約 2,593,883 件
https://w.atwiki.jp/vpettoto/pages/10.html
とある猫カフェ/キャラクター紹介 toto(💫) 誕生日 7/8 性別 ♀ 身長 154cm バスト Bカップ お星様にお願いをして人間の姿になれた、 とある猫カフェで飼われているオシャレ好きな猫✧* ハッシュタグ #VPETtoto 衣装一覧 マタタビ(マタタビさん)(🌿) totoが抱っこしてる、店長お手製のヌイグルミ。 totoと同じくお星様の力で人の姿になる事ができる。 (人の姿での配信は現在REARITYでのみ) 誕生日 4/16 性別 ♂ 身長(ヌイグルミ) 約35cm(しっぽ含まず) 身長(人型) 162cm ハッシュタグ #VPETマタタビさん toto姉(🌙) お天気予報のお姉さん。 誕生日 -/- 性別 ♀ 身長 158cm(仮) バスト Dカップ ハッシュタグ ――― ハリメタ(🦔) アルバイトのハリネズミ。大学生。 誕生日 -/- 性別 ♂ 身長 ---cm ハッシュタグ ――― 店長 とある猫カフェの店長。 裁縫が得意でtotoの衣装やマタタビ(ヌイグルミ)は、 店長のお手製である。 お星様(中の人) totoやマタタビに神具(Live2D/REALITY)を使って、 人の姿を与えた神様(toto達視点)。 「とある猫カフェ」のスタッフが声を出すことができるのは、 お星様が声を貸しているためである。 故にキャラクター達が話している間は、自身は話すことはできない。 また、キャラクター達が同時に話すこともできない。
https://w.atwiki.jp/gununu/pages/1680.html
御坂美琴(とある科学の超電磁砲)〔みさか みこと〕 作品名:とある科学の超電磁砲 作者名:[[]] 投稿日:2009年10月7日 画像情報:640×480px サイズ:151,441 byte ジャンル:左向き キャラ情報 このぐぬコラについて コメント 名前 コメント 登録タグ 2009年10月7日 とある科学の超電磁砲 個別み 左向き
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/1271.html
とあるラジオのいちゃいちゃSS 【本文】 第 1回 ◆ 第 2回 ◆ 第 3回 ◆ 第 4回 ◆ 【著者】 11-391氏 【初出】 2010/07/17 初投稿 【最終スレ投下日】 2010/08/10
https://w.atwiki.jp/gununu/pages/1679.html
初春飾利(とある科学の超電磁砲)〔ういはる かざり〕 作品名:とある科学の超電磁砲 作者名:[[]] 投稿日:2009年10月9日 画像情報:640×480px サイズ:145,072 byte ジャンル:左向き キャラ情報 このぐぬコラについて コメント 名前 コメント 登録タグ 2009年10月9日 とある科学の超電磁砲 個別う 左向き
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/1453.html
とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅰ 「さあ子猫ちゃん。おしおきの時間だよ」 男たちは笑っていた。 薄汚いその笑みは今は恐怖にしか感じない。 「逃げ出すなんていけないよ?悪い子には罰を与えないと」 ああこれから酷い事をされるんだな。誰も助けてはくれない。 少女たちは諦めていた。 少女らはスラム街で生まれ貧しい生活を送ってきた。 親から捨てられ食う物も家も無い。 だから生きる為に小さい頃から盗みを繰り返してきた。 本当はしたくなかったけどそうするしか生きる道が無かった。 だから手を差し伸べられた時は本当に嬉しくて疑いもしなかった。 「アメリカにある『学芸都市』で今、働く人を探してる。子供でも働ける仕事だから働いてみないか?」 食べ物も住むところもそしてお給料…お金もくれるとスラムにやって来た大人は言った。 そして遠い国からアメリカにやって来た。世界中から同じ様な子供達が集まっていた。 ……………………だげど。 体からハラワタが出でいる。顔が分からない程に潰れている。最初にそれを見た時はニンゲンだとは思わなかったしニンゲン、自分達と同じぐらいの子供だと知った時はとにかく吐いた。 大人たちはウソをついていた。自分達は実験体(モルモット)として集められたのだ。 セイジンを作ると言っていた。セイジンが何なのか分からないけど自分達があの子達みたいにされるのは解ってしまった。 そしてその場から逃げだした。 大人は焦ることもなく楽しむ様に狩りを始める。 一歩また一歩と男たちは近づく。 何でこうなったのだろう? おいしいご飯をお腹いっぱい食べたかった。 雨に濡れることもなく暖かなベッドで寝てみたかった。 みんなと仲良く幸せに暮らしたかった。 それだけなのにどうしてだろう? とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅱ “助けて!!” 言葉にすることももう出来ない。心の中で叫ぶ。 神さますら助けてくれないのは解っている。でも…そうするしか出来なかった。 “神さま私たちを助けて!!” 少女たちの叫びは神さまには届かなかった。しかし、一人の聖人にはきちんと届いた。 『もう大丈夫だよ』 頭の中に直接響いてきたやさしい声 『みんなと仲良く幸せに暮らすか…。その幻想(夢)を創って(叶えて)あげるよ』 幻聴だと思った。でも声は現実となって聞こえてきた。 「さあ、くだらない幻想(実験)は終わりだ。クソ野郎共」 現れたのは自分達よりも年上なお兄さんだった。 瞬く間に大人たちを倒してこっちに歩いてくる。 そしてやさしい声でこう言った。 「じゃあ、みんなと仲良く幸せに暮らせる所に行こうか」 涙が溢れてきた。 一人また一人泣き出し最後には全員が大泣きした。 とある魔術組織の壊滅の日の事だった。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅲ とある魔科学の幻想創造 「それで学園都市にその子達を保護しろというわけだけど、いつも思うがそっち(魔術)側で保護しないのか?聖人開発の実験体なんて教会が欲しがりそうけど…」 時刻は夜の12時過ぎ。少女らを助け出したのち少年は後始末の為に学芸都市に魔術組織が建設したアジトに来ていた。少年の右耳には学園都市製の最新技術で作られたイヤー型携帯が装備されている。少年の手元には小型のモニターがありテレビ電話になっていた。 「今回も被害者の一人が『原石』だったからな…。一人だけ別の場所というのはかわいそうだろ?それに学園都市なら一億人ぐらいの孤児を余裕で賄いきれる。子供の三十人ぐらい屁でもないからな」 「おや私はてっきり『あたしもお兄さんみたいに強くなりたいの!だからお兄さんの近くでいたい』とか言われたて困ったからと思ったけど」 「…………。魔術と超能力、どちらで殺されたい?選んでいいぞ」 「魔術で殺されると外交問題が生じるけど。そして私はまだ死ぬ気も無いわけだけど」 今、少年と話しているのは学園都市に住む雲川芹亜という少女。学園都市統括委員である貝積継敏のブレインを務める天才少女だ。彼女を通じ貝積継敏に少女達の保護を依頼している。 そもそも今回の依頼は学芸都市から都市内の洗い出し(不法入国者の排除)という名目だった。都市内の不審な奴らを尾行していたら魔術組織のアジトだったのだ。周辺にルーン文字を刻み死角を作り人の目を欺いていた。 「別に俺は教会所属というわけではないから学園都市内部の内輪もめという言い訳ができなくもないぜ?」 「まぁ、原石がいるなら貝積も文句はないだろう。しかし、これで六件目か。最近多い気がするけど」 見事にスルーされた。 確かに芹亜の言うとおりここ数年、似たケースが多い。フランス最大の魔術結社だった『オルレアン騎士団』が行っていた『ダルクの力を持つ者の人工的な量産』など昔から『人ならぬモノ』にたどり着くことを目的にした集団は多い。それを言い出せば公然と超能力開発を行っている学園都市などがいい例になるだろう。しかし最近の事件には幾つかの共通項がある。 一つはどの事件も被害者の中に『原石』がいる事 一つはどの事件も犯人である魔術結社の規模が実験を行うには小さい事 一つはどの事件も同じ理論…方法が使われている事 「黒幕がいるのは確かだ。が、尻尾をつかめない。一番気になるのはなぜ黒幕は原石を見つけ出せるのか?学園都市でさえ世界で50人ぐらいしか把握してないのに」 「ふむ。ぜひその方法を知りたいけど。まあここで話していても答えは出せないと思うけど?」 「…だな。今から準備すれば明日の昼には飛行機を学芸都市に着かせられるだろう?俺もその飛行機で学園都市に向かうから」 「珍しいな。やはり泣きつかれたか?ロリコン趣味とはいたたけないけど」 「本気で殺すぞ?そういうアンタはどうなんだ?相変わらずの様だが」 「ああ、相も変わらず私は今の生活を愛しているよ。今日も面白い事があって退屈してないけど」 「そうかい。それは良かったな」 芹亜は含みのある笑みをしながら言う。 「今日は学校見学があってな、中学生がきていたけど、君の友人も相変わらずの様だ。階段からこけて私の胸に飛び込んできたけど」 その友人を知る者なら…特に男子なら「またかあの野郎!」と殺意を抱くだろうがこの少年は違った。まるでどうしようもない絶望に浸っているような顔をしていた。一言でいえば悲しそうな顔だった。 「君もなかなか分かり易いな。…前から聞こうと思っていたのだけど」 「何だ?」 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅳ 満足そうな顔で芹亜はゆっくりと尋ねる。 「『幻想殺し』とは何なのだ?その名付け親なら解るだろう?」 幾分かの静寂の後、少年は答える。 「一言でいえば『幻想殺し』だ。アンタにアレの説明をしても理解できる・できないと言う以前に無意味だ。理解できてもそれは答えではないし理解できなくとも答えに意味など無い。ただ、アレはジョーカーという事だけは覚えておいた方がいい。俺が人工的なジョーカーならアレは本物の天然のジョーカーだ。両者の間にはあまりに深い溝があるというだけだよ」 「こう見えて私は天才少女で知られているのだけど」 「いずれ時が来れば嫌というほど解るさ。アレイスターの『プラン』はもうすぐ本格的に始まる。止めたいのは山々だけどそれは、今はできない。ならば被害を少なくするだけだ。それに本当は見当はついているだろう?」 「さてな。あと私にはわざと見逃しているようにみえるけど」 「それもそのうち分かるさ。じゃ手配は任せた。学園都市についたらお土産を持って行くよ」 どうにもあの天才少女は苦手だ。こちらの心の中まで知ろうとするのは気のせいだろうか。用事は済んだ。通話ボタンを切る。 通話を終えると直ぐに着信が入る。おそらく今の会話を盗聴して(聞いて)たのだろう。このタイミングはヤツしかない。 「私だ」 先ほどの会話も国際電話にしてはクリアだったがそれ以上のクリアな声が聞こえてくる。 「お前は知っていたのか?学芸都市に魔術結社がいることを」 「だとしたらどうなんだ?君が処理するのは変わらないと思うが?」 「お前も相変わらずフザケタ奴だ。アレイスター、まさか学芸都市を捨てるのか?」 学芸都市は学園都市傘下ではない。が科学側であることには違わない。しかし、学芸都市の上層部は魔術のまの字も知らない。現在も学芸都市には別組織の数人の魔術師たちが潜伏しているのは確認している。彼らが動けば学芸都市は陥落するだろう。戦争の火種として十分だ。 「遊園地(あそびば)など重要ではない。それに自ら虎の尾を踏む(世界の理に踏み込む)モノなどほっとけばいい」 現在、学芸都市はとあるアステカの魔術組織と対立関係にある。今は学芸都市が有利に見えるがそれは間違いだ。魔術も知らず戦力差のみで戦うなど愚行だ。このままでは後一、二年持つかどうかだろう。 「『プラン』に関係ないモノは関心なしか…。で何の用だ?まさか子供たちを受け入れないなんて言わないよな?」 「君に依頼がある。とあるモノを創ってほしい」 「何をだ?」 「『エリュシオン』だ」 「英霊の住まう島。まさか学芸都市を……」 「どうせなら有効利用するべきだとおもわないか?」 なるほど。この人間は心底フザケている。現世に死者の島など馬鹿馬鹿しいにも程がある。 「何を考えているか知らんがそんなことしたら魔術側、科学側共に黙ってないだろう。いくらお前が科学の大将だとしても反発はあるぞ。昔と同じ過ちをする気か?そして今度はどこに行く気だ?魔術側に戻るわけじゃないだろう?」 「私の目的はただ一つ。君は数少ない私の望みを知っている人間のはずだと思ったが?」 「知っているだけだ。理解も同感もしてない。まぁ、俺自身も他人のことはいえないからな。…俺の答えはNOだ。メンドくさい。他を当たれ」 「『幻想殺し』を制御できるとしてもか?」 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅴ 何の表情もなくレイスターは…モニター越しの人間は尋ねる。対して少年もどうでもよさそうに答える。 「出来る・出来ないじゃない。アレイスター、解っているだろう?そんな事に意味など無いことを」 「それでも私は進まなくてはいけない。君こそ分かっているだろう?止まれるラインは過ぎたことを」 もしかしたら自分と似ているのかもしれない。だからこそこの人間と繋がりを持ち続けているのかもしれない。そういった意味ではローラの事以上にこの人間に惹かれている自分がいる。 「分かった。もし学芸都市が堕ちるのなら創ってやろう。だたし余計な仲介を入れるなよ。そしてもう一つ条件だ」 「何だね?」 少年は条件を言う。アレイスターにしか出来ない事を。 「分かった。いいだろう。恐らく学芸都市はあと一年のうちに終わるだろう。おそらくと言っても『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』が出した回答だ。間違いないだろう。学芸都市が堕ちたのち暫くの様子見をしてから取り掛かってほしい」 「『樹形図の設計者』ねぇ…それは宇宙とビル(どっち)のヤツだ?まあ、他人には知られたくないだろうからビルの方か?どっちでもいいけど。いい身分だな?世界一のスパコンを二台も持っているなんて」 『樹形図の設計者』学園都市が独自に打ち上げた三機の人工衛星の一つに組み込まれている世界一賢いパソコン。データさえあればどんな事でも完全な未来予測(シュミレーション)が可能という代物だ。その価値は安全保持の為に宇宙に飛ばした程で当然現存するのは一台のはずだ。 「約束は守ろう。ではな」 肯定も否定もせず会話を終わらせた。いや、気にも留めずに。 「『プラン』か…・。本当にそれがお前の望みなのか?アレイスター」 通信が切れ真黒な画面に向かい呟く。答えは当然ない。さて、先ほどから待っているお客さんの相手をしなくてはいけないだろう。 「さて長々と待たせか何処のどちらさんだ?出来れば黒幕だとありがたいだが…」 やれやれといった顔で後ろを向く。そこに一人の人物がいた。 「やっと終わったか。何だよその顔は?つれないなー。俺様が出向いて来てやったのに」 性別は男。赤を基調にした服装。あまり鍛えてはなさそうな身体。髪はセミロング。少なくとも知り合いではない。それに自分の記憶からもそんな特徴をもつ人物はいなかった。なのでシンプルに聞いてみた。 「お前なんて知らん。誰だ?」 「フィアンマ。ローマ正教『神の右席』の右方のフィアンマだ。魔神さん」 『神の右席』ローマ正教禁断の組織で世界を動かすために存在する。十字教社会に存在しない教皇の影の相談役。存在を知る者は正教内でも限られる最高機密。確かその目的は『神上』、文字通り神の上を目指す組織。 「なるほど本当に黒幕か…。探す手間が省けたが、まさかローマ正教が黒幕とは驚いた。教皇は知らないだろうな。あの人がこんな事許すはずない。神上だったか?そんなつまらん事の為に子供たちを巻き込んだのか?潰すぞテメィ」 「計画実行したのはテッラなんだげど。こちらこそ驚いたよ、まさか魔神が邪魔してたとは。暇つぶしに来たら大当たりってか?それにそこまで学園都市とのパイプを持ってるとは最大司教のババァの切り札じゃなかっのか?俺様達の存在、目的もわかっているし」 「そんな事はどうだっていいだよ!!このクズヤロウっっっっがぁぁ!!!」 少年は右手で殴りつける。聖人の力で殴られ…いや拳から発生した風圧でフィアンマは壁を突き破り外に放り出される。もしこの光景を他の聖人が観ても驚愕するだろう。フィアンマは軽く1キロは吹き飛ばされた。 周辺2キロ四方を人払いしていても直径十キロ程の学芸都市で大規模な戦闘をするわけにはいかない。なるべく被害を出さぬようにビーチの方向に飛ばした。たいしたダメージはないだろう。本番はこれからだ。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅴ 何の表情もなくレイスターは…モニター越しの人間は尋ねる。対して少年もどうでもよさそうに答える。 「出来る・出来ないじゃない。アレイスター、解っているだろう?そんな事に意味など無いことを」 「それでも私は進まなくてはいけない。君こそ分かっているだろう?止まれるラインは過ぎたことを」 もしかしたら自分と似ているのかもしれない。だからこそこの人間と繋がりを持ち続けているのかもしれない。そういった意味ではローラの事以上にこの人間に惹かれている自分がいる。 「分かった。もし学芸都市が堕ちるのなら創ってやろう。だたし余計な仲介を入れるなよ。そしてもう一つ条件だ」 「何だね?」 少年は条件を言う。アレイスターにしか出来ない事を。 「分かった。いいだろう。恐らく学芸都市はあと一年のうちに終わるだろう。おそらくと言っても『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』が出した回答だ。間違いないだろう。学芸都市が堕ちたのち暫くの様子見をしてから取り掛かってほしい」 「『樹形図の設計者』ねぇ…それは宇宙とビル(どっち)のヤツだ?まあ、他人には知られたくないだろうからビルの方か?どっちでもいいけど。いい身分だな?世界一のスパコンを二台も持っているなんて」 『樹形図の設計者』学園都市が独自に打ち上げた三機の人工衛星の一つに組み込まれている世界一賢いパソコン。データさえあればどんな事でも完全な未来予測(シュミレーション)が可能という代物だ。その価値は安全保持の為に宇宙に飛ばした程で当然現存するのは一台のはずだ。 「約束は守ろう。ではな」 肯定も否定もせず会話を終わらせた。いや、気にも留めずに。 「『プラン』か…・。本当にそれがお前の望みなのか?アレイスター」 通信が切れ真黒な画面に向かい呟く。答えは当然ない。さて、先ほどから待っているお客さんの相手をしなくてはいけないだろう。 「さて長々と待たせか何処のどちらさんだ?出来れば黒幕だとありがたいだが…」 やれやれといった顔で後ろを向く。そこに一人の人物がいた。 「やっと終わったか。何だよその顔は?つれないなー。俺様が出向いて来てやったのに」 性別は男。赤を基調にした服装。あまり鍛えてはなさそうな身体。髪はセミロング。少なくとも知り合いではない。それに自分の記憶からもそんな特徴をもつ人物はいなかった。なのでシンプルに聞いてみた。 「お前なんて知らん。誰だ?」 「フィアンマ。ローマ正教『神の右席』の右方のフィアンマだ。魔神さん」 『神の右席』ローマ正教禁断の組織で世界を動かすために存在する。十字教社会に存在しない教皇の影の相談役。存在を知る者は正教内でも限られる最高機密。確かその目的は『神上』、文字通り神の上を目指す組織。 「なるほど本当に黒幕か…。探す手間が省けたが、まさかローマ正教が黒幕とは驚いた。教皇は知らないだろうな。あの人がこんな事許すはずない。神上だったか?そんなつまらん事の為に子供たちを巻き込んだのか?潰すぞテメィ」 「計画実行したのはテッラなんだげど。こちらこそ驚いたよ、まさか魔神が邪魔してたとは。暇つぶしに来たら大当たりってか?それにそこまで学園都市とのパイプを持ってるとは最大司教のババァの切り札じゃなかっのか?俺様達の存在、目的もわかっているし」 「そんな事はどうだっていいだよ!!このクズヤロウっっっっがぁぁ!!!」 少年は右手で殴りつける。聖人の力で殴られ…いや拳から発生した風圧でフィアンマは壁を突き破り外に放り出される。もしこの光景を他の聖人が観ても驚愕するだろう。フィアンマは軽く1キロは吹き飛ばされた。 周辺2キロ四方を人払いしていても直径十キロ程の学芸都市で大規模な戦闘をするわけにはいかない。なるべく被害を出さぬようにビーチの方向に飛ばした。たいしたダメージはないだろう。本番はこれからだ。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅶ 「空を飛ぶとは良い体験したよ。風圧で人を飛ばすなんてやっぱし聖人、魔神ってモンはすごいな。俺様実に羨ましいぜ」 「どこで俺の事を知ったのか知らんが聖人で魔神と知っていながら挑む気か?」 「魔神と戦ったことはないな。が、こう見えても俺様も強いんだせ?不完全だけどな」 (不完全?どういう意味だ?) 「さてと、さっさとアレを出してもらいますか」 「アレだと?何のことだ?」 「もったいぶるなよ。お前が魔神たる由縁だよ」 意味は分からないがさっさと片を付けよう。 少年は右手を砂浜に着ける。左手は炎に包まれる。右手を挙げると大量の砂鉄が付いていた。この光景を魔術師、能力者が見たら双方とも困惑するだろう。魔術師からすれば魔術の発動動作が地面に着けるだけ、能力者からしたら実現不可能とされる多重能力者(デュアルスキル)に見て取れるからだ。実際に目の前のフィアンマは珍しい物を見ているようだった。少年は砂鉄を炎に塗す様にし徐々に形を整える。砂鉄を溶かす程の高温にも関わらず左手には火傷一つ無い。完全に能力制御されている発火能力(パイロキネシス)だ。そして砂鉄は矛へとなる。 「なーるほど。その場で霊装を創るか。トンデモナイなお前」 少年はフィアンマに世間話をするように言う。 「日本神話を知ってるか?その中に“国産み”ってのがあるがこれはその時使われた『天沼矛(あまのぬぼこ)』をモチーフにしたものだ。簡単に言うと国を創る矛だ」 伝説に因ればイザナギ、イザナミの二人の神が混沌とした大地を矛でかき混ぜ矛から滴り落ちたのが島となり日本を創ったという。その矛を少年は知識で…正確に言うならば10万3千冊以上の魔道書と230万以上の能力(チカラ)で創る。 鉄を使い物を創るというのは実は日本の考古学上重要な事で様々な神話の基礎になっていたりする。またここは学芸都市、人口で創られた島だ。そういった一つ一つの要素、条件を知識で纏め形創る(行使する)。それが少年のチカラの一部。 「もちろん矛を振るえば大地が降ってくるわけじゃない。フィアンマ、島を創るにはどうすればいいと思う?」 少年は矛を振り上げフィアンマに襲いかかる。その速さは言葉よりも早い。 「簡単に言えば海底のマグマを爆発させればいい。この矛はマグマを爆発させるぐらいの衝撃を生み出すんだよ」 伝説、伝承、神話を自らの解釈で再現する。それも少年のチカラの一部。 その衝撃は軽く2キロ四方を軽く超え学芸都市全体を駆け抜けた。学芸都市に設置されている震度計でここからもっとも離れているものでも震度3を記録した。 「そうそう。俺のチカラの名前知ってるか?『幻想創造(イマジンクリエイト)』だ。覚えとけ」 ありとあらゆる異能を生み出す力だ。 その少年の言葉だけが辺りに響いている。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅷ 「おいおい俺様を舐め過ぎていないか?」 その少年の声に続くようにフィアンマの声が聞こえてきた。 「『幻想創造』?そんなもんどうでもいいだよ。確かにそのチカラは素晴らしいが俺様が欲しいのは禁書目録の錠前なんだよ。『王室派』、『清教派』のトップだけが持っているヤツだよ。だがお前なら例外的に持っているんじゃないのか?禁書目録を創りあげた禁書目録の編集者であるお前なら。だからこそ『魔神』でいられるんだろ?」 「テメィ一体何者だ?さっきから普通なら知りえるはずのない情報をどうしてテメィが知っていやがる!?」 少年は攻撃が効いていないことよりもフィアンマが持つ情報に心底驚いている。世界で数人しか知らない情報ばかりなのだ。当然その情報は漏れるはずのないモノで外部に知りえる者は皆無のはずだ。 「さっき名乗っただろ?フィアンマ。右方のフィアンマだ」 少年は矛を握りなおしフィアンマに再度襲いかかる。 「悪いが鍵は持ってない。鍵に頼らなくとも俺の頭にはきちんと10万3千冊以上の魔道書は記憶されているんでな!テメィは今ここで倒す!!」 矛から繰り出される衝撃にフィアンマは大した動作もせず衝撃を受け止めた。右肩から突如あらわれた第三の腕で防いだのだ。爪の様な翼の様な腕だ。そう不完全な腕だ。 「な!?まさかその腕は!?」 フィアンマはニヤリと笑い第三の腕で薙ぐ。今度は少年が吹き飛ばされる。百メートルぐらいで矛を地面に刺し踏みとどまったのは流石は聖人といったところだろう。 「それは残念だ。それにしてもつまらんな~。お前魔神だろ?もう少し楽しませてくれ」 少年は不完全な腕を見上げる。その腕の正体は…恐らく禁書目録では正体をつかめないだろう。だが少年には解ってしまう。過去に見たことがあるからだ。少年の親友が持つ同じく不完全な右手を。 「対応しているは『神の如き者(ミカエル)』。お前は本当に十字教徒か!?」 「人様の事は言えんだろ。魔術、科学両方の世界にいるのだから」 フィアンマの不完全な腕を中心にして爆発が起きる。 少年は矛を不完全な腕にぶつける。 爆発と爆発。二つの爆発は合わさることなくぶつかり合う。少年の爆発が力負けしまたしても少年が吹き飛ばされる。 「おいおい何なんだよお前は。魔神ってのはこんなんに弱いのかよ?不完全な腕にすら劣るのか?イヤ、おかしいな。さっきから魔術を使おうとしてないよな?そんなチンケな矛を創ったぐらいで何故魔術を使わん?うん?もしかして使えないのか?俺様達みたくなんかの制約があるのか」 爆発の中心から約二百メートル離れた場所から少年は駆け出す。わずか数秒でフィアンマの元に近づき矛で攻撃する。 「…ちょと違うな。ニアンスとしては『使わない』が近いが『使えない』わけじゃない…。俺の魔術は威力が強すぎるんだよ。こんな風にな!!」 矛を振り上げ不完全な腕めがけ爆発させる。先ほどとは違いただの爆発ではない。 「『天沼矛(あまのぬぼこ)』は混沌とした大地をかき混ぜることが出来た。つまり異空間を切り裂いたとも言えるだろ?」 空間を切り裂き爆発させる。それは大規模な爆発ではなく小規模すぎる爆発。そうでなくてはすぐさま空間全てを無くすことになるからだ。 その爆発は例えるなら一閃の煌き。斬り、光り、爆発。その一連の光景はまさしく煌きだった。しかし、爆発は無に還っていく。 「だから、俺様を舐めてるのか?本気だせよ!!聖人の魔神さまよ!!!」 不完全な腕。それが一閃の煌きを握り潰す。矛まで握りつぶす。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅸ 「ああああああああっあああああああああああああっっっああああああああああああっっっっあああ!!!!!!」 そして少年に腕が巻きつき握り潰し始める。 「ふん。つまらんなお前。なぜ本気を出さないのか知らんが俺様の邪魔になる前に潰しとく。ハァー暇だったからアメリカまで来たら魔神さまがいて錠前を手に入れられるかと思えば持っていないし。ああそうだ。ついでに聞いとくか。おい、右手を知らないか?俺様の腕とよく似てるヤツだ。俺様の腕の正体が解るって事は何所かで似たヤツ見たことあるんだろ?」 腕に力が更にこもる。すでに普通の人間なら死んでいる程の圧力がかかっている。 「し…らんな…」 「ふん」 「ぐ‥あっっあああ!!」 心底つまらなそうに少年を放り投げる。ざっと五百メートルは飛んだだろうか?やっぱり聖人並には飛ばせないかとつまらん感想を抱き止めを刺しにいく。 「さてと、この後は学園都市に向かうか。面倒だが回収された『原石』のガキ共を回収しなきゃな。せっかく集めた『原石』だし。そういえばお前も『原石』だっけ?まぁ、お前はいいやここで死んどけ」 「なん‥だと…?また子供たちを犠牲にする気か!!?」 「ついでに学園都市に元々いる『原石』も貰っていくか。もしかしたら当たりがいるかもしれんしな」 「ふざけるな!!」 「う~んそうかも。あんまし表立った行動はすべきじゃないか。アレイスターの野郎もいることだし。でも『魔神』がこの程度だし問題ないか」 振り上げられる不完全な腕。しかし、少年は…行動しない。ただ、魔神たる証を見る。魔法名の宣言。少年の想いの全てがこめられたその真名(な)を…今、ここに。 「Intimus119!!」 聖人である証である聖痕(ステグマ)を開放。その反動でフィアンマが吹き飛ばされる。 さあ、反撃の開始だ。少年は魔神へとなる。 「ようやく魔神のお目覚めですか?じゃ見せてみろよ」 吹き飛ばされたフィアンマは空中で方向転換。魔神へと向かう。 「サービスだ」 魔神は言う。 「よく覚えておけ。俺はな魔法名を名乗る条件を決めている。だから滅多に聞けるもんじゃない」 魔神はもう一度名乗る。己の想いを 「Intimus119(我が力は我が友の為に)!!」 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人Ⅹ それはただの蹴り。速度は音速を軽く超えるただの蹴り。 それはただの拳。速度は音速を軽く超えるただの拳。 それはただの炎。少量の魔力だけで出来た地獄の炎。 それはただの雷。少量の魔力だけで出来た地獄の雷。 それはそれはそれはそれはそれはそれはそれはそれらはただの魔神の攻撃に過ぎない。 「おおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっおお!!!」 魔神の攻撃にフィアンマは何も出来ずにいた。そこに追い打ちが入る。 「超電磁砲(レールガン)って知ってるか?こうゆうのを言うだが」 先ほど潰された矛を核にして音速の三倍の速度にて放出。 何とか腕でガードするがすでに後ろに魔神が回り込んでいた。 その背には天使の翼らしきものが生えている。 「そら気をつけろ?この光線は殺人光線だ」 透けているその翼から太陽の光が差し込む。 ぎりぎりで避けるがすぐさま魔神の攻撃が入る。 避けた所が爆発する。 フィアンマは理解した。自分は遊ばれているのだと。 「クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 フィアンマは地面に堕ちる。堕天使が落日したように。そして堕ちた堕天使はその不完全な腕を振りかざす。悪あがきをするように。 対して魔神は最強の攻撃で迎え撃つ。 「IT IS A SAGE, AND Ⅰ AM A FOOL (自分はちっぽけな人間でしかない) THE DEVIL IN THE RIGHT SIDE AN ANGEL IN THE LEFT (力は弱く 力は小さい) AN ANGEL AND THE DEVIL BECOME SUBORDINATES (そんなちっぽけな力) MY LAW OF NATURE THAT IT IS IMPOSSIBLE TO USE (どうする事も出来ないちっぽけな自分のチカラ) THOU BECOME THE END!! (そんな力を受け止めてみろ!!) THE STRONGEST BLOW!!! (ドラゴン・ブレス!!!)」 魔神の周りの空間に亀裂が入る。その隙間から這い出るように魔方陣が現れる。 そして白い光線が放たれた。不完全な腕と完全たる光。 衝撃が学芸都市を襲う。辺りは衝撃の中心地はクレイターができその威力を表していた。 結果は言うまでもないだろう。魔神の一撃は不完全な腕を消し去った。 「これが魔神だフィアンマ」 魔神の周りに光の欠片が降り注ぐ。魔神の勝利を祝うように。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人ⅩⅠ フィアンマは地面に倒れていた。なぜ自分が負けたのか?魔神を舐めていたから?それも敗因の一つには違いないだろう。だがそれだけではないはずだ。『ローマ正教神の右席の右方のフィアンマ』その名はそこまで甘くはない。 「俺様の力はこんなはずではない!!何故だ!?」 「それはテメィが偽物だからだ」 見上げると魔神が見つめている。憐れむように。 「何だと!?俺様が偽物だと!?フザケルナ!!!」 「さっきテメィがした質問をしてやる。なぜ魔術を使わなかった?お前こそただ手を振り回していただけじゃないか」 「なに?」 そうだ。何故使わなかった? 「それとあの手だ。不完全なあの手がなぜ俺と戦っている間保ち続けることができたと思う?」 確かに本来なら1~2発で分解してしまうはずだ。 「テメィはただのテレズマの塊だ。良くできたな。自分の体を見てみろよ。もう消えかかってきてる」 自分の手を見ると徐々に消えてきている。 「俺様は!俺…様は!!お…れ……… そのまま偽のフィアンマの声は消えていく。ラジオのチャンネルが切り替わるように新たな声が聞こえてきた。 ……あ~あここまでか。あっけない最後だな」 「ホンモノのフィアンマか」 「よう魔神。こいつが偽物っていつ気づいた?」 消えていく体を通信機代わりに使っているのだろう。おそらくはバチカンから通信しているはずだ。 「最初にぶん殴った時だ。見ただけじゃ解らなかった」 「それはお褒めの言葉をありがとう。わざわざアメリカまで行くのが面倒でな。こいつで事足りると思ったんだが…。相手が魔神じゃ無理もないか」 「フィアンマ。それでどうするつもりだ?何ならこちらから出向いてテメィを潰してやろうか?」 「遠慮しとこう。錠前を持ってなきゃ魔神に興味ないしな。ああ『原石』のガキどもなら好きにしろ。本命の居場所なら実は目星がついている。だがまだ時期ではない。準備を整えてからだ」 「それを見過ごすとでも?」 消えいく身体のままフィアンマは笑う。 「見過ごすだろうな。俺様達を潰すということはローマ正教を潰すということだ。魔神は馬鹿ではないどろうからな」 「さあ?意外に大バカ野郎かもしれないぞ?」 「……一つ聞いておこう。なぜ魔法名を名乗った?名乗らなくとも勝てただろうに」 魔神は当たり前のことを言うように答える。 「条件を満たしたからだ。俺は条件を満たさなければ魔法名を名乗らない。逆に条件がそろうなら必ず名乗る。そう誓っただけだ」 「不自由なこった。聖人の力に魔神の知識。加えて原石の超能力者。そのチカラを振るえばいいだろうに」 「聖人、原石か……。なぜ世界に聖人が20人弱しかいないか分かるか?」 「知らんし興味もない。俺様の目的には関係ないしな」 「あながちそうでもないがな。そう珍しいモノではないというだげの話さ」 そろそろ時間切れだろう。偽フィアンマの身体はほぼ消えている。 「そうかい。次会う時にでも講釈願おうか」 「その時はブチノメした後だと思っておけ」 「魔神か…。そのチカラを超えるチカラを俺様は手にいれる。その時までこの借りは借りておこう」 そう言って偽フィアンマは消滅した。 とある魔科学の幻想創造~イマジンクリエイト~ 第三章 十一月のとある日 右方と原石の聖人ⅩⅡ 「見過ごすわけなかろうに。Intimus119(我が力は我が友の為に)俺の刻む魔法名(名)はその為にあるのだから……」 さてとホテルに戻るか。そして魔神は少年にもどる。後片付けは後に回そう ポケットから一枚の紙を取り出しルーンを記す。離すとひらひらと舞い近くのヤシの木に張り付く。 「右方のフィアンマか。アレが本当に存在していたとはな」 覚悟はしていた。親友が持つあの右手を見た時から。 「当麻…。もしかしたらお前を殺すかもしれないな俺……」 そうならなければいい。神様がいるかどうかは興味無いがそう願う。 少年の祈りは空に消えていった。 魔神とフィアンマの戦いによって学芸都市の機能は大きなダメージを受けた。いくら魔神とフィアンマが手加減していたとしても防犯システムはショートし戦いの記録など残るはずもなかった。一部を除いて…。 「面白いショーだったな…」 ここは学園都市の窓のないビル。 魔神の攻撃も今回は宇宙にある人工衛星までは被害は無かった。学園都市が打ち上げた人工衛星の一つである『ひこぼしⅡ号』気象用と言いつつ実態はスパイ衛星だ。宇宙より先の戦いを観測、分析し学園都市の窓のないビルに送信していた。それを人間は観ていた。 「魔神のチカラの一端が観ることなどそうそうない。そしてあの腕。右方のフィアンマか…。ローマ正教の暗部か…」 男にも女にも大人にも子供にも聖人にも囚人にもどんな人間にも見えてしまう人間、アレイスターはビーカーの中で逆さで浮かんでいた。その表情は笑っているのか悲しんでいるのか、喜んでいるのかはたまた怒っているのか誰にも分からない。 思考一つで観ていたモニター画面を切り替えると裏の『プラン』の進行状況が表示される。 プランEX 『創造殺し(アンノーン)』稼働率3パーセント そしてまた思考を切り替えると先ほどまで戦っていた魔神の少年が秘密裏に作成していたレポートが表示される。その一ページ目にタイトルが書かれている。 『安価な人口的身体部位複製法(イージー・クローン・パーツ)』 そのレポートをとある研究施設に勤める研究者に送信する。送り主は記さず宛名には天井亜雄と記す。こうして少年の知らぬところで少年の想いとは裏腹に表の『プラン』が進められていく。 「もう止まることは出来ないのだ。____、君も知っているだろう?」 その問もまた空に消えいく。 Next 第四章 十二月のとある日 最大主教と第一王女と魔神に元女教皇
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5431.html
暑かった夏休みもとっくの前に終わりすでに秋の陽気が真っ盛りな10月の始め 我らが団長さまは退屈をもて余しているようだ ハルヒ「あ-、もう何か面白いことないの? キョン何か探してきて」 おいおい、いきなりすぎやしないか そんなのは古泉あたりが適役だと思うんだが 古泉「そうですね。今のところ何も用意できませんが、僕の知り合いにあたってみますよ」 早めにお願いね とハルヒは一言言うとまたパソコンとにらめっこし始めた ハルヒもう少しマウスは丁寧に扱えさっきからクリック音が高橋名人みたいになってるぞ ほぼ俺勝ちが決まっている将棋の手をとめて 古泉にだけ聞こえるような小さな声でこう言った (頼むから絶海の孤島とか一本橋の先のペンションとかはやめてくれよ) (大丈夫ですよ。流石にそんな大掛かりなものはすぐに用意できません。長期休暇でもありませんから、あなたの希望は来年の夏休みにでも考えておきます) やれやれ、来年は受験生だろ 朝比奈さんだって夏休みが終わってからは週に一回くらいしか団活に参加できてないからな そんな時間はないぞ (そうですね、この案はしばらく封印しておきます。それより今は涼宮さんの退屈を紛らわすことを考えないと) (早いこと頼むぜ また、あの空間にいくのは絶対にいやなんでな) とひそひそと男同士で今後についての予定を考えていると 普段あまり雑談に参加しない長門が本を読むのをやめて話始めた 長門「…今、コンピ研と私が作っているゲームがある。明日には完成する予定」 お、長門が作ったゲームか なかなか面白そうだな …けどなら長門、おまえはここにいていいのか? 長門「…いい、実際はもうすでに完成している。今しているのはコンピ研で先に楽しんでいるだけ」 なるほど作った者の特権だな なら長門はいかなくていいのか? 長門「…いい、私ここのみんなとやりたい」 少し、いやかなり感動してしまった 長門からこんな言葉が聞けるとは、古泉も顔は笑ってはいるが目が驚いてるし ハルヒも16連射をとめて長門の方を見ている 長門「なに?」 いや、なんでもないさ で、それはどんなゲームなんだ? 長門「…名前はまだ決まってない。ただ魔法使いと超能力者に分かれて戦うというもの」 古泉顔がひきつってるぞ ありがちだが長門が作ってるんだつまらないわけがない 長門「…最近私が読んだノベルをもとにしている」 と鞄から何冊か本を取り出した え-と、何々“とある魔〇の禁書目録”か と今まで沈黙を保っていた団長さまが机の上に立ち上がり 満面の笑みで ハルヒ「明日は有希のゲームをするわよ! だから今日はもう解散!!」 と声高々に宣言した まあ、それでいいかもな とりあえず俺はこの本呼んでみたいし 長門これ借りていいか? 長門「…もともとそのつもり。みんなの分もある」 ハルヒ「みくるちゃんには私から連絡しとくわ。受験生でも息抜きは必要よ!」 それはどうかとおもうが やっぱりみんなと楽しみたいからな ここは何も言わないことにしよう ハルヒ「じゃあ、明日の放課後にね。キョン遅れるんじゃないわよ」 わかってるよ ハルヒ「じゃあ、解散!」 そして全員で戸締まりをし 少し早いめの帰宅となった 家につくやいなや俺は長門から借りた本を読み始めた おもった以上にに面白く 夕飯を食べるのも忘れて読みふけっていた
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1166.html
+※商品数が10個以上あるので隠しています、情報を見る際は+をクリックして表示させて下さい。 とある科学の超電磁砲 上条当麻(かみじょう とうま)衣装 グッズ オーダメイド対応可能 コスプレ アニメ とある科学の超電磁砲 上条当麻(かみじょう とうま) 衣装 グッズ オーダメイド対応可能 発売日 :2013年4月2日 発売 商品情報 ・素材:高級ポリエステル とある科学の超電磁 白井 黒子(しらい くろこ)メイド衣装 グッズ オーダメイド対応可能 コスプレ アニメ とある科学の超電磁 白井 黒子(しらい くろこ) メイド 衣装 グッズ オーダメイド対応可能 発売日 :2013年4月2日 発売 商品情報 ・素材:高級ポリエステル とある科学の超電磁砲S 御坂 美琴(みさか みこと)/白井 黒子(しらい くろこ)衣装 グッズ オーダメイド対応可能 4月新番 コスプレ アニメ とある科学の超電磁砲S 御坂 美琴(みさか みこと)/白井 黒子(しらい くろこ)衣装 グッズ オーダメイド対応可能 発売日 :2013年4月2日 発売 商品情報 ・素材:高級ポリエステル とある科学の超電磁砲S 初春 飾利(ういはる かざり)/佐天 涙子(さてん るいこ) 衣装 グッズ オーダメイド対応可能 4月新番 コスプレ アニメ とある科学の超電磁砲S 初春 飾利(ういはる かざり)/佐天 涙子(さてん るいこ) 衣装 グッズ オーダメイド対応可能 発売日 :2013年4月2日 発売 商品情報 ・素材:高級ポリエステル とある科学の超電磁砲 重福省帆 コスプレ衣装 新品 完全オーダメイドも対応可能 とある科学の超電磁砲 重福省帆 コスプレ衣装 新品 完全オーダメイドも対応可能 発売日 :2013年3月15日 発売 商品情報 ・素材:ポリエステル 高級厚手サテンなど とある科学の超電磁砲 記録係腕章 とある科学の超電磁砲 記録係腕章 発売日 :2010年6月24日 発売 商品情報 ・本体サイズ:周囲35cm 高さ9.5cm とある科学の超電磁砲 風紀委員腕章 とある科学の超電磁砲 風紀委員腕章 発売日 :2009年11月27日 発売 商品情報 ・本体サイズ:縦95mm×横175mm とある科学の超電磁砲(レールガン) 初春・佐天 髪飾りセット とある科学の超電磁砲(レールガン) 初春・佐天 髪飾りセット 発売日 :2010年7月17日 発売 商品情報 ・カチューシャ ・ヘアピン とある科学の超電磁砲 白井黒子 風 コスプレウィッグ +ウイッグネット とある科学の超電磁砲 白井黒子 風 コスプレウィッグ +ウイッグネット 発売日 :2012年2月18日 発売 商品情報 ・ウイッグのみ とある科学の超電磁砲★御坂美琴風 コスプレウィッグ +ウイッグネット とある科学の超電磁砲★御坂美琴風 コスプレウィッグ +ウイッグネット 発売日 :2012年2月18日 発売 商品情報 ・ウイッグのみ
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/2018.html
とある科学の超電磁砲S USBキーボード とある科学の超電磁砲S USBキーボード 発売日 :2013年11月30日 商品情報 ・本体サイズ:440×129.5×24.3mm ・本体重量:422g ・ケーブル長さ:150cm とある科学の超電磁砲S キーボード 御坂美琴 とある科学の超電磁砲S キーボード 御坂美琴 発売日 :2013年8月31日 【キーボード】 とある科学の超電磁砲 御坂美琴 (USB接続) 060 【キーボード】 とある科学の超電磁砲 御坂美琴 (USB接続) 060 発売日 :2013年3月7日 商品情報 ・USB接続タイプのキーボード ・シリコンカバー付き ・液晶のお掃除に使えるクリーナー(不織布)付き 【キーボード】 とある科学の超電磁砲 御坂美琴・白井黒子 (USB接続) 061 【キーボード】 とある科学の超電磁砲 御坂美琴・白井黒子 (USB接続) 061 発売日 :2013年3月7日 商品情報 ・USB接続タイプのキーボード ・シリコンカバー付き ・液晶のお掃除に使えるクリーナー(不織布)付き
https://w.atwiki.jp/animerowa-2nd/pages/356.html
とあるラピュタの同性交流 ◆UCRiZtpozI リュシータ・トエル・ウル・ラピュタは逃げていた。 突然に狂乱したマオから逃げていた。 ただ訳も分からず逃げていた。 エドの左手を右手で握りながら逃げることしかできなかった。 永遠とも思えるような距離を、エドと共に走ることしか出来なかった。 だが、その永遠とも思えるような距離を走り続けるのに限界がきた。 いくら山育ちで同年齢の少女よりも足腰が強いとはいえ、 両足に蓄積された疲労は彼女に限界を訴えかけるのに充分であり、着込んだ鎧は体力を容易に奪った。 疲労により足を止めたシータは手ごろな電柱に左手を付き、腰を僅かに落としながら無意識的に息を整え始める。 いったい何が起こったのか? ある程度落ち着き、冷静になりつつある彼女の頭はそれを考えた。 まず、図書館の手前まで自分とマオはやってきた。そこで放送が起こり自分とマオは彼らの死を悲しんだ。 そこまでは良かった。その後が問題であった。突然現れた子供を見たとたん、マオの様子がおかしくなったのだ。 そうだ。その子供はいったいどうしたのだろうか? たしか手を握ったままここまで連れてきたはずだ。 シータはそうぼんやりと考えながら背後に振り向く。そこには赤毛の少年がいるはずであった。 「そんな!?」 目を見開き驚く。辺りには少年どころか誰もいなかった。 途中で逸れてしまったのだろうか? それともマオのいる場所に置いてきてしまったのだろうか? どちらにしても今すぐ探さなければいけない。 あのような子供が観覧車の側で見た亡骸と同じものになってほしくない。 また悲しい思いをしたくない。後悔の念がシータの心に満たされる。 「バァ~!」 「キャア!?」 が、そんなシータの思いを裏切るかのように、真上から逆さまとなった少年の顔が降ってきた。 予想すらできなかった展開に驚き、シータは思わず尻餅をついてしまう。 見上げると、何時の間にか電柱に片足を引っ掛けながらぶらと振り子のように揺れているエドの姿が見える。 「あ、あぶないから早く降りなさい!」 シータは叫ぶ。片足一本で飛び出ている杭に引っ掛っている体勢は非常に危険に見える。 いや、実際に危険だ。別段高いというわけでもないが、それでも頭を下手にぶつけてしまえば怪我ではすまないかもしれない。 早く降ろさなければ。 「分かった~」 が、自分の心配など他所に簡単に体勢を立て直すと、エドは宙返りで電柱から降り、鮮やかに着地した。 まるで猿のようだ。なんとなくではあるが、ただ立っているだけでも猿のようにどこか安定していない。 「ありがとう」 突然ペコリと頭を下げられた。いったい何のことだろうか? 「おねえさん、よく分からないけどあのお兄さんから助けてくれたでしょう」 こちらが疑問に思う前に、にっこりと笑顔で答えを告げられる。 ああ、そうだった。自分はマオに襲われていたこの少年を連れて逃げ出したのだ。 けれど自分は御礼を言われるべき立場ではないと思う。 なぜなら、この子を襲ったマオは自分の仲間なのだから。 「ううん。御礼を言わなきゃいけないのこっち。ありがとうエド」 それに少年を助けて救われたのは自分だ。 なんとなくではあるが、この少年とのやりとりで心が落ち着いた気がする。 この少年を守れて、自分というものを少しだけ取り戻せたような気もする。 この少年の笑顔を見ていると、自分の中にあった黒いものが少しだけ消えたような気がする。 だから助かったのは自分の方だ。自分のことを心配してくれている少年に助けられたのだ。 「んにゃ? よく分かんないからもう一回ありがとう」 再び無邪気に笑う。本当に助けてよかったと思えるような笑みだ。 「フフ」 こちらもにっこりと微笑み返す。 すると少年は笑いながら横に飛び跳ね、半回転してこちらを向く。 「にひ~」 あいかわらずの無邪気な笑みを浮かべると、後ろへと振り向きそのまま歩みだす。 おそらくは付いて来いということなのだろう。 無論、あの少年と離れるつもりなどない以上は後を追わなければいけない。 だが、ここで一つだけ問題がある。 それはこの鎧を脱ぐべきか着ておくべきかということだ。 着たままであれば襲われても多少の痛みぐらいでなんとかなるかもしれない。 が、それでは足が鈍くなり逃げ切ることは困難だ。 逆に脱げば足は速くなるが、襲われれば自分の体など容易く切り裂かれるだろう。 「おねえさん、早く早く~!」 シータはエドに催促されると、考えるのを止める。 鎧のことは歩きながら考えればいい、と結論付けるとエドの後を追う。 幸い、エドの向かおうとしている方向は自分たちが逃げてきた道ではない。 ゆっくり考えればいい。鎧のことも、パズー達のことも、マオの事も、これからの事も。 【A-4/一日目/午前】 【エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世@カウボーイビバップ】 [状態]:疲労、強い使命感 [装備]:アンディの帽子とスカーフ [道具]: [思考] 1:当てもなくどこかにいく(マオがいた方向ではない) 2:アンチシズマ管を探す。 【シータ@天空の城ラピュタ】 [状態]:疲労、迷い、若干自暴自棄、右肩に痺れる様な痛み(動かす分には問題無し) [装備]:日出処の戦士の鎧@王ドロボウJING [道具]: [思考] 1:エドに付いて行く 2:マオから離れ、エドを守る 3:マオに激しい疑心 4:重い鎧を脱ごうか、着たままか考えたい。 [備考] マオの指摘によって、パズーやドーラと再会するのを躊躇しています。 ただし、洗脳されてるわけではありません。強い説得があれば考え直すと思われます。 ※マオがつかさを埋葬したものだと、多少疑いつつも信じています。 ※マオをラピュタの王族かもしれないと思っています。 ※エドのことを男の子だと勘違いしています。 時系列順で読む Back 金ぴかと本と熱血格闘家とあたし Next 螺旋博物館Ⅱ 投下順で読む Back スパイラルメロディーズ Next 悪魔(デビル)が哭く夜! 復活のデビルマスタング 115 ジャミング・ウィズ・エドワード エドワード・ウォン・ハウ・ペペル・チブルスキー4世 159 そして私のおそれはつのる 115 ジャミング・ウィズ・エドワード シータ 159 そして私のおそれはつのる
https://w.atwiki.jp/16seiten/pages/1054.html
時は12/24、俗に言うクリスマスというやつである。 聖夜は全ての者に等しく訪れる。 老いも若きも、男も女も、そして真人間にもダメ人間にも。 「今年も世話になったな、翠」 「なんの、気にすんなって。今更一人二人増えたってかわんねーって状態だしな」 ここ数年、聖夜と年始はたいてい森東家は久鬼家に出向いて共に迎えることが多い。 「ごちそうさまで~す。すいすい、また一段と腕を上げたわねぇ」 「人をどっかの不思議系黒スト属性みたいな呼び方するな! ったく・・・ まぁ、食い扶持が増えりゃ自然となぁ」 この一年いろいろあった。道端でちびっこを拾い、バイトの都合でガッコさぼって ドイツに向えば撃墜され、腹減ったから寄った島でまたちびっこを拾い、 挙句いろいろとあった末にようやくたどり着いたドイツでひと暴れしてたら またちびっこを拾ってしまったのである。 「それにしても、女の子がいっぱいだと賑やかねぇ。でもすいちゃん、女の子に MGシナンジュはないんじゃないの?おばさんはああいうの嫌いじゃないけど。赤いし」 「さすがにビーンボールすぎたか、とは思いつつも結局自分のものにしたわけだが。 代替品とネタグッズはとりあえず置いておいたし、なんとかなるっしょ」 「随分と無責任だな・・・そういや親父殿はどうした?」 「ああ、あのバカなら女漁りに出向いたぜ。アイツが家に居ないときは博打か女漁りの 時だけだからな。まったく・・・」 「あーあ、それにしても、メルちゃんはウチで引き取りたかったわぁ~、ざ~んねん。 苓ちゃんも酷いのよ~? ウチじゃ育てられないっていうんだもん」 「当たり前だ。ウチの収入じゃ一人増やす余裕はない」 森東家の収入の大半は大黒柱のオカルトグッズ収集に消える。 そして食費を除いた残りは奥方の趣味であるブランド品収集に消費される。 苓も翠同様、親が出さない学費は自腹なのである。 「ま、ウチのアレはバカだが金と轟運だけはあるからな。流石に3人食い扶持増えたところで どうこうはならんしな」 買った馬券は大当たり、宝くじは手堅く一等前後賞、パチれば出禁喰らうほどの大フィーバー、 宅を囲めば初牌を引いて倒して点棒かっぱぎ、買った株は売ってから暴落、というもはや 意味不明なレベルの金運と轟運を持っている久鬼家の家主は、俗に言うプーである。 だが金だけはある。そういった事情で、ドイツで拾ってきたちびっこは次女芽瑠(める)として 久鬼家に引き取られることとなった。本名はもっと長いらしいが面倒なので芽瑠なのである。 そうこう話しているうちにいい時間ということで、森東の母子は帰宅する。 「さて、っと。とりあえず片付けでもしてチビどもの相手でもするかねぇ」 見送った翠は門扉を潜り、台所へ向う。 「・・・さて、ラッパ呑みしようと思っていたシャンパンと、オヤジの頭を叩き割ってやるために 用意しておいたロマネがないわけだが」 さすがに18歳以下なのでイケる口でもワインは自発的には飲まないのである。お酒はハタチになってから。 正直、ないと気付いた瞬間嫌な予感はした。 シャンメリー程度ならまだいいだろうと思ったが、ロマネがないのである。1500万で競り落とした ロマネがないのである。これであの糞親父の頭をかち割らないと今年のクリスマスは終わらない。 しかもただのロマネではない。去年のサンヴィヴァンではパンチが足りなかったので、今年はコンティである。 「ちくしょう・・・どこにいった?」 そのとき、できれば聞きたくなかった声が背後からかけられる。 <へぇ・・・流石は一級中の一級ね。格調高くて、薫り高く、芳醇な味わい・・・なかなかの目利きね、主様> 「フツノおおおおおおおおおおお! テメェどこからソレひっぱりだしたぁあああああああ!」 <あらあら、これは嗜む為のものでしょう? なら栓を開けねばもったいないわ?> 「だああああああ! オマエはああああああああ! ・・・つか、栓あけたってことは」 <ふふふ・・・お察しの通り♪ タマも、杷羽も、芽瑠も、ぶどうジュースだと思ってガブ呑みしてたわよ?> 時を遡ること十数分前。 「まったく・・・タマ! メル! すこしは手伝いなさいよ!」 「ふみゅ、たまちゃんはりりかるなのはのでーぶいでーでいそがしいの。わわおねえちゃんひとりでやるがいいの」 「私がやると余計に汚れてしまいそうなので。姉様、タマの面倒は私が見ますので、そちらはお願いしますわ」 「アンタたちは・・・少しは家のことに貢献しなさいよ・・・」 久鬼家でまっとうに家事ができるのは事実上翠だけである。 いろいろあってさらに丸くなった杷羽は、妹が出来てからというもの、姉の自覚が出たのか何なのかは 分からぬが、家事手伝いをするようになっていた・・・が、精々洗い物と取り込んだ洗濯物を畳むだけなのだが。 一方次女芽瑠と三女韴霊はもはや家のことなどする気はないに等しい。 「まったくもぅ・・・私も、後はバカ兄に任せてDVD鑑賞に加わろうかしら・・・あら?」 台所の片隅においてある、まだ封を切っていないボトルが二本。 「何だろ、これ・・・ってロマネ・コンティ!? あのバカ、一体何買ってんのよ! んもう、だったら もっとマシなプレゼントにしなさいよね、まったく・・・」 正直、赤い彗星の再来だのジオンの魂の結晶だの言われてもさっぱり分からない。 「こっちはシャンメリー、かしら?これくらいならもらっちゃってもいいかな?」 「はい、これ。みんなので飲みましょう?」 「わーい! じゅーすなのー!」 19歳でババァと呼ばれて泣き叫んだことで有名な某魔法少女が全力全開で魔法をぶっ放す動画をバックコーラスに 幼女三人ちょっぴりオトナなお酒(っぽいの)初体験。 ちなみに、シャンメリーはアルコール分1%未満なのでノンアルコールに分類されるが、シャンパンは れっきとしたシャンパーニュ地方原産の発泡ワインである。お酒はハタチになってから。 くどいようですが、お酒はハタチになってから。 「ぷはーーーー! おいひいのー! もっとろむをー!」 「きゃっははーー! これおいひー! もっろあいを~?」 こうなるので、お酒はほどほどに。 「あうう・・・フラフラしてきた・・・めがまわる・・・」 テンションがトップギアを振り切ったメル&タマとは逆に、ローギアを通り越してバックに入りそうな杷羽。 「おらいろころへいくをー! もっろさがふおー!」 「いくろよらま!」 そして1500万円の封は、超高級ぶどうジュースとして切られる事となる。 <あら・・・これはこれは。主様もいい趣味をされてらっしゃることで・・・メル、これ呑む?> 閑話休題。 <ということがありましたのよ、主様> 「やっぱりオマエが元凶じゃねーかぁ! 畜生! それでオヤジの頭叩き割ってやる予定だったのに どうしてくれる! 中身がなくてビンだけじゃただのコントじゃねーか!」 <もったいないことをなさるのねぇ・・・こんな芳醇なワインを無駄にするために買ってくるなんて。 愛好家が知ったら泣くわよ?> 「やかましいわ! ったく・・・予備のサンヴィヴァンが役立つときが来ようとはな」 <まぁ、親父殿はいいとしましても、杷羽と芽瑠はどうしますの? タマもだけれど、もうすっかりと 出来上がってますわよ?> 「なんだとぉ!? ・・・ちくしょう! オレ用のシャンパンも開けやがったのか!」 <あら? 杷羽はシャンメリーだと言っていたわよ? あれも負けず劣らず、今晩には丁度いい味でしたわ> 「おいごらわわあああああ! 勝手に栓を」 「わーい! おにいちゃんだー! だっこだっこー」 「あにぎみさま! めるもだっこしてー!」 もはやギアは振り切った。ローでもバックでもトップでもないギアに入ってしまっている。 「おいフツノ! オマエも」 「むー! おねえちゃんはおやすみなさいなの! あとはせいぜいがんばりなさいねあるじさまっていってたの!」 「畜生逃げやがったなあああああああああああ!」 「おにーちゃーん!」 「あにぎみさまー!」 「にーさまー!」 リミッターカットで弾数無尽蔵の幼女によるトリプルスクラムが、圧倒的に力で勝るはずの翠を押し倒す! 「のわぁ!? ってぇ! なにしやが」 「ぬがすのー!」 「そうね・・・このバカ兄、普段からまな板だのもっと出っ張れだの言ってくれちゃってまぁ・・・ ホントにまな板かどうか見てもらおうじゃないのよぉおおおおお!」 「オマエはバカかああああああ!」 おもむろに杷羽は着ていた服を脱ぎ去り、上は下着のみに下スカートという通好みの姿に一変する。 流石にドイツでババァ(中身は男)の頭はかち割れても、義理とはいえ妹に手を上げるわけにはいかない! そんなことをしたら全国1000億人は下らないであろう義妹萌え族に怨み殺されてしまう! 「そうですね・・・メルも、そろそろ恩返しをしたいと思っておりました・・・兄君様、どうぞこのメル、 もらってはいただけませんか?」 「む~! おねえちゃんがいってたの! おとこなんではんらでせまればいちげきひっさつよ、って!」 「あの駄剣タダじゃおかねぇ!」 気が付けば、メルは先ほど苓の母親から贈られたゴスロリドレスを早速着崩し、これまた派出目な下着がチラリ。 タマはぺったんこボディを既に全開である・・・半裸の意味が分かっていないのはご愛嬌。 その筋の人に言わせれば既にここはヘヴンかバライソか、はたまた桃源郷か、という光景だが・・・ テンションが上がりまくっている人を見かけるとむしろ余計に冷静になるのが人の性。 (さて・・・どうすっか) 手を上げるのは忍びないが、このままちびっこ風情に襲われるのも癪だ。しかも酔っ払いだ。 シラフとしても・・・って焦点はそこではない。とりあえず打開に向けて一番簡単で短絡的な手に出る。 「止むをえん・・・どらっしゃああああああああ!」 「きゃう~ん! おかされるぅ~!」 「初めては優しくして欲しいのです兄君様!」 「うにゅ~! みわくのぼでぃにごようじんなの~!」 とりあえずちびっこ3人引っぺがした翠が次に取った行動はと言えば・・・ 「いい加減、もう、起きるか寝ろおおおおおおおおおおお!」 「ギャフン!?」「へみゃあ!?」「いたいのー!?」 お得意のグーである。 「目は覚めたか、ちびっこども!」 「・・・っつつ、いったぁ~・・・なにすんのよバカに、って、いやああああああああああああああ! なんで服脱げてるのよぉ! ・・・バカ兄の変態! スケベ! サイッテー!」 「兄君様はケダモノでしたのね!? 酔わせて襲うだなんてそんな前時代的な方法でだなんて! 言ってくだされば別に何時でも何処でも構いませんのに・・・」 「む~・・・ねむねむなの・・・ぐ~」 「とりあえず言いたいことは山ほどあるが、それ以上言うならもっと酷いぞ?」 「それなら私にだって言いたいことは山ほどあるわよバカ兄ぃ!」 「オマエはまず服を着ろ!」 「私はこのまま同衾でも構いませんわ!」 「一人で寝てろ!」 「おやすみなさいなの・・・すやすや・・・」 「全裸で立ったまま寝るな! えれぇ器用だなオイ!」 郊外の広めの一軒屋、他所の家にも負けず劣らず賑やかに、聖夜は深けていくのである・・・。 とある駄目人間の聖夜 完