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本編 鹿児島で巫女さん0 鹿児島で巫女さん1-1 鹿児島で巫女さん1-2 鹿児島で巫女さん2 鹿児島で巫女さん3-1 鹿児島で巫女さん3-2 鹿児島で巫女さん 断-1 鹿児島で巫女さん 断-2 鹿児島で巫女さん 断-3 鹿児島で巫女さん 断-4 鹿児島で巫女さん4-1 鹿児島で巫女さん4-2 鹿児島で巫女さん4-3 鹿児島で巫女さん4-4 鹿児島で巫女さん4-5 鹿児島で巫女さん4-6 鹿児島で巫女さん4-7 鹿児島で巫女さん4-8 鹿児島で巫女さん4-9 鹿児島で巫女さん4-10(終) 小ネタ 番外編 元スレ -京太郎「鹿児島で巫女さん!」 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344258974/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 霞「2スレ目よ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344535913/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 初美「3スレ目なのですよー」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344963455/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 春「4スレ目……」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345445210/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 巴「5スレ目だよっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345778890/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 小蒔「6スレ目ですっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346555777/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 衣「7スレ目だぞっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347290687/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 桃子「8スレ目らしいっすよ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1348937126/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 小蒔「9スレ目です」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350574479/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 豊音「10スレ目だよー」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351619916/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 良子「11スレ目らしい」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352224856/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 咲「ふふっ……12スレ目だよっ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1353340397/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 初美「13スレ目、幸せでした……」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1355062957/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 「14スレ」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1356616177/ 【咲SS】 京太郎「鹿児島で巫女さん! 15スレ目!」【安価】 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1364221970/ 名前 コメント
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京太郎「さてと、衣さん達を見送ったことだし、どうしましょうか」 初美「そうですねー。とりあえず、教育ですよ、教育ー!」 京太郎「教育って言っても何をですか?」 初美「ふっふっふっ、聞いて驚くなですよ~!それは!」 京太郎「それは?」 初美「今日の午後は私に尽くすことなのですよー!」ドバーン 初美「ということで、歩くの疲れましたーおんぶー!」ダキッ 京太郎「うわっ、いきなり何するんですかもう!」 初美「だって疲れたから仕方ないじゃないですかー。慣れない料理なんて作るもんだからはっちゃんパワー大減少ですよー」 京太郎「だからって無理矢理背中に乗ることないでしょうに」 初美「まあまあ。とりあえず、霞が逃げたから代わりに仕事を教えますよー」 京太郎「それはありがたいですけど、いいんですか?勝手に決めちゃって」 初美「大丈夫、大丈夫。どうにかなりますよー。じゃあ出発進行なのですよー」 【はっちゃんルーム】 初美「ということで、私の部屋に着いたんですよー。まったりしますよー」 京太郎「いやいやいや!おかしいですよ薄墨さん!」 初美「どこがですか!?こんなにも完璧なルートはありませんよー!」 京太郎「というか仕事を教えるのに、何で薄墨さんの部屋でまったりする必要があるんですか」 初美「それは私が疲れたから適当な話し相手になってもらうためですよー」 京太郎「隠す気すら無いよ!?」 京太郎(それ以前に服装ももっと忍べよ!ノーパンノーブラミニ巫女服で胸元丸出しとかどこの龍門渕家のメイドだよ!) 京太郎(まあ、勢いで来たはいいけどどうすればいいんだ……) 京太郎(とりあえず、抱きしめてみよう)ダキッ 初美「ふふ~ん!何をするかと思えばそんなことですか!そのぐらいで私がどうにかなるとでも?」 京太郎「……」ダキッ 初美「これはちょっとばかし恥ずかしいなーって気持ちはないんですよー?」 京太郎「……」ダキッ 初美「そもそも、男の人に抱きしめられたのが初めてだから緊張してるんじゃないんですよー?」 京太郎「……」ダキッ 初美「……案外力強くて気持ちいいなんて思っていないんですよー?」 京太郎「……」ダキッ 初美「お、おねーさんだから私は全然平気なんですよーっ……」 初美「こ、これぐらいで私は陥落しませんよーっ!」 京太郎「……」ガシッ 初美「はうっ!」 京太郎(あ、薄墨さんチョロい) 京太郎(抱きしめ心地が良くてずっと抱きしめてしまった……) 初美「……ううっ。お嫁にもういけませんよー」 京太郎「そんな大げさな」 初美「何言ってるんですかー!初めては好きな人とするって相場が決まってるんですー」 京太郎「まあまあ。そんな固定概念は打ち捨てましょうよ」 初美「むむむーっ!こうなったら京太郎には責任をとってもらいますよー」 初美「だからっ!私と付き合ってもらうんですよー!」 ――――それから。俺は薄墨さんと本格的にお付き合いをすることになった。 その過程で心は明鏡止水の如き静かさを保つことができて、力なんてどうでも良くなった。 だって、俺には薄墨さん、いや……初美がいるんだから! 清澄なんてなかったんだ!麻雀なんてなかった! 初美「京太郎は私のものですよー」 京太郎「初美は俺のものだ」 【咲SS】京太郎「鹿児島で巫女さん!」【安価】 カン! 京太郎「ちょっと待てええええええええええええええええいいいいいいい!」 初美「な、何なんですかも~!せっかくいいモノローグも出たじゃないですかー!」 京太郎「何でだよ!何で抱きしめただけで俺結婚しちゃうの!?運命決まっちゃうの!?」 初美「えー。それぐらいの甲斐性は持っていて欲しかったんですよー」 京太郎「ったく……本当に人騒がせだっての」 初美「いつの間にかに敬語も取れてる!?私への態度が馴れ馴れしくなっているんですよー!」 京太郎「だってなぁ……」 初美「むーっ!もう怒りましたよ!はっちゃんマジギレですよーっ」 京太郎「はいはい、可愛いなあはっちゃんはー」 初美「そんな言葉では騙されませんよー、誠意を見せてください、誠意をー!」 京太郎「その理屈はおかしい」 初美「私の純粋な心を弄んどいてその態度は駄目ですよー」 京太郎「純粋(笑)」 初美「バカにしないでくださいー!」ポカポカッ 京太郎「純粋な心を持つ女の子は脅しで付き合えなんて言いません」 初美「元はといえば京太郎が私を抱きしめたのが原因じゃないですかー」 京太郎「だって、何したらいいかわかんなかったですし。とりあえず、抱きしめておこうかなあって」 初美「それが駄目なんですよー!めっなんですよー!」 京太郎「でも、元はといえば薄墨さんが可愛いのがいけないと思うんですけど」 初美「また、言葉ではぐらかそうとしていますねーっ」 京太郎「いえ、これは事実ですよ。でなきゃ、抱きしめもしませんって」 京太郎「薄墨さんといると……なんていうか、落ち着くんですよね」 初美「またまたー。そんな事言っても何もでませんよー」 京太郎「冗談なんかじゃありませんって。俺が幾分か、薄墨さんに救われているのは事実ですし」 初美「むぅ……そういう素直さを時折出すからほっとけないんですよー」ボソッ 初美(それに、今にも壊れそうな儚い笑顔が私にはどうも気になるんですよー。 このままだと、本当に取り返しの付かない事態になってしまうような……) 初美(できることなら、私が京太郎の鞘になればいいのですがー) 京太郎「ん?どうした?」 初美「いえいえ。なんでもないんですよー」 初美(きっと貴方は救いを拒むでしょうねー。その果てが地獄につながっていても) 初美「……そんなの認めませんよー」ボソッ 初美(このまま行くと京太郎は間違いなく死ぬでしょうねー。命を対価にして何かを成すでしょう) 初美(最も、彼の目的が何なのかまでは私にはわかりません。聞くって手段もありますが、下手に地雷を踏んで悪化させたくありませんし) 初美(この鹿児島にいる間に彼がいい方向に行ってくれるといいんですけどねー) 初美(私個人としても、なんだかんだで優しくて私の我儘に付き合ってくれる京太郎には好感を持ちますしねー) 京太郎「あ、そういえば薄墨さん」 初美「はい、何でしょうかー」 京太郎「さっきの料理でですね、汗を結構かいちゃって。軽くシャワーを浴びたいんですけど」 初美「そうですかー?そこまで臭いとは思えませんが?」スンスン 京太郎「ちょっ!嗅がないでくださいよー!といいますか、なるべくここで働くにあたって清潔にしときたいなーって考えがありまして」 初美「そんなの誰も気にしませんよー」 京太郎「そうはいきませんって。こういうのは清潔さも大事ですって」 初美「そこまで言うのなら大浴場まで案内しますよー。ぱぱーっと入っちゃってくださいー」 京太郎「じゃあ、お言葉に甘えて……」 初美「遠慮することはないですよー。今なら誰も居ないでしょうしー……たぶん」 京太郎「最後の語尾がすっごく不安ですけどまあ入ってきます。とりあえず、見張り番とか頼んでいいですか?」 初美「なんでそんな面倒な事を私がしなくちゃいけないんですかーっ! 男ならドカーンと腰を下ろしていればいいんですー。誰が入ってきたとしてもー!」 京太郎「薄墨さんならともかく、霞さんとか神代さんが入ってきたらヤバいですって! 色々と弾道が上がりますって!白いものがホームランですよ!」 初美「……その中に私が入っていないのがすごく腹立ちますー。というか女の子の前で堂々と下ネタってないですよー」 京太郎「だって、薄墨さんですし」 初美「だっての意味がおかしいですよーーーっ!もういいです、さっさと入って教育の続きをしますよーっ!」 【大浴場】 霞「ふぅ。色々あったし、汗もかいたからお風呂に入ったはいいけど……一人じゃ寂しいわね」 霞(それもこれも京くんが悪いのよ。私よりもはっちゃんを選ぶなんて……!) 霞(何よ何よ!私の方が魅力がないっていうの!?確かに私は小さくないけど!) 霞(その、何というか……別に京くんのことなんてなんとも思っていないのよ?) 霞(寝ている姫様に手を出さないなんて真面目で信頼がもてるなーとか、笑顔が素敵だなーとか) 霞(恥ずかしがりながらも霞さんって呼んでくれるのが嬉しいなーとか抱きしめた感触ががっちりしていてずっと抱きしめていたいなーとか) 霞(ほら、京くんのことなんてどうとも思ってないわ!これしか思い浮かばないもの!) 霞(私に限ってそんな……一目惚れなんてないわ!) 霞(そうよ、一時の気の迷いにすぎないのよ。だから、間違いよ!)イヤンイヤン 霞(だから、もし京くんがここに裸でやってきたとしても私は平常心よ。おねーさんの余裕を見せつけておしまいよ) 霞(はっちゃんよりも私の方が大きいもん。きっと京くんはあたふたして真っ赤になるわ) 霞(そこを優しくフォローする私。あら、何興奮しちゃったの?ふふっ、可愛いわねってね!) 霞(京くんの私への印象上昇待ったなし!うふふ……これは完璧ね。その後はのぼせた京くんを膝枕したりなんてねなんてね!)キャッー 霞(まあ、そんな出来事は絶対にないでしょうけど……) 京太郎「うっはーーーーー!露天風呂超広いーーーーーっ!」 霞「」 霞(か、隠れないと……と言うより出なくちゃ。そっと裏から……!) 霞(よし!京くんがよそ見している間に出口へと――――っ!) 霞「ほぇ?」スッテンコロリーン 霞(何で私はお尻を地面につけて転んでいるの?) 霞(と言うより……) 京太郎「」 霞「」 霞(みられた) 京太郎「外に出ると、そこは理想郷でした」 霞「きょ、京くん?」 京太郎「外に出ると、そこは理想郷でした」 霞(あ、完全に壊れてるって……そいうことじゃなくて!) 霞(ど、どうしましょう!?お、おおおおおおおちちちちちつくのよ!) 霞(そうよね。全部、見られちゃったから責任とってもらわなくちゃ……じゃなくて!) 霞(もうこれ以上見せるものもないからもっと見せても……じゃなくて!) 霞(け、結婚式はどうしましょう、和洋どっちが京くん好みかな。私は京くんが好きな方でいいなって) 霞(お、落ち着いているわ。クールよ、私っ!超クールっ!だから……) 京太郎「外に出ると、そこは理想郷でした」ダンドウピーン 霞「」 京太郎「外に出ると、そこは理想郷……って霞さん何でここにィっ!?」 霞「えっ、今更!?」 京太郎(どどどどどどどうすればいいんだあああああ!) 霞(と、とりあえず……ここから出て落ち着きましょう!」スタッ 京太郎「ちょ、そんないきなり立つと!」 霞「ひゃあっ!」スッテンコロリーン 京太郎「って俺の方に何で倒れ……!」 京霞「「あっ」」チュッ ドッシャーン 京太郎(あれ、これってもしかして……) 霞(キス、してる?) ――――ドクン。 鼓動が、響く。 ――――ドクン。 世界が、回る。 ――――ドクン。 狂気が、律動する。 ――――ドクン。 憎しみが、流れ出す。 「……ああ」 その声は女だったのか、それとも男だったのか。 今この場にいる二人には理解も出来ないだろう。 「……そうか、そうなのかよ」 男はからからの喉を振り絞り、声を出す。 それは、普段の彼を知っているものからすれば絶対にありえないと判断するだろう。 「全く、嫌になっちゃうよな」 はははっと軽い笑い声が浴場に響く。 思わず喉から出た声は思っているよりも低く、掠れている。 それに驚いたのか、女は顔をこわばらせて男の顔をじっと見つめた。 ――――何が、あった。 女が考えることはそれだけだった。 さっきまで顔を真赤にしていた彼は何処へと消えたのか。 「アンタも恵まれていたのか、石戸霞」 自分が恵まれている。それは、どういう意味なのか。 いくら考えても女にはわからない。 一秒、十秒、一分。時間ばかりが経過して確固とした構想は生まれない。 「それは、どういう意味なのかしら」 ならば、聞くしかない。例え、彼の地雷を踏む可能性があったとしても後戻りはできる状況ではなかった。 自分の“”が恵まれているのか。 それを知る為に、女は前に出る。 「だからさ、そんな“神様”的な存在を宿してさ。調子乗ってるってことさ」 「……!?」 その言葉は女の見せかけの余裕すら奪っていく。 なぜ、彼は知っている。なぜだ。 問いかけても彼はニヤニヤと笑うだけで答えない。 「アンタとキスした瞬間な。どこからか声が、聞こえたんだよ。こいつはお前が一番嫌う――――才ある者だって」 彼の瞳に浮かぶ感情は知っている。諦念と、緩やかな絶望。 諦念と絶望。悲観と恐怖。 視線は虚ろで諦念とあらゆる感情を沈ませて。隠して。 「声が聞こえるんだ。壊せ、憎悪を糧に目の前の神を殺せってなぁ」 「……!?」 その強烈な殺意が。指一本動かすことが出来ない圧力が。 女を押し潰す。 「妬ましい、憎い。才能があって何かを成せる力がある奴が!気持ちいいよなあ! 勝つことができて!人より何倍も優れていて!本気で相手と戦えて!手加減なんてされなくて!」 男の足が動く。足捌きが地を滑るように流れ、踏み込みを感知させない神速の前進となる。 身体が前のめりに沈むのと同時に。腕が大きく後ろに引き伸ばされ――――。 「試してみようぜ――――俺の憎しみとアンタの才能。どっちが強いか」 命が消える音が、生まれる。 「やっぱり、ですかー。こうなるかと思いましたよー」 「こういう場面でヒーローが登場するのはお約束ですよー。 ということで、はっちゃん参上!」 現れた少女は、女目掛けて放たれた掌底を捌き、受け流すことで勢いを殺し反撃の蹴りを同時に叩き込む。 その顔は溌剌として見る者に希望をもたらす女神のように見えた。 「正面場ですよー。はっちゃん、頑張っちゃいますよー」 闘いが、始まる。 初美「貴方を、止めます。京太郎――――っ!」 京太郎「薄墨ィ、お前に俺が止められるかよ!」 初美「止めますよー、その為に私がここにいます。貴方のその闇を祓わせて頂きますー」 京太郎「ああ、そうかよ。どいつもこいつも……気に入らねえ。才能があるから、戦える」 京太郎「何もない、凡才は……ただ地べたに這いつくばるしかねえ。だったら……」 京太郎「どんな汚いことをやってでも上の奴らを引きずり下ろすしかねえよなぁ?」 初美「そんなことはさせませんよー。貴方は本来の自分を見失っています。だから――」 京太郎「俺の願いを叶える邪魔をするのなら……容赦はしねえ。だから――」 「必ず――殺す!」「必ず――助けてみせる!」 初美(さあ、どうします……!まずはっ!) 初美「先手、必勝!一気に攻める!」 初美「掌底、一閃!」ギュイッ 京太郎「……チッ。なかなか重い一撃だな」 初美「これでも姫様の護衛を務めていますしねー、それなりの護身術は使えるんですよー」 京太郎「ああそうかよ。なら……遠慮無くぶっとばせるなぁ!」ダッ 初美「――っ!?乱打……!捌き切れない!?」 京太郎「ハッハーッ!逝っとけやコラアアアアアアアアアアアアアアア!」 初美「むっ!」 初美「隙ありですよー!」シュンッ 京太郎「ざっけんなよ、この程度!」 初美「あっ」 京太郎「遅いっての。そのまま――ぶっ倒れてな」ブンッ 初美「が……ハッ!」 初美(このまま、私は――死ぬ?) 初美(友達を置いて、好きになるかもしれない人を救えずに……) 初美(そんなの、嫌ですよー。もっと、もっと!京太郎や姫様達と!) 初美(私は――っ!) 初美「生きていたい!」 衣「死なせはせんさ。この、天江衣がいる限り」ダキッ 初美「あ、貴方は……」 衣「あそこにいる奴の――主……そう言えればいいのだがな」 衣「闇の匂いを感じ、来てみればやはりか……きょーたろー」 衣「ハギヨシの監視から抜けだして一人この地へ舞い戻ったのは早計だった。 奴がいればきょーたろーを止めることも容易かったのだが……」 京太郎「こ、ろも……さん?」 衣「そうだ、お前の主である天江衣だっ!援軍、と言えば頼りがないかもしれないが」 衣「衣も戦線へと加わろう。とは言っても口でしか衣は役に立てそうではないが」 京太郎「何で、ここに来たんですか?」 衣「何度も言わせるな。お前を助けに来た。感謝しろよ、衣は部下を決して見捨てない」 京太郎「だからっ……!何で来たんですか!?俺は今、貴方さえ憎いと思いかけているっ!」 衣「……」 京太郎「俺は、貴方を殺したくない。殺したくない……っ!」 衣「大丈夫だ、まだ衣は生きている。お前はまだ戻れるんだ。あの日の“約束”をお前が覚えている限り」 京太郎「あの約束が、俺を一時的にでも救ってくれた。それには感謝しています」 京太郎「だけど」 京太郎「俺はそれでも欲しい。力が、勝利の栄光を勝ち取れる力が。俺をバカにしていた奴等を打ち砕く力が!」 衣「きょーたろーっ!衣は認めているぞ!お前の努力を!お前の優しさを!」 京太郎「それだけじゃ、駄目なんです。俺は強くなりたい。強くなって、取り戻したいものがあったんです」 衣「前に話してくれたな。絆、だったか」 京太郎「でも!俺はそれすら忘れようとしている!アイツらとの絆よりも!」 衣「其れは修羅の道だぞ。お前自身が報われない!」 京太郎「憎いんだ!アイツらが!影で嗤っていたアイツらが!」 衣「そんな姑息なことをアイツらがするはずないだろう……!」 京太郎「――アイツらは笑ってる。嗤ってる。嘲笑ってる。哂ってる」 京太郎「才能がある奴等は嘲笑ってる。俺みたいな屑を。力があるだけで」 京太郎「そこにいる奴等もきっと内心では嘲笑ってる。最初は善意で近づいて。最後は……裏切るんだ。 なら、裏切る前にこっちから裏切った方が気持ちいいよなぁ!」 初美「そんなこと……」 京太郎「あるわけない、そう言い切れるのか?」 霞「言い切れるわ。私の宿す神様に誓って」 京太郎「信じられない、ああ信じられねえ。何もかもが」ガリッ 京太郎「一度信じて信じ抜いたら落とされたんだ。もう、信じられねえ」ガリガリッ 衣「きょーたろー……」 京太郎「信じたさ。最後まで。信じた結果が……」ガリッ 京太郎「別にいなくても大丈夫だよ、いない方がいい。 あっはっは、まさか俺のやっていたことが全部無駄だって思われてたなんてさ」 京太郎「いらないならさっさと追い出せばいいのによ」 京太郎「頭に響いた声が言うんだよ。憎め、殺せって。俺じゃない俺がいるみたいなんだ……」 京太郎「ココに来てから何かが俺に乗り移ったようで。それから目の前の世界が全部ムカついて」 京太郎「俺自身も訳がわからない。俺自身が俺を信用出来ない」 京太郎「だから……ころ、すしか、ないのか……?違う、違う」 初美「やはり、悪霊が乗り移っていますー。京太郎の身体を使って」 霞「私の神力を奪って表に出てきたのね」 初美「ですねー。彼自身の闇も合わさって非常に強力ですよー」 霞「でも、京くんも抗ってる」 京太郎「俺が……俺が本当に欲しかったのは……やりたかったのは……!こんな、ことじゃない?」 京太郎「あれ、俺何やってんだ?こんな八つ当たりみたいなことをして。俺、は……」 霞「正気に戻った……!?」 初美「チャンスですよー!今ならまだ間に合います!」 京太郎「あ、ああっ……!あああぁぁああアアアっ!やめ、止めろヤメロロロロロロロロロロロロ!」 京太郎「俺は殺したく、ない。ころしたくないよ……!」 衣「きょーたろーっ!気をしっかり持つんだ!」 初美「京太郎、頑張るんですよー!」 京太郎「衣さ、ん…薄、ずみさん……!」 京太郎「かす、みさん……」 霞「京くん、ファイトよ!」 京太郎「今なら、間に合います。まだ、俺が俺でいる内に早くっ!」 京太郎「俺を……おれをっ」 京太郎「――殺してください」 霞「そんなことできる訳ないじゃない!」 京太郎「駄目なんです、もう俺が消えそうなんですよ」 京太郎「この俺の中にいる悪霊が……俺を壊そうと貴方達を殺そうと」 京太郎「祓うなんて、無理ですよ。こいつ、俺とかなり一体化してるみたいで。 このままほうっておくと、きっと戻れなくなる」 京太郎「だから、早く」 霞「嫌よ。絶対に嫌」 初美「絶対にノゥ!なのですよー」 衣「まあ、当然だな」 京太郎「どうして……ですか?」 霞「そんなの簡単よ。だって、私――――」 霞「貴方のこと、好きだから」 霞「うん、すっきりしたっ。やっぱりこうしてはっきり言うのが一番ねっ」 初美「ちょ、霞……こんな時に何言ってるんですかー!?」 衣「状況を考えろ、状況を!」 霞「うん、すっきりしたっ。やっぱりこうしてはっきり言うのが一番ねっ」 初美「ちょ、霞……こんな時に何言ってるんですかー!?」 衣「状況を考えろ、状況を!」 京太郎「は、ははっ……何言ってるんですか」 霞「ああ、もう!一目惚れよっ!文句ある!?」 霞「私は京くんのさりげない優しいとこが好き。時々見せる儚げな顔が好き。抱きしめた感触が好き」 霞「だから、戻って来い!」 霞「そして、返事を聞かせろ……須賀京太郎ーーーーーっ!」 ――右手を伸ばす。 霞さんへ。その背後へ佇む彼女の背負う神様へ。 あるいはこの先に訪れるかもしれない未来へ。 ――暗闇を裂く―― 京太郎「俺は、戻りたい」 京太郎「俺は……俺は――っ!」 霞「最後、いいとこもらうわよ?」ダッ 霞「去りなさい、悪霊。この人はお前なんかが乗り移っていい人ではない」トンッ 悪霊「お、オオオ、オオオオオオオオオオオッッッッッッ!?」 衣「これで!」 初美「終わりなのですよー!」 ドカーン 京太郎「俺は……元に戻った?」 霞「そうよ、貴方はもう大丈夫。大丈夫だから……」ダキッ 京太郎「ちょ、か、霞さん!?」 霞「心配したんだから……!京くんがいなくなるかもしれないって心配したんだからー!」グスグス 京太郎「あ、あのですね……その色々と当たっていますって!」 霞「だーかーらー!当ててるのよ、京くん。好きな人になら全部見られても構わないもの」 初美「うーわー……恋する乙女はここまで行くものなんですかー」 初美(何でか、霞と京太郎が抱き合っているのを見て。胸の奥がチクチクしますけど気のせいでしょうねー) 初美(私が京太郎に恋してるなんて、ないない!そんなの!) 衣「むーっっ!きょーたろーは衣のだ!衣の下でずっと執事をやるんだーっ!」ガーッ 衣「でも、今この時だけは……許してやらんでもない。ひじょ~~~~~~~に不愉快だが!」 衣「衣は自重ができる女を目指しているからな!抱きしめることぐらい……許す!」 京太郎「ああ、すいません。霞さん。それに薄墨さんに、衣さん」 霞「ん?どうしたの?」 京太郎「言い忘れていたことがありました。謝罪やら借りを返さなくちゃいけないやら話すことは色々ありますけど」 これだけは言っとかなくちゃって」 京太郎「――ただいま」 【第一章五人の巫女と一緒に暮らそう!End】
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[須賀家] 京太郎「鹿児島の婆さん家に行ってこい?いきなりどうして?」 京太郎母「おばあちゃんがアンタをご指名なのよ。つべこべ言わずに行った行った」 京太郎「まあ、いいけどさ……婆さんといい母さんといい何企んでるんだよ」 京太郎母「べっつに~。ただ、京太郎がいなかったら私も家で好き放題できるなんて考えてないわよ~」 京太郎「それ目当てかよ!?というか実の息子なんだぞ、俺!?」 京太郎母「何を今更。アンタと私の仲じゃないの。遠慮無くもの言えなくて何が家族よ。 それに、いい気晴らしになるんじゃないかしら、ね」 京太郎「……ったく。わーったよ。どうせこっちにいてもやることなんてあんまねーし。 行ってくるよ、鹿児島」 京太郎母「それでこそ、我が息子!ついでだから現地妻作ってきなさいよ。目指せ、百人ハーレムってね」 京太郎「彼女いない歴=年齢の俺に言いますか、それを」 京太郎母「細かいことは気にすんな♪」 京太郎「……ああもう。自分の母親のことながら頭が痛くなる」 [鹿児島県・某所] 京太郎(という訳で来ちゃったよ、鹿児島) 京太郎(長野と違って暖かいなー。さすが南!日差しが眩しい!帽子かぶってきてよかったー) 京太郎(まあともかく、こっからばーさん家まで近いし、ゆっくり行こう) 京太郎(しかし、こうして見ると土地柄けっこう違うのな。気候もそうだし、走る巫女さんなんて長野じゃめったにみな……?) ????「ちょ、どいてくださ~い!」 京太郎「ほぇ?」 ゴチーン 京太郎「いってー……何なんだよ、全く」 ????「あわわわ……だ、大丈夫ですか!私ちょっと急いでて」 京太郎「いや、特に怪我はしてないから大丈夫ですけど」 京太郎(うわ、すっげー胸大きいよこの娘!巫女服から溢れんばかりの巨乳、すばらっ!) ????「いえいえ、悪いのはこちらなんで。っとこうしてはいられません。このままでは見つかっちゃう……。 ただでさえ、巫女服で目立っちゃうのに……」 京太郎「見つかっちゃうって誰に?」 ????「それは……その……人に追われている深い事情がありまして。これ以上はとてもではありませんが申し上げることはできません!」 京太郎「う、うん……ちょっと気になっただけだから別に無理して話さなくてもいいですよ」 ????「あ、ありがとうございます。それと、ぶつかっておきながら申し訳ないのですが、一つ質問よろしいでしょうか?」 京太郎「俺に答えられることでしたらいいですよ」 ????「その、洋服を買う場所がどこにあるかご存知ありませんか?」 京太郎「洋服?そりゃあデパートとか?まあ、探せばあると思うんですけど……」 ????「そうですか……うう、これじゃあ逃げても見つかっちゃいます……」 京太郎「えっと、そんなに服を着替えたいんですか?」 ????「はい……この服だと目立っちゃいますし。お気に入りではあるんですけどね」 京太郎(うーん、何か訳ありっぽいけど……どうしよう?助けるべきなのか?下手に突っ込んでもろくなことにならないしなぁ……) ????「……この服だと隠れようがありませんし。もう、無理なのでしょうか」シクシクシク 京太郎(あーもう。見てらんないっての……お人よしの性分なのかなあ、俺) 京太郎「その、もし良ければなんですけど。俺の服なら一時的ですけど貸しますよ? それで、巫女さんの言う追手の眼はごまかせるんじゃないんですかね」 ????「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!!!ぜひお願いします!!!」 京太郎「う、うん。まあ、その後、服屋を探して着替えればいいんじゃないっすか?こうなったのも何かの縁です、俺も一緒に付き合いますよ」 ????「本当に助かります、金髪さん!って……これじゃあ失礼ですよね、お名前聞いてもよろしいですか?」 京太郎「俺ですか?須賀京太郎っす。高校一年です」 ????「では、須賀さんって呼びますね。私は神代小蒔と申します。高校二年生ですね」 京太郎「じゃあ年上なんで神代さんで……って呑気に自己紹介してる場合じゃなくてさっさと着替えちゃいましょう。 この鞄の中に一式入ってるんで。後、この帽子かぶったら少しはバレにくくなるんじゃ無いかと思います」 小蒔「ほんと、なにからなにまでありがとうございます。えっと、どこで着替えたらいいでしょうか?」 京太郎「えっと、どこかそこら辺のコンビニで……俺は適当に立ち読みして待ってるんで」 小蒔「はい!じゃあちょっと着替えてきちゃいますね!」 京太郎(ということで着替えてきた神代さんがやってきたというわけですが) 京太郎「お、おう…………」 小蒔「え、えっとどうでしょうか?どこか変なとこはありますか? 京太郎(や、やばい。これは反則だろ……!Tシャツとジーパンというオーソドックスな組み合わせなのに……っ! さっきまで着ていた巫女服とのギャップが激しすぎる……!) 小蒔「あのぉ……もしかして見るに耐えない姿ですか?変ですか、私……」 京太郎「い、いえ!すっごく似合っています!可愛いっす!」 小蒔「か、可愛いって……お世辞にしても言いすぎですよっ!」 京太郎「そんなことないですって。神代さんは自分を低く見過ぎですって。 俺が保証します、似合っていますよ!というか、似合ってないとか言われると俺の服が悪いんじゃない勝手不安になっちゃいます」 小蒔「……もう。須賀さんは意地悪です。ですけど、悪い気はしません」 京太郎「まぁまぁ。ともかく、いつまでもその服を着ている訳にも行かないし新しい服でも買いに行きましょう。 神代さん、お金はきちんと持っています?」 小蒔「…………あ」 京太郎「……わかりました。服については今はいいです」 小蒔「す、すいませんっ!きちんと洗って返すんで!今の私には何もあげれるものを持っていないんでお礼はできませんがいつかは必ず……」 京太郎「あはは。そこまで真面目にならなくてもいいですよ。そうだ、お礼代わりと言ってはなんですがこの街の案内ってできますか? 鹿児島に来たのって久しぶりで、俺ってば何処に何があるかわからないんすよ」 小蒔「そのようなことでよろしいのでしたら……でも、私面白い所なんて知りませんよ?」 京太郎「そーゆーのは行ってから判断しますよ。それに、神代さんが一緒だしいいっすよ」 小蒔「も、もう……っ!そういうお世辞はやめてください 京太郎「だって事実ですしねー。そんなことより行きましょうって!一人よりは二人、楽しく話しながら巡りましょう!」 [公園] 京太郎「アイスですよ、神代さん!」 小蒔「いきなりどうしたんですか……?」 京太郎「いや、熱くて熱くて何か甘いもの食べたいなーって気分でして。そしたら丁度都合のいいとこにアイスの屋台があるじゃないですか! これはもう食べるしかない!」 小蒔「では、近くのベンチに座りましょうか。私は座って待っていますんで」 京太郎「わかりました。ところで、神代さんはどれがいいっすか?奢るんで好きなの選んじゃってください」 小蒔「そんな、服まで貸していただいているのにアイスまでなんて悪いですよっ」 京太郎「そんな、俺一人でアイスを寂しく食べろだなんてっ!神代さんひどいですっ!」 小蒔「えええっ!?そ、それじゃあ私はどうすれば……」 →アイスを食べる 小蒔「……では、お言葉に甘えて」 京太郎「わかりました~。ここは、一つのアイスを二人で食べてみたりしますか?」ニヤニヤ 小蒔「……須賀さんは意地悪です!」 京太郎「ありゃりゃ、やっぱり俺とは嫌なんですね!」 小蒔「そういう意味ではなくて……ってまたからかって!」 京太郎(うーん、表情がコロコロ変わって面白い……咲を思い出すな、アイツもこれぐらい胸が大きければ……) 京太郎「はははっ。気を取り直してアイスを買いましょう。どの味にしましょうか」 →チョコレート ッシャーイリガートゴザイマース 小蒔「……すごく、美味しそうです」 京太郎「それは奢ったかいがあります。座ってゆっくり食べましょう」ヨッコラセット 小蒔「お隣、失礼します」 京太郎「しかし、ホント熱いっすね。まさにアイスが美味しい季節!」ンマーイ 小蒔「夏ですからね……」ペロペロ 京太郎「…………」ペロロン 小蒔「…………あっ」ペロペロ! 京太郎「どうしました?」 小蒔「垂れたアイスが服についちゃって。チョコだから汚れてしまいました……すいません」 京太郎「あー、別にいいですって。というか神代さんの方がすっごく溶けてますね……」 小蒔「どうしてでしょうか……」 京太郎「俺のと取り替えますか?って、さすがに食いかけは駄目ですよね、すんません」 小蒔「私のアイスが……」グスン 京太郎「あーもう!ぐすぐすしないでください!もうこの際気にしないで取り替えましょう! 俺のは溶けてるのでいいですから!」 小蒔「で、でも……私の食べかけなんて汚いですよっ」 京太郎「そんな涙目でいられる方が困りますって。つべこべ言わずにほら!食べてください!」 小蒔「は、はい……!」 京太郎(っつっても食いかけ押し付けあったりなんて優希とよくやってるからどうも思わねえけどなー。 咲もなんでか俺の食いかけの玉子焼きとかよく奪ってきたし。まー、今はもう……んなことは“できない”けどな) 京太郎「美味しいですか?」 小蒔「美味しいですっ!でも、須賀さんは……」 京太郎「別にいいですって。俺のことは気にしなくても。そういえばですね、神代さん」 小蒔「はい、なんでしょうか?」 京太郎「最初に俺と会った時、神代さんはどうして逃げていたんですか?今までなあなあで通してたんだけど聞いておきたくて」 小蒔「…………えっと」 京太郎「ああ、無理に話さなくてもいいっすよ。ただ、聞けるなら聞いておこうかな~ってだけなんで」 小蒔「いえ、話します。須賀さんは見ず知らずの私を助けてくれましたし、その恩義に報いたいです」 京太郎「そうですか。ならとことん聞かせていただきますよ」 小蒔「……私、逃げてきちゃったんです。自分の背負うものに耐えられなくて」 京太郎「その背負うものっていうのはどうにもならないんですか、捨てちゃったりとか今みたいに逃げちゃったりとか」 小蒔「はい。私の家柄って昔から格式があるものらしくて。だから、簡単に捨て去るってことができないんです。 それで……」 京太郎「逃げ出した、という感じですか」 小蒔「はい。そのせいで仲の良い友達にも迷惑をかけちゃって。すいません、こんな湿っぽい話を聞いて気分が悪いですよね……」 京太郎「そんなことないですよ、話してくれて嬉しいです。その、何と言いますか……俺には神代さんの家がどんだけ厳しいのかはわからないっす。 俺自身は一般的な家庭で生まれたんで。だから、的確なアドバイスとかは出来ないです、すいませんっ」ペコリッ 小蒔「いえ、須賀さんが謝ることじゃないです……」 京太郎「でも」 小蒔「ふぇ?」 京太郎「神代さんには友達がいるじゃないですか。その、仲の良い友達は神代さんが嫌なことから逃げたくらいで縁を切る人ですか?」 小蒔「そんなことないです!霞ちゃんも、巴ちゃんも、はるるちゃんも、はっちゃんも!みんな私にはもったいないくらいにいい人達です!」 京太郎「でしょう?なら、少しくらいは愚痴とか吐き出しちゃってもいいんじゃないんですか。 溜め込んでいるままじゃあ解決なんてしないっすよ。溜め込んだままだと、いつかは暴発して取り返しの付かないことになっちゃうんですから」 京太郎「だから、困った時とか。苦しい時とか。友達を頼ってみたらどうっすかね」 小蒔「…………いいんでしょうか。皆に甘えちゃっても」 京太郎「そればっかりは俺には答えられないですけど。だけど、噂の友達は追いかけてきましたよ」 初美「姫様ーーーー!」 京太郎「さてと、お邪魔者は退散しますかね~。後は、友達水入らず、ゆっくり話しあってください」 小蒔「えっ、ちょ……須賀さん!?」 京太郎「神代さんには俺なんかよりも理解があって優しい友達がいるんですから。 きっと、これからも大丈夫ですよ。じゃ、会う機会があればまたいつか!」タッタッタッ 小蒔「ま、待ってください!まだお礼も何もできていませんのに!」 初美「姫様ーーーー!心配したんですよーーーーーー!もう何処に行ってたんですかーーーーー!」 小蒔「ああ……須賀さんが……」 初美「あ、あれ?何か入っちゃ駄目だった空気ですかー、これー!」 京太郎(ほとんど逃げるみたいに退散したはいいけど……服とか帽子とか着替えを返すとかすっかり忘れてた……はぁ、締まらねえな、俺。 けど、しゃーねぇか。あれ以上……あそこにいたら何を口走るものやら) 京太郎(俺もお人よしが過ぎるってことか。神代さんがアイツと被っちまったからついつい手を伸ばしちまった。 柄にもなく話を丁寧に聞いちまったし、アドバイスもしちまった。あーわっかんねー、全てがわっかんねー) 京太郎(ホント、今更なにやってんだ。何もかもを手放した癖に) 京太郎(ったくよ。どいつもこいつも。眩し過ぎて……っ!俺とは、違いすぎるんだよ。 不相応な願いだったんだ、誰よりも強くなりたいだなんて。咲達を見返して、俺だって麻雀で勝てるんだって) 京太郎(何かのアニメで言ってたな。世界はいつだってこんなはずじゃってことばっかりだって。 ホントその通りだよ、俺には何もなかった。できるなら、皆と一緒に戦えるだけの才能が欲しかった。でも、俺にはそんなものがなかったから……! 俺が麻雀部にいる意味が見出せなかったから……!) 京太郎(だから、俺は――――逃げたんだ) 京太郎(麻雀から、咲達から) 【序章巫女とアイスと俺とEnd】
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完結済み作品、1スレ目が立った年 長編・まとめにした物もこのページにリンクして下さい 2012年京太郎「ここが麻雀学園都市か……」 京太郎奇怪綺譚 京太郎「鹿児島で巫女さん!」 京太郎「ワイルド・ウェスト?」 【咲】京太郎「清々荘にて」【安価】 京太郎「サバゲー部?」 京太郎「身体は牌で出来ている……」 久「麻雀を?」京太郎「ええ、教えてください」 咲「晩御飯はなに?」京「今日はカツだ」 2013年京太郎「太陽はまた昇る」 京太郎「だから、見ててください!俺の……変身!!【咲×クウガ】 数絵「私達が」京太郎「お悩みを」ハギヨシ「解決致します」 【安価】京太郎「長野四校で」ハギヨシ「また合同合宿、ですか」 京太郎「Kちゃんぬいぐるみ?」 【安価】京太郎「俺が……アイドル?」咲「ふぇっ!?」【ほのぼの】 京太郎「俺が活躍する!?」 【咲安価】 京太郎「……変、身ッ!」 【仮面ライダー】 京太郎「白糸デイズ」 咲「京ちゃんの笑顔を安価で曇らせたい」 【安価】京太郎「今年こそ、俺もインターハイへ……!」 京太郎「おもち少女から和了ると発情させる能力か…」 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす9年間」【安価】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 京太郎「神様の声が聞こえるようになった」 京太郎「安価で~」シリーズ 京太郎「義姉さん達がどうしたんだ?」 京太郎「安価で麻雀部の女の子に性的悪戯をする」 京太郎「3レスCM?」 咲「京ちゃんちょっと太った?」 京太郎「ハチミツやってるからな」 2014年京太郎「俺にオカルト?」【安価】 【安価】久「須賀君……指令よ」京太郎「やれやれ」【ギャグ】 京太郎「俺の日記」 京太郎「ステルスっ子と」桃子「初夜」 【京太郎「今日は人生初デートだな」 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」咲「へぇ」 京太郎「ヤンデレ……?」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「よし、ナンパしよう。」【コンマ】 【R-18】「風俗 咲-Saki-?」【安価かコンマ?】 【咲-saki-/安価】京太郎「その欲望を解放しろ!!」【R18】 【咲-saki-/安価】京太郎「それでも俺はやってない」【R18】 京太郎「修羅場ラヴァーズ」 【ギャルゲー】京太郎「幾通りの選択と幾通りの結末」【安価】 【咲―Saki―】久「王様ゲームの練習をしましょう」【安価】 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京太郎「だから、見ててください!俺の……変身!!【咲×クウガ】 -【安価】京太郎「だから、見ててください!俺の……変身!!【咲×クウガ】 【安価】京太郎「だから、見ててください!俺の……変身!!【咲×クウガ】 【安価】京太郎「完全独走! 俺が超えてやる!!」【咲×クウガ】 数絵「私達が」京太郎「お悩みを」ハギヨシ「解決致します」 -数絵「私達が」京太郎「お悩みを」ハギヨシ「解決致します」 数絵「私達が」京太郎「お悩みを」ハギヨシ「解決致します」 【咲-Saki-】数絵「私達が」ハギヨシ「お悩み解決したり」京太郎「小ネタやったり」 数絵「私達が」京太郎「悩みを解決したり」ハギヨシ「食べ歩きしたり」 【咲-Saki-】数絵「私達が」ハギヨシ「相談したり」スサノオ「戦ったり」 数絵「私達が」ハギヨシ「悩みを解決したり」京太郎「料理を作ったり」 【咲-Saki-】数絵「私達が」ハギヨシ「悩みを解決したり」京太郎「野球したり」 【咲-Saki-】数絵「私達が」ハギヨシ「悩みを解決したり」京太郎「青春したり」 【安価】京太郎「長野四校で」ハギヨシ「また合同合宿、ですか」 -【安価】京太郎「長野四校で」ハギヨシ「また合同合宿、ですか」 【安価】京太郎「長野四校で」ハギヨシ「また合同合宿、ですか」 京太郎「長野四校で」ハギヨシ「また合同合宿、ですか」まとめ 京太郎「Kちゃんぬいぐるみ?」 京太郎「Kちゃんぬいぐるみ?」 【安価】京太郎「俺が……アイドル?」咲「ふぇっ!?」【ほのぼの】 【安価】京太郎「俺が……アイドル?」咲「ふぇっ!?」【ほのぼの】まとめ 京太郎「俺が活躍する!?」 -【SOA】京太郎「俺が活躍する!?」【安価スレ】 【SOA】京太郎「俺が活躍する!?」【安価スレ】 【SOA】京太郎「俺が活躍する!?」【安価スレその2】 【SOA】京太郎「俺が活躍する!?」【安価スレその3】 【良コンマ?】京太郎「俺が活躍する!?その4」【SOA】 【神コンマ?】京太郎「俺が活躍する!?その5」【SOA】 【悪コンマ?】京太郎「俺が活躍する!?その6」【SOA】 【邪神コンマ?】京太郎「俺が活躍する!?その7」【SOA】 【コンマ?】京太郎「俺が活躍する!?」菫「その八だな」【お任せあれ】 【コンマに】京太郎「俺が活躍する!?」菫「九難の道」【お願い】 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【安価】京太郎「今年こそ、俺もインターハイへ……!」 -【安価】京太郎「今年こそ、俺もインターハイへ……!」 【安価】京太郎「今年こそ、俺もインターハイへ……!」 京太郎「今年こそ、俺もインターハイへ…!」絹恵「姫松編、クライマックスやで!」 京太郎「今年こそ、俺もインターハイへ……!」絹恵「いざ東京へー!」 京太郎「おもち少女から和了ると発情させる能力か…」 【R18】京太郎「おもち少女から和了ると発情させる能力か…」 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす9年間」【安価】 -【咲】京太郎「阿知賀で過ごす9年間」【安価】 まとめwiki 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす9年間」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」穏乃「にねんめっ」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」憧「三年目ねっ!」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」灼「よねんめ」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」玄「五年目なのです!」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」宥「え?もう六年なの?」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」晴絵「七年目!!」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」晴絵「「七年目その2!」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」やえ「八年目に突入だ!」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」穏乃「九年!ってあれ?」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」憧「10年っておかしくない?」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」灼「十一年目に突入」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」玄「十二年!って私達何歳くらい?」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」宥「十三年目って私お酒飲めるの?」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」晴絵「14年目ってもしかして私…」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」やえ「15年目…早いものだな」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」穏乃「16年!これからもよろしくね」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」憧「17年目の自分かぁ…」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」灼「18年…そろそろ危な…」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」玄「19年!次はおねーちゃんだね」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」宥「ついに20年…あったかぁい」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす9年間」晴絵「21年…21年…」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」穏乃「22年!ゾロ目って奴?」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」憧「23年…そろそろ適齢期よね」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」灼「24年目…終わりも間近」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」玄「25年目!最後までよろしくね」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」宥「あったかい26年目…」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」晴絵「27年…同い年かな」【安価】 【咲】京太郎「阿知賀で過ごす九年間」穏乃「28年!これでラスト!」 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 -【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 まとめwiki 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.2 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.3【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.4【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.5【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.6【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.7【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.8【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.9【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.10【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.11【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.12【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第13位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第14位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第15位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第16位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第17位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第18位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第19位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第20位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第21位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第22位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第23位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第24位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第25位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第26位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第27位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第28位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第29位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第30位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第31位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第32位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第33位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第34位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第35位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第36位【アラフォーマーズ】 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第37位【アラフォーマーズ】 京太郎「神様の声が聞こえるようになった」 【咲安価スレ】京太郎「神様の声が聞こえるようになった」 京太郎「安価で~」シリーズ -京太郎「安価で家に帰る!」 カオスながらも完結した短編集。続きものではないが同一作者なので一纏めに。 京太郎「安価で家に帰る!」 京太郎「安価で転職する!」 京太郎「安価で咲と食べ歩き!」 多分これも?(違ってたらごめんなさい) 京太郎「安価で最強の雀士になる!」 京太郎「安価でアルバイト!」 京太郎「義姉さん達がどうしたんだ?」 京太郎「義姉さん達がどうしたんだ?」まとめ 京太郎「安価で麻雀部の女の子に性的悪戯をする」 京太郎「安価で麻雀部の女の子に性的悪戯をする」 京太郎「3レスCM?」 【咲-Saki-】京太郎「3レスCM?」【安価?】 咲「京ちゃんちょっと太った?」 京太郎「ハチミツやってるからな」 -咲「京ちゃんちょっと太った?」 京太郎「ハチミツやってるからな」 ※BADEND注意 咲「京ちゃんちょっと太った?」 京太郎「ハチミツやってるからな」 【安価】怜「京ちゃん、体凄いなぁ」 京太郎「ハチミツやってるからな」 2瓶目 【安価】咲「京ちゃん、アホになった?」 京太郎「ハチミツやってるからな」 3瓶目 【安価】衣「貴様、ハチミツ臭いぞ」 京太郎「ハチミツやってるからな」 4瓶目 【コンマ】京太郎「ココは……」咲「蜂蜜、蜂蜜だよ!」 2014年 京太郎「俺にオカルト?」【安価】 京太郎「俺にオカルト?」【安価】 【安価】久「須賀君……指令よ」京太郎「やれやれ」【ギャグ】 【安価】久「須賀君……指令よ」京太郎「やれやれ」【ギャグ】(※閲覧注意) 京太郎「俺の日記」 京太郎「俺の日記」まとめ 京太郎「ステルスっ子と」桃子「初夜」 -京太郎「ステルスっ子と」桃子「初夜」 京太郎「ステルスっ子と」桃子「初夜」 京太郎「ステルスと」モモ「イーワンっす!」まとめ 【京太郎「今日は人生初デートだな」 京太郎「今日は人生初デートだな」 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」咲「へぇ」 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」まとめ 京太郎「ヤンデレ……?」【安価】 京太郎「ヤンデレ……?」【安価】まとめ 【咲-Saki-】京太郎「よし、ナンパしよう。」【コンマ】 【咲-Saki-】京太郎「よし、ナンパしよう。」【コンマ】 【R-18】「風俗 咲-Saki-?」【安価かコンマ?】 【R-18】「風俗 咲-Saki-?」【安価かコンマ?】 【咲-saki-/安価】京太郎「その欲望を解放しろ!!」【R18】 -【咲-saki-/安価】京太郎「その欲望を解放しろ!!」【R18】 【咲-saki-/安価】京太郎「その欲望を解放しろ!!」【R18】 【咲-saki-/安価】京太郎「その欲望を解放しろ!!」久『その2よ』【R18】(※BADEND注意) ↑同作者のスレ 【咲-saki-/安価】京太郎「それでも俺はやってない」【R18】 【咲-saki-/安価】京太郎「それでも俺はやってない」【R18】(※BADEND注意) 京太郎「修羅場ラヴァーズ」 -京太郎「修羅場ラヴァーズ」 まとめwiki 京太郎「修羅場ラヴァーズ」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」 健夜「幸せな、お嫁さん」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」照「ずっとずっと、愛してる」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」姫子「運命の、赤い糸」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」明華「夢でも、あなたの横顔を」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」一「キミと一緒に、抱き合って」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」小蒔「あなたしか見えなくなって」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」由暉子「誰よりも、何よりも」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」淡「あーいらーぶゆー」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」ネリー「大好きがいっぱい」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」透華「永久に、美しく」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」憩「ナイショのキモチ」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」久「もうちょっと、近づいて」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」揺杏「絶対無敵のラブラブラブ!」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」憧「気が付いたら、目が合って」 京太郎「修羅場ラヴァーズ」爽「完全無欠のハッピーエンド!」 【ギャルゲー】京太郎「幾通りの選択と幾通りの結末」【安価】 -【ギャルゲー】京太郎「幾通りの選択と幾通りの結末」【安価】 【ギャルゲー】京太郎「幾通りの選択と幾通りの結末」【安価】 【ギャルゲー】京太郎「幾通りの選択と」久「幾通りの結末ね」【安価】 【ギャルゲー】京太郎「幾通りの選択と」胡桃「幾通りの結末!」【安価】 【咲―Saki―】久「王様ゲームの練習をしましょう」【安価】 【咲―Saki―】久「王様ゲームの練習をしましょう」【安価】 【咲】菫「不本意だが王様ゲームの練習をするしかないようだ…」【安価】 菫「不本意だが王様ゲームの練習をするしかないようだ…」まとめ 【安価】 京太郎「これがZOIDS…」 咲「そうだよ、京ちゃん!」 -【安価】 京太郎「これがZOIDS…」 咲「そうだよ、京ちゃん!」 【安価】 京太郎「これがZOIDS…」 咲「そうだよ、京ちゃん!」 【安価】 京太郎「これがZOIDS…」 怜「これがゾイドやで、京ちゃん。」2機目 【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」 憧「これがゾイドよ!京太郎!」3機目 【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」 やえ「これが王者のゾイドよ!京太郎!」4機目 【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」 宥「…これがゾイドだよ。…京太郎君。」5機目 【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」 淡「これがゾイドだよ!キョータロー!」6機目 京太郎「これがZOIDS…」 照「これがゾイドだよ、京ちゃん」7機目 【咲安価】京太郎「これがZOIDS…」小蒔「これがゾイドですよ!京太郎さん!」8機目 京太郎「これがZOIDS…」 衣「うむ、これがゾイドだぞ京太郎」 9機目【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」玄「これがゾイドだよ、京太郎君!」 10機目 【咲安価】 京太郎「これがZOIDS…」由暉子「これがゾイドですよ、京太郎君」 11機目【咲安価】 【咲安価】京太郎「これがZOIDS…」竜華「前スレで一切出番無かったなぁ…」12機目 【咲安価】京太郎「これがZOIDS…」憩「復活おめでとうございますぅー!」 13機目 【咲安価】京太郎「これがZOIDS…」健夜「これがゾイドの全てだよ、京太郎君」14機目 【咲安価】京太郎「これがZOIDS…」塞「私は京太郎のライバルさっ!」15機目 【咲安価】京太郎「これがZOIDS…」霞「うふふっ……これこそがゾイドよ」16機目 【咲安価】京太郎「これがZOIDS…」 咲「さようなら、京ちゃん」17機目 【咲安価】京太郎「これがゾイド!」怜「最終話、しっかり決めるで京ちゃん!」18機目 【咲×魔物娘図鑑】京太郎「魔物娘と迷宮攻略」【安価】 【咲×魔物娘図鑑】京太郎「魔物娘と迷宮攻略」【安価】 【咲-Saki-】すこやん「子作り許可証?」【コンマ?】 【咲-Saki-】すこやん「子作り許可証?」【コンマ?】 照「営業スマイルを活かして何か売ってみる」 照「営業スマイルを活かして何か売ってみる」 【咲×金田一】京太郎「君にこの謎が解けるか!?」咲「問題編」【リメイク】 【咲×金田一】京太郎「君にこの謎が解けるか!?」咲「問題編」【リメイク】 [京太郎「安価で咲と結婚したい」 京太郎「安価で咲と結婚したい」 【R18】京太郎「調教系?」玄「純愛なのだ」【咲SS】 -【R18】京太郎「調教系?」玄「純愛なのだ」【咲SS】 【R18】京太郎「era咲?」【咲SS】 【R18】京太郎「調教系?」玄「純愛なのだ」【咲SS】 【R18】京太郎「調教系?」玄「純愛だよっ!」【咲SS】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」咲「スパロボって楽しいよね!」 -【安価】京太郎「スパロボ学園?」咲「スパロボって楽しいよね!」 まとめwiki 【安価】京太郎「スパロボ学園?」咲「スパロボって楽しいよね!」 【安価】京太郎「スパロボ学園?」桃子「ウェイクアップ」【パート2】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」和「私は、日本人です」【パート3】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」宥「認めて次の糧にすればいい」【パート4】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」透華「究極ゲシュペンストキック!」【パート5】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」塞「熱血とは盲信あらず!」【パート6】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」豊音「やってやろーじゃん!」【パート7】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」美穂子「それは私の光」【パート8】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」健夜「これがイデの意思だよ」【パート9】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」智葉「夢を見てたよ・・・」【パート10】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」貴子「指導完了!」【パート11】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」久「分の悪い賭けは嫌いじゃないわ」【パート12】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」衣「衣はお前と、友達になりたい!」【パート13】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」葵「京太郎の死まで奪うつもりか!」【パート14】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」電子「……この胃と共に散ろうと思う」【パート15】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」エイスリン「ニンム、カンリョウ!」【パート16】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」小蒔「傍にいられるだけで」【パート17】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」露子「それが大人の特権よ」【パート18】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」ハオ「京太郎こそ正義だ!」【パート19】 ※二週目 【安価】京太郎「スパロボ学園」咲「復讐なんて……」 【安価】京太郎「スパロボ学園」数絵「南浦数絵、吶喊します!」【パート2】 【安価】京太郎「スパロボ学園」明華「愛されるにはまず愛さなくては」【パート3】 【安価】京太郎「スパロボ学園」菫「命を取るか、夢を守るか!」【パート4】 ※三週目 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」咲「新たなる力!飛べ、インパルス!」 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」健夜「こだわりがあったからね」【パート2】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」明華「反射と思考の融合です」【パート3】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」理沙「悪を断つ剣なり!」【パート4】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」葵「黒獄の時を…」【パート5】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」照「守りたい世界があるんだ」【パート6】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」竜華「カップリング京!」【パート7】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」エイスリン「マタ、アシタ♪」【パート8】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」咏「よく知らんし、これがな」【パート9】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」はやり「きりきり舞いさせてあげる☆」【パート10】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」霞「あなたは私のエンジェルよ」【パート11】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」閑無「目だ!耳だ!鼻!」【パート12】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」郁乃「脳波コントロールできる」【パート13】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」もこ「逃げちゃダメだ」【パート14】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」晴絵「終わらせる、今度こそ!」【パート15】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」煌「でも、今はいる」【パート16】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」葵「この輝きで切り裂く!」【パート17】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」明華「未来を、明日を!」【パート18】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」菫「もうやめるんだッ!!」【パート19】 【安価】京太郎「スパロボ学園だ!」健夜「覇皇拳は至高にして究極!」【パート20】 【安価】健夜「スパロボ学園だ!」京太郎「運命nannteを切り開く!」【パート21】 ※四週目 【安価】京太郎「スパロボ学園?」露子「ブラックホール講座ね」 【安価】京太郎「スパロボ学園?」宥「本命殺!」【パート2】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」良子「ラブをメイキングです!」【パート3】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」玄「暗剣殺!」【パート4】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」久「私はシッカリウルフよ!」【パート5】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」美穂子「は、はいだらー!」【パート6】 【安価】京太郎「スパロボ学園?」咏「貫け、奴よりも速く!」【パート7】 【安価】咲「京ちゃん、彼女欲しいの?」【コンマ】 【安価】咲「京ちゃん、彼女欲しいの?」【コンマ】 【咲‐Saki‐】京太郎「俺は一番になりたい」【安価】 -【咲‐Saki‐】京太郎「俺は一番になりたい」【安価】 【咲‐Saki‐】京太郎「俺は一番になりたい」【安価】 【咲‐Saki‐】京太郎「俺は一番になりたい」モモ「やるっすよ!」【安価】 【咲‐Saki‐】京太郎「俺は一番になりたい」ゆみ「ここまでは順調、かな」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」智美「頑張るんだぞー」ワハハ【安価】 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」睦月「うむ。精進あるのみ」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」佳織「チャンピオン……?」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」桃子「先は長いっすねぇ」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「俺は一番になりたい」ゆみ「少しは見えてきたかな?」【安価】 【コンマ】「自害しろ、京太郎」【救いは……】 【コンマ】「自害しろ、京太郎」【救いは……】 京太郎「蜂蜜を飲むな?」 京太郎「蜂蜜を飲むな?」 【安価】京太郎「……何も思い出せない」 【安価】京太郎「……何も思い出せない」 【安価】京太郎「ふたなり娘に好かれやすくなる能力?」【咲】 -【安価】京太郎「ふたなり娘に好かれやすくなる能力?」【咲】 【安価】京太郎「ふたなり娘に好かれやすくなる能力?」【咲】 【安価】京太郎「ふたなり娘に好かれやすくなる能力?」透華「その2ですわ!」【咲】 京太郎「『安価で先輩とイチャイチャする』っと」ゆみ「おい」 京太郎「『安価で先輩とイチャイチャする』っと」ゆみ「おい」 京太郎「モテないし誰か襲うか」【安価とコンマ】 -京太郎「モテないし誰か襲うか」【安価とコンマ】 京太郎「モテないし誰か襲うか」【安価とコンマ】 京太郎「モテないから誰かを襲った」竜華「こ、子どもなんて産みたない!」 京太郎「その服やめろ」 泉「はぁ!?」【R-18】 【コンマ】京太郎「暇だし誰かを襲うか」【R-18】 【咲】京太郎「目が覚めたら十年後だった」【安価】 -【咲】京太郎「目が覚めたら十年後だった」【安価】 【咲】京太郎「目が覚めたら十年後だった」【安価】 【咲】京太郎「目が覚めたら十年後だった」モモ「その2っす」【安価】 【咲安価】咲「アナタは誰ですか?」京太郎「……さあな」 【咲安価】咲「アナタは誰ですか?」京太郎「……さあな」(※BADEND注意) 京太郎「安価で催眠術をかけてみる」 京太郎「安価で催眠術をかけてみる」 京太郎「安価で悪戯をする」 京太郎「安価で悪戯をする」 京太郎「復讐だ……」【安価】 京太郎「復讐だ……」【安価】 咲「あの女……京ちゃんをとるなんて許せない……」 咲「あの女……京ちゃんをとるなんて許せない……」 京太郎「牌に呪われし少女達」【安価】 京太郎「牌に呪われし少女達」【安価】 2015年 【安価】京太郎「無人島漂流記?」怜「生き残ろうなー」【R-18 】 -安価】京太郎「無人島漂流記?」怜「生き残ろうなー」【R-18 】 詳細設定wiki 【安価】京太郎「無人島漂流記?」怜「生き残ろうなー」【R-18 】 【安価】京太郎「無人島漂流記?」揺杏「猪狩ろうぜ!マジで」その2【R-18 】 【安価】京太郎「無人島漂流記?」竜華「心配させんといてな」その3【R-18 】 【安価】京太郎「無人島漂流記?」衣「衣にまかせておけ!」【R-18 】(4スレ目) 【安価】京太郎「無人島漂流記?」桃子「大好きっす!」その5【R-18 】 【安価】京太郎「無人島漂流記?」照「京ちゃんお菓子…」その6【R-18 】 【安価】京太郎「無人島漂流記?」尭深「残り2ヶ月ですね」その7【R-18 】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記?」憩「残り僅かやなー♪」その8【R-18】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記?」宥「あったか~い」その9【R-18】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記!2週目だな」【R-18】 -【咲安価】京太郎「無人島漂流記!2週目だな」【R-18】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記!2週目だな」その1【R-18】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記!」姫子「順調?2週目その2!」【R-18】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記!」哩「全員そろったな。2週目その3!」【R-18】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記!」煌「108回目の無人島!2週目その4!」【R-18】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記!」仁美「……無人島?2週目その5!」【R-18】 【咲-Saki-安価】京太郎「無人島漂流記!」美子「2週目その6かな」【R-18】 【咲-Saki-安価】京太郎「無人島漂流記!」姫子「2週目その7!」【R-18】 【咲-Saki-安価】京太郎「無人島漂流記!」哩「2週目そん8!」【R-18】 【咲安価】京太郎「無人島漂流記!」哩&姫子「お終い!!」【R-18】 淡「雲の切れ間に」京太郎「星が瞬く」 淡「雲の切れ間に」京太郎「星が瞬く」まとめ 【安価】反逆のエイスリン【咲‐Saki‐】 -【安価】反逆のエイスリン【咲‐Saki‐】 【安価】反逆のエイスリン【咲‐Saki‐】 【安価】反逆のエイスリン 京太郎「K2じゃないぞ」【咲‐Saki‐】 【安価】反逆のエイスリン 胡桃「3十万の壁は超えたよ!」【咲-Saki-】 【安価】反逆のエイスリン 咲「全てのキウイに4の宣告を」【咲-Saki-】 【安価】反逆のエイスリン 鷲巣「500歳まで生きたかったのう」【咲-Saki-】 【安価】反逆のエイスリン 京太郎「6って英語で○ックスだったよな?」【咲-Saki-】 【安価】反逆のエイスリン エイスリン「コドモ ハ 7ニン ホシイ!」【咲-Saki-】 【コンマ・安価】久「須賀君っていくらで売れると思う?」 -【コンマ・安価】久「須賀君っていくらで売れると思う?」【京太郎】 - 【コンマ・安価】久「須賀君っていくらで売れると思う?」【京太郎】 - 【安価・コンマ】京太郎「俺、売られました!!」【2スレ目】 - 久「みんなで須賀くんを慰安してあげましょう!」 久「みんなで須賀くんを慰安してあげましょう!」 【咲-saki-】京太郎「未来デパート?」【安価】 【咲-saki-】京太郎「未来デパート?」【安価】 【咲-saki-】京太郎「未来デパート?」【安価】まとめ 【安価】咲「やったね京ちゃん」京太郎「家族が増えるよ!」【咲-saki-】 咲「やったね京ちゃん」京太郎「家族が増えるよ!」まとめ 京太郎「雀士、寿引退します」 京太郎「雀士、寿引退します」 京太郎「全国って可愛い女の子が多いよな」 京太郎「全国って可愛い女の子が多いよな」 京太郎「全国って可愛い女の子が多いよな」まとめ 【安価ss】京太郎「えこひいきすることにした」咲「えっ」 【安価ss】京太郎「えこひいきすることにした」咲「えっ」 【咲-saki-安価】京太郎「三助のアルバイト」 -【咲-saki-安価】京太郎「三助のアルバイト」 【咲-saki-安価】京太郎「三助のアルバイト」 【咲-saki-安価】京太郎「三助のアルバイト」胡桃様・憧「京太郎!」【R-18?】 【咲-saki-安価】京太郎「三助のアルバイト」穏乃・霞「京太郎(くん)!」【R-18?】 【咲-saki-安価】京太郎「三助のアルバイト」照ねぇ「京ちゃん!」【R-18?】 【咲-saki-】京太郎「三助のアルバイト」【R-18】 京太郎「女性雀士用掲示板?」 -京太郎「女性雀士用掲示板?」 京太郎「女性雀士用掲示板?」 京太郎「女性雀士用掲示板?」咲「その2!」 京太郎「女性雀士用掲示板?」和「その3です」 【安価】咲「SRW!」京太郎「TIME DIVER」 -【安価】咲「SRW!」京太郎「TIME DIVER」 【安価】咲「SRW!」京太郎「TIME DIVER」 【安価】やえ「SRW!」京太郎「マキシマムシュート!」【Part2】 【安価】慕「SRW!」京太郎「デッド・エンド・スラッシュ!」【Part3】 【安価】はやり「SRW!」京太郎「虚無に還れ…」【Part4】 【安価】望「SRW!」京太郎「お前を壊してやる」【Part5】 【安価】灼「SRW!」京太郎「医務室はだめだ」【Part6】 【安価】良子「SRW!」京太郎「塵芥と成り果てろ!」【Part7】 【安価】理沙「SRW!」京太郎「冥界に逝け!」【Part8】 【安価】晴絵「SRW!」京太郎「時を遡り…」【Part9】 【安価】憧「SRW!」京太郎「お前は…」【Part10】 【安価】ハオ「SRW!」京太郎「無に帰すのだ…」【Part11】 【安価】由暉子「SRW!」京太郎「回れ……」【Part12】 【安価】穏乃「SRW!」京太郎「インフィニティ・シリンダー」【Part13】 【安価】露子「SRW!」京太郎「デッド・エンド・シュート!」【Part14】 【安価】京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 -【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 和「第二話です」 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 優希「第三話だじぇ」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 久「第四話よ」 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 まこ「第五話じゃ」 【安価】京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 美穂子「第六話ですよ♪」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 桃子「第七話っす」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 咏「第八話だってよ」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 照「第九話だよ」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 衣「わーい!第十話だー」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 怜「第十一話やで~」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 智美「十二話だー」ワハハ 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 一「第十三話だって」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 数絵「さぁ、第十四話よ」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 華菜「第十五話だし!」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 純「第十六話だぜ」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 ネリー「第十七話だよー」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 哩「第十八話ばい」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 穏乃「第十九話だっ!」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 いちご「第二十話じゃよ」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 淡「第二十一話だって!」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 姫子「第二十二話!」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 菫「第二十三話だ」 【安価】 京太郎「魔物と」 咲「牌に愛された少年」 憩「第二十四話ですよーぅ」 【安価】京太郎「デジモン?」咲「ストーリー!」 -【安価】京太郎「デジモン?」咲「ストーリー!」 【安価】京太郎「デジモン?」咲「ストーリー!」 【安価】京太郎「デジモン?」ハオ「ストーリーです」【part2】 【安価】京太郎「デジモン?」アレクサンドラ「ストーリーね」【part3】 【安価】京太郎「デジモン?」桃子「ストーリーっす!」【part4】 【安価】京太郎「デジモン?」明華「ストーリーです♪」【part5】 【安価】京太郎「デジモン?」メグ「ストーリーデス!」【part6】 【安価】京太郎「デジモン?」宥「ストーリーだね」【part7】 【安価】京太郎「デジモン?」良子「ストーリーのようです」【part8】 【安価】京太郎「デジモン?」玄「ストーリーだよお義兄ちゃん!」【part9】 【安価】京太郎「デジモン?」豊音「ストーリーだよー」【part10】 【安価】京太郎「デジモン?」久「ストーリーってわけね」【part11】 【安価】京太郎「デジモン?」小蒔「ストーリーですよね!」【part12】 【安価】京太郎「デジモン?」リリスモン「ストーリーですって」【part13】 【安価】京太郎「デジモン?」美穂子「ストーリーです!」【part14】 【安価】京太郎「デジモン?」ユノモン「ストーリーですよ?」【part15】 【安価】京太郎「デジモン?」慕「ストーリーなのかな?」【part16】 【安価】京太郎「デジモン?」露子「ストーリーかな」【part17】 【安価】京太郎「デジモン?」灼「ストーリーだと思」【part18】 【安価】京太郎「デジモン?」ドゥフトモン「ストーリーだな」【part19】 【安価】京太郎「デジモン?」晴絵「ストーリーだ!」【part20】 【安価】京太郎「デジモン?」智葉「ストーリーだと!」【part21】 【安価】京太郎「デジモン?」穏乃「ストーリーだッ!」【part22】 【安価】京太郎「デジモン?」ハオ「ストーリーですよね♪」【part23】 【咲-Saki-】京太郎「アラフォー?」咲「アラサーだよ!」【安価】 -【咲-Saki-】京太郎「アラフォー?」咲「アラサーだよ!」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「アラフォー?」咲「アラサーだよ!」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「アラフォー?」咲「アラサーだよ!」霞「その2よ」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「アラフォー?」咲「アラサーだよ!」照「その3」【安価】 【安価】健夜「須賀君と結婚するんだ」恒子「え、は?」【コンマ】 【安価】健夜「須賀君と結婚するんだ」恒子「え、は?」【コンマ】 【コンマ】京太郎「一度やったくらいで調子のんな」咲「京ちゃん最低、最低だよ!」 【コンマ】京太郎「一度やったくらいで調子のんな」咲「京ちゃん最低、最低だよ!」まとめ 京太郎「表か裏か」咲「二分の一」【安価】 京太郎「表か裏か」咲「二分の一」【安価】 【安価・コンマ】京太郎「みんなの性癖がわかる装置?」【R-18?】 【安価・コンマ】京太郎「みんなの性癖がわかる装置?」【R-18?】 【咲-Saki-】京太郎「クリスマスを貴女と」【安価】 -【咲-Saki-】京太郎「クリスマスを貴女と」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「クリスマスを貴女と」【安価】 【咲-Saki】京太郎「クリスマスを貴方と」咲「その2」【安価】 【咲-Saki-】京太郎「クリスマスを貴女と」和「その3ですね」【安価】 【安価】京太郎「咲の膀胱がとにかくヤバい」【咲SS】 【安価】京太郎「咲の膀胱がとにかくヤバい」【咲SS】 京太郎「夜に悪夢がやってくる」「it s me」 -京太郎「夜に悪夢がやってくる」「it s me」 京太郎「夜に悪夢がやってくる」「it's me」 京太郎「夜に悪夢がやってくる」和「it's me」 【咲安価】京太郎「バッドエンドフラグと死亡フラグを回避しろ」【コンマ】 【咲安価】京太郎「バッドエンドフラグと死亡フラグを回避しろ」【コンマ】 【安価】京太郎「咲ュバス?」咲「京ちゃん逃げてっ」【咲-Saki-】 -【安価】京太郎「咲ュバス?」咲「京ちゃん逃げてっ」【咲-Saki-】 【安価】京太郎「咲ュバス?」咲「京ちゃん逃げてっ」【咲-Saki-】 【安価】京太郎「咲ュバス2」 穏乃「逃げて京太郎!」【咲-Saki-】 【安価】京太郎「咲ュバス3」 玄「逃げるのです京太郎くん!」【咲-Saki-】 【安価】京太郎「咲ュバス4」桃子「逃げるっすよ」【咲-Saki-】 【安価】京太郎「咲ュバス5」小蒔「逃げましょう京太郎様!」【咲-Saki-】 【咲安価】京太郎「俺だって青春したいんだよ!」【育成】 -【咲安価】京太郎「俺だって青春したいんだよ!」【育成】 【咲安価】京太郎「俺だって青春したいんだよ!」【育成】 【咲安価】京太郎「珠守学園サッカー部!」爽「最高の獅子原爽を約束する」【育成】 【安価コンマ】京太郎「かくれんぼをしよう」【咲SS】 【安価コンマ】京太郎「かくれんぼをしよう」【咲SS】 【安価】咲「ぽんこつ京ちゃん」京太郎「ごめんな、いつも」【コンマ】 【安価】咲「ぽんこつ京ちゃん」京太郎「ごめんな、いつも」【コンマ】 【咲】京太郎「死が二人を」数絵「分かつまで」【安価】 【咲】京太郎「死が二人を」数絵「分かつまで」【安価】 【咲-saki-】京太郎「海だ…」【安価】 【咲-saki-】京太郎「海だ…」【安価】 京太郎「安価とコンマで告白する」優希「ぞろ目じゃないと無理無理だじぇ」 -京太郎「安価とコンマで告白する」優希「ぞろ目じゃないと無理無理だじぇ」 京太郎「安価とコンマで告白する」優希「ぞろ目じゃないと無理無理だじぇ」 京太郎「安価とコンマで告白する」はやりん「ぞろ目じゃないとムリムリだぞ☆」 京太郎「安価とコンマで告白?」恒子「逆襲のすこやん」 【安価】京太郎「麻雀で勝ったら付き合ってくれ」和「いいでしょう」【コンマ】 【安価】京太郎「麻雀で勝ったら付き合ってくれ」和「いいでしょう」【コンマ】 京太郎「ヤンデレ……?」【安価】(再開) 京太郎「殺ンデレ……?」 2016年 京太郎「女の子が積極的になりすぎた世界」 京太郎「女の子が積極的になりすぎた世界」まとめ 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」【おでん汁】 -【咲】京太郎「滅びる世界の物語」【おでん汁】 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」【おでん汁】 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」オデット「その2だ」【おでん汁】 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」咲「その3!」【おでん汁】 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」霞「その4ね」【おでん汁】 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」絹恵「その5やね」【おでん汁】 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」絹恵「その6やな」【おでん汁】 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」明星「その7ですよ」【おでん汁】 【咲】京太郎「滅びる世界の物語」美穂子「その8ね」【おでん汁】 【咲-Sski-】京太郎「オレは麻雀民族サイヤ人の王子だ!」【安価】 -【咲-Sski-】京太郎「オレは麻雀民族サイヤ人の王子だ!」【安価】 【咲-Sski-】京太郎「オレは麻雀民族サイヤ人の王子だ!」【安価】 【咲-Saki-】穏乃「麻雀民族サイヤ人の王子?」京太郎「2本場」【闘牌安価】 【咲-Saki-】憧「麻雀民族サイヤ人の王子?」京太郎「3本場」【闘牌安価】 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【安価】京太郎「仮面ライダー?」霞「響鬼、見参」【Part21】 【安価】京太郎「仮面ライダー?」灼「過去が希望をくれる」【Part22】 【安価】京太郎「仮面ライダー?」エイスリン「サイゴノ、メール」【Part23】 【R18】京太郎「今日から始める提督業」?「艦これ。始まります」【安価】 -【R18】京太郎「今日から始める提督業」?「艦これ。始まります」【安価】 【R18】京太郎「今日から始める提督業」?「艦これ。始まります」【安価】 【咲】京太郎「今日から始める提督業」和「2スレ目。始まります」【R18】 【咲】京太郎「今日から始める提督業」穏乃「EXだってさ!」【R18】 【咲】京太郎「チョコレートボンボン?」【安価】 【咲】京太郎「チョコレートボンボン?」【安価】 2017年 京太郎「暇だから安価で行動する」 京太郎「暇だから安価で行動する」 2018年 【咲-saki-】京太郎「最強の遺伝子?」【安価】 【咲-saki-】京太郎「最強の遺伝子?」【安価】 咲「京ちゃん、おしっこの許可を…」 咲「京ちゃん、おしっこの許可を…」 京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ」【第一ステージ】 -京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ」【第一ステージ】 京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ」【第一ステージ】 京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ」【第二ステージ】 京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ!」【最終第三ステージ】 京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ!」【魔界麻雀死闘篇】 京太郎の奇妙な冒険【咲-Saki-安価】 -京太郎の奇妙な冒険【咲-Saki-安価】 京太郎の奇妙な冒険【咲-Saki-安価】 須賀京太郎の奇妙な冒険 咲「第2章だよ!」【咲-Saki-安価】 京太郎の奇妙な冒険 衣「第3章だ!」 【咲-Saki-安価】 京太郎の奇妙な冒険 健夜「第4章……終焉の時!!」 2019年 京太郎「龍門渕以外の咲キャラを好きに出来る能力ですか」 京太郎「龍門渕以外の咲キャラを好きに出来る能力ですか」 【安価】京太郎「あの、お久しぶりです」???「君は……」【コンマ】 【安価】京太郎「あの、お久しぶりです」???「君は……」【コンマ】 2020年 【安価】京太郎「部長、戻りました!」久「偵察お疲れ様」【コンマ】 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「きょーちゃんきょーちゃん」 薄ぼんやりとした中、俺を呼ぶ声が聞こえる。 それは、どこか聞き覚えがある声で。 なぜか思い出せなくて。 「なんだよ、ついてくるなよー」 言葉は予めインプットされていたかのように勝手に口から吐き出される。 口ではついてくるなと言ってるが、“俺”の頬はだらしなく緩んでいた。 そりゃあ、そうだ。女の子に好かれて悪い気分はしない。 「きょーちゃんはどうしてわたしといつもいっしょにいてくれるの?」 目に涙を貯めて、女の子は“俺”の手を握り締める。 女の子の手は微かに震えていて、答えを聞くことを恐れているかのように見えた。 「おれがいっしょにいたいからにきまってるだろ」 赤く染まった顔を見られたくないのか、“俺”はそっぽを向いてぶっきらぼうに答える。 「じゃあ、やくそく。きょーちゃんとわたしはずっといっしょだよ?」 「ああ。いっしょだ。おれと『』はずっといっしょだ」 “俺”の言葉に女の子――髪を短いツインテールにした女の子は笑顔で応えて。 ――――それ以上、思い出してはいけない。まだ、君には早すぎる。 消えた、記憶。もう思い出せない、遠い日の女の子。 約束、壊れる。全部、なくなる。 真実の世界。既知感。崩壊。 歪む、自分。 血の涙に塗れた、“俺”。 【京太郎の部屋】 京太郎「うーん、夢も見ない快眠とは思わなんだ」 京太郎(昨日は鶴賀まで行ったからな、やっぱり身体が疲れていたんだろうか) 京太郎(だるくて身体も動かすの辛いし) 京太郎(どうしよう、学校サボるかな……) 京太郎(サボったらサボったで咲達とか押し寄せてくるかもしれねーしな) 京太郎(あー、どっちにしろかったるいことにはなるんだろうな) 京太郎「よし、サボろう。こんな状態で学校行っても疲れるだけだしな。母さーん!」 ~少年説明中~ 京太郎母「わーった、あんま顔色も良くなさそうだし休め休めー」 京太郎「サンキュー母さん」 京太郎母「大丈夫だ、学校なんて出席足りていればどうにかなる。受験までまだ長いしねー」ケラケラ 京太郎「とりあえず、今日は家にいるよ。飯は勝手に作って食べるから」 京太郎母「そうしろそうしろ。馬鹿夫も早々と出たことだし私も仕事に行きますかね」 京太郎「いってらー」 京太郎母「ちゃんと寝ているんだぞー」ドアバタン 京太郎「……さてと、どうするかな」 京太郎(パソコンでもいじるかな……麻雀サイトでも見て雀力アップを目指したり) 京太郎(メールでもいいけど。授業中だろうし迷惑かかるだろうからなー) 京太郎(午前中はどうすっか?) 京太郎(うーん、メールしてみるか。なんとなく、東横さんとメールしたい気分だ)メルメル 『今、大丈夫かな?ちょっと風邪引いちゃってさ。話し相手になってくれると助かるんだけど』 京太郎「よし、これでおっけーっと。送信」 マワッレメッリーゴーランメクルメクフューチャー 『はぁ!なにやってるんすか!身体はだいじょうぶなんすか!し、心配しているわけじゃないっすよ?一応、知り合いとして気になっただけっす!』 京太郎(心配してくれているのかな?何か嬉しいな) 『いや、大したことはないんだけど……体がだるくて』 『それを風邪っていうんすよ!それで、今は家にいるんすか?』 『ああ。さすがに学校には行けないから家で休んでるんだ』 『で、私にメールをしてきたと、暇人っすね。全然っ嬉しくないっすけど!』 京太郎(そこまで言われると、ショックだなあ……) 『こんな時間にごめんな。何か、東横さんとメールしたくなっちゃってさ』 京太郎(返信が遅いな……) 『そんんんなkといってもだみゃされnいすよ!』 京太郎(その後も何だかんだ言ってメールしてくれた東横さんはやさしいな) 京太郎(家に来て看病しに行ってもいいっすよとか言われた時はビビったけど) 京太郎(冗談にしてはドキッとする言葉だったなあ) 京太郎(まあ、心配してくれているっていうのはやっぱ嬉しい) 京太郎(とりあえず、午前中は東横さんとのメールで過ごせたけど) 京太郎(午後はどうしよう?) 京太郎「これ以上迷惑をかける訳にもいかないし……パソコンでもやるか」 ピンポーン 京太郎「はーい」 京太郎(宅急便か?居留守を使っておきたいけど後々面倒だし) 京太郎「どちら様ですかー」 桃子「私っすよ、須賀。約束通り看病しに来たっす」 京太郎「うそーん」 桃子「早くドアを開けて下さい。立っているのもたるいんすから」 京太郎「お、おう……」ガチャッ 桃子「べ、別に須賀のことが心配で下校と同時に飛び出してきた訳じゃないっすよ!?ほら、私服に着替えてるっす!」 京太郎「と、とりあえず、上がっていけよ」 桃子「では遠慮無く。おじゃましまーす」 桃子(先輩以外の友達の家に初めて上がるっす!感激っすよおおおおおおおおおお!!!) 桃子「これ、お見舞いのお菓子っす。カントリーマ◯ムっす」 京太郎「バニラ味かー。俺も好きなんだよな」 桃子「……!?き、奇遇っすね、私もその味が一番好きで!」 桃子「というか、やっと敬語が抜けてきたっすね。別に同じ年なんすからタメでいいっす」 京太郎「そうか、そうだな。じゃあ、改めて……サンキュ、東横」 桃子(友達とタメで喋ってるっすううううう!!あわわわわわわ!) 京太郎「その、何だ……来てくれて嬉しい」 桃子「だから、私はたまたまっすよ!たまたま授業が午前で終わって時間があったから! それだけで他意はない!」 京太郎「それでもだよ。こういうのってマジ嬉しいもんだぜ?せっかくだし、飯食ってけよ」 桃子「飯ってカップ麺っすよね?別にいいっすよ?」 京太郎「いんや、手作り。これでも家事はできる男なんだよ、俺」 桃子「そ、そうなんすか……」 桃子(あれ?これってまるで夫婦みたい……)カーッ 京太郎「おい、顔が赤いけどどうした!まさか、熱が感染ったのか!?」 桃子「ち、違うっすよ!ただちょっと暑いなーってだけで!」 京太郎「そうか?じゃあ、冷房でもつけるかな」 桃子(言えないっすよ。夫婦みたいだって妄想して赤くなったなんて……!こんな事バレたら幻滅されるっすよ) 京太郎「じゃあ、ちょっくら作ってくるからテレビでも見て待っててくれよ」 桃子「分かったっす。でも、いいんすか、私が一緒に食べても?」 京太郎「いーんだよ。もし母さん達が帰ってきてもダチだって説明すっから」 桃子「う、うん……」 桃子(ダチ。友達!えへへ……) ~少年調理中~ 京太郎「できたぞー」 桃子「どうせ、大したことないんすよねー」 京太郎「ふっふっふ、それはどうかな?」デデーン 桃子「おおっ、なんかすごい美味しそうじゃないっすか!?」 京太郎「軽くペペロンチーノを作ってみたんだ。付け合せはカボチャの冷製スープ。 まあありあわせの材料を使ったやつだから美味しいかどうかはわからんけど」 桃子「これ、食べてもいいんすよね?」 京太郎「いいぞー。それじゃあ、食べようぜ」 「「頂きます!」」 桃子「これ、めちゃくちゃうまいじゃないっすか!」 京太郎「喜んでもらえて何よりだ。東横みたいな女の友達に作るのは始めてでさ、ちょっと不安だったんだ」 桃子「ということは、私が初めてっすか?」 京太郎「そうなるな。しかし、ホント安心したよ。東横の口に合わなかったらどうしようかと思ってたんだ……」 桃子「……モモっす」 京太郎「ん?」 桃子「東横って何か他人行儀で嫌っす。だから、モモ。そう呼んでほしいっすよ……京太郎」 京太郎「……ああ、モモ!」 桃子「はぁ……これじゃあ看病しに来た意味がないっすよ。一応、おかゆぐらい作ろうかなって思っていたのに」 京太郎「じゃあ、今度作ってくれよ。また、こうして俺の家に来てさ」 桃子「……いいんすか?」 京太郎「いいに決まってるだろ。何度も言うようだけどダチなんだからさ」 桃子「そ、そこまで言うんなら来てやらないこともないっすよ」 桃子(わーーーーい!友達と家を行き来するなんて夢のようっす!!!!) 京太郎「そういえば、モモはこれからどうすんだ?まだいるか?」 桃子「んー……」 桃子「じゃあ、まだいるっす。京太郎が倒れでもしたら……嫌だし」 京太郎「そっか。じゃあ、もうちっといろよ。それじゃあ洗い物すっから」 桃子「お昼を作ってもらった自分が言うのもおかしいっすけど、病人はおとなしくしているべきっすよ」 京太郎「でも、客人に皿洗いさせるって」 桃子「というか、元々は看病しにきたんすからそれぐらいやるっすよ。京太郎は座っていてください」 京太郎「わかったよ。つうか、これって夫婦みたいで何かいいなーとか言ってみたり」 桃子「~~~~~~~~~~~!!!」 京太郎「お、おい、冗談だからそんな怒るなって」 桃子「お、怒ってなんかいないっす!変なこと言ってないでさっさと座れ~~~~!!!」ブンブン 京太郎「うわっ!わかったから拳を振り回すなっ!」 桃子「うるさーーーーい!元はと言えば京太郎がっ……!」グラッ 京太郎「危ないっ!」ダキッ 桃子「……ううっ」 京太郎「ったく、怪我したらどうすんだよ」 桃子「だ、だって京太郎が!」 京太郎「あーあー!聞こえなーい!」 桃子「全く、京太郎は意地悪っすよ……」 京太郎「お互い様だ。ほら、さっさと皿洗うぞ。二人でやれば早く終わるだろ」 桃子「……うん」 【京太郎の部屋】 京太郎「ここが俺の部屋だ。まあ、適当にくつろいでくれ」 桃子「ふーん、意外と綺麗にしてるっすね」 京太郎「まあな。家事が趣味ってことだからそれなりに気を使うんだよ」 桃子(私の部屋よりも綺麗だなんて……今度掃除を手伝ってもらおうかな) 桃子「そういえば、私が来る前は何をやっていたんすか」 京太郎「ああ、パソコンでネットサーフィンしてたんだ……ん?」 桃子「どうかしたんすか?」 京太郎「いや、開いた覚えがないページが出ていてさ……【ChatWithAlice】ってなってるけど」 京太郎(画面には女の子の絵しかねーし。どうやってこのサイトに来たんだ、俺?) 『あなたは誰!?』 桃子「何か、気味が悪いっすね……」 京太郎「同感、さっさと閉じよう」 『ああ、思い出したわ。こんにちは、消える少女に関節が外れてしまった少年』 京桃「「……!」」 京太郎(こいつ、俺達のことを知っている!?) 桃子(どうして、私が消えるってわかったんすか!?) 京太郎「お前、何なんだよ」 『外れてしまった関節はもう治らない。外れたまま、もがき苦しんでいく』 京太郎「……テメエ!」 桃子「落ち着くっすよ、京太郎!」 『貴方の答えに期待しているわ、この世界にどう折り合いをつけるか。それとも、抗い続けるか』 『私の名前は【ALICE】。次に会う時には答えが出ているといいわね』 『それと――早く記憶を取り戻した方がいいわ。でないと、きっと貴方は……絶望に染まる』 『囚われのお姫様は待ってくれないわよ?ジャバウオックが食べちゃうもの』 『――――全ては愛により成就されるでありましょう』 京太郎「何が絶望だ、ざけんなよ」 京太郎「俺は負けねえ、諦めねえ」 桃子「京太郎……」 京太郎「散々言ってばかりなんだ、少しはこっちの質問に答えろよ」 『いいわ。ただし、一つだけよ。それ以上は答えないわ』 京太郎「十分だ、俺が言いたいのは……」 京太郎「モモに手を出すなよ」 桃子「へっ?」 京太郎「俺はいい、このサイトを開いたのは俺の責任だ。だけど、こいつはたまたまだ」 『…………』 京太郎「俺の大事な友達に傷でもつけてみろ、ぶっ潰すぞ?」 桃子「きょ、京太郎……」 京太郎「心配すんなって。何かあったら、俺に言えよ。大事な友達なんだ、絶対に護るからさ」 桃子「うん、ありがとう。京太郎……」カーッ 桃子(もう、京太郎はたらしっすよ……素でそういうことを言うなんて) 桃子(でも、嬉しいっすよ。先輩といい、京太郎といい。私のことをこんなにも思ってくれているなんて) 京太郎「聞きたいことなんてない、ただこいつに手を出すな。俺が言いたいことはそれだけだ」 『…………アハ』 京太郎「ん?」 『アハハハハハハハハハハハ!面白いわ、とても!』 京太郎「うるせえ笑い声上げてるんじゃねえよ、耳障りだ」 『いいわ、笑わせてくれたお礼よ。その子には手を出さないであげる』 京太郎「ふん、約束を破ってみろ。絶対にぶっ潰してやるからな 『怖い怖い』プツン 京太郎「……ッチ。言いたいことを散々言って消えやがった」 ――――ただし、貴方は別よねぇ。貴方に手を出さないなんて約束は、してないわよ? 桃子「……京太郎」 京太郎「大丈夫だって。訳わかんねーけど、心配するな」ニカッ 京太郎「加治木さんがいる、蒲原さんがいる、俺だっている。これだけ仲間がいるんだ、モモに危害なんて及ばないって」 桃子「うん。でも、その分京太郎が危険な目に合うかもしれないじゃないっすか!?」 京太郎「バーカ、俺の心配してんじゃねーよ。自分の身は自分で護れるからさ」ポンッ 桃子「……わかったっすよ。ただし、何か困ったことがあったらいつでもメールして欲しいっすよ」 桃子「京太郎は、私にとって大事な友達なんすから」 京太郎「おう、遠慮なく頼るよ。大船に乗らせてもらうぜ?」 京太郎(とはいっても、頼るなんて出来ねえよな。もし、モモを巻き込んだら加治木さん達に申し訳が立たないし) 京太郎(何かあっても、俺一人で解決しないと。他人を頼っちゃいけねえ) 京太郎(誰にもバレないようにしないと) 【須賀家・玄関】 京太郎「悪いな、せっかく来てもらったのに」 桃子「何言ってるんすか、御飯までごちそうになったのにこれ以上を求めるなんて図々しいっすよ」 京太郎「そう言ってもらえると気分が軽くなるわ。今日はありがとな、元気でたよ」 桃子「べ、別にこれぐらいどうってことないっすから!」 桃子「……も、もう一回来てやってもいいっすよ?」チラッ 京太郎「ああ!今度はもっと美味い飯作ってやるからさ」 桃子「まあ、あまり期待しないで待ってるっすよ。じゃ、私はこれで」 京太郎「おう、またなー」 京太郎(モモが来るなんて思いがけなかったけど……楽しかったな) 京太郎(これからも仲良くやっていきたいなー)バタンッ ???「…………」ギリッ 【京太郎の部屋】 京太郎(学校を休んだから思ったより疲れてないな) 京太郎(モモが来てくれたおかげで気分もめげてないし) 京太郎「ぶつくさ言いながらも御飯も美味しく食べてくれたのは嬉しかったなぁ」 京太郎「さてと、寝る前にメールでもすっか」 京太郎「やっぱ送るのはやめとくか、下手に心配されても嫌だし」 京太郎「そのかわりに、メールを送るのはモモにしよう」 『今日はすまなかったな。今度ゆっくり遊ぼうぜ』 京太郎「やっぱり、ちゃんと謝っとかないと」ソウシーン オートナニナレナイボクラノーツヨガリヲヒトツキイテクレー 京太郎「おっ、きたきたー」 『私は気にしてないっすよ、大体押しかけたのは私の方だし。それよりも、遊ぶってどこに行くっすか!!』 京太郎「さてと、どう返したものやら」 『今度、うちの高校とか来いよー。モモ消えれるし中に入れると思うぜ?』 京太郎「勢いで書いちゃったけどまあいいや」ソウシンッ オートナニナレナイボクラノーツヨガリヲヒトツキイテクレー 『いいんすか!?確かに京太郎が通う高校ってどんなとこか気になるっすけどね。』 『別に大したことないぜ?普通の高校だよ』 『それでも気になるっす。じゃあ、気が向いたら行くっすよ。その時は電話するんで出て欲しいっす』 京太郎「何かすごいことになりそうだけど……たぶん、大丈夫だろう」 京太郎(今日の変なチャットのやつもあるし、最近おかしいよな) 京太郎(見えない所で歯車が狂っているみたいだ) 京太郎(注意しとかないとな、俺も) 二件メールが届いています。 From######### 『何で、返信してくれないの?』 From######### 『須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき 須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき須賀京太郎は死ぬべき惨たらしく死ぬべき』 ――――本当に、消えてしまうよ? 京太郎「何だよ、このメール……」 京太郎(あのアリスってやつの仕業か?昨日も変なメールが来てたし……) 京太郎(どこで恨みをかったのかはわかんねーけど……) 京太郎(きな臭くなってきたぞ、最近。被害が周りに広がらなきゃいいけど) 京太郎(このメールを送りつけてきた奴を捕まえないとヤバいことになりかねないし) 京太郎(本当は相談したいけど……誰も巻き込みたくない) 京太郎(ぶっちゃけ、すげー怖い。麻雀どころじゃなくなりそうで) 京太郎(とりあえず、今日は学校に行こう……) 京太郎(どこで、誰が見ているか分かんねーから油断できないな) 京太郎(こうして考えると、怖くてたまんねーよ……誰かに助けてって言いたい) 京太郎(……誰か、頼ってもいいって奴がいればどんなに助かるか)ドンッ 池田「うにゃーー!またかよ!」 京太郎「あっ!この前の……」 池田「全く、前をちゃんと向いて歩けよなー」 京太郎「マジ、すいません……」 池田「いいよ、別に。というか、お前大丈夫か?顔色悪いぞ?」 京太郎「だ、大丈夫ですよ。至って健康体です」 池田「それ、嘘だろ。華菜ちゃんの目はごまかせないぞ?」 池田「顔色は悪いし、目元にクマができている。よく寝ていない証拠だ。 加えて、足もふらふらして歩くこともおぼついていない」 京太郎「!?」 池田「赤の他人のあたしから見てもヤバけなんだよ、お前」 京太郎(そこまで、俺は追い詰められているのか……!?) 池田「そういう奴をほっとくのはなんかさ、気分悪いんだよ」 京太郎「……俺は」 池田「言いたくないなら言わなくてもいいよ。でもさ、困った時、誰かに頼るのも一つの道なんだぞ」 池田「あたしも昔はそうだったからわかる。今のお前は後一歩踏み間違えれば底に落ちそうだ」 池田「悪い、説教臭くなっちゃったな。あたしはもう行くよ」 京太郎「あ、あの!」 池田「何だ、少年?」 京太郎「名前、教えてもらってもいいですか?」 池田「あたしか?池田華菜。風越の二年だ」 京太郎「俺は、須賀京太郎です。清澄の一年」 池田「清澄ってあの……うわっもうこんな時間だ!急がないといけない! ごめん、続きはまた今度な!」 京太郎「また、会えますか?」 池田「運が良ければなー。じゃっ、またコーチにどやされる!」タッタッタッ 京太郎(誰かを頼る、か……それが出来れば苦労しないんだよ) 【清住高校・教室】 京太郎「おっす」 モブ友1「おう、はよー」 モブ友2「どした、顔色悪いぞ?」 京太郎「……俺は大丈夫だっつーの」 モブ友1「そっか、ならいいんだけどさ」 モブ友2「それよりもさ。お前に言っておくべきことがあるんだ」 京太郎「何だよ、いきなり」 モブ友1「お前、ヤバいことに首を突っ込んでないか?」 京太郎「いや、別に……」 モブ友2「ならいいんだ。最近、一部の女子と野郎達の空気がきな臭いんだよ」 モブ友1「いつもとは違うんだよな、はっきりとはいえないけどさ」 モブ友1「昨日さ。俺、聞いちまったんだ……女子がお前のことをとぼしめようって話していたのをさ」 京太郎「……それ、マジか」 モブ友2「マジネタらしいな。よく考えると、お前のいる麻雀部の女子達って女子からすげー人気があるんだよ」 モブ友1「当然、野郎からも人気だ。話を戻すと、麻雀部の中でお前は野郎一人だからな。恨み妬みを買ってるんだろ」 京太郎「そんなことがあったのかよ」 モブ友2「俺らはお前のことをわかってるから騙されねーけどさ。他の知らない奴等は……」 モブ友1「一応さ、俺らもダチのとこ回って信じるんじゃねーぞって言ってるけどさ」 京太郎「広がるのは止められない……か」 モブ友2「悪い、俺達もできる限り協力したいんだが」 モブ友1「女まではフォローしきれない……くっそ、何も出来ない俺自身がムカツクぜ」 京太郎「ありがとう、お前ら。俺にはお前らがいてくれるだけで十分だ」 モブ友1「気にすんな、ダチなんだから当然だ」 モブ友2「そうそう。つーか、いきなり全国出場したからって上げすぎなんだよ。この前までは全然気にしてなかったくせによ」 モブ友1「ったくだ。態度をころころ変えすぎなんだよ。気持ち悪い奴等だ」 京太郎「わかった、とりあえず注意しておく。あんま迷惑かけないようにするからさ、これからも俺と話してくれるか?」 モブ友2「たりめーだ。何年ダチやってると思っているんだ」 モブ友1「おう。それよりも、京太郎。お前、麻雀部行くのやめた方がいいんじゃね?」 京太郎「そうだな……アイツらに迷惑をかける可能性もあるし」 モブ友2「それも多少はあるけど違う。アイツら、お前のことを本当に感謝してんのか?」 京太郎「…………えっ」 モブ友1「いや、聞く話によるとお前雑用ばっかじゃん。麻雀部なのに麻雀やってないってどうよ?」 モブ友2「俺としてはアイツらの誰かが怪しいと思うけどな。お前に対して嫌がらせしてるんじゃね?」 京太郎「そんなことねえよ……俺は信頼してるしさ」 モブ友1「とりあえずだ、注意しておいて損はねーよ」 京太郎「わかった……」 モブ友2「それと、俺達の言ってることもあんま真に受けるんじゃねーぞ?もしかすると言ってることが外れてるかもしれないし」 京太郎「ただ、心の奥底にちょっと置いておけってことだろ?」 モブ友1「ああ。辛かったら言えよ、愚痴ならいつでも聞くからよ」 モブ友2「最悪、転校も考えておけ。最悪の事態を考えておいてもバチは当たらねー」 京太郎「そこまで、根が深くなってるとはな……サンキュな」 モブ友1「さてと、授業が始まるぜー。いっちょがんばりますかー」 京太郎「おう……」 京太郎(アイツらの誰かが裏にいるのか……アリスも嫌がらせのメールも?) 京太郎(影で嗤っているのか?咲が、優希が、和が、部長が、染谷先輩が) 京太郎(信じることが、怖い……) 京太郎(ああ、首が痒いなぁ) 京太郎(昼飯はどうしようか?) 京太郎(今までは咲とかと食ってたけど……) 京太郎(ん、誰かが来たぞ?) 咲「あ、京ちゃんいたいた」 京太郎「……咲か」 咲「昨日はどうしたの?突然学校を休んでさ」 京太郎「ちょっと風邪を引いただけだ、心配する必要はねーよ」 咲「む、その言い方はないんじゃないかな?」 京太郎(この笑顔も嘘だとしたら……)ガリッ 和「宮永さん、どうかしたんですか?早く行かないとご飯が食べれませんよ」 京太郎(嘘じゃない、仲間だ。信じたい、信じたいけど……!) 咲「まあ、いいよ。後でちゃんと聞かせてもらうから。それよりも、行こう京ちゃんっ」 京太郎「行こうってどこに?」 和「この前みたいに皆でご飯を食べようって思ったんです。一応、メールを送ったんですが見ていなかったんですか?」 京太郎「あー、悪い。気づかなかったわ」 咲「いいから、早く行こう!このままだと食べる時間がなくなっちゃうよ!」 京太郎「ああ……」 京太郎(いい機会だ。この際、皆にそれとなく探りを入れよう) 京太郎(誰が嘘つきか、シロじゃねえかはっきりさせないと) 和「それじゃあ、行きましょうか」ニコッ 京太郎(こういう風に笑顔を向けても、裏で何を思っているかわからないからな) 京太郎(慎重に流れを読み切れ、須賀京太郎……!笑顔の仮面を貼り付けろ! 絶対に暴いてやるんだ、真実を!) 久「来たわね。それじゃあ、また屋上に行きましょうか」 優希「今日は晴れているから絶好の屋上日和だじぇ!」 京太郎(全員がグルって可能性だってあるんだ……。くそっ、一度疑いはじめたらキリがない。 違う、違う……!関係ない人もいるかもしれないんだ) まこ「…………」 京太郎(俺は、どうすればいい?) 優希「あははーそれでなー」 和「優希、いけませんよ。人に迷惑をかけては」 久「そういえば、咲。この前貸した本なんだけど」 咲「ああ、され竜ですね。重厚で読んでて疲れます……」 京太郎(クールになれ、須賀京太郎。何かあるはずだ、手がかりが……) まこ「おい、京太郎」 京太郎「どうかしましたか、染谷先輩?」 まこ「後で、メールを送るから」ボソッ 京太郎「……!はい、わかりました」 まこ「うむ、よろしい。ちゃんと返事をするんじゃぞ」 咲「…………」 京太郎「ん?どうかしたか、咲」 咲「何でもないよ、別に」 京太郎「それならわざわざ呼ぶなよ……」 優希「なんだなんだ、最近犬のくせに冷たいぞ~!」 京太郎「暑苦しい、離れろって」 京太郎(怖い……こいつらに裏で嗤われているかもしれないって考えてから震えがたまにでる) 京太郎「夏も近いのにひっつくなよ」 優希「むっ」 京太郎(何とか、顔色とか震えとかは色々ごまかしているけど辛い……) 京太郎(朝の時よりは大分落ち着いたのが幸いだ。昼にはいつも通りに戻ってよかった。 一応、保健室でビタミン剤飲んだし) 京太郎(顔色悪いとか無駄に心配されそうだったからなあ) 京太郎(俺ってば詐欺師の素質があるかもしれねー。こんな時じゃなきゃネタにもなるんだろうけど) 京太郎(頑張れ、俺……隠し通すんだ。バレちゃいけないんだ) 京太郎(時たま手が震えたり、顔色が悪いのは、昨日の風邪が抜けなくてってことで部長達は信じてくれたけどいつまでもつことやら) 京太郎(染谷先輩には気づかれたっぽいけど) 久「須賀君、大丈夫?ぼーっとしてたけど」 京太郎「すいません、まだ風邪が完全に抜けてないみたいですね。顔色も悪いですし」 まこ「今日もやすめばよかったんじゃ」 京太郎「そういう訳にもいきませんよ。授業もありますし」ニカッ 京太郎(笑うってこんなにつらいことだったかなぁ……) 和「体調が悪かったら休むべきですよ」 京太郎「あはは……まあ明日になったらよくなっているって」 京太郎(生きるって辛いなあ……若くして真理に到達しそうだ、なんてな。ジョークにしては笑えねえや) 京太郎(ほんと、何やってるんだろう、俺……) 京太郎「ああ、そういえば……昨日って皆何やっていたんですか?」 久「普段通り、麻雀を打っていたわよ?」 まこ「まあ、全国大会も近いしなぁ」 咲「ああ、そういえば京ちゃん」 京太郎「ん?何だ?」 咲「昨日ね、心配で京ちゃんの家に行ったんだけど」 咲「京ちゃんと一緒に話していた子って誰かな?」 京太郎(――――っ!) 京太郎「ああ、モ……東横さんのことを言ってるのか」 咲「東横さんって鶴賀学園の?」 京太郎「そうだ。縁があって仲良くなったんだよ」 咲「ふーん……」 京太郎「それで、風邪引いたんだーってメールを送ったら心配して見舞いに来てくれてさ。それだけ」 咲「ほんとうに?」 京太郎「いやに突っかかるな……別になんでもねーって」 優希「嘘くさいじぇ~!」 京太郎「信じる信じないは勝手だっつの。ともかく、やましいことがねーから言い訳も何もないんだよ」 咲「……わかった、信じるよ」 まこ「まあ、京太郎にも京太郎の付き合いがあるもんじゃ。それに首を突っ込むのはよくないぞ」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「さてと、もうチャイムが鳴ったし、戻らねーとな」 京太郎(結局、麻雀部の誰が疑わしいかなんてわかんねえ。つーことは、外部の誰かがやってんのか、あのメール?) 京太郎(さてと、放課後だ。モブ友に言われた通り、まっすぐに帰るか?それとも部室によっていくか?) 京太郎(部室によろう……そもそも、俺の目的は麻雀で強くなることなんだ。ここで、麻雀をやめたら駄目だろ) 京太郎「ということで来たけど、誰も居ないな……」 京太郎(ああ、首が痒い……虫に刺されたのかな?) 京太郎(とにかく、誰もいねーしベッドで寝て待ってるか……) ガタン 京太郎「ん、何だ?」 京太郎(ロッカーの中で音がしたけど……)ガチャン 京太郎「……バット?何で麻雀部なのに?しかも、悟史って名前がついてるし) 京太郎(今の麻雀部に悟史なんて奴いないよな) 久「あら、須賀君。そんな所でどうしたのかしら?」 京太郎「うわあっ!」 久「もう、そんなに驚くことないじゃない。それよりも、体調は大丈夫なの?やっぱり顔色悪いわよ」 京太郎「ご心配なく。昼にも言った通り、まだ病み上がりなだけです」 久「そっ。須賀君がそこまで言うなら気にしないけど……無理はダメよ?」 京太郎「わかってます。それよりも、部長。このバットってどうしたんです?」 久「ああ、懐かしいわね……私が一年の頃は部員もいてね。男子部員に悟史君っていてね……たまに気分転換にって素振りをしていたのよ」 京太郎「そうですか、それで……その悟史ってやつは?」 久「転校しちゃったのよ」 京太郎「そうなんですか?珍しいこともあるもんですね」 久「そうね、本当に珍しいわ……ねえ、須賀君?」 京太郎「はい?」 久「須賀君は転校しないよね?」 京太郎「こんな高校にいられるか、俺は鹿児島に行くぞ!」 久「……!」 京太郎(冗談のつもりで言ったけど、まあいいか。ちょっとだけ、悪ふざけしてもバチは当たらないだろ? 気も滅入ってるし、こんな事でも言わないとやってられん) 京太郎「鹿児島には可愛い女の子の知り合いもいますしねー」 京太郎「やっぱ、鹿児島ですよ、鹿児島!」 久「そう、悟史君と同じで須賀君も転校しちゃうのね……」 京太郎(あ、あれ?何か予想していた反応と違うぞ?) 久「須賀君、鹿児島に転校するらしいわよ?」 咲「…………」 優希「…………」 和「…………」 まこ「まーた、お前さんはいらんことを……」 京太郎(あ、アルェー?) 咲「……京ちゃん、そうなの?」 優希「そうかそうか、私達のことはどうでもいいと?」 和「…………」ジーッ まこ「京太郎、はよフォローせい!こいつらマジでヤバい!」ボソッ 京太郎「そんな事言われても!まさか、冗談でここまで狂うなんて!」 まこ「ドアホッ!最悪のタイミングじゃ!こいつら、お前さんが最近冷たいって落ち込んでいる所だったんじゃ!」 京太郎「ははは、そんなまっさかー」 まこ「現実を見ろぉぉぉぉ!はよ、この空気をどうにかせい!」 咲「京ちゃん、さっきから染谷先輩と何コソコソしているのかな?かな?」 優希「京太郎……調教……仕方なかった……犬……飼う……」 和「わ、私は別になんとも思っていませんよ」 京太郎(そんな目で見られて説得力がねーよ!) 久「で、どうなの?須賀君はいつ転校するのかしら?」 京太郎「ははは、いやだな、本気にして。ジョークも通じないなんてどうしたんだよ、お前等」ニッコリ まこ(真正面からいったああああああああああ!!!!) 京太郎(まあ、俺に惚れてくれる可愛い巨乳の巫女さんと添い遂げたいのはマジだけど。 そんな都合のいい女の人なんているはずねーけど夢は見たいじゃん?) 咲「へぇ……ジョークか。そうだよね、京ちゃんは転校しないよね?」 京太郎「おう、当たり前だろ!」ニッコリ 優希「安心したじぇ……お前がいなくなったら誰がタコスを作ってくれるのか」 京太郎「俺はお前のタコス係じゃねーんだぞ?」 和「ともかく、これで一件落着ですね」 久「そうねぇ……全く、冗談にしてはたちが悪いわ」 京太郎(まさか、ここまでジョークが通じないとは思わなんだ) まこ(だから、タイミングを考えて言えっちゅうに) 久「じゃあ、みんな揃ったことだし部活を始めるわよー」
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【第四章後編血染めの神Start】 俺は普通の高校生須賀京太郎。 知り合いの女性の戒能良子さんとピアノリサイタルに行って。 黒尽くめの男達の怪しげな取引現場を目的してしまった。 取引に夢中で背後から近づいてきた男に気づかずに睡眠薬を飲まされてしまった。 目が覚めたら……!テロに巻き込まれてしまった! 客船から逃げ遅れた俺は渋々一人で行動をするが……! たったひとつの真実見抜く、見た目はイケメン、頭脳は凡才。その名は、名探偵京太郎! 京太郎「何か変なタイトルコールがあったような……」 良子「気のせい気のせい。ソレヨリモ、リサイタルが始まるまでまだ時間はあるけどどうする?」 京太郎(あれは……地獄の奇術師!?) 高遠「~~~♪」 京太郎(どうしてこんな所に……!) 良子「どうかしたのか?顔色が悪いぞ?」 京太郎「いえ、大丈夫です……ちょっと疲れちゃったのかもしれませんね。 屋上で風に当たりにいきませんか?」 良子「別に構わないが……」 京太郎「それじゃあ行きましょう」 良子「っ!」 京太郎「あ、すいません。手、つないだままでしたね」 良子「……べつに、このままでいい」プイッ 京太郎「そうですか。なら、このままで」ニコッ 良子「その笑顔は卑怯だ……」カアッ 【デッキ】 京太郎「うん、風が気持ちいいですね」 良子「そうだな」 京太郎「……」 良子「……」 京太郎「…………」 良子「…………」 京太郎「…………」 良子「なぁ、京太郎」 京太郎「なんでしょう」 良子「その、なんだ……京太郎って」 良子「好きな人っているか?」 京太郎「な。突然どうしたんですか?」 良子「いいから答えろ。もちろんいないならいないでいい」 京太郎(…………) 京太郎「気になってる人はいますよー」 良子「……」 京太郎「衣さんとか小さくて可愛いですよねー」 良子「……」 京太郎「……どうしたんですか」 良子「それは、本当に心の底から思っていることか?」 京太郎「ええ。可愛いとは思っていますよ」 良子「そうか……」 京太郎「勿論、良子さんも魅力的な女性で素敵だと思いますよ?」 良子「……本当に?」 京太郎「ええ。神様に誓って」 良子「な、なら……」 良子(駄目だ、言ってはいけない。これ以上言ってはいけない!) 良子「その、だな……」 良子(ハルの好きな人を奪うようなことは――!) 「わ、私と付き合ってみる気はないか?」 京太郎「……えっ」 良子「…………」フルフル 京太郎「え、えーっと……良子さん?」 京太郎「ほ、本気ですか?」 良子「…………」 京太郎「あ、あのですね、お、俺は……」 良子「じょ、冗談だっ!!!」 京太郎「……へ?」 良子「ちょ、ちょっとからかっただけだ。おとなのおねーさんの余裕だ」 京太郎「大人って……そんなに年齢に大差はないと思うんですが」 良子「シャラップ」 京太郎「いきなり英語!?」 良子(そう、冗談だ……冗談なんだ) 良子(君が優しすぎるから、儚げだからいけないんだ) 京太郎「な、なんだ。びっくりしましたよー」 良子(きっと、この感情は気の迷いだから……) 良子(だから、君は――わたしの手を取らないでくれ) 良子(手を取られたら、離せなくなるから) ピンポンパンポーン 京太郎「ん?」 ――間もなくリサイタルの時間です。ご歓談の皆様は御席につくよう、お願いいたします。 京太郎「良子さん、もうすぐ始まるみたいですね」 良子「うん。私達も行こうか」 京太郎「はい」ギュッ 良子「あっ……」 京太郎「人が多いですから。はぐれないように」 良子「勝手にしろ……」 良子(こういうことをされると、離せなくなる) 良子(ずっと握っていたいと、願ってしまう) 良子(彼の優しさに、甘えてしまう) 良子(私は……弱いから) 京太郎「さてと……席に座りますか」 良子「前だから見やすいな」 初美「後ろだから見難いですよー……」 巴「我慢よ、はっちゃん。音はしっかり聞こえるから大丈夫大丈夫」 初美「そういう問題じゃないんですよー!前がいいんですよー!」 巴「もう……あっ、暗くなった。始まるわ」 京太郎「うーん、こういうリサイタルの前ゼリフ的なものはどうも眠くなるんですよね」 良子「どんなものでも一応は形式というものがある。まあ、諦めろ」 京太郎「そういうもんですかね」 良子「そういうものだ」 京太郎「うわっ、いきなり真っ暗に」 良子「慌てるな。これぐらいでおどおどしてどうする」 京太郎「いやぁ……こういうのってびっくりするじゃないですか」 良子「まあ、気持ちはわかるけど……」 京太郎「っ!まぶしっ!」 良子「……だから落ち着けと」 初美「………あれ、舞台には誰もいませんよー」 巴「おかしいですね、これも演出なのでしょうか」 初美「むーっ!損した気分ですよっ」 巴「まあまあ、落ち着いて。もう少ししたら誰か説明の人が来るんじゃないかな?」 ザワザワザワザワ 巴(何だかきな臭くなってきましたね……) 初美「と、巴……」 巴「大丈夫です、いざとなればはっちゃんは私が護りますから」 ――ブツン。 ???「いきなりで失礼します。少々のご無礼はお許しを。 船内におられます、お客様方。初めまして。 私……今宵のパーティの主催者である『ミズシロ・ヤイバ』と申します」 ???「要件だけを言いますと、この船には爆弾が仕掛けられているのです」 「は、はあ!」 「どういうことだ、おい!」 「ちょっと、訳わからないんだけど!」 「この声、まさか……あの野郎か!」 ???「静粛に。余りにもうるさいと手が滑って爆弾を起動してしまうかもしれませんよ?」 ???「嫌でしたらおとなしく聞きなさい」 ???「ゴホン、では説明を続けます」 ???「この船の何処かに爆弾を仕掛けました」 ???「タイムリミットは五時間。その間に、皆様方には爆弾を解除してもらいましょう」 ???「ヒントは麻雀です。この客船には麻雀部屋があったはずですね」 ???「そこに行けば、なにかつかめるかもしれませんよ?」 ???「それでは。GOODLUCK」 ???「ああ、そうそういい忘れていました。逃げたい方は、逃げても構いませんよ?」 ???「ただし、一人が逃げた瞬間、パーになりますけどね」 ――ぶつん。 京太郎「……な、ななっ」 良子「きょ、京太郎……」 京太郎「お、落ち着け。須賀京太郎、素数を数えるんだ、素数を」 京太郎「数えても解決しねーよ!どうすりゃあいいんだよっ!」 【残り時間、5時間】 京太郎「……とりあえず、ここはざわついています。少し、落ち着いて話せる所に行きましょう」 良子「あ、ああ……」 京太郎(できれば、推理に行って解決したいけど……良子さんを危険な目に合わせたくないし) 京太郎(ここはおとなしくしていよう) 京太郎「……あ、あれ?」 巴「えっ、きょーちんと戒能さん!?」 初美「……!?」 京太郎「二人共、どうしてここに?」 巴「それはこっちのセリフです。二人が一緒にいる理由はわかりますが、何故」 京太郎「あーそれはですね……」 初美「……手、つないでるんですねー」ジトー 良子「こ、これは……」 京太郎「こんな状況ですし、手を離したらはぐれそうなんで。他意はないですよ」 初美「本当ですか?」ジトー 京太郎「信じてくださいって。とりあえず、一度外に出ましょう」 巴「そうだね、落ち着いて話もしたいし」 初美「京太郎、理由聞かせてもらいますからねー」 京太郎「はは……」 京太郎「さてと、それじゃあ色々とまとめましょうか」 初美「その前に、どうして戒能さんと一緒にいるのか聞かせて欲しいのですよー」 良子「え、えっとだな……」 初美「戒能さんは優しいから庇うかもしれません、だからひとまずは静観して欲しいです。 京太郎っ、ちゃんと答えて下さいね」 巴「はっちゃん、今はそんなことを話している場合じゃ……」 初美「そんなことじゃありません!私にとっては重要なことですよー!」 巴「はぁ……」 京太郎(さてと、はっちゃんに詰め寄られている訳だが、どうしよう) 京太郎(素直にデートって話すか?それとも、上手く誤魔化すか?) 京太郎(正直に言ったとしても、はっちゃんがどういう反応をするかわからない……) 京太郎(うーん、何か上手く収める方法はないか) 京太郎「……良子さんとデートしてました」 初美「そうですか……」 京太郎「それ以上でもそれ以下でもありません」 初美「……どうして、教えてくれなかったんですか?」 京太郎「特に、理由はありません。聞かれたら答えましたし、聞かれなかったら答えませんでした」 巴「まあ、そうですね。妥当です」 初美「っ!巴!」 巴「だって、そうでしょう。はっちゃん、ひとまずは落ち着いてほしいな。 その話は後でゆっくり出来るから」 初美「そんなの、保証がないですよ!爆弾が解除されなかったらここで私達は死ぬんですよー!?」 京太郎「……死ぬ、か」 良子「京太郎?」 京太郎「いや、なんでもありません」 京太郎(不思議とそんな感じはしないんだよな。現実感がないっていうか) 初美「もう、チャンスはないかもしれません……今聞かないでいつ聞くんですか!」 巴「だから、死なないって言ってるでしょうに」 初美「巴はどうしてそんなに落ち着いているんですか!?オカシイですよー!」 巴「だって、慌てても仕方がないでしょう。推理に参加しないんだから私達は『待つしかない』じゃない」 初美「……じゃあ今から推理に参加して……!」 巴「危険が伴うかもしれないのに?」 初美「……っ」 巴「でしょう?どの選択にも悪い部分はあるの。どれもこれもいいとこどりなんてそんなのないよ」 初美「……ぅぅ」 京太郎(……何だか嫌な空気だな。はっちゃんもいやに食い下がるし。 そんなにも『答えを聞く』ことが重要だったのかな?) 京太郎(極限状態だから余裕がないのは誰も彼も一緒なんだってことはわかる。 俺とかははるるの件があったから落ち着いてられるけど) 京太郎(どうにかしないといけないな) 京太郎(仲裁するか……このままだと本格的に喧嘩になりそうだし) 京太郎「ちょ、ちょっと落ち着いて下さい!」 巴「私は至って落ち着いているんだけどな」 初美「元はといえば京太郎が喋らないからですよー!」 京太郎「え、ええっと……」 京太郎(やっばい、押されてる。どうにかしないと) 初美「答えを聞くのは生きている今しかないんですよー!」 巴「だから、まだ死ぬとは決まった訳じゃないでしょう!」 京太郎(駄目だ、止まらない……!) 初美「巴、オカシイですよ……!そんなに冷静で!」 初美「怖いって思わないんですか!」 巴「怖いけどそれに身を任せていたら」 初美「本当は怖くないんですよねー。巴はいっつも冷静ですから」 京太郎「ちょ、はっちゃん!言い過ぎですって!」 初美「感情が死んでるんじゃないんですか、巴は!」 初美「爆弾も怖いですけど巴も怖いんですよー!」 京太郎「はっちゃん!何言ってるんですか!!!」 初美「だって……!」 京太郎「言い過ぎです、巴さんだって怖いはずです。それでも、必死に顔に出さないよう頑張ってるんです」 巴「いいよ、きょーちん。それ以上フォローしなくても」 京太郎「でも!」 巴「いいから。で、はっちゃん」 巴「――――言いたいことはそれだけかしら?」 巴「ええ、そうね。私は死んでるかもしれないわね」 初美「……と、巴?」 巴「別にいいよ。そう思ってくれても。私ははっちゃん達とは違うんだし」 巴「同じ巫女さん仲間でも人気が無いですしねー」 巴「それで、だからどうしたの?」 巴「顔に出ないから怖がってない?冷静だとおかしい?」 巴「別にはっちゃんがそう思いたいのなら思えばいい。私には関係ないし」 京太郎「巴さん……」 巴「……私も言い過ぎたね。ごめん」タッ 京太郎「巴さん、何処へ!」 巴「ちょっと気を休める為に一人にさせてくれないかな?大丈夫、自分の身は自分で護れるから」 良子「爆弾犯が乗ってる船だ、一人は危険だ」 巴「心配は無用ですよ。それはきょーちんと戒能さんは知ってるはずです」 良子「それも、そうだけど……」 巴「じゃあ、そういうことで。一旦、お別れだね」タッタッタッ 京太郎「良子さん、はっちゃんをお願いします。俺、巴さんを追いかけます」 良子「う、うん」 京太郎「それと、はっちゃん」 初美「……っ!」 京太郎「後で、謝った方がいいですよ」 初美「…………」 京太郎「それじゃあ、できる限りすぐに戻ってくるんで」タッタッタッ 良子「行ったか……」 初美「うっ、うっうっ」グスン 良子「君が抱える事情を知ってるから気持ちもわかる。だが、アレは言いすぎだよ」 良子「まあ、狩宿についてだけは知らないから何ともいえないが……」 良子「それでも、同じ仲間なんだろ?」 初美「……はい」 良子「戻ってきてからでいい。ちゃんと謝ろうな」 巴「……」スタスタスタ 京太郎「巴さん、ちょっと待ってくださいって!」 巴「……」スタスタスタスタスタスタ 京太郎「巴さん!」ギュッ 巴「……何かな」 京太郎「何かなじゃありませんよ、一人で行動すると危ないですよ!」 巴「だから、大丈夫って言ったじゃない。きょーちん、知ってるでしょう。私、普通じゃないって」 京太郎「それでもですよ。どんな力を持っていたとしても」 京太郎「女の子じゃないですか、巴さん」 巴「……」キョトン 京太郎「俺より腕っ節が強くても、心配しますよ」 巴「ふぅん。お姫様を助けに行く王子様ってこと?そうしたら私はお姫様だ」 京太郎「俺が王子様では役不足かもしれませんがね」 巴「……やっぱり、君ってば人タラシだね」 京太郎「……何か前にも同じ事を言われた気がします」 巴「事実なんだから仕方ないでしょう?」 京太郎「巴さんには敵いませんね、全く」 巴「踏んでる場数が違うからね。修羅場も、麻雀も」 京太郎「……そうですね」 巴「まあ、きょーちんてば見ていて危なっかしいから。何か、黙って見ていられないのよ」 京太郎「あはは。否定できません……」 巴「それよりも。君が追いかける相手は私じゃないはずだよ?」 巴「はっちゃんの近くにいた方がよかったんじゃない?」 京太郎「……そうかもしれません」 巴「あらら」 京太郎「でも、俺は巴さんの方が心配でした。一人にさせたくなかった」 京太郎「俺は、巴さんのそばにいたかった」 巴「……また、勘違いしそうなセリフを」 京太郎「言っときますが、本気ですよ?一番話しやすいのは巴さんですし」 巴「あはは、光栄だね」 京太郎「巴さん、気づいたらいなくなってしまいそうで怖いんですよ」 巴「大丈夫、私はいなくならないって」 瞬間、手に力を込めて巴さんを自分の元へと引き寄せる。 「わっ」 何だか慌てたような小さな声が聞こえたが気にしない。 飛び込んでくる巴さんの体を力強く抱きしめる。 「あ、あの……きょーちん?」 「巴さんは思えばいつも一人なんですよ」 そうだ。巴さんは誰かと談笑したりすることはあれど、自然と輪から離れていた。 彼女は一歩引いた所から俺を。他の皆を見ている。 「だから、引き寄せただけです」 「え、えっ」 「来ないなら引き寄せれば、もう逃げませんよね」 言葉をかみしめ、離さないように。ぎゅっと力を込める。 「あ、あのね……そういうのは、好きな女の子にやるものじゃないの?」 「そうなんですか、初めて知りました」 「嘘つけ」 互いにくっくっと喉を鳴らして笑う。 喧騒から遠ざかった廊下で俺と巴さんはお互いの存在を確かめるかのように。 ぎゅっと。 ずっと。 抱きしめる。 「ねえ、きょーちん」 「何でしょう」 「今まであだ名で呼んでたんだけど、その……ね」 「京太郎。名前で呼んでいいかな」 京太郎。基本的にあだ名で人を呼ぶ巴さんにとっては特別。 そう考えると、心の中が暖かくなった気がした。 「勿論。それを断る理由なんて俺にはありませんよ」 「……よかったぁ。断られたらどうしようかと」 「いやいやいや。断る訳ないじゃないっすか」 彼女なりに勇気を出したのだろう。首元に吐いた息が強く吹きかかる。 その生暖かさが彼女の気持ちを代弁しているかのようだ。 「京太郎」 「はい」 「ありがと」 「どういたしまして」 「京太郎は私なんかにも優しくて」 「巴さんは俺の大切な人だから当然ですよ」 「うん……」 巴「……それで、いつまで抱きしめてるのでしょうか?」 京太郎「あっ、すいません……」 巴「私はいいんですけどね。こういう所、見られたらまずいんじゃないんですか?」 京太郎「あはは……だけど、心配無用っすよ。皆、怖くて中にいるでしょうし」 巴「爆弾解体に動いている人がいるかもしれませんよ?」 京太郎「いたとしても、僅かですよ」 巴「まあ、私達としてはいてくれないと困るんですけどね……」 京太郎(あれは……ブレードチルドレン!って、何だよブレードチルドレンって!) 浅月「ん?お前はいつぞやのカップルの片割れじゃねぇか」 理緒「あー、メイド喫茶によく来る人だー!」 京太郎「……な!」 京太郎(な、なんか知らないけどヤバいのか?) 巴(この人達……血の匂いがぷんぷんしますねぇ) 浅月「それで、お前達はこんな所で何をやってるんだ?」 京太郎「そっちこそ。ロリコンは犯罪だぞ?」 浅月「ロリコンじゃねーよ!誰がこんなキーホルダーにぶら下げれそうなガキなんか!」 理緒「……こーすけ君、怒るよ?」 浅月「わ、悪かったからブツをしまえって……」 理緒「わかってくれるならいいの♪」 京太郎(ど、どうしよう?こいつら、よくわかんねーけど怖いぞ?) 豊音「あー、京太郎君だー」ダキッ 京太郎「ト、トヨネさん?」 巴「貴方は……確か、姉帯さんでしたっけ」 豊音「うん!そうだよー」 京太郎「ちょ、抱きつかないでくださいって」 豊音「えへへー、嫌だよー!京太郎成分が足りないんだよー」 京太郎「どんな成分なんですか、それ……」 浅月「……あー、ご馳走様です」 理緒「何か、毒気抜かれちゃったね」 浅月「とりあえず、こいつらはほったらかしでもいいだろ」 理緒「そだね……」 タッタッタッ 京太郎「何だか、助かったみたい?」 巴「姉帯さんに感謝ですね」 豊音「?」 京太郎「とりあえず、良子さんの所へ戻りましょうか」 京太郎「それで、どうしてトヨネさんはここに?」 豊音「皆で息抜きしようってことで引率の先生がチケットをくれたんだよー」 豊音「でも、こんなことになっちゃってショックだよー」シュンッ 豊音「熊倉先生は爆弾解除の為に行っちゃうし、シロはいつの間にかにいなくなっちゃって……」 豊音「それで皆で別れて探してるんだよー」 京太郎「そうなんですか……」 京太郎(どうしようか?手伝ってあげるべきかな?) 京太郎(でも、良子さん達を放っておく訳にはいかないし……) 京太郎(良子さん達をこれ以上巻き込みたくないしなぁ) 京太郎(もし、手伝うなら俺一人だな) 京太郎「よければ、手伝いましょうか?」 豊音「えっ、いいのっ!」 京太郎「困っている友人を見過ごせませんよ」 豊音「……う、ううっ」ポロポロ 京太郎「ちょ、何で泣くんですか!」 豊音「だってだってー!京太郎君が優しいからいけないんだよー」 豊音「そんな事言われたら泣いちゃうよー!」 巴「あーあ、泣かしちゃいましたね」 京太郎「人事みたいに言わないで下さいよ……」 巴「人事なんだけどねぇ……まあ、きょーちんがそうするなら止めないよ」 巴「でも、十分に注意した方がいいよ?さっきの人達に見つかったら……」 京太郎「わかりました、注意します」 巴「私は先に戻って事情を説明するから。安心してくれていいよ」 京太郎「ありがとうございます、では行きましょうか。トヨネさん」 豊音「うん!」 タッタッタッ 巴「……行きましたか」 巴(二人共、気づいてないんですかね。捜し人はもう死んでるかもしれないってこともあるかもしれませんよ?) 巴(それに、戒能さん達だって無事かどうか) 巴(今のこの船は相当やばい状況だというのに) 巴「ま、私は私の考えで動かせてもらいますよっと」 豊音「ふんふふふーん♪」 京太郎「ごきげんですね」 豊音「だって、一人は寂しかったんだもん」 豊音「ぼっちじゃないよー!」 京太郎「あはは……」 京太郎(さてと、何処から探そうか……まあ、さっきの人達に遭遇しても何とかごまかせば大丈夫だろ) 豊音「~~~♪」ダキッ 京太郎(アトヨネさんが離してくれれば個別で捜せるんだけどなあ……まあ、そこは置いといて) 京太郎「トヨネさん、皆が行きそうなとこって心当たりありますか?」 豊音「んー?シロはどっかで寝てるかもしれないしエイちゃんは船のカジノかな?外国人とか多くいそうだし。 胡桃はどうだろう?塞は積極的に動いてるかもしれない?」 京太郎(……とりあえず、シロさんは休める所、エイさんはカジノ? 他二人は予想がつかないってことか) 京太郎「じゃあ、カジノで」 豊音「了解だよー。エイちゃんいるといいなー」 【カジノ】 京太郎「……」 豊音「……」 エイスリン「ア、トヨネ!」 京太郎「…………普通にいましたね」 豊音「…………うん」 エイスリン「ドウシタノ?ソンナカオヲシテ?」 豊音「心配したんだよー!!!」ビエーン エイスリン「????」 京太郎「とりあえず、一人見つけることができてよかったですね」 豊音「よかったよー!!!」 エイスリン「トヨネ、ダイジョブ!」エヘーン 豊音「大丈夫じゃなかったんだよー!一人で心細かったんだよー!」 京太郎「さてと、どうしようか?」 京太郎「仮眠室に行きましょう」 豊音「シロが寝てるかもしれないねー」 エイスリン「シロ、キットイルヨ!」 【仮眠室】 京太郎「……」 シロ「……ダルい」 京太郎「本当にいましたね……」 豊音「シロー!」 エイスリン「シンパイシタ!」 シロ「……えっ」 京太郎(とりあえず、これで三人確保ってとこか) 京太郎(それにしても、順調過ぎやしないか?) 京太郎(これだったら俺が手伝わなくてもみつかったんじゃないかな) 豊音「もうっ、一人で行動したら危ないんだからねー!」 エイスリン「ヒトリ、ダメ!ゼッタイ!」 シロ「…………」 京太郎(後は二人か。無事だといいんだけど) 京太郎(何か嫌な予感がするんだよなぁ) 京太郎「ということでこれで三人な訳ですが」 シロ「ダルい……」 エイスリン「シロ!ネチャダメ!」 豊音「ぼっちじゃないよー!」 京太郎「うーん……残り二人な訳だがどうしようか」 京太郎「忘れちまったさ……満足なんて言葉は(真面目に捜す)」 豊音「???」 エイスリン「マンゾク!マンゾク!」 シロ「……」 京太郎「という訳で真面目に探しているわけですが」 エイスリン「ダレモイナイ」 シロ「そりゃあ、こんな時に外に出る人いない」 豊音「二人共どこにいったのかなー」 京太郎(……こんなに探してもいないなんてもしかしたら二人共) 京太郎(テロリストに襲われてこの世に、いないかも……) 豊音「ん?どうしたのー?」 京太郎(もしそうだとしたら、俺はどうすればいい?) 京太郎(この三人だけでも護るように動くべきじゃないのか?) 京太郎(決断したくはないけどな) 【二人共、見つかりませんでした】 京太郎「……いませんね」 豊音「何処行っちゃったのかなー」グスン エイスリン「サエ……クルミ……」 シロ「…………」 京太郎「とりあえず、一旦戻りましょう。俺も人を待たせていますし」 シロ「ねぇ」 京太郎「どうしましたか?」 シロ「思ったんだけどさ」 シロ「……その、待たされてる人は『本当』に安全なの?」 シロ「待っているのは外なんでしょう?なら、人がいるとこで待たせておくべきだったんじゃ」 京太郎「……!」 京太郎(しまった……!俺が巴さんを追いかけてからどれくらい時間がたった?一時間は経ってるぞ!) 京太郎(心配しているに決まってるじゃないか!) 京太郎(それに、安全な場所で待ってて下さいってどうして言わなかった!!!) 京太郎(……くそっ!) 京太郎「すいません、少し急ぎます……!」 京太郎(お願いしますから……無事でいて下さい!) 京太郎「……あ」 豊音「誰も、いないよー……っ」 エイスリン「モヌケノカラ」 シロ「やっぱり……」ハア 京太郎「やっぱりってどういうことですか……!」 シロ「何かさ、誰かが捕まったって外で話してるのを聞いたから……」 シロ「もしかすると塞達かもしれないし、君の知り合いかもしれない」 京太郎「……あ、あ」 京太郎「俺のせいで……!」 シロ「それは違う。君は背負いすぎ」 京太郎「……」 シロ「とりあえず、元いた所に戻ろう?」 京太郎「……はい」 ザワザワザワ 京太郎「三人共、ここにいて下さい……!」 シロ「……まぁ、普通に考えればここにいると思うけど」 エイスリン「ダイジョブ!」 豊音「京太郎君、元気出して?ね?」ナデナデ 京太郎「……」 豊音「ぎゅーっ」 京太郎「あの、人の目もあるんで恥ずかしいんですが」 豊音「いいのいいの、哀しい時はおねーさんに甘えなさいー」 京太郎(うう、こんな時なのに胸の感触が伝わってきて……!) 京太郎(うぐぐぐぐ、耐えろ!耐えろぉ!) 京太郎「そ、それで三人は……!」 京太郎「……いない」 豊音「二人共どこにいったの……」 エイスリン「ウミノモズク……」 シロ「それを言うなら海の藻屑」 京太郎「物騒なこと言わんで下さい!」 ギャースカギャースカ 胡桃「うるさい、そこっ!」 塞「ちょっと、胡桃!今は注意してる場合じゃ……」 「「「「「「あ」」」」」」 豊音「うわああああああああああああんん!無事でよかったよおおおおおおおおおおおおお!!!」ダキダキダッキ 胡桃「ちょ!苦しいよ、トヨネッ!」 塞「全く……三人共何処をほっつき歩いていたの?心配したんだよ?」 シロ「それはこっちのセリフ。私達も捜してたから」 エイスリン「ミンナ、イッショ!」 塞「まあ、三人共怪我もなくてよかったけどさぁ」 京太郎(これで、宮守の人達については解決か) 京太郎(後は……) ピンポンパンポーン 『ゲームを楽しんでいますか、諸君。勇気ある者達の奮闘により爆弾は解除の方向に向かっています』 豊音「やったよー!」 胡桃「トシ先生がやったんだね!」 京太郎(トシ先生……一体何者なんだ?) 『ですが、このまま解除され皆様方が生きて帰るのは少々面白みにかけますよね?』 京太郎「いらねーよ、そんな面白みは!」 シロ「……はいはい、落ち着く落ち着く」ナデナデ 『ということで、人質を用意させていただきました』 京太郎(ヤバい、何か予想がつくぞ) 京太郎(どう考えても……!) 『薄墨初美さんの保護者様はこの船にいらっしゃいますか?いらっしゃいますよねぇ』 京太郎(……!というか保護者ってそりゃあしゃーないけどさ!) 『もし、いらっしゃるのでしたらこの船の麻雀室にお越し下さい。歡迎致しますので。 ああ、誰も来ない場合は問答無用で爆弾を爆破させますので』 京太郎「……笑えないジョークにも程があるぞ!」 『では、また会える時まで』ブツン 京太郎「……はっちゃん」 京太郎(一緒にいた良子さんについてはどうしたんだ? 放送では呼ばれなかったけど……逃げることができたのか?) 京太郎(それに巴さんはどうしたんだ?) 京太郎(ただひとつ確かなのは……このままだとはっちゃんは死ぬ) 京太郎(見捨てるか、見捨てないか) 京太郎(そんなの決まってるだろうが!) 京太郎(いいぜ、高遠。やってやろうじゃないか) 京太郎「……だけど」 京太郎(死ぬかもしれないんだぞ!?) 京太郎(そ、そうだよ。良子さんや巴さんが助けてくれる) 京太郎(俺は……俺は……!) 1助けに行く。 →2助けに行かない。 京太郎(そうだよ、これがたったひとつの冴えたやりかたなんだ) 京太郎(命あってのもんだし……) 『京太郎ー』 京太郎(……っ!) 『困った時は頼りにして欲しいですよー』 京太郎(…………っ!) 『私がそばにいますから』 京太郎(――――――!) 京太郎(クソックソッ、クソッタレッ!) 京太郎(見捨てられる訳……ないだろ!) 京太郎(俺を悪霊から救ってくれた人を!) 京太郎(悩んでる俺に真っ向からぶつかってきてくれた人を!) 京太郎(無様な過去を知ってなお、優しく抱きしめてくれた人を!) 京太郎(怖いさ、すっげー怖い。逃げ出したい、投げ出したい!) 京太郎(それでも、俺は) →1助けに行く。 2助けに行かない。 京太郎(助けに行くのが男だろうが!) 京太郎(今度は俺の番) 京太郎(俺が、君を助ける) 京太郎「……すいません」 豊音「ど、どうしたの?」 京太郎「ちょっと、お手洗いに」 豊音「本当だよね?薄墨さんを助けに行かないよね?京太郎君まで捕まっちゃったら嫌だよー」 京太郎「大丈夫ですって。きっとあれはブラフですから」 豊音「本当に?」 京太郎「ええ。誓ってもいいぐらいですよ。それに、俺もはっちゃんも無事に戻ってきますって」 豊音「約束だよー、破ったら、嫌だよぉ」 京太郎「はい、約束です……」 京太郎(ありがとうございます、心配してくれて……でも俺は――死ぬ覚悟で行きます) 京太郎(例え、俺が死のうとも……はっちゃんだけは無事に逃がす!) シロ「それよりも、早く行ったら?お手洗い?」 京太郎「そうですね、じゃあなるべく早く戻ってくるんで」 シロ「……頑張って」ボソッ 京太郎「……はい。さようなら」 シロ「違う。こういう時は――またね。この方がいい」 京太郎「ですね。じゃあ小瀬川さん」 シロ「うん」 「また、会いましょう」「また、会おうね」 京太郎「そういえば、巴さんは……」 京太郎「豊音さんを手伝う時、別れたまんまだけど大丈夫なんだろうか?」 京太郎「心配だな、それに同じく保護者的なものだし」 京太郎「捜すか……」 京太郎「いなかったら、一人で行くしかないな」 京太郎「見つからない……」 京太郎「まあ、いいさ。最初から俺一人で行くつもりだったんだ」 京太郎「絶対、助けてみせる」 【麻雀室】 京太郎「来たぞ、高遠!」 高遠「ほう、恐れず来ましたか。ようこそ、須賀京太郎君」 京太郎「御託はどうだっていい。人質を返せ。話はそれからだ」 高遠「まあ、そんなに慌てなくとも返しますよ」バッ 初美「京太郎……」 京太郎「大丈夫ですか、はっちゃん」 初美「私は大丈夫ですよー……」 高遠「おっと。残念ですが、無事に帰すわけにはいきません。それではつまらない、そうでしょう?」 京太郎「ふざけんなっ!勝手に巻き込んでるんじゃねえ!」 高遠「おお、怖い怖い。そうですね、ゲームをしましょう。そのゲームで君が勝てたら無事に返します。 妨害もしませんよ」 京太郎「本当か?」 高遠「ええ、私は嘘はつきません」 京太郎(どうする?) 京太郎「受けてやるよ、そのゲーム」 高遠「その意気です。そうでなくちゃ面白くない」 京太郎「御託はいい。さっさと説明しろ。ジェンガか?カードゲームか?何でも来いよ」 高遠「ふふっ。やるのはあなたも好んでいる麻雀ですよ」 京太郎「……っ」 京太郎「ルールは簡単です。君が一位を取ればいい」 京太郎「それだけか?」 高遠「ええ、それだけですとも。ただし――これをつけてもらいます」 京太郎「これは……?」 高遠「ちょっとした仕掛けみたいなものです。何、点棒を失うごとに血液を抜くんです」 京太郎「……!」 高遠「確か、男性の致死量は2000ccでしたっけ?全部抜かれたらどうなるんでしょうねぇ」 高遠「それでは点棒千点ごとに100ççでも抜きましょうか。大丈夫です、勝てばいいのですから。 勿論、手心なんて加えてはダメですよ?どんな者が相手でもね?」 京太郎「……テメエは参加するのかよ」 高遠「私ですか?参加したいことはしたいのですが……これから会わなくちゃいけない者がいてですね。 代わりの者を用意させていただきました」 京太郎「逃げるのか!」 高遠「逃げませんよ。もし貴方が勝てたら正式に御相手いたします。まずは小手調べということで」 高遠「出番ですよ、皆様方」 流「よくわからねぇけど面白そうじゃねぇか」 ドットーレ「ふん……これもフランシーヌ様の笑顔を見る為」 コロンビーヌ「まぁ、アタシは面白ければいいワケよ」 京太郎「……!」 流「おいおい高遠さんよォ、こいつを倒せば潮達の場所を教えてくれるんだろうなァ」 高遠「ええ、勿論ですよ。私は約束を破ったことがないのですから」 流「ま、期待してるぜ?どうせ、俺が勝つんだしよォ」 ドットーレ「我らの願いもだ。フランシーヌ様を笑顔にする方法を教えてもらうぞ」 高遠「ええ、ですから……お願いしますよ?」 京太郎(や、ヤバい……!こいつら、ヤバい!) 高遠「では、始めて下さい。誰が最下位になるか楽しみです」 流「ま、精々楽しませてくれや」クック コロンビーヌ「えー。ヤル気でなーい。アタシ負けていいかなー」 ドットーレ「……」 京太郎(いやいやいやいや!無理だろ!こいつら倒すなんて無理だからね!?) 京太郎(ひいいいいいいい!死ぬって、絶対死ぬってェ!!!) 京太郎「あ、あのォ……」 流「ん?どうかしたか?」 京太郎「皆さん。高遠さんよりも俺の方につきませんか」ニヤリ 流「へェ……そこまでの大口叩くんだ、メリットはあるんだろうなァ」 コロンビーヌ「アタシはおかしい方が好きだからー。どっちでもいいよー」 ドットーレ「フランシーヌ様を笑顔にしてくれるならどちらでも構わん」 京太郎(よっしゃ!乗ってきた!) 京太郎(ここからが正面場だぞ、須賀京太郎ッ!) 京太郎「とりあえず。貴方達は同じ目的なんですか?」 流「違うっての。たまたま興が乗って付き合ってるだけだ」 ドットーレ「そうでなければ誰が人間などと」 コロンビーヌ「い~じゃない。今は活動休止中なんだから、アタシ達」 京太郎(とりあえず、あのおっさんが一番説得すべきかな?女の子の方は勝手にこっちにきそうだし) 京太郎(あの若い兄ちゃんはすっげー余裕ぶっこいてるしなー。この状況楽しんでるだろ!?) 京太郎(とりあえず、若い兄ちゃんから説得しよう) 京太郎「天才なのに人生楽しめないとかwwwwww天才wwwwwwwwww」 流「あ?」 京太郎(ヤバい地雷踏んだ) 流「……おもしれェな、お前。俺を真っ向からぶん殴りやがった奴はテメエで三人目だ」 京太郎「へ?」 流「そこまで言うんだ、テメエは俺を愉しませてくれんだろ?」ニタア 京太郎(ヤバいスイッチ入れたんじゃない、俺!?) 流「お前等は引っ込んでろや。邪魔立てはすんなよ」 コロンビーヌ「まァ、いいけどさ」 ドットーレ「元より興味が無い。勝手にやってろ」 タッタッタ 京太郎(やった!二人減った!これでなんとかなる!!) 流「まァ、麻雀をやる訳だが。後、二人は適当に連れてくるわ」 流「逃げんなよ?」 【東一局】親流 配牌 京太郎(ダメっぽい) 流(ちっ、来ないじゃねェか) モブ(あ、終わった) 雑魚(ヒャッハー!汚物は消毒だァ!) 流(ま、ああは言ったが正直どうでもいいんだよなァ) 流(凄んではみたけどやる気が出ないわ) 流(煽ってきた度胸は褒めてやってもいいけどよ) 流れ(適当にやりますか) 京太郎(命がかかってるんだ……!命が……!) 京太郎(少しでも放出は抑えないと!) モブ「」 雑魚(調子が良すぎてビビるんだけど!) 雑魚「ロン」 モブ「えっ」 雑魚「ひゃっはー、役満だーーーっ」 モブ「えっ、えっ」プシュッ モブ「~~~~~~~~~~!!!」 流「……はァ」 京太郎「な、な……!」 モブ「」 流「……あーあ、一人欠けちまったな」 (勝利条件を満たさなかったため)ゲームオーバー 初美「祝!」 京太郎「初ゲームオーバー!」 ウオオオオオオパチパチパチパチ 初美「という訳でゲームオーバーなのですよー」 京太郎「いきなり役満とか考慮してねェよ!」 初美「もうこれで……おしまいですよー」 鹿児島で巫女さん、カン! 京太郎「終わらせるないでくださいよ!」 初美「えー」 京太郎「えーじゃありません!とりあえず、ゲームオーバーということなのでクイックロードの説明をしないといけないんですから」 初美「ということで説明開始ですー」 京太郎「まずはプラン1。この対局をやり直すということです」 初美「わかりやすいですねー」 京太郎「ペナルティーは誰かの好感度がランダムで少し下がる程度ですね」 京太郎「プラン2。対戦相手の選択からです」 初美「藤田作品は地雷なのですよー。おとなしくモブ連合でよかったのに」 京太郎「そのモブが役満出したのはどうなんですかね……」 初美「運が良かったってことですー」 京太郎「俺達的には悪いんですけど!」 初美「ともかく!これを選ぶ場合のペナルティーは登場キャラ二人の好感度が下がりますよー」 京太郎「二人ならいいんじゃね?もう会いそうもない人達とか」 初美「それでいいと思ってるんですかー!」 京太郎「えっ」 初美「そういうことをしてると罰が当たるかもしれませんよ?」 京太郎「うっ……プラン3は船に乗った所からスタートです」 初美「高遠なんていませんよー!」 京太郎「それじゃあ平和に終わるのかな……」 初美「終わりませんよ?死亡フラグは解除してませんし」 京太郎「じゃあダメじゃんか!」 初美「うるさいですねー!」 京太郎「ペナルティーは三人好感度が下がりますよー。東横さんの記憶を薄くしましょうー」 京太郎「アホかァ!!!」 初美「これでライバルは減るのですよー、ふふふ」 京太郎「その理屈はおかしいだろ!第一好感度減少はランダムだからな!?」 初美「嫌ですねー、冗談ですよー」 京太郎「冗談に聞こえねーよ!つーか、死亡フラグごと取り消すのはないわけ!?」 初美「えっ」 京太郎「えっ、じゃなくて。俺は巫女さんとのんべんだらりとイチャイチャしたい訳!」 京太郎「だからそういう選択肢が欲しい!なァ!」 初美「そんな貴方に!プラン4!なんと、このプランは死亡フラグが消えるのですよ!」 京太郎「FOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」 初美「喜び過ぎですよ!?」 京太郎「だって……だって!ようやく落ち着いた恋をできるんだって……」 初美「な、何も泣くことは……」 京太郎「そもそもラブってねーよ!最近地雷原でタップダンスしてばっかじゃねーか!」 京太郎「せめてこの章ぐらい安心感よこせェ!次で修羅場になってもいいから!」 初美「えー……」 京太郎「お願いします、何でもしますから!」 初美「ん?今、なんでもするって言いましたよねー」 京太郎「ファッ!?」 初美「じゃあプラン4の説明です!さっき言った通り、このプランは死亡フラグ解除! 船は大人のシックなデート!ブレチル?そんなのいませんよー!」 京太郎「やったー!!」 初美「ただし、代償は大きいですよー」 京太郎「代償なんて捨ててかかってこいよ!ただし、代わりに誰かが死ぬのは勘弁な!」 初美「まず代償は巫女さん全員の好感度減少」 京太郎「でかっ!」 初美「まあ、死亡フラグ解除なんですから当然ですー」 京太郎「何もしないで解除だから仕方ないか」 初美「加えて、白糸台の菫さんをイジメます!」 京太郎「なんでだ、菫さん関係ないだろ!」 初美「ブラックジョークなのですよー」 京太郎「……ったく。後もう一つはなんですか」 初美「もう一つは東横さんです」 京太郎「長野勢のメインヒロインは東横さんですが」 京太郎「えっ、咲じゃねーの?」 初美「……」 京太郎「いや、無言にならないでくださいって」 初美「話を戻しますよ。現在の京太郎さんは実は東横さんが見える状態なんです」 初美「つまり、それをなくすということなんですよー」 京太郎「また、見えなくなっちまうのか?」 初美「そうですねー。また一からやり直しです。過去を見つめなおす事が必要です」 京太郎「……」 初美「最後に一つ。宮永さんが鹿児島に来ます」 京太郎「!?」 初美「どっちの宮永さんかはないしょです。どっちも来るかもしれませんしねー」 京太郎「そ、そうか……」 初美「つまり、意地でも清澄とは決別なり和解なり決着をつけなければいけません」 京太郎「おっけー。これで説明は終わりだな?」 初美「はい!」 初美「狂気度の方がいい人もいるみたいですよー」 京太郎「えっ!嘘だーーーー!誰がそんなことを-ーーー-!」 初美「まあ、望んでる人がいるからもう一つ作りましょう、プラン5ですー」 京太郎「うェーーい!」 初美「好感度は全く下がりませんが狂気度が上がりますー!」 京太郎「まーた、俺が裸で襲うのか」 初美「京太郎になら……私……」 京太郎「いやいや、ダメでしょ。それで戻るとこはどこですか?」 初美「それは狂気度をどれだけ上げるかにかかってますねー」 初美「このプランは当たってから考えることにしますよー」 初美「今度こそ説明は終わりですよー」
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まとめwiki 京太郎「ここが麻雀学園都市か……」 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」 咲「2本場だね京ちゃん」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」いちご「3本場じゃよ京ちゃん」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」 ゆみ「4本場らしいぞ」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」智美「5本場らしいぞー」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」衣「6本場だぞ、きょーたろー」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」憩「7本場やね、京ちん」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」小蒔「8本場ですね」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」霞「9本場みたいよ」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」数絵「10本場よ」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」咏「11本場だねい」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」和「12本場ですよ」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」優希「13本場だじぇ!」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」桃子「14本場っすよ」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」やえ「15本場だな」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」灼「16本場だから」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」華菜「17本場だし!」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」美穂子「じゅうはちほんばです」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」美春「19本場です」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」純代「20本場ですね」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」星夏「21本場だそうです」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」初美「22本場ですよー」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」巴「23本場ですね」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」春「……24本場」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」照「……京ちゃん、25本場だよ」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」まこ「京太郎、26本場じゃな」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」梢「27本場ですよ、須賀さん」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」豊音「28本場だよ~」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」穏乃「京太郎、29本場だよ!」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」憧「30本場ね、京太郎」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」エイスリン「31本場ダヨ!」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」胡桃「32本場だよっ!」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」マホ「33本場です、須賀先輩!」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」佳織「えっと34本場……かな?」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」もこ「……35本場」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」晴絵「やぁ、36本場みたいだね」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」睦月「うむ……37本場だ」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」はやり(28)「38本場だよ☆」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」淡「キョータロー39本場!」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」菫「節目の40本場だな」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」尭深「……41本場です」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」誠子「42本場だね」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」洋榎「43さんころり~♪」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」恭子「44本場やな」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」漫「45本場やで」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」絹恵「46本場やでお姉ちゃん」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」由子「47本場なのよー」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」美幸「48本場なのよーもー」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」澄子「49本場になります」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」友香「50本場なのでー!」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」莉子「51本場だよね……?」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」初瀬「52本場だってさ」【安価】 【咲】京太郎「ここが麻雀学園都市か……」紀子「53本場じゃない?」【安価】 +参考URL 参考URL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346251362/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346849682/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347282485/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347549620/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347893962/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1348250786/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1348590533/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1349098931/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1349713310/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350142807/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350658870/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351264506/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351695457/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352128278/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352821936/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1353855431/ http 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京太郎「家を出たぞ!」 京太郎「さてと、道中誰と話そうか」 小蒔「……」ウズウズ 京太郎「……?」 小蒔「……」ソワソワ 小蒔「……」チラチラ 京太郎「えっと」 小蒔「ひゃい!!」 京太郎「どうしたんですか、そんなにそわそわして」 小蒔「えっと、ですね……その」 京太郎「なにか、俺に至らないことでもありましたか?」 小蒔「そうじゃないんです! ただ、ちょっと緊張しちゃって」 小蒔「いつもと違う雰囲気の京太郎さんを見てたら……近寄りがたくて」 京太郎「はは、そんなことですか」 京太郎「どんな服装でも俺は俺ですよ?」 京太郎「ね?」 小蒔「本当ですか……」 京太郎「ま、保証はできませんけど」 京太郎「少なくとも、今の俺は俺です」 小蒔「……はい」 京太郎「だから、そんな悲しそうな顔しないでくださいよ」 小蒔「そ、それじゃあ……」 京太郎「俺にできることならまあ、何でも。ははっ、これは言いすぎですね」 小蒔「約束してください。いつまでも、ずっと。忘れないでください」 小蒔「私達と過ごした日々を。今の京太郎さんが浮かべてる笑顔を」 京太郎「……はい」 小蒔「ごめんなさい、こんな雰囲気嫌ですよね?」 京太郎「そんなことないっすよ。今、この瞬間。俺はすっげー楽しいんですから」 京太郎「だから、小蒔さん」 京太郎「今を楽しみましょう」 小蒔「はい!」 【永水女子高校】 京太郎「到着しましたね」 霞「ええ。用事はこの先よ」 京太郎「俺、大丈夫なんですかねぇ……」 春「私の服の中に隠れながら」ボカッ 初美「あほなこといってるんじゃないですよー!」 春「それなりに本気だったんだけど」 巴「大丈夫なのかしら、こんな調子で……」 小蒔「大丈夫ですよ!」 モブ女子1「ちょっとちょっと」 モブ女子2「暴れんなよ……暴れんな……」 モブ女子3「あら^~いいですわね~」 モブ女子4「私自身、あのお方に求婚する喜びはあった」 ザワザワ 京太郎「……すいません」 霞「……なにかしら」 京太郎「もっと、男なんて穢らわしいわ! 的な反応を予想してたんですけど」 初美「……女子高ですからねー。出会いなんて無いですからねー」 春「そんな所に颯爽と現れた執事の青年。いける」 京太郎「わけがわからないよ」 ザワザワザワ モブ女子5「ちょ、押さないでよっ! きゃっ」トテッ 京太郎「おっと」シュタッ モブ女子5「い、痛くない……」 京太郎「大丈夫ですか、お嬢様」 モブ女子5「は、はい!」 京太郎「それはよかった」ニコッ モブ女子5「」キューン 京太郎「それでは、用事があるので。行きましょうか、皆さん」 霞「…………タラシだわ」 春「やっぱり連れてこないほうがよかった」 初美「余計なことをしちゃったのですよー」 巴「……はぁ」 小蒔「???」 【部室】 霞「部室よ!」ババーン 京太郎「…………汚いですね」 巴「まあ、家で掃除をしているのに学校でも掃除なんてイヤだーって皆が……」 春「めんどくさい」 初美「かったるい」 霞「小蒔ちゃんにやらせたらものを壊しちゃうかもしれないのよねー」 巴「私だけがやるのも疲れますし」 小蒔「え、えっと……」オロオロ 京太郎「思ったよりしんどそうだなあ……」 京太郎「……無理に決まってるでしょう、こんなの!」 霞「だと思ったわ……」 春「それでも頑張った方。前よりは格段に綺麗になった」 初美「これでまた汚せますよー!」 京太郎「」ギロッ 初美「はうっ」 巴「ともかく。ご飯を食べてたら終わりません。引き続き、掃除と片づけを行えば終わるでしょう」 小蒔「頑張りますっ」フンス 京太郎「俺は頑張りたくないんですけどねぇ」 京太郎「お、終わったー!」 霞「……もうへとへとね」 初美「普段から掃除をしていればこんなことにはならなかったんですよー!」 巴「全く……もう」 春「黒糖美味しい」ボリボリ 京太郎「うーん、このゴーイングマイウェイっぷり」 小蒔「お疲れ様です、京太郎さん」 京太郎「明日は筋肉痛になるんじゃないんでしょうか……」 霞「そうねぇ。明日の仕事はなしにしたいくらい」 春「それができたら苦労はしない」 京太郎「とりあえず、帰りましょう。お腹が空いて……」 春「早く帰って寝たい」 霞「お疲れ様、京君」 京太郎「本当に、ですよ。すっごく大変だったんですから」 霞「……」プイッ 京太郎「目をそらさないでください」 霞「うふふ」 京太郎「笑ってごまかしても駄目ですよ?」 霞「ごめんなさいね。仕事とはいえ、京君には負担でしょう?」 京太郎「もう、そんなこと言われたら……」 霞「あら、この言い方は卑怯だったかしら?」 京太郎「はい」キッパリ 霞「……今度埋め合わせをするから、ね?」 京太郎「約束ですよ?」 霞「ええ。今度、美味しい茶屋にでも行きましょう。ごちそうするわ」 霞(自然な感じでデートに誘う! 鉄則ね!) 京太郎「それは楽しみっすねぇ! 霞さんおすすめのところなら期待できそうです!」 霞(やったわ!) 京太郎「ははっ……楽しいなぁ」 京太郎「こんな風に、笑い合って。時々、ばかみたいなことやって」 京太郎「俺、鹿児島に来てよかった。理由はどうであれ、ここに来なければ知り合えなかった」 霞「それは何よりだわ。私達としても、京君と知りあえてよかったって思ってるし」 京太郎「……ええ」 霞「ね、京君」 京太郎「はい」 霞「今、君は幸せ?」 京太郎「……わかんないです」 京太郎「前なら、そう言ってたと思います」 京太郎「でも、今ならハッキリ言えます」 京太郎「俺は――幸せです!」 ――――ハッピーエンドは訪れない。 「しあわせって、なんだっけ」 「まーじゃんって、なんだっけ」 「いきるって、なんだっけ」 「あのとき、かわしたやくそくはなんだっけ」 「くらい、さむい、いたい、しにそうだ」 「ともだちも、かぞくも、」 「なにも、ない」 最終章――――籠の島で光子さん。 「だぁれも、いきのこれない」 「たすけて、たすけて」 「かすみさんはしんだ。ともえさんはばらばらになった。はっちゃんはつぶされた。はるるはえぐられた」 「こまきさんは、にえになった」 「あ、あぁ」 「おれは、きっと、まちがえた」 「もう、もどれないくらいに」 【朝・自室】 京太郎「……うーん、だるい」 京太郎「まあ、身体は動くし大丈夫だと思うけど」 京太郎(それにしても、早く起きすぎたな……) 京太郎(携帯は……迷惑だろうしやめとこう) 京太郎(きばらしに外にでも出るか) 京太郎「……高台に行ってみるか」 【高台】 京太郎(ここからだと街の景色が一望できるなー。今まで夜しか来なかったから新鮮新鮮) 京太郎「……ふぅ。何だか眠くなってくる暖かさだぜ」 京太郎「お前もそう思わないか?」 ???「…………」 京太郎「なぁ、咲」 咲「……京ちゃん」 京太郎「こうして二人きりなのは久しぶりか? ははっ、鹿児島で二人きりだなんてもんになるとは思ってなかったけど」 京太郎「それで、せっかく出会えたんだ。色々と話そうじゃねぇか」 京太郎「何でか、前よりも頭がすっきりしていてな。今なら落ち着いて話せる気がするんだよ」 咲「……わかった」 咲「あのね、京ちゃん」 咲「京ちゃん!デートだよデート! 」 京太郎「……は?」 咲「…………」 京太郎「………………」 咲「…………えっと」 京太郎「そんな満面の笑みでデートって言われても困るんだけどなぁ」 京太郎「それ以前に、俺とお前はデートする間柄じゃねーから!」 咲「……その、ね。デートをするのと並行して誤解をとこうと」 京太郎「じゃあ、何でそれを先に言わねーんだよ」 咲「ひ、久しぶりにあったから?」 京太郎「質問に質問で返すなよ……まぁ、いいよ。とりあえずそこ座れ」 咲「う、うん」 京太郎「それで、誤解を解くって何のだよ? あんだけのことやっといてよ」 咲「ち、違うんだよ、京ちゃん!」 ~少女、説明中~ 京太郎「つまりだ、あの手加減は俺を気遣った為にやったこと? その後のボコられについては関与してねーってか?」 咲「そ、そうだよ……?」 京太郎「あのなぁ……」 京太郎「ざけてんじゃねぇぞ、咲」 京太郎「俺がいつそんな事頼んだんだよ> つーか言ったよな、本気でやってほしいって」 京太郎「正直言ってすっげーむかつくってレベルじゃねーよ。 つまりさ、手加減して喜ばせておけばいいやーって思われてたってことじゃん?」 京太郎「そら、ブチ切れるだろうが。今までの練習全否定じゃねーかよ」 京太郎「もう一度、言うぞ。咲」 京太郎「ざけてんじゃねぇぞ、マジで」 京太郎「お前等才能がある奴等の掌くるくる~って遊んでおいて」 咲「遊んでなんていないよ!」 京太郎「だから言ったじゃねーか、本気でやってくれって。遠慮無くぶちのめしてくれって。 ぶちのめされる本人様がいいって言ってるんだ、何をためらう必要があるんだよ」 京太郎「……で、優希をたらしこんで八百長やって。 最終的には悪かったです、仲直りしましょうなんてさ。虫が良すぎるだろ」 京太郎「……まあ、根本的な問題は、俺が弱いから悪いんだろうけど」 咲「ち、ちが」 京太郎「違わねぇよ。確かに、ボコられにお前等が関与してるって疑ったのは悪かった。 それについては謝る」 京太郎「だが、手加減については別問題だ。そうだろ?」 咲「……うん」 京太郎「…………はー、強くなりてぇわ。こんな思いをしなくてもいいぐらいに」 京太郎「どいつもこいつも才能持ちやがってよ……」 京太郎「うぜー嫉妬みてーなもんだけどさ、腹立つわ」 咲「……」 京太郎「おいおい、何黙ってんだよ。ふんぞり返っていろよ、魔王様。それが強者の義務ってもんじゃね?」 京太郎「天江衣を倒した時みたいに楽しめよ、麻雀。全員蹴散らしてよ」 京太郎「俺のことなんざ振り返ってんじゃねぇ。前だけ向いてやがれ、バーカ」 咲「嫌、だよ……だって京ちゃんは」 京太郎「大切な仲間ってか? 仲間なら手加減オッケーってか?」 京太郎「今から言うのは雑魚の戯言だ。適当に聞いとけよ」 京太郎「人間っつーか……うーんしっくりこねーな……えっとさ」 京太郎「お前等才能が有る奴は見えてねーんだよ。負け続ける辛さっつ-のが」 京太郎「だから、俺は願った。誰よりも強くなりたいって。負けるのが嫌だからな」 京太郎「……それでも、勝てなかった」 京太郎「雑魚は雑魚だ。本物には勝てねーだな、これが」 京太郎「あっはっは、ウケるだろ? 努力なんざ意味をなさねえ。必要なのは一握りの才能、ってな」 京太郎「……住んでる次元がちがうんだよ。俺も、咲も」 京太郎「それを言ってしまうと、この前の巫女さん達もそうだな」 京太郎「本当に強い奴は、何もしなくたって強いんだよ。俺は当然、強くない側な。 京太郎「最初から強い奴には、ちまちました練習なんて必要ない。 ちょいちょいーって頑張ったらあっという間にトップさ」 咲「……違うよ、京ちゃんだってやれば」 京太郎「それは強者の理論だ、弱者には届かねーよ。ほ武道がいい例だ。 礼に始まり礼に終われって言葉があるよな? 礼を重視することで精神的な強さに逃げんだよ」 京太郎「ようはさ、強くないと心の底から笑えねーってことだ」 京太郎「それに、意地ってもんがあるの。野郎には」 咲「そんな、意地だなんて……」 京太郎「まあ、わかんねーよな。きっと、お前だけじゃねえ。巫女さん達も咲達も衣さん達も」 京太郎(恥ずかしくて言えねーけどな。青臭いったらありゃしねーよ) 京太郎(女の影でコソコソと雑用やって頑張ってる咲達の解説しとけってか? はっ、そんなもん願い下げだ。んな、野郎は死んでいいだろうが) 京太郎(……勝手なもんだ、俺も) 京太郎(だけど、これが……俺なんだ) 京太郎(みみっちくても、笑われても、屑野郎って言われても) 京太郎)(俺は…………俺だ。弱いままなんて、嫌なんだ。男として、お前達よりも前に出て……は言いすぎか) 京太郎(せめて、横に並び立つぐらいまで距離縮めねーと、みっともなくて歩けやしねぇ それも、もう無理かもしれねーけど……) 京太郎(いつまでも、俺のことを気にしてんじゃねぇよ。だから――) 京太郎「ハッキリ言っておくぜ、咲」 京太郎「俺は――」 京太郎「お前とは仲良く出来ない」 京太郎(今の俺に――そんな資格はないんだ、咲) 咲「…………」 咲「いや、だよ」 京太郎「俺のことなんて忘れちまえ。どっかの馬鹿野郎が一人消えるだけなんだからさ」 咲「……やだ」ギュッ 咲「やだ。離れたくない、京ちゃんは」 京太郎「それ以上言うなっ!!!」 京太郎「言わないでくれ……頼むから」 咲「あっ……」 京太郎「しょぼくれた顔してんじゃねーよ……バーカ」 京太郎「最後くらい、笑って別れようぜ?」 咲「そんなのできるわけないじゃん! 京ちゃんのバカっ!」 咲「私、嫌だからね。そんなの!」ダダダッ 京太郎「おい、咲……っ!」 京太郎(……そんなのいや、か) 京太郎(どこでこじれちまったんだろうな、俺達) 京太郎「……」 京太郎「はぁ」 京太郎「性急過ぎたかなあ」 京太郎「逆に意地になってるし……失敗したのか、俺」 京太郎「ぐぬぬ……」 京太郎「……」 小蒔「ぐぅ」 京太郎「どうして、玄関で寝てるんですかねぇ」 京太郎「あーもう、服もはだけてるし……」 京太郎(……ちょっと待てよ、俺) 京太郎(小蒔さんはいつもの服の上だけを着ている状態……! 凄くはだけてはっちゃん状態!) 京太郎(見える……見えるぞ! 下も、上も!) 京太郎(このことから導き出されるのは一つ!) 京太郎(小蒔さんは寝る時、下着を付けない!)パンパカパーン 京太郎「……っ」 京太郎「いやーこのままにしておくのはいけないなー」ボウ 京太郎「どこか落ち着いて寝れる場所に移動させないとー」ボウ 京太郎「そうだ、ここからだと俺の部屋が近いなー」ボウ 京太郎「よーし連れてくぞ~」ボウ 京太郎「…………連れてきたけどどうしよう」アセタラーリ 小蒔「にゅぅ……」 京太郎(落ち着け、落ち着くんだ須賀京太郎。お父様の了解は得ているんだ、やっちまえ!) 京太郎(駄目だ、須賀京太郎! そんな不義理なことは出来ないよ!) 京太郎「ぐおおおおおおおおっ」ゴロンゴロン 小蒔「うるさいです~」ギュッ 京太郎「」 京太郎(だ、だだだだだだだー!) 京太郎(足絡ませてきたーーー! 腕を回してきたーー! 胸が俺の腕にダーーーイブ!) 京太郎(超幸せ、ありがとう! ありがとう! 本当に有難うございます!) 小蒔「きょーたろーさん……ずーっと、いっしょですー」ギュギュウ 京太郎「」チーン 京太郎(幸せすぎて死ぬわ、これ) 京太郎(もうこのまま、小蒔さんと――) カーナーシミーノー 京太郎「うわああ!!!!!!」 小蒔「ひゃわわわっ!」 京太郎「……って、メールかよ!」バンッ 小蒔「メールだったんですか?」 京太郎「ええ、メールだったんです」 小蒔「そうなんですかー」 京太郎「そうなんですよ~」 小蒔「って、どうして私、京太郎さんの部屋にいるんですか-!」 京太郎「突っ込む所そこなの!? もっと、ありますよね、他にも!」 小蒔「へ? 京太郎さんが近いですね……ちょっと恥ずかしいです」ポヤポヤ 京太郎「え、えー……」 京太郎(抱きついてるとか下着つけてないとかはいいの?) 京太郎「……疲れた」 小蒔「どうかしましたか?」 京太郎「いえ、何でもないです」 小蒔「そうですか。疲れてたらいつでも言ってくださいね」ニッコー 京太郎(いやあ、癒されるなあ……おもちもあってすばらだし) 京太郎(無防備すぎるから目の毒だけど。というか、勢いで押し倒したくなっちゃうんだよ!) 京太郎(このままだったら持たねえぞ、俺!) 小蒔「それでは、京太郎さん。私はここで」 京太郎「ああ、小蒔さんの部屋はそこでしたね」 小蒔「はい。ちょっと寄っていきますか?」 小蒔「……私としては寄っていって欲しいんですけど」ボソッボソボソッ 京太郎(丸聞こえなんだけどなあ) 京太郎(どうしよう、俺の忍耐力持つかなあ?) 【小蒔の部屋】 京太郎「それじゃあ、おじゃましま~す」 小蒔「どうぞ、ごゆるりとお過ごしください」ニコッ 京太郎「しかし、不思議な気分ですね。一回も入ったことなかったんで」 小蒔「そういえば……そうでしたね」 京太郎「ですです。あ、それは……」 小蒔「わー、わーーー!」 京太郎「俺が一番最初にあった時、貸した服じゃないですか」 小蒔「ううっ……バレバレでしたか?」 京太郎「そりゃあまあ。もしかして……まだ使ってたりとか?」 小蒔「……はい」 京太郎「前にも確か言ってましたけど、安物ですよ?」 小蒔「違うんです! そういうのは重要ではありません!」 小蒔「京太郎さんとの初めての思い出なんです、これは」 小蒔「だから、その……大切にしておきたいといいますか」 小蒔「コレを着ていると、暖かくていいなーって」 京太郎「ぷっ、くく」 小蒔「笑わないでくださいよ!」 京太郎「そんなにも大事にしてもらえるなんて思ってもいなかったんで」 小蒔「う~」 京太郎「そんな恨めしそうな目で見ないでくださいよ……。 というかそんなに強く握りしめなくても取りbませんって」 小蒔「本当ですか?」パアアッ 京太郎「う・そ♪」 小蒔「嘘なんですか!?」 京太郎「冗談ですよ、冗談。というか、そこまで気に入ってるなら上げますよ」 京太郎「俺はここで働いてる金がありますし。小蒔さんにはお世話になってるのも含めて」 小蒔「嬉しいです、ありがとうございます!!」ダキツキー 京太郎「ちょ、いきなり抱きつかうわあっ!」ドテン 小蒔「わっ、大丈夫ですか!」 京太郎「だ、大丈夫ですけど……」 京太郎(おいおい、この構図、俺が小蒔さんに押し倒されてるじゃねーかよ!) 京太郎(押し倒す側じゃないの、俺!?) 京太郎「あわわ……」 小蒔「……その、京太郎さん」 京太郎(ど、どうするの! 俺いっちゃう、行っちゃうの!) 小蒔「……あ、あれー」グニュッ 京太郎「ファ!?」 小蒔「力が抜けて京太郎さんの胸に飛び込んじゃいました、えへへ」 京太郎「あ、ああのですねねね」 小蒔「し、仕方ないですよね。たまたま、下に京太郎さんがいたんですから」フンモッフッ 京太郎「いや、俺どきますんで!」 小蒔「京太郎さんは、私にのしかかられるの……嫌ですか?」 京太郎「嫌じゃないです!」 小蒔「それじゃあ、このままでいいですねっ」 京太郎(よくなーーーーい! 俺の息子が立っちゃうだろおおおおお!) 京太郎(落ち着け、クールになれ……ここで息子を立てたらろくな事にならない!) 京太郎(こういう時こそ、小蒔父さんの裸を思い出す!) 京太郎(ふふふ、こんなに硬くして……僕にしゃぶってほしいのかい?) 京太郎(ああ、止めてください……! そんな乱暴な……!) 京太郎(そうは言ってもここは、正直だぞ?) 京太郎(…………ああっ!) 小蒔「京太郎さん? どうかしましたか? 顔色がちょっと悪いようですが……」 京太郎「な、何でもないですよ。アハハ……」 京太郎(……それで幸せならちょっといいかもって思ってしまった俺がいるぞ! うああああああああああっっ!?) 京太郎(俺は幸せに飢え過ぎなのではないか……うぐぐぐ) フニョン 小蒔「京太郎さんの身体はあったかいですね……気持ちのいい体温です」 京太郎「だから、くっつきすぎですって!」 小蒔「駄目でしたか……?」 京太郎「いや、駄目じゃないですけど! ほら、一応体裁がありますし!」 小蒔「京太郎さんは私にとっては大切な人ですよ?」 京太郎「そういう事さらっと言わないでくださいよ……勘違いしちゃったらどうするんです?」 小蒔「???」 京太郎「いや、そんなきょとんとされても」 小蒔「大切な人なら大丈夫ですよね。だから、京太郎さんもぎゅーってしてもいいんですよ」ニコッ 京太郎「……え、遠慮しておきます!」 小蒔「そうですか……」シュン 京太郎(ほんと、純粋だなあ。煩悩にまみれた俺とは大違いだ) 小蒔(京太郎さんの方から抱きしめてほしいのになぁ……) 京太郎「全く。そういうことは年頃の野郎に言ったら駄目なんですよ」メッ 小蒔「……京太郎さんは鈍感すぎます」 京太郎「そんなまさか!」 小蒔「知らないなら知らないでいいです」ツーン 小蒔(京太郎さんを見ていると胸の奥がポカポカするんです) 小蒔(彼が私に差し伸べてくれた手の暖かさが、私には何よりも嬉しくて) 小蒔(……これが、恋なのでしょうか?) 小蒔(もっと。もっと、貴方と触れ合っていたい) 小蒔(私は……京太郎さんのことが、好きなのかもしれません) 【廊下】 京太郎「……ふぅ、朝から大変な目にあったぜ」 霞「あら、何のことかしら?」ヒョイッ 京太郎「うわああっ!?」 霞「どうしたの、そんなに驚いて?」 京太郎「後ろから声をかけられたら驚きもしますって……」 霞「そんなものかしらね……あ、それよりも京君」 京太郎「はい、何でしょう?」 霞「弘世菫さんを口説きにいって来なさい」 京太郎「は? え、えっ、は?」 霞「言葉の通りよ、白糸台の弘世菫さんを口説くのが今日の仕事よ」 京太郎「そんな仕事があるんですかねぇ……」 霞「知らないわよ! 私だって納得してないわ! 突然、私もそう伝えるようにって言われただけだから!」 霞「これ以上、京君を狙う人が増えたらどうするのよ……」ブツブツ 京太郎「え、えーっと……」 霞「いい、京君! 必要以上に口説くのはやめるのよ!」 霞「適当で! できる限り適当でお願いね!」 京太郎「それは逆に失礼な気が……」 霞「……」プルプル 京太郎「だ、大丈夫ですって! きっと見向きもされませんって!」 京太郎「弘世さんが俺に好意を抱くなんてそりゃあり得ませんよ!」 京太郎「だから、安心して待っていてください」ニコッ 霞「わ、わかったわ……」 京太郎「何なら賭けてもいいですよ。もし、弘世さんがちょっとでも靡いたら高台まで全裸で走ります!」 霞「期待してるわよ?」 京太郎「任せてください!」 京太郎(というわけで口説くことになったんだけど) 京太郎(照さんに見られるのはまずい。何だか知らないけどまずい) 京太郎(まあ、やるからにはそれなりにやらないとなぁ……) 京太郎(適当にナンパってのは失礼だし) 京太郎(弘世さん綺麗だったしこういうのには慣れてるだろ!) 京太郎(余裕余裕、断られることがわかってる勝負だし気軽に行くかー) 京太郎(高台まで全裸で走るのは嫌だしな!) 京太郎「……チャンスは照さん達と離れた時」 京太郎(バレたら、死……! コークスクリューブローで俺は死ぬ!) 菫「……全く、照達には困ったものだ」 菫「真面目に練習をしないでお菓子ばかり食べて……」ブツブツ 京太郎(チャンス……! 今こそ、俺は! ナンパの鬼になる!) 京太郎「うわったああ!」ドテッ 菫「ん? 確か、君は……」 京太郎「ああ、これはお見苦しい所をお見せしました」 菫「いや、別にそこまでは思っていない……」 京太郎「そうそう。この前は自己紹介も出来ずに申し訳ありません。 私、須賀京太郎と申します。弘世菫さんでしたか?」 菫「そ、そうだが……」 京太郎「それはよかった。女性の名前を間違えるなど紳士の風上にも置けませんので。 加えて、貴方のような麗しき方の名を間違えるなど言語道断」 京太郎(よし、この胡散臭い口説き方……! さすがに怪しむだろう!) 京太郎「貴方を一目見た瞬間、私の心はシャープにシュートされました。 ははは、言い過ぎとは思わないでくださいね? 弘世さんほど素敵な人にあったことありません故にこのような言葉を使ってしまうのです」 京太郎(これは嫌われる! こんな軽い言葉、ナンパ慣れの弘世さんなら華麗にスルー! 高台まで全裸は回避いいいいいい!) 京太郎「その艶やかな黒髪、キリッとした目が素敵です。 麗しきお姫様。願うことならば、貴方を私の色に染め上げたいくらいに」 京太郎(どうだ、これで! 完璧過ぎて笑いが止まらないぜ!) 菫「……そ、そのだな。と、突然そんなことを言われても困る」カアアッ 菫「私が綺麗とか、お姫様とか……だな。そこまで言われる程、じゃないんだ」プルプル 菫「……こんな言葉、今までかけられたことなかったから……う、嬉しいことは嬉しいんだ」 菫「周りの者は皆、私のことを怖がってるから……」カアアアアッ 京太郎(あるぇー? 何だか、おかしな展開だぞ?) 京太郎(や、ヤバい……凄くヤバいぞ……! この人、ナンパ慣れ全然してねえ!) 京太郎(このままだと、高台まで全裸で疾走するはめに!) 京太郎(起死回生の一手を!) 京太郎(……ど、どうにかして嫌われないと!) 京太郎(本当は、使いたくなかったけど……やるしかない) 京太郎(まさか、俺の初めてがこんな形で消えるなんて) 京太郎(グッバイファーストキス。フォーエバーマイ・ピュア・ハーーーーートッ!) 京太郎「お姫様、少々の失礼を」クイッ 菫「あ……ん……」 京太郎「……っ」 京太郎(弘世さんの唇やわらけー……あ、これはヤバいね) 菫「…ぁ……ぅ……っ」 京太郎「…………ふぅ」 菫「え、えっと……」 京太郎「誓いましょう」 菫「あっ……」 京太郎「お姫様に、永久の愛を。願わくば、この身を愛に焦がさせてください」 菫「」ボンッボンッボンッ 京太郎(弘世さんの顔がすげー真っ赤だ……か、可愛いなあ) 京太郎(でも! これだけやれば! 嫌うはず!) 京太郎(グッバイ全裸!) 菫「は、はい……こ、こちらこそ」コクン 京太郎(あ、あるぇーーーーーーーーーーー!!!!) 菫「その、私みたいな無愛想な女でよければ……」 京太郎(アウトアウトオオオオオオオ!!) 京太郎(おかしい……まさかこんなことになるなんて!) 京太郎(う、初すぎるぞ……!) 菫「こ、こ。これから、よろしく。きょ、京太郎っ」 京太郎「あ、はい……」 京太郎(ひええええええええええ!!!!) 京太郎(だ、誰か助けてくれええええええええ!) 咲「……京ちゃん?」 咲「なに、やってるの?」 京太郎「咲か……」 菫「えっと、何だ。京太郎の知り合いか?」 京太郎「ええ。ちょっとした腐れ縁というやつです」 菫「そうか……よかった」 京太郎「何がです?」 菫「その、だな……ほ、他にも……」 菫「彼女がいるんじゃないかって心配で……」ゴニョゴニョ 京太郎「???」 菫「……~~~~~~っ! そ、そんな目で見るな!」ポコポコ 京太郎「いたっ! 痛いです、菫さん!」 咲「……」イライラ 京太郎「えっと、だな。この人は――」 京太郎「俺の彼女だ!!!!」 咲「……嘘、じゃないよね」 京太郎「本気だ。マジのマジだ」ギュッ 菫「ちょ、や……」 京太郎「お姫様の為の王子様ってやつかな。会った時間? 関係ないね、俺は――!」 京太郎「弘世菫を愛している!」 京太郎(可愛いし、綺麗だし。面倒見が良くて甘えられるというか) 京太郎(ともかく! 男京太郎! 自分のやったことに責任は持つ!) 咲「そうなんだ……」 咲(京ちゃんの横に立つのは、私じゃないんだね) 京太郎「咲。信じてくれるか?」 咲「……そこまでいわれたら、信じるしかないよ」 菫「えっと、だな……」 咲「変に気を使わないでください……! 大丈夫ですから!」 咲「京ちゃん……」 京太郎「……なんだ」 咲「幸せに、なってね」ダッ 菫「……いいのか」 京太郎「いいんです。今、一番見るべき人は菫さんなんで」ギュッ 菫「ぁっ」 京太郎「ありふれた言葉かもしれないっすけど。俺、菫さんのことを幸せにしますから」 京太郎「一目惚れみたいなもんで申し訳ないんですけどね」タハハ 菫「そんなことないぞ! わ、私も……嬉しかったし」カアア 京太郎「……菫さん」 菫「何だ?」 京太郎「もう一度、キスしていいですか」 菫「……そういうことを聞くな。馬鹿」 京太郎「……っ」 菫「…………」 京太郎「少しでも、貴方の本当をわかってやれる男でいられるよう、俺頑張りますから」 菫「ああ。だったら、私も京太郎のことこれから、理解していくようにするよ」 京太郎「会って数分だっていうのに、なんつーか……」 菫「そ、それを言うなっ! 全く……私がこうも惚れっぽいとは……照になんて言われるやら」 京太郎「あはは……まあ、照さんなら大丈夫でしょう」 菫「だといいんだが……」 京太郎「しかし、長野と東京か……頑張って東京の大学にいけるようにしないとな」 菫「……勉学には自信がないのか?」ジトー 京太郎「恥ずかしながら……」 菫「なら。私が教えてやる。長期休暇の時はそっちに行けばいい。 どのみち、私は今年で引退だ。冬はお前の所にいけるさ」 京太郎「大丈夫なんですか? 菫さんも」 菫「いいんだ。少しでも、京太郎と一緒にいたい……それに、もっとお前のことを知りたい」 京太郎「……はい」 菫「こんな惚れっぽい女だけど……お前はいいの……んっ」 京太郎「……そういうことを言う口は塞がないと、ですよね?」 菫「~~~~~~~!」 京太郎「愛しています、お姫様……なんてね」 【HAPPY END !】 その後、婆ちゃんの体調が良くなって。俺も長野に戻ることになった。 だけど、清澄にはもう戻れる気がしない。あんなことがあったらなぁ……。 親にも相談した結果、俺は――。 「お久しぶりです……菫さん」 「ああ、よくきたな」 なぜか、東京に転校することになっていた。 男京太郎、単身の上京だ。 家は適当な安い所、学校はその……白糸台である。 菫さんの熱心な教育と、俺自身の努力の結果、編入試験に何とか合格したのだ。 「しかし、お前は本当に出来が悪かった。教える側としては大変だったんだぞ?」 「はは……勉強は苦手でして」 いやマジで。勉強はしばらくやりたくない。 そういえば、小蒔さん達から手紙が来たな。 「京太郎さん、げんきでいますか? 母のお仕事を手つだったりしていると、 やけに時間がたつのが早く思えます。 くるしいこともあるけど、 たいせつな思い出をかてに、なんとか すごしています。 ケガや病気に気をつけて、幸せ になれるよう、がんばってください。 きっと、いつの日か、またあなたと であえる日をしんじて。 たくさんのことをありがとうございます、 菫さんとお幸せに。 けど、少しでいいので私達のことを思い出して欲しいなって……。 て、京太郎さんは忘れてたりしませんよね? では、また手紙を出します。」 うーん、小蒔さん達も頑張ってるんだな。 やっぱり……サボってばかりじゃいられないなあ。 「それじゃあ、行くか。お前の家に」 「ええ。エスコートさせて頂きます。お姫様」 「……この、馬鹿」 俺は今――すっごく幸せだ。 【HAPPYEND!(ただし、鹿児島の巫女さん除く)】
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とうとうやってきた、今度の転校先は南大阪姫松高校。順調に現地妻が増えていくね! 転校をなかなか切りだせないこのスレの京ちゃんは実はヘタレ? 大人気愛宕姉、末原さん他魅力的な姫松メンバーであるが、監督代行やプロも攻略対象になるのだろうか 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」三宅「2連荘や!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」洋榎「その3や!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」原田「その4っ…!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」恭子「その5やで」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」咲「その6だよ!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」赤木「その7…!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」漫「その8や!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」憩「その9!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」絹恵「その10やな」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」郁乃「その11~」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」僧我「その12…!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」洋榎「その13や!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校する事になった」戒能「その14ですね」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」健夜「その15だよ!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」やえ「その16だぞ」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」咏「その17だねー」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」咲「その18だよ!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」雅枝「その19…や!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」由華「その20です」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」絹恵「その21や」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」いちご「その22じゃ!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」照「…その23」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」淡「その24だよー」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」照「その25だよ」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」恭子「その26やで」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」洋榎「その27やでー!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」漫「その28です」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」恭子「その29や」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」洋榎「その30や!」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」郁乃「その31~」【安価】 【咲】京太郎「大阪に転校することになった」恭子「その32やな」【安価】 参考URL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345004838/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345309198/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345638613/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345820543/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345985623/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346162789/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346253999/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346417060/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346504846/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346594632/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346764831/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1346918630/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347036815/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347121262/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347200186/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347280259/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347541233/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1347723321/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1348151003/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1348935352/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1349542702/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350114571/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350479134/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350911151/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351265631/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351694565/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352122653/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352471719/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352989621/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1353507756/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1354889107/ http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1358176746/
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【第二章超弩級少女と主人公Start】 京太郎「……あー」 京太郎(確か、俺はあの風呂場で気絶して……?) 京太郎(あの後はどうなったんだろう?起きた感じだと外は夜じゃないみたいだし) ??「……すー」 小蒔「すぅ……」 京太郎「……何で神代さんがここに?」 京太郎(落ち着け、落ち着くんだ須賀京太郎。ここは神代さんの家だ。神代さんがどの部屋で寝ようとおかしくはない) 京太郎(でもおかしいだろ、俺の横で寝ているなんて!?) 京太郎「と、とりあえずは起こしてみよう」ユサユサ 小蒔「ん……っ」 京太郎(…………神代さんを揺らして起きたのは息子でした。また、弾道が上がる)ピキーン 京太郎(だって!だってさ!身体揺らしたら胸も一緒に揺れるって超ロマンじゃねえか!) 小蒔「うー。さわがしいですよー」パチリッ 京太郎「あ」 小蒔「悪霊の残滓が残っている須賀さんをしっかりと見張っているのに……邪魔をするのは誰です、か?」 京太郎「どうも、お久しぶりです。とはいってもそんなに時間も経ってはいませんけど」 小蒔「す、すすすすっす!須賀さん!お久しぶりとかはとりあえず置いておいて!」 小蒔「起きて大丈夫なんですか!御身体の調子は!」 京太郎「まあ、ぼちぼちっていう所ですかね。とりあえずは動けます」 小蒔「よ、よかったです……須賀さんの体に何かあったらと思うと、心配で心配で……!」 京太郎(ど、どうしよう……神代さんを落ち着かせないと!) 京太郎(誰かを呼ぼう……!) 京太郎(だけど、こんな状態の神代さんを他の人に任せていいのか?) 京太郎(そんな適当な態度を神代さんにとっていいのか?) 小蒔「け、結局!須賀さんの御身体は大丈夫なんですか!」ズイッ 京太郎「あ、いきなり近づかれると色々とヤバいことに!」モニュン 小蒔「へ?」 京太郎「あれ?」モニュンモニュン 京太郎(この柔らかい感触……もしかしてオパーイ!?)モニュンモニュンモニュン 京太郎(思わず、手を前に出したらその両手が神代さんのオパーイを掴んでいたなんて!)モニュンモニュンモニュン 小蒔「あっ……やんっ」 京太郎(このおもちの感触……パーフェクト……!)モニュンモニュンモニュン 小蒔「ちょ……須賀さんっ……強すぎ…………っ 京太郎(鹿児島に来なければ永遠に味わうことがなかったと思えばすばらっ!)モニュンモニュンモニュン 小蒔「もっと、優しくっ……!」 京太郎(鹿児島っていいね!)モニュンモニュンモニュン 京太郎「って、俺はいつまで揉んでいるんだーーーっ!」 小蒔「ひゃうっ!?」 京太郎「すいません、神代さん。まだ寝起きで意識がはっきりしてなかったんで」キリッ 小蒔「そうですか……なら仕方ないですね」 京太郎(霞さんといい薄墨さんといい神代さんといい……騙されやすいなあ。大丈夫なのか、この人達?) 京太郎(とりあえず、落ち着いたみたいだし誰か呼ぶか……) 京太郎「そういえば、まだこの家にちびっこい金髪の女の子っていませんでしたか?」 小蒔「ああ、天江衣さんですね。彼女なら今は疲れたと言って隣の部屋で休んでいますが……」 京太郎「そうですか、じゃあちょっと行ってきます。彼女には色々とお礼を言わなくちゃいけないんで」 小蒔「駄目ですよ!須賀さんの御身体も十分に危ないんですから!」 小蒔「お願いですから無理をしないでください……。貴方には返しきれない恩があるのですから」 京太郎「そんな大げさな。あそこで俺が通りすぎなくても誰か別の人が助けてくれましたって」 小蒔「そんなことないですっ!あれはまるで――運命の出会いみたいで……嬉しかったんですっ」 京太郎(運命の出会いか。もしかして、神代さんは本気であれは運命の出会いだって思っているのか?) 京太郎(俺が助けなくても誰か別の人が助ける。それは変わらない) 京太郎(俺は、自分勝手で優しくなんかないさ……さっきみたいなことを起こすぐらいだから) 京太郎「言い過ぎですって。俺はそこまで感謝される「違いますっ!」……っ」 小蒔「須賀さんが私を助けてくれたって事実は何を言われても変わりません」 小蒔「貴方の言葉に救われて。私は再び前を向くことが出来ました」 小蒔「だから、そんな事言わないでください」グスッ 京太郎「神代さん……」 ドターン 衣「きょーたろーっ!ちゃんと無事に生きているかー!!!」 小京「「うわあっ!?」」 衣「お前はまた、衣というものがありながら他の女とイチャついて……後でじっくりと説教だ!」 京太郎「ははっ……お手柔らかに」 衣「とりあえず、心配だったからもう一人、この家の者を呼んどいたぞ!」 初美「調子はどうですかー、京太郎」 京太郎「薄墨さんですか……」 衣「万が一があったら困るから衣が呼んでおいたんだ!どうだ、偉いだろーっ!」 京太郎「そうですね、衣さんは偉いですねー」ナデナデ 衣「にゅふふー。本当のことを言っても困るぞー」ニコニコ 京太郎「いえ、衣さんにはココに来る前から色々と助けてもらっているので」 衣「なに、当然のことだ。あんなナリのお前を無視はできなかった」 初美「なになに、二人にはどんな経緯があったのですかー」 小蒔「む……私の知らない須賀さん。私、気になります!」 京太郎(さすがにあのことだけは話せないな……俺の個人的な事情にここの人達を巻き込みたくないし) 京太郎(それを言ってしまえば、衣さんとかには申し訳ない事をしてしまったな……) 京太郎(あの時の俺は相当参っていたから仕方ないのかもしれない) 京太郎(でも、それを理由に俺が許されていい理由にはならない。墓場まで自分一人で持っていければよかったんだけどなあ) 京太郎「それは企業秘密というものですよ」 小蒔「そこまで言われると気になりますよ~」 初美「私もですねー。ラブ臭がしますしー」 京太郎「はははっ、そんな恐れ多い。衣さんと俺では立場が違い過ぎますしね」 衣「…………」 衣(きょーたろー……立場というものはそんなにもお前にとって大きいものなのか?) 京太郎「俺は……達成したい目標があるんで。その目標に向かう為に俺は前に進まなくちゃいけない」 衣(麻雀で誰よりも強くなって見返すというのは他の全てを捨ててでも叶えたいものなのか?) 京太郎「一度は逃げたけれど、俺は……決めたんです」 衣(その過程で、衣は路傍の石程度の価値しか無いのか?) 衣(それならば……立場程度で塞がる思いならばっ!この立場なんて……いらない) 京太郎「だから、恋愛とかそういうのにうつつを抜かすのはやめているんですよ」 初美(あちゃー……これは霞には厳しいことになりそうですよー) 小蒔(……須賀さんがそこまでして叶えたい願いってなんでしょうか?) 初美(うーん、なんか簡単に聞ける内容ではなさそうですしやめておきましょうかー) 小蒔(気になるけど……本人があまり話したがらないことを聞くのはだめだよね) 衣(きょーたろー……) 京太郎(まあ、軽々しく話すものではないよな……俺自身も進んで話そうとは思わないし、聞かれるのはちょっと嫌だし) 京太郎「そういえば、仕事を教わっている途中でしたね。今からでも教えてくれませんか?」 初美「それは構わないのですけどー。大丈夫ですか?別に今日無理しなくてもいいのではー?」 小蒔「そうですよっ。一日ぐらい休んでもバチは当たりません」 京太郎「とはいっても、仕事ですし……。ここで住み込みで働くからにはきちんと仕事をこなしたいですし」 衣「無理は良くないぞー。無理をして身体を壊してしまったら元も子もない」 京太郎「皆さん心配しすぎですって。悪霊も完全に祓ってくれたんですし。体も元気元気ー」 衣小初「「「……」」」ジーッ 京太郎「何ですか、その疑いの眼はっ」 京太郎『本当に平気ですって。嘘は言ってません』 初美「怪しいですよー。私に誓ってそう言えますかー」 京太郎『勿論ですよ。何を言ってるんですか』 初美「……ならいいです。まあ、寝ているだけだといらないことも考えてしまいそうですしねー」 衣「きょーたろーっ!無理はするなよー!」 小蒔「また倒れたら泣いちゃいますからねっ」 京太郎「大げさですねぇ……」 小蒔(やっぱり、どこか距離を置かれている気がします……) 小蒔(ここは一つ距離を近づける為にも私が何かしなくては!) 小蒔「は、はっちゃん!」 初美「なんですかー、姫様」 小蒔「私も須賀さんについていってもよろしいでしょうか」 京太郎「うぇっ!?」 初美「それは構わないですけど面白いものではありませんよー」 京太郎「仕事を教わるだけですしね。俺の身体を心配しているなら別に……」 小蒔「む~~~~~~!須賀さんは私がついていくのが嫌なんですか!」 京太郎「そういうことではありませんよ。ただ、衣さんが一人になってしまいますし」 衣「衣、一人ぼっちなのか?」 初美「……衣さんも連れてってはどうでしょうかー」 ハギヨシ「それには及びません」シュタッ 京太郎「お、ハギヨシさん」 ハギヨシ「衣様がいつの間にかに消えていたと思ったら、まさかここに戻っていたとは」 衣「また、余計な時に」ボソッ ハギヨシ「衣様。さあ、帰りますよ。透華様も心配していらっしゃっています」 衣「やだー!衣はきょーたろーといるんだー!」ジダバタ ハギヨシ「なりません。衣様、ここは一度引くのも大人の女への第一歩かと」 衣「それは本当か?」 ハギヨシ「ええ、神に誓って」 京太郎(嘘だ……ハギヨシさんは口が上手いなあ) ハギヨシ「とりあえず、衣様は連れて帰りますので。皆様はどうぞ、仕事に戻っていただければ」 衣「仕方ない……」 京太郎「では、俺達はこれにて。ああ、衣さん」 衣「何だ?」 京太郎「すいませんでした、本当は何かお詫びがしたいんですけど俺、今何も持っていないんで」 衣「よい。衣はお前が心の底から笑ってくれるだけで……それだけでいい」 衣「それと、このような時はすいませんじゃない。ありがとう、だ」 京太郎「……ありがとうございました」 衣「では、さらばだ。今度はたっぷり、衣に付き合ってもらうからな」 衣(立場なんて関係ない。衣は……お前のことが……いや、これは今は言わぬ方がいい) 衣(この気持ちが本物なのか、しっかりと確かめなくてはな) 初美「――というのが仕事の内容なのですよー。家を案内しながらでしたから長くなってしまいましたー」 京太郎「とりあえず、俺がやることは薄墨さん達の補佐的なことからですね。仕事に慣れてったら一人で掃除やら洗濯やら料理やら」 初美「そうですねー。最初は私みたいなお付の巫女の補佐からですよー」 小蒔(私は関係ないから須賀さんとはあまり会えないのかなぁ……寂しい) 小蒔(でも、こうして付いてきて須賀さんの行動パターンがわかりました!これで偶然を装って会うことはできます)ムフーッ 京太郎「ああ、そういえばなんですけど……」 京太郎「霞さんはどうしたんですか?あの人にも迷惑をかけちゃったしお詫びしないと……」 初美「あー……。霞はですねー今はちょっと触れない方がいいですよー」 京太郎「えっ!?まさか、俺のせいで悪霊の影響を受けたとか!」 初美「いえいえ、そうではなくてー……まあ本人の名誉があるんで追求は勘弁して下さいー」 【霞の部屋】 霞「ど、どうしましょう」 霞「私、京くんに……告白しちゃった!」フトンゴロゴロー 霞「きゃーー!!きゃーーーー!!何もあんな所で告白なんて雰囲気もないじゃない!」 霞「これはまずいわ、ひっじょ~~~~~~~~~にまずいわ!」 霞「いきなり会ってすぐの男の子に一目惚れだからっていきなり告白はマズかったわ……何でそこら辺を考えなかったの、私!」 霞「あの状況で何とかしなくちゃって思って告白はダメよ!ドン引きよ!」バンバンッ 霞「あ、あああああああ!しかもよく考えるとあの時私……全部見られても構わないとか……!きゃーーーーーっ!」ドゴンドゴン 霞「全裸で告白とか何処の変態よ!あの時はノリでやっちゃったけど……ぅぅっ」 霞「もっと、いい雰囲気でしっとりと大人のおねーさんの余裕を見せて告白した方が成功したんじゃないかしら」 霞「例えば……夜の庭園で京くんと二人きり。私は京くんの手を退いて大人のエスコート」 霞「【ふふっ、京くん。月が綺麗ね】」 霞「【はい、とても綺麗です。でも……】」 霞「【あら、何かしら】」 霞「【霞さんも綺麗です】」 霞「【うふふっ、そんなお世辞を言ってもおねーさんには通用しないわよ?】」 霞「【すいません……でも、それが俺の本心だから】」 霞「【うふふっ。京くん……おねーさんのこと好き?】」 霞「【そ、それは……】」 霞「【……おねーさんはね、京くんのことが好きよ。貴方のことを愛してる。だから――私と付き合ってくれないかしら?】」 霞「【か、霞さんっ!お、俺も霞さんのことが……っ!】」 霞「【いいのよ、おねーさんに全部任せて……そのまま】」 霞「そのまま――きゃーーーーっ!なんちゃって!なんちゃって!そのままゴールインっ!」バタンバタンバタンッ 霞「これで京くんとラブラブ間違いなし……!なのに、何であんな告白しちゃったのよぉ!」 霞「もう、京くんの顔……恥ずかしくて見れないじゃない!でも見たい!だって好きなんだもん!きゃーーーっ!」 巴(なにいってだこいつ) 巴(悪霊に取り憑かれた新人さんと戦って倒れたらしいから……心配して見に来たはいいんですけど、近寄リたくないです) 巴(とりあえず、放置しましょう。これに巻き込まれたら碌なことが起きない気がします) 巴(例えると私の出番が減るとか……自分でも何言ってるかわかりませんけど) 初美(正直あの状態の霞さんと京太郎を会わせたら碌なことが起きないですよー) 初美(はっちゃんめんどくさいことは嫌ですよー) 京太郎「まあ、それなら仕方ないか……」 京太郎(告白の返事とかもしっかりしときたかったんだけどな) 京太郎(……断らなくちゃいけないな) 京太郎(もし、受けたとしよう) 京太郎(そしたら、俺はきっと――霞さんに甘えてしまうから) 京太郎(俺に誰かを頼る資格なんざない。あんなひどいことをしといて……) 京太郎(背負ってやるさ。重さに潰れそうになっても、俺は立ってやる) 京太郎(――――いつか、俺が強くなって……最強を手に入れるまで) 初美「さてと……これからどうしましょうかー」 春「話は聞かせてもらった、人類は滅亡する」ババーン 京太郎「な、なんだってー!?」 初美「ノリがいいですねー」 小蒔「えっと……えっと……」 春「冗談はともかく、須賀」 京太郎「はい、なんでしょう」 春「また料理作るの?」 京太郎「えっと……まだ作るとは決まってませんね」 春「須賀の作ったご飯が食べたい。作って」 京太郎「んー。そういうのは俺の一存で決めれるものではありませんし」 春「作ってくれたら黒糖あげるから」 京太郎「いや、黒糖って……」 京太郎「わかりました、作りましょう!」 春「!」 京太郎「ただし、滝見さんも一緒にです」 春「えー」 京太郎「えーじゃないです。それに、滝見さんの作る料理も食べてみたいですし」 春「めんどくさい」 京太郎「一人で料理を黙々と作るのは簡単ですけど……やっぱり二人で作った方が食べ比べもできますし」 春「じゃあ他のメンツに任せればいい」 京太郎「俺は、滝見さんと一緒に料理がしたいなって思ったんですよ」 小蒔「!?」 初美「!?」 春「……仕方ない。須賀の美味しい料理を食べる為。私も動く」 京太郎「ありがとうございます」 初美(むむっ!料理と言えばはっちゃんなのにー!昼の雪辱を晴らすという意味でも誘われると思ったのですがー) 小蒔(須賀さんと一緒にお料理したかったなぁ……)グスン 京太郎「さあ、作りましょうか」 春「作るといっても何を作るの?」 京太郎「うーん、和食ですかね。和洋中全部作れることは作れるんですけど」 春「じゃあ、どれか適当でいいじゃん」 京太郎「いや、この家って和風じゃないですか。だから、和食が一番かな~って」 春「…………」 京太郎「ん?何かいけないことでもいいましたか?和食が駄目な人でもいるとか?」 春「……何か違和感あると思ったら須賀、敬語使ってる」 京太郎「ああ、そうですね。一応は」 春「敬語はいらない。年だって同じだし」 京太郎「いいんですか……?」 春「いい。それと滝見さんじゃなくてはるるって呼ぶ。それが私のあだ名みたいなものだから」 京太郎「ホントにいいんですか?」 春「私がいいって言うならいい。また敬語が出てる」 京太郎「じゃあ、はるる……」 春「うん、それでいい。私も須賀のことも京太郎って呼……これじゃあはっちゃんと被る」 京太郎「いや別にかぶってもいいじゃ……だろ」 春「やだ。個性が減る。ちょっと待ってて、考えるから」 京太郎「いやどうでもいいって。そんなこと」 春「よくない。私と須賀の親愛の証みたいなものだからまじめに考える」 京太郎「……別にそこまでしてくれなくてもいいんだけどなぁ」 春「……京」 京太郎「きょう?」 春「うん、しっくりくる。これから須賀のことは京って呼ぶ」 京太郎「まあ、いいけど」 春「じゃあ、京。かったるいけど作ろう」 京太郎「作るのは何人分?」 春「京を入れて五人」 京太郎「あれ?ここに来る途中もっと人がいたような……」 春「食事も仕事も使用人ごとにグループ分けされている。京は私達のグループだから食事と仕事は一緒」 京太郎「ということは神代さんは?」 春「姫様は家族と一緒に食べてるから。たまに混ざってくるけど」 京太郎「ふーん。つうか、さっきの料理対決は丁度俺達の使っていい時間だったんだな……」 京太郎(だから、薄墨さんは余分に作っていたのか) 春「お風呂については入る時間が分かれている。後で教えておく」 京太郎(ああ、だから霞さんとばったり会ってしまったのか……他の人と会ってたらひどいことになっていたな) 春「とりあえず、今はご飯を作ることに専念する」 京太郎「そこまで、ご飯に執着してるのかよ……。えっと、はるると薄墨さん、霞さんに俺。後一人は?」 春「巴。眼鏡巫女。地味。キンクリ」 京太郎「……いいのかよ、そういう事言って」 春「いい。事実だし」 京太郎「まあ、いいや。和食は皆食べれるよな?」 春「うん。基本的には嫌いなものはないと思うけど」 京太郎「この冷蔵庫の中は共有して使っていいのか?」 春「そうだよ。適当に使ってもばれない。その辺りは早い者勝ちでいい」 京太郎「そうか。じゃあ、どうしよう……和食といっても色々あるし」 京太郎「じゃあ、肉じゃがでも作りましょう」 春「やったね、それは巴の大好物。好感度アップ間違いなし」 京太郎「とは言っても、俺まだ会ったことないんだけどなぁ……」 春「食事の時には嫌でも会うんだからいい」 京太郎「まあそうだけどさ……はるるは何作るんだよ」 春「な・い・し・ょ」 京太郎「そんな可愛く言っても一品追加とかしないからな」 春「チッ。チョロくない男」 京太郎「ほんと、お前言いたい放題だなあ!?」 京太郎「まあ、いいや。とりあえず、食べる時を楽しみにしているよ」 春「そうした方がいい。私の料理で京はきっと二度と包丁を握れないくらいに感激すると思うから」 京太郎「それだけはねーよ!」 春「とりあえず、作ろう」ガッツポ 京太郎「おう」ガッツポ 京太郎「……ふぅ。肉じゃがは強敵でしたね」 春「その意味不明な敬語は何?」 京太郎「いや、ちょっとしたネタ的会話だと思ってくれれば」 春「そう。さっさと作る」ホウチョウニギー トントントントントスッ 春「あっ」 京太郎「どうした!?」 春「指切っちゃった。でも、大丈夫この程度」 京太郎「何言ってるんだ。バイキンが入ったらどうするんだよ」ユビペロッ 春「!???」 京太郎「ああ、もうっ。じっとしてろ」ペロペロ 春「は、恥ずかしいんだけど……」 京太郎「恥ずかしさよりも怪我をちゃんと治す方が大事だ。んー、ポケットの中に絆創膏があったような……」 春「ううっ……京に辱められた」 京太郎「ただ、指舐めただけだろ!」 春「私の初めてだったのに……」 京太郎「そんな初めて溝に捨てちまえ!」 京太郎「ともかくこれからは注意して包丁を握れよ」 春「……うん」 京太郎「なぜ顔が赤い」 春「それは京の気のせい」 京太郎「いやどう見ても赤い」 春「そういう乙女の事情には首を突っ込まない。そういう事言ってたらモテないよ?」 京太郎「いや、別にお前からモテてもなぁ……」 春「む。それは私には魅力がないってこと。これは教育」ズイッ 京太郎「そういう訳ではないんだけどさ。はるるって何かダチっていうか……」 京太郎「気軽に話せて楽っつーか」 京太郎「だから、はるるに魅力がないって訳じゃねぇよ」 春(褒められているのはわかるけど) 春(何か複雑) 春(胸がモヤモヤして……気持ち悪い) 春(このモヤモヤは何?) 春(私は、私は……) 春(京と今以上の関係になりたいのだろうか) 春(同僚以上?友人以上?恋人未満?) 春(難しくて、わからない) 春(とりあえず、今はこの空間を楽しもう) 京太郎「はるるのも俺のもできたな」 春「いい出来。持って行こう」 京太郎「そういえば、何処で食べるんだ?」 春「私達の部屋のどれかでいいんじゃない?」 京太郎「そっか、じゃあ……」 京太郎「じゃあ、はるるの部屋で」 春「私の?どうして?」 京太郎「単純にどんな部屋か興味がある」 春「……えっち」 京太郎「なんでだよ!?下着漁りをするでもあるまいし」 春「女の子の部屋には夢がいっぱい。それを暴こうだなんて」 京太郎「女の子(笑)」 春「手に持ってる鍋、投げるよ?」 京太郎「すいませんでした」 春「わかればよろしい」 【はるるの部屋】 京太郎「何というか……」 春「文句あるの?」 京太郎「殺風景すぎるだろ!机と黒糖と布団しかねーよ!」 春「黒糖を馬鹿にしたらいけない。黒糖は世界を救う」 京太郎「救わねーから!」 春「全く、京は文句ばっかり」 京太郎「誰のせいだよ、誰の!」 春「……さあ?」 京太郎「さあじゃねーから!ったく、漫才やってるみたいだよ」 春「京春でコンビを組むの?大阪進出?」 京太郎「んな面倒なことしないって。いいからさっさと他の三人を呼んでこようぜ」 春「で、どうやって呼ぶの?私はここで盛り付けとかやってる?それとも逆?」 京太郎「んー、どうしよう……」 京太郎「じゃあこうしよう」 京太郎「はるるが体に三人の精神を降霊させる」 春「ばかじゃないの」 京太郎「なんだと!?これでも一生懸命考えたんだぞ!?」 春「ばかじゃないの」 京太郎「二回目!?そこまで言うかよ!」 春「だって、本当に馬鹿としか思えない」 京太郎「いやいや、やればできるかもしれないぞ。もっと、熱くなれよ!ネバーギブアップ!」 春「うおーあついぞー」 京太郎「すっげー適当じゃねぇか!?」 春「実際そんなことはできない」 京太郎「いやいや、もしかしたらできるようになってるかもしれない」 春「……嘘っぽい」 京太郎「とりあえず、振りからでもやろうぜ。巴さんは知らないから除外して……誰にしよう?」 京太郎「じゃあ薄墨さんで」 春「あまり、気は進まないけれどわかった……」 京太郎「まあ、とはいっても所詮は振りみたいなものだから」 春「京太郎!はっちゃんですよー」 京太郎「」ブフォッ 春「もーどうしたんですか?そんな鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしてー」 京太郎「」ゲホッゴホッ 春「そんな有様じゃあ困るのですよー。言い出しっぺの京太郎が信じなくてどうするんですかー」 京太郎「」ブブックッゲホッ 春「……」 京太郎「」プククッ 春「…………」 京太郎「」クックック 春「……京」 京太郎「マジすいませんでした」ドゲザーッ 春「恥ずかしかった。今日は二回も辱められた、許せない」 京太郎「今回のはともかく前回のはそんな悪いことじゃあねーだろ!」 春「女の子はデリケートだから」 京太郎「デリケートな女の子?」 春「疑問符をつけない。バカなこと言ってないでさっさと呼んでくる」ドカッ 京太郎「わ、わかったから尻を蹴るなって」 春「こうでもしないとやってられない」 京太郎「薄墨さんから捜そうと思う」 京太郎「というか捜すって言っても何処にいるかわかんねーぞ、俺」 春「多分部屋にいる。部屋にいなかったら放置でいい」 京太郎「放置でいいのかよ」 春「時間が立てばひょっこり出てくる」 京太郎「空腹で倒れるかもしれなくね?」 春「ないないノーウェイノーウェイ」 京太郎「そうだといいんだけどな……」 春「ほら、さっさといく。いなかったら他の二人を捜す」 京太郎「うーん、とりあえず薄墨さんの部屋の前に来たけどいるのか……?」 初美「呼ばれて飛び出てだだだだーん!はっちゃんですよー」 京太郎「……」 初美「もー、せっかく人がウイットに富んだジョークで挨拶をしたのにその反応は何ですか」 京太郎(どこが……?) 初美「まあそんな些細なことはどうでもいいのですよー」 初美「晩御飯ができたのですかー」 京太郎「はい。はるるの部屋で食べようかなって薄墨さんを呼びに来たんです」 初美「むっ、呼び名が変わってますよー。これはラブ臭!?」 京太郎「ラブ臭どんだけ好きなんですか」 初美「女の子は恋バナが好きなんですよー」 京太郎「然様ですか。とりあえず、さっさと行きますよ」 初美「えー。もっと二人きりで語らいましょうよー。私の好感度が上がるチャンスですよー」 京太郎「だって……ロリだし」 初美「ロリをバカにしてはいけませんよー。世の中にはこの体型が好きな人だっているんですからー」 京太郎「まあ、そうだけどさ……」 初美「京太郎もそうなりましょうよー。ほらほらー」 京太郎「ノーセンキューで」 初美「つれないですねー。これでも私は京太郎のことを好意的に思っているんですよー」 京太郎「はいはい、うれしいなー」 初美「信じていませんねー。なら――試してみますか?」クスッ 京太郎「そういうことはもう少し成長してからな。というか、犯罪だよ、ロリはっ!」 初美「残念ですよー。大人の階段のーぼるーって感じでしたのに」 京太郎(ちょっとドキッとしてしまったなんて言えない……) 初美「とりあえず、後はどうするんですか?霞と巴はどうやって呼ぶんですか?」 京太郎「部屋に殴りこみをかけます」 初美「おー。どっちから呼ぶんですかー」 初美「そうですかー。じゃあ私は巴の部屋に行きますねー。告白の返事、しないと駄目ですよー」 京太郎「わかってます。きちんとした返答で返します」 初美(答えが決まりきっているっていう点では面白みもないんですけどねー……) 初美(京太郎がいつかは霞や姫様の好意に応えてくれたらいいんですけど) 初美(それを捨ててまで叶えたい願いって何でしょうかね……) 初美(才能が憎いと言ってましたけど……彼は何を経験してそうなってしまったのか) 初美(今の私にはまだ、わかりませんよー) 初美(でも、いつかは……わかりたいです) 初美(忘れることも時には幸せになるんですよ、京太郎) 京太郎(霞さんの部屋の前まで来たはいいけど……何か入りづらい) 京太郎(まあ、せっかくしてくれた告白を断るんだから当然か) 京太郎(でも、今の俺にはそういう寄り道をしている暇はないんだ) 京太郎(強くならないといけない。今度は誰にも迷惑をかけずに、一人で) 京太郎(だから、男を見せろっ。京太郎!) 京太郎「た、たのもーーー!」 京太郎「……あれ、いない」 京太郎「どうしよう。早く呼ばないと冷めちまうし」 京太郎「トイレに行ってるだけかもしれないし少し待っているかー」 京太郎「つってもただ待つのは暇だなぁ……」 京太郎「とりあえず、部屋で待っていよう」 京太郎「漫画でもあればいいんだけど……お、あれは!?」 京太郎「霞さんの日記……か。こういうのはプライベートだし読んじゃいけないよな、うん」 京太郎「でもなー開きっぱなしだから視界に映るのは止められないなー」 京太郎「仕方ない、仕方ないなー。チラッと見えちゃったもんなー」 ◯◯月■■日 今日は新しいお付きの人が来るらしい。しかも、男だ。 姫様は男の人に耐性がないからどうしましょう。 私みたいなおねーさんは完全に耐性があるから大丈夫だけど。 そういえば、姫様が家の神事から逃げた時、男の子に助けてもらったって興奮しながら話していたわね。 この出来事をきっかけに姫様も少しは男の人に慣れることが出来ればいいわね。 京太郎「うん、普通の日記だ。特に何の変哲もないな」 京太郎「あ、こっちのページは書きかけだ……」 ◯◯月■■日 ヤバいわ。まさか、私が一目惚れだなんて。私に限ってはないって思っていたけど。 んー、新しく入ってきたお付きの男の子、須賀京太郎君。本当に、会ったばかり。 でも、恋をしちゃった。好きになっちゃった。恋愛なんてするはずないって思っていたのに。 れ、冷静になるのよ。冷静に考えて、全裸で告白とかまともに受けてもらえる気がしないわ!そもそも…… 京太郎「……霞さん」 京太郎(縦読みで不吉な言葉が出てるのは気のせいだと思おう) タッタッタッタッタ 京太郎「あ、やっと帰って来たのかな」 京太郎(とりあえず、この日記については見なかったことにしよう) 霞「ふんふーん。さーて、書きかけの日記を一気に書いちゃ……」 京太郎「あ、どうも。おじゃましています」 霞「」 京太郎「ご飯できたんで呼びに来たんですけど……」 霞「き、ききいいっきょっっykrつぉてそおおえわてwた」 京太郎「か、霞さん?」 霞「きょ、京くん?に、日記見てないよね?」 京太郎「日記?何のことでしょうか?」ニコッ 霞「そ、そう。ならいいわ。京くんは知らなくていいことだから」 霞(もし見られてでもしたら睾丸を潰して……って何考えているのよ、私は) 京太郎「それと、先程はすいませんでした」ドゲザッ 霞「ちょ、ちょっと」 京太郎「自分の事情に霞さんや薄墨さん、衣さんを巻き込んでしまいました」 京太郎「簡単に償えるとは思いません。それだけのことを俺はしたんで」 霞「そこまで謝る必要はないわよ!?」 京太郎「いえ、これは俺のケジメなんで。今後、もうこのようなことには巻き込まないんで」 霞(それって……これからは全部一人で抱え込むってこと?) 霞(やっぱり、壁があるのかしらね……京くんと。でも、今の京くんにそれを言ってもますます壁が広がるだけね) 霞(今は、何も言わないけど。何かあったら私がまた助けるしかないわね) 霞(それと……) 京太郎「それと、告白についてですけど」 霞「ええ……来ると思っていたわ」 京太郎「霞さんが精一杯の勇気を出して伝えてくれたんです。俺もしっかりと答えます: 霞「……」 京太郎「すいません、今の俺には恋愛にかまけている余裕が無いんです」 京太郎「逃げるのは、やめて……前を向くって決めたので」 京太郎「だから、霞さんの好意に俺は……」 霞「ストップ」 京太郎「えっ?」 霞「その先はいいわ。わかりきっているもの」 京太郎「……」 霞「簡単にまとめると、今の京くんには余裕がない。だから、付き合えない」 霞「なら、京くんに余裕が生まれるまで私は待つわ。私は、諦めない」 京太郎「……霞さん」 霞「絶対、振り向かせるから。貴方を」 京太郎「……俺が言うのもどうかと思いますけどそれでいいんですか?」 霞「いいのよ、だって京くんのこと、好きだもん」 京太郎「……うっ。またストレートに言ってきますね」 霞「もうバレてるしね。隠す必要はないでしょう?」 京太郎「はぁ……強情ですね」 霞「そうでもなきゃ貴方は私を見ないもの」 霞「ただこれだけは言っておくわ」 霞「私は、石戸霞は……須賀京太郎のことが好き」 霞「それだけは“嘘”じゃないから」 京太郎『……いつか、必ずきちんとした返事を返すんで』 京太郎「とりあえず、今は御飯食べましょう?」 霞「そうね、京くんが作ったの?」 京太郎「そうですね。はるると一緒に作りました」 霞「……はるる?京くん、いつのまにはるると仲良くなったの?」ゴッ 京太郎「成り行きでさっき」 霞「……はっちゃんといいはるるといい小蒔ちゃんといい敵は増える一方だわ」ボソッ 霞(マズイわ……京くんを早くものにしないと。やっぱり、睾丸を潰して監禁……ってどこのヤンデレよ!私は!) 霞(シャレにならないわ、もう……。目指すのは王道よ、お嫁さんよ!) 霞「まあいいわ。おねーさんは余裕たっぷりで京くんを攻略するから」 京太郎(……今まで余裕たっぷりな霞さんってあったっけ?) 京太郎「っと、話をしていたら時間も結構経っていますね。早くはるるの部屋に行きましょう」 霞「そうね、京くんの手料理だなんて楽しみだわ~」 京太郎「言う程大したものではありませんけどね」 【はるるの部屋】 春「遅い」 初美「もうお腹が空き過ぎて死にそうですよー」 巴「はっちゃんは大袈裟すぎだと思うけど……」 京太郎「すいません、待たせてしまって」 霞「申し訳ないわ~」 初美「全然申し訳なさそうな言い口じゃないのは気のせいでしょうかー」 霞「気のせいよ。それよりも、早く食べましょう」 京太郎「そうですね。でも、その前に……」 京太郎「はじめまして。俺、須賀京太郎っていいます。いやぁ巴さんがこんな美人さんでびっくりしました」 霞「!?」ゴッタオッ 春「!?」ピキンッ 初美「!?」キッ 巴「えっ、え~~~~~~!?そ、そんな滅相もない!」テレテレ 京太郎「いえ、俺は本当のことを言ったまでですよ」 巴「ま、まったくもー!年上のお姉さんをからかったら駄目だよー」 京太郎「ははは。からかうだなんてそんな。お聞きしていたよりもずっと美人です」 巴「お世辞でも嬉しいよ。あんまりそういう事言われたことなかったからね」 京太郎「何を言っているんですか。巴さんの周りの男の人の眼は節穴なんですね、こんな美人を放っておくなんて」 霞「」プルプル 春「」ガリッガリッ 初美「」ギギギ 巴「もう、きょーちんはお世辞が上手いなあ」 京太郎「いやいや……ってきょーちん?」 巴「ああ、私って人にあだ名をよくつけるからさ」 巴「例えを挙げると、はっちゃん、はるる、かすみん。こまきん。姫様は一応立場が立場だから外ではあまり言えないけど」 巴「これからは一緒に働くしさ、親しみの意味も込めてきょーちんってこと」 京太郎「あはは……そんなあだ名までつけてもらえて光栄ですよ」 巴「いいっていいって。私もいざ会ってみるまでは不安だったけどね」 巴「会ってみたら面白い子でよかったよ。ジョークもわかりそうだし」 京太郎「そりゃあまあ。ここでは先輩ですから。何でも申し付けて下さい、お姫様」 巴「ぷっ。何なのさ、その執事の真似事はー」 京太郎「一応、仲の良い執事の友達に基本的なことは教わっているんですよ?」 霞「」ゴッゴッゴッ 春「」ガリッガリガリッ! 初美「」パキパキパキ 巴「へぇそうなんだー!じゃあ、今度その話を聞かせてもらってもいいかな?」 京太郎「勿論いいですよ。巴さんが聞いてて面白いかは保証できませんけどね」 巴「そんなことないよ!だって執事でしょ!いいなー憧れちゃうよー」 京太郎「まあ俺もそうでしたから。俺に教えてくれた人は完璧でカッコ良かったですし」 霞(私の時と違う……何でよ!やっぱり私には魅力がないってこと!?)ガーッ 春(よくわからないけどムカツク。京がデレデレして、すごく……ムカツク)ガーッ 初美(私にはロリだなんだで何の興味も示さないのに……!女の子としてはすっごくモヤモヤしますよー)ガーッ 巴「でも、きょーちんもその人の下で学んだんでしょ?なら、十分すごいじゃない」 京太郎「まだまだ俺は未熟ですよ。その、師匠……ハギヨシさんって言うんですけどね」 京太郎「あの人はすごいですからね。やっぱり比べると自分が低い場所にいるってことが嫌でも理解しちゃいます」 巴「ふふっ、とりあえず御飯が冷めちゃうから早く食べようか。せっかくきょーちんとはるるが作ってくれたしね」 京太郎「そうですね。今度機会があれば色々話しますよ」 巴「あれ?どうしたの、皆固まっちゃって」 京太郎「何かおかしな事でもありましたか?」 初美「自分の胸に聞いてみろですよー!」ドカッ 春「この天然ジゴロは一回鹿児島湾に沈めた方がいいかもしれない」ドカッ 霞「京くんは胸の大きな女の子は嫌いなのかしら……」ズーン 京太郎「と、とりあえずご飯食べましょうよ!」 巴「そうだねー。じゃあいっせーのーでっ」 「「「「「いただきます!」」」」」 巴「う、うーまーいーぞー!」 巴「この肉じゃが……美味い、美味いよぉ!」モギュモギュッ 京太郎「お褒めにあずかりまして光栄でございます、お姫様」 巴「えーっ!これきょーちん作ったの!?やっるぅーー!」 巴「しかも、私の好きなものだしっ!」 京太郎「偶然ですよ、偶然。でも、喜んでもらえて何よりです」 巴「本当美味しいよ、これっ!いやー感動するなあ」モグモグモグ 霞「ぐぬぬ……」 初美「どうどうどう。落ち着くのですよー。ほら、京太郎が作った肉じゃがですよー」 霞「それは嬉しいけど……あ、ちょっとはるる!それは私の肉じゃが!」 春「弱肉強食……食卓はそういうもの」ヒョイパクヒョイパク 巴「あはは……いつもはこんなに騒がしくはないんだけどね」 京太郎「すいません、何か割り込んじゃったみたいで」 巴「いいよいいよー。こういう食事っていうのは楽しんでこそだよ」 京太郎「そう言ってもらえると気が楽になりますよ」 巴「これからが楽しくなるねー。っと、そんなおしゃべりをしている場合じゃない。きょーちんの肉じゃがを誰よりも多く食べなければ!」ガツガツガツ 京太郎(うーん、ここまで喜んでもらえるとは……頑張って作ったかいがあった)パクパク 京太郎「おっ、この唐揚げはるるが作ったのか?」 春「うん。おいしい?」 京太郎「ああ、すっげーうめえよ。もっとくれよ」ヒョイパクヒョイパク 春「よかった。私はそんなに料理が得意ではないから」 京太郎「この腕でか?そしたら俺の立場がねーよ」 春「京こそ、そんなに料理ができるのに謙遜しちゃ駄目。私の立場がなくなる」 京太郎「注意しておくよ。ともかく、今は食べよう。薄墨さんじゃないけど、俺もお腹が空いていたし」 春「そう……じゃんじゃん食べて。唐揚げはいっぱいある」 京太郎「おう。じゃあ遠慮無く」バクバクッ 春「いい食べっぷり。京のいいとこ見てみたい」 京太郎「……おだてても揚げ物だから大量には食えないからな」 春「それでも……京なら……京ならきっとなんとか食べてくれる……!!」 京太郎「食べないからな、胃もたれ辛いし」 「「「「「ごちそうさまでした」」」」」 京太郎「はーっ、食った食ったー」 巴「もう、食べられません……でもでも!また作ってくださいね」 京太郎「こんなのでよければ。今度は巴さんの料理が食べたいな」 巴「ふっふっふ……その時を楽しみにしておくが良い、きょーちん」 初美「そういえば、京太郎ー」 京太郎「ん?何かありましたか?」 初美「京太郎の歓迎会をやろうと思うんですが時間は大丈夫ですかー」 京太郎「えっ!?わざわざそんなことをしなくてもいいっすよ。準備するにも手間がかかりそうですし」 初美「別に準備なんてないですよー。ただゲームをして遊ぶだけですしー」 春「後は、お菓子でも適当に持ってくれば言い」コクトウポリポリ 霞「まあそれぐらいしかできないのが心苦しいけど」 京太郎「んなことないですって。お心遣いだけでも十分なくらいですよ」 巴「まあ、深いことは考えないで楽しもうよきょーちん」 京太郎「みなさんがそこまで言うのなら……ところでゲームって何をやるんですか?」 初美「ということでマリオカート大会ですよー」ドンドンパフパフー 巴「いえーい!」 春「待ってました」 霞「今日こそ一位はもらうわー」 小蒔「が、頑張りますっ!」 京太郎「そこまで気張らなくてもいいんじゃ……」 初美「準備をしますんで少し待っていてくださいねー」 ヒカルカーゼヲオイコシタラー 京太郎「おっ、メールだ」ピコピコ 京太郎「おっ、メールだ」ピコピコ 京太郎(えーっと……誰だ。ああ、超弩級少女さんか」 『こんな時間にごめんねー。今大丈夫だったりするかなー』 京太郎(うーん、相変わらず可愛い文体だなー)ピコピコ 『ええ、大丈夫ですよ。もう少ししたら友達とゲームしますんで反応ができなるかもですけど』 京太郎(送信……っと) 春「メール?友達?]ズイッ 京太郎「おわっ!いきなりびっくりしたなっ!」 春「ちょっと気になったから。京って友達いたんだ」 京太郎「俺をどう思っているかよくわかるなっ!」 ヒカルカーゼヲオイコシタラー 京太郎「っとすいません」 『そうなんだー。実はねー、今度友達と一緒に部活の合宿に行くんだー。 だからその自慢をしたくてメールしたんだよー』 京太郎「……合宿か」ポチポチ 春「むっ。あの女の匂いがする」 京太郎「はるるはまったく接点ないだろっ!」 『ちなみにどこに合宿行くんですか?』 春「質問にはきちんと答える。浮気は許さない」 京太郎「いつからお前の彼氏になったんだよ!?」 霞「」ガタッ 京太郎「霞さんは座っていて下さい」 霞「最近の京くんは冷たいわ……それにしても京くんはタラシなのねっ!女の子の友達がいっぱいだなんて!」 京太郎「いっぱいとは言ってないんですけどね……ネットで知り合ったんですよ、この人」 京太郎「なんでかすごく気が合ってメルアド交換してメル友になったんですよ」 霞「へ、へぇ……」 霞(やっぱり京くんはジゴロね……注意しとかないとっ) 春「それで仲良くなって会ったりしないの?」 京太郎「会うにしても住んでる所が遠すぎるんで。彼女は岩手、俺は長野なんで」 ヒカルカーゼヲオイコシタラー 京太郎「っと。ちょっとすいません」 『九州だよー。私がいる部活の顧問がねっ、昔監督してたチームにツテがあったんだよー。 そこで鍛えてもらうんだー。相手はプロだけど頑張ってくるよー』 京太郎(へぇ……超弩級少女さん、九州に来てるんだ、もしかしたら、会えるかもしれないな) 『俺も今九州にいるんですよ。今度良ければ会いませんか?』 京太郎「送信っと……」 春「ちょっと待った。京、いつの間にかにオフ会フラグ立ててる。これはギルティ」 霞「……ああ、京くんが私から離れていくわ」 京太郎「あんたら何言ってんだ」 ヒカルカーゼヲオイコシタラー 京太郎「とか言ってる内に返信が……」 『えっ、ほんとに!?ちょーうれしいよー!!! じゃあ今度暇な日教えてね!私も合わせるから!!』 京太郎「おお……すごく喜んでる。これは誘ったかいがあったかな」 初美「準備できましたー!早速始めますよー!」 京太郎「最初にやる人は誰にするんですか?」 巴「きょーちんは主役だから確定として……残り三人はどうしよう?」 春「まずは、私……」 京太郎「残りはどうします?」 初美「ここは私の出番のようですねー」 小蒔「ま、負けませんっ!」 京太郎「キャラはどうします?」 初美「私はピーチで」 春「ヨッシー安定」 小蒔「じゃあ、ドンキーで」 京太郎「俺はオーソドックスにルイージで行きますね 初美「ステージは最初ですし簡単なのにしましょうー」 京太郎「じゃあ、ルイージサーキットでいいですか」 春「何にせよ私が勝つことは確定」 小蒔「ううっ……緊張します」 初美「じゃあ、ゲームスタートですよー」 初美(キノコゲットー。このまま逃げますよー) 小蒔「あわわわっ。アイテム取り損ねちゃった……」 春「チャーンス。赤の甲羅3つ。くらえー」 小蒔「ひゃあああああああっ!」 春「追いついた。悪いけど、京の手前負けられない」 京太郎(皆、無駄に気合が入ってるなあ……) 京太郎(さて……) 京太郎(バナナか……とりあえず、置いておこう) 初美「うはっ、一位独走ですよー!」 春「姫様の犠牲は無駄にしない……さらば」 小蒔「ふぇぇ……最下位だよぅ……っ」 京太郎(神代さんが泣きそうになってる……あっ、バナナ踏んだ。もうこれで四位は神代さん確定だな) ニシュウメ! 京太郎(うーん、はるるは上手くキノコを引いて追いついてくるし、薄墨さんは独走) 京太郎(ここで止めないとなっ!) アイテームッ! 京太郎(よっしゃっ、アカのこうらだっ!) 京太郎(薄墨さん、覚悟っ!) 京太郎「ほいっと!」 初美「ひゃあっ!京太郎、卑怯ですよー」プンスカ 京太郎「ゲームに卑怯もあるかっ!」 京太郎(これで一位……このまま逃げ切るっ!) 春「そうはさせないのが私の役目) 初美「まだ、終わらないですよー!」 小蒔「私だけ蚊帳の外……」グスン サンシュウメッラストッ! 京太郎「さあ、このまま逃げ切れればいいんだけど」 春「そうさせない。私が勝って京にはお灸をすえる」 初美「はるるは引っ込んでて下さいー!」 京太郎「ざけんなっ!そう簡単に負けられるかよ」 初美「はるる!ここは協力して倒しますよー!」 春「乗った。このままだと京が逃げ切ってしまう」 京太郎「お前らの方が卑怯じゃねーかよ!?」 京太郎「うぼあー!」サーンイ 春「勝負とは時には非常なもの」イチーイ 初美「儚い犠牲だったのですよー……」ニーイ 京太郎「お前ら覚えてろよーっ!」 小蒔「私だけ全然関係ない……須賀さぁん助けてくださいー」ヨーンイ 京太郎「ああもう、神代さん落ち着いて下さい。ただのゲームですから」 小蒔「でも、私だけ……ぼっちですよー」 京太郎「はいはい、神代さんは頑張ったんですから」ナデナデ 小蒔「……えへへ」 カスミクラエーキャーアタルワー ナニガキャーダトシカンガエロヨトモエチャンアトデオシオキネー モウネムイデスーコクトウウマー 京太郎「そういえば、これで盛り上がるのはいいんですけど明日の仕事に差し支えないんですか」 初美「……」 春「大丈夫だ、問題ない……たぶん」 霞「確かに、私達は朝が早いわねー」 巴「どうしますか?今日は早いですけどお開きにします?」 「最後に一戦やりましょう」 春「私が出る」 初美「はっちゃん登場なのですよー!」 巴「まあ、お手柔らかに」 京太郎「それと、俺か。ステージは皆慣れてきたしヒュードロいけでいいか?」 巴「そうですね、多少は難しいステージの方が面白いですし」 春「私はヨッシーと運命を共にする」 初美「ピーチが一番使いやすいのですよー」 巴「じゃあ、私はマリオで」 京太郎「下手に変えるのもあれだしな……ルイージで」 初美「じゃあ、ゲームスタートですよー」 初美「うははははー!また一位スタートですよー」ドピューン 巴「まあ、堅実に行きましょう」 春「ぐぬぬ……この私がまたエンスト」 京太郎「俺は何も悪いことやってねえのに」 春「むぅ……追いつかないと」グイーッ 京太郎「っとわっ!?何で身体をこっちに寄せてくる!」 春「こういうゲームの時は身体も一緒に動かす派だから、私」 京太郎「顔が近くてプレイに集中できねえんだよ!」 霞(…………次は私もやろう) 小蒔(私も須賀さんと楽しくゲームしたいなあ……) 京太郎「んなことしてないで真面目にやるぞ……このままだと負けちまう」 春「なら、協力してトップを潰す?」 初美「!?」 巴「私は無視なの!?」 春「京と一緒なら勝てる気がする……」 京太郎(うーん、どうしようか。協力してもいいんだけど最初のアレがあるしな……) 京太郎(やっぱやめとこう。土壇場で裏切られそうだし。さっきの恨みもあるし) 京太郎「これが答えだ、はるるっ!」アカトリプルッ 春「……!?」ドガンドガンドガン 京太郎「そのまま、落ちろっ!」ドーンッ 春「……あっ」 京太郎「これで最初の借りはなしだぜ」ニコッ 初美(え、えげつないですよー……) 巴(その笑顔が逆に怖い) 春(京に信じてもらえなかった私が悪かったんだ……)グスッ 春(嫌。それは嫌……!) 春(悪いのは私。最初の時に京にひどい協力プレイをしちゃったし) 春(だから仕方ないのかな?京に嫌われても) 春「それでも、嫌だ。せっかくできた友達なのに) 春(京が私と話してくれなくなるのは嫌) 春(京が他の人と話す時は笑うのに、私の時だけ笑わなくなるのは……嫌) 京太郎(さてと、二位は巴さんか。巴さんのプレイスタイルは堅実だしとりあえずは様子見か) 巴「はっちゃんくらえー!」 初美「ぎゃーっ!何でアカのこうらが二位で出るんですかー!?」 春「…………」 京太郎「ラッキー。これで少しは追いつけるぜ!」 京太郎「よっしゃ!スターだ!」テレレッテレー 巴「わーーー!きょーちんこ~な~い~で~!」 初美「ちょ、巴!何で私の方に寄ってくるんですかー!?」 春「…………」 巴「せっかくの出番なんです!たまには私に一位を譲ってくださいよー」 初美「嫌ですよー!私だって一位になりたいですー!」 ニシュウメッ 京太郎(とりあえず、はるるはもういいとして。前の二人だな) 京太郎(スターで大分距離を詰めたから一位を狙えるぞ!)キノコダーッシュ 巴「うわっ、きょーちんがもうすぐそこまで!?」 京太郎「これで、決めるっ!」 京太郎「バナナか……とりあえず、仕掛けておくか」テテテテン 初美「うわー、三週目の時に踏んだらどうするんですかー!?」 巴「そりゃあゲームだからそういうことまで戦略として考えるでしょ……」 春「……あっ」ツルーン 初美「やたっ。はるるが踏んでくれたおかげで何とかなりそうですよー」 巴「そう言ってる内におりゃっ、アカのこうら」 初美「うわーんっ!あんまりですよー!?」 京太郎「っとその隙に失礼」 初美「抜かれましたー。このままだと三位ですよー」 サンシュウメッ 京太郎(さて、どうするか) 春(……ここで京を上手くアシストしたら仲直りできるかな?) 春(今度はきちんと京を助けないと……) 春(だから、来て。起死回生) テレレッテレー! 春(アカのこうら。これでとりあえず、はっちゃんを……切り離す!)ヒュイーン 初美「キノコゲーット!ダッシュですよー!」 京太郎「うわっ!いつの間にかに抜かれてやがる!」 春「え」 ドガン 京太郎「なーっ!なぜにーっ!」 初美「ギリギリセーフだったのですよー!」 巴「あちゃー……」 春「…………ぁ」 春(やばい、やばいやばいやばいやばいやばいやばい) 春(京を助けるつもりが逆に邪魔をしちゃった……?) 春(私、もしかして……完全に京に嫌われるの?) 春(また、私は『捨てられる』の?い、いや。いやいやいやいやいやっ!) 春(京と仲良くなって、料理も一緒にして。それが全部台無しになるのは、嫌) 春(呼ぶだけで嫌な顔をされるの?ただ、そこにいるだけで嫌な顔をされるの?) 春(もうあんな思いはしたくない……) 春(仲直りするどころか、もっと溝が深くなっちゃった……) 春(あ、ああ――――っ!) 春(京は、私のこと……捨てちゃうのかな?それだったら――――) 京太郎(くそっ。このままだと三位になっちまう……アイテムに賭けるしかねえ!) 京太郎「引き当てた……アカのこうら、トリプルっ!」 初美「やばいですよー!?」 巴「逃げ切りますよ、今回はっ」 京太郎「薄墨さんは、逃さねえ」シュピーン 初美「ぐわーーーーーですよーーー!」 京太郎「おっしゃ、二位ッ」 巴「きょーちん!最後だからって手は抜かないよっ!」キノコダーッシュ 京太郎「俺のこうらは、まだ二つあるっ!」シュピピーン 巴「くっ。でも、まだっ!」 京太郎「届けぇぇえええええええっっっっっ!」 京太郎「俺の――勝ちだあああああああっ!」 巴「負け、るかああああああああああっ!」 キーン 京太郎「……俺の勝ちですね、巴さん」 巴「そうみたい。あーあ、最後は油断しちゃったかな?きょーちんのアカトリプルがなければ勝てたのになー」 初美「……ううっ。私は三位で意味がないですよー」 春「…………京」 霞「ふんふむ……もう夜も深くなってきたことだし、ここでお開きにしましょうか」 小蒔「……ぐぅ」 霞「小蒔ちゃんはもう寝ちゃったしねぇ」 京太郎「じゃあ、ここまでですね」 巴「ごめんねー。きょーちん……まともに歓迎も出来ないで」 京太郎「いいえ、構いませんよ。こうして受け入れられてることで十分ですよ。正直、きちんと接してくれるか不安だったんで」 巴「何言ってるのさー。きょーちんは心配性だなぁ、まったく」 初美「これはあくまで私個人の思いですけどね。姫様がいて私達がいて。そして、京太郎がいて。こういう時間がいつまでも続けばいいと思ってますよー」 霞「だから、京くんはここに永久就職すればいいのよ。そしたら、私も近くにいれるし~」 春「京と……ずっと一緒」 巴「きょーちんはそんなに不覚気にすることないんだよっ」 小蒔「ふぁ~。いつのまにかに寝てました……須賀さん、おはようございます~」 京太郎「あははっ……そうですね」 『俺も、いつまでも続けばいいって思っています』 ――俺はウソツキだ。 【深夜・?????】 「テメエはホント、嘘つきだな。もう大丈夫です?返事は必ずします、いつまでも続けばいいなと思ってる?冗談も程々にしとけよ」 「……本当のことを言って傷つけるよりはましだろ。今の俺は……心の底から笑えねえし、誰かを好きになれねぇ」 「ハッ、物は言いようだなぁ!よくもあんな笑顔でいけしゃあしゃあほざいたもんだ」 「無理して笑うのは清澄にいた頃に身につけたからな。今日会ったばかりのあの人達を騙すことなんざ簡単だよ」 「あの風呂場で襲った奴等に対して申し訳ないと思わねぇのかよ?」 「それをお前に言われるのはすっごく腹が立つんだけどな。まぁ、いいよ。一応、俺は本当に心の底から申し訳ないとは思っているんだぜ」 「――だからこそ、俺の事情には巻き込まない。あの人達の足を引っぱりたくないからな」 「ほう?」 「それでも、本当の意味で一人にはなれないから締まらねえんだけどな」 「情けないことに一人で強くなれるとは思っていないからな。恥も捨ててお前に頼っていることが良い証拠だ」 「だけど、嫌いじゃないぜ?自分を客観的に見ている奴って?」 「俺は自分の実力を過小評価も過大評価もしない。あくまで客観的に見て、このままじゃあ上には昇れないって思ったんだよ」 「それで、俺を利用するのか?」 「ああ。じゃなけりゃとっくにお前を消してるよ」 「だろうなァ。いいのかァ?その嘘を本当にしなくても?あの劣等共とイチャコラしてぬるま湯に浸かることだってできるはずだぜ?」 「そうだな、そうした方がいいってことぐらいわかってる。だけど……」 「俺自身がそれを許さない…っ!その嘘を嘘にすることなんでもうできはしないんだよっ!」 「目的の為に投げ捨ててきたものを尻目に逃げる気はない。あの憎しみを、苦しみを、喜びを――なかったことにはできないからな」 「俺の目的は勝つことだ。勝って、証明するだけだ。俺は――――雑魚じゃねぇって。誰も、バカになんてさせはしねぇっ!」 「必要なのは結果だ。例え、過程が良くても結果が駄目じゃあ意味がない」 「その結果を得る為には力が必要だ。だから、こうして力を得る手がかりになるお前を完全に消していないって訳」 「お前にも甘い汁は吸わせてやる。悪いようにはしないからさ」 「“仲良く”しようぜ。お互いに目的を達成する為に」 「…………クッ」 「ヒャハッ、ハハハハハハハッエヒャハハハハハッッッッッ!アヒャハハハハハハハッヒャヒャヒャハッ!!!!」 「いいぜ、いいぜぇ!!!!気に入ったぁ!!!!!!」 「クソみてぇな奴だったら真っ先に乗っ取って殺そうと思ってたんだがよぉ!なかなかどうして、生きのいいガキじゃねぇか!!」 「おいおい。随分と猟奇的だな。これぞ、悪霊って感じだな」 「オーケー、気が変わった。テメエを食い殺すのは今は止めておいてやる。今はテメエと“仲良く”してやろうじゃねぇか」 「だが、油断すんなよ?いつでも俺はテメエを殺せるんだからよぉ!!」 「うっせ、いつでもかかってこい。その時は、返り討ちにしてやるよ」 「俺がテメエを食う時は――――テメエ自身が死ぬ時だ。よぉく、覚えとけ」 「悪いけど、そう簡単にテメエの思い通りにはならないぜ。最強の称号を手に入れるまで……俺は死ねないんだからな」 「ハンッ!その意気だ。そうでなくちゃ面白くねえ。そうだろう、京太郎?いや、力に狂うお前は“狂太郎”と呼んだ方がいいかもしれねぇな」 「そうだな、“悪霊”。お前と俺、どっちが先にくたばるか楽しもうじゃねえか……最も、楽しむ前に俺がお前を食い殺すかもしれねぇけどな?」 「いいぜぇ、やれるもんならなァ!今だけかもしれないが、テメエは俺を楽しませてくれた! 「だから、サービスをくれてやる。年長者からの施しだ。有りがたく受け取れよ、ガキ」 「……っ。これは…………!」 「おう、テメエが今まで関わってきた劣等共を捨ててでも欲しがって、何よりも嫌っていた――――才能(オカルト)だ」 【第二章超弩級少女と主人公End】