約 189,042 件
https://w.atwiki.jp/trivia-mike/pages/3886.html
鹿児島県薩摩川内市名物。 ちんことは鹿児島方言で小さいという意味。
https://w.atwiki.jp/niconicometeor/pages/30.html
https://w.atwiki.jp/mnsmnsmns/pages/11.html
過激なパフォーマンス動画 検索すると劇団ゴキブリコンビナートの過激なパフォーマンス動画がヒットする。その内容は男性2人が頬を串刺しにするというもの。何故か血は出てないが、それでもかなりキツいため閲覧には注意が必要。 ジャンル:非常識 危険度:3
https://w.atwiki.jp/inukami/pages/128.html
https://w.atwiki.jp/wakan-momomikan/pages/7525.html
│和(総州)│鱗部│ http //wakanmomomikan.yu-nagi.com/momomi3/maki-7391.htm
https://w.atwiki.jp/anime_wiki/pages/5725.html
■イナズマイレブン 作画監督 30(武内啓) 37(武内啓) 43(松崎) 51・52(松崎・松坂) ■関連タイトル イナズマイレブン DVD-BOX1 フットボールフロンティア編 〈期間限定生産〉
https://w.atwiki.jp/dqmbmb/pages/1088.html
レア: 種類:ブレス 対象:敵全体 属性1:爆発 属性2:毒 効果:ダメージ+毒 会心:× 必殺技:ポイズンウェップ、ビッグバン 習得モンスター くさった死体 どくの塊を吐き出して敵全体を攻撃するぞ! カテゴリ・ブレスに戻る メニューに戻る
https://w.atwiki.jp/dqmbmb/pages/178.html
ロトの系譜 No.65 レア:☆☆☆☆ HP:890 力:42 賢:12 守:58 早:6 特技 じばくのふり うたたねこうげき 生息地:洞窟 特徴:みのまもりがかたい 発生相性 物質モンスターチーム 岩石ドカドカ軍 洞窟チーム 勇者の仲間たち 状態異常効果チーム 一発屋チーム 必殺技:ラッキースター スナイプLv? ロトの系譜へ戻る ハ行へ戻る メニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/cafetuku/pages/130.html
スイートレシピ 材料 うさぎ印の砂糖 水 小麦粉 レベル 皿数 単価 経験値 調理時間 1 10 3 1 5 2 3 4 5 6 7 8 9 10
https://w.atwiki.jp/truexxxx/pages/169.html
だんだん遠くなってく君を追いかけていく ◆7ediZa7/Ag ──愛月しの。 その時、猛田は思わずミクニを見てしまった。 そしてそのあと、どういう訳かひどく後ろめたい気分になった。 最初の放送。 禁止エリアについての通告。 今までに死んだ参加者の名前の読み上げ。 概ね予想通りの内容だった。 最初の時点で放送の存在は告知されていたし、その内容も大体にして言っていた通りのものだ。 読み上げる演出こそ悪趣味なものだったが、それにしたって驚くようなものじゃない。 読み上げられた死亡者でさえ、自分たちは事前にほぼ知っていた。 吾妻善逸、秋山蓮、中野四葉、中野五月。彼らが死んでいることは、告げられるまでもなくわかっていた。 ただ──彼女については、知らなかった。 愛月しのは、ミクニの幼馴染であった彼女は、放送にて真っ先に呼び上げられていた。 「……え?」 その時、ミクニはそう呟いていた。 メモを取る気で握っていたペンはすぐに止まり、呆けたように顔をあげ、しばらく動かなかった。 理解が追いついていないようだった。 彼はその後、放送が終わるまで、目を見開き指先を震わせていた。 「……は?」 もう一度、こぼれ出たのも、そんな声だった。 それまでの若殿ミクニの強さとはかけ離れた、ひどく呆けたような表情だった。 彼がそんな顔をしている──その事実にどういう訳か猛田も衝撃を受けてしまい──彼自身、何が何だかわからなくなっていた。 ◇ 「十三人ねぇ……」 沖田総司は噛みしめるように声を漏らした。 放送のどこからともなく音が響く感覚は、彼の常識からすると奇怪な感覚だったが、今更そんなことで驚く彼でもなかった。 多いのか、少ないのか、その数については沖田はあえて考えない。 問題はそこではない。 見るべきは、最初に島に飛ばされたのが70人、最初の6時間で13人が死んだということ。 成り行き次第ではあるが、人が減っていけばその分殺しの速度も落ちていくだろう。 「とすれば刻限はもって三日というところですか……」 ざっとした感覚で試算した沖田はやれやれと細い手で頭を抑える。 余裕があるとは全く思っていなかったが、どうにかするにはあまりにも時間がない。 とはいえ、あの元の時代から追い出された時から、いや、それより前から、状況が楽だった時の方が少ない。 「何とかするしかありませんか」 そう呟いたのち、彼は愛刀、菊一文字をすっと抱き寄せる。 その視線の先には、少年少女がいる。 二乃を初めとする、この島で出会った市井の子供たちだ。 今ではどうやら若殿という少年を中心に何やら声をかけあっている。 事情はだいたいわかる。先ほど告げられた死者の中に、若殿の口から告げられたものが混じっていたように思う。 確か愛月しのと清姫というのが、新たに告げられた中で仲間とされていた名前のはず。 彼女らの死に対して、言葉を交わす必要があるのだろう。 その中には、あの猛田という罪人もいた。 どの面を下げて──と思いはするが、彼自身そのことを自覚しているのか、少し輪から離れているようにも見える。 「────」 彼らの感傷について口を挟む気は無い。 何も間違ってはいないからだ。死を悼むこと、その痛みに共感すること、どちらも文句をつける気はない。 だが── 「いやいや城戸くんはこっちでしょう」 声をかけに行こうとした城戸を、沖田は静かな声で呼び止めた。 「これからどうするのか、城戸くんの考えを教えてくださいよ」 「え、でも、あの子……」 「言ったでしょう、鬼退治は私たち三人でやると」 彼は戸惑いの表情を浮かべたが、沖田は言葉を遮ってぴしゃりとそう告げた。 「竈門くんもわかってますね?」 「……はい」 話を振った炭治郎は神妙な顔をして、しっかりと頷いた。 彼とて、年齢であればあちらの少年たちと変わらないだろう。 だが、彼はやはり──こちら側だ。 彼もまた一人の友が死んだはずだというのに、今自分たちがまさに戦っているのだということを明瞭に理解している。 「沖田さん、まずあの禁止なんとかというのですが、俺たちにはすぐに影響しないでしょう」 「ええ、地図を見せてもらいましたが、ここから北の一角が塞がれるだけですぐにどうなるというもんじゃない」 「ただこのまま、行けなくなるところが増えるのは……単純に不利です」 炭治郎の言葉に沖田は頷く。 そう、この島において徐々に人は減る、行ける場所も少なくなってくる。 当然反抗する身であるこちらも打てる手段が少なくなっていく。 時間をかければかけるほど不利なのだ、この闘いは。 「城戸くん」 沖田はそこで城戸を呼びかけた。 彼は未だ戸惑ったように立っていたが、そんな戸惑いを慮ってやる余裕はない。 だから沖田はそのまま問うた。 「だから貴方の意見を聞かせてください。私らはどこに行くべきだと思います? ただ逃げ回っているだけなんて馬鹿なこと言う気は無いでしょう」 「え、俺が……?」 「ええ、見た所、貴方が一番こういうことには詳しそうだ。 似たような催しをやってたと言ったじゃないですか」 それを言えば若殿もそうだが、ここで彼に聞くのはあらゆる意味で不適当だ。 だからこそ、沖田は城戸にそう問いかけた。 その意図が伝わったのか、そうでないのかはわからないが、彼は答えてくれた。 「この地図の中じゃ、研究施設ってのがまず怪しいと思うけど……」 「研究施設。確か上田さんも似たようなこと言ってましたねぇ」 思い起こすように沖田は言った。 この戦いが始まって二乃と合わせて最初に出会った人間だ。 彼も上手くやっているだろうか、放送によれば少なくとも生きてはいるようだが。 「あとは……この病院なんかが怪しいと思う」 何かを思い起こすように、城戸は言った。 「俺も全然わっかんねえんだけど、こういう場所に資料が置いてある……かもしれない」 「自信なさげだなァ、もっと頼り甲斐のあること言ってくださいよ」 「そ、そんなこと言ったって俺だって、こんな島初めて来たんだし、わっかんねーよ」 言い訳するように述べる城戸に対して、沖田はため息を吐いて、 「いいですよ、わかりました。行きましょうか、病院と研究施設」 「え? いいのか?」 「いいんですよ。どうせ何も方針なんてありゃしないんだ。 どっちも同じ方向にあるんだし、北上しつつ両方目指しましょう」 どの道ここに留まっていたところで事態が好転する訳でも無い。 ならばとりあえずでも行くべき目標が欲しかった。 それに上手く行けば別れた上田たちとも合流できるかもしれない。 そういう意味でも北に向かうのは悪くない話だった。 「よしじゃあ、落ち着いた北上するよう、みなに伝えてください。 夜も明けたし変なモンに絡まれなきゃ、昼にはつけるでしょう」 「え、あ、わかった……」 「あとくれぐれも、さっきみたいな自信なさげな声は出さないように」 「え?」 「俺は“慣れ”てるんだから、ここに行けば間違い無いんだ、ぐらいのトーンで振る舞えと言ってるんです」 「でも、俺、実際すげえテキトーに決めてるんだけど」 「良いんです、大概こういう方針はテキトーに決まるもんなんですから。テキトーでも上が自信ありげに振る舞えばそれが方針になるんだ」 ねえ土方さん、と沖田は胸中で付け足した。 「竈門くんも、いいですね?」 「はい。大丈夫です、俺も行くなら北だと思っていたので」 そう頷きながら、炭治郎は少しだけ口元を緩めた。 「どうしたんです? 人の顔をジロジロ見て」 「いや、ごめんなさい。沖田さんって──意外と面倒見がいいんだなって」 言われて、今度は沖田が額を抑えて笑う番だった。 といっても彼の場合は苦笑なのだが。 「面と向かって言われると照れるなァ、そうなんです、総司は面倒見が良いんです」 「そう言って、全然照れてないじゃないですか」 バレましたか、聡い子だ。 などと沖田は思いながら、もう一声、ここにはいない誰かに胸中で呼びかけた。 ──鬼より怖い壬生狼がこう言われるの、どう思います? 土方さん。 ◇ そうして、一行は北、病院と研究施設を目指すことをひとまずの方針とした。 移動することに対しては別段揉めることはなかった。 沖田としては、正直誰かがここで篭って動きたくないとでも言うと思ったのだが、そんな声を上げる者は誰もいなかった。 「もしかしたら……道中で会えるかもしれないわね。五月を──殺したって言う奴」 説明の最中、二乃が漏らした言葉が、きっと皆の声の代弁なのだろう。 少なくともあの姉妹については、ある程度同じ想いを抱えているのかもしれない。 「そういうのも似合いますね、二乃さん」 「何?」 「いえいえ、何でもございませんよ」 おどけるように返しつつ、沖田は他の面子の顔も伺っていた。 ミクニと猛田は、何も話す様子はなかった。 ミクニは何かを考えるように黙っているし、あの饒舌な猛田も彼の近くで所在無さげに立っている。 ──まぁ何も言えないでしょうねぇ。 彼のやらかしたことと、二人の関係を思い起こしながら思う。 とはいえ同情する気も起きない。 だから沖田の興味はすぐに残ったもう一人に注がれていた。 藤丸立香。 そういうらしい彼女は──特に変わらない様子で、移動するという方針を受け入れていた。 自然体である。 彼女に関しては沖田は何とも理解しがたいものがあった。 敵意がないことはわかる。脱出に協力的なことも疑っていないし、変に取り乱さないのはありがたい。 ただただ──不思議なのである。 先ほど“慣れ”ていると城戸には言ったが、“慣れ”というのならば彼女の方がよほどそうだ。 沖田はどういう訳かその佇まいに──共感に近いものを覚えているのだった。 ──私だって、こういうのは初めてじゃありませんが。 こういうの、とは知らない場所に突然投げ出されることである。 どうも、この立香という少女は、それに異様なほど場慣れしているにも見える。実戦経験とはまた違った軸で。 ──と、その時である。 方針も固まり、そろそろ動こうかと言う、そのタイミングで──事態は急激に動くことになった まず初めに──爆発があった。 近く、巨大な爆音が鳴り響いていた。 ガラス窓が揺れ、置かれた調度品がバラバラと落ちていく。 中野姉妹と猛田の悲鳴が上がり、城戸が窓から外を確認しようとする。 「な、なんだよ、これ!」 「馬鹿! 顔を出すんじゃない!」 城戸に対して叱責しながら沖田は強引にその頭を抑えた。 瞬間──窓を突き破る勢いでさらなる爆破が巻き起こった。 巻き散るガラス片、悲鳴が上がる中、炭治郎の「屈んで頭を抑えて!」という声が強く響いた。 「っつう……爆撃かよ」 「ええ、大砲でドカンとはまた景気の良い輩もいたもんだ」 言いながら、城戸と沖田は割れた窓の外を注意深く伺う。 すると何軒か離れた先の民家がバチバチと燃え盛っているのが見えた。 それからさらに続く砲撃。近くなったり、遠くなったりを繰り返している。 揺れ動く床を感じながら、沖田は状況の把握に努める。その最中、炭治郎が声をかけてきた。 「沖田さん、これ、多分──当てずっぽうです」 「ええ、でしょうね。こちらを狙っているにしては杜撰過ぎる。 適当にドンドカ撃って、逃げ出す鼠がいないかあぶり出してるつもりなんでしょう」 さてどうしたものかと沖田は考える。 とそこで城戸が外を見ながら「これ……」と声を漏らしていた。 「どうしたんです? 何か知ってるんです?」 「北岡さん? いや、名簿には載ってなかった筈だし、じゃあ誰が」 「知っているんですか? この大砲」 「ああ、多分、この敵──仮面ライダーだと思う」 その声は先の方針決めの時と違い、ある程度の確信が感じられた。 「城戸くん、この敵、これ以上の火力出ますか?」 「……出る。たぶん、一番強い奴をまだ使ってない」 「なるほど、そうですか……」 このままやり過ごす、というのも手ではあった。 恐らく向こうはこちらが見えていない。だからやたらめったら適当に撃っている。 だとすると、下手にこちらの居場所を伝えるのは悪手だ。 あてずっぽうの砲撃など早々当たるものではない。動かない、というのも戦術である。 だが──それもこの砲撃の規模だからである。 しびれを切らした敵が、街一面を焼き払おうとしかねない。 ──そのくらいのことは、考えておくべきでしょうねぇ。 であるならば、ただ待つのもまた悪手である。 「城戸くん、竈門くん、さっそく三人で行きますか」 しばし考えたのち、すっと沖田は立ち上がった。 その手には菊一文字ただ一つ。爆撃の向こうに窓から身を晒そうとしていた。 「何をしているんです? 下手に出れば狙い撃ち、待ってれば焼かれる。 ならとっととこの舐めた真似した輩を斬りに行くべきでしょう」 刀と共にそう告げると、まず炭治郎が立ち上がり、次に城戸もまた迷わず立っていた。 その表情に恐れはない。この敵の脅威はわかっているのだろうが、その上で立ち上がることに躊躇はしなかった。 合格です、と沖田は内心で二人のことをそう評した。 「じゃあみなさん、私ら三人はとりあえず突っ込んでくるので、その間はくれぐれも顔を出さないよう」 「──うん、わかった」 即座に返事をしたのはあの奇妙な少女、立香であった。 他がまだ事態の把握まで頭が回っていない中、彼女だけは顔を上げていた。 「こっちは私たちでどうにかするから、沖田さんも頑張って」 「……了解す、まったく“慣れ”ていますね」 「え? あ、まあね……」 「まったく底知れないお嬢さんだ、でもまぁ、安心はできる」 剣士三人が出ていっても彼女がいれば少なくとも最悪の事態は防げそうだ。 そう判断した沖田は苦笑しながら窓枠に足をかけた。 何が何だかよくわからない少女であるが、ありがたい話ではあった。 「沖田さん!」 その背中に、また一つ声がかけられた。 「勝手にいなくならないでね──そんなことしたら絶対に許さない。約束だから」 誰かの声かは見ずともわかる。 その声に沖田は振り返ることなく、だが小さく頷いて外へと躍り出た。 たっ、と音と共に着地。そしてその勢いのまま、駆け出した。 「約束、約束かァ」 その後を追うように二人の足音が背中からきている。 炭治郎と城戸だ。 装いも違えば、歳もバラバラ、呼ばれた時代が違うせいか、いまひとつ話も噛み合わないような混成部隊である。 「でもまぁ──大丈夫でしょう」 その足音を聞きながら、沖田は少しだけ笑って言うのだった。 ◇ 「いやぁ、弾も自動で補充されるみたいだし、シューティングゲームがホントにできるようになったみたいで楽しいなぁ」 しみじみと。 そう表現するのが一番正しいだろう。 PENTAGONの上層、青い空の下で佐藤はしみじみとぼやいた。 まるで朝食の献立を語るような気軽な言葉と共に砲撃を繰り返し、その度に爆散するビルを彼は眺めている。 一応ゾルダのスペックの確認や馴らしも兼ねているが、そんなものは正直どうでもよかった。 せっかくPENTAGON爆破セレモニーと洒落込んで爆薬も仕込んだのに観客がいないのは味気ない。 であるからして、とりあえず人のいそうなところに砲撃をし続けているのである。 そしてそもそも爆破セレモニーからして、特段に何かやる理由があるかと言えば、否である。 なんとなく派手で楽しそう。 結局その程度の話なのだった。 「さて、誰か来てくれると良いんだけどなぁ……」 そうぼやいた時、佐藤はゾルダのマスク越しに、動く人影を見つけた。 「おっ」 数は──三である。 三人は爆撃される街を駆け抜けている。 やたらめったら突っ込むのではなく、こちらの位置をある程度特定した上で付かず離れずの連携で駆け抜けているようだった。 見るに、サムライのような衣装の者が二人と、佐藤が求めていたあの“仮面ライダー”が一人。 明らかに、こちらを意識した動きである。 砲撃の角度から位置も見出しのだろう。まだ距離はあるが、こちらを補足した上で狩りに来ている、とみるべきか。 「いいねぇ、来てくれた。本当は30人ぐらい来てくれると嬉しかったんだけどね。流石に3つじゃ的が少ないよ。 でも──来てくれてよかったなぁ」 マスクの中で佐藤は破顔して言った。 誰かが来てくれないかと雑に撃ってみたところ、本当にやってくれた。 しかもこちらに向けてまっすぐにやってきてくれる。こんなに嬉しいことはない。 雑に撃つのはそこで止めた。 狙いをやってくる3人に絞って見る。とりあえず近くのビルを砲撃、青い空の下、音を立てて爆散する。 爆風の中──当たり前のように3人がそれぞれこちらに向かってくる。 「うん、いいじゃない。これで倒せちゃったらどうしようかと思ったよ。 せっかく来てくれたんだし、セレモニーにも参加してもらいたいしねぇ」 場合によってはジャンルがシューティングからアクションになりそうだ。 いや、それともタワーディフェンスかな? そんなことを考えつつ、佐藤は期待と共に3人を迎え入れた。 ──そうして、PENTAGONの戦いは始まった。 【E-7/PENTAGON付近/1日目・朝】 【城戸真司@仮面ライダー龍騎】 [状態]:ダメージ(大)、疲労(大) [道具]:基本支給品一式、不明支給品1(本人確認済み、武器)、龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎 [思考・状況] 基本方針:今度こそ願いを叶える。 1.戦いを止める。 2.千翼のことを止めたいが… 3.蓮…!! 4.とりあえず北上して資料を集める [備考] ※秋山蓮に生きろと告げて目を閉じた後からの参戦です。 【竈門炭治郎@鬼滅の刃】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、全身に切り傷と打撲(簡易処置済み) [道具]:基本支給品一式、折れた日輪刀@鬼滅の刃、ランダム支給品0~1、カルデア戦闘服@Fate/Grand Order、 [思考・状況] 基本方針:禰豆子を見つけて守る。無惨を倒す。 1:禰豆子や仲間に早く会いたい。 2:刀が欲しい。 3:とりあえず北上して資料を集める [備考] ※強化合宿訓練後、無惨の産屋敷襲撃前より参戦です。 ※折れた日輪刀は半天狗戦で緑壱零式の刀を使う前のものでした。 【沖田総司@衛府の七忍】 [状態]:健康 [装備]:着流し、菊一文字則宗@衛府の七忍 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本方針:『びぃびぃ』と名乗る鬼を討った後、元和に戻って鬼退治。 1:己の『誠』を信じて突く。 2:二乃さんを護衛する。 3:酒呑童子については保留。 4:二乃さんの妹御を斬った鬼(千翼)を斬る。 5:とりあえず北上して資料を集める [備考] ※第三十五話以降からの参戦。 【佐藤@亜人】 [状態]:健康 [装備]:ゾルダのデッキ@仮面ライダー龍騎、無名街爆破セレモニーで使用された爆弾@HiGH LOW [道具]:基本支給品一式、日本刀@現実 [思考・状況] 基本方針:ゲームに乗る。 1.PENTAGONが勝つか、花火が勝つか、実験だよ実験。その前に爆弾設置しとこ。 2. 飛んでいたライダーに興味。 3. PENTAGONの前でふたりの参加者を殺した犯人に興味。 [備考] ※少なくとも原作8巻、ビル攻防戦終了後からの参戦 ※亜人の蘇生能力になんらかの制限があるのではないかと考えています。 ※IBMを使用しました。使用に関する制限は後の書き手さんにお任せします。 ※ゾルダに変身している間はIBMも強化されるようです。 ※変身中に限りIBMを二回以上出せるようです、どれ程出せるかは後続の書き手氏にお任せします。 ※飛行中の龍騎の姿を確認しました。 「みんな!伏せて、絶対に顔を出さないように。あと耳と口も塞いで!」 3人が戦いに赴いたのち、残された猛田たちはその言葉通り爆撃に備えていた。 中心に立って声をかけているのは立香だ。 猛田や中野姉妹は見えないところからの爆撃など経験したことはない。 だから──正直猛田は怖かった。 無論泣きわめくような無様を晒すことはなかったが、手が震えて仕方がなかった。 猛田の知るラブデスター実験では、このような直接的な破壊に晒されることはなかった。 それまで日本で平凡な中学生をやっていた彼に、こんな状況への耐性などあるわけがない。 「うん、大丈夫だよ、三玖。沖田さんも言ってたけど、あてずっぽうな砲撃なんて、隠れてれば滅多に当たるもんじゃない。交通事故のがよっぽど危険」 立香は続けて言う。 「それに二乃も安心して。絶対帰ってくるから。本当にすごいんだよ──ああいう人たちって」 こんな状況であっても彼女の言葉は落ち着いたトーンで──ひどく安心感があった。 何もかもわからない状況だが、そういう風に言ってくれる人がいるだけで、少なくとも猛田の心は多少落ち着いていた。 「だから猛田くんも、安心して」 今度はこちらを向いて、微笑みまで添えてくれる立香に、猛田は心臓の鼓動が早まった。 い、良い女だ……やはりこの女は俺に惚れてる……? などと命の危機で頭がおかしくなったのか、思わずそんな感想が脳裏に過る。 「若殿くんも」 「……ああ」 だがそんなよくわからない昂揚も、ミクニの声を聞いた途端に吹き飛んでしまった。 はっとして振り返る。 そこではミクニが「大丈夫だ」と言って、少しだけ微笑んで返していた。 ──おい、なんだミクニ。その笑い方は……。 猛田は彼の微笑みが、ひどく痛ましいものに思えた。 人形が必死に人のふりをしているような、そんなぎこちない笑い方だった。 少なくとも猛田の知る彼はそんな顔をしなかった。 ラブデスター実験で追い詰めた時も、権力を奪い取った時も──愛月しのを捉えた時も、憎らしいほど向かって来たのに。 そのミクニが──こんな風になってしまっている。 その事実に衝撃を受けている。その自分自身に猛田は困惑していた。 だが、だからといって何も言うことはできなかった。 何を言えと言うんだ。猛田から今のミクニに与えられる言葉など何もありはしない。 いつもの猛田ならば言葉など溢れるほど出てくるのだが、今は何も言える気がしなかった。 それからしばらく爆撃が続いた。 震える床にへばりつくようにかがみながら戦闘が過ぎるのを待つ。 爆撃自体は徐々に遠くにいっているように思えた。突っ込んだ沖田たちに標的が変わっているのだろう。 恐怖を感じながらも、猛田は時折ちら、と顔を上げ辺りを窺ってしまう。 別に何が見える訳でもないのだが、何も見えないということもまた恐怖なのだ。 「──ジウ?」 その時、不意にミクニが声を漏らした。 猛田は「は?」と返してしまう。 見れば、顔を上げたミクニは、窓の向こうに何かを見つけたのか、目を見開いている。 「若殿くん、どうしたの?」 「すまねえ、立香さん。俺ちょっと出る!」 「え? ちょっと、どこに──!」 藤丸が必死に呼びかけるが、ミクニはそれを無視して走り去ってしまう。 窓でなく出口の方からだ。 「────」 同時に視線が一斉に猛田に集まる。 一体何があったのか、全員が理解していないようだった。 猛田は「ひっ」と声をあげたのち、思わず誰もいない横を見て──一瞬の迷いの末、彼もまた走り出していた。 「と、止めてくる!」と言い訳のように叫びながら、ミクニが開け放ったドアから街へ出る。 ──俺は何故走っているんだ。何を追いかけているんだ。 街の中を走りながら猛田は自問していた。 その視線の先には猛然と走っていくミクニの背中がある。。 爆撃は遠くなったとは言えなお続いているし、砲撃が直撃したビルは崩壊し、ところどころバチバチと炎が上がっている。 そんな街を出歩くのは嫌だったが、しかしあの場に──ミクニなしでいることも不安であった。 ──そ、そうだ。ポーズをつけないとな。俺もアイツを心配しているという。 正直なところ、猛田があの集団に身を置けているのはミクニに依る部分が大きい。 いや元々ミクニがいなければ実験での所業もバレなかったのも事実だが、一度知られてしまった以上、ミクニを手放すのは猛田としても不利なのだ。 下手を打てばあの沖田総司を名乗る男に何をされるかわかったものではない。 だから少しでも周りの好感度を稼いでおかなくてはならないのだ。 それは本心でもあった。彼の中の狡猾な部分はこうした得だと告げている。 だが、それだけでこんな爆撃の中を歩き出すのか。 実のところ彼自身、自分が何を考えているのか、よくわかっていなかった。 いつもの自信が出てこない。間違ってもミクニを心配している訳ではないのだが。 ──ジウ、皇城がいたというのか。 先ほどのミクニの呟きを思い起こし、猛田はさらに困惑する。 ジウ。皇城ジウ。 生徒会の一員であり、ミクニの幼馴染である。 かつてラブデスター実験においては、猛田は彼とも敵対している。 この島の名簿に名を連ねていた以上、ここにいてもおかしくはない。 だが──このタイミングで、こんな場所で会うのか? 愛月しのの名は、彼にとっても痛烈に作用する筈だ。 猛田は半端に知っているからこそ、事態がどうなるのか、まったく読めなかった。 そして、そうしているうちに──二人は出会っていた。 爆撃が続き、半壊する街の中、出会った二人は立ち止まっていた。 「ミクニ──なのか?」 「──ジウ」 ◇ 二人は互いを名を呼んだのち、しばらく何も言うことはなかった。 崩れ落ちる瓦礫、震えるアスファルト、馬鹿みたいに綺麗な青空の中で彼らの視線が交錯する。 「……ジウ、よかった。ここで、お前に会えて」 「──ああ、僕もだ、ミクニ」 二人は、共に絞り出すように言葉を交わした。 そこに込められた感情の重さを、猛田は推し量ることができない。 だがあの中に入る気は、いかに猛田といえ起きなかった。 とはいえ元来た道を取って返す気も起きない。それ故彼はひどく不安な心地で彼らの会話を見守ることになる。 「あの実験から突然連れてこられて、本当にビビっちまった」 「ああ……そうだな」 「今頃、ファウストの奴、どうしてるかな。アイツのことだから、またこっちに来てくれるかもしれねえが」 「そうだな」 「今頃、あっちの会場はどうなってるんだろうな。前みたいなことにならねぇといいんだが」 「……ああ」 「まぁあっちには綾鷹とかもいるはずだから、大丈夫だよな」 ひどく上滑りした会話だった。 茫洋とした様子のジウは言うまでもなく、ミクニも、まるで与えられたセリフを読まされているかのような口調だった。 本当に話すべきことを、互いに触れていないかのようなぎこちなさだった。 「──しのが」 だが、ジウのその一言で、何かが決壊した。 「しのが死んでしまった……」 崩れ落ちるようにジウは膝をついていた。 「僕が……僕は何で……!」 「──ああ」 手を震わせるジウに対して、ミクニもまた声を絞り出していた。 「俺も……俺だって、何もできなかった……!」 ──ミクニ。お前…… 泣いているのか。 猛田はその背中を見て、そう察した。 肩を震わせ、顔をうつむかせ、拳を強く握りしめる。 その表情はきっと──涙が滲んでいるのだろう。 「──ミクニ」 「すまねえ、ジウ。俺が、守れなかったから……」 その様子にジウもまた逡巡するように瞳を揺らした。 「……なぁ、ミクニ」 そして、ジウは戸惑いを含んだ声で呼びかけていた。 「一つだけ答えてくれ。親友として……」 「ああ」 「お前は──しののことが、好きだったのか?」 その問いかけの間、静寂が場に舞い降りた。 どこか遠い場所で爆撃の音が響いた気もしたが、そんなものは耳に入らない。 そこにあるのは二人だけの世界だった。 「ああ、昔はな。昔は、好きだったんだ──」 ミクニの答えを聞いた瞬間、ジウの表情に変化があった。 何か手を握りしめ、その瞳に異様な殺気が生まれていく。 「ミクニ、お前はここまで来ても僕を──!」 「──そう、思ってたんだけどさ」 今度は──ミクニが崩れ落ちる番だった。 「わっかんねえんだよ。さっき、ずっと、ずっとアイツの思い出ばっかり思い浮かぶんだ」 「ミ、クニ──?」 「昔転んじまった時とか、秘密基地に行った時とか、服のほつれ直してくれた時とか、そんなどうでもいい思い出ばっかり、さっきからずっと……!」 膝をつき、彼は思いっきり地面に拳を叩きつける。血が飛び出ることなど御構い無しだった。 「頭から離れねぇんだよ! 痛いんだ、何か、わかんねえけど! なんだよ、何でだよ──アイツのこと、本当に好きだったのはお前だろう、ジウ。 なのに、何で──何でだ! 俺は、しののことを……俺には!」 「……ぁ」 そのミクニの慟哭を聞くのと同時に、ジウの瞳から徐々に殺気が薄れていく。 何かを悟ったように、何か気づいたように彼はミクニを見つめている。 「なぁ、ジウ。俺は……俺は、しののことが、好きだったのか?」 縋るように問いかけるミクニに対し、ジウは震える手でその肩を叩いた。 「……好きだよ」 「ジウ──」 「僕も──僕だって、しのが好きだった!」 ミクニと同じように涙を流しながら、ジウは言い放った。 「そうだよ。僕は、しのが好きだった。 そして──ミクニも好きだったんだ」 長い長い悪夢から醒めたように、彼はその言葉を絞り出した。 「愛して、たんだ」 と。 ジウはそれからはっきりとした口調で、ミクニに向かって告げた。 「……ミクニ、僕と一緒に死んでくれ」 その首に手をかけ、ぐっと彼が手に力を込めたのがわかった。 「二人で死ぬんだミクニ!! 僕と一緒に死んでくれ!」 猛田は思わず声を上げようとする。だが──無理だった。 何も言えなかった。 あの二人にどんな言葉が届くと言うのか、猛田には検討もつかなかった。 「ここで全部、全部終わりにしてしまおう! お前となら──たった一人の親友となら、何も怖くない!」 鬼気迫る様子でジウはミクニに迫る。 その悲痛な叫びに対して、ミクニは── 「──ダメだ、ジウ。それはできねえ」 はっきりとした意志で、その手を払いのけていた。 拒絶されたジウは、信じられないものを見るかのような視線を向けながら、よろよろと後ずさりをする。 「な、んで。ミクニ……?」 「……ジウ、俺はここで死ぬ訳にはいかねえ。 そりゃしのが死んだことはつれぇよ……今だって、どんな顔したらいいのか、全然わかんねえ……」 ミクニは絞り出すような声で言った。 「でもよ、まだ勝手に死ぬ訳にはいかねえ。 姐切や神居がここにはまだいる。カオルやみむらだって心配だ。ファウストとの決着もまだつけてねえ。 それに──ここには猛田もいるんだ。死んじまったはずのアイツと、また会えた」 自分の名前が出た瞬間、猛田は心臓を鷲掴みにされた気分だった。 だが二人は彼の存在に気づいていないのか、会話は続いていく。 「ジウ、お前も来いよ。俺、この島でまたいろんな人と会ったからさ。 城戸さんや立香さん、炭治郎、三玖さんたち……中野って姉妹の人たちとも会った。 本当かどうかわかんねえけど、あの沖田総司もいるんだぜ。 いろんな人たちが、協力してここから出ようとしてる。そこにお前が来れば──」 「──なんでだ」 え、とミクニの声が漏れた。 「なんで、なんでお前は何時も──」 ジウの瞳に──再び暗い感情が渦巻いていく。 「何時も──色んなものを持ってるんだ! 僕はもう、お前しか残ってないのに! なんでお前は!お前はいっぱい色んなものを持ってる!選ばれる!おかしいだろう! 勉強も運動も何もかもすべて僕に負けてるクセに!」 「ジウ、お前」 ミクニが何かを告げようとした。 だがジウはその時すでに動いていた。猛田ははっと顔をあげる。 その手には日本刀が握られている。最初に会った時から腰に吊るしてあったそれを、彼は淀みない動作で抜いていた。 「──僕だけを見ろよ! ミクニィィィィィ!」 その言葉と共に──ジウはミクニを斬りつけていた。 一瞬のことだった。 あまりにもあっけなく、一切の抵抗なく、ミクニの首は刎ねられていた。 そして──赤い赤い鮮血が舞っていた。 【若殿ミクニ@ラブデスター 死亡】 ◇ 「み、ミクニ……?」 猛田は目の前の光景のすべてが信じられなかった。 血の海に立つジウも、今その足元に転がってるボール状の何かがミクニの頭だということも、すべてが彼の理解を超えている。 一瞬で何もかもが終わってしまった。 あのラブデスター実験でも死は一瞬で、あっけないものだった。 だが、これは──それ以上に凄絶な何かだった。 「──ああ、猛田か。いたのか、本当に」 ようやく猛田がここにいることに気づいたのか、ジウは猛田に冷たい視線を向ける。 ひっと猛田は声を漏らす。 あらゆる感情が死んでしまったかのような冷たい瞳だった。 ミクニの返り血で真っ赤に染まった彼は、猛田に対して淡々と告げる。 「お、おい。皇城、ミクニは──アイツは本当に死んだのか?」 「なんだ、猛田。アイツが死んだことにショックを受けてるのか?」 ははっ、と小馬鹿にするようにジウは笑った。 「笑わせてくれるよ。あの実験で、散々ミクニのことを狙ったお前が、どのツラ下げてそんな真似ができる?」 猛田は答えられなかった。 その言葉はあまりにも正鵠を射ていた。 そう、猛田はかつてミクニを狙い、実際にあと一歩というところまで追い詰めている。 そんな者が──今更ミクニの死に何を言えばいいのか。 「ミクニの親友は僕だけだ! 僕だけがアイツのことをわかってやれるんだ」 ああ、だからそうだな、とジウはそこで何かを思いついたように言った。 「ミクニの持ってたものを全部殺してしまおう。 なんだったか、城戸に、炭治郎に、立香に、沖田総司とか言ってたか。 それに中野姉妹……つくづくあの姉妹とは因縁があるな、僕は」 淡々と紡がれるその言葉は異様にはっきりとした口調で、だが内容はメチャクチャだった。 だがジウにはそれが明確な指針になったのか、落ち着きを取り戻したように、猛田へと迫る。 「ああ勿論、お前もだ、猛田」 日本刀が鈍く輝いた。 猛田の知る皇城ジウとは全く違った。 何が彼をここまで駆り立てたのか、猛田にはまったく想像もつかない。 だがそこに滲む気迫に猛田は思わず腰を抜かせてしまった。 「み、ミクニを何で」 思わず出た言葉に、ジウは失笑で返した。 「なんだ? お前がミクニのこと聞くのか? 笑わせてくれるよ。 お前にそんな権利はないんだよ! ミクニの親友は僕だけだ」 ──ああ、本当に。 こんな時だと言うのに猛田はジウの言葉に内心で頷いてしまった。 そう、猛田にとってミクニは明確な敵だった。 元は同じ学校の生徒だったが、あの実験を経た以上、もうそうとしか言えない。 絶望的な状況に、猛田は目を逸らそうとして──そして転がっていたミクニの頭を見つけた。 その時、猛田の中で、何か、猛烈な後悔が湧き出ていた。 「お前にはアイツの名を呼ぶことなんて、許されないんだ!」 その言葉と共に、ジウは猛田を斬り伏せようとして── 「──泣きたいのなら、泣けばいいよ、猛田くん」 ──横殴りにやってきた影がその刃を受け止め、猛田を守ってみせた。 「誰だ!」 「猛田くん! 下がってて!」 影は一瞬で消え去り、入れ替わりに一人の少女がやってくる。 つややかな髪を翻し、白い制服が風に乗って舞う。 それは猛田よりも小柄な背中。 だがそうしてやってくる姿は、どうしようもなく颯爽としている。 夜明けに響く騒々しい足音は舞踏のように絢爛だった。 「立香、さん」 「ごめん、猛田くん。遅くなった」 少女──藤丸立香は言って、凶刃を振るうジウの前に降り立った。 「誰だ! 邪魔をするんじゃない!」 ジウは叫びと共に日本刀を構える。 その血走った瞳と裏腹に、その構えに一切の淀みはなく、まっすぐな刀身は明確な技を感じさせた。 「これは僕とミクニの話なんだ! 何も知らないクセに突然に出てきて、勝手に邪魔をするんじゃない!」 「そう、だね。私は君の物語を知らない。君からしたら、私はただの異物なんだと思う」 彼女のその言葉は、強く毅然としていて、でも──どこか寂しげなものがあった 「でも私は──私だけは何時だって異物だった。 どの物語だって、私は最初からいた訳じゃない。一人の人間として、ただ終わりに居合わせてきただけ。 だから──」 立香はその背中で守る猛田に対し、一瞬だけ顔を向けて、 「──猛田くん。だから泣くのは任せるね。それは、私じゃできないことだから」 そう、りんとした口調で言い放つのだった。 【E-6/街/1日目・朝】 ※ミクニのデイパック(ランダム支給品1~3個入り)が転がっています 【藤丸立香(女主人公)@Fate/Grand Order】 [状態]:健康 [道具]:基本支給品一式、魔術礼装・カルデア@Fate/Grand Order、ランダム支給品1~2(確認済み)、ファムのカードデッキ@仮面ライダー龍騎 [思考・状況] 基本方針:殺し合いを止める。いつも通り、出来る限り最善の結末を目指す。 0:とりあえず北上して資料を集める 1:自分だけでは力不足なので、サーヴァントか頼れそうな人と合流したい 2:三玖達みんなを守る。サーヴァントのみんなのことはどう説明したものかな……!? 3:BBと話がしたい 4:清姫については── [備考] ※参戦時期はノウム・カルデア発足後です。 ※原作通り英霊の影を呼び出して戦わせることが可能ですが、面子などについては後続の書き手さんにお任せします。 ※サーヴァント達が自分の知るカルデアの者だったり協力的な状態ではない可能性を考えています。 ※カルデア礼装は使用すると一定時間のインターバルがあります。 【猛田トシオ@ラブデスター】 [状態]:健康 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3(確認済み) [思考・状況] 基本方針:優勝商品を手に入れる? 1.藤丸立香は俺に気がある? 2.藤丸立香、い、良い女だ…… 3.ミクニは── [備考] ※死後からの参戦 【皇城ジウ@ラブデスター】 [状態]:精神的ダメージ(???)、幻覚・幻聴 [装備]:千刀・『鎩』@刀語 [道具]:基本支給品一式、救急キット@Fate/Grand Order、ネクタール・ボンボン@Fate/Grand Order、ランダム支給品0~1(前述のものと合わせて支給品が合計3つ以下に見える状態) [思考・状況] 基本方針:ミクニに関わったすべてのものを殺害する 1:まずは目の前の女と猛田を殺す。 [備考] ※参戦時期は細川ひさこの仮想空間(新選組のやつ)から帰還してミクニを殺害するまでの間です。 ※中野四葉から彼女の知り合いについて話を聞きました。少なくとも林間学校以降の時系列のものです。 【E-6/民家/1日目・朝】 【中野一花@五等分の花嫁】 [状態]:ダメージ(中)、頭部強打、顔面に切り傷(いずれも治癒)、精神的ショック [装備]:制服 [道具]:基本支給品一式、ベルデのデッキ@仮面ライダー龍騎、三玖の変装セット@五等分の花嫁、マンジュウでわかるFGO@Fate/Grand Order 、五月の髪飾り、不明支給品0~3 [思考・状況] 基本方針:好きな人に会いたい 1.とりあえず北上して資料を集める 2.千翼に対する強い怒り。それを上回る四葉と五月への哀しみ。 [備考] ※三年の新学期(69話)以降から参戦です。 【中野二乃@五等分の花嫁】 [状態]:健康、精神的ショック [装備]:制服にカーディガン [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2 [思考・状況] 基本方針:好きな人と傍にいたい 1:とりあえず北上して資料を集める 2:PENTAGONはちょっと行きたい 3:四葉と五月を殺した相手への怒り。それを上回る四葉と五月への哀しみ。 [備考] ※修学旅行中(少なくとも79話ラスト以降)からの参戦。 【中野三玖@五等分の花嫁】 [状態]:首筋に引っ掻き傷(処置済み)、精神的ショック [道具]:基本支給品一式、四葉のリボン、ランダム支給品1~3(確認済み) [思考・状況] 基本方針:好きな人へ伝えたい 1:とりあえず北上して資料を集める 2:四葉と五月を殺した相手への怒り。それを上回る四葉と五月への哀しみ。 [備考] ※参戦時期は修学旅行中です。 Next 別問題なんだよ Previous 完【りそうのかたち】 前話 お名前 次話 ファイナル本能寺・エピソード2(前編) 藤丸立香 アザナエル 若殿ミクニ Eliminated 猛田トシオ アザナエル 中野一花 中野二乃 中野三玖 竈門炭治郎 ボスバトル 城戸真司 沖田総司 「衝戟に備えろ」 佐藤 壊音 皇城ジウ アザナエル 目次へ戻る