約 1,236,955 件
https://w.atwiki.jp/mousouyomi/pages/518.html
▲【拳銃の壁】 ◆71(動物の壁/数メートル級生物の壁) >コケトリス>戦闘フィールドを火星と同じ環境にする成人男性>鉈少女>三笠○ーズの方から来た者 >アルテア>パンツマン>lion龍>岩佐>ロボ山マホ郎>10メートルおじさん=イクシオン =ラーミア>肉弾戦マン>パンチで地球を破壊できる人>メイドウルフ>重い人 =体重1万トンの成人男性>7メートルおじさん>6メートルおじさん>羊=自転車マン =5メートルおじさん>お坊さん=緑の悪魔>Alice.A.Phoenix>えこー>火だるまの成人男性 >大ダコ>でかいトド>ロックゴーレム>ダイオウイカ>オオアナコンダ ▼【特殊能力の壁】 【作品名】SIMPLE2000シリーズ THE変態(18禁) 【名前】パンツマン 【属性】変質者 【大きさ】成人男性並 【攻撃力】どんなやつでも一撃で倒してしまう 【防御力】成人男性並 【素早さ】成人男性並 【特殊能力】パンツの舞:女性ものの下着をばらまくことで、あらゆる男性キャラの動きを封じる。 【長所】パンツをこよなく愛する 【短所】変態 956 名前:格無しさん 投稿日:2006/09/11(月) 21 38 37 パンツマンは宇宙破壊の壁あたりか? ただあの辺は性別が無いからもう少し下がるか。 957 名前:格無しさん 投稿日:2006/09/11(月) 21 58 21 攻撃力だけやたら高くて他はフツーなんだよな パソツ あと特殊能力は男性キャラでもゲイとかには通用するのか? 974 名前:格無しさん 投稿日:2006/09/12(火) 07 57 00 957 あらゆるって書いてるし、効いちゃっていいんじゃね? 980 名前:格無しさん 投稿日:2006/09/12(火) 15 56 16 パンツマン考察。 一撃で死ぬとあるので触れれば即死扱い。 パンツの舞の扱いは 974、 フラッシュ以下は大丈夫だと思うのでそれの上から ○バンバラバンバン 目くらまししてもパンツぐらいばら撒ける。さわって勝ち。 ○信念さん パンツばら撒き接触勝ち。 ○小渕恵三 電話に数秒かかるならパンツばら撒きの方が早いだろう。勝ち。 ×水瀬歩 女だからパンツが効かない。転ばされ続けて負け。 ○メガゴキブリ パンツは効かないだろうが、首に噛み付いたときにカウンターできるだろう。勝ち ○冷蔵子 接触勝ち ○オルチスチュリサントヒーナム 機雷爆発の前に接触勝ち。 ×本庄真実 見えないし、パンツも効かん封印負け ○*2花井三尉&素浪人の拳 パンツばら撒き接触勝ち ×幻想を打ち滅ぼす者 凡人になって負け ○まけぼの パンツばら撒き接触勝ち ×無防備マン 特殊能力効かんし、空とばれたら触れられない。説得負け。 ×愛理姫 ナカムラに瞬殺されるだろう。負け。 ○小山田鉄心 パンツばら撒き接触勝ち。 ○旅をする釣り人 パンツばら撒き接触勝ち ○お坊さん 物を投げる時にパンツを見てしまう。接触勝ち。 ○10メートルおじさん パンツばら撒き接触勝ち。 ○肉弾戦マン パンツばら撒き接触勝ち。 ×まい 遠距離攻撃負け。 ×風祭 幸一 天狗なんでパンツ効かんだろう、剛速球負け。 ×李 舜 パンツばら撒く時間無いだろうし、あくまでこっちからさわりにいく必要があるからアッパー負け。 ×キリン 毒負け 拳銃の壁直下。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2060.html
※CAUTION!! このSSは『ゆっくりいじめ系958 猫と踏み切りとゆっくりと』と同じ登場人物、同じ世界観です。 『永琳×ゆっくり系3 ゆっくり実験室』の設定を使用しております。 れいむ種とまりさ種は粒餡設定です。 透明な箱が現世入りしちゃってます。 独自のゆっくりに対する解釈が含まれております。 ~ゆっくり苺大福~ 午前7時ちょっと前、学生の朝は早い。今日の講習は正午にも関わらず俺は外の五月蠅い騒音に早く起きてしまった。 理由はだいたい分かってる。俺はその原因のある場所、ベランダの窓を開け騒音の元を見下ろした。 「おにいさんここから出してね!こどもたちをたすけてね!!」 「やはくたすけてね!れいむをここからだしてね!!」 「はやくたすけるんだぜ!でないとひどいめにあうんだぜ!!」 「まりさをたすけてね!ゆっくりしていってね!!」 俺が昨夜仕掛けたゆっくり用のトラップに家族と思われる『超奇怪迷惑下等饅頭ゆっくり』の集団が仲良く檻の中で騒ぎ立てていた。 中にいるのはゆっくりの中でもスタンダードなれいむ種とまりさ種で、親と思われるバスケットボール大のものが1匹づつ、 野球ボール大の子供が10匹づつの計12匹の大家族である。 恐らく後先考えずに性行為を行った結果だろう。 「なにぐずぐずしてるんだぜ!!やはくまりさをここからだせー!!」 その家族の中でも一番騒がしいのは親のまりさ種である。恐らく語尾の口調と態度からこのまりさは下種(げす)だ。 下種とはゆっくり種の中で必ず五分五分の確率で存在するゆっくりの中でひときわ性格の悪い種である。 増長に増長しきったその精神は身の程を知らず、 無謀を勇気と取り違え行動,性格,態度全てが乱暴で自分がゆっくりの中で・・・いや、この世界で一番の存在だと思んでいる。 人里に降りてきて家内を荒らしたり他のゆっくりに乱暴を働くのは大半がこの下種だ。 そしてゆっくりする以外意志の弱いゆっくりは、通常種もその下種に扇動されて下種と同等の行為を行う。 兎に角なんでも利用して誰よりもゆっくりすることを考えるこの下種であるまりさなら、 自分が「すっきり」する為にこの後先考えずにれいむを犯して大家族を創り上げることも簡単に想像できるし、 今捕まっているのは差詰め、大家族なのですぐに餌が減り現在の住処の近くでは食料が取れなくなったので、 人間の集落である住宅地に行って人間から食料を奪おうとし、家族を連れて来てる事からあわよくば人間の住処を乗っ取る魂胆だったのだろう。 「だせぇー!!このじじい!!しね!!」 おっと説明してる場合じゃないな。 これ以上は近所迷惑にもなりかねないので俺は急いで檻をベランダに入れると既にスタンバイしておいた。 飼うにも捕らえておくにも便利なこの防音対衝の透明な箱にゆっくり達を放り込んだ。 これなら騒ごうが暴れようがゆっくり達はどうすることも出来ない。 箱の中ではゆっくり共は叫んではいるがなにも聞こえない。どうぜワンパターンな罵詈雑言だろう。 さて、コイツ等は捕まえたはいいが正直あのトラップは自家製だったのでその効果を試したかっただけでゆっくりの事は何も考えちゃいない。 まぁあの箱の中にいる以上絶対に出られないし後で考えてまずは朝食だな。 メニューは無難にトーストとジャムで済ませようと冷蔵庫の扉を開けからジャムそうとした時、ふとあるモノが目に映った。 苺だ。これは実家の親が果汁園を営んでいる為、収穫頃に何箱か送って来てくれるのだ。 今年の売り上げはゆっくり共が畑を荒らした所為で収入が減ってしまってるらしいのに無理しなくてもいいんだが・・・。 そんな時、俺はふとある事を思いついた。 この苺を使い今後ろで箱に体当たりしてるゆっくり家族を二度とゆっくりさせてやらなくしようと思ったのだ。 時間はまだあるので今日行おう。 朝食を済ませてからまずは下準備、まずは親ゆっくり二匹分以上入りそうな洗面器と果物ナイフ,そんでもってスプーン材料が揃ったら後は耳栓をし苺を持ってゆっくり達の入った箱を開ける。 「たすけてくれるんだね!!じゃあしんでね!!」 「ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!」 「だしたらじじいはとっととまりさのいえからでてってのたれじんでね」 「はやくおかしをもってきてしんでね!!」 なんともうるさい。つかこれはひどい。中には完全に自分の家だと言うヤツもいるし。 部屋中に響き渡る金切り罵声は耳栓をしていなきゃ確実に鼓膜が破れていた。 「うるさい騒ぐな。静かにしたらコイツを喰わせてやる」 つーか此処アパートなのでこれ以上はほんと騒音被害確実なので俺はゆっくりの目の前に苺を見せると、 ゆっくり達は沈黙し一斉に苺に視線を集中させた。 だがそれは一瞬だった。 「ばかなじじいははやくそれをよこしてね!!そしてしんでね!!」 「じじいはやくそれをわたすんだぜ!!そしたらはんごろしでゆるしてあげるんだぜ!!」 「あげるんだぜ!!」 「はやくちょーだいね!!はやくちょうーだいね!!すぐにしんでね!!」 あー駄目だったか。コイツ等完全に親まりさの扇動で下種になり果てたみたいだ。 恐らく箱の中で親まりさはなんの根拠もなく俺を倒して家を乗っ取る算段を家族達に言っていたのだろう。 でなきゃ家族達の態度もこんなに豹変する筈もない。 「あー分かった分かった。すぐにくれてやるよ」 「ゆ!!ありがとうねじいい!!じゃあしんでね!!」 「分かったらはやくしんでこのいえとたべものをよこすんだぜ!!」 『しんでね!!ちょーだいね!!』 「ただし・・・」 ここからはこの下種一家の言うことは基本無視だ。 俺はおもむろに親二匹を掴み箱から出す。 二匹とも体当たりしようと暴れるがゆっくり自体インドア派の人間の握力でも一度掴まれたら逃げらないくらい惰弱だ。 さて、ここからが本番である。 「親は駄目だ」 「「ゆべばっ!」」 そう言うやいなや俺は二匹を下へと投げつけ、二匹同時に顔面へと床に激突する。 「なにす…ぶゆっ!」 更に何か言う前に素早く二匹を踏みつける。この時、力みすぎて体内の餡子が漏れないようにするのがポイントだ。 だがこれだけで終わりじゃない。れいむの上に膝を立て固定し、まりさを起こすとその顔面をブン殴る。 「・・・げぶっ・・・な"に"っ・・・ぐばっ・・・」 何を言っているが無視、ここでも餡子が漏れないようにする。 さらに此処でポイントなのは膝の下でれいむや箱の中の子供にこの殴られているまりさを見せつける所だ。 「ごべんな"・・もうゆるひうぇ・・・」 完全に痛めつけられ、全体を焼き餅のように膨らんだ顔で何か言っているが残念ながら今俺は耳栓をしているのだ。 れいむの潜った懇願やまりさの低音量の詫びなど隣で五月蠅く騒ぐ子ゆっくりに全てかき消されてしまっている。 次に膝下のれいむにも同じ事をし結果、二匹の腫れ饅頭が俺の目の前でぐったりとしていた。 だがこれで終わりなんかじゃない。 俺は素早くまりさの目と瞼の間に指を入れその寒天質の目玉を抉り取った。 「ゆがあああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」 先ほどの罵声よりも大音量の絶叫でよく鳴き、れいむも子ゆっくりも同時におおきな悲鳴を上げた。 次に洗面器を取り出し、まりさの後頭部あたりを掴み持ち上げちょうど洗面器の上にまりさを浮かす。 そして掴んでいる左手の近くから右手でまりさを軽く掴みそして下へと移動していく。 そう、分かったヤツは分かってはいるだろう。 まりさの餡子を搾り取っているのだ。 「が・・がががggggggggggggggggggggggggg・・・」 口と両の眼のあった穴から餡子を絞り出されもう言葉にならない断末魔を上げるまりさ。 れいむと子ゆっくりの悲鳴も更に大きくなる。 「もうやだぁ・・・おうちかえるぅ・・・」 するとれいむがまりさを殺され初めて此処はゆっくり出来ない場所と認識しベランダ窓から外へ出ようとする。 死ぬ直前まで殴られたれいむに跳ねる体力は残っておらずぬるぬると這って行くが、 跳ねる時でさえ歩くより遅いのに這うとなるとその速さはもはやナメクジ以下だ。 しかし、此処はあえてほったからして俺はじっくりまりさから餡子を絞り出していく。 外はもう少しだ。れいむの眼からは希望に溢れた涙がこぼれる。 だが所詮は餡子脳だ。 「どぼじでぇぇぇぇ・・・でらえれなぁぁぁ・・・」 希望は一瞬で砕けた。 ベランダはおまえらを箱に入れた時から閉めてるし鍵だってかけてるんだよ。 「それじゃ、次はおまえな」 餡子を絞り切り物言わぬ革袋となったまりさを置きベランダの窓ガラスに引っ付くれいむを掴み上げまりさと同じ作業をする。 聞こえるのは悲鳴だけで命乞いはまたたたく間に騒音に消えていった。 「よし、程よく良い味だな」 洗面器の中のゆっくり二匹分の餡子を一つまみし舐めと口中にとろけるような甘さが広がった。 ゆっくりは不思議な生き物と言われているモノの一つでは、 ゆっくりの体のほぼ全体を閉めている餡子は文字通りゆっくりしていると餡に糖分が染み渡りとてもじゃないくらい不味く、 逆に恐怖や苦痛,絶望などを与えゆっくりできなくさせると餡は非常に美味しくなるのというものだ。 特に持ち上げてから落とすのがゆっくりに多大な絶望を味あわせ更に餡を美味しくするやり方らしい。 あのゆっくりの一家に苺を見せたりれいむをすぐに捕まえなかったのは一時的に希望や快楽を見せつけそしてすぐに絶望させる為である。 さらに下種は「自分が強い」と本気で思いこんでいる為、 殴りつけてボコボコにするといった下種の高いだけのプライドをズタズタにするやり方が更に効果的と言うわけなのだ。 「やめてね!れいむはどうしてもいいからまりさだけはたすけてね!」 「まりさはまずいよ!れいむのほうがおいしいよ!」 「どぼぢでぞんなごどいうのぉぁぉぉぉぉぉぉ!!」 蛙の子は蛙。下種饅頭の子は下種饅頭。箱の中では子まりさがまりさ種特有の裏切りが始まっていた。 まぁそんなことはどうでもいい。俺は子ゆっくりの目の前に再び苺を見せた。 「親が死んだ以上この苺をおまえ達に食べさせてやる」 「ちょうだいね!!おかーさんをころしたじじいはれいむにそれをよこしてしんでね!!」 「まりさによこしてね!!じじいはしんでね!!」 「ゆうくりしないでいちごちょうだい!!しねっ!!」 ホントゆっくりと言う生き物は簡単に掌を返してくれる。だが親を目の前で殺されたのかもう言動すら支離滅裂だ。 俺は一匹の子まりさを手に取ると子まりさは苺くれるのかと喜んでおり、 残りの子ゆっくりはこいつにだけ喰わせると思ったのか俺に罵声を浴びせてくる。 安心しろ、ちゃんと全員に喰わせてやる。 喰わせ方は俺のやり方だが。 「おじさんまりさのぼうしかえしてね!!でなきゃしんでね!」 俺はおもむろに子まりさからゆっくり共通で命に等しい飾りを取り上げる。 やはり苺をくれるのかおじさんにランクアップしてる。 「後で返すよ」 「いまかえしてね!!でなきゃとっとくるしんでしんでね!!」 ゆっくりは人語を放すが自分に都合の良いことしか人の言葉は解さない。いや、解そうとしない。 それはゆっくり同士でも同じでそれ故に簡単に自滅してしまう。 とりあえず俺は邪魔な帽子を取り除き、果物ナイフを取り出すと子まりさの後頭部を切り開いた。 「なにするの!!ぼうしもいちごもかえしてちょうだいね!!とっととしん「はい五月蠅いよー」」 子まりさを無視し今度は切り口にスプーンを入れ中の餡子を子まりさの皮を傷つけないようにほじくり出しそれを先ほどの洗面器に入れる。 親とは違ってほぼ一瞬だったので断末魔も言うことなく事切れる。 「ま"り"ざばま"ずい"よ"ぉぉぉぉぉ!!」 「れ"い"む"う"ばい"でづじゃぁぁぁぁぁ!!」 「れ"い"む"ばお"い"じぐな"ばぁぁぁぁぁぁぁ!!」 「じん"でぃばべぇぇぇぇぇ!!」 その光景を見ていた残りの子ゆっくり共はもう完全にパニックだ。 餡子脳が追いつかないのかもはや言動も壊れてしまっている。 だがやめるつもりはない。子ゆっくり全員に苺を食べさせると約束した以上同じ作業を全員分やらなくては。 ゆっくり一家全員美味たる餡子の一塊になるとこっからが本番だ。 洗面器を持って台所に行きまず棚から調理器具をだす。 下が網目状になったこし器,すりこ木,ボウル複数,後は鍋にその他調味料。 れいむ種とまりさ種はつぶ餡だ。だが今回使う餡子はこし餡でないといけない。 なので次はこの元ゆっくり一家のつぶ餡をこし餡にする作業に入る。 が、此処は長いので省略。 次に用意する材料は苺と水で溶いた小麦粉、 出来たてほやほやのこし餡に溶けない程度に水洗いした子ゆっくりの皮,そしてゆっくり一家の飾り。 まず餡を子ゆっくりの数である10個の均等の大きさにした塊にする。 その中に苺を一個づつ入れ、型くずれしないように手で丸める。 次に出来た苺入り餡を子ゆっくりの後頭部の切り口から詰めるように入れる。 子ゆっくりの皮はもちもちなので体の2倍くらい伸ばしてもちぎれることはない。 最後に切り口に水で溶いた小麦後を塗りしばらく放置する。 20分くらい経過した。 するとどうだろう。子ゆっくりの眼に生気が戻り後頭部の傷も治癒し傷口があっという間になくなった。 これもゆっくりは不思議な生き物と言われているモノの一だ。 ゆっくりは餡子が漏れないくらいの皮に餡子を詰め直すと簡単に蘇ってしまう。 なので餡子を入れ替えて人格を変えたり白餡を詰めて人間並みの知能を得た善良なゆっくりに改造することも出来てしまう。 だがこれも最初からわかってやったこと。 ここからが大詰めで一番面白い作業だ。 「おはよう、ゆっくり共。苺はおいしかったか?」 「ゆ!いちごはまだたべてないよ!!だかたもっとちょうだいね!!」 「もっとたべさせてね!!あまいのもっとちょうだね!!」 「れいむにたべさせないとひどいめにあうんだぜ!!」 目覚めの第一声だこれじゃもう末期だな。 まだ食べてないと行ってるが言動からしてもう苺は腹の中(腹ないけど)にあるのは認識してるが味わっていなので食べてないと言い張る。 「ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!」 中には俺に殺意を向け体当たりしようとしてるのか体を揺さぶっているモノまでいるが、 親ゆっくりを十頭分に分けた餡子も詰めてる為皮はパンパンでロクに動くことが出来ない。 せいぜい起き上がりこぼしのように揺れるだけだ。 「まぁいい、それよりもまず飾りを返そう」 俺はそう言うと手元からさっき取った飾りをだす。たが出したのは明らかに親まりさの大きな帽子だ。・・・だが。 『それはまりさのぼうしだよ!!はやくかえせだぜ!!』 十匹の子ゆっくりが同時に親ゆっくりの帽子を自分の物だと言い張った。 次に、親れいむの長いリボンを取り出す。 『それはれいむのおりぼんだよ!!はやくかえしてね!!』 今度は全員が自分の物だと言い張った。 どうやら大成功したらしい。ここからが本番だ。 「じゃあ・・・」 そして、仕上げとして一家の飾り全部を子ゆっくりのまわりにぶちまけた。 「・・・このかざりは誰のだ?君達の飾りはそれぞれ一つずつの筈なんだが・・・」 子ゆっくり達は一斉に辺りを見回す。そして目を丸くする。 今コイツ等はこう考えているはずだ。 これは全部見覚えがある。これは自分の帽子だ。でもなんで沢山ある? 飾りは一つだけの筈なのになんで全部自分の物? なんで他の子も全部自分の物?そういえばなんで自分が目の前にいるの? なんで自分がこんなに沢山いるの?なんで自分はれいむ(まりさ)になってるの? あれ・・・ 『れいむ(まりさ)はだぁぁぁぁぁれれれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!』 一斉に上げる悲鳴の大合唱。 今この時をもってゆっくり一家『全員』はゆっくり出来なくなった。 もう気付いている人もいるかもしれない。 子ゆっくりは餡子を詰め直した事により生き返った。 だがこし餡を作る過程で一家の餡子は程よく混ざり合い。 今一匹の子ゆっくりには十匹の兄弟と二匹の親計12匹の人格が混ざっているのだ。 一分ほど続いた合唱は全員同時に多重人格のストレスにより餡子を吐いて気絶してした所で止まった。 ゆっくりは動物以上にストレスに耐性がなくすぐに気絶や自殺よしたり、気を紛らわす為に同族を殺したり食べてしまったりする。 だがストレスでも餡の味は美味しくなりこれは最後のスパイスといった所だ。 更にはゆっくりの食べ物の消化は非常に早くこのままでは苺が餡子に消化され折角味付けた餡子もゆっくりが苺の味を覚えた事により不味くなってしまう。 だが気絶したり眠っている間は消化の時間が下がり、中の苺は食べる頃には程よく溶けて非常に上手くなる。 正にゆっくりの研究者の卵である俺が考えた『ゆっくり苺大福』の完成である。 最後は子ゆっくりが吐いた餡子をスプーンですくい口から詰め直すと十匹全部をタッパに入れる。 時計を見ると丁度良い時間だったのでタッパをリュックの中に入れ学校へと向かった。 外へ出る時、隣のおばさんにゆっくりの叫びがうるさいと怒られた。 だが昼ご飯にサークル仲間と分けて喰ったゆっくり苺大福は美味かった。 でもまさか同じようにゆっくり苺大福を作ってくるヤツがもう1人いたとは・・・しかも俺より餡子美味いし。 ~Fin~ こんにちは、此処ではsageの人と呼びます。 ただ単にゆっくりで料理したかっただけです。 自分どんだけサディストなんだよ・・・ このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/136.html
ゆっくりは草食である。 「幻想郷甘味事情の救世主」「ストレス解消の的」などと呼ばれるゆっくりが 農家に害獣扱いされるのはこの時点で決まったようなものだった。 とはいえ実際のところ農民がゆっくりを毛嫌いしていると言う事実は無く、他の人間同様に 甘い物を安価に手に入れられて良かったと思っている者の方が多かった。 畑にわざわざ侵入して野菜を盗み食いするよりは、野原で昆虫をゆっくり追いかけるほうを好む ゆっくりの習性がどちらかというと無害である事をを人々に意識させたのだ。 その筈だった。 外から迷い込んで農業の真似事をしていた筈の私が、今ここでこうして畑を荒らすゆっくりたちの 進入を待ち伏せしているのは、連中が有害という事実を示していた。 事のそもそもの発端は一月前にさかのぼる。 ここへ迷い込んだ後、とにかく食料を得るため借りた貧相な畑でサツマイモがそろそろ収穫という時期だった。 その日の朝、畑へ行った私は、三匹のゆっくりが芋を掘り返してかじっているのを見た。 最初に思い浮かんだのが、手塩にかけて育てた芋を台無しにされた怒りよりも、 生で食べると腹(?)を壊すんじゃないかと言う心配だったのは我ながら間抜けであったと思う。 ともかく現在進行形でかじられてる芋は諦めるとして、これ以上被害を増やさないために私は考えた。 なまじ甘い態度を取るといつまでも居座るとはベテランの農夫の談、直ちに追い出さなければならない。 さらに、頭が妖精よりも弱いと評判のゆっくりは、生半可な恐ろしさで怒鳴って追い出しても 明日には忘れて再び現れるというのが考えられる。 これを満たす手段を考えていた私は、「外」に住んでいたとき農家がカラスの死骸をつるしていたのを思い出した。 (幻想郷では見られなかった。鴉天狗に血祭りにされかねないからだろう。) この手段を採用した私はゆっくりの死体を3つ生産すべくゆっくりと背後に近づき、 奇襲効果を得られるうちに攻撃するためクワを振りかぶった。 「ゆっくり?」 振りかぶった瞬間、ゆっくりが一斉にこちらを向いた。 ゆっくりが太陽とは逆を向いていたのを失念していたのである。 ここで止められる訳が無い、全力でクワを振り下ろした。 「ゆ゛っ!」などと断末魔をあげて真ん中の紅白饅頭が絶命する。 直ちに第二撃を繰り出すため、刺さった歯を抜き構える。 「や゛め゛て!ゆ゛っく゛りし゛ようよ!!」 もう一匹の紅白饅頭が命乞いのセリフを吐き出した。 黒大福は薄情なことに「ゆっくりしんでね!」などと言って逃走した。ひどい大福だ。 とりあえず死体は一つ手に入ったので、生きている方の紅白饅頭を捕縛して自宅に戻った。 紅白饅頭を押入れの布団の下に放り込んだあと必要な材料を持って畑へ行き、 近くの木の枝に死骸を入れた袋を「私は悪いゆっくりです」と書かれた板と一緒にぶら下げた。 黒大福を逃したのが心残りだったが、私は一仕事終えた充実感を胸に帰宅した。 それから1週間後、どうやったかは知らないが あの逃走した黒大福が仲間を大勢引き連れて(2ダースはいたと思う)畑を荒らしていた。 「おいしいね!」「ゆっくりたべようね!」 早すぎでも収穫すべきだったと後悔しつつ、私は鍬を振り上げ突進した。 「ゆっくりしていってね!!」「さっさとかえってね!」 などと腹の立つ言動をしながら大福と饅頭が向かってくる。 だが所詮ゆっくり、金属製の鍬を受けるとあっさり昏倒、あるいはバラバラになり、それをみた 他のゆっくりは蜘蛛の子を散らすように逃げてしまった。 結局、饅頭四個分の餡子と皮を生産し、捕虜(めんどくさいので木に吊るした)を2匹手に入れただけだった。 それからは毎日ゆっくりの襲撃を受けるようになった。 毎回毎回追い回すのも面倒なので、5回目の時点で進入方向を限定するための柵を設置した。 進入経路で待ち伏せて5回目は畑に入ることすら許さなかったが、6回目は大量に引き連れて数で突破された。 (後で適当な大福を尋問したところ、黒大福がこの畑に「メッチャうめえ」物があると吹いているようだった) ゆっくりどもにこちらの恐ろしさを教育してやるため、襲撃後ただちに里へ香霖堂へ装備の調達に走った。 陣地を構成する障害物は鉄条網・トゲつきの柵・斜めにつきたてた槍などがその後の何回かで増えた。 そして現在、21回目の襲撃後の畑は様変わりしすぎて畑と呼ぶことが難しくなりつつある。 時計からそろそろ襲撃時刻(午前6 00ごろに来る)になりつつあることを見た私は、 香霖堂で調達した双眼鏡を森の方へ構える。 木々の緑の中に紅白・黒の丸い物体がポツポツと見え始めた。 「総員戦闘配置!」 10回目頃から事態に気づき、加勢してくれたヒマな農夫や 天然のゆっくりがノコノコやってくるということで協力しに来た加工所職員へ 大声でゆっくりが来たことを伝える。 最近は畑よりも捕虜の救助が目的でゆっくりが襲撃してきているようなので、 紅白饅頭をガラスケースに閉じ込めたものを数個、進入経路に設置してある。 「いまだしてあげるね!」「いっしょにゆっくりしようね!」「がんばってこわすよ!」 案の定、その地点で群れが停止した。 そこまでを確認した私は、地面に斜めに突き立っている筒の所へ行き、その筒へ何物かを入れた。 その物体が筒の一番下まで到達すると、瓶の栓を抜いたような音があたりに響いた。 「5、4、3、2、だんちゃーく、今!」 言い終えると同時にガラスケースの所で爆発が起きる。宙を舞うゆっくりが確認できた。 下ろして欲しいという意図の悲鳴がここまで聞こえてきた。 その意図は直ちにかなえられ、地面にたたきつけられたゆっくりはずっとそこでゆっくりすることになった。 「毎回掛かるのはやはり脳が足りないんですかね?」 加工所職員に話をふると「そもそもあるのかどうか…」と気の抜けた返事が返ってきた、同感だ。 香霖堂で調達した迫撃砲は数に限りがあるので一発で射撃を終了する。 いつものようにゆっくりの群れがこちらに向かってきたが、前面の鉄条網で押しとどめられる。 「い゛た゛い゛!い゛た゛い゛ぃ゛ぃぃ゛!」「ゆ゛っく゛り゛おさ゛な゛いでぇ!」 鉄条網に引っかかった仲間の上を通るという共産軍さながらの方法で、第一線は通られた。 本来ならばさらに第二、第三と鉄条網を張るつもりであったが、流石の香霖堂でも鉄条網が そう簡単には手に入らず、第一線の後は射的タイムである。 おのおの、弓やボウガンや猟銃を構えて号令を待つ。 第一線を乗り越えたゆっくりは150匹であった。 最初の迫のダメージで7匹力尽き、そこへ最初の射撃が到達し12匹が倒れる。 この射撃音で怖気づいた22匹が逃走し、さらに第ニ射で16匹が倒れた。 「もうやだ!おうちかえる!」「おうちかえっぶげぇ!」 地面に刺しておいた槍の障害物で、遮二無二突進した9匹が串刺しになった。 柵と組み合わせたその障害物でまごまごしてるあいだに第三射が全弾命中し18匹が死体となった。 さらに15匹逃走して、残りが何とか射撃線へと到達する。 加工所職員が柵を乗り越え、慣れた手つきでゆっくりを8匹捕縛し、31匹逃走させた。 1ダースとなったあの黒大福を含むゆっくりの精鋭は農夫には目もくれず私のところへ突進してきた。 手近にあった陣地構築用の洋ノコをとっさに構え、まず飛び掛ってきた一匹を切り裂いた。 「ゆ゛っ゛く゛りぶぇ゛!?」 雑な切断面から餡を撒き散らしながら落ちる物体には目もくれず、二匹目を足で蹴り飛ばした。 蹴った瞬間破裂した物体は飛翔しながら餡と皮に分解していった。 さらに突進してきた三匹目は一番悲惨で、フルスイングされたノコの直撃を受けたあと、 バラバラになりつつ飛翔して障害物の槍に刺さった。 残りの9匹のうち4匹が農夫に捕縛され、散り散りになって逃げ出した最後の5匹は背中に射撃を受け 「もうゆるじで!!」「やめて!ゆ゛っく゛りし゛ようよ!!」 2匹にまで数を減らしつつ逃走に成功した。 この2匹が命からがら森へ入ったのが6 58であった。 以上が22回目の襲撃とそれまでの経過の概要である。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2205.html
ゆっくり脳外科手術 俺が職場から帰ろうとしている途中で、ケータイが鳴り響いた。 エレベーターに乗り込むと同時に通話ボタンを押す。 「オイ、お前の部屋からなんかドタンバタンいってんだけどお前今仕事中だろ?」 社員寮の隣の部屋に住む友人からだった。そういやコイツは今日半休だったか。 「ああ、今から帰るとこだよ・・・カギは閉めてたと思うんだが、空き巣かもしれん。気をつけてくれ」 「ボコるか?」 学生柔道チャンプは言うことがものものしいね。 「いや、刃物でも持っていたら面倒だ。すぐに戻る」 実力あるヤツほど怪我しやすいんだよな・・・と通話を切ろうと思ったとたん、友人が言う。 「あちょっと待て、俺一人でも大丈夫そうだ・・・多分あれ、ゆっくりだし」 …声でも聞き分けたのだろう、全身を包む途方もない脱力感。どうしてくれよう。 「…即取り押さえ頼む」 「承った」 頼もしい友人で助かった、と思いながらも家の被害を想像し、俺は暗鬱とした気持ちで家への足を速めた。 ゆっくりに関する研究は遅々として進んでいない。進化樹から完全にぶっとんだところに存在する生物史の迷子。 これまでおこなわれてきたゆっくりを使った動物実験でわかったことは、どうやら中身の餡子が脳や内臓の役割を 果たすこと、多少の学習能力を持つこと、運動能力は低いこと、寿命は数年程度であること。この程度だった。 多数の亜種を持つが、中身が餡子・肉・カスタードなどと全く別なのにも関わらず交接が可能だったり、どちらとも いえない混合種が生まれることもあったりと、出鱈目きわまるその生態に、生物学会はてんやわんやである。 っていうか肉と餡子混ぜた饅頭ってどんな味だよ。オエ。 「ただいま、どうなってる」 「ゆぎぎぎぎ…どいて!ゆっくりはなしてね!!」 家のドアを開けてすぐ、屈強な友人が饅頭の群れを取り押さえているのが目に入る。 ひのふの、腕足腹の下と三匹か。紅白が一に黒白が二。どれも大きめだな。 「おう、やっぱカギ開いてたぞ。家の中の被害はほとんど無いが、こないだ買って来てやった酒瓶が割れたな」 「あちゃー…」 見ると、旅行の土産として渡された特撰大吟醸のボトルが一本、無残にも割れている…これ、プレミアつきゃ二万するのに! 「ま、重罪だな」 「言い訳しようがないな…お約束のおうち宣言までキッチリ決めてくれやがった」 「ゆっ?おにいさん!このじゃまなじじいをさっさとどけてね!」 確かにコイツ老け顔だけど、じじいとか言ってやるなよ。ちょっと青筋立ててさらに力をこめる友人。大人げねえ。 「で、どう殺す」 殺す、という単語にびくっと反応し、見る見る目に涙を溢れさせるどまんじゅう。 「ゆゆゆゆゆゆ…」 涙目で震えても駄目。饅頭三個に二万はどう見ても釣りあわない。 「そうだな、ちょっとやってみたかったことがある。一匹寄越せ」 友人は足で抑えていた黒白を蹴って寄越す。 「ゆーっ!!まわるよーっ!」 暢気な声(ちょっと楽しそうだ)をあげる饅頭を足の甲でナイスキャッチ、そのまま蹴り上げて両手で掴む。 「おにいさん、たすかったよ!れいむとまりさもたすけてね!!ついでにお詫びにおかしも持ってきてね!」 「はいはいゆっくりゆっくり(笑)」 相変わらず傲慢な饅頭の言い分を無視しつつ、新聞紙を敷き、その上に黒白饅頭をガムテープで固定する。 ただしこの時、帽子の周りにはガムテープを接着しないでおく。 「何やってんだ?」 「いや、職場で読んだ本に面白いことがな」 「べたべたするよ!まりさのきれいな髪にべたべたつけないで!」 固定が完了したら、部屋の隅から往診バッグを取ってきて、メスと鉗子、注射器などの手術器具を取り出す。 饅頭に本格的な仕事道具を使うとは、前衛的なTVコントみたいだな。 そんなことをつらつらと考えつつ注射器にオレンジジュースを詰めてゆく。 その間に友人は残りの饅頭二匹を雑誌を縛るビニールテープで縛り、持ち運びやすく逃げられないようにしていた。 「何、解剖でもすんの?」 「手術かな。こいつらの餡って一つだろ?俺らの脳はいくつかのパーツから出来てる。今日読んだ医学誌には こいつらの餡子のどのあたりが人間のどのパーツに相当するのかが大まかに書いてあった。ので、ためしに実践だ」 友人の手の中で饅頭二匹はじたばたゆーゆーとやかましいことこの上ないが、こいつらの使い道も思いついた。 「さて、準備完了だ。まずは患部を露出する」 固定された黒白の帽子を取り、バリカンで頭頂部の髪を切断。カミソリでつるつるにしてしまう。 「まりざのおぼうしとらな…ぎゃあああああ!!ま゛り゛ざの゛ぎれいな゛がみがあああ゛あ゛!!」 即座にわめきだす饅頭。喧しいな、モル少し打つか。分量がわからんが、この体積ならこれくらいだろ。 「いだっ…ゆ?…ゆっぐり…ゆぅー…」 本当に適当な生き物だなオイ。 てっぺんハゲでよだれを垂らし眠りこける黒白を見て、縛られた二匹は笑いを堪えられないようだ。 プークスクスと笑っている。仲間想いの足りない奴らだな…あとでどうしてくれよう。 友人は黙って茶を居れ、勝手に飲んでいる。 「次に切除。オイメス取ってくれ」 「はいよ」 円形にペンで線を引き、手渡されたメスですーっと浅くなぞってゆく。 ぺりぺりという小気味よい感触と共に皮がはがれ、餡子が露出する。 次に内部にある餡子の重要な器官を避けて固定し、目的の部分を露出させる。 「見てみ。ここが運動野、こっちが辺縁系な。で目的のここが脳梁」 「脳梁?これが?っていうかどれも餡子にしか見えないぞ」 「そりゃまあ、実際餡子だし。で、これから脳梁を切断してから戻すよ」 「何お前分離脳作ろうとしてたの?右脳と左脳の区別のないコイツラじゃ意味ないだろ」 「まあまあ、試してみたかったんだって、俺脳外科の知識ほとんど無いし」 「そりゃゆっくり脳外科の知識なんてほとんどの人が持ってねーよ…」 駄弁りながらも手は正確にその脳梁にあたる部分をカットし、消化されないよう (脳で消化するって本当に謎の生物だ)プラスチック片を挿入して再生を阻害すると、元に戻していった。 皮の縫合が終わると、てっぺんハゲで糸が残っている以外には特に変わったところもない黒白が出来上がる。 「さて、準備完了だ。お前ら、今までの手術を見ていたな?」 手術の経過を見て目と口をカッと見開き、ぶるぶると震えていた残りの二匹が、その顔のまま答えてくる。 「「見でいま゛じだあああああだずげでえええ!!」」 怖い。 「お前ら、ハゲのコイツはどう見える?」 「ゆっ…ぜんぜんゆっくりしてないね!ばかなの?しぬの?」 「おお、アルシンドアルシンド…そんなことよりはやくまりさたちを離してね!」 あっという間に人を小馬鹿にした顔になり、泥棒仲間をけなし始める。 何故お前がそんな選手を知っている。釈然としないがともかく仲間の間で差別意識は生まれたようだ。 「分離脳作ったってことは、あーなるほどね」 さすが同職、物分りがよろしい。テーブルの前に縛ったままの残り二匹を、左右等間隔にならべておいてくれた。 そして眠りこける帽子なしハゲ饅頭の前についたてを立て、右目と左目の間を遮る。図にするとこうだ。 ● ○ | ● 黒はまりさ種 白はれいむ種を示す。 そして黒白のほうにこう言う。 「いいかお前。これからちょっとしたゲームをする。カンタンなクイズだ。俺が問題を出し、このハゲが答える。 お前たちは助手だ。上手くこのハゲが答えられたら三匹とも離してやる」 「なんでそんなことしなきゃならないの?ばかなの?まりさたちをはやくはなしてね!ごはんもちょうだ」 ドスッ 「死ぬか?」 目の前にメスを突き立ててやると大口を開けて思考停止した。だから怖いって。 「や゛り゛まずうううううう!!」 さて、では実験開始だ。まずはハゲを起こそう。すぅ… 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆゆっ?「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 三匹とも律儀にお返事。ハゲまりさはガムテで固定されているため視界が動かせず、声の主がわからないようだ。 「ゆっ?いまのはまりさ?れいむ?なんでしばられてるの?まりさうごけないよ?」 すっかり先ほどからの流れを忘れている。餡子脳め。前に回りこんで話しかける。 「さて、まりさ。これからお前に3問のクイズを出す。ゆっくりでも答えられる簡単なものだ。 ひっかけはない。お前が一つでも正解したら、三匹とも返してやる。 ただし全問不正解なら、三匹とも一生ゆっくり出来ない目に遭わせてやる」 「ゆ゛っ!そんなことよりおぼうし返し」 ドスッ 「死ぬのか?」 「っ!!や゛り゛ま゛ずううううう!!」 こいつら本当に単純だな…釣られて残り二匹もプルプルと震えてるし。 「さて、第一問目だ。おい、そっちの赤いの」 「ゆっ?なに、あいのこくはく?」 「…ホントムカツくなお前…まあいいや、そっちの帽子なしを思い切りバカにしろ」 「ゆー、いやだよ、おともだちの悪口いっちゃいけないんだよ」 お前さっきアルシンドとか言ってたろうが… 「しなきゃ即潰す」 「ゆ゛っ!!わがりまじだっ!…ごめんねまりさ。…ばーかばーか、ゆっくりしてないはげまりさー」 しぶしぶといった感じでけなし始めるれいむ。ハゲはそれを見て、顔を真っ赤にして耐えている。 イヤイヤながらの中傷とはいえ、自分の自慢の髪がなくなったのは事実。自慢のおぼうしがなければ 仲間の目に自分はさぞや滑稽に写るだろう。それを想像して苦しんでいるのだ。 「…よし、良いぞ。さて。ハゲ」 「はげっでいうだああああ!!」 「うるさいハゲ。今お前をけなしたヤツの名前を言ってみろ」 「げな゛じだのはまり゛ざだよ゛おおおおお……ゆ゛ゆっ!?」 それを聞いて俺ニンマリ。友人も関心したような顔で眺めている。 「ゆ!?まりさなにもいってないよ!!けなしたのはれいむだよ!」 帽子有りまりさはぷんぷん憤慨している。当のハゲまりさは自分の口にした言葉を信じられないようだ。 「げっ、けなじだのは、まり…さ?ちがう、まりざじゃなぐで、まり…ゆ゛うううう!?」 「ハイ不正解ー」 「「ま゛り゛ざのばがああああ!!」」 まりさは混乱していた。左目で見たれいむが自分をけなした。 そしてそのことを口にした瞬間、なぜか自分の口がまりさと言っていた。 まりさは右目側にいる。ちゃんと判っている。 頭ではわかっているはずだ。だが、なぜか口にできない。 まりさは、自分の口が自分のものでなくなってしまったような、強烈な混乱に突き落とされた。 「じゃあ残りの二問いってみようか。かんたんな問題だろう?ゆっくりの赤ちゃんでもわかる」 「ぞうだよ゛!!なんでばがらな゛い゛の゛おおおお!!」 「ま゛りざのばがあああ!!」 「ゆっ!!ばかじゃないよ!!まりさわかってるよ!わかってるけどまりさのおくちさんがああ!」 二匹に責められ、ハゲまりさはさらなる混乱に叩き落される。自分はわかっているのに! 「はいはいバカハゲ。2問目、お前と似た見た目なのはどっちだ?」 あまりにも簡単な問題に、一瞬バカにしたような顔を取り戻すハゲまりさ。しかし… 「ゆっ!かんたんだよ!!れい…ちがっ、れい…ちがうのおおお!!」 「何がちがうんだよバカハゲ。さっさと答えろ。れい、続きは?」 「ゆうっ!バガじゃないいい!れい…じゃない゛いいい!!でいいいい!ちがううう!!!」 さすがに異常に気づいたのか、縛られた二匹がハゲを心配そうに見ている。 「まりさ、どうしたの?ばかになっちゃったの?」 「ぢがううう!!わがっでるのにぐぢざんがいうごどぎいでぐれないの゛おおお!!」 これほど上手く行くとは思っていなかった俺は、笑いを堪えるのに必死だった。ここで笑えば 俺が原因だということが餡子脳たちにも判ってしまう。友人は既に部屋の隅で笑いにのた打ち回っている。 「れ、れい、ってことはれいむだな?」 「ぢがううううでいぶじゃなぐででい…ちがううう!!!」 何度も何度も同じことを繰り返すハゲ。その様をじっくりと楽しんだ俺は、疲れきったハゲに宣告する。 「時間切れだ。こんな簡単な問題にこれほど時間がかかるわけがない。よって、やる気なしと判断し不正解」 「ぢぎゃううううう!!!」 悲鳴のように否定を続けるハゲに、残りの二匹は怒り心頭といった様子だ。 「バカハゲまりさ!!おにいさんの言うとおり、赤ちゃんでもわかるよ!」 「まりさに似てるなんて言われなくてよかったよ!こんなバカハゲといっしょにしないでね!」 「ゆっくりしね!」「ゆっくりしね!」 ここまで見れば判るだろうが、脳梁を切断すると、右脳と左脳の情報伝達に異常が発生する。 餡子脳に右脳左脳があるかは判らないが、それに相応する機能はどうやらあるようだ。 まあ、原生生物でもない歴とした知的生物として生まれた以上、左右の区別があるのは当たり前。 通常、左目で見た情報が右脳(右でなくとも、ともかく左目からの情報が伝わる部分)に伝達される。 次に左脳(でなくとも、言語をつかさどる部分)によって言語化される。 しかしその連携が手術によって切断されたため、情報を伝達、理解は出来ても別部位での言語化が出来ない。 結果として混乱が生じているのである。 「では、最後の問題だ」 二枚の紙に黒のマジックで文字を書き、3匹から良く見える位置に並べて立てる。 『たすかりたい』『たすかりたくない』 「右か左かで答えろ。それ以外なら殺す」 「がんばってまりさ!!まちがえたらぜったいにゆるさないよ!」 「みつあみのないほうってならったでしょ!!まちがえたらあかちゃんいかだよ!!」 「ゆっ、みっ、ちがっ、みいっ!ちがうっ!!なんでくちさんいうごどぎいでぐれないの!!」 二匹は絶望と侮蔑の入り混じった表情で、ハゲの珍回答を待つしかない。 「ゆ゛っ、みっ、ゆがっ、みっ…!!ゆぐいいいががががが…」 プレッシャーと、自尊心を砕かれた痛み、そして自分の体を信用できない不安から、口から泡を吹いている。 10分ほどハゲまりさの笑える奮闘を堪能してから、二人は後始末に入った。 「お前、あの時アイツが知恵を回して『あべこべ』に回答しないって、信じてたのか?」 「うん。だってゆっくりだし、パニクって、あれだけプレッシャーかけられてちゃムリでしょ。 人間ならよく、プライドを守るために作話…つまり思ってることと違う答えを言って、辻褄合わせるんだけどね」 「所詮ゆっくりはゆっくりか…嘘つきで有名な黒白なのにな」 餡子まみれの手術器具を洗いながら、二人の医師は、ゆっくり脳外科の発展の可能性をその場で諦めた。 あとがき:脳梁切断の手術はどうやら今現在なお行われているようです。 非常に重いてんかんの発作をほぼ根治できるとかできないとか。 なお、その手術による後遺症を負った人に対する差別意識を増長する目的で書いたわけではありません。 ゆっくりにロボトミーかましたかっただけです。初SSゆえ拙作をお赦しください。 それと。アク禁で投下報告できなかったお詫びと、wikiへの追加をしてくれた方に感謝を。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4162.html
注:某マンガのパロディが含まれています 「ゆぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!ゆっぐりさぜでぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!」 「むぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅぅぅぅぅぅぅっ!!!!!」 「いだいんだぜぇぇぇぇぇっ!!!!ばりざをはなし・・・ゆぎぎぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」 ゆっくりたちのすさまじい悲鳴が響き渡る。ここでは日常茶飯事、ありふれた光景だ。 ここのゆっくりたちは皆強制労働させられている。今絶叫していたゆっくりたちはサボって鞭で叩かれているところなのだ。 ここは罪を犯した罪人・・・ではなく罪ゆっくりを収容する超巨大監獄『ゆンペルダウン』・・・。 その実態は謎に包まれていたが、今日私はここへの取材を許可され中に入れてもらっている。 まず中に入って感じたのはとてつもなく甘い匂い・・・そして耳に残るゆっくりたちの悲鳴・・・ 「なるほど・・・まさにゆっくりにとっては地獄ですな・・・。メモメモ・・・。」 「じっくり見ていってくださいね。時間はいくらでもありますからね・・・。」 ゆンペルダウンの責任者である青年・・・人呼んで『監獄鬼異惨』が私を案内してくれている。 彼は若干20歳にしてここの全ての責任を任せられているスゴ腕の青年だ。虐待ランクは最高のSランクであり、 最強のSランクだけで構成された『ゆ虐七連星』の1人であると言われている。よく分からないがすごいらしい。 「ゆンペルダウンは全部で6フロアあるんですよ。順番にさらりと紹介していきましょう。」 「はい、私も中に入れて嬉しい限りで・・・。ゆっくり見ていきますね。」 「ゆっ!?おにいさんゆっくりして・・・。」 「はいはい働け働け。」 鬼異惨の鋭い蹴りが私に反応したれいむに炸裂した。軽い蹴りに見えたが、れいむは思いっきり吹っ飛び壁に激突していた。 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 「痙攣してる暇があるなら働け。とにかく働け。さっさと働け。」 「あの~・・・。あのれいむ死にそうですけど・・・。」 「ええ、どうやらあのれいむは痙攣することで他のゆっくりたちを戒めているようですね。その心意気に免じて少し休ませてあげましょう。」 鬼異惨はそう言うとさっさと歩いて行ってしまった。マイペースな方だなぁ・・・。私は急いで追いかけた。 ちなみに後ろを見てみるとさっきのれいむがピクリとも動かなくなっていた。多分死んだのだろう。 「ここはフロア1、最も罪の軽いゆっくりが収容されています。名前は『労働地獄』、その名の通り1日20時間労働させています。」 「睡眠時間4時間ですか・・・。確かに地獄ですね・・・。」 「いいえ、食事の時間を考えれば実際の睡眠時間は3時間程です。それでもゆっくりは簡単には死なないのです。」 彼の話では、ここのゆっくりの犯した罪は『人間からあまあまを貰おうとした罪』や、『人間に対して暴言を吐いた罪』などらしい。 辺りを見回すととにかくゆっくりたちが重そうな岩を運んだり、口でロープを引っ張ったりしている。 種類は様々、れいむ・まりさ・ぱちゅりー・ありす・ちぇん・・・とだいたい揃っていた。 「ちなみに捕食種はここにはいません。大切な労働力を食べてしまいますからね。」 「はぁ・・・なるほど・・・メモメモ・・・。」 「ここのゆっくりは約1ヶ月で外に解放されます。実際ほとんど途中で死んでしまうので出れるのはほんの2・3割ですが・・・。」 「外に出しちゃうんですか?そんなことして平気なんですか?」 「あくまで軽い罪ですしね、仮に出れてももう2度と人間と関わろうとはしませんよ。さて・・・次はフロア2です。」 階段を降りるとフロア2に到着した。見渡した瞬間、さっきのフロア1とは別次元だと分かった。 大量のケースに入れられたゆっくりたちがズラリと並んでおり、全員頭からは茎が生えていた。 茎には赤ちゃんがぶら下がっておりゆぅゆぅと寝息を立てている。上だけ見れば癒される光景だ。 だが、下の光景・・・つまりの親のゆっくりを見ると、ここがゆっくりできない所であることを思い出させてくれた。 親ゆっくりの顔は種族個体関係なく全員生気を失った、死んだような顔をしていたのだ。じっと見てるとこっちが鬱になるような顔だ。 「えっと・・・ここは・・・?」 「ここはフロア2、名付けて『出産地獄』です。見ての通りひたすら赤ゆっくりを産ませるフロアです。」 「こりゃまたきつそうですねぇ~・・・。メモメモ・・・。」 「犯した主な罪は『野菜が勝手に生えてくると思い込み畑に侵入した罪』、『ゴミ袋を破り中身を漁ろうとした罪』などです。未遂で終わった奴らはここで、 実際に被害を出した場合フロア3に送られます。」 見てみると生えた茎はすぐに従業員に毟られ、根っこを砂糖水に浸けられ運ばれて行った。茎が無くなったゆっくりは反応せずただ死んだような目をしているだけだった。 すると別の従業員が何か餡子っぽい物体をゆっくりに注射で注入し、体を揺らし始めた・・・。 「んふぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!すっきりぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」 「あ、また茎が生えてきましたね。あのれいむ今の瞬間だけ目が輝いてたな・・・。」 「常にチューブで栄養を与えているので絶対に死にません。さっきの注射にはいわゆる・・・赤ゆっくりの素が入っていたのです。」 「ああ、精子餡ですか。」 「・・・すいませんがその言い方止めてください。私こう見えてシャイなんですよ。」 「あ、すいません・・・(やっぱ変わった人かも・・・)。」 「・・・では生まれた赤ゆっくりたちがどうなるか見てからフロア3に行きましょうか。」 別の場所に案内された私は大量の茎と赤ゆっくりを見た。コンベアーで運ばれ変な機械が茎を検査し、そして3つに別れたルートに流されている・・・。 「ここは赤ゆっくりの体内の餡子を調べて素質を検査する部屋です。」 「餡子で素質が分かるんですか?」 「ええ、上質な餡子程賢い個体に育つ可能性が大きくなるのです。3つに別れたルートはそれぞれ『高級』『中級』『駄作』となっていて、 高級に選ばれた赤ゆっくりは一流のブリーダーの所に送られ飼いゆっくりとして英才教育を受けます。そして中級に選ばれた赤ゆっくりは 加工場に送られ我々人間のおやつになります。最後に駄作に選ばれた粗悪な赤ゆっくりはここのゆっくりたちのご飯になります。」 「ほうほう、実にエコロジーで無駄が無い・・・。すばらしいですね。」 「サンプルを見せましょう。まずこれが高級赤ゆです。れいむ種です。」 「(ぺこっ)ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!」 「ではさっそく・・・クッキー食べるか?」 「れいみゅはにんげんしゃんからもにょをもりゃっちゃりしにゃいよ!!!」 「おお、あの食欲最優先なゆっくりが拒むとは・・・。確かに良い子みたいですね・・・。」 「次は中級赤ゆです。」 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!!!おにーしゃん!れいみゅにあみゃあみゃをちょーだいね!!」 「そして駄作赤ゆです。」 「ゆっ!?おじしゃんはしゃっしゃとれいみゅにあみゃあみゃをもっちぇきちぇね!!!」 「うわぁ・・・これはひどい・・・。」 「ききょえにゃいの!!?ばきゃにゃの!?しにゅの!!?にょうにゃしくしょじじい(能無しクソジジイ)のぶんじゃいで・・・ぴっ!!?」 「おっと失礼・・・。ついすり潰してしまいました。私もまだまだ未熟ですね・・・。さて、フロア3に行きましょうか。」 私は心の中でGJ!!と叫びながらフロア3に移動した。本当はもっとじっくり見ていたいが文句を言える立場では無いので大人しくした。 フロア3・・・到着と同時に悲惨な場所だと瞬時に理解できた。大量のノーマルれみりゃが宙を舞い、胴付きれみりゃが地上を闊歩していた。 そして逃げ惑うゆっくりが次々と食われていく・・・。 「うー!うー!」 「ゆぎゃへぇぇぇぇぇぇっ!!!!あんごずわない・・・で・・・。」 「ばりざぁぁぁぁぁっ!!!?」 「う~・・・。どこみてるんだどぉ~!?おぜうさまをむしするんじゃないどぉ~。」 「ゆぴぃぃぃぃぃっ!!?やべでねっ!!!?はなし・・・ゆぎゃぁぁぁぁぁっ!!!!」 「うー!あまあま~♪」 「もっと・・・ゆっく・・・り・・・。」 「ここはフロア3、別名『れみりゃ地獄』です。人間によって飼い慣らされたれみりゃたちが絶えず餌を求めて徘徊しているフロアです。」 「何と恐ろしい・・・人間で例えるならライオンの群れのど真ん中に放り込まれた気分でしょうねぇ・・・。」 「・・・すいませんがゆっくりの境遇を人間で例えるのは止めてください。饅頭と同じ扱いをしたら全世界の人類に失礼ですから。」 「あ、すいません・・・。」 それにしてもこのフロア・・・ゆっくりたちがあっという間に全滅してしまうのでは・・・私は疑問をぶつけてみた。 「心配ありません。ここのれみりゃたちは皆ゆっくりたちが死なない程度しか中身を吸わないよう訓練されてますから。 ただし胴付きれみりゃに襲われた場合は確実に全部吸われて死にます。ゆっくりたちの食事は毎日配置が変化するので、 れみりゃに襲われると分かっていても餌を求めて動き回らなくてはいけません。」 「ここのゆっくりは野菜を盗んだりゴミ漁りをしたゆっくり・・・でしたっけ?」 「ええ、実際に食害を出した重罪ゆっくりたちです。なので情けは必要ありませんね。ハハハハハッ。」 「わぎゃりゃにゃいよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!わぎゃらにゃ・・・!!!」 「うー!うー!(チューチュー)」 「むぎゅぎゅぎゅぎゅっ!!!!?」 「あまあま~♪うー!」 「ゆぎっゆぎぃ・・・!!もう・・・ごろじで・・・!!!」 「そののぞみかなえてやるどぉ~♪ガブガブ♪」 フロア3の地点でかなりの地獄だ。ここから下は一体どんな地獄が・・・。恐る恐る聞いてみた。 「はっきり言うとフロア4からはあまり面白くないですよ。ただ五月蠅いだけかもしれませんね。まあ来れば分かります。」 フロア4・・・熱い、とにかく熱い暑い・・・。フロアの左右から常に火炎放射が吹き出し、メラメラと燃えている。 炎の中をよく観察すると、何やら袋のような物体が蠢いていた・・・。あれはいったい・・・? 「ここは『獄炎地獄』です。あの袋の中にゆっくりが入っています。袋は耐熱性で決して焼けず、中のゆっくりも焼死することはありません。ただし熱さだけはそのまま感じています。 つまり焼け死ぬような苦しみを延々と受け続ける訳です。ねっ、中が見れないからつまらないでしょう?」 「まぁ・・・確かに・・・。にしても熱いですね・・・。安全スペースにいても熱いですよ・・・。」 「さっさとフロア5に行きましょう。私実はここ嫌いなんですよ。熱いしゆっくりは見れないし・・・。今度改築しようと思ってるぐらいで・・・。」 愚痴を聞きながら私はフロア5に移動した。途中炎から出されたゆっくりが栄養チューブをぶち込まれ、また袋に包まれているのを目撃した。 その時のゆっくりはまりさだったが、最早全くゆっくりしていない顔で絶叫していた。確かに五月蠅い。 「あっここのゆっくりの犯した罪は主に『不法侵入罪』、つまりお家宣言した愚か者たちですね。」 「なるほど・・・メモメモ・・・。」 フロア5・・・私は正直驚愕した。フロア全体にいるゆっくり全てが痙攣していたからだ。 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 「あの~・・・ここは・・・?」 「私が最も好きなフロアで、別名『痙攣地獄』。常に致死量スレスレまで中身を機械で抜かれているんです。機械が常にゆっくりの状態を管理して 死ぬスレスレの状態を保っているのです。食事は1日1回しょぼいパン1つだけで、ここのゆっくりたちは常に飢えているんです。愉快でしょう?」 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 「声は不愉快ですけど・・・。」 「まあ他のSランクの友人に痙攣したゆっくりが大好きな奴もいましたね・・・。私は彼程好きではありませんが・・・。それでも悪くないと思いますよ?」 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛・・・。」 どの種類のゆっくりも絶えず白目状態で痙攣している。普通痙攣し始めたら数分で死に至るのだが、機械がそれを許さないらしい。 死にそうになれば適度にオレンジジュースを与え、回復し過ぎたらまた中身を吸い出す・・・。まさに地獄である。 「最後にフロア6です。せっかくですし案内しましょう。あっここのゆっくりたちは『老人や幼児に危害を加えた罪』がほとんどですね。」 「なるほど~・・・。ではフロア6のゆっくりはどんな罪を・・・?」 「6は・・・『徒党を組んで人間の村を襲い、脅し、略奪した罪』です。つまりドスやドスに従っていたゲス軍団などが収容されています。」 「まさに極悪ゆっくりって感じですね・・・。」 「人間に例えるならフロア6は終身刑みたいなもんですね。でたまに処刑を行うって感じで・・・。」 「あれ?あの~、人間で例えるの止めてって自分で言ってませんでしたっけ・・・?」 「過去のことはどうでもいいのです。さあフロア6に行きましょう。」 何てマイペースな・・・。やはりSランクは一味違うな~・・・私はそう思いつつフロア6に案内された・・・。 「こ・・・これは・・・。」 フロア6は巨大な牢屋で埋め尽くされており、様々なゆっくり、中にはドスも入れられていた。 全員すでに目に光は無く、ただ虚無の闇に包まれていた・・・。 「特殊な音波でゆっくりにしか聞こえない音が絶えず流れています。『お前たちはゆっくりできない、ゆっくりも満足にできないゴミだ』とね。 24時間常に聴き続けることにより精神が崩れあんな状態になるのです。ゆっくりにとって1番の苦しみはゆっくりできないと言われることですからね。」 「ほぉ~・・・。さすがフロア6・・・。確かにゆっくりで無くとも気が狂ってしまうかもしれませんね・・・。」 「ゆ・・・ゆ・・・どすは・・・ゆっくり・・・できない・・・ごみくず・・・ゆふっゆふふふふ・・・。」 「ありすはれいぱー・・・。いきるかちのないかす・・・。とかいはなんてもうそう・・・。」 皆何かを呟いている。駄目だ、不気味過ぎる。私は気分が悪くなり鬼異惨に肩を貸してもらい上へと戻った・・・。 「今日はありがとうございました。おかげで良い記事が書けそうですよ。」 「ええ、いつでもいらしてください。あなたとは気が合いそうだと直感したので・・・。」 気が合うようには思えなかったが、一応笑顔で握手し私はその場を去った。 さて、皆さんいかがだっただろうか?これがゆンペルダウンの正体である。しかし私はさらりと覗いただけ・・・まだ秘密がありそうでなりません。 またいつかここに訪れ、その時はもっと詳しく調査できるように努めたい。う・・・思い出したら気持ち悪い・・・エレエレエレエレ・・・。 このSSに感想をつける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/827.html
※スレの絵とコメントを見て書いてみた 『新ゆっくり製品販売!あらゆる家具がゆっくりに!?』 そんな広告を見た俺は、どんなものか気になったので見に行くことにした。 加工場が経営している販売所へ向かう。あまりに早く着いたおかげで、まだ開店準備の真っ最中だ。 たまたま店の準備をしていた店員に出会うと、少し早めに見物させてもらえると言う。 そんなわけで中に入ってみた。 が、中にあったのは箪笥やちゃぶ台、本棚といった家具。 ……さて、これのどこがゆっくり製品なんだろう? とか思っていた時だった。 「ゆっくりしていってね!」 突然、俺の近くからゆっくりの声がした。 が、声をしたほうを向いてみると、『木れいむサンプル』とかかれた札。 そして、そこらへんに立っているような木にゆっくりの顔を貼り付けた変なもの。 サンプルの立て札に、ちょっとした紹介と特徴も書いてあった。 要約すると、ゆっくりが出産の際蔓を生やすなら、ゆっくりが花を咲かせられるのではないか? と考えた研究者が実験の末に生み出した新種らしい。 結果としては花が咲くことはなかったが、その代わりがこの木れいむだそうな。 たまたまれいむ種で研究していたそうだが、他の種で可能なのかは現在研究中だとか。 いくつか貼ってある写真には、他のゆっくり研究者達。協賛には永遠亭の名前もあった。 特徴として分かっているのは僅かで 一見普通のゆっくりだが、妊娠して蔓を伸ばしだすと母体のゆっくりも木に変異する。 ある程度木として成長すると、普通のゆっくり同様蔓出産をする。 生まれた子ゆっくりは、一定の成長をしないで潰されると親同様の木として成長する。 くらいらしい。 説明をしばらく読んでいると 「でいぶのからだがあ゛あ゛あ゛!?」 なにやら騒がしい。後ろを振り返ってみた。 「もとにもどじでえ゛え゛え゛!!」 「なんでごんな゛ごどにい゛い゛い゛い゛い!!」 ここでやっと俺は理解した。 つまりこいつらは、この木れいむでできた家具というわけか。 今まで静かだったのは、ただ眠っていただけのようだ。 せっかくなので、製品も観察してみる。 最初に目についた箪笥を見てみた。 五段の引き出しがあり、真ん中の三段目にゆっくりの顔がついている。 展示品は汚さなければ少々いじってもいい、とのことだったので、遠慮なくいじってみた。 「おにいさん……れいむをもどして…………」 そんな懇願を気にせず、一発殴ってみる。 「ゆ゛うっ!!いたいよおにいさん、なにするの!!」 変形しても痛覚は残るらしい。なら引き出しを引っ張ったときはどうなるのだろう。 顔の部分の引き出しを引っ張ってみた。 「ゆ!!おそらをとんでるみたい!!」 ……あれ?てっきり痛がると思ったんだが。 そう思いながら木れいむの顔を観察してみた。 顔は飾りではなく、感覚器官として動いていた。触った感じもこのあたりだけ少し柔らかい。 動けるころの名残かゆっくりが食べられるものも一応食べるらしい。 ふと、ある考えが頭をよぎった。 さっそく実験をしながら、しばらくれいむをなでたりして遊ぶ。 しばらくは俺に気を取られていたれいむだったが、少し落ち着かない様子で 「おにいさん!れいむをもとにもどしてね!!こんなかたちはゆっくりできないよ!!」と言ってきた。 さすがに木れいむの状態に戻すことは俺でもできないため、引き出しを押し込めた。 ……さっきからずっと蹴りをいれた箪笥に。 「ゆぐううううううう゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!?!?」 やっぱりだ。こいつは顔のある部分だけ感覚がある。 つまり、顔と他の木の部分を切り離すと、顔は木に受けたダメージを感じない。 だが顔を木に戻すと感覚が繋がってダメージが顔にも伝わるという訳だ。 「いだいよお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」 痛いのはこっちだ。感触がまんま木なので蹴ったりすれば俺も痛い。 虐待お兄さんなら話は別かもしれないが。 その日、俺は木れいむ製の小さなテーブルを買うことにした。 ここまでさせておいてもらって何も買わないってのは、ちょっと気が引けたからな。 「むーしゃ、むーしゃ……」 使ってみるとこれがなかなか便利だ。 基本的に放置していても平気だそうだが、テーブルにこぼした水や食べカスなんかは口に持っていけば処分してくれる。 虐待したい時には適当に物をぶつけたりすればいつでもゆっくりの悲鳴が聞ける。餡子の始末が面倒という人には、気軽に虐待ができると評判だ。 廃棄するときには、砕いて薪にでもすればいい。 『ゆっくり家具第二弾!!ご要望の多かった小さな家具も実現!!』 そんなチラシをテーブルに伏せると、俺は出かける準備を始める。 その中身を理解したテーブルれいむは、使われだしてから久しく涙を流した。 終 レスを見てすぐに書き出したのにすでに先を越されてた……ゆっくりしないで書いた結果でもこれかよ! このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/notsearch/pages/136.html
グロリアン グロ動画や画像を集めているサイト。 GLAYを聞こうとした人涙目。 ジャンル 画像・動画 グロ系 総合評価 レベル6- コメント所 タグで不覚にもワロタwww -- スター (2011-09-08 16 17 45) 名前 コメント タグ 仕事柄、男しか居なくてボクからすればハーレムだ。しかも今日は上司に褒められて機嫌がいい。 でも、上司はノンケだし迷惑かけるわけにはいかない。 ボクのケツマンコと雄マラを慰めてくれる兄貴は居ないかなーって掲示板に載せたところ、すぐ1通のメールが着た。 「オラァ!お前の種壷に雄マラ突っ込んで雌泣きさせてやるよ!」 と、普段は敬語でしか来ないメールに、いきなりオラオラ系のメールが着ていた。まったく同じものが大量にある中、そういったものが1つあると目立つというやつだ。 ボクは興味半分でそのオラオラメールに返信をしていた。 返信してみると、まさか返信が来るとは思わなかったと返ってきた。 面白い人なので、メールを続ける事にしたのだが彼は早く会ってボクのケツマンコを掘りたいと言っていた。 彼は毎日雄マラと自分の顔を写した写メを送ってくる。そうして何度かやり取りしているうちに会う日が来た。 ゲイホテルは数が少ないので、男同士でも入れるホテルを探すのに苦労した。ホテルに入ったとたん、兄貴はボクを押し倒し乳首責めをしてくる。 いつも乳首オナニーをしているボクは、兄貴の舐めテクに感じさせられ思わず声をあげてしまった。 パンツ越しにも判るように我慢汁が大量にあふれ出て灰色のパンツにカウパーが凄く染み付いている。 ゆっくりと脱がされ、反動でお腹に雄マラがぺちっとあたる。勃起しても皮がめくれないボクは少し恥ずかしくて俯いた。 兄貴はそんな事お構いなしにボクのケツマンにワセリンを塗りたくり擬似トロマンにさせたところでデカマラを挿入してきた。 兄貴のデカマラは思ってた以上に大きく、19cmもあり、中で膨張しているかのような錯覚に陥いるほど太かった。 ガン堀りされ、本当のトロマンにされたところあまりにも気持ちよくて種付けしてほしいとせがんだところ兄貴はデカマラを勢いよく抜いてボクにビュビュっと濃い雄汁を顔射した。 ボクも抜かれたた衝撃にトコロテンしてしまった…… メールではオラオラ系だったが、リアルでは案外普通な人で言葉攻めはなかったがテクは凄かったのでボクもかなり満足した。 また、会いたいな。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/2144.html
ある国同士では、長い間戦争が行われていた。後先考えずに弾薬を使った結果、どちらの物資も底を尽きかけていた。 A国の湯栗虐太郎参謀は、必死になって作戦を考えていた。 「…あと少し…あと少しでもいいから物資があれば勝てるのに…ダメだ…!」 どちらの物資も底を尽きかけている。戦意ももはや喪失気味だ。どちらの国も、あと一押しすれば倒れてしまう。しかしその一押しができないのだ。 「くそっ…!」 他の国からの支援は期待できない。湯栗参謀は、悔しさのあまり枕代わりにしていたゆっくりのぬいぐるみ(妻から「ストレス解消に」として贈られたプレゼントである)を殴り飛ばしていた。 「っがぁ!このクソ饅頭がぁ!お前ら相手に戦争させろ!殲滅してやるからよぉ!」 「参謀!」 「何事だ」 加口丈。研究員として大尉の位置まで上り詰めた、若き天才肌のバイオテクノロジー学者である。 「報告いたします。ゆっくりの餡の解析が終わりました。結果、ゆっくり爆弾が理論的に可能だということが明らかになりました。 ゆっくり爆弾は安価で作れます。資金難の問題はこれで解決したと言っても過言ではありません」 「来た!武器供給来た!メイン武器来た!これで勝つる!」 湯栗参謀は大喜びで加口の肩を掴んで前後に揺らす。 「しかし問題があります。飛行機から投下する場合、投下時の興奮で爆発する可能性があるのです。大砲発射は言わずもがな。手榴弾にしようにも、ゆっくり自身が無駄に音を立てるのでこれでは役に立ちません」 「なぁに…問題はない。ゆっくりは自分で動くことができる。ゆっくり爆弾を陽動させ、敵軍に突っ込ませればいい。敵兵もゆっくりごときに貴重な弾薬を使おうとは考えまいさ」 湯栗参謀はそう言いながら、殴っていたゆっくりのぬいぐるみを放り投げる。 実際、どちらの国もゆっくりのような脆弱な野生生物に貴重な弾薬を使おうとはまったく考えていない。湯栗参謀はそういう意味では非常に優秀な洞察力を持っていた。 しかし窮地に立たされた将というのは、得てして奇策に走りやすい。 「我々にはゆっくり調教のスペシャリスト、鬼意がいる。奴にやらせよう」 「はっ!」 鬼意山、という名の伍長がいる。彼はゆっくり虐待のスペシャリストであり、この地方に多く住むゆっくり種を虐待することでストレス解消を図っていた。 鬼意という名前でありながら万人に優しく、戦場で傷ついて死に掛けている鳥を連れて帰って手当てをしたという逸話も残るほど温かみのある男である。 捕虜や部下、衛生兵、果ては上司にまでゆっくり虐待によるストレス解消を教え、その結果兵士たちの戦意喪失率は大幅に減った。 しかし鬼意は、ゆっくりを動物どころか生ゴミとしてすら扱わなかった。尊厳など与えず、ただ虐めて虐めて虐め殺す。それだけである。 そんな彼が受けた任務は次の通りだ。 「ゆっくり爆弾が完成した。ゆっくりを自主的に敵陣に向かわせるように調教しろ」 鬼意は気合を入れて、このクソ饅頭どもを調教した。死ぬ寸前までいたぶり、人工オレンジジュース(バイオテクノロジー研究班が作り上げた甘味料。生ゴミから安価で生産できるが、ゆっくりの治療程度にしか使えない)をぶっかける。その繰り返しだ。 歴戦の虐待兵士である彼は、総勢1000匹ものゆっくりを、わずか1日半で「逃げ出したい」という衝動に駆り立てさせた。 そして早朝、リーダー格のまりさが目を覚ましたことを確認すると、鬼意は気づかない振りをして、わざとらしく言った。 「ああ、この先の茶色の陣地にはとっても美味しいご飯や、綺麗なお花が咲いており、美しいゆっくりたちがいる『理想郷』があるらしい… 俺はこのクソゆっくりどもがそこに行ったら、追いかけることはできないだろうなぁ…」 「ゆゆっ!?」 リーダー格まりさは驚く。他の起きていたゆっくりも、ひそひそ声(笑)で「ゆっくりぷれいすがちゃいろいばしょにあるよ!」「ばかなじじいだね!れいむたちはゆっくりにげるよ!」などと言って話し始める。 リーダーまりさは考えた。 「(ゆゆっ!こんなゆっくりできないじじいからにげて『りそうきょう』にいって、にんげんをやっつけてそこをゆっくりぷれいすにするんだぜ!ばかなじじいだぜ! みんなをあのじんちにつれていって、まりさはそこのおうさまになるんだぜ!ゆっへっへ!)」 鬼意はにんまりと下品な笑顔を浮かべる饅頭どもを見て、作戦の成功を確信した。 「参謀。調教が終わりました」 「ご苦労。加口、ゆっくり爆弾への加工は?」 「この餌を食わせるだけです。鬼意さん、任せましたよ」 「餌を与える際に注意するべきことは?」 「その餌には火薬が含まれております。ぞんざいに扱うとすべてふいになりますので…まぁ爆発はネズミ花火程度ですがね。 餌を食べさせてから30分ほどで、ゆっくりは『ゆっくり爆弾』になります。餡子がすべて、衝撃に反応する爆薬になるのです。 その威力は手榴弾の2倍程度。ゆっくりが大人しい生物なら投擲武器として使えたのですが…」 「なるほど、あのクズ饅頭が騒ぐからまるで使い物にならないと」 「まぁ野生生物の大移動と見せかければ何とかなるだろう。餌を与えてたら即座に報告しろ。その30分後に出撃させる」 鬼意はゆっくりたちにひとつずつ、『あまあま』と偽った苦い粉をくれてやる。ゆっくりは辛味こそ猛毒になるが、適度に苦いものは「ゆっくりできない」だけで毒にはならないのだ。お茶のほのかな苦味が饅頭の餡子の甘味とよく合うのと同じである。 「ゆべぇぇぇ!ゆっぐりでぎないよおおおお!!!」 「うげぇぇ!!」 「あばあばじゃないよおおおお!!!」 「おがあじゃああああんん!!!にがいいいいい!!!」 阿鼻叫喚を見つめながら、鬼意は立ち去った。 そして30分後。鬼意はゆっくり監禁室にやってきて、わざと陣地の方向への扉と窓を開放し、陣地を見せ付けるようにしてからこう言った。 「ああ、この先の茶色の陣地にはとっても美味しいご飯や、綺麗なお花が咲いており、美しいゆっくりたちがいる『理想郷』があるらしい… 俺はこのクソゆっくりどもがそこに行ったら、追いかけることはできないだろうなぁ… うわぁ!すべってころんじゃった!足を折っちゃったみたいだ!」 そして鬼意は、誰が見ても分かるような演技ですっ転ぶ。それを見るや否やゆっくりたちは、一目散に茶色い敵陣へ向かって跳ね始めた。 「ゆっくり逃げるんだぜぇー!」 「ゆーっ!」 総勢千匹のゆっくりは、鬼意に見向きもせずに陣地へと向かっていった。 「さて、ひとまずこの作戦は成功した。参謀に報告せねば…その後は野生ゆっくりの捕獲と交流虐待パーティだ」 鬼意はそう言いながら、敵陣に向かってぼよんぼよんと跳ねるゆっくりを見つめた。 敵は弾薬を使わない。何らかの殺傷は絶対に与えるはずだ。鬼意も、湯栗も、加口も、それ以外のA国の関係者も皆そう思っていた。 しかし彼らは知らなかった。否、甘く見すぎていた。 どれだけ調教しても、ゆっくりは所詮ゆっくりでしかないということを。 ゆっくりは、人間どころか、犬猫や昆虫ですら想像を絶するほど愚かしいナマモノであるということを。 変わってこちらはB国の最前線。4人の兵士がお茶を飲みながら、偵察任務に当たっている。 物資が末期的に乏しくなった今、無闇に戦闘を仕掛けることはない。ゆえにお茶を飲んで安らぎながら偵察をしていても、動きがあればすぐにわかるのだ。 「…ん?せ、先輩!生首が、生首がこっちに向かって!」 「あんだと!?」 兵の一人が焦燥を見せる。もう一人が双眼鏡を奪って敵陣を見ると、確かに生首らしいものが猛烈な勢い(時速5キロくらい)でこちらに突撃してきていた。どれもこれも生にしがみついた醜い顔をしている。 「ああ、ありゃゆっくりだよ」 「ゆっくり!?」 「そういう名前の動物さね」 朴訥とした顔の兵士が、茶をずずっと啜ってから応じる。 「ゆっくりしていってね!!!って言うからそんな名がついたんだ。オラの村じゃあ、ゆっくりは畑荒らすわ家荒らすわでな。 しかも頭は悪いし生意気だし、人間様のことをからかってくるんだべ」 「弱い。脆い。遅い。三拍子揃った史上最低最悪な生物だ。よく増える、よく食べる、よく荒らす…人間にとって最大の害獣だ。 いいかげんな生物だからな、ずっと東の方の町なんかだとこいつらを愛玩動物としてかわいがったりしているらしい。 なんでもこのわけのわからなさがかわいらしいんだとか…やっぱ奴らは違うねェ、俺ら貧乏人には理解できないよ」 嫌味っぽい男がそのあとを受けて言う。 「オラの村じゃあ、このゆっくりをな。じっくり煮るんだ。すると甘い汁がたっぷりでてな、これがほんにうまいんだ!」 「俺の村じゃあ、妊娠中のこいつらを捕まえて、中の子供をひりださせて戦わせるのが流行ってたな…あっちの捕虜は、噂なんだがゆっくり虐待でA国の連中と交流しているらしいぞ」 「そ、そうですか…」 新兵らしき最初の偵察兵は、3人の平然とした表情に驚いていた。生首を見ても個々まで平然とできるとは。 「だがこのまま茶を飲んでいるわけにはいかんな」 「そうだか?ゆっくりの大移動なんてよくある話だべさ。あいつら馬鹿だから飯を後先考えずに食い荒らしちまう」 「あのな。ここはつい最近まで、鉄の雨が降っていたんだぞ?いたるところにゆっくりのぼろぼろになった帽子があるだろう。 そんなところを忌避せぬほど、ゆっくりも愚かじゃないさ。それに高低差で言えばこちらの方が少し高い。 じゃあ何故こちらに移動してきているか?あんなに必死な表情で、何故ゆっくりにしては速いスピードで動いているか?」 「向こう側で何かされたんだろうね」 「その通り。奴らの見え透いた作戦だろう。大方ゆっくりに毒薬でも仕込んであるんだろう。末期の上層部はこういう頓珍漢作戦をよく考えるものだ」 男はそう言いながら大きくあくびをする。人が歩くような速度でこちらに向かってきている。奴らがここまで到達するのに、あと軽く1時間はかかるだろう。 「おいイヤミ、お前のラジコンを使うぞ」 「合点承知」 「イナカとビビリは穴を掘れ。俺は退却準備をする。ここは捨てる」 「え!?この陣地捨てちゃうんですか!?」 「多少の犠牲は仕方がないさ」 男はそう言いながら、ティーセットを片付け始めた。 十分に掘った穴の中に、ビビリとイヤミがよく食べているチョコレートを3枚ほど入れる。貴重な食料だが、これが作戦に重要になる。 そして男は、そこにゆっくりの形をしたラジコンを置く。ゆっくり釣りというエンターテイメントをする際に使うものだ。 そして男たちはそそくさと退散し、遠くに行って様子を見る。 「ゆっ、ゆっ…もうすぐだよ!もうすぐまりさのゆっくりぷれいすにつくよぉ!」 リーダーまりさは息も絶え絶えに言った。もう少しだ。もう少しで理想郷にたどりつく。 「ユックリシテイッテネ!」 すると、隣から聞きなれない声が聞こえてきた。 「ゆゆっ、ゆっくりしていってね!!!ゆゆーっ!?」 まりさは驚く。こんな艶やかな顔をしたゆっくりは見たことがない。 「ユックリシテイッテネ!ココニオカシガタクサンアルヨ!アマイニオイモスルヨ!」 そのゆっくりは少し変てこな声を出す。確かにあの美しいゆっくりの近くからは、甘い匂いがする。 「ここがあのじじいのいっていた『りそうきょう』だね!まりさがいちばんのりだよ!」 まりさはそう言いながらぴょんぴょんと跳ね、 「ゆっくりして…ゆーっ!!!」 穴へと落ちていった。 「まりさがはいったよ!ここがきっとゆっくりぷれいすだよ!」 「ユックリシテイッテネ!ココニオカシガタクサンアルヨ!アマイニオイモスルヨ!」 「ゆゆゆーっ!と、とってもゆっくりしたゆっくりだね!れいむはれいむっていうんだよ!いっしょにすりすり…」 「オカシタベナイノ?」 「おかし!れいむたべるよー!」 「ま、まりさもたべるんだぜ!」 穴へ次々とダイブしていくゆっくり。そして穴の中で何度も繰り返される爆発。 そのたびに餡子の甘い匂いがたちこめ、ゆっくりはその匂いにつられて穴へと落ちていく。 「…アホですね」 「予想以上にアホだな」 「この世で一番のバカだべ」 「ありえんな、こりゃ。上に連絡してくるわ」 4人の偵察兵はその様子を見ながら、笑いを通り越して呆れた。まさかここまでバカな動物だとは思わなかったのだろう。 食欲に任せて、後先を考えずにみんながみんな同じ行動をする。そして爆発。命の無駄遣いとはまさにこのことだ。 たった3枚のチョコレートと、ちょっとした舞台装置。たったこれだけで、何百というゆっくりが死んでいく。愚かしい。実に愚かしい。 「ま、毒ガスじゃなかっただけよかったと思うか…」 男はそう言って、双眼鏡をビビリから奪った。 「ホントアホだな」 「そうですねぇ…俺もこの戦争が終わったら、ゆっくりってのに接してみようと思います」 一方、A国。 「あんのバカどもがぁぁぁぁぁ!」 鬼意は憤怒の表情を見せていた。ゆっくりが穴に飛び込んで自殺していくのである。 レミングだってこんなことはしない。鬼意は手に持っていた赤まりさを床に叩きつけた。 「ゆびゅっ」 ただの餡片に化けた赤まりさを軍靴で散々踏みつけたあと、鬼意は叫んだ。 「ヒャッハァ!敗北主義者どもを虐待だァァァァァァ!」 このままでは確実に1000匹全員が自殺する。それだけは避けなければならない。さらに鬼意の虐待精神が、「奴らを殺せ」ととどろき叫んでいる。 鬼意は人間をはるかに凌駕する速度で走り始めた。しかし… 「ゆびぇぇぇん!おねーじゃああああんん!!!れいむをおいでいがないでよおおおお!!!」 その途中に、石を踏んづけて底面から餡子が漏れ出し、死に掛けているゆっくり爆弾に会ってしまった。 「ゆっくりでぎないよおおおおお!!!」 「邪魔だどけぇぇぇぇ!」 「ゆべっ(カチッ)」 鬼意は勢い余ってれいむを蹴り殺す。しかし「カチッ」という音を聞いた瞬間、はっとした。 そうだ。こいつら…手榴弾化しているじゃん。 そう思った瞬間、子れいむは爆発した。 鬼意の肉片は四散し、魂はこの世から消えた。 戦争とは、得てしてむなしいものである。 その後、戦争は終結した。兵士たちは喜び、ゆっくりを手土産に交流を開始。 ゆっくり虐待により、国境を越えた深い友情を育むことになった。 奇策の犠牲となった鬼意は、最初こそ世界一のマヌケとして扱われていたが、その後大量の虐待ノートを残していたことが判明。両国から崇められることになる。 彼の一見乱暴に見えて繊細な虐待術は「鬼意山流虐待術」として広まり、ゆっくりを生かさず殺さずというそのスタンスは国の垣根を越え、C国、D国と広まることになる。 かつての4人組も、いまや虐待にしのぎを削るライバルだ。 「ほらほら、見てくんろ。オラのまりさはぼうしが100個あるんだべ。全部偽物だけど」 「どれがほんもののおぼうしさんなのおおおおおおおお!!!」 「目玉をえぐって、自分の子供と饅頭をランダムに食わせるゲームをしているんだ。なかなか面白いぜ」 「おきゃーしゃんやめちぇにぇ…ゆびゃっ!ゆべぇ…」 「あがじゃんがああああああ!!!」 「底面を半分焼いて…ほら、びっこゆっくりだ。虐待しちゃうぞー!」 「れいむはゆっくりにげるよ!…ゆゆっ!?どぼじでまっずぐどべないどおおおおお!!!」 「ほらほら、見てください!ゆっくりマトリョーシカです!こうやって殴ると…」 「ゆびゃあ!」 「中の子供にも振動が伝わって、母れいむ、子れいむ、赤れいむって感じで口の中のれいむが見えるって仕組みです!」 「おおー!すごいぞビビリ!」 そして鬼意の魂は、地獄に行った。 「じぶんでばくだんにさせたれいむをふんづけてしぬなんて、おにいさんばかなの!?しぬの!?しんでたね!!!ゲラゲラ…ぐばべびゅ!!」 「血の池、針山、凍結地獄…虐待道具には事欠かねぇな」 鬼意は生前の優しさが功を奏したのか、鬼意にとっての天国へいけることになった。 ゆっくり地獄でゆっくりの監視をする。それが閻魔の言い渡した、彼に対する罰だったのだ。そこには虐待しがいのあるドスまりさやはくれいむ、アストロンれいむのようなレア個体がたっぷりいる。 閻魔は鬼意のスタンスを見て、これこそ最も理想的な人間だと判断したらしい。毎日自滅しては死んでいき、説教すらまともに聞かないゆっくりを地獄に落とすのも大変なのだろう。いわゆる一種の温情であり、閻魔なりのゆっくり虐待方法でもあった。 「わらわのこうけつなたましいにさわるでない…ゆびゃあああああああ!!!やべでええええええ!!!」 「アストロ…ぶぐぶぐ…ぢはいやだああああああ!!!ぢのいげはやだあああああ!!!」 「だずげでどずううううう!!!」 「ゆっ?たすけないよ!ゆっくりくるしんでね!おにいさん、ありがとう!どすにとってゆっくりできないゆっくりがくるしんでるよ!…ゆびゃあああああ!!!どずのぶりぢぃなおがおがああああ!!!」 「心が落ち着くなぁ…」 針山がゆ山に化けるのに、そう時間はかからなかった。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/709.html
「ほら!れいむ見てよ!きょうはどんぐりみつけたんだよ!!!」 「ゆゆ!れいむだってばったさんとってきたもんねー!!!」 お互いの収穫を見せ合っているのはゆっくりれいむとゆっくりまりさだ。 そろそろ本格的に冬入りしようかという時季、この人里はなれた山のふもとのゆっくり村に住む 100匹近いゆっくりたちは毎日ほとんどの時間をえさの確保に使っている。 「ゆっくりかえってきたよ!!!」 巣へ帰ってきたまりさは口に入れていたどんぐりをはき出し、子供たちに見せた。 「おかーしゃんしゅごーい!!!」 「さすがだね!!ゆっくりできるよ!!!」 子供たちは大喜びだ。それを見た親まりさはすごいでしょ、とばかりに体を膨らませて 凄さをアピールする。 このようなことがここ毎日行われていたが、いつもと違うのはここからだ。 「お゛があ゛ざあ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!」 すさまじい形相をして息を荒立たせ、ゆっくりらしからぬスピードで子まりさが巣へ戻ってきた。 「どうしたの?ゆっくりしていってね!!!?」 親まりさが落ちつかせるも、子まりさはまだ正気に戻っていない。 「はぁはぁ・・・じらないゆっくっ・・・じらないゆっぐりがぎでるよ゛お゛お゛!!!」 ふと外を見ると広場のほうに人だかりならぬゆっくりだかりができていた。 「ゆゆっ!!なんだかおかしいよ!!こどもたちはここでゆっくりしててね!!!」 親まりさはただならぬ雰囲気を感じ、急いで広場のほうへ駆け出していった。 「みんなゆっくりきいてね!!!」 まりさが広場に着くとゆっくりだかりの真ん中あたりから聞きなれない声が聞こえた。 「わたしはかなこ!あの山からきたんだよ!!」 輪の中心を見てみると青くうねった髪と背中の大きなしめ縄が特徴的なゆっくりがいた。 ゆっくりかなこの指すほうを見てまわりのゆっくりたちがざわつき始める。 かなこが来たところはあの恐ろしい妖怪の山のようなのだ。 「ゆゆ!?かなこはあのお山からなにをしにきたの!?ゆっくりせつめいしてね!!!」 回りのゆっくりたちがうろたえる中、村のリーダーれいむが落ち着いて質問を投げかけた。 リーダーれいむの核心を突いた質問にかなこはゆっくりと口を開く。 「みんな!今からかなこがいうことをゆっくりしんじてね!!」 村中の視線がかなこに集まる。 「かなこにごはんを分けてくれたら2倍にしてかえしてあげるよ!!ゆっくりしんじてね!!!」 普通の人間であれば何を支離滅裂なことを言っているのだろうという疑念が湧き上がるのだが、 餡子脳は違っていた。 「これで冬のたくわえがふえるよ!!」 「いつもより2ばいゆっくりできるよ!!」 「ゆっくりしないでたべものもってくるよ!!」 ほとんどのゆっくりがかなこの言葉に大興奮している。そして、皆が食べ物を取りに巣へ帰ろうとしたその時、 リーダーれいむとその他年長ゆっくりたちがそれを止めた。 「みんな、ゆっくりかんがえてね!」 「見たことないゆっくりはしんようできないよ!!」 「みんなからごはんをだましとってゆっくりさせないつもりだよ!!!」 すると巣へ帰ろうとしていたゆっくりたちの動きが止まる。そしてゆっくり考えた結果、皆が一旦もとの場所へ 戻った。ゆっくりというのは何かの発言にとても流されやすい。 「よくもありすたちをだまそうとしたね!ぷくーっ!」 「むきゅん!そんなつごうのいいはなしなんてないよ!」 「ごはんはゆっくりじぶんでとってね!」 「はやくかえってね!!」 体を膨らませて威嚇するもの、飛び跳ねて怒りを露にするもの、罵声を浴びせるものなど様々な表現でよそ者である ゆっくりかなこを排除しようとする。 「だましてなんかいないよ!!ゆっくりしんじてね!!!」 村のゆっくりたちにじりじりと詰め寄られたかなこは信じてもらおうと必死に呼びかける。 「もうここでゆっくりしないでね!!!」 ついに痺れをきらせたゆっくりありすがかなこに体当たりを仕掛けた。 「ゆ゛っ!ゆっくりやめてね!」 1匹が動けばあとは簡単。それに続きほかのゆっくりたちも一斉に体当たりを始める。 「ゆっくりしね!」 「いまならゆるしてあげるよ!」 「はやくお山にかえってね!」 約10匹のゆっくりに囲まれたかなこは完全に身動きが取れなくなってしまった。 「い゛だい゛!!どお゛じでごんなg・・・ぐべぇえ゛え゛!!」 ありすがかなこの上になり飛び跳ね始めた。着地するたびに回りのゆっくりから大きな歓声が湧く。 ありすが最後の一撃を食らわせようとしていたとき、ついに救世主が現れたのだ。 「みんなゆっくりやめてね!!まりさはゆっくりしんじるよ!!!」 口に食べ物を含んだ1匹のゆっくりまりさが現れた。このまりさはこの村に長く住み着き、村の中でも 信頼されているゆっくりのうちの1匹だ。まりさは口から今日収穫したばかりのどんぐりを出し、続けてこう言い放った。 「かなこもおなじゆっくりなんだよ!!ゆっくりさせてあげてね!!!」 この力強い言葉に、先ほどまで暴れていた若いゆっくりたちは急いでかなこから距離を置いた。 まりさは傷だらけのかなこに近づき、頬をなめてあげた。 「ありがとうまりさ。もうだいじょうぶだよ!」 かなこの傷も癒えたところで、まりさは先ほどのどんぐりを10個ほどかなこの側に置いた。 「とりあえずはこれだけだよ!ゆっくりもってかえってね!!!」 そう言ってまりさはゆっくりと微笑んだ。このゆっくりまりさはなんと良いゆっくりなのであろう。 彼女こそがゆっくりのあるべき姿だとかなこは感じた。 「もーっ!まりさはなんでわからないの!?」 しかし、少々頭の切れるゆっくりにはそれは愚行にしか移らなかった。 「ゆゆ!れいむにはかんけいないよ!これはまりさのごはんなんだからね!!」 「じゃあふゆのあいだゆっくりできなくなってもしらないからね!みんなもたくわえをわけちゃだめだよ!!」 リーダーれいむは頭から蒸気が出るくらいに怒って自分の巣へ帰っていった。それに続くように他のゆっくりたちも 次々と帰っていった。 ついに広場に残っているのは2匹だけになった。2匹は明日また会う約束をし、それぞれの帰路へとついた。 次の日、まりさは嬉々として森の中を飛び跳ねていた。実はさっきかなこと会ってきたのだ。 まりさが頭の上に乗せているのは2本のサツマイモ。昨日の約束は果たされたのだ。 「ゆ~んゆ~ん♪ゆっくりかえってきたよ!!」 巣に帰ってきたまりさは頭上のサツマイモをごろんと転がし子供たちが見える位置に置く。 「おかあさんこれなに?」 「みたことないよ!!」 はじめて見るその赤紫の物体に子供たちは興味津々だ。 「これはね、おいもだよ!おかあさんもね、1かいしか食べたことないんだよ!すごくおいしいよ!」 まりさが興奮気味に話す。このあたりではイモ類は滅多に見つからないようだ。 子供たちは初めての食べ物に少しだけドキドキしながらかじりついた。 むーしゃむーしゃ・・・ 「うめぇ!これめちゃうめぇ!!!」 「あまくておいしいよ!!」 「これはゆっくりできるあじだよ!!!」 子供たちはとても幸せそうにゆっくりとサツマイモを丸々1つ平らげてしまった。 「「「しあわせー!!!」」」 まりさ一家が盛り上がっていると入り口のほうから声がした。 「ゆっくりしていってね!!」 お決まりのあいさつをして巣に入ってきたのはリーダーれいむであった。昨日のことが心配で様子を見に来たのだった。 れいむが足を進めていくと、あるものが目に飛び込んできた。 「ゆゆゆゆゆっ!!おいもがあるよ!!どこでみつけたの???ゆっくりこたえてね!! れいむにもおいもたべさせてね!!!」 サツマイモを見つけたれいむはよだれを垂らし、やはり興奮気味にまりさを問いただした。 「これはまりさたちのおいもだよ!!!きのうのかなこからもらったんだよ!!!」 まりさはサツマイモの前に立ち、れいむを退けるようにぷくーっと体を膨らませた。 「ゆ゛べえ゛!!きのうのことはほんとうだったんだね!?」 れいむは驚きを隠せなかった。れいむはこうしてはいられないと、まりさの家でゆっくりせずに急いで帰っていった。 知らないゆっくりが持ってきたサツマイモの話は、その日のうちにたちまち村中に広がっていった。 次の日、かなこはまたゆっくり村に現れた。しかし、前回とは違って皆が食べ物を持って集まってきている。 「「「「ゆっくりしていってね!!!!」」」」 かなこは歓迎されたのだ。もっとも、皆はサツマイモが目当てなわけだが。 「みんな!ゆっくりしんじてくれてありがとう!!!」 かなこはうれしそうに飛び跳ねた。それを見た周りのゆっくりたちは、順序良く持ち寄った食べ物をかなこへ 収めに行く。木の実や昆虫、植物などこれまで苦労して蓄えてきたが、その量の2倍でサツマイモが返って 来ると思うと、皆うれしくてたまらなかった。 かなこの持って来た袋の中にみんなの蓄えを入れていってるのだが、村の頭脳、1匹のぱちゅりーがあることに気づく。 「むっきゅ~ん!!みんなまだおうちにごはんおいてきてるでしょ!!よくかんがえてね!!あずければあずけるほど かえってくるんだよ!!!いつもより2ばいゆっくりできるんだよ!!かくさないでぜんぶもってきてね!!!」 ぱちゅりーの説得には皆がうなずいた。さすがの餡子脳もこの理屈はよく理解できるようだ。 出し惜しみをしていたゆっくりはすぐに自分の巣へと取りに帰った。 「こどもたちもてつだってね!!またおいもがたべれるよ!!!」 「おいも!?じゃあゆっくりはこぶよ!」 まりさも家族総出でかなこの元へ食料を運んだ。 かなこが来たのは朝だったが、全員が食料を納め終わる頃にはもう夕方になっていた。 「みんなありがとう!ゆっくりかえるね!!!」 自分の何倍もの大きさに膨れ上がった袋を引きずりながらかなこは山のほうへと向かった。 袋には村の全食料が入っている。 「ゆっくりきをつけてね!!」 「またきてね!!!」 「おいもをよろしくね!!!」 村全員でかなこを送り出し、かなこが見えなくなるのを確認してから皆がそれぞれの巣へ戻っていった。 「あしたはおいものぱーてぃーだよ!」 「おいもはすごくゆっくりできるよ!」 「たのちみー!」 その夜、各家庭で同じような会話が繰り広げられた。みんなわくわくが止まらない。 ゆっくりたちはかつてないゆっくりライフを想像しながら眠りについた。 次の日、朝早くからゆっくりたちは広場に集まっていた。いつものように森へ食料を確保しにいくゆっくりは 1匹もいなかった。皆が妖怪の山のほうに注目し、今か今かと待ちわびている。 頬をすり合わせたり、跳び跳ね回ったり、歌を歌いながらゆっくりたちは時間を潰した。 「ゆ~ん!きょうはおそいね!」 「きょうはゆっくりしてるんだよ!」 「おいもがたくさんだからね!ゆっくりきてるはずだよ!」 昼の一番暖かい時間になってもかなこは現れない。しかし、ゆっくりたちは気長にゆっくりと待ち続けた。 冬の陽気の気持ちよさに昼寝をしだすものもたくさんいた。 夕方、風が吹き気温が下がり始めたときには皆目を覚ましていた。そして違和感に気づく。 「おかあさーん!おなかすいたよぉ!」 「そういえばあさからなにもたべてないよ!」 そう、昨日全ての食料を預けてしまったため正確には昨日の晩から何も食べていない。 おいもに気を取られてまったく気づいていなかった。 「かなこーー!!ゆっくりしすぎだよーーー!!!」 「ゆっくりしないでねーー!!はやくきてねーーー!!!」 「おいもーーーー!!!」 空腹に気づいたゆっくりたちは一斉に山へ向かって叫び始めた。 しかし、帰ってくるのは返事は山彦となった自分達の声だけであった。 「どーじでー!?もうおうぢがえる!!」 「またあしたくるね!!」 日が完全に落ち、ついに諦めたゆっくりたちは自分達の巣へと帰っていった。 まだ希望は捨てていない。明日になればきっとおいもを担いだかなこが現れると。 次の日、またゆっくりたちは広場に集まっていた。ただ、昨日と違うのは少々元気がないところだ。 口数は少なく、極力動かないようにしている。ただ聞こえるのは葉のついていない木が揺れる音だけであった。 昼ごろになるとさすがにいてもたっあてもいられなくなるゆっくりも出だした。 「さすがにおそいよ!ゆっくりしんじられなくなったよ!」 「がまんできないよ!もりにいってくるね!」 空腹に耐えかねたゆっくりたちは次々に森へと向かった。 「れいむはゆっくりしんじるよ!」 「まりさもだよ!」 その一方で空腹はぐっと堪えてかなこの帰りを待つゆっくりもいた。 日が沈みかける頃、森へ行ったゆっくりたちが元気なさそうに体を引きずりながら帰ってきた。 そこから察するに、森には全く食料はなかったのだろう。 「どう゛じでえ゛!どうじでむしさんいないの゛!」 「ゆっぐりさせてよお゛お゛お゛!!!」 ゆっくりたちに不安が広がった。みんなが焦りを感じ、そわそわし始めた。 「ぱちゅりーのせいだよ!ぱちゅりーがごはんをかくすなっていったんだよ!」 「むきゅー!ぱちゅりーわるくないもん!」 ついにゆっくりどうしの喧嘩が始まった。先に手を出したのはれいむのほうだ。ぱちゅりーに渾身の体当たりをする。 「む゛ぎゅゆ゛!!ゆっくりやめてね!」 体の弱いぱちゅりーはすぐにれいむを落ち着かせようとした。しかし、れいむは止まらない。 それを見ていた他のゆっくりたちも集まってきた。 「そうだよ!ぱちゅりーがわるいよ!」 「ぱちゅりーがしんじるからだよ!」 「ゆっくりしね!!」 空腹で体力の余ってないゆっくりも容赦なくぱちゅりーは体当たりを仕掛ける。 「む゛ぎゅん゛!や゛べでえ゛え゛え゛え゛!!!」 弱いぱちゅりーの抵抗などないようなものだ。あっという間に袋叩きにされる。 頬は傷つき、帽子と髪はボロボロ、口からは餡をたくさんこぼしている。 しかしぱちゅりーは最後の力を振り絞りこう言い放った。 「まりざだよ゛!!はじめにじんじたのは!!ぱぁぢゅでぃーわるぐないもん!!」 囲んでいたゆっくりたちの動きがピタッと止まる。そして初めておいもをもらったまりさのほうをギロっと睨んだ。 「ゆゆ!まりさはわるくないよ!みんながかってにしんじたんだよ!!」 まりさは首を横に振り、自分が悪くないことを必死にアピールした。確かにまりさは全く悪くないのだが 他のゆっくりたちの気が治まらない。今度はまりさへ攻撃を始めた。 「ゆ゛ぶぇ!!い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛!!」 まりさはぱちゅりーと同じように囲まれ、体当たりを受け続けた。 「どうじでごんなごとずるの゛ぉ゛!?」 死には至らなかったものの、口や頬からは餡子がたくさん漏れ出していた。 「もういいもん!みんなでゆっくりおやまをめざすよ!!」 「そうだよ!!みんなでごはんをとりかえすよ!!」 暴れていたゆっくりたちは憂さ晴らしを済ませると、今度は妖怪の山を目指すと言い始めた。 「ゆっくりかんがえてね!あそこはきけn・・・!」 リーダーれいむが止めに入ろうとしたとき、ついにその時が来てしまった。 「ゆきだよ!ゆっくりつめたいよ!!」 雪が降ってきたのだ。この村では毎年雪が降った日からは外に出ずに巣の中でゆっくりすると決めている。 「たいへんだよ!!みんなおうちへかえってね!!おそとじゃゆっくりできなくなるよ!!!」 ゆっくりできない、と言う言葉に反応したゆっくりたちは蜘蛛の子を散らすように巣のほうへ飛び跳ねていった。 「おかあさんしっかりしていってね!」 「がんばってはこぶよ!!」 怪我を負ったまりさとぱちゅりーも家族に助けられながらゆっくりとそれぞれの巣へともどった。 「おかあさんゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!!」 巣へと戻ったまりさを子まりさたちが元気付ける。傷ついた頬を必死で舐めまわした。 もうここには食べるものはない。怪我をした親まりさの回復はあまり見込めない。 それでも懸命に子供たちは手当をした。 「みんなありがとう。おかあさんがしんだらおかあさんをたべてね。こどもたちだけでもゆっくりしていってね! きょうはもうおやすみだよ。」 それだけ言い残し、親まりさはゆっくりと目を閉じた。 雪の日から1週間たったが、かなこが現れる気配はなかった。その間根気よく広場を確認しに行ったゆっくりもいたが、 大半は息絶えてしまった。共食いをするものや飾りを食べて空腹を凌ぐものもいたが、結局そう長くも続かなかった。 「もっとゆっ・・・くり・・・したかっ・・・た・・・」 「ゆっくりしんじたけっかがこれだよ・・・」 ゆっくりたちはこのような言葉をのこして最終的に村全員萎びて死んでしまった。 「みんなー!ゆっくりかえってきたよ!!」 「かみさまおそかったね!!」 「さすがにゆっくりしすぎだよ!!」 一方かなこがあれから丸1日をかけて妖怪の山にあるゆっくり村に戻ってきた。もちろん背中には大きな袋。 「みんながしんじたけっかがこれだよ!!!」 かなこが袋を広げて中身を皆に見せた。中には木の実や昆虫などたくさんの食物が入っていた。 「さすがかみさまだね!」 「しあわせ~!」 「ゆっくりできるよ!」 皆思い思いにかなこをほめる。何の苦労もせずに冬の蓄えが増えたのだ。 「これがかみさまの『しんとく』だよ!これからもゆっくりしんじてね!!!」 The End /*-----------------------------------------------------------------------------*/ これ別にお兄さんにやらせてもよくね?って思うかもしれないけどゆっくりしか出てこないのを 書いてみたかった。けどやっぱり難しいというかしっくりこない。初めてかなこ使ったし。 駄作ですが気が向いたら感想でもください。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2955.html
『ゆっくりとバケツ』 4KB 観察 日常模様 いじめてはいない ※SSの書き方も虐待のしかたも忘れたのでリハビリ第一作です 小ネタとして軽い気持ちでお読みください 『ゆっくりとバケツ』 D.O 朝。 目を覚ましてみると、何やら庭が騒がしい。 何事かと思い外を見てみると、そこには野良であろうゆっくりの親子がいた。 「ばけつさん!いじわるしないで、おみずさんちょうだいね!」 「「ゆっくちおみずしゃん、ちょうだいにぇ!!」」 母親であろう成体れいむは、私が昨日2万円で抱いた ゆうかりんのお尻くらいのサイズ。 そのそばでぴょんぴょん跳ねまわっているのは ゆうかりんのまむまむに丁度入りそうなサイズの、赤まりさと赤れいむが一匹づつ。 彼女たちが一生懸命話しかけているのは、随分長い事庭に放置している、 金属製の薄汚れたバケツである。 「ゆんっ!おみずさんをかくしてるのはわかってるんだよ!かくしてないで、はやくだしてね!」 「いじわるなばけつしゃんには、ぷくーするのじぇ!ぷっきゅー!!」 どうやらこの一家、水をごーくごーくしたいらしい。 バケツの中には水がある、ということをどこかで学習したのだろう。 外に放置されたバケツなら、雨水などが溜まっていることも珍しくないはずだ。 「だまってないで、なにかいってね!…どうぢでむしするのぉぉお!?」 「おきゃーしゃん。このばけつしゃん、しゃべれにゃいのじぇ?」 そりゃまあ、そうだろう。 「ゆ?ゆぅ?ばけつさん、ゆっくりおしゃべりできないの?『すーりすーり』…ゆぅ?」 赤まりさの言葉にはっとした母れいむは、不思議そうな顔をしてバケツにすーりすーりしている。 当然反応はない。 そうしてしばらくバケツにすーりすーりしたり、ぺーろぺーろした結果、 この一家は、以下のような結論に達したようであった。 「おしゃべりできにゃいなんて、ゆっくちしてないにぇ!」 「ゆふん!ゆっくりしてないばけつさんは、れいむたちにおみずさんをさしだしてね!ぜんぶでいいよ!」 もちろん、返事は無かった。 「ばけつしゃん!」 …… 「おみずさんをちょうだいね!」 ………… 「はやくするのじぇ!」 ……………… バケツは、沈黙を守り続けた。 そして、 「だまってにゃいで、しゃっしゃとよこすのじぇぇぇええ!!」 何度か呼びかけ続けたところで、ついに我慢の限界に達したのだろう。 赤まりさが怒りの叫びとともに、バケツに向かって全力(と思われる)の体当たりをぶちかましたのだった。 ぽむにゅんっ! ぽてっ。 赤まりさの体当たりは、バケツをわずかに揺らしただけで、軽く跳ね返された。 地面に弾き飛ばされた赤まりさは、ケガはしていないようだが、バケツに当たった顔面が赤くなっている。 「ゆ、ゆっぴゃぁぁあああん!いちゃぁぁああい!!いちゃいのじぇぇええ!」 「お、おちびちゃん!ゆっくりしてね!」 「れいみゅがぺーりょぺーりょしてあげるにぇ!ぺーりょぺーりょ!」 「ゆぁ~ん、おきゃーしゃん、あのばけつしゃん、まりしゃをいじめるのじぇ~!」 悪いのはとことんバケツらしい。 水をくれないのも、返事をしないのも、赤まりさに痛い思いをさせるのも。 そして、これまでは一応平和的に水を得ようとしていた母れいむも、 自分の可愛いおちびちゃんに危害を加えたバケツに対して、ついに本気の怒りを向けたようであった。 「ゆぅ!ぷっくー!!」 「「お、おきゃーしゃんがほんきでおこっちぇるよ!!」」 渾身のぷくー。 だが、バケツは顔色一つ変えない。 「ゆー!もうゆるさないよ!れいむはとってもつよいんだよ!」 「「おきゃーしゃんは、せかいさいきょーにゃんだよ!!」」 「れいむのほんきのいちげきをくらって、はんせいしてね! はんせいしたら、おみずさんをだしてから、さっさとしんでね!!」 「「ちんでにぇ!!」」 「ゆっくりしないで、しねぇぇええええ!!」 れいむは大声で意味のない叫びを繰り返した後、 3メートルほど無駄な助走をつけて、渾身の体当たりをバケツにおみまいしたのだった。 ぽゆんっ! ガシャーンッ!! カランッ…カランッ…… バケツは、遥か数メートル先へと、簡単に吹き飛ばされた。 「ゆっふっふぅ。おちびちゃんのかたきはうったよ!」 「ゆわーい!おきゃーしゃんは、さいっきょうなのじぇー!」 「じゃあ、ばけつさん!さっさとおみずさんをだしてね!すぐでいいよ!」 「…おきゃーしゃん?」 「ゆ?なあに?おちびちゃん」 「ばけつしゃん。おみずしゃん、はいってないのじぇ?」 「……ゆ?」 バケツには水など、最初から入っていなかった。 この数日雨も降っていなかったし、当然と言えば当然である。 「ば、ばけつさん?おみずさんをかくさないでね?」 …… 「れいむがめいっれいしてるんだよぉおおお!!」 ………… 「「おみじゅしゃん、ごーくごーくしちゃいよぉぉおおお!!」」 ……………… バケツは、どこまでも沈黙を守り続けた。 「「「ゆっくりさせてぇぇぇえええ!!」」」 はあ。 朝っぱらから、さほど面白くも無いコントを見せられたものである。 庭でいつまでも騒がれていては迷惑なので、 私はとりあえず水まき用のホースで、彼女たちに大量の水を浴びせてあげることにした。 挿絵:○○あき