約 199,606 件
https://w.atwiki.jp/sponsoracjapan/pages/10684.html
世界ふしぎ発見! 世界ふしぎ発見! 2023年10月~23年12月 共通事項 放送時間…土曜21 00~21 54 全日の本編スポンサー 4’30”…HITACHI Inspire the Next※ 備考 2023年10月7日、2023年10月14日、2023年10月21日、2023年11月4日、2023年12月16日、2023年12月23日、2023年12月30日は休止 固定スポンサー HITACHI本編 270秒 スターツ終盤HH 2023年10月28日 終盤HH 0’30”…STARTS(スターツ)、SUNTORY、FUJIFILM 2023年11月11日 終盤HH 0’30”…STARTS(スターツ)、ユニクロ UNIQLO、SUNTORY 2023年11月18日 終盤HH 0’30”…au(KDDI)、SUNTORY、STARTS(スターツ) 2023年11月25日 終盤HH 0’30”…SUNTORY、STARTS(スターツ)、au(KDDI) 2023年12月2日 終盤HH 0’30”…STARTS(スターツ)、SUNTORY、Foot Fit(SIXPAD) 2023年12月9日 終盤HH 0’30”…Foot Fit(SIXPAD)、STARTS(スターツ)、SUNTORY
https://w.atwiki.jp/sponsoracjapan/pages/8775.html
世界ふしぎ発見! 世界ふしぎ発見! 2023年7月~23年9月 共通事項 放送時間…土曜21 00~21 54 全日の本編スポンサー 4’30”…HITACHI Inspire the Next※ 備考 2023年7月1日、2023年7月15日、2023年9月30日は休止 COMPLETE 固定スポンサー HITACHI本編 270秒 スターツ終盤HH 2023年7月8日 終盤HH 0’30”…KIRIN(キリンビール)、STARTS(スターツ)、SUNTORY 2023年7月22日 終盤HH 0’30”…STARTS(スターツ)、SUNTORY、SBI損保 2023年7月29日 終盤HH 0’30”…SUNTORY、STARTS(スターツ)、KIRIN(キリンビール) 2023年8月5日 終盤HH 0’30”…STARTS(スターツ)、SUNTORY、SBI損保 2023年8月12日 終盤HH 0’30”…SUNTORY、SBI損保、STARTS(スターツ) 2023年8月19日 終盤HH 0’30”…アサヒビール、STARTS(スターツ)、P&G 2023年8月26日 終盤HH 0’30”…HONDA、STARTS(スターツ)、SUNTORY 2023年9月2日 終盤HH 0’30”…STARTS(スターツ)、アサヒビール、ユニクロ UNIQLO 2023年9月9日 終盤HH 0’30”…STARTS(スターツ)、アサヒビール、FUJIFILM 2023年9月16日 終盤HH 0’30”…Sateraito Office サテライトオフィス、STARTS(スターツ)、KIRIN(イミューズ) 2023年9月23日 終盤HH 0’30”…Japanet、ナースパワー、STARTS(スターツ)
https://w.atwiki.jp/sponsoracjapan/pages/4053.html
世界ふしぎ発見! 世界ふしぎ発見! 2021年10月~21年12月 共通事項 放送時間…土曜21 00~21 54 全日の本編スポンサー 4’30”…HITACHI Inspire the Next※ 固定スポンサー HITACHI(本編・270秒) DAIHATSU(終盤ヒッチハイク・2021年11月) YKK AP(終盤ヒッチハイク・2021年11月) 2021年10月16日 終盤HH 0’30”…宝くじ、HONDA、SMBC 三井住友カード 2021年10月23日 終盤HH 0’30”…DAIHATSU、KDDI、KIRIN(キリンビール) 2021年10月30日 終盤HH 0’30”…KIRIN(キリンビール)、KDDI、HONDA 2021年11月6日 終盤HH 0’30”…DAIHATSU、FUJIFILM、YKK AP 2021年11月13日 終盤HH 0’30”…BRIDGESTONE、YKK AP、DAIHATSU 2021年11月20日 終盤HH 0’30”…YKK AP、DAIHATSU、おそうじ本舗 2021年11月27日(23 20~24 14) 終盤HH 0’30”…DAIHATSU、YKK AP、宝くじ 2021年12月4日 終盤HH 0’30”…SUNTORY、宝くじ、DAIHATSU 2021年12月11日 終盤HH 0’30”…DAIHATSU、OCN、SUNTORY 2021年12月18日 終盤HH 0’30”…宝くじ、mizkan、KIRIN(キリンビール)
https://w.atwiki.jp/tomadoibito/pages/54.html
目的 攻略キャラ選択 キャラと切り札 目的 不思議ポイントを多く集める 攻略 その気になれば、ある程度の目押しは可能。 ライバルはゲージが溜まると即座に切り札を使う。 キャラ選択 自キャラは出る目を操作できる長門がお勧め。ゴール前で使えば確実にゴールできる。 ライバルはみくるにすると、ゴール目前で勝手にどこかへワープすることも。 キャラと切り札 名前 切り札 キョン ルーレットが2つに ハルヒ 他プレイヤーを自分の所に集合させる 長門 ルーレットの値を1~6まで自由に選べる 朝比奈 どこかにワープ 古泉一樹 1ターンふしぎ値2倍 谷口 ルーレットの値が1か6になる 国木田 1ターンふしぎ値1.5倍 鶴屋さん カードを引く キョンの妹 相手の所へワープ 朝倉 相手ルーレットの値を1にする ※一部の切り札には優先順位がある模様 先に朝倉の切り札(相手のルーレットの目を全て1にする)を使ってから、長門の切り札 (ルーレットの目を指定できる)や谷口の切り札(ルーレットの目が1と6だけになる)を 使うと、長門や谷口のルーレットの目は全て1になりました。 ※カードの内容が「1回休み」になるバグでは鶴屋さんの切り札(カードを引く)にも影響を与えるが、 直後のカードマスに止まって「1回休み」のカードを引いても、2回休みにはならない。
https://w.atwiki.jp/sponsoracjapan/pages/6759.html
世界ふしぎ発見! 世界ふしぎ発見! 2022年10月~22年12月 共通事項 放送時間…土曜21 00~21 54 全日の本編スポンサー 4’30”…HITACHI Inspire the Next※ 備考 2022年10月1日、2022年10月8日、2022年11月12日、2022年12月24日、2022年12月31日は休止 COMPLETE 固定スポンサー HITACHI本編 270秒 スターツ終盤HH 2022年10月15日 終盤HH 0’30”…スターツ、M(McDonald s)、SUNTORY 2022年10月22日 終盤HH 0’30”…M(McDonald's)、HITACHI、スターツ 2022年10月29日 終盤HH 0’30”…日清製粉welna、スターツ、M(McDonald's) 2022年11月5日 終盤HH 0’30”…スターツ、COSMO(コスモ石油)、Coca-Cola 2022年11月19日 終盤HH 0’30”…SUNTORY、Fuji(フジ・コーポレーション)、スターツ 2022年11月26日 終盤HH 0’30”…スターツ、KIRIN(キリンビール)、おたからや 2022年12月3日 終盤HH 0’30”…宝くじ、すき家、スターツ 2022年12月10日 終盤HH 0’30”…Japanet、スターツ、SUNTORY 2022年12月17日 終盤HH 0’30”…スターツ、TOYOTA、airweave
https://w.atwiki.jp/telespo/pages/433.html
TBSテレビ 土曜 世界ふしぎ発見! 2023年7月~9月 スポンサーリスト 2023年7月22日 4'30"…日立グループ(0'30"…日立ビルシステム) HH(0'30")…STARTS、SUNTORY、SBI損保 🔶(当日・22) 2023年7月29日 4'30"…日立グループ HH(0'30")…SUNTORY、STARTS、KIRIN(ビール) 🔶(当日・22) 2023年8月5日 4'30"…日立グループ(0'30"…日立ハイテク) HH(0'30")…STARTS、SUNTORY、SBI損保 🔶(当日・22) 2023年8月12日 4'30"…日立グループ(0'30"…日立ハイテク、日立ビルシステム) HH(0'30")…SUNTORY、SBI損保、STARTS 🔶(当日・22) 2023年8月26日 4'30"…日立グループ(0'30"…日立ハイテク) HH(0'30")…HONDA、STARTS、SUNTORY 🔶(当日・21) 2023年9月2日 4'30"…日立グループ(0'30"…日立ハイテク) HH(0'30")…STARTS、アサヒビール、UNIQLO 🔶(当日・22) 2023年9月9日 4'30"…日立グループ(0'30"…日立ハイテク、日立ビルシステム) HH(0'30")…STARTS、アサヒビール、FUJIFILM 🔶(9/10・12) 2023年9月16日 4'30"…日立グループ HH(0'30")…サテライトオフィス、STARTS、KIRIN(イミューズ) 🔶(9/17・20) 2023年9月23日 4'30"…日立グループ HH(0'30")…Japanet、ナースパワー、STARTS 🔶(当日・22)
https://w.atwiki.jp/sponsoracjapan/pages/426.html
TBS系列 TBS 土曜 世界ふしぎ発見! 2020年7月~20年9月 共通事項 表面上一社提供 4’30”…HITACHI Inspire the Next※ 2020年7月4日 終盤ヒッチハイク 0’30”…アース製薬、永谷園、au PAY 2020年7月11日 終盤ヒッチハイク 0’30”…SUNTORY、au PAY、すき家 2020年7月25日 終盤ヒッチハイク 0’30”…KDDI、永谷園、proactiv+ 2020年8月1日 終盤ヒッチハイク 1’00”…ライフネット生命 0’30”…M(McDonald’s) 2020年8月8日 終盤ヒッチハイク 0’30”…UQ mobile、M(McDonald s)、Yellow Hat 2020年8月15日 終盤ヒッチハイク 0’30”…FUJIFILM、kewpie、永谷園 2020年8月29日 終盤ヒッチハイク 0’30”…KAGOME、COSMO、FUJIFILM 2020年9月5日 終盤ヒッチハイク 0’30”…UQ mobile、M(McDonald s)、FUJIFILM 2020年9月12日 終盤ヒッチハイク 0’30”…マイナポイント、KURE、FUJIFILM 2020年9月19日 終盤ヒッチハイク 0’30”…UQ mobile、ソニー損保、KIRIN(キリンビール)
https://w.atwiki.jp/sponsoracjapan/pages/1042.html
TBS系列 TBS 土曜 世界ふしぎ発見! 2020年10月~20年12月 共通事項 放送時間…21 00~21 54 全日の本編スポンサー 4’30”…HITACHI Inspire the Next※ 2020年10月10日 終盤ヒッチハイク 0’30”…HONDA、FUJIFILM、アサヒビール 2020年10月17日 終盤ヒッチハイク 0’30”…SUNTORY、ENEOS、HONDA 2020年10月24日 終盤ヒッチハイク 0’30”…KIRIN(キリンビール)、ReFa、BUSHIROAD 2020年10月31日 終盤ヒッチハイク 0’30”…KIRIN(キリンビール)、KDDI、MS AD 三井ダイレクト損保 2020年11月7日 終盤ヒッチハイク 0’30”…SUNTORY、NTT docomo、KIRIN(キリンビール) 2020年11月14日 終盤ヒッチハイク 0’30”…KIRIN(キリンビール)、レディースアートネイチャー、SUNTORY 2020年11月21日 終盤ヒッチハイク 0’30”…宝くじ、Aj AJINOMOTO、PEUGEOT 2020年11月28日 終盤ヒッチハイク 0’30”…KAGOME、KIRIN(キリンビール)、東洋水産 2020年12月5日 終盤ヒッチハイク 0’30”…Yellow Hat、アートネイチャー、東洋水産 2020年12月12日 終盤ヒッチハイク 0’30”…KDDI、アートネイチャー、♪TikTok 2020年12月19日 終盤ヒッチハイク 0’30”…SUNTORY、UQ mobile、KIRIN(キリンビール)
https://w.atwiki.jp/mbmr/pages/239.html
哀(愛)世界・ふしぎ発見 ◆RVPB6Jwg7w 『タレント』という言葉は、本来、生まれついての才能・優れた天分のことを指す。 持てる才能に見合った場を得られることは――おそらく、幸運、なのだろう。 少なくとも、一般論としては。 =============================================== 残酷なまでに明るい、朝の陽射しの中。 「それ」は現場に戻った彼女たちの眼前に、見覚えのある姿そのままに残されていた。 「うゆ……」 文字通りの超大型アイドル・諸星きらりが、彼女らしくもなく言葉に詰まる。 その背後に半ば隠れるように張り付く白坂小梅も、普段にも増して蒼白な顔で「それ」を見つめる。 黒焦げの、顔の造作どころか年齢性別すら判別できないであろう――かつて、人間だったはずのモノ。 ドラッグストアで起きた大火災の場で、ついつい乗り捨ててしまった折り畳み自転車を回収にきた2人。 だから、この「再会」は必然でもあった。 既に最初の火災現場そのものは、自然鎮火しつつあるようだった。 煙はいまだ細く上ってはいるが、むしろいまなお燃えているのは延焼した近くの建物の方。 遠目に見ていた時には分からなかったが、近づいてみれば分かる。 その延焼も、あまり派手なものではない。 火に巻かれる心配は、とりあえず無用のようだった。 そのことを確認し、おおむね安全だと見極めた上で歩み寄った彼女たちの眼前で。 ビルの正面から少し離れた所、以前、藤原肇が思わず駆け寄ろうとした「彼女」の骸は、変わらぬ姿でそこにあった。 あまりにも小柄で。 あまりにもまっ黒で。 まるで大地に口づけでもするかのような格好で、身を丸くして蹲った遺体。 夏の日にいつか見たセミの抜け殻を思い起こさせる、そんな、魂の抜け殻。 名前を推し量る材料すら残っていない、それでも集められたアイドルたちの1人だったに違いない、少女。 夜、最初に見つけた時には既に手遅れで、その後もトラブル続きで、礼を尽くす余裕もなかった相手。 「ごめん、にぃ……きらりんたちには何もできないけど、せめて……」 「…………」 ナムナム。 諸星きらりは神妙な面持ちで、青い空の下、両手を合わせて首を垂れた。 口を突いて出た念仏(?)は適当だったし、こういう場での作法もよく知らない彼女ではあったが…… 込められた祈りの気持ちだけは、真摯だった。 隣に並んだ白坂小梅も、無言のままにそれにならう。 誰が見ている訳でもないこの場において、それでもそれは、きらりの精一杯の誠意であり、弔いだった。 =============================================== 「みーっつけたーっ! きゃっほー! ちょぉ~っと汚れちゃったけど、やっぱこの子きゃっわうぃー☆」 数分後。 お目当てのモノを瓦礫の影に発見したきらりは、その場で派手に飛び跳ねる。 彼女の支給品である、折り畳み自転車。 あの混乱の中、爆発や崩壊・周辺の建物の延焼に巻き込まれた可能性も危惧されていたが…… どうやら幸運にも、無事であったようだ。 ボディ部分には細かい傷や汚れがついているが、タイヤやチェーンなど重要な部分は特に問題もなさそうである。 きらりはヒョイ、と自転車を持ち上げて一通り検分すると、安堵の溜息を漏らした。 「良かったにぃ! ささ、小梅ちゃん乗って乗って☆ きらりんぱわー・ふるすろっとるで…………って、どうかしたにぃ?」 喜び勇んで小ぶりな自転車にまたがったきらりは、そして同行者に後ろに乗るように促そうとして、首を捻った。 見れば、彼女は――白坂小梅は、きらりに横顔を見せたまま、動こうとしない。 彼女の視線の先を追ったきらりは、少し困ったような、彼女には珍しい曖昧な笑みを浮かべる。 小梅が見ていたもの、それは。 「みゅう……。 んー、気持ちは分かゆけどぉ……」 「…………」 じっと見つめる先には――先ほどの、黒焦げの遺体。 きらりは困り果てる。 後ろ髪引かれる想いなのは、きらりも一緒だ。 正式なお葬式なんてできる訳もないけれど、こんな場所に野ざらしにしておくのが望ましいとは思わない。 とはいえ、じゃあ、どうすればいいというのか。 自分たちに、何ができるというのか。 時間の余裕だって、あまりないというのに。 「その子は、もう……」 「……ち、違う……そうじゃなくて……」 言いよどむきらりの言葉に、しかし小梅は小さく、はっきりとかぶりを振って。 つぅっ、とその細い腕を挙げると、呟いた。 「『あの子』だけじゃなくて……き、きっと、『もう1人』、いる……!」 彼女の指した先には―― 地に伏せた格好の黒焦げの少女が、頭を向けるその先には。 かつてのビルの、おそらく入口付近。 ひときわ大きく山をなした、瓦礫が積みあがっていた。 =============================================== 「――――にょ、っわーーーーっ!」 ガラン! ガラランッ! 青空の下、きらりの咆哮と共に、盛大な騒音が響き渡る。 もうもうと粉塵が舞い上がり、慌ててきらりは跳ぶように離れる。 積みあがっている瓦礫の大半は、高熱に炙られ剥がれ落ちたビルの外壁。 流石に鉄筋コンクリート製のビル本体はそうそう易々と崩れたりはしないが、その外装部分となると話は別だ。 壁面に貼り付けられていた構造物が、不規則な形で剥がれ、落下し、積み上がり。 さらに何度かの爆発に煽られ、飛んできた雑多なものと一緒に、絡み合うように大きな塊となっていた。 いま、きらりが渾身の力でひっくり返したのは、そんな塊の1つ。 規格外に大柄な彼女が、全身の力を込めてようやく一瞬だけ持ち上げられるような、そんな重量。 果たして舞い上がった粉塵の下から、陽光の下に姿を現したのは。 「あ…………」 「やっぱり……!」 虚空を掴もうとするかのように伸ばされた――まっ黒な、細い腕だった。 口元に手を当てたきらりが、思わず目をギュッとつぶって顔を逸らす。 白坂小梅が、前髪の下で目を見開く。 そこにあったのは、先に見つけたあの遺体よりもなお痛々しい、少女の亡骸だった。 人相も分からぬほどに黒焦げになっていたのは、さっきと同じ。 おそらく死因は同じなのだろう。 しかし、そこに加えて鋭利なガラス片が無数に突き刺さり、見るからに痛ましい。 さらにその下半身は、巨大なドラッグストアの看板に完全に潰されてしまっている。 建物の高いところに突き出していた看板が、骨組みごと火災で落下したものだろうか? ともあれ一見しただけでも相当な重量で、引っ張り出すことさえ難しそうだった。 きらりは涙ぐむ。 いくらなんでも、可哀想過ぎる。 こちらも髪も服も燃え尽きて、顔の造作も判別できず、それが誰なのか見当もつかない。 けれど、小柄な体格だけは隠しようがない。 先ほどの身元不明の子と同様の、子供のようにしか思えない身長。 ちっちゃくて可愛い子が2人、犠牲になったのは間違いなくて――それだけできらりには、とても哀しい。 これが大人だったら悲しみが和らぐとは思えないけれど、それでもこの惨状には、涙せずにはいられない。 と、そんなきらりの、すぐ脇で。 「ひどい……にぃ…………って、小梅ちゃん!?」 「…………」 小さな影が――白坂小梅が、こちらも目の端に涙を溜めつつ、そっと新たに見つかった死体に歩み寄って―― ゆっくりと、時間の止まった黒い手を、握りしめる。 煤で汚れることも厭わず、その場に片膝をついて、両手で包み込む。 そして、そのまま数十秒の後。 きらりの方を振り向くと、小首を傾げてこう言った。 「……き、きらり、さん。 その……『そっちの子』を、つ、連れてきて、貰えますか……? 『この子』のすぐそば、手が届くくらいのところまで……!」 =============================================== 傍目には何があったということもない、ただ静かなだけの時間が流れた。 小梅の指示に従って、きらりは、先に見つけた方の遺体を丁重に運ぶ。 路上に丸まった姿勢のまま炭化した身体は、うっかりすると手足や頭がもげてしまいそうで。 おっかなびっくり、ゆっくりと持ち上げ、移動させる。 小梅の無言のジェスチャーに合わせ、再び慎重に地面に降ろす。 ちょうど、頭を伏せた黒一色の少女の背に、瓦礫に半ば埋まった黒一色の少女が手をかざす恰好になった。 まるで相手に向かって土下座しているような姿の、1人目と。 それを労わるかのように片手を伸ばす、ガラスだらけのもう1人。 小梅はそして、小さく頷いた。 「が……頑張った、んだね……2人とも……!」 ささやくような声が、じんわりと溶けていく。 静かに太陽の光が降り注ぐ。 風すらも動きを止めた、穏やかな沈黙に満ちた空間で。 たっぷりの間を置いて、小梅が再び口を開く。 「大丈夫……きっと誰も、恨んだりしないから……! 届かなかったかもしれないけど…… 間違えたかもしれないけど…… でも、『許されない』なんてこと、ないから……!」 もちろん、答える者はいない。 誰もいない空間に向かって、小梅は真顔で言葉を紡ぐ。 そんな小梅を前に、きらりは珍しく黙ったままだった。 いつでも元気でハイテンションな彼女でさえ、自然と見守るしかないような、それは、確かに祈りの言葉だった。 ふと、小梅が視線をゆっくり、虚空へと上げる。 きらりもつられて、一緒に見上げる。 晴れ渡った青空。 遠くを流れる白い雲。 そして、くすぶり続ける火災跡から、まっすぐ静かに天へと昇っていく煙。 きらりの目には、そこには薄い煙以外、まったく何も見えはしなかったのだけど。 寂しい気持ちのまま、神聖な気持ちのまま、それでも、きらりも小梅も、共にかすかに微笑んでいた。 名前も知らない2人を見送るには、たぶんきっと、相応しい朝だった。 =============================================== 「あ、あの……ご、ごめんなさい……!」 「んー!? にゃんのことかにぃ?」 「その……あ、あんまり時間なかったのに、あんなこと…… そのせいで、こ、こんな……予定台無しで……!」 あれから、しばらくして。 市街地を自転車に乗って駆け抜けながら、2人はやや声を張り上げながら言葉を交わす。 あの後――静かに2人で、改めて黙祷を捧げた後。 予定通りに自転車にまたがった2人は、予定していた灯台へ直進するコースではなく、進路を西に向けていた。 少しだけ西に向けて進んだ後、交差点で90度曲がって北へと向かう。 その最大の理由は、時間。 当初の想定よりも余計な手間をかけてしまった2人。 それでも自転車のスピードがあれば、C-7が立ち入り禁止になる前に北東に抜けることはできただろう。 ただしそれは、この先一切のトラブルなく順調に進むことができれば、の話。 逆に言えば、あと1つ「何か」に出くわせば、きらりと小梅、2人揃って爆死しかねないということでもあるのだ。 そこで、こう見えて意外と良識派の2人は、安全策を取ることにした。 ドラッグストア跡から一番近い「エリアの端」は、西の端。 ゆえにいったん西側のC-6との境界付近に出て、立ち入り禁止の予定区域からたっぷり余裕をもって脱出。 そこから北回りにC-7エリアに沿うよう迂回して灯台を目指すのだ。 確実な分けっこう遠回りになるし、山裾に一度昇ってからまた降りる、という手間をかけることになるのだが。 「きらりんのぱわーなら、だいじょーぶ☆ おっ任せ~!」 きらりはニッコリと笑うと、ペダルを踏む足に力を込める。 小さな折り畳み自転車に2人乗り。それでもそのスピードは驚くほど速い。 ちなみに後ろにしがみついた格好の小梅は、情報端末を片手に拡大地図を見つつ、ナビの担当。 とりあえずあとは街外れまでまっすぐで、しばらくは指示の必要もない。 「そっ、れっ、にぃ!」 市街地の外れに向かうにつれ、道はゆるやかな登り坂になっていく。 ひときわ気合いを入れて漕ぎながら、きらりは後ろの小梅を少しだけ振り返って答えた。 「きらりんには、ちょぉ~っと良くわからにゃかったけどぉ…… でも、『あの子たち』に必要なコトだったんだよねっ?」 「…………っ!!」 「なら小梅ちゃんも、もっと胸を張るー☆ ハピハピしたんだから、スマイルスマイル☆ ねっ☆」 あけっぴろげに笑うきらりの言葉に、小梅は息を飲む。 息を飲んで、そして思わず、泣き笑いのように表情を崩す。 きらりは、小梅に尋ねなかったし、今もってなお尋ねようとはしなかった。 なぜ、あの場で完全に隠れて見えなかった『2人目』の存在に気づいたのか、とか。 なぜ、『1人目』を『2人目』のそばに持ってくるように言ったのか、とか。 なぜ、あの2人にあんな言葉を投げかけたのか、とか。 なぜ、あの時急に虚空を見上げたのか、とか。 小梅の目に映った一連の『出来事』は、いったいどんなものだったのか、とか。 誰もが聞きたがる、その手の問いかけ。 そして、自分から聞いておきながら、小梅が素直に答えれば微妙な表情を浮かべるのが常な、そんな問いかけ。 うんざりするほど繰り返して、今なおもってどういう対応が正しいのか、小梅にも分からない、そんなやり取り。 きらりはしかし、そういうことを一切口にしなかった。 きらりには分からない、と率直に認めた上で。 根掘り葉掘り確認したりもせずに。 なおその上で、小梅の判断と希望を全面的に支持したのだ。 支持して、尊重して、手助けしたのだ。 そのまま自転車を走らせながら、きらりは喋りだす。 「これは、Pちゃんからの受け売りなんだけどー☆ 『たれんと』って、もともと『才能』って意味なんだってー☆」 「……?」 「きらりんは、Pちゃんにみんなをハピハピ☆にする『たれんと』を認められて、 それで『あいどる』することにしたのですー☆ きゃー☆ 改めて言うと恥ずかすぃー! うぇへへー☆」 いやんいやん。 大きな身体をブンブン振り回して、きらりは大袈裟に恥じらってみせる。 それにつられてハンドルもブンブン振れて、登り坂を走行中の自転車は大きく揺れる。 慌てて必死にしがみつく小梅に、きらりはまったく変わらない調子のまま。 「だから……小梅ちゃんの『たれんと』も、その使い方も、りっぱに『あいどる』な気がすゆー☆」 「…………っ! わ、私も……『アイドル』……で、いいの……? だって……でも……!」 「もっちろんだにぃ! きらりんが太鼓判押してあげちゃう☆ きらりん印のハピハピアイドルッ!」 きらりは断言する。 満面の笑みで、きっぱりと断言してしまう。 そのまっすぐな言葉は、暗い闇を晴らす、まばゆいまでの光。 超大型アイドル・諸星きらりが全身全霊で放ち続ける、きゅんきゅんするような、圧倒的パワー。 誰かを幸せにする、ただそれだけの、そのために授かった『タレント』。 純粋な想いと、才能の結晶。 奇跡のような、ともすれば悪い冗談のようにも見られかねない、危ういバランスの上にしっかり立った『アイドル』。 「『誰か』をハッピーにするためにいっしょーけんめーなのが、『アイドル』だにぃ!」 怪談話にはまるで向かない、燦々と降り注ぐ光の中。 白坂小梅は――ここ半日で自らの『アイドル』像に疑問を抱かざるを得なかった、ホラー系アイドルは。 きらりの大きな背中にしがみつきながら、霜が溶けるように、不安が消えていくのを感じていた。 諸星きらりと、白坂小梅。 それぞれ違う意味で「ふしぎ」なアイドルは、いまは共に前だけを見据えて、坂道を登っていく。 =============================================== ――そして、それは何の前触れもなく。 まったく異質な覚悟に基づく爆音が、幸せなサイクリングの時間を、乱暴に引き裂いた。 「のわーっ!?」 「い、今の……っ!!」 最初に感じたのは、2人の背中を打つような爆発音と、衝撃波。 即座にきらりは、山道の途中でドリフト気味に急ブレーキ。 半ば宙に浮くような体勢で、それでも小梅はきらりの背に捕まったまま。 一挙動で自転車ごと振り返った2人は、そして見た。 いまさっき2人が抜けてきた街、2人が後にした火災現場から、向かって右側、西寄りの方―― 街の中から天に向かって燃え上がる、炎の柱。 さらに続けて爆音。一瞬だけ上がる、もう1本の火柱。 こちらはすぐに消えて見えなくなったが、最初の方の炎は轟々と燃え続けている。 ……まるで、夜、ドラッグストアで見た火災のように。 2人が今いる現在地は、地図上で言えばB-6の右下の隅に入ったばかり、といったところか。 そろそろ右折して東進する頃合いかな、と思っていたタイミングである。 ここからだと建物や木々が邪魔になって火元はよく見えないが、そう遠い距離ではない。 何より目立つ目印が絶賛炎上中なのだ。場所があいまいでも、迷う要素がない。 引き返せばすぐに現場に直行できるだろう…… が、その場合、彼女たちが受け持つことになった、灯台にいるはずの2人はどうなるのか。 ただでさえ時間に乏しいこの状況。 これ以上の寄り道は、本来の目的――次の放送で禁止エリアが増える前に避難誘導する――に支障を来たしかねない。 引き返すべきか、それとも、先を急ぐべきなのか。 諸星きらりと白坂小梅は顔を見合わせ、そして…………。 【B-6・南東の隅/一日目 午前】 【諸星きらり】 【装備:折り畳み自転車】 【所持品:基本支給品一式×1、不明支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:杏ちゃんが心配だから杏ちゃんを探す☆ 0:今度こそ杏ちゃんを探しに行くにぃ☆ 1:あの火は何だにぃ?! 2:小春ちゃん達迎えにいくー☆ 【白坂小梅】 【装備:無し】 【所持品:基本支給品一式、USM84スタングレネード2個、不明支給品x0-1】 【状態:背中に裂傷(軽)】 【思考・行動】 基本方針:こんな自分にも、できることがあるのかもしれない 0:きらりについていく 1:新しく見えた炎に恐怖 2:泰葉に対する恐怖は、もう……? 備考:2人が目撃した新しい火災は、C-6の『スーパーマーケット』の駐車場の車が燃え上がったものです。 (賽は投げられた、と嘆くのではなく自ら賽をぶん投げる勇気参照) 2人の現在地からでは障害物に視線を遮られ、上がった火柱しか見えず、詳しい状況が分かりません。 前:彼女たちを悪夢に誘うエイティーン・ヴィジョンズ 投下順に読む 次:こいかぜ 前:千夜、舞姫 時系列順に読む 次:彼女たちの朝に奏でられるピアノソナタ・サーティーン 前:Two sides of the same coin 諸星きらり 次:ああ、よかった 白坂小梅 ▲上へ戻る
https://w.atwiki.jp/nbpark/pages/39.html
TBS系『世界・ふしぎ発見!』(土曜、後9・00)が、3月3日で放送1千回を迎えた。それを記念して、17日に『世界・ふしぎ発見!祝1000回突破!超拡大3時間スペシャル!』(後7・00)が放送される。レギュラー解答者の黒柳徹子は、1986年4月の放送開始からこれまでを振り返り「始まった時はどうなることかと思うような出発でしたが、今では“大好きなクイズ番組”とおっしゃってくださる方が多いことをうれしく思っています」と感慨深げ。一方、1千回の歴史の中で、全問正解のパーフェクトを達成したのが1度きりの野々村真は「次のパーフェクトはいつなのか、というのが皆さんの興味だと思いますが、近々取ってやろうと思っています」と意気込んでいた。