約 217,400 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/647.html
『ゆうかにゃんはアイドル』 ○○あき 作 希少種 独自設定 ドスブームの次はゆうかブームが来ているみたいなので乗ってみました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー SS村についに駅が造られる事となった。 ゆっくりの施設が好評、来客数もこの不景気に右肩上がり。 他には何も無い農村地帯だと言うのに、交通渋滞が起きるほど賑わっている。 これに気を良くした県会議員が、SS村の駅創設を議会によって可決。 まさに順風満帆である。 幸いにもアトラクションの「ゆんプロレス」は好評で、CATVで放送される程に人気ぶり。 連日、観戦希望の鬼威山が訪れて、施設に併設されたホテルも予約で一杯だった。 しかしそのホテルの最上階、スイートルームで溜息を吐く少女が・・・・・ 『はぁ・・・・・ひまだにゃん・・・・おそとにでもいこうかにゃん?』 1泊10万円とも言われる部屋に、この少女は住んでいる。 だがこの少女は、宿泊料なぞ1度も払った事はない。 何故なら、彼女はこの施設の賞品なのである。 小学生を思わす小さな身体、緑の髪に可愛く生える猫耳。 彼女はゆうかにゃんだった。 それゆえに人権なぞ無く、施設が認めた者と過ごすのを仕事として生活している。 彼女を求める鬼威山は多く、ゆうかにゃんは施設のアイドルと言っても過言ではない。 ゆうかにゃんが施設を散歩すれは、そこは常に人だかりとなる。 「うわぁ~ゆうかにゃんだ!本物だぁ!すげぇ!あ・・・すみません写真撮らせてもらってもいいですか?」 「可愛いぃぃぃ~~~~」 「ゆ・・ゆう・・・ゆうかにゃんさん・・・・僕と握手して下さい。」 タレント顔負けの人気ぶり、最初こそはゆうかにゃんも有頂天だった。 しかし良い客ばかりではない、禁止されている性的行為を求めるHENTAIお兄さんや、 希少種を虐待したいと思っている鬼威山も中には存在する。 それでもゆうかにゃんは施設内を散歩する、姿を見せるのはアイドルとしての使命なのだ。 最近できた「ゆっくり泡の国」が好評で、そこでは温泉で日々の疲れを癒し、 そこで胴付きのゆっくりが、身体を洗ってくれると言うサービスが好評である。 種類もうんどんげや、胴付きでは珍しいありすやぱちゅりー等の希少種ばかり。 中でもてんこによる自身の身体を擦りつけての垢スリは、1部のマニアに人気でゆうかにゃんも油断出来ない存在となっていた。 それ故、ゆうかにゃんの健在ぶりを常にアピールする必要がある。 ゆうかにゃんはアイドルなので、施設のアトラクションは全て無料、遊び放題。 『おにいさん。ゆうかこれやりたいにゃん。』 ゆうかにゃんが店員の男性に声をかけると、その店員は顔を赤らめて思わずにやけてしまう。 まだまだゆうかにゃんの人気ぶりは、その衰えを知らない。 「やぁ、ゆうかにゃん元気かい?今日はうちで遊んでくれるんだね有難う。」 そう言うと男性は、ゆうかにゃんに空気銃を手渡す。 ゆうかにゃんが立ち寄った場所、そこは「ゆっくり射撃場」だった。 ここは四角く囲われた中に、沢山のゆっくりが放されている。それを撃って楽しむ施設。 ゆうかにゃんが入ってきた途端に次々とお客が入ってきて、あっと言う間に満員となってしまう。 『ゆっくりねらうにゃん・・・』 鬼威山達はゆうかにゃんを、固唾を呑んで見守る。 狙うはれいむ親子・・・・ 『おちびちゃん、おかあさんとす~りす~りしようね。』 『みゃみゃとしゅ~りしゅ~りちゅるとゆっくちできる・・・げぇへぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 母親に擦り寄ろうとした赤れいむが、いきなり吹き飛ぶ。 隅まで吹き飛んだ赤れいむは、まだ死んではいなかったが既に虫の息状態。 母れいむは何が起こったのか、餡子脳の反応が追いつかない。 そこに沸き起こる大きな歓声。 「お~お~あ~た~りぃ~~~~~~~」 「ゆうかにゃんおめでと~~」 「ハァハァ・・つ・・次は・・・その弾を僕に当ててください。」 「流石ゆうかにゃん!俺たちに出来る事を平然とやってのけるッ!そこに痺れるぅ!憧れるぅ!」 この鬼威山達の反応から、ゆうかにゃんが赤れいむを撃った事に気がついた母れいむ。 ゆうかにゃんへ向かって唾液を飛ばしながら怒鳴った。 『なにじでるぅぅぅぅぅぅ!!れいむのかわいぃおちびちゃんをゆっくりざぜないげすはじねぇぇぇぇぇぇぇ!!』 しかしゆうかにゃんは動じない、ゆっくり右手を高くかざすと周囲にいる鬼威山が一斉に銃を構える。 そしてその手を振り下ろす。 『ふぁいあ~だにゃん』 「イエッサーーーーー!!」×10 合図と共に母れいむへと降り注ぐ銃弾の雨。 それは母れいむの周囲にいた、他のゆっくりにも分け与えられる。 『いだぃいだいぃいだぃぃいぃぃぃぃぃぃぃ!』 『やべでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!ゆっぐりできないぃぃぃぃぃぃぃ!』 『ゆっぐりあやまるがらやべでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』 その後には身体中に、弾をめり込ませたゆっくりが多数横たわる。 ゆうかにゃんは側にいた鬼威山に銃を渡すと、薔薇の花を数本置いて部屋を出て行った。 残された鬼威山は、ゆうかにゃんが置いていった薔薇の花をめぐり、壮絶な争奪戦が繰り広げる。 「よこせぇぇぇぇぇ!」 「それは俺へのプレゼントだぁぁぁぁぁぁ!!!」 「渡すかボケぇぇぇぇぇぇ!!」 それは拳によるディスカッション!その血によって白い薔薇は紅く染めれらていく。 そんな鬼威山を置き去りに、ゆうかにゃんはその場を去っていった。 そろそろ3時になる。 今日はゆっくりビンゴでの勝利者に抱っこされて、施設を1周する仕事があった。 正直気乗りはしないが、ゆうかにゃんはここのアイドルなのだから我儘は言えない。 会場に入ると既に、ビンゴへの参加を求めての長蛇の列。 「ハートに火がつくぜぇ!萌え揚るぜぇ!愛しいゆうかにゃんに触れるまで!」 「ゆうかにゃんは僕のもの・・・ゆうかにゃんは僕のもの・・・・ゆかにゃんは僕のもの・・・ゆう・・・」 欲望が心から溢れ口から漏れ出す面々、しかしこれがゆうかにゃんを愛する者達のいつもの風景。 ゆっくりビンゴ大会は通常通り開催される。 『みんなゆうかのために、あつまってくれてありがとうだにゃん。 ゆうかもはやくやさしいおにいさんに、だっこしてほしいにゃん。』 「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーー!!!!」×50 開催の挨拶に雄叫びで応える鬼威山。 参加者は会場入り口で、参加料と引き換えにゆっくりを1匹受け取っている。 そのゆっくりのあにゃるに、自分の名前を書いた玉を入れて回転台の中に放りこむ。 ゆっくりの種類は5種類(れいむ・まりさ・ありす・ちぇん・みょん)を10匹づつ。 回転代を回して出てきたゆっくりで、先に同種1列(5匹)を出来た者の勝ち。 そのゆっくりに書かれた名前の5人が、晴れてゆうかにゃんを抱っこして、施設を1周漫遊する事が出来るルール。 『ゆっくりびんごすた~とだにゃん。』 ゆうかにゃんの合図で回される回転台。 中では既に潰れて中身を出している者もいる。 『やぁ~めぇ~~~てぇ~~~~めぇぇぇ~~が~~まわぁ~るぅぅぅ~~~~』 『ちゅ・・ちゅぶりぇりゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ』 『ゆぎぃ・・ゆっぎいぃ・・ゆぐ・・じぃぃ・・・』 最初に回転台から飛び出したのはありす、続いてみょんが出てくる。 尚も回転台は止まらない、ありす・まりさ・まりさ・れいむ・みょんの順番で飛び出す。 これで3種が2匹づつ並ぶ、鬼威山達は真剣に眼差しで見守る。 ちぇん・ありす・みょん・みょんと出て、これでみょんがリーチ。 「おぉぉ~し!きたきたきたぁ!」 みょんに名前を入れた鬼威山が騒ぎ始める。 しかしここでれいむ・れいむ・れいむと同種が連続で出る奇跡が・・・・・ 2種のリーチに沸き立つ会場。 ここでトラブルが発生する。 回転台の穴が、2匹同時に出そうになって詰まってしまった。 よりにもよってその2匹はれいむとみょん。 ここで係員が手を下して、ビンゴを決定付けてしまうと不満が残る。 回転台は止められて、自然に穴からどちらかが飛び出すのを待つ事に・・・・ 「おらぁそこの糞れいむ!あまあまやっからさっさとでてこいやぁぁぁ!」 「みょん!その糞袋に負けやがったらぶっ殺す!」 声援と言うよりも、脅迫と言った方が正しい言葉が飛ぶ。 しかしそこは餡子脳、都合の良い言葉しか聞こえない。 『ゆゅ?あまあま?れいむはあまあまたべたいよ。いっぱいでいいよ。』 あまあまの言葉にれいむは、モゾモゾと身体を動かして穴から出てきた。 それを見て焦るみょんに名前を入れた鬼威山。 「このぉ糞袋ぉぉぉぉ!俺のゆうかにゃんとのす~ぱ~すぃ~とたいむを邪魔すんじゃねぇぇぇぇ!」 だがこの言葉が他の鬼威山の逆鱗に触れた。 先程叫んだ鬼威山のむなぐらを掴むと、鬼の形相で怒りを露にする。 「誰がてめえとゆうかにゃんとの、すぃ~とたいむを約束したってんだあぁ?」 鬼威山達の覇気に恐れをなしたのか、この喧嘩の最中にれいむもみょんも引っ込んでしまう。 結局、ビンゴを制したのは、この後続け様に飛び出したまりさだった。 5匹のまりさは中央の展示台に並べられる。 『まりさのいだいさがようやくわかったんだぜぇ!』 『どれいはさっさとあまあまもってこいぃぃぃぃ!』 『ゆっぐりできないぃぃぃおうちにかえるぅぅぅぅぅぅぅ』 勘違いする者や恐怖する者と様子は様様。 そしてそのまりさ達にナイフが入れられていく、1匹づつ逆さに向けられてあにゃるから切断する。 『ゆぎぃぃぃぃごめんざいぃぃごめんなざいぃぃぃぃばりざがわるがったですぅぅぅぅぅぅ』 威丈高な態度も一変して謝罪を繰り返す、しかし刃はまりさを切り裂くのをやめない。 こうしてまりさ達の中から5個の玉が取り出されて、5人当選者が確定。 「うぅ~幸せぇぇぇ~~~~~」 「うわぁ~ゆうかにゃん柔らか~い」 各自20分のゆうかにゃんとの、す~ぱ~すぃ~とたいむを満喫していった。 こうしてゆかにゃんの1日は終わる。 明日も鬼威山を癒す仕事が待っている、それはアイドルの宿命! 気を抜けばてんこにアイドルの座を奪われてしまう。 頑張れゆうかにゃん!負けるなゆうかにゃん! おわり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このSSを書いている最中に就職が決まりました。 結局、有給消化中に次が決まったので無職期間は無く済みました。 なんと運のいい事か・・・・・・・ 世の中何があるかほんと分からない ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ ○○あきのSS感想はこちらへ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1275503703/ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1711 デスラッチ08 まりさの子ぱちゅりー anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界 anko1768 永遠の命 anko1779 塗りゆ _・。)ジ- ↓ 挿絵:キリライターあき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/632.html
『永遠の命』 ○○あき 作 仮○ライダーに出てきたアレが、何となくゆっくりに見えたので書いてみました。 独自設定 パロディ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ゆっくりは地上最弱の生物。 身体は脆く傷つき易く、その精神も脆弱、痛みや恐怖に弱く、欲望を抑える事も出来ない。 そんな生き物故か、短命で生涯を終える者がほとんどで。 寿命なんてちゃちなもんじゃあ断じてない、もっと自業自得的な愚者の末路って奴を味わった。 だがそんな野良ゆっくりの間で噂が流れる。 10年以上も生きてゆっくりし続けているゆっくりがいると・・・・ 正確にはゆっくりには、3以上の数字の認識が難しかったので。 『まりさのままのままのままのままがうまれるまえから、ずっとゆっくりしつづけているんだぜぇ』 と言った感じで情報は錯綜している。 だが永遠とは言えなくとも、長くゆっくり出来ると言うのは、ゆっくり達にとって憧れる存在。 何所にいるのか、噂が真実なのか、それは誰にも知りようがない。 思慮の欠けるゆっくりは、噂であってもさも自分が見てきたかのように語り広げていく。 そしてその噂を信じ、自らもそれに肖ろうとする者まで現れ出した。 『まりさはずっとゆっくりしていたいんだぜぇ!』 最近、子ゆから成体になったばかりの若いまりさも、その噂を信じたゆっくりの1匹。 周りが止めるのを聞かずに、永遠の寿命を求め住処を旅立とうとする。 『まりさやめなさい!そんなうわさをしんじるなんていなかものよ?』 『ゆゅ・・れいむもまりさにいってほしくないよ~』 『みつかりっこないんだねぇ~わかってねぇ~』 仲間は口々にまりさを引き止める。 しかしまりさは、その説得に引こうとはしない。 『みんなはずっとゆっくりしたくはないのかだぜぇ?まりさはず~とず~とゆっくりしたいんだぜぇ!』 そんなまりさを見兼ねてか、群れの長がまりさに声をかけた。 長と言ってもこの群れは、街に住む野良ゆっくりの集まり。 ドスまりさの代わりに、知恵に長けたぱちゅりーが治めている。 『むきゅう・・・まりさほんとうにでていくの?』 長の言葉にもまりさは怯まない。 何故なら自分こそは、永遠にゆっくりする資格がると信じて疑わないからである。 『まりさのいしはくるみさんよりかたいんだぜぇ!とめないでほしいんだぜぇ!』 長は溜息を1つ吐き、まりさに問う。 『まりさ、ぱちゅたちゆっくりが、ながいきできないりゆうはわかるかしら?』 『ゆゅ?そんなのしらないんだぜぇ?』 『それはぱちゅたちがよわいからよ・・・・』 長はまりさに語った。 ゆっくりの大半は事故か事件によって命を失い、永遠にゆっくりしてしまう者が多い事を。 餓えて両親や姉妹に食べられる者や、狩の最中に人間のすぃーに潰される者。 あるいは鬼威山や子供に捕まり嬲り殺される者もいる。 寿命なんて物は運良く飼いゆとして生き永らえた、ショップ生まれの中でも一握りのゆっくりだけが知りえる物であり。 厳しい生活を強いられている、野良ゆっくりには無用の言葉。 『そんなのうそなんだぜぇ!まりさはよわくなんかないんだぜぇ! かまきりさんにもかてるまりさは、ひとさんにもかてるんだぜぇ!』 虫に勝てるからと言って、それが何の根拠になろうか? 理解出来ない者を無理に引き止めても、群れに悪影響を及ぼしかねない。 長はまりさを引き止めるのを諦めた。 『わかったわ・・・・ではいきなさい・・・でもみんなはまりさについていくことは、ぱちゅがゆるしません。 まりさだけでむれからでていくのよ、いいわね?』 『ゆっくりりかいしたよ』×50 こうしてまりさは永遠の命を求めて旅立った。 群れを出たからと言ってすぐに、永遠の命のもとへ行ける訳ではない。 どうすればいいのかは考えていなかったらしく、まりさはあてもなく街の中を彷徨う。 ゆっくの行動範囲なぞたかがしれており、機動力がある者で半径1kmが限界である。 これまでの見知った場所をまりさは跳ね進む。 『ゆん!ゆん!ゆん!まりさはえいえんにゆっくりするんだぜぇ!ゆん!がんばるんだぜぇ!』 こんな事で、永遠の命に関する情報は得られるはずもなく。 この日まりさは何の成果もなく、群れから少し離れた公園で野宿する事になる。 『きょうはここでゆっくりするんだぜぇ、おなかもすいたしむ~しゃむ~しゃするんだぜぇ・・・』 そう言うとまりさはお帽子の中から、移動中に拾った残飯を取り出す。 屑野菜や食べ残しの麺を地面に置くと、一心不乱に食べ始める。 『むちゃむちゃ・・ぐちゃむちゃ・・・しあわせぇ~まりさはやっぱりかりのてんさいなんだぜぇ! こんなゆっくりしたごはんさんは、まりさにしかとってこれないんだぜぇ~』 自画自賛しながら食事を進めるまりさ、そんなまりさに近づく1匹のゆっくり。 その姿は小さく、まだ子ゆにもなりきれていない赤ゆ。 『ありちゅもむちゃ~むちゃ~ちちゃいよぉ~おにゃかちゅいたよぉ~』 まりさの食事を羨ましそうに見る赤ありす。 腹を空かせているらしく、我慢できずふらふらとまりさのご飯に近寄る。 通常なら、赤ゆの側を母親が離れる事はありえない。 『ゆゅ?おちびちゃんもおなかすいてるのかだぜぇ?だったらこれをたべるといいんだぜぇ。』 なんとなく事情を察したのか、まりさは赤ありすに食べ物を分け与えてやる。 かつてまりさも両親を亡くし、群れの大人に食べさせてもらった事を思い出す。 『ゆゅ?ほんちょ?ありがちょうときゃいはにゃおねいちゃん。むちゃ~むちゃ~ちわわちぇ~』 赤ありすはまりさに感謝を述べ必死に貪り、久しぶりのまともな食事に幸せを味わう。 孤児は不運であるが、それならば近辺の大人が面倒をみてもよさそうなものである。 周りを見渡せど、周辺にゆっくりの気配はない。 『ここのゆっくりぷれいすのみんなはどこいったんだぜぇ?』 街の公園で、ゆっくりの住まない場所は1つもない。 一斉駆除の後ならまだしも、ここ数日駆除は行われていない。 流石に呑気なゆっくりでも、これは不審に思う。 『みんなは・・・えいえんのいのちさんをもらいにいったわ・・・・』 まりさの疑問の答えは、茂みの中から聞こえた。 現れたのは1匹のぱちゅりー。 しかしその姿は傷だらけで片目を失っており、とてもではないがゆっくりはしているとは思えない。 『そのゆっくりしてないすがたはどうしたんだぜぇ?』 永遠の命の情報よりも先に、ぱちゅりーの様子の方が気になる。 空腹を満たした赤ありすを寝かしつけてから、まりさはゆっくりとぱちゅりーに話を聞く。 話は2週間前に1人の人間が、この公園を訪ねて来た事から始まる。 「やあ、ゆっくりしてる?」 その男性は軽い口調で、最初に出会ったれいむに声をかけた。 ゆっくりは挨拶をされると返さずにはいられない。 『ゆゅ?ゆっくりしていってね。れいむはとってもゆっくりしてるよ、おにいさんはゆっくりできるひと?』 不審に感じる事なく、れいむはその男性に近寄っていく。 男性はポケットからチョコレートを取り出すと、優しく微笑んで話しだす。 「僕はと~てもゆっくり出来る人だよ。その証拠にほら、あまあまをあげよう。」 そう言ってチョコレートを1欠片、れいむの前に置く。 れいむは目の前に置かれたあまあまに、涎を垂らし歓喜する。 『ゆゅ~ん。ゆっくりしたちょこれ~とさんだよ~ゆっくりむ~しゃむ~しゃするよ。 む~しゃむ~しゃむ~しゃ・・・・し・・・しあわせぇぇ~~~~~~~』 余りの喜びにうれしーしーを漏らして喜ぶ。 その声を公園内に住む、他のゆっくりも聞きつけ集まりだす。 『おにいさん、まりさもほしいんだぜぇ!』 『ちぇんもほしいんだねぇ~わかってねぇ~』 『あまあまよこちぇ~』 『れいむにもちょうだいね、いっぱいでいいよ。』 男性の足元に集まり、好き勝手喚くゆっくり達。 手に持つチョコレートを粉々に砕くと男性は、そのゆっくり目掛けて撒き散らす。 地面に落ちたチョコレートを、ゆっくり達は必死に舐めとる。 『ぺ~ろぺ~ろ・・・しあわせぇぇぇ~~~』×30 『ちわわちぇぇ~』×10 食べ終えるのを確認すると男性は、ゆっくり達にこんな事を言い出す。 「君等はこんな事だけで幸せなのかい?もっとゆっくりしたくはないかい?」 更にゆっくり出来ると聞き、ゆっくり達は喜ぶ。 こんなあまあまをくれる人だから、てっともゆっくり出来ると安心しきっていた。 「こんなあまあまを食べなくても、ご飯を集めたりしなくても、お歌を歌わなくても、 何年も動かなくてもず~と長生きして、永遠にゆっくり出来る方法があるんだよ。」 『それはすごいよ!とってもゆっくりしてるね!』 皆、男性の言葉に興味津々で聞く。 しかしこの中でぱちゅりーだけが、この話に疑問を持つ。 『むっきゅ?それはおかしいわ?ごはんさんをたべないとぱちゅたちはいきていけないわ。』 「ぱちゅりーは僕を疑うのかい?それなら話さないからいいよ。」 人でもゆっくりでも、都合の悪い話は聞きたがらない。 せっかく男性がもっとゆっくりさせてくれると言うのに、話を中断させたぱちゅりーに他のゆっくりは敵意を持つ。 『ぱちゅりーはだまるんだぜぇ!』 『れいむをゆっくりさせないげすはむこうにいってね!』 敵意は罵声となり、それが暴力に変るまでそれほど時間はかからなかった。 1匹の抱いた悪意は周囲に伝染する。 体当たりから始まり、ぱちゅりーの上に圧し掛かり潰そうとする者も。 『む・・むきゅぅ・・・やめてぇ・・いたいぃぃ!つぶれるぅぅぅ!』 疑問を呈しただけなのに、身体中を痛めつけられ目を抉られ。 ぱちゅりーが意識を取り戻した時には、既に皆は男性について行ったしまった後。 何所に行ってしまったのかは、ぱちゅりーも知らない。 赤ありすは住処で留守番していて、そのまま置き去りにされたらしい。 『やっぱりうわさはほんとうだったんだぜぇ!』 まりさはここまで話を聞いても疑問を感じない、悲しいかなこれが餡子脳。 噂の真相に1歩近づいたと、興奮気味のまりさ。 そんなまりさにぱちゅりーは、悲しそうな様子で呟く。 『でもね・・・・だれもここにもどってきていないのよ?』 本当にゆっくり出来ているのかは分からない、1匹もここへ戻ってきていないのだから。 生きているのか、それとも死んでしまったのかも知り様がない。 『ゆゅ・・それはゆっくりしすぎてるだけなんだぜぇ・・きっと・・・』 それでもまりさは信じたかった、夢を肯定し現実を否定する。 この日は、群れの消えてしまった公園で1夜を過ごす。 『じゃあまりさはいくんだぜぇ、ぱちゅりーやおちびちゃんも、げんきにゆっくりするんだぜぇ。』 そう言残すとまりさは、朝早くから公園を出て行く。 後姿を見送るぱちゅりーと赤ありす。 『むきゅう・・・・だいじょうぶかしら?』 『ときゃいひゃなおねいちぇ~んまちゃきちぇにぇ~』 ぱちゅりーの心配を他所に、無邪気に見送る赤ありすだった。 2日目ともなると流石に、これまで立ち入った事のない場所に突入する。 見知らぬ街は、まりさの不安と好奇心を駆り立てる。 早朝だった事もありまだ人に姿はあまりない、いても新聞配達やジョギングに勤しむ人達で多くはない。 飲食店の店舗裏のゴミ捨て場から、生ゴミをお帽子に詰め込み先を急ぐ。 野良ゆっくりには食べ物なのかもしれないが、人には臭気を感じる生ゴミ。 毎日の様にお帽子に、生ゴミを詰め込むまりさからも異臭を放っていた。 「ん?・・・くんくん・・・なんか臭いぞ・・・・ってゆっくりかよ!」 まりさを追うように後方から走ってきた男性が、まりさの放つ異臭に顔を顰める。 まりさは馬鹿ではあったが、仮にも野良としてここまで生き残っている優秀な部類。 男性の声に「まりさはくさくなんかないんだぜぇ!ゆっくりなふろ~らるなばらさんのかおりなんだぜぇ!」などとは言わない。 ゆっくりを嫌悪する人に係わるのは、そのまま生死に直結する事を経験によって知っている。 振り向かずそのまま細い路地へと逃げ込む。 これで大概の人は、わざわざ追ってきてまで駆除しようとは思わない。 その裏路地でまりさは、ありえない光景を目にした。 『ゆっくりのひ~まったりのひ~すっきりのひ~♪』 『ゆゆゅ~ん』 『たのしみなんだねぇ~わかるよぉ~』 1人の男性を先頭とした、生首の百鬼夜行。 まるでハーメルンの笛吹きの如く、ゆっくりを従えて行進する。 『ゆゅ!まりさはついてるんだぜぇ!』 この人が公園のゆっくりを連れていった男性だと、まりさは直感した。 そのまま行進に紛れ込むまりさ。 行進は街外れの工場へと向かう、門をぬけ更に奥へと入っていく。 ギィィィィ・・・・・ガシャァァァァァン! ゆっくり全てが敷地内へ入ったと同時に、鉄製の門が大きな音をたてて閉まった。 『ゆゅ!』 まりさの経験が脳裏に、危険のシグナルを鳴らす。 広大な施設とは言え、密閉空間に閉じ込められたのだから当然であろう。 すかさず植木の隙間に身を隠した。 行進していた他のゆっくりは、何の危機感も持たずに男性の後を追従する。 『なんだかここはゆっくりしてないのだぜぇ・・・ゆゅ?・・・くさいんだぜぇ・・・まさかこれは・・・・』 まりさは何やら、ゆっくり出来ない臭いが漂っているのを感じた。 こそこそと隠れながら、臭いのする方向へ進んでいくと大きなゴミ山に辿り着く。 『このくさいにおいはここからなんだぜぇ?ゆゅ?りぼん?おぼうし?かちゅ~しゃ?』 そこに山積みになっていたのはゆっくりのお飾り、しかもどれもが死臭が漂う物ばかり。 ここは危険であるとまりさは引き返そうと振り向く、そこに見えたのは2本の足。 『ゆゅゅゅゅゅ!!!!どぼじでひとさんがいるんだぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!』 最初から行進の最後を男性は、ゆっくりが逃げ出さない様監視する為について来ていたのだ。 当然まりさが隠れたのを見逃さない。 「お前、さっきのは隠れたつもりだったのか?」 先程まりさが植木の隙間に隠れた時、バスケットボール大のまりさの身体は大きくはみ出て。 何処から見ても丸見えの状態だった。 『まりさのかんぺきなさくせんだったのにぃぃぃぃぃ!』 男性は苦笑いを浮かべながらまりさを捕らえる。 迫る両手にまりさは抗う。 『ぎだないてでまりざにざわるなぁぁぁぁぁぁ「うっせえ!」ぐえぇぇ・・・ぎぃぃ・・・』 喚くまりさを男性は引っ叩く、すると呻きながらも大人しくなる。 まりさは先程のゆっくり達が入っていった、建物内へと運ばれていく。 中は薄暗く見通しが悪い、これから自分はどうなってしまうのかと不安になる。 『ま・・・まりさは・・えいえんのいのちさんをさがしていただけなんだぜぇ・・・みのがしてほしいんだぜぇ・・・』 「あぁ?なんだお前・・・永遠の命を求めてここに来たのか?ならここで間違ってないぜ。」 『ゆゅ?』 永遠の命がもらえる場所は、ここで間違ってはいなかった。 ただ永遠の解釈が違っていただけ・・・・ 「まぁゆっくりには意味なんてわからんだろうな、百聞は一見にしかずと言うし見せてやろう。」 そう言うと男性は施設奥へとまりさを運ぶ、そして真暗な部屋の中でまりさは放された。 床も壁も冷たい金属製で、四角いブロック状の物で埋め尽くされている。 そしてその1つ1つに、丸い凹凸が2つと並ぶ角張った物が見えた。 『ゆゅ?ここはなんなんだぜぇ?まりさは・・・』 言い終える前にその言葉は中断される。 部屋中のその丸い凹凸が開き、角張ったものが動いた。 『まりさぁぁぁぁ!!かわいいれいむをたすけてぇぇぇぇぇぇ!!』 『もぅころしてほしいよぉぉぉぉぉ!!わかってねぇぇぇぇ!!』 『こんなのぉぉぉとかいはじゃないぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!』 『むきゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!』 『もおいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』 『だれがもぅころじでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』 壁や床から聞こえる悲鳴、その声はどう聞いてもゆっくり達の声。 丸い凹凸から見えるのはゆっくりの目、角張った物はゆっくりの歯。 男性は耳を塞ぎながら壁を蹴り叫ぶ。 「うっせえぇぇぇ!黙れぇ!このカス共がぁ!」 その1撃で壁の目や口は閉じていき、部屋は一気に静寂を取り戻す。 まりさは汗を全身に掻きながら声を上げた。 『いったいなんなのぉぉぉこれわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』 震えが止まらない、恐怖の余りに逃げる事も出来ない。 そんなまりさに男性は答える。 「これが永遠の命の正体さ、お前等がどう勘違いしたかは知らんが、これは生体コンピュータの生体実験だ。 まぁゆっくりをいくら繋いでも、まともな計算1つ出来やしなかったがな・・・ 近いうちには、ゆっくりの思考予測ぐらいは出来る様になる予定だ。なんなら感想でも聞いてみるか?」 そう言うと男性はブロックの1つに手をあてて、ブロックの口を開き舌を出した。 その舌に針を突き刺す。 すると凹凸が開き、ゆっくりの眼球が現れた。 『いたいわ・・・このいたみがありすをまだいなかものでないとおしえてくれる・・・・あらあなたはだれ?』 『ま・・・まりさはまりさなんだぜぇ・・・おまえはなんなんだぜぇ?』 お飾りを持たないブロックゆっくりは、まりさから見ればゆっくりとは認識出来ない。 ブロックありすはその言葉に涙を流す。 『そうね・・・もぅありすはゆっくりですらなくなってしまったのね・・・とんだいなかものだわ・・・・・ もっとすっきりしたかったわ・・・ゆっくり・・ゆっくり・・ゆ・・ゆ”・・ゆ”ゆ”・・ゆぎぃぃぃぃぃぃぃぃ!!』 会話の途中から、未練余り奇声を上げるブロックありす。 恐怖と驚きに動けずにいるまりさを拾い上げると、男性はまりさに言う。 「今度は優秀な個体ばかりを集めて繋ぐ予定だったから、お前はなかなか見所あるぞ。」 まさに死刑宣告に等しい言葉。 自分もこの箱で生き永らえながら、一生暮らさなければならないと言う。 『いやだぁぁぁぁぁ!おうちにかえるぅぅぅぅぅぅ!!』 いくら泣こうとも放される事はない、まりさは抱えられたまま男性と実験室へ消えていった。 その後、まりさの姿を見たゆっくりはいない。 まりさが侵入した場所は加工所で、見た物はゆっくり演算機の実験。 これは正体不明の生き物、ゆっくりを解明すべく開発中の代物。 現代科学は未知の存在を許さず、人の知識欲は尽きる事はない。 常識で図る事が出来ないゆっくりが、いつか解明される日が来るかも知れない。 終わり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 最近集中してSSをかけない○○あきです。 無職になって暇はいっぱいあると言うのに、書きかけばかりを多数作ってしまい完成しない・・・・・ まぁ・・・・・・色々がんばろ・・・・・ 僕のSSの感想スレを作って頂きました。 感想や気がついた事なぞあればここへ御願いいたします。 ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ ○○あきのSS感想はこちらへ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1275503703/ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1711 デスラッチ08 まりさの子ぱちゅりー anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界 _・)ジ- ↓
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2835.html
『どうでもいい』 6KB いじめ 不運 日常模様 都会 今年もゆっくりしていってね!!! ※俺設定 ※今年もゆっくりしていってね!!! どうでもいい 「おねがいでずうぅううぅううぅ!!! だれがばでぃざをがいゆっぐりにじでぐだざいぃいいぃ!!! ばでぃざばぁあああ!!!!どっでもゆっぐりじでるんでずぅうう!!!」 街の一角で、汚れまみれのまりさが飼いゆっくりにしてほしいと、道行く人々に、懇願している。 「だれがぁぁあ!!!ばでぃざのばなしをぎいでぐだざいぃいい!!! ばでぃざもゆっぐりじでるんでずぅううぅう!!! だがらぁぁぁあ!!!ばでぃざをがいゆっぐりにずるどぉぉお!!! にんげんざんもぉぉおぉおお!!!ゆっぐりじでるんでずぅうう!!!」 道行く人々は、誰もまりさの言うことに耳を傾けない。 それどころか、まりさの姿が見えていない、まりさの声が聞こえていない、 そんな感じに思える。 「どぼぢでばでぃざのごどをむじずるのぉぉおぉお!! ばでぃざばごごにいるんだよぉぉおおぉおお!!!!」 涙、汗、涎、わけのわからない汚物のような体液をばら撒きながら、 まりさは自身の存在をアピールする。 『無視していないよ、ただ、どうでもいいんだよ。お前なんか。』 「ゆゆゆっ!」 まりさは、声をした方を見た。そこには、まりさと同じく汚れまみれのホームレスの中年男性がいた。 「にんげんさん!!!」 まりさは、自分に話しかけたホームレスの下に駆け寄った。 「どぼぢでみんなばでぃざのごどをむじずるのぉぉっぉおお!!!」 まりさは泣きながら、ホームレスに訴えた。 『だから、言っただろう。どうでもいいんだよ。お前らゆっくりのことなんて。 人間は無視しているんじゃない。お前らがゆっくりが叫んだって、 それは、ただの生活音にしかすぎねぇんだよ。』 ホームレスはまりさに言った。 「ぞ、ぞ、ぞれはどういうごどなのぉぉ!!! いみがわがらないよぉぉおぉおぉ!!!!!」 『分かりやすくいってやるとな、 人間にとって、ゆっくりなんて、いてもいなくてもどうでもいい。 それだけの存在になってしまったんだよ。』 「どうでもいい・・・・どうでもいいってなんなのぉぉぉお!!! ばでぃざだち、ゆっぐりばいぎでるんだよぉぉおぉおお!!!」 ゆっくり。 それは、しゃべる人の形をした饅頭のような不思議な生き物。 最初は愛くるしい容姿に惹かれて、ペットにする人間たちもいた。 しかしながら、次第にふてぶてしい態度を取る飼いゆっくりたちが現れた。 ふてぶてしい態度を取って人間たちに反感を買った飼いゆっくりたちは、 少数であったが、マスコミたちが面白半分で、デマや不確かな事実を流して、 すべてのゆっくりが、そうであるかのように、人々は思い出し、 人間に愛想を尽かされて、捨てられるケースが続出。 街中に野良ゆっくりたちが大量発生し、不衛生な環境を作り出したり、 人間の子供を襲撃する事件が増え、加工所が一斉駆除などを定期的にし始めた。 さらに、山や森に住んでいた野生のゆっくりたちが、餌を求めて、 人里に下りて、畑を荒らす害獣扱いされだし、いつの頃からか、 世界中で、嫌われる生物の一つにカウントされ、ゆっくりを飼うなんていう者は、 誰もいなくなり、ただただ、駆除されるだけの存在になった。 しかし、時代が進むにつれ、ゆっくりに対して、良くも悪くも、 注目がそれていき、いてもいなくても、どうでもいい、そんな扱いになった。 ゆっくりたちは、ただの背景。人間たちに害をなす行為をしても、 人間は、その行為に対して、スルーするだけになった。 なぜなら、人間たちは、完璧なゆっくり対策を完成させたため、 ゆっくりたちは、人間に何かすることなんて、不可能な世界になったのだ。 家に侵入しておうち宣言することも、畑の野菜を盗むことも、何一つ、できなくなった。 その結果、駆除しなくても、自然に消えるだろうと、人々は思い出し、 いや、すでに、人々の中には、ゆっくりは過去の生物であった。 ゆっくりのことを知っている人間など、極僅かであった。 そのため、まりさがいくらアピールしたところで、 街中の雑音の一つ、背景の一つ、例えるならば、 道端に転がる石ころ程度にしか認識されていなかったのである。 大体、まりさの話に耳を傾けたところで、 飼いゆっくりって何?そもそも、ゆっくりって何? と、思う人が多数であり、ゆっくりの存在を知っている人でさえ、 ああ、そんな奴いたよねぇ~程度である。 そのことを、ホームレスは、まりさに伝えた。 『だから、お前が、生きているとか、どうでもいいことなんだよ。 ゆっくり自体、どうでもいい存在なんだから。』 「じ、じ、じゃ、じゃああ!!! どぼぢでにんげんざんばぁぁああ!!! ばでぃざにばなじがげだのぉおぉお!!! にんげんざんばあぁぁあ!!! ぼがのにんげんざんみだいにぃいぃいい!!! ゆっぐりのこどをどうでもいいでおもっでないんでじょぉぉお!!!」 『いや、どうでもいいよ。』 「どぼぢでぇえええ!!!!」 『だって、今となっては、どうでもいい存在だしね。』 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆひぃいいぃいいいぃいぃい!!! ゆっくりできないぃいいいぃ!!! ゆっくりできないぃいいぃいいいい!!! このせかいはゆっぐりでぎないぃいいぃい!!! ゆひぃいぃいいいいぃい!!! ゆひぃいいいいいぃい!!!!!!!! もういやだぁぁぁああぁああああ!!!!!!! おうちがえるぅうううぅううううう!!! おうちがえるぅうううううぅう!!!!! ゆひぃいいいいいぃいいいい!!!! ゆひぃいいいいいいぃいいいいいいいいぃい!!!!」 まりさは、体をブルンブルン震わせて、気が狂ったように叫び続けた。 いや、気が狂ったのだ。自分の理解を超えた今の世の中に対して、 狂うしかなかったのだ。 『ま、こんなもんだよな、こいつらなんて。』 ホームレスの人間は、狂ったまりさを見て、ため息をついて、 その場を立ち去った。 実は、このホームレスは、かつて、加工所に勤めていた。 飼いゆっくりたちを調教したり、野良ゆっくりたちを駆除したり、 様々なことをしていた。 しかし、ゆっくりたちの存在がどうでもいいものになり、 加工所の存在も、いつの頃からか、なくなっていった。 このホームレスは、ゆっくりがどうでもいい存在になった結果、 今のような境遇になってしまったことに、激しい憎悪をゆっくりたちに向け、 街の野良ゆっくりたちを虐待していた時期もあった。 だが、そんな憂さ晴らしをしたところで、何かが変わるわけでもなく、 ただいたずらに時間だけが過ぎていくうちに、ゆっくりたちなんて、 他の人間たち同様、どうでもよくなった。 久々に、生活に窮したゆっくりを見つけて、気まぐれで、 人間たちがゆっくりたちに対して、どう思っているか、 それを伝えただけであった。 あとがき 特にオチなし。 だって、どうでもいいし(笑) 現在のゆっくりに対する作者自身の、 ゆっくりへの気持ち、ゆ虐への気持ち=どうでもいい 超絶☆ゆ虐したいと思わない、 というか、思えない、 というか、ゆ虐しなくても、 ゆっくりって、生きているだけで、 超絶☆ゆ虐受けているようなモンだし。 私のような若輩者が考えるゆ虐が、 ゆっくりたちに、実は、救いを与えているのではないか? ただ、生きているだけで苦痛なゆん生なのに、 さらに苦痛を与える行為は、蛇足ではないのか? むしろ、その蛇足が、ゆっくりたちの苦痛を和らげているのではないのか? なんで、そんなことをしなければならない! ゆっくりはこの世で最も苦痛を受けるべきなのに! って思い出したら、どうも、 ゆっくりに痛みを与えるという表現が、書けなくなった。 そして、いつの頃からか、どうでもよくなった。 だから、ここ1年、次から次にゆっくりを痛めつけるストーリーは、 湧いて出てくるのだが、どうも、書く気がしなかった。 それじゃいけない!と思い、 だから、リハビリ的に、ゆっくりが悲鳴を上げる表現をとりあえず書いてみた。 それだけの作品。 ユグルイあき 挿絵:○○あき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3138.html
『まりさのおぼうし』 6KB いじめ 観察 小ネタ いたづら 飾り 野良ゆ 子ゆ 現代 リハビリ まりさのおぼうし リハビリ作品です 虐待、制裁はありません。ぬるいじめです。 それでもよろしければどうぞ。 楽しんでいただければ幸いです。 ある日ふとまりさを苛めたくなった。 とはいえ俺はまりさを飼っている訳ではない。 大体あんな糞饅頭を可愛がる奴の気が知れん。 そもそも… いや止めよう、長くなりそうだ。 ともかく俺はゆっくりが嫌いだ。 しかし潰してしまうと後始末がめんどくさい。 だから普段は徹底的に無視することにしている。 ただ今回は奴らがお飾りに執着する習性を使った悪戯を思い付き、我慢できなくなってしまった。 で公園に来てみたわけだが… おっ、いたいた。 大小の黒帽子饅頭が寄り添って木の陰で眠っている。 しかしだらしない顔して眠ってやがる、おぉきもいきもい。 さて仕掛けるのは子のほうにするか。 帽子の先と木の枝を、少し弛ませて細い釣り糸で結んで準備完了。 あとは奴らを起こして隠れてみてるだけ。 さて取り出したるはこの紙袋、これを膨らませてっと… 「ぱっん!」 「「ゆんやーー?」」 「なっなんなのぜ?」 「おとーしゃん、にゃに?にゃんなのじぇ?」 よし起きたな、辺りをきょろきょろ見渡してるが、俺には気付いていないみたいだな、よし順調。 「ゆーん、なんだったのぜ?さっきのおとは?」 「ゆっきゅりできにゃいんだじぇ」 「そうだね、おちびちゃん。おうちでゆっくりしようね。」 「かえっちぇおとーしゃんとしゅーりしゅーりするのじぇ。」 「うん、いーっぱいすーりすりしようね。さあおうちまできょうそうだよ。」 親まりさは早速跳ねて帰り始めた。 一瞬出遅れた子まりさは、きょとんとした顔が見る間に泣きそうな顔になり、遅れて跳ね始めた。 「ゆあーん、じゅるいのじぇー、まっちぇー。」 「ゆふふ、おちびちゃん、このよはせいぞっんきょうそうなのぜ。」 「まっちぇー、おとーしゃんゆっくりまっちぇー、ゆぇーん。」 目から大粒の砂糖水を溢れさせ、遅れまいと子まりさが跳ねていくが、 今の子まりさには行動限界域が存在する(俺のせいだけど)、その限界域を超えた時は… ぽろり「ゆやーん」 お帽子が糸に引っ張られて、ころころと元の位置に戻ってきた。 「まりしゃのしゅてきなゃおぼうちがー」 子まりさは慌てて立ち止まり、先ほどよりもさらに顔を涙でぐちゃぐちゃにして帽子へと駆け寄り、 帽子のつばを銜えて器用にかぶり直した。 「まりしゃのだいじなだいじなおぼうちしゃんゆっくりおかえり。」 別に帽子が戻ってきた訳では無く、自分で取りに戻っただけなのだが、子まりさにとってそれはどうでも良いようで、 さっきまでのぐちゃぐちゃの泣き顔が嘘の様にニコニコとしている。 しかしさすがゆっくり、さっきまで泣きながら親を追かけていたの忘れてるみたいだな。 子まりさはしばらくニコニコとしていたが、不意に不安そうな顔できょろきょろとしだした。 「ゆーん、おとーしゃんどこいったのじぇ」 しかし辺りには父親はもういない、父親の姿が無いことで更に不安が増したのかまた泣きそうになるが、 「ゆん、まりしゃかえるとちゅうだったんだじぇ。」 ようやく思い出したようだ、ほんとにこいつ等二つの事を同時に処理出来ないんだな。 「しゅんそっくのまりしゃがゆっくりしないでかえるんだじぇ。」 そういって子まりさはまた跳ね始めたが、まだ糸は付いたままな訳で… ぽろり「ゆやーん」 また同じことの繰り返すだけだ。 ぽろり「ゆやーん」 ぽろり「ゆやーん」 もはやテンプレと化した一人芝居をしばらく繰り返してついに子まりさが切れた。 「どうしておぼうししゃんはまりしゃにいじわりゅするのー。まりしゃおこってるんだじぇー、ぷきゅー。」 じたばたとしながら帽子に文句を言った後、自分の帽子に向かってぷくーまでして見せた。 いかに子まりさが怒っているのか見て取れるというものである。 「まりしゃがおこったらきょわいでしょ。わかっちゃらいじわるはやめるんだじぇ。」 子まりさは帽子を再びかぶり、おうちへと跳ね始めた。 …… …… …… ぽろり「ゆやーん」 テンプレが変化しただけだった。 またしばらく同じ事を繰り返したのち、子まりさの様子が変わった。 「ぐぎぎぎぎぎ。」 今度はすごく怖い顔をして帽子を睨み続けていた。…とは言ってもそこはゆっくり、何処か抜けた顔ではあるが。 不意に子まりさが呟いた。 「おぼうししゃんはげすだったんだじぇ?」 どうやら帽子に対する問いかけだった様だが、当然帽子は無視。 「なんとかいったらゃどうなのじぇぇぇーー。」 もちろん帽子が喋れる訳も無く、これまた無視。 「うがー、まりしゃしゃまをむしするとょわいいどきょうなゃのじぇー。まりしゃはかんぜっんにおこったのじぇー。 もうおぼうししゃんだってゆるしゃないよ、げすはせいさっいしゅるのじぇー!」 本格的に子まりさはぶち切れたらしい。 自分の帽子にストンピングを始めた。 「しにぇ、しにぇ、ゆっくりできなゃいげすはしにぇー。」 「ゆっふーぅ、ゆっふーぅ。」 ようやく子まりさは落ち着いたのか、ぺっちゃんこになった帽子の前で荒い息を吐いていた。 「おちびちゃーん、いるのぜー?」 「ゆっおとーしゃん。」 ようやく親まりさが子供がいないのに気付き探しに戻ってきた。はっきり言って遅過ぎである。 「ゆん?ゆっくりできないおちびちゃんがいるよ。」 「ゆ?…どぼじでじょんなごどいうのじぇーー。まりしゃはまりしゃなんだじぇー、おとーしゃーん。」 「ゆーん、まりさはおちびちゃんのおとうさんじゃないんだぜ。 まりさのおちびちゃんはぴんとしたおぼうしの、それはそれはきゅーとなおちびちゃんなんだぜ。 おちびちゃんみたいなゆっくりできないおぼうしのおちびちゃんじゃないんだぜ。」 「ゆっゆゆっ」 子まりさはぺっちゃんこに潰れた自分の帽子と父親の顔を交互に見て、自分のした事の重大さに気付いたのか顔を青ざめさせた。 「ちっちがうんだじぇ、きょれは、まりしゃは…」 「ゆふん、まりさはつきあってるひまはないんだぜ。はやくおちびちゃんをさがさないといけないんだぜ。 わかったらおちびちゃんもさっさとどっかいくんだぜ。」 我が子だと気付かずに、明らかに蔑みの目で見ていたまりさはそれだけいうとさっさと跳ねていってしまった。 「ゆー、まりしゃは…、ちがうんだじぇ…、ゆめなんだじぇ…」 置いて行かれた子まりさは潰れた自分の帽子を見つめ呟いていた。 さて潮時かね?俺は隠れていた茂みから立ち上がり取り出した鋏で糸の回収を始めた。 子まりさはいきなり現れた人間に目を白黒させていたが、やがてある明確な意志を含んだ顔でこちらを見上げてきた。 「にんげn「あれ、ゆっくり出来ないお帽子のまりさがいるよ。」…ゆっゆぅー。」 しかしその意志は叩き折る。 「ゆっくり出来ないまりさはさっさとどっかにいってね。見苦しいよ。」 俺はそれだけ言うと背をむけて歩き出した。 「ゆっゆっゆぅ、ゆあーーーーーーーーーーーん。」 俺は背後から聞こえてくる子まりさの泣き声を聞きながら、動画を撮ってゆーチューブにアップすりゃよかったと少し後悔していた。 2ヶ月ぶりの投稿です。 最後まで書けない病に罹っていました。 とりあえず短い作品でいいから書き上げようとがんばりました。 餡娘ちゃんの2周年に間に合わせたかったけど… これを書き上げるのに3週間もかかっちゃった しかしよくよく考えてみると自分のSSは短いのばっかりだね 最後に、餡娘ちゃん2周年おめでとうございます これからもよろしくお願いします。 挿絵:○○あき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2617.html
『愚かなれいむ』 6KB 自業自得 日常模様 越冬 野良ゆ 赤ゆ 都会 現代 もしかしたらネタがかぶっているかもしれません もう11月だ。 最近だんだん寒くなってきて、コートを引っ張り出してきたり、ストーブを出したり、冬が近づいてるな、と感じる。 世の受験生も頑張り時だろう。 今は堪える時期だ、頑張れよ、とエールを送りたい。 冬に向けて頑張り時なのは受験生だけではない。 この時期、野生のゆっくりたちは冬ごもりの準備に奔走する。 街に住む野良ゆっくりたちは冬ごもりはしないが、それでも冬はあまり外を駆け回りたくないのか、本能的なものなのか、餌を集めておいておうちに籠もる。 食糧問題以前に冬の寒さはゆっくりに厳しい。 赤ゆっくりなどは暖かくしていなければ簡単に永遠にゆっくりしてしまう。 タオルなどのゴミ、所謂ふわふわさんをゆっくりたちは冬前、奪い合う。 生身ではとても寒さに耐えられないのだ。 野生のゆっくりは冬ごもりに失敗して数を大きく減らすが、野良ゆっくりも寒さに耐え切れず冬に数を減らす。 冬の寒さの中で凍えながら死んでいく。 「にんげんさん………!おねがいします……!かいゆっくりにしてください……!」 生粋の野良や、完全に野良に順応した捨てゆっくりたちはふわふわさんやおうちを確保出来る。 だが、野良に順応できない捨てゆっくりたちは冬への対策をなにもできない。 だから、捨てゆっくりたちは冬前に人間に嘆願する。 飼いゆっくりにしてください。 自分が間違っていました。 おちびちゃんだけでいいです。 このままじゃゆっくりできなくなっちゃうんです。 勿論、その嘆願を聞き入れる人間なんて、まず全くと言っていいほどいない。 「しゃぶいよぉ……ゆっくちしちゃいよぉ………」 「ゆ………しゅーりしゅーりしちぇあっちゃかくしゅりゅよ……」 「ゆぅぅ……おにゃかしゅいちゃよ……」 「おちびちゃん………ごめんね……ごめんね…だめなおかあさんでごめんね……」 俺だって別に飼ったりする気はない。 これからするのはただの暇潰しだ。 「おちびちゃんたち、おかあさんがすーりすーりしてあげるからこっちにきてね……」 「ゆ……」 「なぁ、おまえら」 「ゆ……?おにいさん…?もしかしてれいむたちをかってくれるの……?」 親れいむがなにか言ってるが、無視する。 「おまえら、元飼いゆっくりだな?」 「ゆ……そうだよ……、れいむがおちびちゃんをつくって……それで……」 「ちびたち、おまえら、あまあま食べたことあるか?」 「ゆ……あみゃあみゃしゃん……?」 「ゆぅ……ありゅよ……!おきゃあしゃんがとっちぇきちぇくりぇちゃよ!」 「ぴゃんにょみみしゃんはとっちぇみょゆっくちできちゃにぇ!くさしゃんよりじゅっとゆっくちできちゃにぇ!」 「ゆっ……おもいだしちゃよ!くきしゃんはしょれよりとっっっっちぇもゆっくちじぇきりゅあみゃあみゃしゃんだっちゃよ!」 赤ゆたちに向けて話しかける。 赤ゆたちはあまあまの話になったら急に元気になってきた。 普段は草を食べているのだろう。 パンの耳なんかでもさぞ美味しかったんだろうな。 最初に食べた茎とパンの耳がこいつらの知ってるあまあまだ。 だがそんなのは本当のあまあまじゃない。 本当のあまあまはもっと甘くて美味しいんだ。 野良ゆっくりは自力ではあまあまを食べられない。 「これ食ってみな」 俺はポケットから個別包装のクッキーを取り出して、袋を破り赤ゆたちの前に置いた。 「ゆっ!!あみゃあみゃしゃんにょにおいがしゅるよ!」 「むーちゃむーちゃ……ちちちちちちちちあわちぇー!!!」 「ゆうううぅん!!おいちーちーでりゅよ!!」 「ゆ……!おにいさん、ありがとうございます……!」 赤ゆたちはあまあまを食べて元気になったのか、さっきあまあまの話をしていた時よりもましてはしゃいでいる。 「そのあまあま、うまいか?」 「ゆっ!とっちぇもゆっくちできりゅよ!おにいしゃんゆっくちありがちょー!」 「「ゆっくちありがちょー!」」 「そのあまあまな、本当ならおまえら毎日食べられるんだぞ」 「「「ゆゆ!?」」」 そう、こいつらは本当なら毎日あまあまを食べることが出来たはずだ。 それだけではなく、寒さに震えることもなく、命も危険もなく、存分にゆっくり出来たはずだ。 そのゆっくりを奪ったのは 「おまえらのおかあさんだよ」 「「「ゆ?」」」 「本当ならおまえらは、あまあま食べ放題で、命の危険もなく、暑さに喘ぐことも寒さに震えることもないゆっくりプレイスで好きなだけゆっくりできたはずなんだ」 「「「ゆぅ?」」」 「ゆぐ……ごめんね……ごめんね……だめなおがあざんでごべんね……」 「おきゃあしゃんどうちたにょ?」 「なかにゃいでにぇ!ぺーりょぺーりょ!」 「れいみゅたちにゃんにみょおこっちぇにゃいよ?あやまりゃにゃいでにぇ」 親れいむは俺がなにを言ってるか気付いた様だ。 赤ゆたちに謝りながら泣いている。 当の赤ゆたちは俺の言葉の意味がわかっていない。 泣いている親れいむを慰めようと頑張っている。 善良な家族なんだろう。 仲良く助け合って来たんだろう。 今度は親れいむに話しかける。 「親思いでいいおちびちゃんだな、れいむ。こんなにお前のことを心配してくれてる。親であるお前のことを本当に大好きなんだろうなあ?どうだ、ちびたち、そうだろ?」 「ゆっ!しょうだよ!れいみゅ、おきゃあしゃんにょこちょだーいしゅきだよ!」 「ゆぐっ………」 「おきゃあしゃんはれいみゅちゃちを"とっちぇもゆっくち"させちぇくれりゅんだよ!」 「ッ!……ごべ…ゆぐっ……」 「おきゃあしゃん、いちゅもありがちょう!!」 「ごべっ……ゆぐ……ごべんでっ……でいむがっ………おがあざんでっ…ゆぐ………ごべんでっ………ばかなおかあざんで………ごべんでっ……ぐうううぅぅうう!!」 赤ゆたちの愛情も親れいむにとっては、心を突き刺す針だ。 謝罪の言葉を呟きながら、泣いている。 この家族は多分この冬で死ぬだろう。 人間に何かを要求するのは捨てられてすぐの元飼いゆっくりか、切羽詰まった野良ゆっくりだけだ。 こいつらの見た目は捨てられてすぐの元飼いゆっくりって感じじゃない。 多分、おうちもふわふわさんも用意できてない。 まず、寒さで死ぬだろう。 「れいむ、こんなにいいおちびちゃんたちだ、沢山沢山ゆっくりさせてあげて、立派に育ててあげるんだぞ」 「れいみゅ、りっぱにゃゆっくちににゃるよ!!」 「れいみゅも!!れいみゅ!!しょれでおきゃあしゃんみちゃいにおちびちゃんをゆっくちさせちぇあげりゅよ!!」 「まりしゃはりっぱにゃかりうどになっちぇ、おきゃあしゃんをゆっくちさせちぇあげりゅよ!!」 「ぐうううぅぅうう!!!ぐうううぅぅううううい!!!ゆぐっ…!!ゆぅぅぅ…!ゆうううぅうう!!!」 親れいむはもはや唸る様に泣いている。 親れいむは理解しているんだろう。 このままでは自分たちは死ぬ。 おちびちゃんたちは野良の辛い生活でのほんの小さなゆっくりしか味わえず死ぬ。 大きくはなれない。 立派なゆっくりにはなれない。 なぜなら、寒さの中でゆっくりできなくなって死ぬから。 どうして。 親れいむは理解しているんだろう。 すべて自分が飼い主との約束を破ったからだと。 自分が約束を守っていれば、いずれ飼い主が子作りを許してくれたかもしれない。 そうしたらおちびちゃんたちは、ゆっくり生まれ、ゆっくり暮らし、ゆっくり育ち、好きなだけゆっくりできたはずだ。 すべては愚かな親れいむの所為だ。 「ごべんだざい……ごべんだざい……ごべんだざい……ごべんで……ごべんで……ほんどうにごべんで……ごべんだざい……ごべんで……ごべんだざい……ほんどうにごべんだざい………」 親れいむは謝ることしかできない。 挿絵:○○あき
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/214.html
『とある秋の恵みの攻防戦』 17KB 観察 駆除 群れ 子ゆ 自然界 現代 虐待人間 独自設定 ○○あき 作 秋刀魚を食べたい 『とある秋の恵みの攻防戦』 ○○あき 作 まだ暑いけど夜になると秋を少しだけ感じるようになりましたね。 あくまでほんの少しだけですが・・・・・あぁ暑い・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 蝉の鳴き声が響く山間、そこに道らしき道は存在しない。 その険しい山を登る男達、迷彩服に身を包み黙々と斜面を上がっていく。 季節は秋を忘れたのか、未だ訪れる様子もなく猛暑日が続いていた。 残暑が山登りの体力を奪っていくのを感じる。 汗をかきながの登山は、2時間かかって目的地へと到着した。 「よーし、ここらで散開して各々予定通りやるように!」 「うぃ~す!」 リーダーとおぼしき男性から号令がかかると、男性達は二手に別れて散っていく。 拠点とした赤松の生える場所を歩くと、すぐに目的の物は見つかった。 鉄製の罠に鋏まれてその形状を変えながらも、モゾモゾと動いているのが見える。 「おぉ~いたいた・・・・・って事は・・・・・あーやっぱりかかってたか!」 トラバサミに獲物がかかっているのを確認すると、何やら空を見あげる男性。 その視線の先にあったのは網の袋、中には丸い物が数体モゾモゾと動いている。 『くそじじぃぃぃ!まりさをここからだすんだぜぇぇぇぇ!』 『おちょうしゃんうごきゃないでぇぇぇぇ!つぶれりゅぅぅぅぅぅぅぅ!』 『きゃわいぃれいむをはやくたちゅけりょぉぉぉぉぉぉ!』 網にかかっていたのはゆっくりの親子、そしてトラバサミに挟まれているのもゆっくりである。 彼等は鳥獣の捕獲に来たのではない、ゆっくりの捕獲にやってきたのだった。 もうすぐ秋の味覚の季節、そしてこの山には松茸やシメジ等の茸がよく採れるので有名。 だがその貴重な秋の味覚をゆっくり、特にまりさ種が好んで食べる。 それを阻止するべく本格的に秋を迎える前に、ゆっくりを捕獲する必要があった。 「あ~あ・・・これはひでぇなぁ・・・・・・よいっしょ!」 トラバサミに挟まれたれいむは、鋸歯状の歯が食い込み半ば潰れかけていた。 まだ生きてはいるのか、涙を流しながら訴えかける目でこちらを見ている。 「薄汚い奴だな・・・・フン!」 『!』 男性は、はみ出していたもみ上げを摘むとそのまま引き千切った。 挟まれて身動きのとれないれいむは、ブルブルと震えるしか出来ない。 『おきゃあしゃんにひどいこちょすりゅなぁぁぁぁぁ!』 「はいはい、ゆっくりゆっくり・・・」 『おしょらをとんでりゅみたい~~』 隠れていたのか、子まりさが藪の中から飛び出してきた。 透かさず捕らえて持ち上げ、そのまま布の袋に放りこむ。 『おちびちゃんをがえぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 上空では親まりさがもがきながら喚いていたが、まだ相手にしてられない。 付近に子ゆっくりが潜んでいる可能性がある。 『ゆぴぃ!りぇいむにいちゃいことしにゃいでぇぇぇぇ!』 『ぴぃぃぃぃぃ!おきゃあしゃぁぁぁぁぁん!』 子まりさが出てきた藪を覗くと、赤れいむが2匹見つかった。 近くに潜んでいたこの一家の子供は、上空に捉えられているのを含めて5匹。 養える限度を考えると、おそらくこれだけであろう。 赤れいむも袋に入れると、今度は網にかかったまりさを木から降ろす。 『しゃざいにあまあまをようきゅうするんだぜぇ!』 『いみゃならきゃわいぃれいみゅのどりぇいにちてあげるよ!』 『しゃっしゃとまりちゃをだちぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 「ガキは持ち帰って餌にでもするか・・・・・・」 捕らえられていると言うのに、おくびもせず立場を弁えない言葉と吐く。 男性は子ゆっくりを同じく袋に放り込むと、残った親まりさを手に取った。 『ぎだないてでさわるなぁぁぁぁぁぁぁぁ「うるせぇぇぇぇぇ!」ぐへぇぇぇぇぇぇぇ!』 喚くまりさを殴りつけるとすぐに大人しくなった。 そのまま黙って何度も殴り続ける。 『ゆぎぃ!いだいぃぃぃ!やべぇ!・・・・ぎぃ!・・・・ばりざぁ!・・・・・・ごべん!・・・・・ぎぃ!・・・・ぐぇ!』 まりさはやがて言葉を発しなった、まりさをトラバサミにかかったれいむの前に置いてやる。 話せないれいむは涙を流しながら震えるだけだった。 だが番のれいむを見て気持ちを取り戻したのか・・・・・ 『じ・・・・じじぃ!・・・ばりざたちはここでゆっぐりぢてただけななんだぜぇ!れいむをはやくたづけろぉぉぉぉ!』 「五月蝿い黙れ!」 再び喚き出した。 手荷物からナイフを取り出すと、喚くまりさの頭部に突き刺す。 『ゆ?ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』 まりさはあまりの痛みに、1瞬だけ震えると固まり動かなくなった。 涙を滝の様に流し震えている。 まりさに刺したナイフを抜く、まりさの表情が少しだけ和らいだ。 『ゆっぐり・・・ぎゅぅぅっぅうぅぅぅぅ!』 抜いたナイフを再びまりさに突き刺した、何か言おうとしていたのが途切れる。 構わず何度もないふを抜いてはまた突き刺す。 『ぎぃ!やべでぇぇぇぇ!ば・・ばりざ・・・じんじゃ・・・うううううううう!ぎぃ・・ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”』 「そろそろいいか・・・・せぇのぉ!」 やがてナイフは中枢餡を貫いたのか呻くだけの饅頭と化すまりさ。 それを見届けると男性は、まりさに杭を貫き止めを刺した。 目の前でまりさを殺されたれいむは、目を大きく見開いて涙を流していた。 「ここでいいかな・・・・・・おらよっと!」 まりさを刺した杭は、まりさごと大地に突き立てる。 ゆっくりの壮絶な屍骸を晒す事により、ここはゆっくり出来ない場所であるとゆっくり達に知らしめる。 「さて後はこいつの処理か・・・・・・」 つにれいむにも順番がまわってきた。 さっきまではあれ程、鋸刃が食い込む痛みに死にたいと願っていたれいむ。 しかし目の前でまりさが惨殺されるのを見て怖気ずく。 かと言って鋏まれた状態では、逃げる事も出来ない。 男性がれいむにゆっくり近づいて来た、れいむは餡気が引くのを感じながら恐怖する。 れいむを掴むとかかった罠を取り外す。 トラバサミを外されたれいむの身体は、見事に変形してズタズタになっていた。 『どぼぢでごんなごとをするのぉぉぉぉぉぉ!れいむはゆっぐりしてただけだよぉぉぉぉ!』 「やっぱ五月蝿いなゆっくりってのは・・・・・・」 罠が外され話せる様になったれいむは、ろくに動けない身体でグネグネと呻りながら叫ぶ。 それを見て男性は、うんざりした様子で呟いた。 「まぁどうでもいいや、さっさと終わらせて次行こう。」 『ばりざをごろぢだじじぃはぢねぇぇ・・・ぎゅ!・・・・・・・・』 れいむもまりさ同様に、杭に刺されて殺されて大地に立てられる。 子ゆの入った袋を担ぐと男性は、次の場所へ向かって山の奥へと消えていく。 後には苦痛の表情を浮かべた、ゆっくりの屍骸が2個残された。 別の場所でも罠の確認が行われている。 「おーここだここだ!どれ・・・・・おー大量だなぁ~」 『ぎ・・・もぢわるいよ・・・・・・・』 『ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”ゆ”』 『おしょ・・・ちょ・・・・で・・・・・ちゃい』 地中に埋められたドラム缶、その中には大小合わせて20匹以上のゆっくりが入っていた。 どのゆっくりも元気が無く、虚ろな目で唸るだけにまで衰弱している。 「お前・・・・この中に何を入れたんだ?えらく弱ってるみたいだが・・・・・・」 「ん?あぁ・・・・麹とバニラビーンズ、発酵でもしてんじゃないすか?」 茸は通年同様の場所に生える性質がある。 それ故、罠の設置を場所を決めるのは難しくない。 バニラビーンズの放つ甘い香りに惹かれて、ドラム缶の中に落ちたゆっくり。 中に撒かれた麹は黴の一種、ゆっくりの身体を侵食していったようである。 白い綿の花を咲かせたのようなゆっくり達、菌糸は既に体内を侵食済みであろう。 「さ~てお仕事ぉ~お仕事ぉ~」 『ゆ・・・・?ぎゃぁぁぁぁいだいぃぃぃぃぃやべでぇぇぇぇぇぇぇ!』 『まりちゃはまだちにちゃくにゃぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃ』 『ぼうしゃんいぢわりゅしにゃいでえぇぇぇぇぇぇぇ』 『ぎょ!ぼぎぃ・・・・ぼっとゆっぐり・・・ぢだが・・・だ・・・・・』 そう言うとドラム缶の中のゆっくり棒で潰しだす男性。 元気の無かったゆっくり達も痛みに正気に戻ったのか、最初は痛いだ何だと騒ぎ出したがやがてそれも収まった。 ドラム缶の中は餡子やクリームが混ざったうえに、バニラビーンズの香りまで加えられている。 そこからなんとも言えない、濃厚な甘い香りを漂わしていた。 「さぁて次の作業にうつるかな・・・・」 男性はドラム缶の中から長い柄杓で中身をすくい上げる。 中にはゆっくりの目玉やお飾りの破片も混入していた。 「そぉ~~~れぇ~~~~」 『ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁ!くさいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!』 『ゆひぃぃぃぃぃぃぃぃ!』 近くの藪や茂みに柄杓の中身をブチまける。 すると中からゆっくりの悲鳴、家族を見捨てれない者が近くに潜んでいたのだ。 人には甘い香りも、ゆっくりには仲間の死臭でしかなく。 たちどころに飛び出てきた、それを待ち受けるもう一人に男性。 「おぉ!出てきた出てきた・・・よっと!」 『くさかったんだぜぇ・・・ぎぃ!・・・・・おそらをとんでる・・・・・いやぁぁぁぁぁぁ!ぐざいぃぃぃぃぃぃぃ!』 「ほい!」 『れいむはこんなところにはいた・・・ぎゅう!・・・おそらをとんで・・・・いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』 「よっと」 『まりしゃはにげりゅんだじぇ・・・?ゆゅ?おにいしゃんだりぇ?・・・ぴぃぃぃぃぃぃぃ!」 手鉤の付いた棒でゆっくりを引っ掛けると、次々とドラム缶の中で放り込んでいく。 放り込まれたゆっくりは同様に潰され掻き混ぜられえる。 「ゆっくりを入れてねるねるね~るね~♪」 『やべで・・・いや・・・ばりざはまだぢじだ・・・・・ぎぃ・・・・・・ぎゅ・・・・・・・・』 『じじぃやべろぉぉぉぉぉいだいぃぃぃぃぃぃ・・・ぎゃ・・・・・ぎょ・・・・・・』 『きゃわいぃりぇいむだけはたちゅけちぇぇぇ・・・・ぴぃぃぃぃぃぃ・・・き・・・・・・・き・・』 ドラム缶に溜まると藪や茂みに撒く、飛び出てくるゆっくりを捕獲する。 この作業が繰り返された。 「悪り~子はいねぇ~がぁ~ゆっくりはいねぇ~がぁ~」 「ふざけてないでさっさと終わらせろ、早くしないとまた怒られるぞ」 「へいへい・・・・了解っす・・・お?これは・・・・」 作業中に男性は、変わった茸を発見する。 それは茸とは思えない形状と色をしていた、指の様な棒状の形に鮮やかな紅色。 言われなければそれが茸とは思えないだろう。 「なんだその気色悪い茸は?」 「へっへっへ・・・火炎茸っす。中山さんたしかまだバニラビーンズ持ってましたよね?」 「ん?ああ持ってるよ。」 「罠張るんで下さい・・・・・はい、どもども。」 男性はバニラビーンズを受け取ると、火炎茸を素手ではなく火挟みで掴み取った。 水を張ったバケツにバニラビーンズを投入、しばらく掻き混ぜると甘い香りが漂う。 「そこでこれの出番だ・・・」 バニラ風味の水に火炎茸を放り込んだ。 そこからは慎重にゆっくりと掻き混ぜる男性。 「その茸が何だってんだ?」 「あぁ!駄目っす!」 「痛ってぇぇぇ!!何をするんだ!」 「危ないっすよ!これ強力な毒薬っす」 中山がバケツに触ろうとした瞬間、男性の手を思いっきり引っ叩く。 余程、危険な物だったのか必死に制止したために手加減出来なかった。 「毒薬?そんな危ない物どうするんだ?」 「こうするんすよ・・・・・」 そう言うと近くにあった穴の中に柄杓で水をかける。 その穴は人の頭がなんとか入れる程度の大きさで、いかにもゆっくりが住み着きそうだった。 「さぁ離れてくださいよ。間違っても出てきた饅頭に触っちゃ駄目ですよ。」 男性は穴から離れて様子を窺った。 ドタバタと何やら壁にぶつかる音がして、ハンドボールサイズのまりさが飛び出てきた。 『ゆひぃ・・・ゆひぃ・・・ゆひぃぃぃぃ・・・・』 既に虫の息状態のまりさ、その顔は赤く腫れ所々爛れ出していた。 飛び出したまりさを追いかけて、穴の中から番のれいむと子ゆも外に顔を出す。 呻くまりさを心配そうに囲む家族。 『まりさだいじょうぶ?ゆっくりしてね?なんだかあまあまなにおいがするよ! いまれいむがぺ~ろぺ~ろしてあげるからね。』 『おきゃあしゃん!まりしゃもぺ~りょぺ~りょしゅるんだじぇ!』 『りぇいむもしゅりゅぅ!』 『ゆゅ~ん、ゆっくりしたおちびちゃんだよ。じゃあみんなでまりさをぺ~ろぺ~ろしてあげようね。 あんまりのしあわせできっとすぐになおっちゃうよ。』 手も足も持たないゆっくり唯一の治療が舐める事だった、だがそれが更なる悲劇をもたらす。 家族で一斉に横たわるまりさを舐める。 『じゃあいくよ!ぺ~ろぺ~ろぺ~ろぺ・・・・・・・ぎぃ!』 『わかっちゃよ!ぺ~りょぺ~りょぺ・・・・ぴぃ!』 『ぺ~りょぺ~・・・・きぃ!』 まりさを舐めて小さな悲鳴をあげる家族、舐めていた動作が止まるとそのまま動かなくなった。 やかましい程に動く度、その行動を宣言するゆっくりが何も話さなくなる。 「どうなってんだこれは!その毒かなり危なくないか?」 「うっす!この威力はまさに兵器っすよ!」 動かなくなった子れいむを野鼠が咥えて浚っていく、だがその野鼠も少し先で倒れ泡を吹きだす。 火炎茸は皮膚に触れれば重度の炎症を起こし、体内に入れば神経を麻痺させ視力を奪い内臓を破壊する。 人類の知恵を持ってしてもまだ解明出来ない、様々な有毒成分を有する史上最強の毒茸だった。 その姿は松茸よりも希少であまりお目にかかる事は無い。 「お前・・・そんな毒を入れたバケツや柄杓どうするんだ・・・・危なくて持ち運べないから持ち帰れないぞ?」 「う・・・・・そ・・・・それは考えてなかったっす・・・・・どうしましょう・・・・・・」 「う~~~~~ん・・・・・・・しかたがない最後に埋めて帰ろう・・・・・・・」 処理に困って、土中に埋めていくしか選択の余地は無かった。 だがせっかく作ったのだからと周囲を散策していると、ゆっくりの群れを発見する事が出来た。 このあたりは松茸やシメジ等の茸がよく採れる場所、ゆっくりが群れで住み着いていてもおかしくは無い。 『ゆゅ!にんげんだよぉ!みんなゆっくりしないでにげてねぇーーーーー!』 少し上の丘で様子を窺っていたのをまりさに見つかってしまう。 すかさずそのまりさに毒水をかけた。 『ゆゅ?つめたいよ!でもまりさはそんなのにはひるまない・・・・ぎぃ!・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』 『わがらないよぉー?まりさなにがあったの?いまちぇんがぺ~ろぺ~ろしてあげるからわがってねぇー」 『れいむもぺ~ろぺ~ろしてあげるよ!』 『そのまりさはとかいはなありすがぺ~ろぺ~ろしてあげるにふさわしいのよ!』 まりさの身体がみるみる赤く腫れだす、その痛みに堪えきれずのたうちまわる。 そのまりさを心配して集まる群れのゆっくり、先ほどの家族同様にまりさを舐めて二の舞となった。 「やっぱ凄いっすねぇ~激ヤバ!」 「こりゃ使いきらんと逆に危ないな、おいここの群れの巣穴にかけてまわるぞ!」 「うぃ~す!」 人間の姿を見ておうちに閉じこもった、ゆっくりの巣穴の1つ1つに毒液をかけていく。 どの巣穴からも赤く腫れたゆっくりが飛び出し悶え苦しむ。 『ゆひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!』 『まりさぁぁぁぁぁぁゆっくりぢでぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 『むきゅうぅぅぅぅぅえれえれえれえれ』 『ぱちゅり~なかみはいちゃだめぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 『い・・いだい・・・よぉ・・・・・・わがらないよぉ・・・・・・』 そして決まり事かの様に、その身体を舐めて被害を増大させる。 毒液を使い終わる頃には、大量のゆっくりが横たわって小刻みに震えていた。 そのゆっくりを攫う野生動物がいてはいけないと、群れの真ん中に大きな穴を掘り放り込む。 『ばり・・・ざ・・・は・・・・・・まだ・・・ぢにだ・・・ぐ・・・・・・な・・い』 『ぼ・・・・ぼっどゆ・・ぐり・・・・ぢだ・・・が・・・・だ・・・』 『じ・・じぃい・・・・・か・・・・かわい・・い・・れい・・む・・・を・・はや・・・くた・・ず・・・げ・・・ろ・・・・』 穴の中ではまだ死んではいなかったが構わず、土をかけて埋めてしまう。 その際、ついでに柄杓とバケツもついでに処分させてもらった。 「いや~毒って凄いっすねぇ~火炎茸は流石にまずいっすけど、ゆっくりだけに利く毒ってあるんでしょ?」 「あぁ加工所の開発したのがあったな、でも炎症と神経毒の両方を兼ね備えたのがあるかどうか・・・・」 「まぁ帰ってから調べてみましょうよ、これなら作業がかなり楽になるっす!」 「まったくだ、じゃあ戻って合流するぞ」 ゆっくりによる山菜の被害は、年々増加の傾向にある。 温暖化の影響でゆっくりの餌の確保が、難しくなっているのが理由かも知れない。 だが人がゆっくりに、配慮せねばならない理由は存在しない。 何故なら日本に、所有者の居ない土地は存在しないからだ。 この二次災害を生む毒薬の情報は、すぐさま加工所に持ち込まれ研究される事となった。 後日開発されたのが「ゆっくりコロコロX」と言う、いかにもと言った感じの胡散臭い薬。 その薬の効果は、まず身体を侵食して激痛を与える。 『まりさはつよいんだぜぇ!じじぃをせいさいして・・・ちべだいぃぃぃ!ゆゅ? これがなんだっていうんだぜぇ!じじぃは・・・ぎぃ!いいい・・・いいいだいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』 『ゆゅ?まりさがいたがってるよ!じじぃははやくまりさをなおしてね!まりさ、ゆっくりしてね、ぺ~ろぺ~ろ・・ ひぃ!・・・・ぽんぽんが・・・・・やげるよおにあづいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』 外皮から浸透した薬は、ゆっくりの皮を分解しボロボロにしてしまう。 のちに中身が露わとなり、生きていく術を失って絶命する。 そしてその薬を舐めたゆっくりは、内部から薬の侵食をうけて体内機能を失い絶命した。 内容は蛋白質を分解する酵素に、唐辛子を漬け込んだだけの物。 人は皮膚についても、少し肌が荒れる程度である。 この薬の開発は、収穫の秋を迎えた農村に歓迎された。 甘い香りを放つようにしておけば、ゆっくりは勝手に舐めてくれる。 群れの場所が分かっているのなら撒いてもいい。 こうして秋の実りは今日も守られていく、頑張れ農家の方々! 我々は国産松茸が庶民価格になるのを待っている。 おわり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 松茸?噂で聞いた事があります。なんでも下ネタによく使われる茸だと・・・・・ あれって売ってるんですか?100円均一にありますか? そんなわけがないw 今年は食べれるかなぁ・・・・・ ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ ○○あきのSS感想はこちらへ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1275503703/ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1785 ゆうかにゃんはアイドル anko2265 てんこふみふみ anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1711 デスラッチ08 まりさの子ぱちゅりー anko1931 デスラッチ09 まりさの写真 (終) anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko2208 デスラッチ外伝03 まりさに出会うまで・・・・・ anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界 anko1768 永遠の命 anko1779 塗りゆ anko1863 れみりあが愛したおちびちゃん anko1872 疾風ゆっくリーガー anko1942 ゆっくりキング anko1969 ゆクライド anko2032 夏だ!プールだ!まりさと遊ぼう! anko2192 いっかのすえ anko2237 ゆ出 U^ェ^U ワン! ↓
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2269.html
ゆ出 17KB 観察 パロディ 駆除 番い 群れ 野良ゆ 子ゆ ゲス 都会 現代 ○○あき 作 暑いね~ 『ゆ出』 ○○あき 作 暑い・・・・・orz ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 真夏の炎天下、ゆっくりには厳しい季節。 ダンボールのおうちは熱をもろに吸収し、とてもではないが日中をおうちで過ごす事は出来ない。 普通ならば避暑を求めて街をさ迷ったあげく、道端で野垂れ死ぬ野良ゆっくり。 しかしこの街のゆっくりは快適に過ごしていた。 『ゆゅ~ここはほんとうにゆんごくなんだぜぇ!』 『ほんとね、とってもとかいはなおうちだわ』 『とっちぇもすじゅしくちぇしゅ~やしゅ~やできりゅんだじぇ』 最近、ここに越して来たばかりのまりさ夫婦は、感嘆の声を上げている。 前に住んでいた場所では、あまりの暑さに赤ゆを死なせてしまいここへ引っ越してきた。 まりさの新しい新居は、大きな空き地に置かれた巨大な箱。 人のすぃーが箱の中に、2台は入ろうかと言う大きさ。 中は3階に仕切られており、各階にそれぞれまた部屋の様な空間が作られていた。 その姿はまさにゆっくりのマンション、300組以上の家族がここには住んでいる。 屋根には断熱材として、壁一面に張られた発砲スチロール。 これが夏の暑さを中に伝わらないように遮断してくれた。 『おみずしゃんをご~きゅご~きゅしゅりゅよ!ごきゅごきゅ・・・ちあわちぇ~』 『ここはいっぱいおみずさんがのめて、とてもゆっくりできるよ。』 そして目の前には大きな平たく浅い水槽の様な物が・・・・・ 中にはこの夏の熱気に枯れる事もなく、常に水が張られている。 ゆっくりはこの時期、餌の確保よりも水の確保に困難していた。 その貴重な水が容易に手に入り、尚且つ快適な居住空間が側に存在する。 この好条件をゆっくりが見逃すはずもなく、街中のゆっくりがこの場所に集まってきていた。 『むきゅう・・・・そろそろこのゆっくりぷれいすもいっぱいになるわねぇ・・・・・』 『またまりさがふえたわね、いなかものでなければよいのだけど・・・』 このマンションのまとめ役として長を務めていたぱちゅりーは、増え続ける住ゆんを危惧する。 いつかこの場所が足りなくなった時、ゆっくり出来なくなるかも知れないと感じていた。 だがぱちゅりーの心配は1晩で解決してしまう。 早朝の狩に出かけようとしたちぇんが、慌ててぱちゅりーのおうちに飛び込んでくる。 『おさーたいへんだよーおうちのめのまえに、あたらしいゆっくりぷれいすができてるよぉ~』 『むきゅう?なんなのこれわぁ?』 ゆっくり達の住む大きな空き地に、前日には無かった同様の大きな箱が現れたのだ。 ぱちゅりーは困惑する。 これ程巨大な物が勝手に現れるはずもなく、明らかに人の手によって置かれた物としか考えらない。 『むきゅう・・・これはおかしいわ!にとさんのわなかもしれないわ!ってみんなぱちゅのはなしをきいてぇぇぇぇ!』 『なにいってるの?ここはれいむのゆっくりぷれいすにするんだよ! れいむのじゃまするげすなぱちゅりーはむこうにいってね!すぐでいいよ!』 『だめだよぉ~ちぇんがさいしょにみつけたんだよぉ~だからちぇんがさきにすむんだよぉ~わかってねぇ~』 危険を感じたぱちゅりーは皆を制止しようとするが、群れとは言っても身勝手なゆっくりの集まり。 誰もぱちゅりーの言葉に従おうとしない。 ぱちゅりーの心配をよそに、増えた居住空間の分ゆっくりは確実に増えていった。 そして2個目の箱がいっぱいになりかけた時、また新たに3個目の巨大な箱が現れる。 『やっとれいむのためにおうちがあらわれたんだね、ゆっくりしすぎだよぷんぷん! れいむはしんぐるまざーなんだよ!かわいそうなんだよ!だかられいむをゆっくりさせてね。』 『ゆゅ~ゆっくりしたまりさにふさわしいおうちなんだぜぇ!』 噂が噂を呼びこの街に住む野良は、ほとんどがこの空き地に引っ越して来た。 最初こそ危険だと主張してぱちゅりーも、何事も起こらない事に安心してしまい。 群れが増えるがまま何の対策も行わなかった。 だがその3個目がいっぱいになりかけた時、この幸せだった状況に変化が訪れた。 『ゆゅ?おかしいよ?もうたいようさんがでてもいいころなのにまっくらだよ?』 『たいようさんゆっくりしすぎなんだぜぇ!』 『はやきゅおきにゃいとまりちゃがぷきゅーすりゅんだじぇ!』 『むきゅ・・・・たしかにおかしいわ・・・』 その朝は何故か、いつまで待っても明るくならない。 状況を確かめるべく暗闇に強いちぇんが、外の様子を探りに出ようとした。 『ちぇんがしらべてくるよ~わかってねぇ~あれかべさんがあるよ?でられないよ?わがらないよぉ~』 何故か、昨夜まで開いていたはずの扉が閉まっている。 暗闇の正体は太陽が昇らないのではなく、ゆっくりの住むこの巨大な箱が閉じられているからだった。 『あけてね!かべさんはいじわるしないでのいてね』 『じねぇ!じねぇ!ゆぎぃぎぎぎ!でいぶをはやぐだぜぇぇぇぇぇ!』 『まりさがたいあたりしてあけてやるんだぜぇ!ゆん!ゆん!ゆゅ?どぼじであがないのぉぉぉぉぉ?』 ゆっくり達が騒いでいる時、外では多くの人が集まり始めていた。 大きなクレーンを備えた重機や、大型トレーラーもやってくる。 「せんぱ~い、全コンテナの封終わったッス!」 「おぉそうか、じゃあトレーラーに乗せっから誘導頼むわ」 「了解ッス!」 ゆっくり達が住処にしていたのは20フィートのコンテナ。 これをあえて開放する事で、ゆっくりをおびき寄せる為に設置されたゆっくりホイホイ。 駆除しきれない野良を一箇所に集めるのが目的だった。 水不足に苦しむこの夏季も手伝い、街中のゆっくりがこのコンテナの中に住み着いてしまう。 『ゆひぃ!おうちがゆれてるんだぜぇ?』 『むきゅう!いったいなにがおこっているのぉ?』 クレーンに吊り上げられ、トレーラの架台に乗せられるコンテナ。 中では事情を知らないゆっくり達がパニックに陥る。 『ゆぎぃ~こわいよぉ~』 『ゆれてるんだよぉ~わからないよぉ~』 『もういやだぁ~おうちにかえるぅ~』 いくら騒げどもコンテナからは逃げ様もない、コンテナは無事に架台に乗せられ運ばれていく。 ゆっくり達を詰めたコンテナが運ばれたのは、海外貿易に賑わう大きな港。 ここから外国へと運ばれるゆっくり達。 トレーラーから貨物船へ移されるコンテナ、中ではゆっくり達が新たな問題に直面する。 『おにゃかしゅいちゃよぉ~』 『ごめんねおちびちゃん、ここからでられないからかりにいけないんだよぉ・・・』 『うるざいぃぃ!いいわげはいいがら、かわいぃれいむとおちびちゃんのためにざっざとがりにいげぇぇぇぇ!』 この中には水も食料もない、些少の蓄えはあったとしてもまったく足りない。 ゆっくり達の争いは、最初はまず食べ物の奪いあいから始まった。 『これはちぇんがとってきたごはんなんだよぉ~わかってねぇ~』 ちぇんがおうちの中に隠していた食料、これは長雨や病気した時用の非常食。 その貴重な食料を狙い、まりさ達がちぇんを取り囲む。 『れいむはしんぐるまざ~なんだよ!だからこれはれいむがむ~しゃむ~しゃしてあげるからかんしゃしてね。』 『れいむぅぅぅぅ!まりさはしんでないんだぜぇ!どぼぢでそんなこというのぉぉぉぉぉぉ!』 『あげないんだよぉ~わがれよぉぉぉぉぉ!』 番が死んでもいないのに、シングルマザーを宣言するれいむ。 どちらにせよちぇんに、れいむに食料を進呈しなければならない理由はない。 『いいがらよこぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 『ゆがぁぁぁぁぁぁぁ!』 れいむの体当たりで吹き飛ぶちぇん。 通常なら動きの遅いれいむの体当たりなぞ、まぐれでもない限り喰らう事はない。 だが今は後ろの食料を守らなければならず、避ける事が出来ずにまともに喰らってしまった。 ちぇんとれいむの体重差は大きく、ちぇんに堪える事は出来ない。 『む~しゃむ~しゃ・・・それなり~でもかんだいなれいむは、ちゃんとたべてあげるよかんしゃしてね。』 『ゆゅ?りぇいむのごはんしゃんは?』 『はぁぁぁぁぁぁ?なにいってるのぉ?れいむがおなかへってつらいんだから、 れいむがさきにきまっているでしょぉぉぉぉぉ!』 『どぼちてしょんなこちょいうのにょぉぉぉぉぉぉぉ!』 結局ちぇんの非常食は、れいむ1匹に食べられてしまう。 痛みでまだ動けないちぇんは、その様子をただ見るだけしか出来なかった。 『ゆぎぃ!ゆるさないんだよぉ・・・いつか・・・いつか・・・』 『むきゅう・・・・このままではもっとゆっくりできないことに・・・・・』 だが各自の非常食の奪い合いはすぐに終結する。 もともと越冬に入るわけでもない季節に、食料を保存出来るほど野良達は余裕ある生活をしていない。 ましてやこの春に生まれた子供を育成している最中、食べ盛りの子ゆを養うのに必死だった。 結局弱いゆっくりから奪われた食料も、半日もかからず食い尽くされる。 そして野良を襲う次なる悲劇。 『おちょうしゃんにゃんだかあちゅいね・・・まりしゃのどぎゃかわいちゃよ。』 『ゆゅ・・・おちびちゃんおみずさんはないんだよがまんしてね。でもたしかにあついんだぜぇ・・』 『きゃわいぃりぇいむにはやきゅご~きゅご~きゅしゃしぇろぉぉぉぉ!』 『れいむだってごきゅごきゅしたいんだよ!だかられいむがさきだよ・・・ってどおぢでおみずさんがないのぉぉぉぉ?』 いくら断熱材に囲まれ、外気の熱を伝えない様に加工されているとは言え、 このコンテナだけでも、成体と子ゆ併せて1500匹近いゆっくりが暮らしている。 その状態で扉を閉じられ換気もされなければ、ゆっくりの体温で中の気温が上昇していく。 既に中の温度は40度に到達していた。 陽に当たっている分けでもなく、換気もされていなかったので肌が乾く心配は無かったが、 滴る汗の分だけ水分は失われていく。 蒸し風呂状態の中で、餓えと暑さに苦しむゆっくり。 数日もすると飢餓状態は限界を迎える。 『おなかすいたんだよ・・・・ゆっくりしたいんだよ・・・・わがらないよ・・・・』 うわ言を唱え続けるちぇん、その目は虚ろで焦点が定まっていない。 その前を1匹の子れいむが現れる。 船の揺れに堪えきれずここまで転がってきた。 親も追いかける気力は無いらしく、やはり虚ろな視線だけをこちらに向けている。 『・・・・・ゆゅ?おまんじゅさんなんだねぇ・・・ちぇんにたべられてほしいんだねぇ・・・』 『ゆ・・・・りぇ・・いむ・・もおまんじゅうしゃんたべちゃいよ・・・ゆ?』 子れいむが御饅頭と聞き、伏せていた視線を上げてそこに見たものは、ちぇんの大きく開かれた口だった。 このちぇんは今から何をするのだろう?と不思議そうに眺める子れいむ。 『がぶぅ!む~しゃむ~しゃ・・・しあわせぇぇぇぇぇぇぇ!』 『きゅぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!いちゃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』 ちぇんの歯形が抉られた子れいむの身体に残る。 餓えを満たす久しぶりの食事。 ここまで暑さと餓えに苦しんだ子れいむは、かなり甘味を増していた。 一口だけで餓えを満たすにはまだまだ足りない、ちぇんは必死に叫ぶ子れいむを貪る。 『これうめぇ!めちゃうめぇ!がつがふがふがふ・・・しあわせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 『やめちぇぇぇぇぇ!りぇいむはたべもにょじゃにゃいぃぃぃぃ!いちゃいぃぃぃい・・ぎぃ・・・げぇ・・・で・・』 周りが子れいむの叫びに振り向いた時には、子れいむの身体はちぇんに大半を食い尽くされていた。 中枢餡を齧られたのか、小刻みに震える子れいむ。 『れいむのおちびちゃんがぁぁぁぁぁ!』 『どおしてこんなことをするんだぜぇぇぇぇぇ!』 子供を食われた両親が怒り憤る。 この子れいむを喰らったちぇんは、れいむ達の部屋の近所に住む良く知っているゆっくり。 当然、子れいむとも面識もあり親睦もあった、それが餓えに狂った行動に出てしまった事に目を疑う。 ちぇんの乱心はまだ終わらない、次々と近くにいるゆっくり達に噛み付き出す。 『あまあまなんだよぉ~げらげらげら~あまいんだよぉ~しあわせなんだよぉ~げらげらげら~』 『むきゅう!やめてぇぇぇぇぇ!いだいぃぃぃぃぃぃぃ!』 『やめるんだみょん!しょうきにもどるみょん!』 餓えと乾きに衰弱していたゆっくり達には、甘味で体力が戻ったちぇんから逃げる術はない。 やもえずちぇんに噛み付いたり、棒で傷つけたりして対抗する。 『わ・・・わがら・・ない・・よぉ・・・・』 傷まみれで瀕死となるちぇん、周囲にはチョコレートの甘い匂いがたちこめる。 その匂いに誘われ、気がつけば周囲をゆっくりに囲まれるちぇん。 『あまあまのにおいだよ・・・もぉたまらないよ・・・・・』 『あまあまだぁ・・・・ぽんぽんすいてしにそうだよ・・・・』 『ちょっとだけだよ・・・すこしだけぺ~ろぺ~ろするだけだよ・・・ぺ~ろぺ~ろ・・・し・・・しあわせぇぇぇぇぇぇ!』 『まりさもぺ~ろぺ~ろするんだぜぇ!ぺ~ろ~ぺ~ろ・・・・しあわせぇぇぇぇぇぇ!』 『みょんも・・・・』 『やべでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!ちゃんのなかみさんをたべないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!』 同属喰いの狂気はしだいに伝染していく。 周囲でもあちらこちらから悲鳴と叫びが飛び交い、ゆっくりの共食いが始まった。 『むきゅぅぅぅぅぅぅぅ!やめてぇぇぇぇぇぇ!いたいぃぃぃ!ぱちゅをたべないでぇぇぇぇぇぇ!』 『がふがふがふがふ・・これめっちゃうめぇぱなくうめぇ!』 『いだいなまりざにたべられでしあわせなんだぜぇ!うめぇ!めっちゃうめぇ!』 まずは弱い子ゆとぱちゅりー達から襲われていく。 それが居なくなると、仲間を食べるのに夢中になっている奴の隙を襲い喰らっていった。 餓えが満たされゆっくり達が我を取り戻した時には、半数以上を喰らい失ってしまう。 そこからがまた地獄の始まりだった・・・・ 『むこうにいるみょんがずっとこっちをみてるよ、きっとれいむをたべるきなんだね?そうわいかないよ!』 『まりざはいぎるんだ・・・ゆっぐりするんだ・・・ぐわれでだまるがぁ・・・・・』 『みょんはだれもしんじないみょん!みんなてきだみょん!』 眠ったりして隙を見せれば、いつ喰われるか判らないと眠る事も出来ない。 仲間どころか家族すら信じられなくなってしまう。 たがいに距離を置き襲撃に怯え続ける。 そんな中でも正気を失わなかったゆっくり達は、コンテナの端にバリケートを構えて立てこもった。 『れいむとおちびちゃんはまりさがまもるんだぜぇ(キリッ』 『ゆゅ~まりさ~かっこいいいよぉ~』 『しょんにゃこちょどうでもいいきゃらごはんしゃんをたべしゃしぇろこのくじゅ!』 『りぇいむをゆっくちしゃしぇないにゃんてげしゅなおやはちねぇ!』 『おやをげすよばわりするげすはしねぇぇぇぇぇぇぇ!』 『ゆがぁぁぁぁぁ!ばりざのだいじなおちびちゃんがぁぁぁぁぁ!』 こうして正気を失わなくとも、ゆっくりの数は確実に減少していく。 閉じ込められて1週間たちゆっくり達の数が300匹までになった時、突如コンテナの扉は開かれた。 扉より差し込む光に照らされたコンテナの中は、夥しい数の黒や黄色など痕が生々しく残っている。 ゆっくり達が久しぶりに見る光は、眩しく目を開ける事が出来ない。 『ゆひぃ!まぶしいぃぃぃぃ!』 光に目が慣れだして、ゆっくり達の目の写ったものは一面の砂漠。 右を見ても左を見ても砂の山しか見えない、空と砂の境界線が不純物無しに広がる。 『ゆゅ?ここはどこなんだぜぇ?いつものあきちさんはどこにいったんだぜぇ?』 『わがらないよぉ~でもここにはいたくないんだよぉ~』 『でいぶはここからでるんだぁぁぁぁぁぁぁ!!』 戸惑いながらも死臭漂うコンテナには居たくないと、次々と砂漠へと降り立つゆっくり達。 砂漠は灼熱に焼けれた砂でゆっくり達を迎え入れる。 『ゆゅ?あんよがぽ~かぽ~かする・・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁあづいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 『やげるぅぅぅぅぅぅだずげろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!』 『わぎゃらないよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』 のた打ち回るゆっくり達、動けば動くほど焼けた砂に塗れていく。 転がるうちに熱を帯びていない場所に辿り着いた。 『ゆゅ?ここはあつあつさんじゃないんだぜぇ、ここはゆっくりできるんだぜぇ~』 『ゆ!これはごはんさんだぁ!れいむはいっぱいたべるよ!す~ぱ~むしゃむしゃたいむのはじまりだよ!』 ゆっくり達が辿り着いた場所はゴミの山、今しがた大型ダンプが降ろしていったばかりの生ゴミ。 灼熱の砂の世界に突如現れた生ゴミの山、それは食品だったとは思えない人工的で鮮やかな色彩。 腐ってはいないはずなのに、ありえない程の異臭を放っている。 しかし日常から生ゴミを食べてきた、野良ゆっくりには宝の山に見える。 『このあおいぶにぶにさんさいこぉ~にゆっくりしてるんだぜぇ~』 『きいろいこりこりさんもおいしいよ。』 この状況を不自然に感じる事もなく、ひたすら貪り続けるゆっくり達。 その間にコンテナは回収されて、日本へと持ち帰られる。 『ゆゅ?れいむのゆっくりしたおうちがないよ?』 『まりざのおうちさんいじわるしないででてくるんだぜぇぇぇぇ?』 『おひさまがあついみょん・・・・・』 洗浄され再設置されたコンテナは、野良ゆっくりを集めてまたここへ戻ってくるだろう。 ここは遥か日本を離れた場所、中国のタクラマカン砂漠。 高度成長を遂げる中国が直面した問題、それはゴミの処分方法だった。 多すぎる国民が毎日排出するゴミ、特に汚染物質を含んだ野菜等の廃棄食品。 そしてその領土を広げ続ける砂漠化問題。 その両方を解決する手段として取られたのが、日本からのゆっくりの輸入だった。 汚染物質を含む物をそのまま、大地に埋める分けにはいかない。 そこで考えられたのがゆっくりの不思議能力、食べた物を餡子に変換する能力。 それを砂漠の中でやらせる事により、死んだゆっくりは大地の糧となる。 『ゆゅ?ここにまるくくささんがはえてるよ、きょうからここをれいむのゆっくりぷれいすにするよ!』 『ここにもあったんだよぉ~ここはちぇんのゆっくりぷれいすなんだよぉ~わかってねぇ~』 砂漠の中で黒味がかった土壌に、薄っすらと雑草が生えている場所が点在していた。 それはゆっくりの屍骸が大地に帰った跡。 先に輸入されたゆっくり達の大半が、既に死に絶え大地の栄養となり草木を育む。 残ったゆっくりが子供を作り、汚染された生ゴミを処理する。 ゆっくり達はいくらでも殖え、そして後を追うように次々と死んでいく。 それが砂漠を緑の大地へと生まれ変わらせる計画。 これが中国政府の考えた作戦「こうけつプロジェクト」の全容である。 「よ~しコンテナの回収は終わったな?じゃあ撤退するぞ」 「まさに中国バブル様々ですね。」 日本政府もゆっくりを輸出する事で、野良の一斉駆除にかかっている予算を大幅に削減出来た。 コンテナの設置回収の予算も中国政府が出してくれるので、日本中の市町村も喜んで協力してくれる。 こうして年間10億匹以上、野良ゆっくりが中国へと輸出された。 砂漠に放たれた野良ゆっくりは、汚染物質を食べそして過酷な環境に耐えられず死んでいく。 これはゆっくりが人の役に立った、初めての例かも知れない。 おわり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あまりに暑いのでダレています。 暑さには強い方なんだけど、今年はなんか色々と辛いなぁ~ スレに落書き投下してると楽しくなってきて、ペンタブ買おうかなぁ~なんて考えてます。 久しぶりだよ絵なんて書いたのは・・・・・へたの横好きとはよく言ったものです。 出目れいむみたいな、可愛いの描けるようになりたいなぁ~ ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ ○○あきのSS感想はこちらへ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1275503703/ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1785 ゆうかにゃんはアイドル anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1711 デスラッチ08 まりさの子ぱちゅりー anko1931 デスラッチ09 まりさの写真 (終) anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko2208 デスラッチ外伝03 まりさに出会うまで・・・・・ anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界 anko1768 永遠の命 anko1779 塗りゆ anko1863 れみりあが愛したおちびちゃん anko1872 疾風ゆっくリーガー anko1942 ゆっくりキング anko1969 ゆクライド anko2032 夏だ!プールだ!まりさと遊ぼう! anko2192 いっかのすえ ( _[・]) ロックオン↓
https://w.atwiki.jp/hutaba_ranking/pages/229.html
ゆ出 17KB 観察 パロディ 駆除 番い 群れ 野良ゆ 子ゆ ゲス 都会 現代 ○○あき 作 暑いね~ 『ゆ出』 ○○あき 作 暑い・・・・・orz ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 真夏の炎天下、ゆっくりには厳しい季節。 ダンボールのおうちは熱をもろに吸収し、とてもではないが日中をおうちで過ごす事は出来ない。 普通ならば避暑を求めて街をさ迷ったあげく、道端で野垂れ死ぬ野良ゆっくり。 しかしこの街のゆっくりは快適に過ごしていた。 『ゆゅ~ここはほんとうにゆんごくなんだぜぇ!』 『ほんとね、とってもとかいはなおうちだわ』 『とっちぇもすじゅしくちぇしゅ~やしゅ~やできりゅんだじぇ』 最近、ここに越して来たばかりのまりさ夫婦は、感嘆の声を上げている。 前に住んでいた場所では、あまりの暑さに赤ゆを死なせてしまいここへ引っ越してきた。 まりさの新しい新居は、大きな空き地に置かれた巨大な箱。 人のすぃーが箱の中に、2台は入ろうかと言う大きさ。 中は3階に仕切られており、各階にそれぞれまた部屋の様な空間が作られていた。 その姿はまさにゆっくりのマンション、300組以上の家族がここには住んでいる。 屋根には断熱材として、壁一面に張られた発砲スチロール。 これが夏の暑さを中に伝わらないように遮断してくれた。 『おみずしゃんをご~きゅご~きゅしゅりゅよ!ごきゅごきゅ・・・ちあわちぇ~』 『ここはいっぱいおみずさんがのめて、とてもゆっくりできるよ。』 そして目の前には大きな平たく浅い水槽の様な物が・・・・・ 中にはこの夏の熱気に枯れる事もなく、常に水が張られている。 ゆっくりはこの時期、餌の確保よりも水の確保に困難していた。 その貴重な水が容易に手に入り、尚且つ快適な居住空間が側に存在する。 この好条件をゆっくりが見逃すはずもなく、街中のゆっくりがこの場所に集まってきていた。 『むきゅう・・・・そろそろこのゆっくりぷれいすもいっぱいになるわねぇ・・・・・』 『またまりさがふえたわね、いなかものでなければよいのだけど・・・』 このマンションのまとめ役として長を務めていたぱちゅりーは、増え続ける住ゆんを危惧する。 いつかこの場所が足りなくなった時、ゆっくり出来なくなるかも知れないと感じていた。 だがぱちゅりーの心配は1晩で解決してしまう。 早朝の狩に出かけようとしたちぇんが、慌ててぱちゅりーのおうちに飛び込んでくる。 『おさーたいへんだよーおうちのめのまえに、あたらしいゆっくりぷれいすができてるよぉ~』 『むきゅう?なんなのこれわぁ?』 ゆっくり達の住む大きな空き地に、前日には無かった同様の大きな箱が現れたのだ。 ぱちゅりーは困惑する。 これ程巨大な物が勝手に現れるはずもなく、明らかに人の手によって置かれた物としか考えらない。 『むきゅう・・・これはおかしいわ!にとさんのわなかもしれないわ!ってみんなぱちゅのはなしをきいてぇぇぇぇ!』 『なにいってるの?ここはれいむのゆっくりぷれいすにするんだよ! れいむのじゃまするげすなぱちゅりーはむこうにいってね!すぐでいいよ!』 『だめだよぉ~ちぇんがさいしょにみつけたんだよぉ~だからちぇんがさきにすむんだよぉ~わかってねぇ~』 危険を感じたぱちゅりーは皆を制止しようとするが、群れとは言っても身勝手なゆっくりの集まり。 誰もぱちゅりーの言葉に従おうとしない。 ぱちゅりーの心配をよそに、増えた居住空間の分ゆっくりは確実に増えていった。 そして2個目の箱がいっぱいになりかけた時、また新たに3個目の巨大な箱が現れる。 『やっとれいむのためにおうちがあらわれたんだね、ゆっくりしすぎだよぷんぷん! れいむはしんぐるまざーなんだよ!かわいそうなんだよ!だかられいむをゆっくりさせてね。』 『ゆゅ~ゆっくりしたまりさにふさわしいおうちなんだぜぇ!』 噂が噂を呼びこの街に住む野良は、ほとんどがこの空き地に引っ越して来た。 最初こそ危険だと主張してぱちゅりーも、何事も起こらない事に安心してしまい。 群れが増えるがまま何の対策も行わなかった。 だがその3個目がいっぱいになりかけた時、この幸せだった状況に変化が訪れた。 『ゆゅ?おかしいよ?もうたいようさんがでてもいいころなのにまっくらだよ?』 『たいようさんゆっくりしすぎなんだぜぇ!』 『はやきゅおきにゃいとまりちゃがぷきゅーすりゅんだじぇ!』 『むきゅ・・・・たしかにおかしいわ・・・』 その朝は何故か、いつまで待っても明るくならない。 状況を確かめるべく暗闇に強いちぇんが、外の様子を探りに出ようとした。 『ちぇんがしらべてくるよ~わかってねぇ~あれかべさんがあるよ?でられないよ?わがらないよぉ~』 何故か、昨夜まで開いていたはずの扉が閉まっている。 暗闇の正体は太陽が昇らないのではなく、ゆっくりの住むこの巨大な箱が閉じられているからだった。 『あけてね!かべさんはいじわるしないでのいてね』 『じねぇ!じねぇ!ゆぎぃぎぎぎ!でいぶをはやぐだぜぇぇぇぇぇ!』 『まりさがたいあたりしてあけてやるんだぜぇ!ゆん!ゆん!ゆゅ?どぼじであがないのぉぉぉぉぉ?』 ゆっくり達が騒いでいる時、外では多くの人が集まり始めていた。 大きなクレーンを備えた重機や、大型トレーラーもやってくる。 「せんぱ~い、全コンテナの封終わったッス!」 「おぉそうか、じゃあトレーラーに乗せっから誘導頼むわ」 「了解ッス!」 ゆっくり達が住処にしていたのは20フィートのコンテナ。 これをあえて開放する事で、ゆっくりをおびき寄せる為に設置されたゆっくりホイホイ。 駆除しきれない野良を一箇所に集めるのが目的だった。 水不足に苦しむこの夏季も手伝い、街中のゆっくりがこのコンテナの中に住み着いてしまう。 『ゆひぃ!おうちがゆれてるんだぜぇ?』 『むきゅう!いったいなにがおこっているのぉ?』 クレーンに吊り上げられ、トレーラの架台に乗せられるコンテナ。 中では事情を知らないゆっくり達がパニックに陥る。 『ゆぎぃ~こわいよぉ~』 『ゆれてるんだよぉ~わからないよぉ~』 『もういやだぁ~おうちにかえるぅ~』 いくら騒げどもコンテナからは逃げ様もない、コンテナは無事に架台に乗せられ運ばれていく。 ゆっくり達を詰めたコンテナが運ばれたのは、海外貿易に賑わう大きな港。 ここから外国へと運ばれるゆっくり達。 トレーラーから貨物船へ移されるコンテナ、中ではゆっくり達が新たな問題に直面する。 『おにゃかしゅいちゃよぉ~』 『ごめんねおちびちゃん、ここからでられないからかりにいけないんだよぉ・・・』 『うるざいぃぃ!いいわげはいいがら、かわいぃれいむとおちびちゃんのためにざっざとがりにいげぇぇぇぇ!』 この中には水も食料もない、些少の蓄えはあったとしてもまったく足りない。 ゆっくり達の争いは、最初はまず食べ物の奪いあいから始まった。 『これはちぇんがとってきたごはんなんだよぉ~わかってねぇ~』 ちぇんがおうちの中に隠していた食料、これは長雨や病気した時用の非常食。 その貴重な食料を狙い、まりさ達がちぇんを取り囲む。 『れいむはしんぐるまざ~なんだよ!だからこれはれいむがむ~しゃむ~しゃしてあげるからかんしゃしてね。』 『れいむぅぅぅぅ!まりさはしんでないんだぜぇ!どぼぢでそんなこというのぉぉぉぉぉぉ!』 『あげないんだよぉ~わがれよぉぉぉぉぉ!』 番が死んでもいないのに、シングルマザーを宣言するれいむ。 どちらにせよちぇんに、れいむに食料を進呈しなければならない理由はない。 『いいがらよこぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 『ゆがぁぁぁぁぁぁぁ!』 れいむの体当たりで吹き飛ぶちぇん。 通常なら動きの遅いれいむの体当たりなぞ、まぐれでもない限り喰らう事はない。 だが今は後ろの食料を守らなければならず、避ける事が出来ずにまともに喰らってしまった。 ちぇんとれいむの体重差は大きく、ちぇんに堪える事は出来ない。 『む~しゃむ~しゃ・・・それなり~でもかんだいなれいむは、ちゃんとたべてあげるよかんしゃしてね。』 『ゆゅ?りぇいむのごはんしゃんは?』 『はぁぁぁぁぁぁ?なにいってるのぉ?れいむがおなかへってつらいんだから、 れいむがさきにきまっているでしょぉぉぉぉぉ!』 『どぼちてしょんなこちょいうのにょぉぉぉぉぉぉぉ!』 結局ちぇんの非常食は、れいむ1匹に食べられてしまう。 痛みでまだ動けないちぇんは、その様子をただ見るだけしか出来なかった。 『ゆぎぃ!ゆるさないんだよぉ・・・いつか・・・いつか・・・』 『むきゅう・・・・このままではもっとゆっくりできないことに・・・・・』 だが各自の非常食の奪い合いはすぐに終結する。 もともと越冬に入るわけでもない季節に、食料を保存出来るほど野良達は余裕ある生活をしていない。 ましてやこの春に生まれた子供を育成している最中、食べ盛りの子ゆを養うのに必死だった。 結局弱いゆっくりから奪われた食料も、半日もかからず食い尽くされる。 そして野良を襲う次なる悲劇。 『おちょうしゃんにゃんだかあちゅいね・・・まりしゃのどぎゃかわいちゃよ。』 『ゆゅ・・・おちびちゃんおみずさんはないんだよがまんしてね。でもたしかにあついんだぜぇ・・』 『きゃわいぃりぇいむにはやきゅご~きゅご~きゅしゃしぇろぉぉぉぉ!』 『れいむだってごきゅごきゅしたいんだよ!だかられいむがさきだよ・・・ってどおぢでおみずさんがないのぉぉぉぉ?』 いくら断熱材に囲まれ、外気の熱を伝えない様に加工されているとは言え、 このコンテナだけでも、成体と子ゆ併せて1500匹近いゆっくりが暮らしている。 その状態で扉を閉じられ換気もされなければ、ゆっくりの体温で中の気温が上昇していく。 既に中の温度は40度に到達していた。 陽に当たっている分けでもなく、換気もされていなかったので肌が乾く心配は無かったが、 滴る汗の分だけ水分は失われていく。 蒸し風呂状態の中で、餓えと暑さに苦しむゆっくり。 数日もすると飢餓状態は限界を迎える。 『おなかすいたんだよ・・・・ゆっくりしたいんだよ・・・・わがらないよ・・・・』 うわ言を唱え続けるちぇん、その目は虚ろで焦点が定まっていない。 その前を1匹の子れいむが現れる。 船の揺れに堪えきれずここまで転がってきた。 親も追いかける気力は無いらしく、やはり虚ろな視線だけをこちらに向けている。 『・・・・・ゆゅ?おまんじゅさんなんだねぇ・・・ちぇんにたべられてほしいんだねぇ・・・』 『ゆ・・・・りぇ・・いむ・・もおまんじゅうしゃんたべちゃいよ・・・ゆ?』 子れいむが御饅頭と聞き、伏せていた視線を上げてそこに見たものは、ちぇんの大きく開かれた口だった。 このちぇんは今から何をするのだろう?と不思議そうに眺める子れいむ。 『がぶぅ!む~しゃむ~しゃ・・・しあわせぇぇぇぇぇぇぇ!』 『きゅぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!いちゃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』 ちぇんの歯形が抉られた子れいむの身体に残る。 餓えを満たす久しぶりの食事。 ここまで暑さと餓えに苦しんだ子れいむは、かなり甘味を増していた。 一口だけで餓えを満たすにはまだまだ足りない、ちぇんは必死に叫ぶ子れいむを貪る。 『これうめぇ!めちゃうめぇ!がつがふがふがふ・・・しあわせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!』 『やめちぇぇぇぇぇ!りぇいむはたべもにょじゃにゃいぃぃぃぃ!いちゃいぃぃぃい・・ぎぃ・・・げぇ・・・で・・』 周りが子れいむの叫びに振り向いた時には、子れいむの身体はちぇんに大半を食い尽くされていた。 中枢餡を齧られたのか、小刻みに震える子れいむ。 『れいむのおちびちゃんがぁぁぁぁぁ!』 『どおしてこんなことをするんだぜぇぇぇぇぇ!』 子供を食われた両親が怒り憤る。 この子れいむを喰らったちぇんは、れいむ達の部屋の近所に住む良く知っているゆっくり。 当然、子れいむとも面識もあり親睦もあった、それが餓えに狂った行動に出てしまった事に目を疑う。 ちぇんの乱心はまだ終わらない、次々と近くにいるゆっくり達に噛み付き出す。 『あまあまなんだよぉ~げらげらげら~あまいんだよぉ~しあわせなんだよぉ~げらげらげら~』 『むきゅう!やめてぇぇぇぇぇ!いだいぃぃぃぃぃぃぃ!』 『やめるんだみょん!しょうきにもどるみょん!』 餓えと乾きに衰弱していたゆっくり達には、甘味で体力が戻ったちぇんから逃げる術はない。 やもえずちぇんに噛み付いたり、棒で傷つけたりして対抗する。 『わ・・・わがら・・ない・・よぉ・・・・』 傷まみれで瀕死となるちぇん、周囲にはチョコレートの甘い匂いがたちこめる。 その匂いに誘われ、気がつけば周囲をゆっくりに囲まれるちぇん。 『あまあまのにおいだよ・・・もぉたまらないよ・・・・・』 『あまあまだぁ・・・・ぽんぽんすいてしにそうだよ・・・・』 『ちょっとだけだよ・・・すこしだけぺ~ろぺ~ろするだけだよ・・・ぺ~ろぺ~ろ・・・し・・・しあわせぇぇぇぇぇぇ!』 『まりさもぺ~ろぺ~ろするんだぜぇ!ぺ~ろ~ぺ~ろ・・・・しあわせぇぇぇぇぇぇ!』 『みょんも・・・・』 『やべでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!ちゃんのなかみさんをたべないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!』 同属喰いの狂気はしだいに伝染していく。 周囲でもあちらこちらから悲鳴と叫びが飛び交い、ゆっくりの共食いが始まった。 『むきゅぅぅぅぅぅぅぅ!やめてぇぇぇぇぇぇ!いたいぃぃぃ!ぱちゅをたべないでぇぇぇぇぇぇ!』 『がふがふがふがふ・・これめっちゃうめぇぱなくうめぇ!』 『いだいなまりざにたべられでしあわせなんだぜぇ!うめぇ!めっちゃうめぇ!』 まずは弱い子ゆとぱちゅりー達から襲われていく。 それが居なくなると、仲間を食べるのに夢中になっている奴の隙を襲い喰らっていった。 餓えが満たされゆっくり達が我を取り戻した時には、半数以上を喰らい失ってしまう。 そこからがまた地獄の始まりだった・・・・ 『むこうにいるみょんがずっとこっちをみてるよ、きっとれいむをたべるきなんだね?そうわいかないよ!』 『まりざはいぎるんだ・・・ゆっぐりするんだ・・・ぐわれでだまるがぁ・・・・・』 『みょんはだれもしんじないみょん!みんなてきだみょん!』 眠ったりして隙を見せれば、いつ喰われるか判らないと眠る事も出来ない。 仲間どころか家族すら信じられなくなってしまう。 たがいに距離を置き襲撃に怯え続ける。 そんな中でも正気を失わなかったゆっくり達は、コンテナの端にバリケートを構えて立てこもった。 『れいむとおちびちゃんはまりさがまもるんだぜぇ(キリッ』 『ゆゅ~まりさ~かっこいいいよぉ~』 『しょんにゃこちょどうでもいいきゃらごはんしゃんをたべしゃしぇろこのくじゅ!』 『りぇいむをゆっくちしゃしぇないにゃんてげしゅなおやはちねぇ!』 『おやをげすよばわりするげすはしねぇぇぇぇぇぇぇ!』 『ゆがぁぁぁぁぁ!ばりざのだいじなおちびちゃんがぁぁぁぁぁ!』 こうして正気を失わなくとも、ゆっくりの数は確実に減少していく。 閉じ込められて1週間たちゆっくり達の数が300匹までになった時、突如コンテナの扉は開かれた。 扉より差し込む光に照らされたコンテナの中は、夥しい数の黒や黄色など痕が生々しく残っている。 ゆっくり達が久しぶりに見る光は、眩しく目を開ける事が出来ない。 『ゆひぃ!まぶしいぃぃぃぃ!』 光に目が慣れだして、ゆっくり達の目の写ったものは一面の砂漠。 右を見ても左を見ても砂の山しか見えない、空と砂の境界線が不純物無しに広がる。 『ゆゅ?ここはどこなんだぜぇ?いつものあきちさんはどこにいったんだぜぇ?』 『わがらないよぉ~でもここにはいたくないんだよぉ~』 『でいぶはここからでるんだぁぁぁぁぁぁぁ!!』 戸惑いながらも死臭漂うコンテナには居たくないと、次々と砂漠へと降り立つゆっくり達。 砂漠は灼熱に焼けれた砂でゆっくり達を迎え入れる。 『ゆゅ?あんよがぽ~かぽ~かする・・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁあづいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 『やげるぅぅぅぅぅぅだずげろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!』 『わぎゃらないよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』 のた打ち回るゆっくり達、動けば動くほど焼けた砂に塗れていく。 転がるうちに熱を帯びていない場所に辿り着いた。 『ゆゅ?ここはあつあつさんじゃないんだぜぇ、ここはゆっくりできるんだぜぇ~』 『ゆ!これはごはんさんだぁ!れいむはいっぱいたべるよ!す~ぱ~むしゃむしゃたいむのはじまりだよ!』 ゆっくり達が辿り着いた場所はゴミの山、今しがた大型ダンプが降ろしていったばかりの生ゴミ。 灼熱の砂の世界に突如現れた生ゴミの山、それは食品だったとは思えない人工的で鮮やかな色彩。 腐ってはいないはずなのに、ありえない程の異臭を放っている。 しかし日常から生ゴミを食べてきた、野良ゆっくりには宝の山に見える。 『このあおいぶにぶにさんさいこぉ~にゆっくりしてるんだぜぇ~』 『きいろいこりこりさんもおいしいよ。』 この状況を不自然に感じる事もなく、ひたすら貪り続けるゆっくり達。 その間にコンテナは回収されて、日本へと持ち帰られる。 『ゆゅ?れいむのゆっくりしたおうちがないよ?』 『まりざのおうちさんいじわるしないででてくるんだぜぇぇぇぇ?』 『おひさまがあついみょん・・・・・』 洗浄され再設置されたコンテナは、野良ゆっくりを集めてまたここへ戻ってくるだろう。 ここは遥か日本を離れた場所、中国のタクラマカン砂漠。 高度成長を遂げる中国が直面した問題、それはゴミの処分方法だった。 多すぎる国民が毎日排出するゴミ、特に汚染物質を含んだ野菜等の廃棄食品。 そしてその領土を広げ続ける砂漠化問題。 その両方を解決する手段として取られたのが、日本からのゆっくりの輸入だった。 汚染物質を含む物をそのまま、大地に埋める分けにはいかない。 そこで考えられたのがゆっくりの不思議能力、食べた物を餡子に変換する能力。 それを砂漠の中でやらせる事により、死んだゆっくりは大地の糧となる。 『ゆゅ?ここにまるくくささんがはえてるよ、きょうからここをれいむのゆっくりぷれいすにするよ!』 『ここにもあったんだよぉ~ここはちぇんのゆっくりぷれいすなんだよぉ~わかってねぇ~』 砂漠の中で黒味がかった土壌に、薄っすらと雑草が生えている場所が点在していた。 それはゆっくりの屍骸が大地に帰った跡。 先に輸入されたゆっくり達の大半が、既に死に絶え大地の栄養となり草木を育む。 残ったゆっくりが子供を作り、汚染された生ゴミを処理する。 ゆっくり達はいくらでも殖え、そして後を追うように次々と死んでいく。 それが砂漠を緑の大地へと生まれ変わらせる計画。 これが中国政府の考えた作戦「こうけつプロジェクト」の全容である。 「よ~しコンテナの回収は終わったな?じゃあ撤退するぞ」 「まさに中国バブル様々ですね。」 日本政府もゆっくりを輸出する事で、野良の一斉駆除にかかっている予算を大幅に削減出来た。 コンテナの設置回収の予算も中国政府が出してくれるので、日本中の市町村も喜んで協力してくれる。 こうして年間10億匹以上、野良ゆっくりが中国へと輸出された。 砂漠に放たれた野良ゆっくりは、汚染物質を食べそして過酷な環境に耐えられず死んでいく。 これはゆっくりが人の役に立った、初めての例かも知れない。 おわり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あまりに暑いのでダレています。 暑さには強い方なんだけど、今年はなんか色々と辛いなぁ~ スレに落書き投下してると楽しくなってきて、ペンタブ買おうかなぁ~なんて考えてます。 久しぶりだよ絵なんて書いたのは・・・・・へたの横好きとはよく言ったものです。 出目れいむみたいな、可愛いの描けるようになりたいなぁ~ ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ ○○あきのSS感想はこちらへ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1275503703/ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1785 ゆうかにゃんはアイドル anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1711 デスラッチ08 まりさの子ぱちゅりー anko1931 デスラッチ09 まりさの写真 (終) anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko2208 デスラッチ外伝03 まりさに出会うまで・・・・・ anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界 anko1768 永遠の命 anko1779 塗りゆ anko1863 れみりあが愛したおちびちゃん anko1872 疾風ゆっくリーガー anko1942 ゆっくりキング anko1969 ゆクライド anko2032 夏だ!プールだ!まりさと遊ぼう! anko2192 いっかのすえ ( _[・]) ロックオン↓
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2239.html
まりさに出会うまで・・・・・ 17KB 愛で 観察 不運 差別・格差 野良ゆ 子ゆ ゲス 都会 現代 虐待人間 独自設定 うんしー ぺにまむ デスラッチ外伝03 ○○あき 作 デスラッチ外伝03 『まりさに出会うまで・・・・・』 ○○あき 作 独自設定が強いです。ゆっくりの食料にお食事前には、不適切な物も含まれるので注意して下さい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 夜を迎えても光を失わない都会、街灯が降り落ちる雪を輝かしていた。 既に地面は薄っすらと雪化粧を施され、穢れた都会を覆い隠す。 街に生きる野良ゆっくりもこの時間は活動する事もなく、公園は一時の静寂を取り戻していた。 そんな公園に現れた、派手な服装に身を包んだ女性。 その手にはぺット用のキャリーバック。 女性は周囲に人がいないのを確認すると、バックの中身を地面へとぶちまける。 『ゆぎぃいぃぃぃだいぃぃぃぃ!でいぶのびゅ~てふるなおかおがぁぁぁぁぁぁ!!』 現れたのは、白く染まった景観を損なう薄汚い饅頭。 痛みに悶えるでいぶを放置して女性は、そそくさと公園を去ってしまう。 でいぶが気がついた時には、既に人の気配はそこには無かった。 『ゆゅ?くそどれぃぃぃどこにいっだぁぁぁぁぁぁぁ!はやくでいぶをゆっぐりざぜろぉぉぉぉぉぉ!!』 いくら喚いても誰も現れない、こうしてでいぶは真冬の公園に捨てられた。 水商売の女性が寂しさを紛らわす為に、ペットを飼うのはよくある話。 それが会話も出来そうなゆっくりを選ぶと言うのも、分からない話ではない。 躾けをされた金バッチゆっくりは、1人暮らしの孤独感を癒してくれる。 だが甘やかすとゆっくりは、すぐにゲス化してしまう。 蓄えた知識をうんうんと共に排出してしまうので、飼い主は注意する必要があるのだ。 常に品行方正を教え続ける事はとても難しい。 家族でもいれば可能なのかも知れないが、その家族がいない心の隙間を埋めるためのペット。 これでは上手くいくはずも無い。 最初はでいぶも飼い主の女性を、ゆっくりさせる使命を果たそうとしていた。 やがては帰宅は早朝、日中は寝て過ごしている女性を疎むようになり。 暴言を吐くようになった頃からは、餌こそ与えては貰えたが会話もしてもらえなくなり。 そして今日、この公園に捨てられた。 金バッチだった知識や容姿も既に過去の物。 糞尿に汚れ運動不足にでっぷりと太った身体が、醜悪な様子を漂わしている。 『ゆぎぃぃぃぃぃ!ぜぇっだいにゆっぐりじでやるぅ!でいぶはゆっぐりずるんだぁぁぁぁぁぁぁ!』 ゲス化はしていても、金バッチを取得できた程の優良種。 捨てられた事をすぐに理解し、野良として生きていく方法を考え始めた。 本能を抑える訓練がされている金バッチの特性は、でいぶに強い能力を与える。 それが黙して目標に近づく事、単純な事ながら野良には絶対出来ない。 でいぶが最初に始めたのは住処の確保。 人目につかない場所にあるゆっくりのおうちの中でも、耐久性や住み心地の良さそうな物件を見て回る。 そうして目をつけたのが人が通れない、建物の隙間に作られたぱちゅりーの住居。 『ゆんゆん!これならでいぶもゆっぐりできそうだよ!』 静かに住居に近づく。 中の様子を隙間から伺うと、ぱちゅりーはまだ眠っている。 それを確認すると一気に、入り口のビニールを捲り上げて中へと突入した。 『ゆっくりしていってね!』 『むきゅ?ゆ・・・ゆっくりしていってね。』 でいぶはおうちに突然進入するなり、挨拶を発してぱちゅりーを本能で硬直させた。 そのままぱちゅりーを押し倒し、ぺにぺにを問答無用で挿入させる。 「すっきりー」等と言う言葉も発せずに、精子餡を注入するでいぶ。 ぱちゅりーのお腹はみるみる膨れだす、こうしてでいぶはぱちゅりーと番となる事に成功した。 子供を自分では無くぱちゅりーに生ませたのは、野良での身重のリスクを避けたかったから。 再び飼いゆを目指さなかったのは、野良が飼いゆになれる成功率の低さを案じたからである。 まさに金ゲスと言えるだけの能力を有していた。 『じゃあいってくるよ』 『むきゅう・・・いってらっしゃい・・』 でいぶは狩も自身で行った、日中は避け深夜に出かける。 繁華街には酒に酔った人間が多く集う。 酔った人間はよく物を落とす、その中には当然食べ物もあった。 それを目ざとく見つけては、住処に持ち帰える。 他にも酔って嘔吐された物が、電柱などの物陰に放置されているのを集めたりもした。 ゴミ箱を漁れば人間にいつか駆除されてしまう。 しかし落し物や嘔吐された物ならば人目につきにくい。 2週間もすると3匹の子供が生まれた。 『ゆっくちうまりゅるよ!』 『ゆ~んかわいいおちびちゃんだよ!ゆっくりしていってね。』 れいむ2匹とぱりゅりー1匹が誕生した。 しかしでいぶは、自身に似ていない赤ぱちゅりーが気に入らない様子。 『ゆゅ?でいぶににてないこがいるね、こんなおちびはかわいくないよ! このちびのせわはぱちゅりーがしてね!ごはんもでいぶのはあげないよ!』 『むきゅう?れいむ・・・それはよくないとおもうわ・・・・』 『なに?でいぶにさからうの?』 『むきゅう・・・・・・・・・ゆっくりりかいしたわ・・・・』 でいぶは2匹の赤れいむだけを溺愛した。 繁華街には普通ならば、野良が口には出来ないようなご馳走が落ちている。 『さぁおちびちゃん、い~ぱいむ~しゃむ~しゃしてね。』 『む~ちゃむ~ちゃちあわちぇ~』×2 『おすししゃんはおいちいにぇ~』 『け~きしゃんはと~ちぇもあみゃあみゃだにぇ~』 下心溢れるサラリーマンのキャバクラ嬢への、手土産だった高級ケーキや折り詰め寿司。 酔った人は、地面に落とした物は食べないし拾わない。 しかしこのご馳走を赤ぱちゅりーが、味わう事は1度も無かった。 母ぱちゅりーの持ってこれる食べ物は、道に生える雑草が精一杯。 『むちゃ・・むちゃ・・・ふちあわちぇ・・・』 『むきゅう・・・おちびちゃんごめんなさい・・・ままがふがいないばかりに・・・・』 母ぱちゅりーも野良としては、かなり優秀な方ではあったが身体能力に自信がない。 残飯に慣れてしまった野良が食べれない雑草を糧とし。 おうちを作る場所やその材料等に、知恵を活かしこれまで生き延びてきた。 そんな能力も金ゲスの前では役には立たず、でいぶの言う事に逆らえず言いなりとなる。 満足に食べる事も出来ず赤ぱちゅりーの成長は、姉に比べてかなり遅くなってしまう。 『やっぱりくじゅはちいちゃいにぇ~』 『けらけらけら~うっきゃりしちぇふんじゃいそうだよ。』 『むきゅう・・・ぱちゅはくじゅじゃにゃいわ・・・・・』 甘やかされゲス化してしまったか、小さい妹を姉2匹は見下し軽蔑する。 ある日、そんな生活が突然終わりを告げる。 でいぶがいつも通り、深夜の狩に出かけた時の事。 この日も繁華街は日常の憂さをはらさんと、やってきた人々で賑わっていた。 物陰で様子を窺い待ち伏せるでいぶ。 「さぁ~今日もいい気分になった所で、愛しの紫ちゃんに会いにいくぞぉ!」 ほろ酔い加減の男性が歩いてきた、その手には手土産の高級ケーキ。 本人はそれ程酔ってはいないつもりで、足早に歩いていてスーツを看板の角に引っ掛けてしまう。 「ふ~ふ~ふ~ん~ってあぁぁぁ!」 その拍子に誤って、ケーキを地面に落としてしまう。 これでもうケーキはお土産には使えない、かと言って持ち帰る事も面倒である。 いつも通りこの男性も、このケーキを放置して去っていくはずだった。 名残惜しそうに見ていたがやがて溜息をつき歩き出した瞬間、でいぶの後ろから大きな声がする。 『りぇいむにょあみゃあみゃさんだぁ~きゃわいぃりぇいむにはやくよこちぇぇ~』 『ゆゅ?おちちゃんどうしてここにぃぃぃ!』 後ろを振り返ればそこにいたのは、テニスボール大まで成長した長女の子れいむ。 母の帰りを待ちきれず、でいぶの狩について来ていたのだ。 その遠慮も何もない大声は、当然男性の耳まで届いている。 自身の失敗とは言え、せっかくの手土産が台無しになったのは気分が悪い。 そこに現れた薄汚い饅頭、しかもその落としたケーキを自分の物だと主張しているではないか・・・・ 「あぁ?誰のケーキだと?」 『ゆゅ!でいぶのあんよさんが・・・どおじでつかまっているのぉぉぉぉぉ!』 『おちょらをとんでるみちゃいぃ~』 子供に気を取られていたれいむは、逃げるタイミングを逃してしまう。 怒った男性の腕は、でいぶと子れいむを捕らえる。 「誰がお前のだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 そして怒りに任せて子れいむを掴んでいる手を、壁に向かって大きく振り切った。 バチィーーーーーーーーーーーーーーーン!! 『ゆ”・・・・・・・ゆ”・・・・・・・・・・・・ゆ”』 子れいむは全力で壁に叩きつけられ壁に張り付き、破裂してそこに餡子の花を咲かせる。 呻き声は上げてはいるが即死状態。 『でいぶのおちびちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』 「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 壮絶な我が子の死を目の当たりにし、でいぶは絶叫してしまう。 その声が癇に障ったのであろう、男性はでいぶを掴んだまま地面に叩きつける。 『ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!でいぶのこがおのおかおさんがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』 「オラァオラァオラァオラァオラァオラァオラァオラァオラァオラァオラァァァァァァ!!!!」 男性の怒りは更にボルテージを上げていく。 何度もでいぶを地面に叩きつけ、顔が判別つかない程に潰してしまう。 「ぜぇ~ぜぇ~誰が・・・お前等みたいな糞饅頭にやるために、こんなくそ高いケーキなんか買うかよ!」 『で・・・・・・・で・・・い・・ぶは・・・・・・・く・・そ・・・まんじゅうかんか・・・・じゃ・・・』 「いいからさっさと死ねぇぇぇぇぇ!!!」 男性の靴が、でいぶの背中から口を貫き出てきた。 餡子に塗れた靴をでいぶから引き抜くと男性は、寂しそうに背中を丸めて繁華街を後にする。 汚れた姿では愛しい紫ちゃんに会いに行けない、これでは今日の所は帰るしかなかった。 でいぶ一家はこの日、稼ぎ頭と子供を1匹失ってしまう。 これで困ったのは、残された次女の子れいむ。 今まででいぶに甘やかされて育ち、豪勢な物ばかりを食してきた。 しかしこれで、2度と手に入らなくなってしまったのである。 『むちゃ・・ゆげぇぇぇぇ・・こんにゃにぎゃいのなんきゃたべりぇにゃいぃぃぃぃ!! け~きしゃんやおすししゃんがたべちゃいぃぃぃぃ!!』 『むきゅう・・・ごはんさんはそれしかないのよ・・・・・』 『ぱちゅはこけしゃんだいしゅきよ。』 冬に生える植物は少ない、この日もぱちゅりーが獲ってこれたのは雨樋に生えていた苔。 仮に他の植物が見つかったとしても、口の肥えてしまった子れいむには食べる事は出来なかっただろう。 だがこれまで虐げられてきた子ぱちゅりーは、苔や雑草を食べる事が出来る。 不幸に育った事が逆に、野良として生きていく術を与えた。 『りぇいむをゆっくちさしぇないくじゅなおやなんかしゃっしゃとちねぇ!』 『むきゅう・・・おちびちゃん・・・・わかったわ・・・・いっしょにきなさいおちびちゃん。』 子れいむの我侭に大きく溜息をつくと、ぱちゅりーは子ぱちゅりーを連れて出て行った。 そしてこの場所には戻って来る事はなかった。 栄養状態の良かった子れいむは、それから1週間もの間を誰もいないおうちで待ち続ける。 空腹に堪えかねたのか・・・ 『おにゃかちゅいたよぉ・・・ゆゅ?にゃんかあみゃあみゃしゃんのにおいがしゅるよ?』 ついには自分の出したうんうんを食べだす。 幸か不幸か誰も面倒を看ていなかったので、子れいむが出した糞尿でおうちの中は溢れていた。 食べては出し、出しては食べの生活を続ける。 だが需要に供給が追いつかない、やがてはそれすらも出来なくなり動けなくなっていく。 『だれきゃ・・・きゃわいぃりぇいむを・・・ゆっくちしゃしぇてぇ・・・・・・・・』 テニスボール程度だった大きさは、生まれた時のピンポン球にまで萎み。 失った餡の分伸びきった皮が弛んでいて、その姿は陸に上がった干からびたクラゲの様。 その時、おうちを覆っているブルーシートが揺れて、おうちの中に何者かが入ってきた。 『ゆゅ?』 一瞬、母ぱちゅりが戻ってきてくれたのだと喜ぶ。 そして可愛い自分を何日も放置するとは、なんて酷い親だと憤った。 だがそこにいたのは、灰色の毛並みを持つ生物。 『ゆわわわわわわわ!ねずみしゃん・・こっちにこにゃいでぇぇぇぇぇぇぇ・・・いちゃいぃぃぃぃぃぃぃ りぇいむはたべもにょじゃにゃいぃぃぃぃだちゅげでぇぇぇりぇいむじにちゃくにゃぃぃぃぃぃぃぃぃ!』 歓迎されぬ侵入者は、子れいむの伸びた皮から齧っていく。 やがてその牙は、白玉で出来た目をも抉り獲る。 『いぎゃぁぁぁぁりぇいむのしゅきとおるおめめしゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!やめちぇぇぇぇぇ! あんこしゃんたべにゃいでぇぇぇぇ・・げぇ・・・・ぎぃ・・・ぎゅ・・ゆ”・・・・ゆ”・・・・・ゆ”』 そのまま餡子を食べられ、中枢餡に到達してしまう。 半身を喰いつくされて子れいむは、小刻みに震えるだけの饅頭と化す。 それでお腹が満たされたのか、鼠は子れいむを咥えて裏路地へと消えていった。 後には齧られた時に落ちた、お飾りのりぼんだけが残される。 あの時子れいむが我侭を言わなければ、子ぱちゅりーはここに住んでいたはずだった。 これもまたゲスな姉を持った不幸が、逆に子ぱちゅりーにとって幸いしたと言える。 赤ぱちゅりーは母に連れられて、おうちから少し公園で暮らしていた。 『む~ちゃむ~ちゃ・・・・こにょくさしゃんかちゃいわ・・・』 『むきゅう・・・ごめんねおちびちゃん・・・ふゆさんのあいだはがまんしてね・・・』 『みゃみゃだいじょうぶよ、ぱちゅでもにゃんときゃたべりぇりゅわ。』 ここには芝生が生えていたので、なんとか食べるには困らない。 しかし冬の芝生は固く、子ゆには食べ難い。 でもここで我侭を言う程、子ぱちゅりーは馬鹿ではなく、母に苦労をかけまいと必死に草を口に頬張って食べる。 子ぱちゅりーは金バッチを取得するほどの、でいぶの優秀な知能を受け継いでいた。 それ故、自分が置かれている環境を理解し我慢する。 でいぶが生まれつきのゲスでは無かった事で、ゲス資質までは受け継がなかった事は幸いである。 ゆっくりは常にゆっくりしたいと願う生物、我慢は出来ても現在の環境には満足しようもない。 空を見上げれば寒々しい、どんよりと曇った冬空が広がる。 『むきゅ・・・・・・』 それは子ぱちゅりーの気持ちを表しているかの様、急遽拵えのおうちは狭く冬の凍てつく寒さが辛い。 都会に住む野良は冬篭りする事がないので、日々食べ物を集めなければならなかった。 運動の苦手なぱちゅりー種に、得られる食べ物は少ない。 結局は親子2匹で集めても、草しか手に入れる事は出来なかった。 周りを見れば生ゴミや落ちているお菓子を手に入れ、いそいそとおうちに持ち帰る者達。 それがどれほど美味なのか、食べた事の無い子ぱちゅりーは知らない。 こうして赤ぱちゅりーは、不幸を味わいながら成長していく。 春が訪れた頃には、夏蜜柑程の大きさになっていた子ぱちゅりー。 『むきゅ~ん。このくさはとってもやわらくてだべやすいわ~』 新芽の柔らかさを堪能する子ぱちゅりー、この時が生まれて初めてゆっくり出来たのかもしれない。 春はどんなゆっくりも飢える事の無い季節、この頃に子ぱちゅりーは1匹のまりさと知り合う。 そのまりさは飼いゆでありながら、街を自由に闊歩している。 『と~てもさむいところでは、そらさんがきらきらすることがあるんだぜぇ。 いちめんにぴ~かぴ~かしていて、とってもゆっくりできたんだぜぇ。』 『むきゅ~ぱちゅもきらきらさんをみてみたいわぁ~』 『でもゆきさんをすすむのはとってもつかれるのぜぇ、ぱちゅりーにはむりだとおもうのぜぇ・・・』 『むきゅう・・・それはざんねんだわ・・・』 などと飼い主と旅をしているらしく、様々な体験談を聞かせてくれる。 自分の知らない世界の話は、知識が増えていく感じでとてもゆっくり出来た。 もっと仲良くなりたかったが、ほとんど旅に出ていて会う機会は少なく。 それほど間柄を進展させる事は出来なかった。 ある日子ぱちゅりーは、あの旅まりさの様に探検をしてみたいと思う。 行った事のない場所には、自分の知らない事が待っている。 そう考えると何かワクワクするものを感じた。 『むきゅ~いってきま~す』 『むきゅう!むりはしちゃだめよ。』 『わかってるわ。だいじょうぶよまま、ぱちゅももうこどもじゃないわ。』 そう言っておうちを元気よく飛び出していった。 行き先は近所の河川敷、ここならおうちからそれ程遠くもなく問題ないだろう。 『むきゅ~これがかわさんね、とってもひろいわぁ~ぱちゅじゃとてもじゃないけどとびこえれないわ。』 この冬に生まれ、路地裏と公園しか知らなかった子ぱちゅりーには全てが目新しい。 初めて見る物ばかりで興奮しきりで歩きまわる。 気がつけば陽も傾き、その日は河川敷で野宿する事にした。 『む~しゃむ~しゃ・・しあわせぇ~むきゅ?きょうはおほいっさまがとってもきれいねぇ~』 菜の花の新芽を頬張りながら、星空を見上げ冒険気分を満喫する。 まりさの言う世界はきっと、もっと凄いのだろうと想像しながら眠りについた。 1泊の冒険を終えて公園へと戻ってきた子ぱちゅりー。 『これはいったいどうなってるのぉぉぉぉぉぉ?』 子ぱちゅりーを待っていたのは、公園に住むゆっくりの全滅だった。 冒険に出ている間に、公園の一斉駆除が行われたらしい。 母ぱちゅりーも隣のありすお姉さんも、みんないなくなってしまう。 おうちも家族も友人も全てを失ってしまった。 寂しがりのゆっくりが、1匹だけで生きると言うのとても辛い。 『むきゅ・・・・ぱちゅはなんのためにいきているの?こんなゆんせいなら、ぱちゅもままのところにいきたい・・・』 子ぱちゅりーは死にたいと願う。 でも最後にもう1度だけでいいから、あの旅まりさの冒険談話が聞きたいと思った。 それからはまりさに出会えるのを、ただ呆然と公園で空を見上げる日々が続く。 最後の話はどんな冒険だろうか? 死を願いながらも何かゆっくりした気分、なんとも不思議な感覚。 そしてあの旅まりさが帰ってきた。 しかしその表情は暗く、何か落ち込んでいる様子。 話を聞けばまりさの持つ「思い出さん」を残す機械で、みんな永遠にゆっくりしてしまったとの事。 子ぱちゅりーは思った、自分も撮ってもらえば母の所に行けるかも知れないと・・・・ 『むきゅん!ちぇんたちはうんさんがなかっただけよ。うたがうのならぱちゅをおもいでさんにしてみて』 ぱちゅりーはまりさに、自ら被写体になる事を申し入れる。 最後をこのまりさに看取ってもらうのも悪くはない。 結果としてこの行動は子ぱちゅりーに、ゆっくりした生活を与える事になった。 そのゆん生は決して幸せでは無いかも知れない、しかし子ぱちゅりーは常に最悪からは逃れてきた。 これもまたゆん生 この後子ぱちゅりーは飼いゆとなって、まりさの子供を2匹の子供を生んだ。 番のまりさは先に亡くなってしまうが、その後を追うのに10年もの年月を要する。 老衰で亡くなったその顔はとてもゆっくりしていた。 これもまた奇妙なゆっくりの物語 おわり ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー これでデスラッチの外伝も最後となります。ここまで読んでくれてありがとうございました。 この暑い季節に冬の話はどうだろうか?とも思いましたが、 待ってくれている人がいるのようなので投稿させていただきました。 このシリーズは賛否両論あるかとは思いますが、不思議生物なんだから不思議能力を持ってもいいじゃない? ぐらいの軽い気持ちでいてくれたら幸いです。 ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/13854/ ○○あきのSS感想はこちらへ http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1275503703/ 誤字・脱字等あれば勘弁して下さい これまで書いた物 anko1218 ゆ虐ツアー anko1232 ゆ虐ツアー お宅訪問編 anko1243 ゆヤンワーク anko1495 ゆ虐にも補助金を anko1785 ゆうかにゃんはアイドル anko1237 デスラッチ01 雪原のまりさ anko1250 デスラッチ02 まりさの思い出 anko1274 デスラッチ03 まりさとつむり anko1282 デスラッチ04 まりさとおにいさん anko1314 デスラッチ05 まりさとおちびちゃん anko1337 デスラッチ06 まりさとリボン anko1341 デスラッチ07 まりさと春 anko1711 デスラッチ08 まりさの子ぱちゅりー anko1931 デスラッチ09 まりさの写真 (終) anko1296 デスラッチ外伝01 まりさとまま anko1505 デスラッチ外伝02 まりさとめぐりあい anko1276 ゆっくり種 anko1278 ゆっくり種2 anko1291 ゆっくり種3 anko1310 ゆっくり種4 anko1331 ゆっくり種5 anko1350 ゆっくり種6 anko1391 ゆっくり種7 anko1482 ゆっくり種8(終) anko1362 ケーキ anko1527 極上 anko1612 砂の世界 anko1768 永遠の命 anko1779 塗りゆ anko1863 れみりあが愛したおちびちゃん anko1872 疾風ゆっくリーガー anko1942 ゆっくりキング anko1969 ゆクライド anko2032 夏だ!プールだ!まりさと遊ぼう! anko2192 いっかのすえ リーチ (ノ^-^)ノ ⌒ ⊂●⊃
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2993.html
『さあ、お眠りなさい』 7KB いじめ 不運 日常模様 家族崩壊 野良ゆ 姉妹 子ゆ 都会 現代 人間なし ゆっくり視点です 「さあ、お眠りなさい」 ・・・室外機の音。冷たい風、動かぬ底部、汚れと煤。そして突き刺さるような空腹感 今の子れいむにあるのはそれだけだ。 容赦なく街に吹く冬の風は、室外機のうるさい音と共に、小麦粉の皮に刺さる様な冷気を運び、横に打ち付ける様な雪が小麦粉の皮をぬらす。 喉が焼け付く様にカラカラだ、息をするのも苦しい。 底部は重い。動かない。いや、動かせない。 「ゆっ・・・く・・・ち・・・ゆ・・・く・・・」 子れいむは今、「ゆっくりできなく」なろうとしていた。 ・・・子れいむは捨てゆっくりではない。山から下ったゆっくりでもない。 子れいむは、野良ゆっくりだったまりさとれいむの子ゆっくりだ。 ゆられる様に蔓にぶら下がっていたのを、子れいむは今でも覚えている。 暖かい温もり、優しい母ゆっくりの歌声。 たくましい父ゆっくりの声。 子れいむは幸せだった。とてもゆっくりしていると思った。 少なくとも、その時はそう思っていた。 「おちびちゃん・・・ゆっくり・・・ゆっくりしていってね」 「れいむ・・・がんばってね・・・まりさもいっしょうけんめい・・・いっしょうけんめいがんばるからね・・・」 子れいむが蔓から落ちたとき、確かにそのぬくもりを感じたまりさが居ない事に気付いた。 他の子ゆっくり、子まりさ二体と顔を合わせて、れいむを見上げる。 「おちびちゃん・・・ゆっくり、ゆっくりしていってね・・・」 「「「ゆっくちしちぇいっちぇね!!!」」」 僅かな違和感。 何か感じる寂しさ。 モチモチだと思っていた小麦粉の皮は、煤だらけで泥がこびり付いていた。 サラサラだと思っていた砂糖細工の髪は、解れてボロボロだ。 ・・・飾りも汚れて、とても「ゆっくりした様には見えなかった」 それでも、子れいむ達はその違和感を口にする事無く、母れいむの温もりを感じていた。 「おちびちゃん・・・すーりすーり・・・」 「ゆゆ!おきゃあしゃん!ちょっちぇもあちゃちゃかいにぇ!」 「まりしゃもしゅーりしゅーりしゅるよ!」 「しゅーりしゅーり!おきゃあしゃん!ゆっくちしちぇいっちぇね!」 暖かい小麦粉の大きな体。 だがその体躯に見合わず、母れいむは突然、赤ゆっくりの様に泣きじゃくり始めた。 「すーりすー・・・ゆぐっ!ゆうう・・・!おちびちゃん・・・!まりさ・・・!ゆぇええぇ・・・!おちびちゃんは!おかあさんがぜったい、ぜったいまもってあげるからね・・・!」 ・・・その言葉が意味する事を、子れいむ達が知るには幼すぎたのだと思う。 そして、母れいむの言っていた事も果たされずにいた。 ・・・・・・ ・・・ 「きょれはまりしゃのもにょぢゃよ!」 「れいみゅの!れみみゅにょぢゃよ!」 「うるしゃいよ!ぜんぶまりしゃがちゃべりゅよ!」 母れいむは「狩り」が下手だったのだろう。 生ごみを漁る事すらできず、子れいむ達が食べるのはいつも砂にまみれた枯れかけた雑草だ。 「おちびちゃん・・・!けんかしないでね・・・!おかあさんおこるよ!」 母れいむが膨れる。 だから、どうした。図体ばっかりで役にも立たない。 そもそももっとあまあまを取ってくればこんな事になっていない。 子れいむ達は構わず僅かな枯れかけた雑草をめぐって言う争いを続ける。 奇しくも、母れいむと同じく「ぷくー」をして。 赤まりさ二体が親れいむに怒鳴り散らした。 「うるしゃいよ!もちょはちょいえばおきゃあしゃんがきょんにゃゆっくちできにゃいにがにがしゃんしかちょっちぇきょないきゃらぢゃよ!」 「そうぢゃよ!おっきいばきゃりぢぇじぇんじぇんやくにちゃちゃにゃいにぇ!」 「ゆうう・・・!おちびちゃん・・・!どぼじでぞんなごどいうのおおお・・・!」 子れいむはそのやりとりを醒めた目で見ていた。 これか、こんな物か。こんな物だったのか。 年端も行かぬ赤ゆっくりになじられ、何もできずに右往左往する。 この時初めて、子れいむは「無能」という言葉の意味と本質を知った。 ・・・ 「ゆひゅー・・・!ゆひゅー・・・!ゆぐっ・・・げぇぇぇ・・・!」 緑色に変色した小麦粉の皮、吐き出される餡子。とまらないうんうん。 それは、子れいむが初めて見る、「カビ」だった。 赤まりさの一体が、カビになってしまった。 「おきゃあしゃん・・・きゅりゅじいよぉぉ・・・」 「おぢびぢゃんっ!おぢびぢゃぁぁぁん・・・!」 すーりすーりやぺーろぺーろを決してしない。カビが移るとわかっているからだ。 何もできなくとも、何をしても、母れいむは泣き叫んで右往左往するだけだろう。 「無能」だから。 ついこの間まで、口汚く母れいむを罵り続けていた子まりさは、母れいむに助けを求めている。 それもまた滑稽とも言える違和感を、子れいむは感じていた。 「おぎゃあ・・・じゃん・・・どぼ・・・じで・・・ど・・・ぼじ・・・で・・・まり・・・しゃ・・・ちゃち・・・を・・・ゆっくち・・・させちぇ・・・きゅれ・・・ない・・・にょ・・・?」 「お、おちびちゃん・・・!ゆっくりできるよ!ゆっくり!ゆっくりしていってね!・・・そうだ・・・!おかあさんがおうたをうたってあげるね!・・・ゆ~ゆゆ~!ゆーん!ゆ~っくり~していって~ね~!」 だから何だ、そんな物でどうにかなるのか。 苛立ちが、子れいむの餡子の中に刻まれる。 「ゆくっ・・・!か・・・!かはっ・・・!・・・!!・・・!」 「おぢびぢゃん・・・!?おぢびぢゃん!おぢびぢゃん!!おぢびぢゃあああああああああん!!」 あっけなく子まりさは餡子を吐き出して動かぬ饅頭となった。 もう、喋る気もうせるほどに、余裕も無く、また馬鹿馬鹿しく思えていたのか、子れいむ達は淡々とそれを見つめていた。 ・・・ 「あぎぇっ!ゅ"・・・!ゅ”・・・!」 ・・・もう一体の子まりさは、自転車のタイヤに巻き込まれて、小麦粉の体の三分の一が千切れ飛んだ。 母れいむが、全くとれぬ「狩り」で居ない間に、少しでも餡子の足しにしようと、雑草を探しに行った時の出来事だった。 中の餡子に圧力がかかったのか、口からも餡子が漏れ出し、寒天の両目が飛び出している。 もう助からない。子れいむはその時そう思っていた。 それでも・・・ 「ゅ"・・・!ゅ"・・・!にがにがしゃん・・・どきょ・・・?まり・・・しゃの・・・まり・・・しゃ・・・」 それでもまりさは、雑草の欠片を探すして、ナメクジの様に辺りを這いずる。 餡子がボトボトの落ちていた。 「あっちゃ・・・あっちゃよ・・・」 ようやく舌の感覚で見つけた時、それを大事そうに口に入れる。 「む~しゃ・・・む~・・・しゃ・・・ごぼっ!げぼぇぇぇ・・・!」 口に入れた瞬間、限界に達したのか、最後に餡子の固まりを吐き出し、子まりさはあっけなく動かなくなった。 最後まで「にがにがさん」を食べようとした子まりさ。 何を思ってそんな行動に出たのかを知るには、子れいむはまだ小さすぎた。 ・・・・・・ ・・・ 「お・・・ぢ・・・び・・・ぢゃ・・・」 「おきゃあしゃん・・・!ゆっくち・・・!ゆっくちぃぃ・・・!」 母れいむは、子れいむの前で動かなくなろうとしていた。 傷だらけの小麦粉の皮、ボロボロの風体。 最後まで何をする訳でもなく、母れいむはそのゆん生を終えようとしている。 「いぎ・・・で・・・ね・・・でい・・・ぶ・・・の・・・ぶん・・・まで・・・いぎ・・・で・・・ね・・・」 母れいむ最後の願い。 それは純粋な「ぼせい」からの、儚い、本当に儚い願い。 「おきゃあしゃん!おきゃあしゃああああん・・・!」 「お・・・ぢ・・・び・・・ぢ・・・ゃ・・・ん・・・ゆっくり・・・して・・・いって・・・ね・・・」 母れいむの目が閉じられる。 眠る様に、母れいむは物言わぬ饅頭と鳴り果てた。 母れいむの願い、それが子れいむにかなえられるはずが無かった。無かったのだ・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー そして今、子れいむは限界に達している。 寒さか?空腹か?そんな事を考える余裕も無い。 凍てつく雪に包まれて、希望も消えた。 夢も無い。 「しゃむ・・・い・・・よ・・・ぉぉ・・・」 疲れ切った小麦粉の体を壁に預ける。 「も・・・う・・・ゆっくち・・・しちゃ・・・い」 諦めかけた様に見えた、だが。 「ゆ・・・!ゆ・・・!」 子れいむはまだ動こうとしていた。 動かぬ底部に鞭を撃ち、傷だらけの小麦粉の皮を動かし。 目的も解決策も無く、ただ動く。「ゆっくりするために」 「れい・・・みゅ・・・は・・・ま・・・だ・・・」 何を言おうとしたかは分からない。 その小さな声は、間違いなく「叫んでいる」 叫ぶ、声にならない叫びを上げる、そのたびに子れいむは、「ゆっくりする」と言う事から遠ざかっていた。 叫び、動く。だが届かない。 震える小麦粉の体が、前に崩れ落ちる。 「ゆ・・・く・・・ち・・・しゅ・・・る・・・」 ・・・完全に子れいむの動きが止まった。 眠る様にか、倒れ伏したかわからない。 雪が、子れいむだった動かぬ饅頭を包むように積もっていく。 「ゆっくりする」という事は、いや、ゆっくり達が生きる「ゆん生」は、ゆっくりできない事の連続なのかもしれない。 朝日が、街を照らし始ていた。 過去作品 anko2941 無関心、もしくは無邪気 挿絵:○○あき 挿絵:赤ゆあき 挿絵:車田あき