約 312,797 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/4153.html
『ぱちゅりーの居場所』 10KB 観察 不運 差別・格差 失礼します チートあきです とある街外れに大きな家が立っていた。 周囲を森に囲まれた一軒家である。いわゆる旧家であり、この地方でそれなりの社会 的地位を持つ家である。この一軒家を含め、周囲の森はこの家の土地であった。 「けほっ……」 小さな咳。 家のすぐ東にある小山の森から、一匹のぱちゅりーが家を眺めていた。顔や頭に枝や 葉っぱを貼り付け、茂みに隠れている。人間でもすぐには分からない偽装だった。 顔にしわが見える老いたぱちゅりー。七年という年月を生きた老賢者である。そう遠くな いうちに寿命を迎える事を察し、山に隠遁したのだ。 この周囲にはぱちゅりー以外の野生ゆっくりはいない。 「……むきゅ」 ぱちゅりーがじっと見つめているのは、森の家だった。そのリビング。斜めから見ている ので奥までは見えないが、中の様子は十分に分かる。 「うーっ、うあうあー☆」 「おねえさま、しね! しねっ!」 じゃれあうれみりゃとふらん。体当たりしたり噛み付いたりと、かなり過激に見えるが、お 互いにしっかり加減しているのでケガをすることもない。 「なかのいいおじょうさまといっしょにくらせて、さくやはしあわせです……」 それを恍惚とした表情で見つめるさくや。 「じゃおー……?」 「こぁ、こぁっ」 めーりんにこぁまでいる。ちょっと呆れたように、姉妹とさくやを眺めていた。 実に幸せそうな光景である。 ぱちゅりーのいる場所まで声は届かないが、不思議と何を言っているかは分かる。 五匹はこの森の中の家で飼われているゆっくりだった。きちっと躾けもなされ、真面目な 飼い主の元で何の不自由もなく幸せに暮らしている。直接的な餡の繋がりはないが、こ の五匹は立派な家族だった。 「むきゅ……。みんなとってもしあわせそうね」 茂みの影から五匹のゆっくりを眺め、ぱちゅりーは呟いた。 長生きしたおかげだろう。ぱちゅりーは今まで色々な事を経験していた。街に住み森に 住み、番を作り子供を育て、番の死も子供の巣立ちと死別も経験した。小さな群れの長に なったこともある。台風による群れの壊滅に、泣いたこともあった。人間と交流を持ったこと もあるし、逆に追われて殺されかけたこともあった。 なんにしろ波瀾万丈なゆん生。ぱちゅりーはそのゆん生に満足し、静かに土に還ろうと していた。この家の飼いゆっくりたちを見るまでは。 「どうしてぱちぇは……あそこにいないのかしら……?」 一筋の涙をこぼし、ぱちゅりーは五匹の飼いゆっくりを見る。 れみりゃ、ふらん、さくや、めーりん、こぁ。こうま組とも呼ばれるゆっくりたち。そこに欠け ているものがぱちゅりーだと、ぱちゅりーは本能以上の何かで理解していた。 だが、どうすることもできない。 「じゃお、じゃおおん」 庭の花壇の草取りをしているめーりん。時折昼寝をしてしまうが、このめーりんは働き者 だ。庭の花壇の世話と正門周囲の掃除を任されている。 「うー、うーっ」 「おねえさまー、まてー」 ぱたぱたと羽を動かし、れみりゃとふらんが屋根を掃除していた。 その飛行能力を生かし、この姉妹は庭木の剪定や屋根の掃除を行っている。 「おじょうさま……。いもうとさま……。すてきですわ……」 「こあー」 リビングの窓硝子にくっつき、顔を緩めているさくや。後ろから半眼でその背を見つめる こぁ。この二匹は室内掃除担当らしい。 「けほっ……」 小さな咳。 ぱちゅりーは茂みの影から、じっと五匹を観察していた。 この山に隠遁してから一ヶ月ほど。 夜明けから日没まで、ほとんどの時間をこの茂みで過ごしている。この山に来る前のぱ ちゅりーは全てに満足していた。しかし今、ぱちゅりーの心には大きな穴が開いていた。 日ごとにその穴は大きくなっていく。 真面目に働く五匹を見つめながら、自問した。 「もし……もしものはなしよ。もしも、ぱちぇをなかまにいれてほしいとたのんだら、あのおう ちのひとは……ぱちぇもなかまにいれてくれるかしら?」 この家の主人を思い浮かべる。立派なヒゲを生やした老紳士だ。 ぱちゅりー自身、並の飼いゆっくりよりも優秀という自負はある。七年という年月を生き 延びた力と知恵と運は本物だ。 しかし、それは些細な事。 「わかってるわ……。そんなわけない……」 首を左右に振るぱちゅりー。 人間は野良ゆっくりに対しては冷たい。ぱちゅりーを仲間に入れて欲しいと人間に頼ん でも、追い返されるか殺されるか、ろくな結果にならないだろう。ぱちゅりーが若ければも しかしたら一抹のチャンスはあったかもしれない。だが、ぱちゅりーは一目で老い先短いと 分かる老ゆっくりだ。 「そもそも、ぱちぇのせきがないのよ……」 強い絆で結ばれた家族に、余所者ゆっくりが入れるわけがない。 つまり、ぱちゅりーがあの家族に加わることは不可能なのだ。 「ぱちぇはね、もうじゅうぶんゆっくりしたわ……。あとはしずかにゆっくりくちはてるだけで いい……。なかまもかぞくも、もういらない……。そう、きめたのに……!」 紫色の目から涙が溢れ、頬を伝って地面に落ちる。 今まで生きてきたゆん生全てを色褪せさせる幸せが、目の前にあった。そして、絶対に その幸せを手に入れられない事を、ぱちゅりーは理解していた。 日は沈み、ぱちゅりーは山の頂上付近の巣に戻っていた。狸か何かが掘ったらしい横 穴がぱちゅりーのお家だった。漆黒の闇の中だが、家の中の事ははっきりと分かる。 奥に貯蔵していた干し草を食べるぱちゅりー。 「むーしゃむーしゃ……ごっくん。それなりー」 その声に元気はない。 この干し草はいつもの茂みからお家に戻る時に取ってきたものだ。ただの雑草である。 もっとも食事はそれで十分とぱちゅりーは考えていた。ゆっくりは基本的に何でも食べら れるので、その気になればまず食料に困ることはない。 ぱちゅりーはため息をついた。 「ひとりでたべるごはんは、あじけないわ……」 暗い穴の中で味気ない草や木の実を食べる。それ自体に苦痛はない。野良や野生の ゆっくりにとっては普通の事だった。むしろ、食事ができる事は幸せだ。 ぱちゅりーは後ろを振り向く。入り口は塞いであるので、外は見えないが。 「あっちじゃ、きっとみんなでたのしそうにごはんをたべてるのよね……」 じゃれあいながら食事をするれみりゃとふらん。姉妹に見惚れつつ、丁寧に食事をするさ くや。マイペースに食べるめーりんとこぁ。幸せな家族の食事。 簡単に想像が付いてしまう。 だが、そこにぱちゅりーの居場所はない。 「うう……」 ぱちゅりーは泣いた。 「むきゅ」 ぱちゅりーは座布団に座って本を読んでいた。その顔に老いの影はない。若々しい姿だ った。紙を汚さず唇だけで器用にページをめくっている。 窓から差し込む暖かな日の光。 「じゃおー……じゃお――」 「こぁー……」 めーりんとこぁが寄り添って昼寝をしていた。部屋は暖かく、昼寝をするには最適な環境 である。この心地よさで寝るなと言う方が無理があった。 「めーりん……。まったくこのこは、またおしごとさぼって……」 眠っているめーりんを眺め、さくやが小さなナイフを取り出す。 ぱちゅりーがそれを制した。 「むきゅ。まちなさい、さくや」 「ぱちゅりーさま」 振り返ってくるさくや。 しおりを本に挟んでから、ぱちゅりーは視線でめーりんを示す。 「しあわせそうにねているのだから、おこしてはだめよ。あなたもまいにちあくせくしないで、 ためにはめーりんたちといっしょにゆっくりしてみたらどうかしら?」 「そうですねー」 ナイフを治め、さくやは視線を持ち上げた。 ふと入り口を見る。 「うーっ」 「しねー!」 二匹でじゃれあいながらリビングに入ってくるれみりゃとふらん。一見すると本気で殺し 合っているように見えるが、これがれみりゃとふらんの遊びである。 今日は少し勢いが強すぎたらしい。 れみりゃとふらんが、一回転して床に落ちた。 「おじょうさま、いもうとさま」 さくやが声を掛ける。 「じゃおー?」 「こぁ?」 目を覚ましためーりんとこぁが、目を回しているれみりゃとふらんを眺める。 一度ため息を付いてから、ぱちゅりーは姉妹に声を掛けた。 「れみぃ、ふらん。あんまりさわいじゃだめじゃない。あそぶときは、ひとのめいわくになら ないようにこころがけるのが、しゅくじょのまなーなのよ?」 「うー」 「ごめん」 素直に謝るれみりゃとふらん。 「むっきゅー」 ぱちゅりーは窓の外を眺めた。暖かな午後の日差しが部屋に差し込んでいる。昼寝をす るには最適な陽気だった。一度頷いてから残りの五匹に向き直り、 「とってもいいおてんきだし、みんなでおひるねでもしない?」 明るい声で提案する。 「じゃお」 「こあー」 「そうですね。たまにはおひるねもいいかもしれません」 「うー」 「おひるねー」 ぱちゅりー、めーりん、こぁ、さくや、れみりゃ、ふらん。 六匹は窓辺に集まり、身を寄せ合い、静かに目を閉じた。 「!」 ぱちゅりーは目を覚ます。 巣の入り口から、朝日が差し込んでいた。 「また、あのゆめ……」 震え声で呟く。 甘い夢だった。あの家族の一員として過ごす、甘く幸せな夢だった。ここに暮らすように なってから時々見る夢だ。しかし、どんなに幸せな夢も目覚めれば消えてしまう。そして甘 い夢は辛い現実を際立たせる。 両目から溢れた涙が、寝床の干し草を濡らす。 「なんで……なんで、ぱちぇは、ぱちぇなの……っ!」 ぱちゅりーがぱちゅりーでなければ、ここまで苦しむことはなかった。あの家族を見ても、 家族の一員になりたいと考えることはなかっただろう。せいぜい幸せそうな飼いゆっくりを 羨む程度で済んだのだ。 しかし、ぱちゅりーはぱちゅりーだった。 自分のあるべき場所を見せつけられ、その場所に絶対に座れない事を理解してしまう。 「むきゅ……ぅぅ……!」 ぱちゅりーは声を押し殺して泣いた。 「うー」 「おねえさまー」 「おいしいですわー」 「じゃお、じゃお」 「こあー」 幸せそうに昼食を取っている一家。リビングに集まり、皿に盛られたゆっくりフードを美味 しそうに食べている。もしかしたら高級なフードなのかもしれない。だが、味はさほど重要 ではない。 信頼できる家族と一緒に食べるご飯は、どんな高級フードよりもゆっくりできる。 「………」 辛い事も幸せな事もあったぱちゅりーのゆん生。 それは全て無意味だった。 ぱちゅりーの居場所はあの家族の中にあるのだ。しかし、ぱちゅりーは絶対にあの家族 の中には入れない。そこにぱちゅりーの席は無いのだから。 「すーりすーり」 「じゃーおじゃーお」 「こぁー」 食事が終わり、みんなですーりすーりしている。その顔は皆非常にゆっくりしていた。幸 せとは、まさにこういう事を言うのだろう。 「けほ、けほっ……」 ぱちゅりーは小さく咳をする。七年という年月は長かった。元々弱い身体もさらに弱って きている。そう遠くないうちにぱちゅりーは動けなくなり、死ぬだろう。 最高の幸せを手に入れられなかった事に絶望しながら。 しかし、どうすることもできない。 この家族を見たときに、ぱちゅりーは全部失ってしまったのだ。 「むきゅ……」 茂みに身を隠したぱちゅりーは、無力に涙を流すことしかできない。 過去SS anko4104 続・どMとどS anko4090 BGM 天国と地獄 anko4086 HENTAI ありす anko4077 幽霊の正体見たり? anko4061 勝利条件 anko4058 まちょりーになりたい anko4052 とっても餡子脳 anko4051 どMとどS anko4047 便秘だったちぇん anko4046 超天才外科医の休日 anko4038 ゆっくり・ボール・ラン anko4008 ゆか PIECE anko4005 燃える、お兄さん anko4003 続・愛の超伝道師 anko3994 愛の超伝道師 anko3894 続・えどてんせいっ! anko3878 えどてんせいっ! anko3874 禁断の口付け anko3862 人工ドススパーク
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1009.html
華麗に舞う氷上の妖精、彼女は今大会で最も金に近いと言われている女性だ。 女子ユギャースケート、前大会よりオリンピック競技として採用されたゆ虐競技だ。 平和の祭典にゆっくりを有効活用しようと取り入れられたのがゆ虐競技である。 ユギャースケートはフィギュアスケートを原型としている競技である。 服装、音楽、使用するゆっくりと虐待道具は自由であるが、幾つか決められた技を演技に取り入れなければならない。 芸術点、技術点、ゆ虐点、ゆんやー点が競われる競技である。 「さあ、今大会での最有力候補、ここからが見せ場と言ったところですがどうなんでしょうか? ぱちゅりーは回転に弱いですよね?」 「そうですね、この時点でぱちゅりーに相当疲労が溜まっている様ではあります。 ここまで来てぱちゅりーがエレエレしてしまっては芸術点で大きく減点となってしまうでしょうが、 やはりここからが彼女の実力の見せ所でしょう。彼女が何をしてくれるのか大いに期待しましょう。」 むぎゅぎゅぎゅぅぅぅぅ!やめでぇぇぇぇ!! 「あーっとここで助走に入ったー!…出ました!四回転アマギリ!!(四回転ジャンプ中にアマギリ)見事成功です! ああーー!!なんと二連続で成功です!流石実力派です!この連続回転でもぱちゅりーがエレエレしてませんね。 さあ、ここからどうやってラストに持っていくんでしょうか?…… …あっとここでチルノ・スペシャルです!!(高速回転中に足焼き) 何処からバーナーを取り出したのかは見えませんでした、高い技術力が伺えます。 丹念に足を焼いていって……今、演技終了です!」 む…ぎゅ…ぎゅ… 「いやー素晴らしかったですね、彼女の演技は!あのぱちゅりーにエレエレさせる隙を与えませんでしたね…」 替わってこちらは氷上のチェスと比喩される競技、パチューリングである。 これはカーリングを原型としたゆ虐競技で、ユギャースケートと同じく前大会から公式競技となった。 氷上に描かれたサークルの中央に鎮座するぱちゅりーに目掛けストーン(選手がゆ虐したゆっくり)を滑らせていく。 ストーンがよりぱちゅりーに近いチームが勝ちとなるのだが、ストーンをぱちゅりーに当ててしまうと減点となる。 各チーム10回ずつストーンを投下出来るが、ぱちゅりーがエレエレしてしまった時点で試合は終了となる。 ストーンを上手くコントロールしなければならない上に、ゆ虐加減にも気を配らなくてはならない高度な競技である。 ゆがが…げげげ…ぎぎぎぎ………いだいぃぃぃ……わがらな……ゆけけけけ… 「さあ、カナダの第7投めです……おっと、これはいい位置につけましたね。 フランスとほぼ同じくらいの距離でしょうか?…あっと!ここでぱちゅりーがエレエレです、試合終了ですね。 さあ、ここから審査に入っていきます………判定の結果は… ……あぁっとやりました!フランスです!フランスチームが勝ちました! れいむの揉み上げの僅かな差で勝ちました!!両チームお互いの健闘を称え合います…」 これからも公式ゆ虐競技が増えていく事だろう。 ゆっくり達よ、選手達よ、感動をありがとう! 完 オリンピックネタ買いて、なんて要望があったのでやってみました。 ネタかぶりがない事を祈ってますw ぱちゅ分多目ですが、別に嫌いだからとかではないですよ。 徒然あき
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3555.html
前編 「むきゅぅ、むきゅぅ、むきゅぅ、、、、」 ぱちゅりーは道路を避け、茂みに身を隠しながら移動する。 この町を出て、森に行けばきっと安全だ。 馬鹿な野良共を利用して何とか生き延びてやろうとぱちゅりーは考えた。 (この先に公園があるはずよ。そこから林を抜けていけば人間に見つからずにぬけられるわ…!) むきゅむきゅと体を引きずらせながら公園にたどり着いたぱちゅりー。 ここから隣接する林を辿って行けば森に行ける。 そう思いながら公園を進んでいると、途中で人間に捕獲された。 「むぎゅ! はなじでぇぇ…」 声を張り上げることの出来ないぱちゅりーは為す術もなく木箱に詰められ、拉致された。 一日後 「………!」 ばさっ 「ゆっくりしないでおきてね!!!」 (うるさいわ…) ぱちゅりーは何者かの怒鳴り声で目覚めた。 「むきゅ、うるさいのよ…」 「ゆ、おきたねぱちゅりー!」 騒いでいたゆっくりを見たときぱちゅりーは思った。 (どこかで見たような……………………………!!!) ぱちゅりーの奸計にはまってしまった森の美れいむの幼なじみのまりさだ。 じつは、ぱちゅりーに返り討ちに遭い、 死にかけていたところをゲスまりさ達の餌食になったありすの飼い主の男性(以降、男性)に保護されたのだった。 まりさは助けられた後、事情を説明した。 男性はそこで事件の元凶の存在を知り、このまりさを利用してぱちゅりーを探した。 そして、まりさは民家の庭でのんびりしていたぱちゅりーを見つけることに成功。 男性の女性を説得し、引き取ることができた。 ただ、捕獲した頃には虐待の傷が酷く、簡単に死んでしまいそうだったので、 加工所に持って行き、ボロボロになった皮の張り替え、その他命に関わる傷を修復し、休ませた。 そして今に至る。 「よくもれいむにひどいことしたね!!! ゆるさないよ!! ゆっくり・・・しねぇ!!!」 ぼよん! 間の抜けた音を立て、転がってゆくぱちゅりー。 「ゆべっ!」壁にぶつかりようやく止まる。 修復されたとはいえ、虐待による体力低下は深刻で、 今やぱちゅりーは野良ぱちゅりーの体力と大差ない程度まで下がっていた。 「まりさのほうがつよいんだよ! ゆっくりりかいしてね!!!」 と言い放ち何度もぱちゅりーに攻撃を加えるまりさ。 「むぎゃあああ!! もうやめてぇぇええええ!!!」 何度も攻撃され、泣き出すぱちゅりー。 異なる色の目からダクダクと涙を流し、相手の同情を誘おうとしている。 「まりさ、その辺にしとけ」 男性がまりさを止める。 「ゆ、わかったよ!!!」 まりさは男性の言うとおり攻撃を止め、下がる。 「ぱちぇは飼いゆっくりなのよ!!! こんな事して言いと思ってるの!!!」 しかし、ぱちゅりーの頭にバッヂは、無い。 お姉さんが手術後にこっそりと外したため、ナイトキャップには何もついていない。 つまり、今のぱちゅりーは飼いゆっくりを自称する野良と同じ扱いになる。 ちなみにまりさの帽子にもバッヂは、無い。 30分後 まりさと男性はとある場所を訪れていた。 「ぼおやべでええぇぇぇえええ!!」 「ばりざをだづげでぇえええええ!!!」 そこにはかつて、男性のありすを犯し、殺したゲス達が飼いゆっくりの性欲処理機として活躍していた。 苦行を受けてきたゲス達の肌はヒビだらけ。 加工所職員がぎりぎり死なない程度、かつ公衆便所として使用できる程度の修復をしていたため、 死ぬことも出来ず、かつて自分たちが行った事を何ヶ月も飼いゆっくり達にやられていた。 飼いゆっくり達が一通り、すっきりーを終えると、男性はぱちゅりーをそこに放り込む。 そして、ゲス達の戒めを解き、説明してやる。 「えー、このぱちゅりーは、人間に酷いことをしようとして、制裁されるクズ饅頭です。 これからこのクズ饅頭がどうなろうと人間は関知しません。 ちなみに君たちがこうやって饅頭便器になった原因を作ったのもこのクズ饅頭です。 それじゃあ、ゆっくり楽しんでいってね!!!」 その瞬間、ゲス達はぱちゅりーに襲いかかる。 「むぎゃあああああ!!! やべでええええぇぇぇぇえええ!!!」 「うるざいんだぜぇえぇえええ!!」 「おばえのぜいだあああああ!!!」 「じね!!! おばえのようないだがぼのはじねええええええええ!!!」 度重なる暴力により体力が限界のゲス達であったが、出せる力を振り絞り、ぱちゅりーに体当たりを仕掛ける 「すっぎりさせろおおおおぉぉおおお!!!」 まずれいむがぱちゅりーに襲いかかる。 「ゆひひひ・・・、ばぢゅりーのまむまむがらくりーむででるよ"!!!ばちゅりーのばーじんはでいぶがもらっだああぁぁあ!!!」 「!!!・・・・・・ゆぎゃ"あ"ああ"ああ"あ!!!」 お姉さんの手術により、一度破壊されたまむまむの部分には自分の子供のまむまむが移植されている。 そのため、まむまむは子ゆっくり程度の大きさしかない。 そこに成体サイズのぺにぺにを突っ込まれたら、ぱちゅりーのまむまむは破れ、 直接内蔵に当たるクリームを蹂躙される。その激痛は想像を絶するものだろう。 ぱちゅりーが思うのは激痛からの逃避か、子の純潔を守れなかった悔しさか。 しかし、ゲス達はそんなことを気にすることはない。 むしろ、ぱちゅりーが「ついさっきまでばーじんだった」という事に興奮、後ろから、横からひっきりなしに、ぱちゅりーを責める。 そして、植物型でにんっしんっした子供を千切られ、食べさせられる。 これはいつぞやにぱちゅりー達がゲス達に教えた美れいむで「商売」をするための方法。 自分の教えた悪行が巡り巡って自分に返ったのだ。 数十分後 男性により回収されたぱちゅりーは見た目上少し痩せた程度に見えたが、 息も絶え絶えになり、ガタガタ震えていることから、かなりの苦行を受けたことが伺える。 「ゆっくりざまぁみてね!!! ゲラゲラゲラ!!!」 まりさはざまみろと笑い、ゲス達はまだ満足していないのか、いつまでもぱちゅりーを罵っていた。 「まりさ、気は済んだか?」 「ゆ! まだすんでないよ! むれにつれていってみんなでせいさいするよ!!!」 男性は「そうか」とだけ言った。 ぱちゅりーを透明な箱に入れ、すぃーと呼ばれるゆっくり用の自動車に乗せるとまりさに乗るよう指示した。 「おじさん! いままでありがとう! こんどまりさのむれにきたらいっしょにゆっくりしてあげるよ!!!」 「ああ、そうだ。まりさ、お前の言ってたれいむなんだが、まだ生きてるらしいぞ」 「ゆっ!!! ほんとう!? どこ、れいむはどこ!!?」 死んだとばかり思っていたれいむが生きている。 まりさにとってはこれ以上に良いニュースは無い。 「うん、あそこに大きい家があるだろ? あそこに住んでいるらしい」 と他の家よりも広く、大きな家を指さしながら男性が伝えた。 「わかったよ!!! まりさはれいむをつれもどしてから、もりのおうちにかえるよ!!! おじさん! ありがとうね!!! まりさとれいむにあかちゃんができたらいっぱいみせてあげるよ!!!」 まりさは瀕死のぱちゅりーを連れ、大きな家を目指した。 人間の早歩き程度の速度が出るすぃー。 憎いぱちゅりーが透明な箱越しに同乗しているけど、気にならない。 まりさの心はれいむでいっぱいだからだ。 -もうすぐれいむに会える まりさはそう思うとこれまでの全ての苦労が報われる気がした。 あと少しでれいむに会える。 -れいむに会ったら、いっぱいすりすりしよう、 -いっぱい酷いことされたはずだけど、まりさがいっしょにゆっくりすればげんきになるはず。 甘い未来を思い描いていると、あっという間に目的地に到着した。 門は開いており、まりさはそこからすぃーを利用して敷地内に入る。 扉の前の縁石のそばにすぃーを止め、扉に体当たり。 「ゆっくりしていってね!!! まりさだよ!! れいむ、開けてね!!!」 大声でれいむを呼ぶが返事はない。何度も呼んだが返事はない。 (それにしてもれいむはすごいね! こんな大きいお家に住んでるなんて!) そのうちまりさはきっとお昼寝中か、お出かけ中だろうと予測し、 帰ってくるor起きるまでは庭でゆっくりする事にした。 ゆーゆーと雑音を立てたり、ぱちゅりーの入っている透明な箱に体当たりしたり、罵ったり。 しばらくすると、門の方から物音が。 まりさがそちらを見ると、みょんが入ってきた。髪飾りには金に輝くバッヂがついてる。 (きっとれいむの召使いだね! 召使いが居るなんて、さすがれいむだよ!) 「そこのみょん! ゆっくりしていってね!!!」 元気に挨拶。 「!!!・・・不覚みょん・・・」 みょんはなぜかがっくり項垂れた。 その行動がまりさにはお辞儀をしているように見えた。 「まりさだよ!!! れいmゆべっ!!!」 れいむを出してね! と言おうとしたところで体当たりされ、家の壁まで転がり、ぶつかる。 「いだいいいぃぃいいぃぃ!!!」 わんわんと泣き出すまりさ。 「クソ野良が侵入したなんて、お父様に示しがつかないみょん!!! お前も加工場送りにしてやるみょん!!!」 「ゆ"ーーーーーー!!! 加工所はいやああああああ!!!」 「うるさいみょん!!!」 暴れるまりさに何度も体当たりし、動けなくなると今度は何度も踏みつけた。 「ただいま、、、ん? これは・・・みょん」 みょんがまりさに攻撃することに専念している間に、家主である名士が帰宅した。 名士はまりさへの攻撃に夢中になっているみょんを呼ぶ。 「ゆ? お、お父様・・・、ち、違うんですみょん!!! これは、その、ゆぅぅぅ、すいません。野良に侵入されてしまったんですみょん・・・」 言い訳しようとしたが、言い逃れる為の文句を思いつかいないみょんは素直に謝った。 ちなみに、普段は門を閉めてあるため、野良は侵入できないようになっていたのだが、 みょんが「狩り」に出かける際に門を閉め忘れたため、侵入を許してしまった。 みょんは「お仕置き」を覚悟した。 「みょんや、これはこの間言ってた『真犯人』だよ」 名士はみょんを抱き上げ、透明な箱の中でぐったりしているぱちゅりーを指さし囁く。 「みょん?」 一室にぱちゅりーとまりさは入れられ、まりさの幼なじみである「れいむ」が運び込まれた。 「でいぶ!!! でいぶ!!! なんでごんなごどにいいいぃぃいいいい!!!」 「うるさいみょん!!!」ぼよん! 「ゆべっ! ゅぐぐ・・・どぼじで! どぼじでごんなごとするのおおおおおおお!!!」 まりさには訳が分からなかった。 ここにくれば、れいむがいる。たしかにれいむはここにいた。 しかし、れいむの頭からは花が咲き、れいむ自身は非常に苦しそうな表情を浮かべ 時折「ゆ"っ!」と低くうめく。まりさを見ても涙を流すだけ。 どう見ても、大丈夫なんかじゃない。 「みょんの大事なありすが死んだのにこんな薄汚い野良が生きてるなんて許せないんだみょん!!!」 「どおいうことなのおおおおおお!!!」 自分の婚約者のありすがあのゲス共に嬲られ、死んでしまった。 自分の命よりも大事なありすが死んだのに、 この汚い糞饅頭は「みょんはつよいしかわいいしれいむのおよめさんにぴったりだよ!!!」 と、自分に色目を使ってきた恥知らず。生きてる価値はない。 「死にたくない」とうるさかったから仕方なく、「花瓶」として役に立ててやってる。と 「なんでえええ!!? でいぶをもどにもどじでよおおおおおお!!!」 まりさには意味が分からなかった。 あまりにも理不尽すぎないか? れいむはみょんを褒めただけなのにこの仕打ち。 八つ当たり以外の何者でもない。 「ゆふふ、みょんはいま機嫌がいいみょん。折角だからお前も殺さないでやるみょん」 「いいがら! はやぐでいぶをだずげでねえええええ!!!」 「うるさいみょん!!!」 「ゆべっ!」 喚き散らすまりさに手加減なしで体当たりをかますと、まりさは勢いよく吹き飛び、壁とキスした。 剥がれ落ちたまりさは餡子を吐き、細かく痙攣する。 みょんはまりさを無視し、ぱちゅりーの入った透明な箱に向き直る。 「ゆふふ、お前には自分の罪深さを知って貰わなければならないみょん・・・」 ずっと蚊帳の外にいたぱちゅりーは突然のみょんの宣告にびくりと反応した。 「まずこの写真を見るみょん」 そこにはみょんとありす、そして二匹の飼い主である名士とゲスをぱちゅりーにけしかけた青年が映っていた。 「よく見て覚えるみょん、それがお前が不幸にしたありすだ!」 みょんはこの写真のありすが自分の婚約者であることを伝え、 さらにぱちゅりーがゲス達を手なずけるために考えた「商売」により死んでしまったことを伝えた。 「お前はただ殺すだけじゃ駄目だみょん・・・加工所で精々苦しんで死ね」 数分後 「ちわー、加工場でーす!」 「あ、どーもご苦労様」 元気に挨拶する加工場職員二名。 「こいつとこいつと、あとうちのみょんを同行させてやってください」 「まっで! ぱちぇは飼いゆっくりなのよ! 勝手に加工場につれてっちゃだめなのよ!!! よぐみでよ! ぱちぇの頭にゴールドバッヂあるでしょ!!!」 「何言ってるみょん? お前の頭にバッヂなんて無いみょん!」 「むきゅ?」 慌てて帽子を取って探すが見つからない。 「むぎゅ! まっでね! おねえさんに聞けば良いんだわ! お姉さんに聞けば・・・」 「うるせーなぁ」ゴン! 「むぎゃ!」 やかましく騒いでいたが、一発殴られるとしゃべることも出来なくなった。 職員は手早く段ボール箱にぱちゅりーを移し、まりさに手をかけようとする。 「ゆあああああ!!! やべで! かごうじょはゆっぐりできないいいいいいい!!!」 「ゆっ! そうだ! まりさはおにいさんと一緒に暮らしていたから、かいゆっくりだよ! ゆっくりりかいしてね!!!」 まりさは人間の世話になっている時に飼いゆっくりは加工所に連れて行かれないと学んだ。 だから、自分が飼いゆっくりだといえば大丈夫だろう。 そう思っていた。 「お前、馬鹿かみょん? 頭にバッヂついてなければただの薄汚い野良だみょん!」 顔色一つ変えずにまりさを梱包する職員に変わりみょんが代弁した。 ぱちゅりーは暗闇の中、これからどうしようかあれこれ思案していた。 このままでは加工場で虐待され、殺されることは火を見るよりも明らか。 何とか逃げ出すチャンスは無いものか・・・。 数分後、ぱちゅりーはクリーム脳なりに作戦を立てた。 みょんに色目を使って隙を作らせ、その間に逃げる。 ぱちゅりーは自分の容姿には自信があった。 ただ、今の自分の姿がどうなっているか考えつかなかっただけ。 がたっ 「むきゅ?」 ぱちゅりーは箱から取り出され、職員に抱えられた。 「あれを見るみょん」 隣の職員はみょんを抱えている。 ぱちゅりーは示された方向にある家に見覚えがあった。 あそこはつい最近まで自分が住んでいた家。お姉さんが住んでいる家。 -きっとぱちゅりーをお姉さんの家に帰してくれるのね!!! そのお姉さんに虐待されたことも、そのお姉さんから逃げていたことも忘れ、 ただ都合の良いことだけを夢想するぱちゅりー。 「お前を飼っていたお姉さんだみょん、よく見るみょん!」 窓からお姉さんが見えた。 ニコニコ笑顔で何かを持っている。 それはちぇんだった。バッヂが無いのでおそらく野良だろう。 お姉さんは表情を変えずに、手に持ったちぇんを思い切り壁に叩きつけた。 -いだいよおおおお!!! わからないよおおおおおお!!! ちぇんの叫び声が聞こえてくるかのようだった。 しかし、お姉さんは叫び声を聞いて止めたりはせず、それどころか更に壁にちぇんを叩きつけた。 ぴょんぴょんとらんが跳ねて抗議しているようだが、状況は変わらない。 ちぇんが反応を返さなくなると今度はらんをちぇんと同じように壁に叩きつけ始めた。 終始笑顔でゆっくりを壁に叩きつけ、餡子の花を咲かせる。 「むきゅぅ・・・」 ぱちゅりーはまだ優しかったころのお姉さんとのことを思い出す。 前の飼い主に捨てられ、また人間の飼いゆっくりになるために奮闘していた頃、 ぱちゅりー達は如何に自分たちが不幸なゆっくりであるかを宣伝し、同情を誘ったのだが 三文芝居に付き合う人間はなかなか現れず、何日も粘った。 いくら野良のゆっくり達を捕食していたとは言え、人間の生活の快適な環境から、 野良の環境に移ると嫌でも体力的にも精神的にも辛くなる。 寒い環境の中、本気で泣いて助けを求めても誰も振り向かない。 そんな中、ぱちゅりー達の三文芝居に付き合い、涙を流して同情し、 保護を約束してくれたのがお姉さんであった。 そんなお姉さんが今ではゆっくり達が泣き喚き命乞いをする様をみてゲラゲラ笑っている。 なぜ、そんなになってしまったのか。 「お前達があのお姉さんを襲ったからこうなってしまったんだみょん」 「お前達に襲われて、周りから孤立した時に頭がおかしくなってゆっくりを虐待するようになったんだみょん」 「前はあんな人じゃなかった、タチの悪い野良でも笑って許すような人だったのに・・・」 ぱちゅりーの表情から考えていることを読み取ったのか、みょんが原因を話した。 みょんが職員に一言二言話すと職員達はぱちゅりーを梱包し、台車を引いて移動した。 「ゆべっ! いたいわ! ぱちぇをもっと丁寧に扱いなさい!!!」 「むきゅ? ここはどこ?」 「加工所だみょん」 加工場に到着すると、まりさとれいむは職員に「生活雑貨製作所」と書かれた場所に連れて行かれた。 「いやああああああ!!! でいぶにひどいごどじないでえええええ!!!」 「ごべんなざいいい!!! いいこにするがらゆるじでええええ!!!」 「みょんとゆっくりできないよおおおおお!!!」 「むぎゅうううぅぅううう!!!」 ぱちゅりーが連れてこられたのはゆっくりの飼育室。 そこにいるのはみょんの「狩りの成果」、つまりみょんのゆっくり狩りの成果。 美れいむが所属していた群れのゆっくり達がアクリル板で出来た牢獄に閉じこめられていた。 「うるさいみょん!!! 」 みょんが怒鳴るとゆっくり達はびくりと反応し、皆一様に黙ってガタガタ震えている。 「・・・良いことを教えてやるみょん、お前達、なんでここに閉じこめられているか分かるか?」 「ゆぅ、みんながみょんのだいじなありすですっきりしたからだよ・・・」 一匹のまりさが答える。 みょんがゆっくり達を加工場に引っ立てる際に恒例の「どおj(ry」に答えた内容を覚えていたようだ。 「確かにそれがみょんがお前達を襲った理由だみょん! 」 そして始まるゆっくりの命乞いと罵声の大合唱。 ぱちゅりーはみょんの意図をうかがい知ることが出来ないでいた。 突然みょんが攫った群れのゆっくり達への大演説。 単純に演説が目的ならぱちゅりーをここに連れてくる必要はなかったはずだ。 そして、一緒に来たはずのまりさは不在。 どこで何をしているかも全く分からない。 不安ばかりが募った。 (むきゅ、、、) ぱちゅりーが困惑していると、職員が大きな籠を二つ持って入ってきた。 そして、床に中身を置いた。 「「ゆ"っ! ゆ"っ! ゆ"っ! ゆ"っ! ゆ"っ! 」」 「いだぃよ"おお"ぉぉ"ぉぉ・・・」 「おでえざん、ぼおやべでえぇぇぇ・・・」 籠に入っていたのはれいむ+まりさの組み合わせが二組。 片方は絶叫の表情で頭から花を咲かせ、激しく痙攣、いわゆる「花瓶ゆっくり」になっている。 もう片方は皮が透明で、中身である餡子や目玉等が透けてスケルトンゆっくりになっていた。 群れのゆっくり達とぱちゅりーは花瓶ゆっくりとなったまりさとれいむには見覚えがあった。 自分たちの群れの仲間の性格の悪い美れいむと気立ての良いまりさだ。 そしてぱちゅりーはさらにスケルトンゆっくりとなったまりさとれいむにも見覚えがある。 お姉さんの家に置き去りにした、元手下のれいむとまりさだ。 「ゆぎゃああああああああ!!!」 「い"やあ"あああ"あああ"!!!」 「やだああああ!!! ごわいいいい!!!」 「だずげでえええ!!! らんじゃまああああああ!!!」 自分たちの未来を目の当たりにし、さらに恐慌状態に陥るゆっくり達。 ぱちゅりーはガクガクと震え、みょんに色目を使う作戦も、何もかもをすっかり忘れた。 「うるさいみょん!!!」 みょんが怒鳴ると、再びその場の全員が静まりかえり、小さく「ゅっ、ゅっ、」と嗚咽する音以外聞こえなくなった。 「よし、全員揃ったから説明してやるみょん! まずこの二匹だみょん!!!」 ぶよっ! ぶよっ! 二匹を踏みつけ、 「この二匹はお前達の群れの糞饅頭だみょん! 加工所特製の『花瓶』に改造してやったみょん!!!」 「「ゆ"い"っ!!!」」 涙を流し、痙攣する二匹。 「ゆがああああああ!!! れいむとまりさにひどいことするいなかものなみょんはじねええええ!!!」 二匹の幼なじみであるありすはみょんの行動に完全にキレてしまい、口汚く罵る。 みょんは何度も怒鳴って黙らせようとするが、黙らない。 みょんは職員に頼んでうるさいありすを取り出して貰い、「公開処刑」した。 ありすはぼろぼろの饅頭片になり、その死体は牢に放り込まれた。 「うるさい奴はそのありすと同じ目に遭わせてやるみょん!!!」 ありすの死体に当たってしまったゆっくりが最初悲鳴を上げていたが、みょんが怒鳴ると静かになった。 「ふん、そこの気持ち悪い透明ゆっくりはそこの汚いぱちゅりーの手下だみょん!」 首をかしげるゆっくり達。それがどうした?とでも言いたそうだ。 「この汚いぱちゅりーのせいでお前達は死ぬんだみょん!」 「むぎゅ!?」 みょんは飼い主から教えて貰った事情を全て話した。 -ぱちゅりーが飼い主であるお姉さんを襲うために痺れ薬を手に入れようとし、 ゲス達に信用されるために美れいむを使って「商売」をするための方法を教えたこと -そのゲス達がみょんの婚約者のありすを襲ってみょんが見つけた頃にはありすが死んでしまったこと 等々 全ての内容を把握できた者はほとんどいなかったが 「ぱちゅりーのせいでこんな目に遭っている」と言うことだけは全員理解できた。 職員は透明な箱にぱちゅりーを入れ、牢の真ん中に設置した。 すぐさま、透明な箱越しのリンチが始まる。 「じね!!! あだまでっがちのぱちゅりーはいますぐしねえええええ!!!!」 「らんじゃま"を、らんじゃまをがえぜええ"ええ"え"え"!!!」 「お"まえにてんこのなに"がわがるっでいう"んだああ"あ"ああ!!!」 「でいぶのあがちゃんがじんだのもおまえのぜいだああああああああ!!!!」 「ばちゅりーのはじさらじめえぇえぇぇ!!!」 丈夫な透明な箱が壊れることはなく、体当たりをするゆっくり達は自分の体を壊しながらも体当たりを続ける。 ぱちゅりーはゆっくりの怨嗟の籠もった表情に圧倒される 「むぎゃあああああ!!! ばぢぇはわるぐないいいいいいい!!!」 どこを見てもぱちゅりーを睨む顔、顔、顔。 潰れ、崩壊してもにらみ続ける。 崩壊したゆっくりの餡子により透明な箱が餡子まみれになった頃にぱちゅりーは回収された。 「むぎゅぅぅう、むぎゅぅぅう・・・」 大きく息をつく。 ずぬっ 「むぎゃぁ、、、ああ"ああ"あああああ"ああああ"ああ"!!!」 休む暇無く今度は剣山の上に置かれた。 「いだいわ! ぬいで!!! ぱちぇのあんよからいだいのぬいでええぇぇぇえええ!!!」 「・・・ねぇ、じ・・・ねぇ・・・」 「むきゅ!?」 「ばちゅりーはじねえぇぇぇえええ!!!」 「おばえのぜいで、でいぶもばりざもばげもどにざれだんだあああ!!! おばえが、おばえがおねえざんをどでいにずるなんでばがなごとしようとじたからあああ!!!」 ぱちゅりーの目の前には中身を羊羹にされ、皮を透明な葛に交換されたスケルトンれいむとまりさが。 二匹とももう自力で跳ねることも這いずることも出来ないが、口を動かすことだけは出来た。 「うるざい! おまえだぢがだらじないからしっばいじたんだ!!!」 わずかな気力を振り絞り、二匹を罵倒する。 「いいわげばがりいうんじゃないんだぜええええ!!! おばえのさくぜんなんで、いちどもせいこうじだごとないぐせにぃぃぃ!!!」 「おばえざえいなげればでいぶだぢはおねえざんとながよくくらぜたのにぃぃぃ!!!」 二匹の反論が終わる頃に職員は剣山に付いていたスイッチを押した。 「むぎゅぅぅ」 180度回転すると、そこには花瓶ゆっくりとなったれいむとまりさが仲良く並んでぱちゅりーを睨んでいた。 「じ・・・ねぇ・・・」「じね・・・」 不規則に痙攣するくらいしか出来ないように加工されているはずだが、 よほど恨みが強かったのか、わずかに死ね、死ねと呟く。 「むぎゃああ!! うるざい! うるざい!! うるざいいいぃぃぃぃぃ!!!」 ぱちゅりーは剣山に底部を抉られる激痛に苛まれながら喚く。 「もぉゆるじでぇ・・・」 数分もするとぱちゅりーは反論する気力も消え失せた。 みょんが職員に一言何かを言うと職員はぱちゅりーを回る剣山から回収。 そしてぱちゅりーと花瓶ゆっくり、スケルトンゆっくりが加工場の外に運び出された。 森の近くにはゆっくりが縦に二匹埋まる程度の深さの穴が掘られていた。 職員達は真ん中にぱちゅりーを、 そして花瓶ゆっくり、スケルトンゆっくりをぱちゅりーを取り囲むように配置した。 「お前の顔は二度と見たくないみょん。その四匹はお土産だみょん、精々仲良くするみょん」 「まっでよ!!! でいぶたぢをだずげでよ!!!」 「そうなんだぜぇ! ばりざはばちゅりーなんがといっしょにいたぐないんだぜぇええ!!!」 ここにおいて行かれると言うことは、自力で動けないまりさとれいむ二組にとっては 一生ぱちゅりーと一緒に暮らせ。と言うこととなる。 それはごめんだと訴えるスケルトン二匹。花瓶二匹は恨めしそうにみょんを睨むだけで何も出来ない。 みょんは何も言わずに去っていく。 そして職員達は平らな木の板で蓋をし、その上に土を被せ、足で固める。 「むきゅぅぅぅ・・・」 ぱちゅりーは真っ暗になった空間で少しだけ落ち着きを取り戻せた。 この真っ暗な空間には恐ろしい顔で自分に呪詛を投げかけるゆっくり達はいない。 近くに元手下のれいむとまりさ、ゲス共をけしかけた美れいむとその幼なじみのまりさがいるが、 どちらも動けないように「加工」されていた。 だから、特に問題もない。 しばらく休み、もう一度考える。 -ここは加工所だから、まさかぱちゅりーをこのまま餓死させるわけがない。 -だから誰かが食べ物を持ってくるはず、その時に逃げ出せばいい 数日後 「むぎゅぅぅ、なんでぇ・・・なんでご飯持ってきてくれないのぉ・・・」 ぱちゅりーの中では職員がぱちゅりーに食べ物を持ってくる事になっているが、 当の加工所内ではぱちゅりーの事も、スケルトン二匹の事も花瓶二匹の事もとうの内に忘れ去られていた。 名士の指示により、浅めの穴に「餌」と一緒に入れ、後は放置するように指示されていたためである。 空腹でまともに跳ねることも出来ない。 「餌」として一緒に放りこまれた饅頭を文字通り「餌食」にしたのはそれから数時間後。 ぱちゅりーは考える。 こんなはずではなかった。自分はゆっくりの王になるはずだったのに。 最初の飼い主とずっと一緒に幸せに暮らすはずだったのに。 馬鹿な人間を奴隷にしてこき使ってやるはずだったのに。 一体どこで間違えたのだろうか。何を間違えたのだろうか。 何日経っても答えは出ない。 次第に、光の届かないはずの空間でいるはずのない物達の幻覚を見るようになった。 元飼い主のお姉さん、いつもの雰囲気からは想像も出来ないような恐ろしい顔でにらみつけてくる。 元手下のまりさとれいむ、ついさっき食い殺したばかりなのに、「じねぇ、じねぇ」と叫び、迫ってくる。 森のゲスまりさ達、「すっぎりざぜろぉぉぉ!」と暴行を受けすぎて変形した顔を擦りつけようとしてくる。 ゲス達の餌食となったありすの飼い主とみょん、憤怒の表情で「ありすを返せ!」と叫びながら迫ってくる。 美れいむと幼なじみまりさ、「お前のせいだぁぁぁ」と横から囁き続けてくる。 群れにいたゆっくり達、「みんなお前のせいだ! じね! じね! じね! じね! 」と大勢で叫ぶ。 ぱちゅりーの精神はあっという間に限界を迎え、気絶するも起きればまた幻覚が迫ってくる。 一月もすると、空腹で動くことも出来なくなった。 しかし、まだ死ねない。 お姉さんに注射された「体内のすべての内容物が流出しない限り死なない」薬の効果である。 名士はみょんを抱え、頭を撫でながら呟く。 「あの饅頭は、あまりにも他者を不幸にさせすぎた。もはや殺す価値も、生かす価値もない。 皆の前から消え、忘れ去られた後も自分が不幸にした相手の幻影に怯えながら 文字通りゆっくりと腐っていくがいい・・・」 ぱちゅりーが埋められて二ヶ月後 この頃には周りの土から虫たちが沸いてきてぱちゅりーの体を貪り始めていた。 徐々に体を失い、衰弱するぱちゅりー。 ぱちゅりーの見る幻覚に変化が現れ始めた。 現れたのはみょんの婚約者だったありすと美れいむ。 その二匹はゲス達に強姦されていた。 「おにいさあああん! みょおおおおおおん!! たすけてええええええ!!!」 「ばりざ! ばりざだずげでええええ!!!」 その幻覚が消えると、今度は自分がゲス達に強姦されている。 「むぎゃあああ!!! やべでえええええ!!!」 (苦しかったわ・・・むきゅ、あのゲス共、ぱちぇが嫌がってもずっとひどいことしたのよ・・・!) そして、 「むきゅ、簡単よ。れいむですっきりーして出来た赤ちゃんはれいむに食べさせれば良いのよ!!」 強姦し、子供が出来たら母体に子供を食べさせるという恐ろしいことを誰かがゲス達に提案していた。 (むきゅ!? 何を言っているの! そんなこと・・・) ぱちゅりーはそんな鬼畜な事は止めさせようと声を上げようと頑張った。 そして、気付いた。 この恐ろしい提案をしているのが誰であるか。 「むぎゃあああああああああああああああああああああああ!!!」 その後も自分の起こした行動で様々なゆっくりや人間が苦しむ姿を見た。 自分たちを保護してくれた優しいお姉さんが、膝を抱いて泣いている姿。 死んでしまったありすの亡骸を抱いて悲しみに暮れる男性とみょん。 大好きならんをみょんに殺され、嘆くちぇん。 幼なじみを懸命に探し、ボロボロになりながらも見つけた幼なじみが花瓶に加工されてしまっていたまりさ。 最後まで自分を信頼してくれたれいむとまりさが見捨てられて絶望にうちひしがれている姿。 ようやく自分の失敗が何であったかを悟ったぱちゅりー。 しかし、気付くのが遅すぎた。 もはや虫に体を食い散らかされ、謝罪の言葉を発することも出来ない。 (ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ ごめん・・・な・・・ぃ・・・ご・・・) ぱちゅりーは虫たちにより消えて無くなるまで消えゆく意識の中謝罪を繰り返した。 終わり 文句はたくさんあるでしょうが、 まず、さっさと終了させなかったこと、 次になんかぱちゅりーへの制裁が冗長化していること この二点が大きな反省点だなぁと思ってます。 あと、「飼いゆっくりが飼い主を不幸にする」という部分が非常に不評だった事も 自分の認識不足と痛感してます。 今後、SSを書く事があれば今回の反省点を活かすつもりです。 今まで書いたSS ドスまりさとゆうか1~3 ゆっくり闘技場(性)1 不幸なきめぇ丸 名物餡玉 行列の出来るゆっくり スカウトマンゆかりん前・後 ファイティング親子とゆっくり まりさの商売 ぱちゅりーの失敗1~4 盲点 進化
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3857.html
『ぱちゅりーとこぁ』 7KB 愛で 変態 飼いゆ れいぱー 都会 現代 5作目 リクエストをいただきましたので『ゆリーダー日記』の金ぱちゅりーの話をば。 ぱちゅりーとこぁ むきゅー。私はぱちゅりーよ。ゆっくりしていってね。 今日は私の一日を紹介するわ。 まず同じ飼いゆっくりのこぁと一緒に起きて、飼い主のお姉さんと朝ご飯を食べるわ。 こぁは『こぁ』と『ぱちゅりーさま』の二つしかしゃべれないけど、とっても私に懐いてくれてるわ。 「こぁ! こぁ!」「むきゅ、もっと落ち着いて食べなさい」 こぁは胴無しでいつも食べこぼすから、私がよく拭いてあげるの。 「はふぅ……かーわいーいなーぁ」 私が手で布巾を取ってこぁの口を拭くのを、お姉さんはいつもニコニコしながら見てくるの。 ……なんだか落ち着かないわ。 その後は、こぁの金バッチのためのお勉強。私はプラチナバッチのためのお勉強をするわ。 「こぁ? ぱちゅりーしゃまー?」 「むきゅ? ああ、捨てられゆっくりはこぁみたいな飼いゆっくりのバッチを奪うことしか頭にないのよ。 だから教えても無駄。教えてる間、向こうの頭の中はどうやってバッジを奪うか、それだけよ」 「こぁー!」 こぁは私の小さい頃にそっくりでなんだか懐かしい気持ちになるわ。 お昼ご飯を食べた後は読書よ。お姉さんは本屋さんなんだけど、よく私の分の本も仕入れてきてくれるの。 「ゆぴー……ゆぴー……」 まだおちびちゃんのこぁは私の膝の上でお昼寝。時々よだれを垂らされるけど、結構悪い気はしない。 「ぱちゅりー、お店番頼める? ちょっと今晩のおかず買ってくるから」「むきゅ。行ってらっしゃい」 ……あ。お姉さんにお店番を頼まれちゃった。 「むきゅー。こぁ、起きなさい」「こぁ?」 こぁを優しく揺り起こし、一緒にお店のカウンターに向かう。 ここは本屋だから強盗の心配はまず無いし、お姉さんは町中の虐待鬼威惨と知り合いだからゆっくりの私にも店番が務まる。 それと今の時間帯はあまりお客さんが来ないから、お客さんとおしゃべりが出来てなかなか楽しい。 ――ちりりーん 「むきゅ。いらっしゃいませ」「こぁ」 「あ、ぱちゅりーだ。こんにちはー」 店に入ってきたのは常連の男の子、としあきくん。 「としあきくん。また月刊ゆっくりコミックかしら?」 月刊ゆっくりコミックは、ゆっくりを虐めたり可愛がったりする漫画が沢山載ってる雑誌のこと。 この子の家は一家揃って虐待鬼威惨らしくて、ゆ虐の参考にしているみたい。 「うん! これちょうだい!」 そう言ってとしあきくんが厚い雑誌をカウンターに置く。 「はい、五百円ね」「うん! ありがとうぱちゅりー! こぁもまたなー!」 「こぁー!」 としあきくんが袋を持ってパタパタ駆けてくのを見送った後、私ははぁ、と溜息をついた。 「むっきゅ……誰もいなくなっちゃったわ……」「こぁー! ぱちゅりーしゃまー!」 私がそう言うと、こぁが怒ったように言った。 「ああ、あなたがいたわよね。ごめんなさい」「こぁ」 ――ちりりーん そんなやりとりをしている内にまたお客さんがやってきた。 「やぁぱちゅりーちゃん、今日はこぁちゃんとお店番かい?」 「むきゅ、マスター。今日はゆうぎはどうしたの?」 次にやってきたのは、作業着を着たお姉さんの行きつけのバー『ゆらないか』のマスター。 前に酔いつぶれたお姉さんを運んできてもらったことがあるわ。 ちなみにそっちの方では『ハンマー鬼威惨』なんて呼ばれているみたいね。 「あいつなら家でへばってるよ。昨日二人でドゲス狩りにイったもんでね。……あ、これお姉さんに」 「ありがとう。それにしても、あんな大きなゆっくりを二人で仕留めるなんて凄いわね」「こぁー」 その後マスターは瓶(多分お酒)を渡し、本を何冊か買って店を出て行ったわ。 瓶を台所のテーブルに持って行って、お店の中がもう一度静かになった。 「……早く帰ってこないかしらね。「こぁ! こぁー!」……むきゅ? どうしたの?」 こぁが向いている方を向くと、そこにはドアに向かって跳ねてくる野良のれいぱーありすの姿があったわ。 「んっほおおおぉおおおおおおおおお! とってもとかいはなぱちゅりーねえぇええ! ありすとすっきりしましょおぉおおお!」 「大丈夫よ。ここは引きドアだから」「こぁ……」 基本押すことしかできない胴無しゆっくりなら絶対に入ることは出来ないから、この町のお店は大抵これよ。 ――おい、なんだあれ? レイパーがドアにすり寄ってるぞ ――相手を見つけたんじゃないか? ……よし、ちょっとその思いを遂げさせてやろうぜ けれど、としあきくんと同じくらいの年の男の子がニヤニヤしながら歩いてきて、なんとドアを開けてしまったの。 「あっ……。おい、どうする!? あいつ金バッジの胴付きだぞ! バレたら罰金くらっちまう!」 「大丈夫だって! バレやしねぇよ、どうせ俺たちが何処の誰なのかもわかんないんだし」 そう言って顔を見合わせ、男の子二人はすたこらと逃げて行ってしまった。 「んっほおおおおぉおお! これでふたりのあいをひきさくものはなくなったわねええぇ! すっきりしましょおおぉおおおお!」 「むきゅー、困ったわねぇ」「こ、こぁぁぁ……」 私は慌てず騒がず椅子を奥に引き、こぁを家の方に行かせてカウンターの下から唐辛子入り水鉄砲を取り出す。 「むきゅ。さっさと出て行って」 「やっぱりぱちゅりーはつんでれなのねええぇえええ! もえるわあああぁああああ!」 ……無駄ね、これは。 唐辛子入りの水鉄砲を取り出し、思い切りレイパーの顔面にかける。 「んぼおぉおおお!? がんしゃざんはゆっぐりできないわああああぁあ!?」 「さっさと、出て行って」 「んぼおぉ!? どうじでごんなごどするのおおぉおお!? ありすとぱちゅりーはりょうおもいでじょおおぉお!?」 「……ゆげぇ……」 悪い冗談を聞いてちょっと吐きそうになってしまった。いけないいけない。 「ただいまぱちゅりー、お店番ごくろ……ってオイ、コラ。テメェうちの可愛い可愛いぱちゅりーになにやってんだゴルァァァ!!」 ……! お姉さんの裏モードが発動したわ! 「この糞饅頭が、私をナメてんのか! もう原型留めていられると思うなよ! このド低脳がァ―――ッ!」 「ゆ゛っ! ぐげっ! ゆぎっ! ぶぎょっ!」 そう叫びながらお姉さんが四キロはある事典でレイパーを滅多打ちにする。 むっきゅ……やっぱりこぁを下がらせておいて正解だったわね。こんなのおちびちゃんが見ちゃいけないわ。 「はぁ……はぁ……あ、ぱちゅりー、もう私と代わって良いわよ」 「とりあえず着替えて。カスタードまみれよ。お客さんがびっくりしちゃうわ」 そしてお姉さんがカスタードと小麦粉のペーストを捨てて家の中に入り、私の寂しいお店番の延長戦が始まった。 「こぁぁ……」「むきゅ? ……こぁ、おいで」 戻ってきたこぁを抱きかかえてむにゅむにゅ頬ずり。……むきゅう、なんか私も胴付きになってからお姉さんそっくりになったような…… そのあとお姉さんとお店番を交代し、夕ご飯までこぁの相手。 「二人ともご飯よー」「むきゅん。わかったわ、お姉さん」「こぁー!」 今日のご飯はクリームシチュー。こぁには熱いから私がふーふーして冷まして食べさせてあげる。 「ふー……ふー……」「ぐへへへへへ。ぱちゅりーかわいいよぱちゅりー」 ……お姉さん。鼻血垂らしながら写真撮るの、いい加減止めてくれないかしら? ご飯を食べた後はお風呂ね。私は胴無しよりはずっと水には強いけど、こぁは危ないからお姉さんも同伴。 「こぁ~! こぁ~!」「むきゅ! こぁ、暴れちゃ駄目よ」 髪の毛を慎重に洗って、ゆっくりのための柔らかいスポンジで優しく洗ってあげる。 「さぁて、私はぱちゅりーを……おお、いつ見ても私より大きい……でへへ」「……お姉さん」 お風呂に入った後、こぁと私はお姉さんより先にお休みするわ。 「……こうして、ロミオとジュリエットは……「すぴー……ゆぴー……」ふふ、寝ちゃったみたいね」 毎日こうしてこぁを絵本を読み聞かせて寝かしつけてから、私はその横のベッドで寝てるわ。 「お休み、こぁ」「むにゅ……ぱちゅりーしゃま……」 もごもごと寝言を言うこぁに挨拶をして、私はベッドに潜り込んだ。 今はこんな感じで毎日が過ぎているわ。 そういえば、同じブリーダーのお兄さんに育てられたみょんとまりさは元気かしら? 私はそんなことを思いながら、ゆっくり夢の中に入っていったわ。むきゅー。 今まで書いた物 レイピアお姉さんと愉快な仲間達 レイピアお姉さんと愉快な仲間達2 ゆリーダー日記 暗殺鬼威惨
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/169.html
・いつも通り過去作品の登場人物が出ますが読んでなくても大丈夫です。 ・いいゆっくり、死なないゆっくりがでます。 ・また悪いクセが出て無駄に長くなってしまいました。余裕があるときにでもどうぞ。 「ゆあああ!まりさぁああ!おうちにためてあったしょくりょうがごっそりなくなってるよおおおお!」 「ゆげげ!ほんとうなのぜ!さいきんむれでうわさになってるあきすにやられてしまったのぜ!」 とある森の群れの中にて、まりさとれいむのつがいが驚きの声を上げている。 状況はセリフから簡単に推察されるように至極単純で、二匹が狩りを終えておうちに戻ってきたところ、 蓄えてあった食糧が空き巣ゆっくりによって盗まれてしまったというまあ、詳しく語るまでもない内容だ。 だがしかし、今現在この群れではこういったパターンでの盗難の頻度がやたら高まっていることについては説明の必要があるだろう。 さてまずこの群れだが、例の如く人間と協定を結んでいた。 その協定の内容とは、麓のにある村に降りて来ない、決められた数以上ゆっくりの数を増やさないなどの条件をゆっくり側がのむ代わりに、 ゆっくりたち自身に群れの自治権を認めるというものだ。 このこと自体は別段珍しい事ではなく、現存する山などのゆっくりの群れは大体この条件のもと群れを維持している。 問題はこの協定がゆっくりの群れのゆん口グラフに与えた影響であった。 この群れのゆっくりたちは正直あまりおつむがよろしいとは言えず、協定を結んだ後でも、限界規定数まではまだ余裕があるからいいや、 と軽い気持ちで、わりと後先考えずにすっきりして子作りしまくってしまったのだ。 その結果あっという間に規定数ギリギリの数となり、当然群れでは厳重なスッキリ制限が引かれることとなったのだ。 そして、これらの失敗のあおりをもろにくらっているのは協定が結ばれた直後に生まれたゆっくりたちであった。 何せ自分たちの親の代の連中が、余裕を持たずに考えなしに子作りをしまくったおかげで、 いざ自分達が成体になって子作りの時期にさしかかっても、スッキリ制限のおかげで、おちびちゃんを作ることができないのだ。 そんなわけで今、この群れでは、老ゆっくりと、子ゆっくりの数は少ないが、成体ゆっくりの数だけはやたら大勢いるという、 丁度人口グラフで言うところのつぼ型に当たる状況になっていた。 そしてスッキリ制限がなされているためほとんどの成体ゆっくりはつがいを持たない独身か、 あるはつがいはいるが、子どもはいないという構成である。 ちなみに冒頭のれいむとまりさのつがいも子なしのつがいだ。 と、まあ群れはこんな状態なので、昼間はほとんどの若いゆっくりは子育てするために巣に残るでもなく、総出で狩りに出かけていた。 それによって、昼間の群れの居住区ではほとんどのゆっくりが一時的にいなくなるという空洞化現象がおきていたのだ。 当然その時間帯は、おうちの中もスッカラカンである。周りにほかのゆっくりの目もない。 このことに目をつけた悪知恵の働く何匹かのゲスゆっくりは、これはしめたとばかり誰にも見つかることなく盗みをくり返すようになってしまったのだ。 普通のバランスのとれた群れならば、たとえ昼間でも子育てをするゆっくりたちなどがおうちに残っていたり、 居住区をうろついたりしているため、それが抑止力になりおいそれと好き勝手はできない。 だがこの群れではそんなことはなく、盗難行為を働くゲスゆっくりが相次いでしまったと言う訳だ。 「ゆうう!まりさ!もうこうなったらかわりばんこにおうちでおるすばんして、しょくりょうをぬすまれないようにみはってるしかないよ!」 そうまりさに訴えるれいむ。 幸いにして大した量を蓄えていたわけではなかったので、被害はそれ程ではないが、食料を集めるたんびに盗まれるのではたまったものではない。 「ゆむむむむ!でもれいむ、いまのうちにできるだけたくさんしょくりょをあつめておかないと、あとあとふゆさんがきたときにこまるのぜ!」 そう苦しげに答えるまりさ。 「ゆゆゆ!たしかにれいむもそうおもうよ!でもふたりでかりにいっているあいだに、しょくりょをぬすまれちゃったらいみないよ! ふゆさんがくるまでにはまだそうとうじかんがあるよ!いまならまだこうたいでかりにいってもじゅうぶんまにあうよ!」 「ゆーむ……」 れいむの言葉に唸るまりさ。 変に邪推を抱かせないためにあらかじめ言っておくと、別にれいむは狩りに行くのが嫌でまりさにこんな提案をしているわけではない。 そもそもおうちに留守番を置く場合でも狩りには交代で行くとれいむ自ら言っている。でいぶだったらまずでてこない台詞だ。 まりさが悩んでいるのは、やはり慎重さを考えてのことである。 たしかにれいむの言うとおり、今からなら変わりばんこに狩りに出ても十分冬までには間に合うだろう。 だがしかし何が起こるかわからない普段の生活や、越冬に向けての食料はありすぎて困るということはない。 まりさは出来る事なら今のまま二匹で狩りを続けたかったのだ。 とは言うものの、もし今までどおり二匹で狩りを続け、もうすぐ冬間近となったところを盗難に遭ってしまって全食料を失ったとなれば目も当てられない。 盗難のリスクを負いながらも余裕を持った狩りを続けるか、一匹をおうちに残しギリギリの狩りをするか、判断が難しいところであった。 「ゆむむむむ!やっぱりまりさには、はんだんがつかないのぜ!こうなったらおさにそうだんしてみるのぜ!」 「ゆゆ!そうだね!おさにどうすればいいのかきいてみるのがいいね!」 困ったときには長に相談。まあ、基本ではある。 そう決めた二匹は長のおうちへと跳ねていったのであった。 「もう!またあきすのひがいなの!まったくとかいはじゃいわねえ!」 相談にやってきたれいむとまりさの話を聞き、思わず悪態を吐く長ありす。 長ありすは最近頻発する空き巣被害に頭を悩ませていた。 一時期は群れのゆっくりたちなどで見回りなどをして、何匹のかの空き巣ゆっくりを捕まえることは出来たのだが、 近頃ではそれも警戒されあまり効果がなくなってきた。 そもそも広いこの群れを小数のゆっくりたちだけでいつ盗みに入るかわからない空き巣ゆっくりを捕まえるなど土台無理な話なのだ。 それに見つかる危険があるとはいえ、ちょっとの労力で大量の食料が手に入る空き巣行為はかなりおいしい。 一度味をしめたゆっくりは捕まるまでこの行為をくり返すことになる。 別段この群れに所属するゆっくりにゲスな個体が特別多いというわけではないのだが、 やはり今のこの群れの状況が悪事を行う環境として適しすぎているということなのだろう。 そんなわけで、来る日も来る日も空き巣の報告が続き、長ありすは正直もうどう対応していいかわからない状況だった。 「ゆうう、しょうじきいまのあきすのおおさには、ありすもおてあげのじょうたいよ! ざんねんだけど、たいせつなしょくりょうをまもるには、かたほうが、つねにおうちにのこっているよりほかにほうほうがないわ!」 「ゆう、やっぱりそれしかないのかぜ」 残念そうにうつむくまりさ。 「しかたがないよまりさ!それにれいむたちはまだましなほうだよ!ほんとうにたいへんなのは、ひとりぐらしのゆっくりだよ! いっぴきじゃ、かりと、おるすばんをどうじにできないんだから!」 れいむの言ったとおりだった。 これからつがいのゆっくりが片方をおうちに残して狩りに行くようになれば、今後集中的に狙われるのは、つがいを持たな独身ゆだろう。 空き巣たちに、もし自分が独身ゆだとばれてしまえば、事実上おうちを守る手段はなく盗まれ放題だ。 そのときのことを考えると長ありすはいまから頭が痛い。 「ゆう、ほんとにどうしたものかしら……」 目の前の難題に、思わずため息をつく長ありす。 と、その時、 「そこまでよ!!!」 「「「ゆゆ?」」」 突然三匹に声がかけられた。 その声の主は… 「むきゅきゅきゅきゅ!おこまりのようね!」 「「「ゆゆ!ぱちゅりー!」 その声の主は自称、群れ一番のけんじゃであるぱちゅりーのものであった。 「ぱちゅりー、いったいなんのようかしら?まさかぱちゅりーのおうちにもあきすが?」 突如として現れたぱちゅりーに質問をする長ありす。 「むっきゃきゃきゃきゃ!ぱちぇはほかのゆっくりとちがって、あきすにはいられるようなまぬけじゃないわ! そんなことよりも、このけんっじゃであるぱちぇが、さいきんみんなをこまらしているあきすもんだいを、 かいっけつしてあげようとおもってわざわざやってきたのよ。ありがたくおもいなさい」 偉そうにふんぞり返りながら大仰な口調でいうぱちゅりー。 「ゆゆ!ぱちゅりー!なにかいいがんがえがあるの!」 相談に来ていたれいむが目を輝かせながら尋ねる。 「むきゃきゃきゃきゃ!すべてこのけんっじゃにまかせておけばいいのよ! おさ!むれのみんなをあつめてちょうだい!みんなにみせたいものがあるのよ!」 「ゆーん、わかったわ。とりあえずはなしだけでもきいてみましょうか」 そう承諾する長ありす。 だが長ありすは、実はそれほど期待はしていなかったりする。 何故ならこのぱちゅりー、確かにほかのゆっくりに比べてそれなり賢いのだが、どこか他人を見下したような感じがあり、 また最近はなんでもガラの悪いゆっくりとの付き合いがあるとの噂もちらほらと聞いており、 群れでの評判はあまりいいとは言えなかったのだ。 が、とは言え、現実問題として長ありすには今打つ手がないわけで、取りあえず話だけでも聞いておいても損はないだろうと長ありすは思ったのだった。 こうして、ぱちゅりーに連れられ、群れの大勢のゆっくりたちは、森のある場所へと向かうことになった。 その後、 ぱちゅりーが群れの多くのゆっくりを率いて、移動したその先には、巨大な洞窟が存在していた。 「こ、こんなところにこんなおおきなどうくつがあったなんて……」 呆然と呟く長ありす。 「むきゅ!こっちのほうがくにはしょくりょうになるようなものがないからね!このあたりにくわしいのは、ぱちぇくらいのものよ!」 そう誇らしげに言うぱちゅりー。 「ゆゆ?でもこのどうくつがどうかしたの?これでどうやってあきすを捕まえるの?」 訳がわからないといった様子でれいむが尋ねる。 それを見てぱちゅりーは、ふう、と呆れたように息を吐くと、れいむにむかって説明を始めた。 「あのねれいむ、べつにあきすをつかまえるひつようはないの!そもそもいまむれでこんなにあきすがおおいのはなぜかしら? ほとんどのゆっくりが、かりにいっていて、おうちがむぼうびだからでしょ! だったらそのげんいんを、たってやればいいのよ!りかいできりゅ?」 馬鹿にするような感じでれいむに語るぱちゅりー。 「むきゅ!いいかしら、ここでみんなのしょくりょうや、たいせつなものをいっきょにあずかることにするの! あずかったしょくりょうや、きちょうひんはぱちぇとそのなかまが、24じかんたいせいでほかんするわ! こうすればあきすはうかつにてをだせなくなるし、とってもあんぜんよ!」 そうぱちゅりーが説明を続ける。 つまりは食料などを一所に集めて、見張ることで、盗難を防ぐ狙いだ。 「あずかったしょくりょうのりょうにおうじて、ぱちぇがこのはっぱさんをわたすわ! しょくりょうは、このはっぱさんのまいすうにおうじたりょうを、いつでもひきだせるようにするわ!そしてこのけいやくはぜったいにまもるわ! ただし!あさはやくと、よるおそくにはてすうりょうとして、ちょっとだけしょくりょうをわけてもらうことになるわ!」 「ゆゆゆ?なんでぱちゅりーたちにしょくりょうをわたさなきゃいけないの!」 集まったゆっくりから不満の声が上がる。 「そのくらいとうぜんでしょ!ぱちぇたちは、あずけられたものをかんりしなきゃいけないから、そのあいだかりにいけないんだから! それに、てすうりょうといってもほんのちょっぴりよ!それすらいやなら、このぎんっこうにあずけるのをやめて、 ずっとあきすに、いつしょくりょうをぬすまれるか、おびえるせいかつをつづけるといいわ!」 「ゆむむむむ!」 唸るゆっくりたち。 確かにぱちゅりーは特に無茶苦茶な要求をしているわけではない。 みなの食料を管理する代わりに、その分け前を少しずつもらおうというわけなのだ。 「ゆゆ!れいむきめたよ!このぎんっこうにしょくりょうをあずけるよ!」 れいむが名乗りを上げる。 ぱちゅりーの提示した条件はれいむにとってそれ程悪くない物に思えたからだ。 「むきゅ!けんめいなはんだんね!あずけてもらったからには、もちろんせきにんをもってほかんするわ! さあ!ほかにもあずけるという、かしこいゆっくりはいないのかしら?」 ぱちゅりーが集まった群れのゆっくりたちを見回しながら言う。 「ゆん!そうね!たしかにここにいっきょにあずけておけば、べつべつのおうちにほかんしておくよりもずっとあんぜんかもね! なにより、ぎんっこうというなまえがとってもとかいはだわ!ありすもここにあずけることにするわ!」 そう言う長ありす。 ぱちゅりーのした提案が、思っていたよりもずっとまともだったので、自分も協力することにしたのだ。 「ゆゆ!まりさもあずけるんだぜ!」 「みょん!みょんもしょくりょをもってくるみょん!」 「わかるよー!これであんしんしてかりにせんねんできるようになるんだねー!」 長が預けたということでみな安心したのか、次々に名乗り出るゆっくりたち。 こうして、その場にいるほとんどのゆっくりたちが、自分の貯蓄している食料をぱちゅりー銀行に預けることとなったのだった。 そしていくらばかりかの月日が経過した。 その間、ぱちゅりー銀行は、なかなかに好評であった。 まずほとんどの子どもなしゆっくりが銀行に食料を預けたので、空き巣の被害はぐっと減った。 その結果を受け、はじめは訝しがって食料を預けていなかったゆっくりも次第に信用し、食料を預けだすようになっていったのだ。 そして当然、銀行がある洞窟はぱちゅりーとその数匹の仲間がいつも見張っていたため、 流石にそこにアタックを仕掛ける空き巣はおらず、銀行は安全だった。 こうして、事実上この群れの空き巣問題は解決することになったのである。 だが不満がないわけでもなかった。手数料がかからずに下ろせる時間帯がとんでもなく短いのだ。 とはいえ、頻繁に貯蔵用の食料を下ろすなんて事態はなかったし、手数料も少なめだった。 そしてなにより、ぱちゅりーたちは銀行管理のために狩りに行けないことを考慮すればそれも止むなしと、みな認めてはた。 そんなわけでぱちゅりー銀行の評判はすこぶるよかった。 そう、今のところは………。 「ゆゆ!いまかえったよ」 ぼうしに食料を積めた一匹のまりさが、狩りを終えておうちへと帰宅する。 「「「「ゆっくりおかえりなちゃい!!!」」」」 「ゆふふ!おかえりなさいまりさ!」 そして、それを出迎えるのは、四匹の赤ゆたち、それにつがいのありすである。 さて、このつがいであるが、別にすっきり制限を破って勝手に子作りをしたわけではない。 いくら群れの規定数が限界ギリギリとはいえ、全く子どもを作らないのでは群れの存続の危機となるため、 クジによって決められた限られた幾つかのつがいは、おちびちゃんをつくることを許されていた。 このまりさとありすのつがいは、そんな幸運にもクジで当たりを引いて、子作りを許されたつがいであった。 ありすが、子育てのために昼間はおうちに残っているために、当然今まで空き巣被害にあったこともない。 可愛いおちびちゃんもいて、空き巣被害とも無縁だった。 しかし、そんな一見順風満帆に見えるまりさたちのゆん生にもそれはそれで問題はあった。 「むーちゃむーちゃ!しあわちぇええ!ゆゆ?もうごはんちゃんがないの?」 「ゆーう!もっとたくちゃんちゃべたいよ!」 「ごはんがすくなくてゆっくちできにゃいいいいい!」 まりさが持ち帰った食料から備蓄にまわす分を差し引いた量をあっというまに平らげた赤ゆたちは、毎度のことのように量が少ないと不満をもらしはじめる。 「ゆあああああん!おちびちゃんごめんねえええええ!まりさがふがいなからああああ! ゆっ!そうだよ!それならちょっとだけ、ためてあるしょくりょうを……」 赤ゆたちに催促され、ちらりと奥のほうに目をやるまりさ。 「まりさ!いったいなにをいっているの!それはもしものときのだいじなしょくりょうでしょおおおおおお! おちびちゃんたちも!がんばってかりをしてるおとうさんにそんなこといっちゃだめでしょ! ひつようなぶんは、きちんとたべてるんだから、ぜいたくいっちゃいけません!」 ありすはキツイ口調でまりさと赤ゆたちをたしなめる。 「ゆう…わかってるよ、でもおちびちゃんたちだけはゆっくりさせてあげたいよ…」 このまりさが普段持ち帰る食料の量は、まりさとありすの二匹だけなら十分すぎる量であったが、 流石に育ち盛りの四匹の食欲旺盛な赤ゆを満足させるのは程遠かった。 とは言え、自然界のゆっくりではこれくらいのことは日常茶飯事であり、赤ゆの食欲が満足しないからといって、 成長に異常が起こるかと言えばそんなことはなく、ちゃんと普通に成長する。 要するに我慢というものを知らない赤ゆたちは、よりゆっくりしたいがためにもっと食べたいと我侭を言っているだけなのだ。 仮にその我侭に応じて成長に必要な分以上の食料をむしゃむしゃさせても、結局はうんうんとして排出されるだけなので、 赤ゆの求めるまま食べさせるのは、結局は無駄以外の何者でもない。 だが、そこは子どもには甘い親ゆっくりのことである。おちびちゃんを少しでもゆっくりさせようと、求められるままに 食料を与えてしまう固体も多々いるのだ。アホなつがいは大体これで失敗して自滅するはめになる。 このまりさもその傾向がある親ゆっくりだったが、つがいのありすが、わりかししっかりしていることと、 現実問題としてそれほど食料がなく、ない袖は振れないという理由からまあ無難に子育てをこなすであろうことが予想された。 と、そこへ 「むきゃっきゃっきゃきゃっきゃ!おこまりのようね!」 「ゆゆっ!ぱちゅりー!」 突如としてまりさたちのおうちに現れたのは、銀行を経営しているぱちゅりーだった。 「ぱちゅりー、いったいなんのようなの?うちはおちびちゃんがいるから、あきすのひがいにはあってないよ! だからぱちゅりーのぎんっこうにしょくりょをあずけるきはないよ!」 ぱちゅりーが自分の銀行に食料を預けるよう勧誘しに来たのかと思い、そんな面倒なことはゴメンだと少し強い口調で言うまりさ。 「むきゅきゅ!そんなんじゃないわ、まりさ! きょうは、まりさたちにとってゆっくりできるなはなしをもってきてあげたのよ!」 「ゆゆ?どういうことなの?」 どうやら預金の勧誘ではないようだ。ではいったいなんの用なのかと訝しげに尋ねるまりさ。 「むきゅ!まりさ!ぱちゅりーぎんっこうから、しょくりょうのゆうしをうけるきはないかしら? しょくりょうのゆうしをうければ、おもうぞんぶんおちびちゃんたちにむしゃむしゃさせて、ゆっくりさせることができるわよ!」 そう提案するぱちゅりー ぱちゅりーの言うよい話とは、まりさ一家に対しての食料の融資の勧誘だったのだ。 「ゆゆ!ほんとうに!しょくりょうをわけてくれるのぱちゅりー!」 「まりさ!おちついて!そんなうまいはなしがあるわけないわ!」 色めき立つまりさに、冷静な突っ込みを入れるありす。 「むきゅ!もちろんただでしょくりょうをかすというわけにはいかないわね! かりたら、そのりょうにおおじて、りしをはらってもらうことになるわ!」 「ゆゆ?りし?」 「そうよ!かりたしょくりょうのりょうにおうじて、かえすときにちょっとだけおおくかえしてもらうのよ! むきゅきゅきゅきゅ!べつにたいしたりょうじゃないわ!とおかでいちわりづつのふくりよ! これぐらいのりょうにたいしてこれぐらよ!ね!たいしたりょうじゃないでしょ!」 ぱちゅりーは持ってきていた木の実を小さく砕いて、具体的な利子の量を示した。 その量は元の実の大きさに対して十分の一ほど。まりさたちにはとっても少なく見えた。 まあ、元の木の実が小さいんだから、それのさらに十分の一の量が小さく見えるのは当たり前なのだが、 実際に視覚的に見せられると、大したことなく感じてしまうものである。 これが大量の食料の十分の一となると話は大分変わってくるのだが…。 「ゆーん!そんなちょっとでいいの!それなららくしょうだね!」 「だめよまりさ!うちはいまぎりぎりで、たとえちょっとのりょうでもしょくりょうはむだにできないわ!」 乗り気のまりさを、これまた冷静にまりさを押しとどめるありす。 なかなかできたつがいのようだ。 「むきゃっきゃっきゃ!しんぱいすることないわ!おちびちゃんたちがせいちょうすれば、みんなでかりができるようになるから、 こんなのあっといまにへんさいできるようになるわ! いま、あかちゃんであるおちびちゃんたちに、とってもたくさんたべさせてあげて、さいこうにゆっくりさせてあげるの! そして、おおきくなったら、いっかみんなできょうりょくして、ゆっくりかえせばいいのよ!ね!いいはなしでしょ!」 ぱちゅりーは赤ゆたちが成長すれば、一緒に借りができるようなるから楽に借金が返せるようになる。 だから、今の赤ゆに沢山食べさせて、ゆっくりさせてやれて主張する。 赤ゆに沢山むしゃむしゃさせてあげられると聞いてますます目を輝かせるまりさ。 「ね!ありす!ぱちゅりーからしょくりょうをかりて、とくべつなおちびちゃんを、とってもゆっくりさせてあげようよ! このむれには、おちびちゃんのかずはすくないんだよ! だからまりさはこのとくべつなおちびちゃんをたくさんゆっくりさせてあげたいんだよ!」 特別なおちびちゃん、と思わずビキビキくるようなフレーズでつがいのありすを説得するまりさ。 この群れには赤ゆが少ない関係上、子どもを持つつがいは、必要以上に子ゆっくりを可愛がる傾向が見られたのだ。 「ゆうううん…、しかたないわねえ。おちびちゃんのためだものね…」 そして所詮はありすもゆっくりの親。多少優秀とは言え、おちびちゃんをゆっくりさせるという誘惑には勝てなかった。 「むっきゃっきゃっきゃっきゃ!それじゃあけいやくせいりつね!このはっぱさんにまりさのさいんをしてね! あとでかかりのものに、さしあたり、おちびちゃんたちがおおきくなれるまでたくさんむしゃむしゃできるだけのりょうの しょくりょうをはこばせるわ! もしたりなくなったらまたぱちゅりーぎんっこうまでついかでかりにきてね!」 契約を済ませると、ぱちゅりーは長居は無用とばかり再び来たときと同じように音もなく去っていってしまった。 そしてその日の夜。 「ぱちゅりーぎんっこうのものだぜ!やくそくのしょくりょうをとどけにきたのぜ!」 「みょん!たくさんあるからはこぶのにくろうしたみょん!」 「わかるよー!こんなにたくさんたべられるなんてぜいたくなんだねー!」 ぱちゅりー銀行の社員ゆっくりたちが、まりさのおうちへと食料の山を運んできた。 「ゆわー!ごはんさんがたくさんあるよぉ!」 「ちゅごいちゅごい!」 「ゆっくちー!ゆっくちー!」 ぱちゅりーぎんっこうから運ばれてきた食料の山を前に色めき立つ赤ゆたち。 「ゆゆ!ありがとねみんな!これでとくべつなおちびちゃんたちを、とってもゆっくりさせることができるよ!」 食料を運んできたゆっくりたちに例を言うまりさ。 「べつにれいをいわれることじゃないんだぜ!これはせいとうなけいやくにもとづくこういなのぜ!」 「そうだみょん!ちゃんとけいやくどおりにへんさいてくれればこっちはなんのもんくもないみょん!」 そう冷めた様子で受け答えするぱちゅりー銀行のゆっくりたち。 彼らは運び込みが済むと、次の仕事があると言って、そそくさと去っていってしまった。 後に残されたのは、積み上げられた大量のごはんだ。 「それじゃあおちびちゃんたち!おなかいっぱいむしゃむしゃしようね!」 「「「「ゆわーい!」」」」 早速とばかりの食料に貪りつく赤ゆたち。 「むーちゃむーちゃ!ちあわちぇえええええええ!」 「む~ちゃむ~ちゃ、うっめ!これめっちゃうっめ!」 「びゃあうまいいいいいいいいいいいいい!」 汚らしく食料を食い散らかす赤ゆたち。 「ゆゆーん!おちびちゃんたちがさいっこうにゆっくりしてるよおおおおおおお!」 「ほらほら、たくさんあるからあわてないで!」 その様子を見ながら満足げなまりさと、ありす。 まりさ一家はこの日、いままで生きてきた中で最高のゆっくりを味わった。 ………さて、こうしてまりさ一家は安易にぱちゅりーと契約を結んでしまったわけだが、ほとんどの読者はお気づきであろう。 この契約内容が相当にヤヴァイということに……。 ぱちゅりーはこう言った「十日で一割の複利」だと。 これは俗に言うトイチという借金形態のことである。有名なジャンプマンガにも出てきたので知っている人も多いことだろう。 これがどうヤバイのか、わかりやすいように具体的に例で示すと、 たとえばまりさたちが借りたのが100あまあまだったとしよう。 それが十日後には、110あまとなる。と、まあここまでは普通だ。 だが、さらに十日後には110あまあまにさらに利子の利子が11あまあまついて、121あまあまとなってしまうのである。 こうして借金は雪だるま式に増えていき、八十日後にはおよそ倍の214あまあまとなる。 もうこの時点でまともな返済は不可能だと思ったほうがいいだろう。 何せ返している間にも利子が増え続けるのだ。返済額を利子が上まわった時点でアウトである。 当然言うまでもないことだが、人間世界の法律では違法行為である。というかまず利子云々自体の前に複利での借金が基本的に禁止されている。 そう。このトイチの最も恐ろしいところは、利息が指数関数的に増えていくことなのである。 初期の方こそ増加が緩やかだが、ある程度までいくと爆発的に増え、絶対に返済不可能な事態に陥ってしまうのだ。 その点でぱちゅりーのやり方はなかなかに狡猾だった。 無駄に食欲旺盛な時期の赤ゆたちを前にした、親まりさのゆっくりさせてあげたいというアホな親心につけ込み、 さりげなく赤ゆがある程度大きくなるまでという長い期間を借り続けるようにまりさ一家に仕向けている。 さらにこの群れには上記の理由より赤ゆが少なく、おちびちゃんをまりさが特別扱いしていた状況もプラスに働いただろう。 トイチの条件で長期間借りることがどれほど危険かは、ちょっと考えればわかりそうなものだが、 そこは先のことを考えて計画を立てるということがあまり得意ではないゆっくりのことである。 目先のおちびちゃんをゆっくりさせることの捕らわれて、ホイホイと深く考えることをせずに契約を結んでしまったのだ。 そして、この群れでの赤ゆがいるほとんどのつがいは、このまりさ一家の例のようにぱちゅりーに進められるままにぱちゅりー銀行から食料の融資を受ける選択をすることとなる。 それがどういう結果を招くかを考えもせずに…。 そして月日は流れ…。 「おらおら!さっさと、きょうのぶんのしょくりょうをだすんだぜええええええ!」 「またどこかにかくしてるとしょうちしないんだみょん!」 大声で凄みをかけるのは、いい感じに丸く肥え太ったぱちゅりー銀行の社員ゆっくりたち。 「ゆぴぃいい!これでぜんぶですううううう!ほんとにこれだけしかないんですううううう! もうみっがもなにもたべてないんですううううう!もうほんとにかんべんじでぐだざいいいいいい!」 対してズタボロになりながら、必死に謝っているのは先ほどのまりさ一家だ。 その見た目は酷いものであり、親ゆっくりのまりさとありすはもちろん、いまや子ゆっくりサイズにまでは成長した 子ゆっくりたちも、皆一様に痩せ細って頬がこけており、目に光がない。 連日連夜休むヒマなく、一家総出で出狩りに出かけているため疲れきっており、 なおかつどれだけ沢山とっても生きるための最低限を残してぜんぶ食料は持って行かれてしまうため極端に栄養状態が悪い。 もう最後にゆっくりしたのはいつ以来だろうか? 「ふん!まったくしけてるんだぜ!これじゃ、りしのぶんだけでもぜんっぜんたりないんだぜえ!」 「わかるよー!しゃっきんはふえていくばかりなんねー!」 「そ、そんあああ!どうしてえええええええ!」 どうもこうも、トイチの複利の条件で大量に食料を借りて、長期間放置すればこういうことになる。 いまやまりさ一家の借金は、まともな手段では決して返済できないほどの量に膨れ上がっていた。 「ゆううう!おかしいよこんなの!まりさたちは、はじめにかりたりょうはとっくにかえしてるよ!なのになんでまだかえさないといけないの!」 子まりさが、社員まりさに食ってかかる。 「はあああああああん!なにいってるんだぜええええええ!おまえらが、あかゆのときにさんっざんむしゃむしゃした しょくりょうのりしがたんまりたまってるんだぜえええええええええ! おまえのおやとぱちゅりーぎっこうは、しっかりけいやくをかわしてるんだぜええええ! あんまりなめたこといってると、せいっさいするのぜえええええ!」 そういうと社員まりさは、子まりさを押しつぶすように踏みつける。 「ゆがぎゃあああああ!いだいいだいいいいいいいい!」 毎日働かされてボロボロの子ゆっくりと、大量に食料を食べてブクブク太った社員まりさとでは、体格差は圧倒的だった。 「や、やめてね!まりさのおちびちゃんにらんぼうしないでね!」 「おねがいします!もっとはたらきますから、おちびちゃんにてをあげないで!」 「ありすのいもうとがあああああ!」 口々に叫ぶまりさ一家の面々。 「けっ!やめてほしかったらさっさとりしのぶんだけでもはらうんだぜえええええええ!」 「だからほんとうにもうないんですうううううう!こんなりょう、よういできるわけないってわかってるでしょおおおおおおおお!」 親まりさの悲痛な叫びが辺りに響き渡る。 「ふん!しかたないのぜ!それじゃ、たりないぶんはからだではらってもらるとするのぜ!」 そ言うと、社員まりさは、ちらりと下品な目つきで親ありすをに視線を向ける。 その視線を受けビクリと身を震わせた親ありすは、やがて諦めたようにうつむき。 「……はい、わかりました…、どうぞありすですっきりしていってください…うう」 「ゆああああああ!だめだよおおおおお!ありすうううううううううううううう!」 「おまえらもんくがいえるたちばなのかぜえええええええ!まりささまたちだって、だすものをだせばこんなことしないんだぜえええ! でもしゃっきんがはらえないいじょう、からだではらってもらよりしかたがないんだぜえええええええええ!」 にやにやといやらしい笑みを浮かべながらまりさがいう。 「まったくほどほどにしておくみょん!」 「わかるよー!こんやはおたのしみなんだねー!」 「ゆっべっべっべっ!こんやもまりささまのものでひいひいよがらせてやるんだぜええええええ! おらぁあああ!おまえらはさっさとかりにいってくるんだぜええええええええええ!」 「ゆううう!あでぃすうううううう!どうしてこんなこにいいいいいいいい!」 「おかあさあああああん」 嘆く親まりさ。泣く子ゆっくりたち。 もうだめだ!こんなしゃっきん一生かかっても返せっこない! このままじゃずっとゆっくりできない生活を続ける事になってしまう! もうこなったら……みんなで逃げるしかないよ! 親まりさはそう固く決心をした。 数日後。 ざわ…ざわ… 群れの広場には、ぱちゅりー銀行から借金をしているゆっくりたちが全て集められていた。 やはりどのゆっくりたちもボロボロで、みな一様に生気がない。 借金が返せないゆっくりたちは、その分を身体で支払うとして、奴隷同然の扱いを強要されていたのだ。 あるゆっくりは、朝から休む間もなく狩りに、またあるゆっくりは、ぱちゅりー銀行のゆっくりたちに一日中犯され、 またあるゆくっりは、銀行を広げるために洞窟で穴を掘る作業を強制されていた。 それだけ働いているのに、借金は全く減らない。いや、むしろ増えているのだ。 どのゆっくりもとうに始めに借りた量程度の食料ならとっくに返済し終わっている。なのにこの地獄は一向に終わる気配がない。 「おまえらしずかにするんだぜえええ!いまからぱちゅりーしゃちょうのおことばがあるんだぜ!みんなしずかにきくんだぜえ!」 まりさが怒鳴り声を上げ、一同を静まらせると、いままで切り株の上でふんぞり返っていたぱちゅりーがゆっくりと話しはじめる。 その姿は、これだけの期間でよくここまで肥えれたものだと感心するくらい醜く太っていた。 「むっきょきょきょきょ!かりたものもかえせないごみくずしょくん!ゆっくりしていってね! さて、かんっだいなけんじゃであるぱちぇは、そんなごみくずなしょくんらにもじひをあたえて、 こうしてみなに、しゃっきんをかえすきかいをあたえてるわけだけど、 な、な、な、なんとそんなぱちぇのありがたいふるまいを、うらぎるかのような、くずいかのかすゆっくりがでてしまったわ! おい!つれてこい!」 そうぱちゅりーが促すと、 「ゆひぃ!もうゆるして!いたいのやめてえええええええ!」 全身をボッコボコに打ちのめされたあのまりさ一家が社員ゆっくりによって引きずられてきた。 「むっきゃっきゃっきゃっきゃ!このごみゆどもは、ぱちぇのしゃっきんをふみたおして、よにげしようとしたとんでもないどげすよ! まったく!こんなおろかなことがにどとおこらないように、いまからみせしめとして、いっかぜんいんにこうっかいせいっさいをすることにするわ!」 そうぱちゅりーが高らかに宣言する。 「ゆひい!やめてねええええ!もうしないからゆるしてねえええええ!」 「おねがいです!こどもたちだけわたすけてくださいいいいい!」 「ゆええええん!もういたいのやだよおおおおおお!」 制裁されると聞いて、叫んだり許しを請うたりするまりさ一家。 「むっきゃっきゃっきゃっきゃ!だめよ!いくらかんっだいなぱちぇでも、しゃっきんをふみたおそうとしたのはゆるせないわ! これはじゅうだいなけいやくいはんよ!いはんゆには、しがおにあいよ! さあ!やりなさい!」 「ゆっへっへっ!おまえはなかなかのじょうだまゆでおしいけれど、しかたないんだぜえ! これもけいやくをまもらないおまえらがわるいんだぜ!」 「みょん!くずにはふさわしい、しにかただみょん!」 「かりたものもかえせないくずに、いきてるかちはないんだねー!それくらいわかれよー!」 そう言いながら、おびえるまりさ一家に向かって木の棒を咥えながらじりじりと近づく社員ゆたち。 と、そこへ、 「あなたたち!いったいなにをやっているの!」 騒ぎを聞きつけた長ありすと数匹のゆっくりが広場へと駆けつけてきた。 「ぱちゅりー!これはいったいなんのさわぎなの!いますぐ、そのばかげたこういをやめなさい!」 長ありすが、はっきりとぱちゅりーに命令する。 「むっひょひょひょひょ!これはこれはおさ!いったいなにをそんなにおこっているのかしら? ぱちぇはただ、かりたものをかえさないげすをせいっさいしているだけよ! なんらわるいことはしていないわ!」 余裕のにやにや顔で対応するぱちゅりー。 「ふざけないで!こんなせいっさいなんていなかもののすることよ! いますぐそのいっかをかいほうしなさい!」 「むぎゅぎゅぎゅ!ふざけているのはそっちじゃないかしら? さっきからきいていれば、まるでこちらがわがわるいかのいいようね! でもぱちぇはけいやくにもとづいたせいきゅうをしているだけよ!ほんらいなら、しゃっきんがはらえなくなったじてんで、 せいっさいされてもおかしくないところを、こういではたらかせてあげているのよ! せいぎはぱちぇのがわにあるってわけ!りかいできゅりゅ?」 ぱちゅりーはお得意の他人を見下したような口調で長ありすに説明をする。 「そ、そんなことって……、こんなのぜったいにおかしいわ!ぜんぜんとかいはじゃないもの!」 対してあくまで反抗の構えをみせる長ありす。 当然であろう。ぱちゅりーは群れの中では長でも何でもないただの一ゆっくりだ。 そのぱちゅりーの私的な制裁など認めてしまったら、群れのルールもクソもあったもんじゃない。 自身の長としての威厳が損なわれてしまい、それは群れの秩序の崩壊に繋がる。 そしてなりより、本能的にこんなとかいはじゃない行為を認めるわけにはいかなかった。 「うるさいわねえ!そこまでいうのなら、あなたが、このまりさたちのしゃっきんをかたがわりするのかしら? まあ、いまぎんっこうにあずけてあるぶんをぜんぶもらったとしてもぜんぜんたりなから、ぱちぇのどれいになってもらうことになるけどね!」 「ゆへへへ!それはいいのぜ!おさがどれいになったら、まりささまが、まいばんたっぷりすっきりさせてやるのぜ!」 「みょん!もちろんひるまはかりと、どうくつのあなほりのじゅろうどうだみょん!」 「わかるよー!やすむひまなんてないだねー!いったいなんにちもつかなー!」 「むぎゃ!だめよあなたたち!ぱちぇたちのもくてきはあくまでしゃっきんをかえしてもらうことなんだから、 どれいにはゆっくりとながいあいだはたらいてもらわないとね!」 「「「「ゆひゃひゃひゃひゃ!!!!」」」」 まるでそこいらのチンピラのごとく下品な笑い声を上げるぱちゅりー一同。 「くっ………」 何も言い返せずうつむいてしまう長ありす。 「むっひょひょひょひょ!どうやらどっちがせいぎかわかったみたいね! それじゃあ、くずのせいっさいをおこなうわ!やりなさい!」 ぱちゅりーが社員ゆっくりたちに合図を送る。 「ゆああああああ!いやだああああああ!たすけておさああああああああああ!」 「ゆっへっへっへ!しぬのぜええええええええええええ!」 叫ぶまりさ一家。気の棒を咥えて迫る社員ゆっくりたち。 次の瞬間両者は交錯し、 グサグサ!!! 「「「「「ゆぎゃあああああああああああああああああああああああ!」」」」」 四方から身体を木の棒で貫かれたまりさ一家は全員永遠にゆっくりした。 ざわ…ざわ…。 その様子をまじまじと見せ付けられ、ざわめく奴隷ゆっくりたち。 「さあ、おまえたち!こうなりたくなかったらさっさともちばにもどってはたらくのよ!」 ぱちゅりーの号令を合図に一斉に散っていく奴隷ゆっくりたち。 それを見ながら長ありすはただうつむいていることしかできなかった。 後編へ続く。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3554.html
注意!!! HENTAIネタがあります 「ぺにぺに」「まむまむ」あります 今回虐待はありません 独自の解釈・設定があるので超注意 時代設定とか目茶苦茶です 一種のパラレルワールドとして考えてください 作者は恥知らず ← これ重要 ぱちゅりーの失敗-3の続きです 「てめぇ、まだ書いてたのかよ!」と思った方はバックした方がよさげです ぱちゅりーの失敗-4 あらすじ ①おねえさんがゆっくりにやられそうになったー→おばさんアッパー! ②HENTAIお兄さんに頼んでゆっくりを犯して貰った→ぬふぅ ③れいむ、加工所へ→ゆっくりできなかったよ!!! ④③からどのくらい経ったか分からない←いまここ 「さて、と」 部屋の片隅に設置した大型の透明な箱に三匹を入れる。 まりさとぱちゅりーはずっとれいむの心配をし、元気づけていた。 「おねえさん!!! どぼじででいぶをだずげでぐれながったの!!!」 「ひどいんだぜ!!! れいむにあやまってね! まりさたちにもあやまってね!!!」 「飼い主失格よ!!!」 ぎゃーぎゃー騒ぐ三体を放置し、部屋を出るお姉さん。 戻ってきたときには昨日捕獲した野生のまりさとれいむを抱えていた。 「さて、無駄な物は本来あるべき形に戻しましょうね」 「ゆ? なにいいたいのかわからないんだぜ?」 お姉さんは野良まりさを取り出し、ぺにぺにの部分に丸い型を押しつけ取り出した。 「ゆぎゃあっjfりあじゃいjfだおいうwjへfs」 うめく野良まりさ、お姉さんは野良まりさを放置し、野良れいむにも型を押しつける。 「………!!!!!!!!!」 二匹のぺにぺにのあった部分はただの穴となり、餡子が流れ出ているだけになった。 「や、やめてね! ぱちぇたちには変なことしないでね!!!」 「そ、そうなんだぜ!!! まりささまたちは…」 お姉さんは聞く耳持たずと言わんがばかりにまりさを掴み上げる。 そして、 「ゆぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!! ばりざのぺにぺにがあああああああ!!!」 まりさもぺにぺにの部分を型を使って取り出す。 ぱちゅりーも同様に。 そして野良からとったぺにぺにの部分を移植。 小麦粉を溶いた物で蓋をして、オレンジジュースをかける。 激痛に声も上げられなかった二匹はオレンジジュースで息を整えるが、それでもまだ完璧には回復していないようだった。 「お腹すいたでしょう? 今食べもの上げますね。」 お姉さんは野良二匹を手早く真っ二つに引き裂き、三匹の箱に投げ入れる。 「こんなのだべれないよおおおおおおおおおお!!!」 れいむは当然抗議する。他の二匹は抗議せずに黙っている。 「あら、他の二匹はそうは思っていないみたいですけど?」 お姉さんが指さした方ではまりさとぱちゅりーが野良の死体を貪っていた。 れいむは一週間加工所で苦しめられていたとはいえ、栄養状態だけは管理されていたので元気があるが、 残りの二匹は大した食事も取れないまま二週間暴行を受け続け、更に先ほどの手術で完全に参っているようだ。 とにかく体調を戻すためにゆっくりの死体を貪る。 やがてれいむも涙目になりながら死体を貪り始めた。 三匹が死体を貪っている間にお姉さんは部屋を出て行った。 十数分後、部屋に戻ってきた頃には、ビニール袋三つを持っていた。 「むきゅ、それはなんなの?」 「ふふ、すぐに知ることになるわ。」 お姉さんはビニール袋を逆さまにし、中身を箱の中にあけた。 「「「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」 発情ありすである。 「「「いやあああああああああああ!!! やべでえええええええええええええええ!!!」」」 先ほどの食事で少しは回復したとはいえ、まだ体を自由に動かせるほどではない。 三匹はありす達に良いように犯されるのであった。 しかもまりさとぱちゅりーは先ほどぺにぺに、つまりまむまむを取り替えたばかりなので完全に癒着しきっておらず、 感じるのは肌を引き裂く激痛のみ。 「なんでごんなごどずるのおおおおおおお!!! だずげでよおおおおおおお!!!」 「むぎゅうううううううううううう!!! ひどいわああああああああ!!!」 「酷いことなのかしら?」 「あだりまえだよおおおおおおおおお!!!」 猛抗議する三匹。 折角、あの意地悪なじじいや加工所から帰れたのに何で? と思っている 「でも、あなた達も私に同じ事しようとしたわよね?」 「ゆびぃっ!」 「因果応報よ。あなた達は私を犯そうとした。だから、それに応じた報いを与えているのよ」 つまりは、自分がされそうになったことを人間のやり方で三匹にやり返してやった。と言うわけだ。 「んほおおおおおおおおおおお!!! すっきりー!!!」 激痛以外に感じるものがなかったぱちゅりーとまりさ以外はすっきりー宣言をする。 お姉さんはいつも通りにこにこ顔でありすを真上から木刀で突き刺した。 「ぎっひぃぃぃぃぃいぃぃぃいいい!!!」 刺さったままの状態で二匹目、三匹目と突き刺し、 「ダンゴ三姉妹♪ ってところかしら」 うるさく、またグロテスクな巨大串団子を持って行った。 れいむの頭からは茎が生え、まりさ、ぱちゅりーは胎生にんっしんっした。 「一人一つずつですよ」 お姉さんはそう宣言し、れいむの頭になった実を一つだけ残して全部切り取った 「やめでええええええ!!! でいぶのあがちゃんんんんん!!!」 「こうして間引いておけば一匹元気なのが出来ますよ?」 数時間後、れいむの頭の茎から赤ゆっくりが自然に落ちてきた。 「ゆっくりちていってね!」 「ゆ"、ゆ"っぐり!! ゆっぐりぢでいっでねええええええ!!!」 出産自体は何度目か覚えても居ないし、レイプされて出来た子供であったが、 それでもれいむは自分と同じ種の赤ゆっくりが生まれたことに感激し、涙を流して喜んだ。 そして、加工所最終日のようにこの赤ゆっくりだけはきっと立派に育ててみせると誓った。 今度は加工所内ではないし、ぱちゅりーとまりさもいる。きっと大丈夫。そう思っていた。 「むきゅぅ…」 しかし、ぱちゅりーはお姉さんが自分達を虐待するために子供を産ませようとしている物だと考えていた。 そもそも、お姉さんがあのHENTAIをけしかけたせいで自分たちはHENTAIお兄さんに犯されたのだし、 それからHENTAIお兄さんの家に預けたのもお姉さん。 自分たちの自慢のぺにぺにを切り取って野良の粗末なぺにぺにを取り付けたのもありすをけしかけたのもお姉さん。 そして、ありすをけしかけたときにお姉さんは自分たちが襲った事を怒っていることを示唆した。 -あのお姉さんはもうゆっくりできないかもしれない そうなれば、目の前の赤ゆっくりも自分たちの子供も無事で済むとは思えなかった。 しかし、れいむの出産から数時間後、お姉さんはれいむの赤ゆっくりをかわいがり、カスタードクリームを与えたりしていた。 そして翌日、ぱちゅりーとまりさも産気づいた。 「むきゅ、むきゅ! ゆううううぅぅぅぅぅぅぅうう! く、くる、しい…」 「ぽんぽんがいたいんだぜええええええ!!!」 完全に癒着しきっていない産道はめりめりと音を立てる。 そして、 めり、べりっ! ごろごろ… 「むぎゃあああああああああああ!!!」 「ゆぎゃあああああああああああ!!!」 二匹のまむまむを付け替えた箇所は赤ゆっくりと共に体外に排出された。 産道に半身をくるんだままもがく赤ゆっくり。 まりさとぱちゅりーは激痛で赤ゆっくりどころではない。 れいむがのたうち回る二匹に変わり、赤ゆっくりを締め付ける産道を噛み切って自由にしてやる。 「ゆ"ぅ"う、ゆ"ぅ"う、あ"あぁ"、」 締め付けられる苦しみから解放された赤ゆっくり達は呼吸を整え、 「「ゆっくちしていってね!!!」」 苦しみもがく自分たちの親に挨拶した。 その一生懸命な挨拶を聞いて、二匹は未だ続く激痛を堪え、 「「ゆっくりしていってね!!!」」 と元気に答えた。 レイプされて出来た子供ではあったが三匹はそれぞれ自分と同種の子供を産んだ。 産むときは激痛だったし、今でも痛い。 だが、自分の産んだ子供は可愛かった。 こんな可愛い子供を見たらきっとお姉さんは自分たちが襲った事なんて忘れて前のように仲良くしてくれるに違いない。 そう思った。 お姉さんが帰って来ると、お姉さんは二匹を野良の皮を使って治療してくれた。 ただし、ぺにぺにのある部分は直さなかったので、以降胎生出産で赤ゆっくりを産むことは出来ないが、 二匹にはすでに自分によく似た赤ゆっくりがいるのでそこまで気にはしなかった。 そして、それからの生活はそれなりに快適な物だった。 庭には柵とゆっくり用の小屋がもうけられ、昼間はそこで自由に出来たし、餌もきちんと与えられた。 お姉さんは赤ゆっくりを潰したり、虐めたりすることもなく可愛がってくれる。 夜は何もない部屋ではあるがそこでゆっくり出来た。 お姉さんは赤ゆっくり意外にはあまり関心がないのかほぼ無視したが 三匹は赤ゆっくりが可愛がられて居たので特に不満はなかった。 道行くゆっくり達に馬鹿にされたりすることもあったが、向こうから侵入することも出来ないので放置した。 一週間もすると赤ゆっくり達は子ゆっくりほどの大きさに成長した。 その間親饅頭三匹はお姉さんに感謝し、襲ったことに対する懺悔をした。 前の飼い主がHENTAIお姉さんで、自分たちはその時に体を改造されたことや 本で見た官能小説に影響されて人間を襲おうと考えたこと、 痺れ薬を手に入れるために他のゆっくりを陥れたこと。等々。 お姉さんはいつもニコニコ笑顔で話しを聞いてやった。 「あなた達、今幸せかしら?」 「ゆっくりしあわせだよ!!!」 三匹は同じ答えを返した。 可愛い我が子と何不自由なく過ごせるこの瞬間はとても幸せなのだろう。 たとえ、体付きゆっくり達に酷い虐待を受け、犯され、れいむに至っては加工所で生き地獄を味合わされた事実があっても 数日後 「はいこれ、頼まれてた物だよ」 「ありがとう、頼んでおきながら何ですが、誰がこんな物を作ったのかしら」 「ここからだいぶ離れた里に住んでるゆっくりの研究家が作ったそうだよ。」 「…あんまり聞きたくは無いんだけど、それを何に使うつもりなの?」 「実はですね…」 … それから数時間後 お姉さんはゆっくり達を家に入れる。 その際に、予防接種だと言って、恋人から受け取った液体を親三匹に注射する。 いつもゆっくりを入れている部屋の中央に大きな透明な箱。 そして真ん中には上面に接着剤を付けた台。 ゆっくり達を箱に入れる。 サイズが大きめなので六匹入っても余裕がある。 お姉さんはまりさを持ち上げ、台の上に乗せる。 「ゆっ? なんなんだぜ?」 まりさは跳ねて降りようとしたが接着剤によりくっついているため台に固定され降りられない。 するとお姉さんは大きめの注射器をまりさに突き刺し、中の液体を注入する。 「いだいんだぜえええええぇえぇ!!!」 「やめてあげてね!! まりさがいたがってるよ!!!」 「おかあしゃんをいじめないでね!!!」 当然のように抗議するゆっくり達。 お姉さんは気にすることなく、次に包丁でまりさの頭を十時に切り開く。 「ゆぎゃあああああああ!!!」 「どおじでごんなごとずるのおおおおおお!!!」 「むぎゃああああああああ!!!」 「ゆ"べっ! ゆ"っ!」 べちゃっ! べちゃっ! 開いた部分から餡子を取り出す。 そして減った分だけお湯を注ぎ足す。 ゆっくり達の悲鳴を背に部屋を出る。 そして戻って来ると手に耐熱手袋を付け、真っ赤に燃えた石を糸につり下げ持ってきた。 焼け石を開いた頭の中に投入し、傷口を戻し、髪などを無視して水溶き小麦粉で蓋をする。 すると 「ゆ"ああ"ああ"あぁぁ"ぁ"ぁ"あ"あぁ"ぁぁ"!!! あぢゅい"いい"いい"いい"いい"い"!!!」 まりさの内部で解け合った水と餡子が焼け石により一気に温度を上げ、まりさを熱地獄にたたき落とす。 「いやあああああああ!!! ばりざああああああああ!!!」 「時にあなた達。『焼け石に水』って言葉知っているかしら?」 「ぴゃあああああああ!!! おがああしゃんんんんんん!!!」 「意味はさておいて、焼けた石に水をかけてもさして意味がないって言う事よ だから、まりさの中に入れた石はずっとまりさを焼き続けるってことですね。ふふ、素敵!」 「ぞんなのどおでもいいから早くまりざをだずげでよおおおおおおおぉぉぉおおぉぉお!!!」 お姉さんは叫び声を全く気にすることなくうっとりとした表情で泣き叫ぶゆっくり達を見つめていた。 「ゆがががががが……」 まりさの体は所々ぼこぼこと隆起と陥没を繰り返し、中の水と餡子の混合物が沸騰していることを物語っていた。 ぐつぐつ…ぶしゅっ!! 「ぎゅぴっ!」 ついにまりさの皮を突き破り沸騰した餡子がぎゃあぎゃあ喚くゆっくり達に降り注いだ。 「あぢゅいいいいいいいいい!!!」 「もうやだ!! おうぢがえるううううぅぅぅ!!!」 「いだいいいいいぃぃぃ!!!」 目も破裂し、あにゃるや口からも沸騰した餡子が降り注ぐ。 「ぐちゃいいいいいいい!!!うんうんがあぢゅいよおおおおぉぉぉおおぉお!!!」 「ゆぎゃああああああぁぁぁぁぁぁああ!!」 「gじゃkjりおあjんぱえふりあlhgbpf;あいうwgrけhg;j」 まりさの沸騰した餡子から押し合いへし合い逃げまどう饅頭達。 まりさは体のあちこちが破裂し、そこから熱で餡子が吹き出す。 お姉さんはただ、うっとりとした表情でこの地獄絵図を見るだけ。 まりさの叫び声が聞こえなくなると、ハンドミキサー片手にまりさに近づく。 まりさの頭から糸を引いて焼け石を取り出し、ハンドミキサーを突っ込み、スイッチを入れる。 モーター音と共に沸騰した餡子がかき回され一層激しくまりさが痙攣する。 「ぼおやべでええぇぇぇぇぇええ!!!」 「ばりざ!!! ばりざあぁぁぁぁあああ!!!」 れいむとぱちゅりーは痙攣するまりさから漏れる沸騰餡子を被りながらも懇願する。 カチッ「よし、これでいいわ」 お姉さんは十分に中身をかき混ぜハンドミキサーを引き抜く。 そして、頭からオレンジジュースをかけ、台から下ろす。 次はれいむの番だ。れいむも同じように頭を切られ、餡子を掻き出され、そこにお湯を流し込まれ、 焼け石を入れられ、ミキサーでかき混ぜられた。 おそらくもう死んでいるであろう二匹のうち、 まりさはもう餡子が冷めてきたのか、ぴくりとも動かなくなっていたが、 れいむは餡子の沸騰がまだ収まらないのであろうか、体中がぼこぼこと隆起と陥没を繰り返していた。 その様子と残されたぱちゅりーと子ゆっくり達の姿に満足すると、部屋を出た お姉さんが部屋を出ると残された饅頭達はまた悲鳴を上げ、まりさとれいむの死を悲しんだ。 しかし、その翌日 「ゅ、ぅ…」 わずかにまりさが声を上げた。 「むきゅ! きせきよ!!!」 「おかぁしゃぁああん!!!」 全員がまりさの生還を喜ぶ。その後れいむも復活した。 しばらくすると、二匹ともだいぶ回復したようで普通に会話できるようになっていた。 助かったのは、注射された加工場産の特殊な薬の為だった。 この薬を使うと、体の餡子が全て流れ出ない限り死ぬことは無い。 そのため、普通なら中枢餡子をぐつぐつに煮込まれた時点で死んでしまうが、二匹とも死を免れたのだ。 しかし、 「うごけないよおおおおおおお!!! おめべもみえないいい!!! どぼぢでえええぇぇぇぇ!!?」 「ゆぐぅぅうううう!!!」 動けない見えない。 昨日流し込まれたお湯の中には溶いた寒天があったため、それが凝固し今や二匹は皮を被ったヨウカンとなったのだ。 「むきゅ! きっといまはつかれてるからうごけないんだわ!!!」 ぱちゅりーたちは全員ですりすりしたり、ぺろぺろ舐めたりして過ごしていた。 未だ透明な箱の中ではあったが死んだと思っていた二匹の生還に喜びそのことは些細な問題であった。 しばらくすると惨劇の元凶がやってきた。 「あら、やっぱり死ななかった」 「なんでれいむとまりさにこんなことしたの!? ぱちぇおこるわよ!!! お姉さんが酷い事しなければみんなゆっくりできたのに!!!」 ぱちゅりーと赤ゆっくり三匹は一生懸命お姉さんを非難する。 れいむとまりさは昨日の出来事から恐怖の表情を貼り付け、ぴくりともしない、いや出来なかった。 「むきゅ!!! あやまってね!!! れいむとまりさにあやまってね!!!」 「なぜ?」 「ぱちぇたちはいままでしあわせ~! に暮らしてきてたのよ!!! お姉さんのせいでしあわせ~! じゃなくなったのよ!!!」 激昂してしゃべるぱちゅりー。 「あら、自分たちがしたことを忘れたんですか~?」 嫌みを込めて言い放つ。 「あなた達のせいで仕事を無くして、婚約者には逃げられて、 両親には縁切られて、私本当にひどいめにあったんですけどぉ?」 ぱちゅりー達を透明な箱に閉じこめている間その事実を知らせなかったため、 初耳と言うことになる。 元凶となった三匹はやっと気がついた。 自分たちがHENTAIお兄さんの家で虐待され続けたのも、 れいむが加工所で生き地獄を見せられたのも、 ありすにレイプされ、子供を産まされたことも、 生きたまま餡子を沸騰、かき混ぜられたのも。 全てこのお姉さんが自分たちに復讐している事だと。 そして、その復讐はまだ続いている、と言うことを。 このままでは自分たちだけでなく、自分たちの可愛い子ゆっくりまで虐待され、殺されてしまう。 いや、そのためにわざわざ産ませたのだろう。 「おちびぢゃんにげでえええぇぇぇぇ!!!」 出せる限りの声で子ゆっくりに逃げるよう伝えるが、今は箱の中。 どうあがいても逃げられない。 ちなみに、再就職先も見つかっている。 両親は根も葉もない噂を信じ、娘を信じなかったことを後悔し、 お姉さんと話し合い、謝罪し勘当を解いた。 元婚約者も時が経てば、噂の矛盾に気付き、お姉さんに復縁を申し込んだが、 すでにお姉さんの心が離れた後だった。 彼はこれも相手を信じてやれなかった事の結果だと受け止め、涙を飲んだ。 だから、本当はこれらのことなどどうでも良かった。 ただ純粋に自分たちのしたことで苦しめられていることを思い知らせ、 もっと苦しめてやろうと考えていたのだ。 「どうですかぁ? 理不尽に幸せを奪われるって!」 にやにやと、酷く下品な笑みを浮かべながら問う。 「いやああああああ!!!」 「おかああしゃああああん!!!」 この後自分たちがまりさとれいむのように虐待されるであろう事を想像し、 その場にいた全員が恐怖し、泣き叫んだ。 「さあ、次はお医者さんごっこをしましょうね。くすくす…」 まず子ゆっくり三匹が捕らえられ、中型の箱にしまわれた。 「ごっちこにゃいでええぇぇぇぇぇ!!!」 次はぱちゅりーに近寄る。いくら叫ぼうが、跳ねようが無駄だった。 お姉さんはぱちゅりーのナイトキャップを放り捨て、髪を掴み、 びたん! 「うべっ!」 びたん! 「むぎゃっ!」 びたん! 「ああ"ああ"あ"あ"!」 「むげぇぇぇぇえええ!!!」 何度も壁に叩きつけた。 「おがああしゃあああああん!!!」 「ばちゅりいいいぃぃぃいいい!!!」 やがてぱちゅりーが抵抗出来なくなると、底部に指を突き立て、逆さまにして顔に近づけ、 「ああ、これは酷い怪我ですねぇ。すぐに治療しないと死んでしまいますわぁ。 手術を始めましょう。私の治療は麻酔無しですよぉ…。」 にやにやしながら宣言した。 ぱちゅりーは散々壁に叩きつけられたため、体中傷だらけ、片方の眼窩は崩れ、 目玉が半分ほどこぼれている。 加えて、底部は指を突き刺され穴が開いている。 瀕死状態なのは誰の目でも明らかだった。 みりみりというゆっくりの生皮を剥ぐ音と悲鳴が木霊した。 ぱちゅりーが意識を取り戻すと、体中あちこちが傷む、近くにあった鏡で自分の姿を見ると そこにはあちこちツギハギのように肌の色が変色していて、目の色も左右で異なり、所々金髪や黒毛が生えている自分の姿があった。 そして、周りに散らかる子供達の残骸。 「!!!!!!」 全てを悟った。子供達の皮を剥いでぱちゅりーの破れた皮の補修を行い、髪の毛もお好みで植毛、 そして目玉やまむまむも移植されたのだ。 もはや泣き叫ぶこともままならない。 愛する子供達は自分のパーツとして殺され、手下のまりさとれいむも動けなくされ、 自分も酷い虐待を受けた。 これ以上ここにいても殺されるだけ。何とかここから逃げ出さなければならない。 そう思い辺りを見回すと窓がわずかに開いているではないか。 今はお姉さんもいない。逃げるには今しかない。 ぱちゅりーは這いずって窓へ向かった。 「ぱちゅりー! れいむたちをたすけてよ!!!」 「そうだぜ! ひとりだけでにげるなんてずるいんだぜ!!!」 ちらりと見るとれいむとまりさにも小さな目が移植されていた。 ぱちゅりーはチッと舌打ちした。 この二匹に騒がれたらお姉さんが来てしまうかも知れない。 何一つ役に立たなかったくせに、邪魔だけはしてくる二匹にはもううんざりだとぱちゅりーは思った。 「役立たずな馬鹿はそこでお姉さんに殺されると良いんだわ!!! せいぜいゆっくり苦しんで殺されてね!!!」 ぱちゅりーは捨て台詞を吐き、窓から脱出した。 … 「ええ、予定通りですわ。今、東の方へ逃げましたから公園近辺で張っていれば捕まえられますわ」 お姉さんはこそこそと這いずって逃げるぱちゅりーを見送りながら電話先の相手にそのことを伝えた。 後編
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/1879.html
・いつも通り過去作品の登場人物が出ますが読んでなくても大丈夫です。 ・いいゆっくり、死なないゆっくりがでます。 ・また悪いクセが出て無駄に長くなってしまいました。余裕があるときにでもどうぞ。 「ゆあああ!まりさぁああ!おうちにためてあったしょくりょうがごっそりなくなってるよおおおお!」 「ゆげげ!ほんとうなのぜ!さいきんむれでうわさになってるあきすにやられてしまったのぜ!」 とある森の群れの中にて、まりさとれいむのつがいが驚きの声を上げている。 状況はセリフから簡単に推察されるように至極単純で、二匹が狩りを終えておうちに戻ってきたところ、 蓄えてあった食糧が空き巣ゆっくりによって盗まれてしまったというまあ、詳しく語るまでもない内容だ。 だがしかし、今現在この群れではこういったパターンでの盗難の頻度がやたら高まっていることについては説明の必要があるだろう。 さてまずこの群れだが、例の如く人間と協定を結んでいた。 その協定の内容とは、麓のにある村に降りて来ない、決められた数以上ゆっくりの数を増やさないなどの条件をゆっくり側がのむ代わりに、 ゆっくりたち自身に群れの自治権を認めるというものだ。 このこと自体は別段珍しい事ではなく、現存する山などのゆっくりの群れは大体この条件のもと群れを維持している。 問題はこの協定がゆっくりの群れのゆん口グラフに与えた影響であった。 この群れのゆっくりたちは正直あまりおつむがよろしいとは言えず、協定を結んだ後でも、限界規定数まではまだ余裕があるからいいや、 と軽い気持ちで、わりと後先考えずにすっきりして子作りしまくってしまったのだ。 その結果あっという間に規定数ギリギリの数となり、当然群れでは厳重なスッキリ制限が引かれることとなったのだ。 そして、これらの失敗のあおりをもろにくらっているのは協定が結ばれた直後に生まれたゆっくりたちであった。 何せ自分たちの親の代の連中が、余裕を持たずに考えなしに子作りをしまくったおかげで、 いざ自分達が成体になって子作りの時期にさしかかっても、スッキリ制限のおかげで、おちびちゃんを作ることができないのだ。 そんなわけで今、この群れでは、老ゆっくりと、子ゆっくりの数は少ないが、成体ゆっくりの数だけはやたら大勢いるという、 丁度人口グラフで言うところのつぼ型に当たる状況になっていた。 そしてスッキリ制限がなされているためほとんどの成体ゆっくりはつがいを持たない独身か、 あるはつがいはいるが、子どもはいないという構成である。 ちなみに冒頭のれいむとまりさのつがいも子なしのつがいだ。 と、まあ群れはこんな状態なので、昼間はほとんどの若いゆっくりは子育てするために巣に残るでもなく、総出で狩りに出かけていた。 それによって、昼間の群れの居住区ではほとんどのゆっくりが一時的にいなくなるという空洞化現象がおきていたのだ。 当然その時間帯は、おうちの中もスッカラカンである。周りにほかのゆっくりの目もない。 このことに目をつけた悪知恵の働く何匹かのゲスゆっくりは、これはしめたとばかり誰にも見つかることなく盗みをくり返すようになってしまったのだ。 普通のバランスのとれた群れならば、たとえ昼間でも子育てをするゆっくりたちなどがおうちに残っていたり、 居住区をうろついたりしているため、それが抑止力になりおいそれと好き勝手はできない。 だがこの群れではそんなことはなく、盗難行為を働くゲスゆっくりが相次いでしまったと言う訳だ。 「ゆうう!まりさ!もうこうなったらかわりばんこにおうちでおるすばんして、しょくりょうをぬすまれないようにみはってるしかないよ!」 そうまりさに訴えるれいむ。 幸いにして大した量を蓄えていたわけではなかったので、被害はそれ程ではないが、食料を集めるたんびに盗まれるのではたまったものではない。 「ゆむむむむ!でもれいむ、いまのうちにできるだけたくさんしょくりょをあつめておかないと、あとあとふゆさんがきたときにこまるのぜ!」 そう苦しげに答えるまりさ。 「ゆゆゆ!たしかにれいむもそうおもうよ!でもふたりでかりにいっているあいだに、しょくりょをぬすまれちゃったらいみないよ! ふゆさんがくるまでにはまだそうとうじかんがあるよ!いまならまだこうたいでかりにいってもじゅうぶんまにあうよ!」 「ゆーむ……」 れいむの言葉に唸るまりさ。 変に邪推を抱かせないためにあらかじめ言っておくと、別にれいむは狩りに行くのが嫌でまりさにこんな提案をしているわけではない。 そもそもおうちに留守番を置く場合でも狩りには交代で行くとれいむ自ら言っている。でいぶだったらまずでてこない台詞だ。 まりさが悩んでいるのは、やはり慎重さを考えてのことである。 たしかにれいむの言うとおり、今からなら変わりばんこに狩りに出ても十分冬までには間に合うだろう。 だがしかし何が起こるかわからない普段の生活や、越冬に向けての食料はありすぎて困るということはない。 まりさは出来る事なら今のまま二匹で狩りを続けたかったのだ。 とは言うものの、もし今までどおり二匹で狩りを続け、もうすぐ冬間近となったところを盗難に遭ってしまって全食料を失ったとなれば目も当てられない。 盗難のリスクを負いながらも余裕を持った狩りを続けるか、一匹をおうちに残しギリギリの狩りをするか、判断が難しいところであった。 「ゆむむむむ!やっぱりまりさには、はんだんがつかないのぜ!こうなったらおさにそうだんしてみるのぜ!」 「ゆゆ!そうだね!おさにどうすればいいのかきいてみるのがいいね!」 困ったときには長に相談。まあ、基本ではある。 そう決めた二匹は長のおうちへと跳ねていったのであった。 「もう!またあきすのひがいなの!まったくとかいはじゃいわねえ!」 相談にやってきたれいむとまりさの話を聞き、思わず悪態を吐く長ありす。 長ありすは最近頻発する空き巣被害に頭を悩ませていた。 一時期は群れのゆっくりたちなどで見回りなどをして、何匹のかの空き巣ゆっくりを捕まえることは出来たのだが、 近頃ではそれも警戒されあまり効果がなくなってきた。 そもそも広いこの群れを小数のゆっくりたちだけでいつ盗みに入るかわからない空き巣ゆっくりを捕まえるなど土台無理な話なのだ。 それに見つかる危険があるとはいえ、ちょっとの労力で大量の食料が手に入る空き巣行為はかなりおいしい。 一度味をしめたゆっくりは捕まるまでこの行為をくり返すことになる。 別段この群れに所属するゆっくりにゲスな個体が特別多いというわけではないのだが、 やはり今のこの群れの状況が悪事を行う環境として適しすぎているということなのだろう。 そんなわけで、来る日も来る日も空き巣の報告が続き、長ありすは正直もうどう対応していいかわからない状況だった。 「ゆうう、しょうじきいまのあきすのおおさには、ありすもおてあげのじょうたいよ! ざんねんだけど、たいせつなしょくりょうをまもるには、かたほうが、つねにおうちにのこっているよりほかにほうほうがないわ!」 「ゆう、やっぱりそれしかないのかぜ」 残念そうにうつむくまりさ。 「しかたがないよまりさ!それにれいむたちはまだましなほうだよ!ほんとうにたいへんなのは、ひとりぐらしのゆっくりだよ! いっぴきじゃ、かりと、おるすばんをどうじにできないんだから!」 れいむの言ったとおりだった。 これからつがいのゆっくりが片方をおうちに残して狩りに行くようになれば、今後集中的に狙われるのは、つがいを持たな独身ゆだろう。 空き巣たちに、もし自分が独身ゆだとばれてしまえば、事実上おうちを守る手段はなく盗まれ放題だ。 そのときのことを考えると長ありすはいまから頭が痛い。 「ゆう、ほんとにどうしたものかしら……」 目の前の難題に、思わずため息をつく長ありす。 と、その時、 「そこまでよ!!!」 「「「ゆゆ?」」」 突然三匹に声がかけられた。 その声の主は… 「むきゅきゅきゅきゅ!おこまりのようね!」 「「「ゆゆ!ぱちゅりー!」 その声の主は自称、群れ一番のけんじゃであるぱちゅりーのものであった。 「ぱちゅりー、いったいなんのようかしら?まさかぱちゅりーのおうちにもあきすが?」 突如として現れたぱちゅりーに質問をする長ありす。 「むっきゃきゃきゃきゃ!ぱちぇはほかのゆっくりとちがって、あきすにはいられるようなまぬけじゃないわ! そんなことよりも、このけんっじゃであるぱちぇが、さいきんみんなをこまらしているあきすもんだいを、 かいっけつしてあげようとおもってわざわざやってきたのよ。ありがたくおもいなさい」 偉そうにふんぞり返りながら大仰な口調でいうぱちゅりー。 「ゆゆ!ぱちゅりー!なにかいいがんがえがあるの!」 相談に来ていたれいむが目を輝かせながら尋ねる。 「むきゃきゃきゃきゃ!すべてこのけんっじゃにまかせておけばいいのよ! おさ!むれのみんなをあつめてちょうだい!みんなにみせたいものがあるのよ!」 「ゆーん、わかったわ。とりあえずはなしだけでもきいてみましょうか」 そう承諾する長ありす。 だが長ありすは、実はそれほど期待はしていなかったりする。 何故ならこのぱちゅりー、確かにほかのゆっくりに比べてそれなり賢いのだが、どこか他人を見下したような感じがあり、 また最近はなんでもガラの悪いゆっくりとの付き合いがあるとの噂もちらほらと聞いており、 群れでの評判はあまりいいとは言えなかったのだ。 が、とは言え、現実問題として長ありすには今打つ手がないわけで、取りあえず話だけでも聞いておいても損はないだろうと長ありすは思ったのだった。 こうして、ぱちゅりーに連れられ、群れの大勢のゆっくりたちは、森のある場所へと向かうことになった。 その後、 ぱちゅりーが群れの多くのゆっくりを率いて、移動したその先には、巨大な洞窟が存在していた。 「こ、こんなところにこんなおおきなどうくつがあったなんて……」 呆然と呟く長ありす。 「むきゅ!こっちのほうがくにはしょくりょうになるようなものがないからね!このあたりにくわしいのは、ぱちぇくらいのものよ!」 そう誇らしげに言うぱちゅりー。 「ゆゆ?でもこのどうくつがどうかしたの?これでどうやってあきすを捕まえるの?」 訳がわからないといった様子でれいむが尋ねる。 それを見てぱちゅりーは、ふう、と呆れたように息を吐くと、れいむにむかって説明を始めた。 「あのねれいむ、べつにあきすをつかまえるひつようはないの!そもそもいまむれでこんなにあきすがおおいのはなぜかしら? ほとんどのゆっくりが、かりにいっていて、おうちがむぼうびだからでしょ! だったらそのげんいんを、たってやればいいのよ!りかいできりゅ?」 馬鹿にするような感じでれいむに語るぱちゅりー。 「むきゅ!いいかしら、ここでみんなのしょくりょうや、たいせつなものをいっきょにあずかることにするの! あずかったしょくりょうや、きちょうひんはぱちぇとそのなかまが、24じかんたいせいでほかんするわ! こうすればあきすはうかつにてをだせなくなるし、とってもあんぜんよ!」 そうぱちゅりーが説明を続ける。 つまりは食料などを一所に集めて、見張ることで、盗難を防ぐ狙いだ。 「あずかったしょくりょうのりょうにおうじて、ぱちぇがこのはっぱさんをわたすわ! しょくりょうは、このはっぱさんのまいすうにおうじたりょうを、いつでもひきだせるようにするわ!そしてこのけいやくはぜったいにまもるわ! ただし!あさはやくと、よるおそくにはてすうりょうとして、ちょっとだけしょくりょうをわけてもらうことになるわ!」 「ゆゆゆ?なんでぱちゅりーたちにしょくりょうをわたさなきゃいけないの!」 集まったゆっくりから不満の声が上がる。 「そのくらいとうぜんでしょ!ぱちぇたちは、あずけられたものをかんりしなきゃいけないから、そのあいだかりにいけないんだから! それに、てすうりょうといってもほんのちょっぴりよ!それすらいやなら、このぎんっこうにあずけるのをやめて、 ずっとあきすに、いつしょくりょうをぬすまれるか、おびえるせいかつをつづけるといいわ!」 「ゆむむむむ!」 唸るゆっくりたち。 確かにぱちゅりーは特に無茶苦茶な要求をしているわけではない。 みなの食料を管理する代わりに、その分け前を少しずつもらおうというわけなのだ。 「ゆゆ!れいむきめたよ!このぎんっこうにしょくりょうをあずけるよ!」 れいむが名乗りを上げる。 ぱちゅりーの提示した条件はれいむにとってそれ程悪くない物に思えたからだ。 「むきゅ!けんめいなはんだんね!あずけてもらったからには、もちろんせきにんをもってほかんするわ! さあ!ほかにもあずけるという、かしこいゆっくりはいないのかしら?」 ぱちゅりーが集まった群れのゆっくりたちを見回しながら言う。 「ゆん!そうね!たしかにここにいっきょにあずけておけば、べつべつのおうちにほかんしておくよりもずっとあんぜんかもね! なにより、ぎんっこうというなまえがとってもとかいはだわ!ありすもここにあずけることにするわ!」 そう言う長ありす。 ぱちゅりーのした提案が、思っていたよりもずっとまともだったので、自分も協力することにしたのだ。 「ゆゆ!まりさもあずけるんだぜ!」 「みょん!みょんもしょくりょをもってくるみょん!」 「わかるよー!これであんしんしてかりにせんねんできるようになるんだねー!」 長が預けたということでみな安心したのか、次々に名乗り出るゆっくりたち。 こうして、その場にいるほとんどのゆっくりたちが、自分の貯蓄している食料をぱちゅりー銀行に預けることとなったのだった。 そしていくらばかりかの月日が経過した。 その間、ぱちゅりー銀行は、なかなかに好評であった。 まずほとんどの子どもなしゆっくりが銀行に食料を預けたので、空き巣の被害はぐっと減った。 その結果を受け、はじめは訝しがって食料を預けていなかったゆっくりも次第に信用し、食料を預けだすようになっていったのだ。 そして当然、銀行がある洞窟はぱちゅりーとその数匹の仲間がいつも見張っていたため、 流石にそこにアタックを仕掛ける空き巣はおらず、銀行は安全だった。 こうして、事実上この群れの空き巣問題は解決することになったのである。 だが不満がないわけでもなかった。手数料がかからずに下ろせる時間帯がとんでもなく短いのだ。 とはいえ、頻繁に貯蔵用の食料を下ろすなんて事態はなかったし、手数料も少なめだった。 そしてなにより、ぱちゅりーたちは銀行管理のために狩りに行けないことを考慮すればそれも止むなしと、みな認めてはた。 そんなわけでぱちゅりー銀行の評判はすこぶるよかった。 そう、今のところは………。 「ゆゆ!いまかえったよ」 ぼうしに食料を積めた一匹のまりさが、狩りを終えておうちへと帰宅する。 「「「「ゆっくりおかえりなちゃい!!!」」」」 「ゆふふ!おかえりなさいまりさ!」 そして、それを出迎えるのは、四匹の赤ゆたち、それにつがいのありすである。 さて、このつがいであるが、別にすっきり制限を破って勝手に子作りをしたわけではない。 いくら群れの規定数が限界ギリギリとはいえ、全く子どもを作らないのでは群れの存続の危機となるため、 クジによって決められた限られた幾つかのつがいは、おちびちゃんをつくることを許されていた。 このまりさとありすのつがいは、そんな幸運にもクジで当たりを引いて、子作りを許されたつがいであった。 ありすが、子育てのために昼間はおうちに残っているために、当然今まで空き巣被害にあったこともない。 可愛いおちびちゃんもいて、空き巣被害とも無縁だった。 しかし、そんな一見順風満帆に見えるまりさたちのゆん生にもそれはそれで問題はあった。 「むーちゃむーちゃ!しあわちぇええ!ゆゆ?もうごはんちゃんがないの?」 「ゆーう!もっとたくちゃんちゃべたいよ!」 「ごはんがすくなくてゆっくちできにゃいいいいい!」 まりさが持ち帰った食料から備蓄にまわす分を差し引いた量をあっというまに平らげた赤ゆたちは、毎度のことのように量が少ないと不満をもらしはじめる。 「ゆあああああん!おちびちゃんごめんねえええええ!まりさがふがいなからああああ! ゆっ!そうだよ!それならちょっとだけ、ためてあるしょくりょうを……」 赤ゆたちに催促され、ちらりと奥のほうに目をやるまりさ。 「まりさ!いったいなにをいっているの!それはもしものときのだいじなしょくりょうでしょおおおおおお! おちびちゃんたちも!がんばってかりをしてるおとうさんにそんなこといっちゃだめでしょ! ひつようなぶんは、きちんとたべてるんだから、ぜいたくいっちゃいけません!」 ありすはキツイ口調でまりさと赤ゆたちをたしなめる。 「ゆう…わかってるよ、でもおちびちゃんたちだけはゆっくりさせてあげたいよ…」 このまりさが普段持ち帰る食料の量は、まりさとありすの二匹だけなら十分すぎる量であったが、 流石に育ち盛りの四匹の食欲旺盛な赤ゆを満足させるのは程遠かった。 とは言え、自然界のゆっくりではこれくらいのことは日常茶飯事であり、赤ゆの食欲が満足しないからといって、 成長に異常が起こるかと言えばそんなことはなく、ちゃんと普通に成長する。 要するに我慢というものを知らない赤ゆたちは、よりゆっくりしたいがためにもっと食べたいと我侭を言っているだけなのだ。 仮にその我侭に応じて成長に必要な分以上の食料をむしゃむしゃさせても、結局はうんうんとして排出されるだけなので、 赤ゆの求めるまま食べさせるのは、結局は無駄以外の何者でもない。 だが、そこは子どもには甘い親ゆっくりのことである。おちびちゃんを少しでもゆっくりさせようと、求められるままに 食料を与えてしまう固体も多々いるのだ。アホなつがいは大体これで失敗して自滅するはめになる。 このまりさもその傾向がある親ゆっくりだったが、つがいのありすが、わりかししっかりしていることと、 現実問題としてそれほど食料がなく、ない袖は振れないという理由からまあ無難に子育てをこなすであろうことが予想された。 と、そこへ 「むきゃっきゃっきゃきゃっきゃ!おこまりのようね!」 「ゆゆっ!ぱちゅりー!」 突如としてまりさたちのおうちに現れたのは、銀行を経営しているぱちゅりーだった。 「ぱちゅりー、いったいなんのようなの?うちはおちびちゃんがいるから、あきすのひがいにはあってないよ! だからぱちゅりーのぎんっこうにしょくりょをあずけるきはないよ!」 ぱちゅりーが自分の銀行に食料を預けるよう勧誘しに来たのかと思い、そんな面倒なことはゴメンだと少し強い口調で言うまりさ。 「むきゅきゅ!そんなんじゃないわ、まりさ! きょうは、まりさたちにとってゆっくりできるなはなしをもってきてあげたのよ!」 「ゆゆ?どういうことなの?」 どうやら預金の勧誘ではないようだ。ではいったいなんの用なのかと訝しげに尋ねるまりさ。 「むきゅ!まりさ!ぱちゅりーぎんっこうから、しょくりょうのゆうしをうけるきはないかしら? しょくりょうのゆうしをうければ、おもうぞんぶんおちびちゃんたちにむしゃむしゃさせて、ゆっくりさせることができるわよ!」 そう提案するぱちゅりー ぱちゅりーの言うよい話とは、まりさ一家に対しての食料の融資の勧誘だったのだ。 「ゆゆ!ほんとうに!しょくりょうをわけてくれるのぱちゅりー!」 「まりさ!おちついて!そんなうまいはなしがあるわけないわ!」 色めき立つまりさに、冷静な突っ込みを入れるありす。 「むきゅ!もちろんただでしょくりょうをかすというわけにはいかないわね! かりたら、そのりょうにおおじて、りしをはらってもらうことになるわ!」 「ゆゆ?りし?」 「そうよ!かりたしょくりょうのりょうにおうじて、かえすときにちょっとだけおおくかえしてもらうのよ! むきゅきゅきゅきゅ!べつにたいしたりょうじゃないわ!とおかでいちわりづつのふくりよ! これぐらいのりょうにたいしてこれぐらよ!ね!たいしたりょうじゃないでしょ!」 ぱちゅりーは持ってきていた木の実を小さく砕いて、具体的な利子の量を示した。 その量は元の実の大きさに対して十分の一ほど。まりさたちにはとっても少なく見えた。 まあ、元の木の実が小さいんだから、それのさらに十分の一の量が小さく見えるのは当たり前なのだが、 実際に視覚的に見せられると、大したことなく感じてしまうものである。 これが大量の食料の十分の一となると話は大分変わってくるのだが…。 「ゆーん!そんなちょっとでいいの!それなららくしょうだね!」 「だめよまりさ!うちはいまぎりぎりで、たとえちょっとのりょうでもしょくりょうはむだにできないわ!」 乗り気のまりさを、これまた冷静にまりさを押しとどめるありす。 なかなかできたつがいのようだ。 「むきゃっきゃっきゃ!しんぱいすることないわ!おちびちゃんたちがせいちょうすれば、みんなでかりができるようになるから、 こんなのあっといまにへんさいできるようになるわ! いま、あかちゃんであるおちびちゃんたちに、とってもたくさんたべさせてあげて、さいこうにゆっくりさせてあげるの! そして、おおきくなったら、いっかみんなできょうりょくして、ゆっくりかえせばいいのよ!ね!いいはなしでしょ!」 ぱちゅりーは赤ゆたちが成長すれば、一緒に借りができるようなるから楽に借金が返せるようになる。 だから、今の赤ゆに沢山食べさせて、ゆっくりさせてやれて主張する。 赤ゆに沢山むしゃむしゃさせてあげられると聞いてますます目を輝かせるまりさ。 「ね!ありす!ぱちゅりーからしょくりょうをかりて、とくべつなおちびちゃんを、とってもゆっくりさせてあげようよ! このむれには、おちびちゃんのかずはすくないんだよ! だからまりさはこのとくべつなおちびちゃんをたくさんゆっくりさせてあげたいんだよ!」 特別なおちびちゃん、と思わずビキビキくるようなフレーズでつがいのありすを説得するまりさ。 この群れには赤ゆが少ない関係上、子どもを持つつがいは、必要以上に子ゆっくりを可愛がる傾向が見られたのだ。 「ゆうううん…、しかたないわねえ。おちびちゃんのためだものね…」 そして所詮はありすもゆっくりの親。多少優秀とは言え、おちびちゃんをゆっくりさせるという誘惑には勝てなかった。 「むっきゃっきゃっきゃっきゃ!それじゃあけいやくせいりつね!このはっぱさんにまりさのさいんをしてね! あとでかかりのものに、さしあたり、おちびちゃんたちがおおきくなれるまでたくさんむしゃむしゃできるだけのりょうの しょくりょうをはこばせるわ! もしたりなくなったらまたぱちゅりーぎんっこうまでついかでかりにきてね!」 契約を済ませると、ぱちゅりーは長居は無用とばかり再び来たときと同じように音もなく去っていってしまった。 そしてその日の夜。 「ぱちゅりーぎんっこうのものだぜ!やくそくのしょくりょうをとどけにきたのぜ!」 「みょん!たくさんあるからはこぶのにくろうしたみょん!」 「わかるよー!こんなにたくさんたべられるなんてぜいたくなんだねー!」 ぱちゅりー銀行の社員ゆっくりたちが、まりさのおうちへと食料の山を運んできた。 「ゆわー!ごはんさんがたくさんあるよぉ!」 「ちゅごいちゅごい!」 「ゆっくちー!ゆっくちー!」 ぱちゅりーぎんっこうから運ばれてきた食料の山を前に色めき立つ赤ゆたち。 「ゆゆ!ありがとねみんな!これでとくべつなおちびちゃんたちを、とってもゆっくりさせることができるよ!」 食料を運んできたゆっくりたちに例を言うまりさ。 「べつにれいをいわれることじゃないんだぜ!これはせいとうなけいやくにもとづくこういなのぜ!」 「そうだみょん!ちゃんとけいやくどおりにへんさいてくれればこっちはなんのもんくもないみょん!」 そう冷めた様子で受け答えするぱちゅりー銀行のゆっくりたち。 彼らは運び込みが済むと、次の仕事があると言って、そそくさと去っていってしまった。 後に残されたのは、積み上げられた大量のごはんだ。 「それじゃあおちびちゃんたち!おなかいっぱいむしゃむしゃしようね!」 「「「「ゆわーい!」」」」 早速とばかりの食料に貪りつく赤ゆたち。 「むーちゃむーちゃ!ちあわちぇえええええええ!」 「む~ちゃむ~ちゃ、うっめ!これめっちゃうっめ!」 「びゃあうまいいいいいいいいいいいいい!」 汚らしく食料を食い散らかす赤ゆたち。 「ゆゆーん!おちびちゃんたちがさいっこうにゆっくりしてるよおおおおおおお!」 「ほらほら、たくさんあるからあわてないで!」 その様子を見ながら満足げなまりさと、ありす。 まりさ一家はこの日、いままで生きてきた中で最高のゆっくりを味わった。 ………さて、こうしてまりさ一家は安易にぱちゅりーと契約を結んでしまったわけだが、ほとんどの読者はお気づきであろう。 この契約内容が相当にヤヴァイということに……。 ぱちゅりーはこう言った「十日で一割の複利」だと。 これは俗に言うトイチという借金形態のことである。有名なジャンプマンガにも出てきたので知っている人も多いことだろう。 これがどうヤバイのか、わかりやすいように具体的に例で示すと、 たとえばまりさたちが借りたのが100あまあまだったとしよう。 それが十日後には、110あまとなる。と、まあここまでは普通だ。 だが、さらに十日後には110あまあまにさらに利子の利子が11あまあまついて、121あまあまとなってしまうのである。 こうして借金は雪だるま式に増えていき、八十日後にはおよそ倍の214あまあまとなる。 もうこの時点でまともな返済は不可能だと思ったほうがいいだろう。 何せ返している間にも利子が増え続けるのだ。返済額を利子が上まわった時点でアウトである。 当然言うまでもないことだが、人間世界の法律では違法行為である。というかまず利子云々自体の前に複利での借金が基本的に禁止されている。 そう。このトイチの最も恐ろしいところは、利息が指数関数的に増えていくことなのである。 初期の方こそ増加が緩やかだが、ある程度までいくと爆発的に増え、絶対に返済不可能な事態に陥ってしまうのだ。 その点でぱちゅりーのやり方はなかなかに狡猾だった。 無駄に食欲旺盛な時期の赤ゆたちを前にした、親まりさのゆっくりさせてあげたいというアホな親心につけ込み、 さりげなく赤ゆがある程度大きくなるまでという長い期間を借り続けるようにまりさ一家に仕向けている。 さらにこの群れには上記の理由より赤ゆが少なく、おちびちゃんをまりさが特別扱いしていた状況もプラスに働いただろう。 トイチの条件で長期間借りることがどれほど危険かは、ちょっと考えればわかりそうなものだが、 そこは先のことを考えて計画を立てるということがあまり得意ではないゆっくりのことである。 目先のおちびちゃんをゆっくりさせることの捕らわれて、ホイホイと深く考えることをせずに契約を結んでしまったのだ。 そして、この群れでの赤ゆがいるほとんどのつがいは、このまりさ一家の例のようにぱちゅりーに進められるままにぱちゅりー銀行から食料の融資を受ける選択をすることとなる。 それがどういう結果を招くかを考えもせずに…。 そして月日は流れ…。 「おらおら!さっさと、きょうのぶんのしょくりょうをだすんだぜええええええ!」 「またどこかにかくしてるとしょうちしないんだみょん!」 大声で凄みをかけるのは、いい感じに丸く肥え太ったぱちゅりー銀行の社員ゆっくりたち。 「ゆぴぃいい!これでぜんぶですううううう!ほんとにこれだけしかないんですううううう! もうみっがもなにもたべてないんですううううう!もうほんとにかんべんじでぐだざいいいいいい!」 対してズタボロになりながら、必死に謝っているのは先ほどのまりさ一家だ。 その見た目は酷いものであり、親ゆっくりのまりさとありすはもちろん、いまや子ゆっくりサイズにまでは成長した 子ゆっくりたちも、皆一様に痩せ細って頬がこけており、目に光がない。 連日連夜休むヒマなく、一家総出で出狩りに出かけているため疲れきっており、 なおかつどれだけ沢山とっても生きるための最低限を残してぜんぶ食料は持って行かれてしまうため極端に栄養状態が悪い。 もう最後にゆっくりしたのはいつ以来だろうか? 「ふん!まったくしけてるんだぜ!これじゃ、りしのぶんだけでもぜんっぜんたりないんだぜえ!」 「わかるよー!しゃっきんはふえていくばかりなんねー!」 「そ、そんあああ!どうしてえええええええ!」 どうもこうも、トイチの複利の条件で大量に食料を借りて、長期間放置すればこういうことになる。 いまやまりさ一家の借金は、まともな手段では決して返済できないほどの量に膨れ上がっていた。 「ゆううう!おかしいよこんなの!まりさたちは、はじめにかりたりょうはとっくにかえしてるよ!なのになんでまだかえさないといけないの!」 子まりさが、社員まりさに食ってかかる。 「はあああああああん!なにいってるんだぜええええええ!おまえらが、あかゆのときにさんっざんむしゃむしゃした しょくりょうのりしがたんまりたまってるんだぜえええええええええ! おまえのおやとぱちゅりーぎっこうは、しっかりけいやくをかわしてるんだぜええええ! あんまりなめたこといってると、せいっさいするのぜえええええ!」 そういうと社員まりさは、子まりさを押しつぶすように踏みつける。 「ゆがぎゃあああああ!いだいいだいいいいいいいい!」 毎日働かされてボロボロの子ゆっくりと、大量に食料を食べてブクブク太った社員まりさとでは、体格差は圧倒的だった。 「や、やめてね!まりさのおちびちゃんにらんぼうしないでね!」 「おねがいします!もっとはたらきますから、おちびちゃんにてをあげないで!」 「ありすのいもうとがあああああ!」 口々に叫ぶまりさ一家の面々。 「けっ!やめてほしかったらさっさとりしのぶんだけでもはらうんだぜえええええええ!」 「だからほんとうにもうないんですうううううう!こんなりょう、よういできるわけないってわかってるでしょおおおおおおおお!」 親まりさの悲痛な叫びが辺りに響き渡る。 「ふん!しかたないのぜ!それじゃ、たりないぶんはからだではらってもらるとするのぜ!」 そ言うと、社員まりさは、ちらりと下品な目つきで親ありすをに視線を向ける。 その視線を受けビクリと身を震わせた親ありすは、やがて諦めたようにうつむき。 「……はい、わかりました…、どうぞありすですっきりしていってください…うう」 「ゆああああああ!だめだよおおおおお!ありすうううううううううううううう!」 「おまえらもんくがいえるたちばなのかぜえええええええ!まりささまたちだって、だすものをだせばこんなことしないんだぜえええ! でもしゃっきんがはらえないいじょう、からだではらってもらよりしかたがないんだぜえええええええええ!」 にやにやといやらしい笑みを浮かべながらまりさがいう。 「まったくほどほどにしておくみょん!」 「わかるよー!こんやはおたのしみなんだねー!」 「ゆっべっべっべっ!こんやもまりささまのものでひいひいよがらせてやるんだぜええええええ! おらぁあああ!おまえらはさっさとかりにいってくるんだぜええええええええええ!」 「ゆううう!あでぃすうううううう!どうしてこんなこにいいいいいいいい!」 「おかあさあああああん」 嘆く親まりさ。泣く子ゆっくりたち。 もうだめだ!こんなしゃっきん一生かかっても返せっこない! このままじゃずっとゆっくりできない生活を続ける事になってしまう! もうこなったら……みんなで逃げるしかないよ! 親まりさはそう固く決心をした。 数日後。 ざわ…ざわ… 群れの広場には、ぱちゅりー銀行から借金をしているゆっくりたちが全て集められていた。 やはりどのゆっくりたちもボロボロで、みな一様に生気がない。 借金が返せないゆっくりたちは、その分を身体で支払うとして、奴隷同然の扱いを強要されていたのだ。 あるゆっくりは、朝から休む間もなく狩りに、またあるゆっくりは、ぱちゅりー銀行のゆっくりたちに一日中犯され、 またあるゆくっりは、銀行を広げるために洞窟で穴を掘る作業を強制されていた。 それだけ働いているのに、借金は全く減らない。いや、むしろ増えているのだ。 どのゆっくりもとうに始めに借りた量程度の食料ならとっくに返済し終わっている。なのにこの地獄は一向に終わる気配がない。 「おまえらしずかにするんだぜえええ!いまからぱちゅりーしゃちょうのおことばがあるんだぜ!みんなしずかにきくんだぜえ!」 まりさが怒鳴り声を上げ、一同を静まらせると、いままで切り株の上でふんぞり返っていたぱちゅりーがゆっくりと話しはじめる。 その姿は、これだけの期間でよくここまで肥えれたものだと感心するくらい醜く太っていた。 「むっきょきょきょきょ!かりたものもかえせないごみくずしょくん!ゆっくりしていってね! さて、かんっだいなけんじゃであるぱちぇは、そんなごみくずなしょくんらにもじひをあたえて、 こうしてみなに、しゃっきんをかえすきかいをあたえてるわけだけど、 な、な、な、なんとそんなぱちぇのありがたいふるまいを、うらぎるかのような、くずいかのかすゆっくりがでてしまったわ! おい!つれてこい!」 そうぱちゅりーが促すと、 「ゆひぃ!もうゆるして!いたいのやめてえええええええ!」 全身をボッコボコに打ちのめされたあのまりさ一家が社員ゆっくりによって引きずられてきた。 「むっきゃっきゃっきゃっきゃ!このごみゆどもは、ぱちぇのしゃっきんをふみたおして、よにげしようとしたとんでもないどげすよ! まったく!こんなおろかなことがにどとおこらないように、いまからみせしめとして、いっかぜんいんにこうっかいせいっさいをすることにするわ!」 そうぱちゅりーが高らかに宣言する。 「ゆひい!やめてねええええ!もうしないからゆるしてねえええええ!」 「おねがいです!こどもたちだけわたすけてくださいいいいい!」 「ゆええええん!もういたいのやだよおおおおおお!」 制裁されると聞いて、叫んだり許しを請うたりするまりさ一家。 「むっきゃっきゃっきゃっきゃ!だめよ!いくらかんっだいなぱちぇでも、しゃっきんをふみたおそうとしたのはゆるせないわ! これはじゅうだいなけいやくいはんよ!いはんゆには、しがおにあいよ! さあ!やりなさい!」 「ゆっへっへっ!おまえはなかなかのじょうだまゆでおしいけれど、しかたないんだぜえ! これもけいやくをまもらないおまえらがわるいんだぜ!」 「みょん!くずにはふさわしい、しにかただみょん!」 「かりたものもかえせないくずに、いきてるかちはないんだねー!それくらいわかれよー!」 そう言いながら、おびえるまりさ一家に向かって木の棒を咥えながらじりじりと近づく社員ゆたち。 と、そこへ、 「あなたたち!いったいなにをやっているの!」 騒ぎを聞きつけた長ありすと数匹のゆっくりが広場へと駆けつけてきた。 「ぱちゅりー!これはいったいなんのさわぎなの!いますぐ、そのばかげたこういをやめなさい!」 長ありすが、はっきりとぱちゅりーに命令する。 「むっひょひょひょひょ!これはこれはおさ!いったいなにをそんなにおこっているのかしら? ぱちぇはただ、かりたものをかえさないげすをせいっさいしているだけよ! なんらわるいことはしていないわ!」 余裕のにやにや顔で対応するぱちゅりー。 「ふざけないで!こんなせいっさいなんていなかもののすることよ! いますぐそのいっかをかいほうしなさい!」 「むぎゅぎゅぎゅ!ふざけているのはそっちじゃないかしら? さっきからきいていれば、まるでこちらがわがわるいかのいいようね! でもぱちぇはけいやくにもとづいたせいきゅうをしているだけよ!ほんらいなら、しゃっきんがはらえなくなったじてんで、 せいっさいされてもおかしくないところを、こういではたらかせてあげているのよ! せいぎはぱちぇのがわにあるってわけ!りかいできゅりゅ?」 ぱちゅりーはお得意の他人を見下したような口調で長ありすに説明をする。 「そ、そんなことって……、こんなのぜったいにおかしいわ!ぜんぜんとかいはじゃないもの!」 対してあくまで反抗の構えをみせる長ありす。 当然であろう。ぱちゅりーは群れの中では長でも何でもないただの一ゆっくりだ。 そのぱちゅりーの私的な制裁など認めてしまったら、群れのルールもクソもあったもんじゃない。 自身の長としての威厳が損なわれてしまい、それは群れの秩序の崩壊に繋がる。 そしてなりより、本能的にこんなとかいはじゃない行為を認めるわけにはいかなかった。 「うるさいわねえ!そこまでいうのなら、あなたが、このまりさたちのしゃっきんをかたがわりするのかしら? まあ、いまぎんっこうにあずけてあるぶんをぜんぶもらったとしてもぜんぜんたりなから、ぱちぇのどれいになってもらうことになるけどね!」 「ゆへへへ!それはいいのぜ!おさがどれいになったら、まりささまが、まいばんたっぷりすっきりさせてやるのぜ!」 「みょん!もちろんひるまはかりと、どうくつのあなほりのじゅろうどうだみょん!」 「わかるよー!やすむひまなんてないだねー!いったいなんにちもつかなー!」 「むぎゃ!だめよあなたたち!ぱちぇたちのもくてきはあくまでしゃっきんをかえしてもらうことなんだから、 どれいにはゆっくりとながいあいだはたらいてもらわないとね!」 「「「「ゆひゃひゃひゃひゃ!!!!」」」」 まるでそこいらのチンピラのごとく下品な笑い声を上げるぱちゅりー一同。 「くっ………」 何も言い返せずうつむいてしまう長ありす。 「むっひょひょひょひょ!どうやらどっちがせいぎかわかったみたいね! それじゃあ、くずのせいっさいをおこなうわ!やりなさい!」 ぱちゅりーが社員ゆっくりたちに合図を送る。 「ゆああああああ!いやだああああああ!たすけておさああああああああああ!」 「ゆっへっへっへ!しぬのぜええええええええええええ!」 叫ぶまりさ一家。気の棒を咥えて迫る社員ゆっくりたち。 次の瞬間両者は交錯し、 グサグサ!!! 「「「「「ゆぎゃあああああああああああああああああああああああ!」」」」」 四方から身体を木の棒で貫かれたまりさ一家は全員永遠にゆっくりした。 ざわ…ざわ…。 その様子をまじまじと見せ付けられ、ざわめく奴隷ゆっくりたち。 「さあ、おまえたち!こうなりたくなかったらさっさともちばにもどってはたらくのよ!」 ぱちゅりーの号令を合図に一斉に散っていく奴隷ゆっくりたち。 それを見ながら長ありすはただうつむいていることしかできなかった。 後編へ続く。
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/576.html
『デスラッチ07 まりさと子ぱちゅりー』 独自設定満載です 今回より「○○あき」と名乗らせて頂きます。 よろしく御願いします。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 暗室で現像作業をしている所に飛び込む叫び声 『むきゅぅぅぅぅ!おにいさぁ~~~~ん!おちびちゃんがまた・・・・・』 「またかよ・・・・勘弁してくれよ・・・・・・」 思わず頭を抱えてしまう。 子ぱちゅりーは生まれてから、毎日の様に怪我をする。 妹の子まりさが893のお兄さん家に里子に出されて、遊び相手がいないのは理解出来るが、 それからは自らを鍛えようと無茶をしての怪我ばかり・・・・・ しかし893のお兄さんに 「わしにも家族ちゅうもんが欲しいんじゃ!まぁ・・・義兄弟は山程おるがのぉ・・・・アホばっかでろくな奴がおらんのじゃ! 後生じゃけぇまりさのちびをわしに預けてはくれんか?」 こう言われて断れるほど、お兄さんは強くない・・・・・ 結局、子まりさは893のお兄さん家に嫁がせてしまう。 その為1匹となってしまった、子ぱちゅりーの看護はしっかりしている。 治療には浮き粉を使っているので、通常のゆっくりの皮よりも弾力と耐久性はついた。 全身に治療箇所した後が残っている。 耐久性がつくとさらに無茶な特訓をしでかす。 これでは鼬ゴッコである。 お兄さんはついに最終手段に出る事にした、子ぱちゅりーの身体を強化改造するのである。 「まりさ・・・ぱちゅりー・・・・覚悟はいいな?」 『まりさはおにいさんをしんじるんだぜぇ!』 『ぱちゅもしんじるわ!おにいさん、おちびちゃんをおねがいします。』 両親の同意をとり手術は開始される。 作業台に乗せられた子ぱちゅりーは声をあげた。 『むきゅう!やめろぉ~しょっかさん~やめるんだぁ~』 「・・・・・・・・・・・何故そんな古い特撮を知っている?」 思わずぱちゅりーの方を見ると、ぱちゅりーはお兄さんから目線を逸らす。 この家でTVとリモコンの概念を、正しく理解できているゆっくりは2匹。 しかもチャンネルとなると、数字を理解出来ているぱちゅりーしかいなかった。 「お前は何を教えてんだ・・・・まぁいいや・・・・とりあえずこれを食え」 麻酔として大量のラムネを食べさせられ、子ぱちゅりーは深い眠りにつく。 最初に身体の皮を、薄く残して削り落とす、そして釣り糸で造った網で全身を覆う。 そして下半身にエアパッキンを貼り付けてから、上から生麩を被せて新しい皮を構成した。 これで衝撃にも強く、釣り糸の網のおかげで裂傷も起きない。 注射器で中身の生クリームを吸い出し、泡立てて硬くしてから再び注入。 空気を含み増えた分だけ大きくなったが、その分身体はガッチリと硬くなった。 この手術以降はたしかに、子ぱちゅりーの怪我は減ったのだが・・・・・ さらに強さを求めて、自らを鍛えぬく試練の日々が始まった。 『むっきゅ!むっきゅ!むっきゅ!』 朝は階段を跳ねて登り跳躍力の強化を図る。 昼はぱちゅりーに付き添われて勉強として絵本を読んではいるが、 『むきゅぅぅぅぅぅ!ひっぱりがいのあるえほんさんだわぁぁぁ!』 『おちびちゃん・・・・・・・えほんさんはよむものよ?』 絵本を重りにして体力強化を図っていた。 手加減をする必要が無くなったからであろう、既に通常のゆっくりを遥かに凌駕している。 常ゆんは己の潜在能力の30パーセントしか使えないが、北斗ゆん拳は残りの70パーセントも使用するのが極意。 こうなってはもう止められない・・・・・ まりさの外出にも同行するようになり、野良ゆっくりとの揉め事も増えた。 『そこのぱちゅりー!れいむにいますぐあまあまをちょうだいねすぐでいいよ!』 いつもの散歩に出たとたんに背後から声をかけられる。 振り返るとそこには大柄な薄汚いれいむが・・・・・ 『ゆ?ぱちゅになにかごようかしら?』 惚けた様子で応える子ぱちゅりー、そしてその様子を黙って見守るまりさ。 そんな雰囲気に気がつく事もなくでいぶは喚く。 『きこえなかったの?まったくぐずなゆっくりだよ!さっさとこのかわいいれいむにあまあまをちょうだいね。 れいむはぐずはきらいだから、ゆっくりしないではやくしてね!』 飼いゆに食べ物を強要するでいぶ、しかし子ぱちゅりーにもまりさにも焦る様子は窺えない。 それどころか余裕の笑みさえ浮かべている。 『おちびちゃんどうするぜ?あまあまさんをわけてあげるのかだぜ?』 答えは分かりきっているのに、わざと子ぱちゅりーに問うまりさ。 『そうね・・・たしかにぱちゅはおうちにかえれば、いっぱいあまあまさんはあるわ・・・・・だがことわる!』 きっぱりと拒否する子ぱちゅりー。 両者に緊迫した空気が張り詰める。 『でいぶにさからうなんてなまいきなちびだね!せいさいしてあげるよ!かんしゃしてね!』 要望を受け入れない子ぱちゅりーに、暴力で対応しようとするでいぶ。 しかし子ぱちゅりーは怯まない。 『むきゅう!ぱちゅからあまあまがほしければ、ぱちゅをたおすことね?りかいできる?』 この挑発にでいぶは躊躇なく乗る。 『ちびのくせにでいぶをなめるなぁぁぁぁぁぁ!』 突進してくるでいぶを子ぱちゅりーは、かわさないで受け止める。 かなりの体重差があるので、受け止めきれずに潰されたかの様に見えた。 しかしまりさは焦らない。 『そのていどじゃおちびちゃんはたおせないんだぜぇ!』 まりさの言葉と共にでいぶに下から、子ぱちゅりーの雄叫びが聞こえる。 そしてでいぶの身体が震動しだす。 『むきゅぅぅぅ!かじばのくそぶくろぉぉぉぉぉぉ!』 『ゆゅ?ゆ?ゆ?ゆ?ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ?ぐぇぇぇ・・・ぼっどゆっぐりじだがった・・・』 圧し掛かったでいぶの尻が浮き、そのまま進行方向に転がすゆっくり地獄車。 そしてでいぶは壁にぶつかり弾け、永遠にゆっくりしてしまった。 子ぱちゅりーに絡んだゲスな野良は、大半が大変な目にあい連戦連勝な日々。 だがこんな子ぱちゅりーでも、勝てないゆっくりは存在する。 公園のちぇんにはスピードで負け、河川敷のみょんには戦闘の技法で負けた。 優秀なゆっくりは、自分よりも強い者と対峙する方法を心がけている。 そして父まりさには1度も勝った事がない。 『むきゅうぅぅぅぅぅ』 まりさによく組み手を指南して貰う。 だが子ぱちゅりーの体当たりは、まりさには効く以前に当たった事がない。 まりさも伊達や酔狂で、お兄さんについて旅をしてはいない。 『おちびちゃんは、うごきがばればれなんだぜぇ、もくひょうはみすぎてもだめなんだぜぇ・・・・』 『むきゅう・・・・・むずかしいわぁ・・・・・』 確かに子ぱちゅりーの技量と経験は、まだまだ未熟である。 それで何故、連戦連勝でこれているのか? 最初こそまりさが、相手をデジカメに写して勝利を決定付けていた。 しかし技術を上回る身体能力を、お兄さんの強化改造によって子ぱちゅりーは手に入れてしまう。 ゲス相手に手加減の必要を、子ぱちゅりーが感じていないのも要因であろう。 しかし身体能力だけで勝てるのは馬鹿が相手の時だけ。 『むっきゅう!』 『あまいみょん!』 木の根元に追い込まれて、不用意に飛び上げる子ぱちゅりー。 しかしその隙をみょんは見逃さない。 咥えた枝を振り回して、子ぱちゅりーを叩いた。 叩き落された子ぱちゅりーは、潔く負けを認めざるえない。 『むきゅう・・・みょんはつよいわぁ・・・ぱちゅとたたかってくれてかんしゃしますわ。 ぱちゅはもっとつよくなってくるから、またたたかってくださる?』 『いつでもかかってくるみょん!ぱちゅのようなどりょくかさんはかんげいだみょん!』 勝者に感謝し精進を誓う。 これは喧嘩ではなく、自らを鍛えんとするゆっくり同士の決闘である。 この様な試合を子ぱちゅりーは、頻繁に実力者に挑む。 しかし嫌われる事もなく、馬鹿なゲスだけが減っていくので逆に感謝された。 ついたあだ名が「ゲス殺しのぱちゅりー」 しかしお兄さんと母ぱちゅりーは、それに頭を悩ませる。 明らかに通常とは、異なる成長を遂げる子ぱちゅりー。 怪我も増え、その度に更に強くなっていく。 そんな時にお兄さんに入った仕事が、SS村のテーマパークの宣伝用写真撮影だった。 事象や風景の撮影を主体としてはいるが、 もともとゆっくりの写真で名を売ったので、たまにこの様な依頼もくる事がある。 これが子ぱちゅりーの転機となった。 「・・・・・なるほど・・・では凄惨な構図よりも、鬼威山達に苛立ちを湧かせる幸せな絵がいいんですね?」 「はい!出来るだけ幸せそうなゆっくりの親子、それも3匹家族が効果的で反応が良いですね・・・」 SS村の管理責任者と打ち合わせを行う。 ここはゆ虐で有名な施設ではあるが、過激な保護団体との衝突回避に宣伝にはゆ虐色は隠している。 しかし隠す事で逆に、ゆ虐心を煽れる事もあるのだと言う。 被写体には3匹家族が良いとの事だったので、お兄さんはさりげなくまりさを推薦してみた。 「3匹家族ならうちにも居ますよ・・・」 携帯の待ち受け画面にしていたまりさ家族を、担当の直山氏に見せてみる。 そこにはまりさとぱちゅりーに挟まれるように、1匹の子ぱちゅりーが映っていた。 幸せそうであるが・・・・・・ 「・・・・・・・ひょっとして風見さんは鬼威山ですか?」 中央に写る子ぱちゅりーの治療した痕が身体中に残った姿が、日頃から虐待されているかの様にも見える。 そこを不審に思われた。 「いやいや・・・・まさか・・・・俺は本来ゆっくりには興味なんてありませんよ。 うちのまりさとは、縁あって暮らす事になりましたけど虐待なんて・・・・・・」 お兄さんは直山氏に、子ぱちゅりーの奇行について説明する。 最強を目指す武闘派ゆっくり、そんな子ぱちゅりーを例をあげながら語った。 話を興味深そうに聞いていた直山氏だったが、やおら煙草の火を消して1枚の企画書をお兄さんの目の前に置く。 「これなんですがね・・・・・今度うちの施設で予定している新アトラクションなんですよ。」 チラシには「ゆんプロレス」と記載されていて、リングの大きさやルールについての概要が書かれてある。 そして選手の募集要項も・・・・・ 「これってゆっくりを戦わすんですか?まさかまりさを出場させようと言うんじゃないでしょうね・・・」 お兄さんの言葉に直山氏は答える。 「いえいえまりさの方ではなく、この子ぱちゅりーの出場をお願いしたいんですよ。」 聞けば、出場予定のゆっくりに偏りがあるのだと言う。 大半はまりさとでいぶで、少数ながらもちぇん・みょん・ありすはいるのだが、ぱちゅりーは1匹も参加予定が無い。 このままでは同種の組み合わせが続いてしまい、すぐに観客に飽きられてしまう。 その為、まりさ・れいむ以外の出場者、特にぱちゅりーや希少種の参加者を探していたのだ。 しかしぱちゅりー種は戦闘どころか運動に不向きで、現在の参加者はまったく無い。 子ぱちゅりーならば可能なのではないかと直山氏は考えたのだ。 「う~~~~~ん・・・・どうかなぁ~たしかに普通のぱちゅりーに比べれば、かなり強いとは思いますけどね・・・・ でもまりさに比べてどうかと言われれば、それ程でも無いと思いますよ?」 通常のゆっくりの実力はよく知らなかったが、まりさに1度も子ぱちゅりーは勝てていない。 その為お兄さんには、子ぱちゅりーを参加させるには実力不足に思えた。 「おそらく風見さんとこのまりさが強過ぎるんじゃないでしょうか? 私の推測が合っているのなら、この子はかなりの実力者ですよ。」 お兄さんもまりさが負けたと言う話は、初めて出会った時から1度も聞いた事がない。 それ故まりさが、戦闘に長けている可能性は否定出来なかった。 結局、直山氏に押し切られる形で、子ぱちゅりーの参戦を約束してしまう。 その日帰宅してまず、まりさ親子にチラシを見せてみる。 『むきゅ!ぱちゅはもっとつよくなれるのなら、よろこんでさんかしますわ!』 予想通り参戦希望する子ぱちゅりー。 だがまりさやぱちゅりーは困惑した様子である。 『それはあまりゆっくりしてないのぜぇ?』 『ぱちゅもやめておいたほうがいいとおもうわ・・・・・』 まりさやぱちゅりーは、怪我や事故の心配があり賛成出来ない。 しかし最良の修行の場を知ってしまった子ぱちゅりーは、目を輝やかせて両親にせがむ。 『ぱちゅはさいきょうさんなゆっくりになりたいの、もっともっとけいけんさんをつんでつよくないたいわ!』 募る想いのたけを両親に語る。 知ってしまった以上はゆっくりしてはいられないのだ。クリーム沸き皮踊る、いても立ってもいられない。 これは止められないと諦めたまりさは、参戦を認める為に1つ条件を出した。 1週間以内にまりさのお帽子を奪ってみせる事と・・・・・ 『むきゅう・・・・これはむずかしいわ・・・・でも・・・ぱちゅはさいきょうさんになるゆっくりよ・・・ がんばってぱぱのおぼうしをうばってみせるわ!』 今までの手合わせで、攻撃を当てる事すら出来ていない父が相手。 流石にこの課題の難しさは、子ぱちゅりーも良く理解している。 だが夢へ進む為にはやらねばならない! 『むにゃむにゃ・・・ぴゃぴゃのおぼうし・・・・』 『さきにす~やす~やしちゃったんだぜぇ・・・・』 よく遊びよく寝る子ぱちゅりーは、まりさの寝込みを襲おうにも眠気には勝てず先に就寝。 次に食事中を狙う作戦にでる。 『む~しゃむ~しゃ~しあわせぇ~~』 『ちゃんとおにいさんにかんしゃするんだぜぇ!』 目の前に置かれたご飯の誘惑には勝てず失敗。 こんな感じで何度やっても、お帽子強奪作戦は上手くいかない。 実際まりさも最初こそ注意していたが、あまりにも襲ってこないので素で忘れている。 その油断でまりさに隙が出来た。 もはやまりさのライフワークとなった撮影時に、うっかり背中をさらしてしまうミスを犯す。 『むほぉぉぉぉぉぉぉ!とかいはなまりさねぇぇぇ!ありすがとかいはなあいをおしえてあげるぅぅぅぅ』 まりさの目の前にれいぱーが現れた。 だがまりさは慌てない、ファインダーを合わせてすかさずシャッターを切る。 『ち~ずなんだぜぇ!』 『うほぉぉぉ~~~~~~ぼぇげぇ!・・・・・ぐゆ”ゆ”ゆ”ゅゅ・・・・・』 シャッターと同時に、飛び上がったありすを白球が身体を貫く。 近くで行われている草野球のホームランボールが、運悪くありすを側面から直撃して風穴を開けた。 『ど・・・どぼじぃでぇ・・・・・あじずは・・・・ごんなに・・・どがいは・・・・なの・・に・・・』 呻きのたうちながら自身の不運を恨む。 一方で難を逃れたまりさの背後に、こそこそ忍び寄る影。 『ゆふぅ~ゆっくりできないれいぱ~は、みんながゆっくりできないんだぜぇ・・・・ゆゅ!』 まりさは溜息交じりに、既に息絶えたありすに語る。 そこに飛び掛る影、だがまりさは1歩下がりその攻撃をかわす。 子ぱちゅりーとの約束は忘れていても、普段からの警戒までは解いてはいない。 この時も、攻撃を凌ぐのはこれで十分だと踏んでいた。 しかしこの時、最小限の動きしかとらなかったのが災いする。 『ぱぱ!おぼうしさんはもらったわ!』 子ぱちゅりーのサマーソルトキックが、まりさのお帽子の縁を捉える。 そしてそのままお帽子は、空中へと放り上がった。 『ゆゅ!』 まりさは驚きのあまりにその場を動けない。 いくら軽量化されているとはいえ、デジカメを内蔵したお帽子である。 それを蹴飛ばした、子ぱちゅりーの身体能力に驚愕せざるえない。 まりさの動きを読み、予測を超える深いサマーソルトキック・・・・ 1回転して地面を踏みしめる子ぱちゅりーは、まりさとの賭けに勝利した喜びを味わっていた。 『むきゅぅぅぅぅぅ!!やったわぁ!ぱぱにぱちゅはかったのよ!』 奪ったまりさのお帽子を被り、あたりを喜び跳ね回る子ぱちゅりー。 その様子にまりさも負けを認めた。 『おちびちゃんのかちなんだぜぇ・・・こうなったらがんばってくるんだぜぇ!』 こうして子ぱちゅりーの、ゆんプロレス参戦が決まった。 だが技術面では、まだまだ未熟な子ぱちゅりーをそのまま出す訳にはいかない。 この日からまりさによる特訓が開始された。 『まずはあいてにふれさせちゃだめなんだぜぇ!』 まずは、敵の動きを予測しかわす訓練。 ぶら下がった5円玉を揺らし、それをかわし続ける。 『むっきゅ!むっきゅ!』 5円玉の動きを目で追い、流れを予測しかわす。 これが単純な様で、思考と行動を同時に行うのは難しい。 だがこれを身につけた時、体重移動による迅速な回避を習得する事が出来る。 『へへへへ。まりささまにさからうなんてばかなちびなんだぜぇ!』 覚えた技術は実践によって磨かれていく。 この日はゴミ箱を荒らしていた、野良まりさで試される。 『いいからかかってきなさい!それともぱちゅがこわい?』 子ぱちゅりーの言葉に、怒りを覚える野良まりさ。 お帽子の中から枝を取り出すと、それを咥えて襲い掛かってくる。 『まりささまにさからったことをこうかいするんだぜぇぇぇぇ!』 子ぱちゅりーは野良まりさをじっと見つめる。 そして身体を1歩右に動かす。 その残像を貫くかの様に、野良まりさがその場所を通り過ぎて行った。 『ゆゅ?あたったとおもんだぜぇ?なんでいないんだぜぇ?』 寸前でかわされると、普通のゆっくりには何が起こったのか理解出来ない。 再び野良まりさは、子ぱちゅりーに飛び掛る。 今度は1歩前へ進む。 『ゆゅゅゅ???いないんだぜぇ?どこにいったんだぜぇ?』 子ぱちゅりーを飛び越えてしまい、見失い混乱する野良まりさ。 野良まりさの方へ向き直すと、子ぱちゅりーはゆっくりと身体を揺らし始める。 『むっきゅ!こんどはぱちゅのばんね・・・・かくごはできたかしら?』 大きく身体を振ると、そのまま体重をかけて身体を空転させる。 野良まりさは空中に、回転する子ぱちゅりのあんよが目前に迫るのを見た。 『ゆ?・・・ゆごぉぉぉ・・・ぐへぇぇぇぇ・・・・ぼ・・ぼっど・・ゆっぐ・・り・・じだ・・が・・・・だ・・』 野良まりさの頭に、子ぱちゅりの踵落しが炸裂する。 頭部を潰され断末魔を上げる野良まりさ。 どこからともなくギターの音色が鳴り響き、子ぱちゅりーを称える歌が聞こえる。 流れる星屑のその先に、子ぱちゅりーを待ち伏せてる奴がいる。 牙を光らせ、爪をとがらせ、獣の匂いをさせて・・・・ 子ぱちゅりーの昨日はただ一人旅、明日はどこかでまた地獄旅。 背に刻む覚悟、命限り生きる、まりさにも見えるだろう。 熱くなれ、もう一度、突っ走れ、子ぱちゅりーの魂が吠えるのさ。 後ろには下がれない、覚悟しろ・・・・ 子ぱちゅりーは餡まみれの破壊魔さ。 まりさの護身術を伝授された子ぱちゅりーは、闘いの待つゆんプロレスに挑む。 それは負けるまで降りる事の許されない闘い! 闘いの中にゆっくりを見出した、異端者達の聖域! 子ぱちゅりーの伝説は今始まるのだ! おわり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 色々あって書きたくても書けない状態が続いている間に、何やらえらくここも変化がありましたね・・・ 突然ではありますが今回より「○○あき」と書いて、まるまるあきと名乗らせて頂きます。 人生の予定が丸々空いてしまったので・・・・・ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/743.html
※そこはかとなく汚いです 「むきゅ〜、ぱちゅりーのおぼうしがなくなちゃったわ・・・」 「ゆゆっ!みたことないこがいるよ!」 「おぼうしがないよ!ゆっくりできないこだね!」 「ゆっくりできないこはあっちいってね!」 帽子をなくして群れから追い出されたのは1匹のゆっくりぱちゅりー。 頭がいいが身体が弱く、群れの中でなければまともに生きて行けないゆっくりである。 しかし、ゆっくりは何故か帽子で個体識別をする。 故に、彼女は群れから受け入れてもらえない。 「むきゅ〜・・・ぱちゅりーのおぼうしさんどこなの〜?」 幸いにも彼女の群れは比較的理性的で温厚な群れだった。 たとえ帽子をなくしたゆっくりでも問答無用で攻撃されるようなことはなく、3度の猶予が与えられた。 その間、ぱちゅりーは必死に帽子を探し回った。 けれど、結局帽子は見つからず、今に至る。 「ぼうしさ〜ん・・・ゆっくりでてきてね!」 「むきゅ〜・・・どうしてでてきてくれないの〜・・・」 それでもぱちゅりーは群れに戻るために帽子を探し続ける。 が、やっぱり見つからず、気がつけば彼女は人里近くまで足を運んでいた。 「ん、ゆっくりか?」 「むきゅ!にんげんさん、ゆっくりしていってね!」 「はいはい、ゆっくりしていってね・・・で、何の用だ?」 「むきゅ?」 幸運にも人里で出会った男は話の分かる人間だったようだ。 実は彼は外界出身で、それゆえにこの里の人間が本来持ち得ない文明的な博愛精神を持ち合わせていた。 だからこそ、ぱちゅりーを見た瞬間に冷静に状況を分析し、彼女が単体で人里に来るのは特別用事があるからだと判断した。 「そうか・・・帽子を失くしたのか・・・」 「むきゅ〜・・・これじゃ、ぱちゅりーおうちにかえれないわ・・・」 「ん〜、そうか・・・じゃあ、俺の帽子をあげるよ」 男はそう言うと自分の家へと駆けて行き、あっという間に帽子を持って戻ってきた。 その手にはどこかぱちゅりーの帽子と似ていたが、普通の帽子と違って2つ小さな穴がついている変わった帽子。 ぱちゅりーはそれを何か角の生えた人の被る帽子か、あるいは髪の毛を露出させる人間特有のファッションだろうと解釈した。 「ちょっと臭うけど勘弁してくれよ?」 「むきゅ〜、たしかにちょっとくさいわ!でも、すごくゆっくりしたかぶりごこちね」 「同じぱちゅりーとして扱ってもらえる保証はないけど、これで一応群れには帰れるだろ?」 「むきゅ〜・・・おにーさん、ゆっくりありがとう!」 ぱちゅりーはゆっくりしたお兄さんに別れを告げ、意気揚々と群れへと帰って行った。 しかし、ぱちゅりーは知る由もない。実は今彼女が被っているものが元々彼女の帽子だったものだということを。 そして、外界出身でブリーフ派のお兄さんが今でこそ大人しく褌を履いているが、ほんの数日前まで手作りの下着を履いていたことを。 ある素材で作ったお手製ブリーフの履き心地が非常に悪かったことを。 「むきゅ〜・・・ゆっくりかえったわ!」 「「「ゆゆっ!ぱちゅりー・・・だよ?」」」 「そうよ、ぱちゅりーよ〜」 「でも、なんかへんだよ!」 元気良く群れに声をかけたぱちゅりーを、彼女だと理解しながらも訝しがる群れの仲間たち。 しかし、形が変わっていても彼女の帽子は紛れもなくぱちゅりーのそれであった。 形が変わっていても個体識別出来るなら、帽子がなくても個体識別出来そうな気もするのだが、そこに突っ込んではいけない。 「それに、なんだかとかいはじゃないにおいがするわ!」 「「ほんとうだよ!なんだかゆっくりできないよ!」」 「むきゅ〜〜〜〜!どうぢでそんなごどいうのおおおおお・・・ゲホッゲホッ!?」 ぱちゅりー自身が気付いていなかった帽子から漂う匂いに気付いたのは都会派を自負するありす。 群れの仲間たちも彼女の言葉に続いてにおいを嗅いでは露骨に嫌そうな表情を作る。 そんな仲間達の態度が悲しくて、ぱちゅりーは思わず泣き叫び、ついでにむせてしまった。 「ゆゆっ!れいむしってるよ!それは“ぱんつさん”だよ!」 「ゆぅ?ぱんつさんってなあに?」 突然そんな事を口走ったのは一匹の元飼いゆっくりのれいむ。 その表情を見る限る、続く言葉はぱちゅりーにとって好ましいものではないだろう。 「ぱんつさんはね、にんげんさんがうんうんやしーしーをするものだよ!」 不運なことにれいむはパンツについての認識を誤っていた。 正確にはうんうんやしーしーをするものを覆い隠すものであり、決してそこで用を足すわけではない。 が、パンツすら知らなかった群れの仲間たちの中にそれを訂正できるものなど居るはずもなく、それが群れにとってのパンツの真実となった。 「ゆゆっ!それじゃあぱちゅりーはうんうんをかぶってるんだね!」 「ゆげぇ・・・ぜんぜんとかいはじゃないわ!」 「ぱちゅりー、さすがにそれはひくんだぜ・・・」 幸いにも理性的な群れであったおかげで、帽子を取り戻した彼女が群れに戻ることが出来た。 しかし、かつてのように賢くて頼りになる、ゆっくり出来る群れの頭脳として扱ってもらうことは出来なかった。 皆から少し離れた場所で、一人寂しく草を食み、寒い夜でも誰かと寄り添うことも出来ずに草に包まって眠ることしか出来ない。 「むぎゅ〜・・・ばんづさぁん、ゆっぎぢどれでね!ばぢゅりーゆっぐぢでぎないわ!?」 勿論、ゆっくり出来ないパンツを取ろうとしたが、ぱちゅりーの知らない素材によって伸縮性を高められたパンツは彼女の頭にフィットしてしまっていた。 おかげで、パンツを脱ぐこともかなわず、たとえ脱ぐことが出来ても群れから追い出されるだけのぱちゅりーはやがて全てを諦めた。 「ゆゆっ!ぱんちゅりーがきたよ!」 「おお、くさいくさい」 「ねえ、おきゃーしゃん!どうちてぱんちゅりーはぱんちゅさんをかぶってるの?」 「それはね、ぱんちゅりーがゆっくりできないこだからだよ!」 ぱんちゅりー。気がつけばそれが彼女の名前になってしまっていた。 後にパンツの臭いでれみりゃを追い払い、多少待遇が改善されるのだが、それはまた別のお話。 ‐‐‐あとがき‐‐‐ 拝啓 虐スレ85 798様 こんなんで申し訳ありません>< byゆっくりボールマン 以下は編集者の独断で転載 ゆっくり虐待スレ85 798 名前:名無したんはエロカワイ 投稿日:2009/01/08(木) 08 08 00 ID Duj2woO20 プラス思考型のゆっくりをマイナス思考型にするとどんな行動をとるんだろう 心中とかしだすのかな そろそろ冬篭りを始めようとしたまりさ一家 しかしどうみても餌が足りない 決意をしたまりさは家族を連れて崖に行った 「まりさ!ここにはむしさんはいないよ!あっちをゆっくりさがそう…ゆっ!?」 突然最愛のれいむを突き落とすまりさ 「おかあしゃぁぁぁん!」 「おとうしゃんどぼちてこんにゃことしゅるのぉぉ!?」 「…どうせあのりょうじゃはるまでいきのこれないよ…ゆっくりしのうね…」 「やだよ!れいみゅまだしにちゃくないよ!」 「まりしゃごはんさんがすくにゃくてもわがままいわにゃいよ!」 「…どうせともぐいするのがおちだよ…みにくくしぬくらいならいさぎよくしのうね…」 家族を全員突き落としたまりさ 後は自らが飛ぶだけだ 「…れいむ…あかちゃん…ゆっくりまりさもいくよ…」 飛ぼうとしたそのとき、友人のぱちゅりーが現れた 「ゆっくりやめなさいよ!じさつはよくないわ!」 「…ごはんがないよ…いきるきぼうがないよ…」 「ごはんならぱちゅりーのをわけてあげるわ!」 「…ぱちゅりーにめいわくがかかるよ…それにまりさはかぞくをころしたよ…もうゆっくりできないよ…」 「それでも…それでもぱちゅりーはまりさとゆっくりしたいわ!」 「ぱんちゅりー!」 「まりさぁぁぁ!」 先に死んだ家族 「「「どぼぢでごんなごとになっでるのおぉぉ!?」」」
https://w.atwiki.jp/slowlove/pages/72.html
(この話は甘甘イジメです。ガチ甘好きな方はご遠慮ください) ほんめーりんのひそかな楽しみ その2 ほんめーりん×ゆっちゅりー 甘甘時計責め 「んっきゅ、んっきゅ」 庭木の木陰で、ゆっちゅりーことゆっくりぱちゅりーが動いている。 「んっきゅ、んっきゅ」 その場にとどまったまま、のけぞったり、低く潰れたり、のけぞったり、潰れたり。 かけ声に合わせて、しきりに上下している。 何をやっているのかわからないが、紫色のぽわんとした形の彼女が、いっしょうけ んめい動いているのは、なかなか可愛い。 その有様を、門外で立哨している美鈴が肩越しにちらちらと見ている。その顔はて れーんとした幸せ顔だ。いささか職務怠慢である。 「んっきゅ、んっきゅ」 ゆっちゅりーは熱心に動き続けている。一人で集中しているふりをしているが、本 当にそうだったら小屋の中でやるはずだ。 これは声をかけてもらいたがっているのである。美鈴はそれがわかっているのでて ろてろ顔なのである。 「パチェさまパチェさま」 「きゅっ? いまっ、わたしは、いそがしいのだけどっ」 さもうっとうしいとばかりに返事をする。しかし声をかけなければそのうち怒り出 すことを美鈴は経験から知っている。 美鈴は続ける。 「何をなさっているんですか?」 「うんどうよ!」 んっきゅ、んっきゅと伸び縮みしながら、ゆっちゅりーはもっともらしく言う。 「わたしはしょこにこもりきりだから、いささかびょうじゃくなのよ! たまにはこ うして、体力をつけるひつようがあるの!」 ゆっちゅりーのいう書庫とは、門番小屋の押入れのことである。そこに彼女は、美 鈴が与えた童話やら子供向けの図鑑やらを、後生大事に溜め込んでいる。 「なんという運動ですか?」 「これはっ、んっきゅ、くっしんよ! きゅっ」 「くっしんというとどんな運動ですか?」 「そんなこともしらないの? まったく、めーりんはものをしらないわね!」 「すみません、不勉強で」 「いいわ、おしえてあげる。くっしんというのは、あしを伸び縮みさせることよ!」 どう見ても顔である。 足ではなく顔だ、伸び縮みしているのは。 びにょんぽにょん、びにょんぽにょん。 本人は大真面目である。美鈴は笑いをこらえて続ける。 「はぁー、そうですか。それが屈伸なんですねぇ」 「そうよ! んっきゅ、んっきゅっきゅ」 ゆっちゅりーは今まで自分から運動などしたことは、ただの一度もない。 またぞろ子供向けの雑誌か何かで、無用な知識をつけたのだろう。 かと思うと、五分もしないうちに動きを止めて、はぁはぁと荒い息をし始めた。 所詮ゆっくりだから、スタミナもたかが知れているのだ。しかも彼女は喘息持ちの 生クリーム饅頭なのだから、まともに運動などできるわけがない。 だが美鈴はそんな情けないゆっちゅりーが大好きだった。 「朝のうんどうがすんだわ! これで血のめぐりがよくなったわ!」 「そうですねえ、お疲れ様でした」 「うんどうのあとには、あまいものをたべるといいというわ」 ゆっちゅりーは美鈴を見て、わざとらしく言う。 「ねえめーりん、ひょっとして、何かあまいものがなかったりしない?」 なかったりしないどころではない。門番小屋の台所に、昨日買ったお菓子が置いて ある。 「そうですねえ、あったような気もしますけど」 「あらあらおぼえていないの? おしえてあげるわ、お台所にマシュマロがあるのよ! わたし、あれをゆっくりとたべたいわ!」 「でも、パチェさまの分は昨日もう差し上げたと思うんですけど」 「むきゅっ!? そ、そうだったかしら?」 あわてたように小さく飛び上がって、しらじらしく目をそらす。 「よくおぼえていないわ! だって、あれはもうきのうのことなんだもの!」 ついさっき人の記憶力にけちをつけたかと思えば、もうこの言い様である。しらばっ くれるにもほどがある。 ゆっちゅりーは何かを期待するようにちらりと美鈴を見て、言う。 「めーりんだって、わすれたのでしょ? あてずっぽうで言ってるのじゃない?」 美鈴の笑みが深くなる。握り締めたこぶしの周りで、気が陽炎を作る。 その手を広げて、ふっと肩をすくめてから、美鈴は言った。 「もう十時を回ってますしね。おやつにしましょうか」 「そうね、ゆっくりとやすむことにするわ!」 美鈴は手近の妖精に、休憩に入ることを告げると、ゆっちゅりーを抱き上げた。 「おやつ♪ おやつ♪ たのしみねっ♪ きゅっ!」 紫髪のゆっくりが、腕の中でぽよんぽよんと体を揺らす。それにつれて美鈴のふく よかな胸も、ぽよんぽよんと持ち上げられる。 美鈴はにこにこしながら門番小屋にあがり、居間の卓袱台にゆっちゅりーを置いた。 そして、台所から菓子箱を持ってきた。 中には指先ほどの大きさのマシュマロが数十個。 二人はうっとりとそれに見入る。 「おいしそうですねえ」 「そうね、ふんわりぷにぷにね! おくちに入れたら、甘ぁくとろりととけてしまう のよね!」 つかの間、宙を見上げてうっとりとしてから、美鈴は我に返って箱に手をつけた。 「ええと、三十個ありますね。パチェさまは昨日二十個も食べちゃったから、今日は 五個だけです」 「きゅっ!?」 鋭い動きでゆっちゅりーが振り向く。こういうときだけは、ゆっくりとは思えない ほど速い。 「それはおかしいわ! こんなにたくさんあるのに、五こしかもらえないなんて!」 「でもパチェさま――」 「いえ、ダメ。ダメよ! わたしはもっともっと、もらえるはずなのよ!」 激しく頭を振って否定する。さすがゆっくり、食い意地の張りっぷりは人後に落ち ない。 もちろん美鈴は笑顔でイラッと来たが、ゆっちゅりーの性格はよくわかっている。 すぐにいい手を思いついた。 壁を見上げて時計を確かめてから、何食わぬ顔で箸を取って、ゆっちゅりーの前に 取り皿を置く。 「じゃあ半分の十五個ずつです。ひとつずつ数えますね」 「むきゅ、はやくしてね!」 「いいですか? ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、いま何時です か?」 唐突に顔を上げて聞く。面食らいつつもゆっちゅりーが時計を見上げる。 「むきゅっ? う、ううんと、あれは……とおよ! じゅうだわ! じゅう時!」 「十ですね。十一、十二、十三、十四、十五、と」 箸を置き、組んだ指にあごを乗せて、美鈴はにこにことゆっちゅりーを眺めた。 「さ、どうぞ。十五個です」 「じゅうごこ……といえば……」 「三十個の半分です」 「いわないでちょうだい! ゆっくりとかんがえていたのだから!」 ほっぺたをぷっくりと膨らませ、もちもちとした体を震わせて、ゆっちゅりーが怒 る。あらすみません、と美鈴は謝る。 「とりけして、もういっかいよ!」 「はいはい。さあ、十五個ですよ」 「じゅうごこといえば……三十個のはんぶんね!」 「おっしゃるとおりですパチェさま」 「ふふん、それぐらいのことはかんたんにわかるのよ! だってわたしは、とてもち てきなのだから!」 そう言って、上機嫌でゆっちゅりーは十二個のマシュマロをはむはむと食べにかかっ た。その有様を、美鈴は赤ん坊を見るような優しい目で見ている。 しかしゆっちゅりーは全部食べてしまわず、途中でふと口を止めて、箱の中を見た。 「あら?」 「なんでしょうパチェさま」 「のこっているほうが、おおいのじゃなくて?」 「そんなことはありませんパチェさま」 「そうかしら……ううん、ううん、おおいわ! あなたのほうがおおいわよ! めー りん、どういうことかしら!」 笑いをかみ殺しながら、美鈴は箸を取る。 「多くありませんってば。じゃあこれからひとつずつ数えますからね?」 「ええ、そうしてちょうだい! これじゃあゆっくりできないわ!」 「じゃ、行きますよー」 箱の中のマシュマロを、美鈴はひとつずつ皿にとっていく。 「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ、やっつ、ここのつ、 いま何分ですっけ?」 「きゅっ!」 ゆっちゅりーはまたもうろたえつつ、時計を見る。が、ここでも彼女はゆっくり のおろかしさを露呈した。 「ながいはりが……ななだわ。ななふんよ!」 三十五分を差す時計を見て、勝ち誇ったようにゆっちゅりーは言った。 もちろん美鈴は訂正しないし、種明かしもしない。 「七ですね。八、九、十、十一、十二、十三、十四、十五、と」 十八個のマシュマロを並べ終えて、美鈴は箸を置いた。 「ね」 「むきゅっ?」 「十五個です」 「む……むきゅ……」 「パチェさまと同じですね?」 ゆっちゅりーは答えない。自分と美鈴のマシュマロを忙しく見比べている。 だが自分のほうはすでにいくつか食べてしまったし、美鈴の皿に乗っているのは十 八個ものマシュマロだ。それはゆっくりにとって、天文学的に大きな数である。 「いち、にい、さん……いち、にい、さん……し……きゅう、きゅむぅぅん」 見る間にゆっちゅりーの顔が真っ赤になった。ゆっくりの能力を超える問題にぶつ かってしまい、知恵熱が出てきたのだ。 「あっちが……じゅうごこで……わたしのも……じゅうご……あぁん、あきゅっ、あ きゅうん、きゅぅうぅん!」 震えながら必死に思考していたが、限界を超えてしまったらしく、ついにぐるぐる と目を回してしまった。大きすぎるバケツプリンのように斜めに崩れて、口の端から てろんと生クリームを漏らす。 それを見つめていた美鈴は、肩を抱きしめてぶるっと震える。 「ああん、パチェさま、またこんなに簡単に逝っちゃって……♪」 オーバーヒートしたゆっちゅりーを抱き上げて、冷蔵庫に入れてやる。しょせん生 クリームの生き物なので、冷やせば簡単に生き返るのだ。 やがて冷蔵庫がごとごとと揺れ始めた。美鈴はその前にしゃがんで、扉を開けてやっ た。 「大丈夫ですか、パチェさま」 「……ゆっくりとなおったわ!」 いささか不機嫌そうな顔で、ぽよんっ、とゆっちゅりーは出てきた。むきゅむきゅ はいずって卓袱台へ向かう。 「もう、めーりんはつかえないんだから! わたしがむずかしいもんだいを かんが えてあげたのだから、かんしゃしてね!」 「あいすみませんパチェさま。それで、検算はお済みになったんですか?」 「え、ええ、まあね! もんだいはなかったようよ!」 きゅっ! とふんぞり返るゆっちゅりーを、再び卓袱台の上に戻してやると、美鈴 は自分のマシュマロを三つばかり、ゆっちゅりーの皿に移してやった。 「ほんと、パチェさまがいると助かります」 「む、むきゅっ? これは、くれるのかしら?」 「ええ、少ないですけど」 美鈴がそういうと、ゆっちゅりーはにこっと笑顔になって言った。 「ゆっくりしてってね!!!」 「えええ、それはもぉ……ゆっくりしてますとも」 美鈴はぽわぽわにとろけて、膝をぎゅっとすり合わせたりなんかする。 当のゆっちゅりーは、思わず本能の叫びが出てしまったことに気づいて、そっけな く顔を背けるのだった。 「い、いまのはなんでもないのよ! いみのないこえでしかないの!」 「はいはい、心得てます」 赤いほっぺのゆっちゅりーを、こちょこちょ撫でる美鈴だった。 fin. ================================================================== YT ================================================================== 俺のMy Sonも逝っちまったZE! -- 名無しさん (2008-09-27 21 29 33) メチャクチャかわいい~♪ -- 名無しさん (2008-09-30 01 46 43) なんという和みSS、ほのぼのぉ~ -- ine (2008-09-30 18 51 28) 貴方は私を萌え詩(コロス)気ですか?WW -- ゆっけの人 (2008-10-31 19 21 29) た・・・たまらん・・・ -- 名無しさん (2010-11-27 15 15 57) 萌えた…時そばならぬ時マシュマロww -- 名無しさん (2012-02-28 08 54 22) ヒャア!!ぎゃくた(死刑!!`°∀°´)いっ!? -- 名無しさん (2012-07-25 20 16 50) 名前 コメント