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風と虚無の使い魔-1 風と虚無の使い魔-2 風と虚無の使い魔-3 風と虚無の使い魔-4 風と虚無の使い魔-5 風と虚無の使い魔-6 風と虚無の使い魔-7 風と虚無の使い魔-8 風と虚無の使い魔-9 風と虚無の使い魔-10 風と虚無の使い魔-11 風と虚無の使い魔-12 風と虚無の使い魔-13 風と虚無の使い魔-14 風と虚無の使い魔-15 風と虚無の使い魔-16 風と虚無の使い魔-17 風と虚無の使い魔-18 風と虚無の使い魔-19 風と虚無の使い魔-20 風と虚無の使い魔-21 風と虚無の使い魔-22 風と虚無の使い魔-23 風と虚無の使い魔-24 風と虚無の使い魔-25 風と虚無の使い魔-26 風と虚無の使い魔-27 風と虚無の使い魔-28 風と虚無の使い魔-29 風と虚無の使い魔-30 風と虚無の使い魔-31 風と虚無の使い魔-32
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究極の使い魔-1
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『鉄塔』の使い魔@第一塔 『鉄塔』の使い魔@第ニ塔 『鉄塔』の使い魔@第三塔 『鉄塔』の使い魔@最終塔
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雲ひとつ無い空、まさに快晴と呼べる日だったがルイズの心は暗かった。 トリステイン魔法学院から少し離れた草原に黒いローブをまとったメイジたちと使い魔が集まっている。 照りつける太陽が、彼らと同じ数だけの黒い影を作っていた。その中にルイズもいた。 そう今はサモン・サーヴァントの真っ最中。 学生たちは使い魔が現れるたびに、歓声を上げては好き勝手な感想を言い合っている。 ここまで少々手間取った生徒はいても、完全に失敗した生徒はいない。そしてとうとう最後のルイズの番となった。 「最後が『ゼロ』かよ。帰るの遅くなるなコレ」 「ここ危ねーな。離れとこー」 「召喚を失敗するに…おれの『魂』を賭けるぜ」 「グッド」 みんな好き勝手なことを言っている。ルイズはそんな雑音をかき消すように自分に言い聞かせた。 (大丈夫。私にだってできる。『信頼』するのよ自分を) そう『信頼』だ。人が人を選ぶに当たって最も大切なことは『信頼』すること。 それはメイジと使い魔の関係にも言えることだろう、とルイズは思っている。 (自分を信じることもできないメイジに、使い魔も仕えたくないでしょ) ルイズは杖を握る手をさらに強める。そして眼を閉じ、集中力を高めていく。 これから召喚されるのがドラゴンだろうが吸血鬼だろうが平民だろうがそんなことはどうでもいい。いやよくないか。 まぁいいや。私が呼び出す使い魔を私は信頼する。そして使い魔から信頼されるために私は自分を信じる。 身体の奥底から力が湧いてくるのを感じる!眼を見開く!呪文を叫ぶ! 一瞬の静寂 そして爆発 青空に向かって黒煙が昇っていく。 25回目の爆発によりいつもより大きめにできたクレーターの回りから、いつもより大きめの生徒たちの歓声があがる。 「すげぇぇ!今の爆発逆にすごくね!?」 「使い魔が月までぶっ飛ぶこの衝撃!」 「だ…だめだ…恐ろしい…声が出ない…ビビっちまって…ヒッ…息がッ!ヒッ!」 真っ白に燃え尽きてしまった生徒もいるようだ。 (そう簡単に成功しないのぐらい想定範囲内よ。そう!コーラを飲んだらげっぷが出るっていうくらい想定範囲内じゃ!) ルイズは多少動揺しながらも、まだ熱気を帯びている前方のクレーターを見据える。 これ以上草原をぶっ飛ばし環境破壊をするのもためらわれるので、さっき作ったクレーターの上に狙いを定めて、26回目の挑戦をしようと構える。 「ちょっと。ルイズ。あれクレーターの真ん中、何かあるわよ」 後ろから声をかけられ集中力が途切れてしまう。振り向くとキュルケがクレーターの方を指差している。 何かあるって、あの爆発に巻き込まれたらみんなヤムチャになるだろう。常識で考えて。 そう思いながらもよく見てみると、煙と砂ぼこりでまだよく見えないが確かに『何か』がある。 小さな箱のような……いやでもあれ使い魔じゃないだろ。常識で考えて。 「キュルケ。ちょっと取ってきてよアレ」 「なんで私が」 「熱いし。微熱でしょあんた」 「微熱でも熱いものは熱いのよ!それになんであたしがあなたの言うこと聞かなきゃならないのよ!」 「ちっ」 すでに褐色の肌なんだからもうちょっとぐらい焼けてもいいだろうに。常識で(ry それは箱ではなかった。片手にすっぽりと収まる程度の大きさの長方形の物体。 丸みを帯びたラインや曲線を重ねたような装飾。そして金属特有の鈍い銀色の光沢が不思議な雰囲気をかもしだしていた。 しかしそんなことよりもルイズを驚かせたのは、それを触った時熱さを感じなかったことだ。 今ルイズはクレーターの真ん中にいる。一応立ってはいられるが汗が吹き出るのを感じる。 しかしこの物体は触ってもひんやりと冷たかった。 (ただのガラクタではなさそうね……) 「どうしたんです、ミス・ヴァリエール? サモン・サーヴァントが成功したんなら早く契約をしてください」 コルベールから声をかけられ、ルイズは手元から視線をはずした。太陽の光をその禿頭で嫌がらせのように反射してくる。 「これは成功したといえるんでしょうか?」 ルイズは思わず握っていた奇妙な物体をコルベールに見えるように掲げた。 しかしそれはコルベールの後ろにいる他の生徒たちにも見せつけることになってしまったようだ。 「なんだ!?『ゼロ』のルイズがとうとう成功したみたいだぞ!」 「でもなんだあれ……生き物じゃないじゃん(笑い)そこらへんに落ちてたの拾っただけだろ(笑い)」 「さすがは『ゼロ』のルイズ!俺たちに(ry」 (うるさい。あんたたちには聞いてない) ルイズは多少イラっとしつつ無視することに決めた。 コルベールが禿頭をかきながら答える。 「契約の儀式をしてみれば分かるのではないかね?ルーンが出ればそれが使い魔。出なければたまたまそこに落ちていたガラクタだろう」 言われてみればそうだ。ファーストキスから始まる~と昔の偉い人も言っていた。 (もしこれが使い魔だったらどうしよう。箱って……箱が使い魔なんて聞いたことありません!とか言えばやり直しさせてくれるのかな。 いや、どうせ『この使い魔の儀式は神聖で伝統があるから』とかなんとか言うにきまってるわ。でも箱って……いや箱ではないみたいだけど) どうかルーンが出ませんように。そう祈りながら唇を近づける。 ルーンでました。しかもコルベールも見たことないレアなルーンだって。 (逆に考えるのよルイズ!とりあえず留年は免れた。ルーン出てよかったじゃないって考えるのよ) ルイズがなるべくポジティブに考えようとしているところに、回りから容赦ない嘲笑とヤジが飛ぶ。 「はははははははは!本当にアレが使い魔なんだ!」 一番笑っているのはかぜっぴきのマリコ…リヌ?だ。その少し横でキュルケもニヤニヤしながらこっちを見ている。 「君たち。もう教室に戻るから準備をしなさい」 コルベールがなんとかまとめようとしているがなかなか言うことをきかない。 ルイズは短く嘆息すると使い魔?をいろいろいじくってみる。 インテリジェンスソードなんてのもこの世にあるくらいだ。もしかしたらコレも……あ、動いた。 いじくっているうちに物体の上部分(どっちが上か下かもよく分からないが)が横にスライドされるように動いた。 中には小さな突起物がある。その突起物には穴が開いていて、何かがそこから出てくるように思える。 ただのガラクタであって欲しくない。その一心でルイズはさらに調べてみる。 「君たち!いい加減にしなさい!遠足に来てるんじゃないんですよ!使い魔の儀式と言うのは……」 コルベールがまだ何か言っているがルイズはもはや聞いてない。 なにか空気の漏れてる音がする……それにちょっと臭い……あ、ここ押せる…… 「うわッ」 思わず上げたルイズの声に最初に反応したのはキュルケだった。 「燃えてるじゃない!」 あまりにストレートな感想のとおり、ルイズの手から火が吹きだしている。 「ミス・ヴァリエール!?火の魔法を!?」 続いてコルベールも驚きの声を上げる。単に火に驚いたのか、ゼロのルイズが魔法を使っていることに驚いたのかは分からないが。 もちろん最も驚いていたのはルイズだった。使い魔から急にすごい勢いで火が出てきたのだ。 皆の注目がコルベールから再び自分に集まっているのを感じる。 「この火は私の魔法じゃありません。この使い魔から」……そうルイズが言おうとしたとき、声が聞こえた。 それはルイズの背後から聞こえた。本当に背中の、すぐ後ろに立っているんではないかというような場所から。 まるで洞穴の奥底から聞こえてくるような奇妙なくぐもった声。とても人間のとは思えない感情の感じない声。 ルイズはその声の発した言葉の意味をすぐに理解することはできなかった。 だがこの声は危険だということ感じていた! ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………… 「おまえ…………『再点火』したな!」 と べ continued・・・・ ?
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■ 第一章 ├ サブ・ゼロの使い魔-1 ├ サブ・ゼロの使い魔-2 ├ サブ・ゼロの使い魔-3 ├ サブ・ゼロの使い魔-4 ├ サブ・ゼロの使い魔-5 ├ サブ・ゼロの使い魔-6 ├ サブ・ゼロの使い魔-7 ├ サブ・ゼロの使い魔-8 ├ サブ・ゼロの使い魔-9 ├ サブ・ゼロの使い魔-10 ├ サブ・ゼロの使い魔-11 ├ サブ・ゼロの使い魔-12 ├ サブ・ゼロの使い魔-13 ├ サブ・ゼロの使い魔-14 ├ サブ・ゼロの使い魔-15 ├ サブ・ゼロの使い魔-16 ├ サブ・ゼロの使い魔-17 ├ サブ・ゼロの使い魔-18 ├ サブ・ゼロの使い魔-19 ├ サブ・ゼロの使い魔-20 ├ サブ・ゼロの使い魔-21 ├ サブ・ゼロの使い魔-22 └ サブ・ゼロの使い魔-23 ■ 第二章 傅く者と裏切る者 ├ サブ・ゼロの使い魔-24 ├ サブ・ゼロの使い魔-25 ├ サブ・ゼロの使い魔-26 ├ サブ・ゼロの使い魔-27 ├ サブ・ゼロの使い魔-28 ├ サブ・ゼロの使い魔-29 ├ サブ・ゼロの使い魔-30 ├ サブ・ゼロの使い魔-31 ├ サブ・ゼロの使い魔-32 ├ サブ・ゼロの使い魔-33 ├ サブ・ゼロの使い魔-34 ├ サブ・ゼロの使い魔-35 ├ サブ・ゼロの使い魔-36 ├ サブ・ゼロの使い魔-37 ├ サブ・ゼロの使い魔-38 ├ サブ・ゼロの使い魔-39 ├ サブ・ゼロの使い魔-40 ├ サブ・ゼロの使い魔-41 ├ サブ・ゼロの使い魔-42 └ サブ・ゼロの使い魔-43 ■ 間章 貴族、平民、そして使い魔 ├ サブ・ゼロの使い魔-44 ├ サブ・ゼロの使い魔-45 ├ サブ・ゼロの使い魔-46 └ サブ・ゼロの使い魔-47 ■ 第三章 その先にあるもの ├ サブ・ゼロの使い魔-48 ├ サブ・ゼロの使い魔-49 ├ サブ・ゼロの使い魔-50 └ サブ・ゼロの使い魔-51
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新世界の使い魔-1
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【種別】 使い魔 【解説】 メイジがサモン・サーヴァントによって呼び出した生き物の総称。 メイジの属性によって使い魔の属性は依存し。 使い魔候補の眼前に銀色の鏡のようなものが出現する。 その後、使い魔となるかどうかはその候補の意志によって決まる。 使い魔になることを承諾しその鏡に触れると引きずり込まれ、術者の元に転送される。 その際、使い魔の体には主への好意で当たりとか忠誠心であったりとかが自動的に刻み込まれる。 その後、コントラクト・サーヴァントを行い、使い魔契約は完了する。
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子供の使い魔② その後部屋に戻ると使い魔についてルイズがたっぷり熱演してくれた 使い魔の仕事は主に 主人の目となり耳となる 主人の望む物を探してくる 主人を敵から守る らしいけれどどうやら僕は雑用をすればいいらしい またどうやらアメリカやイギリス、イタリアなども無いそうだ 神父を倒したせいでここまで変わってしまったんだろうk・・・・・ 「!!! 月が二つありますよ!?」 「当たり前でしょ?あなた何言ってんの!」 「で・・・でもここは地球じゃ・・・」 「地球っていったいどこよ? そんな所聞いた事も無いわ」 もしかしてここって僕がいたのとは違う世界・・・・? 数分後、そこに居たのは満足そうな顔で寝ているルイズと 床で泣きながら寝ているエンポリオだった・・・・ 翌日、エンポリオはルイズより先に目を覚ました 洗濯物を持って廊下に出るとエンポリオは洗い場を知らないのに気がついた 「どうしよう・・・」 学園内を彷徨っていると赤髪の少女に声を掛けられた どこか小馬鹿にしたような目で見ているような気がする 「ぼく、どうしたの?」 「あ、すみません、洗い場はどこですか?」 「洗い場なら向こうよ、そんな年から使用人になるなんて大変ねぇ」 どうやらこの人は僕を使用人と勘違いしてるらしい、 それに正直子供扱いも止めて欲しい 普通使い魔は幻獣等らしいし、見た目も子供だから仕方がないかもしれないけど 「いえ、ぼくは使い魔らしいです」 「・・・・え? 使い魔?」 「はい」 「・・・・もしかして、ルイズの?」 「そうです」 「へ・・・平民を・・・」 見ると必死に笑いを堪えていた ちょっとイラっとした その後話しを聞くとルイズさんは魔法は使えるけど必ず失敗するメイジらしい それで渾名がゼロなんだとか その後洗い場に行き 洗う 洗う 洗う 途中シエスタという人にまで子供扱いされる なんだかボクと呼ばれるのは馬鹿にされてる気がした とにかく洗う 洗う 洗う 洗えど洗えど汚れが落ちないので エンポリオは考えるの(洗うの)を止めた・・・ 部屋に戻ると早速 「あんたどこにいってたの?私の使い魔なんだから、 私より早く目が覚めたのなら私が寝坊しないようちゃんと起こしなさい!」 「僕は洗濯物を洗いn「まず私を起こすの!」」 この人、人の皮を被ったエルメェス兄貴だ、 正直泣きたいよ、徐倫おねえちゃん・・・・ そう思いながらエンポリオは・・・・・泣いた
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凶~運命の使い魔~第一岩 凶~運命の使い魔~第二岩 凶~運命の使い魔~第三岩 凶~運命の使い魔~第五岩
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サモン・サーヴァントの儀式の終わった日の夜、ルイズは眠ることが出来ずにいた。 目をつぶっても昼間に起きた出来事が頭の中を駆け巡る。気がついたら東の空から太陽が昇り始めている。 あの後使い魔が消えたことで最もショックを受けていたのは意外にもキュルケだった。 今まで見たことない素直さでルイズに謝ってきたのだ。正直どう反応すればいいか分からなかったので適当に流しておいたが。 ルイズが思いのほか冷静だったのは、自分の手元に召喚した奇妙な箱が残ってたからだ。 今はもう火は出てない。あの時の騒ぎで気づいたときにはもう消えていた。だが壊れたわけではないようだ。 たぶんこの箱から火を出せば再びあの使い魔は現れる。 そして再び私を襲うんだろう。向こうはこっちの事を主人と認識してないようだ。 「あ~もう。どうしよう」 思わずつぶやく。が、そういいながらも心の中ではひとつの覚悟を決めつつあった。 今まで誰よりも努力してきたつもりだが、それでも報われず魔法が成功したためしはない。 その自分が始めてほぼ成功したと言う事ができたのだ。後もう少し。 後はあの使い魔に私を主人と認めさせる。そしてどのメイジにも負けない信頼関係を作る…! (点火「する」。ではなく点火「した」なら使ってもいい!) ルイズの手の中で火が踊った。 また後ろに現れるのではないかと思って、あらかじめ背中に壁を付けておいた。 世の中には背中を見られたら死んでしまう奇病があるという話を意味もなく思い出す。 予定通りと言うべきかどうか、使い魔は今度は自分の前に現れた。 昼間と全く同じ格好の黒尽くめの亜人。そして。 「おまえ…『再点火』したな!」 第一声も全く同じ。 違うのはそれに立ち向かうようにして杖を握りしめるルイズ。 「ええ。『再点火』したわよ」 ドドドドドドドドドドドドドドド………… (やっぱり影だ……) さっきからその場をうろうろするだけの使い魔を見てルイズは確信する。 昼間の出会いのとき心に引っかかったいくつかの単語。 再点火、チャンス、選ばれるべき者、影。 キュルケはこの使い魔がルイズの影に触れた後で、ルイズが叫び始めたと言っていた。 今回はあらかじめ自分の影が壁に向かうようにロウソクを立てておく。 余計な影ができると困るのでカーテンは閉めておいた。 これらは自分の影を守る為の作戦だったのだが、別の事実も浮かび上がらせることになった。 (こいつ。さっきから影の部分しか歩いてない) 使い魔がさっきから歩いているのは、ロウソクの光によって出来た家具の影の部分だけだった。 ひとまず自分は安全地帯にいることを認識したルイズは、使い魔に話しかけてみる。 「あんた名前は?私の使い魔なんでしょ?」 使い魔は動きを止めこっちを見ると答えた。 「チャンスをやろう!お前には向かうべき二つの道がある!一つは生きて『選ばれるべき者』への道!」 (ど~しろっていうのよ) 全く会話にならない。こいつはもしかしてこれ以外の言葉を知らないのか?思わず嘆息してしまう。 ああ。サモン・サーヴァントはもうやり直しできないし、使い魔は話を聞かないし。つまりハサミ討ちの形になるな… …………だんだんむかっ腹がたってきたわ。なんで私だけ使い魔のためにいろいろ考えて寝不足にならないといけないの? 逆じゃあないのか?選ぶのは私で、寝不足になるのはこの使い魔のほうなんじゃないのか? ルイズは相変わらず演説を続ける使い魔に向かって足を踏み出した。 使い魔がルイズの影に触れたと思った瞬間、使い魔に肩を掴まれている状態になっている。 昼間の再現。だからルイズはあわてなかった。 「チャンスをや「うるさい!!!」」 また同じことをリピートしようとする使い魔に一喝する。 「意味わかんないこと言ってんじゃないの!アンタは私の使い魔なの!私がご主人さまなの!」 ルイズはその目をけっして使い魔から離さず睨み続ける。 使い魔の動きが止まる。そして。 「チャンスをやろう!お前には「だからもうそれは聞いた!!」」 使い魔の動きが再び止まる。 「チャン「うるさい!!!」」 両者の動きが再び止まった。相変わらず使い魔の感情を読み取ることはできない。 どれくらいその状態が続いたか分からない。ルイズにはそれこそ永遠のように感じた。だが睨みは効かせ続ける。 使い魔はしばらくするとルイズの肩からトンと押すように手を離した。 よろけて転びそうになる!と思ったのは一瞬で、気がつくと少し離れた場所に立っている。 (今のは『私の体』を掴んでたんじゃないのね) 息を落ち着かせながらそんなことを考える。 使い魔の方を見てみる。雰囲気が変わったとは思えないが、もう襲ってくる様子はないようだ。 「あんた名前は?」 答えは返ってこない。 またひとつ嘆息。 「じゃあもうここは譲歩して私から言うわ。ありがたく聞きなさい。私の名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」 反応はない。 「あんたを選んだ者よ」 やっぱり反応はない。 どうやってこの使い魔と信頼関係を作る?というよりコミュニケーションを取る?……ルイズは頭を抱えた。そのとき。 「ブラック・サバス」 「え?」 とりあえず名前は知ることができた。いやブラック・サバスが名前なのか本当は分からないのだが この際細かいことは考えないでおく。とりあえず一歩進んだ。ここから少しずつ進めればいい。努力には慣れてる。 この使い魔は何ができるのか。とりあえず簡単な命令からやってみようと思った。 「洗濯とか分かる?コレ」 ルイズは洗濯物が入ったカゴをブラック・サバスに渡す。 使い魔はそれを受け取ると…………なんの躊躇もなく食べた。 え……ルイズはその行動にしばらく絶句してしまう。なにをやったこの使い魔は!? 「何やってんの!すぐ出しなさい!このバカ犬!」 もう信頼関係なんて言葉は頭から飛んでいた。ブラック・サバスは我関せずといった雰囲気でルイズを見下ろしている。 「どうしたのルイズ?」 鍵がかかってたはずのドアが開き、廊下からキュルケが入ってくる。 と、その瞬間ブラック・サバスの姿が消え去った! 「あ!」 思わずルイズは声をあげる。あわててキュルケの横を抜け廊下に出て左右を見渡す。 わずかにだが廊下の端を影の線が伸びている。 もしあれが影上でしか動けなくてもこの上を伝って行けば相当移動できるだろう。 さらに時間が立って影の範囲が大きくなればほとんど学校中を移動できるのでは? 「ちょっとルイズどうしたのよ」 後ろを見るとキュルケが不思議そうにこちらを見ている。その足元には赤くてでかいトカゲが。おい尻尾燃えてるぞ。 「ああ、この子が私の使い魔のフレイムよ。あのさ~、えーと、あんたの使い魔は……やっぱ」 キュルケが珍しく言葉を濁すように話している。どうも自分がルイズの使い魔を殺したと勘違いしているようだ。 最近珍しいキュルケばっか見るな。なんてルイズは思いながらも 「使い魔に逃げられた」などと言うことも出来ずに、ただ廊下の先を見つめていた。 汚れたエプロンなどを洗濯するために水汲み場へ向かうメイドが一人。シエスタである。 今日もいい天気だ。というかよすぎる。 シエスタは少しでも日の光から離れるため校舎の日影の部分を歩いていた。 しかし水汲み場まで残り数メートルは日影がない。それに水汲み場自体は影になるところが無く、日に照らされている。 それでも太陽の光を反射してキラキラと光る水汲み場を見ると、涼しい気持ちになる。 水汲み場へ歩いていく。回りには誰もいなくて、付いてくるのは自分の影だけ。 「お前にチャンスをやろう」 後ろから声が聞こえヒッと悲鳴をあげてしまう。あわてて後ろを振り向く。 そこには黒い帽子に黒いマント、人間とはとうてい思えない顔と体、そしてその右手にはなぜか洗濯かご。 見詰め合うこと数分。 「あの……何かようですか?」 根負けしたシエスタは、目の前の怪しさ爆発の存在に声をかけた。 15分後そこには2人並んで洗濯しているシエスタとブラック・サバスの姿が! 「私ここで使用人をやらさせてもらっています。シエスタと申します」 「…………」 「あ、この洗濯道具は自由に使っていただいてけっこうですよ」 「…………」 「そ、その格好暑くないですか?」 「…………」 「ウミネコだ。ありゃーカモメじゃねぇーぜ。ウミネコだ。どうやって見分けるか知ってるか?」 「…………」 (…………空気が重い。エコーズACT3ってレベルじゃねーぞ!) 横からの妙なプレッシャーに思わず泣きそうになる。 黙々と洗濯をする隣の亜人に、なにか他に話題はないかと頭を回転させる。 「あなたはどなたの使い魔なんですか?」 ……やはり返事はない。もう黙ってさっさとしあげてしまおう。そう思ったとき 「ルイズ」 驚いて横を見るが、使い魔は相変わらず手は動したままこっちを見ようとはしない。 「ルイズ……ミス・ヴァリエールの使い魔なんですね?」 シエスタは会話が繋がったことに驚き、思わず声が大きくなる。 すると急に辺りが暗くなる。何事かと上を見ると巨大なドラゴンが空を通過していく。 「すごいですね。あれも使い魔なんでしょうか。わたし龍は初めて見ました」 ひとり興奮しながらも隣のサバスに話し続ける。 しかし、横を見ると使い魔はいなかった。洗濯物とカゴも消えていた。 To Be Continued 。。。。?