約 1,790,659 件
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/36.html
コレル:第一人称。骨の髄まで奴隷根性の日和見使用人。 バレッタ:ネバン的ルシェ魂至上主義の少女。 ニコレット:先輩の優しいお姉さん。 おっ侍:以前の一悶着で知り合った常連。 「……ふにみとっ!」 「あうっ」 ちなみにこれはルシェ言語ではなく、気合いの掛け声なのだそうだ。 こんにちは、今日はいきなり床に激突0,2秒前です。 今日も僕は元気にこのニギリオの宿で働いている。 同僚と笑ったり上司にいびられたり仲間と口論したりする毎日だが、相変わらずそれなりの暮らしだ。 世界が激動の渦に巻き込まれる中、この宿がそれに巻き込まれるのはまだ先の話だった。 さて、残念ながらこの状況から僕を救出できる人物はこの場におらず、僕は0,2秒後にきっちり床に激突した。 どすんっ! 「……ふんっ!」 床に倒れこむ僕の向こうで、僕を蹴り倒した張本人――バレッタさんが鼻を鳴らして歩いていく。 「今日も派手だなぁおい」 ここは宿の使用人控え室。 僕は助け起こしてくれたハンコツさんに礼を言いつつ、テーブルに座って蹴られたところを抑えた。 「しかしまあ、毎日毎日よく懲りないもんだ」 「おかげで最近一発じゃのされなくなりました……」 あれだけ蹴られたら体制もつくってものだ。 それにしても、僕は我ながら世間一般的な常識人であるという自覚があるのだけど、 どうも彼女の前ではあれこれ余計なことまで喋ったり頓珍漢な答えを返してしまったりする。 おかげで僕は日々大小時には意識無意識を問わず彼女の暴力的なツッコミをこの身で受け続けるわけだ。 ちなみにそれは大概彼女について考えているときに起こるので、 余程僕は考え事をすると迂闊になる性質と見える。考えてることが口から出ないように気を付けよう。 「それにしても」 と、ここで僕は考えを切り替え、先程ふと心に浮かんだ事を考えてみることにした。 脳裏に浮かぶのは、反射的に蹴りを繰り出すときには必ずと言っていいほど正確に頭部を狙うバレッタさんの姿。 「理不尽だ……」 「んー、まあな。多少は自業自得のもあっけど、大体はそのくらいで手を出すなよって感じだしな」 「あ」 先程注意しようと思ったばかりなのに早速考えが口に出ていた。やはり阿呆だ。 「口に出てました?」 「ああ。蹴られるのが理不尽だって」 「あ、いやそこじゃないんです」 「?」 「えーと……その、そういうつもりじゃないんですよ?ただ、ちょっと思っちゃっただけで」 「いや分かんねーよ、最初から話せ最初から」 少し慌ててしまい、訳の分からない弁解をする僕をハンコツさんが嗜めた。 叱られて少し落ち着いた僕は、努めて冷静になろうともう一度口を開く。 「その……ですね。……見えないんですよ」 「?」 「彼女、給仕服だからスカートはいてるじゃないですか。 で、思い切り蹴飛ばすときには大体頭を狙ってくるんです」 「ああ」 「……普通、見えちゃうと思いません?」 「……………お前……………」 「あ、いやだから見えたらいいって訳じゃなくでですね! その、普通見えるはずなのにどうして見えないんだろうとただそれだけで……」 「ああ……分かった、分かったよ。ただ、後ろ……危ないぞ」 「へ?」 つられて僕は後ろを向いた。 ……そこでは今まさに顔を真っ赤にした彼女がその右手をテーブルに叩きつけ、 その反動とともにテーブルを一直線に僕に向かって飛び越えてくるところだった。 「……トニミイッ!!」 ぐしゃっ! どちらかというと顔面を水平に踏みつける感じで彼女の蹴りが僕の頭部を壁に打ち付ける。 ……やっぱり、見えなかった。 ―――――――――――――――――――― まあ、前述のように馬鹿なこともやっているが基本的にこの宿は平和だ。 日常的に裏家業の人やハントマンが入り浸り、一日一回はどこかで揉め事が起こるけどそれでも平和だ。 そんなある日のお昼のことだった。 「……だからねー、あんたもルシェの誇りさえあればそこそこいいセンいくと思うのよ」 「むー……」 僕達は二人で控え室にて昼食の最中だった。 掃除のキリのいいところということで、少し早めの昼食でいるのは二人だけだ。 二人で向かい合うテーブルの横では、備え付けられた中古品のテレビが通信販売の番組を流していた。 ……正直、何でこんなところにテレビがあるんだろうとか 見てる人が世界にどれくらいいるんだろうとか 今流れてる『ヨクワカル商販』にしたって十分お客がいるのだろうかとか プレロマが復刻する前史文化にも優先順位というものがあるだろうとか そもそも電気はどこからとか突っ込みどころは満載なのだが、 木で出来た古びた部屋の隅っこの上に薄汚れた小さなテレビが 設置してある、という光景が理不尽なほどしっくり来るため何も言えなかった。 「……聞いてる?」 「あ、うん」 ほんとは少し気が逸れていたが、それでもちゃんと聞いてはいたので僕はそう返事する。 「だからね、やっぱり人間一本通った筋を持ってるほうがいいと思うの。 せっかくルシェに生まれたんだし、どうせなら受け継がれてきた血を重んじて、 誇り高く生きれたらいいと思わない?」 「むーーー……」 最近バレッタさんは僕をルシェの魂に目覚めさせようとご執心のようだ。 それで彼女に何の得があるのかは分からないが、きっと何かいいことがあるのだろう。 「分かるんだけど、分かるんだけどね」 「やっぱり消極的、っていうか不満そうよね。なにがイヤなのよ?」 「いやなんか、その考え方を受け入れるとそれって、ルシェだから勇ましくないといけない、とか、 ルシェだから戦うべきだ、とかってのを受け入れることになると思うんだよね。 自分がどんな人でどんなふうに生きるかは種族に関係なく自分で決めたいというか」 「言いたいことは分かるけど。でもそれはそれとしてあんたはそういう生き方を選ぶ気はないのかってことよ。 世界には同じようにルシェの魂を持った仲間達が一杯いるし、その仲間になりたいかどうかってだけよ?」 「でもなあ……」 「でも、何よ」 「結局のところネバンプレス的な考えだし」 「あんたねえ……」 彼女が茶碗を置きながら呆れと腹立たしさの入り混じったため息をついた。 「ほんっとにあんた、ネバンが嫌いなのね。そりゃアイゼンの民だし仕方ないかもしれないけど、 そこまであからさまだとさすがにお手上げだわ」 「別にそんなこと言ってないじゃないか。ただ僕はアイゼン人だからネバンプレスの考えが合わないってだけで」 「同じことじゃない。大体、ルシェの誇りはネバンだけの考えじゃないわよ。 さっきも言ったけど、世界中に同じ魂を持つ仲間達がいるんだし」 「どっちにしたって僕はそういう人たちの外側にいるんだから同じことだよ」 「はっ……まあね。そりゃ下級階層でいることに慣れきったアイゼンのルシェ達じゃ期待できないかもね」 「(むっ……)下級階層で何が悪いのさ。貴賤の差こそあれ、アイゼンではそれぞれの階級が それぞれの役割を果たしあって国を動かしてるんだよ、そっちこそ相変わらず偏見を持ってるじゃないか」 「人がそれなりに考えて話したのに、あれこれ渋った挙句ネバンだからって理由で ルシェの誇りを蹴られちゃこのくらい言いたくなるわよ。それなら最初からそう言やいいのに。 大体、偏見とか言うけど事実は事実じゃない。社会の役割を果たしてる?それはそれでいいわよ。 でも結局は事実として、貴族階層に逆らうすべもなく搾取される現状じゃない。口車に乗せられてるだけよ」 「そうかもしれないけど、それは国として改善していく問題であってルシェの魂とは関係ないじゃないか。 大体、生まれたときからルシェとはこうあるべきだなんだと教えられ続けてそういうものだと思い込んで、 それこそ口車に乗せられてるのはどっちさ。そういうのは根拠もなく考えが固定されてるとは言わないの」 「……!根拠が無くなんてないわよ!プレロマの公式な調査でだって、 ルシェとヒトとは遺伝学的にも統計学的にも性質の方向性に明確な違いがあって、 明らかにルシェの本質というものは思い込みでもなんでもなく実際に存在するって出てるんだから!」 「そうだとしても、それに従ってそういう道を選ぶかどうかは個人の自由だよ。 ネバンプレスみたいに国民皆が同じ考えをしてるなんて、それって少し怖いと思わない?」 「ぐぐ……………!! 最初っから階層社会に組み込まれて、その一員になることを強制される国の住民に言われたくないわ!」 「そうだね。所詮お互いに自分の事を棚に上げあってるだけだし」 「ふん……!話し合うだけ無駄だったようね。所詮民族としての歴史が違うのよ」 「そうやって民族の話として片付けちゃうところが僕から見てネバンプレスの変なとこだと思うけどな」 「っ、ああそうね!ついでに言うならきっと私達の祖先とあんた達の祖先が別れるとき アイゼンには新天地を目指す気概の無い連中ばっか残ったから今みたいな状況になったんでしょうよ!」 「逆に言うと気の荒い人ばっか出て行ったからあんな国が出来たとも言えるね」 ……ぱきんっ! 何の音かと思いきや、彼女の手に握られていたお箸がその握り締める圧力に耐えかねてへし折れた音だった。 半分の長さになってしまった箸がころころと音を立てながらテーブルを転がっていく…… ……………怖くて直視できません。 「ああお腹空いた!先に上がってたのね、お疲れ!」 救いの天使がやってきたのはそのときだった。 危機的な空気など何のことやら、先輩のニコレットさんが陽気に控え室に飛び込んでくる。 「ニコレットさん」 「もう今日は朝から忙しくて忙しくて!さて、私もご飯頼んでこなきゃ…… ……どうしたの?何かあった?」 「別に……先、行くわ」 彼女は不機嫌そうに言って部屋を出て行った。 見送ったニコレットさんがポツリと一言。 「ほんとにケンカばっかりねえ……」 「すいません」 本当の所は、分かっているのだ。 ネバンプレスに伝わる古語をルシェ言語と呼ぶことからも分かるように、 人口、文化、どれをとってもネバンプレスこそルシェとしての民族性を持った国と呼ばれるべきだ。 それに比べれば僕達アイゼンに暮らすルシェなどマイノリティーといわれても仕方がない。 けど、それを彼女が言うたびについ反発してしまうんだよね。 自分達をアイゼン・ルシェ、彼女達をネバン・ルシェと呼ぶように僕にはネバンプレスに対する対抗心がある。 それ故に僕は、どうしてもネバンプレスの考え方である『ルシェの誇り』には それが良い考え方かどうかに関わらず抵抗感が生まれてしまう。 僕をルシェの誇りに目覚めさせたいのは分かるけど……分かってくれないかなぁ。 彼女を追って裏庭に出て行くと、彼女は箒を抱えたまま蹴りの素振りの最中だった。 「ふっ!はっ!……せやぁっ!」 「……」 時には地面ギリギリに、時には空中で舞うように、空間を自在に使っての蹴りを繰り返す。 右手で柄を、左手で穂先を持つように抱えられた箒が何故か時折前に突き出された。 「あの……」 「うるっさいわね、さっきのことだったらもうあのくらいじゃ引きずったりしないわよ」 「そうですか……」 だから邪魔しないでというように鋭い蹴りを繰り出し続ける彼女は、しばらくそれを繰り返した。 やがて動きを止め、何か考え事をするように腕の中の箒を見つめて彼女はぽつりと言う。 「はぁ……鉄砲撃ちたいなぁ」 どんがらがっしゃん。 今とても古典的な効果音を立てたのは、僕が抱えていた掃除用具だ。 「……何よ、そんなに驚かなくたっていいでしょ」 「いや普通驚くって!だって、え、鉄砲……だよね?」 「そうだけど……別に、元々銃を使う職業なんだしそんなにびっくりすることもないでしょ」 「いやでも……え?銃を使う職業?」 「そうよ?あれ、言ってなかったっけ? ……私、ネバンのソルジャーなの」 「言われてないよっ!!」 衝撃の事実。ああ、でも、そう言われて見れば彼女と交わす会話の節々にそんなヒントがぽつぽつあったような…… 気付かなかった僕はやっぱり阿呆かもしれない。 と、そこまで考えて重要なことに気付き、僕は彼女に質問をぶつけることにした。 「え、ソルジャーってネバン軍の兵隊さんだよね……」 「言い方古いわね……まあ、そうよ。ネバン軍陸戦課所属、ちゃんとした正規兵よ?」 「それって……アイゼンには何かの任務で来てたり……?」 「ううん、旅行で来たってのは本当。ほんとはそんな事してる場合じゃなかったんだけど、いろいろあって。 だから軍のほうには失踪兵や脱走兵じゃなく、休暇中の失踪として登録されてると思うわ。 じゃなきゃ捜索対象になって誰かしら迎えに来るはずだもの」 ……よかった。 いや、彼女にすればよくないかもしれないが、ここにネバン軍が来て彼女の引渡しを要求したりしたら とんでもなくややこしい国際問題になるのは目に見えてる。 僕が一安心したのを知ってか知らずか、彼女はネバン軍について話し出した。 「ちなみに階級は伍長。どうも軍曹以上になるにはそれなりの経験がないといけないって 暗黙の了解があるみたいで、私みたいに優秀だけど若いってのは大体伍長なのよ」 「自分で優秀って言う?」 「まあ、ね。一応射撃でもA評価はもらったんだから。格闘はCだったけど」 「えええぇぇぇっ!?」 「ちょっ……何よ。私が射撃上手くちゃ悪い?」 「いや、そっちじゃなくて!!」 格闘がC。その言葉は僕に大きな驚きを与えた。 ネバンプレスのABC評価は僕の知っているものと順番が逆なんだろうか? それとも……ネバンプレスにはあのくらい朝飯前な人たちがわんさといるとでも!? 「受けに回ると弱いから一撃必殺を心掛けてるのよ……」 あ、なるほど。 「だから、私の本分は基本的に銃なの。基本はライフルだけど大体の銃器は扱ったわ。 そのうち拳銃も持たせてもらえるようになるはずだったんだけど」 「……人を撃ったことは……ある?」 彼女は振り向いて、肩をすくめた。 「幸いなことに……なんでしょうね。ないわ」 よかった。 ―――――――――――――――――――― 「おう、元気そうだな」 「こんにちはおっ侍さん」 別の日のことだ。 休憩所のテーブルに座るお客さんの一人に僕は呼び止められていた。 この前の駆け落ち騒動で知り合ったお侍さんだ。 本当ならおっ侍なんて呼び方をしちゃいけないんだけど、本人がそう呼べ言うんじゃ仕方ない。 おっ侍さんは今やここの常連として、たびたび僕達と言葉を交わしていた。 まあ、もちろん他の仕事もあるけどお客さんの相手をするのも仕事のうちだしね。 「ところで、相棒はどうしたんだ?」 「バレッタさんですか?それなら、今は物干し場です」 「んん、別に用がある訳じゃねえがな……元気にしてるかと思ってよ」 「彼女は僕よりもっと元気ですよ。元気すぎるくらいに」 「そうか……。で、どうだ。気は惹けてんのか?」 この手の話は老若男女関わらず皆好きだなぁ…… 僕はやれやれと思いながらも当たり障りの無いことを話した。 「いや、それが全然。相手にされないというより気付いてももらえない感じで」 「そんなもんか?まあ、あの性格じゃなあ……お前としてはどこがいいんだ」 「いや、どこというか……」 一目見て直感的にきたわけで、正直僕は彼女のどこがいいのかという質問に答えられない。 ただ感覚的に彼女に惹かれる、それだけだ。 しかしまあ、僕から見て彼女は可愛い。どこが可愛い? どことは言えないが、全体的に。 それでもあえて言うなら……僕は考えた結論を口に出した。 「耳、ですかね」 「耳?」 「強いて言うなら、ですけど。 なんというか、目は口ほどに物を言うっていいますけど耳も同じくらい感情が表れるし、 見てるだけで幸せになれますし、こればっかりはルシェの女性だけの特性ですよね。 人間の耳だとこうはいかない……」 「馬っっ鹿やろぉーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」 「うひゃあ!?」 突然おっ侍さんが怒号を上げた。 腰を抜かしかけた僕の前で、おっ侍さんは自らを抑えるようにぶるぶると震える。 「あ、あの」 「お前って奴は……」 「へ?」 「お前って奴は……人間の耳のよさってもんがわからねえのか!?」 「……へ?」 予想外だ。 っていうか、どう答えろっていうんですか。 僕は答えを返すこともなく、ただぽかんとするよりなかった。 「ちょっ……どうしました?」 先程の声を聞きつけてきたのか、ニコレットさんが慌ててやってくる。 「おう、聞いてくれ!こいつがな、こいつが、耳が可愛いのはルシェだけだとか抜かしやがるんだ! 俺様はもう情けなくて情けなくて……」 「……へ」 ニコレットさんも大体同じような反応だった。 「えっと……つまり、人間の耳にもルシェに負けない魅力があると?」 「当ったり前よ!」 そうなのか? 僕とニコレットさんは顔を見合わせ、分かる?いや全然、という意思交換を行ってから顔を戻した。 「「……」」 「……俺の耳を見てどうする!」 「え、だって、人間は男女で耳の形が変わらないし……」 「かーっ、分かってねえ、全然分かってねえよ。年頃の娘が照れて顔を隠す、その艶めく黒い髪の間から 覗く小さな耳がほんのりと赤く染まってるのになんとも言えねえ色気があるんじゃねえか。 大体どいつもこいつもルシェ耳ルシェ耳言いやがって、情緒ってもんがねえよ情緒ってもんが」 「そう言われても」 ……しかし、僕はこのおっ侍さんの意見に妙に肯定的な感想を抱いていた。 といっても人間の耳の良さに賛同したわけではない。 世の中の野郎共、特に人間達がやたらルシェ女性の耳をもてはやす事に対する反感に共感したのだった。 非常に悲しいことだが、一部の人間にとって僕らルシェの存在価値は ルシェ女性>>>>>(アイゼンとネバンプレスの文化の違いよりも高い壁)>>>>>ルシェ男性 という差別なんてもんじゃねーぞ!という認識を受けている。 彼らの目に僕達ルシェの男が入っていないという事実は、 ルシェの別の呼び名である『半獣の民』を見ても明らかだ。 僕達を見ろ。どこに獣の要素があるというのだ。 大体女性にしたって、耳が狐のような形をしているだけで半獣扱い。極端すぎやしないだろうか。 残念なことだが、この時代においてもなお一般的な人間達の間には 『人間がいて、それ以外の動物がいて、その中間にルシェがいる』 という認識が流れている。 階層社会のアイゼンや、ルシェの住んでいないミロスやマレアイアでは特にそうだ。 ……まあ、差別の象徴みたいなこの社会認識も仕方ないというところはある。 なんでも前史時代の頃、この星にルシェは存在しなかったのだそうだ。 人間から派生したのか、それ以外の動物が進化したのかは今なお謎とされているが ともかくそうやって後から出てきたのがルシェである以上、 ルシェを異分子や傍流とみなす社会認識が作られたのは仕方がないことなのだろう。 だから僕はミロスの人やマレアイアの人に特異な目を向けられても怒ったりしようと思わないし、 アイゼンで生まれつき最下階級となっていることにも納得している。 (それに、アイゼンの社会では人と違うことをするのには大きな勇気がいるから社会認識も変わり辛いしね) しかし、それらを許せたとしてもなお僕には許しがたいことがあるのだ。 それが前述した一部の野郎共のルシェ女性の耳に向ける好機の目線である。 たしかに彼女らの耳は可愛い。見ているだけで癒される。 しかしそれはあくまで魅力の一部であって、魅力の主体ではないのだ。 彼女らの本質を見ようとせず、その耳だけを見て褒めちぎるのは逆に彼女らに対する侮辱ではないかと僕は思う。 大体、好きになった相手がたまたま異種族だったというならともかく そうでないなら同種族の女性に目を向けるべきではないだろうか。 (こんなことを言うのは僕がアイゼンの考えに染まっているからかもしれない) それでなくとも普通に同種族結婚をしたいと思ってる人達は意中の女の子を巡って 激しい競争を繰り広げているというのにその上余計な連中が近付いてくるのが面白いはずがあろうか、 この宿にだって給仕の女の子が目当てでやってくる自称『ルシェ耳愛好家』がいるし、 何かにつけてナンパしようとする客がいるし、付き合うなら耳の可愛いルシェの子がいいとか ふざけたことをいう奴もいるしそういう奴に限って気の強い女性は苦手なくせに 見た目は可愛いからバレッタさんに見た目で判断して近付いて口説こうとするしああもうっ!! ―――文章が支離滅裂になったことを心からお詫びします――― はい、すいません。 いろいろ遠まわしに言い訳しましたが本音はそれです。 最近やたらバレッタさんに声を掛けるお客さんが多い。 彼らは実際に話して彼女の性格を知ると大概の場合慌てて去っていくのだが、 僕としては彼らがその愛らしい風貌に惹かれて彼女に近付くたび 激しい嫉妬の炎に苛まれ焦燥に駆られるのだ。 そのやつあたりをルシェ耳を愛する人たちにぶつけてしまった。本当にごめんなさい。 彼らは自由に恋愛するべきだと思う。彼らはルシェを差別しない心を作るから。 一説によるとルシェ女性の耳は本能的に可愛いと思わせるためにあの形をしているともいうしね。 「おーい、どうした?聞いてんのか?」 と、いけない。かなり心の迷宮に入っていたけど話の途中だった。 「聞いてますよ。人間の耳の話ですよね」 「んん、まあそうだが」 「残念ですけど僕は人間の耳をじっくり眺める機会なんてなかったので……」 「普通ないでしょうね」 そもそも僕には人間の女性と親しくなった覚えがない。 これまでの人生の中で親しかった人間の女性といえば、元旦那様のお母様くらいだ。 「そういうわけで、ちょっと僕にはよく分からないです」 「まあ、そいつもそうだなぁ……」 「というわけで、この話はこれで」 おっ侍さんの言うことにも興味はあったけど、実感も湧かなくちゃ仕方ない。 残念だがこの話は打ち切って、そろそろ仕事に戻ろう…… ……そう思ったのだが、おっ侍さんの反応は斜め上をいっていた。 「よし、分かった!」 「はい?」 「要はあれだ、実物を連れてくりゃいいんだろ?それなら当てがあるからよ」 「いや、あの」 「そうとなりゃ早速いってくるぜ、ちょっと待ってろよ……」 そして。 てん。 次の日、おっ侍さんに呼ばれた僕とニコレットさんの前に、 小さな人間の女の子が僕の顔を見上げニコニコしながら立っていた。 女の子と言ったが……若い。若すぎる。はっきり言って幼女だ。 年の頃は七つか、八つか、いっちょまえにサムライの格好をして見上げている。 その後ろに座るおっ侍さんが、いつものようにお酒を手に言った。 「ほれ、触ってみろ」 「「……………」」 「おいなんだその犯罪者を見る目つきは」 「いや、だって……」 「一体どこからさらってきたんですか……?」 「今ならまだ間に合います、自首しましょう」 「俺様の娘だよ!!」 割と本気で心配する僕とニコレットさんにおっ侍さんが叫ぶ。 「ええぇっ!?娘さん!?」 「結婚してたんですか!?」 「おうよ。まあ俺様の嫁もそりゃあもう別嬪なんだがな、 こいつもそれを受け継いでもう今から将来の姿が見えるようだろ?」 (親馬鹿だ……) 「まあ、で、若干歳は足りねーがこいつなら美人さで不足はねえだろ。 さあ存分に人間の耳って奴を見ろ、ついでにこいつの可愛さを褒め称えてもいいぞ?」 (どちらかというと後半の方が本当に言いたいことなんじゃ……) ふむ。言いたいことは分かった。 しかし、しかしだ。 「あの、ですね」 「ん?」 足元に目を落とす。 僕達三人の視線に晒されたおっ侍の娘さんだという女の子は、照れくさいのかもじもじと身体を揺らしていた。 「要はこれって、男性から見て女性の身体的な部分に感じる魅力の話ですよね」 「まあな」 「……こんな小さな子をそういう目で見るのは、さすがに犯罪だと思うんです」 「……」 「……」 「……」 「……」 「まあ、それはそれとしてだな」 「流した!?」 「とりあえずは観察しろや。わざわざ連れてきた俺様の面子もあるしよ」 「はあ……」 仕方なく、僕はもう一度女の子の顔を覗き込む。 「じゃあ……耳、さわってみてもいい?」 にぱっ。 純粋すぎる笑顔に心が折れかけるが、気を取り直して僕は手を伸ばした。 人差し指を伸ばし、その小さな耳の上端の部分にそっと触れる。 ……むぅ。 肌とも骨とも違う硬さの耳に触れつつ、僕は指をその縁になぞらせて耳たぶへと移動させた。 女の子はくすぐったいのか、いやんいやんと体をひねる。 ニコレットさん助けてください、罪悪感で限界です。 必死に視線で訴えると、ニコレットさんもさすがにうろたえた。 「あの、もう十分じゃないかしら? こういうのは分からないものをすぐ分かるようにできるものでもないし」 「そうかぁ?んー、まあ仕方ねえな。半分娘を見せびらかしに来たようなもんだし、もういいか」 (やっぱりか!!) なんにせよおっ侍さんが諦めたようなので僕は指を離す。 「もういいよ、ありがとう」 そして女の子に礼を言うと、女の子は再び僕を見上げてきゃらきゃらと笑った。 やれやれ……。 さて、そうとなればそろそろ仕事に戻った方がいいかもしれない。 そう思って僕は背中を伸ばした。 そろそろ戻った方が、というよりもっと早く戻ればよかった、と思ったのは 振り向いてその向こうのバレッタさんと目が合ってからだった。 「え?」 バレッタさんがこちらを見ている。 白い目で見ている。 耳がぴんと立ったまま、きゅーっと両の外側へそっぽを向いている。 聞く耳はあるが聞く気はねえ、という意思表示だ。 「あ、あ」 「あらま」 ニコレットさんの気の抜けた感嘆をおいて僕は急いで彼女に駆け寄った。 「えと、あの」 「変態」 「いやその」 「変態」 「だから、違」 「変態。変態変態変態変態変態」 「……勘弁してよ……」 そりゃあもう情けない声だったと思う。 見かねたニコレットさんがやってきてまたしても助け舟を出してくれた。 「こらバレッタ、そんなこと言わないの。コレル君にも事情があったんだから」 「事情……?」 「まあ、いきさつは分かったわ」 控え室のテーブルで腕を組んだ彼女が言う。 「分かったけど……さすがに大の男である同僚が小さな子供の耳を触ってニヤついてたら ひいても仕方ないと思うわ」 「ニヤついてないって!!罪悪感に押しつぶされそうだったよ……」 「そうかしら?」 「バレッタ、いじめないの。凄く困ってた顔してるでしょ」 「ま、ニコ姉がそう言うなら勘弁してやってもいいけど。 ……それにしたって、少しいい思いしたとか思ってないの? 幼女であることを差し引いても、人間の耳もいいな、とか」 そう言われれば。 犯罪的な気分ばかりで集中できなかったけど人間の耳はどうだっただろう。 ……うん。 おっ侍さんの言いたいことがおぼろげに理解できる程度には把握しただろうか。 だが、だがしかし…… 「……いや、やっぱりルシェの耳のほうが個人的にはいい」 「ほんとにぃ?」 「ほんとだって!そりゃおっ侍さんの言うように人間の耳にも魅力があるかもしれないけど、 やっぱり個人的な好みにはかなわないというか、むしろ相手の耳が自分の好みになるというか……」 「しどろもどろで意味が分からないわよ、もっと分かりやすく!」 「え、ええと……そのつまり、どっちかというと君の耳が触りたいというか」 間。 「え?……………え!?」 「あ」 なんだかどさくさに紛れて凄いことを言ったような気がするのは気のせいだろうか。 「え、な、私?私の耳に触りたい、ってそんな……」 「いやその、あの」 「え、だ、だめよ。そんな、なんていうか、みだりに男の人に触らせたりしちゃいけないっていうか……」 「ああ……そうなの」 「え、あ……う、うん。 ……そ、それに!例え問題ないとしても?誰でもいいからルシェの耳を触りたいって 人には触らせてあげられないわよ。うん、そうよ」 「そう」 ……『君の耳が触りたい』って言ったんだけどな。 でもまあ、そうだよね。 よく考えたら、特別親密ってわけでもないのに触らせてもらえるわけはない……か。 「……」 「……」 「……」 三人がそれぞれに食べ物、飲み物を口に運ぶ。 こうしてこの話は、なんとなく釈然としかねるものを残しつつも終わってしまった。 書き忘れていたが、このときは食事中だ。 なんだか食事中の描写ばかりだと思う人もいるかもしれないが それは仕方ないことだと思う。 清掃作業の様子を延々描写したってつまらないだけだし(やるのは楽しいけどね)、 それに食事は人生の中でも重要な楽しみに数えられるものの一つだ。 仕事中はあまり私語をしてられないという事情もある。 「そういえば、箸の使い方も随分とうまくなったわね」 ニコレットさんが煮芋を口に運ぶバレッタさんを見て言った。 ここに来た頃はまったくといっていいほど箸の使えなかった彼女だが、 意地になって練習を続けた今では生まれ付きのアイゼン人と同じように箸を使う。 「まあね……すくうことは出来ないけどそれ以外の汎用性は高くて便利だし。 こっちの食べ物にもけっこう慣れたわ」 「そっか、向こうとこっちじゃ食習慣も全然違うものね」 「ちなみに、向こうではどんな食べ物が好きだったのかな」 「そうねえ……」 彼女は頬杖を着き、記憶を反芻するかのようにうーんと唸った。 「好きなものなんて数え切れないくらいあるわ。 肉、魚、野菜、向こうならではの料理も色々あるけど…… ああでも、なんといっても私が一番好きなのはデヴォカレーね! 子供の頃から好きで好きで、夕飯がデヴォカレーだと知ると躍り上がって喜んだわ」 「あ、名前だけは知ってるわ」 「とても辛いんだよね」 「そう。といっても、子供用に甘口にしたやつを食べてたけどね。 それと同じデヴォカレーでも、砂漠の暑気を払うためのデヴォカレーと 雪原で身体を温めるためのデヴォカレーでは辛さの質が違うの」 「へえ」 「私は北の帝国首都の生まれだから、小さい頃から食べて育った、 私の好きなデヴォカレーは寒冷地方風のとろみのあるタイプね。 熱々のルーを深皿によそって、パンをたっぷり浸してさらにその上にカレーの具やらルーを乗せて 思いっきりかぶりつくともうこたえられないわ」 「熱弁ね」 少し熱の入った口調でデヴォカレーの思い出を語る彼女をニコレットさんが笑いながら見る。 彼女はちょっと気恥ずかしげに咳払いをして、ニコレットさんに問い返した。 「まあね。そういえば、ニコ姉はどう?こっちの食べ物でこれはって物があったら教えてよ」 「私?そうね、好きなものっていっても……白いご飯かしら。 食べてるときはそんなにおいしいとか意識しないけど……いつまでも心に残るのよ」 「ふぅん。あんたは?」 質問の先が僕に代わる。 「うーん。僕もなんかニコレットさんと同じ答えになっちゃいそうな」 「つまんないわねー、他になんかないの?今まで生きてきた中でこれが一番おいしかった、ってのが」 「そうだな……」 僕は記憶をめぐらせる。 今まで食べた中で一番おいしかったもの。そもそもうちは使用人家業で、 しかもいっちゃなんだが旦那様の家もそうお金があったわけじゃないからそんなにいいものを食べていない。 しかしあえて言うなら、そうだ。 彼女の求める答えとは違うだろうが、僕にとって一番おいしいものといえばこれだ。 「お母さんの作ってくれたもの……かな」 今は亡き母が作ってくれた料理の味は、いまなお脳裏にしっかりと刻まれている。 これからも僕はあの味を忘れないだろうし、思い出として大事にしていくだろう。 「ふーん……」 案の定彼女はあまり面白くなさそうに生返事をして僕を見た。 「まあ、大事な思い出だってのは分かるわ?別におかしいことでも笑うことでもない。でも」 「でも?」 「マザコンよね」 「ぐっ!!」 刺さった。心に刺さった。 バレッタさん、それを言うのは反則というものではないでしょうか。 ニコレットさんがやれやれといった風に嗜めた。 「こらバレッタ、そんなこと言うもんじゃないわ」 「ニコレットさん」 「だって……」 「いいバレッタ、アイゼンの男はね、多かれ少なかれ皆マザコンなのよ」 「ぶっ!!」 ……と思ったらいきなり何を言い出すんだこの人は。 バレッタさんもさすがに呆気に取られた、という表情をしている。 「え、そう……なの?」 「そうよ。ねえバレッタ、アイゼンは男尊女卑の国みたいに言われてるわよね?」 「う、うん。家事を始め何から何まで女の人にやらせるって」 「そうね。でもそれって、逆に言うと何もかも女の人に依存してるってことだと思わない? まるでお母さんに世話をしてもらう赤ちゃんみたいに」 「はあ……」 「アイゼンの男は皆、大人になっても多かれ少なかれ子供っぽさを残しているものなの。 どんなに突っ張っていてもお母さんに対してはある種の弱さがある。 それでいつも偉そうにしてるけどお母さんには逆らえない、って人がいるのね。 アイゼンには『男の子は母親に似た女の子を好きになる』ってことわざがあるくらいなのよ」 「……そうなんだ」 そう言いながらちらりとバレッタさんが視線をよこしてくるのが辛い。 まあ、『男の子は母親に似た女の子を好きになる』というのは確かによく聞く話だ。 武士道の死を美徳とする文化には深層心理の胎内回帰願望が関係しているって本も読んだことがあるし、 冷静に考えればニコレットさんの言うこともいい加減ではない。 ちなみにその本によると、そうして男は無意識に母親に似た女の人を選ぶわけだが、 多少にせよお嫁さんの中に母親らしさを求めてるわけだから、接し方にも『甘え』がある。 そのため結婚してしばらくすると女性は男性の扱い方を覚えてあしらえるようになり、 子供が出来て本当の母親になるとますます女性は強くなる。 家の外では亭主関白、家の中ではカカア天下。それがアイゼンの男というものだ……らしい。 「ふぅん……そう。 ……………。 ところで、あんたのお母さんはどんな人だった?」 「え?」 いけない、話の途中で考え事をしてたせいで反応が遅れた。 お母さんがどんな人だったか、ときた。 急いで記憶を引っ張り出し、思い出すままに答える。 「そうだな……どっちかというと大人しい感じで優しくて…… うーん…… ああ、バレッタさんと正反対って言ったら分かりやすいかな?」 「……あ っ そ」 ……凄まじく冷たい殺意をぶつけられた。 一体何が悪かったんだろうか。 乙女心とは難しい。 「え、ええと、話を戻すわよ? 滅多に食べられないものよね……そうだ、鯨なんてどうかしら」 「クジラ?」 空気を戻そうとしたのか、ニコレットさんが鯨の話題を出した。 とりあえず機嫌の悪いのを引きずらなかったらしい彼女が反応する。 「そう、鯨。知ってるでしょ?なかなか食べる機会もないけど、 たまに私達でも食べられるわ。あ、それとも、バレッタは鯨食べられない?」 「ううん。ネバンでもクジラは食べるわよ」 「そうなの?」 「北の海では昔からクジラ漁が続いてるの。……アイゼンでもクジラは獲るようだけど、 極寒の海でクジラを追いかけるネバンの漁の過酷さとは比べ物にならないわね」 「そうかな。アイゼンの鯨漁では船から鯨に飛び移ったりするし、過酷さでは変わらないと思うけど」 「む」 僕はただ単純にそう思っただけだったのだが、どうやら彼女は対抗心が頭をもたげたらしかった。 「それは海に落ちても大丈夫なくらいの暖かさだからでしょ? こっちじゃ海に落っこちでもしたら高確率で凍死よ」 「凍死しなくたって海に落ちて網や鯨の泳ぐのに巻き込まれたら十分死ぬかもしれないじゃないか。 ……と、いうか」 こうして彼女と言い合いをするのはもう何度目だろうかと僕は思った。 本当はこんなことで言い争いなんてしたくないのに、どうしても売り言葉に買い言葉を返してしまう。 こんな不毛な話をしてる間に、もっと、彼女と話したいことはたくさんあるのに。 「……いい加減、こういうのやめない?」 「え?」 「ネバンプレスの人たちが勇敢なのはもう十分知ってるよ。 もうこんなことで言い合いしたってなんにもならないじゃない」 「なん……、ネバンの民の私がネバンの自慢をしちゃいけないての?」 「そうじゃないよ。ただ、アイゼンに対抗してネバンプレスの事を出すのはやめて欲しいってだけ」 「……、う……」 「別にいいでしょ?僕も気をつけるから」 僕はこれで言い争いの機会が減らせるに違いないと思った。 言い合いが少なくなれば、どちらにとってもきっといいことだろうと。 しかし、帰ってきたのは意外な反応だった。 「分かってる……分かってるわよそんなこと……」 「……?」 「分かってるけど、でも」 「あの」 「でも、そう簡単にいかないのよ……」 「バレッタさん?」 「……ちょっと待って、……考える時間が必要だわ……」 それだけ言い残し、彼女はテーブルを立って部屋を出て行ってしまう。 僕は事情の理解が追いつかずに、混乱するしかなかった。 「また」 その声に、ぼくは悩ましげな表情のニコレットさんを見上げた。 「国のことになると、どうしてもこうなるのね、あなたたち」 「すいません……」 「謝ることじゃないわ。でも、ね、よく考えて欲しいの」 そう言ってニコレットさんは僕と目線を合わせた。 「コレル君は、ネバンプレスもアイゼンと方向性は違うけど尊重できる国だと思っているのよね? なんでもアイゼンが一番だと思ってるわけでもない。 でも、それなのにどうしてこういうことになると意地を張っちゃうのかしら」 「それは…… ネバンプレスの自慢をされると、つい、反発しちゃうんです。 『でも、アイゼンも劣ってるわけじゃないよ』って。普段は自分がアイゼン人であることなんて 意識してないのに、他の国の人と話をするとつい……アイデンティティ、って言うんでしょうか」 そう、アイデンティティだ。 アイデンティティは優劣や、合理的かどうかといった価値基準とは相容れない。 自分がそれに属しているというだけでプライドの対象となるのだ。 普段アイゼン人であることをなんとも思っていなくても、 一歩国を出ればそれは自分というものを定義づける大切な要素になる。 「だからつい、反発して必要以上にアイゼンの事を誇るような態度になっちゃうんだと……思います」 「うん。そうよね。まったくその通りだと思うわ。 それなら、バレッタも同じだって事も、分かって上げられるんじゃないかしら」 「っ……?」 「きっと辛いと思うの。よその国に住んで、よその国の食べ物を食べて、よその国の事を聞かされて。 そうやっていると国のアイデンティティが侵食されて、自分が何人なのかが揺らぐわ。 そうならないために、事あるごとに自分の国のことを口に出さないといられないんじゃないかしら。 私はそう思うの」 「あ……」 それまで気付かなかった事実を指摘されて、僕は少なからぬショックを受けた。 彼女がここへ始めてきたときに彼女がその振る舞いほどは強くないと知っていたはずなのに、 僕は深く考えようともせず彼女がすぐネバンプレスの話をしだすのを疎んじてさえいたのだ。 「また……どうしよう……」 「分かってあげればいいのよ。あなたの言いたいことをちゃんと受け止めてる、それだけでいいの」 「……………」 「まあ、そう言おうにも声をかけづらいなら何か贈り物でもしたら? お詫びの気持ちに貢ぎ物を添えるのは世界共通の文化よ」 「貢ぎ物って……でも、そうですね。なにか探してみます」 「頑張りなさい。私にアドバイスできるのはここまでだから」 ―――――――――――――――――――― さて、なにか探すとは言ったが、プレゼントしたいものはもう決まっていた。 デヴォカレー。子供の頃から親しんだ味が大人になってからも心の支えになることは自分の身で知っている。 それを、彼女にも送りたい。 しかし。 「作ってあげたいのは山々なんだけど……作り方がわからないと、さすがにねえ」 「そうですか……」 相談しているのはこの宿の調理業務を担当する調理師さんの一人だ。 調理師の中で唯一のルシェであるこの人はお客さん用の料理はもちろん、 僕達の食事をも材料費が安いなりに少しでも栄養があっておいしいものを食べさせようと努力してくれている。 そんな人柄に期待してデヴォカレーを作れるか相談しにいったのだが、 答えとしてはレシピも無しに外国の料理を作るのは厳しいということだった。 「売店のおじさんに聞いてみたらどうかしら? いろいろあちこちから入荷してるから、なにか分かるかも」 「ああ、そっか。ありがとうございます!」 ヒントを貰った僕はその足で受付カウンターの横にある売店『風光明媚』へと向かう。 カウンターの裏から入ると、目的の人物はすぐ見つかった。 「あの、すいません」 「ん、何か用かい?」 売店を一人で担当するこの人は、壮年男性とは思えない気さくな性格が特徴だ。 僕はつい先程調理師さんと相談して、ネバンプレス関係で何か知識がないか聞きに来たことを説明した。 「あー、残念だけどネバンプレスからは商品は来てないからなぁ。 ごめんね、分からないよ」 「むう……」 早くも計画が頓挫してしまいそうだ。 こうなったらこの宿に来るハントマンに聞こうか? でもここにはネバンプレスからのお客さんなんてほとんど来ないし…… 「カレー、ねえ。少し昔には、外の国の料理もいろいろ本で紹介されたりしてたんだけど」 「え?」 「いろいろよその国と交流して珍しい文化に触れよう、って風潮があったころの話だよ。 あの頃は普通の料理書にも他の国の料理の作り方が載ってて、特にカレーなんかは人気だったんだけど。 今は他の国なんて興味ないって風潮が一般的で当時の本なんてそうないからなあ」 「ちょっ……それだ!」 「うん?」 「ありがとうございます、助かりました!」 「え、おーい?」 思いもよらないヒントをうけて、僕は走り出した。 なんてことだろう、灯台下暗しとはこのことだ。 僕は従業員が寝起きする宿舎に取って返し、自分の数少ない荷物を漁った。 取り出すのは一冊の本、『現代風家庭料理百選』。 もちろんここに書かれている『現代』はこの現代じゃない、数十年前の現代だ。 元々は元旦那様の家を出るときにそれまで働いた褒章代わりにガメ、いや頂いてきたもので ここに来てからは自分で料理などしないので無用の長物と化していたが、 今はこの本に重要な価値がある。 「あった……『南蛮風辛子汁掛飯』」 いわゆるカレーのことだ。これさえあれば、材料と作り方がわかる! その材料欄を読み進めるうち、僕は片眉を上げた。 「んん?これって……」 ウコン……洋名ターメリック。桂皮……洋名シナモン。 「色々スパイスが必要だって聞いてたけど……ほとんど漢方薬じゃないか。これなら何とか…… …… ……なんだこりゃ?」 そういえば、僕が作りたいのはただのカレーではなくデヴォカレーだった。 そのために通常のカレーの材料に加えなければいけない特別な材料。 それに僕は、思いっきり首をかしげた。 ―――――――――――――――――――― いつの間にか控え室に戻ってきていてテーブルにうつぶせていた彼女は、 僕の足音を聞くとゆっくりと体を起こした。 「……なんだ、コレルか」 「なんだとはひどいな」 「悪いけどもうしばらくほっといて。今気分がよくないの」 「そっか。むむ……この匂いに反応すると思ったんだけど」 「匂い?そうね……さっきからネバンの事を思い出しすぎて、幻覚の匂いが……え?」 「幻覚じゃないと思うよ。ほら」 僕の掲げた小さな鍋を見て、彼女は気だるげな雰囲気を吹き飛ばして僕を見た。 「あんた、それ」 「バレッタさんの話してたデヴォカレー。……になってるか不安だけどね。 ……アイゼンじゃ、ネバン人らしい生活はあまり出来ないよね。 でも、せめて、ネバンプレスの食べ物くらいできないかな……って思って」 「っ……………」 彼女の前に深皿を置き、その中へ試作デヴォカレーを注いだ。残念ながらパンはない。 「これ、どうやって……」 「いろいろあって。いいから食べてみて」 「……」 そう言ってスプーンを渡すと、彼女はしばらく逡巡して、恐る恐るスプーンをカレーの中に沈めた。 そしてそれを、ゆっくりと口の中に運ぶ。 僕は緊張してそれを見つめていた。 彼女の口が動き、そして、口に含んだカレーを嚥下する。 やがて、彼女はスプーンを持った手をテーブルに置いた。 うつむいたまま、一言だけ呟く。 「……ネバンで食べたのとは、味が違うわ」 「……」 僕はやるせなさに肩を落とす。 そんな僕をよそに、彼女がもう一度口を開いた。 「でも……間違いなくデヴォカレーだわ……」 「え」 彼女はそれ以上何も返してくれなかった。 ただ、黙々とスプーンを口に運ぶ姿に、自然と顔から力が抜ける。 「よかった」 「……。……それにしても、本当によくこっちでデヴォカレーが出来たわ」 「まあね……色々大変だったよ」 本当に大変だった。 あれこれ頼み込んでスパイスになる漢方薬を分けてもらうのはもちろん、デヴォカレーに必要な二つの材料。 『つややかゼリー』と『貴重な角』。魔物の身体の一部なのだ。 ゼリーの方はまだ何とかなったが、角の持ち主は西大陸にしかいないため同種の角で代用することになる。 そのために僕は、この半島に生息する巨大な草食獣の角をへし折って逃げてくるという これまでの人生でも最大級に命懸けのミッションを遂行するハメになったのだ。 「ま……でも。いいよこのくらい、君のためなら」 「……………」 返事はなく、ただ食器の立てる音だけが耳に入る。 そしてしばらくして、彼女の手が止まった。 「コレル」 「何?」 「耳……触る?」 たぶんこのとき僕は目をぱちくりさせるというか、意表を突かれた表情をしたと思う。 突然の申し立てだったんだもの。 「いいの?」 「私、借りは作らない主義なの。 あんたにはただ当然のように、同僚に気を使っただけかもしれないけど、 私にとってはこれは、大きな借りだわ。だから……私の耳でよければ、触っていいわ」 ……ただの同僚のために、あんな苦労したりはしないんだけどな。 でも、まあ、今回はいいや。 それより彼女が耳を触らせてくれることのほうが重要だから。 「じゃあ……触るよ?」 僕はありがたく彼女の耳に触れさせてもらうことにした。 いすに座る彼女の耳にどきどきしながら手を近づける。 そしてそっと、その指が耳に触れた瞬間。 ぱしっ。 超反応で動いた耳が手をはたく。 「……」 「……今のは反射的に動いたのであって悪意があるわけじゃないわ」 「分かってる」 今度は後ろの根元から包み込むように触る。 またも手の中で耳が跳ねたが、今度はどうやら手の中に納まってくれた。 「……」 犬や猫とは違う、ふかふかとした手触り。 しばらく手のひらで全体の感触を味わった後、そっとその耳を撫でてみた。 毛並みに沿って数回手のひらで撫で上げ、次に指の腹で撫でる。 個人差はあるのだろうがふかふかさの割に滑らかな指触りのする柔らかい毛の上を滑り、 指が先端のほうに触れるとまたもぴくりと耳が跳ねた。 「もう少しゆっくり移動させて、こそばゆいわ」 「ごめん」 より慎重に触れつつ、今度は縁のほうへ触れる。 その状態で全体を包むようにすれば、手のひら全体に暖かくかすかに震える耳を感じつつ 指の先に柔らかな耳毛の感触を感じることが出来た。 これ以上なんと言えばいいのか、幸せな感触を楽しみつつ僕は考える。 いや、考える前にすでに行動に起こしていたと言った方が正しかった。 「……ん」 「!?」 いや、ただ僕は、その幸せな感触に対して本能的な愛情表現をしようと思っただけなんだよ? そしてそれを深く考えることなくそのまま実行しただけで。 抱きしめた子猫には頬擦りをしたくなる。 顔を近づけるのは生物の基本的な愛情表現だからだ。 僕もただ、耳の間に顔を埋めるように彼女に自分の頭を預けたに過ぎない。 ……ただ、その行動とセットで無意識に彼女の首を後ろから抱いてしまったというだけで。 「……きゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」 肘打ち。 肩打ち。 半月蹴り。 彼女が悲鳴とともに反射的に繰り出した三段コンボを見事に喰らい、 僕は後ろにたたらを踏んで壁に後頭部を打ち付けた。 「ぁいったーー……!」 「いきなり何するのよこのバカ!スケベ!変態!」 「ご、ごめん……」 「まったく……!もう、私はカレーの残りを片付けるから、あとは勝手に触りなさい」 「へ?まだ触っても……いいの?」 「別にあんたがもういいってんならいいわよ。あんたが満足するだけ触ればいいって話なんだから」 ……いやに寛大だ。 ともかく僕は彼女の厚意に甘えて、再び耳を触り始めた。 ただしさすがに懲りたので、撫でる触り方中心で。 「…………」 そんな風にし始めて少したつ内、やがて彼女がため息を漏らした。 「どうしたの?やっぱり口に合わなかった?」 「違う……ネバンの事を思い出してたのよ」 そう気だるげに彼女は言った。 「ねえ」 「何よ」 「もしよかったら……聞かせてくれないかな。思い出していたこと」 「………構わない、わ」 少しだけ哀しげだった彼女は、きっと誰かに聞いて欲しいと思っていたはずだ。 遠くの何かを見るように、彼女はとつとつと語り始める。 「……ネバンの冬は寒いわ。 特に雲に空が覆われた日なんか、日が暮れて夜になると心まで凍るくらいに。 そんな日には暖炉に薪を一杯くべて、暖かい部屋で、皆で暖かいデヴォカレーを食べるの……」 「うん」 「外は凍るように寒くても、家の中で家族と一緒に食事をしていると心の芯まで暖まった。 帰りを急ぐ日も、窓から漏れる明かりを見るとほっとして」 「うん」 「ずっとそうだったのよ」 「うん」 「ずっと、そうだった。 それが当たり前だと思って、ずっと。 子供の頃から、ずっと……」 不意に、うつむいたままの彼女の声が震えた。 いつの間にかスプーンは止まり、手がきつく握り締められて肩が強張る。 「うん……」 「……、ごめん、お腹一杯だから、少し、寝るわ」 切れ切れにそれだけ言って、彼女はその顔を隠すようにテーブルに突っ伏した。 時折震える背中と、聞こえてくる湿っぽい音に気付かない振りをしたまま僕はその頭を撫でる。 いつの間にか僕は耳を触っていたことを忘れ、ひたすら彼女の髪を撫で続けていた。 長い沈黙。 切れ切れに続くすすり泣きの中、彼女の呟いた言葉がかすかに耳に入った。 「……お姉ちゃん……」 僕はもう何も言うことができず、ただ、いつまでも彼女の頭を撫で続けた。 いつしか湯気の経たなくなった深皿がすっかり冷えてしまい、 やがて日が傾き始めるまで、いつまでも、いつまでも。
https://w.atwiki.jp/teamtodo/pages/17.html
交流戦結果 vs SBM様 1GP 2GP 3GP 合計 チーム トド セシリアオルコットド 17 54 37 108 あかいいとど… 39 9 7 55 ♪ボーカロイトド♪ 38 26 36 100 みんとど!☆ 34 27 36 97 トドたちふえるねAC 31 39 28 98 となりのトドロ@J 17 22 22 61 チーム トド 合計 176 177 166 519 チーム SBM リューク 30 8 18 56 KJ 22 34 33 89 イニシャルS 20 18 12 50 ひろき 16 21 17 54 ディア 15 18 17 50 パパイヤ 13 17 17 47 チームSBM 合計 116 116 114 316 概要 チームSBM-30pt 交流戦結果 vs WK WK 240 vs 248トド(2GP、3GP) 勝ちなんか負けなんかわかりやせん 交流戦結果vsBRT様 1gp 2gp 3gp 合計 チーム トド ♪ボーカロイトド♪ 49 47 44 140 トドッペルゲンガー 48 36 38 122 となりのトドロ 29 29 29 87 ふろーとど 19 12 22 53 チーム トド 合計 145 124 133 402 チームBRT BRT◆ドナっしー 6 11 27 44 BRT◆レン 14 24 4 42 ネタマシンS◇BRT 10 11 17 38 たろう[9]☆BRT 13 15※a 7 35 チームBRT合計 43 61 55 159 ※a 回線落ちによる救済ポイント
https://w.atwiki.jp/tirashi/pages/94.html
2013/10/6(日) ポケモンダイパプHGSSBW2XYのネタバレ全力で喰らってきた 2013/10/13(日) ポケモンダイパプHGSSBW2XY買ってきた 2013/10/16(水) ポケモンダイパプHGSSBW2XY買いに行って台風に押し戻されてきた 2013/10/19(土) ポケモンダイパプHGSSBW2XYあかいいとで繋がるホモの絆 2013/10/23(水) ポケモンダイパプHGSSBW2XY半年前はカラテおうだったのに 2013/10/27(日) ポケモンダイパプHGSSBW2XYミアレシティの路地裏 2013/10/31(木) ポケモンダイパプHGSSBW2XYシャトーでウルップさんと熱いバトルしてきた
https://w.atwiki.jp/kuniodb/pages/2010.html
きほん じょうほう しゅーとタイプ いろかえ しゅーと印 あ POW/SPINタイプ ふつう/ふつう くわしく あかい おぶおぶだま おぶおぶボールと たいさ なし らんく POW数値 SPIN数値 にゅうしゅ ばしょ SSS 115 +32~41 115 +32~41 SS 115 +28~36 115 +28~36 S 115 +24~31 115 +24~31 No.01ふくびき A 115 +20~26 115 +20~26 しゅーとおばば B 115 +16~21 115 +16~21 C 115 +12~16 115 +12~16 ワールドリーグ-1 D 115 +8~11 115 +8~11 ※POW,SPIN数値は暫定値 そのた じょうほう このページを編集 コメント 名前 すべてのコメントをみる タグ:'いろかえ' 'しゅーと' '頭文字あ'
https://w.atwiki.jp/dq10_dictionary/pages/393.html
概要 顔アクセサリーの一つ。 アクセサリーにしては珍しく LV35~の制限がついている。 装備時の容姿から、変態仮面と呼ぶ人もいる。 性能 特殊効果 買値 売値 入手方法 合成効果 レア度 かいとうの仮面 守備力+2おしゃれ+8きようさ+30 なし 1200G 240G 店 岳都ガタラ きようさ+1おしゃれさ+1~4しゅび力+1~2すばやさ+1 B アイテムをぬすむ 成功率が上がる おしゃれなマスク 【岳都ガタラ】の防具屋で1200Gで購入出来る。 きようさが大幅に上がるため、成功率がきようさに依存する【ぬすむ】【おたけび】【メタルトラップ】】【てなずける】などを多用する時につけておくといいだろう。 また、きようさは不意打ち率や会心率にも影響するので用途は多い。 かなり簡単に入手出来るため、他の顔アクセが手に入るまでのつなぎにとりあえずつけておくのもあり盗賊などはずっとこの顔アクセサリーで十分だったりもする。 合成も楽だが、その分かあまり有用な効果は付かないので、強いてする必要は無い。 盗賊の職業クエストでは、これを装備してある敵から【ぬすむ】を成功させ、戦闘に勝利するという内容がある。 また、岳都ガタラのシナリオではこれを装備したキャラが登場する。 Ver1.0~ 関連ページ 顔アクセ 【怪盗ポイックリン】 【チリ】
https://w.atwiki.jp/cccnet/pages/13.html
サイトのルールとは、常に完全なものとは限りません。 サイトの管理人とは言えマナーが完璧なわけではなく、むしろあまり理解していない人のほうが多いと思います。 また、利用客に「圧迫感」を与えないようにあえて緩めにルールを定めているサイトもあると思います。 ですから「ルールを守っていれば大丈夫」は基本的に通用しません。 大切なのは、書き込みによって他人に不快感を与えない事と、ネット上で出会う数多くの他人が「人」であると言う事を理解する事です。 「匿名」「相手の姿が見えない」と言う事で、半ばゲーム感覚になっている人も恐らくいるでしょう。 「この人はゲーム感覚だな」的な人をよく見かけますが、そういう人に限ってマナーが悪いような気がします。
https://w.atwiki.jp/bitchgirls/pages/107.html
#1:2011/02/18(金) 01 43 03-558 :あか:2011/02/18(金) 01 43 52 ID fjk07bfz 「はぁっ・・・んん・・・」 初めて会ったオッサンの上で腰を振って、作った声で喘いで。 「んん・・・みゆちゃん、イくっ・・・イクよっ」 ゴムの中で射精したのを感じると、冷めてると思われない程度に抜く。 オッサンでも客は客、ちょっとは愛想良くしないとね。 「はぁ・・・気持ち良かったですぅ」 うわ、キモ、私。 でもこれくらいぶりっ子の方が意外と気前良く金を出してくれるものだ。 単純だねー、オトコって。 シャワーを浴びてホテルを出る前に金を渡される。 うわ、こんなにくれるんだ。 リピーターになって貰うか悩んだが、結局それは止めることにした。 一人につき一回しかしない、リピーターは作らない。 それが私が援交を始める時に決めたルール。 一回きりの方が後腐れもないし、後々やっかいになることも少ないだろうし。 03-559 :あか:2011/02/18(金) 01 57 24 ID fjk07bfz 翌日、放課後に今日はウリを休もうかなー、なんて一人で考えていると唐突に話し掛けられた。 「ねぇねぇ、紅宮さんって明日・・・暇?」 この男は一体誰だっただろうか。 えーっと、見たことはあるから一緒のクラスだろうし・・・。 あぁ、思い出した。確か、楊くんか。 柳ではなくて楊ということをやたら主張してたっけ、と思い出して、ほっとした私は返事を返す。 「ん、何、楊くん?どしたの?」 ちょっと微笑んでみたり。 オヤジならこれで私を「買う」のを決める笑顔。 「あの、さ。俺、サッカー部なんだ」 03-560 :あか:2011/02/18(金) 02 05 13 ID fjk07bfz 「あー・・・そうらしいね」 噂では聞いたことがある。 一年時からレギュラーの中でも中心選手で、二年になってからはプロも注目しているとかいないとか。 「それでさ、明日、試合なんだ。その・・・よかったら、応援に来てくれないかな」 どうやら彼は私に少なからず好意を抱いていて、良いところを見せたいから試合に誘った、というところだろうか。 明日は土曜日だし、特別用事があるわけではない。 かといって、わざわざ見に行く程私はサッカーが好きなわけでもない。 「明日、かあ・・・」 どうしよっかなー・・・なんて悩んでいると、彼があまりに緊張している様子が目に入って。 それが何だか可愛らしく思えた私はついつい了解してしまった。 「良いわ、行く。どこであるの?」 03-561 :あか:2011/02/18(金) 02 11 11 ID fjk07bfz 「本当に?! ありがとう!」 そう言って彼は嬉しそうに私に試合会場のメモを渡し、手をとってきた。 ・・・手をとってきた! 日頃は援交をして色んな所を触られているのに、そういう純情な行動には弱いんだ、私は。 つい顔を真っ赤にすると、彼も自分のとった行動に気づいてか顔を赤くして「ご、ごめんっ」と手を離した。 「じゃ、じゃあ、明日、お願いねっ・・・」 そう言って彼は部活に向かい、私は手をヒラヒラ振って送り出した。 明日、か。 03-563 :あか:2011/02/18(金) 03 06 44 ID fjk07bfz 結局オヤジに声をかけることもかけられることもなかった私は、帰宅後に明日のことについて考えてみた。 服はどんなのが良いのかな。 競技場なんて行くのは初めてだから見当もつかない。 そういえば、明日はどんな試合なんだろう? 練習試合とかじゃ、たぶん誘ったりしないよね。 色んな服を引っ張り出して見ているところで、私は思ったより明日を楽しみにしていることに気づいた。 いつも脂ぎったオヤジに抱かれているからか、楊くんのようなタイプのオトコと接したのは久しぶりで、それもまた一因なのかもしれない。 ワンピースを当てていると、携帯から着信音が鳴って。 着信したメールを確認すると友達の朱美から「楊にアドレス教えて良い?」って。 一々礼儀正しいんだから、と思いながら許可の返信をすると、すぐにまたメールが届いた。 03-564 :あか:2011/02/18(金) 21 06 01 ID fjk07bfz もう一度携帯を開くと未登録のアドレスからの着信だった。 ということは、楊くんからだろう。礼儀正しく「急にごめん」と題が書かれたメールを開く。 『急に誘って、・・・あとメール送ってごめんね。 試合、絶対勝つから!』 絵文字がないところにオトコノコらしさを感じなから、頑張ってね、楽しみにしてると書いて、最後に絵文字を足して送信。 そのまま明日の準備を続けていると楊くんからの返信もなかったので、きっと彼も準備をしているのだろう。 明日の服を選び、他の服を片付けていると外はもう真っ暗な時間だった。 楽しみなことの準備だから時間が早いのかな、なんて。 03-565 :あか:2011/02/18(金) 21 12 07 ID fjk07bfz 「うわぁ・・・」 競技場だからヒールやブーツは浮くだろうと思ってスニーカーを履いて来て良かった、実際周りにそういう人は少ない。 スカートじゃなくてジーンズにして、寒さに負けないように一応コートも持ってきたが今日は温かくて、荷物になるくらいだった。 私が一人でスタンドに座っていると、綺麗な芝のグラウンド(ピッチ、っていうんだっけ?)でウォーミングアップをしてる楊くんが手を振ってきた。 私がぺこりと頭を下げると彼は嬉しそうに笑っていたが、すぐに近くにいた大人に怒られていた。 ん、あんな先生、うちにいたかな? 見たことないけど。 外部から教えに来てくれているのだろうか。 03-566 :あか:2011/02/18(金) 21 18 57 ID fjk07bfz 試合が始まるまでは、グラウンドの綺麗な芝に目をとられたり、相手チームのあの人大きいなあ、なんて思いながら眺めたり。 試合前に改めてうちの学校(・・・のはず。見たことない人ばかりなのは私が学校で男子に基本的に無関心だったからだろう。)のチームを見ると楊くんは赤いユニホームに着替えていた。 背番号は7番。ラッキーセブンなんだ。左腕に巻いているのは何なんだろう。 整列が終わって、グラウンドに選手が広がった。 試合開始の笛が鳴る。 しばらくは、楊くんにボールが渡ることはなかった。 それはそうだ、グラウンドには22人も人がいて、仲間だけでも11人いるのだ。 それにしても、動きがやたらと速い。高校生って、人って、こんなに機敏に動けるものなのか。 03-567 :あか:2011/02/18(金) 21 26 25 ID fjk07bfz しばらくぼーっと眺めていると、後ろから気の良さそうなおばちゃんに話し掛けられた。 「ねぇねぇ、あなた、誰かの彼女?」 まさか。 私は笑顔でそれを否定すると、おばちゃんは不思議そうな顔になりながらどうして試合を見に来たか尋ねてきた。 「楊くん・・・赤い方の7番の彼に誘われたんです」 「まぁ、楊くんの彼女なの?!」 だから彼女じゃないんだって、とは思ったものの愛想笑いをしていた。 「彼ねー、将来有望よ。今度はU-17にも呼ばれるかもしれない」 U-17が何なのかは分からないが、それはきっと凄いことなのだろう。 おばちゃんは若いって良いわねぇ、なんて言いながら離れて行こうとしたので、私は引き止めて尋ねた。 「あの、これ、うちの学校とどこの学校の試合なんですか?」 03-569 :あか:2011/02/18(金) 21 33 29 ID fjk07bfz おばちゃんは目を丸くして、しばらくしてから笑いながら答えてくれた。 「これはね、今年の国体代表候補のチームと流甲大学のサッカーの試合よ。楊くんは早生まれだから、二年生でも国体代表にも入れるの。楊くんはキャプテンよ」 何だか良く分からないがとにかく楊くんは国体代表・・・つまりは県代表ということらしい。 私はおばちゃんにお礼を言って、再び試合を眺める。 県代表なんて、どれくらい練習したのだろうか。 どれだけそれに打ち込めばなれるのだろうか。 一生懸命に走る彼を見ていると、何だか自分があまりに汚いものに思えた。 私がバイト気分でオヤジを騙してセックスをしていた時、彼は走って、蹴って、そうして今私の目の前でサッカーをしている。 03-571 :あか:2011/02/18(金) 23 47 48 ID fjk07bfz 居心地が悪い。 楊くんは本当に自分なんかを誘ったのだろうか。本当は人間違いだったんじゃないか。 そう思う一方で、私はもっと彼のプレーを見たいとも思わされた。 さすが県代表というべきか、確かに上手いのだが、際立っているという程ではない。 だけど、彼の動きは私を、見るものを魅了するのだ。 ああ、走って、もうちょっと! 相手、邪魔しないでよ。大学生と違って、楊くんは細いんだよ。怪我したらどうするの! いつの間にか手に汗が流れるほど私は集中していた。 強い笛が二回鳴って、何なのか分からない私はグラウンドを見ていると選手がベンチに向かっている。 「前半が終わったのよ」 例のおばちゃんに話し掛けられた私はそんなことも知らない自分に恥じつつお礼を告げて、自動販売機に向かった。 03-574 :あか:2011/02/19(土) 00 19 42 ID Ska35bvh お茶を手に戻る途中、楊くんの名前が聞こえたのでちょっとゆっくり歩いて何を話しているのか盗み聞きをしてみる。 「やっぱり楊くんってかわいいよね、一生懸命なとことかさー」 「そうだよねー、サッカーも上手いし顔もかわいいし」 どうやら楊くんのファンらしい。顔も見たことないし、たぶん別の学校の子。 漫画以外でそんな子を見るのは初めてで、改めて楊くんは私と別世界の人なんだ、って思い知らされる。 席に戻るとちょうど選手がグラウンドに散らばっているところだった。 ん、楊くん、さっきと立ち位置が違わない? ちょっと相手のゴールに近い位置にいる気がする。 「彼、フォワードになったみたいね。本職よ」 フォワード・・・前にいるんだし、点を取るのが仕事なのかな? 私はまたおばちゃん頭を下げて、彼を見つめる。 チラっとこちらを見た楊くんは、ニヤリと笑った気がした。 03-576 :あか:2011/02/19(土) 01 21 39 ID Ska35bvh 試合再開の笛と共に走り出した楊くんは相手のボールを奪うべく猛然とダッシュ。 それが実ることはなく相手はボールを大きく蹴ったけど、それは国体チームが拾った。 そのボールを受けた楊くんはドリブルでひょいひょいと相手を抜き去る。歳の差、体格の差なんてお構いなしだ。 結局彼のシュートはゴールキーパーに止められちゃったけど、彼は別格だってそのプレーだけで分かった。 何度もドリブルを仕掛けて、パスをして、シュートを打って。 色んなプレーをしているけど、大学生の意地かゴールだけは中々決まらなかった。 残り時間も少ないかな、と思って時計を見たとき(高校生の試合時間は35~40分だっておばちゃんが言ってた)、楊くんがボールを持った。 ドリブルを始めて、相手をかわしていく。 キーパーの一人前の選手の股を通して抜いた、と思った瞬間、彼は相手選手に吹っ飛ばされていた。 03-577 :あか:2011/02/19(土) 01 22 31 ID Ska35bvh 「きゃっ・・・」 つい声が零れてしまった。 強い笛が鳴る。 審判が楊くんが倒れたとこまで走って向かい、倒した大学生に赤いカードを出した。 レッドカードっていうんだよね、確か。 大学生はすごすごベンチに向かって歩き出し、その一方で楊くんは立ち上がってボールを置いた。 試合を見て何度かこういうシーンがあった。たぶん、あのボールを楊くんが蹴るんだ。 大丈夫なんだろうか、あんなに吹っ飛ばさたのに、痛くないのかな。 心配でお茶のペットボトルを強く握る。 ゴール前に大学生が並ぶ。あれを避けてゴールを決めなきゃいけないんだ。 笛が鳴り、楊くんはゆっくり助走を始める。 03-578 :あか:2011/02/19(土) 01 23 02 ID Ska35bvh そして蹴ったボールは大学生の頭を越えて--曲がりながら落ちた。 キーパーも飛びついて手を伸ばしたけど、それでも届かない。 ネットが揺れて、白い波が起きた。 彼は満面の笑みで笑いながらチームメイトに囲まれて、私の方を指さしてきた。 競技場で試合をしているとはいえ、観客は少ない。 保護者らしき人たちやサッカー関係者と、さっきいた楊ファンくらいだ。 あからさまに私を指していることが分かって、ちょっと照れながら小さく拍手をすると、彼は満足げに頷いて自陣に戻って行った。 戻る途中、他の選手に何か言われて頭を叩いていたのはご愛敬。 03-579 :あか:2011/02/19(土) 01 23 56 ID Ska35bvh そのまま試合終了の笛が鳴った。 おばちゃんは「やったわね!」なんて言って、どこかに向かって去って行った。 「ふぅ・・・」 凄い・・・凄い! 私は何か凄いものを見てしまった気がする。昨日までただのクラスメイトだったのに、今となっては彼に若干尊敬の念をも抱いている。 なんであんなに速く動けるの? 何であんなに蹴ったボールが曲がるの? 立ち上がってグラウンドを覗くと、楊くんは大学生と楽しそうに話をしていた。 さっき、楊くんを吹っ飛ばした人も一緒にいた。遺恨の念なんて全く無いかのように、彼の笑顔は清々しくて。 一言言って帰るつもりだったけど、疲れているだろうし今日は止めとこう。 03-580 :あか:2011/02/19(土) 01 24 25 ID Ska35bvh 楊くんから視線を外そうとすると、こちらを向いた彼は私に手を振ってきて。 またね、と口だけ動かして去ろうとすると、周りの大学生やチームメイトが楊くんをちゃかしていた。 何だかほほえましい。 私には友達はいてもそんな風に笑いあえる友達はいないし、見えない絆? 友情を強く感じる友達もいない。 もう一度彼らに向かって頭を下げて、私は階段を降りていった。 電車を降りて家に向かって歩きながら、私は彼のプレーを思い出す。 魔法みたいに曲がるボール。陸上部かと思うくらい速い足。 凄かった。 ありきたりだけど、そうとしか思えない。 その後頭に浮かんできたのはゴールを決めた後の笑顔。 「・・・かわいかったなあ」 ん? いま私なんて言った? いやいやいや、凄いなあ、とは思うけど、まさかね。 でも何で、こんなにも頬が熱いんだろう。 謎の熱を頬と胸に感じながら、私は家の扉を開けた。 03-581 :あか:2011/02/19(土) 01 25 20 ID Ska35bvh 帰宅後にメールを入れておく。 『お疲れ様。最後、凄かったね!また見たいなあ』 前回に続いて絵文字を足すことも忘れずに。最後のまた見たい、はリップサービスじゃなくて本音で。 あんなゴールと良い笑顔を見せられたら、魅了されるのには十分だろう。 ご飯を食べて予習を済ます。 普段は予習なんてしないんだけど、何でか分からないけど今日はしたい気分だった。 携帯を開くと返信が入っていた。 『ありがとう!じゃあ、また試合があるときはお願いしようかな(笑)』 また黒メール。メールする男なんて大学生の兄か父親に用件だけのメールをするくらいだけど、なんで男子って絵文字使わないのかな、可愛いのに。 03-582 :あか:2011/02/19(土) 01 27 16 ID Ska35bvh 『そうして(笑) じゃあ、今日はゆっくり休んでね、お休み』 疲れているだろうし、長々メールをするのも悪い気がして早めに打ち切る。 ベッドに入ってから、明日は何をするか考える。 走ってみるのも良いかもしれない、ちょっとインターネットでサッカーについて調べてみようかな・・・。 携帯が鳴って開くと彼からの返事。『見に来てくれてありがとう。お休みなさい』って。本当に、礼儀正しい。 やっぱり、明日はサッカーについて調べよう。それで、月曜日に話し掛けてみよう。 そんな風に考えていると、私はまどろみの中に入っていった。 #2:2011/02/19(土) 15 17 03-588 :あか:2011/02/19(土) 15 17 10 ID Ska35bvh 月曜日。 私は重い目を開けながら学校に向かっていた。 昨日、有名なサッカー選手の動画を見ていたり、ルールを調べたりしていると時間はあっという間に過ぎた。 古今東西に関わらず色んなサッカー選手のプレーを見てみたが、どれも魔法をかけてるみたいだった。・・・でも、生で見たからかやっぱり楊くんが1番魔法みたいだって思ったのは内緒で。 メッシって選手は成長障害を乗り越えて偉大な選手になった、とか、中村俊輔(この人は私も名前くらいは知ってた)は挫折を繰り返して日本代表になったとか。そういうサッカー選手のバックボーンを知るのも楽しかった。 どうやら私はサッカーというものにハマってしまったらしい。 学校に到着して、教室を見回して楊くんを探すがまだ来ていないようだ。 03-589 :あか:2011/02/19(土) 15 17 45 ID Ska35bvh 「おはよー」 声をかけられて顔をあげると楊くん。 「あ、おはよ」 うわ、また顔が熱い。心なしか胸の鼓動も速くなった気がする。 彼は私の席の前の椅子を引いて腰掛け、尋ねてきた。 「試合、見に来てくれてありがとう。ど、どうだったかな?」 「うん、楽しかったよ。初めて一試合通して見たけど、あんなに速く走ってるんだもん」 「走るだけなら陸上部の方が凄いよ」、と笑う彼の顔は嫌いじゃない。 「あの、良かったらまた試合があるとき教えてね?」 「え、本当に?」 やっぱりメールで送ったのはリップサービスだと思われていたらしい。「約束だよ?」と打算抜きの--オッサン達には絶対に見せない--笑顔を見せ、私は昨日調べたことや見た動画について話し出した。 03-590 :あか:2011/02/19(土) 15 18 39 ID Ska35bvh 一ヶ月もすると、私と彼の環境と関係性は以前とはかなり変わっていた。 彼は初めてU-17(17歳以下日本代表、ってことだ。調べて初めて分かった)に選ばれて、学校にも近所のJリーグのクラブのスカウトがたまに視察に来ていた。 私はというと、援交を止めてすっかりサッカーにのめり込んでいた。 援交で貯まったお金を、特別使うような趣味があったわけじゃないし、そのお金でACミランのユニフォーム(このチームが1番かっこよかった)を買ってみたり、読書なんて趣味じゃないのにサッカー選手の自伝を読んだり。 もちろん、私は彼の試合も見に行った。県代表だけじゃなくて学校の試合も(ちなみに私の学校自体はそんなに強くないようだ)。 彼は試合中は凄い楽しそうに走るし、仲間を鼓舞する。勝った時はニコニコ笑うし、時折見せる練習試合でも負けた時の悔しそうな顔も印象に残った。 楊くん、が涼平くんになったのも、紅宮さん、が咲子さんになったのもこの頃。 03-591 :あか:2011/02/19(土) 15 19 10 ID Ska35bvh その間、彼とは音楽とかテレビとかテストとか、色んな話をしていたけど、やっぱりサッカーの話をしている時が1番生き生きしていた。 好きなサッカーについて話す時はニコニコしてるし、好きなクラブ(インテル)が負けたというと自分が試合に負けたかのように落ち込んで。 私がミラニスタだと聞くとインテリスタの彼は「ライバルだね」、って笑った。 また、私について彼以外で言うなら、女友達が増えた。 元々人とあんまり話したりしなかった私だけど、涼平くんと話していることでサッカー好きということが露呈したらしい。 彼女達はサッカーというよりは選手(イケメンの、が冠詞。内田とかカカとか)が好きらしいが、私より前から好きだけあって、色々と詳しかった。 03-592 :あか:2011/02/19(土) 15 27 35 ID Ska35bvh そんな中。 「あのー、良かったら、さ。Jリーグの試合見に行かない?」 と、涼平くんに誘われた。どうやらスカウトの人からチケットを貰ったらしい。 私は海外サッカーばかり見ていてJリーグの試合はあまり見たことが無かったし、良い機会だ。 この頃には私は彼に対する気持ちに気づいていたし、「デートかあ・・・やったぁ!」と、心の中で喜べる程には素直だった。 二つ返事で了承して、私は携帯のスケジュールにそれを入れておいた。 「楊くーん、あのさぁ・・・」 他の女の子が彼を呼び、私に「ごめん」と言って私の元を離れて行った。 そう、彼は今や学校内の有名人を越えてしまっている。 何人が実際に見たことがあるのか分からないが、U-17ワールドカップの予選で好プレーを見せ、将来の日本代表候補と期待の選手なのだ。 以前はみんな「ちょっとサッカーが上手い人」みたいな認識だったのが、いつの間にかまるでアイドル。 楊ファン、拡大中。なーんちゃって。 03-593 :あか:2011/02/19(土) 15 28 06 ID Ska35bvh 無いことにしたくてもできない。 私は汚い人間で、彼は陽の当たる世界の住人。 援交でそこそこやっていけたし、自分でもそこそこ綺麗な顔はしているんだと思う。けど、それだけだ。 私より可愛い人なんて校内でも何人もいるし、性格なんて比べるまでもない。 ちょっとした彼の気まぐれ次第で私はどん底まで落とされるのだ。 次に試合に誘うのは私じゃないかもしれない、そういう不安を抱きながら、私は彼に声をかけられるのを待つ。 ため息をつくが、とりあえず今回は誘ってくれたのだ。・・・デートに! 今までまともなデートなんてしたことがなかった気がする。 中学時代は彼氏なんて名前だけで、学校から一緒に帰るかヤるだけ。 高校生になると援交でヤっただけ。 どういう風なのかな、デートって。なんて考えると私の心は晴れてきた。 03-594 :あか:2011/02/19(土) 15 29 04 ID Ska35bvh 約束の日、私は約束の時間より30分早く到着していた。 何だか家にいても落ち着かなくて、早くに家を出てしまったのだ。 携帯を開いて早過ぎたかな、と思いながら携帯プレーヤー歌を聞く。 涼平くんが試合前に聞くんだー、って言ってた歌。アイドルっぽいけど本当は実力派の男性グループの歌声は、耳を心地良く抜けていく。 「あー・・・待たせた?」 ちょうど歌が終わる頃、彼の声が耳に入ってきた。 うわぁ・・・。 私服姿は初めて見たが、凄い似合ってる。ダメージの入ったジーンズに赤黒ボーダーのTシャツ。その上にちょっとカッチリしたジャケットを羽織っている。 「凄い・・・カッコイイね」 「いやいや・・・咲子さんの方が、その、可愛いと思う」 照れながらそう言う彼に、ありがとう、と返す。「ちょっと歩くけど大丈夫?」の問いにも頷いて、私たちはスタジアムに向かった。 03-595 :あか:2011/02/19(土) 15 30 28 ID Ska35bvh 「ねぇねぇ、涼平くん。なんで私服そんなにオシャレなのに学校じゃ髪も寝癖爆発してるの?制服も真面目に着てるし」 って、ちょっと聞いてみた。 実際、彼は制服のきっちりボタンを止めているし、みんなしている腰パン(何がカッコイイんだろう)もしていない。 「え、寝癖爆発は時間がないから。で、服装がだらし無いと、試合中に良いことなさそうじゃん? 運が悪くなるっていうか。だらし無いのは嫌なんだ」 って、寝癖も治さないとダメだよね、と彼は笑った。 そしていつもその笑顔にドキドキさせられるんだ、私は。 それにしても、そんなところまでサッカーと繋げて考えるんだ。よっぽどサッカー好きなんだろうなあ。 「じゃあさ、涼平くんってインテル好きだよね。なんで赤黒ボーダーなの?青黒じゃなくて」 もちろん赤黒ボーダーを着てはいけないわけじゃないけど、学校生活までそういう風に考えるのに、赤黒よりは青黒を着ていそうなものだ。【作者注 ACミランとインテルはライバル関係で、ミランは赤黒の縦ボーダー、インテルは青黒の縦ボーダーを1stユニフォームにしています。】 03-600 :あか:2011/02/19(土) 19 17 35 ID Ska35bvh 「あー、うん。今日招待してくれたクラブがさ、赤基調のユニフォームで、相手は相手青基調だからね」 ふーん、なるほど。 確かにそういう理由なら納得できる。誘ってくれたのに、わざわざ相手チームのカラーを着るのは変な話だ。 「それに・・・さ」 うん? と尋ね返すと彼はいつもの照れ笑いを浮かべながら言う。 「咲子さん、ミラン好きって言ってたからさ。赤が好きなのかなー、って」 ボッ、と体温が上がるのが自分でもわかる。 まさかそんなことまで考えてくれたとは。 「変じゃない?」 って尋ねられても首を振るのが精一杯で、顔なんてとてもじゃないけど見られない。 私のほうこそ変じゃない? とは尋ねられないまま、私達はスタジアムに到着していた。 03-601 :あか:2011/02/19(土) 20 09 59.65 ID Ska35bvh チケットを見せて中に入り、顔を赤くしながら涼平くんが言った「混雑するからトイレ行ってた方が良いよ」のアドバイス通りにトイレへ。 用を済ませて待ち合わせ場所へ向かうと涼平くんはもういて、手に持ってた缶紅茶を渡してくれた。 「一応、山の上だし。飲まなくても、持ってるだけで暖かいと思うから」 って。いつも飲んでるメーカーの紅茶。そんなところに気づいてくれたのかどうかは分からないけど、こういう気遣いをしてくれて嬉しい、っていうのは女子ならみんな思うはず。 席を探しながらうろうろして、ようやく見つけたそこに座る。 「うわぁ・・・」 初めて涼平くんたちの試合を見に行った競技場の芝も綺麗だったけど、さすかプロの職場と言うべきか、スタジアムの芝はそれよりもさらに綺麗で。 選手達がウォーミングアップに出てきた。アウェー側の選手には日本代表もいて、中々厳しい試合になりそうだ。 03-603 :あか:2011/02/19(土) 20 13 33.14 ID Ska35bvh 「あの人、俺の小学校の卒業生なんだ」 と、ホームチーム(誘ってくれたチームね。)の人を指す。その人が涼平くんの憧れる人らしい。 「小学校のOB戦でね、一回だけ試合したんだけど、全然相手にならなかった」 「そっか。でも、涼平くんならいつか越えられるよ」 本気でそう思う。目を見つめて、微笑みかけると彼は「うん、絶対越える」って。 可愛い顔して負けず嫌いなんだ、涼平くんは。 それから試合が始まるまでは色んなことを話した。 涼平くんがその先輩とたまに自主トレしていることを聞いたり、この間のミラノダービー(ミランとインテルの試合のこと)について、今後の涼平くんの試合予定についてだったり。 03-604 :あか:2011/02/19(土) 20 14 09.70 ID Ska35bvh 試合が始まって、私は初めて見るサポーターとその応援に圧倒されていた。 チャント(応援歌のことらしい)や太鼓、チャンスの歓声にピンチのため息。 これがサポーターなんだ、って。 私は初めて見る生のプロの試合の雰囲気に感動していたが、涼平くんは黙って試合を眺めている。 そういえば、先輩はベンチスタートなのかピッチに立っていなかった。 試合に集中している彼の邪魔をするのも気が引けたので、私も黙って試合を見る。 「あ・・・」 前半30分くらいか、先輩がベンチを出てウォーミングアップを始めた。 前半に出番はないかもしれないけど、後半に備えてなのかな。 再び試合に集中して見るが、両チームとも決め手に欠けていてそのまま前半が終わった。 03-605 :あか:2011/02/19(土) 20 14 44.83 ID Ska35bvh ハーフタイム、ベンチの選手がさっきまで試合が行われていたピッチの上で動いているが、先輩の姿はない。 「たぶん、後半の頭から出ると思う」 って涼平くんが教えてくれた。 後半が始まると、やっぱり先輩(石垣さんっていうらしい。)は他のメンバーに混ざって試合に出てきた。 アナウンスで交代が告げられるとサポーターが大きく盛り上がった。 「お調子者だからね、サポーター受けは良いみたい」 って言ってるけど、涼平くんは嬉しいのかちょっと笑顔になっていた。 03-606 :あか:2011/02/19(土) 20 20 26.02 ID Ska35bvh 試合終了の笛。 「いやー、今日当たってたな、石垣さん」 隣の涼平くんはさも当然そうに呟いたけど、あの活躍は凄かった。 後半からの出場で体力はあったんだろうけど、相手をかわして綺麗なパス。決勝点のお膳立ては、素人目から見て完璧だった。 「じゃ、咲子さん、行こう。時間あるなら、何か飲んでく?」 「あ、うん。」 立ち上がって彼について行く。 スタジアムを出た後、駅の近くにあったカフェに入る。 席に着いて、注文を済ますと彼は私に尋ねてきた。 「初めてのJリーグ観戦どうだった?」 「凄かった! サポーターもだし、選手も凄い上手かったし。」 そう言ったら彼は複雑そうな顔をしながら「まあ俺達はアマチュアだからね、サッカーのやり方もちょっと違うし」って。 コーヒーを飲みながらそういう話をしていると、もう外は暗くなり始めていた。 「おっと・・・そろそろ帰らないと、だよね」 03-607 :あか:2011/02/19(土) 20 22 09.33 ID Ska35bvh 私の家は門限がそんなに厳しいわけでもないが、彼が心配して言ってくれたせっかくの言葉を拒否するのも悪い気がして、一緒にカフェを出た。 私は「自分の分は自分が出す」、って言ったんだけど誘ったのは自分だからって固持して、結局奢ってもらうことになった。 駅まで一緒に歩いて、切符を買って改札を抜けた。 「じゃ、また学校でね」 って笑顔で言うと、彼が「あ・・・、ちょっと待って」って言いながらバッグを漁る。 「良かったら、これ、貰ってくれない?」 って差し出してきたのは石垣さんのいるチームのユニホームをモチーフにしたストラップ。 「良いの? 貰っても」 確認すると彼は頷いたので、私は「ありがとう!」ってお礼を言って受け取る。 「俺たち、好きなクラブがライバル同士だからさ。Jリーグなら良いかな、って。他にJリーグに好きなチーム出来たらどうしても良いから」 って。 「本当にありがとう! 大事にするね」 それから私達は改めてバイバイ、って言って電車に向かった。 帰路、私は彼に貰ったストラップを見つめる。 好きな男の子にプレゼントを貰うって、こんなに嬉しいことなんだ! って。 援交のお金で買ったブランド物のネックレスやピアスより、大切なもので。 どうしようかなあ、やっぱり携帯に付けるのが良いかなあ、って。 どうやら思っていたより、私は楊涼平中毒らしい。 #3:2011/03/09(水) 23 33 03-628 :あか:2011/03/09(水) 23 33 17.11 ID 7zjmNO+q 「じゃ、行ってくる!」 そう言って、彼はヨーロッパへ。 U-17ワールドカップの代表に選ばれた彼は、いつの間にかすごいことになっていた。 国内では早くもJクラブが争奪戦を始め、大学も視察に来ている。 また、知名度も抜群に高くなった。 学校内じゃ名前を知らない者はいないし、街中でもよく声をかけられる。 この間は深夜のスポーツ番組でもサッカーコーナーで特集が組まれていた。 「でね、あっくんがね。・・・聞いてる?」 おっと、危ない。 「内田が? どうしたの?」 内田篤人をあっくんと呼ぶ彼女に話しかけられるようになったのは最近だけど、彼女は内田の顔ばかり見ていて、サッカーにはあまり興味がないらしい。 だから、私も彼女の話の内容にもあまり興味が持てず、つい流し聞きをしがち。 その後も内田について熱く語っていたが、急にあの名前が出てきた。 「そういえば、今日、楊の試合だね」 03-629 :あか:2011/03/09(水) 23 33 56.62 ID 7zjmNO+q 「あ、そうだね」 「この間までその辺にいたのに、急に遠くにいっちゃったよね」 そう言って、彼女は他の女子グループに向かって行った。 この間まで側にいた・・・? そんなこと、ない。 私からすると遠い、光っている、キラキラした世界。 そこに彼は最初からいたし、あなたもいた。 私は、踏み外してしまった。 それだけのことだ。 その日の夜、日付の変わった午前3時に彼の試合が始まった。 世代別とはいえ、日本代表だ。地上波で中継されている。 今日は予選リーグの最終戦、勝てば決勝トーナメントが決まる試合。 初戦の相手に引き分けたのが響いてか、後がない状況に追い込まれている。 #4:2011/03/11(金) 23 30 03-631 :あか:2011/03/11(金) 23 30 35.67 ID omFNRgFf 国家斉唱が終わり、ピッチに選手が広がった。 試合開始の笛が鳴り、彼は機敏に動く。 相手は世界トップクラスのイタリア、それもイタリアサッカー史上最高の逸材と呼ばれる選手も出ているらしい。 あっと言う間に前半が終わって、後半。 イタリアの10番がボールを持ち、ワンフェイント入れて左足で放ったボールは日本ゴールのネットを揺らした。 絶対に勝たなければならない試合の失点。 俯く日本の選手に向かって涼平くんが手を叩いて何か叫んでいる。 「まだまだこれからだ!」 なんて言葉が聞こえてくるような顔。 集音マイクで拾われてないけど、私には分かる。 03-632 :あか:2011/03/11(金) 23 31 07.30 ID omFNRgFf 試合再開。 涼平くんはドリブルを仕掛け、相手を一人二人とかわし、仲間にパス。 彼の顔がアップで映り、その表情をどこかで見た気がして。 直後、画面が再び俯瞰的になったとき、涼平くんがボールを受けた。 ワンフェイントをいれて、右足でシュート。 綺麗な弾道を描いたそれは、白い波を起こした。 同点弾! 彼はイタリアの10番のプレーをそっくりそのまま、いや、むしろ距離があった分涼平くんの方が難しいかな? とにかく、真似してみせた。イタリアの至宝のプレーを! 「ふふふっ」 つい、笑い声が漏れた。 何て楽しそうにサッカーをするんだろう、彼は。 イタリアも格下に負けられないという意地か、積極的に攻め上がってきた。 それを跳ね返し続け、後半ロスタイム。 ついに彼がボールを受けた。 股抜きで相手を抜き、シュートを撃とうとしたその時、彼の体は宙を舞った。 03-633 :あか:2011/03/11(金) 23 31 34.92 ID omFNRgFf 強い笛。 涼平くんを倒したイタリアの10番にイエローカードが出て、日本のフリーキック。 彼は悶絶し、苦悶の表情を浮かべながら左足を押さえている。 文句をつけるイタリアの選手を無視しながら審判はフリーキックの準備を整える。 その間に何とか涼平くんも立ち上がり、仲間と何か話しながらボールをセットした。 笛が鳴って。 彼が蹴ったボールは虹を描きながらゴールに吸い込まれていく。 キーパーが伸ばしたその指の先をまるで嘲笑うかのように走りながら、ネットを揺らした。 スタジアムの大歓声がテレビ越しに伝わってきて。 涼平くんは笑顔でベンチに走って行く。 選手みんなにもみくちゃにされながら、彼はカメラに向かって指差した。 もう時間は残ってない。イタリアがキックオフをしたその瞬間、レフェリーの強い笛が三度鳴り響いた。 03-634 :あか:2011/03/11(金) 23 32 32.45 ID omFNRgFf イタリアの10番とユニフォームを交換し、何かを笑顔で話している。 そういえばイタリア語の勉強してたんだったっけ? インテルの試合をイタリア語の放送で見たいからって言ってたはず。 『監督に続きまして、今日の試合で見事なツーゴールを決め、決勝トーナメントに導いた楊涼平選手です! おめでとうございます』 「ありがとうございます」 ふふ、緊張してる緊張してる。 彼は分かりやすく固くなっていて。 『一点目のシーンは、どんなイメージだったんでしょうか?』 「イタリアの10番の選手の先制点を意識していました。同年代で世界トップクラスの選手なんだし、お手本にしてやろうと思って」 『では、二点目のフリーキック。そしてそのきっかけとなったドリブルは?』 「あれは、昔の試合で似たようなプレーをしたことがあったんです。印象的な試合だから記憶に残ってて。で、日本人に股抜きされたら、彼らも冷静に対処できなくてファールをもらえるんじゃないかなって」 昔の試合? それって、もしかして・・・。 私の記憶の中でも1、2を争う、その大切な思い出。 03-635 :あか:2011/03/11(金) 23 34 06.98 ID omFNRgFf 『それは、どんな試合だったんでしょうか?』 「国体代表の時のちっちゃい試合だったんですけどね。大切な人を初めて誘ったので印象に残っています。見てるー?」 『なるほど。それでは一点目に意識したという彼とユニホーム交換をしていましたが、彼とは何か話しましたか?』 「今度はセリエAのサンシーロで一緒にやろうって言われました。インテルでトップになるって。」 『最後に、日本のファンにメッセージを』 「皆さんの後押しがあって決勝トーナメントを決められました。ありがとうございます。優勝目指して頑張るので、これからもよろしくお願いします」 『ありがとうございました、今日ツーゴールの楊選手でした。』 ・・・待て待て待て待て。 あのフリーキックのシーンはどう考えても私が初めて誘われたあの試合のものだ。 股抜きからファールを貰うその場所、弾道まで完全に。 そういえば、試合中のあの顔はもしや同じことをしてやろう、ってことでどこかで見た気がしたのだろうか。 ・・・ということは。 「大切な人って、私・・・?」 顔が熱い。 でも確かに誘われた時点で好意は持たれてたんだよね、たぶん! ていうかあのビッチだった頃の私はそう思ってたし! 午前5時30分。早朝の私は混乱気味だ。 03-636 :あか:2011/03/11(金) 23 34 46.35 ID omFNRgFf 結局、涼平くんはあのイタリア戦の最後のプレーで足を痛めたらしく次戦を欠場。 決定力を欠いた日本は決勝トーナメント一回戦で姿を消した。 そして今日。 ヨーロッパから日本に帰ってくる彼を迎えに空港に向かった。 まだかな、まだかな。 「だーれだ?」 「きゃっ」 急に視界が真っ暗になった。 こんなことをするのは、彼しかいない。 「涼平くん、でしょ?」 「違いまーす」 そう言われ、明るくなった視界をもって振り返ると、同世代の男の子と、涼平くん。 「やめろよ、ユウ」 「はいはい。悪かったって、涼。で、初めまして、紅宮さん。センターバックの白石です、よろしくねー」 ・・・ああ、分かった! 日本代表の白石勇気。この間の試合も出てたはずだ。 「君が涼の『大切な人』なんでしょ? あの試合のあと、チーム内はその話題て持ち切りでさあ・・・」 「その話は良いから! 早く帰れよ」 真っ赤になった涼平くんをからかうように分かった分かったと言いながら、彼は私に「じゃ、またねー」なんて言いながら去って行った。 03-637 :あか:2011/03/11(金) 23 36 31.30 ID omFNRgFf 「あー・・・何か・・・その・・・ご、ごめん」 そう言う彼の顔は何だか可愛い。 「ううん、何が?」 そう返すと、もう何も言わずに真っすぐに出口に向かって行って。 今日は疲れてるだろうしこのまま送って帰ろうかな、なんて思っていた。 そこで。 「あんた、ユリだろ? また相手して欲しいんだけど、連絡先も知らなかったしさ」 急にオヤジに手首を捕まれた。 そして、青ざめる顔。 ユリ、それは。 私の--援交用の名前。 「ユリ? 誰ですか?」 近くにいた楊くんがそれを否定するように近づいてきた。 「来ないでっ・・・!」 悲鳴のような声で拒否し、オヤジの顔を見る。 何だか愉快そうに涼平くんを見て、問いかけた。 「あんた、こいつの彼氏か?」 不審に感じたのだろうか、彼は私をちらっと見た後に答える。 「違います、今は」 そう言うと、オヤジはさも愉快そうに笑いながら言う。悪魔の言葉を。 「コイツはなあ、援交してたんだよ。俺みたいなオヤジに何回もヨガってきて」 ああ・・・もうダメだ。 私は捕まれた手首を振りほどき、涼平くんを振り返ることもなく、後ろから聞こえる私の名前を呼ぶ声も無視して出口に向かって走った。
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/707.html
ビルガー作るんだったらグライオンの方がそれっぽい技構成できるぞ。むしろ俺はそれで作った。 つじぎり(コールドメタルソード)・シザークロスorハサミギロチン(スタッグビードルクラッシャー)・ゴットバード(ビクティムビーク) お供のファルケンにはヴァイスで出てるけどキッスを推奨。 エアスラッシュ(ロシュセイバー)・冷凍B(オクスタンE)・はどうだん(オクスタンB) キッスにもゴットバード覚えさせればツインバードストライクも一応再現可能になる。 -- (名無しさん) 2010-10-31 05 59 09 アルトアイゼンの候補に ・キリキザン なんてどうでしょう? 虫ではありませんが、色合い的にピッタリだと思います。 -- (アラメ) 2010-11-08 15 11 37 未整理の意見を本文に反映させました。 -- (名無しさん) 2010-12-12 19 17 44 カイリキー:ヒュポクリシス ガルーラ:テュガテール&パテール ビークイン:エレオス シンボラー:デュミナス デュミナス一家を考えてみた。見た目やら特徴やらがある程度マッチしてると思うがどうだろう -- (名無しさん) 2010-12-14 03 14 27 アルトはハッサムじゃだめなのかな? バレット(ステーク) アイアンヘッド(ヒート) とか、で馬鹿力入れるとか。 -- (名無しさん) 2011-01-08 18 59 57 早速ですが投下します。 ルカリオorリザードン/リュウセイ・ダテ(前者は色合い、後者は中の人繋がり) カビゴンorハリテヤマ/テンザン・ナカジマ(メタボ繋がり) 余談ですが、OG未参戦のバンプレストオリジナルキャラの候補も挙げてもいいのでしょうか? -- (名無しさん) 2011-03-09 18 57 00 ↓未参戦ぶんも扱うとなるとページ名は「スーパーロボット大戦バンプレストオリジナル」に 変更していただいたほうがいいかもしれませんね -- (名無しさん) 2011-03-09 19 15 26 ↓1~2 ページ名を変更しました。 -- (管理人) 2011-03-10 00 12 45 ↓ページ名変更、感謝します! ということで、OG未参戦組のネタも含めて投下。 OG 色キルリア:アルフィミィ J ザングース:カルヴィナ・クーランジュ(異名「白い山猫」から。NN的にBWでの育成必須/笑) W ムクホーク:ブレスフィールド・アーディガン(異名「タカの目」から) ムックルorムクバード カズマ・アーディガン(上記のブレスの息子なので。第1部ではムックル、第2部ではムクバード) キルリア:ミヒロ・アーディガン(色合い的に。「ビッグボルフォッグだーっ!」に該当する技が思いつかん…) K デオキシス:ミスト・レックス(異星人。ちょうはつ&いちゃもん必須) L イーブイorムクホーク 南雲一鷹(前者の特性は「適応力」必須。後者はブレスと被っちゃうけど名前繋がり) 色サーナイトorハピナス:AL-3 アリス ドンカラス:悠凪・グライフ(性格は冷静、意地っ張り、うっかりや辺りで。NNは「ニーサン」) -- (名無しさん) 2011-03-10 13 45 44 引き続きOG未参戦組のネタを投下します(主にDSスパロボ) まずはキャラクター編。 <W> ポリゴンZ:インファレンス(性格は通常時は控えめ、冷静。マジギレした時は意地っ張り辺りで) ポリゴン2:アリア・アドヴァンス(インファレンスの妹分。じこさいせいでアリアハード再現可能) <K> ドサイドンorギギギアル:イスペイル(見た目的に。後者は機械繋がり。性格はうっかりや必須) ペルシアンorレパルダス:ヴェリニー(猫繋がり) ミカルゲ:ル=コボル <NEO> 色ギャロップ:稲葉駆 ラルトス:稲葉天音(性別は♂必須) エーフィ:シャーリィ・ルノイエ <Z> カイリキー:ランド・トラビス タブンネ:メール・ビーター(色合い的に) アブソル:セツコ・オハラ(OG一不幸主人公なので) 機体は1つしか思いつかなかった…すみません。 <W> ディアルガ:ヴァルザカード 技:はどうだんorラスターカノン(ハイプロトンスマッシャー) ドラゴンクロー(ディメンジョンブレイカー) ときのほうこう(エクサノヴァシュート・オーバー) -- (名無しさん) 2011-03-10 23 15 15 備考を含めて再び投下します。今回はOG参戦組。 ブースターor色違いエンテイ:ヒューゴ・メディオ(前者ならオーバーヒート、後者ならフレアドライブでイグニションを再現) ハクリュー:クスハ・ミズハ(龍王機のパイロットなのでタイプを合わせてみた。飲み物系を持たせてクスハ汁再現) ゴウカザル:フォルカ・アルバーク -- (名無しさん) 2011-03-19 19 26 59 アイディア投稿します。 主にOG未参戦組になるかと。 <OG> エルレイド:マサキ・アンドー エーフィ:シロ ブラッキー:クロ メロエッタorペルシアン:リルカーラ・ボーグナイン(前者はステップフォルムで再現可能。後者は中の人繋がり) <αシリーズ> ヤルキモノ:トウマ・カノウ ミュウツー:クォヴレー・ゴードン <Zシリーズ> オクタン:デンゼル・ハマー ダークライ:アサキム・ドーウィン クロバット:ツィーネ・エスピオ(カイメラ隊の中ではまともなので性格は真面目辺りで) 色違いレントラー:レーベン・ゲネラール 備考:Zシリーズ主人公の持ち物はいのちのたま(スフィア)必須 <J> メタモン:紫雲統夜(ヒロイン3人とフラグを立てるから) <W> ハピナスorチェリム:シホミ・アーディガン(前者は怒らせると怖いから。後者は髪飾りから) ゴウカザル:アカネ・アーディガン ソーナンス:ホリス・ホライアン(掴みどころがないから) <L> アルセウス:ルド・グロリア -- (名無しさん) 2011-03-21 11 33 32 久々にアイディア投稿します。 <OG> シャワーズorマナフィ アクア・ケントルム(前者はヒューゴと同じくブイズに。後者は中の人繋がり) <D> ルカリオ:ジョシュア・ラドクリフ チェリム クリアーナ・リムスカヤ(ネガフォルム時はクリス、ポジフォルム時はリアナ) グレイシアorユキメノコ:グラキエース <W> アルセウス アプリカント(ネタバルになるがムクホークでも可) ミュウorサーナイト レギュレイト <K> 色違いサーナイト アンジェリカ・シャルティール(持ち物は眼鏡系。パンチ系でビンタを再現) エーフィorゴチミル シェルディア・ルージュ -- (名無しさん) 2011-04-29 11 45 19 アイディア投稿します。 Zシリーズ アーボック:シュラン・オペル(持ち物は眼鏡系。メロメロで「レーベン…ああ、レーベン!」を再現) ドンカラスorヤミラミ:クロウ・ブルースト(持ち物はいのちのたまorおまもりこばん) アーケオス:シオニー・レジス(いばるで「土下座しなさい!」、よわき発動時に「ひっ」を再現) -- (名無しさん) 2011-06-04 16 32 28 まずキャラクターからアイディアをだします。 〈J〉 フェステニア・ミューズ…ゴウカザル 個性…食べるのが大好き 技…フレアドライブ(気合) インファイト(なんで太らないのか、という質問をした人に) メロメロorゆうわく(必殺技でのカットイン) ちょうはつ(第1話で統夜に向かって臆病者と言った) ねこだまし(かく乱) 持ち物…食えるもの カティア・ グリニャール…ジュカイン 性格…れいせい 技…リーフストーム(狙撃) みきり(ひらめき) メロメロorゆうわく(必殺技での(ry) 飛行タイプの技(トリプルバトルではどこへでも攻撃が可能=カティアをのせている時の武器射程+1) 持ち物…おまもりこばん(祝福)orゴツゴツメット(鉄壁) メルア・メルナ・メイア…サーナイト 性格…甘い味が好きな性格 技…いやしのはどう(信頼) めいそうorかげぶんしん(集中) メロメロorゆうわく(必殺技(ry) アシストパワー(主人公のアシスト) 持ち物…がくしゅうそうちorきょうせいギプス(応援)または、もりのようかんorフエンせんべいorいかりまんじゅうorヒウンアイス(お菓子) 機体 〈第2次Z〉 ブラスタ…ルカリオ 理由…主人公専用機で高性能。また、プレイヤーの選択によって格闘(物理型)か射撃(特殊型)のどちらかになる。 技…しんそく(とっておきのコンバットパターンだ!) インファイト(ぶち抜く!!) (技名でなくクロウのセリフですみません) ブラスタの技の追記よろしくお願いします。 -- (名無しさん) 2011-07-19 00 54 30 テニアたちとブラスタのアイディアを出した人です。 また考えたので書きます。 〈OG〉 グラエナ キョウスケ(ベーオウルフ) 〈A〉 ミロカロス ラミア(週刊ファミ通2011/5/5号でシリーズ随一のナイスバディーとあったので…) 〈J〉 ハブネーク アル=ヴァン(カルヴィナと再会した。戦場で、敵として…。) アルセウスorミュウ グ=ランドン(前者は神、後者はJのネタバレ) フルネームでなくてすみません。 -- (名無しさん) 2011-07-21 18 07 08 <αシリーズ> エンペルト:ユーゼス・ゴッツォorシヴァー・ゴッツォ(仮面の形状) -- (名無しさん) 2011-07-25 04 44 08 〈Zシリーズ〉 ダストダス カルロス NN 「かねもち」「jr」「Sドッコイ」 持ち物 換金アイテム(でかいきんのたま推奨) 確定技 なげつける(金の浪費) 性格 なまいき -- (スットコドッコイ) 2011-08-02 00 34 23 機体のアイディアをいくつか思いつきました。 〈J〉 カイリュー グランティード 技 はねやすめ(マップでの『地上』コマンド) しんそく(フル改造ボーナスの移動力+2) りゅうせいぐんorはかいこうせん(オルゴンスレイブ) ドラゴンクロー(フィンガークラッシャー) NN Gティード 努力値 HP252防御252 備考 後継機はサザンドラで。 技 りゅうせいぐん(オルゴンドラコスレイブ) ストーンエッジ(フィンガードラコバスター) まもる(オルゴン・クラウド) トライアタック(カティアEDフラグ成立時のインフィニティキャリバーの戦闘アニメの前半。こおり狙いでつかう。) 努力値 グランティードと同じ 持ち物 ヒメリのみ(EN回復S) あとブラスタに技を追加したいと思います。 技 はっけい(ペイオネット・スパイカー 追加効果のまひで戦闘アニメの最初のネットの電撃を再現。) -- (名無しさん) 2011-08-05 03 48 19 草案を少し借りて投下します。 〈Zシリーズ〉 アブソル セツコ・オハラ 技 スピードスター(グローリー・スターに所属) メロメロ(週刊ファミ通2011/4/14号の特集でのセツコの所に薄幸の黒髪美女とあったので) めいそうorめざめるパワー(覚醒イベント) みがわり(チーフ(だったっけ?)とトビーの死亡) NN スター3(グローリー・スターでのコール) せっちゃん(あるセツコの画像で書いてあった呼び名) 持ち物 いのちのたま(スフィア) 性格 甘い味が好きな性格 ドンカラス クロウ・ブルースト 特性 きょううん 技 やつあたり(女とスットコドッコイに) いちゃもん(借金全額分の報酬を要求、など) しっぺがえし(9話で自分をたおした次元獣に対して) わるだくみ(シェリルのサインやライブチケットで金儲けを思いつく) つじぎり(「最後は中央を突破!」) 持ち物 いのちのたま(スフィア)orおまもりこばん(第1話の所持金の1G)orメンタルハーブ(女嫌い) -- (名無しさん) 2011-08-08 17 26 16 機体のアイディアを投稿をします。 D ダイケンキ:エール・シュヴァリアー 技:れいとうビーム(サイファーガン)つじきり(サイファーソード)ハイドロポンプ(インパルスキャノン)メガホーン(バーストレイヴ) 持ち物:ひかりのこな(分身) フリージオ:ファービュラリス 技:オーロラビーム(サギッタルーメン)ふぶき(ステルラ・プルウィア)つじきり(ウィリテグラディウス)れいとうビーム(コンゲラティオー) 持ち物:ひかりのこな(分身) 備考:外見を重視するならフリーザーでも可。 -- (名無しさん) 2011-08-09 09 42 41 〈W〉 ムクバード カズマ・アーディガン(2部) 確定技 ふきとばし(家族にドン引きされる) 〈J〉 バシャーモ 紫雲 統夜 技 ねむる(シャナ=ミアの夢) まもる(ラストでアル=ヴァンにヒロインを守るといった) メロメロ(ヒロインに) やつあたり(序盤の態度) おんがえし(51話でヒロインにお礼をいった) ブレイズキック(熱血) めざめるパワー(専用機に乗れる) 持ち物 あかいいと(フラグをたてる) つきのいし(月にいるフューリーの子孫) 性格 おくびょう 備考 日本のバシャーモ♀と海外の♂とのタマゴから育てる。 メタモンの場合は気が引けるがDPtのバグも視野に。 -- (名無しさん) 2011-08-10 14 57 23 ↓追加しました。 後、色々と主観的に加筆しました。 -- (名無しさん) 2011-08-10 16 07 50 少し追加装備を… 〈Zシリーズ〉 アーケオス シオニー・レジス 確定技 いばる(土下座しなさい!) まもる(リモネシアを) 持ち物 ジュエル各種(DEC) プロジェクト・ウズメに該当する技がわからない…追加よろしくお願いします ヨーテリー エスター・エルハス かたきうち必須 〈K〉 ミストさんの持ち物にだっしゅつボタンもいいと思います。(勝手にやってくれ!俺はこの艦を降りる!) 〈J〉 カティアの追加技 なやみのタネ(カティアEDの前半) くさのちかい(「統夜と、一緒ならやってみせるわっ!!(ry」) ハードプラント(11話ナデシコルートのセリフ「ポテトコロッケ定食。」→ポテト→じゃがいも…って無理があるか) メルアの追加技 あまえる(23話で統夜にチョコパフェをねだった) テニアの追加技 てだすけ(主人公を) -- (名無しさん) 2011-08-11 00 27 41 〈Zシリーズ〉 ロズレイド マルグリット・ピステール 技 まもる(ライノダモンMDを) メロメロ(お前に美しい花を贈ろう) はなびらのまい(生命よ、天で咲け!) やつあたり(アイムに反発) めざめるパワーorゆうわく(ブルーム・イン・ヘヴン使用時のカットイン) 持ち物 ない方がいいと思う。 性格 まじめ パールネイル メタグロス 技 アームハンマー(ヴァルキュリア・アーム) コメットパンチ(ブルーム・イン・ヘヴン) 持ち物 ラッキーパンチ(ヴァルキュリア・アームっぽい) ランドロス シュバル・レプテール -- (名無しさん) 2011-08-13 15 12 27 少し追記をしたいと思います。 〈Zシリーズ〉 カルロス追記 技 だいばくはつ(いきなりクライマックス?) まもる(ガイオウの居場所を言わない) 特性 くだけるよろい(僕の寿命、加速装置!) 〈J〉 ザングース カルヴィナ・クーランジュ 技 めざめるパワー(専用機に乗れる) まもる(鉄壁) ねむる(プロローグより) かたきうち(クロイツェル社のみんなの) ちょうはつ(第1話でプロスペクターに) おいうち(第1話でアキトに「グッドラック」と言った) NN カルヴィナ/Wリンクス 持ち物 メンタルハーブ(彼氏が敵) 性格 れいせい -- (名無しさん) 2011-08-19 20 12 37 〈Zシリーズ〉 ドータクン エルガン・ローディック(200年生きたらしいとキャラクター事典にのっていたので) レジアイス エメラルダン エメラルドから育成しよう。 ゲンガー シュロウガ 誰かシュロウガの追記お願いします。 〈J〉 ポリゴン 統夜の叔父(名前忘れた…) テクスチャー必須(データにあることならすべて答えることができるから。) -- (名無しさん) 2011-08-27 01 12 04 〈Zシリーズ〉 シュバルゴ シュバル・レプテール(名前が似ている 見た目が騎士っぽい) 技 かたきうち(祖国インサラウムの仇)まもる(マルグリットを) というのもありでしょうか? -- (名無しさん) 2011-08-28 00 28 14 ジュカイン:ツヴァイザーゲイン 持ち物:脱出ボタン(システムxn)・学習装置(高性能電子頭脳) 身代り・影分身(分身)・リーブレ(闇刃閃)・リフスト→逆鱗(麒麟・極) ・アクロバット・(重虎咬)・竜の波動(邪龍鱗)・気合玉or岩雪崩(残影玄武弾) 初手分身必須でどうでしょう。 -- (名無し) 2011-09-14 22 58 21 〈W〉 ムクホーク ブレスフィールド・アーディガン 技 メロメロ(ユウミに) こらえる(死んだフリ) みやぶる 性格 まじめ NN ブレス ゴウカザル アカネ・アーディガン 技 ビルドアップ(筋肉が好き) どくどく(マヨネーズ入り料理) ソーラービーム(砲撃手) メロメロ(ホリスと…) NN チィねえ とりあえず残りのヴァルストークファミリーの追記を考えようとしたがシホミだけ思いつかなかった… -- (名無しさん) 2011-09-15 00 44 12 スパロボオリジナルでチームを作るときは、OG参加or不参加、かつ機体orキャラクターで分けた方がいいと思います。 この分け方での組み合わせの例、またはもっといい分け方があったらよろしくお願いします。 -- (名無しさん) 2011-09-17 22 25 09 ↓とりあえずパーティの項目を追加してみました。 -- (名無しさん) 2011-09-18 19 56 30 容量的に、OG参戦・未参戦とページを分けた方がいいと思いますが、どうでしょうか。 -- (名無しさん) 2011-09-20 22 50 38 分けるなら機体とキャラクターに分けた方がいいと思います。 OG参戦or未参戦だとOGの新作が出た時編集が大変になるので。 -- (名無しさん) 2011-09-21 01 27 39 〈Zシリーズ〉 ホエルオー グレートアクシオン リオル アクシオ はどうだん持ちはアクシオ・トライアSP・VRマキシマ トドゼルガ 次元獣リヴァイダモン 〈J〉 チャーレム クストウェル ルカリオ ラフトクランズ 技 インファイト(オルゴンソードFモード) メタルクロー(オルゴンクロー) かげぶんしん→ストーンエッジ(オルゴンクローFモード) まもる(オルゴン・クラウド) 持ち物 ヒメリのみ(EN回復M) 努力値 HP252 あとは自由 パーティー編成 〈33〉 フェステニア、カティア、メルアでJのヒロインパーティー ミストさん、アンジェリカ、シェルディアでスパロボKの三角関係 〈66〉 カズマ、ブレスフィールド、ミヒロ、アカネ、シホミ、ホリスでヴァルストークファミリー 〈44〉 アリア、インファレンス、アプリカント、クリティックでザ・データベース 以下追記 〈Zシリーズ〉 ブラスタのベイオネットスパイカーはかみなりパンチでもいいと思います。 -- (名無しさん) 2011-09-24 23 22 02 色違いバクフーン アイビス・ダグラス テッポウオ ベルゼルート ライチュウ ブランシュネージュ ところで第2次OGにリアルロボットレジメントのオリジナルキャラクターが出るようですがこのページ的にOKなのでしょうか? -- (名無しさん) 2011-09-27 06 19 08 ↓第2次OGへの参戦は確定していますし、 元々スパロボオリと設定上の繋がりもあるようなのでこのページで扱っても構わないと思います。 -- (名無しさん) 2011-09-27 18 27 53 ↓わかりました。それでは… エムリット アリエイル・オーグ(髪の色より) マニューラ フリッケライ・ガイスト(どちらもパワーアップ前は弱かったという共通点がある) -- (名無しさん) 2011-09-27 20 18 04 デリバード タスク・ジングウジ(扱いが悪いから。) ペルシアン アハマド・ハムディ ねこにこばん必須 エンペルト ザンパ ツボツボ ラッセル・バーグマン キングドラ ベルゼルート・ブリガンディ ニドキング クストウェル・ブラキウム -- (名無しさん) 2011-09-30 02 47 32 アリアはビクティニもいいと思います。ビクティニもHPの努力値目当てのプレイヤーにリンチされているので。 -- (名無しさん) 2011-10-01 18 34 37 〈D〉 ラティオス ジェアン・シュヴァリアー 〈J〉 ハッサム ズィー=ガディン デスカーン ズィー=ガディン(変形後) ブーバーンorドサイドン ヴォルレント(手が銃っぽいので) -- (名無しさん) 2011-10-02 02 31 52 追記 〈D〉 ピジョット ウェントス 技 めざめるパワー(リムとの感情共有) こらえる(リムの味オンチに適応) みがわり(ジョッシュとラキを助ける) 性格 おとなしい NN ウェン -- (名無しさん) 2011-10-05 00 56 23 エクサランスのみんなを思いつきました。 マグマラシorムクホーク ラウル マニューラ フィオナ ヒトカゲ ミズホ メロメロ(ラウルに) サンダー ラージ 発電所にいるエネルギーオタク。げんしのちから、持ち物メガネ系、NNメガネ必須。 -- (名無しさん) 2011-10-09 15 39 57 容量の限界につきページを分割致しました。 今後の編集の利便性を考慮し機体とパイロットに分けてあります。 -- (名無しさん) 2011-10-10 16 55 09 〈K〉 ゴチム レム・ルージュ アブソル エルリック・シャルティール よこどり(某優柔不断ED)必須。 リザード レヴリアス -- (名無しさん) 2011-10-25 18 14 22 追記 〈J〉 統夜 NNトーヤ カルヴィナ メロメロ(アル=ヴァンに) フェステニア 備考 作中でチャーシューメン大盛りをたべられなかったので豚系ポケモンに勝ってはいけない。 カティア ものまね(ホシノ・ルリの「バカばっか」を) メルア 持ち物 ふしぎなアメ(お菓子)/エスパーの弱点を半減する木の実(メルアをのせている時の装甲値+300) 〈L〉 ブラッキー 悠凪・グライフ 技 まもる(グライフ博士を) よこどり(「俺が勝てない相手にお前が勝てるわけないからお前の機体よこせ」という理由で一鷹をおそう) バトンタッチ(ハルノに戦闘をまかせる) いばる(なるほどな。プラヴァーグレネードか) おんがえし(家族のために戦う) はかいこうせん(プラヴァーグレネード) 努力値 ある敵が「伸び代がないので興味なし」だそうなので適当に。ついでに低個体値にするとなおよし。 NN ニーサン 〈D〉 ジョッシュ おんがえし(命の恩人のギュネイと友達になる) -- (名無しさん) 2011-10-26 21 54 36 〈Zシリーズ〉 ワルビル ゼニトリー 〈L〉 ルド・グロリア追記 技 さばきのつぶて(ミシェルバグ) ほろびのうた(欠陥パーツを送る) リフレッシュ(見た目は若い) たねマシンガン(コンクェストボム) 性格 ずぶとい 〈J〉 アル=ヴァン追記 技 へびにらみ(ラースレイエム) メロメロ(愛) みがわりorまもる(統夜編ED) ちょうはつ(騎士道不覚悟!) 性格 ゆうかん 持ち物 あかいいと(カルヴィナとの関係) ジュア=ム追記 技 つじぎり(うがぁあぁあっ!殺す殺す殺す殺す殺ぉす!) メロメロ(アル=ヴァンを敬愛) フェイント(初登場時) サイコショック(精神異常) 性格 なまいき 持ち物 こだわり系(地球人を見下す) フー=ルー追記 候補 ベイリーフ 技 ものまね→じばく(騎士としての最高の死) メロメロ(可愛い物好き) ちょうはつ(アキトとの戦闘会話) おんがえし(51話でのセリフ) 性格 まじめ 備考 交代とかせこい真似はしない。 -- (名無しさん) 2011-11-05 01 07 13 〈K〉 メタグロス ソルブリアス・レックス 技 アームハンマー(シャイニング・ハート・パニッシャー) トリックルーム(リグレット・バスターのトドメ演出) ひみつのちからorみがわり(二つの地球の人達の想いをル=コボルにぶつける) めざめるパワー(パイロットの想いでパワーが上がる) 持ち物 いのちのたま(クリスタル・ハート) 備考 ダブルでスパロボKに参戦したキャラクターの候補のポケモンがてだすけでジークフリード・システムとヴォワチュールユニットによる切り札を再現。 ケンタロス ソルブリアス・レギーナ -- (名無しさん) 2012-02-15 00 16 03 ムクホークorピカチュウ リューネ=ゾルダーク 前者は「能あるタカはツメをカークス……」から。おだてるは潔くくらうこと。 -- (名無しさん) 2012-03-16 18 08 26 再世篇発売から2ヶ月が経ったのでZシリーズの方を追加。 敵・味方の勢力も多くなったため、分類してみました。 -- (名無しさん) 2012-06-15 20 31 15 Zシリーズ アイム・ライアード追記 技 からげんき(「私は痛みと恐怖さえも偽らねばならないのです!」「ダメージゼロ…問題ありません」) あと性格は再世篇での過去描写から臆病あたりもアリかも。 -- (名無しさん) 2012-07-04 19 18 58 第2次OG発売につき、D組をOG参戦組に移動させました。 -- (名無しさん) 2012-12-20 21 31 17 第二次OGにてニコニコなどでネタにされてたのでアイビスにディクタ、三人揃えて ダグトリオはどうだろう? -- (名無しさん) 2013-01-25 12 50 09 〈第2次OG〉 シャンデラ インペトゥス(イグニスの機体) 技 ねっぷう(グラウェ・フランマ)かえんほうしゃ(カオス・ラディウス)れんごく(エクスハラティオー)オーバーヒート(フォルテ・アルム) 性格 なまいき 持ち物 気合の鉢巻 -- (名無しさん) 2013-03-30 18 50 13 ギリアム・イェーガー シャンデラ:登場機体のゲシュペンスト/幽霊から。また、ヒトモシの垂れたロウはギリアムの髪型に似ている 技:めざめるパワー(覚醒)ふういん(XNガイストを)おんがえし(義理人情に厚い)おきみやげ(くまさんやシステムXN) 性格:れいせい(個性は血の気が多いだとなおよし) 持ち物:おうじゃのしるし -- (名無しさん) 2013-10-30 22 04 26 草案 <α> エレキブル:ブルックリン・ラックフィールド サイコキネシス必須 ゴチルゼル:ユウキ・ジェグナン おいしいみず必携 イノムー:タスク・シングウジ 性格ようき推奨 ランクルス:リョウト・ヒカワ 性格ひかえめ推奨 ミミロップ:クスハ・ミズハ ワカシャモ:リルカーラ・ボーグナイン ドレディア:レオナ・ガーシュタインン チャーレム:リオ・メイロン <A> ルカリオ:アクセル・ハルマー ポリゴン:ラミア・ラヴレス <R> プラスル:ラウル・グレーデン マイナン:フィオナ・グレーデン <BX> カラカラ:ヨウタ・ヒイラギ ユクシー:ユキ・ヒイラギ 個性たべることがすき推奨 -- (ユリス) 2016-11-27 14 13 19 AI1にウツロイド。エルデ・ミッテの性格がルザミーネに似ているので。 -- (名無しさん) 2017-05-04 07 45 23 草案 <J> アーケオス:紫雲統夜 レパルダス:カルヴィナ・クーランジュ -- (ユリス) 2017-06-21 13 44 39 αシリーズ レシラム:ナシム・ガンエデン ゼクロム:ゲベル・ガンエデン サザンドラ:シヴァー・ゴッツォ 使い手のゲーチスに似ているから -- (名無しさん) 2019-11-10 11 58 32
https://w.atwiki.jp/miottia/pages/2.html
メニュー トップページ プライバシーポリシー ゲーム ブルーアーカイブ攻撃×防御タイプ SPのサブスキル Ingress用語集 小技・裏技 AP稼ぎ 読み上げ音声 ポケットモンスター「あかいいと」で6V きららファンタジア 漫画・アニメ きんいろモザイク ガヴリールドロップアウト・タプリスシュガーステップ ガジェット Android端末Unihertz Atom 関連デバイスSmartWatch2 SW2 Universal Foldable Keyboard MOBO Keyboard Rii mini i15 Androidアプリ開発開発Tips 設定の制御 ウィジェット 便利そうなクラス Android罠 ユーティリティ パーミッション Tipsリンク 私的覚書 SmartWatch2開発 自作コンテンツ野良アプリ FlickWnn辞書 サポート東方電池娘 その他 Twitter翻訳者になろう! アットウィキの設定 今日: - 昨日: - 合計: - 総合: - ここを編集
https://w.atwiki.jp/side_flip/pages/133.html
#norelated あかずの書斎の開かない入り口 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 {Since June 22, 2008 }; 2008.9.27 2000HIT! 2008.10.29 3000HIT! plugin_html is not found. please feed back @wiki. #includex 過去の更新情報はこちら ご案内 わたくしFLIPがいろんなものの書評、レビュー、感想などを書きためていく書斎です。 元々は、書評用のHPとかゲームレビュー用のHPもあるのですが、いかんせんしょっちゅう興味の中心がずれまくりですので、あっちを更新してるとこっちは全く……という状況だったのです。 そこで「それなら何についても書けるHPを作ればいいのだ!」と思い立ち、立ち上げた次第です。 せっかくのPukiwikiですから、他の方のコメントや、書評もいただきたいのですが、まだPukiwiki導入したてで、スパム対策などがわかっていませんので、しばらくは完全凍結させていただいております。 が、別途BBSを設置いたしましたので、よろしかったらそちらからいろいろ書き込みいただければと思います。気軽なコメントから、こちらのページへ掲載希望の書評投稿まで受け付けております!! #contentsx plugin_html is not found. please feed back @wiki. あかずの書斎メインコンテンツ 書評 最近は推理小説にはまっていますので、他の種類の本の書評はあまり書けそうにありません。ですので推理小説以外は「散らかった本棚」に置いておきます。もし将来増えてくればジャンルわけをすることでしょう。 推理小説の本棚 散らかった本棚 plugin_html is not found. please feed back @wiki. ゲームレビュー オンラインゲーム? レトロゲーム その他PCゲーム 同人系ゲーム plugin_html is not found. please feed back @wiki. plugin_html is not found. please feed back @wiki. あかずの書斎BBS こちらからどうぞ 書評投稿も受け付けております〜 本の即売所 ミステリをあなたの好きな作家ごとに物色していただけるコーナーです。好きな作家さんでも意外に知らなかった作品が見つかるかも。 あかずの書斎 即売所 plugin_html is not found. please feed back @wiki. 厳選リンク集 主にコンテンツに関連したリンクを掲載しています。 LINK 他のSIDE_FLIP contents あんまり日記にはなっていませんが、一応ブログくらいやっとかないとです。 SIDE_FLIP blog わたし専用ぽーたるを作ってみた。 SIDE_FLIP Terminal ご注意 管理人へのご連絡は掲示板への書き込みにてお願いいたします。また、公開を望まれない場合はお手数ですが、このすぐ上にリンクのある「SIDE_FLIP Blog」サイドバーのメールフォームよりお願いいたします。 Book s Diary plugin_html is not found. please feed back @wiki. plugin_html is not found. please feed back @wiki. Flinker.jp My Pageお勧めミステリ新刊情報 #showrss2 ドキュメント ヘルプ -- PukiWikiで編集するには? テキスト整形のルール(詳細版) プラグインマニュアル #attach