約 545,807 件
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2411.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 1153 自慢のゆっくり/コメントログ」 たしかにw改造ゆっくりやってみてぇーw -- 2010-05-07 00 10 20 女の子がゆっくりを虐めることにじゃなくて持って来たことに怒ってるのがいいね -- 2010-05-19 17 40 17 一瞬、女の子に対して「ちっ、愛護派のこどもには間違った道を行かぬように調教が必要だな!」 って思ったけど、別に必要なさそうだな。 ちなみに愛護派は否定しない。ピース的な愛護派(笑)は絶対的に否定するがな。 虐だろうが愛だろうが、イキすぎなければどっちも微笑ましい -- 2011-10-31 18 06 15
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1977.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 946 ゆっくりラブラブバンジー/コメントログ」 にんげんさんひどいよ…ゆっくりだっていきてるんだよ… -- 2010-07-13 18 41 45 ↓じゃあ、こんなところに来るなよ…… ネットには他にも楽しいところが沢山あるし、現実にもあるだろ こうやって俺みたいなすぐ反応する厨房をみて楽しむっつーならわかるけど あまり良い趣味じゃないぜ -- 2010-07-26 09 39 03 ↓釣果 -- 2010-07-26 18 09 37 うざいなあ -- 2010-08-07 00 36 18 ↓ゆっくりうんぬん言ってる場合じゃない小学生でリア重とか死ねばいいのに?マジ死んでください! 彼女いない歴がうん十年の俺に喧嘩を売っているんですねわかります。 -- 2010-08-21 17 34 06 ゆっきゃんちゃんの絵がw どっちが本当なのw 俺はロリコンだから後者を選ぶ! -- 2010-08-28 01 05 07 とっしくん俺と代わってくれ、マジで! -- 2010-08-28 01 17 45 俺は前者のゆっきゅんちゃんのがポイント高いわ。 -- 2010-08-28 10 31 56 小学生でバスト80台とかどう考えても只の胴付きじゃねえかww -- 2010-09-05 22 17 05 くっ、小学生でリア充なんて… とっくん代われ! 恐怖で焼き切れる所が面白かったなぁ お空飛んでるみたいとかじゃないのかw -- 2010-11-27 19 52 30 ↓5 本文を見る限りは顔は2枚目で体は1枚目が正しい気がするぜ -- 2010-12-12 17 50 34 ↓↓↓ 胴付=巨乳とか妄想膨らましすぎワロタwww そんな俺設定作っちゃうなんてどんだけHENTAIなんだよwww -- 2011-02-11 18 27 18 1枚目wwwwこええええええww てか、一瞬女かと思うほどだな、とっくんwww -- 2012-07-29 22 21 16 小学生がゆっくりいじめ..... -- 2012-09-15 22 50 06 皆…『叫んだのはとっしくん、じゃなくて身長148センチショートボブの黒髪、お目々ぱっちりの小学校でも評判の美少女にして、スレンダーなのに何故かバスト88(Gカップ)のゆっきゅんちゃんだ。』って最初に書いてあるではないか… -- 2012-11-17 17 23 27 とっしくんが羨ましすぎる -- 2013-12-22 03 08 44 こうゆうのも面白そうだ -- 2018-06-24 12 56 20
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/994.html
おぼうしをぶん投げて 27KB 現代 飼いゆっくり ぬるいじめ 『おぼうしをおいかけて』の続き ※独自設定垂れ流し ※愛で描写ありのぬる虐め ※『ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて』の続き、と言うかアナザーエンド 前作の感想に触発されて書きました まりさは絶望の中にいた。 雨が降っていた。小雨程度のそれは、多くの生き物に「恵みの雨」と呼ばれるものだろう。 だが、ゆっくりにとっては違う。水に溶けるナマモノにとっては、この程度の雨でも致死 の毒だ。 それでも、まりさ種なら自慢のおぼうしでしのげたかもしれない。だが、このまりさは今、 おぼうしをかぶっていない。 「おぼうしぃ……おぼうしぃ……」 うめく言葉とのばす舌のわずか先に、まりさの大事なおぼうしはあった。普段ならひと跳 ねもすれば届く至近距離。しかし、いまのまりさにとっては無限の彼方だった。 まりさのあんよはうごかない。 ある男が戯れにまりさのおぼうしを奪い、投げた。まりさは必死に追ったが、まりさが追 いつくたびに男はおぼうしを投げた。それを繰り返すうちに、まりさは知らず知らずのう ちに悪路へと導かれ、そしてあんよの機能は破壊されてしまったのだ。 もはやまりさは這いずることすらできない。 「おぼしぃ……おぼうしがあればゆっくりできるのにぃ……」 もはや雨に溶けるしかない絶望の中、しかしまりさはおぼうしに希望を見いだしていた。 おぼうしがあればゆっくりできる。 根拠のない、しかし純粋なその想いは、信仰にも似ていた。この状況、たとえおぼうしを かぶったところで上からの雨は防げても足下にたまる水は防げない。動けないまりさには 死しかない。 だが、それでも。 それでもまりさは、おぼうしが欲しかったのだ。 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 まりさの悲惨な最後もまた、ゆっくりにはありふれたもの。 だが。 「だいじょうぶ?」 突然、まりさを打つ雨がやんだ。 「……ゆぅ……?」 まりさが見上げるると、そこには優しげに、まりさを心配する顔があった。 まりさの知らないおねえさんがいた。その手に持つ傘が、まりさに降りそそぐ雨を遮って くれているのだ。 「ねえ、まりさ。あなた、わたしの飼いゆっくりにならない?」 それはまりさの切望していたこと。 突然の問いかけに、まりさの餡子脳は混乱することすらできず、ただ願望を口にさせた。 「なりたいよ……だから……」 再び、まりさは舌をのばす。前へ、前へと。 「だから……おぼうし、かぶせてね……」 おねえさんはにっこりうなずくと、まりさのおぼうしを拾うと水を軽く払い、まりさにか ぶせてあげた。 「ゆぅ……ゆっくり……していってね……」 そして、まりさは気を失った。 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 だからこの出会いはきっと、神様の気まぐれか、さもなければ運命だったのだろう。 おぼうしをぶん投げて 「ゆっぎゃあああああ!」 まりさとおねえさんの飼いゆっくり生活は、まずはまりさの悲鳴によって彩られた。 「こらまりさ、我慢して!」 「やべでええええ! いだいいだいいだいいいいい!」 ・ ・ ・ 雨の中の出逢い。あの後、まりさはおねえさんのアパートまで運ばれた。濡れた身体をド ライヤーで乾かしてもらい、ひと心地ついたとき。 「まりさ……あなた、ちょっと汚いわね?」 「ゆ、ゆゆう!?」 まりさは元飼いゆっくりだった。人間の都合で野良となって数ヶ月。身体はすっかり汚れ てしまった。 「濡れて乾かして、また濡れるってのも忙しいけど、まずはきれいにしないとね」 まりさとしても綺麗になれるなら歓迎だ。それはゆっくりできることだ。 そうして、まりさはおふろばにつれてこられた。 最初はよかった。髪の毛をシャンプーしてもらうのは気持ちよかったし、身体を石鹸の泡 できれいにしてもらうのはくすぐったくも心地よい感触だった。 だが、ここで問題が発生した。 「どうしても汚れが落ちないわね」 「ゆうう……」 通常、野良のゆっくりのよごれというのは簡単に落ちない。常に地べたをはいずらざるを えないゆっくりは、都会の排気ガスや埃を皮の随までしみこませてしまう。 「でも、ゆっくりの本を読んで落とし方はしっているわ」 「ゆうう! それならまりさ、きれいになりたいよ! きれいになって、おねえさんをゆ っくりさせてあげたいよ!」 「ふふ! いい子ね、まりさ。でもちょっと大変よ。まりさに耐えられるかな?」 「まりさはのらでがんばってきたよ! かいゆっくりになるためなら、つらいこともがま んできるよ!」 「えらい! よく言ったわ!」 そして、まりさの洗浄が始められたのだが……。 結論から言えば、まりさは耐えられなかった。それであの悲鳴である。 「だめかー。まりさ、そんなに痛い?」 「ゆううううう! いだい、いだいよおおおおおお!」 「うーん。ま、そりゃそっか」 野良の汚れは皮の随までしみこんでいる。それを綺麗にするにはどうするか? 答えはシンプルだ。よごれた皮ごと削り落とす。これに尽きる。 おねえさんの手にあるのは台所で洗い物に使うスポンジだ。それも頑固な油汚れを落とす ための、目の粗いものだ。これでこすって汚れのついた皮を削ったのである。乱暴なよう だが、ゆっくりは皮が削れても小麦粉とオレンジジュースで簡単に治療できる。必要なら 愛ゆ家だってやる一般的な方法なのだ。 もっとも、その痛みに耐えられるゆっくりは少ない。 ゆっくりには耳と鼻がない。全身の皮で音を聴き、においをかぐ。すなわち触覚・聴覚・ 嗅覚すべてが全身に張り巡らされているのだ。 ゆっくりが痛みに弱い理由もここにある。ちょっとした切り傷でも、ゆっくりにとっては 三つの感覚器を少しずつ削り取られることを意味する。しかも傷口を全身の皮で意識する ことになるのだ。触覚で痛みを感じ、聴覚で傷口の裂ける音、餡子の漏れる音を聴き、嗅 覚で身体から漏れでる餡子のにおいをかぐことになる。三つの感覚で相乗された痛みとは どれほどのものだろう。 ゆっくりの研究家の中には「ゆっくりの痛みは人間には想像し得ない未知の領域」と語る ものまでいるくらいだ。 だから、まりさが痛みに負けるのも無理はないと言えるだろう。 「じゃあ仕方ないわね。やめましょうか」 「ゆゆっ……!」 おねえさんのやさしい言葉。だが、まりさは迷う。 がまんしないと綺麗になれない。綺麗になれないとおねえさんをゆっくりさせてあげられ ない。そうしたら……また、野良に戻ってしまうことになるかもしれない。 「おねえさん……まりさ、やるよ……!」 「え?」 「まりさ、がまんするよ。だからまりさをきれいにして……!」 まりさの目には決意がみなぎっていた。 「まりさ……あんたを拾ってよかったわ! よし、いくわよ!」 そして、おねえさんは心を鬼にしてまりさをこすり始めた。 「ゆっぎゃああああああああ! いぢゃい、いぢゃい、いぢゃいいいいい!」 決意はあっても、悲鳴はこらえられない。 「やっぱりやめる?」 「ゆうううう、やめない! やめないよ! まりさがんばるよおおお!」 「よーし、じゃあ手加減しないで一気にやっちゃうわよ。早く終わった方がいいでしょ。 そりゃー!」 「ゆっぎゃああああああああ!」 まりさは存分に悲鳴を上げた。 しかし一度も「やめて」とは言わなかった。 ・ ・ ・ 「ゆうう……」 無限に続くと思われた痛みも、実際にはほんの数分程度だった。だが、まりさが疲弊しき るには十分だった。 「まりさ、よくがんばったわね。もう痛いのはおしまいよ」 続いておねえさんが用意したのは小麦粉を多めに溶かした特製オレンジジュースとハケ、 そしてドライヤー。 「さ、まりさ。なおしてあげるからね」 ハケで丁寧に特製オレンジジュースを塗り、出力を弱めたドライヤーで丹念に乾かしていく。 「ゆうう……ぺたぺたして、ぽかぽかして……ゆっくりできるよお……」 全身くまなく特製オレンジジュースが塗られた。痛んだ底面には特に念入りに塗り込まれ た。 「さ、傷はおおむねふさがったわ。それじゃ、栄養とらなきゃね」 「ゆ……ごはん……」 「あ、むーしゃむーしゃはしなくていいわよ。口を大きく開けると、傷口に悪いからね。 口をちょっと開けて?」 「ゆ、ゆゆ?」 まりさの口の中に入り込んできたのは、ほ乳瓶の口だった。 「さ、吸って」 「ちゅーぱ、ちゅーぱ……し、しあわせー!」 ほ乳瓶の中身は人肌に暖められたほっとジュースだ。ゆっくりにとってはこれ以上ない滋 養だろう。 まりさはむさぼるように吸い、あっと言う間に飲み尽くした。 「さ、あとはゆっくりお眠りなさい」 「ゆ、おねえさん……まりさのおぼうしは……?」 「あそこよ、ほら」 おねえさんの指さすほう、洗濯バサミで止められ干されるまりさのおぼうしがあった。こ ちらも洗濯されたのだろう、汚れはすっかり落ちていた。 「ゆうう……まりさのおぼうしさん、とってもゆっくりしてるよお……おねえさん、あり がとう……」 「まだ乾いてないから、かぶるのは明日までがまんしてなさい。ね?」 「ゆう……すぴー」 「あら、見たとたんに寝ちゃった。おぼうしを見て安心したのかしら。ふふ、そんなにお ぼうし、大事なんだ」 おねえさんのほほえみに見守られ、まりさは野良の頃には得られなかった最高のゆっくり の中、眠りについた。 それからまりさにとって夢のような生活が始まった。 まりさの傷は完治した。削られた皮はもちろん、あんよの傷も思ったほど深くなく、前と 同じように歩けるようになった。 おねえさんは優しかった。 しつけの時はきちんと厳しく言うが、普段は穏やかにほほえみ、まりさのことをとてもゆ っくりさせてくれた。 それに、そもそもまりさはしかられるようなことをほとんどしなかった。生活に慣れるま では勝手が分からず失敗もあったが、元々まりさはペットショップで躾られたれっきとし た飼いゆっくりだったのだ。飼い主の都合で不幸にも野良の身に堕ちたが、幸運にも飼い ゆっくりとして守るべきことを忘れていなかった。 ただひとつ、バッジがないことだけが悲しかった。飼いゆっくりだった頃は銀バッジをつ けていたが、捨てられたときに取られてしまった。まりさのおぼうしを投げて投げて投げ 抜いてまりさのあんよを破壊した男に「これはすごいバッジだ」ともらったバッジがあっ たが、それはただの景品だった。それがわかったとき、まりさはとても悲しんだ。 だが、バッジがなくてもかまわなかった。まりさは基本的に外にでようとしなかった。家 の中にいる分にはバッジがなくてもなんの問題もない。 普通のゆっくりは、孤独を嫌う。時に孤独が高じて野良を招き入れて不幸に見舞われるこ ともある。 だがこのまりさは違った。日中おねえさんは仕事でいないが、それでもさびしいとは思わ なかった。 人間の家の中にこそゆっくりがある――それが厳しい野良生活を通じてまりさが学んだこ とだった。仲間のいるゆっくりより安全で快適な家の中でのゆっくりを望んだ。 だが、そんなまりさに転機が訪れた。 「まりさ、銀バッジ獲得おめでとーっ!」 「ゆうう、ほんとう? ほんとうにまりさ、ぎんばっじさんもらえるの?」 「本当よ、まりさ! ほら、みなさいこの輝く銀バッジ!」 まりさは銀バッジを獲得した。基本的な躾ができていたこと、なによりその善良さが評価 された。野良を経験したゆっくりとしては最高の栄誉ともいえる銀バッジ。 さっそくおねえさんにつけてもらった。おぼうしを通して銀バッジの重さを感じる。心地 よい重みだった。 まりさは今まさに、幸せのてっぺんにいると思った。 だが。まりさのしあわせはそれにとどまらなかった。 「まりさ! 銀バッジ獲得記念に、プレゼント買ってきたわよ!」 「ゆうう、ぷれぜんと!?」 「そう! じゃーん! これよこれ!」 おねえさんが取り出したのは、ひらひらとした布だった。黒いパンツのような生地。それ を、ヒラヒラした白く縁取られたフリルが飾っている。 「ゆうう……なんだかとってもゆっくりしたぬのさんだよ……!」 「布さん、じゃないわ。これはゆっくり用の『お洋服』よ!」 「ゆゆ? おようふく?」 さっそくまりさはその『お洋服』を着ることになった。わけのわかるままあれよあれよと いうまに布を着せされ、姿見の前に立たされた。 「まりさ、似合ってるわよ!」 「ゆううう……まりさ、すごくゆっくしてるよおおおおお……!」 鏡の中にはとてもゆっくりしたゆっくりがいた。 ピンととがった漆黒の魔女帽子に白のリボン。輝く白銀のバッジ。 もちもちふっくらとした健康的なお肌。大粒のきらめく宝石みたいな瞳。 そして、『お洋服』。 まりさの口の下を優しくつつむ、帽子とマッチするゆっくりとした黒。白く縁取られたヒ ラヒラふわふわのフリルが、華やかかつ上品に彩っている。 まりさは自分の目を疑った。自分のおぼうしがなかったら、鏡のなかのゆっくりを自分だ とは思えなかっただろう。 「ゆうう……ゆっくり! ゆっくりしていってね!」 もうまりさのしあわせもゆっくりも興奮も最高潮。 すると、まりさは大変なことに気がついた。 「お、おねえさん、たいへんだよ! まりさのおようふくぬがしてね!」 「え? どうしたのよまりさ? 着たばっかりじゃない。もしかして気に入らなかったの?」 「ちがうの! ちがうのお! おようふくはとってもゆっくりしてるよ! だからだめな のお!」 「え?」 「まりさ、まりさ! ……うれしーしーでちゃう!」 まりさは顔全部を――すなわち全身を真っ赤にして言った。 うれしーしー。ゆっくりの中には子供の頃、うれしさのあまりしーしーをしてしまうこと がある。まりさは感激のあまり、とっくの昔に卒業したはずのそれに目覚めてしまったの だ。 真っ赤なままあわてふためくまりさ。だが、おねえさんは余裕の笑みだ。 おねえさんはまりさをゆっくり用のおトイレにつれていくと、 「まりさ。服の端をおくちでくわえて、上におもいっきり引っ張ってみなさい」 「ゆ? ゆーん!」 まりさが引くと、『お洋服』は延びた。そして、中央から割れた。 従来のゆっくり用のお洋服には大きな欠点があった。ゆっくりを着飾るのはいいとして、 ゆっくりひとりでは脱ぐことも着ることもできず、用も足せないかった。ところがこの 『お洋服』では欠点のひとつが改善されていた。 中央にあらかじめ割れ目が入っているのだ。その構造はちょうど男性用のブリーフに近い。 今まりさがやったように上の端を引っ張ると、ゆっくりの身体の曲面にあわせて割れ目が 広がり、しーしーやうんうんが可能になるのである。 かくして、まりさは無事ひとりでしーしーができたのであった。 「まりさ、しーしーひとりでできたよ! できたよ!」 「ふふ、まりさったらあかちゃんみたい」 「ゆゆ~ん」 まりさは恥ずかしげに身をくねらせた。だがその顔に浮かぶのは笑顔だ。 今。今こそが間違いなく、まりさのゆん生最高の瞬間だった。 「まりさ。バッジも付けたし、お洋服も着た。もう完璧ね。明日はおでかけよ!」 「ゆ! おでかけ! おそと!」 「ひさしぶりだもんね、うれしい!」 「おねえさんありがとう! まりさとってもうれしいよ!」 まりさはもう、このうれしさを、しあわせを、どう表現していいかわからなかった。 だから、餡子に刻まれた本能に従って叫んだ。 「ゆっくりしていってね!」 ・ ・ ・ 「ゆんゆんゆ~ん♪ おそと~♪ おさんぽ~♪ ゆっくりゆっくり~♪」 「まりさ、ご機嫌ね」 「ゆ! おねえさんもゆっくりしていってね!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 まりさは今、おねえさんの持つバスケットに乗せられ、公園までの道を揺られていた。バ スケットの中にはまりさのほかにもおやつなども入っている。久しぶりに外にでられるば かりではなく、ゆっくりできるものが近くにあることもまりさがご機嫌な理由だった。 だが、すこしだけ気になることもあった。 「ねえおねえさん? おもくない? まりさ、あるくよ!」 道中何度もまりさはそう問いかけていた。 まりさはバスケットボール大の成体ゆっくりだ。それ以外にも荷物が入っているとなれば、 バスケットはかなりの重量のはずだ。 「だから大丈夫だって。おねえさん、こう見えても学生の頃けっこう鍛えてたのよ。それ に……ほら! もうついた!」 「ゆうう!」 大きな自然公園の一角。芝生の敷き詰められた広場だった。おねえさんのほかにもゆっく りと遊ぶ人たちの姿もあった。 みんな楽しそうだった。ゆっくりしているように見えた。 「おねえさん! ゆっくり! ゆっくり!」 「はいはいあわてない。ほら、おろしてあげるわ」 おねえさんに下ろされ、まりさは飛び跳ねた。久しぶりの外。空はどこまで青くてひろく て、太陽は暖かだった。 まりさはおうちの中の平穏が好きだ。だが、それでもゆっくりはゆっくり。時には広い場 所で遊び回りたい。 まりさはこらえきれないといったように、おねえさんのまわりを跳ね回った。 「おねえさん! ゆっくり! とってもゆっくりしてるよ!」 「ふふ、よかったわね。調子はどう?」 「ゆ! なんだかまりさ、とってもげんきにうごけるの! こんなにはやくとべるよ!」 まりさはぽーんぽーんと、ゆっくり基準としてはなかなかの速さで跳ねた。 「ああ、それはきっとお洋服のおかげよ。あんよのところがゆっくりの皮よりグリップが よくなるように加工してあるの」 「ゆ? ぐりっぷ?」 「かけっこしやすくなってるってことよ。走りやすくなってるのはもちろん、一日中かけ っこしたってあんよが破けたりしないわ。今日は思う存分走り回るといいわ!」 「ゆっくりーっ!」 まりさは楽しくてたまらなくなった。 今日はなにをして遊ぼう? 次から次へと楽しい考えが思い浮かんでくる。餡子脳は楽し さでいっぱいになってしまって、どの遊びをしていいか決められそうにない。 だから、おねえさんに決めてもらうことにした。 「おねえさん、なにしてあそぼうかっ!?」 まりさはとてもとてもしあわせだった。 だから、 「おぼうし投げ」 おねえさんの言葉を、どこかゆっくりできないその響きを……しあわせに満たされた餡子 脳は理解することを拒絶した。 「ゆ……おぼうし……ゆゆ?」 「ほーらまりさ、いっくわよー!」 いつもの優しい声で。いつも以上の楽しそうな笑顔のままで。 おねえさんはまりさのおぼうしを奪い去り、フリスビーのように投げた。 「ゆううあああ!? まりさのおぼうしがああああああ!?」 あわてて追いかける。『お洋服』のおかげでいつも以上の速さで跳ねられるが、その爽快 感を味わう余裕などない。 おぼうし。なによりも大切なおぼうし。銀バッジをつけてその大切さの重みを増した、か けがえのない大事なおぼうし。 それが今や、まりさのおつむを離れて飛び、芝生の上に落ちてしまっている。 幸い汚れていない。まりさはほっと一息吐くと、おぼうしをかぶりおねえさんの元に戻っ た。 「おねえさんどうしてこんなこと……」 「はーい、もういっかい!」 「ゆううう!?」 まりさが問いかける暇もなく、再びおぼうしは投げられてしまう。 おぼうしを取りに行く。戻ってくる。おねえさんに投げれる。 そんなやりとりを三回繰り返し、ゆっくりに数えられない四回目に達したとき。 ようやくまりさはおねえさんの元に戻るのをやめた。おねえさんの前、手の届かない位置 で踏みとどまる。 「どうしたの、まりさ? おぼうし投げ、続けましょう?」 おねえさんはいつもと変わらなかった。やわらかな笑顔、優しい声。なにひとつかわらな い。だからまりさにはわからなかった。 「どうして……」 「ん?」 「どぼじでごんなごどずるのおおおおお!? まりざのごど、ぎらいになっぢゃっだのお おおお?」 不安を吐き出すように、まりさは絶叫した。気づけば涙があふれていた。訳が分からなか ったが、悔しくて、悲しかった。 おねえさんは、ふ、と一息吐くと、諭すようにまりさに語りかけた。 「嫌いになんてならないわ。まりさのこと、大好きよ」 「それならどうして……」 「まりさがむーしゃむーしゃしてるのが好き。かわいいもの。まりさが『ゆっくりしてい ってね』って言ってくれるのが好き。心が和むもの。まりさの寝顔が好き。無垢で愛らし いもの。でも……」 おねえさんは、満面の笑顔で言った。 「おぼうしを追いかけて、これいじょうないってくらい必死になってるまりさが、一番好 き」 まりさはわからなかった。おねえさんがなにを言っているのか、そしてこれからなにを言 おうとしているのか。 「まりさ。あなたと会ったあの日。わたしは『雨が降る前から』あなたのことを見ていた わ」 まりさとおねえさんが出会った日。 雨が降る前、まりさは必死だった。男におぼうしを投げられ、死力を尽くして追いかけて いた。 おねえさんはそれを見ていた。いや、止めもせず、傍観していたというのだ。 「わたし、昔はスポーツをやっていたの。でも、根性がなくて挫折しちゃってね。だから、 がんばっているひとが好き。わたしがあきらめて失ってしまった、夢。それを追いかけて いるひたむきな瞳が好き。がんばっているひとの顔が大好き。だからね、まりさ? ゆっ くり相手に変な話だけど、わたしはあの日、あなたに一目惚れしちゃったの」 確かにまりさは必死だった。おぼうしはたいせつだ。おぼうしを投げられると、自分の大 切なものなにもかも投げ捨てられるような気がして、二度とゆっくりできなくなるような 気がして。 だから、がんばった。あんよが傷つくのも全く気にならないぐらい、誰よりもなによりも がんばった。 「まりさ、大好きなまりさ。おうちに住ませてあげる。ごはんもあげる。寝床もあげる。 髪も梳いてあげる。大切にしてあげる。だから、ねえ、まりさ。ひとつだけわたしのわが ままを聞いて」 おねえさんの笑みが深くなった。 「お願い、まりさ。わたしを楽しませて」 ゆっくりというナマモノの生には、不幸な必然はあふれかえっていても、しあわせな奇跡 は存在しない。 まりさとおねえさんの出会い。それは幸運でも奇跡でもなく、ただの必然。 まりさはおぼうしをなによりも大事にしている。だから、そのおぼうしでもてあそばれる ために、まりさはおねえさんと出会ったのだ。 「ゆわあああああああ!」 まりさは叫んだ。得体の知れないゆっくりできない感覚に全身を打たれ、全力で逃げ出し た。 だが、お洋服で少々早くなったところで所詮ゆっくりのあんよ。人間の足にはかなうわけ がない。 「ほおらまりさ、つーかまーえた!」 「ゆうう!」 「そーれ、とんでけー!」 おぼうしを投げられては、まりさは追う以外に手がない。おぼうしをみすてて逃げるなど、 そんな選択肢はまりさの餡子脳の中には存在しない。 そしてそもそも、まりさのあんよではおねえさんから逃れられない。 まりさは為すすべもなく、おぼうしに奪われ投げられ、それを追いかける。おぼうしの落 ちた場所にたどり着いたらすぐに奪われ……それがどうしようもなく繰り返された。 あの日のようにあんよが破ける心配はない。おねえさんのくれた『お洋服』は、実にがっ ちりまりさのあんよを守ってくれた。おねえさんが『お洋服』をまりさにプレゼントした のはお祝いのためだけではない。この「おぼうし投げ」を存分に楽しむためでもあったの だ。 「よーし、こんどは高ーく高くなげちゃうわよ! それーっ!」 「ゆううう!」 「あー、風に乗っちゃったなあ……これはおねえさんにもどこに落ちるかわからないなあ ……とんでもない場所にいっちゃうかもね?」 「ゆうう! ゆぐう! ゆぐぐぐぐぐう!」 おねえさんの煽りに心を揺らしながら、それでもまりさはひたむきにおぼうしを見つめ続 ける。そうするしかない。おぼうしは、絶対にあきらめられない大切なものなのだ。 「いい、いいわまりさ。絶望してるのに、ひとかけらの希望を決して失わないその瞳…… すてき!」 こうして、まりさのゆっくりに満ちた生活は終わりを告げた。 だが、まりさは不幸になったとも言えない。 平日はごくあたりまえの飼いゆっくりとして、十分すぎるほど満ち足りた生活を送ること ができる。おねえさんは日中仕事にでているが、食べ物に困ることも寒さや暑さにさいな まれることはない。命の危険はない。ゆっくりできる。 しかし、休日は違った。おねえさんは毎週のようにまりさを連れ出し、公園で「おぼうし 投げ」を楽しんだ。最近はおねえさんのあまりに楽しそうな様子にひかれて、ほかの飼い 主もおぼうし投げを楽しむようになった。 「ゆあああ! まりさのおぼうしがあああ!」 「おぼうしぃ! おぼうしぃ!」 「おぼうしがないとゆっくりできないいいい!」 公園に響き渡る悲痛な声の中、まりさ自身も同じような声を上げ、ただひたすらにおぼう しを追いかけた。 一週間のうち、ゆっくりできないのは一日だけ。それがかえってまりさを苦しめた。餡子 脳の悲しさと言うべきか。なまじゆっくりできる時間が長いため、いつまでもおぼうしを 奪われる苦痛に慣れることができなかったのだ。 だが、ゆっくりできない思いはまりさも知らない間にたまっていき……そしてある日、変 化が訪れた。 ・ ・ ・ 「さあ! 今日もおぼうし投げよ!」 意気揚々とまりさからおぼうしを奪おうとするおねえさん。まりさはもあきらめてしまっ て抵抗しない。だが、おぼうしを投げられればすぐに必死になる。 ところが、今日は少し違うようだ。 「? ちょっとまりさ、おぼうしはなしなさいよ」 「ゆ? まりさ、おぼうしくわえてないよ」 以前おぼうしをくわえて抵抗したことはあったが、あっさりと奪われた。人間とゆっくり の力の差は歴然なのだ。それ以来、まりさは抵抗していない。 そもそもおぼうしをくわえていたらこうして受け答えができるはずもない。 「でもはずれないわよ。変な風にはまりこんじゃたのかしら。よいしょ!」 「ゆぎいいいいい! いぢゃいいいいいい!」 おねえさんがおぼうしを強く引くと、まりさが痛がり出す。 あまりの痛がりようにおねえさんは不思議に思い、おぼうしとまりさの根本を調べた。 「やだ……おぼうしと頭皮が完全にくっついちゃってる! これじゃまるで生まれる前の 赤ゆっくりじゃない!」 まりさ種が植物型にんっしんした場合、生まれ落ちるまでおぼうしと身体は一体化してい る。誕生して始めておぼうしと頭が分かれるのだ。それは双子が生まれる様に似ていた。 まりさがおぼうしを大事にする理由とする説もある。 人間でも、極度のストレスのあまり精神が幼児退行することがある。思いこみのナマモノ、 ゆっくり。まりさは毎週与えられるストレスに対し、身体が部分的に幼児退行――いや、 胎児退行したのだ。まったくもっていい加減なナマモノであった。 「これじゃ、おぼうし投げは無理かあ」 「おねえさん……」 「な、なによまりさ。どうしてあんたが落ち込んだ顔してるのよ?」 「まりさ……さよならしなくちゃいけない?」 「え?」 「おぼうしなげができないまりさは、いらない……?」 まりさにとって、おぼうし投げはゆっくりできないことだ。だが、それをすることでおね えさんがすごくゆっくりできることは知っていた。 だから、おぼうし投げができなくなった自分は、また捨てられてしまうのではないか―― そう思ったのだ。 「……バカね。まりさ、わたしはあなたのことが好きよ。大好き。捨てられるわけないじ ゃない」 「でも……」 「よし! 今日はおぼうし投げはやめて、この木の枝を使って遊びましょ! おぼうし投 げならぬお棒投げよ! ほーら、とってきなさーい!」 「ゆー!」 そして、まりさとおねえさんは夕方まで遊んで過ごした。まりさにとっては初めて外でお ねえさんとゆっくりできた時間だった。 おねえさんも笑ってくれた。でも、今までほど楽しそうではなかった。 でも。 まりさは安心していた。これでもうゆっくりできないことはなくなった。これからは休み の日を恐れることはない。ずっとずっと、ゆっくりすることができる。そう思った。 だが、そううまくはいかなかった。 次の日からおねえさんは帰りが遅くなるようになった。帰ってきてもグッタリして、あま りまりさの相手ができなかった。休みの日も出かけてしまい、まりさはおるすばんだった。 「おねえさん、きっとおしごとがいそがしいんだね……」 まりさはあきらめなかった。きっとまた、ゆっくりできるようになる。それまでは、疲れ て帰ってくるおねえさんをゆっくりさせることに全力を尽くそう……そう決心し、おねえ さんにゆっくりをふりまいた。 そんな日々が、一ヶ月ほど続いた。 ・ ・ ・ 「ゆ! おねえさん、ひさしぶりのこうえんだね!」 「そうね。一ヶ月ぶりかあ」 「おねえさんがゆっくりできるようになってよかったよ!」 「ええ。最近ちょっと大変だったけど、今日こそはゆっくりするわ」 一人と一匹は公園に来ていた。最近忙しかったおねえさんも今日はようやく暇がとれたら しい。おねえさんといっぱい遊ぼう、そしていっぱいゆっくりしてもらおう……まりさは 決意と希望に燃えていた。 「おねえさん、なにしてあそぼうかっ!?」 元気に問いかけると、おねえさんはにっこりわらって答えた。 「おぼうし投げ」 まりさの笑顔が固まった。 何を言っているのか理解できなかった。 そんなまりさに委細かまわず、おねえさんはまりさのおぼうしをつかむとそのまま持ち上 げた。 「いぢゃぢゃぢゃぢゃぢゃ! おねえさん、いたいよおおおお!」 「てええええりゃあああああああああ!」 まりさの抗議も全く無視。 それどころかまりさが今まで聞いたことのない雄叫びを上げてまりさを思い切りぶん投げ た。 「ゆううううううううううう!?」 円盤投げに似た綺麗なフォームだった。 投げられたまりさは水平に回転しながら、地面すれすれをぶっ飛んでいく。 「ゆわわわわわわああああああああ!」 ゆっくり特有の「おそらをとんでいるみたい」なんて言葉を吐く余裕などどこにもない。 回転する視界の中、なにもかもがゆっくりせずに吹き飛んでいく。 そうしてまりさは数メートル飛び、ようやく芝生の上に降り立った。 だが。 「ゆわあ!? ゆびぃ!? ゆぶうううう!?」 与えられた速度と回転は、一回の着地で消化仕切れるものではなかった。まりさは川を跳 ねて飛ぶ石切りの石のように、芝生の上を二度跳ね、三度めでようやく止まった。 「ゆはあーっ、ゆはーっ、ゆはーっ……」 何もかもがあまりに早すぎて、まりさは自分が何をされたのかすら理解できなかった。た だひどくゆっくりできない経験をしたという実感だけを抱え、まりさは荒い息を吐く。動 くことなど考えられなかった。 「どう、まりさ? 新しいおぼうし投げの感想は?」 気づけば、おねえさんが近くまで歩いてきていた。 「ゆ、おねえさん……」 「わたし、考えたの。おぼうしを投げられなくなって、どうすればいいかって……」 「おね、おね、おねえさん……?」 「考えたら簡単なのに、なまった身体を鍛えなおして投げるフォームを考えるのに一ヶ月 もかかっちゃった。でも、その甲斐はあったわ……!」 「おねえさん、まりさになにをしたのおおおお!?」 「簡単なことよ! おぼうしだけ投げられなければ、おぼうしごとまりさをなげればいい じゃない!」 「ゆううううううう!?」 あまりにも単純なこたえだった。 おぼうしがとれなくなった。だったら、まりさごと投げればいい。 だが、その実現には様々な計画と準備で為されている。きちんとフォームを考え、まりさ が大けがしなように低い弾道にすることも忘れない。そのための身体づくりに時間をかけ るなど、女性らしいじつにきめ細かな気遣いだ。 だがその理屈は破綻していた。そもそもおねえさんの目的はまりさの必死な顔を見ること だったのだ。そのまりさを投げたのでは必死な顔もなにもあったものではない。 だが、おねえさんの顔に迷いはない。 「ありがとうまりさ! わたし、スポーツの夢に破れて、ひとのがんばる姿を見ることで 虚しさを埋めてた! でも、自分ががんばる楽しさを思い出せたのよ! あなたのおかげ よ、まりさ!」 「おねえさんなにいってるのおおおお!?」 手段が目的と化していた。 だが、これはこれでいいのかもしれない。 いっぴきのゆっくりが不幸になり、一人の人間が幸せを見いだした。とても素晴らしいこ とだ。実に効率のいい計算式がここに成立したのだ。 「そういうわけでまりさ! もうひと投げいくわよおおおお!」 「どういうわけなのおおおおお!?」 「どおおおおおおりゃあああああああ!」 「ゆううううううううううううううう!?」 こうして、おねえさんは真のゆっくりを得て、まりさは飼いゆっくりとして飼い主の役に 立てるようになった。 後に、この「おぼうし投げ」改め「まりさ投げ」は口コミで全国に伝わり、空前のブーム を生むことになる。 その第一回全国大会をまりさとおねえさんが征することになるのだが、それはまた別の物 語である。 「もういっちょいくわよおおおお! せえええりゃああああ!」 「ゆわあああああああああああああああああああああああああ!」 了 by触発あき 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び ふたば系ゆっくりいじめ 213 制裁は誰がために ふたば系ゆっくりいじめ 233 どすらりー ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて 上記以前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓もしかしてナカーマ? 俺はニュースでたまに映る容疑者の顔が時々ゆっくりに見えてしまうぞ。 -- 2014-08-02 12 05 32 人間で言えば髪を掴まれてブン投げられてるといったとこでしょうか… その逆にゆっくりに例えれば…と考える癖がついたせいで映画やマンガで怪我をしたり人が死んだりするシーンとかでは笑ってしまいます。 ゆ虐のハマり過ぎ注意ですね… -- 2014-03-12 23 44 18 お姉さん可愛い! 反論さんはかっこよすぎ (*´∀`*) -- 2014-01-13 13 56 08 お姉さん可愛い(´∀`*)♭ ゆ虐もゆ愛も好きな自分にはとってもゆっくり出来るSSでした! やっぱり、触発さんの作品が一番好きです。 あと、下の自慰野郎黙れ そして反論さんに惚れたわww -- 2013-08-08 02 17 39 オナニー野郎への反論格好良杉ワロタwww -- 2013-03-30 16 56 51 お姉さんwwwwwwwwwww Sなのか?天然なのか? -- 2012-07-12 17 38 55 とてもゆっくりできたよ! -- 2011-10-13 20 22 09 ちぇんなら尻尾を掴んでハンマー投げみたいな競技が出来そうだね あとこの作品自体は俺的には可もなく不可もなくといった感じだったけど↓↓↓の反論コメで最終的にゆっくりできたよ!ありがとう! -- 2011-04-09 21 42 33 ↓↓↓とんだオナニー野郎だ。まさに餡子能。何様のつもりでコメントしてんだか。 ↓↓の人、俺もあんたの反論ですっきりした。本当にありがとう。 -- 2011-01-23 05 41 45 ↓気持ちはものすごく分かるが、そういう自慰野郎に何言っても無駄だよ…。スレが自分だけのためにあるべき物と思いこんでる奴等だからな…。それはもう、ゆっくりのおやさい並に。 そんな馬鹿に構うだけ時間と労力の無駄だよ。無視するに限る。 けどあんたの反論コメントでちょっとすっきりしたよ。ありがとう。長文お疲れさん。 -- 2011-01-22 14 30 17 ↓あんたこそやっちゃいましたね。おこがましいにも程があると分かっているなら最初から黙ってろって話だよ。前作に満足したなら何故愛でにシフトした続編なんぞ読んだんだ。 被害者面して悲しい悲しいとほざいてらっしゃるけどね、そもそも注意書きにあるぬるいじめ、愛で等の警告ワードから、まりさ幸福アナザーエンドのSSだということは容易に推測できるはずだ。 注意書きを見て筋書きや内容が自分の嗜好に合わないなら読まないこと。もし万が一読んでしまって不愉快な気分になったとしても、それは読者として当然すべき自衛を怠った自分自身に全責任があるわけだからSSに自分の嗜好を押し付けての批判だけはしないこと。 この二つってゆっくりSS読者として最低限の義務でありマナーだと思うよ。 このコメント欄を見渡せばわかる通り、コメントした人たちは皆このSSに満足している。なぜなら、彼らは注意書きを読んだ上で、自分はこのSSを楽しめる、と判断して読んだからだ。 ところがあんたは義務を満たさず注意書きすらも完全に無視して、何をトチ狂ったのか愛でSSに向かって虐待でないことを咎めるような的外れな批判や、この触発はいけなかっただの台無しだのと他人を不快にさせることばかり書いている。しかも自己陶酔のあまりに、自分が場をわきまえず不愉快をばらまいていることにすら気付いていない。 あんたのコメントはあんたの自己陶酔を満たすため以外に、このSSを楽しく読めた人達を著しく不愉快にさせる存在意義しか持ってない。 できれば消してほしいけど、ここのコメントを消す方法は俺には分からないから、それができないならせめて、最低限の義務とマナーを守らずに好き勝手にSSを批判して他の読者さん達を不愉快にしていることについて謝罪してほしい。 そしてこれからは最低限の自衛はするようにしてほしい。 とか書いても、結局あんたには読まれないだろうし、見た感じ恥知らずっぽい人だから読んでも謝ってくれないだろうけどね…… -- 2011-01-12 02 55 37 あ~あ・・・やっちゃいましたねこれは・・・ 前作の「おぼうしをおいかけて」はこれ以上ないという位 完璧で瀟洒に完結していたというのに・・・ >前作の感想に触発されて書きました まあ触発あきさんというくらいだから 触発されてなんぼなのかもしれませんが これは最もやってはいけない触発でしたね 前作は善良で素直なまりさが理不尽とも言える死を迎える話でしたから 可哀想という感想も出た事でしょう しかしそのような声に流されてしまい、美しかった前作を 台無しにするよな続編を作ってしまうなんて・・・ もちろんSSは作者様のものであり、当然自由に出来る唯一の権利者です 他者が指図するなんておこがましいにも程があると頭では理解しています ただ私は悲しかったんです。 私は前作を読んだ時に大変感動しました、 なんて完璧にまとまっていて瀟洒で美しい話なんだと・・・ これ以上はない綺麗な結末だなと・・・ 私はとてもゆっくりとさせて頂きました ・・・それがこの続編で台無しになってしまいました 先程言ったようにSSは作者様のもので、どのようにするのも自由です ただあんなに瀟洒で美しくゆっくり出来た「おぼうしをおいかけて」が 台無しになってしまった事が悲しくて残念でならないのです -- 2010-11-10 07 40 20 何てすんごいコメディwww ゆっくりできるよ~ 悲劇は、喜劇なんだね~ たのしー!ww -- 2010-10-11 19 21 39 ギャグ調なのも良いよね! 多分、すんごいイイ笑顔で 「おぼうし投げ」 と言ってそうなお姉さん想像して萌えたw -- 2010-09-12 17 25 29 お姉さん可愛いwwきっとこんな表情をしているに違いない↓ \ / ○ ○ 〃▽〃 -- 2010-08-30 22 42 04 5キロから7,8キロかな?バスケット大、、 すごすぎだろwwww -- 2010-07-23 22 36 22 ……… -- 2010-07-22 00 22 51 お姉さんスゴッw -- 2010-06-24 22 06 24 wwww -- 2010-06-20 01 33 11
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1044.html
ゆっくり改造論1 虐待薄めかも知れないです。 私は加工場の研究班に所属する主任研究員だ。今日も新商品開発のため研究を重ねている。 そんな日々を送っていると、新人の研究員が面白いことを言っていたのを思い出した。 「異なるゆっくり同士を合体させたらどうなるんでしょうかね?」 最初はそんな実験は虐待鬼意山に任せればいいと思っていたが、新商品のネタに困っていた私はその実験をしてみることにしたのだ。 用意したのは、ゆれいむ,ゆまりさ,ゆアリス,ゆちゅりー,ゆさくや,ゆっくりゃ,ゆフランの七種類である。 「「「「「「「ゆっくりできないおじさんたちは、ゆっくり死ね!!」」」」」」」 はは、威勢だけはいいじゃないかw実験体は元気が一番だな。 これから地獄が始まるし、いじめがいがあるぜ!!! まずは、捕食種の改造をするか。 「うーうー!れみりゃにぷっでぃんたべさせてくれだら、ゆるしてあげじゅんだどう。」 「ゆっくりしね、ゆっくりしね!」 ああ、本来なら既に原形をとどめてないだろうなぁ、私が慈悲深くて助かったね、ゆっくりゃ。 「主任~、鉈と小麦粉と水を持ってきました~」と新人の声が聞こえた。 「ありがとよ。お前の言葉がなかったらこんなの思いつかなかったから、こいつらはお前が改造してくれ。俺は残りを改造してみたいから。」 「いいんですか!僕、一度希少種を虐待・・・いや改造してみたかったんです!!」 楽しそうな顔をしている、未来の主任はこいつに決定だな! 「ぎゃおー、たべじゃうどー。」 まだ、言ってるよこいつ・・・ほんとに死ねばいいのに。 ぎらっと光る鉈と新人の笑みを見てようやく、ゆっくりゃは自分の状況に気づいたようだ。 新人がゆっくりゃをつかむと、 「う? いやだどぉーー!! はなすんだどぉーーー!!!」 「ざぐやー!!ざくやー!!」 咲夜さんはいないだろ。馬鹿だな。 「ざっ・・・ぶへぇぇ。。」 ゆっくりゃが新たに叫ぼうとしたその刹那、鉈はその体をスパッと真っ二つに裂いた。 「うぎゃああああああああああああ、いだいんだどおおお、ざぐやーだずげでー!!」 うるさいので、冷凍スプレーをかけて半分凍らせておいた。 そして、ずっと「ゆっくりしね」とばかり言っているフランも同じ措置を施した。 「ぎゃあああ、ゆっく・・り・・し・・・」 おんなじように凍らせたから静かになったね。 軽々しく死ねなんか言うから、こうなるんだよ「ゆっくり反省してね」 凍らせた、ゆっくりゃの右半身とゆフランの左半身を組み合わす作業が始まった。 当加工場では、統一の規格があり、Mサイズならばどのゆっくりも同じ大きさなのだ。 それゆえ接合作業は、非常に簡単なのだ。 しかし、それだけでは面白くなさそうだからか、より高等な作業をあの新入りはしている。 もしかしたら、もしかしなくてもだが、彼は鬼意山なんだろう。やはり、大物はそうでなくっちゃなww ゆっくりゃの右半身にゆフランの右半身の中身を入れ、左半身にはその逆の操作をする。 そして、内部に電動の遠隔操作できるヘラを入れて、彼は接合したようだ。 接合体(以下ゆフりゃ)が目覚めたようだ。 「うー、ゆっくりしぬんだどー」 「ぷっでぃんとさくやはたべちゃうどー」 うっわ、カオス度増し増しじゃねえか・・・ 咲夜を食べるって。。。声もゆフランとゆっくりゃの中間ぐらいだ。 「はじめに、おじざんがゆっくりしぬんだどー」 と言って飛び出した。おお、無事に羽も使えてるようだ。 新人は、飛んでくるゆフりゃに内蔵された、へらを回転させるスイッチを押した。 「うぎゃああああああああああああ、ながみがまわるんだどおおお、ざぐやーだずげでー!!」「ゆっくりしねゆっくりしね」「ざぐやはじねぇえええええええ」 何言ってるかわかんねえやww 回転すると時々本来の声も聞こえたが、時間がたつとゆフりゃの声しか聞こえなくなってきたな。そろそろだろう。 「おーい、そろそろ解体して食べてもいい時間だぞー」 「わかりました~主任~。今潰します~」 なんて聞き分けの良いやつだ。プロは自分の時間と公の時間を区別できるってことだな。 そんな感心してる間に彼は、ゆフりゃを撲殺していた。 口に入れる緊張の一瞬 「まっず、これは食えたもんじゃないな・・・」 「ほんとうっすね。やはり、肉まんと餡まんは合わないんですかね~?」 「いや、絶妙なバランスを見つけるまでは引き下がれないな。この役は君にやってもらうよ。」 「わかりました、期待に応えてみせます!!」 こうして、彼の挑戦は始まったのだ。 私は、紅魔館に「ざぐやはじねぇえええええええ」と録音されたテープを送りつけた。 その後、ボロボロになったゆっくりゃの大群が加工場に送られてきたのは言うまでもない。 続く。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/235.html
ゆっくりいじめ系3234 ゆん生リセット •初投稿です。本当にありがとうございました。 •俺設定の嵐です。本当にありがとう(ry •実験あきと名乗らせてもらいます。本当に(ry •文章が乱れているかも知れません。h(ry ゆっくりの記憶は、中枢餡の周りにある、『記憶餡』と呼ばれる部分にあるそうだ。 そこで、少し実験。 ゆっくりの『記憶餡』だけを入れ替えて、 ゆっくりの記憶を綺麗さっぱりと消してしまおう。 まず、家に転がっていたクソ饅頭を足焼き。 ジューーッ 「まりさのしゅんっそくの(ry」 おお、テンプレテンプレww そうしたらバキュームと粒餡、しぼり袋を用意。そしてバキュームを… そぉいっ!!!! ドスッ!!! 「ゆぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっッッッッッッくぁwせdrftgyふじこlp~~~!!!!?」 うわ…思わず引いてしまった。これまで見てきたより凄い顔だ… 「ゆひー…ゆひー…まりさのあにゃるさんがー………」 やったね!これでもう、うんうんが出来ないよ!! …それは置いといて……バキューム発動!! 「ゆのqづっhfをうえh@いうぃあjぉxに¥ おうのじぇふぉsんd%(°▽°)」 (まりさのあんこさんがががががががgゆぴー!ゆきゃっゆぴぴゃー♪) なんか顔文字が出ていたような気がするが、無視していく。 どんどんと吸われる、餡子。どんどん無くなっていく、大事な記憶。 中枢餡がどうにかなる前に、さっさと新品の餡子を入れていく。 にゅるー… 「~~~~~~~~~~~~!!? ゆぴぃ!?ゆんやーゆんやー!!ゆぴょっ!??」 ま、あにゃるに異物が挿し込まれたら、誰でもそうなるわな…。 幼児化してるな、よしよし。 それを確認したら、しぼり袋を抜き、小麦粉と水の生地をあにゃるに塗る。 そうしたら、うんうん穴を空ける。 まだ皮が癒着していないのか、悲鳴は全くない。 さっき『もう、うんうんが出来ない』と言ったな… あれは(ry ………まりさを確認する。 「ゆ?ゆっきゅりちちぇいっちぇね!!」 「まりしゃはまりしゃだよ!おにーしゃんはゆっきゅりできりゅひと?」 そーだよー、ゆっくりできるよー(棒) 実験成功!! どうやらまりさ(まりしゃ)は記憶餡が殆ど無くなったため、 精神が赤ちゃんになった様だ。 それでもちゃんと喋れるのは、本能によるものだろう。 ま、ゆっくりしてけ。 …番のクソれいむの元へと連れていく。 「ばりざーーーーー!!!ぶじだっだん゛だね゛ーーーー!!!!!!」 「ゆ?はじめてみりゅゆっくちだよ?ゆっくりちていっちぇにぇ!!」 「え…………………………?」 れいむの絶望の顔がなんか凄かったので、思い切りゲラゲラ笑ってしまった。 もちろんれいむとの記憶は綺麗さっぱり………。 「わらわ……ない………で……ね…………?」 絶望しながら対応してくれるクソれいむさんマジリスペクトですwww 「まり………ざ………?」 「ゆっゆっゆー♪ゆーゆーゆー♪ゆっきゅちしていっちぇねー♪」 「れいむ……は…れいむ………だよ………?」 「れいみゅっていうんだにぇ!ゆっきゅちしていっちぇね、れーみゅ!!」 「……がえぜぇ…」 「れ゛い゛むのばりざを……」 「がえぜぇぇ…………!!!!」 と、このようにゆっくりのゆん生をリセットできた。 これをうまく使えば、どんなゲスでも善良に出来るかもしれない。 デメリットは、中身は幼児化しているが、外見はただの成体だ。 何とかして精神だけは大人に出来るようにしたいところである。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ おまけ。 更に、これを応用して記憶を移し替えてみよう。 「じじいーーーー!!!!もどにもどぜーーーー!!!じnゆぶぎゅっ!?」 「でいぶのあんごがーーーー!!???ゆっゆっゆっゆ……………ゆぴぃ…ゆぴぴ……」 「ゆ?ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ」 「だぜーーーーーー!!?れーみゅのなかにはいってくるなのぜーーー!??」 「………………ゆ?まりさはまりさなのぜ。ゆっくりしていってね!!」 「…………じじいーーーー!!!(イラッ)あnゆぎょあっ!!!???」 移植成功!! ついでに潰してしまったが、 やっぱり、れいむはリアクションが良くて美味しいな。 それは置いといて、上手くいけば加工所に行かなくても記憶操作もできそうだ!! 記憶餡を混ぜれば普通に喋るめーりんとか、とかいはけんじゃ()とか、面白いことも出来そうだぜ☆ その後、他の種でもこの実験が行われ続け… 「えーきたんいんしたお!!!」 「わふ!!じゃおわふじゃおじゃおーん!!わふじゃわふわふっ!!!」 「めんどい…でもわかるよー…わかるけどめんどい………」 よく考えたら、これ、食べれなくね……? ただし、チョコシチューは意外と美味しかったそうです。 (みんなは真似しないでね!!) ………………………………………………………………………………………………………………………………………… かぐやの中身ってシチューか…? 選択肢 投票 しあわせー! (4) それなりー (6) つぎにきたいするよ! (0)
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2751.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 1316 やまめに出会った。/コメントログ」
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/368.html
まえがきという名の弁解 ゆっくりを全然いじめてない上につまらないです 後半と前半でテンションがまるで違います ゆっくりらしい台詞はほとんど出てきません 一応ドスものです それでも構わんという心の広い人だけ読んでね 見ただけで気が触れそうな満月の夜。 人も近づかない、近づけないような森の奥深くを、ゆっくりと丸い巨体が進んでいく。 そのまん丸い巨体の頭頂部にのった巨大な黒いとんがり帽子。 ドスまりさだ。 しかし彼女はどうやら普通のドスとは様子が違った。まず髪に信頼の証の飾りがなく、 いつでも楽しそうなゆっくりと違い、一言も喋らず、やや物憂げな顔で歩みを進めている。 帽子の中にいくばくかの必需品はあるが、他のゆっくりなど一匹も入っていない。 このドスは他のゆっくりから信頼されていないのか? いや、違う。どのドスよりもこのドスは信頼されていたし、このドスもそれを自覚していた。 だからこそ、権威をふりかざすような真似に必要性を見出せず、飾りをつけようとするゆっくりをやんわりと断っていた。 帽子の中に他のゆっくりを格納しないのも、他のみんなに自分に守られるだけの存在になってほしくなかったからだ。 このドスはかなりの過酷な経験をしてきた。普通のゆっくりの時も、壮絶な生を生き抜き、ドスになれた。 ドスになり、群れを作った。その頃は飾りもつけ、帽子の中にゆっくりを入れて運んだり、遊んでやり、普通の標準的なドスだった。 いつまでも群れの幸せが続くと思っていた。しかし、それは間違いで。 やはり標準的なドスの群れのように、群れはゆっくり崩壊に近づき、やがて自分だけが生き残る。 生き残り、また群れを作った。また崩壊させた。 ある時は人間に騙され、ある時は反乱勢力が台頭し、ある時は自分たちを捕食するものに襲われ、ある時は… そうした繰り返しの中、幾度も守るべきものを奪われ、それでも崩壊しそうな理性をつなぎ留め、歯を食いしばり、目から餡子を流しながらこのドスは生きてきた。 そうしてようやく気づいた、自分がゆっくりを守るだけでは駄目なのだと。 己を己が守れるようにしてやり、自分はそれを精いっぱい手助けする。それこそが崩壊を防ぎ、群れを長続きさせる最善なのだ。 強烈な一つの個ではなく、小さな個を集めて強大な一つとする。それがこのドスのたどり着いた結論。 そのための群れの掟や、制度、システムを、実験を繰り返しながら練り上げた。 その途中で、人間という存在は自分たちと切り離された。彼らとは、出来るだけ関わらない方がいい。 そして、人間も滅多に入り込まぬ森に居住区を移した。 リスクはあった。外敵の存在、人すらあまり手をつけない自然環境。 しかし、それは普通のゆっくりに限った話。このドスになら、人間を含む、大抵の外敵は相手にならなかったし。 多少の危険な場所も、乗り越えていく強靭さがあった。 そしてその場所の下見を存分に終え、普通のゆっくり視点での対処法や生活方法を編み出し。 それを根気よく教育した。教育し、そして多少の手助けはするものの、決して全面的に支援することはなかった。 巣はあくまで自分たちで個別に作らせた。ドスを中心とした一つの巣は、ドスに対する甘えを呼ぶ。 そして自分たちで開拓させることにより、自分たちはこの環境に勝てるという意識を植え付ける。 普通のゆっくりでは無理だろうと思えるようなことだけは手伝ったが、他の事は一切手伝わなかった、指示も出さなかった。 それは普通のゆっくりなら、群れのボスとしての仕事を放棄した怠慢だと思ったかもしれない。 事実そう思ったゆっくりもおり、公然とドスを批判する者もあった。 「ドスはなんでまりさたちをてつだってくれないんだぜ!?みんなでたすけあってこそのむれだぜ!」 だがドスはそんな意見には取り合わず 「不満があるなら出て行っていいよ、ここよりゆっくり出来ると思うところがあるなら」 その言葉に憤慨し、出て行ったゆっくりも少なくない。だがドスは気にしなかった、残ってくれたものがいるのだ。 しかし、中には多くのゆっくりを言葉巧みに扇動し、少しでも大きな群れにして出ていこうとするものもいた。 そういうゆっくりだけは、秘密裏にドスは殺した。 普通のドスは群れのゆっくり、いやすべてのゆっくりの命に対して強い執着と保護心を持つものである。 まれにドゲスという命をなんとも思わないものもいる。 しかしこのドスは、あまりに多くの死に触れたため、すでにこのどちらでもない精神をもっていた。 自分はこの弱きもの達の圧倒的上位にいるのだから、管理せねばならない。 それは、動物の生息地をなるべく自然の状態で保護する研究者や、植物などを植え育て、森などを作る人間のようなそれであった。 管理者。そう、自分は群れのリーダーではない、管理者だ。 群れを崩壊に導きそうな悪い芽は潰す。そこには命を奪う快感も、罪悪感も、後悔も、何もなかった。 慈悲もなく、許容もない。 次に食べられる植物や生物などの教育を終え、ある程度生活環境が整い始めたら、外敵に対する対処を教え始めた。 いや、それは教えなどではなく、訓練であった。 狩りに出向ける個体に、ゆっくりでも協力すれば倒せる外敵に対しての戦闘方法を訓練させた。 チームワークを教え、何度も仮想敵に対する訓練を行う。 そのハードすぎる訓練に、脱落するゆっくりも少なくなかった。 その中で、本当についていけなかったものは訓練をやめさせ、別の仕事につかせることにした。 そういうゆっくりは元来こういう仕事に向いていないものなのだ。なので、子守や安全な地域の植物採取などを行わせる。 中には、ダルイ、ゆっくりできないなどの理由で訓練を放棄するものもいた。 その中で本当に疲れたふりをして訓練を抜けようとするやつは、戻らせて徹底的にしごいた後に、他の狩りゆっくりに命令を下す指揮官の教育を施す。 単純にゆっくりできないから反抗しているものは、大半は軽めの体罰をつけて戻らせた。 中にはそれに対してすら徹底的に反抗するものもおり、そういうものは群れから出てもらった。 ここでの振り分けはこうだった。まず普通に訓練を続けるゆっくり、こいつらは特に問題もない普通の狩りゆっくりになるだろう。 次に騙してサボろうとするゆっくり、こいつらは多少知恵の回る奴らだということで、生き残るためなら存分に知恵をしぼりだすだろう。 次に反抗するゆっくり、体罰を受けて戻るなら、それは自分本位ながらも多少の状況は判断できるということだ、どうにもならない状況なら自分のためにがむしゃらに生き残ろうとするだろう。 そして最後まで反抗したゆっくり、そこまで嫌ならこいつらの性根はそれまでである、頭も回らず自分の嫌なことにただ拒否するだけ。こういうのは危険にあっても状況がわからず、みじめに叫んで死ぬだけだ。 そうしてゆっくりをふるい分け、最終的な訓練卒業として外敵との実戦に移ってもらう。ある数の部隊にわけ、一つずつこれを行った。 この時、ドスは後ろでその光景を眺めていた。 戦闘が始まり、ある部隊は快勝を続けた。ある部隊は窮地におちいる。その中で、自分たちで奮起し、何とか勝利をおさめる部隊もあった。ある部隊は後ろで見ているドスに助けを求めた。 だがドスはどれだけ助けを請われようと、どれだけ惨たらしく群れの仲間が目の前で殺されようと、決して手を出さなかった。 ある部隊はドスが絶対に自分を助けてくれないだろうことに途中で気づき、絶望的ながら辛くも勝利をおさめた。ある部隊は最後までドスに助けを求めながら全滅した。 実戦が終わると、ドスは部隊の成績によって役割を与えた。前線で狩りをする部隊、狩りをしながらその部隊を護衛する部隊、居住区に残り守る部隊。 それはあたかも人間の軍隊のようであった。 中には教育や訓練をドスが任せるゆっくりもいた。いつまでも自分がやるわけにはいかないのだ。 そうして狩りの教育を終え、食糧が潤沢になってきたところで、食糧制度に手をつけた。 本来ゆっくりは冬以外に食べ物をため込むことはない、取ったら取っただけ、食べられるだけ食べる。 そして普通のドスの群れはそういう事態を憂い、食糧を一か所に集め、管理し、食べない分を非常用として保管する。 だが、それが一部のゆっくりの不満や懐疑を招き、結局反発され、群れが崩壊した例も少なくない。 では、どうするか。ドスはこれに大いに悩んだ、何せ食糧管理は反発を招く恐れもあるが、食料供給の安定した維持にこれ以上の手段はない。 そこでドスは食糧管理の仕事をわけることした。 つまり、食糧を集めるゆっくり達、集められた食糧の量を管理するゆっくり達、その食料の量を聞き分配するゆっくり達。 これによって相互をある種の緊張状態にし、互いに監視させ、一部の独走を阻止しようとしたのだ。 すなわち、食糧調達部隊は、その食料を献上しなければ、食糧管理部隊にすぐさま疑われる。 次に食糧管理部隊は、その食料を正確に管理しなければ、分配部隊に疑われる。 そして分配部隊は、それを正確に分配しなければ、たちまち分配される皆から疑われる。 多少の歪みは出るかもしれないが、致命的な崩壊には繋がりにくいとして、ドスはこの方法を選んだ。 そして、管理、分配の仕事はなるべく頭の良く、公平性があって信頼されているゆっくりでなければならない。 故にこの仕事につくゆっくりを、ドスは皆の推薦による選出と投票で選ぶことにし、もし選ばれたゆっくりに不満があるならば、一定数の投票で辞めさせられることにした。 そしてさらに、一定のサイクルで浄化するために、ある期限ごとに管理分配の仕事につくゆっくりを全員一旦やめさせ、もう一度選びなおす制度も導入した。 それはゆっくりによって形成された、未熟な政治制度のようなものであった。 ドスはゆっくりと色んな制度を導入し、根気よく教え込んだ。 そしてドスの手を借りずにそれが運営されていくようになると、後は全てを任せて手を引いた。 群れの運営がスムーズになり始めてから、遠くの地からドスが直接頼み込み、ゆうかりんを連れてきて農耕制度を作った。 さらに月日が流れ、世代交代にさしかかる頃には、教育制度を狩りの教育や、管理分配の教育、農耕の教育などにわけ、色んな仕事を選べるようにした。 すでに自分の手をほぼ離れて歩いて行く群れをゆっくり眺めながら、ドスは満足していた。 ようやく、自分の理想郷を作ることが出来た、と。ゆっくりがゆっくり暮らしていける理想郷を……。 そこはまさにゆっくり郷とも呼べるものであった。 だが最後に一つだけ、ドスは群れの中で自分だけが行う仕事を持っていた。 すなわち、罪を犯したゆっくりに対する、裁きと罰の執行を……。 夜の下を行くドスが、ある巣の前で止まった。 目的地だ。 その巣の中から、悲鳴のような声と耳が腐るような嬌声が聞こえてきている。 ドスがため息をつく、が、それには何の感情もこめられていなかった。 そしてゆっくりと、気づかれないように中を覗き込んだ。 中には一匹のゆっくりまりさとゆっくりアリス、そしてゆっくりれいむの親子がいた。 だがれいむ親子の様子はおかしい、親と比較的大きいれいむは動けないように痛めつけられ。 まだ交尾に耐えられないと思われる小さなれいむは、アリスによる一方的な性的暴行を受けていた。 「いやあああああああやめじぇええええええいじゃいよおおおお!!!」 「はぁっ!はぁっ!いやぁぁぁぁんかわいいいぃぃやっぱり犯すならちっちゃいゆっくりだわぁぁぁ!!」 親や他のれいむは涙を流しながら「やめてぇ…」「こどもだけはたすけて…」などと弱々しい声で呻いている。 「ゆっへへへ、やっぱりアリスのこうびをつまみにたべるのはさいこうだぜ!!」 そしてまりさはその隙に巣にあった食料をむーしゃむーしゃと食べていた。 押し込み強盗である。 実はこの二匹、最近この郷では有名な犯罪ゆっくりであり、すでに二件の被害報告が届けられている。 どの一家も無残に惨殺され、巣を荒らされていた。 さっき言ったように、ドスはゆっくりに対する裁きを行ってはいたが、それは普通のゆっくりには手に負えないと思われるものだけであった。 このドスの郷には、警察のような役割をもつゆっくりも、裁判もちゃんと存在する。 だがそれでは立ち行かないものがある……。法の手をすり抜け、悪事を続けるゆっくりは後を絶たなかった。 そんなゆっくりを、ドスは心底憎んだ。自分の作ったこの郷を、荒らすものだけは絶対に許さなかった。 ギリギリまで事件解決を見守っていたが、一向にゆっくり郷の警察ゆっくりでは犯人が捕まりそうな様子はない。 長く生きた知恵か、この二匹が次にどこで犯行をするかを予測したドスは、自分だけで制裁を加えるために動いた。 ドスは中の様子を確認した後、そこに向かって「出て来い」とだけ、ただ一言だけ言った。 それだけで十分だった。 色の変わらない体表が本当に青くなるんじゃないかというような顔をして出てきた二匹は、 ドスにすがりつき、必死に言い訳を始め、媚びへつらった。 「ゆるしてほしいんだぜ!まりさたちのいえにはたべものがたりなかったんだぜ!」 「そうなのよ!ついでにすっきりできるゆっくりもたりなかったわ!」 「ゆっ!これはきっとかんりふやぶんぱいふのやつらがわるいんだぜ!」 「そうよ!そうよ!それにどすといえどもむれのゆっくりをころしたりはしないわよね?」 「そうだぜまりさたちはなかまのはずだぜ!ゆるすべきなんだぜ!」 それは聴くに堪えない理屈だったが、ドスはしゃべり終えるまでじっと押し黙ったままであった。 そして何の反応も返さないドスに二人が不思議がっていると、ドスがようやく口を開いた。 「死ね」 そのまま開いた口から溢れる光が、二匹の見た最後の光景だった。 その二匹だけを焼き尽くすために威力を調節したドスパークの照射が終わると、ドスは巣の中に話しかけた。 「大丈夫、れいむ?動ける?」 「ゆぅ…なんとかうごけるよ…」 弱々しいながらも返事が返ってきて、しばらくしてから親れいむの三匹の子供がよろよろと這い出てきた。 「今から病院の方に行って、治療を受けるといいよ。まだ開けとくように言っておいたし、警察もそこに待機させてあるから、事情を説明して」 ドスがそう言うと、口の中に弱った子供を入れているのか、親れいむ達はうなずいてずりずりと這って行った。 れいむ達が行ってから、ドスは大きくため息をついた。 あきれしか出てこない。悪事を犯して、悪びれもせず許しを乞うあの二人。 驚くことにあれが普通のゆっくりなのだ。 わかっている、この郷のゆっくりは、もはや普通ではない。 人間のまねごとのようなものだが、決まり事を順守して生活を営むなど、昔では考えられなかった。 いや、今でも普通のゆっくりには考えられないだろう……。 何で自分たちはこうなんだ。なぜゆっくりは……。 知らず、月を眺める。 最近月を眺めていると、なんだか体の底から力が湧いてくるのだ。 これを活力にして、明日からも頑張ろう。 そう思っていた矢先である。 「はぁい」 それは、何もない空間を割いて、ぬるりと現れた。 妖しく光る髪と、鮮やかな紫の衣装艶めかしく。 「こんばんわ」 絡みつくような声を発し、出てきた裂け目に腰かけていた。 ドスは一瞬で敵だと判断した、それも自分でしか対応できないような。 「あんた誰だ?」 警戒しか含まない問いに、女は目をにこやかに細めると、 「やだ怖い」 口も吊り上げ、 「怖いから」 細めた目を開いて、 「私も怖くなっちゃおうかしら」 その場の何もかもが一変する。 肌を刺した空気で、一瞬で支配された場の雰囲気で、勝てない相手だとわかった。 ドスはため息をついた。このような相手がいつか来ることは、前々から何となくわかっていた。 自分が作った郷は、異常だ。考えの回るこのドスの目は、他の視点から自分達を見ることもできた。 こんなものは、人間からしたら恐怖でしかない。 わかっていた、でもやらずにはおれなかった。なぜ人間に許されることが、ゆっくりには許されないのか。 だから、それでも。 「ここを……潰しにきた?」 ほぼ諦観と、疑問を少しだけ含ませて問う。 人間の上位の存在、人を守るもの、調停者。この郷に対する自分のようなものが人間にも存在すること、それは容易に想像できる。 それが目の前のこの女なのだろう。 女は少しだけ意外そうな顔をすると、すぐに首を横にふった。 「まさか」 そして片手に持った扇子で口を隠し、 「でも、予想以上。そんな考えもできるのね」 そこから出る感情を見せないように呟いた。 「なら何を?」 今度は疑問だけで問うと、 「話をしに」 そう言って、今度は優しく微笑んだ。少し、安心できる笑顔だった。 女は隙間から地面に降り立つと、ドスと向かい合うように座り込む。 「そうね、じゃあまず最初、あなたはゆっくりって何だと思う?」 ようやく話し合いの場が整って、女は最初にそう問うた。 「……」 ドスは難しいと感じた。自分の存在は何だと問われているのだ、何と答えるか……。 「まぁ、難しいわよね。逆の立場なら私も言葉を濁す……一般的な定義を私が言いますわ」 女は返答を待たずつらつらと、 「そうね、饅頭の体を持ち、人語を操り、畑や民家を荒らす頭の悪い汚い野生生物……これが一般的なゆっくり」 挑発するようなその物言いだが、ドスは何も言い返さなかった。 「あら、怒らないのね」 「大方その通りではあるよ」 そう、と女は呟き、 「でも、それは悪いことではないわ。むしろ野生生物の本懐。これより傲慢で、危険で、自分本位な生き物はたくさんいるわ。人間だってそう」 そして、 「普通のゆっくりなら、先の発言には醜く憤慨すべき。それがゆっくりの在り方」 ドスは驚いて女を見つめた。この女は人間に嫌われるゆっくりの性質を何と言った? 「そう在るべきと言いました。多少の程度はあれど、ゆっくりがゆっくりらしく生きること、それこそがゆっくりの在るべき理由」 謳うように続ける、 「憎まれることも、慈しまれることも、虐められることも、世話されることも、全てがこの世界におけるゆっくりの在り方」 理解できない、いや、理解したくない。この女が真顔で今述べていること、それは。 「じゃあ、いつもどこかで繰り返されている、ゆっくりの悲劇……その全てが」 「そう、ゆっくりの生きる理由」 そのためにゆっくりは生きている。 「人間の……ために……」 女はふう、と息をつくと、 「ゆっくりの理由……ここまではいいかしら?」 衝撃から、ドスはまだ立ち直れなかった。 自分たちは言うなれば、人間のおもちゃとして生まれてきたのだ。それが自分たちの本来の在り方なのだと。 「あなた達はおよそ自然環境のどの役割も担っていないのですもの、そうとしか言えないわ……まぁ、これ以上ゆっくりについて議論する気はございません」 女はまだ話を続ける、 「そして次、次はあなた。あなたは果たして……」 あなたは、ゆっくり? 「!?」 問われた。自分はゆっくりか?当然だ、でなければ自分はなんなんだ。 「当たり前だ!」 声が荒れる。 「……あなた、自分を何て呼ぶ?」 女は少し息をついて、 「私……」 「その呼び方はいつから?なぜ?」 「いつからかは覚えていない。何故かは……この方が、らしいと思った」 「普通のゆっくりは、絶対に自分をそんな呼び方はしない」 心にザクリと矢が撃たれた、 「普通のゆっくりは、そんな言葉づかいもしない」 二発目。 「あなた、ゆっくり出来てる?」 「出来てるよ。毎日、郷の管理で、みんなの生活を見守るのが私のゆっくりだ」 「それはゆっくりじゃないわね」 「違う!それが……!」 「他人のための行為はゆっくりではない、ゆっくりの価値観に照らし合わせるならね」 三発目。 「御希望なら、この他にも理由を計上してあげましょうか?子供でも指摘できるものがまだまだあるわ」 荒々しく首を振った。三発。たった三発で、ドスの脳は理解した。 「……私を否定して、何が楽しいの?」 問いは、悲しみと怒り。 「……そうねぇ。あなたはゆっくりの在り方を外れている、ここまではいい?じゃあ次は、人間とゆっくり以外のもう一つの種族の話」 答えず、女は話を進める。 「妖怪の話」 「あなたは妖怪を知ってる?」 「……とても強い生き物。ゆっくりよりも、人間よりも」 投げやり気味にドスは答えた。 「正解。じゃあ、妖怪の種類。そこまではあなたも知らないわよね」 「……?」 女は師が生徒に教えを説くように話し始めた。 「まず、私は妖怪。わかるわね?」 「へぇ……」 ここに来て初めて女の正体が明かされたが、別段驚かなかった。 「私は同族もない、どうやって生まれたかも秘密のワンオフ妖怪よ。こういうのはそれほど数もいないの、さびしいわ」 女は泣き真似の仕草をしたが、ドスは冷やかな視線でそれを見ていた。 「いやん、ツッコミが欲しかったのに……まぁ、気を取り直して次」 女は小芝居をやめると話を再開する。 「次はメジャーな種族に属する妖怪。鬼、天狗、河童、吸血鬼……こういうのは結構な同族がいて、蛮行が広く知られているからカテゴライズされている」 「名前だけは何となく聞いたことあるよ。湖の館……妖怪の山……」 「大正解。ゆっくりにまで知れ渡っているなんて、中々……いや、あなただけでしょうねきっと」 「?」 「なんでもないわ、続けましょ」 女はコホンと小さな咳をすると、 「次は妖獣、これは強大な力を持った獣が、それ故にその生き物の枠を離れて妖怪になってしまったもの」 「動物が?」 「私の式達もこれね、竹林の兎達もそう。これが幻想郷には中々多い……自然が残ったままだからかしら」 ここで女は教鞭を振るう笑顔から、真顔に戻った。 「そう、人間を超える力を持って、その生物の寿命を超えた長い時間を生き、ついにはその定義から弾かれる……」 ドスも気づいた。いや、それはかつて、ドスだったもの。 「まるであなたのことね」 「違う……」 否定する声は、聞き取りがたいくらいにか細い。 「あなたはもう普通の人間より遥かに強いわね」 「違う……」 「あなたは今で何年生きた?普通のゆっくりの寿命は平均五年、巨大種なら十年ってとこかしら」 女は辺りを見回し、 「この郷、ここまでするのに少なくとも十年以上はいるわよね」 「違う……」 「定義から外れる、これはさっき散々説明したから言うまでもないわね」 「違う!!」 違う、違う。私は、私は…… 「あなたは、妖怪よ」 「正確にはゆっくりと妖怪の境界線……その上に今のあなたはいるわ」 その言葉に、うつむいていたドスは少しだけ期待をこめて見上げた。 「でも、その境界がゆっくりに傾くことは決してない」 絶望を、女は吐く。 「これからあなたは、ゆっくりと妖怪になっていく……いや、今でも弱い妖怪程度ならいい勝負をするでしょうね」 「……」 妖怪は応えなかった。もう何も応える気もなかった。 「ゆっくりが、この幻想郷に誕生してもう何年経ったのかしら……そろそろだとは思っていたけれど、私が見つけたのはあなたが初めてよ」 女は、満月の空を見上げ、 「永琳に改造されたわけでもなく、自然に生まれ、自然に生きてきたあなた。ここまでの生、私は敬意を表します」 そして、再びその妖怪へ視線を向けると、 「そして、幻想郷はあなたを受け入れます」 「……そう」 妖怪も女を見つめ、ただそれだけを呟いた。 女が軽く扇子を振ると、空間の隙間は再び開いた。ゆったりと浮き上がりその中に下半身を入れる。 「では、ごきげんよう。これからあなたがどんな選択をして、どう生きるのか。少しだけ楽しみにしてますわ」 上半身だけを出してそう言った後、女は隙間に消え、何事もなかったかのように閉じて元に戻った。 後には月を見つめる妖怪だけが残された。 それから、ゆっくりの郷からドスは姿を消した。 ゆっくり達は思った、ドスがついにすべてを自分たちに任せてくれたのだ、と。 ドスが、自分たちで何かが成せるようになると、必ず身を引いたのをゆっくり達は世代が代わっても覚えていた。 その郷の歴史に、偉大なるドスの名が刻まれ。 後にはゆっくりと続いていくだろう、理想郷だけが残された。 あとがきという名の言い訳 今回はゆっくりいじめ作品としては駄作極まりないと思われる本作を読んでいただきありがとうございます。 ゆっくりいじめに憧れていました。色んな作品を読み、深く感銘を受けました。 自分もこんな作品を書いてみたい、彼の憎き饅頭を虐め抜きたい、そう強く願い、ようやく実行に移った次第ではありますが 出来上がったのはこんなものでした。皆さんのような、加虐心に油をドンドコ注ぐゆっくり語や、醜い物言い、くさった饅頭心。 何もかも自分の実力では描けない、難しいものでした。才能のなさが恥ずかしいです。修行の足りなさを実感しました。 まあ自虐はこれまでにして、本編の補足です。 今回のゆっくりの生活制度はまったく人間のそれのパクリです、そして世界はこんなに簡単ではありません。多分。 本当はドスに反発して「ゆ゙っぐり゙でぎな゙い゙い゙い゙い゙!!」と叫ぶゆっくりの描写をふんだんに取り入れてみたかったのですが、どうにも力不足でした。 後半の会話にいたっては雰囲気がまったく前半と違ってしまい申し訳ないです。これではただの東方SSです。本当に(ry それにしても、ドスはこれほどまでにならなくても、人間を殺せる時点で十分妖怪だと僕は思いました。 最後に、こんな作品とやたら長い言い訳を最後まで読んでくれた方にもう一度お礼を。また修行して今度は上手く書けるように目指したいです。それでは。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/486.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 220 ゆっくりスクール【ゲス更正編】/コメントログ」 餃子の王将の研修や戸塚ヨットスクールみたいにもっと過激な暴力や制裁が待ってるのかと思った -- 2010-08-06 21 51 37 ゆっくりはいいよな簡単で。人間はなかなか更生しない -- 2010-09-06 19 55 14 この話のビデオを見て馬鹿にするところであることを思い出してしまった。 関係ないことを書くが、すぐにどこかに吐き出さないと気持ち悪いために、申し訳ないがここに書かせてもらう。 けして作者様やこの作品を悪く言うつもりはないので、許してもらいたい。 小学校のころにクラスの男女で喧嘩があった。 理由は覚えていないが、喧嘩をしている二人とも悪く、クラスに迷惑が出ていた。 俺はそれを止めに入ったんだが、二人から殴られてしまった。騒ぎを聞きつけた教師がちょうど俺が男に殴り返すところを見た。 そして俺は教師に壁に頭をたたきつけられ、その後授業1時間分、おれへの説教と俺の今までの失敗や恥ずかしかったことをクラス一人一人に発表させていった。 しかし喧嘩をしていた二人はいっさいのおとがめもなく、俺の言い分はすべて嘘、俺をかばう奴は優しいから俺が可愛そうなんだろうと言ってすべて聞き入れられなかった。 その教師はその後、俺と子供からその話を聞いた親達が学校に文句を言って緊急の保護者会が開かれ、その教師は首になったようだ。 その後、校長と教頭、喧嘩した二人のそれぞれの親が家に謝りに来た。教師は首になったらしい。 一見問題は収縮したが、俺はその後の2年間と中学に上がってからもクラスメイトだけでなく、同級のほとんどに笑われて過ごし、虐めに発展していった。 高校になって別の地域の高校に入学したため全てが終わった。 関係ないことを長々と書いてしまい感想板を汚してしまい申し訳ない。 しかし、どこかに吐き出さなければ気持ちが悪かったため、そのまま書かさせてもらった。 作者様やほかの読者には本当に申し訳ないが、許してくれ。 -- 2011-11-02 22 46 51 ↓どう考えてもあなたが悪いですね 喧嘩の仲裁を甘く見るな!と言いたい、まあ本人も身に染みたでしょうが 喧嘩の仲裁とはとても難しいもので下手に割って入れば怒りの矛先が自分向くのは当然です 小学生の餡子脳では喧嘩している二人が悪くて止める自分が正しいと思うのでしょうが 結局は下手に止めに入った子供も一緒になって喧嘩するなんてよくある話 殴られたからと言って殴り返した時点であなたも迷惑な喧嘩をしている当事者になったんです またクラスの殆どの子が下手な止め方してるなぁ、馬鹿だなぁと思ってあなたを見ていたでしょうね その後あなたが笑われるようになったのは自業自得というやつです まあその件で喧嘩の仲裁の難しさが分かったでしょうから教訓にすればいいと思いますよ -- 2011-11-03 11 01 53 ↓↓教師が二回首になってるw -- 2011-12-06 21 39 02 ↓↓↓世間が表だけで言っているだけで中では何もしないのが原因かも たとえばいじめはやめようだなんて学校や全国に流されてもまったく変化がない。 その理由は簡単なことで中では何もしていないことだったりする いじめの対策はできていても子供や一人の考えなどを考えもしないから自殺や永遠に苦しむ人が出る 下の件も同じでほとんどの学校では『喧嘩はどっちが原因だろうと両方悪い』と言う偽善者発言が ある。本当は一方的だったりしても両方が悪いとなったらやられたほうは根に持ったり、また喧嘩になる 中途半端な感じだからあんな事件が起きたのかも あと教師が生徒に暴力は禁止(ここ重要 マジレスしてごめんなさい -- 2012-03-17 12 51 36 一言言おう、ゆっくりに教える事はない ゆっくりは死ぬべきだ殺すべきだそれがクソ共の生存理由だからさ 人間はゆっくりに狂気を出してころせばいい ただそれだけ -- 2012-05-26 23 31 20 あくまで書いてもらってる立場なのに、文句言う奴はゲスまりさ以下。 -- 2012-10-18 21 52 45 なんだこれ?自衛隊みたいだな、実際にゆっくりが居たら自分で躾てみたいな、我慢出来ずに潰すんだろうけどなハッハー -- 2012-12-19 12 07 29 ゆっくりをいじめるなーーー! ゆっくりをいじめたやっはしねーーー!!!! -- 2013-07-17 21 51 44 ↓じゃあ見るなwww -- 2014-01-02 21 41 08 ゆっくりは虐める為に生きてるんでしょ? -- 2014-04-21 02 17 49 ↓↓↓↓↓何言ってだこいつ -- 2014-06-29 11 43 24 いや奥さん、それだけではないっス 愛護、観察、研究(生体実験)、食用、ETC。 あと下部(学校の酷いセンセイ)酷い。 俺も昔こんなことあった ながったらしくてすいませんが 戸塚ヨットスクールに一体何があった -- 2015-01-01 12 48 11
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1073.html
『火の用心』 25KB 虐待 悲劇 ギャグ 理不尽 自滅 家族崩壊 ツガイ 現代 独自設定 多少愛を育むシーンあり ・最初からいきなりお話の場面が変わります ※ 会議の席で一人の男が立ち上がり、多数の人間が座っている円卓の前方へと向かう。 背筋を正した男は、自信が漲った良く通る声で、会議室の隅々まで響かせた。 「これが私の提案です!」 声と同時に巨大なプロジェクターが白いスクリーンに映像を転写させる。 スクリーンには、廃屋に向かうゆっくり家族が映像が会議室に流れ出した。 「ゆー。」 「ゆゆー。」 廃屋の隅で、れいむとまりさが跳ねる。 厳しい冬に備えて新しい家の建築をしているようだ。 「ゆっくりできたよ!」 「すてきなおうちだねっ!」 拾ってきたダンボールと廃材で、念願のゆっくりプレイスを手に入れたれいむ達。 この場所は人通りが少なく、ゆっくり達にとっては穴場の場所だ。空き地には他の野良家族が一杯居た。 「ゆっくりおめでとう!」 「これはしんちくのおいわいだよっ!」 既にその場所に住んでいた先住者が新しい仲間を受け入れる。お祝いの言葉と共にボロボロのお布団をプレゼントした。 それを受け取ったれいむ達は感謝を述べて、ツガイのまりさはそのまま休まずにご飯を狩りに行く。 「ゆっくりいってらっしゃい!」 れいむはまりさに声を掛けた後、狭いお家の中で子供達にお歌を口ずさむ。 子供達の数は2体。どちらもれいむそっくりなお子様だ。親子3体は眼を瞑りお歌を合唱する。 それに釣られて他の野良家族も美声を放つ。空き地はゆっくり達の演奏会場と化した。 「ゆっくりかえったよ!」 それから数刻が過ぎ、狩りに行ったまりさが帰宅。 この空き地の近くには手付かずになった人間の畑があり、伸びっぱなしになった野草が生えているので、 ここのゆっくり達の狩場となっていた。多少遠出をすれば山も近くにある。 旨く行けば果物さんも手に入るだろう。 ここのゆっくり達は食に不自由はしなかった。 「いっぱいたべてねっ!でも、ふゆさんがきたときのためにのこしておいてね!」 まりさは口の中から涎交じりの食べ物を出してれいむ達にたべさせた。 2体の子供達は美味しそうに、"ぱーくぱーく!!"と食べている。とても幸せそうな笑顔だ。 「れいむはたべないのかだぜっ?」 「おなかいっぱいだから、れいむのぶんはおちびちゃんたちにあげるよっ!」 「ゆゆ?じゃあ、まりさのぶんもおちびちゃんにあげるんだぜっ!」 「まりさはゆっくりたべないとだめだよ!いっかのだいこくばしらなんだからねっ!」 別に無理はしていない。このれいむはたくさんの幸せでお腹が満たされていたのだ。 れいむ達はこの空き地に来るまでに数え切れない位の嫌な目にあった。 可愛い赤ちゃんが人間に潰されたり、お腹が空いたままゆっくりしてしまった赤ゆも沢山いたし、 まりさやれいむもイキナリ殴られた事もあった。暑い夏の炎天下でカラカラになって辛い思いも経験した。 (それが今はとてもゆっくりしている!最高の気分だよ!!) れいむはこの理想郷に辿り着けたことに感謝していた。怖い人間が周囲には居ないし食料も豊富にある。 厳しい冬も、ここならば楽勝に越せる事が出来ると考えていた。 日が落ちて闇が深まった深夜2時。 ダンボールで身を寄せて固まる家族は声を上げる。 『『 ざっ!?ざむいいいいいいいいいいいいいいいっ゛!!!?? 』』 身を寄せ合って得た体温が、冷たい風に急速に奪われていく。 成体ゆっくり2つに子ゆっくりが2つの家族に対して、そのダンボールハウスは狭すぎた。 家族の目の前には大きな玄関が口を開けていて、そこから容赦なく突風が吹きつけてくる。 構築した家の隙間から、ふよふよと漏れてくる風の吐息も、一層寒さを感じる材料となった。 『『 ざむいよおおおおっ゛!ゆっぐぢでぎないいいいいいいっ゛!? 』』 周囲にある他のゆっくり達の家は防寒対策は万全だ。 入り口は開閉式になっていて、隙間風が入ることはなく、雨対策のビニールシートも完備。 最初からこうだった訳では無い。誰もが少しずつ工夫をして、ゆっくり空間にかえていったのだ。 つまり、この凍えるれいむ家族は誰もが通るべき道を歩んでいる事になる。 そのまま家族は眠れない一夜を過ごした。 そして何時の間にか朝日は昇り、 もそもそとれいむ家族がダンボールハウスから這い出してきた。 「………ゆっくりいってくるよ。」 「………ゆっくりいってらっしゃい。」 目の下にクマをこしらえたまりさが狩りへと向かう。 れいむはまりさを送り出し、家の改修へと動き出した。 「ゆぴぴぴ……。」 「ゆぷぷぷ……。」 れいむが家に戻ると、子れいむが安らかに寝ていた。 死んでいる訳では無い。昨晩の寒気を親の体温で無事に乗り切り生き残った。 でも、寒さと暖かさを中途半端に交互に与えられた為、凍死もしないが睡眠も取れない生き地獄を味わった。 一睡も出来なかった子れいむ達は、暖かくなった日差しを受けて、今ようやくゆっくりと夢の世界へと旅立つ。 その様子を見ていたれいむは大きなアクビをした。 「れ、れいむもちょっとだけ。ちょっとだけおひるねするよっ!」 睡魔が襲ってきたれいむはもぞもぞと子供の側に座り込み、ボロボロのお布団を咥えてお腹に掛けた。 暖かいれいむママの体温を感じた子供は、幸せ一杯の感情を表した表情で眠っている。 日中に訪れたひと時の気温上昇の恩恵を受けて眠るれいむ親子。 そして、そのまま太陽が姿を消えかけた時刻になっても、れいむ達は起きなかった。 「どぼじでざむいままなのおおおおおおっ゛!?」 「ざむいいいいいいいいいいいいいいいっ゛!?」 『『 ゆっくじできないいいいいいいいっ゛!!!?? 』』 その日の夜にれいむとまりさ。そして、子れいむ達の叫びが暗闇に響く。 れいむ達は昨日と同じ寒さと苦しみを味わい、体をガタガタと震えさせる。 ダンボールハウスがその振動の余波を受け、元々開いた隙間が更に広がり風の通り道が順調に開通していく。 「れいぶはおびるになにをやっでだのおおおっ゛!?」 「まじざだっでがえりがおぞがっだでじょおおおおっ!?」 『『 けんかはゆっくちやめてねぇえええええええっ゛!? 』』 夜まで爆睡していたれいむは家の改装は実行できずに、欠陥住宅のまま夜を迎えてしまう。 昨日よりも激しい寒さがれいむ達を襲った。 「まじざがかりにっでるどぎに、れいぶはすーやすーやしでだんでじょっ゛!?ゆっぐりでぎないんだぜっ!!」 「ぎょうのごはんざんはなんでずぐながったのっ!?まじざもすーやすーやじでだんでじょおおおおおっ゛!!」 まりさが狩って来た獲物は、小さな団子状の塊しかなかった。 このまりさは狩りの達人(自称)で、いつもは頬一杯に詰め込んで来るのが存在意義だと偉そうに語っている。 と、言っても人里離れたこの空き地に来た時に始めて公言した内容だった。(つまり一昨日) 「ちちちちょうしがわるかっただけなんだぜっ゛!?」 焦りながら下手な弁解をするまりさ。 このまりさも、狩りを始めようと出かけたまでは良かったが、その後直ぐに暖かい日差しの恵みを受けて爆睡。 ゆっくり眼が覚めたら太陽が東の山に沈みかけていた。 仕方なく周囲に生えた美味しくない雑草を噛んで柔らかくして、転がるように帰路へとついたのだ。 『『 ざむいよおおおっ゛!?ゆっくりざぜでぇええええええっ!! 』』 「ゆゆっ!?おちびちゃんたちゆっくりしてねっ!ぺーろぺーろ!」 『『 あーーーーーっ!?きんきんにひえちゃううううううううううううっ゛!!!?? 』』 母れいむに舐められた所の水分が冷えて子れいむの体温を奪っていく。全くの逆効果。 子れいむ優先で掛けられた毛布もボロボロの穴だらけで、保温性が皆無の状態だった。 『『 ゆうううううううううううううううっ゛!? 』』 家族は声を揃えて寒さに耐える。 今日は大きな入り口からは風があまり入ってこないが、気温の冷え込みが昨日とは段違いだ。 れいむは対策をしなかった事を後悔していた。 ちなみに同じ空き地に住む他のゆっくり達は、防寒対策に枯葉や新聞紙を使ってぬくぬくのヘブン状態。 でも、昨日から煩いこの家族達に少々お怒り気味のご様子。ゆっくり空き地連合組合は、この家族を追い出すことも視野に入っていた。 「ゆううううっ゛!しょうがないからとっておきをだすんだぜっ!」 ガタガタと寒さで震えるまりさが黒い帽子から小さな棒を取り出した。 「これはまっちさんだよっ!つめたいゆきさんがふったらつかおうとしたけど、いまつかうことにするよっ!」 先端が赤いマッチを擦る。これは何処でも着火する事が出来るマッチだった。 ご都合主義だと言ってはいけない。 「ゆー。めらめらのあかいひはゆっくりできるよーー~♪」 「あたたかくてゆっくりできるね!まりさっ!!」 『『 ぽーかぽーか!しあわせーーーー~っ!! 』』 とりあえず、まりさはボロボロの毛布に火を付けた。 暖かい炎がまりさ達家族を照らし、幸せな温もりを与える。 「ゆゆ?なんだかあつくなってきたよ!」 まりさの体が熱くなってきた。『これもマッチさん効果なのか?』と、考えていたらしい。 現在、まりさの体は物理的に燃えていた。だから熱いのだ。マッチが原因なのは間違いないだろう。 「あづいよっ!まりさのおぼうしもえちゃうよっ!?」 「かべさんがもえちゃうよっ!?ゆっくりできないっ!」 『『 あんよさんがうごかないよおおおおおおおおっ゛!? 』 色んな場所に燃え盛る炎がメラメラと飛び火をしていく。 まりさの帽子が燃えてハウスの天井に火が移り、家族のゆっくりプレイスは本格的に火の海になっていった。 逃げだそうにも、体に敷いていたボロボロの毛布から真っ先に大切な足を焦がされてしまい、全く動く事が出来ない。 「ゆっくりきえてねっ!?」 れいむは息を懸命にまりさに吹きかけるが、帽子の火は消えなかった。 まりさに付いた火は次第にもの凄い火柱と化して、まりさの金髪も素敵な帽子も炎の中で溶けていく。 「あああああああああああああっ゛!?」 奇声をあげながら溶けながら燃えていくまりさ。 れいむの足元では子供達が同じ様に火達磨になって体を黒くさせていく。 「いやぁあああああっ゛!?ゆっぐりもえぢゃうのはいやああああああっ゛!!!?? 」 体が燃えていく感触に苦痛を訴えるれいむ。 既にリボンに引火しており、れいむもまりさに負けず劣らずの火柱を上げていた。 足は機能を果たさず、後頭部が焼け、口に入る酸素も熱気を帯びている。 息を吸う度に、中身が沸騰していく感覚。 「もっどゆっぐぢじだがっだあああああああああああっ゛!!! 」 家族のダンボールハウスは炎に包まれて燃え盛る。飛び火した他のゆっくりハウスも燃え出した。 一気に空き地は大火災の様を見せつけ、ゆっくり達が残らず焼き饅頭と化していく。 まりさ達家族は、この理想郷だと信じていた空き地で、丸焼きのゆっくり出来ないゆん生を終えた。 ……ウーッウーーーッ!カンカンカン!!ブシャアアアアアアアアアッ!!!(消火) 映像の上映会が終わった会議室内。 「どうですかっ!?この案は!」 「どうですかって。君ねぇ……。」 映像の内容を見た男達は、苦虫を噛み締めたような顔をして唸っている。 その中の初老の男性が社員に意見を述べた。 「ちょっとシツコイ感じがするねぇ。」 「そんな事もあろうかとB案をご用意しています!」 映像がスクリーンに再度写される。 真っ暗な室内。 ここはゆっくり達の巣の内部。 山に住むゆっくり家族が冬支度を終えて、出入り口を強固に封印して冷たい侵入者を遮る。 「ゆっくりしようね。」 「ゆっくりできるね。」 暗くて良く見えないが、家族が固まって暖を取りながらぬくぬくと過ごしているらしい。 「ゆ?なんだかくさいよ?」 「だれかおもらししたの?」 足元に居る小さな子供達は首を振る。 「ゆー?くさくてゆっくりできないよ。」 眼を凝らすが暗い室内は全く見えない。 暗さに慣れても光が届かない穴の中では一寸先も見通せない状態だ。下手に動くと誰かを潰してしまうだろう。 「らいたーさんをつかうよっ!」 親はライターを手探りで掴み、カチカチとスイッチを押し始めた。 森のぱちゅりーから貰った至高の一品。暗い室内を明るく照らす魔法の道具らしい。 「ゆっくりついたよ!」 "ボッ!"と小さな火が灯り、室内が明るくなった。 一瞬、最愛のツガイの姿を確認した後、 "ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!" 突然の大爆発が家族を襲った。 巣の内部から寒い外に飛び出したゆっくりは、黒煙を口から吐きながら硬い地面へと落下。 飛び出さなかったツガイ達は巣の中で真っ黒焦げになり、爆発の衝撃で崩れた壁に埋もれていた。 万全の冬篭りの体勢だった一家が、あっという間に転落の道を辿る。 『全部ぱちゅりーが悪い。』そう思いながら変わり果てた巣を見ていたゆっくりが呟く。 「もっぢょ……ゆっぎゅり………じだが。ゆげぇ。」 ……ウーッウーーーッ!カンカンカン!!ブシャアアアアアアアアアッ!!!(鎮火) 映像が消えて会議室に重い沈黙が満ちる。 「どうですか?あっさりとした中に潜む、ぱちゅりーの陰謀の匂い!」 「………どう言う事なの?」 額に手を当てて唸る男達。 (何なのだ?この流れは?) 頭を抱えながら数人の男が同じ事を思う。 かなりのシンクロ率だ。それだけの異常事態が目の前で起こっている。 「更にもう一つあります!これで止めといきます!」 「いい!?もう解った!」 「VTRスタートォッ!」 「君は人の話を聞いてないね?」 止めの映像がプロジェクターで写しだされた。 枯れ草のベットでまりさとありすが横になっている。 ふかふかのありす自慢のベット。ご近所に住むれいむ達が羨む位の仕上がりだ。 「ねぇ?まりさ。」 「なんだい?ありす。」 ありすはしなを作りながら、何かをねだる様にまりさの体に擦り寄っていく。 「あのどんぐりさんがほしいな?」 「ゆっ。そんなのおやすいごようだぜ。」 倉庫の奥にある綺麗などんぐりを要求するありす。 あれがあれば、今より素敵なコーディネイトをする事が出来る。 「まりさー。ありすおなかへったわ?」 「ゆふふ。いっぱいたべるがいいぜっ!」 枕元に置かれた赤い果物を、惜しげもなく丸ごとありすに与えたまりさ。 一口齧ったありすは、口一杯に広がる甘酸っぱい味を噛み締めて、溢れた果汁と果実を喉の奥へと通す。 美味しい食べ物が体に最高のゆっくりを伝えて来てるのが解る。 「ゆっくりできたわ。まりさ。」 「それはよかったんだぜ。」 "シャクッ!!"と、まりさも赤い果実を齧る。 ありすの食い残しなどではない。枕元に詰まれた沢山の果物から新しい物を取り出したのだ。 食べ残しを齧るなど、まりさのプライドが許さない。 「やくそくのあれはとってきてくれた?」 「もちろんだぜ。」 黒帽子の中から取り出したのは大きな蜂の巣。 山のゆっくり達にとって、ハチミツは最高のご馳走だ。 「ありがとう。ま・り・さ。」 「らくしょうなみっしょんだったぜ。」 ありすのキスの嵐を受けながらニヒルに顔を作るまりさ。だが、眼はデレデレになるのが隠せない。 それを確認しながら魅力一杯に体を摺り寄せるありす。甘い空気が室内に立ち巡る。 まりさは狩りの達人だった。 誇張ではなく本当に玄人の域に達している。 倉庫には美味しい草が積まれている。苦い草などひとつも無い。 別積みされた隣の山には、狩りをするのが難しいとされる果物が保管されていた。 取った虫などは狩りの途中で全てを食べ切り、その得た力で大きい獲物を獲得するのが、まりさの狩りのスタイル。 高い所や遠くの場所にある幻の食べ物を簡単に調達してくるまりさは、群れにいる誰もが憧れの存在だった。 このありすも、まりさの愛人に関する群れの一体。 まりさは正妻は持たず、群れの美ゆっくりを独占状態にしていた。 でも、誰も文句は言えない。 生まれた赤ちゃんを全部まりさは引取り、自分の巣で不自由なく過ごさせていた。 その貫禄ぶりに太刀打ちは出来ず、恨めしそうな眼で見る他のゆっくり達。 その羨望と嫉妬の視線がまりさは心地よかった。 「ねぇ?ありすにあきちゃったの?」 「………。」 貰ったハチミツを突付きながら呟くありす。 以前なら、この後激しい愛を自分に与えてくれていたのにと、疑問を持ち始めていた。 遠くでありすが生んだ子供が眠っている。ありすは自分に若さが足りなくなってきたのかと思い始めたようだ。 「まりさのすきにしてもいいからね?」 「………。」 まりさは黙ったまま煙草(シケモク)に火を付けて吸い始めた。 煙草先端の光が増して、白い煙がまりさの体へと吸い込まれていく。 ありすは知っていた。最近まりさは美れいむにアプローチしている事を。 でも、ありすはその事を口にしない。まりさは皆の物だと思っていたから。 目元に涙をためるありす。 そんな切ない感情を胸に宿したありすの目の前に、乾燥してカラカラになったドライフルーツが置かれた。 驚きに顔を上げるありす。そこには笑顔のまりさが。 「もっていくがいいのぜ?」 「まりさっ……!」 これはまりさ特製のドライフルーツ。 狩りの名人まりさが、群れに革命を起した奇跡の食べ物。 これが開発された事により、冬篭りの食料保管事情が大きく進展した。 そして、まりさがこれを差し出す時は愛のサインとなる。 今から激しくするから後で栄養を取るがいい。的な。 「まりさあああああああああっ!」 「ありすうううううううううっ!」 干草のベットの上で愛が育まれる。 「まりさああああっ!ありすあつくてとけちゃうううううっ!?」 「まだまだこんなもんじゃないんだぜっ!」 嫌な音が巣の全体に響き渡る。 遠くで寝る赤ちゃん達は起きる様子は無い。慣れているのだ。 「まりさあああっ!あつすぎよおおっ!?はげしすぎるわあああっ!」 「ゆゆゆっ!あつい!あついんだぜっ!?まりさもあつくなってきたよっ!」 体に宿る熱い思い。 それを愛するありすにまりさの全てをぶつける神聖な儀式。 そして、立ち上る火柱。 (………ひばしら?) まりさ達は赤い炎がベットから立ち上っているのを認識した。自分達の体を熱く焦がしている。 『『ゆあああああああああああっ゛!?』』 まりさとありすは地面を転がり、体に引火した炎を消す事に成功した。 しかし、その時舞い上がった燃えた干草が、倉庫に積まれていた干草へと燃え移る。 「あああああっ!?ゆっくりきえてねっ!!」 体当たりをして燃え移った炎を消そうとしたまりさ。 そのまりさの行動は身を結ばず、自体を悪化の方向へと誘う。散らばった干草が燃え広がり巣の中は炎で満たされていく。 まりさは再度体に引火した炎を消す為、床を転がりながら出口へと向かう。 「あっ。あじずのあがぢゃんがああああああああっ゛!?」 ありすの前に炎の壁が立ちはだかる。奥からは泣き叫ぶ赤ちゃん達の声がしてきた。 今すぐにでも飛び込みたいが、ジリジリと体を焦がす感覚が足を前に突き出すのを拒否していた。 ありすは、ただただ泣き喚くだけだ。 「ありす!おちびちゃんはあきらめるんだぜっ!?」 「どがいはなあがぢゃああああああああああああああああんっ!!!?? 」 まりさに引きずられるように巣の外へと出て行くありす。 苦しみと絶望で泣き叫ぶ赤ちゃん達の声は、ありすの耳に何時までも残った。 燃え盛るまりさのゆっくりプレイス。 洞穴を利用した物だったので、木の根に住む他ゆっくり程の被害は出ないだろう。 火か落ち着けばまた住めるはずだ。 原因は煙草の火がベットに燃え移った事による出火。 あっという間に燃え広がり、まりさの財産とありす達の赤ちゃんを炭に代えた。 「ゆー。しょうがないね!ゆっくりあきらめるよっ!きょうはありすのおうちにとめてねっ!?」 まりさは何でも無いかのように気持ちを切り替えている。 それを見ていたありすは怒り心頭だ。 騒ぎを受けて飛び出してきた他ゆっくり達の中にも、焼け殺された赤ゆの母が居た。 ありすと同様に憎しみの視線をまりさへと送る。 「ゆん?どうしたんだぜっ?おめめさんがこわいよっ!」 まりさを囲む愛人達。 「ゆゆゆっ!?やべでねっ!まじざのすてきなあんよさんをかじらないでねっ!? ぶちぶちとちぎれちゃうよっ!やべでねっ!やめるんだぜえええええええええええっ゛!?」 まりさの足を集中的に攻撃する愛人達。 「どぼじでごんなごどずるのおおおおおおおおおおっ゛!!!?? 」 それぞれが制裁を終え、死んでいった赤ゆ達を嘆きながら巣へと戻っていく。 まりさはそのまま冷たい地面へと置き去りにされた。 「まっでねっ!?まじざもぽかぽかのおうちにつれていってねっ!?」 地面を鈍足で移動していくまりさ。 痛々しく傷ついた足は、以前の軽やかな機能を奪い取り、あの狩り名人まりさの面影は無くなっていた。 「ゆゆゆっ!?ゆきさんがふってきたよっ!」 空から舞い落ちる氷の粒。 それらがまりさの頬に当たり、今は体温で儚く溶けていく。 そう。今だけだ。 このまま雪が降り続ければ、体温が低下した体へと積もっていくだろう。 完全に凍死を辿る未来しか無い。まりさは寒さと恐怖に震える。 泣き叫ぶまりさ。 頬を伝う涙が更に体温を奪い、体が白く化粧されたように彩られてく。 体の機能が停止して動かなくなったまりさは、視界が白で覆われていく世界を見ながらこう呟いた。 「もっど……、ゆっぐぢしだがっだよ………。」 ……洞穴の炎は何時の間にか消えていた。 「どうですか?あふれるエロスとサスペンス!ありすったら残酷ね!!」 「……サスペンス?」 ちょっとネジが飛んだ社員を見ながら、何処からか溜息が漏れる。 「どうでしょう?これらを我が社のPR企画に提案したいと思います!」 眼を輝かせながら熱弁した社員。 それに下された判決は? 「えーと。人間を使って再構築をお願いします。じゃないとクビ。」 「どぼじでごんなごどに……。」 バッサリと切り捨て御免。社員は膝を地面について絶望を表した。 「ん?あーキミキミ。この案はとってもゆっくり出来るね。これは許可しよう。」 ゆっくりが発言するような絶望のテンプレを吐き出した社員に、判決を下した男ではない別の重役が声を掛ける。 今まで手元の資料に目を通していたようで、その中の一案にいたく興味を惹かれたようだ。 「はい!ありがとうございます!直ぐに手配いたします!」 鳴いたカラスがもう笑い、嬉しそうに会議室を飛び出していく社員。 残された者達は生暖かい視線で溜息を深く吐き出しながら、部屋を去る社員を見つめていた。 控え室の扉を勢い良く開き、社員が中へと飛び込んできた。 「仕事だっ!」 「ゆ?」 「ゆゆ?」 『『 ゆっくりしていってね!? 』』 そこには大小様々なゆっくり達が、テーブルの上でお菓子を貪り食っていた。 ゆっくり達の周囲は汚く散らかっている。 「今から早急に現場へと向かう!」 「ゆっ!れいうたちのでばんがきたんだね!」 「まりさがびしっとしたえんぎをみせてやるんだぜっ!」 「ありすのすてきなしょーがはじわるわーっ!」 先程のプレ映像の中で焼け死んだれいむ達が声を上げて意欲を見せる。 焼け焦げたシーンは全てCG加工されていたので、誰もずっとゆっくりはしていない。 元気にあまあまを食らう雇われのタレントゆっくり達。 「れいむのあかちゃんかわいいでしょ!?でも、かわいそうだけどしんでもらうよっ!」 「ありすのとかいはじゃないあかちゃんもずっとゆっくりしてね! えいこうのみちをあるくためには、これはしかたのないぎせいなのよっ!」 本映像はリアルを追求する為、前回CGで代用した赤ゆ達を本番では本物の赤ゆを焼く事を伝えてある。 その赤ゆ達の生産をこのタレントゆっくり達にお願いしていた。 「ュュュュュュゥ゛ゥゲェ゛……。」 親に酷い言葉を浴びせられた実ゆ以上、赤ゆ未満の固体達が震えながら涙目になり、 強烈なストレスを受けて口から餡子を吐き出した。 「ゆゆゆ!?このままじゃれいむのしゅっせどうぐがゆっくりしちゃうよ! こうきゅうなあまあまたくさんもってきてね!!」 慌て出す親れいむ。他の親達も似たりよったりの状況だ。 半分の赤ゆは親のせいでずっとゆっくりしてしまった。でも、その方が幸せなのかもしれない。 「はいはーい。これから移動しまーす。」 社員はスタッフに合図して、れいむ達をケースの中へと乱雑に詰めていく。 鮨詰めの隙間の無い状態のゆっくり達は苦しみを露にする。 「ゆゆゆぎゅっ!?せまくでゆっぐぢでぎないっ!ゆああっ!れいぶのしゅっせどうぐがぁああっ゛!!!?? 」 「ゆああああっ゛!?あじずのえいこうのみちがあああああああっ゛!?」 ゆっくり達の体がぶつかり合い、頭に生やした赤ゆが実った茎を互いにへし折っていく。 折れた茎を踏んだり、口に入ってきてそのまま食べたりの小規模な地獄が展開される。 雪が降る寒空の下、ケースに入ったれいむ達をトラックの荷台に乗せて、現場へと移送した。 現場に着いてケースから開放された一部のゆっくり達。 「れいむたちをらんざつにつかうと、しゃちょうさんがおこるよっ!?くびになってもいいのっ!!」 「ありすのとかいはなびはだがきずついてしまったわ!いしゃりょうをせいきゅうします!」 騒ぎ立てるれいむ達を動く床の上へと乗せる。 「ゆゆ?ゆっくりすすむよっ!」 「これはとかいはなのりものねっ?ありすにはわかるわっ!」 ウキウキとおもちゃを与えられた様に喜ぶれいむ達。 暫く進むと、赤く輝いた部屋に辿り付いた。 『『ええええええええええええええええええええええっ!!!?? 』』 火のカーテンがれいむ達の目の前にある。 視認したと同時に足元が高速で進み出し、体がバーナーへと一直線に向かっていく。 「いやあああああああっ!?ゆごええええええええええええっ!!」 「どばいはじゃないわあああああああああっ!?げぼおおおっ!!」 サッと焼かれたれいむ達の体は抵抗を行えない位の重傷をうけた。 足を動かして逃げる事も出来ず、れいむ達はそのまま奥へと流れていく。 れいむ達は自ら流した涙が焼けた肌に染みて、更に涙が溢れ出してきた。 『『あやばるがら………、あやばるがらだずげでよおおおおっ!?』』 そのれいむ達の様子を見ながら社員と映像に収めるカメラマン。 れいむがバーナーで炙られた一瞬の時間、その時垣間見せた絶望の表情が旨く撮れたと喜んでいた。 「中々いいんじゃないか?流石、ゆっくりタレント」 「まだまだお楽しみはこれからですよ。」 この社員が最初に企画を纏めたのは、ゆっくり達を使った火の用心を促すPR映像を作るという案を提出した。 しかし、結局プレ映像は採用されずに人間のタレントを起用する事に纏まったのだ。 そして、用済みになった大勢のゆっくりタレント達に、会社から正式に処分勧告が出た。 そのまま捨てるのも勿体無いので、最後の一花咲かせてやろうとこの企画を承認されたんだと思う。 題して、『 処分されていく悲劇のゆっくり達。 』 ドキュメンタリー的な話の一角にこの映像は使用される事になる。 「あああああああっ!?だめええええええええええっ゛!」 れいむの目の前に地獄の大窯が迫る。 ここが最終地点にして自分のゆん生の終着駅。 足は意に反して流れるように絶望へと向かっていく。 微妙に下を向いたれいむの額に炭になった何かが垂れ下がってきた。 それはれいむの出世道具だったなれの果て。 もう赤ゆが成っていたのも解らない位に炭になっていた。そして自分も今からこうなるとれいむは悟ったようだ。 「ごべんだざいっ!?あがぢゃんごべんだざいっ!みんだみんだごべんだざいいいいいいっ゛!!」 れいむは全力で謝った。貶した赤ちゃんと人間さんに向かって。 れいむの隣で流れていくありすも同じ事を叫んでいる。ありすの頭にはれいむと同じ様な一本の炭が垂れ下がっていた。 「ごべんだざいごべんだざいごべぇええええええあああああああああああああっ゛!!!?? 」 謝りながられいむ達は火が燃え盛る処分場へと落ちて行く。 焼け焦げていたれいむの体は一層黒さを増しながら、底に沈む炭になった同士と同化した。 「おーい。そこは、『もっとゆっくりしたかったよ。』だろ?聞いてるかーいれいむー?」 社員はセリフの要求を炭と化したれいむへと告げる。 当然、反応が返ってくるはずも無く、 「れいむは使えないなあ。よし、宜しくな!まりさ!!」 「ゆゆゆゆぜえぜぜぜっぜえぜぜっ゛!?」 社員達が撮影している場所は処理場の全貌が見える所だった。 処分されるゆっくり達が訪れるはまず無い。 先程焼かれたれいむの様に、幸せ一杯で移動する床からのスタートが普通だ。 「やじゃっ!!やじゃやじゃやじゃあああああああああっ゛!?」 ケースに入ったまりさ組は暴れ出す。 もう自分達がどんな目に合うのかを記憶に焼き付けたのだから。 まりさは幼児退行をおこして赤ちゃん言葉を放ちながら、動くレーンに乗るまいと入れられたケースの隅に齧りついている。 しかし、抵抗空しくまりさの体はレーンへと落ちた。 既に足場のスピードは速めに移動していくゾーンからのスタートだ。 先行していったまりさ組の仲間が、燃え盛るバーナーの餌食となっている。 まりさもゆっくりなど微塵も感じさせない堂々たる速度で、勇敢にバーナーへと体を進めていく。 「やめちぇええええええっ゛!?まりしゃはわるいきょとにゃんてちてにゃいのにいいいいいいっ゛!!」 目を瞑りながら首を振り、一杯漏らしながら直火の洗礼を体に浴びたまりさ。 そしてその後、 「ゆっきゅりちゃちえてえええええええええええええええっ゛!?」 そう叫びながられいむの待つ大窯へとまりさは姿を消した。 もちろんNG。テイク3だ。 『ゆんやぁああああああああああああああっ゛!?』 「今のが最後?」 「その様ですね。」 結局テイク8まで撮ったが、理想であった『ゆっくりしたかったよ。』と言う固体は居なかったらしい。 社員は溜息混じりに撤収を現場に伝えた。 「まあ、良い絵がとれたから何とかなるだろ。」 あまりこれに時間は掛けていられない。 今からゆっくり達で作るはずだった企画を、人間が演じれるように再構成しなければなら無い。 「後はよろしく。ご苦労様。」 「お疲れ様でーす。」 スタッフ達の挨拶を背に受け社員は処理場を後にする。 「ゆっくりで作れる物をまた考えるか。」 そうボッソリと呟きながら。 この社員は全然懲りてない様だった。 後日発売された、れいむ達が興じる迫真の演技が満載に収録されたDVD。 『 処分されていく悲劇のゆっくり達。 』は、そこそこの売上げだったと社員は報告をうけた。 ※ ・火でゆっくり達を燃やすお話 ・本当は最初のシーンでお話を膨らませる予定がどんどん右斜め下へと失速していった ・会議でこんなハイテンションな社員は流石にいないと思う 過去作 ふたば系ゆっくりいじめ 500 駄目だよ? ふたば系ゆっくりいじめ 458 ドゲスー ふたば系ゆっくりいじめ 449 希少種の価値 2 ふたば系ゆっくりいじめ 448 希少種の価値 1,5 ふたば系ゆっくりいじめ 443 希少種の価値 ふたば系ゆっくりいじめ 398 ゆっくり達を必殺技で葬る物語 ふたば系ゆっくりいじめ 382 穴だらけの計画とその代償・他、4点(収録済み放置) トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る そんなことよりおっぱいもみたい -- 2017-05-27 21 46 06 火を扱えるとなると本格的に滅ぼさなきゃ人間に被害がおよぶのでだめです -- 2014-04-26 23 50 20 ↑注意書き読めますか ? ゆっくりが燃えながら発狂する様は想像すると笑える -- 2010-08-02 08 54 27 つまらん -- 2010-07-26 14 47 31
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1457.html
「ふたば系ゆっくりいじめ 692 素晴らしい贈り物/コメントログ」 もふもふは結構危険なんだが・・・ -- 2010-03-24 18 25 25 お湯に溶けた餡子がべたべたしそうだが・・・ -- 2010-06-29 15 09 53 サルは甘いもの好きそうだからな…れみりゃ・ふらん以上の脅威になりそうだ。 -- 2010-07-12 01 32 36 実は今家の近所に猿が出没してるんだ…ニュースになってると思うが -- 2010-09-12 23 37 07 というか温泉の深さどうなってんだ? -- 2010-11-24 22 37 33 サルのいる山にゆっくりが入ったらあっという間に絶滅させられるだろうなw -- 2011-06-19 10 18 26 設定に対して疑問符だらけの作品だったな。 -- 2018-01-11 11 46 31