゆっくり魔理沙は、あの無礼な態度のせいで『お仕置き』されたゆっくりだった。 あの後、怪我による衰弱で意識不明の重態に陥っていたゆっくり魔理沙は、偶然通りがかったゆっくり霊夢に助けられた。 一週間の看病の末、餡子の大半を失っていた身体は万全とはいかないまでも回復。 お礼を兼ねての親愛の表現として身体を寄せ合って揺すり合い、ついムラムラしてそのまま性交に発展してしまった。 助けてくれたゆっくり霊夢は黒ずんで朽ちてしまったが、代わりに可愛い赤ちゃんがなんと七匹も生まれたのだった。 それからゆっくり魔理沙は母として、赤ちゃんたちを育てている。 右も左も分からぬ森の中での生活だったが、暮らし始めてみれば今まで暮らしていた場所より遙かに快適で、既に安住の地と化している。 あの男が言っていた野良犬やゆっくりれみりゃ、ゆっくりアリスの姿も見かけない。 ……あの男。 顔を思い出す度に、ゆっくり魔理沙の左頬がじくじくと痛み出す。 あの男には酷いことをされた。 ――しかし、あの男を怒らせるようなことを、自分は仕出かしてしまったのだ。 そう考えるゆっくり魔理沙。別に知能が上がったわけではなく、単にトラウマが生じているだけなのだが、本人はそのことに気付いていない。 ――今でも怒っているのだろうか。 あれ以来、人里には近付いていない。場所が分からないということもあるが、近付いてあの時と同じような目に合いたいとは、二度と思わなかった。 「おかあさん!」 思考に没頭していたせいか、ゆっくり魔理沙は自分の子供が目の前に来ていたことに気付かなかった。 慌てて思考を中段し、微笑みを作る。 「ゆっ、どうしたの?」 「みてみて、アリさん!」 赤ちゃんゆっくり霊夢が舌をべっと伸ばす。その先には、踏まれてぺしゃんこになったアリの死骸がくっついていた。 「えらいね! ちゃんととれたんだね!」 「ゆゆっ♪」 褒められたことが嬉しいのだろう、赤ちゃんゆっくり霊夢はその場で踊るように飛び回る。 その愛らしい姿を見て、ふと電撃のような閃きがゆっくり魔理沙の脳裏に浮かんだ。 この可愛い赤ちゃんたちを見れば、きっとあの男も許してくれるに違いない! それは人間からすれば何とも愚かな考えだったが、今のゆっくり魔理沙にとって天啓ともいえる閃きだった。 早速赤ちゃんたちを全員呼び集め、高らかに宣言する。 「今からお兄さんのおうちへしゅっぱつするよ!」 「ゆ?」 「おにいさんってだれ?」 「ゆっくりできるの?」 「とてもゆっくりできるよ! おいしい食べ物があるし、れいむたちよりも大きなれいむもいるよ!」 「ゆゆっ!?」 「いきたい!」 大はしゃぎする赤ちゃんゆっくりたち。「ゆっ♪」「ゆっ♪」と楽しげにその場で飛び跳ねている。 それが静まるのを待ってから、ゆっくり魔理沙は記憶を頼りに道を歩み始めた。 「それじゃ、ゆっくり行こうね!」 「「「ゆっくりいこうね!!!」」」 時は少し遡り、早朝。 俺は知人の美鈴さんから習った太極拳を練習していた。 別に拳法に目覚めたわけではなく、ここのところ働き詰めだったので、健康のためにやっているだけだ。 ゆっくり魔理沙に『お仕置き』してから一週間くらい経ったころだろうか、俺の勤め先でちょっとしたトラブルが生じた。 それ自体は解決したのだが、それの尻拭いのために俺や同僚たちは朝から深夜までずっと駆り出され、今日まで一週間ずっと働きっぱなしだったのだ。 おかげでゆっくり霊夢には寂しい思いをさせてしまった。こういうとき、畑仕事をしている人が羨ましいと思ったりもする。 だけどまぁ、五年前に外の世界から迷い込んできた外来人である俺に土地なんてあるはずもなく、こうして家を持てただけでも大したものなのだろう。 「……ゆ?」 ゆっくり霊夢が眠りから目覚めたようだ。きょろきょろ周囲を見渡し、俺と目が合うや否や、 「ゆっくりしていってね!」 とお決まりの挨拶。 うぅん、相変わらずぷりちーなナマモノだ。 頬ずりしたくなる衝動をグッと堪えて、朝食の準備に取り掛かる。 その間ゆっくり霊夢はずりずりと腹ばいで俺の足元に近付き、ずっと身体を摺り寄せていた。 普段こいつが起きる前に家を出ていたので、久しぶりのスキンシップが取りたいのだろうか。 萌え死ぬ。 足の親指で頬のあたりをくすぐってやりながら、てきぱきと料理を作る。 外の世界のガスコンロと比べて竈は使い辛い(そもそも使ったことが無かった)が、今ではすっかり慣れたものだ。 今日は夕飯にも再利用出来るシチューを作る。 器に注ぎ、おひたしに鰹節を振りかけて醤油をかけた皿と丁度炊き上がったお米を並べて完成。 テーブルの上に乗せ、少量を別の皿によそうと、ゆっくり霊夢が食べやすいように床に置いた。 「いただきます」 「ゆっくりいただくね!」 ゆっくり霊夢は舌を器用に使い、零さず綺麗にご飯を平らげる。うーん、美しい。 おっと、感心してないで俺も早く食べなくてはな。 外の世界にいた頃と比べてずいぶん質素になった朝食を手早く食べ終え、皿を水の入った桶につけておく。帰ったら洗おう。 「じゃあ、行ってくる。今日は通常業務だからいつもの時間に帰れるよ」 「ゆっ、本当!?」 「ああ。それに明日はお休みも貰っている。一緒に遊ぼうな」 「ゆっくり待ってるね!」 ゆっくり霊夢に見送られながら、俺は家の扉を閉めようとして―― ごしゃん。 「……」 忙しくて修理する暇のなかった扉が、ついにご臨終なされたようだった。 なんか変な方向に曲がっており、動かそうとしてもビクともしない。 どうしよう、時間をかければ直せそうではあるが、そうすると仕事の開始時間に間に合わない。 扉は中途半端に開いたままだ。別に泥棒に盗られて困る貴重品はないが、野犬やゆっくりたちが入り込んでくる可能性もある。 仕方無いので、雨漏りの修理用に何本かストックしてある木の板を裏から持ってきて、扉の前に置いた。 あとは野犬の目の高さくらいの位置にいらなくなった新聞紙を米を糊代わりにしてくっつける。 突撃されたらすぐ剥がれてしまうが、多少の目眩ましにはなるだろう。 「いいか、知らない人が来ても追い返すんだぞ。お前のリボンにつけたペット証があれば、誰もお前を傷付けないからな」 「わかったよ!」 ちょっと心配だったが、仕事はしないといけない。 俺は何度も振り返りつつ、家を後にした。 時間は過ぎて、三時を過ぎたころ。 ゆっくり霊夢が主人の作ってくれた手製の滑り台で遊んでいると、何処からか自分を呼ぶ声が聞こえた。 どうやら玄関の方かららしい。この家に来客は滅多に来ないので、ゆっくり霊夢は多少警戒しながら扉に近付いた。 「ゆっ、誰かいるの?」 「れいむ! まりさだよ!」 「ゆゆっ、まりさ!?」 聞こえた声は、懐かしい知人のものだった。 二週間前、たった一日だけ遊んだ友達。主人から家に帰ったと聞かされて残念な思いをした記憶が蘇る。 板と新聞紙の隙間から外を覗くと、確かに見覚えのあるゆっくり魔理沙の姿があった。 「どうしてここに?」 「遊びに来たよ! ゆっくりさせてね!」 「ゆゆっ! ゆっくりしていっ……ん……」 「……? れいむ、どうかしたの?」 ゆっくりしていってね、とお決まりの台詞が聞けると思ったゆっくり魔理沙は、訝しげな視線をゆっくり霊夢に送る。 ゆっくり霊夢を引き止めたのは、主人が出かける前に言った言葉だった。 『知らない人が来ても追い返すんだぞ』 何者かがこの家に来たのなら、自分は追い返さなければならない。 しかし…… 「ゆっくり入れてよ! れいむに見せたいこどもたちもいるんだよ!」 「ゆっ、子供!?」 ゆっくりとしての本能を刺激する単語に、ゆっくり霊夢はぴくりと反応して顔を上げた。 「そうだよ! みんな、れいむにあいさつするんだよ!」 ゆっくり魔理沙の言葉に、板の向こうから赤ちゃん特有の甲高い声が幾重にも折り重なって唱和された。 「ゆっくりしていってね!」 「おねえちゃん、おかおがみえないよ!」 「はやくいれてね!」 「そこはゆっくりできるところなの?」 「ゆっくりさせてね!」 ゆー、ゆーと甘い鳴き声。ゆっくり霊夢は理性と本能のせめぎ合いでおろおろする。 主人は、ゆっくり魔理沙たちが部屋に入ることを是としないだろう。 しかし、赤ちゃんたちを見たい衝動が心の内よりどんどん溢れてくる。 主人への忠節を取るか、自身の抑えがたい興味を優先させるか。 悩みに悩んで、ゆっくり霊夢が取った行動は、 「今、この板をどけるよ! ゆっくり下がってね!」 ゆっくり魔理沙たちは知らないゆっくりじゃないから大丈夫だという、後先を考えない愚者の選択だった。 「おねえちゃん!」 「ゆっくりしていくね!」 「ゆっ、ゆっ♪」 赤ちゃんゆっくりたちに纏わり付かれながら、ゆっくり霊夢は幸せだった。 加工所で生まれ、この家に引き取られてからずっと、ゆっくり霊夢は赤ちゃんというものを見たことがなかった。 ペット用のゆっくりは英才教育を受けるために誕生してすぐ親元から引き離され、ゆっくりブリーダーと呼ばれる人間の下で厳しい訓練を受けることになる。 だが、生まれたばかりの蜂が教わらなくても狩りの仕方を熟知しているように、種族の本能的な部分は親と子の愛情関係を完全に理解していた。 赤ちゃんゆっくりたちを見てゆっくり霊夢の中に浮かんでくる感情は、間違いなく『愛』と呼ばれるものだった。 「うわー、すごいね! ゆっくりできるものがたくさんあるよ!」 「みんなでゆっくりしようね!」 ゆっくり赤ちゃんたちは大はしゃぎで、家の中を飛び回っている。 特に目を引いたのは、主人がゆっくり霊夢のために作ってあげた手製の玩具の類だった。 滑り台にブランコ、蛙人形やシーソーなど、さながら小さな遊園地といった風情である。 赤ちゃんゆっくりたちは玩具に駆け寄ると、思う存分ゆっくりし始めた。 列を作り、順番に滑り台を滑り。 ブランコに乗って、どちらがより高い場所まで行けるか競い合い。 蛙人形に群がって、ゆっくりれみりゃ退治ごっこをして。 シーソーを使って、自分の身体が沈んだり持ち上がったりする感覚を楽しんだ。 生まれて一週間、森の中でこんな遊びをしたことはなかったのだろう。赤ちゃんゆっくりたちは終始はしゃぎっぱなしだった。 ゆっくり霊夢もそんな赤ちゃんたちに付き添うように遊んでいたのだが、 「ゆ~……ふぁ……」 急に眠気を感じ、ふらふらと壁にもたれかかってしまった。 今日までの一週間、ずっと帰りの遅い主人を待ち続け、早く寝ないで夜遅くまで待っていた結果がこれだった。 眠ってはいけないと思いつつ、意識が闇の中へと沈んでいく。 やがてくぅくぅと寝息を立て始めたのを、離れて赤ちゃんゆっくりたちを見守っていたゆっくり魔理沙が発見した。 「れいむ、れいむ?」 「ゆっ……くぅ……」 揺すっても起きない。 赤ちゃんゆっくりたちが、心配したかのように駆け寄って来る。 「おかあさん、おねえちゃんどうしたの?」 「つかれて眠っちゃってるだけだよ! しんぱいしないでゆっくり遊んでてね!」 ゆっくり魔理沙はゆっくり霊夢は起きないよう、小さな声で告げる。 だが赤ちゃんゆっくりたちは動かない。集まってきたのは、ゆっくり霊夢が心配だったからだけではないからだ。 「おかあさん、おなかすいたよ!」 「なにかたべさせてね!」 朝食の蟻を食べてから、この家に来るまでずっと移動中だったゆっくり魔理沙たちは、その間何も口に入れていなかった。 それに加えて、今激しい運動をしてきたばかりである。 空腹を訴えるのも当然の行動だった。 「ちょっと待ってね! お兄さんが帰ってこないと……ゆっ?」 言葉の途中で、ゆっくり魔理沙は鼻をひくつかせる。 漂ってくる、いい匂い。 食欲を促すその香りは、台所の竈の上に置いてある鍋のほうからしていた。 「あっちに、ご飯があるよ!」 ゆっくり魔理沙は竈のほうへと近付いた。 そこにはこの家の主人が今朝方作ったシチューの入った鍋がある。 だが、鍋はかなり高い位置に置かれており、普通は届く距離ではない。 ただ竈は角の部分が先に行くほど少しずつ丸みを帯びていく構造になっており、角の先端はゆっくりにとってただの坂と呼んでも差し支えない形状になっている。 あの部分まで飛ぶことが出来れば、鍋に届くかもしれなかった。 「いくよ!」 ゆっくり魔理沙は助走をつけ、竈の少し手前で思い切りジャンプした。 浮遊感。一瞬の空白の後、坂道の部分にギリギリ身体が届いた。 間髪入れず、もう一度ジャンプしようとする。 だが坂道での踏ん張りが効かずにバランスを崩し、そのまま床に落下してしまった。 「ゆぶっ!」 衝撃。口から餡子が少しはみ出る。 「おかあさーん!」 赤ちゃんゆっくりたちが心配して駆け寄ろうとするのを、ゆっくり魔理沙は静かに押し留めた。 「だ、大丈夫だよ! ゆっくりそこで見ててね!」 ゆっくり魔理沙は何事もなかったかのようにニッコリ笑うと、もう一度チャレンジするために距離を取る。 無論、痛くないわけではないが、それでも子供たちを心配させないために我慢しなくてはならない。 それは親になったゆっくりとしての本能だった。 「……ゆっ!」 気を落ち着かせ、もう一度トライ。タイミングを見計らって、竈の坂道へ一直線に跳躍する。 べしゃっ、と身体が押し付けられる感覚。その感覚を維持したまま、ゆっくり魔理沙はもう一度ジャンプした。 一瞬の緊張。果たして自分はどうなった? 答えは、身体に触れる床の感触で分かった。 ゆっくり魔理沙は、見事に竈の上に着地していたのだった。 「ゆっ! ゆっ!!」 「おかあさん、すごい!」 遙か下方で、赤ちゃんゆっくりたちがやんややんやの喝采を母親に送る。 その声に満足しながら、ゆっくり魔理沙は鍋に近付いた。 この鍋を持って床に降ろすのは、物理的に不可能だということくらいゆっくり魔理沙の知能でも分かった。 ならば、方法は一つしかない。 「ゆっくり落ちていってね!」 体当たり。がん、という衝撃と共に鍋の位置が少しずれる。 もう一度アタック。ずず、ずず……と少しずつ鍋がぐらつき、そして…… がしゃーーーん!!! 豪快な音を立てて、鍋が竈から転がり落ちた。 床にぶちまけられるシチュー。掃除するのにかなり苦労することになるだろうが、無論ゆっくりたちはそんなこと知ったことではない。 赤ちゃんゆっくりたちは歓声を上げてシチューに群がり、ぱくぱく食べ始める。 「ゆっゆっ、つめたいけどおいしいね!」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 「うっめ!!! メッチャうっめこれ!!!」 その様子を幸せそうに眺めていたゆっくり魔理沙は、床に水の入った桶が置いてあるのを発見した。 後で皿を洗うために浸けていたものだが、ゆっくり魔理沙にとってその桶は飲み水にしか見えなかった。 「みんな、お水もあるよ!」 地面に慎重に下りると、ゆっくり魔理沙は躊躇無く桶も引っくり返す。 水が一面に溢れ出し、勢いよく流れ出た皿は地面を擦って何筋もの傷を付けた。 「ゆゆっ、ちべたーい!」 「おみず、きもちいいね!」 「ごくごく、おいしーい♪」 赤ちゃんゆっくりたちは大はしゃぎ。風呂代わりに水浴びしたりするゆっくりまで現れる。 皆にとって、ここは最高にゆっくり出来る環境だった。 「……ゆっ!? みんな、何してるの!?」 と。 先程鍋を落とした音で目を覚ましたゆっくり霊夢は、台所の惨状を見て驚愕の声を上げた。 「あ、れいむ!」 ゆっくり魔理沙はぴょんぴょん飛び跳ね、フリーズしているゆっくり霊夢に近寄る。 そしていかにも自分は幸福です、というような顔で、 「おにいさんがまりさたちのために用意してくれたばんごはん、美味しいね!」 「……」 ゆっくり霊夢は口をぱくぱくさせるだけで反応しない。 「……? どうしたの、れいむ?」 不審そうな表情を浮かべるゆっくり魔理沙。気付いた赤ちゃんゆっくりたちも二匹の周囲に駆け寄った。 「おねえちゃん、どうしたの?」 「ゆっくりしていってね!」 「おねえちゃんのぶんもまだあるよ!」 悪意のない赤ちゃんゆっくりたちの言葉。 ゆっくり霊夢は何とか餡子の底から声を絞り出そうとして、 「ゆっくり霊夢っ!!!」 叫び声と、ぶち壊す勢いで開けられた扉の音にびくりと身体を硬直させた。 それは、ゆっくりが進入しないように置いておいた板が外れているのを発見し、慌てて帰宅した主人の声だった。 「ゆっ……ゆっ!?」 これはマズい、とゆっくり霊夢は思った。 何がマズいのかは分からなかったが、とにかく本能的な危険をゆっくり霊夢は感じていた。 どたどたという足音、そして、 「ゆっくりれいっ……む……」 惨状を見つけてしまう。 目を見開き、硬直する主人。 ゆっくり霊夢は固まったまま反応出来ない。 「……ゆっ!」 だが、大きな声に少し驚いたゆっくり魔理沙は、自分がここに来た目的を思い出した。 「みんな、来て!」 「ゆっ?」 「おかあさん、どうしたの?」 突然闖入してきた初めて見る人間の姿を興味津々に眺めていた赤ちゃんゆっくりたちは、母の言葉を受けてゆっくり魔理沙の周囲に集まる。 「みんな、お兄さんに『挨拶』するんだよ!」 「「「ゆっ!!!」」」 朝、ここに来る道中で母に教わった『挨拶』。 赤ちゃんゆっくりたちはぽかんと口を開けっぱなしの男に向かって、精一杯の愛らしい顔で、 「「「ゆっくりしていくね!」」」 言った。 ゆっくり魔理沙は順繰りに赤ちゃんたちを見渡し、 「お兄さん、この前はごめんね! 赤ちゃんたちをとくべつにかわいがっていいから許してね!」 そして、 「だから、みんなでここに住まわせてね!」 その日、ゆっくり霊夢はゆっくりれみりゃやゆっくりフランなど足元にも及ばない恐怖を味わった。 それはいつかの『お仕置き』すらも凌駕する、圧倒的なまでの修羅の形相だった。 「おにいさん、ここからだして!」 「おなかすいたよ!」 「ここじゃゆっくりできないよ、おうちかえる!」 赤ちゃんゆっくりたちの声。 俺はいらついた風を装い、ゆっくりたちを閉じ込めた透明の箱を蹴り上げる。 「五月蝿い、殺されないだけありがたく思え!!!」 「ゆゆっ!!?」 衝撃と振動。 赤ちゃんゆっくりたちは怯えて隅に固まり、震えながら泣き出してしまった。 「やめてね! 赤ちゃんたちに酷いことしないでね!!」 と、こっちはゆっくり魔理沙。 赤ちゃんゆっくりたちを入れた箱とは別の小さな透明の箱に詰められ、ずいぶんと苦しそうだ。 子供たちを庇おうとするその姿勢は、いつかの自分勝手な姿からは想像出来なくて少し吃驚する。 「お兄さん、まりさたちを許してあげて!」 更に別の箱、こちらは少し空間のゆとりがある透明の箱の中で、ゆっくりれいむは俺に温情を訴えかける。 ゆっくり魔理沙たちを家の中に入れてしまった罪で閉じ込められてなお、友達の安否を気遣うとは……流石我がペット。 ぶっちゃけた話、俺は別にそこまで怒り心頭というわけではなかったりする。 確かにあの惨状を目にした瞬間、ちょっと怒りの沸騰点が限界を超えかけた。 でもそこを鋼の精神でぐっと堪え、ゆっくりたちを閉じ込めるだけに留めている。 何故殺さなかったのか? 勿論『殺害』という直接的な攻撃を俺が嫌っているというのもある。 だがそれ以上に、 「ほーれほれ」 「ゆゆっ!? お、おかあさーん!」 「ゆっくりやめてね! 赤ちゃんを放してね!!!」 こいつらの泣き叫ぶ声と必死の表情が、最高に俺の心を満たしてくれる。 殺してしまったら、この愉悦は味わうことは出来ない。 自分の唇がすごい勢いでひん曲がっているのを感じる。 蓋を少し開き、赤ちゃんゆっくりの一匹を掴み上げた。 ああ、ゆっくり魔理沙の懸命な顔……そそる。 「しかしぷにぷにしてんなー、こいつ」 掌に乗せた赤ちゃんゆっくりの頬を突く。 最初は優しく、そして少しずつ力を込めて。 「ゆ、ゆゆっ、いたいよ! ゆっくりできないよ!!!」 最初はくすぐったそうにしていた赤ちゃんゆっくり霊夢だったが、力が入ると苦しそうな声を上げた。 その様子を見て、ゆっくり魔理沙が半狂乱で泣き叫ぶ。 「な゛ん゛でごん゛な゛ごどずる゛の゛ぉ゛ぉぉぉぉ!!?」 「何故? 分からないのか?」 いつかのような質問。あの時の痛みを思い出したのか、ゆっくり魔理沙がびくりと震える。 「ここは、誰の家だ?」 「お……お兄さんのおうちです……」 おぉ、覚えていたか。感心感心。 「で、お前は何をしていた?」 「あそんでました……」 「それは別に構わん。その次だ」 「お兄さんが用意してくれたおゆうはんを」 「違う」 赤ちゃんゆっくり霊夢にデコピン。 結構本気で叩いたからか、「ゆ゛ーっ!!!」と泣き出してしまった赤ちゃんの姿を見て、慌ててゆっくり魔理沙が訂正する。 「まりさたちのじゃないおゆうはんを勝手に食べてしまいました!」 「そして?」 「お水も勝手に飲んでしまいました!」 「ふむ」 もう一度デコピン。赤ちゃんゆっくり霊夢の泣き声が激しさを増す。 ゆっくり魔理沙は俺の動きを止めようと必死に箱をガタガタ揺らした。 無駄な努力ご苦労さん。 「さっき言ったよな? ここは俺の家だって」 「そ、そうです、だから赤ちゃんをゆっくり放してね!」 「あ?」 「は、放してください!」 ゆっくりが敬語を使ってるのは面白いなぁ。 「で、お前は人の家で、俺が俺のために作ったシチューを床にぶちまけたわけだ? お前の都合のために?」 「あやまります! あやまりますからまりさの赤ちゃんにひどいことしないでぇぇぇ!!!」 ゆっくり魔理沙の顔はもう涙で皮がべちょべちょになっていた。 うはぁ、やべぇ。超快感。 だけど台所の掃除と扉の修理で時間を使いすぎた。 はっきり言って俺は眠い。 今日はゆっくり魔理沙に『絶望』を知ってもらうだけで終わらせてしまうか。 俺は泣きながら俺の手を逃れようとする赤ちゃんゆっくり霊夢を指で掴むと、 「あーん」 「ゆ゛ゆ゛っ!!?」 大きく口を開き、奥歯に挟んだ。 「や゛め゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇぇ゛ぇ゛ぇ!!!」 そんなに騒がなくても食わないよ。 まだ。 俺は奥歯に挟んだ赤ちゃんゆっくりを見せ付けるように、ゆっくり魔理沙と他の赤ちゃんゆっくりたち、そしてゆっくり霊夢の箱を順繰りに回る。 「いいか、今からお前に問題を出す」 うっ、しゃべりづらい。 「お前が十秒以内に答えられたら子供は助けてやる。答えられなかったら子供は食われる。分かったな?」 「わ、わかったからいそいでもんだい出してね!」 歯と歯の間で母の名を呼びながら泣き叫ぶ(口の中に振動が起きて少し気持ち悪い……)赤ちゃんゆっくりを見つめて、ゆっくり魔理沙は俺を急かす。 おやおや、ゆっくりのくせにゆっくりしないでいいのかな? まぁいいや。 「問題。ゆっくり魔理沙には七匹の子供がいます。ある日ゆっくりれみりゃに襲われて二匹殺されてしまいました――」 逃げた先でゆっくりフランの群れに遭遇してしまい、また二匹無残に殺害されました。 更に発情期のゆっくりアリスと出会ってしまい、ゆっくり魔理沙は子供の一匹を犠牲にして逃れました。 しかし家に帰ると、そこはゆっくり霊夢の一家に占拠されていました。 ゆっくり霊夢たちに押し潰され、また一匹子供が死んでしまいました。 そうこうしてるうちにお腹が空いてしまったゆっくり魔理沙は、残った子供をぺろりと食べてしまいました。 さて、子供は現在何匹残っているでしょう――? 「ゆっ!? ゆ、ゆっくり……」 ゆっくり魔理沙は顔を顰めて考え出す。 くくく、所詮ゆっくりブレイン、答えられまい。 しかもゆっくりれみりゃなどの天敵の名前をわざわざ出している。本能的な恐怖で冷静な思考なで出来ようはずもない。 「なーな、ろーく」 「ま、まってね! ゆっくりかぞえてね!」 「ごー」 焦ってるゆっくり魔理沙も可愛いなぁ。 その頬を引っ張りたい。 「さーん、にー」 「ゆゆゆゆっくりしてね!!! ゆっくりして」 「いーち」 「ゆ……う゛わ゛あ゛あ"ああぁ゛ぁぁ゛ぁ゛ぁぁぁ゛!!!」 「ぜろー、残念でしたー」 やっぱり無理だったか。 ゆっくり魔理沙は何とかしようと、目に見えて暴れ出した。 だが狭い箱の中、己を苦しめるだけだ。 俺は口の中から聞こえる赤ちゃんゆっくり霊夢の泣き声を聞きながら、他の赤ちゃんゆっくりたちを閉じ込めた箱の前に移動した。 「おにいさん、なんでこんなひどいことするの!?」 「はなして! いもうとをはなしてね!」 「ゆっくりできないおにいさんはゆっくりしんでね!」 口々に喚きたてる赤ちゃんゆっくりたち。だけど俺が箱を蹴ると大人しくなる。 「非常に残念だが、こいつは死ぬ。あーあ、残念だなぁ。お前たちのお母さんがちゃんと問題に答えられてれば、こいつも助かったのになぁ」 まるでゆっくり魔理沙が全て悪いような言い方。 勿論、どう考えても悪いのは俺なのだが、ゆっくりの餡子脳ではそんなこと分かるはずもあるまい。 「お前たちのお母さんのせいでこいつは死ぬのかぁ。あーあ。酷い親だよなぁ」 「ゆっ!?」 「そんな、おかあさん!?」 赤ちゃんゆっくりたちが一斉に母親の方を振り向く。 ゆっくり魔理沙は違うと言いたげに身体を少しだけ揺らした。本当は首を振りたかったのだろうが、箱が狭くて身動きが取れないのだ。 「ち、ちがうよ! おかあさんは赤ちゃんをたすけようとしたよ!」 「それなら赤ちゃんは助かってるはずだよなぁ。もしかしたら、お前たちも見殺しにされるかもなぁ」 論理の破綻した言葉。 だが、それは赤ちゃんゆっくりたちを突き動かす原理になる。 「ひどいよ、おかあさん!」 「ここにつれてきたのもおかあさんだったよね!」 「れいむたちがひどいめにあってるのもおかあさんのせいなんだ!」 「おかあさんはゆっくりしね!」 「「「ゆっくりしね!!! ゆっくりしね!!!」」」 「や゛め゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛!!! ぞん゛な゛ごどい゛わ゛な゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇぇ!!!」 子供を護ろうと必死だった母親が、護ろうとした子供たちに糾弾されて泣き叫ぶ。 人間ならば同情を誘う光景だが、こいつらはゆっくり。 快感しか生まん。 「さて」 俺は再びゆっくり魔理沙の前に戻り、口の中を見せた。 相変わらず、奥歯に挟まってがたがた震えている赤ちゃんゆっくり霊夢の姿がそこにある。 「こいつを助けたいか?」 「だずげであ゛げでぐだざい゛ぃ゛ぃ!!!」 「うん、でも駄目」 ぷちん。 俺は口を開けたまま、見せ付けるように奥歯で赤ちゃんゆっくり霊夢を押し潰した。 飛び散る餡子。意外と美味しいが、それよりも生命を奪った生理的な罪悪感を覚えてしまうのは俺がゆっくりを愛している所以か。 「う゛わ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛っ゛!!!」 ゆっくり魔理沙のこれ以上ないという悲鳴。 いいね、ゾクゾクする。 先程の罪悪感はそれで消し飛んだ。 さて、じゃあ眠るとするか。 明日は休みだ。 もっと遊ぼうな、ゆっくり魔理沙…… 続く。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/560.html
「らんしゃまぁぁぁーーー!!!」 「ちぇぇぇーーーん!!!」 俺の横で二匹のゆっくりがじゃれあっている。 最近飼い始めたゆっくり橙とゆっくり藍だ。 トイレにいって戻って見るとじゃれるのをやめていた、いつもならもっとやってるのに。 そう思いながら見ていると、ちぇんはどこかに行くようで準備をしている。 「じゃあれいむたちのところにいってくるね、らんさま。」 「気をつけるんだぞ。」 ちぇんは野生のゆっくり達のところに遊びに行くようだ。 俺はちぇんを呼び止めると、家飼いゆっくりである証しのバッジをつけてやり、声をかけた。 「あんまり、遅れるんじゃないぞ。あと、たまにはお友達を家に呼びなさい。」 「わかる、わかるよー。じゃあ、おにいさんいってくるね。」 こうしてちぇんは出かけていった。 ちぇんがいなくなり、二人だけになったところでらんに話しかける。 「ところでらん、ちぇんのことはよく躾けているようだな。」 「はっ、はい。」 俺は、九本ある稲荷寿司でできたらんの尻尾を無造作になでながら続ける。 「ちぇんがゆっくりを連れて来たらゆっくり加工場に持っていくから、色々と手伝ってくれ。」 「しっしかしちぇんが悲しみ……、ひぎぃっ!!!」 俺はらんの尻尾を一つ引きちぎった。 「俺はいいんだぞ、お前らを追い出しても。お前は生きていけるだろうがちぇんはどうなるかな……。」 「わ、わかりました、従います。」 「それでいい、跡はいくらでも隠せる。ちぇんを悲しませる事にはならん。」 ちぇんのことになるとらんは弱い。 それに、今の安穏は俺のおかげだという事もよくわかっているようだ。 俺は、らんに掃除をしておく様に命令すると先ほどの尻尾を食べた。 「ただいまー。」 夕方になるとちぇんが帰って来た、いいつけどうりゆっくりを連れて来ている。 「おにいさん、みんなにおにいさんのことはなしたらみんなきたよ。」 れいむ種が四匹にまりさ種が五匹、ぱちゅりー種も一匹いた。 なかなかの収穫だ。 「そうかよくきたな、みんなゆっくりしていってね……。」 「「「「「「「「「ゆっくりさせてね!!!」」」」」」」」」 ゆっくり達は笑顔で答えた。 「ちぇん……。」 しかし、らんだけは曇った表情だった。 出迎えたあとはゆっくり達を庭先で遊ばせ、夕飯の準備に取り掛かった。 しかし、らんだけはこちらを手伝わせている。 伝達事項もあったし、言いたい事もあったので丁度よかった。 そして、準備を始めながら話しかけた。 「らん、ダメじゃないか笑っていなくちゃ。ゆっくりたちは気づいていなかったからいいものの。」 「すっ、すいません……、ひぎぃっ!!!」 俺はらんの尻尾を一つ引きちぎった。 そして、囁きかける。 「ちぇんが大事なんだろう、言う事を聞いていてくれれば悪いようにはしないから、ねっ♪。」 ねっ♪のところで笑いかけると、らんも笑ってくれた。 やはりちぇんが大事らしい、こうかはばつぐんだ。 自分が苦しくても、そしてちぇんを悲しませても、ちぇんを失うよりはいいらしいな。 俺はそれを改めて確認すると、らんに言った。 「らん、ちょっと頼まれ事を引き受けてくれないかな。」 頼まれ事とは、遊んでるゆっくりを何匹か連れて来ることだった。 しばらくするとらんは、れいむとまりさを一匹づつ連れて来た。 「ここがゆっくりすぽっと?」 「ゆっくりさせてね!!!」 きょろきょろしながら何か言うゆっくり達だったが、無視して作業を始めることにした。 俺は、れいむを先に処理する事にしてまりさはらんに任せた。 れいむを台に乗せてやると何か言い始めた。 「ゆっく……、ぴぺぱっ。」 答えるのが面倒だったので、全部言い終わる前に鉈で真っ二つにしてあげた。 そして、何かを言おうとする表情のままピクピクと痙攣するれいむの餡子をかきだした。 れいむの処理が終わって、らんの方を見るとまりさの頭頂部に太い杭が打ち込まれていた。 さらに、まりさが騒いだらしく舌が引きずりだされ五寸釘数本で固定されており、涎や涙、餡子など色々撒き散らせながら苦痛の声をあげていた。 「ふっふひへひはひほー。」 俺は、すこし驚いたが丁度いいと杭や五寸釘を外さずに餡子を取りだすことにした。 まず、まりさの頭頂部の髪を掴み、頭皮ごと頭から引きちぎった。 「ふっふぅぅぅーーーーー。」 もちろん、まりさは苦痛の声をあげたが、大声はあげられなかったので無視した。 らんも特に変わった様子は無く、涼しい表情を崩さない。 そして、剥き出しになった餡子をすべてかきだした。 ゆっくりの皮が残ったが、そのままではさすがにまずいので、 「じゃあらん、残りは食っとけよ。」 「はい。」 俺は残ったゆっくりの皮をらんに食べさせ、配膳に移った。 らんが逆らわなかったので、とっておいた尻尾を食べながら作業した。 そして、夕飯の時間となった。 俺は、居間でらんと食べることにした。 部屋を汚されるのがいやなので、ちぇんとゆっくり達には土間で食事させた。 俺とらんは普通の食事だったが、ゆっくり達にはさっきの餡子を与えた。 「ゆっくりたべるよ。」 「あんこうめぇ。」 「こんなものたべたことないよ、すっごくおいいしいよ。」 「あめっ、すっげあっめ。」 「うっめ、これすっげうっめ。」 「いくらでもいけるよ。」 「わかる、わかるよー。」 「むきゅーん。」 土間は賑やかだが、起こった異変には気づいてないらしい。 そして、何を食べているかも気づいていないようだ。 その様子を聞きながら、らんに話しかけた。 「ところで、頼まれ事はいったいどうやったんだい、他のゆっくり達は気づくそぶりもないじゃないか。」 「食べ物で釣りました、騒ぐとみんな来るからこっちでゆっくりあげるねと。」 「そうか、さすがだね。」 「お褒めいただき光栄です。」 どうやら、らんはちぇん以外どうでもいいらしいな。 さっきの事といい、らんはちぇん以外に容赦がないようだ。 いい傾向ですね。 夕食が終わると、ゆっくり達をゆっくりれみりゃの話しで脅しながら泊まっていくように促し、ゆっくりたちを土間に寝かせる事にさせた。 「みんな、ゆっくり眠ってね。」 「「「「「「「ゆっくりするよ!!!」」」」」」」 ちぇんはゆっくり達にお別れの挨拶をすると、自分の部屋に眠りにいった。 俺は、ちぇんが眠ったことを確認すると、行動を開始した。 「みんな、さっき食べた餡子のもとが残ってるんだけど食べないか。」 ゆっくりたちはまだ遊んでおり、すぐ食いついてきた。 「ほんと?」 「たべる、たべるよ、ゆっくりしないでたべさせてね。」 「いそいでね、はやくたべさせてね。」 「だしてね、とっととだしてね。」 「くれたら、いっしょにゆっくりしてあげるよ。」 「あんこ、あんこくれ。」 「くれなきゃゆっくりさせてあげないよ。」 「むきゅぅぅーーーーん。」 俺はあっちであげるよと、蔵に案内することにしたした。 俺は、食欲に駆られて先を急ぐゆっくり達をらんにまかせ、置いていかれたぱちゅりーについていた。 ぴょこぴょこ歩く姿は、万人がかわいいと思うだろう。 俺は、ゆっくりとぱちゅりーの後ろに回ると、 「むきゅっ?!!」 冷却スプレーで仮死状態にさせた。 この先の展開についていけないと判断したからだ。 希少なぱちゅりー種を死なせるわけにはいかない。 ぱちゅりーを抱えた俺が蔵の前に着くと、ゆっくりたちが騒ぎ出す。 「ゆっくりまちくたびれたよ。」 「ゆっくりしないでね。」 「早く、早く。」 「とっとと食べさせてね。」 「ぱちゅりーはほっといてね。」 「あんこあんこあんこ。」 「おいしいのはやく。」 俺は蔵の重い扉を開けると、まずぱちゅりーを保存ボックスに入れた。 扉が閉まってる事を確認してから、まりさの一匹に近づいた。 「残念だけど、君は餡子を食べられないよ。」 「ふざけないでね、まりさにもた……、たわばっ!!!」 たべさせてねといいたかったのだろうが、面倒くさいので鉈で切り付けた。 さらに、まりさを押さえつけながら二回切った。 手を離すと、まりさは6個のくし型まりさ6分の1になった。 まるで果物を切るかのようにくし型に切り分けられたまりさを見てれいむたちは、 「まりざぁぁぁーーーー。」 「なんでごんなごどずるのぉぉぉーーー。」 「やめでぇぇぇーーー。」 と恐怖でパニック陥っていた。 一方他のまりさは、 「おおおおにいさんとはゆゆゆゆっくりできないよとっととでてってね。」 「はははやくあんこたべさしししてね、でなきゃかえるよよよよ。」 「あああのまりさはぜんぶあげるからとっととこここここからだしてね。」 と表面上は冷静にしているが、動揺は隠せていない。 そこで、俺はこれから起こる事実を言った。 「君たちはああはならないよ、餡子も食べさせてあげるよ、だからゆっくりしていてね。」 ゆっくりたちは落ち着かないが、俺は無視してた。 そして、手短なれいむを拾い上げると、まりさ6分の1を口に押し込む。 「ゆーーーー?!!」 吐き出そうとしたが、その前に次の工程に移る。 れいむに特注の猿ぐつわをかませた。 「んーーーー?!!」 もう、まりさ6分の1を吐き出す事はできず、唸ることくらいしかできない。 最後に箱に入れて終了だ。 途中ゆっくりたちがまた騒ぎはじめたのが、一匹目の作業が終わってからさっきの餡子のことを教えると、さらにうるさくなった。 「うおえええぇぇぇぇーーー。」 「えろえろえろえろえろぉぉぉーーー。」 「だしてねだしてね、ごごがらだじでぇぇぇーーー。」 「おうぢがえでゅぅぅぅーーー。」 「あけてね、あげでおうえええぇぇぇーーー。」 もう吸収された餡子を吐き出そうと頑張ったり、動かない扉に何度も体当たりしていたがすべて無駄だった。 「お一人様ずつのご案内です。」 俺は、てきぱきと他のゆっくりもれいむと同じようにまりさ6分の1を食わせ猿ぐつわをかませ同じ箱に入れていく。 「「「「「「んんんーん・んーんん。」」」」」」 どいつもこいつも、恐怖に目を見開いて涙や涎をたらしながら唸っていた。 何匹かは、まりさを吐き出そうとはしたが猿ぐつわに邪魔され出来なかった。 腹が空いたら共食いするだろうから、それをさせないための猿ぐつわでもあった。 こうして、明日加工場に持っていくゆっくりが出来上がった。 一方らんには蔵の中の掃除をさせた。 らんは、「おお、こわいこわい」とでもいいそうな表情で助けを求めるゆっくり達を無視して作業していた。 箱の中から出ようと無駄に暴れるゆっくりを見てるときも同様だった。 そんならんを見た俺は、蔵を出るときに、 「ひぎぃっ!!!」 もう尻尾を抜く必要もなかったがなんとなく一つぬいた。 「箱を卸しにいって、森にも行くから留守は頼むぞ。」 「はい。」 翌朝、俺は早めに加工場に行く事にした。 留守をらんに任せる。 「おにいさんいってらっしゃーい。」 ちぇんも出迎える。 「ちぇんも留守を頼んだぞ。」 ちぇんに昨日の事を気取られぬように、家にいてもらったほうがいいと考えたのだが、 「えーやだよー、ところでみんなは?」 拒否された上に何かおかしいと感じたようだ。 「朝早くに出て行ってしまったよ。」 らんが誤魔化す。 「じゃあ、みんなのところにいくよ。」 ちぇんはなおも引き下がらなかったので俺は、 「らんも色々頑張ってくれてるから、ちぇんもたまには一緒にゆっくりしてやってくれ。」 といった。 「わかる、わかるよーおにいさん。らんしゃま、いっしょにゆっくりしようね。」 「ちぇぇぇーーーーん!!!」 「らんしゃまぁぁぁーーー!!!」 丸く収まったのを確認すると、俺は加工場に向かった。 おわり。 作 怪僧トンポ スレに色々出ていた新ゆっくりの案を見て書きました。 ゆっくり藍の設定は以下のようにしました。 顔だけの饅頭で中身も普通の餡子だが、九本の尻尾は稲荷寿司で出来ており再生可能。 ゆっくり橙を溺愛し、ゆっくり紫には逆らえない。 知能は他のゆっくりより高いが、自分の欲望を優先するところは変わらない。 そのためなら、他のゆっくりに害を与えるのにもためらいがない。 アクセス規制に巻き込まれたのぜ。(´Д`) fuku700に一回投下したものの規制でぐだぐだだったので引っ込めて今頃投下。 規制16日間は長かった。 最後になりましたが、お読みいただきありがとうございました。 このSSに感想を付ける