約 3,810,759 件
https://w.atwiki.jp/pakemon/pages/136.html
マジコン gnewプラグインエラー「マジコン」は見つからないか、接続エラーです。 R4DS マジコン DSTT マジコン EDGE マジコン 公式サイト http //www.r4ds.cn/ http //www.ndstt.com/ http //www.edge-ds.cn/ スロットの方式 通常式 スプリング(ロック)式 通常式 対応容量 2GB microSD 8GB microSDHC 8GB microSDHC スキンの変更数 12個 1個 制限なし チート ○ ○ ○ どこでもチート ○ ○ × 対応ROM △ ○ ○ カーネルの更新頻度 × ○ ○ 使い方等の情報量 ○ △ × 耐久性 △ × ○ 販売価格 3,980円 2,680円 3,980円 付属品 R4DS専用ケース ストラップ USBカードリーダー なし USBカードリーダー(SDHC対応) R4i マジコン DSTTi マジコン Acekard2i マジコン 公式サイト http //www.r4ultra.com/ http //www.ndstt.com/ http //www.acekard.com/ スロットの方式 スライド式 スプリング(ロック)式 スライド式 対応容量 8GB microSDHC 8GB microSDHC 8GB microSDHC スキンの変更数 1個 1個 制限なし 販売価格 5,480円 4,480円 4,480円
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/926.html
563 :閉ざされた兄と妹 ◆wzYAo8XQT. [sage] :2008/09/29(月) 10 05 42 ID pet5HP1C 「ねえお兄ちゃん、あったかい?」 背後から甘い匂いとともに、甘い口調で問いかけられる。 しかし俺はそれを無視する。今俺はただ彼女達の甘い記録を待つだけの生物となっているからだ。 「お兄ちゃん……投下が来るまででいいから、あたしを見てよ……」 妹は寂しげにそう漏らす。だがそれでも俺はただ全裸に靴下、それにネクタイのみで物言わず待機しなくてはならない。なぜならそれが紳士としての礼節だからだ。 この状況を客観的に見るもの――便宜的に彼と呼ぶことにする――がいるとしたらどう思うだろうか。 六畳のいまいち片づけが行き届いていない、ゴミゴミした部屋。正座してノートパソコンを凝視しているほぼ全裸に等しい格好の男と、彼を後ろから抱くようにして寄り添っている完全に全裸の少女。しかもその男はその少女の兄で、その少女はその男の妹である。 そんなものを見てしまった彼がとることの出来る行動はたった一つだけ、つまり、通報することだけだ。 では、なぜ彼らがその通報物の状況に身を置いているのか。そのすべての原因は妹の狂気にあった。 兄はある一時期までは極々まっとうな人間であった。 学校は始業の三十分には着いているという遅刻知らず、部活は運動部に所属していて、学業にもよく励み成績は優秀、品行も方正。 だがしかし、女にもてなかった。それはもうもてなかった。吃驚するほどもてなかった。 何がいけないのか分からない。だが、何か、がいけなかったのだろう。 それが男を狂気へと走らせた。 ただ普通に道を歩いていただけなのに、前を歩いていた女性がこちらを振り向き、ギョッとした表情をして逃げていった日。それが男の死んだ日であり、今の男が生まれた日である。 尤も、男の死亡と誕生について気づいたものは極僅かであった。彼の妹と彼の最も親しい親友の二人だけだ。 親友がいつものように教室に入ると、そこに男の姿はなかった。 風邪でもひいたか、と思っていると、始業寸前に男は入ってきた。 親友はその男の普段とはかけ離れた行動を訝しんで、こんな時間に登校してきた理由を聞くと、男はただ一言「楽園を見つけた」とだけ返してきた。 男の奇行はそれだけではなかった。 昼休み、親友は男が好きだったタレントの話をしたが、男はそれに対してなんの反応も示さない。ためしに、とエロ本も見せてみたが、いつものような青少年が示してしかるべき反応をまるで示さない。 ただ、うつろな表情でそれを見るのみである。 また、放課後、部活で女子マネージャーから汗を拭くタオルを受け取るとき、男はいつもなら普通の人間に対する反応を示していたが、今はそのマネージャーに失礼だというくらい何の反応も示さない。まるでマネキンか何かを相手にしているようだ。 そして男は人間関係を失調していった。 ある日、部長からその態度について諌められると、彼はあっさりと部活をやめた。もともと、全国を目指せるほど才能のある選手ではなかったが、それでも男は熱心に部活に励んでいた。それが信じられないくらいあっさりと、である。 程なくして、学校にも来なくなった。あれほど勤勉であった男が、信じられないくらいあっさりと。 親友は、いよいよもって危機感を覚えた。そして、原因を突き止める必要がある、とも。 そうして、彼は男の家に乗り込んだ。 そして話は冒頭に戻る。 564 :閉ざされた兄と妹 ◆wzYAo8XQT. [sage] :2008/09/29(月) 10 07 42 ID pet5HP1C 「ねえお兄ちゃん、あったかい?」 男の背後から、少女が甘い口調で問いかける。 しかし男はそれを無視する。今、男はただパソコンのディスプレイを眺めるだけの生物となっているかのようだ。 「お兄ちゃん……投下が来るまででいいから、あたしを見てよ……」 少女は寂しげにそう漏らす。だがそれでも男はただ全裸に靴下、それにネクタイのみで物言わず待機している。それが一体何の意味を持つのかは、彼にはわからなかった。 親友――彼は思案を巡らせた。男には妹が一人いることは知っている。会ったこともある。だがそれが目の前で妖艶に男に絡み付いているモノと同一だとは信じたくはなかった。 そして、あの奇妙な格好をしてディスプレイの前に正座しているモノが、あの勤勉で品行方正だった男だと同一とも信じたくはなかった。 彼はポケットに入れられた携帯電話をすばやく取り出すと、すぐにダイヤルを押した。一を二回に零を一回。すなわち警察である。 警察に通報したからといって、この事態に対して何の解決になろうか。彼はそれを考える力すらも失っていた。 しかし彼が電波を発信する前に、それは電波を発信する機能を失った。同時に彼は携帯電話を喪った。 「あなたは誰? 何をしているの?」 携帯電話を片手で握りつぶした少女が、彼にそう問いかける。 彼は少女と、そして万力でつぶされたかのように原型を留めていない彼の携帯電話を交互に眺めた。 少女の白い肢体が、薄暗い部屋によく映える。彼女の顔はとても端整で、体も優美であった。だが、彼はそれを美しいとは思わなかった。それどころか、それを恐ろしいとすら思った。 「お……お前こそ誰だ? お前はアイツの妹だろ? お前らは一体何をしているんだ!?」 「そうよ、あたしはお兄ちゃんの妹。たった一人の妹。お兄ちゃんに一番近い人間。お兄ちゃんと結ばれる資格のある唯一の人間」 少女は詠うように滑らかに答えた。だが、それによって彼は一層錯乱することになる。 「お兄ちゃんは投下を待っているの」 「“トウカ”? 何だそれは? お前は一体何を言っているんだ?」 彼の混乱は深まるのみである。少女の言っていることを何一つ理解することができない。 「おい! 一体何してんだよ! お前も!」 彼は男に呼びかける。すると先ほどまで虚ろな表情でディスプレイを眺めていた男の口が不気味に歪み、何も見ていなかった双眸に光を宿して叫んだ。 「キターーーーーーーーーーー!!」 彼は男の様子に恐怖し、数歩後ずさる。 「お、おい……」 「投下キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」 男は歓声のような、絶叫のような雄たけびを上げ、顔をディスプレイに向けたまま一心不乱に視線を左右に泳がせる。先ほどまで死人のようだった彼の顔は、みずみずしい精気にあふれている。 彼は後ずさろうとし、壁にその進行を阻まれた。 “トウカ”、“全裸にネクタイと靴下”、“絡みつく妹”。 彼の頭の中で、それらがグルグルと渦巻く。 しかしそれらは渦巻けども渦巻けども、何の形にも結実せず、彼の頭を埋めるのみである。 「よかったね、お兄ちゃん」 妹はそういいながらそっと男に寄り添った。まるで種を包む綿花のように。慈しむように、愛しむように。しかし男はただ破顔してディスプレイを眺めているのみである。 彼は恐怖した。心のそこから。 彼らは違う。俺の見ているものは、俺とは違う。人とは違う。 彼はそう思った。そして逃げ出した。 壁にぶつかり、ドアにぶつかり、地面にぶつかり。 彼は何かの追跡を恐れるように視線を左右に振りながら走った。 彼が正気を取り戻したとき、彼は駅前の通りにいた。 ショーウィンドウに映る自分の姿を見て始めて自分の顔が涙と鼻水と涎にまみれ、さらに自分が失禁していることを知った。 それから彼は男に会っていない。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/9439.html
とざされたせかい【登録タグ と ぼんP 曲 鏡音リン 鏡音レン】 作詞:ぼんP 作曲:ぼんP 編曲:ぼんP 唄:鏡音リン・鏡音レン 曲紹介 「開かれた世界」とは何気なくリンクしている関係。 歌詞 (ピアプロより転載。R=リン、L=レン) (R)今宵は闇が舞い 狂った宴の始まりだと (L)少し開いた扉の向こう (R)霞む横顔 血まみれの君の姿 狂った (R)宴が始まり 惨劇の舞台が始まりを告げる (L)踏み外さぬように (R)闇へと引きずられぬように・・・ (L)さあ 終幕が近付いている (R)楽しい時間?それとも悲しい時間?止まった・・・ (L)世界が少しづつ動き出す (R)宴の終わり 残された君の瞳 虚ろで・・・ (R)暗い森の中光ってる その先に見えていたもの (R)真っ暗な闇で踊ってる 開いた扉の向こうは (L)真っ白な世界? (R)全てが真っ黒な世界? (R)紅い雫から見えている 全ての始まりと終わり (L)さあ始めようか? (R)闇へと引きずられぬように・・・ コメント ・・・なんか、短い曲がイイ(☆) -- りんりん (2011-08-22 11 44 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/tana_tana112/pages/180.html
扉は閉ざされたまま 石持 浅海 NON NOVEL 昨年のこのミスを始めいろんな所で絶賛されているので購入。 ハサミ男のような『犯人の視点で物語が描かれる』いわゆる"倒叙もの"と呼ばれるジャンルの作品。 初めてこの人の本を読んだけれど、なんだろうこの登場人物の会話の不自然さは。 登場人物は皆、大学からの親友同士という設定なのにやたらめったら説明文くさい会話の応酬が少し辟易。 設定と構成は確かに面白い。 「密室の中にいる人に何かあったのだと思われるが、扉を開ける事も窓を開ける事も外から人を呼ぶ事も躊躇われる状況」とはかなり特殊なルールを作ったなぁ。 主人公(犯人)がこの状況を有効に使い、回りを誘導していく様も見事。 そして倒叙もののお約束である、探偵役との応酬と"ミス"がまた上手い。 同じ倒叙ものと言っても、ハサミ男とは完全に対極。 読み物ではなく、これはミステリであるために有る程度ミステリを読み慣れた人じゃないとつらいかも。 宙ぶらりんである以上、行動できない。 ただ難を言えば、動機に全然共感が沸かないんだよなぁコレが。 いやそんな事が動機になる事が無いとは言えないんだけれど・・・。 主人公が聖人君子だからって、あんな動機で親友を殺しちゃうのかね。
https://w.atwiki.jp/83452/pages/18238.html
和は五右衛門風呂から上がり、 プールサイドに腰を下ろして星空を見上げた。 「実はね……、律……。 私の勝手な推測だし、変な事を言うけど聞いてほしい事があるの。 冷静になって、聞いてほしいのよ……。 何も希望を捨てたわけじゃないし、自暴自棄になってるわけじゃないわ。 でも、私、思うのよ。 ひょっとしたら……、私達は元の世界に戻れないかもしれないって。 元の世界って表現が正しいのかどうかは、まだ分かってんだけどね」 元の世界に戻れない。 元の生活に戻れない。 考えたくない事だった。 そんな事、認めるわけにはいかなかった。 でも、和だって、簡単にそんな事を口にしてるはずが無かった。 私は和の言葉を否定したくなるのを必死に我慢して、ただ口の中を強く噛む。 和が星空から目を離し、私の方に振り返って続ける。 「ねえ……、律は運命って変えられると思う?」 唐突な質問だった。 和が何を言おうとしてるのかは分からなかったけど、私は考えてみる。 どうなんだろう……? 運命ってのは変えられるもんなんだろうか? そもそも、運命ってのは何なんだ? よく運命は変えられるって言葉を漫画やドラマなんかで言ってるのを見る。 それはそれで立派な信念だと思うけど、変えられたら運命でも何でもないよな、とも思う。 運命ってのはずっと決められてた道筋を辿る事……でいいはず。 唯達と軽音部をやって来れたのは嬉しいし、 運命だと思ってたけど、それを認めるって事は運命の存在を認めるって事になる。 運命の存在を認めるって事は、運命は変えられないって事を認めなきゃいけない。 じゃあ、運命は変えられないってのが私の意見か? いや、そうでもない気がする。 運命が決まってるって事は、 私が自分で決めたって考えてた事も、運命に仕組まれてたって事になる。 何処かの誰かに仕組まれた道程を勝手に歩かされてたって事になる。 それは……、嫌だ。 運命を感じる事は確かにある。 でも、自分のして来た事が何もかも誰かに仕組まれてたなんて、そんなのは嫌だ。 皆と仲良くなれたのが、全部他の誰かのためにさせられてきた事だったなんて……。 「分からない……」 結局、私は和に対して、そんな言葉を呟く事しか出来なかった。 やっぱり、私にはまだ分からない事だらけだ。 私の様子を見て、和は何故か少しだけ微笑んでくれた。 「ありがとう、律。 私、意地の悪い質問したわね、ごめんなさい。 運命なんて、私にもあるかどうか分からない。 あったとしても、それを変えられないのなら、運命の存在なんて知りたくないわ。 些細な偶然を運命だと考えて、その偶然に自分一人で勝手に感謝する……。 私の中での運命って言葉の定義は、それだけで十分だと思うの。 それ以上の意味を持つ運命なんて、私には必要無いわ。 そう……。 例えば神様はその人が乗り越えられる困難しか、 その人に与えないって言葉があるわよね? 困難や艱難辛苦は人間をもっと成長させるための試練なんだって。 言葉遊びとしてはいいと思うけど、 現実に困難に遭遇した人間にとっては酷い話よね」 確かにそうだと思った。 困難を自分達の成長に繋げて考えるのは私的にはありだ。 ここを乗り越えれば、自分達はもっと成長出来るって考えるのは楽しいし、必要だと思う。 でも、その困難が他の誰かに無理矢理与えられた物だったとしたら、正直やってられない。 私は頬を膨らませて、何処かに居る神様に向けるみたいに呟いてやる。 「そういやさ。 最近の漫画に多い傾向がある気がするな、そういう仮想敵ってやつ。 人類を襲う謎の侵略者……、 その侵略者の正体は未熟な人類を成長させるための善玉だった! って感じの漫画。 人類がやがて来る更に強い敵と戦えるようになるため、 その善玉侵略者はあえて悪となり、侵略行為を行う……。 って、余計なお世話だっつーの。 もっと他にやり方があるだろうが、って思うよなー。 大体、何だよ、善玉侵略者って」 我ながら安っぽい例えになっちゃったと思う。 でも、そう考える方が私には分かりやすかったし、和はまた笑ってくれた。 「分かりやすく例えてくれてありがとう。 いつか唯に運命の話をする時は、その例えを使わせてもらうわ。 あの子は律の例えの方が分かりやすいだろうし……。 それで、話は少し逸れちゃったけど、私が言いたいのはね……。 現状を変える事は出来ないかもしれないって事なのよ。 それが運命かどうかはともかく、 元の世界に戻れなかった時の事も、考えておかなきゃいけないと思うの。 さっきも言ったけど、自暴自棄になってるわけじゃないわ。 考えておいてはほしいって事なのよ。 この広いようで狭い世界で、どうやって生きていけばいいのかって事を」 分かってはいた事だけど、人に言われてしまうと複雑な気分だった。 私達が元の世界に帰れず、一生八人だけでこの世界に生きていくって未来……。 考えたくないけど、考えなきゃいけない事だ。 その未来……、私達は絶望せずに生きていけるんだろうか……? 不意に和が私の瞳を正面から見ながら呟いた。 「閉ざされた世界……」 「え? 何だって?」 「閉ざされてる……世界なのよね……」 「そりゃ、まあ……、 元の世界に簡単に戻れない、って意味じゃ閉ざされてるけどさ……」 「ううん、そうじゃないのよ。 閉ざされてるのは世界の方じゃなくて、もしかして……」 それから先は、和の方が口を閉ざしてしまった。 星空を見上げて、何かを考え込んでいるみたいだ。 閉ざされてるのは世界の方じゃない? 一体、どういう事なんだろう? でも、『閉ざされた世界』って言い方は正しいと思う。 私達だけが閉じ込められた、閉ざされ切ったこの世界。 うん、ぴったりじゃんか。 これからは和の案を採用して、 今の状況の事を『閉ざされた世界』って呼ぶ事にしよう。 和が考え込んだみたいだったから、私はそれ以上和に何も訊ねなかった。 和だって考え込みたい事もあるだろう。 それに心当たりが無いわけじゃない。 閉ざされてるのは世界じゃなくて、異世界と繋がる門だって和も考えてるのかもしれない。 私がそう考えちゃうのは単に、 最近、異世界を門で繋いで渡るゲームや漫画をよく見てるからでもあるけど、 そんな感じで繋がれた異世界への門が閉ざされてるって考えれば、 和の言葉は閉ざされた門の事を言ってたんだって事で十分説明出来ると思った。 和がしばらく黙り込んでいたから、 私は五右衛門風呂から上がって、和の隣のプールサイドに腰を下ろした。 何となく、ゆっくりと和の身体を眺めてみる。 髪が短めなのに、男の子っぽいってわけじゃなく、可愛らしい顔立ちだと思った。 眼鏡を外した姿も新鮮で、濡れた髪も艶っぽくて何だかドキドキしてくる。 いやいや、私は別に女の子が好きってわけじゃないけどな。 スタイルに関しては……、 あー……、やっぱり私より発育いいな……。 うん、もう慣れたよ。 慣れましたよ……。 慣れたっつってんだろ、コンチキショー! 「何を見てるのよ、律?」 考え事が終わったのか、首を傾げながら和が私の耳元で囁いた。 しまった。 和の肉体美を観察してたのがばれてしまった……! まあ、別にばれてもいいんだけどさ。 私はニヤリと笑ってやって、嫌らしく手先を動かしてやる。 「グへへ……、お姉ちゃんの裸を観察させてもらってたんだぜ」 「何、その古い変態……」 呆れた表情で和が呟く。 いや、変態に古いも新しいもないと思うんだが……。 と。 急に和が珍しくニヤリと笑った。 「ま、見られて減る物じゃないんだし、 いくらでも観察してくれて構わないんだけどね」 「何だよ、その大人の対応は……」 そう言われてしまうと何だか悔しくて、私は口を尖らせて呟いてやる。 まあ、和は兄弟が多いから、 人に裸を見られる事に慣れてるのかもしれないな。 私も中学くらいまでは聡と風呂に入ってたから、あんまり裸に対する抵抗は無いし。 いや……、人前でいきなりスク水姿になれる唯ほどじゃないが……。 気付けば、今度は和が私の身体を見ているようだった。 目を細めて、隅々まで観察してるように見える。 一応、和に訊ねてみる。 「何をしてるのかな、和ちゃん……?」 「今度は私が律の身体を観察しておく番かと思ってね」 「やめんか、エロ親父! まあ、こっちも見られて減るもんじゃないから、別にいいんだけどな。 こんな面白味の無い肉体でよければ、存分に観察するといいぞ!」 「そう? 律の身体、面白味の無い肉体なんかじゃないわよ?」 「何だよ? 凹凸が無さ過ぎて逆に希少価値があるってか? 失礼な奴だなー……」 私が大きく頬を膨らませて顔を背けると、 和が私の思ってもみてなかった事を口にした。 「そんなに悲観的になる必要は無いわ。 律、男の子みたいって思ってたけど、やっぱり女の子なのよね。 胸もちゃんと膨らんでるし、女性的な曲線もあるし、 普段のカチューシャ姿も似合ってるけど、前髪を下ろした律も新鮮よ。 すっごく興味深いわ」 「な、何だよ……。何を言ってるんだよ、和は……」 「可愛いって事。 律は軽音部の皆と自分を比べちゃってるのかもしれないけど、そんな必要は無いわ。 律には律の良さがあって、律にしか無い魅力があるんだから。 少なくとも私は、律の事、すごく可愛いって思うわ」 「うっ……、あっ……」 声が出せない。 顔が熱いのは、勿論のぼせたせいじゃない。 お世辞ならまだよかった。 お世辞なら軽く流してやる事でこの場は終わってたんだから。 でも、和はお世辞を言うタイプじゃないし、 視線を戻して見てみた和の顔はとても真面目な表情だった。 つまり、和は本気で私を可愛いって言ってくれてるんだ。 真面目に可愛いって言われた事なんかほとんど無い。 唯や澪相手なら叩いてやる事も出来ただろうけど、 和相手じゃ、しかも真顔の和相手じゃそんな事が出来るはずもない。 私はどうしたらいいのか分からなくなって、 立ち上がって、五右衛門風呂の方向に逃げて入り直した。 そのまま頭まで潜って、しばらくお湯の感触を全身で感じる。 まったく……。 和の奴は何を言ってるんだよ……。 そんな真顔で可愛いって言われちゃ、勘違いしちゃうじゃんかよ……。 自分が可愛いんじゃないかって思っちゃうじゃんかよ……。 似合わないんだって、私に可愛いとかそういうのは……! 私が目指すのは可愛いとかじゃなくて、カッコいいの方なんだから……! 三十秒くらい潜っていただろうか。 ちょっと息が苦しくなって頭をお湯の上に出すと、目の前には和の顔があった。 「うわっ」と私は軽く叫んじゃったけど、 和はそれを気にせず、五右衛門風呂の空いてるスペースに身体を入れた。 単に冷えて来たから、お湯に浸かり直しに来ただけなんだろう。 それが余計に恥ずかしい。 つまり、和はさっきの言葉を、何でもない常識だって考えてるって事なんだ。 冷えて来たからお湯に入る事と同じくらい、私が可愛いって事は常識だと思ってるんだ。 だから、何でもない表情を浮かべてるんだ。 「うぇ……、えっとさ……、和……。 私、昼間の件で一つ考えた事があるんだけど……」 自分の恥ずかしさを誤魔化すために、私はどうにか和に他の話題を振った。 本当はもっと落ち着いてから話すべきだったんだろうけど、 他に話題も思い付かなかったから、その話をするしかなかった。 急に話題を変えた事に嫌な顔もせずに、和は私の話を聞いてくれた。 私が話したのは、昼間の件の原因についての私の推測についてだ。 急に人の姿が見えたのは、あの場所自体に原因があるんじゃないか。 ひょっとすると異世界同士を繋ぐ門みたいな物があって、 その誤作動だか何だかで人の姿が現れたんじゃないか。 その門を上手く使えられれば、私達はこの閉ざされた世界から脱出出来るんじゃないか。 私の考えの全てを伝えた時、和は真剣な表情を私に向けた。 さっきこの話をした時みたいな、沈んだ表情は無くなっていた。 「異世界同士を繋げる門……。 面白い考えだと思うわ。 そう考えれば、私達は元の世界に戻れるかもしれないわね。 そうだったらどんなにいいかしら……。 でも、ちょっと待って、律。 私ね、今日一つ気付いた事があるのよ。 律の持って来てくれた地図と梓ちゃんの持って来てくれた地図、 両方を見比べて、自分の記憶とも対照してみて、すごく単純な事に気付いたの。 それはまだ誰にも言ってないんだけど、律にだけ言うわ。 他言無用でお願い」 そんな重要な事を私なんかが聞いちゃっていいものなんだろうか。 そう思わなくもなかったけど、和に信頼されてるらしいのは単純に嬉しかった。 信じられてるんだったら、出来る限りその信頼には応えたい。 私は小さく息を吸い込んでから、ゆっくり頷いた。 ほっとした表情を一瞬浮かべてから、和が続ける。 「今朝、律にこの世界についての色んな可能性を話したけど、 一つだけ話してなかった可能性があるのよ。 まあ、単にその時には思い付いてなかっただけなんだけどね。 だけど、気付いてしまうと、そうとしか考えられなくなったわ。 勿論、まだ勝手な推測なんだけど、私は思ったの。 この世界は本当に現実に存在する世界なのかって」 「現実に存在する世界……じゃないってのか? つまり、パラレルワールドや、 人類が滅んだ後の未来世界とかじゃなくて、 インターネットの中の電脳空間みたいな仮想世界……って事か?」 「それだと今朝話した可能性の中にもあったでしょ? そうじゃなくて、もっと単純な話よ。 ねえ、律、この世界は……、 ひょっとしたら誰かの心の中の世界なんじゃないかしら?」 「心の……中……?」 「夢……って言い変えてもいいかしらね。 私達の中の誰かの夢なのか、 全くの第三者の夢なのか……、それは分からないけれど……」 「夢ってそんな非現実的な……、って今更か。 今の状態が十分に非現実的なんだ。 何が原因だって不思議じゃないよな。今朝も話した事だけどさ」 言い終わってから、私は星空を見上げる。 この世界は……、何処かの誰かの夢の世界なのか? 少なくともパラレルワールドや宇宙人の侵略が原因って考えるよりは、説得力がある。 生き物の存在しない『閉ざされた世界』。 確かにこんな世界、夢や仮想空間以外じゃ自然に成立しそうもない。 そこまでは納得出来る。 でも、そう考えてしまうと異世界を繋ぐ門は……。 私が希望を持っていた考えは……。 私が考えていた事に気付いたのか、和が軽く私の肩を叩いた。 視線を戻すと、これまで以上に真剣な表情で和が私を見つめていた。 「この世界が本当に誰かの心の中なのか、誰かの夢なのかは分からないわ。 分からなかったから、律と梓ちゃんに地図を集めてもらってたのよ。 一つ……、気になる事があったから。 それで地図を確認してみて、自分の記憶と対照してみて、思ったの。 勿論、この世界が誰かの夢だって、確信出来てるわけじゃないわ。 でも、少なくとも私は、この世界はそういう類のものなんじゃないか、って思えたのよ」 「気になる事? この世界に何か変な事でもあったのか?」 「変な事……と言えば、変な事かしらね。 ねえ、律……。 確か律と澪の小学校はあの大きな公園の近くにあったわよね?」 和が急に何を言い出したのか分からない。 でも、和の言う通り、私達の小学校はあの大きな公園の近くにある。 この付近で一番大きいあの公園……。 澪達とも何度か遊んだ事があるし、そういや私が骨折したのもあの公園だったか。 和の瞳を覗き込みながら、私は軽く頷く。 すると、和が少し躊躇いがちにまた話を続けた。 「小学校の頃、私も唯、憂と一緒によくあの公園で遊んだわ。 もしかしたら、律達とも何度か擦れ違った事があるかもしれないわね。 この近辺に住んでる子供達の中で、 あの公園で遊んだ事が無い子は居ないんじゃないしら。 それくらい大きな公園だものね。 それでね……、世界がこんな風になって、 閉じこもってた澪を説得した後であの公園の付近を通った時……、 私、違和感に気付いたのよ。 誰も気にしてなかったでしょうし、気にする事じゃないのかもしれない。 でも、私は気付いたの。 ひょっとすると、あの公園に行く事が少なかったからこそ、 逆にその違和感に気付けたのかもしれないわね……。 ねえ、律、変な事を訊くけど、教えてくれるかしら? あの公園……、大きな樹があったわよね? 登れる事が小学生の間で大きなステータスだったあの樹よ。 何人か私の知り合いも登ろうとして落ちていたわね。 唯も登ろうとしてたけど、身長分も登れてなかったから、 落ちた時に大きな怪我が無くてホッとしたのをよく憶えてる」 唯らしいな、と思う隙もなく、和が更に話を続ける。 躊躇いながらも、誰かに話したい事だったんだろう。 23
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/2902.html
あの世界を揺るがすほどの大騒動から数えて2年と3ヵ月‥俺達は別々の進路を辿っていた。 勿論SOS団の会合は月一程度で行われ、今でも小言を言われたりしている。 だが残念な事に、朝比奈さんだけは任務終了と同時に未来に帰ってしまった。 仕方なく、ハルヒには朝比奈さんは海外の一流医療チームに抜擢されたと説明し、体裁を整えた。 一流と付けたのはSOS団員として、一人一人が世界に躍進する!というハルヒの宣言を尊守した結果だ。 さて、ハルヒ長門の両名は、その優秀な(片方は人智を超えた存在な訳だが) 能力を買われ、世界でも稀にみる‥らしいプロジェクトチームに配属されたらしい。 何をしてるのかは極秘らしく、長門は勿論、お喋りのハルヒでさえ言わない。 俺だが、あろうことか国立大にいる。ハルヒの拷問とも言われる勉強を耐えたおかげだ。古泉も一緒だ。 ハルヒに連れられ、プロジェクトチームの試験にも参加したが、そこまでの頭脳は持ち合わせていなかった。 さて、世界はまたしても混迷し始めていた。はっきり言おう。第三次世界大戦が始まっている。 地球環境の保全と発展途上国のいがみ合いは、平行線の一途を辿り、その きっかけ を起こした。 EU諸国+オーストラリア対ロシア+東南アジアに、すでに東と西に分断されたアメリカがそれぞれに着いた。 日本やカナダ、アフリカ大陸は中立を守っていたがやはり戦火が上がってしまった。 ~~~ 俺は戦争に参加する訳もなく、要は避難民扱いだった。携帯も家電も混線し、まともに食料も使えない。がそれはまだいい方だ。 なぜなら中立国を攻める外道な奴のせいで、一人追われている最中だからだ。 「いたぞー!こっちだ!」 くそ!見つかった!‥‥俺は、ここ数日でへたなマラソン選手よりも何倍の汗をかいている筈だ。 ‥‥‥周りが静かになり、やっと安堵したその時、異様な感触と灼熱の痛みが俺の肩を貫いた。 どうやらまだ完全に振り切れていなかったらしい。痛みに耐え、周りに武器になりそうな物を探す。 ない。持っている物も電池の切れた携帯と中身のない財布だけだ。 捕まったら拷問だろうか、はたまた薬物実験か‥‥死を実感したその時、後ろから銃声が聞こえた。 俺は後ろを見て思わず笑ってしまった。‥古泉だ。 どうやら助かったらしい。激しい銃撃戦ののち、敵は退散したようだ。相変わらずの顔に苦笑する。 「ふぅ‥大丈夫ですか?‥なんとか間に合ったみたいですが‥」 そこまで言って近づいてきた古泉だが肩口の傷を見て少し焦っているようだ。 「‥一応弾は貫通していますし、致命傷ではありません。ですが早急に手当てした方がいいでしょう‥」 立てますか?と手を差し伸べる古泉。俺はその手を握りすまんな。と呟いた。 ~~~ 付近に立てたテントの中で古泉から手当てを受け、少しは回復したようだ。 現状を聞こうとしたが、どうやらこいつも追われていたらしい。 体のあちこちから擦り傷や切り傷が覗いていた。 しばらく話していると、唐突に古泉の携帯が‥‥なぜこいつのは使えるんだ?古泉は、電話を切ると真顔で言ってきた。 「‥世界大戦より一大事です。閉鎖空間が‥‥世界が崩壊しかけています。」 何言ってる?そんな事起きる訳がない。お前は高校卒業した時なんと言った。 ‥ハルヒの能力はなくなったと言ったじゃないか。 「‥僕にも何がなんだか‥‥しかし、わかってしまうんです。‥‥涼宮さんの能力が‥復活したと‥」 ~~~ ‥‥ん?ここは‥どこだ?‥古泉といたテントだ。では古泉は?‥いない。 外に出て驚愕する。‥‥閉鎖空間。この灰色に染まった空間に、今度こそ一人で閉じ込められたのだ。 俺は古泉を待った。閉鎖空間ならば古泉は入って来る筈だと。‥‥しかし、一向に来る気配はなかった。 不意に、古泉の携帯が使えたのを思い出し、携帯を探す。‥‥携帯はあった。画面のつかない携帯が。 途方に暮れ蹲る。自然に目の前がぼんやりする。涙が頬を伝うのがわかった。 突然奇怪な電子音が、灰色の世界に響き渡る。辺りを見回したが、音はポケットから聞こえていた。 自分のは電地が切れてたのに‥‥‥覚えのない着信音に気付かなかったが、間違いなく俺の携帯だった。 メール着信:長門 涼宮ハルヒは能力を、その深層に隠していた。 能力が使用されなくなったため、古泉一樹朝比奈みくる私の3名はその能力が消滅したと錯覚した。 それは私達のミス。謝罪する。 このメールの5分後に私の能力を使い、世界が崩壊する前にあなたと涼宮ハルヒが話せるよう情報操作する。 あなたを信じている。 ~~~ 5分後 電話着信:ハルヒ 電子音が鳴り反射的に通話ボタンを押し耳にあてる。 「も、もしm‥」 「もしもし!?キョン!?キョンよね!?大丈夫!?怪我とかしてない?」 まくしたてるハルヒの声に涙が出る。 「‥だい‥大丈夫‥だ‥‥お前こそ‥平気か‥?」 「だ‥大丈夫よ!全然ピンピンしてる!‥から‥」 俺は声を押し殺していた。声を出したら、泣き声でハルヒの声が聞こえなくなりそうだったから‥‥ 「あたし‥今日妹ちゃんに‥会ったの‥‥そしたら‥キョンが‥‥キョン‥」 ハルヒも相当我慢していたんだろう。ついに泣きだした。涙ながらに喋っている声に、俺も相槌をうつ。 「‥途中ではぐれてって‥‥だから‥‥もし‥‥って‥そう考えだしたら‥」 「‥ハルヒ‥‥大丈夫だ‥俺は‥生きてるから‥」 しばらく無言‥いや、嗚咽を洩らしたまま黙った。 ハルヒが沈黙を破る。 「‥もう‥会えないかもしれない。だから‥聞いて?‥あたし‥あんたが‥」 俺は堪らず叫んだ。 「あ、会えないなんて‥言うんじゃねぇよ!!しかも、電話で告白は駄目だって‥いったのは誰だ!!」 ハッという声が聞こえた。 「‥そうよね‥あたしたち‥また会えるよね?」 「あぁ絶対だ。‥‥当たり前だろ?‥ 約束 する」 ‥最後になるかもしれない約束をハルヒに告げる。 ‥俺の頭の中ではハルヒの笑顔が咲いていた。 多分、ハルヒは今‥最高の笑顔をしている‥‥ 「‥約束‥破ったら‥」 大丈夫。絶対会える。 「‥死刑なんだから‥‥」 ‥‥死刑は嫌だからな。 END 閉ざされた世界で ~崩壊する世界 *** ‥目の前に光が見える。 ‥‥重い瞼を開き、現状を把握する。‥ここは‥そうか‥戻ってきたんだな。そこにはニヤケ顔に、涙の跡を残した古泉がいた。 「どうやら世界の崩壊は阻止できたようですね。」 あなたならば自分の事も我々の事も、救ってくれると思っていましたが、ね。 と、慌てて付け足していたのを見て、これは‥‥こいつなりのはぐらかし方なんだなと思い、呟いた。 「‥ニヤニヤするな‥色男が台無しだぞ?」 俺達は、ぼんやり空を見たのち声をあげて笑った。 ~~~ 俺は今、病院で治療を受けている。なんでか‥‥肩を銃で打たれたからだ。 ‥‥‥あれからしばらくして、世界大戦は鎮静化していった。いや訂正する。 戦争が完結した訳じゃない。いわば冷戦状態だ。 だが走り回るよりはずっと楽だ。こんな状態じゃどの道無理だがな。 「ご気分はどうですか?」 古泉がいつものように病室に入る。‥‥結局こいつも絆創膏と包帯だらけだ。 「あなたの事だから退屈してるんじゃないかと思いまして‥どうです?」 そういって、手に持っていたオセロを持ち上げる。 「特に退屈はしてないが、ま、付き合ってやるか」 と言って、古泉の手を借りてベッドから起き上がった。‥‥まさかこいつと意志疎通するとは思ってもみなかったからな。 パチ、パチと静かな病室に音がこだまする。 時計を見る。あ‥ちょうどだ‥‥3‥2‥1‥コンコン 1秒も狂わないな、長門。 「‥‥‥‥」 どうやってここまで来たか、本当に帰っているか、いつもの疑問も湧いては消えるを繰り返していた。 長門はベッドの‥‥‥古泉の反対側にあるパイプ椅子を開き、いつものように読書を始めた。 何気ない日常‥‥‥そう、二つのピースが欠けた星のように‥‥‥ 時間になり古泉が帰る。唐突に長門が話を始めた。 「伝えることがある。しかし、それはあなたにとって知らされたくない事実。 だからあなたには選ぶ権利がある。だから選んで」 と‥‥ 「一つ聞く。それは、俺が知り得ない情報か?」 「‥‥そう」 だったら駄目だ。例え一分後の事だろうと、未来の事を知ることは出来ない。 そういうと長門は頷き、読書に戻った。 しばらくして長門が立ち上がる。俺は口を開いた。 「なぁ‥俺を‥信じてくれて‥‥ありがとな。」 長門が頷くのを確認し、俺は眠りについた。 ~~~ ある病室の一室に入る。 すでに冷たくなった男性と入り口にたたずむ少女。 そして男性に縋りつき、泣き叫ぶ少女がいた。 「目を開けて、キョン!あたしまだ‥あんたに好きって言ってないのよ!?」 ふと、入り口にいた少女に目を向けた。彼女は顔を歪めることなく、すーっと涙を地面に垂らした。 夜道を一人の少女が歩いている。 彼女の名は‥長門有希。 遠くの街灯から灯りが一つずつ消えてくる。 「私は‥‥」 彼女のすぐ近くの街灯が消える。 「‥‥あなたを‥‥信じてよかった。」 周りの灯りが全て消えた時、少女は光の粒子となって星の中に消えていった。 END 閉ざされた世界で ~生まれた世界 *** 「キョンくん!起きて~」 ぐはぁ‥‥!な、なんだ?誰だ?病人に‥‥って‥あれ?なんでお前‥‥ そこにはいつものように、俺を起こしに来た、中学生の妹がいた。 新聞を見る。‥‥どうやら日付は俺の記憶と相違ないらしい。よかった。 しかしイマイチわからない。一番詳細がわかってそうな長門に電話する。 プル ピッ 「‥‥‥」 相変わらずの‥‥しかも久々の即通話に、少し安堵しながら俺は切り出した。 「なぁ、今回は何があったんだ?何が何だかさっぱりわからないんだが‥」 「‥何の事?」 長門が、事態を把握してない訳がない。つまり改変された世界って事か? 「‥情報改変の痕跡は認められてない‥‥」 ‥?訳が分からない。一応、そうか‥ありがとな。といい電話を切る。 と古泉から電話が来た。どうやら古泉は、状況を把握しているらしかった。 「涼宮さんが病室に駆け付けた時、既にあなたは亡くなっていたんです‥」 ‥寝た様にしか感じなかったし、痛みもなかったのに‥‥俺は死んだのか。 古泉が話を続ける。 「涼宮さんはすぐに世界を崩壊させようとました。 ですが、長門さんが涼宮さんの力を抑制し、と同時にあの戦争の きっかけ 自体を消滅させたのです」 ふむ。長門ならその位わけないのはわかる。‥‥だが長門は今回の改変について何も知らないらしい。 「どういうことなんだ?」 「‥‥恐らく今まで以上に力を使ったか、あるいは自分の記憶を制御してるのではないでしょうか。」 電話を終え、一人で考える。が、妹の「ご飯出来たよ~」という間抜けな声に、考え事は中断された。 遅刻ぎりぎりで教室に滑り込み、適当に席に座る。しばらくして、背中に懐かしいシャーペンの感覚が襲う。 俺は頭を掻きながら振り向き、その女を見た。 「約束、破ったでしょ‥」 ‥!?‥‥なんでお前が知ってるんだ!? 「は?今日はあたしと一緒に登校する約束だったじゃない!!忘れたの!?」 ‥‥‥なるほどな。 「約束破ったら死刑ってあれ程いったでしょ!?」 俺は唐突に切り出した。 「なぁ‥絶対だと言い切れる約束があるんだが‥」 俺はその女に問い掛ける。女はカチューシャを撫でながら 「えらい自信ね。聞いたげる。どんな約束よ?」 俺は鼻の頭を少し掻き 「‥ずっと‥お前の傍にいてやるよ‥永遠にな‥」 END
https://w.atwiki.jp/authors/pages/100.html
新書 ある閉ざされた雪の山荘で (講談社ノベルス) 文庫本 ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ahmobile/pages/456.html
閉ざされた戦処女の世界 No.167 種別 アタック 聖霊力 Lv2 HAND 0 Power 400 PowerBonus 愛25% レアリティ コモン 勢力 ウァルキュリア 効果 【チェイン】自分のほかのチェインが1枚でもあれば、このカードのパワーを+100する 戻る
https://w.atwiki.jp/amakoi/pages/151.html
閉ざされた学園―岸俊也攻略 図書室に行く 図書室に行く 図書室に行く 教室に行く 放送室に行く 管理者へ知らせよう 食堂に行く 伝言しておこう 教室に行く 他の人は無事? 教室に行く (セーブ) (セーブから) 死ぬつもりですか 俊也BADEND (セーブから) そんなの望んでない 俊也HAPPYEND 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/llnj_ss/pages/1788.html
元スレURL 侑「その閉ざされた楽園で」 侑「その閉ざされた楽園で」終 概要 合同ライブの帰り道、トンネル内で被災した虹ヶ咲とLiella! 絶望的なサバイバルの幕が上がる 参考:蠅の王 関連作 (初代スレ・当時の反応を見たい人向け) 侑「その閉ざされた楽園で」 侑「その閉ざされた楽園で」2 タグ ^高咲侑 ^虹ヶ咲 ^[[Liella!]] ^サヤ ^オマージュ ^シリアス ^サスペンス ^ホラー 名前 コメント