約 1,237,001 件
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1447.html
「いっけーゆっくり橙!しっぽアタックよ!」 「わかるよー」 「ゆっ、いたいよ!ゆっくりやめてね!」 ネコマタ妖怪の指示を受けてゆっくりちぇんがゆっくりれいむに飛び掛りクルリターンして尻尾を叩き付けた。 「よーしその調子でやっちゃえー!」 「わかるよー、このままいけばかてるよー」 「ゆぐっ、もうやめて…」 バシバシと尻尾を叩きつけられて弱っていくゆっくりれいむに後ろから氷精が声を荒げて言った。 「ちょっとーちゃんとやりなさいよー! でないとこっちのゆっくりまりさをガシャーンとやっちゃうからね!」 「ゆ!」 氷精の言葉を聴いてゆっくりれいむがはっとした表情をした。 氷精の手には完全に氷付けにされた親友のゆっくりまりさが握られていた。 湖の近くで二匹でゆっくり遊んでいたところをこの氷精に捕まえられてゆっくり同士で殺し合いをさせられているのだ。 「どうじで…どうじでこんなことに…」 「わかるよー!わたしがかてるよー!」 頭に何度も尻尾を叩きつけられ、皮を裂かれながられいむは俯いて涙を流した。 「れいむは…れいむはゆっくりしたかっただけなのにぃー!!!」 れいむの、心の底からの叫びであった。 その叫びと共にれいむは頭に叩きつけられようとするだった尻尾に噛み付き思い切り引きちぎった。 「ぎゃああああああああああああ!?」 「ゆっぐりごべんね゛ええええええええ!!!」 引き千切った尻尾を吐き出すと今度はさっきまでの優勢が一瞬で消え混乱の最中にあるゆっくりちぇんの耳に噛み付いた。 「わからない!わからないよおおおおおお!!!!」 「ああああ!わ、わからなかったら人に聞くのよゆっくり橙!」 「わからないいいいいい!どうすればいいのおおおおおおおお!?」 「えーっと、どうしよう」 ゆっくり、トレーナー共に激しく混乱するネコマタ陣営。 「ごべんね゛ええ!ゆっくり…死んでね!」 「あ゛に゛ゃあああああ!!!」 遂に耳も食いちぎられ、れいむはそこに口を付けると力いっぱい中の餡子を吸った。 「ずっずぢゅううううう!ずぼっぉ!ずっちゅううう!」 「わからないいいいいい!なにもわからないよおおおおおお!!!」 「ゆ、ゆっくりちぇえええええん!」 こうなればもう捕食する側と捕食される側に分かれた一方的な狩りであった。 「やっぱりあたいったら最強ね!」 餡子を半分ほど吸われ完全に動かなくなったゆっくりちぇんを見て勝ち誇る氷精。 その足元には暗いものを宿した目で必死にすがりつくれいむが居た。 「はやく、はやくまりさを元に戻してね!」 「わかってるってば、そらっ!」 ガシャン 「あ」 「ま゛り゛さ゛あああああああああ!!!」 凍らせたゆっくりを元に戻すのは高等技術なのである。 れいむは同属殺しまでしたにも関わらず結局親友を救えなかったことに絶望して 白目を剥いて餡子を吐いて果てた。 「うにゃー、また負けたー…」 「ま、あたいに勝とうなんて三光年早いのよ」 「古典的なネタにわざわざ突っ込むのも何なんだが光年は距離だ」 さて、今の戦いは何かと言うと最近人里の子ども達の間で流行り出したゆっくりバトルという遊びなのだ。 子どもがトレーナーとなってその辺で捕まえてきたゆっくりに指示を出して戦わせる遊びなのだそうだ。 ゆっくり側には指示に従う謂れは無いので如何にゆっくりを指示に従わせてモチベーションをあげて戦わせるのかが重要な勝負の鍵になってくるらしい。 ゆっくりを闘わせる賭博が人里にて行われているのだがそれを子ども達が真似し出したのだろうと思う。 だが紫様曰く『あれが半端な形で幻想入りしちゃったみたいね 本格的にこちらに境界を越えて入ってくるのは少し先かしら、まだまだ現役ですものね』とのことだ。 紫様のおっしゃることは中々意味がわからない。 「うーん、餡子吸わせちゃったからあんまりおいしくないわね 大ちゃんこれあげるよ、あたいこっちの氷ゆっくり食べるから」 「え、うんありがとうチルノちゃん」 ちなみに負けたゆっくりは勝者がおいしく頂くようだ。 食べかけの上にほとんど餡子の残っていない饅頭を渡されて緑髪の妖精は愛想笑いを浮かべた。 「藍さま~全然勝てないよ~」 「うーん、とにかくもっと精進することだな」 今私の尻尾に腰掛けてゆっくりを食べているのが氷精のチルノ。 そのチルノからゆっくりを貰った緑髪の妖精が大妖精、名前はよく知らないので割愛。 そしてしっぽに包まって泣き言を言っているのが妖怪の式をやっている私の式である橙だ。 「へっへーんだ、あんたがいくら頑張ったってあたいには勝てないよ だってあたいが最強だもん!」 「うにゃー!腹が立つー!」 橙が尻尾のなかでじたんだを踏む代わりにじたばたともがいた。 このくらいで怒っているようではまだまだ修行が足りないかなとも思うが 友達と遊んでいる時に小言を言うのもなんだし尻尾の中で動かれるのが軽くくすぐったくて心地よいので放置する。 「くやしいー!藍さまー!敵をとってー!」 そうやって私を頼っているようでは修行が足りないと言わざるを得ない。 小言を言うのもなんだがせめて自分でなんとかするように言わないといけないか。 大体子ども同士の遊びに保護者がでしゃばるのは流石に大人気ない。 「橙、人に頼ってばかりいずに自分で」 「馬鹿ねー、そんな油揚げにごはん詰めたの食べるのが生きがいの妖怪の下っ端狐に頼ったってあたいに勝てるわけないでしょ! なんたってあたいは最きょ」 「よかろう受けて立とう」 「やったー!藍さま頑張って!」 私はすっと立ち上がると氷精の宣戦布告を受けた。 橙が万歳して歓声を上げる。 「えーと、あのぉ子どもの遊びに大人が出てくるのは流石に大人気ないんじゃ…」 大妖精が控えめに抗議をしてきた。 「私はゆっくりバトルに関しては全くの素人だ 経験的にはそちらの氷精が圧倒的に有利、だから私も一週間時間を貰いたい その間にゆっくりを調教してここに持ってきてそちらのゆっくりと戦わせる それなら充分対等な勝負になるはずだ」 「えー、でも…」 「上等じゃない!受けて立ってやるわ!」 「うむ、それでは一週間後に会おう」 おいなりさんを馬鹿にした奴は例え子どもと言えど許すわけにはいかん。 一週間後徹底的に叩き潰してくれる。 「とは言ったものの」 マヨヒガに戻り、勢いで勝負を受けてしまったもののノウもハウも無い状態からゆっくりを調教して戦わせるというのは中々難しい。 やはり受けるべきではなかったか、いやしかし油揚げの中に入れるものを酢飯ではなくごはんと言うような輩を許すわけにはいかん。 さてどうしたものかと頭を悩ませているとぴょこんぴょこんと橙がこちらに走り寄ってきた。 「藍さまー、どうやってチルノちゃんのゆっくりに勝つか決めた?」 「いや、どうしたらいいか皆目見当もつかない どういうゆっくりを捕まえればいいのかわからないしどうやればゆっくりを戦わせられるのかもまだわからないし あの子のゆっくりも息絶えてたからまた別のゆっくりで来るだろうから対策の立てようもない、はっきり言って八方塞だよ」 そういって私はハァ、とため息をついた。 「藍さま、そういうときはね」 私が何もわからないと聞いて橙が何やら嬉しそうな笑みを浮かべる。 「ん?どうした橙」 「藍さまが私に言ったことだよ」 「あ、なるほど」 私はぽん、と手を打った。 『わからなかったら人に聞く!』 二人の声が重なった。 経験者がすぐ近くに居ることをすっかり忘れていた。 「それでは橙先生、ゆっくりをどう戦わせればいいのか教えてくれるかな?」 「ふにゃ、先生なんてなんだか照れる うーんとねまずは…」 それから橙先生によるゆっくりについての講義が始まった。 まずゆっくりを戦わせる方法はいくつかあること。 ゆっくりは三大欲求に弱いのでそれを餌に戦わせる方法。 これはどんなゆっくりにも通用する、特に食べ物をちらつかせるのがオーソドックスだ。 おなかを空かせておくことでさらに効果は上がるがその分体力が低下するので難しい。 性的欲求不満にさせる方法は戦闘に集中しづらく戦闘中に交尾しようとしてしまうこともあって難しい。 しかしゆっくりアリス種はこの方法で戦わせるとかなりの強さを誇るらしい。 ただ子どもがゆっくりアリスを捕まえて、育てるのは中々難しいので中々出てこないらしい。 睡眠不足にしておく方法は徹夜ハイとうまくタイミングが合えば悪くない戦法だがやはりこれも体力の低下が懸念される。 次に情に訴える方法。 所謂人質による脅しである程度知性の育ったゆっくりは意外と情に厚くこの方法は中々有効なようだ。 橙を下したチルノのゆっくりもこの方法で戦わさせられていたようだ。 他にも母ゆっくりに対して子ゆっくりを人質に取るなどといった戦法もあるようだ。 次に恐怖に物を言わせる方法。 所謂体に覚えさせるという方法なのだが 普通に教えられればいいのだがゆっくりの知性だとどうしても肉体的精神的苦痛を必要とする。 これは調教がきっかりはまればかなりの戦闘意欲が期待出来、他にも戦闘技術を教えこみやすく強力だが 常にやりすぎてストレスや肉体的損傷で死亡する可能性が付きまとい、恐怖の余り錯乱状態に陥る可能性もある。 次に純粋な戦闘種を戦わせる方法でこれを使えばほぼ勝ちは決まったようなものだが これはゆっくりれみりゃなどの戦闘種は子どもの手には手に入りづらく 大人の財力に物を言わせて買うのも大人気ないので除外する。 最後に純粋にゆっくりと友情を結んで戦ってもらう方法。 この方法は食べ物などで釣りつつ少しずつ信頼関係を培う必要があり今回の二週間という制限時間の中では難しいだろう。 次にゆっくりの種類について まず基本となるのがれいむ種とまりさ種 オーソドックスな種類で強さはどちらも似たり寄ったりだが 戦闘意欲に関してはまりさの方が高いらしいが基本スペックはれいむの方が若干強く 特に母れいむの強さは一目置かれているようだ。 自分の手でれいむに子どもを作らせてそれを人質にする場合もあるとか。 それからゆっくりみょん れいむ種より若干強いらしいが、語彙が極端に少ないので意思の疎通が難しい。 モデルとちがって刀は使わないらしい。 そしてゆっくりちぇん 指示に従わせやすいらしいが戦闘力に関しては若干他の種に劣る。 マタタビを使えば簡単に従わせられるらしい。 他にもアリス種やみすちー種など色々な種類が居るが主に使われているのはこの四種のようだ。 「ふむ、かなり勉強になったよ」 「でも私もチルノちゃんには全然勝てないから勝つためにどうすればいいのかまではわからないの… あんまり役に立てなくてごめんね藍さま」 「いや、作戦を考える取っ掛かりができただけでも大きな前進だよ ありがとう橙」 「ふにゃっ、えへへぇ…!」 私は橙の頭を帽子越しにそっと撫でた。 私は縁側に座りおいなりさんをお茶請けにお茶を飲みながら思索にふけった。 「まずどのゆっくりをどういう方針で戦わせるか考えないとな」 恐らくこの四種の内のどれかから選んで戦うことになるだろう。 相手がどんなゆっくりを出してくるかわからない以上なるべく臨機応変に戦えるゆっくりがいいのだが。 時間が余りないことを考えれば意思の疎通が難しいみょん種は除外した方がいいだろうか。 母れいむを子どもを人質に戦わせる方法が一番ストレートでやりやすそうだがゆっくり一家は中々見つけるのが難しい。 適齢期のれいむならすぐに見つかるだろうが交尾させてから死亡されると時間的にあまり後が無い。 それに無理やり作らされた子どもが人質としてどこまで通じるかどうか。 「なるほど、これはなかなか難しいな」 子どもの遊びというのは意外と奥が深い、参った参ったと頭を抱えた。 「テンコー!」 「ん?」 縁側に九本の尻尾を付けたゆっくりがこちらを見ていた。 「テンコー!」 「テンコー…ゆっくり天弧といったところか」 そのゆっくりは九本の尻尾に私に似た狐耳を付けて、帽子をかぶったゆっくりだった。 「ちがうよ!ゆっくりてんこは最近出てきたにせものだよ! らんはゆっくりてんこーだよ!にせものはゆっくりしね!」 「うわぁ」 ゆっくりは今確かにらんと言った。 よりによって私の姿を模したゆっくりまで現れるとは、紫様や橙の姿を模したものだけでも割と苦手だというのになんということだ。 それにしても一人称はらんなのに名前はゆっくりてんこーとはどういうことだ。 らんはどこから来たのだ、どちらで呼べばいいのかよくわからない。 「えーっと、ゆっくりてんこーと言ったか」 「らんでいいよ!」 自分の名前で呼ぶのが嫌だからわざわざ長いほうを選んだというのにこの饅頭頭ときたら、空気を読んでくれ。 「それじゃあらん、一体ここに何をしにきたのか教えてもらってもいいかな?」 「いいにおいがしたからゆっくり来たよ!それゆっくりらんに頂戴ね!」 よりによって私のおいなりさんを狙ってきたとは、運の無い奴だ。 「他の食べ物なら分けてやらんことも無いがこれは駄目だ」 最後通告である、これを断ればこいつはもう二度とおいなりさんを拝むことは無い。 「いやああああああ!それたべたい!それたべたい!」 そう言って私のおいなりさんに向かってぴょんぴょんとジャンプを始めた。 仕方ない、殺すか。 「ぞれ゛え゛え゛え゛え゛!!!ぞれ゛だべだいどお゛お゛お゛!!! おでがい゛!いっごだげ!いっごだげえええええ!!!」 「……」 なんというおいなりさんへの執着心であろうか。 その切ないまでにおいなりさんへ想い焦がれる姿をみて私はふと気づいた。 おいなりさんを馬鹿にしたものを倒すのはおいなりさんを愛するものでなくてはならないということに。 「…いいだろう」 私はおいなりさんを半分に千切り半分は自分の口に、半分はゆっくりてんこーに渡した。 ゆっくりてんこーは夢中でそのおいなりさんを貪った。 「うっめええええええ!めっちゃうっめえええええええ!!!! こんなおいしいものたべたことないよおおおおおおおお!!!」 てんこーはべちゃべちゃ言いながらひたすら初めてのおいなりさんの味をかみ締めていた。 「もっと!これもっとちょうだい!ねえ!」 てんこーは私においなりさんを要求して体当たりを繰り返した。 ――重い おいなりさんを想って繰り出す体当たりとはここまで重いものなのか。 私はすっと立ち上がったがまだ足に対して体当たりを繰り返している。 「おいなりさんが食べたければ私の言うことを聞いてもらおう …どうしても倒さなければならない相手がいるんだ」 「ゆ!ゆっくりわかったよ!すぐゆっくりやっつけにいくよ!だからはやくおいなりさん持ってきてね!」 もう倒しに行く気満々でいる。 「ふっ、頼もしい奴だ、だが今日はもう遅い ゆっくり眠って英気を養うといい」 「ゆっくりやすむから明日はちゃんとおいなりさんよういしてね!」 よし、少々もったいないがおいなりさんを餌に明日からビシバシ鍛えよう。 「きょうからゆっくりしようね!」 次の日、小鳥の囀りと差し込んでくる朝日、そしてゆっくりてんこーの泣き声で目を覚ました。 「ん…ああおはよう」 とりあえず寝床から出て今は紫様が冬眠時期なので橙と私の分だけ朝ごはんを作り その中から油揚げを一枚、ゆっくりの方にほうってやるとピラニア並の獰猛さで噛み付いていて少し驚く。 その後私が食べようとしていた厚揚げに飛び掛って来たのでその跳躍力に感心しつつ尻尾を一本引きちぎって壁の方に投げつけた。 私はテーブルマナーには厳しいのだ。 それはそれとして千切った尻尾をよく見るとおいなりさんだった。 食べてみると油抜きが充分ではないのか油くさくてしつこい。 体が鈍っているのかもしれない、もっと運動させる必要があるようだ。 とりあえず体を動かさせ、同時にてんこーの身体能力を見るために散歩をしつつ手ごろな野生のゆっくりを探す。 10分ほど歩くともう息を切らせて「も、もっとゆっくりしようね!」などとほざいたので ここで甘やかしては強くなれないと思い蹴り転がしながら進むとすぐに 「じぶんであるぎまずう゛う゛う゛!」と目から涙を流し口からは餡子を吐きながら懇願してきたので 「ちゃんと歩かなくちゃだめだぞ」と言って歩かせる。 そのまま歩き続けているとゆっくりれいむの一家と遭遇した。 捕まえて決戦用に育てることも考えたが今はこのてんこーが居るので予定通りてんこーの強さを見るために 子ゆっくりを二匹取り上げ、その内一匹を捻り潰して残り一匹を返してほしくばてんこーと戦えと挑発すると 涙ながらに母ゆっくりが襲い掛かってきた。 勝ったらおいなりさんとてんこーを激励したものの母ゆっくりは強く、てんこーは防戦一方となった。 母ゆっくりが上に乗っかりそのまま押しつぶそうとしたのでこれは危ないと手に持っていた子ゆっくりを 母ゆっくりがよく見えるよう握りつぶして餡子を顔の辺りに投げつけてやった。 そして「れ゛い゛む゛のあがぢゃん゛ん゛んん゛んん!!!」と絶叫してコテン、と転がって逆さまになった隙にてんこーが逆に 母ゆっくりの上に圧し掛かってそのまま餡子が完全に出来るまで踏みつけ続けて事なきを得た。 体力はまだまだだが与えたチャンスを物にするくらいのことは出来るようだ。 てんこーは「はやくおいなりさん頂戴ね!ゆっくりしてるとおこるよ!」などと調子にのったことをぬかしたので 「ごはんの時間まで待ちなさい」と言ってからサッカーボールの様にドリブルしてそのまま家に帰った。 それからお昼ごはんにしたがてんこーは餡子を吐き続けていたので橙と二人だけで食卓を囲んだ。 午後は雑務を片付け晩御飯時にてんこーにはおいなりさんを一つ与えた。 ふと、もともと尻尾としておいなりさんが生えていたところにおいなりさんをくっつけたらどうなるのか気になって もう一つおいなりさんを取って朝千切った傷口の辺りにくっつけて押さえておくと 五分ほどでてんこー自身で動かせるようになっていた。 だいぶ疲れたのでその日はそのまま橙と一緒にお風呂に入ってから床に就いた。 てんこーはとりあえず箱詰にして棚にしまっておいた。 三日目、四日目、五日目もそんな感じで過ぎていき六日目 「らんってよんでね!らんってよんでね!」などとうるさかったので尻尾を引き千切ったり 「おいなりさんがたりないよ!もっとちょうだいね!」とほざいたので尻尾を引き千切ったり あの後母ゆっくりと再び出会うことはなかったものの普通のゆっくり相手ならばてんこーは危うげなく勝てる程度には戦えるようになっていた。 こちらの指示にもしっかりと応えているし戦意もおいなりさんを餌にすれば充分。 尻尾のおいなりさんの味も充分に引き締まっておいしくなっており最初に出会った時とは違う、そう確信できる。 あまりにおいしいのでついつい残り二本まで尻尾を食べてしまった。 4本目を食べた辺りで目に光がなくなってきたのでそろそろやめなくてはと思ったのだがやめられないとまらない。 寝る前に尻尾を付け足しておき、決戦の日に備えた。 そして運命の日。 「逃げずに来たことはほめてあげるよ」 「子ども相手に誰が逃げる大人は居ないさ」 「へっへーんだ、そうやって余裕ぶっていられるのも今のうちだよ! あたいは超レアなゆっくりを見つけたから絶対に負けないよ!」 「希少さなら私のゆっくりとて負けては居ないさ 来い、てんこー!」 「テンコー!」 九本の尻尾を器用に使っててんこーが大きくジャンプして私の横に着地した。 「そんな奴あたいのゆっくりでけちょんけちょんにしてやるわ! 来な、てんこ!」 「お前らは一級ゆっくりのてんこの足元にも及ばない貧弱ゆっくり そのゆっくりが一級ゆっくりのてんこの名前を騙ることでてんこの怒りが有頂天になった この怒りはしばらくおさまる事を知らない」 チルノの後ろから悠然とした態度でゆっくりと歩みを進めて出てきたのはゆっくりてんこだ。 一級ゆっくりを名乗るその戦闘力は伊達ではなくゆっくりれいむやまりさを寄せ付けない強さを誇るのだが 相当な希少種で普通子どもの手に捕まえられることは無いゆっくりなのだが。 「あ、私がチルノちゃんと一緒に頑張って探して来たんです 大人の人が出てくるんだからちょっとくらい手を貸してあげてもいいですよね」 大妖精、恐ろしい子――…! 「藍さま、あのゆっくり強いよ…!」 「大丈夫、心配要らないよ橙 もちろん構わないわ大妖精」 「ゆ!てんこーはらんが元祖だよ!偽者はゆっくり死ね!」 「てんこは私の方が初出なのは確定的に明らか だというのに勝手に名乗るとは…汚いさすがてんこー汚い」 きしくも真てんこ決定戦の様相になりバチバチと火花を飛ばす二匹のゆっくり。 戦意はお互いに充分、ならば勝負を分けるのは個体の能力と戦術、そしてトレーナーとゆっくりの信頼関係だ。 「それじゃ、私が審判やるから」 そう言って前に出てきたのは緑髪で少年風のいでたちの少女、リグル・ナイトバグだった。 「永夜の異変の時に会った蛍の妖怪か、フェアなジャッジを期待するわ」 「頼まれたからにはしっかりやるよ えーっとそろそろ始めちゃっていい?」 「無論、いつでも大丈夫だ」 「はやくしなさいよ!あたいがこてんぱんにのしてやるんだから!」 「チルノちゃん、戦うのはゆっくりだよ」 「藍さまー!頑張ってー!!」 全員の合意を確認し、リグルはそれじゃあと腕を挙げた。 「ゆっくりバトル…スタート!」 その言葉を聞くと同時に相手に飛び掛る二匹のゆっくり。 「ゆぅぅぅっ!偽者を倒してらんはゆっくりおいなりさんをたべるんだからはやくゆっくり死んでね!」 「同じ時代を生きただけの事はあるな、だがその程度ではゆっくりてんこに淘汰されるのが目に見えている」 「てんこー!がんばれー!」 「てんこちゃん、しっかりー」 二匹ががっちりと組合全力で押し合うがお互いにびくともしない。 てんこの方は表情ひとつ変えないがそれは個体の特性らしいので個体能力はほぼ互角と見ていいようだ。 「よし、力比べはもういい!離れろてんこー!」 「テンコー!」 「!逃げる気!?」 「ほう、経験が生きたな」 てんこーがカカっとバックステップし、一気に二匹の距離が離れる。 「てんこー、アルティメットブディストだ!」 「ゆっくりまわるよ!」 私の指示を聞くやいなやてんこーが回転しぶんぶんと尻尾を振り回す。 その姿を目を細めて警戒するゆっくりてんこ。 「虚仮脅しだよ!そんなの気にせずやっちゃえてんこ!」 「うるさい、気が散る。一瞬の油断が命取り」 「むっきー!誰に向かって言ってるのよ!」 「チルノちゃん落ち着いて!」 てんこーは回転しつつ器用にもそのまま体当たりを繰り出した。 敵も横に跳んで避けようとするも尻尾を完全に避けきれないゆっくりてんこにべしべしと当ててダメージを与えていった。 「よし、そのまま攻めるんだてんこー!」 「もっとゆっくりまわるよ!」 敵がこちらの出方を伺っている今がチャンス、私はさらに攻める様指示を出し てんこーもそれに応えて強烈な尻尾攻撃を繰り出していく。 ゆっくりにとって高速で振り回されるおいなりさん九個のパワーはかなり脅威となる。 私がこの一週間でてんこーに覚えさせた唯一の技である。 まあ技といっても回るだけなのでそれほど教え込むのは難しくなかった。 「お前それで良いのか?」 再び距離を取ってこちらの攻撃を見ていたゆっくりてんこがこちらに声をかけてきた。 まさかもうこの技の弱点に気がついたというのか、敵ながら恐るべきゆっくりである。 「偽者は話しかけないではやく死んでね!」 「お前要石でボコるわ…」 そういうとゆっくりてんこはその場に落ちている石を口に含むとてんこーの顔に向かってぺっ!と吐き出した。 「ゆ!?いたい!いたい!」 「ちょっと!石使うなんて卑怯だよ!」 橙が審判のリグルに抗議しに駆け寄った。 「どうなんですか、別に武器を隠し持っていたわけじゃないし構わないと思いますけど…」 それに続いて大妖精がすぐさまフォローに走る。 「うーん、その辺に落ちてるものだからセーフで」 「ええー!そんな~!」 橙の審判への抗議は失敗に終わった。 「耐えろてんこー!」 次々と小石がてんこーの顔にぶつかり、顔の皮が少し破れてちらりと中身を見せた。 「自由自在の破壊力ばつ牛ンの要石を決めれるばもうてんこーは早くもは終了ですね」 止めとばかりにゆっくりてんこが少し大きめの小石を口に含んでてんこーに狙いを付け発射した。 その一撃を待っていたのだ。 「てんこー!逆回転!」 「ゆ!さらにゆっくりまわるよ!」 てんこーが即座に逆回転し、飛んで来た小石を尻尾ではじき返してゆっくりてんこに直撃させた。 こんなこともあろうかと仕込んでおいた奥の手である。 「やったー!藍さますごい!」 「ああ!何やってんのよこの馬鹿!ちゃんと避けなさいよ!」 「これあてたの絶対てんこーだろ・・汚いなさすがてんこーきたない」 ゆっくりてんこの顔の皮がむけて辺りに桃の香りが漂ってくる。 「そのまま攻めまくれ!」 「テンコー!」 「お前天地開闢プレスでボコるは…」 私と橙が完全に勝利を確信した瞬間、予想外の事態が起きた。 ゆっくりてんこがジャンプをして空中から小石を吐き出して来たのだ。 上からの攻撃では尻尾で跳ね返すことも出来ないではないか。 それにしてもゆっくりにはあるまじきなんという跳躍力と滞空時間であろうか。 「くっ、天人を模したのは伊達ではないということか…!」 私は歯噛みをして拳を握り締めた。 「やっぱりあたいったら最強ね!」 「いだいいだいいだいいいいいいいいいい!!!!ごべんなざいも゛う゛やべでええええええええ!!!」 「てんこの名前にしがみついた結果がこれ一足早く言うべきだったな?てんこー調子ぶっこき過ぎてた結果だよ?」 勝ち誇るてんこ陣営、完全に戦意喪失したてんこー。 「ここまでか…」 私は地に膝をついた。 「あっがががががががががががががが!!!」 「もはやてんこの勝利は確定的に明らか やはりてんことてんこーの信頼度は違いすぎた」 その時、信じられないことが起こった。 「ス ッ パ ッ テ ン コ ー ! ! ! !」 小石に曝されるままだったてんこーが叫び なんと尻尾が外れゆっくりの命より大事と言われる頭飾りを脱ぎ去ったのだ。 「ゲェー!スッパテンコーですってー!?」 「知っているの、リグルさん!?」 「いや知らないけど」 リアクションをキン肉マンか男塾かどちらかに統一してほしい。 「お前ら目の前でスッパされる奴の気持ち考えたことありますか? マジでぶん殴りたくなるほどむかつくんで止めてもらえませんかねえ・・?」 ゆっくりの命より大事な飾りを捨て去ったことに対して嫌悪感をあらわにしてゆっくりてんこがてんこーを睨み付けた。 「もうゆっくりなんてしてられるか!」 てんこーが一瞬にして視界から消失した。 私は思わず立ち上がる。 「な!?」 「てんこーちゃんが消えた!?」 「な、何よ!逃げるつもり!?」 チルノと橙が驚愕の声を上げる。 「いいえ違います、あれを!」 大妖精が指刺した先には高速で動く何かに切り裂かれていくゆっくりてんこが居た。 「てんこの命がダメージでマッハなんだが」 「まさか…てんこー!?」 てんこーがゆっくりてんこの周りで現れては消え、現れてはまた消える。 そう、てんこーが視認できないほどの超高速で体当たりをしてゆっくりてんこをずたずたにしているのだ。 いや実はみんな突然のことで面食らっただけで普通に目で追えるスピードなのだがそれでもゆっくりとは思えないほど素早い。 「こ、これはまさにプリンセスてんこー -Illusion-」!!」 お前は何ギリギリ過ぎることを言っているんだこの虫けら。 「てんこーちゃんいっけー!」 「ああああああどうしよう大ちゃん!?」 「これはもうあきらめた方がいいと思うな」 呆気に取られる私を尻目に橙がてんこーに声援を送りチルノは狼狽し大妖精はひたすら冷静に戦況を分析した。 「よ、よし、止めだてんこー!!」 「スッパー!!!」 てんこーが真正面からズタズタに切り裂かれたてんこに襲い掛かった。 「想像を絶する痛みがてんこを襲った」 強烈な体当たりを喰らって遂にゆっくりてんこは桃風味の餡子を撒き散らして弾けとんだ。 「最強のあたいがぁ~~!!!」 「元気出して、チルノちゃんはよく頑張ったよ」 「やったね藍さま!てんこーちゃん!」 チルノが頭を抱えて絶叫しているのを尻目に橙が私に駆け寄ってくる。 「ああ、だが危ないところだった、よく頑張ったなてんこー …てんこー?」 橙を抱き寄せてにおいを嗅ぎながらてんこーを呼んだのだが返事がない。 「おい、どうしたてんこー、帰ったらおいなりさんを…」 私は橙と一緒にてんこーの様子を見に歩み寄った。 「死んでる…」 尻尾を自ら引き千切り、頭飾りを捨て去ったてんこーは出産に耐えられなかったゆっくりのように白目を剥いて果てていた。 違いは黒ずむのではなく真っ白になっていたことくらいか。 「結局スッパってなんだったんだろうね」 私の尻尾に腰掛けててんこーの形見のおいなりさんを食べながら橙が私に問いかけた。 「うーん、恐らく死に直面したストレスから来た一種の逃避行動だったんだろう」 私はそう言って空を見上げててんこーとの一週間を思い出していた。 中々いい息抜きになったし悪くない一週間だった。 ただ惜しむべくは最後にもう一度てんこーにおいなりさんを食べさせてやりたかった。 「どっちも死んだんだから引き分けよね!やっぱりあたいって最強!」 「ええー何よそれ、ちゃんと負けを認めなきゃだめだよ」 「審判としては時間差から考えててんこーの勝ちを宣言させてもらうわ」 「チルノちゃんがそれでいいんだったらまあそれでいいんじゃないかな」 四人は私の尻尾に腰掛けながら今回の勝負に関して思い思いの意見を述べ合っていた。 「それにしてもおいなりさんって意外とおいしいわね 油揚げにご飯つめるなんて変なのって馬鹿にしてたけど」 チルノがてんこーの尻尾をむしゃむしゃ頬張りながら言った。 食べながら言ったので私の尻尾にご飯粒がついたが気分がいいから許してやろう。 「それさえわかってくれればもう私から言うことは何もないよ まあ好き嫌いせずに色々食べてみるといいわ」 それにしてもてんこー、最初に食べた時はあんなにしつこかったのに本当においしくなった。 ちなみにさっき拾ってきた帽子は生姜で出来ていた。 子ども達は要らないというので私だけおいなりさんの付け合せにいただくことにしたのだ。 それは幻想郷のこの青空のように清清しい味のおいなりさんだった。 Fin
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/74.html
ここは職人がSSを書くため、パーツごとに分解した設定を置いています。 レゴブロックのように色々組み合わせて楽しいSSを作ってください。 ここにある設定を避けることで斬新な物語を作ることもできます 読者の方も見ていただけると参考になると思います。ついでに編集者が喜びます。 ※組み合わせによっては深刻な矛盾が生まれる場合があるので注意してください。 ここは過去の設定をまとめているだけです。ここの設定に従う必要はまったくありません 記載ルール 設定は出来るだけ具体的、かつパーツごとに分割して組み替えが効くようにしてください。出来れば反対の設定パーツも追加しましょう。 基本の文体 基本となる設定その設定から更に一歩踏み込んだ設定 ゆっくりの中身 ゆっくりの食べ物 肉食のゆっくりの食べ物と人間の関係 ゆっくりの身体的特徴 ゆっくりの大きさ ゆっくりの身体能力 ゆっくりの繁殖方法 ゆっくりのグループ構成・社会 ゆっくりの暮らし方 ゆっくりの住みか 冬の過ごし方 ゆっくりの知能や思考、行動パターン 個別の性格や特徴の設定 現在確認されているゆっくりの種類 ゆっくりの飼い方 舞台設定 ゆっくりの中身 ゆっくりの中身は基本的につぶあん、れみりゃとフランは肉まん姉妹。こしあんのゆっくりは希少、自然には存在しないとも考えられる。 食べ物によって餡を変化させることが可能。(野菜を食べさせ続けて抹茶餡など) れいむ・まりさは小豆餡、ありすはカスタード、ぱちゅりは生クリーム、ゆかりんは納豆またはナチュラルチーズなど、種によって様々。 恐怖や絶望、苦痛を与えたゆっくりはより甘く美味しくなるといわれている。人の愛情を存分に受け、苦しみを知らないゆっくりは不味い。 屠殺の直前まで最上の環境でゆっくりとさせると味に深みが出るといわれている。 赤子のゆっくりは非常に美味で、高値で取引される。逆に成熟したゆっくりはパサパサとして不味い。成熟したゆっくりの中心部の餡は特別に美味。 ゆっくりの食べ物 お菓子や甘いものを食べる。 草や花、蝶々などメルヘンっぽい物を食べる。 昆虫や肉など何でも食べる雑食。飢えに迫られれば肉親も平気で喰う。 基本的に共食いはタブー、強制的に食べさせても吐き出してしまう。吐餡の可能性あり。ゆっくりは自分たちの中身を知らないため、何らかの偶然が働かない限り共食いという発想に至らない。 虫や小さな鳥を好む肉食、その愛らしい姿と共に農家に大層愛されている。 にとりなどの水中型ゆっくりは魚を捕って食べる。 ゆっくり幽々子・レティ・れみりゃ・フランなどは他のゆっくりを食べるため、捕食種とも呼ばれる。 ごくごく一部のゆっくりは捕食種だけを食べる。捕食種捕食性種と呼ばれる。 光合成で栄養を得ているものもいる。 かまって貰うことが栄養源、他のゆっくりや人間と一緒にゆっくりすると元気になる(限度有) 噛む力の弱い赤ちゃんは親に咀嚼して貰った物を食べる。 植物性出産の赤ちゃんの最初の食べ物は、自分が実っていた茎。茎をそのままかじって食べる。 茎の中身(母体から赤ちゃんに送られていた栄養)を吸い取る。 植物性出産の赤ちゃんの最初の食べ物は、自分を覆っていた保護膜。ソフトシェル型(ゼリー等)の場合、産まれる前に保護膜をちゅるんと飲むように、膜の一部または全て食べる。膜を食べるのは覚醒後、または覚醒前(反射と同じ類)、落果前、落果後、これらの組み合わせで複数のパターンがある。 ハードシェル型の場合、産まれる前に自身が膜から出れる程度をかじって落果。落果後に膜の全てまたは一部を引き続き食べるか、落果後は食べない。 膜を食べるのは覚醒後、または覚醒前(反射と同じ類)、落果前、落果後、これらの組み合わせで複数のパターンがある。 肉食のゆっくりの食べ物と人間の関係 ゆっくりを狩る狩人種の矛先は人間にも向けられる。 ゆっくりを狩る狩人種の矛先は人間には向けられない。ゆっくり除けや狩りのために狩人種が飼われることがある。 ゆっくりを狩る狩人種の内、幽々子やレティなど大型種と捕食種捕食性種は人間を襲うこともある。 ゆっくりの身体的特徴 下膨れた顔が特徴的。鼻と耳は見当たらないが嗅覚・聴覚は正常に働いている。耳などのある種のそれは機能しているが、(中枢)餡の処理が追いつかない為に使わない事のほうが多い。 体内に嗅覚器・聴覚器にあたる部分がある。 皮全体に嗅覚器・聴覚器にあたる部分がある。 長時間水に入ると水を吸ってぶよぶよに膨張して膨らむ。水に浸かりすぎると皮が溶け、餡子が流れ出して死ぬ。 なぜか溺死しない。魚についばまれたり皮が自然にちぎれることで死に至る。 ゆっくりまりさは水上に浮かべた自分の帽子に乗り、水を渡る事が出来る。 ゆっくりにとりは自由に水中を泳ぎ回って魚を食べることが出来る。 ぴょんぴょん飛び跳ねて移動する。 ずりずりと体を地面に付けたまますり足(?)で移動する。足にあたる底面を傷つける、もしくは焼いて弾力性を奪う事で移動が出来なくなる。 弾力があって、手で押すと水風船のようにぽんぽんと跳ね返る。 もちもちしていて餡の重みがある。10メートル以上の高さから落ちるとべちゃっと潰れる。 皮はそれほど強くなく、ハンマーなどで何度か殴打すると破れてしまう。 皮はとても脆く、砂利道を歩くだけで底面から餡が漏れ出す。ちょっとした高さから落ちても絶命する。 皮はものすごく弾力があり、よく伸び、刃物を使っても破るのに苦労する、特殊な技術が必要。 生まれつき帽子やリボンなどの特徴的な飾りをつけている。飾りは食物繊維製、大体生まれたときからついている。飾りはゆっくり同士の個体識別に必要で、飾りを失ったゆっくりは群れから追い出される。死んだゆっくりの飾りをつけたゆっくりは他のゆっくりに執拗に攻撃される。死んだゆっくりの飾りをつけたゆっくり同士は攻撃することはない。 死んだゆっくりの飾りはゆっくりに対する毒性を持つ。 ゆっくりの飾りを奪った者は一生ゆっくりに付きまとわれる。 飾りは皮が変化したもの、取り外すことは出来ない。(取り外す=皮の大部分がなくなる) 飾りは体の成長と共に大きくなるので、取り外した状態で成長させると体は大きいが飾りは小さいままとなる。 治療には、オレンジジュースをかける・水で溶いた小麦粉を患部に塗る・失った餡の代わりの餡を詰めるなどの手段が有効。別のゆっくりの餡を詰めると、その餡のゆっくりの記憶や特徴などが混ざる。中身を白餡に入れ替えると清く正しい人格になる。 餓死直前まで痩せ細ると、皮がしぼみ中の餡が透けて見え、泥団子のような姿になる。 歯は飴細工製or砂糖菓子製。 歯は簡単に抜けたり折れたりするが、しばらくすると生えてくる。 一度歯を失うと、一生復活はしない。 歯が全て無くなると、うまく喋れなくなる。あごの骨が無く柔らかい饅頭なので、噛む力は強くない。 髪はセルロースで食べる事が出来る。 髪は砂糖菓子で、景気良く燃える。 ゆっくりの大きさ 赤ちゃんがピンポン玉より小さく、普通でバレーボール、母親でサッカーボール程度。 赤ちゃんがバレーボール程度で、普通で50cm程度、母親は1mを越えることも。 赤ゆと成体ゆの大きさの比は、約1 200ほど。 妊娠中の個体は子供の分だけ肥大化する。 栄養状態や突然変異によって際限なく大きくなることもある。生命活動に最低限な栄養しか与えなければ大きくならない。 ゆっくりの身体能力 人がゆっくり歩くよりまだ遅い、どうやって野生を生き抜いているか不明。飛行速度も速くない 人間の子供と同じくらい、天敵から隠れつつひっそりと暮らしている。 壁を転がることで7階と同じ高さから降りる、木に登る、野生を生きるに十分な能力。餡子の重さを利用した樹上からの奇襲で首の骨を折られる事があるため猟師はとても慎重。 場合によっては普通の人間を撃退する。 本当に弱く、『体当たり』と呼ばれる行動も、人間には全く効果がない。ただし、嚙みつき攻撃は人間でも怪我することも。 噛みつきに特化した種の場合は普通に怪我をする 内部のあんこが3割以下になると死ぬ。妊娠中などで肥大化した場合はその限りではない。 あんこを吐き出すのは死やストレスの兆候。 怒るとほほに息をため、風船のように球状にふくらんで威嚇する。自分の口で「ぷくぅぅ!」と擬音を喋りながら膨らむ。頬を押して空気を吐き出させると「ぷひゅるるるる」と擬音を喋る。 ゆっくりの繁殖方法 基本的に雌雄同体。性交時(ゆっくす、すっきりーとも言う)にはパートナーを襲う“タチ”と襲われる“ネコ”に分かれる。タチとネコのどちらが仔を成すか、どちらの種の仔になるかは様々なパターンがある。 タチネコの仔を成す側と生まれる仔のパターンは決まっている。 振動により性欲が喚起される。 体表に粘液を分泌させてお互いの体をこすり絡めあう。(ショゴス?) 両頬等、顔正面を重点的にマッサージする事で発情する。この場合、振動を加えても嘔吐するだけである。 密着状態からタチが激しく震えネコに体をぶつける。 あごの辺りにぺにぺにとまむまむがあり、タチのぺにぺにをネコのまむまむに挿入する。まむまむの皮を裏返して体外に露出する事でぺにぺにになる。 受精が完了すると悲鳴を上げて朽ち果てた後茎が生え、それに3~4匹が実る。 茎の中身は母体の中身が茎で濾過された砂糖水。 連続で性交をすると、茎に餡子を持っていかれてネコ側は朽ち果てる。 一度で15匹程度が実る。 ゆっくりお母さんをアリスが立て続けに犯して十数本の茎と50匹のゆっくり霊夢を実らせる。朽ち果てた母体の残りは、一部の昆虫のように子供たちの栄養となる。 母体が死ぬと茎に結実している子供たちも死ぬ。 性交をした両方が朽ち果て、お互い自分と同じ身をつける。雌雄同体なのでタチネコの区別は無い。 性交後、数時間や1、2日で生まれる。(早熟、クイック型) 性交後、1~2週間で生まれる。(晩成、熟成型) お互いに熟成したゆっくり同士の性交はゆっくり和やかな物でどちらも朽ちない。受精が完了すると「すっきりー!」という声を上げる。 ゆっくりお母さんから茎が生えて子供が実り、愛に包まれて成長する。 熟成が足りないゆっくりがレイプされると朽ち果ててしまう上、泥団子のような未熟児しか実らない。(オレンジジュース等の栄養を摂取させ続ける事で、朽ち果てずに出産が可能 レイプ等、愛の無い性交によって受胎した場合、親が朽ち果てて無くても子供は未熟児しか実らない。それ以前に茎が生えても直ぐに枯れる。 胎生。完全に熟成した場合は体内に妊娠して口の下の穴から吐き出すように出産する。野生では妊娠可能なほどの熟成に至ることが出来るゆっくりは珍しい。 妊娠中は怪我をしやすい 卵生。片方が小さな卵を大量に吐き出し、もう片方が粘液を吐き出し受精させる。受精後、粘液(精液)が受精膜と共に殻の役割を果たす。 受精後も殻は無く、膜しかない。鋭利なもので突付けば中身(卵黄+卵白?)が出てくる。 卵生。通常通りの性交後、胎生と同様に体内に殻を持つ卵を宿す。一定期間後卵を口の下にある穴から産卵する。壁などにくっつく粘着性の有る卵を産卵する。 壁などにくっつかない、粘着性の無い卵を産卵する。母体は数個の卵を産卵する。親は死なない。 母体は多数の卵を産卵する。親は死ぬ。親等による保温が必要。 ある一定温度が保てれば親が居なくても出生する。 分裂する。母体となるゆっくりが均等に分裂する等分裂 母体が半分位、残りを子供とし、その残りを等分裂して生まれる不等分裂 分裂によって産み出した自身と別のゆっくりの減数体を合成する化合分裂 植生型。精子を他のゆっくりの卵に植え付ける。 ウイルス型。母体のゆっくりの中で子供が形成され、ある程度成熟すると母体を突き破って出生する。母体はそれに伴い皮と僅かな餡になり、死ぬ。他のゆっくりに植え付ける。 子供は母体を食べるか食べないかは出生時の状況による。 どこからともなくやってくる、何処から来るのか誰も知らないし繁殖方法も分からない。 ゆっくりのグループ構成・社会 それぞれ同じ顔をした英雄の家に一匹づつ+数匹程度しか居ない。 ゆっくりの数は少なく霊夢・魔理沙が50匹程度、それ以外は1~2匹づつしか居ない。 害になるくらい沢山居る、最も多い種類は数千匹に到達する。彼岸では大量に生まれ大量に死ぬゆっくりの処理に死神や閻魔が頭を悩ませている。ゆっくりは一見生物のようだが、全ての生物が持つはずの魂が無い。 種類の違う友達と3~4匹の小さなグループを作る。 お母さんと赤ちゃんで構成された家族を持つ。 ゆっくり魔理沙をリーダーとした群れになって畑を荒らす。 仲間の死体を踏み越えて柵を越えるファンタズムトゥルーパーズ。 ゆっくり同士でのコミュニティを持ち、種類の違う仲間同士で協力している。 ゆっくりは妖精の一種なので、普段は妖精と一緒に暮らしている。 ゆっくりの暮らし方 普通に可愛がられている、咲夜さんがれみりゃを溺愛している。 加工場で生産されるゆっくりは幻想郷の甘味の中心となっている。繁殖力や雑食性を生かし、生きたままストレス解消器具やゴミ箱などにも加工される。 皮の高質化等の技術によって、家具や雑貨にも加工される。 加工場などは存在せず、ゆっくりは食べ物とは考えられていない。 人畜無害な草食動物、森の奥でひっそりゆっくり暮らしている。貴重な珍味と見なされて捕獲される。 子供や妖精の遊び道具。 その旺盛な繁殖力と食欲のせいで駆除される。 街にやってきて畑や家屋を荒らし回る害獣。 ゆっくりの住みか 朽ち木のうろ等を一時的な雨よけとして利用することはあっても特定の巣を持たない。 数人の種類の違う仲間といっしょに、ゆっくり出来る場所を求めて一緒に移動している。 自分で掘った穴や、岩盤の横穴に親子で一緒に住んでいる。 博霊神社、霧雨魔法店、紅魔館など同じ顔の英雄が住んでいるところに同居している。 木の上にロープを渡してハンモックにする、草の家を造るなど樹上で暮らしている。 回遊するように暮らす。 高山に暮らす。 冬の過ごし方 冬が近づくとゆっくり達は冬ごもりの準備を始める。冬を知る野生のゆっくりは秋の終りに冬ごもりのため、巣に枯葉や木の枝や小石などの資材や食料を集め始め、巣を持たない場合は他の家族の巣に居候させてもらう。逆に冬を知らないゆっくりのほとんどは冬ごもりの準備をせずに死んでしまう。ゆっくり的な考え方のため、冬ごもりの準備が遅すぎて餓死や凍死の憂き目に会うゆっくりも多い。 知能の高いぱちゅりや冬に強いれてぃか、経験豊富なゆっくりが群れにいる場合は、ほぼ問題なく群れ全員が冬を越せる。 ありすが群れにいた場合は冬にも繁殖行動を起こしてしまうことがままあり、最悪全滅してしまうこともある。 冬ごもりの間も、晴れた日には外に出て追加の資材やえさを探す。 ゆっくりブレインは冬ごもりなど考えないため、野生のゆっくりは冬を越せずに死んでしまう。幸運が重なって冬を越せたゆっくりがいても次の冬には完全に忘れているため、人に教育されたことのあるゆっくりをのぞいて野生のゆっくりに2年以上生きている個体はいない。 冬を越せないため(または冬を越す能力が無い場合)卵を産むことで春の自然孵化を待ち、成体は死に絶える。 体温の低下で強制的に冬眠状態になる。(旺盛な食欲の為、冬眠状態にならないと食料が持たない)冬眠状態の記憶は無い。ゆっくり本人はしっかりと備蓄したから越冬出来たと思い込む。 自分で習性として冬眠にはいるゆっくりがいる。おもに北方の寒い地域に多い。一度満腹になるまで食いだめし、数週間から1ヵ月ほど冬眠し、目覚めた後また食いだめを繰り返す。この方法の場合期間が同じなら消費する食糧の量は普通の冬ごもりに比べて少なくなる。このため冬の長い雪国でも冬を越せる。性質上一度目覚めるとまた食いだめしないと冬眠できないため何らかの要因で短期間に何度も起こされると餌を爆発的な勢いで消費してしまうことに。 ごく一部はエネルギーを合成できるため冬眠をしない。性質上晴れようが雪が降ろうが資材やえさの補充に出かけることがない(出かけても雪国では成果が少ない)ので、冬ごもり型に比べて巣は非常に頑丈に封鎖される。そのため、冬眠型と越冬型が一緒に冬を越そうとすると高確率で失敗する。だが冬眠型と越冬型が混在する地域では冬になる前にお互いの冬ごもりの方法を伝え合うことでうまくやりくりしている。 ゆっくりの知能や思考、行動パターン 低知能のゆっくりが「ゆっくりしていってね!」という言葉を聞くと、反射的に動きを止め同じ言葉を返す。 素直な子供のようで人を疑うことを知らず、思いやりもある。一人寂しく生きていた老人にゆっくり寄り添って彼の人生の最後を優しく看取る。 仲間の危機になると自分の身を顧みず勇敢に立ち向かう。逃げることも きれい好きで家に入る時は泥を落とし、食事はゆっくり舌ですくって汚さず食べる。 きたなく食べて散らかす ひねくれたガキのようで常に上から目線で身勝手なことばかり言う。ゆっくりしようね!という言葉とは裏腹に騒がしく、餌もものすごい速さで食い散らかす。 人間の家(または他のゆっくりの巣)に勝手に入り込み「自分の家」宣言をして居座る。本当は人間の家と認識している為、痛めつけて問いただすと泣いて謝る。 ゆっくり出来ない(自分の要求が受け入れられない)とすぐ大泣きして逃げる。相手が弱いか小数と見れば暴力に訴える。相手の実力を測るほどの知力が無いため、人間相手でもまずは襲い掛かる。 図々しく、うかつに譲歩したり優しくすると際限なく付け上がる。 下手に賢く良心を持った個体は、同属に道具扱いされたり爪弾きにされる。 人間と同レベルかそれ以上の思考能力を持つ。知恵を持つゆっくりは“長命種”と呼ばれ、常に薄笑いを浮かべ「おおこわいこわい」を口癖とする。長命種の知能も人間に比べればたかが知れている。 永遠亭の実験によって人間以上の知能を持つゆっくりが生み出された。 昨日のことさえ覚えていない動物未満の知力。危機意識が際立って鈍い。少し気持ちよい感覚を味わっただけで、目前の危機を忘れはしゃぎだす。 良いことだけを記憶し、嫌なことや悪いことはすぐに忘れてしまう。一応トラウマだけは残るため、躾にはトラウマを刻み付けてやるのが効果的。 訓練すれば二桁の足し算引き算、九九ぐらいは覚えるが割り算は覚えられない。 大人であればひらがな程度は読める。子供でも人間に訓練されれば読める。生まれたときから成体に近い知能を持つ。(あるいは成長しても知力は殆ど向上しない) ぱちゅりを母体とした赤ちゃんぱちゅりは親の知識を引き継いだ状態で産まれる。 短い妊娠期間を経て生まれた子供は、親の知識を僅かか、全く引き継げない。また、下種な部分(野生生活する上で良い判断事例)ばかり受け継ぐ。当然、下種発現が起こりやすい。更に妊娠期間が短い=親が苦労した期間が短い為、親もいざという時は見捨る。子供をゆっくりする為の、唯の"道具"や、寂しさを紛らわす為の、唯の"手段"と見ている点がある。 長い妊娠期間を経て生まれた子供は、親の知識をある程度引き継げる(胎生には劣る)。下種な部分(野生生活する上で良い判断事例)も受け継ぐが、他の情報に中和され、発現しにくい。更に妊娠期間が長い=親が苦労した期間が長い為、いざという時は親が犠牲になる事がある。 胎生は植物型より引き継げる知識の量が多い。出生時から(モノにもよるが)子供クラスの知能が有る。お腹を痛めてまで産んだ為、いざという時は親が犠牲になる事が多い。 野生のゆっくりに文字という概念はない。 ゆっくり文字というゆっくりのみに通用する文字が存在する。 個別の性格や特徴の設定 魔理沙、友達思いで行動力のあるリーダー、仲間のために自分が犠牲になることも。 魔理沙、帽子が飛ばされるとすぐ弱気になる性格。 霊夢、人を簡単に信用せず冷静に立ち振る舞いながらもみんなを陰から見守る。 霊夢、呑気な性格だがやるときは全力を出す頼れるまんじゅう。 お母さん霊夢、子供達を心の底から愛し、最後まで子供を守る優しいお母さん。 お母さん霊夢、自分が飢えるとお食べなさいをして食料に変身するお母さん。 アリス、とかいはを自称しプライドが高いが、ツンデレで面倒見もいい。 アリス、一考えてることの逆を言う習性があるようだ。 アリス、とかいはとかいはと無駄にプライドが高く、自分を他より特別な存在と思い込んでいる。 アリス、発情すると子供はおろか死体にまで性交を試みる色欲の塊。 パチュリー、病弱だが知識は他のゆっくりより高く、群れのブレーンを勤める。 パチュリー、病弱な振りをし同情を誘おうとする汚い性格。 パチュリー、チラシの類でも本と認識するらしい パチュリー、識字能力は他のゆっくりと大差は無い パチュリー、部屋に文字のある物があると、その部屋を自分のとしょかんor まどうしょと言い張って読みたがる。(体つきに主にみられる特徴) みょん、ちーんぽっ! ちぇん、わかるわかるよー ちぇん、虐待厨は死ね!に始まる罵詈雑言を浴びせかけてくる。 レミリア、うーうーとしか言えないおしゃまなお嬢様。希少種だが紅魔館付近には多く生息する。 レミリア、ぷでぃんぷでぃん煩く、困ると咲夜に助けを求める。自身を紅魔館の主と思い込んでいる。 フラン、残虐非道なハンター、獲物をなぶり殺す事を最大の快楽とする。 レティ、巨大で鈍重なハンター、素早く動く舌で器用に獲物を捕る。頬に獲物を溜める性質も。 幽々子、巨大だが俊敏なハンター、恐るべき速度で移動しながらゆっくりをむさぼり食う。 幽々子、俺の胃袋は、宇宙なんだよ… 幽々子、こぼねー ゆうか、綺麗な花が咲く所によく見られる。 のうかりん、田舎に住んでいる幽香の母親。時々収穫物を幽香に送る。 のうかりん、スレ住民にらっきょうを育てる方法を教えてくれる。 天子、ブロント様。 天子、ドM。 きめぇ丸、強いものには逆らわない、ゆっくり種が大嫌い。 きめぇ丸、突如首を高速で振動させるという奇癖を持っている。 美鈴、何かを守る習性を持つ他のゆっくりを思いやる優しいゆっくり。「じゃおおおん!」と鳴く。 美鈴、ずっと寝てばかりいる癖に報酬は要求する怠け者。 チルノ、お馬鹿だけど優しく花も育てたりするゆっくり。息は冷たく、ゆっくり程度なら凍らせられる。 チルノ、後先考えずに行動するから他の生き物に迷惑をかけるゆっくり。 神奈子、背中にオンバシラという飴を背負い、それを飛ばして攻撃する。 神奈子、しめ縄っぽいのはドーナッツ。うめぇ、めっちゃうめぇ! 諏訪湖、ゆっくりを食う帽子を被り、ゆっくりを食べさせたり自分が食べられたりしている。 現在確認されているゆっくりの種類 通常種 全ゆっくりの約8割が分類される。総じて雑食かつ、人間に姿を見られないように自身に結界を貼ってゆっくりからも人間からも見えなくしてる上種類ごとに技を1個持っている恐ろしいまんじゅうゆっくりれいむ 野生のゆっくりの3~4割がゆっくりれいむで、全ゆっくりの中で一番個体数が多い。他のゆっくりに比べて家族意識が強く、大規模な群れを作ることも多い。家族が危機に逢うと全力で助け出す。知能も呑気な割に高く併せ持ち全ゆっくりの中でも知能は最高クラス。 ゆっくり魔理沙 ゆっくりれいむ同様個体数が多い(後述する性格のためかれいむより若干個体数が少なくゆっくり魔理沙のみで群れを作ることはあまりない)通常は複数の種類のゆっくりのリーダーを務めることが多いが、一度危機が迫ると「ゆっくり突撃するよ!!!」と仲間を逃がすために自ら犠牲になることもある。その性格からか野生のゆっくりの中では生存率と知能が高く、そのために群れのリーダーを務めることが多いといわれている。その知能の高さからか一部のゆっくり魔理沙は違う種類のゆっくりを命がけで守ろうとするほどの「ゆっくり思い」になることがある。また生まれもって所持している飾りが大きな帽子なため他のゆっくりより若干雨に強い。たぶん性格の個体差が一番多い。 帽子の代わりに貝殻を被ったまりさつむりは陸上/水中両方で生活が出来、水に強く溶ける事が無い。 ゆっくりアリス 三番目に数が多いといわれるゆっくり。いつもは群れを作りたがらないがひとたび欲情すると周囲すべてのゆっくりと交尾してしまう(交尾したゆっくりから生まれたばかりのゆっくりをも襲い殺してしまうため一匹のアリスがひとつの群れを全滅させたという報告もある)ため、大人のゆっくりにはれみりゃ等の捕食種以上に恐れられている存在である、また魔理沙を好んで遅いぱちゅりやれいむは発情中でも後回しにすることが多い。知能はゆっくりれいむとほぼ同等といわれる。一部に理性で性欲を抑えれるアリスがいるが、それらは非常に頭がよく頼りになるゆっくりとして群れに招かれることがある。 ゆっくりぱちゅり 「むきゅー」という独特の鳴き声を上げる。通常種の中では一番数が少ないため希少種とされる。数の少ない理由に生まれつき喘息(あるいはそれに近い症状)を持ち、他のゆっくりに比べ運動能力が低いためである。そのためか全ゆっくり中最高の知能を持ち、ゆっくりに共通の「すぐに自分の家宣言」、「謝りはするが何が悪いのか理解しない、反省しない」や「相手の力を考えずに攻撃する」といった行動を比較的簡単にやめさせることが出来る。そのため全ゆっくり中一番ペットにしやすい またほかのゆっくりにない特徴として冬以外の季節にも梅雨や食糧不足に備えて食料を備蓄しようとする習性(その知能から考え出した生きる知恵ともいわれる)を持つが、ぱちゅりのみの群れでは病弱さからほとんど備蓄できず、備蓄してもほかのゆっくりに強奪され、複数種からなる混群ではほかのゆっくりがぱちゅりの警告を理解しないことが多く備蓄に成功している野生のゆっくりはほとんどいない。やたらと「ごほん」を欲しがり、手に入れた「ほん」を読むふりをして賢さをアピールする。その際に(手が無いから)唾液で「ほん」を汚して読みにくくする、文明の破壊者的な側面がある。 ゆっくりみょん 「ちーんぽ!!!」と独特の下品な鳴き声を放つゆっくり。通常種の中では二番目の珍しさと最強の戦闘力を持ち、それゆえの過信からか捕食種に立ち向かい返り討ちにあうことが多い。一部農家では畑を荒らすゆっくりへの対抗策としてみょんの養殖、訓練を行おうとしているが数がれいむ、魔理沙の二種にくらべて個体数が少なく、ちぇんに移動力で劣るため成功例はほとんどないが、養殖に成功した農家では毎日畑を襲うゆっくりを撃退するみょんが見られる。 ゆっくりちぇん 全ゆっくり中最小の大きさと最高の素早さ(といっても所詮はゆっくり)をもつゆっくり。「わかるよー!」「わからないよー!」などの発言をするが正確に理解していることはほとんどない。その小ささと素早さから捕食種に捕まることは少ないが他の普通種との争いに負けてそのまま死んでしまうことも多い。 捕食種 主に他のゆっくりを捕食するゆっくり 知能の低いものが多いがその多くは訓練しだいで高い知能を持つようになり、他のゆっくりを駆逐することから農家の間でペットにされることが多い。また、「ゆっくりしていってね!!!」をほとんど言わないのが特徴。ゆっくりれみりゃ 一番個体数の多い捕食種。背中に一対の羽をもち飛行が可能。おもに夜行性で巣のない普通種などを捕食する。「うー!うー!」「れみりあうー!」などの鳴き声を放つ。再生能力が異常に高く、ほとんどの怪我を数日で完治させる。 ゆっくりふらん れみりゃ同様羽をもち、全ゆっくり中最強の戦闘能力を誇り、さらに獲物をいたぶってから食べる習性をもつ残虐なゆっくり。「ゆっくりしね!」を連呼することも特徴の一つ。獲物の数が多い時などに交尾をしなくても四匹に増える(一定時間たつと最初の一匹を残して消えてしまう)習性を持つため対ゆっくり用ゆっくりとして大きな人気を持つが、少し教育を怠ると同種すら攻撃してしまうためペットとして飼っているところはほとんどない。れみりゃ同様再生能力が異常に高い。なお、ゆっくりの中では最強と言われているがその戦闘力は5~6歳の子供と同程度である。 ゆっくりれてぃ 全ゆっくり中最大の大きさを誇る。他のゆっくりが成体でせいぜいサッカーボール大なのに対し成体で雄に1メートルを超す。また、その巨体とそれに見合わない他のゆっくりと同様の移動能力を持っているため、餌がなくて餓えたり他の捕食種に捕獲されることがほとんどない全ゆっくり中最高の防御力と雨に対する適応性を持っている。加工場などで飼育されているれてぃは常にあんこを抜かれているため、手当たり次第にゆっくりを捕食するが野生のレティはあんこの量が多いためか知能、記憶容量が高めで面倒見がよく、他の捕食種とは違い自分の子供なら通常種でも食べることはせず、一家を口に入れて守りながら移動し、他の捕食種から家族を守ることある。 ゆっくりゆゆこ 他の飛行可能なゆっくりと違い羽がなくても飛行可能なゆっくり。無限の食欲を持ち、一度食事を始めると寝るか周囲にゆっくりがいなくなるまであらゆるゆっくりと周囲の小動物、植物を食い尽くす。そのため人間にとっては一番、ゆっくり達にとっては発情したアリスの次に迷惑なゆっくりである。その食慾のためか捕食種では一番数が少なく、飼育に成功した例もほとんど無い。 捕食種捕食性種 捕食種を捕食する性質を持つゆっくり(食物連鎖で言う猛禽類)。そして約半数が饅頭ではなく生体組織で形成される。その性質上、生息数が希少種・特種並に少ないので天然物を見る機会はとても少ない。これは他のゆっくりもそうで、通常種ましてや餌である捕食種でさえこの種の存在を知らないことがある。しかしながら「ゆっくり研究所生体学部」ではある特定の組み合わせで超低確率ながら突然変異によるこの種の発生が認められた。その種はどのゆっくりにも似ていないため新種とされる方針。知能や体躯は他のゆっくりより圧倒的に高く、ドスでさえ一撃でスクラップになる。(突然変異による発生種)※名称未定 研究所で発生したことから「No.1」とも呼ばれる。因みにふらんとうつほのかけ合わせ。見た目は両者の平均……だが、何故か家族を除く捕食種を駆逐する勢いで捕食した。そのため、ここに分類される 希少種 れみりゃとふらんの亜種と思われるもの、人間の子供のような胴体と四肢をもち、移動方法が跳躍から歩行に変わったこと以外に習性や戦闘力などれみりゃやふらんとの違いはない。紅魔館周辺にのみ生息し、非常に数が少ない。れみりゃには稀に怪獣の着ぐるみを着たようなのも確認にされているがそれが与えられたものなのか成長過程で形成されたものなのかは不明。 特種 他のゆっくりと大きく生態が違う、目撃例が異常に少ないなどのゆっくりはここに分類されるゆっくりにとり 非常に珍しい水生のゆっくり。おもに魚ときゅうりを主食としていることが分かっているがゆっくりの中でも動きが早く(水中でのみ魚以上に機敏に動ける)他のゆっくりと大きく異なることもあって捕獲例自体が少なくはっきりしたことは分かっていない。 ゆっくりれいせん 希少種同様胴体と四肢をもつ。「ゲラゲラゲラ」と、癪に障る笑い方をすること以外はほとんどわかっていない。 ゆっくりゆうか 非常に珍しい「人と利害対立することが少ない」ゆっくり。ゆっくり以外の生物を自ら積極的に育てようとしたという報告もあるがやはり発見例が少なく詳しいことはほとんどわかっていない。 人型のゆうかも確認されていて自ら植物を育てるなど高い知能を持つ。植物を荒らされるためか他の種を敵視していることもある。ゆうかとは別種という話もある。 きもんげ 胴体と四肢ばかりでなく、人間以上の知性と確かな人格を持つ。関西弁(あるいは広島弁)を使い、常に金儲けを考えている。加工場の社長。そもそもゆっくりではなく、鈴仙・優曇華院・イナバの裏の姿という噂もある。 ゆっくりめーりん 皮が厚く、ゆっくりの中では体が丈夫。「じゃおおん」という独特の鳴き声を発する。人語を理解できるが話すことは出来ない。おとなしく、攻撃を受けても丈夫な皮で守りに徹する。そのため通常種から愚図呼ばわりされリンチを受けることも多い。皮が厚いぶん餡が少なく低能ともいわれるが、通常種と同等以上の身体能力・知性があるともいわれる。防御本能の強さと忠実さから人間に番犬代わりに飼われることもある。 絶滅種 全てのゆっくりを捕食可能とされる。詳細は不明だが、金色で桜の髪飾りに黒髪が特徴的。一匹で増殖可能。 ゆっくりの飼い方 ごく一部にゆっくりを飼う人がいる。研究機関を除けば虐待するかペットにするかのどちらかである。 虐待するために買うのは簡単、とにかく逃げれないようにしてあとはご自由にお楽しみください。 ペットにするには「恐怖」を与えてペットにするか「愛」を与えてペットにするかのどちらかである。 ペットにするのに向いているゆっくり。ゆっくりれいむ ペットにする難易度は低、数がおおいため捕獲の時点で簡単 純真無垢、悪く言えば無防備。知能が低く愛を与えてペットにするのは少し困難。 ゆっくりまりさ ペットにする難易度は中~高、そのずる賢さから何度も生意気な口をきく、すきを見て脱走するなど恐怖を与えるにも愛を与えるにも困難が付きまとう。ごくたまにいる「仲間思い」のまりさならペットにしやすいが仲間と離れたがらない、新しい仲間が増えるのを嫌うため、仲間を失ったばかりのまりさを捕まえることができればぺっとにするのはかなり簡単。 ゆっくりありす ペットにする難易度は高 自称「とかいは」からくる無駄に高いプライドは飼い主の逆鱗を買う。中途半端に知能が高いこと、ほかのゆっくりをレイプすることもあり、ペットにしない方がいい。繁殖目的で他のゆっくりと交配させる目的で飼うには良い。 ゆっくりぱちぇ ペットにする難易度は低、知能が高く人のルールを覚えること、人とほぼ同等のコミュニケーションをとることが容易なため「愛」も「恐怖」もOKなペットにしやすいゆっくり。 ゆっくりみょん ペットにする難易度は中、ゆっくりの中では比較的恩義に厚いため自分に育てられていると納得すればすぐにペットになる。一部の個体は下ネタしか言えないが。 ゆっくりちぇん ペットにする難易度は低、数はそこそこ居る事と性格が素直な点、れいむに比べればそれなりに頭もよいし躾もし易い。愛を与えてペットにするのには最適。 ゆっくりらん ペットにする難易度は中、数は少なく他のに比べたら頭は良い。ちぇんが居ると親代わりになって育てることが分かっているのでちぇんが居ると飼いやすい。 ゆっくりれみりゃ ペットにする難易度は高、身勝手と生意気が増幅したような存在なためペットにできたという例はほとんどない。他のゆっくりを気絶させるくらいの臭気の放屁を放つ種類も確認されている。 ゆっくりふらん ペットにする難易度は高、他のゆっくりをいたぶるという性格が災いしてペットにするのはかなり困難。瀕死(再生が困難なレベル)か、生まれたばかりの状態のを保護し、他のゆっくり達に慣れさせれば群れでの飼育も可能である。知能は高めで懐けばかなり言う事を聞く。 「恐怖」を与える場合、捕獲したあとしばらく自由にさせる、すると数分で「ここは〇〇のゆっくりぷれいす(家)だよ!くそにんげんはゆっくりしてないででていってね!」「くそどれいはあまあまをはやくもってくるのぜ」と言うだろう。そしたらこのような自己中心的な言動や人の物を壊す、暴れるなどの行為をいけないことだと言い聞かせながら拷問していく。何かをを言い聞かせるときは「相手を掴んで苦しい思いをさせる」「透明な箱の中に入れるなどして隔離した状態でほかのゆっくりの無残な死にざまを見せつける」などの意識ははっきりしているが自分がいくらあがいても何も変わらない状況で行うのがベスト。これを数週間から数カ月繰り返せば従順なペットが完成する。が、知能の低さとうんうんの特性ゆえに自分の経験を忘れる。そのずる賢さで何とか反抗しようとする(おもにまりさ)。プライドの高さから怖いけど反抗する(おもにありす)などの要因で一度ペットにした後もなかなか教育を終わらせることが出来ない。また万が一ゆっくりの外出や家にほかの野生ゆっくりの侵入、接触を許すと最初は追い出そうとするがすぐにほかのゆっくりとともに行動し始める(解放されたと思い込むためか怖い飼い主からは逃げようとしない、飼い主のことすら忘れる)ため、厳重な管理が必要である。 「愛」を与える場合成功すれば飼い主、ゆっくりともに幸福を得られるがごく一部の種を除き飼い主は何度も自分の怒りに堪えなくてはならない。餌は自分と同じものか、ゆっくりフードや農場野菜がよいとされる。そしてやってはいけない事や、この家の持ち主、(農場では)野菜の育て方などをやさしく教えていくが最初はゆっくり故の傲慢さ、愚鈍さからまず理解してもらえず、飼い主の逆鱗に触れ殺されるゆっくりも多いが、プライドの高いありす、わがままな子供がさらに百倍生意気になったれみりゃ以外は期間の差こそあれ飼い主のパートナーになることが確認されている。ある農家ではれてぃ、ふらんをリーダーとした100匹規模のゆっくりの群れがゆっくりのみで(無論水路の整備などゆっくりには出来ない仕事は人間が手を貸す)農場を運営し、作物を生産していくことが可能になった例も有り(このとき生産された作物とお菓子や肉類などの等価交換を持ちかけよう)、積極的に飼い主を手伝うパートナーになってくれる。その関係を維持したまま成体になれば他のゆっくりにルールを教え、生まれた子供も飼い主の家族として暮らしてくれる。ここまで来るとゆっくりは飼い主に飾りの洗濯やさらなる飾り付け(主にまりさの帽子に刺繍をするなど)を要求してくることがあり、短時間なら飾りを取られることすら我慢することがあるという。注意点としてはここまで関係が発展したゆっくりは、野生生活ではまずあり得ない経験を繰り返すからか一方向への知能が発達し、大規模な群れでも自分の子供を理解出来るようになる。また、人間の貨幣制度にも理解を示すため、飼い主はゆっくりにお金を持たせて買い物をさせることがあるがゆっくりを見ただけで殺す人間もいるため、ペットであることをアピール出来るようにすることが重要である、殺す人間はゆっくりがうざいため殺すのがほとんどなため、ペットだとわかれば皆親切である(最近では通常ゆっくりのつけない飾りを通常の飾りのほかにつける、飾りにさらなる飾りつけをする、買い物かごに手紙を貼り付けておくなどの処置がとられることが多い)。また、飼い主への信頼にこたえるために、不法侵入してきたゆっくりの群れを追い払おうとし、死ぬまで抵抗することもあるので(特に農場で仕事するゆっくりは群れの仲間と飼い主以外に作物を取られうことを絶対に許さない)他のゆっくりとの接触には注意を払う必要がある。大規模農場では戦闘力の高いふらんやれてぃ、みょんなどを群れに混ぜ野生ゆっくりと戦わせているところもあり、撃退するたびにゆっくり達の絆も深まり、肥料も得ることが出来るため一石二鳥だという。 舞台設定 加工場 幻想郷の中にあるゆっくりを加工して甘味を作る加工場。現代人が牛や豚がどういう殺され方をされているか知らないのと同じく、幻想郷の一般人は加工場の中を知らない。現代社会にもある 大きな加工場では研究所や直営店も付属する 現代社会に何故かゆっくりがいる。細かい設定は抜き 農場 ゆっくりに集団で襲われる。持ち主が撃退や復讐に挑む。 永遠亭 日々ゆっくりに対する様々な実験が行われている。 ゆっくり虐待の設定等は東方プロジェクトのキャラクター設定を正反対にしたり、誇張したものが多いです。非公式二次創作なので本人に見られたらゆっくり実況も見られなくなるので虐待作品は作らずゆっくり達の日常くらいにしてください。(ゆっくりは人間を見ることはない、また人間もゆっくりを見られない。ゆっくり達は姿を消しながらひっそりと暮らしている)
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/110.html
ゆっくり教 3KB 注意 ※地方によって著しく生態が違うゆっくり(場所によっては何も食わなくても平気で生きられるゆっくりが居る事もある)が居る世界の話です 19××年。 ゆっくりが何処からともなく世界に現れ、人々を困惑させた時期。 「これで金儲けできるんじゃね?」 一人の若者がそう考え、その考えを実行に移した。 『ゆっくりは神の御使いであり、ゆっくりが目で見た物、耳で聞いた事の全てが神に伝わっています』 ゆっくり教なる新興宗教が日本の何処かで出来上がった。 聖書をパク……若者なりの解釈をして、ゆっくりを混ぜ込んだ奇怪極まる宗教。 そのパク……引用して作り上げられた、ゆっくり教の有名な言葉を一つ挙げよう。 『ゆっくりに見せるために、ゆっくりに善行をするよう気をつけなさい。そうでないと、天に居られる我等が神から、報いが受けられません』 ゆっくりをゆっくりさせれば死後に天国に行ける、との因果関係が不可解な教え。 だがこれが流行した?何故か? まだ世間によく知られていない摩訶不思議なゆっくりの生態に加え、日本に終末論が流行っていた事もあったのか? 熱病に冒されたように、ゆっくり教は信徒を増やした。 …………………… 何処かの街にある一つの建物。 ゆっくり教団が構えている教会の一つである。 外から見える部分は簡素で、中から見える所も簡素、取り柄と言えば大きさだけな建物。 中では一人の男性信者が数匹のゆっくりに供物捧げていた。 「そろそろ時間ですね、ゆっくり様。お受け取りください」 「むーしゃむーしゃ、しあわせ~」 男性信者のゆっくりに対する供物は、ゆっくり教が教える基本的な善行の一つだ。 供物を与えられ、笑顔で食べるゆっくりと、それを笑顔で見る信者。 そこに…… 「ゆはぁゆはぁ…ここがゆっくりきょうかいだね」 「ゆへぇゆへぇ…ここならゆっくりできそうだよ!」 れいむとまりさが現れた。 ゆっくりにしては辛い長旅だったのだろう。息を荒げて疲労困憊の様子である。 ゆっくり教を聞いてやって来たゆっくりなのだろう。 荒げていた息を落ち着けると、信者の目の前にぽよんぽよん跳ねて来た。 「これはこれは…ゆっくり様、遠くからお出で頂……!?」 にこやかに対応しようとした信者の顔が凍り付いた。 原因はまりさの帽子から現れた子ゆっくり達である。 「れいみゅおにゃかすいちゃよ」「おにいしゃんのおうちにもどらにゃいの?」 「いまからあまあまをもらうからなかないでね」 あまあまをもらうと聞いて、表情を更に険しくする信者。 それに気付かぬ母れいむは、愚図る子ゆっくりに優しく語り掛ける。 父まりさは安心させるように子ゆっくりの顔を舐めようとして――― 「なかないでねおぢ!!!???」 信者に踏まれた。 強烈なストンピングに内容物の半分が噴出。床に盛大に餡子を散らしながら絶命。 突然のあんまりにもあんまりな攻撃に、母れいむが絶叫しようとした所を。 「悪魔め!この世から去れ!」 激した信者の言葉と共に踏まれ、父まりさの後を追う事となった。 「ぴゃぴゅ!?」「れいみゅぴゃ!!?」 最後に何かいえた子ゆっくりも親と一緒に床の餡子になった。 「ゆっくり達を真似た悪魔め!地獄で永劫の苦しみを味わえ!」 床に転がる餡子の残骸に吐き捨てると、信者はモップとバケツを取りに行くためその場を去った。 …………………… 来るゆっくりは全て拒まず受け入れる。 それがゆっくり教会だが、例外もあり…… ゆっくり教では、子を産むゆっくりの存在を認めていない。 ゆっくり教の教えでは、神が遣わしたゆっくり達は単体で完結しており、増える事が無ければ減る事も無い。 それに、人間の行いを見て聞くだけのゆっくりは、人間に向かって何かを要求する事も無いのだ。 それから外れたゆっくり達は、ゆっくり教の中では悪魔として定められている。 「ゆっくりを騙り人間を堕落させる存在」 あのゆっくり親子は、その例外だったのだ。 ―――――――― 信者はゆっくりが売られているペットショップを、世界中に悪魔をばら撒いてる所だと認識。 ペットショップにペンキをぶちまける過激派もいるそうな。 前作 『ふたば系ゆっくりいじめ 84 暇人二人の旅行』 『ふたば系ゆっくりいじめ 79 暇人二人のゆっくりいじめ』 『ふたば系ゆっくりいじめ 64 酷い暇潰し』 【ふたば系ゆっくりいじめ 58 ドスまりさがぶっ殺される話】 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 原始ゆっくりが居るのか!? だったら崇拝者がいるのも分かるなww -- 2018-01-24 14 17 14 なかなかイイ新興宗教だww -- 2014-03-18 18 28 25 こいつら迷惑な集団だな -- 2012-12-12 21 44 55 ある意味すげぇwwwww -- 2011-12-23 10 13 46 すごい世界だな -- 2011-05-28 15 13 59
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2814.html
『大人のゆっくり』 13KB 小ネタ 調理 番い 野良ゆ 姉妹 赤ゆ 子ゆ 現代 独自設定 ふたばのネタから思いつきました。酒の知識があまりないので、矛盾点が多いかもです。 この世界のゆっくりは、種類を問わず、甘い液体ならば傷が回復してしまう設定です。 筆者はお酒についての知識は余りありません。色々矛盾点があったらすいません。 ゆっくりが濁った液体の中で他のゆっくりが見えたり、会話する事ができるのは、ゆっくりだからという事で…… ここは、とある自然豊かな田舎町の農村。ブドウの産地として全国的に有名であり、殆 どの人々はその栽培、加工で生計を立てている。 そんな人間によって楽園のような場所、そんな場所は”ある生物”にとっても楽園であ ると言える。”ある生物”とは、ご存知ゆっくりである。 ゆっくり達にとって、この村と、その付近は天国だった。天敵になる動物や捕食種は多 少なりとも生息していたが、何と言っても食料に困ることが無かったからである。緑が多 いこの地では、春や夏には木の実や野苺等が豊富であり、秋になればたっくさんのきのこ が採れる。唯一、ゆっくり達の不満は、人間が作っているブドウが食べられない事ぐらい であった。 ゆっくりは小さく、手足を持っていないために、高い所に実っているブドウは食べるこ とができないのだ。木の実は自然に落ちた物を食べることができるが、ブドウが落ちてい ることは殆ど無いのである。しかし、実はこれはゆっくり達にとって幸運だったのだ。も し、ゆっくりが高いところのブドウを取ることができたら、間違いなく人間によって周辺 のゆっくりは大規模な駆除を受けていただろう。この地域の農家は九十五パーセントがブ ドウ栽培をしているので、実害が余り無いゆっくりに対しての対応が、実に甘かったので ある。 「ゆっ! れいむ、まりさのかわいいおちびちゃんたち、きょうはあたらしいおうちを ゆっくりさがしにいくよ!」 「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!!!」」 「ゆーん! おちびちゃんたちはとってもききわけのいい、とってもゆっくりとしたよ いこだね!」 こんなテンプレのような会話を繰り広げているのは、とあるゆっくりの番であるれいむ とまりさと、そのおちびちゃん達のれいみゅとまりちゃである。現在住んでいる巣が、れ いみゅとまりちゃが産まれた事によって狭くなったので、もっと広いお家へと引越しを行 おうとしているようだ。 「ゆぅ~ん……おちびちゃんたちも、とおくへはねていけるぐらいに、あんよがつよく なったよぉ……」 「まりさぁ……れいむとまりさはとぉーってもしあわせだね……こんなにかわいいおち びちゃんたちと、これからもずーっとくらせるんだから……」 そう言って、れいむとまりさはすーりすりを始める。そこに、れいみゅとまりちゃも加 わって、家族ですーりすりをする。野生のゆっくりの中でも、この家族はとても幸せな部 類に入ると思われる。そう、この時までは…… ――数時間後 「ゆーん。これはりっぱなおうちだよ! ここをまりさたちのおうちにしようよ!」 「だめだよまりさ。ここは、ゆっくりできないにんげんさんのおうちだよ! ゆっくり できなくされちゃうかもしれないよ!」 「だいじょうぶだよ、れいむ。なかをそろーり、そろーりとのぞいたけど、にんげんさ んはいなかったよ! ここはあきやさんなんだよ!」 「ゆゆっ! それならだいじょうぶだね!」 「「ゆわ~い!!! ここがあらたしいおうちなんだにぇー!!!」」 一家がやって来たのは、とある人間が所有する物置である。一家が中に入ると、一家が 入っても、まだまだ余裕があると思われる円筒状の入れ物が、幾つか並んでいる。 「ゆっ! あそこのたおれたつつさんに、ゆっくりはいれそうだよ! れいむ、おちび ちゃんたち、ゆっくりあそこにはいろうね!」 「「「ゆっくり(ち)りかい(りきゃい)したよ(しちゃよ)!!!」」」 人間もゆっくりも、必要以上に広い家は、逆に居心地が悪いと感じる物である。この円 筒状の入れ物のお家は、ゆっくり達にとって丁度良い広さで、とてもゆっくりできるよう である。 ゆっくり家族は入れ物の中で、のーびのーびしたり、ごーろごーろをして、一通りゆっ くりした後、早速お家をもっと住みやすくするためのリフォームを行う事に決めたようで ある。 「れいむ、おちびちゃんたち、まりさはおうちをりふぉーむするためのざいりょうさん をさがしてくるよ! ゆっくりここでまっててね!」 まりさは、そう宣言し、外へリフォームの為の材料を探しに行こうと飛び出そうとする のだが…… 「あー、よっこらしょっと!」 人間によって、その行動を阻まれたのであった。 「ゆっくりぃの日ィィィィィェァ! まったりぃの日ィィィィェェァァァァンッ! や っぱり音楽はロックだぜぃ! オーイエー!」 人間はヘッドホンで大音量で音楽を聞きながら、自身もその歌を大音量で口ずさんでい る。口ずさんでいると言うよりは、叫んでいると言ったほうが正しいが…… この物置は、とある農家がワイン造りのために使用している。この物置を所有している 農家は、自分の畑でブドウを生産する傍ら、生産した内の一部のブドウを、自宅の物置を 使ってワインにしているのだ。 ちなみにこの男は、農家の息子である。都会へ出たいが、一人息子の為、この村に残っ て家を継がなければならないのである。そのような事情から、農業にも、ワイン醸造もや る気がまったく無いのである。日頃から適当な仕事をしているので、今日もゆっくりが入 っている事を、完全に見逃してしまったようである。 「おそらがまわってるみたいいいいい!?」 樽の上部にいたまりさが、樽が立てられた事によって底部へと滑り落ちる。 「「ゆべぇ!!」」 そして、そのまま底部にいたれいみゅとまりちゃを潰してしまう。 「「ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……ゆ゛っ……」」 まりさに押しつぶされてしまったれいみゅとまりちゃは、若干の餡子を吐いた後、痙攣 を始める。このまま放置しては、間違いなく永遠にゆっくりしてしまうだろう。このレベ ルの傷を治療するためには、あまあまが必要不可欠である。しかし、ここはゆっくり一家 以外には塵一つない樽の中。あまあまなんて、絶対にあるわけがない。しかし、その時で あった。 ジョボジョボジョボジョボジョボジョボ…… 一家の入った樽の中に、赤紫色の液体が注がれていく。樽が満たされると同時に、人間 によって樽の蓋が閉めらた。それにより、一家は樽の外に出ることができなくなってしま った。 (ゆぅ……まりさたちはここでえいえんにゆっくりするんだね……) まりさは一家全員が永遠にゆっくりする事を覚悟した。まりさの両親は、まりさが巣立 つ直前に、まりさの妹の妹れいむを助ける為に、村のはずれの池に落ちて、皮がふやけて 体内の餡子が漏れ出し、妹共々永遠にゆっくりしたのだ。なので、まりさはこの状況がい かに絶望的な物なのかが瞬時に理解できたのである。 しかし、何時まで経ってもまりさの中身が溶け出していく感覚がないのである。まりさ は恐る恐る目を開けてみた。すると、自分の皮はまったく溶けておらず、周りを漂ってい る家族も平気のようであった。それどころか、先ほどまで瀕死の重症だったれいみゅとま りちゃが、赤紫の液体の中を元気に泳ぎ回っているではないか。 「れいむ……? おちびちゃんたち……? おからだはだいじょうぶなの!?」 まりさが家族に問いかける。 「ゆんっ! まりさっ! れいむはなんともないよっ! それに、なんだかげんきがわ いてくるよっ!」 「おちょーしゃん、れいみゅはとってもげんきげんきなんだよっ!」 「まりしゃもなんだじぇ! このあまあまなえきたいさんは、とってもゆっくりできる んだじぇ!」 そう、現在この家族が浸かっているのは、この村の特産品であるブドウの果汁なのであ る。ゆっくり達にとって、極上のあまあまとも呼べるブドウ果汁に浸かった一家は、皮が 水分によってふやけても、あまあま効果により、ふやけた部分が一瞬で回復するため、永 遠にゆっくりすることが無いという訳である。 「それににぇ、おちょーしゃん。このあまあまさんは、ちょっとだけごーくごくしただ けで、おなかがいーっぱいになれるんだよ!」 「お、おちびちゃん! このえきたいさんをのんだのっ!?」 ブドウ果汁は、ゆっくりにとって万能薬であると共に、最高級の食料にもなる。濃厚な ブドウ果汁は、ほんの少量でゆっくり達の満腹中枢を刺激するのである。 「まりさ、ここはさいっこうっのゆっくりぷれいすだね! おそとでのーびのび、ごー ろごろできないのはざんっねんっだけど、ずっとここでゆっくりしようね!」 れいむはこのゆっくりプレイスを大変気に入ったようだ。れいみゅとまりちゃも、れい むと同じ意見の様子である。考えて見れば、捕食種や動物等の天敵の危険もなく、極上の あまあまがいくらでも手に入り、何故だか体の調子もすこぶる良い。そんな条件の揃った この場所は、最高のゆっくりプレイスに違いない。そのように、まりさも考えた。 「そうだねっ! このさいっこうっ! のゆっくりぷれいすで、ずっとゆっくりしてい こうね!」 「「「ゆうううううっー!!!」」」 ――数週間後 「おちびちゃんたち! そんなにはしゃいだら、けがしちゃうよっ!」 「「「「「ゆっくちりきゃいしちゃよ!!!」」」」」 「ゆーん! だいじょうぶだよ、まりさ! あまあまさんのなかにいれば、けがさんは どこかへいっちゃうからねっ!」 元気すぎる程にはしゃぎ回る、五匹のおちびちゃん達。それを優しく叱るまりさと、そ れを嗜めるれいむ。そう、れいむとまりさは数週間前に新しいおちびちゃん達を産んだの である。 「ゆぅぅぅぅん! まりさのいもうとたちは、とってもゆっくりしてるんだぜ!」 「ゆんっ! まりさもれいむと、もっともっとゆっくりしようね!」 それを見て嬉し涙を流しているのは、高栄養の環境下であっという間に成体にまで成長 したれいみゅとまりちゃだ。他ゆんのいないこの環境において、二匹は当然のように番と なった。今、れいみゅのお腹には数匹の新しい命が宿っている。 「「「「「「「「みんなでずっと、ずーっとゆっくりしようね!!!」」」」」」」」 ――二ヶ月後 「ゆ……にゃんだが……うみゃくしゃべれにゃいよ……?」 ゆっくり達に変化が起きていた。どのゆっくり達も上手く言葉を喋ることができなくな ったのである。 「ふぁりざぁ……でみょ、なんだきゃきもてぃいぃよぉぉ……ひっく!」 ゆっくり達がこうなってしまった原因は、ワインに含まれているアルコールである。元 々ゆっくり達が入っていた樽は、ワインを熟成させる為の樽である。ある程度の月日が経 った事によって、樽の中のブドウ果汁が、ワインへと変化していったのである。食料とし て、毎日少量ずつ果汁を摂取していたゆっくり達は、徐々にブドウ果汁の中に発生してい ったアルコールの作用によって酔っ払ってしまったのだ。 しかし、酔っ払って、ふーらふーらしてしまう事以外は問題はないようだ。酔っ払った 時特有の気分の良さは、ゆっくり達にとっても悪くない物ではなかったようだ。ゆっくり 達は、特に気にする事無くそのままの生活を続けていった…… ――そして月日は経ち 「どぼぢでえぎだいざんにゃぐにゃっでりゅの゛お゛お゛お゛お゛!?」 樽の中のワインも無限に湧いてくる訳ではなく、最初に入れられた分しか存在しないの である。たとえ一度の消費量が少量でも、無計画ににんっしんっ! をして増えていった ゆっくり達を長期的に養っていく事など、出来るわけがなかったのだ。 「どぼぢで! どぼぢでな゛の゛お゛お゛お゛お゛!」 「――あん……?」 一人の男が、樽の中からゆっくりの声がしている事に気付いた。彼はこの物置でワイン を製造している農家。つまり、ゆっくりを樽の中に放置した男の親父である。彼は定期的 にこの物置を訪れていた。樽の中がワインで満たされていた期間は、そのお陰もあってゆ っくりがいくら騒いでも聞こえることは無かったが、中のワインが殆ど無くなった今、ゆ っくり達の騒ぎ声が、外に響くことになったのであった。 男が樽の蓋を開けてみると、樽一杯に入っているはずのワインが無くなっており、代わ りに樽の半分の高さまで、増えに増えたゆっくり達が、ぎっしりと詰まっていた。 「ゆっきゅりー!」 「ゆっきゅりしちぇいってにぇーー!」 「ゆっきゅりしちゃいよぉー!」 その全てが赤ゆ言葉を喋っている。いや、赤ゆ言葉ではない。その言葉を発しているゆ っくりのサイズは、赤ゆサイズから成体サイズまで、幅広かったのである。男は考えを巡 らせる。 「ワイン樽に入った、居るはずの無いゆっくり……その代わりに消えたワイン……そう か、こいつら、ワインを全部飲みやがったな?」 樽の中に入ったゆっくりを一匹だけ取り出して、じっくりと観察してみる。じっくりと 見たゆっくりの顔は、『アヘ顔』と言うのがしっくりくる程、憎たらしく、醜い顔である と言える。皮は赤紫色に変色しており、腐っているのではないかと勘違いしてしまいそう である。しかし、男は思った。 (このゆっくり、普通のゆっくりとは違う、とても良い香りがする。食用ゆっくりは何 度か食した事があるが、ここまで良い香りはしなかった。野良で汚そうだが、強制アルコ ール消毒されているだろうから、大丈夫か……?) 男はおもむろにゆっくりを掴むと、そのまま一気に食いちぎった。 「もぐもぐ……上品な甘み、ブランデーチョコを食べたときのように、口の中に広がる 芳醇さ……これは、旨い! 今までのゆっくりが子供のおやつだとしたら、このゆっくり は、正に”大人の味わい”だ!!!!!」 男は、ワイン漬けゆっくりの美味しさに驚愕した。これは商売になる。そんな予感が男 の中に駆け巡っていた。 「「「「ゆっぎゅちぃぃぃ! ゆっぎゅぢじじぇいっじぇねええええええ!」」」 男の考え等知らないゆっくりは、今後の自分達の未来も知らず、アルコールの効果によ って、好きなだけ騒ぎ続けていた。 ――数年後 男が興した会社が東京に進出した。支店長を務めるのは、あのやる気の無かった息子で ある。元々能力はあったらしく、立派に支店長の仕事をこなしているようだ。 会社の目玉商品は『大人のゆっくり』名前は某ふりかけの名前からインスパイヤされて 付けられた。種類もれいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、ちぇんと豊富。近日中には高 級贈呈品として、中身が抹茶餡のさなえも発売されるという。 ゆっくり加工食品は、ゆっくり加工所がほぼ百パーセントのシェアを誇ってきたが、こ の会社の登場により、シェアの十パーセントを奪われたという。今や立派なライバル企業 である。 男の農村も、今では『ブドウ』の村ではなく、『ブドウとゆっくりの村』として町おこ しを始めた。男の会社の経営する大きな加工施設も建造され、毎日フル可動している。 「一時はワインを樽一つ丸々失うことになると思って青ざめたが、まさかこんな結果に なるとはな。被害者から一変して成功者。本当にゆっくりには感謝しなくちゃな」 男が過去を振り返って、呟く。この事件の本当の被害者は…… 「だずげてええええええ! でいぶだぢがなにがわるいごとじだっでいうのおおおおお おおお!?」 「ゆがああああああ! だれがばりざをだずげろお゛お゛お゛お゛お゛」 男の村で積極的に狩られ、大人のゆっくりの原料として使われるようになった、ゆっく り達なのかもしれない。 END あとがき 実際のワインの醸造は、ある程度タンクで発酵が進んだ状態で樽に移されて、そこから 熟成に入るらしいです。この作品の場合は素人が作ったということで…… 一般人は無許可で酒を作るのは違法と知ったのは作品を書いた後なので、ご容赦を。 コンバートあき いままで書いた作品 anko2495 一番多いゆっくりは anko2498 日本を支える一大産業(本編) anko2501 胴付きになりたかったまりさ anko2503 新たなエネルギー源 anko2504 冷凍ゆっくり anko2514 新発見、ゆっくりの新しい移動法 anko2516 読書の秋 anko2561 すぃーはゆっくりできない anko2737 イヴの夜に anko2751 ゆっくり餅 anko2753 共生 anko2758 作ろう!ドスまりさ! 挿絵:○○あき
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/424.html
「奇形ゆっくり」 雪もだいぶ解けた頃。 草原には、越冬したゆっくりの姿が現れ始める時期だ。 森の中を歩き続ける僕。 僕は、ある条件を満たすゆっくりを探している。 探しているのは、単体のゆっくりではなく、子供を連れたゆっくり一家でもなく、発情したゆっくりありす でもなく、ゆっくりれみりゃなどの捕食種でもない。 僕が探しているのは、お互いを愛し合ったカップルのゆっくりだ。 それも、既に交尾を済ませて妊娠初期の…そう、そのタイミングが一番“いい”。 越冬後の初春になると、冬を生きて越すことができた安心感のためか、それとも家族計画を考えているのか、 多くのゆっくりが交尾を行う。 草原には結構な数のゆっくりが顔を出し始めているから、そろそろだと思うのだが… 「ゆっ!?おにーさん、ゆっくりしていってね!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 すれ違うゆっくりには適当に返事を返しておいて、巣のありそうなところを手当たり次第に探していると… 「ゆぅ!!ゆっくりそだっていってね!!」 「ゆっくりいいこになってね!!」 狭い入り口から中を覗くと、ゆっくりれいむとゆっくりまりさのカップルがお互い寄り添っていた。 れいむの頭には3本の蔓が生えている。妊娠初期なのだろう、つぼみは固く閉じていてまだ子ゆっくりの 原型すら出来ていなかった。 ふむ…こいつらは、丁度よさそうだな。よし、こいつらにしよう。 そう決めると僕はこいつらを連れて帰るべく、ゆっくりに声をかけた。 「やぁ、ゆっくりしていってね!!」 「ゆっ!?ゆっくりしていってね!!」 本能に刻まれた言葉を僕に返す2匹のゆっくり。 「お、れいむは妊娠してるのかな?」 「そうだよ!!もうすぐのれいむのあかちゃんがうまれるよ!!」 「まりさのかわいいあかちゃんがうまれるよ!!」 どうやら、ちゃんと望まれて生まれようとしている子供のようだ。 ひとまず安心した。そうでなくてはこれからの計画も、意味がなくなるからだ。 「よし、これから赤ちゃんが生まれる二人のために、すっごくゆっくり出来るところを用意してあげたよ」 「ゆゆっ!?ゆっくりできるところ!?」 「おにーさん!!ゆっくりあんないしてね!!」 これから親になるというのに、この馬鹿っぷりはいかがなものか。 毎度のことだが、こいつらが絶滅しない納得のいく説明がほしい。 「よし!!じゃあお兄さんについてきてね!!」 息が上がらない程度のペースで、家へと続く道を走る僕。 家まではそれほど遠くない。ジョギングのペースで走って10分ほどだ。 だから僕にとっては軽い運動でしかないのだが…どうやら、2匹のゆっくりにとっては違うようだ。 「おにーさん!!もっとゆっくりしていってね!!」 「おいてかないで!!もっとゆっくりあんないしてね!!」 普通のゆっくりなら決してついてこれないペースではないのだが、妊娠しているれいむは頭に生えた蔓が折 れないように注意しながら跳ねなければならない。 「れいむ!!ゆっくりいそいでね!!」 ペースの遅いれいむに付き添うまりさも、同様である。 「そんなにゆっくりしてると、ゆっくり出来るところがなくなっちゃうぞー!!」 「ゆゆーっ!!??いやだよ!!ゆっくりしたいよ!!」 「ゆっくりいくからまっててね!!れいむ!!もっとゆっくりはやくしてね!!」 どんなに急かしても、こいつらは一定のペース以上速くはならない。 これは…何か別の方法を考える必要があるな。 ちょっとばかり考えて、思いついたのは… 「おーい、まりさ!」 「ゆっ!?」 「まりさがれいむを後ろから押して手伝ってあげれば、早くゆっくりできるぞー!」 「ゆゆ!!おにーさん、あたまいいね!!まりさゆっくりてつだうよ!!」 さっきから2匹の様子を見てわかったのだが、れいむは蔓が折れないように注意してペースを落としている のに対し、まりさは単純にれいむに付き添っているだけ。蔓に注意を払っているわけではない。 つまり、まりさはれいむがゆっくりしている理由がわからないのだ。 ゆっくり出来るところがなくなる、という僕の言葉に焦りを感じるとともに、ペースを上げようとしない れいむに苛立ちを感じはじめるまりさ。 だから…後ろから押して手伝ってやれ、という指示にも簡単に従う。 「れいむ!!もっとゆっくりいそいでね!!」 「ゆぎゅううう!!まりさあああああああああやめてよねええええええ゛え゛え゛え゛!!!!!」 ぐいぐいと後ろから押していくまりさ。それでもペースを上げるわけにはいかず、必死に抵抗するれいむ。 だが、身重の体ではまりさを押し返すことは出来ない。 そのまままりさの力に押し負けて、ペースを上げることになってしまった。 「やだあああああああああ!!あがぢゃんできなぐなっぢゃううううううう!!!!」 「れいむ!!はやくゆっくりできるところでゆっくりしようね!!」 まりさはれいむの悲鳴を聞いてないのだろうか? これから生まれる赤ん坊すら気遣わないあたり、やっぱり頭の中が餡子なんだなぁ。 しばらくして、もう少しで家に着くというところに差し掛かると… 「まりざやめでよおおおおおお!!!…ゆぎゅ!?」 まりさに押されてハイペースで跳ねていたれいむが石につまづき、顔面から倒れ伏してしまった。 あ、これはヤバい、と思った。その角度と、そのスピードが。 ボキッ!! 3本の蔓のうち、一番細かった1本が折れてしまったのだ。 「ゆぎゃああああああああ!!!れいむのおおおおおお!!あがぢゃんがああああああああ!!!」 ゆっくりらしからぬ速さで起き上がって、折れた蔓のもとへ駆け寄るれいむ。 その後を、まりさがゆっくり追いかけた。 れいむは、滝のように涙を流しながら萎えた蔓を見下ろしている。 その後ろのまりさは、ばつの悪そうな顔をしていた。 最初は悲しみの震え…そして、その震えは怒りに変わった。 「ゆぐぐぐぐぐぐぐ!!!!まりざのせいだよ!!まりざがうしろからおしたからだよ!!」 「ゆぎゅ!?まりさはわるくないよ!!れいむがゆっくりしすぎたのがだめなんだよ!!」 へぇ、ゆっくりも夫婦喧嘩するんだぁ。 「あかちゃんがああああああ!!!れいむのあがぢゃんがあああああ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 「ゆっ…れ、れいむのせいだよ!れいむがころんだから――― 「はい、そこまで!」 このまま見ていても面白そうだったのだが、殺し合いに発展する気配を感じたので仲裁に入る。 「今のはどっちも悪くないよ。たまたま、その蔓が細すぎたんだ。たぶん折れなかったとしても赤ちゃんは できなかったよ」 「ゆっ!?そうなの!?」 「そうだよ。だから、残りの2本を大事にすれば良いのさ」 「ゆゆ!!わかったよ!!れいむのあかちゃんだいじにするね!!」 「まりさのあかちゃんゆっくりさせてあげるね!!」 あー、⑨でよかった。 2匹の仲直りは済んだので、すぐそこの自分の家に案内する。 玄関から入っていく2匹は、終始寄り添ったまま離れようとしなかった。 2匹を専用の部屋に案内し、準備を済ませると僕も2匹と同じ部屋に向かった。 僕が抱えているのは、最近幻想入りしたという毒入りギョーザと、2リットルペットボトルに入った廃油だ。 「おーい、ゆっくりしてるかい?」 「ゆっくりしてるよ!!おにーさんもゆっくりしていってね!!」 先に与えておいたお菓子を食べつくして、2匹は文字通りゆっくりしていた。 れいむが妊娠している以上、昔のように跳び回って遊ぶことは出来ない。 2匹にとっても、今までのように跳びはねるより、寄り添いあってゆっくりしてる方が満足できるのだろう。 ギョーザとペットボトルが視界に入るやいなや、跳ね寄ってくる2匹。 「ゆゆ!?それはなに!?」 「ゆっくりできるもの?ゆっくりできるならまりさにちょうだいね!!」 おお、食いついてきた。そうでなくちゃ困る。 「これはね、栄養価の高い食べ物だよ。もうすぐ赤ちゃんが生まれるれいむに食べてもらおうと思ってね。 これを食べれば、元気でいい子な赤ちゃんがたくさん生まれるよ!」 餡子脳にも理解できるように、説明は怠らない。 すると、期待通りれいむが食いついてきた。もう期待通り過ぎて怖いぐらいだ。 「ゆゆ!!れいむたべるよ!!さっさとそれをゆっくりちょうだいね!!」 「わかったわかった。まりさも食べるか?」 「まりさはいらないよ!!ゆっくりれいむにあげてね!!」 さっきのことを少しは反省しているのだろうか、それとも夫(?)としての自覚が芽生えてきたのか。 僕としてはれいむが食べてくれさえすればかまわないので、ギョーザを適当に床に置いて、大きい器に廃油 を移し替えた。 「むーしゃむーしゃ、しあわ…せ…?」 一口食べて、早速異変に気づいたらしいれいむ。 「おにーさん!!これすっごくまずいよ!!こんなのたべられないよ!! こんなものをたべさせるおにーさんとはゆっくりできないよ!!」 「わがまま言うなよ。元気な赤ちゃんが生まれなくてもいいのかい?」 「ゆぎゅ……がまんしてたべるよ…!」 赤ちゃんのため、って言っておけば大抵のことは我慢できそうだな、このれいむ。 眉間にしわを寄せて、いかにも不味そうな顔をしながら、ギョーザをちびちびとかじっている。 ダイオキシンとか、タリウムとか、メタミドホスとか、かなりヤバイ代物らしいんだが、体調には変化はな さそうだ。 実は、毒に対してはかなり耐性があるのだろうか? 「れいむ!!ゆっくりがんばってね!!あかちゃんのためにがんばってね!!」 毒入りギョーザを栄養食か何かと勘違いしている2匹。 まりさは、不味そうにギョーザを食べているれいむを応援している。 そのあと、いろいろヤバそうなものが浮いてる廃油にもれいむは口をつけた。 「ゆぎゅ、まずい……でもあかちゃんのためにがんばってのむよ!」 「ゆゆゆ!まりさもてつだってあげるね!!」 何を思ったのか、自らも廃油を飲みだすまりさ。 お前が飲んだら意味ねーだろ(笑) 目の前の不味い飲み物がなくなればいいとでも思っているのだろうか? さすが餡子脳。僕の予想の斜め上を常にキープしている。 そんなこんなで、3日間。 蔓には、少しずつ子ゆっくりの原型らしきものが現れ始める。 僕はすでにその異変に気づいていたのだが、2匹のゆっくりは気づかない。 出産自体初めてなのだろう、こういうものなんだ、と納得しているようだ。 そして。 いろいろヤバいものを体内に取り込んでいったれいむだったが、ついに…その時が来た。 出産のときである。 部屋の真ん中に陣取ったれいむ。 それを少し離れた所から、不安そうに見守るまりさ。 2匹の数週間の愛の結晶、そして僕の“3日間の努力”の結果が…今、目の前にその姿を現そうとしている。 小刻みに震えだしたれいむ。その時が近づいているのだろう。 最初は堪えていた声も、だんだん我慢できなくなってきたらしい。 「ゆ……ゆ…ゆゆゆゆ…!!」 プチッ! ぽとっ 一匹目のゆっくりの誕生である。 「ま、まりさのあがちゃんがうまれたよおおおおお!!!」 「れいむのっ、れいむのがわいいあがちゃんんんんんんんんんん!!!!」 遠くから見守ると決めていたまりさも我慢できなかったらしい。 赤ちゃんが生まれた嬉しさのあまり、すぐに生まれたての赤ん坊のもとへと跳ねてきた。 その時点で、2匹は初めて“異変”に気づいた。 「ゆ゛……ゆ゛ぐり゛……ぢででね゛……!!」 「なんなの!!このごおがしいよ!!!おがしいよおおおお!!??」 「ゆぎゃあああああああああああ!!??へんだよっ!!へんながおだよおおおおお!!!!」 このゆっくりには、口と呼べるものがなかった。 正確には、口のなり損ないのような…上唇と下唇がところどころ途切れながら癒着しているのだ。 だから、言葉を発しようとしても『ゆっくりちていってね!!』とはならない。 プチッ! ぽとっ 二匹目の誕生。れいむ種である。 今度こそまともな子供が生まれてほしい…そう願うれいむとまりさ。 しかし、そんな願いは無残にも打ち砕かれた。 「ゆっくりぃちていってにぇ……ありぇ?うごけないよ?!」 二匹目の赤ちゃんは、言葉は比較的しっかりとしていた。 しかし、この赤ちゃんには致命的な欠陥があった。 饅頭らしい弾力性が殆どなく、中身が液体のようにドロドロしているのである。 簡単に言えば…そう、やわらかすぎるのだ。 これでは、自由に弾力性を利用して跳ね回ることは出来ない …この赤ちゃんは、一生自力では動けないだろう。 「ゆっゆっ!!ゆっくりうごいてね!!ゆっくりはねてね!!」 異常に気づいたまりさが赤ん坊を手伝おうとするが、無駄なことだった。 「ゆっ…ゆっ…うぅ、うごけないよおおおおお!!うわああああああんん!!!」 「ゆぅ!!ゆっくりしていってねええええええ!!!」 自力で動けないことに絶望する赤ちゃんゆっくり。 そんな子供を目の前にして、どうしたら良いのか分からず泣き喚くまりさ。 それを遠くから見ているれいむの顔には、疲れの色が見え始めた。 プチッ!! ぽとっ 三匹目。 「ゆっくりちていってね!!…ゆゆっ!?くらいよ!?おかーさんどこおおおお!!??」 駆け寄ったまりさは絶望した。 その赤ちゃんゆっくりには…目がなかったのだ。 「おかーさんはここにいるよ!!ゆっくりしていってね!!」 「ゆっ!?みえないよおおおおお!!まっぎゅらだよおおおおおおおお!! おがーざあああああ゛あ゛ん゛ん゛ん゛!!!!ゆッぐりじゃぜでよおおおおお゛お゛お゛!!!」 大声で泣き叫ぶ赤ちゃんゆっくりを宥めようと、まりさが頬を摺り寄せるが… 「ゆぎゃ?!なに!?なにかぶつきゃったよ!?なんなの!?わがらないよおおおおお!! ごわいよおおおおおおおおお!!だじげでよおおおおおおおおおお!!??」 「こ、こわくないよ!!おかーさんだよ!!ゆっくりなかないでね!!!」 どんなに宥めようとしても、赤ちゃんゆっくりは泣き止まない。 そして、四匹目、五匹目…と順番に生まれていく。 生まれつき音の聞こえないもの。 硬すぎて跳ねることのできないもの。 「ぎょぎょぎょ」と気持ち悪い声を発しながら、芋虫のように這うもの。 目を覚ましても蔓から離れられず、終いには頭が破れてしまうもの。 十匹生まれれば十通りの奇形ゆっくりが生まれた。 赤ちゃんゆっくりにならずに、緑色の実のままの状態で落ちたものの方が幸運だろう。 その幸運すら、この一家にはなかった。 さっきまで、生まれてきた子ゆっくりと思う存分ゆっくりすることを思い描いていた親ゆっくり。 皆で草原をお散歩したり、水辺でゆっくりしたり、巣の中で固まって眠ったり… 畑のものを食べたらゆっくりできないよ、と教えてあげたり… いろんなことをしたかった。いろんなゆっくりをしたかった。 でも、それができない。この一家は、できないのだ。 そして、そんな一家を見てると僕は性的興奮に似た絶頂を覚えるのだ。 「さて、と…」 僕は次の準備に取り掛かる。 奇形赤ちゃんゆっくりに囲まれ、未だ泣き止まない親2匹に声をかける。 「やあ、赤ちゃんはかわいいかい?」 「ゆぐっ…へんだよおおおおおお…がわいぐないよおおおおおお……!!」 そりゃあな、僕だって見てて気持ち悪いもん。 でも、自分の赤ちゃんを“かわいくない”なんて言うなんて、困った親だなあ。 「そうかそうか、かわいくないか。じゃあ捨てちゃおう」 そう言って、目のない赤ちゃんゆっくりをピンセットでつまみあげる。 目の見えないゆっくりにとっては、その浮遊感は恐怖にしか繋がらないらしい。 「なに!?へんだよ゛!?ういでるよおおお!!??ごわいよおおおおお゛お゛お゛お゛!!!」 「おにーさんなにするの!?あかちゃんをゆっくりはなしてね!!」 まりさが僕に体当たりしてくるが、さすがゆっくり、全然効果がない。 むしろ、その弾力が気持ちいいくらいだ。 「だってかわいくないんだろう?だったら捨てちゃおうよ!」 「やめでよおおおおおお!!!がわいぐなぐでもまりざのあがぢゃんなのおおおお゛お゛お゛!!」 “かわいくない”ってところは否定しないのかよ(笑) 「かわいくないなら捨てちゃうよ!!ポイ!!」 鼻をかんだティッシュを捨てるように、赤ちゃんゆっくりをゴミ箱に放り込んだ。 ゆうううぅぅぅ、と悲鳴を上げながらゴミ箱の底に落ちていく、盲目ゆっくり。 底に溜めてある熱湯に突っ込んだそいつは… 「ゆぎゃあああああああ、あづいよおおおおおおおお!!!!みえないよおおおおおお゛!!!! ゆっぐりできないよおお゛お゛お゛お゛お゛!!!あがーぢゃんだじげでええええええ!!!!」 そんな悲鳴も、十数秒すると熱湯の中へ消えた。 「さーて、次はどいつにしようかな♪」 「もうやめでよおおおおおお!!!あがぢゃんずでないでええええええ!!!」 「えー、だってかわいくないんだろー?」 「おねがいじまずううううううううううう!!! れいむのあがぢゃんだずげでぐださいいいいいいいいいいい!!!」 子ゆっくりを片っ端から捨てるのも楽しいが、そこまで頼まれたらしょうがない。 僕は妥協案を提示することにした。 「…わかった。じゃあこうしよう!」 「ゆっ!?」 期待に目を輝かせる、親ゆっくり。 しかし、その期待はすぐに打ち砕かれる。 「れいむとまりさが赤ちゃんを一匹だけ選んでね!!その子だけは助けてあげるよ!」 「ゆううううぎゃああああああどおじでえええええええ!!??」 「どおじでそんなごといいうのおおおおおおおおおお!!??」 「選ばないと、全員捨てちゃうよ!!ゆっくりしないで選んでね!!」 「ゆぐっ!?」 選ばないと…子供が全員殺される。 それだけは避けようと、2匹は唯一の生き残りとする赤ちゃんを選ぶべく、辺りを見回す。 「おがーちゃん!!まりしゃをえらんでね!!」 「れいむしゅてられたくないよ!!ほかのこをすててね!!」 「ちにだぐないよおおおお!!おがーぢゃあああああん!!」 喋ることのできるものは、その言葉で親の気を引こうとする。 言葉を発せないものは、その目で親に訴えかける。 精神すらまともでないものは、何が起きているかも感知していない。 「早く選ばないと、全員捨てちゃうよ!!」 「ゆゆっ!!やめてね!!すぐえらぶからね!!」 そして、2匹の親ゆっくりが選んだのは…二匹目に生まれた、動けないゆっくり子れいむだった。 「どおじでええええええ!!??」 「なんでそのごなのおおおおお!!??」 「そのごはうごげないごだよ!?うごげるれいむをえらんでね゛!!」 選ばれなかった子ゆっくりは、たまったものではないだろう。 自由に動けるものは必死に母ゆっくりにすがろうとするが… 「ごめんね!!あのよでずっとゆっくりしてね…!!」 れいむは涙ながらに駆け寄った奇形子ゆっくりを跳ね飛ばした。 うまい具合に僕の足元に転がってきたので、そのままピンセットでつまみあげる。 「ゆぎゃあああああ!!!はなじでよおおおおお!!!」 「ごめんねー。でもお母さん達が、君たちの事かわいくないって言うからさー」 「ゆゆぅ!?れいむかわいいよおおおお!!!かわいいからすてないでねええ゛え゛え゛え゛!!」 そんな叫びも、ゴミ箱の中へ吸い込まれていった。 2匹の親ゆっくりは、自分達が選んだ一匹の子れいむを挟み込んで守っている。 悲しみと絶望に震えながら、唯一生き残るであろう子れいむを、しっかりと守っている。 「はーい、じゃあ君達はゴミ箱行きでーす!恨むならお母さんたちを恨んでくださいねー!」 「いぎゃああああああああああああああああ!!!!」 ぽいぽいとゴミ箱に放りながら、全体に聞こえるように呟く。 「あーあ、お母さんが、あんな毒入りギョーザと食べちゃったから」 「ゆっ!?」 「お母さんが、あんな汚いものを飲んだから、赤ちゃん皆かわいくなくなっちゃったよ!」 「なにをいっでるのおおおおおおおおおお!?」 「お母さんのせいで、皆気持ち悪くて汚い赤ちゃんになっちゃったよ!」 「おかしいよ!!ゆっくりせつめいしてね!!」 「ギョーザと飲み物にはね、危ないものが入ってたんだよ!!本当は食べちゃダメだったんだよ!」 そこまで説明して、やっと理解したらしい。 母体であるれいむは…自ら汚染物質を体内に取り込んだ。 それは子ゆっくりにも蓄積されていき、結果として奇形ゆっくりが生まれた。 やっと。やっと理解したのだ。 親ゆっくりも…そして、子ゆっくりも理解した。 自分がこんな酷い目にあっているのは、母親であるれいむのせいであるということに。 僕は心無い言葉を子ゆっくりに浴びせながら、次々とゴミ箱に放り込んでいく。 「おがーぢゃんのせいだあああああああああ!!!!だずげでええええええ!!!」 「はーい、お母さんがあの子を選んだので、皆あの世行きでーす!」 「おがーぢゃんなんがしんじゃえええええええええ!!!」 「その前に死ぬのはお前らでーす!!あの世でゆっくりしていってね!!」 「おがーだんだじげで!!みでないでだずげでよおおおおおおおお!!!!」 「お母さんはあの子を選んだので、君は助けてもらえません!!ゆっくり死んでね!!」 母ゆっくりを罵倒しながら、ゴミ箱の中へと消えていく子ゆっくりたち。 その言葉の暴力に、れいむとまりさは震えながら耐えている。 「ごめんね!!……あのよでゆっくりしてね…!!」 そして、選ばれた子ゆっくりを除くすべての奇形ゆっくりが…ゴミ箱の中でお汁粉に変わった。 一旦ゴミ箱を片付け、再び部屋に戻ってくる。 親子3匹がいるほうを見ると、どうやら最後の生き残りである子れいむが、両親を罵倒しているらしい。 「おがーぢゃんのせいでじぇんじぇんうごけないよ!!ゆっくりあやまってねええええ゛え゛え゛!!」 本当はすぐに飛び掛って噛り付きたいのだろうが、やわらかすぎて動けないので、それもできない。 その上、2匹の親ゆっくりの返答も酷いものだった。 「お、おかーさんは悪くないよ!!おかーさんはわるいものたべてないよ!!」 「そうだよ!!かわいくうまれてこなかったれいむがわるいんだよ!!」 「ゆぎゅううううう!!?どおじでぞんなごどいうのおおおお゛お゛お゛!!??」 生後10分で親子喧嘩か。すごいもんだな、ゆっくりって。 「はーい、そこまで!」 この前と同じように仲裁に入る。 「いいことを教えてあげるよ。二人の親のどっちかが死んで子れいむの食べ物になれば、子れいむは動ける ようになるよ!」 「ゆぎゅ!?ほ、ほんとうなの!!?」 それは親ゆっくり2匹にとって、衝撃であろう。 どちらかが犠牲にならなければ、目の前の子は一生動けないままゆっくりしなければならない。 親2匹は…どちらが犠牲になるか、選ぶことが出来るだろうか? 「どっちが食べ物になるか、ゆっくりしないで決めてね。ゆっくりしてると、手遅れになるよ!」 「ゆぎゅ!?それじゃれいむがあかちゃんのたべものになってね!!まりさはしにたくないよ!!」 急かされたせいか、焦ったまりさが思わず本音を漏らしてしまった。 となれば、二人の“ジョーカーの押し付け合い”はもう止まらない。 「どうして!?まりさがたべものになればいいよ!!れいむはあかちゃんうんだんだよ!?」 「れいむはあかちゃんうむだけで、ぜんぜんたべものとってこなかったよ!! やくたたずのれいむは、ゆっくりたべものになってね!!」 「おがーぢゃん!!げんがはやめでよおおおおおおおおお!!!!」 これが人間だったら恐ろしい会話だが、ゆっくりの場合だと笑えてくるから不思議だ。 さて…そろそろフィニッシュといこうかな。 「そうか、どっちも食べ物にならないなら…赤ちゃんが死ねばいいよね!!」 そう言って拳を振り上げ… 「やめでえええええええええええええええええ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!」 「あがぢゃんにげでねええええええええええええ゛え゛え゛え゛!!!」 親2匹の絶叫とともに… グシャッ! 最後の奇形ゆっくりは、ただの潰れた饅頭になった。 「どっちも食べ物になってくれないなら、赤ちゃんは死ぬしかないよね!! だって、動けないままゆっくり生きていけるわけないもんね!!」 2匹は震えている。 「どうしたの?助けたかったの?でも食べ物になるほうを決めなかったよね。 助けたかったのに早く決めなかった二人が悪いんだよ!!」 それを聞いた2匹の、震えが…止まった。 そして… 「がああああああああああああ!!!???れいむのぜいだああああああああ!!!」 「まりざのぜいでじょおおおおおおお!!?まりざがたべものにならないがらああああ!!!」 2匹は、鬼のような形相で責任の押し付け合いを始めた。 「れいむのぜい!!ぜんぶれいぶがわるいの!!!ばかなれいむはゆっくりしね!!」 「ゆぎゅうううううう!!まりざがあがぢゃんだずげながったのがわるいの!!ゆっくりしんでね!!」 「ごろじでやるっ!!おおばがれいむなんがゆっぐりじね!!」 「まぬけなあほまりざは、ゆっぐりあのよであがぢゃんにあやまってね!!」 僕は外に通じるドアを開けておき、2匹を放っておいて自室に戻ることにする。 2匹の騒ぐ音がうるさいので、音楽を大音量で流してくつろぐことにした。 翌日。 2匹がいたはずの部屋を覗いてみると… そこにはゆっくり一匹分の餡子が、部屋を中心として放射状にブチまけられていた。 原形をまったく留めておらず、毛髪や飾りも残っていないので、れいむとまりさのどちらなのかわからない。 僕としては…できれば、れいむのほうに生き残っていてほしい。 あいつがまた子供を作れば、また奇形が生まれるに違いないからだ。 できれば、そうあってほしいな。 だってその方が、ロマンティックだろう? (終) 続く あとがき 虐待スレ10の 340前後を見て、勢いで書いた! まともに読み返してないので、誤字とかあるかも!! 後悔はしてな・・・・・・いや、半分ぐらい後悔してる! でも、自分が読みたいものが書けたからOK! ゆっくり読んでくれてありがとう!! 作:避妊ありすの人 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1239.html
序章 今、幻想卿にて注目を集めている「ゆっくり加工所」。野生のゆっくりのみならず、繁殖まで手がけ、人間、妖怪等を問わず好ま れる甘味を身近なものにした革命的な施設だ。 しかし、ある日そんなゆっくり加工所にて事件が起こる。 一人の新人作業員の管理ミスによって、ゆっくりをギュウギュウに詰め込んだ檻が開いてしまったのだ。 「ゆっくりーっ!!!」 今まで窮屈な檻の中に入れられていたゆっくり達は、歓喜の声をあげながら我先にと檻の外へ、そして、その部屋からいっせいに駆 け出す。通常、非常事の為に野生ゆっくり禁固室にて作業をする際は万が一のゆっくり脱出防止のため、禁固室そのものにも鍵をかけ る決まりなっているのだが、その新人は鍵をかけるどころか、ドアを半開きのまま作業をしていたようだ。(その新人は何でも上司が 脱税で捕まって職を失った元死神だとか---。いや、今はそんなことはどうでもいい) 加工所には緊急のブザーが鳴り響き、警備員や他の作業員がいっせいにゆっくりの回収に向かう。 とは言っても、ゆっくりの脱出はよくある話、ゆっくり達の体では、ドアノブすら満足に回せないのだから、どんどん捕らえられてし まう。 「やめて!おじさん!ゆっくりしたいよ!」 「おそとにでたいよ!ゆっくりさせてね!!!」 「ゆっくりさせてよー!!!」 ほとんどのゆっくりが捕らえられていく、しかしそんな中、命からがら別室へと逃げ込んだゆっくり達がいた…。 第一章 作業員、警備員の目をくぐり抜け、ゆっくり加工所の機械室と呼ばれる広い部屋に逃げ込んだのは、この四匹のゆっくりだ。 まずは、ゆっくりれいむ…ゆっくりまりさと並んで、最も数の多いゆっくりだ。かわいらしいのだが、どこか憎たらしい笑顔がポイ ントだ。 そして、頭に黒い帽子をかぶったゆっくりは、ゆっくりまりさだ。ゆっくりれいむと同じく、主に万人受けする餡子の原材料とな っている。 ゆっくりちぇん、「わかるよーわかるよー」が口癖の比較的すばしっこいゆっくりだ。 4匹目のゆっくりみょんは、顔立ちはゆっくりれいむによく似ているが、白い髪に飾り付きの黒いカチューシャがトレードマークで、 「ちーんぽっ!」などと、独特な鳴き声をあげる。 この4匹は、檻の中で何度も励ましあった仲で、硬い信頼で結ばれていた。 「みんなでおそとにでて、みんなでゆっくりしようね!!!」 4匹のゆっくりの、自由を手にするための冒険が今、幕を開けた。 機械室は、電球だけの薄暗い空間のうえ、蒸気のせいもあり視界が不鮮明となっているうえ、そこらじゅうに在る機器のせいで酷く 入り組んでいて非常に進みづらい。 そんな中、少しづつだが奥に進んでいく四匹のゆっくり達。ふと、ゆっくりちぇんが上を見上げると。 「ひかりだよ!わかるよ!でぐちがわかるよ!」 天井に近い壁の部分に、機械室の中に太陽の光を差しこませている穴がある。 「ほんとうだ!あそこまでいけばゆっくりできるよ!」 それは、まさにゆっくりたちにとっての希望の光だった。 その穴は、優に20mはあるだろう高さに位置していたが、幸い、作業員用の階段、足場、または、機械、そしてあたりに張り巡ら されたパイプの上を進んでいくことで、ゆっくり達は何とかあの光へたどり着くことができるであろうことを、認識した。 「いこう!」 「はやくみんなでゆっくりしようね!!!」 あの楽しかった森や草原へ帰ることができる…。ゆっくり達は希望に胸を膨らませ、階段を登っていく。4匹のゆっくり達はぴょん、 ぴょんと足場から足場へと軽快に進んでいく。外に出ることができるという期待感が、ゆっくり達の歩みを後押ししてくれているのだ ろう。 しかし、ゆっくり達はある足場で、立ち止まることになる。 「ゆっくりとべるかな?」 その足場は、次の足場であるパイプまでの距離が若干長く、ゆっくり達のジャンプ力では届くかどうかが微妙なところであった。 「ゆっくりとぶよ!!!」 声をあげたのは、ゆっくりちぇんだ。この4匹の中では一番ジャンプ力のあるゆっくりだ。 「ゆっくりがんばってね!!!」 「わかるよーとべるよー」 自信満々のゆっくりちぇん。 また、他の三匹がこんな切羽詰った状況で、しかもほんの30分前までは檻の中で絶望に打ちひしがれていたにもかかわらず、「ゆ っくり、ゆっくり」等と言ってられるのは、ゆっくり達の低い知能ゆえの性質だろうか。しかし、そんなゆっくり達の明るいムードは、 これから起きる光景を目のあたりにして砕けることになる。 ぴょん!と跳ぶゆっくりちぇん。その跳躍は、パイプへと着地するには十分だ。 見事、ぷにんと着地するゆっくりちぇん。 しかし、 「ゆううううううううううーーーーーーーーーっ!!!?」 着地した瞬間に悲鳴をあげる、ゆっくりちぇん。 「ゆっくり!?」 何がなんだか理解できない、ゆっくりれいむ、ゆっくりまりさ、ゆっくりみょん。 今までゆっくり達が足場にしていたパイプは、排水を送る為のパイプで、足場として何の不自由のないものだった。しかし、ゆっくり加工 所に通っているパイプはそれだけではない、そう、ゆっくりちぇんが着地したそのパイプは、工場内の機械から発する高熱を逃すための、 パイプだったのだ。そのため、パイプは常時超高温となっており、大抵の大人の人間ならば、見ただけでもそのパイプが危険なものだとわかるだろ う。 「ゆぐぐぐぐぐぐggggggーーーーーーーーっ!!!」 超高熱によって苦しみもがくゆっくりちぇん。もし、周りで見ている人間がいるなら、はやく別の足場に飛び移ればいいじゃないか、と思うかもし れない。だが、既に着地の瞬間の重みで、ゆっくりちぇんの体は、キンキンのパイプに焼きついてしまっていたのだ。 「はやくもどってね!!!はやくもどってね!!!」 尋常ではないゆっくりちぇんの叫び声に、3匹のゆっくりは声を張り上げる。 「わからないよ!!!わからないよおおおおお!!!」 絶望の雄叫び、何故自分がこんな目に遭うのか、ゆっくりちぇんは理解できない。 体の底を固定され、もがき苦しむだけのゆっくりちぇん。 後ろで見ている3匹のゆっくりからは、ゆっくりちぇんの凄まじい形相は見えてはいない。それが逆にゆっくり達に恐怖を与えている。 そして次の瞬間、何と、ゆっくりちぇんの体がブクブクと膨らんでいく。 「ゆヴヴヴヴヴヴうううううぶぶぶブブブブブブウbーーーーーーーーっ!!!!」 パイプの高熱によって、ゆっくりちぇんの体内のゆるい餡子が沸騰したのだ。ただ膨らむだけではない、体がボコボコと醜く膨張していく。 「ゆっくりしてね!!!ゆっくりしてね!!!」 目の前の光景が理解できず、混乱し、目に涙を浮かべながら叫ぶ3匹のゆっくり。 そして---。 バアアアアアアンッ!!! 爆発するゆっくりちぇんの体。 飛び散る餡子、皮………。 「ぢぇぇぇーーーーーーーーん゛!!!」 飛散した餡子がゆっくり達に襲い掛かる…が、幸い距離が離れていたため、わずかな火傷ですんだ。 悲しみを受けるゆっくり達。 「もっといっしょにゆっくりしたかったよ!!!」 友達を失った……。それだけではない、残されたゆっくり達はまた、戻って別のルートを行かなくてはならないのだ。 続く
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/940.html
近年野良ゆっくりの勢力が拡大してきた。 畑を荒らし食料を貪る野良ゆっくりは もはや山賊と呼ばれていた。 そんな幻想郷のある時代のできごと・・・ ・・・・・・野生のゆっくりが里の畑に忍び込んできた。 地上から、うーぱっくを経て空中から、 数十・・・いや、数百・・・。 繁殖期の後だからなのか、数は限りなく多かった。 「山賊が来たぞー!」 畑の持ち主と思われる男の声を合図に、畑の横の小屋から 十数匹のゆっくりが飛び出した。 小屋から出たゆっくりは、 リボンをつけたれいむ種でも、 金髪帽子のまりさ種でも、 その他のどのゆっくりでもない風貌をしていた。 上部に布をターバンのように巻き、目だけあけて下は また別の布で覆われている。 その風貌はまるで、人間の暗殺者のようだった。 「ゆっ!?」 「むーしゃ!えっ!?」 最も小屋に近かった野良ゆっくりが、 それらの接近を一番早く感じた。 スパッ しかしその瞬間、野良ゆっくりは上半分が宙を舞った。 「ゆ!ゆっくりがなかまをころしたよ!」 「ゆ!どうぞくごろしはわるいゆっくりだよ!」 「むきゅ!わるいゆっくりにはせいさいをくわえないとね!」 仲間がやられたことに気づいたのか野良ゆっくりたちは畑を荒らすのをやめた。 そして布に身を包んだゆっくりたちを攻撃し始めた。 「「「「ゆっくりしね!」」」」 まるで雪崩のように布ゆっくりに殺到する野良ゆっくり。 しかし、布ゆっくりはやられなかった。 むしろ野良ゆっくりが次々と餡子になっていく。 「ゆぎゃああああああああああああああああ」 「なんでええええええええええええええええええ」 野良ゆっくりたちはパニックになった。 大勢で責めれば勝てるはず そういう計画だったのかもしれない。 畑がだんだん餡子のじゅうたんに包まれていく。 「いだいいいいいいいいいいいいいいいいい!ぐぎゅ!」 運良くかすり傷で済んだ者も、痛がってる間に攻撃を食らってしんでいった。 布ゆっくりが強いのにはわけがあった。 ゆっくりとは思えない俊敏な動き。 躊躇せずに攻撃をする集中力。 そして何より、布ゆっくりはナイフを持っていた。 「これが・・・研究の成果ですか・・・。」 「長い研究が実を結び、ようやく夢を果たせた。」 眼下に布ゆっくりによる野良ゆっくりの虐殺を見下ろしながら、 小屋の屋根に立つ人間の男女が話している。 「それにしても、どうやって武器を口にくわえずに 持っているんでしょうか?」 女が言う。 「ゆっくりの餡子に手の役割を持たせたのさ」 「餡子に?」 「そう、研究の結果、ゆっくりの中の餡子は 同じように見えて、実は役割ごとに分かれていた。 人間でいう胃の役割をする餡子。 肝臓の役割の餡子。 脳の役割の餡子。 その中に人工的に作ったゆっくり自身が自由に操れる餡子を注入する。 その餡子は、ゆっくりの意思で形や硬度を変えることが出来る。 それを体から出すことによって、餡子を手のようにして使うゆっくり・・・ 目の前の布づくめのゆっくりが完成したんだ・・・。 お、終わったようだな。」 男がそういったとき、畑に侵入した野良ゆっくりは全滅していた。 「あれ?一人足りないな・・・」 男が言う。 「はっ!にげたさんぞくのいきのこりをおっていきました。 まもなくかえってくるかと・・・。」 布ゆっくりのリーダー格と思われるゆっくりが男に答える。 「すごいですね。 ゆっくり独特のゆったりした口調じゃなく 人間のようにはきはきと喋ってますね。」 「脳の役割の餡子を改造して教育したんだ。 もうこいつらの中でゆっくりな部分は体だけだろう。」 その後、畑の持ち主からお礼の食料を貰い、 畑中の餡子を取り除く薬品を渡して、 男は布ゆっくりと共に畑を後にした。 戦闘用のゆっくりを開発する。 それがこの男のしていた研究だった。 男はかつてゆっくり研究所で 研究のネタを探していた。 そんなある日、ゆっくりを観察するために 森に入った時に男は見た。 ゆっくり界で最強と謳われているドスを 口に刃物をくわえ、俊敏な動きで 一方的に攻撃し、仕留めたゆっくりを。 気づくとそのゆっくりは既に去っていった。 しかしその光景は男の研究意欲をそそるのには十分だった。 それから男による戦闘用ゆっくりの研究が始まった。 初めは武器を持たせたり、 教育を重ねていく方法を取ったが 最後は本能に負けゆっくりしたあげく 教えたことを忘れたりして中々上手くいかなかった。 そんな中、ゆっくりの餡子の秘密が解明された。 男はすぐさまゆっくりの餡子の改造に着手した。 まずは脳となる餡子に手を加えた。 仮死状態にしたゆっくりの頭部をくりぬき、 脳の部分の餡子だけを摘出した後 砂糖をかけたりシロップを混ぜたりして手を加え 餡子を戻してくりぬいた部分を治療し、 蘇生させて様子を見るという作業を何百回も重ねた。 そうして狂っているゆっくりや植物状態の脳死ゆっくりが出来たりしたが 苦心の末、ゆっくりするという本能を無くしたゆっくりを作ることに成功した。 これによって、教育しだいで無限の可能性を秘めたゆっくりが完成した。 男はゆっくり学会で表彰を受けたが まだ研究は終わっていなかった。 脳改造で戦闘意欲のあるゆっくりは出来るが 攻撃手段が乏しかった。 ゆっくりは手が無いので口で物をくわえる事しかできない。 それでは扱える武器などたかが知れている。 義手をつけるという案もあったが 重さゆえ耐え切れるゆっくりはおらず、 義手の重みで皆潰れていった。 悩んだ末、男は餡子に着目した。 内臓となり脳となるゆっくりの餡子。 それならば手の役割の餡子を加えれば、と。 餡子の開発は容易なことではない。 加える物質の分量が1mg違うだけで 大きく変化するのだ。 男は一年かけてゆっくりが自由に操ることの出来る餡子を開発した。 使い方はこうだ。 その餡子を注入した後、 注入に使った穴は閉じずにあけえておく。 こうすれば普段は餡子の手で穴を塞ぎ漏れることは無い。 武器を持つときは穴から餡子の手を出し、武器を包み固める。 後は餡子の手をぐりぐりと回せば武器を振れる。 その研究が完成した頃には、もう研究所は潰れ、 野良ゆっくりの襲撃でいくつかの里が消え、 多くの犠牲者が出ていた。 男は研究の成果である十数匹のゆっくりアサシンをつれ、 各地でゆっくりの襲撃を抑え、その報酬で生計を立てた。 「そろそろ、野良を殲滅するかな・・・。」 男がつぶやく。 「さとのちかくにすをかまえているさんぞくのみにしましょう ぜんぶころすとせいたいけいにえいきょうがあるかと・・・」 隊長ゆっくりが言う。 そんな会話をしながら、野良ゆっくりの巣のある方向へ足を進めていた。 ---------------------- 続く・・・かも ---------------------- 後書き 虐待ですらない研究日誌だこれ 初めて書いたのがこれでは先が思いやられますね ゆっくりアサシン~お兄さん遊び編 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/5460.html
注意 初心者です 下手です 短いです 嫌だと言う人は読まないほうがいいと思います ここは幻想郷の人里。いつも通りの時間が流れていた。 そんなとき、「ゆっ ここが人間さんの里だね!!!!」 そんな声が響いた。その声にいち早く反応したのが博麗の巫女、博麗霊夢である。「ついに人里にもやって来るのねあいつら」 ドス「この里の1番…以下略」 霊夢「契約はお断りよ」 ドス「あんなけいやくじゃないよ!」 霊夢「はあ…どんな契約?」 ドス「ドスたちは人間の畑に近づかないからその代わりドスたちのくじょをしないでね! けいやくしないならドススパークを撃つよ!」 これには見ていた里の人間も野次を飛ばす 周り人「「それじゃ対して変わらないだろ!」」 霊夢「契約は駄目よ。かえって頂戴」 ドス「分かったよ…みんな出てきてね!!!」 ドスーンドスーン 大きな音が響く。山の奥から5体のドスと大量のゆっくりが出てきた。 霊夢「こんなにいるの!?」 ドス「「「「「これでもけいやくしない?」」」」」 霊夢「…少し相談させて頂戴」 ドス「「「「「いいよ!」」」」」 ある民家の中で霊夢は人と相談していた。 霊夢「契約するわ。」 人A(以下A)「巫女様、退治しないのですか!?」 霊夢「退治はしようと思うわ。タイミングを見極めるためよ。ドスとはいえ5体もいれば隙がないの。油断させてから退治するわ。」 人B(以下B)「僕も巫女様に賛成です。」 A 「そうするしかないか…」 霊夢が民家から出てきた瞬間5体のドスは怒鳴った ドス1「おそいよ!ドスが優しくてもおそすぎるよ!」 ドス2「けいやくは、どうするの?」 ドス3「待ちくたびれたよ!」 ドス4「まあ、当然けいやくすると思うけどね!」 ドス5「ゆきゃきゃきゃきゃ」 霊夢「…契約するわ」 ドス1「ゆふふふふ。やったのぜ」 霊夢「内容を決めましょう」 その後決まった内容 ゆっくりは畑に近づかない 人間はゆっくりを襲わない 約束を破ったら相手に野菜または山菜を渡す(大量) ドス1「けいやくは守ってもらうのぜ」 ゆっくりたちは去っていった その夜 人間たちはAの家で会議をしていた 霊夢「やっぱり油断する1週間後ぐらいにに巣で退治するのがいいわね」 A 「それまでは我慢するしかないですかね〜」 B 「阿求さんとか大変なんじゃないんですか?」 霊夢「阿求は私がなんとかする。とにかく我慢しましょう」 C (虐待お兄さん)「まじかよ〜」 ゆっくりたちは巣で宴会を行っていた ゆっくりたち「ドスはすごいよ!けいやくを結んじゃったよ!」 ドス1「ゆふふふふもっと褒めてもいいのぜ」 ワーワーユーユーキャーキャーユックリー ドス2345「何でセリフが以下略」 〜1週間後〜ゆっくりの巣(特に何もなかった) 霊夢「ここね…門番が寝てる…紅魔館じゃないんだから」 「霊符 夢想封印」 ズドーンユンヤー ドス1「何なの!」 れいむ「あのおねえさんがいりぐちをこわしたんだよ!」 ドス2「けいやくしたのに?許さないよ!」 ドス3「ドスが行ってくるよ!」 ドス45「「みんなを集めるよ!」」 ドス1「ドス(2)もみんなを集めてね!ドス(自分)も 行ってくるよ!」 ドス3「おねえさん!どういうことなの!!」 霊夢「契約する気は元々無かったの。退治するつもりだったのよ。」 ドス3「おねえさん……」 ドス3「ゆっくり死んでね!ドススパーク!」 だが霊夢に結界で防がれてしまう。 霊夢「やっぱり弱いわね、夢想封印 散!」 ドス3「ゆっぎゃあああああああ」 ドス3は全身に弾幕を浴び、永遠にゆっくりした。 「何てことしてくれたの!」 ドス1が怒鳴った。 霊夢「貴方もよ。さようなら」ズダダダ 「ゆぎゃああああああぁぁぁ…」 霊夢「さて、中に入りましょう」 ドス245「どうしてこんなことするのおねえさん!」 「契約したでしょ!?」 霊夢「契約に一時的にでも乗ってあげただけいいと思いなさい」 「封魔陣!」 「ゆぎゃああああああ」「もっとゆっくりしたかったよ」ドスとドスの後ろにいたゆっくりの悲鳴が響いた 霊夢「これで終わりね」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書きましたがどうでしたか? ほんとに適当に書いたので最後まで読んでくれた人には感謝です。ありがとうございます。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1321.html
アリスが外出から戻ってくると、なにやら家が騒がしかった。 「ゆっくりしていってね!!」 「おねえさんはゆっくりできるひと?」 「ここはれいむたちのおうちだからゆっくりでていってね!」 そこにいたのは1体のゆっくり魔理沙と数体のゆっくり霊夢であった。 どうやらドアの隙間から入ってきてしまったらしい。 部屋を見回してみると、大きく荒らされていた。 「――上海、蓬莱。こいつらを全部捕まえなさい」 その直後、人形たちがゆっくりたちに襲い掛かった。 「なにするの! ゆっくりやめてね!」 「シャンハーイ」 「ゆっくりはなしてね!」 「ホラーイ」 「ゆっ、ゆっー!」 次々と捕まり、非難の声を上げるゆっくりたち。 程なくして全てのゆっくりたちは檻の中へと捕まった。 「さて、どうしようかしら」 アリスはまるで感情のこもっていない目で檻の中を見つめた。 すぐにでも全員潰すことさえ厭わない目だ。 そうしていたら、1体の黒い帽子をかぶったゆっくりが訴えた。 「まりさはわるくないよっ! はいろうっていったのはれいむたちだよ!」 「「「「「ゆ゛っ!?」」」」」 「だからはやくゆっくりだしてね!」 ゆっくり魔理沙は、生き残るために簡単に仲間を売る。 話には聞いていたアリスだが、あまりの変り身の早さに少々驚いた。 「そう。だったらあなたは、助けてあげようかしら」 そう言ってアリスはゆっくり魔理沙を檻から出してあげた。 嬉しさのあまり、飛び跳ねるゆっくり魔理沙。 「おねえさん、ありがとう!」 そう言うが否や、ゆっくり魔理沙は素早く開いているドアから出て行った。 ゆっくり霊夢たちに、 「ゆっくりしんでね!」 と、言い残して。 翌日、ゆっくり魔理沙は昨日の事をすっかり忘れてゆっくりしようとしていた。 遠くに見えるのはゆっくり霊夢の家族。 「ゆっくりしていってね!」 今日もたくさん遊んでゆっくりしよう。 そう考えながら近づいていくゆっくり魔理沙。 だが、ゆっくり霊夢たちはゆっくり魔理沙の姿をちょっとの間見つめると、全員で体当たりを仕掛けてきた。 「ゆっ、いたいよゆっくりやめてね?」 最初はふざけているのかと思った。 しかし、一向にみんなやめる気配が無い。 それどころか、徐々に激しくぶつかられているようだった。 「ゆっ、ゅゅっ、どうしてそんなことするの?」 そう言うとゆっくり霊夢たちは口々にこう答えた。 「なかまをみすてるまりさとはゆっくりできないよ!!」 「うらぎりものはともだちなんかじゃないよ!!」 「ゆっくりあっちいってね!!」 「ゆっくりちね!」 「まりさはそんなことしないよ! まりさはいいこだよ!!」 「うそをつくまりさはわるいこだよ!」 「ゆっくりできないよ!」 「ほうっておいてわたしたちだけでゆっくりしようね!!」 罵って去っていく家族たち。 ゆっくり魔理沙はその場に立ち尽くしていた。 追いかければ本当に酷い目にあうことが分かったからだ。 しかし、なぜそんなひどいことを言われたのかは分からなかった。 仕方なく巣にもどってみると、巣の中は荒らされていた。 そこにいたのはたくさんのゆっくり魔理沙。 「ここはまりさのおうちだよ! ゆっくりでていってね!!」 「「「ちがうよ! ここはまりさのおうちだよ! そっちこそでていってね!」」」 追い出されないように抵抗したが、多勢に無勢。 果敢に体当たりを仕掛けるが、逆に大量のゆっくり魔理沙につぶされそうになってしまう。 とうとう巣から叩き出されてしまった。 「どぉ゛じでごんなごどずるの゛ぉぉぉぉぉぉ」 「「「ゆっくりのたれじんでね!!」」」 叩き出されたゆっくり魔理沙は、どこか遠くへ行くことにした。 きっとそこならゆっくりできると信じて。 しかしどこへ行っても、 「うらぎりもののまりさがいるんだって」 「おお、こわいこわい」 「ゆっくりしね、わかるよー」 「でていけちーんぽ」 「うーうー」 追い立てられてしまった。 「ゆっぐり゛でぎな゛いよぉお゛ぉぉぉぉぉぉ」 1週間後。 ゆっくり魔理沙はもうずっとゆっくりできていない。 身も心もボロボロになりながら、今日も食料を求めてよろよろと進んでいた。 そのとき後ろから、 「ゆっくりとばされてね!!!」 完全な不意打ちで勢いよく吹っ飛ぶゆっくり魔理沙。 力なくその方向を見てみると、ゆっくり霊夢たちがいた。 その姿を見てゆっくり魔理沙は思い出した。 そして無事なのを見て、 「みんなぶじだったんだね! よかったゆっくりしようね!!」 嬉しそうに駆け寄った。 自分が見捨てた相手だということさえも忘れて。 だから、言われた言葉に本当に驚いた。 「わたしたちをうらぎったまりさなんていなくなっちゃえ!」 「ゆっくりここからでていってね!!」 「もうみんなにつたえたから、どこでもゆっくりできないよ!!」 「もうずっとゆっくりできないよ!!」 「ゆっくりでていけ!!」 何を言っているのか良く分からなかったが、分かったことが1つだけあった。 自分がゆっくりできないのは、全てこのゆっくり霊夢たちのせいなのだと。 「ゆ、ゆ…こんなひどいことをするそっちこそでていってね!」 「「「「「ゆっくりしね!!」」」」」 口だけは一人前であったが、この数とこの状態で勝てるはずも無い。 全員に囲まれて、あっさりと袋叩きにされてしまった。 「ゆっ、やめでえ゛え゛ぇぇゆっぐり゛ざぜでえ゛ええぇ」 「「「「「ゆっくりしね、ゆっくりしね、ゆっくりしね、ゆっくりしね!」」」」」 「い゛だい゛い゛だい゛よ゛ぉぉぉお゛ぉ」 ひとしきり痛めつけた後、恨み言を言って去っていくゆっくり霊夢たち。 幸か不幸か、ゆっくり魔理沙は生きていた。 もっとも、生きているのか死んでいるのか分からないくらいであったが。 ゆっくり…したい。 そして気を失いかけていたゆっくり魔理沙の前に、1つの大きな影が見えた。 「どうしたの、そんなにボロボロで」 ゆっくり魔理沙はその影を見上げた。 そこには、あの時自分たちをつかまえて自分を逃がしてくれた者の姿が見えた。 「とりあえず、うちに来てゆっくりしない?」 「ゆ゛…ゆ゛っぐりじだい゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛」 「何があったのかは知らないけど、そんなに泣かないの。さ、行きましょ」 「ゆ゛っく゛り゛ぃ゛ぃぃぃぃ」 もう2度とできないと思っていたゆっくりをさせてくれる。 ゆっくり魔理沙は力いっぱいアリスに泣きついた。 (ふふ、こんなに上手くいくとは思わなかったわ) アリスは胸の中で微笑んだ。 全ては1週間前からアリスが仕組んだことだった。 わざとドアに隙間を残しておき、入ってきたゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢を捕まえる。 ゆっくり魔理沙が仲間を裏切ったらスタートだ。 「いや゛ぁ゛ぁぁぁぁだずげでぇぇぇ」 「わ゛だじだじもゆっぐりざぜでぇぇぇ」 ゆっくり魔理沙を逃がした後の檻の中は、パニック状態だった。 アリスは優しい顔をしてこう答える。 「大丈夫よ、あなたたちも逃がしてあげるわ。でも、1つお願いがあるの」 「ゆっ…? ゆっくりなんでもするよ! だからたすけて!」 「そう、じゃあ――」 アリスのお願いはこうだ。 ここから出た後に、今逃げていったゆっくり魔理沙がひどいヤツだということを他の全てのゆっくりに伝えてほしいと。 そして、追い出してほしいと。 最初は戸惑ったゆっくり霊夢たちだったが、 「あなたたちを売って逃げちゃったのよねぇ、酷いと思わない?」 「あなたたちは何も悪くないのにね」 「そんな悪い子に仕返しをしてやりたいと思わない?」 というと、反対する者はいなくなった。 アリスはゆっくり魔理沙を自分のものにしたかった。 それも無理やりでなく、相手から自分の方を向くように。 力で押さえつけても心から懐きはしない。 エサを与えたところでエサ役として認識されるだけ。 だからアリスはこの方法を取った。 他のゆっくりたちから追い出させ、自分だけを頼りにするように。 事実、ゆっくり魔理沙にはもう心のよりどころがどこにもなかった。 そんな中で現れた、ゆっくりさせてくれるアリスはまさに希望だった。 これから、外に出ようともせず自分だけを見ていてくれるだろう。 (色々揃えておいたのよ、この日の為に…) これからこのゆっくり魔理沙とどんな生活を送ろう。 アリスの心はどこまでも躍って仕方がなかった。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/1344.html
ここはゆっくり実験室。 月の頭脳、八意永琳のゆっくり実験が、今日もゆっくりと行われるのだ。 さて。 「「「「ゆっくりしていってね!!!!」」」」 永琳の目の前に、四匹のゆっくりれいむがいた。 どこからどうみてもただのれいむで、実際その通りなのだが、ちょっとだけ違うところがある。 この四匹のゆっくりは、産まれた直後に親から引き取り、永琳が自ら管理・育成したものだ。 ちなみに親は子供達を取られることに激しく抵抗を示したが、ちゃんと育てると言ったらすぐ納得してくれた。 純粋なのか薄情なのか。それとも単に『子を取られる親』のポーズをしていただけなのか。 いずれにしろろくなものではない。今はどこかの部屋でゆっくりしていることだろう。 閑話休題。 この四匹のれいむは、産まれたときからずっと同じように育てられてきた。 同じ量の餌を与え、同じ量の運動をさせ、同じ時間に眠らせ、同じ時間に起こされた。 その甲斐あってか、四匹のゆっくりは全く同じ体型・重量を持つゆっくりとなった。 無論、永琳の目的はただ同じゆっくりを育てることにあったのではない。 これからこの四匹を使って、とある実験を行うのである。 まず、実験の前段階として、永琳はれいむ達に簡単なテストをしてみた。 「今日はみんなにこれをあげるわ」 と、永琳はれいむ達に、赤、青、黄、緑の色違いのリボンをつけてあげた。 「ゆゆ! れいむかわいいよ!」 「れいむもにあってるよ! おしゃれさんだね!」 「おねえさんありがとう! ゆっくりかんしゃするよ!」 「またなにかちょうだいね!」 最後に若干厚かましいことを言ってきたが、それを気にした様子もなく永琳は笑ってみせた。 「うふふ、でもずっとつけてると髪にクセがついちゃうかもしれないから、晩ご飯の前に一度外しましょうね」 「「「「ゆっくりそうするよ!!!!」」」」 四匹は唱和して、その日も(本人達は自由に遊んでいるつもりだが)永琳が用意した運動メニューに沿って過ごした。 晩ご飯を食べたあと、永琳は前もって予告していた通りにリボンを外した。 「もっとつけていたかったよ!」 「ごめんなさいね。また明日つけてあげるわ。そのかわり、ちょっとみんなで遊びましょうか」 と永琳は、三つの黒い箱を持ってきた。ちょうどれいむがぴったり収まるサイズだ。 「なにするの?」 「当てっこよ。今から、三人に箱をかぶせて、私が一つずつ箱をどかすから、残った一人がそれが誰か当てるの。いい?」 「「「「ゆ! おもしろそう! やるやる!」」」」 早速、永琳は四匹のうち三匹に箱をかぶせた。普通ならここで騒ぎ立てたりするのだろうが、新しい遊びということで好奇心が勝ったようだ。 「それじゃあ行くわよ。……はい!」 待ち構えていた一匹の目の前で、永琳は箱を外した。三十秒ぶりにゆっくり姉妹が対面する。 「これは誰かしら? さっき着けていたリボンの色で答えてね」 「ゆ! わかるよ! きいろのりぼんをつけてたれいむだよ!」 得意げに、青いりぼんをつけていたれいむは答えた。 「正解! よーし、それじゃあ次に行きましょうか──」 その後、残りの二匹についても、れいむは正解してみせた。 難易度を上げて、箱にいれた三匹のれいむをシャッフルしても結果は同じだ。 念のため残りの三匹についても同じことをしてみせたが、やはり全員全問正解だった。 もちろん、自分がつけていたリボンの色も覚えている。 永琳から見ても同じ顔にしか見えないゆっくりだが、どうやら個体識別はちゃんとできているらしい。 「すごいすごい! あなた達、ちゃんと姉妹の顔が分かるのね。判子絵師が描いた立ち絵みたいな均等品質のくせに」 「あたりまえだよ! れいむたちはかぞくだもん!」 「かぞくのかおをまちがえるわけないよ!」 「ねー!」 「ねー!」 何気にバカにしていた表現にも気づかず、気をよくするゆっくり達。 ……ところで、永琳からも見分けがつかないほど同じ顔をしたゆっくり達なのに、何故永琳はれいむの答えが正解だと分かったのか。 それは実に単純な話で、リボンを外したあとのれいむ一匹一匹の動きを、完全に記憶していただけのことである。 そんな天才薬師八意永琳は、いよいよ今日の実験の本番に取り掛かった。 「正解したみんなへのご褒美に、今日は特別な晩ご飯を用意したわ」 「ゆぅん! はやくもってきてね!」 「おなかすいたよ! ゆっくりはやくね!」 口々にご飯をせがむゆっくり達を、まぁまぁ、と永琳はなだめる。 「そう慌てないで。何しろ特別なご飯だもの。食べ方もちょっと特別なの。頭のいいあなた達ならわかるわよね」 「! うん! れいむたちあたまいいからね! ちゃんとわかってるよ!」 「ゆっくりまつよ! だからはやくね!」 永琳はにっこり笑うと、さっきと同じ黒い箱にれいむを四匹とも入れた。 ただし今回の箱は、れいむの正面と左側に、同じ大きさの穴が開いている。 「ゆ! せまいよ! なにもみれないよ!」 「ゆっくりだしてね! ごはんちょうだいね!」 みじろぎも出来ないほど狭い箱に押し込まれて、ゆっくり達が抗議の声を上げた。 「だから慌てないで。これからみんなをごはんのあるところに連れて行くの。 ちょっと準備が大変だけど、ちゃんとみんな食べられるから安心してね。 口のところにある穴からストローが差し込まれるから、それを吸えばご飯がでてくるわ」 「ゆ、そういうことならゆっくり待つよ!」 わくわくとした気配で、ゆっくり達はご飯が出てくるのを今か今かと待ち続けた。 「…………」 永琳は無言で、ゆっくり達の左側面の穴に、穴と同じぴったり太さの管を差し込んだ。 管は、箱の中のゆっくりの皮を貫いて、その先端を二センチほど体内にめりこませた。 「ゆぎっ!? な、なにかはいっでぎだよぉ?!」 構わず、永琳は残り三匹についても同様の処理を行う。 「ゆぎゃっ!」「ざざっでる! へんなものがざざっでるよぉ!」「ぬいでぇぇぇ!」 さっきまでとは打って変わって悲鳴が上がるが、永琳はそれを笑顔で封殺する。 「ごめんなさいね。しっかり固定しておかないと危険かもしれないの。 痛いけどゆっくり我慢してね。そうでないと、ずっとゆっくりできなくなるかもしれないわよ?」 「「「「ゆっ……ゆっぐりがまんずるよ!!!!」」」」 ゆっくりできない、という言葉が効いたのか、ゆっくり達は素直に痛みに耐えた。 「うん、あなた達は強いゆっくりだわ。それじゃあ今から、ご飯をあげるわね。口を開いていてね」 そして永琳は、四つの箱を正方形に並べた。 あるゆっくりの側面の管は、隣のゆっくりの正面の穴に宛がわれている。 そのゆっくりの側面の管は、やはりその隣のゆっくりの正面の穴へ── 全方向から同時に押し込めば、箱とゆっくりが四本の管で円状に連結されることになる。 (そう……これこそ『ムゲンゆっくリング』!!!) カッ!と心の中に稲妻を轟かせ、永琳は天才的なネーミングセンスによってこの実験に名を与えた。 天才とは凡人には理解できないものである。 永琳は鈴仙とてゐとついでに適当な兎に手伝わせ、四方向から箱を押し込む。 「「「「ゆっ!!!!」」」」 ゆっくり達の口の中に管が差し込まれる。 狭いところに押し込まれ、痛い思いをしてまでようやくありつけたご飯だ。ゆっくり達は、それぞれ思いっきり管を吸った。 そして口の中に甘みが広がり──同時に、自分の身に起きた異常を悟る。 「「「「!!??!?!!?!!?!?」」」」 自分の中身が、さっき痛みを感じた場所からどんどん流れ出ていく感触。 あんこの量が生死を左右することを、ゆっくりは本能的に知っている。だからこそ、自らに迫りつつある死の気配を、れいむ達は敏感に感じ取った。 そして同時に、自分が吸っているものの正体が何であるかも悟った。 抜け出すのと同じ量だけ入ってくる甘み。味わったことがないはずなのに、どこか懐かしさを感じさせる味。 それは、自分の姉妹の中身なのだと。 そして、自分の中身もまた別の姉妹に食われているのだと。 だが気づいたところでどうしようもなかった。一瞬でも動きを止めれば、その隙に自分の餡子が吸い出されてしまうのだ。 四匹のゆっくりは、最早相手が姉妹であることも忘れたように、ひたすら餡子を吸い続けた。 一匹でも力尽きれば、その瞬間に最終勝利者が決定するこの地獄のループ。 だが永琳の手によって、完全に均質に『調整』されたゆっくり達は、どれも同じ吸引力を持ち、どれも同じように疲労していった。 餡子を吸い、吸われ、吸い、吸われ── そして一時間と十五分と三十七秒が経過したとき、四匹のゆっくりは同時に力尽きた。 「……ゆっ?」 ゆっくりれいむは目を覚ました。きょろきょろと辺りを見回すと、自分以外も三匹も同時に目を覚ましていた。 「あら、起きたかしら?」 いつも聞いている声が降ってきた。 それは自分達に餌をくれる優しいお姉さんの声だった。 だが今日は、いつもと事情が違う。 「ひどいよ! れいむにれいむのあんこたべさせたね!」 「あんなひどいことするおねえさんとはもうゆっくりできないよ!」 「ゆっくりできないおばさんはゆっくりしんでね!」 「しね! ゆっくりしね!」 四匹分の罵声が、永琳を攻め立てた。だが永琳はただ、いつもと同じ笑みを浮かべるだけ。 「はいはいゆっくりゆっくり。大丈夫よ、もうあんなことしないから。 でも、訊いてもいいかしら」 「……なに」 警戒心もあらわに、れいむ達は上目遣いで永琳を睨みつける。 永琳は笑みを深めた。 それは氷のように冷たい笑みだった。 「──ねぇ。 自分が何色のリボンをしていたか、覚えてる?」 そう訊かれ、れいむ達は思い出そうとして、──思い出そうとして、 「「「「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?!?!?!?」」」」 四匹のれいむは、完全な恐慌状態に陥った。 「「「れ゛い゛む゛は゛だ゛れ゛な゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!????」」」」 「自らの存在を問う──哲学的ねぇ」 そこら中を転げまわるゆっくりの中で、永琳はしきりに頷いて見せた。 永琳は、ゆっくりの餡子がゆっくりの血であり肉であり、内臓器官であり、脳であることを、これまでの実験で理解していた。 通常の生物で考えれば『おかしい』作りではあるが、あえて人間の器官で表現すれば、ということだ。 また、多少の餡子が喪われても、他のゆっくりの餡子を詰め替えたり、或いは市販品の餡子を詰めてやれば、意識が回復することも分かっている。 およそ半分の餡子を喪うと死に至ることも同時に明らかになっているが、つまりそれは、餡子の量によって意識の主導権が変わるのではないかと永琳は踏んだ。 それを踏まえての今回の実験である。 一時間と十五分をかけて、ゆっくりの体内の餡子は均等に混ざり合った。体内の餡子の総量自体は全く変化させないままに。 その結果がこれである。 改めて、ゆっくりの自我の実在と、驚くべき生命力(人間で言えば脳味噌をかき混ぜられたようなものだ)が明らかになったわけだが…… (指摘されるまで気づかないなんて……これぞゆっくり脳ってことなのかしらねぇ) 全く以て飽きない実験材料だ。永琳はそう思いながら、絶叫の合唱をよそに、実験室を去った。 三日後。 鈴仙に適当に餌だけ投げ込んでおくよう指示していた永琳は、例のれいむ四姉妹の様子を見に行くことにした。 「「「「ゆっくりしていってね!!!!」」」」 れいむ達は、再び新たな自我を確立していた。無論、永琳のことも覚えていた。 色々聞いてみると、どうやら三日前の記憶は綺麗さっぱり消えてしまっているようだ。 だが、永琳があの四色のリボンを取り出すと、全員石像のように硬直してしまう辺り、完全に忘れたというわけではないようである。 『逃避』という高度な精神活動が行われたことに、永琳は素直に驚きつつ、次の実験のテーマを練り始めた。 (次は、ゆっくりの精神活動について、詳しく調べてみましょうか……) このゆっくり達は、後日、四匹の母親を加えてまた新たな実験が行われることになるのだが……それはまた、別の話である。 ここはゆっくり実験室。 月の頭脳、八意永琳のゆっくり実験が、明日もゆっくりと行われるだろう。 あとがき 前々から考えていたネタを、904.jpgを見た誰かに先を越される前に書いた。 反省はしていない。 あと、別に判子絵師(誰とは言わない)に恨みがあるわけではありません。むしろ好きです。イベ絵は綺麗ですし。 これ以上は年齢制限にグレイズかしら…… このSSに感想を付ける