約 1,574,445 件
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/2030.html
アニエスはワルド子爵を見ておどろきました。 なにしろワルド子爵は国を裏切ったのがバレて捕まり、今は牢屋にいるはずなのです。 おどろいて立ち止まったアニエスに向けて、ワルド子爵は呪文を唱えて杖を向けます。 それを見たアニエスも慌てて銃をかまえますが、その横をキュルケが走りぬけて ワルド子爵に向かっていきました。 そして、走りながらキュルケはワルド子爵に杖を投げつけたのです。 これにはワルド子爵と、そしてアニエスもおどろきました。 魔法使いは杖がないと魔法を使えないのですから、ふたりがおどろくのも当然です。 投げられた杖をおどろきながらも避けましたが、それでワルド子爵は一手遅れてしまいました。 「てめえェェェ!邪魔だッ!どきやがれェェーーッ!!」 「ギニャアァーー!!」 あっというまの出来事でした。 キュルケがワルド子爵から杖を取りあげて桟橋から蹴り落としてしまったのです。 風の魔法に定評のあるワルド子爵でも杖がなくては魔法は使えません。 ワルド子爵は叫び声をあげながら桟橋から落ちていきました。 しばらくするとドグシャァァッという、とてもいやな音が地面から聞こえてきます。 キュルケは自分の杖をひろうと地面を見ながらザマーミロと笑い、アニエスは銃をかまえたまま 固まってしまいました。 キュルケを見たタバサは無表情に、ルイズとギーシュはあいまいな笑みを浮かべました。 ルイズは猫草を抱えながら階段を登ってきたのでとても疲れてしまいました。 ですから、すこしだけ休もうと猫草をそっと床に降ろしたのですが、それが間違いでした。 猫草を降ろしたとたんに大きな影がルイズをさらってしまったのです。 その影はからだの半分がワシで半分がライオンでできているグリフォンという動物のものでした。 グリフォンはルイズを捕まえてあっというまに飛びさってしまいます。 その背中には、キュルケに蹴り飛ばされて地面に落ちたワルド子爵が乗っていました。 「…偏在」 タバサがちいさく呟きました。 偏在というのは魔法で作られる分身で、風の吹くところならどこにでも作れます。 ですが、なぜか遍在ではなく偏在と呼ばれています。 どうしてそう呼ばれているのかだれにもわかりません。 ギーシュは魔法で浮かんでワルド子爵を追いかけます。 他のみんなはグリフォンを撃ち落とそうと銃や杖でグリフォンを狙いますが、ふたりのワルド子爵が 現れて襲いかかってきます。 ギーシュが空の上で立ち止まり、どうしようかまよっているとタバサが口笛をひとつ吹きます。 すると、一匹の竜がすごい速さで近づいてギーシュを背中に乗せました。 その竜はタバサの使い魔のシルフィードでした。 「行って」 「すまない!」 タバサにお礼をいって、シルフィードに乗ったギーシュはワルド子爵を追いかけます。 月が雲にかくれていましたが、シルフィードはとても目がいいので簡単にグリフォンを見つけました。 シルフィードはまだ子どもでしたが、それでもあっというまにグリフォンに追いつきます。 ですが、ワルド子爵が魔法を撃ってくるのでシルフィードは近づけません。 逃げるワルド子爵に向けてギーシュは叫びました。 「逃げるな卑怯者!ぼくと戦えーッ!」 「このよわむしー!きゅいきゅい!」 ワルド子爵はすこしだけ振り向いてギーシュを見ました。 そして首をかしげると、すぐに前を向いて逃げていきました。 ギーシュはワルド子爵に向けてなんども叫びましたが、ワルド子爵はもう振り向こうともしません。 このままではワルド子爵を逃がしてしまうと思ったギーシュは、絶対に言ってはならない言葉を口にしました。 貴族にはやってはならないことがみっつあります 家紋に傷をつけること、誇りを汚すこと、父母を侮辱することです。 そのなかのひとつをギーシュはワルド子爵にやってしまいました。 「バーカバーカ!子爵の母上で~べ~そ~!」 「きゅい!でべそなのね!はずかしいのね!」 ギーシュの声を聞いたワルド子爵は肩を震わせてグリフォンを止めました。 ルイズの国の貴族は、ケンカをしても自分が殴られるよりも身につけていた父母からのプレゼントが 汚されるのを怒るタイプが多いのです。 ワルド子爵も裏切り者でしたが、そのタイプの貴族でした。 母を侮辱されて怒ったワルド子爵は顔をまっかにしながらギーシュに向けて魔法を撃ちました。 ギーシュもシルフィードもいままで見たことがない、とても大きな竜巻です。 ギーシュはワルド子爵がこんなに怒るとは思ってなかったので、ちょっぴり後悔しました。 そして、あまりの竜巻の大きさにびっくりしたシルフィードはギーシュが背中に乗っているのをつい忘れて、 宙返りで竜巻を避けました。 ギーシュはシルフィードにしがみつきましたが、その背中から振り落とされてしまいます。 ギーシュは魔法を使うのも忘れて、手をバタバタさせながら地面に落ちていきました。 そして、ワルド子爵はグリフォンを急降下させてギーシュを追いかけます。 シルフィードもギーシュを追いかけて羽ばたきますが、ワルド子爵が先にギーシュに追いついてしまいました。 ワルド子爵はギーシュを串刺しにしてしまおうと魔法を使って杖を剣のように鋭くしました。 ギーシュは魔法を使って浮かぼうとしましたが、あんまり慌てていたのでマントが脱げてしまいました。 その脱げたマントがワルド子爵に飛んでいきますが、ワルド子爵は簡単にマントを切り裂いてしまいます。 ですが、マントの切れはしが目に当たってしまったのでワルド子爵はギーシュの姿を見失ってしまいました。 ギーシュを見失ってしまったワルド子爵でしたが慌てることはありません。 ワルド子爵には自分の目が見えなくても、たくさんの戦場をいっしょに戦ってきたグリフォンがついています。 ワルド子爵はグリフォンに、ギーシュを捕まえてバラバラにしてしまうように命令しました。 グリフォンはワルド子爵の命令をよく聞いて、ギーシュを捕まえてバラバラにしてしまいました。 「ああ…ギーシュ…」 ルイズは死んでしまったギーシュを思って泣きだします。 ワルド子爵は泣いているルイズを見てすこしだけ後悔しました。 自分の母親と同じくらいルイズのことを大切に思っているからです。 そして、勇敢にも自分に立ち向かってきたギーシュを称えて黙祷をささげました。 そうして目をつぶっていると、地面からガランガランと金属が落ちたような音が聞こえてきました。 人が地面に落ちたならドグシャァァッという音がするはずです。 その音を聞いてワルド子爵はシルフィードの姿を探しますがどこにもいません。 ワルド子爵は、ギーシュがシルフィードから振り落とされたのではなく自分から落ち、マントも脱げたのではなく 目くらましのために自分から脱いだことにやっと気づきました。 グリフォンがバラバラにしたのはギーシュではなくゴーレムだったのです。 なぜグリフォンはギーシュとゴーレムを間違えたのでしょうか? まずひとつめの理由は、グリフォンのからだの半分はワシでできているので夜はあまり目が見えません。 それに今夜はスヴェルの月夜で月がひとつしかなく、今は月に雲がかかっていてとても暗くなっているのです。 グリフォンがギーシュとゴーレムを間違えてしまうのも仕方がありませんでした。 真上からシルフィードの羽ばたく音を聞いたワルド子爵はルイズを抱えてグリフォンから飛び降ります。 ワルド子爵が飛び降りるのと同時に、シルフィードがグリフォンに襲いかかって翼を傷つけました。 傷ついた翼で飛ぼうとがんばるグリフォンを見ながら、ワルド子爵は飛ぶための魔法を唱えます。 ですがそれよりも早く、シルフィードの背中に乗ったギーシュが魔法を唱えました。 「子爵、その行動はすでに読めています…錬金ッ!」 「こんな空中でなにを…」 ワルド子爵はそれ以上しゃべることができませんでした。 ルイズの背中から飛びだした一本の腕に殴られ、そのまま口をふさがれてしまったからです。 そして、もうひとつ腕が生えてルイズをシルフィードに向けて投げ飛ばしました。 ギーシュはルイズをしっかりと受け止めます。 ルイズの背中から生まれた腕は、ギーシュがルイズの身にもしものことがあるといけないと思って ナイショでつけておいた造花の花びらから作られたゴーレムのワルキューレのものでした。 ワルキューレはワルド子爵にしっかり抱きついて締めあげます。 風の魔法に定評のあるワルド子爵でもワルキューレのちからにはかなわず動くこともできません。 ギーシュはワルキューレを操るのをやめて、ワルド子爵を魔法で浮かせて地面に落ちないようにしました。 どうしてギーシュは裏切り者のワルド子爵を助けたのでしょうか? その理由はルイズにあります。 ギーシュはルイズに人が死んでしまうところを見せたくなかったのです。 これから向かうアルビオン王国では、いまもたくさんの人が死んでいます。 ルイズもそれを見てしまうでしょうが、それでもできるだけルイズに人が死ぬところを見てほしくないと ギーシュは考えたのです。 今のギーシュを他の人が見れば、甘さを捨てられない貴族のお坊っちゃんと思うかもしれません。 ですが、その甘さが彼の優しさであり、強さなのです。 ルイズはギーシュに抱きしめられていることに気づいて、顔がまっかになりました。 それから、ギーシュの顔を見れないルイズはワルド子爵を見ました。 ルイズとワルド子爵の目があいます。 ワルド子爵は目でなにかを訴えるようにルイズを見つめていました。 ルイズはギーシュに頼んでワルド子爵を近くに引きよせてもらってから、杖をワルド子爵に向けました。 ギーシュがなにかを言おうとしましたが、ルイズはギーシュの口を指でそっと押さえました。 「ギーシュ、ごめんなさい。でも、わたし…」 「……ルイズ、謝ることはないよ。きみの好きにするといい」 ギーシュはそれ以上なにも言わずにワルド子爵を見ました。 ワルド子爵は満足したようにうなずいて、優しい目でふたりを見つめています。 ワルド子爵は戦いの中でルイズの弱さとギーシュの優しさを見抜いていました。 ギーシュの持つ優しさが強さにもつながることをワルド子爵は知っていましたが、大切なものを守るためには だれかを傷つけなければいけないことも知っています。 そして、大切に思っているルイズに強くなってほしいと願っていました。 貴族は国やそこに暮らす人々を守り、導いていかねばなりません。 優しいだけでは人は守れず、弱くては導いてはいけません。 ワルド子爵はふたりに貴族としての覚悟を持ってもらいたかったのです。 国を裏切りはしましたが、ワルド子爵は精神的にも貴族なのでした。 ルイズはワルド子爵の思いにこたえ、ワルキューレもろともワルド子爵を爆破しました。 ワルド子爵は風となって消え去りました。 どうやらあのワルド子爵も偏在だったようです。 ルイズとギーシュはポカ~ンとワルド子爵のいたところを見つめて、それからおたがいの顔を見て笑いました。 「それじゃ戻ろうか」 「あ、ギーシュ。えっとね、その、あ、ありが……とう」 小さな声でルイズからお礼を言われたギーシュは笑ってうなずき返します。 そして、ふとワルド子爵を追いかけているときに他のだれかの声を聞いたことを思いだしました。 あのときは自分とシルフィード以外にだれもいなかったはずです。 ルイズがゴニョゴニョと呟いているとなりでギーシュは腕をくんで考えながらシルフィードを見ました。 シルフィードは疲れているのか汗をたくさんかいています。 「きみ、さっき喋らなかった?」 「きゅい?しゃべってないのね」 シルフィードがそう言ったのでギーシュはあのときの声が空耳だと思い、深く考えるのをやめました。 ルイズは自分の世界に入っていたのでなにも聞こえてはいませんでした。 シルフィードに乗って桟橋に戻ったルイズとギーシュは、キュルケたちが無事なのを見てほっとします。 キュルケとアニエスはルイズとギーシュに向かって手を振ります。 ですが、タバサと猫草はふたりに気づかずになにかをやっていました。 「おいしいのひとつあげる」 「ニャ~ウニャ~ウ」 「うそ、おいしいのみっつあげる。うれしい?」 「ウニャ!ニャッニャッ!」 そう言ってタバサは猫草に干し肉のかけらをみっつ投げました。 猫草は飛んでくるみっつの干し肉のかけらをじょうずに首を動かしてパクパクとかぶりつきます。 ちゃんと猫草が食べたのがうれしかったのか、タバサは猫草のあたまをほお擦りしながら撫でました。 ルイズはタバサと猫草が遊んでいるのを見てムッとしましたが、タバサの使い魔のシルフィードには 助けられましたし、傭兵たちに襲われて猫草にエサをあげてなかったので怒るのをがまんしました。 そしてギーシュは、アニエスがうらやましそうな顔でタバサと猫草を見ているのに気づいてしまいましたが、 見なかったことにして、キュルケにワルド子爵の偏在はどうしたのかを聞きました。 「なんか知らね~けど戦ってる最中に急に消えちまったぜ」 どうやらルイズが爆破したあとに他の偏在も姿を消したようでした。 ギーシュはワルド子爵の本当の目的がなんだったのか考えましたが、答えは見つかりません。 そうして考え込んでいると先に船に乗り込んだルイズたちに呼ばれ、ギーシュは慌てて走りだしました。 ギーシュが乗り込むと、船長が出発の合図をだして船が浮かびはじめます。 ラ・ロシェールですこしだけ成長したルイズとギーシュはあらためてアルビオン王国に向けて出発しました。
https://w.atwiki.jp/nwxss/pages/218.html
side 駒犬銀之介 「や、やっとついた…」 ぜぇはぁと肩で息をしながら銀之介はその扉の前に立っていた。スーパーの袋を抱えながら。 「た、大変だったね…」 けなげにも最後まで付き合った唐子が今までの道のりを思い出して遠い目をする。 「倉地先生…もしかして知ってたのかな?」 だったら教えてくれてもよかったのに。 『花丸家、東に300m』 駅の看板に書かれた、ひじょ~に分かりやすい指示を見つけたときには、まさかこうなるとは思っていなかった。 「父さんから、ちょっぴり変わってる人だとは聞いてたけど…」 そこは飯波市前原町マンション矢吹8階の一室。 これから、銀之介が居候としてお世話になる家だ。 「なんだお前飯波にいたのか。だったらちょうどいい。父さんの友達んとこで世話んなってこい。 お前ももう18だからな。そろそろ独り立ちしてもいい頃だ」 最初に銀一郎から話を聞いた時には驚いた。一人立ちできるようになるまでホームステイ。 父さんの友達って人もほぼ即断即決だったって言うから驚きだ。 「どんな人なんだろう…」 銀之介は初耳だった。飯波に父親の友達がいるなんて。もしかしたら最近知り合ったのかもしれないけど。 銀一郎の話ではかなり破天荒な人物らしい。会えば分かるって言って詳しくは教えてくれなかった。 「とにかく、ようやく辿り着いたんだから、会ってみようよ!」 唐子がこれまでのことを思い出して、言う。 大変だった2時間の道のりを。さんざん駆けずり回った揚句に駅に戻って来た時の脱力感を。 「そうだね…」 銀之介も気持ちは同じだ。このまま帰る気にもなれない。銀之介が頷き、呼び鈴を鳴らす。 ピンポーン 「はぁい。どなた?」 中からえらい美人が出てきたことに2人は驚いた。 年のころは20代後半くらい。しかもどう見ても日本人じゃない。 「あら?それ…」 ぼ~ぜんと見ている2人の手に握られているものに女が気付いて考えこむ。 スーパーの袋。中身は…ネギに豆腐にシラタキ卵そして肉。 「それってまさか…ちょっと待っててね」 ちょっぴり同情した顔で奥へと戻る。 「辰太郎に言われてるの。こういうときは…」 花丸家には不文律の掟がある。 キリスト教徒っぽい人が来たら「うちは仏教なんです」と言い、 仏教徒っぽい人が来たら「うちはキリスト教なんです」と言う。 両方いっぺんにきたら「うちは神道なんです」と返す。 3ついっぺんだったら「うちはイスラム教なんです」と答え、 良く分からない宗教の人が来たら対抗して「うちはハナモモンガ教なんです」とよく分からない答えで追い返す。 …そして、すき焼きの材料を買ってやってきた相手には。 「これ使えって」 奥から取ってきた年季の入った小さなくす玉を割る。昔作ってはみたが、使うことなく封印されてきたそれを。 『ゴールインおめでとう!!!』 紙吹雪と共に出てきた垂れ幕が下がる。 飯波市前原町名物の久しぶりの達成者の2人は、それを見てうつろな目をして笑った。 * 「ところで、一応確認しておきたいんだけど、あなたが今日からここに住むって言う…」 お茶を出しながら、女性は2人に確認をとる。 「はい。駒犬銀之介です。んでこっちが…」 「となりの飯波商店街に住んでる、七味唐子です。銀之介君のこと、よろしくお願いします」 「そう。あなたがやっぱり銀之介君なのね。はじめまして。私はクラレンス。辰太郎の妻です。よろしくお願いするわね」 そう言って女性…クラレンスはにっこりと微笑む。余裕と艶っぽさを含んだ、大人の女性の顔。 色っぽさと言う点では倉地にすら負けていない。 (…奇麗な人だな~) (ザ・大人の女!って感じだよね。何食べたらこんな風になるんだろ?) なんてなを考えながら出されたお茶を2人してすする。 「ところで…」 クラレンスが艶然と微笑みながら2人に尋ねた。 「もしかしてそちらの唐子さんは銀之介君のいいひとなのかしら?」 2人して同時にお茶を噴いた。 「えっといやその…」 「ああいえそれはその…」 2人してしどろもどろになったあと、こくんと頷く。 「…はい。唐子は…僕の大切な人です」 「銀之介君!?」 真っ赤な顔で、照れながらもはっきりと断言した銀之介に唐子は顔を真っ赤にして俯く。 今までだったら即否定していたかも知れない。 けれどもう否定はしない。昨日、あの戦いの前に決めたから。 これからは、唐子と一緒に歩んで行くんだって。 その様子を見てクラレンスは笑みの種類を変える。 「あなたたち、本当に仲がいいのね。ちょっとやけちゃう」 1人の大人の女性から、我が子を見る母親のような笑顔に。 クラレンスも辰太郎も知り合ったのは二人ともいい大人になってからの話だ。 そのせいか、息子夫婦のような若い男女の甘酸っぱい思い出みたいなものってのは無い。 どっちかってえと酸いも甘いも噛分けた、18歳未満お断りな大人の関係なのだ。 「でも…そういう風に言ってくれる男の子がいるのは、嬉しいわよね」 だけど、クラレンスは思い出した。800年の人生で一番うれしかった思い出。 「これからも、お幸せにね」 吸血鬼でも関係ないと言ってくれた男が現れたときの思い出を。 * 今日の花丸家の晩御飯は、すき焼きだった。どうやら今日銀之介が来るため、準備していたらしい。 唐子も一緒だ。メシはみんなで食った方がうまいからとは家の主の弁である。 「そうか!お前が銀一郎の息子の銀之介か!本当に銀一郎にそっくりなんだな!ま、飲め飲め。ほら唐子さんもどうだ…いてっ!?」 「こらこら。そう言うのはあと1年待ちなさい。この子たちはまだ未成年なのよ?」 その名は花丸辰太郎。この家の主であり、銀一郎の友人であり、魔王を倒した男の1人である(最後のは秘密だけど) 「なんだよ~いいじゃんか少し位。アイツは全然酒飲めなくなっててつまんないんだよ」 「ダ~メ。よそ様から預かってる子供なのよ?」 その魔王を倒した男の手綱を絶妙の力加減で取るクラレンスも手慣れたものだ。 伊達に6年もこの男の妻をやってない。 (なんて言うか…どこも一緒だなあ) 銀之介がその様子に父親と母親を思い出しながら見ていると。 「ねえねえ」 服の袖を引っ張られる。そこには、1人の小さな女の子。この家の長女、花丸花ちゃん(4歳)である。 「これ…見て」 「へえ~なんだい?」 銀之介は反射的にそちらを見る。 「それは…銀之介君!見ちゃダメ!」 一足先にそれを見た唐子の制止は、間に合わなかった。 花ちゃんは偉業を成し遂げた。 若干4歳にしてすき焼きには欠かせない卵を1人できれいに割ることに成功したのだ。 花ちゃんはその成果を誰かに見せたかった。そこで今日からここに住むって言う銀お兄ちゃんとそのお嫁さんならきっとほめてくれる。 (花ちゃんにとっては“お兄ちゃん”と一緒のお姉さんはみんなお嫁さんだ) 「…え”!?」 目の前につきだされた黄色いまんまるに濁音付きで銀之介は驚愕し、全身をぞわぞわが襲う。 満月は克服したし、好きな時に変身できるようにはなった。 だけど、卵は別だ。これだけはいまだにどうしようもなかった。 そんなわけで。 銀之介は花丸家初日にして銀色の狼へと変身した。 突如目の前で狼人間に変身した銀之介。だが、それを見ても花丸家の人々は驚かなかった。 「わあ。銀お兄ちゃんすご~い!」 花ちゃんがパチパチと手を叩く。びっくりしたりはしない。 “お兄ちゃん”が花ちゃんには出来ないようなすごいことができるのは当たり前だから。 「お~お~。変身した後の姿も銀一郎そっくりなんだな!流石は親子!」 辰太郎も毛ほども気にしていない。って言うか知ってた。銀一郎がそうじゃなかったら多分今頃生きてなかった。 共に戦った戦友の息子なのだ。どの道そんなちっちゃいことは気にする必要も無い。 「その姿…ああ、あなたが銀之介君だったのね!」 クラレンスが何かに気づいてポンと手をうつ。名前を聞いた時から気にはなっていた。どっかで聞いた名前だと。 どこで聞いたのかは思い出せなかったが、つい最近その名前が出て来たのは覚えていたのだ。 「サファイアが言ってた子よね?あの子とは会った?」 「「えっ!?」」 何気ないクラレンスの言葉に2人して驚く。 「クラレンスさん…サフィーちゃんのこと知ってるんですか!?」 「あら?あの子から聞いて無いの?知ってるも何も」 唐子の問いにクラレンスはむしろ意外そうに答えようとする。そのときだった。 ガラッ 誰もいないはずの部屋の窓が開く音がする。 「「ただいまー」」 同時に聞こえてくる、若い男女の声。 「あ!森お兄ちゃんとジルお姉ちゃんだ!」 その声に花ちゃんが嬉しそうに言う。 「おう。タイミングいいな。いつ帰ってくるか分かんねえからそのうち紹介しようと思ってたんだ」 ベストなタイミングに辰太郎もご満悦だ。 「うちの愚息と、その嫁さん。普段はあっちこっち旅してて帰ってこねえんだが」 ガチャッと。 扉が開いて2人の男女が入って来て…見慣れない狼人間に固まった。 後に、銀之介は語る。 「世間って、意外にせまい」と。 side 倉地香+1 「要いのりさん…はもういないのよね」 いつもの習慣で名前を呼んでから気づいた。要いのりが既に帰ったことを。 「今日は教室が妙に静かだと思ったら…」 ちょっぴりさびしく感じる。 この1ヶ月、やたらとうるさかった少女がいなくなったためか、教室は静かだ。 「あれ…?」 と、そこで倉地は違和感を感じた。いのりがいない分静かなのは分かる。 だけど、他にも誰か足りないような…そんな気がする。 「一体、誰だったかしら…」 そう、考え込んでいると。 「すいませ~ん!」 ガラッと。 ドアが開いてその少女がやってくる。 「ちょっと作りなおしに手間が…じゃなくて、寝坊しました!」 「ああ…」 教室に飛び込んできた少女を見て、倉地は思い出した。 1年2組には、もう1人小うるさいのがいたってことを。 「珍しいわね。ミニ三石ちゃんが遅刻ギリギリなんて」 色々と取材だのなんだのであちこちを駆けまわってはいるものの、彼女は基本的には真面目に学校に来ている。 それだけに、遅刻寸前で現れるのは珍しかった。 「ま、いいわ。今日はまだあなたの名前を呼んでないから多めに見てあげる。さ、席につきなさい」 (いや~今回は危なかったわ。もう少しで裏界から出られんようになるところやった) 席に座り、再び再開されたホームルームをぼんやり見ながら少女は考える。 滅ぼされてしまった以上、今までの身体はもう使えない。 1からの作り直しには結構な手間と労力、そして膨大なプラーナが必要だ。 今回の計画で落し子を量産したり世界を繋げようとしたりしたお陰でそれだけのプラーナは残っていなかった。 にも関わらず少女が舞い戻ってこれたのは… (アニー様々やな) 自らにプラーナを提供してくれた、裏界の公爵の1人を思い出す。 何かと情報を集めることの多い彼女は少女にとっての“お得意様”である。 今迄にも様々な情報の対価としてプラーナをよこしてきたことが何回かあった。 (にしても…最近アニーはんにプラーナ貰えるような情報あたえたやろか?それも写し身作り直せるほどの奴) 少女は考え込む。新しいことを教える代わりに教えたらすっぱり忘れる主義の少女はすっかり忘れていた。 使い終わっていらなくなった異世界の魔術書を、一番欲しがりそうな奴に渡していたことなど。 (ま、ええわ。うちは取材さえできればええし。ちゅうてもこの身体じゃ無理はでけんけどな) 流石にどこぞの蠅の女王のように前と同じと言うわけにはいかない。 世界結界が無いこの世界でなら駆け出しのウィザードと同程度には戦えるくらい。 それが今の少女のまごうことなき実力だ。 (ま、とりあえずはまた色々この世界の取材しながら…) 東京近郊の忍者一族。神奈川県の宇宙人集団。遊園地で突如消えた中学生のカップル。面白いネタはまだまだある。 どこから取材しようか。なんてなことを考えながら… (また、世界狙ってみんのもわるないかも知れんな…) 三石春美の姿をした魔王、ファルファルロウは薄く笑った。 side 要いのり 「やっとついた~」 特別快速ノンストップでも3時間。静といのりの2人はようやく戻ってきた。 静はこれから魔術協会に行って事件の報告書を提出すると言ってそのまま姿を消し、いのりだけ先に帰ることになった。 「うわあ…すっごく久し振り」 チラシを配るメイドさん、あちこちを歩き回る“いかにも”な男たち。ヘリで拉致られている柊蓮司。 それらを見ながら、要いのりは改めて実感する。帰って来たのだと。 そんな風に妙に懐かしく感じながら見て回っていると、声をかけられる。 「お~い、いのり~」 「あ、京介!?どうしてここに!?」 突然の再会にいのりは驚いた。 とりあえず家を片付けたら会いに行こうとは思ってたが、まさかいきなり会うとは思っていなかったのだ。 「ああ、せんせいが連絡くれたんだよ。いのりが帰ってくるから迎えに行って欲しいって」 「そっかあ…」 静の心使いに感謝。 「そういえば、お姉ちゃんは?」 何気なく聞いただけだったが、何故か京介は目をそらし、言った。 「いや、あのな…」 ものすご~く言いにくい。 静はもちろんねがいにも同じ内容の電話をしてはいた。だが、ねがいは。 「ジニ―さんらとダンジョン潜ってくるって。なんか時間制限付きでレアモンスがどうとか言ってたぞ」 ネットゲームを優先させた。 「…まったく、お姉ちゃんは」 相変わらずすぎる姉に苦笑しながらも、いのりはちょこっと感謝する。 「とにかく、お帰り。いのり」 「うん!ただいま!」 久しぶりの再会を2人だけで迎えられたことに。 ところで。 「…あれ?」 京介にただいまを言った後、いのりはふと違和感を覚えた。 京介の首筋に、絆創膏が張ってあった。 「それ、どうしたの?」 「え?ああ、これか?」 ちょっとだけバツが悪そうに、京介が答える。 「実はついさっき、吸血鬼に襲われたんだ」 いきなりだったのと姿に惑わされ、抵抗らしい抵抗もできなかったと、ちょっとだけ悔しそうに言う。 幸い吸われた量も大したことはなく、傷もすぐに治ると言われたので、そのまま来たのだ。 「いのりも気をつけろよ」 「え!?ああ、うんそうだね!」 いのりはたら~りと汗を流しながら、それを誤魔化すように笑う。 そ~ゆ~ことをやりそうな人物に心当たりがあるとか言えない。 っていうか彼女がこの街にいるわけが無いじゃないか。異世界出身なんだし。 そう結論し、いのりは忘れることにした。多分、ぐ~ぜんだって。 …彼女はまだ知らない。それが後に多くの“女性”ウィザードにとっての大事件の幕開けとであったことを。 その事件の解決は、1週間後。ある男と犯人の出会いまでかかることになる。 その男の名は… side まほうせんせいと赤毛の悪魔 飯波市から秋葉原へと舞い戻りはや1週間。 様々な処理も終わり、輝明学園の教師としての平穏な暮らしが戻って来た。 慌ただしくも充実した、いつもの日々。 今日もいつもの授業を終えた夜、静は輝明学園で用意された教員用アパートで物思いにふけっていた。 考えることはただひとつ。 (サフィーちゃんは、元気にしてるかな…) 共に戦った、吸血鬼の少女のこと。 「…あんなに急いでいなくならなくてもいいのに」 静がため息をつく。 結局お別れの言葉もろくに言えなかった。 「簡単に行き来できる場所じゃあ無いのになあ…」 何しろ異世界である。 任務を受けて、ならともかくちょっと観光で行くってわけにも行かない場所なのだ。 ついでに、そうそう任務が回ってくるとも思えない。静の引き受ける任務の量はそんなに多くは無い。 どこぞの下がる男じゃあないのだ。 そんなわけで向うの世界の心残りに静がため息をついたそのときだった。 「…ん?なんだろ、あれ?」 静がふと気づく。何かが、こちらに向かっている。 「鳥ってわけじゃあ…なさそうだな」 そう呟くと、静の身体が自然と動く。 ガラスが割れないように窓を開け、窓から離れる。 同時に魔法を準備。これから突入してくるであろう侵入者に備える。 「さて、一体何者なのか…」 魔装を起動させ、準備。いつでも撃てるようにしておく。 そして… ドッカァァァァン 「いったああああああああい」 それが壁に激突したのを確認し、魔法を放とうとして、静は気づいた。 飛び込んで来たのは、1人の少女だった。紅い髪が印象的な小さな少女。 それは間違いなく… 「サフィーちゃん!?」 「その声は…シズク!?」 侵入者の方も気づいた。それが、自分の見知った少年であることに。 「それで、なんだってサフィーちゃんがファー・ジ・アースにいるんだい?」 「あら言ったじゃない。旅に出るって。アタシは、その場所がどことか言った覚えはないけど?」 いけしゃあしゃあとサフィーは言い切る。 「しばらくはこの街で過ごそうかと思って、放浪してたんだけど…面倒くさいことになってね」 「面倒くさいこと?一体、何があったんだい」 サフィーの顔がマジになったのを見て、静も真面目な顔で問い返す。 サフィーは頷いて、ただ一言、答えた。 「追われてんのよ」 追われてる。穏やかじゃない表現に真剣な顔で静は聞き返す。 「一体…何に?」 だが、次のサフィーの言葉で静は思いっきりずっこけた。 「腕が変形する女と、メイド服着た魔術師と、なんか変な弓持った神社にいそうな娘…あたり」 シリアスな空気が台無しだ。 痛み出した頭を抱えながら、静がたずねる。 静の割と優秀な頭は事情を大体察したけど、聞かずにはいられなかった。 「…一応聞きたいんだけど…サフィー、何やったんだい?」 返答は無し。2人の間になんとも痛い沈黙が訪れる。 「…」 「…」 ず~っと黙ってても話が進まない。仕方なしにサフィーが口にする。 「…献血程度に?」 「なんだってそんな物騒な奴の男にばっかり手を出してるんだ君は!?」 今日も今日とて、静の突っ込みは冴えわたっていた。 「しょ~がないでしょ。ウィザードの血の方がおいしいんだもの」 実のところご本人たちはそんなに気にしていない。基本お人好しばっかりだし、大した量でもなかったから。 だが、その相方たちは恋人たちの血を吸われて、黙ってられるほど、人間できちゃいなかったのだ。 「だからってウィザードばっかり」 揉めるに決まってんだろとばかりに静が抗議をしようとした、そのときだった。 ドンッ! サフィーがとっさに動いたその瞬間、さっきまでサフィーの立っていた場所に穴が開く。 なにやらどっかで見たような穴だ。具体的には…何かを撃ちこまれたような穴。 「…ところで今は?」 いや~な予感を感じて尋ねた静に、サフィーが頷いて答える。 「ああ、あいつが一番ヤバいわね」 世界って広い。自分をあそこまで追いつめられる人間が存在するってのには驚いた。 流石はあの魔王みたいな連中とガチで戦ってきた連中じゃないってことだろうか。 「見た目は普通の人間の癖になんなのあの強さは。大体空を飛べる銃って何なのよ」 サフィーの言葉に色々と、心当たりのあった静が恐る恐る尋ねた。 「まさか…それって紅い髪の女の子だったりする?」 「あれ?知ってんの?」 大当たりだった。 「よりによって一番危険な奴じゃないか!強化人間だから冗談とか通じないんだよ!?」 静の声が思わず裏返る。彼は知っていた。 それが世界を数多くの救ったウィザードの中でもトップクラスの実力を誇る、絶滅社の最終兵器だってことを。 「とりあえず、マユリさんに連絡を取って」 100%自業自得ではあるが見捨てるわけにもいかない。 確か知り合いの魔術師が友人だったはずなどと思いながら0-Phoneを取り出す。 「あー、それなんだけど…」 もう1発、弾丸が部屋に叩き込まれるのをぎりぎりでかわす。 後衛職だと即死してもおかしくない勢いの一撃である。 「…とりあえず、ここにいたらやばいと思うわよ?」 「…分かった。とりあえず、連絡が取れるまで、逃げ回ってくれ」 どうやら選択肢は無いようだった。 ちょっと離れたその場所に、その紅い髪の少女は立っていた。 …手に、巨大な箒を持って。 どうやら“ターゲット”は仲間と合流したらしい。ウィザードらしき男を抱えて飛び出してきた。 多分、いや絶対そいつも敵。 いつもの冷静さを欠いた少女はそう、結論づけた。 「待ってて、命…」 少女の脳裏に浮かぶのは、ただ一つ。 痛々しい傷を負った、最愛の少年の姿。 「…仇は、必ず取るから…」 死んでない死んでないって突っ込みは野暮ってもんである。 黄色い月が煌々と照らす夜の空の下を少年を抱いた少女が駆ける。 「やっぱりアタシにはこういうのの方があってるわね!」 時折飛んでくる弾丸をスレスレでかわしながら、サフィーは笑う。 やっぱりこの方が自分にはあってる。 殺される心配のない平和な世界は楽だけど…1人では退屈なのだ。 「…本気ですか?マユリさん。僕に面倒見ろって…」 サフィーに抱かれた静がマユリに連絡を取り、その話を告げられる。 異世界からの侵入者。普通ならば即刻排除か強制送還だが、今回は話が違う。 なにしろ偶然とは言えウィザード化した吸血鬼なのだ。 下手に向うの世界に返して同じような事件を起こされては困る。 そのためしばらくはウィザードの1人としてこちらで暮らしてもらう。 …なお、その際には保護者兼監督役として、彼女と関わりの深いウィザードをつける。 それが魔術協会の結論だった。 「…ああもう分りました。分かりましたよ。でないと灯ちゃんを止められないとか立派な脅迫ですよそれ」 溜息と共にその話にOKを出す。 「と、言うわけでサフィーちゃん…」 「聞こえてたわよ。やっぱりそうなったわね」 「やっぱりって…まさか」 サフィーのセリフに、静は気づく。サフィーの本当の狙いに。 「ま、アタシがこっちでなんかすればこうなるかなってね」 「計算ずくってわけか…」 どうやら自分は目の前の吸血鬼にはめられたらしい。 そう、確信した静が渋い顔をする。 だが、やられっぱなしじゃあ面白くない。そう考えた静がサフィーに告げる。 「分かった。だけど僕と暮らすのならば、約束してくれ」 「約束?」 サフィーが不思議そうに問い返す。 「ああ、そうだ。約束してくれ」 静が真面目な顔で言う。 「僕と暮らしている間は、僕の血は、吸わないって」 その言葉を聞いた瞬間、サフィーの心臓が跳ね上がる。 酷く懐かしい気持ちと酷く新鮮な気持ちが入り混じった、不思議な感覚。 「…いいわ!しばらくアンタの血は吸わないどいてあげる!」 それを隠すように努めて冷静に、だがいつもより力を込めてサフィーは即答した。 (僕の血を吸わないで、か…) 静の言葉に、サフィーはひそやかに決心を固める。 やっぱりこの子がいい。改めて、そう感じた。 (いいわ。アンタの血をアタシは吸わない) サフィーたちの世界の吸血鬼の吸血には食事以外にもう1つの意味がある。 (ただし…) それは10分間以上続く愛の証。 (…それはアンタがアタシの恋人になりたいって言うまでの話よ) 吸血鬼にとっては求愛行動とも言えるもの。 (絶対に振り向かせるから、覚悟しときなさいよ) 強い決意と共に力強く、生命力にあふれた笑みを浮かべた少女を。 明るい月が照らしていた。 ← Prev Next →
https://w.atwiki.jp/miiplaza/pages/46.html
愛媛 松山市 「中核市」松山駅 松山市駅 道後温泉本館 フジグラン松山 いよてつ高島屋 パルティフジ衣山 ドンキホーテ松山店 愛媛県立中央病院 今治市 (10万人以上都市)今治駅 イオンモール今治新都心 フジグラン今治 ワールドプラザ イオン今治店 新居浜市 (10万人以上都市)イオンモール新居浜 西条市 (10万人以上都市)フジグラン西条 四国中央市フジグラン川之江 宇和島市フジグラン北宇和島 アビーロード宇和島店 大洲市アクトピア大洲 西予市フジ宇和店 伊予市フジ伊予店 八幡浜市フジグラン北浜 東温市フジグラン重信 伊予郡松前町エミフルMASAKI 愛媛 パネル当地…ゼルダの伝説、みんなのリズム天国 隣接…【陸上】スーパーマリオギャラクシー2、みんなのリズム天国(香川) マリオ&クッパ、みんなのリズム天国(徳島) 星のカービィ、みんなのリズム天国(高知) 【海上】ピクミン、マリオカート7(広島) 2012/08/27までの情報 ※概要 人口が多い順(市→町→村)に並んでいます 最新データ 2014年10月1日より (中核市は別です 中核市→松山市に並んでいます ○○郡○○町もしくは村は、郡に分けて、人口が多い順に並んでいます) ※人口 愛媛県総人口(2010年国税調査)1,431,493人 道後温泉・夏目漱石の坊ちゃんの舞台で有名な四国地方最大の人口を誇る県庁所在地かつ中核市の「松山市」 今治タオルが有名な「今治市」といった愛媛みかんが有名である四国地方最大の人口の県「愛媛県」 決して愛知県と間違わないように・・・ 中には愛媛県民なのに愛知県と設定している方も居るらしい・・・ PS→アイチじゃないよ、エヒメだよ! 松山市 「中核市」 松山駅 最寄駅JR予讃線 「松山駅」 伊予鉄道大手町線 「松山駅前駅」 松山市駅 最寄駅伊予鉄道横河原線・高浜線・郡中線 「松山市駅」 伊予鉄道花園線 「松山市駅前駅」 道後温泉本館 最寄駅伊予鉄道横河原線 「道後温泉駅」 (徒歩5分) フジグラン松山 最寄駅伊予鉄市内線 宮田町駅 徒歩1分 いよてつ高島屋 最寄駅伊予鉄高浜線・横河原線・郡中線 松山市駅 伊予鉄市内線 松山市駅前駅 パルティフジ衣山 最寄駅伊予鉄高浜線 衣山駅 ドンキホーテ松山店 最寄駅伊予鉄郡中線 土居田駅 意外な穴場。夜遅くでもすれ違い可能で常連もいる。 愛媛県立中央病院 最寄駅伊予鉄高浜線・横河原線・群中線 松山市駅 徒歩10分 総合待合付近 患者だけでなくスタッフか業者か不明だが、毎日のように同じ人(県外)とすれ違い可能 今治市 (10万人以上都市) 今治駅 最寄駅JR予讃線 「今治駅」 イオンモール今治新都心 アクセスhttp //imabarishintoshi-aeonmall.com/static/detail/access ついにオープンした、愛媛県で2つめのイオンモール 四国地方中心としたすれ違いが出来る。 人数も安定するので、今治市の中ではかなり良いのかも知れない。 新居浜のイオンモールよりも今治新都心の方がおすすめか? フジグラン今治 最寄駅JR予讃線 今治駅 ワールドプラザ 最寄駅JR予讃線 伊予富田駅 イオン今治店 最寄駅JR予讃線 今治駅 新居浜市 (10万人以上都市) イオンモール新居浜 最寄駅JR予讃線 新居浜駅 バス10分(日・祝のみ) 20分ぐらいで10人いける。けど微妙。 西条市 (10万人以上都市) フジグラン西条 最寄駅JR予讃線 「伊予西条駅」 (徒歩約20分) 四国中央市 フジグラン川之江 最寄駅JR予讃線 「川之江駅」 (徒歩36分) ニンテンドー3DSステーション設置店 宇和島市 フジグラン北宇和島 最寄駅JR予讃線・予土線 「北宇和島駅」 (徒歩5分ほど) アビーロード宇和島店 最寄駅JR予讃線 宇和島駅 店員の1人が3DSを携帯しているのでLv7の勇者が確実に1人できる。 それ目当ての客もほんの少しだけどいそう。 大洲市 アクトピア大洲 最寄駅JR予讃線 「伊予大洲駅」 (徒歩5分) 大洲市のショッピングセンター フジグラン大洲やナムコランドがある。 西予市 フジ宇和店 最寄駅JR予讃線 「卯之町駅」 (徒歩10分ほど) すれ違えない時もあるが、最低限西予市ですれ違うならここしかないかも? 伊予市 フジ伊予店 最寄駅JR予讃線 「伊予市駅」 (徒歩5分ほど) 伊予鉄道郡中線 「郡中港駅」 (徒歩5分ほど) 伊予市はここしかない、すれ違えない日が多いが、ここしかないかも? 八幡浜市 フジグラン北浜 最寄駅JR予讃線 「八幡浜駅」 (徒歩23分) 東温市 フジグラン重信 最寄駅伊予鉄横河原線 梅本駅 伊予郡松前町 エミフルMASAKI 愛媛県最大のすれちがいスポット 最寄駅伊予鉄郡中線 古泉駅 土日であれば10人なんかすぐ溜まる。 ショッピングモール内~フードコートどこでもすれ違えるが、ゲームセンター~シネマサンシャイン~おもちゃ売り場の間が一番密度が高い。 おもちゃ売り場の前のベンチでは3DS広げている大人や子供が多い。 シネマサンシャインは映画が終わった直後だと入れ食い状態。
https://w.atwiki.jp/ajiojfal/
★【福耳魔法石(ふくみみまほうせき)... 3,218円 Ads by 電脳卸
https://w.atwiki.jp/baramos/pages/27.html
埼玉 やろうやろうと思ってたすれ違い通信を車に乗りながらチャレンジしました。 おとといの日曜14時ごろに、鉄道博物館駅の前を車で通過した瞬間に3人と通信。 まさゆき&川崎ロッカーの地図とetc.. あっけなく欲しい地図が手に入ったからびっくりです。 250 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/07/19(日) 22 37 24 ID BIrIGBAyO 皆都内行ってるのかぁ 俺埼玉のど田舎だから今日大宮駅でふらついてやっと22人 375 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/07/20(月) 00 37 46 ID dQorXygcO メッセージ ウホッ いいおとこ なのだが… 大宮駅近くのソフマップですれ違いした20人ごめんなさい 173 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/07/20(月) 18 46 41 ID Vm60EbZ+0 越谷レイクタウンで66人とすれちがいました。 みんなありがとう♪ 361 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/07/20(月) 20 51 13 ID qXBn96iC0 埼玉川口駅で夕飯の買い物しつつ帰宅で2人ゲット Lv30と20台の人だった 渡した地図はグレイナル。ごめん。 457 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/07/20(月) 22 36 58 ID dQorXygcO 本日も大宮で 東口さくらや近辺13人 西口ソフマップ26人 大宮ソニックシティ13人 そごう18人 一人錬金100%のチーターさんからLv83の地図を貰ってのだが、バグはこないだろうか… 479 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/07/22(水) 21 31 20 ID qhko0reB0 通勤途中にすれ違いやってるだけなのに2日で30人溜まってワロタw 春日部 駅の朝通勤ラッシュ時 ホームで10分ぐらい目的の電車待ち→電車に座ってDS開いたら3人 夜 8時半~9時前後 ホームで運がよければ1人前後(粘ってない) 西口改札前で15分粘れば2-3人だった xxx :浪意努 「日本語できる外人さん」:2009/07/28 09:12:56 ID なし 僕は宿屋の2階に入りたいから 大宮のソフマップの前でよろしくお願いします 午前11:00~ よろしくお願いします 携帯番号 090-5326-4069 603 :名前が無い@ただの名無しのようだ:2009/08/03(月) 22 20 16 ID 8A3Gce8U0 さいたまの大宮駅付近で川崎ロッカー地図配布してくれる方おりませんでしょうか? xxx :ノーヴェ:2009/08/07(金)ID なし 昨日あたりから通勤時に埼京線大宮~武蔵浦和、武蔵野線沿いにばらまいてますから、そのうち広がるんじゃないでしょうか? がんばってー。 イオンモール羽生 平日なら1時間で10人ぐらい、休日なら1時間で20人ぐらい。 〇東松山駅周辺 東松山駅~ザ・プライス東松山間ですれ違いました。 まさひろの地図ゲットしちゃいました。 次の日友達に頼まれて通ったら違う地図(バラモス)ですれ違いました。 毎日違う地図で放置しているのかも・・・。 時間は13 00と15 00ぐらいでした。 地図目当てで消して試してみようかな。 ●越谷レイクタウン の、連絡通路に居るだけですぐに満員になる。 ヒマならおすすめ。 バラモスの99をもらったけど、こわくて行けない…。 さいたまの熊谷駅付近で川崎ロッカー地図配布してくれる方おりませんでしょうか?お願いします vick721203@i.softbank.jp
https://w.atwiki.jp/966108/pages/192.html
生配信のアーカイブ:http //ja.justin.tv/rodokuch/b/333621949
https://w.atwiki.jp/dq10elf/pages/61.html
画像保管庫(装備色) 装備アイコンの色別一覧。 装備アイコンは実際に装備した時の形状、色が異なる場合が御座いますのでご注意下さい。 アイコン色分けソート図 装備アイコンを色分けしてソートした図。以下は図を基準に色分けしています。 アタマ 黄 橙 赤 紫 青 水 緑 薄緑 白 灰 黒 茶 薄茶 くすしきじゅつし若手芸人サフランまほう まほうつかいまじないし 無法者ダンサー古強者ホーリーサンタ旅芸人盗賊 バトルランプ錬金占星術師まもりスターまどうしマタドールてつレンジャー 司祭魔法戦士団木工 いやしはやて 聖者うろこ新兵支給初級魔法戦士道具鍛冶そうりょ前座芸人フェンサー みかわししゅうれん射手神官かたりべせいどう 戦士しんりプラチナきぬてじなしツボ錬金 てつ2銀はがねヘヴィくさり水 カンフーげんぶトレジャーくろがねぬすっとマスター 木の葉皮麻やいば防具鍛冶武器鍛冶 ウェスタンバンデッド からだ上 黄 橙 赤 紫 青 水 緑 薄緑 白 灰 黒 茶 薄茶 きじゅつしてじなしはやてサフランランプ錬金若手芸人 まほうつかいまじないしレンジャー ホーリー道具鍛冶ダンサーバンデッド占星術師古強者戦士くすしサンタ男サンタ女 麻旅芸人マタドールまどうしぬすっとまほう 木工てつ2新兵支給 いやし水けんぽう 射手初級魔法戦士うろこ木の葉前座芸人 みかわしカンフー神官かたりべせいどう げんぶしんりプラチナ銀きぬエルフ てつはがねヘヴィマスターくさり森人 ランプ錬金バトル無法者盗賊くろがねしゅうれん 皮やいばトレジャー ウェスタン からだ下 黄 橙 赤 紫 青 水 緑 薄緑 白 灰 黒 茶 薄茶 きじゅつし若手芸人初級魔法戦士うろこサフランてじなし まじないしパラディンレンジャー くすし戦士サンタ男サンタ女ホーリー古強者 ランプ錬金占星術師旅芸人まどうしまほうマタドールエルフ けんぽう射手てつ2無法者木工けんぽう いやし水森人道具鍛冶 木の葉新兵支給前座芸人 みかわし神官かたりべせいどう プラチナ銀てつきぬしんりしゅうれん麻はやて くさりはがね カンフーバトルまほうつかいくろがねダンサー盗賊マスタートレジャーぬすっと 皮やいば防具鍛冶武器鍛冶 バンデッドウェスタン ウデ 黄 橙 赤 紫 青 水 緑 薄緑 白 灰 黒 茶 薄茶 ランプ錬金若手芸人司祭きじゅつしはやて麻聖者 てじなし 無法者げんぶ古強者サンタ女ダンサー カンフー初級魔法戦士マタドール けんぽう しゅうれん前座芸人 フェンサーかたりべ エルフプラチナ銀木工てつさいほうファントムマスター てつ2くさりはがね トレジャーくろがね魔法戦士団バトル神官サンタ男せいどう 武器鍛冶木の葉戦士うろこやいば防具鍛冶道具鍛冶ヘヴィ ウェスタンかたりべ皮サフラン新兵支給射手盗賊ぬすっとバンデッド森人 あし 黄 橙 赤 紫 青 水 緑 薄緑 白 灰 黒 茶 薄茶 てじなし司祭初級魔法戦士若手芸人ランプ錬金聖者はやてきじゅつし 戦士まじないしウェスタン 無法者古強者サンタ女ぶどう レンジャーまどうしまほう マタドール木工きぬ けんぽう水 エルフくすし かたりべせいどう みかわししんり銀プラチナ はがねくさりてつてつ2ヘヴィ そうりょバトルサンタ男げんぶダンサーくろがねファントムカンフー魔法戦士団旅芸人マスターしゅうれんいやしトレジャー うろこスターぬすっと皮フェンサーさいほうやいば占星術師木の葉パラディン射手武器鍛冶防具鍛冶神官麻道具鍛冶ツボ錬金 サフラン新兵支給前座芸人バンデッドまほうつかいまもり盗賊森人 セット 黄 橙 赤 紫 青 水 緑 薄緑 白 灰 黒 茶 薄茶 パラディン ぶどう スターまもり 魔法戦士団司祭 聖者フェンサー そうりょ さいほうツボ錬金 ファントム コメント このページ凄すぎるw本当におつであります(`・ω・´)ゞ -- 名無しさん (2013-02-07 00 54 54) すごい!いつもお疲れ様です!! -- 名無しさん (2013-02-07 01 53 11) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nwxss/pages/166.html
飯波市立、飯波病院。ここには今、ミイラ男が大量に入院している。 「やあ、駒犬銀之介君。久し振りじゃないか」 そのうちの1人、全身包帯でぐるぐる巻きにされた、帽子をかぶったミイラ男が病室に入ってきた少年に気づき挨拶をする。 「本当に、お久し振りですね。漆野刑事さん」 銀之介と呼ばれたその少年は絞り出すようにミイラ男の名を呼ぶ。 (出来れば、このまま会わずにすませられれば良かったんですけど) のどまで出かかったその言葉をぐっと飲み込む。少年…駒犬銀之介の勘が全力で警告音を鳴らす。 あの状態ならともかく、普段の銀之介の勘は別に鋭くも何とも無いのだが、この手の…特にこの人が絡んだ時の勘だけは外したことが無い。 この人が出てくるときは大抵ろくでもないことに巻き込まれるのだ。 だが、今回ばかりはそんなことも言ってられない。何しろ、とんでもないことが起こっているのだ。 ゴードンさん経由で銀之介に伝えられたその内容は、ひじょ~に衝撃的なものだった。 たまたま夫婦水入らずで1週間のアメリカ国内旅行に出かけていた両親に電話だけして日本へ駆けつけるほどに。 銀之介はゴクリとつばを飲み込み、言う。 「それで…本当なんですか。飯波に…狼男が、それも叔父さんが現れたって」 緊張とともに吐き出されたその言葉に、漆野は頷き、言う。 「ああ。私も最初はあり得ないと思っていた。駒犬君の叔父さんが死亡したと言うのは聞いていたしね。 どうせ他愛のない噂か何かの見間違えだろうと思っていたんだ。だが、実際に襲われた人間が出た」 そう言ったのち、部屋の他の患者を見る。そこには無数のミイラ男がうんうん唸っている。 1ヶ月はベッドから動くこともできないだろう。なぜか、その枕もとには、お揃いの割れた仮面が置かれていた。 「彼らは…まあ、観光客みたいなものらしい。その彼らが病院に運び込まれたのが、1週間前。 なかなかに用意周到な連中でね。襲ってきたものの写真を残していた。そしてそれが…」 「…叔父さんだった、と?」 「ああ。多分、だがね」 そう言って枕もとの机から写真を取り出す。 襲われたときに撮られただけあってぶれて、ピンボケだが、この銀色の毛並みは間違いない。 「確かに、叔父さん…少なくとも、大人の男で、駒犬家の人間だと思います」 「うん。私もそう思った。そこで奴には半年前の借りもあるし、準備をして、捕獲しようとしたんだ」 「捕獲、ですか?」 漆野の言葉に銀之介が驚いた声を上げる。 「そのとおり、捕獲だ」 そう言いながら机の引き出しを再び開ける。そこには黒光りする拳銃と… 「弾も半年前のものが大量に余っていたし、生きたまま捕まえて連れてけば賞金を出すって話だったからね」 銀色に輝く無数の銃弾。 思わず銀之介が身震いする。銀の銃弾は狼人間にとっては天敵とも言うべき存在だ。狼人間が持つ驚異的な再生能力。 だが、それは銀で出来た銃弾で撃たれた場合には発揮されないのだ。 「それで、叔父さん…狼男と戦って、漆野刑事さんは病院に運び込まれたんですか?」 「うむ、実はそれなんだがね…」 気を取り直して質問した銀之介に、わずかに歯切れ悪く、漆野が言う。 「実は、無用の混乱を招くと思って、ゴードンさんには黙っていたことがある」 漆野がその日のことを語り出す。 「その日…そう、今から3日前、月が紅い満月の晩だった。その日、狼男を追っていた私は、敵と遭遇したんだ」 「え…それがど~無用の混乱を招くんですか?」 銀之介が漆野の言いたいことをつかめず、聞き返す。 「うむ…分かりやすく言うとだ、私が遭遇した敵、それがよりによって銀の銃弾が効かない方だったんだよ」 「銀の銃弾が効かない方?」 漆野の言葉に銀之介は更に首をかしげる。 「一応WHOにも問い合わせてみたんだが、あれに有効な弾は今は作って無いらしくてね。手に入れるのは難しそうなんだ。 そこで、駒犬君には私に代わって調査を…」 「ちょ、ちょっと待ってください」 相変わらず混乱した様子で銀之介が漆野に尋ねる。 「銀の銃弾が効かない方って…もしかして漆野刑事さんを襲ったのは狼男じゃないってことですか?」 「…ああ、失敬。私としたことが、うっかりしていたよ。駒犬君は知らないんだったね」 はた、とそれに気づいた様子で漆野が言う。 「君の疑問に答えれば、その通り。私を病院送りにしたのはね…吸血鬼だったんだ」 「きゅ、きゅうけつき~?」 漆野の言葉に思わず銀之介はすっとんきょうな声を上げる。 吸血鬼。映画なんかでは狼男と並んでホラーの代表格な怪物だが、本当にいるとは思っていなかったのだ。 「狼男がいるんだ。吸血鬼がいたっておかしくないだろう」 「そ~ゆ~ものですか?」 「そ~ゆ~ものだ」 納得しかねている銀之介を無視して漆野は話を進める。 「ちなみに、狼男の方がいることも間違いない。さっき見せた写真もそうだし、ほらそこの…」 漆野がちらりととある方向を見る。つられて銀之介もそちらを見て…目が点になった。 そこにはミイラ男が寝かされていた。眠っているのかピクリとも動かない。それは良い。だが、その傍らに置かれているのは… 「…きぐるみ?」 「本人いわく、黄色い大根マンだそうだ」 黄色い棒に手足をつけたような怪しいきぐるみ。なんでそんなものが病室に置かれているのか。銀之介には永遠の謎だった。 「そこで寝ているのはちょっとした私の知り合いでね。元吸血鬼退治の専門家だったんだが、彼を襲ったのは狼男の方らしい。 運ばれてきた本人を無理やり叩き起して聞き出したから間違いない。おかげでしばらくは目を覚ましそうにないが」 「ってことは…もしかして…」 漆野の話に、今の状況が見えてきた銀之介が顔を青くして呟く。 「うむ。今、この街には吸血鬼と狼男が同時に出現していることになる」 漆野が、重々しく頷いた。 「それで、僕に何とかして欲しい、と」 漆野の頼みを理解して、銀之介が漆野に尋ねる。 「ああ。本当は知り合いの吸血鬼にも頼もうと思ったんだが、あいにく今世界の何処にいるのかすら分からない状態でね」 「相変わらず、とんでもない顔の広さですね」 サラッと言う漆野に、銀之介が呆れたように言う。 「まあ、何にせよ有効な武器が用意できないなら純粋な体力勝負になる。そうなると同じ吸血鬼か狼男でもないと話にならないだろう」 「そりゃあ、まあ…」 漆野の話を聞いて、銀之介は考える。 狼人間は普通の人間じゃどうしようも無いのは確かだし、吸血鬼も漆野を病院送りにできるくらい強い奴らしい。 確かに変身した自分じゃないと、何とかすることはできないだろう。それに… 「…分かりました。任せてください」 飯波の街には守りたいものがたくさんある。 「うん。駒犬君ならそう言ってくれると信じていたよ」 銀之介の返事を聞いて、漆野が机から一枚の写真を取り出す。 「持って行ってくれ。この写真の真ん中に写っている2人、ジルさんと森写歩朗君と言うんだが、それが私の知り合いの吸血鬼だ。 もし、会うことがあったら手伝ってもらうといい」 「分かりました。女の人の方がジルさんで、男の人の方が森写歩朗さんですね」 その写真を見ながら、銀之介が確認する。 「ああ。それでいい。それともう一つ」 「もう一つ?」 「モンドー…そこで寝てる外人に言われてるんだ。もし、吸血鬼と戦うと言う人が現れたら、ぜひそこのものを託してくれ、と」 そして漆野が指差した先を見た銀之介は… 「全力でお断りします」 即答だった。 「やっぱりか」 分かっていた、とでも言うように漆野もそれ以上は言わない。 「はい」 黄色い大根マン(本人談)のきぐるみ着て戦うなんて、銀之介だってまっぴらごめんなのだ。 * 「それにしても、狼男だけでも大変だってのに、吸血鬼かあ~」 帰り道、オレンジにそまった住宅街をとぼとぼと歩きながら、銀之介は1人呟く。 「まあ、私は詳しくは知らんのだがね」 そんな前置きと共に漆野から聞かされた、吸血鬼の話。何でも空が飛べたり、超能力が使えたりして、狼人間並みか、それ以上に強いらしい。 狼人間については詳しく知っている。自分がそうなのだから。映画と現実じゃ違うなんてところも含めて。 だが、問題は吸血鬼だ。映画や漫画のしか知らない。知り合いに実は吸血鬼なんですなんてな人もいない。 「え~~~~と、吸血鬼って言うと…」 とりあえず銀之介は、映画なんかに出てくる吸血鬼を思い浮かべる。 「まず、血を吸うんだろうな。吸血鬼ってくらいなんだから。そんで血を吸われると吸血鬼になっちゃう、と。 そんで確か…太陽に弱い。まあこれは漆野刑事もそう言ってた。間違いない。 けど十字架とニンニクは効かないって言ってたな。後は…吸血鬼って言うと…」 再び映画や漫画、ゲームに出てくる吸血鬼を思い浮かべる。 「確か…色々変身できるんだよな。霧とか、蝙蝠の群れとか。そんで心臓に杭を打たないと死なない…」 ぶつぶつと呟きながら、歩いている銀之介。よその人に見られたら通報とかされそうだが、夕方のこの時間、人通りは少ない。 「う~~~ん。ど~しよう?」 そもそも狼人間の方だって本当に叔父さんだったら銀之介1人では荷が重いのだ。それに加えて吸血鬼までいるとなると… 「僕1人じゃ無理だよなあ…ゴードンさんに言って狼人間の応援頼んだ方がいいかなあ…?」 そんなことを言って、溜息をついたときだった。 「…ん?なんだろ、空が赤くなったような…?」 辺りの色が夕方のオレンジ色から赤に変わる。それに気づいた銀之介は空を見上げた。 空にはいつの間にやらぽっかりと満月が浮かんでいる。だが、いつもの、変身する時に感じるぞわぞわは無い。 その理由は実に単純。 「真っ赤だ…」 赤くて丸いものでは狼人間は変身しないのだ。 「まだ月が昇るには早いはずなのに…あれ?そ~言えば漆野刑事さんが怪我したのって3日前だよな…?」 銀之介だって満月がいつか出るかは完全に覚えている。狼人間にとっては街にいられるかどうかの問題なのだ。 微妙な食い違い。ついでに言えば今日だって本当は満月のはずが無い。 その事で銀之介は思わずその場に立ち止まり、考え始めた。 「昨日は満月のせいで出かけられなかったのに…(第1話参照)」 思わず疑問点を口に出した、そのときだった。 たったったったったったったった… 目の前を1人の女の子が駆け抜けていく。ショートカットの活発そうな女の子だ。銀之介には彼女が来ていた服に見覚えがあった。 「あれって…飯波高校の制服だよな?あんなに急いでどうした…!?」 krkrkrkrkrkrkrkrkr…… 独特の甲高い鳴き声を上げながら、少女が駆け抜けていったところを、無数の蝙蝠の群れが飛び去って行く。 「もしかしてあれに追いかけられてるのか!?」 そう叫ぶと同時に銀之介の頭にピコーンと電球がひらめく。 吸血鬼→蝙蝠に変身する→蝙蝠の群れが女の子を追いかけている→となると女の子を追いかけているのは 「あれが吸血鬼!?」 いきなりの遭遇に銀之介は驚くが、すぐに思いなおす。 「見捨てるわけにはいかないよな」 そう言いながらポケットからそれを取り出す。 「こんなこともあろうかと、唐子に頼んで作っておいてもらってよかった」 そんなことを言いながら殻をむいて一息にかみちぎる。 「うっ…唐子、こんなものまで古代アトランティス料理にできるなんて…」 口の中に広がるその味にわずかに顔をしかめる。その後、自らがかみちぎったそれの断面をじっと見る。 変化は、すぐに始まった。 ポパイはほうれん草を食べるとパワーアップする。 スッパマンは梅干しを食べれば変身できる。 そして、駒犬銀之介の場合は… 「…アオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!」 卵の黄色く丸い黄身を見れば即座に変身してしまうのだ!(本人の意思に関係なく) 「すぐに追わないと」 ふさふさ毛むくじゃらの、血統書付きの狼男になった銀之介は靴を脱ぎ棄て、屋根の上に飛び乗る。 「吸血鬼は若い女の子の血が好きだって言うし」 そう呟くと同時に、爆発的なスピードで屋根を伝い、少女の匂いをたどって追いかけ始めた。 * 「ふう…ここまで来れば、大丈夫だよね?」 人気のない工事現場まで走ったところで、少女、要いのりは1人呟き、向きなおる。 「ここなら、普通の人も巻き込まないし」 krkrkrkrkrkrkrkrkrkrkrkrkrkr… 追いついてきた蝙蝠の群れを見て、不敵に笑う。 「あたしも存分に戦える」 いのりの顔におびえの色は全く無い。 「今日は疲れてるから、一気に行くよ…」 そう、今日は大変だった。 昼休みから放課後になるまで春美の質問地獄に付き合わされ、さらには危うく新聞部に入部させられそうになったのだ。 都合よく襲撃があったお陰でごまかして逃げてこられただけでもラッキーだったと言うべきだろう。その代り戦いに巻き込まれたのはこの際置いといて。 「手加減とかは期待しないでね…いっけえ!ファイアーワー…!?」 そして、いのりが宣言と共に、自らの相棒を呼び出そうとした、その瞬間だった。 「どりゃああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」 蝙蝠の群れに、何かが突っ込んでいく。そのスピードは、まさに電光石火。 「よっひゃ(よっしゃ)」 飛び降りてきた何かが口に蝙蝠をくわえながら、言う。 両手両足で2匹ずつ、口で1匹、とどめに尻尾でもう1匹。10匹の蝙蝠を一撃のもとに倒したそれに… 「…人狼!?」 いのりは驚きの声をあげた。 「え~~~~とね…」 その人狼こと駒犬銀之介はペッと蝙蝠を吐きだし、困ったようにいのりに言う。 「驚くのは分かるし、警察とか保健所に電話とかになるのも分かる。でもね…」 襲いかかる蝙蝠をあしらいながら、銀之介は続ける。 「僕は、君を助けに来た。君を襲ったりはしない。それだけは信じて!」 そして、再び蝙蝠と戦い始める。 「この世界って、ウィザードはいないんじゃなかったの!?」 銀之介の言葉を無視して、いのりは思わず反射的にその背中に問いかける。銀之介はそれにピクッと反応して向きなおり 「…ウィザ、なに?」 不思議そうな顔で聞き返した。 「…え?ウィザードを知らない?ってことはウィザードじゃない?」 そんなことを言いながら要いのりは思い出す。昨日、静が拾ってきた、吸血鬼の少女のことを。 「そ~~いえばウィザードかど~かは置いといて、吸血鬼はいるんだっけ…」 となれば、人狼が居てもおかしくは無いのかも知れない。いのりはそう、思いなおした。 そんなことを考えていた時だった。 「まずい!逃げて!」 銀之介があせって叫ぶ。見れば分かれて襲う算段なのだろう。半分が銀之介を足止めし、もう半分がいのりの方へ向かってくる。 「だいじょ~ぶ!こっちはあたしに任せて!」 それを見て、いのりはきっぱりと言う。 「へ!?」 そんなことを言われるとは思っていなかったのだろう。銀之介が驚いた声を上げる。 krkrkrkrkrkr… 甲高い鳴き声を上げながら、蝙蝠がいのりに殺到する。 「大変だ!すぐに助けないと!」 めちゃくちゃに腕を振り回して追い払いながら、銀之介がいのりの方へ向かおうとした、その時だった。 「いっけえ、ファイアーワークス。すべてを…焼き滅ぼしちゃえ!」 ゴオオオオオオオオオオオ… いのりの言葉と共に爆炎が立ち上り、蝙蝠の一部を消しズミへと変える。そして、その炎が消えた後には… 「な、なんだあれ…」 鳥の頭を持った、赤き魔神がいのりを守るように立っていた。 「一気に行くよ!ごー!」 いのりの意思をくみ取り、彼女の相棒、ファイアーワークスが炎で出来た腕をふるう。 ボワッ! その腕はわずかにかすっただけでも蝙蝠に引火して、次々と蝙蝠を焼きつくしていく。 あっという間に蝙蝠は全滅した。 「っしゃ!どんなもんよ!」 思わずガッツポーズをとり、いのりは銀之助の方を見る。 「えっと、それなに…?」 一足早く蝙蝠を全滅させていた銀之介が、目をまんまるにして、ファイアーワークスを指さして、いのりに尋ねる。 「ああ、これはファイアーワークス。あたしの相棒だよ」 その問いに、いのりは明るく答える。 「ファイアー…相棒?君は一体…」 何者なんだ、と銀之介が言おうとした、その瞬間だった。 「なるほどな。この程度では小手調べにもならんか」 男の声が辺りに響き渡り、2人は揃って振り返る。 そこには1人の白衣を着た、オールバックの男がいた。髪が角のようにツンツン尖っている。 そして、その白衣の男は空中に固定されたように浮かびあがっていた。 「そう構えるな。今日は挨拶だけにしておけと我が主に言われている。 もっとも、あの忌々しい吸血鬼が一緒だったらもろともに葬るつもりだったがな」 手を振りながら、その白衣の男が宣言する。 「お前が、漆野刑事さんの言ってた、吸血鬼か!」 一足先に漆野から話を聞いていた銀之介が叫んで、飛びかかる。 どのみち、他に誰もいない場所に現れて空を飛んでる男が無関係ですなんてなわけが無い。 「ほう。狼人間か…昔はそれなりに見かけたが、まだいたのだな」 捕獲しようと飛びかかった銀之介をあっさりと空中で受け止めて、白衣の男が言う。 「嘘だろ!?」 銀之介は驚いた。まさか狼人間でもない男にたやすく受け止められると思っていなかったのだ。 「何を驚く?月の下の吸血鬼なら、この程度、受け止めるのはたやすい…さて、今度はこちらの番だ」 その言葉と共に白衣の男の目の前に漆黒の球体が現れる。 「…《ヴォーテックストライデント》」 白衣の男の言葉と共に球体が2つに分裂して、銀之助といのりに向かう。 「がふっ!?」 その球体を近づいていた銀之介はよけられない。暗黒の魔力が身体に染み込んで銀之介の体内を破壊する。 「くっ…ファイアワークス!」 とっさにいのりはファイアワークスに命じて自分を守らせる。 そのほとんどはファイアワークスに阻まれるが、力の一部がそれを通り抜け、いのりにわずかにダメージを与えた。 「なるほど、人狼が魔法に弱いと言うのは本当のようだな…」 その結果を見て、白衣の男は頷く。 「それが分かっただけで十分だ。今日は、ここまでにしておいてやろう。さらばだ」 そう、宣言すると、白衣の男は空を駆けて何処かへと飛び去って行く。 「待てっ!」 酷い怪我にも関わらず、自らの驚異的な生命力で持って立ち上がり、銀之介は白衣の男を追う。 2人はあっという間に見えなくなった。 「吸血鬼の次は、人狼…」 この場にただ1人取り残されたいのりがぼ~ぜんと呟く。 「いったいこの世界は、ど~なってんのよ!?」 いのりの疑問に、答えるものはいなかった。 ← Prev Next →
https://w.atwiki.jp/devilchildren_br/pages/102.html
初期値 其の1 其の2 其の3 其の4 其の5 HP 210 MP 95 +10 +10 +9 +7 +7 アタック 19 -3 -1 -1 -2 -1 ガード 18 -3 -2 -3 -3 -1 マジック 17 +5 +5 +5 +4 +3 Mガード 15 +3 +3 +5 +3 +3 スピード 17 ラック 16 +1 +1 +1 +1
https://w.atwiki.jp/srwux/pages/287.html
初戦闘(共通)ジョウ 浩一 刹那 海動or真上 フェイ エイサップ シン 道生 カノン ショウ 初戦闘(アメリカルート)ヒーローマン 九郎 アルトorオズマ(日本ルートも同様) ミシェルorルカ(日本ルートも同様) クランorカナリア(日本ルートも同様) 劉備or関羽or張飛(日本ルートも同様) 曹操 初戦闘(日本ルート)ヒーローマン 曹操(ヨーロッパルートも同様) 初戦闘(ヨーロッパルート)VSスフィンクス型九郎 アルト 初戦闘(共通) ジョウ ジョウ「相変わらずぞろぞろ現れやがって!一騎を追わなきゃいけねえってのに!」 浩一 浩一「一騎のヤツ…道明寺が言ってたように、本当に悪霊にとり憑かれちまったのかよ!」 刹那 刹那(探査船の破片の落下地点に、フェストゥムが現れた… これはただの偶然か、それとも…) 海動or真上 海動「どうした、聞いてこいよ!俺たちがどこにいるってなあ!」 真上「答えは決まっている。俺たちは…いや、俺たちが地獄だ!」 フェイ フェイ「うーん…。わたしの歌って、こうゆうのに、効果があるのかな? まあ…なるようになる、よね!?」 エイサップ エレボス「エイサップ、聞こえる?これって…」 エイサップ「どうした、エレボス?聞こえるって何が?」 エレボス(この感じ…なに?頭がざわざわする…誰の声なの?) シン シン「そこをどけ!今お前たちに構ってるヒマはないんだ!」 道生 フェストゥム「あなたは、そこにいますか…?」 道生「聞き飽きたぜ!このバケモノどもがあッ!」 カノン フェストゥム「あなたは、そこにいますか?」 カノン「前はいたが、今はもういないもの 十の角を持つ獣は、その女を憎み、衣を剥いで裸にし、その肉を食らい… そして、焼き尽くす…!」 ショウ ショウ「どうしてチャムが一騎のところに…まったく、余計な仕事ばかり増やして!」 初戦闘(アメリカルート) ヒーローマン ジョーイ「戦いに集中しなきゃ!焦ったら、こいつらに心の中を読まれちゃう! でも、早く一騎さんを追わないといけないのに…!」 九郎 アル「気をつけろ、九郎!汝の単純な考えなど、こやつらには全て筒抜けだぞ!」 九郎「わかってるよ!余計なことは考えるなってんだろ!とっととこいつらを片付けて、一騎を追うぞ!」 アルトorオズマ(日本ルートも同様) オズマ「スカルリーダーより各機へ!敵は読心能力で回避して来る。充分に気をつけろ!!」 アルト「了解です!」 (ようやく、本物の空を飛べたんだ…!こんな所でやられるもんかよ!) ミシェルorルカ(日本ルートも同様) ミシェル「さあて、UXとの初顔合わせだ。いいところを見せないとな!」 ルカ「これがフェストゥム…。気をつけて下さい、こちらの動きが読まれています!」 クランorカナリア(日本ルートも同様) クラン「フェストゥムか…遠慮はいらん!行くぞ、ネネ、ララミア!」 ネネ「エセケス(了解)、お姉さま!」 ララミア「カナリア中尉、援護します!」 カナリア「フ…死にたくない者は、こいつの射線上から退避しろ!」 劉備or関羽or張飛(日本ルートも同様) 劉備「俺たちが来たからには、これ以上やらせはしない!」 関羽「我ら、八稜郭義勇軍!義によって、助太刀いたすッ!」 張飛「オレ様の雷蛇のサビになりたい奴から、かかって来やがれえッ!」 曹操 曹操「来い、フェストゥムども!いかに心の内を読んだところで、余の一撃をかわせるものかッ!」 初戦闘(日本ルート) ヒーローマン ジョーイ「これが、フェストゥム…! でも、近づきさえすれば、ヒーローマンにだって…!」 曹操(ヨーロッパルートも同様) 孫権「気をつけろ、曹操!そいつらは…!」 曹操「話は聞いている。だが、手の内を読めたところで。余の一撃をかわせるものかッ!」 初戦闘(ヨーロッパルート) VSスフィンクス型 九郎 スフィンクス型「あなたは、そこにいますか…?」 アル「こやつがスフィンクス型…フン、『問いかける者』とは、なかなか洒落た名前をつけるではないか」 九郎「呑気に感心してる場合かよ!とっとと終わらせて一騎を連れ戻すぞ!」 アルト アルト「またこいつらかよ!お前らみたいな連中に、俺の心の中を読まれてたまるか!」