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FFCC学園@wikiへようこそ このWikiは佐久間ナノさん発足の「FFCC学園企画」をもう一度みんなでやろう!という想いから出来たFFCC学園パラレルの交流場です。 今後の予定 名簿の作成 イメージ決定 掲示板の有無 各ページ、設定の追加 こちらのページはまだサンプルです。 実際にどのように作成していくか検討中ですが、 たくさんの方に編集に参加していただければ幸いです。 wikiについては下記を参考にお願致します。 失敗してしまった場合。分からなくなった場合はご連絡ひとつよろしくおねがいします。 →ffccschool●yahoo.co.jp Wiki(ウィキ)ってなに? ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは自由に編集することができます。 メールで送られてきたパスワードを用いてログインすることで、各種変更(サイト名、トップページ、メンバー管理、サイドページ、デザイン、ページ管理、等)することができます まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 用途別のオススメ機能紹介 @wikiの設定/管理 おすすめ機能 気になるニュースをチェック 関連するブログ一覧を表示 その他にもいろいろな機能満載!! @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 バグ・不具合を見つけたら? お手数ですが、こちらからご連絡宜しくお願いいたします。 ⇒http //atwiki.jp/guide/contact.html 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 @wikiへお問い合わせ 等をご活用ください
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佐々木魔王 身長:180cm 体重:74kg 血液型:O 年齢:26歳 誕生日:6月20日 備 考:元クルセイド学園総代騎士、SRC学園警備員 一人称:「俺」「おにーさん」 二人称:「君」 その昔、《幻術卿》と呼ばれた、元クルセイド学園騎士団総代騎士。 その名前に似合わぬ軽い性格をしており、いつもにこにこしている印象がある優男。しかし、 芯は強く、キレると怖いことで有名。人を指揮することにも長けている。 魔力という、万物に宿るとされる力を操り、それを制御して魔術という力を行使することがで きる能力者。ただし、威力は途轍もなく貧弱で、むしろ手数で攻めるタイプ。フェイティアは、 その力を申し訳程度に強化する杖(名前はない)。 やたらめったら身のこなしが軽いが、持久力は屑クラス。肉体労働よりも後方支援、書類仕事 が得意だったらしい。 現役時代は、佐々木神子(旧姓:高橋)とよく組んで戦っていた。 現在はSRC学園の警備員を勤めている。 元姫士組ネオユニバース姫長、佐々木神子とは夫婦の関係。未だにバカップルっぷりを辺りに 振りまいている。 甘いものが大好きで、時々勤務時間中にお菓子同好会に入り浸っている駄目な大人。 佐々木魔王 魔王, まおう, 男性, 人間, AAAA, 180 特殊能力 迎撃Lv3, 1, Lv4, 10, Lv5, 17, Lv6, 22, Lv7, 29, Lv8, 41, Lv9, 50, Lv10, 65 援護Lv2, 1 広域サポートLv2=(元総代騎士), 1 術Lv6=(《幻術卿》), 1 137, 156, 146, 157, 182, 163, 強気 SP, 60, 脱力, 1, ひらめき, 1, 集中, 1, 熱血, 10, 神速, 13, かく乱, 20 OSC_0000_0731.bmp, -.mid 佐々木魔王 佐々木魔王, ささきまおう, (人間(佐々木魔王専用)), 1, 2 陸, 4, M, 7000, 180 特殊能力 性別=男性 攻撃属性=夢 超回避Lv2=幻影操作 20 110 (!術属性使用不能状態 or !沈黙状態) ダミーLv1=人形生成 (!術属性使用不能状態 or !沈黙状態) 攻撃回避Lv1=空間湾曲 全 (!術属性使用不能状態 or !沈黙状態) 迎撃武器=迎撃魔術 (!術属性使用不能状態 or !沈黙状態) ECMLv1=広域空間湾曲 (!術属性使用不能状態 or !沈黙状態) 3100, 190, 800, 80 BABA, -.bmp 迎撃魔術, 0, 1, 4, +0, -, 10, -, ----, +10, 魔術 幻覚, 0, 1, 3, +0, -, 14, -, AAAA, +10, 魔乱術 フラッシュ , 0, 1, 3, +0, -, 14, -, AAAA, +10, 魔S盲術 魔炎, 1000, 1, 3, +20, -, 14, -, AADA, +5, 魔火術 名無しの杖, 1000, 1, 1, +10, -, -, -, AAAA, +0, 武 水撃, 1000, 1, 3, +0, -, 44, 105, AAAA, -10, 魔水M拡吹L1術 木葉, 1050, 1, 2, +10, -, 24, -, AACA, +20, 魔実樹術P 光破, 1100, 1, 4, +20, -, 30, -, AADA, +5, 魔B術 神雷, 1300, 2, 5, +20, -, 50, -, AAAA, +5, 魔雷術 === 回復魔法, 回復Lv2, 1, -, 25, -, 魔術 プロテクト, 付加Lv2=装甲強化Lv1.5, 1, -, 40, -, 魔術 # リアル系。 # かなり良燃費だが火力は低い。 # サポートタイプ 佐々木魔王 回避, ひょいっと、あたらないっよ~ 回避, はっはっは、何か用かな~? 回避, おっそいおっそいー♪それじゃおにーさんにはあたらないぞー? 回避, はははは……俺を舐めるのはそろそろ大概にしようぜ。怪我してからじゃ遅いよ? 回避, 昔取った杵柄ってやつだ…… 分身, ふはははは、どれが本物だか見抜けまい! 分身, うん、ごめんね。この程度の幻像、俺なら楽勝に作れるんだ ダミー, ふはははは、どれが本物だか見抜けまい! ダミー, うん、ごめんね。この程度の幻像、俺なら楽勝に作れるんだ 迎撃, ふぃ~、危なかった…… 迎撃, 悪いけど、このくらいの芸当、俺でも余裕さね ダメージ小, ふははははは!君の力はその程度なのか! ダメージ小, おにーさんはその程度じゃ倒れないよー ダメージ小, 悪いけど、おにーさんは昔っから性欲を持て余していてね、そう簡単にはやられないんだ ダメージ小, 無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!! ダメージ中, はっはっは、やるじゃんやるじゃん ダメージ中, よし、ようやく燃えてきたぜぇっ!!;……俺のキャラはこんなんじゃない、なぁ ダメージ中, マジ? ダメージ中, 痛い痛い、ちょ、ちょっとタンマ!! ダメージ大, ふんぎゃぁぁぁぁぁ!! ダメージ大, やめてやめてやめて! ダメージ大, もう、ギブです…… ダメージ大, ……さすがにここまで痛めつけられて黙ってられるか 破壊, ごみんね、神子ちゃん……! 破壊, 神子ちゃん……!! 脱出, 酷いや……もぅ俺ぁ疲れたよ 射程外, ……遠いなぁ 射程外, こいつ、俺の死角に上手く潜り込んできやがった……? 攻撃, はっはっは、おにーさんのターン! 攻撃, 自分で言うのもあれだが、おにーさんはつおいぞ! 攻撃, 俺にまっかせっなさい! 攻撃, いくぜ、これが俺の全力全開!ちょっと嘘! 攻撃, はっきり言うと俺は後方支援が主なんですけど、ね……! 攻撃, 中々狙いを外さないことで有名な俺! 格闘, あー……ちゃんばらは苦手なんだけどなぁ 格闘, 文句ばかり言っていられない、か…… 攻撃(対佐々木神子), 神子ちゃん、なんで…… 攻撃(対佐々木神子), なんで、俺は君と対立してるのでせうか? 攻撃(対佐々木神子), んもぅ、神子ちゃんツンデレ?……いやぁ、やっぱ可愛いなぁ 攻撃(対麻生ハイネ), いっちょおにーさんが揉んでやろう! 攻撃(対麻生ハイネ), はっはっは、先輩に任せなさい! 攻撃(対伊佐美千佳), ……なるほど、神子ちゃんが可愛がる理由が分かるわ ;ん? いやいや何でもない 攻撃(対高見沢大鉄), ちょ、大鉄さんマジ勘弁っすよ…… 攻撃(対高見沢大鉄), ひぃ~、すいませんすいません仕事サボってすいません! サポートガード, 俺の出番だ!って危ねぇ!? サポートガード, ここはおにーさんにまっかせっなさい! サポートガード(佐々木神子), 神子ちゃんは俺のだ、絶対に渡さん! サポートガード(佐々木神子), この命に代えてでも、君だけは……!! 佐々木神子 身長:147cm 体重:34kg 血液型:O 年齢:26歳 誕生日:5月30日 備 考:元姫士組ネオユニバース姫長 一人称:「私」 二人称:「貴様」「お前」「君」 その昔、《荒狼(あらおおかみ)》とまで呼ばれたほどの卓越した戦闘能力を持った、元姫士 組ネオユニバース姫長。旧姓、高橋。 その性格はまさに正義感の塊であり、歴代の姫長でも、特にネオユニバース隊士らしい隊士で ある。部下の面倒見もよく、彼女をよく知るものには信頼されている。ただ、照れ屋で不器用、 さらに目つきも口も悪いため、初対面の人からの印象はあまりよくない。 その能力は単純に身体能力強化である。フェイティアは神滅剣という太刀であり、その切れ味 はかなりのものである。戦車を豆腐のように切り裂いたとか、バルバロイの何層もの防御をまっ たく意に介さなかったとか言われている。 現役時代は、佐々木魔王とよく組んで戦っていた。 現在はSRC学園の警備員を勤めている。 元クルセイド学園騎士団総代騎士、佐々木魔王とは夫婦の関係。未だにバカップルっぷりを辺 りに振りまいている。 背が低く、童顔かつ幼児体型なのを気にしている。そのためか、今代の姫長である伊佐美千佳 を、後輩だから、以上の何か別の感情で可愛がっている。 佐々木神子 神子, かみこ, 女性, 人間, AAAA, 180 特殊能力 切り払いLv3, 1, Lv4, 10, Lv5, 17, Lv6, 22, Lv7, 29, Lv8, 35, Lv9, 48, Lv10, 55 カウンターLv2, 1 技Lv6=(卓越した技能), 1 167, 124, 140, 135, 177, 160, 強気 SP, 60, 威圧, 1, 鉄壁, 1, てかげん, 11, 熱血, 19, 戦慄, 25, 必中, 29 OSC_0000_0859(2).bmp, -.mid 佐々木神子 佐々木神子, ささきかみこ, (人間(佐々木神子専用)), 1, 2 陸, 4, S, 7000, 180 特殊能力 性別=女性 攻撃属性=夢 格闘武器=神滅剣 3000, 210, 1300, 65 BABA, -.bmp 神滅剣, 1400, 1, 1, +10, -, -, -, AAAA, +10, 武 神滅斬, 1700, 1, 2, +0, -, 80, 115, AAAA, +20, 武技格P 神ヲ滅スルツルギ, 2400, 1, 1, -5, -, 140, 130, AAAA, +25, 接技 # スーパー系。 # かなり強めに設定。 # それでも飛鳥よりは弱いから無問題、多分。 佐々木神子 回避, なってないな 回避, それならば、まだ入りたての隊士の方がましだ 回避, たかが貴様程度に当てられるほど、落ちぶれてはいない 回避, 邪魔だ、消えろ 回避, 遅いな。修行不足ではないか? 回避, 貴様が私に当てようなど100年『遅い』 ダメージ小, ……無駄だな ダメージ小, やめておけ、弱者の悪あがきなど、見苦しいだけだぞ ダメージ小, 貴様程度の実力では、私を止めることはできんな ダメージ小, 甘いな。その程度では戦場で生き抜くことはできんぞ ダメージ中, ……直撃か ダメージ中, まだまだだ。私を倒すにはまだ足りない ダメージ中, 元姫長の名は伊達ではない……! ダメージ中, ぐ……なんだ、と? ダメージ中, どうやら、手を抜いている場合ではないようだ ダメージ大, か……ぁ! ダメージ大, ……肋骨が2,3本ほどイカれたらしいな……だが……! ダメージ大, まずい、な…… ダメージ大, やはり、大分腕が衰えた、ということ、か…… ダメージ大, ……くそったれが……! ダメージ大, ぁ……が、…… ダメージ大, ぅ、が、あ……!! ダメージ大, ひ、ぐ……! 破壊, ……終わり、か──── 脱出, あとは、後輩達に任せるとするか…… 射程外, 遠いな……だが! 射程外, ふむ、いい間合いの取り方だな 攻撃, ……行くぞ! 攻撃, 生憎、《荒狼》と伊達に呼ばれていたわけではない! 攻撃, 邪魔だ、どけ! 攻撃, 貴様では私を止めることはできん 攻撃, 戦う覚悟がないものは、今すぐここから消えろ! 攻撃, まだ、腕は衰えてはいない……! 攻撃, 私の手で、終らせる……! 攻撃(神ヲ滅スルツルギ), 神ヲ滅スル────ツルギ!! 攻撃(神ヲ滅スルツルギ), これが、私の全力だ……その身で受けろ!! 攻撃(対佐々木魔王), 何故、貴様、が……! 攻撃(対佐々木魔王), やめろ、魔王!私は貴様とは戦いたくない!! 攻撃(対佐々木魔王), なんで、こんなことに……! 攻撃(対佐々木魔王)(とどめ), 魔王………;う、ぅぅぁぁあああぁぁぁ!! 攻撃(対伊佐美千佳), さて、今代の姫長の実力、見せてもらおうか 攻撃(対伊佐美千佳), 稽古をつけてやろう。何、御節介焼きの先輩からの、ちょっとしたプレゼントだ 攻撃(対十四蔵軌条), ……いいなぁ、としくら。……その身長を何故私に分けてくれない? 攻撃(対十四蔵軌条), ……この際身長のことはどうでもいい。久しぶりに稽古をつけてやろう 攻撃(対松平司), ……なんというか、死の4番隊は健在、という感じだな 攻撃(対五楼桂), 五楼先輩か……相性が少々悪いが、しかし? 攻撃(対碁藤ナガラ), また貴様とやりあうことになるとはな……! 攻撃(対碁藤ナガラ), 貴様の気持ちは少しだけ理解できる;だがしかし……それに関係ない人を巻き込んだのは許せん!. 私の太刀で叩き斬る!! 攻撃(対カノン=ヘルファイヤ), そうか、貴様も私と同じ…… 攻撃(対高見沢大鉄), く……さすがの貫禄だな 攻撃(対高見沢大鉄), 彼我の戦闘力に差がありすぎるが……っ 神ヲ滅スルツルギ(とどめ), ……我に断てぬものなし!! 神ヲ滅スルツルギ(とどめ), 我が剣に、断てぬものなし!! # 多分三年前の祇園会との抗争の時にはすでに警備員やってたんじゃないだろうか
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########################################################### 作品名 第5回SRC学園シナリオコンペ テーマ 『太陽』 主催者 マイヤー 参加者 マイヤー 浦瀬ヒガタ シャアペン 深緑の鼓動 パン 高野M明 (以上敬称略) DLページ http //mayr.hp.infoseek.co.jp/Conpe5.html ########################################################### お読みになる前に 筆者はSRC学園に関してはまったくの部外者であり、関連シナリオのうちこれまでにプレイしたものも、 「鵯」、「SRC学園のア」、「モア・ドリーム奮闘記」、「未完のキャンバス」など数本のみです。 そういった人物が記している文章であるという点を、念頭に置いた上でお読みいただければ幸いです。 ○概要 今回で第五回目を向かえた、SRC学園シナリオコンペ。 シェアワールド「SRC学園」の振興を目的として、数ヶ月ごとに開催されているこの企画は、 毎回ごとに決められる一つのテーマに沿って、参加者がSRC学園を題材としたシナリオを制作、 プレイヤーの投票によりその優劣を競うという趣旨の物である。 今回のテーマは『太陽』。各参加者が如何にこの主題を料理してくるか、その点に注目して 遊び比べてみるのも一興といえよう。 筆者はSRC学園(以下「学園」)に限らず、この手のコンペ物をプレイするのはこれが初めてだが、 とりあえず個々のシナリオのレビューにおいては他との相対評価を避け、最後の総括において 比較検証を行っていくこととしたい。 ★『学園全域停電中!』 作者:マイヤー氏 概要 現在、「学園」シナリオとして「未完のキャンバス」も執筆されている、マイヤー氏による作品。 突如SRC島全体を襲った停電に、所属するゲーム制作部のピンチを救うべく、 電撃を操る毒舌幼女が、機能停止した発電所に乗り込むというストーリーだ。 内容は「学園」に関して最低限の知識があれば十分理解でき、全体的にコメディタッチで 進行する物語も、読んでいて楽しかった。強いて言えば、起承転結の「転」の部分が弱く、 一話完結のシナリオとしてはやや充実度に欠けるかも知れないが、 物語の筋自体ははっきりしているので、さほど気にならないだろう。 なお、「太陽」というテーマは発電所を占拠した敵の目的や、オチの部分で消化されており、 まずまず上手く纏められている。 戦闘 戦闘パートはマップが広く、敵も多めに配置され、特殊条件まで用意されている。 クリアーにはかなりのターン数を要したが、作業感は皆無で、 じっくり取り組んでみて損はない内容といえよう。 なお、主人公(?)の毒舌幼女、千凪は敵のバーナーによる攻撃を受けることで変身するが、 それまで全く戦力として当てにならないので注意が必要である。 その他 演出面は派手さこそ無いものの、最小限の効果で劇中の状況を上手く表現している。 但し、一部「これは一体何を表現しているんだ?」という効果音が無いでもなかった。 ★『太陽は答えない』 作者:浦瀬ヒガタ氏 概要 現在、「死神探偵スズキ」が大ヒット中の、浦瀬ヒガタ氏によるシナリオ。 本作品のみ、ノベル方式の一風変わったシナリオとなっており、戦闘パートも存在しない。 さらにグラフィック関係の効果もエンディングの1カット(空と太陽の絵が表示される)を除いて 一切使用されておらず、純粋に文章のみで綴られた物語となっている。 しかしながら、テキストの完成度は中々高く、文章でしか表現できない細かな描写と、 セミの鳴き声のみという思い切ったBGMも相まって、独特の雰囲気を作り上げることに成功している。 このあたりの表現力は、作者氏ならではといえるかもしれない。 また、このシナリオは二周目(一話完結のシナリオなのに、この表現もどうかと思うが)が存在し、 一度読んだ後でもう一度、今度は少し結末の異なる物語を楽しむことが出来る。 ただ、一周目はやや物語の主題が薄く、クライマックスにおけるヒロインの死(ネタバレごめんなさい)に 関してすら、悲劇性に乏しい物となってしまっている。そのため、本命はむしろ二周目の方にあるといえよう。 ちなみに、バックログ閲覧可能、好きな場所でセーブ可能と、機能的にもユーザーフレンドリーな 仕様となっている。 その他 一周目を読んだ後、二周目を読みたい場合は、タイトル画面で「ロード」を選択しなければならないので 注意されたい。 ★『FreezingSun』 作者:シャアペン氏 概要 大ベテラン(?)シナリオライター、シャアペン氏による作品。 ストーリーは、仲間と故郷を滅ぼした人間に復讐を誓う氷のモンスターと、 一人の病弱少女の心の交流を描いた内容となっている(ちなみに、件のモンスターは人間の姿をしている)。 最初、氷のモンスターは炎天下の中で弱っている所を主人公たちに助けられるのだが、元気を取り戻した途端、 主人公達の目の前で大暴れを始める展開に、「いくらなんでもそれは無いだろう」と突っ込みを入れてしまった。 また、冒頭では、会話の中で病弱少女の病態が語られるが、物語の理解に必要ない情報も多く、 蛇足になっている感は否めない。 ストーリーの主題は、復讐は何も生まない、という無難なものだが、それを軸として物語全体の流れを 上手く纏めている点では高評価である。 但し、「学園」のシナリオを2,3本は遊んだプレイヤーでなければ、馴染みづらい部分があるかもしれない。 戦闘 戦闘パートに関しては、特筆するようなことは無い。 前後半戦が存在するが、難易度も軽めで、後半戦もスペシャルパワーを惜しみなく使えば簡単に攻略できる。 その他 全く個人的な話になるが、登場人物の黒崎は以前プレイした「鵯」で御馴染みのキャラクターだったため、 筆者個人としては、もっとも親しみの沸くシナリオだったかもしれない。 ★『葵』 作者:深緑の鼓動氏 概要 運び屋の少女、一之瀬未早矢が出会った、真っ直ぐな女の子、日向葵の物語。ストーリーは、未早矢が 学校の屋上で偶然出会った読書好きの女の子、西宮路凪に、その一部始終を語る形で綴られる。 日向葵が、自らが勝手にライバル視する飯豊琥子(いいでここ)と対決を挑み、勝利しようと一途に頑張る姿を、 太陽に向かって真っ直ぐ伸びるひまわりになぞらえることで、当企画のテーマである『太陽』を消化しており、 これは中々上手いと感じさせられた。当企画のレギュレーションには、テーマ発表後に「学園」に 投稿されたキャラクターを使用できないという制約が設けられていることもあって、バチピタのキャラクターを 良くぞ見つけてきたものだ、と感心させられた。 ストーリー自体はやや起伏に欠ける感はあるが、先述のとおり描きたいことがはっきりしているので、 まずまずの完成度といえよう。 戦闘 不良の大群を、葵と琥子の二人で相手にする内容だが、特に何の支障も無くクリアーできる。 ただ、肝心の葵と琥子の対決は戦闘パートから外れており、また戦闘中もこの二人の関係を 掘り下げるようなイベントも特に無いため、物語の主題が少し見えにくくなっているようにも感じられた。 しかしながら、このあたりは後の物語の描き方で十分に克服できており、特に問題は無いといえよう。 その他 余談になるが、凪(読書好きの女の子)の「これから」が描けないこともあって、一話完結のシナリオで 回想シーンを用いて語る形式は如何なものか、といった指摘がなされていた。 しかし、凪の未来は間違いなく明るい物であることを予感させるものとして描かれているため、 筆者としてはいい幕引きだったように思う。 ★『7thday』 作者:パン氏 概要 凝ったミニゲームシナリオで注目を集める、パン氏によるシナリオ。 突然、時間の止まった世界に放り込まれた主人公達に襲いかかる恐怖を描く、ホラー系ミステリーシナリオだ。 『太陽』は、時間の止まった世界の中にあっても動き続けており、唯一主人公達が時間を知る手段として、 そして日没に訪れる恐怖の時間を告げる存在として描かれている。 日が経つにつれ、主人公と友情を育みながらも、一人、一人と無残に命を奪われていく登場人物たち、 事件の意外な真犯人と、狂気に満ちた犯行動機、衝撃のエンディングと、はかない友情と、その末にある 悲劇が非常に印象的なシナリオだ。物語は全編人形劇で描写されており、グラフィック面の演出も相まって、 見る者に強いインパクトを与える内容となっている。 ただ、斜め上から見ると、クライマックスに至るまでは、所謂「死亡フラグ」の起立と消化の連続のみによる 物語であると取れなくも無い。もっとも、最後は、その中で張られてきた伏線を非常に上手く回収しており、 ミステリー物のシナリオとして、一話完結で大変上手く纏め上げられた一本であるといえよう。 ちなみに、ストーリー中、日付が変わるごとにオートセーブされるようになっており、時間が無くて一気に 遊べないプレイヤーも安心だ。 なお、意外にも本作品には戦闘パートが存在しない。 その他 特筆事項なし。 ★『結3条植物園』 作者:高野M明氏 概要 シリアスな作品も、コメディタッチな作品も書ける、高野M明氏による作品だ。 本作品は全編ギャグシナリオで(時折、シリアスな回想シーンも挿入されるが)、抱腹絶倒間違い無しの内容だが、 その概要はもはや「猛烈」と形容する他ない。 ストーリーに関しては、「笑い転げた」意外にレビューの記しようが無いのだが、 要所では描き下ろしの一枚絵が数枚用意されているほか、専用の会話ウィンドゥも実装されているなど、 演出面も大変手の込んだ内容になっている。さらに、クリア後は本編のセルフパロディである ショートストーリーも四本用意されており、オマケであるにもかかわらず、本編同様に力の入った仕上がりだ。 ともかく、テキスト面、演出面共にシナリオ全体のクオリティが恐ろしく高く、ある意味では大変な力作といえよう。 但し、一応『太陽』というテーマはきっちり消化しているものの、とてつもない勢いで繰り出されるギャグの中で、 それが若干薄くなり気味なのはいたし方の無い部分なのかもしれない。 戦闘 こちらも、戦闘パートは軽めの難易度で、回復アビリティなどを上手く駆使すれば特に問題なくクリアーできる。 『FreezingSun』同様に前後半戦が存在するが、後半戦は主人公の結(むすび)が射程10にもなる必殺技を有しており、 敵をアウトレンジから狙い打てば楽に勝利できる。 その他 『太陽は答えない』同様、クリア後の特典は見逃し易いので気をつけたい。 ★タイトル画面 シナリオセレクト時のタイトル画面にも仕掛けが用意されており、最初は無人の砂浜に、 クリアしたシナリオの登場人物が現れて徐々に賑やかになっていくのが楽しい。 さらに、全てのシナリオを遊び終えるとオマケも用意されており、これも今回の企画における、 大きな楽しみの一つといえるかもしれない。 ★総評 最もストーリーを楽しめたシナリオは、『7thday』ならびに『結3条植物園』だったように感じられた。 『7thday』は、一つのEveファイルの中で、起伏に富んだ起承転結が用意されており、そういった意味で 物語を読み進めて行くのが楽しい一本であったといえる。『学園全域停電中!』の項で述べた内容と重複するが、 これと比較すると、他のシナリオ群はどんでん返しや、意外な結末などといった、起承転結の「転」の部分が弱く、 やや物足りない感は否めなかった。ただし、『7thday』にしても、戦闘パートを省略する方向へ逃げてしまった点は 少々残念かもしれない。 『結3条植物園』に関しては、ギャグシナリオとしては間違いなく傑作の部類に入る物で、『7thday』のような シリアスなシナリオとは方向性が異なるため単純な比較は出来ないが、こちらも捨てがたい。 ただし、『太陽』というテーマの消化に限って言えば、『葵』は『7thday』や『結3条植物園』以上に、 上手くなされている印象を受ける。また、『太陽は答えない』に関しては、テキストとBGMのセミの鳴き声によって、 うだるような暑さの日々を演出しており、その空に浮かぶ太陽からは、日差しが強く照り付けているという状況が 容易に想像出来る点も見逃せない。 以上の要素を総合的に勘案すると、各シナリオ間で甲乙はつけがたいが、筆者個人としてはテキスト、演出の両面で 力の入れようが半端ではなく、そういった意味で今回屈指の力作として評価できる、『結3条植物園』を一位に推したいと思う。 ひとしきり笑わせて頂き、明日が連休明けという憂鬱な気分を払拭できたことでもあるし(笑)。
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2009/08/10 【第6回SRC学園シナリオコンペ 】 第6回コンペ参加シナリオ(受理順、敬称略) 【STAND BY】:マイヤー 【『途』】:ベニヤ板 【失恋戦隊業恋者】:匿名A 【OVER THE LIMIT!】:シャアペン 【幕間劇】:匿名B 【騎士としての在り方】:回天 【テメェら全員死刑!!】:パン 【[/]】:相原勇人 【夢密室】:俳諧 全9作が「限界」というお題のもとに作られたとのこと。 もうSRC学園シナリオもやることはないな、と思ったが何かの直感に動かされて レビュースレで宣言して挑戦することに。ちなみにプレイ順に挙げていく。 なお、書いた人間はSRC学園の各種設定とか、ライトノベル属性に対して強くは無い。 ということを念頭に入れて、読んだり参考にしていただければ幸いである。 【OVER THE LIMIT!】 兄に勝つことで限界を超えようと努力する妹が、これまた仲間たちと 限界を超えた力でもって困難に立ち向かっていった、という話。 作者が作者だったのであまり期待はしていないが、お題に関する取り組み方は分かり易い。 …しかしそれだけで、平坦に微妙なため指摘の言葉も浮かべ辛いと言わざるを得なかった。 兄貴相手への特殊一騎討ち的な内容にして、その中で反射神経との戦いとイベント効果に 力入れたほうが、限界を超えていく感覚をプレイヤーにも訴えかけれたのではないだろうか。 立場を利用し、正の意味より負の意味での限界に挑戦するという手段もあったかもしれない。 てか、俺がシャアペンの立場だったらそっちに挑戦して 自虐系シナリオライターという新機軸に挑戦していたかもしれないw 【幕間劇】 能力を持たない、それ故に限界のある人間の心情を描いた幕間劇。 それ以上でもそれ以下でもなく、画像演出類はほとんど無しで進んでいく。 個人的にはクライマックスのあたりでそういうのを入れて、激しい絶望というものを 演出してくれたほうが嬉しかった。この淡々さ、ちょっと勿体無いかも? 【STAND BY】 能力者であり、琉球武門の使い手ながら、何かしらの限界を目指して迷う男。 そんな感じに見えてくる「比嘉光吉」のひとときの体験談的なお話。 限界に関する捉え方を拾いつつ、今回の企画内で最も爽快感溢れるものになっている。 その源は静と動。BGMと視覚変化の二つの面でプレイヤーに思い知らせてくれる (人によっては心理的にも大きく影響させられる)ので、深く自分を投影しながら遊びたい。 物語も限界を目指したりしている内に悩んでいた男が、ひとつの出会いと一戦を経て 答えを見つけすがすがしく締めてくれる作風。本当にご馳走様でした。 深く考えながら遊んでも、深く感じようとしながら遊んでも、楽しめる。でも、 この作品に関しては「武術に生きる者」視点なので、感じようとするのがベターか。 【夢密室】 ある能力者の死を調査することになった探偵、「西津志鶴」が解明に挑むお話。 推理要素を真っ向から取り入れており、作者殿が好み…で間違いないと思う。 学園wiki等で設定に関して微妙に覚えていないほうが楽しめるか、明細に覚えていた方が 楽しめるかはちょっと分からない。真相にたどり着けなかった場合や、真相への立ち入り方を 間違えたことによる作者の罠は後者の人種だと引っかかる可能性高いと思うw ただ感じ方の違いもあるだろうが、「限界」と推理物の食い合わせを整えるのは 正直言って厳しいと思った。 一応、能力者にも限界はあるよ的な文章はあるが、重みに欠けた感じだ… 何かを救おうとしてできなかった場合なら、能力者×限界という言葉は強くなる。 【[/]】 ちょっと普通ではない内面を抱えた「涼宮歩」が、これまた普通でなさげな 人々と接してしまう話。ちょこっとだけ愛想劇的な属性が含まれている。 全員が普通ではないよ、という語りかけが暗に含まれたような読み口が特徴だ。 ずばり言ってしまうと、この作品を真剣に読解する為には ライトノベル、それもダークとか壊れちゃった系路線の読解経験値が必要になると思われる。 それらがほとんどない自分にとっては、登場人物たちの心情というものが 完全には分からなかったため、良いも悪いもうまいこと評価できない。無念! 「普通で無さ」は沢山伝わってきたのだが、それらが中々昇華できなんだ… ヤバさとか距離とかの関連で「限界」というものに、まずまず触れてはいるし 終わり際に関与もできてはいる。ちと苦しいかもしれないが… あとインターフェイスが綺麗。メッセンジャーとかとも干渉しないのが何とも素敵。 【テメェら全員死刑!!】 守れなかったらとってもデンジャラスなことになる、そんな約束の限界時間に 三者三様で挑み、急ぐ様子を実にバカなノリ(褒め言葉です)で描くお話。 高いテンションに画像演出や各種戦闘アニメを合わせまくって、とにかく クリックして読み進めていくのが楽しめる作風になっている。突拍子も無いヤバい展開も 多数含まれており、こんなんで本当に限界まで間に合うのか!? と 思わざるをえない。気を害しなければスバスバ読み進めれる素敵短編。 剛の者ならギャグにマッチした演出の作り方を学び取れるかもしんない。 特に三者三様の視点と位置がだんだん近くなる後半の展開は、見物である。 それを活かした悲惨な展開の数々も目撃されたし。 【『途』】 「俺が誰かはどうでもいい。旅の共は『天雄槍(てんゆうそう)』の名を持つ槍一本。 今はそれだけで十分だ。」 そんなが門から伸びる三つの道を、己の後悔や絶望が具現化したような光景と共に ただひたすら、進む。進む。そんな作品。 【[/]】ほどではないが、内面系とか作者本人の意志がわかるスキルがないと やはり読解が困難になってしまうシナリオ。「俺」の後悔の念や悲しみの感じは ひしひしと伝わってくるのだが、どうも全体の終わりがパッとこない。 自分なりの答えを導き出すのはちょっと無理だった。二度目の無念… 「限界」に関しては三つの道の果てに、実にそうとも言えるものが待ち構えている。 …しかしこう書いてもベニヤ板氏の考えを汲み取れたかは不明。 本人がトランスして作っていたとかいうオチだったら完全にオテアゲなのだがw なおこの作品、哲学というより叙情的な要素としてみなすべきだという声もあるらしい。 【騎士としての在り方】 SRC学園の治安を守る組織、クルセイド騎士団に新しく属した「内藤高志」少年が 先輩たちとの触れ合いを経て、限界に対する自分の付き合い方や立ち向かい方を 各個たるものにしていく…そんな感じのお話。 読解困難やお題に直撃してるか怪しい作品もある中、こちらも最初のヤツ同様直球路線。 もっとも戦闘パート・会話パートともにダレを感じさせず、無難に〆てくれる。 まぁ、これは最後に回すより途中とかで遊ぶのがちょうどいい話だろう。 【失恋戦隊業恋者】 高校デビューに失敗し、はみ出ものとなり、正体を隠して 「失恋戦隊業恋者」と呼ぶべきようなチームを組んでしまった者たちの暴走劇。 9作の中でもっともシステム的な限界に挑戦してしまった作品。いや、その、まさか SRCでアクションゲームを実現に至らせてしまうその発想に、プレイオンリーながらも敗北した! テーマにシナリオ面で真っ向から取り組む他作品の中で、ここまで進むあたりは鬼才としかw 妙にファミコンチックなだけでなく、効果音にまで凝った通常パート画面も見物。 失恋劇をテーマに取り扱っているので人によってはリアル補正でさらに精神を襲うだろう。 だがしかし、フラグと言えば「 死 亡 フ ラ グ 」というのもあって… それ取り扱っても問題なかった気がするのだがどうだろうか。 総評 お題反映してたと思う度 【失恋戦隊業恋者】>【STAND BY】≧【テメェら全員死刑!!】>【騎士としての在り方】≧【OVER THE LIMIT!】>【『途』】≧【幕間劇】>【[/]】>【夢密室】 楽しめた度 【STAND BY】>【テメェら全員死刑!!】>【失恋戦隊業恋者】>【『途』】≧【騎士としての在り方】>【夢密室】≧【[/]】≧【幕間劇】>【OVER THE LIMIT!】 自分の中では大体こんな感じ。知らなくてもそのシナリオの中だけで楽しめる要素があるか否かで 評価明暗はきっぱりと分かれた感じだろうか。 合わないものばかり遊んでグロッキーになったらという不安はあったが、いざ一気に 遊び倒してしまうとそんなこともないもんだった。人間やってみるもんだ。 ひと夏のある日々に、さまざまな「限界観」を楽しめた。悪くないものだ。 特に上位陣の方々は、もし夢のようなものを抱えているのならば それを潰えさせぬよう頑張って欲しいと思っている。 今作は限界といってもさまざまなものがある。というわけで 真に楽しみたいならば、どんな属性を目当てにするかより 何が来るか楽しみにしてひとつひとつ攻略するのが最善だろう。
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第8回SRC学園シナリオコンペ 主催:マイヤーさん Incomplete Gigas! (マイヤーさん) 巨大ビル建設と変形ロボと集団ドラマのシナリオ。なうびるでぃんぐ。 マイヤーさんが得意とされる全画面表示の画像演出は今回も健在で、とても華やか。 反面、挿入箇所が増えた分、これまでのシナリオより効果的でなくなってしまったかなという気がしました。 今回は群像劇的なお話でしたが、メインとなる一般人側3人の心理描写にくらべて、能力者側各グループはあっさりめに描かれていて、狙って書かれた部分だと思うのですが、ちょっと散らかった感じを受けたり。 それでもこの数のキャラを普通以上に使ってみせるのが、作者さんの技量でしょうか。 何気に戦闘難易度がキツめで、ロボ戦の方は早いうちににユニット性能を把握しておかないと詰むかも。 実は一度詰みました。ヘタクソですもの。 ラストはきれいに落ちましたね。お話はもちろん、ビルも。 激突!!クルセイド学園騎士団VS姫士組ネオユニバース (パンさん) タイトルからして規模が巨大! 偽りないシナリオ。 パンさんのコンペ作品としては今までにないくらい王道を行くシナリオで、簡潔なストーリー、シーン毎に適切に描写される演出、活き活きと動く登場キャラ、どれもが高いレベル。 特にいいなと思ったのは、シナリオごとの別人度合ナンバー1の一文字副長。愛ゆえに改変。 本当に完成度が高いシナリオだけに、戦闘パートがなかったことは残念。 せっかく今回は戦うためのお話だったので、戦闘パートがあった方が自然だったかなあと。 黒幕との戦いまでに加速した勢いは、戦闘を挟んでも死ななかったと思いますし。 そして、このシナリオにも巨大ロボが。あとエロ本皆勤賞更新。 四番隊と巨大なダンジョン (回天さん) 巨大なダンジョンに挑む姫士組隊士の冒険。と思ったらやっぱりいたよ巨大ロボ。 お話そのものは王道で、清々しい内容だったのだけど、会話がほとんど説明セリフで成り立っているというか、毎日顔を合わせているはずの隊員たちがフルネームで呼び合ったり、特にきっかけもなくお互いの心の芯になっているエピソードを打ち明けあうのには違和感が。 戦闘パートは3連戦になるものの、1戦闘が適度な長さで、趣向も凝らされていてよかったです。 後味よい愉快な結末でしたが、騎士団ツートップがこのオチのためだけに配置された感が。 薄暗い地下の底で (俳諧さん) 巨大地下通路を逃走する能力者嫌いの女生徒のお話。 ホラーテイストというSRCシナリオには不向きなジャンルを、効果音や背景画像で効果的に演出されていました。 迎えたエンディングは、ノーマル→バッド→ワーストの順番。 イマイチ分からなかったのが、主人公の境遇というか正体は、分岐ごとに別々のお話なのかな。 お題の意味は、巨大迷宮が舞台であること、能力者とそうでない人間との巨大な確執、かと思ったけど、王道路線の多い中、このシナリオの存在感こそ巨大、だったのかも。 総評 お題が難しかったというか、『巨大』の扱いがテーマというよりは舞台装置に近い印象のシナリオもありましたが、巨大ロボ、巨大迷宮など、正面突破なお題の扱いがみなさん潔かったです。 人間同士の (巨大な?) 確執というのは、すべてのシナリオに共通したテーマでしたね。 どうせなら巨大ヒーローや巨大怪獣の登場するシナリオもありだったかも。勝手なこと言ってるよこいつ。 参加者の皆さん、お疲れさまでした。いつか、私もみなさんと同じ場所に並んでシナリオを発表したいと思いました。 (2010/11/03)
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第7回SRC学園シナリオコンペ 主催:マイヤーさん Change My Resume!! (マイヤーさん) これは実に好かれなさそうな主人公。 自分本位で現実から目を逸らし続けた騎士が、自分が本当に欲しいもののために現実と向き合う話。 毎回思うのですが、マイヤーさんのシナリオは動的な演出もそうですが、静的な演出が細やかですね。 今回でいうなら履歴書。私はああいうレイアウトがホントに下手なので感心するばかりです。 真相への伏線、主人公の心理描写、どちらも丁寧になされているのですが、御手洗が真相を見抜いてから先、ちょっと分かりづらくなってしまった感じも。 主人公が突然、プレイヤーの目線から外れてしまったからかな。 聖乙女へ行こう! (回天さん) お題の扱い方について、変化球・魔球投手が目立つなか、ずばり直球・正統派なシナリオ。 このシナリオのみことくん大人しいな、と思っていたらあのラストシーン。そうだ、それでこそだ。 意外にも分岐なしでお話の結果が不合格なのはこのシナリオだけだったりするのですね。 みことくんの正体を知らない人にはやや唐突なオチだったかも。 双姫剣舞 (Philoさん) 硬質でクセのある文章が目をひくPhiloさんのシナリオ、お話の構成も巧みです。 他人の合格を判定し、実は自分も判定されていたという二重の合格の物語。 シナリオとしてはとてもオーソドックスな作りですが、短編作品にしては登場人物が多すぎるでしょうか。 名前を覚える必要がある重要人物は一握りではあるのですが、一部、ある程度設定を把握していないと分かりづらい描写のあるキャラクターも居たように思います。 主人公の笑顔で閉めるラストシーンは次の物語のはじまりを予感させる短編らしい爽やかな幕引きでした。 エンジ色のエポック (和光佳清さん) タイムリープとタイムパラドックスが複雑に絡み合い、登場人物の半数が自分 (!) という驚きのシナリオ。 このシナリオのSRC学園は本当に直近の近未来なのですね。主人公・裕美先生の生年が1997年。 最初に刺殺された後は、フローチャート付きだと分かったので、わざと死にそうな選択肢を選んでみたり、自筆文字の達筆ぶりに驚いたり。手書きフォントかと思いました。 総集編スペシャル的な作りに、消化不良というかだいぶ強引な部分はありましたが、静的な内容とは裏腹に、作者さんの熱気を正面から感じることができるシナリオでした。 刹木さんがんばる (千早神牙さん) 私はものぐさな性格で、スケジュールを決めて行動するタイプのゲームが苦手なのです。 なんとなく勉強をして、なんとなく材料を集め、いきあたりばったりに調理して出来上がったのは 「多分チョコ」 。 そんなうちの刹木さんはチョコ作りに全力を注ぎすぎて戦闘開始時、いきなり瀕死状態に。 その甲斐あって (?) か、意外にもハッピーな感じのエンディングを迎えられたりして。 お題の在り処に戸惑ったものの、おまけを見たら別にいいような気がした。 桜散る季節に人を妬むということ (俳諧さん) 合格した過去が苦痛である人のお話。 本編シーンが実質、主人公の回想であることの意味合いが薄かったかなあと。 テーマは分かりやすかったし、描写もできていたと思うのだけど、ひとつひとつのイベントが突発的すぎて物語の歯車として上手くハマっていない感覚というか。 合格の定義を問うというか、他人の合否を勝手に決める人間の理不尽、というのははっきり感じました。 最果ての楽園にて (パンさん) 近未来。人類滅亡。残されたアンドロイド。 古典SFを思わせる舞台設定。これをSRC学園に持ち込むという発想に目から鱗でした。 主人公サクヤが回想するかつての穏やかな日々、訪れる別れ、そして新たな出会い、訪れる最期の時。 前回、前々回のパンさんのコンペ作品において、重要な役割をはたしたキーアイテム 「エロ本」 が今回も登場したことに脱帽。 エロ本の記憶さえサクヤにとっては懐かしい思い出の日々のひとかけら……。深い話だ。 そして迎えるエンディング。あの演出と音楽とで、大袈裟でなく感動してしまいました。 その直後、おまけモードのムフフ画像に期待した自分に、私って汚れてんなあと我に返る。 総合格闘武術能力大会 (狼二世さん) 格闘大会が舞台だけど、格闘で武術な感じのキャラや生徒会さえほとんど登場しなかったのは意外でした。 主人公の名前は山田一郎、愛称イッチーでプレイ開始。 新聞部→騎士団と進んで最後の闖入者と決戦。 根気のない私には途中セーブなしで3連戦は心理的に辛かった。 それでも、SP、ENが自動回復するおかげで、詰む、ということはなく、その辺よく配慮されています。 細かい部分だと、補充メンバー選択は、事前にステータスを確認させてくれると安心だったかなあ、とか。 シナリオ面では、主人公の挫折と再起、成長までがイベントとして盛り込まれていて、ここ数回のコンペ作品はシナリオ寄りかギミック寄りか、極端に分かれるイメージがあったのですが、その両方に取り組んだ意欲作、と言えるのではないでしょうか。 ??? (???さん) 第2回コンペ以来の隠しシナリオ (?)、というか完全に別のゲームでホントにビックリ。 なんでシナリオコンペ投稿作品? という疑問があるにはあるのですが、製作4時間、というスピードは筆の遅すぎる私にはとてもマネできない代物です。 元のゲームをクリアできたことのない私にはこのシナリオもやっぱり苦手で、結局クリアできず。 (2010/03/27)
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一部で新しく学園を建てようという声が上がっています。 創設者は新設C学についての情報を殆ど持っていません。 お手数ですが賛同者の方、当事者の方は追記お願い致します。
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SRC学園 SRC学園 SRC島にある三つの学園、聖乙女(せいおとめ)学園・R女学園・クルセイド学園の頭文字をとった総称。 クルセイド学園のみ共学で、聖乙女学園・R女学園は女子校。 三校とも大学院まで備えた超マンモス校となっている。 学園一覧 聖乙女学園 「その時代に生きる女性にふさわしい品性と知性を身につける」をモットーとするお嬢様学校。 R女学園 女子校。進学校で、三校の中では最も偏差値が高い。 クルセイド学園 島内唯一の共学高。自由な校風を持つ。 スポット一覧 行事日程
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なんかプロローグ早いなぁと思ってぼうっと見てたら、一番初めに出てきたキャラアイコンでフイタ。 なんだこのコー○ーの作品に出てきそうな武将は? コイツ本当に学生? と、思ったらなんか普通の顔のやつも出てきてがっかり。 むさいおっさんばかりのシナリオだったら神シナリオとあがめたんだけどな。残念。 一話なのに出てくるキャラ多いなぁ。開始3分で誰が誰だかわからなくなってきたよ。 あー、やり取り見てたら勝手に戦闘突入。げぇ、一話なのに結構敵多いなぁ。 おまけに主役っぽいやつ回避率悪いよ。あっ、串刺しにされて終わった……。 結論 えぇっと、最初に武将っぽいやつのインパクトが全てだと思います。 最初にあれを見せられたら、後はどうでも良くなってしまいました。 というか、ぶっちゃけあいつが主役で三○無双っぽい展開のほうが良いと思った。
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第7回SRC学園シナリオコンペ 作者:SRC学園のなかまたち 配布URL:http //mayr.hp.infoseek.co.jp/Conpe7.html サイト名: 屋根裏の裏 文責者:マイヤー 掲載日:2010/03/27 記事URL:http //d.hatena.ne.jp/Mayr/20100327 感想本文: 【聖乙女に行こう!】 製作:回天さん というわけで今回のコンペの一番槍、回天さんのシナリオ。 聖乙女学園に入学したいとある生徒が、そのための試練に合格すべく奮闘する……と、内容は非常に直球。 作品の長さも短めで構成も非常にオーソドックスではあるのですが、 全体的につくり込み要素が高かった今回のコンペの中で、 シンプルな、お題に即したシナリオで勝負というスタイルは前回と同様評価されるべきだと思います。 欠点としてはこれ非常に指摘が多くなるかと思うんですが、 多少学園に触れているプレイヤーにとってはオチが読めてしまう事。 主役のみこと自体が学園内外でかなりメジャーな存在なので、 そうした予想を裏切るもう一手がほしかった気はします。 とはいえキャラクターの描写や全体のテンポに関しては良好。 シーンの盛り上げ方、自分なりの描き方を心がけると更に質のよいシナリオが作れるんじゃないでしょうか? シナリオ:☆☆☆☆ ギミック:☆☆☆ お題反映:☆☆☆☆☆ 【双姫剣舞】 製作:Philoさん 判定を下す側から『合格』を描いたシナリオ。 治安組織『姫士組』の長、伊佐美千佳が本当にその職に相応しいかどうか判断すべく、 監査役の神楽千歳がひそかに彼女を審査する、という内容。なるほどこれは巧いやり方。 主役を見る立場の人間=プレイヤーとする事で、非常に感情移入しやすくなってます。 登場キャラクターが非常に多い中で、焦点をしっかりこの2人に絞れるのもグッド。 また氏の作品の特徴として芝居がかった台詞回しがあげられると思うのですが、 学生ながらに武闘派路線の彼女らにはこれがよくマッチしてると思います。 全体の作りに関しては文句ないのですが、気になったのがラストでぽっと登場した市山さんの存在。 重要な総括シーンを突然プレイヤーの視界の外から入ってきたキャラでやるのは、 話の説得力からしても少々疑問があります。キャラクターの描写から『この人がこう言うならそうなんだな』と 出来るところを、何故そうなのかを説明するために文章量が多くなってしまう欠点もありますし。 ……と言いつつもおまけにはこの人をチョイス。いや、性格的に使いやすいんで。 シナリオ:☆☆☆☆ ギミック:☆☆☆ お題反映:☆☆☆☆☆ 【刹木さんがんばる】 製作:千早神牙さん 合格と見せかけてバレンタインという、斜め上の時節ネタ。 このバカップルが!! と叫ばずにはいられない、そんなシナリオでした。 起点から終点まで終始ニヤニヤしかねないラブコメをストーリーベースに、全力でギミック勝負に出てます。 料理オンチの少女刹木が2月14日までにチョコを作れるくらいに成長すべく行動を起こすんですが、 そこからは全て作成パート、研究して収集して実際に作ってみて、と全てがプレイヤーの選択にゆだねられます。 故に、ラストは当然マルチエンド。でも全部が全部ニヤニヤ物なのはなんでなんだぜ。 欠点らしい欠点は殆どないんですが、収集品ややれる事の総量に比べて エンディング数が松竹梅の3コースなのは少々残念といえば残念な様な、 けれどコンペ提出物としては丁度いい様な……とまぁ複雑なところ。 裏を返せば非常に面白かったという事なんですがね。 後はお題がおまけ程度なので、そこが惜しかったですね。よい意味でも悪い意味でも一点特化シナリオだといえるかも。 とはいえシナリオの方も起承転結しっかりしてて会話も楽しく読めたりと、作者氏の地力の高さが伺えます。 あとおまけといえば、あの規模の戦闘であのレベルのアニメ演出はあれです、やりすぎです。 だがそれがいい。 シナリオ:☆☆☆☆ ギミック:☆☆☆☆☆ お題反映:☆☆ サイト名: 屋根裏の裏 文責者:マイヤー 掲載日:2010/03/30 記事URL:http //d.hatena.ne.jp/Mayr/20100330 感想本文: 【エンジ色のエポック】 製作:和光佳清 教師を続けるべく、13年前の自分を矯正するという試験を受ける事になった主人公、裕美。 しかし彼女が出会った過去の自分は、まるで記憶とはかけ離れた学生生活を送っていて……と、 主役キャラの固有設定を生かしたタイムトラベルモノのノベルゲー。ついでにマルチエンディング。 1stプレイではなんとかトゥルーエンディングにたどり着きました。 シナリオ自体はお題をしっかり意識したテーマで、タイムトラベルという設定を生かした話の運び方も面白いです。 Talkでなく画像による手紙の描写がそこに華を添えます。 『裕美』という存在の保全=合格、そんな声が各種バッドエンドや描写の端々に見え隠れしてたり。 少々惜しいのは現在の裕美の教師という職業に対しての想いをもう少し掘り下げていってほしかったところでしょうか。 それやるとどう考えても時間が足りないので仕方のないことでしょうか。 他には途中若干状況が分かりづらい場面があった事。手紙であれだけ手が込んでたので、 ここは表を描画して何かしら分かりやすくしてほしかったかも。 さて、特筆すべきはやはりインターフェース。シンプルながら1ヶ月で作ったとは思えない出来です。 右クリ早送り時、若干フェードアウトが遅くなるのが気にはなりますが、 それでもシナリオの雰囲気によくマッチしてます。 ともあれ、全体として見ればとてもよく出来たノベルゲーでした。 SRCのギミックと作者さんの独自性、そして実力が良く出ていたかなと。 シナリオ:☆☆☆☆☆ ギミック:☆☆☆☆☆ お題反映:☆☆☆☆☆ 【桜散る季節に人を妬むということ】 製作:俳諧さん 毎回独自の路線をひた走る俳諧さん作。 今回も合格という明るい話題を敢えて逆の方向に捉えた面白い作品でした。 主役の賽が学園に合格した経緯を彼女の回想という形で綴っているわけですが、 そこに期待や希望なんてものが一寸も存在しません。 作中、終始彼女は善悪両方の『能力者』の掌の上で転がされる憂き目に会います。 そんな境遇こそがこの作品での能力者と一般人の関係そのものといったところでしょうか。 また賽や他の一般人にしても、明らかな偏見や過剰な恐怖心がちらほら見られるというか、 いや、このシナリオ独自設定かもしれませんが、 公式に当てはめると明らかにあり得なそうな状況をさも奴らはそうするみたいな形で描いてる点が。 狙って書かれているならこりゃ大した物です。 ギミックに関しては今回周囲の作品と比べると地味目で、相対的に評価は落ちてしまうかもしれませんが、 皆さんこれが基本的なSRCシナリオだってのを忘れないでください……と言いたくなったり。 まぁそれを差し引いても、作中描写で光る細かな技の数々、 『望まぬ合格』という今回誰も目を付けなかった点に着目した氏の独自性は尊敬に値します。 今後もこういう路線の作品を期待してます。 シナリオ:☆☆☆☆☆ ギミック:☆☆☆ お題反映:☆☆☆☆☆ サイト名: 屋根裏の裏 文責者:マイヤー 掲載日:2010/04/03 記事URL:http //d.hatena.ne.jp/Mayr/20100403 感想本文: 【最果ての楽園にて】 製作:パンさん 既にすっかり常連さんなパンさんのシナリオ。 毎回高レベルの刺客を送り込んでくる氏ですが、今回も良い意味でやられました。 後述する演出技術の高さもそうなのですが、特に眼からうろこだったのが舞台設定。 乱暴な言い方をすれば、雑多な学園の設定を一度全部取っ払っての作品作り。 結果として初見さんが設定に煩わされる事もなく、純粋にドラマに入り込んでいける方法をとってます。 このタイプの欠点として本来の舞台が持つ『らしさ』が失われてしまうという点が挙げられるのですが、 だからこそでしょうか、今回は驚くほどまっすぐな王道ストーリー。 また前々回の『7thDay』や前回の『テメェら全員死刑!』などの伏線や設定をふんだんに使ったシナリオと比較すると面白いです。 主人公サクヤの成長をしっかりと描写し、チテイ人達との交流も頬が緩むくらい和やかに、時に切なく。 そうしてプレイヤーを引きずりこんだ末に、その全てを収束させた上で提示される結末は素でほろりといきそうになったとか。 さて、上記のようにシナリオ面は非常に優れているのですが、 それを2倍にも3倍にも面白くする氏のお家芸、ギミックに関して。 今回の印象を一言で言うと『豪華』。 短~中編くらいのシナリオで使う量の画像演出を一話そのためだけに突っ込んだ、そんな感じです。 その上でシーンを分かりやすくする細かな演出も利いてたりと、描く事と組む事両方の技術を持ちえた人が、 本気を出すとこうなるよ、という見本じゃないでしょうか? とどめにエンディングのBGM。恐らくはこれを持ってくるために色々と奔走されたと思うのですが、 それだけの価値はあると思います。作品の質に負けず劣らずです。 お題に関しては他より更に『成長』が前面に押し出されているような感覚はあったのですが、 『合格』の象徴たる『桜』をうまく使ってるなぁと、細かな点で感心してしまいました。 総括するなら、あえて様々な部分をおまけ程度にとどめ、見せるべき物を絞って叩きつけた作品。 その威力はプレイして肌で感じるべし、といったところでしょうか。 シナリオ:☆☆☆☆☆ ギミック:☆☆☆☆☆ お題反映:☆☆☆☆ 【総合格闘武術能力大会】 製作:狼二世さん 総『合格』闘、つまりはそういう事だ。 比較的キャラ数を詰めた印象のある今回のコンペ作品の中で、唯一といっていいお祭りゲーを持ってきてくれました。 大会を勝ち上がり、味方を増やしつつ名を挙げろ! 分岐もあるよ! ……と、 ある意味コンペの締めくくりとしては上記の【最果て~】と別方向で双璧をなす作品だったと思います。 ワイワイガヤガヤ多種多様なユニットを扱う、単純な楽しさがありましたね。 その分某スパロボの様に主役周りの動きは控えめなのですが、それでも見せ場で活躍したり、最初と終わりをきちんと展開したり、 結構お題に即したドラマが展開されていたと思います。コンペ作品のモブ顔は本当にダークホースです。 欲を言えば戦闘メインのシナリオだったので、名前だけでなく能力に関しても数種選択できる方式が欲しかったかも。 それと若干の難易度調整が欲しかったでしょうか。治安組織の騎士団より情報屋の広耳堂がユニット的に厄介なのはなんなんだろう。まぁ、これを作者さんに言うのは酷ですが。 ともあれ、どうしてもシナリオ面の構築が難しくなりがちなこのテのお祭り作品で、 ドラマもやりつつ騒ぎつつ、と結構良いトコ取りの作品でした。 特化された部分はないものの良いレベルでまとまっていたと思います。 あと製作事情の話になりますが、最終日の修羅場は本当にお疲れ様でした。 シナリオ:☆☆☆☆ ギミック:☆☆☆☆ お題反映:☆☆☆☆ 【???】 製作:??? 作品名は敢えて隠します。締め切り当日に製作を始めたという某氏が滑り込ませてきたブツ。 蓋を開けた瞬間、いい意味でこの人馬鹿だと思いました。 多くを語る事はしませんというか、出来ません。そういう作品故におまけという位置づけにしたのですが、 恐らくプレイした方ほぼ全員が驚愕したんじゃないでしょうか。 未プレイの人は他作品をクリアした後、インデックスを探してみてください。 多分想像通りだったという人はいないはず。 いや本当に予想だにしない作品でした。ちなみに僕は216秒で。 シナリオ:☆ ギミック:☆☆☆☆☆(☆) お題反映:☆☆ 総括: さて、以上でコンペ作品全ての感想を書き終わりました。 今回は非常にかぶりが危ぶまれる内容ゆえに、直接的なお題の使い方は少なかったように感じます。 ある種『成長』というのが一番テーマとして相応しかったかもしれません。 とはいえ多種多様なアプローチ、総じて質の高いシナリオの数々。 プレイヤーを楽しませる、驚かせるというゲームの本質を考えれば大成功と言える回だったと思います。 また、個人的に嬉しかったのは学園在住者の、特に最近シナリオをリリースされ始めたお2人が参加してくださったこと。 現在学園ライターとしては一段落といったところの僕ですが、 後続の人々の活躍というか、こういうものを開催し続ける意味というものを再認識できました。 なんだかえらそうな話になりますがね。