約 1,187,009 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3272.html
「ん〜、どうしたもんかね」 突然だが俺は困っていた。 今朝友人に呼び出されて彼の家に行くと赤ゆっくりが入ったケージを渡された。 何事かと問い詰めてみると友人の飼いゆっくりが出産したらしい。 しかし彼の家はすでに親であるぱちゅりーとれいむの他れみりゃなども飼っており、その上仕事も忙しくなってきたためこれ以上は飼えないというのだ。 まったくあれほど去勢しておけと言ったのに。 そこで里親を探そうということになったのがなかなか見つからない。 そこでゆっくりにもそこそこ詳しく、これから飼おうと思っており、なおかつ今は飼っていないというこのために用意されたかのような状況の俺に白羽の矢が立ったというわけだ。 とはいえさすがにそう何匹も飼えないと主張するとせめて二匹だけでもと拝み倒された。 結局赤ぱちゅりーと赤れいむを一匹ずつ、二匹で手を打つこととなった。 そして今に至り俺は二つのケージを持って帰路についていた。 「おきゃーしゃん!れいみゅをここきゃらだしちぇね!せみゃいよ!」 「静かにしろ、それと俺のことはお母さんじゃなくてせめてお兄さんと呼べ。」 二匹はそれぞれのケージの中で騒がしく騒いでいる。 さっきから何度も注意しているのにこの有様だ。 「むきゅ?みゃみゃはおにーしゃんにゃの?」 「えーと、まあいいやそれで。」 こいつらは俺のことを母親だと認識しているらしい。 いきなりケージを手渡されたときにそう刷り込まれたようだ。 あの野郎はめやがって、どうやっても俺に飼わせるつもりだったんじゃねえか。 そんな感じで俺が友人に対して心の中で愚痴っていると突然目の前にゆっくりの集団がやってきた。 小奇麗さから見て元飼いゆっくりの集団だろう。 「おにいさん!ゆっくりしていってね!」 「「「「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」」」」 無視して通り過ぎる俺。 「おにいさん!むししないでね!それとそのこたちをまりさたちにかえしてね!」 「「「「「「「「かえしてね!」」」」」」」」」 素通りしてもよかったのだが聞き捨てならない言葉を聞いた。 かえしてとはどういう意味だろうか。 元の家の親元に「帰せ」というならわかる。 が、まりさに「かえせ」とはどういうことなのだろうか? 「え〜と、どういう意味かな?こいつらは俺の友達の飼いゆっくりの子なんだが…。」 「ゆっくりのこはゆっくりがそだてるよ!」 「にんげんさんのいえにいるよりまりさたちとそだったほうがゆっくりできるよ!」 「かいゆっくりたちがひどいめにあっているのはしっているよ!だかられいむたちはたちあがったんだよ!」 つまりこいつらはこれから飼いゆっくりとして育てられる運命にあるこの赤ゆっくり達を自分たちの下で野良として育てようというのだ。 虐待派の人間に飼われているゆっくりがどんな目にあうかは俺自身よく知っている。 そんな危険がある人間の下で育てさせるよりも自分たちが育てようとそういうことのようだ。 そういえば最近捨てゆっくり達が不幸な飼いゆっくり達の救済活動を行っているなんて話を聞いたことがある。 ガセネタだと思っていたのだがこいつらがそうだろう。 礼儀もただの野良に比べれば正しいし、こっちの話もちゃんと聞くし間違いない。 何せ不遜な態度だったらとっくに保健所か加工所送りだろうからな。 なるほど、一理ある。 仮に人間よりもはるかに高等な生物がいたとしてそいつらにペットとして命の選択権を握られ飼われるか。 あるいは人間として人間達と生きていくか。 どちらも一長一短だが確かにゆっくりはゆっくりと一緒に育ち住んだほうが幸せかも知れない。 「ん〜でもこいつらはあいつにもらった物なんだよなあ…。好きにしていいとは言われたが。」 「ちびちゃんたち!まりさたちといっしょのほうがゆっくりできるよ!」 「ゆ!?おきゃーしゃんよりゆっきゅりさちぇてきゅれるの?」 「そうだよ!ほらぱちゅりーもおにいさんにおわかれいおうね!」 「むきゅー、でもみゃみゃ…じゃにゃくておにーしゃんもいっしょのほうがいいわ。」 「ありすがそのおにいさんよりゆっくりさせてあげるわ!」 俺を無視して勝手に話が進んでいく。 だがどうすればいいのだろうか? こいつらも今のうちになら野生に帰ることも可能だろう。 ひょっとしたらその方がこいつらのためになるのかもしれない。 「しょれでもれいみゅはおきゃーしゃんといっしょがいいよ!」 「むきゅ!ぱちゅりーもよ!」 おお、ちょっとぐっときた、いまだにお母さんなのは気になるが。 「ゆぐぐ…、そうだ!それならたまにおにいさんにあいにこればいいよ!」 「れいむがつれていってあげるよ!」 「ゆ!それじゃあみだいじょうぶだにぇ!」 「むきゅ〜。」 ガクっと肩が落ちる。 こいつら…。 赤ゆっくりならこんなもんだろうが飼うとしたら相当躾が必要だな。 そのとき俺の脳内にあるひらめきが走った。 「お前たち、子育てに相当自身がありそうだが自信を持って自分たちが育てた子供がゆっくりしているといえるのか?」 「ゆ!もちろんだよ!」 「まりさのこどもはとってもゆっくりしてるよ!」 「ありすのそだてたこはれいぎただしいってにんげんさんにほめられたのよ!」 「れいむのこどもはとってもげんきだよ!」 「ふむ、それじゃあ人間がどんなゆっくりと一緒ならゆっくりできるか知ってるか?」 「もちろんだよ!やさしくてげんきなこだよ!」 「いいつけをよくまもるこね!」 「うそをいわないこだよ!」 さすがは元飼いゆっくり、少しは博識で狡猾じゃないか、なかなか好感が持てる。 そこで俺はある提案をする。 「それじゃあ勝負しないか?この子達を一匹ずつ育ててよりゆっくりした子を育てたほうがこの子達を育てるんだ。」 「ゆ?」 「期日は半月後…って言ってもわかんねえな。まん丸なお月様が出た次の日までだ。それまでにこの子達をよりゆっくりした子に育てられた方の勝ちだ。飼ったほうが相手のゆっくりを育てる。それでどうだ?」 「ゆ!のったよ!まりさのかちにきまってるけどね!」 「さいこうにとかいはなこどもにそだてるのよ!」 「おにいさんをびっくさせてあげようね!」 「「「「「「「「「「えい!えい!ゆーーーーー!」」」」」」」」」」 さて話は決まった。 俺は少し考えてぱちゅりーの方をゆっくり達に渡しれいむの方をつれて帰る。 「ぱちゅりー!きょうからまりさがままだよ!ゆっくりしていってね!」 「むきゅー…ゆっくりしちぇいっちぇね。」 赤ぱちゅりーはまだこちらの様子を窺っている。 すぐにまた会えると言うと少し寂しそうにしながらもゆっくり達に付いていった。 「おきゃーしゃん!ゆっきゅりしちぇいっちぇね!あのまりしゃしゃんたちよりゆっきゅりさせちぇね!」 「ああ、ゆっくりさせてあげるよ。」 元気な赤れいむに不敵な笑みで俺は答えた。 「ゆ!ぱちゅりー!ごはんだよ〜!」 「むきゅ〜♪」 さてゆっくり達に住処までつれてこられたぱちゅりーは早速ご飯の時間だ。 メニューは芋虫や草などの一般的な野生のゆっくりが食べるものだ。 「むーちゃ、むーちゃ、ちあわちぇー!」 「ゆ!だめだよ!むーしゃむーしゃはゆっくりできないよ!」 本能から食事への幸せを口にしたぱちゅりーはご飯係りのまりさに叱責される。 「むーしゃむーしゃっていうのはゆっくりできないゆっくりなんだよ!ゆっくりしたこになりたかったらりかいしてね!」 「む、むきゅ…。」 まりさは元飼いゆっくりなので食事中にむやみに喋るのはよくないことだと教えられている。 しかしこれではせっかく美味しい物を食べているのにこれではおいしさ半減だ。 また何度もむーちゃむーちゃと言ってしまいその度に赤ぱちゅりーは叱責された。 「さあ、れいむ。ごはんだぞー。」 「ゆ!ごはんごはん!」 一方青年の家。 青年の家のメニューは歓迎の意味もこめて豪勢にも甘いシュークリームだ。 「むーちゃ、むーちゃ!ちあわちぇえええええ!!!」 「はっはっは、そうかそうか、よかったな!」 青年はご飯にがつつく赤れいむの邪魔を一切することなくその幸せそうな姿を見ていた。 「さあぱちゅりー!べんきょうのじかんよ!」 「む、むきゅ…。」 勉強係のありすが食後眠りかけていた赤ぱちゅりーをたたき起こす。 普通ならば生まれたての赤ゆっくりには勉強を教えることはないのだが何しろ期日はわずか半月だ。 一時たりとも無駄にできない。 「さあ、ぱちゅりー!ありすがとかいはなれいぎさほうをおしえてあげるわ!むちなぱちゅりーもすぐにとかいはになれるわよ!」 「むきゅ…ありしゅおねーしゃん…ぱちゅりーはねみゅいわ…。」 「なにをいってるの!とかいはになるためにはちゃんとべんきょうしなければならないのよ!むちなぱちゅりーはねむっているひまなんてないわ!」 その後夜が更けるまでありすによる勉強は続いた。 一方そのころお青年の家では。 「ゆぴー。ゆぴー。」 赤れいむがいびきを立てながら眠っていた。 そうして半月が経過し、ついにお互いの子供のお披露目の日となる。 初めこそ勉強を嫌がっていた赤ぱちゅりーもぱちゅりー種特有の知識欲でやがて自分から先生を叩き起こすほどにまで成長した。 青年との勝負に向けて先生達が集中的に鍛えた甲斐もあり子ゆっくりになったころには成体と変わらぬほどの知識を身につけていた。 「むきゅ、ま…おにいさん、ひさしぶり!ゆっくりしていってね!」 「ああ、ゆっくりしていってね!」 「さあおにいさん!まりさたちのじまんのぱちゅりーだよ!おにいさんのれいむをみせてね!」 促され青年は持ってきたケージかられいむを出す 「ああ、ほらでろ、れいむ。」 「おかあさん!こんなせまいところにいれないでね!れいむおこるよ!」 もはやどちらがよりゆっくりしたゆっくりなのかは一目瞭然だろう。 「俺の負けだな、まりさ。今日かられいむは君たちの仲間だ。ほられいむ。」 「ぷんぷん!おかあさんはぜんぜんゆっくりさせてくれなかったよ!まりさおねーさん!きょうからよろしくね!」 「れいむ、よろしく!ゆっくりしていってね!」 れいむを連れて帰ろうとするまりさ。 そこへ青年が懇願する。 「待ってくれまりさ!ぱちゅりーに最後のお別れに歓迎がしたいんだ。一週間、いや三日でいい、お月様が少し欠けるまでぱちゅりーをうちで預からせてくれないか?」 「むきゅ…、ぱちゅりーもおにいさんにおわかれがしたいわ。」 まりさは考える。 ぱちゅりーにとって青年は母親だった。 まりさが何度言って聞かせてもぱちゅりーは頑なにそのことだけは譲らなかった。 たとえ一度顔を合わせただけの相手でも刷り込みによって親と認識している以上子ぱちゅりーにとって「おにいさん」はお母さんなのだ。 別れのとき何時でも会いに来れるとは言ったが実際にはめったに会えない、あるいはもう二度と会えないことをまりさは知っている。 「わかったよ!おつきさまがはんぶんになるまでぱちゅりーはあずけるよ!」 結局まりさは青年の願いを聞き入れれいむとともに群れに帰っていった。 「ほら、ぱちゅりーいっぱい食えよ。」 「むきゅ、…お、おいしいわ!!!」 青年の家に来たぱちゅりーは早速ご飯の時間だった。 たくさんの今まで食べたこともないようなおいしいご飯に舌鼓を打つ。 与えられているのは普通のゆっくり向けのペットフードだがそこそこのものを選んでいるため野生のゆっくりのご飯よりは遥かに味が上回る。 「ごめんな、まさか負けるとは思わなかったから、粗末なものしかなくて。せめてたくさん食べてくれ」 「む、むきゅ!?」 これが粗末な食事? それでは今まで自分が食べてきたあれはいったい何なのか。 そんなことを考えながらも目の前のご馳走に口は止まらない。 そのぱちゅりーを見て青年口を開く。 「おいしくないかい?れいむはおいしかったら必ずしあわせー!って言うのだけれど。」 「むきゅ、むーしゃ、むーしゃはゆっくりできないのよ。ありすせんせいからおそわったの。」 なるほどと呟く青年の口元に微笑が浮かんでいるのをぱちゅりーは気づかなかった。 一方まりさの群れ。 今日はれいむの歓迎会だ。 大人たちががんばって大量のご馳走を用意した。 「さ、れいむ!いっぱいたべてね!」 しかし促されたれいむは一切反応しない。 「ゆ?どうしたのれいむ?」 「なにこれ?こんなごみよりはやくあまあまなごはんをよういしてね!しゅーくりーむでいいよ!」 事実そこにあるのは虫や生ごみなのだ。 しかしそれは野生のゆっくりにとってはご馳走である。 このれいむは青年によって甘やかされて育った。 最初の一週間ほどは贅沢な生活に満足していた。 しかしご飯も毎日同じものですぐに飽きたて美味しくなくなったし青年もまるで遊んでくれない。 こんな家よりもまりさおねえさんの家のほうがゆっくりできる。 子れいむの頭ではこうなっていた。 「なにいってるの!?これがごはんだよ!ほら。」 ぱくぱくとご飯を平らげていくまりさ。 「…みててきぶんがわるくなったよ。ねむりたいからべっどをよういしてね!」 「ゆ…。」 そんなれいむの反応にめげず根気強く寝床へ連れて行く。 「こんなところじゃねむれないよ!ちゃんとふかふかなべっどをよういしてね!」 「むしさんのこえがうるさくてねむれないよ!ゆっくりしないではやくなんとかしてね!」 「れいむたいくつだよ!おもちゃもってきてね!おもちゃもないの?ばかなの?しぬの?」 そんな台詞をこれから毎日聞かされるとも知らずに。 計画通り! さっきぱちゅりーに聞いたところ、 「おにいさんのいえのほうがゆっくりできるからこっちにすみたいわ。」 と言ってくれた。 こうして俺はたいした苦労もせず躾の行き届いたゆっくりを手に入れることが出来た。 あのれいむはメシの時間以外は殆ど無視していただけなので実に楽だった。 監禁…もとい住まわせていた部屋は防音が行き届いていたので安眠妨害も無い。 適当にエサをやっていただけなので俺の家がゆっくりできなかったのは事実だろう、野性よりはましだろうがな。 ぱちゅりーはもともとの頭がよかったのかかなり素直で人間好みの飼いゆっくりにそだっていた。 なぜか物事を説明する時だけ無知だの何だの言いやがるがこれは後で躾ればいい、身の程を思い知らせてな。 所詮ゆっくりの知識だ、生涯かけて身につける知識の量など人間の三日分にも及びはしない。 さてそのぱちゅりーは何をしているかなっと…、チラシ読んでる? 「ぱちゅりー、何してんだ?」 「むきゅ、じゃましないでおにいさん。ごほんでおべんきょうちゅうよ。」 ご、ご本? ご本といったか? やべえ笑いが漏れちまう、これはカメラに収めざるを得ない。 俺は隣の部屋へビデオカメラを取りに走った。 翌日ぱちゅりーが文字と本物の本を教えられて赤っ恥をかくのは別のお話。 また、数日後子れいむを中心とした野良の子ゆっくりの集団が人里へ降りてきて加工所送りになるのもまた別のお話である。 最近ようやく一度書いた文章をアップロード前に見直すことを覚えました。 過去書いたもの 奇跡のゆっくりプレイス 醜い男 生きるための選択 体つきゆっくり愛好家 ありすの戦い 黒歴史 ぱちゅりーの教育 byデストラクション小杉
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1359.html
fuku1056の続きです 一ヶ月放置した結果がこれだよ!! 「ゆ゙っ!ゆ゙っ!ゆ゙っ!」 以前の爆発事故にも懲りること無く、鈴仙は相変わらずゆっくりの餡子をクチュクチュして反応を記録する実験を続けていた。 「さて、だいぶ記録も集まってきたし今日はこの辺りでやめよう」 「やっとゆっくりできるよ・・・」 餡子をクチュクチュされていたゆっくりれいむも、その言葉を聞いて安心した様な表情を見せたが・・・ 「ではこれより最終実験を行う!」 「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」 酷薄な笑みを浮かべる鈴仙にれいむは戦慄した。 「ココと、ココ、これはこっちか」 実験記録を見ながら、鈴仙はれいむの餡子のツボに針を刺してゆく。 一本針を刺されるごとにれいむは「ゆ゙っ」と短く声を上げ、目や口から色々な汁を滴らせていた。もう意識も朦朧としているようだ。 数分後、れいむは針山饅頭へと姿を変えていた。 「これは様々な刺激を一度に与えるとどうなるかの実験だよ!ゆっくりたのしんでね!!!」 鈴仙はれいむの反応を楽しむつもりだったのだろうが、返事は返ってこなかった。 そんなことはお構いなしに鈴仙は針のうちの数本に電流を流し餡子を刺激した。 「ゆぎっ!!」 途端に激しい反応を見せるれいむ。 「お゙な゙かへっだっ!ね゙む゙いよおおっ!こわいいいいいいいいい!!」 食欲、睡眠欲、恐怖心を呼び起こす。 さらに多くの針に電流を流してゆく。 「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!あがちゃんがあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!ずっぎりざぜでえ゙え゙ええええ!!ゆっくりー!」 母性本能、性欲を刺激し、「ゆっくり」させる。 針の電圧を滅茶苦茶に変えてみた。 「うぼあぎゅぶれがあおなあああああ!!れ゙いむのあがじゃんだべでれ゙い゙む゙おなががいっぱいだよお゙お゙れ゙み゙り゙や゙がこわ゙いこわくないこわい゙い゙い゙い゙でいぶのあがじゃんでいぶといっしょにずっぎり゙しようねずっぎりでぎないでぎるずっぎりしちゃうすっきりいいいいいい!!」 「い゙や゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!ぜんぜんゆっくりでぎな゙い゙よ゙お゙お゙お゙お゙お゙ゆっくりできるよ!!ここはれみりやのゆっくりぷれいすだよ!ゆっくりしていってね!!!」 もはやゆっくりはゆっくりしているかどうかさえ自分では選べなくなったのだ。 外部から自分の感情をいじられ、偽の「ゆっくり」さえ与えられる。鈴仙の実験によって、このれいむはこれまでのどのゆっくりよりもゆっくりできない状態に置かれていた。 「ぱっぴっぷっぺっぽおっ!れいむにんっしんっしらうっ!!かれいしゅうじゃねえ!しょうじょしゅうだっつってんだろ!!!おちっこようむ!(挨拶)」 強すぎる刺激に餡子がやられてきたようだ。 「いい感じに壊れて来たわねー」 鈴仙の言葉に反応したのか、れいむの目に一瞬光が戻った。 自分を自分が自分でなくなるような状態にしたのはこの月兎だ。異常な感情の嵐の中で、れいむにはそれだけが感じ取れた。 「どうしてこんなことするのおおおおおおおおおお!!!」 れいむは最後に自分の本当の言葉を叫び、そのまま息絶えた。 試食タイム 「まずい」 訳のわからない味になりました。感情の暴走は意味がない事がわかりました。 その後、鈴仙はゆっくりに極限までの苦痛と恐怖を与え、これまでにないほどの上質な餡子を生み出すことに成功した。 どのような恐怖を与えるかによって味が変わってくるのだが、それを調整するのは加工場の領分だ。 研究の成果はそれだけに留まらず、運動や言語を司る部位を刺激し、ゆっくりを意のままに操ることすら出来るようになった。 さらにゆっくりの感情を抑制することでペットとしての適正を上げることも出来た。知能の強化や餡子に直接知識を刷り込むことも可能だ。 この研究によって、ゆっくりの加工のみならず、幻想郷の姿は大きく変わることになるだろう。鈴仙はそう確信した。 マルチエンディングです。 師匠に成果を見せて、師匠が常識人だった場合→エンド1 師匠に成果を見せて、師匠が外道だった場合→エンド2 うどんげが欲を出した場合→エンド3
https://w.atwiki.jp/kyoronosuke/pages/226.html
ヴィィィィィィィ、 ヴィィィィィィィ、 ヴィィィィィィィ、 「んあ……誰だよ?こんな夜中に?……」 ゴールデンウィーク初日の夜。 特に何もせずダラダラと過ごした俺が一日を終えようとベッドに入った後だった。 ヴィィィィィィィ、 ヴィィィィィィィ、 携帯を手に取る。 AM 01 35の表示。 こなたからの着信だった。 「……こなた?なんだよ、明日は朝からみゆきとデートなのに……」 ピ! 「ふぁい……もしもし?こなた?どした?こんな夜中に。あ、言っとくけどCLANNADは進んでねーぞ」 「男……」 「ん?何かテンション低いな?どうしたんだよ?」 「かがみんが……かがみんが……(ブツブツ)」 「ん?よく聞こえないんだけど?すまん、俺、明日の朝早いから用件は手短に……」 「かがみんが自殺しちゃうかもしれない!どうしよう!?」 泣き叫ぶような声だった。 「んなッ!!?」 言葉が出ない。 心臓を鷲掴みにされたみたいだった。 血が逆流する感覚。 「お……おい……落ち着けよ?何があったんだ?」 自分の声が震えているのが分った。 だって、かがみが自殺する理由で真っ先に思いつくのは…… 俺がフッたから……? いやいやいや、いくらなんでもそれは俺の自意識過剰ってもんか?いや、でも…… 「つかさから電話があったんだ……今日の夜。かがみん、ハサミを握って、じーっとそれ見つめてて……自殺がどうとかって言ってたらしいの……」 「……!!」 「それだけじゃないんだよ?かがみんに口止めされてたんだけど……かがみん一昨日の帰り、急にボーっとしてっていうか、フラフラしてっていうか、とにかく、突然おかしくなって……線路に落ちそうになったんだよ!なんていうか、『線路に飛び込む』っっていうのに近い感じで……」 一昨日……0時回ってるから正確には3日前か。 確かこなたとかがみとつかさちゃんでゲマズに行くって言ってた日だな…… 「そ、そう……か……もうちょっと……く、詳しく頼む」 俺は、こなたがつかさちゃんから聞いたって言う話を全部聞き出した。 「かがみ本人は、なんて言ってるんだ?」 「『何でもない』の一点張りらしい……」 「そうか……」 「でね……男……男はかがみんがおかしくなっちゃったことについて何か心当たりない?」 「!!!」 思わず携帯を落としそうになった…… 眠気なんかとうに吹き飛んでいるはずなのに、頭がくらくらしていた。 「い、いや……ごめん、ちょっと……わからない……」 「そう……」 「な、何か心当たりを思い出したら……また連絡するよ……」 「そっか、ありがと。ごめんね、遅くにさ。まあ、私にとっちゃバリバリの活動時間なんだけど」 「あ、ああ……」 こなたの冗談にツッコむ余裕もなかった。 「じゃ」 「おう……」 ピ! ……違う、よな? 俺のせいじゃない。 俺のせいじゃない。 俺のせいじゃない。 その日、俺は一睡もできなかった……
https://w.atwiki.jp/pazdra/pages/1666.html
ナルガのぱくりーーーーーー!!! -- 2012-12-02 20 08 51 ナルガというか俺はミラボレに見える -- 2012-12-09 11 52 15 ↑それだって元ネタっていうか原画案のネタは現実にあるから; -- 2012-12-15 21 53 14 なんでもいいけど鼻のツノがダサい -- 2012-12-18 00 45 19 こいつの使い道って何かありますか? -- 2012-12-19 12 38 12 ドラゴン6.25倍パーティーで使えるんでない? -- 2012-12-26 00 02 53 エリュ持ってるけど強さ半端ね~! -- 2012-12-31 11 30 47 エリュシオンはギリシア神話に登場する死後の楽園で、神々に愛された英雄達の魂が暮らす世界。聖闘士星矢で出てきたネ -- 2013-01-06 18 36 52 かっこいい -- 2013-01-28 23 49 49 モンハンカスはどこにいっても害悪でしかないな -- 2013-02-01 14 01 28 個人的にはイケメン揃いの天空竜の中では1番かっこいいと思う -- 2013-02-07 19 32 25 機械龍手に入れたらこいつの価値なくなった -- 2013-02-11 23 43 53 それは間違いなんだよなーw -- 2013-02-17 18 36 15 ナルガってwwwwwww全然似てねぇwwwww -- 2013-03-03 18 14 18 ちなみにエリュシオンのフランス語読みはシャンゼリゼ(エリゼの園って意味) -- 2013-03-13 22 21 55 詳しいねぇ -- 2013-03-28 18 23 20 モンハンのナルガ!? -- 2013-03-29 22 19 48 インターネット様様だな -- 2013-04-04 15 15 50 なんでウナギっていわれてんの? -- 2013-04-04 18 52 26 ↑3 クシャルダオラとルコを足したように見える -- 2013-04-06 11 14 51 ↑2サムネじゃね? -- 2013-04-20 17 39 45 ナルガに似てるとか言ってるやつ眼科へGO -- 2013-05-05 21 47 20 (ルコディオラ+ナルガ)÷2じゃね? -- 2013-05-06 19 45 11 mhfのエスピナスを黒くしたヤツ -- 2013-05-23 08 26 37 ↑に見える。 -- 2013-05-23 08 28 31 こいつパズドラのキャラで1番かっこいい -- 2013-06-15 05 47 21 ↑同意 -- 2013-06-25 00 09 38 mh似てる言ってるやつ目腐ってんの? -- 2013-07-04 00 27 25 ゲットしたのでそういえば天空龍のスキルやLSってどんなだっけかと見て、絶句した -- 2013-07-04 21 29 11 ヘライース超地獄30周しても落ちなかった マジで糞だなこの鰻 -- 2013-07-05 00 19 08 初クリアで落ちたけど・・・こいつ何に使えんの?ステもスキルも糞以下じゃねーか -- 2013-07-05 00 32 37 ↑400万突っ込んでゼローグパに組め -- 2013-07-05 01 18 34 これ、ドラゴンと言うよりワイバーン(飛竜)っぽいね。でも凄くカッコいいと思う -- 2013-07-07 02 34 38 ↑3 頑張って育てれば間違いなく幸せになれる -- 2013-07-08 21 18 20 現状ではどうしてもバハムートにその場を譲りがち、ただ、今度の究極で攻撃タイプが付くか否か……。 -- 2013-07-30 14 17 05 攻撃タイプついたら闇メタパの候補にはなるかな。そうするより闇メタもう一匹突っ込んだ方がいいかもしれんが..... -- 2013-08-01 16 56 57 攻撃付いたらHPに問題ない限りノブナガはリストラだな -- 2013-08-05 20 29 17 とりあえず目を疑うような倍率のブレスをどうにかしてほしいもんだな…。今のご時世、最短5ターンだっつっても5倍は使いものにならん。 -- 2013-08-06 04 00 50 攻撃パでHPに問題ないなんてことなさそうだがなHPに+卵MAX入れればどうだかしらんけど -- 2013-08-08 00 25 52 先制にさえ耐えられればいい。ボスはどうせやられる前にやれだし -- 2013-08-08 01 28 08 ランキング順位書くのはいいけど、日付も入れずに誰が管理すんの? -- 2013-08-09 01 06 00 ↑気付いた人が修正すればいいでしょ。wikiなんだから。 -- 2013-08-09 16 27 50 というか超晩成って何よ 初期値低い晩成をそう呼ぶの? -- 2013-08-10 16 57 05 初期値じゃなくてステータスの成長が平均的じゃなく序盤は上がりにくくてレベルが高くなるほど上がるパターン。そのため成長途中では同Lvカラドラのほうが攻撃力が高い -- 2013-08-11 17 46 13 ↑それだと晩成型の説明にしかなってないよ。↑↑は超って付ける意味って何よ?好き勝手に言葉作るなよ。ってとこじゃないか? -- 2013-08-11 19 28 22 ↑*3 晩成型って言われてるモンスターよりもさらに序盤成長しにくくて後半での成長幅が大きいんじゃない? -- 2013-08-12 00 30 45 この間の天空龍ラッシュでこいつだけ泥しなかった。あとの4体は泥したのに。今度のラッシュに期待! -- 2013-08-13 19 31 35 ↑俺もそうだったけど、今日のヘライースで落ちた~ -- 2013-08-15 23 37 31 ↑7その意見からすると、これで気づいたはずのお前がやってないのはなぜ? -- 2013-08-20 23 34 54 ↑結構その人みたいな発言見るけど、wikiの特徴を履き違えてるんだよな。特定の管理者がいるページと違って、気づいた人が直したりしなくて情報が陳腐化するのがwiki。とりあえず揉めそうな所は直した。個人的にランキングとかは載せないで欲しい。やるなら専用ページ作ってもらえばいい。 -- 2013-09-08 01 16 27 客観的に誰でも検証できるものなら載せてても問題ないかと。俺はこう思う!ってのがwikiでは一番イカン。 -- 2013-11-26 23 50 00 天空龍の2倍泥期間なのに誰も書き込みしていない・・。さみしいもんだなあ・・ということで書き込み。一応ゾンビパで私はこの龍が大活躍しています。無駄に多くないHPと必要最低限の回復力。ガチャ間でもっといいPT編成組めるけど、こういう癖の強い日陰のキャラの性能をうまく引き出せたときパズドラの面白さを満喫できる気がするから。 -- 2014-04-29 00 20 56 13体でスキルマww5→5→3で合成して、3→3→1アップ。リリス・魔剣士集めもしたかったけど、それは他でやるか -- 2014-09-21 17 46 10 天空龍の究極は来ないのかな? -- 2014-09-22 01 05 36 ↑5体全部いるじゃん -- 2014-09-23 17 10 21 ドロップしたけど何で使えばいいんですか? -- 2015-10-30 17 28 52 もうそろそろエニグマ降臨あって材料になってもいいだろ!みんな忘れてるだろうけどさ -- 2018-01-11 15 51 05
https://w.atwiki.jp/kairakunoza/pages/119.html
コメントフォーム 名前 コメント ご拝読ありがとうございます。 告白シーンですか! 確かにあまごいですっ飛ばした部分ですし、それを差し引いても 面白い題材だと思います。正直言えば萌える。 とはいえ、あまごい自体は「ひるとよる」までであらかた書き尽くした 感もございますので、またティンと来たときにでも機会を改めて お目にかけられたら、と考えております。 つたない作品にお目を留めていただき、誠にありがとうございました。 -- 尼野録@作者のような物体 (2008-08-10 14 31 30) あまごいこなたシリーズ大好きです。 個人的には告白シーンを読んでみたいと思う今日このごろ… GJと連呼させていただきます -- 名無しさん (2008-08-04 12 38 57) ごきげんよう、コメントありがとうございます。 >26日の名無しさま ご拝読ありがとうございます。 書いた当時はアニメ版の序盤だけの知識で書いてたので、かなたさんの 死期とか色々矛盾点があってお恥ずかしいのですが、お気に召して いただけたなら作者としても嬉しいです。 >27日の名無しさま ええ、時系列はそれでおっけーですよ。 アニメ版の時系列に重ねていたので、所々に去年の時事ネタも埋まってます。 余談ながらこの後の話も漠然と構想してはいたのですが、レッスンで 綺麗にまとまっているので、無理に書かなくてもいいのかなあ、とも 思う今日この頃です。 お二方とも、改めてご拝読ありがとうございました。ではでは。 -- 尼野録@書いた張本人 (2008-02-27 15 43 28) 時系列は公開した順番通りに あまごい→オレンジ→ブルーデイ→レッスン でおk? -- 名無しさん (2008-02-27 00 25 14) 「あまごいこなた」、読みました。 こなかがと見せかけて、かなたさんを出してくるとは・・・ いい話でした。 -- 名無しさん (2008-02-26 23 19 50) ごきげんよう、そしてお返事がえっらく遅れて申し訳ありません。せっかく全部お読みいただいてるのに、すみませんです(汗で。生理の描写ですが、実はうちの母の昔の様子も参考にしてました。天原先生のお薬は、母が飲んでいた実在の煎じ薬だったりします。というか、女性の方の目から見ておかしくなってないかと心配だったりもしてました(自爆さてさて。おかげさまで次回作も脱稿できました。またお気が向きましたら、ご笑覧いただければ幸いです。ではでは。 -- 尼野録@レス遅れ失礼 (2007-06-15 20 29 20) ごきげんよーです尼野さんの作品を、全部みました。こなた×かがみ好きな自分にはたまらん&かなり面白かったです。ブルーデイで女性だったとおもたのですが男性だったんですねorz失礼しましたー!私自身女なので、ここまで生理をよくしっているということは女性なのかとつい…次回作、楽しみにしてますよ〜! -- 510 (2007-06-08 10 11 59) ごきげんよう、ご愛読ありがとうございます。神っつーよりまだまだ紙でお恥ずかしいですが、そうおっしゃっていただけるなら当方も励みになります。で。「ブルーデイ」書いてから、「もしかして間違われるかなあ」と思ってましたが。俺はれっきとした男性でございます(自爆女の子の日の描写は、実はまるっきりwebで調べて書いてました。まーなんと申しますか……すみません(汗では改めて、コメントありがとうございました! -- 尼野録@俺惨状 (2007-06-06 15 16 07) 作者さんは女性かな?なんだか文体がすごく優しい。尼野さんの作品は神! -- 510 (2007-06-06 13 17 58)
https://w.atwiki.jp/touma/pages/322.html
打つ理由が無くなったの +... こいしが麻雀上達する方法募集中なの 2009年度末~べんきょいの旅 自己紹介 【おなまえ】 こいし ひらがなみっつでこいしなの 古明池←これ読めないの 【麻雀歴】=天鳳歴 2008年10月08日 さぁ、かかってなんたらと言われて巻き込まれたのが初体験なの 【天鳳段位】 ―永世新人位― 【主な生息地】 赤あり東風とテストプレイなの 他の卓には気分と匂いで行くの 【好きな役】 一気通貫、三暗刻、飜牌、断幺九、同順 【スタイル】 ミッド流全ツ&チキン式 ポンチーしたいだけかもよ?なの 【登場時間】 らんだむ 【ふたこと】 ただの天鳳コテなの NRKRNI 妖怪ポスト 444-4444 地底都 地霊殿 地底支店私書箱8号 古明池こいし ⇒suzusemaya恋live.jp 戦績コーナーなの 東麻で約100戦なの 牌理と安全牌探すのが苦手なの といつ3つ以上あるとわけ和菓子なの +... 黒歴史の黒歴史なの も な か も!ルールも役も知らずに13回勝てたの な!ルールと役を知ってから500戦なの、この頃スジ壁をやっと理解したの か!そして1000戦打ったなの 天国終わってメッキが剥がれたなの 無意識の打牌 その1 +... なはは、画像大きすぎなの 直感でツモ切りが広いと思ったけど無意識の選択は0.8秒で8sだったなの 三色がどっか飛んでいったの カンチャンチー決まると気持ちいいわよね 画像の貼り方については私のページで 表示→編集履歴を押して私のページのレイアウトでも見てみてちょうだい -- やわらかアリス (2009-09-30 22 53 35) 最近4鳴きくいタンやる機会がなくてがしょぼんなの やってみるのー持つべきものはおともだちーなの -- 古明池こいし (2009-10-01 22 31 42) こいし師匠かわいいのーーごろごろごろ -- べに (2009-10-01 22 37 34) もふもふ・・・くしゃくしゃ‥ブチィ -- 古明池こいし (2009-10-02 06 12 35) 私は私である人の丸ぱくりだから、こいしさんは丸パクリならぬ孫パクリね -- やわらかアリス (2009-10-09 23 29 51) ほっ‥許されたの -- 古明池こいし (2009-10-10 22 55 39) 絶対に許さないよ -- 40代紳士 (2009-10-31 22 13 04) 許さないなんて許さないの! あれ? -- 古明池こいし (2009-11-04 18 48 15) 遅れましたがメッセ登録ありがとうです!今は訳あってメッセがあまりできませんがいつかお話しましょうねー -- 遊烏 (2009-11-08 16 16 30) こちらこそどうもなのー シェイクボタンが無いから心のシェイクを10連打お見舞いしたなの -- 古明池こいし (2009-11-09 18 32 24) 海苔のおやつはかなりあぶらっこいのよね お茶もいいけどそれよりもお酒のおつまみって感じするわ -- やわらかアリス (2009-11-15 11 47 15) はさみ焼きはさっぱりヘルシーでふぁっの心配もいらないなの ちょっと高いけど気が向いたらどうぞなの なんか更新された部分がただごとじゃないのだわ… お、お大事に -- べに (2009-11-18 22 10 10) お陰様でで何とかなったの がぶもぐなの -- 古明池こいし (2009-11-21 06 19 08) 名前 コメント 決闘の申し込みや点棒の取り立てに来る気なら不意打ちやガサはやめて↑のコメント欄か妖怪ポストに連絡入れて欲しいの 電撃作戦や夜逃げの準備は時間が掛かるなの (注)このうぃきはアリスさんと輝夜さんのところの丸パクりで出来ているの 謝罪も賠償も絶対にしないなの!! おやつなの 海苔と金ごまのはさみ焼き 1袋税込 128 円 味付け海苔の間に金ごまがサンドされているだけでブルジョア気分なの 魔法の葉っぱ 税込 4200 円 インフルも吹っ飛ぶ魔法の劇薬なの 熱々のを作ってオレンジジャムでも入れてフーフーしながら飲むとポカポカなの リレンザ解熱薬リレンザ解熱薬リレンザはちみつはちみつ氷砂糖リレンザジャガイモのお味噌汁リレンザうさぎさんリンゴはちみつましょまろ 魔法の葉っぱ軽いやつ 最近はヘビーなの飲む気がしなくてこっちなの チーズケーキ プリンもおいしいなの おほしさま +... 「ふたご座流星群を眺めよう」キャンペーンのお知らせ 12月14日(月)頃は、ふたご座流星群が最も活発に活動する時期(極大)です。 この前後数日は、ふたご座流星群の流星(流れ星)をたくさん観察するチャンスです。 そこで国立天文台では、多くのみなさんにこのふたご座流星群の観察をしてもらおうと 「ふたご座流星群を眺めよう」キャンペーンを実施します。 期間は、12月11日(金)夜から12月14日(月)夜(~15日(火)朝)です。 キャンペーンは、この期間にみなさんに流れ星を観察していただき、観察時間や その間に何個の流れ星を見ることができたか等を報告してもらうというものです。 また携帯用のページでは、初心者向けの報告ページも合わせて用意しますので、お気軽にご参加ください。 キャンペーンページのアドレス(URL)は以下の通りです。 パソコン用:http //naojcamp.nao.ac.jp/phenomena/20091211/ 携帯用:http //naojcamp.nao.ac.jp/i/phenomena/20091211/ このページでは、流れ星の観察方法やお勧めの観察日時などを詳しく解説していますので ふたご座流星群の観察をするときの参考にしてください。 またみなさんからご報告いただいたデータから、ふたご座流星群の流星がどのくらい流れていたのか などを10分おきに集計し、随時キャンペーンページに掲載いたします。こちらもお楽しみください。 みなさまのご参加をお待ちしています。 国立天文台 天文情報センター 広報室 超手抜きのメルマガ丸々コピペしてやったの 絶対に謝らないの 時期や環境的にも眺めるならこの流星群っていうのがふたご座流星群なの ちょろーんと夜空を眺めるといい事があるかもしれないの 観測したくなってきたなの‥
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/529.html
ゆっくりわさび 家に帰宅するなり、自分を迎えてくれたのは無残にも散らかされた部屋と 開けっ放しの冷蔵庫、そして水道の水がジャーと音を立てたまま流れ続けている。 そして部屋の奥で笑顔の紅白の饅頭だった。 「ゆ? ここはれいむのおうちだよ、ゆっくりしていってね!」 と言い出す、お饅頭。 これは、ゆっくりという生物らしく、見た目は人の顔だをした生き物だ。 このゆっくりは、ゆっくりれいむという種族で、赤いリボンをしているのが特徴。 それからゆっくり達の顔は、みんな女の子の顔をしており髪の毛もしっかりついている ゆっくりの赤ちゃん達も生まれながらに髪の毛と、種族がれいむならリボンも付いているらしい。 「おじさんはだれ? ここはれいむのおうちだからかってにはいらないでね」 人の家に無断で侵入しておいて、よくもまあそんな事が口から出てくるものだ これが動物ならば家の主が帰ってくれば一目散に逃げ出すのだろうが このゆっくりという種族は知能をもち、人語を話す、動物と違い会話ができる知能がある。 しかしその中途半端な知能は人間にも動物にも圧倒的に劣る。そのアホな知能のお陰で大抵のゆっくり達は長生きができないのだ なぜかって? どんなに悪事を重ねても(ゆっくり達に善悪はわからない)満面の笑顔で。 「ゆっくりしていってね!」などとほざく。 善悪が分からないということは可哀想といえば可哀想だ。 とりあえず俺は、ゆっくりれいむを無視して部屋の片付けに取り掛かった。 まずは出っぱなしの水道を止める。けっこうキツめにひねっておく。 次は部屋の片づけだ。 本棚からあふれ出された本を片付ける、いくつかはページやカバーをやぶり捨てられている 多分、食物と思いページを食べたのだろう。 食べられないと分かると、はき捨てたページと思われる、ゆっくりが吐き出した胃液でぐちゃぐちゃになっている塊が そこら中に散らばっている。 それらを一つ一つ、手に取り、ゴミ箱に捨てる。 もちろんゴミ箱もご丁寧に倒されてあり、中のゴミが散らばっている。 そのゴミも一緒に、さっきのページの塊と一緒にいれていく。 ゆっくりのよだれと見られる白い液も雑巾で拭いていく。 その様子にゆっくりれいむは、この男が部屋の片付けに来てくれたのだと思いこう言う 「おじさん、れいむのおうちをきれいにしてくれてるんだね、ありがとう」 ほう、勘違いしているとはいえ、ゆっくりもお礼を言うことくらいはできるのか 「でもきれいにしたらでていってね、ここはれいむのおうちだから れいむがひとりでゆっくりするよ」 やれやれ、前言撤回だ。 このゆっくりという生き物は、自己中心的で自分の事しか考えられないらしい この性格が災いして、黙っていればそこそこ可愛いかもしれないのに、人の怒りに触れてしまう その結果、殺されてしまう。 こういえば怒るとか喜ぶとかがよく分かっていないらしい 完全に自分のルールの中だけで生きているのだ、子供のうちは仕方ないかもしれないが、大人になっても こうであるのだからどうしようもない。まあ、ゆっくりだしね。でもやっぱり喋るのがいくない。 この喋る機能のせいで、大抵の人の神経を逆撫でしてしまうのだ。 そして最後に開けっ放しの冷蔵庫を見る。 中に入っていたものは食い散らかされ、見るも無残な姿になっている。 倒れて、ぼたぼたと中身が流れている紙パックのオレンジジュース、牛乳 潰れた卵パック、袋を破り捨てて食ったと思われる、ハムやウィンナー 野菜も全滅。 どの野菜も不味い茎や根っこの部分だけご丁寧に残っている。 はぁ… と冷蔵庫を閉めようと思った俺は冷蔵庫の奥に残っているものを発見した。 「こ、これは… わさびじゃねーか!」 前に刺身用に勝ってきた新品のわさびである。 なぜ新品かというと、大抵の刺身にはわさびも一緒にくっついてくるものなのだ。 だから使わずに新品だった、それだけ事なのだ。 そのわさびを見つめ、俺は面白い事を考えた。 このゆっくりに天国と地獄を見せてやろうと。 後ろを振り向きゆっくりれいむの方を向く。 「おうちがきれいになったよ ありがとう おじさんはもうでていってね」 まだそんな事を言ってやがる、まぁいいや、俺はゆっくりにある提案を持ちかけた。 「ごめんな、ここはれいむのお家だったんだよな、でもおじさんも帰るおうちがないからここに住まわしてほしいんだよ」 ぷぅーと顔を膨らませこう言い返す。 「だめだよ、ここはれいむだけのおうちだもん ゆっくりするのはれいむだけだよ」 なんという自己中饅頭だ。 仕方ないので条件を出すことにした。 「じゃあおじさんがいまから美味しい食べ物を持ってきてあげる だから一日だけでいいから泊めて、お願い」 その条件を聞き、ゆっくりれいむの顔つきが変わった。 「おいしいものくれるの、じゃあいいよ でもあしたになったらでていってね」 ちゃっかり明日には出て行けといい忘れない所にゆっくりの自己中心な性格を感じる。 そして俺は、ゆっくりに占領された我が家を出て、夜のコンビニに向かった。 「いらっしゃいませー」 コンビニに着いた俺は、早足で目的の商品を買う。 目的の商品は、わさび二つと、抹茶アイス二つだった。 「ありがとうございましたー」 商品を店員から受け取ると急いで家へと向かう。 家のドアを空けるなり、ゆっくりれいむが近寄ってきた。 「おじさんおかえり! はやくおいしいものたべたいよ!」 ぽよんぽよんとゴムボールのように跳ねまわり、よだれを垂らしながら俺の持っているコンビニの袋に飛びつこうとする。 「まだ駄目だよ、この食べ物はよーく冷やさないとおいしくないんだ、今食べたらおいしくないぞ」 そう俺に諭されゆっくりは残念そうに袋をみる 「ゆぅ… わかったよ がまんするね」 とりあえず買ってきたわさびとアイスを冷蔵庫に入れる。アイスだけは溶けないように冷蔵庫の一番上の冷凍庫に入れる。 ちなみにこの段は何も入っていなかったのでゆっくりに襲われずにすんだ場所である。 それ以前にゆっくりの跳躍では一番上まで届かないということでもあるが。 とりあえずよく冷えるまで一時間程度置いてみる事にした。 その間また何かされては困るので、監視もかねて、ゆっくりれいむと遊んであげる事にした。 そして一時間後 買った時よりもよく冷えた、わさびとアイス。 これを別々に同じ容器に入れる。透明なガラスの容器なの冷たさを一層引き立たせる。 遠目で見ると一見同じ、抹茶アイスだが片方はわさびの塊である。 チューブのわさびを二本まるまる使ってできた一品である。 「これでよし… と」 思わず口元がにやける、これから始める悪戯に対して、いい歳しつつもワクワクしてしまうのだ。 最初に抹茶アイスの方だけをゆっくりれいむの方へ持っていく。 「これが美味しいアイスっていう食べ物だよ」 ゆっくりれいむの目には、コンビニの抹茶アイスが輝いて見える。 冷たそうで美味しそう。透明な器に入れてあるのでより一層そう感じる。 初めて見る食べ物に、ゆっくりれいむの口元からはよだれがだらだら溢れてきていた。 「まずは俺が一口」 ぱくっとスプーンでアイスを口に運ぶ俺。 感想は、まぁ抹茶アイスですね… くらいか それを見たゆっくりれいむは自分にも早く早くとばかりに、ぴょんぴょんとアイスに食いつこうと跳ねる跳ねる。 「おじさん! はやくれいむにもそれちょうだい ゆっくりはやくたべたいよ」 ゆっくりはやくという言葉の意味はわからなかったが、スプーンで一口すくい、ゆっくりれいむの口に入れてやる。 ゆっくりれいむの口の中に広がる、極上の冷たく甘い刺激! 一口のアイスを何度も下で転がし味わいまくる。 「しあわせー!!!」 たった一口のアイスを思い切り味わったゆっくりれいむの表情はご満悦といった感じだった。 「おじさん! もっとちょうだい! もっとゆっくりたべたいよ!」 きらきらした目と表情で、もっとよこせと訴えてくるゆっくりれいむ 「いいよ、全部食べなよ」 俺はそう言って残りのアイスを全部あげることにした。 「ゆっくりいただきまーす!!!」 物凄い勢いで、器の中に頭を突っ込みむしゃむしゃとアイスを頬張るゆっくりれいむ。 こんな汚い食べ方は動物でもしないだろう。見ていて哀れにしか見えない。 あっという間にアイスを感触し、満足そうなゆっくりれいむ。 ゆっくりゆっくり言ってる癖にゆっくり食べるという頭はないのだろうか。 ゆっくりれいむは俺の方を向きこう言う。 「おじさん! もっとないの! もっとたべたいよ! いますぐもってきてね!」 そう来ると思った。俺はすぐに準備してあったわさびアイスを持ってくる。 「はいはい、ちゃあんと準備してあるよ」 ゆっくりれいむの傍に、わさびアイスを置く。 「いただきまーす!!!」 おかわりのアイスを目の前にゆっくりれいむは、抹茶アイスではないわさびアイスに飛びつく。 思い切り大きな口を開け、わさびのアイスを丸呑みだ 「やった!」 思わず口から喜びの声が漏れる。ついにこの馬鹿饅頭にわさびの塊を食わせる事ができた。 これからどうなるのか? 考えただけでぞくぞくしてくる。 「ん…? なんだかこれへんなあじがするよ さっきのとはちがうよおいしくないよ」 バカタレめ、食い意地はって一口で丸呑みにするからだ。 全部食ってからようやく気付きやがった。しかしもう遅い! 数秒後、ゆっくりの表情がみるみるうちに変わっていく 「うあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!! ぐぢのなががからいよ! めがいたいよ!」 ついにわさびの効果がきき始めてきたか。 ゆっくりれいむは目から顔から大量の涙と汗をたれ流し、のたうち回りはじめた。 「うげえええ!!! ぶぅうぅおえええええええええええええええええええ!!!」 口を大きく広げ、なんとか食べたわさびを吐き出そうとする、ゆっくりれいむだが、既にわさびは消化済みらしい 「いだい!いだい!いだいよ おくちがいだいおおおおおおお!!!」 目からは涙は止まらない、いや顔全体から液という液が垂れ流しになっている状態だ。 このままでは自分は死ぬと悟ったゆっくりれいむは、のたうちまわるのをやめ、ある場所へと突撃した。 その場所とは水道である。この危機を打破する為には水を飲むしかないと判断したのだろう。 「みずぅ!! おびずうううううう!!!」 物凄い形相で水道の方へ飛び跳ねていくゆっくりれいむ。 だが、そんな簡単にいかせるわけにはいかない。 「そうはいくか!」 俺はすかさず、後ろからゆっくりれいむを掴み、壁に叩きつけた。 「うぶぇ!!!」 壁に投げられずりずりとすり落ちていくゆっくりれいむだが、口の辛さと、目の痛さがそれを許さなかった。 すぐさま起き上がり、水道へと網突進を開始する。 「びず!!! びずぅううううう!!!」 「オラァ!」 またまたすかさず、飛び上がった隙を狙う。 「ぶふぅ!!」 飛び上がったゆっくりれいむを殴りつける俺。もちろん全力ではない。 それでもゆっくりに対してはかなりの威力があったらしく、殴られた勢いでぼよんぼよんと床を何回もバウンドし叩きつけられた。 「ゆ… ゆぅ…」 今ので結構なダメージらしくなかなか起き上がってこない。相当に顔にもダメージを受けている。 だが、目の痛さと口の辛さは休むのを許してくれなかった。 「ゆぅぅぅ!! ゆっぐりどいてねぇえええ!!!」 修羅のような顔で、三度目の突撃を開始する、ゆっくりれいむ。 もはや、ゆっくりれいむには水道しか見えていない。 そして俺は、水道を守護する門番な気分になっていた。 飛んできては、殴り、投げ、殴り、投げの繰り返し。 それでも、ゆっくりれいむは水道に行くのをあきらめなかった。 「ゆっぐり!どいてよぉおおおおお!!!」 「おみず! のませでぇええええええ!!!」 「ほんどに ほんどにじんじゃうううう!!!」 根気負けという奴だろうか、俺はついに水道への道を開けてやる事にした。 「しょうがない、俺の負けだ 早く行けよ」 「おびずぅぅぅ!!!」 真っ赤な顔をして一目散に水道へと向かう、ゆっくりれいむ。 もはや、ゆっくりれいむの顔は限界に来ていた。 口の中の感触がまるでない、焼け爛れたようにジンジン痛みが襲ってくる。 眼球が飛び出そうだ、涙も枯れ果てている。 一歩、一歩、水道が近づいてくる。 そして、水道の真下までたどり着いた。後はこの上まで飛び上がるだけだ。 ゆっくりれいむは最後の力を振り絞り、大きな跳躍を見せ、見事水道の蛇口まで飛び上がった。 そして、蛇口をひねれば水が出るという事を知っていた、ゆっくりれいむは蛇口に口を挟み、ひねり始めた。 「む゛ー!!! む゛ー!!!」 必死に蛇口を回そうとするが、一向に回る様子がない蛇口。 どうして? どうして回らないの? と涙は出ずとも、悲しい表情のまま蛇口を必死にひねり続ける。 なぜ回らないのかというと、別に特別な仕掛けを仕掛けたわけでもなく、きつめに捻っておいただけだ。 しかしゆっくり程度の口の力ではまわすことも適わない。 「む゛ー!!! む゛ー!!!」 ぷはっと口を離してしまい、そのまま水道の流し台にすっぽりはまる、ゆっくりれいむ。 なんともお似合いの格好だ。これが便器だったらさぞや面白い光景だったろう。 「どうじで… どうじでまわらないの!!」 すっぽり水道にはまった、ゆっくりれいむを上から見下ろす俺。 「どうしたんだよ? 早く水を飲まないと本当に死ぬぞ」 にやにやした顔つきで、ゆっくりれいむに状況を聞いてみる。 「おじざん… だめだよ じゃぐちがあかないよ… おねがいだよ じゃぐぢをひねってね!」」 ここに来て、俺を頼ってきたか。仕方ない俺は鬼でも天狗でもない、助けてやろう。 もちろん条件つきでな。 「とりあえず、ゆっくりれいむよ、ここは俺の家だ、それだけはまず最初に認めてもらう」 「ゆぅ… わかったよ ここはおじさんのいえだよ… だからはやくじゃぐちを」 もはや反抗する気力もないのか条件を認める、ゆっくりれいむ、なんがか張り合いがないな。 「次に、散々人の家を散らかした罰だとして、しばらく働いてもらうからな」 「わかった わかったよぅ だからはやくおみずを… おびずをください!!」 条件に承諾したのを確認したので、俺は蛇口を思い切りひねった。 ジャアアアアーーー! 勢いよく冷たい水が噴出してくる。 その真下にいた、ゆっくりれいむに水がどばっと落ちてくる。 「おびずぅぅぅ!!!」 大きな口を限界まで広げ、冷たい水がわさびで腫れた口を癒してくれる。 もちろん顔中に水はかかるので、目にも潤いがすこしづつではあるが戻ってくる。 しばらくそれを見ていると、真っ赤に腫れていたゆっくりれいむの顔が普通の肌色に戻っていく。 顔色が良くなったのを確認すると蛇口の口を逆にひねり水を止める。 「ゆぅー」 命が助かったのを顔全体で安心しているのか、ゆっくりれいむの表情は非常に穏やかだった。 「良かったな、お水が飲めて、飲ませてやったんだから、明日かたは俺の言うことに従ってもらうぞ」 「ゆ? おじさんなにいってるの? ここはれいむのおうちだよ、おじさんはでていってね」 なんという事だ。この饅頭は、つい数分前の約束すら覚えていない。 それも自分に都合の悪いことは全て忘れる、どうしようもない脳みそを持ってやがる。 「ゆっくりでていってね おじさんはきらいだよ」」 … やれやれだ、俺は冷蔵庫に向かい、最後のわさびチューブを取り出す。 そして、水道にすっぽりはまっている、馬鹿饅頭の元へと戻っていく。 「おじさん はやくでていってね まずいものをたべさせる おじさんはだいきらいだよ」 身動きが取れないその状態でよくもそんなセリフが吐けるものだ。 つくづくこの馬鹿饅頭に感心させられる。 「口を開けろ」 そう俺はゆっくりれいむに命じた。 「ゆ? またおみずをくれるんだね! ゆっくりあけるよ」 馬鹿でかい口を、あーんとばかりに大きく開ける。 「今度はゆっくり味わってね」 わさびチューブをゆっくりれいむの舌や口の中に塗りつける。そりゃあもうべっとりと。 「じゃあな、俺は出て行くよ さよなら」 水道にはまったゆっくりれいむを後にし、俺は家を一旦出た。 何かを自分の舌や口の中に塗られた気がしたが、男が居なくなって、ご満悦のゆっくりれいむ。 「ようやくゆっくりできるね… ゆっ!」 再び先程の悪夢が蘇る。 口の中が大火事だ、眼球が燃えそうに熱い、汗が止まらない。 「ゆびゅおあああああああ!!!」 すぐに真上にある、蛇口をひねろうとするが、なんと自分ははまって動けない。 んーんー! と精一杯の力で脱出を図ろうとするが全然取れない。 その間にも、顔の中から地獄の業火のような痛みが続く。 「おぼぇえええええええええ!!! おじざん!!おじざん! じゃぐちをひねってぇえええ!!!」 しかしそこにはもう男の姿はない。それに自分が今さっきでていってねと催促したのではないか、今更遅い。 「うぶぉああああああああああああ!!! だずけでぇええええええええええええええええええ!!!」 その声を俺は玄関の外から聞いていた、もう少し、ゆっくり慎重に言葉を選ぶ餡子があればこうはならなかった のになと心の中で不遇に思った。 ゆっくりれいむは絶命する直前に幻覚を見た。 他のゆっくり達が綺麗な水のあるオアシスでゆっくりしているのに、自分だけは終わりのない灼熱の砂漠でさ迷っている。 どんなに足掻いても、オアシスには辿り着けずに永遠に砂漠をさ迷う自分。 その幻覚はそのまま今の現実に直結していた。 ほんのすぐ真上にある蛇口、しかし自分ははまっていて身動きがとれない。 水のあるオアシスの入り口は目の前だというのに。 「ゆぅー ゆぅー ゆぅ… ゆぅ」 息もたえたえになって意識が薄れてきた、それでも顔の中からの激痛はやまない。 もうこのまま死にたいが、激痛がまだ、死につれていってはくれなかった。 目はもはや眼球が飛び出そうだ、ぶちゅぶちゅと眼球の間から、中の餡子がちょっとずつ出てきている。 「いだいよぉおおお!! いだいよぉおおお!!」 ひたすら叫ぶのを繰り返す、ゆっくりれいむ、でも助けは誰も来ない。 「だれかだずげでぇえええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」 そして三時間後、俺は、ゆっくりれいむの悲鳴だけを聞くのも飽きたので友達の家へ遊びに行っていた。 帰宅して早速、洗面所を見にいく。 すると、燃え尽きたような黒い饅頭がすっぽり水道の流しにはまっているではないか、やはりこのまま絶命したか。 本当に心から哀れな生き物だと思い、その黒い饅頭の残骸を生ゴミ袋に捨てた。 自分の事ばかり考えて生きてきた結果がこれだよ! ゆっくりわさび 終 ゆっくりにわさびを食わせたらどうなるんだろうと、考えたSSです。 もちろん自分は、大量のわさびなんぞ食った事ないので、大量のわさびを食べた生物がどうなるのかなんぞ 知りません。 すべて自分の想像です。 でも多分、死ぬんだろうな・・・ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/2032.html
前話【バードスイマー】 ついにやってきた大ゲート祭! ゲートをくぐればどの異世界の国にも行ける特別な一ヶ月! …六月が過ぎると最初にくぐったゲートに戻されるんだけどね ここ神戸のポートアイランド、異世界交流解放特区に設立された海と山の十津那学園は異種族亜人の多く通う特別な学園。 里帰りしたり行った事のない国へ行こうとする異世界出身者も多いけど、異世界に興味を持つ人間も多いんだ。 六月前から休学届けを出す生徒でごった返すのが毎年の恒例行事みたいになってるんだよね。 「…君達が一ヶ月も学業から遠ざかって大丈夫とでも?」 「大丈夫に決まってるじゃないすか!」 「…中間試験の結果を忘れてはいないだろうな?」 「が、学期末まで頑張ります」 「…」 「先生、七月の補修と補テストを受け、それをパスするというのはどうでしょうか?」 「坊ちゃんが試練を受けると言うのなら俺も!」 「分かった。 とりあえず休学届の件は少し待ってもらおう」 (うわー“あの”四人組も異世界に行くんだ) 既に勝利モードの人亜混ざる四人組と入れ違いで職員室に入ってきたのはとても小さな翼で羽毛がちょっと目立つ近人間見の鳥人。 「ふむ。川瀬はオルニトに行くのか。 親戚の方にでも会いにいくのか?」 「いえ、“なんとなく”鳥人として空の国ってのを見ておきたいんですよー」 かつて大陸狭しと支配を広げ、栄華を誇りそして衰退した鳥人の国、オルニト。 異世界旅行のパンフレットで見かける売りは、浮遊群島とそこからの絶景。 「オルニトか…治安は良くも悪くもないが、誰かと一緒に行かないのか?」 「水泳部の皆はラ・ムールの、えぇと砂漠のオアシスの町?パンフで異世界のラスベガスとか紹介されてるとこに行くらしいんですよー。オアシスで泳ぐ気なんかなぁ」 「ディセト・カリマ…か。 部員の皆に伝えておいてくれ、あそこのオアシスは遊泳禁止だと。鱗人にしょっぴかれるとな」 「えー?オアシスなのに遊泳禁止とかあり得ないっしょ?」 「きつく言っておくように」 所々龍鱗備える猫の手がポンと印を突く。 【川瀬翠の休学を認める】 「こっこがオルニトかー!」 ちくわを咥えた川瀬が素っ気のない石積みの枠から飛び出すと、これ見よがしに着地してみせた。 頭上斜め前方上空に巨大な岩の塊、浮遊する島が浮かぶ山頂がオルニトのゲート所在地である。 「ごっつい太い鎖! これ登ってあの島に行くんかなー」 「それは、時間がかかりすぎる。 鳥籠に、運んでもらうのがいい」 いつからそこにいたのか全く気にも触れなかった川瀬の隣。 透き通る羽とは対照的な夜の様な目と浮かぶ紅い瞳。ハーピー。 耳通りの良い微風の様な囁きの後、前方の粗末な小屋を鉤爪で指し示した。 「鳥人タクシーとかあるんだ。 ありがと…う?あれ?いない」 小屋を見た一瞬。ハーピーはまるでそこに何も無かったように消えていた。 「よっし。とりあえず島いこ島!」 「美味しいよー串だよー」 「串だよー美味しいよー」 小屋の他は何もないと思っていた矢先に飛び込む呼び掛け。 高山の山頂にはまるで似つかわしくない高架下にある様な屋台がそこに。 大葉で作られた暖簾には“絶品!オルニト串!”と色んな文字で書かれていた。 日本語もその中にある。 周囲まばらにいた観光客も、元気なそっくりな二人のハーピーの呼び声に誘われ屋台を覗いていた。 「お客さんだよー焼くよー」 「焼いたよーお客さんー」 「お?ジャージとか珍しいもの着てるね。 見たとこ鳥人さんだけど日本から里帰りか何かかい」 翼で火を起こしては駆け抜ける風精霊が器用に串をくるりと反転。 ぱたぱたと肉野菜見たことも無い“何か”を刺した串が香ばしい風を生み出す。 両脇に焼いては呼び掛けるハーピーを置いて、中央に陣取り接客と焼き、包装を器用にこなす日本人。 「故郷とかじゃないんですけど、旅行みたいなもんですよー。 あ、その“団子足虫串”下さいー」 川瀬が注文したのは、どう見ても初見では遠慮するであろうわさわさと足が生える丸い虫を野菜が交互に挟む串(醤油ダレ)だ。 「鳥人さんにはほんと虫串が人気だねぇ。はいよ!」 「えへへー。ありがとー」 川瀬が串をぱくり一口したその時 ─── とても美味!ではなく 「「 ソ ラ 」」 「っ!」 それまで串を楽しそうに焼き、歌うように呼び掛けをしていたハーピーの頭巾がはらりと落ちる。 二人して天を仰ぎ瞳は深海を思わせる黒い青に染まる。 二人が同時に同じ言葉、いや言葉“であろう”モノが綴る詩を唄う。 「お客さん方!何処でもいいからここから離れて下さい! “嵐”がきます!!」 男が即座に“閉店”の札を、まだ火の残る炭火焜炉に叩き置いた。 周囲の皆々がざわめき出す。 それもそのはず、空は快晴で積乱雲の一つも見当たらない。 「「 サ ラ ソ 」」 ズ ン ッ 突如空気は比重を増し頭を肩を押さえ落とす。 快晴だった空に雲の紐が幾重にも折り重なる。 渦を描く白と灰。 そしてその中央にゆっくりと開く ─── 「“風神嵐(ハピカトル・メル)”だーーっっ!!」 「…」 「…」 「う…ん?」 「焼くの?」 「焼くよ?」 「あれ?」 首を傾げるハーピー二人が屋台から転がり出て頭を抑えていた男をつんつんつつく。 周囲の人々もはっと我に返る。 空はまた快晴に戻っていた。 雲一つない。 「なんだこりゃー!?」 男が屋台の前にぽっかり開いた穴。人一人分がすっぽり収まる深い深い底の見えない穴を覗き込んで叫んだ。 「はいー?!」 轟々と耳と擦れ違う空気の抵抗音が無理矢理に川瀬を正気に戻した。 何故か川瀬は飛んでいる。飛び上がり続けている。 物凄い速さで。 足元には何もなく、何度も何度も雲を突き破りその上、その上へと。 「何何何何!」 いきなり巨大な雲に突入した川瀬は、その白で埋め尽くされた世界の中でとてつもなく巨大な光を見る、飛び越える。 ヴォァアアァァゴゥォォアァアアーーーーーッッ 爆音、激震、耳を劈く野獣の咆哮。 一瞬で白の世界が飛び散り霧散。 雲の晴れ行く最中、川瀬が上空へと通り過ぎたのは岩、壁、脈動する鱗、熱気、蒸気、雄雄しい灰色の角。 「ド…ラゴンっ!?」 超速度で数分を要して頭部を過ぎると巨大の範疇を越えた首の揺らぎ、運動が螺旋の荒風を巻き起こす。 川瀬はそれに巻き込まれ、天地も混濁のまま吹き飛ばされた。 「は、へ?」 重力。それは落下する我が身により認識を強める。 それまで上昇を続けていた川瀬の体が糸を切った様に下降を始めたのだ。 今度は何の力によるものでもない、慈悲も無い。 「ちょっ!ちょちょちょちょちょちょーーっっ!?」 思わず向いた眼下には山と森が待ち構えている。 そんなに時間をかけずに激突するであろう、何処かに。 思わず手足をバタつかせるが漫画やアニメの様に停止するわけもなく、ましてや川瀬の翼は空を飛べるものでもなく。 「ちょっと待つっしょ! お助けーーーーーっっ!!」 『助けて欲しいの? 助けたら“アリガトウ”ってしてくれる?』 胸から飛び出したのは光る“蒼”。 ミズハミシマの合宿からずっと身に着けていた“呼び水の珠”の首飾りだった。 次回【スカイパーティー】 所々に独自設定が入っています(ゲート立地など) 大ゲ祭でオルニトにやってきた川瀬にいきなりハプニング! ダイブ to ブルーからの地面にキッスかどうなるか!? 次回に続く! 嵐で一人だけ飛ばされた?巨大な竜の背中が山とか森なんかな -- (名無しさん) 2014-07-02 23 47 01 お、水の精霊さんが助けてくれるのかな。アリガトウ欲しがる精霊さんの喋り方可愛い -- (名無しさん) 2014-07-03 22 23 48 はっぴーセンサーの役割してる双子ハーピーのしぐさがkawii。審査みたいなことしているけど一ヶ月間の休みって夏休みと同じくらいだよね -- (名無しさん) 2014-07-03 22 57 49 異世界に行ったら地球の保険は適用外なんだろうなと実感した。風神嵐の影響が気になる -- (名無しさん) 2014-07-11 23 45 55 異世界と隣り合う地球の学生的日常がよく分かります。やはり鳥人とハーピーはオルニトに引き寄せられるものなのでしょうか。到着すぐに摩訶不思議に巻き込まれた川瀬の運命はどうなるのでしょうか -- (名無しさん) 2017-11-12 16 13 03 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/102.html
「ぎゃおー♪たべちゃうぞー♪」「う゛~♪う゛~♪」 「ゆっくりゃ様、こっち、こっち」「ゆフラン様、そっちは行き止まりですよ」 ゆっくり達が来て3週間が経過した。 ゆっくり達は更に館の中の皆と仲良くなった。今ではゆっくりゃとゆフランはいつも誰かと遊んでいる。 今もフランとメイド達と共に遊んでいる最中だ。 この3週間、レミリアもゆっくり達がじゃれてくることは何度もあった。しかしレミリアはそのたびに逃げてきた。 今では自らのカリスマ性の低下の事は特に問題にしていなかったが、 そのかわり自らの心に深い罪悪感と激しい嫉妬をを覚えるのであった。 あの二匹はいつも一緒にいた。ゆっくりゃがおねぇさんぶって行動し、それにゆフランがついていった。 二匹ともお互いの事をまるで姉妹のように寄り添いあっていた。 自分はどうだったか。フランが生まれてこれまでの間、あの二匹がお互いにするように接してあげたことはあったのだろうか。 もっと優しくすることが出来たのではないだろうか。あの子達のように接することができたら。苦悩する日々が続いていた。 「ふらん!こっち♪こっち♪」「ゆっくりしね♪」 そんなある日の夕方、二匹と廊下でばったり出くわすことになった。 ゆっくりゃがゆフランを連れて飛んでいる。 めずらしくフランが見当たらない。周りには誰もいない。 面倒なことになったと思っているこちらの気も知らず、無邪気に飛んでくる。 「ゆぅ~♪」「う゛~♪」 「今少し気分が悪いの。あっちにいってなさい・・・」 「ゆ・・・?ゆっくりできる?だいじょうぶ?だいじょうぶ?」「う゛~?」 そんなレミリアを見て、二匹は元気付けるのようにおどけてみせた。 しかしまったく悪気のないその仕草がかえってレミリアを苛立たせることになった。 「いないいない、うー♪」「ゆっくりー♪」 「いいから向こうに行けって・・・」 だんだん心の中の黒い部分がふつふつと沸きあがってくるのを感じる。 自分の居場所を奪ったこいつらが憎かった。 「うっとおしぃ・・・」 「うー?」「ゆっ?」 こいつらは何も苦労せずに、何も犠牲にせず、フランと一緒にいる。 とたん、ダムが決壊するように今まで抑えていた感情が溢れてきた。 「うっとおしいっていってんのよ!あんた達なんでそんなにフランと仲良くしていられるのよッ! あの子に何もしていないくせに!饅頭の癖にぃッッ!」 明らかに八つ当たりだとわかっていてももう止まらない。 レミリアは二匹のほほに手をかけ、それが千切れるのではないかというほどの強さでつねった。 二匹は泣き喚きながらバタバタともがいている。 「いだいっ、いだい~!」「ゆっ・・・、う゛う゛ぅ」 「あんた達はもうフランに近づくんじゃないわよ・・・。もし今度近づいたら引きちぎって犬の餌にしてやるッッッ。」 「う゛わ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁん」「う゛ぇ゛ぇ゛ぇぇっ」 二匹はあっという間にレミリアの前から飛び去って逃げてしまった。二匹は窓から外に向かって飛んで行った。 二匹の後姿を見て、レミリアはようやく我に返り、自分がどれだけひどいことをしてしまったのか知った。 最悪だった。嫉妬のあまり小動物に八つ当たりをして、あまつさえ二匹を可愛がっているフランに対して近づくなと脅してしまった。 その結果、二匹はろくに出たこともない紅魔館の外に出て行ってしまった。 フランは二匹を溺愛していた。あの子達になにかあったらフランはどうなってしまうのだろう。 呆然としていると、外から美鈴が駆け寄ってきた。 「お嬢様、ゆっくりゃ様とゆフラン様が外に飛び出してしまったのですが、なにかご存じないですか。」 「し、知らないわよ・・・。私は何も・・・」 とたんに美鈴は険しい目をしてきた。 「・・・お嬢様、気の流れが乱れていますよ。本当のことを言ってください。」 美鈴の剣幕に気圧され、レミリアはぽつり、ぽつりと先ほどあったことを喋った。思い出しながら口に出すと、 自分がどれだけ大人気なかったのか再確認することになった。 それを聞いて、うろたえるレミリアに変わって美鈴は素早く対策を立てる。二匹の安否とフランドールの事が心配だ。 「わかりました。とりあえずフランドール様とメイド達には事情を伏せて、 ゆっくりゃ様達が外に遊びに行って危ないということにして伝えることにいたします。 そのときに咲夜さんとパチュリー様は事情を知っていたほうがいいでしょうから、 おふたりにはあらかじめ事情をお伝えいたします。」 主に意見をするということは、かなり精神をすり減らす行動だ。しかし今はそのようなことを言っている場合ではない。 「勝手なことだとは思いますが、許してくださいますか。」 部下に任せるなんて主失格だとレミリアは自嘲した。 一方で気を使ってくれた美鈴に感謝しながら、事態が動いていくことに流されることとなった。 結局、レミリア、咲夜、小悪魔、メイド達、そしてフランがゆっくり達の捜索のために出発することになった。 美鈴は門番であり、館の警護のために残らざるをえず、パチュリーは捜索に向いていないためである。 レミリアはフランがついてくることを拒んだが、フランは 「私も行く。駄目って言われてもついていく。あの子が何も食べられなかったり、寝るところがなくて困っていると思うと、 すっごくやだ。」 と、フランは頑として自らがついていくことを譲らなかった。 その様子を見てレミリアは胸が痛んだ。 捜索を始めて、すでに5時間が経過していた。あたりは完全に闇に覆われ、人外の蠕く時間となっている。 しかし、ゆっくりゃとゆフランの姿は見当たらない。途中でいくつかのグループに別れ、レミリアは咲夜とフランと共に行動していた。 「おふたりはいったいどこに・・・」 咲夜は懸命に探していた。全身が汗だくになり、息も絶え絶えである。瀟洒な彼女にはあるまじき余裕のなさであった。 「はやくみつけないと・・・。ゆっくりゃとゆフラン、おなかすいてないかな・・・」 フランは泣きそうであった。地下に閉じ込められていた頃には決してなかった、幸せな時間が明日からは失われるのではないかと思った。 あの子達は自分が毎日一緒にご飯をあげていた。自分で餌をとったことは一度もない。 あの子達はあれで意外とグルメだ。おなかをすかしていないだろうか。 一緒のベッドで寝ているときに、寝ぼけて食べそうになってしまったことがある。悪い人や妖怪に食べられてはいないだろうか。 そんな辛そうなフランの姿を見て、レミリアは声をかけずにいられなかった。事情を隠していることに罪悪感を感じた。 せめて、心配させないために、冗談でも言おう。 「ねぇ、フラン」 「なに、お姉様」 「もし、もしもよ。もしあの子達が戻ってこなかったらどうするの。ほら、ひょっとしてただ外に出て遊びたかっただけかもしれないし 、紅魔館の中に飽きたんじゃ・・・」 その言葉を聞いて、フランはとうとう我慢できずに泣き崩れてしまった。その能力ゆえに隔離された彼女には、 友達から捨てられるということに耐えることができないのであろう。 失言であったが、もう遅い。 「お嬢様、失礼いたしますが聞かなかったことにさせてください。」 事情を知っている咲夜が横槍を入れる。泥沼であった。 途方にくれていると、遠くから飛んでくる影があった。小悪魔である。二匹の姿が見つかったようだった。しかしその顔は青ざめていた。 小悪魔が息を切らせながら報告する 「ゆっくりゃ様と・・、ゆフラン様が、その、太陽の畑にいたって、風見幽香と一緒に・・・」 少し時は遡る。 幽香は太陽の畑の中で夜の散歩をしていた。彼女は妖怪にしては珍しく、向日葵と共に日中に行動している。 そのため、こんな夜更けまで行動するのは滅多にないことであった。 「あら、ゆっくりじゃないの」 目の前の二匹のゆっくりに目が留まる。涙で目を腫らしていて、弱弱しい。ここに来るまで相当の距離をさまよったのであろう。 「おねぇさんはゆっくりできるひと?」「ゆ?」 ゆっくり達は怯えながら聞いてくる。ところどころに傷があることから、動物にでも襲われたのだろうか。 ゆっくりは基本的に食べられることを恐れないふてぶてしい生き物なので、ここまで何かに怯えるのは珍しかった。 たぶん相当な箱入りか、あるいは誰かにとても可愛がられて生きることに執着してしまったから、 現世でゆっくりすることを望んでいるためであろう。 「ゆっくりできるひとよ。それよりどうかしたの。こんな時間に」 聞くところによると二匹は紅魔舘の主人の妹のペットで、主人の怒りに触れて逃げてきたらしい。 幽香は、おもしろいことになりそうだと興味を持った。 幽香は基本的にゆっくりに興味がない。彼女のように長い時間を生きた妖怪は同じく強力な力を持った妖怪か人間しか相手にしない。 このところ強敵との戦いがなかったのでつまらなかった。妖怪が幻想郷に来てから、段々決闘にルールがつくようになった。 それはそれで手軽に戦えるため悪くないが、やはりお互いの全力を持って命を奪い合う戦いが恋しかった。 けれども、こいつらを餌にすれば紅魔館の悪魔の妹が食いついてくるかもしれなかった。 噂に聞く全てを破壊する程度の能力とはどのようなものだろうか。 「二人ともゆっくりしていってね。歓迎するわ」 それはまさに人外が浮かべる妖しい微笑だった。 風見幽香。危険度極高。人間友好度最悪。以前は大量虐殺を趣味としていたといわれる。幻想郷最悪の妖怪。 「風見幽香は危険よ。私達に任せてフランは帰りなさい。」 「そうです。ここはフランドール様には危険です。」 レミリアと咲夜は必死だった。冷静さを失っているフランと好戦的で有名な幽香を会わせたら、まずただではすまないであろう。 「嫌よ。あの子達が危ないって言うんなら、絶対に私は行く。あの子達を助けるの。」 フランは言うことを聞かなかった。レミリアがなんと言おうと、決して譲らない。 また、あの黒い感情がわいてくる。 なんであの子たちばかり。 私だってフランのことを守ろうって、ずっと頑張ってきたのに。 「フラン、お姉様の言うことが何できけないの。」 レミリアはフランの頬を叩く。フランは信じられない顔をした。 「あの子達がそんなに大事、あの饅頭が、あんなのただの食べ物じゃない。」 叩く、 叩く、 段々強く。 何度も 「お嬢様、いったい何を・・・」 あわてて咲夜がレミリアを抑える。しかしレミリアはもう止まらない。 気がついたらなぜゆっくりゃ達が逃げたのか、言ってしまった。 その時、どれだけ二匹が憎かったかレミリアは自らの嫉妬を抑えることができなかった。 そして全てを語り終えたとき、フランはゆっくりとレミリアに近づいてきた。 そして 殴った。こぶしを握って。 その衝撃波で人間である咲夜は吹き飛ばされ、近くの大木に頭を打ちつけられてしまった。咲夜が時を止める暇もない。 信じられないスピードと破壊力だった。 「お姉様、今までありがとう。そしてさよなら。」 信頼していた姉に裏切られた彼女は、もはや周りが見えていなかった。そしてあっという間に飛び去ってしまった。 またやってしまった。 レミリアは呆然としていた。 この数百年間、私があの子にしてきたことは何だったのだろう。 結局、あの子を閉じ込めて、孤独にして、そして傷つけただけだった。 せっかくできた友達まで奪ってしまった。 レミリアはどうすればいいのかわからなかった。泣き出せるものなら泣きたかった。 咲夜が声をかけてくる。 何もわからない。 もうどうでもいい。 もうどうでも・・・。 また殴られた。今度は平手で、相手は咲夜だった。 咲夜はレミリアをまっすぐ見ていた。 「あの子達はお嬢様とフランドール様より生まれました。」 咲夜は頭から血を流していた。足元もふらついている。 レミリアは咲夜の気迫に押され、一言も発することができない。 「けれども決して本人とは似てもにつきません。ですが、ですが・・・」 もはや立っているのも辛いだろう。それでも咲夜は凛として言い放った。 「あの子達はとても仲が良かったです。まるで本当の姉妹のように。ですから、その元になったお嬢様なら、 フランドール様を愛しているお嬢様なら、きっとうまくいくはずです。今からでも、遅くはな・・・」 最後まで言い切ることなく、咲夜は倒れてしまった。 小悪魔に咲夜の治療を任せ、レミリアはフランを追うことにした。 咲夜の言葉が頭に響いていた。 レミリアが太陽の畑についた頃にはすでにフランと幽香が戦っていた。いつもの弾幕ごっこではなく、肉弾戦も含めた決闘であった。 フランが幽香に駆け寄って、有無を言わさずに戦いになったと考えられる。 ゆっくりゃとゆフランは畑の中のぽっかり空いた空洞に位置していた。恐怖で逃げられないのだろう。 幽香が畑に被害を出さないためか、空中でぶつかり合っているのが幸いだった。 なにしろ幻想郷最悪の妖怪と最凶の悪魔の激突である。レミリアでさえも下手に近づいたらただではすまないだろう。 飽きたな。 幽香はフランの圧倒的な破壊力を持った弾幕と吸血鬼の身体能力に一時は感嘆したものの、 一合、二合と組み合っていくうちに、早くも興が削がれつつあった。 この二人の戦いは戦闘ではなく、闘牛と呼べるものであった。 フランは明らかに冷静さが失われていた。そのため、いつものような豊富な弾幕を用いた様々な攻撃をせず、 一直線に相手を狙った大振りの一撃と大雑把な弾幕のみ打ち続けていた。 幽香はいくら破壊力がある弾幕であろうと、軌道が単純なら楽にかわせる。 フランが身体能力に頼って接近戦に持ち込んでも、幽香も身体能力には全く引けをとっていない。 それどころかフェイントも駆け引きもせずただ直線的な動きで追ってくるフランの攻撃は、 戦闘経験が豊富な幽香にはかすることさえしなかった。 「もっと頭を使いなさいな。吸血鬼に脳がないってほんとうなの?」 「逃げるなぁっ!正面からきなさいよ!」 期待はずれだわ・・・ もっと面白くなると思ったのに、このふがいなさは何だ。せっかくの決闘だ。もっと楽しませて欲しい。 フランの弾幕を最小限の動きでかわす。幽香はかわした際に軽く一撃を打ち込む。難なく当たり、フランは吹き飛ぶ。 そこに幽香は追い討ちをかける。フランは必死に反撃する。そのあまりのスピードのため、レミリアが近づくことさえできなかった。 「本当に下手ねぇ。あなた、自分より強い相手と戦ったことないでしょう。」 「だまれだまれだまれぇっ!!!」 さぁ、どうするかと幽香は考えた。そうだ。相手が怒りによって突っ込んでくるなら、下手に頭を冷やさせるよりも、 もっと挑発して、より相手の力を引き出せばいい。ああいったタイプは逆上させてそのリミッターをはずしたほうがいい抵抗を見せる。 「そんなにあの子達がだいじなの?あんなへんてこな生き物が。悪魔にしてはいい趣味しているわね。」 「あの子たちを悪くいうなぁっっ!」 逆上したフランの剣を幽香が鼻歌交じりにかわす。それは踊っているようにも見えた。 幽香は邪悪に微笑む。 「そこでもっとあなたが本気になれるいいことを思いついたの・・・。」 何かを守ろうとする者には それを目の前で打ち砕こうとする。 「あなたが負けたらあの子達をぐちゃぐちゃに引き裂いて向日葵の肥料にしようと思うの。たっぷり生きたまま時間をかけてちぎって、 ちぎって、ちぎって、畑中に埋めるの。それとも日干しにして虫達の巣にしてあげようかしら。 生きたまま体中に穴を空けさせてさ。いい声で鳴きそうね。素敵でしょう。どっちがいいと思う?」 両者の動きが止まり、フランの周りの空気が一変する。 その表情はゆっくり達とじゃれあった無邪気な少女のものではなかった。 それはかつて地下に閉じ込められていた頃のような、仮面のように無機質な顔であった。 「うるさいよおまえ・・・」 あふれ出す狂気のなか発現する、あらゆるものを破壊する程度の能力 彼女を孤独にした元凶 望まれなかった力 それが彼女の心を憎しみが侵したとき、本来の力を発揮する 空が赤く染まり 空気ですら焼けていく 全てが終わったときには何も残らない 「さぁ、ぼやぼやしていると一匹ずつ始末していくわよ。どっちからにしようかなぁ。」 幽香の試みは成功した。 これだ、これこそがフランの力の本質。圧倒的な暴力。 自分に対して恐怖を与えてくる者こそ戦うに値する。 かつてない強敵との邂逅に幽香は血がたぎった。 フランの右手に魔力が集中する。当たらないのなら辺り一面を吹き飛ばしてしまえばいい。当たればどうってことはない。 だれも立ち上がれない。あの子達を守るんだ・・・。 「う゛わ゛ぁ゛ぁ゛ぁ、ごぁいよぉぉぉ」「う゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇぇっ」 しかしそれがゆっくりゃ達さえも巻き込んでしまうほどの力であることをフランは知らなかった。 ただ守ることだけを考えて、それゆえに自らの手で愛するものを壊してしまうであろうことを。 そのために、レミリアはフランを地下に閉じ込めたことを。 フランは全力で幽香に向かって突進した。迎え撃つ幽香、そしてその後にいるゆっくりゃとゆフラン。射線が重なっていた。 その戦いを見ていたレミリアの頭をよぎったのは、近い未来大切な友達を壊して、周りにだれもいなくなったフランの運命。 「ふら゛ぁ゛ぁ゛ぁん!!!」「ゆ!?」 そして目の前に映るは、今妹庇おうと身体を前に差し出すゆっくりゃの姿。 頭の中で何かが弾けた。 レミリア・スカーレットの能力 運命を操る程度の能力 対象の運命それを打ち破ることができる能力。 しかし土の中に種も植えずに芽が出ないように、運命を変えるには何かの行動が必要となる。 この場合は、全力のフランの一撃をその身に受けること いくら吸血鬼とはいえ、ただではすまないだろう しかし自分にとって願うはフランの幸せ この場に導いてくれたのは自分を信頼してくれる従者 教えてくれたのは餡子とひき肉によってできた身体を持つ、自らとその妹の分身。 今度は自分が頑張る番だった。 風よりも速く、音よりも速く、光よりも速く、レミリアはフランの前に立ちふさがり、その一撃を受け止める。 風圧で皮がむける。熱で肉が焼けつくされる。衝撃で骨が砕ける。 この一撃を受け止める数秒が、永遠にも感じられた。 けれども大丈夫、耐えられる、私はあの子のおねぇさんなのだから・・・ フランの一撃を耐え切ったとき、レミリアの左腕は吹き飛んでいた。右足はぷらぷらと皮一枚でつながり、羽は共に歪な形に曲がっていた。 そして胸には大きな穴が。 「そんな・・お姉様・・なんで・・・・」 正気に戻ったフランが信じられないものを見る目をレミリアに向ける。レミリアの後には、唖然とした幽香がいた。 その更に後にはゆフランとそれをかばうゆっくりゃの姿が見えた。二匹ともとても怯えている。 レミリアの後以外は、草一本の残っていなかった。レミリアがいなかったらどうなっていたのか、フランは気がついた。 「あ・・ぁ・・ぁ・・」 フランが力なく後ずさった。目には光が灯っていなかった。 「ごめんね・・・。フラン・・・・」 レミリアはフランに懺悔を、ゆっくりゃとゆフランに感謝をしながら、意識が途切れた。 最後に目に映ったのは、叫び声を上げる妹と、泣き喚きながら飛んでくる饅頭たちであった。 後篇へ 吸血鬼は実年齢に精神年齢が伴わないのだろうか? -- 名無しさん (2010-11-28 11 48 36) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/1286.html
前編 終わりも始まりもない 目を覚まして立ち上がろうとして久しぶりにかがみと一緒に寝たなぁと思った。 一年やそこらぶりではなかった。就職する前、大学生といってもまだまだ高校の頃のように遊んでいた時以来。 かがみはクッションだったりぬいぐるみだったり抱きつき癖があった。 寂しんぼさんなんだからと言っていた。昔真っ赤になって否定していた彼女もほんの少し認めてる。 今もこうしてすっぽり抱えられて、あの頃から全く成長していないことに嘆くべきか。それともかがみにとって安心できる存在だと自惚れてみるか。 意外とぐっすり眠っている。小さな規則正しい寝息が髪にかかる。 起こそうかもう少し寝かせとこうか。迷った挙句いつの間にか再び夢の世界に落ちていた。 結局かがみが先に起きる形になってからかうことはできなかった。 寝ぼけ眼の無防備なかがみじゃなくて、普段のようにきちんとした状態で、なぜか私の隣で。 呆れているようでいて優しさを含んだ声。ちょっと起きるのが惜しかった。 まぁだけど、頬をつっついてきたり髪をいじられたりしたらくすぐったくて寝られない。 「おはようこなた。相変わらず可愛い寝顔してたわよ」 「……かがみのえっち」 肘をついてにやにや笑っているかがみが目の前にいる。あの頃と何ら変わってなかった。 「というか着替えまで済ませてるくせになんで隣で寝てるのさ」 「いいじゃない別に。こなたは年を取らなくて羨ましいなーって」 「正直に全然成長していないって言ってくれていいから」 どこに行くにも身分証明に免許を常に携帯していないと大変だし。 ようやくかがみが体を起こす。ツインテールをやめたサラサラの長い髪は大人の女性っぽさを感じた。 いつからだろうか、確か大学に入ってからはポニーテールが中心だった。そして結わってかわいらしさを意識するのは少なくなった。 相変わらずの長くて長い自分の髪に触れる。毎朝寝癖がひどくて。 鏡に映る自分の姿。私はお母さんに近づけているのかな。 「こなた、どうしたの」 「なんでもない。着替えるから向こう向いててよ」 「ん、わかった」 薄紫の髪。ちょっと大きくなって見える背中。 普段より少し着替えるのに手間取った。 「一応ちゃんと自炊しているみたいね」 私の作った朝食を前にしてかがみが言った。 「これでも家事全般は小さいころからやってきてるからね。別に面倒だとも思わないわけですよ」 「そっか。あんたが一人暮らししたらぐーたらな趣味三昧の毎日になると思ってたけど」 「失礼ですなー。そういうかがみは料理の腕、少しは上達したのかな?」 「うっ。なんとかカレーとか肉じゃがならできるように……」 なんという定番な。男が喜ぶ女の子の手料理ベストスリーに入ってるじゃん、それって。 食べてみたいな、なんて思ってしまって。「かがみは誰に作ってあげるのかな?」とかいうバカな質問をしそうになった。 「こなた、美味しいよ」 「ん、んぐっ。あ、ありがと」 そんでもってかがみが急に褒めてくれるもんだから、ちょっとむせてしまったじゃん。 素早い動作でお茶を差し出される。これでめちゃくちゃ熱かったらコントかって感じだよ。 何やってんのよもうって感じの表情のかがみ。高校時代はどれだけこんな顔をさせてしまっただろう。でも本当は誰よりも優しかった。 心の中の小さなそれは決してなくなりはしなくて。 「あのさ、かがみ」 「うん?」 「今日時間ある? 久しぶりだしさ、どこか出かけようよ」 「もちろんよ。せっかく会いに行く機会なんだからそれくらい予定に入れてたわ」 言って歯を見せて笑った。思わず目を細めてしまうほど眩しかった。 高校時代に何度も行ったアニメショップとかのある場所じゃなくてまともな中心街を歩いていた。 別名オシャレ通りなんて呼び名もあるそうな、きらびやかな街並み。 ただ滅多なことでは行かなそうなアクセサリーショップも、道行く若者のファッションを見てても、私は違う世界の住民なんだって思う。 私の隣を歩くかがみには何も違和感なんて感じなかった。むしろ他のどの女の人よりも綺麗なんじゃないかって。 こんな美人と友達で私はなんて幸せ者なんだろう。 ほんの数センチだけど高くなった横顔。頬から顎のライン。紅い唇。 「ん? どうかした、こなた」 「な、なんでもないっ」 簡単に目を奪われてしまう。どれだけ見ていたかなんて自覚できてない。 顔を見られたくなかった。赤くなってるはず。ちょっと早足になった。 カッカッ。ヒールの鳴らす音のリズムが若干速くなって追いかけて来てくれた。 別に目的とか買いたい物とかがあったわけじゃなかった。ひたすらに歩く。 半歩先を歩く背の低い男の子みたいな格好をした私。メイクしてちょっぴり香水のいい匂いを振りまくかがみ。 何やってるんだろうって思いながらでも立ち止まるわけにはいかないし。 「ちょ、ちょっとこなた」 何度目かわからない私の名前を呼ぶかがみ。それから柔らかな感触が左手に。 「もう待ちなさいよ。急ぐ理由なんてないでしょ」 「えっ、あ、うん。そうだね」 「なに。……ああ、こうしてたら迷子にならずに済むんじゃない」 繋いでいる手を掲げて見せてきた。顔がどうしようもないくらいに笑ってる。 恥ずかしかった。悔しかった。だけど嬉しいと思ってしまう自分がいた。 何も言わない私によしとしたのかかがみが歩き始める。 今朝もそうだったけどかがみの手ってあったかくて。人の体温だから大差ないとわかっているからなんかずるい。 ずっとこのままでって思いたくなるような安心感を与えてくるんだもん。 前を歩くかがみの背中を見つめながら歩いていた。 「ほらこなた、次はこれ着てみなさいよ」 かがみが満面の笑みで超の付くほどのミニスカート勧めてくる。 きわどいってレベルじゃないですよかがみさん。手に持ってるとただの布きれみたいだし。あと、顔が近いよ。 さすがに強く拒否を示したら諦めてくれて、でも次はフリフリの私には似合わないでしょってやつを持ってきて。 いったいこれで何着目なんだろう。なんていうか個人的なファッションショーになっちゃってるよね。 事の始まりはなんだったのだろう。私が引き起こしたのかもしれない。 何人もの人とすれ違ったけどかがみは全然見劣りしなくて。そんなかがみと私は手を繋いでて。 私たちはどんな風に見えるのだろう。絶対同級生に見えないよね、姉妹とか。もしかしたら母娘とか。 ふとかがみとは反対側に視線を移すと高そうな服が売っている店が並んでいる光景で。 そしてそこのショーウインドウに二人の姿が映り込んでいて。 「どこからどう見ても小学生にしか見えないよね」 「……どうしたの?」 呟いていた。足も止めてしまった。 「んー、こうして見ると私たち姉妹みたいじゃん、なんてね」 鏡みたいに綺麗に映るわけじゃないけど、並んでいる二人の女の子は身長だけじゃなく服装にも差があった。 あはは、と声にしてもそこにいる私は笑っていなかった。 「──たは──わよ」 「えっ?」 「こなたは絶対磨けば光る。いい? 今から私が証明してあげるから」 暴走機関車のごとくかがみはそのまま目の前の店に突撃していって。現在に至る。 「かがみ、私用のを選んでるんじゃなくて、着せ替え人形みたいに楽しんでるだけでしょ、絶対」 「そんなことないわよ。だいたい服を選ぶのって適当に着れればいいじゃだめなのよ。似合う服を着たらもっと自分が好きになるし、見える世界だって変えてくれるんだから」 「そ、そういうもんかな」 「そういうものなの!」 力説するかがみはかわいいなぁ。今さらだけど。 なんて思ってみてもどうやらこの着せ替えごっこはまだまだ続くらしくて。 そしてなんだかんだ言いつつもかがみに可愛いって言われると嬉しくなる自分がいるわけで。 お店に居座ること二時間近く。で、お会計がほんとうにたったの一着という結末に店員さんは呆れるしかなかったようだ。 まぁ、私も疲れたけれど、その服はかがみからのプレゼントです、となると自然と頬は緩む。 とりあえず絶対にタンスの肥やしにしないこと、と心の中で誓ったのだった。 かがみの言う可愛いと私のかがみに対するかわいいは違うんだってわかってはいる。 それにたぶん久しぶりに会ったことが気持ちを高揚させたりしているのかもしれない。呆れ顔、怒った顔ばかり昔はさせていた。 けれど今この時がすごく楽しいっていうのに嘘はつけない。どうしようもなく私はかがみが好きなんだと自覚する。 たまたま通りがかった公園。ぶらぶらしているだけだったし、多少疲れてもいたので寄ることにした。 かがみは飲み物を買いに行ってくれている。今日という一日の中で初めての一人の時間だ。 昨夜のことは覚えている。好きな人が他の誰かと結婚することになった。 心からの祝福はできなかった。でも認めないなんて言えない。その理由を言うことすら叶わない。 かがみの気遣いが嬉しかった。親友だって言ってくれて嬉しかった。今過ごしているひとときは幸せだった。 かがみが好き。伝えられない言葉。静かな公園で呟いた。どこにも響かずに消えていった。 「はい、スポーツドリンク。コーヒーとかのがよかった?」 「ううん、なんでもよかったよ。ありがと」 手渡されたペットボトル。ひんやりとした感触が気持ち良くて、頬にあてたりした。 かがみはよほど喉が渇いていたのかすぐに飲み始める。喉を鳴らしていた。 ぐっと上を向いて飲む姿が男勝りというか、少しおかしかった。左手で掴んだペットボトルの中身が一気に減っていく。 「あっ」 思わず声に出していた。左手の薬指。 「どうかした?」 「なんでもないよ、なんでも」 「そう? なんか今日のこなたは少し変ね」 誤魔化してドリンクをちびちびと飲むことにする。冷たく染み込んでくるけど冷静さを取り戻してはくれない。 もう一度盗み見た。やっぱりしていない。記憶を掘り返してみてもそれらしい何かを見せてもらってはいなかった。 だからといって、何かが変わるわけでもないじゃん。 でも、聞かずにはいられなかった。 「ね、ねぇ、かがみ」 「なに」 もう長いこと会っていなかった。メールのやり取りでも深く聞いたりしていなかった。 相手はどんな人なのか、いつから付き合っているのか。結婚式の日はいつなのかも、何も知らない。 「あのさ、こ、婚約指輪とかって、もらってないの……?」 かがみは確かに綺麗になった。優しくなった。その理由が恋人ができたからだと、信じたくなかった。 かがみの頬が赤く染まった。初めて会った時からそうだ。普段はどんなに厳しくても、ちょっとツリ目でも、感情がすぐ表に出る。そこがかがみのかわいいところ。 「え、えっとそれは、その……」 目が泳いでいる。追いかけた。目があった。 じっと見つめた。離さない。また少しかがみの顔が赤くなった気がした。 私たちの間を沈黙が支配する。ただ私は逃げるつもりはない。 「ご、ごめんなさいっ、こなた」 「えっ」 今朝のようにあたたかい何かが私を包んでくれている。 かがみが、私を抱きしめていた。 「な、なに、どうしたのかがみ」 「ごめん、本当にごめん。あれ、全部嘘だから」 状況の変化についていけない私は両手の行き場も思いつかずにいた。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「数日前から考えていたんだけど、長いこと会っていないんだからサプライズにしなくちゃって思ってさ」 「ええと、結婚の話の前にもう一つ。もし私がいなかったらどうしたの?」 「そりゃ帰ってくるまで待つに決まってるじゃない」 「その日帰ってこなかったとしても?」 「当然よ。だってこなたの──きなんだもん」 「? で、なんで結婚するだなんて嘘ついたの。もう驚くどころじゃないし」 「そ、それは、その……」 こなたがじっとかがみを見上げていた。数分にもおよんで。 「ああ、もうっ。それ反則よ、こなた。我慢できるわけないじゃない」 「ふぇ、かがみっ?」 かがみ、こなたを力一杯抱きしめる。もう抱え上げてしまうくらいに。 こなたはただただ困惑していた。 「こなたの泣き顔が見てみたかったのよ。結婚なんてしない、付き合っている男もいない。だって私はこなたが好きだから」 「ば、かっ。かがみの、ばか……っ!」 「こ、こなた……? な、泣いて……?」 「ばかばかばかっ。かがみなんて、かがみなんて、だいっきらいだ」 「ごめん、こなた。私素直じゃなさすぎたわ。もう一度言うから、聞いてくれないかしら」 「うん」 「こなた。私ね、こなたのことが好きよ」 「っ、かがみぃ……」 こなたの行き場を失っていた両手は自然とかがみの背中に回されて。 二人のなかに身長差などは関係なかったのだ。 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(≧∀≦)b ったく、驚かせやがってw...うぅ、なんで涙止まんねぇんだよ... -- 名無しさん (2023-08-07 00 36 51) ご都合ではあるけど、やっぱこなたはかがみの嫁だよな 悲恋もいいけどハッピーエンドが一番! -- なこ太 (2010-10-03 15 38 00) ハッピーエンドでよかったぁ -- 名無しさん (2010-08-21 16 51 38) よかった…かがみに彼氏はいなんだ…。 前作だけでも存分に良い作品だけどね。 -- こなタックル (2010-06-30 09 28 54) かがみったらやってくれますねwww 何はともあれこなたが救われてホッとしてます。 前作からの作者様のコメント拝見しました。 多くの葛藤があったと思います、作品を読ませて頂いてる身で偉そうな事は言えませんが、 御自身が納得される作品をお書きになれば良いのではないでしょうか? 私個人的にはあなたの作品はどれも大好きです、いつも新作を心待ちにしてます。 これからも応援する気持ちと共に、GJ!!をおくらせてもらいます。 -- kk (2010-06-29 22 26 41) 前作にて、かがみの事がすごく好きなんだけどもうどうにも ならず、とてもつらいこなたの心情がすごく表されていた ので、今回救われる内容で正直ホッとしました。 GJです。 あと関係ないですが、私的にはタイトル名 『ごめん、なかったことにして』 でも良いような気がしました。 …はい、完全に蛇足ですね。失礼しました。 -- 名無しさん (2010-06-29 20 35 30) いつの間にか続編出ていたんですね ハッピーエンドで本当に良かったとしか言い様がありません…、素晴らしい!! -- 名無し (2010-06-29 20 26 25) happyendで良かったです… ほんとにかがみんてばツンデレなんだから… 下手なサプライズよりも大事なものを強引に奪い取る覚悟を決め立って下さい -- こなかがは正義ッ! (2010-06-29 12 31 37) よかった… ホントによかった!! -- 名無しさん (2010-06-29 08 00 09) 『終わりも〜』は過ぎる時間の無情さが好きでした。 ちょうどリアルで離婚した後に読んだので、かがみが結婚を告白するシーンには、強く心を掴まれました。 だから、余計こなたには好きな人が居なくなる辛さは味わって欲しくないな……なーんて考えてましたよw なので、『小さな〜』を読んで気持ちが楽になりました☆ こなたとかがみの時間が始まってくれて、ほんとに良かった。 もう後悔するような選択はするなよ!こなた☆ っと言ってやりたいw 作者様、GJでした! -- ♪ (2010-06-29 00 15 43) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)