約 2,372,573 件
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/64.html
ブライアン・バーンズ 人物データ 身長 195cm 体重 --- 年齢 39 所属 アメリカ陸軍・対アムステラ特殊兵装師団所属 趣味・特技 プロレス 搭乗機 P-3プロメテウス/デストラクション 階級は大尉 “火の玉野郎”の異名を持つ、見た目ままに豪快な男 元プロレスラーという、いかにもな経歴の持ち主だが 二人の息子をこよなく愛する子煩悩パパの一面も そのふたつ名の通り、マシンは真紅に塗られ 随所にファイアーパターンのペイントが施されている 追記 元ネタはアメリカマット界のヒーロー、ハルク・ホーガン? 主な活躍 第二十二話「デンジャラスシスターズ」 サティの回想シーンに一コマだけ登場 米印共同作戦のとき、暇な時間はずっとプロレスごっこをして遊んであげていたらしい その際、サティにプロレス技を伝授した模様 『イットウショー!』 外伝「VOLTY」 外伝「Thor」 外伝「砂上の楼閣」 外伝「荒野を裂くは鋼の閃光」 外伝SS「プロトスリー物語」 コメント ブライアンの存在自体は一等マスクより早いです。一応、念のために注釈。(w扱い易い人なので、投稿エピでは色々とネタを組み込ませて貰いました。(笑)基本的な扱い方は「ネタだけど格好良く。でもネタ」って事で。(w -- (春休戦) 2007-07-01 04 55 58 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/702.html
ギャップ 本来は『割れ目』とか『相違』という意味 転じて、人物に『ギャップ』と使う際は『普段の印象とは異なる部分』がある事を示し その差異の内容によっては、その人の魅力を引き出す要素ともなる また、一口に『ギャップ』と言ってもジジやベルダの様に『見た目の割に「大きい」』というケースや 例えば普段は『孤高』だの『プライドが高い』とかの形容詞が似合うガミジンやルースが 実は甘いもの好きで、スイーツを食べたら顔の造形すら土砂崩れになる・・・など その内容は多種多様である ギャップの種類と関連表 キャラクター ギャップ内容 意外な趣味・特技 カスム、トラス ゴツいオッサン達だけど、料理が上手い 特定状況で別人 ジョー・ジャービス ボルティ搭乗時には『サンダーボルト・ジョー』と化す シンシア フェルグス搭乗時は風の戦乙女だが、普段は眠り姫 ヘンリー 普段は紳士だが、槙絵が絡むと途端に… ガミジン、ルース スイーツを食べると『おいちい!』状態 シャイラ クールビューティだが、普段は低血圧の無防備状態・・・。参考1 見た目の割に・・・ ジジ 立派なリーゲル・カノーネ ベルダ ロリ巨乳 両尾、馬須九 ゴーグルに隠された眼が・・・ 関連項目
https://w.atwiki.jp/rango_material/pages/40.html
犬昨夜使いたいなーれみにゃも可愛ええー -- (ゆっくりたろー) 2017-03-02 18 59 37
https://w.atwiki.jp/karakuri_ss/pages/47.html
影狼隊徒然記【隊長の優雅な休暇】その2 ~ 日本・某所にあるキャバクラ(@実はブラッククロス傘下) ~ 壊れた部分を板で応急修理した上に『休業中』と札が掲げられた扉。そして店内では3人の店員が清掃作業をしていた。 ・・・しかしそのうちの一人は、身長170cm台だが、灰色のマスクを被ったレスラーを思わせる風体の男だった。 「・・・乱入したアホ共の後片付けを俺達がするなんて、そんなの不公平じゃん」 「仕方ないよラ・メーン。僕達だってここを警察に調べられたら困るんだもの」 「キィスト! これでモシャス(裏工作)が完了したから、もう安心して帰れるね!」 しかし店内の清掃も終わり、さぁ今日はもう引き上げようかという空気になった時。灰色マスクの男が当惑した声を上げる。 「・・・キィス? アイス君、ボクの本を知らない? さっきそこに置いてたと思うんだけど」 「僕は知りませんよ、パラディンさん。ラ・メーンは知ってる?」 「俺も見てないじゃん?」「・・・あぁ、済まない。興味深い内容だったので、勝手に読ませて貰って居た」 ・・・ッ? ! ? 「キィストッ?!!」「誰だっ!」「泥棒じゃん?!」 謎の声に3人が身構えた時。『大蛇流空手道・鍛錬編~立木突き1日1万本!~』という通信講座の本を手にした男が、カウンターの陰から ゆらりと立ち上がった。 「誰ですかっ、貴方は!」「・・・影狼隊隊長。だが、今は休暇中だ」 「いや、だから何者かと聞いてるんじゃん?」 「キッスキッス! ボクには判ったよ! それで御用の向きは一体?」 日本に潜入していた影狼隊隊長。まずは現地でブラッククロスと接触。しかし何故、日本支部に行かなかったのか? ちょっとした謎を残したまま、場面は数日後に移動する・・・。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~ 日本・某所にある繁華街 ~ 繁華街の一角にある高級中華料理店で、平日の夜とはいえ宴会場を丸々貸切にした男が居る。 しかしその招待主の前に居る客は1人のみ。豪華な酒肴を前に、右手首の包帯をさすりながら何とも言い難い顔をしている。 「・・・先生。これは一体・・・」 「だから快気祝いって言ってるじゃねぇか加羅よォ。オイラの純真な眼を見れば判るだろ?」と、隻眼を見開いてニヤニヤ笑う招待主。 「いや、毒砲先生のやりたい事は判りますよ。判りますけどね・・・」客(加羅)は諦めの溜息を漏らす。 短い会話の後、双方豪快に飲み食いを始めた。しばらくして口一杯に頬張った肉をゴクリと飲み込んで加羅が言う。 「それじゃ、そろそろ闘(や)りますか? 先生」 「・・・あぁ、オイラもそのつもりだったけどよォ? その前にお客さんだぜぇ」 毒砲が指差した方へ振り向いた加羅が見たのは、黒い長袖のTシャツに綿のズボンを着て、腰にジャケットを巻いた男。 それだけならば街中で歩いていてもそう目立たない風体だが、顔を張子の狐面で隠した怪しい姿である。 「貴様、何者だっ!」 「お初にお目に掛かる・・・済まないが怪しい者だ。毒砲氏に用件があってね」 「いやいや、怪しいのは見りゃ判るんだがよォ? オイラに用事ってかい?」 見た感じ丸腰なその怪しい男の目的を、毒砲と加羅は測りかねて顔を見合わせる。 このままじゃ埒が明かないと思ったか、狐面の男が来訪目的を告げる。 「実は先日、貴公のお嬢さんと手合わせする機会があったのだが。その時見た『蛇輪』という技を生身で受けてみたくてね・・・」 「おいおい。ありゃあウチの奥義だぜ? 怪しい一見さん如きに軽々と見せられるかってぇの」 「何、只でとは言わん。『蛇輪』を封じる技を編み出したので試したい。さしずめ『大蛇喰み』(おろちはみ)とでも言おうか・・・」 「・・・ほほぉ~っ、面白いフカシをこくアンチャンだなァ?!」 顔面をピクピク痙攣させつつ、恐ろしげな笑みを浮かべた毒砲は狐面の男を睨む。 「時に、一般人を巻き込むのは本意では無いのだが。ここで闘っても大丈夫かね?」 「あぁ、ここはオイラが懇意にしてる店だ。しばらく邪魔しな(ヒュッ!)い様に言ってあ(コツッ!)…」ガシャーン!! 喋っている毒砲の腕が突然霞み、その軽く握った正拳突きが、眼にも留まらぬスピードで狐面の男の胸板を叩く。 その突然の強打を喰らって吹き飛ばされた狐面の男は、奥の壁へと激しく叩きつけられた。 しかし見守っていた加羅が意外に思った事に、毒砲は追撃を入れず、その場で首を振って留まる。 そう言えば毒砲の科白が尻切れトンボになったのは、狐面の足が顎を掠めたからか?と、加羅が気付いた時に会話が再開する。 「オイラの『菩薩拳』を受けて、吹き飛ばされる勢いを利用して蹴りで反撃(カウンター)するたぁな。味な真似してくれるじゃねーか」 「『朽木倒し』の応用だ・・・しかし『消力』していても痛いものは痛いな。まだ修行が足りんか・・・」 互いに話しつつ、改めて毒砲と狐面は対峙する。毒砲は腕を引いて何時でも『蛇輪』を放てる構えに。 狐面も構えるが、妙な事に軽く開いた両拳を脇の下まで引いて構えている。しかも掌を上に向けた状態で。 (「何だ?あの掌の構えは。『紐切り』に似てるが、それとも異なる・・・あれで先生の『蛇輪』にどう対抗する気だ?」) 両者、じりじりと間合い詰めて行くが、狐面は下半身のみ左に向けて捻り、左方向へと弧を描く様に動く。 つまりは毒砲から見て右手側に動いており、右眼が見えない毒砲にとっては死角に入られる事となる・・・のだが? 「へっ!オイラにゃ『散眼』があるから、右側だって死角にゃならんぜ!・・・んナァッ?!」 眼筋の精妙なる動きにより、右へと回る狐面の位置をキッチリ把握していた毒砲であるが。狐面の意外な動きに思わず眼を疑う。 毒砲から見て右へと、滑る様に歩いている狐面が、足の動きとは裏腹に左へと滑る様に後退して居るのだ! 「ちょ、おまっ。何でここでソレなんだよっ!!」 毒砲はその現象の正体にすぐ気付くが、だからといって驚きが軽減される訳でもない。むしろ知ってるが故に驚きが増大した節もある。 それは俗に『ムーンウォーク』と呼ばれる、『バックスライド』という歩法。前進する足の動きなのに、後ろとへ滑る不思議な歩法である。 『ムーンウォーク』で毒砲の正面に戻って来た狐面は、そのまま下半身の向きを正面に戻して毒砲へ向かって身を沈める。 軽く動揺した毒砲は、思わずそれに反応して右腕で『蛇輪』を放つ! ヒ ュ ッ ! パ シ ィ ィ ィ ! ! 毒砲が右腕で『蛇輪』を放つのと同時に放たれた狐面の右掌が、毒砲の腕が伸びるよりも早く、その拳を包む様に受け止めていた。 「にゃにぃっ!!」「・・・右腕の攻撃を、左へと受け流す」 そして『蛇輪』の捻りに逆らわず、むしろ『蛇輪』の捻り速度と拳速を速める様に捻りつつ急激に腕を引く。 それによって毒砲の右腕は左前方へ引っ張られて、勢い余ってつんのめる形になる。 (「にゃろうっ!『蛇輪』の捻りと速度を早送りにして、タイミングを狂わせる事で威力を殺してやがるっ!!」) ビ リ リ ッ ! タイミングの狂った『蛇輪』の威力が周囲に拡散し、両者の服も右袖の肘から先が同時に千切れ飛ぶ。 「・・・流石は本物の『蛇輪』だ。やはり操兵越しに放たれたものとは迫力が違うな」 「・・・へっ。言うだけの事はあるな、アンチャン!」 『蛇輪』を受け流された毒砲は、大きく間合いを広げて狐面から離れる。 (「『大蛇喰み』ってか。中々のモンだが、ぶっちゃけ『つるべ蛇輪』の手数にゃ対応しきれまいし、『蛇輪菩薩』は見切れめぇ?」) (「・・・だがなァ~。滅多に無い機会だから、やっぱ魅せたいよなぁオィ?」) 「大サービスだっ! 冥途の土産にイイもん魅せてやるぜっ! 奥 義 ・『 蛇 輪 脚 』 ウ ゥ ッ ッ ッ ! ! 」 狐面に向かって、素早いダッシュからの低空錐揉みキックを『蛇輪』の要領で繰り出す毒砲。 その足を左掌で受けて『大蛇喰み』を試みようとした狐面ではあるが・・・ 「左足の攻撃を、右へと受け流・・・せ ん わ あ ぁ ぁ ~ っ ! ! 」 バ リ バ リ ッ ! ズ ガ ア ァ ァ ァ ン ! ! 受けるのは無理すぎた。途中で諦めた狐面は『消力』で攻撃の勢いを流そうとするが、流すには余りにも強烈な威力だった。 蹴りの勢いを受けた狐面の左袖は肩からバラバラに千切れ飛び、毒砲もズボンの左半身と左の靴が完全に粉々になる。 錐揉みしながら、先程とは比較にならない衝撃で壁に激突した狐面。 しかし、毒砲や観戦していた加羅が近付くよりも早く立ち上がって窓へと駆け寄る。 「大蛇流空手を存分に堪能させて貰ったが、流石にこれ以上やると命取りだ。ここで退散しよう」ガ シ ャ ー ン ! ! 「・・・ちっ。逃げ足の速い奴だぜぇ」「追いましょう、先生!」 窓を破って逃走した狐面を追おうと叫ぶ加羅。しかし毒砲は追いつけないと見切ったか? しばしの沈黙の後、口を開く。 「・・・なぁ、加羅よ」「絶対嫌です」 ぐ に ゃ ~ ~ ~ ~ 2人の間の空気が熱気で歪む。 「 満 月 斬 ッ ! 」 「マ・ワ・シ・ウ・ケ!!」 加羅が飛び立ちながら遠当てを撃ち込み、毒砲が腕の回転でそれを弾く。 「弟子から2度もズボンを奪うなんてそれでも師匠かあんたはー!」 「オイラに隠れてコソコソ動いて、右手首チョンパしてる様な奴に言われたくねえぜぇー!」 「こないだのガチバトルで容認してくれたでしょうがー!」 「その直後、また不祥事を起こすとか思わねえだろ普通はー!」 ズボンを賭けた、通算2度目のガチバトルが始まった。 戻る TO BE CONTINUED・・・
https://w.atwiki.jp/syamozi_matu/pages/50.html
駄々こねアニキ 魔王まつ様 卓球 突っ込んでます アナニスト バーボンハウスまつ オクスタッド シャモジン2号 アニキ人気の秘密 本当にありがとうございました 虎穴に入らずんば 良く効く座薬の作り方 船長さんの命令 気づいてしまった ANARUHZARD0 前田邸 菊門相談室 劇場版戦国ANARU2 まつ様に掘られている自分ごっこ アナル屋 みんなで力をあわせて 前だけ維持 しゃもじもういい ドラクエ風 しゃもじ大戦 スタジオしゃもじ すごいよ!まつさん セルフバーニング伊達大群 けんしんさまのしゃもじ 兵卒ANARU 起承転結 戦国家族 兄貴の一番長い一週間 慶次が家出した! 全国兄貴しゃもじの会 お歳暮 ゆきだるま 滅騎アッー!の由来 慶次のお弁当
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/474.html
カスム隊 アムステラ神聖帝国宇宙軍の特殊遊撃部隊で、カスムが隊長を務める。 地球の各地を飛び交い、敵部隊の殲滅、拠点の占拠等を主な任務とする戦闘部隊。 当初はクリストフ、ゲイン、レイナが所属しており、 シャドーモセスとの戦いの後にティナが、増加要員としてベルダが新たに加わわった。 何度も危機に陥りながらも、必ず全員が生き延びてきたことから いつしか「不死身のカスム隊」という通り名で呼ばれることになった (だが、この通り名には犠牲を払ってでも任務を完遂しようとしない 部隊という意味の皮肉もこめられている) 関連項目 クリストフ スティング レイナ・ハーディアス ゲイン カスム ティナ ベルダ
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/437.html
ゲイン 人物データ 身長 --- 体重 --- 年齢 21 所属 アムステラ神聖帝国 特技 搭乗機 雷獅子 アムステラ特殊遊撃部隊「カスム隊」所属のパイロットの一人 同じ隊にいるクリストフとは士官学校時代の同期であり、配属後も よくつるんでいる仲 軟派な態度で軽口をよくたたく(それが災いして被害をこうむることも)が、 終始ふざけている訳ではなく、客観的に周りを見ることが出来る冷静さもある クリスの兄スティングのことを「旦那」と呼んでおり、尊敬視している 地球侵攻の際の選抜テストで「いい女が多いと聞いたから」という理由で やる気を出す程の女好きであり、暇を見てはナンパに繰り出してはいるが 一向に成功したためしはない 追記 主な活躍 SRC外伝「一意穿震」 SRC外伝「一意穿震 第二章」 SRC外伝「一意穿震 第三章」 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/karakuri_ss/pages/527.html
この物語には以下の成分が含まれません。 主役の出番 協力者の出番 元容疑者の出番 以上の要素が気になる人はプラウザのバックを押してね! そうじゃない人はゆっくりしていってね! 【継承直後】 「快王トワイスはいるかーっ、入るぞー!」 返事を待たず扉を蹴り開けてルルミーが道場に上がり込むと、見知らぬ男がいた。 「やあ、久しぶりルルミー」 「誰だてめえ!空き巣か!?」 「君がお探しのトワイスだ」 上から下までルルミーは男を観察する。割れた腹筋、割れたケツ筋、シャープな顔つき。 だいたい身長からして違う。 「嘘付けー!ハゲ眉(ギャスディン)と大怪獣(ジョカ)とサド蛇A(カテリーナ)の葬式の時に見たトワイスは もっとナヨナヨしててメソメソしてて、でも結構強くてハチワンの明太やテラフォの西さんみたいな奴だったぞ!」 「ルルミーの例えが良く分からないが、当主として快王として相応しい外見と戦闘スタイルに切り替えただけだ」 「どうやって!?」 「主にミナさんのラボに置いてあった私用の成長ホルモン投与したり内気功で骨を刺激したり」 トワイスの母カテリーナは蛇グッズ集め仲間としてヴァーリス・ミナ・アージェント快王とは良い関係を築いていた。 二人が共にアムステラにいた頃はアムステラニジイロニシキぐるみを巡ってニードルガンを撃ちあったり、 蛇皮の鞭でしばき合いをしたり、敵軍に蛇模様の機体が存在した時は「私らに断りなく蛇モチーフの機体使ってるんじゃねー!」 と二人して大シャウトとし同じ戦場にいたチカーロと共に三人がかりでその敵を完膚なきまでにボコボコにしていたらしい。 そんな訳で以前から「トワイスちゃん、もし君がケブレ家を継ぐ時が来たらその時はオスカーちゃんを頼りなさい。 あー、後ミナちゃんのラボも訪ねときなさい」そうカテリーナに言われていたトワイスは彼女の言葉に従い ミナの使っていたラボに行くと、自分の体質に合った成長剤と内気功のマニュアルが置いてあったのだ。 「なるほどね!サド蛇Bの仕業なら納得だ!でも何で腹筋やケツが浮かびあがるぐらいの パッツンパッツンの服着てるんだコノヤロー」 「急に成長したから家で着る肌着が無い。礼服はオスカー将軍が揃えてくれたけど。 ところでルルミー、何しに来たんだ?」 「そうそう、頼みがあるんだった」 用件を思い出したルルミーは懐からボロボロの本を一冊取り出した。 「読んでくれよトワイス」 「お前は眠れない子供か」 「あー、言い方が悪かった。これはウチの蔵から見つかった、多分日記帳だ。かくかくしかじかで」 ルルミー曰く、昨日彼女の父親のギャランに「お前もそろそろ家を継ぐ事を視野にいれて準備しとけ」 そう言われたので取りあえず資産整理の為、普段使って無い蔵に入って掃除してみたらこの本が出てきたらしい。 「結局昨日は蔵から出てきた漫画が面白くてこれには手を付けれなかったんだよ。 んで今朝これが何なのかなーって開いてみたらご先祖様の日記帳か何かって事だけは分かった」 「おい、資産整理は」 「今はそれは後回し。それでよー、もう気づいてると思うけど、その日記当然ながら昔の文体・字体が 使われててアタシにはさっぱりなわけで。だから、読め!」 「もしここに失われた藤宮流の技が載っていたりしたらどうする?」 「めんどくせーからお前もその技の共同開発者って事でいいぜ!武者震いがするのお!」 契約成立。辞書使って自力で読めと言いたくもあったが、ハイドラゴン家の古書を読む機会など滅多にない。 トワイスはパッツンパッツンの服装のままシリアスな顔でページをめくっていき、数ページめくった所で 本をパタンと閉じた。 「うん、読めん!」 「この役立たず!凶骨人のデカ頭は飾りか!」 「いや、その・・・君の前で読んでいい内容だとは思えなくて。後、私頭でかくないからな」 「いいから読め!アタシだってもう立派なレディだ、セックスとかスカトロとか出てきても一ミリも 動揺はないと思っていただこう!」 「じゃあ読むからな。『ビシャモン・ザ・ポエム集』」 「えっ」 ○月×日 『うたかた』 ねえ聞いて ワシの声を 叫んでいるこの声を・・・ ワシはここにいる 血を声にかえて 世界の果てで叫んでいる・・・ ○月◇日 『青き星へと』 緑溢れる青き星 そこにワシは行く なぜなら・・・ 「キャオラー!」 顔を真っ赤にしてルルミーはチョップ一閃、古書は真っ二つになる。 真っ二つの古書はルルミーの手により乱暴に握りつぶされ、 二度と読めないものになってしまった。 「ばかきらいさいてーさいあく!何で読むんだよトワイス!誰が読んでいいって言った!」 「君が」 「言ってねー!いや言ったけど、こんな恥の塊が書かれてるのを口に出して読むバカがいるかよ!」 「お、落ち着けルルミー」 快王と藤宮流次期当主の戦い勃発寸前。このまんまでは大惨事スーパーアムステラ合戦に成りかねない。 「よし、これからトワイスのキンタマを潰しマース。元のいじめられっ子に戻ってもらいマース」 「いやぁぁぁボスケテ!落ち着けルルミー、話題を変えよう。さっきのポエムの二つ目にもあったけど、 伝説の武術家ビシャモンってその最後は明らかにされてないよな?旅に出たとだけしか記録になくて」 「そーいや・・・そうだなー。アタシんちでも知らないって事はアムステラの誰もビシャモンの最後は 分かって無いんじゃねーかなー」 「ケブレ家の武術記録書にもビシャモンの最後は載っていないな」 会話の流れがビシャモンの最後が不明という点に移った事でルルミーの顔から怒りが消えていく。 これでひとまず安心。そう思った矢先、またルルミーの顔に不満が浮かんでくる。 ポエムの件を思い出したのかとトワイスは思ったがそうではなかった。 「あー、ビシャモンの最後と言えば嫌な事思い出した」 「な、何だ?」 「アタシや親父のトコに定期的にバカが来るんだよ。我こそは真なるビシャモンの後継者とか 俺様はビシャモンの子孫だとかいうバカが。来る度全員返り討ちにしてやるんだが、 際限なく湧いてくるからうっとおしい」 「本家にも来ているのか。私の道場にも、自分が本当の藤宮流の後継者だから歴史書を訂正しろという 輩が定期的に現れるよ。まあ、全員返り討ちにしたが」 数百年前旅に出たビシャモンのその後には諸説ある。緑溢れる星に向かうと言った彼はその後目的の星に辿り着き 自然に囲まれ余生を過ごしたという説、途中で引き返し弟子と共に暮らしたという説、 宇宙船の構造上の欠陥により着地に失敗し海に水没したという説、出かけようとしたその日に病死した説、 そもそもビシャモンという男は存在せず藤宮流にハクをつける為の架空の存在という珍説まである。 未だ真相が分からない上にビシャモンの逸話は現在でも超人級の評価をされるものばかり。 そりゃあ、ビシャモンの子孫や真の藤宮を名乗る詐欺師や思い込みの激しい馬鹿が絶えず現れるというものである。 そして、それらの偽物が訪れるのはビシャモンを開祖に持つ藤宮流の道場本部があるハイドラゴン家、 もしくはアムステラ武術史を編集する立場にあるケブレ家である。 「はあ~、定期的に湧くビシャモンの後継者を騙る雑魚のうっとおしさといったら! 今年来ただけでも、パチモン・N・フジミヤスキー、マガイモン・B・フジミヤスキー、 バッタモン・K・フジミヤスキーの三人だ!三人もだ!」 「こっちは今年は大きな葬儀があったからその前後は大人しかったけど、一人来た。 ニテルケドアキラカニベツモン・V・フジミヤスキーとか名乗っていた」 「トワイス快王ー、馬鹿どもを黙らせる良い手ねーか?」 「方法は二つある。一つは私達がビシャモン氏を上回り新たな伝説となる事。 もう一つは宇宙のどこかに居るかもしれない本物のビシャモンの継承者を見つける事」 「どっちもアタシらが生涯かけて出来るかどうかって案じゃねーか」 怪 傑 ミ ル ッ ト の 挑 戦 第 六 話 『犯 人 回 想』 これはスーパーエージェントであるドリスが修斗大会にこっそり混ざった アムステラ軍人を見つけ出し成敗する物語であーる! ◇◇◇ 【0日目】 長い耳を帽子で隠し、カナダのとあるホテルのフロントで私は傭兵を待っていた。 「そろそろ時間か。ん、彼らがそうか?」 フードを被った男、双子姉妹、ダンボールを何個も担いだ細見の青年。 情報通りの組み合わせだ。 私は彼らに近づき話しかける。 「失礼、君達がオッペンハイム傭兵隊で間違いないだろうか?」 「ああ、俺が代表のオッペンハイムだ。あんたがトワイス快王で?」 フードの男、オッペンハイムに対し、私は予め決めておいた確認用のナンバーを告げ、軍人証を見せる。 「よし、間違いねえ。それじゃあこれが約束の品だ。ロビー」 「ひょえ~、や、やっと荷物が降ろせます」 「アセト、ヘラ、お前らも手伝ってやれ」 細見の青年の抱えるダンボールを双子姉妹が一個ずつ床に降ろしていく。 私は開けられたダンボールの中を覗き込み、欲しかったものが揃っているか確認した。 「うむ、全部揃っている。報酬は今週中に傭兵組合を通して振り込んでおく」 「まいどあり!」 「本当に助かる。これは我々の勝利に必要な物品だが形式上は任務ではなく私の個人的な活動に必要なものだ。 君達傭兵以外には頼めない仕事だった」 「あの~僕は正規の軍人ですけど。というか傭兵というより何でも屋扱いされてませんか?」 「いーんだよロビー、報酬さえ貰えるなら運び屋も清掃も料理だってやってやる。 なんせ俺の目指すのは宇宙一の傭兵団だ」 荷物を受け取った後、オッペンハイム隊をフロントで待たせておき、 私はホテルの部屋に戻り準備を始める。 服を全部脱ぎ生まれたままの姿で鏡の前に立ち腰に手を当てて、 「ふんっ!」 骨盤を傾ける。股関節及び腰部分全部の脱臼により常人なら耐えられない痛みが襲うがそれを耐えながら 大きく呼吸し体細胞に新鮮な空気を送り込みつつ両足と背骨をはめ直す。 「後は両腕と首を・・・痛い、痛いですぅーーー!!!びぇぇぇぇぇん!!!」 まずい、こんなにも精神が退行するとは。まだ変形しきってないのに! 骨格をはめ直す事で体型を変化させるのと同時進行で、私はエリザベート枢機卿から学んだ 若返りの秘術を使っていた。体内の気を高めて肉体年齢を操作するこの秘術、エリザベート枢機卿本人は 70年以上の若返りが可能だが、私はせいぜいプラスマイナス10年が限界。だが問題はそこではない。 この秘術を使うと心まで若返ると枢機卿は言っていた。そして私はそれをあまり本気にしてなかった。 さらに、私が全力でこの秘術を使うのは今日が初めてだった。 「びぇぇぇん!このままじゃあ快王になる前の未熟な精神状態まで戻っちゃいます!私ピンチ!」 はわわわ、本当に心が若返る効果があったのか、それとも私の体質がエリザベート先生と違うから こうなったのかは、後で本人と相談しないと分かりませんが。道場で演武だけしてた頃の精神状態で これからの仕事が出来るかすっごく不安です。 「そ、そうだ!いらない荷物持ち帰って貰う為にオッペンハイムさん達待たせてたんだった! 早く行かないと、怒られる。急がないと!」 ダンボールの中からTシャツとスパッツを取り出して光の速さで着る。 ヘッドホンで耳を隠し、ヘッドホンが不自然にならない様にギターを肩から吊り下げ、 化粧品数点をギターケースに突っ込み、残りの荷物をいるものといらないものに分け、 いらないものを入れたダンボールを抱えてフロント前に戻りました。 「オッペンハイムさんっ、ゼハーゼハー、お、お待たせしてすみません!」 「誰だよお前」 「トワイスです!753315!なごさんさいこー!」 私が本人確認用の数時を叫ぶとオッペンハイムさん達は私の全身と持ち物をじーっと見つめ、 信じられない様な顔をしました。 「快王、でいいのか?」 「はい、ちょっと整体みたいな事して見た目変わってますけど、失敗して性格も変わってますけど・・・」 「本当に快王?彼はこんなに肌綺麗じゃなかったわ」 「うん、数分前も男で武人にしては白くて綺麗だったけれど、今は羨ましいレベルでツヤツヤしてる」 「よーし、だったらここは僕が確認しましょう!本当に快王なら男同士だから何の問題もありません!」 顔を赤らめて鼻の下を伸ばしながらロビーくんが迫って来る。 「いやぁあ!何でそういう結論になるんですかぁ!」 「大丈夫です、痛くしませんから」 「痛い事する時のセリフですよそれぇ!」 「フレーフレー、ロビー」 「フレーフレー、ロビー」 「双子さんも応援してないで止めて下さい、キャア!」 近くにあったテーブルに足をぶつけ私が後ろに倒れると、ロビーくんが上からのしかかって来る。 私は彼の勢いを利用し腕を取って引き倒し三角締め。 「うへ~ガク」 はい、こうなる事は知ってました。私は立ち上がり、気絶したロビーくんを見下ろしながら 昔を思い出していました。兄上たちが健在だった頃、私は兄上たちが使えない 武術を中心に習得させられていました。それは弱者の武術。自らを弱い存在として飾り立て 相手の勝ち気を誘発し、全力をほとんど出させないまま一瞬で撃破する。 相手は倒されるその時まで自分の方が遥かに強いと思ったまま、戦いが始まった事すら気づかず ベッドの上で、応接間で、トイレで、シャワー室で最後を迎える。そう仕向ける為の武術です。 心まで若返ったのは想定外でしたが、この外見になったのは色々と都合が良いからです。 戦闘力こそ低下するものの、相手はこちらの正体を知るまでは無防備でいてくれます。 特にこれからの行動では地球人から情報を貰いに行くという都合上、こちらの姿の方が圧倒的有利です。 「ね?私は快王です」 ロビーくんにビンタして起こしてから私はオッペンハイムさん達に向かってにっこりと主張しました。 私がトワイスである事に納得した彼らは、いらないものが入ったダンボールを抱えて帰って行きました。 「さて、次の行動に移らないと」 私はオッペンハイムさんが持ってきてくれた『カナダ人名ランキング』を見て自分の偽名を考えます。 この見た目でトワイス・ケブレと名乗るのは色々問題ですからね。 最初は母上の名前を使おうと思ったんですけど、エヌジェイくんにエルフネキとか呼ばれていた時に カテリーナって名乗ってしまっていたので、ローマ軍軽油でカテリーナという名前も漏れている 可能性を考慮しカテリーナに近い響きかつカナダにいてもおかしくない名前にする事にしたんです。 「リナ、タチアナ、テリーヌ、うーん、どれもあと一歩しっくりこないです。タリーナ、 タリーナか・・・。カナダ人で多すぎず少なすぎない目立たない名前、それでカテリーナに近い。 よし、決めた。今日から三日間私はタリーナ・ホーマーです!」 ◇◇◇ 【出会い】 「良し、一晩寝たらだいぶ精神が落ち着きました」 昨日よりはかなりマシな状態、だが17歳ぐらいの精神状態のままで、 私はミスターカナディアンのジムの前に来ていました。 電灯の適材、微生物と健康の関係性、万能細胞、天体の動き、そして他星の知的生物の存在。 これらに共通しているのは、誰もが面倒だ馬鹿らしいと思って実行してなかった事まで 実行した人により発見されている事。 大発見の為には一見ムダ見える事も誰かが検証せねばならないのです。 そして私はそういう検証で生計を立ててきた家の人間です。 機体の調整中にオスカー将軍の為に私が出来る事を考えてみたけど、 やはりそれは米軍の攻略、即ちブライアン対策です。 ブライアンのライバルを自称するミスターカナディアンからブライアンの癖を聞き出し戦術に組み込む。 役に立つ情報が得られる可能性は宝くじぐらいでしょう。 でも、誰も注目していない人物だからこそ、早い内に聞いておいた方がいい。 結果的に役に立たなくても「役に立たなかった」という情報が得られるのです。 「すみませーん」 私がジムの入口に立つと同時に扉が開き40歳ぐらいの男性が出迎えました。 彼がミスターカナディアンなのでしょう。 体験入学で相手を褒め殺していい気にさせてブライアンの情報を知ってる分全部引き出す。それが私の目的です。 「あの、パフォーマンス講座体験入学ってまだやって」 ガブリンチョ! 手に持ったチラシを一飲みするカナディアンさん。私のスケジュールが音を立てて崩れ始めたのはこの時でした。 「モグモグゴクン。こいつでぇぇぇす!弟子っ!俺のっ!この子がそうだよ!」 「え?え?」 「ほら、タニヤマさん来たぞ。挨拶しろよ。名前は・・・ほら、名前言って挨拶」 「あ、タ、タリーナ・ホーマーです」 「そうっ、俺の弟子タリーだ!」 ええええええ!何言ってるのこの人ー!それでジムに居るタニヤマって人はもしかして、 ルンバルト・タニヤマ?ルルミーがバカやった大会とかの運営をしてるあのタニヤマさんですか!? 私がオロオロしている間に二人は私のお尻を引っぱたいたりギターを顔面で破壊したり 勝手に三日後の大会にエントリーしたりとやりたい放題。 「あの、三日後に何が」 「ローマで修斗大会に決まってるだろ!行けタリー、捲土重来だ!」 「よろしく頼むよ!タリーナちゃん!」 「えええええええ??????」 こうして私は、 トワイス・ケブレ(27)→タリーナ・ホーマー(17)→カナディアンガール(推定17?)という 非常にややこしい存在になる事を強いられたのです。 (プーッ、クスクスクス) ルルミーに馬鹿にされる幻聴が聞こえてきました。もう私、駄目かもしれません。 ◇◇◇ 【修業期間】 カナディアンガールとしての朝は三角締めで始まりました。 「ぎぶ!ぎぶ!」 夜這いをしようとしていたカナディアンさんが私の太ももをタップしています。 セクハラを仕掛けてきたらそれを訴えて、許してやる交換条件にブライアンの情報を残さず貰う。 その予定でしたが・・・、最低すぎるこの師匠。三角締めを外してやると、カナディアンさんは アソコをギンギンにさせたまま光の速さで土下座する。 「すまん!何でもするから出て行かないでくれ!」 「まっ、まずパンツ履いてー!」 「アッハイ」 三分後、レスリングパンツ一枚で私の前で再度土下座するカナディアンさん。 「頼む!偶然とはいえ素人に絞め落されたなんて知られたら俺は完全に終わりだ!何でもするから!秘密にしてくれ!」 「弟子にセクハラ、というか強姦未遂は気にしないんですか」 「あれはお前の方から誘っていたんだろ、そういう目をしていた」 確かに無防備に寝ているフリをしてセクハラを誘発していました。 でも、躊躇無しにいきなり襲った上で自分は悪くないと言えるなんて。凄い人です。 「はあ・・・、もうそういう事でいいです。何でもするって言うならブライアンさんの事を教えて下さい」 「アイツの嫁さんは美人だ。後、持ってる車は何百万もする。俺の服全部よりアイツのグラサンの方が高い」 「そういうのじゃなくって、戦う時のクセとかないんですか?ライバルとして研究してきたんですよね? 初手のパンチは右からと左からのどっちが多いかとかそういうのが聞きたいんです」 ブライアン・バーンズは地球制圧における現時点の最大の障害です。 英雄レオンハルト率いるカラクリオーチームこそが脅威という意見もありますが、 戦場規模と出撃頻度を考慮すると、やはりブライアンを抑える事が重要だと私は考えます。 そして、レオンハルトには付け入るスキは見当たりませんが、ブライアンにはいくらかのスキがあるかも しれません。あくまでもレオンハルトと比較したらですが。 ブライアンが左右どちらから攻めるのが得意か、どんな時に士気を低下させるか、 その二つを知るだけで一般兵でも初撃を凌げる可能性が出てきます。 また、ブライアンの乗るデストラクションの同型がブラッククロス協力の元開発されており、 ブライアンの得意分野と苦手分野を伝える事でその機体の完成度も上がります。 「うわー、傷つくわー。俺の弟子になりに来たのはブライアンの情報を得るのがメインだったかー。 辛いわー、マジ傷つくわー」 「人を朝一で傷物にしようとしておいて何を言ってるんですかこの師匠は。 いいからブライアンの情報があったら下さい」 「900ドルくれ」 「はい?」 脳内でこの星の900ドルという金額がどの程度かを確認。 うわあ、初対面の相手に軽々しく渡していい金額じゃないですよ。 「酒代のツケとかそういうのですか?最低ですね師匠」 「ちゃうわい、俺は酒は他人の飲み残しを公園の水道で薄めて飲んどるからな! ブライアンの全試合映像記録はあるんだが、電気代を滞納していれ見れねーんだよ」 そういう事ですか。まあ、900ドルなら持ってますけど。 オッペンハイムさんに多めに用意してもらって本当によかった。 「はい900ドル」 「よしこれで電気復旧させて・・・、電話ないから電気会社まで走ってくるわ」 三十分後、カナディアンさんは帰ってきました。両手にハンバーガーとピザとコーラを抱えて。 「プロレスみるならやっぱこれが必要だからな!」 「電気はちゃんと通してもらったんですか?忘れてないですよね?」 「ははっ、忘れてたぜ!」 カナディアンさん再出発、そしてきっかり三十分後帰宅。 「電気通ったぞ!後はこれをプレイヤーに入れてテレビで・・・あっ」 「どうしたんです?」 「テレビもプレイヤーも無いんだったぜ。すまん後1000ドル」 さっと右手を出すカナディアンさん。私はその右手を取り、小指を折れる限界まで曲げてやった。 「ミギャアアアアアア!」 「ふざけんな、このまるでダメなおっさん。略してマダオ」 「わ、わかった。1000ドルは言い過ぎた。40ドルで見る方法もあるからー! お前の信じるブライアンを信じる俺を信じて40ドルくれ!」 そんな訳で私達はネットカフェと呼ばれる場所に来ていました。 「カップル席6時間で」 「よう、カナディさん!その子新人?」 「おう、近場に出来た風俗でな。あいでっ!」 私はマダオの足を踏みつけました。誰が風俗嬢だ。 「いや、カナディアンガールの事はまだ世間には極秘情報だからさ(小声)」 「だからって風俗はないですよ(小声)」 「風俗嬢と闇金の女以外が俺の横にいたらもれなくカナスポの三面記事になるんだよ(小声)」 闇金の人に痛めつけられても誰も興味を抱かないマダオと一緒に私はカップル席に座り 備え付けられたパソコンを使ってブライアン全試合記録を観ていく。 時折、ブライアンの技やパフォーマンスについて「この時はあーだった」「このセリフにはこういう意味が」と カナディアンさんが解説をしてはネットカフェの店員に静かにする様注意されている。 良かった、ブライアンと張り合おうとする心構えだけは本物だった。 それだけで十分この人は師匠と呼ぶに値します。他の人から見たら師匠のハードル低いなと思われそうですが、 未知の武を記録する戦闘民族という立場上、一度師匠と定めた相手はギリギリまで見限らないのが ケブレ家の定めなのです。今回の場合も、私の休暇が終わるまでの間だけですが、カナディアンさんは アムステラ陣営の障害とならない限りは私の数多くの師匠の一人なのです。 穴だらけのジムに帰宅後、カナディアンさんはホコリの被ったカバンを取り出しその中身を私に見せました。 「タリー、今日は色々と悪かったな。お詫びといっていいのか、まあ師匠から弟子へのプレゼントだ」 カバンの中には釘、ヤシの実、空気の入って無い風船、そして白い棒が入っています。 「これは?」 カナディアンさんは白い棒を手に取り、端っこを齧ります。 「Tボーンステーキの骨、それに見せかけたビスケットだ。このカバンの中身全部俺の自作な」 「師匠、スゲエ!」 純粋に感心しました。 相手をビビらせようとする為だけに個人でこんな事をする人アムステラ史にも存在しません。 「俺がジャパンに行った時にこれを使ってパフォーマンスした時は相手も観客もハンパなくビビって 翌日の新聞には『カナダのヤザワ』(カメレオン的な意味で)なんて書かれちまったよ」 ヤザワ?確かこの星のデータでは20世紀後半から21世紀にかけて活躍したあの人ですよね? 「ヤザワ(ロックスター的な意味で)ですか!師匠パねえ!」 「そうだろ!さあこのヤザワくん(カメレオンの)になれる超アイテムが今なら300ドルだ!」 迷わず買いました。効果の程はともかく、資料として持ち帰る価値はあります。 そして私の乗る機体名もこの時の事が切っ掛けとなり決定となったのです。 ◇◇◇ 【サービスサービス】 「ちょっと時間あるし俺の技伝授してやろうか?」 怪傑ミルットさんがレッツしーしーと言ってトイレに行った直後の事でした。 ミルットさんが戻るまで雑談タイムとなった途端、突然ゲッパーさんがこういう事言ってきました。 相手が教えようとしてきたならば素直に聞く。これケブレ家の常識です。 「わあい、タリーナ教えてもらうの大好き」 「よし!ならば新人に俺が特別レクチャーしてやろう!」 「出るわ、ゲッパーのアザトースコンボが!」 私の返事を確認したらゲッパーさんが何かを私に教える為に動き出しました。一体何が始まるんです? 「ゲッパー!プールの前の準備運動、開脚!1・2、1・2、スク水の股関節部分がカメラに映る様にー! 続いて胸をそらせてそのままブリッジ!1・2、1・2、ちっぱいを見せびらかす様に、いや、 むしろ水着をずらして乳首解禁もアリだ!でも今大会はチビッ子が見てるから乳首は無しな!」 「へ、変態だー!」 「良く見ておきなさい、好みの女の子や男の子が来た時はゲッパーはこうやってあざとい動きを伝授してくれるのよ! タリーナちゃんは戦闘力は完全論外だけどカワイイからしっかりと参考にしなさい!」 ジェーンさんはがっしりと後ろから私の頭部をつかんで固定します。見ないという選択肢が封じられました。 「さあリピート、リピートぉーアフタミー!この動きをマスターしたら次は俺とお前で組体操だ!」 「さあゲッパーの動きをトレースして股間と乳首をアッピルアッピル!」 「前門の変態!後門も変態!嫌だー、なにこの状況!」 「私は普通の女子よ、いい事を教えてあげる。レズが嫌いな女子はいません!」 ジェーンさん鼻血大噴水しながらサムズアップ。 「ゲッパーさんは男ですよね?」 「ジェーンは見た目さえよければ満足なんだよ、俺が本当は男でも構いやしねえ。 それにお前らだって・・・、まあいいや。さあ俺につづけー!」 「レズ祭り!いえーい!」 作戦会議の時の真面目さはどこに行ったのか、ゲッパーさんとジェーンさん大ハッスル。 これも私がカワイすぎるからいけないんですね。グスン。 私は今大会きりで本業に戻るから組体操の伝授はいらないと必死に突っぱねて、何とかスパッツの食い込みの 直し方のレッスンだけで済ませてもらえました。 せっかくの教えを断るのはケブレ家の当主としてあってはならない事ですが、幸いにも 彼らの教えようとした範囲は既に母上達から伝授されていた内容なのでスルーしても可としました。 「ひゅーほほほ・・・、快便だったわ・・・」 スパッツの食い込みの直し方のレッスン終了直後ミルットさん帰還、でも何か元気がないような気が。 「遅いぞミルットさんや。時間一杯、そろそろ行きますか?」 「爺さんに賛成」 「おー!」 「では行こうか」 「私の伝説にまた一ページ!」 「ミルッと解決しちゃうわよん」 「うおおおおおお、俺もテレビに映りたいぞー」 「きゃーあああああ」 入場の準備の為移動する六人の怪しい人達。私も突如突撃してきたカナディアンさんにボディスラムの体勢で 持ち上げられ移動。本当に何なんですかこの人達! ◇◇◇ 【暇を持て余した快王の遊び】 「うむむー、どうしたものでしょうか」 マルーさんの剣技がおかしかったのは矯正出来るとして、問題はキャベスさんの方です。 私の記憶が確かならば、彼の動きはギャランさんやルルミーと共通する部分がありました。 どうしても確認したい、キャベスさんが何者なのか。たまたまなのか、本物なのか。 そして確認する為にはこの外見のままじゃあ限界があります。でも・・・。 (どうした私) 脳内に本来の私が語りかけてきました。あ、これは多重人格とかそういうのじゃなくて、 本来の自分と虚構の自分の視点から物事を見て、二つの思考を並列させて より早く、より良い答えに辿り着くという技法です。名付けてトワイスアブソリュートフェニックス! (私、生きとったんかワレ!) (勝手に殺すな。私が泣いてたり尻を揉まれていた間も冷静に状況を判断していた) (私に見られていたなんてショック!ううー) (恥ずかしがるな私、いや、そのまま恥ずかしがっていてくれ。私は余計なストレスは持ちたくはない) (びぇぇぇん私は私の逃げ道になってますー!?) (諦めろ私、快王は人前でメソメソできないのだ。これからも私が受けた悲しみは私に処理させる) 相変わらず私は辛辣です。まだ生まれて三年ちょっとのキャラなのに、二十年以上トワイスの人格として 生きていた私を完全に押さえつけてきます。強くあれと作られたモノと弱くあれと作られたモノの差というやつです。 (私よ、あのキャベスという老人が藤宮の使い手だとして、どういう経緯で藤宮流を学んだのかは分かるか?) (ビシャモンがこの星に辿り着いて子孫や弟子を作り流派が受け継がれた、あるいはゲオルグや 他の藤宮流の使い手から地球人に技術が漏れた、今の所考えられるのはこの二つですね) (そう言えばミューが言っていたな。未熟だが藤宮流の使い手がいてびっくりしたと。 だがあの老人はかなりの高齢だ。藤宮流をアムステラの人間から学んだ可能性は低いだろう) (つまり、若き日より藤宮流を使っていた可能性が高いという事ですか?) (ああ。ビシャモンの教えがこの星に伝わっていたとなるとそれは武術史に残る発見だ。私、交代するぞ) (待って下さい!確かに藤宮流が相手なら万全の状態で戦いたいですけど、大会はどうするんですか?) (心配するな私、私にいい考えがある!) (私がラスボスとして君臨するんですよね?知ってます。でも上手くいくんですか?) (タニヤマの適当さと遠藤さんのノリの良さを信じるんだ) (分かりました、頑張って下さい私) お疲れ様私(設定年齢17)、さあ行こうか私(27)。 ◇◇◇ 【まあそんなこんなで今がある】 両手両足を軽く動かして関節に痛みが無い事を確認する。 機体はレッドゾーン、私は万全。 そして目の前には藤宮流の使い手の疑いがあるキャベス。 果たして本物か偽物か。 「どうしたラスボス、嬢ちゃんも稲荷も戻ったし、やりあおうじゃねえか」 「そうだな。ではアビス・キャベスよ、この技で貴様の実力を確かめてやろう」 私は無防備に立っているだけの状態に近い構えから全方位に闘気を発散する。 「さあ、打ち込めるものならば来るがいい」 ビシャモンに関する伝承、嘘くさいのから信憑性の高いものまで千を超える書籍が存在するが、 今私が実行している構えは全てのビシャモン伝説に存在する構えだ。 藤宮流を立ち上げる前、ビシャモンは一人の男に弟子入りしていた。その男の名はバベル。 バベル派無常流柔術開祖である彼は動く事すらなく己の実力を示し相手を降参させたという。 そしてこのバベルを倒しビシャモンは藤宮流を作り上げた。 『バベル崩し』、この話はビシャモン伝説の中でも『エイシュン弟子入り』『夜魔の城』『帝王謁見』 といったエピソードと並び人気がある。 バベル派の存在が多くの歴史学者から肯定されており信憑性が高いのもそうだが、このエピソード単体で ビシャモンの性格と実力の全てを堪能できるのが一番の理由だ。 弟子を寄せ付けぬ圧倒的強さのバベル、それに完全勝利し流派立ち上げを宣言するビシャモンの才と孤独、 歴史小説やアムステラ大河ドラマでビシャモンを扱う時は『バベル崩し』が必ず序章か第一章に組み込まれている。 相手がビシャモン・S・フジミヤスキーとどの程度関係があるのか、それの確認にバベルの構えはうってつけだ。 「・・・ほぅ、かっかっか、これは面白い。では参りましょうか。つ~るとか~めがす~べったぁ~」 キャベスは一歩ずつ距離を詰めてくる。見せてみろ、その動き藤宮なのか否か! 戻る (続く)
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/441.html
レイナ・ハーディアス 人物データ 身長 --- 体重 --- 年齢 22 所属 アムステラ神聖帝国 特技 搭乗機 劾狼 地球侵攻作戦に参加が決まったカスム隊に電撃編入した パイロットの一人(書類上はメカニックとして登録されている)。愛称はレイナ 選抜テストの際クリス、ゲイン二人が相手でも互角以上に 渡り合ったパイロットとしての技量もさることながら、 専用機『劾狼』をたった一人で設計・開発できるほどの知識も兼ね備えた才女 当然ながら彼女自身完璧主義者であり、どこか他人を見下したような 態度をとる為に周りからは敬遠され、常に孤独な存在だった その生き方はクリストフ・スティングと同じく偉大な父親を持つことが 影響していたが、そんな考えを真っ向から否定してくれたスティングとの 出会いが、彼女を次第に変えていった 前述の通り何でも出来そうではあるが実は料理が下手であり、 逆に料理の得意なカスムに時々教わっている 追記 主な活躍 SRC外伝「一意穿震」 SRC外伝「一意穿震 第二章」 SRC外伝「一意穿震 第三章」 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/bellofelm/pages/931.html
ゲアリング鋼 スコットランド地方の地下深くに埋まっていた特殊金属。 合金と純金属ではあり得ない強度と弾性限界から、 希少金属(非鉄金属)ではないかとも言われている。 それ故に、紡ぎ女の守護者『ゲア・カーリング』の名を引用し、ゲアリング鋼と名付けられた。 関連項目 セイクリッドアーマー セイクリッドレイズ ガイゼクス・アーベルト