約 2,010,592 件
https://w.atwiki.jp/nobusukeserif/pages/147.html
セリフ番号1241~1260 1241 ここから生き残るならよぉ 相当な覚悟が必要だぜ? んで、お前はどうして生き残ろうとする それなりに理由がねぇと生き残ろうなんて思わねぇだろ? 聞かせてくれや、理由によっちゃ助けてやってもいいぜ はっはっはっ!なんだその理由!はは… いやぁ、すまねぇすまねぇ あまりにも理由が馬鹿みたいだったからよ でも気に入ったぜ、手助けしてやんよ 1242 あの枯れ葉が落ちたら、俺も死ぬのか ふっ、短い命だったが、良い人生だったな 痛ってぇな、何すんだよ! 馬鹿野郎、こんなんで死ぬかっての 冗談だよ冗談 悪ぃな、怪我しちまって 直したらどっか連れてってやるから 1243 縁起でもねぇこと言うなよ カッコ付けて哀愁に浸ってんじゃねぇ お前らしくない 謝る必要ねぇだろ 生きてりゃ怪我の一つや二つするっての おう、楽しみにしてるからな もし直んなかったら承知しねぇぞ 1244 見下されるのが好きとか 〇〇って変わってるね 恥ずかしくないの? 自分の事を下に見られて しかも物理的に 何だかこのまま 〇〇の事踏んじゃいそう いや、流石に冗談だよ 踏んで欲しいなら別にいいけど ただ、大分引くかな 1245 〇〇ってホントに馬鹿だね 本能に負けて自分の誇りを捨てた どーしようも無いただの馬鹿 恥ずかしくないのかな? 私みたいな年下に馬鹿にされて もしかして、喜んでるのかな? ふふふ、気持ち悪いね 1246 休日?ある訳ねぇだろ? 俺たちに休みなんてないんだよ あぁ、そのカレンダー間違ってるから 日月火水木金土じゃなくて 月月火水木金金だから あ…ほい、差し入れ。 俺ん家から持ってきたのだけど これがないと生きられないから ちゃんと覚えとけよ 1247 嘘でしょ、私を邪魔者扱い? あぁ、信じられない 私、より一層あなたの事が好きになったわ 何故かしら、あなたへの興味が止まらない 突き放される程に、私の恋心が、震えちゃう 1248 あれ?言った事なかった? ホント?いや流石それは、ないんじゃないかな だってほら、僕達、付き合ってるんだし 絶対に1回は言ってるよ、うん あ、あの、ごめん。嘘ついた 言った事ないよね、だって、言うのが恥ずかしくて わかった!今から、言うよ き、君のこと…す、す、す… ごめん!や、やっぱ無理ぃ… 1249 ざーこ そんなだからすぐにやられちゃうんだよ もしかして、自分が1番強いとでも思ってたのかな? だとしたら恥ずかしいねぇ もう人前に出れないね 君の直すべき所は 仲間への配慮と装備 それが出来てない時点で、勇者失格だよ? 1250 えっと、ふ、2人きりだね えへへ、何か、新鮮だね いつも騒がしい教室なのに、静かだね でも、ちょっと騒がしいかも ねぇ、聴こえるかな、私の心音 すごいドキドキ言ってる 変かな、私たち付き合ってるのに 良いのかな、こんなドキドキ言わせちゃって えへへ、ありがと、君もそうなんだ 私も君の心音、好きかも 何だか似た者同士だね、私たち 1251 あ、あぁ、そう、だな うん、確かに、そうかもな ん?何が騒がしいんだ? 確かに、聴こえるかも いや、変ではないと思う だって、俺もドキドキ言ってるし 俺の方が、騒がしいかもしれないし それに、俺は、この心音が好きかもしれない 似た者同士、か…ふっ、そうだな 1252 ねぇ、まだ寝れないの? ふふふ、困っちゃったねぇ 背中トントンってしてあげようか? トーントンって、落ち着くかもよ? それとも、お歌歌おうか? だーんだん、眠くなるかもよ? ご本読むのでもいいよ あ、それとも、一緒にねんねする? 1253 まだまだ眠れてない子はぁ、どーこーかーなー? ふふふ、みーつけた ねんね出来ないの? 眠たくなくなっちゃったんだ 困ったさんだねぇ 折角だし、夜更かししちゃおうか 私と朝までずーっと、起きてよっか 1254 後輩くん、なーにしてるのかな? 1人でお勉強かな? へぇ、偉いじゃん。 あー、そっか、テスト近いもんね 分からないとことかない? 教えてあげようか? 甘えちゃっていいんだよ? 普段真面目ちゃんなんだからさ たまには他人に甘えちゃおうよ 1255 急に告られるなんて思わんかったわ んー、せやなぁ まだ返事はして上げられへんかな もうちょい大きなったら 返事したるわ まぁそん時には 別に好きな人が出来とるやろうけど 楽しみにしといてな 1256 皆様、この季節がやって来ました お察しの方もいらっしゃるでしょう えぇ、秋は彼らがやって来ます 寒さではありません それよりも厄介な子達がやって来ます そう、カメムシです 洗濯物にカメムシの張り付く季節となりました 特に白い洗濯物はお気をつけ下さい 1257 ま、待って待って! え、そ、それってつまり… えっと、そういう、事だよね そ、その、あの、嬉しいよ、嬉しいけどさ こっちにも、心の準備ってのが あるからさ、うん、急に、そんなこと言われたら、 何も返せないじゃん 1258 ここでお前を倒したら 全部元通りになるんだ この世界も平和になる そして俺の願い 家族にもう一度合う これを叶えるには お前を倒さなきゃならないらしい さぁ、勝負だ魔王! 1259 ねぇ、そうやってスマホばっか触って 高校生活終わるのって、何かさ、つまんなくない? あのさ!少しは私の方見たらどうなの? そうやって君はスマホばっか、 何?ついに会話もスマホ頼りになった… ちょ、は!?そ、それは反則… も、もちろん良いわよ、その、これからよろしくね 1260 姉ちゃん、その、これ! バ、バレンタインの、お菓子 い、一生懸命作ったんだ… よ、良かったら、食べて欲しいな… あ!や、やっぱダメ!だ、だってこれ お砂糖とお塩、入れ間違えちゃったもん あ!だ、ダメって言ったのに…
https://w.atwiki.jp/83452/pages/16045.html
梓「じゃぁ……じゃ~んけ~んポン」グー 律「ポン!」パー 梓「あ……」 律「いょし!」グッ 梓「う~」 律「言いだしっぺが負けてちゃ世話ないな」ニヤニヤ 梓「仕方ないですね、負けは負けです」 律「そうだな……じゃあどうしようかな~」 梓「簡単なお願いにして下さいよ」 律「オッケー。じゃあ『他の誰かが来るまで梓は私にタメ口』で!」 梓「……何ですかそれ?」 律「だって梓いっつもビシッとしてて敬語でつまんないんだもん」 梓「つまんないって……」 律「憂ちゃんとか代々木さんとかと居る時はダラっとしてる癖にさ~」 梓「代々木って……純の事ですか?まぁそれは友達ですし」 律「ヒドイわ!?私達は友達じゃ無いって言うのね!?」キーッ 梓「いや、先輩後輩じゃないですか……」ハァ 律「そうゆうのじゃなくてさ~、同じ軽音部の仲間だろ~?」 梓「そりゃそうでしょうけど」 律「もっとこうさ~、フレンドリーにさ~」 梓「今でも十分仲良くして戴いてると思ってますけど」 律「まぁまぁまぁまぁまぁまぁまぁ」 梓「まぁが多いですよ……」 律「誰か来るまでで良いしさ。お遊びだろ?」 梓「そう言われましても……」 律「仲良くしようよぉ~」ユサユサ 梓「そう言ってもらえるのは嬉しいですけど~」ユラユラ 律「ダメ?」 梓「出来れば別のお願いの方が」 律「だったら『今日一日ネコミミ装着』とどっちが良い?」ニヤリ 梓「なっ!?」 律「それだって『損得の無い簡単なお願い』だろ?」 梓「え~……私損じゃないですか?ソレ」 律「私はどっちでも良いぞぉ?」ニヤニヤ 梓「……前者でお願いします」 律「……します?」 梓「……お願い」 律「よろしい」 梓「ハァ……で?」 律「ん?」 梓「いや、じゃあもう、諦めてそうするけど」 律「おっ!良い感じ良い感じ」 梓「何か無いの?」 律「何かって?」 梓「話題。喋らないと意味無いじゃん」 律「……あぁ」ポンッ 梓「何か話振ってよ」 律「そうだな~……う~ん」 梓「……律っていつも行き当りバッタリだよね」 律「うぐぅ」 梓「このまま二人ともダンマリじゃジャンケンした意味すら無いじゃない」 律「ごもっともです……」 梓「そんなんで大学行けるの?」 律「行けるよ!頑張ってるよ!」 梓「ちゃんと勉強してる?」 律「もちろん!」 梓「本当に?」 律「そりゃもう!」 梓「じゃあ6+2×4=?」 律「……えっ、算数!?」 梓「いくつ?」 律「え~っと……8で……だから……」モジモジ 梓「うんうん」 律「14!」ビシッ 梓「え」 律「え?あ、合ってま、すよね?」 梓「律の事だから絶対『6+2=8で8×4だから32!』って言いだすと思ったのに」 律「そんぐらい分からぁ!」ガーッ 梓「えらいえらい」ナデナデ 律「いや~、それ程でも~」テレテレ 梓「御褒美に抱きしめてあげる。ほら、おいで?」パッ 律「わ~い」ダキッ 梓「可愛いね、律は」ギュー 律「あ~ずさ~」ギュー 梓「り~つ~」ギュー 律「あ~ずさ~」ギュー 梓「り~つ~」ギュー 律「あ~ずさ~」ギュー * * * 梓「……最高ですね!」ムフー 澪「長いよ」 梓「え?」キョトン 澪「別の話が紛れ込んできたかと思った」 梓「良いじゃないですかたまには」 澪「途中から先輩後輩が逆転しちゃってるし」 梓「妄想なんですからその位大目に見て下さいよ」 澪「まぁ良いけど」 梓「っていうか何で澪先輩が私の妄想にツッコミを入れれるんですか?」 唯「あずにゃん隊員、全部口から出てたから」 梓「あ、そうでした?いやお恥ずかしい……」テレテレ 紬「まぁ、妄想は本番までの予行練習って事でね」 澪「そうだな」 唯「じゃあ後はいつも通りで」 紬「ええ。あくまでも二人きりの時に」 梓「行動はこの部室内限定で、ですね」 澪「よし。じゃあ先ずは誰から?」 唯「今週は……ムギちゃん隊員からかな?」 紬「はい!」ビシッ 澪「それじゃ、明日はムギ以外が用事で遅れるって事で」ギュー 唯「よしっ!じゃあ今日の『第三回!りっちゃん隊長可愛過ぎてきゅんきゅんしちゃう!隊員活動会議』はココまで!」ドンドン ガチャ! 唯澪紬梓「はっ!?」ガタッ 和「やっぱり今日も会議してるのね。もうすぐ先生と一緒に上がってくるわよ」 唯「和ちゃんか~。丁度終わったところだよ」テテテ 和「へぇ、そうなんだ。今回は……両手を広げて『おいで~』?」 唯「うん。こうやって、おいで~って」パッ 和「成る程」ダキッ 唯「わおっ」 和「確かに、キュンとして抱き締めちゃうわね」ギュー 唯「でしょ?」 和「また日替わりで律に仕掛けるの?」 澪「まぁタイミングを見計らってな」ギュー 和「……澪、珍しい事してるわね」 澪「梓の『おいで~』にやられちゃってさ」ギュー 和「そうなんだ。律が来るまでに離れときなさいよ」 梓「そうですね、勘違いされちゃいますしね」 澪「そうだな」スッ 和「今日で三回目?飽きないわね、貴女達も」 紬「飽きる訳ないじゃない」 和「……そうね、そうよね」 唯「ん?どうしたの和ちゃん?」 和「気にしないで。にしても貴女達の会議って前進しないわね」 紬「前進?」 和「律の愛で方を考えるのは結構だけど、律と付き合えるのは一人だけでしょう?」 唯「付き合う?」 和「いや、律とどうなりたいとか無いの?」 唯「ん~」 梓「あぁ~」 澪「そうだなぁ……無い事は無いけど」 紬「皆で愛でる事しか考えてない、かな?」 和「やれやれね。そんな考えじゃ誰かに先を越されるわよ」 唯「その時はその時だよ~」ネー 澪「そうそう。律の幸せが一番だからな」ネー 紬「りっちゃんが好きな人と一緒に居るなら、それで良いわよ」ネー 和「そ。後悔しなければ良いけど」 梓「後悔?」 和「本気の人は貴女達みたいに伊達や酔狂で行動しないのよ」 唯「私達だって本気だよ!愛してるよ!」 和「愛し方のベクトルが違うじゃない」ヤレヤレ 紬「どういう事?」 和「誰かが本気出したら、奪われるのはすぐじゃないのって事」 梓「それは……そうかもしれませんけど」 和「その時、どうするのかしらね?貴女達は」 唯「大丈夫だよ~。りっちゃんの事は私達が一番くわしいもん」 澪「そうそう。今の所私達以上の隊員は居ないさ」 和「……まぁ良いわ。じゃあ私、生徒会室行くね」 唯「うん!また明日ね!」 和「皆も、バイバイ」 澪「うん」 紬「また明日」フリフリ 梓「さようなら、和先輩」 ガチャ バタン 和「やれやれね……ん?」 律「あれ?和」トントン 和「あら、律に先生。ナイスタイミングね」 律「ナイスタイミング?」 和「こっちの話よ」 律「あ、そう」 和「それじゃ。先生も、サヨウナラ」トントン 律「おう!また明日な」 さわ子「ハイ、さようなら」 和「……」トントン ピタッ 律「ん?どうした?」 和「……いや、少し考える節が有ってね」 律「あ、そう。悩み事?」 和「似たような物ね」 律「珍しいな、和が悩み事なんて」ネー さわ子「そうね。いつも即決即断で動いてる感じだものね」ネー 和「私だって人の子ですよ?」 律「そりゃそうだ」 さわ子「で、どんな悩み事?」 和「悩みというか……進むか進まないか決断を迷っているといいますか」 律「ハッキリしないなぁ」 和「どっちにしろ、階段ですれ違い様に話す様な、軽い話じゃ無いわね」ハァ さわ子「あらそう?」 律「真面目な話なんだな」 和「まぁ、私にとっては」 律「ふ~ん……」 和「まぁ、気にしないで」 律「……だったら、進んじゃった方が良いんじゃないか?」 和「え?」キョトン 律「今だって足を前に動かして降りないと生徒会室に行けないんだし、何だって進まなきゃ進めないだろ?」 さわ子「あら、良い事言うわね」 和「……」 律「……な、何かちがったか?」 和「いえ、まさか律に背中を押されるとか思ってなかったから」 律「なんだよ、失礼だなぁ」ムー 和「えぇ、そうね。進まなきゃ駄目よね」ウン 律「そうだよ。ウジウジしてるのはらしくないぞ?」 和「ありがと」 律「どういたしまして」 和「そうだ、律?」 律「何だ?」 和「この間の書類、不備が有ったから直しに来てもらって良いかしら」 律「マジで!?ゴメン、すぐ直すよ」 和「お願いするわ」 律「すぐ行こうやれ行こう。さわちゃん、皆に言っといて~」トントン さわ子「ハイハイ」 * * * ガチャ 律「ただいま!我が生徒会室よ!」クルクル バタン カチャ 和「貴女のでも私のでも無いわよ」 律「相変わらずクールなツッコミですこと」 和「どういたしまして」 律「そういえば間違えてた書類ってどれ?」 和「最近は忘れずにしっかり提出してくれてるし、不備なんて無いわよ」 律「……はぁ?」ポカン 和「しっかりしてるわよね、最近の律は」 律「なんだよ、嘘ついたってのか?」 和「えぇ」 律「なんで?」 和「そうねぇ……律は、女の子同士の恋愛ってどう思う?」 律「はぁ!?いきなり何の話だよ」 和「真面目な話よ。クラスにも居るでしょう?そんなカップル」 律「あぁ~……まぁ別に良いんじゃないか?」 和「そう?」 律「お互いがそれで良いんなら、他人がとやかく言う問題じゃないだろ?」 和「大人ね」 律「分かってないだけだって」 和「第三者だから?」 律「まぁ、そうだな」 和「じゃあ……律が澪とか唯とかに言われたらどう?」 律「どうって……想像出来ないな」 和「……ハァ」 律「なんだよ、もっとしっかり考えろって?」 和「いえ、分かってないわねって」 律「なにが?」 和「まぁ良いわ」 律「なんだか納得いってないみたいだけど」 和「まぁ、ね。例えば同性の子に告白されたらどう?」 律「そりゃ相手によるけど……好きになってくれるのは嫌じゃ、ない……かな?」 和「そう。それは良かったわ」 律「良いのか」 和「律って、甘えたい?甘えられたい?」 律「今度は何だよ?」 和「大事な話よ」 律「ホントか?」 和「ええ、とっても大事な話」 律「……う~ん」 和「律ってどちらかと言えば『甘えられる側』よね」 律「まぁ……そうだな」 和「そっちの方が良い?」 律「どうだろ?でもそれを言えば和だってそうじゃないか?」 和「え?」 律「和もいつも頼られて、甘えられてるじゃないか」 和「そうね」 律「そっちの方が良いか?」 和「……相手によるわ」 律「ふぅん……じゃあ私もそれで」 和「あら、そういう返しはズルいわよ」 律「まぁ実際、和には甘えてるしな」 和「確かにそうね」 律「いつも感謝してるよ」 和「私だって律が好きでやってるんだから、構わないわよ」 律「そっか、ありがと。で?」 和「ん?」 律「今の話と和が嘘をついた事とどう繋がるんだよ?」 和「……ハァ」 律「またタメ息!?」 和「今の話聞いてた?」 律「聞いてたよ!」 和「聞いた上で分かってないの?」 律「分かんないから聞いてるんだろ?」 和「分かったわ……アプローチを変えましょう」 律「あぷろーち?」 和「そうねぇ……先ずは嘘を吐いた理由だったかしら?」 律「おう」 和「律と二人きりになりたかったから、じゃあ不満?」 律「……え?」 和「……駄目だったかしら?」 律「いや……だったらそんな回りくどい事しなくてもさ?普通に誘ってくれれば」 和「普通に誘ったら二人きりになれないでしょう?」 律「んな事ないって」 和「いいえ。例えばさっきの階段で『話が有るんだけど』と誘うとするじゃない」 律「うん」 和「きっと貴女は『じゃあ折角だし一緒にお茶しながら喋ろうぜ!』とか言って私を部室に誘うわ」 律「……あ~、否定出来ない」 和「でしょう?だからこうやって、嘘吐いてまで二人きりになったって訳よ」 律「え~……なんで?」 和「ストレートに言わなきゃ分からない?」 律「ストレートとかシンカーとかじゃなくてだな」 和「そうね……さっきからお分かりの通り律は鈍感だものね」 律「鈍感って……何に対して」 和「私達の気持ちよ」 律「……達?」 和「鈍感な田井中さんには、どんな変化球もボール球なのよね」 律「あのさ和、さっきから何の話なんだよ」 和「自分で気付いて欲しいものなのだけど、ここまで言っても分からないのね」 律「和が自分で今言ってたろ?『田井中さんは鈍感だ』って」 和「あら、認めるの?」 律「認めちゃないけど……そうしとかないと話進まないみたいだし?」 和「確かにそうね」クスクス 律「だからさ、教えてくれよ」 和「分かったわ。じゃあ飛びっきりのストレートをお見舞いしてあげる」 律「おう!しっかりキャッチするぜ!」バッ 和「今は二人きり、誰にも見えない聞こえない、今ココでしてる話は全部、二人だけの秘密よ」テクテク 律「お、おう」 和「私が何をしても、律が何をしても、私達以外誰も知る事が無い、二人だけの空間」テクテク 律「何だよ、『ストレート』っていう割にはヤケに回りくどくないか?」 和「今はまだ投げる構えもしてないわ。マウンドをならしてる様なモノよ」パッパッ 律「そ、そうか」 和「じゃあ、行くわよ」 3
https://w.atwiki.jp/dharmagedon4/pages/55.html
生徒会SS 生徒会SSあっちん・T・アキカン あんかけ 死怒美洒巣 スカラ・カーン 猪狩信吾1 猪狩信吾2 あっちん・T・アキカン 希望崎学園の校舎から少し離れたところにある小屋。 そこに向かってピョコピョコ駆けていく者(物?)がいる。 それは扉の前まで到着すると、必死でジャンプする。 体長約20cm。それでも取っ手に届くのだからたいしたもんだ。 だが、それが限界だった。 ぶら下がりながら足をばたつかせる。 “コンコンコン・・。” 「ん?あぁ、ヤツが来たみたいだな。おい、開けてやれ。」 “ぎぃ~っ” 「よう、よく来たな。今日はどんな指令を預かってきたんだ?」 「ち、違うメカ。今日は個人的に来ただけメカよ。」 「はぁ?何しに?」 「何しにって・・。明日はついに決戦メカよ~!!」 「おいおい、まさか参加するつもりかよ。」 「あんたは役立たずなんだから、お家に帰りな!!」 「そ、そんな冷たいこと言わないで欲しいメカ・・。あたちも仲間メカよ。」 「仲間じゃねぇよ!!」 「お前はただの“あの御方”からの使いだろ?せっせと伝言だけ預かってくればいいんだよ。」 「で、でもこの日のためにパワーアップしてきたメカよ。腕立てと腹筋も毎日忘れずにやってるメカ・・。」 「へ~、どうパワーアップしたって?」 「おい、もう、こんなのに構うなよ。作戦会議しよ~ぜ。時間の無駄だ。」 「いいから聞くだけ聞いてみようぜ。きっとおもしれ~から。」 「よくぞ聞いてくれたメカ。まずは王者の剣メカ!!」 「そして、これが光の鎧と勇者の盾メカ!!伝説の勇者が装備していたものメカよ。ゾーマだって倒せるメカ。」 「え・・・?プッ・・。マジで言ってるの?ぎゃははは・・・!!!」 「腹痛ぇ~よ!!」 「ちょっ!!おまっww これ、折り紙じゃん。」 「ちょっと貸してみ? ほら紙飛行機になったぜ。」 「お!俺にも貸してくれよぉ。」 「あ・・、投げちゃ駄目メカよ~。一生懸命折ったメカ。あたちの大切な武器メカ~。」 ・・・・・。 「あ~ぁ、破れちまった。ほら、返してやるよ。ビリビリになったけど」 「うん、それと戦力外だから。さっさと帰ってくんないかな?迷惑なんだけど。」 「あ・・あぁ・・グスン・・。あ・・あたちも皆の力になりたかったメカ。一緒に番長Gを倒したかった・・大切な仲間になりたかった・・・メカ・・よ。」 「あ・・明日の決戦・・がんばって下さい・・メカ。・・・・陰ながら、応援・・しているメカ。」 トボトボとゆっくり外へ向かう。涙すら出てこない自分の体の構造を呪いながら・・。 「ふ~、あぶねえ。あんなのが参加してたら番長Gに舐められちまうよ。」 「あれ?あいつの後ろに何かくっついてないか?手紙みたいの。」 「あ、本当だ。」 “ピリッ” 「ん、どれどれ? おぉ、あの御方からのメッセージじゃんかよ。」 『新生徒会諸君!! 私は貴殿らを誇りに思う。私が援助を申し出てから、約一年。貴殿らの努力結果、憎き番長Gと対抗できうる組織を作り上げてくれた。明日の最終決戦に私が参加できないのが非情に残念だ。その代わりと言ってはなんだが、一つ兵器をプレゼントさせて欲しい。明日の決戦に非常に役に立つものだ。この手紙を貼り付けておいたアキカンの中にそれを入れておいた。おっと、今開けてはいけないぞ。裏に取り扱い説明を付けておいたから、良く読んでおいてくれ。 それでは貴殿らの勝利を祈っている。 Kより』 「お、おい・・。ちょっと待て!!」 「やっぱり、アキカンちゃんの力が必要かなぁ~って思ったりして。えへへ」 「え?ほ、本当メカ~!!」 「う、うん・・。お前がいないと勝てないかなぁって。な、なぁ、そう思うだろ?」 「え?お・・おう。俺は最初からアキカンの力が必要だと、うん、思ってたぜ!!」 「さっき、折り紙壊しちゃって・・その、ごめんなさい。」 「あ、気にしてないメカよ!!それより仲間と認められた方が嬉しいメカ!!明日はこの破れた紙飛行機で戦うメカ。友情の証メカ!!」 「そ、そっか。・・じゃあ、俺らは作戦を詰めるから、アキカンはもう帰って休んどきな。明日に備えとくんだぞ。」 「はいメカ!!今とっても幸せメカ。こんなに優しくされたの生まれて初めてメカよ。」 「明日は番長Gをメッカメカにするメカよ~!!!」 「お、おうよ。じゃ、明日な。転んで体に穴を開けたりすんなよ~。」 「もちろんメカ!バイバイメカ~。」 「ふ~、帰ったか・・・。」 「しかし、コタ・・いや、“あの御方”もとんでもないものをくれたなぁ。」 「あぁ、だが、使い方次第で強力な武器になることは間違いないな。くくく・・。」 「あいつも可哀相なヤツだよな~。ま、アキカンだから仕方ないか。」 「今幸せみたいだし、他のアキカンに比べたらマシなんじゃね?」 「そっか~、そうだよな!! ははは・・・!!」 あんかけ 「このトロトロ感は、期待できますね~。温度も34℃。一番リラックスできる温度です。・・・さて、肝心の部分は・・。うん、この粘り具合はいい!!さらに優しく循環し、最適な圧力で包み込む・・・。完璧です!!」 あんかけは満足していた。今までの研究の成果がついに最終段階まで進んだのだ。 「で、では早速、自分の体で実験を・・。」 小麦粉が部屋の中で舞い上がり、優しくあんかけに張り付いていく。それらは勢いを増し、ほど良い熱を持ちながら、ついに全身を包み込んだ。 「この体全体が浮いている感覚。そして、小麦粉に混ぜてあるアロマのかすかな香り・・。とてもよい感じです。」 「あ、ぬぉ~・・。このチ○コが吸い込まれる感覚。素晴らしい!! うっ・・。」 「あ、・・あぁ・・。らめぇ・・。そんなとこ刺激したら、らめぇぇええ!!!!」 射精と同時に小麦粉はどこかに消え去った。 「ふぅ・・。やっぱり最高だね!こんなに気持ち良いものなのに、みんなは防御能力としか見てくれなかったもんな・・。」 「でも、さすがにここまで感度を上げれば・・。グヒヒw」 「あ、そうだ。次郎丸さんと鳩子さんの分はどうしよう? 」 これは問題だった。童貞のあんかけにはサッパリ分からない分野である。 でも、女の子だけ無機質な小麦粉で包むわけにはいかなかった。彼にもプライドがある。彼女たちにも気持ちよくなってもらいたい。 ~2週間後~ あんかけは駅前の繁華街に向かっていた。 路地を少し入ったところで1軒の古い建物がある。 人目を気にしながら、あんかけは地下へと降りていった。 看板には『魔人ご用達、大人の玩具屋』と書いてあった 「おやっさん、例のもの出来たかい?」 「もちろんだ。これだよ。文字通り最新作だ。」 そう言いながら、茶色い紙袋を渡す。 「どれどれ・・。ん?どこが最新作なんだ?店に置いてある方が太くて大きくない?」 「フフ・・。これだから若い者は・・。大きければ良いってもんじゃないんですよ。大事なのはフィット感ですよ。当店の自信作です。騙されたと思って使ってみてくださいよ。」 あんかけは店から出ると、部屋に篭って、手に入れたそれの大きさや形、そして動きを忠実に観察し続けた。 そして、ついに完璧に小麦粉でコピーすることに成功したのだ。 「や、やっと全て完成した!!完全なる防御、完全なる快楽を追求した小麦粉が・・。」 ここ何ヶ月間かの研究の成果、努力の結果が今ここで発揮される!! 死怒美洒巣 「チッ・・。ヘロインが切れかかってやがる。」 手が震えている・・。 自分を「パンクの精神」と崇拝する人間は多い。 だが、この呼び名は嫌いだった。 別にパンクなんか、音楽なんか全く興味はないのだ。 気付いたら、ベーシストになっていて 気付いたら、ヘロインにはまり 気付いたら、客を殴っていた。 何故、引けもしないベースなんか持たされているのだろう? 自分の意思で動いたことなど今までなかった。 というより、自分の意思を持ったことが一度もなかった。 それが怒りを増幅させる。 自分が本当にやりたいこと、そんなものは何もなかった。 何をやっても、そう感じる。 全ては誰かの手のひらの上で踊らされている。 この思考も誰か、いやヤツの思惑のウチだろう。 怒りが欲しい。全てを忘れるくらいの。 本当の自由を手にいれられる程の・・。 胸をカミソリで切り刻む。「FUCK」と かすかな痛みが不思議な高揚感を与えてくれる。 このイラついた感情を吐き出したい。 “全てを破壊せ” ポケットの中にある全てのヘロインをボンペイサファイアのビンの中に入れシャッフルする。 一気にジンを飲み干すと手の震えは止まった 「あぁ、ちょうどいいのが目の前にいるじゃんかよ。」 この怒りは永遠に消えやしない。 こいつらを殴っても何も変わらない。 それは・・・分かっている。 だけど・・・。 もう自分を止めることなんか出来やしないんだ・・・・。 スカラ・カーン 眼前に敵を捉え、漢――スカラ・カーンは、自慢の拳を握りしめ・・・・・・構える。 『魔人拳』 暑さ数十センチにも及ぶコンクリートすら粉砕しうる、彼のその能力を受けた者は数多く その人知を超えた凄まじい威力の前に膝を屈した者も、受けた者達の数だけ存在していた 神速のごときスピードで、薄汚れた廊下を駆ける。 ところどころに付着した毒々しい色の血痕は、先に倒れた味方の血か、敵の血か。 通常の人間であれば、恐怖を呼び起こすその痕跡を目にしても、しかし――彼の心には一瞬のゆらぎもない。 なぜならば、彼は、現希望崎において、最高峰の脳筋バカなのだから。 今、彼の頭の中にあるのはただひとつ。 この自慢の拳を持って、眼前の敵を――粉砕する。それだけだ。 接近するスカラ・カーンに気づいたのか、敵は・・・・・・いや、的は、その両腕を組み、防御姿勢をとった。 だがそれも、無駄なこと。 彼の拳はまさに一撃必殺。いかなる防御も防壁も、彼の能力の前には意味をなさない。 時計の秒針が3度時を刻むころには、全ては終わっている。 勝利は既にスカラの手に 敗者はただ、力なく床に横たわるのみ。 猪狩信吾1 猪狩「あ、あぶないって・・。廊下は走ったらダメなんだよ~。」 死怒「あぁ?もう敵が目の前にせまっているのになに悠長なこと言ってるんだ、てめぇは?いいからそこドケ!!!」 死怒は、猪狩の胸ぐらをつかむと、軽々と放り投げた。 猪狩「イテテ・・。どうしても走っていくというのかい?」 死怒「あたりめーだボケ!!歩いていって反撃されたらどうするんだ?気付かれたら不意打ちの意味ねーだろ?」 猪狩「それでも僕は友達を走らせるなんて危険な目に合わす訳にはいかない。」 猪狩は両手を広げて死怒の前に立ちふさがった。 “ボゴォッ!!” 有無を言わさず死怒の鉄拳が飛ぶ 死怒「ったく・・。何なんだよ。うぜぇ~・・。意味わからね~とこで邪魔すんなよ。」 猪狩(痛え・・。超痛え~。それに怖い・・。殺されるかもしれない。足が震えてるよ。 でも・・、逃げちゃダメだ!!逃げちゃダメだ!!) 猪狩は必死の思いで死怒の足にしがみつく。 死怒「てめぇ~、本気で俺を怒らせやがったな!!番長Gの前にコイツで死んでみるか?あ?」 死怒はついに自慢のベースを取り出した。 とうとう猪狩は観念したように言う。 猪狩「分かった・・。そこまでの決意があるなら、もう止めはしないよ。でも少しでも危険が短くなるように細工をさせてくれないか?」 四方の空間がぐにゃりと曲がる、と同時に前方の景色がせまってきた。 「ふん・・・。」 まだ怒りがおさまらない死怒は、猪狩を蹴飛ばすと番長Gへ向けて走っていく。 ・・・・・。 “プルルル・・・・。プルル・・・。” 猪狩「あ、会長ですか?小竹様の指示通り、死怒の怒りをMAXにさせたまま特攻させました。 スカル「うむ、ご苦労。そのまま次の支持を待て。」 猪狩信吾2 みんな死んだ。 突如現れたあの謎の人間。 過去、いくとどなくダンゲロス・ハルマゲドンの戦いの場に訪れ、状況を混沌とさせてきた、恐ろしい敵の手によって、多くの味方が死んでいった。 だが、戦いは終わっていない。 この戦いは、その乱入者を倒すために行われてるのではなく 番長たちを倒し、この学園に新たな秩序を築くためなのだから だからこそ、猪狩は涙をぬぐって自らの力を使う 勝利をこの手につかむために。死んでいった友達に報いるために 空間をゆがめるこの力を。ただ、仲間と創る新たな世界に向けて――
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/5671.html
351 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/08/11(木) 18 19 18.13 ID ??? シーマ「スイカ割り?あぁ、よくするよ」 コッセル「シーマ・フリート夏の風物詩だぜ」 コウ「そうなんですか」 シーマ「まず悪さしたバカやそのへんのDQNを砂浜に、縦に首まで埋めるのさ」 コウ「………ん?」 シーマ「そいつのよこにスイカを置いて、そこから始まるのさね」 コウ「…………」 シーマ「たまにスイカが割れる時もあるが、その時はオロナインぬっときゃOKさ」 コウ「反対じゃないの!?」 コッセル「シーマ・フリートある所に平和あり、って言われてるぜ」 シーマ「最近は悪さする奴も、DQNもいないからねぇ」 コウ「か、海水浴場は……地獄だ!」
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/4886.html
ある日 唯「みーおちゃん!おはよう!」 澪「・・・あぁ、おはよう」 唯「んー」 澪「どうした?」 唯「澪ちゃん、その腕のむぐっ!?」 律「おっす!唯!だーれだ!?」 唯「むっむんむむー!?(りっちゃんでしょー!?)」 律「おー?聞こえないなー?」 紬「りっちゃん、離してあげて?」 律「おぉ、ムギおはよ」 紬「おはよう」ニコッ 澪「律、そろそろ離してやれって」 律「え?」 唯「」チーン 和「なんか、唯の顔色やばいわよ?」 律「おぉっと。ごめんごめん」パッ 唯「げっほげっほ・・・りっちゃんひどいよー!」 律「和、おはよ」 和「おはよ。今日は早いのね」 唯「無視!?」 紬「朝から唯ちゃんは元気ね」ニコニコ 唯「ねぇねぇ、澪ちゃん」 澪「ん?」 唯「その腕・・・どうしたの?怪我?」 澪「・・・」 律「そういえば唯、宿題やってきたか?」 唯「ううん、りっちゃんは?」 律「お前を裏切るような真似するかよ・・・」キリッ 唯「りっちゃん・・・!!」 和「あんた達・・・」 澪「どうしょうもないな」 ・・・ ・・・ 昼休み 唯「ねぇ」 律「どうした?」 唯「なんで澪ちゃんの腕のこと教えてくれないの?」 律「・・・そんなに気になるなら澪に聞けよ」 紬「私も、実はずっと気になってたの」 澪「・・・」 唯「ねぇ、澪ちゃん」 澪「この能力で、もう・・・誰も傷つけたくないんだ」 唯「」 紬「あ、唯ちゃんのお弁当美味しそうね」 唯「うん、憂が作ってくれたんだー」 澪「無視か」 律「そりゃ今のは無視したくなる」 澪「そうか・・・でも、よかった」ボソッ 律「・・・」 唯「ねぇ、りっちゃんも今日はお弁当?」 律「あぁ、なんてったって早起きしたからな!・・・母さんが!」 唯「そうなんだ、珍しいね!」 律「うるせー!」 ・・・ ・・・ 放課後 梓「・・・」ジー 唯「あずにゃん?」 梓「・・・」ハッ 唯「どうしたの?」 梓「え、えっと・・・澪先輩、その腕」 唯「あずにゃんのケーキ食べていい?」 梓「駄目ですよ!いきなりなんてこと言ってるんですか!」 唯「えへへー」 律「お前らイチャつくなよ」 唯「うん、ごめんね」エヘヘ 紬「否定しないんだ」タラー 澪「ムギ、鼻血拭こうな」 梓「私は否定させてもらいますけどね」 唯「あずにゃんひどいよ!」 梓「ひどくないです、当然です」 唯「えー」 紬「いいのよ、自分に嘘をつかなくても」ニコニコ 梓「嘘じゃないです!」 澪「なぁ」ボソッ 律「ん?」 澪「あれも?」 律「あれ・・・?」 澪「あぁ、今のムギの・・・」 律「あぁ・・・まさか」ハハッ 澪「・・・律って、よくわかんない」 律「悪かったな」 唯「なんの話してたの?」 律澪「え?」ギクッ 唯「あれ?今なんか話してなかった?」 律「あー、唯と梓はお似合いだなって話してたんだよ」 唯「やっぱりぃー?」 梓「律先輩、唯先輩が調子に乗るんでそういうこと言うのやめてください」 唯「えへへー、どんどん乗ってこー!」ギュー! 梓「あーもう!///」 律「私達に遠慮しなくていいからな?」 唯「うん!」 梓「むしろ私に遠慮してください!・・・っていうか」 唯「ん?」 梓「澪先輩、腕・・・」 唯紬「・・・」ギクッ 梓「怪我ですか?」 澪「・・・」 梓「先輩?」 澪「あぁ・・・梓も『見える』側の人間だったんだな・・・」 梓「はい?」 澪「この戒めのことさ。・・・ごめん、わかってたことだよな。この、軽音部に入ったときから」 梓「あの」 澪「梓にも全ての事情を話すときがきたということか・・・」 梓「さ、そろそろ練習しましょう」 紬「それがいいわ!」 澪「・・・いいな、これ」 律「他にもっとやり方はなかったのか」 澪「誰のせいだと思ってるんだよ」ボソッ 律「・・・ごめん」 澪「別に、いいよ」 律「・・・さてと、練習するか」 唯「りっちゃんまで練習って言うのー?」 律「おー?唯こそ、嫁さんが練習したいって言ってるんだから同意してやれよ」アハハ 唯「嫁!いいね!あずにゃん嫁だね!」 梓「いえ違いますけど」キッパリ 唯「私そろそろ泣いていいかな」 ・・・ ・・・ 帰り道 律「・・・」 澪「・・・」 律「・・・ん」スッ 澪「うん・・・」スッ ギュッ 律「手・・・」 澪「ん?」 律「冷たい」 澪「あぁ、血が足りないせいだよ」 律「え・・・マジ?」 澪「冗談だって」 律「さすがにわかりにくい」 澪「ごめん」 律「いや、謝るのは私の方だし」 澪「そんなこと・・・ない」 律「それに、今日澪に変な嘘つかせちゃったし」 澪「・・・」 律「あの能力がどうとか」 澪「わかってる。頼む、あの話はしないでくれ」 律「もう既に思い出したくない過去か」 澪「あぁ」キッパリ 律「でも、まぁ・・・」 澪「なんだ?」 律「ああ言ったお陰で、明日からは誰もその包帯について聞いてこないだろうな」 澪「あぁ、そう思ってああ言ったんだ」 律「澪ってたまに大胆だよな」 澪「大胆にもなるさ。バレたら・・・きっとお終いだ」 律「・・・」 澪「・・・」 律「ごめん」 澪「さっきも言っただろ、律は悪くないよ」 律「でも・・・!」 澪「ねぇ、りつ」グイッ 律「え?」 澪「・・・」 律「・・・」 澪「私は、後悔してないから」 律「澪、道端でキスはちょっと・・・///」 澪「駄目だったか?」 律「・・・私は、構わないけど」 澪「・・・なら、いいだろ」 律「澪がこんなことするなんて思ってなかったから、ビックリしただけだ」 澪「そうか・・・そうだな。私も自分でビックリしてる」 律「今日は早く寝ろよ」 澪「・・・そうだな、ちょっと疲れてるのかも」 律「・・・それじゃ、また明日な」 澪「あぁ。またな」 ・・・ ・・・ 帰って来てから彼是一時間程経っただろうか。 ベッドに横たえた体を起こす気にはまだなれない。 制服が皺になってしまう。 わかってはいるけれども、どうにも体が動かなかった。 仰向けのまま左手を天井に伸ばす。 「……。」 まだ、律の手の温もりが残っているような気がして。 今度は左手から視線が離せなくなる。 「……。」 このところ、帰ってきてからはこんな風に無気力状態が続いている。 正確な原因は私にもわからない。 律のせいか。 答えはバツでもあるし、マルでもある。 少なくともきっかけは律にあると思う、でも全て律が悪いかと言われるとそうでもない。 結局、私はあの日からどこかおかしくなってしまったんだという結論に至る。 だけどおかしくなるまでの過程を考えることができない。 「…面倒だ。」 そう、面倒だった。 私は…私のことを考えるのが億劫になっていた。 「律に逢いたい。」 その言葉は届くわけもなく、私はただ包帯を巻かれた右腕をいとおしげに抱えたまま眠りに就いた。 -あぁ、なんて不恰好なんだろう 眠りに就く直前にはきっとそんな事を考えていた。 ・・・ ・・・ 2
https://w.atwiki.jp/83452/pages/4192.html
律「ごめんごめん。よし、始めようか」 澪「ま、待って、せめて何処に開けるのかくらい教えてくれ(もう抵抗しても無駄だよな・・・)」 律「・・・何処がいい?」 澪「へ?決まってないのか?」 律「決まってるけど、決まってない」 澪「意味がわからない」 律「よっと」スッ 澪「なんだよ、いきなり自分の耳出して」 律「どれがいい?」 澪「どれって・・・っていうかこうして見るとやっぱりすごい迫力だな、7個だっけ?」 律「あぁ。・・・澪の耳はな、私とお揃いにしたいんだ」 澪「り、律とお揃い・・・?」ピクッ 律「そうだよ。どう?」 澪「・・・」 律「・・・」 澪「いいよ(律とお揃い、律とお揃い・・・)」 律「よし、一日で全部開けるのは酷だからな。何処から開けて欲しい?」 澪「・・・軟骨は痛いんだよな?」 律「まぁ、一般的にそう言われてるな」 澪「違うのか?」 律「開けるときはそんなに痛くないよ」 澪「本当か?」 律「あぁ(上手く開けれればな)。それよりも・・・」 澪「?」 律「軟骨って言っても骨だからな、安定するまでにかなり時間がかかる」 澪「そうなのか・・・」 律「あぁ、それでピアスが引っかかったりすると、猛烈に痛いぞ」 澪「耳たぶがいい」 律「了解」チャッ 澪「ちょちょっちょっと!ちょっと待ってくれ!」 律「なんだよー、ヘタレめ」 澪「そうじゃない!なんで針で開けようとするんだよ!耳たぶはピアッサーでいいって言っただろ!?」 律「へ?『ピアッサーが許されるのは耳たぶだけだ』って言ったつもりだったんだけど」 澪「何が違うんだよ」 律「できれば耳たぶだってニードルで開けた方がいいって言ってんの」 澪「うっ・・・でも・・・」 律「それにピアッサーだったらファーストピアスがダサいぞ?」 澪「ダサくてもいいよ、針はちょっと」 律「なんだよ、ニードルで開けたら自分の好きなピアスをファーストピアスにできるぞ?」 澪「いや、でも・・・」 律「私と同じピアス余ってたからそれをファーストピアスにしたらいいかなと思ったんだけど」 澪「・・・やっぱり針でいい」 律「お?そうか?」 澪「傷の治りが早いんだよな?(律とお揃い・・・)」 律「ま、まぁそうだな」 澪「だったら針でいいよ」 律「そんじゃ、ちょっと耳に髪をかけてくれ」 澪「あ、あぁ・・・」 律「まず消毒するからな」 澪「あ、あぁ。すぐにグサッてワケじゃないんだな」 律「うん、嫌なら消毒しないけど。バイ菌が入って耳が腐っても知らないぞ?」 澪「念入りに。念入りにお願いします」ガタガタ 律「へいへい、了解」フキフキ 澪「ん・・・冷たっ・・・」ブルッ 律「・・・」カプッ 澪「!?」 律「・・・」ハムハム・・・ 澪「ちょっ、何してるんだよ!///」 律「・・・あ、ごめん。つい」 澪「つ、ついじゃないだろ///」 律「あんまり綺麗なもんだから」 澪「ま、全く・・・///」 律「よし、開けるぞ」 澪「ちょっと待て。消毒したあとに私の耳噛んだだろ!?もう一回消毒してくれよ」 律「私の口は菌だからけか」 澪「うっ、そういう意味で言ったワケじゃ・・・」 律「もう一回消毒すればいいんだろ?するよ、しますよ」 澪「あー、いいよ。ごめん」 律「おい、冗談だよ。ちゃんとするって」 澪「いや、いいんだ。このまま開けてくれ」 律「?」 澪「律の菌なら、いいんだ・・・」 律「・・・(私もおかしいけど、こいつも相当キてるな)」 律「それじゃ、いくぞ?(ま、可愛いからいいけどね)」 澪「あぁ・・・!」 プスッ 律「はい、貫通したよ」 澪「嘘!?もう開いたのか!?」 律「あぁ、言ったろ?そんなに痛くないって」 澪「・・・なんだか拍子抜けした」ヘナヘナ 律「おい、動くなよ。まだ耳にニードル刺さったまんまなんだから」 澪「あ、ごめん」 律(澪の耳にニードルが・・・綺麗だなぁ) 澪「律?」 律「あ、あぁ。このままニードルをピアスで押し出すように抜くんだよ」 澪「なるほど、そのピアスがそのままファーストピアスになるんだな?」 律「そういうこと。よし、やろうか」 ツツツツ・・・ 律(針が肉を通る感触、ゾクゾクする・・・) 澪「んっ、ちょっと、痛いかも・・・」 律「我慢しろよ」 澪「わ、わかってるよ・・・」 律(もう終わっちゃうよ、くそっ・・・) カラン・・・ 澪「!?ニードル、落ちた?」 律「あぁ、もう終わったよ」 澪「そっか・・・なんか、耳が熱いな」 律「ちょっとそのままでいてくれ」 澪「?わかったよ」 律「・・・」フキフキ 澪「何してるんだ?」 律「言っていいのか?」 澪「へ?あ、あぁ」 律「血を拭いてる」 澪「・・・聞かなければよかった」ブルッ 律「だろ?・・・っと、よし」 澪「終わった?」 律「あぁ、ちょっと待ってて。鏡持ってくる」スクッ 澪「わかった」 律(まだ、手に感触が残ってる・・・) 澪(思ったより痛くなかったな) 律(軟骨なんて開けたら・・・どうなっちゃんだろ) 澪(このままの勢いで軟骨も開けてもらおうかなー) 律(考えただけヤバイ。私・・・今、興奮、してるよな、絶対) 澪(早く律とお揃いになりたいし・・・) 律(澪・・・ごめん) 澪「鏡見つからないのかー?」 律(今なら、今ならまだ大丈夫だ。やっぱりこれ以上澪の体に傷をつけるわけには・・・) 澪「りつぅー?」 律「あ、あぁ。ごめん。あったよ」 澪「早く見せてくれよ」 律「あぁ、ほら」 澪「うん」パシッ 律「どう?」 澪「・・・すごい。本当にピアスしてる・・・」 律「あぁ、結構綺麗にできたと思うぞ」 澪「へー」ジー 律「なぁ、澪?とりあえず、今日はもう帰らないか?」 澪「へ?なんで?」 律(これ以上ここにいたらお前が危ないからだよ) 澪「?」 律「だから、もう遅いし。な?」 澪「まだそんな時間じゃないだろ」 律「う、あ、うん・・・」 澪「律?」 律「なに?」 澪「反対の耳、軟骨に開けてくれないか?」 律「」 澪「おーい」 律「」 澪「聞いてるか?反対の耳に」 律「聞いてる、聞いてるよ!」 澪「そっか。それで、どう?駄目?」 律「・・・駄目、じゃない」 澪「よかった。出来ればこのノリのままもう一個くらい開けて欲しくてさ」 律「・・・いいのか?痛いぞ?(頭の中で理性の糸が切れる音がしたけど、気のせいかな)」 澪「でもそんなに痛くなかったし、平気だよ(早く律とお揃いになりたいし)」 律「・・・わかった」ストンッ 澪「なんでそっち側に座るんだよ?反対の耳って言ったろ?」 律「両サイドに開けるのはやめた方がいい」 澪「なんで?」 律「両方に開けると寝るときに困るんだよ」 澪「・・・?」 律「ほら、右側に集中して開けると、左側向いて寝れば痛くないだろ?」 澪「・・・そうか、両方に開けるとどっちかに寝返りうったら」 律「下手すりゃ激痛で目を覚ますな。私も痛いと思って起きたら血だらけになってたことあるし」 澪「ひぃぃ・・・」 律「だから。さっき左側に開けたから、もう一個も左側に開けようぜ?」 澪「わ、わかったよ」 律「で、ヘリックスでいいんだな?」 澪「っていうか律と一緒にするんだから、軟骨しかないだろ」 律「それもそうだな。私、左側は3つ開いてるけど、ロブは一個しか開いてないし」 澪「あとの二つは軟骨だろ?どっちを開けてくれてもいいよ」 律「そうか、じゃあここにするか。こっちの方が開けやすそうだし」 澪「わかった」 律(澪、お前・・・馬鹿だよ) 澪「消毒はしなくていいよ、そっちの耳はさっきしたし」 律(せっかく、私が帰そうとしたのに・・・) 澪「それじゃ、よろしくな」 律「澪」 澪「ん?」 律「怖く、ないのか?」 澪「・・・怖いよ」 律「やっぱり」 澪「でも」 律「?」 澪「私、律と同じがいい」 律「・・・!」 澪「ごめん、変だよな。忘れて」 律「あ、あぁ。あのさ」 澪「なんだよ、早くしてくれよ」 律「私、本当におかしいんだ」 澪「は?」 律「だから、その、澪の耳見てるだけでドキドキするし・・・」 澪「う、うん」 律「さっき、ニードル貫通させた時なんて、ずっと心臓がバクバク鳴ってたし」 澪「それ、ドキドキと大して変わらなくないか?」 律「う、言われてみればそうだな」 澪「またドキドキしちゃうってこと?」 律「いや、だって、軟骨だぞ?」 澪「あぁ、それがどうしたんだ?」 律「こんな言い方したら気持ち悪いかもしれないけど、軟骨なんて開けたら・・・それだけでイっちゃいそうだよ」 澪「ばっ///・・・変態///」 律「そうだよ、私は変態なんだよ」 澪「・・・でも、いいよ」 律「へ?」 澪「いいよ。律の好きにして」 律「み、澪」 澪「その代わり、他の人の耳に見とれないで欲しい、な・・・」 律「そりゃ難しいな、だって」 澪「律。お前、私に何をしたかわかってるか?」 律「へ?」 澪「最終的に私も折れたけど・・・でも、半ば強引に私の体に傷をつけたんだぞ?」 律「・・・あぁ、そうだな」 澪「責任、取ってくれよ」 5
https://w.atwiki.jp/gundam_dollda/pages/195.html
「えぇい、落ちろ!」 「落ちねぇよ!」 装甲は既に剥がされて、半壊した二機のガンダムがぶつかり合う。 「地球人は愚かだ!無能なのだ!奴らはコロニー住民をゴミにしか見てないのだ!」 「だからって…殴られたからって殴り返すのかよ!?」 「貴様…矛盾してるぞ?それは今、君がしている事だ!」 「あぁ、そうだよ!お前が地球に殴られて、殴り返したから、今度は俺が殴り返すのさ!」 「ならばこの私が無限ループに終止符を打ってやろう!地球に小惑星と核の冬をこのブリザードガンダムが大至急お届けするのだ!」 「そんなもん…貴様の凍りついた心ごと俺のファイヤーガンダムで焼き尽くしてやる!」 死闘。自らの手をもがれたら相手の足を壊す。二人の死闘はもはや子供の喧嘩レベルにまでなっていた。 「「ぁぁぁぁああああぁぁぁぁああぁぁぁ!!!」」 辺りに光が広がっていく。黒い宇宙が白い海に包まれていく。 「これは…!」 目の前には赤子がいる。その赤子の後ろには、身長順に子供が並び、後ろの方になると大人で溢れている。 しかも、これはただの身長順ではない。もちろん全裸。 「同一…人物…これは俺なのか…」 「あれは…!」 自分の隣の列には、両親、友人、恋人。さらにその奥には友人、恋人の血縁。 「そうか…繋がっているのか…人の命は…」 「あぁ、そうだよ!過去も未来も現在もここにある!たとえそれが一秒前でもな!」 いっそう強い光が辺りを覆い隠すと、今度は無数の男と女がひたすら性交を繰り返している。 「見ろ、お前もああやって生まれたんだよ……だから今のお前がいるんだ!お前の両親だって…」 「父さん…母さん……俺も大人になった。見てくれよ、こんなにおちんちんが大きくなったよ、陰毛だって生えそろった」 すると、ブリザードガンダムのパイロットの両親の声が聞こえてくる。 (…大人になったな…今度はお前が子供を作る番だ。だから早くいい穴を探せ…!とてもいい穴を……!) 白が再び黒に塗りつぶされていく。 「はぁ…はぁ……」 「……………」 「これが………新人類"ドルダ"……」 「お前も俺も最初から間違ってたんだ…ドルダとは、未来の子供たちの事だったんだよ……」
https://w.atwiki.jp/tukinokaze/pages/113.html
朝 パーク:…… (久しぶりに落ち着いた朝…。朝って、こんなにも静かだったんだ…) パークは久しぶりに自分の家で眠ったのだった。 (それにしても、昨日の…フェオレくん。希望の光って、一体何なんだろう?あの後、すぐにどこかへ行ってしまった。今日会えたら聞かないとね。) ファイ:おーいパーク! (あ、ファイが呼んでる…) 外 ファイ:おはよう!いい天気だな! 外に出ると、救助隊メンバーの皆がいた。 パーク:おはよう、皆。 ヒーナ:ねぇパーク、こんないい天気は…デパートでも行かない? パーク:え? イースト:デパート? ヒーナ:そう、今度新しくオープンしたのよ!帰ってきたばかりでまだ疲れてるでしょ?初日くらい救助活動さぼってもバチは当たらないわよ! パーク:え、でも逆に依頼が溜ってるんじゃ… オト:心配いりませんわ。お二人がいない間の依頼は、私たちがしっかり受けておりましたわ。 ヒーナ:ま、そういうことだから…ゆっくり遊びに行きましょ?v パーク:…うん! パークたちはデパートに行くことになった。 ファイ:ほぅ。これがデパートか。 イースト:お、大きいね! ヒーナ:まずは…5階の洋服売り場ね! イースト:ぅ… ヒーナ:今の「ぅ」って何よ「ぅ」って! イースト:ひぃっ!な、なんでもないよ! ヒーナ:パーク!オト!今日は私が何でも好きな洋服買ってあげるわ!さぁ、行くわよーv ファイ:なぁイースト、オレ帰ってもいいか? イースト:えぇっ!?僕を一人にしないでよーぅ!!; ファイ:だって…女が洋服見たら大半は… 5時間後 ヒーナ:可愛いの見つかってよかったわね! オト:ですわね! ファイ:(ほらな…やっぱり時間かかるんだよな…) イースト:(ってかなんで僕たちが荷物持ち…重いよぅ;) オト:あら?あの子は… フェオレ:あ、パークだぁw ヒーナ:パークだけじゃないんですけど… パーク:あ、フェオレくん、聞きたい事があるんだけど… フェオレ:希望の光のことなら答えないよ。だって、まだ確信がないからね。 ファイ:お前がフェオレか。お前、何者なんだ? フェオレ:言ってるじゃん?僕はフェオレ。希望の光を探す者だって。 ファイ:何がしたいんだ? フェオレ:だから、探してるんだって。 ヒーナ:ファイが聞いたら無限ループしそうで怖いわ。 ファイ:何をーっ! ヒーナ:どうせ次の質問は何を探してるんだ?辺りでしょ? ファイ:… オト:希望の光って答えられて終わりですわね。 イースト:あれ?フェオレくんは? パーク:え?あれ… フェオレの姿はなかった。 ファイ:わけわかんねぇ奴だな。 (希望の光…か。あ、ナマズンさんなら何か知ってるかな?) パークは皆と別れた後、ナマズンの池に向かった。 ナマズン:希望の光?んー…わからんのぅ。 パーク:そうですか… ナマズン:というか、わしはもう昔話はこりごりじゃ。 パーク:え?どうしてですか? ナマズン:わしの昔話の所為でお主は疑いをかけられてしまったじゃろ?わしも反省してるんじゃよ。 パーク:別にナマズンさんの所為じゃないですよ。それにもう誤解も解けましたし。 ポケモン広場 (結局ナマズンさんじゃわからなかった。だとしたら後は…知識人と言えば、サイコさん!…なんだけど、 FLB はグラードンの所に行っちゃったし…) プクリン:おや?そんな暗い顔をしてどうしたの? パーク:あ、プクリンさん。 プクリン:僕でよければお話聞かせてもらえないかな? 説明中。 プクリン:そっか。希望の光…か。なんだかかっこいいね! パーク:え、あ、まぁそうですけど… (あれ、私…相談する相手間違えた?) プクリン:やっぱり君はともだち想いだね! パーク:え? プクリン:彼には彼の役目があって、君には君の役目がある。 パーク:役目? プクリン:彼の役目は希望の光探しだけど、君の役目は救助活動でポケモンたちを救うこと。ともだちを心配するのはいいことだし、ともだちのために悩んであげられるなんて、とても素晴らしいと思うんだ。 パーク:え、別に友達ってわけじゃ… プクリン:あぁ、君と話せてよかったよ!ともだちともだち~! (あ、やっぱり相談する相手間違えたみたいです。) プクリン:そうだ!ともだち想いの君にいいプレゼントをしてあげる! パーク:プレゼント…ですか? プクリン:うん!はいこれ! パークはプクリンから何かの石を貰った。 パーク:これは? プクリン:僕にもよくわからない石なんだ。でも、サイコさんに見てもらったら、何か不思議な力があるらしいんだ。僕には解明できなかったけど、君ならきっと出来ると思う。 (そんな石貰ってどうすればいいんですか…) プクリン:さてと、僕も仕事に戻ろうかな。じゃあまたね、ともだちともだち~! パーク:この石…どうしよう… 続く 前の話 次の話
https://w.atwiki.jp/83452/pages/5121.html
いつも通りの朝。 憂「お姉ちゃーん!そろそろ起きないと、遅刻するよー!」 唯「ん、ふぁ…う~ん」 普段と何も違わない、平凡で平和な一日が今日もまた始まる。 授業をうけて、放課後は軽音部のみんなとお茶して、ギー太もいっぱい弾いて――いつもと変わらない、だけど楽しい一日が始まる。 唯「いい天気だなぁ~」 憂「お姉ちゃーん?」 唯「今行くよー!」 あんな光景を目にするまでは、そう思っていた。 憂「明日からはもう少し早く起きようね、お姉ちゃん」 唯「申し訳ございません」 憂「うふふ――あ、梓ちゃん」 憂が前方を見て声を上げ、唯もその視線を追う。名前を呼ばれてちょうど振り返った梓と目が合い、唯はにっこりと笑った。 梓「おはよう憂。おはようございます、唯先輩」 唯「おはよーあずにゃん♪」ダキッ 梓「わっ!朝からやめてくださいよ先輩!」 憂「梓ちゃんも一緒に行こっか」 梓「うん」 他愛もない会話をしつつ、三人は校門をくぐる。 と、生徒たちが次々玄関へと向かう中、一人立ち止まってきょろきょろしている律の姿が目に入った。 梓「何してるんでしょうね、律先輩」 唯「さぁ…?聞いてみるのが一番だよっ」 唯「おーい!りっちゃーん!」 律「ん…?あっ唯!やっと見つけたぞ!」 唯「あれ?もしかして私に用だったの?」 律「用も何も、お前が急に走り出すから…って、あれ――もう大丈夫になったのか?」 唯「…え?」 律「いや、なんか様子がいつもと全然違ってたからさ」 律の言葉の意味がわからず固まる唯。憂と梓も駆け寄ってくる。 憂「おはようございます、律さん」 律「おはよ、憂ちゃん。ってあれ…その格好――」 梓「律先輩、おはようございます」 口を開きかけていた律に、梓が挨拶する。その彼女の顔を見た律の顔に、困惑の表情が浮かんだ。 律「ん?あ、あぁ、おはよう。えーっと…」 そして、耳を疑う言葉を口にした。 律「憂ちゃんのお友達?」 梓「え――な、何言ってるんですか?私ですよ、梓です」 律「梓ちゃんっていうのか。えっと、どこかで会ったかな?ってか、先輩って?私まだ高一だけど」 唯「り、りっちゃん、さっきから何言ってるの?なんか変だよ、今日のりっちゃん」 律「そ、そうか?んー、やっぱ私変なのかな」 梓「認めちゃうあたり余計に変ですよ」 律「うはっ、案外きついな梓ちゃん」 梓「…やっぱりおかしいです。まるで私のこと…知らないみたいに…」 律「ご、ごめんな。私、おかしいみたいだからさ」 憂「一体どうしたんですか?」 律「うーん、なんていうか…昨日までは普通だったんだけどさ。朝目が覚めたら、学校近くの公園に倒れてた」 一同「えぇ!?」 梓「あの…それ、本当ですか?」 律「あぁ。自分でもびっくりしたよ。恰好もパジャマじゃなくて制服だし」 唯「え、えー…」 周りの生徒の数が少なくなってきた。唯はちらりと時計を見た。まだ予鈴までには少し時間がある。 律「混乱してとりあえずベンチに座って落ち着こうとしてたら――」 律「お前がニコニコしながらやって来た」 唯「…わ、私…?」 憂「あの、お姉ちゃんなら朝は私とずっと一緒でしたよ?」 律「マジで?いやでもあれは絶対に唯だったぜ?…ちょっと変わってたけど」 唯「変わってた?」 次から次へと出てくる意味不明な律の言葉に唯が眉をひそめた、その時だった。 律「ひゃー、危ない危ない。遅刻するところだったぜ!」 梓「律、先輩…?」 律「よう梓!…なんだよそのお化けでも見たような目」 梓だけじゃない。唯と憂も同じような顔をしていた。無理もない。 律が二人いる。異常な光景だ。 律「今の声、まさか――」 律「…ん?」 律達「ええええええええええええええええぇ!!?」 律「な、なん、な…えええええええええええぇ!?」 律?「どういうことなんだ…!?――やっぱり、私がおかしい…?」 憂「」 唯「りっちゃんが…二人!?」 あいた口がふさがらない一同。だが、そこに追い打ちをかけるかのごとく、彼女はやってきた。 「あ!えへ!りちゃあああああああああああ!」 梓「!?」 憂「」 唯「…嘘…」 「あはっwwりちゃ!あははwwwwいたぁ!!」 唯「――わ、たし…?」 奇声に近い笑い声をあげながら律に駆け寄る彼女は、唯そのものだった。 しかし、雰囲気は全くことなるもので、どこか異常さが垣間見える。 律?「こいつだ…公園にいた私を見つけたの」 唯「…ふぇ?」 律「あ、あわわわわ…私だけじゃなくて、ゆ、唯まで…」 唯?「がっこ!りちゃ!がっこ!」 律?「あぁ、学校だよ。そうか、お前早くここに来たくて走り出したんだな」 皆が呆然とする中、どうも様子がおかしい方の律は、はしゃぐ唯にやさしく尋ねた。 律?「なぁ唯。お前、今日朝なんで公園に来たんだ?」 唯?「りっちゃ、いた」 律?「あぁそうだな。でも、お前の家から遠いだろ?」 唯?「ああぁ!いえ!りっちゃ!ゆい、ぽいされた!?」 先ほどのはしゃぎ様が嘘だったかのように、唯はボロボロ泣き始めた。 律?「ぽい…?」 唯?「おきたらういいないの。川なの」 首をかしげる律。だが、唯には何となく理解できた。 唯「――りっちゃんと同じように、朝起きたら家じゃなかったんじゃないかな?川岸にいたんじゃない?」 唯?「ああああぁ!えへ!そっくり!!」 唯「そうだね~(確かに変わってるなこの私」 予鈴のチャイムが鳴り響く。ポカンとしていた梓たちは、ハッと正気に戻った。 梓「え、えと、とりあえず…どうしますか?」 律?「私とこの唯は授業が終わるまでどこかに隠れてるよ。同じヤツが二人もいちゃ、みんなパニックだろ」 律「あ、あぁ、そうだな。何がどうなってんのかさっぱりだけど、とりあえず放課後もう一度話し合おう。音楽準備室、来てくれるか?」 律?「わかった。唯、私が一緒にいるから、しばらく大人しくしてような?」 唯?「りっちゃ!いっしょ!あはっ!」 唯「それじゃ、また後で。――憂!しっかり!もう予鈴なっちゃったよ!」 憂「はっ!あ、え、うん!そうだね!お姉ちゃんが二人で幸せだね!」 唯「憂、しっかり!!」 授業中 唯(私がもう一人…。まだ寝ぼけてるのかな、私) 律「」 唯(りっちゃんもずっとあんな調子だしなぁ…) ため息をつきながら、窓の外へと目をやる唯。と、 唯「――ん…?」 校庭に佇む、見慣れない女性の姿が目に入り、唯は目を疑った。 薄汚れた作業服を身にまとい、深くかぶった帽子がその顔を隠している。長い黒髪と豊満な胸が、その人が女性だという唯一の手がかりだった。 唯(何してるんだろ、あの人。不審者かな…) 先生「こら、平沢。授業中だぞ。よそ見するな」 唯「は、はい!」 校舎裏 律?「暇だなぁ、唯」 唯?「あいす!おいし!」 律?「そっか、そりゃよかった。金があって助かったよ」 唯?「りっちゃ、どーぞ」 律?「いいのか?――ん、おいしい」 唯?「おいしwwwおいしwwww」 律?(しっかし…一体何がどうなってるんだ?私がもう一人。私のことを先輩と呼ぶ梓ちゃんの存在。知らないうちに外にいた。もうめちゃくちゃだ) 律?(どうやら唯も知らないうちに、変な場所にいたみたいだし) 律?(――ここは本当に、私の知ってる町なのか…?) 「こんなところで何やってるんですか、唯先輩に律先輩」 律?「!?」 唯?「あああぁ!あずにゃ!」 梓「授業サボってアイス食べてるんですか?…そんな人たちだとは思いませんでした」 律?「あ、梓ちゃん!?何でここに…そっちこそ授業はどうしたんだよ!」 梓「梓、ちゃん?何ですか気持ち悪い。――私は気づいたらここにいたんです。意味わかんなくて迷ってたら、先輩方がこんなところでサボってるのが見えたから――」 律?「気づいたらここに…?まさか…。梓ちゃん、私たち朝校庭で出会ったよな?」 梓「だからなんでちゃん付けなんですか?それに、今日律先輩に出会ったのは今が初めてですよ」 律?「…やっぱり」 梓?「今日の律先輩はどうも変ですね。とにかく、私は授業に出てきますので。先輩方も早く戻った方がいいですよ」 律?「駄目だ、梓ちゃん。――ここにいるんだ」 梓?「な、何言って――」 律?「いいから」 放課後 紬「二人とも何かあったの?元気ないみたいだけど…」 律「あぁ、うん。何ていうか、ドッペルさんに出会っちゃったっていうか…」 紬「…え?」 律「いや、何でもない。実際に見てもらった方がわかるだろ」 唯「説明しても信じてもらえないだろうしね」 紬「え、えーと…」 律「あぁ、澪掃除当番だから遅れるってさ」 唯「澪ちゃんびっくりするだろうね~」 律「気絶するんじゃないか?現に私だって気が遠くなったし」 紬「…?」 律「とにかく、早く準備室に入ろう。いろいろと厄介なことになると面倒だし」 そう言いつつ、律は鞄から準備室の鍵を取り出すと、小走りで階段を駆け上がっていく。 唯「あ、待ってよりっちゃん」 紬「厄介…?面倒…?」 ちんぷんかんぷんな様子の紬の背を押しつつ、唯も後を追って駆ける。と、 律「うわああああああああああああぁ!!」 上から律の悲鳴が聞こえてきて、二人は仰天した。慌てて駆け上がると、準備室の前で腰を抜かしている律の姿が目に入った。 唯「どうしたの、りっちゃん!」 紬「何があったの!?」 律「ム、ムムム…」 律の視線を追って、二人は声を失った。 律「ムギが…もう一人…!」 紬?「ご、ごめんなさい!ビックリさせちゃった?」 愕然とする唯。抜け殻のようになっている紬。 それもそうだろう。そこにいたのは、関取のように体格のよい、今にも制服が張り裂けそうな状態の紬だった。 律「ふ、二人とも、とにかく中に入ろう。運良く今の悲鳴は誰も聞いてなかったみたいだ。騒ぎを起こしちゃややこしいからさ、な?」 唯「う、うん」 紬「」 紬?「本当にごめんなさい。驚かすつもりはなかったの…って、わ、私…!?」 律「私と唯に続いてムギまでか…。ホント、何がどうなってるんだ?」 唯「ムギちゃん、いつからここにいたの?」 紬?「それが、よく覚えてないの。気が付いたらそこのソファで横になってて…」 唯「二人と一緒だね…」 律「ってか、その、随分体格いいな、このムギは」 紬?「そうかしら?」 唯「正直かなりすごいね…」 紬?「確かに立ってるのつらいわ。よいしょ」ギシッ グシャバキドーン!! 唯「ソファアアアアアアアアアアアア!!」 紬?「さっきまで横になってたからかしら…。ごめんなさい」 紬「」 律「ムギの反応が新鮮に感じてきたよ…」 唯「一気に非現実的なことを目にしたから、早速感覚が麻痺してきたね私たち」 律?「なんか今すごい落としたぞ?」ガチャ 唯?「えへwwwどーん!!!あは!!」 ずっと待機していた二人が、ようやく部室へとやってきた。 律「おぉ、来たか」 唯「入って入って」 紬?「え、えぇえ!!?唯ちゃんに、りっちゃんまで二人…!!」 紬「」フラッ 律?「おっと」ガシッ 律「これが普通の反応なんだろうな」 唯「この出来事に慣れちゃってる自分が怖いよ」 梓?「お邪魔しまーす」 唯「あぁ、あずにゃん聞いてよ。もう一人のムギちゃんまで現れたよ。気が付いたらここにいたんだってさ」 梓?「こっちの律先輩から話は聞きました。どうやら私ももう一人いるそうですね。…というか、この場合は私が“もう一人の梓”なんでしょうね」 唯「へ?」 律「ま、まさか…」 律?「そのまさかだよ。知らないうちに校舎裏に倒れてたんだってさ。この梓ちゃん」 唯「あずにゃんまで…」 紬?「え?え?話が読めないんだけど…」 梓?「私たちもあなたと一緒で、気が付いたら家じゃない場所で寝てたんですよ」 唯?「むぎちゃ!おきて!むぎちゃ!えへっww」 紬「う、う~ん…。今のは夢…?」 唯?「おごwwwむぎちゃ、おきたwww」 律?「お、よかった。気が付いたか」 紬?「大丈夫?」 紬「…さぁ、練習を飲みましょう。お掃除ちゃん澪してるっていうから、キーボードでも食べて待ってましょうね」 唯「ムギちゃあああああああああん!!」 律「ムギがここまで混乱してるのは初めて見るな…」 梓?「そのうち感覚が麻痺して、何でも受け入れるようになりますよ」 律「私らはもうそうなっちまったよ」 梓「唯先輩、律先輩、二人は来ましたk――」ガチャ 梓「なんか増えとる!!!」 梓?「どうもです」 紬?「お邪魔してま~す」 梓(えっなにあの関取) 唯「なんだか厄介な感じになってきたね…」 律「もう一人の私が出てきた時点で十分厄介だよ」 紬?「とりあえず、お茶でも飲んで落ち着かない?私が用意するわ」 紬「いえ、大丈夫よ…。ちょっと落ち着いてきたから。私が用意するから、みんなとりあえず座って」 律?「椅子足りるか?」 律「ソファを移動させよう。壊れてないヤツな」 紬?「私は椅子に座るわ。またソファ壊しちゃいけないし…」 唯「え、ちょ、ちょっと待ってムギちゃ――」 紬?「んっ、あら?肘掛けがつっかえて…ふんっふんっ」 梓「む、無理しないで…」 紬?「よいしょっ」バキベキボキ 紬の腹の肉に耐えきれなくなった肘掛けがへし折れる。 唯「いすうううううううううううううう!!!」 唯?「いwwwすwwwwww」 紬?「うん。これでよし」 紬「」 律「さて、ムギも落ち着いたところで、もう一回状況を整理してみるか」 唯「四人とも、気が付いたら全然訳がわからない所で寝ていたと」 梓「ワープ?する前の生活の記憶があるということは、四人とも何らかの超現象で突然生まれたとか、私たちから分裂したとかいう訳ではないですよね」 紬?「凄く現実味がない話ね、それ」 梓「すでに十分現実味がない状況なんで、突拍子もないことを考えるしかないんですよ」 梓?「やっぱり分裂って、突拍子もない話だよね…」 梓「え?」 梓?「や、何でもない」 律?「となると考えられるのは…平行世界ってヤツか?」 唯「へーこーせかい?」 梓「パラレルワールドってやつですよ。今私たちが生きているこの世界に並行して、別次元にも同じような世界がたくさん存在しているっていうお話、聞いたことないですか?」 唯「へぇ~…知らなかった」 2
https://w.atwiki.jp/airi-kumai/pages/44.html
711 :名無し募集中。。。:2009/09/04(金) 01 19 21.32 0 669 第171回 そのことに気付いたのは、朝の勧誘を始めて10分ほど経ったころだった。 気付いたときには後のまつり。もう、遅かった。 ◆ 走って生徒会室へ向かう。ダッシュってそういうレベルじゃないくらい速く。 生徒会室の前に着いて、はぁ、と息をついてガラガラとドアを開けた。 中には、生徒会役員9名がうちのことをジロっと見た。 怖い・・・なんだこの空気は。まずいまずよ・・・これは。 誰も何も言わない、静かな、不気味な空間。 「すいません!あの・・・えっと・・・忘れてて・・・ごめんなさい!」 ドアを閉めて、思いっきり頭を下げた。みんなの顔を見たくないのと言うのが 本音だけどそうもいかず、顔を上げて顔を見ると、はやり 会長の目線が一番怖く、凍てついていた。 「忘れてたってそりゃないよ熊井ちゃん」 会長がすごく怒りながら、でも、ひどく冷静にそう言った。 怒鳴られるより、よっぽど怖い。 「ごめんなさい・・・・」 うちは背中を丸めてごめんなさいとしか言えない。 非はうちにあるんだ・・・。 「やっぱだめだねぇ、掛け持ちって」 「・・・・・・・・」 「どっちかにしなよ、無理だって」 会長の容赦ない言葉が心にグサグサと刺さっていく。 712 :名無し募集中。。。:2009/09/04(金) 01 20 01.65 0 711 第172回 「・・・・いや、あの、どっちも頑張ります」 と言う言葉にも力がなく、自信もなくなっていく。 「できてないよね、この間の会合だって、途中寝てたもんね」 「あ、あの、それは・・・」 ・・・確かに、寝てた。朝が早くて・・・寝不足で。 あれ、やっぱり無理なのかな・・・・う、ううん!できる、できるはず・・・。 「あんなつまんない部なんてどうでもいいじゃん。どうせ無理なのに頑張っちゃって」 「そ、そんなことないです!みんな一生懸命に・・・!」 みんなことをバカにされて私は咄嗟に言い返した。 「私ああいうの嫌いなんだよねぇ、ばっかみたい」 「・・・・・・」 でも、会長は吐き捨てるようにそう言って頬杖をついた。 「熊井ちゃん忘れないでよ、あなたは全校生徒に信任されたからここにいるの。 あんなどうでもいい部とどっちが大切か、頭のいい熊井ちゃんならわかると思うけど」 諭すように、でも、ホントはどうでもいい、そんなニュアンスのこもった言葉。 「・・・・ど、どっちも大切です!」 って反論したけれど、次の瞬間、うちは再び固まった。 「まぁ、いいや。資料出して、時間ない」 「・・・・あ」 「熊井ちゃん、今日の会合はあれがないと話にならないんだ。早く」 今まで黙っていた、会計担当、中島が口を開いた。 「・・・・ご、ごめん・・・なさい」 「えぇ?ちょっと熊井ちゃん冗談きっついよ、それ」 次に口を開いたのは、庶務兼クラスメイトの千奈美だった。 「・・・すいません、完全に忘れてました・・・・」 713 :名無し募集中。。。:2009/09/04(金) 01 20 59.63 0 712 第173話 全く覚えていなかった。でも、今は「4日後の朝、必ず持ってきます」と みんなに約束したことを思い出していた。 最悪だ・・・もう、だめだ・・・。 みんなの視線が痛い。もう、辛すぎてなにかいい訳をする気にもならない。 「・・・・熊井ちゃん、さっきも言ったけど熊井ちゃんは選ばれてここにいるの。 やりたくても選挙で落ちた子がたくさんいるの。だから熊井ちゃんには責任があるの。 それも、副会長っていう私の次に責任がある役職なの。 ・・・ねぇ、それちゃんと理解してんの!!!??」 冷静な、冷たい声がうちを責める。そして、会長は最後に部屋中に、 いや廊下に響き渡るであろう大声で私を叱責した。 「すいません・・・・・すいません・・・・」 もう謝るしかなくて、散々文芸部ことをなじられたけど全く言い返せなかった。 言い返す資格なんてない。 実際、私は両立できていなくてみんなに多大な迷惑をかけた。 それはつまり、学校全体に迷惑をかけたことにも繋がるんだ。 それが・・・生徒会役員、副会長って役職なんだ。 その責任の重さを痛感してまた、自己嫌悪に陥る。 714 :名無し募集中。。。:2009/09/04(金) 01 23 38.40 0 713 第174話 結局、お昼休み再び集まることになって資料はそれまで作って来いっていうことになった。 時間は全然ない。でも、やらなきゃ・・・文芸部のことは頭からすっかり消えていて 資料の中身を考えることで頭はパニックになりそうだった。 「・・・熊井ちゃん、あの子、愛理ちゃんと付き合うようになってからおかしいよね。 あの子のせいじゃん、文芸部なんかに入ったのってさ。あんなのやめときな。 向かないよ熊井ちゃんには。無理無理。」 お開きになって部屋から出ようとしたとき、入り口付近にいた千奈美がそう言った。 言うことも、喋り方も会長に似てきた千奈美。 きっと普段のうちなら顔真っ赤にして怒ったかもしれない。 でも今はそんなこと言えるわけもなくてそんな元気もなくて・・・・曖昧に笑ってごまかした。 「茉麻まで巻き込んじゃってさ。熊井ちゃんの居場所はここなんだよ。 あんな小汚い部室どうでもいいでしょ?」 「・・・・・そんなこと、ないよ」 「まぁ・・・資料お願いね。なきゃ話が進まないんだから」 「うん・・・ごめん、千奈美」 小さくそう言って、生徒会室を出た。 教室へ行く途中、愛理に会ったけど話している気分ではなくて それよりもしなきゃいけないことがあって、挨拶もそこそこにその場から離れた。 ・・・今日は、最悪のスタートだった。 64 :名無し募集中。。。:2009/09/08(火) 00 28 05.36 0 前スレ 714 第175話 「ったくもう・・・」 「どしたの、機嫌悪いね」 「え?あぁ・・・うん、ちょっとね」 ほんと、気分悪い。文芸部のせいで最近はイライラしっぱなしだ。 なんであんな1年のクソガキに言い負かされちゃったんだろ。 あのとき、だめなものはだめって言い切ればよかったなぁ。 授業が始まるまで、クラスメイトで友達のえりかに愚痴をこぼしていた。 「ねぇ、佐紀・・・文芸部でしょ?ていうかあの、オンナ」 「え?あぁ、嗣永?あんなのどうでもいいよ。あんな弱虫に興味ないし。」 「じゃあ、生徒人気の高い副会長様?2年のくせに偉そうだよね」 「・・・そのくせ、文芸部に入って生徒会を疎かにしてんだよね。 今日もさ、来いって言った時間には来ないし作れって言っておいた資料も忘れてんの。 ありえなくない?そりゃ不機嫌になるよ。それに、あの熊井の恋人だよ。」 「え?恋人いんの?」 「そうだよ、そいつが元凶だよ。熊井ちゃん変わっちゃった」 「どうすんの?」 「どうしようかねぇ・・・・・」 腕を組んで考え込む。どうしようにも、文芸部は腹立たしいことに着実に部員を増やしてる。 生徒会長としては部活動が盛んになることを喜ぶべきだし、 勧誘に励む文芸部員を褒めてあげなきゃいけないのかもしれない。 けど、そんなに私は優しくない。 喜ぶわけはない。褒めるわけはない。 この一件で、同好会の部への昇格及び部室の明け渡しは遅れている。 65 :名無し募集中。。。:2009/09/08(火) 00 28 45.86 0 64 第176話 それに、単純にむかつく。 あの嗣永が元気なのがむかつく。 あいつはいつも泣いてればいいのに。 泣き顔の方がよっぽどお似合いだ。 「とにかく、熊井ちゃんにはどっちかにしてもらわなきゃだめだね。」 「生徒会か文芸部か?」 「そう、こんなのが続いたら迷惑もいいとこだよ」 チャイムが鳴って、先生が入ってきたところで会話は中断された。 ま、とりあえず勉強に頭を切り替えよう。 成績が落ちたら誰に何言われるかわかったもんじゃないんだから・・・・。 ◆ 1時間目が終わった後、茉麻が私のクラスを訪ねてきた。 茉麻は去年クラスが同じで仲良くなった。最近はあんまり会ってなかったけど。 なんの話かと思えば、今朝の熊井ちゃんの話だった。 「ちぃ、熊井ちゃんいじめるのやめてよね」 どうやら熊井ちゃんは茉麻に、散々愚痴をこぼしたらしい。 まぁ、わからなくはないけど責任は果たさないと。 「いじめてないもん、叱っただけ。それに一番怒ってたの会長だし」 「めっちゃへこんでるよ。でも、手だけはテキパキ動かしてなんか書いてたけど」 「しょうがないじゃん、言われたことできてないんだから」 「そりゃそうかもしれないけどさ、千奈美あんたは言葉きついんだって」 そんなきついこと言ったかな・・・・って自覚ないのがいけないのかなぁ。 66 :名無し募集中。。。:2009/09/08(火) 00 30 03.59 0 65 第177話 「熊井ちゃんを思っての言葉なの。それに茉麻だってよく思ってないんでしょ、あの子のこと」 「愛理ちゃんのこと?」 「そう。」 「いや・・・いい子だよ。素直だし、可愛いし、よく働くし。」 言葉じゃ褒めてるけど、どう聞いても本心じゃないのはバレバレ。 「本音に聞こえませーん」 「うるさいなぁ。・・・ま、ライバルだけどね。って千奈美もじゃん」 「どうかなぁ」 「よく言うよ。好きなくせに」 「しらなーい」 最後の最後は誤魔化して、バイバイって言って教室へ戻った。 ライバルねぇ・・・。 ・・・そんな風に思ったことはない。 でも、私は熊井ちゃんが好きだから、そうなるのかもしれない。 ・・・・鈴木、愛理か。 一度喋ってみたいなぁ。 あんなにふわぁんとした雰囲気の子のどこがいいんだろうか。 ・・・接触してみよっかな。 119 :名無し募集中。。。:2009/09/09(水) 01 21 50.92 0 66 第178話 2時間目が終わって、休み時間。 勉強なんてすっ飛ばしてひたすら資料作りをやっていたわけだけど まだ半分程度しか終わってない。時間は・・・・やばい、いや、ない。 そんなとき、隣のクラスのなかさきちゃんこと生徒会会計担当が現れた。 会長の手先・・・ではないなかさきちゃんが来てくれてほっとする。 なかさきちゃんは結構きついことも言うけど、基本的にはうちの味方・・・のはず。 会長の目があるから、表立ってはいないんだけどね。 「なかさきちゃん手伝ってよぉ」 ちょっと甘えたように声を出してみる。 「やだ、それ友理奈ちゃんのお仕事だもん」 ・・・効果なし。 「そうだけどさぁ・・・これお昼休みまでにやんないと今朝の比じゃない位怒鳴られるんだよ? そんな友理奈ちゃん見たいわけ?なかさきちゃんは」 「うん、見たいなぁ。」 笑顔で言われてガックリくる。 「・・・で、なんで生徒会のときは熊井ちゃんって呼ぶの?」 って話を変える。 「・・・なんとなく、かな」 「なんだそれ」 「それより早くやりなよ、まだ半分じゃんか」 「わかってるよ・・・でも、・・・」 「・・・はいはい、やるから貸して」 「ほんと?やった、はい!」 120 :名無し募集中。。。:2009/09/09(水) 01 23 48.41 0 119 第179話 残っているの分の半分を差し出してからまた作業に没頭した。 1年のとき、同じクラスで仲良くなった。 ちょっと生意気だけど、マジメでお勉強ができる子。 実は、うちが生徒会に入ったのはなかさきちゃんに誘われたからだった。 その責任を感じてるのか、こうして手伝ってくれているわけである。 ・・・文芸部が悪い、って散々言われながら・・・トホホ・・・反論できない。 だから、ただ黙って手を動かした。 ◆ 時間目の授業中、試験も近いから勉強に打ち込みたいけれどそうもいかない。 目の前にあるのは教科書と、その下に敷いた作りかけの資料。 友理奈ちゃんにああ言われたら断れない。・・・・嫌だって言って、嫌われたくないんだもん。 だけど、そんな風には言えないから、恩着せがましく言って誤魔化した。 2人でこの量ならきっと終わるはずだ。全く、世話のかかるヤツ。 ・・・でも、その原因はあの子だ。鈴木、愛理。 あの子と仲良く、ううん、付き合いだしてから友理奈ちゃんは変わった。 文芸部、文芸部、そればっかり言うようになって付き合いも悪くなった。 ・・・・・私が一番先に好きになったのに。千奈美ちゃんや茉麻ちゃんよりも先なのに。 なのに、一番最後に出てきて美味しいとこもって行った1年生。 許せるはずないじゃん。・・・・ってアピールしてきたのに振り向いてもらえなかった私が悪いのかな・・・。 あの意見交換会のあとから生徒会は少しおかしくなっていた。 会長は、あからさまに友理奈ちゃんに冷たくなって他の生徒会役員もそれに追従した。 私はそうしたくなかったけど、先輩たちの手前、そんなことは言えなくて・・・。 友理奈ちゃんが変わったことは確かに嫌なことだけど、でも、嫌がらせみたいなことはフェアじゃないもの。 鈴木愛理のことは許せないけど、文芸部自体が悪いわけじゃないし・・・・実はちょっと頑張れって思ってるし・・・。 なんてぼんやり考えながら授業も聞かずに資料を作っていた。 友理奈ちゃんにありがとうって言って微笑んで欲しくて。・・・・ただそれだけのために。 195 :名無し募集中。。。:2009/09/11(金) 01 19 23.45 0 120 第180話 私が2回目に先輩に会ったのは、放課後のことだった。 もう結構遅い時間。文芸部のみんなはもう帰った。 りーちゃんは今日一日で随分とももとみやに懐いたみたいで、 2人は「ケーキ食べに行こう」ってりーちゃんをみやのバイト先へ連れて行ったみたい。 ちゃんと家まで送るからってみやが言うから任せてきた。 ちょっと心配だったけど、でも・・・・今朝の先輩が気になって私は学校に残った。 先輩は生徒会室からすごく疲れたような顔をして出てきた。 「あい・・・り?」 「ま、待ってたんです、あの・・・えっと」 待ってたくせに、恥ずかしくなって下を向いてしまう。 先輩は私に近寄ってきて、私の腕を掴んだ。 「へ?あ、あの・・・?」 「ちょっと来て」 って言って先輩が私を連れてきたのは、誰もいないちょっと夕焼けで赤い、教室。 そういえばこんなところで告白されたいなぁ、なんて思ってた理想的な感じ・・・! ってそういうことではなくて・・・・どうしたんだろう? 「・・・・ごめん、今朝は」 「い、いえ・・・ただ気になって・・・」 「ほんと、ごめんね。必死だったんだ」 先輩は掴んでいた腕を離して、私をすっぽりと腕の中に入れてくれた。 暖かくて優しい心地がする場所。長い腕が私の腰の辺りにまわされてぎゅっと抱き寄せられた。