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宮下「うん。だから今日は学校休むらしいぞ」 みつば「はっ!いっつも似合いもしない薄っぺらい下着付けてるからよ!いい気味だわ」 宮下「いや、お前の風邪がうつったんだと思うんだが……」 吉岡「そんなこと言ったら可哀想だよみっちゃん。電話越しでも、杉ちゃんすごい苦しそうだったよ」 みつば「あっそ。私には関係ないもんね」 宮下「関係ないことはないだろ。だって友達じゃないか!」 みつば「はぁ!?私が!?杉崎と!?いつ!?いつ友達になったのよ!?」 宮下「こ、こいつ……」 みつば「お見舞いならあなた達が行けばいいでしょ。じゃっ」ポテポテ 吉岡「あぅ……」 宮下「あいつはまったく……」 みつば「ただいまー」 ひとは「ただいま」 みつば「さてと、おやつ食べよっと」 ひとは「それはいいけど、ちゃんと手は洗いなよ」 みつば「わかってるわよー」 ひとは「そういえば、今日は杉崎さん学校来てなかったね」 みつば「……どうでもいいじゃない、あんな奴」 ひとは「……」 みつば「な、何よその目は」 ひとは「……別に」 みつば「あっそ……さてと、おやつおやつ」 みつば「えーっと何かあるかな……あら、私クリームプリンなんて買ったかしら」 ひとは「みっちゃんが風邪引いた時杉崎さんが持ってきてくれたでしょ」 みつば「そうだったっけ……」 みつば「……これ食べよ」 みつば「いただきます……あむっ」 みつば「……おいひ」 ふたば「たっだいまぁー!あっ、みっちゃんがプリン食べてるー!小生にも一口ちょーだーい!」 みつば「だ、だめよ!」 ふたば「ぶぅ、みっちゃんのけちんぼー」 みつば「このプリンは絶対だめ!冷蔵庫にもう一つあるからそれ食べなさい!」 ふたば「え、いいの?わーい!」トテチテトテチテ みつば「ふぅ……」 ひとは「……いつもはあげるくせに」 みつば「ひゃ!?う、うるさいわね!これは大好物だからよ!」 ひとは「へー……」 みつば「なによもう……」 翌日 みつば「……」 キョロキョロ 宮下「杉崎なら今日も休みだぞ」 みつば「は、はぁぁ!?ばっかじゃないの!?だぁれがあいつのことなんか心配するもんですか!?」 宮下(心配してるかなんて聞いてないんだけどな) みつば「大体あいつバカのくせに風邪なんてひくんじゃないわよ!」 宮下「昨日お見舞い行ったけど、杉崎かなり辛そうだったぞ。何も食べれないみたいだったし」 みつば「そんなんだからいつまでも治らないのよ。風邪をひいても食べる私を見習うべきね」 宮下「いや、風邪の状態でお前ぐらい食欲ある人なんて滅多にいないと思うんだが……」 千葉「おい長女、そこ通りたいからどいてくれ」 みつば「うるさい!遠回りしなさい!」 千葉「な、何様だよお前!」 みつば「みつば様よ!このぼけ!くず!ばか!」 千葉「くぉんのアマぁ……」 佐藤「今日のみつばはいつも以上に荒れてるな……」 みつば「あーもう、なんかイライラするぅ!」 「先生さよーならー」 矢部「さようなら、気を付けてね」 みつば「結局イライラしっぱなしだったわ……もう最悪」 宮下「吉岡、今日も杉崎のお見舞い行くか?」 みつば「!」 吉岡「うん。杉ちゃんのこと心配だもん」 みつば「ね、ねぇ……」 宮下「ん?もしかして一緒にお見舞い行くのか?」 吉岡「ほんと?きっと杉ちゃん喜ぶよぉ」 みつば「い、行くわけないでしょ!私はこれからお菓子買いに行くの!あんな奴のお見舞い行くほど暇じゃないんだから!」ポテポテ 宮下「なんだあいつ……本当に素直じゃないなぁ」 吉岡「みっちゃん……」 【コンビ二】 みつば(さてと、何買おうかしら……) みつば(スナックもいいけどスイーツも捨てがたいわね) みつば(あ……ゼリー) みつば(……こういうのなら食欲無くても食べられるかしら) みつば「ってなんで私がそんなこと考えなきゃいけないのよっ!」 ざわっ みつば「あ……うぅ……」 【丸井家】 ふたば「ただいまー!」 ひとは「おかえり」 ふたば「あれぇ?みっちゃんはまだ帰ってないの?」 ひとは「……友達の家に行ってるんじゃないかな」 ふたば「そっかぁ。小生も一緒に遊びたかったなぁ」 ひとは「遊びに行ってるとは限らないよ」 ふたば「え?どういうこと?」 ひとは「……さあね」 ふたば「?」 【杉崎家】 宮下「それじゃ、私たちそろそろ帰るよ」 杉崎「も、もう帰っちゃうの?」 吉岡「私達がいると杉ちゃん寝れないでしょ?」 杉崎「でも、もうちょっといてよぉ……」 宮下「だめだめ。早く寝て一日でも早く学校に来れるようにしないと」 杉崎「うぅ……」 吉岡「みっちゃんも、すごい心配してたよ」 杉崎「あいつが?うそだぁ……」 宮下「本当だって。昨日も今日も杉崎がいなくて落ち着かない様子だったぞ」 杉崎「……あっそ。別にどうでもいいわ」 宮下「素直じゃないなぁ」 杉崎「うるっさい!帰るならはやく帰って!」 宮下「はいはい、じゃあな」 吉岡「お大事にね、杉ちゃん」 ガチャ バタン 杉崎「あ……」 杉崎「……寂しい」 みつば(……なんで私は杉崎の家にいるのよ!) みつば(そうよ!あいつが風邪をひいて弱った姿を笑いにきたのよ!) みつば(普段のお返しいっぱいしてやるんだから!) ピンポーン 杉ママ「はーい……あら、みっちゃん!」 みつば「こ、こんにちは」 杉ママ「一人でくるなんて珍しいわね!お菓子食べにきたの?」 みつば「いや……その、杉崎の……」 杉ママ「へ?私?」 みつば「違……えっと……み、みくの方を見にきたの」 杉ママ「あ、みくちゃんのお見舞い!?ありがとう!」 みつば「お、お見舞いなんかじゃないわよ!見にきただけ!」 杉ママ「うふふ、みくちゃんはお部屋にいるからね」 みつば「……おじゃまします」 杉崎「……けほっ」 杉崎「みつばが私のこと……」 杉崎「いや、ありえない。ありえないわ」 杉崎「あのみつばが私のことを心配するなんてありえないわよ!」 ガチャ みつば「私がなんだって?」 杉崎「み、みつば!?なんで!?」 みつば「ふん、あんたの弱った顔を見て笑いにきたのよ」 杉崎「あんた、一人できたの?」 みつば「聞いてないし……そうよ」 杉崎「一人で……」 みつば「ちょっと、何ニヤニヤしてるのよ」 杉崎「べ、別に悪い意味でニヤついたわけじゃなくてぇ!」 みつば「わかったから、あんまり興奮すると悪化するわよ」 杉崎「あ、うん……」 みつば「私の風邪がうつったんだって?」 杉崎「そうとは決まってないけど……」 みつば「まぁ、そうだとしたら私の風邪がうつったことに感謝しなさいよね。超レアモノよ」 杉崎「あんたねぇ……」 杉崎「一人で……」 みつば「ちょっと、何ニヤニヤしてるのよ」 杉崎「べ、別に悪い意味でニヤついたわけじゃなくてぇ!」 みつば「わかったから、あんまり興奮すると悪化するわよ」 杉崎「あ、うん……」 みつば「私の風邪がうつったんだって?」 杉崎「そうとは決まってないけど……」 みつば「まぁ、そうだとしたら私の風邪がうつったことに感謝しなさいよね。超レアモノよ」 杉崎「あんたねぇ……」 みつば「……この間あんたからもらったプリン、まぁまぁ美味しかったわよ」 杉崎「え……」 みつば「だから今日はそのお返し持ってきてあげたんだから感謝しなさい」 杉崎「お返しって……別にいいわよ」 みつば「勘違いしないでよね、あなたに借りを作りたくないだけよ!ほら、これ」 杉崎「ゼリー……」 みつば「ふん、どうせ庶民の食べ物って馬鹿にするんでしょ?好きにしなさいよ」 杉崎「……ありがとう」 みつば「ひゃわっ!?なに素直にお礼言ってるのよ!この……ばか」 杉崎「言いたいから言っただけよ……ばか」 みつば「ま、まぁゼリーなら食欲なくても食べられるかもでしょ。食べたくなったら食べなさい」 杉崎「今、食べたい……」 みつば「今?そう、勝手に食べれば」 杉崎「うん……うぐっ……けほっ」 みつば「……」 杉崎「けほけほ……んしょ」 みつば「……ああもう!無理して起き上がるんじゃないわよ!」 杉崎「でもそれじゃあどうやって食べるのよ……」 みつば「……私が食べさせてあげるわよ」 杉崎「みつばが、私に?」 みつば「嫌ならいいわよ!私帰るから!」 杉崎「あ、食べさせてぇ!」 みつば「最初からそう言いなさいよ……ほら……あ……あ、あーん」 杉崎「あ、あーん……」パクリ 杉崎「……おいしい」 みつば「あ、当たり前でしょ。私が食べさせてあげてるんだから」 杉崎「……そうね」 みつば「認めんじゃないわよぉ!」 杉崎「え……ごめんなさい」 みつば「あーもう調子狂うわね!ほら、あーん」 杉崎「あーん……むぐ」 みつば「本当なら一口につき一万円取るところよ。今日は特別大サービスなんだから!今度高級なスイーツ奢りなさいよ!」 杉崎「うん……ぐすっ」 みつば「……あんた、泣いてるの?」 杉崎「ひっく……うるさぁい……」 みつば「な、何で泣くのよバカ」 杉崎「だ、だってぇ……みつばがお見舞いに来てくれるなんて、思ってなかったからぁ……ひぐっ」 みつば「だからお見舞いなんかじゃ!」 杉崎「みつばぁ」 みつば「な、何よ」 杉崎「本当にありがとう……」 みつば「……どういたしまして」 みつば「じゃあ私、もう帰るから」 杉崎「うん」 みつば「はやく治しなさいよ。私の風邪のせいで寝込まれてると思うと気分悪いんだから」 杉崎「うん」 みつば「それと……あんたがいないとほんのちょっとだけ。本当にほんのちょっとだけ寂しいんだからね」 杉崎「……うん」 みつば「……じゃあね」 ガチャ バタン 杉崎「……けほっ」 【丸井家】 みつば「ただいまー」 ひとは「おかえり。随分遅かったね」 みつば「べっつにぃ。お菓子買ってたのよ」 ひとは「ふーん……そのお菓子は?」 みつば「……今日はいいお菓子が無かったから何も買って無いわよ」 カサッ ふたば「みっちゃん何か落ちたよー。えーっと……ゼリー、二百十円」 みつば「わぁぁ!勝手に見ないで!」 ひとは「何も買ってない、ねぇ」 みつば「う、うるさぁい!」 【二日後】 杉崎「おっはよー!」 宮下「杉崎!もう大丈夫なのか!?」 杉崎「ええ、もうばっちりよ!」 吉岡「よかったぁ。杉ちゃんいなくて寂しかったよぉ」 杉崎「ふふん、やっぱりこのクラスは私がいなきゃ駄目ね」 みつば「あー、鬱陶しいのが戻って来たわ」 杉崎「な、なんですってぇ!?」 みつば「あーら聞こえちゃった?ごめんなさぁい」 杉崎「みつばぁ!」 宮下「はは、相変わらずだな」 吉岡「でもみっちゃん嬉しそう」 ひとは「……うるさいなぁ」 杉崎「ちょっとみつば!」 みつば「何?」 杉崎「これ、あげるわよ。一昨日のお礼」 みつば「何この箱?時限爆弾?」 杉崎「違うわよ!チョ……チョコよ」 みつば「チョコォ?あなたが?私に?あっやしぃ」 杉崎「正真正銘のチョコよ!一粒五百円もするんだからね!」 みつば「なお怪しい。どれどれ」ガサガサ みつば「……まぁ、見た目は普通だけど毒入りなんじゃないのこれ?」 杉崎「本当に失礼ね!じゃあ食べなくていいわよ!」 みつば「い、一応食べてあげるわよ。 毒味として」 パクリ みつば「ふぉいひぃぃぃ……」 吉岡「みっちゃんすごい幸せそうな顔……」 宮下「でも杉崎、なんでみつばにチョコあげたんだ?」 杉崎「別に……」 宮下「別にはないだろ。正直に言ってみろって」 杉崎「何でもないわよ!みつばだからあげたのっ!」 ザワザワ 宮下「み、みつばだから……!?」 吉岡「きゃー!杉ちゃんとみっちゃんってそんな関係だったの!?」 みつば「は、はぁぁ!?何言ってんのよ!ねぇ杉崎!?」 杉崎「えと……」 みつば「ちょっと!ちゃんと否定しなさいよバカ!」 吉岡「杉ちゃん、みっちゃん!私応援してるからねー!」 ヒューヒュー みつば「な……な……」 みつば「……もうみんなまとめてカラッと揚げられて死ねーっ!」 終わり。
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放課後、学校帰り 佐天「はぁ、来週は身体検査(システムスキャン)かぁ……」 佐天「どうせまたレベル0って判定されちゃうんだと思うと気が重いなぁ」トボトボ 黄泉川「んー? 憂鬱そうな学生が居ると思えばいつだかの講習生じゃん」 佐天「え?」 カクカクシカジカ 黄泉川「なるほど、事情は大体分かったじゃん」 黄泉川「何をクヨクヨしてるかと思えば……あの講習で少しはマシになったかと思ってたじゃんよ」 佐天「いや、別にまた後ろ向きになってるとかじゃないんですよ?」 佐天「ただ、こう、ハッキリと0って数字を見せられるとどうにもへこむというかなんというか」 黄泉川「まあ、一理有るのは認めるじゃんよ」 黄泉川(小萌先生ならこう言う時何か上手いアドバイスでも出来るんじゃんよ……) 黄泉川(けど生憎私は能力開発はそれほど詳しく無いじゃん) 佐天「え、えーと、だからその大丈夫なんで! そりゃ確かにちょっとテンション下がってましたけどほんと平気なんで……」 黄泉川(何か元気付けてやれるようなことがあれば……そうじゃん!) 佐天「……あの、聞いてますか?」 黄泉川「お前、佐天だったか? 明日暇じゃんよ?」 佐天「……はい?」 翌日、黄泉川のマンション前 佐天(で、何で私はここに居るんだろう……) 佐天(いや、あの後強引に明日うちに来いって押し切られたんだけどさぁ) 回想~ 黄泉川「うちに能力開発に詳しい居候がいるじゃんよ」 黄泉川「口も目付きも悪い奴だけど、あれでなかなか面倒見のいい所があったりするじゃんよ」 黄泉川「だから明日うちに来て相談してみるといいじゃんよ?」 ~回想終わり 佐天(まあ、ダメ元で相談するくらいなら、ね……?) 黄泉川の部屋 一方通行「で? 誰だオマエ」ギロ 佐天「ひぃ!?」ビクビク 黄泉川「一方通行、初対面の相手にそれは可哀想じゃんよ」 一方通行「あァ!? そもそも何で俺がこんなガキの相談相手なンざしなきゃならねェンだ」 黄泉川「だってお前霧ヶ丘付属に在籍してたぐらいの能力開発のスペシャリストじゃん?」 佐天(霧ヶ丘付属って常盤台とか長点上機とかと張り合えるぐらいのエリート校じゃ!?) 一方通行「オマエなァ……本人のレベルの高さと能力開発カリキュラムへの詳しさなンつゥもンは別もンだろうがよォ」 黄泉川「もうすぐ身体検査じゃん? この子、なかなかレベルが上がらなくて自信が無いんじゃんよ」 一方通行「人の話聞いてますかねェえ!?」 一方通行「チッ、おい」 佐天「は、はは、はい! 何ですか!?」オドオド 一方通行「オマエのレベルは? それと何の能力だ?」 佐天「う……その、」 一方通行「あン?」ギロ 佐天「ひっ、ぜ、0です! 私、無能力者(レベル0)ですぅ!」 一方通行「……はン、話にならねェな」 佐天「うぅ……やっぱり才能が無いんじゃどうしようもないですよね……」ショボーン 一方通行「ったく、0に何掛けても0だろうが。こんなんあのクソガキでも分かる簡単な計算だろうがよォ」 一方通行「黄泉川、一体何考えてこんな雑魚連れてきてンですかァ?」 佐天(ざ、雑魚って……何もそこまで言わなくても)ウルッ 黄泉川(いくらなんでも言い過ぎじゃんよ!?)ヒソヒソ 一方通行(何でこの俺がそこまで気をつかわなきゃならねェンだよ!?)ヒソヒソ 一方通行「……別に能力なンてあったからどうなるってもンでもねェだろ」 佐天「……ふぇ?」グス 一方通行「無能力者ってこたァ変なしがらみも責任も何も無ェって話だよ」 一方通行「下手なレベルの能力者よりよっぽど気楽だぜェ?」 佐天(……もしかして、フォローしようとしてしてくれてる?) 一方通行「そ、そォ、だからその……アレだ」 佐天(見た目は凄い怖い感じだけど……実は結構イイ人?) 一方通行「自分のペースでやるのがイインじゃねェの? ……多分」 佐天(そういえば黄泉川先生も実は面倒見のいい人だとか言ってたような……) 一方通行「あァー、なんだ、その……」 一方通行(なンだ? なンでこンなことになってンですかァ?) 佐天「そ、そうですよね、変に焦ったりするのはやっぱり良くないですよね」フフッ 一方通行「お、おォ」 佐天「あーあ、やっぱりダメだなぁ私。前にも色んな人に迷惑掛けて、心配掛けて……」 佐天「私、前に幻想御手(レベルアッパー)を使ったことがあるんです」 一方通行「……あン?」 佐天「能力が使えるようになったってことに舞い上がっちゃって」 佐天「初春……あ、その子は私の親友なんですけど、他にも御坂さんとか白井さんとかにまで迷惑掛けちゃって……っていきなりこんなこと言っても誰だか分からないか」 一方通行「おい、今なンつった?」 佐天「へ?」 一方通行「なンつったって聞いてンだろうがよォ!」 佐天(えぇー!? なんでいきなり怒ってんのー!?) 佐天「ごご、ごめんさない! すみませんすみません、本当に反省してるんです!」 一方通行「あァ? 何いきなり謝ってんだオマエ?」 佐天「……あれ? お、怒ってない……?」 一方通行「何に怒れってンだ? それとも単に怒られたいっていう変態さんですかァ?」 一方通行「いいからとっとと自分が言ったことをもう一度繰り返しやがれ」 佐天「え、えーと……御坂さんとか白井さんにまで迷惑を、」 一方通行「超電磁砲なンざどうでもいい、もっと前だ」 佐天「私の親友の初春?」 一方通行「もっとだ」 佐天「の、能力が使えるようになって舞い上がっちゃって?」 一方通行「それだ」 佐天(……ど、どれ?) 一方通行「ったく、それを早く言えってンだよ」 佐天「あ、あの? 話がよく……」 一方通行「さっき言ったばかりだろうが」 一方通行「0には何掛けても0なンだよ。才能が皆無だったら幻想御手でも能力は発現しねェ」 佐天「え、えーと?」 一方通行「0.5だか0.1だかしらねェが、オマエにはもうちゃンと能力があるっつゥことだ」 佐天「……え、えぇぇええーー!?」 一方通行「こォいう大事なことは先に言っとけ、黄泉川」 黄泉川「一方通行が勝手に話を進めたんじゃんよー」 佐天「わ、私にも能力がある……」 佐天「え、うそ、ほんとに……?」 一方通行「だからそォ言ってンだろうがよォ」 一方通行「おい、幻想御手で能力使ってた時のことは覚えてンのか?」 佐天「あ、た、多少は……」 一方通行(……自信さえ持てれば少しはマシになりそォだな、このガキ) 一方通行(問題はどォやって自信を付けさせるか。切欠なンざ何でもいいンだが……) 一方通行「黄泉川、あのパンまだあったよな?」 黄泉川「あのパンって、どのパンじゃん?」 一方通行「このあいだ打ち止めが面白半分で買ってきたあのパンだ」 黄泉川「あー、あのサプリがいろいろ入ったやつじゃん?」 黄泉川「何、お腹でも空いたじゃん?」 一方通行「なンで俺が食べンだよ。こいつが食うに決まってンじゃねェか」 佐天「はい?」 黄泉川「つうわけだから、はいこれ」 佐天「……脳を活性化させる十二の栄養素が入った能力上昇パン……?」 佐天(ええー……これ、効果あるの??) 黄泉川(つかあのパン効果あったんじゃん?)ヒソヒソ 一方通行(あァ? あるわけねェだろォがボケ。まあ見てろ)ヒソヒソ 佐天「あの、こんなパンで本当に効果が……?」 一方通行「ハッ、これだから無能力者は……」ヤレヤレ 佐天(そんなに大げさに呆れるほどなのー!?) 佐天(効果が無いことで有名なこのパンにまさかのレベルアップの秘密が……!?) 一方通行「能力の土台になるのは自分だけの現実(パーソナルリアリティ)だっつうことくらいは分かってンだよな?」 佐天「ど、どうにか……」コクコク 一方通行「じゃあ聞くがよォ、自分だけの現実てな一体何だ?」 佐天「……うぐ、や、その辺あんまりよくは……」 一方通行「チッ、まあそんなこったろォとは思ってたが……」 佐天(う、うぅ、何このプレッシャー) 一方通行「いいか、簡単に言うと信じることだ」 佐天「信じること……」 一方通行「思い込みなンて言い換えてもいい」 佐天(あ、なんか初春もそんなようなこと言ってたような……) 一方通行「自分は能力が使える、能力が使えて当たり前、そォいうのが最初の一歩なわけだ」 佐天「ふむふむ……」 一方通行「自分の能力を信じられねェ奴に能力は使えねェ」 一方通行「っつうわけでこのパンだ」 佐天(いや、だからどんなわけでこのパン!?) 一方通行「サービスだ、先に言っておいてやる。このパン、効果あンぞ」 佐天「マジですか!?」 一方通行「なァオイ、そこの黄泉川のこと、どの程度知ってンだ?」 佐天「えぇ? あー、いや、特別講習の時に少しお世話になったくらいで……」 一方通行「じゃあこいつは人を騙すような人間だと思うか?」 佐天「い、いえ。そんなことは無いんじゃないかなぁって」 一方通行「なら俺は?」 佐天「はいぃ? や、えーと、黄泉川先生が紹介してくれた人だし、その……」 佐天(え、何、何でいきなりこんな会話? さっきまでこのパンの話だったよね!?) 一方通行「十分だ」ニィ 一方通行「てめェが自分を信じられない、自信が持てないってンなら……」 一方通行「……この俺を信じろ」 佐天「あ……は、はい……」 一方通行「じゃあ食え」 佐天「へ? あ、ああはい、えと、いただきます……」モグモグ 一方通行「ついでに脳波計るからちょっと頭こっち貸せ」カチ 佐天「ふぁ、ふぁい」モグモグ 佐天(手をかざすだけで脳波が計れるなんてどういう能力なんだろ……)モグモグ 一方通行(さて、これで準備はいいな……)キィーン 佐天(……あ、でもなんか落ち着いてきたかも……このパン、実はすごかったりして) 一方通行「よし、それじゃ幻想御手使ってた時のことをよく思いだせ」 佐天「はい」 佐天「…………むむむ……」 フワッ 佐天「あ!?」 一方通行「やりゃァできンじゃねェか」ニヤ 佐天「うわ、うわ! え、うそ!? 本当に!?」 ソヨソヨ 一方通行「ま、その辺の扇風機のがなンぼかマシそうだけどなァ」 佐天「うぅ……た、確かに……パンの包装を吹き飛ばすので精一杯かも」 黄泉川「団扇にも負けるレベルじゃんな」 黄泉川「でも、使えてるじゃん? これならレベル1認定は確実じゃんよ」 佐天「はい! ありがとうございます!」 佐天「全然弱いけど、ちゃんと風が吹いてる……幻想御手も使ってないのに、能力が使えてる……!」ウルッ 佐天「本当になんてお礼を言ったらいいか……」グス 一方通行「ハッ、泣いてる暇があったらとっとと帰りやがれ」 一方通行「……でもって感触を忘れないうちに練習しておくんだな」 佐天「はい! 身体検査までに完璧に使えるようにしてみせます!」 ※佐天帰った 黄泉川「で、一体どうやったんじゃん?」 一方通行「あン? 何の話だ?」 黄泉川「さっきあの子に能力を使ってたじゃんよ」 一方通行「別に、何もしちゃいねェよ」 一方通行「ちょいと脳内の分泌物の流れを操作して集中力を高めてやっただけだ」 黄泉川「うん? それだけじゃん?」 一方通行「幻想御手で能力が出たっつってたろォが」 一方通行「後は演算力を底上げすりゃ勝手に発現すンに決まってる」 黄泉川「でもそれじゃあすぐに元通りじゃん?」 一方通行「この俺を誰だと思ってやがる? だからあのパンなんだろうが」 黄泉川「でもあのパン、ただのパンなんじゃん?」 一方通行「俺らにとってはな」 黄泉川「?」 一方通行「プラセボ……プラシーボ効果っつったほォが通りがいいか?」 黄泉川「ああ、あのただの錠剤を風邪薬って言って飲ませると本当に風邪が治るってやつじゃん?」 一方通行「要はそれと同じことだ。あのガキが信じてる限りあのパンは集中力を高める効果を発揮するってわけだ」 一方通行「そのうち脳が能力の使い方を覚えちまえば、パンが無かろォがいつでも自由に能力が使えるようになってるってわけだ」 黄泉川「へぇ~、さっすが学園都市の第一位じゃん? 十分能力開発に詳しいじゃんよ」 一方通行「おだてたってもう二度とやンねェからなこンなこと」 後日 佐天「うっい春~~!」ブワサッ 初春「ひゃあぁああ!?」 初春「だからスカートを捲らないでっていつも言ってるじゃないですか!」 佐天「そんなことよりこれ見てよこれ!」 初春「そ、そんなこと!? ……って、これ身体検査の結果じゃないですか」 佐天「じゃじゃーーん!」 初春「あ、ああぁぁーー!」 更に後日、ファミレス 美琴「佐天さんが能力者(レベル1)になったって本当なの!?」 佐天「ぬふふー、とうとう私も能力者の仲間入りですよ」 初春「団扇にも負けるくらいの微風を起す程度の能力ですけどねー」 佐天「こら初春、そんなこと言っちゃう子は……こうだぁ!」ブワサッ 初春「だから捲らないで下さいー//////」 黒子「なるほど……捲り上げる時に風を起すことでより勢いよく、かつふんわりとスカートを、というわけですのね」 佐天「まさに私と初春のためにあるような能力だよね!」 初春「何言っちゃってるんですか!?」 美琴「でも良かったじゃない」 初春「良くないですよ!」 美琴「あ、いやそうじゃなくてさ、佐天さんの努力がやっと実ったってことでしょ?」 初春「あー、まあそれに関しては……」 佐天「えへへ、なんか御坂さんにそう言われると照れちゃいますね///」テレテレ 黒子「誰が何と言おうと、佐天さん自身の能力なのですから、もっと胸を張りなさいませ」 美琴「や、別に胸は張らなくてもいいんじゃないかな」 初春「ほんと、身体検査の日からずっと浮かれっぱなしなんですから……」 初春「これで後は素敵な誰かさんに振り向いて貰えれば言うこと無しですかねー?」 佐天「ちょ、初春それは内緒って約束でしょ!?」 黒子「ほほう? これは何やら恋バナの予感ですの」 美琴「へぇー? 急な能力の成長の裏にそんな話がねぇ?」 佐天「や、だからそんなんじゃないですってば!///」 佐天(うぅ、『これ以上ガキの世話なんて御免だからな』って口止めされてるんだよね……) 美琴「ねえねえ、どんな人なの?」 佐天「ほ、ほんとにダメですって、内緒なんです」 初春「この調子で、肝心なところははぐらかすんですよー?」 黒子「あらあら、それは是非聞き出さないといけませんわねぇ?」 佐天(ま、まずい流れに……ど、どど、どうしよう……!?) 佐天「こ、こっから先は一方通行だァ!?」※テンパってます 美琴「えぇー!?」 黄泉川「ジャッジメントとかもいいけどカウンセラーとかも向いてるじゃん?」 一方通行「寝言は寝てから言うンだな。俺ァもう寝るぞ」 黄泉川「ところで、『俺を信じろ』のところでちょっと言い淀んでたじゃん?」 一方通行「……別に、何でもねェよ」 一方通行(思わず三下の言ってたようなことを口走りそうになったなンて言えるか!) おしまい
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1 2 各短編 ほのぼの 2010/10/03 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1286033462/ 戻る 名前 コメント すべてのコメントを見る ムギ愛、けいおん愛でいっぱいだな。 -- (名無しさん) 2014-06-01 01 43 55 みんな優しいな。ムギちゃんはもっとみんなに頼っていいんだよ。しかし何故おトイレにリモコンあるんだ -- (名無しさん) 2012-08-20 12 17 02 これぞまさにほのぼの -- (名無しさん) 2012-08-20 09 13 27 みんな仲良しでほのぼのとしていて良いね。この作品は紛れもなく良作。↓5確かにムギちゃんはさわちゃんのおみまいに行った時1人だけ風邪がうつらなかったから風邪を引くイメージが無いけど、ムギちゃんだって人間なんだから風邪を引く事もあると思うよ。 -- (名無しさん) 2012-08-20 02 07 41 ほのぼのするなぁ~ みんなが良い子で可愛い! -- (名無しさん) 2012-08-20 01 54 47 こういうみんな良い子の話好きだな〜 オチもナイスだwwww -- (じゅわ〜) 2012-08-20 01 05 04 これ好きだなぁ〜 -- (名無しさん) 2012-08-19 21 49 54 最後ワロタwwwwww みんな可愛いな -- (名無しさん) 2011-10-01 01 50 15 ムギちゃんは風邪ひかない! -- (名無しさん) 2011-05-13 21 05 37 ジャパニーズオーマイガーはポカリ鍋なんですね むぎが一番風邪引きそうにないのにな -- (名無しさん) 2011-04-27 01 07 40
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ハマーン「薬が効いてきたようだな。熱が下がっている。ン、唇が蒼いな・・・この薬の特性上、 最初の1,2時間は寒気を催すのだ。電気毛布などで対処するのだが、そのようなものは・・・無いか。 大丈夫、代わりのものがある、それを以って、暖めてみせよう。」 そう言うとハマーンは服を脱ぎ始めた。見る見るうちに柔肌をさらけ出し、下着だけの姿になった。 ハマーン「怖がる事は無い、人の肌は最適の暖房器具なのだよ。今そこに行く・・・ン、冷たいな、寝汗か、 何、私が濡れる事など気にするな。こうやって抱きしめていればやがて暖かくなる・・・こら、そう身じろぐな どこを触って・・・嫌、構わぬよ。もし、お前は男だからなんというかその、その気になったとして、あらぬ行為に及ぶのだとしても、 いいのだぞ・・・熱いな・・・吐息が・・・バカ、そっちを向かずとも良い。・・・硬いな・・・体中が。もっと気を楽に持て。そう緊張しては 体に障るぞ。今お前は母の胸に抱かれる赤子のようにして居れば良い。」 そのような事を言いながら実は自分が悦に入っているハマーンだった。 プル「ねぇ、今ジュドーの事、感じた!?」 プルツー「何か、恥ずかしいみたいな、怒ってるみたいな、嬉しいみたいな、ちょっぴり厭らしいみたいな感じ!」 プルs「急げーっ!!」 更に速度を上げるプルs。学校を出て一時間、本来ならとっくの昔に兄弟宅に着いているのだが途中、立ち寄った洋菓子店で 見舞いのケーキをあれこれ選んで遅れたのだ。今もプルツーが小脇に大事そうに抱えている。 目的地の家が目前となった。プルが一気に突貫しけたたましくドアを開ける、2人とも飛ばすように靴を脱ぎ、ロランの制止を振り切って戦闘機のズーム上昇のように 階段を駆け登る。先ほど感じたジュドーの気配がより強く伝わる。微妙に危険だ、プルsはそう想った。そしてジュドーの部屋の扉を想いきりよく開けた。 プルs「ジュドー大丈夫!?あぁ、変なおばさんがいるぅっ、こらーっジュドーから離れろーっ!!」 ハマーン「なんだ貴様等は!?ジュドーの風邪に障る、出て行け!」 プルs「2人でベッドに裸だぁー!やらシー、ジュドー困ってるんだぞー、おばさんこそ出てけーっ!」 ハマーン「私は二十歳だ!それとこの行為はジュドーの体温が低下するのを押さえる為の医学療法だ、何も分からぬお子ちゃまの出る幕は無い、立ち去れー!」 プルs「何よー、そーいうことならあたし達がやる!ジュドーとはお風呂も寝るのも一緒なんだから!」 ハマーン「くぅっ、しかし、私はジュドーの婚約者でもある!見ろ、この指輪を。ジュドーがはめてくれたのだぞ!?」 プルs「自分で買ってきた指輪をジュドーにはめてもらうならあたし達にだってできるぞー!」 ハマーン「ギクッ、だがジュドーは私の為に色々尽くしてくれる。ジュドーは私だけの者だ!」 プルs「ならジュドー、あたし達にもやさしいもん、ジュドーはあたし達の!」 ハマーン「何だとっ!」 プルs「なにようっ!」 だがその時、にらみ合っていた三人が一斉にジュドーのベッドを飛び退った。とてつもないプレッシャーを感じ取ったのだ。 見ればジュドーは鬼のような形相で、全身から怒りのオーラを放っていた。 ジュドー「お前等、いいかげんにしろーっ!!」 ジュドー「病気のときくらい静かにできないのかー!ゴホッ、ゴホッ!」 介抱しようと近づく三人。しかし、ジュドーは腕を振って止める。 三人「きゃあっ!」 彼の手がそれぞれの体に当たる。力が無いので痛くは無いが、何故か心に痛い。 ジュドー「なんでこんな時までお前等の迷惑受けなきゃいけねーんだよ!?ほんとに、お前等の存在そのものが鬱陶しいんだよ!」 冷水を浴びせ掛けられたような衝撃を受ける三人。ハマーンなどは立っていられずその場にへたれ込む。 私が、ジュドーには、好かれていない・・・鬱陶しい・・そんな・・・ プル「ジュドー、ひどい・・・」 プルツー「あたし達こんなにジュドーの事好きなのに・・・」 プルs「・・・そんなジュドー嫌いだーっ!」 プルsが目にためた涙を一気に流し出そうとしたその時、とある異変が起き、三人は心底驚くのであった。 ジュドー「うるせい、うるせ・・い、うるせ・・う、うう、ぐ、ううっ、うあ、うあぅ」 なんとジュドーが嗚咽を漏らし始め、表情が怒りから悲しみに変わり、双眸から一滴、二滴と涙がこぼれ始めた。 呆然とするハマーンとプルs。 ロラン「・・・始まったようですね。大丈夫ですよ、ジュドー。」 突然、ロランが現れ、ジュドーの前で肩ひざを着いた。我が手で弟の頭をなでて胸に軽く抱き、背中を優しくたたく。 ロラン「誰も貴方をいじめてたりしてないですよ。安心して、大丈夫大丈夫。」 するとジュドーの嗚咽がはっきりとした声に変わった。 ジュドー「兄さん…うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」 プルs「・・・ジュドー、泣いてる・・・」 更にほけーっとする三人に振り向いてロランは言った。 ロラン「プル達、下に行ってジュドーの着替えを取ってきて。台所のテーブルにたたんであるから。 先生、今のうちに着替えて、布団とシーツを取りかえるのを手伝ってもらえますか。」 プルs「う、うん。」 ハマーン「わ、分かった。」 訳のわからぬ態で三人はそそくさと動き始めた。 しばらくして・・・ ロランの指示のもと、ジュドーの世話をこなした三人は、すっかり落ち着きを取り戻し、屋すらかな寝息を立てるジュドーの寝顔を確認して 一階に降りてきた。ロランの入れてくれたお茶をいただく為、三人はテーブルの席に着いた。 それぞれに一息つくと、最初にロランが口を開いた。 ロラン「驚いたでしょう、あの子は風邪を引くといつもああなるんです。」 三人「え・・・?」 ロラン「子供の頃からなんです、熱が出て意識が朦朧とすると、訳も無く怒って、わめいて最後には泣き出すんです。誰でもあるみたいですね、小さい頃には。」 プル「え、じゃあそれって・・・」 ロラン「最後に風邪を引いたのは九つの時ですけど、成長してないんですね。なりは大きくなっても。」 プルツー「うふふ、ジュドーおっきな子供だって。」 ロラン「僕等兄弟がいくらあやしても暴れっぱなしだったんですけど、母が来ると途端に抱き着いて泣き出していたものですよ。実は兄弟の中では一番のあまえんぼうだったんです。」 そう話すロランを見ながらハマーンは思い出した。今彼が弟の事を語っている時の目が、ジュドーを我が胸に抱きしめていた時の目と同じ、慈愛に満ち溢れている事を。 我々が近づこうとすると追い払おうとしていたが、あの時私の目はジュドーにはさぞかし浅ましい物に見えていたのだろう。 そう恥じ入る途端、顔が見る見る熱くなるのが自覚できた。 ロラン「でも、次の日には必ずけろっと治ってしまって、昨日の事なんかちっとも覚えていないんです。その代わりいつも以上に明るく振舞って・・・実は自分のした事を少しは覚えていて 謝るのも照れくさくてそうなるのかもしれないですね。彼は、人に嫌われるのが大嫌いなんです。病気の後は必ず兄弟に対して気を回していたものです。」 プルsがはっとする。彼女等は自分が一時ジュドーを嫌いになってもジュドーは自分達をずっと好きでいてくれる、そう思う節があった。そういうジュドーに着け込んで自分達はさぞかしわがままをしていただろう、と悟った。 の両側に三人三様にうなだれてしまった。自責の念が募る。ロランはそれを見て慰めるように言った。 ロラン「さっきジュドーがひどいことを言ったかもしれませんが、気にしないでください。全然本心なんかじゃないですよ。さっき言った通りですから明日は必ず皆さんのところに合いにきますよ。お見舞いの御礼を言いに。」 そう言われた時、三人の心が軽くなった。ロランが、あの慈しみの眼差しで見つめていたのだ。 ハマーン「かなわぬな、貴公には。もしも女であったならお互い違う形で相対していただろう。・・・もしも聞こえが悪かったら謝る。」 ロラン「いいえ。ジュドーと同じような言い方ですね。そういう所が引き合うのかもしれないですよ。」 ジュドーと同じ、引き合う!?ハマーンの胸が高鳴った。 ロラン「そういえばプル達、ジュドーが貴方達を心配してたんですよ。自分の風邪をうつしてないかって。妹達に迷惑はかけられないって。」 プルsの表情に明るさが戻った。自分達が妹!揶揄であってもこんなに嬉しい事は無い。 兄弟宅を出て、三人一緒の帰り道。あんなに敵対していたのに、今はプルsがハマーン寄り添い、ハマーンもそれを許している。 プル「ジュドー、早く良くなるといいね。」 プルツー「エー、だって明日には良くなるって言ってたもん、ねー、ハマーン!?」 おばさんからハマーン、呼び捨てだが不快に感じない。純粋な子達だ、ハマーンは思った。 ハマーン「そうだな、お前達が心配で風邪など患ってばかりも居れぬだろう、明日には必ず元気な姿で二人の前に現れる事だろう。」 不遜な口調だが嫌な感じがしない。優しい人だな、プルsは思った。 プル「ねぇ、ハマーンはほんとにジュドーと結婚するの?」 ハマーン「ふ、婚約の事は実は勝手に私が言ってる事だ。法律で決まったわけでもない。」 プルツー「なーんだ、よかったー。」 ハマーン「だがこの先は分からぬぞ。いきなり明日にでも私がジュドーの元に嫁いでいるかもしれない。」 プル「じゃあ、あたし達ライバルだね。どっちが先にジュドーのお嫁さんになるか競争!」 競争、か。まっすぐな言い方だ。この先の事は本当に分からない。この娘達のどちらかとジュドーが添い遂げるかもしれない、でもそうなったとしても 恐らく自分は心から祝福できるのではないか、そう考えるハマーンだった。 ハマーン「さて意地悪な質問だが、2人のうちどちらがじゅどーの 花嫁になるつもりだ?」 プルs「2人で一つだから、一緒にお嫁さんになるーっ!」 ハマーン「は?・・・ぷっはははは、それはいい。」 プルs「ああー、バカにしてるーッ」 ハマーン「いやすまない、ではライバルとしてこれからもよろしくな。・・・ン、そのケーキ、渡してこなかったのか?」 プルツー「アーッ渡し忘れたー!・・・もう渡せない・・・」 プル「・・・仕方ないから2人で食べようか。でも三つ買ってきたから一つ余る・・・そうだ、ハマーンも一緒に食べよう!」 ハマーン「そうか、ならいただこう。丁度この近くに私の行き付けの喫茶店がある。そこでお茶と共にするか。まぁ、マスターには許してもらおう。」 ビーチャ「あーあ、今日はジュドーがいなくてつまんねーかった。何か、ハマーンも午後からいなくなって自習になったから良かったけど、関係あんのかな? 意外とジュドーん家行ってたりして・・・明日聞いてみよう。ン、どうしたエル、何見てるのってそこの喫茶店、あ、ハマーンがいる。誰か知らない女の子達といるぞおい!学校サボってお茶かぁ!? しょうがねぇなぁ、ったく。明日ジュドーに教えたろ。しかし、いつものハマーンと違ってすッげー優しそうだな、女の子の口拭いてやったりして、あれ、笑ってる!おいエル、あんなハマーンお前知ってたか!? ハマーンって優し綺麗なひとだったんだな。何だか急にジュドーが羨ましくなってきた・・・っててて、つねるなよ!ま、なんにしても、ジュドーに教えたろ!」 了 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ ジュドー・アーシタ ハマーン・カーン 風邪
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Side Kagami 「うーん…」 何だろ。 頭が痛い。身体が重い。寒気がする。 夕べ勉強してたときに暖房の温度低く設定しすぎたか? でも、学校行かなきゃ。 よいしょ、と身体を起こして、ベッドから降りて…あれ?目の前がくらくらする… ばたん。 痛い。 のは体調的な意味ではなく、物理的な意味だ。 要するに。 着替えようと起きたつもりが、盛大に「落ちて」しまったんだ。 「お姉ちゃん!?」 きっと隣の部屋まで聞こえるくらいの音だったんだろう。慌てた声が聞こえてきた。 そりゃ部屋の扉開けたら、姉が床に突っ伏しているのが目に入ったらうろたえるわよね… って私人事みたいだな。これ。 「38度7分…これじゃ学校行くのは無理だよ」 情けないことにつかさに半ば無理やりベッドに寝かされて、さっきまで口に咥えさせられ ていた電子体温計の数値を告げられ。 こうして、私は風邪で休むことになった。 テスト前だってのに情けないなぁ。 それに…あいつに会えないのは、寂しいし。 面と向かって口に出してなんて絶対に言わないけど。 言えば何を言われるかわかったものじゃないけど。 「お姉ちゃん?聞いてる?」 つかさの声に、はっと我に返る。 うだうだ考えてる間に、傍らでは小さな土鍋が湯気を上げてる。 「おかゆ作っておいたから、食べられるときに食べといてね。薬も置いといたから」 ああ。 こういう時のつかさは本当に頼りになる。 普段は天然でぽやぽやだけど。いざという時にはきちんとやる子なんだ。 つかさはいいお母さんになれるよね、なんてぼんやりと考えてた。 「今日なるべく早く帰るね」 「気にしなくていいわよ。こんなの今日一日寝てれば治るって。それに姉さんもお母さん もいるんだから」 「ん…でも心配だもん」 「いいからあんたはさっさと学校行きなさい。遅刻するわよ」 「はう!ご、ごめんねお姉ちゃん!ゆっくり寝ててねー!」 ばたばたと慌てて出て行くつかさを見送って。 それじゃ、つかさ謹製のおかゆをいただいて、薬を飲んで寝るとしましょうか――― Side Konata いつもの昼休み。だけど、何かが足りない。と思っていたら、 「かがみが休み?」 「うん…38度も熱出しちゃって。今日一日寝てれば治る、って言ってたけど」 「この季節は特に気を使わないとすぐ風邪をひいてしまいますからね」 「お姉ちゃん受験が近いからって夜中でも頑張っていたから…」 「うーん。かがみもバカじゃなかったってことだね」 「こ、こなちゃん…」 「冗談冗談だよつかさー」 そう。 かがみは私なんかと違って頭いいんだから、そんなの知ってる。 大体私だって風邪ひくんだから、「バカは風邪引かない」なんて間違ってるよね。うん。 いつかみゆきさんが「夏風邪はバカがひく」って言ってたけど。今は冬だし。 しかし、かがみが風邪かぁ…これはある意味チャンスかもしれない! そう思った瞬間。 脊髄反射で身体が動いていた。 「ねえつかさ」 「何?こなちゃん」 「帰りにさ、かがみのお見舞い行っていいかな?」 「うん!きっとお姉ちゃん喜んでくれるよ!」 やった。 二つ返事でOKしてくれたよ。まぁつかさは断らないだろうと思ってたけどさ。 それにしても、やけに勢いよかったな。 隣じゃみゆきさんがいつものにこにこ顔で見てるし。 「みゆきさんも一緒にどうかな?」 「え?あ、あの…ご一緒したいのは山々なのですが…今日は家の用事で早く帰らなきゃな らないので…申し訳ありません」 「そっかー…じゃあしょうがないよね」 残念。 でも、ちょっとだけお家の人に感謝。なんて不謹慎かな私。 みゆきさんをのけ者にするつもりなんて毛頭ないけど、やっぱり私が一番、かがみに会い たいんだ。 突っ込み分がいないと私のネタも切れないし、それにこの機会に病床のかがみに萌えてい たいしね。 え?いつかもやっただろ?昔の話は忘れたな。 本当の本音は、やっぱりかがみが心配だからだよ… なーんて。口に出して言うなんて私のキャラじゃないよね。うん。 何はともあれ。 決行は放課後。かがみんのためにエネルギー充填しておかないとね。 「泉ー?ええ度胸やなぁ?」 …充填しようとして寝てしまって頭にでっかいたんこぶ作っちゃったのはご愛嬌だよ。 Kagami Side 「ん…」 よく寝たなぁ。まだ身体はだるいけど。 枕元の時計に目をやると、もうとっくの昔に学校終わってる時間か。 つかさのおかゆ食べて、薬飲んで寝たのが大体9時くらいだから…6.7時間は寝てたのか私。 そういえばつかさ遅いわね。早く帰る、って言ってたのに… 「んー…相変わらずかわいい寝顔ですなぁかがみん♪」 「!!」 いきなりこんな声が飛び込んできた。 「ちょ、あんた…」 「おはよ…きゃんっ!」 ごっつん! ………不意に聞こえた声に反応して。 思わず回りも何も確かめずにそれはもう勢いよく起き上がった結果。 一瞬、私の目の前に火花が散ったのが見えた…星が見える、って言うけどあれ本当のこと だったんだなぁ。 「…あいたたたた…見舞いに来て間もないのにもう情熱的なキッスでお別れ、ってアレで すかかがみ様…」 「どこの死神だ私は!」 「わかってくれるかがみんに萌え」 「…いろんな意味でだるいから突っ込まなくていいか?」 はぁ。 まったくこいつは…。病人を何だと思ってるんだか。 でも。 あんな勢いよく起き上がってしまったのは。 こなたが来てくれた、って事実に舞い上がってしまったからなんだよね…本当のところは。 「で?何しに来たのよ」 「うわ辛辣なお言葉。さっき言ったじゃん。お見舞いに来たって」 「あんたの見舞いは人の寝顔眺めてニヤニヤすることなのかよ。いつかもやったよな?」 「昔の事は忘れ…うにゃあああああああ痛い痛いかがみさまー!」 くだらない事を言おうとしてたので、とりあえず拳でぐりぐりしてやったら、涙目になっ たので、かわいそうだからこのくらいにしておいた。 …ってか可愛い。 「あうう…意外と元気そうじゃんか」 「さっきまでぐっすり寝てたからね。おかげで少しは持ち直してきたわよ。それよりつか さはどうしたのよ?」 「ん?夕飯の買い物だって。『こなちゃんがついてくれてるなら安心だよ~』って言って くれたよ?」 「そっくりそのまま声まで真似しなくていい。ってかマジで似てるからやめい」 「んーかがみんはツンデレだなぁ」 「ツンデレ言うな」 大体私のどこがツンデレだって言うのよ。 そりゃこなたが来てくれたのは嬉しかったし、でも嬉しいはずなのに素直に口にできない なんて…ってあれ? そもそもツンデレって何だっけ? あー…長年こなたと付き合ってきてそんな事にも頭が巡らないなんてやっぱり調子悪いわ … 「んーかわいい寝顔みせてもらったし、かがみんのツンデレも見られたし、満足満足」 「あんたね…」 そもそもお見舞いってそういうもんじゃないだろうが。 と、言おうとしたのに。 「でも、かがみに会いたかったのは本当だよ」 なんて。 何でもないようにサラリと、こんな嬉しいことを言ってくれるなんて。 反則だ。 「な…いっつも会ってるんだから今日一日くらい我慢できなかったの?」 なんて、自分でもわかるくらい真っ赤な顔で言っても。 私も正直こなたに会いたかったんだから説得力なんて全くない。 「おお…これぞツンデレ…」 「悪かったわね」 言うと思った。…ってかやっとさっきの意味がわかったわ。 こんな反応するからだ。きっと。 「そんじゃ私はこのくらいで帰るよ…と、その前に」 「何よ?」 帰る、と言いながら何でまたベッドに乗っかるんですかこなたさん。 だんだん顔が近くなってるし… ちゅ。 …間近に迫ったこなたの顔。 その距離がゼロになったのを感じて。 やっと、こなたにキスされた、と自覚した。 「…な…な…あんた…」 何の心の準備もしてないのに。 いきなりの事に頭が混乱する。 「最後は情熱的なキッスでお別れ♪幾千にも、幾万にもごきげんよう~かがみん」 こいつはこいつで。 例の猫口でしてやったり、な顔で。 キスを済ませるとひょい、とベッドから降りてネタをかましてさっさと部屋を出て行って しまった。 …あいつ…明日覚えてなさいよ… 後日談。 「全く…こなたの奴、見舞いに来ておいて何してんだか」 「それは泉さんなりの思いやりかもしれませんよ」 「うん…それは前に聞いたけどね。ってか今日こなたは?」 「こなちゃんも今日は風邪でお休みだって。お姉ちゃんのが移ったのかな?」 「まさか。アイツがそんな玉かっての」 そうか、こなたが風邪か…ふっふっふっふっふ… 復讐するは我にあり。放課後アイツの家に押しかけてやろう。 「お姉ちゃん口ではああ言うけど」 「実はとても泉さんが心配なのですね」 「こなちゃんも昨日はこんな感じだったよね」 「お互い相思相愛でいいことですよね」 なんてのほほんと何か聞き捨てならない台詞が聞こえた気がするけど、そんなの今の私に は聞こえない。 さて、どうやってリベンジしてやろうかしら。 一方泉家。 「ふふ…かがみの風邪ならうつされても本望…でも、キスで本当に風邪移るんだねぇ…」 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-05-30 17 05 43) 神 -- 名無しさん (2021-01-05 02 41 58) 好きな人から風邪うつされると、風邪でしんどくてもテンション高くなるよね -- 名無しさん (2011-02-17 03 24 05) ラブラブでいいなあ… -- 名無しさん (2010-12-04 18 35 59)
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※このページの内容は東方玉神楽の重大なネタバレになります。このシナリオをクリアした方以外の閲覧はお勧めいたしません。 シナリオ #08:【海神の森】 【セリフ一覧トップへ戻る】 +←ネタバレOKな人はクリック シナリオ開始時 弥凪家 玉望 で、何を聞きたいって言ってたっけ? 妖夢 コダマとは何か、とか…。 玉望 そこまで深い話?かなり長くなるけど、寝ないでよ? 杏珠 …善処します。 玉望 …こほん。ある所に、璃鈴(りりん)という名前の臆病で優しい妖怪がいました。 玉望 彼女は強い力を持っているにも関わらず、人を襲わず、誰とも戦わずに暮らしていました。 玉望 そんなある日、大きな山火事が起こりました。彼女はその力を使って、人々や妖怪を守りました。 玉望 しかしその代償に、彼女は力を制御できなくなってしまいました。 玉望 溢れる力を、堰き止めることができなくなったのです。 杏珠 あら、急展開。 玉望 その力は彼女の仲間を弱らせ、同時に彼女自身の体力も奪っていきました。 玉望 そこに、彼女の親友である金髪美少女と呑んだくれ蛇女が助けにきました。 勇那 …母様、余計な脚色はやめてください。 玉望 うっさいわね。まぁいいわ、ここからが本題だから。 玉望 まず私が、家宝の「瓏玉」の中に璃鈴を避難させるための空間を作ったの。 杏珠 瓏界は玉望さんが作ったんですか!? 玉望 最初はこの屋敷ぐらいの広さよ。ここまで大きくしたのは3人の力だし、数百年ぐらいかけてるし。 勇那 もう一人、瑞薙(みずち)さんと言うのだが。生と死を司る程度の能力を持っている。 杏珠 あ、聞いたことある。蓮華樹海に住んでる、蛇を生やした可愛い女の子。 妖夢 …蛇? 勇那 まぁ、そのうち会うこともあるさ。とにかく、彼女がコダマを作った張本人だ。 勇那 「能力の制御を補佐する能力」を持った、式神みたいなものとしてな。瓏界でしか具現化できないが。 杏珠 じゃあコダマって、救命用だったんですか。 勇那 ああ。ただ、そのうちコダマだけで足りなくなって…。 玉望 結局、瓏界の容量を増やして彼女の力を循環させる仕組みをつくったの。 玉望 「溢れること」を抑えられなかったから、もう方向性を変えて「能力を使いまくらせよう」と。 玉望 だから璃鈴は海神の森で暮らしているのよ。あそこが、彼女の能力吸収を担っている場所だから。 杏珠 璃鈴さんって、そんなにすごい妖怪だったんだ…。 玉望 どうでしょうね。今の話を聞いて、「瓏界」の大きさだけ見ればすごい妖怪に思えるけど。 勇那 その大きさも、数百年かけたものだしな。それに今の瓏界は、璃鈴さんがいなくても機能する。 玉望 途中からは、友人や孤児を受け入れるために拡張し続けたようなものだから…。まぁ、普通より少しすごいくらいじゃない? 妖夢 (玉望さんも瑞薙さんも十分すごいから、基準がよくわかりません…) 妖夢 あ、じゃあコダマってなんで今みたいな感じになったのですか? 玉望 そうね、まだ続きがあったわ。その頃に来た美星っていう人間…まぁ美月の先祖なんだけど。 玉望 こいつが誰にでもコダマを扱える霊具、「霊玉」なんてものを作り上げてね。 玉望 人間でも妖怪みたいな力が使えるから、みんなが自衛用に持ち歩いたのよ。 勇那 その頃、外でスペルカードルールが流行っていて。同じように遊びたいってことになって。…スペルカードバトルは、遊びじゃなくて決闘なんだが。 玉望 コダマに形を与えて、スペルを使えるようにして。せっかくだから、幻想郷の有名人に似せてみて。 勇那 コダマ遊びが流行ったり、人が増えたりしつつ。そして今に至るというわけだ。 妖夢 …ごめんなさい。長すぎて飲みこめませんでした。 勇那 ただの雑学だよ。追々、なんとなくわかっていけばいい。 玉望 というわけで、瓏界がなくなると困るのよ。あなた達、悪いけどよろしくね。 杏珠 わかりました、頑張ってきます!主に(主人公名)ちゃんが! 勇那 お前も少しは、能力制御を覚えろ…。 玉望 勇那、ついでに神楽の修行にも付き合ってあげなさい。あなたの構符の練習にもなるし。 杏珠 ? 玉望 勇那はいわゆる「仮想空間」ってやつを作れてね。その中でコダマ遊びの修行もできるの。 勇那 私が能力不足だから、利用者の「記憶」に強く影響されるが。コダマ遊びの修行となると…そうだな、最近戦った相手との再戦とかならできるかな。 勇那 コダマのレベルも、実際より少し低くなると思う。 玉望 というわけで、二人の修行になるし一石二鳥でしょ。頑張ってね。 勇那 はぁ、わかりました。(主人公名)、試してみたくなったら私の部屋に来てくれ。 「勇那の部屋」に移動可能になりました。 vs 千歳 千歳 こんにちは。…また珍しいメンバーね。 杏珠 こんにちは、千歳先生。…先生は、恒例のアレですか。 千歳 ええ…。手のかかる親友のために、今日は茸狩り。茸汁でも作ろうと思って。 千歳 あ、話は変わるけど。杏珠、この間の試験かなり酷かったわよ。課題も適当だったでしょう。 杏珠 え、あ、その。 千歳 居眠りも、最近特に酷いみたいだし。完璧にやりなさいとは言わないけど、最低限の努力はですね…。 杏珠 あ、そうそう!(主人公名)ちゃんってば、コダマ遊びすごい上達したんですよ! 杏珠 今だったら、先生にも勝てちゃうかも! 千歳 ちょっと、まだ話は終わってませんよ?大体いつもあなたは…。 勇那 いや、確かに中々の上達ぶりだったぞ。この間、私も負けたばかりだ。 千歳 ちょっと勇那!またそうやって甘やかすから…。わかったわ、この位にしておきましょう。でも、勇那が負けたと言うのは気になるわね。 千歳 それなら、私にも成長ぶりを見せてもらおうかな。もし嘘だったら、杏珠は特別補講と…茸狩りも手伝ってもらいましょう。 杏珠 (主人公名)ちゃん頑張って!お願いだから勝ってください! (戦闘終了) 千歳 あらあら、本当にすごい上達ぶり。ここまでとは思わなかったわ。 勇那 後半はかなり本気のようだったが。…抜かれたんじゃないか? 千歳 (ぎくっ) 妖夢 (あらら、自分のことを棚に上げちゃって) 勇那 妖夢さん、何かいいましたか? 妖夢 いえ、何にも? 杏珠 じゃ、千歳先生!私達は先を急ぎますんで! 千歳 仕方ないですね、今日の所は見逃すとしましょう。璃鈴さんの所に行くなら、粗相のないようにするのですよ。 杏珠 はーい、行ってきまーす♪ vs 竜胆 杏珠 竜胆(りんどう)先生、何してるんですか? 竜胆 あー、千歳が病気でね。薬草とか食材を集めてるの。 竜胆 また病気の薬が高くてさ。金目の石とか持ってたら、譲ってくれない?食べ物でもいいけど。 杏珠 そうですか。ところでさっき、健康そうな千歳先生と会いましてね?貧乏な竜胆先生のために、茸狩り中でしたが。 竜胆 …杏珠さん、お腹が空いたのでご飯をおごってください。 妖夢 うわ、ダメな大人がいる。 杏珠 教師が生徒にたかるとは何事ですか。 竜胆 確かにそうね、悪かったわ…。(主人公名)、コダマ遊びをしましょう。私が勝ったら財布を置いていきなさい。 勇那 (主人公名)、ちょっとこいつシメてやれ。その後で通報するから。 (戦闘終了) 竜胆 く、教師に手をあげるなんて…。なんて酷い生徒なの!? 勇那 その生徒からカツアゲしようとしておいて何を言う。(主人公名)、ほっといて行こうか。 竜胆 ごめんなさい、今月ほんとピンチなんですー。助けてくれないと、この怪しい茸とかで飢えを凌ぐことになるんですー。 勇那 なるほど、飢え死にか毒死だな。 竜胆 あ、やっぱり毒キノコなんだこれ。 杏珠 飲み歩いてばかりいるからですよ…。はいこれ、私達のお弁当の残りですけど。あと、今晩は千歳先生が茸汁を作ってくれます。 竜胆 わーい、杏珠ちゃんありがとう!お礼に結婚してあげる! 杏珠 先生、それ耳タコです。お願いですから自立してください。 妖夢 (この人、毎月こうなのか…) vs 樟葉 杏珠 樟葉(くずは)さんこんにちはー。何してるんです? 樟葉 こんにちは。薬草とかハーブを集めてるの。 勇那 ハーブと言えば。この間の椿油、香りがよくて気に入っているよ。高級品なのにありがとうな。 樟葉 あれは種子から取るものですけどね。気に入って頂けて何よりです。 樟葉 もっとたくさん取れればいいのですけど。私も髪が長いから、手入れが大変で。 杏珠 二人とも、長くて奇麗な髪ですもんね。樟葉さんは伸びるのも早そうだし…いえ何でもないです。 樟葉 …杏珠ちゃん?そこに正座して、何でそう思ったか言ってごらん? 杏珠 わ、私じゃないですよ!?陽毬さんが「樟葉って絶対むっつりだよね」とか「だから髪が長いんだよ」とか言ってただけで! 樟葉 そう、あの噂の出所は杏珠ちゃんだったの。 妖夢 (あ、怒ってる。ものすごく怒ってる) 杏珠 私じゃないですってばー! 樟葉 陽毬には自白剤まで試したけど、犯人じゃなかったのよね…。 杏珠 (ぎくっ) 勇那 恐ろしいことを…。そんなに嫌だったのか。 樟葉 お酒を飲むと脱ぎだすとか?キス魔になるとか?「普段我慢してるからだよね」とか何とか? 杏珠 (ぎくぎくっ) 妖夢 杏珠さん、心の声がだだ漏れです。 樟葉 (主人公名)ちゃん、ちょっと杏珠ちゃんを借りるわね。大丈夫、新薬の実験に使うだけだから。 勇那 陽毬のセクハラが酷かった時は、激マズ風邪薬の試飲100連発とか聞いたな。 勇那 そうだ、虫下しとかもあった。丸一日トイレから出れなかったらしいが。 妖夢 わお。ていうか、陽毬さんもめげずによくやりますね。 杏珠 ごめんなさい、ほんの出来心だったんです!(主人公名)ちゃん、助けてー! 樟葉 …邪魔をするなら、(主人公名)ちゃんも容赦しませんよ?さあ、観念しなさい! (戦闘終了) 杏珠 さすが(主人公名)ちゃん!よし、今のうちに! 樟葉 あ、杏珠ちゃん!?はぁ、あの子はまったくもう。 勇那 まぁまぁ、そこまで気にしなくても。そんなウワサ、本気で信じる人なんていないさ。 樟葉 …最近、宴会の度に陽毬やせつなちゃんが寄ってくるのよ。 樟葉 度数の強いお酒を持って。…せつなちゃんは、映写機まで用意して。 勇那 …よくわかった。杏珠には後できつく言っておこう。 vs 千鶴 千鶴 杏珠、うちのバカ見なかった?こっちに逃げてきたと思うんだけど。 杏珠 律さんですか?見てないですけど…今度は何をされたんです? 千鶴 私のお気に入りのハンカチを、酒蔵で雑巾代わりに使われてさ。洗っても汚れとお酒の匂いが落ちなくて。 千鶴 仕返しに、あいつのお気に入りのバンダナをぬか漬けにでも突っ込んでやろうと思ってるんだけど。 杏珠 あはは…。相変わらず、お酒が苦手なんですね。 千鶴 この間貸した服も、お酒まみれで返ってきたし。まぁ、(主人公名)が必死にフォローするから見逃してやったけどさ。 杏珠 この間…あ、もしかして私が転んでぶちまけた時の。 勇那 は? 千鶴 …杏珠ちゃん、何の話かな? 杏珠 (主人公名)ちゃん、後は任せた!(主人公名)ちゃんが勝ったら聞かなかったことにしてください!!! 千鶴 あ、ちょっと杏珠こらー! (戦闘終了) 千鶴 いてて…。杏珠、いきなり何を言いだすの!(主人公名)も素直に従わない! 杏珠 律さんの臨死体験の話が怖くて、つい。 勇那 つい、じゃないだろ。杏珠、お前が悪いなら素直に謝れ。 杏珠 うう、服を汚しちゃってすいませんでした…。 千鶴 素直でよろしい。まったく、ちゃんと謝るなら何もしないわよ。 千鶴 そういう理由だったのね。律の方から素直に謝ってくるなんて、おかしいと思った。少し見直したわ。 千鶴 …お値段高めの服だったけど、あまり怒らないでおいてよかった。 杏珠 ごめんなさい…。 千鶴 いいわよ、あれはシミにもならなかったし。ところで、この間のフォンダンショコラすっごく美味しかったなー。また食べたいなー♪ 杏珠 …了解です千鶴様。近日中にお届け致します。 勇那 相変わらずの超甘党だな。酒蔵の娘がこれでは、阿澄家も大変だ。 千鶴 好きなものは仕方ないじゃないですか。というわけで(主人公名)、気が向いたらウチに顔を出して売上に貢献してやってよ。 杏珠 わかりました、今度行ってみます。…千鶴さんは、お菓子を食べすぎて太らないよう気を付けてくださいね。 千鶴 その時は、あんたをしばいてカロリー消費するから大丈夫よ。 杏珠 …頑張って低カロリーに仕上げてきます。 「阿澄酒蔵」に移動可能になりました。 vs 弓月 - シナリオ#08ボス戦 弓月 あ、(主人公名)さん!新しいお守りを作ったんですよ、是非見て行ってください! 妖夢 お守り? 杏珠 この人は弓月(ゆづき)さん。えーと、行き倒れて璃鈴さんに拾われた神様。 弓月 杏珠さん、その紹介はちょっと。 妖夢 はぁ、神様ですか。ご利益は何なのです? 弓月 か、家内安全とか学業成就とか色々ありますよ? 勇那 嘘を言え。駆け出しのお前にできることは…。 弓月 コダマ遊びも得意ですよ!?早速お見せいたしましょう! 弓月 で、私が勝ったらお守りを買っていってください! 杏珠 …弓月さん、今月も生活は苦しいの? 弓月 …少しばかり。 (戦闘終了) 弓月 あう、信仰ゲットのチャンスが…。 勇那 そういうのは押し売りと言うんだ。まったく、ちゃんと自分の魅力とご利益で集めろ。 妖夢 さっき勇那さんが言いかけてましたけど、結局ご利益は何なのですか? 勇那 …家内清潔、とでも言うのかな。 妖夢 は? 杏珠 弓月さんはね、空気を奇麗にする程度の能力を持ってるの。弓月さんに掃除してもらうと、すごくすっきりするよ。 妖夢 それは…微妙ですね。 弓月 外では大人気なのに…。花粉症のシーズンとか。 杏珠 かふんしょお? 妖夢 それなら、なんで外の世界に行かないのです? 勇那 春が過ぎると、食いっぱぐれるからだったかな。 妖夢 ダメじゃないですか。 弓月 わ、私だっていつか立派な神様になって、みんなのお願いをどんどん叶えちゃいますから! ぐぎゅるるる…。 弓月 …だから、今は私のお願いを聞いてください。というかご飯をください。 杏珠 …余り物のお菓子でよければ、どうぞ。 「エルガーデン」に移動可能になりました。一度「ポータブルスキマ」などで脱出してから移動してください。 シナリオ#08終了 【シナリオ#07】へ 【シナリオ#09】へ
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目次 1.何をもって幸せとするか 2.幸せの基準 3.あなたの幸せは、「砂の城」ではないのか 4.神の本意は完成にではなく教育にある 5.神の心にかなった幸せとは何か 6.真の安らぎとは、真我なる自分自身の発見にある 1.何をもって幸せとするか それでは本日は、演題も四日目に入り、「真の幸せ、真の安らぎ」ということで講演させて頂きます。 今まで私は「人生の目的と使命」或いは「反省・瞑想・祈り」「悟りについて」という堅苦しいことばっかりを話してるわけですけれども、いよいよそういう堅苦しいことを離れて、本当の課題、人間、あなた方が一番興味ある課題ですね、これについて取りかかりたいと思うんです。結局、何のための宗教なのか、何のための心の教えなのか、そういうことを考えてみれば、結局「真の幸せ」ですよ。「真の幸せ」どうしたら「幸せ」になるのか、どうしたら心が安らぐのか、まあこういうことですよ。人間はやっぱり幸せになりたいんですね。幸せになりたくない人なんて一人もいません。幸せになりたいから、あっちの宗教、こっちの宗教と次々と遍歴しては、教えを請おうとしているんです。また、心がいつもいらだって怒りっぽくなったり、まあ腹が立ったり、愚痴ったり、こういう、ことするから「真の安らぎ」、こういうものを得たいと思うんです。ですから、今日の課題「真の幸せ・真の安らぎ]というのは、本当の意味で、私たちが目指すものは何か、私たちというのは、あの世の人間も含めて、地上の皆さんがた、一体何を追究しているのか、これに対する答えということになりますね。どうですか。私が一方的にしゃべってもいいんだけれど、今日はこういう情勢ですので、そこで受聴している女性に、真の幸せ真の安らぎについて、御意見をまずお伺いしてから後、私が答えたいと思うのですけれどもどうでしょう。 『私の真の幸せというのは、神の心にかなった自己実現ということで、少しでも神様の御心にかなった自分になれたら、幸せだと思います。今、自分自身では、それがとっても納得できるような状態に、少しずつならせて頂いております。そして、少しずつ段階を追って、神様の御心を理解できるような自分になっていけたら、本当の幸せじゃないかと今は思わせて頂いております。私自身の求めている幸せっていうのは、やはり、本当に神様の御心を心として生きられるような自分になれたら一番幸せではないかと、今は思っております。そのために、毎日、どうしたら、その御心を分らせて頂ける自分になれるのかということが、今の私の課題です。』 まあ、これは答えになっているかどうか。読者の皆さんは如何でしょうか。えー、これで悟れましたでしょうか。幸せになりましたでしょうか。なかなかそうはいかないんではないかと、私は思いますが、幸せっていうのも、非常に多元的な意味があるし、また、その時の環境で、考え方も違うんですね。例えば病気の人にとってみれば、病気が治ることが幸せなんですよ。お腹の空いている人にとっては、お腹が一杯になることが幸せ。結婚したくてしょうがない人は、嫁さんが見つかれば幸せ。ダンナさんが見つかれば幸せ。課長になりたい人は、人より早く課長になれば幸せ。早く停年退職したいと思う人は、停年がくれば幸せ。ポックリあの世へ行きたいと思う人は、ポックリ行けば幸せ。あの世へ行って天国へ来れば幸せ、地獄へ行けば不幸せ。このように、幸せ、不幸せっていうのも、その人の置かれた、大体、環境によって随分ちがうんですよ。 だから、今、そこの女性が、神の心から見て幸せ、なんて言いましたけれども、神の心から見てなんて、なかなか人間できないんです。自分の心から見ているんですよ。やっぱり、病気の人に「いやあー、あなたね、この前インド行ってね、宝の山当てちゃって、ダイヤモンドが出てくる出てくるもうザックザック、掘ればダイヤモンドがもう山ですよ。」なんて言ったってね、病気の人は、そんなこと、ありがたくないんですよ。何かよく効く風邪薬はないかな、なんか風邪薬でいいのないんだったら、東洋医学かなんかでよく効くのないもんかってね。まあ、病気の人の考えるのはこんなもんです。ダイヤモンドを枕元にいくら並べたって、幸せになりやしない。こういうふうに、人間っていうのは勝手なもんでしてね。 2.幸せの基準 幸せの基準っていうのは、その時々に変わるんです。ただ、私たちの目から見るならば何をもって自分の幸せとするか、それを見たら、その人っていうのがどんな人なのか、分るんです。よく言いますね。その人がどういう人かっていうのは、例えば、友達をみなさい、友達を見れば、あなたが分ります。 或いは、あなたがどういう人かを言い当てるには、あなたの蔵書を見せなさい。本を見れば、どういう本を友達にしているかによって、あなたがどういう人間か分ります。こういうことがよく言われますけれども、じゃあ私たちの目から見て、その人がどういう人かっていうのは、結局のところ、何をもって、その人が幸せとしてるか、ということの答えを聞けば、その人の人格なり、人生観が分るんです。霊格まで分ります。まあ、神の心を心として、というのは、これだけで並の人間じゃないということは分るわけですよ。ただ神の心が分っているかどうかで、どれ程並の人ではないかが分るわけです。これが難しいところなんですね。普通はこうなんです。ただ、神の心を心となかなかできなくて、人間の心を心として幸せを考える。これを神の心を心として幸せを感じるようになれば、並の人ではありません。これは天界の人ですけれど、ただ、これが神の心をどこまで理解したか、これが大事なことなんです。 まあ如来界の人であれば、もう神と自分っていうのは一体ですね。もう神の代わりになって、この世に生きている。神の使命を自分自身が遂行する、まあこれは使命でしょうね。 菩薩界の人であれば、要するに、神様が良いと思うことを実現するために、ありとあらゆる援助を借しまない。常々、自分というものを捨てて、人々のために尽くす、こういう無私の気持ち、奉仕の気持ち、これを実践しているかどうか。 まあ、神界の人であれば、並以上の悟りですね。専門家が多いわけですけれども、普通の人に、いろいろなことを教えてあげて、あの世のことも教えてあげて、そこそこ精神的な人ですね。こういう人だったら神界の人です。 こういうふうに段階の差があるんです。自分がどの辺にあるかは、よーく自分自身の心と話してみれば分るんです。まあ、心じゃ分っても、本当のことはなかなか分んないんですよ。 じゃあ、人に奉仕すればみんな菩薩界かっていうと、そんなことないんです。霊界・幽界・地獄界の人だって、人に協力を一杯していますよ。あなた優しい人が一杯いるんですよ。一緒にパチンコ行かないかとか、一緒に競艇やろうよ、大儲けしたらあなた肋かりますよとか、そんなのが一杯いるんです。一緒にマージャンやらないかと誘います。マージャン、でも、いやこれが儲かるんだよ、あなたそれが、マージャンさえやれば、お宅のカミさんも喜ぶよ。小遣い、ねだらなくても自分で小遣い稼げるんだからこれで一ヵ月遊べる、そうすりゃ、あなた、カミさんの怒る顔を見なくてもすむし、自分自身は助かるし、これ以上のことないと、こんなことがあるんです。 だから必ずしも、人助けだけが菩薩ではない。その目的ですね。どういう目的でもって、人助けをしているかどうか、こういうことが大事ですね。さて、それでは、あなたは「真の安らぎ」を言わなかったけれど、「真の幸せ・真の安らぎ」ということについて、まず、私自身の考えを述べさして頂きます。 3.あなたの幸せは、「砂の城」ではないのか 基本的には、この幸せっていうのは、この世の人間的な判断、偽我といいますか、生まれ落ちてから数十年間でつくった、価値基準こうしたものに基づく幸せじゃないことは、うすうす気がついておられることだと思います。なにせ、この世の基準なんていうのは、砂浜で子供がお城かなんか作ったりしてますね。砂のお城とか、言うんでしょ。『砂の城』と書いて、まあ、遠藤周作かなんかも本書いているようだけれども、浜辺でお城作ると、ザーッと波が押し寄せてきて、あっという間に砂が崩れちゃう、砂のお城が崩れてしまいます。 こういうふうに、砂のお城のような幸せというのを、人間はどうしても考えちゃうんです。例えば、ある会社に入りました。そこに入りまして、エリート社員になりました。人よりボーナス一万円多かった。二年すれば二万円多くなるでしょう。五年すりゃあ、五万円多くなるでしょう。これで幸せを感じている人もいます。課長になりました。部長になりました。或いは役員になりました。経営者になりました。嬉しい。経営者になって嬉しい。なんてなったとたんに、会社がちょっと傾いちゃって、役員以上は全員賞与なし、なんて決められたりして、ガクッとくることがあるんです。こういうのを砂の城っていうんです。砂の城による幸せというのは、まあすぐ消えちゃうんですね。こうじゃなくて、こういう幸せは、やっぱり追い求めても、なかなか満足がいくもんじゃありません。 ですから、人間はこんな刹那的なものじゃなくてこの世的なものではなくて、永遠の目から見て幸せとは何か、ということを追求することが大事なんです。それでは、そういう永遠の目から見た幸せとは一体何でしょう。こういうふうにマイク握ってて、カラオケでも歌ってれば幸せだっていう人もいるんです。これは、永遠の目から見た時は、私が歌っている時は本当に幸せです。もうこの時は恍惚です。もう恍惚感、エクスタシーもいいとこ、もう、うっとりしちゃって、自分の歌うのに惹かれちゃって、うっとりしちゃうというような幸せな人もいます。これは永遠の幸せかもしれません、その人にとっては。ただ私らが聞いたら笑っちゃうだけですが。お前の歌声なんか聞きたくもないと、テープになんかにとるなと、何回も回されたんじゃかなわない。近所迷惑だというような、こういう幸せもあるわけです。これは、私たちが考える幸せってそんなもんじゃないんです。 まず、神様の目から見て、恥ずかしくないような幸せとは何か、神様が、一体、何を望んでおられるのか、これを考えなきゃいけないんです。そして私たちは、子供だったら、まあ勉強がよく出来て通信簿で「5」をもらえば嬉しい。これは子供の幸せだけれども、大人の幸せは、悟った人間としての幸せって何かというと、結局、神様から見てね、「よくやったね」と言ってくれるような人間になることです。神様から一番よくやったねと言われることが、これ一番の幸せなんですよ。じゃあ、神様ってどういう人間を一番よくやったねと思ってくれるかということですね。これを考えなければいけないんです。 4.神の本意は完成にではなく教育にある 今度はそうすると、神様は何のために、人間を創ったんだろうか、そして、人間をこんな一人二人じゃなくて、何十億人、まあ、霊界の人口いれれば、何百億人ですよ、こういう人を創ったかです。これを考えてみましょう。神っていうのは、俗に言われているように、完全無欠、もう完全な神と言われています。そうすると、神様はもう完全で、もう完成したものであるならば、神様っていうのは退屈しちゃうわけですね。もう完全で一点の非もない、欠点もない。もう完成したもんだったら。完成という点では、それこそ、神様の究極でしょうけど、そうすると、完成っていうのは、ある意味では、未完成なんですね。完成が未完成っていうと矛盾するように思うかもしれませんけど、完成っていう言葉は、ある意味では、もうでき上ってるということなんです。はたして完全の真理、完全の美、或いは、完全の善、そういったものが、そういうふうにでき上がってしまったものなんでしょうか。もう動きも、どうもしないようなものなのでしょうか。それが本当の意味の完全でしょうか。それは、誰から見て完全なんでしょうか。 でき上がってしまったものを、例えば、神様が完全ということの意味が分らなきゃ、あなた方、ホカホカ弁当に行けばいいんですよ。ホカホカ弁当見て、家へ帰る途中で、「ああ、今日は帰って何作ろうか。何作っていいかわからない。ええ、もうめんどくさい。ホカホカ弁当買おうか」と思って、ホカホカ弁当買おうかと言いつつホカホカ弁当屋さんに入ります。まだ、ごはんも暖かいですよと、フライドチキンもありますと、これレンジで暖めれば二分ですと、そう言われると、「ああ、そんなもんかな。」と思って買います。完成品ですよ、ホカホカ弁当は。これ完成品でしてね、これ、手の加えようがないんです。ちゃんと用器に入って、ポリ用器に入って、フライドチキンも入って、あとキャベツも入り、レタスも入り、お米はなんとあなた、ササニシキですよ。お宅では使ってないでしょう。本当は麦ごはん半分位入れて食べるのを、私知ってるんだから。ホカホカ弁当は、最近のササニシキ、あの産地直売のササニシキを使ってですね、これでホカホカご飯炊いてるんです。プロが炊いているんです。ちょっと冷めるかもしれないけれど、電子レンジがあれば完璧ですね。 こういうふうに、完全な姿、神の完全な姿と言うのは、ホカホカ弁当なんです。まあ言ってみれば。これで果たしてあなた方、いいですか。こういうことなんですよ。ホカホカ弁当だって完全だけれど、いや、こりゃちょっと淋しいんじゃないかとやっぱり、そういうホカホカ弁当みたいに、完成品じゃなくてもいいけれど、下手でもいいけど、自分の手料理であったら、相手の人の好みを聞いて、こういうのでいいかしら、と、いや、ちょっとそれは困ると、塩味がちょっと強すぎるかしらと、こりゃ醤油味がいいな、とか、ちょっと野菜が不足しているようだとか、たまには肉も入れないと怒られるとか、えー、こういうふうに考えていいわけです。 じゃあね、ホカホカ弁当と、そういう手料理と比べて、どっちが完全かと言うと、そりゃあ、完成品という意味では、ホカホカ弁当の方が完成しているんですよ。ただ、完成してるが、何か物足りない、その物足りなさっていうのは何だろうか。それは、融通無碍(ゆうずうむげ)な部分です。融通無碍、千変万化、自由自在に変わっていくもの、これがないんです。完成品っていうのには。そうすると、神様は、ある意味では完全だと言われたけれども、完全で無欠で、しかも、神様っていうのは、全智全能、そのもののはずです。そうすると、神様は、逆に融通無碍でもなかったらおかしいですね。 全智全能の神様であるなら、自由自在に自分を変えられる神様じゃなきゃ、おかしいですね。ですから、どこにでも売ってるホカホカ弁当じゃなくて、幕の内弁当、色々あるけど六百円、八百円あるけど、それだけで、神様つーんとすましてたんじゃ、ことすまないんですよ。神様っていうのは、自分の思いのまま、形に現れないと気がすまないんですよ。 神様っていうのは、ひとつのことを考えたんです。よし、じゃあ、融通無碍のね、自分の思ったような世界っていうのを展開してみようと。その方がおもしろいじゃないかと。そういう何ていうか、固まりきった完成品よりは、自分は永遠の発展をしてゆくような存在でありたい。神様は、そう考えられたんですよ。皆さんの手料理は、まあ、そんなにうまくなくても、死ぬまで手料理を続けていたら、そのうちうまくなるだろうと。こっちの方がいいんじゃないかと、神様は考えたんです、分りやすく言えば。プロの先生が調理して売ってる料理よりは、まあ、塩加減少々違ったり、火加減が強かったりして、料理するけれども、まあ、それでも一生続ければね、そのうち良くなるだろうと、まあ、こういう手料理の方がいいじゃないかと、神様は考えたんですよ。 それでね、あのホカホカ弁当を捨てて、自炊することになったわけです。神様が、自炊すると決め、そして、自炊の手段を色々考えたんです。自分が、こんな完全な神様と言われながら、自分で修行して、自分を変えていくんじゃ、こりゃたまらん。どう考えても。だから、神様って、先生なわけですよ。早い話が、まあ、一流の帝国ホテルのコックですよ。先生が、作れば、天下一品のものができるんです。ところが、先生が、自分が融通無碍であるところを見せたいからといって、失敗品なんか作ったら面白くないでしょう。先生が目玉焼きを失敗したり、コショーかけて失敗したりしたら、カッコ悪いから、そういうわけにいかんと思ったんです。 それじゃ、お弟子さんを入れましょうかと思います。帝国ホテルにお弟子さんを一杯入れるわけです。十人、二十人、なかには、十六、七歳の人もいるんです。まあ、二十歳もいる。そうすると、十六、七歳の人だったら、目玉焼きを失敗したって、まあ、年が若いから仕方ないかな、と。三十になってきたら、フランス料理もそろそろ本領というのを分ってもらわにゃいかん。こういう偉そうなこと言える三十位の人には、「そろそろ君も独立する頃だから、フランス料理の華は何か、フランス料理の本当の命はどこにあるのかを知ってもらわなければいけない。」まあ、三十位の人には、こう言える。十六、七の位の人にはね「君は卵も焼けないのか、もら一回皿洗いからやるか。」と、こういうことが言えます。神様も楽しいんですね。相手に合わしていろんなことが言えますから。 ところが、自分が作ってね、色々失敗してたんじゃかっこつかない、完全ですから。完全であり融通無碍でありたいと、神様は自らが完全であり融通無碍ってんだから、先生になっちゃえば一番いいわけですよ。先生は完全だけれど、自分で失敗はないけれど、人を教えると、まあ、教えられた人の段階によっては、えー、百%成功したり、えー、五十%だったりすると、こういうふうなことにしたわけです。そして、神様は先生として、帝国ホテルに入りまして、料理を教えてるわけです。神様はフランス料理もできるし、日本料理もできるし、中華料理もできます。だから、全智全能なんですね。万能なんです、神様は。それで、いろんな中華料理のコックさん、日本料理のコックさん、こういう人を育ててるんです。そうすると、神様のお弟子さんが作っているものをみてみると、必ずしも完璧じゃないんですね。完璧じゃない。ただ、年季の入った人はうまいもの作る。こういうものなんですよ。で、年季の入ってない人は、失敗品を作るんです。大体、こういうふうな世界観なんです。そうすると、今の例を霊界、魂の世界に置き変えると、三十歳位で、そろそろ独立しなきゃいかんという人が高級霊ですね。まあ、如来界の人、まあ、菩薩界の人です。そして、見習いの人は、魂として若い方ですね。幽界雲界あたりの人なんです。ですから、彼らは失敗品を作ります、時々。失敗品を作るっていうことは、これは、地獄へ行くということなんです。真っ当なコックになるためです。ですから神様が創られた世界というのは、そういうものなのです。 よくクリスチャンなんかで、無神論者の人で、神様が全智全能で、神様が全くの善、全くの真理であるなら、どうして地獄があるのか、どうして地獄霊なんかあるのか、というんです。あるはずですよ神様は先生だから、自分で造れば失敗ないけど、先生はね、それだけじゃ面白くないから、お弟子さんを入れて、そして、教育して造らそうとしているんです。自分の代わりに。だから、失敗もあります。ただ、お弟子さんは着実にうまくなってゆきます。失敗作も、いつまでも続きません。こういう世界になっているんです。 で、こういうふうに、いろんな人達を創って、お弟子さんを入れて教育することによって、先生はまた、それで相対的に自分を磨いているんです。分りますか。先生は先生であって完璧である以上、進歩がないんです。ところが、先生は、お弟子さんを入れて教えることによって、また教えるということを学ぶんです。教わることはないんです。自分が、教わることは、何もないんです。先生というのは完全だからね。ところが、教えるということを通してね、教え方というのを学ぶんです。ここにまた、進歩があるんです。 ですから、神様は、宇宙の森羅万象、宇宙の仕組みを全て知っています。全て知っていますが、つまり、教わることは何もないんです。けれども、教えることによって、それをいろんな人たちに宇宙の仕組みを教えることによって、教えるということを自分が学んでいるんです。教えるといういうのはどういうことかって、自分が学んでいるんです。そういう意味において教わることにおいては、もう完成してても、教えることにおいては無限なんです。無限の進歩が約束されているんです。神様は、こういう世界を良しとされたんです。つまり、自ら教えられることは何もありません。しかし、教えることを無限に続けていける、そういう永遠の発展というのを、神様は考えられたわけです。これが、神の世界観なんです。こういう世界なんです。 5.神の心にかなった幸せとは何か まあ、真の幸せから、随分話がはずれてきたようですが、こういう世界観として、神が創られたということは、人間の立場に立って、本当の幸せって何か、神様の心から見た幸せって何かっていうと、まあ、大体分るでしょう。 結局、何で、神様は人に応じて、中華料理を教えたり、イタリア料理を教えたり、日本料理を教えたりしているんでしょう。あなたがもし、日本料理を学ぽうとしているなら、日本一の日本料理の調理人になりなさい。そういうことですね。あなたが中華料理を学ぶなら、本場の中国の人にも負けないような中華料理のコックさんになりなさい。あなたがイタリア料理のコックさんになるならイタリアにも負けないような、スパゲッティを作りなさい、ということです。 それが、今のような比喩で言ったわけなんですけど、個人の場合でいうと、例えば、あなたがもし宗教家になるんなら、日本一の宗教家になりなさい。もし、学校の先生になるんなら、日本一の学校の先生になりなさい。ピアニストになるんなら、日本一のピアニストになりなさい。こういうことになります。 これを言い換えると、さらにこれを通訳するとどういうことか。結局、人間というものは、自分がどのような使命をもって生まれて来ているか、ということを、まず悟りなさい。使命がない人なんて、一人もいないんです。全員に使命があるんです。生まれて来た以上、まず、自分の使命を悟りなさい。もちろん、神様の道を説くのが、神様にとって一番いいけど、そういう人ばっかりが、この三次元に溢れても困るんです。勿論、ほら、ニワトリ造っている人もいるし、ニワトリの卵をかき集めている人もいるし、ニワトリの卵を農協へ全部持って行く人もいるんです。農協から、また、工場へ運ぶ人もいるんです。そして、卵を冷やす冷蔵庫を作る人だっているんですから。いろんな人がいるから、神様の道ばかりを説いてるわけにいかないんです。まあ、それぞれの人に自分に合った使命、天命っていうものがあります。これを、自分自身の良心、内なる心と相談して、よく見極めなさい。そして、自分の天性、使命というものを悟ったなら、それで日本一、世界一の人間になるよう、まず、努力しなさい。それが、神様の心に叶っています。 私たちの目から見れば、神様は、日本料理が好きなのか、中華料理が好きなのか、イタリア料理が好きなのか、そんなこと、わかんないんです。神様は、どの料理も上手ですから、本当、どれが好きかわかんないんです。ただ、自分がとにかく日本料理が向いてると思えば、日本料理のコックさんでいいんです。これで、第一級の人に成るべきです。同じくいいですか、会社の人間、ビジネスマンとしてね、自分の天分があるとすれば、その与えられた環境の中で、その会社のために、一生懸命尽くしなさい。そして、自分でやれるだけの日本一のビジネスマンになりなさい。また、実業家、自分で会社を興したような実業家であるなら、日本一の会社に育てていきなさい。また、自分が農家の開拓で一生を送る人間だということが分ったら、日本一の農業家になりなさい。或いは、自分が遠洋漁業のマグロ漁船に乗り込むことに生きがいを感じるなら、日本一のマグロ採りになりなさい。これでいいんです。 ですから、「真の幸せ」ということに対する私自身の解答として、まず、自らの天命を知りなさい。大川隆法さんのように宗教家になるべき人が、会社でペーパー・ワークなんかしてたって、これは、真の幸せは絶対にあり得ないんです。これは、天命が違うところにあるからです。場所が。こういうふうに、全ての人が、自分の天命をまず悟りなさい。そして、その天命を悟ったら、その中において、日本一、世界一を目指しなさい。そして、日本一、世界一になったら、それが真の幸せです。神様が念うのはそこです。そういうことです。 ですから、まず、分を知りなさい。自分の分を知って、その分を極めなさい。ここに、真の幸せがあります。言葉を換えれば、最高度に自分に向いた方向で、最高度に自分を発揮するということです。これが神の心に叶うことであり、真の幸せです。 6.真の安らぎとは、真我なる自分自身の発見にある では、「真の安らぎ」って何でしょう。安らぎについて考えてみます。真の安らぎというのは、結局、今、日本一の自分になれということを私は言いましたけれど、今度は、ある意味では逆のことなんです。今のは、どちらかというと、要するに、より向上してゆこうとする自分であったと思うんです。この安らぎの方は、どちらかと言うと、次の、明日の話題にもありますが、「足ることを知る」ことに近づいていきますけど、その日、そのままが神の子であることを悟るということです。これが、真の安らぎにつながっていきます。 あなた方は、不完全な存在です。人間っていうのは、私も含めてそうです。不完全な存在であるから、永遠に進歩発展していかねばなりません。その意味において努力が要ります。ただ、努力努力に縛られる必要はないです。人間は先程言いましたように、もともと神が創られたものです。ですから、神が未熟な人間も、年若い人間も考えられて創られたんですから、年若い人間は、目玉焼きを失敗することもあります。ただ、目玉焼き失敗するからと言って、自分がそれでダメなんじゃないんです。それで嘆き悲しむ必要はないんです。その本質において、神と同じなんです。その神と同じ、神と相通じている自分自身を知るということです。ここに、真の安らぎというのがあるんです。 だから、あなた方は、いつも不完全な自分というのを日々反省しておられるようだけど、反省も大事だけど、反省だけじゃいけない面もあります。それはもう一つは、信ずるということです。自分の良い面を信ずるということですね。あなた自身も神の子なんです。自分を罪の子と思っちゃいけない。自分を罪の子、穢(けが)れの子、原罪を負った人間だと思うと、人間はいつまでたっても心の安らぎがないんです。そうじゃないんです。人間は表面的にはね、もちろん罪の子であったり、穢れの子であったりします。禊払(みそぎはら)いも必要です。けれど、本質においては神と同じなんです。神の子なんです。 ですから、人間というのは、ある意味では、自分をつまらない人間として、日々反省、日々謙虚でなければいけませんけれども、別の面からいくと、絶対なる自信を持たなければいけまぜん。なぜなら、自分の本質は、神と一緒だからです。神と一緒の人間として絶対なる自信、勇気、こういうものを持つ必要があります。神とあなたとは一緒なんです。同じもんなんです。 ですから、真の安らぎというのは、自分の真我なるもの、自分の内なる真の我、自我が偽我じゃない真なる我(われ)、真我が神と同じものである、一致したもの、共通したものであると、これを知ること、これが真の安らぎなんです。この時に初めて人間は、本当の意味で心が安らいでくるんです。これを知らないで、自分というものを不完全なものだと思っている時は、どうしても心が安らぎません。 ですから、真の幸せにめがけて、精一杯努力し、そして、その途中で休憩しなさい。真の幸せを求めてね、努力している過程で、旅の途中で、腰をおろしなさい。そして、自分自身をみつめてみなさい。その中に神の、神を目指して歩んでる自分自身が、実は、神の子そのものだということに気づくことがありますでしょう。その時に、本当に真の安らぎというものを得られるんです。 また、言葉を換えて言うならば、永遠のね、神に向って向上の旅を続けているからこそ、途中で休憩して、本当の安らぎを得ることができるんです。神を求めている旅だからこそ、真の安らぎがあるんです。旅でなければ、最初から休んでいるんであれば、真の安らぎはないんです。努力しているからこそ、安らぎを感ずる面もあるということです。以上が私の今日の講演「真の幸せ、真の安らぎ」ということです。
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508 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 21 01 11.55 ID 60rCVgMNO [1/2] 私も一つ、軽めなのを報告してく。 仲間内でゲームをやる数日前に、GMから予定キャンセルしたい旨の連絡があった。 どうやら風邪をひいて、会社も休んでるらしい。 その時ちょうどPLが集まってキャラ作成してるとこで、 別GMでゲームやるかカラオケでも行くか相談を始めたら、困が文句を言い出した。 同じ内容がダブったりしてたけど概ね↓こんな感じ。 ・風邪ごときでドタキャン良くない ・数日後なんだから治せるはずだ ・事前にキャラ作成までしてるPLの熱意を軽く見てる ・GMの自宅でやればいい ・Aちゃん(風邪ひいたGM)がGMじゃなきゃヤダ ・AちゃんGMじゃないならBちゃん(数日後のゲームには不参加の女性)しかない とりあえず数日後は困以外で集まるってことにした。 ちなみに困は別件で女帝に叱られ、顔を見せなくなった。 510 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 21 02 40.66 ID B10aWaOs0 [4/5] 乙、量産型の「風邪ごときで」系か 逆バージョンの「風邪ごときでは休めません」で全員に感染させる馬鹿が 身内にいた(が追い返した) ちなみに困は別件で女帝に叱られ、顔を見せなくなった。 最後に興味を引く一文を入れるんじゃねえw 511 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 21 04 31.92 ID UgRZIWT10 [3/3] 別件て女絡みなんだろうなw 512 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 21 06 21.94 ID B10aWaOs0 [5/5] セクハラかもしれん 「なんだよこの程度で過敏な反応しやがって」系の 516 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 21 35 02.34 ID 5Z3Pvnmu0 何者だよ女帝w 522 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 23 04 49.87 ID 60rCVgMNO [2/2] 508の『別件』について。 ゲーム仲間は、女性オンリーコンベのスタッフや参加者が、コンベ外でも遊び始めたもの。 仲間の友人が加わって遊んでる今でも、ほとんどが女性ゲーマーな環境。 508の困は女性だけど、特定のゲーマー(AちゃんかBちゃん)と同席したがって、 「最近連続してるから」と断られたら泣き出す程の入れ込み具合だった。 たまに同席出来ない時に卓での態度も酷かったから、 女帝が「子供もいるのに、○歳にもなって恥ずかしくないのか!」と一喝。 それから困は「女帝さん怖い」と来なくなった。って話。 いわゆる『女絡みの困案件』はコンベを開催してた時から色々あったけど、 女帝がその都度、適切な対応したりなんだりで、排除したり改めて貰ったり。 私は女帝との付き合い長いんで、その場に居合わせたり後日聞いたりした。 ゲーム内で女性PLを美人コンテスト&実際にサービスさせて判定野郎とか、 おっぱい揉み野郎とか、 何かにつけて「あ~ぁ、女性PL/GMってこうだよね~」発言とか。 ……て、ここまで書いてとびきり馬鹿な『女絡み困』を思い出した。 まとめてから後で書き込むんで、ひまだったら読んでみて。 523 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 23 32 32.90 ID KRBDUs9uO 508の困が子持ちだってのにびっくりだよ… 524 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 23 40 30.42 ID bLZbsgxF0 [4/4] 女だったのか…いや、男でも女でも困度は変わらないんだが… 525 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/02(木) 23 42 48.76 ID 9L1E+hbA0 [2/2] 523 メンバーの中に子供が居るってことじゃね?(中学生ぐらいとか) 526 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/03(金) 00 04 08.41 ID XNmZAPos0 完全に男だと思って読んでた…女だってのにも驚いたけど子持ちの年齢というのにも驚いた 527 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/03(金) 00 16 53.85 ID LRE6SPpy0 子供がいて……? 泣きだす……? そっちのがよほど衝撃だわ。 いやでも女性ってそんなものなのか? 528 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/03(金) 00 27 24.43 ID 5SoAAGaU0 キチママ報告とかもあるからなあ どんな環境に居ようがそういうのは出てくるもんじゃないのかね 531 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/03(金) 01 17 34.78 ID 7TlpULrU0 女でも持て余すタイプだ よく付き合ってたな 532 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2014/10/03(金) 01 26 19.13 ID ZoOGOiHS0 女帝って要するにサークル会長みたいな人か いきなり出てきたから驚愕した スレ397
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【高校一年 ―― 7月第一週】 京太郎「(それからやえさんの家に行って…ご飯までご馳走になったのは良い)」 京太郎「(いや、よくはないんだけど…この前から比較的頻繁にしてもらってる事だ)」 京太郎「(…でも、だからって…泊まらせてもらうのは流石にやりすぎじゃないかなー…)」 京太郎「(いや…今まで何度か憧やしず相手にやってる事ではあるんだけどさ…)」 京太郎「(でも、幼なじみって訳じゃないし…俺の事だってまだそんなに知らないだろうに…)」 京太郎「(そうやって軽々しく泊まるのを許して安心出来るんだろうか…)」 京太郎「(…或いは俺がそんな事出来ないようなヘタレに見えたか…)」 京太郎「(…ありえそうだな…憧の親父さんにも早く憧に手を出せとか言われてるし…)」 京太郎「(穏乃のお袋さんにも、しずは襲うくらいじゃにとダメとか言われるし…)」 京太郎「(玄の奴も警戒心まったくないし、宥さんもなんだかんだで俺に対しガードがすげー甘いし…)」 京太郎「(もうちょっと男らしくなった方が良いんだろうか…)」 京太郎「(一応、穏乃とまた頻繁に走り回るようになったから堕ちてた体力戻りつつあるんだけどなー…)」 京太郎「(…ま、それはともかく…インターハイ出場も決まったし…)」 京太郎「(ここからが本番だな)」 +2 末尾16 しずと練習 末尾27 憧と練習 末尾38 玄と練習 末尾49 灼と練習 末尾50 宥さんと練習 しずと練習 穏乃「うーん」 京太郎「ん?どうした?」 穏乃「あ、京ちゃん、あのね」 穏乃「この前の晩成との戦いで…最後、私捲ったじゃない?」 京太郎「あぁ、凄かったな」ナデナデ 穏乃「えへへ…♪」 穏乃「あ、って…そうじゃないよ!」 京太郎「あ、ダメだった?」 穏乃「う、ううん…♪もっと撫でてほしいな」ニコー 京太郎「はいはい…で?」ナデナデ 穏乃「えっと、それで…また何か掴めそうだったんだよね」 穏乃「逆転するのに必死だったから…なんだか分からない内に霧散しちゃったんだけど…」 穏乃「アレはなんだったのかなーって…」 京太郎「ふーむ…もしかしたらしずも能力が本格的に発現してきてるのかもな」 穏乃「え?それってつまり強くなれるって事?」 京太郎「あぁ。もしかしたら…だけどな」 京太郎「今なら少し後押しするだけでしずも玄みたいな何かが得られるかもしれない」 穏乃「ホント!じゃあ…!」 京太郎「待て待てって…確かに焦る気持ちは分かるけどさ」 京太郎「でも、形になる前に方向性は決めとかないと」 京太郎「とりあえずで押して形になった時に後悔するのは嫌だろ?」 穏乃「ぅ…確かにそれは嫌だけど…」 京太郎「だから…まずはじっくり考える事だな」 穏乃「じっくりって例えば?」 京太郎「そうだな…しずの今までの打ち方から察するに…相手の妨害能力を高めるか、自分のツモを良くするか」 京太郎「発展先としては恐らくそのどっちかになるだろ」 穏乃「そっかー…じゃあ…」 +2 1.自分のバフを強める 2.相手にデバフをかける ※数字でお選び下さい 自分のバフを強める 穏乃「とにかくツモをよくしたいかな」 穏乃「私の能力って後半から効果を発揮するタイプだし」 穏乃「親で連荘する方が逆転しやすいと思うんだ」 京太郎「了解…それじゃ玄とかにも伝えてくるな」 穏乃「伝えてって?」 京太郎「とりあえずお前の能力は本番形式じゃないと発動しないからさ」 京太郎「例えどっちに進むにせよ…ひたすら打つって事」 穏乃「それだけでどうにかなるの?」 京太郎「ま、強いていうならツモる時に少し意識を集中させるって事くらいかな」 京太郎「それでも今日明日でどうにかなるもんじゃないだろうけど…」 京太郎「続ければきっとなんとかなるさ」 穏乃「そっか…じゃあ、私、頑張るね!」 京太郎「おう。俺も今週いっぱいはお前のサポートに徹するからさ」 +2 00~50 成功 51~99 大成功 ※雑用7アダ名3で+10 大成功 穏乃「うぁぁ…」グテー 京太郎「おう。お疲れ様」 穏乃「うぅぅ…疲れたよぉ…」 穏乃「まさか何時も以上に疲れるなんて…」 京太郎「ま、普段よりも遥かに集中してないと能力なんて身につかないしな」 京太郎「それに…ほら、見てみろよ」スッ 穏乃「ぅ?」 京太郎「ここ数日のお前の平均テンパイ速度とツモ和了率」 京太郎「どうだ?どんどん良くなってるだろ」 穏乃「あ…本当だ…」 京太郎「どうやら本格的に芽吹き始めたみたいだな」 京太郎「ま、このまま行けばインターハイまでには形になるだろ」 穏乃「えへへ…じゃあ…」 京太郎「ん?」 穏乃「全国までは…京ちゃん独占出来る?」 京太郎「…ばーか。流石にお前にべったりは無理だっての」ペシッ 穏乃「ぅー…」 京太郎「…ま、時間ある時はちゃんと見ててやるからさ」 京太郎「これからも頑張ろうぜ」 穏乃「…うん!」 【System】 須賀京太郎の雑用力が2あがりました 須賀京太郎の雀力が0.5あがりました 高鴨穏乃の雀力が2あがりました 高鴨穏乃の【???】がランクアップし、 【自身の雀力+40】までの雀力を持つ相手の補正を全て打ち消し、打ち消した分の補正の数×10の+補正を自身に加える スキルへと変わりました 【高校一年 ―― 7月第二週】 京太郎「(やっぱりしずの奴の潜在能力は高いなー)」 京太郎「(まさか本当に一週間でものにするなんて思ってもみなかった…)」 京太郎「(まぁ、それだけ俺もあいつも努力してきたんだけど…さ)」 京太郎「(しかし…あいつの能力は…恐ろしいな)」 京太郎「(後半からとは言え、俺達みたいな能力持ちへのメタみたいなもんだし…)」 京太郎「(俺もあいつとはあんまり戦いたくないかもしれない…)」 京太郎「(少なくとも今のままの俺じゃ相性差もあってボッコボコにされるだろうな)」 京太郎「(…ま…焦るんじゃないぞ…俺)」 京太郎「(今麻雀が出来なくてどんどん追い越さえそうでも…)」 京太郎「(何れあいつらと同じところに立つ事は出来るんだ)」 京太郎「(それより今は…)」 +2 末尾16 レジェンドとネト麻 末尾27 憧と練習 末尾38 玄と練習 末尾49 灼と練習 末尾50 宥さんと練習 レジェンドとネト麻 狂堕狼:さて、それじゃ県予選も終わったし… ハルちゃん:二人っきりの個人授業だね! 狂堕狼:あ、そういうの良いんで ハルちゃん:あ、はい… ハルちゃん:っていうかのり悪いぞー狂堕狼 ハルちゃん:そんな名前なんだからもっとテンションあげ↑age↑で行こうよ 狂堕狼:名前は別に関係ないだろ 狂堕狼:つかそっちこそテンションあげすぎだぞ 狂堕狼:普段の数割増しでうざくなってるし 晴絵「(そ、そうしないと私の中の影羅が再び蘇ってしまいそうなの!!) 晴絵「(言わないけど…恥ずかしいから絶対言わないけどさ!!)」 ハルちゃん:ごめんごめん ハルちゃん:それより時間もないし… 狂堕狼:そうだな。インターハイ前の時間捻出してもらってるし… 狂堕狼:今日もフリーで頑張るか +2 00~50 成功 51~99 大成功 ※雀力につき+11 大成功 狂堕狼:ふぅ…今日も結構ランク上がったな ハルちゃん:ま、この辺りは初心者に毛の生えたレベルだしね ハルちゃん:狂堕狼の相手をするにはちょっと厳しいんじゃないかな 狂堕狼:ま…いつまでも楽勝なのは続かないだろうけどな ハルちゃん:そうだね。【初級はまだ勝っていれば中級に上がれる】けど… ハルちゃん:【中級以上からはランクマッチ戦で良い成績修めないといけない】訳だし 狂堕狼:ま、その辺はまだまだ先だろうな ハルちゃん:とは言え、とりあえず今回くらいの結果を【後三回】繰り返せば ハルちゃん:とりあえず中級にはあがれるんじゃないかな 狂堕狼:あれ?そんな早いのか? ハルちゃん:ま、あんまり強いの下に置いててもストレス溜まるだけだしね ハルちゃん:ただ中級からは負け続けるとランクダウンもあり得るから… ハルちゃん:その辺、気をつけてね 狂堕狼:了解 【System】 須賀京太郎の雀力が1あがりました 赤土晴絵の好感度が1あがりました 【高校一年 ―― 7月第三週】 京太郎「(さて…ネト麻の方もそこそこ進んだし)」 京太郎「(このままの勢いで皆の事も見てやらないとな)」 京太郎「(まぁ、今週はテストだけど…俺の成績ならだいたい、大丈夫だろうし)」 京太郎「(それよりも優先すべきはインターハイの方だからな)」 京太郎「(宥さんも揃ってインターハイにいけるのは今年が最後なんだし)」 京太郎「(俺も全力で皆の事サポートしないと)」 京太郎(其のためにも…今週は…)」 +2 末尾16 玄とアルバイト 末尾27 憧と練習 末尾38 玄と練習 末尾49 灼と練習 末尾50 宥さんと練習 玄と練習 京太郎「というわけで玄」 玄「はいなのです!」 京太郎「今日は部活も停止期間だから俺と個人レッスンだ!」 玄「はい先生!」 京太郎「いいか!俺の事をしっかりと聞けば麻雀だってなんだって出来る!」 玄「流石は先生!」 京太郎「俺を信じろ!」 玄「はい!どこまででもついていきます!!」 京太郎「よし!じゃあ、まずは」 玄「まずは!?」 京太郎「この本全部終わらせる事な」ドサッ 玄「…え?」 京太郎「お前はしずほどじゃないけど基礎からなってないからな」 京太郎「ドラが集まるからって防御がおろそかになりすぎ」 京太郎「だから、お前もしずと同じく当分、筆記練習だ」 玄「え…えぇぇ」 京太郎「ま、俺もちゃんと教えてやるからさ」 京太郎「しずだってやりとげたんだしお前にも出来るさ」 玄「う…うん…頑張る…」 +2 00~50 成功 51~99 大成功 ※雑用7ラキスケ3で+10 成功 玄「あうぅ…」プスプス 京太郎「おぉ…こりゃまた見事に撃沈したな…」 玄「これ難しいよ…本当に穏乃ちゃん終わらせたの?」 京太郎「あぁ、勿論」 京太郎「ちゃんと大会前にしっかりとな」 玄「うぅ…やっぱり穏乃ちゃん凄いなぁ…」 京太郎「ま、あいつはアレですげー努力家だからな」 京太郎「馬鹿そうに見えてその実馬鹿だけど、でも、ソレ以上にまっすぐだし」 玄「それってけなしてるの?」クスッ 京太郎「一応、褒めてるんだよ」 京太郎「…ま、でも、俺は玄もしずに負けず劣らず努力家だって思ってるけどさ」 玄「期待…されちゃってる?」 京太郎「当たり前だろ。でなきゃこうして一日まるまる使ってつきっきりで特訓なんてしないさ」 玄「つ…つきっきり…」カァ 京太郎「ん?」 玄「あ…う、ううん!何でもない!」 玄「それより…もうちょっと進めて良い?」 京太郎「俺は良いけど…大丈夫か?」 玄「うん。そうやって期待されてる分は応えたいし…」 玄「…もうこの前みたいなのは絶対に嫌だからね…」 京太郎「玄…」 玄「だから…お願い」 京太郎「おう。任せろ」 京太郎「俺が必ずお前をインターハイまでに立派な雀士にしてやるよ」 【System】 須賀京太郎の雑用力が1あがりました 松実玄の雀力が1あがりました 【高校一年生 ―― 7月第四週】 京太郎「(やっぱり玄の奴…あの事気にしてるんだな…)」 京太郎「(まぁ…気にしないはずはないか…)」 京太郎「(俺だって自分の所為でチームが負けるところだったって思ったら…)」 京太郎「(居てもたってもいられないよな…)」 京太郎「(だからこそ…あいつの事ちゃんと見ててやらないとな)」 京太郎「(ああやって負けを克服できていない時期が一番、無茶しやすいし…)」 京太郎「(俺もよく先輩たちにそれで注意されてたからな…)」 京太郎「(玄の気持ちもよく分かる分…あいつがインターハイ前に身体壊さないように気をつけてやらないと)」 +2 末尾16 玄とアルバイト 末尾27 憧と練習 末尾38 玄と勉強 末尾49 灼と練習 末尾50 宥さんと練習 玄とアルバイト 京太郎「でさー…」 玄「ん?」 京太郎「なんでお前、また今日もシフト入ってるの?」 玄「だって、私一応、女将さんだし…」 京太郎「いや、分かるけどさ。分かるけど…」 京太郎「でも、お前、部活やって仕事もやってって…本当に大丈夫なのか?」 玄「大丈夫だよ。私、身体は丈夫な方だもん」 玄「それに部活は私のワガママでやってる事だから…お仕事に穴開けちゃうと旅館の皆が困るし」 京太郎「だからって…」 玄「大丈夫大丈夫。それより…お仕事頑張ろう?」 京太郎「…あぁ。分かったよ」 京太郎「でも、無理だけはすんなよ」 玄「大丈夫!お任せあれ!!」 +2 00~30 失敗 31~60 成功 61~99 大成功 ※バイト4ラキスケ3加護3で+10 大成功 京太郎「(ふぅ…なんとか今日も無事に終わったな…)」 京太郎「(最近、あんまりがっつり入れていないけど…)」 京太郎「(腕はあんまり鈍っていないようでよかった)」 京太郎「(でも、流石に久しぶりに長時間の入ると疲れるな…)」ンー 京太郎「(…ま、玄のやつはソレ以上に入ってる訳だから…弱音を吐いたりしないけどさ)」 京太郎「(…つか、アイツ本当に大丈夫なのかな?)」 京太郎「(学校行って部活やって仕事してって…普通のスケジュールじゃねぇぞ…)」 京太郎「(仕方ないとは言えもうちょっと休み取らないとあいつ…)」 玄「…」 京太郎「(あ、ちょうど、良い所に…)」 京太郎「(やっぱり…改めて言ってやるか)」 京太郎「(ここで入院とかになったらインターハイそのものがおじゃんになる訳だしな)」 京太郎「(少しは気を抜くように…) 玄「」フラァ 京太郎「…っ!玄…!!」 玄「あ…ぅ…」 京太郎「玄…大丈夫…」 京太郎「(…こいつ…顔真っ赤じゃねぇか…!)」 京太郎「(熱も…)」スッ 京太郎「(やべぇ…触れただけですぐに分かるくらいに熱い…)」 京太郎「(こいつ…こんなになるまで我慢して…馬鹿かよ…!)」 玄「あ…き、京太郎君…」 京太郎「…玄、今日はもう休め」 玄「で、でも…お仕事…」 京太郎「良いから…!そんなもん俺が幾らでもやってやる…!」 京太郎「それより…運ぶぞ」ダキッ 玄「はぅ…ダメ…私…やらな…きゃ…」 京太郎「うっせぇ。ろくに暴れたりも出来ない奴が文句なんか言うんじゃないっての」 京太郎「…とりあえず服装が服装だからお姫様抱っこになるけど…我慢しろよ」 玄「あ…ぅぅ…」 【松実家茶の間】 京太郎「宥さん…ってアレ…?」 玄「おねーちゃん…今日病院で…お父さんも…付き添い…」ハァハァ 京太郎「って事は…今、誰もいないんだな」 玄「う…ん…」 京太郎「分かった…じゃあ、とりあえず…このまま部屋に運ぶぞ」 玄「ごめ…んね…」 京太郎「謝るな。…謝るのは…俺の方だ」 玄「え…?」 京太郎「(くそ…こいつがこんなになるまで気づけないで…)」 京太郎「(俺は一体…何をやってたんだよ…)」 京太郎「(こいつが無理しやすい状況にあるの分かってたのに…)」 京太郎「(注意しなきゃって分かってたのに…馬鹿か俺…!)」グッ 【玄の私室】 京太郎「(とりあえずこいつをベッドに寝かせて…)」スッ 玄「あ…ぅ…」ハァハァ 京太郎「(…すげー苦しそうだ…)」 京太郎「(そりゃそうだよな…こんなになるまで我慢してた玄が倒れそうになるくらいなんだから)」 京太郎「(近くに俺がいなかったらそのまま床にガツンと言っててもおかしくないコースだった…)」 京太郎「(…ったく…無理し過ぎなんだよ…馬鹿…)」 京太郎「…とりあえず俺、玄が早引けした事伝えてくるから」 京太郎「後、ついでに色々持ってくるけど…何が欲しい」 玄「だいじょ…ぶ…」 玄「それより…京太郎君もお仕事…」ハァハァ 京太郎「~っ!仕事の事気にしてる場合じゃねぇだろ!」 玄「っ…!」 京太郎「あ…悪い…」 京太郎「…でも…こういう時くらい自分の事だけ考えとけ」 玄「でも…」 京太郎「良いから…とりあえず…俺が帰ってくるまでに欲しいもの考えておく事」 京太郎「…それが出来なきゃ俺は今日一晩中でもお前の看病するからな」 玄「え…?」 京太郎「嫌だったら何か考えとけよ。じゃあな」 京太郎「(風邪薬に体温計…桃の氷菓にアクエリアス)」 京太郎「(氷枕に濡れタオル…座薬は流石に要らなかったけどさ)」 京太郎「(ま、でも、これだけあればだいたい、看病出来るだろ)」 京太郎「(とりあえず宥さんたちが帰ってくるまでの間は俺がしっかりついててやらないと…)」コンコン 京太郎「…玄、入るぞ」 玄「はぁ…はぁ…ぁ…」 京太郎「…大丈夫か?ほら、色々貰ってきたからさ」 玄「ごめ…」 京太郎「謝るなって。体調悪い時くらい甘えとけ」 京太郎「…それより熱測れるか?」 玄「…ちょっと無理…そう…」 玄「身体…痛くて動け…ない…の」ハァハァ 京太郎「分かった。じゃあ…俺がうやってやるから…」 京太郎「(…いや、ちょっと待て…)」 京太郎「(今の玄は浴衣な訳で…)」 京太郎「(そんな玄の体温を測ろうとしたら…脱がさなきゃいけないよな…?)」 京太郎「(ぬ、脱がす…俺が…玄を…?)」ゴクッ 玄「きょぉ…たろぉ…くん…」 京太郎「あ…悪い」 京太郎「(な、何を考えてるんだ俺は…!)」 京太郎「(玄の奴が大変だって時に…)」 京太郎「(そういう邪念は全部投げ捨てとけ!今は玄の体調が第一だ)」 京太郎「とりあえず…前…少しはだけさせるぞ…」スッ 玄「う…ん…」 京太郎「(やばい…肌蹴た浴衣から汗ばんだおもちが露出して…)」 京太郎「(微かに下着まで見えちゃって…)」 京太郎「(お、おおおお落ち着け!)」 京太郎「(俺の今の目的は…玄のおもちじゃない…!)」 京太郎「ごめん…ちょっと触るからな」 玄「あん…♪」 京太郎「っ…!」 京太郎「(な…なんて声あげるんだよ…!)」 京太郎「(くそ…玄の癖に…色っぽいなんて…)」 京太郎「(そんなのは…反則だろうが…!) 玄「京太郎…君…」」 京太郎「お、おう…どうした?」 玄「…力入らなくて…抜けちゃう…から…」ハァ 玄「…もっと奥まで…入れて…」 京太郎「~~っ!!!」カァァ 京太郎「(わざとやってんのかこいつ…!わざとやってんのか…!!)」 玄「きょうたろうくん…おねが…い…」 京太郎「…あぁ、わかったよ…」グッ 玄「ひゅぅ…♪」 京太郎「…ついでに肩抑えてやった方が良いか?」 玄「う…ん…お願い…」 京太郎「…分かった…じゃあ…少し上体起こすぞ」グッ 玄「はぅ…ぅ…♪」 京太郎「体温計ずれてないか?」 玄「多分…だいじょぶ…」 京太郎「(…後ろから身体抱きしめる形で…若干不安定だけど…)」 京太郎「(とりあえずこれで大丈夫みたいだな…)」 京太郎「(後は体温計が鳴るまでこのまま…このまま…)」 玄「はぁ…は…ぁ…」 京太郎「…」 玄「はぁ…はぁ…ぅ…」 京太郎「(なんだろうな…)」 京太郎「(手持ち無沙汰な状態だと…こう…)」 京太郎「(どうしても玄の奴の顔に目が行くというか…)」 京太郎「(汗ばんで紅潮した肌…半開きのまま吐息を漏らす唇…)」 京太郎「(熱で意識も朦朧としているのか潤んだ瞳…汗で張り付いた髪…)」 京太郎「(…風邪で辛いだけだって分かってるはずなのに…それがなんでエロいんだよ…)」 京太郎「(そんな風に見たらダメって分かってるのに…見るべきじゃないって…理解してるはずなのに…)」 京太郎「(こうして抱いてる身体の柔らかさも相まって…どうにかなってしまいそうだ…)」 ピピピピピ 京太郎「お…な、鳴ったな。じゃあ…確認する…ぞ」スッ 京太郎「40.2度…」 京太郎「(やばいな…かなりの高熱だ…)」 京太郎「(こんだけ高かったらそりゃ倒れるよな…)」 京太郎「(普通は仕事出来ない領域だっての…)」 玄「はぁ…ぅ…」 京太郎「(…ってんな事考えてる場合じゃないよな…)」 京太郎「(これだけの高熱なんだ…少しでも楽にさせてやらないと…)」 京太郎「(でも…まずは何からしてやるべきだ?)」 京太郎「(くそ…やるべき事一杯あって分かんねぇ…!)」 京太郎「(いや…落ち着け俺…)」 京太郎「(別に何からやっても失敗って訳じゃないんだ)」 京太郎「(とりあえず動くことが大事なんだから…ここは…)」 +2 00~50 まずは風邪薬だ 51~99 まずは着替えだ ※男気ラキスケにより+13されます まずは着替えだ 京太郎「(こうしてる間にも玄の身体は汗でびっしょりになってる…)」 京太郎「(こんな状態で寝かせたら…治るもんも治らない…)」 京太郎「とりあえず誰か女の人呼んで着替えさせて…」 玄「や…だ…」ギュッ 京太郎「え…?玄…」 玄「行かな…いで…」フルフル 玄「行っちゃ…いやぁ…」ギュゥゥ 京太郎「……」 京太郎「(そうやって俺の服を掴む玄の手は弱々しかった)」 京太郎「(しかし、俺がそれを振り払えなかったのはそこに込められた意思が思いの外強かったからだろう)」 京太郎「(普段の玄とはまったく違う意味で子どものようなそれに…俺はどうしても離れる事が出来なかった)」 京太郎「…でも…俺が脱がすしか無いんだぞ?」 玄「だいじょ…ぶ…」 京太郎「いや…でも…」 玄「京太郎…君…なら…大丈夫…だか…ら…」 京太郎「あー…くそ…」 京太郎「(だから…こういうところでそういうの…言うなっての…)」 京太郎「…分かった。じゃあ…パジャマは…どこだ?」 玄「そこのタンスの…一番下…」 京太郎「了解。それじゃ…ちょっとだけ離れるけど…すぐ戻ってくるから…」 玄「絶対…だよ…」 京太郎「あぁ。約束する」 京太郎「(で…玄のパジャマって…)」 ウサギ柄 ☆柄 ハート柄 京太郎(…子どもかよ…いや、下手に色っぽいネグリジェとか出てこられるよりはマシだけどさ…)」 玄「はぁ…ぅ…」 京太郎「ただいま。ちゃんと戻ってきたぞ」 玄「えへ…へ…♪うれし…」 京太郎「じゃあ今から着替えさせて汗も拭くけど…」 京太郎「…後でどれだけ怒っても良いから…今だけが我慢してろよ」スッ 玄「う…ん…」シュル 京太郎「(…うぉおお…お、おもち…玄のおもち…)」 京太郎「(宥さんほどのボリュームはないけど…仰向けでしっかり自己主張する二つの膨らみが…)」 京太郎「(ま、待て待て…あんまりじっくり見るもんじゃない…)」 京太郎「(ここは紳士的…そう紳士的に…)」 玄「あ…ブラも…脱がせ…て…」 京太郎「(あ、これ無理じゃね?)」 玄「汗…谷間に溜まって…気持ち悪い…の…」 玄「それに…締め付け…られて…苦しいから…」 京太郎「(あぁ、うんそうだよなー…)」 京太郎「(そりゃそりゃ確かにブラって苦しいし汗が溜まったら気持ち悪いよな)」 京太郎「(でもさー…それ男の前でやって良い事じゃないだろ?違うよな!?)」 玄「おね…がい…」 京太郎「あー…あー…もう…」 京太郎「…ホック…後ろか…?」 玄「う…ん」 京太郎「…じゃ、ちょっと背中浮かせるぞ…よいしょ…」 京太郎「えっとこれ…あ、違うか…えぇっと…あ、出来…」プルン 玄「…はぁ…♪」 京太郎「(…わぁ、綺麗な桃色…)」 京太郎「(宥さんのより鮮やかで…初々しいと言うか…)」 京太郎「(乳輪はちょっと小ぶりかな?少なくとも宥さんのはもう二回りほど大き…)」 京太郎「(違うだろ!!そ、そうじゃなくて!!)」 京太郎「(とりあえず無心で拭く…!)」 京太郎「(色即是空空即是色…おもちもふともももお腹も全部肉でしかないんだ…)」 京太郎「(そんなのにドキドキする必要なんて何処にもない…ないんだ…!!)」 京太郎「(とりあえず…なんとか玄の着替えは成功した…)」 京太郎「(何度も自分の邪な欲望に負けてしまいそうだったけど…)」 京太郎「(なんとかギリギリのところでこらえる事が出来た…)」 京太郎「(人間…やれば出来るもんなんだな…)」トオイメ 玄「はぁ…ぁ…」 京太郎「(…ま、とりあえず応急処置が終わっただけなんだけどさ)」 京太郎「(状況的には正直、あんまり改善してない)」 京太郎「(玄は相変わらず苦しそうだし…熱も下がっていないままだ)」 京太郎「(でも、アイスを食べさせて薬も呑ませた俺に出来る事なんてもうない)」 京太郎「(流石に俺が座薬入れる事なんて出来ないしなー…)」 京太郎「(ただ…こいつが求めるまま側にいて…たまにタオルを交換してやるので精一杯だ)」 玄「きょうたろう…く…ん…」グッ 京太郎「…あぁ、俺はここにいるぞ。どうした…?」 玄「…京太郎君…優し…」 京太郎「…別に優しくないっての。これくらい当然の事だろ」 玄「でも…こんなに…私に一所懸命に…なって…」 京太郎「そりゃ仲間が目の前で倒れたら誰だって一所懸命になるっての」ナデナデ 玄「ん…ぅ♪」 京太郎「良いから…眠っとけ。俺はずっと側にいてやるからさ」 玄「…京太郎君…おかーさん…みたい…」 京太郎「おかーさんって…」 玄「あったかくて…優しくて…手を握ってもらうと安心して…」 京太郎「・…そっか…」 京太郎「それならこうしてずっと…手を握っててやるよ」 京太郎「子守唄は流石に歌えないけど…でも…」 京太郎「それでお前が眠れるならいくらでも…さ」 玄「あり…がと…」 玄「ね……京太郎君…」 京太郎「ん?」 玄「京太郎君は…何処にも…いかないよ…ね…?」 京太郎「…玄?」 玄「私…もう待つのは嫌だよ…」 玄「ううん…本当は…ずっと前から…嫌だったの…」 玄「でも、私…勇気が出なくて…」 玄「待つ事しか…出来なくて…」 玄「でも…本当は…置いて行かれるの…嫌だったの…」ギュッ 京太郎「玄…」 玄「おかーさんみたいに置いていかれるのは…もうやだよ…ぉ」 玄「ずっと…ずっとこのままが良い…」 玄「皆と一緒に…阿知賀で…インターハイ…目指して…そんな時間が…良いのに…」 玄「離れ離れになったりするのなんて…嫌…」 京太郎「…そっか…そうなんだな…」ナデナデ 京太郎「…お前は…待つのが得意なんじゃなくて…待つ事しか…出来ない奴だったんだな…」 京太郎「ごめん。俺…ずっと勘違いしてた」 京太郎「お前の事明るくて…強くて…そういうの無縁な奴なんだって…」 京太郎「皆を待てる強さを持ってるんだって…そう思い込んでた」 京太郎「だけどさ…大丈夫だよ」 京太郎「俺達はなんだかんだ言って…また阿知賀に揃ったじゃないか」 京太郎「レジェンドも俺も憧も…阿知賀に戻って…今、同じ目標を目指してる」 京太郎「それって実は凄い事だと思わないか?」 玄「…う…ん…」 京太郎「それを運命だとかそんな陳腐な言葉で片付けるつもりはないけどさ」 京太郎「でも…俺達はきっと離れ離れにはならない」 京太郎「関係は変わってしまうかもしれない」 京太郎「距離は離れるかもしれない」 京太郎「でも、俺達はまたきっと…あの阿知賀に集まれる」 京太郎「俺は…そう信じてるよ」 京太郎「だけど…それでも…お前がそれを信じられない」 京太郎「皆と離れ離れになりたくないって…そう思うのなら…」 +2 00~50 約束する。俺がお前と皆を引きあわせてやるって 51~99 俺だけはお前の側にいてやる ※男気10ラキスケ3で+13 約束する。俺がお前と皆を引きあわせてやるって 京太郎「約束する。俺がお前と皆を引きあわせてやるって」 玄「京太郎…君…が…?」 京太郎「あぁ。どんな形でも良い」 京太郎「皆が負担にならない程度の頻度で…俺が主催になってさ」 京太郎「同窓会でも何でも…皆が集まるような機会を作ってやるよ」 京太郎「そうすればお前も多少は…寂しくないだろ?」 玄「でも…そんなワガママ…」 京太郎「良いんだよ。お前は普段…ワガママ言うようなタイプじゃないんだからさ」 京太郎「寧ろ、誰かの為にって頑張り過ぎるくらい頑張ってこうやって倒れたんだろ」 京太郎「これくらいのワガママは言っても良いんだ」 玄「…ホント…?」 京太郎「あぁ。少なくとも…俺にとってはこのくらいワガママじゃねぇよ」 京太郎「そもそも…俺も似たような不安はやっぱりあるから…さ」 京太郎「だから…お前が動けないなら…待つのが辛いって言うのなら…」 京太郎「俺がお前のところに皆を連れてきてやる」 玄「うれ…し…」ウトウト 京太郎「…ま、そんな先の事よりも…お前は自分の事を考えとけ」 京太郎「そろそろ薬も回って眠いんだろ?」 玄「うん…」 京太郎「じゃあ、もうそろそろ寝とけ。宥さんたちが帰ってくるまではここにいてやるから…」 玄「や…だ…」 京太郎「え?」 玄「私…欲しいもの…言ってない…から…」 京太郎「あ…そう言えば…そんな事もあったっけ」 玄「一晩中…看病…」 京太郎「いや…でも…」 玄「おねが…い…」 京太郎「…お前、それ言えば何でも俺が言う事聞くと思ってないか?」 玄「えへ…へ…」 京太郎「はぁ…ま…いいか」 京太郎「でも…俺にだって立場があるからな」 京太郎「ダメな時はダメだし…親父さんから許可が降りなかったら許してくれよ」 玄「う…ん…」 【System】 須賀京太郎のバイト力が2あがりました 松実玄の思い出が12になりました 松実玄の好感度が13あがりました おめでとうございます、好感度がMAXになり松実玄の攻略が完了しました 松実宥を攻略すれば松実姉妹丼ルートを開拓出来ます
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何もこんな時までしなくてもいいのにと思う事は無かろうか? 中学の頃、佐々木と一緒の塾に通っていた俺は、大晦日から元旦にかけて行われる特別冬期講習でそれを思った。 大晦日は家族と一緒に年越し蕎麦を食って、母親のお節料理の手伝いをしつつ(田作作りには自信あるぞ)、テレビの既得権を妹と争奪 戦を繰り広げつつ過ごしたりするのが普通じゃなかろうか? 普段は勉強しない時間帯に勉強しても絶対身が入らないって!と佐々木に言ってみたら、君が思っている様な煩悩を断ちきる為の、 これは一種の儀式なんだよと、いつもの声を抑えた低い笑い声をあげた。 俺が行っていた塾はニュースの1シーンに出てくる様な、生徒や講師がハチマキを締めて雄叫びを上げるスパルタじみた風景とは無 縁なところで、生徒は勉強に関して最善の方法を自らで探し出し、講師は生徒の質問に答えて生徒の弱点を指摘する、ある意味では昔 ながらの寺子屋みたいな感じの塾だった。だから自分自身を上手くコントロールしなければ学習効果はまるで上がらないのだ。 幸いな事ながら俺には講師がもう一人、隣に居る佐々木がよく面倒をみてくれるから、その点は問題が起こる事は無かった。 さすがにこの時期になると受験の内容もほとんど把握しており、問題集を前のページから順に挑んでいき終わったら回答を参照し、 正答率が低い部分を明らかにして、その部分を補強してゆく地道な行為を繰り返しつつ、春までの期限限定だからと脳味噌に頼み込み、 短期記憶の強要を行っていた時だった。 紙と黒鉛が奏でる協奏曲の一部が欠けてるぞと思って隣を見遣れば、なんと佐々木の手が止まっているではないか。 こいつでも問題で考え込む事もあるんだなとその光景を見ていると、頭が前後左右に不自然に動いていた。 ・・・おい、佐々木どうかしたのか? 俺の呼び掛けにワンテンポ遅れた感じで顔を上げて「何でもないよ」と微笑み返してきたが、顔が紅いし声がかすれているぞ。 「これくらいは大丈夫だから、君は気にせず勉強に打ち込んでくれ」とは言っているが、ちっとも大丈夫に見えない。 俺は前髪を手でたくし上げて額を佐々木のそれへと押し当てた。これ位しなければ意地になったアイツは動かないのは勉強済みだ。 ・・・俺の額は冷たいだろ?逆にお前は熱燗みたいにアツアツだぜ。 佐々木が言葉に窮している間に二人の勉強道具を手早く鞄に仕舞い込み、講師に佐々木の不調を伝え、手を引いて塾を後にした。 風が強くて寒い夜だった。俺は着ていたセーターとトレンチコートを無造作に佐々木に着せ、いつもの様に自転車の荷台に乗せた。 昔の事を思い出す。今でも小さい妹がもっと小さかった頃の事だ。 今でこそミニ台風の様な奴だが小学校に上がる前後までは虚弱体質だった妹は、よく風邪になって医者のお世話になっていた。 その頃は恥ずかしい話だがウチの家計は苦しくて両親共に帰りが遅かったので、病気になった妹を負ぶったり担いだりして夜の病院へ 連れて行った事がある。その頃はアイツは「お兄ちゃん、ありがと」と言っていたな。 俺は二人乗り以外の交通法規を遵守しつつ、当時の記憶にある休急診療をしている病院へと二本の足へ全力を強いて向かった。 結局、俺の正月は佐々木の看病と自習勉強に明け暮れる事になり、例年以上の忙しさを味わう事になった。 正月休みが明けてから学校で佐々木に話し掛けられた。 「休みの間は君には随分世話になった。僕なりにお礼がしたいんだけど何かリクエストはあるかい?」 ・・・お前と一緒に寝て正月を過ごしたかった。それだけだ。 おいそこ、何を笑ってやがる。 看病と勉強の二本立ては結構大変なんだぞ。