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私は学校が嫌いだった。 いや、違う、学校が私を嫌っている。 私の名前は真紅、一応帰国子女だ。 それなりに裕福な家庭に生まれ何不自由なく育った私は一際自尊心が高かった。 それが災いして私はいつも学校では孤立している。 最初は何とも思わなかった、庶民が私に着いて来れないだけだ。と誤魔化していた。 けれども、最近はどうして私は此処にいるのか分らなくなった。 真紅「私は…どうして此処にいるの?」 思わずこんな愚痴をこぼしてしまう。 今日も独り昼休みに自分の席でお弁当を食べている。 周りを見てみたらみんな何かしらグループを作ってはお喋りしながら一緒に食べていた。 真紅(別に羨ましくなんてないのだわ…食事中にお話するなんて無粋なのだわ…) なるべく周りを見ないように真紅は俯いて食事をする。 その後は決まって持って来ておいた文庫本を読む。 それで昼休みが終わるのが日常だった、だが今日は違っていた。 「何読んでるんだ?」 急に声をかけられて驚き視線を本から声の主の方へと向ける。 其処には眼鏡をかけた見知らぬ顔があった。 真紅「貴方誰なの?」 「ああ、僕は桜田ジュンだ。」 桜田ジュン?そう言えばそんな男子がクラスにいたような気がする。 あまりぱっとしない容姿なのに一部の女子には結構人気がある… 真紅「それで?その桜田君が私に何の用なの?」 J「いや、だから一体何の本読んでるのかなぁーって…」 真紅「別に貴方に教える義理なんてないのだわ。」 いつもどおり素っ気無い態度で相手を突っぱねる。 それでもジュンは何処からか椅子を持って来て向かい側に座って本を読んでいる真紅を見ていた。 突っぱねられてもジュンは無言のまま真紅を見ていた。 真紅はそんなジュンを無視してずっと本を読み続けていた。 どうせすぐにいなくなる。そう思って放っておいたがジュンは一向に何処かへ行く様子がない。 真紅「貴方、一体何なの?黙ってずっと見てて…」 J「いや、君とは一回も話したことないから気になってさ。」 真紅「私は貴方とは話すことなんて何もないわ。」 J「あるだろ、君の名前とか何が好物なのかとか好きな色とか何が好きなのかとか色々さ。」 帰国子女を珍しがって興味本位で聞いてきてるのだろうか? そう思って苛立った真紅は抑揚した口調で一気に言い切った。 真紅「私の名前は真紅、好きなものはハンバーグで好きな色は赤色、それで好きなものは本よ。 生憎と帰国子女と言っても中身は普通の人間なのだわ、珍しくも何ともないの、わかった?」 J「そ、そっか…」 真紅「分ったら何処かへ行って頂戴、読書の邪魔なのだわ。」 ジュンは困った顔をしていた。 そのまま何処かへ行ってしまえばいいと真紅は思っていた。 どうせ一時の興味だけなら誰にも相手にされたくない、何時しか真紅はそう考えていたのだ。 しかしそれでもジュンは椅子から腰を上げない。 真紅「……どうして貴方はこんな私を構うの?」 J「え、そうだな…特に目的とかはないんだけど…」 真紅「目的もないのに付き合わされる私として迷わ…」 J「だってさ、友達になるのに目的なんていらないだろ?」 私は黙った、彼は今なんと言ったのか理解に苦しんだ。 私なんかと友達に…?どうかしてるとも思った。 けれども、不思議と不快ではない。 真紅「いいわ、けれども庶民の貴方が私と対等だなんて思わないで欲しいわ。 貴方はこれから私、真紅の下僕になるというのなら傍にいることを許してあげるわ。」 J「下僕って…まぁ、それでもいいか。ヨロシクな。」 最後の距離を置くための虚言でも彼は退かない。 真紅「そ、そう…なら好きなだけ傍にいなさい(///)」 結局引き返せなくなった真紅はそのまま彼と昼休みを過ごすことになった。 その日の夜、自室のベッドで真紅は頬杖をついて横になっていた。 其処で昼間のジュンという少年のことを考える。 変わった人だった、普通なら下僕なんて呼ばれたら不快感を覚えるのに。 どうして私につきあってくれたのだろう? こんなに性格の悪い私なのに… それでも、これからは昼休みを独りで過ごさなくて済むと考えたら明日が楽しみに思えた。 お気に入りの犬のぬいぐるみを持って来て真紅は毛布の中に入る。 真紅「ねぇ…くんくん、私『友達』が一人出来たのだわ。 今までは貴方だけしかいなかったのだけど…私、少し嬉しい…」 犬のぬいぐるみを抱いて真紅は眠った。 今までは寂しそうな寝顔が今夜は少し嬉しそうだが困惑した寝顔だった。 そして翌日の昼休み、真紅はまた自分の席でお弁当を食べていた。 其処へ昨日の少年ジュンと他に二人の女子が来ていた。 J「今日はコイツ等も一緒なんだけど…いいかな?」 真紅「ま、まぁ別にいいのだわ…(こんな大人数でお昼ご飯…(///)」 蒼「僕は蒼星石、よろしくね真紅さん。」 翠「翠星石です、しゃーねーからヨロシクしてやるです。」 真紅「む…別に仕方なくあら仲良くなんてしなくてもいいのだわ。」 思わず翠星石という女子の高圧的な言い方に反感を覚え言い返してしまう。 言われた本人も少し呆けていた、もしかして嫌われてしまったかもしれない…。 翠「な、な…」 蒼「ゴメンね、翠星石はこんなこと言ってるけど本当は君と仲良くしたいって思ってるんだ。 だからちょっと口が悪いけど見過ごしてやってくれないかな?」 真紅「だったら別にいいのだわ、気をつけて頂戴。」 和やかな昼休みの空気に反して此処は少し緊張した空気が流れていた。 J(やっぱり行き成りこの二人を合わせたのは失敗だったかなぁ…)(汗 取り合えず後から来た三人は弁当箱を開けてそれぞれの昼ご飯をつつき始める。 J「お、その煮物美味しそうだな。」 翠「とーぜんです、翠星石が作ったから美味しいに決まってるです。 しゃーねーからジュンに一個恵んでやるです。」 それを契機にお弁当のおかずの交換が始まった。 私も参加してみたい…そう思ったのだが真紅の弁当はサンドイッチでもう後一つしかなかった。 仕方なく三人がおかずを交換しあう様子を見てることしか出来なかった。 一人だけもう食べ終わった真紅はすることもなく本を読み始める。 蒼「何の本読んでるの?」 真紅「…ドストエフスキーの『罪と罰』なのだわ。」 蒼「ああ、あれか。あれを読んでると世界を動かす人って何なんだろうって(ry」 少しの間蒼星石という一見男の子っぽい女子と小説の話で会話が弾んだ。 こういう話題を共有しあえる人のことを『友達』と言うのだろう。 真紅はジュンと蒼星石とは上手く付き合っていけるような気がした。 翠「ジュン、今日の放課後暇ですか?」 J「別に暇だけど?」 翠「じゃあ、しょーがねぇですから翠星石の買い物につき合わせてやるです。」 J「何だよそれ…けど断る用事もないしつきあっても…」 駄目よ!突然大声を出す真紅に蒼星石も翠星石もジュンも驚いた。 真紅「ジュンは私の下僕なのだから私の許可もなしに勝手に何処かへ行っては駄目なのだわ!」 真紅自身も驚いていた。自分は何を言っているんだろう? ひょっとしてとんでもないことを言ってしまったのではないか? 翠「な、何ですって!?ジュン、それは本当なのですか!?」 J「えーと…まぁそういうことになってる…(汗」 今やクラスは普段は静かな真紅の言った爆弾発言にざわついている。 真紅は顔中が火照ってくるのがわかった。 翠「ちょっと待つです!そんな勝手なこと許さんですよ!?」 真紅「勝手も何もジュンが自分からそれでいいって言ったのよ? だから私の了承もなしに下僕を連れ回すのはやめて頂戴。」 翠星石はジュンの方を睨む。 ジュンは引きつった笑みを浮かべざるをえなかった。 それを見て翠星石はワナワナと震えだす。 翠「そんな人のことを下僕と言うなんてお前はとことん性悪です!」 それを聞いて真紅の堪忍袋の緒が切れた。 真紅「いいわ、だったらもう三人とも私のところには来ないで!!」 真紅は席を立ってそのまま教室を出て行った。 ジュンにはわかっていた、去り際に彼女が泣いていたことを。 翠「全く、どうしてジュンはあんな奴の下僕になったですか?」 J「…あの子さ、ずっとクラスに馴染めてなかったんだよ。」 翠「え?」 J「いつも昼休みは俯いて弁当食べてるか本ばっか読んでて… でも、たまに不安そうに寂しそうにみんなを見てたのをこの間見つけたんだ。 本当は寂しがり屋なのに…いっつも我慢してたから…ッ」 次の瞬間、ジュンも席を立って真紅の後を追った。 残された翠星石と蒼星石はそんなジュンの後ろ姿を見ていた。 翠「………」 蒼「僕らも行こうか。」 翠「はいです…」 真紅は当ても無く校内を走っていた。 やがて中庭の人気のない木陰に一人座り込んでいた。 もう誰も傍に居て欲しくない、誰も私に近付かなければいい。 しかしこの時期の外は予想以上に寒く走って温まっていた体もすぐに震えだした。 かじかんだ手を自分の吐息で温める。白い吐息は口から出てはすぐに消えていった。 自分もこの白い吐息のように消え去りたい。そう思っていたら背中に何かが被せられた。 J「こんな所にいたのか、風邪ひくぞ?」 ジュンが此処に来ていた。背中を見ると彼の上着が被せられていたのだ。 真紅「…それはお互い様なのだわ。上着を着てないと貴方も風邪をひくわ。」 J「お前がちゃんと校舎の中に行くまで僕も此処にいる。」 自分の隣にジュンは腰掛けた。 見るとジュンの手も冷えて赤くなっている。 真紅「もういいのよ、下僕なんてやらなくても…貴方はあの二人と居れば…」 J「じゃあお前はどうなるんだよ。」 真紅「私はいいのよ…また元に戻るだけ。」 J「でも前だって寂しそうにしてたじゃないか。」 寂しそうにしてた?私が…? 真紅「甘く見ないで、今までそうして来たのだからこれからだって…平気…よ…」 そうだ、寂しくなんてない。 今までだってこうして生きてきた私は独りでも大丈夫…。 J「だったら…どうして今泣いてるんだよ?」 真紅「………ッ」 ジュンに言われて初めて気付いた。 頬を生暖かい涙が伝う感触…涙の痕は凄く冷たかった… J「本当はずっと寂しくって泣きたいのも我慢してたんだろ?」 真紅「…うん…ッ」 J「だけど意地っ張りだったから素直になれなかったんだよな?」 真紅「うん…ッ」 J「僕はお前がなんと言おうと下僕であり友達だ。これだけは本当だからな。」 真紅「うんッ」 涙が止めどなく溢れる。 ジュンは真紅の頭をぶっきらぼうに優しく叩いた。 手は冷たいけれども、心は温かい… 暫くすると翠星石と蒼星石がやって来た。 真紅は思わずジュンの後ろに隠れる。 少しの間四人に沈黙が流れる。 真紅&翠「「あの…」」 二人は同時に喋りだす。 翠「そ、そっちからどうぞです…」 真紅「いいえ、貴女から言って頂戴…」 翠「あのですね…さっきは、ごめんなさいです… 真紅のこと、ちっとも知らないであんなこと言って…」 翠星石は頭を下げて謝っていた。思わず真紅は焦る。 真紅「あの、そんなことないのだわ… 私の性格が悪いのは合ってるし… あの時は初めて出来た友達のジュンが他の人と仲良くするのが嫌で…ごめんなさい。」 翠「そのことなんですけど…真紅も来るですか?」 真紅「いいの?私なんかが行っても…」 翠「何言ってるですか、翠星石と真紅はもう友達です。遠慮なんてすることねぇですよ。」 真紅は困惑した顔でジュンと蒼星石を見る、二人とも笑って応えてくれた。 真紅「ありがとう…みんな…」 真紅達は放課後にスーパーに行った。 翠星石がジュンを誘ったのは米を買うから持って貰うためだったらしい。 初めての友達との買い物に真紅は嬉しくもあり何故か緊張もしていた。 J(本当は上がり症でもあるのかもな…) そして買い物も終わり皆はそれぞれの家へ帰宅した。 夜になり真紅は自室のベッドにまた犬のぬいぐるみを持って横になっていた。 真紅「くんくん、今日はね。ジュンと翠星石と蒼星石で買い物に行ったのよ。 色々あったけど…私はやっと自分の『居場所』が見つかったわ。今までありがとう…」 やはりぬいぐるみを抱いて真紅は眠りの世界へ落ちる。 その寝顔にはもう困惑も寂しさもない、ただただ幸せを噛み締めている。 自分は独りだと思っていても誰かがきっと自分を見ていてくれる。 『居場所』というのは案外その辺に転がっていて気付かないでいるだけかもしれない。 貴方は貴方の『居場所』を大切にしてあげて下さい。 The END 俺も今居場所見付けた -- ナンブ (2006-11-24 01 45 25) 居場所って確かに際どい… -- ヒーロー?ヒロキ (2006-12-16 19 24 31) 俺の居場所は蒼の子の傍wwwwww(台無し) -- 夕クシー (2007-01-08 20 53 44) じゃあ俺は翠星石な -- 名無しさん (2007-04-15 21 25 21) 蒼星石の膝枕が俺の居場所ww -- 名無し (2007-04-16 15 41 45) させるかよwww -- 名無しさん (2007-04-28 01 55 47) 我はドコから來てドコへ行こうとしているのか…居場所なんてあるのか -- 永遠の旅人 (2007-06-07 20 50 57) 俺は俺がいるところにいる。それだけだ -- ロック (2007-06-13 10 12 45) 私の居場所なんてどこにも無い -- 名無しさん (2007-06-30 12 23 20) どうして私は此処に居るの? -- 椎羅 (2007-07-01 20 00 12) このSSはいい -- 名無しさん (2007-07-07 17 26 19) 薔薇水晶と雪華綺晶の間をもらうわwwwww -- 名無しさん (2007-07-11 01 38 50) 私も居場所が無いわ・・・・・ -- 蘇芳 (2007-07-15 15 47 07) 誰が作ったの?作家になるといいよね。 -- ンゴゴ (2007-10-06 16 08 13) 私も無いなぁ… 不器用だし… -- ユリ (2008-03-01 23 14 15) 居場所があってもそこに物語(ロマン)はあるのかな? -- レーゼ (2008-12-26 16 08 54) 居場所は昔はあったんだが今はもう...まぁ、生きてる内に見つかると思うが -- レイ (2009-05-04 20 31 29) 名前 コメント
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長編作品4 戦球~幻の黒龍サーブ~ バレンタインはドッキリの日 ein rondo ~輪廻曲~ 『triangle』 蒼星石と海に征く 『私、ジャンクじゃない』 靴とスリルと苺ミルク 熱血!ビー魂~ワイルドバーンの咆哮~ 【感想】熱血!ビー魂~ラストショット~【テスト中】 スキーに行こう! 「Tempering」 『バンドはじめました?~文化祭一週間前~』 「人形の想い」 -柔らかい首輪- 『fragile memory』 『あなたの瞳に映るのは』 『結婚おめでとう』 向日葵の手紙 『絆を下さい』 白雪姫と黒い姫。 コノ子ノ名前ヲ呼ブ時ニ 豆まき キンダーハイム MYFAIRFRAGMENT(マイ・フェア・フラグメント) 遠い日の約束 ○足ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴 あなたが好きです 万引き 【薔薇水晶とジュン】1 【お酒を飲んだら少しの嘘とたったひとつのほんとうのことだけが残った話。】 今日は何の日? 真紅爆発!!ベジータがやらねば誰がやる。 『教師たちの臨海学校』 『走れ!雛苺』 LikeじゃなくてLove 『summer』 『ある薔薇乙女達の鍋』 『終わらないストーリー』 さくらだくんとともえちゃん 『blindlove』 【薔薇水晶とジュン】終わった話と、始まった話。 ~『ねえ!ジュン!』~
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箱、無音、窓辺にて 6KB 考証 小ネタ 野良ゆ 透明な箱 現代 独自設定 透明な箱メインです ・19回目 ・普通のれいむです。 ・ぬる虐めです。 ・アイデア勝負! と言いたいですけど、多分ネタ被ってます・・・。 ・タイトルはもじりです。 ・ていうかSSじゃない。 ・ヨロシクオネガイシマス ゆっくりは煩い。 それはもう煩い。 何も言わずとも、それは分かっていると思う。 僕は、ゆっくりが嫌いな訳ではないし、あの愛くるしい見た目は好きだ。 生首なのに可愛いってのが良い。 ただ、口を開けばコンポを大音量に設定したときくらい煩いのだけは気に食わない。 舌を引き抜いても、まだ喋る。 喉を貫いても、まだ叫ぶ。 口を塞いでも、まだ話す。 ゆっくりの声帯はどこにあるんだろう。 ともかく、ゆっくりは喋らないほうが可愛い。 俗に言う口を開かなければ可愛いってやつだ。口は災いの元とも言う。 そこで、ある日思いついた。 ゆっくりは見たいけど、ゆっくりが煩いのは気に食わない。 じゃあ、音を無くせば良いんだと。 そう思い立った僕は、とりあえず音を無くす方法を見つけることにした。 最初は、レコーディングとかで使われるような防音設備を透明な箱に着けて、ゆっくりまりさを入れてみたけどあくまで無音じゃなくて防音。 中で騒ぐまりさの声がこちら側まで聞こえてきた。 残念ながら、期待したほどの無音じゃない。 ちなみにまりさはストレス死。虐待好きじゃない僕にとっては、その死に様が軽くトラウマだ。 やっぱり野生のゆっくりはダメだ。打たれ弱いし、死に際に内容物全部ぶちまけるとか行動が生々しい。 そこで更に調べたところ無響室というものがあることが分かった。 音というのは実際のところ、音波が持続的に反射してその振動を耳で捉える。 その音波を細かく反射拡散させて限りなく振動を小さくする。それが無響室とかなんとか書いていたけど、あきゅペディア見てもいまいち分からなかった。 まぁ、簡単に言うとみすちー殺しということ。歌唄えないと死んじゃうゆっくり。 ということで、とりあえずは作ってみた。 ベースは、ゆっくりの関連商品を独占している複合企業双葉と書いてソーヨーの透明な箱、成体ゆっくり2つサイズ。 防音素材の大きさの関係で、1つ分のスペースしか確保できなかった。 使ったのはグラスウールという綿みたいなガラス繊維が入った袋で、安い便利無害だけれど、水や湿気にに弱いという一長一短の資材らしい。 そのグラスウールを針金の枠と薄い布で作った楔状(簡単に言うと三角木馬みたいな形)の型の中に入れたものに加工。 それを透明な箱の内側になるべくスキマがないように何個も着けたもの。 形がいまいち分かりにくいから図1を参照しよう。 |-|-|-|- -|-|-|-| |-|-|-|- -|-|-|-| |-|-|-|- 図1(改行は詰まっていると脳内補完) まぁ、こんな感じのものが天井、壁、床にある。 床にはゆっくりを乗せるための金網を、楔の上スレスレに設置した。床に置くゆっくりの大きさ分、音を掻き消す楔を減らさないといけないので、こうしたほうが効率が良いらしい。 『無響室の仕組みは、楔の側面で跳ね返った音波が隣りの楔の側面に跳ね返るのを繰り返すたびに音波が小さくなっていく。これが細かく続くと限りなく無音に近くなるらしい。 要するに、みすちー涙目』以上、あきゅペディアより。 一回試作してみたけれど、ゆっくりを入れる前に気づいた。 グラスウールの楔をスキマなく取り付けたせいで、肝心のゆっくりが外側から見ることが出来なかったんだ。 せっかく、作った透明な箱成体2つサイズ:無音.ver第一号は残念ながら、僕の目的には遠いので、近所の虐待大好きなお兄さんに売った。 グラスウール代とかもろもろ合わせても、二万九百八十円はなかなか儲かった。 次に作った透明な箱成体2つサイズ:無音.ver第二号には、一号の問題点。 観察が出来ないという問題を、玄関のドアの覗き穴をそれぞれの面の真ん中に付けることで解消した。 |-|-|-|- -|-|-|-| |-|●|-|- -|-|-|-| |-|-|-|- 図2(脳内補完) まぁ、こんな感じのものを天井、壁、床に取り付けた訳で。 これで良し。 楔を合計6つ取り外すことになってしまったけど、多少はしょうがない。今後、楔の中へ内蔵できるようになどの改良をしていこう。 さっそく、実験をすべく眠らせた野良ゆっくりのれいむを入れた。金銭的に、飼育ゆっくりを実験に使う度胸がないから野良だ。今度は簡単に死なないと思う。 さて、どうなるだろう? れいむは起きた瞬間、多少狭いとは言え、久しぶりのゆっくりできる空間にいると気づき、即座におうち宣言をしようと大きな声で「ここはれいむのゆっくりプレイスにするよ」と言った。 はずだったが、自分の綺麗な声はどこにも聞こえない。 おかしいと思い、もういちど「ここはれいむのゆっくりプレイスだよ!」と言うがただ、自分が可愛い口を開けたという実感しかなかった。 あまりにも変だと思いあたりを見回すと自分の周りを良く分からないとんがりが取り囲んでいることに気づいた。 れいむは、「ゆっくりできないとんがりさんはゆっくりあっちいってね!」と叫ぶが、声は存在しないかのように聞こえない。 声が聞こえないのはゆっくり出来ないとなんとなく思い、急いで脱出しようとするが、自分のあんよがうまく動かないように気づいた。 れいむには理解できなかったが、金網の細かい網目に、うねるあんよが沈み込んでいた為に動くことが出来ないのだ。 いよいよれいむは、「もうやだおうちかえる!」と誰にともなく伝えようとするが、その声はもはや存在しない。 何故、声が聞こえないのか? 何故、あんよが動かないのか? 何故、このとんがりは自分の周りにあるのか? 野良ゆっくりにとっての、情報処理許容率を十分に超える事柄が餡子の脳内を駆け巡る。 「うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 れいむは、発狂することで、考えることをやめた。 その悲痛の叫びも誰にも、れいむ自身にも響かない。 入れてから3日経っているのに覗いてみたら、まだ発狂している。 ・・・うん。実にきもい。主に顔がきもい。 無音状態になった点は成功したということで、いいんだけど・・・。 なんか、僕の求めていたものとは違う。 こう、僕の考えていたことはもっと・・・。 にこやかに笑ったり泣いたり怒ったりをするだけの、ぬいぐるみみたいなかわいいゆっくりだったのに。 何が足りないんだろう。 ああ、ゆっくり好きなのになぁ。 その後、いくら改良を加えても、入れるゆっくりをいくら変えても。 発狂するか自殺するか頭がおかしくなるかで、僕の求めるゆっくり像とはかけ離れたものだった。 もういい加減、虐待お兄さんに失敗作を売り払うのも飽きたころ。 彼は僕の作った透明な箱を、ソーヨーに売り込んでいた。 それに気づいたのは、テレビで僕が作ったものと瓜二つのものが新発売するというCMを見たときだった。 抜け目がないというか・・・そういう手もあったのか。 その透明な箱:無音.verは、僕の手を離れて、ソーヨーの開発部門で、僕が初期に行った加工をナノ単位で行うという画期的なシステムが発明された。 それは、後に透明な箱の正式仕様の一つとなった。 アイデアを取られた形になったけれど まあ、僕は別に印税みたいなものはいらないから、満足している。 今、こうして窓辺に置いたゆっくりれいむとゆっくりまりさが、にへらとしながら口をパクパク開けているから。 僕の妄想は叶った。 アトガキ 透明な箱の構造ってどうなってるのかなぁと考えてたら、デフォルトで何もせずに防音って出来るのかと思って書いてみました。 野良ゆっくり設定はスィークリングの野良ゆっくりの定義です。 冒頭の知識はペディア先生のを流し読んで独自解釈したんだ間違えているところだらけだと思います。ペディア先生は偉大です。うん。 透明な箱。一回イメージというか、近い物を見てみたいなぁ・・・。 ご読了ありがとうございました。 やまめあき(仮) 【妄想で書いたもの】 かり ・ふたば系ゆっくりいじめ 963 ト● ・ふたば系ゆっくりいじめ 990 くちばしにチェリー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1000 デスクトップガジェット ・ふたば系ゆっくりいじめ 1018 ゆっくりつくーる ・ふたば系ゆっくりいじめ 1054 夢想天生 ・ふたば系ゆっくりいじめ 1064 スペクタクルスパイダーウーマン ・ふたば系ゆっくりいじめ 1091 つるべおとし ・ふたば系ゆっくりいじめ 1118 ゆっくりのおもちゃ ・ふたば系ゆっくりいじめ 1123 いまじん ・ふたば系ゆっくりいじめ 1142 スポイラー ・ふたば系ゆっくりいじめ 1163 ラブドール ・ふたば系ゆっくりいじめ 1172 益虫? 害虫? ・ふたば系ゆっくりいじめ 1189 スィークリング ・ふたば系ゆっくりいじめ 1214 てゐ! ・ふたば系ゆっくりいじめ 1227 ゆっくりは生首饅頭の夢を見るか? ・ふたば系ゆっくりいじめ 1235 箱、無音、窓辺にて どろわ ・つんつんつんつくつんつくつんつん ぬえ ・山女って可愛いよね ・女はつらいよ トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 印税要らないとかブルジョアなのかぁー -- 2012-09-03 22 04 50
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不良品の証 13KB 制裁 小ネタ 自業自得 家族崩壊 飼いゆ 都会 独自設定 風呂敷広げておいてごめんなさい ※独自設定垂れ流し。 ※設定文章が多くてごめん。 ※36番あき様の「きんのまりさ と のられいむ」10頁目よりインスパイアされています。 ※36番あき様愛しております。いつもシビれる展開でイきまくりです。 「不良品の証」 必殺引篭り人 「…おい、まりさ。これはなんの冗談だ?」 お兄さんは呆然としていた。飼いゆっくりのまりさと一緒にいたもの。それは野良れいむ。しかも 頭には4匹の赤ゆっくりを実らせている。 「ゆっ、おにいさん!れいむをしょうかいするよ!まりさのたいせつなぱーとなーだよ!」 お帽子に金バッジが燦然と輝いているまりさ。その笑顔もまた輝いている。 「…金バッジ試験で勉強したこと、もう忘れたのか?」 「もちろんおぼえてるよ!」 「じゃあなんで野良とすっきりーしてんだ?」 「ゆっ!のらじゃないよ!れいむは『とくべつなのら』だよ!ゆっくりりかいしてね!」 「はあ?野良には違いないだろ?お前、金バッジゆっくりは野良とすっきりーしちゃいけないって あれだけ教えただろ!」 「ゆゆぅ!だかられいむはのらじゃないよ!『とくべつなのら』だよ!まちがえないでね!」 まりさは真剣だ。どうやら自分が選んだれいむはただの野良ではなく特別な野良ゆっくりであって、 すっきりーしても野良ではないから大丈夫、ということらしい。 お兄さんは脱力してしまった。あれだけ苦労して、やっととった金バッジ。それなのにあっという間に その努力をぶち壊してくれたのだ。 お兄さんは怒っていいのか、悲しむべきなのか、それとも滑稽すぎて笑えばいいのか、わけの分からない 理屈で野良じゃないと言い張る浅はかさにあきれればいいのか、まったくわからなかった。もしかしたら その全部なのかもしれない。 まりさの後ろにいるれいむはどうやら控えめな性格らしく、野良らしからぬおとなしさだ。さすが にゆっくりを見る目だけは曇ってはいなかったようでそこだけは安心した。これででいぶなど連れて 来られた日には即潰している所だ。 「…特別だろうがなんだろうが、バッジを持ってないゆっくりとすっきりーしたら金バッジじゃなく なるんだよ。それも教えただろう?」 「おにいさん!まりさはきんばっじさんなんだよ!だからとくべつなんだよ!とくべつなまりさが えらんだれいむは、やっぱりとくべつなんだよ!ゆっくりりかいしてね!」 まったく話にならない。増長しているわけでも、ゲスになっているわけでもない。マジで信じ込んでいる らしい。 まりさはペットショップ出身だった。しかもバッジなしの格安品。銀バッジ取得用の教育を受けていた にも関わらず、試験に落ちてしまったゆっくりなのだ。お兄さんは別にバッジにこだわっていたわけでは なかったので、安くなっていたまりさを選んだ。 飼ってみてわかったのは、まりさがかなり浅はかな性格だということだった。深く考えることをせず、 ほとんど脊椎反射のようにあっさり決めてしまうのだ。これでは銀バッジ試験に落ちるだろう。 しかしお兄さんは気にしなかった。馬鹿な子ほど可愛い、というわけでもないがあまり賢すぎても つまらん、と思っていたからだ。 そんなまりさが自分から金バッジをとりたい、と言ってきたのには驚いた。どんな心境の変化があったの やら、金バッジ取得に意欲を燃やすまりさに触発され、お兄さんは強力に後押しをした。 金バッジ取得のためにお兄さんは参考書や問題集を読みまくった。まりさも試験に向けて毎日の猛特訓 に励む。 金バッジゆっくりは野良から疎まれたりうらまれたりしやすい。そういうゆっくりからの攻撃から身を 守るため、ゆっくりとしてのもっとも重要な特性、クセを矯正する訓練を行うのだが、そこで いきなりつまづいたのだ。 お飾りを取られて動揺させる、バッジ取得ゆっくりに対する攻撃はこれがもっとも多い。何よりお飾り を大事にするゆっくりである。そこを攻撃されると弱い。 お飾りを盗まれても動揺しないよう、まりさは毎日家の中でお帽子を脱ぐことを義務付けられた。 はじめはジタバタと泣きわめいてお兄さんを困らせていたまりさ。この時点で金バッジ取得をあきらめる ゆっくりも多い。 次に多い攻撃は「ゆっくりしていってね」のお返事を狙われること。ゆっくりはこのセリフを言われたら 必ず返事を返してしまう。そこを狙われる。そのため金バッジゆっくりは決して返事を返さないよう 矯正される。 まりさはここでもつまづいた。何度やっても返事をしてしまうのだ。そのたびにお兄さんからビンタを くらう。 銀バッジ教育を受けているとはいえ、まりさはやはり浅はかな性格でなかなか勉強がはかどらない。 普通のゆっくりであればこのようなゆっくりできない日常を嫌い、バッジ取得をあきらめるところだ。 しかしまりさはあきらめなかった。弱音を吐くこともあったが、それでも金バッジに向けて日々努力 していた。そんな姿に、お兄さんも心打たれていたのだ。 それが今日、打ち砕かれた。 おそらくこのれいむとは金バッジ取得前から知り合いだったのだろう。金バッジ取得にあれだけ こだわったのは、れいむと番となり一緒にこの家でくらすためだったのだ。 まりさにゲス資質はなかった。それは一緒に暮らしていたから確信している。ゲスではなかったが 思慮が足りなかった。足り無すぎた。金バッジという特別なゆっくりになればれいむと一緒になって も問題ないと考えたのだろう。 お兄さんは無表情のまま呆然としていた。まりさはそんなお兄さんを必死に説得し続ける。ただ その内容は金バッジゆっくりだから~、とかれいむは特別だから~、とかまったく説得力のない ものだったが。 呆然としながらもお兄さんは考えていた。ともかくなんとかしなければ。 お兄さんはまりさの帽子から金バッジをはずす。 「おっ、おにいさん!かえしてね!まりさのきんばっじさんかえしてね!ゆわあああん!」 「…。」 「それはまりさのだよ!まりさががんばったからとれたんだよ!かえしてね!」 お兄さんの心にふつふつと怒りがわいてくる。自分のもの、だと? お兄さんは無言で部屋を出て行く。静かな怒りをたたえたまま、お兄さんは工具を探し、金バッジの 裏に刻印されていた数字をすべてつぶしていった。 部屋に戻るとまりさがいまだに泣きわめいていた。やれ自分のものだの、お兄さんはひどいだのと いった感じだ。泣きわめく後ろで、頭に茎を生やしたれいむがおろおろしていた。 お兄さんは金バッジをまりさの帽子にもう一度つけて言った。 「もうお前はうちの飼いゆっくりじゃない。今からお前は野良だ。」 それを聞いて、まりさは泣くのをやめた。 「…おにいさん、まりさをすてるの?」 「当然だろう。金バッジゆっくりの決まりを守れないようなゆっくりは飼いゆっくりじゃない。」 「ちがうよ!まりさはきんばっじさんだよ!ゆっくりりかい」 「しないよ。本当に馬鹿だなお前。飼いゆっくりってのは飼い主の言うことを守るものだ。守らない のは飼いゆっくりじゃない。せめて殺さないでやる。あとは自分でどうにかしろ。」 「ゆっ!かいゆっくりをすてるのはほーりつできんしされてるよ!」 「そういうことは決まりを守ってから言いな。」 「まりさをすてるとおにいさんがひどいめにあうよ!」 「…ぷっ。そうか、酷い目に会うか。じゃあ試してみようか。 ともかく、お前は捨てる。野良になって世間の厳しさを勉強して来い。」 そういうとお兄さんはまりさとれいむをダンボールに入れ、人気の少ない空き地に捨てた。お兄さんは まりさに、家に戻ってきたら加工所に連れて行くと言って去っていった。 「まりさぁ…、これからどうするの?」 「しんぱいしないでね、れいむ!まりさはきんばっじさんだよ!だからすぐにあたらしいかいぬしさん がみつかるよ」 「…そうだよね!れいむのまりさはきんばっじさんだもん!だいじょうぶだよね!」 「それにこんなにかわいいおちびちゃんたちがいるよ!これをみせればどんなにんげんさんでも すぐにかいぬしさんになってくれるよ!」 「ゆゆっ!そうだね!じゃあさっそくかいぬしさんをさがそうね!」 「「ゆっ、ゆっ、おー!」」 まりさは落ち込まなかった。大好きなれいむとのこれからがあったからだ。そう、どこまでも 浅はかだった。 人通りの多い道。まりさは道を歩く人たちに声をかける。 「おにいさん!まりさはきんばっじさんだよ!だからかいゆっくりにしてね!」 声をかけるまりさを見守るように、れいむは道のはしっこに寄っていた。 「おねえさん!まりさをかってね!れいむとのかわいいおちびちゃんもいるよ!」 しかしまりさが何度声をかけても、誰もまりさを飼おうとする人はいなかった。たいていの人は 金バッジと聞いただけで去っていった。 たまに金バッジを手にする人も現れた。まりさはそんな人に見てもらおうと帽子を向ける。しかし バッジの裏側を確認すると、全員が立ち去っていった。 「なんでだれもまりさたちをかってくれないの…?」 「ゆうぅ…。どうするの、まりさ?もうまりさがもってきてくれたごはんさんがないよ…。」 「どのにんげんさんもみるめがないね!まりさはきんばっじさんだし、れいむはこんなにびゆっくり でおちびちゃんたちもすごくゆっくりしてるのに!」 「まりさ。かいゆっくりになれないならせめてごはんさんをもってきてね。そうじゃないとれいむ おちびちゃんたちにえいようがあげられないよ…。」 エサがなくなって2日目。れいむはだいぶ弱ってきていた。赤ゆっくりに栄養を吸われているのだ。 しかたなく雑草を食べてはいるが、まずい上に消化するのに逆に栄養を使ってしまう始末だ。 まりさは必死で道行く人に声をかける。しかしことごとく無視され、しまいには蹴り飛ばされる。 パリっとした自慢の帽子はぐしゃぐしゃ。きれいな金色だった髪はすすけている。どこから見ても、 立派な野良へと転落していた。 もうれいむは連れて来ていない。れいむが弱ってきていることも理由だが、番がいるというと即座に 人間が話を聞かずに帰ってしまうことに気づいたからだ。 「おにいざん!ばでぃざをがっでぐだざい!」 「うわっ!なんだコイツ!?」 「ばでぃざはきんばっじゆっぐぢでず!なんでもでぎばず!ゆうごどなんでもぎぎまず!だがら…。」 「服が汚れるだろ!」 人間の足にすがりつくまりさ。しかし逆に蹴り飛ばされてしまう。 「ゆべっ!…いだいよぉぉ…。」 だれもまりさを助けてくれる人はいなかった。 「おにいさぁぁん…。」 まりさは結局、お兄さんの家に戻ってきた。加工所に送る、と脅されていたがここしかもう行くところ がなかったのだ。後ろについてきているれいむはやせこけて飛び跳ねることもできなくなっていた。 「まりさ。何で戻ってきた。加工所に送ると言っただろう?」 「ぐすっ、まりざ、だれにもがっでもらえながっだよ…。ゆわーん! どうじで!?どうじでだれもがっでぐれないの!ばでぃざ、きんばっじざんなのにぃぃぃ!!」 その言葉にお兄さんは呆れ顔だ。 「…本当に思慮が足りないな、お前は。金バッジだからだれも拾ってくれないんだよ。」 「…ゆっ?」 「ゆっ?じゃないだろう。よく考えろ。金バッジゆっくりが番を連れて飼い主を探しているなんて ありえないだろう。勝手なすっきりーをしないのが金バッジゆっくりの約束なんだから。 つまり番がいる時点で勝手な行動をするゆっくりだってことがバレバレなんだよ。」 「…ゆぅぅぅ!?」 「それに金バッジが捨てられるってことはさ、捨てられるような酷いことをしたってことだろ? そういうことをするようなゆっくりを飼いたいバカがいるかよ。 バッジの裏を確認して立ち去った人間がいるだろ。あれは俺が捨てゆっくりのしるしとして バッジの裏の登録番号を潰しておいたからだ。 だから迷いゆっくりと勘違いする奴もいなかったろ?」 「ゆゆゆ…、そ、そんなぁ…。」 「だいたい、バッジを奪って自分がバッジ付きゆっくりだって身分詐称する野良がいるってのも バッジ試験の勉強で教えただろう?自分がバッジ付きだって言えば言うほど人間は疑うんだよ。 本当、こんな簡単なこともわからないんだな。…金バッジ試験、受かったのって奇跡だよな。」 「ま、まりさ…。なんで…、かんたんなこと…、わからないの…?まさか、きんばっじはうそなの?」 れいむはまりさの金バッジを疑い始めていたらしい。 「で、でいぶ、ぢがうよ!ばでぃざは、…ばでぃざはきんばっじざんだよ!じんじでね!」 「まあほとんどウソみたいなもんだよな。こんなバカなのに受かったなんて。何かの間違いだな。」 まりさは泣きながら必死で主張している。 「おにいざん!でだらめいばないでね!ばでぃざがゆーしゅーだったからうがっだんだよ!」 「優秀なら金バッジが自分のものだって言わないんだよ。」 そういうとお兄さんはまりさの帽子からバッジをはずした。 「ゆ゛っ!がえじでね!ばでぃざのきんばっじがえじでね!」 「そこが間違いなんだよ。金バッジはお前のものじゃない。人間のものだ。」 「うぞいわないでね!ばでぃざがどっだんだがらばでぃざのものだよ!」 「あのな、これも試験の勉強で教えただろう?人間の世界じゃ、飼いゆっくりってのは人間の所有物、 つまり『モノ』なの。その『モノ』が性能を証明するのが金バッジ試験。で、バッジは証明書。 ある人の所有物が確かに高い性能をもっている、そういうことの証明書として人間に発行されるのが 金バッジなんだ。飾りに取り付けるのはそのほうが分かりやすいから、無くし難いからってだけ。 バッジはゆっくりのものじゃないんだ。人間のためにあるんだよ。」 「…ゆっ、ゆぇぇぇぇん…。」 自分の信じていた一切が否定された。まりさはどん底だ。 「…わかったか?どんなに自分が浅はかだったか。」 お兄さんはそんなまりさをやさしくなでた。 「世間の厳しさにもまれて、少しは賢くなったか…?」 「ゆっ…、おにいざぁぁん…。ばでぃざがばぢがっでばじだ…。」 「…そうか。ようやく学んだか…。」 「ゆん…。まりさ、これからはいいかいゆっくりになるよ…。だから、もういちどまりさをかってね!」 お兄さんはその言葉にポカンとした。 「…え、何で?」 「……ゆっ?」 「いやだからなんで『ゆっ?』なんだよ。よく考えろってさっきもいっただろ? お前みたいな浅はかでバカなゆっくり、飼うわけないよ。 じゃ、これからも野良のゆん生を精一杯生きろよ!」 お兄さんはまりさとれいむを掴みあげると、力いっぱい外へと放り投げた。 「「おそらをとんでるみたいー!!」」 その後、まりさとれいむはエサもとれず、街の野良ゆっくりにも迫害され、逃げるようにして街を 出ることになった。さりとて郊外ではエサもなく、そのふがいなさを責められたまりさは、 「…さあ…、おたべ…なさい…。」 なけなしの体力を振り絞り、れいむと赤ゆっくりのための栄養となった。 まりさを栄養とし、赤ゆっくりはなんとか生まれたものの、当然ながられいむもエサを取ることが できない。そして同じく。 「おちびちゃんたち、さあ、おたべなさい!」 れいむも赤ゆっくり達の栄養となった。 赤ゆっくりはれいむを食べてすくすくと成長し、郊外のゆっくりが等しくたどるゆん生をおくった。 「からしゅしゃん!ゆっくちやめちぇね!」 「まりしゃのかりゃだをたべにゃいでね!」 「れいみゅおこりゅよ!ねこしゃんあっちいっちぇね!…ゆぎゃぁぁぁぁ!?」 …すんません。「バッジシステムの考察」とか大風呂敷ひろげておいてこの体たらくです。 次回はもっと自分に素直に、パッションの弾けるままをぶつけようと思います。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 563 エコを目指す加工所 ふたば系ゆっくりいじめ 551 真実を知るということ ふたば系ゆっくりいじめ 544 モチモチを生かして ふたば系ゆっくりいじめ 509 おかされいむ ふたば系ゆっくりいじめ 464 ゆ身売買 ふたば系ゆっくりいじめ 387 れいむはよげんしゃ ふたば系ゆっくりいじめ 248 ゆっくりできない理由 ふたば系ゆっくりいじめ 216 子まりさの反乱 ふたば系ゆっくりいじめ 182 どすすぱーくをうつよ! ふたば系ゆっくりいじめ 177 人間の畑だと説得してみよう ふたば系ゆっくりいじめ 147 陰口 ふたば系ゆっくりいじめ 111 効率化の道 必殺引篭り人の作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る れいむは生粋の野良なのになんで自力でエサ取れないんだよw -- 2017-01-18 01 37 56 最後のチビワロタ -- 2016-02-14 23 09 07 ととと特別な野良(笑) -- 2012-02-03 07 55 33 ↓でもれいむも当然ながらエサを取ることができないww どっちも馬鹿 -- 2011-10-14 22 15 35 こりゃれいむのほうが頭いいかもな -- 2011-09-30 12 30 42 この展開はゆっくり出来るね! 飼いゆが野良ゆと勝手に番になって捨てられる展開を初めて考えた人って マジで天才だと思う -- 2011-03-03 15 43 23 バッジシステムの評価方法に疑問しか感じないぜ! -- 2010-11-16 06 16 54 馬鹿の悲劇は可哀想と言いたい所だが… まりさをすてるとおにいさんがひどいめにあうよ! 何て言う糞饅頭には同情する気にもならんなw 膨らませて欲しいのには同意。もっと面白くなりそうです -- 2010-10-18 23 40 00 でもゲスでもないこのバカまりさじゃ制裁シーンがあってもあまり面白くなさそうだな -- 2010-09-04 09 17 09 もっと馬鹿まりさを酷い目にあわせてほしかったな。もっと悲惨なゆん生を送らせてほしかった。 -- 2010-09-03 11 44 03 次回作に期待するよ。 -- 2010-07-29 09 11 07 まぁ、勝手に番を作った上にすっきりー、挙句に自分が特別と勘違い、ただのゲスじゃん またはゲス予備軍、くたばって当然 -- 2010-07-12 01 55 57 ゲス制裁は仕方ない。バカの悲劇はかわいそう。 -- 2010-07-12 01 09 47 簡単にまりさを終わらせないでもっと悲惨な目に遭うのを見せれば・・・ -- 2010-06-26 02 02 56 もっとふくらませてよ・・・。 -- 2010-06-10 00 28 26
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ゆきのなか 35KB 虐待-普通 越冬 「餡子ンペ09」 ・餡子ンペ投稿作品:『親子/期待はずれ』 ・掲載ペースが落ちてると言われる昨今・・・忙しくて書けない時期もあるんですよ。 仕事って時期が重なるんですよね。 『ゆきのなか』 D.O 季節は冬。 ここは、人間の里から少し山の中に入った森の中。 しんしんと降り積もる雪の中、木の根元あたりに、 木の枝や小石が積み重ねられた奇妙な膨らみが見える。 「・・・っくちちちぇにぇ・・・」「すーり・・・むーしゃ・・・」「・・・ちあわちぇー・・・」 もしもここに人間がいて、周囲の音に注意深く耳を傾けたならば、 その膨らみの奥から、人間のしゃべるような声を、かすかに聞き取ることができたであろう。 そして、さらに注意深く周囲を観察すれば、同じような奇妙な膨らみは、 そこらじゅうの木の根元に見つけることができたはずだ。 そんな奇妙な膨らみの一つ、雪と、木の枝や小石に隠された奥には、木の洞がある。 そこには、つがいである2匹のゆっくり、群れの長まりさとれいむが住んでいた。 冬という、ゆっくりにとって死の季節の中にいながら、2匹の表情はとても明るい。 「まりさとれいむのおちびちゃん・・・もうすぐうまれるね。」 「ゆぅん。とってもゆっくりしてるね。」 「・・・(プルプル)」 「ゆぅ~ん。おちびちゃんがおへんじしてるよ~。」 なぜなら、おうちの入り口を完全に閉ざして越冬を開始してから数日、 このつがいの間には、間もなく新しい命が誕生しようとしていたからだ。 ここはゆっくりの群れの生息地。 木の枝や小石で作られた膨らみは、木の洞や洞穴など、巣穴の入り口を塞ぐためのバリケード、『けっかい』であった。 野生のゆっくり達は、雪の降るような冬の季節には、巣穴にこもってゆっくりと過ごし、 寒気を防ぐために入り口を堅く閉ざして、秋に蓄えた食糧で命をつないで春を待つ。 「どぼぢでごはんさんなくなっちゃうのぉぉぉおおお!!」 「ゆぁーん。おきゃーしゃん、おなかしゅいたー。」 「しょうがないよ・・・おぢびぢゃんは、でいぶにゆっぐりだべられでねぇぇぇええ!!」 「ゆびぃぃぃぃぃ!!どぼぢでしょんなことしゅるのー!?」 「もっちょ・・・ゆっぐぢ・・・」 と、たいていの場合、野生のゆっくりにとって、越冬は過酷であり、命がけのものだ。 十分な量の食料確保に失敗すれば、飢餓が親子にすら共食いを引き起こし、 それでも食料が不足すれば、体温を保てず凍死するか餓死する。 巣穴である『おうち』の作りがあまければ、積雪の重みで崩壊、雪と土の中で圧死。 巣穴が頑丈でも、入り口の塞ぎ方がダメだと隙間風でやはり凍死。 こうした悲劇を起こさないため、特に優秀なリーダーがいる群れならば、いくつもの対策を立てて 必死に被害を減らそうと努力している。 ドスまりさの力で頑丈な崖などに洞窟を掘り、共同住宅として群れ全員で冬を越す、 熟練のゆっくり達が協力して、群れのみんなの『おうち』補強工事を監督する。 食料が足りなかったら、人間さんの独り占めしているお野菜を強奪してくる、など。 そんな中で、何より注意されるのが、『越冬前にすっきりーして子供を作らない』ということだ。 「「すっきりー!!」」 「ゆぅん。れいむのかわいいおちびちゃんが、たくさんできたよ~。 まりさ、おちびちゃんのために、はやくれいむにあまあまをとってきてね!」 「なにいってるのぉぉぉおお!?おそとはゆきさんがふってるんだよぉぉぉおおお!!」 「だからなんだっていうの!?つべこべいわないで、はやくごはんをとってきてね!!」 びゅぅぅぅぅううううう 「しゃぶぃぃぃぃいいいいい!!!ゆっぐぢぃぃいいい!ゆっぐぢぃぃぃいいいいいい!!」 「れいむはむーしゃむーしゃするよ!むーしゃむーしゃむーしゃ・・・はぐっ!ばくばくっ!めっちゃうめっ!ぱねぇ!」 ・・・3日後 「どうしてごはんさん、なくなっちゃったの・・・・・・おちびちゃんをむーしゃむーしゃするよ・・・」 こんなことも当たり前のように起こる。 秋の半ば以降にすっきりーしようものなら、にんっしん中だけでなく、生まれてからも子育てのために、 つがいの一方は狩りに参加できなくなる。 越冬中にすっきりーしたりしたら、さらに最悪だ。 食い扶持の増加で貯蔵食料の計算は完全に崩れ、食糧不足で結局一家全滅となる。 つまり、厳しい環境下に生活する野生のゆっくりにとって、 冬+赤ゆっくり=死、というのは、ごくごく一般的な考え方なのだ。 だが、実は先ほどの長まりさとれいむのつがいだけでなく、この群れの中では、現在にんっしん中、 あるいは生後数日以内の赤ゆっくりを抱えた家族が大半を占めていた。 いかに若いゆっくり達とは言え、本能にまで刻み込まれた冬の恐怖を知らないはずはない。 では、なぜあえて越冬が始まった今、ゆっくり達は子供を作ることを選んだのか。 その理由を見ていくため、先ほどのつがいの一方、長まりさの生まれた春の中頃まで時間をさかのぼることにする。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 季節は春。 多くの野生ゆっくりにとっては、長い死の季節を乗り越えたあとの、喜びの季節である。 暖かな陽気。 新鮮で大量にある、ゆっくりした野草や虫。 食料の心配がなくなったことで、成体ゆっくり達はさっそくすっきりーに励み、 新たな命を迎えることでさらに喜びが積み重なる。 「まりさとれいむのおちびちゃん・・・もうすぐうまれるね。」 「ゆぅん。とってもゆっくりしてるね。」 ・・・・・・。 「そうだよね・・。」 「・・・そうだよ。」 ぶるぶる・・・ぷちんっ! ぽとっ! 「ゆぅ・・・ゆっく、ゆっくちちちぇっちぇにぇ!!」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 まりさも、そんなベビーラッシュの中で誕生し、祝福を受けた赤ゆっくりであった。 だが、生まれて数日経ち、おうちから外を眺めて過ごすようになった赤まりさは、 春の陽気も楽しめず、あまりゆっくり出来ていなかった。 なぜなら・・・ここが岩肌も荒々しい、草木もろくに育たない高山の荒地だからだ。 「ただいま、れいむ・・・。」 「おかえり・・・まりさ。」 「ふぅ・・・ごはんだよ・・・なかよくむーしゃむーしゃしようね・・・。」 「ゆわーい!!むーちゃむーちゃしゅるよ!!」×10 だが、食卓代わりに置かれた平たい石の上には、固い雑草が少々と干からびた虫の死骸だけ。 「むーちゃむーちゃ・・・それなりー。」 「おとーしゃん・・・もっとむーちゃむーちゃしちゃいよ・・・。」 「ごめんね・・・はぁ・・・おうちのまわりに、ごはんがないんだよ・・・」 「どぼぢでしょんなこというにょぉぉぉぉおおお!?」×10 とは言ってみたものの、赤ゆっくり達はそれほど駄々をこねることなく、残念そうに食事を終えた。 父まりさの話が嘘ではないことは、生後3日を迎えてようやく跳ねることが出来るようになったばかりの、 幼いまりさ達にもわかってはいたのだ。 何せ、おうちを一歩踏み出してみたら、眼前に広がるのは砂利や砂ばかりという、 およそ命の喜びとは無縁の世界が広がっていたのだから。 「おちびちゃんたち・・・きょうはもう、ゆっくりすーやすーやしようね。」 「ゆぅぅぅぅ・・・ゆっくちりきゃいしちゃよ。」×6 「じゃあ・・・まりさが、ふぅ・・・おふとんをよういするね・・・」 だが、森に住む野生のゆっくり達のような、落ち葉や草を敷いたお布団や、 ましてや丁寧に編みこまれたベッドなどというものが出てくるはずもない。 そんなものがあったら、今日の夕御飯になっているのだから。 「おちびちゃん・・・はぁ・・・ゆっくりすーやすーやしてね・・・」 「ごりょごりょちて、ゆっくちできにゃいよぉ。」×6 「ふぅ・・・ごめんね・・・ゆっくりがまんしてね・・・はぁ・・・」 お布団として用意されていたのは、比較的粒の細かい砂(といってもサラサラというには程遠い)を、 平たい石の上に厚めに敷いただけのものである。 まりさ達赤ゆっくりは、この砂にあんよを口のすぐ下あたりまで埋め、身を寄せ合って眠る。 石の上に直に眠る両親よりはマシかもしれないが、少なくともしあわせーからは程遠かった。 まりさ達のおうちは、大きめの石が偶然積み重なってできた隙間に穴を掘って作ったものだ。 風雨や外敵から身を守るという意味で言えば、まあ、そうそう悪くもないものではあったが、 とにかくゆっくり出来ない場所に住んでいる、という感覚のまりさから見たら、 なんだか無機質でゆっくり出来ないおうちに思えてならなかった。 『ここはゆっくりできないよ。まりさはおおきくなったら、ゆっくりぷれいすにいくよ。』 それは、まりさが生まれてからずっと抱き続けていた想いである。 そして、食糧不足で次々と姉妹達が餓死していく中、なんとか生き延びてテニスボール程度に成長したある日、 父まりさが大事なお話がある、と言って姉妹をおうちの近くの崖へと連れて行った。 「ゆわーい!もりしゃんがみえりゅよ!」 「とっちぇもゆっくちちちぇりゅにぇ!」 「おしょらとんでるみちゃーい!!」 「ふぅ・・・。おちびちゃんたち。あの、もりのむこうをみてね。」 「ゆぅ?・・・ゆゆっ!!」 崖からは、山のふもとに広がる広大な森が一望できる。 この眺めのいい崖へのピクニックは、まりさ姉妹にとってはほとんど唯一と言っていい娯楽であった。 大きくなったらあんなところに住むんだ、というのは、姉妹共通の夢であったのだ。 そして、その広大な森のさらに向こうに、木々がほとんどない、平らな土地が広がっているのが見えた。 「あそこはね。・・・にんげんさんがすんでるところだよ。」 「ゆわぁぁぁ。しゅごくゆっくちしちぇるにぇぇ・・・」×3 ゆっくりは、ゆっくりしているものに関しては敏感なものだったりする。 人間から見てもかすんで見えるほど遠くの人里に、まりさ達はとてもゆっくりしたものを感じ取っていた。 里の中を流れる小川、緑に輝く田畑。 人間さんが出入りしている所は、人間さんのおうちだろうか。 だが、まりさ姉妹がゆっくりしている中・・・父まりさだけはまったく別の表情を浮かべていた。 人里を眺めているだけにもかかわらず、歯は限界まで食いしばられ、全身汗まみれ、 口の端からは餡子混じりの泡がゴボゴボとたれている。 「ゆ゛・・・ゆぎぃ・・っ!ゆぅぅぅうう・・・!!」 「おとーしゃん?」 「ゆぎぃぃぃひぃ!にんげんさんはゆっぐりでぎなぃぃぃいいいい!!」 「!?」×3 しばらく脂汗をかき、顔色を赤、青、土色にあわただしく変化させていた父まりさが、突然暴れ始めた。 「ゆびぃっ!!おねぇじゃんっ!だべぇっ!!おぎゃあじゃぁぁん!!」 「ゆぅぅぅ!!おとーしゃん、ゆっくちちちぇにぇっ!ゆっくちちちぇー!」 ・・・・・・。 「ゆぅ・・・ゆぅぅぅ・・・おちびちゃん、ぜったいにんげんさんにちかづいちゃだめだよ。ぜったいだよ。」 「ゆ、ゆっくちりきゃいしちゃよ。」×3 結局、何があったのかは聞けなかった。 まりさ姉妹達だって、餡子による記憶継承の効果で、人間さんがゆっくりできない、 という感覚は両親から受け継いでいるのだが、所詮は両親一代限りのトラウマであり、 れみりゃ等のような、明確な意味でのゆっくり出来なさは記憶を受け継いでいない。 そのため、まりさにとって父まりさからの忠告は、 『人間さんに出会うと確実に死ぬ』と言う様なものではなく、 『ゆっくり出来ない存在で、どんな強いゆっくりでも不用意に近づくと酷い目にあう。』 という程度のものと認識されることになった。 それからさらに月日は流れ、季節が夏の終わりに差し掛かった頃、 他の姉妹全てが命を失う中、最後まで生き延びたまりさが、 独り立ちして親元を離れる日がやってきた。 「おちびちゃん!ゆっくりしていってね!!」 「もうおちびちゃんじゃないよ!ゆっくりがんばるね!ゆっくりしていってね!!」 こうして結局まりさは、親の忠告を無視して森の方へと旅立っていったのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 独り立ちに際して、まりさには一つの計画があった。 その計画は大体以下のようなものである。 1.人間さんの里に行き、そこで一番強い人間さんと勝負して勝つ 2.力を示すことで人間さんからゆっくりプレイスと食料、おうちを手に入れる 3.森や山からゆっくりを呼び集め、人間さんの里をゆっくりのためのゆっくりプレイスにする 4.群れの長になる 5.ゆっくりした美ゆっくりと、ゆっくりした家庭を築く 6.ゆっくりし続けたまりさはいつしかドスになる 意気揚々と山を下り、森に入り、人間でも丸一日ではきかない距離を走破するまりさ。 まりさ自身は気づいていなかったが、山育ちであったため、 足腰の強さとスタミナについては、確かに群れの長にふさわしい逞しさを手に入れていたのである。 そして、ゆっくりの足で言えば、あと一日で人間の里に着こうという森の中で、 まりさの旅は、予想外の形で終わりを迎えることになった。 「ゆぁぁぁぁああああ!!なにこれぇぇぇええええええ!!!」 目の前には、人間の里が霞んでしまうほどの、ゆっくりプレイスが広がっていた。 木々は適度に生えて木漏れ日が優しく降り注ぐ。 地面には若く柔らかな雑草から人間も食用とするような野草まで青々と茂っている。 草ばかりではない。 周囲にはキノコやゆっくりでも届く高さに実った木の実も豊富にある。 その豊かな食料に誘われてか、昆虫からイモ虫まで、取り尽せないほどにいる。 食料ばかりではない。 大きく育った木々の根元を見れば、その多くにはゆっくりが家族で暮らすのにちょうどいい洞がある。 中は小石などもほとんど落ちておらず、すべすべに整えられており、隙間も丁寧に埋められている。 明らかに以前別の群れが使っていたと見られるおうちばかりであった。 今、どうしてゆっくりが住んでいないのか不思議であったが、 一時的な食糧不足で群れごと引っ越すことも珍しくはないので、 ここはかつて別の群れが使い、放棄したゆっくりプレイスだったのであろうと、まりさは理解した。 まりさが放心状態でゆっくりプレイスの中を歩き回っていると、 まりさとは別の場所から独り立ちしてきたのであろう、若いゆっくりの集団が多数、 吸い寄せられるようにこのゆっくりプレイスにやってきた。 「ちぇん、ゆっくりしていってね!!」 「まりさだねー!ゆっくりしていってねー!!ゆわぁぁー、すっごいゆっくりぷれいすだねー!わかるよー!」 「ゆぅん!ちぇんもそうおもう!?ここにはいま、ほかのゆっくりたちはぜんぜんすんでないんだよ!」 「わからないよー!!こんなゆっくりぷれいす、ほっとくにはもったいないねー!」 「ゆっふん!!そうだよ!ここは、まりさたちのおうちにしようね!!」 「わかるよー!!」 こうして、まりさの無謀なゆん生計画は、あっさりと方向転換を向かえ、 人里から近くも遠くも無い、実り豊かなゆっくりプレイスで、一から群れを作る作業が始まったのであった。 そもそも、まりさにしても、ゆっくりしていない人間さんと争うのは、あまり気が進まないことではあったのだ。 まりさほどのゆっくりであれば、相手が人間さんであっても負けることは無いであろう。 しかし、ケンカは痛いしゆっくり出来ない。 それに、万が一相手に遅れをとれば、永遠にゆっくりしてしまうこともあり得る。 また、実のところ人間さんの里を見たこともないので、どの程度ゆっくりしたゆっくりプレイスなのかわかったものでもない。 遠くの、あるかも怪しいゆっくりプレイスより、目の前の極上のゆっくりプレイス。 まりさの、新生活はここから始まった。 ゆっくりしたおうちとご飯は、余りにもあっさりと手に入ってしまった。 さらに、まりさ達のゆっくりとした姿を見つけて、独立したての若いゆっくり達が続々とやって来ては定住を決める。 わずか数週間で、まりさ達のゆっくりプレイスには、大規模、と言って差し支えない規模の群れが形成されていった。 「わからないよー。そろそろおさをきめないと、ゆっくりできなくなっちゃうよー。」 「そうね。せっかく、とかいはなゆっくりぷれいすなんだから、みんななかよくしたいわ。」 「むきゅん!それじゃあ、ぱちぇはまりさがおさになるといいとおもうの!!」 「ゆぅぅー!まりさでいいのぉぉぉおお!?」 「まりさなら、きっととかいはなむれにできるわ!」 「ゆぅ。でもまりさ、もりでのせいかつになれてないよ。わからないこともおおいよぉ。」 「わかるよー。でも、まりさのできないことは、みんなできょうりょくしてあげるからだいじょうぶだよー。」 ・・・・・・。 「ゆぅ。わかったよ!まりさ、このむれのおさになるよ!!」 「むきゅーん!ぱちぇたちにもおてつだいさせてね!むきゅっ!」 流れは自然と生まれ、拡大していく。 まりさは群れの初期メンバーとしてリーダーシップを発揮していた点を考慮され、立候補するまでもなく長に選出された。 なお、幹部メンバーは、このゆっくりプレイスでまりさに初めてであったちぇんとありすのつがい、知恵者ぱちゅりーの3匹。 群れの体制はこの4匹を中心として、急速に固まっていった。 そして・・・ 「このむれのおさはまりさみょん!?みょんたちをむれにいれてほしいみょん!!」 「ゆっくりしていってね!!おうちはたくさんあるよ!・・・ゆゆっ!?」 「どうしたみょん?れいむのおかおになにかついてるみょん?」 「・・・ゆぅ?ゆっくりしていってね。」 「(ゆわぁ。ゆっくりしたれいむだよぉ。)ま、ま、まりさとずっと、ゆっくりしていってね!!」 「・・・・・・?・・・ゆぅぅぅうううう!!?」 ある日群れに加わってきた若ゆっくりの集団に、一匹のれいむがいた。 清楚な物腰、紅く輝く大きなおリボン、そしてゆっくりとした下膨れ。 初めてれいむとあいさつした時に、まりさのぺにぺにに電流が走った。 一目ぼれというものであろう。 結局いきなりすぎて、れいむから正式にOKの返事が来るまでに5分以上かかったが、 まりさは、ゆっくりプレイス、長という立場にくわえて生涯の伴侶まで、あっさりと手に入れてしまったのであった。 季節は夏の終わりという時期。 群れのゆっくり達も、そろそろ新生活に慣れてきた時期である。 早期にこのゆっくりプレイスにやってきたメンバーはつがいを見つけ、にんっしんしている者も多かった。 長まりさとれいむの間にも、何一つ障害はない。 後は、一刻も早くおちびちゃんを手に入れて、ゆっくりとした家庭を築きあげれば、 まりさのゆん生計画は、ほぼ完璧に果されることになるはずであった。 ・・・だが、ある出来事が、まりさとれいむの子作りに待ったをかける。 「むきゅぅぅぅううううん!!まりさがぁぁぁぁああ、おちびちゃんがぁぁぁぁああああ!!」 その不幸は、長まりさの側近筆頭、ぱちゅりーの元に訪れた。 無論、この叫びの対象になるまりさとは、長まりさではなくぱちゅりーのつがいであった、だぜまりさである。 「むきゅ・・・おちびちゃん・・おそとはあぶないって・・・むきゅぅ。」 ぱちゅりーは胎生出産で、子供はまりさ1匹だった。 赤まりさは好奇心旺盛で、将来有望なゆっくりだったが、その好奇心が強すぎた。 「まりしゃ、おとーしゃんとかりにいっちぇくるよ!しょろーり、しょろーり!」 父であるだぜまりさが狩りに行き、母である側近ぱちゅりーがお昼寝している間に、 おうちを抜け出して、群れの喉を潤す泉へと遊びに行ってしまった。 さらに好奇心があだとなって、水草を採集している父、だぜまりさのマネをしてしまう。 水への恐怖よりも、お帽子で泉の上を自在に漂ってみたいという衝動が勝ってしまったのだ。 「まりしゃ、ゆっくちおぼうちにのりゅよ!ゆ!ぷーきゃ、ぷーきゃ・・・ぼちゃん。」 結果はご想像の通り。転覆、水没。 さらに不幸に輪をかけたのは、赤まりさが自分のおちびちゃんであると気付いただぜまりさが、 赤まりさを引き上げるため現場に急行、 「ゆぁぁぁぁああ!!おちびちゃん、まっててね!いまたすけ・・ゆぅっ!?・・・ぼちゃん。」 あわてすぎて転覆、水没。 結局側近ぱちぇは、一気に家族全員を失ってしまったのであった。 特に大きな危険もなく、ここに至るまで群れのゆっくりは増える一方だったため、 失うということに慣れていなかった幹部メンバーは、過剰に反応することになる。 特に側近ぱちぇは、自分自身を襲った不幸ということもあり、 これ以上同じ思いをするゆっくりを増やさないための対策を必死になって考えた。 そして、一つの結論に至る。 「ゆ!みんな、まりさのいうことをよっくきいてね!!」 「ゆっくり!ゆっくり!ゆっくり!ゆっくり!ゆっくり!ゆっくり!」×300 「このむれでは、これからすっきりをきんしするよ!!」 「・・・ゆっぐりでぎなぃぃぃいいいいい!!!」×300 「でもあんっしんしてね!ずっとしちゃいけないわけじゃないんだよ!」 「?」×300 まりさ達幹部メンバーは、期限付きのすっきり禁止令を決定した。 内容は簡単。 要は、冬ごもりに入るまで一切すっきりーしてはダメ。 子作りは、冬ごもり中に行うべし!とのことである。 先にも書いたとおり、通常の群れであればこれは自殺に等しい案だ。 秋の間に集められるのは、成体のつがいであっても自分達の分だけで精いっぱい。 そこに子供が入れば飢え死に確定となる。 しかし、そこにこの群れの強みが加わると、状況が変わる。 何せ、ここは類を見ないほどのゆっくりプレイスで、食糧はおうちの外にあふれるほどある。 秋の間につがいで必死に集めれば、それこそ成体ゆっくり10匹以上は養える蓄えが出来るほどなのだ。 ならば・・・蓄えてしまえばいい。 後は、冬ごもりの季節になったらおうちの入り口をしっかりと閉じて、存分にすっきりーする。 赤ゆっくりはおうちの中で誕生し、お外にこっそり出て行ったりする心配はない。 しかも、両親ともやはりおうちから出ることはないので、にんっしん、子育て中にしんぐるまざーになる心配もない。 ゆっくりとしたおちびちゃん達とたっぷりゆっくりして冬の数か月を過ごし、その間におうちで出来る教育は済ませておく。 おちびちゃん達が子ゆっくり程度、十分に大きく成長した頃に、冬ごもりは終わりを迎えるはずだ。 後は春の恵みの中で、おちびちゃん達は大きく育ち、世界に羽ばたいていくのだ。 「すごーい!!おさはやっぱりてんっさいだよー!」 「わかるよー!」 「むほぉぉぉおおお!!すっきりー!」 群れのゆっくり達は、説明を聞き終わるとともに、目をキラキラと輝かせて幹部達をほめたたえた。 それもそのはずで、餡子で継承されている記憶では、冬ごもりと言うととても楽しいものではない。 餓死、凍死の危険を感じつつ、つがいがいればまだしも、下手すれば一匹で暗く狭い穴の中に閉じこもって過ごすのだから。 それが、死の危険もなく、最上級のゆっくりである『おちびちゃん』とともに過ごせるとなれば、 ゆっくりでなくとも、その喜びはなんとなく理解できるであろう。 そして群れのゆっくり達は以降数カ月間必死で狩りに奔走し、 (中には不幸な事故ですっきりを味わうことも出来ずに命を落とした者もいるが) ほとんどのつがいが無事に冬を迎え、すっきりー出来るだけの蓄えを確保しておうちの入り口を塞いだのであった。 みんな、より大きなゆっくりをちらつかせられた分、意外と我慢強かった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ・・・そして現在の状況に至る。 おうちの奥には貯蔵食糧の山、れいむの頭上にはツタが一本とそこに揺れる6匹の赤ゆっくり。 おうちの中央には、まりさがこの日のために、特に柔らかい枯れ草を編み上げて作った、 おちびちゃん達用の鳥の巣型ベッド。 ふかふか、ふわふわになるように、一生懸命頑張ったよ。 きっと、おちびちゃん達も気に入ってくれるね。 ぶるぶる・・・ぷちんっ! ・・・・・・ぽとっ! 「ゆぅ・・・ゆっく、ゆっくちちちぇっちぇにぇ!!」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 「ゆぅぅん!おとーしゃん、おきゃーしゃん、ゆっくち!ゆっくち!」 「ゆぅ!まりさそっくりの、げんきなおちびちゃんだね。」 「ゆふぅん!でも、れいむにおめめはそっくりだよぉぉ。」 「ぴゃぴゃー!みゃみゃー!れいみゅおなきゃしゅいちゃよ!」 「むーちゃむーちゃしちゃいよぉ。」 「ゆっ!まっててね。おちびちゃんに、つたさんをたべさせてあげようね!」 「ゆっくちむーちゃむーちゃしゅるよ!」 「むーちゃむーちゃ、ちあわちぇー!」 「おちびちゃん、さむくない?」 「ゆっくち!べっどしゃんがふーわふーわであっちゃかいよ!」 「ゆぅ。でも、まりしゃちょっとしゃむいから、しゅーりしゅーりしちぇにぇ!」 「おとーさんがすーりすーりするね!すーりすーり、しあわせー!」 「しゅーりしゅーり、ちあわちぇー!」 「ゆぅん、じゅるいよ!れいみゅもみゃみゃとしゅーりしゅーりしゅるよ!」 「すーりすーり、しあわせー!」 「しゅーりしゅーり!ちあわちぇー!」 まりさがおちびちゃんだった頃、しあわせーと言えばせいぜい、 栄養不足でガサガサな両親の頬とのすーりすーりくらいしかなかった。 さもなければ、手の届かないところにある、木々の緑を眺めている間の、白昼夢の中にだけ。 まりさは思うのであった。 この、ゆっくりとしたおちびちゃんには、まりさの全てを注いで、精一杯しあわせーを与えていこうと。 そうすることが、自分の報われなかった過去を取り返すことにもなるかのように。 「おとーしゃん、ゆっくちないちぇるにょ?」 「ぴゃぴゃ、ゆっくちちちぇにぇ!」 「ゆぅ?ゆふふ・・・おとーさんはね、しあわせーすぎてないちゃったんだよ。とってもゆっくりしてるよ。」 「ゆぅん、へんにゃにょー。」 「ゆふふふ、おちびちゃんたちも、おおきくなったらわかるよ。ゆっくりおやすみなさい。」 「ゆっくちしゅーやしゅーやしゅるよ!・・・しゅーや、しゅーや。」 「・・・・・・ゆっくりしていってね。」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 次の日の朝、異変は突然やってきた。 ざくっ! まりさ一家が眠っているおうちの中に、何かが突き刺さるような異音が響いた。 「ゆぅ、ゆ?なんなの?」 「まりさ、おうちのいりぐちで、へんなおとがしたよ。」 「ゆぁーん、ゆっくちできにゃいよぉ。」 「ゆゆぅ。まりさがみてくるから、おちびちゃんたちは、べっどさんのうえでゆっくりまっててね。」 「ゆぴゅぅ・・ゆっくちりきゃいしちゃよ。」 「ゆぅぅ、なんなのぉ?・・・ゆぁぁぁぁあああ!なにこれぇぇぇぇぇええ!!?」 まりさが入り口に向かうと、おうちの入り口を塞ぐ『けっかい』を、何か見たことない物が貫いていた。 「ゆぅぅぅううううう!!ゆっくりでていってね!ゆっくりはやくいなくなってねぇぇぇええ!!」 それは人間が見たとしたら、子供の手のひらサイズの、先割れスプーンに似ていると思うであろう、 銀色に輝く金属製の道具であった。 金属製のそれは、まりさの言葉を聞くまでもなく、ゆっくりと左右に動かされ、『けっかい』の石や木の枝を崩しながら引き抜かれた。 まりさが、寒気でおちびちゃん達がつらい思いをしないようにと一生懸命塞いだ入り口は、 いともたやすく寒気の中に口を開けてしまったのであった。 「まりさ、どうしたの・・・どうしてけっかいさんがなくなってるのぉぉぉおおお!!?」 「ゆぅぁあああ!ぎんいろのぴかぴかさんが、けっかいさんをこわしちゃったんだよぉぉ!」 訳が分からない相手に、秋の間ずっと待ち望んでいたゆっくりした時間を奪われた衝撃で、 れいむだけでなく、群れの長になったほどのまりさまでもが逃げるという選択肢を忘れ、お外にいるであろう敵に向かって飛び出していった。 そこでまりさ夫婦が見たものは、 先ほどの特Lサイズの先割れスプーンを、長さ1mほどの棒の先端に取り付けた、 槍のような奇妙な道具を手に持つ、一人の人間さんであった。 ちなみにその道具は、人間さんを避けていた、ゆっくり達は知らない道具。 里の人間さんの間では、『あの棒』と呼ばれている道具である。 「ゆ・・・にん、げんさん・・・。」 「ゆぅ?・・・どぼちて・・・?」 これまで、ゆっくりしていないからと、近づかないようにしていた人間さん。 遠くもない所に住んでいるのに、ゆっくりプレイスに一度もやってこなかった人間さん。 それが、雪の降り積もった、ゆっくりがおうちに閉じこもってしまった今、なぜかここにいた。 茫然とした一瞬、その間に、まりさとれいむは、人間さんのあんよでころりと上下さかさまに転がされた。 「「ゆ?」」 そして次の瞬間、 ざくっ!ざくっ! 「ゆ・・・ゆぎひぃぃぃいいいい!!!」 上を向いた2匹のあんよに、『あの棒』が突き刺された。 「どぼぢでっ!あんよさんが、まりさのゆっくりしたあんよさんがぁぁぁぁ!!」 まりさの叫びともとれる問いは、人間さんには聞こえた雰囲気すらみえず無視しされた。 そして人間さんは、崩されたままだった『けっかい』の材料であった、 木の枝や大きめの石を『あの棒』を使って雪に埋めていく。 「どぼ、ぢで・・・。やべでね!げっがいでおうぢをふさがないど、ざむぐでゆっくりでぎないよ!!!」 だが、やはりまりさの声は届かず、人間さんは手際よく木の枝や石を雪に埋めてしまった。 「なんでぞんなごどずるのぉぉおおお!!まりさだぢ、なんにもじでないでじょぉぉぉぉおおお!!?」 さらに人間さんは、もはや邪魔するもののなくなったおうちの入り口から、『あの棒』をおうちに滑り込ませると、 先端のフォーク状になった部分でおちびちゃん達のベッドの端を引っ掛け、崩れないようにそろりそろりと引きずりだす。 そのベッドの上には、まりさとれいむの、5匹の可愛いおちびちゃん達が恐怖と寒さで震え、涙を流していた。 「ゆぴぃ、ゆぴぃぃ・・・ゆっくちちちぇ・・ゆぅぅぅ、ころがりゅぅぅうう、ゆぴぃっ!!」 そして、ベッドに引っ掛けたままの先端を少し持ち上げ、ベッド全体を傾けて、 ゆんゆん泣くおちびちゃん達をころりと転がし落とす。 おちびちゃん達もまりさも状況についていけず、泣くことも出来ずに目を丸くしている中、 主のいなくなったゆっくりしたベッドは、雪をひとすくいかぶせられ、人間さんのあんよでパンパンと踏み固められてしまった。 「ゆ・・・くち、べっどしゃん・・ゆっくちちちぇ。」 「ゆぅ、・・・ぺーりょ、ぺーりょ、・・・ちゅめちゃぃ・・・。」 何が起きているのか未だに理解できていないおちびちゃん達は、 すっかり踏み固められた雪の下にうっすらと見えるベッドの上にもしょもしょと集まって、 ぺーろぺーろしようとして舌を雪に突っ込んだり、あんよをもぞもぞさせて、 ついさっきまで確かに感じていた、ゆっくりとした柔らかさを得ようとしていた。 しかし、当然埋め固められたベッドは二度と柔らかさを取り戻すことはなかった。 「ちゃむいよぉ・・・ゆっくちちゃちぇちぇ・・・」 「ゆっく・・・しゅーり、しゅーり・・・」 そうでなくても生まれたてのおちびちゃん達は、跳ねることが出来ず、這いまわることしか出来ない。 その上、すっかり冷え切ったおちびちゃん達のあんよは、もはやわずかに震える程度にしか動かせなくなっていた。 雪に埋められた、かつてベッドだったモノの上で、5匹のおちびちゃん達は、おうちに戻ることもできず、 身を寄せ合ってなんとか温まろうとすーりすーりしている。 「ゆぅぅううう!!にんげんざん!もうやべでね!まりざはどうなっでもいいがら、おぢびぢゃんをおうぢにいれであげでぇ!!」 そんなことを言っている間に、人間さんは再度『あの棒』をおうちの中に突っ込み、 まりさとれいむが秋の間、必死になって集めた、ゆっくりとしたご飯さんを、山盛りすくい出し、 ビュッ!!・・・・パラパラパラッ。 勢いよく周囲の雪の上にばら撒いてしまった。 「やべでぇぇぇぇええええ!!!おぢびぢゃんのだめの、だいじなごはんざんがぁぁぁああああ!!!」 それも、2回、3回と繰り返される。 まりさには、おうちの中は見えていなかったが、秋の間集めた食料の、実に9割近くは辺り一面にばら撒かれていた。 無論、逆さまにされている上、あんよに大きな穴があいているまりさには、集めなおすことなど出来ない。 結局まりさの声は人間さんに一向に届くことなく、視線すら一度も合うことがなかった。 人間さんはふぅっと一息吐くと、まりさのおうちの木の、人間さんの目のあたりの高さに描いてあった、 すっかり色が薄くなっていた×印を赤の塗料で塗りなおす。 そして、全ての作業が終わったとでも言うように、人間さんは向きを変えると、 こきっ、こきっと首をならし、深呼吸をして、どこかに移動しようと、歩き始めたのであった。 「ゆ・・・まっちぇ・・・」 人間さんが再びまりさ一家の前に通りがかった時、ベッドの残骸の上でぷるぷると震えていた赤まりさが最後の力を振り絞って呼びかけた。 「どうちちぇ・・・?にんげんしゃ・・・ん。」 人間さんは、赤まりさの前を素通りすると、まりさの横を通って、 群れ幹部のちぇんとありすのおうちの方へと、まっすぐ向かっていった。 ざくっ! まりさの後方で、聞き覚えのある音が響いた。 「ゆぅぁあああ!ぎんいろのぴかぴかさん、けっかいさんをこわさないで・・にん、げんさん・・・?」 「わ、わからないよ・・・?」 「ちぇぇぇん!ありずぅぅぅうう!にげでぇぇぇええええ!!」 まりさは叫ぶ。だが、全ては遅すぎた。 「「ゆ?」」 ころりっ・・・ざくっ!ざくっ! 「わ・・・わぎゃらにゃぁぁぁあああ!!!」 「どぼぢでっ!あんよさんが、ありずのどがいはなあんよさんがぁぁぁぁ!!」 「なんでぞんなごどずるのよぉぉぉ!!ありずだぢ、なんにもじでないでじょぉぉぉぉおおお!!?」 まりさの背後で、ありすとちぇん達の叫び、そして、 まだ生まれたばかりであろう赤ありすと赤ちぇんの泣き声が聞こえる。 「ゆぴぃ、ゆぴぃぃ・・・わきゃらにゃぁ、ころがりゅぅぅうう、わきゃら!!」 ばさっ!ばさっ!ぱんっ、ぱんっ! 「しょんにゃ・・・くち、べっどしゃん・・しゃむいわ・・・」 「ゆぅ、・・・ぺーりょ、ぺーりょ、・・・わきゃらにゃ・・・。」 「ゆっくちちちぇ・・・しゅーり、しゅーり・・・」 ビュッ!!・・・・パラパラパラッ。 「やべでぇぇぇぇええええ!!!おぢびぢゃんのだめの、とかいはなごはんざんがぁぁぁああああ!!!」 ・・・・・・。 その後も、まりさの後方では、いくつかの家族の叫び声が聞こえ続けていたが、 それがいくつか続いた頃には、まりさも大声で人間さんに呼びかけたり、ゆっくりに逃げるように叫んだりはしなくなっていた。 ただ、逆さまのまま身動き一つ取らず、涙を流していた。 そしてよく見れば、まりさの遠く前方にも、まりさ同様に上下ひっくりかえされ、 あんよに穴を開けられたまま、声一つ上げずに泣く成体ゆっくりの、つがいの姿がいくつも見える。 そして、バスケットボール大の饅頭達の目の前では決まって、数個の小さな饅頭が身を寄せ合いながら、静かに息を引き取っていた。 まりさの横に、逆さまになっているれいむは、あんよに穴を開けられてから、一度も声を発することなく息絶えていた。 おそらくあんよへの一刺しが中枢餡にまで届いてしまったのであろう、即死であった。 だが、まりさから見れば、それはうらやむべき幸運であっただろう。 「ゆ・・・もっちょ・・・く・・・・・・」 「ゆっぐぢぢでぇ、おぢびぢゃん、ゆっぐぢぢでぇぇぇ。」 ベッドの埋まる雪の上で、身動き一つ取れず凍えていたおちびちゃん達は、結局誰にも助けられることのないまま、 まりさの目の前で苦しみぬいて死んでいった。 これから毎日、あったかいおうちの中で存分にむーしゃむーしゃして、すーりすーりして、 春になったらきれいな草花さんや、あったかい太陽さんの光に包まれて、ゆっくりとしたゆん生を歩むはずだったおちびちゃん達。 だが、今まりさの目の前には、涙まで白く凍りついた、悲しい表情のまま息絶えた5個の饅頭が並んでいる。 「・・・くちちちぇにぇ。・・とーしゃ・・・。」 「・・・・・・ゆ!」 5?・・・おちびちゃんがひとり足りない!! 「・・ゆっくちちちぇにぇ。・・おとーしゃん・・・」 「ゆ・・!ゆっくりしてね!おちびちゃん!おちびちゃぁぁあああん!!」 まりさが、動けないながらも必死で視線をおうちの中に向けると、そこには末っ子まりさの元気な姿があった。 「おにぇーちゃん・・・みんにゃぁ・・ゆっくちちちぇにぇ。」 「おちびちゃん!こっちにきちゃだめぇ!!」 「ゆぴぃっ!」 まりさは、姉達のもとに駆け寄ろうとする末っ子まりさを制止する。 「おちびちゃん!よくきいてね!おうちにごはんさんはある!?」 「ゆ・・・ゆぅ。おとーしゃんのぶんしかにゃいよぉ。」 「・・・ゆぅぅ、おちびちゃん。それはおちびちゃんのぶんだよ。」 「ゆぅ?しょしたらおとーしゃんのごはんしゃんがにゃくなっちゃうよ!ゆっくちできにゃいよぉ!」 まりさは、もう決断していた。 「おちびちゃん。まりさは・・・おとーさんは、もうゆっくりできないよ・・・。」 「どぼぢでしょんなこちょいうにょぉぉぉおおお!?」 「おとーさんは、もうあるけないんだよ。だから、おちびちゃん。はるさんがくるまで・・・ひとりでゆっくりしていってね!!」 「ゆぅぅううう!?しょんなのゆっくちできにゃいよぉぉおおおお!!!」 「だいじょうぶだよ。おちびちゃんは、まりさとれいむのおちびちゃんなんだよ。」 「・・・ゆ・・・ゆぅ。」 「だから、はるさんがくるまで、おうちのごはんをたべて、べっどさんのかわりに、ごはんさんのなかですーやすーやするんだよ。」 それは、まりさの夢。 まりさの最後の希望。 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆぁぁぁあああん!!ゆっくちりきゃいしちゃよぉ!!ゆっくちちちぇっちぇにぇ!!」 まりさの両親は、人間さんの手によって、山のゆっくり出来ない土地に追いやられた。 まりさは、人間さんの手によって、ゆっくり出来ない最期を迎えようとしている。 しかし、それでも希望は、まりさのゆっくりとした夢は、未来へと輝き続けるのだ。 そして、まりさは余りにも理不尽に幸福な未来を奪われながら、群れのゆっくりの中でただ一匹、 満ち足りた表情で3日間生き延び、その後永遠のゆっくりへと旅立っていったのであった。 そしてただ一匹人間さんの手を逃れた赤まりさは、わずかに残されたご飯さんを食べ、 ご飯さんの山をお布団代わりにして、中に身を埋めて必死に寒さと戦った。 だが、寒さで体温を奪われ続けるため、体温維持のためにむーしゃむーしゃを絶えず続けなければならない。 しかしむーしゃむーしゃを続けると、お布団の代わりになるご飯さんがどんどんと減っていき、体温を維持できなくなる。 そこでさらにむーしゃむーしゃを繰り返す。 しかも、どれだけ体温を維持しても、おうちの入り口を塞ぐ材料も技術もないので、 室温は全く上がらず、状況が改善されることは無い。 結局、赤まりさは、まりさが息を引き取る2日ばかり前に、おうちの食料を全て平らげて、あっさりと息を引き取ったのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 森は春を迎えた。 前年の秋には300匹を数え、冬ごもりの中で生まれた赤ゆを合わせれば1500匹を超えた巨大な群れは、 人間さんの手によっておうちから引きずり出され、一匹残らず死に絶えた。 そして、その亡骸は雪解けとともに溶け、大地に栄養を与えて森の恵みを育む。 それは、雪に埋められた赤ゆっくり達のためのベッドも、冬ごもりのために貯められた食糧も同様である。 沢山の栄養で育った草花や木々は、今年も多くのゆっくりに、ゆっくりとした恵みを与えてくれるであろう。 また、ゆっくり達によって長年整備されてきた木の洞は、 いずれも新たなゆっくり達にとって絶好のおうちになることであろう。 おうちの入り口を塞ぐ『けっかい』の材料にも困ることはない。 なにせ、前の年の冬にも使われた、小石や太い木の枝もそのまま残っているのだから。 ゆっくり達が変わることが無い以上、昨年最高のゆっくりプレイスであったココは、 今年も多くのゆっくりにとって、最高のゆっくりプレイスとなることであろう。 ・・・・・・そう、人間さんの里に、近づこうなどとは考えないほどに。 春を迎え、山にもベビーラッシュがやってくる。 まりさの両親は新しい命を迎え、過酷な生活の中でも少しだけゆっくりしていた。 「まりさとれいむのおちびちゃん・・・もうすぐうまれるね。」 「ゆぅん。とってもゆっくりしてるね。」 「このおちびちゃんたちも、おねえちゃんたちみたいに、げんきにそだってほしいね。」 「そうだね。・・・みんな、げんきにしてるかな?」 「きっとげんきいっぱいだよ。まえのおちびちゃんだって、あんなにゆっくりしたまりさだったもん。」 「そうだよね・・。」 「・・・そうだよ。」 ぶるぶる・・・ぷちんっ! ぽとっ! 「ゆぅ・・・ゆっく、ゆっくちちちぇっちぇにぇ!!」 「「ゆっくりしていってね!!!」」 なーんかイマイチ。 挿絵 byキリライターあき 挿絵 by儚いあき 餡小話掲載作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 ふたば系ゆっくりいじめ 305 ゆっくりちるのの生態 ふたば系ゆっくりいじめ 436 苦悩に満ちたゆん生 本作品 『町れいむ一家の四季』シリーズ 前日談 ふたば系ゆっくりいじめ 522 とてもゆっくりしたおうち 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけのおまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. ふたば系ゆっくりいじめ 206 町の赤ゆの生きる道 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけのおまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 235 てんこのインモラルスタディ(おまけのおまけのおまけ) 夏-1-5. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 秋-2. ふたば系ゆっくりいじめ 271 都会の雨さんもゆっくりしてるね 冬-1. ふたば系ゆっくりいじめ 490 ゆっくりしたハロウィンさん 『町れいむ一家の四季』シリーズ 後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 249 Yの閃光 ふたば系ゆっくりいじめ 333 銘菓湯栗饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ ふたば系ゆっくりいじめ 409 町ゆっくりの食料事情 ふたば系ゆっくりいじめ 224 レイパーズブレイド前篇(おまけ) D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る てかこんな大規模な群なのにドススパーク打てる奴が居ないってどゆこと? -- 2018-08-25 19 01 46 フォオオオオオオオオオオオオおっぱいもみたい -- 2017-06-04 07 22 37 しかしこんだけ数がありゃ何組か残ってもいいはずだが わざわざ全滅させる必要も無さそう -- 2014-08-27 04 17 19 ガキはすぐ死んでいくのに外で足破かれて3日生きる糞饅頭の生命力ときたら・・・人間よりはるかに丈夫だなおい -- 2013-08-07 01 05 42 ↓森から群れが消えた日(後編)を読めば分かる -- 2012-08-03 01 38 02 なんか納得できない。 -- 2012-07-29 22 25 49 こういう感情もなく容赦無いSSにはキリライターの絵がすごくマッチするなあ -- 2011-09-27 01 52 37 ↓畑や人里に行く気も失せるようなゆっくりプレイスを作ってゆ害の防止、冬になったら一斉駆除って事じゃないか? -- 2011-08-30 06 56 43 結局人間がここまできた理由がまだわからないんだが・・・ -- 2011-08-27 00 47 47 かつて先祖が散々好き勝手やってきたツケを未だに支払わされてる訳だ、コイツらは。 「森から群れが消えた日」見る限り、山の人達にとっておよそ最悪の部類に属する害獣だし こんなのがのさばってたら当然駆除だわな。恨むんだったら愚かなご先祖達を恨んでね! -- 2011-05-01 14 25 18 う~ん… 人間って怖いね。 -- 2011-04-14 05 57 47 ゆっくりは、弱肉強食のなかでは一番弱い生物だ!! -- 2011-03-18 22 34 32 めっちゃ面白かった!ぱねぇQNQNできた!! ゆっくり出来る森は人間の罠だったのかw 人間が毎年群れを潰すからゆっくり出来る森でいられるんだな -- 2011-03-08 12 57 34 長の考えた策は良かったんだけどな、ゆっくりにしては上出来といえる -- 2011-01-30 13 20 39 やべえ濡れた やっぱ越冬を無理やり失敗させるのはたまらなくQNQNするね! -- 2010-12-02 23 20 17 まあ、かつて散々山荒らしまわったクズ共の子孫で 実際あの場所見つけるまでは人里乗っ取ろうと企んでたアホだし、駆除は当然だな。 -- 2010-11-16 15 45 12 なんかもう虐待いらないわ逆に -- 2010-11-03 23 55 50 淡々とする作業、まさに駆除って感じがして良いですねぇ。 街に来るゆっくりを防止するための防波堤でもあり、ゆっくりホイホイでもある森か -- 2010-10-20 14 49 36 語彙的に無理なんじゃね?ゆっくりの知能で何か説明するのって難しいんだろうと解釈した それに言葉を重ねるより、アレにとって「ゆっくりできない」は存在に関わる最強の脅し文句なんだし十分と思ったとか あとトラウマすぎてその話をする事すらとか無理ゲーとかなんじゃね?w -- 2010-10-07 06 31 53 ↓ それを話そうとすると、顔色変えて発狂して暴れだす始末なんだから無理だろ。 ここらへんがゆっくりの限界なんだよ。 -- 2010-09-28 00 47 17
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ゆっくりけんをきわめてね! 13KB ※独自設定垂れ流し 例によって独自設定考察なお話 斬ってきた。 男は無数のゆっくりを斬ってきた。 れいむを斬った。まりさを斬った。ありすを斬った。ぱちゅりーを斬った。 数えきれないほど多くの普通種を斬り、希少種も斬ってきた。 剣の修行のためだった。 平和な現代、戦う相手などいない。。 歪とは言え人の顔をし、稚拙とは言え人の言葉を操るゆっくりは、男の求める修羅の剣の 修行に適した獲物だったのだ。 銃刀法に守られた世だ。刀を使うわけには行かない。 だが、男は道具を選ばなかった。小さなペンナイフだろうと手頃な長さの木の枝だろうと、 男の手に掛かれば刀と変わらぬ鋭さでもってゆっくりを切り裂いた。 男の剣は鋭さを増していった。低い姿勢から斬り上げる独特の斬撃は、もはや神速の域に 達していた。 だが、それはもはや人が人に対して使う剣術ではなかった。 本来、剣術は低い場所にある標的を斬るのに適さない。常に低い位置にいるゆっくりを斬 ることに特化した男の剣は、もはや剣術とは言えないものになっていた。 男は剣の腕を磨くためにゆっくりを斬るのではなく、ゆっくりを斬るために剣の腕を磨く ようになっていた。手段と目的が入れ替わっていた。 だが、男はそれでも良かった。 楽しかった。純粋に、斬ることが楽しくてしようがなかった。 おまけにゆっくりは幾ら斬ってもすぐに湧いてくる。男が飽きることはなかった。男の充 実した剣の修行は、いつまでも続くかと思えた。 だが、ふとしたとき。男はゆっくりを斬ることに躊躇いを覚えるようになった。 「……何故だ?」 男を迷わせたもの。それは、男が最も信頼している自らの剣だった。 数多のゆっくりを斬ってきた男は、卓越した審美眼を持つようになっていた。ゆっくりを 見ただけで善良かゲスかれいぱーか、あるいは普段どんなものを食べており、巣の位置か ら群れの規模までおおよその検討がつく域に達していた。 それなのに、斬った手応えがおかしい。 同じ種類、同じような環境にいる同じようなゆっくりを斬っても、その手応えがまるで異 なるのだ。 それは常人であれば感じ取れない微妙な差違ではあったが、男の剣は確かに「違う」と告 げていた。 自分の目で得たものと、剣の手応えが一致しない。 それは剣を極めることを志し己を磨いてきた男にとって、あまりにも受け入れがたい矛盾 だった。 悩みに悩み、思いあぐねた男は、ある小さな大学に駆け込んだ。ゆっくりについての研究 をしている――そんな噂を聞きつけて、たまたま訪れた大学だった。 だが、男が訪れたのは偶然ではなく運命だったようだ。 「あなたのような方を待っていました」 男の突然の訪問、異常な質問を聞いた大学の研究員は、そう言って男を迎え入れたのだか ら。 ゆっくりけんをきわめてね! 「ゆんゆんゆ~ん♪ ちょうちょさん、かわいいれいむにゆっくりつかまってね~♪」 男が連れてこられたのは、大学の構内にある小さな庭だった。 そこでは一匹のゆっくりれいむが蝶を追って跳ねていた。 「あのゆっくりを斬れますか?」 研究員の問いに、しかし男はなにも反応しない。 答えるまでもない質問だったからだ。 研究員も男の不快を察したのだろう。 「もちろん、ただ斬るのではありません。れいむが蝶を追い、跳ねた瞬間。痛みを感じる 暇もなく縦に両断して欲しいんです。できますか?」 次の瞬間。研究員が見たのは、男の立っていたはずの場所で揺れる芝生だった。 慌ててれいむの方に目をやれば、既に全ては終わっていた。 「これでいいのか?」 研究員が慌てて駆け寄る。 男の足下には綺麗に両断されたれいむが転がっている。 二つに割れた顔は、あまりにものんきな笑顔だった。それはまさに蝶をつかまえようと跳 ね、もうじき届く瞬間を思わせるもの。自分が斬られたと意識する暇すらなく、正確に中 枢餡を切られた証拠だ。 「い、いったいどうやって……!?」 男がつまらなそうに掲げたのは、どこの街の文房具屋でも売っていそうな、ありふれた3 0センチほどの定規だった。 「普段はこんなものを使っている。まともな獲物を使わせてもらえれば、もっと綺麗に斬 ってみせよう」 研究員は目を白黒させた。 れいむの断面は研究員が見た中で、もっとも綺麗だったのだ。どこも歪なところもない美 しい直線。 研究員は感激した。 「やはり、あなたはここに来るべき人だった! 我が大学の研究によって、あなたの疑問 は晴らされることでしょう!」 そして、男はその日から大学の研究に協力することになった。 とは言っても、男のやることは変わらない。 ゆっくりを斬ることだ。それも、必ず縦に両断する。 ただ、様々な条件を課せられた。 眠っているゆっくりを斬る。あるいは、起きた瞬間に斬る。 「ゆっくりしていってね」という定型句を発する寸前に斬る。あるいは、言った直後に斬 る。 「むーしゃむーしゃ、しあわせー」と言う直前に斬る。あるいは、言った直後に斬る。 交尾を始める直前に斬る。あるいは、交尾を始めた直後に斬る。 すっきりーの直前に斬る。あるいは、すっきりーの直後に斬る。 跳ねる直前に斬る。あるいは、着地した直後に斬る。 虐待で死ぬ直前に斬る。あるいは死んだ直後に斬る。 いずれの状況も、常人であれば見極めることすら難しく、ゆっくりがいくら鈍いとは言え 気づかれもせずに斬るなどできないだろう。 だが、男は難なくこなしていった。 大学によってあてがわれた模造刀もまた、男の手によくなじみ、その斬撃をより鋭く精妙 なものとしていた。 ゆっくりは自分が斬られたという自覚すらなく、その瞬間をまるで写真に撮られたように 時間を止め、真っ二つに斬られていった。 男が斬るたび、研究員はゆっくりの死体を慌ただしく回収していった。 男は次第に、なかなか結果のでない研究にはそれほど興味が無くなっていった。 ただ、今までにない様々な状況でゆっくりを斬ることを楽しんでいた。いずれ、斬ってい くことで疑問の答えにたどりつけるのではないかと考えるようになっていた。 そんな充実した日々。 しかし、ある日突然、終わりが訪れた。 「俺が出ても意味がないんじゃないのか?」 ある日のことだった。 男は、突然に研究の発表会に招かれた。 慣れぬスーツを身につけさせられ、年輩の教授や研究への情熱に目を輝かす学生に混じっ て席に着くのは、実に居心地の悪いものだった。 「いえ! あなたのおかげでようやく研究の成果が出たんです! 是非見ていただかない と!」 隣に座るのは、男が大学に来たとき迎えた研究員だ。この研究員によって、男はこの発表 会に強引に参加させられたのだ。 研究の成果が出たのなら、こんな発表会ではなくすぐに男に告げるのが筋だろう。 だが、研究員曰く、こうした晴れの舞台で見るのが一番で、かつわかりやすいのだという。 男は少々呆れていたが、もう諦めてもいた。こうして会場に来てしまったし、いよいよ男 の協力した大学の研究成果発表が始められようとしていたからだ。 「ゆっくり餡子変異学説」 そんなタイトルで公演は始まった。 壇上に立つのは大学の教授のハズだが、男にはぼんやりとしか見覚えがない。 ゆっくりをいかに斬るか。そればかり考えていた男にとって、他のことはどうでもいいこ とだ。それはこの発表会についても同じ事で、男はほとんどを聞き流しゆっくりをどう斬 ろうかとばかり考えていた。 そんな男の思考を断ち切ったのは、壇上に透明な箱に入れられたゆっくりれいむが連れて こられてからだ。 ゆっくりに目がいき、自然に教授の声も耳に入った。 「ゆっくりはご存知の通り、餡子でできた饅頭という極めて奇妙なナマモノです。食べた ものは餡子に変換し、苦しめれば苦しめるほど甘くなる。また、中の餡子は中枢餡と呼ば れる核となるものや、筋肉の役割をする筋餡などがある。そういったことはわかっていま す。しかし、そこでこの謎のナマモノへの探求を止めてしまってはいないでしょうか? 思考を停止させていないでしょうか?」 おもむろに、教授はゆっくりれいむの底部に近い皮を、中の餡子ごと引きちぎった。 「ゆぎぃぃぃぃぃ!? どぼじでごんなごどずるのぉぉぉ!?」 ちぎられた頬からは粘りけのある餡子が漏れ出る。一定以上出ると、やがてその流出は止 まる。 「今、私はゆっくりのあんよに当たる部分をちぎりました。さて、ではこちらのスライド を見ていただきましょう」 そして、壇上のスクリーンにスライドが表示される。 スライドにはゆっくりの断面図が描かれていた。ゆっくりの断面はそれぞれ色分けされて おり、中枢餡や筋餡といった注釈がつけられている。 「これは一般的なゆっくりの体内構造図です。私が今ひきちぎったのはこのあんよから餡 子変換器――人間で言うところの消化器に当たる部分です。この図が正しいとするなら、 餡子も漏れて、餡子変換器は重大な損傷を追ったことになります。つまり、このゆっくり は食物の摂取に障害が出ることになります」 続いて、教授はれいむにケーキを与えた。 「ゆぐぅ……むーしゃ、むーしゃ、しあわせー♪」 初めは痛みが気になっていたようだが、すぐにケーキの甘さに酔い、れいむは元気な声を 上げる。 「御覧になりましたでしょうか? このようにれいむは問題なくケーキを食べました。障 害は発生していません」 講堂がざわめく。 ゆっくりの体内構造は複雑怪奇にして不条理。体内構造図はあくまで目安に過ぎないのは ゆっくりの研究における常識なのだ。 だが、教授はひるまずに続ける。 「私は、ある特殊な手段によってゆっくりの様々な状態における餡子の情報を得ることが できました」 スライドが切り替わる。 先ほどと同じく体内構造図だが、内臓に当たる器官が無く、殆どが筋餡がしめている。 「これが運動時のゆっくりです。ゆっくりがあれほど高く跳ねるためにはこれだけの筋餡 が必要になります。そして、落下時の衝撃を吸収するためにも必要です。内臓が傷つかな いことが疑問視されていましたが、実は運動時のゆっくりには内臓がないのです」 講堂のざわめきがより強くなる。 同じように、男の心の奥のざわめきもまた強くなっていた。 教授の言っていることはまるでわからないことばかりだ。だが、自分の身体が知っている。 これが正しいことだと叫んでいる。だから、男の心はざわめく。 そして、次々とスライドは切り替わる。 男がそれらのスライドを見るのは初めてだ。だが、見覚えがある。間違いない。男の斬っ てきたゆっくりを元にスライドは作られているのだ。この研究のために大学は男にゆっく りを斬らせたのだ。 ゆっくりの食事時、生殖時、就寝時。 スライドはそれぞれの状態で、体内の構造がまるで違うことを示していた。 たまらず聴衆のひとりが問うた。 「おかしい! いくらゆっくりでも、そんな無茶苦茶な変化はありえない!」 対して、壇上の教授は頭を振った。 「いいえ。ゆっくりだからこそ、こんな無茶苦茶な変化があり得るのです。ありとあらゆ る食べたものを餡子に変換する。痛めつければ痛めつけるほど甘くなる。そこから考えれ ば当たり前のことだった」 教授は講堂にいる全ての人間を包み込むように両手を広げ、目を輝かせ叫んだ。 「ゆっくりは、状況に応じてその体内を突然変異させる――それが私の主張する、『ゆっ くり餡子変異学説』なのです!」 ざわめきは最高潮に達した。 講堂にいるほとんどのものが納得しなかった。 跳ねるときは身体全部が筋肉になる。食べるときは身体全部が内臓になる。生殖するとき は身体全部がそのための器官になる――そんなこと、常識的に考えて納得のいくことでは ないのだ。 だが、男は納得した。いや、納得していた。ずっと前から身体は知っていたのだ。無数に 斬ったゆっくりの感触から、とうに答を出していたのだ。 それをようやく頭が理解することができた。 「はははははははははは!」 みながぎょっとして見た。 気づけば、男は笑い出していた。 男はおかしくてたまらなかったのだ。 ――なんだ、自分が悩んでいたのは、こんなに簡単なことだったのか、と。 「どうしても行くんですか?」 「ああ」 大学の正門前。 旅立とうとする男と、それを引き留める研究員の姿があった。 「研究はもう俺無しでもできるんだろう?」 「それはそうですが……」 「ゆっくり餡子変異学説」は、ゆっくり研究会に大きな波紋を呼んだ。それにより研究資 金の確保ができた。これからは男に斬ってもらわなくても、様々な計測器によってゆっく りの状態を探ることができる。 その意味では確かに男の役目は終わったと言えた。 「でも! あなたがいることによって研究は認められた! あなたはこの大学にとって大 切な人だ! あなたが望めば一生暮らしていける地位だって……」 「そんなものに興味はない」 「それに! 研究が進めばこれまで謎とされていたことだってわかります! あなたは知 りたくないですか? 例えば……そうだ! なぜゆっくりが痛めつけるほど甘くなるかと か……」 研究員の言葉に、男は笑い出した。 「おまえら学者は頭が固いな。ゆっくりを痛めつけるほど甘くなる理由? 決まってる。 群れを生き残らせるためだ」 「群れを生き残らせるため……?」 「やつらを捕食するものがいたとする。そいつが一匹目を喰らったとする。続いて二匹目 を喰うと、追われる恐怖で一匹目より甘くなっている。三匹目、四匹目とどんどん甘くな る……やがて味の虜になって、群れを追うのを忘れる。犠牲は出るが、群れは生き残れる って寸法さ」 男は舌なめずりして言った。 経験したことがあるのだ。山籠もりをしたとき、ゆっくりの群れを全滅させようとしたこ とがあった。途中、空腹に負けて斬り捨てたゆっくりを口にしたとき、体験したことだっ た。 「やはり、あなたはすごい。経験によって真理に近いところにいる。それを世に広めよう とは思わないのですか……?」 「研究の発表で得られるのは何だ? 地位か、名誉か、それとも金か? 興味ないね。俺 はそんなことより楽しいことを知ってしまったからな」 そして、男は大学を去っていった。 男が見つけた楽しいこと。それは、この大学の研究によってハッキリと知ったゆっくりの 生態だ。 やつらは状況に応じて体内構造を変化させる。 ゆえに斬ったときの手応えが異なる。 それはつまり、様々な状態に応じた最適な斬り方があるということだ。 その探求が男の目的となった。 それは想像を絶するほど奥の深いことだろう。 男は楽しみのあまり、口元に野性的な笑みを浮かべた。それでいて、その瞳の輝きは知的 好奇心に満ちていていた。 今や、男は「剣」の者であり、「賢」の者でもあった。 男はこれからもゆっくりを斬っていく。 今まで斬ってきたゆっくりなど比較にならない数のゆっくりを斬り、より真理を究めてい くのだが……それはまた別の物語である。 了 by触発あき なんとなく過去作品一覧 ふたば系ゆっくりいじめ 4 ゆっくり井戸 ふたば系ゆっくりいじめ 5 ゆっくり定量保存の法則 ふたば系ゆっくりいじめ 9 ラジコンに引きずられて ふたば系ゆっくりいじめ 11 まりさの見つけた大切なもの ふたば系ゆっくりいじめ 12 ゆっくりヤリ方を工夫するよ! ふたば系ゆっくりいじめ 13 今のしあわせ無くしたゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 15 餡子遺伝子の深淵 ふたば系ゆっくりいじめ 18 幻想郷のゆっく輪廻 ふたば系ゆっくりいじめ 20 ゆっくりみさせてね! ふたば系ゆっくりいじめ 21 ゆ虐地獄でゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 23 ちぇんじとかいはとれいん! ゆっくり最後の日 ふたば系ゆっくりいじめ 25 むーしゃむーしゃのしあわせを求めて ふたば系ゆっくりいじめ 27 無能なれいむに愛の足を! ふたば系ゆっくりいじめ 29 れいぱーキャンセラーありす ふたば系ゆっくりいじめ 35 スグルイ ふたば系ゆっくりいじめ 39 太陽と水のゆっくり一家 ふたば系ゆっくりいじめ 40 おはなばたけのゆうかにゃん ふたば系ゆっくりいじめ 41 餡小話の感想れいむ ふたば系ゆっくりいじめ 44 裏切りのおにいさん ふたば系ゆっくりいじめ 47 夢みるモノ達の夢のない話 ふたば系ゆっくりいじめ 49 ゆっくりを、叫ぶだけ ふたば系ゆっくりいじめ 56 ゆっくり害獣駆除 ふたば系ゆっくりいじめ 59 ゆっくり害獣駆除・餡子サイド ふたば系ゆっくりいじめ 63 システム・オブ・ブラック ふたば系ゆっくりいじめ 67 それでもぱちゅりーは本を読む ふたば系ゆっくりいじめ 69 ゆ~性遺伝の育てたモノは ふたば系ゆっくりいじめ 73 ありすの成ゆん式 ふたば系ゆっくりいじめ 75 ゆっくり存在概論 ふたば系ゆっくりいじめ 77 泣きゆっくりのあやし方 ふたば系ゆっくりいじめ 82 ルナティック・カウンター ふたば系ゆっくりいじめ 93 電子レンジでチンしてポン! ふたば系ゆっくりいじめ 99 流産の果てに ふたば系ゆっくりいじめ 102 おはだでゆっくりあそんでいってね! ふたば系ゆっくりいじめ 104 れいむのけっかいはゆっくりできるんだよ! ふたば系ゆっくりいじめ 110 目標にセンターを入れてゆっくり 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓いいやつじゃなくていいssです すみません -- 2015-08-19 00 05 05 俺が見たなかで一番いいやつだな この男はゾロの域に達している 続きを見てみたいな -- 2015-08-19 00 02 48 この男の物語も見てみたいな -- 2012-12-13 18 10 15 男が格好良すぎる!!やばい、絵にしてくれ!! ↓「慣れないスーツ」=「いつも和服」だったら面白いwww -- 2011-12-25 12 41 46 かっこいいじゃねえか、修羅! 宮本武蔵見たいのがあのまんじゅうを切ってると思うとシュールだけど -- 2011-08-15 13 35 07 男がかっこよすぎるわ! -- 2010-12-29 21 39 50 絵師様はおられるか!絵師様はおられるか! 早くこのSSに絵をつけてくれ!絶対に笑える絵ができる!w -- 2010-09-07 03 50 13 おお!なんかかっこいいかも? まあ、まんじゅうを切ってるだけなんだけどw -- 2010-08-27 07 48 47 面白い話だった 状況によって切る感覚の違いとか面白かった -- 2010-08-13 12 44 20
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単純所持禁止、マンガ・アニメ「調査研究」への懸念 - ITmedia 児童ポルノ禁止法改定案、提出迫る 漫画・アニメ表現規制の検討も盛り込む - ITmedia ■ ニュース2 18歳未満にみだらな行為 空自隊員処分(秋田県)(ABS秋田放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 現金渡さず逃走、途方に暮れた少女が通報 児童買春容疑で男を逮捕(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 北海道ニュース UHB - 北海道ニュース UHB | UHB 北海道文化放送 送迎車内で未成年にわいせつ容疑 元介護員再逮捕 山口 - iza(イザ!) 歌舞伎町「トー横」で少女17人一斉補導…私服警官120人投入(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 神奈川・厚木のホテルで高3女子に目隠し、みだらな行為を動画撮影 男2人再逮捕 - 47NEWS 旭川女子中学生“いじめ”事件 助けを求めるも学校側は“いじめ”を認めず・・・いじめを防ぐには?背景には問題点も【報道特集】(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ホテルで女子高生にわいせつ…3万円渡す 市職員を免職 ツイッターで知り合い「深く反省している」(埼玉新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 傷害致死事件まで起きた“トー横キッズ”の独自世界 女子高生に悪さ「トー横四天王」も(東スポWeb) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 春高バレー秋田代表 男子・雄物川 女子・秋田北の対戦相手決まる - www.fnn.jp 今泉佑唯 主演舞台終え感謝「私は今、幸せな人生を歩んでいると心からそう言えます」(東スポWeb) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース わいせつ保育士、再登録10年禁止 来年改正案提出へ - 産経ニュース 児童買春・ポルノ禁止法違反の疑い 男2人逮捕 神奈川県警 - 産経ニュース 当時10代の女性にわいせつな画像を送信させたとして21歳の男を逮捕 山梨(UTYテレビ山梨) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 男子高校生の性的画像を送信 容疑で31歳の佐賀市職員逮捕 24日、福岡県警(佐賀新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース わいせつ容疑で小学校講師を逮捕 - 47NEWS 18歳未満と知りながらギフトカード4万円分渡し 児童買春の疑いで四街道の男逮捕 旭署(千葉日報オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 11歳女児の裸を撮影か 出頭した研究員の男逮捕(静岡県)(静岡放送(SBS)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「性欲抑えきれなかった」男児に強制性交容疑で岡山の男再逮捕 奈良県警、サイバーパトロール端緒(山陽新聞デジタル) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 強制わいせつなどの疑いで元力士再逮捕 女児に裸画像送らせる - 東京新聞 横浜の高3女子に裸の画像送らせ「相手しないとSNSで拡散」 埼玉の男を逮捕(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 高3女子に裸の画像送らせ「相手しないと拡散」 男逮捕 | カナロコ by 神奈川新聞 - カナロコ(神奈川新聞) ホテルで女子高生にわいせつな行為した疑い、57歳男を逮捕 埼玉・川越署に被害者家族から相談、発覚(埼玉新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 現金1万円渡す約束して10代にみだらな行為 沖縄で埼玉の男を逮捕(沖縄タイムス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 共産党の公約で「非実在児童ポルノ」が衆院選の争点化…表現規制問題の論点整理 - Business Journal 未成年のわいせつ被害撲滅へ…警察が有害情報に目光らせる『サイバーパトロール』手掛かりは無数の“隠語” - tokai-tv.com 「非実在児童ポルノ」めぐる日本共産党の政策紹介ページが議論呼ぶ 「誤った社会的観念を広める」(1/2 ページ) - - ねとらぼ ◆児童ポルノ製造疑い - 山陰中央新報 SNSでの性被害 簡単につながる「Z世代」守れ - ITmedia 女子高生にカラオケ店でわいせつ、容疑の男逮捕 SNS通じ…18歳未満と知るも現金渡し行為/埼玉・川越 - 埼玉新聞 児童ポルノ撮影疑い 「西郷どん」出演の俳優逮捕 - 産経ニュース 【SNSの罠】女子中生になりすました元校長の卑劣メッセージ - 産経ニュース SNSでの性被害 簡単につながる「Z世代」守れ - 産経ニュース 少女にわいせつ、教諭「現金とスマホは対価ではない」…児童買春容疑を一部否認 - 読売新聞 女子中学生にわいせつ画像送らせた疑い 20歳男逮捕 北海道警 - 産経ニュース 15歳少女とみだらな行為、容疑で中学教諭を逮捕 - 産経ニュース 鹿児島でパイロット逮捕が1位 先週の注目記事21年9月12日-18日 - Aviation Wire ホテルで女子生徒とわいせつ、現金渡す約束した無職男を逮捕 母親が娘の行動を確認、埼玉県警に相談し発覚(埼玉新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 教諭が小学校トイレで盗撮、有罪判決…「教員としてあるまじき行為だ」 - 読売新聞 高1と中2女子にみだらな行為、スマホで撮影も 男を逮捕 | カナロコ by 神奈川新聞 - カナロコ(神奈川新聞) 元力士が少女装い11歳女児にわいせつ画像送らせた疑いで逮捕 当時は現役 - ニッカンスポーツ 現金渡す約束し、レンタルルームで中2女子にみだらな行為か | カナロコ by 神奈川新聞 - カナロコ(神奈川新聞) 「自慰行為の動画を送ってよ」児童ポルノ犯がSNSで見つけたターゲットに使う卑劣な手口 なぜ子供たちは「自撮り」を送るのか - PRESIDENT Online 16歳少女を買春、商業施設の駐車場で…会社員を逮捕 少女と母親が埼玉県警に相談して発覚 - 埼玉新聞 ニルヴァーナのジャケ写「全裸赤ちゃん」提訴が話題、日本の法律で「児童ポルノ」にあたる?(弁護士ドットコムニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 児童ポルノのメモリーカードをゴックン…懲役12年後に母国メキシコへ強制送還される31歳男|もぎたて海外仰天ニュース - 日刊ゲンダイDIGITAL 入所児童にわいせつか タブレット端末に行為を撮影した動画 元職員の男逮捕 香取署(千葉日報オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース スケボー仲間の男子高生4人、たまり場の廃虚で児童ポルノ動画撮影か - 読売新聞 元美容師、客だった17歳少女のポルノ映像撮影 - 読売新聞 福祉犯罪被害、SNSきっかけが5割超 目立つ低年齢 神奈川 - 毎日新聞 - 毎日新聞 静岡県内 少年の摘発・補導749人で過去最少 2020年県警まとめ、夏休みの犯罪被害「注意を」|あなたの静岡新聞 - @S[アットエス] by 静岡新聞 ホテルで女子高生にわいせつ行為…会社員を逮捕 SNSで出会い、3万円渡す 家族が埼玉県警に相談し発覚 - 埼玉新聞 コインランドリーで下着を盗んだ男に判決 カウンセリング予定と執行猶予(沖縄タイムス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 3歳女児の裸撮影疑い、大分の高校教員を逮捕 - 産経ニュース 視覚支援学校の講師、少女2人にみだらな行為…携帯電話で撮影させた疑いも - 読売新聞 SNSで女子になりすまし下着姿送信させる 容疑者逮捕 - 朝日新聞デジタル 教諭「4回会ったら30万円払う」とわいせつ行為、3回目の後に連絡絶つ - 読売新聞 人気元ユーチューバーに、罰金50万円の略式命令 - 読売新聞 押収した児童ポルノを私有スマホで撮影…巡査を書類送検 - 読売新聞 行為を犯罪化する意味―話題の「大麻使用罪」―(園田寿) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 第67回 スマホで加害者にもなる10代 - 新公民連携最前線 「裸の写真送って」「お金渡すから会おう」求めに応じると…SNSで狙われる未成年 - 読売新聞 児童ポルノ違反疑い 自称進学塾長逮捕 千葉北署 - 千葉日報 性的画像、減らない流出被害 宮城県内で昨年23人被害 - 河北新報オンライン ホテルで女子高生にわいせつ 容疑で大学生を逮捕 2万円渡す約束し、2万円盗む 母親が埼玉県警に相談 - 埼玉新聞 わいせつ画像、送信させる…女子高生や女児に スマホに保存した男、容疑で逮捕 女子高生ら自分で撮影 - 埼玉新聞 12人の男児・女児にわいせつ行為 男に懲役18年判決 - 朝日新聞デジタル YouTuber逮捕は氷山の一角、児童の「自画撮り被害」という社会問題 - NEWSポストセブン 元人気YouTuber、児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 桐生署が時効気付かず男性逮捕 児童ポルノ製造容疑 釈放後、別件で再逮捕 - 上毛新聞ニュース 児童ポルノ法違反で罰金 消防士を停職処分 - 中日新聞 子どもへの性被害生む児童ポルノという引き金 - 東洋経済オンライン 「児童の売買,児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利条約選択議定書の実施に関するガイドライン」公表に対する政府の見解 - Ministry of Foreign Affairs of Japan 米人気ユーチューバー、児童ポルノ法違反で禁錮10年判決 米連邦地裁 - BBCニュース 児童ポルノ禁止法違反の疑い 29歳の保育士男逮捕 流山署 - 千葉日報 今日は何の日?:単純所持を禁止、改正児童ポルノ法が成立(6月18日) - - ITmedia 児童ポルノの単純所持、あす罰則規定施行 需要絶ち子供を保護 - 産経ニュース 警察が法改正で根絶をねらう「児童ポルノの根源」 - 産経ニュース 改正児童ポルノ禁止法 | ニュース - 公明新聞 単純所持禁止する改正児童ポルノ法、7月15日施行 1年間は罰則適用なし - ITmedia 児童ポルノ禁止法改定案成立 - しんぶん赤旗 児童ポルノ“所持”も禁止に 改正法が成立|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 児童ポルノ「単純所持」も罰則対象 改正禁止法成立 - 日本経済新聞 児童ポルノ所持にも罰則、改正児童ポルノ禁止法が成立 - CNN Japan 単純所持を禁止する改正児童ポルノ法成立 - ITmedia 日本雑誌協会、改正児童ポルノ法成立に「断固抗議」 「表現規制につながる危険性がある」 - ITmedia 子どもの権利を守る 児童ポルノ禁止法改正案 | 公明ニュース(2014/6/11) - 公明新聞 児ポ法改正案から漫画・アニメの条項を削除へ - ハフィントンポスト 児童ポルノ禁止法問題、各党代表が賛否を表明 安倍首相「あくまで子どもを守るための法律」 - ITmedia 「創作の自由が侵される可能性」 児童ポルノ禁止法改定案、文芸家協会が反対声明 - ITmedia 児童ポルノ禁止法改定案に日弁連が反対声明 「善良な社会風俗の保護が目的ではない」 - ITmedia 児童ポルノ禁止法改定案の全文、衆院サイトで公開 - ITmedia 児童ポルノ法改正に反対声明相次ぐ 「定義があいまいで混乱する」 - J-CASTニュース 児童ポルノ禁止法改定の真の目的は何か? 単純所持禁止、マンガ・アニメ「調査研究」への懸念 - ITmedia 児童ポルノ禁止法改定案、提出迫る 漫画・アニメ表現規制の検討も盛り込む - ITmedia .
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水銀燈「そろそろ決着をつけましょう。真紅」 真紅 「望むところだわ」 銀「私の攻撃がかわせるかしら? それ!!」 紅「!!」 銀「あははははは!!貰っちゃった。貰っちゃったぁ…真紅の‘ダイヤの5’貰っちゃったぁ」 紅「ありえない……私が水銀燈に負けるなんて………!!」 J「たかがトランプで熱くなりすぎだろ…」 雛「真紅の負けなの~」 紅「おだまり!! 」 蒼「落ち着いて真紅」 紅「次は負けないわ!水銀燈!!」 翠「蒼星石の声が届いてねーです」 薔「…次は、大富豪…」 雛「ヒナ‘ひちならべ’がやりたいの~!!」 翠「‘ひちならべ’ではなく‘しちならべ’です!!これだからおバカ苺は」 蒼「まぁ、いいじゃない。じゃ、しちならべにしようか」 薔「(大富豪得意なのに……」 金「しちならべでもカナの一番は変わらないかしら~~~」 ベ「カード切りおわったぞ」 蒼「ありがとう。配るね。」 紅「勝負よ!!今回は私が勝つわ!!」 銀「ふふっ。いつまで強気でいられるかしら?」 ベ「(ふっ、俺のカードはまた無しか……)」 ベ「よし、クラスのみんなで着ボイスを作ろう。JUM、サイトを作れ」 JUM「なんで僕がふぼあっ!」 真「やりなさい」 ベ「順番にメモを渡すのでその通りに録音してくれ。」 銀「私はこれぇ~? 乳酸菌とってるぅ~?」 金「カナはこれかしらー! 楽してズルして頂きかしらー!」 翠「翠星石は…これは認めないですぅ!」 蒼「そういわずに…」 翠「…チビ人間なんかおとといきやがれですぅ!」 蒼「僕はこれか…はい!マスター!」 真「不本意だけど仕方ないわね。JUM、お茶を入れて頂戴。」 雛「雛はー…うにゅうー??一言だけなのー…」 薔薇「…カワイソウ…」 ベ「(これを1個100円で配信すれば大もうけ間違いなし…)」 JUM「あ、配信で得られた金額はすべてメグさんの治療費に回すから。それでいいよね?」 真「あなたにしては賢い判断ね。」 銀「ジ、JUM…大好きよぉ~」 翠「ちょっと水銀鐙~はなれなさいですぅ」 ベ「(俺の貯金をはたいて買ったマイクとMTRがぁぁぁ…)」 真「庭の掃除をするわよ、手伝いなさい、雛苺」雛「真紅がお掃除なんて珍しいのー」真「お黙り!」翠「校門から客人が着やがったですぅ」蒼「あ、あれは…」 おすぎ「お黙り!!」 JUM「あーる日金太が歩いていると」 ベジータ「美しいお姫様が逃げてきた」 笹塚「悪い人にねえ追われているの」 梅岡「ねえ!金太!守って」 真紅「金太守って金太まもってきんたまも・・・何よこの歌詞!はしたないわ!」 ?1「ほら!彼女来るぞ!!」 ?2「うわ・・・でも、大丈夫かよ、俺なんかで・・・。」 ?1「大丈夫だって!この前俺のダチがここの生徒通して聞いたんだけどよ、彼女お前みたいなワイルドな奴が好みらしいぞ・・・。」 ?2「う、うん自信が出てきた・・・やってみるよ!」 ?1「お前の勇士はこのデジカメで写してやるよ!」 ?2「おう!頼んだぜ!!」 雛「水銀燈帰るの~!!」 水「そうね、早く帰ってメタルギア3やらないと」 ?2「あ、あの・・・僕隣のジオン私立高校のガルマって言います!」 水「で、そのガルマが何の用かしら?」 ガルマ「あ、あの・・・僕と付き合ってください!!」 水「・・・ごめんなさい、あなたみたいな人、アウトオブ眼中なの・・・。」 雛「あははー、フラれてるのー!!」 ガルマ「図ったなシャアーーーーーーーー!!!!」 シャア「・・・撮ったぞ」 真紅 「今日は久しぶりに皆でレストランにお食事にでも行きましょうか!!」 水銀燈「あらぁ?真紅にしては珍しい事言うわねぇ?」 真紅 「ふふ…たまにはこういうのも良いのでなくて?(そのあとジュンと…///)」 雛苺 「わーい真紅のおごりー!雛ハンバーグ食べたーい!!!」 金糸雀「雛苺!真紅のおごりだからもっと高い物頼むと良いかしらー!」 翠星石「やったですぅ!!流石真紅は気前が良いですぅ!!」 薔薇水「…………(銀ちゃんと同じの食べよ////)」 蒼星石「真紅悪いよ、やっぱり割り勘の方が……(それにジュン君と約束してたんだよなー…)」 真紅 「良いのよ、蒼星石。たまには皆との時間を大切にしなければね。ジュンも当然来るわよね?て言うか来なさい。命令よ」 JUM「あ、ああ……(蒼星石とディナーデートの予定が……ガックシ)」 真「水銀燈…あなたは歌わないの?」 水「やぁよ…。私が一番に決まってるもの…。」 真「あら…私の後に歌うと、恥をかくのかしら…?」 水「言ってくれるじゃなぁい…。分かったわ…一曲だけよぉ…。」 マイクを持って立ち上がる 水銀燈 「よ~るの~ま~ちは~しず~かで~ふ~かい~うみ~のよう~♪」 真「…(う…上手いわ…)」 蒼「まさに…田中理○そのものだ…!」 雛「すごいの~…!雛も負けてられないの~!」 のり「うはwwwww晩飯できたwwwww集合wっうぇっうぇww」 真紅 「kwsk」 のり 「今日は、花丸ハンバーグちゃん!」 真紅「また花丸ハンバーグかよwwwwクオリティ低すぎwwwww」 翠星石 「最近桜田家の夕食がつまらない件について」 雛苺 「あるあるw」 めぐ「し→ん→く→の→お→っ→ぱ→い→う→pで晩飯のテンションがうp」 薔薇水晶 「あるあるwwwwww」 水銀燈 「ねーy・・・あるあるwwwwww」 蒼星石 「真紅が貧乳脱出すればいいんじゃね?」 金糸雀 「お前マジで頭いいな」 雛苺「うにゅーうpまだー?」 巴 「ねーよwwwwwwwww」 のり 「うにゅーうpしたら負けかなと思っている」 笹塚 「どの薔薇乙女と晩飯奪い合いたい?」 ベジータ 「俺は、蒼星石ちゃん!」 みっちゃん「7時までに1000行ったらおっぱいうpします」 JUM「女神キタ(゚∀゚)コレ!!!!」 梅岡 「BOOOOOO⊂ニニニ( ^ω^)ニニ⊃OOOOOON」 金糸雀 「みっちゃんやるじゃん」 じじぃ 「かーずーきー」 薔薇乙女@大掃除 真「ちょっと!何で私がこんな事!」 翠「そうです!何で私がこんな事!」 水「あらぁ・・・でもやらなきゃ片付かないわよぉ?」 薔「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 真「ならあなた一人でやりなさい!私はやらないわ!」 翠「水銀橙なら一人でも大丈夫です!さぁやるです!」 水「え・・・・う、うぅ・・・・・・」 薔「・・・・・・・・テツダウ」 水「!!・・・薔薇水晶・・・ありがとぉ・・・」 真・翠「!!!!!!!!!!!!!」 蒼「JUMくん。ちりとりやってくれないか」 J「おう。わかった」 真「本当にもう、水銀燈ったら私が優しく接したらすぐつけあがるしw」 雛「ほんとなのーw」 蒼「全く、僕なんかこの前男子と間違われてナンパされちゃったw」 翠「おめーら!水銀燈を悪く言うなですぅ!!」 真「あら、最近あなた仲良いじゃない?どういう風の吹き回し?」 雛「翠星石おかしいのー。」 蒼「本当だよ、わけわかんない。」 蒼「翠星石、目玉焼き任せて良い?」 翠「はいです、翠星石に任せるです…ふふふw」 真「まだ、雛苺と金糸雀は起きないのかしら…しょうがないわね…薔薇水晶…。」 薔「……分かった…」(二人を起こしに行く) 雛「ふわあ~おはよーなのー。」 金「この匂いは…目玉焼き!?なんで卵焼きじゃないのかしら~!!」 水「朝はやっぱり…ヤクルトよねぇ…。」 雛苺「フゥ、やっと今日も眠りの時間になった~!…まったく、バカのフリするのも疲れるよ」 翠星石「キャハハそれ超分かるw言葉使いとかいちいち気ぃ使うのだるいよねw」 真紅「…あの、今日もお疲れさまでした…ペコリ 明日もよろしくお願いします」 雛苺「おう、お疲れ!明日も早いから早く寝ろよ」 翠星石「明日は、雛苺とおやつの取り合いするから、いつも通りよろしくね♪」 真紅「…はい、分かりました、頑張ります…おやすみなさい」 雛苺&翠星石「おやすみぃ、また明日♪」 たまたま手元にあった地図帳をぱっと開いたら 沖縄でした。というわけで。 紅「これが朱禮門ね。・・2000円札どうするつもりなのかしら」 雛「それは禁句なのー。」 蒼「晴れたし・・・ちょうどいいね。冬に沖縄のページを開くのもどうかと思うけど。」 翠「それも禁句です!蒼星石!」 金「カナのテンションも絶好調なのかしらぁ~。」 水「男がいれば面白かったのだけど・・・まぁいいわぁ。フフフ。」 薔「・・・。」 蒼「さて・・自由行動だっていうし、行こうか。」 翠星石「ジュン、セックスするです!」 蒼星石「ジュン、セックスしようよ!」 金糸雀「ジュン,カナとセックスするかしらー!」 水銀燈「ジュン、セックス、セックスよぉ!」 薔薇水晶「ジュンセックス…」 のり「ジュン君、姉弟妹でセックスよぅ!」 ベジータ「ジュン、セックスだぜ!」 笹塚「ジュン、セックスだよ」 スネーク「性欲を持て余す」 JUM「うはwwwwwwwwww13Pかよwwwwwwwwww」 JUM「窒息死しそうになりました。 13Pはやめといた方がいいです。オススメできません。」 蒼「~♪」 べ「蒼ちゃん!!!!」 蒼「!?」 べ「やらないか?・・・!!!!」 バッ(マントを脱ぎ全裸) 蒼「御免今日はジュン君とやる約束なんだ」 べ「へ?・・」 蒼「じゃあね」 べ「あちょ・・・・・あ!翠ちゃん!!!」 翠「?」 べ「やらないか?・・・!!!!!」 翠「今日はジュンと約束があるデス」 べ「えええ」 べ「・・・・こうなったら」 水「今日はぁジュンと~・・」 雛「無理なのー」 薔薇「・・・やだ」 紅「無理よ今日はジュn・・・」 べ「ジュン・・おまいは何時からプレイボーイになったんだ!?」 べ「あいつには・・地獄を見せてやる・・・」 ラ「手伝おうか?」 べ「(゚д゚)ハッ!お、おまいは・・・手伝ってくれるのか?」 ラ「あ奴に薔薇お嬢様との行為は認めません」 べ「よし!!ローゼン丼阻止計画実行だ!!!!!!!」 雛苺「真紅ー!おはようなのー!」 真紅「あら雛苺。おはようございますにゅ。紅茶が飲みたいにゅ」 雛苺「?今日の真紅、何かヘンなの?」 真紅「何をしてるにゅ。とっとと自販機いってくるにゅ」 雛苺「・・・?はーいなのー・・・」 翠星石「今日の真紅、なんかおかしいです…」 蒼星石「・・・今年もこの時期が来てしまったか。」 翠星石「・・・?」 蒼星石「年に数回、真紅は先祖がえりを起こしてしまうんだよ。 恐らく今日はジュン君も・・・」 翠星石「・・・そうですか。あ、噂をしたら丁度チビ人間が」 JUM「みんなー、おはようございますにょ!」 水「闇鍋をするわよぉ?」 真「じゃ、みんな各自持ってきたものを入れましょう」 ドボ、チャポン、トポン 翠「じゃ、食べるですぅ」 蒼「いただきまーす……!…ウエエエ…クハァ!ペッ!オエエ…うう…マズイ…すげー甘いし、葉っぱ浮いてるし」 雛「苺いれたのー」 金「カナは砂糖をいれたかしら」 水「私はヤクルトをいれたわぁ」 真「ダージリンをいれたわ」 蒼「バーローwww少しは考えろよwwww」 雛「ん?でもおしいのー」 真「そうね、斬新な味だわ」 薔「店出せるんじゃない?」 翠「…かゆうま」 蒼「ちょwwおまえらwww」 もしJUMが全ドールと契約して、姉妹全員で喧嘩したら。 真紅「全く、水銀燈に腕を取られた時はどうしようかと思ったわ。」 水銀「クスクス、真紅ったら脆ぉい。」 翠星「全く、チビ苺ったら・・・いい加減悪さはやめるです。」 雛苺「なんでなのー!翠星石がうにゅー横取りしたのー!」 金糸「楽してズルして遠距離かしらー。」 蒼星「全く・・・止めた僕の身にもなってよ・・・。」 薔薇「フゥ・・・・・ツカレタ・・・・・。」 JUM「 」 水銀燈生徒会長「物騒な学校になったわねぇ」 真紅生徒副会長 兼理事会役員「このまま放っておいてもいいの?」 水銀燈「あれで生徒に問題があるわけでも無いし、学校の運営にも支障はないし。ほぉって置くしかないわぁ」 真紅「でも、仮にも学校の理事会内部で2派に別れてテロの応酬だ。なんて」 水銀燈「教育委員会にたれ込むおばかさんなんて居ないわぁ。校長だって自分の首がかかってるわけだし」 真紅「でもどうしてこんなことになってしまったのかしら?」 水銀燈「ほぉんと。えらい人が無茶をはじめるとこまるわぁ。歯止めをかける人がいなぁくなるもの」 水銀燈「ねぇ・・・ムスカ校長って大人になりたくない人って思ったことなぁい? 生徒や授業は演出、この学校も青春時代を思い出すための舞台装置なのよきっと」 真紅「まさか・・・」 水銀燈「リアリストにはわからないかもねぇ」 ゆーきやこんこ あられやこんこ ふってもふってもずんずんつーもる いーぬ(雛苺)はよろこびにわかけまわり ねーこ(真紅)はこたつでまるくなるー
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ゆっくり夢幻 第一夜 こんな夢を見た。 腕組をして枕もとに座っていると、あおむきに寝たゆっくりれいむが、静かな声でゆっくり死ぬよと言う。 れいむは赤いリボンを枕に敷いて、輪郭のやわらかな饅頭顔をその中に横たえている。 真っ白な頬の底に温かい血の色がほどよく差して、口の中は若干赤い。 とうてい死にそうには見えない。しかしれいむは静かな声で、もう死ぬよとはっきり言った。 自分もたしかにこれは死ぬなと思った。 そこで、そうかね、もう死ぬのかね、と上から覗き込むようにして聞いてみた。 死んじゃうよ、と言いながら、れいむはぱっちりと眼を開けた。 勝気なうるおいのある眼で、長いまつげに包まれた中は、ただ一面に真黒であった。 その真黒なひとみの奥に、自分の姿が鮮やかに浮かんでいる。 自分は透きとおるほど深く見えるこの黒眼のつやを眺めて、これでも死ぬのかと思った。 それで、ねんごろに枕のそばへ口を付けて、死ぬんじゃなかろうね、大丈夫だろうね、とまた聞き返した。 するとれいむは黒い眼を偉そうにみはったまま、やっぱり静かな声で、ゆっくりしたけっかがこれだよと云った。 じゃ、私の顔が見えるかいと一心に聞くと、ゆっくりみえているよと、反り返ってみせた。 自分は黙って、顔を枕から離した。腕組をしながら、どうしても死ぬのかなと思った。 しばらくして、れいむがまたこう云った。 「しんだられいむをうめてね! 大きなしんじゅ貝であなをほってね! そしておそらから落ちてくる星のかけらをおはかにおいてね! そしておはかのそばにゆっくりまっていてね! れいむはあいに来るよ!」 自分は、いつ逢いに来るかねと聞いた。 「お日さまがでて、お日さまがしずんで、それからお日さまが出て、またしずんで―― あかい日があっちからこっちへ、あっちからこっちへとおちていくうちに―― おにいさんはゆっくりまてる人?」 自分は黙ってうなずいた。れいむは静かな調子を一段張り上げて、 「ひゃくねん待っていてね!」と思い切った声で言った。 「ひゃくねんおはかでまっていてね! ゆっくりあいにくるよ!」 自分はただ待っていると答えた。 すると、黒いひとみのなかに鮮やかに見えた自分の姿が、ぼうっと崩れて来た。 静かな水が動いて写る影を乱したように、流れ出したと思ったら、れいむの眼がぱちりと閉じた。 長いまつげの間から涙が頬へ垂れた。――もう死んでいた。 自分はそれから庭へ下りて、真珠貝で穴を掘った。真珠貝は大きな滑かな縁の鋭どい貝であった。 土をすくうたびに、貝の裏に月の光が差してきらきらした。湿った土の匂いもした。 穴はしばらくして掘れた。れいむをその中に入れた。 そうして柔らかい土を、上からそっと掛けた。掛けるたびに真珠貝の裏に月の光が差した。 それから星の破片の落ちたのを拾って来て、かろく土の上へ乗せた。星の破片は丸かった。 長い間大空を落ちている間に、角が取れて滑らかになったんだろうと思った。 抱き上げて土の上へ置くうちに、自分の胸と手が少し暖くなった。 自分は苔の上に坐った。 これから百年の間こうして待っているんだなと考えながら、腕組をして、丸い墓石を眺めていた。 そのうちに、れいむの言った通り日が東から出た。大きな赤い日であった。 それがまたれいむの云った通り、やがて西へ落ちた。赤いまんまでのっと落ちて行った。 一つと自分は勘定した。 しばらくするとまた唐紅(からくれない)の天道がのそりと上って来た。 そうして黙って沈んでしまった。二つとまた勘定した。 自分はこういう風に一つ二つと勘定して行くうちに、赤い日をいくつ見たか分らない。 勘定しても、勘定しても、しつくせないほど赤い日が頭の上を通り越して行った。 それでも百年がまだ来ない。 しまいには、苔の生えた丸い石を眺めて、自分はれいむにだまされたのではなかろうかと思い出した。 すると石の下から斜(はす)に自分の方へ向いて青い茎が伸びて来た。 見る間に長くなってちょうど自分の胸のあたりまで来て留まった。 と思うと、すらりと揺らぐ茎のいただきに、心もち首をかたむけていた細長い一輪のつぼみが、ふっくらとはなびらを開いた。 真ん丸な赤ん坊れいむが鼻の先でゆらゆらと揺れた。 そこへはるかの上から、ぽたりと露が落ちたので、れいむは自分の重みでふらふらと動いた。 自分は首を前へ出して冷たい露のしたたる、丸いれいむを齧った。 自分がれいむから顔を離す拍子に思わず、遠い空を見たら、あかつきの星がたった一つ瞬いていた。 「百年はもう来ていたんだな」とこの時始めて気がついた。 第三夜 こんな夢を見た。 赤ん坊まりさをおぶってる。たしかにまりさの子である。 ただ不思議な事にはいつの間にか眼が潰れて、盲饅頭になっている。 まりさが赤ちゃんの眼はいつ潰れたのと聞くと、ずっとむかしだよと答えた。 声は子供の声に相違ないが、言葉つきはまるで大人である。しかも対等だ。 左右は青田である。道は細い。鷺の影が時々闇に差す。 「たんぼへかかったね!!!」と背中で云った。 「ゆっ、どうしてわかるの?」と顔をうしろへ振り向けるようにして聞いたら、 「だってさぎさんが鳴いたよ!!!」と答えた。 すると鷺がはたして二声ほど鳴いた。 まりさは我が子ながら少し怖くなった。こんなものを背負っていては、この先どうなるか分からない。 どこかにゆっくり捨てようと向うを見ると闇の中に大きな森が見えた。 あそこならばと考え出す途端に、背中で、 「ゆゆん」と云う声がした。 「わらわないでね!」 子供は返事をしなかった。ただ 「おとーしゃん、まりちゃはおもい?」と聞いた。 「おもくないよ!」と答えると 「ゆっくりおもくなるよ!!!」と云った。 まりさは黙って森を目じるしにはねて行った。田の中の道が不規則にうねってなかなか思うように出られない。 しばらくすると二またになった。まりさは股の根に立って、ちょっと休んだ。 「いちがゆっくちたっているはずだよ!」と子ゆっくりが云った。 なるほど八寸角の石が腰ほどの高さに立っている。 表には左り日ケ窪、右堀田原とある。 闇だのに赤い字が明らかに見えた。赤い字はいもりの腹のような色であった。 「ゆっくちひだりへいっちぇね!」と子ゆっくりが命令した。 左を見るとさっきの森が闇の影を、高い空からまりさらの頭の上へなげかけていた。 まりさはちょっと躊躇した。 「えんりょちないでね!!!」と子ゆっくりがまた云った。 まりさは仕方なしに森の方へはね出した。 腹の中では、よくめくらのくせに何でも知ってるなと考えながら一筋道を森へ近づいてくると、背中で、「めきゅらはゆっくりふじゆうだね!」と云った。 「だからおんぶしてあげてるでしょおおおお!」 「ゆっ、おんぶありがちょうね! でもばかにしてりゅね! おやにまでばかにされちゃったよ!!!」 何だかいやになった。ゆっくりしないで森へ捨ててしまおうと思って急いだ。 「もうちょっといくとわかりゅよ!――ちょうどこんなよるだったよ!!!」 と背中でひとりごとのように云っている。 「ゆゆっ? なんのこと?」ときわどい声を出して聞いた。 「なんのことって、しってるでちょ!」と子ゆっくりはあざけるように答えた。 すると何だか知ってるような気がし出した。けれどもはっきりとは分からない。 ただこんな晩であったように思える。そうしてもう少し行けば分かるように思える。 分かっては大変だから、分からないうちに早く捨ててしまって、安心しなくってはならないように思える。 まりさはますます足を早めた。 雨はさっきから降っている。路はだんだん暗くなる。ほとんど夢中である。 ただ背中に小さい子まりさがくっついていて、その子ゆっくりがまりさの過去、現在、未来をことごとく照らして、寸分の事実も洩らさない鏡のように光っている。 しかもそれが自分の子である。そうして盲目である。まりさはたまらなくなった。 「ここだよ、ここだよ! ちょうどその杉のねもとだよ!!!」 雨の中で子ゆっくりの声ははっきり聞こえた。まりさは覚えず留まった。 いつしか森の中へ入っていた。一間ばかり先にある黒いものはたしかに子ゆっくりの云う通り杉の木と見えた。 「おとーしゃん! そのすぎの根のところだったね!!!」 「ゆっ、そうだよ!」と思わず答えてしまった。 「ぶんか五年たつどしだったね!!!」 なるほど文化五年辰年らしく思われた。 「おとーしゃんがまりちゃをころちたのは、いまからちょうどひゃくねんまえだね」 まりさはこの言葉を聞くや否や、今から百年前文化五年の辰年のこんな闇の晩に、この杉の根で、一人の子まりさを殺したと云う自覚が、忽然として頭の中に起った。 まりさはひとごろしだったんだねと始めて気がついた途端に、背中の子まりさが急に石地蔵のように重くなった。 第九夜 魔法の森中が何となくざわつき始めた。 今にもスペカバトルが起こりそうに見える。 焼け出された魔理沙が、夜昼となく、屋敷の周りを暴れまわると、それを夜昼となくアリスがひしめきながら追っかけているような心持ちがする。 それでいて森のうちはしんとして静かである。 巣には若い母れいむと子れいむがいる。父まりさはどこかへ行った。 まりさがどこかへ行ったのは、月の出ていない夜中であった。 巣の中でわらじをはいて、黒い頭巾をかぶって、裏口から出て行った。 その時母れいむのくわえていた雪洞(ぼんぼり)の灯が暗い闇に細長く射して、古い檜を照らした。 父まりさはそれきり帰って来なかった。 母れいむは毎日子れいむに「おとーさんは?」と聞いている。子れいむは何とも云わなかった。 しばらくしてから「あっち」と答えるようになった。 母れいむが「いつかえってくるかな!!!」と聞いてもやはり「あっち」と答えて笑っていた。 その時は母れいむも笑った。そうして「ゆっくりかえってくるよ!!!」と云う言葉を何べんとなく繰り返して教えた。 けれども子供は「ゆっくり」だけを覚えたのみである。 時々は「おとーさんはどこ?」と聞かれて「ゆっくち!」と答える事もあった。 夜になって、あたりが静まると、母れいむはリボンを締め直して、小枝を髪の間へ差して、子れいむを背中へ背負って、そっと巣から出て行く。 母れいむはいつでも素足だった。子れいむはこの饅頭の音を聞きながら母の背中で寝てしまう事もあった。 土塀の続いている涸れ川を西へくだって、だらだら坂を降り尽くすと、大きなイチョウがある。 このイチョウを目じるしに右に切れると、一丁ばかり奥に朱塗りの鳥居がある。 片側は田んぼで、片側は熊笹ばかりの中を鳥居まで来て、石段をぴょんぴょん登ると、暗い神社になる。 鳥居まで来て、それを潜り抜けて二十間ばかり敷石伝いに突き当ると、古い拝殿の前に出る。 ねずみ色に洗い出された賽銭箱の上に、大きな鈴の紐がぶら下がって昼間見ると、その鈴のそばに博麗神社と云う額がかかっている。 博の字が、ゆっくりした書体にできているのが面白い。 そのほかにもいろいろの呪符がある。 たいていは巫女の手にした呪符を、倒した妖怪の名前に添えたのが多い。 たまには帽子を納めたのもある。 鳥居をくぐるとたまに巫女が掃き掃除をしている。 石畳に饅頭肌の音がぴちゃぴちゃする。 それが拝殿の前でやむと、母れいむはまず鈴を鳴らしておいて、すぐにしゃがんでジャンプをする。 たいていはこの時フクロウが急に鳴かなくなる。 それから母れいむは一心不乱にまりさの無事を祈る。 母れいむの考えでは、まりさがゆっくりしたまりさであるから、ゆっくりの神の博麗へ、こうやって是非ない願をかけたら、ゆっくりかなうはずだと一途に思いつめている。 子れいむはよくこの鈴の音で眼をさまして、あたりを見ると真暗だものだから、急に背中で泣き出す事がある。 その時母れいむは、ゆっくりしていってねと叫びながら、背を振ってあやそうとする。 するとうまく泣きやむ事もある。 またますますはげしく泣き立てる事もある。 いずれにしても母れいむは容易に立たない。 一通りまりさの身の上を祈ってしまうと、今度はリボンを解いて、背中の子を前へ廻して、口にくわえて拝殿へのぼって行って、 「あかちゃん、ゆっくりまっていてね!!!」と自分の頬を子供の頬へすりつける。 そうしてリボンを長くして、子れいむを縛っておいて、その片端を拝殿の欄干にくくりつける。 それから二十間の敷石を往ったり来たりぴょんぴょんお百度を踏む。 拝殿にくくりつけられた子れいむは、暗闇の中で、リボンのゆるす限り、広縁の上を這)い廻っている。 そういう時は母れいむにとって、はなはだ楽な夜である。 けれども縛った子れいむにゆんゆん泣かれると、母れいむは気が気でない。 お百度の足が非常に早くなる。大変息が切れる。 仕方のない時は、中途で拝殿へ上がって来て、いろいろすりすりしておいて、またお百度を踏み直す事もある。 こういう風に、幾晩となく母れいむが気を揉んで、夜の目も寝ずに心配していた父まりさは、とくの昔にお兄さんのために虐殺されていたのである。 こんな悲しい話を、夢の中で母から聞いた。 (原案、漱石:夢十夜) ===================================================================== YT 過去作品 その他 エレベーターガール そ その他 変身 そ ゆっくりいじめ系27 幻想鉄道の動物対策 虐 機 霊夢×ゆっくり系2 博麗神社の酒造り 虐 料 その他 諸君私はゆっくりが好きだ そ 美鈴×ゆっくり系2 ほんめーりん×ゆっちゅりー甘甘水責め 虐 そ その他 FireYukkuri そ ゆっくりいじめ系187 終端速度 虐 家 無 永琳×ゆっくり系11 八意永琳のアルティメット・サイエンス 虐 そ ゆっくりいじめ系281 冬眠ゆっくりの子守唄 そ 環 性 家 ゆっくりいじめ系312 乙女よ、森はまだ早い 虐 性 無 ゆっくりいじめ系345 ゆっくり塊魂 虐 魔理沙×ゆっくり系4 ゆっくりの身の程 このSSに感想を付ける
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『価値観の違い』 それは異様な光景だった。 百を超えるゆっくりが二つに分かれて対峙している。 一つは背後に森を背負っており、ゆっくり達は皆、枝や石などで武装していた。 もう一方は人間の育てている畑を背後としており、成体ゆっくりから赤ゆっくりも混ざっており、皆不安そうな顔をしている。 だが何よりも際立っているのは、そのどちらにも黒い帽子を被った巨大な饅頭―――つまりドスまりさが居るという事だ。 ドスを長にもつ群れが互いの親交を深めている―――様には見えない。 森側のゆっくり達の携帯した武器と、不安そうな畑ゆっくり達を見ればそれは明らかだ。 「まりさ!ドスの使命をわすれのたのかだぜ!ドスはゆっくりをゆっくりさせるのぜ!」 「ゆぅ……まりさはみんなをゆっくりさせているよ?」 「嘘をつくなだぜ!!それでもドスなのかだぜ!?」 大声で叫ぶ森側ドス(森ドス)と静かに答える畑側ドス(畑ドス)。 森ドスは生粋の野生であり、生まれてから今に至るまで、ずっと森の中で生活してきた。 ありすとまりさの番の7人姉妹の長女として生まれ、数匹の妹達は自然現象や野生動物の手にかかり死んだが、まりさは無事大人へと成長できた。 独り立ちし、自立した生活ができるようになり、そろそろ番を作ろうかと思っていたらドスへと変化していた。 ドスに会った事はなかったが、ドスの役割というのはなんとなく理解していた。 『ドスとして群れを治めゆっくりをゆっくりさせなければならない』 ドスとなったまりさは群れをつくり、有能なぱちゅりーを補佐としてたて、群れの個体数を調整し、冬篭りに備えて食料を備蓄し、外敵からゆっくりを守り、素晴しいゆっくりぷれいすを作り上げた。 だがそんな時、群れに酷い傷を負ったゆっくりが訪れた。 それは人間によって虐待を受けたゆっくりだった。 ドスは人間を見たことなかったが、聞くところによると人間は、ゆっくりをゆっくりさせない、とてもゆっくりできない存在らしい。 ドスの使命はゆっくりをゆっくりさせること―――。 ドスは決めた。 『人間によってゆっくりできないゆっくりを開放する』と。 人間はゆっくりを見るとすぐさま潰そうとしてくるらしい。 ドスは群れのゆっくりを『戦えるゆっくり』にするために、ゆっくりみょんの剣術を皆に教え、人間との戦いに備えた。 同時に偵察ゆっくりを森の外に送り、森の外のどこに人間がいるか調べた。 そして群れの訓練を終えた時、この森の麓に人間に捕まったゆっくりが大量に居るという情報を得、手始めにそこのゆっくりを開放する為、赤・子ゆっくりは一部のゆっくりに任せ、戦闘ゆっくり達と共に森を出てきたのだ。 一方の畑ドスは、なんと町で野良生活をしてたまりさがドスへと変化したものだった。 街での生活は過酷だった。 幼いときに駆除によって片親をなくし、父まりさの手によって育てられた。 あと少しで独り立ちというときに父まりさも駆除によって死んだ。 街ゆっくりはいつ死んでもおかしくないので、機会があればすぐにでも番を作り子を作る。 まりさもその例に漏れなかったが、その番と子供も駆除によって全滅した。 他にも、猫や烏、犬など……様々な恐怖を乗り越えまりさは成長した。 そしてある日ドスになったが、まりさは既に一つの結論に達していた。 まりさは、人間に飼われとてもゆっくりしているゆっくりを知っている。 中にはそれをかさにきて野良ゆっくりをいじめる飼いゆっくりもいた。 自分たちが恐れる動物でさえ人間を避け、同時に人間の元で暮らす動物はゆっくりしているように見えた。 ゆっくりしたお家。 ゆっくりした食べ物。 ゆっくりした暮らし。 その全ては人間が握っている。 『ゆっくりするには人間に気に入られなければならない』 ドスになったからといって人間に勝てるだなんて思わなかった。 長く街ゆっくりをやっていたまりさにとって、人間という存在は絶対的な力の対象となっていたのだ。 同時に同じような思いを持つゆっくりを集め、そのことを優しい人間に相談すると、郊外のこの農場を紹介してくれたのだ。 なのでドスたちがこの畑に居るのは、労働力として働く代わりに人間の保護を受けるというものだったのだ。 ちなみにこの畑の作物は『ゆっくりが作るゆっくりした作物』(完全無農薬天然栽培)という触れ込みのもと売買されている。 お互いにゆっくりを目指してそれなりの結論を出したドス同士だった。 だが、その溝は深かった。 「どうしてドスが人間と一緒に居るんだぜ!!人間はゆっくりしてないんだぜ!ゆっくりを苦しめる存在なんだぜ!!」 「そうだよ!そんなんにんげんといっしょにいるなんてゆっくりしてないどすだよ!!」 「そんなどすといっしょにいるなんて、おお、あわれあわれ!」 「ゆっくりしてないよっ!」 森ドスのゆっくり達も畑ドスとそのゆっくりを非難する。 「それは一部の人間さんだよっ。ここの人間さんはとてもゆっくりさせてくれるよっ!」 「しょうだよっ!おにーしゃんはゆっきゅりしちぇるよっ!」 「とかいはなおにいさんとどすをぶじょくするなんてとんだいなかものねっ!」 「そうだよっ!」 畑ドス側も負けてはいない。 「ゆゆっ?あのゆっくりたちはとてもゆっくりしてるよ?」 「にんげんはぜんぶわるいやつじゃないの?わからないよー?」 「わからないみょん!どういうことなんだみょん?」 だんだんと森ドス側のゆっくり達にざわめきが広がりつつある。 こっちにもドスは居るが、あっちにもドスが居る。 元より森ドスにとってコレは予測していなかった事だった。 森ドスが聞いたのは虐待を受けたゆっくりである。 そのゆっくりが人間のことを悪く言うのは当然であるし、ドスも人間の事をよく知ろうともしなかった。 群れのゆっくりも、人間の事をあまり知らずにここまで事を進めてしまったので、当然といえば当然である。 一方の畑ゆっくり達はいろんな意味で人間を知り尽くしたゆっくりである。 同時に、ゆっくりする為には人間と上手くやっていかなければならないと理解した頭のいいゆっくりでもある。 しっかりと自分自身で判断し、畑ドス側に居るので迷いなどはなかった。 「ゆぐぅ……まりさ!本当にそれでいいのかだぜ!人間に媚売って自分たちだけゆっくりするだけでいいのかだぜ!?」 ゆっくりはゆっくり全てをゆっくりさせる。 森ドスにとってはそれが全てだった。 「全てのゆっくりをゆっくりさせるなんてできないよ。まりさが面倒見切れる範囲内で、人間さんとゆっくりできるゆっくりと一緒にゆっくりしたいよ」 畑ドスの考えに理解を示すゆっくりはほんの一握りだ。 それ以外のゲスや頭の悪いゆっくりがここに入り込めば、たちまち人間との関係は悪化し、畑の群れは崩壊するだろう。 畑ドスはそれだけは防ごうと思っていた。 「ドススパークやゆっくりオーラは何の為にあるのだぜ!?ゆっくりをゆっくりさせる為!ゆっくりをゆっくりできないものから守るためなのぜ!!」 森ドスは帽子の中からキノコを取り出し掲げてみせる。 ドススパークやゆっくりオーラの発生源となるキノコは、大きく立派に育っており、森ドスの帽子の中には未だ幾つかのストックがあった。 「まりさはキノコさんをもってないよ」 「ゆあっ!?」 畑ドスの返答に森ドスは驚愕する。 「人間さんと一緒に暮らすため、キノコさんを生えないようにしてもらったよ。それにキノコさんはもう、人間さんが別の畑で作ってるから特別じゃないよ」 畑ドスがお帽子を取った。 「!!」 「ゆゆっ!?どすのあたまさんが?!」 「はげまんじゅううううううぅぅぅ!?」 畑ドス自ら頭を焼き、キノコを生えないようにしたのだ。 自分が人間に逆らう意思がないこと。 何とかして友好的な関係を作りたいと思っていることを精一杯アピールした結果である。 自分のゆっくりできることを犠牲にした、畑ドスの精一杯の誠意だった。 そのかいあって何とか今の状態を作り出すことができたのだ。 なお、頭頂部は焦げ目だけが残り、金髪の髪の毛は帽子からはみ出た部分しかないのだ。 この畑ドスの姿を見た森ドスは結論を下した。 「そうなのかだぜ……わかったのぜ……」 「ゆぅ。わかってくれたんだね。まりさ達はまりさ達のやり方があるんだよ。森のみんなはこれからも森の中で『まりさはドス失格なのぜ』……ゆ?」 よく見ると森ゆっくり達の様子もさっきとは違ったものになっている。 完全に、畑ドスとゆっくり達を見下したものだ。 「ゆぷぷっ!はげあたまのどすのむれのゆっくりなんてゆっくりできないねっ!」 「ゆっくりできないゆっくりはせいっさいなのぜっ!!」 「しょせんにんげんにこびをうるいなかもののどすとゆっくりね!」 「まりさはドスとしての誇りも使命も忘れたおろかなドスなのぜ……!そんなドスは……真のドスの名の下に制裁するよっ!!」 森まりさがキノコを口に運ぶ。 「ま、まりさっ!!」 「無能なドスが口を開くんじゃないのぜ!!まりさはこれから人間を制裁してゆっくりによるゆっくりの為のゆっくりプレイスを作るのぜ!!」 「そうだよ!れいむがゆっくりスタめのゆっくりぷれいすだよっ!!」 「じゃまをするどすはしぬんだねー。わかるよー!!」 「むのうなどすとゆっくりはしねだみょん!!」 どうやら畑ドス達を完全に敵とみなしたようだ。 「ど、どすぅー!!!」 「わ”、わがらなあああああ!?」 畑ゆっくり達は自分たちに向けられる殺意に完全にすくみあがっている。 「どぼうじでわがっでぐれないのおおおおおぉぉぉ!?まりさ達はまりさ達のやり方でゆっくりするよっ!!こんなところでドススパークを撃ったら人間さんに殺されちゃうよ!!帰ってね!!森に帰ってもうここには来ないでね!!」 「煩いんだぜ!!無能などドスはゆっくりしねっ!!むーしゃ!むーしゃ!行くのぜ!ド―――」 バフンッ 森ドスがドススパークのために大きく口を開けた時、森ゆっくり達が居る場所めがけて何かが飛んで行き、ドスの目の前で破裂した。 「ゆゆっ!?」 それは赤い霧を作り出し、森ゆっくり達を包み込んだ。 「な、なんなのぜこれは!?よく見えないのぜっ……ゆぅっ……ぎいぃ!?」 途端に、全身に走る激痛。 「ゆんぎゃあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁ!?!?」 森ドスの悲鳴を皮切りに、それは森ゆっくり達にも伝染していく。 「い”っ、い”ぢゃい”い”い”い”い”い”い”い”い”ぃぃぃぃぃ!!あんござんばい”ぢゃい”よ”お”お”お”お”お”お”お”ぉぉぉぉぉ!!」 「ゆんぎゅぎゃあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!」 「び、びえないいいいい!!!おべべがびえないいいいいい!!いだいいいいいいいい!!!」 「がらっ!がらっ!!かはっ!!がはっ!!」 「ゆぶぶぶぶぶっ!!ゆべえええええええ!!」 霧ではなく煙玉。 煙の成分は辛味成分を凝縮した『ゆっくりの群れ駆除用辛味煙幕』。 赤・子ゆっくりならば即死。 成体でも数分で死亡。 ドスであっても数十分で死に至る。 数分後。 森ドスはむーしゃむーしゃしていたキノコを口に含んだまま地面に倒れ付していた。 目は真っ赤ですでにかすれており、舌と涎と涙をだらだらと垂らし、しーしーを大量に漏らしている。 続いてなにやら白い雨のようなものが降ってきた。 それは中和剤で、既に人間が近くまで来ており作業を始めていた。 なおドスは死んでいない為中和剤はかけられない。 「ゆげっ……み”み”んな……」 ドスが目を向けた場所にあったのは大量のゆっくりの死骸だけ。 どのゆっくりも餡子を吐き散らし、涙と涎としーしーにまみれ、苦悶の表情を浮かべて息絶えている。 人間がその死体を袋につめる。 実に淡々とした作業だった。 「あ”……あ”……あ”……」 「まりさ……」 その近くに畑ドスが近づく。 「どうして帰ってくれなかったの?どうして人間さんに関わろうとなんてしたの?森の中でゆっくりしていれば、ずっとゆっくりできたのに……」 畑ドスが悲しそうに言う。 ドスは他の畑ゆっくり達はその場から立ち去らせており、この凄惨な場面を見なくてよいようにしていた。 「ど、どず……ば……ゆっぐいを……ゆっぐり……ざ、ぜ……」 「ゆっくりしてたよ?まりさ達の群れはとてもゆっくりしてたよ?羨ましかったよ……。でも……もう……みんな死んじゃったよ。きっと残った子供達も人間さんに殺されちゃうよ。人間さんは容赦しないよ。みんな……みんな……死んじゃうよ?」 「ど、どぼじ……で……?ばでぃざば……ゆっぐり……を、ゆっぐ……り……」 「……ここは森じゃないんだよまりさ……。まりさとまりさ達は同じゆっくりだけど全然違う場所に生きてるんだよ……。まりさはその境界線を越えちゃったんだよ……。そうしたら、もう、ゆっくりできないんだよ……でも、まりさ……ありがとう。ごめんね……」 「ゆ”っ……ゆ”っ……ゆ”っ……」 森ドスは死んだ。 その時、雨が降ってきた。 人間が作業を中断し戻って行く。 雨が降ればゆっくりの死骸は全て溶けてしまう。 作業の手間が減るのだ。 「ドス。帰るぞ。……残念だったな」 人間の一人がそう言って引き上げて行く。 「……」 ドスは呟く 同じゆっくりだったのに、最後までお互いに交わせなかった言葉を。 「まりさ……ゆっくりしていってね」 帰ってくるはずのない返事を待つかのように、畑ドスはいつまでも雨の降る草原に佇んでいた。 読んでくださりありがとうございました、 前回の投稿でもご指摘がありましたが、最大の悩みが『ゆっくりの言葉』が書けないのです。 なんか、普通の人間が話ってるっぽくなってしまう(以前の『あるドスのゆっくり』でもご指摘がありましたが)。 他の皆様が書かれているようなゆっくりの豊な言葉(主にスカッとする悲鳴や命乞いw) をしっかりと書けるようにしたいです。 ふたば系ゆっくりいじめ 433 ゆっくり親子 とクズ人間 ~Another~ ふたば系ゆっくりいじめ 496 あるドスのゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 530 絶対的虐待意思 ふたば系ゆっくりいじめ 650 絶対的虐待意思 0 ふたば系ゆっくりいじめ 684 ドス以外いらん ふたば系ゆっくりいじめ 733 あるドスの最後 ふたば系ゆっくりいじめ 745 絶対的虐待意思 ~せめてゆっくりらしく~ ふたば系ゆっくりいじめ 815 おかねさんとゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 901 原材料 ふたば系ゆっくりいじめ 935 底辺ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 1314 どぼじでごんな”ごどずるの”おおおぉぉ このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 絶対あき感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1325 価値観の違い』 トップページに戻る