約 27,666 件
https://w.atwiki.jp/kobun/pages/107.html
これらの学校は、官立の大学といい、私学といい、どれも男子のために建てられたものです。女子はすべての学校から門戸を鎖され、公的には教育を受ける機会が与えられませんでしたので、家庭で教育を受けました。元来女子は、男子のように社会的に活動をする自由を与えられておらず、したがって学問においても、そうした不公平な取り扱いを受けたのです。清少納言の『枕草子』の「すさまじきもの」の条に「博士のうちつづき女子うませたる」とありますが、これは博士の家に引き続き女の子ばかり生まれて、男の子が生まれないことを、興ざめる不釣合いのことだと評しているのです。女子にはその家の学問を伝えることができなかったことを意味しております。 また、『紫式部日記』に「この式部丞といふ人のわらはにて、史記といふ書よみ侍りし時、聞きならひつつ、かの人はおそうよみとり、忘るる所をも、あやしきまでぞさとく侍りしかば、文に心入れたる親は『口をしう、をのこごにて持たらぬこそ幸《さいは》ひなかりけれ』とそ常になげかれ侍りし」とあります。式部丞とは、紫式部の兄にあたる人で、その兄がまだ少年のころ、父越前守為時から『史記』を教えられた時、傍で聞いていた紫式部のほうが、兄よりも早く理解したので、その方面に熱心な父為時は、慨嘆して、幼い紫式部に向かって「残念なことにはおまえが男の子に生まれなかったことだ」と、愚痴をこぼしたというのです。これらによっても、その当時の婦人の立場がわかります。 平安中期になりますと、漢字と仮名、支那風な絵と日本風な絵などが、厳重に区別されました。漢字は男文字といい、仮名は女文字といいます。支那風な絵は男絵、大和風な絵は女絵とよんでいます。そういうふうに、男・女という区別がはっきりと立てられて、前者は支那風なもの、後者は日本風なものを意味することになりました。「ざえ」というのはおもに漢学をさすのです。それに対して「やまとだましひ」というのは、日本人としての本然の心というような意味に解せられます。よく、和魂漢才というふうに区別されているのですが、男子たる者は和魂とともに漢才も備えなければならぬ、大和心とともに才《ざえ》も備えなければならないとされたのですが、女子は、漢才つまり学問というものは、必ずしも必要ではない、むしろ敬遠すべきものであるとされているようです。 『土佐日記』に「男もすなる日記といふものを女もしてみむとてするなり」と書き出してあります。男の日記というものは、漢文で書かれたものです。ところで貫之は仮名で『土佐日記』を書きました。 『土佐日記』ができ上がった事情については、説がありますが、要するに女文字すなわち仮名で書いたために、わざと女の所為のようにことわりをしているのです。 『源氏物語』などを見ますと、たとえば、玉鬘の巻に、源氏が末摘花を批評することばが見えていますが、そこに学問というようなもの、たとえば和歌の髄脳《ずいのう》などという理窟っぽいものは、女子にはあまり奨励すべきものではないというようなことをいっています。また帚木の巻に、女子のことをいろいろと批評してあって、そこにある博士の娘のことが書かれています。その婦人は、けっきょく終わりを全うしないで不幸な身の上になるのですが、それはつまり学問が禍いをしているのだというのです。 また『紫式部日記』を見ますと、式部は亡夫宣孝の残した漢学の書物をたくさん読みましたが、女房たちはそれを苦々しいことと思って、「おまへはかくおはすれば幸ひ少きなり。なでふ女か真字書《まんなふみ》はよむ。昔は経読むをだに人は制しき(あなたは漢籍というようなものばかり読んでおられるから幸福でないのだ、いったいどんな女が漢字の書物なんかを読むか、そんな婦人はろくな女ではない)」というふうに批評をしたのです。それを聞いた紫式部は、それから後は、漢字も書かず、漢籍も読まないようにしました。また屏風に書かれた詩文なども、人の前などではなるべく読めないような顔をしていました。読めないのではないが、いかにも知ったかぶりにふるまうということを慎んだのです。すなわち学問を隠したのです。また、やはり『紫式部日記』に見えていますが、式部は、中宮に『白氏文集』三・四の巻にある楽府《がふ》をお教えする際、人に隠れて、目にたたぬようにしております。 学問に対しての紫式部の考え方は、『源氏物語』の帚木巻にも、たびたび現われています。女が学問をしてはならぬというわけはない、またわざと習うというわげではないけれども、少し才のある人であれば、しぜんに会得《えとく》することもあるだろう、だからそういうことをとめるわけにはいかない、しかし、三史・五経というような、道々にむつかしい学問を專門に研究して、その研究したものを、残るところなく外に現わしてしまうような態度は、けっして賞揚すべき態度ではないと批評しているのです。 『大鏡』や、『栄花物語』などにでていますが、高内侍という才女、当時有数な学者であった高階成忠の娘ですが、この人が中関白道隆の室となりました。父に似て学問があり、漢詩なども男子以上に作ることのできる人だったそうですが、晩年ひどく零落してみすぼらしい生活をしたということです。これに対して、『大鏡』の作者は「女のあまりざえかしこきは、ものあしと人申す」と世人が批評をしていたといっています。すなわち高内侍が零落されたのは、学問があり過ぎたからであるというのです。 昭和53年 武蔵大学 経済
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/2001.html
始まりの三誓:A (イリヤー・ムーロメツ(リメイク)) 霊薬を呑み干し英雄となったアーチャーが三人の老人と誓った約定。 「正教を守るため」「邪悪を討つため」「弱者の庇護のため」に力を使う高潔な精神を保つ限り、 B~Aランクの聖人、対邪悪、守護騎士スキルの所有者として扱われる。
https://w.atwiki.jp/pazdra/pages/16679.html
謎龍契士・ディステル No.4188 レア度 6 レベル 1 最大Lv99 スキル 龍活の霊薬 究極進化 洞観の謎龍契士・ディステル コスト 60 HP 950 3960 ターン(最短) 25(20) タイプ ドラゴン 攻撃力 357 1728 Lスキル 継界龍降・レイゲン 主属性 水 回復力 88 415 進化元 なし 編集 副属性 水 EXP 500万 5,000,000 進化先 究極進化(1種) 覚醒 操作時間延長 / 操作時間延長 / スキルブースト / スキルブースト
https://w.atwiki.jp/redemptionreapers/pages/38.html
第11章 A PATH UNBARRED バラク山砦 自軍ユニット サラ、グレン、ルグ、ウルス、カレン(推奨レベル:15~) ローワン(NPC/Lv20/剣/霊薬筒1以上所持)、ソキアス(NPC/Lv18/弓/霊薬筒1所持) 勝利条件 敵将の撃破 攻略情報 敵将ユニットである「躯の司祭」は敵ターン時に「瘤の造鬼」(自爆)を1体生産する。生産された「瘤の造鬼」は次ターンに移動を開始する。4体生産すると4体未満になるまで生産しない。本体は攻撃手段がないため隣接すれば脅威ではない。ただしそれなりにHPがある。 敵のレベルは17がほとんどだが「瘤の造鬼」が断続的にくるので焦らずにタイミングを見計らって前進する。 NPCの2名について・ターンは自軍→敵軍→NPCの順で行動する。・敵を倒しきるより削る動きをするする。・連携攻撃には参加しない。・自軍が止まると動かない?先導して先に行くような動きはしなかったが、 接近している敵がいると自軍より前進する。・護衛対象ではないのでやられても問題なし。 問題は「躯の司祭」手前。いろいろ方法はあると思うので後述の攻略例参照に記載。 クリア後にグレンの過去の会話中に選択肢>後悔しているの?>生きてくれてよかった 攻略例 殲滅パターン①「蛮鬼」は釣られてこないため、まずは手前でAPをしっかり溜めておく。②「瘤の造鬼」生産のタイミングで一気に倒す。③カレンの射程のあるスキル(ディープドロー)で「瘤の造鬼」倒す。④左側にいる敵が一斉に動き出すため、防御陣で耐える。⑤「瘤の造鬼」を必ず倒せるようにタイミングを見計らって、左側からの敵を倒しておく。⑤「躯の司祭」を集中攻撃で倒す。 「躯の司祭」撃破パターン①~④は変わらずただし「瘤の造鬼」を無視して「躯の司祭」集中攻撃で倒す。 その他 収集物は「遊撃戦」で取得可能。 配置アイテム(★は初取得)遺物:悪徳行商人のメモ2★ 宝箱:銀塊 宝箱:コンポジットボウ(弓)★ 宝箱:インクルシオ・メディス(強化薬) <第10章|第12章>
https://w.atwiki.jp/tirunanogu/pages/182.html
No シナリオ名 内容 100 トライアングル・アタック II 旅の途中、三人組の盗賊達に襲われる。勝利すると数々の戦利品を手にする事ができる。 ▼噂話 「徒党を組んでしか戦えぬような者達に、私が負けるわけがない!仲間なぞ要らぬわ。」他 ▼イベント発生 発生エリア:III 野外で発生 【占い師】強さが必要… ▼イベント詳細 1.野外で盗賊×3がトライアングルアタックと叫びながら襲い掛かって来て戦闘になる。 勝利する→『セーバー+2』、『パルマ+2』、『チェインメイル+2』、『ペフェミVの薬』を入手 退却する→イベント終了
https://w.atwiki.jp/thvision/pages/1190.html
《秘薬「仙香玉兎」》 No.646 Spell <Special Collection Vol.5> NODE(5)/COST(3) 術者:八意 永琳 効果範囲:その他 発動期間:世界呪符 【連結(禁薬「蓬莱の薬」+練丹「水銀の海」)】 【世界呪符】 (常時)(1)(S): ターン終了時まで、〔あなたの場のキャラクター〕が受けるダメージを無効にし、Xダメージを目標の〔キャラクター1枚〕に与える。Xはこの効果で無効にしたダメージの値に等しい。但し、この効果では「仙香玉兎」のダメージを無効とする事は出来ない。目標のキャラクターが場を離れた場合、この効果を終了する。 強い幻覚症状を引き起こすお香が蔓延し、敵を認識する事が困難になる。 Illustration:日向あずり コメント 【連結】(ユニオン)を持つスペルカード。 効果は大結界『博麗弾幕結界』のキャラクター版。 目標のキャラクターに自身のキャラクターが受けるダメージを肩代わりさせるというもの。 地味に維持コストを必要としないのもありがたい。 地霊殿や大喝『時代親父大目玉』の全体にダメージを与えるカードとの相性は抜群。本来の全体へのダメージに加え、自分のキャラクターダメージを受けずに済み、自分のキャラクターの何倍ものダメージを目標のキャラクターに与えることができる。西行妖/1弾が散るのも夢ではない。 また、自分のキャラクターを目標にXダメージを与えることもできるので、エニグマティクドールと併用することで一撃必殺の火力にすることも可能。 また、戦闘ダメージにも対応するので、パチュリー・ノーレッジ/1弾のような使い方ができ、相手は攻撃を躊躇することとなる。 このように強力なカードではあるのだが、事前にセットしなければならず、コマンドカードのような奇襲性はない。このカードが場にある時に相手は地霊殿をプレイしようとは思わないだろう。 また、目標にならない古明地 こいし/5弾や効果ダメージを受けない洩矢 諏訪子/3弾には無力である。 ちなみに連結素材として除外するのは禁薬『蓬莱の薬』であり、八意 永琳/5弾の能力で用意した「蓬莱の薬」は連結不可能なので注意されたし。 関連 Special Collection Vol.5 Power Of Union 八意 永琳/1弾 八意 永琳/5弾 八意 永琳/10弾 八意 永琳/13弾 永遠の月人チーム 神秘の薬師チーム 禁薬『蓬莱の薬』 錬丹『水銀の海』
https://w.atwiki.jp/itemgetter/pages/14.html
転校先は魔法学院 魔法の使い方おしえます! ↓ しばらくは会話のみ ↓ ・ギルからこの国で使うお金『1000ピクル』をもらいます。 ↓ しばらくは会話のみ ↓ ・教科書を探すことになる まず学院の2階のいるので1階へ下ります。 ・そこの廊下にいるディードリア(灰色の髪)に話しかけます。 ・2階へ戻ります。 一番奥にリリックポイントがあります。 ・カフェは学校の外(学園敷地内)にあります。 学校から出て魔法学園中庭を下へいくと (DSの上画面にカップのマーク)がカフェがありリリックポイントがあります。 ・ここでフィリップと『解毒剤』勝負をすることになります。 ↓ 教室へ自動的に移動 ↓ ・2階の廊下にいるアーサー(黄色の髪)に話しかけます。 ・材料は『ウェルシュの球根』『レッドフロンタム茶の花』『グリーンハーブ』 ・街のお店で買えるよと教えてくれるが売り切れ フロンタム畑で採取。 ・隣の茶色い髪に聞くとさらに詳細が聞ける。 ・ウェルシュの球根 は入ってすぐの畑 位置は畑を3分割したら → の方に小さな粒みたいのが落ちている。やや見つけにくいのでよく調べること。 ・そこからすぐ上の道に入る。 レッドフロンタム茶の花は緑の大きな固まりの角にに生えている。 ・レッドフロンタム茶の花をとった畑の間を通って←側へ ・グリーンハーブもマップ左側に縦になっている固まりの上にあるが見つけにくい。 ・学校の2階へ戻ると リリックポイント ↓ 少し会話 ↓ ・学校の1階にいるディードリアの話しかけます。 ・カフェのあるエリアに行くと リリックポイント 結構下の方 ・そのあとリットのところに自動的に移動 ・『調合錬金』が可能になる。 ・レシピ参照001『解毒剤』を作成する。 ・クオリア値を上げるためのアイテム『精製薬』を買ってくる 1個200ピクル お店はカフェのあるエリア カフェの向側 ・調合を行った部屋(理学室で)『精製』先ほどの解毒薬を精製する クオリアが5にならない場合は5になるまで 精製薬を使い精製する。 ・学校の2階へ リリックポイント ↓ 追記 ↓ ★調合錬金の欄にあった『分解』は『分解薬』を持っていてかつ 分解可能なアイテムを持っていれば自動でやってくれる(スペル入力なし) ・分解したときそのアイテムのレシピを知らない場合 レシピを覚える ☆アイテム関連の依頼 ・ストーンフレイヤの女性に「ジャガイモ」を渡す→「バーグ・ド・カリー」、20ピクル入手、 ・魔法学院中庭の男子学生に「グリーンハーブ」を渡す→「くもり玉」、300ピクル入手 第二章終了
https://w.atwiki.jp/memotyors/pages/129.html
エリクサー(elixir、エリクシャー、エリクシール、エリクシア、イリクサ、エリクシル剤、エリキシル剤)とは、錬金術で、飲めば不老不死となることができると伝えられる霊薬、万能薬。 語源 アイザック・アシモフの『化学の歴史』(1967年、河出書房、A Short History of Chemistry, 1965年)「第二章錬金術 アラビア人達」によれば、語源は、乾いた粉と考えられていたことからギリシア語の "xerion"(乾いたの意)がアラビア語に翻訳され "al iksir" となった。 H・J・シュテーリヒの『西洋科学史』によればイスラム錬金術の祖ジャビル・イブン・ハイヤン、ラテン名ジーベル(他にゲベル、ジャビル)が金属の四元素四性質(温・乾・湿・冷)を変性し、作り出した1性質のみの元素を al iksir とした。この al iksir を13世紀に翻訳した名がelixirであるとする。この他、ラテン語のエリ(神)クシール(杯)とする説も存在する。 伝説 錬金術の至高の創作物である賢者の石と同一、或いはそれを用いて作成される液体であると考えられている。服用することで如何なる病も治すことができる・永遠の命を得ることができる等、主に治療薬の一種として扱われており、この効果に則する確立された製造方法は今もって不明とされている。 中世ドイツでは、パラケルススという医師が賢者の石(=エリクサー)を用いて医療活動を行っていたという伝説がある。彼は錬金術による人工生命体であるホムンクルスを創造したとも伝えられる人物でもある。 詳細は「賢者の石」を参照 一方、中国の道教で仙人になるための霊薬を作る術である「錬丹術」(煉丹術)が目指していた不老不死の薬「仙丹(せんたん)」も、これと同様のものである。
https://w.atwiki.jp/gurps/pages/48.html
「有志によって作成された非公式エラッタ」の2chの過去ログをもとにエラッタを作ってみました。 -- (powerhouse132b) 2008-09-01 16 51 25 p.212の『職人』の霊薬の効果、原語p.219では1Dレベルではなく1d+1レベル上昇になってません? -- (名無しさん) 2017-12-15 19 28 56
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5236.html
『紫炎の契約者』プロローグになっちまった。 世界は混沌の坩堝に在った。世界各国に突如として出現した未曾有の巨塔──トロバスの塔とそ れは人々から畏怖され、そう呼ばれていた。 トロバスの塔より齎された現象、「トロバスの悪夢」と呼ばれるそれに感染した者は、肢体を侵 食され、死に至る奇病として人々に恐れられていた。その感染網は瞬く間に拡散して行き、対処方 が全く見付からず、感染者は感染から二週間余りで死に至る。その未曾有の恐怖が世界を喰らった。 然し、その数ヶ月後、トロバスの悪夢に対して対処方が見付からない中、突如として人々は回復 の兆しを見せ始めた。人々は神より齎された奇跡──そう信じてやまなかった。 だが、それを齎したのは神ではない。数人の少女達だった。だが、世界の人々はその真実を知ら ない。 暫くして混乱が沈静化した頃、突如として日本に在るトロバスの巨塔から膨大な量の光の奔流が 放たれた。光の奔流が収まり──それは”産み”出された。トロバスの巨塔から漆黒の物体が零れ 落ち、獣の形を成した。漆黒の獣──架空の獣である地獄の番犬ケルベロスに似たそれは、人々を 蹂躙し始めた。直ちに自衛隊が出動したが、蠢くケルベロスを脚止めする事で精一杯だった。 その混乱の最中、一人の少女が降り立った。彼女の名は──長門有希。情報統合思念体より、この 地球に遣わされたCODENAME『汎用人型決戦兵器 NAGATO』その人だった。 NAGATOは悠然とその地に文字通り降り立った。その小さな肢体を包み込むのは漆黒の戦闘服。そ の姿を人々は唖然と眺めていた。それもそうだ、眼前で在り得ない現象が起きれば、それを容易に 受け入れる事など常人には到底出来ない。出来るならば、それは狂信的なオカルトマニアぐらいの ものだ。しかし、やがて人々はまるで神でも見る様な──縋る様な眼で少女を見ていた。少女はそ の肢体に紫炎を纏い、短く纏められた紫色の髪に、不揃いの前髪から覗くのは煌く紫眼の双眸。 「目標を確認した。直ちに駆逐を開始する」 NAGATOはそう呟くと、片手をケルベロスに向ける。 刹那。 NAGATOの纏っていた紫炎が幾つもの槍の形を成し、放たれた。 紫の光芒を残し放たれた紫炎の槍が数匹のケルベロスを薙ぎ払い、穿ち、焼失させた。 NAGATOはその結果を認め、己の掌を眺め呟いた。 「まだ、身体の調子が万全では無い……」 その隙をケルベロス共は見逃さなかった。大地を蹴り、脅威的な速度で迫る。数十のケルベロス に反応するのが遅れたNAGATOの肢体を鋭利な幾つもの爪が抉ろうとした刹那、彼女の肢体が宙を舞 った。 一体何が起きたのか──NAGATOは宙を舞っている最中、目線を周囲に躍らせた。 そして、身体中を刻まれた少年を捉えた。 「何故──?」 脅威に対して何の策も、力も持たない少年が何故。NAGATOは戸惑いながらも、すぐさま身を翻し、 少年を喰らおうとしていたケルベロスを紫炎で薙ぐ。 「ギュルァァァ!」 ゴウッと音を立て、悲鳴を上げながら全てのケルベロスが焼失した。 地に降り立ったNAGATOは、地に腹這いに伏せた少年に駆け寄った。 「大丈夫?」 「げほっ、げほっ、ぐぅ……!」 しかし、少年はそれに応えずくぐもった悲鳴を上げた。少年の身体を見る。肉体の欠損が深刻だ った。数箇所に渡り、肉を深く抉られた傷口から大量の血が溢れ出している。 不味い──このままでは、身を呈して護ってくれた少年が死ぬ。そう思ったNAGATOは逡巡したが、 少年の右手を両手の掌で包み込むと、言葉を紡いだ。 「あなたを死なせない。お願い、この言葉を紡いで」 ──契約と。 意識の中を白濁とした閃光が瞬き、混濁し、薄れていく意識の中で少年はその言葉を認識する。 やがて、震える唇から小さな言葉が紡がれた。 「……け、契約する……」 「了解。これで契約は成された」 NAGATOがそう応えた刹那。二人の周囲に紫炎が巻き起こり、二人を包む様に燃え上がる。膨大な 量の光の奔流が溢れ出し、紫炎の柱が立ち昇る。紫炎の柱は雲を突き抜ける程、高く、高く、昇っ ていった。やがて、二人を包む紫炎が光芒を残しながら消失すると、二人の繋がれた掌に地球上に 存在しない文字や紋章が輝いていた。 「……あれ、僕はどうして……」 少年が呆然としたまま、呟いた。 「あなたは身を呈して私を救い、窮地に陥った。でも、もう大丈夫」 「え?」 「あなたは私と契約した」 少年は訳が解らないといった様子で、怪訝な視線をNAGATOに向けた。 「君は一体……?」 「私は長門有希、汎用人型決戦兵器NAGATO」 そう応えた長門の言葉に少年は、いよいよ意味が解らないといった様子で眉根を顰め、ややあっ てから笑みを溢した。 「変わった名前ですね」 「そう」 NAGATOは首を傾げた。少年はそれを見て、笑った。 「何故、笑う?」 「いえいえ、これは失礼しました。僕の名前は古泉。古泉一樹です」 一樹は半身を起こし、そう言った。 この時の一樹には自分が世界を救う戦いに巻き込まれたのを理解していなかった。しかし、すぐ にそれを知る事になる。 これが、NAGATOと一樹の出会いであった──。