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(1970年01月01日) よくわからない
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664 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。 sage 2009/11/25(水) 12 54 40 ID cLiC5EBV 最近、妹の俺に対する依存度合いは少し異常なんではないかと、考えることも少なくない。両親も妹に対してそれとなく俺か ら自立するように言っている。しかし彼女は聞く耳持たずという調子だ。中学生になっても一緒に風呂に入ろうとしてきたし 、高校生の今でも朝気づくとベッドに妹が潜り込んでいた、なんて日常茶飯事だ。なんとかしないとあいつはこれから兄である俺 無しでは生きていけないかもしれない。……いや、そんな深刻に考える必要はないよな。あんなの思春期特有の兄に対する憧 れみたいなもんだよな。きっとそうだ。 ?「なぁに考え込んでんの?前向いて歩かないと危ないわよ?ていうかあんたが考え事なんて珍しい。」 妹と別れ、自分の部室に向かう途中聞き慣れた声がした。同じ部活の天王寺美佳だ。こいつとは中学から一緒だ。因みに同じ 都立高校を受けて共に落ち、この高校に入学した。要は腐れ縁ってやつだ。 『まあ、俺も色々考えるんだよ。それよりどしたんだよ?胴着姿で?』 俺の部活は弓道部だ。なんで弓道なのかというのは、まあ運動部の中で一番楽そうだったからという理由にもならん理由だ。 美佳「部長さんが遅いから様子を見にきたんです~。なんで部長のあんたより副部長のあたしの方が早いのかしらね~。」 理由にもならん理由で入った部活であったが、もともとそんなに人数も多い部でもないので、三年生の中で一番上手い俺が部 長になってしまった。 『ごめん、電車乗り違えたんだよ。』 美佳「まあ、良いけど。それよりさぁ、ちょっと見て欲しいのよ、私の型。最近調子悪くてあんまり当たらないの。あんたな ら何か分かるんじゃないかなって。」 『ああ、良いよ。お前に頼られるなんて珍しい。』 美佳「うっさい!ほら、来てよ。」 まだ誰も来ていない道場に俺と天王寺の二人だけがいる。二人だけだと小さい道場もゆったり としている気がする。 パシュンッ 美佳「……。ほらね、当たらないでしょ?自分では完璧な型だと思うんだけど……。」 665 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。 sage 2009/11/25(水) 12 55 48 ID cLiC5EBV 『確かに綺麗な型だよな。何が悪いんだろ。……もっかい射ってみてくれ。』 その後もああでもないこうでもないと天王寺の型について色々と語りあった。 『あっ、ちょっと肩を緩めてみたらどうよ?』 美佳「え?よくわかんないよ。」 『だからほら。こう。』 口では伝わり辛いようなので天王寺の背後に廻って彼女の肩を掴み、少し緩めるようにほぐしてみた。 美佳「ひゃ////ちょ、ちょっと!」 俺が肩を掴んだ瞬間、天王寺はビクッと反応しこちらを振り向いた。 『なんだよ。どうした?肩痛めてるとか?』 美佳「ちっ、違うわよ。別に痛めてるとかじゃないから。……い、いきなり掴んでくるからビックリしたのぉ!」 『だって、口じゃわかんないだろうから直接教えてやろうと……。』 美佳「いきなりは反則。……もう////」 なんだ?こいつ。肩が敏感とかだろうか?……そんな事聞いたら殴られそうだな。 そのあと他の部員が来て2時間 程で部活は終了。その間、終始天王寺のやつは俺の方をチラチラと見ていたが、目を合わせることはなかった。 さすが理由にもならない理由で入った部活ではあったがその理由もあって2時間の部活の後でもそんなに疲れてはいない。さ て妹はテニス部なのであと30分くらいで終わるはずだ。妹には 「一緒に帰りたいからちょっと待っててね。」 と言われているので待つことにする。 『暇だしテニスコートの方にでも行くか。』 妹の部活姿もそんなに見た事はないし、テニスに限らずサッカーや野球も見るだけなら結構好きだ。見るだけなら。 美佳「あれ?彩人どこいくのよ?」 彩人(あやと)、俺の名前な。テニスコートに向かう途中、天王寺に会った。 666 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。 sage 2009/11/25(水) 12 56 56 ID cLiC5EBV 『あぁ、妹がテニス部なんだよ。だからちょっと見てみようかと思って。』 美佳「そうなの?じゃああたしもついてくわ。」 そう言って天王寺も俺について来た。こいつもテニス好きなんだろうか。まあいいや。 パーンパーン 『おおやってるやってる。あ、いたぞ。』 美佳「一目見れば分かるわよ、あんな美少女。ほら、あんたに手振ってるみたいよ。」 天王寺も妹の事は知っている。中学から一緒なので、まあ当然と言えば当然か。妹も確かに美少女ではあるが天王寺もそ こそこだと思う。妹とは違った活発さを感じる可愛さだ、とクラスの連中は言っていた。確かに中学のころからクラス委員長 を勤めていたし、何かとクラスの中心的人物だった記憶がある。俺もよくこいつに振り回されたっけ……。よく告白されてい たみたいだし、今も結構人気はあるみたいだが何故か誰とも付き合ったりはしていないみたいだ。 俺に気付いた妹はこちらに向かって手を振る。俺もそれとなく返す。しかし妹はテニス姿も本当に絵になっている。普段は降 ろした黒髪をポニーテールに結び、ラケットを振るたびにそのポニーテールがぴょんと跳ねる。同時にテニスウェアに押し込 まれた大きな胸が揺れ、ブリーツスカートがひらりとめくれ、あどけない太ももがちらりと覗かせる。 美佳「なあに自分の妹に見とれれてんのよ?」 『別に見とれてなんかねえよ。しかしあいつ目当ての見学者らしき連中も多いな~。』 新入生挨拶での知名度もあり何しろ美少女の妹のことだ、彼女のテニスウェア姿を一目見ようと他の部活終わりの連中あたり が、テニスコートの周りにちらほらといる。 美佳「なぁに?兄としてはヤキモキしちゃう?ふふ。」 いたずら気に俺に微笑む天王寺。 『しねえよ。あいつの事だ、昔からあんな調子だからな。もう慣れたよ。』 667 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。 sage 2009/11/25(水) 12 58 14 ID cLiC5EBV 「お兄ちゃん!待たせちゃってごめんね。寒いし早く帰ろ?」 部活も終わり妹が俺と天王寺の方にやってきた。 『おつかれ。そうだな、寒いし帰ろう。天王寺はどうする?俺らと帰る?』 美佳「あ、うん。じゃあそうしよっかな~」 帰りは余り待たずにバスに乗れた。行きとは違い、他の部活終わりの生徒もちらほらいる。しかし朝程混んでいる訳でもない。 俺達三人はやはり一番後ろの席だ。俺が真ん中で右に妹、左に天王寺。妹はと言うと、行きのバスの中とはまるで別人の様に 大人しくしている。単語帳を静かに読んでいる様だ。やはり俺に対してあんな態度の妹でも人前ではさすがに普通にしている。 こういう訳だから何も常に兄である俺にべったりという訳ではない。 その後も電車に乗り換えても妹は大人しくしていた。ドア横に立ち、参考書に目を落としている。駅に着きドアが 開くと客が乗車してくる。妹は借りてきた猫状態なのだが、静かに佇む姿も凛としている。乗って来た客も一瞬目が妹に釘付 けになっている様だ。 電車から降りても俺と天王寺だけが話しているが、妹は俺の後ろを静かについて来るだけだ。 美佳「じゃあ私こっちだから。またね、二人とも。」 あいつの家は駅の反対側だ。天王寺と別れた後も妹は大人しくしていた。朝の登校時などは電車に乗るまではいつも、手を繋 ぎたいだのおんぶしてだの、幼稚園児の様に駄々をこねるのだが、今日に限っては本当に大人しい。俺も特に話す事はなかっ たので互いに無言であった。最近は冬の訪れを感じさせる匂いを感じる。一昨日辺り木枯らし一号も吹いたらしい。俺は冬は 好きでも嫌いでもない。暑いのよりは寒い方が断然好きだ。暖房の効いた部屋でこたつに入り寝ている時は至福の時だ。でも 寒くなってくると寝る前にいつも思い出す。 ―――おにい……ちゃん……?ほら、わたしがあたためてあげるからね……?あ……だめだね、わたしこんなにつめたいもん ね?……だいすきな……おにいちゃんにかぜひかせちゃうかもしれない……。ごめんね……ごめんね……おにいちゃん――― そんな事を考えているといつの間にか家に着いていた。両親は共働きなので家には誰も居ない。俺は鍵を開けると冷たいドア ノブに手をかける。 ガチャン ドアを開け、玄関で靴を脱ごうと屈もうとすると ガバッ 「寒い~。お兄ちゃ~ん、暖めてよ~ん。」 と言いつつ妹が後ろから抱き着いてきた。 『おい、靴脱げないから離してくれ。な?』 「だぁめ。帰りにお兄ちゃんが手繋いでくれないから私の手こんなに冷たいんだもん。だから暖めてぇ?ギュッ」 そう言ってさらに強く抱きしめるように引っ付いてきた。 668 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。 sage 2009/11/25(水) 12 59 19 ID cLiC5EBV 『わかったから、まず家入ろうな。ほら、こたつ点けとくからさ。着替えてこいよ。』 なんとか妹を引き離し、こたつを点けて、着替えた。すぐに妹が来たが、ブレザーとセーターは脱いでリボンも外していたが まだ着替えはいなかった。 『なんだ早く着替えろよ。』 「だって寒いんだもぉん。それにこういう格好好きでしょ?お兄ちゃん。よいしょっと。ふぅ~暖か暖か~。ほらお兄ちゃん もこっち来て?」 そう言って妹が自分の隣に入れとこたつの布団を上げる。 『はぁ……。はいはいわかったよ。ふぅ。暖っけ~』 その後はみかんを食べたり雑誌を読んでいるうちに眠くなってきた。 「お兄ちゃんも寝ようよ~」 『そうだな。』 妹とこたつに入ったまま寝転がる。 「うふふ。お兄ちゃ~ん。」 子猫の甘える様な声を出して妹が俺の胸に顔を埋めてくる。甘いシャンプーの香りが妹の髪から漂ってくる。 「私、汗臭くないよね??」 『ああ。別に汗臭くなんかないよ。でも女子って汗かいてもあんま臭くないよな。』 妹も自分の匂いとか気にする方だとは意外だと思った。 「うふ。だって乙女ですもの。それともお兄ちゃんはちょっと汗の匂いしてた方が好きとか?」 『そんな変態趣味じゃねえよ。』 しばらくして妹はすやすやと寝息をたてて眠ってしまった。俺に背を向けた状態なのだが、見ると白いブラウスに妹の下着が 少し透けている。ブラウスの上からも模様が分かる。可愛らしい花柄のだ。ブラウスは大きな胸のせいで身体にぴったり と張り付いているかの様だ。こんなに女性としては魅力的な身体を持ってるんだ、俺なんかにべたべたしてないでとっとと彼 氏でも作れるんだから作ってしまえと思ったりする。 ふあ~眠ってたのか……。昔の夢でも見てた気がするけど覚えてないや。今は……一時半か。明日一限サボるにしても早く風 呂入んないと。 しばしばした目を擦りながら、風呂場へと向かう。途中、妹の部屋の電気がついているのがドアの隙間から見 えた。あいつも来年は受験だ。そうでなくても彼女はよく勉強はしてる。見た目は美少女でしかも頭もいいと妬まれる事さえ ある妹ではあるが(実の兄にすら)、陰できちんと努力を怠らないからこその良い成績なんだ。そんな事を知っているのも俺く らいだろう。シャワーを浴びて髪を拭きながら、自室に戻ろうとする途中、まだ妹の部屋に電気がついていた。もう二時過ぎ だ、そろそろ寝た方がいいと言うべきか。……いや止めとこう。妹だって夜更かししても勉強効率はよくない事くらい知っている だろう。それを自分よりも出来の悪い兄に注意されてもうっとうしいだけだ。でも、もしかして勉強途中で寝てしまってそのま ま電気をつけっぱなしにしているのかもしれない。それにそろそろ夜は寒いし、風邪でも引いてしまうかもしれない。……一応部 屋を覗いてみるか。それで勉強してればそのまま何も言わなければいい。そう思って妹の部屋のドアの隙間から中を覗いてみ る。ガサゴソと音がする。布の擦れる様な音。それになんだか荒い息の様な音も。うなされてでもいるのだろうか。……っ!? 669 選択肢を選ぶ時は慎重に。そんなの誰でも知ってる。 sage 2009/11/25(水) 13 04 25 ID cLiC5EBV 「………ちゃん……。お兄……ちゃん……」 俺……?よく聞こえないが俺を呼んでいる……? 「お兄ちゃん……ダメ……。膣内はダメ……だよぉ……赤ちゃん……できちゃうぅ……。ひぁん……好きぃ……お兄ちゃあん……」 見えないけれど妹はおそらく自慰に浸っている。………しかも兄である俺をネタに。 「ひゃめぇ……そんな強いのぉ……おかひくにゃるぅ……いいのぉ……お兄ちゃん……」 声は微かだからあんまり聞こえない。しかし普段の妹からは決して聞く事のない甘えた様なとろける声。いやそんな事はどう でもいい。今だに妹のやつ……俺の事……。 朝になった。昨日の妹の事もあって余り眠れなかった。一限をサボって寝ていようかと思ったが目が覚めてしまったのでコー ヒーを飲もうと居間に行くと妹が制服姿で朝飯を食べていた。昨日の事もあってなんだか気まずい。しかし何食わぬ顔でコ ーヒーを入れて飲んだ。変に意識して挙動不審になれば妹に何か感づかれるかもしれないからだ。……いや、別に俺にはやま しい事はなく、寧ろ自慰をしていた妹の方こそやましいのだろうが、何故か俺の方が緊張してしまう。何食わぬ顔で朝ご飯を 食べている妹が本当に昨日の晩の妹と同一人物なのだろうか。そんな事を考えながら妹の顔を見ていると 「何か用?私の顔になんかついてるの?」 気付かれてしまった。俺は直ぐさま 『いや、別になんでもない……』 と言いさり、自室に戻る事にした。 妹との関係がぎくしゃく仕出したのは俺に彼女ができたから。相手は中学から一緒の天王寺美佳。 現在、大学も同じ学部だ。美佳と付き合うようになったのは高校の卒業式に美佳の方から俺に告白 してきたためだった。俺は全く気付いていなかったが、どうやら中学の時から好きだったらしい、というか本人がそう言って いた。俺も美佳の事は別に嫌いでは無かった。寧ろ女友達としては結構気も許せる相手だったし、魅力的なやつだとは思って いた。だから彼女の告白を受け入れ、付き合う事にした。付き合うとはいってもお互い気の知れた仲だし別段、二人の関係に 大きな変化はなかった。ただ、俺と妹の関係は大きく変わってしまった。しばらくして妹に彼女ができたと言うと、それまで 妹からは聞いた事の無いような怒号で 「何言ってるの!?お兄ちゃんにあんな女釣り合うわけないよ!!!そんなんじゃお兄ちゃんの方が腐っちゃうよ!?」 などと俺と美佳が付き合うのに猛反対した。それから一週間近く毎日喚きちらし、早く別れろだの、あんな女死ねばいいだの、 普段の妹からは到底想像出来ないような暴言を吐き続けた。俺も美佳の事は大事に思っていたので、 『そんな事を言うお前は嫌いだ』 的な事を妹に対して言った。すると妹はそれ以来、何も言わなくなり、その代わり、今までのようにべたべたくっついてきた りどころか、俺とは必要最低限の話しかしなくなった。少し寂しい気もしたが、あぁ、これでこいつも兄離れできる、とほっ としてもいた。前々から、甘えるように擦り寄ってくる妹の眼には兄に対するものとは掛け離れた、熱を感じていた。妹は単に 兄に甘えるというよりも、俺の事を異性として見ているんじゃないかと薄々感付いていた。だが、少々強引とはいえ、これで 妹も正常になって恋人でも作って、俺の事なんか忘れてくれるだろうと期待もしていた。美佳には悪いが、俺が彼女を作った のだって妹に俺の事を諦めさせるためでもあったのだ。
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安全牌を見極めろ/そもそもそんなものが存在する確率は? ◆MUMEIngoJ6 「ぐあああああああああああ!?」 耳をつんざくほどの悲鳴が、前触れもなく周囲の木々を震わした。 やたらと声量だけはあるものの、その悲鳴には発声法のいろはもない。 押し潰されたような濁声が、時折裏返って甲高くなっている。 「そうらよっと」 叫び声がよほど不快であったのか、青年がのた打ち回る悲鳴の主へとドロップキックを叩き込む。 全身を炎に覆われていては反応できる道理もなく、前のめりに倒れこんだ男は十数メートルほど地面に擦り付けられる。 とはいえ、何とかそのおかげで悲鳴の主を覆う炎は払われた。 額に刻み付けられていたクラブのマークは、煤によって見えなくなってしまっているが。 依然として立ち上がらぬまま荒い呼吸を続ける男を見下ろして、青年は切り出す。 勇者らしからぬほどに冷え切った眼差しの主は、しかしながら魔を統べる竜の王へと単身立ち向かう勇者。その名をジャガン。 「もう一度質問だ。お前は、あのノアに関して何か知っているか?」 「し、知らん! お、俺は何も」 「そうか、ならば用はない」 鎧を纏う男が言い終えるより先に、ジャガンは携えていた細身の片手剣を構える。 その様を目にした男が、どうにか時間を稼ぐべく咄嗟に問いかける。 「待て! いきなり襲い掛かったのは悪かった! しかし優勝したいのなら、ここで俺を殺さずに泳がせた方がだな」 「関係ないな。優勝して何になる」 「なっ!? ならアンタは何を……?」 またしても言い終えるより先に結論を出され、男は今度は心の底から生まれた疑問を口にする。 投げかけられた疑問に口角を吊り上げると、ジャガンは包み隠さずに目的を告げる。 この殺し合いに興味などなく、欲しいのはノアが持つ技術であると。 ジャガンがわざわざ答えたのは死に行く者への慈悲にあらず、己が目指すゴールの凄まじさを分からせるため。 勇者でなければ目指せぬほどの途方もない目的を教えることで、生まれ持った血の差というものを心で理解させるため。 だからこそ勢いよく立ち上がった男の言葉に、怪訝な声をあげることになる。 「わ、分かった! 俺もアンタの案に乗る!」 「あァ?」 「さっきまでは、あのノアとかいうヤツに勝てないと思ってた! だがアンタがいれば何とかなる気がするッ! 俺を部下にしてくれよ! これでもアンタほどじゃないが、腕には自信があって――!」 ここにきて初めて男の言葉を最後まで聞くと、ジャガンは呆けたような表情となる。 男にとってあまりにも長く感じられる一分が過ぎた頃、静かになった森林に喉を鳴らす音が響き渡る。 低かった音はじょじょに大きくなっていき、ついにジャガンが大きく口を開く。 「クッ、はーッはッはッは! ははははは!! なーに言ってんだァ、お前は?」 大きく歪んだ口元は、スライムのそれを思わせる。 「共闘なんざするのはな、自らの欠点を他人に埋めてもらわなきゃならねえ凡人だけなんだよ」 立ち竦んでいる男を見つめる瞳は、さながら人間に相対した魔物のよう。 「ま、よーするに俺みたいな天才様には埋めなきゃいけない欠点なんてねーってワケ。 情報なり財宝なり持っててそいつを交渉材料に使うんならともかく、戦力としてカウントして欲しいってお前、そりゃあアレだアレ。身の程知らずを通り越してさ」 すう、と一息。 ただそれだけの行為が、劫火を吐き出す寸前のドラゴンじみて見える。 「――――もういいから二度と口開くな、ってヤツ?」 ジャガンが目を細めると、暗い闇を抱いた瞳がいっそう強調され――男の脳内に主君の姿が蘇る。 関東一円を支配する組織の統率者にして『KING』、その姿が。 ゆえにジャガンの言葉が耳朶を打つのと同時に、男は踵を返して全力で逃走を開始した。 震える身体を奮い立たせて、縺れそうになる両脚に意識を集中させて。 頭の中を駆け巡るは、ただただ後悔の念。 見た目だけで相手の実力を知った気になって、KINGを連想させる相手に仕掛けたことへの。 「おお、背中見せて逃げるってか? いやいやいい判断だとは思うよ? 焦りに駆られて俺に攻撃してくるようじゃあ、減点一万の即殺ルート一直線だ」 遠ざかっていく背中を眺めつつ、軽口を叩くように笑みを浮かべる。 その笑いは、もはや先刻のように暗くはなくなっていた。 これから起こるであろうことを純粋に楽しみにしているかのような、そういう類の表情。 デイパックから光り輝く丸い石を取り出し、ジャガンの頬がいっそう緩む。 重量を意に介さずに片手で掴み、大きく振り被る。 「でも残念。悪いな、さっきのは嘘だった」 言葉と同時に、オーバースローのフォームから石を手放す。 放り投げられた石の名は、勇者ロトも使用したと伝承される『太陽の石』。 されども、残り二つの神具がなければ意味を成さないただの輝く石。 だが、ジャガンにはそれで十分なのだ。 「俺は、『超』天才なのさ」 ジャガンの手元から離れた太陽の石は、動き回る的を正確に射抜いた。 男は黒地に金色をあつらえた鎧を着込んでいたものの、後頭部を狙われれば関係ない。 太陽の石は男の首を刈り取っても減速しただけで、一本の樹木に激突してやっと静止した。 かなり深いところまでめり込んでしまったが、ジャガンは呼気を整えると片手で太陽の石を抜き取った。 ◇ ◇ ◇ 「なかなかってとこか。ま、ご先祖さんの鎧と比べんのは可哀想だしな」 死体から引き剥がした鎧を着込むと、ジャガンは身体を擦るようにして強度を確認する。 幾ら自分が唱えたとはいえ、『ギラ』程度の呪文では内部まで熱が届くとは思えない。 死体となった男は、おそらく顔面や下半身への熱で悶えていたのだろう。 結論付けると、これまた死体から奪ったデイパックの中身を確認する。 「ちッ、剣はねーか。コイツはそこまでの代物じゃなさそうなんで、別のが欲しいんだがな」 ジャガンは携えたレイピアに視線を投げて溜息を吐くと、拾ったデイパックの中身を元から所持していた方に纏める作業に移す。 「さて、と」 ――――ゆっくりと首を後ろに回し、森林の一点を見据える。 「ずっと見てたよなァ。ククッ、いやはや逃げ出そうとか考えなくて助かったぜ」 暫し静寂が辺りを支配するも、ジャガンは視線を流そうとはしない。 いい加減やり過ごすのは不可能と判断したのだろう。 ジャガンの視線の先にある木の陰から、民族衣装のようなものを纏った男が姿を現した。 「こちらに気付いていない確率は七パーセントだった。しかし動けばその確率は、その一割程度までに下がってしまうからな」 「カカッ、面白いこと言うじゃねえか。答えを言えば最初っからバレてたけどな」 「あくまで確率の話だ。それに見て取った実力からの計算である以上、そちらが全力を出していなければ確率というのはまた変わる」 「あー、ワケわかんねえからもういいや。面白くねえし、戦いにも関係なさそうだし」 「一概にそうは言えないものだ。この私、マクスウェルのように計算により魔法を導き出す者もいるのだからな」 「はいはい、もういいって。ンな下らねーことよりも質問がある。お前はノアのことを知っているのか?」 ジャガンはマクスウェルの言葉を切り上げて、本題に取り掛かる。 自身のジョブでもある算術士の情報をあえて漏らしたマクスウェルは、胸中で下を打つ。 ノアの情報を持っていないので、別のことに注意を引かせようとしていたのだ。 目的は同じといえど、共闘しようなどといえばどうなるかは証明済み。 気まぐれを起こすかもしれないが、それを確率とするのはあまりに馬鹿げている。 算術士として、そんな曖昧な物を計算に含めるワケにはいかないのだから。 マクスウェルはゆったりとした服にデリンジャーを隠し持っているが、それを使っての不意打ちなど試みない。 拳銃の心得はあるが、ジャガンの方も回避行動をとってくるだろう。 急所に命中しない限り、デリンジャー程度ではジャガンが死ぬ確率が低すぎる。 いや、そもそも急所に当たれば倒れるのであろうか――そんな考えまでもがマクスウェルの中に浮かぶ。 また計算による魔法を放てば、致命の一撃となる。 そのように自分の実力を信じつつも、マクスウェルはそれもまた行わない。 しかしそうするにしても計算中に、太陽の石を放たれるのがオチだろうから。 「私、は――――」 内心の苦悩などおくびにも出さず、マクスウェルは静かに口を開く。 平静そのままといった様子ながら、脳味噌は高速で回転し続けている。 もしもここで返答を誤った場合、先ほど命を落とした男のようになる確率などわざわざ計算するまでもないから。 殺し合い開始早々にして、現在がマクスウェルにとってのいわゆる正念場。 【KING構成員@北斗の拳 死亡確認】 【一日目・午後/D-2 森】 【ジャガン(主人公)@ドラゴンクエスト1】 【状態】健康 【装備】レイピア(50/50)@魔界塔士SaGa、源氏の鎧@FF5 【道具】支給品一式×2、太陽の石@ドラゴンクエスト、不明支給品1~3(確認済み、剣はない) 【思考】 基本:如何なる手段を持ってしてもノアを殺し、世界を支配する。 1:ノアのことを知っているヤツを探す。 2:レイピアに代わる剣が欲しい。 【マクスウェル(算術士)@ファイナルファンタジータクティクス】 【状態】健康 【サポートアビリティ】銃装備可能 【装備】デリンジャー(30/30)@魔界塔士SaGa 【道具】支給品一式、不明支給品0~2(確認済み) 【思考】 基本:仲間を集めてノアを打倒する。 1:ジャガンへの対応。 【参加可能者 残り15人+α】 017 怒りの錬金術士 投下順 019 LIFE A LIFE 060 *うみのなかにいる* 時系列順 031 『無名』 009 竜王計画ジェノサイダー ジャガン 049 Leap the precipice 初登場! マクスウェル ▲
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にゅーすのお届け物です。こんにちは、うぃヴぇるんです。 珍しく新しそうなにゅーすをお知らせ。 今日(5月26日)午後、北朝鮮が短距離ミサイルを2発発射したようです。 地対艦ミサイルと地対空ミサイルが1発ずつらしく・・・両方とも日本海に向けて撃たれたとか。 昨日の夕方にも地対艦ミサイル2発が発射されていたようで、合計4発が撃たれた事になります。 まだまだ撃つ準備してるとかで・・・明日までは撃つ可能性大のようです。 ちなみにこのミサイルの射程は130キロメートルほどと予想されているとか。 スカッド-Aって奴の射程が130km丁度のようですが・・・地対地なんだよね・・・ 25日昼にも発射されたとかいう情報があったようですが、誤情報との事です。 警戒するのは良いけど下手に誤情報流れると怖い。 そうだったの!?。知りませんでした……。 中間テストは延期されて、27日になりました。 -- kurosi (2009-05-27 00 21 01) 軍事に資金をかけるより、国民の生活をもっと考えた方が。。。 と思うのは、りなだけではないでしょね。。。(´・ω・`) 核実験もそうだし、そんな事しても、人々は幸せにならないと。。。 そう気づいて欲しいです。。。 -- りな (2009-05-28 10 02 08) 軍事国家の割に武装が旧式っていうのが何とも・・・ 国民の生活水準上げて、お金が入るようにした上で軍事やればいいのにw その過程で核持って孤立してる虚しさが分かればそれで良し。 世界の国々よっ この無駄に平和ボケした日本人を見習えっ もう銃器の使い方どころか発砲音すら知らんぞっ -- うぃヴぇるん (2009-05-28 13 00 01) とりあえず、軍事などにお金ぐらいかけるぐらいなら国民のために使用していただきたいものですね。 それにしても、北朝鮮がミサイルを発砲し続けた場合、軍事に使用するお金が増大し、私たちの生活が厳しくなりそうですね。 世界の国々よっ 軍事にお金かけるぐらいなら、国民のことを考え、武装解除しなさい! -- kurosi・A (2009-05-29 00 30 34) 発砲じゃなくて発射な? とマジレス。 あと別に北朝鮮がどんだけ金使おうと日本に影響とか無い気がする。 …あるの?教えてうぃヴぇるんさん。 -- proto (2009-05-29 12 17 44) 北が打ち上げ宣言する度に騒ぎながらPAC3とか配備してっかんね・・・ ロシアあたりは国境警備強化やってたし・・・日米は偵察機の配備、その他諸国も偵察設備の調節やら何やらでお金掛けてるんじゃないだろうか。 まあ国民には関係ないっちゃ関係ないけど・・・防衛費はかかって当然だしぬ 消費税上げる口実には・・・なる・・・のか? 追記にゅーす:北朝鮮が長距離弾道ミサイルを打ったかも?詳細は調べ中です。 -- うぃヴぇるん (2009-05-30 01 42 40) 名前 コメント 参考URL 毎日jp(毎日新聞) 参考URL asahi.com(朝日新聞社) 参考URL 時事ネタドットコム
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「何してたんだよお前ら。毎日、放課後何やってたんだよ?」 ああ、そうだ、そうだった。放課後ティータイムをないがしろにしてまでの、何か。 それを聞きたかったんだ。 「……えっとな、その、」 「犯人を探してたんだよ。ね、澪ちゃん?」 「ゆ、唯……!? お、おまえ」 「本当のこと教えようよ。あのね、りっちゃん」 私達、ムギちゃんに協力してもらって、放課後、聡君を殺した犯人を探してたんだ。 唯の口からそんな言葉が出た。私は何も言わず、それを聞いてその言葉の意味を考え始めようとしたのだが、何も考えられなかった。 覚えているのは澪のとち狂ったような慌てた様子と、それを何とも言えないような表情で見つめているムギと梓。 そして、ペラペラと何か喋ってる唯。 私は何も言わずそれを聞いて、やっぱり何も考えられない。 気がつくと、家にいた。 「大丈夫だよ、澪ちゃん」 「な、なにが大丈夫なもんか! もし……もし律が」 「でも聡君が成仏しちゃう以上、いずれバレるよ。それだったらいっそ」 「変な勘ぐりを入れられるより、伝えても心配の無い本当のことだけ伝えてしまえばいい。そいうことなのね?」 「うん」 「でも、でも……!」 私を除いたHTTメンバーで聡を殺した犯人を探し出し、警察にその情報をリークしたらしい。 今、テレビではその犯人逮捕のニュースで一杯なのだという。 聡の言葉の意味がわかった。なるほど、犯人が捕まれば心残りは無くなり成仏するのか。 私に似て単純な脳味噌の弟はもう既にいない。 私は家にいる。 「私、律の家に行ってくる! あいつが心配だ……」 「ダメよ澪ちゃん。澪ちゃんがそんな状態で行ったらきっと」 「そうだよ澪ちゃん。澪ちゃんは狂ってなくちゃならないんだから。じゃないと」 「今の澪先輩、どうみてもただの澪先輩です。全然しっかりしてるし、それじゃあダメです」 「あっ……そ、そうだよな、あはは……しっかりしないとな」 「逆よ、逆。澪ちゃん」 「あ、そっか。うふふふ、うふふふ……よし、これでよし! それじゃあいってくる」 梓の言うとおり、澪はしっかりしていた。まさに狂う前の澪。何の心配もいらない澪。 なんだよ、私もう必要ないじゃん……はっ? 何がだよ。 よくわからない虚無感と、自分が自分でなくなるような危うい感じが胸の中に広がっていく。両親も良くなったし、聡も無事に成仏した。 頭がイカれたと思っていた澪は、どうやら狂ってなどいなかったみたいだし。 なんだ、やっぱり私もう必要ないじゃん。何が必要ないのかわからないし、必要が無いからといってどうなるのかも、よくわからない。 なんだか澪に会いたくなった。 ……。 ……。 ……。 気付くと、澪が目の前にいた。 私の部屋だった。 「よっ。どうした、そんなに慌てて」 「律に……キスしたくなったんだ」 「それは奇遇だな。私もだよ」 「えっ?」 驚きを隠せない澪にそっと唇を寄せた。ギュッと噛み締めていたのか、少し皮がむけて痛々しい。 私はそれを優しく舌先で舐めてあげた。 「もういいよ。そんなおかしなことしなくても。最後くらい、普通の澪と話がしたい」 「な、何言ってんだよ律。……あ、もっとキスしてくれ……全然足りないよぉ……」 「……ぷくく……改めて見ると、おかしいな、やっぱ」 変なこと言うなよぉ、と澪が声を震わせて言う。見る見るうちに目じりに涙が溜まっていった。 私はそれを優しく指先で拭ってあげた。 「な、なあ、律。私ってやっぱりおかしいだろ? なあ、そうだろう? 狂ってるよな」 息を切らしながら澪が必死になって、狂っているという言葉を連呼した。途中で息切れを起こし、前かがみになって苦しそうな様子を見せても、 「おかしいよな、私?」 と続ける。 だから私は言ってやるのだ。 「狂ってないよ。好きだよ、澪」 「あははは、何言ってるんだよバカりつぅ。ほら、パンツ脱ぐぞ、パンツ。もうここもこんなになって――」 「好きだよ、澪。だからもう、そんなことしなくていいってば」 「な、なんでそんなこと言うんだよぉ……ねえ、セ、セックスしようよ」 流石に、理解した。 「私、死んでたんだな」 気だるい。 静寂が私の部屋を支配して、澪の瞳の瞳孔が一気に開いた。 「私、死んでたんだな。なーんで気付かなかったんだろう」 「……は、はは。あはは。何言ってるんだよバカりつぅ。今度はお前が狂う番なのか?」 「お前のせいだよな、澪。色々手を回して、よくもまあ」 「何言ってるんだよバカ! お前は死んでなんかいない、死んでなんか……ない」 思い切り肩を掴まれた。流石はベーシスト、ミシミシと音が出るほど強く肩に痛みが走る。でも、それも痛くないのだから、やっぱり、 「よく思い出せないんだけど、私も聡と一緒にブスリとやられたんだな。さっきニュース見たよ。聡の横に私も写ってた」 「違う! お前は死んでない! 第一、ほら、私も唯もムギも梓も、お前の事が見えてるし、一緒にお喋りだってしただろ?」 「繋がりってすごいな」 「な、なにを言ってんだよ」 「軽音部メンバー以外には見えないんだろ? 人気者のりっちゃん隊員としてはちょっと堪えるなぁ」 「……お前、ホントにおかしいぞ? 今、おばさん達を呼ぶからな。おばさーん! おじさーん!」 大粒の涙を零して澪が大声を上げた。階段を上る音。 両親が現れた。私のことも聡のことも見えない両親が。 「律がですね、おかしなことを言うんですよ! 律が実は死んでるなんて言ってるんですよ!」 お母さんもお父さんも信じられないくらいに驚いていた。 律ったら何言ってるの、澪ちゃんをからかうのもほどほどにしなさい、とお母さん。 聡のこともあるのだからそういう冗談はやめなさい、とお父さん。 私は壁際に立って息を殺しているのに、二人はベッドの方を見ながらそう言った。 「もうやめようぜ。なんか切なくなる」 澪の表情を見て、両親の目に涙が浮かんだ。あまり見ていて気持ちの良いものでもない。 湿っぽいのは嫌いなのだ、昔から。 私は部屋を出た。 聞いた事の無い、両親の叫びにも似た嗚咽を背中に聞きながら、でもやっぱり私はそれを、自分と聡の葬儀で聞いた記憶を思い出す。 澪が追いかけてきた。 家を出て、道を歩く。 澪が追いかけてきた。 聞いてて痛々しいほど、声が震えた音程の整わない澪の声も追いかけてくる。 私はそれを無視して道を歩く。 「どこ行くんだよ! ま、待ってよ!」 「待てない。もうここにいる意味ねーし」 そう、もう私はここにいられない。というより、いる意味がない。 『……わ、わたし……りつが、律が一緒にいてくれるなら……』 私が今までここに居た理由は、単純に澪が心配だったからだ。おかしくなった澪、それを私は放っておけなかった。 でも実際は逆で、澪がおかしい風を装う事で私をここに引き留めていたのだ。どうりで澪がおかしくなった原因がわからないはずだ。 わからない、といえば、いろんなことが未だにわからない。でも心残りは感じていない。だから、思い出す必要も探る必要も無いのだろう。 「おねがいだよぉぉ! いかないで、いかないでくれ律ーっ!!」 「だからそれは無理だってば」 「あやまるから、騙してたこと謝るから、だから――」 「怒ってないよ。好きだよ、澪」 私にはお前が必要なのだと澪がクシャクシャな顔で言った。 「でもすげーよな、お前。犯人見つけるわ、気狂い演じるわ、両親と口裏合わせるわ。なんかお姉ちゃん的には寂しいな」 そんなことない、と澪。 「あ、わりーわりー。恋人的には、だったな」 いつの間にか見覚えのある道に出ていた。花が供えてあるところ見ると、どうやら私はここで死んだらしい。 帰巣本能っていうの? なんか違うか。 「それじゃあ、澪」 「待って、待って、待って待って待って待って待ってーーーーーーーーー!!!」 「おいおい、本当にキ○ガイみたいじゃないか……それじゃあな」 「あっ……ああぁ……」 「バイバイ澪」 ……。 ……。 ……。 ……。 土曜日。 何もやる気がおきない。律はいない。 気を利かせて軽音部の3人が遊びに来てくれたが、律はいないし、私はやる気がおきない。気だるい。律はいない。何も考えたくない。 「澪ちゃん、澪ちゃんの大好きなケーキ買って来たよ」 唯。 こいつがあの時余計な事を言わなければ律は消えなかったのだろうか。 いや、消えた。唯の言った事には関係なく律は消えたのだ。 「映画でも見に行かない? 私、映画館でポップコーンを食べるのが夢だったの~」 ムギ。 そもそも聡と律を殺した犯人を探したのが間違いだったのだろうか。 聡さえ成仏してしまえば、事件を連想させるものは無くなると踏んだ私の考えが愚かだったのか。 いや、そういうわけもないか。 「げ、元気出してください澪先輩! あ、私、最近、通販で面白いもの買ったんですよ?」 梓。 梓がもっと自然に律と接してくれていたら、律は私達を探しに出る事も無かったのではないか。 律とセックスして全てを忘れさせる事で満足していた。あれ自体が問題だったのか。 いや、どうでもいい。そんなことじゃない。 「そうだな。ケーキでも食べて映画でも見に行こうか」 全ては私のせいなのだ。律に甘えた私。律を求めた私。全ては私のせいなのだ。 でも……それをいつまでもウジウジと後悔していても仕方ない。私は考えを改める事にした。そう、考えを改めることにしたのだ。 「澪ちゃん……?」 「流石に寝巻きじゃ出歩けないから着替えるよ……ちょっと外に出ててもらえるか?」 Fin. 戻る
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2009年高校野球選手権大会・各出場校の初戦におけるブラバン演奏曲のまとめです。 正確な曲名がわからない場合、仮称や略称(プラカード表記など)でもかまいません。 曲名が合っているかチョット怪しいときは語尾に「?」を付けてください。 曲によっては、チャンテ(チャンステーマ)ではないにも関わらず、複数の打者に跨ったり打順が特定されないものもあります。 その場合、最初に演奏された時の打順のみの記載でお願いします(一人の打者に複数曲、または空欄ができても構いません)。 曲が聞こえたが、誰が打者だったか不明の場合は「その他」に記入をお願いします。 誰でも編集可能ですが、とりあえず現在のフォーマットだけはいじらないようお願いします。 8月11日(大会二日目) ※8月9・10日は雨天中止第一試合 常葉橘(静岡) - 旭川大(北北海道) 第ニ試合 長野日大(長野) - 作新学院(栃木) 第三試合 天理(奈良) - 南砺福野(富山) 第四試合 如水館(広島) - 高知(高知) 8月11日(大会二日目) ※8月9・10日は雨天中止 第一試合 常葉橘(静岡) - 旭川大(北北海道) 打順 旭川大(北北海道) 1 情熱大陸(1回)、キューティーハニー(3回) 2 風になりたい(1回)、夏祭り(8回) 3 サウスポー(1回)、猪木(3回)、?(9回) 4 マツケンサンバ(2回)、紅(4回)、エルクンバンチェロ(6回) 5 どかーん(4回)、若松(7回)、情熱大陸(9回) 6 狙い撃ち(5回) 7 スキスキソング(5回) 8 紅(5回) 9 ルパン(5回) チャンテ 仁義なき戦い、チャンス法政 その他 ロッキー2?(攻撃開始)、ロッキーのテーマ(攻撃終了)、天理ファンファーレ(ヒット) 備考 ほぼ毎回曲が変わる 打順 常葉橘(静岡県) 1 大進撃(1回) 2 3 ?(1回) 4 ?(1回) 5 6 コンバットマーチ(1回) 7 アフリカンシンフォニー(7回) 8 9 チャンテ その他 ヒッティングマーチ1番~はよやれ?~Viva Waseda(得点)、スパークリングマーチ 二戦目以降 備考 打者固定曲なし、大学系の応援歌メイン? 第ニ試合 長野日大(長野) - 作新学院(栃木) 打順 長野日大(長野県) 1 情熱大陸(5回) 2 エルクンバンチェロ(1回) 3 アフリカンシンフォニー(1回)、?(3回)、?(5回) 4 Sunny Day Sunday(1回) 5 鉄腕アトム(2回固定) 6 ダッシュKEIO(4回) 7 GO WEST(6回) 8 紅(6回) 9 チャンテ その他 信濃の国(4回長野県歌)、天理ファンファーレ(ヒット)、パラダイス銀河(得点) 二戦目以降 【二回戦】 愛は勝つ(3回)、コンバットマーチ(7回)、OVER DRIVE(8回)【三回戦】 学園天国(3回) 備考 打順 作新学院(栃木県) 1 ラ・マカレナ~アフリカン(1回)、VAMOS! NIPPON(3回) 2 狙い撃ち(1回)、魔訶不思議アドベンチャー(6回)、猪木(8回) 3 4 ?~ダッシュKEIO~?(1回)、マリオネット(3回)、紅(5回) 5 ?(1回) 6 エルクン~ルパン~ポパイ(2回) 7 ?(2回)、?(4回)、サウスポー~燃えてヒーロー(9回) 8 9 チャンテ その他 天理ファンファーレ(ヒット) 備考 第三試合 天理(奈良) - 南砺福野(富山) 打順 南砺福野(富山県) 1 サンライズ(1回)、若松(9回) 2 狙い撃ち(1回)、サウスポー(2回) 3 紅(1回) 4 どかーん(2回) 5 6 さくらんぼ(2回) 7 暴れん坊将軍(3回) 8 夏祭り(3回)、君の瞳に恋してる(5回) 9 アフリカン、猪木(9回) チャンテ その他 備考 ほぼ打者固定 打順 天理(奈良県) 1 天理教青年会会歌オブラディ・オブラダラブ・ミー・テンダーセントポール 2 3 4 5 6 7 8 9 チャンテ ワッショイ その他 天理ファンファーレ(ヒット、得点) 二戦目以降 備考 打者固定曲なし 第四試合 如水館(広島) - 高知(高知) 打順 高知(高知県) 1 ルパン(2回) 2 タッチ(2回) 3 アフリカン(3回) 4 夏祭り(3回) 5 サウスポー(1回) 6 ポパイ(2回) 7 紅(2回) 8 007のテーマ(2回) 9 狙い撃ち(2回) チャンテ その他 天理ファンファーレ(ヒット) 二戦目以降 備考 打順固定 打順 如水館(広島県) 1 ひとりぼっちのデュエット(1回)、サウスポー(2回)、アルプス一万尺(7回) 2 SEE OFF(1回)、猪木(7回) 3 ルパン(1回) 4 ポパイ(1回) 5 アフリカン(2回) 6 タッチ(2回) 7 We Will Rock You(2回)、Sunny Day Sunday(4回) 8 駒苫チャンス(2回) 9 狙い撃ち(2回) チャンテ その他 天理ファンファーレ(ヒット)、鉄腕アトム(得点?) 備考 ほぼ打順固定 Wiki編集できない方は、こちらで報告お願いします 名前 コメント
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霊夢/7スレ/716 タグ一覧 ○○視点 メリーバッドエンド 依存 束縛 標準的なヤンデレ 霊夢 ドロドロの匙加減がわからん… 712でまだ薄いか…! 「やだ、やだやだやだやだやだやだいっちゃやだいっちゃやだ!」 「霊夢、落ち着け、仕事に行くだけだ、昼過ぎには帰る」 神社の鳥居の真下で二人の人間がもめあっている …否、巫女服の方が一方的に喚き散らしている 「やだやだやだ!○○が心配だからやだ!妖怪に襲われちゃうかもしれないじゃない!神社の中なら安全じゃない!」 「霊夢、僕たちの食い扶持を稼ぐためにも働かなきゃいけないんだ…いったいどうした、昨日までは僕が仕事に行ってもいい子で待っていただろう」 ○○にすがりつき子供のように喚き散らす霊夢の 頭をなでながら、背中に回した手で軽く背を叩きながら○○は悩む …日に日に症状が悪化している… 「…○、○…」 ポソリと霊夢がつぶやいた ○○の胸に顔を埋め、表情は見えない 「…霊夢?」 「○○、○○、○○、○○…○○○○○○○○○○○○○○」歯をガチガチと打ち鳴らしながら霊夢が猛烈な勢いで○○の名を呼び始めた 握る手が白くなるほど力がこもっている その様子の異常性に○○はあわてた 「落ち着け霊夢!舌を噛む!」左手の指を口に差し込み歯に挟ませ、右手でぎゅっと霊夢を抱き寄せた ガチン、と指を噛まれた、痛みに顔をしかめる○○ 「あ…ごめんなふぁい…」 その様子を霊夢は見た、見てしまった… 「ごめんなふぁいごめんなふぁいふてないでふてないでふてないでふてないでふてないでふてないで」 指を口に挟んだまま、もはや言葉でない言葉を言い続ける霊夢 指を幾度も噛まれながらも○○は耐え、霊夢を強く抱く …次第にペースは遅くなり、霊夢は気絶したかのように胸にもたれ掛かり眠っていた 霊夢を抱え、布団に寝かした○○ 心配で心配で仕方がないが、仕事に行かなければ、暮らしていけなくなってしまう ○○は霊夢の部屋を後にした 「誰かに食料支援だけでも頼もうか…」 悩みで頭がいっぱいな○○ そんな彼の顔にはなぜか歪んだ笑みが浮かんでいた 今日も明日も明後日も、霊夢は○○を過剰なほど心配し、異常なほど依存するだろう ○○にとってそんな毎日は、心労と疲労で体が追い込まれていく毎日のはずだ 霊夢は涙を流しながら寝言を言う 「私…幸せだから…」 ○○は人里への道を歩みながらつぶやく 「僕は幸せ者だ」 なんか違う気がするのぜ? 感想 名前 コメント
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[[メイプル=プロウシー]] [[メインキャラクター]] [[シナリオ]] **COLOR(#0000ff){ そんなエサで釣られないニャー! } 湖でいつものように趣味の釣りを楽しむリンゴ。~ たまたま居合わせたメイプルが、つれた小魚に飛びついて・・・ ***関連人物 ラティ~ メイプル~ リンゴ ***発生時期 ***関連シナリオ ★発生条件~ ★派生シナリオ~
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ぐるぐるだいこうかい【登録タグ く 曲 耳ロボP 重音テト】 作詞:耳ロボP 作曲:耳ロボP 編曲:耳ロボP 唄:重音テト 曲紹介 思わず歌いだしたくなるポップな曲調に乗せ、耳ロボPならではの歌詞が展開される一曲。 重音テトオリジナルの友情ソング。 飴屋Pの再調声バージョンも聞く価値あり! 歌詞 「冬は苦手なんだ…」 しょーもない話 ぼくらはいつもしていた 声が途切れてても気にせず過ごしてた 右か? 左か? とか 悩ましい課題をぼくは先送りした 時は すぐそばでぼくらを見つめてた キミはフラフラ ぼくはクルクル 過ごしてる そんな毎日は長く続かないと知ってるけど だけど 目の前の甘そうな世界に 飛びついた ぼくは いつしか キミの立ち位置を誤解し始めてた フラフラしてても ドタバタしてても 3月やってくる 1月が過ぎて 2月が終わって 3月やってくる 丸い枠の外へぼくらは おいそれと飛び出せやしないけど 予想してたよりも その円は でっかかった おひさしぶり こんにちは 遥か南は 快適か? 水に四方を囲まれて過ごす毎日 快適さ! ゆらりゆらりと漂えば 年は 遥か向こう岸へ のんびりしてても 職はなく 何もなくとも 時は経つ 数年先の世界で また ぼくら 会える 残念! キミの 下した予想 外れてる 罪念 あのとき ぼくは サイレンス ただ 見ていた サイエンス もしかなうなら サイエンス 時を止めて 過去の 三叉路で もいちど 考え直した挙句の果てに ぼくは 右手をあげ キミに こう告げたんだ バイバイ! 生きてゆけるなら 先に行きなよ 不確かなメロディ ぼくらを包んだ 立ってる位置は違うけど 枠の中 ぐるぐるぐるり ぼくらは 未だ 円の中 生きてゆけるから そうしてゆくよ 暖かい光 ぼくらを 包んだ 幸せのメロディ 頭のAは ぼくらのA コメント カラオケ配信決定オメ!!! -- 名無しさん (2009-09-02 20 35 03) 頭のAは ぼくらのA ってどういう意味? -- 名無しさん (2009-10-26 14 53 29) まさかUTAUのオリ曲までも配信されるとは…! -- 名無しさん (2009-11-13 18 32 20) カラオケでいつも歌ってくるけど、歌っててとても楽しい曲の一つ。UTAUオリ曲の中で一番好きだ! -- 名無しさん (2010-02-13 00 35 10) これ過去の死別を暗喩してる気がする。でもそれぞれお互いの世界で生きていこうね!みたいな気持ちを感じた。 -- 名無しさん (2011-07-11 18 55 57) 名前 コメント
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PC1 キミは北海で、孔子の子孫に仕えているウィザードだ。 いつも文人サロンで遊びほうけている君主や、戦いしか頭にない武将に代わって、政務から軍務までこなしている。 妖しい噂を聞いたのも、最早日常と化した激務の最中だった。 『河北と中原の大部分は、すでにエミュレイターの支配下にある―――』 キミは、背筋を冷たくしながら、次の案件が書かれた書簡を手に取った。 そこには、こう書かれていた。 『今からする私のお願いに、はいかYesで答えてください』 とりあえずキミは、ため息をついた。 推奨キャラクター:王修叔治 シナリオコネクション:『さるやんごとなき御方』 PC2 永安の太守であるキミが、その日見たのは、妙な夢だった。 暗闇に立つ、女性。友人の妹である彼女は、自分のことを呼んでいる。 どうにか彼女の手を取ろうとするが、その手は届かない。 そして、何も出来ぬまま、夢は唐突に途切れてしまった。 痛む首を捻りながら、キミは決心する。 都市の護りを自らの影武者に任せ、一人のウィザードとして、仲間を救うために下肥に向かうことを。 推奨キャラクター:劉備玄徳 シナリオコネクション:麋夫人 940 名前: 三国志9×三国志大戦×恋姫・無双×ナイトウィザード [sage] 投稿日: 2008/05/31(土) 23 03 04 ID ???0 PC3 キミは、慮江を本拠とする一族の姫だ。 一族はウィザードの名門としても名を馳せていた。 だが、複数の魔王の襲撃によって、一族は壊滅してしまう。 キミはただ一人逃げ出し、ウィザードとして交遊のあった永安の武将や軍師達に助力を求めた。 とはいえ、やはり永安もエミュレイターの猛攻に晒され、そう簡単に援軍はだせないのだという。 何もできぬまま毎日が過ぎていく…そんな中、キミは永安の太守が昼寝をしているのを見つけた。 キミは思わず、彼の頭を蹴っ飛ばしていた。 推奨キャラクター:孫尚香 シナリオコネクション:劉備玄徳 PC4 キミは、『ご主人様』と閨を共にしていた。 戦いの毎日が終わり、訪れた平和な日々。 時たま、『ご主人様』の周りの女性たちと諍いを起こすこともあったが、それも些細なことだった。 毎日お腹いっぱいご飯が食べられて、『ご主人様』と遊ぶこともできる。 そんな毎日が終わった、と直感的に理解したのは、その日、目を覚ましたときだった。 青い空、豊かな緑。そして懐かしい、乾いた空気。 だがとりあえず、キミは隣で寝ている『ご主人様』を起こすことにした。 お腹が減ったから。 推奨キャラクター:呂布奉先(恋姫・無双) シナリオコネクション:北郷一刀 向かうは覇道、引くは滅亡。 数多のエミュレイターを前にして、三国の猛者共が暴れまわる…! シナリオ名『強い女が多すぎる』 ← Prev Next →