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注意:注意書きが読めない人は今すぐ閉じてください。 内容は汚物無双です。 「ゆゆ?ここはゆっくりできそうだね!」 「だぜ!」 太陽が燦々と照りつける夏の縁側、何処からともなく2匹のゆっくりが現れた。 ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙である。 「ゆっ?おにいさんいたの?」 「だぜぜ?」 2匹が現れるずっと前からこの場所でゆっくりしていた俺に対して、 今気づきました!といった感じでれいむが話しかけてくる。 「いいところにきたね!!おにいさんはとくべつにゆっくりさせてあげるよ!!」 「だぜ!だぜぜ!!」 此方の返事を聞くこともなく、俺をゆっくりさせ始めるれいむ。 それは噂には聞いていたが、実際に目の当たりすると、自分の想像を遥かに超えていた。 「うんうんするよ!かわいい!かわいい!れいむがうんうんするよ!!!」 そう言ってれいむは、黒くてもっさりとした塊を、顎のしたからひりだした。 黒い塊の前でどや顔を浮べるれいむ、キラキラした瞳でその塊を見つめるまりさ。 れいむは俺に、汚物そっくりなその塊を食べるよう進めた。 「さあ!おたべなさい!!!」 暫しの間、沈黙が続く。 「だっぜっ!だぜだっぜだぜ!」 れいむの言葉を受け流してゆっくりしていると、 まりさが汚物そっくりな塊に齧り付いた。 れいむはそれを満足げに見つめている。 まりさが食べ終えるのを見ると、れいむはまりさに向ってこう言った。 「こんどはまりさがゆっくりさせてね!!」 「だぜ!」 快く引き受けたまりさは、れいむと同じ様に汚物そっくりな塊をひり出した。 プリッ 「む~しゃ♪む~しゃ♪しあわせ~!!」 笑顔で頬張るれいむ、満足げに見つめるまりさ。 次は再びれいむが汚物をひりだし、その次はまりさ、代わる代わる汚物をひりだし続ける2匹。 気がつけば地面はこびり付いた汚物と食べ残しの粕で真っ黒に汚れていた。 それでもなお、2匹の相手をゆっくりさせてあげるという行為は続いた。 プリッパクっ プリッパクっ プリッパクっ プリッパクっ プスッパクっ 暫くして、れいむの体に異変が起こる。 「ゆゆ?うんうんがでてこない!!でてきにくいよおおお!!!」 声を荒げて此方に振り返るれいむ、汚物そっくりな塊をひり出せない事に腹を立てているようだ。 「おいぃ!じじぃ!!うんうんがでてこないぞ!!!!おばえのぜいだ!!どうにがじろぉおお!!!」 れいむの罵声を聞き流しながら、 かの有名なあの人はこんな異変でも解決に来てくれるのだろうか? そんなことを考えていると、れいむは更に声を荒げて言った。 「ぼういい!ゆっぐりでぎないじじぃばどっどどじねぇ!!!ごごがらぎえろぉお!!!」 丁度用事もあったのでれいむをそのままにして出かける事にする。 「ぼういい!うんうんはあじだにずる!!ばりざ!ずっぎりずるよ!!どっどどぎでね!!」 後にした部屋からはれいむの怒号が聞こえてくる。 玄関にゆくと、そこにはコソコソと逃げ出そうとするまりさの姿があった。 まりさは、此方に気づくと短く一言だけこう言った。 「だぜ」 まりさ曰く、れいむのうんうんに飽きたたのでコッソリ逃げ出すそうだ。 森を越え、隣町で心機一転、新たなゆっくりを探すそうだ。 玄関から外にでて、まりさに続き俺も家を後にする。 家に残るのはれいむ一人である。 「ばりざ!!ばりざ!!!はやぐぎでね!!!!」 「ばりざ!!ばりざ!!!」 「ばりざあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 「ずっぎりぃぃぃいいいいい!!!」 byゆっくりのあねきィィィィィィ!の人 このSSに感想を付ける
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前 次の日、俺は親ゆっくり達のお互いを罵る罵声と、それを止めようとしている姉妹たちの叫び声で目が覚めた。 「なんでまりさがゆっくりねてるの!?れいむとあかちゃんのためにゆっくりしないでみはってくれないなんてひどいよ!!!!!」 「うるさいんだぜ!!まりさはいっしょうけんめいみはってたけどつかれちゃっただけだぜ!!」 話が見えてきたぞ、多分寝ずの番をすると言っていた親まりさがぐっすり眠っているのを朝起きた親れいむが見つけて喧嘩になったんだろう。 三日前まではあんなに仲が良かったのにね、それにしても俺も含めてお前等の子供はまだ赤ちゃんなんだから喧嘩なんて見せちゃダメだろ。 「「おかーしゃんたちゆっくちちてね!!」」 あー止めとけよ、親れいむも親まりさもイラついてるんだからそんなこと言うと。 「ぷんぷん!!!うるさいんだぜ!!!あかちゃんたちはしずかにしてるんだぜ!!!!」 「「ゆゆ!?ゆぅ~‥」」 「あかちゃんたちにどなったね!!!れいむおこったよ!!!!まりさはあかちゃんたちにゆっくりあやまってね!!!」 「みんなとってもうるさいんだぜ!!!!!まりさはおこったんだぜ!!!!」 あーあ、親同士の喧嘩に油注いじゃったよ。 親れいむも親まりさも、お互いのことを睨みあう。 俺の姉妹は可哀想に、眼に涙をためてぷるぷる震えてやがる。 十秒は経っただろうか、親まりさは巣の入口から外に出て行こうとする。 「まりさどこいくの?!れいむとあかちゃんたちにあやまってないよ!!!」 「…うるさいんだぜ!!‥しばらくそとのくうきをすってくるからそのあいだれいむたちははんせいしてるんだぜ!!」 そう言うと親まりさは外に出かけて行った。 「ゆぅえぇぇぇん!!!ゆぇぇぇん!!まりしゃおかーしゃんのばきゃ~!!!」 「ぷきゅぅぅ~!まりしゃおかーしゃんいじわるだよ!!」 「あかちゃんたちないたりおこったりしちゃゆっくりできないよ!!!まりさのことはいいからみんなでゆっくりしようね!!」 泣きだす姉れいむに膨れて怒る妹まりさ、意外な事に親れいむは地団駄を踏んだり、眼の前にいない親まりさの悪口を言うことなくゆっくりしようと言っている。 「まりさはしばらくしたらおいしいものをもってごめんなさいしにくるよ!!それまであかちゃんたちはれいむとゆっくりしようね!!」 だそうだ、親れいむが言うには親まりさは気性こそ荒く乱暴者で喧嘩は今までも沢山してきたが、 遅くとも喧嘩の次の日には、花や綺麗な小石や美味しい虫に木の実といったゆっくりできるものを持って帰ってくるそうだ、ちょっと意外だな。 その後、しばらく俺はお歌の練習という名の酷い虐待を姉妹たちと一緒に受けることになった。 「ゆぅ~♪ゆ!ゆぅぅ♪ゆぅ~ゆぅ~♪」 「「ゆぅ~♪ゆ!ゆぅぅ♪ゆぅ~ゆぅ~♪」」 「ゆーゆ!ゆゆーゆー!」 「まりしゃおねーちゃんちゃんとうたっちぇね!!じょーじゅじゃないよ!!」 「まりしゃとっちぇもへただよ!!ゆっくちまじめにうたっちぇね!!」 体はゆっくりになっても感性は人間のままだったようだ、ゆっくりの歌は生前と同じように聞いていても不快なだけだ。 それを歌えと言われてもうまく歌えるはずがない、俺のへたくそな歌に姉妹たちは耐えられなかったようださっきから俺に向かってうまく歌え、真面目に歌えと言ってくる。 「ゆ~…たしかにちょっとじょうずじゃないね!!でもまりさはれいむとまりさのあかちゃんだよ!!すぐにじょうずになるからゆっくりしてね!!すーりすーり♪」 「ゆ~まりしゃおね~しゃんだけじゅるいよ!!まりしゃもしゅーりしゅーり♪」 「れいむもしゅーりしゅり♪」 「ゆぅ~♪みんなあまえんぼうだね!!すーりすーり♪ゆっくりしてね!!」 俺は母れいむや姉妹に頬擦りされながら、この不快なスキンシップ合戦が早く終わってくれないかなと考えていた。 「とってもすっきりしたいわ!!ありすのあいがほしいゆっくりのおうちはここね!!!」 唐突に巣の入口からそんな声がした、振り向くとそこにはギラギラした血走った眼に、だらしなく開いた口から涎を垂らしているゆっくりありすが一匹いた、絶賛発情状態と言ったところか。 体は親まりさと同じくらいの大きさで親れいむより一回りほど大きい、幸いにも俺の姿は親れいむに隠れて見えていないようだ。 「ゆぅ?みたことにゃいゆっくちだね!!ゆっくちちていってね!!」 「おねーしゃんゆっくちちていってね!!」 「ゆぅ~♪とってもとかいはなあかちゃんにかわいいれいむね!!みんなありすがたっぷりすっきりさせてあげるわ!!」 親れいむの影から出てありすにニコニコ笑いながら挨拶をする馬鹿な姉や妹は放っておいて、俺はありすに見つからないように慎重に物陰に身を隠してこっそり様子をうかがう。 親れいむや姉妹のゆっくりがレイプされるのは面白そうだが、ありすにレイプされるのは御免だからね。 「ぷくくぅぅ!!あかちゃんたちおかーさんのうしろにゆっくりかくれてね!!!ゆっくりせずにいそいでね!!」 「ゆぅ?なんでおかーしゃん?」 「おかーしゃん!!ちゅっきりってなに?」 「いいからゆっくりせずにかくれてね!!ありすはゆっくりできないゆっくりなんだよ!!!」 「はぁはぁ…つんでれなのね!!!れいむかわいいわ!!!ありすとすっきりしましょうねぇぇぇぇ!!!!!」 親れいむはありすに対して体を膨らませながら威嚇するが、ありすはまるで動じていないむしろ興奮して親れいむに突撃していった。 親れいむは突撃してきたありすをゆっくりにしては軽やかともいえるステップでかわして、体当たりを仕掛ける。 「ゆぅぅぅ!!!!ゆっくりでてってね!!!!」 「びゅぅ‥つんでれはかわいいよぉぉぉ!!!!でもすなおなほうがかわいいよぉぉぉぉ!!!!!すっきりさせてすなおにしてあげるからねぇぇぇぇ!!!!!!!」 「やめてね!!れいむはありすとすっきりなんてしたくないよ!!!」 親れいむの渾身の体当たりはありすの情欲を燃え上がらせるだけだった、ゆっくり同士の喧嘩において体格や体重は、単純なテクニックやスピードよりも大きなウエイトを占める要素だ。 体格がありすより一回り小さく、素早く動けるが体重の軽い親れいむは喧嘩はからっきし苦手だった。 つまり親れいむに百戦錬磨のレイパーありすを倒すことなど不可能だった。 ありすは少し口から垂れたカスタードを舌で舐めとると、親れいむに圧し掛かって体を小刻みに振動させながら頬ずりをし始めた。 無論親愛の表しているわけでもなんでもない、親れいむをレイプしているのだ。 「ゆぁぁぁ!!!!!れいむのほっぺもっちもちのつるつるだよぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」 「ゆ゛ぅぅぅぅ!!!!!!やめて!!!やめて!!!!!ぎもじわるいよ゛」 「おきゃーしゃんいやがっちぇるよ!!ゆっくちやめてね!!」 「ぷくぅぅ!!おきゃーしゃんをいじめるとれいみゅおこりゅよ!!」 体中から甘ったるい匂いのべとべとした液体をまき散らしながら、嫌がる親れいむに体をこすりつけて涎を垂らしながらぶるぶる震えている様は、こう背筋にゾクッと寒気が走る物がある。 人間だったころはありすのレイプをする姿を見て滑稽だと笑ってみていたが、ゆっくりになった身で改めて見ると恐怖と強い生理的な嫌悪感さえ感じる。 「ゆほほほほぉぉぉぉぉぉ!!!!!!れいむきもちいいよ!!!!んほぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!すっきりぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!」 「やべでぇぇぇ!!!!!!でいむずっぎりじだくなぁいぃぃ!!!!!!んんんん!!!!!!!ずっぎっりぃぃぃ!!!!!!!!!」 ありすの一方的で激しい愛撫ならぬバイブは、れいむの体力をどんどん奪っていき強制的にすっきりさせ、頭に望まぬ子供を生やすことになった。 親れいむは疲れ切った体から、栄養を頭に生えたありすの子供達に吸収され見る間にやつれていく、ちょっとしたスペクタクルだ。 「ゆぅ…ゆぅぅ‥とってもくるしいよ…ゆぅぅ…まりさぁ…」 「ありすはまだまだすっきりしたりないわ!!!!そこのあかちゃんたちもありすのあいをわけてあげるわ!!!!!!!!」 「ゆぅぅ!!!!ゆっくちやめてね!!!」 「こっちにこないでね!!!!」 親れいむがありすにレイプされるのを震えながら固まって見ていた姉れいむに妹まりさは、自分達をありすが親れいむと同じ目にあわせようとしている事に気づいて必死に逃げようとした。 しかし素早く近づいたありすに圧し掛かられ、二匹仲良く動きを封じられる。 「んほぉぉぉ!!!!ろりっこかわいいよ!!!!!!ありすがはじめてになってあげるよぉぉぉぉぉ!!!!!!!」 「ゆぇえ…!!くるちいよっ!!ゆっくちどいてね!!!」 「びゅぶ!!!ゆぅ…うぅ~…」 成体のありすに圧し掛かられて、妹まりさも姉れいむも苦しそうだ、特に姉れいむはありすの圧力で口からぼたぼた餡子を吐き出している。 「ゆぅぅぅ!!!!それじゃあいくよぉぉぉ!!!!!!んほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」 「ぎもぢわりゅいぃぃ!!!!!!おがーしゃんだじゅげでぇっぇぇ!!!!!!」 「びゅえぇ!!ぇぇうぇええ!!!!」 「やめて…あかちゃん‥いじめ…ないでね…」 18禁レベルの顔で奇声を上げながらぶるぶる震えて粘液をまき散らすありす、粘液まみれになって泣きながらもがいている妹まりさに、体を圧迫されて液状になった餡子を吐きながら白眼を向いている姉れいむ。 そして眼の前でありすに犯し殺されそうになっている娘たちを泣きながら見つめている瀕死の親れいむ、苦しむゆっくりを見るのは最高だ俺はこの為に生きてるんだよ。 こいつ等を見ていると、俺の饅頭で出来た体が餡子の中心からほっこり暖かくなってきて、本当に安らかで穏やかな満ち足りた気分になる、あぁ~これがゆっくりするということなのか。 「んほぉぉぉ!!!!れいむもまりさもぎもぢいよぉぉ!!!!すっきりぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!」 「いやぁぁぁ!!!!ゆっくちできないぃぃ!!!!!ちゅっぎり!!!!!!」 「ぎゅえ!!!…えぇ!!…ぇぇ」 ありすは姉れいむと妹まりさですっきりすると二匹からどいた。 「ゆっくち…ちた‥かった‥よ…」 ありすの退いた後には真っ黒く干からびた姉れいむと、口とありすの圧力で底部が裂けて出来た傷口から餡子を流して絶命した妹まりさしか残っていなかった。 「ゆっくりきもちよかったわ!!ありすはせかいじゅうのゆっくりをすっきりさせてあげなきゃいけないからもういくね!!ありすのあかちゃんをゆっくりしたこにそだててあげてね!!」 ありすは満足そうな顔でそういうと巣の外に出て行った。 清々しいほどのヤリ捨てだな、まぁ頑張ってゆっくり達に可愛い赤ちゃんを授けまくってくれ、応援してるぜ。 「ゆぅぅ…あかちゃん…れいむのあかちゃん…」 親れいむは黒く干からびてしまった姉れいむと妹れいむの死骸の傍に、這って行こうとしてはいるようだが頭の茎に栄養を吸い取られているのでそれも叶わない。 茎に実った四匹の赤ちゃんゆっくりは全員ありすだが目を覚まして体を揺らし始めている、レイプ型出産のゆっくりありすは茎に実った赤ちゃんの成長が早い、そろそろ生まれてくるのだろう。 さてこの親れいむは絶望しきって泣いているが、俺が実の娘がまだ生きていることを知ったらどんなに喜ぶだろうか?やっぱり俺を産んでくれた大事な母親だ、親孝行してやろう。 俺は物陰から飛び出て親れいむに駆け寄ってやる。 「お母さん大丈夫?」 「ゆぅ!?まりさ!!まりさいきてたんだね!!!ゆぅぅ…しんでいったあかちゃんと‥おかあさんのぶんまでゆっくりしてね!!!!!」 親れいむは大粒の涙を流しながら体を震わせている、よほど死ぬ前に俺の生存が確認できたことがうれしかったようだ。 さて感激と安堵の涙を流している親れいむの頭の上の種違いの我が姉妹、ありす達は親れいむの感激の涙とともに茎から落ちた。 「ゆぅぅぅ!ゆっくちちていってね!!」 「ときゃいはなありしゅだよ!おかーしゃんゆっくちちてね!!」 「おねーしゃんゆっくちちてね!!」 「おかーしゃんゆっくちちてるね!!」 地面に落ちるなり俺と母親に挨拶をする妹ありす達、なかなか元気で礼儀の良い子たちじゃないか。 しかし、そんな素直な姉妹達を親れいむは嫌悪と侮蔑に満ちた目で睨みつけていたが、憔悴しきって死相の浮かんだ顔にふと暗い笑みを浮かべて俺を見るとこんなことを言ってきた。 「ゆぅ‥れいむ…ありすはみんな…ゆっくりできないこだよ…だからありすをつぶして…おかあさんに…む~しゃむしゃさせてね」 なるほどありすに奪われた体力はありすで回復しようということか、優しくて純情な赤ちゃんまりさにそんなことを頼むなんて悪い親だな、 第一それだけ衰弱してちゃ赤ありすの四匹食ったとしても、助かる可能性は二~三割だ、それなら普通は子供を助けるよな。 「ゆぅ?む~ちゃむちゃってなに?」 「ぷきゅぅ~!ありちゅはゆっくちしたこだよ!!」 「おかーしゃんおにゃかへったよ!!」 「ここはときゃいはなおうちね!!ゆっくちちゅるよ!!」 「まりさ…ゆっくりしないで…ゆぅぅ…はやくありすたちをつぶしてね」 母れいむは心底この可愛い四姉妹を嫌っているようだ、頭に生えた茎をこの四匹に与えることは絶対にないだろう、それならこの姉妹は何を食べればいいんだ? 硬いものは親が柔らかく噛み砕いたものでなければ食べられないし、目の前の親れいむは息も絶え絶え、親まりさはいつ帰ってくるかもわからない その間この可愛い妹達にお腹を空かせたまま、死んだ親れいむと寂しく過ごせというのか?姉として俺はそんな事は出来ないな。 この姉妹達は確実に親れいむに愛されていない、帰ってきた親まりさに愛してもらえるかどうかは分からないが、この世に生まれおちた瞬間を祝福されず喜ばれない、それはどれほど辛いことだろうか? その上にこの子達はお腹を空かせているのだ、心はともかく、せめてお腹だけでも満たしてやろうじゃないか。 俺は覚悟を決めると親れいむの前に立ち姉妹達に向かって、おもてなしの真心をこめてある宣言をする。 「さぁ、お食べなさい!!」 次の瞬間俺の体は二つに裂けた、不思議と痛みはなくポカポカと体が温かい。 何故唐突に俺の体が二つに裂けたかというと、妹ありす達に向かって、お食べなさい宣言をしたからだ。 お食べなさい宣言とは、ゆっくりが自らの意志で心から相手に食べてほしいと思った時に言うことで自ら命を絶ち、相手に自分を食べてゆっくりしてもらうための行為だ。 無論自己中心的なゆっくりがこの行動をとることは殆ど無く、老いて死期を迎えた飼いゆっくりや、本当に稀にだが越冬中に子供や連れ合いに自らの体を食べさせるためなど、 本当に稀にしかこの行動は起こらない、しかしその分、さぁ、お食べなさいをされてそのゆっくりを食べないことはそのゆっくりに対する最大級の侮辱となるのだ。 「ゆぅ!!!おねーしゃんがふたちゅになったよ!!ありちゅはいただきまちゅちゅるよ!」 「おねーしゃんゆっくちちたんだね!!ありしゅもゆっくちいきるよ!!」 「おたべなしゃいされたらゆっくちいただきましゅするよ!!」 「ありちゅはゆっくちおねーちゃんをたべりゅよ!!!おねーちゃん!!ゆっくちちてね!!!」 妹ありす達は俺の死に目元を潤ませながらも、自分達のために死ぬことを選んだ優しいお姉ちゃんの尊い志を汚さぬように、俺に感謝して俺の皮や餡子を食べ始めた。 まぁ、たった3日しか生きていない身だが、なかなか楽しい饅生を送れた、せいぜい味わってゆっくり食べてくれ。 「ゆゆゆゆゆゆ!!!!!????あかちゃんなにしてるのぉぉぉぉ!!!!!!!!ゆうぇぇぇぇ!!!!ゆっ~あぁぁぁっぁぁっぁああ!!!!!!!!!」 俺の後ろにいる親れいむは絶望の叫び声をあげている、背中に生温かいものがかかるこれは多分液状の餡子だ。 自分の可愛い赤ちゃんが、自ら進んでありすとの間に出来た忌わしい子共達に食われているのだ、そりゃ餡子も吐きたくなるだろうな。 最後に残ったたった一つの希望、まりさとの間に生まれた可愛い子供がゆっくり生きて大きくなる、 そんなささやかな希望さえ打ち砕かれて、口から餡子を吐きながら慟哭する、そんな死ぬ間際の親れいむの顔が見れないのが残念だ。 「むーちゃむちゃ!!とってもゆっくちできるあじだよ!!」 「まりしゃおねーしゃんゆっくちありがとね!!!」 「ありちゅはおねーちゃんをたべて!!ゆっくちちたとかいひゃになるよ!!」 「おねーちゃんはゆっくちできるよ!!ありちゅはきっととかいひゃになるからゆっくちあんちんちてね!!」 さて俺の妹達はというと、目からぽろぽろ涙を流しながらも、ゆっくり俺の餡子を飲み込んでいる。 餡子が減ってきたせいか、眼が霞んで眠気がゆっくり襲ってくる、俺はどうやら本当にこれから死ぬようだ。 それにしてもお食べなさいで死ぬのはこんなにも満ち足りた死なのか、痛みもなくただ温まった体にゆっくりと眠気が降りてきてまるで縁側で日向ぼっこをしながらまどろんでいるような気分だ。 短かったがなかなか楽しい饅生だった、しかし少しだけ心残りがある親まりさの事だ、俺は親まりさが家に帰ってきてこの光景を目の当たりにする所を見る事が出来ないのが悔しい。 家に帰ると番いと可愛いわが子達の苦悶に満ちた形相の死体を見つけるだろう、勿論家族を殺した憎いありすの子供たちも見つける。 どれ程親まりさは苦しむだろう?悲しむだろう? そして何より親まりさは妹ありす達をどうするんだろうか、怒りにまかせて踏みつぶすのか敵の子共とはいえれいむの赤ちゃんでもあると育てるのだろうか? 俺達の死体と妹ありす達を見ながら、苦しみ葛藤する親まりさを死にゆく俺はじっくり観察できないのが実に心残りだ。 さて、本当に俺は死ぬようだ、俺の記念すべきゆっくりとしての饅生一回目が終わる、かなり不純な動機とはいえ俺はこの身を妹達に食べさせた。 つまり自己犠牲の精神でゆっくりを助けたのだ、これであの閻魔様も俺の地獄行きを考え直してくれるといいんだが。 まぁ、今はそんなこと考えても意味はない、せいぜい後二回あるらしいゆっくりとしての生を虐待ゆっくりとして楽しむとするか。 俺は瞼を静かに閉じ、妹ありす達のしあわせ~の声を聞きながら意識を手放した。 「むーしゃ!!むーしゃ!!しあわせー!!」 俺が目を覚ますと、俺の下で砂糖を舐めているゆっくりれいむがいた。 死んだらすぐにゆっくりに転生するのか、なかなか面白いな。 どうやら今度の俺の体はゆっくりれいむらしい、また普通種か…やっぱりゆふらんとかきめぇ丸に生まれたかったんだが仕方ないな。 それにしてもここは台所の様だ、こいつは飼いゆっくりだったのだろうか? しかしそれにしては体が薄汚れている、嫌な予感がする。 「おい、何してるんだ貴様?」 俺の目の前に眉間に青筋の浮いた強面お兄さんがいる、明らかに怒っている。 「ゆゆ!!おにいさんここはれいむのゆっくりプレイスだよ!!!ゆっくりしていってね!!!」 お母様目の前の素敵なパンチパーマの御人を挑発なさるのは止めていただけないでしょうか? 「おうおうおう!!!!人の家荒らしといてなんじゃそりゃ!!!虐待じゃぁぁ!!!!!!!」 こっちにこないでくれ!!!!助けて愛でお兄さん!!!! BYゆっくりな人 続 このSSに感想を付ける
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マンションの火事 僕はゆっくりを飼っている、ゆっくりれいむの子供だ、といってもまだ赤ちゃん言葉も抜けていない幼いゆっくりなのだが。 大きさはゴルフボール程で、手のひらにのせると湯たんぽのように暖かい。 さらさらな黒い髪はとても撫で心地が良く、ぱっちりとした両目はいつも好奇心に満ちている。 れいむは嬉しい時はぽよんぽよんと飛び跳ね、悲しいときはもみ上げをたらしてしょんぼりする。 いつだって思っていることを体全体で表現するれいむは見ていて面白くもあり、癒されもした。 僕はれいむの事は家族だと思って大事にしている。 といっても、不必要に高い贅沢な物を食べさせたり、何でも言うことを聞いて甘やかし放題するわけではない。 躾は厳しくしている、例えばしーしーとうんうんのルールだ。 「ゆっ…ゆっ…」 ティッシュを咥えて、小さな黄色い水溜りに這って行くれいむを見つけた僕はれいむを問いただした。 「れいむ」 「ゆっ!お、おにーしゃん」 僕に見つかりれいむはティッシュを口から落とす。 「またトイレまで間に合わなかったのか?」 「ゆっくりごめんにぇ、いまふゅ〜きふゅ〜きしゅるから」 僕はれいむの咥えていたティッシュで手早く床を拭く、うんうんのお漏らしをしなくなったのは良いが、しーしーのお漏らしは一向に直らない。 れいむはまだまだ小さくて幼い、躾のされない野良がどこでもしーしーうんうんする事を考えれば自分で汚した場所を綺麗にしようとするのは良いことだ。 しかしこのもらし癖というか、水や食後のミルクを飲みすぎて遊んでいる最中に催してしまい、その場でしてしまう癖は絶対に直さなくてはならない。 ゆっくり用のおむつを卒業したいと言い出したのはれいむだし、ゆっくりカフェや公園で友達のゆっくりと遊ぶ時に粗相をしては恥ずかしいだろう。 「れいむ、言ったよねお漏らしはムシケージって」 「ゆっ、ごめんなしゃい!むしけーじはやめちぇ!」 出勤時間も迫っていたし、僕はれいむの髪飾りをひょいと掴んでムシケージの中にそっと置いた。 ムシケージと言うのはテーブルの上に置いてある、トイレ変わりの脱脂綿を置いた虫取り籠の事だ。 お漏らしをしたれいむは部屋でボールやミニお払い棒で遊ぶ事が出来ず、この小さな部屋で僕が帰ってくるまで反省をしなくてはならない。 「おにーしゃん!ゆっくちできなきゅてやじゃよ!」 「お漏らししたんだからしっかり反省しとけよ」 僕はムシケージの中にれいむのご飯のゆっくりフードを撒いてから部屋を出た。 れいむが少しかわいそうとも思いながら、マンションのエレベータで5階から1階まで降りる。 会社は歩いて五分の所にあるゆっくり寝れるから良いなぁ、そんな事を思いながら僕はマンションに背を向けて会社に歩いていった。 一方のれいむはムシケージの中でゆっくりフードを食べていた。 このトイレ変わりの脱脂綿とゆっくりフードしかない場所にずっといるのがれいむは嫌だった。 「む〜しゃむ〜しゃ、しょれなり〜」 いつもはおいしいご飯もこの小さな部屋の中ではその味は格段に劣ったものになっていた。 「ゆっ、むじゅむじゅしゅる!」 食事の最中、催したれいむは脱脂綿までゆっくり這って行って、目の前の白いトイレにしーしーをかけた。 「しゅ、しゅっきり〜♪」 きちんとトイレに間に合ってれいむは少し誇らしい気分になった。 (れ〜むはこどみょのままじゃにゃいよ、ゆっくりおちょなになりゅんだよ) 「おに〜しゃんほめちぇくれるね!」 ウー!カン!カン! 「ゆっ?」 その時窓の方から聞いたことの無い奇妙な音が聞こえてきた。 「ハァ!ハァ!大変だ!」 僕は家に向かって走っていた、TVのニュースで僕の住んでいるマンションが燃えているのを見たからだ。 僕は仕事もほっぽり出して走っている、会社から家まで徒歩五分の場所にあるから、僕はすぐにマンションにつけた。 平日の昼間に火事見物としゃれ込む野次馬と一緒に火の出ているマンションを凝視する。 火元はマンションの六階の一室だった、その部屋からは煙がもうもうと上がり炎が燃え盛っている。 「六階か……」 良かった、いや良くは無いんだが、僕が住んでいるのは五階だ、寝煙草やら何やらで火を起こしたのは僕ではないようだ。 TVのニュースを見たときは僕の部屋から火が上がったのかと驚いたが、どうやら火元は僕の部屋の真上だったようだ。 気が動転して自分の部屋が燃えていると思ってしまったんだ。 消防車が6階の部屋に放水を始める、消防車の生消火活動を見るのは初めてだ。 「思ったより勢いあんな〜」 ホースから凄い勢いで水が放出されている、鉄砲水のようだ。 僕はしばらく見学してからその場を去った。 マンションの五階に住む男が去ってから、野次馬の一人であるニートが、フリーターの友人に声をかけた。 「水すごい量だよな〜」 「あぁ、あんくらいやんないと消えないんだろうな」 「下の階の奴はかわいそうに」 「どうして?」 「わからねぇか?あんだけ大量の水が上の階に流し込まれてるんだぜ、雨漏りなんかよりもっと酷い事になるぜ」 「そうなるのか、下の階の奴が帰ってきたら部屋はびしょ濡れ、家電は全滅いやそりゃ可哀想になぁ」 二人の会話をマンションの五階に住む男が聞くことはなった。 その頃、消防士達による懸命な消火活動が行われている六階の真下の部屋。 れいむは外から聞こえる、今までに聞いたことの無い轟音でゆっくりできないでいた。 「しじゅかにちてよ〜!ゆっくちできにゃいよ!」 不快で大きな音をたてる物が、消防車で今自分のすぐ上の階に大量の水をぶちまけているとはれいむは知らない。 そんなれいむの頭に水滴が一滴落ちてきた。 「ゆっ!ちゅめたい!」 れいむが上を見上げるとクリーム色の天井に小さな染みが出来ている。 「ゆゆ?」 不思議そうに見つめるれいむにもう一滴水滴が落ちてきて、口の中に入った。 「ゆふゅ!ぺっぺっ」 口に入った塗料の混ざった不味い水を吐き出すれいむ。 また一滴水滴が落ちてきた、れいむは慌ててその場所から離れる。 ぴちょん…ぴちょん…水滴は等間隔に落ちてくる。 「ゆゆ〜あめしゃんにゃの?じぇもおうちにいりゅよ?」 雨漏りを知らなかったれいむは雨が降っているのかと思った、しかしこんな変な降りかたをする雨は始めてみる。 れいむはムシケージの中に落ちてくる水滴だけに気を取られていたが、部屋のあちこちでぽたぽたと天井から水滴が垂れ始めていた。 最も、救急車のサイレンでその音はれいむには聞こえないし、例え聞こえたとしても何も出来ないが。 れいむはとりあえずムシケージの隅のほうに這って行き、自分が濡れないようにした。 しかしぽたぽたと一滴ずつ落ちていた、雨漏りの水は二滴になり三滴になり、水道の蛇口をゆっくりと開けるようにその量は多くなっていった。 ムシケージの真ん中には水溜りが出来始め、部屋の所々でも天井から降ってくる水滴は多くなっていった。 「ゆ、ゆっくちできにゃくなるよ!」 今やムシケージには水滴が落ちてくるではなく、ちょろちょろと水が降ってくるようになっていた。 ゆっくりは殆どの種が水に弱い、幼いれいむも飼い主のお兄さんから水場には決して近づかないように言われていた。 「!ゆっくちにょむよ!」 水が降ってくるなら飲んでしまえば良い。 殆ど足元まで水が迫ってきて、事の重大さがなんとなく分かってきたれいむはちゅるちゅると足元の水を吸い始めた。 「ご〜きゅ…まじゅいよっ!ぺっぺっ」 塗料の混ざった水はまずい、れいむには飲むことなど出来なかった。 その間にもだんだんとムシケージの中の水かさは上がっていく、底部を浸す程度だった水かさが口のすぐ下まで上がるのには一分もかからなかった。 「ゆゆ〜!ゆっくちやじゃ!あめしゃんやんじぇね!」 れいむのぱっちりとした二つの目からぽろぽろと、砂糖水の涙が流れ、ほんの少しだけムシケージの中の水かさがまた増す。 「やじゃ!おみじゅやだぁ!ゆびぇ!みじゅやだ!」 水かさがついにれいむの口にまで達した、底部の中心を使い、跳ねる時のようにして口を少しでも上の位置に持っていこうとする。 しかし努力もむなしく、すぐに水かさはれいむが精一杯背伸びした口元の位置を越えてしまった。 「ゆぼっ!ゆべっ!がぼっ!……!!」 水の中で口を開くたび気泡が出て行く。 ゆっくりは呼吸をしなくても生きて行けるが、このまま水の中に漬かっていれば体がぐずぐずになって死んでしまう。 れいむはムシケージから脱出することを決め、目のすぐ下まで水かさの増したムシケージの中でれいむは底部を動かし、透明なガラスの壁に体当たりする。 ちゃぷちゃぷと、れいむの運動でムシケージの中にたまった水が揺れるだけでヒビも入らない。 この薄い壁さえ壊せれば水の中から脱出できる、死にもの狂いのれいむは一センチもない透明な壁を破るため水の中で底部に力を入れて体当たりを続けた。 「……!!……!!!」 それがいけなかった、水の中でまだ幼く皮も薄いれいむが暴れまわったせいで、厚い底部の皮と口の下の柔らかい皮の境が破けて中のあんこが出てしまった。 痛い、痛い、れいむは水の中で叫ぶ、痛みのあまりしーしーをもらしてしまう、れいむが身をよじったため傷口が広がりさらなる痛みをれいむ与える。 すでにムシケージの中の水かさはれいむの頭の遥か上を行き、ムシケージからあふれ出していた、天井には無数の雨漏りが出来て、水道の蛇口を捻った様に塗料の混じった水を部屋の中に撒き散らしていた。 「……!!……!!」 れいむは顔をくしゃくしゃにしてガラスの向こうを見ていた。 テーブルの上は確かに濡れてはいるが、ずっと快適そうだ、このままこの中に入れば大変なことになってしまう。 れいむの皮はふやけて柔らかくなり、口の下に出来た裂け目は大きくなって体内の餡子に水を吸わせていった。 そしてれいむの寒天の目玉も硬さを保てなくなって来た。 徐々にゆがみぼやけていく視界に恐怖するれいむの口から一本の歯が零れ落ちる。 ふやけきった口内では既に小さな歯を支える力も無いのだ。 そして体に染み渡る水がれいむの体温を奪い取っていく。 「……!……!!」 おにいさんたすけて!たすけて!れいむの歯が一本欠けた口が動く。 れいむは冷たい水の中で凍えていたが、その体がガタガタと震える事は無かった。 餡子はゆっくりの筋肉であり臓器だ、冷え切ったれいむのあんこはもはやほんの少しでも動く力を持っていなかった。 そしてその餡子の中心にあり、ゆっくりの核でもある核餡もまた、その熱を失い始めていた。 六階の部屋は鎮火されたが、消防車の放水による雨漏りで家電一式が駄目になったとれいむを飼っていた男が知るのは午後7時過ぎのことであり。 男はそのすぐ後に、テーブルの上の虫かごの中で苦悶の表情で息絶えたれいむを見て、何で虫かごなんかに閉じ込めたんだと後悔をするのだった。 BYゆっくりな人 ちょっと懐かしくなったのでSS書かせてもらいました。 また機会があれば書いていきます。
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/675.html
※この作品は1639.txt,1641.txtの続きです。 ※何の罪も無いゆっくりがナニでアレされます。そういうのが苦手な人は回れ右。 「さあ、まりさ君!君もお兄さんのスピア・ザ・グングニルで一緒にんほおおおおおおおおおおおおお!!しようじゃないか!」 まるで鳩が歩くときのようにいきり勃ったブツを前後に揺らしながらただ一匹俺の虜になっていない母ゆっくりまりさににじり寄る。 「いや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ごないでえええええええええええ!!」 「おいおい、怖がったら鳩さんがかわいそうだろ?君がそんな態度をとるから泣いているぞ?かなちいよ、くるっぽーって」 と、腰を振ってまるで生きているかのようにのた打ち回らせる。何処からどう見ても鳩さんだよな! 「怯えないで!鳩さんは怖くないッ!!さあ、君もあまあまを味わってごらん?」 腰を突き出し、更にモノを強調する。するとまりさは喉元に刃を突きつけられたような表情で叫んだ。 「あま゛あま゛いやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」 どうやらあまあまがお気に召さないらしい。そうか!もしかして・・・・・・ 「そぉい!!!!!!!」 俺はにんっしんしている分、母れいむより更に大きいまりさに勢い良く飛びつくと産道に鳩さん・・・否、千鳥をねじ込んだ。 「ゆ゛うぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 「おおう・・・これは・・・この締め付けは・・・。この四方からの強烈な締め付けは・・・まさに四面楚歌魅力的(チャーミング)!!」 圧倒的な快感とはこういうことを言うのだろう。一瞬だが俺が魅了されてしまった。 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 「ゆぎゃああああああああああああああああ!!やべでえええええええええええええ!!」 もはや一匹の野獣となった俺は猛り狂いながら止まることなく腰を振り続ける!!その耳にまりさの声が届くことなどありえない!! 「ぬりゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 「あがじゃんがあああああ!!でぢゃううううううううう!!」 「大丈夫さッ!!あがぢゃんが出来たらちゃんと結婚してやるよッ!!!!!!」 ナニ・・・いや、何?できちゃうじゃなくて、でちゃうだと?そんなことはどうでも良い!! 今!重要なのは!凄く気持ちが良い!ゆっくりまりさの中が无寿国への約束手形的な快感に満ち溢れている・・・ただそれだけだ!! 「ほりぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 もはやこれは腰を動かしているのではない!快感という名の怪物が俺を操っているのだ! 「ゆっゆっゆ・・・いや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!いぎだぐない!!だれが!だれがだづげでええええええええええ!!」 徐々に自分も快感を覚え始めたことに恐怖した母まりさは助けを求めるが、もはやアリス級に欲望の虜となった子れいむたちは同じ子ども同士で交尾をし始めた。 ゆっくり同士で交尾をすれば子どもが生まれるし、子どもが生まれると未熟なゆっくりは死ぬ恐れもあるのだが、今の子ゆっくりたちにとってそんな事実は何の抑止力も持たない! ただ、満たされたい、あのあまあまに似た感覚をまた味わいたいという素朴な欲望に流されて子どもたちは互いを舐め合い、絡み合い、徐々に気持ちを昂ぶらせていく。 「だべえええええええええええええ!!すっぎりじだらじんじゃ・・・ゆっゆっ・・・!」 「はっはっは!死ぬほど気持ちが良いって?嬉しいなぁ!お兄さんも凄く気持ちが良いぞ!!」 最高のスキマを持つ魅惑のまりさに相応しい最高のスマイルをプレゼントすると、更に足を巻きつけて振動を強化する。 「ゆっゆっゆっゆゆ・・・だべえええ!!でいぶ、だづげでえええええええ!!」 「ゆ!あ、ゆっゆっゆ・・・ゆへぇ~・・・ゆぅうぅぅぅぅううん・・・」 しかし、媚薬の効果もあって最終的に890回イかされ、06回も俺のインペリアルシューティングよりも熱いモノを受けとったれいむはその圧倒的な快感によってあっちの世界に旅立っていた。 「諦めが悪いぞ、まりさ君!素直になったらどうだね?!・・・む?」 喘ぎながらも必死に抵抗するまりさに愛をささやきながら激しく振動を与えていると、不意に俺の玄爺を何かがくわえ込む気配がした。 一瞬、理解しがたい感触に困惑したが、この感触が快感に類するものだと判断した瞬間にその困惑は消し飛んだ。 何、気持ちよければそれで良いということさ! 「まりさ君!君の中のあかちゃんがあまあましているよ!」 容赦なく腰を振りながら胎内で起きている摩訶不思議を伝える。 「だべええええええええええええええ!!あまあまくわえちゃだべえええええええええ!!」 必死で絶叫すると、子どもが一瞬だけ躊躇した。つまり、中にもある程度の声は聞こえているということか。 その事実を悟った瞬間、俺は両手を母まりさの口の中に突っ込んで内側からの振動で感じさせつつ、喋れないようにする。 「あかちゃん!!それをおもいっきりしゃぶってごらん!!すごくあまあまで美味しいよ!!」 やっぱり聞こえているらしい。目論見どおりさっき以上に俺のセクスカリバーを咥えて攻め立ててくる。 「ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 挿入とフェラを同時に味わうという未知の体験と、想像以上の快感によって俺の子どもはもはやカッチカチの金剛番長。 「まだまだあああああああああああ!!ふんっ・・・ふんっ!」 思わず達しそうになるのをこらえてラストスパートをかける!! 今まで以上に勢いづくピストン運動と四肢の振動。そして、もはや抵抗する気力も失ってしまった母まりさは顔を紅潮させて 「うっうっうっうっ・・・・・」と素直に快感に身を任せてしまっている。 「よぉし・・・良い娘だ!!」 口から手を抜いて顔の端をつかむと、いよいよフィニッシュ! 「ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!ふんっ!」 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!すっきりいいいいいいいいいいいいいいい!!」 こいつは凄い戦いだったぜ。まさかこの俺が1回もイかせる前にイかされそうになるとは。 いまだかつて無かった激しいプレイの後でぐったりしている母まりさの頭をなでて、お疲れ様と囁いてから、産道からモノを引っこ抜く。 ・・・・・・・・・・・・おや? 「んほおおおおお!しゅ、しゅっきりしていってね?・・・あれ?」 咥え込んでいた子どもが一緒に出てきてしまった。しかも、出た瞬間の衝撃でイってしまったらしく、いまだかつて聞いたことの無い産声を上げた。 「ふむ・・・」 そのにんっしんタイプにしては小ぶりな新生ゆっくりれいむを興味深げに眺めていると・・・ 「ゆっちぇちぇちぇちぇえ!」 何処からとも無く訳のわからない奇声が聞こえてきた。 とっさに声の主を探すと、先ほどすっきりし合っていた子どもたちの黒ずんだ死体の傍にかろうじてれいむとまりさの特徴を受け継いでいるが明らかに未熟児の幼いゆっくりが5匹ほどろくに動くこともままならず転がっていた。 人間の人差し指の爪ほどの大きさしかなく、こんなに小さいのではこの先長くないだろうと断言できた。 「おじさん!もっとあまあまちょうだい!」 そして、何も知らない子ゆっくりは俺の足元で無垢な笑みを浮かべている。 「ゆぅぅううう・・・まりさのあがぢゃああん・・・」 そして、親まりさはぐったりとしながらもわが子を求めている。 親まりさには、そして親れいむにもこの状況を打開する力は残されていないだろう。そう思った瞬間子どもたちの行く末に涙した。 「そうだな・・・!きみたちぃ・・・おじさんと一緒にあまあまですっきりしよう!」 そんな可哀そうな家族を俺は最後に惜しむこと無いあまあまの中ですっきりさせてあげることにした。 「さ、れいむ君!この小さな妹たちを口の中に入れてくれないか?そしたらあまあまをいっぱいあげるよ!ただし、絶対に飲み込んじゃダメだよ」 「ゆっくりりかいしたよ、おじさん!」と素直に頷いた子れいむは未熟児たちを口の中にいざなう。 それから、かなり小柄な子れいむを母まりさの中に入れて準備完了。あとは、残った蜂蜜とゆっくり専用媚薬を惜しむことなく塗りたくればすぐにでも始められる。 ・・・・・・悲運に見舞われた一家への慈愛いや、自慰に満ちた葬送を・・・。 「さあ、まりさ君!出産後でつらいかもしれないけどもうひと頑張りだよ!」 と、まりさの顔の両頬を掴んで持ち上げると、もはや双極の領域にまで達したといっても過言ではないMyソードを容赦なく突き立てた。 その直後、すばやくあまあまにむしゃぶりつく口内の子れいむ。そして更にその子の口の中では未熟児ゆっくりたちがまともに動かない体で必死にあまあまに群がる。 「・・・・・・!!?」 その瞬間俺の中を強烈な快感がポロロッカの如く駆け巡った。この快感は尋常じゃない。 まず、母まりさの動きが竿全体にゆっくりとした刺激を与えてくる。そして、子れいむが小刻みに刺激する。 そして、先っぽの玄爺に5匹の未熟児たちが一生懸命食むチクチクとした刺激か心地よい。7匹のゆっくりたちの奏でる旋律はいまだかつて俺が体験したことのないものだった。 これぞまさしく『イきぺにぺにの七重奏(セプテット)』・・・。イージーな連中には知ることに出来ない味わいだ!! しかし、ここでのんびりしている時間は無い。俺は今、自分の快感のためではなく、子どもたちの刹那の幸福のためにやっているのだ。 「ぬわああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 再び全力で腰を振りながら雄雄しい叫び声をあげる。 「「ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆ・・・・」」 母まりさと子れいむによる喘ぎ声の合唱をBGMに己の士気を高め、さらに腰の振りを早くしていく。 「「「「「あまあま~♪」」」」」 子ゆっくりの中からかすかに未熟児たちの喜びの声が聞こえてくる。 その瞬間、俺はいまだかつて到達し得なかった領域へと足を踏み入れる。 限 界 突 破 !! 「「んほおおおおおおおおおおお!!すっきりいいいいい!!」」 「んほおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 直後・・・俺は人生最多量の精液を未熟児ゆっくりのいる子れいむの口の中へと解き放った。 そんな新体験もあって放心状態で帰路に着いた俺は、股間の魔剣を優しくひと撫で。 そこにはもはや子育てする余力があるとは思えないゆっくりの良心から引き取った、先ほど生まれた子れいむが隠れている。 どうやら俺のぺにぺにが気に入ったらしく、さっきからずっとこんな調子で鞘としての役割を果たしてくれている。 しかし、ちょっとやりすぎたかもと罪悪感を感じないこともない。 「さて、明日からは気をつけるか・・・」 そう自分に言い聞かせると軽く伸びをしてから急ぎ足で家へ向かっていく・・・予定だったのだが。 途中で一人の魅力的な女性に、いやゆっくりとすれ違った。 流れるような紫の髪。ぽっちゃりとしてやわらかそうな頬と小さくて愛らしい唇。そして眠たそうな瞳。 何より、あの大きな頭を支えるには明らかに小さすぎる体でよたよた歩く姿が実に魅惑的だ。 その子の姿を見た瞬間、俺のビッグサンは再びいきり勃った。 「やあ、そこの知的なお嬢さん!俺と一緒に図書館でゆっくりしていかないか?」 俺のあまりにも完璧なお誘いを、ゆっくりぱちゅりーは愛らしい笑顔とともに承諾した。 ---あとがき、だと良いな--- さて、こんな感じで一応完結しました。ちょっと物足りなかったかもしれませんがw お兄さんはこんな感じでこれからもゆっくり脳以上に自重することなく頑張っていくでしょう。 また続編を書くことがあるかもしれませんので、そのときにはまた生暖かく見守ってください。 byゆっくりボールマン このSSに感想を付ける
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広いんだか狭いんだかわからない世界のとある神社。 そこには素敵な巫女さんと、巫女さんにそっくりのおまんじゅうが住んで居ました。 「れいむはおまんじゅうじゃないよ!おまんじゅうっぽいだけだよ!」 失礼、巫女さんにそっくりな『ゆっくりれいむ』と言うおまんじゅうが住んで居ました。 Σ「あんまかわってない!?」 神社にはお客さんがあまり来ませんが、巫女さんの友達はしょっちゅう遊びに来ます。 巫女さんは「友達とかそういうのじゃない」と言いますが、 れいむは巫女さんがツンデレなのを誰よりも理解していたので、影でニヤニヤ… 「だいたいツン8 デレ2くらいだよ、攻略するときはきをつけて ゆっくり選択肢をえらんでね!」ニヤニヤ れいむはその友達を「ゆっくりしていってね!」とお出迎えするのが楽しみでした。 友達は巫女さんがおでかけする度に増えていき、 それにしたがい、れいむも色んな人に「ゆっくりしていってね!」をして… いつの間にか、れいむは皆から『ゆっくり』と呼ばれるようになったのでした。 「安直きわまりない!」 そんな日が続いていき、 れいむは自分も誰かに「ゆっくりしていってね!」をしてもらいたいと思うようになりました。 「どうせならおなじゆっくりだとはずれがないね!」 しかし神社でお留守番をしていても… 巫女さんのおでかけについていっても… れいむが他のゆっくりに出会うことはありませんでした。 協力してくれた天狗さんからの話も『見つからない』がずっと続くばかり… 「ならしかたないね!」 ですが、いつも通りのほほんとした調子でれいむは縁側へ昼寝をしに向かいます。 ・ 別に同じゆっくりがいなくても困らない たまにご飯よりおうどんが食べたくなる事もあっても 夕飯がおもいっきりご飯なのもよくある事。 だから期待してた分、ちょっとガッカリするのも仕方ないね。 それでも食べるご飯はちゃんとおいしいし、毎日楽しい。おんなじ事だよ! 「なんくるないさー♪」 そう思いながら縁側につくもれいむは眠気がせず、ぼーっと庭中の落書きをみていました。 全部れいむが今まで書いた巫女さんや友達の似顔絵。 最初はそのつもりで描いていた落書き。 「ゆっくりしていってね!」 でも、れいむが自分への「ゆっくりしていってね!」を願うようになった頃から、 落書き達はれいむがいつか会えると想像していた仲間達の絵になっていました。 こんなに仲間がいたら、きっと「ゆっくりしていってね!」だけで日が暮れちゃうね! こんなに仲間がいたら、ご飯もいっぱいなくちゃだめだからみんなで宴会だね! こんなに仲間がいたら、きっと毎日ゆっくりゆっくりしてられないよ! でもこの世界にはほかのゆっくりなんていないよ―「ゆっくりした結果がこれだよ」 れいむはこの時、初めて思いました『ゆっくりしたくない』と ―――― 居間へ行くと巫女さんはすやすや眠っている。 起こさないように、音をたてないように れいむは巫女さんがお菓子をのせるお盆に乗ります。 『おまんじゅうに変身する術』 なんのためにつかうかわからなかったけど、きっとこのためだったんだとれいむは思いました。 (起きたらおいしいおまんじゅうがあるから、それでゆっくりしてね!) 「さあ、おたべなさい!」パカッ れいむがそう唱えると、その場所には二つのおまんじゅうだけが ちょこん、と残っているのでした… ■■■■■■■■ 「…ゆ?」 …しかし、れいむはまだれいむでした。 おまんじゅうになったはずなのに…。れいむが不思議に思っていると、 隣のおまんじゅうが突然もぞもぞと動きはじめました。 「ゆゆ??」 やがておまんじゅうはぷくぷく膨らみ、れいむと同じ大きさにまでなって、 最後にてっぺんが『ぽんっ!』と弾け、おまんじゅうがまっ黒帽子をかぶりました。 「ゆっ!」 「ゆゆゆ?!」 振り替えったまっ黒帽子の姿は、れいむが書いた『だぜ』の絵そっくり。 『れいむはおまんじゅうになったのに、れいむはれいむで、 なのにれいむのはんぶんがだぜで、でもこのだぜはれいむの絵だったけど、いまのだぜは…』 れいむにはとにかくわけがわかりません。 でも一つわかる事があります『待ちに待った仲間ができた!』する事は一つ。 「ゆっくりして…」 「さあおたべなさい!」パカッ 「ええええ!!」 せっかく出会えた仲間は光の速さでおまんじゅうになってしまい、 れいむは予測外のショックをうけました。 しかし、しばらくすると… 「たべないと…」「「ふえちゃうぞ!!」」 今度は『だぜ』のほかに『お人形のおねーさん』も増えました。 今度こそ… 「ゆっくりしていっ「「さあおたべなさい!!」」パカッ 「またぁ!?」 そしてまた今度も 「「たべないと…」」「「「「ふえちゃうぞ!!」」」」 天狗さん、お花のおねーさん、おぜうさま、メイドさん… 増えても増えても「おたべなさい!」は続き、そのたびに新しいゆっくりが生まれて… ゆっくり達の声は妙に楽しげなリズムにのって、れいむもそれに自然と続きました… さあおたべなさい!たべないと…ふえちゃうぞ! さあおたべなさい!たべないと…ふえちゃうぞ! さあおたべなさい!たべないと…ふえちゃうぞ! さあおたべなさい!たべないと…ふえちゃうぞ!・・・・ ――――――― 狭いんだか広いんだかわからない世界、 そこには様々な住人と、住人達にそっくりなおまんじゅう達が居りました。 「おまんじゅうじゃないよ!れいむたちはおまんじゅうっぽいだけだよ」 失礼、ゆっくりというおまんじゅうっぽい住人達がたくさん居りました。 「うー、いぇす!」 相変わらず巫女さんの神社にはお客さんがこないので、今日もれいむは遊びにでかけます。 れいむにもたくさんの友達ができました。 本人は「ひとづきあいってめどいよ!」とか言ってますが、 巫女さんは自分の事もあってか苦笑しながら「はいはい…」と流すのが定番でした。 れいむはその友達をお出迎えしたり、こうして遊びにいってお出迎えされたりするのが楽しみでした。 「ゆっくりしね♪」「ゆっくりなのかー」「はるですよー!」 たまに思ってたのとだいぶ違うのもいるけど… 「ゆっ、ゆっ」 思ったより大した感動もなかったけど… 「ゆっくりしていってね!」 「ゆ!ゆっくりしていってね!」 れいむは毎日にちょびっとの達成感をてにいれたのでした。 ゆっくり、ゆっくり… おまけ ・ ・ ・ 「こあ、ぱちゅりーさま?これ、ほんとのおはなしなんですか?」「こぁ?」 「むきゅ、どうかしら?ただのお伽噺なのか…ほんとうの事なのか…」 「ぱちゅりーさまでもわからないんですか?」「ですかー?」 「わたしがいた頃はもうたくさんゆっくりがいたもの…わたしの中の事実はそれだけよ」 「ほんとはじぶんのなかにこそある、ですか」「かー?」 「そういうものね。さ、これを棚にもどしてきて」 「こあ!」「ぁぃぁぃこぁー!」 おしまい。 by.とりあえずパフェ あとがき じつは自分のなかでここ最近秋のおたべなさいSP、みたいなくくりで書いたりしてました。 不思議な籠はゆっくり達が自分を「おたべなさい」 らんの焼き芋はゆっくり達が食べる「おたべなさい」 そして今回が「おたべなさい」→「ふえちゃうぞ!」のコンボでお送りしました では、今度こそ失礼します… この短編、地味に名作だと思う。 -- 名無しさん (2009-12-10 14 06 10) かわいいストーリーですね^^ -- kanndou (2011-07-28 12 11 39) 名前 コメント
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ほとんどコピペです すいません 魔理沙、友達思いで行動力のあるリーダー、仲間のために自分が犠牲になることも。 魔理沙、ずる賢く自分が助かるためならどんな事でもする汚い性格。 霊夢、純真無垢で人を疑うことを知らない優しい子。 霊夢、群れて調子に乗る上に我が儘ですぐぐずるウザいまんじゅう。 お母さん霊夢、子供達を心の底から愛し、最後まで子供を守る優しいお母さん。 お母さん霊夢、自分が飢えると子供を食ってしまう般若に変身するお母さん。 アリス、とかいはを自称しプライドが高いが、ツンデレで面倒見もいい。 アリス、一考えてることの逆を言う習性があるようだ。 アリス、とかいはとかいはと無駄にプライドが高く、自分を他より特別な存在と思い込んでいる。 アリス、発情すると子供はおろか死体にまで性交を試みる色欲の塊。 パチュリー、病弱だが知識は他のゆっくりより高く、群れのブレーンを勤める。 パチュリー、病弱な振りをし同情を誘おうとする汚い性格。 パチュリー、チラシの類でも本と認識するらしい パチュリー、識字能力は他のゆっくりと大差は無い パチュリー、部屋に文字のある物があると、その部屋を自分のとしょかんと言い張って読みたがる。(体つきに主にみられる特徴) みょん、ちーんぽっ! ちぇん、わかるわかるよー ちぇん、虐待厨は死ね!に始まる罵詈雑言を浴びせかけてくる。 レミリア、うーうーとしか言えないおしゃまなお嬢様。希少種だが紅魔館付近には多く生息する。 レミリア、ぷでぃんぷでぃん煩く、困ると咲夜に助けを求める。自身を紅魔館の主と思い込んでいる。 フラン、残虐非道なハンター、獲物をなぶり殺す事を最大の快楽とする。 レティ、巨大で鈍重なハンター、素早く動く舌で器用に獲物を捕る。頬に獲物を溜める性質も。 幽々子、巨大だが俊敏なハンター、恐るべき速度で移動しながらゆっくりをむさぼり食う。 幽々子、俺の胃袋は、宇宙なんだよ… 幽々子、こぼねー ゆうか、綺麗な花が咲く所によく見られる。 のうかりん、田舎に住んでいる幽香の母親。時々収穫物を幽香に送る。 のうかりん、スレ住民にらっきょうを育てる方法を教えてくれる。 天子、ブロント様。 天子、ドM。 きめぇ丸、強いものには逆らわない、ゆっくり種が大嫌い。 きめぇ丸、突如首を高速で振動させるという奇癖を持っている。 美鈴、何かを守る習性を持つ他のゆっくりを思いやる優しいゆっくり。「じゃおおおん!」と鳴く。 美鈴、ずっと寝てばかりいる癖に報酬は要求する怠け者。 チルノ、お馬鹿だけど優しく花も育てたりするゆっくり。息は冷たく、ゆっくり程度なら凍らせられる。 チルノ、後先考えずに行動するから他の生き物に迷惑をかけるゆっくり。 神奈子、背中にオンバシラという飴を背負い、それを飛ばして攻撃する。 神奈子、しめ縄っぽいのはドーナッツ。うめぇ、めっちゃうめぇ! 諏訪湖、ゆっくりを食う帽子を被り、ゆっくりを食べさせたり自分が食べられたりしている。
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『ゆっくりならば』 9KB 親子喧嘩 野良ゆ ゲス 現代 ちょっとした息抜きに ・はじめに 胴付き ちゅっちゅ したい では、ゆっくりしていってね!!! 小五ロリあき 「おいくそにんげん!まりさたちにあまあまをよこすのぜ!!」 「ついでにじじいがすんでるおっきなおうちももらってあげるよ!ごうていでいいからね!!」 「しょしちゃりゃにんげんはどこかにいっちぇかっちぇにちぬんだじぇ!いいじゃまなんだじぇ!ゆっゆっゆ!!」 「・・・・・・ゆっくりしていってね」 「ゆあ~ん?なにいってるのぜ?おまえなんかにいわれるまでもないんだぜ!! いいからさっさとおいしいものよこすんだぜ!!ぜんしんぜんれいでまりささまたちをゆっくりさせるんだぜ!!」 「それともおはなしができないほどにおばかなの?ちえおくれなの?しぬの?」 「しょんなばきゃにはきゃわいいきゃわいいまりちゃのうんうんでもちゃべしゃしぇちぇやりゅよ!ちゅっきりー!」 「・・・なあ」 「ゆん?」 「お前等、誰?」 「ゆゆっ?やっぱりじじいはばかなのぜ!!まりさはまりさにきまってるのぜ!」 「れいむはれいむだよ!このまっかできゅーとなおりぼんがめにはいらないの?」 「まりちゃはまりちゃなんだじぇ!きゃわいいきゃわいいおちびちゃんなのじぇ!!」 「・・・違うよ。お前達はまりさでも、れいむでも、ましてやゆっくりでもないよ」 「ゆっ・・・ふざけるんじゃないぜ!へんなこというんじゃないのぜ!!」 「れいむたちほどりっぱなゆっくりはそういないよ!どうどうとしててごめんね!!」 「だって、まずゆっくりしてるまともなゆっくりは何かを欲しがるような事はしない。 今の自分達に満足してるんだから家なんて欲しがらないし、美味しいごはんだって必要無いはずだ」 「なにいってるのぜ?おうちやごはんがないとゆっくりできないんだぜ?ゆっくりしないでりかいするのぜ!」 「・・・ゆっくりできない?じゃあ、それを欲しがってる今のお前たちはゆっくりしてないって事になるよな。 ゆっくりしてないゆっくりはゆっくりっていえるのか?ゆっくりしてないくせに自分をゆっくりって言うの、おかしくないか? もしもそうなら、お前等は嘘吐きのロクデナシって事になるよな。嘘吐きってのは居るだけではゆっくりできないよな?」 「ゆゆっ!?じゃ、じゃあそういうおまえらはどうなのぜ!にんげんはぜんぜんゆっくりしてないのぜ!!」 「人間全部がどうかは知らないけど、少なくとも俺は今ゆっくりしてるよ。欲しいものも特にないし。 第一さ、ゆっくりしてるかどうかなんてお前等が勝手に見て決めてるだけだろ? 多分この国の大多数の人はお前達よりゆっくりしてると思うけど。人に家や食料たかるなんて事しないし」 「ゆぐぐぐぐ・・・じゃあれいむたちだってゆっくりしてるよ!おまえがわかってないだけだよ!!」 「じゃあってなんだよ。第一それならお前らがよこせって言ってきた物、全部必要ないだろ。 欲しくもないもの何で欲しいなんて言ったの?ゆっくりはゆっくりしてりゃ他に何にも要らないんじゃなかったのか? 要りもしない物手に入れて何の意味があるんだ?お前ら馬鹿なのか?嘘吐きの上にどうしようもない能無しなのか?」 「いいきゃりゃっしゃっしゃちょゆっくちしゃしぇりょ!きょのぐじゅ!!!」 「ほら、それも違う。そもそもゆっくりはそんな汚い言葉は使わない。 ゆっくりしてて心に余裕がある本当のゆっくりなら、もっと愛嬌のある話し方をするはずだ。 チビでなくたって普通なら他人を見下すような態度も失礼な言葉遣いもしないだろうしな。 そんな不快な話し方で誰かをゆっくりさせないような事はしない。やっぱりお前たちゆっくりじゃないだろ?」 「ゆがぁぁぁ!!おちびちゃんもまりささまたちもきたなくなんかないのぜ!! とってもかわいくてかっこよくてだれよりもゆっくりしてるのぜ!!」 「なら、そのかわいいかわいいおちびちゃんとやらの言葉がお前に向いたとしたらどうする? 『はやくあまあまよこせ!このぐずおや!!やくたたず!!』 『かわいいかわいいおちびちゃんのまりさをゆっくりさせることもできないなんていきてるかちないね。しんでいいよ!』ってな。 さあ、想像してみろ」 「・・・・・・」 「どうだ?」 「ゆゆっ?にゃにきょちじろじろみちぇりゅんだじぇ? ぐじゅぐじゅしちぇりゅひまがあっちゃりゃはやきゅしょこのじじいをやっちゅけりゅんだじぇ! まっちゃくのりょまにゃおやをもちゅとくりょうしゅりゅにぇ!はやくちろ!きょにょばきゃおや!!」 「・・・!!」 「ほら、どうした。お前らのかわいいおちびちゃんはゆっくりしてるんだろ? そんなに青筋立てずに、ちょっと生意気な発言なんか軽く笑い飛ばせよ。顔が引き攣ってるぞ。 言っておくけど、そこのチビはお前らの話し方やら性格やら生き様を真似してそう育ったんだ。 そいつを怒るってことは自分たちがゆっくりしてないって認めるようなもんだからな」 「ゆっ、ゆぐぐぐぐ・・・!」 「にゃにしちぇりゅんだじぇ!はやきゅちろぼけにゃしゅ!! あにょじじいをしぇいっしゃいっしゅればいいだけにゃんだじぇ!かんちゃんにゃのじぇ! しょんにゃこちょもできにゃいにゃらいっしょちんだほうがまちなんだじぇ、こにょにょうにゃしども!」 「「・・・っ!!」」 「おまえみたいになんにもしないがきにいわれたくないんだぜ!!このちびげすぅぅぅ!!」 「おやをうやまうきもちもないくせにいっぱしのくちきかないでね!ぶちころすよこのおんしらず!!」 「「・・・はっ!!?」」 「あーあ、言っちゃった。」 「ゆんぎぃぃぃぃ!!にゃんでまりしゃしゃまにたてちゅくんだじぇぇぇぇ!!? まりしゃはにゃんにもおかちいこちょいっちぇにゃいのじぇ!ふじゃけりゅにゃぁぁぁ!!」 「ち、ちがうのぜ!いまのは」 「いやいや、言うに事欠いてチビゲスとはな。元はといえば誰がそんな風に教育したのやら」 「れいむたちのこそだてはかんっぺきだったよ!へんなこと」 「その完璧な子育ての結果が『ぶちころす』か。 俺が知らない間に随分とゆっくりの子育てって奴は無茶苦茶になったんだな。 あ、違うか。ゆっくりの子育ては普通なんだ。単に、お前達がゆっくりもどきのゲスだってだけで」 「な、な、なにを!」 「第一さあ。ゆっくりは、ゆっくりって名乗るからには誰からみてもゆっくりしてなきゃいけないんじゃないのか? なら少なくとも、こうやって自分の子供に煽られて明らかにキレかけてる奴なんか絶対ゆっくりじゃないよな。 ・・・なあ、もう一回聞かせてもらうな。 『まともにゆっくりとして当たり前の挨拶をする余裕もない』お前等は、誰だ?」 「・・・で、でいぶたちは・・・でいぶたちは・・・でいぶだぢはぁ・・・・・・」 「あーやっぱもう言わなくていい言わなくていい。 俺はゆっくりじゃないゲスの事なんて何も知らないから、お前らの事には一切口出さないし。 まあこれからどう生きてくかも好きにしてくれ。そのぶち殺したい程憎いチビを本当に潰すも良し。潰さないも良し。 それぞれ別れて生きるのも、今までどおり仲良く暮らしてくのも自由だ。ま、どうしたってお前らがゆっくりじゃないのには変わりないけどな」 「・・・ゆっ、ゆっ、ゆっ、ゆっ!」 「れいむはげすじゃない・・・こそだてがうまくて、おうたもじょうずで、きれいでかわいい・・・ゆっくりぃ・・・」 「じゃあ、俺はこれで。 あ、そうそう。俺はゆっくりしたいし、ゆっくりの欠片もないゲスには関わりたくないからおうち云々は諦めてくれ。じゃあな」 ・ ・ ・ 『ゆゆっ!?くしょじじいがにげりゅよ! にゃにぼしゃっちょしちぇりゅのじぇ!はやきゅおいかけりゅのじぇ!のりょまども!! まりちゃちゃまにいわれにゃいちょにゃんにもできにゃいにょじぇ?くじゅはくじゅらちく『くずはおばえだぁぁぁぁ!!』ぎゅびぇ!?』 『・・・にゃ・・・にゃにしゅりゅのじぇぇぇぇ!!? こんにゃこちょまりしゃしゃまにしちぇただでしゅむちょおもっちぇりゅのじぇ、このげしゅ『だばれ!!』ぎゅぅ゛っ!!』 『おまえがっ!』 『ゆぎぃ!』 『そんなげすの!』 『いぢゃっ、い゛ぎぃ!!』 『のうなしの!』 『やっ、やべぢぇっ!』 『やくたたずのせいで!』 『ご、ごべっ!ごべぢゃぃ゛ぃ゛っ!』 『でいぶは・・・』 『あやばりまぢゅがらゆり゛ゅい゛っぢゃぁ゛ぁ゛ぁ゛!!』 『でいぶは・・・』 『ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・』 『でいぶはゆっぐりもどぎでもげずでもないんだよぉぉぉぉ!! ゆっぐりなんだよぉぉぉぉ!!ゆっぐりじでるんだよぉぉぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!』 『い゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!ぼっぢょゆっぐりぃ゛ぃ゛っ!!・・・・・・』 『ぜぇっ、はぁっ、ぜぇっ・・・ぜぇ・・・・・・』 『・・・・・・れいむぅ・・・』 『・・・ゆぐっ・・・ゆっぐ・・・』 『れいむはわるくないんだぜ。 あのおちびがただのできそこないだっただけだったんだぜ。だから・・・』 『・・・ゆひっ』 『れ・・・いむ・・・・・・?』 『ゆひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!』 『ゆゆっ!!?』 『そうだよぉ?れいむはとぉってもうつくしいんだよぉ~? それにかんっぺきっでゆっくりしたゆっくりのなかのゆっくりなんだよぉ~!!』 『れいむ・・・』 『だからこそだてだってかんっぺきっにこなせるんだよぉ~。 きちゃないことばでおはなしするちびなんていないんだよぉ~!』 『れ゛いむ・・・!』 『わかったらにんげんどもはれいむをゆっくりさせてねぇ? のらゆっくりもかいゆっくりもみ~んなれいむのしもべになってねぇ? だぁってれいむはゆっくりのなかのゆっくりなんだもの。それくらいはあたりまえでしょぉ~?ゆけけけけ!!』 『でい゛ぶぅ・・・!!』 『ゆけっ!おちびちゃんは!でいぶの、ゆけっ!かちこいおちびちゃんはぁ! でぇ~いぶはおが~ぢゃんでゆぅ~っぐりなぁんだよぉ~~!!! ゆげっ!ゆげげげげげっ!ゆげギャギャげぎゅぎょぎゃげげっぎゃげぎゃばばばばばばばbbbbbb』 『ゆっぐりずるんだぜぇ・・・。おねがいだがらゆっぐりずるんだぜぇ・・・。でいぶぅ・・・・・・』 ・ ・ ・ 「やれやれ・・・ちょっと煽っただけであのザマか。 あーアホらし。やっぱ時間の無駄だったわ。 ・・・にしても、ほんと名前負けしてるよなあ」 『ゆげげげ○※☆×;^#¥⊿?%&~!!!』 『どぼじでぇ・・・!どぼじでごん゛な゛ごどにぃ・・・!!』 「ゆっくりってんなら何言われても気にせずゆっくりしてりゃいいのに。 そりゃ、あれじゃどうやってもゆっくりできんわ」 ・あとがき はいはい、テンプレテンプレ。 と、言う事で地の文無しにチャレンジして見ました。セリフだけで誰が誰だかわかるかな? 所詮はネタが思い浮かばない時の苦し紛れなので、気楽に見てもらえるとありがたいです。 では、最後までご覧いただき、ありがとうございました!!
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あんまり熱いので川辺で涼しんでいたら、やたら甲高いカエルの声が聞こえてきた。 「ケローっ! ケローっ!」 なんだか泣いているらしい、生えた草を踏みつぶしながらこっちに向かっていく。 よく見ると、その後ろから水色のゆっくりが追いかけていた。 「アタイったらゆっくりね!」 どう見てもゆっくりだね。 どうやらゆっくりカエルはあのゆっくりに追いかけられているらしい。 ゆっくりカエルはぴょんぴょん跳ねて逃げ回るが、水色のゆっくりは上下に動かず、そのまま平行に動いて追いかけてる。どうやって移動してるんだ、こいつ? 「アタイったらゆっくりね!」 「ケローっ!」 突然、水色のゆっくりが一回り大きく膨らむと。 口から冷気を吐いて逃げてたカエルを凍らせてしまった。 ……おぉっ、そんなこと出来るのか。 「やっぱりアタイったらゆっくりね!」 「……あ、あ~う~……」 体が冷凍されてカエルの動きが止まっている。水色のゆっくりはそのままカエルに近づいていって……。 あ、食べた。 「あぁあああぁぁあぁあぁあっ!」 「ガジガジ」 「やめっ……たずっ……」 カエルシャーベットはあっという間に水色のお腹に収まっていった。水色の大きさは大体30センチぐらい、カエルも同じぐらいだったんだが……スゲェ喰うな。 「アタイゆっくりだよっ! ゆっくりしてるよ!」 食べ終わると高らかに周りに宣言し始める水色ゆっくり。周りには誰もいないのに誰に言ってるんだ。 水色の体は宙に浮き、その辺を行ったり来たりしている。 こいつ、飛べるのか。 飛べるゆっくりなんて肉まんかあんまんぐらいかと思ったが、他にもいるんだな。 ……。 暴れ回っている水色を見て思う。 こいつがいたら、部屋も涼しくなるんじゃね? ……。 取りあえず話しかけてみた。 「ゆっくりしていってねっ!」 「ゆっ? アタイゆっくりだよっ!」 ……それが挨拶なのか? 「ああ、見てたよ。見事にゆっくりしていたな」 「そうだよ! アタイったらゆっくりだからねっ!」 おまえの言ってることはよくわからん。 「なるほど。でもやっぱりゆっくりなら、よりゆっくり出来る場所に行きたいものじゃないか?」 「ゆっ? アタイゆっくりしてるよ?」 「ここもゆっくり出来るけど、俺はもっとゆっくり出来る所を知っているんだ。興味ないか?」 俺の言葉に、水色は眉間に皺を寄せて考えている。よくわかってないらしい。 ……ゆっくりは馬鹿だ馬鹿だと思っていたが。 こいつは、輪をかけて馬鹿だな。 あまりに話が通じないので、掴んで持っていくことにした。 「ゆっ! アタイに何するのっ!」 「冷てっ!」 水色に触った瞬間、手に走る冷たさ。手がくっつくかと思った。こいつ氷で出来ているのか? 急に触れて機嫌を損ねたらしい。冷気を出した時のように顔が膨らんでいた。 「おじさんはゆっくりじゃないね! どっか行ってね!」 いつ俺がゆっくりだって言ったんだよっ! ……ちょっと腹立ってきたぞ。 「お前だって、ゆっくりじゃねぇよ」 その言葉は心外だったらしい。凄い形相でこちらを睨みつけてきた。 「アタイはゆっくりだよっ! ゆっくりしているよ!」 「どこがだよ! 全身氷のゆっくりなんて聞いたことねぇよ! あんこ吐けあんこっ!」 「ムッキーっ! ゆっくりったらゆっくりだよ!」 「だったら付いてきて証明してくれよ。お前がゆっくりだって」 「いいよ! ゆっくりしにいくよ!」 売り言葉に買い言葉。 気づいたら、水色が家へ来る流れになっていた。 俺にとっては願ったり叶ったり……なのか? なんだか間違えた気が……。 家に連れてきて3時間もすれば、自分がどれだけ間違えていたかがよくわかった。 畳の上を歩いたら畳が凍りつく、冷気を吐かせて涼しくしようと思ったら「アタイやすうりはしないよっ!」と言われる始末。それじゃ西瓜でも冷やすかと水色の上に置いたら凍りつき、後々「なにするのさっ!」と怒られる始末。 そして何よりも。 「アタイったらゆっくりねっ! アタイったらゆっくりねっ!」 意味もなく騒いでいるのが最高に鬱陶しかった。 こんなに使えないなんて……。 俺は頭を抱える。正直とっとと放り出したいところだが、体が冷たすぎて触れない。それじゃ勝手に帰るのを待とうと思ったら、どうも家が気に入ったらしく、まるで帰る気配がない。 他のゆっくりなら食べれば済む話だが、正直、30センチの氷を食べるなんて考えたくもなかった。 まさか力ずくで相手に出来ないゆっくりがこんなに扱いづらいなんて……どうしたものか。 ……ん? 「アタイったらゆっくりねっ!」 相変わらず叫ぶゆっくりは放っておいて、俺は思考を走らせ始めた。 そういえば……。 立ち上がり、押し入れを漁り始める。ここに確か……お、あった。 俺は鉄のかたまりを持ち上げると、水色の目の前に置いた。 「ゆっ?」 鉄のかたまりを指さして、水色に言う。 「ここに平べったくて乗れそうな所があるだろう」 「アタイゆっくりだよっ!」 ……まぁ理解したってことだろう。 「お前ここに乗れるか? 無理かなぁ、狭いかなぁ?」 「ゆっ! アタイゆっくりだもん! のれるよっ!」 案の定、挑発に乗って移動する水色。普通のゆっくりなら苦戦しそうだが、空を飛べる水色はあっさりと上に乗ってみせた。 「ほらねっ! アタイったらゆっくりでしょっ!」 「はいはい、そうだね」 乗るのはすげぇ速かったけどな。 俺は鉄のかたまりの頭についているレバーを回していく。 ほどなくして、水色が上から押さえつけられた。 「ゆっ!」 さてと。 用意しておいた器を下に置く。 「何するのおじさん、アタイゆっくりだよっ!」 はいはい。 横のレバーを回し、かき氷を作り始めた。 「あ、ああ゛あ゛あ゛ぁあ゛あ゛ぁっ!」 水色が回転し、器に削られた氷が乗せられていく。 「あ゛がががががっ!」 シャリシャリと音が鳴りながら、あっという間にかき氷が出来上がった。 「あっ……あっ……」 おおっ、普通に食えそうだな。えーと……。 出来上がったかき氷を手に俺はふと気づく。 そういえばシロップがなかった……。 俺はかき氷を一端置くと、そのまま外へと出る。 どうせその辺に……お、いたっ! 「みんなゆっくりしてねっ!」 「ゆっ!」 「うん、ゆっくりするよっ!」 そこにいたのは、ちょうど手のひらサイズの子供達3匹を遊ばせようとしていたゆっくりれいむの家族だった。 取り合えず親れいむを蹴り飛ばす。 「ゆ゛ぐっ!?」 変な叫び声を上げて飛んでいく親れいむ。こいつらってよく歪むから、あまり遠くまで飛ばないんだよなぁ。 「お、おかあさんっ!?」 「なにするのおじ──」 有無を言わせず、その場にいた子供れいむをかっさらっていく。 「うわあ゛あ゛ぁあ゛ぁぁっ!」 「なにずるのっ! ゆっぐりざぜでっ!」 「おがあざーんっ!」 子供の声に活性化されたのか、いきなり親れいむが起き上がってくた。元気だなこいつ。 「れいむのあがじゃんがえじでぇえぇぇぇっ!」 シュートッ! 「めぎゃっ!?」 ゴーーーールッ! 綺麗な放物線を描いて、親れいむが飛んでいく。……我ながら綺麗に飛んだな、体歪んでるのにぜんぜん減速してねぇや。 あ、誰かの家に飛び込んだ。 「いやぁあ゛ぁぁあ゛ぁあ゛ぁぁぁあ゛あ゛っ!」 「おがあ゛ざあぁぁあぁあぁぁんっ!」 邪魔者を排除して、俺は家へと戻ってきた。 「あっ! どこ行ってたの! アタイをむしするなんておじさんゆっくり──」 煩いのでレバーを回す。 「あぎゃぎゃぎゃぎゃっ!!」 水色を黙らせて、俺はかき氷を確認する。よかった、まだ溶けてないな。 「おじさん! 早くれいむたちをかえしてね!」 「おじさんとはゆっくりできないよっ!」 「ゆっくりしねっ!」 手に抱えていた子供れいむたちを、そのまま手のひらで丸めていく。 「うぎゃぁあ゛ぁぁあ゛っ!」 「うぷぷぷぴゅっぷぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅっ!」 「やめでうぶあおじあぶげまぜうぎゃっ!!」 しっかり混ざったあんこを、そのままかき氷の上に乗せた。 氷宇治あずきの出来上がりと……。 一口食べてみる。 ……うーん。 普通の氷宇治あずきより喰いづらいが、そのまま氷を食べるよりマシか……なにより甘いしなっ! 「ここか」 「ここだよ! ここに入っていったよ!」 「これで嘘やったらタダじゃすまさへんど」 あん? 玄関の方で声がした瞬間、大きな音を立てて扉が開かれた。 「ゆっくりっ!」 なんだ、さっきの親れいむじゃないか。……あれ? 「ちょっと失礼しますよ」 親れいむの後ろには男が付いてきていた。何だ? 「なんか用ですか?」 「いや、さっきこのゆっくりが窓から飛び込んで来てな。ふざけるなと怒鳴ったら、吹き飛ばしたのは兄ちゃんやって言うんで話聞きにきたんや」 ガラ悪っ! つーかこのゆっくり、あれだけけっ飛ばしたのになんで生きてるんだよ……。 「そう言われても、俺今日ここから出てないですし……」 「なにいってるのさ、さっき──」 レバーを回す。 「あぎゃがぎゃがっ! も、もうやめでよ゛っ!」 余計なことを言うからだ。 「それにゆっくりをけっ飛ばすなんて誰だってやるでしょ、俺だっていう証拠がないじゃないですか」 「まぁそうなんやけどな……」 俺の言葉に面倒くさそうに頭を掻く男。どうも泣きつかせて儲けようという考えだったらしいが、引く様子がないので迷っている。 そもそもガラス代も、この親れいむを加工所に連れていけばちょっとは金になるし、大きな騒ぎにしたくないのが本音だろう。 「ゆっ! そんなことないよっ! れいむを蹴ったのはおじさんだよっ!」 ……煩いのがまだいたか。 「だから証拠がないだろう。何かあるのかよ」 「れいむの子供どこにやったのっ! あの子たちがいる筈だよ!」 「この部屋のどこに子ゆっくりがいるんだ?」 周りを見渡す男と親れいむ。もちろん子ゆっくりなんて影も形も見あたらない。あるのはかき氷に乗ったあんこだけだ。 「ゆっ! そ、そんなはずないよ! どこにいるのぉっ!」 呼び掛ければ返事をしてくれると、親れいむが叫び始める。 その間に、男と目があった。 「……」 手に持っていたかき氷を見せる。 「……」 男は頷くと、そのまま親れいむを片手で鷲づかみにした。どうやら伝わったらしい。 「ゆっ!? な、なにするのお兄さん!!」 「どうやら嘘だったみたいだな……」 その言葉に、親れいむは饅頭肌を青くして震えた。 ……どうやって色変えてるんだ、この不思議生物。 「ち、ちがうよ、れいむうそなんて」 「それじゃ約束通り、加工所いこか」 「いや゛ぁぁぁあ゛ぁぁあ゛あ゛ぁぁっ! かごうじょばい゛や゛だぁぁぁあ゛あ゛ぁっ!!」 暴れ回るが、ゆっくりが人の力に逆らえるわけがない。 食い込む親指の感覚に震えながら親れいむは連れて行かれる。 ……。 出て行く瞬間、俺は親れいむが見えるようにかき氷を食べ始めた。 「あ゛あ゛っ!!」 扉が閉められる。 親れいむの暴れている声が聞こえていくが、もう俺には関係ない。 ……やれやれ。 ため息をついてその場に座る。予想してなかった騒ぎに疲れがたまった。 ……。 俺は最後の光景を思い出し、思わず顔がにやけてしまう。 あの絶望で満ちた顔に、俺は溜飲が下がる思いだった。 さて。 業務用かき氷機の方を見る。 「おじさんゆっくりじゃないねっ! 早く外してねっ!」 さっきは喋らなかったので、ちょっとは学習したかと思いきや、時間が経つとまた水色は喚き始めた。 ……やっぱり、馬鹿だから数分で忘れたんだな。 それだけ忘れられたら、人だと幸せに生きられるんだろうが、水色が忘れても鬱陶しいだけだ。 しかし、どうするか。 全部削って食べるのは流石に辛い。 いっそ、削ってそのまま流しに捨てるか。 水色を処分する方法を考えながら、取りあえず腹が減ったので俺は洗い場の方へ向かう。 「ちょっとむししないでよっ! アタイはむしたべるんだからねっ!」 ……。 一瞬、無視なんて知っていたのかと思ったが、やっぱり馬鹿は馬鹿だった。 何かないかと食材を探し始める。 えーと、何か食えるものが……。 ……あ。 「だからむししないでっ! アタイたべちゃうよっ!」 ……うん、面白そうだな。 俺はその場から離れると、今度はかき氷機に近づいていった。 「ゆっ?」 「わかったわかった助けてやるよ」 頭についたレバーをゆるめ、水色を動けるようにする。 途端、水色は俊敏な動きで逃げ出していた。 「ゆっ! ようやくアタイがゆっくりだってわかったみたいね!」 だから、その速さのどこがゆっくりなのかと。 「でもおじさんはゆっくりじゃないねっ! アタイそろそろかえるよっ!」 「ああ、帰るのか?」 「ええ! ゆっくりじゃないおじさんはとっととれいとうはそんされてね!」 破損してどうする。 「残念だな。せっかくエサを用意してたんだが……」 言った瞬間、水色がこっちを見ていた。凄い食いつきだな……。 「エサっ? アタイしたにはうるさいよっ!」 「ああ、ゆっくりには美味しいって絶賛されているものがあってね。それなら満足できると思ったんだ」 ゆっくりに絶賛と聞いて興味が惹かれたらしい、さっきまでとは打って変わって瞳が輝いている。 「いいよっ! ゆっくりたべてあげるねっ!」 「そうかい、それじゃちょっと待ってな」 俺はまた洗い場へ引き返す。 水色に与える食材を手に取り、そのまま引き返してきた。 「それじゃ今から目の前に置くから、ちゃんと凍らせろよ」 「もちろんだよ! アタイに任せておいて!」 顔を張って自信満々に言う。 俺は手を開き、素早く食材を置いた。 水色の顔が膨らみ、瞬間冷凍しようと冷気を吐く。 しかし、食材が凍ることはなかった。 「ゆっ?」 「なんだ、凍らないみたいだな」 食材は水色よりも小さいながら同じゆっくりだ。しかしゆっくりカエルを食べていた水色には特に疑問はないらしい。特に気にせず、どうして凍らなかったのかを考えている。ああ、馬鹿でよかった。 「まぁいいじゃないか。そのまま食べてみたらどうだ?」 「もちろんアタイそのつもりだよっ! おじさんはだまってて!」 はいはい。 言われた通り黙っておくと、水色は躊躇せず大きく口を開けて、そのゆっくりを飲み込んだ。 「もぐもぐ」 「……」 「もぐもぐ……っ!?」 突然、口を開いたまま水色が痙攣し始めた。 「どうした? 美味しくないかっ?」 「ちがうよっ! アタイゆっくりだよっ!」 なんか慣れたな。 「お、おじさんっ!」 「なんだ?」 「あ、熱いよっ! すっごくあつじっ!?」 水色が最後までいい終わらないうちに、食べたゆっくりは水色の頭を通って中からはい出てきた。 「もこーっ!」 それは、ゆっくりもこうだった。 やっぱり、中で燃えると溶けるもんなんだな。 「あ、あああああああああっ!」 水色の痙攣は止まらない。もこうはそのまま水色の頭に乗って燃え続けている。 「もっこもこにしてやるよっ!」 「とける、アタイとけちゃうっ!」 もう頭の上部分は完全に溶けて、俺の家の床を水浸しにしていた。あとで掃除しないとな……。 「おじさんっ! 水っ! 水ちょうだいっ!」 「水ならそこの壺に入ってるぞ」 言い終わった途端、壺に向かって飛んでいく。 しばらくして、水色の大きな声が聞こえてきた。 「なかからっぽだよぉおおぉおおおぉおおぉっ!」 そりゃな。もったいないじゃないか、水が。 俺は両手でしっかり抱え、そのまま壺に向かっていく。 中を覗き込むと、もう半分近く溶けきった水色がそこにいた。 「お……おじさ……アタイ……」 「何だかさっきよりゆっくりしてるなっ!」 「……ち、ちが……」 「そんなお前にプレゼントだ。受け取ってくれっ!」 水色の上へ抱えていたものを落としていく。 抱えていたのは大量のゆっくりもこうだった。 「あ……」 「もこたんいんしたおっ!」 全員が一斉に炎を纏う。 「……あた……」 あっという間に、水色は溶けきって水に変わっていた。放っておけば蒸発し、跡形もなくなくなるだろう。 俺は安心と落胆でため息をついた。 やれやれ、もうちょっと使えると思ったんだがなぁ……。 もこうは一定時間炎を纏う。出せる時間に制限があるものの、物を燃やす時はかなり便利だ。 俺は使えるゆっくりはちゃんと使っていくが、使えないゆっくりほど邪魔なものはない。 いいゆっくりは、使えるゆっくりだけだ。 さて……。 改めて飯を食おうと、洗い場へ近づいていく。 「もこーっ」 そこに残っていたゆっくりもこうが、元気な声を上げていた。 End ゆっくりちるのをゆっくりもこたんで溶かしたかった。 すっきりー。 by 762 このSSに感想を付ける
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天国と地獄。 その二つの世界はこんなのどかな春の昼下がり、 ぽかぽか陽気の公園のベンチの上と下にも見られる。 ここはある団地の中にある公園。 広くも狭くもなく、ベンチとブランコ、3つの鉄棒、 砂場、そして滑り台があるだけの、ごくごく普通のどこにでもある公園だ。 緑色のベンチの上にはまだ若い、学生風の女性が座っている。 黄色いシャツを着ており、染髪も程々のこれまたごく普通の女性である。 ただそのジーンズの上には不思議な物体が一つ、 …いや、不思議な生物が一匹。 ボールに顔と髪が付いた様な生物である。 紅いリボンを黒髪に結び、丸々とした体はスライムの様。 斜め45°に釣り上がった眉にふてぶてしそうな笑みを浮かべるこの生物。 中身には餡子が。 言わずと知れた"ゆっくり"である。 ゆっ♪ゆっ♪れいむはいいゆっくりなんだよ♪ 作者:古緑 「いい天気ねー、れいむ」 「ゆっくり!」 女性の言葉を聞いてるのか聞いてないのか ワケの分からないような返事を返す生首。 あまり賢そうでは無いが、 陽の光を浴びて幸せそうに目を瞑るその姿はどこか愛らしくも見える。 愛する女性の膝の上でお陽様の陽を浴びることが出来るその状況は『天国』 そう言ってもこのゆっくりれいむには過言ではなかった。 (……ゆ…… …り…?) 女性とゆっくりが座るベンチが天国であれば、 その直ぐ下には地獄が有った。 女性達は薄汚いゴミクズとしか思っていなかったが ベンチの下には濡れて泥を被った、焦げ茶色のダンボールがある。 そのダンボールの中には女性の膝の上にいるゆっくりれいむと同じモノが寝ていた。 (お家の上にだれかいるよ…) ただし、同じなのは『造り』だけ。 体を構成しているものが同じであるに過ぎない。 その見た目はあまりにも異なっているのだ。 天国れいむの髪が卸したての筆に墨汁をつけたような美しい黒髪と例えれば 地獄れいむの髪は小学校のゴミ捨て場にある、 捨てられた事さえも忘れ去られた便所掃除用の竹箒の先っぽである。 それもバナナの皮までこびり付いているモノだ。 天国れいむの肌を、餅つきに手慣れた男達による"つきたての餅"と例えるなら 地獄れいむの肌は、散々こねられた挙げ句に校庭に投げ捨てられ、 砂と皮脂と消しカスをたっぷり練り込まれて黒ずんだ練り消しだ。 「たいようさんすっごくゆっくりしてるよ! たいようさん!れいむと一緒にずっとゆっくりしようね!」 (………) 高く高く空を見上げてお陽様に笑顔を向ける天国れいむ。 俯いてダンボールハウスの薄汚い底を見つめる地獄れいむ。 まさに天と地程の差、というやつである。 一言で言えば天国れいむは綺麗。地獄れいむは汚い。 天国れいむは女性による丁寧なケアを受けられる飼いゆっくり。 地獄れいむは誰からも必要とされない野良ゆっくりである。 そして天国れいむは女性にとって家族同然。 愛され続け、ゆっくりし続けてきた結果 皆をゆっくりさせられるような笑顔を得るに至った天国れいむは町でも人気者。 通学路を歩けば子供が髪を撫でに近づいて来るくらいだ。 一方、何らかの悪意によって町に捨てられ、 辛酸を舐め続けた結果笑う事も忘れ、卑屈な作り笑いしか浮かべられない上に 身なりも汚い地獄れいむはこの町ではゴミ以下の存在。 通学路を歩けば石蹴りの石の代わりにされ、 女子小学生にはカマドウマを見る視線と同じモノを向けられる。 コレだけの差があれば天国と地獄と例えてもいいだろう。 ちなみにこの町において野良ゆっくりはもう滅多に見られず、 この地獄れいむは数少ない生き残りである。 そしてこの地獄れいむは自分がどのように野良に至ったかを覚えていない。 別段記憶力が特に劣っていると言うわけではなく、 餡子脳欠損と名の極めて稀な症例であった。 これはどうでも良い事なので忘れてしまって構わない。 「ぽかぽかでしあわせだよ! お姉さんもゆっくりしていってね!」 「んん?言われなくてもゆっくりするよ」 (れいむも日向ぼっこしたいよ…) 「ゆ~♪ゆゆゆ~♪ゆっくり~♪」 (れいむもげんきいっぱいお歌を歌いたいよ…) 地獄れいむは日中はあまり外に顔を出さない。 怖い人間に見つかると危ないからだ。 故に日向ぼっこも、歌を歌う事も出来ない。 「ねぇれいむ、最近この辺に野良ゆっくりがいたんだって」 (………!) 地獄れいむのことかもしれない。 地獄れいむは女性の言葉を聞いてビクッと震えた。 何故ならこの街において野良はゴミ以下。 怖い人間には見つかり次第、即永遠にゆっくりが決定するのを知っているからである。 「ゆっ?ほんとうなの?ゆっくりお友達になりたいよ!」 「駄目よ、○○さんのまりさちゃんが 野良に怖い目に遭わされたって言ってたじゃない」 (………) その言葉を聞いて、地獄れいむの目にじわっと涙が滲み出て来る。 野良が暴れた前例が一つあるだけで関係の無い野良も危険視されるものだ。 ちなみに地獄れいむは人間や他のゆっくりに特に迷惑をかけた事は無いつもりである。 『視界に入るだけで不愉快』と言われるのであれば、大迷惑な存在だが。 地獄れいむがその汚い体を人前に晒す時、 人はいつだって地獄れいむに冷めた視線を送って来る。 れいむには分かる。 その目の中には『なんでコイツこんな汚いの?早く死んで街から消えろよ』 と言ったような冷たい思いが込められている事を。 そして蔑みの目を向けた後に去っていく人の背中を涙目で見送りながら 地獄れいむはいつも思うのだった。 『れいむも人間さんとゆっくりしたいよ』 『れいむはゆっくりしてるよ、みんなをゆっくりさせてあげたいよ』、と。 「ゆ~…そうだね…ゆっくり出来なくなっちゃうのは怖いもんね、 しょうがないから、れいむはお姉さんとだけゆっくりするよ!」 「フフ、ブッ殺すよ? オヤツあげないよ?」 「ゆっゆっ♪きょうのおやつ、ゆっくり楽しみだよ! でもゆっくりひなたぼっこしてからお家に帰ろうね!」 「聞いてんのかよ」 (………) 地獄れいむは天国れいむの姿を確認こそ出来ないものの 天国れいむのその口ぶりや、滲み出てベンチから垂れて来る"ゆっくりっぷり"から 自分とれいむは違う存在だと嫌でも認識させられる。 「ま、兎に角野良ゆっくりには近寄っちゃ駄目よ 何されるか分からないもの」 「ゆん、でも、可哀想だよ…お外で暮らすゆっくりも ゆっくりできたらいいのにね…」 (………) ひっ、ひっ、と嗚咽が漏れそうになるが、 それでも隠さなくてはならない。 人は地獄れいむには冷たいのだから。 そしてこのような場面に遭遇する度に思うのだ。 『どうしてれいむはゆっくり出来ないんだろう?』 『れいむとれいむは何が違うんだろう?同じゆっくりなのに?』 その永らく抱いていた疑問は、女性の言葉によって消える事になった。 「う~ん…仕方ないわよ、 野良ゆっくりは悪いゆっくりが多いんだから」 (………?) 「ゆ?おねえさん、悪いゆっくりってなぁに? ゆっくり理解させてね!」 地獄れいむの嗚咽は無くなり、ベンチの上の会話に注意を傾け出す。 長年の疑問が今解決されようとしている。 「え?そーね…悪いゆっくりってのはね…、 ゴミ捨て場の袋を破っちゃって中身を散らかしたり」 「うんうん、」 (れいむそんな事してないもん…) この時れいむは第一関門突破、とか考えていた。 地獄れいむはその辺の草花を啄んで生き長らえている。 ゴミ捨て場にはいつもゆっくり出来ないカラスや、 時には怖い人間が来るのだから。 「人のお家に入ろうとしちゃったり、 うっかり人の悪口を言っちゃったり、 いきなり車道に飛び出して車をビックリさせちゃったり あとは…う~ん…まぁ、そんなトコね」 「おねえさん!"しゃどー"ってなぁに?」 (しゃどーってなぁに?) 最後のものはよく分からなかったが、 取り敢えずここまでの悪ゆっくりの条件は満たしていない。 地獄れいむは淀んだ心が少しずつ透き通っていく様な心地がした。 「ホラ、私がいつも『行くな』って言ってるトコの事よ ま、兎に角人間のゆっくりプレイスで 何も考えずに自己中心的なゆっくりをしちゃうゆっくりが"悪いゆっくり"」 「じこちゅーしんてき!」 (むずかしい言葉はゆっくりできないよ… でも、れいむは今までぜんぜんゆっくりしてこなかったよ… だかられいむはきっと悪くないよ…) 「まぁいいのよ、れいむは良いゆっくりだもの さ、そろそろお家に帰ろっか!」 「ゆえー!もっと太陽さんとゆっくりし… 「今日のオヤツはれいむの好きなクッキーさんだよ」 「いそいでかえろうね!」 「ゆっくりしていってね」 (れいむは悪いゆっくりじゃないんだ…) ジャリジャリと地面を踏んで 楽しそうにベンチから離れていく天国れいむと黄色シャツの女性。 こっそりダンボールから覗いてその背中を確認する地獄れいむ。 そんなれいむが、女性の話を聞いて思った事、 それはー 「れいむは…ゆっくりだよ…」 それは、自分もあのれいむも変わらない。 自分は良いゆっくりであり、ゆっくり出来るゆっくりであり、 人をゆっくりさせられるあのれいむと何ら変わらない存在だと言う事だった。 「れいむは良いれいむだよ…!良いゆっくりなんだよ!」 1週間と少し振りに口から出した言葉は少し掠れている。 分かってもらいたい。このれいむの喜びを。 れいむのこの先のゆっくりは約束されたも同然である。 髪を綺麗にしてもらって、肌を綺麗にしてもらって、 人間さんの膝の上でゆっくり出来る! れいむはハの字に垂れていた情けない目つきを 生まれつきのふてぶてしい笑顔に戻した。 (れいむは永い事笑っていなかったので、 永い時間を掛けてこびり付いた糸くずが頬の動きでペロッと剥がれた) そしてダンボールを捨てて公園を跳ねて出ていった。 ゆっくりする為に。 ゆっくりさせて上げる為に。 れいむは自由に、何の心配も無く、 笑顔でとってもゆっくり跳ねていった。 勘違いをしたまま、とってもゆっくり跳ねていった。 ____________________________________ (ありがとーございましたー!) 「ご馳走様ー!」 旨かった。 久しぶりにラーメンを食った後の、この満足感が堪らない。 さぁラーメンを食ったら いつもの様にあそこの人気の無いベンチで一服しようじゃないか。 「ふー」 それにしても今日はいい天気だ。 やっぱり釣りに連れて行ってもらえば良かったのかもしれないな。 眠いからと断ったのが悔やまれる。 次は連れていってもらおう。…次があったらの話だが…。 …ん?アレは…。 「ゆっ!ゆっ!ゆっくり~!」 なんか臭いと思ったら野良ゆっくりか。 きったねぇなホント、誰か殺さねーかな。 「ゆっ!ゆっくしていってね!」 人気の無い、駅近くにあるアルミのベンチに腰掛けた 俺の目の前には野良らしき薄汚さ満開のゆっくりれいむ。 バカ面下げてその辺を跳ね回っていた様だが 春の陽気に誘われた御陰で少し気が触れているのかもしれない。 私は一刻も早くあの汚いのが この街から消え失せるのを望むばかりである。 「ゆっくりしていってね!」 バナナの皮が目にかかってて良く見えなかったが、 どうやら俺に向かって言っている模様。 言われなくてもこのポカポカ陽気の昼下がり、大好物のラーメンを食べた後に 日向ぼっこ中の俺は最高にゆっくりしている。 この汚れいむ、実に余計なお世話である。 「失せろ」 冷たく言い放ち、俺は視界から汚物を排除する。 本当は火のついたタバコを投げつけてやりたいところだが 綺麗な街作りの為にここは我慢の子。 「ゆっくりしていってね! ゆっ♪ゆっ♪れいむはいいゆっくりなんだよ♪」 そう言ってポヨンポヨンと右に左に身を踊らせる野良ゴミ。 頭に被っているバナナの皮の御陰でどこか間違ったアロハダンサーの様でもある。 もっともこんな汚いのと比較されては本場のダンサーに失礼千万ではあるのだが。 親切に失せろと言ってやったのに聞いてるのかどうかも分かりゃしねぇ。 「………」 ジュッ、とタバコを灰皿に突っ込み、俺はベンチを立つ。 汚れいむが消え失せないようだから俺が消え失せるのだ。 ゆっくりさせようとするどころか、ゆっくり出来なくさせるコイツは そのうち加工所による裁きの鉄槌が下る事であろう。 「ゆゆ?ゆっくりしていってね! れいむはいいゆっくりなんだよ!悪いゆっくりじゃないんだよ!」 「近づくな」 俺はゆっくりの事が"ある意味"好きだが、臭くて汚いのには我慢がならない。 それにしてもヤケに突っかかってきやがるこの野良れいむ。 何かよく分からない事も言っている。 「待ってね!ゆっくりしようよ! れいむはいいゆっくり”な”のに”ぃ”!!」 「………なにぃ?…いいゆっくり?」 「…ゆっ!そうだよ! れいむはいいゆっくりなんだよ!」 そう言って泣き顔を一転、ふてぶてしい笑顔に変えて ぐっと胸を張るゆっくりれいむ(ズルッ、とバナナの皮が後ろに流れ落ちた) その自信満々っぷりにイラっとするが、気になるところもある。 なので俺は汚いのが届かないところまで十分に避難してから訊いてみた。 「"いいゆっくり"って何だ? どういうつもりで言ってんだ?ソレは」 「れいむはゴミ捨て場を散らかしたりしないんだよ!」 野良は『ドーン』と書かれた字幕が バックに持ち出されそうな口調でそういい放った。 何が言いたいのか分からない。 ゴミ捨て場が何だと? 「それで?」 「ゆっ!他にももっとあるよ!」 れいむは人間さんにゆっくりできない事もいわないし、 人間さんのお家だって盗らないよ! いいゆっくりでしょ!」 「………」 俺が中3の時、テレビ前にあるソファで寝てたというだけの理由で 3つ上の兄貴に顔面を蹴られた事が有る。 鼻血は寝る前まで止まらなかった。鼻骨も右に歪んだままだ。 親父に告げ口したら兄貴は殴られて歯を一本無くした。 相手によっては『そこにいるだけで邪魔、悪』と見られる事もある。 そして町において野良ゆっくりは"総じて"邪魔な存在だ。少なくとも俺にはな。 なんせその辺で野垂れ死んで転がっていてさえ邪魔なんだから仕方が無い。 ゴミ捨て場を荒らす、それはまぁ…勿論良くは無いが分からなくも無い。 しかし家に侵入、人に暴言を吐くなんて想定外のバカしかやらない。 人間からすりゃ"しなくて当然の事"だ。 故にそれらの悪行を犯さず、何もしないでただ転がっていても 誰もソイツが善良だなんて思ってくれない。 ましてコイツは少なくとも俺のリラックスタイムに クソを投げつけたと言う悪行を既に犯している。 「ゆっくりしていってね!」 何を期待しているのかふてぶてしい笑みを崩さないゆっくり野良汚れいむ。 別にコイツは善良なゆっくりなどではない。 俺にとっては都合のいい存在でなければ善いゆっくり足り得ないのだ。 だから俺にとって善良なゆっくりとは田舎のお土産屋で売られている 美味しい焼き子ゆっくりぐらいのもの。他は『ただのゆっくり』 何もしないで町に転がる野良汚ゆっくりなど論外も論外である。 そもそもなんだ? 『れいむは善いゆっくりなんだよ』だと? だから何だって言うんだ?何もしないでねとでも? 何かしてくれとでも?何か出来るとでも? ムカつくぜ舐めやがって。 「勘違いしてんじゃねぇぞゴミ お前は善いゆっくりなんかじゃねぇよ」 「ゆっ♪れい…」 「乞食同然のクソ野良が舐めた事抜かしやがって だったらどうしたってんだ?お前に何が出来んだよ」 「…れ、れいむはゴミ捨て場を散らかしたりしないよ! 人間さんの悪口も言わないよ!」 「オウムか、テメェは。 それは"しない事"だろうが お前が"善いゆっくり"だとしたなら、何を出来るのかを訊いてるんだよ」 「ゆ…」 れいむは言葉に詰まってしまった。 言われてみれば確かに、れいむはまだ何もしていない。 だがれいむには殆ど本能レベルで分かっている『自分に出来る事』が一つある。 「れいむはゆっくりできるよ!」 「………」 それを聞いてヒクッと頬を釣り上げる男。 フヒッ、と僅かに怒りさえ混じった嘲笑が唇から出ていく。 正直予想は出来ていた展開だったが"クる"ものはくる。 ゆっくりなんてゆっくりじゃなくても出来るのだ。 それこそサルでも豚でもアメーバにだって出来る。 「…お前だけゆっくりしてどうするんだ? もっと有るだろ?ホラ、考えろ考えろ」 凶暴な態度から一変、れいむの脳の活性化に協力し出す男。 この暇を持て余す男の目的は 目の前の根拠の無い自信をブチ壊す事であった。 だからこそれいむに促したのだ。 『あの言葉』を言う事を。 「ゆゆ…れいむはいいゆっくり、いいゆっくりだから…」 「だから?」 「れ、れいむは、誰かをゆっくりさせてあげられるよ!」 れいむはコレを言ったら負けであった。 どうしてかはこの後の展開が語ってくれることであろう。 れいむはこの時点では上手く主張出来た、と言わんばかりに胸を張る。 「だったら俺をゆっくりさせてみろよ」 「――――」 れいむは目の前のゆっくり出来てなさそうな人間に そう言われた瞬間、何故だか知らないが頭の中が真っ白になった。 そう言われてみるとれいむは知らないのだ。 どうすれば自分は誰かをゆっくりさせられるかを。 そもそも自分は気付いた時には独ぼっちで草をはんでいた。 持っていた記憶は"何がゆっくり出来ないモノか"だけ。 誰かをゆっくりさせる方法なんて全然知らないのだ。 (いそいでかえろうね!) (ゆっくりしていってね) その時れいむの脳裏に浮かんだモノは 先程見た天国れいむの横顔。 天国れいむは満面の笑みを黄色いシャツの女性に向けていた。 れいむが唯一知っている、誰かをゆっくりさせて上げられる方法は あの天国れいむが黄色シャツの女性に向けた、太陽の様な笑顔だけである。 天国れいむが笑うと女性も笑う、女性はとってもゆっくりしている様に見えた。 天国れいむが笑うと誰かがゆっくりする。 天国れいむとれいむは同じ。 れいむが笑うと誰かがゆっくり出来る。 れいむが笑えばお兄さんもーーー 「…オイ、ゆっくりだからって何時までもゆっくりしてんなよ ゆっくりさせられないんなら帰るからな」 5分近くも俯きっぱなしのれいむを見下していた男。本当に暇そうである。 しかしいくら彼が暇だとしても休日を全て無為に過ごす気にはならない。 「………」 「……んん?」 飽きた男が踵を返して自宅へと向かおうとしたその時、 ゆっくりれいむはその顔を上げた。 ニタァ、と笑いながら。 それは一言で言うと、醜悪。 天国れいむの笑顔ーまるで春風に吹かれる草原の中、想いの人と踊りを踊る乙女の様な笑顔ー ーを真似たつもりの地獄れいむの笑みを何かに例えるなら、 高潔な貴族への裏切りの制裁を受ける寸前に 大金を積んで命乞いをしながら浮かべる、 媚びへつらう脂性の小太り商人の卑屈な笑みである。 実はこのれいむ、真剣である。 碌に笑い方を知らないのだ。 れいむはその醜悪な笑みを浮かべながら 『どう?ゆっくり出来るでしょ?』といった思いを 熱い視線に乗せて男に向けた。 向ける寸前、頬を少し釣り上げる事を忘れない。 その所為で頬がピクピクと痙攣した。 れいむの意思を100%そのまま受け取ってキレかける男。 れいむは頬を、男はこめかみの血管をピクピクさせる。 あと少しれいむがその笑顔を続けたら この道に黒い花が咲いた事であろう。 男が"もういい"と言う意思を込めて顎をしゃくる。 それを十分理解したれいむは笑顔を止めた。変なところで察しがいい。 「どう?お兄さんゆっくりできた?」 「出来たと思ってんのか?」 変わらず無愛想なままの男。 流石のれいむも今の自分が誰かをゆっくりさせるのは難しい事に気が付く。 黙りこくる男とれいむ。 「………」 「…ゆ…ゆぅ…」 男が言わずともれいむは分かっている。 まだテストは続いているのだ。 しかしれいむの知るゆっくり技は天国れいむのモノマネしか無い。 れいむは必死にその中からゆっくりさせる方法を模索する。 (いそいでかえろうね!) (ゆっくりしていってね) その時れいむの脳裏に浮かんだモノは 先程見た天国れいむの横顔。 あの天国れいむは凄く綺麗だった。 綺麗なのはゆっくり出来る。 れいむをぺーろぺろしてくれる人は居ないけど…。 れいむは男を舌で舐めて綺麗にしてあげようと決意したが 一歩跳ねて近づいた瞬間、手で制される事で思い留まる。 やはり察しがいい、割と賢いのかもしれない。 れいむは第2の手段として、 男の居るところをゆっくり出来るプレイスに変えようとした。 「ゆっくりきれいにするよ! ゆっくりきれいになってね!ぺーろぺーろ!」 そう言ってベンチの周りの石畳を舐め始めるゆっくりれいむ。 それを見て男の目から段々と光を消えていく。 怒りすらも消え失せていく。 「…もういい、分かった」 「ゆっ?お兄さんゆっくり出来たの?」 「出来たと思ってんのか?」 死人の様な顔を見せる男。 ラーメンを食した後の満足感はとっくのとうに消え去ってしまっている。 れいむはれいむで何となくそれを察し、ただただ俯くばかりである。 このままではれいむが"いいゆっくり"だという事を分かってもらえない、と。 そんなれいむにとどめを刺す様に、男の冷酷な一言が襲いかかった。 「…お前、ちょっと"ゆっくりしてみろ"」 「―――」 れいむはまた頭の中が真っ白になった。 よく考えるとれいむの記憶の中には 誰かをゆっくりさせて上げた事はおろか、 本心からゆっくり出来ると思った事すら無かったのだ。 「どうした?ゆっくりするくらいならお前にだって出来るだろ? 考える必要も無いだろ?」 「………」 焦ったれいむは辺りをキョロキョロと見回した後、ベンチの有る男の方向へ跳ねていった。 男はまた手で制したが止まる気配は無し。 仕方無くベンチから飛び退く様にどいた男は 眉間に皺を寄せてれいむを睨みつけた。 "ゆっくりしろ"と言ったのに俺を急いで退かせるなんてどういうつもりなのか。 コイツは誰かを急かせる事でゆっくり出来るのか。 そんな事をイライラと考えているうちにれいむはベンチ下で動かなくなった。 覗き込むとれいむはベンチの足に隠れてこっちを見ている。 そう、れいむにとっての"ゆっくり"とは 外敵に見つからない様な場所に身を隠し、ただ僅かな安息を得るだけの事だったのだ。 男と目を合わせ、また"あの笑み"をニヘラッ、と浮かべる醜れいむ。 男はもう怒っていなかった。 と言うよりも限界を超えて自分の感情が分からなくなっていた。 「分かったろ…?」 「ゆ…?な、なんのこと…?」 「お前は善いゆっくりなんかじゃない」 5歳は歳をとった様に見える男。 れいむはそんな男の目を見て、考える事を拒否し始めた。 誰にも愛されないどころか誰とも話さず、何も出来ず、向けられるのは冷たい視線だけ。 そんなれいむが"ゆっくり"なんて初めから出来るわけが無かったのだ。 れいむは善いゆっくりどころか、ゆっくりですら無かったのかもしれない。 「お前は善いゆっくりどころか、 誰かをゆっくりさせる事はおろか ゆっくりする事さえ出来ない駄ゆっくりだ」 「ちっ…ちが…」 「分かったら家に帰れ あぁ、そこのバナナの皮を処分してからにしろよ お前自身がゴミなのはしょうがないけど町まで汚すなよな」 「…ちっ…ちがう”もん”!」 「…なにぃ?」 流す涙は頬の汚れを落とし、茶色い涙へと変わって石畳を染める。 ゆっくりれいむは認める事が出来ないのだ。 それを認めたら、あの人気の無い公園の片隅、 緑色のベンチの下の薄汚いダンボールの中で独ぼっちで雑草をはむ 落ちぶれた生活に逆戻りだからである(といっても最初から落ちぶれっぱなしだが) 肌も髪も綺麗にして貰い、お膝の上で人間さんとゆっくりしたい。 れいむはいいゆっくりだからそれが出来る。 その考えは、れいむをもう引き返せないところまで追いやってしまった。 「れぇむはいいゆっぐりだもん! 間違っているのはお兄さんだよ!」 「…お前なぁ」 俺はこの無能極まりない上に聞き分けまで悪い クサレ野良汚ゆっくりに心底ムカついーー 「聞き”たぐないよ!もうお”う”ち”がえる”!! お兄ざん”はゆ”っぐりし”ね”!」 「………」 私は余りにもこのゆっくりが哀れに感じられたので ご自宅の確認も兼ねて、送って上げる事にした(10m程後ろから) 哀れなれいむのお家はここから10分程歩いた先、○○公園の緑色のベンチの下だったが その道中いくつかの事件があったので簡単に記しておく。 ー○○通りー (ブブーー!!!キキィ!!) 黒い車がけたたましい音を上げて急停止する。クラクションである。 驚いた事にれいむは自宅の階段を降りるかの如く、気軽に車道を横断しようとした。 玉突き事故に至らなかったのは後続車の無かった幸運からである。 「ゆゆ!しずかにしてね!ゆっくり出来ないよ! れいむは怒ってるんだよ!?ぷくううう!!」 普段のれいむなら逃げるばかりであったが 男により堪え難い現実を突きつけられる事によって 気が立っていた為、車に向かって威嚇までしてしまう。 運転席から青いシャツを着た中年男性が静かに出て来る。 そして目の前で膨れるれいむの髪を掴み上げー ーようと思ったが汚いので手を引っ込め、 れいむを歩道に蹴り飛ばしてまた車に乗り込んで消えた。 とんでもなく寛大な処置である。 「ゆ”っ…ゆ”っ…れ”いむは…いいゆっく”り”なのに”…」 「………」 10m後ろから見ていた男は拳を握りしめる。 握りしめたその両拳からはポタポタと鮮血が滴り落ちていた。 "善いゆっくり"と言ったのはどの口か。 ー公園前の○○さん宅周辺ー 「ゆ…誰もいないよ…草さん、お花さん、ゆっくりお昼ごはんになってね… む~しゃむ~しゃふしあわせー…」 「………」 民家の周りに飾られている草花を啄むれいむ。 その近くにいた姉弟らしき子供2人の内、弟らしきベージュ色の短パンっ子が れいむに悪戯しようと走って向かって行ったところ 姉らしきピンクのワンピースの子に腕を掴まれて止まる。 急接近してきた人間に驚いたれいむは公園の中に逃げていった。 ズザーッと滑る様に緑色のベンチの下に入り込むれいむ。とても慣れている。 暫く監視していたが出てくる様子は無し。 どうやらあのベンチの下の小汚いダンボールが御自宅らしい。 (この時短パンワンピース姉弟が不審者を見る様な目で男を見ていた) 別に君達には興味が無い、と心で呟きながら男はジーンズから携帯電話を取り出した。 町中に餡子の花を咲かせるのはあの様な子供達にとっても良い事では無い。 餅は餅屋。男は餅屋にあのれいむの処分を任せる事にしたのだ。 その時、御自宅のダンボールハウスかられいむがにゅっ、と顔を出す。 5分程前に怖い目に遭ったと言うのにふてぶてしい笑顔のまま出て来た。 とうとう本当に気が触れたのかもしれない。 何処へ行く気だ、と思ったが何処にも行かず水たまりの前で止まる。 その時、この暇人であり告げ口が得意な男は 或るものを見たショックで思わず携帯電話をアスファルトに落としてしまった。 「ゆ…ゆっくり~…♪ゆっ…♪ゆっ♪」 「………?」 よく考えてみたら、れいむはいいゆっくりなんだから さっきの人間さんからも逃げる事はなかったんだ。 だからお陽様の下で元気いっぱいにゆっくりお歌を歌えるし いくらでもひなたぼっこ出来る。 ゆっくりした笑顔と、お歌の練習をして人間さんのお膝の上でゆっくりしたお歌を歌おう、 ゆっくり、ゆっくり。 「ゆ~ゆゆゆ~ゆっくり~♪ れいむはかわいくうたえるよ♪」 れいむは歌を歌いながら、公園内ベンチ近くに溜まった水たまりに 顔を写して笑顔の練習していた。 歌いながら"あの笑み"をニヘラッと浮かべては消し、浮かべては消し。 その様は本物の妖怪の様でかなり怖い。 気の弱い者が夜にそれを見るようなら失神しかねないくらいだ。 初めに私はれいむの事を"春の陽気の所為で気が触れている"と思ったが 短パンワンピース姉弟も同じ様な事を感じたらしく、 姉の方が泣き出してしまった。 ヤンチャだが心優しそうな弟が姉を宥めていた。 液晶に傷がついてしまった携帯を拾いながら俺は思う。 世に有る全ての存在はきっと、何らかの使命を受けてこの世界で命を授かったのだ。 その使命が何であるのか、それは正確には分からない。 国をひっくり返す革命を起こす為に命を授かる人間の魂が有る一方で ただただ自然の循環を守る為に生まれる虫の魂も有る。 それぞれがかけがえの無い大切なものであり、 そしてきっとそれは善悪を超えた純粋なものなのだ。 俺の魂が何に必要とされて生まれたものなのかは分からない。 死ぬまでに分かる機会があるかもしれないし、無いかもしれない。 そんな不確かな世界でただ一つだけ分かる事がある。 (もしもしー、○○市○○町加工所の○○です) 「もしもし、お忙しいところ恐れ入りますー あのれいむの魂は、きっと加工所送りにされる為に生まれたのだ。 ~happy end~
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「ヒャッハー!」 「ゆぇーじごくじごく」 虐待お兄さんに追われてる私はゆっくりれいむ。ごく普通のゆっくり。強いて違う事を上げるとすればゲスって 事かナー。名前はれいむ。 そんなこんなで私は虐待お兄さんの手が出せない人間の家にやってきたのだ。 虐待お兄さんが去っていった後でふと背後を見ると人間がいたのだ。 「ここをれいむのゆっくりぷれいすにするよ! ゆっくりしないでごはんをもってきてね!」 この家はれいむが見つけた時点でれいむの物になっていたのだ。この人間はその事を知らずホイホイとれいむの 前に現れてしまったのだ。 人間はそのまま家の奥へと姿を消した。れいむの威光にひれ伏したのだ。 れいむはご飯が出てくるのをゆっくり待った。 そして十分が経った時である。 パリーン、と甲高い音を立てて窓ガラスが割れ、そこから何者かが入り込んできた。れいむは思わず驚愕する。 窓が割れたからとか、そいつが窓から入ってきたからではない。いや、それも多少はあるかもしれないが、 れいむが最も驚愕したのは違う部分だった。 「アンゲロ、アンゲロ!」 そう、奇声を発しながら窓から入ってきたそいつは、頭にパンストを被りハイソックスを身に着けている以外、 何一つ衣類を着用していなかったのだ。 その男(股間にぷーらぷーらしているものちーんぽ! なのでわかった)は、固まるれいむの前で唐突に 逆立ち、両足を開いて頭を軸にその場でぐるぐると回りだした。もちろん(何がもちろんなのかは不明) 股間の棒は隆々とそそりたっている。 「びっくりするほどユートピア! びっくりするほどユートピア!」 叫び、回転する勢いのまま開脚前転でれいむに近寄り、れいむを細々とした……しかし、適度に鍛えられ 確かな力を感じさせる腕で掴み、その口を己の剛直で掻き回した。 「幸せだから! 幸せだから!」 「ゆぶぇ?! ぎぼぢばるいぃぃぃぃぃ!!」 固く太い縮れ毛が肌をなぞり不潔感を醸し出す汗の臭いが体にこびり付く。何よりも口内を駆け回る剛直の 妙なしょっぱさが、たまらなくたまらない。 嫌悪感をひたすら我慢していると、唐突に体が自由になった。口中を支配する嫌悪感に、遠慮なくその場で 嘔吐する。ひとしきり吐いてからちらっと男に目を向けると、手に持った何かで股間の棒を擦っていた。 その、男の手にもっている物が何なのか理解すると同時に、れいむは目の前が真っ白になるような錯覚を覚えた。 「ムッシュムッシュ!」 「でいぶのおりぼんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 そう、男は先程れいむの口中を陵辱している間にれいむの大事なリボンを奪い取っていたのだ。 「かえしてね! れいむのおりぼんかえしてね!」 れいむは慌てて男の足元に縋りつき、泣いて請う。 「ウッ」 男は達した。 れいむの紅いりぼんに浮かぶ白のコントラスト。その時、れいむはそのりぼんが物理的、衛生的にではなく、 精神的な意味で決定的に汚されてしまったのを理解した。 哀しみに打ちひしがれたれいむはその場にへたりこんだ。命より大事なりぼんが穢された。これ以上に ゆっくりできない事など、存在しない。れいむは今、まさに地獄の底にいるようだった。 男はそんなれいむにそっと手を差し伸べると、穢れたりぼんをれいむの髪にしっかりとくくりつけた。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?! ぎぼぢわるいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 頭を覆う生暖かい感触と、鼻(正確には、全身に多数存在する嗅覚器官)をつく異臭。必死の逃れようと飛び 跳ねるが、それはどこまでもれいむに付いて回り、生理的な嫌悪感に思わず中身を吐き出しかける。 男はその様子をしっかりと見届けると、「俺に充電しろ! 俺に充電しろ!」と叫び、ゾンビの真似をしながら 部屋の奥へと消えていった。 れいむは思った。このままここにいればきっと死ぬより酷い目にあう。早く逃げ出さないと。 その時、男の消えた方向からぎしりと小さな足音が響いた。 れいむは決断した。 「おそらをとぶ!」 れいむは窓から身を投げ出し、鳥のように空を舞った。 唐突だが、この家はマンションの4階だった。 「……あれ、いない」 全裸パンストハイソックスの男は、手にいちごショートケーキの乗った皿を持って部屋にいるはずのれいむを 探していた。先程まで床の上を元気に走り回っていたのに、今はその影すらも見つけられない。 手に持ったショートケーキを机に置き、男は被っていたパンストを頭から外し、残念そうに大きく溜息をついた。 その男は、れいむが「ごはんをもってこい」といったこの家の先住民だった。 「せっかく言われた通り、出来る限り『ゆっくりしないで』ごはんを持ってきたのに……」 男は気付かない。そのゆっくりしてなさがれいむの命を奪った事に。 おしまい あとがき ゆっくりしないでご飯をもってくるのとゆっくりできない動作でご飯を持ってくるのは違うと思うけど、気にしないでください byゆっくりのあねきィィ!の人 このSSに感想を付ける