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唯梓SSでは稀に見るカッコいいムギwww -- (名無しさん) 2012-09-03 16 53 28
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唯「うーん…おいしい!」 梓「唯先輩何やってるんですか?」 唯「おぉーあずにゃん」 唯「新発売になったジュースを飲んでるんだよ」 梓「おいしいんですか?」 唯「おいしいよ!」ゴクゴク 唯「はい!」 梓「えっ」 唯「あずにゃんも飲んでみておいしいよ」 梓「でも…」 唯「良いから良いから」 唯「ほい」 梓「(このストロー…唯先輩が口を付けて…///)」 唯「……」 梓「(このストローに口を付けたら…唯先輩と…唯先輩と…間接キス///)」 唯「……あずにゃん?」 梓「えっ//いや、その…//」 梓「い、いただきます//」 唯「どうぞ~」 梓「……」ゴクゴク 唯「あずにゃん、おいしい?」 梓「これが唯先輩の味なんですね…」 唯「私の味…?」 梓「えっ///な、なんでもありません///」 梓「お、おいしかったです!!」 唯「良かった~」 梓「(落ち着こう…自分の持ってきたジュースでも飲もう…)」 梓「……」ゴクゴク 唯「……」 唯「あずにゃんの持ってきたジュースもおいしそうだね」 梓「これも最近出た新商品なんですよ」 唯「へぇ~」 唯「私にも一口ちょうだい」 梓「えっ」 唯「駄目かな?」 梓「そ、そんな事ないですよ!//」 梓「どうぞ!」 唯「ありがとう」 唯「……」ゴクゴク 梓「ど、どうですか?………私の味//」ボソッ 唯「うん!おいしかったよ」 梓「よ、良かったです…」 唯「……」 唯「私もっと飲みたいな」 唯「あずにゃんの味…直接///」 梓「えっ//」 唯「駄目かな?//」 唯「あずにゃんも私の味もっと飲みたいよね?」 梓「そ、それは…飲みたいです///」 唯「じゃあ…いただきます」 チュウ 梓「///」 梓「ゆ、唯先輩おかわり貰って良いですか?///」 唯「うん、もっとたくさん飲んで//」 梓「い、いただきます」 チュウ 唯「///」 唯「あずにゃん、私この味癖になりそうだよ//」 梓「私もです//」 唯「これからたくさん飲んでも良いかな?」 梓「はい//私も良いですか?」 唯「うん//」 終わり 新発売! -- (あずにゃんラブ) 2013-01-07 16 31 33 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
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唯「? 何か他にもいろんな機能があるみたいだねこのカーナビ」 澪「あぁ……。言っとくけどそれ全部面白くないぞ」 唯「でもユーモアモードって名前からして面白そうじゃん。ねっ、つけてみてもいい?」 澪「えぇー……。ユーモアモードにするとロクなことがないからなぁ……」 唯「じゃあこの熱血モードってのは?」 澪「熱血モード……? それはまだ試したことないな」 紬「試したことないなら一度つけてみたら?澪ちゃん」 澪「まあユーモアモードよりは多分マシだろうし……。わかった、唯。つけてみてもいいぞ」 唯「わーい!」ポチッ 唯「どんな感じになるのかなー?」ワクワク カーナビ「ポンッ!! 次の交差点左だッ!!!」 澪「うるさっ!?」 カーナビ「ポンッ 返事はッ!!?」 澪「返事しなきゃダメなの!? は、はいっ」 カーナビ「声が小さい!!!」 澪「は、はいぃ!!!」 紬「うふふ。中学校時代の部活動を思い出すわ」 唯「ムギちゃん意外に体育会系だったの!?」 カーナビ「ポンッ 次の交差点、左だッ!!」 澪「はいっ!!! ……はぁ、ホント変な機能ばっかりだなこのカーナビは」 唯「あれ?何か工事やってるよ」 澪「あれ本当だ。 じゃあ違う道から行くしかないか」 カーナビ「諦めんなよっ!!」 澪「えっ!?」 カーナビ「諦めたらそこで試合終了なんだよ!行ける行ける、絶対行ける!! ネバーギブアーップッ!!」 澪「無茶言うなよ!!」 澪「はぁ……。もう普通のに戻すぞ!まったく何なんだこのカーナビは……」 紬「ちがう道探さなきゃね」 澪「まあ次のとこ左に曲がって、その後元の道に戻っていけば問題ないだろ」 澪「って言ってる間にもう次の交差点か。左に曲がってと」チッカチッカ 唯「あれ?急に坂道になったね」 紬「随分大きな道路に合流するのねー」 澪「あれ?この感じ……。何か嫌な予感が……」 唯「あ!何か料金所とか書いてあるよ!」 澪「やっぱりー!」 紬「高速道路!? まさかあの高速道路なのっ!?」 澪「そうみたいだな……。あぁやっぱりUターンして戻る道もないか」 紬「なら進むしかないわね澪ちゃん! 高速道路に!!」 澪「うぅ……どうしてこんなことに……」 唯「澪ちゃんなんでそんなテンション低いの? 楽しそうじゃん!100キロとかだせるんでしょ?」 澪「それが怖いんだよ。かなりのスピードで車線変更とか合流とかしなきゃだし」 紬「高速教習で大丈夫だったんだし、澪ちゃんならできるわよ」 澪「うーん……。あれ以来高速は走ってないし、自信ないなぁ」 カーナビ「ポンッ 自分に自信を持たないでどうするんだ!! もっと自信を持て!!」 澪「まだついてたのかお前は!」 澪「はぁ……。もうここまで来たら仕方ないか。覚悟を決めていくしかないな」 紬「がんばってー、澪ちゃん」 唯「フレー、フレー! みーおーちゃん!」 カーナビ「ファイトォオオ!! いっぷぁああつ!!」 澪「お前はだまってろ」プチッ 紬「あ、あそこがお金払うところ?」 澪「うん。えーと……私はここから入ればいいのか」 唯「お金払うのなら任せて!」フンスッ ガコッ 唯「って何もしてないのにゲートが開いたっ!?」 澪「ああ、この車ETCついてるからな」 唯「何それ!? 澪ちゃんすごい!もう一回やって!!」 澪「無茶言うなよ」 紬「帰りにもう一回見せてもらいましょ」 澪「いや、帰りは絶対乗らないから」 唯「えーなんで? 帰りも乗ろうよ」 澪「さっきも言ったけど、怖いんだよ。スピード出すの。 ……あぁ、そんなこと言ってる内にそろそろ合流だ」 紬「サポートなら任せて! 澪ちゃん!後ろは猛スピードできてるけどスペースは十分よ! 入るなら今よ!!」 澪「逆に入りづらいよ!?」 澪「はぁ……。なんとか合流できた」 紬「わぁー、速い! 今何キロくらい出てるの?」 澪「今ちょうど100キロくらいかな」 唯「100キロ! ついに音速をこえた!」 澪「いや、こえてないから」 唯「ねえ澪ちゃん」 澪「なんだ?」 唯「なんかトンネルとかガードレールとか多くて景色あんまりよくないね」 澪「まあその辺は仕方ないさ。高速だし」 唯「お店とかもないし……」 澪「そうだな。でも信号がないのだけは快適かな」 唯「道にも迷わないしね」 澪「確かに。それも大きなメリットだな」チラリ カーナビ(何か冷たい視線を感じる……) 紬「でも高速道路って意外とまっすぐな道なのね。もっと急なヘアピンカーブとかあるところだと思ってたわ」 澪「どんな高速道路想像してたの!?」 ・・・・・・ 澪「はぁ……。やーっと高速おりられた……」 唯「もうすぐ着く?」 澪「ああ。もうちょっとじゃないかな。確かあの遊園地、高速道路の近くにあったはずだし」 澪「あっ、噂をすれば。見えてきたぞ」 唯「おぉー!」 紬「大きい観覧車!」 澪「ほんと、いつみても大きいな。県内でも結構大きい方なんだっけか」 紬「観覧車は絶対乗ろうね」 澪「ああ。眺めもいいだろうしな」 唯「あとはジェットコースターも絶対乗ろうね!」 澪「えっ!? わ、私は遠慮しとこうかな……」 唯「澪ちゃん怖いの?」 澪「そそそそんなことないぞ! ただ酔いやすい体質なだけだっ!」 紬「お化け屋敷にも行こうね〜」 澪「ムギまで悪ノリしないの!」 遊園地 園内 澪「よし、ついたぞ」 唯「おぉー!!」 紬「ひろーい!」 澪「休日だからか結構にぎわってるな」 紬「まずは何に乗る?」 澪「そうだな……」ジー…… 唯「えっ?澪ちゃんあれに乗りたいの?」 紬「あれは……メリーゴーランド?」 澪「へっ……?ち、違う! ただ見てただけだって!」 唯「なーんだ。澪ちゃんったらじっと見てるもんだからてっきり乗りたいのかと思ったよ」 紬「澪ちゃん乗ってみたら?なんだかとても絵になりそう!」 澪「バカいうなよ。大体あれは子供が乗るもんだろ」 唯「だって澪ちゃんああいうの好きそうだし……」 澪「勝手に決めつけるなよ!」 紬「でも楽しそうじゃない? 私、乗ってみようかしら」 唯「それなら私もお供するよムギちゃん!」 澪「えっ!?」 紬「たまには子供心に戻ってみるのもいいかな、って思って」 唯「澪ちゃんも乗ろうよー」 澪「そんなこと言っても恥ずかしくないか?乗ってるの小さい子ばっかだぞ」 唯「みんなで乗れば恥ずかしくないよ!」 澪「逆に目立つような……」 紬「じゃあ私と唯ちゃんだけで乗る?」 唯「そうだね…。澪ちゃん悪いけどちょっと待っててね」 澪「えっ……?」 澪「や、やっぱり私も乗るー」 唯紬(にやり) 紬「その前に私お手洗い行ってくるから先に並んでおいてくれる?」 澪「えっ?うん。わかったよ」 唯「私も行っておこっかな」 澪「唯も行くの?なるべく早く戻ってこいよ」 唯「ガッテン承知の助です! 行こ、ムギちゃん」 紬「はーい」タタッ 澪「大丈夫かなぁ」 数分後 澪「唯たち戻ってこないな……」ソワソワ 係員「次でお待ちのお客様ー、お乗りくださーい!」 澪「うぇっ!? どうしようもう呼ばれちゃった!」 子供たち「キャッキャッ」ゾロゾロ 澪「あ……えと……」 係員「ほら、あなたもお乗りください」 澪「あ……、はい(唯ー!ムギー! 早く来てくれー!!)」 唯「はぁ…、はぁ……!おそくなっちゃった!」 紬「まだ間に合うかしら?」 係員「それでは皆さん、メリーゴーランドスタートです!」 唯「あっ、もう始まっちゃうみたい」 紬「ま、間に合わなかった……」ガックリ ユイ、ムギ!! オソイゾ!! 紬「? どこからか澪ちゃんの声が……?」 唯「あっ、ムギちゃん!澪ちゃんが乗ってるよ!!」 紬「あら本当だわ! 似合ってるわ〜」 澪「そんなことしてないでお前らも早く来てくれよ!今ならまだ間に合うかも……」 唯「写真撮っちゃお」カシャ 澪「唯ぃぃいいいい!!」 数分後 澪「はぁ……酷い目にあった……」 紬「遅れちゃってごめーん」 唯「でもおかげでいい写真が撮れました!」 澪「それはすぐに消しなさい!」 唯「もうあずにゃんにメールで送っちゃった」テヘッ 澪「おい」 澪「はぁ……。梓に送ったってことは確実に律にも見られちゃうだろうな……」 紬「可愛く撮れてたし、いいじゃない♪」 唯「和ちゃんたちにもあとで送ってあげよっと」 澪「やめなさい!」 澪「さて、次は何乗ろうか」 紬「私あれ乗ってみたい!」バッ 唯「コーヒーカップ?」 紬「私、一度コーヒーカップに乗るのが夢だったの……!」 澪「そんなにか!」 澪「まあいいや。じゃあ乗ってみようか」 唯「回すのなら任せて!」 紬「えっ?これ自分でも回せるの?」 唯「うん。真ん中にハンドルあるでしょ?あれを回せばギューン!って回るよ」 紬「本当!? 早速やりましょう!!」 コーヒーカップ内 澪「みんな座ったか?」 唯紬「オッケーです!」 係員「それではコーヒーカップ スタートしまーす」 澪「おっ、始まるみたいだぞ。あんまり回しすぎるなよ」 紬「はーい」グルグルグルグル 澪「って言ったそばからもの凄い勢いで回してるし!?」 紬「わー!これすっごく楽しい!!」グルグル 澪「うわ……目が……」クラクラ 唯「なんか少し気持ち悪くなってきたかも……」 唯「でも負けるわけにはいかない!ムギちゃん、私も加勢するよ!」 紬「ええ!一緒に頑張りましょう唯ちゃん!!」グルグルグル 澪「いや……寧ろもう頑張らないでくれ……。うぇ」 ・・・・・・ 澪「あ、あぁ……。やっと、おわった……」フラフラ 唯「め、目がぁ……」クラクラ 紬「二人とも大丈夫!?」ケロッ 唯「ムギちゃん、あんなに回してたのに元気だねぇ……」フラフラ 澪「しばらくまともに歩けそうにないな……」フラフラ 唯「ちょっと休憩させてー……」 紬「そう? じゃあそこのベンチで休憩しましょうか」 数分後 澪「はぁ……。やっと落ち着いてきた……」 紬「みんなー、焼きそば買ってきたわよー」ドサッ 唯「ありがとムギちゃ……って多っ!?」 紬「えへへ……。一杯あったからつい買いすぎちゃった」モグモグ 澪「5個はさすがに多くないか? 結構中身も入ってるし」 唯「いざとなったら私が食べてあげるよ!」 澪「そんなに食べたら太るぞ……」 紬「あっ……美味しかったからもう3つも食べちゃってた……」 澪「ってはやっ!!」 紬「どどどどうしましょう」アセアセ 唯「ムギちゃん!これはカロリーを消費することをしないとだよ!」 紬「なるほど! それだとしたら次行くべきは……」ガシッ 澪「えっ!? お、おいどこ連れてくんだよー」 ・・・・・・ 唯紬「ここだね!」 澪「なんでジェットコースターなんだよ!!」 紬「澪ちゃん、カロリーを消費するためよ! がんばって!」 澪「私はそんなに食べてないよ!」 澪「まったく……。私は乗らないからな」 唯「えぇー、いいじゃん澪ちゃん。乗ろうよー」 澪「やだよ。ほ、ほら食後は急激な運動とかは控えろっていうし」 紬「ジェットコースターだし大丈夫よ」 澪「ほ、ほらあんまり大声出すのもみっともないし」 唯「それが醍醐味なんだよ〜」 澪「そ、そうだ!これからひつ○のショーンの再放送の時間だ! 唯たちが終わるまでそれ見て待ってるな!あは、あはは……」 唯「ひつじのショ○ンの再放送は明日だよ」 澪「あは……」 紬「ほら、澪ちゃん。乗るわよー」グイッ 澪「離せムギ!! あんなものに乗ったら生きて帰ってこれないぞ!!」 唯「大丈夫だよ、澪ちゃん。ジェットコースターは安心な乗り物だから」ガシッ 澪「急に坂道くだったり、上下逆さまになったりするのに安心なんてできない!」 唯「そのスリルがいいんだよ」 澪「いいや!よく聞け唯! スリルを求めすぎるのはよくないぞ!お金を運用するなら投資より銀行! 乗り物に乗るならジェットコースターよりゴーカートに乗るべきだっ!!」 唯「意味が分からないよ!?」 紬「澪ちゃん、乗ってみると案外楽しいかもよ?」 澪「そうかなぁ……。私にはあれに乗るメリットが分からないよ」 係員「次のジェットコースターでお待ちのお客様ー、お乗りくださーい」 唯「あ、はじまるって!行こ、ムギちゃん、澪ちゃん!」ガシッ 紬「ええ!」ガシッ 澪「ちょっ!だから私は行かない……!って人の話を聞いてくれぇ……」ズルズル 澪「結局強制的に乗せられてしまった……」ガタガタ 唯「澪ちゃんそんなに怯えなくて大丈夫だよー。落ちたりはしないから」 紬「そうよー。私も初めて乗るときは怖かったけど、慣れれば大丈夫よ」 澪「落ち着け。こういう時は素数を数えるんだ。2、3、5、7、11、13……」ブツブツ 唯「完全に緊張しちゃってるね」 アナウンス「それではジェットコースター、スタートしまーす! 極上のスリルをお楽しみくださーい!」 澪「ひぃっ!? わ、私やっぱり帰るー!」ジタバタ 唯「澪ちゃん、動き始めたのに動いたら危ないよ」 澪「うぅ……。観念して乗るしかないか……」 紬「大丈夫よ、澪ちゃん。すぐに楽しくなるから」 澪「そんなこと言ったってなんか早速 坂を上り始めてるじゃないか!」 唯「これは結構すごいのが来るかもね!」 紬「ええ!」 澪「コワクナイコワクナイコワクナイ……」ブルブル 唯「いよいよ下りだね!」 紬「ドキドキするね〜」 澪「ミエナイキコエナイ……」ガタガタ 唯「ほら、澪ちゃん顔あげて」 澪「やだっ!」 紬「あら澪ちゃん、口に青のりがくっついてるわよ」 澪「えっ!?」バッ ギュォオオオオオ!!! 唯紬「わー!!!」 澪「きゃああああああああ!!?」 ・・・・・・ アナウンス「お疲れ様でした。またのご搭乗をお待ちしておりまーす」 唯「楽しかったねー」 紬「うん!」 澪「」 唯「ねっ、澪ちゃ……って気絶してる!?」 紬「澪ちゃん大丈夫!?」ユサユサ 澪「のぼりいちにち…、くだりいっとき…… 」ガクッ 唯「澪ちゃん隊長ー!?」 22
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ゆいあず その10 - すれちがい ==================== 「こんにちは」 「あ!あずにゃん!やっほー!」 ようやく部室に来てくれたあずにゃん目掛けて、私はいつもの調子で抱きつきに走る。 「にゃっ!」 「今日もあずにゃん分の補給ー!」 「来たばっかりなのに止めてくださいよ、もう」 お構いなしに、ぎゅっと抱きしめる。『止めてください』なんてもうすっかり言われ慣れてるから、今更気にする必要はないもんね。 今日はいつもと違って、すぐに振り解こうとしない。何かあって元気がないのかな?それとも、私の愛情表現に抵抗するのは無意味だと、やっと分かってくれたのかな? 「……唯先輩。もう、止めませんか?」 「えっ?何を?」 「……こういうことを、です」 あずにゃんは私の腕をちょこんと抓んでいる。要するに、スキンシップの強要を指しているんだろう。もちろん腑に落ちないので、訊き返す。 「なんで?」 「それは……その……」 「理由がないならいいじゃ〜ん」 「だ、ダメなものはダメなんです!」 「えーっ!私はしたいー!」 私から離れて体勢を整え、あずにゃんはびしっと指さして言い放った。 「金輪際、私に抱きつくのは禁止です!」 こんりんざい? 「……澪ちゃん。こんりんざいって何?」 「ああ……確か『どこまでも』とかそういう意味だったかな。言い換えるなら『今後』とか『一切』みたいな感じかな」 「『これからずっと』ね!なるほど、さすが澪ちゃんだね」 その意味を咀嚼してから——澪ちゃんの博識ぶりを少しだけ恨めしく思いつつ——再びあずにゃんに向き直る。 「……そんなことになったら……わたし……死んじゃうよ……?」 「大袈裟ですね……」 やれやれと云った表情をするあずにゃんだけど、私にとっては深刻な問題だ。このままスキンシップが出来なくなるのはとても困る。どうにかして考え直してもらわないと。 「おねがーい!せめて期限をー!」 「……それじゃあ、私が許可をするまでにしましょう」 「えっ!」 それって明確な答えになってなくない!? 「あずにゃーん!なんでダメなんて言うのっ?なんで急にっ!?」 「え、えーと……」 「……?」 心做しか、あずにゃんは言い淀んでいる風に見える。視線もどこか游いでいて、言葉を継ぐに継げていないような、そんな気がするんだけど…… 「とーにーかーく!ダメなものはダメなんです!」 「うえーん、あずにゃんがよくわかんないけど怒るー」 「練習しましょうよ、練習!ほら、律先輩も、澪先輩も、ムギ先輩も!」 「お……おう」 「そ、そうね。お茶も後にしましょう」 「梓、取り敢えず落ち着け……」 私たちを横目で見ていた三人も、急に振られてちょっとビックリしたみたい。 * それから三日が経って。 「唯、調子悪いのか?」 「うん……」 「源因って、やっぱり梓ちゃん不足?」 「……うん。多分そう」 「冗談だと思ってたのに、まさかこんなになるとは思わんかったぞ……」 禁止を言い渡されてほんの数日。幾ら短いといえども、何も思わない筈がない。ほとんど毎日のようにしていたことを急に止められてしまって、満たされる筈の充足感は欠けたままになり、どうにも落ち着くことが出来なかった。 「ねぇ、みんな」 その中でも、ある疑問がずっと胸の中で鬩いでいて、今ももどかしい気持ちを引き摺らせている。 「あずにゃんは、なんであんなこと言ったんだと思う?」 今朝は思い切って、みんなに意見を尋ねてみることにした。 「う~ん……単に鬱陶しくなったから、とか」 「それ、想定する中でも最悪の答えだよぅ……」 「あ……ごめん、唯」 澪ちゃんも悪気があった訳じゃなくて、うっかり口にしちゃったんだと思うけど……心の傷を刳るには充分な言葉だ。 「ま、そんな気を落とすなって」 りっちゃんはここぞとばかり部長らしく、優しく声を掛けてくれた。 「別に無視されているとか、そういうんじゃないしな。そこまで気落ちするほど大事じゃないだろ。実際、唯がこんなに落ち込んでるんだし、梓も実は後悔してるんじゃないか?」 「そうよね。梓ちゃんが本気で言ったとは、到底思えないもの」 「……うん。ありがとね、みんな」 ムギちゃんも賛同してくれた。みんなの優しいフォローが、少しだけ振り向きかけた私の感情を、前向きにさせてくれた。うん、みんなに打ち明けてよかった。 でも、こういうことは本人に直接訊きたいよね。 * その日の放課後。 「——こんにちは」 部室の扉を開けて覗く、見慣れたその顔。 私の憔悴具合とは対照的に、あずにゃんはあの日からあまり変わっていない。 「あずにゃぁぁぁん!」 「だーめーでーす!」 ……いや、前言撤回。あずにゃんの抵抗が、今までとは打って変わって熾烈になった。私とのスキンシップを何が何でも避けようとしていて、最近のあずにゃんの攻勢は何かと強気だ。 「うっ……あずにゃんはまだ許してくれないのね」 「唯ちゃん。今日も美味しいお菓子を持ってきたから、早くお茶しましょう」 ちょっと淋しいけど、今日も美味しくお菓子はいただきます。 「今日はシュークリームでーす」 「わーい!いただきまーす!」 うん、うまい!ムギちゃんのオススメのおやつにハズレはないね。毎日食べられるなんてホントに贅沢だなぁ。 「あ……唯先輩、口元が」 「んん?……おっと」 あずにゃんに促されて、人差し指で軽く口元をなぞる。シュークリームから溢れ出したクリームが、べったりとついていた。 私は何気無しに、さも当然のようにお願いをする。 「あずにゃんとってー」 「……それぐらい、自分でやってください」 もう、あずにゃんったらなかなか剛情なんだからっ!でも、もう一押しすればきっと拭いてくれるはず。今までずっとそうだったもんね。 「んーっ!」 身を乗り出して、顎を出す。ところが、あずにゃんは構ってくれるどころかそっぽを向いてしまった。 「律先輩、やってあげてくださいよ」 「なんであたしが……しょうがないな」 りっちゃんはポケットからハンカチを取り出して、私の口元を拭ってくれた。 ……何か違う。何か違うよ、これは。 「りっちゃん……もっと優しく……」 「っるせー!つーか自分でやれ!」 りっちゃんに軽くお叱りを受けて、ハンカチを受け取り自分でも拭く。 「……梓ちゃん?」 「……梓?」 「……あずにゃん?」 「……」 いつもの調子で流されてしまうと思っていたのに、そうならない。そこに引っかかりを覚えたのか、みんなして違和感を隠せないといった顔をしている。 あずにゃんを覗ってみても俯いたままで、私と目を合わせてくれない。もしかして、気まずい空気にさせちゃった……? 「梓、そろそろ話してくれないか。この前から……唯と何かあったのか?」 そんな私たちを見兼ねたのか、澪ちゃんが話を切り出してくれた。 「……すみません。お話します」 あずにゃんは椅子を引いて立ち上がり、私たちを一瞥してから、話を始めた。 「一年以上一緒に過ごしてきて、やっと分かりました。今まで、唯先輩を甘やかし過ぎたと思うんです。あと一年もしないうちに卒業して、大学生なんですよ?社会人に少し近づく訳じゃないですか。それなのにこの体たらく……。今からでも矯正するべきじゃないかって、思ったんです。これは……言うなれば、唯先輩のしつけです」 「私のしつけ!?」 「しつけ……いい響きねぇ……」 「その言葉はちょっと違わないか……」 あずにゃん曰く、何時までも後輩が世話を焼いているようでは先輩の為にならないから、多少厳しく接するべきだと考えたそうだ。他ならぬ私を思っての対応に過ぎないらしい。 しつけ、という表現に若干の衝撃を受けながらも、その行動の意図は明かされたわけだ。 「まあ、正論に聞こえなくもないか。……唯、なんか言ってやることはあるか?」 「うん……まぁ、ちょっと淋しいかな。でも、あずにゃんは私のことを思ってくれてたんだね。ありがとう」 「よ、喜んでいただけるのなら……」 「うん。あずにゃんの為にも、私、頑張る!……でも、最後に一回だけ」 「だーめーでーすー!」 ・ ・ ・ * ——あれから、帰宅して。 最近はベッドに横になってからも直ぐに寝付けずに、天井を見つめて物思いに耽ることが多くなった。思惟の中心はもちろん、あずにゃんのこと。 「……結局、あずにゃんの答えが聞けなかったなぁ」 さっきの帰り道、あずにゃんにどうしても訊きたかったことがあったので質問した。けれども、あずにゃんは何も言わないで、急ぎ足で帰ってしまったのだ。 「……もしかして、嫌われちゃったのかなぁ?」 心の奥底で芽生えていた、後ろ向きの感情が疼く。 約束を言い渡されたあれからも、部活では普段通り接しているし、指摘されるほどぎくしゃくした感じではない。触れることには異様に拒否感を示されていることだけを除けば、だけど。 その割にはさっきもそうだったけど、いつもの帰り道で二人切りになることは何も考えていなかったみたいだ。 「質問自体が直截的すぎて逆に怒らせちゃった……とか、かな」 帰り道は二人切りで、どうせ誰にも見られていないのだから、無理矢理にでも……と少しだけ不躾な発想が掠めたこともある。今日なんて絶好の機会だったかもしれない。でも、そんなことしたら益々あずにゃんに嫌われるだろうと、思い留まった。 「別に、そんなつもりじゃないんだけど……」 ……本当にそうなのかな? あずにゃんが可愛すぎるから、抱きしめたくなるんだけど…… やっぱり好きだからかなぁ? 「好きだけど……うーん?」 好きってどういうことなんだろう。改めて考えてみると、それはなかなか不思議な感情だと思い知らされる。ぱっと考えてみたところで、ちっとも分かりっこない。 やがて、胸の中で得体の知れない感情が湧き起こる。 「うーん……」 抑々、この習慣は何時から始めたんだろう。もしかしたら、出会った時からこうしてたかな。 最初のうちは振り解こうとして、私の腕の中でよくもがいていた。それはそれで、じたばたする仔猫のような愛らしさを覚えて、更に抱きしめる力を強くしていたっけ。 それから私の粘り強さを思い知ってくれたのか、抵抗する時間がどんどん短くなっていった。言葉に表すと変な感じだけど——抵抗されなくなっていくのには、正直ホッとした。私に対する危機感が拭われたのだと思えば、却って嬉しかったからだ。 今でも続けちゃうのは——それだけ、あずにゃんのことが可愛くて仕方ないと思ってるってことなんだけど、ちゃんと伝わってるのかな。 「……明日はちゃんと、お喋りしたいなぁ」 私があずにゃんと一年以上過ごして分かったことって、何だろう? ——すぐに答えが出てきそうにない自問をしてから、瞼を閉じた。 * ——翌日。 思考を巡らせれば、必ずあずにゃんの顔が付き纏う。これは完全にあずにゃん欠乏症だと、自分でもはっきり分かる。足りなさすぎて、思わず不敵な笑みもこぼれてしまうぐらいに。 「ふっふっふ……」 放課後になってからみんなに断って、私はあずにゃんが居るであろう教室へと足を運んでいた。今は、何としてもあずにゃんに会いたかったのだ。 「あ!……あずにゃぁぁぁん!」 「んにゃ!」 あずにゃんの姿を発見したとき、私は異常なまでに昂揚感を覚え、全速力で駆けた。あろうことか、その勢いのまま飛びついた。当然ながら私の力を受けきることが出来ずに、あずにゃん諸共廊下に倒れ込んでしまった。 しばらくは周囲を気にせず、あずにゃんの胸元に顔を埋めることに専念する。両腕から伝わる感触。この抱き心地……。久し振りに味わうこの感覚。私にとっての倖せって、もしかしてこれなんじゃないかな……なんて。 三日分のあずにゃん分を取り戻せたと思い、いざ顔を上げてみると。 「……せん……ぱい……」 あずにゃんは、涙を浮かべていた。 「……え?」 「ダメって、ずっと、言ってきたのに……」 咄嗟の行動に出てしまったが、彼女の涙を見てようやく今の状況を呑み込む。後輩を押し倒す上級生。なんて最低な光景なんだろう。 慌ててあずにゃんを起こした。は、早く謝らないと…… 「ご、ごめん。つい、出来心で……」 すっくと立ち上がったあずにゃんの、強烈な一言。 「……先輩のことなんて、もう、知りません!」 顔を真っ赤にさせて、脱兎の如く駆け出してしまった。 私はその姿を、ただ惘然と見つめるしかなかった。 「……あれ?あれれ?」 どうすれば、いいの? 「……という訳で、本気で泣かれっちゃったんだけど」 「おまえは何をしたんだ!」 あずにゃんが去ってしまい途方に暮れた私は、とりあえずみんなが待っている音楽室へと駆け込んだ。 「そのまんまだよ!廊下であずにゃんを見かけたから、ぎゅーってしようと思ったんだけどさ。勢いつきすぎて押し倒しちゃっただけだよ」 「あらあら……公衆の面前でだなんて、唯ちゃんってば大胆♥」 「……ムギはさて置きだな」 仕切り直すぞ、とりっちゃんは言った。 「梓が泣いた理由って、多分抱きついたからじゃないと思うんだよなー」 「えっ、違うの?」 「梓も、唯の抱き癖みたいなのは充分に理解していると思うし、今更抱きつかれたぐらいで泣くっていうのも考えにくいんだよ」 「……そういうものなのかな?」 「実際のところは分からないけど、大方律の言う通りだと思うよ。傍から見ている私たちが言うんだから——多分、間違いない」 三人の意見を聞いて、私は驚きを隠せなかった。当事者よりもはるかに冷静になって答えを出せている。 みんな、すごい。 「唯は本当に、それ以外で梓に泣かれるような覚えがないんだな?」 「……うん」 「じゃあ、梓がちゃんと説明してくれるのが一番だな。とにかく、話を訊いてみるしかないだろ」 「うん……とりあえず、探さないと」 「私たちも手分けして探すぞ。澪もムギもいいよな?」 「もちろん」 「当たり前、だろ」 「……みんな、ありがとう」 * 「あずにゃ〜ん……どこー?」 みんなで散り散りになって探すことにしたけれど、誰一人向かった先の検討が付かない。私はひとまず、あずにゃんの教室に向かってみることにした。 「失礼しま〜す」 ドアを開け恐る恐る覗いてみたけど、案の定誰も居ない。 「……当たり前、だよね」 しばらく教室内を見回してみる。昼間の賑々しさを失った、静謐な空間。どのクラスも同じ造りにはなっているのに、私たちと学年が一つ違うだけで受ける印象はがらっと変わってしまう。……なんだか不思議だ。 がらんとした教室の真ん中に立つと、また物思いに耽ってしまう。彼女が見つからないことも相俟って、淋しさがくたふつふつと湧いてくる。 ——あずにゃんも何時かは、私の傍を離れちゃうのかな? そうやって感傷に浸る度に、考えてしまう。あずにゃんは、とっても大切。だから、これからもずっと一緒に居たい。離れ離れになんか……なりたく、ない。 「あずにゃん……」 ケータイの着信を知らせる振動音が、微かに響き渡る。 「……ムギちゃんからだ」 <梓ちゃんは屋上にいます。唯ちゃんを待っているから、早く迎えに行ってあげてね> 「……屋上!」 メールを見て、一目散に駆けだす。廊下は全速力で、階段も一足飛び。息切れに喘ぐ暇も許さず、目的地まで辿り着いた。 呼吸を整えて、屋上へと続く錆び付いた扉を開ける。 「……あずにゃん」 「唯……先輩」 まずは——謝らないと。 「ごめんね!」 「ごめんなさい!」 二人同時に頭を下げてしまった。妙なところでシンクロしてしまうのが、何だかおかしい。 「今まで迷惑をかけすぎて、呆れちゃったんだよね……?だから、私のことを気に掛けて、色々してくれてたのに……。さっきは、本当にごめんね」 「ち……違います。そうじゃないんです。その……色々事情がありまして。今はまだ、ちゃんとお伝えできないんですけど……」 「……私のこと、許してくれる?」 「……許すもなにも、最初から怒ってなんかなかったんです」 「最初って、あの約束の時から?」 「——そうですよ」 その言葉を聞いて、急に身体から力が抜けてしまった。 「よかったー。あずにゃんに嫌われたのかと思ってずっとモヤモヤしてたんだけど、もうこれで心配ないね」 「すみません、私のせいで……」 「いいのいいの。これからもよろしくね、あずにゃん」 「……はい」 嬉しそうなあずにゃんにつられて、私も顔を綻ばせる。拗れた糸が元通りに解かれて、ほっと胸を撫で下ろした。 何よりも、この笑顔がまた見れて良かった。 「許してくれるってことで、仲直りに一回だけ〜」 「にゃっ!」 「……やっぱり嫌だったりするの?」 「……あ……いえ……スミマセン。それより早く……部活に戻りましょう」 「……うん、そだね」 これからもずっと傍に居てほしい。 何時の日か、言えることを願って。 あずにゃんに寄り添いながら、私たち二人は、屋上を後にした。 ◆ ◆ ◆ 「はあ……私、何してるんだろう」 曲がり角を飛び出してきた唯先輩に押し倒されてから、どうも記憶が飛び飛びになってしまっている。先輩から逃げることに必死すぎて、無我夢中で駆け出して、気が付いたら屋上に避難していた。 「唯先輩……」 私が今まで拒み続けてみせたのに、言い付けはつい先程破られてしまった。その事に絶望して、悲しくなっているのか。 ……違う。全然、違う。そう、全部自分が悪いのに、危うく唯先輩に責任転嫁するところだった。私ってば…… 屋上の鉄扉を開ける音が、ぎしっと響く。 「あら、ここが正解みたい」 「……ムギ先輩?」 意外な人が目の前に現れて、私は目を丸くした。 「先輩、どうしてここに?」 「梓ちゃんこそ」 「あ……べ、別に意味はありません」 「そっか。そうなのね。でも、私は梓ちゃんに用事があるの」 「……え?」 私に、用事って? 「率直に言うわね。……唯ちゃんのこと、どう思ってるのかな?って」 「唯先輩のこと、ですか?」 それは、どういう意味でしょうか。 「いきなり躾だなんて言うから、驚いちゃったわ」 「それは、この前説明した通りですよ。唯先輩の将来が心配になったから——」 「……うん。それは、違うんだよね?」 「えっ……」 ムギ先輩は、あくまで淡淡と語りかけてくれる。 「梓ちゃんが優しい子だって、みんな知ってるもの。だから、ここ最近の振る舞いも、ただぶっきらぼうになっているんじゃなくて、本当の考えがあったからなんじゃないかなって、思ったんだけど……どうかな?」 「……」 あれから沢山思い巡らせてみたけれども、否定し続けられなくなってしまった。 私の考えは——私の思いは、得てして深みにはまっていたのだろう。 「気持ちの整理とか、どうかしら?唯ちゃんとお話しして、解決できそう?」 実はもう、とっくに見抜かれていたということでしょうか? 「はい。やって、みます」 「じゃあ、唯ちゃんにここに居るって伝えるわ。連絡したら、私も部室に戻るね」 先輩はケータイを取り出して、慣れた手つきでメールを送信する。風に靡くその後ろ髪が、とても綺麗。 「ムギ先輩は、何でもお見通しですね」 私の言葉にムギ先輩は振り向いて、決して気取った風のないまま、言い聞かせてくれた。 「そんなことないよ。これも、一年一緒に過ごして分かったことだから、ね?」 そう言い残して、先輩は扉の向こうへと消えてしまった。 「……ありがとうございます」 ——私の考え、か。 いつか臆面なく、正直に出してみたい。 固く心に決めて、先輩の到着を待ち望むことにした。 ◆ ◆ ◇ いつもの交差点で、私と唯先輩の二人に分かれた後の、帰り道。 「それでですね、澪先輩が……」 あれから三日が過ぎた。先輩は、ちゃんとあの約束を守ってくれている。 拘束されなくなって平穏無事な生活を送る最中、常に一歩引いた位置で観察し続けてきたけど、私がそんな風に捉えていた節は無かったんだと実感したのは大きかった。 先輩にとっては非情な約束だったかも知れないけど、そんなしおらしくなる先輩を見るのも珍しくて面白かったし。 「……唯先輩?」 「……あ、ごめんね、あずにゃん。何の話だっけ?」 唯先輩は、部活が終わってからしょんぼりしているように見える。まさか、しつけって表現をまだ気にしているのだろうか?それとも、そもそも取って付けたようなこの提案の内容が苦しかったのかな?でも、さっきは頑張るって、言ってくれてたのに……うーん。 「さっきからぼーっとしてますけど、どうかしましたか?」 口数少なくダウナーな唯先輩に、そこはかとなく漂う魅力を感じなくもないんだけど……って、私は何を言ってるんだ。 「……私ね、さっきから変なコトばかり考えてるの」 「……変なコト、ですか?」 唯先輩なりの変なこととやらが想像できずに、私は訝しむ。 「ねっ、あずにゃん。二人切りだし、ここでならいいよね?」 「えっ?な、何がですか?」 唯先輩、何を言ってるんですか……? 「二人切りだなんて、そんな……」 変な予感が脳裏を過ぎる。 「だってあずにゃんってば、触らせてくれない癖に、二人で一緒に帰るのは良いみたいだからさ。こういうのはアリなのかな?って」 「……あっ」 しまった、完全に考えが及んでいなかった。仮にも唯先輩はそういうコトを積極的にしてくるとは思わなかったから、防備も考えていなかったけど、まさか、そんな訳が…… 「ねぇ。聞いていいかな?」 「ど、どうぞ……」 「みんなに言わないから、ホントのことを言って欲しいの」 心臓が早鐘を打ち出す。緊張が感覚を鈍らせる。落ち着け私、落ち着け私…… 「……私のこと……どう思ってるの、かな?」 「……っ!」 せんぱい。それ、どういう意味ですか? 私の歩みは完全に停まっていた。顔も火が出そうな勢いで、どんどん赤らんでいる。そんなこと、真正面から言われるなんて計算外だし、相応の答えなんて用意してある筈がない。 「ゆ、ゆ、ゆい、ゆい先輩のことは……その……あと……ええと……」 ダメだ、自分で何を言おうとしているのかが分からない。身体がどんどん火照っていく。暑い…… もしかして、先輩に、意識されていた? それともまさか、唯先輩に気付かれていた? 「……あずにゃん?」 「し、し、失礼します!」 羞恥心に耐えかね上擦った声をあげ、寄りにも依って私が選んだ行動は——逃げ帰ることだった。 ◆ ◇ ◇ さっきは蔑ろにしていたとは言え、内容が過激なこともあってか、どうしても頭から離れていかない。自分がそんな人間だったのかと思うとちょっぴり凹んでしまい、机に突っ伏す。 「どうしたの、梓。元気ないね」 「なんだ、純か……」 「……なんだとは何よ」 「ごめんごめん。今朝からちょっとアレで……」 「アレ?ってなに?」 「……ちょっと耳貸して」 口外するには恥ずかしい内容なので、ひそひそ話。恥ずかしいとは言え、こうして誰かに打ち明けることで、少しでも気が紛れることを期待している。 「……っていう感じで」 「はは〜ん……」 「まあ、それだけのことなんだけどさ。なんか、朝から変な感じなの」 「うん。それで、梓はどう思ってるの?」 話半分で喋り始めてみたものの、純の追究の眼差しは何時になく真剣味を映している。……純もこんなに真面目な顔をする時もあるんだ。 でも、私としてはこれ以上話を広げる積もりは無かった。印象が強いとは言え、ほとんど空想に近いものなのだから、取り立てて議論する必要性を感じていない。 「何が?」 「何がってことはないでしょーが。こういうのって、本人の願望とか欲求とか、深層心理が色濃く表されるっていうのは定番でしょ?」 「そ……そうなのかな」 「そーよ」 純は真顔で突っかかってくる。この反応は想定外だった。でも、このことについて元々考えたことはないのだから、どう思うも何もないとしか言えないので、この場はひたすらお茶を濁すしかない。 そうこうしているうちに、もう一人の友人が教室に見える。 「憂、おはよ」 「おはよう、純ちゃん。梓ちゃん。何の話?」 「それがねー」 私からの話のタネを、憂の耳元で囁く純。わざわざ私がひそひそ話でしたことを忘れずにいてくれたようで、律儀に守ってくれている。割とデリカシーを弁えてるから、やっぱり良い子なんだろう。 その話を受けて、憂の感想ときたら。 「あ……梓ちゃん……私だってまだなのに……」 「……なんか、ごめん」 憂もなかなか底知れない感性の持ち主だと思う。まさか羨ましがられるなんて、誰が予想できたことか。 その日は時間の経過が早く感じて、あっと言う間に放課後になった。帰りのホームルームも終わり、二人と別れて部室へと辿り着く。 実はあれから、純の念押しがどうしても吹っ切れなくて、授業中だというのに唯先輩について考え出してしまったのだ。頑なに拒んでいたつもりがこうもあっさり崩れ去るとは、実に浅はかだと思う。 そんなこんなで想像を巡らせていたばっかりに、今日に限って部室に入るのが気まずくて仕方がない。昨日の今日で見てきたものだし、記憶を掘り起こせば鮮明に思い出せるのから厄介なのだ。私の記憶にあることが、当人に自覚させられる訳もない。その人は何食わぬ顔で触れてくるだろう。 これはもう、避けては通れないのだ。覚悟を決めるしかない。 「——こんにちは」 「あ!あずにゃん!やっほー!」 いの一番に私の元に駆けつけては、両手をひろげて抱きついてくる先輩。 「にゃっ!」 「今日もあずにゃん分の補給ー!」 「来たばっかりなのに止めてくださいよ、もう」 そう、この人はこうするのが好きな人なんだ。これ自体に特に深い意味はないに、違いない。 きっとそうなんだろうけど……今の私には、如何せん刺激が強すぎる。 「……唯先輩」 しばらく、遠ざけないと、冷静に判断ができなくなりそうだから。 「ん?なーに?」 聞き返す先輩に向かって、一言、呟いた。 ◇ ◇ ◇ 私は今、大きなダブルベットの上で寝ている。 蒲団の感触が膚へ直に触れてくるものだから、恐らく何も着ていないのだろう。 「——ねぇ、あずにゃん」 声がする方を振り向くと、そこには居たのは、唯先輩。合宿以来久し振りに見る素膚が眩しかった。やっぱり、私と同じで裸みたいだ。 「ずっと前から言いたかったことがあるの」 「なんですか?」 この状況——まあ、そういうことなんだろう。 「あずにゃん——愛してるよ」 先輩が優しく手を取ってくれる。 されるがままの私も、さぞかし恍惚とした表情をしていただろう。 「……好きだよ」 「先輩……私も」 唇が、少しずつ距離を縮めーー 既でのところで、目が覚める。 「……何なの、今の夢」 我ながらどうしようもない夢を見てしまったものだ。 「唯先輩が私を愛してる……?そんなまさか」 確かに好きとは言ってくれている。でも、先輩はわりと大袈裟な表現もするタチだし、好きを越えて愛してるなんて、ギー太にだってしょっちゅう言ってる。決して特別な言葉ではないだろう。 私に向けて言うそれが、異性との間に芽生える物とは一線を画しているのも分かっている。 「……愛してる、か」 なのに何だか、落ち着かない。作り出されたあの状況が、私をその気にさせているのだろうか?それよりも私は、先輩のことを色眼鏡で見ていたというのだろうか。それはそれで、問題な気もする。 たかだか夢なのに真面目に考察するのも莫迦莫迦しい。私は登校の仕度を始めることにした。 ——この頃の私には、まだ実感が無くて。 これから起きることなんて、まだ知る由も無かった。 【おしまい!】 いまいち時系列が伝わりにくいな -- (名無しさん) 2010-12-11 03 51 24 素晴らしい作品。 -- (名無しさん) 2021-01-06 23 15 42 名前 感想/コメント: すべてのコメントを見る
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72 名前:SS「みかん」:2009/08/30(日) 17 50 49 ID C7TZhdEt 律「親戚からみかんいっぱいもらったからおやつに食おうぜー!」 唯「……?」 紬「……?」 澪「どうしたんだ二人とも。ボーっとして」 紬「あの、りっちゃん、これなあに?」 律「いやだからみかんだって」 唯「りっちゃん、これどうやって食べるの?」 律「皮むいてそのまま食べられるよ」 唯「皮……?」 律「ほら」むきっ 唯「あ、すごい!これなら見たことある!」 澪「見たことって……」 唯「いつも憂が持ってきてくれるみかんは皮むいてくれてたんだね~」 律「甘えすぎだろ……」 紬「あーん、もう、りっちゃん助けてー!」 律「うわ、ムギ何やってんだ!汁まみれになって……」 梓(ドアの外)「汁まみれ!?」 紬「りっちゃんのまねして皮むこうとしたら膜?をつきやぶっちゃって……」 梓(ドアの外)「ま、膜!?いったい何をやってるんですか……」 律「あーあー……そんなに力いれずに、このおしりのとこから優しく指をつっこんで」 梓(ドアの外)「お、お、おしりに指!?つっこむ!?なにこれこわい……」 律「こう、な?ほら綺麗にできただろ」 紬「すごいすごい!りっちゃんのやり方だと中の膜を破らずに綺麗にとりだせるのね!」 梓(ドアの外)「破らずに取り出す……?何か挿入れてたんですか……?」 律「ほら、一つ食べてみろよ。ほれ、あーん」 紬「あ、あーん……」しゃぶしゃぶ 律「指ごと食べるな!しゃぶるな!」 紬「美味しい!もっともっと!」 唯「りっちゃん、私にも!私にも食べさせて!」 律「お前ら自分でむく練習もしろよ……」 澪「律、私にも……」 律「お前は一人でできるだろ」 澪「ちょっとくらいいいじゃん…… 唯「あーん!あーん!りっちゃんあーん!」 律「うるさいなぁ……ほれ」 唯「ぺろぺろ……」 律「だから指ごとしゃぶんな!」 紬「次は私!」 澪「……寂しいよぅ。トイレ行ってこよう……」 梓「ひゃあっ!」 澪「……こんなところで何してんだ?」 梓「せ、先輩たちこそ何やってんですか!不潔です!」 澪「……?」 世間知らずムギちゃん甘えん坊唯ちゃん耳年増あずにゃん普通な隊長 何かりっちゃんがお母さんみたいになってたけど反省はしない 出展 【けいおん!】田井中律はジャージ可愛い81【ドラム】 名前 コメント すべてのコメントを見る あはははははははは……(笑壊)。ま、まぁ、リアル下品にならない程度にお願いします(半涙目)。 -- (紅玉国光) 2009-10-06 17 22 27
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1 pixiv ほのぼの 2012/09/27 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1348754086/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る ほのぼのさや優しい感じが好きですね。 書いた人はけいおん好きなんだろうなぁと。 -- (名無しさん) 2016-07-21 20 43 36 何ていうかしゅっとしてるのがいいですね。 -- (名無しさん) 2016-07-07 23 27 33 たまには胸やけするような濃いのを読む衝動にかられるが、やっぱこういうのに帰ってくる。 -- (名無しさん) 2016-04-12 22 54 19 スミノの続編合わせて通し読みするのもいいな。 -- (名無しさん) 2015-11-04 22 09 29 スミノも含めたシリーズの続き欲しいね。 -- (名無しさん) 2015-04-10 22 33 05 やっぱいいな。 -- (名無しさん) 2015-01-06 01 12 52 欝を見た後は和む。 幼い唯憂が可愛い。 -- (名無しさん) 2014-11-17 23 29 49 シリーズの起点を再確認しました。 文も綺麗でいいですね。 -- (名無しさん) 2014-10-04 00 31 28 消しゴム投げるシーン、アニメにもあったな。 正にけいおん。 -- (名無しさん) 2014-08-14 21 32 27 ケもなくハレもない。 でも、安心して読めます。 疲れてる時にはお勧めです。 -- (名無しさん) 2014-04-12 00 32 33
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戻る その他系 澪「oh……ビューリフォー……」 ↑ ワロた。 メタネタから華麗に、そして唐突に唯ムギに変わるのが 良い。 -- (名無しさん) 2012-07-03 22 37 27 唯紬はいいとして、誕生日ネタとメタネタは「混ぜるな危険」だな。 -- (名無しさん) 2012-07-03 22 43 20 元はと言えば、かき氏がモタモタしているから……おっと誰かry -- (名無しさん) 2012-07-03 22 50 31 確かに原作者がモタモタして…… -- (名無しさん) 2012-07-03 23 00 11 半端しちゃったな メタネタ要素ゼロでもぜんぜんよかったのに -- (名無しさん) 2012-07-04 10 56 43 読んでて100人ムギちゃんの3人目なのかと思った -- (名無しさん) 2012-07-04 17 46 26 結局ループってなんだったのか -- (名無しさん) 2014-08-27 00 40 19 サザエさん時空? -- (名無しさん) 2015-01-19 15 21 11 いい唯ムギだな。 見返してみるものだ。 -- (名無しさん) 2015-01-20 15 37 42
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1 2 唯紬 2012/10/28 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351428101/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る 淫夢か、二人して共通の夢を見るとは斬新な。 -- (名無しさん) 2016-11-30 22 02 25 好みの問題だけど、この唯ムギはいい。 -- (名無しさん) 2015-06-02 21 57 59 スミーレかと思った -- (名無しさん) 2014-05-04 21 29 32 ただただエロい・・・! -- (名無しさん) 2012-11-20 21 45 40 Mムギがエロすぎる。Sムギは黒色時間のアレが思い浮かんだ -- (名無しさん) 2012-11-03 17 10 31 エロいな・・・ -- (名無しさん) 2012-11-03 09 15 12 確かに終わりと途中の矛盾、無理やり感は否めないな。 唯ムギはやはりほのぼのがいい。 -- (名無しさん) 2012-11-03 00 52 24 ムギってまさに便利キャラだよな 読んでて哀れみを感じたよ -- (名無しさん) 2012-11-03 00 00 27 これはエロい。 一応このSSは、ムギサキュバスSSを書こうとして途中で挫折したものを、やろうとしていた唯パートを改変したものだそうな。 半ば無理やりにいい話に持っていった感は否めないけど、よく頑張った。 -- (名無しさん) 2012-11-02 23 56 05
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1 2 3 4 2010/6/24 閲覧注意 レイプあり 元スレ 唯「パイズリってなに?」 http //yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1277387483/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る 恐ろしく、悲しくも鬱な話だが、完成度は高い。 -- (名無しさん) 2015-06-06 22 03 13 憂が主役だとBADENDの話や全体的に重い話になるのは何故だろう? -- (名無しさん) 2013-07-13 22 04 23 ムギちゃんマジ天使なSS読んだあとこのSS読んだが ムギちゃん殺されちゃってるやないですかー! やだー! とりあえず元凶となった苛めっ子の糞女どもと糞レイパーDQNどもはマジで無間地獄に堕ちろ あとついでにこのSSの作者は毎日角に足の小指激しくぶつけろ -- (名無しさん) 2013-06-28 03 34 38 最後のメールはムギ本人が打ってはいないのか? 憂の復讐対象に「唯の行動を止めなかった人物」が含まれるならあり得る話。 -- (名無しさん) 2013-05-24 00 40 26 紬の「夜中、家から出ない方がいい」→「もう大丈夫」→「全然大丈夫じゃなかったw」の流れがなんか面白かった -- (名無しさん) 2013-05-23 16 53 30 何を求めてんだだとかさすが憂選手だとか 梓厨チーッス -- (名無しさん) 2013-05-23 03 18 47 これが初めて見たけいおんSSだったわ…… -- (名無しさん) 2013-05-21 19 07 36 これはなかなか。途中からの展開が秀逸。 -- (名無しさん) 2012-12-20 07 02 19 俺は好きだぜこうゆうの -- (名無しさん) 2012-09-14 04 26 22 こういう作品を書く作者さんって、何が楽しくて書いてるんだろ… -- (名無しさん) 2012-09-10 21 26 01
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オープニング 「Cagayake!GIRLS」 作詞:大森祥子 作曲・編曲:Tom-H@ck 歌:桜高軽音部(豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子) ※メインボーカルは平沢唯/豊崎愛生、他3人のメンバーもコーラスにて参加。 エンディング 「Don t say "lazy"」 作詞:大森祥子 作曲:前澤寛之 編曲:小森茂生 歌:桜高軽音部(豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子) ※メインボーカルは秋山澪/日笠陽子、他3人のメンバーもコーラスにて参加。 今年リリースされた中でよかったアニソンBest5 5位/6位(2009年ポイント/得票数) 挿入歌 1.「翼をください」 (第1話) 作詞:山上路夫 作曲:村井邦彦 2.「Maddy Candy」 (第4話) 作詞:KANATA 作曲・編曲:小森茂生 3.「ふわふわ時間」 (第6・11~14話) 作詞:秋山澪 作曲:琴吹紬 (作詞:かきふらい 作曲・編曲:前澤寛之) ※メインボーカルは秋山澪/日笠陽子(第6・11話)、平沢唯/豊崎愛生(第12・14話)。 4.「わたしの恋はホッチキス」 (第8・9話) 作詞:秋山澪 作曲:琴吹紬 (作詞:稲葉エミ 作曲・編曲:藤末樹) 5.「ふでペン ~ボールペン~」 (第12話) 作詞:秋山澪 作曲:琴吹紬 (作詞:稲葉エミ 作曲・編曲:川口進) イメージソング・キャラクターソング 関連作品 けいおん!! (2010) 投票用テンプレ OP…オープニング曲、ED…エンディング曲、IN…挿入曲、TM…主題曲 IM…イメージソング・キャラクターソング