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タイトル 動画リンク コメント タイトル 1713人目の幻想入り 作者 ひとこと ノベル 主人公 井上 紫 動画リンク 新作 一話 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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・このSSには漢字を使って喋るゆっくりが出ます、違和感を感じる方は読まないほうがいいかも ・一部原作設定がある部分があります ・色々とパロディした部分があります ・作者に都合のよい独自設定があります ・これを書いたのはHENTAIあきです!一番重要だから注意してください! ・それでもいいというひとはゆっくりよんでね!!! どうも皆さん初めまして、私は清く正しいしゃめい丸です。 実は最近お家で一緒に住んでいるもみじのことで少し悩みがあるんです。 「もみじちょっとお外に取材に行きませんか?天気も良いですしきっと楽しいですよ!」 私の言葉にもみじは私の方を向いてくれました。 「あやさん、もみじは今金バッジ試験さんのお勉強中なんです。出来れば一人で行ってください。」 これなんです!最近のもみじは私にすごく冷たいんです! 胴付きになってきちんと喋れるようになって、最初はお兄さんと一緒ですごく嬉しかったんです。 でもそれから急に私に対して冷たくなっちゃったんです。 「そんな~、昔はいつでも一緒に取材に行ってくれたじゃないですか。」 「今と昔は違うんです。もみじは今お勉強さんで忙しいんです。」 今じゃこんなこと言って取材にも付いて来てくれないんです。 昔は・・・、といっても胴が無い時はいつも一緒に取材に行ってくれて嬉しそうに尻尾を振っていたのに。 おかげでまったくもみじをモフモフすることも出来ないんです。 「まあまあ、もみじは勉強で忙しいから今日はしゃめい丸だけで取材に行ってきなよ。」 「お兄さんまでそんなこと言うんですか、おおかなしいかなしい。」 お兄さんにまでそんなことを言われてしまい、つい頭をシェイクしてしまいます。 きめぇ丸みたいで嫌なんですけど、これをすると何だか気分がはれるんですよね。 それにいつの間にか私にも人間さんみたいなお耳が生えてきてしまいました、でも何だかとんがっていて少し形が違いますけど。 「でもそんなにお勉強ばかりしちゃ体に毒です!だから私と一緒に気分展開に行きましょう!」 「大丈夫です、昨日お友達のにとりちゃんと一杯遊んできましたから。」 なん・・・だと!私に内緒でそんなお友達と遊ぶなんて! 「おのれえええええ!おのれえええええええええええ!」 「煩いです、それとキモいから頭を振るなら外でやってください。」 「おお・・・、おお・・・。」 悲しくて言葉も出ません。 しかたないので今日は寂しく一人で取材に行ってきます。 「頑張ってきてねしゃめい丸。あんまり危ない所や遅くなったら駄目だからね。」 「ありがとうございますお兄さん!それでは今日も張り切って取材に行ってきます!」 お兄さんに買ってもらった大事なカメラを持って取材へと出かけてきます。 「なあもみじ、最近しゃめい丸に冷たすぎないか?」 「そんなことないですお兄さん!もみじはお兄さんよりは大事じゃないですけどあやさんも一応大事ですよ!」 お耳が生えてきたせいかそんな会話がお家から聞こえてきました。 お兄さんより大事じゃないのは分かりますが、何だか私のこと馬鹿にしてません? ちょっとだけブルーな気持ちになりましたがネタを探しに街を飛んでみます。 とりあえず来たのはやっぱりスクープがある公園ですね! 野良生活をしているゆっくりはいつも事件と隣り合わせですから。 「ヒャッハー!虐待だ!」 「やめてね!どうしてこんなことするのおおおおおおおおおおおおおお!」 どうやら虐待お兄さんがれいむさんを虐待してますね。 特に珍しいことでもありませんから写真には撮りませんけど。 「んほおおおおおおおおおおおおお!まりさのまむまむとかいはだわああああああああああああああ!」 「やべでええええええええええええええええええええ!」 こちらではレイパーがまりささんをれいぽぉしてます。 これも野良ゆっくりには日常であり、特に珍しいことでもありません。 もっと面白いことでもありませんかね。 「しゃむい・・・、もっちょゆっきゅりしちゃ。」 「おちびちゃああああああああああああああああああん!」 おや?なにやら珍しい虐待でもしてるんでしょうか、こんな暖かい日に寒がる赤ゆがいるようです。 気になったので声のする方に行ってみましょうか。 「どうしてこんなことするのおおおおおおおおお!おちびちゃんがかわいそうでしょ!」 「大丈夫!あたいは最強だからすぐに戻してあげるから!」 なんと胴付きのちるのさんを見つけてしまいましたよ。 残念ながらバッジが付いてますから何方かに飼われているようです、野良だったら連れて帰ったのに・・・。 「今からお水に漬けて解凍すれば元通りになるのよ!あたいってば物知りね!」 「だったらはやくもどしてあげてね!ゆっくりしないでね!」 どうやらちるのさんが悪戯で野良れいむさんのおちびちゃんを氷漬けにしたようです。 はたしてどうなることやら、あまり頭が良くないちるのさんは一体何をするんでしょう? 固まったれいむさんのおちびちゃんである赤れいむさんを公園の中央にある噴水まで持って行きましたよ。 「にゃんだかあっちゃかくなっちゃよ・・・。」 「おちびちゃん!げんきになったの!?」 手に持った赤れいむさんを噴水に落とすちるのさん。 どうやら上手く解凍されたのか赤れいむさんが意識を取り戻してきました。 大喜びで飛び跳ねているれいむさんでしたがここでちょっとした事件が起こりました。 「ゆわあああああああああああああ!れいみゅのからだしゃんがとけりゅうううううううううううううう!」 「おちびちゃんがああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」 ・・・解凍されたのは良いですがそのまま噴水の水に溶けてしまいました。 そしてそのまま短いゆん生を終えてしまい、れいむさんが大泣きしてます。 「どうしてくれるのおおおおおおおおおおおおお!れいむのかわいいおちびちゃんがとけちゃったでしょおおおおおおお!」 怒ったれいむさんがちるのさんのあんよさんに体当たりしています。 バランスを崩したちるのさんが転んで、ケロちゃんがプリントされた可愛らしいおパンツが! 気づいたらカメラさんに撮っていました、おおおたからおたから。 「ゆっくりしないではんせいしてね!」 「いたいいたい!わざとじゃないから許して!」 そのままちるのさんのやわらかいお腹の上で飛び跳ねているれいむさん。 死にはしないと思いますがちるのさんが痛がってるので助けに行きましょうか、でももう少し写真を撮っておかないと。 「会長、ちるのを発見しました!」 あやや?何やら黒服にサングラスさんをかけた怖そうなお兄さんたちが来ちゃいました。 すぐさまれいむさんを捕まえてちるのさんを立たせてあげると、少ししてから車いすに乗って和服姿のお爺さんまで来ました。 「はなしてね!れいむはおちびちゃんをころしたゲスをせいっさいしてるんだよ!」 「貴様!人間に飼われているゆっくりを傷つけてただで済むと思ってるのか!」 その言葉を聞いてれいむさんの顔色があっという間に青ざめていきます。 どうやら自分がやったことの重大さに気づいたようですね。 「ごめんなさいいいいいいいいいいいいいいいいいい!あやまりますからゆるしてくださいいいいいいいいいいいいいいい!」 「許すわけないだろ、お前らゆっくりの謝罪は泣き声だからな!」 「まあそんなことを言うんじゃない。」 和服を着たお爺さんがそう黒服のお兄さんをたしなめます。 れいむさんみたいに青ざめたお兄さんはすぐに口を閉じました。 「お前は本当にすまないと思っているのか?」 「おもってますううううううううううう!あやまりますからいのちだけわああああああああああああああ!」 「そうか、ならばその誠意を見せてもらおうか。」 お爺さんがお兄さん達に何か言うと、慌ててお兄さん達は何処かへ走って行きます。 その間お爺さんはまたれいむさんに話しかけます。 「今からお前には詫びてもらうが、もしちゃんと詫びれば許してやろう。」 「ほんとうに!れいむなんでもやるよ!」 「ほっほ、どうやらやる気もあるようじゃな。」 嬉しそうにお爺さんが笑っていると、さっき何処かへ行っていたお兄さんたちが何か持って戻ってきました。 平べったくて何やら重そうにそれを持ってくると、いそいそとセッティングしてます。 「なんなのこれ?」 「お前さんには今からこの上で土下座をしてもらう、分かりやすく言えば顔をそこにつけてもらえば良い。」 「そんなことでいいの!れいむならそんなことかんたんだよ!」 そんなことを言っている間にどうやら準備ができたようです。 どうやらお兄さんたちが持ってきたのは鉄板のようですが、何やら火をつけて鉄板さんを温めてますよ・・・。 「ではさっそくやってもらおうか。」 「むりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!こんなあつそうなところにおかおなんてつけられないいいいいいいいいい!」 「本当にすまないという気持ちで胸がいっぱいなら、どこであれ土下座はできる。例えそれが肉焦がし、骨焼く、鉄板の上でも。」 すごく嬉しそうにお爺さんはそんなこと言ってますが、あれ絶対無理ですよね? どう考えてもあんなことしたら永遠にゆっくりしちゃいますよ。 「しかたがない、お前たち手伝ってやりなさい。」 「やだああああああああああああああああ!」 無理やりお兄さんに掴まれて熱い鉄板の上に顔を押し付けられるれいむさん。 苦しいのか必死に体を暴れさせてます。 「ゆぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ!」 「苦しそうだの、ワシも鬼ではないから顔はやめて足にしてやりなさい。」 「っっっ!!!」 顔を焼かれて口がくっついてますが、お爺さんの言葉にれいむさんは激しく拒否しようとしてます。 でもそんなことには気づかず、というより気づいてますがお爺さんはお構いなしです。 お兄さんがれいむさんを鉄板から引き剥がすとこんどはあんよの部分を押し当てます。 「もう良いじゃろ、これでワシのちるのを傷つけたことは許してやろう。」 ようやくれいむさんが鉄板から離されました。 酷い姿で顔は焼きただれてあんよさんも焼かれてますから、もうあれでは長くはないでしょう。 「おじいちゃんありがとう!」 「フン!別にお前さんを助けたんじゃないぞ!あくまでワシの所有物を傷つけた野良に制裁を加えただけだじゃ!」 お礼を言われて照れてるのかお爺さん顔を赤くしてます。 ですけどちるのさんはそんなお爺さんに体をくっつけて親愛のすーりすーりをして感謝を表してます。 「ええい!そんなに体を擦りつけるな!帰ったらワシの作ったゆっくり用のデザートの試作品を食って貰うぞ!」 「やったー!あたいおじいちゃんのおやつ大好きだよ!早く帰ろうね!」 お爺さんとちるのさんは黒服のお兄さん達と一緒に公園から出て行きました。 後には焼きただれたお饅頭さんになったれいむさんが取り残されてます。 特にスクープはありませんでしたが、ちるのさんのおパンツが取れただけで満足です。 公園でスクープが無かったのであてもなく色々と飛び回っていると懐かしい場所を見つけました。 まだもみじが胴がなくて私にべったりだった時に一緒にスクープを見つけた路地裏です。 取材に協力してもらった子まりささんのおかげで見事に発表会では一位になれましたが、まりささんは今頃どうしてるんでしょうね? 「そこのきめえまる!ゆっくりしないでこっちをむくんだぜ!」 せっかく楽しい思い出に浸っていたのに誰ですかまったく。 まあ分かってますが一応確認してみましょうか。 「やっぱりまりささんですか、一体何の用ですか?」 いたのはやっぱりというかまりささんでした。 口調といい身なりといいどう見ても野良ですね。 「まりささまはおなかがすいてるんだぜ!だからごはんさんをよういするんだぜ!」 「何で私がそんなことしないといけないんですか?」 「ゆぷぷ!きめえまるはそんなこともわからないの!まりささまはいだいなぷらちなバッジなんだぜ!」 虐待お兄さんがゲスを愛でるぐらいありえないですね。 プラチナバッジって言ったら金バッジよりも難しくて、取得したゆっくりは人間さんと同じ権利と義務が発生するバッジなのに。 どうみても野良のまりささんが取得出来るものじゃない品物です。 「すいませんがまりささんがプラチナバッジである証拠を見せてくれませんか?」 「しょうがないんだぜ!まりささまのおぼうしについてあるバッジさんをみるんだぜ!」 そう言われたのでさっそくまりささんのお帽子を見せてもらいました。 やっぱりと言うか、付いてたのはプラスチックを適当に切りぬいてぷと書かれた偽物ですね。 「まりささん、これ偽物ですよ?」 「うそつくんじゃないぜ!さっさときめえまるはごはんさんをもってくるんだぜ!まりささまはすぃーつがたべたいんだぜ!」 「うぜぇ・・・。」 つい下品な言葉が出ましたが偽りのない本音です。 このまりさにはちょっと反省してもらいましょうか。 「うぜぇ丸!きめぇ丸!」 「ゆぎゃあああああああああああああああああああああ!ゆっくりできないいいいいいいいいいいいいいい!」 まりさを捕まえて目の前で頭を高速シェイクさせます。 何だかテンション上がってきましたよ! 「清く!正しい!しゃめい丸!」 「もうやべぢええええええええええええええええええええええええ!」 おお軟弱軟弱。 これぐらいでへこたれるとは本当にまりさ種は駄目ですね。 さらに加速させましょうか。 「もっとゆっくりしたかった・・・。」 餡子さんを吐いちゃいましたよ、おお汚い汚い。 すっきりしましたしそろそろお家に帰りましょうか。 「お帰りしゃめいま、どうしたんだ!顔がきめぇ丸になってるぞ!」 「おおひどいひどい、お兄さんどうしてそんなこと言うんですか?」 帰ってくるとそんな酷いことお兄さんに言われてしまいました、おお悲しい悲しい。 「どうしたんですかお兄さん?あやさん顔が!?顔がきもくなってますよ!」 「やめてください泣いてしまいます。もみじまでどうしてそんなこと言うんですか?」 そうしているとお兄さんが手鏡さんを持ってきて見るように言ってます。 まったく私の顔はいつもどうりですよ? 「おお・・・、おお・・・。」 鏡に写っていたのは人を小馬鹿にしたような笑みを浮かべているきめぇ丸がいました。 どこにも私の顔は写っていません。 「落ち着くんだよしゃめい丸、きっとストレスで顔が引きつっているだけなんだ。」 「そんな・・・、私は清く正しいしゃめい丸なのに・・・。」 信じられなくて手鏡から顔を背けました。 茫然としている私にもみじが抱きついて来ようとしますが、私はもみじから体を引いてしまいます。 「あやさん、もみじはあやさんが大好きですよ!だから逃げないでください!」 そのもみじの言葉に私は動けなくなってしまいました。 あんなに私のことを嫌がっていたのにもみじはきもくなってしまった私をギュッと抱きしめてくれます。 「あれ?しゃめい丸の顔が戻ってる?」 それを聞いてついもみじを突き飛ばしてしまい急いで手鏡を覗きこみました。 写っていたのはいつもどうりの私の顔です。 「やった!元に戻りましたよ!やっぱり私は清く正しいしゃめい丸なんですよ!」 嬉しくてつい部屋の中なのに飛び回ってしまいました。 気づくともみじがすごい剣幕でこっちを見てます。 「よかったですねあやさん!それじゃあもみじはお勉強をしますからお部屋に行きます!絶対入ってこないでくださいよ!」 付き飛ばしたことを怒っているのかもみじは私と共同のお部屋に行ってしまいました。 「まぁ元に戻って良かったよ。ところで今日はもみじの為にちょっと豪華に外に食べに行こうか。」 もみじの機嫌のためなのかお兄さんはそんなことを言ってくれます。 さすがにあのままじゃ気まずい夕食になりますからね・・・。 「じゃあさっそくもみじを読んできますね!お兄さんちょっと待っててください。」 怒ってましたがもみじは別に私のことを嫌いになってたわけじゃないんですね。 きめぇ丸になってた私に大好きって言ってくれたんですから! おまけ しゃめい丸のことを思うもみじはつい・・・ 「ううー!またやっちゃいました!本当はあんなこと言いたくないのに!あやさんの枕の匂いを嗅いで落ち着かないと。」 「もみじー!お兄さんが今日の夕食は外で食べようと・・・。」 「あやさん!?さっき部屋に入ってこないでって言ったのに!」 「あやや、私の枕に顔を埋めて何をしてるんですか?」 「それは・・・、いいから早く出て行ってください!」 「別にまくらじゃなくて私を直に嗅いで良いんですよ?ほら脱ぎたての私のこれでどうです?」 いつまで経ってもやってこないしゃめい丸ともみじを心配した飼い主が部屋に行ってみると、 そこには全裸のしゃめい丸と四つん這いでしゃめい丸の服に顔を埋めて尻尾をすごい勢いで振っているもみじがいた。 とりあえず写真を撮ってから飼い主はしゃめい丸ともみじに少しだけお説教をした。 後日飼い主は自身が所属している「しゃめい丸・きめぇ丸を愛でる会」にもみじによってきめぇ丸化が治ったことを会員に伝えた。 その日会の人間は一斉にもみじを求めてゆっくりショップやネットサイトをしらみつぶしにしたのだった。 後書き あやもみは永遠のベストカップル、そう考えていた時期が俺にもありました・・・。 新作さんでまさかそんなに仲が良くなさそうなのには驚きました。 途中出てきたちるのの飼い主さんのお爺さんはてゐっあい!の会長さんだよ! ちるのに変なことしようとすると、豪華客船でリッチなカジノ大会に出場させられたり地下王国に無料で招待されます。 よく考えたらバカルテットでりぐるだけSSに出していないのに気づいたHENTAIあきでした。 最近書いたもの anko1434 みょんな一日 anko1450 ゆっくりが泣く部屋 anko1471 春?冬? anko1491 ゆっくり院 anko1509 妬ましい anko1519 ゆっくりトラブルを解決するよ! anko1550 胴付きの謎 anko1605 胴付きパーティー anko1647 ゲスゆうか
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『サルビアの花(前編)』 *独自設定あり *希少種虐待 序、 「ぴょんぴょんするわっ!」 掛け声と共に一匹のゆっくりが草むらから飛び出してきた。朝露で濡れた緑色の髪の毛が陽の光に照らされキラキラと輝く。 空き地の中を跳ねるそのゆっくりは決して機敏な動きをしているとは言えない。それどころか、街で暮らす他のゆっくりたちと 比較すればその移動速度は遅いとさえ言える。それでも真っ直ぐに前を見つめ嬉しそうに微笑みながらあんよを蹴る姿は、可憐 な乙女のようにも見えた。 少しだけウェーブのかかった緑色の髪の毛と緋色に輝く切れ長の瞳。一見すればプライドが高そうな印象を受けるそのゆっく りの名はゆうか。植物が好きで花を育てるのが得意と言われる数少ない希少種の一匹だ。ゆうか種は総じて草木を愛する半面、 他のゆっくりに対しては冷酷無比な扱いをすることで有名とされている。その主な理由はゆうかが育てた草花を他のゆっくりが 我が物顔で食い荒らしてしまうからであると言う。もちろんそれも理由の一つには違いないのだが、それ以前にゆうか種は自分 以外のゆっくりを痛めつけることを好むという習性を持つ。裏を返せばゆうかは強いのだ。そして、強い者は大抵笑顔である。 そういう意味では決して性格の良いゆっくりであるとは言えない。それでもゆうか種が一般的に好まれるのは、邪魔さえしなけ れば黙々と花を育て街の景観を良くしてくれるという印象の方が強いからである。もっと言えばゆうかは基本的にゴミ箱を漁っ たりしない。基本種が好んでは食べない雑草を、“花壇”の草むしりがてら次々と口の中に入れるからだ。 基本種に比べ希少種が優遇されるのは、大なり小なりの理由が必ずある。だが、ゆっくりたちにはそれが分からないから両者 はしばしば対立することになるのだ。 「きょうもたくさん、くささんをむーしゃむーしゃするわね……っ!」 “花壇”にたどり着いたゆうかがこれからの自分の行動を宣言しながら、ずりずりとあんよを這わせる。全体的にスローな動 きのゆうかは中身の消費が少なく他のゆっくりに比べて燃費が良い。そんなゆうかの中身はあまり知られていないが蜂蜜である。 大多数のゆっくりと同じく痛めつければ痛めつけるほど、蜂蜜は芳醇な味わいへと変化していくらしい。だが、人間に迷惑をか けないゆっくりであるゆうかに対してそんな事をしてまで蜂蜜を食べようとする者はいないだろう。 草についた水滴に小さな唇を這わせ口に含む。朝早くに行動すればこんなに綺麗な水を口にすることができるのだ。雨上がり の水たまりや側溝を流れる泥水をすする必要などない。 昨夜はしとしとと静かな雨が降っていた。背の高い草むらの奥に作った小さな巣穴の中で、ゆうかは一晩中降り続く春雨の旋 律に聞き惚れその心を溶かしていたのだ。 「よかったわ……。 さいきんはあめさんがあんまりふらなくて、おはなさんたちののどがかわいていたから……。 あめさん、 ゆっくりありがとう!」 天を仰ぎ満面の笑みを浮かべ小声で叫ぶ。そのゆうかを電線の上で囀っていた小鳥たちが見下ろし、小首を傾げて飛び去って 行った。上機嫌のゆうかは“花壇”に生えた草を口でちぎり、それを咀嚼する。お決まりの言葉は言わない。決して美味しいと は思っていないからだ。根っこから引き抜くわけではないので、草はしばらくしたらまた伸びてくる。ゆうかにとっては草も貴 重な食料だ。ゆうかの花育ては趣味と実益を兼ねた習性なのである。ゆっくり各種の習性の中では飛び抜けて優秀なスキルであ ると言えるだろう。 野良ゆうかには二種類いる。一つは園芸補助やペット目的として街に連れてこられたもの。もう一つは街の景観のために植え られた色とりどりの花畑に惹かれて自らやってくるもの。このゆうかは後者だった。街と森の境目付近に位置する自然公園の花 畑に心を奪われてふらふらと人間のテリトリーに入り込んでしまったのだ。 ゆうかはそこで一人の女と出会う。その女もゆうかと同じく花が好きでよく自然公園に足を運んでいた。他のゆっくりに比べ て多少の警戒心を持ち合わせているゆうかだったが、意外なことに最初に話しかけたのはゆうかの方である。“にんげんさん、 ゆうかはゆうかよ! ゆっくりしていってね!”との言葉に女は微笑みを浮かべ挨拶を返してくれた。自然公園の端に住みつい たゆうかは女と少しの間共に過ごす。いろんな話をした。花のこと。女のこと。ゆうかのこと。街のこと。森のこと。 ある日、女はゆうかに花の種をプレゼントした。“ごめんね。 しばらく公園には遊びに来れなくなっちゃうから”という言 葉を添えて。少しだけ寂しげな表情を浮かべてしまったことに気がついたゆうかの慌てて取り繕う姿が女の笑みを誘った。つら れてゆうかも笑ってしまう。 翌日から女は言葉通りにぱったりと自然公園に現れなくなった。ゆうかは女から貰った花を咲かせて自慢をしようと種を植え る場所を探し始める。自然公園の中に植えようとも思ったが、辺り一面に佇む満開の花々を見ていると少しだけ気遅れした。そ こでゆうかは自然公園を離れ、現在拠点にしている空き地へとたどり着いたのだ。 「おはなさん、ゆっくりさいてね。 ゆうか、ゆっくりまっているわ」 一、 少しだけ湿った土の上。ゆうかは草の密林の中で狩りに勤しんでいた。巣穴から出てすぐに葉っぱの上を這う小さな芋虫を見 つけたのだ。雑草が主食というわけではない。芋虫や木の実、キノコなどと言った一般的なゆっくりが好む物も同様に食べるの である。もちろん、所謂“あまあま”も大好物だ。野生と野良の暮らししか経験していないゆうかにその味は未知の領域なのだ が。 空は厚い雲に覆われている。まだ梅雨にも入らぬというのに今年は雨が多い。僅かな雨の合間を縫って少しでも多くの食料を 集めなければならないのだ。越冬ほど入念に準備をする必要はもちろんないが、梅雨時期もゆっくりたちにとっては危険な季節 なのである。街を歩けば雨に打たれて溶けたゆっくりの皮や餡子が側溝を流れているだろう。 (どうしてこんなにばかばっかりなのかしら……? ゆうかたちがみずにぬれるとゆっくりできないということぐらい、わかっ ているはずなのに……) 巣穴のすぐ傍を流れる用水路を覗きこみながらゆうかが心の中でつぶやく。そこには泥だらけになった赤いリボンとそれにこ びりついた髪の毛が流れていた。しばらくその場を動かないでいるとまだ完全に溶けきらないままに餡子を流出させて死んでし まったのであろうまりさが、帽子と一緒に下流に流されていく。用水路の向こう岸でも他のゆっくりが悲しそうな顔でそれらを 見送っていた。 「ちびちゃん……ゆっくりごはんさんをさがそうね……。 ここはゆっくりできないよ……」 「ゆっくちりきゃいしちゃよ……」 「またいつあめさんがふってくるかわからないよ……おうちもさがさないといけないね……」 どんよりと曇る空と同じような表情を浮かべて連なりあんよを動かす野良のれいむ親子。顔も飾りも薄汚れたその姿はお世辞 にもゆっくりしているとは言い難い。 「…………」 水たまりに映った自分の姿を見たゆうかが溜め息をついた。 (ゆうかも……きれいとはいえないけれど……) 「おきゃーしゃん! おきゃーしゃん!!」 先ほどの野良れいむ親子とは別の声が用水路から聞こえてきた。ずりずりとあんよを這わせてそちらに向かう。そこには先ほ ど流されていたまりさのなれの果てを懸命に追いかける赤まりさの姿があった。小さな体で忙しなくぴょんぴょんと跳ね続ける その姿には憐みの感情を起こさせる。何度も体勢を崩して細いアスファルトの上を転がる姿を見ながらゆうかは神妙な面持ちを 浮かべるものの、口元は少しだけ緩めてしまう。他者の苦しむ姿は美しい。あまり知られてはいない“ゆうかの美学”だ。ゆう かは流されていく母親の横を並走し続ける赤まりさを見て悦に入りかけていた。 「ゆんやあぁぁぁ!!!」 夢中になっていたのか、赤まりさの叫び声にゆうかが我に返ったように目を見開く。どうやら赤まりさも誤って用水路に落ち てしまったようだ。餡子の重みでゆっくりと沈みかけていた。ぷかぷかと浮かぶ帽子に噛みついて沈むまいと抵抗を見せていた がいつまで持つかはわからない。力尽きて帽子を離して沈んでしまうのが先か。それとも皮の一部がふやけて破れ、中身を流出 させて死んでしまうのが先か。どちらにしろ、あの赤まりさはもう絶対に助からない。 ゆうかは赤まりさが見えなくなるまでその姿を目で追いかけていた。 「やっぱりおはなさんがいちばんゆっくりしているわね……。 ほかのゆっくりみたいにうるさくないし、たべものをよこどり しようとしたりしないし、あめさんにぬれてもへいきだし……。 ゆうかも、おはなさんにうまれたかったわ……。 そうすれ ばとてもゆっくりすることができたかもしれないのに。」 雨が降ろうが風が吹こうが静かに佇む凛とした姿。 「あんなにたくさんのおともだちといっしょにいるのに、けんかもしないなんてすてきだわ……。 おはなさんとおはなしする ことはできないけれど、ゆうかもおはなさんになれたらいっしょにおはなしすることができるかしら……?」 ゆうかは花に対して憧れのようなものを抱いていた。自分に。いや、自分たちにないもの全てを花々は持ち合わせているよう に感じていたのだ。 翌朝。久しぶりに雲の切れ間から太陽が顔を出した。巣穴から飛び出したゆうかがのーびのーびをして、すぐに“花壇”へと 駆け出す。ゆうかの倍の背丈ほどになった花の茎が伸びている。ゆうかは少しだけ息を乱しながらも、その姿を視界に入れて笑 みを浮かべた。うっとりとした様子で頬を朱色に染める。 まだ花を咲かせる気配は見せない。蕾はしっかりと閉ざされていた。ゆうかはその蕾が美しく開いた姿を早く見たくて仕方が ない。まるで我が子を慈しむかのようにその姿を見つめる。少し幅広の葉に乗った朝露が陽光に照らされる様は、さながら光輝 くドレスをその身に纏っているかのようだ。どんな色の花が咲くのかは分からないが、鮮やかに着飾ったその花のまだ見ぬ艶姿 を想像しては顔を綻ばせた。 「やぁ」 突然声をかけられたゆうかが思わずその場で動きを止めた。小刻みに震えだす。油断をしていた。花に見とれていて周囲に気 を配るのを怠っていたのだ。森の中でも街の中でも今までこんな事はなかったはずなのに。 (ゆっくり……どうしよう……っ) ゆうかは逃げ足が遅い。背後から声をかけてきた人物がゆうかに対して害をなす存在であれば逃げ切ることは困難である。声 の主がゆっくりであれば、何かしら叫びながら寄ってくるはずなのですぐわかる。それがないということは、声の主はゆっくり ではないということになる。街の中でゆっくり以外に言葉を話す生き物をゆうかは一つしか知らない。 (にんげん……さん、だわ……) 顔面蒼白のゆうかに飄々とした声が再びかけられた。 「ゆっくりしていってね」 「ゆっくりしていってね!!!」 かけられた言葉はおなじみの挨拶。ゆうかは反射的に振り返って挨拶を返してしまった。思考や行動全てがキャンセルされて 無防備なゆうかが声の主と向かい合う。 「サルビアかぁ……。 これはキミが育てているのかい?」 その男はしゃがみ込んで葉っぱをそっと手で撫でた。目を丸くしたゆうかが思わず質問する。 「さる……びあ……?」 「ああ。 これはサルビアっていう花でね。 初夏から秋にかけて……って言ってもわからないかな。 とにかくもう少しで綺 麗な花が咲くはずさ。 これはキミが育てているんだろう?」 「そ、そうよ……」 「大したもんだな。 花を育てるゆっくりなんてのもいるのか」 「に、にんげんさん……? おはなさんのことに、くわしいのかしら……?」 「詳しいっていうほどじゃないよ。 なんていうか……たまたまさ。 そう、たまたま」 苦笑しながら男が言葉を繋ぐ。“サルビア”。ゆうかはその言葉を深く心に刻み込んだ。これまで“お花さん”としか呼んで あげることができなかったが、今度からは名前で呼んであげることができる。それが嬉しくて思わず微笑みを浮かべてしまう。 その様子を見た男がクスリと笑った。ゆうかが恥ずかしそうに視線を下に向ける。慌てたゆうかが話を逸らす。 「にんげんさんはどうしてこんなところにいるの?」 「ああ、散歩の途中だったんだけどね。 連れとはぐれちゃってさ。 その辺にいるのは間違いないんだけれど……」 「そう。 だったらはやくさがしにいってあげたほうがいいわ。 だれだかしらないけれど、そのこがさびしがっているかもし れないから」 「そうだね。 ありがとう」 そう言って立ち上がる男の姿を見て、少しだけゆうかが表情を曇らせた。本当はもっといろいろと話がしたかったのだが、ど うしてかそうすることができなかったのだ。 「に、にんげんさんっ!!」 「なんだい?」 「ゆうかは、ゆうかよっ!!」 「ああ、“ゆうか”。 またね。 頑張って花を育ててあげなよ?」 「あ、あたりまえじゃないっ!!!」 「ごめんごめん。 それじゃあ」 右手を上げて空き地から出て行く男の後ろ姿をゆうかはずっと目で追いかけていた。 ゆうかが花に向き直る。 「さるびあさん……」 呟く。サルビアがゆうかに微笑みを返すかのように風で揺れた。それだけで嬉しくなったゆうかは、周囲をキョロキョロと見 渡して誰もいないことを確認すると、サルビアにそっと頬をすり寄せた。儚く。切なく。頬をすり寄せた。 「すーりすーり……しあわせー……」 頬を離したゆうかは何度も何度もサルビアに声をかけた。一度も返事を返してくれることはなかったが、ゆうかはサルビアと の“会話”を長い間楽しんでいた。相手の名前を呼んであげられるようになったことが嬉しかった。名前で呼んでもらえること は嬉しいことだ。 「……////」 “ゆうか”。男に自分の名前を呼ばれたことを思い出し、思わず頬を染める。 「だ、だからなんだっていうの?!」 たった一匹で取り乱しながら誰へともなく言葉をかけた。おかしい。心が何か温かいもので満たされていくのを感じる。溢れ たそれはゆうかの頬を火照らせ、まるで熱に浮かされたかのような錯覚を起こさせた。違う。違うのだ。自然公園で出会った女 以来久しぶりに花の話をすることができたのが嬉しかっただけ。そうに違いない。しかし、あのときはこれほどに心が高鳴るの を感じなかった。様々な思考が頭の中をぐるぐると駆け回る。心地よい息苦しさに戸惑いを覚えながらも、ずりずりとあんよを 這わせて巣穴へと戻った。 「……あのにんげんさんのおなまえは……、なんていうのかしら……?」 名前で呼んであげたら、あの男も喜んでくれるだろうか。そんな下らないことを考えながらゆうかは無理矢理に目を閉じ、眠 りについた。 二、 真っ赤なサルビアの花が空き地の一画にひっそりと咲き始めるまで、そう時間はかからなかった。まだ満開であるとは言えな い。それでもゆうかは満足そうに風に揺れる赤い花を見上げていた。まだいくつか蕾のままのサルビアも残っている。それも直 に美しい姿を見せてくれるだろう。 ゆうか自身が水やりなどをする必要はほとんどなかった。適度に降り続いた雨がサルビアの喉の渇きを癒し、時折姿を見せる 太陽が活力を与える。ゆうかはサルビアの周りに生える草をむしることだけに専念していた。ゆうかが嬉しそうに笑う。ポツポ ツと咲いた赤い花も微笑みを返してくれているかのように感じた。サルビアに見守られながらせっせと食料集めに勤しむゆうか。 何もかもが順風満帆だった。このまま全ての蕾が花開いたら自然公園で共に過ごした女に自慢しなければならない。女の驚いた 顔を想像して、ゆうかが目を細め口元を緩める。 そのとき。 黙々と狩りを続けるゆうかにバシャバシャと水の撥ねる音が聞こえてきた。あんよを止めて後ろを振り返る。草の壁に覆われ ているため、こちらからも向こうからもお互いの姿を確認することはできない。ずりずりとあんよを動かす。緋色の瞳が人間た ちの世界を草の間から覗きこむ。そこには折りたたんだ傘と長靴を履いた小学生たちの姿があった。 「あ、確かこの花は……っ」 ずかずかと“花壇”に入り込んできた少年たちが花に手をかける。 (あ……) 草むらの隙間からその動きを見つめるゆうかが心の中で呟く。少年の右手に掴まれた赤い花弁が音を立てて茎から離される。 花弁のちぎられた音がゆうかには悲鳴のように聞こえた。青ざめた表情のゆうかとは対照的に嬉々とした様子で花弁を口へと持 って行く少年の一人。少年は知っていたのだ。ゆうかが育てているこの赤い花に含まれる甘い蜜の事を。 「この間、田舎のおじいちゃんちに行った時に教えてもらったんだ。 この花の蜜、すっげー美味いんだぜ?」 「ホント?! 俺もやってみよう!!」 後ろで見守っていた少年二人が我先にと荒々しく花を掴んで引きちぎる。茎の真ん中からその鮮やかな顔を失った花であった ものが力なく揺れていた。ゆらゆらと揺れるその茎を見ながらゆうかの表情が悲しみから怒りへと変化していく。目の前にいる のは子供とはいえ三人もの人間。勝てる道理はない。しかし、気がついたときには草むらから飛び出してしまっていた。 「本当に美味しいなコレ」 「だろ? 学校行く道の途中にあってラッキー。 また帰りに食べようぜ!」 「ま、まちなさいっ!!」 突如響いた声に三人の少年が驚いて辺りを見回す。もしかしたらこの花は誰かが育てていたのかも知れない。それまでの高揚 感が急速に冷め、一転して今度は緊張感と恐怖心に囚われる。しかし、声の主はいつまで経っても自分たちの目の前には現れな かった。 「おはなさんに……あやまりなさいっ! すぐでいいわっ!!!」 少年の一人が声の聞こえる方向に目を向ける。草むらを背景に一匹のゆっくりがいた。頬に空気を溜め、少年たちを睨みつけ ている。少し体を震わせながらもゆうかは少年たちから目を逸らさない。 「ゆっくりだ……」 「こいつ、あんまり見かけないゆっくりだな……」 「俺知ってる! こいつ、確かゆうかって奴だぜ!!」 「ゆうか?」 残りの二人が首を傾げる。ゆうかもまた少年の一人が自分の名前を知っていた事に困惑の表情を浮かべていた。 「まぁ、でも……ゆっくりなんだろ?」 ニヤリと笑った少年が一直線にゆうかへと迫る。あまりにも突然の出来事にその場を動けないでいたゆうかを少年の一人があ っさりと捕まえた。髪の毛を掴まれ宙に吊される。 「い……いたいわ!! やめて!! はなしてっ!!!」 声はハスキーな女性のようにも聞こえるが、言葉尻は少女のそれに近い。痛みに涙を流しながら解放を訴えるゆうかの姿に少 年たちは嗜虐心を覚え始めていた。 刹那。乾いた音が響くと同時にゆうかの左頬に刺すような痛みが走った。しばらく呆けていたゆうかだったが、痛みで我に返 り始めると自分が何をされたのかゆっくりと理解していく。 「……どぉしてこんなことするのっ?! あやまりなさいっ!!!」 「他のゆっくりみたいに“ゆんやぁぁ”とか叫ばないんだな」 「面白くないね……」 本当は叫びたくて堪らない。しかし、自分に対しても花に対しても狼藉を働いた人間にされた仕打ちで泣き喚いたりなどした くなかった。そんなことはゆうかのプライドが許さないのだ。ゆうかには目の前の人間を屈服させるだけの力は微塵もない。そ れがわかっているからこそ、ゆうかに残された道は少年たちに口で謝罪をさせることしかなかったのである。だが、ゆっくり如 きに「謝れ」と言われて素直に謝るような人間はただの一人もいない。先ほどと同じような音が数発響く。少年による往復ビン タを執拗に受けたゆうかが、ところどころ顔を真っ赤に腫らしながらぼろぼろと涙を流す。 「謝れよ」 「……?」 痛みに歯を食いしばりながらゆうかが目を丸くした。いったいこの人間は何を言っているのだろうか。ゆうかには皆目見当が つかない。疑念に満ちた視線を少年たちに送っていると信じられないような言葉を叩きつけられた。 「ゆっくりのくせに何が“謝りなさい”だよ。 調子乗んな」 反論しようとしたゆうかの頬を執拗に叩き続ける少年の一人。泣きながら暴れるゆうかを見ていた残りの少年たちは腹を抱え て笑っていた。 (ひどい……っ!! ゆうか、なんにもわるいことしてないのに……っ!! わるいことをしたのは、おはなさんをえいえんに ゆっくりさせたにんげんさんのほうなのに……っ!!! それなのに、ゆうかがあやまらないといけないのっ?! あんまりだ わっ……!!! ゆうかはぜったいに、……ぜったいにあやまったりなんかしないわっ!!!!) 涙を堪えて少年たちを睨みつける。少年が拳を握りしめた。ゆっくりに睨みつけられた事がよほど癇に障ったのだろう。その 拳がゆうかの顔の中心付近に深々と撃ち込まれる。子供の力だ。殴られたとはいえ、致命傷を受けるようなことはない。しかし、 あまりの痛みに止めどなく溢れる涙を抑えることはできなかった。 「……ゆっ、うぇ……っ!!」 吐き出すまでには至らないものの、ゆうかの中身である蜂蜜が下唇から零れだした。焦点が定まらなくなっていく。蜃気楼の ようにサルビアの赤が揺れた。 「もういいよ、こんな奴。 ちっとも面白くないや」 「……っ!?」 「花の蜜食べようぜ。 こんなにたくさんあるんだからちょっとぐらいちぎってもいいよな?」 地面に放り出されたゆうかが朦朧とする意識の中で少年たちの動きを追う。サルビアは一つ、また一つとその鮮やかな赤を失 っていった。ゆうかの目からぼろぼろと涙が溢れる。物言わぬサルビアが無言のままに摘み取られていくのが、可哀想で可哀想 で仕方がなかった。力を振り絞りあんよをずりずりと動かす。 「おね……がい、ゆっくり……やめて……」 痛めつけている最中には見せることのなかった懇願する態度に少年の一人が下卑た笑みを浮かべた。 「……や、やめてよ……っ!!! やめなさいっ!!!!」 「命令口調で喋ってんじゃねぇよ!!!」 少年の振り抜かれた右足がサルビアを根元から薙ぎ倒す。真っ直ぐに伸びていた茎は文字通り“くの字”に折れて力なく垂れ た。一心不乱といった様子でサルビアを蹂躙する少年の姿を見てゆうかが大粒の涙を流しながら叫ぶ。 「やめてぇぇぇぇぇぇぇっ!!! ゆうかのおはなさんがぁぁぁぁぁッ!!!!!」 「お前の花じゃねーだろ!! ゆっくりなんかに花育てられるわけねーもんな!!!」 「はい。 そこまで」 静かな声。三発のゲンコツ音。頭を抱えて膝を折る少年たちがゲンコツを振り下ろした主を涙目で睨みつける。ゆうかは突然 の出来事に呆けていた。少年たちは何やら言葉にならない叫び声を上げながら一目散に逃げ出して行く。大方、このサルビアを 育てていた主が現れたと勘違いをしたのだろう。男はぐしゃぐしゃにされたサルビアの茎を一撫でして溜め息をついた。 「に……にんげんさん……」 「可哀想になぁ。 せっかくゆうかが頑張って育てたのに」 たったそれだけの言葉。それがゆうかの心の奥深くに強く響いた。その響きは波となってゆうかの感情を揺する。一度は溢れ きったと思っていた悲しみが再び堰を切ったように溢れ出す。 「さるびあさんは……なにもわるいことなんてしていなかったわ……」 嗚咽を漏らしながら言葉を繋ぐゆうかの姿は、打たれ続けた頬と相まっていっそう痛々しく見えた。男が泥だらけの顔を隠す ように背中を向けようとするゆうかを捕まえて、持っていたハンカチで汚れを丁寧に拭き取っていく。真っ白なハンカチは瞬く 間に真っ黒に変わってしまった。ゆうかが申し訳なさそうな顔で俯き、“ありがとう”と消え入るような声で呟く。 「ようやく……さくことができたのよ……? いっしょうけんめいにいきていただけなのに……っ! どうして……どうして、 こんなひどいことをされないといけないの……ッ?!」 男がゆうかの頭にそっと自分の手を乗せた。緑色の髪越しに伝わる男のぬくもりと優しさに、ゆうかはついつい甘えてしまう。 ぶつけることのできなかった怒りを男にぶつけるかのように叫んだ。 「さるびあさんがえいえんにゆっくりしちゃったわっ!! みんな、みんな……っ!! ゆうかはさるびあさんをまもってあげ られなかった!!! もういや!! ゆうか、おうちかえるっ!!!!」 常に冷静沈着かつ冷酷無比な言動を取るゆうか種が癇癪を起こすのは非情に珍しいことだ。サルビアを傷つけられた悲しみが、 無力な自分自身への悔しさが溢れ出して止まらないのだろう。男はゆうかの柔らかい髪の毛をそっと撫でた。 「ゆうか」 「……なにかしら……?」 男に撫でられることで落ち着きを取り戻してきたのか、安堵感を得たのかは分からない。かけられた言葉に返事を返すくらい はできるようになったようである。無意識が意識に変わった瞬間、ゆうかが思わず頬を赤らめた。男の掌。体の大きさも手伝っ てゆうかは男に全てを包まれているような錯覚を覚えていた。再び冷静さを失っていく。いつのまにか全身に走る痛みの事など 忘れてしまっていた。 「サルビアはみんな死んでしまったわけじゃないよ」 子供を諭すかのような口調でゆうかに告げる。ゆうかは目を丸くして男を見上げた。踏み荒らされた葉っぱ。へし折られた茎。 赤い花の姿は一つとして見えない。しかし。 「……あ……」 まだしっかりと閉じられた蕾が残っている。開き駆けている蕾もあった。 「さるびあさん……っ!!」 「こんな姿になっても、サルビアたちは生きようとしてるんだ。 それを勝手にみんな死んでしまったなんて言ったら、可哀想 じゃないかい……? ゆうかが一人で育ててきたんだろう? そのゆうかが諦めてしまったら、誰がサルビアたちの面倒を見て あげるんだ?」 「そ、そんなの……っ! ゆうかがみてあげるにきまってるわ!!!」 「そうだね。 じゃあ、泣いている暇なんてないんじゃないかな?」 微笑んだ男がゆうかの頬を伝う涙を指先で拭った。ゆうかが顔を真っ赤にする。他人に涙を拭いてもらったことが。いつのま にか涙を流していたことが。恥ずかしくて恥ずかしくて堪らなかったのだ。ゆうかがあんよをずりずりと這わせてサルビアの元 へと向かった。頬をすり寄せる。ゆうかは、ゆうかにしか分からないであろうサルビアのぬくもりを確かに感じ取った。 (ごめんね……さるびあさんっ! でも、かならずゆうかがみんなをそだててあげるわっ!) キリッとした表情を浮かべサルビアたちを見上げるゆうかの表情は太陽のように輝いていた。そこにボロボロに傷つけられた ゆっくりの面影は微塵も感じさせない。 「ゆうか」 「な、なにかしら?!」 名前を呼ばれるだけでドキドキした。紅潮していく頬。高鳴る鼓動を抑えられない。その鼓動が気づかれはしないかと男の表 情を盗み見る。 「頑張れよ。 ここのサルビアが満開になったら見にくるよ。 楽しみにしてる」 「……ゆ、ゆっくりりかいしたわっ!!!」 三、 ゆうかはサルビアの花を咲かせるため懸命に世話をし続けた。相変わらずゆうか自身にできることは決して多くはない。せい ぜい雑草を引き抜いたり葉っぱについた虫を食べることぐらいだ。ゆうかは毎日毎日サルビアに声をかけていた。雨が降って巣 穴から出られない日は入り口から顔だけ出して叫ぶ。科学的には解明されていないが、音楽や声が植物の成長に影響を与えると 言われている。図らずも、ゆうかはそれと同じことをやっていたのだ。天候にも恵まれ、既に開花時期を迎えていたサルビアた ちの蕾が一つ、また一つと静かに開き始めた。その開花の勢いたるや、当のゆうかをさえ驚かせるものがある。 恐るべしは植物の生命力の高さ。あの日かろうじて折られるまでにはいかなかったものの、茎を曲げられたサルビアも今はピ ンと背筋を伸ばしている。その先端には鮮やかな赤い花を咲かせていた。咲き連なるサルビアが風で揺れる。茎の長さはまちま ちであるがほとんどが一メートル前後で収まっていた。サルビアがゆうかを見下ろして微笑んでいるように感じる。ゆうかは満 足そうにサルビアに頬をすり寄せた。 あの日以来、少年たちはこの空き地にやって来ない。男に鉄拳制裁されたことがよほど怖かったのだろう。ゆうかはサルビア を来る日も来る日も守り続けた。ある日、野良ゆっくりの親子がゆうかの“花壇”に手を出したが、あっさりと追い払うことに 成功した。適度に痛めつけてやるだけですぐに泣いて逃げ出す。我が儘が通らずに泣き喚く姿は見ているだけで癇に障った。 “おはなさんをひとりじめするゲスなゆうかはゆっくりしね!!”などとお馴染みの捨て台詞を残して去っていく後ろ姿はあま りにも滑稽なものだった。人間にも野良ゆにも邪魔をされずに満開を迎えたサルビアの美しさは通りがかった人間ですら足を止 めてしばし眺めるほどのものである。これをゆっくりのゆうかが一匹で育て上げたとは誰も信じまい。 「こんなにたくさんのさるびあさんをさかせたんだもの! きっとおねえさんもおにいさんもよろこんでくれるわっ!」 いつか自然公園で出会った女が目を丸くして驚く姿を瞼の裏に浮かべる。あの男もサルビアが満開になったら見に来ると言っ てくれていた。ゆうかは街で出会った、二人の人間にサルビアを自慢したくて堪らないのだ。共に花を観賞しサルビアの種を与 えてくれた女と、最期までサルビアを育て抜くことを励ましてくれた男。この二人には感謝の言葉もない。だからこそ、このサ ルビアを見てもらいたかった。 空き地の一画に広がる赤い絨毯。赤の深みは日ごとに増していった。それは男と女との再会を望むゆうかの募る思いを反映さ せているかのようにも見える。 ゆうかは男に恋をしていた。その燃えるような想いを体現するかのように咲き乱れる赤いサルビアを見ては溜息をつく。せっ かく綺麗に咲いたサルビアもその感動を分かち合う相手がいないのでは少しだけ物寂しい。 「おにいさん……ゆっくりしすぎだわ……。 さるびあさんがこんなにきれいにさいて、おにいさんがくるのをまっているのに ……」 何日も何日もゆうかは男が来るのを待ち続けた。もし男と再会することができなたら、なんとかしてあの自然公園に連れて行 ってもらうつもりだ。女にもサルビアを見せなければならない。 「ゆぅ……」 今日も夕日がサルビア畑を染める。茜色に照らされた赤はサルビアの別名でもある“緋衣草”の名の通り、その身に艶やかな 深紅を纏っていた。その幻想的とも言えるサルビアの美しさに後ろ髪を引かれながらも、ゆうかが巣穴へと潜り込む。生い茂る 草はゆうかの巣穴を完全に覆い隠していた。 (……いつになったら……ふたりにあえるのかしら……?) 目を閉じ夢現のゆうかが心の中で呟く。 (……あいたいわ……) 翌朝。いつもと変わらない朝だった。巣穴の前でのーびのーびをしてキリッとした表情を浮かべ一呼吸置いてからあんよを踏 み出す。草むしりや葉についた虫を払うようになってから、ゆうかの食料の備蓄はどんどん増えていった。まだまだ先の話では あろうが越冬の季節が巡ったとしても、ゆうかは何とか生き残れるほどの食料を得ることができるだろう。“野生の野良”とも 呼べるゆうかは見事に街の環境に適応したのだ。どちらかと言えば街の環境に手を出さないことで新しい世界を自ら築いたとで も言うべきだろうか。花を育てるのが得意というスキルを持つゆうかならではの適応方法だった。 (……ゆっ?) サルビア畑の一部がカサカサと音を立てている。最初は風に吹かれているのだろうと気にも留めなかったが、他のサルビアを 見る限りその気配は感じられない。ゆうかの目つきが突然鋭く変化した。ずりずりとあんよを這わせて音の元へと向かう。 (…………!!) そこには何本かのサルビアの茎をちぎっている黒髪に赤いリボンのゆっくりの後ろ姿があった。れいむは夢中になっているの か背後に迫るゆうかの存在に気づいていない。一心にサルビアに噛みついてはブチブチとそれを引きちぎるれいむの姿にゆうか は激昂した。 「れいむ!!!」 大声で声をかけられたれいむが飛び上がって振り向く。そして満面の笑みで一言。 「ゆうか! れいむはれいむだよっ! ゆっくりしていッ……?!!」 「ゆっくりしねぇっ!!!」 れいむの挨拶を遮るように声を荒げて体当たりを叩き込むのはゆうか。不意を突かれたれいむが“ゆ~~~っ”と間抜けな悲 鳴を上げて後ろにごろごろと転がる。ようやく体勢を立て直したれいむが涙目でゆうかに訴えた。 「ひ……ひどいよっ! れいむ、なんにもわるいことしてないのにっ!!」 転がっている間にれいむの元へとあんよを詰めていたのか目の前にゆうかが迫る。その表情は冷酷で残虐なゆうかの側面を表 すに相応しい恐ろしい形相だった。身の危険を感じたれいむが冷や汗を垂らしながらあんよに力をかける。 「こ……このゆうかとはいっしょにはいられないよっ!! ゆっくりにげるよっ!!」 「にがさないわよ」 逃げだそうとしたれいむの左の揉み上げをあんよで踏んづけてその動きを制する。れいむは右の揉み上げをぴこぴこと振りな がら必死で抵抗を続けた。 「ゆんやあぁぁぁ!!!」 「ゆうかがそだてたさるびあさんをえいえんにゆっくりさせるゲスなれいむはしになさいっ」 そう言ってれいむの頭頂部に向けて跳躍し踏み潰しを仕掛けるゆうか。うずくまるような姿勢のれいむは顔を地面に押しつけ られたまま“ゆ゛ぶっ”と短く呻き中身の餡子を吐き出す。それを数回も繰り返すとれいむは満足に動くことができなくなった。 ゆうかが冷ややかな視線をれいむに送る。れいむは怯えてガタガタ震えていた。それにも関わらず。 「おはなさんはかってにはえてくるんだよっ! ゆうかはそんなこともしらないの? ばかなの? しぬの?!」 火に油を注ぐれいむ。その言葉はゆうかの逆鱗に触れた。ボロ雑巾のようなれいむの顔面めがけて体当たりを撃ち込む。強烈 な一撃に変形させられた皮によって追いやられ、行き場を失った餡子があにゃるから飛び出した。 「かってにはえてくる……ですって?! さるびあさんだっていっしょうけんめいにいきているのよ!! ばかはれいむのほう でしょっ!? だからゆうかはれいむみたいなゆっくりがきらいなのよっ!!! れいむだって、じぶんのたいせつなものがう ばわれたらおこるでしょっ?! ゆうかにとってはそれがさるびあさんなの!!!」 「ぜんっぜんっ、わかんないよっ!! おはなさんはゆうかのちびちゃんなの?! かってにはえてくるおはなさんがたいせつ なものとかいみがわからないよっ!! かってにはえてくるんだから、ゆうかのおはなさんでもないし、ゆうかがそだてたわけ でもないんでしょぉぉッ?! どぉしてそんなこともわからないのぉぉぉ??!!!」 「…………ッ!!!」 ゆうかの花ではない。 ゆうかが育てたわけでもない。 毎朝早起きして雑草をむしった日々を知っているのだろうか。一度は滅茶苦茶にされたサルビアの姿を見たのだろうか。それ でも鮮やかに咲き誇るこのサルビアを見て、れいむは言ってはならない言葉を三度も口にした。 「……そうね。 かってにはえてくるわね」 「ゆゆっ? やっとりかいしたの? でも、もうれいむは、ゆうかのことはきらいだよっ!!」 「れいむみたいな、ばかなゆっくりはかってにはえてくるんだから、えいえんにゆっくりさせてもいいのよね?」 「な、なにをいってるの……? れいむはかってにはえてこないよっ! おかあさんがれいむをうんでくれるんだよっ!! り かいできる?」 「うるさいっ!!!!」 れいむの側面に体当たりをかます。そのまま揉み上げを噛み千切った。 「ゆぎゃあぁぁぁ!!! いたいよぉぉぉ!!!!」 間近で叫び声を上げらているにも関わらず、ゆうかは狂ったようにれいむを痛めつけ始めた。 「だずげでぇぇ!!! お゛に゛ぃ゛ざぁ゛ん!!!!」 そこからはゆうかの一方的な蹂躙だった。執拗に何度も何度もれいむの頭を踏み抜く。パイ生地のように平べったく潰れてし まったれいむがピクリとも動かなくなっても、攻撃をやめるようなことはしなかった。扁平にひしゃげたれいむの残骸から餡子 が何条にも渡って伸びる。死の間際狂ったように動かしていた揉み上げも千切れ飛んで地面に転がっていた。うつぶせの状態で 事切れたれいむの目玉は飛び出すことなく体内に押し込まれて潰れている。バラバラになった歯がいくつか皮を突き破って顔を 覗かせていた。真っ赤なリボンも漏れ出した餡子の中に沈んでいる。周囲に黒い髪の毛が散っていた。謝罪の言葉すら許さずに、 ゆうかはれいむを徹底的に踏み潰したのである。禁忌とされている同族殺しをゆうかは平然と行ったのだ。れいむの死臭がゆう かに絡みつくが動じない。“そんなくだらない事”よりも、サルビアの花を傷つけられ、サルビアの花と共に過ごした時間を否 定されたことのほうが“重要な事”であった。 れいむが完全に沈黙したのを確認すると、ゆうかはれいむによって千切られたサルビアの茎へと向き直った。ゆうかがそれに そっと舌を這わせる。 「ぺーろぺーろ……さるびあさん……ゆっくりなおってね……」 しかし、根を失ったサルビアに残された道はその身を枯らし朽ち果てる以外にない。れいむを制裁していたときの夜叉のよう な表情が一転して陰りを見せた。ゆうか種は他者に対する好意の向け方が極端なゆっくりである。残虐な性格は先天性だが、そ の反面、自身が気に入った者に対しては強い好意を抱く。ゆうかにとって、れいむは例え殺してしまっても問題として扱われな い程度の存在だったのだろう。それに加え、プライドの高いゆうか種は自身への侮辱を絶対に許さない。れいむはゆうかにとっ て敵として扱う全ての条件を満たしていたのだ。 サルビアがもう助からないことを悟ったゆうかがずりずりとあんよを這わせれいむの残骸へとやってくる。 「れいむ。 ……れいむみたいな、むのうなゲスのせいで……ゆうかのたいせつなさるびあさんがえいえんにゆっくりしてしま ったわ……」 それから何か言いかけた次の瞬間、ゆうかのあんよが地から離れた。視点が高くなったかと思えば顔面に凄まじい激痛が走る。 二度ほどバウンドしたのか強い衝撃を感じながらゆうかは先ほどのれいむのようにごろごろと地面を転がった。 「何を……やってくれてんだよ……」 「ゆ゛っ?! ゆ゛ゆ゛ッ?!」 気を失ってもおかしくないほどのダメージを受けたものの、何が起きたのか理解できず思考が停止する。全身を痛みが蝕んで はいるものの、混乱のあまり“意識を失う”という防衛本能は働かなかった。それ故、ゆうかは自分をこんな目に遭わせたのが 一体誰であるのか気づいてしまう。 「お゛……に……ざ……?」 「れいむ!! しっかりしろ!!! れいむ!!!」 座布団のように変形したれいむの亡骸を抱き上げて男が声を上げた。どこに何があるのかさえ分からない。目も、口も、頭も 判別することができなかったのだ。強いて言えば、土色に変わってしまった皮と思われる場所の中で、少し黒ずんでいる部分が 先行して餡子が漏れ始めた場所と仮定するなら、そこがれいむのいくつかの“穴”のどれかだろう。餡子の中に埋まったリボン を取り出す。そこには銅製のバッジがついていた。 「ゆうか」 「……ゆ゛っ……、ゆぅ゛?」 「お前がやったのか?」 「な゛に……を……」 「お前が、れいむを殺したのかって聞いてるんだ!!!」 「その……れ゛い、む゛は……ゆうかの……さる……びあ、さんを……」 「サルビアを千切ったから……っ!!! だから、れいむを殺したって言うのかッ??!!!」 「……おに……ざんに、みて、もらい……たくて……。 それ、なのに……れいむが……」 立ち上がった男が一直線にゆうかに歩み寄る。そして勢いよく右足を振り抜いた。つま先がゆうかの顔の中心にめり込み宙を 舞う。直線的に吹き飛ばされたゆうかは後頭部を空き地の壁に強打し、跳ね返って地面に落下したところでようやく意識を失っ た。小さなサルビア畑を背景に、肩で息をする男。うずくまって微動だにしないゆうか。一人と一匹は、最悪の形で再会を果た す事となってしまった。 【後編へ続く】
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まぁ、そんなこんなで、ゆっくり親子を飼う事になったのだが、いつものようにゲスなゆっくりをイビリ倒して嬲り殺すのではなく。 親子愛をめいっぱい育ませてから、じわじわと責めようと画策していたけど、思いがけない方向に進んでいくゆっくり親子共。 ここはとりあえず暢気に育てて行く末を見たくなったのが正直なところだ。はてさてどうなることやら.......。 「なぁ、おめーらっていつもそんなバカなことやってんのか?」 「ゆぅ、おにーさん!ゆっくりしていってね!」 「していってね!!」 「は~な~ちぇ~!!れいにゅをはやくはなちゅんだよ~!!にゃにやっちぇんだ!このぐぢゅ!!」 「あいかわらずひでぇな、このクソガキは。」 「しっかし、なんでこうも....ププププ......しっかりと...嵌まり込んで....ゲタゲタゲタ!!何でこいつは勝手に生首晒してんだ?」 「おにーさん。」 「お!なんだ?クソガキ!」 「おにーさん、れいむはこれでも、れいむのかわいいいもうとなんです。どうかたすけてあげてください。」 「....れ...れいむ....あんたってこは....なんてやさしいこなの?....。」 「..ププププ....助けろって言われてもなぁ......まぁいいや、どれ!」 俺がコイツを助けたら、またおめーら餌食われんぞ!でも、それがまた面白いことになりそうだ......。 「しっかし綺麗に嵌ってんな。こんなもん押せば....簡...単に....あれぇ?...なかなか...この...あ、やべ!駄目だなこれ」 「いじゃっ!いじゃ!いじゃいいいい!!こにょくじゅ!にゃめろ~!おしゅにゃ~!いぎぃ!いぎぎぎぎ!うじゅっ!」 緑の網の蓋から飛び出している末っ子のれいむの頭を親指でぐいぐい押し込もうとしたが、なんせ相手は饅頭風情、ただ単に親指が末っ子の れいむの頭にめり込むだけだ。何度押しても一向に蓋から外れる気配は無く、押すたびにひしゃげた顔から目玉が飛び出したり引っ込んだり で何か悪い夢でも見ているようだ。 「ひぐぅ....ぎぃ...このくしょじじぃ......。」 「....おちびちゃん.....。」 「れいむぅ....。」 「ん~押してもダメかぁ~。.......お、そうだ!」 そういや「押してダメなら引いてみろ」と、昔からよく言うな。ならば下から引っ張ってみるか......。 俺は末っ子のれいむが嵌った水槽型虫かごの蓋を末っ子のれいむごと外して下から掴んで引っ張ってみることにした。 「いぎゃぁぁっぁあああ!!いぎぃぃぃいいいいい!ちゅ!ちゅ....ちゅぎれりゅぅぅぅうう!れいみゅのおにゃかしゃんがちゅぎゅれるぅううう!」 緑の網の蓋の下にぶら下がっている末っ子のれいむの体を鷲づかみにして何度も引き抜こうと引っ張ってみたが、全然抜ける気配は無く、 ただ醜くひょうたん型に太って下に垂れ下がっている末っ子のれいむの体が伸びるだけだ。ギューッと引くと末っ子のれいむの首から 下が伸びて皮が薄くなり、薄くなった皮の向こうで、もぞもぞと体内の餡が蠢いているのが見える。 で、それを何度も繰り返すと、とっても面白い。 引いたときは「ぎにゅあああああ!」と叫び、強めに戻してやると体内の餡が顔に集中して顔をパンパンにさせる、その圧力で目が押し出され 今にも飛び出そうだ。目尻には薄っすら黒い餡が滲み出ている。 さらにもう一度引っ張ると顔に集中した餡が顔に留まり、体の皮が引っ張られ、顔に残った餡の圧力がさらに上がる。末っ子のれいむの目玉は常に 体の表面から2~3ミリ飛び出している。 でも、俺はやめない だって面白いんだもの。 で、また押す。 今度は飛び出している顔が膨らんだ!これは愉快だ。最初に見た時よりも1.5倍になろうとしていた。ただ丸く大きくなるのではなく、 頬、おでこ、唇と、柔らかそうな所が醜く腫れたように膨らみ、目はさらに飛び出て、今にも零れそうになるくらい飛び出す。 おんもしれえええええええ!!! んで、引く 「ぎゅぎょああああ!ちゅぎゅれりゅうううう!れいみゅおがじぐなりゅううううううう!!!....げぐぼぁああぁぁぁ。」 とうとう口から多量の餡が出てきちゃった。 「おにーさん!おねがいだからやめてあげてね!れいむくるしそうだよ!」 「おにーさん、やめてあげてください。おちびちゃんは、おちびちゃんは......そんなんでもれいむのおちびちゃんなんです!」 親のれいむがお得意のポーズ「ゆっくり式土下座」で額をガンガンと足台に打ち付けて「おねがいしますおねがいします」を連呼している。 俺もここで殺すのはちょっと惜しいので、こいつらの願いを聞き入れた。 「ん~ちょっと無理だなぁ。」(まぁ頭を摘んで萎ませれば簡単に抜けたんだが) 「最後にもう一回頭を押してみるかぁ」←かなり棒読み 本当は、パンパンになった頭を直接押すとどうなるか見たかった.....。 期待に胸をパンパンにした俺はパンパンになった末っ子のれいむの頭をもう一度押そうとした。 その時! 「いってぇえええええ!いてぇ!こ...こいつ!噛みやがった!」 頭を押そうと親指を近づけたら瀕死の末っ子のれいむが急に噛み付きやがった。砂糖菓子の歯で噛まれたのでたいしたことは無いが 急に噛まれるとやっぱ痛い。痛いというかびっくりした! 「きょの...きょのくしょじじぃ!.....にょくも....にょくもきゃわいいれいみゅをいじゅめたな!いいきゅみだ!げしゅなくしょじじぃ! くしょじじぃなんか、さっさとちゅねばいいのに!」 あぁ。やっぱ、こいつはここで潰すか。 冷静にそう思ったが、せっかく今まで我慢した意味が無くなる。コイツにはもっとお似合いの死に様があると思い、グッと堪えた。 「おちびちゃん!おちびちゃ....ん....おにーさんになんてこというの......どうして..どうして...。」 「おにーーーーさーーーんごべんんざいいいいい。れいむが、がわりにあばやりまずあばやりばず.......。」 「いや、いいんだれいむ。俺は全然気にしてないから。」 「ぉぉぉぉおおおにいいざあああんんん。あじがどうごじゃいまずううううう。れいむのおちびじゃんをゆるしてくれてあじがどうごじゃいまず。」 「おにーさんおにーさん!だーいすきだーいすきだーいすき......れいむ、ほんとうにおにーざんがだいずぎでずぅうう」 うへぇきもちわりぃ。どうせなら人間、いや可愛い女の子に言われたいぜ。まったく....。 「でも、許さないよ」 「ゆっ!」 「ゆっ!」 「まぁ、とりあえず今は生かして置いてやる。そうだなぁ~このクソガキは暫くこのままだな」 「ありがとうございますありがとうございます、れいむは「ぜいったく」いいません。おちびちゃんがいきているだけでじゅうぶんです。」 「れいむもれいむも「ぜいったく」いいません、おにーさんだーいすき」 だ~か~ら~。もう饅頭からの「大好き」宣言はいいってよ!いい加減鬱になるわっ! 「そんじゃコイツは元通りな、まぁ飲まず食わずはなんだから足台の下に置いてやる、水だの餌だのやりたかったら足台から蓋に飛び乗って 与えればいい。ここならそれもできるだろう。」 そう言うと俺は足台のすぐ脇に水槽型虫かごを置いた。無論蓋はしっかりと元通りで。 「だしぇぇぇ!はやきゅれいみゅしゃまをここからだしぇええええ!このげしゅ!くじゅ!くしょじじぃいいいい」 「れいむ!!いいかげんにしなさい!あんたってこは!ほんとうにいいかげんになさい!」 「そうよれいむ!ほんとうにおねーちゃんは、れいむのことがだいっきらいになるよ!」 「.....ゆぅ....ゆぅうう。ゆっきゅりりきゃいしちゃから.....おねーしゃん.....れいみゅのきょちょ...きゅらいになりゃにゃいで...。」 そう言うと末っ子のれいむは押し黙って為すがままにぶらぶらと揺れていた。 ここで位置関係がぼやけてしまったので、もう一度おさらいすると。「れいむ一家の新しいお家>窓の下に置いてある足台>水槽型虫かご」と、なる。 れいむ一家の新しいお家は元々飼い犬の為にあった犬小屋の流用品で、ちょっとした足が付いている。そのおかげで雨期の浸水は問題なく免れる構造だ。 でも、その足のおかげで地面からは直接れいむ一家の姉のれいむは新しいお家には入れない。それで、れいむ一家の新しいお家は足台のすぐ傍に置いてある。 次に足台だが、それは薄いコンクリートで出来た板であり、主に庭から窓を経て家の中に入る際、履物を直接地面に置かなくて済むようにと使われる。 また地面から直接家の中に入る際、その段差を緩和させるための台でもある。そして足台の高さは丁度れいむ一家の新しいお家の出入り口と地面との中間の 高さにあり足台の上にはジャンプすることによって簡単に登れる状態だ。普段のれいむ一家の動線は地面からジャンプして足台に登り。 足台からさらにジャンプして新しいお家に入る感じになる。 最後に末っ子のれいむが綺麗に嵌っている水槽型の虫かごだ。末っ子のれいむの頭が飛び出している蓋の部分の高さは最初に説明した「れいむ一家 の新しいお家」の入り口の高さと等しく、当初足台の上に置かれていた水槽型の虫かごの蓋部分には姉のれいむがジャンプしても届かない位置にあるのは これらの説明で理解できると思う。 現在は水槽型の虫かごは足台のすぐ脇に置いてあるため姉のれいむでも簡単に末っ子のれいむの目の前に行けるようになっている。 (おかーさん、なんだかれいむ達とおにーさん以外の誰かが説明補足台詞を喋っているような気がしてゆっくりできないよ)←本筋とは関係ないっす。 「あーなんだか疲れたので俺はもう寝る!お前らも、もう寝ろ!近所迷惑になるから騒ぐなよ。」 「はーい、おにーさん。ゆっくりおやすみなさい。」 「ゆあーい!ゆっくりおやすみなさい。」 「.......。」 カラカラカラ....ピシャリ!ガチャ。 「おにーさん、ねちゃったね。」 「ふぅ、おかーさんもなんだかつかれちゃったよ。」 「おかーさん、ゆっくりしていってね。」 「おちびちゃんも、ゆっくりしていってね。」 「ねぇ、おかーさん。れいむさむくないかな?」 「そうねぇ.....。そうだ!れいむ、これをおちびちゃんにかけてあげてね」 そう言うと親のれいむは「こーでねいと」の際に見つけたボロボロに穴が開いた軍手を、お家の奥から引っ張り出して姉のれいむの渡した。 「ゆぅ、それは「めいっあん」だね、おかーさん!」 「れいむ、いくられいむがすきだからといって、あんまりあまやかしちゃだめよ。」 「はーい、れいむゆっくりりかいしたよ。」 姉のれいむは嬉しそうにボロボロに穴が開いた軍手を咥えて、足取り軽くポンポンと末っ子のれいむの傍らに跳ねて行った。 「れいむ、だいじょうぶ?」 「.......おねーしゃ...。」 「れいむ、いまはこれしかできないけどがまんしてね。」 姉のれいむは咥えてきたボロボロに穴が開いた軍手を、そっと優しく末っ子のれいむの頭にかけてやった。 「.....おねーしゃん、あっちゃきゃいよ...。」 「れいむ、きょうのれいむはだめなれいむだったよ。」 「.....。」 「.....おねーしゃん..ありゅぎゃちょうにぇ...。」 「れいむ....。」 「.....おねーしゃん、れいにゅ......「ごーくごく」しちゃいよ。」 「ゆぅ。「ごーくごく」ねぇ。」 「れいにゅ「ごーくごく」しちゃいにょおおお!」 「わかったわ、れいむ。ちょっとゆっくりまっててね。」 「....ゆぅ、れいにゅゆっきゅりりかいしちゃよ、いみゃしゅぐでいいにょ。」 姉のれいむは末っ子のれいむのために地面に置いてある水が入った皿に向かって進んだ。正確には水が入った皿が置いてあった所に....... 姉のれいむは蓋の上からポンと足台に飛び降り、そこからさらに地面に飛び降りた。 そこはまるで真っ暗な闇の世界、明るい時はすぐ傍にあったはずの皿はすっかり闇の世界に飲み込まれてしまい。皿は闇の力によって 遥か遠くに押しやられたかのように感じた。 「ゆぅ....ゆぅ...まっくらでこわいよ...ゆっくりできないよ......たしか、このへんに.....ゆ!これだわ!」 闇の世界の中を彷徨っていた姉のれいむは突然、頬に当たる無機質で、とても冷ややかな物体が今まで探し求めていた水が入った皿だと瞬時に理解した。 「やっとあったわ、でもどうやってれいむに....。」 「そうだ!おくちにいれて「ごーくごく」しないで「ぷくー」したまま、れいむのところにいって「ぴゅー」してあげればいいわ!」 これは名案と思った姉のれいむは身軽にポンと皿の淵に飛び乗った。 ズルッ、バチャ! 姉のれいむは皿の中に落ちてしまった。 暗闇で目測を誤ったせいでもあるが、すべらかな陶器で出来た皿は夜露で濡れていた。 「ゆぅー!ゆぅー!ゆぅー!ゆわっぷ!ゆわっぷ!」 姉のれいむは必死に皿の水からの脱出を試みたが、なかなか出られない。その水の入った皿は元々、前に飼っていた犬用の皿で内部は緩やかな 曲線を描いたすり鉢状の形をしていた。さらに姉のれいむの体の表面は少しづつ水でふやけてヌルヌルになっているのも原因だ。 「ゆぅうううううう!れいむとけちゃうううう!!!あんこさんでちゃうよおおおおおおお!!」 水に長時間浸かる、皮が溶ける、中身の餡子が出る、死。 これらのプロセスは、ゆっくりにとって非常に重要な危険シグナルである、まだまだ幼い姉のれいむにも理解できるように「本能的知識」として、 先祖代々餡子遺伝子を経て、今も餡子脳に組み込まれている。誰に教わるのでもなく最初から知っている知識、ゆっくり種はいまだ多くの謎のベールに 包まれている。 皿の中の水で徐々にふやけながらも姉のれいむは冷静に脱出の手法を変えた。今度は「の~びのび」によって脱出する事を思いつき、 昼間に青虫さんと遊んだ経験を生かしてなんとか無事に皿の外に脱出した。 「ゆひぃ~れいむ、びっくりしたよ。でも、もうだいじょうぶ!れいむ、ゆっくりおもいついたよ。」 そう言うと姉のれいむは皿の淵には飛び乗らず。ギリギリの所で立ち止まって、そこから皿の中に向かって「の~びのび」を始めた。 姉のれいむの思惑は的中、なんの危険もなく水面に口が届いたのだ。ただし「の~びのび」しているので「ぷくー」の時のように頬にいっぱい 水は含めないが成功は成功なので満足げだ。 「んっんん~♪」 姉のれいむは上機嫌で末っ子のれいむの目の前に現われた。 「おにぇーしゃんおしょいよ、れーみゅはやきゅ「ごーくごく」したいにょといっちゃのに!」 「ん~ん、んんん!んんん。」 「おにぇーしゃん!ちゃんちょしゃべってにょ!ばきゃにゃの?しにゅの?」 「んんんんん!んんん!んんんんんんー!」 「おにぇーちゃんはきっちょ、ばきゃがうちゅったのだにょ!あのくじゅのばきゃがうちゅったんだにょ!あんにゃくじゅはちゃっちゃとちんでね!」 「ぼぇあああ...ジャバジャバジャバ...........れいむ...おねーちゃん......ほんとうにおこったよ。」 「ゆ?おにぇーちゃんにゃんでおきょっちゅるの?」 「おねーちゃんはぜんぜん「はんっせい」しないで、おにーさんのわるくちばっかりいうれいむのことが.....だいっきらい!」 「ゆ!ゆ!ゆ!ゆゆゆー!にゃんでー!にゃんできゅらいににゃるのー!にゃんでー!れいみゅなんにもわりゅくにゃいのにいいいいい!!」 怒り心頭の姉のれいむは無言でクルリと踵を返し、黙って足早に親のれいむが待つお家の中にポンポンと跳ねて行ってしまった。 「ゆわあああ!おにぇーちゃんいきゃないでえええええ!!にゃんでー!にゃんでいっちゃうのー!おにぇーちゃーん!」 もうすでに末っ子のれいむの目には姉のれいむの姿は写っては居なかった。 「にゃんで...にゃんで...れいみゅわりゅくないよ...ゆっきゅりわきゃらないよ...にゃんでれいみゅばっきゃり....。」 末っ子のれいむは目の前で光る姉のれいむが口から吐き出した水の水滴を長い舌で力なく舐め取っている。 舐め取った場所には新たに甘い水滴が、ひとつふたつと光っていた。 ~~~翌朝~~~ 「ん!んん~れいむ、ゆっくりおきたわ。おちびちゃんおはよう。」 「ゆぅ...ゆぅ...」 「ゆぅ~♪れいむのおちびちゃんは、おねぼうだねぇ。でも、かわいいねがおが、とってもゆっくりしているわ♪」 「....ゆぁ?おかーさん。」 「おちびちゃん、ゆっくりおこしちゃった?かわいい、れいむのおちびちゃん。おはよう。 「おかーしゃん、おはよう!れいむ、ゆっくりおきた~♪」 「おはよう、れいむ。ゆっくりしていってね!」 「おかーさんも、ゆっくりしていってね!」 「れいむ、あさのおさんぽにいってくる~!」 「おかーさんは、あさごはんさんのよういがあるから、おちびちゃんひとりでいきなさい。」 「れいむ、ゆっくりりかいしたよ。いってきま~す。」 「れいむ~きをつけてね~!」 「はーい♪」 姉のれいむは元気良く庭の地面に躍り出た。そこは昨夜の漆黒の闇とは同じと思えないほど、大地の生命力溢れる若草の草原であった。 頭の上からは春の暖かな日差しが射しており、世の中の幸せがすべて降り注いでいるかのような錯覚さえ覚えるほどであった。 「はぁ~とってもゆっくりしたきぶんだわ。」 思わず姉のれいむは口に出して感想を述べてしまうほど感激していた。 「ゆ!ゆ!ゆ!とってもゆっくりしていそうなおみずさんが、あっちにもこっちにもある~♪」 姉のれいむは自分の周りにある青々とした若草に、美しいアクセサリーのような朝露の水滴を見つけた。 「ゆっくり、あじみするよ!.........おいちいいいいいい!おかーさん!おかーさん!すごいよ!すごいゆっくりできるおみずさんがいっぱいあるよ! いっしょに「ぺーろぺろ」しょうよ~♪」 「おちびちゃ~ん♪ごはんさんのじかんよ~♪いっしょに「むーしゃむしゃ」しようね~♪」 「ゆあ~い♪」 「...........ゆぁ.........うぐ.........ぎぃ......。」 「ゆ?」 「おちびちゃ~ん♪はやくおいで~♪」 「ゆぅ~♪」 姉のれいむは一瞬なにかとっても冷たいものを感じたが、暖かな親のれいむの鈴の音のような呼び声に包まれ、何事も無かったように 親のれいむの元へ跳ねていった。 先ほど、春の暖かな日差し、大地の生命力、そして当たり前のように絶え間なく注がれる母の愛情を小さな体でめいっぱい受けて「ゆん生」 最高の幸せを感じていた姉のれいむを凍てつかせた声の主は。 末っ子のれいむであった。 たった一瞬だが、その寒さは末っ子のれいむの心の温度であった。命の灯火が消えかけている者の心の温度は一瞬で相手を凍てつかせる。 「...ゆぎ...ゆぎ....ゆぎぎぎ..........ゆぎゃいよ.....しゃむいよ....あんにょが....あんにょがうぎょかない.... れいみゅのうちゅくちい あんよしゃんが....つめたい....。」 春とはいえ夜の帳が落ちた後の外は、とても暗く、寒い。 だが、本当に牙を剥くのは漆黒の闇が広がる夜ではなく。 薄っすら明るくなる早朝に、朝もやのベールに身を隠しながらやってくる。 それは先ほど姉のれいむに一時の幸せを分け与えた 朝露だ。 一晩、外で放置された末っ子のれいむに容赦なく牙を剥く朝露。 朝露は末っ子のれいむの全身に牙を剥いて喰らい付く。かろうじて蓋から飛び出た頭部には、姉のれいむが掛けたボロボロに穴が開いた軍手で 守られたが、その下にぶら下がる無防備な体は成す術もなく朝露の牙に蹂躙されていた。 常に重力と言う力に引き伸ばされ薄くなった皮は付着した朝露によってふやけてしまい、表面は溶けだした皮と朝露の水分がぬらりと濁った膜を作る。 頭から下の体は常に幾万本の針を緻密に刺されたような激痛が走り。自分の思い通りに動き、そして自分をいろんな所に連れ出してくれた足は もう、動かない。 「いじゃい...いじゃいよ...ざむいよ...あじざんゆっぐりうぎょいてね....れいみゅのあじざん...れいみゅ...ざびじいよ..おねーしゃん..。」 もう、末っ子のれいむには大きな声で悪態をつく力も残っては居ない。 「おいっすー!元気がねぇな~。おいっすー!ん?.....おわっ!なんじゃこりゃ?気持ち悪ぃなぁ~。 つづく.....と、いうか纏め切れなくて続いてしまう。あともう少しお付き合いください。 挿絵:街中あき 挿絵:街中あき
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きれいなゆっくりの作り方 注意 ゆっくりが生き残ります。 直接な虐待描写は少ないです。 勝手な設定アリアリです。 あるところに実にゆっくりしたまりさを飼っていると評判の男がいた。 その男のまりさはいつも飛び切りの笑顔を振りまき、人間に不快な発言をすることも無かった。 村の飼いゆっくりからも 「ゆ~♪まりさはとてもゆっくりしているね!!」 「まりさがうらやましいよ!!おにいさん、れいむもまりさみたいにゆっくりさせてね!!」 「ちーんぽ!!」 等の賞賛の言葉を受けていた。 そこでゆっくりを飼う時の参考にと他のゆっくり飼いの男がその男にどうやってそんなゆっくりしたまりさに育てたのか聞きにきた。 「ゆっクりしてイってネ!!」 その男がまりさを飼っている男の家に入るとまりさがお決まりの挨拶をしてきた。 なにか違和感があったのだがとりあえず奥に進み男の話を聞くことにした。 以下男の話 ああ、いらっしゃい。どうぞこちらに。 え~と・・・貴方は確かこのまりさがどうしてこんなにゆっくりしているのかを聞きたいんでしたね? 簡単なことです。・・・いえブリーダーとか良質の母体を使ったと言うことは無いんです。 コイツはもともと野良でしかもゲスでしてね、 勝手に家に上がりこんでは飯を食わせろだの自分のおうちからでていけだのと大変でしたよ。 おまけにそのときはいろいろ物も壊されまして、かなり痛めつけました。 でも私はそれでもおさまりがつかなかったんですよ。 だからもっと痛めつけることにしたんです。 体中が黒くなるまで殴りつけ目を抉り、舌を引き抜き、歯を抜き、髪をぼろぼろにしてやりました。 でそこまでしたら流石にやりすぎかな?と思いましてね、治してやる事にしたんですよ。 とはいえ、まあやった自分で言うのもなんですがひどい有様で・・・ とりあえず目は義眼を入れてやりました。 そして口はもう発声器官も消化器官も取り除いてしまっていたので笑顔になるよう口を縫い合わせたまま ぴっちりと閉じてやりました。必要が無いですから。 まあそれでも口は笑顔なんですが顔が始終こわばっているんですよ。 なので顔面を念入りに黒くなるまで焼いて表情を作れなくした後小麦粉で新たに薄く皮をつけました。 髪は他のまりさを何匹か連れてきて剥げ饅頭にし、その髪でかつらを作り頭に直に縫い合わせてやりました。 ええ、時間も金もそこそこかかりましたよ。 でもなんというか・・・やっているうちに楽しくなってきてしまいまして。 なんというか粘土の塊から徐々に物を形作っていくような楽しさがあったんですね。 そこまでするとどんどんこうするといいんじゃないか?っていうアイディアがでて来るんですよ。 そうして気づいたらこの美ゆっくりまりさが出来上がっていました。 こいつは飼うには楽でいいですよ。 足は焼いていませんが目が見えないのでピョンピョン跳ねたりしませんし、 餌も朝、昼、晩、適当に野菜などをジューサーにでもかけたものを注射してやれば問題ありません。 まあこうやっておなじところで喋っていたりすると・・・ほら来た。 すり、すり、 コイツ今私に擦り寄っているようにみえるかもしれませんが多分噛み付こうとしているんでしょうね。 まあ歯も口も無いので擦り寄られているようにしか感じないんですがね、あとは体当たりしたり押し出そうとしたりもしますね。 そんなときは、よい・・・しょっっっと ベチーン!! こんな風に壁に投げつけてもいいし、クッションにして下に敷いたり枕にしても気持ちがいいですよ。 それに気が向けばこのリモコンで ポチ 「ゆっクりしてイってネ!!」 こんな感じに帽子につけた機械で声を出させることもできます。ほかにも、 「ス~り、すーリ・・・シあワせ~♪」 「ゆユっ!ここハまりサのゆっクりぷれイすダヨ!ゆっクりでデてイってネ!!」 こんな感じにね。ほら体をねじって嫌がってるでしょう。これがまた面白いんですよ。 それにこれを野良に使ってなんとか口説こうとするゆっくりをからかったり、 レイパーをおびきよせたりと他のゆっくりで遊ぶのにも使えるんですよ。 今度は思った方向に跳ねさせる用にしたいんですが・・・え、もういいんですか? そうですか・・・ではまたなにか聞きたいことでもあればお気軽に。ほらまりさ、お客様のお帰りだ。ご挨拶しなさい。 「ゆユ~ん♪オにいサん、マたまりサノおうチにゆっクりシにきてネ!」 俺はあの男のまりさに機械的な声の挨拶と見送りをされ家に逃げるように帰った。 あの男はどこか狂っている。 見た目も村での評判も変なところは無い。 しかしあんなむごい話をしているというのにまるで世間話をするような気安さだ。 おまけに顔は始終笑顔だったが目だけはギラギラと黒い光を発しまるでこちらを観察しているかのようだった。 この男は基本的にゆっくりを愛でていた。 流石に家に入ってきたりするようなゆっくりは容赦しなかったが、男のうちで飼っているれいむには寛大だった。 我侭をいっても物を壊してもでこピン等の軽い躾程度しかしなかった。 あのまりさを飼っている男の家にもちょっとした躾のアドバイスを貰う程度の気持ちで行ったのだ。 それがあんな話を聞かされるなど・・・ 家に着くとれいむがいた 「あ、ただいまれいむ。」 「おにーさんおかえりなさい!でもゆっくりしすぎだよ!れいむおなかがへったんだよ!はやくごはんをちょうだいね!」 「ああ・・・わかってるよ。ちょっとまってな。」 男がごはんをやるとれいむは 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせ~♪」 とお決まりの台詞を言ってくれた。 いつもならニコニコしながらその様子を見つめるのだがどうにも胸がもやもやする。 なんだろうこの気持ち、なにかが胸の奥でざわめいている。まさか俺はあの男の話に影響されているのか? あんなことを俺のれいむに・・・ そんな俺の気持ちを知ってか知らずかれいむが俺に話しかけてくる。 「ゆぅ~?おにいさんなにかげんきがないよ・・・。れいむがおうたをうたってあげるね!ゆぅ~ゆゆゆ~ゆぅ~♪」 「ありがとうれいむ、でも夜中におうたは歌っちゃいけないっていっただろう?お兄さんは少し疲れているだけだから気にしなくていいよ。」 「ゆっくりりかいしたよ。」 そうだ、俺はなんておぞましいことを考えていたんだ・・・れいむにあんなことやこんなことを・・・ どうやったらあのまりさより綺麗なゆっくりになるかを考えていたなんて・・・ れいむはいまでもこんなに可愛くて俺をゆっくりさせようとして 「そういえばおにーさん、きょうはあのゆっくりしてるまりさのおうちにいったんでしょ!れいむもまりさにあいたかったよゆゆ~ん♪」 ああ、れいむ君は何を言うんだ・・・ 「きっととってもあまくてゆっくりしたものをたべているんだね!れいむうらやましいよ!!」 違う!あれはゆっくりなどしていない!あれはあの男の狂気を具現化したようなおぞましいものだ!断じてれいむが憧れる様な存在では 「おにいさん、れいむもあのまりさみたいにゆっくりさせてね!!」 「ああ、勿論だとも・・・。れいむ。」 ~数週間後~ 「じゃあいってくるよれいむ。ゆっくりいいこにしてるんだぞ!」 「ゆ、おにーサんおしごとガんばってきてネ!!」 そこには仕事に出かける男と張り付いたような笑顔を浮べるれいむがいた。 あとがき なんか思いついたのを思いつくまま書きなぐった感じです。 いままでメインにれいむばっかりいじめてたのでまりさをいじめたいと思ってたんですが結局最後にれいむが・・・ しかしネタは考え付いてもそれを文章にするのは難しいですね。 ほんと他の方のを読んでると落ち込んでばかりです。 もっと精進しますのでお付き合いいただければ幸いです。 甘党 今まで書いたもの ゆっくりコールドスリープ ゆっくりを効率的に全滅させるには。 ユマンジュゥ
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『何もかも、何もかもが』 17KB 制裁 子ゆ ゲス 現代 頑張れば一日に2個書けるもんですね 「へえ」 俺はコンビニの雑誌コーナーでついつい声を漏らす。 週刊雑誌を片手に、俺は声を漏らす。 特集コーナーが組まれていた――その記事を見て。 『小さな人間!ゆっくりを飼おう』という大きな見出しに、大きな帽子を携え、ウザかわいいという言葉がよく似合う顔をした丸い物の写真がでかでかと印刷されていた。 内容は突如現れたまるで人間のような生き物、ゆっくりブームに乗っかろうという魂胆がみえみえの適当な記事だったが、俺は編集部の狙い通りにゆっくりに興味を持った。 偶然なのかどうかはわからないが、その雑誌のすぐ隣にはゆっくり専門誌が置いてあった。 こんなマイナーな雑誌が普通にコンビニに置いてあるところ、ゆっくりブームの大波具合が見て取れる。 俺はページをめくる。 まずは値段だ。 『金バッジ胴付きゆうか 100万』 『銀バッジてんこ 30万』 『金バッジらん 30万』 「買えるかぁぁーー!!」 なんだこのぶっこわれた値段! なんだよ100万て! 血統書付きの犬でももっと安いわ! ……やっぱり金持ちの道楽なのかなあ。 ふと冷静に周りを見回すと、店員や客がみな俺の方を見ている。さすがに立ち読み中に絶叫はまずかったか。 白い目で見られながら立ち読みを続けるほどに俺は精神が強くないので、俺は雑誌を置いて店を出る。 すると、やはり偶然なのかどうかはわからないが。 コンビニのゴミ箱の横に、ゆっくりが3匹落ちていた。 座っていたわけでも、寝ていたわけでもなく、本当に『落ちていた』。 さっきの雑誌によると、成体のれいむ種とまりさ種、それに幼体のまりさ種だ――おそらく、家族なのだろう。 3匹とも顔を伏せて倒れている。俺は粘っこく茶色い物体が全身にこびりつき、泥のような嘔吐物のような臭いがするその3匹を素手で触るのははばかられるので、足先でちょんと突っついてみた。 「おーい、生きてるかー」 「ゆ……もうおなかいっぱいだよ……ゆぎゃぶっ!?」 「れいむ……うるさいよ、まりさはすーぱーすーやすーやたいむ……ゆげげっ!?」 「……いや、そこまで驚かんでも」 漫画でよくありそうな寝言を吐いたれいむはわけのわからない悲鳴をあげ飛び起きた。 しかし気持ち悪いほどに、人の顔をしている。 雑誌で見た奴より数段ブサイクだが、まあ野良ならこんなもんだろう。 どうせタダで手に入るんだ。 「に……にんげんさん、れいむたちはわるいゆっくりじゃないよ」 「そうだよ、まりさたちはぜんりょうっ!なゆっくりだよ」 「ゆぴー……ゆぴー……」 ちなみに子供のまりさはまだ寝ている。別に起こす意味もないだろう。 俺は必死に笑顔を振りまく二匹を見て、雑誌で見た『ゲス化』というのはしそうもないな、と安堵する。 「そんなに善良なら、俺の飼いゆっくりにならないか?」 「かい……」 「ゆっくり……?」 「ああそうだ、飼いゆっくりだ」 「や……」 「や……」 「や?」 「「やったよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」 ……うるせえな。 飼いゆっくりってそこまで野良からしてすげー地位なのか。 「れいむ……まりさたちは、やったんだよ……」 「うん……やさしいにんげんさんが、いたんだね……」 「なんか喜んでるとこ悪いんだが、飼いゆっくりにはなるのか?ならんのか?」 「なっ!なるよ!なります!ならせてください!」 「へいへい、ならせてやるよ」 「ゆぴー……ゆぴー……」 子供はまだ寝ている。 あの絶叫をすぐ隣で聞いてなぜ起きないのか不思議でたまらん。 れいむは子供を横目でちらりと見て、俺の方を向いた。 「あ、あの……えーと、かいぬし、さん」 「まあ、お兄さんとでも呼べ」 「おにいさん、さいしょのおねがいがあるんだよ」 「ほう、なんだ?」 「……れいむたちはこれまでいろんなことがあったよ。いままでちっともおちびちゃんをゆっくりさせてあげられなかったよ。だから、だから……おちびちゃんに、ちょこれーとさんをかってあげてほしいよ!」 野良ゆっくりってのはまあ辛いだろうからなあ。 手も足もなく、動きは遅く、声だけはデカく、知能は低く、体は柔らかい。 そんな物体がこんな都会で暮らしていけるわけがないんだよ。 ……そもそも、この世界でゆっくりが暮らせる場所なんてあるんだろうか……。 毎日が戦場だったはずだ。 落ちているかのように倒れこんで寝ていたのは、疲れてたんだろうなあ。 それでも、そんな状況でも子供を思う気持ちは失っていない。 ゆっくりというのは、人間の母親のような母性まで持っているのか。 俺は少し感動して、れいむの頼みを了承した。 「あじがどうございまず!あじがどうございまず!」 「うるせえ、お前これから俺の飼いゆっくりになるんだから、声のトーン抑えろ」 「はいい!!じずがにじでまず!」 ……全然わかってねえ。 少なくとも知能は人間の幼児かそれ以下のようだ。 とりあえず俺はコンビニで板チョコを3枚買って、大きめのコンビニ袋を貰い、そこに3匹を入れて持ち帰った。 子供は袋に放りこまれても寝ていた。 ほんとこいつら、3日くらい経ったら絶滅してるんじゃねえのか……。 「さて、と」 家に戻った俺は3匹の入った袋を風呂場に持って行き、クッソ汚い全身を丸洗いしてやろうとした。 親二人は自分で袋から出てきたが、子供はなんとまだ寝ていた。 逆に尊敬する。ナマケモノかこいつは。 「おちびちゃん!ゆっくりおきてね!」 「ゆ……もうちゃべられないのじぇ……」 聴き慣れた声で自分を呼ばれた子まりさは親と全く同じ寝言を言いながらさすがに目を覚ました。 「おはよう、おとーしゃん!おかーしゃん!……にんげんしゃんだああああああ!!!」 「あーもー、うるせー。俺は悪い人間じゃねえよ」 どうやらこの3匹はとてつもなく人間を怖がっているようだ。 全身が一枚皮のこいつらを何で洗えばいいかわからなかったので、とりあえずシャンプーとボディソープをミックスしてぶっかけて洗ってやった。 水を異様に怖がっていたが、『身体を洗うものだ』と説明したら普通に被っても大丈夫そうだった。 これが噂の思い込みパワーというやつか。 綺麗になり、べたべたした質感と鼻が曲がりそうな臭いが消え去った3匹は「ゆっくりしていってね!」と喜んでいた。 そして俺は3匹を座らせる。 「まあ、アレだ。俺はあんまりゆっくりに詳しくない。お前らがなぜそんなにも人間を怖がっていたのか、今まであったこといろいろ教えてくれないか」 「うん……でもそれより、おちびちゃんに……」 「ああ、忘れてた」 チョコレートか。 でもまあ、正直今はこいつらのゆん生のほうが気になる。 というわけで、喋った後に食わせてやる。 「……わかったよ、おにいさんがそういうならしかたないね」 「ゆ?なんのことなのじぇ?」 「おちびちゃんはゆっくりまっててね、あとであまあまたべさせてあげるから」 「ゆ!あみゃあみゃ!はやくほしいのじぇ!」 ゆっくりまっててね、と子供を諭したれいむは話し始める。 「あれはいまから、たくさんまえのことだよ……」 * * れいむには産まれた頃から父親はいなかったが、母親がいた。 母親はいつも口癖のように言っていた。 「もときんばっじ」だと言っていた。 れいむは金バッジという言葉がよく理解はできなかったが、そのゆっくりできる響きをとても気に入っていたので、母親を誇りに思っていた。 母親はいろんな話をしてくれた。 ふわふわのベッドさん、おもしろいテレビさん、つめたいアイスさん。 そして何よりも母親がゆっくりできるものとして教えてくれたのが――チョコレートだった。 『口の中で溶けて舌と絡みあう甘みは、とてもゆっくりできる』と、母親は教えてくれた。 そんな凄いものを持っている人間さんはすごい、と素直にれいむは思い、また、そのチョコレートを毎日のように夢見た。 母親が捨てられた理由は母親自身もわかっていないようで、その点は憧れの人間さんについて唯一わからない点だった。 そしてある日。 友達の家に遊びに行っていたれいむは、足を焼かれ、全身に木の枝を刺されて死んでいる母親を目にした。 明らかに人間の仕業であると気づいたれいむは、大きなショックを受けた。 母親にいろんなゆっくりできるものをくれた人間さんが。 母親をゆっくりさせてくれた人間さんが。 どうして、母親を殺さなければいけなかったのか――。 れいむにはわからなかった。 わからないまま、とにかく生きて、生き延びて――。 まりさと出会い、今に至る。 * * 「……ふぅん」 れいむは話しながら泣いていた。 まりさはそれを聞いて、同じように泣いていた。 子まりさはなんかテーブルの足にひたすら体当たりして遊んでる。 しかし、このれいむ。 苦労してるんだなあ。 人間と同じような顔をして、人間と同じような考え方をしているのに、なぜ虐める奴がいるのか、俺にはまったく理解ができない。 そういう奴らはさっさと捕まればいいのに。 そして次に、まりさが話し始める。 「まりさは、もとかいゆっくりだったのぜ」 * * まりさにはペットショップで売られていたころの記憶がかすかにある。 確か銀色に光るバッジをつけていた。 いろんなゆっくりがいたが、まりさが売れたのはなかなかに早く、あまりペットショップの記憶はない。 代わりに、お姉さんとの思い出がたくさんある。 勝手におうちせんげんしようとした野良ゆっくりを追い払い、お姉さんに褒められた。 お姉さんの暖かい膝はゆっくりと眠れた。 しかしある時、転機が訪れる。 まりさはひとつだけ、お姉さんに言われていたことがあった。 『勝手にすっきりをしてはいけない』と。 まりさはそれを破った。 散歩に連れて行ってもらったときにお姉さんの目を盗みすっきりをして、野良れいむを妊娠させた。 そのことはお姉さんにバレず、しばらくは隠し通せていた。 自分の餌を嫁のれいむと子供たちに分け与え、小学生が猫を公園で飼うように、一家を養っていた。 しかしある日、それがお姉さんにバレる。 必死に謝ろうとまりさが頭を下げた瞬間、子供たちと嫁れいむは踏み潰されて殺された。 その時のお姉さんの言葉は、未だに忘れられない。 『はあ、やっぱり銀バッジは駄目ね。次は金バッジのちぇんを飼うから、あんたはここでさよならね』 * * 「……お前も、いっぱいあったんだなあ」 世知辛い世の中だ。 動物を、しかも顔だけ見れば完全に人間である生き物をなぜ簡単に捨てることができるのか、俺には到底わからない。 「それで、まりさはれいむにうんめいのであいをしたんだぜ」 「おたがいに……つらかったんだよ、ずっとひとりぼっちで」 間接的に人間の優しさを知ったれいむと、直接的に人間の優しさを知ったまりさ。 間接的に人間の怖さを知ったれいむと、直接的に人間の怖さを知ったまりさ。 二人が出会うのは――偶然ではなかったのだろう。 「まりさもれいむも、にんげんさんがつよいことはしってるから、にんげんさんにかかわらないようにくらしてきたんだぜ」 「でもおなかがすいて、おちびちゃんもゆっくりさせてあげなきゃいけなくて……もう、ほんとに、げんかいだったんだよ」 元飼いゆっくりのまりさと、母親に色々なことを教えてもらえなかったれいむ。 ここまで生きてこれたのが奇跡に等しいだろう。 毎日が、地獄だったはずだ。 「まりさはずっと、……かいゆっくりになれたら、もういちどやりなおせるっておもってたんだぜ」 「れいむはずっと、……にんげんさんといっしょに、ずっとずっとゆっくりしたかったんだよ」 「…………」 俺は心から、この2匹を心からゆっくりさせてやろうと思った。 まずは、手始めだ。 「ほれ、憧れのチョコレートだ。たんと食え、そこのチビも」 「ゆわあ……いいにおいだよお……」 「ゆ!あみゃあみゃしゃん!」 俺はチョコレートをパキパキと割って置いてやった。 まりさよりも子供よりも早く飛びつくれいむ。 長年思い描いてきた夢が叶った瞬間だ。 「むーしゃむーしゃ……じ、じあわぜえええええええええええええええええ!!!」×3 ああ…… 全然感動しねえ。 いや、普通に食ったらよかったなーって感動するんだけど、こいつら、すげー汚いんだよ。 喋りながら食うから、口に入れて咀嚼した溶けかけのチョコレートが周りに飛び散りまくってる。 床が……もう、ひどいことに…… しかし、俺は口を出さなかった。 あんなに酷い話を聞いた後に、こいつらに何かを言おうという気にはならない。 これから長い付き合いになるが――まあ。 多少は甘やかして育ててやるか。 1ヶ月がたった。 世間のペットブームはまだ続いていたが、その中にゆっくりという文字は何ひとつなかった。 なぜ犬や猫のブームが廃れずに、ゆっくりだけ廃れたのか。 理由はわかる。俺にはわかる。 「さっさとごはんもってくるのじぇ、このくしょどれい!」 「おそいとせいっさいするよ!」 「はやくしてね!れいむはつかれてるんだよ!」 ……ああ。 なぜこうなってしまった。 あの頃のお前らはどこに行った。 「なあ、れいむ。あの頃のお前に戻ってくれよ。俺とゆっくりしたいと言っていた、あの頃のお前に」 「はあ?れいむがゆっくりできたらくそどれいはそれをみてゆっくりできるでしょ?こうえいにおもってね!」 「……俺のことをお兄さんと呼んでくれたじゃないか」 「はあ?くそどれいはくそどれいだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「……俺だって怒ると怖いんだぞ、それは母親を殺されたお前が一番よくわかってるだろ?」 「はあ?くそばばあはにんげんにやられるくらいだからものすごくよわかっただけだよ!れいむはちがうよ!れいむはくそにんげんなんかよりずっとつよいんだよ!」 「……お前に毎日の飯をやってるのは誰だと思ってんだ」 「はあ?くそどれいなんだかられいむにごはんをあげるのはとうぜんでしょ?そのていどでえらそうにしないでね!」 何故。 「まりさ、お前は決まりを破ったからこそ捨てられたんだぞ?俺に捨てられてもいいのか?」 「は?あのころはまだわかかっただけなのぜ?おとなになったいまのまりささまならくそどれいなんかいちげきでしんじゃうのぜ?」 「お前の子供は、お姉さんに一瞬で殺されたんだぞ?」 「は?くそちびやくそれいむとまりさをいっしょにしないでほしいのぜ?せいっさいするのぜ?」 「……お前を拾ってやったのは、誰だと思ってんだ?」 「は?ひろってやる?まりささまのせわをさせてあげてるんだから、こっちがかんしゃされるたちばなのぜ!」 「……お前は最初の日、もう一度やり直すって言ったじゃないか……」 「は?やりなおすぅ?ああ、あのにんげんはまりさのいうことをきかないつかえないどれいだったのぜ!どれいにしなおすっていみにきまってるのぜぇ~?」 こうなってしまったのか。 「おいチビ、お前は俺のことをなんだと思ってる?」 「おかーしゃんとおとーしゃんがおしえてくれたのじぇ!おまえは、くしょどれいなのじぇ!」 「お前の母親と父親は、なんでそう言ってた?」 「くしょどれいのこうげきはじぇんじぇんきかにゃいし、くしょどれいはまりしゃたちのごはんをもっちぇきゅることしかのうがないざこくしょどれいだっていってたのじぇ!」 「……お前や、お前の両親に飯を用意できるのか?」 「それはくしょどれいのしごとなのじぇ!ばーきゃばーきゃ!」 「お前最初は俺のこと怖がってただろ?両親から教わったんだろ?人間は怖いって」 「それはまちがいだったのじぇ!くしょにんげんなんて、じぇええんじぇんこわきゅないのじぇぇぇ!」 ……全てを諦めた俺は台所に向かう。 ゆっくりフードを雑に皿に注ぎ、テレビをつける。 もう、こいつらと話なんてしたくない。 テレビ番組は偶然なのかどうかはわからないが――ゆっくりに関しての番組だった。 チャンネルを変えようとした俺は、ある言葉に気づいた。 『問題!ゆっくり虐待』と。右上に表示されていた。 その番組はゆっくりの虐待についてさまざまな面から説明していた――きわめて、肯定的に。 さすがに虐待自体を肯定はしていなかったが、ゆっくりを殺すこと自体は否定していなかった。 そして、ゆっくり自体を――全否定していた。 甘やかすとすぐつけあがり、ゲス化する。 厳しくするとすぐ文句を言う。 頭は悪く、言っただけではいっさい覚えない。 自分がゆっくりしていれば相手もゆっくりできると勝手に思い込む。 そして番組の中の知識人は、最後にはっきりと言った。 『ゆっくりは人間と、あまりにも違いすぎる』――と。 ――ああ。 そうか。 俺が間違っていたんだ。 俺はゆっくりを人間のような、まともな心を持った生き物だと思っていた。 自分の理解者になってくれると思っていた。 人間と同じように、わかりあえると思っていた。 違うんだ。 ぜんぜん違う。 どんな過去を持っていても、どんなふうに接しても、ほんとうに人間とゆっくりが分かり合える瞬間なんて来ないのだ。 しょせん俺は人間で、しょせんこいつらはゆっくりだ。 何もかもが違う。 全てにおいて、全ての認識が違う。 生まれつきそういうふうにできているのだから、仕方ないことだったんだ。 「おいくそどれい!さっさとおかわりもって……おそらをとんでるみたい!」 俺は無言でまりさの髪を掴み上げ、そのまま力づくでまりさを上下に引っ張った。 「ゆ……ゆぎゃああああああああああああああ!!!」 「お……おとおしゃああああああゆびぃっ!」 子まりさが悲鳴をあげるのと、まりさの足が引きちぎられるのは、ほぼ同時だった。 次に子まりさの口の中に指を突っ込み、子まりさの舌を引っ張るでもなく千切るでもなく、親指と人差指に力をかけ、ゆっくりからしたら万力のような圧力で潰した。 この子まりさは一生喋ることすらできないだろう。 「ど……ど、どぼ……じて……」 「ん?」 「どぼじてこんなことずるのおおおおおおおおおおおおおおおお!!」 さあ、どうしてだろうね。 俺にはわからないよ。 だって俺はただの人間だから。 「なあ、れいむ。もう一度、もう一度だけ、やり直さないか。こいつらを傷つけたことは謝る。傷も直す。だから、あの頃のお前に戻ってはくれないか」 「ゆ……ゆ……も、もどり……ます……」 「そうか、それならよかった」 もちろん、微塵も期待していないし、申し訳ないとも思っていない。 俺は台所から、チョコレートを一欠片持ってくる。 「ほら、チョコレートを持ってきた。これで仲直りしようぜ?」 「はあ?ちょこれーとぉ?ふたりをきずつけたんだからしゃざいとばいしょうをようきゅうするよ!せかいでいちばんおひめさまなれいむはさいこうきゅうっ!のけーきさんをごしょうもうだよ!」 ほら。 無理だ。 「きこえないの?しゃざいとばいしょうをようkゆぎゃぶっ!!」 俺はれいむの目に爪先から指を突っ込み、かき混ぜ、れいむは黒目と白目の境目を無くした。 部屋にはこの世の終わりのような叫び声が二つ響き渡り、見えない饅頭と喋れない饅頭と動けない饅頭が『落ちていた』。 だが俺はもう拾わない。 さっき俺は落ちていると表現したが、こいつら、ゆっくり全ては、地面にいても落ちているのでなく――捨てられているのだ。 人間に、ではなく―― おそらく、世界に―― 捨てられているのだ。 見捨てられているのだ。 俺はもう何も考えることなく3個をゴミ箱に突っ込み、上から足で圧死させた。 まるで最初からそこに誰もいなかったかのように、部屋は一気に静寂を取り戻した。 聞き覚えのある悲鳴だったような気がしたが、気のせいだろう。 あれは言葉じゃなくて、ゆっくりというナマモノが発する鳴き声なんだから。 人間に理解できるはずがないのだ。 そのもの、すべてが。 俺は餡子のむせかえるような臭いの中でチョコレートを口に含む。 口に入れて気づいたが、俺が買ったチョコレートはミルクチョコレートではなく、ビターチョコレートだったんだな。 ――ああ、苦い。 今まで書いたもの anko2337 ゆうゆう白書 anko2343 ゆうゆう白書 2 anko2351 ゆっくりの考え anko2437 不運なやつら anko2596 趣味は登山です anko2669 自分勝手 anko2852 人間がゆっくりになる話 1 anko2861 人間がゆっくりになる話 終正版 anko2982 それはそれは残酷な話ですわ anko3022 まりさはとても頑張った
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Q.野良チームってどんな集まり? 野良チームの特徴 主な目的はチーム機能を使うこと 基本的にチームチャット使用不可、馴れ合い禁止 各チーム内のみの問題はゲーム中で解決するように。 などなど、細かい方針は各野良チームによって異なります チームwikiで確認した上で計画的なご参加を ※こちらと関連性のある新しい野良チームを立ち上げたい方は、スレの方で聞いてみてください ※一般で”野良”とつくチームは沢山ありますがこの野良スレとは関係ありません 【PSO2】野良チームスレpart1より抜粋
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「ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい/コメントログ」 もうこの絵はゆっくりじゃないだろ -- 2010-05-23 01 40 15 可愛いな…。 -- 2010-06-09 02 07 00 れいむ・まりさの二大クズ種も、胴付きになると結婚したくなるほど魅力的になるなぁ -- 2010-06-30 03 09 04 3↓胴付きになるとある程度姿が人間に近くなるからじゃないか? -- 2010-06-30 09 40 05 かわいすぎだろイラスト、、 胴付きまりさ50万で何とか何ねーかな -- 2010-07-24 02 06 30 車1台買うのと同じくらいの価格にはなるだろうな 胴付の安定した生産ラインさえ確立できれば良いんだけどね -- 2010-08-02 13 57 22 HENTAIがいっぱいだ…俺には理解しがたい… 上のイラストに踊らされすぎじゃないのか?胴付いてても顔はゆっくりなんだぞ?イラスト右のでいぶに胴がついた姿を思い浮かべながらよく考えるんだ…!胴付きはお前らが思ってるほど可愛くないんだよ… -- 2010-08-07 22 48 46 車一台分で胴付き変えるならニートやめるわ -- 2010-08-22 14 19 27 いい加減なこと言う所がオリジナルの魔理沙っぽいな -- 2010-09-15 16 38 09 ゆっくりには見えんなw どうみてもロリな本人 可愛いからいいけど -- 2010-11-30 23 19 55 可愛すぎる…このまりさ飼いたいぜ… -- 2010-12-02 20 40 10 えwゆっくりなのにカレー食えんのかこいつwwww -- 2010-12-05 02 01 48 お兄さん、まりさに特性カルピスを飲ませたのか!?おれもしt『HENNTAI』どぼじでぞんなごどいうのおおおお -- 2010-12-12 20 21 54 これ、"モデル"にそうとう近くないか? と思っていました。 絵を見て気付きました。どう見ても本人です。本当にありがとうございました。 -- 2010-12-18 04 12 26 ↓↓しつこく何度もやってるけど、あんたが思ってる程面白くないからそれ。 -- 2011-01-22 14 53 36 イラストの胴付きまりさと野良れいむの顔の造りの差に悪意を感じた。 胴付きといえど胴が生えただけのゆっくりなのに、おかしーだろどう考えても。 -- 2011-01-22 14 57 43 えwゆっくりなのにカレー食えんのかこいつwwww 意味が「わからないよー」 -- 2011-04-10 13 43 03 くくくくくく中身をみせろぉ!!! -- 2011-04-19 19 01 59 くくくくくく中身をみせろぉ!!! 中の人などいない。 キグルミでもないんだぞ -- 2011-04-24 12 39 44 ↓↓↓ゆっくりにとってからいものは「どく」なんだよー このりくつ、ゆっくりわかってねー -- 2011-09-15 20 38 10 ゆっくりなのにどぼじでガレーざんだべれるのおおおおおおおおお????!!!! って思ったw 絵がかわいいww -- 2011-10-21 17 50 08 新しい世界を広がらせるなwww -- 2011-12-17 00 45 24 挿絵がもうなんかゆっくりじゃない気が・・・・こまけーこったぁどでもいいんだYO -- 2012-01-06 00 41 47 カレーとみせかけハヤシライスゥ! -- 2012-01-06 00 44 16 このSSの全編イラスト化超キボン! 絵師はぷにあきさんで! つーか魔理沙可愛すぎww -- 2012-01-06 03 40 42 魔理沙が可愛すぐるwwwwwwwwww -- 2012-03-08 21 18 35 挿し絵かわいすぎワロタwww -- 2012-07-17 21 43 56 HENTAI化しそうwwwwww -- 2012-07-31 22 31 59 捕食種 -- 2012-09-01 23 51 28 ミスった 本当におもしろかった -- 2012-09-01 23 52 12 ふたば製の水鉄砲・・・買います。 -- 2013-01-04 21 01 44 モデルに相当近い姿でも中味は餡や饅頭の皮だし、大丈夫!! -- 2013-03-19 14 45 03 やんべ・・・ まりささんかわいいしかっこええ -- 2013-03-26 13 40 50 おこしちゃだめなんだぜ しぬほどつかれてるんだぜ に思わず吹いた -- 2013-06-01 23 23 31 白いカルピスwww -- 2013-06-17 21 43 44 何この絵! めちゃかわいいんですけど -- 2013-06-19 03 30 20 こんなの投稿すんなクズ死ね -- 2013-07-23 19 54 25 もはやここまで来ると胴付きゆっくりではなく幼い魔理沙だなwww -- 2013-10-18 22 33 52 これは確実にHENTAI化せざるを得ないな。 -- 2013-12-10 22 55 50 ↓魔理ちゃんじゃね? -- 2014-01-02 13 17 11 元ネタコマンドーだよね? -- 2014-01-26 09 12 27 挿絵がかわいいwwww もう、ゆっくりの原型すらないというwwww -- 2014-04-18 20 23 32 挿絵がゆっくりじゃないwww -- 2014-04-26 11 44 39 うん、ゲスでも普通でも可愛い・・・お仕置きもご褒美もベッドの上だな -- 2014-06-05 18 34 26 このまりさ可愛い... -- 2014-06-24 19 56 28 このまりさは魔理沙なのか? -- 2014-06-24 19 57 36 まりさでいいじゃないの -- 2014-07-23 05 40 57 マスタースパークかわゆす #10084; #65039; -- 2014-08-18 23 04 41 HENNTAIお兄さんがれいぽぅしたくなるのも分かる気がするww -- 2015-08-01 11 20 09 目ガァァァアァァァァア!! 目ガァァァアァァァァア!! -- 2015-09-20 12 30 59 可愛いww -- 2015-11-29 17 44 19 可愛いwwこんなに可愛い胴付きまりさ見たことないw -- 2016-01-24 08 40 03 あら、可愛らしい魔理沙だこと‼ -- 2016-03-07 13 19 52 マリトリクス…!! -- 2016-04-13 16 16 23 何!この天使魔理沙 -- 2016-05-12 00 09 53 魔理沙は大変なものを盗んでいきました -- 2016-05-14 18 16 03 親霊夢の目がヤバい -- 2016-08-09 20 32 47 あ -- 2016-10-17 16 09 10 胴付きの見た目が本家の東方キャラってことはよくあるな だからこそ胴付き虐待は人間を虐待しているみたいだから流石に悪趣味だと思う -- 2017-01-24 14 47 12 か、かわいい -- 2017-03-02 17 18 54 うぉぉぉぉ!魔理沙超可愛い! -- 2017-07-21 23 19 48 この胴付きまりさ可愛い!! まるで「胴付きゆっくり=本家と見た目が同じ」と勘違いして描いたみたい!! ※コメントにも「魔理沙」「霊夢」と間違って漢字書いている人が多いなww -- 2018-03-25 03 52 47 ゆっくりでさえこうなのか・・・俺は20歳過ぎてかなり経つのにロクに買い物も出来ねえのに・・・はは、自分が馬鹿らしくなってきた -- 2018-08-26 18 23 35 マスパが水鉄砲!その発想はなかったんだよー -- 2018-10-21 11 58 03 ゆ”っ” どぼちて、、、 -- 2019-03-08 22 52 09 カワイイ -- 2019-03-13 12 33 51 YUFUFU… -- 2021-09-16 18 03 26 まりさが魔理沙だぁ!! -- 2023-03-21 13 46 50
https://w.atwiki.jp/touhoukeitai/pages/408.html
レベルアップ技 Lv 技名 001 はたく 001 なきごえ 007 ふうましん 011 とびげり 015 ちょっかん 019 かまいたち 023 みこにさいせん 027 ひかりのかべ 027 リフレクター 031 PWJニードル 035 そらとぶみこ 039 ていそくいどう 043 じんつうりき 047 むそうてんせい 技・秘伝マシン技 No 技マシン名 01 きあいパンチ 06 どくどく 09 めいそう 10 よめしゅぎょう 15 LUNATIC 16 ひかりのかべ 17 まもる 18 あまごい 20 しんぴのまもり 21 かまいたち 23 はがねのこぶし 27 おんがえし 28 あなをほる 29 サイコキネシス 30 シャドーボール 31 かわらわり 32 かげぶんしん 33 リフレクター 39 がんせきふうじ 40 つばめがえし 41 ソニックブーム 42 からげんき 44 ねむる 46 どろぼう 48 げきりん 49 よこどり No 秘伝マシン名 04 かいりき 06 いわくだき タマゴ技 技名 ふういん あくび たまなげ おいうち サイコブースト マジックコート はめつのねがい すてみタックル 人から教えてもらえる技 場所 技名 未実装
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『どうして飼ったりしたの?』 12KB いじめ 小ネタ 現代 独自設定 (マイPCでは)ひっさしぶりの投稿・・・長かった どうして飼ったりしたの? 小ネタ? 人間イヂメ描写(みたいな物)有(?) どっかで見た様な人物が?気のせいです・・・多分 とある家庭・・・ ここは父、母、長女、長男の4人とゆっくりれいむ(胴無・銅)が居た。 ここでは父と母は病気じゃないかと疑われる程にゆっくりを可愛がっていた。 だが・・・ ある日、学校から帰ってきた長男は部屋で荷物を纏めている長女を見た。 「あれ、姉さん・・・どっか行くのか?」 「まあね、もう帰って来ないからそう言っておいて」 「って住む場所のアテはあんのか?」 「前に言ったでしょ、敷賃家賃格安で貸しビルの2階が借りれそうだって」 「アレ・・・マジだったのか?4月の始めに酔っ払いながら言ってたからてっきりホラかと思ってた」 (どげしっ!) 長男は思いっきり尻を蹴飛ばされた。 長男は飛び上がった後身体をくの字に曲げて尻を摩っていた・・・相当痛かった様である。 「イタタタ・・・」 「ま、そういう訳だから住む所と仕事は大丈夫よ」 「そっか、遂に姉さんは夢が叶ったって事か」 言ってる事は嬉しそうだが長男は涙目でまだ尻を押さえていた・・・。 何ともしまらない祝辞であった。 「アンタも今通ってる専門学校卒業して就職したら私に連絡しなさい、番号は変えないでおくから」 「うーい、って後半年で卒業だけどなー」 その夜・・・ 「あなた、やっぱりもう一度話し合った方がいいんじゃ・・・」 「放っておけ、あんな奴はもう娘でも何でもない」 長男から話を聞いた両親は心配したり絶縁したから関係ないと言い張ったりしている。 「・・・(やっぱ何だかんだで心配はしてんだな)」 長男は母親の意外な一面を見た様な面持ちでその場に居た・・・ というよりは離れるタイミングを逃してしまっただけとも言うのだが。 だが・・・ 「そもそも俺はゆっくりを虐殺するパティシエになる事を許した覚えはない、にも関らずアイツは・・・」 (ワナワナ)(バリンッ!) 父親の持っていた湯のみ茶碗が力一杯に握られて割れた。 「(ドン!)フレンチシェフになりたいとか抜かした癖にパティシエになんぞなりやがったんだぞ! しかも憎き加工所主催のコンクールなんぞに出た挙句に優勝までして!」 「まあそうですけど・・・とりあえずアナタ、その血を止めますから手を出して下さい」 母親はそう言うだろうと予測していたらしく既に諦めて話を逸らす・・・ 「とりあえず夕加が居なくなった以上れいむは昴、お前が世話をするんだぞ」 因みに夕加(ゆうか)は長女の名前で、昴(すばる)が長男の名前である。 「あ?ボケたか親父・・・前に「お前はれいむに近づくな!」とか言ってたろうがよ」 「そんな事はどうでもいい、俺がやれと言ったらやればいい、それだけの事が何故解らん?」 この父親に限った話ではないが・・・ 基本的に愛で派にあたる人物は時々対象の生物を可愛がりたい・・・ただそれだけの為に飼う。 ぶっちゃけるとゆっくりの〔いい所〕しか見ようとしない。 よって醜い部分が嫌でも目に付く日々の世話は手を出さない。出そうとしない。 (因みに虐待派は意図的に醜い所しか見ようとしない傾向がある) 当然それ〔だけ〕をする者が居れば生物・・・特にゆっくりなぞは限界を知らずに付け上がる。 いくら世話をする者が頑張って躾しようとも・・・である。 むしろ世話をする者の躾を妨害していると言った方が正しいかもしれない・・・。 そして父親がこう言い出したが最後、絶対に取り消したりしないと理解している長男はせっせと諦めた。 「ハァー、どうなっても知らんからな?」 そして翌日・・・ 「オラ糞饅頭、エサだ喰え」 「どれいのぶんっざいっでいつまででいぶをまたせるの!うえじにしちゃうかとおもったでしょおおおおおおおお!」 因みにこのれいむ・・・もとい、でいぶは父が子ゆの時に拾われた孤児の野良であった。 拾われた当初こそ野良にしては礼儀正しい饅頭で銀バッヂを付けていた・・・ であったが父母に溺愛され1日4回は甘いスイーツを貪った挙句、銀は銅となってしまい現在に至る。 正確もゲスそのもの、今ではゆっくり用のおうちが狭くてゆっくり出来ないと抜かし その日の内に空き部屋をれいむの部屋として当てていた。 愛で派同士の間では普通であるが一般的には認識されている愛で派への偏見をそのまま形にしたかの様な環境である。 更に言うとこのでいぶは最早自力で歩けないであろう程に真ん丸となり、うんうんしーしーもその場で垂れ流している。 「心配すんな、そこまでブックブクに肥えてりゃ飲まず食わずでも1週間は生きられる」 そう言って長男はドアの前に餌を置いて去ろうとした。 「なにやってんのこのくそどれい!でいぶのごはんさんをさっさともってこおおおおおおおおおおおい!」 「あ゛ぁ゛?持ってきてやったろうが、テメェは頭の中だけじゃなくて目玉まで腐ってんのか?」 「でいぶがごはんさんもってこいっていったらでいぶのめのまえまでもってくるのがじょうっしきっでしょ! そんなこともわからないなんてばかなの?しぬの?」 (ビキィッ!) 長男の頭の中で何かが切れる音がした・・・。 「おーおーそーかい、じゃあ持ってってやろうじゃねぇか」 長男は鬼意惨が見たら絶対に拍手が出るであろう忍耐ででいぶに近づいた・・・ 「まっっっったくつかえないどれいだね、そんなグズがいきててはずかしくないの? ゆっくりしないでもってきてそのまましんでね!あとあまあまもってこ・・・ゆぐっ・・がっが、が・・・」 「オラ、持ってきてや・・・何だ?」 でいぶは長男が近づくにつれて体中に血管の様な物が浮かび上がり、ビクビクと痙攣をしていた。 「あ?どうした?」 「がっ・・・が・・・・ぁ・・・がらぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああい!」 その日の夕飯前・・・ 「昴!お前れいむに何をした!」 れいむが餡子を吐いて苦しんでいるという話〔だけ〕を聞いた父は長男の胸座を掴んで問い詰めた。 「言ったろ?どうなっても知らんってよ・・・ っつーか俺がアイツに近づいたらこうなるって事はアレ拾って来た日に解ってた筈だろ?」 まだ善良だった頃の子れいむが家族全員に挨拶する際に この長男の目の前で唐突に餡子を吐き出したのは父親も母親もしっかりと目撃している・・・筈だったのだが? 「俺の体臭は唐辛子と同じ匂いなんだぜ?そりゃゆっくりだったら近づけないわ、饅頭だし」 確かにこの長男、小学校に入る前から甘いお菓子よりも辛い唐辛子を好んで食べていた・・・ だからって何で体臭が唐辛子と同じ匂いになってしまったのか・・・ それは未だに謎であった。 「ったく、使えない奴だなお前は、れいむ1人の面倒も見れんのか」 「ま、そういう訳だからアレの世話は自分でやんな、また俺が近づいたら死ぬぞアイツ」 長男は父親の呟きを街角の井戸端会談の横を通り過ぎるが如くサラッと流しつつ部屋に戻って行った。 だが3日後・・・ 「何処へ行ってたんだ貴様!」 「は?学校へ行ってただけだろうが・・・一応学生だぞ俺は」 「れいむの世話をしないで行ったのか!」 「俺が近づいたら死ぬぞって警告した筈だろ?もう忘れたのかよ・・・もりけん()でももうちょい長く覚えてるぞ」 「そんな事今は関係ない!俺はお前にれいむの世話をしろと言った筈だ!」 「いや、関係大いにあるだろ・・・主にれいむの生死が」 「言い訳なんぞいらん、とにかく早く世話をしろ!今すぐだ!」 「ったく、自分で世話する気もなしに拾ってくんなっつーの」 何てやりとりを終えた後再び世話をしてやろうと近づき、再びでいぶは餡子を吐く。 そして餡子を吐いたという話だけを聞いた父が再び長男を問い詰める。 そして再び説明した長男は3日後にまたれいむの世話云々・・・ この負の連鎖はキッチリ半年間続いた・・・。 因みにれいむはほぼ3日置きに訪れる唐辛子臭が莫大なストレスとなりこの日永遠にゆっくりした・・・ざまをみよ。 そして半年後・・・ 「じゃ、イママデオセワニナリマシタ、精々長生きするこった(棒読み)」 「ちょっと昴、アンタまでわたし等を見捨てるのかい!アンタまで出て行ったら誰がわたし等の老後の世話をするの!」 現在父親は会社に行っているのでこの場には居なかった。 「この際だから言わせて貰うけどよ、あんた等はゆっくり飼う資格がねーからもう飼わない方がいいぞ それとな、俺と姉さんよりもゆっくりを優先したあんた等が今更親みたいな面すんなビキビキする、とーぜん老後なんざ知ったこっちゃねぇ! 老人ホーム行くなり自分で世話したゆっくりに見て貰うなりすれば?じゃ、そういう事で」 「ちわーっす」 その日の内に長男は長女に連絡を取り合流した。 落ち合い場所の貸しビルの2階は長女の経営する甘味処である。 「半年振りだけど元気みたいね、あれはどうなった?」 「ああ、れいむなら俺の体臭で今日くたばった・・・で、ちょっと聞いてもいいか?」 「ん?何?」 「・・・姉さんの後ろに隠れてるその子は誰だ?」 長男の指摘する長女の背後には小学校低学年ぐらいの大きさのお子様が隠れていた。 「ああ、紹介するわ・・・ほら、ゆうか」 「う、うん・・・えっと・・・始めまして、ゆうかはゆうかです」 「ああ、よろしくな」(ポンポン) 長男は安心させるべく頭を撫でてやったら何故かゆうかの顔が真っ赤になってしまった・・・。 「この子、私がこのビル借りる時に色々と手続き手伝ってくれた先輩(現在パン屋を経営中)の所で生まれた胴付ゆっくりの内の1匹でね 全部の世話を見切れないみたいだから1匹頂いてみたのよ、ちょっと人見知りが激しいけど他は至って優秀ね」 「へぇ、そうだったのk・・・ってゆっくり!?」 長男はゆっくりと聞いて慌てふためいた・・・ 「どどどどどどうしよう今思いっきり頭撫でちまったんだけどどど・・・」 (コツン) 「落ち着け、そもそも下手したら人間でも辛いと訴えかねないアンタの体臭でも平気にしてるでしょうが」 「・・・・・・・・・・・・あ、ホントだ」 今なんて冷や汗に加えて変な汗まで吹き出ているので一層キツい物になっていそうな物だがゆうかが動じる事はなかった・・・。 「この子の中身、蜜とほぼ同量のバターが混じっているハニーバターなのよね そのせいか苦味や酸味にも結構強いのよ・・・追記、辛味にも結構強い・・・っと」 「あの・・・でも、進んで食べたくはないです・・・うう・・・」 「でさ、アンタがここに住むのはいいんだけど仕事は?」 「おっとそうだった、実はな・・・」 2ヶ月後・・・ とある貸しビルの1階の店舗に新しい店が出来た・・・。 〔本日開店 中華料理店 麻辣〕 ―――そして5年後(現在) 「こうして私達は自由を得たのであった、続く」 「自由を得たのは姉さんだけの様な(ジロリ)・・・ナンデモアリマセン、ハイ」 「そういえばあの時のゆうかって、いっつもお姉さんの後ろに隠れちゃってましたね・・・何だか懐かしいなぁ」 今はビルの掃除をしてみたら何時の間に紛れ込んだのか、昔のアルバムを見つけ昔話をして・・・という状況であった。 「まあでも、懐かしいわねぇ・・・ゆっくりを虐待しつつお金を稼げるパティシエになるのを夢にしてたあの頃」 「それはスイーツ作る練習だからって野良れいむを散々虐待した挙句に中身をガムシロップと上白糖で煮込んで 更にザラメまで混ぜたのを毎日食わされ続けたあの頃・・・・・・(ガクブル)」 「だ、大丈夫ですかお兄さん!?」 どうやらお兄さんはトラウマが呼び起こされた様である・・・。 「ま、信じられなかったと言えばアンタ・・・高校、専門に通ってる間のたった5年バイトしただけで独立の許可貰っちゃったとか」 「アレな、当時は俺もビックリしたよ・・・でもその翌月ゆうかがプラチナに一発合格した程じゃないかもな」 「ゆうかはお姉さんがお酒飲んだ時に唐突に泣き出すのが信じられないです・・・」 「姉さんで一番信じられないのはやっぱゆうかを飼いだしたって事だと・・・」 「1回三途の川渡る?」 「・・・ゴメンナサイ」 そんなこんなで日が暮れて・・・ 「さてと、それじゃ私とゆうかは久しぶりにゆうかの姉妹に会ってくるから夕飯は1人で済ませちゃっておいてね」 「はいよ、朝飯の味噌汁にアサリ用意しとくよ」 「大丈夫ですよお兄さん、何があっても絶対に確実に飲ませないですから」 どうやら今日は久しぶりにゆうかの姉妹が揃うらしい・・・ゆうかはとても嬉しそうである。 でもって1人留守番のお兄さんは少し寂しそうである。 「しっかし胴付ゆうかの4姉妹か・・・一度は揃ってる所を見てみたい気もするな」 「何言ってんの、このゆうかは5姉妹の4女よ?一番下に農家に貰われたのうかりんが居るわ」 「・・・マジデスカ?」 「へくちっ」 「メェー?(のうかりん、風邪?)」 「んー・・・誰か私の噂でもしたのかな?」 ―――オマケ・実家 「さあれいむちゃん、いい子だからこれを食べて・・・ね?」 「はぁーーー?れいむはそんなまずまずさんじゃなくって、あまあまがたべたいっていったんだよ! だったらあまあまをよういするのがどれいのぎむでしょおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 「そうは言っても、今日はもうこれしか食べ物がないんだ・・・明日になれば」 「それじゃれいむがうえじにしちゃうでしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! いいからさっさとあまあまよこせえええええええええええええええええええええええええ!!」 2人の子供に愛想をつかされた両親は未だにゆっくりを飼っていた。 因みにこのれいむは長男が出て行く時に死んだのを除いて3匹目のれいむである。 言うまでもないと思うが・・・全部が全部こんなゲスとなってしまっている。 あまりにも手に負えなくなってしまい、意を決してゆっくりブリーダーにお願いしてはみたが・・・ 「は?潰すんじゃくて更正?無理に決まってんだろこんな糞ゲス泥クズ饅頭、こうなったら生まれ変わらせる以外に方法はねーよ っつーかよくもまあここまでゲスに育てられたよなアンタ等・・・普通こうなる前に潰すか捨てるか加工所送りにするぞ」 と、けんもほろろに罵倒され・・・ 「明後日市役所でゆっくりの飼い主試験ってのあるから、1度受けてみろよ あ、因みにこれに不合格になると飼いゆはそのまま加工所送りになるぞ」 そして2人揃って受けてみたら見事に不合格。 その後糞ゲス泥クズれいむは・・・去勢済だったので加工所でゆっくりフードになったらしい。 ~~Fin~~ 元後輩の愚痴のゆっくり版パート2・・・許せ後輩 でも今回は酔ってません 〔結局プロバイダー変更しました〕 マーラーあきでしたm(_ _)m 挿絵