約 415,354 件
https://w.atwiki.jp/meidaibungei/pages/430.html
2007年03月01日(木) 08時48分-穂永秋琴 ドアが開き、俺は突撃を敢行する。目標は、三倍速いあの赤い奴――東山線の赤い座席だ。君は尋ねるだろう、座席が三倍速いとはこれ如何に、と。答えて言おう、埋まるのが他の地下鉄線に比べて三倍速いのだと。ここで座席を確保できるか否かは、俺の快適な地下鉄ライフに大きく関わってくる。今日のお供はハードカバーだから尚更だ。 とりあえず無事に座席を確保。鞄を膝の上に乗せ、小脇に抱えていた緑の本をその上に乗せて開く。本は『ホフマン全集』第八巻。長篇二、中篇一、掌篇一の構成。俺は読みかけの長篇『ちびのツァッヒェス』の読書を再開する。主人公バルタザールが友人ファービアンとともに魔術師ドクトル・プロスパー・アルパーヌスの邸宅を訪ねていくというくだりだ。いよいよ話が盛り上がるぞ、と期待が高まる。これまで彼の作品を四つ読んだことで、ホフマンの実力のほどはよく分かっている。何をやってるんだ、そこの君。せっかくこの本のことを教えてあげたのだから、俺のつまらん小説なんか読んでないで、名大の図書館へ行き、『ホフマン全集』第八巻を借りてきたまえ。もしくは古本屋で探すのも可。幸い、第八巻は全集の初回刊行本だったため、流通量はほかの巻に比べすこぶる多い。ぼったくりのような金額を取られることはないはずだ。 さて『ちびのツァッヒェス』を読み始めると、俺の前を女子高生が通った。本を手にしている。そして俺の隣に座った。 誰かさんは女子高生が好きだといって憚らないが、当然のことながら俺だって男の子なので、やっぱり若い女の子は好きである。しかも本を持っているという点で、ポイントはプラス二十点。 しかし俺は女の子も好きだが本も好きである。誰かが読んでいる本は、どういう本なのか気になるものだ。そこで俺はこっそり隣の女の子の本をうかがう。白い背表紙、白い裏表紙。新潮文庫か集英社文庫、さもなくばコバルト文庫だな、とあたりをつける。この時点で興味がかなり退く。岩波文庫やちくま文庫だったら興味は三倍増すのだが。さらに彼女が開いているページをちらっとのぞく。真志、という名前が見える。なんだ日本の小説か。本をのぞいたついでに女子高生の顔にも眼をやるが、絶世の美少女でもなければ眼鏡でもなく三つ編みでもない。というわけでほとんど興味の失せた俺は、バルタザールの冒険に目を戻す。今や俺にとっては、彼女や彼女の本よりも、バルタザールがツァッヒェスに勝てるのか、プロスパー・アルパーヌスはツァッヒェスに対する抵抗策を授けてくれるのか、のほうが気がかりなのだ。 俺は本を読む。彼女も本を読む。地下鉄は走り出し、伏見を過ぎ、栄に到着した。 もし君が日ごろ東山線を利用しているなら、栄は名古屋と並んでもっとも出入りの激しい駅だということを知っているだろう。当然、その日も出入りが多かった。右隣の女子高生は本を読んでいた。俺も本を読んでいた。左隣のリーマンは去った。向かいのOLと婆さんも。代わりに乗り込んできたのは、学ランを着た男子学生たちだ。大柄な体格、スポーツ用品を納めているらしい袋。体育会系だな。スポーツはいい。だが電車内で大声でしゃべるのは勘弁してくれ。 そう、奴らは大声でしゃべった。下品な言葉でしゃべった。俺も常日頃大声で下品にしゃべっているが、他人がそういう言葉でしゃべるのは我慢できない質なのだ。この蛮族どもが。苛立ちが募り、集中力が削がれる。本が読めなくなるかもしれない。これからが良い所なのに。 何とはなしに右隣を見る。女子高生は本を読んでいた。 俺は彼女の姿に感銘を受けた。そうだ、本を読むのだ。他人のお喋りなど無視し、本の世界にはまりこむのだ。俺たちにとっては、まわりに座っている男子学生などより、バルタザールや真志のほうが大事だ。俺は再び本を読み始めた。彼女も本を読んでいた。男子学生どもはしゃべっていた。俺たち二人は同志だ、蛮族どもに抵抗し、文化の世界に耽溺するため、力を合わせる同志なのだ、と俺は思った。バルタザールはツァッヒェスと戦っていた。真志もたぶん、誰かと戦っているのだろう。俺たちも戦うのだ。蛮族どもと戦うのだ。 いつしか俺は、彼女とは一心同体であるように感じていた。俺は本を読んだ。彼女も本を読んだ。もう俺は彼女を見なかった。彼女もたぶん、俺を見ようとはしていなかったろう。だが心は一つだ。本を読むのだ。男子学生どもの蛮声を退け、本を読むのだ。 電車は千種を、今池を、池下を通り過ぎ、運命の覚王山へ入った。 彼女は本を閉じて電車を下りた。 俺は絶望に囚われた。彼女の助力なくして、ここから本山までの二分間、男子学生の無作法な声に抗い、本を読みつづけることができるのだろうかと。 二分後、俺はそれがたいして困難なことではなかったことを知ったのだった。 後日談。 次の日、隣の席に座ったのは、歳のころ三十代と見られる兄ちゃんだった。その手には新書サイズの本。カバーがかかっていて、本のタイトルをうかがうことができない。いつも通り、俺はページをチラ見する。 心臓をつかまれた。 活字の書体は、彼の手にあるのが古い本であることを示していた。ページの黄ばみ具合が、俺の推測を保証していた。しかもそのページには、791年という年号が見えた。791年! つまり、彼の本が、歴史書か、歴史小説か、さもなければ架空世界小説であるということだ。片仮名の名詞が踊っていることからして、日本史に関係したものではなさそうだが――。 この時は、先日とは違って、自分の本に集中できなくなった。この時俺が手にしていたのが、愛しのホフマンの『ちびのツァッヒェス』ではなく、別に好きなタイプの作品ではないド・クインシー『阿片常用者の告白』だったから尚更だ。彼に声をかけ、本のタイトルを教えてもらうか――どうするか、俺は悩んだ。悩みに悩んだ。だが俺は臆病者だった。結局、彼に声をかけることはできなかった。明らかに年代ものと分かるその本は、俺の人生から恐らく永遠に失われることになった。この俺のなんたる不甲斐なさ。なんたる無念。想う人に気持ちを伝えられず、うやむやのまま卒業を迎えてしまったあの中学生の時代から、まったく進歩していない。 名古屋駅のエスカレーターの上で、俺はひそかに溜息をついた。 私小説ってこういうののことだよね?
https://w.atwiki.jp/nekoes_owner/pages/6.html
作戦決行から7日目 襲撃された際に破壊された生体センサー等の修復に成功。コンニャク家に住まう人物の確認が取れた。 現在弟子が二人。居候二人。常に覇気をはなっている人物が一人いる事がわかった。 山野幸、羽柴香、公栄太郎、以上が身分がわかっている。他二名は情報が一切ない謎の存在であった。 作戦決行から8日目 用心から持ち出してあったグジュジュボンを使用する。 配達員を装い、グジュジュボンを届ける。その際の印鑑の印は蒟蒻であった。 グジュジュボンに内蔵させたレーダーとカメラで家の中を探ることで大まかな配置が判った。 作戦決行から9日目 コンニャクマンが駐留地にやってくる。どうやら一日目から泳がされていたようだ。 三人の命が惜しければこの件から手を引けと誰に言うでもなく言い放つと殺気を我々が潜んでいる場所に向け、去っていった。どうやら別件でも見張られていると判明。作戦を中断 作戦決行から10日目 配置した機材を回収して帰還の徒についた レポートを終了します
https://w.atwiki.jp/611222/pages/12.html
ココでは小説もどきを掲載しておくんだお 機動戦士ガンダムOO オリジナルストーリー 「ガンダムOOGH」 第一話 金蜂
https://w.atwiki.jp/dqchurch/pages/24.html
トップページ→小説・SS tuday - yesterday - 小説・SS ※18禁の投稿は禁止です。 ここでは閲覧者の方の18禁を除く 小説・SS(ショートストーリー)等を 保管する場所です。 ※作品投下は掲示板にてお願いします。 転載・パクリなどは禁止します。 既存作品のSS オリジナル短編小説 (未完作品1) オリジナル長編小説 「出会い」 「約束」
https://w.atwiki.jp/kimo-sisters/pages/797.html
331 キモウト愛ちゃんM sage New! 2009/07/10(金) 16 54 29 ID ouDazhFE 私は剛田 愛。共学の高校に通うごく一般的な普通の女子高生。 少し変わっているところをあげるとするならばお兄ちゃんを愛してやまないところかな? 今はそんなお兄ちゃんの為に愛情たっぷりの晩御飯を作っている最中です。 「ただいまー」 そんな事をしていると玄関に素敵なお兄ちゃんの声が響きます。 自然と顔から笑顔が溢れてきます。 「おっかえりー」 脊髄反射でそう言うと包丁を置くのも忘れて玄関へ迎えに行きます。 するとお兄ちゃんの175cmを超える比較的高い体の後ろからなにかしら怪しい影が見えるのですが気のせいでしょうか? 「…御邪魔しまーす」 間違いありません隣の家に住む鳥谷 真弓です。 そんな猛虎魂を感じる名前の彼女ですが、実際は昔から私とお兄ちゃんとの大切な時間を奪っていくとんでもない泥棒猫です。 「……真弓ちゃん?ドラクエごっこは1日早いよ。もう暗いし早くお家に帰りなよ。」 「あ~それなんだけどさ」 急にお兄ちゃんの口が開かれます。真弓ちゃんの体臭で淀んだ空気がお兄ちゃんの息で中和されます。 「俺と真弓、半年前くらいから付き合ってるから。」 お兄ちゃんの口が開いて何かを話している様でしたが、よく聞こえませんでした。 「…………えっ今何て?」 「なんだよさっきの間…。だから俺と真弓は付き合ってんの。恋人!カップル!アベック!」 「アベ…?あぁ…キャッチャーの…」 お兄ちゃんは野球が好きですからきっと野球観戦にでも行ってきたんでしょう。それ以外考えられません!と言うかあり得ませんし、認めません! 「なんでそこだけ聞き取ってんだよ…まぁいいや、こうすれば解るかな?」 そういうとお兄ちゃんは後ろにいた真弓ちゃんを自分の横に立たせると腰に左手をかけ、右手の親指と人差し指で真弓ちゃんの顎を掴むと二人の顔を近付け始めました。 「ダメエェェェェェェェェェェ!」 気がつけば私は真弓ちゃんの脇腹に包丁を刺す一歩手前でお兄ちゃんの左手の人差し指と中指の間で包丁の刃を受け止められていました。 「……愛、後でお仕置きな。」 「う、うわあぁぁぁぁ!」 私は包丁を自分の手から離すとその場に崩れて泣き出してしまいました。きっと今の私の表情は3月にドラクエ9が延期した時並みにひどい顔をしているのでしょう。 横ではお兄ちゃんが泥棒猫に何かを言って家に帰しています。何を言っているのかはよく聞き取れませんがいい気はしません。 しかし、後で受けるお仕置きを考えると少しドキドキしてきます。 私は自分の部屋に連れて行かれるとお兄ちゃんにベットに投げられました。今からお仕置きが始まります。 「……お前、今日と言う今日は許さんぞ…今日はきついからな覚悟しろよ」 「…はい」 私は観念したようにお兄ちゃんにお尻を突き出すとお兄ちゃんが私のパンツをずらしました。 そして、一瞬空気を切ったかのような鋭い音がなると私のお尻に激痛が走ります。 332 キモウト愛ちゃんM sage New! 2009/07/10(金) 16 56 00 ID ouDazhFE パーン! 「あぁ!」 パーン! 「いっ…あぁ…」 そう、昔から私がなにかしら悪い事をするとお兄ちゃんは決まって私のお尻を叩いてお仕置きします。 いわゆるお尻ぺんぺんです。 パーン! パーン! 「ひっいたいよぉ…お兄ちゃん許してぇ…」 「駄目だ!お前、あの時包丁を俺が止めてなかったら真弓が大けがするところだったんだぞ!」 パーン! 「あぁ…ひぃっ…ぁん…」 力の強いお兄ちゃんの張り手は強烈で涙が出るくらい痛いです。それも今日のは特別強くてたぶん本気で叩いています。 でも、全くやめてほしいとは思いません。 パーン! 「お前が!」 パーン! 「真弓を刺したら!」 パーン! 「お前は逮捕される!」 パーン! 「そんなの!」 パーン! 「俺は絶対に許さないからな!」 パーン! 「あぁんっ…」 パーン! 「反省したか?もうこんなこと絶対にするなよ」 そう言うとお兄ちゃんは部屋から出て行きました。 お兄ちゃんに叩かれて恐らく真っ赤になったお尻を一回さすると自分の秘所に手を伸ばしました。ぐちょぐちょに濡れています。 「これ、バレてないよねー?」 そう、私はお兄ちゃんにお尻を叩かれて感じていました。だからまったくお仕置きをやめてほしいと思いませんでしたし、正直もっと続けてほしいと思ったくらいでした。 「それに、お兄ちゃん私の事を思ってくれてるし…やっぱりお兄ちゃん大好きだよう…でも」 あの泥棒猫をどうにかしてお兄ちゃんから引き離さないといけません。おそらくお兄ちゃんはあの泥棒猫がはなった怪しい黒魔法かなんかにかかって心から付き合っている様な幻覚を見ているのでしょう。 まったく、明日発売するのはドラゴンクエストなのにやることはファイナルファンタジーなとんでもない奴です。 でも、大丈夫!お兄ちゃんの好みも好きな服も性癖もロクに知らないような泥棒猫からお兄ちゃんを奪い返すことなんて簡単ですから…。 「お~い!愛ぃ~!さっさと飯作れよ~!」 「うん!すぐ作るよ!ちょっと待って!」 でも今日はお兄ちゃんのご飯を作ることが先ですね。泥棒猫の後始末はまた今度です♪ 終わり。
https://w.atwiki.jp/ebi_hq/pages/1082.html
ボーイズラブ小説作品リスト 前ページBL小説/著者索引/ま行/ま/真崎ひかる 『海成学院寮 清風館』 販売巻数:1 著者:真崎ひかる イラスト:一城れもん 2008/08/22発売陸の孤島に設立された中高一貫の全寮制名門男子校・海成学院。清風館と呼ばれるその学生寮では、まもなく開催される創立祭の準備で皆、浮き足立っていた。それもそのはず、この創立祭の夜、時計塔の鐘が鳴っている間にキスできたカップルは一生別れないという言い伝えがあるから。そんな噂を巡って繰り広げられる三つの恋の物語。“親密すぎる交友関係”は、ただの性欲のはけ口なのか? ……それとも? ……学園スーパーカラフルラブ♪ イラスト:一城れもん 『豪華客船でフェイクな蜜月』 販売巻数:1 著者:真崎ひかる イラスト:柏木ヒロサ 2008/02/29発売ゲームで駐車中のベンツに悪戯書き…… そこへ運悪く車の持ち主が……。眼光鋭く尊大オーラを放つその男に、青ざめる大学生の皇。ところが意外にも……「おまえの十日間を買ってやろう」――その男、伊織は二階堂財閥の御曹司で、皇に豪華客船の見合いクルーズに恋人兼小間使い役で同伴しろと言う。こうして皇は慣れないセレブな空間で、ドキドキの十日間を過ごすことに……。欲望と隣合せの船上の偽装愛! イラスト 柏木ヒロサ 『雪花の檻に囚われ』 販売巻数:1 著者:真崎ひかる イラスト:あおぎり尊 2007/09/28発売日露戦争の最中、ロシア貴族の娘と恋に落ちる青年将校――そんな話題の映画の主役に大抜擢された、新人俳優の貴一。だが、ロケ先の雪深いシベリアの地で貴一は遭難。目覚めると、そこは一九〇五年、まさに映画と同じ時代で…彼は氷の美貌を持つ貴族、ミハイルに監禁されていた。貴一の身体を貪り抱くミハイル…。濃密な時が過ぎていくなか、少しずつ謎のベールは剥がれていき…。ミラクル☆ロマンス イラスト あおぎり尊 『危険なメイド志願!?』 販売巻数:1 著者:真崎 ひかる イラスト:タカツキノボル 2007/05/25発売向こう見ずが信条のジャーナリスト志望の篤。怪しいバイトの潜入取材が縁で、警視庁のエリート、レオンと一月ほど前、恋人同士になったばかり…だが、またもや好奇心の虫が疼きだし、レオンのお仕置きエッチたっぷりの制止も振り切って、今度は新型ドラッグのネタを求め香港へ…。ところがまんまと密売組織のボスらしき男の罠にはまり、エロチックなメイドに変身させられ…!? リスキー★ラブ★ イラスト:タカツキノボル 『獣な王様?』 販売巻数:1 著者:真崎 ひかる イラスト:小山田あみ 2007/01/26発売獣医の資格をもつ里希のもとに、アフリカにある小国でレンジャーの仕事の誘いが……。雄大なサバンナで野生動物を保護するという長年の夢が叶い張り切る里希だったが……着任早々のある晩、パトロール中に正体不明の男に襲われる。タテガミのような金色の髪と空色の瞳……肉食獣の如く里希の体を貪る男……。もしや彼は伝説のライオンの化身……キング!? ロマンティック・アドベンチャー ■イラスト:小山田あみ 『秘密のバイト志願』 販売巻数:1 著者:真崎 ひかる イラスト:タカツキノボル 2006/05/26発売好奇心旺盛な篤はジャーナリスト志望。破格の報酬を謳うバイトを見つけ、採用されたのだが…その会場は何やら怪しげな犯罪の匂いが…。マフィアらしき国籍不明の超色男、レオンに組み敷かれ散々弄ばれることに…。暇潰し用ペットにされてしまった篤…どうなるっ!?愛玩LOVE! ■イラスト タカツキノボル ▲このページのTOPへ eBoysLove アズノベルズ BOYS JAM! Dear+
https://w.atwiki.jp/zanba/pages/18.html
これは私である水龍が作った自作小説集です この小説はゲーム進行しながら作っているので攻略に参考としてもOKです 小説は月曜・金曜、土日、祝更新予定です 1作目 ポケモン不思議のダンジョン(最高となる戦い) 2作目 ポケモン不思議ダンジョンレディー(近日開始) 3作目 Light and a fight of the darkness 4作目 バトルロボレーサーズ 5作目 魂獣 第1章 始まりと戦士 魂獣 登場人物紹介 6作目 デジタルモンスター 地と聖の伝説 デジタルモンスター 地と聖の伝説 登場人物紹介 別サイト製作作品 ドラゴン伝説 ドラゴン伝説(100%修正版) ドラゴン伝説The last legend ドラゴン伝説 登場人物紹介 時の探検隊 著者 蒼く!ペンギン さん ポケモン不思議のダンジョン小説 総合登場人物 小説についての会議会
https://w.atwiki.jp/enovel/pages/9.html
このページでは、その他(カテゴリー分けができない)小説のリンクページです。 その他小説のカテゴリーがある登録サイト 小説家になろう(その他) 小説家になろう(冒険) 小説家になろう(学園) 小説家になろう(戦記) カオパラダイス 現代小説 物書きネット その他 ノンフィクション・趣味・娯楽等 NEWVEL NEWVWL(その他) 登録小説一覧 工事中
https://w.atwiki.jp/kurokumo/pages/230.html
メニュー トップページ プロフィール まゆみ 日記 ゆきみ 日記 小説 おしゃべり掲示板
https://w.atwiki.jp/chuchu/pages/4.html
小説「自分-JIBUN-」のお部屋 序章(プロローグ) はあっ…はあっ…。 辺りは漆黒の闇。自分の居る場所すらわからない…そのくらいの暗闇。その中を俺はひたすら、先に見える一点の光に向かって走り続ける。 心臓は爆発しそうだけど、止まる事は出来ない。 …アイツが追ってきているから。 アイツに捕まったら、俺は俺でなくなってしまう。そうなる前に何とかしないといけない。けど、今はここから逃げ出さなきゃならないんだ。 …苦しい。汗が止めどなく流れてくる、足がもつれてきた。 後ろからアイツの気配が近づいてくる。10メートル…5メートル…やばい。 俺は重くなって、言う事を聞かなくなってきた体に気合を入れて、やっとの事で先へと進む。 もう少しなんだ、もう少し…もうすぐ光に手が届く。 アイツとの間は、更に狭まってきている。めいいっぱい手を伸ばしたら、俺に届きそうなほどだ。 後、5歩…4歩…3…2…1…。 転ぶように光の中に飛び込んだ。 俺は、逃げ切ったんだ…。後ろを振り返るとアイツはこの光の部屋には入って来れないらしく、部屋に踏み込んだ途端、光に融けるように消えて行った。 逃げ切れた喜びよりも、疲労感が俺を支配していた。壁にもたれそのままずるずると、床に座り込む。 何度も深呼吸をして、多くなった心臓と呼吸を整える。 平常に近づく程に、喜びがじわじわと湧いてくる。 「…は…っ、ははっ…」 笑いが自然と出てくる。人間、極限まで追い詰められると、笑いが出てくるというのは本当だったらしい。笑いはどんどん大きくなり、部屋中に響き渡る。 俺が完璧に油断した時だった。 後ろから首を掴まれた…。 本章 1、 今日も、あの変な夢を見た。 変な夢とは言っているが、実はあまりよく覚えていない。 凄く恐ろしくて、凄い怖いことという認識はあるものの、いったん目が覚めて、現実世界に戻ってしまえば、ただの夢になりさがってしまう。唯一、夢が相当恐ろしい物だったと感じることが出来るといえば、この、ものすごい量の汗だろう。 「・・・気持ち悪りぃ」 服を着たままシャワーでも浴びたんじゃないかくらい、パジャマ代わりのTシャツが濡れていて、ぴったりと肌にくっついている。 洗面所で、Tシャツを脱ぎ、洗濯機に投げ込む。 びちゃりと、充分過ぎるほど汗を吸いきったTシャツが音をたてた。 「どんだけ汗かいたんだよ、俺」 ため息を付きながら、洗面台の鏡に顔を向ける。 適度に整った顔、それなりに引き締まって筋肉のついている体。俗に言う、ジャニーズ系というところか。 起きたばかりというのに、どことなく疲れた感じがする。 また、ため息をつく。 陰鬱な空気を振り払うように、俺は残りの服を剥ぎ取り、バスルームに入った。 「あれ」 気付くと、俺は台所で朝食を食べていた。 シャワーを浴びようとしてから、今までの記憶がすっぽりと抜け落ちている。目の前では、妹が不思議そうな顔で俺を見つめていた。 「どうしたのよ、いきなり」 「い、いや・・・」 「いきなり変な声ださないでよ、兄貴」 「わり」 これだから兄貴はとかなんとか言いながら、妹は食事を続ける。 俺は、いつ風呂から上がって、制服に着替えたんだ? しかも、髪はしっかりと乾かされている・・・俺がやったのか? 「・・・なあ」 思い切って、妹に尋ねた。 「おれ、何か変じゃなかったか?」 「はあ?」 「何かぼーっとしてるとか、変なこと言ったりとか・・・」 「兄貴が変なのは、いつものことじゃん。何言ってんの?」 「それなら、いいよ」 「・・・あっそ。じゃあたし、行くわ。兄貴も早くしないと遅刻するよ。じゃ、先行くね」 とさっさと部屋を出て行く。 時計を見ると、8時を過ぎていた。 俺は、食べるのもそこそこに、妹の後を追うようにして学校へと向かった。 その日、一日を通して、変なことなんてなんにもなかった。 いつもの悪友達と、いつものようにバカ騒ぎをして、そして家路に着く。一般的な青少年の一日、そのものだった。 なんの変哲もない、同じ日常。 そんな中で、俺は今日の朝の出来事をすっかり忘れ、夢のことすら忘れ・・・ただひたすら、時に流されていた。 そして、いつもの日常が今日も終わった。 つづく