約 119,739 件
https://w.atwiki.jp/frontlineinformation/pages/1131.html
ストーリーその91~ ストーリーその90 天空の雀蜂 ストーリーその89 突き突き大好き超愛してる ストーリーその88 ヒルダの伝説 時のボダリナ ストーリーその87 謎の緑色の液体 ストーリーその86 リアルボーダー ストーリーその85 ボムにも負けず ストーリーその84 ブラスト ミッション エボルヴ ストーリーその83 Retry ストーリーその82 ニュードメタルクロニクル ストーリーその81 ARCADE CORE FORT CORE SONG ストーリーその71~80 ストーリーその61~70 ストーリーその51~60 ストーリーその41~50 ストーリーその31~40 ストーリーその21~30 ストーリーその11~20 ストーリーその1~10 外伝ストーリー ストーリーその90 天空の雀蜂 動作実験中だったワフトローダーが何者かにジャックされた。 大量の火器を載せたワフトローダーは遠隔操作でニュード研究施設の上空でホバリングを開始。 "天空の雀蜂(ヴェスパイン)"と名乗る犯人の要求は"ニュード設備の全停止"であった。 要求に従わない場合は施設目掛けワフトローダーを墜落させるという。 恐るべきテロリストの脅迫にマグメルはどう決断を下すのか!? そしてワフトローダー内に取り残されすっかり忘れ去られた牛マンの運命や如何に!? ストーリーその89 突き突き大好き超愛してる 槍は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって装備してほしい。それぞれの突きを極めてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな槍を握って楽しく戦ってほしい。最大のダッシュ攻撃が空から皆に降り注ぐといい。僕は世界中の全てのボーダーが好きだ。名前を知ってるボーダー、知らないボーダー、これから戦う事になるボーダー、これからも戦わずに終わるボーダー、そういうボーダーを皆愛している。なぜならうまくすれば僕はそういうボーダーを槍で滅多突きにできるし、そういう可能性があるということで、僕にとっては皆を愛するに十分なのだ。 ストーリーその88 ヒルダの伝説 時のボダリナ 神々の子孫が住むと言われる地、エイオース。 そこには多くのブラストがそれぞれの土地を守りながら独自の文化を築いていた。 そのエイオースの中にある、ダリーヤの森に住むツモイ族のブラストクーガーは、 ある朝、まじめと名乗るボーダーに眠りからさまされる。 クーガーは遂に自分にもボーダーがやって来たと喜んだ。 ツモイ族なら誰でも相棒となるボーダーがいるはずなのだが、 なぜかクーガーにだけはいなかったのだ。 だがしかし、まじめは大変な話をクーガーに告げた。 ツモイ族の守護神『牛マン』が、怪しげな魔物たちによってひん死の状態にさらされているというのだ。 クーガーはまじめと協力して魔物を倒すが、『牛マン』は遺言を残してユッケにされる。 「フィオナに複層重合金属を渡してはならないっす… 勇気ある者よ、このニュード集積体とともにエイオースの知恵ある者を探すっす…。」 ストーリーその87 謎の緑色の液体 ネレイドの材料は、この奇妙な形の金属。 謎の緑色の液体の正体とは。 The ダリーヤ遺跡。 戦場を変えたネレイド。 ストーリーその86 リアルボーダー 「一体何が起きたんだ……」 彼はBプラントに《一人》だった。 「いや、違うな」彼はつぶやく《一人にされて》しまったと。 ついさっきまでヤクシャやシュライクなどの脚の速いアセンの仲間達がBプラントに居たのだが、音がしない衝撃波によって消えてしまった。 否、仲間達の、戦闘不能ギリギリの自分の機体以外、大破した残骸として残っている。 何が起きたのか考えをまとめようと深く考えた時、コックピットにアラートが鳴り響く。 彼はその発生元に答えを見つけた。 《敵BR…!》 その瞬間、彼は考えるのをやめた……。 数時間後、彼は《一人だった》。 彼の目の前にも後ろにも動く物は無く、ただ《BRだった物》が転がっていた。 大破寸前の機体の中で彼は血走り、虚になった眼を閉じ眠りに着いた。 あの楽しかった日々を夢見て……。 ストーリーその85 ボムにも負けず ボムにも負けず。 剣にも負けず。 砂にもワフトローダーにも負けぬ丈夫な機体を持ち。 凸はせず、決して退かずに。 いつも激しく戦っている。 一戦に敵機20機と占拠と少しの貢献を得て。 あらゆる武器で自分の偏見を入れずに。 よく調べ分かり。 そして生かす。 すべての戦の前線の陰の小さなプラントの端にいて。 東に苦戦する仲間がいれば、行って援護してやり。 西に隠れた凸屋がいれば、行って陽動をしてやり。 南に死にそうな敵がいれば、行ってポイトンウマーと言い。 北に乱戦や小競り合いがあれば行く前に榴弾を落としてから行く。 ポイントが禿げれば涙を流し。 凸マップではオロオロ歩き。 皆に戦闘厨とよばれ。 誉められもせず。 地雷とも言われず。 そんなボーダーに私はなりたい。 ストーリーその84 ブラスト ミッション エボルヴ ブラスト・ランナーが戦争に利用されるようになってから、100年余。 GRF、EUST、そしてマグメルの三つの機関は、手を取り合ってエイオースへの軌道エレベーターを建造するプロジェクトを立ち上げた。 これが成功すれば、人類の生活の場が宇宙にまで広がり、さらにそれぞれの機関の協調が実現するはずだった。 しかし、竣工間際にその夢ははかなく潰え、協調と平和の象徴となるはずだった軌道エレベーター<ソテル>は、人類の争いの愚行と世界の分断の象徴となり果てた。 国境の有る限り、人類の争いの歴史に終止符はないのか。 <ソテル>の先に広がるのは、国家によって分割された宇宙なのか。 袂を分かった三つの機関のもとへ、“最前線”は忍び寄る……。 ストーリーその83 Retry ある時、何も役に立っていないことに気づいた。 勝利が詰まっていると思っていたポイントは、実はからっぽだった。 コア凸をする努力もしてこなかったんだから、当然だ。 でも俺は、そんなことさえわからなかった。 漠然とした、中身のない戦闘をしてきたからだ。 そしてある日突然、自分がたくさんの勝利を失っていると感じた。 俺は誰とでも戦えたた。どんなヤツとでも。 でも勝利にはかかわっていなかった。ただの一度も。 それがどういうことだか、考えるべくもない。 俺の戦闘は、ひどく薄っぺらいものだった。 昔馴染みの戦闘だけが唯一、気兼ねなくできることだっただった。 そう。 ...こと、だった。 (・・・やり直すんだ。) (そして、次はうまくやる・・・) 切なる願い。 でもたぶん、それはとても難しいことなのだ。 みんな苦労している部分なのだ。 人は自動的に勝者になれない。 自力で勝利に歩いていかなければならないんだ。 勝利って何だろう。 コア凸みたいなことだろうか。ならコア凸は? 「なんか、まぶしいもの」とまじめは行った。 「・・・知るか。いちいち考えることじゃねぇ」とベテランは吐き捨てた。 ずっと昔、誰だかが「戦場の綱渡り」と口にした。 三人の意見は、どれも正しいように思えた。 眩しくて、知らなくて、恐ろしげなもの。 難しいはずだ。それは答えがないってことだから。 でもそんなものを、はじめようと俺は決めた。 だけど時間は過酷に過ぎていく。 あっという間に夏が来て、まばたきする間に秋となる。 気がつけばもう二年目だった。 焦っていた。 未だに俺は手ぶらのままで。 なのに何をすればいいのさえ、見えていなかった。 空回りばかりしていたんだ・・・ ストーリーその82 ニュードメタルクロニクル "君たちに緑色の試練を。" GRFとEUSTが激しい争いを繰り返す傍ら。 ニュードによる更なる脅威が人知れず進行していた。 ウーハイ産業港が突如として出現した未確認生物によって壊滅される。 この出来事を切っ掛けとするかのように世界各地にて同生物が発生した。 GRF、EUSTは異例の共同戦線を張り、BRにて応戦するも惨敗。 未確認生物の発生から僅か1年で全人類の30%を失った。 分析の結果、この生物はニュードを取り込んで独自に進化したものである事が判明した。 取り込んだニュードと金属成分からなる甲殻を持つことからこの生物は"新鋼虫"と命名される。 新鋼虫の強固な甲殻には従来のBR用の武器では効果が薄いことも判明。 この甲殻を打ち破るには武器のニュード出力を更に高密度化する必要があった。 ニュードを高密度化する過程で同時に小型化を果たした着用型の新兵器"ブラストスーツ" ボーダーは新たな武器を携え、新たな戦場で、新たな敵と戦う事となる。 人類への新たな試練を乗り越える為に—— ストーリーその81 ARCADE CORE FORT CORE SONG 人型兵器ブラストランナーを駆る特殊部隊の女兵士、コードネーム「まじめ」は、破壊目標「コア」に向けて暗黒の地下道を進んでいた。 疾駆する愛機の後方で、敵機を食い止めるべく奮戦する隊長機「ベテラン」から、大破を賭した最期の指令が飛ぶ。 「進め! まじめ!」 彼女はその命令を胸に、ブラストを失いながらも「コア」を擁する要塞都市バレリオへの潜入に成功し、作戦の続行を決意する。 コア勤務の防衛隊の「クール」の家庭に入り込み、新型ブラストの役者式を狙い―まじめは孤独な任務を続けながら、かりそめの家族と共に暮らす。 奇妙な二重生活を送るうちに、彼女の胸の奥に任務への疑問が育っていく……。
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/13198.html
このページはこちらに移転しました たなばた 作詞/PK 針を通すほどの 穴があいてる 手を伸ばせば 届くような距離に いつも見上げる そんな夜空にも そういや無数の 光こぼれる 想像と創造が それに生命を宿す ありふれた 恋愛のストーリーまでも 雨雨降れ降れもっと降れ そして溺れてしまえばいい 雨雨降れ降れもっと降れ 恋に溺れてしまえばいい
https://w.atwiki.jp/orimoe801/pages/189.html
Top 創作してもらうスレまとめ 1 1-368 「a night -牧-&-繊-」 「a night -牧-&-繊-」 作者:本スレ 1-091様 368 :オリキャラと名無しさん:2012/05/29(火) 20 51 07 1-091です。 》366を受けて、繊→←牧×エイシアさんの妄想を拡げちゃったので晒します ・やたらと長文です。エロなし ・繊は人の名前を覚えません (白髪→エイシアさん、王子→アル様、ロン毛→ウィル様です) ・二人ともgdgdです ・各キャラクター設定の詳細は、本スレ1-866 と、設定スレ 1-036へ 369 :a night -牧-:2012/05/29(火) 20 53 09 昼間は散々だった。 変な言いがかりはつけられるし、そいつからは迫られるし、そのせいで長々と説教されるし、 繊のやつは部屋から出てこねえし。 くっそ、休日だっていうのになんでこんな疲れなきゃならねんだ。なんなんだ今日は。厄日か? 正直顔をあわせづらいところだが、あいつに後ろめたいことは何もない……はず……だし、 話したいことも話すべきこともたくさんあるし、いつもどおり缶ビール一本持って繊の部屋の前に立った。 「……繊……入るぞ」 返事を待つ必要はない。 いつもそうしているようにドアを開け、部屋の隅に座っている繊の隣に腰を下ろした。 こいつはアルコールの類は一切飲まないが、隣で黙って座って、俺に付き合った。 俺はそれを心地良いと感じていたし、こいつも居心地の悪さは感じていないようだった。 いつからか、夜はこうしてこいつの部屋で並んで一杯飲むのが習慣になっていた。 だが、いざ座ってみると、何から切り出していいのか思いあぐね、何も話すことができなかった。 「あいつ……あの白髪、17だってよ」 しばらく黙っていた繊の口から、ぽつりと、静かな声が洩れた。 「お前のさ、半分にも満たねんだけど」 辛辣な物言いに、思わず俺は繊の方に目を向けた。 繊の顔はこちらを見てはいない。 多分、何も見てはいないんだろう、前方を見据えたまま動かない。 もともと整ってる顔だとは思っていたが、無表情でまばたきもしない横顔は、まるで人形のようだった。 「まあ、お前も男だし……まだ涸れちゃいねえだろうから、さかるなとは言わねえけどよ……」 「……だから……」 「本気だろうが遊びだろうがどっちから誘おうが、そんなん正直どうだっていいんだ。 無理矢理だろうが双方合意の上だろうが、それだってどうでもいい」 「いや、待て……!」 待て待て!あの状況で!俺から誘うってのはあり得ねえだろ! 「ただよ、未成年に手ェ出して新聞沙汰にはならないでくれ、近所歩けねえ」 「いや、だから……何もしてねえだろって!」 「……王子とロン毛が止めてなきゃ……するつもりだったんだろ」 「……っ……!」 これには、即座に否定できなかった。 誘ってきたエイシアに多少恥をかかせることになっても、はっきりきっぱり突っぱねて尚且つ諭すのが、 俺の責務でベストな判断だったんだろうが……ご無沙汰な体は正直なんだぞ!? もしあそこでドアが開けられていなければ……繊の言うとおりになってた……かもしれない……。 たとえ相手が男であろうが、自分の子供でもおかしくない年代であろうが。 俺もまあ、身持ちの固いほうではないし、流れ次第ではそうなっていただろうな。 だがそれはあくまで可能性の話であって、何も起きなかった、これが事実だ! 「お前の性欲は否定しねえけど、発散する相手選べよ。たまってんなら、そのへんの風俗にでも行って 適当に抜いてこいや」 「……お前いい加減にしろよ!……ちょっとおかしいぞ?」 何がこうまで繊の気に障ったのか正直わからねえが、いつになく語気の荒いトゲのある言い方に、 思わずかっとなって繊を畳の上に組み敷いていた。 「……ってぇな……」 怯えて揺れる視線にぶつかって、後悔した。 「……俺のことも犯すのか?」 手の下にある薄い肩が、小さく震えているのがわかる。 違う……。 こんなんじゃだめなんだ。俺はこいつを不安にさせたかったわけじゃない。 ただ、何を話しても何をしても傷つけることしかできないような気がして、少しだけ胸が疼いた。 こいつがこんなふうに怖がったりするのは、俺が怒鳴ったり手を上げたりするときだけだ。 俺だけを怖がるようになったのは、もちろん俺のせいだ。昔、手酷い仕打ちを与えた。そのせいだ。 「悪い。……怖がらせて悪かった……」 俺は繊を抱き起こすと、その背中を擦った。まだ、強張ったままだ。 「寝るわ。邪魔したな」 空き缶を持って立ち上がる。なるべく繊の方は見ないようにした。 視線が合うとまた怯えさせそうで、それを見るのもそうさせるのも願い下げだ。 部屋を出てドアを閉めようとしたとき、背中で声がした。 「俺も言い過ぎた……ごめん」 俺は振り返ることはせずにそのまま自室へ向った。 明日、もう一度落ち着いて話そうか。 ▲ 370 :a night -繊-:2012/05/29(火) 20 54 08 畳の目を数えていたら、いつの間にか部屋の中が真っ暗だった。 4,300を過ぎたあたりから、何度数えてもうまくいかない。 数えてる間は、忘れていられた。 白髪が誘ったのか、それとも牧の方から誘ったのか、本気だったのかふざけてたのか、無理矢理なのか 二人とも乗り気だったのか、キスだけで済んだのか、とか、そんなことを考えずに済んだ。 でもやっぱり思い出してきて、苛ついて、数えられなくなる。 我ながら馬鹿らしくなって、部屋の明かりを点けた。 明かりを点けたからといって、何するわけじゃない。もともと暗さに不便を感じるわけでもない。 今日はさすがに来ねえだろうと思いながらも、内心では牧のことを待っているんだということに気付いて、 そんな自分に呆れた。 「……繊……入るぞ」 鍵なんてかかってない。別に俺がいちいち許可しなくても、勝手に入ってくる。 いつもどおりに俺の部屋にやってきて。いつもどおりに隣に座って。いつもどおりに一人でビール飲んで。 どのツラ下げてやってきてんだよって、俺も勝手にそう思って。 そもそも、牧と白髪が二人で何しようが、俺のでしゃばっていいところではなくって。 それでもやっぱり苛ついて。 「あいつ……あの白髪、17だってよ」 気にもしてなかった年齢を口実にして、牧を責めた。 「お前のさ、半分にも満たねんだけど」 自分勝手な嫉妬だっていうのはわかってる。 「まあ、お前も男だし……まだ涸れちゃいねえだろうから、さかるなとは言わねえけどよ……」 「……だから……」 一度口にしてしまうともう止められなくなった。 「本気だろうが遊びだろうがどっちから誘おうが、そんなん正直どうだっていいんだ。 無理矢理だろうが双方合意の上だろうが、それだってどうでもいい」 どうでもいいのかどうでもよくないのか、それすらもうどうでもいいわ。 いきさつがどうであれ、牧の上に白髪が乗っかってキスしてた、それが事実だ。 「いや、待て……!」 「ただよ、未成年に手ェ出して新聞沙汰にはならないでくれ、近所歩けねえ」 嫉妬する立場じゃないってのもよくわかってる。俺が勝手にひとりでこいつに惚れてるだけだ。 その気持ちはこいつにはまったく関係ないっていうのもよくわかってる。 「いや、だから……何もしてねえだろって!」 「……王子とロン毛が止めてなきゃ……するつもりだったんだろ」 「……っ……!」 ……クソ、当たりかよ……! 「お前の性欲は否定しねえけど、発散する相手選べよ。たまってんなら、そのへんの風俗にでも行って 適当に抜いてこいや」 こんな言葉で牧を詰って、困らせたいわけじゃない。ますます嫌われるだけだってわかってるのに。 わかってるのになんで、こんなこと言ってんだろ……自分のウザさに腹が立つ……! 「……お前いい加減にしろよ!……ちょっとおかしいぞ?」 背中と頭に鈍い痛みを覚えて、床に叩きつけられたのだと知った。 俺の肩を抑える腕に容赦はなかった。 怒らせてしまった。 「……ってぇな……」 目が合った。怖かった。 「……俺のことも犯すのか?」 俺はずるい。自分が傷つくフリをして、牧を揺さぶってる。 ほんとはそうしてこいつとやりたいくせに、そこから入ってくるこいつの底意は知りたくなくて、 自分の願望を批難に隠してわざと地雷踏んで、傷を抉って自分を刻んで、そんなことしかできない自分が 卑怯で情けなくて女々しくて大嫌いだ。 「悪い。……怖がらせて悪かった……」 牧の手が俺を起こした。背中をはらってくれた手つきが優しくて、もう怒ってないのかと思ってしまう。 でも、俺の方を見ようとしないから、まだムカついてんだろうな。 いっそ、こいつがこんなに優しくなくて、他の人間がそうであるように邪険にしてくれてたら、そうだったら こんなふうに勘違いして好きになんてなってなかったかもしれない。 でも、今更どうしようもないほど好きになっていて。 「寝るわ。邪魔したな」 立ち去っていく背中を見て、急に寂しくなって、とりあえず謝んなきゃって思って、声をかけた。 「俺も言い過ぎた……ごめん」 誰かを好きになるって苦しいことなんだな。 【END】 拙文にて失礼! 改めまして、1-710姐さんありがとう その後のエイシアさんがお仕置きされてるところとか(もちろん性的な)、 ひとり何事かわかってないシルヴィアさんとかも 勝手に妄想して楽しかったですww ページ最上部へ
https://w.atwiki.jp/khazadaimenu/pages/18.html
5、浮浪者/Guttersnipe 英雄は不運な環境の中から生まれることもある。 中でも厳しい非情な都市の一文無しの路上生活の浮浪児としての人生の始まりよりも 不運なものというのは、滅多にないと言えるだろう。 親を亡くしたか、捨てられたか、あるいは虐待を受けたか、 浮浪児は結果として冷厳で皮肉屋の大人に育つことが多い。 下層階級のふるまいと貧民街特有の話し方が染み付いた浮浪児の英雄は 自身が社会の底辺の存在であると見られないよう苦心する。 浮浪児は常に世界中の彼らよりも幸運に恵まれた者たちからの 疑惑の視線を受けながら生きている。 たいていは銀貨数枚のために人を殺すような強欲な者、嘘つきのスリ、 追いはぎ、ごろつきなどのように見られている。 一般人は彼らに対する不信感を隠しもせず、 景観や衛兵たちは当たり前のように彼らに嫌がらせをしたり、尋問を行ったりするし、 貴族階級の者たちは油断のない護衛や参事官に囲まれて、 きまって下層民、中でも特に危険な下層民を遠ざけておく。 この不信のとばりの下で、浮浪児の中には、この他者からの期待に応えて "恵まれた者たち"に対する辛辣な憎しみを育む者も少なくない。 あるいは慎重に練習した見せかけの上品ぶった作法によって路上の作法と教育の欠如を隠し、 ひたすら自分の仮面の下を見透かす者が出てくる日が来ることを恐れながら、 必死にその貧しい出自から逃げようとする者たちもいる。 楽天的な者たちは、他人の悪評による判断の決め付けを拒絶し、 疑いの視線や侮蔑を気にすることを止めることにしている。 最後に、彼らの中に可能性を見出した後援者が 幸運な少数の浮浪児を道端から引き抜き、彼らに自己実現の機会を与えるのである。 強力な魔法使いは道端の浮浪児の中に大いなる閃きを感知して その少年や少女にいくつかのわざを教えるかも知れないし、 慈悲深い僧侶は貧しい子供に教会で侍者となる道を示す。 いくつもの伝説で物語られている通り、 浮浪児はしばしば王族や上級貴族によって路上から拾われ、 何か大きな働きを成し遂げた後、あるいは大いなる勇気を証明した後に 養子となることもある。 皮肉めいた理性を持って人生を過ごすか、あるいは利己的な策謀家として生きるか、 いずれにせよ、浮浪児たちは機会を見つけて捉えることに長けた、卓越した生存者だ。 幸運に恵まれて、あるいは厳しい仕事を乗り越えて路上を離れて 魔法使いや神官や、貴族の保護下に入った浮浪児は かつてのような物乞いの子供には見えなくなるが、 その内には今でもなお、 彼らが最初に目に留まるきっかけとなった素早い知性と向こう見ずな勇敢さを持ち合わせている。 ○浮浪児を作成する 当然のことながら、ローグの大半は浮浪児である。 路上で生まれ育つのは、ローグのわざを身に着けるには最適なのだ。 ファイター、特にスレイヤーもこのテーマにうまく適合するだろう。 特別な才能を持った浮浪児は、時に魔法に転向し、 力によって尊敬を集めようと、ウォーロックのわざを身につける。 それ以外にも、どのクラスのキャラクターであっても、 路上から拾われたり、自身の周囲の状況を変える努力に成功したことは有り得るだろう。 浮浪児はヒューマン、ドワーフ、ハーフリング、ドラウ、もしくはティーフリングであることが多い。 これらの種族の下層階級の生まれのものは 浮浪児の出自となる貧しく絶望的なスラムのような場所にたむろすることが多いためだ。 ○開始時の特徴 都市の最もひどい一角では、 野生動物に近いとすら言える浮浪児の群れは うかつな通りすがりにとって脅威である。 路地裏から飛び出し、人ごみをの山を走りぬけ、 彼らはまるで急降下する鷹のように襲いかかり、 財布をスリ取ったり荷物をひったくると、影の中へと姿を消してしまう。 自分たちの荷物を守ろうと武器を抜くのが遅かった犠牲者たちにとって、 ふくらはぎや足の腱への素早い一太刀はあらゆる行動を鈍らせる。 君はこの技に精通しており、安全な距離に逃げるまでの間に このすばやい攻撃を一発お見舞いする技を用いる。 君は「ランニング・スラッシュ」のパワーを修得する。 ランニング・スラッシュ/Running Slash (走りながらの斬撃) ~君は敵の傍を走りすぎ、通り過ぎなら攻撃する。 遭遇毎、[武勇][武器] 標準アクション、近接1 効果:君は移動速度までの移動を行い、その移動の途中の任意の地点で次の攻撃を行う。 この移動は目標からの機会攻撃を誘発しない。 目標:クリーチャー1体 攻撃:最も高い能力値修正 vs 反応 ヒット:1[W]+最も高い能力値修正のダメージ、目標は君の次のターンまで減速状態。 ○追加の特徴 5レベル 出所の不確かな貴重品を売り買いするのは、君の天賦の才だ。 たとえどの地へ行こうとも、君は最も意欲的な買い手や売り手とつなぎをつけることができる。 ダンジョンで発見した小像を売るのであれ、呪文書に記載する儀式を購入するのであれ、 君は他の誰よりも良い値段でやり取りすることができる。 利益: アイテムを購入する時、君は表記された金額の90%でそれを購入することができる。 アイテムを売却する時、君は通常そのアイテムを売却することによって得られる金額に追加で10%を得ることができる。 10レベル 君は個人的な経験から、町でどれくらいの浮浪児や物乞い、スリ、 それにちっぽけな犯罪が起きているかを知っている。 それだけではなく、君の貧しい出自の英雄という評判のおかげで、 貧しい人々は君を探し出して常に君に情報を提供してくれる。 君にはどこへ行こうとも、出来合いのスパイ網があるのだ。 利益:君は事情通判定に+5のパワー・ボーナスを得る。君は町や都市にいる限り、1日に一度、1回のフリー・アクションとして事情通判定を行うことができる。 ○追加の汎用パワー 路上で生まれ育ったことにより、 君は厄介事からすばやく逃れ、当局の手から離れる方法を身に付けた。 君を追い詰めることはほぼ不可能であり、 敵が君を取り囲んだ時には、逆に君は彼らをまるで道化のようにしてしまう技を持っている。 いまや君は成長し、昔のように子供の姿によって危険を回避することはできない。 しかし君はいまでも辛辣な言葉と自身の素早い反応速度によって 敵をおびき寄せて誤らせることができる。 2レベル汎用 どの都市の衛兵に聞いたとしても、浮浪児というものは 挑発と侮辱によって自分たちより優れた者を激怒させる能力に長けていると答えるだろう。 君は突き刺すような侮辱や無礼な身振り、そして相手を馬鹿にする笑い方に精通している。 敵が君に対する攻撃を外した時、君は全員にそのことをしっかりと知らせてやる。 君が自分をまるで無防備のように見せかければ、 知能を持たない敵ですらも釣られてその攻撃は粗く不正確なものとなるだろう。 インフューリエイティング・トーント/Infuriating Taunt (激怒させる挑発) ~君は敵の失敗をあざ笑うことによって、その怒りに火を注ぐ。 遭遇毎、[武勇] 即応・対応、近接範囲・爆発5 トリガー:君から5マス以内の1体の敵が君に対する攻撃をミスする 効果:遭遇の終了まで、目標は君に対して攻撃を命中させるまでの間ずっと、全ての攻撃ロールに-2のペナルティ (このペナルティは君に対する攻撃にも適用される)。 6レベル汎用 君が学んだことがひとつあるとすれば、それは自分よりも大きく、手ごわい敵を ──中でも特に敵が数において君に勝るときに、笑いものにする方法である。 奴らが君の足取りを追うことは難しく、 そして君は振り下ろされる剣の下から矢の様に逃れたり、 あるいは敵の味方の背後に身を隠してそれを防ぐことができる。 フールズ・ダンス/Fools Dance (愚か者の踊り) ~敵の多勢に圧倒された時、君はその数を逆手に取る。敵に近ければ近いほど、君は危険から遠ざかる。 遭遇毎、[武勇] マイナー・アクション、自分自身 効果:君の次のターン終了まで、君が攻撃されるたびに、君はその攻撃に対する全防御値にパワー・ボーナスを得る。ボーナスは攻撃が行われた時に君に隣接している敵の数に等しい。 加えて、君の次のターン終了まで、君への攻撃がミスするたびに、君は1回のフリー・アクションとして1マスのシフトを行うことができる。 10レベル汎用 君が捕まってしまったかのように見える時、君はどうやってか、抜け出してしまう。 脱力し、腕を袖から抜き、外套や上着を裂き、急に上体を跳ね上げ、けりだしてあらゆる拘束から君は脱出する。 まばたきする間に、君は10~15フィートほど離れた場所で、自分の足でしっかりと立っている。 いつでも逃げ出せる状態で───あるいは、戦いを再開できる状態で。 アンライクリィ・エスケープ/Unlikely Escape (予期せぬ脱出) ~体を軽く捻り、君は自分の動きを邪魔している状況から抜け出して自由になる。 遭遇毎、[武勇] 移動アクション、自分自身 必要条件:君は拘束状態、減速状態、動けない状態、もしくは敵から挟撃されている 効果:君は自分にかかっている動けない状態、拘束状態、もしくは減速状態の効果をひとつ終了させ、3マスまでのシフトを行う。
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/1312.html
最初にそれとわかったのは、女木戸市の全景だった。 私は高い場所から女木戸市内を見下ろしていた。天気は良く、雲ひとつない青空からはいかにも 暖かそうな陽光が降り注いでいるのが見て取れた。 私は水晶玉から視線を外し、八意に尋ねる。 「これはいつ頃の私の視界ですか?」 「ベッドに運び込まれる約12時間前だ。世界の差異は極小に留めてあるから、 この世界の過去とのズレはせいぜいがまばたきの回数くらいだろう」 私はまた水晶玉を見た。この風景は知っている。 (織星山の展望台だ……) またあの場所か、という思いが頭をよぎる。 そのとき、私のそばで八意が動いたのがわかった。 「私はしばらく席を外させてもらう。終わったころに戻ってくるからな」 「え、それはどうして?」 しかし私が彼の方を振り向いたときには彼はすでにこちらに背を向けていた。 「他人のプライベートを覗き見する趣味はないのだよ」 そのまま部屋の闇の中に溶け込んでいく八意。 私はとりあえずまた水晶玉を覗く。 私の視界はひとしきり風景を眺めたあと、後ろから名前を呼ばれて振り向いた。 その声には聞き覚えがあり、私は心がズキリと傷んだ。 (耕平の声だ……) 振り向くと、三脚付きのカメラをかまえてこちらを狙っている天照耕平の姿が見えた。 彼と私の間にはハーレーも停まっていて、その構図から、私はかつて見た写真撮影のシーンだと気づく。 視界の中で耕平は私に笑顔で話しかけ、私も楽しげな声で応えている。それは私の記憶にもある会話だった。 胸がシクシクと痛みだし、私は床に膝をかかえて座り込んだ。 (これは……そうだ……この日、私は彼と……) 「久しぶりのデートだったんだ……」 ぽつりとつぶやく。 ぼんやりだが思い出してきた。 この日私は久しぶりのデートということで、いつもより気合を入れていたんだ。 (事前に新しい服を買って、メイクも頑張って、朝早く美容院に行って……) ひとつの記憶を取り戻すたびに胸の痛みが強くなる。 私は目が潤っていくのがわかった。 水晶玉の中の私は耕平とキスをしていた。きっと抱きしめられていたはずだ。 肩と背中に彼の腕の感触を思い出そうとして、私はそこに触れた。 私はその後彼の運転するバイクの後ろにまたがって移動していた。どこへ行こうと話していたんだっけ。 (ああそうだ、このあと隣の市まで行ったんだ) そのことを思い出した直後、映像が乱れ、シーンがとんだ。 すっかり見入っていた私は少しびっくりしたが、続けて映し出された映像のほうが気になった。 映像の時刻は周囲の暮れなずむ風景から察するに夕方だろう。 沈みゆく夕陽に照らされてオレンジ色に染まった街並みが見えた。 私はそれがカラオケを終えて街へ出た直後の光景だと思い出した。 そしてそのころから、私の頭蓋の前方からかすかな痛みが感じられるようになってきたのだった。 2人きりのカラオケを終えて外へ出た私と耕平は街をあてもなくさまよいつつ、完全にペース間違えた、 だとか、腹減った、だとかのたわいない会話を楽しんでいた。 ときどき街かどの古着屋であったり、小さいが小洒落た雑貨屋を見て回ったりしているうちに陽もとっぷり と落ち、濃い紫色の空の下で街灯がぽつぽつと点き始めてきた。 耕平がどこか食いにいくかと言って、私が何かあるのと返すと、彼はイタズラっぽく笑って中華に行こうと 言った。その言葉で彼が私が以前に中華料理を食べたいと言ったのを覚えてくれていたのだ、と嬉しくなった。 それから彼が予約していた少し高めの中華料理屋でひとしきり食べて、飲んで、それから店を出て3時間ほど 休憩すると、門限があるから家に帰らなければと私は彼に伝えた。 耕平はとても残念そうな顔をし、私は彼にもういちど長いキスをした。それから彼が家まで送るよ、 と言ったので、私は彼のハーレーの後ろに乗った。 酒も入っていたためにやや乱暴な運転だったが、心地よい風の吹く夜だったので私たちはますます気分が 高揚していた。そのとき私は彼にわがままを言って、家に帰る前に街から外れたある場所を目指してほしいと お願いした。 そこは女木戸市の南東、畑の真ん中にぽつりと浮島のようにある駐車場と自販機コーナーだった。 この場所のことは彼も知っていた。私はここからの街の夜景が好きだった。 そのときの私はアルコールの作用と胸いっぱいの幸福感、そして彼と別れなければならない一抹の寂寥感に 頭がふわふわとしていて、そのために彼の身体にぎゅっとしがみついていた。 離れたくなかった。私たちはバイクに寄りかかって女木戸市の夜景を眺めていた。 まもなく真夜中になるところだった。門限までもまもなくだった。私が帰りたくない、 とぽつりというと、耕平は強く私の肩を抱きすくめた。 私を包む彼の体温が心地よく、彼の胸に頭を預け、私は目を細めた。 私の腕に最初の雨粒が当たったのはその直後だった。 「ぎゃあああああああああああああッ!! 」 私はあらん限りの絶叫をあげていた。 部屋の床にのたうちまわり、両手で額を抑え込む。 映像の途中から始まった小さな頭痛は映像とともに徐々に強さを増していて、 今ではまるで太い釘を何本も打ち込まれているかのような耐え難いものにまでなっていた。 全身の筋肉がひきつり、鼻や口から体液がだらだらと流れ出ても、しかしそれでも私は目からあふれる涙を 拭い続けた。 この激痛には覚えがあった。 かつて天照の家で耕平の名前を見つけたときと同じものだ。 きっと私はまた何か大切なことを思い出そうとしているんだ――その確信が私を水晶玉から目を反らさせずにいた。 水晶玉の中では雨が降り始めている―― 突然振り始めた夕立はあっという間に女木戸市を覆った。 私たちは駐車場の道路を挟んだ向かいにある自販機コーナーまで走り、そこの小さなトタン屋根の下に 立って雨宿りをしていた。 耕平が買ってくれたホットココアで手を温めつつ、雨粒にけぶる道路を見ると、 夜中で大雨とあってまるで視界がきかなかった。 天気予報じゃ言ってなかったのに、と不満をもらすと彼は肩をすくめて私にどうすると訊いてきた。 意味がわからなかったので訊き返すと、このまま夕立がやむまで待つか、無理やりバイクで帰るか、 ということだった。 私は少し迷ったが、すぐに帰るほうを選んだ。雨宿りをする前にも少し雨に降られてしまったので 服が少し濡れていたのが不快だったのと、はやく帰らないと父に小言を言われると思ったからだった。 耕平はじゃあ帰ろうと言い、自販機コーナーの屋根の下から飛び出した。ジャケットを傘のようにして 道路を横切り、バイクの元へたどり着くと、エンジンをかけようとポケットをまさぐり始めたが、 どうにも様子がおかしい。私がなんとなく足元に視線を落とすと、そこの砂利の上にバイクのキーが落ちて いるのを見つけた。私はそれを拾い上げる。 キー落としてるよ、と私は声をかけ、それを届けようと屋根の下を飛び出す。 視界は夜闇と雨粒に覆われ、聴覚は強い雨音に奪われていた。 ――私は叫んでいた。 私の視界は道路に飛び出した直後に横に大きく揺れ、直後、暗転した。 ……静かな研究室の床に倒れている自分自身を見つけたのはしばらく経ってからだった。 床に手をついて体を起こすと、節々が痛む。かなり長い間意識を失っていたらしい。 目の前には例の水晶玉が放置されていて、その中に虹色のもやをたたえていたが、もう映像は見えなかった。 それから私は額を撫でる。頭痛は嘘のように消え去っていて、そのために私はあの激痛とともに 目にしたものも夢のような気がした。 ――いや、夢であってほしいのかもしれない。 「でも……私は知っている……」 つぶやいて私は立ち上がり、天を仰いだ。無機質な地下室の天井にはパイプが張り巡らされているほかには 蛍光灯がいくつかついているだけで、光が泣きはらした目に痛かった。 深呼吸をし、胸に手をあてる。心臓の鼓動は激しくはなかった。意外なほどに落ち着いている。 「大丈夫なようだな」 背後から声が聞こえたので振り向くと、八意司が機材によりかかり、メガネを布で拭いていた。 「苦痛に耐えられず発狂するのが66%、真実を認められず逃避するのが29%というところだったが…… どうやらこの志野真実は5%だったようだ」 彼は機材から離れ、私の前に立つ。じろりと見下ろす彼の目を見つめ返して私は言った。 「思い出しました」 「ほぅ、それは結構なことだ」 彼はあごを撫でる。 「いいか、志野真実。貴様が手にした記憶はまがい物でなく、貴様自身が手にした『真実』だ。 嘘も偽りも無いことは何よりも貴様が知っているだろう。だがそれゆえに逃げることは許されない。 どのような奇々怪々なことでも、どのような理不尽であっても、貴様は認めなければならない」 私は頷く。 八意は私の目をまっすぐ覗きこんだ。 「ならば聞こうではないか、貴様はいったい何を思い出したのだ?」 「私は――」 私は再び胸に手をあて、それから喉につかえるその言葉を、口にした。 「私は、あのベッドに運ばれる前に――」 私は思い出す―― 「――交通事故で、死んでいたんですね」 「BINGO」 八意はにやりと笑った。
https://w.atwiki.jp/voix/pages/1907.html
中村友美をお気に入りに追加 中村友美とは 中村友美の65%は覚悟で出来ています。中村友美の14%は赤い何かで出来ています。中村友美の9%は雪の結晶で出来ています。中村友美の5%は陰謀で出来ています。中村友美の5%は気の迷いで出来ています。中村友美の2%は電波で出来ています。 中村友美の報道 絶対的ピンチでなぜ菅野智之と坂本勇人は“笑った”のか? 巨人・原監督があえて「代打の神様」と満塁で勝負した本当の理由(Number Web) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 幸福学の専門家に聞いた「自分を好きになる、自己肯定感を高める」ヒント4つ|CLASSY.(magacol) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ヤクルト・高橋がG倒!「冷静にひとりひとり」6回8奪三振(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 119番通報の現場をスマホ映像で送信「Live119」 (2021年11月9日) - エキサイトニュース 東京、ブックバー5選 - レストラン&カフェ - Time Out Tokyo 秋の叙勲 県内から195人 /千葉 - 毎日新聞 野球がコンセプトの個性派立ち食い寿司、ブルペンが荏原にオープン - Time Out Tokyo ママのための授乳ネックレスとふろしきのギフト専門店『funfunmom(ファンファンマム)』が11月21日にオープン!オシャレと便利を兼ね備えた双方にうれしいギフトが誕生 - アットプレス(プレスリリース) 暮らすように旅する、泊まれるタイニーハウス4選 - Time Out Tokyo 板野友美の出産祝いに篠田麻里子&前田敦子 赤ちゃんを抱っこし「こんな小さかったっけ~ってもう懐かしい」(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ビーガン豆皿定食やロースイーツが楽しめるカフェ、小春日和TOKYOが登場 - Time Out Tokyo 板野友美が第1子となる女児出産 所属事務所が発表 1月にヤクルト高橋奎二投手と結婚(ENCOUNT) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 中村福助、脳出血から復活への8年間の闘い描く 「もう一回、歌舞伎をやりたい」と強い意志でリハビリ取り組む(中日スポーツ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 犯罪や事故がない地域へ 「全国地域安全運動」を前に香川県で出発式(KSB瀬戸内海放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 行動制限緩和の実証実験が本格化 「GoTo2.0」は始まる? 制度設計は選挙後?(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 台湾夜市の定番スイーツ、地瓜球が楽しめる東京QQ球が大久保に登場 - Time Out Tokyo 新「GoTo」トラベル 再開はどんな形態で? - テレビ朝日 駅舎を改修したレトロモダンなまちの秘密基地、Sta.神田の魅力とは - Time Out Tokyo 板野友美ほのぼの画像で夫を応援 「奎二さんがんばりましたよ」中日戦に先発し7イニングを無失点好投(中日スポーツ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース どうなる?“行動制限緩和”の実証実験 記者解説 - テレビ朝日 蔵前に作り手の物語を伝えるグローサリー、マークトが開店 - Time Out Tokyo トラックに“祝祭の景”を盛り込む、セノ派による「移動祝祭商店街 歩く庭」(ステージナタリー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 板野友美「中1で彼氏とキス」「浮気した」告白でも元祖AKBファンは動じない(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アートの国五つの個性 地元若手芸術家が絵画展 函館で18日から「一つの物語見てるよう」:北海道新聞 どうしん電子版 - 北海道新聞 代替肉ならぬ「代替シーフード」続々登場 (2021年9月15日) - エキサイトニュース 坂本真綾25周年ライブBD/DVDティザーに内村友美、堂島孝平、土岐麻子とのコラボシーン凝縮(動画あり) - 音楽ナタリー 東京、癒やしのパークサイドカフェ9選 - Time Out Tokyo 中野の松本湯がリニューアルオープン、人気銭湯の見どころを徹底解説 - Time Out Tokyo 諦めを超えるのは“かすかな共感”ではないか?「東京芸術祭2021」開幕(コメントあり) - ステージナタリー パラボート、市川友美は決勝に進めず 混合かじ付きフォアも - 毎日新聞 - 毎日新聞 キユーピー、パスタソースとしてだけでなく調理ソースとしても使える「レシピひろがるパスタソース」2品を発売 - マイライフニュース Mylife News Network 「第4回ラララボ!1dayハイスピードマンガ賞」結果発表! - PR TIMES コロナ禍中の熱中症リスクに要注意!! 日々の生活で意識したい水分摂取のススメ(TOKYO HEADLINE WEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「虫嫌いの人もぜひ」糞虫の魅力、図鑑に 奈良公園内の観察案内も - 毎日新聞 - 毎日新聞 ブルーボトルとNIGO®がコラボレーションした新店が原宿にオープン - Time Out Tokyo 7月24日(土)放送!TVアニメ「D_CIDE TRAUMEREI THE ANIMATION」第3話場面カットを公開!前島友美役として西本りみさんが出演! - ファミ通.com 東京五輪の負のレガシー?「アニマルウェルフェア」への配慮が足りない (2021年7月21日) - エキサイトニュース 元X・TAIJI 没後10年 ロックミュージシャンの非業の死を振り返る(Yahoo!ニュース オリジナル Voice) - Yahoo!ニュース 【会見レポート】テーマは“歴史のまばたき”「東京芸術祭2021」に宮城聰「トンネルの向こう側を見ながら」 - ナタリー 元燕コーチが教え子に苦言 好調だったエース小川のKO劇「原因は配球にある」(Full-Count) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 公取委が“スマホ分割販売”にメスも…額面通りに受け取れば利用者の負担増に? 新たに指摘された販売代理店の“評価制度” | 経済・IT | ABEMA TIMES - AbemaTIMES 初めてワクチンを接種した日本人アスリート? イスラエル帰りの野瀬将平に聞いた異国の感染対策と「紛争」(米虫紀子) - Number Web - ナンバー 厳しい電力需給見通し 夏は「ここ数年で最も厳しい」、冬は東京で“足りなくなる”恐れも | 経済・IT - AbemaTIMES タクシー会社廃業で住民の足をどう確保するか。千葉県いすみ市で新たな一手 (2021年5月12日) - エキサイトニュース グローバルカンパニーで「自分らしく働く」とは? [PR] (FRaU編集部) | FRaU - 現代ビジネス 麻生大臣「飲んでもなんということない」発言を中韓批判も 福島第一原発処理水の海洋放出は世界より厳しい基準? | 国内 | ABEMA TIMES - AbemaTIMES モデルとeスポーツ二刀流の大友美有、高校生活最後の大会で有終の美 - Sportiva 中村仁美がきく、トヨタ自動車が描くサステナビリティ、「幸せの量産」とは【PR】(FRaU編集部) | FRaU - 現代ビジネス 電気料金が年間1000円超値上げも 今後10年続く? - テレビ朝日 使い捨てカイロで水質改善?汚れた川や池がキレイに! (2021年2月16日) - エキサイトニュース 板野友美と入籍のヤクルト高橋奎二、成長の軌跡。父が語る結婚の影響 - Sportiva SNSには「電気料金10万円いくかも」と悲鳴も…寒波で思わぬ影響、「新電力」「市場連動型プラン」って何? | 経済・IT - AbemaTIMES 地元で、飛行機内で、オンラインで。コロナ禍の修学旅行 (2021年1月5日) - エキサイトニュース 板野友美、河北麻友子「おはよう」は好きな男性にしか送らない!?男女のLINEについて本音トーク | ラジトピ ラジオ関西トピックス - ラジオ関西 舞台「紅葉鬼」~童子奇譚~ 追加出演者解禁!! - PR TIMES 舞台「紅葉鬼」続編上演決定!ーメインビジュアル・キャスト・スタッフ・チケットスケジュール解禁!ー - PR TIMES スバル 中村知美社長に聞く、スバルの航空機とクルマづくり - Car Watch キッチンには大きな焙煎機。海の町に住む駆け出しの珈琲屋のひとり暮らし(辻堂)|みんなの部屋 - roomie 花屋でかき氷、屋形船が天丼屋?~コロナ禍で業態転換、生き残りを図る (2020年9月16日) - エキサイトニュース マスク再利用案 品薄解消せず苦肉の策 慎重な声も - テレビ朝日 【解説】熾烈!ネット通販「送料ゼロ」の裏事情 - テレビ朝日 最新号『茶の湯への道。』発売中! - カーサ ブルータス 「日韓の溝」埋まらず 輸出規制さらに強化? - テレビ朝日 カレンダーも急ピッチ!「令和元年」向けフル稼働 - テレビ朝日 成田空港で9900人が一夜明かす 機内で10時間も - 朝日新聞 カジノ解禁法案が審議入り 今国会で成立は|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 中村友美のウィキペディア 中村友美 中村友美の掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る 中村友美のリンク #blogsearch2 ページ先頭へ 中村友美 このページについて このページは中村友美のインターネット上の情報を時系列に網羅したリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新される中村友美に関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/talesrowa/pages/128.html
悪夢 何度か剣を交えた後、黒髪の剣士、リオンが体勢を崩した。 赤髪の剣士、ゼロスはそれを好機と見て一気に攻め立てる。 ゼロスのナイツサーベルが空を切り裂き、リオンに襲い掛かる。 左右交互の六連切り。しかしそれらは少年の持つ剣・シャルティエに全て捌かれた。 「魔神剣!」 間髪いれずに振り上げと共に地を這う衝撃波を放つ。 リオンもまた、同じ技を撃ち威力を相殺する。 「雷神剣!」 高速の突き。相手は身を反らして避ける。そしてシャルティエを振り下ろしての反撃。 ゼロスはそれを受け止め強引に打ち上げた。そして勢いそのままに跳び上がる。 「紅蓮剣!」 空中から打ち下ろしの火球を発射。リオンは素早いステップで落下点から遠ざかった。 「あの連携を防ぎきるなんてな・・・」 ゼロスは微笑混じりにそうつぶやいた。 紅の閃光が巻き起こり、地面を焦がした。一瞬お互いの姿がはっきり見えた。 どちらも結構な戦闘をこなした、傷ついた体だった。 しかし、だからといって手を緩めることはできない。 リオンが術を詠唱し始めた。こちらも詠唱を開始する。 しばらく静寂が周囲を包んだ。 先に術を放ったのはリオンだった。 暗黒の槍が現れ、四方八方からゼロスを突き刺そうとする。 ゼロスはそこで詠唱を止め、さっと飛びのいて避ける。 「魔神剣・双牙!」 槍が消えない間に──リオンが術を放って硬直している間に──魔神剣を二連射した。 リオンは一発目をぎりぎりで防御したが、続く二発目の直撃を受けた。 「くっ!」 ゼロスは走り、リオンとの距離を縮める。 上体を仰け反らせていたリオンの目に、鋭く暗い光が宿った。 即座に体勢を立て直し、剣を真っ直ぐに向けて走り出す。 その速度にゼロスは一瞬戸惑い、足が止まりかけた。 「空襲剣!」 高速の突進からの突き。ゼロスは紙一重で体をずらし、その先端を後方へ流す。 「ちょっと勢い乗りすぎじゃねーの?」 凄まじい速さのままで後ろに走っていくリオンの姿を後ろ目で見ながら、ゼロスは微かに笑った。 だが、それだけでは無かった。 リオンはその場で急停止し、背中を向けた体制のまま一気に後方、ゼロスの居る方向へ跳んだ。 「んなっ!?」 驚き、剣を構えようとするも、間に合わなかった。 膝を付くゼロスの前に、リオンは軽やかに着地した。 「ちっ・・・」 ゼロスは膝を付いた体勢のまま、肩を押さえる。 上空からのすれ違い様に、右肩を斬られていた。ついでに頭も蹴られた。 「あのやろー・・・」 眼前の少年を見やり、そうつぶやく。 あの勢いのまま急転換するとは、あの体のどこにそんな力があるのか。ついでに蹴りも痛かった。 ナイツサーベルを握り、ぐっと立ち上がる。 かつてゼロスがジェストーナとの戦いでケンダマを用いたことから分かると思うが、 彼の支給品はろくなものでは無かった。(ジェストーナの支給品残り二つはその場に放置した。) 名の有る女神の彫像、セフィラ。そして黄金色に輝く種。 それらとケンダマを合わせての三つがゼロスの支給品だった。 「だからといって・・・」 剣を振り、目の前の剣士と対峙する。 次の攻防が最後になるだろう。そんな予感がした。 「ふっふふふふふ・・・」 それより遠く離れた場所で、ソロンは一人笑った。 すぐそばにはマリアン、アトワイト、ディムロスが居た。 静まり返っている。 『これはやはり・・・シャルティエ?』 アトワイトが喋った。 『・・・そうだ、あれは確かにシャルティエだ』 ディムロスが沈んだ口調で答える。 『まさか・・・』 『あれを使っているのは・・・リオン・マグナスだ』 マリアンはその言葉を聞き、目を見張った。 ソロンはその反応を見て、顔を歪めた。 「そん・・・な・・・」 先程までとは違う、身が固まる様な感情が彼女を襲った。 「ええそうですよ、あの男と殺しあっているのはリオン・マグナス。あなた達がよくご存知のはずの男です」 『あなた・・・彼に何を!?』 「私は何もしていませんよ。リオン・マグナスはこのゲームに乗ったんです。 事実彼が手を下したと思われる死体を二つ見つけました」 「嘘・・・・・・」 マリアンは虚ろな眼差しで、ぼんやりと前を見つめてつぶやく。 「さあて、どうやら決着が付きそうですよ」 薄ら笑いを浮かべて、視線をずらすソロン。 マリアンはしばらく呆けた様にぼんやりとしていたが、やがてきっと表情を正すと、即座に立ち上がった。 「おや・・・どうなさいましたか、お嬢さん?」 ソロンは笑みをこぼしたまま、目の前の女性を見つめる。 マリアンは黙って駆けようとした。ソロンは手を伸ばし、動きを止めようとする。 彼女はその手を強く振り払い、岩に突き刺さったアトワイトを引き抜いてそのまま走り出した。 「おやおや、案外気の強いお嬢さんだ」 ソロンは追おうとする素振りも見せず、両手を上に向けておどけた。 実際彼は彼女をどうこうする気は無かったし、これはこれで別の面白いものが見れるとも思っていた。 彼はただ面白いものが見れればそれでいいと思っていた。 「さて、どうなりますか・・・ねぇディムロス?」 手にする剣に言葉をかける。返事は無い。 ゼロスの剣が弾かれて、宙を舞った。 右肩をかばいながらの戦闘では、やはり不利であった。 圧倒的に有利な立場にありながら、リオンは微笑一つ携える事無く、シャルティエを男に向けた。 そしてなぜか、圧倒的に不利なはずのゼロスの表情に微笑が浮かんだ。 何も持っていない状態で、右手を上に掲げる。 「エアスラスト!」 ゼロスがそう叫んだ瞬間、リオンを中心とする凄まじい量の真空の刃が起こった。 猛烈に吹き荒ぶそれは、たちまちリオンの全身を切り刻んだ。 「うぐぁっ!!」 咄嗟にバックステップをしようとするも、足を地から離したことで逆に吹き飛ばされてしまった。 ・・・あの時の、詠唱か・・・! 宙を舞いながら、リオンは微かにそう思った。 そして同じく宙を舞っていたナイツサーベルを拾い上げ、ゼロスは構えた。 躊躇う必要は無い。襲ってくるものには容赦しない。 ゼロスは前方、数メートル先で倒れている少年を見下ろしながらそう思った。 だが、その時、後方から声がした。 「待って・・・待ってください、ゼロスさん!」 その声はマリアンのものだった。 その声は少し遠い位置に居て、派手に倒れていたリオンに届かなかった。 その声は彼女に近い位置に居て、落ち着いて立っていたゼロスには届いた。 その声を聞かなかったリオンは急ぎ立ち上がった。 その声を聞いたゼロスは動作をやめて、後ろを振り向いた。 ──そしてリオンは、その隙を逃さなかった。 マリアンがゼロスらしき影を見て声をあげて、すぐだった。 首だけを回して振り向いたゼロスの背中から、突然鋭い何かが生えた。 ゼロスは視線を前に戻し、至近距離まで近付いた少年の頭を見た。 体当たりするように密着した体勢のリオンは、剣をゼロスの胸に突き立てていた。 ・・・丁度、心臓の辺りだった。 ゼロスが血を吐いた。少年の黒髪に、いくらか降りかかった。 少年は顔をあげ、ゼロスの目を覗き込む。 苦痛に顔を歪めるゼロスは、左手を上げ、少年の頭を掴んだ。 「この・・・ガキ・・・」 リオンが剣を引き抜いた。勢いよく血が噴き出し、地面に溜まっていった。 少年の頭を掴むその手から力がすっと抜け、ゼロスの体が崩れ落ちた。 べしゃっと血がはねる音がした。ゼロスはうつ伏せのまま、血の海に沈んだ。 「ゼロスさん!」 マリアンはほとんどパニック気味に声を上げた。 そして急いで走り寄り、変わり果てた姿の男の脇に座り込む。 「・・・マリアン、逃げ、な・・・」 地面を向いた男の顔から、微かな声が漏れた。 いつもちゃん付けで自分の名前を呼ぶ男の、聞いたことの無い深刻な口調。 それは男の死が近いことを示していた。 「ああ・・・そんな・・・ゼロスさん!!」 『マリアン、落ち着いて!スペクタクルズを!』 そう言われてはっとし、スペクタクルズを用いて男の様子を見る。 「あ・・・ああ・・・」 マリアンの顔が凍りつく。 既にゼロスの体は、回復が困難なほど手遅れだった。 間に合わせのファーストエイドなど、全くの無意味だった。 「どうし・・・て・・・こん・・・な」 彼女は顔を俯け、静かに涙を流した。 涙が血の海に落ち、跳ねた。 そして顔を上げる。 先程から凍りついたように動かなくなった、少年の姿がそこにあった。 「マリアン・・・」 その少年はそう言った。体だけでなく、表情も凍っていた。 彼女もまた、まばたき一つせずにその目を見つめた。 時が止まり、場を支配した。 二人は固まったまま見つめ合い、この静止した時が永遠に続くかと思われた。 【リオン 生存確認】 状態:思考停止 全身に軽い火傷 全身に裂傷 上半身に軽い凍傷 腹部に痛み 右腕に刀傷 肩に刺し傷 所持品:シャルティエ 手榴弾×1 簡易レーダー 第一行動方針:ゲーム参加者の殺害 第二行動方針:マリアンとの再会 現在位置:D8の海岸地帯 【マリアン 生存確認】 所持品:ソーディアン・アトワイト スペクタクルズ×13 状態:思考停止 疲労 TP微消耗 第一行動方針:この状況から脱する 第二行動方針:ゼロスと共に行動 第三行動方針:アトワイトの提案した作戦を実行する 現在位置:C8の海岸地帯 【ゼロス 生存確認】 状態:右肩に切創 胸に深い切創、出血多量、瀕死、行動不能 所持品:壊れたけん玉 ナイツサーベル セフィラ 黄金の種 第一行動方針:無し 現在位置:D8の海岸地帯 【ソロン 生存確認】 状態:狂喜 所持品:ソーディアン・ディムロス クナイ(残り九枚) 第一行動方針:周りをかき乱し、傍観して楽しむ 第二行動方針:ジェイの監視 現在位置:C8海岸地帯 前 次
https://w.atwiki.jp/cookie_kaisetu/pages/1204.html
[部分編集] 別名 ながつかいつきCokmaTV☆official 通称 かきつばた兄貴カッキー つばたいつきんつばぴほんとだゾ~仮面Twitter下手くそ投稿者 企画作品 プレゼント☆結婚☆ ニコニコ user/35214898 Twitter @kackeytwobutter@september_fifth@Cokmatv [部分編集] 概要 2017年9月頃~活動を始めたクッキー☆MAD作者。CokmaTV☆(2020年6月28日~)の創立者。 ながつかいつき名義でプレゼント☆(2018年5月6日)を、かきつばた名義で結婚☆(2018年10月14日)を企画した。 ながつかいつき名義で企画していたが、その時点で同一人物疑惑は浮上していた。のちに本人の告白により疑惑が確定、それを弄られるようになった。 2020年6月28日、同志を集めてMAD版のCTV☆ことCokmaTV☆を創立した。 2020年10月8日を最後に活動が止まっている。 静画、動画上で弄られる際のアバターは専ら紅葉の代わりにハイビスカス(*1)を挿頭す秋静葉。Twitterのアイコンは1枚のイラストをありと分けて使っていたが、2020年夏頃に不義理を理由に縁切りされ、お互いのアイコンも別のものになっている。 かきつばたという名義とニコニコでの投稿者コメントはどちらも、あんにゅい姉貴が出演した淫語サークルMEKAYAの『メイドさんはHを知らない。』(メイドさん☆)に由来する模様(2020年6月9日の本人の発言)。 [部分編集] 主な持ちネタ ほんとだゾ~ Twitterでの返答から生まれたかきつばた語録。 2018年2月頃ジョーカーがTwitterで復活した際に、それが本当かどうかというツイートに対して「ほんとだゾ~」と共にジョーカーのIDをツイートしリプライを飛ばしてしまう。 ジョーカーは「わたしの知らないところでわたしの話題が出されて通知がきたんだけど」とツイートした後、鍵垢になってしまった。余計なことをしてジョーカーを鍵垢にしたとして、それ以降かきつばたを象徴する語録としてたびたびネタにされることになる。 ほんとだゾ~仮面 ありが「主観で見るHSI姉貴ブーム3【いろいろ】」(2020年5月14日)という動画でつけた呼称。 それを受けて本人もTwitterで半日だけ"ほんとだゾ~仮面"を名乗っていた。
https://w.atwiki.jp/orimoe/pages/193.html
Top 創作してもらうスレまとめ 1 1-368 「a night -牧-&-繊-」 「a night -牧-&-繊-」 作者:本スレ 1-091様 368 :オリキャラと名無しさん:2012/05/29(火) 20 51 07 1-091です。 》366を受けて、繊→←牧×エイシアさんの妄想を拡げちゃったので晒します ・やたらと長文です。エロなし ・繊は人の名前を覚えません (白髪→エイシアさん、王子→アル様、ロン毛→ウィル様です) ・二人ともgdgdです 369 :a night -牧-:2012/05/29(火) 20 53 09 昼間は散々だった。 変な言いがかりはつけられるし、そいつからは迫られるし、そのせいで長々と説教されるし、 繊のやつは部屋から出てこねえし。 くっそ、休日だっていうのになんでこんな疲れなきゃならねんだ。なんなんだ今日は。厄日か? 正直顔をあわせづらいところだが、あいつに後ろめたいことは何もない……はず……だし、 話したいことも話すべきこともたくさんあるし、いつもどおり缶ビール一本持って繊の部屋の前に立った。 「……繊……入るぞ」 返事を待つ必要はない。 いつもそうしているようにドアを開け、部屋の隅に座っている繊の隣に腰を下ろした。 こいつはアルコールの類は一切飲まないが、隣で黙って座って、俺に付き合った。 俺はそれを心地良いと感じていたし、こいつも居心地の悪さは感じていないようだった。 いつからか、夜はこうしてこいつの部屋で並んで一杯飲むのが習慣になっていた。 だが、いざ座ってみると、何から切り出していいのか思いあぐね、何も話すことができなかった。 「あいつ……あの白髪、17だってよ」 しばらく黙っていた繊の口から、ぽつりと、静かな声が洩れた。 「お前のさ、半分にも満たねんだけど」 辛辣な物言いに、思わず俺は繊の方に目を向けた。 繊の顔はこちらを見てはいない。 多分、何も見てはいないんだろう、前方を見据えたまま動かない。 もともと整ってる顔だとは思っていたが、無表情でまばたきもしない横顔は、まるで人形のようだった。 「まあ、お前も男だし……まだ涸れちゃいねえだろうから、さかるなとは言わねえけどよ……」 「……だから……」 「本気だろうが遊びだろうがどっちから誘おうが、そんなん正直どうだっていいんだ。 無理矢理だろうが双方合意の上だろうが、それだってどうでもいい」 「いや、待て……!」 待て待て!あの状況で!俺から誘うってのはあり得ねえだろ! 「ただよ、未成年に手ェ出して新聞沙汰にはならないでくれ、近所歩けねえ」 「いや、だから……何もしてねえだろって!」 「……王子とロン毛が止めてなきゃ……するつもりだったんだろ」 「……っ……!」 これには、即座に否定できなかった。 誘ってきたエイシアに多少恥をかかせることになっても、はっきりきっぱり突っぱねて尚且つ諭すのが、 俺の責務でベストな判断だったんだろうが……ご無沙汰な体は正直なんだぞ!? もしあそこでドアが開けられていなければ……繊の言うとおりになってた……かもしれない……。 たとえ相手が男であろうが、自分の子供でもおかしくない年代であろうが。 俺もまあ、身持ちの固いほうではないし、流れ次第ではそうなっていただろうな。 だがそれはあくまで可能性の話であって、何も起きなかった、これが事実だ! 「お前の性欲は否定しねえけど、発散する相手選べよ。たまってんなら、そのへんの風俗にでも行って 適当に抜いてこいや」 「……お前いい加減にしろよ!……ちょっとおかしいぞ?」 何がこうまで繊の気に障ったのか正直わからねえが、いつになく語気の荒いトゲのある言い方に、 思わずかっとなって繊を畳の上に組み敷いていた。 「……ってぇな……」 怯えて揺れる視線にぶつかって、後悔した。 「……俺のことも犯すのか?」 手の下にある薄い肩が、小さく震えているのがわかる。 違う……。 こんなんじゃだめなんだ。俺はこいつを不安にさせたかったわけじゃない。 ただ、何を話しても何をしても傷つけることしかできないような気がして、少しだけ胸が疼いた。 こいつがこんなふうに怖がったりするのは、俺が怒鳴ったり手を上げたりするときだけだ。 俺だけを怖がるようになったのは、もちろん俺のせいだ。昔、手酷い仕打ちを与えた。そのせいだ。 「悪い。……怖がらせて悪かった……」 俺は繊を抱き起こすと、その背中を擦った。まだ、強張ったままだ。 「寝るわ。邪魔したな」 空き缶を持って立ち上がる。なるべく繊の方は見ないようにした。 視線が合うとまた怯えさせそうで、それを見るのもそうさせるのも願い下げだ。 部屋を出てドアを閉めようとしたとき、背中で声がした。 「俺も言い過ぎた……ごめん」 俺は振り返ることはせずにそのまま自室へ向った。 明日、もう一度落ち着いて話そうか。 ▲ 370 :a night -繊-:2012/05/29(火) 20 54 08 畳の目を数えていたら、いつの間にか部屋の中が真っ暗だった。 4,300を過ぎたあたりから、何度数えてもうまくいかない。 数えてる間は、忘れていられた。 白髪が誘ったのか、それとも牧の方から誘ったのか、本気だったのかふざけてたのか、無理矢理なのか 二人とも乗り気だったのか、キスだけで済んだのか、とか、そんなことを考えずに済んだ。 でもやっぱり思い出してきて、苛ついて、数えられなくなる。 我ながら馬鹿らしくなって、部屋の明かりを点けた。 明かりを点けたからといって、何するわけじゃない。もともと暗さに不便を感じるわけでもない。 今日はさすがに来ねえだろうと思いながらも、内心では牧のことを待っているんだということに気付いて、 そんな自分に呆れた。 「……繊……入るぞ」 鍵なんてかかってない。別に俺がいちいち許可しなくても、勝手に入ってくる。 いつもどおりに俺の部屋にやってきて。いつもどおりに隣に座って。いつもどおりに一人でビール飲んで。 どのツラ下げてやってきてんだよって、俺も勝手にそう思って。 そもそも、牧と白髪が二人で何しようが、俺のでしゃばっていいところではなくって。 それでもやっぱり苛ついて。 「あいつ……あの白髪、17だってよ」 気にもしてなかった年齢を口実にして、牧を責めた。 「お前のさ、半分にも満たねんだけど」 自分勝手な嫉妬だっていうのはわかってる。 「まあ、お前も男だし……まだ涸れちゃいねえだろうから、さかるなとは言わねえけどよ……」 「……だから……」 一度口にしてしまうともう止められなくなった。 「本気だろうが遊びだろうがどっちから誘おうが、そんなん正直どうだっていいんだ。 無理矢理だろうが双方合意の上だろうが、それだってどうでもいい」 どうでもいいのかどうでもよくないのか、それすらもうどうでもいいわ。 いきさつがどうであれ、牧の上に白髪が乗っかってキスしてた、それが事実だ。 「いや、待て……!」 「ただよ、未成年に手ェ出して新聞沙汰にはならないでくれ、近所歩けねえ」 嫉妬する立場じゃないってのもよくわかってる。俺が勝手にひとりでこいつに惚れてるだけだ。 その気持ちはこいつにはまったく関係ないっていうのもよくわかってる。 「いや、だから……何もしてねえだろって!」 「……王子とロン毛が止めてなきゃ……するつもりだったんだろ」 「……っ……!」 ……クソ、当たりかよ……! 「お前の性欲は否定しねえけど、発散する相手選べよ。たまってんなら、そのへんの風俗にでも行って 適当に抜いてこいや」 こんな言葉で牧を詰って、困らせたいわけじゃない。ますます嫌われるだけだってわかってるのに。 わかってるのになんで、こんなこと言ってんだろ……自分のウザさに腹が立つ……! 「……お前いい加減にしろよ!……ちょっとおかしいぞ?」 背中と頭に鈍い痛みを覚えて、床に叩きつけられたのだと知った。 俺の肩を抑える腕に容赦はなかった。 怒らせてしまった。 「……ってぇな……」 目が合った。怖かった。 「……俺のことも犯すのか?」 俺はずるい。自分が傷つくフリをして、牧を揺さぶってる。 ほんとはそうしてこいつとやりたいくせに、そこから入ってくるこいつの底意は知りたくなくて、 自分の願望を批難に隠してわざと地雷踏んで、傷を抉って自分を刻んで、そんなことしかできない自分が 卑怯で情けなくて女々しくて大嫌いだ。 「悪い。……怖がらせて悪かった……」 牧の手が俺を起こした。背中をはらってくれた手つきが優しくて、もう怒ってないのかと思ってしまう。 でも、俺の方を見ようとしないから、まだムカついてんだろうな。 いっそ、こいつがこんなに優しくなくて、他の人間がそうであるように邪険にしてくれてたら、そうだったら こんなふうに勘違いして好きになんてなってなかったかもしれない。 でも、今更どうしようもないほど好きになっていて。 「寝るわ。邪魔したな」 立ち去っていく背中を見て、急に寂しくなって、とりあえず謝んなきゃって思って、声をかけた。 「俺も言い過ぎた……ごめん」 誰かを好きになるって苦しいことなんだな。 【END】 拙文にて失礼! 改めまして、1-710姐さんありがとう その後のエイシアさんがお仕置きされてるところとか(もちろん性的な)、 ひとり何事かわかってないシルヴィアさんとかも 勝手に妄想して楽しかったですww ※各キャラクター設定の詳細は、本スレ1-866 と、設定スレ 1-036へ ページ最上部へ
https://w.atwiki.jp/83452/pages/3314.html
唯「はー、やっと授業終わったよ~。 音楽室いこーっと」 ガチャ 唯「ちょりーっす」 梓「遅かったですね、 もう下校時刻ですよ」 唯「え?」 唯「いやいや、さっき授業終わったばっかりだよ」 梓「何言ってるんですか、 時計見てくださいよ」 唯「……あれ、5時? さっきまでは3時だったのに」 澪「何を寝ぼけてるんだ」 律「明日は遅刻するなよ」 唯「???」 紬「じゃあ今日はもう帰ろうか」 梓「はい」 澪「ほら唯、いくぞー」 唯「おかしーな……」 翌日。 唯「ふー、授業終わったー」 律「唯、部活行こうぜ」 紬「あら、唯ちゃんは今週いっぱいは掃除当番でしょう」 律「あ、そうだっけ」 紬「今日は遅刻しないできてね」 唯「あ、うん。大丈夫だよ」 律「じゃー掃除頑張れよ」 唯「はーい……」 クラスメイト「あ、平沢さん」 唯「さーて、掃除しよう掃除」 ク「何言ってるの、掃除なんてもうとっくに終わったよ?」 唯「え?」 ク「掃除サボってどこ行ってたのよ」 唯「ど、どこって……ずっとここにいたけど」 ク「嘘つかないでよ、 2時間もずっと気づかれずにここにいたっていうの?」 唯「に、2時間? まだ授業終わったとこじゃ……」 ク「はあ? 時計見てみなさいよ」 唯「ご……ご……5時……!?」 ク「はあ……嘘つくのもいい加減にしてよね」 唯「そ、そんな……」 唯「……」 律「あ、唯!」 澪「唯ー、部活サボるのもいいかげんにしろよ」 唯「え、ちが……」 梓「やる気あるんですか?」 紬「唯ちゃん……」 唯「いやその……」 ク「平沢さん、掃除だけじゃなく部活までサボったの?」 唯「ち、違うの! 授業が終わって、 気づいたら5時になってたんだよ……」 澪「そんな下らない嘘ついてないで素直に謝れ」 唯「で、でもお……」 澪「おい、唯」 梓「唯先輩!」 唯「う……」 ク「平沢さん、子供みたいなこと言ってちゃダメよ」 律「そうだぞ、掃除や部活をサボったんだから 素直にサボってゴメンナサイとだな……」 唯「サボってない! サボりたくてサボったわけじゃないよ! もういいよっ!」だだっ 澪「唯!」 紬「行っちゃった……」 平沢家。 憂「おかえり、お姉ちゃん」 唯「ういいいいい……」 憂「ど、どうしたのお姉ちゃん!」 唯「みんながあ……」 憂「みんなにイジメられたの!?」 唯「私の話を聞いてくれなくて……」 憂「みんなに無視されたの!?」 唯「放課後がなくなってすぐ下校時刻……」 憂「下校時刻まで居残りさせられたの!?」 唯「誰も信じてくれない……」 憂「私は信じるよお姉ちゃん!」 唯「ううう……ういいい……」 憂「で、何を信じてもらえないの?」 唯「あのね、6時間目の授業が終わってね、 放課後になったらね」 憂「うん」 唯「すぐ下校時刻になっちゃうの」 憂「は?」 唯「放課後になったと思ったら、 一瞬で下校時刻になっちゃうの!」 憂「……」 唯「あー、信じてない! 憂も信じてくれないんだ!」 憂「そ、そんなことないよ…… ただ話が突飛すぎて」 唯「でもほんとなんだよ、 このせいで掃除当番も部活もできなくって」 憂「そ、そうなんだ」 唯「それでみんなに怒られちゃって」 憂「大変だったね」 唯「明日もこんななのかな…… どうすればいいんだろ」 憂「うーん……放課後が一瞬で終わっちゃうのは、 お姉ちゃんだけなんでしょ?」 唯「うん、みんなは普通に放課後を過ごしてる」 憂「じゃあ、誰かと一緒にいてみたらどうかな。 他の人と一緒なら、時間間隔も共有できるでしょ」 唯「そっか、さすが憂は頭がいいね」 憂「えへへ」 翌日。 唯「ふー、授業終わった」 律「唯、今日こそ部活来いよ」 ク「今日こそ掃除当番やってよ」 唯「あ、2人とも…… 私と一緒にいてくれない?」 律「はあ?」 唯「一人でいたら、また放課後が一瞬で終わっちゃうから」 律「まだそんなこと言ってんのか」 唯「お願い……」 ク「分かったわよ、見張りも兼ねて一緒にいてあげる。 どうせ私も掃除当番だし」 律「じゃあ私も、掃除終わった唯を部室まで 連れて行くためにいてやるよ」 唯「ありがとう……」 ク「じゃあ、さっさと掃除するわよ」 唯「うん……あ」 ク「何?」 唯「手つないでもらってていい?」 ク「はあ?」 唯「な、なんか不安で……」 ク「私ら二人で手つないだら掃除しにくいでしょうが」 律「じゃあ私がつないでてやるよ、 ほれ」 唯「ありがと、りっちゃん」ぎゅっ 律「今日は逃がさないからな」 唯「うん」 律と手をつないだことによって安心した唯。 これでもう放課後が一瞬で終わったりしない、 もし終わったとしても律と時間感覚を共有できる……そう確信した。 しかし、唯が無意識のうちにまばたきをして、 まぶたをひらいたその時。 律「うおっ!」 唯「え?」 澪「ゆ、唯?」 梓「いつのまに……」 唯「え? え? ここどこ?」 澪「どこって……昇降口だけど」 梓「今から帰るとこですよ」 唯「…………」 律「唯?」 唯「一応聞くけど、今何時?」 紬「5時よ」 唯「……」 梓「また部活サボって…… 今までどこにいたんです?」 唯「……ねえりっちゃん、掃除中に…… 手つないでたよね」 律「え? ああ…… 掃除をし終えるまではな」 唯「え?」 律「そんで唯がロッカーにホウキを片付けるとき…… ちょっと目を離したら、唯がいなくなってて」 唯「……」 律「ホントに一瞬だけ目を離してたんだ、 でもそんな一瞬のうちに 気づかれず逃げるなんて……」 澪「な、なんだよ…… どういうことなんだ?」 唯「だから、放課後が一瞬で終わっちゃうんだよ」 梓「そんなことあるわけないでしょう。 バカなこと言わないでくださいよ」 紬「そうよ、唯ちゃん。 逃げたなら逃げた、サボったならサボったと 正直に言って。 別に怒ってるわけじゃないから、ね」 唯「だ、だって…… りっちゃんは信じてくれるよね……?」 律「うーん…… 何か普通じゃないって感じはするけど…… よし、じゃあこうしよう。 明日の放課後、すぐに私達のクラスに集まって、 唯を監視していよう」 澪「か、監視って……」 唯「監視でもなんでもいいよ、 誰でもいいから放課後は私と一緒にいてよ…… もうこんなの怖いよ……」 翌日。 唯「はあ、授業終わった」 律「よし唯、私たちが見ててやるからな、 逃げるスキもないくらいに」 唯「助かるよりっちゃん」 紬「私も一応……」 律「すぐ澪と梓も来るからな」 唯「うん」 ガラッ 澪「おーい、律」 律「お、早速来たな」 梓「上級生の教室って緊張しますね」 律「よし、唯を監視するぞ」 澪「じーっ……」 梓「じーっ……」 紬「じーっ……」 唯「あはは……」 ク「平沢さん、今日の掃除……って何やってんの」 唯「逃げないように監視してもらってるの」 ク「はあ……まあ、監視はいいけど 掃除はちゃんとやってもらうからね」 唯「そりゃもちろん」 律「気をつけろよ、一瞬でも目を話すといなくなるから」 澪「じーっ……」 梓「じーっ……」 紬「じーっ……」 ク「……なんかこうも監視されてると すごくやりづらいわ」 唯「ご、ごめん……」 ク「まー別にいいわよ、 逃げられるよりはマシだから」 唯「私も逃げたくないんだけどね」 律「じーっ……」 澪「じーっ……」 梓「じーっ……」 紬「じーっ……」 ク「……あれ?」 唯「どうしたの?」 ク「外が暗いような……」 唯「え……え? まさか……」 ク「あれ? もう5時?」 律「え?」 澪「あ、ほんとだ……もう5時だ。 ……って」 梓「え? さっきまで確かに3時でしたよね」 紬「嘘、こんなことって……」 唯「ほらね、一瞬で放課後終わっちゃったでしょ! 私の言うことは正しかったんだよ!」 ク「そうね、疑ってごめん…… ってそういう問題じゃないわよ」 律「ああ、確かに唯の言うことは本当だった…… 本当だったけど」 唯「けど?」 澪「なんか取り返しの付かないことに なってしまったような気がする」 唯「うーん…… 憂は誰かと一緒にいれば、 時間感覚を共有できるって言ってたんだけど」 紬「みんなが唯ちゃんの時間感覚に合わさっちゃったわね」 ク「なんだか気味が悪いわね」 律「ああ……」 澪「と、とりあえず今日はもう帰ろう……」 梓「そうですね……」 唯「いやー、みんなに信じてもらえて良かったよ」 澪「私はなんだかイヤな気分だ」 翌日。 唯「はひー、授業終わったあー」 律「私部活いくわ」 紬「私も」 唯「え? 一緒にいてくんないの?」 律「だって……なあ」 紬「昨日みたいなことになるから……」 唯「そんなあ…… 私一人だけ時の流れから取り残されろっていうの?」 律「そういうわけじゃないけど……」 唯「ひどいよ、2人とも……」 ク「平沢さーん、掃除~」 唯「はーい……」 律「…………あれ?」 紬「どうしたの、りっちゃん」 律「外がいきなり薄暗くなったような」 紬「ま、まさか……」 律「……5時……だと……!?」 唯「へ?」 ク「あっ、ほんと……5時……!」 ガラッ 澪「おい、唯、律、ムギ!」 梓「い、今、なにがなんだか……」 律「もしかしてお前らも……」 梓「はい、気づいたら5時になってて」 律「……」 2