約 180,269 件
https://w.atwiki.jp/cyber_pp-tag/pages/34.html
PP鬼ごっこのオフィシャルサポーターさんたち(超勝手) オフィシャルビアガーデン 大名古屋ビルヂング屋上「マイアミ」 マイアミ紹介blog オフィシャルアイドルMai Ami PP鬼ごっこに参加するとHDD強制録音ですw
https://w.atwiki.jp/earthruinfes/pages/995.html
ニコニコ動画/東方 2009年 2009-12-31 【ドット絵で】紅魔館の昼下がり【東方】 タミフルリバー三姉妹 あるてぃめっと東方 咲夜さん達が踏むだけ 【トレスOP】東方化物語~すわこフロッグ~ / 恋愛サーキュレーション ぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱるぱる!! 【3D東方】上海恋々娘。PV風【完成版】 【東方陰陽鉄】ユメみるOP【手描きパロ】 コマ撮り実験アニメ「1734/6566」 【Bad Apple!! PV【影絵】アレンジ】 【東方】search&caved-見敵必掘- PV風【完成版】 Bad Apple!! 影絵PV をメモ帳で再現してみた 東方の弾幕の元ネタっぽいものを集めてみたverブラックレーベル 東方超淫乱☆MAX 【東方】Arc of Dream (3DPV) 【エコノミー回避】カパネットにとり Bad Apple!! 影絵PV をExcelで再現してみた 【完成版】コミカルなミシャグジとラジエーション 【PV風MAD】 東方で「空色デイズ」 Bad Apple!!の影絵にキャラ毎のメロディを合わせてみた 居候霊夢 ステンレスで魔理沙を作ってみた Bad Apple!! Game Boy 8bit ver 【東方】大東方峠【手書き】 Buddah Apple!!【インド産】 short ver. 【にとりの】魔理沙を助けて!【恐怖】 【東方自作アレンジ】U.N.オーエンを沖縄風にピアノで [東方なにこれ] 【手描き】 【あなたのハートを】★人恋し、アキシマン★【癒してあげる♪】 【完成版】お嫁にほくさいっ! 【東方手書き】パンパカパンツin地霊殿【パンパカパンツ】 ごっすんごっすん 【マイムマイム × 盗んでいきました】 【東方】少女綺想曲 ~ Dream Battle【自作アレンジ】 作業が熱くなる激しい東方アレンジメドレー 魔理沙描いてみた 【東方】Bad Apple!! レーザーアート 【東方】Bad Apple!! PV【影絵】 で 「砂絵」 『19 November』音ゲーMAD 3Dあばれいむ作ってみた 【棒歌ロイドオリジナル曲】 ばかだよ?PVというより東方MAD 【東方アレンジ】千年幻想郷 ~ History of the Moon 【東方風】有明の月と八重桜【自作曲】 【東方】射命丸文は添い寝では満足できなかったようです【MAD】 【東方】生焼け妹とカニの秋 【手書き】あずまんが東方 1年1学期【4コマ】 東方キャラと同じ苗字の人口を調べてみた【最新版】 東方+『スターフィッシュ』 東方四季家 【東方手描き】Bad Apple!! PV【モノクロ】 【東方】Bad Apple!!変身しながら弾いてみた【コスプレ】 【東方】この木なんの木 [東方Vocal Music] keeps sleeping 【少女さとり~3rd eye】 【東方】Bad Apple!! PV【描いてみた】 魔法冥土まじかる☆さくやちゃんVSみらくる★さなえちゃん【高画質】 【影絵×投コメPV】Bad Apple!!【アレンジ修正版】★再うp 【未完成】東方で夏色描いてみたが途中で何かが切れた 【MMD】霧雨魔理沙でルカルカ★ナイトフィーバー【60fps】 【MMD】ゆっくり魔理沙でルカルカ★ナイトフィーバー【60fps】 【MMD】霧雨魔理沙でルカルカ★ナイトフィーバー 【東方】Bad Apple!! PV【影絵】 【東方】search caved-見敵必掘- PV風【ラフ版】 ゆうかりんでグングンゲーム 【東方手書き】賽銭戦士ミコレイムOP【サンレッド】 魔理沙の創作ダンス 【東方】 咲夜さんでけんぷファー 【東方】―you―Requiem Eternam【手描き】 【東方PV】ルナティックレッドアイズ【InnocentKey】 【ニコ童祭企画】東方丸変化! ~ Unidentified Morphing Spheres 【東方ヴォーカル】~錨の羅針盤~【キャプテン・ムラサ】 【マクロスF】ウドンゲ飛行☆ 【東方】魔理沙は大変な患部で止まっていきました【手書き】 【ネタバレ注意】主な東方キャラ全員紹介 【東方手書き】十六夜咲夜、忍者でゴザル【漫画】 【東方】東方臑茶魔を作ってみた【スネ夫】 【東方ニコ童祭】投コメで『ハイコートポロロッカ』【25人合作】 【東方】PAD先進国紅魔館【PV風】 【東方】紅魔館組で女子高生EDパロ【手書き】 ニコニコ左上のGIFアニメを東方キャラで再現してみたらこうなった 【東方】The 紅魔館!【アニメ】 ねこ巫女れいむ 【手書き】BAD APPLE!! 【完成】 【UP主が見たい】Bad Apple!! PV full【誰か描いてくれ】 妖夢の手作りアンドーナツ 魔理沙in紅魔館を油絵で描いてみた [IOSYS][東方年柄年中]Club Ibuki in Break All フル音源版[C76]高音質 東方紅魔郷キャラを油絵で描いてみた【6キャラ5作品】 【東方手書き】4コマを動画にしてみました 【東方】Club Ibuki in Break All【PV】 【ネタバレ】東方星蓮船4面~EXキャラ設定・画像【注意】 【東方電気笛20】Demystify Feast【萃夢想】 【うみねこのなく頃に】 どっきゅん☆ハート 高画質 【東方】 【東方手書き】さっきゅんライトでアニメ作ってみた【完成】 【手描き】流星模様【東方】 咲夜さんのおっぱいをもみもみしてみる 咲夜さんがトレーニング 【東方】よせあばれまりさ【ナイト・オブ・ナイツ】 【手書き東方】修羅咲夜さん【未完成@修羅パンツ】 【東方】元気にチルノっ!【ほぼ4コマ】 【完成】とうほう!【東方×けいおん!MAD】 【東方で】削除された時に流れる動画【やったもの勝ち?】 PADラッシュ チルノを油絵で描いてみた【解説っぽいもの付き】 【東方】月の仕舞【手描き動画】 【東方手書き劇場】ニコ厨なちぇんが世界最大の坂道に挑戦するよ! 【東方】you【手描き】 東方キャラがキャバ嬢になったら 【東方手書き劇場】フランドールの犬 【高音質】東方オーケストラアレンジメドレー【作業用BGM】 【手書き東方】魔理沙と霊夢でせっこりんらぁん (>ヮ<)♪トレス】 【東方アレンジ】 native_faith 【ドット絵PV】 【東方】ケロちゃんがあ~い~す~。 【高音質】東方萃夢想・緋想天アレンジメドレー増量版【作業用BGM】 すぺはんまー 【東方】壮大さを感じる東方アレンジ集 【東方】咲夜さん作ってみた【ねんどろいどっぽいど】 【東方】イザヨイに動画をつけてみた【ウサテイアレンジ】 【東方】3Dで弾幕を再現してみた【東大アニ研】 ゆっくりが歌う「アンインストール」 メタル霊夢 【東方手書きコミュ】62人がかりで無茶振りリレー!【合作企画】 七色の上海アリス【東方×七色のニコニコ動画】 東方ザコラッシュ 【東方】ダブルスカーレット [東方]ばばゆら 【東方】魔理沙とチルノのパーフェクトおんな教室【高速シアター】 [東方手書き]ババァは少女の夢を見るのか? 【東方手書き】 OLD HELL SCAPER (地霊殿×HELL SCAPER) 修正版 東方VocalSelection “断罪は遍く人間の元に” [原曲 信仰は儚き人間の為に] 【ウサテイ】ウサテイを東方っぽくしてみたかったのだが【アレンジ】 【東方】moriiiiya・∀・完成版【smooooch・∀・パロ】 【東方】東方キャラ達を無計画に描き続けてみた【手描き】 魔理沙できゅっきゅっきゅっニャー 【東方】とんちんかんちん霊夢さん 【東方】 チルノのすうがく教室 【東方】東方少女綺想(Lightpi作)【PV風MAD】 マリアリで星色夜空。【フル版】 【東方手書き】少女臭 消えない臭いに ファブリーズ Bad Apple!! feat.nomico【投コメPV】 【手書き】それじゃあ.バイバイ【東方】 でんじゃらす東方 【合作】東方雪夜物語【完成版】 【手書き】東方バラエティ【漫画】 東方トゥマシェリー 【東方】東方聖水祭~悩める乙女とし~ぱっぱ~【PV】 【東方】壮大に感じる東方アレンジ集 【手書き】ちゅっちゅっちゅっにゃー!【東方】 【みるく】幼精⑨チルノと一緒に遊んでみた☆ ◇◆『ニコニコ動画』へ
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/21.html
・今回エロなしです。 固有名詞一覧 ・ジェリコ 本作の語り手。ルシェヒーラー。スケコマシ。 ・ナムナ ルシェサムライ。このターン空気。 ・ロザリー 赤毛ヒーラー。採掘特化。通称、ロザ姐さん。 ・カリユ 六花亭ウェイトレス。カリユ可愛い。 (名前は公式ちびキャラトークより) 「――ってな事がありましてねぇ、いやぁ、大変でした」 「がははっ、そりゃ災難だったなルシェの兄ちゃん!」 歓楽街で身も心もすっきりしたあと、私は六花亭で食事を摂っていた。 カウンター席には、いい感じに出来上がってるオッサンが一人。 お互い顔見知りだが、酒場の常連という以上の情報は名前さえ知らない。 (まあ、こっちも名乗ってないから『ルシェの兄ちゃん』呼ばわりなワケだが) ところで私はパッと見の外見や丁寧なしゃべり方から、 むっつりスケベだと思われがちなのだが、別に全然そういうことはなく、 「いやぁ、それがですね。アレはアレで結果的に適度な焦らしプレイになりましてねえ、 お店でしてもらったとき、実にいい感じで一本抜いてもらえました」 酒場の酔客たちとフツーに猥談をかませる程度のオープンスケベである。 「がははっ、災い転じて巫女とナースってか?!」 「……はて、ナースなら存じてますけど、ミコってなんでしょうか?」 看護士さんなら、治癒術の研修してたときに一度お相手したことがあるのだが。 「あー、知らねぇか? アイゼンの一地方で神につかえる乙女をそう呼ぶんだよ」 「聖職者の一種ですか。しかし少々マイナーすぎやしませんかね?」 「服が流行ってんだよ、服だけが。ほれ、例のモタ=ボナールの工房は知ってんだろ」 「そりゃまあ」 知らないほうがおかしい。モタ工房といったらドリス大統領をはじめとして 熱心なファンの多いハントマン向けの服飾ブランドだ。 かく言う私も何着か持っているし、ショップにはナムナが毎日のように通いつめているはずだ。 「あそこのデザイナーが趣味で作ってる奴なんだがな。紅白で、ひらひらの」 「ああ、あの紅白ですか。モノはマネキンに着せてるのを見たことあります」 「おうよ、アレが一部の『お店』で人気でな。清い物をけがす感じがイイってよ」 「シスタープレイみたいなもんですか」 「そうそう、ンな感じだ。あの服、腋がごっそりあいてるからな、 着せたまま一物を腋で挟んでしごいてもらうと、好きな奴はたまらんらしい」 「腋コキ、そういうのもあるのか!」 今度ナムナで試してみよう。 それはさておき。 我々も別に意味なく助兵衛トークを繰り広げているわけではない。 自衛の為である。 緑色の髪と獣耳をした小悪魔的ウェイトレスから自身の食事を守る為に。 「カリユさーん。エビフライまだですか?」 その小悪魔的に可愛いウェイトレスに注文品の催促をする。 注文から10分、普段だったらもう出てきてもいいはずだ。 「………………」 しかし華麗に無視なさる。 彼女はウェイトレスとしてあろう事か、目を床に向け、獣耳を意志の力でぱたりと伏せ、 視力と聴力を自ら制限することで世界のすべてを拒絶しようとしていた。 酒場にあふれる有害情報――助兵衛トークから一心に身を守っているのだ。 私たちだけではなく、六花亭のそこここで男性客が猥談を展開していた。 やむなく私はカリユに近づき、伏せたケモミミ(ふかふか)を指でつまんで持ち上げ、 「カ・リ・ユ・さ・ん」 音節ごとに区切って彼女の名を呼びかける。ついでに耳孔に息をふーっと吹きかければ、 「ひゃ、ひゃいっ!」 びくんと身体を震わせてやっと返事をかえしてきた。 念のため言っておくと、ボーっとしていたカリユの覚醒を促したかっただけで、 決して性的いたずら的な意図はない。ないったらない。 「エビフライ。出来てたら持ってきてください」 「あっ……はい、ただいま!」 カリユは持ってくるなり、またもや目を伏せ耳を伏せての自閉モードへと回帰する。 そして私のテーブルに乗せられたのは、七本のエビフライ。 ――客席に七本すべてがやってくる。かつてそれは奇跡に等しい出来事だった。 このエビフライは六花亭名物……いや、カザン名物と言っても過言ではない至高の一品である。 だが、六花亭マスター(キザ)の手を離れたときには七本だったエビフライは 客の口に届くときにはその本数を大きく減じているのが普通であった。 原因はこのルシェ娘――カリユである。 彼女はエビ大好きな上に常時はらぺこで、チップとしてエビフライを要求してきやがるのだ。 て言うか『あ、エビフライありがとう、もらうね!』と、こっちが何も言わないうちから喰らうのだ。 なんでそんなのをウェイトレスとして雇ってるんだという、根本的な疑問はさておき、 かわいいは正義なのでとがめる者も少なく、カリユは我が世の春を謳歌していた。 だが当然、客だって七本全部食いたいと言うのが本音である。 マスター(キザ)にチクったり、自前で厨房から取りに行ったりとさまざまな対策手段が講じられたが、 彼女の食欲の前に打ち破られ、数多くのエビフライ注文者たちが涙を呑んだのであった。 その連綿と続く客とカリユの戦いに終止符を打ったのが――何を隠そうこの私、ジェリコである。 今までの注文者たちは己のエビを守るのに腐心して、カリユと真っ向から戦う意思を持たなかった。 あえて言おう、愚策であったと。攻撃こそ最大の防御であったのだと。 私も常々カリユの暴虐に苦しめられてきた一人であったのだが、一つの突破口を見出したのであった。 カリユがウブな処女である事に気付いた私は、彼女が性表現への耐性を持たないであろうことに着目し、 数人の仲間達と助兵衛トークをくりひろげてみたのだ。 結果は大成功。 カリユは酒場に充満する有害情報から身を守る為に全力を尽くさねばならぬようになり、 つまみ食いという名の攻勢に移ることがほぼ不可能となったのであった。 現在では酒場の男性客ほぼすべてが、私にならっておおっぴらに猥談を行うようになり、 ここにカリユの封じ込めが実現したのであった。 「………………」 ケモ耳をぺったんとふさいで、助兵衛トークを聞いてないアピールするカリユ可愛いよカリユ。 しかし、どれほど必死に耳を伏せようとも、ルシェの優れた聴力は完全にはカットできまい。 くっくっくっ、思い知るがいいカリユ。どんどん耳年増に調教してあげるからね。 事ほど左様に食い物の恨みは恐ろしいのだ。 つまりこれは正当な復讐であって、単なるセクハラではない。断じて違う。 いや、彼女はおなかぷよぷよで常々ダイエットに頭を悩ませているというから 食事量を制限して差し上げるコレは人助けですらある。 客はエビを存分に喰らい、カリユは減量に成功し、私は猥談に赤面したカリユの艶姿を楽しむ。 まさに三方一両得の妙案であった。 この作戦、酒場の雰囲気が悪くなることを嫌う六花亭マスター(キザ)の存在が一応のネックではあるのだが、 カリユを恐れなくてすむようになった客たちが遠慮なく注文するので 売上が微増する事などが理由なのだろう。 他の女性客がいないときに限って『ま、コレはコレでカリユの薬になるか』と、黙認していただいている。 ……などと過去の激闘に思いをはせつつ、私はエビフライをぱくり一口。 旨い。 ふわっとしててかりっ。 火を通し切らずエビの中心部にはあえて火の通ってない部分が残されており、 エビの甘味がまったく損なわれていないばかりか増幅されている。 道を極めた達人のみに出せる匠の技であった。 「いやー、やっぱりタンパク質の摂取はエビに限りますねえ」 エビをほおばりつつ酒場の常連氏に語りかければ、 「がははっ、そりゃぁ抜いて出しちまったモンは補充しなきゃなぁっ!」 陽気な返事が戻ってくる。 「ええ、今晩ウチの彼女に『埋め合わせ』をさせるつもりですので じゅうぶんに溜めておきませんと」 「かーっ! 若い若い! 若いってのはいいねえっ! 昼間イッパツ抜いてるってのに、 まったくお盛んだァ、今夜もズボズ――――がっ、うががっ……」 こきゃっ、と珍妙な音がして。 常連氏の首が突然真横を向き――そのままグラリ倒れてカウンターへと突っ伏した。 「なっ、なんですっ?!」 「はーい、うごかないでねー。動くとキミも首ひねっちゃうよー?」 思わず慌てふためく私の耳に背後から、軽ぅい感じの女性の声で実に物騒な脅しがかけられたのであった。 ……いや、女性だって? おかしい、マスターの指示でカリユ以外の女性が店内にいないことは確認してるのだが。 と言うか、この声どっかで聞き覚えがあるような……。 「そこのウェイトレスさんからセクハラ野郎どもの討伐依頼が出てんのよ――って、 ありゃりゃりゃ? キミ、ジェリ坊?」 「ロザ姐さんっ?!」 「ははっ、やっぱジェリ坊だ!」 余裕で知り合いだった。 赤い髪に赤い服に赤いメガネ。上から下まで赤づくめ、派手めの女性が視界内へと現れた。 そうか、ロザ姐さんなら存在に気付かなかった理由がつく。インビジビリティで気配を消していたのか。 「ね、姐さんがなんでここにっ?!」 だがネバンプレス在住のはずの姐さんが何でカザンに? 「いやー、買ったヤマに竜が沸いちゃってねー。掘るに掘れなくなっちまったのよ。 んで、借金取りからほとぼり冷ますために逃げてんだけど、 ひとまずヒーラーの技術を生かしてハントマンでもやろっかなーって。 ……ところで、ジェリ坊こそなんでそんな荒事向きのカッコしてんのさ? ケンカは嫌いだったっしょ」 「いやまあ色々ありまして……て言うか坊はやめてください坊は。貴女は一応、同い年でしょう?」 「だったらキミも姐さん呼ばわりはやめなよ」 「……無理です。ロザ姐さんはなんて言うか姐さんだから」 「はっはぁ、お互い年食ったってのに、ジェリ坊は変なトコだけお子様のままかぁ」 そうかもしれない。アレから精神的にはほとんど成長できてない気がする。 ロザ姐さんとはネバンプレス大学でぶらぶらしてた時、治癒術の講義などで知り合った。 実は良いところのお嬢さんらしく、ロザリーなんちゃらと言う長ったらしい本名が あるのだが、同級生ばかりか先輩達や教授連中までもが『ロザ姐さん』という通称で呼んでいた。 気風良し、気前良し、器量良し。そして何よりケンカが強い。 度胸もあって面倒見もいい、男前オブ男前な彼女が『姐さん』の称号を周囲から授けられたのは、 入学からわずか一ヵ月後のことだった。 生物学的な意味では東の大陸の人間なのだが、ルシェ以上にルシェらしいその性格によって、 ルシェ氏族の一員として認められているほどである。 彼女は治癒術も一応修めてはいるのだが、本来は地質学のエキスパート……いや、ぶっちゃけると山師で 最新の機材顔負けの精度で鉱脈を探し当て、何でわかるのかと訪ねると『勘』と一言だけが返ってくる。 学生時代から文字通りの意味で『一山当てて』ものすごい金額を稼いだかと思えば、 『ああ、アレ? 別のヤマ買ったら無くなっちゃった』と、ああっという間にその金を使い果たし、 気付けばすっからかんで周りに食事をたかる様な真似さえしていた……と、言うか私もたかられた。 とはいえ、その山も『当たり』だったらしく、後から豪勢なメシをおごってもらったりもしたのだが。 まさにグレートワーカー。浮き沈みの激しい人生である。 「ま、再会にかんぱーい」 「ええ、乾杯」 とりあえず、私たちは数年ぶりの再会を祝して杯を酌み交わしていた。 「んで、いきなり説教で悪いんだけどさ。ダメだよー、セクハラは。 クエストオフィスに依頼がくるとかよっぽどだよ?」 どうやらカリユは私の排除を依頼し、それを受けたのがロザ姐さんだと、そういうことらしい。 「いや、コレには事情が」 「その事情にかこつけてエロい事すんのがキミの目的でしょーが。昔っから」 「……う、そのぉ」 否定できない。昔を知ってる人間の、なんとやりづらいことか。 「大体ジェリ坊はエロい気持ちばっかり先行しててさー、いざコトとなったら すっごい自分勝手なセックスばっかりだったよねー。どうよ、ちったぁ上手くなったの?」 「姐さん、姐さん……人目があるんでちょっとお手柔らかに頼みます」 で、その。 彼女とはヤってるヤってないで言うなら、ヤってる関係である。両手両足で数えられるぐらいの回数。 ……だが『恋人だったのか』と問われれば、かなり微妙なところなのだが。 姐さんには常時7~8人の男がいて、私もまたその一人に過ぎなかったからだ。 「うっふっふっふ。キミに女扱いのイロハを教えてやったのはわたしだからねー。 師匠としちゃあ弟子のその後が気になったりするわけさァ」 彼女から教授されたテクニックの数々は実際その後の人生で大いに役立ったので、どうにも頭が上がらない。 「他にも気になる『お弟子さん』はいらっしゃるでしょうに」 「でも、テクこそイマイチだったけど、将来性をかんがみると あの頃付き合ってた子の中じゃキミが一番だったよ」 「ああ……そりゃどうも」 今更言われても、という話ではあるのだが多少は嬉しかったり。いやぁ、男って単純だ。 「うん、アレの大きさと太さと硬さの総合力で一番だった」 「そんな基準ですかいっ!」 だけどさっき以上にいわれて嬉しい話だったり。いやぁ、男ってホンっと単純ですよね。 「んー、だけどね、コレまで300本以上喰ってきたけどさァ、 キミのは歴代でも4位に入るからそこだけは自信を持っていいと思うよ。そこだけは」 ……300て。私も結構遊んでる部類に入ると思うんだが、流石にゼロ一個足りない。 「『だけ』を強調しないでください、『だけ』を…… ちなみに一位ってどんな人だったんです?」 自分以上がいると聞き、妙なところで対抗意識と好奇心が沸き起こる。 「んん、興味ある?」 「そりゃまあ」 「ジェリ坊も名前だけは知ってると思うよー……あ、でも、この話ってしてもいいのかな」 ロザ姐さんが言いよどむとは珍しい。大学の教授連中か誰かなのだろうか? 「そんなに出しづらい名前なんですか。言いたくなければ結構ですよ」 「ま、いっか。ビビってるって思われんのもシャクだし言っちゃう。 一位はね、ドリスだいとうりょ――」 「ストーォォォップ!! ロザ姐さんストーップ!!」 こんなオープンな場所で出していい名前じゃないだろ! そもそも、どういう縁でそうなったんですか! 「いやぁ、後にも先にもベッドの上で完全に小娘あつかいされたのはアレ一回だけだわね。 ホンっと凄かったわぁ、ドリスだいとうりょ――」 「喋んなつってんだろ、このヤリマン!」 ……いかん、激昂するあまりつい口汚く罵ってしまった。 「違うわ。ヤリマンじゃなくて性豪って呼んでちょうだい」 そしたら姐さん、ち、ち、ち、と立てた人差し指を左右に振りながら、そんな事をおっしゃいます。 サマになってるけど妙にムカつくのは何故なんだろう。 そこに横から口を挟んできたのは、六花亭のマスター(キザ)だった。 「ぎゃぁぎゃぁ騒ぐな若造。アゴートの奴の女好きは、昔っからこの辺住んでる奴なら誰でも知ってる」 「……はぁ、そーだったんですか」 まあ、英雄色を好むっていうしなあ……。 「それと嬢ちゃんよ。ウチの店でその手の話すんなとは言わねぇけどよ、アゴートの名前を気軽に出すのは 勘弁してくれや……なんせ奴さんが雲隠れしてからもう3年になるんでな。ピリピリしてる奴も多いわけよ。 メナスの若造あたりに聞きとがめられたら、どうなるかわかったモンじゃねぇんでな」 「……ぁ、そうですね、わたしが不注意でした。すみません」 やーい怒られてやんの。しかしマスターにかかれば姐さんもまだまだ嬢ちゃん呼ばわりか。 「まあ、アゴートの奴のことだから、あんがい政務をおっぽりだしてどっかの女のところに シケこんでるだけかもしれねえんだけどなァ」 そう言ったマスターはなんとも妙な表情を浮かべたかと思うと、厨房の奥へと戻っていった。 「まあ、キミも童貞小僧じゃあるまいし、この程度のことでイチイチ目くじら立てる物じゃないってことね」 「そーですね……」 姐さんはもーちょっと自重するべきだと思いますけどね。色々と。 「あ、童貞小僧で思い出したけど、キミの童貞切ってやったときのことおぼえてる?」 「それは絶対にほかの誰かと間違えてますっ!」 青春の思い出の一ページにかけて否定しておくが、私の初体験はロザ姐さんではない。 「んん、グリオン君あたりと勘違いしてたかなぁ」 「彼にまで手ェつけてたんですか……従兄弟と穴兄弟とか嫌すぎるんですけど」 だいたいそんな勘違いするぐらいって、いったい何人童貞切ってんですか。 「あー、そかそか、思い出したわ。ジェリ坊のはじめてって確か、近所の幼馴染の――」 「――待った、何で知ってんですか、その話」 おかしい、他人にはほとんど語ったことがないはずなんだが。 「山師の情報網を甘く見ないで。あの当時、ジェリ坊がわたし含めて4股ぐらいかけてるのは 気付いてたからさァ。ヘンな病気うつされたらヤだし、キミの女関係は一通り調べてあったのよ」 「……バ、バレてましたか」 それを知った上で私との関係を続けてたのかこの人。度量が広すぎる。 「ふふん、あったりめぇよぉ。おどろいたぁ?」 「それはもう……あの、怒ってます?」 何年も前のことを今更って気もするが、聞かずにはいられなかった。 「んー、わたしも男関係は人のコト言えなかったし、それに……」 「それに……?」 「あの頃のジェリ坊の本命ってわたしだったっしょ? それなら放置でもいいかなーって」 「な、な、な、何でそんなことまで……」 その本命だった本人に言われて、思いっきりキョドってしまうわたくし。何でそこまでわかるんだ。 「勘よ……と、言いたいトコだけど、一応根拠はあるかな」 「……はぁ」 「コレよコレ」 と、言って姐さんは自分の顔を指差して、 「……メガネ、ですか」 「そ。キミが贈ってくれた奴。見てのとーり今でも重宝してるよぉ」 それは、かつての私が姐さんの気を惹きたくて、必死になって作った奴だった。 赤が大好きな彼女のために、最高級のサンゴを調達し、細工師としての持てる技術のすべてを使って 削り出し、各部には微細な彫刻を施したものだった。 「キミが付き合ってた他の3人のコにはさ、こーゆー手作りの奴はプレゼントしてなかったっしょ。 だから、わたしが一番なんだなーって確信できた」 「その通り……完敗です」 「それにキミが他のコと付き合ってた目論見もだいたいわかってたし」 「……え?」 「よその女の子とたっぷりセックスして経験値つんでテク磨いて 『いつか姐さんをひぃひぃ言わせてやるんだ!』とか、そんなトコだったんでしょ?」 「うぅっ、ぐっ……!」 「ふっふっふ。図星だったかぁ。もー、かわいいなあ」 読心術師か、この人はっ!! 「でも良いタイミングでジェリ坊と再会できたもんだわ」 「何がですか?」 「いま逃亡生活で男切らしててさァ。せっかくだから一発ヤろうよ」 「タバコ切らしてるのと同じ感覚で言わないでくださいよ!」 「失礼ね。タバコは吸っても身体に有害なだけだけど、 ちんこは吸ったら良性のタンパク質が摂取できるんだから」 ……この女、そんなにタンパク質を摂取したいんだったら『あのね』をタイトルに冠する 同人誌シリーズでいっぺん酷い目にあってくれば良いのに。触手系とかで。 「そういやさ、精液のタンパク質組成ってエビとかの甲殻類に近いって知ってた?」 「エビ食ってるときにやめてくださいよ!!」 ダメだこのひと早く何とかしないと。 さっきまであんなに美味しかった絶品エビフライが今はもう台無しである。 「味とかさ、匂いも生のエビに近い――」 ろくでもない講釈を続けるロザ姐さんに、おもわず『ぶち殺すぞ、人間(ヒューマン)ッ!!』と、 怒鳴りつけそうになったのだが…… ごっすん。「ふぎゃっ?!」 私が大声をあげるよりも先に、いつの間にかカリユが私たちの背後に立っていて、 お盆をロザ姐さんの頭に振り下ろしていた。しかもヨコじゃなくてタテだった。 見事なまでの、おぼんチョップであった。 ケモ耳の先までぶるぶる震わせ、怒りに満ちたカリユが咆哮する。 「なんでっ……なんでセクハラ止めにきた人が一緒になってセクハラトークしてるんですかぁっ!!」 そういえばすっかり忘れていたが、姐さんの今日の仕事はカリユへのセクハラを止めに来ていたのであった。 カリユのお盆が再び猛威をふるう。 ごっすん。「みぎゃっ?!」 普段おとなしい子のこーゆー姿を見ると思う。ルシェというのはやはり戦闘民族なのだなぁ、と。 「そもそもっ、エビをっ……エビを侮辱するなぁッ!!」 ごっすん。「ひぎゃっ?!」 「エビを食べる時はねっ、誰にも邪魔されず自由でなんというか救われてなきゃあダメのにっ……!」 ごっすん。「めぎゃっ?!」 ああ、いけないいけない。姐さんの頭から煙とか出始めている。そろそろ止めねば。 「カリユさん」 「なぁにっ?! エビを冒涜するなら貴方もぶつよッ!?」 うーむ、カリユの瞳が王蟲のごとき攻撃色。対応を一手間違えれば私もごっすんの餌食だろう。 「マスターがこっち見てます。お客さんに手ェ出すのはそろそろ自重したらどうです?」 「……あうっ」 「まあ私も少々やりすぎました、すみません。こちらを差し上げますので、 とりあえずコレで手打ちということにしませんか?」 ――と、食べ残しのエビフライを差し出せば、 「わぁい、ほんとにっ? ありがとうございますっ♪」 ああっという間にさくさくかりかりと音を立ててカリユの胃袋へとおさまった。 それにしてもあんな話を聞かされたあとで、よくもエビなんて食えるものだ。 ……ははぁん、やっぱり彼女はガチ処女か。精液の味を知ってたらこんな真似は出来まい。 「じゃ、ゆっくりしていってね!」 しかし一発で機嫌が回復している。この子もずいぶん安上がりだなぁ。 「うぅ……頭痛がする」 「頭痛ってこういうときに使う単語でしたっけ……」 ロザ姐さんが頭を押さえながら、ゆらりと身体を起こした。 「まあ、おかげで助かったわ。お礼にキミがどれだけ成長したかみてあげる。ベッドの上で」 「……結局そっちの方向に話をもってきたいんですね」 「ありゃりゃ? ジェリ坊のクセに食いつき悪いなー。どったのよ?」 「だって私は今お付き合いしてる人いますから」 そしたら姐さん、目がまんまるな驚いた顔をして、 「どしたの、なんか悪い物でも食べたの? て言うか本物のジェリ坊? 偽者じゃないよね」 「なんですかその反応は」 「だって『バレなければ浮気じゃない』と豪語していたあのジェリ坊がだよ、 彼女がいるという程度の事で、目の前の据え膳をはねつけるなんて信じらんない」 「…………」 失礼な。と言いたいところだったが、確かにかつての私はそんな感じだったので否定できない。 「しっかし……そーなんだぁ。ふーん、へーえ、なるほどねぇ……」 「なんですか今度は……」 「そっかー、浮気が申し訳ないって思うレベルで好きなんだぁ。 愛されちゃってるなぁ、その彼女さん」 「……むぅ」 ああ、マズい。図星突かれて少々赤面しちゃってるかも。 「ははっ、そんな顔しなさんなって。ね、どんな子なの?」 言えるわけねー。 身体も性格も見るからにお子様だなんて。 「元気な子です。明るくて、一緒にいるだけで気分が晴れやかになるような」 やむなく、要点はぼかして当り障りのない回答をする。 「へー。ルシェなの、人間なの?」 「ルシェです」 「ほうほうほう、惚れたきっかけはなんなのかなー?」 「彼女――サムライでしてね。お仕事を手伝ってるうちに惹かれあっていったというか。 まあ、状況が状況だけに、吊り橋効果みたいなのもあるんでしょうけどね」 「ああ、それでキミまでハントマンのカッコなんてしてるんだ。 ところでカラダの相性は?」 聞くか。それを。 「……その、まだ最後までしてませんので」 この手の話を嘘ついても、この人の前じゃ即行バレる。正直にゲロっちゃうのが一番だろう。 「嘘ッ?! 『会ったその場でズブリ』が信条だったキミがっ?!」 「そんな信条を持ったことはありませんっ!」 とは言え、似たよーなことは5,6回やったことはあるのだが。 「まあその……経験も足りないし、カラダも硬い子なんで少しづつ慣れさせてる最中なんですよ」 「はっはぁん、まだ処女かー。大事にしちゃってんなぁ、このこのぉ!!」 姐さん、肘でぐりぐりしてくる。うーむ、むずがゆいったらない。 「いや、ははははは……」 「こりゃぁ、わたしが悪かった。キミにそんな好きなコがいるんだったら あんな軽ぅい気持ちで『一発やらない?』なーんて持ちかけたわたしがバカだったわ」 「やれやれ、やっとわかってくれましたか……」 「うん、よーくわかったわかった――」 「――本気で落としに行かなきゃダメってことをね」 忘れていた。 女が魔物だという事を。 魔物の中でもこの女性は最強の一体だという事を。 いつの間にか私の手の甲に、姐さんの掌が重ねられていた。 「……ロ、ロザ姐さんっ?!」 「ね、あらためて聞くけど、これからわたしとセックスしない……?」 言葉の一言一言が実に蠱惑的。 その響きは甘やかに男の――私の脳を揺さぶってくる。 さっきまでのどこかとぼけた雰囲気は完全に消えうせ、 そこには熱っぽい視線で男を狙う一体の女豹がいた。 「いや、だからその、私にはっ……」 恋人がいるから。なんてセリフは既に意味がないと気付いて言い留まる。 「うふ。人のモンとわかると余計に食いたくなんのよねぇ……」 人としてそれはどうかと思うが、私もちょっとそういう傾向があるので うっかり気持ちを理解できてしまう。 「今日は坊やにまた一つ教えたげる。罪悪感の伴うセックスってすっごく気持ち良いのよ。 ……どう、試してみたくならない?」 坊や扱いされても不思議と腹が立たない。まるで二周り以上年上の女性を相手にしてるようだ。 重ねあった手の指と指が絡められ、要所は爪の先で突かれたり引っかかれたり。 それだけで、もう気持ちがいい。やはり男のカラダを熟知している。 「坊やも忘れたわけじゃないんでしょ? わたしのカラダのき・も・ち・よ・さ」 思い出してしまう。 その肉は極上。 数多くの女性と関係してきたが、未だこの人を超える身体の持ち主には出会ったことがない。 アレから数年の熟成を重ねたその身体は、まだ若さが残っていたあの頃とは また違った味わいになっているのだろう。 「んふ……キミ、勃ちはじめてるよぉ。私とのえっち思い出しちゃったのかなぁ?」 ずい、と迫られ顔と顔の距離が近づく。 潤んだ瞳は男を誘い、軽くアルコール臭の混じった吐息が鼻腔を犯す。 そう言えば私はさっきからクチ一つきけてない。まるでヘビににらまれたカエルだ。 「それに坊やにはちゃぁんと教えたよね。女にあんまり恥かかすなって」 何も抵抗できないまま、つう、と伸びた姐さんの手が私のおとがいをねちっこく捉えて固定し、 「……ここで逃げないって事は肯定とみなすよ?」 濡れた紅い唇がゆっくりと近づいてきて―― 「店ン中でサカるな、ガキども!!」 ごごごっすん。「ふぎゃっ!?」 ごごごっすん。「げふあっ!?」 上空から飛来した二枚のお盆が、私と姐さんにそれぞれ強烈な一撃を加えたのであった。 「いててててて」 「あたたたたた」 頭を押さえつつ上体を起こせば、そこにはお盆を構えたマスターが。 どうやらカリユのお盆チョップはマスター直伝らしい。 「助かった……」 私はといえば、空気クラッシュしてくれたマスターにただただ感謝するばかりである。 「お前らもうちょっと場所考えろ」 「ひっどぉぉい、マスター。あとちょっとでこの子落とせたのにぃ」 流石は姐さん。この状態のマスターに口答えするとか度胸がありすぎる。 「あのな、嬢ちゃん。まわり見てみろよ。お前ら二人が面白すぎるから、 客どもが見入っちまって、酒は飲まねぇ、つまみは食わねぇ、こっちはさっきから商売上がったりだ」 マスターに言われて気付けば、四方八方の周囲の席から視線がぐさぐさ突き刺さっていた。 「あ、見物料をもらったほうがよかったかな?」 しかしその視線をものともせず、姐さんはマイペースに言葉をつむぐ。 「バカ言え。こっちがカネもらいたいぐらいだ――だいたい、そういうことは上でやれ上で」 しかしマスターは上層(つまり宿屋・六剣亭だ)を指差して…… 「おい、ルシェの若造。お前上に部屋とってただろ。嬢ちゃん連れてってやんな」 「と、止めてくれないんですかっ?!」 ダメだ。私の味方が誰もいない。 「止めるかよ。何で俺がそんな野暮をしなきゃならん。だいたい嬢ちゃんも言ってたが女に恥をかかすな」 そこからの姐さんの行動は迅速だった。 「んじゃっ、コレ、おもちかえりさせてもらっちゃいまーす♪」 姐さんはがっしり私の腕をホールドして立ち上がる。 「ロ、ロザ姐さんっ?!」 振りほどけない。腕の力が強すぎる。 いつぞやのナムナの一件以来、少々トレーニングしてはいるのだが、 同じヒーラーとは言え鉱山で鍛えたロザ姐さんと、元々がもやしっ子の私では地力の違いがありすぎる。 「マスター、コレお会計ねっ、足りる?」 「ふん。足りるというか……余るな」 言って姐さんが取り出したのは、金のインゴットだった。こんなん持ってるならそっから借金返せよ。 「じゃ、余った分は今日の迷惑代ってことで、周りの皆におごらせてちょうだい」 姐さんはこーゆーところがホンっと男前なんだよなぁ……。 「毎度あり――おう、客ども! 嬢ちゃんのおごりだ、飲んで、食え!!」 周囲の席から歓声が湧き起こる。たちまちのうちに宴会が始まった。 酒場から宿の方へずりずり引っ張られながら、私は一つため息をついた。 「どうした若人! こーんなきれいかわいい女の子とえっちできるってのにテンション低いぞー!」 貴女はテンション高すぎだ。 『きれいかわいい』に関しては異論はないが、『女の子』と言うには賞味期限をすぎてるんじゃないかと思うが、それを口にしない程度の分別は私にだってある。だいたい言ったら頭蓋骨ヘコまされるぐらいの目にはあう。 「……自分の無力を噛み締めてたんですよ」 「まーまーまーまー、元気だしなよっ。あっちのほうが元気になってくれないと私もちょっち困るしっ! ――ま、どんな状態からでも勃たせる自信があるけどね。例え死体からでも」 怖いんだかいやらしいんだかカッコいいんだか。 「よーし、おねーさん、ジェリ坊が元気出るように、ツンデレサービスしちゃうぞぉ」 「……もう勝手にしてください」 「べっ、別にアンタの気持ちなんてどうでもいいんだからねっ、アンタの身体だけが目的なんだからねっ!!」 「それは100パーセント本音ですよねっ?!!」 「あはははははは」 まったくなんて人だ。 どうやらもうどうしようもないらしい、私も腹をくくる必要があるようだ。 「あのー、姐さん、一つだけお願いが……」 「んん、なぁに?」 「今日はこれからパイズリとか頼んじゃってもよろしいんでしょうか」 「おっけーおっけー、おねーさん頑張ってはさんじゃうぞっ♪」 ああ、ナムナ。どうか無力な私を許して欲しい。 どうしようもないから。本心じゃないんだ。本心じゃないんだけど、 これから他の女性と関係を持ってしまう私を許して欲しい。 ――だけど、どうせだから。ついでだから。 たまにはナムナの身体では試せないプレイを試みたいと考えるのも別に間違ってはいないよね? ♂♀ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
https://w.atwiki.jp/z-oni/pages/133.html
世の中の人間には須らく得手不得手というものがあります。 足が速いが非力な人間、頭は良いのに不器用な人間、計画を立てるのは得意なのに実際にやるのはてんで駄目な人間、実に様々です。 さて、これから話す一人の怪物もまあそれは得手不得手の激しい男でして、プロデュースは得意なのにマネジメントはからきしというタイプであります。 例えるならそれは、革命家を自称する夢想家とでも言いましょうか。 「ふむ、役それぞれに利害のある形での鬼ごっこ、というわけですな。」 顎に手をあてながら一人話すのは、目が飛び出した蛙顔の大男です。ローブは痩せぎすの体を隠し随所にある装飾品と首飾りが極めて悪趣味なファッションをしています。そんな彼の役は『鬼』。十二人しかいないその役の一人ですが。 「しかしたった一日でやろうとはいただけない。ええ全くもって。このパーティの主催者は、惨劇の肝を解していないように見えますな。」 (ここは一つ、私が教鞭を執る必要がありそうです。) この男、役通りに動く気は全くありませんでした。それどころか、この鬼ごっこを転覆させようと考えていました。 彼の大仰な台詞をかいつまみ要約しますと、「(主催者は)デスゲームの見どころがわかっていない」「ルールと制限時間を練りこめばさらなる悪徳が示せる」など、ようするに「俺にやらせろ」ということです。 なんとも傲岸不遜、大胆不敵な考えですが、しかし彼には実績があります。なにせ彼は今から何百年も前に、自分の城で攫ってきた子供達に命懸けの遊戯をさせたこともあるのですから。経験者は語る、ですね。 「さて、まずは人材を集めますか。有望な人間を登用できれば良いのですが。」 (螺湮城教本も無い今、鬼を相手にするにはまずは彼らと敵対する『親』や『子』と結ぶのが定石でしょう。) 内に秘めた翻意のままに、彼――ジル・ド・レェは行動を開始します。より大きな絶望の元手となる希望を育てる為に。 「地獄の悪魔も舌を巻く、本当の涜神をお見せしましょう。」 【???/深夜】 【ジル・ド・レェ@Fate/Zero】 [役]:鬼 [状態]:健康 [装備]: [道具]:四次元っぽい紙袋、不明支給品2つ(確認済み)、スマートフォン(鬼) [思考・行動] 基本方針:乗っ取るためにこのゲームには乗らない。人を殺そうとする鬼は殺して『親』や『子』から信頼を得る。 1:『子』や『親』を集め対主催チームをつくる。 人物紹介……Fate/Zeroの登場人物で、クラスはキャスター。逸話通りの危険人物で残忍・狡猾、しかし物事を客観視する度合いにムラがあり、時に慎重さに欠ける行動をする。涜神の為に子供を拉致拷問殺害してきたが、今回は鬼ごっこを「手緩い」と判断し自分が主催になる為に対主催となる。なお今回の彼は聖杯によって召喚されたわけではないのでサーヴァントではない。
https://w.atwiki.jp/tohofight/pages/67.html
正直者の死大回転 藤原妹紅の放つ見た目は凶悪実は簡単な弾幕、『正直者の死』を 一般的に安定する正面位置ではなく、妹紅の周囲を回転する事により回避する荒行である。 それを見て、自らも試してみた者は、『正直者の死』の第二の意味を悟る。 輝夜「という事で、今日はもこたんの必殺技を美しく避けてもらうわよ」 リリー「……まだ眠いですよー」 白蓮「荷物も重そうですし、この状態でのファイトは少々荷が勝つのではないですか?」 輝夜「大丈夫大丈夫、今日は弾幕の回避だけだもの」 白蓮「それなら肉体強化魔法を使う事もありませんか」 リリー「……なんだか寒いですよー」 妹紅「そりゃまだ啓蟄にもなってないからね。暦の上で春とはいえ、もう少しかかるんじゃないかな」 白蓮「とにかく、早く始めて眠らせてあげましょう」 輝夜「その子が起きた方が春になって皆……もとい、大部分が喜ぶんだけどねぇ」 妹紅「まあそう言うなって。でもこのままじゃ何だから、ちょっと暖めて……」 白蓮「そうですね。そこの花に活力の術をかけて咲かせましょう」 リリー「うーん……暖かくて花が咲いて……(ぱっ)春ですよー!」 (ばふっ) 輝夜「何、この粉……花粉?」 妹紅「わぷっ、とにかく始めるよ。『正直者の死』!」 妹紅と白蓮の配慮により春の気配をなんとなく感じ取ったリリーは一瞬にして覚醒、 背負ってきた袋からスギの花粉を撒き散らしながら、妹紅の周りを大回転する。 一方の白蓮は、弾幕回避のみと聞いて肉体強化魔法を解除していた所に、高濃度の花粉である。 涙と鼻水で美貌を汚しながら、このまま花粉を撒き散らしては皆が困るとリリーを必死で追い、 結果として大回転をなんとかこなしている状況だ。 リリー「春ですよー!花粉ですよー!ブラックの分まで撒きますよー!」 白蓮「いけません……このままでは……こうなったら、元を断ちます。南無三っ!」 妹紅「え?」 (ごっすん) (ぴちゅーん) 輝夜「あ……」 白蓮「これで一安心ですね。リリー、まだ春ではありません、花粉を撒き散らすのはお止めなさい」 リリー「春ですよー……?ちょっと寒くなってきましたよー?」 白蓮「だから言ったではないですか、まだ春ではありません……お休みなさい」 リリー「まだ冬ですよー……眠いですよー……(すーすー)」 それはもう全力で花粉を撒くリリーを追っていた白蓮は、この状況では身動きが取れないと判断。 瞬間的に強化魔法を全開にすると、弾幕をはじきながら妹紅めがけて突進、拳の一撃でピチュらせる。 そして妹紅の熱が無くなって冬の名残の寒さを感じるリリーを説き伏せ、眠りにつかせた。 もちろんこの間、白蓮の容姿についてはかなり残念な状態ではある。 白蓮「やれやれ、何とかなりましたね」 輝夜「……怒りの矛先が違わない?」 白蓮「いいえ、理性までは失っていませんでしたから」 妹紅「理性的判断で私を殴るってどういう事よ……」 白蓮「もちろんリリーも、花粉を止めなければ拳で止めましたよ」 輝夜「……こういうタイプが」 妹紅「……怒らせると一番怖いんだよな」 結果:白蓮が妹紅をピチュらせてしまい、反則負け
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/292.html
えすくらすくらいまるとのそうぐう 「局長、作戦名フレイヤの件、報告します」 「フレイヤ?」 「69-70番の兄妹でS級犯罪者ディンスレイフ討伐の任務です」 「で、結果は」 「任務は失敗。妹の69番は頭部以外が、兄の70番は全身が再利用不可能」 「そうか、半年の追跡も徒労か……」 「ただ、三班の主任が発見した記憶抽出機構ならば、直前のデータを不完全ながら解析できるかもしれません」 「ほお……」 「……つまり、どういうことだ。簡潔に言え、主任」 「はい、局長。こちらにその……『生物の記憶中枢』を培養液に浮かべます。基本は落ち物の概念から応用した、情報の電子化と解析を利用しています」 「解析情報はこの端末から、画像と音声となって再生されると」 「そのとおりです。ヒトの世界では完全に科学技術に頼るため実現するには非常に繊細な設備が必要ですが、我々の魔力であれば概念で精密機械の代用が可能です。ただ……」 「ただ?」 「その概念の設定すら、未だに未完成で。ヘビの国の精霊を媒介に使って情報と魔力と電子変換を行いますが、それが精霊の質に左右されるもんで……」 「強力な精霊使いが必要だ、と?」 「はい、今は留学生の一人を『事故死』扱いで引き取とり神経薬で思考停止させて使ってますが……精度を上げるには安定した精神状態の、しかも強力な精霊を持つ者でないと」 「まあ……現状、どうなのだ?」 「はい、起動時に設定した単語に関連する内容を中心に、対話形式で情報の引き出しが可能です。入力は音声で直接」 「なるほど」 「主任、スタンバイ完了いたしました」 「よし。では局長、こちらのマイクに……」 ----- アクセス ----- 「79番、死亡原因は」 《F.O.B……F.O.B……》 「F.O.B?」 《F.O.B……F.O.B……》 「……」 《真っ直ぐ行ったら……F.O.B……》 「待て、F.O.Bとは何だ」 《ほのおの……ちょうちょ……F.O.B……》 「ほぉ……そのような魔法を」 「ご覧下さい。こちらに映像が」 「なんとまあ、雅な……それがどうなった?」 《こっちに……きづいた……F.O.B……》 「F.O.Bが気づいた?」 「ある程度の複雑な行動を示す、半自律攻守兼用の魔法の様子です」 「どう対処した」 《カロリー……不足よ……F.O.B……》 「カロリー不足、ですか?」 「対処しきれいないか……対処不可の性質だったため、身に受け続けたのだろう。そして、自己回復のための養分すら底を突いた……」 《本体攻撃……活動性の低下なし……F.O.B……》 「なんと、術者を切っても解けないと!? どんな精神力の持ち主か……」 「是非とも捕らえて中を見たいですなぁ」 《おにいちゃん……しんだ……F.O.B……えふおーびビビビビ》 「おおっとぉ!」 バチュッ 「何事だ!?」 「んー……流石のティンダロスも、肉親を失ったら弱るんですねぇ……」 「外部干渉からは強く、判断を正しくするため内部思考は常人だからな。それが?」 「強力な感情、主に絶望感でシステムがダウン。通常の人間の何倍もの精神容量のティンダロスが溢れるほど強力な思念が、精霊に干渉して不安定になったようで」 「そうか。再起動いけるか?」 「はい、精神安定剤を投与して上限を確保します」 ----- アクセス ----- 「……79番。敵の様子を……何か喋ったのか? 思考法則の情報が欲しい」 ザザッガッ 「お!? 聞いた音声を再生するため記憶を走査してる音っすね」 「貴様、興奮するとタメ口になるんだな」 「も、申し訳ありません……」 《なんということでしょう! 揮奏者よって、兄妹は、壊滅状態になってしまいました!》 「これはまた……」 「犯罪精神学とプロファイリングに回します? 思想もケタ違いなので意味がなさそうですが……」 「一応そうだな」 《まだまだ……ふえるの……F.O.B……》 「増える?」 「あ、モニターを良くみて下さい。自己増殖型の魔法でしょうか、分裂回復しています」 《回避……不可……F.O.B……》 「確かに、蝶の不規則性を攻撃に利用されては……」 「数が多ければアヴォイダンス特化でなければ対処できんな。参考にするか……」 「む、ここで範囲解呪札を使用か」 《復活してる……………F.O.B……》 「殲滅を試み、しかし蝶の再生が勝る、か」 「対人殲滅級ばかり考えていたからな、札が尽きれば対処できん。後期型には対虫殲滅の、もっと荒くても広範囲の技のひとつでも仕込むか」 《補助食……尽きた……F.O.B……》 「カ□リーメイトとやらも役に立たんなぁ」 「いや、それだけの猛攻ということでしょう」 《F.O.B! F.O.B!! F.O.B!!! F.O.B!!!!》 「ああ、また興奮状態に……メジャートランキライザー3倍にしろ!」 「ふぅむ……しかし改良点の模索に良い情報も引き出せる。是非とも高位の精霊使いをスカウトしたい所か……留意する」 「有難うございます、局長」 「続けろ」 《角でばったり……F.O.B……》 「その蝶は消音飛行に優れるのか?」 「さらに木とか障害物を自律思考で回避できる様子ですね。もはや精霊の領域です……」 「しかし衝突すれば溶けてるぞ、地面すら」 《呪い……即死……回避……F.O.B……》 「……S級、さすがに……禁忌に手を出していたのか……発動前に割り込みしかない、か。しかし、炎の蝶が関係ない内容だが?」 「とんでもないインパクトで敵の代名詞化したのでしょう。 ティンダロスの内部思考は一般的だから、美しいとか恐ろしいとか芸術的造詣に対しては抑制可能ですが十分な反応ができます。 特に、美意識のような負じゃないベクトルならば抑制する必要もないでしょうから」 《ドアをあけたら……F.O.B……》 「ん? 屋内戦?」 《3日に1度は……F.O.B……》 「ティンダロスは一週間くらい飲まず食わずで良い。現地で調達できたなら、なお生き残るんだ。実際、出てから半年間、その討伐任務に当たっていたワケだからな」 「それはまた……流石、地獄の番犬」 「逃げるデインスレイフも鬼神だがな」 《お兄ちゃんどいてそいつF.O.B!》 「……どのような状況だ? 兄の80番の危機に反応したことは分かるが」 「幻術か何かで接近を許したのでしょうか」 《兄貴と私! ボディ・ビル!》 「……」 「……」 「ナンだ、今のは」 「また感情が高ぶって、関係の無い情報がなんか飛び出したのでしょう」 「まぁ、兄想いだったからな、彼女は……トレーニングルームを夜間に二人で貸しきって交尾するほど」 「(……それにしてもこの局長、覗き魔である)」 「何か言ったか」 「いえ」 ----- アクセス ----- 《そてぃす、そてぃす、えふ・おー・びー》 「……」 《にーちゃん、にーちゃん、えふ・おー・びー》 「あー、ちょい具合が悪くなっちゃいましたね、安定剤を廃人級に投与した上で記憶の引き出しを強力にかけたから、不安定に」 《ごっすん、ごっすん、えふ・おー・びー》 「治るのか」 「暫くすれば、薬品と興奮が抜けて狂乱状態から抜けると思います。そこからが勝負再開ですね」 《ごーまん、せーまん、えふ・おー・びー》 「お前、そこの。昨日の天気とか、当たり障りの無い話題で落ち着かせ、安定化させろ」 「了解しました」 「主任、私はちょっと外で一服して」 バチィィィッ 「どうした!? 停電か!」 「なッ…… 局長! あれ!!」 「そんな……生首が……浮いている!?」 《アッハハハハハハハハハ! 開発チーム諸君? 置き土産ひとつ追加しておいてやったよ♪》 『セル・サクリファイ---Frame Of Butterfly』 「副……いえ、局長! 例の前局長が死亡した爆発事故、レポート纏まりました」 「そう、分かったわ」 「あと、前局長のメモにティンダロス開発案がいくつか走り書きしてあります。一部は焼けて見えませんが……」 「分かった……あの人の意思を、次ぐわ」 「それにしても、炎のチョウチョなんて。呪者も粋な方なのね。三班の研究室がビックリ箱の紙吹雪みたいだったわ」 「まさに、災厄の箱ね」
https://w.atwiki.jp/sportsonigokko/pages/16.html
鬼ごっこ応援団体告知 全国でスポーツ鬼ごっこの活動に取り組んでいらっしゃる団体様はこのページで募集が可能です。 どなたでもご自由にコメントできます。 URL等をお載せください。 このページを機に団体間で交流がもてたら幸いです。 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 鬼ごっこのお供に
https://w.atwiki.jp/cyber_pp-tag/pages/36.html
PP鬼ごっこML How To (SPAM対策のため文中で使用するメールアドレスは@を全角で記述しています、使用される際には半角にして下さい) PP鬼ごっこの実況用にMLを開設しています。(管理人 ア○エ) PP鬼ごっこルールにもありますように、実際に鬼ごっこに参加される方は本MLへの登録が必要になります。 本MLは気軽に参加できるよう匿名MLとして運用され、投稿されたメールの差出人がML管理人のアドレスに変換されて各メンバーに配信されます。 MLへの参加方法 左メニュー「リンク」内の「PP鬼ごっこML登録」にアクセスし、「メーリングリストへの登録」フォームへ名前(匿名MLの為使用されません、適当でOK)、メールアドレスを入力して「登録する」ボタンを押して下さい。 入力されたメールアドレス宛に登録確認のメールが届きます。記載されているURLにアクセスする事で登録が完了します。 登録が完了するとメールの投稿用アドレスを知らせるメールが届きます。アドレス帳に登録するなどして忘れないようにして下さい。 MLからの退会方法 左メニュー「リンク」内の「PP鬼ごっこML登録」にアクセスし、「メーリングリストからの削除」フォームへ退会させたいメールアドレスを入力して「削除する」ボタンを押して下さい。 入力されたメールアドレス宛に退会確認のメールが届きます。記載されているURLにアクセスする事で退会が完了します。 MLへの投稿について 投稿用アドレス(cyber_pp@ml.infoseek.co.jp)宛に登録されたメールアドレスからメールを送信する事で投稿できます。 登録されていないアドレスから送信しても投稿されませんので注意して下さい。 また、本MLは匿名MLとして運用されていますので、メールの差出人がML管理人のアドレスに自動変換されてメンバー(投稿者自身も含む)に配信されます。 誰からの投稿なのか判別できるように、メールのタイトルにPPのニックネームを記入して投稿して下さい。 本MLは無料サービスを利用しているため、投稿されたメールには広告が自動挿入されます。 そのため投稿時に使用できる文字コードはISO-2022-JP(いわゆる7bitJIS、または単にJISコード)のみとなっています。 それ以外の文字コードでは文字化けを起こしますので使用しないで下さい。 本MLでは投稿されたメールを過去ログ保管庫に自動保存しています。 過去ログは誰でも閲覧できるようにしていますので、投稿の際には個人情報の扱いに注意願います。 一時的に配信を停止、再開させたい場合 cyber_pp-request@ml.infoseek.co.jp宛にメールを送ることで実現できます。 停止、再開させたいメールアドレスから、件名(subject)にon(配信開始)/off(配信停止)を入れて送信することで制御できます。 ↓のダイジェスト版MLと組み合わせて利用されてはいかがでしょうか。 ダイジェスト版ML試験運用中… PP鬼ごっこダイジェストMLの試験運用を始めました。 実況MLに投稿された内容を日に1回、1つのメールにまとめて配信させることを目的に現在設定を行っております。 以下工事中… 参考文献ML運営のヘルプ
https://w.atwiki.jp/schwarze-katze/pages/455.html
えすくらすくらいまるとのそうぐう 「局長、作戦名フレイヤの件、報告します」 「フレイヤ?」 「69-70番の兄妹でS級犯罪者ディンスレイフ討伐の任務です」 「で、結果は」 「任務は失敗。妹の69番は頭部以外が、兄の70番は全身が再利用不可能」 「そうか、半年の追跡も徒労か……」 「ただ、三班の主任が発見した記憶抽出機構ならば、直前のデータを不完全ながら解析できるかもしれません」 「ほお……」 「……つまり、どういうことだ。簡潔に言え、主任」 「はい、局長。こちらにその……『生物の記憶中枢』を培養液に浮かべます。基本は落ち物の概念から応用した、情報の電子化と解析を利用しています」 「解析情報はこの端末から、画像と音声となって再生されると」 「そのとおりです。ヒトの世界では完全に科学技術に頼るため実現するには非常に繊細な設備が必要ですが、我々の魔力であれば概念で精密機械の代用が可能です。ただ……」 「ただ?」 「その概念の設定すら、未だに未完成で。ヘビの国の精霊を媒介に使って情報と魔力と電子変換を行いますが、それが精霊の質に左右されるもんで……」 「強力な精霊使いが必要だ、と?」 「はい、今は留学生の一人を『事故死』扱いで引き取とり神経薬で思考停止させて使ってますが……精度を上げるには安定した精神状態の、しかも強力な精霊を持つ者でないと」 「まあ……現状、どうなのだ?」 「はい、起動時に設定した単語に関連する内容を中心に、対話形式で情報の引き出しが可能です。入力は音声で直接」 「なるほど」 「主任、スタンバイ完了いたしました」 「よし。では局長、こちらのマイクに……」 ----- アクセス ----- 「79番、死亡原因は」 《F.O.B……F.O.B……》 「F.O.B?」 《F.O.B……F.O.B……》 「……」 《真っ直ぐ行ったら……F.O.B……》 「待て、F.O.Bとは何だ」 《ほのおの……ちょうちょ……F.O.B……》 「ほぉ……そのような魔法を」 「ご覧下さい。こちらに映像が」 「なんとまあ、雅な……それがどうなった?」 《こっちに……きづいた……F.O.B……》 「F.O.Bが気づいた?」 「ある程度の複雑な行動を示す、半自律攻守兼用の魔法の様子です」 「どう対処した」 《カロリー……不足よ……F.O.B……》 「カロリー不足、ですか?」 「対処しきれいないか……対処不可の性質だったため、身に受け続けたのだろう。そして、自己回復のための養分すら底を突いた……」 《本体攻撃……活動性の低下なし……F.O.B……》 「なんと、術者を切っても解けないと!? どんな精神力の持ち主か……」 「是非とも捕らえて中を見たいですなぁ」 《おにいちゃん……しんだ……F.O.B……えふおーびビビビビ》 「おおっとぉ!」 バチュッ 「何事だ!?」 「んー……流石のティンダロスも、肉親を失ったら弱るんですねぇ……」 「外部干渉からは強く、判断を正しくするため内部思考は常人だからな。それが?」 「強力な感情、主に絶望感でシステムがダウン。通常の人間の何倍もの精神容量のティンダロスが溢れるほど強力な思念が、精霊に干渉して不安定になったようで」 「そうか。再起動いけるか?」 「はい、精神安定剤を投与して上限を確保します」 ----- アクセス ----- 「……79番。敵の様子を……何か喋ったのか? 思考法則の情報が欲しい」 ザザッガッ 「お!? 聞いた音声を再生するため記憶を走査してる音っすね」 「貴様、興奮するとタメ口になるんだな」 「も、申し訳ありません……」 《なんということでしょう! 揮奏者よって、兄妹は、壊滅状態になってしまいました!》 「これはまた……」 「犯罪精神学とプロファイリングに回します? 思想もケタ違いなので意味がなさそうですが……」 「一応そうだな」 《まだまだ……ふえるの……F.O.B……》 「増える?」 「あ、モニターを良くみて下さい。自己増殖型の魔法でしょうか、分裂回復しています」 《回避……不可……F.O.B……》 「確かに、蝶の不規則性を攻撃に利用されては……」 「数が多ければアヴォイダンス特化でなければ対処できんな。参考にするか……」 「む、ここで範囲解呪札を使用か」 《復活してる……………F.O.B……》 「殲滅を試み、しかし蝶の再生が勝る、か」 「対人殲滅級ばかり考えていたからな、札が尽きれば対処できん。後期型には対虫殲滅の、もっと荒くても広範囲の技のひとつでも仕込むか」 《補助食……尽きた……F.O.B……》 「カ□リーメイトとやらも役に立たんなぁ」 「いや、それだけの猛攻ということでしょう」 《F.O.B! F.O.B!! F.O.B!!! F.O.B!!!!》 「ああ、また興奮状態に……メジャートランキライザー3倍にしろ!」 「ふぅむ……しかし改良点の模索に良い情報も引き出せる。是非とも高位の精霊使いをスカウトしたい所か……留意する」 「有難うございます、局長」 「続けろ」 《角でばったり……F.O.B……》 「その蝶は消音飛行に優れるのか?」 「さらに木とか障害物を自律思考で回避できる様子ですね。もはや精霊の領域です……」 「しかし衝突すれば溶けてるぞ、地面すら」 《呪い……即死……回避……F.O.B……》 「……S級、さすがに……禁忌に手を出していたのか……発動前に割り込みしかない、か。しかし、炎の蝶が関係ない内容だが?」 「とんでもないインパクトで敵の代名詞化したのでしょう。 ティンダロスの内部思考は一般的だから、美しいとか恐ろしいとか芸術的造詣に対しては抑制可能ですが十分な反応ができます。 特に、美意識のような負じゃないベクトルならば抑制する必要もないでしょうから」 《ドアをあけたら……F.O.B……》 「ん? 屋内戦?」 《3日に1度は……F.O.B……》 「ティンダロスは一週間くらい飲まず食わずで良い。現地で調達できたなら、なお生き残るんだ。実際、出てから半年間、その討伐任務に当たっていたワケだからな」 「それはまた……流石、地獄の番犬」 「逃げるデインスレイフも鬼神だがな」 《お兄ちゃんどいてそいつF.O.B!》 「……どのような状況だ? 兄の80番の危機に反応したことは分かるが」 「幻術か何かで接近を許したのでしょうか」 《兄貴と私! ボディ・ビル!》 「……」 「……」 「ナンだ、今のは」 「また感情が高ぶって、関係の無い情報がなんか飛び出したのでしょう」 「まぁ、兄想いだったからな、彼女は……トレーニングルームを夜間に二人で貸しきって交尾するほど」 「(……それにしてもこの局長、覗き魔である)」 「何か言ったか」 「いえ」 ----- アクセス ----- 《そてぃす、そてぃす、えふ・おー・びー》 「……」 《にーちゃん、にーちゃん、えふ・おー・びー》 「あー、ちょい具合が悪くなっちゃいましたね、安定剤を廃人級に投与した上で記憶の引き出しを強力にかけたから、不安定に」 《ごっすん、ごっすん、えふ・おー・びー》 「治るのか」 「暫くすれば、薬品と興奮が抜けて狂乱状態から抜けると思います。そこからが勝負再開ですね」 《ごーまん、せーまん、えふ・おー・びー》 「お前、そこの。昨日の天気とか、当たり障りの無い話題で落ち着かせ、安定化させろ」 「了解しました」 「主任、私はちょっと外で一服して」 バチィィィッ 「どうした!? 停電か!」 「なッ…… 局長! あれ!!」 「そんな……生首が……浮いている!?」 《アッハハハハハハハハハ! 開発チーム諸君? 置き土産ひとつ追加しておいてやったよ♪》 『セル・サクリファイ---Frame Of Butterfly』 「副……いえ、局長! 例の前局長が死亡した爆発事故、レポート纏まりました」 「そう、分かったわ」 「あと、前局長のメモにティンダロス開発案がいくつか走り書きしてあります。一部は焼けて見えませんが……」 「分かった……あの人の意思を、次ぐわ」 「それにしても、炎のチョウチョなんて。呪者も粋な方なのね。三班の研究室がビックリ箱の紙吹雪みたいだったわ」 「まさに、災厄の箱ね」
https://w.atwiki.jp/cyber_pp-tag/pages/25.html
第1回PP鬼ごっこ 幻に終わってしまった第1回。 車がハイドロプレーン状態のときに突風にやられると横滑り防止装置が要らんことをする、というのを初めて知ったFairloadでした...orz (´・ω・`)イミナイジャン