約 2,845,605 件
https://w.atwiki.jp/diamond01/pages/38.html
ホワイトゴールド (white gold)とは、主に宝飾品として利用される、金を主体とする白い合金である。 宝飾品としては、WGという略号が用いられる場合もある。 本来、第一次世界大戦、ロシア革命による混乱により、白金(プラチナ)の供給が大幅に減少した際に、その代替品として開発されたものである。 概説 装飾品としての利用が多く、一般には18金ホワイトゴールド (K18WG)と14金ホワイトゴールド(K14WG)が使われる。 18金ホワイトゴールド - 金750‰(パーミル)にニッケル系(他に銅、亜鉛など)またはパラジウム系(他に銀、銅など)などの割り金が250‰(パーミル)の合金。(貴金属合金は千分率で表す) 14金ホワイトゴールド - 金585‰(パーミル)、残り415‰(パーミル)はニッケル系(他に銅、亜鉛など)またはパラジウム系(他に銀、銅など)の合金。 (注・14金は、千分率で585‰に相当し、JISや造幣局品位検定は、585を最低値としている。) ただし、体積について見た場合、金の方が含まれる金属よりも比重が大きいため、18金ホワイトゴールド (K18WG)の場合でも金の体積は全体の5割程度しかない。 また、脱色用の金属(漂白材)としてニッケルを使用するものはハードホワイトゴールド、パラジウムを使用するものはソフトホワイトゴールドと呼ばれる。前者は鮮明な白色だが硬くて加工が難しく、後者は白さは劣るが柔らかく加工しやすいという特徴がある。 ニッケルが金属アレルギーの原因となるため、「ニッケルに関するヨーロッパ指令」によって、合金からのニッケルの溶出量が一定以下に規制されている。現在ヨーロッパから輸入されるホワイトゴールドジュエリーはこの規制をクリアしたもので、成分分析検査によれば、ほぼ5~7パーセントの含有率である。最近は国内産もニッケル含有貴金属が使用されている。 ホワイトゴールドの、日本語は、白色金という。 表記上の誤解 ホワイトゴールド (white gold) を日本語に直訳すると「白金」となるが、日本語における「白金」は原子番号 78 の遷移金属(いわゆるプラチナ)を意味する語であり、ホワイトゴールドのことではない。両者は全く異なる金属である。また、この錯誤を意図的に悪用した詐欺もあるので注意が必要である。 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
https://w.atwiki.jp/diamond01/pages/23.html
誕生石 とは、1月から12月までの各月に因む宝石である。自分の生まれた月の宝石を身につけるとなんらかの加護があるといわれている俗習の一種である。 概要 今日の誕生石は1912年に米国宝石商組合で定められたものを基にして、1952年にアメリカ宝石小売商組合など複数の団体によって改訂されたものが基準となっている。誕生石の種類は国によって若干の違いがある。日本では1958年に全国宝石卸商協同組合が制定した誕生石が古く、サンゴ(3月)・ヒスイ(5月)が追加されている。イギリス・フランスでは、水晶(4月)・カーネリアン(7月)が追加されている。実際の誕生石の由来や加護の是非に全く関係なく、宝石商たちの販売戦略に深く関わりがある。 起源 誕生石の起源には占星術や地域説などの諸説があるが、明確に文書として残っているものにそれぞれの聖書がある。 旧約聖書の出エジプト記には以下のように記されている。 次に、金、青、紫、緋色の毛糸、および亜麻のより糸を使ってエフォドと同じように、意匠家の描いた模様の、裁きの胸当てを織りなさい。それは、縦横それぞれ一ゼレトの真四角なものとし、二重にする。それに宝石を四列に並べて付ける。 第一列 ルビートパーズエメラルド 第二列ざくろ石サファイアジャスパー 第三列オパールめのう紫水晶 第四列藍玉ラピス・ラズリ碧玉 これらの並べたものを金で縁取りする。これらの宝石はイスラエルの子らの名を表して十二個あり、それぞれの宝石には、十二部族に従ってそれぞれの名が印章に彫るように彫りつけられている。 ──旧約聖書 新共同訳 28章17〜21節 新約聖書に記されているエルサレムの城壁の土台石に飾られている宝石に因むという説がクリスチャン人口の多いアメリカならではの有力な説である。 都の城壁の土台石はあらゆる宝石で飾られていた。第1の土台石は碧玉、第2はサファイア、第3は玉髄、第4は緑玉、第5は赤縞めのう、第6は赤めのう、第7は貴橄欖石、第8は緑柱石、第9は黄玉、第10は緑玉髄、第11は青玉、第12は紫水晶であった。 ──新約聖書 ヨハネの黙示録新共同訳 21章19, 20節 各月の誕生石 各月の誕生石を次の表に示す。複数の誕生石がある月もある。 1月 ガーネット(柘榴石) 2月 アメシスト(紫水晶) 3月 アクアマリン(藍玉) コーラル(珊瑚) ブラッドストーン(血玉、血玉髄) 4月 ダイヤモンド(金剛石) クォーツ(水晶) 5月 エメラルド(翠玉、緑玉) ジェイド(翡翠) 6月 パール(真珠) ムーンストーン(月長石) アレキサンドライト(金緑石) 7月 ルビー(紅玉) カーネリアン(紅玉髄) 8月 ペリドット(橄欖石) サードニックス(紅縞瑪瑙) 9月 サファイア(青玉) 10月 オパール(蛋白石) トルマリン(電気石) 11月 トパーズ(黄玉) シトリン(黄水晶) 12月 ターコイズ(トルコ石) ラピスラズリ(瑠璃、青金石) ブルートパーズ ジルコニア タンザナイト(灰簾石) 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
https://w.atwiki.jp/mt4eaeditor/pages/50.html
バッファチェッカーの使用 インジケータやカスタムインジケータを使用する場合、 参照する値がどのval値であるか調査する必要があります。 バッファチェッカーを使用することで、 全てのインジケータ、カスタムインジケータのval値を調べることが出来ます。 ツールメニューよりバッファチェッカーを選択してください。 チャートに『MT4EAECheckMain』『MT4EAECheckSub』をセットして、 調べたいインジケータ、チャートウインドウ、val値を指定してチェックボタンを押してください。 valの値に対応した値がチャート上に表示されます。(ひし形のマーク) (調べたいインジケータを一緒にセットしたりチャート間隔を大きくしたりすることでより調べやすくなります。) チャート左上の『data count』が0の場合はそのval値は使用されておりません。 クリアボタンで対応させたインジケータを解除します。
https://w.atwiki.jp/peyungradio/pages/15.html
※鏡の美人チェックをしてくださる方、常に募集中です※ (1) ぺやんぐから求められたとき (2) 流れ的に必要なとき (3) その他定期的に 原則として(1)(2)の時には本スレ、(3)は鏡専用スレに張ってください 美人チェッカーをしてくださる方は http //gate-keeper.ddo.jp/trafficlog/sc.html の使用を推奨してます。 こちらの美人チェッカーで調べると 空いているかどうかだけでなく接続人数も表示されます。便利です。 http //gate-keeper.ddo.jp/trafficlog/sc.htmlにアクセスしてプログラムを入手する ↓ ttp //*.*.* 8181 └ttp //*.*.*.* 30000 ttp //*.*.*.* 2506 └ttp //*.*.*.* 5558 ttp //*.*.*.* 65432 ├ttp //*.*.*.* 9999 ├ttp //*.*.*.* 4949 └ttp //*.*.*.* 2345 等のように入力。 ↓ 人数情報とX-Serverにチェックを入れる。 ↓ 送信を押す。 ↓ http //のhを抜いて適切なスレに書き込む
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/163.html
327 名前:ダイアモンドクレバス[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 21 07 56.68 シェリルお誕生日おめでとう!!!…と言う訳で賑やかしのSS投下です。 劇場版その後のお初のSS。その微妙な後日談が一応、『ピュアなフリしてギラギラサマー♪』になります。 ―――神様に恋をしてた頃はこんな別れが来るとは思ってなかったよ ―――もう二度と触れられないなら せめて最後にもう一度抱きしめて欲しかったよ ―――It s long long good-bye... 不意に届いた歌声。その声に導かれる様にして隣室の扉をくぐると、 囁く程の儚い声で自身の曲を口ずさむシェリルがいた。 …彼女が目覚めて俺が戻ったあの時から、それでも時間は留まる事無く流れ続け… 気付けばもう三月を刻もうとしていた。無事に退院を許されたシェリルはまだ 全力で歌う事までは許されていない物の日常には何の支障も無く、 今はフロンティア政府の方から提示されたアパルトメントで一人暮らしを始めている。 ―――いや、この表現には多少の語弊があるだろう。正しくは…日常生活には 支障があるものの、何とかアパルトメントで一人暮らしを始めている。 ある男…つまり俺の献身的な協力の下に。こう表現した方が、 恐らく正しいんだろうな…と、そんな事を思って小さな苦笑いを浮かべた。 本来はSMSの宿舎を出て、自分で部屋を借りて…其処でシェリルと共に新しい生活を 始めようと俺は考えていた。あの戦いの後…絶対的な庇護者を失ったシェリルは、 一人ぼっちになってしまったから。そんなシェリルに寂しい想いをさせたくない と言う気持ちもあれば『母』を失った彼女の生活能力が壊滅的だったと言う リアルな事情もある。それより何より…俺自身が。何度も口にした言葉の通り、 シェリルを一人ぼっちにしたくなかった。 だが、戦時に命を掛けて歌ったと云うものの…何事も全てが単純に回らないのが 政の難しい所なのだろう。一時期とは言えスパイ疑惑を掛けられ更には死刑宣告、 その後のアルカトラズ脱走まで『仕出かした』シェリルは、今もフロンティア政府に 半分身柄を預けられている状況だった。その一環が今のこの状況…政府が指定した アパルトメントでの一人暮らし、と云う事になる。とは言え、彼女の功績自体は 政府側も認めざるを得ないのだろう。与えられた新生活の場は、 環境的には決して悪い物でも無かった。 そしてそんな環境に甘える様にして――…一応部屋自体はSMS宿舎に残しているものの、 俺は毎日の様に献身的に彼女の部屋に通って、色々と世話を焼いているのだった。 「通い妻」少しだけ古めかしい言葉が、以前シェリルが口にした 「良い嫁になるわよ」と云う言葉と同時に一瞬だけ脳裏を過ぎる。 そんな自分にまた苦笑しながら、俺は彼女に声をかけた。 「…哀しい曲だな」 「だって、別れの曲ですもの」 俺の気配は既に感じていたのだろう。背後から掛けられた声に驚いた素振りも見せずに、 シェリルは小さく微笑んで見せた。今も半渇きのままの髪の毛を軽くいつもの場所で 結い上げながら、シェリルの傍へと歩み寄って行く。そして静かに…両手の中に 華奢な体を包み込んだ。背後から伝わる温もりにシェリルの唇からも ほぅ…っと小さな溜息が漏れる。 「何よ急に…どうしたの?何か不安になる事でもあった?」 「ああ。あったよ…お前が、泣いてるんじゃないかと思った」 「バカね。今までだって何度この曲を歌ってきたと思ってるのよ …今更、こんなフレーズで泣いたりなんかしないわ」 「そうか……」 けれど、続いてその唇から出てきた言葉は相変わらずの強がりな言葉で。 そんな彼女の調子に合わせながら、俺はもう一度抱きしめる腕に力を込めた。 俺だって彼女の全てを聞かせてもらっている訳じゃあない。だけど…彼女が この曲に込めた想いは、漠然とだが理解しているつもりだった。 失ってきた大切な人たちに向けて――写真でしか知らないという祖母や…。 記憶に殆ど残っていない両親や…。今はもういない彼女の『母』に向けての想いが、 恐らくこの曲には込められているんだろう。だからなのかもしれない。 さっき、ダイアモンドクレバスを口ずさんでいたシェリルは、 行く場を失って途方にくれた小さな子供の様に見えた。 「グレイスの事をね…少しだけ思い出していたの」 「―――ああ…」 そして、俺が『察している』事をシェリルもまた察したのだろう。 少しだけ口調に躊躇いを含んだまま、それでもゆっくりと言葉を続けた。 普段は他人には決して見せないだろうその弱さを、躊躇いながらでも 伝えて来てくれる事が…今の俺にはたまらなく嬉しい。 だからこそ、そんなシェリルの弱さを受け止められる自分でありたいと…そう思った。 「グレイスが傍にいてくれるのは…あたしとの契約だからと思ったの…。 ランカちゃん…風の導き手が見つかるまでの代わりになるって契約をしたから、 だからグレイスはあたしの傍にいるんだって…ずっとそう思ってた」 「そうか…」 敢えて余計な事は口にせず、ただ静かにシェリルの言葉を受け止める。 次第に震えを帯びていくその言葉が胸に痛い。それはシェリルが抱えた痛みの ほんの一部に過ぎない筈なのに…それでも彼女の口から漏れる言葉は、 きりきりと俺の胸を切なさで締め付ける。 「あたしね…その事が、きっとずっと寂しかったわ。でも違う…違ったの。 グレイスはあたしに歌わなくて良い…って言ったの。これ以上歌えば あたしの体はもうもたない、だからもう歌わなくて良いって …そう、グレイスは言ったのよ」 「それが…お前の声帯除去、か」 「そうよ…。提案を出された時にはランカちゃんが見つかったからなんだって そう思ってた…でも違ったの。グレイスは多分… 本当にあたしの事を心配して―――っ…!」 (グレイスはあたしをこんなに愛してくれていたのに。あたしを最後まで ちゃんと愛して、大事にしてくれていたのに。なのに、それがずっと分からなかった。 失ってしまう最期の最期まで「有難う」も「愛してる」も伝えられなかった…!) …其処から先は言葉にはならなかった。込み上げてくる嗚咽を 必死に噛み殺して震える華奢な肩。一度両腕の力を抜いて彼女を促すと、 正面から向き合う様にシェリルの体を抱きしめる。 細い体を受け止める指先から押し殺した彼女の気持ちが伝わって来る気がするのは、 今もお互いが身に着けているあの石のせいなのかもしれない。 「シェリル…」 「っ、アルト……」 「大丈夫だ、シェリル……」 じわりと染み込んで来る熱い雫の感触。きりきりと胸を締め付ける痛みごと 受け止める様に、俺はシェリルの体をその腕に抱きしめ続けていた。 シェリルが母と慕う人のことを、正直俺は良く知らない。 俺が彼女に接していたのは、シェリルの護衛として共に過ごした ほんの短い時間だけだった。だが、それでも―――シェリルと彼女の間に 確かに存在している『絆』の様な物は、俺にも感じることが出来たと…そう思う。 だから、きっと―――… 「言葉にするべき時には、しっかりと言葉にする必要はある。 難しい気持ちを相手に伝えたいって言う時には特にな。 だけど…それが全てじゃないだろ?言葉にしなくても 相手に伝わる気持ちって言うのはあるんじゃないかと俺は思う…」 「アルト…?」 「だから、きっと…はっきりと言葉にしなくても。 お前の気持ちはあの人には伝わっていたよ。 だからこそ、こんなにも深く…お前の事を愛してくれたんだ」 「―――っ…。な、何よ…そんな事言って、アルトだって…」 「うん?」 抱きしめた腕の中のシェリルの体がぶるりと小さく震えるのが分かった。 それまで噛み殺していた泣き声の代わりに…少しだけ寂しげな色を乗せて 言葉の続きが紡ぎだされる。 「アルトだって…アルトだって何時あたしを置いて行ってしまうか分からない」 「―――不吉な事言うなよ」 …お前が口にすると本当になりそうで怖い。苦笑しながら茶化す様に口にすると、 それに応えたのは今も悲しみを称えたままのシェリルの微笑みだった。 俺の腕の中で顔をあげたシェリルは小首を小さく傾げ、 その青い空色の瞳を僅かに翳らせたまま言葉を続ける。 「だって…アルトだって、前科モノ、でしょ?」 「くっ…ま、まぁそりゃあ…。でも俺はちゃんと戻って来ただろ?」 そして、彼女の赤い唇からは今も二人の間に横たわる別離の記憶が綴られる。 あの、今も鮮やかに蘇る『舞台』の記憶…。 あの時、シェリルは命を削ってでも歌い続ける事を選んだ。だからこそ、 そのシェリルの歌を届ける為に、本物の空で最期まで舞う事を俺もまた選んだのだ。 『貴方の舞台が本物の空だとしたらもう一度舞って見せて!早乙女アルトの真実の舞を!』 そうして俺を飛ばせてくれたシェリルの言葉は、今も鮮明に記憶の中に蘇る。 そうして最期までお互いに『己の舞台』に全てを注ぎ尽くした事。 最期まで自分達が果たすべきお役を遣り遂げた事。 その事への悔いは…俺の中にも、恐らくシェリルの中にも無いのだろう。 俺はそんなシェリルを愛したし…シェリルの方も、そんな俺だからこそ 好きになってくれたんじゃないか…と。そうした自負も俺にはあった。 だが、それとは別に…矢張り思い出す度に胸に走る痛みはどうする事も出来ないのだ。 目の前に迫る無数の光の矢をただ静かに見つめながら…そして 『もうすぐ自分は此処から去るのだ』と云う漠然とした予感を感じながら、 お互いの想いを伝え合ったあの瞬間。お互いにするべき事を成した満足感とは別に 込み上げてきた…あの時の心も体も引き裂かれる様な痛みは、 今もはっきりと胸の中に残っていた。 ―――シェリル、少し遅いかもしれないけど… ―――俺はお前を愛してるから。 その続き。恐らくは伝えきれないだろうその言葉に…何を続けたかったのかは、 今となってはもう自分でも分からない。愛しているからお前は生きてくれ。 愛しているから幸せになってくれ。愛しているから…俺は必ず帰って来る…と。 どの気持ちも半分は正しくてどの気持ちも半分は間違えている気がした。 あの時はただ…胸を満たしているシェリルを愛しいと思う気持ちだけを、 ただただ伝えたかったのかもしれない。 「シェリル……」 そうして今、震える肩をぎゅっと抱きしめながら俺は改めて言葉の続きを捜して、 けれどその答を見つけ出せない自分に苦笑した。 (そうだ…。あの時と、今は違う―――) あの時はただ「愛してる」と云う自分の気持ちを伝える事だけで満足していた。 でも今は違う…。今はその気持ちだけじゃ足りない。愛してるからこそ 伝えたい自分の素直な気持ちを、俺は躊躇いながらそっと唇に乗せた。 「シェリル…。俺はずっと傍にいる。…もう二度とお前を一人にはしない」 「アルト…?」 「確かに前科者ですぐには信用なんて出来ないかもしれないよな。 でも――約束したいんだ。俺はお前から離れない。そしてお前の事も 離してなんかやらないから、だから…だから、ずっと一緒にいよう…」 「――ずっと一緒?」 「ああ、イヤか?」 「ふふ……。そんな訳ないじゃない。アルトのご飯は美味しいし、 炊事だけじゃなく掃除洗濯も万能だし?」 「って、俺は家政婦かよ!」 人生二度目の一代決心をした俺の言葉に、シェリルは何処か茶化す様な答を返した。 伝えた言葉の扱いの酷さに小さくショックは受けた物の、それでも彼女の表情に 浮かんでいた寂しさが、楽しげな笑顔に変わった事が素直に嬉しい。 そんな遣り取りも何処か懐かしくて思わず笑いを零してしまった俺の頬を、 シェリルの小さな二つの掌が挟み込んだ。綺麗に澄んだ青い瞳には、 何処か戸惑った表情を浮かべる俺の顔が映っている……。 「シェリル?」 「本当に…ずっとあたしの傍にいてくれるの…?」 「―――…ああ」 「じゃあ、それを信じさせて…。アルトがもう何処にも行かないって証を… その約束をあたしに頂戴…」 彼女のその言葉が合図だった。引き寄せられる様にして…俺はシェリルの しっとりと濡れた唇に自分の唇を重ねる。温かな感触を伝えてくる唇…。 啄ばむ様にして何度も其処を吸うと、痺れる様な甘さが全身を包み込んだ。 じっくりと味わうシェリルの唇は何処までも柔らかくて気持ち良い。 唇が触れ合う度に毀れる甘い吐息……。 その吐息さえ自分だけの物にしたくて、舌先でそっと口内に押し入った。 「んっ…ふ、あ…ると…んぅ…っ」 「っ…はぁ、ん、ふ……」 戸惑いがちに入り込んだシェリルの口内を探ると…すぐに奥で怯えた様に 縮こまっている彼女の舌を探り当てた。僅かに開いた唇の隙間から、 その動きを制する様にシェリルが俺の名前を呼ぶ。 (だけど…もう逃さない……) 僅かに身動ぎする華奢な体を抱きしめる両腕に力を込め、右手でシェリルの 小さな肩を、左手でシェリルの細い腰を引き寄せる。ぐ…っと改めて唇を押し付けて 舌に舌を絡めると、観念した様に彼女の細い両腕が背中へと回されて来た。 「あ…はぁ…ん、んふ…」 鼻にかかった吐息が漏れる度に、煽られている自分自身を自覚する。 舌でシェリルの舌を絡め、甘い口内を堪能する様に探る。息苦しさに唇を離しては、 また相手を貪る様に重ね合わせる。その度に漏れるくちゅりと言うリップ音が 酷く淫らに俺の鼓膜を内側から震わせた。鼻から息を吸い込むたびに鼻腔を満たす シェリルの甘い匂い…。シェリルから伝わる全てが俺の体の熱を上げて行くのが分かった。 「あ…。はぁ…はぁ、あると……」 「―――シェリル…」 そうして満足するまでお互いを貪りあってから、二つの唇がゆっくりと離れた。 それでもお互いを繋ぐ透明な唾液の糸が残ったのが見えて、 かぁっと頬が熱くなるのが分かる。充分に彼女の甘い唇を味わったからこそ… より満足出来ない、渇望して留められない衝動が込み上げて来る。 だからその衝動のままに…俺は今も小刻みに震えるシェリルの体を抱き上げていた。 「なっ―――!あ、アルト?」 「…じっとしてろ」 「じっと、って…や、きゃぁっ!?」 そのまま隣の寝室に移動し、彼女の体に負担を掛けない様に寝台の上へゆっくりと シェリルの体を下ろす。ふわりと白いシーツに広がるストロベリーブロンド。 …場所こそ違えど、何時か見た夢の中と同じ光景。見開かれた蒼い瞳が 僅かに潤んでいるのに気付いて、俺はそっとその瞼に唇を落とした。 「シェリル…」 「や…っ、あん…」 瞼の次は僅かに朱に染まった耳朶へ。それからもう一度…ぷるりと濡れた小さな唇へ。 寝台の上で細い体を組み敷く様にして、シェリルの唇を舌先で割った。 今日二度目の熱を宿した口付けにシェリルの息遣いが乱れ始めるのが分かる。 ちゅ、ちゅとお互いの舌先を吸いあう音が響く度に、腕の中のシェリルの体が 小刻みに震える。ほっそりとした腕が弱弱しく胸板を押し返すが、 それさえも俺の中の熱を煽ってしまう…… はぁ…っと。散々睦みあった後に離れた唇から、溜息の様な吐息が漏れた。 息苦しかったのか、シェリルは少しだけ頬を上気させている。 目尻に滲んだ涙があんまりに綺麗で、それを舐め取る為に もう一度顔を近付けようとして―――その顔を、ぐんとシェリルに押し返された。 「ちょっ?…あ、あ、アルト!なななな何すんのよ!?」 「―――ん?」 途端に取り乱すシェリルの姿に、釈然としない物を感じながら首を傾げる。 何って…そりゃあ、なぁ。此処まで来れば何をしようとしているかなんて決まっている。 その事を伝えようとした俺を制する様に、シェリルの口からはまた予想外の言葉が飛び出た。 「あ、あたしをこんな所に連れて来て、あんたまさか変な事するつもりなんじゃ…」 「変なこと、って言われても…って、ちょっと待てよ。 そもそもお前の方だろうが!あたしに証を頂戴って言って来たのは!」 「言ったわよ!言ったから…その、キスしたんじゃない…」 違うの?と言外に含ませてこちらを見つめるシェリルに、思わず全身からズルズルと 力が抜けてしまうのが分かった。脱力したまま折り重なってくる俺に、 シェリルの唇から困惑の声が漏れる。 「アルト?や…ね、どうしたのアルト…?」 「どうしたのって…お前な」 「な、何よ…?」 「いや―――うん、いや、何でもない…」 普通女が男に「証を頂戴。勇気を頂戴、約束を頂戴」と言ったらそう云う事だろう? この昂ぶった心と身体をどうしてくれる!?……殆ど喉まで出かかった言葉を 何とか呑み込んで、代わりに唇からはぁぁ…と深い溜息を吐き出すと、 彼女のふわふわとした髪に顔を埋めた。鼻腔を一杯に満たすシェリルの甘い匂いが 今は…色々と苦しい。それでも何とか自分を制して体を離そうとした 俺の動きを止めたのは、もう一度紡がれた彼女の言葉だった。 「あ、あの、アルト…?やだ、もしかしてその気になっちゃった?」 「っ……!その気に…って言うなよ」 ピンポイントに的を付いた言葉に顔を傾けると、すぐ傍らにばつの悪そうな シェリルの顔があった。何となく気まずい沈黙。その間も腕の中には柔らかな シェリルの体があって……そこからは確かな彼女の温もりが伝わって来る。 とくとくと普段よりもずっと早鐘を打つ二人の鼓動が重なり合うのが分かった。 「―――シェリル」 「な、ななな何よ!」 「…嫌か?」 「なっ!?」 改めてその瞳を覗き込んで…俺は彼女に許しを請うた。そんな俺の言葉の意図を 察して、シェリルは耳まで真っ赤になって分かり易く取り乱した姿を見せた。 ぶるぶると言葉を失った唇が震えている。 離れて過ごしている間、ずっと…こうしてシェリルに触れたいと思っていた。 どうしてもっと早くに気付かなかったのか。どうしてこんな風に 逢えなくなってしまう前に分からなかったのか。 もっと早くに…心の何処かでは俺は分かっていた筈なのに。 彼女をずっと求めているのだと…彼女の全てを自分の物にしたいんだと。 時に自分の気持ちが分からなくて彼女を傷付けてしまったり… 暴走して自己嫌悪に陥る事になったり……その位にずっと、 ずっと前から―――…俺は彼女を欲していたのに。 シェリルに触れたい。シェリルの笑顔を見たい。誰よりも近い場所で シェリルの温もりを感じていたい…。その事をずっと思い続けて来た。 その事をずっとずっと…この気持ちが恋だと自覚する前から願い続けて来た。 「…シェリル……」 「あ…アルト」 戻ってからも、ずっと…折に触れてシェリルの温もりを感じる度に、込み上げて来る 衝動を押し殺して来た。もう俺達は離れ離れにはならない。だから、焦る必要は 何も無いんだと。そう自分を自制して来たのは、シェリルの意に沿わない事を したくは無かったからだ。だから…その時が来るまで待ち続けていた。心も体も、 叶わぬ恋に焦がれる様に…シェリルが俺を受け入れてくれる時を、ただ待ち続けて来た。 「嫌か…?シェリル…。お前が嫌なら、このまま止める」 すっかりうろたえてしまっているシェリルを安心させる様に、口元に笑みを 浮かべてみせる。辛くないと言えばそれは嘘になる。そして今も昂ぶったままの 心身が『今日がその時じゃないのか?』と俺に囁きかけている事にも気付いている。 だが、それでも―――… 「俺は…俺は、お前が嫌がる事はしたくないから。…だからお前が本当に嫌ならこのまま止めるよ」 「っ……」 漸くこうして…共に過ごせる事が出来る様になった彼女に、無理を強いて 悲しませる様な事はしたくなかった。自分自身がこうした色事に長けているとは 到底思えない。それに目の前の彼女に関しても…恐らく、世間が抱いている イメージには反して…こうした事に不慣れなんだろうな、と云う事は薄々気付いていた。 どうせお互いに不慣れな者同士なのだ。だから全てが、あの眼鏡の相棒みたいに 上手く出来るとは思えなくても…せめてお互いに求め合った末の行為であって欲しいと思った。 俺の下ですっかり口を噤んでしまったシェリルからの応えは無い。そんな彼女の様子に、 心の中で小さな苦笑いを浮かべながら、俺はそっと自分の体を浮かせようとした。 だが、その瞬間小さく囁かれた声に…ぴくりと体の動きを止める。 「…じゃ、無いわよ…」 「え?」 「い、イヤなんかじゃないって言ってるのよ!アルトのバカ!えっち! 言っておくけどこんなサービス滅多にしないんだから!アルトにしかしないんだからね!」 「ば、バカ!当たり前だろ。他の奴らにホイホイされてたまるか!」 耳まで真っ赤になったまま、ほっそりとした腕が離れようとした俺の体を引き戻した。 弱弱しく、何処か躊躇う様に首筋に回された両腕。照れ隠しの為かぽんぽん飛び出す シェリルの言葉に触発されて、俺も思わず言い返してしまう。彼女と同じ様に… 自分の顔が真っ赤になっているのが分かった。 「……ふふ。なんだか…」 「ああ。流石に、様にならないよな?」 中々甘い雰囲気になれない自分達の姿が可笑しかったのか、シェリルが小さな 笑みを零した。それに応じて俺の顔にも自然と笑みが浮かぶ。そんな俺の頬を 白い二つの掌が包み込んで…ちゅっと啄ばむ様に、柔らかな唇が押し当てられてきた。 触れ合った部分から、胸をじわりと熱くする幸福が込み上げて来て心を満たして行くのが分かる。 「シェリル…。愛してる」 「何よ…そんなサービス、二度としないんじゃなかったの?」 「普段は、な。今は特別だ」 そして、込み上げる想いに促されるまま…俺はもう一度、僅かに濡れた シェリルの唇を奪った。噛み付く様に貪り、吸い合わせ、舐めて啄ばむ。 口内に押し入った舌先でシェリルの舌を絡め取ると、彼女の喉は 少しだけくぐもった甘い泣き声を上げた。 「ん、ふぅ…んぅ、あ…あぁ…ん、んふ…っ」 「ん……っ」 その声さえも自分だけの物にしてしまいたくて…何度も何度も甘い唇を味わう。 痺れる様なシェリルの温もり。上体を支えていた右腕を動かし、掌を滑らせる様にして ふっくらとした胸元へと這わせて行く。薄いブラウスに包まれたそこは、 布地越しにでもその柔らかさを伝えて来てくれた。ふにゅり…と 指先に力を込める度に、俺の手の中で形を変えて行く。 「はぁ…っ。すげぇ…柔らかい」 「っ、もうっ、バカっ!」 その感触を楽しみながら耳元へ囁くと、解放されたばかりの唇からは拗ねた声が漏れた。 さっきまでシェリルの甘い唾液を味わっていた唇で、そっと朱に染まった耳朶を啄ばむ。 「―――ぁ…っ…」 途端にびくりと体を固くする彼女の反応が嬉しくて、俺は唇と舌先でシェリルの肌を ゆっくりとなぞって行った。恥ずかしさに染まった耳から、華奢なラインを 描く首筋へ、そして僅かに汗が滲んだ細い鎖骨へ。 その間も右手は飽きる事無くシェリルの膨らみを玩び続けていた。掌の中で、 少しずつ少しずつ…その先端部分が立ち上がり始めている事に気付く。軽く摘むと 指先を押し返してくる確かな弾力が心地よくて、益々俺の熱を煽った。 「あ…やぁ…っ、あ、アルト…」 「シェリル…」 「な、何……?」 「直に触れても良いか…?」 「っ、いちいち聞かないでよ、バカっ…!」 俺の動きに反応してくれるシェリルの体を直接見たい……。 胸元に優しく唇を落としながら彼女の合意を求めると、涙目になった蒼い瞳が じろりと此方を睨んで来た。それをOKの合図と取って…指先をブラウスの端へと 移動させる。幸いシェリルの私服は、ライブ衣装とは異なってシンプルな作りを していた。普段から愛用しているライムグリーンのブラウス。その端を 持ち上げる様にして剥ぎ取ると、下も脱がせて下着姿にしてしまう。 真っ白い肌を覆うピンク色の下着は繊細なレースで彩られている。 恥ずかしさにほんのりと上気した肌が艶かしい…… 思わず息を呑んだ俺の視線を感じて、シェリルが僅かにその身を捩じらせる。 ほっそりとした腕が胸元を隠し、肉感的な白い太股が下着を隠す様に擦り合わされた。 「あんまり見ないでよ、アルトのえっち…」 「し、仕方ないだろ。お前が…!」 「あたしが?」 「―――っ!な、何でもない…っ」 『あんまり綺麗だったから』なんて、本人を前にして言える筈もない。 きょとんとした瞳で此方を覗き込んでくるシェリルの無邪気な表情に、 かぁっと頬に朱が昇るのが分かる。その顔を見られたくなくて視線を逸らすと、 それが面白くなかったのだろうか。腕の中で震えていた筈のシェリルは 思わぬ『反撃』に出た。小さな掌が胸元を滑り落ちたかと思うと 俺の服の裾を持ち上げ、お返しとばかりに脱がしに掛かる。 「―――ばっ、バカ!女がなんて事するんだ!?」 「だって悔しいじゃない、あたしばっかりが一方的にされるままなんて」 「こんな所で対抗心を燃やさなくて良い!!」 慌てた俺の顔を不満げに見上げながら、シェリルが僅かに頬を膨らませる。 俺にベッドに腰かける様に命じると、その間に自分の身をおいて 小さな掌でせっせと俺の衣服を剥ぎ取って行った。 あの小さな天使か妖精みたいだった女の子。俺をキラキラした憧れの瞳で 見上げて『素敵でした』と言ってくれたあの内気そうな女の子が… どこをどう間違って、こんな負けず嫌いに育ったのやら。 (いや―――……) だが、良く良く思い出してみれば、彼女が別れ際に叫んだ台詞も 『あたしも銀河を震わせて見せるから!』だった。と云う事は結局は… 「負けず嫌いなのは、昔からって事か…」 「何よ、いきなり?」 「いや………なんでもない」 ぎこちない手つきで必死に俺の衣服と格闘しているシェリルに 俺は苦笑交じりの曖昧な笑みを返す。結局は俺は、そんな負けず嫌いな 部分も含めて、目の前の彼女に心を奪われてしまっている…って言う事なんだろう。 多少の悔しさを感じながら視線を向けると、既に俺を半裸にまで「剥いた」シェリルが 必死に腰のベルト相手に奮戦している所だった。 「……アルトの…もうこんなになっちゃってる…」 「そんなにまじまじと見るな」 「だ、だって…こんなに大きくなるなんて。こんなのが本当に入るのかしら?」 強いられた苦戦の末に何とか勝利したらしいシェリルがカーゴパンツの ジッパーを下げると、固くなった俺の物が其処から姿を見せた。 初めて見るだろう男のソレを、シェリルは驚いた様な表情で眺めている。 恥ずかしがりながらも臆する事無く視線を送ってくるのが シェリルらしいと言えばシェリルらしいのかもしれない。 だが、見られている俺の方は、込み上げて来る恥ずかしさや 気まずさで何とも居た堪れない気持ちになってしまう。 それに…こうして一方的に眺められるという事に対して 今度は俺の方が逆に悔しさを感じてしまうのも確かだった。 「じゃあ―――しっかり入る様に、お前の方も準備しておかないとな」 「えっ…!?あっ、ちょ…だ、だめ…ぇっ!!」 彼女の華奢な肩を軽く押した俺は、覆いかぶさる様にして もう一度シェリルをベッドへと組み敷いた。背中に指先を這わせて 何とかホックを外すと、戸惑いの声には耳を貸さずにベッドの下へと放り投げる。 隠すものが無くなったそこには、本人曰く夢と希望が詰まった膨らみが存在していた。 白く透き通る様な肌がうっすらと上気して汗ばんでいる。その頂点で怯えた様に… 小刻みに震えている桜色の果実。つんと尖り始めた其処に宥める様に そっと唇を寄せると…俺はそのまま、桜色の果実にむしゃぶり着いた。 「あっ…あ、アルト…、だめ…やぁ…っ」 「ん……はぁ…。イヤなんかじゃないんだろ…?」 「そ、れは…あ、あぁ…っ!」 夢にまで見たしなやかなシェリルの体。けれど其処からは、確かな、 生きているシェリルの存在感が伝わって来て、益々俺を煽り立てる。 掌でもう二つの膨らみを出来るだけ優しく揉みしだきながら、舌で舐めたり突付いたり、 唇で軽く吸ったり、口付けたり…甘く歯を立ててみたり。思いつく限りの方法で 何とか彼女を感じさせようと俺は動き続ける。右へ…左へ…交互に二つの蕾を 啄ばみ、唾液をまぶしながら、時折その谷間に顔を埋めて赤い痕を残した。 「あ…ぁ、あぁ…。あると…だ、め…あたし…っ」 「っく…はぁ…本当に全部…柔らかいな…すごく…」 「当たり前…で、しょ…っ!」 「なのに、ここはどんどん固くなって来てる…」 「や…!バカっ…!」 シェリルの白い肌が、俺に触れられる度にその悦びに上気して薄紅色に染まる。 甘い感覚を押し殺した可愛い声が耳朶を擽る。啄ばむ度に硬さを増していく 胸の先端を子供みたいに吸い解すと、濡れた彼女の唇からは困った様な泣き声が漏れた。 「もっと沢山…跡、着けて良いか…?」 「えっ…あぁっ、ちょ、ちょっと…だめ…っ!?」 一度左の蕾を強く吸い上げてから…俺は唇をその膨らみの汗ばんだ肌へと移動させた。 そのまま噛み付く様にして俺の物なんだと言う所有の証を残す。左の膨らみの上… 確かな脈を打つ彼女の心臓のその上に。この胸が脈打ち続けている限り――… お前は俺の物なんだと云う思いを込めて、幾つも赤い証を残して行く…。 「…もうっ…!意外と独占欲が強いんだから…」 「―――そうか?このくらい普通だろ?」 ほんの少しの呆れを含んだシェリルの声に、顔を上げて蒼い瞳を覗き込む。涙の滲んだ瞳…。 何処か陶然とした光を宿したその瞳が、「困った男ね」とでも言うかの様に苦笑交じりに 俺の方を覗き込んでいた。もう一度上体を上げて、今度は唇でその目尻に滲んだ涙を拭う。 くすぐったそうに震えるシェリルの瞳を吸った唇は、そのまま彼女の赤い唇に重ねられた。 「シェリル……」 「アルト…んっ…あ、あぁ…ぅ…」 内側へと滑り込んだ舌先を、シェリルがそっと受け入れてくれる。 二つの舌を二つの口内で何度となく絡め合う間も、俺の掌は彼女の膨らみを包み込んだまま ……さっきよりも少し乱暴な動きで、その感触を楽しむ様に揉みしだき続けた。 掌を押し返して来る尖りを指先で転がすと、組み敷いた体がびくりと跳ね上がる。 俺に触れられる事であがるくぐもった声さえも貪る様に、 彼女の甘い唇を自分の唇で塞ぎ、噛み付く様な口付けを繰り返した。 「はぁ…はぁ…アルト……」 存分に混ざり合った唾液が離れた唇の間を繋ぐ光景は、何とも言えずに艶かしい。 俺とシェリル、二人分の唾液が彼女のぷっくりとした魅力的な唇を濡らしている。 その唇を軽く舌でなぞってから…俺はもう一度唇を滑らせて、 赤い印をほっそりとしたシェリルの首筋に残して行った。一つだけじゃ足りずに 何度も何度も薄い皮膚を吸い上げて、恥ずかしさに染まった肌の上に赤い花弁を散らす。 「あんっ……やっぱり…独占欲、強いじゃない…」 「あ…そ、そうか…?」 「そうよ。でも良いわ…そっちの方があたしも嬉しいもの。…ね、アルト」 「うん?―――うわっ!?」 少しだけ膨れた様な声色に顔を上げると、涙目になったシェリルが こちらを拗ねた様な表情で睨んでいた。そんな表情を見た途端に、がっついている 自分が気恥ずかしくなって、なんだか居た堪れない気持ちになってしまう。 だが、僅かに彼女から体を離した次の瞬間―――…ぐい、と細い両手に 体を引き寄せられて、そのまま俺の体はベッドの上で反転していた。 「なっ―――!?」 視界に映る天井と…俺の上に覆いかぶさってくるシェリルの姿。 驚きに思わず声を上げてしまった次の瞬間には、柔らかな彼女の唇が 俺の胸元へと落ちて来ていた。ちゅ…っと小さな音が俺の耳朶を擽る。 吹き掛けられる甘やかなシェリルの吐息。押し付けられてくる柔らかな感触… 観念して彼女のしたいままに任せていると、唇が離れたそこには、 しっかりと所有の証である口付けの赤い跡が残っていた。 「ばっ…!バカっ!急に何するんだよ!」 「バカって何よ、アルトだってあたしに着けたくせに」 それもこんな所に…と、シェリルは俺が着けたのと同じ場所…胸の間に 唇を落とすと、そのまま次々と口付けの後を残していく。 「…っんのやろ」 「きゃぁっ!?ちょっ…アルト!もう、やだってば!」 そんな彼女の体を引き寄せて、もう一度軽くひっくり返すと 自身の体で組み伏せながら…その胸元へと、俺はまた唇を寄せる。 何度も何度も…その白い肌に、自分自身の証を刻む様にして。 汗ばんだ肌を吸い上げて赤い花を散らし、その痕を確かめる様に ゆっくりと舌先でなぞり、また軽く口付けた。 「ぁ…っ、アルト…く、くすぐったい…」 「―――くすぐったいだけか?」 「っ、バカ…っ!」 ふるふると震える肌からそっと唇を離して顔を上げると、与えられる感覚に耐える様にして シーツをきゅっと掴んだまま顔を赤くしているシェリルの姿があった。 その朱に染まった頬から首筋を経てふっくらと盛り上がった胸元まで… 俺の残した口付けの痕がしっかりと刻まれている、その光景に 背筋がぞくりとする様な興奮と高揚感を感じてしまう。 ごくりと鳴りそうな喉をくっと引き締めた俺は、するすると掌を滑らせて 軽く彼女のなだらかな腹部を撫でた。汗ばんだ肌に触れる度に蕩ける様な 滑らかな感触が伝わって来て、無意識に煽られている自分と強く自覚する。 「やっ…?あ、アルト…っ!?」 「良いから…。そのままじっとしてろよ…」 自分の皮膚の上をするりと蠢いた指先の感触に、シェリルが戸惑いの声を上げる。 だが、そこに含まれた微かな怯えには気付かぬ振りをして……。 俺は掌をするすると伝い下ろし、そのま汗ばんだま肌と下着の隙間へと滑り込ませた。 「や…っ!」 「シェリル……」 様子を伺う様に忍び込んできた指先を感じたシェリルが、僅かに体を強張らせながら 細い抗いの声を漏らすのが分かった。そんな彼女を宥める様に、震える唇に 軽く触れ合わせるだけの口付けを落とした俺は……じわりと濡れ始めた部分へと。 彼女同様初めての行為に微かに震える指先を…探る様に触れ合わせていく……。 「や、イヤ…っ、アルト…!」 「シェリル……濡れてる…」 「っ!言わないでよ、バカぁ…っ」 「―――あ…。わ、悪い」 指先が閉じた割れ目を往復する度に、じわりとした蜜が滲み出して来るのが分かった。 ―――本当にこうやって濡れるものなんだ、と妙な事に感動しながら、ようやく 解れ始めた入り口を割って……右手の中指をシェリルの内へとそっと押し入れてみる。 「っ!?…ぁ、やぁ…ッ!」 「っく…キツイ、な…」 「あ…ぁ、ぁ…」 そうして入り込んで来た俺の指先を、痛い位に強くシェリルの体が締め付けて来た。 恐らくは初めて感じるだろう自分以外の侵入者を排除しようとして、 彼女の胎内がきゅうっと頑なに収縮するのが分かる。 「―――シェリル……」 「あ、ると…ん、んふ……」 「ん…ぅ……」 怖がる彼女の怯えを取り除く様にして…そして戸惑う自分自身を落ち着かせる様にして。 俺はもう一度、シェリルの柔らかな唇に自分の唇を重ねた。 そっと差し入れた舌先でシェリルの舌を宥める様に絡め取りながら 肉襞に締め付けられたままの指先をゆるゆると蠢かせ始める。 シーツを握り締めていた指先が気付けば俺の頬を包み込んで、 そのままきゅっと、恥ずかしさと怯えに耐える様に首筋へとしがみ付いて来る。 そんなシェリルの温もりや…唇から漏れる可愛い声や、堪えきれずに 零れ落ちた吐息や、次第に大きくなってくる水音を感じながら、 俺は探る様に何度も何度も彼女の内側を入り込んだ指先で摺り上げた。 「っ…はぁ…あ、あぁん…アル…と…っ」 「…痛くないか?」 「へ、平気…よっ、はぁ、あぁ…」 ぬるぬると指先に絡み付いて来る温かな雫の感触を感じながら、 重ね合わせていたシェリルの唇を解放する。 俺の唾液に濡れた唇から漏れる甘い泣き声と切ない息遣い……。 どうすればシェリルの負担が軽くなるのか…。正直、それが分からない。 だから、ただ少しでもシェリルが安心出来る様に、彼女の体中にキスの雨を降らせた。 「ぁ…アルト…くすぐったい……」 「―――イヤか?」 「ばか……」 さっきと同じ様に白い肌へのキスを繰り返す俺の耳朶へと、少し拗ねた声が聞こえて来る。 そんな彼女の言葉に苦笑しながら胸の先端へ何度目かの口付けを落とすと 首筋に絡んでいた指先が、結い上げた俺の髪の毛を軽く引っ張った。 敏感になった体を好き放題にされている事へのささやかな抵抗。 そんな仕草も可愛くて、込み上げる笑いを噛み殺しながら、 またゆっくりと尖りを帯びた先端を舌で転がし、ぷっくりと膨らんだ 薄紅色の輪をなぞる。その間も指先はゆるゆると動き続け、蕩け始めた シェリルの内側を少しずつ少しずつ拓いて行った。 「ぁ…あ、ぁっ…アル…ト…っ!」 「ああ…。またちょっとずつ…濡れ始めてる…な…?」 「っ、知らないわよ、バカ…っ!」 くちゅりと云う水音を立てながら次第に解されていく内側の感触…。 次第に馴染んで来た襞の収縮に誘われる様にして、俺は口付けの位置を 綺麗な二つの膨らみから、なだらかな腹部を通って更に下へと移動させて行く。 「え……?あ…あると……?」 「ん…」 「や…う、ウソ…っ、ちょ、待って…や、ダメ、ダメ…っ!」 「―――ダメって云うなよ…」 軽く膝裏を持ち上げる様にして彼女の足を開くと、とろとろと蕩け始めていた そこから指先を抜いて…代わりにそっと唇を寄せる。 ふぅっと吹きかけられた息遣いを感じたシェリルが、慌てた様に上体を起こして 戸惑いの声を上げるのが分かった。だが…もう止まらない。指先で彼女の体の 入り口を開くと、ひくついたそこがとろりと溢れた蜜を毀れさせる姿が視界に映る。 ひくひくと物欲しげに蠢くピンク色の襞まで…シェリルの全てを、 この目に焼き付けてしまいたい。指先で触れて、唇で口付けて…… 誰も知ることの無い全てを、自分だけの物にしてしまいたい………。 そんな思いに背中を押される様にして、舌がゆっくりと彼女の体の入り口を割る。 ぬるり…とさっきまでの指先の代わりに、入り込んでいく舌で彼女の内側を軽くかき回した。 「…あぁ、いや…アルト……だめ…だめ…」 「―――シェリル…」 そうして入り込んできた舌先の感触を感じて、シェリルの唇から切なげな抗いの声が漏れる。 何時か何処かで耳にした抗いの言葉――…。あの時と同じ、甘く意識を 蕩けさせる濃厚な女の匂い。ふるふると毀れる抗いの声。 込み上げる不安に一度顔を上げて、シェリルの様子を伺うと 彼女の方も蒼い瞳に一杯の涙を湛えて、こちらを覗き込んでいた。 「嫌か…?シェリル…」 「あ……アルト…」 「最初に言っただろ?お前が嫌がることはしたくないから… だから本当にお前が嫌なら止める…って。だけど、許してくれるのなら… ―――ここも全部、俺だけのものにしてしまいたい…」 「あっ…やぁっ…!」 その反応を伺いながら、くちゅりと水音を立ててもう一度舌先を忍ばせて行く 入り込んだ舌先で襞をかき回すと、組み敷いた体がびくりと跳ね上がった。 弱い抵抗を示すかの様に、滑々とした感触の太ももが俺の頭を挟み込む。 黒髪に埋められる細い指の感触……。何時か見た夢と同じ様に、 初めての行為に怯えるシェリルの心が伝わって来る。だが…… 「へ…い、き…だから…っ」 「シェリル…」 「こ、声が出ちゃうだけで…っ、はぁ…あ、アルトになら…良いわ…」 胸に込み上げてきているだろう怯えを隠して、精一杯強がりながら。 荒い息遣いの合間を縫う様に、シェリルは懸命に想いを言葉にして伝えて来てくれた。 「俺になら」と云うその言葉を素直に嬉しく思う。とくんと高鳴る胸と、 込み上げて来る衝動に駆られながら、俺は溢れた雫を夢中で啜り続けた。 「ん…はぁ…ん、ぅ…」 「あっ…あ、あぁっ…!アルト、アルト…っ」 これまで誰の目にも晒された事の無いだろう彼女の大切な場所を、 昂ぶる肉体に先んじた指先と唇と舌先でゆっくりと犯して行く。 とろりと新しく生まれては毀れる雫を更に促す様に…より深い シェリルの奥の、更に奥の方まで。指先で入り口を押し開いて舌を差し入れると びくりと体を跳ね上がらせたシェリルの声にも、次第に甘いものが混ざり始めた。 舌先で奥を探りながら、指先で入り口の上にある花芽を軽く弄る。 可哀想な位に赤く染まって小刻みに震えていたそこをきゅっと親指で押しつぶすと、 組み敷かれた状態のシェリルの体が弓なりに反り返るのが分った。 「やっ、イヤ…!アルト、イヤ…いやぁっ…!」 「イヤじゃないだろ…?っ、はぁ…こんなに、俺に…反応してくれてる」 「―――あぁっ!?」 じわじわと滲む様に溢れて来た雫をまた舌で舐め取る。啜っても啜っても足りない… シェリルを渇望し続けた間の渇きを潤わせる様に、俺は何度もそこに唇を寄せた。 彼女の方も同じなのかもしれない。俺が拭っても拭っても追いつかない位に、 組み敷いた華奢な体の奥からは快感の証である雫が次々に溢れ出て来ている。 その雫を舌でまた舐め取ろうとした所で、とうとうシェリルが泣き出しそうな声を上げた。 「アルト…おね…がい、待って…止めて…」 「シェリル…。イヤ、だったか…?」 「ちが…うの…。あっ…やっ…。お、お願い…ちゃんと…っ」 「シェリル…?」 「ちゃんと…アルトと一つにして…。あ、あたし…こんなのイヤ…! もっとちゃんと…アルトと一つに…ひとつになりたいの…だから…」 「っ…シェリル…ッ!」 半分泣きながら求めて来てくれるシェリルに、俺の方ももう…限界だった。 ―――そうだ。俺だってこの時をずっとずっと待ち望んでいた。 シェリルに触れたいと。シェリルと一つに繋がりたいと。 その事をどうしても諦めきれずに……何度も夢に見る位に、 強く強く…彼女と一つになれるこの時を、渇望して待ち焦がれていたのだ。 「―――シェリル」 「あ…ると…?」 「良いか…?」 濡れそぼった部分から顔を上げた俺は、手の甲で軽く口元を拭ってから シェリルの耳元へと唇を寄せた。逸る気持ちを押し殺して 出来るだけ優しい声で促すと、その言葉を耳にしたシェリルの表情に ふわりとした柔らかな微笑みが広がる。 そうして幸せそうな笑みを浮かべたまま、つ…と細い指先が伸びて来て 俺の胸元をゆっくりと探った。しゃらんと小さな音を立てる銀のチェーン。 その先には―――…あの戦いでシェリルから貰った大切なイヤリングの片割れが揺れている。 「これ…。まだちゃんと…持ってくれてるのね…?」 「バカ、当たり前だろ」 小さな笑みを含んだ声に応える様に、俺の方も赤く染まった 耳朶の先で揺れている番のイヤリングにそっと唇を寄せる。 シェリルから貰ったフォールドクォーツのイヤリング。けれど、数ヶ月前の バジュラクィーンのフォールドと共に、この石は休眠状態に入ってしまっていた。 世にあるフォールドクォーツには、今はもう以前にあった様な力は無い。 ギャラクシーが、そしてフロンティア政府が利用しようとしていた その力は無に帰してしまったし、クォーツの力を利用する事で作られた YF-29…『デュランダル』も結局は幻の機体になってしまった。 でも―――今はもうそんな力は、恐らく誰にも必要は無いのだと思う。 少なくとも俺達は、もうそんな力が無くても、お互いの気持ちを分り合う事が出来る。 離れずにずっと…自分達の言葉と声で、想いを伝え合う事が出来る。 それでも互いがこの石を持っているのは、俺の髪にある組紐と同じ。 この二つの石が、俺とシェリルの二人を繋ぐ絆の一つだからなんだろう。 だから例え石がその力を失っていたとしても…この番のイヤリングを通じて シェリルの気持ちを、言葉にならない想いを、感じる事が出来るのかもしれない。 「なぁ…。このイヤリングは『二つで一つ』なんだろ?」 「アルト…」 「ずっと大事にするに決まってるだろ。――お前がもう片方を持ってるんだから」 「うん…っ」 イヤリングを弄っていた胸元から這い上がる様にして、シェリルの指先が俺の唇に触れる。 緊張に少しだけ震える冷たい指先を、柔らかく食むとくすぐったそうな笑いが漏れた。 「―――約束よ。もうずっと何処にも行かないで…傍にいなさい」 「なんでこの期に及んで命令口調なんだ、お前は」 こんな時にさえ彼女の唇から漏れる強気な言葉に、自然と此方にも苦笑が浮かぶ。 けれど結局は…シェリルのこうした負けず嫌いな所に、俺は参ってしまっているのかもしれない。 そんな自分の気持ちにまた一つ苦笑いを浮かべながら、憎まれ口を叩く唇を軽く啄ばんだ。 「ったく…仕方ないな。お前が歌うなら…いや何時かお前が 歌わなくなる時が来ても。俺がずっと…その最後の瞬間まで、お前の傍にいてやるよ」 …もっとも、生きている限り。命が続いている限り。コイツは歌い続けるのかもしれない。 それはそれで良いのだと思う。俺は多分…美星のライブでこいつのステージを見た時から シェリルの歌が本物だと感じて、その歌声にも魅了されていたんだから。 「―――好きよ、アルト…」 「そりゃあ…こっちの台詞だな」 そんな俺の言葉に返されて来た彼女の言葉ごと飲み込む様にして、 俺はもう一度…シェリルの唇に自分の唇を押し重ねた。誘う様に開いた 僅かな隙間に舌先を滑り込ませると、すぐにシェリルの舌が絡み付いて来る。 胸板の下で柔らかく形を変える二つの膨らみの弾力…触れ合う悦びに 形を尖らせた二人の先端が擦れ合う度に、痺れる様な感覚が俺の理性を焼いた。 「あ…はぁ、あ…あると…っ」 「シェリル…挿れるぞ…?」 「ん…。ぁ…良い、から…来て、アルト…っ!あたしの中に…」 「―――シェリル…!」 そのまま彼女の膝を割る様に自分の体を押し進めて…… 自分でも信じられない位に固くなった肉体で、とろりと蕩けた シェリルの入り口の部分を探る。ついさっきまで指先と舌先で解していた 其処は今もひくひくとヒクつきながら…俺を受け入れる時を待ってくれている……。 今にも離れて行きそうな理性を手繰り寄せながら、彼女の反応を見て 慎重に腰を進めて行く。ぬるりと絡み付く雫の熱さ。耳元を擽るシェリルの 甘い吐息と、泣き出しそうな切ない声…。その全てを全身に刻みながら 少しずつ肉体を進めて行くと、やがてその動きを押し返す『何か』の 存在を先端が感じた。奥深い大切な部分への異物の進入を拒もうとする『何か』… それが何なのかを噛みしめながら、俺はそのまま一気に腰を押し進めた。 「っ、あ―――…ああぁぁぁぁぁッ…!」 「く…ぅ…っ」 戦慄く唇から漏れた痛々しい声に、確認するまでも無くシェリルが『初めて』だったの だと云う事が分る。こうなる以前から…そうなのだろうと云う確信はあった。 だが、その事をこうして自分の体で実感すると…改めて 彼女の初めての男になれたんだと言う喜びが込み上げて来る。 腕の中で小刻みに震えるシェリルに、痛いか?と思わず唇から毀れかけた 無粋な言葉を呑み込んで、代わりにほぅ…っと一つだけ大きな息を吐き出した。 そう。初めて男を受け入れたそこは、聞くまでも無く痛いに決まっている。 だからと云って「ごめんな」等と口にするのも…やはり無粋なのだろう。 繋がった部分から感じる彼女の存在に陶然とする一方で、 そんな事を考えていると―――不意に耳元をくすくすと云う可笑しそうな 笑い声が擽った。少しだけ上体を浮かせてシェリルの顔を覗き込むと ほっそりとした指先がツンと俺の額の辺りを突付く。 「…なんだよ?」 「アルト…眉間にしわ。もう…何であんたの方が…そんな顔してるのよ…」 「う……」 表情に浮かんだ苦しげな色を隠す様に、シェリルはまたくすくすと小さな笑い声を上げた。 指摘されて改めて気付いた自分の余裕の無さに、俺の方も自然と苦い笑いを漏らす。 そしてそのまま…額に当てられていた指をとって、己の口内へと含み入れた。 「あ…っ!?………やぁ…んっ!」 口に含んだ指先に舌を絡ませる様にして俺が食むと、その度に不慣れな彼女の襞も 痛い位にきつく咥え込んだ肉体をきゅっと締め付けてくる。ぞくりと背筋を駆ける 痛い様な切ない様な心地良さ。一瞬だけ弾けそうになった体を慌てて制すると しゃぶっていた指先を解放した唇で、漸く探し当てた言葉を紡いだ。 「シェリル…有難うな…」 「え?」 「俺の事を受け入れてくれて…嬉しいよ、有難う」 「あ―――…もう…っ、バカ……」 恥ずかしさに真っ赤になったシェリルの頬は、痛みからなのだろうか。 自然と溢れる涙で濡れている。その涙を舌で舐め取る様に唇を寄せると、 組み敷いた体がぴくりと小さく震えるのが分った。そのまま頬から瞳へ、そしてまた唇へと、 痛みを必死に隠そうとしている彼女を宥める様にして何度も口付けを繰り返す。 そっと舌先で濡れた唇を舐めると、今度は甘える様にして シェリルの舌が俺の口内へと忍び込んで来る。たどたどしく求めてくれる その動きが嬉しくて、小さな舌を吸い上げながら…俺は大きく腰を前後させると、 入りきらずに残っていた部分も全部、シェリルの中へと押し入れて行った。 「あぁ…っ!?アルト…っ!」 「―――シェリル…」 自身の体を全て彼女の中に埋めて…これ以上ない程に深く、シェリルと繋がっている。 その事への喜びを噛みしめながら、一度離れた彼女の唇に今度は出来るだけ優しく 自分の唇を重ね合わせて行った。そのままお互いの温もりを確かめる様に、 相手の体に自分の体を馴染ませる様に、じっと動きを止めて抱き合ったまま シェリルの呼吸が落ち着く時を待つ……。 「あ…あぁ…アルト…」 「ん……」 二つの心臓がバクバクと信じられないくらいに忙しなく早鐘を打っているのが分る。 息が苦しくて、胸が切なくて、それなのに込み上げる幸福感に満たされて、 心も体も全てがこの上無く気持ち良い。じっと身を動かさずに流れる 穏やかな時間の間にも、一つになれたのだと言う喜びがじわりと胸を満たして行った。 『あなたの歌舞伎素敵でした。まるで天女が本当に空を飛んでいるみたいで』 ふっと一瞬脳裏に甦る懐かしい言葉……。あの言葉をくれた小さな女の子の事を 確とは覚えていなくても、それでもその言葉だけはずっとこの胸に残っていた。 稽古の厳しさや寂しさから逃げ出したいと思った時に、何度となくこの時の言葉を思い出した。 脳裏に微かに残るあのキラキラした憧れに満ちた瞳に支えられていた。 それは、歌舞伎と云うステージを降りて空を新しい舞台に選んだ後になっても同じ事で… 今思えば、あれが俺にとっては幼い初恋だったのかもしれない。 そうと気付かずに…あの女の子だと気付けぬままに、成長した『彼女』に出逢って。 そして―――俺は多分、初めて知ったのだ。 人を本当に好きになると云う事を。男が女を愛しく思うと云う事を。 全身を焦がす様な愛しさや切なさや独占欲。他の誰かを泣かせる事になっても、 お互いに苦しむ事になったとしても…それでも、ずっと傍にいたいと云う想い。 そうした気持ちが人と人との間には在るのだと云う事を…シェリルに会って俺は初めて知ったのだ。 「シェリル……」 「あ…なぁに……?」 そっと耳元に囁くと、掛かった吐息がくすぐったかったのか腕の中の体が ぴくりと小さく震えた。涙に滲んだ空色の蒼い瞳が俺を真っ直ぐに見詰めている。 荒い息を吐き出しながらも懸命に受け入れてくれているその姿に、胸がきゅっと締め付けられた。 「シェリル…分かるか…?」 「え…な、に…?」 「全部繋がってさ…ほら、一つになってるだろ」 「っ…バカっ…!」 からかう様に言葉を続けると、耳まで真っ赤にしてシェリルが拗ねる。…こんな姿も 本当に本当に可愛いと思ってしまう。今すぐにでも動き出したいと逸る肉体に反して、 込み上げる愛しさに自然に頬が緩むのが分かった。 もう一度優しく唇を吸い上げると、漸く落ち着いてきたらしいシェリルのナカが きゅんっと俺を締め上げて来た。込み上げる本能的な欲望を、息を止めて遣り過ごす。 「バカっ…!力抜いて…、あんまり絞めるな…っ」 「そんな事言ったって…ッ!そんなの、自分で出来る訳ないでしょ…っ!」 「っく…。本当に壊れちまいそうだな…」 「…はぁ…へ…平気よ。それに…良いの…。アルトになら…こ、壊してほしい、わ……」 「そう言う事言うなよ…」 健気な姿に、益々強く今すぐにでも動き出してしまいたい衝動に駆られてしまう。 その気配を察してかシェリルの掌がそっと俺の頬を包んだ。くすり、と泣き出しそうな 表情の上に小さな微笑を浮かべながら、シェリルが言葉の続きを紡ぐ…。 「ね…言ったでしょ?良いの…って。…ぁ、はぁ…ちゃんと、アルトにも… ……気持ちよくなって……欲しいんだから…」 「―――良いのか、そんな事言って…今更びびんなよ?妖精さん」 「…そっちこそ、空バカのパイロットさん」 「空バカは今は関係ないだろ」 「ふふ…」 続けられた言葉と優しい微笑みに、俺はもう一度その唇を自分の唇で塞いだ。 そのまま何度も何度も…もう今夜だけでも数え切れない程の回数になった口付けを交わす。 唇をついばむ様に、赤く染まった頬を撫でる様に、涙の滲んだ瞳を拭う様に、汗を 浮かべた額を宥める様に、熱を帯びた耳朶を吸う様に…そしてもう一度柔らかな唇を貪る様に。 「ぁ…あると…」 「―――大事にする」 「うんっ…!」 繰り返されるキスにうっとりと頬を染めたシェリルを怯えさせない為にも 意識して出来るだけ優しい声で囁きながら…俺はそのまま彼女の中で動き始めた。 背中へ回されてきた腕と腰へと絡み付いて来る足から、彼女もそれを望んでくれて いるのだと云う事が伝わって来る。上下に、前後に、繋がった腰を揺する度に生まれる 強烈な快感と、じわじわと背筋を這い上がる幸福感を感じる。 ―――そうだ、俺はずっとシェリルとこうしたかった。離れている間も、ずっと彼女の 温もりを求め続けていた。…いや違う、そうじゃない。もっと前から、俺は彼女を求めていた。 自分の腕の中で震えながら与えられる感覚に溺れている彼女を何度も夢に見た。 夢の中で、何度も何度もシェリルを抱き続けた…現実でも抱きたいと願い続けていた…。 ずっとずっと…離れてしまう前からずっとシェリルの全てが欲しいと、そう願っていたんだ…。 「シェリル…ずっと…っ、こうしたかった…」 「ぁ…あ、アルト…っ」 「っく…こうしてお前を…俺のものに…俺のものにしたかったんだ…!」 「あ、あたしも―――あたしも、ずっと…」 「シェリル…」 「アルトに抱かれて…一つになりたかったの…!」 …そうだ、以前にも夢に見た事がある。彼女の柔らかな体を組み伏せて、 自分の思うままにする夢を。だが…夢と現実は違う。触れ合う肌の温もりも。 柔らかく俺を押し返す膨らみも。甘く耳元で囁かれる言葉も。繋がった部分から 生まれては全身をめぐる蕩けてしまいそうな熱さも……。現実に腕の中にいる シェリルは、夢なんかよりももっと温かくて柔らかくて…この上無く心地良かった。 彼女から伝わる全てが愛しくて溜まらない。そして…そのシェリルもまた俺と 同じ様に、俺の全てを求めてくれていると云う事が溜まらなく嬉しかった。 「あっ、あ…っ!あぁ、アルト…っ」 「シェリル…っ、く…イイ…っ!すげぇ…気持ち良い…」 「―――っ、バカ…っ!」 二人がお互いを求め合う度に、擦れ合う粘膜とぶつかり合う体が淫らしい水音を立てる。 生まれる甘い感覚に素直な言葉が零れ落ちると、シェリルはまた耳朶まで真っ赤にさせて せめてもの抵抗とばかりに、細い指先で結い上げた黒髪を引っ張った。 そんな彼女を宥める様に唇を重ねると、触れ合わせただけだったそれは すぐに熱を孕んだ深い口付けへと代わる。二つの唇が吐息と共に生み出した 唾液の絡まる水音が、今度は体の交わる水音に重なって寝室を満たして行った。 そうしてシェリルと深く繋がる度に、次第に近付く絶頂を感じる。 その限界の予感と込み上げる熱塊の感覚に、腰がぶるぶると震えるのが分った。 腕の中のシェリルもそろそろ限界が近いのかもしれない。与えられる悦びに 溺れながら、柔らかな体はその悦びから逃れようと身を捩る様に身悶えていた。 …そして、その時になって漸く俺は思い至った。ミシェルから渡されていた筈の 『ソレ』の存在なんてすっかり忘れ去ったまま、なだれ込む様にしてシェリルを 求めてしまった事に。そんな自分自身の性急さに気付いても…もうどうする事も出来ない。 「っ…シェリル、悪い……っ!」 「え…?あ、あぁっ…、あ、あぁっ、アルト…っ!?」 「ごめん…っく、でももう…止められない…っ!」 「あっ!?あ、アルト…っ、あぁぁっ、あぁぁぁんっ!」 ―――そうだ。気付いても、もう止めることなんて出来ない。 シェリルから伝わる全てにすっかり溺れてしまってもう自分を止められない。 ただ腕の中で甘い鳴き声をあげる存在を、愛しい人を全身で感じ続けていたい… どれだけ余裕が無かったのかと性急な自分自身に軽く苦笑しながら、 それでも求める気持ちと体を止める事が出来ず、最後の坂を二人して上り詰めていく。 もう止められない。止められるヤツなんてこの世にいない。 伝わる熱と伝わる想い。繋がる体と繋がる体。全てが…シェリルの全てが欲しかった。 彼女の全てを自分の物にしてしまいたかったし、自分の全ても 彼女の物にして欲しかった。嫌なら止めるなんて、もう言えない。 そんな風に自分を制することなんて出来る筈が無い。 一度この幸福を知ってしまえば―――…… 腕の中にいる愛しい人と一つに解け合う悦びを知ってしまえば、 知らなかった頃に戻れる筈なんてなかった。 「やっ…!アルト、だめ…っ!は、激し…あ、あぁぁっ!?」 「っ……く、はぁ…、シェリ…ル…っ!」 「あっ―――…あ、あぁぁぁんっ!」 ぞくりと背筋を這い上がってくる衝動。腰に篭る熱が全身を駆け回り その吐け口を求めては「早く早く」と俺を突き動かす。 その時が来る気配を察して腰を引くべきかと、一瞬だけ生まれた躊躇いを 察した様に、シェリルがぐっと身体を引き寄せて俺にしがみ付いて来た。 「シェリル…?」 「っ、はぁ…良い…から、アルト…このまま…っ!」 「―――…ああ」 そして、その思いもかけない強い力と、耳元に囁かれた言葉に促される様に、 自分の体を彼女の一番深い部分まで押し入れた俺は、そのまま奥へと突き動かす。 …良いのか、とは敢えて聞かなかった。俺も本当は彼女の中に 自分の物だという証を残してしまいたかったのかもしれない。 溶け合う体がぐちゃぐちゃに混ざり合いながら一つになって行く。 意識が可笑しくなってしまいそうな圧倒的な快感が全身を包み込んで 何時までもこの波に溺れていたいと言っている。 それなのに、心の中はただ「愛しい」と。…ただ愛しいと云うシェリルへの気持ちだけが 次次と溢れては内側を塞いで、俺の動きをどんどんと急かして行った。 「あっ、あぁっ!アルト…っ、や、ふ、深い…っ!」 「っ…シェリル…っ!」 「アルト…っ、あると…あ、あぁっ…あたし、あたしもう…ッ」 「―――シェリル…、俺も、もう…出る…っ」 「あ―――…あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」 そして…ひたすらに俺を呼ぶシェリルの声に、どんなに我慢しても 遣り過ごす事の出来ない限界が訪れたのが分かった。 ぬめぬめと熱く絡み付いて来るシェリルの中に包まれたまま びくんと大きく自分の腰が甘く跳ね上がる。生まれて始めて体験する解放感。 大きく跳ね上がった腰は、びくびくと震えながら今まで溜まっていた 白濁した欲望を吐き出して、その全てを彼女の中へと注ぎ込んで行った。 「あ…ると、アルト…アルト…」 「―――シェリル」 ぶるりと腰が震える度に、初めてのシェリルの中を初めての俺のモノが満たしていく。 初冬に降り積もった淡雪の上に足跡を残す様に、俺も彼女の中に 自分のものだと言う証を残し、刻み付けたかったのかもしれない。 意外な自分の独占欲に驚きながらゆっくりと息を吐き出すと、 満足感と充実感が言い難い幸福を伴って全身に込み上げて来た。 「シェリル……平気か…?」 「…アル……ト……うん…。ふふ…幸せ」 「そっか…」 そっと唇で、蒼い瞳の目尻に滲んだ涙を拭うと、擽ったそうに 腕の中でシェリルが細い体を捩った。今も乱れたままの息遣いを、 二人で折り重なったまま…お互いの温もりを感じながら整える。 重くないだろうか、と。不意にこみ上げて来た不安に少しだけ体をずらすと、 体の中だけじゃなく、真っ白な肌の上にも俺が残した赤い痕が幾つも散っていた。 「―――っ、あ…。わ、悪い」 「え……?」 まだ夢の中にいるかの様なシェリルが、少し小首を傾げながら曖昧な返事を返す。 「いや…体の上に……その、痕が…」 「もう…アルトのえっち…」 「あ―――…まぁ、返す言葉も無いな」 俺の言葉に、さっきの自分達がお互いの体へと繰り返した行動を思い出したのだろう。 くすくすとおかしそうに笑うシェリルの姿に、此方にも自然と笑顔が浮かんだ。 幸せそうだ…と、そう思った。そして自分もこうして彼女を抱けた事を幸せだと思う。 もう一度腕の中のシェリルをきゅっと抱きしめると、彼女もふわりと 細い腕を回して、俺の背中を抱きしめ返して来てくれた。伝わる温もりと違いへの愛しさ。 その幸福感が、今まで胸に残ったままだったしこりをじわりと溶かして行ってくれる。 「嫌なんかじゃ…無かったよな…?」 「え?」 「あ、いや…何でもない」 「っ…バカ…。嫌なんて、そんな筈ないじゃない…」 そうだよなぁ…と、今更ながら自分の言葉に苦笑する。 ……だが、それも仕方が無いのかもしれない。 『いや…いや、許して…お願い、許してアルト……』 ―――今日。幸せな気持ちで彼女を抱きしめている間にも何度か脳裏を過ぎった記憶があった。 苦い記憶の中に蘇るシェリルの泣き声と、今も嫌悪して止まない身勝手な自分の行為。 あれは…何時の頃だっただろうか。自分の気持ちを自覚するよりもずっと前。 シェリルの気持ちが分からなくて、その一挙一同に振り回されていた頃の夢の記憶… 「お前には前に一度拒まれてるからな…」 「―――は!?な、何よそれ…あたしには記憶が無いわよ?」 「あっ…な、無くて良いんだよ。まぁ余り……き、気にするな…」 そして言葉にするつもりの無かった言葉が、自分でも気付かぬ内に 唇から零れ落ちてしまっていたのだろう。思わず届いたその言葉に シェリルがぱちぱちと綺麗なまつげを瞬かせる。少しだけ慌てた様子を見せる 姿に益々焦りながら、俺は此方を覗き込んでくる綺麗な瞳から視線を逸らした。 「ふぅん、そうなんだ。酷いわ、あたしの大事な初めてを奪っておいて アルトにはまだあたしに隠さないといけない事があるのね」 「あ…い、いや…あの…それが」 「バカバカぁ。酷いひどーい。あたしの恥ずかしい所をあんな所まで 全部見ておいて、自分の事は隠そうとするだなんて」 「ばっ…!いや、違うんだってば!だから、夢の…中で……」 「え?」 腕の中でわざとらしく左右に首を振って泣き真似をするシェリルに、 観念した様に口を開くと、込み上げる気恥ずかしさを噛み殺しながら 俺は半ば自棄になって言葉の続きを吐き出した。 「夢の中で、お前を抱こうとして死ぬほど抵抗されたんだよっ! もうずっと前の事だったけど…な。その……それを思い出したんだ」 「え…あ、あら、やだ……」 そして俺の言葉を受けたシェリルの顔が、見る間に赤く染まっていく。 恐らく今の俺の顔も、彼女に負けず劣らず…それこそ完熟したトマトの様に 赤く染まっているのだろう。込み上げて来る照れ臭さを誤魔化す為に、 はぁ…っと苦笑交じりの溜息を吐き出すと、俺は軽くシェリルを睨んで見せた。 「ったく…。お前には絶対に言うもんかって思ってたんだぞ…」 「ふふ。そうね、アルトにそんな事があったなんて…少し意外かも」 「―――…軽蔑するか?」 「そんな筈ないじゃない…アルトのバカ…」 そのまま俺の頬をほっそりとした指先で挟んで、ちゅっと可愛い口付けが降りて来る。 一度離れたシェリルの唇を追いかける様にして、今度は俺から深い口付けを送った。 絡まりあう舌先と唾液が睦みあう甘い水音が、また室内を満たして行く。 「―――あたしも…同じよ…」 「シェリル?」 「あたしだって…夢に見るくらいアルトに抱かれたかった……。 アルトに愛して貰えるなんて思っていなかった頃からずっと、 こうしてアルトの腕に抱かれたかった…アルトと一つになって 全部全部、アルトだけの物にして欲しかったわ。―――軽蔑する?」 「そんな筈ないだろ、バカ」 そうしてお互いに顔を見合わせて、俺とシェリルはくすくすと笑い合った。 今までも、時折脳裏を掠めては胸の中に燻り続けていた…遠い日に見た夢への罪悪感。 その痛みさえも、こうして二人で過ごす甘い時間の中で、すぅっと溶けて消えていく気がする。 「神様に…恋をしてた頃は…か」 「シェリル?」 「何でも無いわ。ただ……」 そしてそんな甘やかな余韻に酔いしれる中で…シェリルがぽつりと小さな呟きを漏らした。 暫く、言葉の続きを捜す様に小首を傾げてから、ゆっくりともう一度口を開く。 「―――神様に感謝しないと…って思ったのよ」 「……なんだ、そんな事。それなら、俺はもうとっくに神様に感謝してる」 「とっくに?」 「ああ……」 アイランドワンで再びシェリルの歌声を耳にした時に。オズマ隊長と二人 その無事な姿を自分の目で確認出来た時に。…もう一度、こうしてフロンティアに 戻って来ることが出来た時に…。そして何よりも、シェリルの目が覚めて、 この蒼い瞳に映る自分の姿を目にする事が出来た時に―――… 何度も何度も、それまでの自分を申し訳なく思う位に繰り返し、 この世にいるのかどうかさえ分からない神様に感謝をした。 そして今も―――こうして、シェリルと結ばれて、誰よりも近くで 彼女の存在を感じていられる事に…何よりも深く感謝をしている。 「―――シェリル…」 「なぁに?…って、やだっ!もうっ…アルト…んっ…」 「ん…っ、はぁ…ん、んぅ…」 込み上げる喜びや愛しさ、感謝の気持ちに促される様にして もう一度シェリルの唇に強く自分の唇を重ね合わせる。僅かに開いた 隙間から舌を忍び込ませると、一瞬だけ淡い抵抗を見せたものの すぐに俺に応える様に、細い両腕が首筋へと絡みついて来る。 そのままたっぷりと舌先を絡み合わせた後で、細い唾液の糸をかけながら 二つの唇が名残惜しそうに離れると、シェリルは綺麗な空色の瞳に 薄っすらと涙を浮かべて俺を上目遣いで睨んで来た。 「…もう…バカ……」 「バカはお互い様だろ?」 「ん、もうっ…」 その表情さえ可愛くて、もう一度軽く唇を重ねるとくすくすと二人して笑いあう。 俺の背中に回されていたままのシェリルの腕。その白い腕がすいと動いて、 髪の毛を縛ったままの赤い組紐へと回された。そのまま、 しゅるり…と云う音を立てて彼女が俺の髪の紐を解く。 「シェリル?何を……?」 「ふふ…綺麗ね、まるで本当にお姫様みたい…」 「この期に及んでお姫様扱いは止めろよな…」 「じゃあ、天女様?」 「もう天女も卒業した。今お前の前にいるのはただの男…だろ?」 口では文句を言いながらも、楽しそうなシェリルの表情に、俺の顔にも自然と笑みが浮かんだ。 そのままもう一度シェリルの顔を覗き込み、ゆっくりと顔を近づけると…俺の意図を 察した彼女も瞳を閉じて唇を寄せて来てくれた。ふわふわとした夢の中にいるかの様な幸福感。 もう何度目かも分からない口付けなのに、唇を重ねる度にどうしてこんなにも 幸せな気持ちになってしまうのか。分からないままにシェリルの柔らかな唇を吸い上げる。 そうして何度となく唇を重ね合わせた後で、シェリルが手にした髪紐を柔らかな仕草で 俺の掌へと戻して来た。浮かんだ表情は何処か愛しげな色を浮かべている。 「随分長く、大切に使ってるのね…」 「分かるか?」 「ええ。何度も古びては手直しされた後があるもの」 「……その紐は、俺が子供の時に母さんに貰った物なんだ」 そうして一度シェリルの手から受け取った紐を、今度は彼女の左手の小指に結び付けてみる。 ふっと頭を過ぎった子供の戯れの様な考え。俺の行動の意図を図りかねたんだろう。 シェリルは小首を傾げながら、赤い紐の結わえられた自分の指をしげしげと眺めた。 「…なぁに、コレ?」 「さぁ。なんだろうな」 きょとんとした表情が子供みたいで、思わず笑いが漏れてしまう。 だがそんな俺の態度が気に入らなかったのだろう、むぅっと眉を寄せたシェリルが 桃色の頬を不機嫌そうに膨らませるのが分かった。 「もう、何笑ってるのよ」 「ああ、悪い。その組紐は親父が昔母さんにあげた物らしいんだ。 この間家に戻った時に、そう兄さんが教えてくれた」 「…兄さん?アルトにお兄さんなんていたかしら…?」 「お前も一度逢ってる筈だぞ。昔、羽衣公演の時に一緒にいた人だよ」 「ああ……」 俺の説明に合点が行ったらしいシェリルは、一度小さく頷くと また頬をぷぅっと小さく膨れさせて見せた。 「よ~く覚えてるわよっ。あたしの前からアルトを連れて行っちゃった人でしょ?」 「ああ。…良く覚えてたな」 「当たり前でしょ。なんて意地悪な人なんだろうって思ったんだから!」 「お前、それ…兄さんの前では絶対に言うなよ…」 …例え何が起ころうとあの人にだけは逆らっちゃいけない。 それが早乙女一座の暗黙の了解なのだ。そんな俺の言葉に益々混乱したらしい シェリルが「なんで?」と不思議そうに小首を傾げている。 「まぁ……その内分かる様になるよ」 ―――嫌って言うほどな、と。苦い笑いを返しながら言葉を続ける。 「大事な思い出の組紐だったのに、母さんがまだ小さい頃に俺にくれたんだ。 だから、何度も直しながら今も使わせて貰ってる。まぁ…流石に草臥れて来てるんだけどな」 「素敵ね。…アルトとお母様、二人分の思い出がこの紐には詰まってるのね」 「―――そうだな」 柔らかな口調で紡がれる言葉は優しさに満ちている…。その事が嬉しくて、 寝台に背中を預ける様にしてそっとシェリルを抱き寄せれば、彼女の方も 抗う事無く素直に俺にその身を委ねて来てくれた。ふわふわと揺れる ストロベリーブロンドから香る甘い匂いが鼻腔を擽る。…まるで別の女性なのに それは何処か、遠い昔にかいだ母さんの匂いにも似ている気がした。 「それで?なぁに、コレ?」 「…赤い糸の伝説、って知ってるか?」 「ナニソレ。少なくともギャラクシーじゃ聞いた事無いわね」 「出展が何処かは諸説があるんだけどな…。半世紀以上前の地球にあった伝承だよ。 何時か出逢うべき運命の相手とは、小指と小指が赤い糸で繋がってるんだ…って話」 「…だから赤い紐?」 「ああ。糸じゃなくて組紐って言うのが微妙にずれてる上に妙に実用的な 親父らしいけどな。そう云う意味を込めて…結婚して間もない頃に、 父さんが母さんに贈った物らしい…」 「そう…ロマンティックでステキね…」 溜息の様な口調で呟きながら、自分の小指に巻きつけられた組紐に 陶然とした眼差しを向けていたシェリルが、不意にむぅっと眉根を寄せる。 「でも…ね、アルト。一つだけ聞いても良い?」 「うん?」 「なんでその話をあの人が知ってるの…?そもそも幾つなのよ、あの人…」 「そりゃあまぁ…そこは兄さんだからな…」 「そんな理由なの!?」 「そんな理由なんだ」 だから云っただろ、その内分かる様になるって…と。そう続けた言葉に シェリルが小さく表情を曇らせる。まぁ、この辺りは…当人に会ってみれば分かる事だ。 「…な、なんだかアンタの実家に行くのがますます怖くなって来たわ」 「なんだ、銀河の妖精にも怖いモンがあったのか」 「あら、やだ。普段は銀河の妖精でも…今アルトの前にいるのはただの女の子よ」 そして僅かに膨れた表情のまま、空色の瞳が此方を見上げてくる。 ついさっき何処かで聞いたばかりの言葉に思わず口元から笑いが漏れた。 くすくすと同じ様に笑うシェリルの唇をそのままそっと自分の唇で塞ぐ。 腕の中に大切な人を抱きしめたまま体を反転させて体を白い波へと埋める。 僅かに開いた隙間から舌先を忍び込ませると、シェリルも自然とそれに応えてくれた。 小さな掌を自分の掌で包み込み、指先を絡み合わせると…シェリルが腕の中に いるのだという幸せが、改めて胸へと込み上げて来た。 組み合わせた指に触れるのは、さらさらとした自分の赤い髪紐の感触。 運命なんてものがあるとは思わない。でも、俺とシェリルをを繋ぐ 赤い糸の存在が…今なら信じられる気もした。 それは恐らく、俺達が自分の意思でお互いを運命の相手なんだと。 たった一人の大切な相手なんだと…そう願っているからなんだろう。 例えこの先何が起こったとしても。徒な運命に何度引き裂かれる事になったとしても。 こんな赤い糸なんて無くても…。シェリル。俺は必ずお前を見つけ出してみせる。 お前が何年も掛けて俺を探し出してくれた様に…このフロンティアでまた出逢えた様に。 俺は何度でも、この銀河に―――シェリル、お前を見つけ出して見せる。 こうしてお互いを求め合う気持ちが、俺とシェリルの間の『赤い糸』なのかもしれない。 「あ…あ、はぁ…っ。あ、あると……」 「シェリル、もっと」 「んっ…も、ばか……っ」 重ねた唇を溶け合わせる動きは、次第に激しいものへと変化して行った。 それに伴って、一度は鎮めた熱が体内に戻って来るのが分かる。何となく離れ難くて 繋がったままだった部分に、また少しずつ熱が戻り始めたのに気付いて、俺は苦笑した。 自分の欲深さに半ば呆れ似も似た感情が沸きあがって来る。けれど、それを自分でも どうする事も出来ない。真綿の様に包んでシェリルを大切にしたい気持ちも… 衝動のままにかき抱いてシェリルを壊してしまいたい気持ちも。 恐らくはそのどちらもが、誤魔化す事の出来ない自分の素直な気持ちなのだと分かるから。 ずっと焦がれていたシェリルの温もり。それは一度触れてしまえばもう 忘れる事の出来ない、禁断の媚薬の様なものなのかもしれない。 …と、そこまで及んだ自身の馬鹿馬鹿しい考えにまた一つ苦笑を零すと 不意に脳裏に甦る艶やかな歌声があった。琥惑的に聞く者の心をかき乱す歌声。 その一節を思い出して…力を取り戻し始めた肉体で、シェリルの内側をかき回す。 「やっ…あっ、やぁぁんっ!ちょ、ちょっとアルト…っ?」 いきなり何するのよ!と紡がれかけた言葉を、唇を合わせるだけのキスでそっと封じこめる。 「…お前、歌ってたじゃないか」 「え…?」 「あなたの遺伝子をあたしの中で混ぜて……ってさ」 「―――もうっ!バカ!」 顔を耳まで真っ赤にしながら、涙目になってこちらを見上げて来る姿が愛しかった。 喉元まで込み上げて来る笑いを噛み殺しながらそっと掌を伸べて 出来るだけ優しい動きで、頬に張り付いた髪の毛を梳ってやる。 「言っておくけどな、バカなのはお互い様だからな」 「え…?」 「お互いに、歌バカと空バカ…だろ?」 「ふふ…。もう、本当にバカなんだから」 そうしてくすくすと笑い声を零す唇に、触れ合わせるだけの口付けを送った。 それだけで一度離れた唇を追いかける様に、今度はシェリルの唇が 小鳥の様に俺の唇を啄ばむ。ちゅっと触れ合う音を立てながら 交わされていた戯れの様なキスが…また少しずつ深い物へと変わって行く…。 「あ…?ちょ、ちょっとアルト…」 「―――うん?」 「どうしてまた…こんなに大きくなるのよ、バカ…ッ!」 「だから、あんまりバカバカ言うなよ、バカ」 そんな風にお互いに繰り返し口にする「馬鹿」と云う言葉に、小さな微笑を交わしながら、 唇を重ね合わせて今日だけで何度になるのか分からない口付けを繰り返す。 触れ合った相手の身体を強く抱きしめ合うと、一度は冷めた熱を取り戻して 二つの肉体が…また深く繋がりたいと互いを求め合うのが分かった。 (これからはずっと俺が傍にいる。どんな事があってもお前はもう一人ぼっちなんかじゃない。 …これからはずっとずっと―――俺がお前の傍にいるから) だから、もう一人で泣かないで欲しい。一人で痛みを抱え込んで、 眠れない夜を過ごさないで欲しい。悲しい過去を振り返って孤独に 溺れそうな夜には…何度だって俺の名前を呼んで欲しい…。 「……俺がいてやる」 「アルト…?」 「これからはずっと、俺がお前の傍にいる。…シェリル、もう二度とお前を一人にはしない」 「…ふふ。仕方ないから信じてあげるわ。だから…アルト…」 「―――ああ…」 もっとずっとあたしを愛して、と。続く言葉を飲み込む様にして触れ合う唇。 お互いに苦笑を浮かべながら交わす優しい口付け。肌から伝わるお互いの温かさ…。 そうしてシェリルの存在を全身で感じながら、俺は彼女が与えてくれる幸福に溺れて行ったのだった。 ―――もう二度と離さないで捕まえていて。一人じゃないとささやいて欲しい…Planets …と言う訳で22話と対になって『ユニバーサル・バニー』の流れを汲む 劇場版後のアルシェリお初のお話でした。毎回GJや支援くださる方、滝つぼ保管して下さる方 本当に本当に有難うございます。規制まみれの長いSSですけど最後までお付き合い下さった方にも感謝です。 この後にどんなに甘くて長い初夜を過ごしてもその後は『ピュアなフリしてギラギラサマー♪』に繋がりますw アルシェリとアルシェリストがいつまでも幸せであります様に…!
https://w.atwiki.jp/gamekikuchimomoko/pages/38.html
FMCカードチェッカー 機種:ファミコンディスクシステム分類:非売品 fds_pink.jpg 配布 任天堂 開発 任天堂 配布数 不明 市場価格 不明 ☆当時、ディスクシステムを扱っている一部店舗に配布されたソフト。 ☆ディスクシステムの書き換えを行うディスクライターで、正しくゲームの書き換えができるかチェックする。 また、他のディスクシステムのゲームディスクが破損していないかを調査する事もできる。 ☆何度かバージョンアップされたようで、起動時にプログラムのバージョンが表示される。 ☆ディスクの色はピンク。このソフト以外にピンクのディスクは確認されていない。 ☆当然ながら一般には配布されていない。 ☆市場にも全くと言っていいほど出てこないため、謎に包まれたソフトである。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/pokemon_wiki/pages/5.html
コトブキシティへ戻る 途中ライバルと出会うが、バトルは無し。 クロガネゲート地下 『技マシン70 フラッシュ』入手 『ほしのすな』入手 コトブキシティ 北口でギンガ団したっぱとバトル ヒカリ(コウキ)と組んでダブルバトル バトル後、『アクセサリーいれ』入手・テレビコトブキに入れる様に なる テレビコトブキで、『アクセサリー 自分の最初のポケモンのおめん』入手 GTSにて、自分の住んでいる地域を登録できる 204番道路 『まひなおし』入手 あれたぬけみち 『技マシン39 がんせきふうじ』入手 『どくけし』入手 204番道路 『技マシン09 タネマシンガン』入手 『ねむけざまし』入手 ソノオタウン 民家の人と話すと、『技マシン88 ついばむ』入手 フラワーショップで、『コダックじょうろ』入手 ギンガ団のしたっぱが、道をふさいでいる 205番道路 途中に居る、少女の話を聞く たにまのはつでんしょ 発電所前のギンガ団したっぱを倒す ソノオタウンに戻る 『きずぐすり』入手 ソノオタウン 花畑の奥へ(したっぱが消えている) ギンガ団したっぱ2人と連戦 戦闘後、『はつでんしょキー』入手 おじさんからのお礼で、『あまいみつ』入手 今後おじさんから、『あまいみつ』を買える様になる たにまのはつでんしょ ギンガ団したっぱを倒して進む 奥に居る幹部・マーズとの戦闘 ズバットLv14・ブニャットLv16 205番道路 『プラスパワー』入手 『モンスターボール』入手 『むしよけスプレー』入手 『いいきずぐすり』入手 ハクタイのもり モミと一緒に森を抜ける(この間、野生ポケモンとのバトルはダブルバトルになる) 途中にある石は、イーブイの進化に関係 森を抜ける事でモミと別れる 『どくけし』入手 『まひなおし』入手 『スーパーボール』入手 『きずぐすり』入手 『あまいみつ』入手 『ピーピーエイド』入手 いあいぎり使用可能なら、山際の道へ 女性から、『アクセサリー おおきいき』入手 『技マシン82 ねごと』入手 『ぎんのこな』入手 いあいぎり使用可能なら、もりのようかんへ 『技マシン90 みがわり』入手 『もりのヨウカン』入手 『こわもてプレート』入手 ハクタイシティ シロナから、『秘伝マシン01 いあいぎり』入手 ポケモンセンター1階の女性から、『アプリ なつきチェッカー』入手 その後、ポケモンのなつき具合を見てくれる 地下おじさんから、『たんけんセット』入手 テスト内容 1回目 地下へ行く 移動トラップ↑・バブルトラップ・このはトラップ 2回目 化石を発掘 あおタマ・べにタマ・こんごうダマ 3回目 玉を埋める あなほりドリル 4回目 基地を作る 普通のテーブル・木のイス・小さな本棚・ミミロルドール 5回目 模様替えする 最初のポケモンの人形 ハタを1個取る きれいな宝石 ハタを3個取る かがやく宝石 ハタを10個取る しんぴの宝石 ハタを50個取る きらめく宝石 マンションの1階には、姓名判断師が居る マンションのおばあさんから、『技マシン67 リサイクル』入手 『技マシン46 どろぼう』入手 『いいきずぐすり』入手 空き家には、後にオーキド博士が入居 トレード:ブイゼル→ぺラップ(ペッチャラ) 211番道路 『技マシン12 ちょうはつ』入手 ハクタイジム メインは草タイプ リーダー:ナタネ チェリンボLv19・ナエトルLv19・ロズレイドLv22 勝利すると、『フォレストバッジ』・『技マシン86 くさむすび』入手 ギンガハクタイビル 入り口前の細い木に、いあいぎり ギンガ団したっぱを倒して進む 4階に居る幹部・ジュピターとの戦闘 ズバットLv18・スカタンクLv20 ハクタイシティ サイクルショップで、『じてんしゃ』入手 part3へ続く part1へ戻る
https://w.atwiki.jp/diamond01/pages/35.html
キュービックジルコニア とは 、ジルコニウムの酸化物である。常態では白色の固体。融点が2700℃と高いため、耐熱性セラミックス材料として利用されている。また、透明でダイヤモンドに近い高い屈折率を有することから模造ダイヤとも呼ばれ、宝飾品としても用いられている。 結晶構造と機械的性質 ジルコニアは室温では単斜晶系であり、温度を上げていくと正方晶、及び立方晶へと結晶構造が相転移する。この相転移は体積変化を伴うため、焼結体は昇降温を繰り返すことによって破壊に至る。特に単斜晶から正方晶への相転移では、約4%の体積収縮が見られる。 ジルコニアに酸化カルシウムや酸化マグネシウム、あるいは酸化イットリウムなどの希土類酸化物を固溶させると、構造中に酸素空孔 (Vacancy) が形成され、立方晶および正方晶が室温でも安定。または準安定となり、昇降温による破壊を抑制することが出来る。このような酸化物 (安定化剤と呼ぶ) 添加ジルコニアを安定化ジルコニア (stabilized zirconia) 、または部分安定化ジルコニア (partially stabilized zirconia) と呼ぶ。 安定化ジルコニアは、酸化物無添加ジルコニアに比べて強度、及び靭性などの機械的特性に優れる。これは、破壊の原因となる亀裂の伝播を正方晶から単斜晶への相変態によって阻害し、亀裂先端の応力集中を緩和するからである。この特異なメカニズムを「応力誘起相変態強化機構」と言い、最大で正方晶の約40%が単斜晶に変態する。また、変態を完全に抑制した完全安定化ジルコニアよりも、添加剤の量を減らしてわずかに変態出来るようにした部分安定化ジルコニアの方が機械的特性に優れることが知られている。 安定化ジルコニア (特にイットリア安定化ジルコニア(YSZ)) はイオン伝導率に優れており、高温で固体電解質となり、燃料電池や酸素センサの材料として用いられる。また近年、金属に変わる差し歯やブリッジの歯科治療材料 (セルコン) としても着目されており、需要が増えている。 キュービックジルコニア ジルコニアにイットリウム、カルシウム、マグネシウム、ハフニウムなどを4~15%程度添加した安定化ジルコニアは、立方晶安定化ジルコニア、あるいは単に立方晶ジルコニア (cubic zirconia, CZ) と呼ばれる。 立方晶ジルコニアは、モース硬度が8から8.5とコランダム (サファイヤ、ルビー) に次ぐ硬さを有し、また、ダイヤモンドと同程度の高い屈折率を持つため、宝飾品に用いられている。 当初は、「模造ダイヤモンド」と呼ばれていた。1カラットあたり1ドル以下と安価で、比較的大型の結晶も得られ、金属元素の添加で赤、橙、青、緑、ピンク、琥珀色など様々な色のCZが得られる。 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
https://w.atwiki.jp/diamond01/pages/34.html
ジルコニア とは 、ジルコニウムの酸化物である。常態では白色の固体。融点が2700℃と高いため、耐熱性セラミックス材料として利用されている。また、透明でダイヤモンドに近い高い屈折率を有することから模造ダイヤとも呼ばれ、宝飾品としても用いられている。 結晶構造と機械的性質 ジルコニアは室温では単斜晶系であり、温度を上げていくと正方晶、及び立方晶へと結晶構造が相転移する。この相転移は体積変化を伴うため、焼結体は昇降温を繰り返すことによって破壊に至る。特に単斜晶から正方晶への相転移では、約4%の体積収縮が見られる。 ジルコニアに酸化カルシウムや酸化マグネシウム、あるいは酸化イットリウムなどの希土類酸化物を固溶させると、構造中に酸素空孔 (Vacancy) が形成され、立方晶および正方晶が室温でも安定。または準安定となり、昇降温による破壊を抑制することが出来る。このような酸化物 (安定化剤と呼ぶ) 添加ジルコニアを安定化ジルコニア (stabilized zirconia) 、または部分安定化ジルコニア (partially stabilized zirconia) と呼ぶ。 安定化ジルコニアは、酸化物無添加ジルコニアに比べて強度、及び靭性などの機械的特性に優れる。これは、破壊の原因となる亀裂の伝播を正方晶から単斜晶への相変態によって阻害し、亀裂先端の応力集中を緩和するからである。この特異なメカニズムを「応力誘起相変態強化機構」と言い、最大で正方晶の約40%が単斜晶に変態する。また、変態を完全に抑制した完全安定化ジルコニアよりも、添加剤の量を減らしてわずかに変態出来るようにした部分安定化ジルコニアの方が機械的特性に優れることが知られている。 安定化ジルコニア (特にイットリア安定化ジルコニア(YSZ)) はイオン伝導率に優れており、高温で固体電解質となり、燃料電池や酸素センサの材料として用いられる。また近年、金属に変わる差し歯やブリッジの歯科治療材料 (セルコン) としても着目されており、需要が増えている。 キュービックジルコニア ジルコニアにイットリウム、カルシウム、マグネシウム、ハフニウムなどを4~15%程度添加した安定化ジルコニアは、立方晶安定化ジルコニア、あるいは単に立方晶ジルコニア (cubic zirconia, CZ) と呼ばれる。 立方晶ジルコニアは、モース硬度が8から8.5とコランダム (サファイヤ、ルビー) に次ぐ硬さを有し、また、ダイヤモンドと同程度の高い屈折率を持つため、宝飾品に用いられている。 当初は、「模造ダイヤモンド」と呼ばれていた。1カラットあたり1ドル以下と安価で、比較的大型の結晶も得られ、金属元素の添加で赤、橙、青、緑、ピンク、琥珀色など様々な色のCZが得られる。 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。
https://w.atwiki.jp/diamond03/pages/30.html
ダイヤモンド(Diamond、金剛石)とは、結晶構造を持つ炭素の同素体の一つであり、天然で最も硬い物質である。結晶構造は多くが8面体で、12面体や6面体もある。宝石や研磨剤として利用されている。ダイヤモンドの結晶の原子に不対電子が存在しないため、電気を通さない。 地球内部の非常に高温高圧な環境で生成されるダイヤモンドは定まった形で産出されず、また、角ばっているわけではないが、そのカットされた宝飾品の形から、菱形、トランプの絵柄(スート)、野球の内野、記号(◇)を指してダイヤモンドとも言われている。 ダイヤモンドという名前は、ギリシア語の adamas (征服できない、懐かない)に由来する。イタリア語・スペイン語では diamante (ディヤマンテ)、フランス語では diamant (ディヤマン)、ポーランド語では diament (ディヤメント)という。ロシア語では Template lang (ヂヤマーント)というよりは Template lang (アルマース)という方が普通であるが、これは特に磨かれていないダイヤモンド原石のことを指す場合がある。磨かれたものについては Template lang (ブリリヤーント)で総称されるのが普通。 4月の誕生石である。石言葉は「永遠の絆・純潔」。 産出量 right|250px|thumb|ロシア連邦[[サハ共和国ウダチナヤ鉱山]] ダイヤモンドはマントル起源の火成岩であるキンバーライトに含まれる。キンバーライトの貫入とともにマントルにおける高温・高圧状態の炭素(ダイヤモンド)が地表近くまで一気に移動することでグラファイトへの相変化を起こさなかったと考えられている。このため、ダイヤモンドの産出地はキンバーライトの認められる地域、すなわち安定陸塊に偏っている。2004年時点の総産出量は15600万カラット(以下、USGS Minerals Yearbook 2004)であった。国別の生産量(単位カラット)を以下に示す。 ロシア 3560万 ボツワナ 3110万 コンゴ民主共和国 2800万 オーストラリア 2062万 南アフリカ共和国 1445万 カナダ 1262万 アンゴラ 600万 ナミビア 200万 中華人民共和国 121万 ガーナ 100万 上位6カ国、すなわちロシア (22.8%)、ボツワナ (19.9%)、コンゴ民主共和国 (18.0%)、オーストラリア (13.2%)、南アフリカ共和国 (9.3%)、カナダ (8.1%) だけで、世界シェアの90%を占める。 ダイヤモンドの母岩であるキンバーライトは古い地質構造が保存されている場所にしか存在せず、地質構造の新しい日本においてダイヤモンドは産出されないというのが定説とされてきた。しかし近年、1マイクロメートル程度の極めて微小な結晶が愛媛県四国中央市産出のカンラン石から発見された。Asahi.com 見えないほど小さくても… 日本初の天然ダイヤモンド 性質 屈折 ダイヤモンドの屈折率は2.42と高く、外部からダイヤモンドに入った光は内部全反射して外に出て行く。この光は シンチレーション - チカチカとした輝き、表面反射によるもの。 ブリリアンシー - 白く強いきらめき、ダイヤモンド内部に入った光が全反射して戻ったもの。 ディスパーション - 虹色の輝き、ダイヤモンド内部に入った光が内部で反射を繰り返し、プリズム効果によって虹色となったもの。 の3種類の輝きとなってあらわれ、それらの相乗効果によって美しく見える。 硬度・靭性・安定性 ダイヤモンドの硬さは古くからよく知られ、工業的にも研磨や切削など多くの用途に利用されている。 ダイヤモンドは最高のモース硬度(摩擦やひっかき傷に対する強さ)10、ヌープ硬度でも飛び抜けて硬いことが知られている。理論的には、ダイヤモンドの炭素原子が一部窒素原子に置換された立方晶窒化炭素はダイヤモンド以上の硬度を持つ可能性があると予測されている藤原修三・古賀義紀 「ダイヤモンドの硬さを凌ぐか-立方晶窒化炭素の世界初の合成-」(工業技術院物質工学工業技術研究所)。 宝石の耐久性の表し方は他にも靭性という割れや欠けに対する抵抗力などがある。靭性は水晶と同じ7.5であり、ルビーやサファイアの8よりも低い。よくダイヤモンドは耐衝撃性に優れているような印象があるが、鉱物としては靭性は大きくないので瞬時に与えられる力に対しては弱く、かなづちで上から叩けば粉々に割れてしまう。 安定性は薬品や光線などによる変化に対する強さ。ダイヤモンドは硫酸や塩酸などにも変化せず、日光に長年さらされても変化はおきない。 硬い理由 ダイヤモンドの硬さは、炭素原子同士が作る共有結合に由来する。ダイヤモンドでは1つの炭素が正四面体の中心にあるとすると、最近接の炭素原子はその四面体の頂点上に存在し、それそれが sp3 混成軌道によって結合しており、幾何的に理想的な角度であるため全く歪みが無い。その結合長は1.54Åである。この結晶構造を持つダイヤを立方晶ダイヤとよぶ。一方で、炭素の同素体であるグラファイト(石墨)は、層状の六方晶構造で、層内の炭素同士の結合は sp2 混成軌道を形成している。この層内では共有結合を有し結合力は比較的強いが、層間はファンデルワールス結合であるため弱い。六方晶の構造を持つダイヤも存在するが、不安定で地球上には隕石痕など非常に限られた場所でしかみつかっておらず、0.1 mm を超える大きさの単結晶は存在しない。よってその性質はまだ分かっていないことも多い。 劈開性 ダイヤモンドには一定の面に沿って割れやすい性質(へき開性)がある(4方向に完全)。ダイヤモンドは、普通の物質や道具では傷つけられないと思われているが、決して無敵の鉱物ではない。「結晶方向に対する角度を考慮し、瞬間的に大きな力を加える」、「燃焼などの化学反応を人為的に促進する」などの方法で壊すことができる。 熱伝導 ダイヤモンドは熱伝導性が非常に高い。これは原子の熱振動が伝わりやすいことによる。触ると冷たく感じるのはこのためである。ダイヤモンドテスターはこの性質を利用して考案され、ダイヤモンドの類似石から識別できる道具だが、合成モアッサナイトだけは識別できない。 CVD人工ダイヤモンドの薄板を手で持って氷を切るとすぱすぱと切れる。それほどダイヤモンドが熱伝導性に優れるという ref name = ダイヤモンドの科学 / 。 伝導率 バンドギャップは室温で5.47eVであり、真性半導体として絶縁体だが、不純物を添加することによる不純物半導体化の試みがなされ、ホウ素添加によりp形、リン添加によりn形が得られている。その物性により、現在よりもはるかに高周波・高出力で動作する半導体素子や、バンドギャップを反映した深紫外線LEDが実現できるのではないかと期待されてきた。現在、自由励起子による波長235nmの発光がダイヤモンドpn接合LEDにより、物質材料機構と産業技術総合研究所から報告されている。バンドギャップの温度依存性については報告があるが、半経験則による計算式で用いられているデバイ温度については、負の値があてがわれたり、式自体を意味のあるデバイ温度を用いるために修正したりして報告されており、未解決になっている。 p形半導体ダイヤモンドでは、ホウ素添加濃度が1021cm-3以上で極低温で超伝導となることが報告され、半導体による超伝導現象として現在盛んに研究されている。また、1019cm-3以上では電気伝導がバンド伝導からホッピング伝導、そして濃度の上昇とともに活性化エネルギーがほとんどない金属的伝導になることが知られている。この不純物濃度と不純物準位との相関についても、不純物バンドやモットの金属・非金属転移と絡めて研究が進んでいる。このような半導体としての基礎的な議論が可能となってきた現在のダイヤモンドの半導体としての品質はシリコンと互角であると言えるが、制御性は今後の研究開発がさらに必要である。 親油性 ダイヤモンドは油になじみやすい性質があり、この性質を利用してダイヤモンド原石とそうでないものを分ける作業もある。ジュエリーとして身に着けているうちに皮脂などの汚れがつくと、油の膜によって光がダイヤモンド内部に入らなくなり輝きが鈍くなる。中性洗剤や洗顔料などで洗うと油が取れて輝きが戻る。逆に水には全くなじまず、はじいてしまう ref name = ダイヤモンドの科学 / 。 カラーダイヤモンド ダイヤモンドは無色透明のものよりも、黄色みを帯びたものや褐色の場合が多い。結晶構造の歪みや、窒素(N)、ホウ素(B)などの元素によって着色する場合もある。無色透明のものほど価値が高く、黄色や茶色など色のついたものは価値が落ちるとされるが、ブルーやピンク、グリーンなどは稀少であり、無色のものよりも高価で取引される。また、低級とされるイエロー・ダイヤモンドでも、綺麗な黄色(カナリー・イエローと呼ばれる物など)であれば価値が高い。20世紀末頃から、内包するグラファイトなどにより黒色不透明となったブラック・ダイヤモンド(ボルツ・ダイヤモンドとも呼ばれる)がアクセサリーとして評価され、高級宝飾店ティファニーなどの宝飾品に使用されている。 放射線処理により青や黒い色をつけた処理石も多い。最近ではアップルグリーン色のダイヤもあるがこれも高温高圧によって着色された処理石である。また、無色の(目立った色のない)ダイヤモンドに別の物質を蒸着することでコーティング処理した、安価な処理石もある。 宝飾としてのダイヤモンド 4C ダイヤモンドの品質を知るための指標としてGIA(アメリカ宝石学協会)が考案したもの。色(カラー)、透明度(クラリティ)、カラット(重さ)、カット(研磨)によって品質を評価する。ラウンドブリリアントカット(58面体)に対してカット評価がされるので、他のカットの場合、カットの種類しか鑑定書に記載されない。 メレダイヤモンド 0.1カラット以下の小粒なダイヤモンド。宝飾品においては中石を引き立てるために周囲に散りばめられるなどの利用をされる。 有名なダイヤモンド 「カリナン」は1905年に南アフリカで発見され、カット前の原石は3106カラットもあり、これをカットすることで合計1063カラットの105個の宝石が得られた。これらは当時のイギリス国王であるエドワード7世に献上されている。105個のなかでも「ザ・グレート・スター・オブ・アフリカ(偉大なアフリカの星)」は530.20カラットで、カットされたダイヤモンドとしては長らく世界最大の大きさを誇っていた。「ザ・グレート・スター・オブ・アフリカ」はロンドン塔内に展示されており、見学することができる。 現在、世界最大の研磨済みダイヤモンドは、「ザ・ゴールデン・ジュビリー」である。この石は545.67カラットあり、プミポン国王の治世50周年を記念して1997年にタイ王室に献上された。 模造ダイヤモンド 宝飾用のダイヤモンドの代用品(イミテーション)としては、ジルコニア(二酸化ジルコニウムの結晶)やガラスが用いられる。ダイヤモンドと模造ダイヤモンドの見分け方として、油性ペンで結晶の上に線を書くというものがある。ダイヤモンドは親油性の物体であり、油脂を弾かない。一方、ジルコニアなどの模造ダイヤモンドは油を弾く性質を持っている。したがって、油性フェルトペンの筆跡が残らなければ偽物だと見分けることができる。 その他の方法としてはラインテストがある。 黒い線の上にダイヤモンドをテーブル面を下にして乗せると、下の黒い線は見えないが、キュービックジルコニアでは下の黒い線が透けて見える。 人工ダイヤモンド 19世紀末のアンリ・モアッサンの実験など、ダイヤモンドを人工的に作ることは古くから試みられてきたが、実際に成功したのは20世紀後半になってからのことである。1955年3月に米国のゼネラルエレクトリック社(現ダイヤモンド・イノベーションズ社)が高温高圧合成により人類初のダイヤモンド合成に成功したことを発表した。上述の発表後に、スウェーデンのASEA社がゼネラル・エレクトリック社よりも数年前にダイヤモンド合成に成功していたという発表がされた。ASEA社では宝飾用ダイヤモンドの合成を狙っていたため、ダイヤモンドの小さな粒子が合成されていたことに気づいていなかった。現在では、ダイヤモンドを人工的に作成する方法は複数が存在する。従来通り炭素に 1,200–2,400 ℃、55,000–100,000 気圧をかける高温高圧法 (High Pressure High Temperature, HPHT。静的高温高圧法と動的高圧高温法とがある)や、それに対して大気圧近傍で合成が可能な化学気相成長法 (Chemical Vapor Deposition, CVD。熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法、燃焼炎法などがある)によりプラズマ状にしたガス(例えば、メタンと水素を混合させたもの、その他にメタン-酸素やアセチレン-酸素などがある)から結晶を基板上で成長させる方法などが知られている。難波義捷「日本におけるダイヤモンド状薄膜の開発経過」 人工ダイヤモンドは上述の静的高温高圧法においては鉄、ニッケル、マンガン、コバルトなどの金属(これらは触媒として合成時に用いられる)や窒素などの不純物の混入などで黄、緑、黒やこれらの混合した色等の結晶として生成されるのが一般的で、宝飾用途には利用されず、主に工業用ダイヤモンドとして研磨や切削加工(ルータービットやヤスリ、ガラス切り)に利用されている。 しかしながら、宝飾品レベルのダイヤモンドは人工的に合成可能で、技術的な面では何も問題は無い。これが普及しないのは、供給側(鉱山会社)の圧力があるためであるとされている。一方、人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドを区別する様々な評価方法の開発・改良が進められている。特に、カラーダイヤモンド(上述)は現在様々な方法で作製可能であるが、その鑑定書を作成する公的機関では、決められた手順に沿って評価され、その過程で天然・人工の区別も行われている。評価方法は、目視・顕微鏡観察から、赤外線および紫外線の吸収・反射・透過による測定、レーザによるフォトルミネッセンス、ラマン分光法、電気伝導度測定などあらゆる角度で進められる。 CVD法によって0.1μm-10μm/hourという低速度での人工ダイヤモンド合成が1990年代に行なわれていたが、1999年頃に米カーネギー研究所が開発した、窒素を加える方法で150μm/hourの速度になってからは、ボストンのアポロ社で宝飾用のダイヤモンドを製造して販売している。紫外線によるオレンジ色の発光や、レーザーを使用したフォトルミネッセンスによるCVD独特の吸収線、カソードルミネッセンスにおける成長模様などによってCVDと天然ダイヤモンドの違いが検出できるようになってきている ref name = ダイヤモンドの科学 / 。 工業用途 上述の高温高圧合成などによって合成された工業用ダイヤモンドはもはや高価な材料ではない。工業用ダイヤモンドにも多種あるが、金の10分の1程度の価格で取引されているものが多い。ダイヤモンドを工業用途として使用する最大の特徴はその硬さである。工業用ダイヤモンドや宝飾用途に適さない色の天然の結晶を用いることで、電子材料、超硬合金、セラミック・アルミニウム系合金・ガラスなどの高硬度材料・難削材料の研削(ダイヤモンドカッター)・研磨をはじめとして、切削用バイト、木材加工などオールラウンドな加工が可能である。 工業用ダイヤモンドには用途により、数ナノメートルから数ミリメートルまでの粒径、形状、破砕性、表面状態などによる多くの品種がある。また、前述のバイトは超硬合金を基板にダイヤモンドをコバルトなどと共に焼結することによって得られるダイヤモンド焼結体を指すこともある。しかしながら、ダイヤモンドは高温下で鉄 (Fe)、コバルト (Co)、ニッケル (Ni) と容易に化学反応を起こす、などの性質のために、鋼など鉄基合金や耐熱合金の切削には適さない。ダイヤモンドが使用できない分野では、代わりに立方晶窒化ホウ素 (cubic Boron Nitride, cBN) の焼結体(「ボラゾン™」)を用いる。 プラズマCVDなどの気相合成法によりダイヤモンドのコーティングは可能であり、一部のドリルなどでは既に実用化されている。 半導体 大部分のダイヤモンドは不導体であるが、ホウ素が微量含まれたIIb型のダイヤモンド結晶はP型半導体の特性を持ち、燐が微量含まれるとN型半導体となる。これらを使用したMES(金属-半導体結合)型やMIS(金属-半導体の間に絶縁体を挟む結合)型のFET(電界効果トランジスタ)半導体素子が研究されている。 窒化ケイ素の基板上に微量ホウ素を含むP型半導体のダイヤモンドを作ると、-70~600℃の広い温度範囲に対して直線的に抵抗値が変化する高精度の温度センサーができる。これは圧力センサーとしての利用も検討されている ref name = ダイヤモンドの科学 松原聡著 BLUE BACKS 『ダイヤモンドの科学』 2006年5月20日第1版発行 ISBN 4-06-257517-5。 ダイヤモンド・アンビルセル ダイヤモンド・アンビルセル (diamond anvil cell, DAC) は、天然または人工合成のダイヤモンドを使って超高圧を実現するための機械。小さなダイヤモンドを2つ用意し、その間に試料を挟み込んで圧縮する。小型(手のひらサイズ)で透明(リアルタイムで光学的な観測が可能)であり、サブテラパスカル(数百万気圧、数百GPa)までの加圧が可能である。鉱物学や物性物理学などで用いられる。一方、ダイヤモンドそのものが大型化できないので、試料は大変小さなものにしなければならない。ダイヤモンド以外に、サファイヤ、炭化ケイ素を使ったアンビルセルもあるが、加圧できる圧力はダイヤモンドよりも劣る。なお、アンビルとは金床のことである。 比喩 ダイヤモンドは、貴重なもの・高価なもの・お金になるものの比喩としてよく使われる。また、色を冠して特定の商品を表すこともある。 黒いダイヤ - 石炭、トリュフ、オオクワガタ 赤いダイヤ - アズキ 白いダイヤ - シラスウナギ(ウナギの稚魚)、吉野葛(本葛) 黄色いダイヤ - 数の子、硫黄 目次 トップページ アクセサリー スタイル アクセサリー ジュエリー リング 指輪 ピアス イヤリング ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ メンズジュエリー 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや 外部ウィキ アクセサリー ジュエリー リング 指輪 イヤリング ピアス ネックレス ペンダント ブレスレット ブローチ 誕生石 ペアリング 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア シルバー ゴールド ホワイトゴールド ピンクゴールド プラチナ 加藤夏希 平山あや アクセサリー通販ショップ ダイヤモンドのリング・ピアス・ペンダント・ネックレスなら、セール価格のジュエリー通販ショップ 「アクセサリースタイル」 リング 指輪 イヤリング ピアス ペンダント ネックレス ダイヤモンド 誕生石 メンズジュエリー 加藤夏希 me. 平山あや with me. メンズジュエリー L&Co 婚約指輪 結婚指輪 マリッジリング エンゲージリング ピンキーリング ダイヤモンド ダイアモンド ダイヤ ダイア ジルコニア キュービックジルコニア 引用元サイト このページの情報の一部は、wikipedia 2008/07/22 から引用しています。