約 3,281,186 件
https://w.atwiki.jp/myownwords/pages/216.html
銀座ろくさん亭 六三郎のまかないカレー メーカー 大塚食品 内容量 220g 熱量 194kcal 辛さレベル ? 購入価格 200円台 かの道場 六三郎の名を冠したレトルトカレーです。 が、、、、ん~どうだろ? 食べた後に、妙にしょっぱさが口に残りました。 「ご飯はもちろん、うどんともよく合います。」とのコメントもあり、「おいしいひと工夫」としてもパッケージ裏でカレーうどんが紹介されていますが、実際、カレーうどんのカレーの味。 むしろご飯だとあっさりすぎるような気がします。 カレーうどんのほうが美味しいかも。 でも、やっぱりしょっぱい??? カレーらしい辛味も、まろやかなコクも、ほとんどないです。。。 あくまであっさり系? あ、ひとつあたらしい発見。 これも、ボンカレー同様、袋のまま電子レンジで温められるタイプですが、実はお湯でも温められるんですね。 それは便利! 一言評 ろくさん亭、、、カレーうどん用? 記: 2009/06/16 .
https://w.atwiki.jp/hshorizonl/pages/73.html
深夜の倉庫街を、顔面蒼白の青年が走っている。 彼はこの聖杯戦争に参加する、マスターの一人だった。 そう、「だった」。つい数分前までは。 彼が従えていたサーヴァントは、他のサーヴァントとの戦いに敗北し消滅した。 相手のサーヴァントは、かなり好戦的だった。 その場に留まり続ければ、自分も殺されてしまう。 そう判断し、彼は一目散に逃げ出したのだ。 (こ、ここまで来れば……) 彼がそう考え、走るスピードを緩めた刹那。 「おげっ」 飛来した金属の円盤が、彼の頭部を粉砕した。 ◆ ◆ ◆ 「もう少し穏便な方法はなかったのかしら?」 エマ・ラッセルは無惨な姿になり果てた敵マスターを視界に入れないようにしながら、苦々しい表情で語りかける。 その相手は、自らのサーヴァントである異形の魔人だ。 「聖杯戦争は1組しか勝ち残れぬ戦い。敗者が死ぬのは当然のことだ」 淡々とした口調で反論しながら、魔人は見目麗しい女性へと姿を変える。 彼女の名は北島祐子。またの名をアナザーキバ。 王の座を簒奪するために生み出された英雄のまがい物、「アナザーライダー」の一人である。 「そもそも、おまえの願いは莫大な数の人間を犠牲にするものだろう。 それなのに、一人殺すだけで文句を言うのか?」 「それは……」 祐子の指摘に、エマは言い返せなかった。 エマが聖杯にかける願いは、人類の文明を破壊して自然を再生すること。 それが叶えられれば、多くの人間が死ぬことになる。 必要な犠牲だと割り切ってはいても、やはりエマはわずかな罪悪感を消し切れてはいなかった。 「覚悟を決めろ、エマ。おまえの願い自体は、私も肯定する。 腐った世界をただすために、犠牲はつきものだ。 だからおまえは、自分の願いを叶えることだけを考えろ。 そうすれば裁定者(ルーラー)たる私が、必ず聖杯まで導いてやる」 「ルーラー、ね……」 当初からエマは、祐子のクラスに疑問を抱いていた。 与えられた知識によればルーラーとは聖杯戦争のジャッジであり、自らは聖杯争奪に参加しない中立の立場であるはず。 しかし祐子は、一介の参加者として召喚されている。 本人は「聖杯が特殊なものであるが故のイレギュラーだろう」と語っていたが、果たして本当にそうだろうか。 とはいえ、エマに確認できるステータスにおいても祐子は「ルーラー」となっている。 理由はどうであれ、彼女がルーラーとして召喚されていることだけは疑いようがない。 「……そうね。私もいいかげん、覚悟を決めるわ。 どれだけの犠牲を出してでも、聖杯を手に入れる。 だから力を貸してちょうだい、クイーン・キバ」 「任せておけ。勝ち残るのは他の誰でもない。 この私だ」 自信に満ちた声で、祐子は宣言した。 エマは知らない。北島祐子という女が、虚飾に満ちた存在であることを。 元の世界で偽りの王を目覚めさせてしまった女は、ここでも偽りの王に翻弄される。 【クラス】アヴェンジャー 【真名】北島祐子 【出典】仮面ライダージオウ 【性別】女 【属性】秩序・悪 【パラメーター】筋力:B 耐久:E 敏捷:D 魔力:E 幸運:E 宝具:B(通常時) 筋力:A 耐久:C 敏捷:B 魔力:B 幸運:E 宝具:―(変身時) 【クラススキル】 復讐者:B 復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。 周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は直ちにアヴェンジャーの力へと変化する。 彼女の憎悪は逆恨みに過ぎないが、本人は正当な怒りと思い込んでいるため「自己暗示」の効果によってBランクとなっている。 忘却補正:C 人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。 忘却の彼方より襲い来るアヴェンジャーの攻撃はクリティカル効果を強化させる。 自己回復(魔力):D 復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。微量ながらも魔力が毎ターン回復する。 【保有スキル】 自己暗示:EX 自らを対象にかける暗示。通常は精神に働きかける魔術・スキル・宝具の効果に大して高い防御効果を持つスキル。 彼女は自分のことを復讐者ではなく、裁きを下すもの=ルーラーだと思い込んでいる。 それ故マスターからもルーラーだと認識されるし、他者が何らかの方法でクラスを知った場合もルーラーと認識される。 【宝具】 『偽りの吸血王(アナザーキバ)』 ランク:B 種別:対人宝具(自身) レンジ:― 最大捕捉:1人(自身) 仮面ライダーキバの力を本来の持ち主ではない人間に与えたことで生み出された怪人・アナザーキバへの変身能力。 発動後はステータスが大幅に上昇。 後述のアームズモンスターやコウモリの使役、力の弱い者をガラスのように粉砕して即死させる能力などを得る。 なお本人はこの宝具の名前を「新しき吸血王」だと思い込んでいるが、発動に支障はない。 【weapon】 「ガルルソード/ドッガハンマー/バッシャーマグナム」 アームズモンスターと呼ばれる怪物たちが姿を変えた武器。 本来はオリジナルのキバに仕える存在だが、同じ力を持つアナザーキバには逆らえず半ば強制的に使役されている模様。 「マンホールの蓋」 下水道への出入り口を塞ぐための蓋。 別にアナザーキバの武装でも何でもないのだが、なぜか祐子は変身前・変身後にかかわらず頻繁にこれを戦闘に使用。 あまりに使いすぎたため、サーヴァントとしての基本武装として記録されてしまった。 【人物背景】 殺人犯として服役していた女性。 タイムジャッカーによってキバの力を与えられ、アナザーキバとして王の地位を手に入れ自分に冤罪を背負わせた法を変えようとする。 しかし彼女は冤罪ではなく、実際に人を殺していた。 「自分のついた嘘を真実だと信じ込んでしまう、歪んだ妄想癖の持ち主」というのが彼女の真実だった。 なお変身前でも異様に身体能力が高く、現実と同じなら40㎏の重さがあるマンホールを軽々と持ち歩いたり、 走行中の自動車を片足で止めたりしている。 これがキバの力を手に入れた影響なのか、彼女に元々備わっていた力なのかは不明。 【サーヴァントとしての願い】 王として君臨し、よりよい世界を作る 【マスター】エマ・ラッセル 【出典】ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 【性別】女 【マスターとしての願い】 自然環境の再生 【weapon】 特になし 【能力・技能】 生物知識、機械技術など 【人物背景】 怪獣研究組織「モナーク」に所属する古生物学者。 ゴジラとムートーの戦いで息子を失ったことで研究に没頭するが、その結果 「怪獣とは自然をむしばむ人類を排除する、地球の免疫機構である」との結論に到達。 環境テロリストと共謀し、怪獣をコントロールして人類の数を減らすという悪魔の計画に手を染める。 参戦時期は、ギドラを目覚めさせた直後。 この世界でのロールは、大学教授。 【方針】 優勝狙い
https://w.atwiki.jp/puchiguru/pages/110.html
ステータス 初期値 LvMAX スコア 77 1302 スキル縦ライン状にぷちぐるをまとめて消すよ 必要ぷち数 34 34 効果範囲 S- LL- 特技ショータイム中のコンボ数が追加されるよ 発動確率 5.0% 100.0% 効果 100.0% 100.0% スキルLv 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 必要ぷち数 34(変化なし) 効果範囲 S- S S+ M- M M+ L- L L+ LL- 必要スキルExp - 1 1 2 3 4 5 6 8 10 (累計) 1 2 3 5 8 12 17 23 31 41 入手方法 ガチャで入手 【えらべるチケット】(それは僕たちの奇跡)と交換 解説 スキルの基本的な使い方に関しては、「スキル 特技」内の解説項目を参照。 スキル文章からは分からないが、消去範囲は盤面の左右両端である。 つながっていないぷちぐるが集まりがちな端を重点的に消せるのが強みだが、 まとめて消した際に出現するボムが画面端に寄ってしまうという欠点もある。 スキル演出はアニメ2期オープニング「それは僕たちの奇跡」の振り付けから。当該シーンは「ほのクロール」とも呼ばれる。 ボイス パズル開始 パズル開始だよ! パズル終了 パズル終了だよ! ショータイム ショータイム! スキル 夢をかなえよう! 特技 助けに来たよ! ミッションクリア やったね!
https://w.atwiki.jp/zakuromaru/pages/138.html
2010-06-23 21 26 31 | Weblog 相手が興奮しているからと言って、こっちも声を荒げてはいけない。 「興奮してる」と言われないためには。 だけど、穏やかに言うと、 「馬鹿にしてるっ!!」って怒られちゃうんだよな~。 そうだよな~。 私だって、相手がアホな主張を穏やかに 「あら、あなた興奮しないでくださいな。怖いわ~。私は興奮してませんのよ~」 みたいに話されると、頭くるもんね。 そうなの。 今思い出すと、私がそういう穏やかな反論された場合って・・・・・ そういう場合に限って、相手の主張がアホなの。 噛み合ってないの。 全然的を射ていないの。 何故? でも、そうなんだけど、表面的にみると、私だけが興奮して噛みついているように見えて損なのだよ。 だから、噛みつかれた方がやり易いよな。 私の主張は、(相手よりは)論理的だ。 和をもって貴しの日本人なら、双方ともに悪いイメージがするだろうけど、 論理的主張を好む人なら、客観的に判断を下してくれるだろうから。 ってか私、いつも論争相手に恵まれないなあ。 あ~、やだやだ。 多分、かしこい人は、そもそも私なんかと話さないから。 別の世界にいらっしゃるんだろう。 こんな低次元なところじゃなく。 そして、低次元なところにいる私も低次元な人間なのだよ、しょせん。
https://w.atwiki.jp/testest-umigamedb/pages/3731.html
2023年12月23日 出題者:SUFUREE タイトル:「泣かないで、私の恋心」 【問題】 ヒロシとセマシはクリスマスに互いに同じものを送り合った。 ヒロシはそれを貰って喜んだが、セマシはそれをすぐ捨ててしまった。 一体なぜ? 【解説】 + ... ヒロシとセマシはたまたま同じ日に互いに年賀はがきを送った。 セマシが送ったお年玉つき年賀はがきはなんと当選。粗品を手に入れたヒロシは喜んだ。 対してセマシはお年玉くじに興味が無く、年賀状を取っておかない性格だったので早々に年賀はがきを捨ててしまった。 配信日に戻る 前の問題 次の問題
https://w.atwiki.jp/vipdetyuuni/pages/1614.html
「―――うそ、だろ?」 青年の眼の前には一人の男と、四人のよく知った―――いや、青年にとって掛け替えのない仲間が横たわっている。 「―――何を、した」 聞く必要はない。聞かなくても青年は理解している。 「見て解らんのか?」 男は、そう口にした。見て、何が起きたかを理解できないのか、と。 解る。 青年に解らないはずがない。 だが、認めたくはない。 それを、認めたくはない。 答えを、認めたくはない。 「何をしたって聞いてんだよぉおおおッ!!!!」 知らず、青年は叫ぶ。それは、認めたくない故の。叫ばないと気が触れてしまうから。 「―――知れた事。ただの初期化に他ならん」 男は青年の叫びを意に介さず、そう口にする。 「ふざけるな・・・。なんの、どんな理由があって貴様にそんな事をする権利があるってんだよぉ!!」 なお叫びながら、青年は静かに、冷静に『能力』の発動準備に入る。 「―――理由など無い」 「理由もなく、貴様は、貴様は―――」 青年は横たわる四人の掛け替えのない仲間を見据える。彼らは、もう、何も言わない。動かない。 「―――あいつらを殺したのか」 「まぁ、強いて言うならば・・・そうだな、それが私の 俺の 僕の 我の為すべき事というだけだ」 「あぁ、解った――――貴様を殺す」 ――キュンッッッッ!!!! 【荒嵐風神】 風を繰り、嵐を従える能力。 今放たれたものは、亜音速に達する真空の刃。その数は十二。 男を目掛けて、事実上不可避の真空の刃が襲い掛か――― 「ふむ、忠告が遅れたか」 「――――ッ!?」 ―――らず、男は青年の背後から声をかける。 ギャギャギャギャギャギャッッッ!!!!! 真空の刃は、男が立っていった空間を切り裂き、霧散する。 そう、男 が 立 っ て い た 空 間 を 。 「私を 俺を 僕を 我を 殺したいと思うのは君の 貴公の お前の 貴様の勝手だがな。能力を使わずに戦った方が勝機は得やすいと思うが―――まぁ、過ぎた事。存分に初期化されよ」 だが、青年の反応も然るもの。この事態に『能力』を行使し、振り返りざまに風弾を放つ―――よりも速く。 「―――があっ!!!」 電撃が、青年の身を焦がす。 それでも咄嗟に転がりながら距離を取る様子で、青年の戦い慣れというのを窺う事ができる。 事実、青年とその仲間達はこの界隈ではそれなりに名の知れたチームだった。もっとも、正義を馬鹿にし悪を笑うという類のものだったが。 「電撃の能力者・・・?」 青年は呟き、即座にそれを首を振って否定する。 確かに、男の放ったものは電撃の他にないがそれだけでは真空の刃を避け、青年の背後を取る事はできない。 そして、青年は一つの答えにたどり着く。『自らを電撃と化す』能力者だ、と。 「いや、自らを電撃と化す能力は未だ私の 俺の 僕の 我の内には無いぞ」 男は、青年の心の内に答えるかのように。 「・・・・・・未だ? まさか、いや」 「―――どれ、こうか?」 男が俺に向かって手を翳すと ―――キュンッ!!! 「!! くそっ!!!」 飛んできた真空の刃を咄嗟に嵐壁を呼び起こして防ぐ。 「今のは、俺の―――」 これでも何度も能力者と戦ってきた事がある。似た能力ならばその中で何度か見た。だが、今の能力は、威力こそ低かったが確かに俺の、 「別段驚く事でもあるまい」 驚かないはずが無い。あれは俺の能力。唯一無二の、俺の【荒嵐風神】。 「そもそもな。君に 貴公に お前に 貴様に出来ることが他人には出来ないと―――」 言葉の途中で、男は俺の視界から消え。 「―――何故、決め付けるのだね?」 トス、と。 音のした方向を見てみれば、 「――――え、」 胸から、刃物が、突き出ていた。 「―――――――こふっ」 喉に、鉄の味がせり上がってきて、ぱしゃぱしゃと地面に鮮血が降る。 「ふむ、そこのとは違い意外と頑丈だな。多少は、誇っても構わんぞ」 「ふざ、ける―――」 俺の背後から刃物を突き刺したという事は、至近距離に男が居るという事に他ならない。 だから、言い終わるより速く。速く。速く。 「―――なぁぁぁぁぁああああああっっっっ!!!!!」 ―――キュガ、という音。 自己の中心から外へ向けて【荒嵐風神】による真空の刃を四方八方三六〇度へ乱射出する事実上回避不可能の無差別絶対必殺攻撃結界。 その名『吹き荒ぶ凶陣』。 それに喰い付かれたが最後、人は人の原形を留めずに死を直視する―――の、だが。 男は、それを直視し。 ―――ザクンッ! 「―――な!?」 青年は驚愕する。 「―――ほう、私の 俺の 僕の 我の腕を喰らうか」 原形を留めずに死に至る必殺を右腕が千切れる程度の損傷で切り抜けた事を。 「さすがに、全天無作為攻撃全てを避け切る事は適わんか・・・。まぁ、この程度の損傷ならば是といった所よな。しかし、腕が無いのは存外バランスが取り辛いか・・・。ふむ・・・」 男は千切れた右腕を拾い上げ、切断面を合わせる。すると、まるで、時間が巻き戻ったかのように右腕が接続される。 「―――ッ!」 青年の、幾度目かの驚愕か。信じれない。信じたくは無い。目の前の男の能力はなんだ。電気に類するモノではないのか。一体なんなん――― 「ま、さか・・・」 そして、青年は思い至る。一つの能力のカテゴリーに。 そのカテゴリーは最強の一つとされるもの。他者の能力を複写し、自らの能力として扱う稀少能力。 「少し違うな。私の 俺の 僕の 我の能力は他者の模倣だ。複写ではない」 刹那。 ザクン、と。 音を立てて。 「な――ん、」 ゴトリ、と。 音を立てて。 「―――複写と模倣の違いを理解できぬ塵芥が多すぎるな」 男が口を開く。 青年の身体は直立のまま。 「今のは 君の 貴公の お前の 貴様の能力と他者の能力の複合に拠るモノだ。どうだね、君の 貴公の お前の 貴様の能力よりも切れ味が良かったろう?」 首は、男の足元に。 「しかし、まぁなにかね。人の話の途中に死ぬのは如何なものかと思うがね」 男はカカカ、と笑い声を上げ、それらを初期化した―――。 一刻の後。 その全てを見届けていた一羽の梟が男の頭へと着地する。 「――ホッホゥ。まぁ、殺しつくしたのう」 「アレらも元は実験体の端くれ、もう少し強度は高いと思ったんだがなぁ」 「死体はあのままでよいのか?」 梟の視線の先には肉の塊。元々何人居たか解らないほどにぐちゃぐちゃな肉の塊。 「――あぁ、あのままで構わん。不出来では在るが初期化は成った。然すれば誘蛾の一つにでも為るだろうさ」 男は笑う。 カカカカカカ、と。 こうして、日常の1コマは終わりを告げる。 ―――さぁ、明日もまた日常は続く。
https://w.atwiki.jp/vip_oreimo/pages/509.html
「思えば先輩と二人で話すのは随分と久しぶりね。ここへ来るのは尚更」 俺高坂京介が後輩であり友人でもある黒猫こと五更瑠璃と、この校舎裏を訪れるのは半年ぶりにもなる。 思い出深いには違いないが…ここで最後に交わした会話が会話だったため、自然と足は遠のいていた。 あの夏の日。彼女が精一杯に投げかけた呪いは今も生きている。 たとえそれが彼女の望んだ形で結実しなかったにせよ 「そんな暗い顔で黙り込むのはどうかしら、先輩?」 「あ、あぁ。悪い。このシチュエーションが何ともな」 俺がつい正直な気持ちを吐露してしまうと、黒猫は珍しく目を細めて苦笑った。 「貴方がナイーブになってしまうのも理解できるけれど。私は悪くない気分よ。不思議と」 「そいつは、なんでだろうな」 「そうね…言えばまた貴方を困らせてしまうのかもしれないけど。 先輩への気持ちが、あの時と変わらず、小揺るぎもしていないと実感されるから。というのはどう?」 「…ロマンチストだな、黒猫は」 「恋をする人は誰であれロマンチストになる、みたいな文言が昔の小説にあった気がするわ」 春まだ遠い季節を感じさせる一陣の風が吹く。 その風に乗って今にもフワリと宙に舞いそうな、妖精じみた軽妙さをもって黒猫は続けた。 「そろそろ話とやらを聞かせてもらえる? 此処でないと駄目って話じゃないなら、正直屋内に戻りたいもの」 昇降口まで引き返してもいいんだが、果たして彼女が俺の報告を冷静に受け止めてくれるだろうか? といった旨を遠回しに伝えると、 「愚問ね。聞きもしないうちから何ともコメント出来ないわ。勿体ぶるのはやめて頂戴」 アッサリ切り捨てられてしまった。 確かに…いつまでもウダウダと足踏みしてるわけにはいかないんだ。 俺の手前勝手で、恐らく黒猫にいつかと同等の落胆を強いることになるだろうが。 気が重いからって後延ばしにしても仕方がない。決めたんだ、今日話すと。だから―― 「今日はよろしくない報せを持ってきた」 「そのようね」 「話して、お前を怒らせるか、あるいは『また』傷つけちまわないか、どう切り出したものかわかんなくてな」 「そう。見るからに気が進まないって顔してたから、薄々察しはついていたわ」 「この期に及んで…とは思うが、一つ確認させてくれ。桐乃から事前に何か聞いてるか?」 「いいえ。これから聞く話についてあの子が仲介に入ろうとした節は見られたけれど。貴方から聞かせて」 黒猫のいわく勿体ぶった手順を踏みながら、俺はなけなしの覚悟を振り絞りようやく核心に触れる。 「差し向かいで伝えるのもどうかと散々迷ったんだが………… 俺、好きな奴ができた。そいつと付き合おうと思ってる」 時が止まったかと錯覚させるような長い沈黙が… 降りなかった。 「そう。そんな事だと思った」 「ってえらい淡白なリアクションだなぉぃ」 「私が我を忘れる程ショックを受けるとか、取り乱すのを想像していたのかしら。お生憎様」 フフッと思いもかけない微笑を浮かべ、黒猫は言葉を継ぐ。 「驚きはあるわ。ショックも、無くはない。 けれども今は先輩の心を見事に掴んだ件の人が誰なのか、そこに尽きる…というところね。 『妹を幸せにしてやれると思える相手が現れるまで、俺が恋人をつくるわけにいかない』 …あんな見栄を切った貴方に心変わりさせるなんて、大したものじゃない。 私に出来なかったことを成し遂げたのは、順当にいくとベルフェゴールかしら。 それともまさか他でもないあの子自身だったりするの? 駄目よ先輩、シスコンは許されても近親は許されるものではないわ」 一気呵成に言い切る様子に、平静を装おうとしていた黒猫の動揺が見て取れた。 「…そこで黙り込まないでくれる? 変に真実味を漂わされても困るわ」 「いや、ねーよ。桐乃とは相変わらずだ。知っての通り、な」 もっともその桐乃が意外にも俺のことを慕ってくれていたという事実が表面化したのは極最近だが。 閑話休題 「まったく貴方たち兄妹には何かと振り回されてばかり。今更言うのも…今更だけれど」 その点について俺なんか桐乃の足元にも及ばないだろう。が、ここで混ぜ返すような台詞は命取りか。 「それにしても私としたことが先輩の『そういう』心情を見誤るだなんて、正直とんだ誤算ね」 「――そういう、とは?」 「皆まで言わせないで頂戴。自他共に認めるシスコンの貴方が、私を袖にした理由でもある妹との約束を反故にしてまで、特定の女子と親密になる…そんな事は当面なさそうだという考えが根拠の薄い思い込み、単なる希望的観測でしかなかったってお話よ」 「黒猫、あのな、ちょっと落ち着」 「これが落ち着いていられるものですか、貴方に言われたくないわ」 そーですね。 滅多なことを言って火に油を注ぐ結果になってもたまらん。彼女の言い分を聞こう。 ふぅ……と、黒猫は大きく息を吐いて呼吸を整えた。 というよりは猫が怒気を含ませた声を静かに響かせる様にも似て見えるのは気のせいか 「お前の指摘はもっともだ。自分から課した制約を簡単に覆して、見損なったってのは妥当だな…しゃーない」 そこは責められて然るべきだ。そのために俺はこうして彼女に話している、ような側面もある。 懺悔ではないが…告解に近いかもしれない。その相手として黒猫以上に相応しい人物はいまい。 なんとまあ勝手な動機じゃないか、俺。 「間違えないで。見損なったとは言っていないわ。むしろ見くびっていた認識を正された、というところかしら」 「見くびるて…」 これまたレアな表現が出た。こうもストレートな毒舌は実に久しい。 「先輩ほどの兄馬鹿なら、あの子に良い相手が現れるまではと、本気で約束に身を捧げそうに見えたのよ」 さいですか。 そりゃ慧眼、ご明察だ。 あの当時、たしかに俺はそういう心積もりだった。 決して軽い気持ちで桐乃と約束をしたわけではないし、 黒猫の告白を断る際に引き合いにしたのも口実なんかじゃなかった。 それが僅か半年でこの様なんだから、何ともはや。 「だから私は耐えられた。あの子に良い相手が…なんて、それこそまずあり得ないと思えたし。そのあいだ先輩が保護者の努めに徹するのであれば、私の気持ちを受け入れてもらえる機会はいずれ巡ってくると希望を繋いでいたというわけ……都合の良い解釈。そこで待ちの姿勢に入ったのが今回の敗因ね」 「耐えられた、か? でもお前、あの時――」 「忘れなさい。」 「…はい」 「それで先輩。いよいよ疑問なのはどうしてその話を私に告げる気になったのか、教えてもらえる?」 振った私への責任や誠意とか抜かすなら温厚な私も手が出るかも、と威嚇される。 それを微笑して言う今日の黒猫は怖えぇ 先ほど思い浮かんだ通りに弁明する。 弁明?違うか? 無論黒猫のためではなく、こればかりは加奈子のためでもなく、俺自身が話さないと収まりがつかなかったから。 それだけだ。そう伝えた。 「悪い。勝手で」 「そうね、すこし呆れたわ」 「だろうよ」 「でも…」 「でも?」 「言ったでしょう、それだけ、あの子と同等以上に先輩の心に大きな位置を占める誰か…興味深いわ」 ベルフェゴールでないなら是非紹介してほしいものね、と冗談めかして言う黒猫の瞳はどうやらマジだった。 さて、どうしたもんか。 二人を面通しするのは別に悪くない。が、黒猫は加奈子に会って何を話すというのだろう。 ……うん? そういえば 「待てよ、会いたいてんなら俺から渡りをつけて紹介はするけどさ。お前、今日はバイトじゃなかったか」 「あら。よく憶えてるわね」 「仕方ない、時間に余裕のある日に改めて 俺の台詞の終わりを待つことなく黒猫は素早い所作で携帯を取り出す。 呆気にとられていると、電話の相手へ丁重に欠勤を断りお辞儀を添えて速やかに携帯を閉じた。 ぱたん。という音がやけに耳に残る。 「時間は出来たわよ、先輩?」 「…みたいだな」 涼しげに言ってのける黒猫に気圧されそうになりつつ、こちらも加奈子に都合を聞くべくメールを入力する。 「鉄は熱いうちに打て、か」 別段問うでもない呟き。だが黒猫の耳には届いたらしく。 また今度という類いの話でもないでしょう、と呟き返す声音に迫るものが感じられた。 「悪い、バイト無理に休ませるような形になって」 「そこまで気を使わなくていいけれど。無理を言い出したのはむしろ私なんだから」 「そか。そういや、黒猫でも電話越しの相手にお辞儀したりするんだな」 「露骨に意外な顔をしないでもらえる? 不躾な連絡をする以上、これくらいの弁えは当然よ…」 ついさっきは相当感情的になってたかと思えば、これだ。 この切り替えのよさがいかにも彼女らしく見えて、なんだか、やたら感心させられる。 加奈子から折り返しの電話で了解の返事を受け、軽く飯でも食らいながら話そうという流れになった。 それまでに道すがら外堀を埋めておかなきゃならんか。 そんなことを思案しつつ下駄箱で靴をかえ、改めて黒猫と合流する。 が、適当なきっかけが出てこない。 こんなとき自分の不器用さが実に恨めしい。 内心で身悶えしていると、知ってか知らずか黒猫のほうから会話を振ってくる。 「さっきの…」 「うん?」 「カナコといったかしら、電話で話してた子」 「あ、聞こえてたか」 「ええ勿論。先達ての、貴方が身を呈して助けた子だったわよね」 「そんな大袈裟なもんでもねーけど、な」 あれから一月余り。色々ありすぎてもう俺の中では『そんなこともあったっけ』程度の過去となりつつある。 結果的に腕の傷も大して尾を引かずに済み、その後の環境の変化に振り回されたのがよほど印象強い。 一瞬これまでの回想に浸りかけていると 「あれから随分と足繁く御見舞いに通っていたと聞いたわ。それが決め手になったの?」 「いや。直接そうってわけでもないかな」 「そう」 すぐに途切れる会話。訪れる間。 わかっちゃいたが気まずいこと甚だしい。 「あの時の」 「…何?」 「くれた上着、助かったよ。ありがとうな」 「お礼は二度はいいのよ。どういたしまして」 下心も少しは縫い込められていたのだけど、気付いてもらえなかったのは良し悪し… そう続けて黒猫はこれ見よがしに溜め息を吐いた。 「遠慮しないでもっと積極的に絡んでいくべきだったわ。もしかして鳶に油揚げをさらわれるのを防げたのにね」 フフッとまた例の微笑から発せられる語りに、どうも居たたまれない気持ちになる。 微妙に屈折させちまったかと不安を煽られるんだが。杞憂であってほしい。 「たしか名前は来栖加奈子だったわね。何度か話は伝え聞いているから朧げに人物像は描けているのだけど」 「直接の面識は無いんだっけか?」 「ええ。イベントで外見や声は知ってても、知った相手とは言えないもの。単純に会うのが楽しみな面もあるわ」 そういうもんか。 楽しみな面もて、それ以外にどんな側面があるのか訊ねるのが躊躇われる。 変に縺れて修羅場ったり…まさかと思うが…キャットファイトになったりしないだろうな。 いやいや。ンな馬鹿な。 ふざけた妄想を拭い払う。自意識過剰だろう高坂京介。 「それで彼女はどういった子なの、先輩から見て」 「どういったと言われてもなぁ。少なからず贔屓目は入っちまうぞ?」 「構わないわ」 そうさね、言うなれば―― 「桐乃に似たタイプかな。あいつからオタ趣味と秀でた運動神経と学力と文才と要領のよさを取ったような……で、残ったワガママさと口の悪さと手の早さ、傍若無人でガキっぽいところが共通項だと思う」 「こ、恋人になろうって相手にひどい言い草ね? それじゃあ私は何故遅れをとったのかわからないわ…」 「はて」 事実そんなんだが、まぁこの説明で納得いかんのは当然か。 それにしたって、俺から見て加奈子がいかに魅力的かと黒猫に語るのは…憚られる。 「結局のところ、百聞は一見に如かずってわけかしらね」 先輩があの子に似た子を好きになったというのは癪だけど。 半眼を作り、これでもかとジト目を向けてくる黒猫の視線が痛い。 ああ、そうとも。そこは俺だって…俺たちだってと言うべきか…気にしてはいるんだ。 デリケートな部分だから正直触れてほしくない。そうもいかないか。 「そういうことなら、あの子の心中もさぞ複雑でしょう。こうして私に話す前からだいぶ込み入ってるようね」 お察しの通りである。 遠目にマツキヨの看板が見えた。待ち合わせの店は近い。 途中また黒猫が電話していたため、加奈子のが先に到着してるらしい。 「にしても。なんで定食屋をチョイスするかな~」 カフェでもマックでもいいじゃねえかと、場所を決める前に黒猫にも同意を求めたが 「私もいまは御飯の気分ね」と多数決が下ったのだった。 そんなにガッツリ食って何に備えるつもりなんだ、お前ら…? 入口をくぐると少し奥まった席に見知った後ろ姿が確認できた。 携帯を片手に、鼻唄を口ずさんで、まぁ随分くつろいだご様子。 曲調からするとメルル関係じゃないようだ。 そりゃそうか、聞く限りしばらくは公式イベントもないしな。 席へ向かうべく黒猫を促そうとすると、何か衝撃的なものを見たような表情を浮かべていた。 「ど、どうしたんだよ一体。いきなりそんな顔して?」 「いえ……ちょっと以前の私とダブって見えてしまって。あんな風に見るからに人待ち顔で、期待をもて余して歌なんか唄って、周囲の人間に気恥ずかしい思いを伝染させるような……穏やかで、幸福の、恋の空気。聞いてた感じと違うのね、当てられてしまうわ」 そう言いながら上着を脱ぐ黒猫には、先ほど危惧された屈折は見られない。 俺にはイマイチ窺い知れない心境の変化があったのだろうか。 加奈子はまだこちらに気付いていない。挨拶にかえて、おもむろに頭をわしゃわしゃとやってやる。 「ぁにすんだよゴルァ##」 言うが早いかすかさず放たれたバックブローを避けつつ、今度こそ加奈子に声をかけた。 「よう、お待たせだ」 「んぁ…京介」 俺を認識した加奈子はさっきの剣幕を引っ込め、苦虫を噛み潰したような顔。 継ぐ言葉に迷ったらしく「うぃっす」と短く挨拶を済ませ、続けて曰く 「そいつ……誰、さん?」 と訝しげに訊いてくる。そういや、細かい話はまだだったっけか。 「紹介しよう。今回の依頼人、もとい後輩の黒猫だ。同じ部活の仲間でもある」 「はじめまして、来栖さん。でいいかしら」 「あぅ、はじめまして」 差し出された手を握りながら、加奈子は疑問符を露にする。 漫画であれば文字通りハテナマークが飛び交ってるところだろう 「えぇと、黒猫?…かわった名前だな…京介から会わせたいやつがいるって聞いてたんだけど、どんな用件?」 状況を飲み込めない加奈子は、俺と黒猫と交互に視線を寄越す。 どんな用件かと訊かれても、俺だって説明の言葉は持ってないぞ。 「用件ってほど大層なものじゃないの。ただ」 黒猫はそこで台詞を区切り、こちらへ一瞥をくれた。 「シスコンの先輩が近頃は別の子に御執心らしいから、よければ話をしてみたくて」 「……ふーん。そなんだ」 格別当たり障りない応対に思えたが、何か気になるところでもあったのか。加奈子はすこし言い淀んで、返す。 「なぁ、京介ってば、そんなに加奈子にゴシューシンだったわけ?」 「ええ、それはもう。本人は半端にクールぶってるつもりか知らないけれどね」 「あのなあ」 黒猫め、ここへ来て意趣返しとばかり俺をからかい倒す気か? まぁそれで幾らか気が紛れるなら、抵抗もしづらいが。 一方の加奈子はというと「へぇ~」だの「そっかぁ」だの、黒猫の言葉を額面通り受け止めてやたら嬉しそうだ。 単純なやつ。見てるこっちが照れ臭くなるっつーの。 なるほど、幸福の空気ね… ここで注文を取りにきた店員に各各オーダーして、ドリンクは先に出してもらうよう伝える。 一足先に入店していた加奈子だけは、待っている間に頼んだのだろうサラダをサクサクと突っついている。 「あれ、おい加奈子。おまえ顔にドレッシングついてるぞ」 「うそうそ、マジかよ」 「こんなんで嘘言ってどうなる。ホラ、下手すると袖につくだろ。拭いてやるから動くんじゃねえ」 「ちぇ…なにが『拭いてやる』さ。そもそもさっきアンタが不意打ちしたからじゃん」 「あー悪い悪い。そんなむくれるなって」 まだ温かいおしぼりで口のわきに付いたドレッシングを拭う。 ホント下手に服に付いたりした日には染みになりかねないから油断ならんのよね。 今日の加奈子は私服だから尚更だ。こいつ、俺が連絡したらすぐに早退けしやがったのか。 問い詰めると悪びれもせず白状する。 「だって、せっかく京介からの誘いなのに、制服のままじゃ味気無いでしょ」 ちなみに本日の加奈子の服装はこないだとは変わって気合い入ってないゆるめのコーディネートで、 長袖シャツの上に半袖を重ね着したスタイルの、なんちゅー格好かは知らないが平素の着こなし感が似合っていた。 食べこぼして汚すなよと言えば、わかってますーと唇を尖らせ、にへらっと相好を崩す。 「何がそんなにまで楽しいかね」 野暮を承知で言ってやると 「いいじゃん、別に何にもなくたって楽しいの」 臆面もなく言ってのけ、おしぼりを持ったままの俺の手を引き寄せて「うへぇ…」と安らかに嘆息した。 おいおい、ここは二人きりじゃないんだ。ちったぁ周りの人の目を気にしなさい。とりわけ黒猫のな。 案の定、彼女は盛大に引いている。 「くっ、なんてプレッシャー……もしかして場違いだから帰れと暗に要求されているとでも…」 んなこたぁないが。 加奈子は一度スイッチ入ると暫くはこうだかんな。他意はないんだと思う 「会って早々、ものの数分で、闇の眷属たる私を動揺せしめようとはね……正直ちょっと後悔…」 すまねーな。所在ない思いをさせてる責任の一端は俺にもあるので、後で落ち着いたら謝るとしよう。 さてと。 こうして対面の場を持てたとはいえ二人の間には思った以上に会話が成り立ってねーな。 それで空気が重いわけではないから、特に気に病むこともないんだろうか。 そこらへんどうなのよと提案者の黒猫に声をかけようとすれば、 彼女はどことなく遠い目で思案顔をしながら注文したカフェオレを飲んでいた。 お前さっきメシ頼んでたよな、パンじゃなくて!? 喉まで出かかったツッコミを何とかこらえる。 加奈子がまだ軽くわんこトリップしているため、気持ちボリューム抑えめで話しかけてみた。 「なあ、黒猫」 「……何かしら」 「なんつーか待ちぼうけさせてるみたいで悪ぃ。コイツと話しときたい事があるなら、いま正気に戻すぞ?」 加奈子を指さしつつ訊くが 「いいのよ。そんなに邪険にするものではないわ」 可愛いものじゃない…と続けて苦笑する。 「一体私には何が足りなかったのか。その答えをその子に見られればと来てみて、もうおよそ解ったし」 「答えねぇ。俺にはよく解らんが」 「本当に?…だとしたら先輩の無自覚さも相当なものだけど」 また違った、揶揄するような笑みを浮かべる。 こうもバリエーションに富んだ黒猫の笑顔を見るのは何時ぶりだろう。 内心あるいは穏やかならざるものがあるのかもしれないが、それを窺い知ることは難しい。 「とにかく、たらればの思考には区切りをつけないと。そういう意味では会いに来て正解ね」 「サバサバしたもんだな。筋違いを承知で言わせてもらうと、ちょっと意外だ」 「二度目だもの」 「…そか」 こればっかりは、軽々に「悪い」とは言えない。 すまない、ゴメンな、同様だ。何のフォローにもならない言葉を下して、心中だけに止める。 ややあってメシが届く。 加奈子を軽く小突いて正気に返し、互いのおかずを適当に交換したりして、暫くは箸と皿に集中。 ちなみに加奈子はジンジャーエールらしい。ま、いいけどよ……一方俺は無難に烏龍茶にしといたよ。 「マジ盛り?」 「そ。この店の特盛みたいなもん」 確かに、大盛りでは済まない量が鎮座ましましている。圧倒的じゃないか… 「某カップ麺を思わせる響きね」 「あ、それ俺が言おうとしてたのに」 「甘い。ツッコミで先手を奪われるようじゃ、鈍ってると言わざるを得ないわ」 「チッ、言わせておけば」 とか何とか俺らがしょうもないやりとりを交わしていると、口を出しそびれた加奈子いわく 「黒猫って京介と仲いいのな。なんか、さっきから京介が生き生きして見える」 生き生きっつーか、まぁ何つーのかな。以前に戻った感じか。 黒猫は意図的にさっきみたいな平静に接することで、割り切ろうとしてるんだろう。 「聞こうか迷ったんだけどさ。もしかして二人は、前に、その……恋人だったりすんの?」 あまりにストレートな問い。黒猫の手前もあって一瞬返答に詰まる。 と、当の黒猫がこちらへチラリと視線を寄越し、やれやれという風情で答えた。 「いいえ。残念だけれどそんな事実は無いから、安心なさい」 「そなんだ。てっきり……えーと『残念だけれど』?」 「私、振られたの。この男ときたら身の程も知らずスッパリと振ってくれてね。癪にさわるったら」 やめて、俺のライフはもうゼロよっ 「へ、へぇ……驚き。京介ってば、そんな話は全然聞かせてくんなかったし」 「見てのとおり今では軽口をたたける仲に戻りつつあるから、あまり気にしないでくれるといいわ」 実際には今日さっきのことながら、加奈子に対してはあくまで過去のこととしたいらしい。 知り合ったばかりでギクシャクする要因は残したくないといったとこか。 その後は、互いの桐乃との付き合いの話題を皮切りにそれなりにスムーズに話せてる様子。 あいつも呼んでやるかと思わなくはなかったが、 女子三人に対して男子俺一人、連中が意気投合した場合いかにも分が悪い。 今回はやめといた。…恨んでくれるな、マイシスター。 食事は一段落して、時たま残ったマジ盛りのおかずを銘銘でつまむ。 話題はいつかコスプレに及んでいて、黒猫が熱弁をふるおうとしていた。 「あなたは人並みならぬ演技力があるのだから、もっと作品に関心を向けるべきじゃなくて?」 「ってもさぁ、趣味でやってるワケじゃないしー」 「あの子に付き合って何度かイベントを見たわ。支持してくれているファンに応えようとは思えないかしら」 「そりゃ、あいつらが加奈子のこと持ち上げてくれんのは悪い気はしないけど」 いやいや、どころか結構ノリノリだろ。 きめぇとか言いつつあの一体感を満更でもなく思ってるの、知ってるぞ。 「人気があっても作品世界への思い入れが無いようでは、いつまでも私や先輩の水準には到達できないわよ」 俺?? 「え、何何、京介もコスプレやってんの? それこそ初耳なんだけど!」 加奈子が勢い込んで食いつく。 「そうよ、見せてあげるから刮目なさい。これが先輩の…」 ちょ 待っ ―――――――――――― ―――――――― ―――― そんなこんなで会食は終わり、早くも夕暮れの気配が漂いはじめるなか帰途につく。 黒猫はマスケラのDVDを加奈子に貸す約束をして、布教の手ごたえに満足げだ。 黒歴史を晒された俺は泣きたいんだがな。 別れ際「すこし借りるわ」と加奈子に断り、連れ出された。 すぐ先の角を折れる。 「いい子じゃない。会う前は『この泥棒猫』とでも言おうかと考えてたのに」 「それは……ギャグで言ってるのか…」 「半分は。でも話してみたら毒気を抜かれてしまったわ。 あの子が…ああ、貴方の妹が、ね…荒れてないのも頷ける気がするもの」 「今日は色々あったからな、桐乃のやつと積もる話もあるだろ。俺はノータッチにするよ、お手柔らかに頼むぜ」 言って、切り上げることにする。 「待って」 「…おぅ」 黒猫がすかさず服の裾を掴むので、向き直る。 「聞き苦しいでしょうけどまだ心の整理が完全ではないの。そのうち、いつかは、二人のことを祝福できればとは思う。でもしばらくは無理そうだから……棚上げにして、あの頃のままの関係でいられない?」 「俺は是非もない」 「そう、有り難う」 「礼なんて、言わないでくれよ」 「いえ。私と先輩の友情に免じて」 黒猫は今日一番の笑顔を見せた。 「泣いたりしないのな」 「言ったでしょう。二度目。先輩にはもう十分泣かされたもの」 笑顔。 「よしんば泣くとしても、貴方の目の前ではあり得ない。そんなに憐れな女になるつもりはなくてよ」 「あぁ」 「先輩のほうこそ泣きそうな顔に見えるけど?」 笑顔。 「バカ言うな。丁度夕陽がさして眩しいんだよ」 「あら、そう」 別れを笑顔で貫く黒猫に、じゃあなと手を振り改めて背を向けた。 そうとも。バカを言うなだ。俺は黒猫の好意を決定的に断ったんだ、いつまでも感傷に浸る資格はない。 ただ、せめていまは今日一日彼女が俺に向けた笑顔を噛み締めよう。 …あの角を曲がったら、俺も笑顔で加奈子と向かい合えるように。
https://w.atwiki.jp/25438/pages/1128.html
* * * いくつか質問を重ねているうちに、 私の携帯がまた震えた。 確認してみると、唯からのメールだった。 澪「……藍色が盗まれたか……」 一年三組からお面が盗まれたらしい。 唯と梓は既に現場にいるということなので、 私もすぐに行くと返信する。 新聞部A「あ、そういえば模倣犯いなくなりましたね。 青色はレインボーだけだったんですよね?」 澪「そういえば」 模倣犯によって適当に作られた、 青のりが盗まれた旨のメッセージカードを思い出す。 もしかしたらあの時点でもう、 模倣犯は怪盗ごっこに飽きてしまっていたのかもしれない。 新聞部A「どこから盗まれたんですか?」 澪「一年三組からお面が盗まれたらしい」 お面って、一体なにに使っていたのだろうか。 一年三組、劇でもやっていたか。 パンフレットで確認しておこう。 新聞部A「一年三組……うちの後輩がいますね」 なんと。それは可哀想に。 新聞部A「話が聞けたら、聞いておきますね」 澪「わかった。それじゃ」 一年三組は、ここと同じ一階。 まあ急ぐ必要もないだろうと思い、 ゆっくりと歩を進めた。 * * * 私は急いでその場から離れようとした。 梓「どこ行くんですか、澪先輩?」 こら、離せ梓。 これは私の生死に関わる問題だ。 唯「大丈夫だって、そんな怖くなかったからね」 なにが大丈夫なもんか。 見ろ、“パワーアップしました”とか書いてあるじゃないか。 これ絶対大丈夫じゃないだろ! 私がいるのは一年三組の教室前、 “呪中八九”というお化け屋敷の入口前だ。 どうやらここからお面が盗まれたらしい。 そうか、盗まれたのか。 いやー大変だったね。それじゃ、あとは頑張って。 そんな感じで済ませようとする私を神様は許すわけがなく、 今もこうして天使を使わせている。 くっ、梓、お前は誰の味方なんだ! 唯「大丈夫だよ、澪ちゃん。私がついてる」 唯は私の手を握った。 澪「唯……」 そして、お化け屋敷の中へ私を引きずり込む。 澪「唯ぃぃぃ!?」 【Yi-side】 ‐一年三組教室‐ 私の右手はしっかりと澪ちゃんに痛いぐらい握られ、 段々感覚を失っています。 お化け屋敷より、この右手の方が怖いです。 さて、パワーアップと聞きましたが、これまた凄い。 “呪中八九”というのはつまり、 私たちは本気を出していませんよという メッセージだったのかもしれません。 懐中電灯の光も調節され、 暗い部屋の恐怖を和らげるような役目は もう持っていません。 それどころか、光を向けて見えてしまったからこそ、 恐怖が湧きあがるような仕掛けが多数あり、 次第に私も夢中になっていきました。 ……澪ちゃん、生きてるかなあ。 澪「唯ー……」 あっ、生きてました。大丈夫ですね。 そう思ったら、 澪「怖いよー……。唯ー……!」 声にならないような叫びを上げた澪ちゃんは、 私の手を離し、身体の横から思い切り抱きついてきました。 ……あらら、全然大丈夫じゃないですね。 唯「大丈夫だよ、澪ちゃん。怖くない、怖くないからね」 澪ちゃんの頭を撫でながら、私は少しずつ進んで行きました。 何故か強い視線を感じるような気がするのですが、 これも仕掛けかなにかでしょうか? ふと、隣の澪ちゃんの顔が気になって、 目だけ澪ちゃんの方へ向けました。 澪「……」 しおらしくなった澪ちゃんは、 涙目になりながら私に抱きついていました。 恥ずかしさも半分あるようで、顔は真っ赤に染まり、 視線は下に向いていました。 普段はカッコよくて、私たちを仕切ってくれる澪ちゃんが、 今はこんなにも……。 こんなにも? ……ああ、いけない。 いまこうして、澪ちゃんの顔を間近で見ちゃうと。 すっごい、なんというか、もう。ずるいなあ澪ちゃん。 澪「……唯?」 唯「ふぇい!?」 不意に澪ちゃんが声を出したので、 思わず声が上ずってしまいました。 いけない、落ち着け、私。 唯「どうしたの、澪ちゃん?」 澪「あのさ……そろそろお面もないのかなと思って……」 そういえばと思い、 私は辺りを懐中電灯で照らしまわりました。 実は一日目に、私はそのお面を見ていたのです。 記憶を頼りに、ある地点の周辺を隈なく照らしていると、 ついに私の記憶と一致した場所を見つけました。 そこを照らした瞬間、 隣の澪ちゃんが抱きつく力を強めました。 私も多分、少し身体が強張ったと思います。 私が見たお面はありませんでした。 が、代わりにそこには、 “気味の悪い緑色のお面”がありました。 唯「お、お面の予備……?」 そのお面を観察しても、 前のお面とは共通点がまるで見つかりませんでした。 つまりこれは、事前に飾られる予定で用意されたものでしょう。 これを飾らないで、わざわざあの怖くないお面を 飾るような道理はありません。 澪「唯、もういいか……?はやく行こうよー……」 ああ、待っててね澪ちゃん。 絶対無事に帰してあげるから。 私は澪ちゃんの頭を擦りながら、 教室を出ていきました。あー、熱いなあ。 ‐廊下‐ 梓「あっ、おかえりなさい」 そういえばあずにゃん忘れてた! ……まあ、二人きりのお化け屋敷も楽しかったですけど。 澪「酷いぞ、梓ー!」 そうでもなかったのかなあ、澪ちゃんは。 まあ澪ちゃんのことです。恐怖が勝っていたのでしょう。 澪「……それより、どうだったんだお面は。 私は見てないからわからないぞ」 唯「うん、確かに取り外されていたよ。 だけどあれはレインボーの仕業じゃないね」 澪「えっ?」 声高に言いました。 唯「あんな怖いお面を差し置いて、 前のお面を飾るなんて有り得ないもん!」 澪「そ、そんな怖かったのか……!」 澪ちゃんの命は保証できないね。 唯「元々内装は時間で帰る予定があって、 折角だからと思ってレインボーに便乗した線が濃厚かな」 澪「な、なるほどそうか……。 ……よし、ちょっと待っててくれ」 そう言うと、澪ちゃんは携帯を取り出し、 どこかへ電話をかけ始めました。 澪「……うん。ちょっと聞いてくれないか。 藍色のお面の場所を、知ってるんじゃないかって」 えっ。 【Mi-side】 ……あー、怖かった。心臓が爆発しそうだ。 でもどさくさに紛れて唯と密着できたし、 良かったかもしれない。 通話先の相手は私の頼みを聞いてくれているのだろう、 電話は保留状態になっている。 あとは結果待ちだけど、多分間違いなく私の予想通り。 私は唯の証言の信憑性を疑っているわけではない。 ただ、これは一応確認するべきことだ。 梓「あの、残されていたメッセージカードを貰ってきましたけど」 澪「その確認の必要は無いんだ」 梓はあからさまに怪訝そうな顔をした。 仕方ないだろう、今まではそれをヒントにしていたのだから。 しかしヒントを全て飲み込んだ今、私にそれは必要ない。 電話の保留状態が解除される。 新聞部A『確認が取れました。どうやら、藍色のお面を取ったのは、 一年三組の人で間違いないみたいです』 澪「そうか。ありがとう」 新聞部の彼女の声は怒りというより、 呆れかえっているように聞こえた。 特に言うこともないだろうと思い、礼を言って電話を切る。 ……ついに長い戦いが、終わる。 私は再び電話をかけ、応援を頼んだ。 改めて三人で良かったと思う。 唯「澪ちゃん?」 電話を終えた頃、唯が小首を傾げていた。 なにをやっているのかわからない、といった体だ。 私は梓に聞こえないよう、唯の耳元に口を近づけた。 唯の耳が赤くなった気がしたが、気にせず話し始める。 澪「……唯。犯人がわかった」 唯「本当!?じゃあ、早速捕えに……」 澪「それと犯人を追いつめる際、 梓には私たちと離れてもらうことにする」 唯「えっ」 唯の顔色から困惑が感じ取れた。 理由を言っていないのだから、当然か。 ゆっくりと耳元から口を離し、今度は梓の方へ向き直った。 澪「梓」 梓「はい?」 澪「事件を解決したいと思う」 梓の目が見開かれた。 今にも飛び出してきそうな勢いで、声をあげる。 梓「本当ですか!?犯人は、一体誰ですか!」 澪「落ち着いて。それと、梓は教室で待機してくれ」 瞬時に梓の目が丸くなった。 梓「……どうしてですか?」 澪「この事件の解決のためだ。 これは、三人が一ヶ所にまとまっていると、 解決出来ない事件なんだ」 梓「それで、私を削るんですか?」 澪「削るなんて言い方は言葉が過ぎる。 これは策なんだ。だから、わかってくれ」 梓「納得できません」 それもそうだろう。 だけど、実際に開いてみないと何が起こるのか わからない箱は、この世にごまんとある。 同様に事件の一つ一つにも、不確定要素は多い。 澪「梓が悔しいのはわかる。だけど頼む!」 そう言って、私は頭を下げた。 ……こういう場面では先輩後輩の上下関係は卑怯だ。 だから今の私はとても卑怯だ。 だけど。だけど……。 ゆっくりと頭を上げ、梓を真っすぐ見る。 梓は視線を足元に落とした。 唯「あずにゃん」 梓「唯先輩……」 唯「あのね、澪ちゃんも考えがあるんだと思うの……。 だから……」 梓「ええ、わかってます。 だから、その……、頑張ってください」 梓は寂しそうに、笑った。 * * * 梓がいなくなり、私と唯は二人で廊下を歩いていた。 正直、気が重い。自分でしたことだとしても。 階段で一階から二階へ上がる最中、 唯がなにかを言いたげな顔をしていた。 澪「梓が悔しいってことはわかる。 だけど、事件の全貌が見えるまで、梓を近くに置けないんだ」 唯「そうなんだろうね。澪ちゃんが言うからには」 澪「……」 壁は越えた。その代償は大きかった。 それなのに、私はまだ、完全でない気がした。 だからこそ、私はこうして唯を連れている。 澪「ちょっとだけ用事がある。最後の仕上げの下準備だ。 だから先に部室に行って、待っていてくれないか?」 唯「うん、わかったよ」 澪「それと……」 これを言おうか、しばし迷った。 ただこうして唯を連れている以上、 無理な強がりも背伸びも止めたほうが良いに決まってる。 そう思い、言葉を続ける。 澪「わかってると思うけど私はこれから、 犯人を追い詰めていくことになる。 だけど犯人は逃げ道を作るかもしれない。 その、私が手も足もでないような手段で」 唯「そうだね」 澪「そんな時には……、 私の隣で、唯が手を貸してくれるか?」 唯「……うん!全部貸してあげる! あずにゃんが悔しい思いをしている分、 おまけしちゃうぐらいに!」 人間一人と天使一人分の力か。 それは頼もしいな。 私は息を小さく吹いて、笑みを浮かべた。 【Yi-side】 ‐音楽準備室‐ 一人きりの部室というのも、 全く初めてではありませんが、 普段お茶飲んではしゃいでいる身からすると、 新鮮さを感じます。 澪ちゃんとは一旦分かれ、 私は部室で待機しています。 いつもの席へ腰を下ろしました。 さて、澪ちゃんは一体どこへ行っているのでしょう。 そして、何故あずにゃんは、 私たちと分かれる必要があったのでしょう? * * * 暇を持て余し、携帯をいじっていると、 不意に携帯が震えだしました。メールです。 送信者は澪ちゃんでした。 唯「紫色の、被り物……?」 それは一年二組から紫色の被り物が 盗まれたという旨のメールでした。 一年二組というと、憂やあずにゃんのクラス。 恐らく劇で使用された、その紫色の被り物。 私には思い当たる節がありました。 それは確か、占い師風のものでした。 携帯の画面と睨めっこをしていると、 部室のドアが開け放たれました。 澪ちゃんが入ってきました。 【Mi-side】 唯「あっ、澪ちゃん!用事は済んだの?」 澪「ああ。もう大丈夫だ」 実際、用事は全て終えた。 あとは待っている間に言葉を練るだけだ。 さて、部室に二人きりというシチュエーション。 夏の告白が思い出される。 尤も、目的はまるっきり違うわけだけど。 澪「……」 ああ、思い出して恥ずかしくなってきたじゃないか。 唯は、どうしているだろう? 【Yi-side】 澪「……」 ああ、なんで黙っちゃうのかなあ、澪ちゃん。 しかも私の方をじっと見つめて。 そんなことしたら、余計に……。 いけない、いけない。 今はそのことを考える時間ではありません。 いつでも澪ちゃんの助けになれるよう、 自分なりに考えを整理しておかなくては。 しかし、まあ。 頭を使うというのは、本当に疲れます。 これはむしろ澪ちゃんと話した方が、 よほど疲れないのではないかと思いました。 * * * 澪ちゃんと私、お互いが持っている情報を 全て明らかにして、話していました。 次第に澪ちゃんが誰を疑っているのかがわかってきて、 いつの間にか私はその人のことを集中的に話していました。 そんな話の最中、澪ちゃんがふっと笑みを浮かべ、 私の名前を呼びました。 澪「唯」 唯「なーに、澪ちゃん」 澪「今年の文化祭は、どうだった」 正直不意打ちでした。 まさかここで、今年の文化祭のまとめ話を するとは思いませんでした。それに、 唯「まだ文化祭は終わってないよ?」 澪「いや、あのさ。少しの時間だけだったけど、 私と二人だけだった時はどうだったのかなあって……」 ……恥ずかしいこと聞きますなあ、澪ちゃんは。 唯「うん、楽しかった。とっても!」 澪「本当か?」 唯「本当だよ!」 そっか、と澪ちゃんは呟きました。 そして照れくさくなったのか、耳の後ろを掻きました。 澪「じゃあさ、文化祭が終わって……」 着信音。澪ちゃんが何かを言い終わる前に、 部室に鳴り響きました。 澪ちゃんの携帯のものでした。 澪ちゃんは、急いで携帯を取り出し、耳にあてました。 時間はそんなに長くありませんでした。 澪「……わかった。ありがとう」 最後にそう言って、澪ちゃんは電話を切りました。 決着の時が近づいているのだと、すぐに悟れました。 30
https://w.atwiki.jp/83452/pages/2744.html
回想 書店 長谷川「やっとけいおん!の1巻が出た…。これは絶対に流行るぞ…フフフ」 店員「ありがとうございましたー」 長谷川「さあ、早く帰って読もう」 三井「ギャハハハ」 長谷川「ん?あれは…三井寿…!?」 竜「お?なんだアイツ」 鉄男「知り合いか?なんかオタクっぽいなアイツ」 三井「なぁーに見てやがんだコラァ!?」 長谷川「…!!」 VS湘北 タイムアウト中 藤間「どうした一志。もっと自分を出していいぞ」 長谷川「…」 藤間(一志は大人しすぎるのが弱点だ…。いちはやくけいおん!の魅力に気づくだけの力を持っているのに…) 長谷川「…藤間、けいおん!のDVDをボックスワンで予約させてくれ」 藤間「…!」ニヤリ 花形「いや、試合中…」 神「まずいですね翔陽」 牧「ああ。やはりここは藤間が出るしかない」 藤間「…」ザンッ! 牧「藤間は監督として、常に冷静にあるように自分を抑えてきた…」 オフィシャル「ピーッ!翔陽、メンバーチェンジです」 桜木「む?ホケツくん?」 牧「だが、プレイヤーとしてのあいつはクールとは程遠いぜ」ニヤリ 藤間「うはwwwwwwwwwwwww」 宮城「くっ!打たせるかよ!」バッ 藤間「おkwwwwwww」シュッ 宮城「!!」 審判「ピーッ!ファウル!白7番!フリースロー」 宮城(シュートのタイミングがとりづらい…!ジャンプして最高点に到達する前に打ってる感じだ…) 宮城(しかもサウスポー…!あいつ…澪萌えか…!) 藤間「見えない聞こえない見えない聞こえない…」シュッ 神「あれ…?2本ともフリースロー外したぞ…」 彩子「まずいわ…このままじゃ…」 宮城(俺が藤間を止めないと…!) 藤間「これで勝つるwwwwwwww」シュッ 宮城「やはりここはインパクトか…!」 宮城「おおおおおおりゃああああああ」グワッ 宮城「でいやあああああああああああ」グワッ 宮城「よいしょっとおおおおおおおお」グワッ 宮城「たのもー!!」バッ 藤間「!!」ガッ 越野「すごい飛ぶなあいつ!!」 完 中途半端ですいません。 5
https://w.atwiki.jp/kubo-zemi/pages/644.html
2009年7月20日 締 切 新聞論評 学籍番号1914078 氏名 [[水長一輝] 1.新聞情報 見出し 民主300超 政権交代 発行日 2009年08月31日 新聞社 日本経済新聞、朝刊 面数 1面 2.要約 第45回衆議院選挙は30日投票、即日開票された。民主党の獲得議席は定数480のうち300を超える圧勝の勢いで、政権交代が確実となった。民主党の鳩山代表は9月中旬に召集を予定している特別国会での首相指名選挙で首相に選出され、社民国民新党との連立政権を発足させる。(124文字) 3.論評 1955年の保守合同以来、形は変えては命脈を保ってきた自民党政権に終止符が打たれた。劇的な政権交代なのに、世間はどこか冷めきっている。冷戦構造が崩れて20年、戦後日本の成長モデルそのものといえた自由民主党に、有権者は強烈な「ノー」を突きつけ次の4年を巨大民主党という未知なる「非自民」に委ねた。今回の選挙の結果に比較的冷静なのは、4年前の郵政選挙の経験があるからであろう。当時の小泉首相は郵政民営化に賛成する革命派と、これに反対する勢力を分類することで「自民対民主」ではなく、「自民対自民」の選挙構図を作り出して圧勝した。 民主300越えて政権交代になったが私自身、鳩山代表には期待していない。なぜなら、マニュフェストを発表しているが原則守るみたいなことをいっている。高速道路の原則無料化なんて出来たとしても、今まで高速道路のでの収入は約2兆円だ。日本はそもそも借金大国で今の政治家は考えることがおかしすぎる。高速料金を無料にすることによることにより、今まであった約2兆円のお金を補う為には消費税をあげて国民の負担になることは間違いないであろう。消費税を上げるなら、医療機関での治療を更に安くするべきであると私は考えている。政権交代をして、鳩山代表がどこまでマニュフェストを実行できるかが楽しみだ。 (542文字)