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【作品名】ゴジラ 【ジャンル】初代ゴジラ。1954年の特撮映画 【先鋒】貨物船 【次鋒】自走砲 【中堅】戦車 【副将】戦闘機 【大将】ゴジラ 【名前】貨物船 【属性】貨物船 【大きさ】 【攻撃力】 【防御力】 【素早さ】貨物船、反応は常人並み 【名前】自走砲 【属性】自衛隊の自走砲 【大きさ】 【攻撃力】 【防御力】【素早さ】 1954年当時の自衛隊の自走砲、反応は軍人並み 【名前】戦車 【属性】自衛隊の戦車 【大きさ】 【攻撃力】 【防御力】【素早さ】 1954年当時の自衛隊の戦車、反応は軍人並み 【名前】戦闘機 【属性】自衛隊の戦闘機 【大きさ】 【攻撃力】 【防御力】【素早さ】 1954年当時の自衛隊の戦闘機、反応は軍人並み 【名前】初代ゴジラ 【属性】水爆の放射能で巨大化した爬虫類 【大きさ】身長50m+30m位の尻尾 体重2万t 【攻撃力】体格相応の恐竜並み 自分より少し大きいくらいのビルなら軽々破壊 国会議事堂を紙屑のように蹴散らす 放射性火炎:口から吐く火炎。80m位の鉄塔を数秒で飴細工のように溶かす超高温火炎。 射程は200mくらいで1954年当時の戦車砲やミサイルより少し早いくらいの速度で飛ぶ。 【防御力】戦車砲、自走砲、対戦車兵器等で5~6分間ドカドカ撃たれまくって少しもダメージが無い。 当時の自衛隊の兵器では全く通用せず、日本が滅亡の危機に立たされた。 5万ボルトの電流がさほど通用しない。特殊能力欄の様な放射能を常時垂れ流しているため放射線耐性は当然ある 【素早さ】遅い。秒速30mぐらいの移動速度、反応は獣並み 1954年当時の戦闘機の動きに合わせて首を動かし火炎で撃墜できるくらいの動体視力はある 【特殊能力】水中でかなり長い間活動可能。昼間は海底で寝ているようなので12時間くらいは潜れると思われる。 放射線:水爆によって被曝し体内で常に核反応を起こしているため、常時放射線を垂れ流している。 ついてから数時間経った足跡にガイガーカウンターを近づけたらガリガリと音が鳴り響き、数m離れた井戸が飲料不可能とされて封鎖された 参戦 vol.114 662 vol.114 663 :格無しさん:2014/09/08(月) 19 32 24.05 ID eAXHQHcB wikipedia見ると、爆雷積んでるフリゲート艦なんかも登場しているそうだがどうなんだ? 本当に登場しているなら貨物船なんかよりは余裕で強いと思うんだが あと、戦闘機はF-86Fセイバーらしい。これもwikipedia情報なんで真偽確認が必要だが 664 :格無しさん:2014/09/08(月) 19 43 06.82 ID 3KsDKVIQ 放射能撒き散らしてるって言っても少なくとも即死するくらいの量出してるって設定もなければ 被害にあった子供も放射能は検出されてるけど平気そうな顔してずっと生きてた描写あるから その程度の放射能の量しか出してないしあんま意味ないぞ 665 :格無しさん:2014/09/08(月) 20 00 05.24 ID VMh1Zxaz どうでもいいから書いてないのか知らんが放射能の範囲書いてなくね ていうか最近長所と短所書いてないテンプレ多いな 書かなくても問題ないけど Vol.117 279 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2020/02/14(金) 18 48 50.33 ID MtqcL4j/ ゴジラ(1954年版)考察 World of Tanks>サドンストライク>バトルフィールド1942 3勝2敗 【先鋒】砲撃負け 【次鋒】調べたところ対戦車には不利っぽい。負け 【中堅】全部ww2の機体らしいので時代勝ち 【副将】戦闘機勝ち 【大将】圧勝 3LDK要塞山崎家戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】余裕 【中堅】向こうの方が新しい。負け 【副将】ミサイル負け 【大将】島破壊クラスの攻撃があるため負け ストーン・クレイジー戦 3勝2敗 【先鋒】大きさ勝ち 【次鋒】【中堅】時代負け 【副将】戦闘機の方が有利だろう。勝ち 【大将】スペック勝ち 風邪ひきエスパーシリーズ戦 3勝2敗 【先鋒】大きさ勝ち 【次鋒】【中堅】時代負け 【副将】戦闘機勝ち 【大将】相手の攻撃はくらわないので火炎勝ち RAMPART戦 2勝3敗 【先鋒】砲撃負け 【次鋒】【中堅】機動力負け 【副将】飛行勝ち 【大将】圧勝 ソ・ラ・ノ・ヲ・ト戦 2勝2敗1分 【先鋒】砲撃負け 【次鋒】戦車負け 【中堅】相手の考察みると戦車には悉く相討ちにしてるので分け 【副将】飛行勝ち 【大将】スペック勝ち Quake Wars ONLINE戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】戦車負け 【中堅】飛行負け 【副将】速度勝ち 【大将】スペック勝ち 北斗無双戦 2勝3敗 【先鋒】【次鋒】【中堅】すばやさでぼこられて負け 【副将】空からミサイルうちまくり勝ち 【大将】倒されない。火炎はきまくり勝ち この結果 RAMPART>ゴジラ(1954年版)>風邪ひきエスパーシリーズ
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タイトル画面・ロード画面 タイトル画面で流れる本作のテーマ曲は映画「トップガン」のテーマのパロディ。 +... ロード画面中に出てくる「向かい合う大量のミサイル」はトム・クランシーの小説「恐怖の総和」の表紙から。 向かい合うミサイルの間に立つのはシアトルにある「スペースニードル」。1962年の万国博覧会の際に建設された。 キャンペーン:冷戦 全般 おもちゃ箱には「TOY★SOLDIERS100 CARTRIDGES 20MM ELECTRIC PRIMED IN REWORKED M12 LINKS LOT PR-26G151803AMANUFACTURED BY SIGNAL TOY COMPANY20MM AMMUNITION BOX」と書かれている。 M0 - トレーニング 特殊支援「コマンドー」は映画「ランボー」から(言わんでもわかるか)。しかし、劇中でM60を使用したのはわずか数シーン。M72も1~2発しか使用していない。ついでに言うと喫煙もしていない。 おもちゃ箱のすぐ後ろにVHSが置かれている。 テープのタイトルは「Bri-Bri s "home movies"(private)」「"Deepest Desires"a short film by Bri-Bri Bass」。 ジオラマの隅にはウォッカの瓶が置かれている。 ウオッカの銘柄は「КрепосТь(要塞)」。 ジオラマの隅にはゴーグルが置かれている。 M1 - 灼熱のジャングル 戦場のモデル:ベトナム 元ネタは「ランボー/怒りの脱出」だろうか。 ジオラマの中に8インチのフロッピーディスクが置かれている。 フロッピーディスクのタイトルは「SECRET DOCS」。 ジオラマの蓋の部分に写真が置かれており、「Wish you were here!」と書かれている。 M2 - 上陸作戦 戦場のモデル:キューバ? 元ネタはピッグス湾事件だろうか。 おもちゃ箱の横にはM0と同じVHSが置かれている。 ジオラマの隅は灰皿やパイプが置かれている。 ジオラマの外にはキューバ産と思われる葉巻の箱がおいてある。 ジオラマの隅には旧式のポケベル(無線呼び出し機)が置かれている。 M3 - 混乱の防壁 戦場のモデル:ドイツ・ベルリン ソ連軍陣地の前にあるのは「ブランデンブルク門」。 冷戦期のベルリンは「ベルリンの壁」により分断されており、この門も壁により封鎖されていた。 戦場の中央に立つ塔は「戦勝記念塔」。 金のアーケードの近くの建物は「世界文化の家」。 ジオラマ内にはM0と同じVHSが置かれている・・。いろんなとこにあるな・・・。 ジオラマの外の室内には前作「Toy Soldiers」のアーケード筐体が置かれている。 M4 - 危険な隙間 戦場のモデル・・フランス・ドイツ国境地帯。 ジオラマの隅にポータブルCDプレイヤーが置かれている。 ジオラマの隅にM0と同じゴーグルが置かれている。 ジオラマの隅にM2と同じ旧式のポケベルが置かれている。 M5 - 完全包囲 戦場のモデル:フランス・パリ M6 - 運河の戦い 戦場のモデル:エジプト・スエズ運河 巨大な銃剣の記念碑は「中東戦争勝利記念碑」。 対岸にあるエジプト風の2つの塔は「運河国有化記念碑」。 米軍の空母は「USS フォレスタル」。 M7 - 死の砂漠 戦場のモデルはエジプト、ギザ。 キャンペーン中、唯一の屋外マップで、ジオラマは夜の庭に置かれている。 ピラミッドは「ギザの三大ピラミッド」。小さな3つのピラミッドも再現されている。 ジオラマの隅にはスコップがささっている。 M8 - 雨の町 戦場のモデルはアメリカ・シアトル。 雨が降っているが、屋内である。 ジオラマの隅にはM1と同じウォッカの瓶が置かれている。 M9 - 歴史的防衛線 冒頭のBGMはスウェーデン出身のハードロックバンド「ヨーロッパ」の"The Final Countdown"のパロディ。 +... 戦場のモデルはラシュモア山国立記念公園。 ワシントン像の左側の山肌を攻撃すると、コマンドーの像が出現する。 M10 - 首都の危機 戦場のモデルはワシントンD.C.。 ミッション開始冒頭に「敗北すれば世界は明日からロシア語で支配される」と表示されるが、原文では「you must think in Russian」となっており、小説およびそれを原作とした映画の「ファイアフォックス」のパロディになっている。 R.I.S.E.計画に潰される建物は「連邦議会議事堂」。 向かいにある建物は「リンカーン記念館」。 中央の塔は「ワシントン記念塔」。 R.I.S.E.計画の胸部ハッチ内には「DIE!CAPITALIST SWINE!(くたばれ!資本主義者ども!)」と書かれている。 R.I.S.E.計画の右腕には「ЧИСЛЕННОСТЬ(NUMBER)」と書かれている。 キャンペーン:悪の帝国 M1 - 軍拡競争 戦場のモデルは朝鮮戦争。 ソ連兵の軍服が朝鮮人民軍のものになっている。 M2 - 潮時 戦場のモデルはキューバ・ピッグス湾。 M3 - プロレタリア防衛 戦場のモデルはソ連・ロシア。 米軍対空砲Lv.2の側にある像は「母なる祖国像」。 キャンペーン:ナパーム
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真・女神転生Ⅲノクターンマニアクス・隠しワープフィールド 152 名前:水先案名無い人 :2005/03/30(水) 20 20 08 ID Pzk7lYUy0 とりあえず空気を読まず一部の人間しか知らんようなネタで挑んでやる!!! 真メガテンⅢノクターンマニアクス夢の追加要素・隠しワープフィールド入場!! 隠しワープフィールドは実在した!! 攻略情報諸々により所在地が明らかになった!!! そこは!! 第4カルパだァ――――!!! 魔人たちはすでに我々が撃破している!! まずはメノラー全回収だァ――――!!! 第三カルパに飛び込みしだい予行演習して稼いでやる!! 穴の中でとりあえず 6750マッカ回収だァッ!!! 道の進み方なら人修羅のパラメータがものを言う!! 力の扉 魔力の扉 運の扉の中から一つ突破!!! 夜の帝王も仲間にしたい!! カブキチョウの帝王 ジャアクフロストと面会だァ!!! 第三への穴は難易度低めだが第4への穴なら結構高難度だ!! でも合計1680マッカ 期待はずれ!!! 蝿王退治までは緊張だ!! 早速歓迎 呪いゾーン通過!!!! 便利悪魔の流通・ルートは道のハズレに一応ある!! 攻撃魔法の宝物庫が来たッ 闇ブローカー製・モスマンあります!!! 宝物庫への入り方なら絶対に間違えん!! 12mの永遠進んだる カグツチは FULLかHALFだ!!! 冥府の宝物庫(なんでもあり)ならこいつが怖い!! アタリとハズレの同居 魔法の宝箱連発だ!!! 問題の穴はウェイティングじいさんの反対側にあたる位置だ!! 直進で突入したら 左折→直進→右折→袋小路→直進!!! ビンボーの無いプレイがしたいから魔人殺し(第4カルパ突入者)になったのだ!! マッカへの欲望を見せてやる!!ミュージック・スタート!!! アレの楽しみに取りつかれたるかとはよく言ったもの!! パーフェクトへの執念が今 実戦でバクハツする!! まずはマッカを追い 並ぶ二つの岩まで到達だ―――!!! 大マッカ入りの岩の多さこそがボーナスステージの代名詞だ!! まさか後ろからきてくれるとはッッ 焦らず力15以上のパンチで破壊!!! 稼ぎたいからここまできたッ 操作熟練済み!!!! 最初のだんご(3連結)岩地帯は 上段→中段→下段→中段で回避だ!!! ワープゾーンは稼ぎ技最強だけではない岩の属性も万能なのだ!! 一息つく間もなく 正面の岩破壊! 200マッカー!!! ダミーの3連岩は今やもう一度来る!! オレを驚かせる岩はこないのか!! 今度は下段→中段→上段→中段だ!!! サァァァァァ来いッ説明不要!! チャンスは余裕!!! 外せば悲惨!!! 岩をパンチして400マッカ入手だ!!! ミニゲーム中の大マッカは全部取れてナンボのモン!!! 要・超実戦技術!! 下方の岩の間に入る時後ろから大マッカ入り岩の登場、破壊して800マッカ!!! 高額資金はオレのもの 邪魔するやつは思いきり殴り思いきり壊すだけ!! さっきのパターン今度は左側 1600マッカをゲット 後ろからの岩を壊しに次は右だッ!! 慣れないなら早めにパンチ ここでの獲得3200マッカ!!! 変な位置に小マッカ一枚が置かれ ”3つも”岩地獄がやってきたァ!!! 今の自分に油断はできないッッ!! 小マッカ1枚でも取りつつ左下→左上→中央突破!!! さっきの小マッカの秘密が今ベールを脱ぐ!! 見たことのある岩地獄が 小マッカなしで襲来だ!!! 財力の前でならオレはいつでも鬼だ悪魔だ!! 左下→左上→中央突破 繰り返して 合計26398マッカ総取りだ!!! 最大級の稼ぎだどーしたものかッ 怒涛のコース 未だ終わらずッ!! 取るも取らぬも思いのまま!! 運がよければ下方にアイテムだ!!! 特に理由はないッ ハズレの岩がウザいのは当たりまえ!! 岩に当たれば激減だ!!! 折角の高額マッカが! 回る岩地獄をできれば壊そうとせず切り抜けろ―――!!! ノーミスでここまでで稼いた金額30000以上!! 当たりだしたら止まらない固定岩地獄 たまにアイテムだ!!! ゴール前だったらここの岩には当たれない!! 障害物地獄は 左からマッカ辿って入り上方から攻めろ!!! 超一流ワープゾーンの超一流のクライマックスだ!! 生で拝んでボタンを巧みに叩けッ 最後の岩密集地帯!! 間隔それなりの二段重ね!!! 最高額はこの岩の中身が完成させた!! 不意に後ろから来るのを破壊!! 9999マッカだ!!! 念願のゴールに到達したッ ついにやれたンだッ 華麗な動きでッッ 俺達は全てのマッカを取り付くしたッッッ合計43167マッカの獲得だ――――――――ッ 加えて中毒者発生に備え超豪華なトラップを帰り道に御用意致しました! ヘルズアイでおなじみ幽鬼レギオン テトラカーンもあるよ!! 議事堂名物量産中 魔王モト!! その慢心にデスカウンター!凶鳥グルル! ……ッッ どーやらもう人修羅は蝿王と戦っている様ですが、 決着については皆様のご想像にお任せしますッッ 関連レス 156 名前:水先案名無い人 :2005/03/30(水) 21 26 49 ID zfcaMWsw0 155 おぬしもアレの楽しみにとりつかれたのか コメント 名前
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【アクイラ・プラネタ】 「惑星の鷲」という名前の抵抗組織。 地球圏防衛のためにとある天才科学者が結成した軍事結社を母体とし、彼の死後長く凍結されていた。 本来グラーフの専横程度では動くはずはなかったが、その背後に地球外勢力の存在を疑い、あらゆるレジスタンスに資金や技術、人材などを提供している。 【銀河連合】 銀河の秩序を守るために作られた組織。 惑星ゼノンに大議事堂を構え、力の象徴である連合軍、法と秩序の象徴である司法院からなる。 司法院は地球を銀河の秩序を乱す可能性があると認定し、連合軍は地球を「粛清」した。 現在、表向きは監査中の段階である地球をいずれは銀河全域に利益をもたらす惑星に変えようとしているが、実際は敵対組織への有用な武器としてしか見ていない節がある。事実、地球の支配を委任された連合軍第17艦隊アスクレピオス隊は地球人類特有の能力に着目し、その利用を目論んでいる。 「銀河の秩序」を声高に掲げ、地球を始めとする未熟な文明やその所属人種を見下す傾向があるが、実際には過激派と穏健派と中道派が絶えず争いを続けている、要するに性向的には地球人と大差のない組織であり、人種である。 【アスクレピオス隊】 アスクレピオス隊 現在の地球を支配する銀河連合軍第17艦隊の通称。 月に本部を構え、構築された自動防衛システムによって許可なく接近するものは容赦なく破壊、殺戮される。 現在地球人の大部分は存在を知らされていない。 【グラーフユニオン】 銀河連合により壊滅した地球は、しばらくは混乱した時代が続いていた。混乱した時代は文明を衰退させ、かつては高度な文明を人類が保有していたことを忘れるほど続いた。 そんな暗黒時代を終わらせたのは、遺跡発掘を主な仕事としていたグラーフカンパニーである。 グラーフカンパニーは衰退する以前の人類の兵器を数々と発掘し、解析し、量産し、圧倒的な技術と軍事力で敵対勢力を制圧し、史上初の「力による世界征服」を達成したのである。 世界征服の際にグラーフユニオンと改名し、支配宣言を布告した。 遺跡発掘を重罪とすることで過去のテクノロジーを独占し、自分を脅かすものを排除する一方、複数の抵抗勢力に武器や情報を売ることでレジスタンス同士を争わせ、その上で一般人によるレジスタンス狩りを賞金付きで奨励も行ない、全世界が武力的な紛争や抗争の絶えない状態を保っている。更にはレジスタンスなどに優秀なパイロットなどいれば拉致を行なう。拉致された人間が帰ってきたという例はない。 こういった行動の裏には、地球をより効率よく支配するためグラーフに力と知識を貸したアスクレピオス隊の思惑が存在していた。 【遺跡管理部】 グラーフユニオンの最大にして最重要部門。 莫大な利益を生み、また危険視される遺跡の管理、調査を始め、発掘品の解析による兵器の量産などを行なう。 また、盗掘者やレジスタンス排除のためにかなりの軍事力を預かる。 その他にもグラーフの後ろ暗い部分を数多く担ってきたため、最早切り捨てることの出来ない身体の一部となっている。 なおグラーフユニオンは治安維持部隊なども存在し、遺跡管理部ばかりに軍事力が集中しているわけではない。 【星間帝国】 銀河全体の完全なる統治を目的とし、幾つもの星系国家を併合する。 ヘリオス星系第3惑星ガイアを帝都とし、その支配領域は今なお緩やかに拡大し続けている。 もう一つの雄である銀河連合とは建国当時から続く因縁の間柄であり、過去から現在に至るまで幾たびも戦争を繰り返してきた。 現在は一応小康状態を保っているが、いつ戦争が再発してもおかしくない状況である事に代わりはない。 政治形態は、帝国臣民から選挙で選出される「連邦評議院」と代々の皇帝直々に選抜される「直睨枢密院」による議院内閣制。 原則として皇帝は内閣の決定には口を出さず、内閣にはある程度の自由裁量権が認められている。 軍事面は、未開星系の開拓等を目的とし、ある程度自由に動き回る「遊撃観察軍」と、併合した星系に駐留し防衛の任に着く「統合治安軍」を保有。外部では両者を併せて「帝国軍」と呼称されている。 遊撃観察軍は本星の衛星軌道上に位置する戦略要塞ポロスを本拠地として、その直下に黄道艦隊と呼ばれる12の大規模艦隊が置かれる構造である。 一方、統合治安軍は戦略要塞ポロスと対を成す位置にある戦略要塞サザンクロスを本拠地として、そこから各星系の駐留艦隊に指示が出される構造となる。 なお、本来黄道艦隊は本来13個艦隊で構成されていたのだが、前大戦の折に帝国を離反し壊滅させられ、以来現在に至るまで欠員補充はされていない。 関連:平行世界 アルカナシリーズ 高次元存在
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第一話「空想の襲来」 現代。何も書くことも無いであろうただの現代。 地球はいつもと同じ時を刻んでいた。退屈感すら漂わせるいつもと同じ時間。 例えばこんなことを言ってみる。 地球は今とてつもない大きなロボットで武装した武装集団に狙われている! あなたは笑うだろう。そんなこと書店の奥にあるマンガコーナーを覗けばいくらでも書いてある絵空事だ。 それが現実で起こったら・・・?怪物のような巨大なロボットが国会議事堂やら東京タワーを滅ぼしたら・・・? あなたは・・・? ガバッ 荘矢「う・・・あ・・・。またこの夢か・・・。二度目だよ・・・。」 汗だくの少年がいま起床した。彼の名は安達荘矢。高校生である。 深夜の2時。多忙な高校生がこの時間に起きるのは不幸としかいいようがない。 荘矢「マンガみたいな夢だな。実際こんなこと起きたらどんなに楽しいだろうか。」 彼は普通の高校生とすこし考えの軸がズレている面があるようだ。彼はひねくれ者である。 朝。荘矢は親にたたき起こされ仕方なく家を出、学校へと向かう。 彼は中学時代は友人もおり充実した毎日を送っていた。彼が理想を胸に入った高校。それは彼を変えてしまう。 周りが大人になっていくなか彼だけは大人になりきれなかった。つまり置き去りにされた。彼は無気力な人間となっていた。 無気力な彼を次第に回りの人間は嫌っていく。つまり嫌われ者である。彼は周りにとってつまらない男でしかないのだ。 彼の理解者であり中学時代の親友である葛城淳一。彼がいなければ荘矢は学校をやめていたことであろう。 昼休み。みな昼食をとっている。たいてい大人数なのだが荘矢は二人で昼食をとっていた。 淳一「お前修学旅行を休むって本当かよ。」 荘矢「俺なんて行ってもしょうがないさ。勉強してる方がいいに決まってる。」 淳一「修学旅行ぐらいは行ったほうがいいと思うんだけどな。」 荘矢「俺なんかが行ってもつまらないだけだよ。」 淳一「ハァ。お前去年の遠足もサボったじゃねぇか。少しはクラスと一緒に・・・」 荘矢「イヤだって言ってるんだ。俺はもう帰る。」 淳一「おい!またかよ・・・。」 担任「また早退ですか。少しは先のことを考えたらどうですか?」 荘矢「・・・すいません。」 担任「まぁいい。もう帰りなさい。お大事に。」 結局荘矢はまた逃げ出した。いつものことである。彼はいやなことがあると逃げ出すのだ。彼はそんな自分が嫌いであった。 まだ昼間である太陽がさんさんと辺りを照らす。荘矢はうつむいたままバスを待っていた。 太陽はまだ光っていた。 現実とは非情である。毎日いつもと変わらない日常を与え続ける。人々は平凡に毎日を送っていく。 マンガの世界は破天荒かつ奇天烈である。突然見ず知らずの相手が恋に落ちたり、悪い人間を屈強なヒーローが退治したり。 そんなことは同じ日常を繰り返す現実にとって皆無でありそれは”空想”と呼ばれる。 その日常に耐え切れない人々はマンガのような幸せなど現実で起こるはずが無い。と口々に言う。 それで例えばだ。日常にマンガのような幸せが起きないとする。その代わり、 マンガのような地獄が起きたら・・・? ビィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!! 荘矢の目の前。突如町を空から強い光が照らす。それは太陽の光ではなかった。赤く神々しい一筋の光。町を覆いつくしていく・・・。 その刹那・・・! ズババババババ!ドドドドドドド!ババーン! 荘矢「!」 光りに包まれた町は瞬く間に炎と化していく!辺りの景色が急激に一変していく! キャアアアアアアアアアアアアアアアアアギャアアアアアアアアアアアアアアアアアウワアアアアアアアアアアアア 街中から金切り声のような悲鳴が鳴り響く!死の叫びである。 荘矢の座るベンチの目の前。我を忘れ奇声を上げながら大人たちが逃げ惑っていく。押しては押され。転ばしては転ばされ。 まさに地獄絵図であった。荘矢はわけも分からずその光景をただひたすら見つめ続けていた。 町を覆うほどの火柱、炎、煙。その煙の中から巨大な未知の影がうっすら現れる。 ドシン!ドシン!ドシン!ドシン!ドシン! この世の物ではないような巨大な轟音を轟かせながらその影は徐々にはっきりとした形となっていく。 これが”現実”か? まるでマンガで見たような巨大なロボットが立ち尽くしていた・・・!腕を大きく上げ頭の部分の目のようなところから赤い光を放ち町を焼き尽くしていた! それを見た人々はまるで石像のごとく動きもせず目を大きく見開かせ、口を大きく開け、涙、唾液、はたまた血などの体液が流れているのにも全く気にせずその姿を見て全く動かなかった・・・! そしてすぐその後町のあちらこちらからまさに死の直前といった感じの人々の悲鳴がこだまする! 荘矢「これじゃ・・・マンガだよ・・・。」 第一話 完 宇宙ロボ スペースタッカー・SSに戻る next
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┏━━━━━━━━━━━━━━━┓ ≪クラス≫:バーサーカー┣━━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓ 【真名】:エレナ・チャウシェスク 【レベル】:60 【アライメント】:革命大好き┣━━━━━━━┳━━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓ 【筋】:20 【耐】:20 【敏】:30 【魔】:30 【運】:30 【宝】:50┣━━━━━━━┻━━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫ 【令呪残数】: 【魔力供給】:0/180┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫ リオ/三 圭圭廴 Ξ ミメ、 i ノζ 三≧圭圭圭廴 三≧ =≠ ミメ 刈 ,;ζ ノイ 彡~_____ `ヾ圭㌢ヾソ _____ 、ミ 弋ゞ;、 / ,rf斧寸 彡 ζ `寸Ξ ゞζ `ヽオ' ミ ≧o。.ヽ | ({圭圭ソ } ,rf{ }==={ ...|};、 ≧ {圭圭} } ゞ ヾー' イ¨´弋 ル' | i 弋 ノ `ヾ廴ヾ辷彡' `i¨¨彡ヾ;、 `¨ヾ圭 j | `¨´ ノ}圭辷彡 ゙i弋⌒iヾ;、 γ 〈 _ヽ ,ζ从 フ∥ 弋 ヽi ヾ; ㌫メータ¨` /㌢/ー' / γ ヾ;、 リ i! ,..;;==;、r==;。.__ 〃 } ノ 斗 ⌒ヽ /,;、 ヾ;;、 ≧{ゞ{ ´二_____ヾ / |´ ;;;;' ;;;' ∥k '. ./,'i!i!k i!i ヾソ ' . ヾ圭㌢`寸㍑ ! ハ ;;;;' ;;;' ∥i!ik '. / ;'i!i!i!i i!i !|ミ 三ミ;、 三 / |;;;;' ;;;' ii!i!i!ik '. ./ ,'i!i!i!i!i! i!i jミ 二`ヾ 三=≠ / ./|;;' ;;;' |i!i!i!i!i} } ヽ弋i!i!i!i! i!i ∥ゞー三ミメ \三三三彡イ ___/ ハ; ;;;' |i!i!i!/ } __八 ヾi!i!i i!i.∥/ _____ ⌒ヾー≦斧´ ヾミメ マ; |i!i/ ノ.。o≦ r≦斧iリi!i! i!i リヾ三三>二 `゙メ リル' `ヾゞーヽ ゞ |i!i廴弋≧o。.┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫【スキル】○狂化:B+【宝】以外の全パラメーターに+15の補正を加える。(適用済み)頭の中は革命のことだけでありまともな理性なんてない。○黄金律(偽): B2ターンに1回、現在地を知っている陣営から礼装を奪うことが出来る。人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命ではなく、どれだけ回りの人間から物を収奪できるかという力。○中立外交ランダムイベントで自身が選ばれたとき、敵対接触を中立接触に変える事が出来る。共産主義ブロック内で独自路線をゆく外交の力。ロサンゼルスオリンピック、プラハの春などでその力は示された。○革命思考:EX革命に反する考えを受け入れさせるには令呪1画が必要となる、頭の中は革命思考。○共産主義の扇動者 種別:対精神自陣にレベル10以下のキャラクターがいる場合そのキャラクターを犠牲にして撤退できる。またレベル10以下のキャラクターは共産主義に染まって革命のことしか考えられない共産主義を教え込んで無知の人間を自分のたてになるように教え込む。┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫【宝具】○秘密警察Securitateランク:C+ 種別:対国宝具 消費魔力35情報収集の成功率を+20%の補正を与える。魂喰いの隠蔽率を+15%の補正を与える。またこの宝具を戦闘を使用することで気配遮断B+相当を使用して戦闘を行ったことにできる。洗脳と特殊訓練を受けた孤児院出身者の秘密警察。街中のカフェやレストランには必ず盗聴器が仕掛けられていた言われている。ルーマニア革命の際にはチャウシェスク擁護に立ったと言われる。○ドーファンSA365-202ランク:C+ 種別:対軍宝具 消費魔力80令呪がまったくない状態でのみ効果を発揮する。逃走することができる。ただし、逃走した先で絶対に誰かと戦闘を行わなければならない。かの有名なルーマニア革命でバーサーカーが逃走したヘリコプター。フランス製で非常に優秀だが、一応武装している。○国民の館 7ターン目ランク:A 種別:対収奪宝具 消費魔力1ターンに付き70この宝具は戦闘外でのみ使用を宣言できる。効果が発動するまで5ターンかかる。効果が発動すると周辺の霊地から魔力を半分ずつ奪って回復を行うことも出来る。また展開しているターン(最初の5ターンは入らない)×15%の勝率補正を得る。バーサーカーがかつて作っていた議事堂宮殿。チャウシェスク政権の典型的な失敗例でルーマニア国民の汗と涙の結晶である。┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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「起きて、13班。」 夜明け前の薄暗い部屋にマリナの声が響いた。その声に目を覚ましたレイルクは起き上がり、目の前に立つマリナを見た。 「夜が明ける。……レイルクの為の剣だから、見届けてほしいの。」 「分かった。」 薄暗い部屋の中でも、マリナが笑ったことだけは分かった。 13班の為に竜殺剣をつくる。それが自分の意思だとマリナは言った。 「今からできるから……そこで見ていて、レイルク。」 先程の言葉を示すように、マリナの手元で鉱石が輝いた。 「これがオリハルコン、この世で最も清廉なもの。あとはこれを、剣の形にするだけ────────」 鉱石が、伸びる。マリナの手元でオリハルコンはまるで粘土のように撓み捏ねられ形成されていく。まるでこの世に自分とマリナしかいないかのような錯覚さえ覚えるような、これが現実か夢かも分からない真っ暗な空間の中に居た。真っ暗でもそれは不安に思わせるような恐怖心を煽るようなものではない。オリハルコンの清廉さを体現したが如く、ただそこは自分の呼吸の音さえ響かない静かな空間だった。その中でマリナによって真っ青な石が形作られていくさまを、レイルクは黙って見守っていた。 「……できた……。」 虹色の光を放ちながら、それは完成された。 「竜を狩る者、レイルクにしか使いこなせない刃。」 「俺にしか使えない……刃。」 レイルクは手渡された剣を握りしめる。真っ青な石から精錬されたそれは石の色を表すように、深い青色の刀身を帯びていた。 刃までまっすぐに伸びた青い刀身を、覚えている。かつてどこかの時に、ティアマットを倒した。ティアマットに似た、本体ではない何かを。その、際にそれを手にした。 「────、天之尾羽張。」 「?レイルク?」 思わず口にしていた刀の名を、どこで覚えたのかは思い出せない。だが、これなら斬れるという確信をレイルクは抱いた。 「何でもない。それより、ありがとうマリナ。これで皆を守れる。」 「うん…………誰にもない、あなただけが持っている力。この星を守れる、力だよ。」 レイルクは強く頷いた。一回きりの切り札は、大それと使えるものではない。背中にベルトを回し、通すように差す。 今度こそ、この剣を使って勝利を手に入れる。それは昨年の事を思い出したからこそ実感を伴って抱ける感情だった。 ∞ 東京奪還における、最後の会議が終わる。自衛隊、SKY,SECT11、そして開発班やナビズ、それだけに留まらない沢山の人の思いが繋がって、自分たちは今ここにいる。 スカイタワーを前に、レイルクは決意を固めた。 この世のドラゴンを、必ず全て狩り尽くすと。 「少し離れてくれ、皆。」 スカイタワー入り口は侵入を阻むように黒いフロワロが渦を巻いて吹いている。レイルクは背に差した青い剣を手にし、その竜巻の如き壁に切っ先をあてた。霧散するように花弁は散り、狂暴極まりなかった入り口の障害はいとも簡単に解決された。 「───────行こう。」 レイルクを先頭とし、自衛隊が突き進む。SKYが暴れ散らす。SECT11が踊るように駆けていく。 「あーあ。ったく急いてはことを仕損じる、だろうに。」 「ディアルさんはもう少し急いでッ、私たちが遅れてどうすんのよ!」 殿を務めるようにディアルとリュモが走る。エスカレーターは動いておらず、階段として駆け上がって行く中で、集団は第一フロアに到着する。 自衛隊が敷いたキャンプではリンが皆を敬礼で送っていた。レイルクは敬礼を返し、頭を下げて走っていく。それは第二フロアでも同じだった。SKYがやってみせた激励の仕草を律義に返し必ず最後に頭を下げて行くレイルクの後姿を、ディアルは眩しいものを見る目で見つめていた。 「懐かしい?サハラくんが。」 「さァな。ただ───────やっぱり、アレがいねェと始まらないわな。」 ディアルは銃の撃鉄を起こし、リュモはグローブを握り締めた。道中襲い来るドラゴンもマモノも、SECT11が相手取ってくれているとはいえもう上る人数も少ない。ディアルは振り向きざまにリュモの背後にいたドラゴンを撃ち抜いた。 「SECT11はここでキャンプを張る。多分ここが一番いい場所だ。」 イズミはエレベーター前でその準備をSECT11メンバーへ指示しながらレイルクたちに向き直る。 今自分たちが立っているスカイタワーでの邂逅から、この瞬間までに続く出来事を思い返す。それは、話しているイズミやウィルだけでなく、ショウジのように失った仲間たちの思いでもあるかのようだった。 「13班がいてくれて良かった。あたしたちの想いを託せるヤツで本当によかった。」 「ありがとう、イズミ。託された思いは必ず果たす。ここは、任せた。」 レイルクとイズミは頷き、互いに背を向けあった。レイルクは前を、イズミはレイルクの背を守るように後ろを向き、迫るドラゴンを両断する。イズミの刃に応えるようにエレベーターは開き、13班を乗せて上へ上がっていく。 「想いを託されるのは二度目だな。……いや、違うか。」 「直接言葉にされなくても、私たちはもう託されてるよディアルさん。」 「リュモの言う通りだ。──────あぁ、でも。」 「お前に託されたもんはもう返しても良い頃だろ。そろそろおっさんの肩外れそうなんだわ。」 登っていくエレベーターの中でレイルクは上を見ながら一呼吸置いた。そうして、背に掲げる竜殺剣に振れる。 「─────────この戦いが終わってから、返してもらう。」 今すぐに、とは言わなかった。エレベーターの行き着く先だけを見つめるレイルクの目を、ディアルは後ろから眺めている。それは、不鮮明な記憶があるからか。それとも戦いに集中するためか。いずれにしても、帰ってから首が捻じれるくらいレイルクを構い倒してやらないと気が済まない。ディアルの悪戯気味な溜息はリュモにも聞こえていなかった。 エレベーターが頂上へ着く。フォーマルハウト反応を告げるミイナの声と、黒いクロワロが咲き乱れる光景が視界に広がったのはどちらが先だったろうか。探そうと一歩踏み出した13班の真上に、紋章だけが現れた。 「本体が出るまでも無ェってか。」 「こんなのちゃっちゃと倒して本体を叩くよ!」 ディアル、リュモが構える。レイルクもまた、腰に下げた刀に手をかけた。紋章は上空高く留まっているものの、銃弾が届かない距離ではない。リュモは更に伸びる電波塔のアンテナを垂直に駆け上がり、紋章へ横跳びし拳を振るった。レイルクが強く地面を蹴り上げ跳べば刃は紋章に届いた。 あっけない、と言える戦果に通信端末からミイナたちの歓声が上がる。 「姿を見せろ、フォーマルハウト!」 レイルクの叫びが届いたのか、それとも紋章を破ったことで出てくるようになっていたのか。レイルクたちの前に天高く伸びる光の柱が現れた。それは攻撃の意図を見せない、遥か高い空間へ誘う扉のように見えた。この先に本体がいる。それは13班だけでなく通信端末越しのミイナたちにも分かった。 「衛星にダイレクトリンクって、そんなのアリなの……?」 「頭のいい学者さんならできるってこったろ。ナビがいるのと居ないのとじゃ気の持ちようも変わるだろ?話し相手が多いのは有難いこった。賑やかすぎるのはちと勘弁してほしいもんだが。」 「まぁ……そりゃ確かに。」 宇宙空間へ足を踏み入れた13班へ、ナビとキリノが応援の声を飛ばす。リュモは笑って通信端末へ話しかけるディアルに少し不満げな表情を見せた。リュモの真意にディアルは気付いていなかった。 「自分のことになると鈍くなるのはディアルのほうがそうだと思う。」 「あ?何が。」 唯一リュモの表情の変化を見ていたレイルクはディアルに告げる。自覚のないディアルは怪訝な顔をするばかりだった。 宇宙空間でも息ができることに漸く気付いたリュモとミイナたちをよそにレイルクとディアルは駆けていく。 「去年もそうだったなら先に言ってよ!」 「当たり前だったから忘れてた。」 「気付かなくても良かったとこだしな、ンなもん。」 宇宙にいようとドラゴンはその道を塞いでくる。レイルクが薙ぎ、ディアルが貫き、リュモが突き穿つ。この一年で出来上がった深く濃い連携に最早言葉は不要だった。 「………がんばって、サハラ……!」 国会議事堂・ムラクモ本部。ミイナたちがナビゲートをする傍らで、ヴィカは両手を握り締めて祈っていた。自分が戦えないことは自分自身が一番分かっている。だからこそ、祈ることしかできない。でも、祈りはきっと届く。 ずっと、願っていた。祈っていた。サハラが帰ってくることを、また会えることを。サハラのことを考えなかった日はなかった。毎日祈り続けて、そうしてその祈りは果たされた。 だから、今回もきっと果たされる。帰ってきて、また話をしたい。もっとゆっくり、二人きりで話がしたい。不純な願いだとわかっている。それでも、ヴィカ自身もう解ってしまっている。齢十の幼い気持ちでも理解できるくらい、サハラが大好きなのだと。 光の道を歩み登る中、頭に響いてくる声がある。フォーマルハウトだと理解した。いつか聞いたニアラと同じことを話している。地球はおろか自分たちが今いる宇宙そのものを作り上げたのがドラゴンで、それはただ食事のためであった。それでも自分たちは生きている、とサハラがかつて叫んだ言葉をフォーマルハウトは続けて述べる。滅びから留まり生き続けることは腐ることだと。腐敗したものが好みだとさえ述べた。 「俺たちが腐ってんならゾンビと何ら変わり無ェってか。無ェよ、ンなこと。俺達には思考がある、選択がある。ゾンビが本当に居たとして、死んでも死に損なって本能で同族を喰らおうとするものと一緒にされて堪るかってんだ。」 「四ツ谷のゾンビは帝竜によって造られたものだった。……幽霊はいるのかもしれないが、腐り果てたゾンビなんて実在しない!」 「そうです、言ってやってくださいレイルク!」 響く声に反旗を翻そうとするディアルとレイルクに加わり、ミイナが声を張り上げる。 「………あぁ。ゾンビ、嫌いだもんな。」 「数字に表れないものに実存も存在もありません、それだけです!!」 「ミイナちゃん、ゾンビもの嫌いなんだ。そっかー可愛いなぁ。」 「リュモまでそんなこと言ってないで、先に進みましょう!」 変わらない。最後の決戦だというのに、13班はミイナたちは何も変わらない。時に気を引き締めてドラゴンと対峙し、時に和やかにリラックスしながら道を駆けていく。いついかなる時でも誰かがその腕を引っ張って一歩歩もうとする。 「……君たちだから、できたことなんでしょうね。」 ムラクモ機関、元総長のナツメを想う。彼女ならばこの采配を執れただろうか。仲間同士で支えあい成長させられただろうか。 キリノ自身が何もせずとも皆自分たちの力で立ち上がった、ここまでこれた。時には冷酷な判断も、大きな場面では確かに必要だった。それでも彼らが選んだ手段はきっと、限りなく犠牲者を最小に留めようとした、その努力の成果がここに繋がったのではないだろうか。キリノの小さな声はマイクに拾われることは無く、誰の耳にも届かない。それでいい、今は走る13班をサポートし応援することが自分たちに出来る精一杯の仕事なのだから。 「俺たちの意思だ、人間の意志だ!」 レイルクが叫ぶ。それはかつてニアラへも叫んだ言葉だった。アメリカが日本へ希望を託したのも、生きるためだったから。かつてもそうだった、この世界の意思をレイルクは叫んだ。遠隔で聞いているのだろうフォーマルハウトへ、直接声を届けんばかりに大きな声で。 来い、と誘われるまま13班は駆けていく。 「この先に……フォーマルハウトがいます。」 ミイナの声にレイルクは頷いた。そうして、口を開いた。 「ヴィカ。──────帰ったら、話をしよう。全部終わった平和な光景を、俺はヴィカと一緒に見たい。」 「─────うん、うん………っ!」 端末から響く声は上ずったように震えていた。ヴィカの祈りは、声に出さずともレイルクにサハラには聞こえていた。 「……色男め。」 「そんな皮肉、言っても刺さらないよディアルさん。」 ディアルの皮肉も、今度ばかりは穏やかな笑顔を伴ったものになっていた。それをわかってか、リュモも優しい笑顔でディアルへ返した。 「まったく君たちは……まだ終わってないんですからね。」 気を引き締めていたキリノもまた、呆れたように笑っていた。これが、いいんだ。最後の決戦前に笑えるくらいでないといけない。笑えない状況でも笑おうとするディアルの姿勢は、きっと真面目過ぎるレイルクやリュモの緊張を解そうとするものなのだろう。 「うん、わかってる。大丈夫、俺たちは狩る者だ。」 レイルクの言葉にディアルとリュモは精悍な表情へ戻る。緩急を付けるスイッチを切り替えられるのもまた、リーダーだからできることなのだろう。キリノはこの先に控えるフォーマルハウトの観測を徹すると決めた。 螺旋に続く道を駆け上がる。妨げようとするドラゴンは一匹も居なかった。それは正しく最後の敵へ続くもの。この先に控える真竜の気配に誰もが息を飲んだ。 その場所に、それはいた。かつて議事堂で一度見た姿と同じ、宙に浮いた二つの手を伴った人形のようなものだった。強者の余裕とでも言おうか、フォーマルハウトは高らかに笑い、そうして13班へその手を牙を向けた。 「ちィ……ッ!ちょこまかすばしっこいなァおい!」 ディアルが舌を打ったように、フォーマルハウトの手は右へ左へ上へ下へ、素早く動きレイルクやリュモの攻撃はおろかディアルの銃弾さえ躱されてばかり。 「本体叩いた方が早いッ!」 リュモは中央に構える本体へ走り、跳び上がった。強く握り締めた拳は、リュモごと身体の上に戻った手によって振り払われていく。地面へ強く落とされたリュモを受け止め抱えたのは、ディアルだった。 「──────っと間に合った!」 「ディアルさ、」 「来るぞ!!」 リュモを抱えたままのディアルの前にレイルクが滑り込んだ。構えた刀を振るい、真竜の攻撃を裂く。左右へ飛んでいく衝撃波は三人の髪を揺らし、撒き上がる粉塵の中レイルクが一人煙を割るように走り飛び出した。 「唸れ、閃け、我が剣をその身に刻め!」 「レイルクに手は出させねェよ!数発で当たらないんじゃ、その倍の倍でも撃ってやらァ!」 リュモを下ろしたディアルは煙から出ずに引き金を引く。視覚を以て放たれるものではないランダムに飛ぶ弾は床や宙を漂う隕石で弾かれさらに予測がつかないものになる。レイルクへ放たれた真竜の片手は、勢いを緩めず数多の方角から収束された弾丸によって撃ち落された。 「片手が落ちた今なら……いけるっ!どれだけ早くても関係ない、全部お見通しだよ!」 先を走るレイルクの後をリュモは追いかける。レイルクの死角から降り下ろされた鋭い爪を、リュモは受け流すように抱き、勢いを殺さずに明後日の方角へ投げ飛ばした。 両側で浮いていた自由自在の手をなくしこけしが如き人形もとい本体へまっすぐにレイルクは向かう。威嚇だろうか真竜が吠えてもレイルクの足が止まることはない。跳び上がったレイルクは両手で確りと刀の柄を握り、刃を真っすぐに上から下へ振り下ろした。 綺麗に両断された真竜は、笑っていた。人形のような躯体はただの殻であった。両断された殻の中身が、真竜の笑い声とともに滲み出る。 禍々しい色を帯びた煙のようなそれは大きな球体を成し、そうしてその中から───────竜が、現れた。オパールのように輝く翼をはためかせながら、おおよそ毒々しい煙から現れたと思えない白い巨体が、浮いていた。 「さぁ、嘆け……震えよ……それこそ、遥か高みへと至るエントロピー!」 竜の口が開く。足元だけでない、宇宙そのものを揺らさんばかりに吠える真竜へ、レイルクがディアルがリュモが駆け出した。 一歩踏む毎にリュモの足元が割れる。衝撃で割れ浮いた床石を、リュモはレイルクの前へ蹴り飛ばした。足場など作らせるものか、と竜は翼ですべて叩き壊す。細かな屑になった石は撒き上がり煙幕のようにレイルクたちの姿を隠す。一切を潰さんと、竜の口から放たれた光線は何にも当たらなかった。(・・・・・・・・・・) 「何処に撃ってんだよ背中がガラ空きだなァ!」 竜の背後からディアルが手榴弾の引き金を抜き、投げた。ディアルの後ろではリュモが腰を落とし低い姿勢で真上を見上げている。 「種明かししてやるよ。リュモが石を飛ばした時、レイルクがデコイ張って俺が違う方向へ走ったの、見てなかったろ?足場だとでも思ったかね、ご丁寧に粉々にしてくれちゃった隙に俺がリュモを回収して、本物のレイルクは──────」 ディアルは淡々と説明を続けながらロケット銃を抱える。振り向いた竜の視界で、レイルクが飛んでいた。否、何もないと思えるほどに透き通った氷塊が柱のようにそびえている。その頂点に、レイルクは立っていた。 鯉口を切る。そこに言葉は在らず、ただまっすぐに真竜を見つめている。 「本当に無茶苦茶だよ、レイルクは。でも、きっとそれは私もだよね!ディアルさーん、足場を砕く前に、止めてね!!」 レイルクの下からリュモが氷の柱を駆け上がる。二人が同じ場所に立って漸く竜は状況を理解した。一掃するために吐いた光線を、再度吐かんと口を開く。 「──────もう遅い!!」 竜の真下で、手榴弾が爆発する。爆風で揺らされた身体へ向けて巨大な花火が撃たれる。五感を失った竜へ向けて、一直線にオレンジ色のグローブが拳が落とされる。クレーターを作りながら床へ潰された竜に、幾万幾億もの刃が細やかに、されど大振りにその身体を刻んでいった。 おおよそ呆気なささえ抱かんばかりに、人は竜に打ち勝った。打ち勝った、はずだった。 レイルクの刀を一つも避けることなくその身に受け、朽ち果てようとしていた竜が、嘶いた。人が竜に勝とうとする意志への不理解、竜さえしのぐ人の力への嫌悪、そしてそれらが導いた、食事という目的さえ脱した単純な破壊への衝動がフォーマルハウトを動かした。 ひび割れた翼と欠けた顔はその身に受けた攻撃をまざまざと表している。宙へ浮こうともその高度は最早跳ばずとも刀の切っ先が届くほど下がってしまっている。 「しぶとい奴だな。とっととくたばって欲しいもんだよったく!」 「竜殺剣を使えるのは一度だけ………必ず、倒してみせる!」 「まだいけるよ!どんな攻撃が来ようと全部流してあげる!」 リュモが走り、ディアルが腰を落とす。レイルクは、目を閉じていた。 「…………律すれば──────」 竜の翼が持ち上がり、レイルクを叩こうと勢いと共に下ろされる。その翼はレイルクまで届かなかった。リュモの腕に絡め取られ、もう一対の翼はディアルの渾身の一射によって阻まれる。 「行け!レイルク!!」 「そのまま倒して、竜殺剣でとどめを!」 二人の声に背を押されるように、弾かれたようにレイルクは駆け出す。その手にあった刃は、氷でできていた。元々あった刃を伸ばすように、刀に氷をまとわせ大太刀のようにその刀身はのびやかに造られ、レイルクの手に握られていた。 ディアルとリュモによって身動きが取れない竜は吼え続けるがレイルクの足は止まらない。 「一掃させて貰う!!───────覚悟!」 すれ違うように、レイルクは竜さえ越えて走った。 氷が解ける。元の刃へ戻った刀を、レイルクは鞘へ納めた。およそ宇宙に存在はしないであろう天地が、その場にあった隕石も何もかもを巻き込んで上下に両断された。 「ナゼ……倒れヌ、なぜ、絶望せヌ………なぜ輪廻に抗ウ!」 地へ伏した竜は、問う。 「輪廻も運命も、自分たちで切り開いていくから決まるものだ。他の誰かに決められたものだけを甘んじて受け入れることに、未来も希望も無い!!」 答えたレイルクの手には、剣が握られていた。氷よりも深くまっさらに青い刀身は、レイルクの手の中で輝いていた。 「まだ終われヌ!!」 最後の足掻きだった。真竜の身体を示すような虹色の光を、人が生きる星を示すような青い刃が弾く。浮き上がった翼さえ剣は弾き───────────────────── 竜を、貫いた。 叫びは悲鳴だった。単純な傷などではない、竜にとってみればその傷は毒になりえるだろう。 役目を終えた剣はレイルクの手から離れ、粒子と化して消えていった。そしてそれは、真竜も同じだった。天を仰ぐように硬直した身体からはふつふつと粒子が散り広がっていく。 「やった!」 粒子は青い花弁と化し、桜吹雪のようにはらはらと落ちてくる。 喜ぶリュモの隣で立っていたディアルの顔色は、未だ強張っていた。 「──────────ッレイルク!」 炎のように鮮やかな紅髪が揺れる。着地に備えた体勢ではなかった。宙で留まり消える竜と相反するようにレイルクの身体は落ちていく。だが落ちる速さはあまりにも遅かった。重力が無い訳ではない、それは今までこの舞台で戦っていたディアルがリュモが誰よりわかっている。 ゆっくりと、まるで誰かに横たえられたようにレイルクはそのまま床へ下ろされた。 リュモが駆け寄り、ディアルが声をかけてもレイルクに返事は無い。 「な、なんで?剣を使ったら死ぬって聞いてないよね、ねぇ、」 「…………剣……竜殺剣……、」 狼狽するリュモをよそに、一つの考えに至ったように目を見開いたディアルはレイルクの手を取った。 「生きてる。……脈はある、安心しろリュモ。」 「……、ほんと?」 肯定しようと口を開いたディアルの唇が音を紡ぐことは無かった。 持ち上げたレイルクの手から、光が瞬き始める。それは竜が消えるときと全く同じ粒子だった。 「なに、なにこれどういうこと─────」 「───────帰って来い、サハラ……!」 ディアルの言葉が合図になったように、光がレイルクの身体を取り込む。 花弁が、舞った。真竜のものと異なる桃色の花弁がレイルクの身体から舞い上がり、ディアルとリュモの頬を撫で落ちる。 「───────サハラ、くん。」 衣服さえ、変わっていた。カジュアルさとフォーマルさがバランスをとっていた、例えばアイドルのような鮮やかだった服は黒い学生服に変わっていた。ディアルに支えられながら起こされた頭は髪は銀にも近い白色だった。 ディアルの腕の中で、身じろぐ。何度か瞬きを繰り返し、開かれた瞳は銀色だった。 「……わかるか。」 名前が言えなかった。九分九厘、そうだと推測出来ていたにも関わらず目の前で姿が変わるさまを見ると驚いて声が出なかった。やっと言えた言葉は意識を確認する言葉だけ。 「───────、分かる。ジェッタのことも、リュモも……ヴィカも。全部思い出した、タケハヤの力をずっと借りていたことも。大丈夫、俺は、ちゃんと在原龍だ。」 起き上がったサハラは心配そうに見ていたリュモへ手を振った。端末を取り出し、赤と青の花弁が舞う中キリノやミイナに真竜討伐成功の報告をし始める。その様を、放心したようにぼんやりと見つめる。 「そう、─────か。………あぁ。そうか。」 誰かのために立ち上がり、顔も知らない人のために限界を超えようとするとんでもないお人好し、自己犠牲。未成年とも思えないリーダーシップさは昨年と何一つ変わっていなかった。 ─────────サハラを探しやすくするために使い始めたもんも、もう必要無ェな。 ジェッタはやっと、サハラが帰ってきたのだという実感を抱き始めた。 「帰ろう、ジェッタ。……ジェッタ?」 「ん。あぁ。帰るさ。いつまでもこんなとこに居てたまるかってんだ。道案内頼むぜリーダー。」 「あーっ!そうやって楽しようとするの、ほんと悪い癖なんだから!」 光の道を歩いて帰る。道中、ここに至るまで現れていたドラゴンはおろかマモノさえ消えていた。スカイタワーでキリノから聞いたのだろう。フロアごとのキャンプでSECT11、SKY、自衛隊からたくさんの歓声と、そしてそれだけに収まらない声を受けながら、13班は議事堂へ帰還した。 「……ありがとう、千世。」 右腕に巻かれたハンカチを眺めながら、小さく呟く。誰の耳に届かなくてもいい、自分が言いたかっただけの言葉をサハラは微笑んで零した。 思い出したことがある。幻視首都でタケハヤと戦ったこと、その後に自力では帰れなかったこと。タケハヤが、自分が消えようというときにも関わらずその持てる力のすべてを使って、サハラへ力を与えたこと。タケハヤの身体は消え、サハラの中にタケハヤとサハラが共存することになった。それが故だろうかサハラの身体は一時的にサハラとしての記憶を引き出せずにいた。 それでも、心が覚えていたのかもしれない。揺れるハンカチもバンダナも、ジェッタ曰く都庁で発見された時からずっと身に着けていた。記憶がなかろうと妹の祈りは、力は存在していたらしい。六本木で無茶をしても死ぬことはなかった。妹の祈りとライバルの助力があったからこそサハラはレイルクとして存在し得た。 スカイタワーへ戻る護送車の中でサハラはジェッタへ声をかけた。 「アイテルの名前が頭に浮かんだんだ。」 突拍子もないサハラの言葉にも思い当たる節があったのかジェッタは少し考えるように思い出しながら口を開く。 「都庁でのことか。確かに『レイルク』だとは言わなかったな。単音を繋いだんだったか、俺が適当につけたんだったか……。」 思い出すのは都庁で発見した時のこと。あの時口にしていた音から推測されるものを、渾名でも構わないからと便宜上のつもりでつけていた。 「アイテルってこたァ、つまりお前。」 「うん。いつかにも言ってたと思うけど、タケハヤの力が……想いが俺の中にずっと在ってくれたんだ。」 炎のようだと思っていた髪色も、少し見方を変えれば確かにそうだ、と思い出す。光の加減でレイルクの髪色は橙色にも見えていた、それはどこかで見たこともあったような色だった。あの髪は、タケハヤの髪色に似ていたのだろう。 「千世と、タケハヤが『ズル』をして俺を生かしてくれた。それはきっと、ドラゴンを倒すだめだけじゃなくて──────────」 ドラゴンが消滅したことから世界に満ちていたフロワロは枯れ果て、花弁がちらほらと空を舞う。議事堂で13班を待っていたのはキリノだけではなかった。 「…………サハラ……!」 「お帰り、13班。それから───────お帰り、サハラ。ほんとうに、よくやってくれた。話したいことはたくさんあるけれど、君はまず話すべき人がいるだろう。」 キリノは顔を傾け暗に示す。サハラは頷きジェッタはサハラの代わりだと言わんばかりにキリノへ一歩近寄る。 「ならあたしたちが話を聞くよ、キリノさんもずっとサポートしてくれてありがとう!」 リュモはキリノを支えるように杖を持っていない方の手を取り、笑ってジェッタと共に議事堂内へ歩き始めた。 赤い花弁が吹き交う中、ヴィカとサハラはベンチに腰かけていた。今にも泣きだしそうだったヴィカをなだめ、座って話そうと提案したのはサハラだった。 空から降る虹色の光は日光に反射するフロワロとドラゴンの粒子だろうか。サハラは何も話さなくなってしまったヴィカに話しかけることはせず、ヴィカのタイミングで話せるようにぼんやりと空を見上げていた。思えばゆっくり空を見れていたのはいつだったろうか。酸の雨が降ってきたことも真竜が降りてきたことも覚えている。そもそもドラゴンが天からやってきたことを思えばゆっくり見上げることは出来なかっただろう。 「すき、」 風が吹く。木々が揺れても、たった一言の小さな声をサハラは聞き逃さなかった。 「───────多分、俺もヴィカが好きだと思うんだ。」 見上げていた視線を戻し、隣を見やる。 きっと、話したいことも考えていることも、自分の想像よりずっとたくさんあるだろう。その中からたった一つを挙げて、何よりもまず伝えたかったことを話してくれた。妹とほぼ変わらないくらいの年でも、ヴィカは千世じゃない。たった一人の女の子で、大切な仲間で、誰よりも自分を待ってくれていた。必死に声を上げて、呼んでくれた、泣いてくれた。 理由なんて、そんなことでいいんだ。 思い出したのは2020年のときのこと。議事堂で失敗した「ショー」がなければ自分もジェッタも、サハラを一人にはしなかった。生きて帰って来れたのは本当に奇跡で、それ以上を望むことはきっと過ぎたることだ。罪人の意識がある自分に、これ以上の幸福などあってはいけない。祖父を殺してしまったように、また暴走すれば今度こそジェッタを、ほかのだれかを殺してしまうかもしれない。 『ちゃんと、想いは伝えろよお嬢。また後悔することになってもいいのか?』 すれ違ったジェッタが、気づかせてくれるまでそう思っていた。 後悔、という感情だったのだろうか。一人で行かせてしまったサハラへ、いなくなってしまった人へ、想いを伝えられなかったことを悔いていたのだろうか。心は難しくて、気持ちに言葉を付けることはとても難しい。それでも、ジェッタの言葉はすとんと胸に落ちた。 空を見上げるサハラの髪は銀色で、眉も銀色。瞳も同じ、刀みたいにきれいな色。レイルク、と呼ばれていた時ではない。本当に、帰ってきた。 都庁で力を使ったときのことだけでない、池袋からお台場まで駆け抜けたことも宇宙でニアラと戦ったことも何もかも覚えている、サハラの顔も態度も言葉も何もかも鮮明に思い出せる。サハラのことを考えると時間があっという間に過ぎて行って、サハラのためなら何でもできると思えてしまう。サハラが誰かと楽しそうに話しているのを見るのは嫌い。 きっと、これが恋だ。 恋でなくても、好きだということは変わりない。それは都庁で初めて会った時から感じている気持ち。 伝えられなくて、またあんな思いをするのはもう嫌だ。 どうしてずっと姿を見せなかったのか、どうして姿が変わったのか、どうしてまた元に戻ったのか。今日までの日常で起こった小さなことも話したい、聞いてほしい、話を聞きたい。それでも、まずはこれを伝えないと、伝えられないと、きっとこれから先ずっと言えなかったことを後悔してしまう。 歪んだ視界で辛うじて言えた言葉は、届いただろうか。 サファイアのようにきれいな瞳から、涙が溢れていた。ポケットに手を突っ込んでも何もない。どうしたものかと焦ったとき右腕のハンカチが目に留まった。 二年の間、ずっと洗濯をしなかったわけではない。それでもいくつもの戦いを経てぼろぼろになっていてもおかしくないハンカチは、丸い穴を除けば皴一つなかった。妹の存在を改めて思い出し、腕から外す。頬を伝う涙を拭って、サハラはしっかりヴィカと向き合った。 「ずっと、待っていてくれてありがとう。ずっと、………忘れずに、好きでいてくれてありがとう。」 ハンカチを濡らす涙は溢れて止まらない。思えば、ヴィカが泣いているところを見るのは初めてだったかもしれない。未成年とはいえ自分から見たヴィカは小さな女の子で、そんなヴィカが一年も待っていてくれていた。 その事実だけは何よりも重く受け止めないといけないとサハラは初めて自分の行動に対しての後悔を抱いた。 「……たくさん、お詫びをしないといけないな。待たせたことも、泣かせたことも、全部。これから先、俺にそれを取り返すチャンスをくれるかな。」 泣きじゃくって言葉も言えないヴィカは、それでも頷いた。何度も頷いて、泣きながらサハラへ抱き着いた。サハラはそれを拒まずにヴィカの小さな頭を撫でて、そうして同じように抱き締めた。妹以外の人を抱き締めたのは初めてだと、ハンカチの無い右腕を視界の端に捉えながら、サハラはこの一年の行動を悔やみ、同時にやっと終わったのだと漸く息をついた。 root Takehaya ───────その日の夜は、祝勝会を開いた。贅沢に資材を使ったパーティーへ文句を零すものは誰もいなかった。国も立場も何もかもを超えて、議事堂に居た誰もが盃を交わし食べ物を分け合った。それは元来のものと比べればとても小さな会だったが、皆楽しく明るい表情であった。 ドラゴンの脅威が去って、明日から復興の第一歩を飾ろう。自衛隊も議員も一般避難民も、その場にいた人間は全員そう語り、そしてドラゴンを狩り尽くした13班を褒め称える。 帰ってきたかつての英雄と、消えてしまった此度の英雄の壮大なお話は上手く流されたジェッタによって簡潔に述べられることになり、いつしかパーティーは涙なくして居られない映画劇場のように変わっていった。 「サハラくん、今日は一般居住区で寝るってさ。」 ジェッタの口から語られたサハラという男の運命の物語が紡がれ終わってから程なくしてパーティーは閉じた。ヴィカと時間を過ごしたい、と望んだサハラはそのまま一般居住区へヴィカと向かいリュモとジェッタはムラクモ居住区へ戻った。 その道すがらのことである。 エレベーターを降りた先にあるラウンジの奥で、夕日が今にも沈みかけていた。廊下はオレンジとも赤とも言い難い景色で、目の前を歩くジェッタ以外に人は居ない。 その景色を、知っている。物理的に経験した訳ではなく、それはかつて首都高で視せられた景色と似ていた。 『私は今を生きていて、日常を生きてるの!日常を与えてくれるディアルさんが好き!』 首都高で邂逅を果たした、かつての兄弟へ向けた言葉を思い出す。現実でなくても口にした言葉は確かにリュモの中にあった。自覚した想いは、声に出した想いは全てが淡い色に染まる景色に相成り喉の奥から込み上げてくる。 「──────ジェッタさん、」 「好きだ。」 一歩前を歩くジェッタは窓から差し込む夕日を眺めていて、その双眸の全ては伺えない。それでも、今聞こえた声は確かに目の前の人物から放たれたものだった。 言おうと思っていた言葉が先に耳に入った驚きで開いた口は閉じられずにいる。豆鉄砲を喰らっ鳩の様な表情のままのリュモを、ジェッタは薄く笑い乍振り返った。 「アレだろ、水鉄砲だったか浴びたような顔しやがって。───────いつから、とか野暮なこと言うなよ。最初は生真面目で肩が凝りそうなやつだと思ってたし、現に肩も凝った。………でもなァ、自分のことでも分からんもんだよな。一回りも下だって分かってんのに、アメリカに連れて帰りたいと思っちまうんだから。」 後光のようだ、と思った。横から夕日に照らされたジェッタの顔は見たことが無いくらい穏やかで、それでいて頬が赤いのはきっと、夕日のせいだけではない。 このニヒルな笑顔に、きっと一目惚れしたんだ。初めて出会った時のあの言葉は、きっと緊張を解すためのものだったんだ。真実等神様にしか分からないことで、けれどそう信じることは出来る。そう思うことは出来る。ただの揶揄いであったとしても、確かに救われた自分は居る。ならば、それだけでいい。 いつまでも黙ったままで微動だにしないリュモに、ジェッタは焦れったいように口を開く。 「ッ、あー。やっぱ、慣れない事はするもんじゃねェわ。気にすんな、忘れろ。落ち着いたらどうせ俺はアメリカに戻る訳だし、お前だって同年代の方が良いだろ。」 背を向ければリュモの顔色は伺えない。ゆっくりと沈んでいった夕日から空は表情を変え、辺りは薄い紺色に包まれていく。 「私も、」 一歩踏み出したジェッタの足が止まる。それはリュモの声によって、そしてリュモ自身がジェッタの服の裾を掴んだことによって。 「ジェッタさんがすき、好きだもん!私だっていつからとか、そんなのわかんない。でもいつも調子のいい事言って、空気を和ませて、それって私たちが張り詰めてたからでしょう!?そんな、そんな風に全部を見渡せるジェッタさんが凄いって思って、でもッ!そんなジェッタさんを、誰が和ませるの!?」 それは、告白でもあり、まるで宵闇へ溶ける後ろ姿を引き止めるようでもあった。 ────────適わねェな。 所詮はただの偶然、されどそれは必然にも思えた。そう思うだけの、場所も時間も、そして心持ちも揃いすぎた。 「…………、すまなかった。」 それは、かつて愛した女性への言葉。自分の側に引き込んで、そうして自分の力不足で死なせてしまったことを悔やみ、口にするのはこれで最後にしよう。 窓は閉じているはずなのに、何処からか風が吹いた様な気がした。それはジェッタの背を押すように、影へ踏み出していた足を振り向かせる。リュモには届かなかった言葉を今一度、心の中で唱えた。これまでもこれからも、愛していると添えて。 「ジェッタさ─────、」 振り向いたジェッタの顔は、何か言い得のない表情だった。振り切るような、それでいて、愛おしむような、まるで季節が違えば桜に攫われてしまいそうな線の細さを抱かせる。 口にしていた言葉を吐き切る前に、抱き締められた。星の光とも向かいの宿舎の光とも限らない淡い光がくっきりと2人の影をひとつにしていた。上を向く首の痛さを感じる前に温もりは直ぐに離れて、けれどリュモの唇には触れた柔らかさも熱も余韻として残っている。キスをされた、と理解したのはそれからだ。ケアの為に毎日塗っていたリップクリームはジェッタの口にも薄く油膜を作らせ、淡い光の中でその唇だけが光を反射させている。 「─────え、えっ!?」 「だァ全くうるせェな………きゃんきゃん喚くな廊下に響くだろ。」 「えっあ、ちょ、」 ジェッタはリュモの手を取り、部屋の扉を開ける。 細い、腕だった。この腕が手が拳が、竜を殴り攻撃をいなしていたと思えない程に、リュモの手は小さかった。 事実として殴っていたことは確かで、手の甲や指の節は戦士さながらの逞しさはある。それでも指の細さや掌の薄さ、そして大きさそのものはおいそれと変わるものでは無い。 扉が閉まれば薄暗い部屋で2人きりの状態になる。いつ誰が通るとも限らない廊下ではない閉鎖的な環境に、ジェッタはリュモから手を離した。 「…………暗いな。」 年甲斐も無い感情の怖張りを自覚していた。長らく亡くした家族を想い1人だったこともあるために多少なりとも居心地の悪さというものは存在する。部屋の電気を付けたジェッタはリュモの顔も見れずに椅子に腰掛け、新聞を開いた。意識を新聞に向けようと思っても印刷された文字は視界で滑り踊るばかりで、いつまで経っても真後ろで立ち尽くすリュモの動きを耳で読み取ろうとしてしまう。 「……、嬉しい。」 暫しの静寂は、およそ永遠にも思えた。新聞が無意義に捲られる音だけが響いていた部屋で、リュモは漸く口を開く。 新聞を開いたまま振り返ったジェッタの目には当然、リュモが居た。頬を染め、丸い瞳は微かに潤んでいた。今にも泣き出しそうな表情で笑うリュモを、ジェッタは抱き締めていた。 「ンな顔、………外で見せてくれるなよ。」 新聞が床に落ちる音で、年甲斐もなく焦ったことを思い知らされる。サハラの暴走へのものではない、前後不覚の焦燥だった。本能のままに動く獣のようだと自嘲出来る程度には冷静さを取り戻し、ゆっくりと腕を解いた。 ────────もう、皮肉を言ってられるようなもんじゃねェな。 ジェッタは諦めることを選択した。獣だのなんだのと揶揄されても構わない、未だ燻る「そういう」自分が居ることも分かっている。 それでも、ここではっきりと区切りを付けておかないといけない。目の前で頬を赤らめる人を、何処の馬の骨に奪われる可能性がゼロで無いのなら、今この場で自分が、人を物扱いするようで気が引けるがこの言葉しか思いつかない。自分のものであるということをきちんと本人にも教えてやらないと、気が済まない。 「な、に、ジェッタさん、」 「…………悪いな、リュモ。俺は存外嫉妬深い人間なんだ。今みてェな顔して外ほっつき歩かれちゃ、俺の気が済みそうに無いんだわ。」 目の前でぶら下がるファスナーへ手を伸ばす。人参や肉のように届かないでもなし、口を開けば手から離れていくものでもない。指で挟んだファスナーを、下へ下へゆっくりと開けていく。普段見え隠れしていた白い首筋は明るい蛍光灯に照らされいっそ不健康な印象さえ与える。 「ジェッタさっ、え、ダメ、だめだよそんな……ッ!」 「うるせェ。黙ってろ。……俺は覚悟を決めた。次は、お前だ。」 煩い心音は、どちらが囃し立てたものだろうか。晒し上げた首筋に頬を寄せて、髭が刺さらないように角度を見る。一つ、二つじゃ足りない。 見定めた位置に唇を寄せ、吸い付いた。 ジェッタが空へ撃った描写はカット 千世のハンカチをヴィカに渡すサハラ(絶対帰ってくるっていう約束、お守り) 影から出てリュモを抱きしめるジェッタ 今まではアリアを自分の側に引き寄せてたけど、こんどは抜け出して自分が明るみに行く→日本に留まってムラクモを導く側 イラスト訂正 サハラのバンダナにそれぞれジェッタの弾丸が通った穴がある 竜殺剣使用後フォーマルハウト消失時レイルクは倒れる。身体からタケハヤが消えていく。その時白昼夢でタケハヤと会話 消えていくと同時にサハラの身体になっていく。白髪学ランに。 裏ダンは三人で 裏ダンに出るおじいさんの代わりに肉会になって溶けたお姉さんにする「助けようとしてくれてありがとう」
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3 リュモの低血圧にも慣れたもので、レイルクとディアルの朝のルーティーンは今日も同じく慎ましやかに繰り返される。 「あびゃッ⁉つめた……うーー。……ほぁようごらいます……。」 「おはようリュモ。」 「明日は枕燃やしてみるかな。」 「手加減はするが、手元が狂うとこの部屋が壊れかねない。」 レイルクは淡々とディアルの冗談に返している。それは帝竜を倒してからも変わらなかった。六本木の帝竜を倒してから、国会議事堂も修復が続いており、後遺症が残りながらも生きている人は今日という日を懸命に生きている。めぼしい帝竜反応も、対竜兵器の反応もさっぱりと見当たらないとありここ数日穏やかな日をレイルクたちも過ごしていた。 「おはようございます、13班。ムラクモ会議室でエメル総長が招集をかけています。」 穏やかな日を過ごすのかと思っていたレイルクたちにミイナからの通信が入る。レイルクは表情を改め、ディアルは面倒くさそうに、そしてリュモはやっと着替え終わったのか爽やかな顔色でディアルの背を押しながらそれぞれ会議室へ赴いた。 対竜兵器は渋谷から動いておらず、現地渋谷で活動しているSKYとの連携も図りたいとのことで13班は渋谷へ向かうことになった。 「……SKYって、不良集団ですよね。」 「あー……まぁ、な。ただ生き方が自由なだけで、気のいい奴らではある。去年も随分世話になったもんだ。」 「そうなのか。」 「そうなんだよ。」 ディアルは記録に残っていないディアルが見ていたことをざっくばらんに二人に伝えた。リュモの表情は一喜一憂、その果てに向かうほどに表情はコロコロ変わり、ディアルは一部脚色を踏まえて盛大豪華な物語に仕上げ立てた。 「……うっ、うっ……そんな、タケハヤさん……自分の身を犠牲にして……!」 「ディアル、嘘はいけないと思うが。」 レイルクは顔色一つ変えずディアルの脚色部分を言い当てる。涙が引っ込んだリュモの視線はディアルに、そしてディアルの視線はレイルクに注がれる。 「お前……記憶が、」 「いいや。だが楽しそうに話しているから、揶揄っているなと思った。」 「あぁ……そういう、ね。お前の馬鹿正直なとこは忘れててよかったんだが。」 「待ってくださいディアルさん嘘ついたんですか⁉」 「うるせぇうるせぇ発情期の犬みてェにきゃんきゃん吠えんなって。耳が痛ェ。」 「発情期の犬ぅ⁉言っていいことと悪いことがありますけど‼」 自衛隊の護送車の中、13班は賑やかに話し込んでいた。 渋谷のビル街にうっそうと茂る草花は昨年から変わらずのもので、多少六本木からの雨の為だろう一部建物は溶けていたもののその様相はほぼ変わりはなかった。アジトに赴いてもそれは変わらず、ディアルはネコやダイゴと会話を交わしていた。新顔だろうか、とぼそぼそと他のSKYメンバーはレイルクとリュモを遠巻きに見ていた。ディアルはネコとダイゴにそれとなくレイルクのこと、サハラのことを耳打ちした。 「……じゃ、じゃあサハラは、」 「ん。……ま、なにがどうしてあぁなったのかは俺にも分からん。だから言いあぐねてはいる、直接そうだとは伝えてねェ。それより、」 話を戻したディアルが聞いたこととしては渋谷は完全に陸の孤島と化している現状であった。不幸中の幸いとしては、渋谷にドラゴンの影の一つもないことだろう。ネコ、ダイゴたちの耳にも対竜兵器のような話は入ってきていないらしかった。 「道玄坂か……ってことはあの地下辺りが怪しいか。」 「ならアタシたちが地下通ってみるよ、なんかあったら連絡するし!」 通信が回復しミイナからの詳細を聞いたディアルはレイルク、リュモを連れて道玄坂方面へ走った。 SKYからの、そしてミイナからの通信が途絶えてしまったころ、それは現れた。顔が見えない深くかぶったフードの人物は逃げるように13班の視界から外れていく。 「………アレ、アタリだと思うか。」 「分からない。だが、話を聞いてみる価値はあると思う。」 「左方向です!」 逃げた方へ追いかける。右へ、左へ、曲がり角で曲がった方へ足を走らせる。 「追いついた……!」 「ねぇ、あなた!待って!」 リュモが声をかける。それが、振り向いた。フードに隠れた顔が見えた時、ディアルは目を見開いた。 「……あなたは、優しい人?それとも────」 それだけを零したフードの人物は何かから逃げるように立ち去って行った。通信でミイナの声が途切れ途切れになっているものの、まだ辛うじて帰還指示が下りたと理解できた。13班が戻ろうとしたとき、 ──────────それは、蘇った。 帝竜反応を告げるミイナの声より、13班の方が早く気付いた。地面が揺れる感覚と、肌が粟立つようなおぞましさ。忘れるはずなど無かった、それは。 「骨も残さない────紅蓮に飲まれろ!」 「ちいとデカいのいくぞ─────ここだ!」 レイルクはほぼ反射的に炎を放っていた。ディアルは、確信を以てその半端に崩れた身体を羽を撃ち抜いた。 「これも……ドラゴン、帝竜……⁉」 リュモは一人、それを眺めていた。地中から孵化のように飛び出したそれは、竜と呼ぶにはいささか不安定であった。身体のおよそ半分が崩れており、その翼はまるで蝶のようである。 「レイルク、撤退だ!聞こえただろ!」 「ここで倒しておかないと、」 「ンなこたァわかってんだよ!どうなるかも知ってる!けど今ここで俺たちがやられたらもっと悲惨なことになる!」 戦闘の最中聞こえたミイナの指示に従うようディアルはレイルクに叫んだ。埒が明かない、と最終的にディアルは抵抗するのをよそにレイルクを抱え、合流叶ったSKYメンバーと共に国会議事堂へ走った。 ムラクモ会議室ではキリノとシズカが帰還を待っていた。シズカ曰く、渋谷に現れた帝竜は再現されたものであるとのこと。また、渋谷にはスカイタワー周辺で咲き誇っていた黒いフロワロも広がりつつあるとのことだった。渋谷に現れる帝竜の能力を考慮し、精神干渉を妨害する装置の設置が急がれた。 渋谷に戻り、ネコ、ダイゴと分かれて装置を設置する。残すところあと一つ、というところでアレは来た。 「伏せて!」 ミイナの声が端末から響く。帝竜はレイルクたちの背後から現れ、その背中へ向けて鱗粉を振りまいて飛んで行った。 「……っ。危ねェったらありゃしねェな……。……ったく。」 昨年魅せられた経験からディアルはいち早く姿勢を低くし、鱗粉を避けた。だが他二人は立ち尽くしていた。 それは家だった。長らく住んでいた家ではなくそれは、見覚えのないはずの家だった。 『リュモ、今日のおやつはチョコだってさ、早く行こ!』 『待って、手を繋いでよアオイ!』 小さい自分の手を、同じくらい小さな女の子が握り締める。 『いつまで経ってもリュモは甘えん坊だね。』 鮮やかな髪色を揺らしながら、その女の子は笑っていた。 「────いつまでも寝てんじぇねェ!」 視界いっぱいをディアルが占めていた。眉間に皺を寄せて、その眼鏡越しに見える瞳に自分の顔が映るくらいその距離は近かった。 「きゃあああぁああ⁉」 ディアルを着き飛ばしてから気付いた。自分が今いる場所も状況も、理解した。 思い出した。 「……なんで、」 「今、お前は帝竜の能力に中てられたんだよ。ったく……そこまで突き飛ばすことはないだろ。」 「あ、ぁ、ごめんなさいッ!」 ディアルは身を起こし、埃を払ってから片眉を上げてリュモに問いかけた。 「何を見た?」 「……なに、って。」 「わかってんだろ。トラウマでも掘り返されたらこっちに攻撃が回っちまう。今のお前は随分大人しかったんで対応は出来たが次喰らったときにも同じとは限らんだろう。」 ディアルの言葉にリュモは俯き両手を握り締めた。記憶にない家と、記憶に無い少女。 聞こえていなかった覚えていなかったことを、そういえばと思い出した。それは叢雲機関に保護されてからすぐのことで、キリノやミイナが機械と書類を見合わせていた。 「………私の、きょうだいかもしれない人が出てきました。……アオイ、って。」 「きょうだい……か。成程なァ。」 刹那目を見開いたディアルが視線をそらしながら頭を掻く。その背後から火球が飛んできた。 「生き別れの兄弟だってんなら、それがお前の掬うべきもんなのかね。」 一瞥もせず、ディアルは火球を銃で撃ち割った。後光の様に爆発するその向こうに、レイルクが立っていた。 「─────ま。今はこっち何とかしねェといけないんだわ。そのためにお前を優先して対応した。ちと目覚ましの一発叩きこんでやれ。」 面倒だが、と最後にボヤキながらディアルはレイルクへ走る。状況を理解したリュモもまた、レイルクの目を覚ますために拳を構えた。 ばつん、と大きな音と共に妨害装置は起動した。髪に纏う煤を払いながらディアルはレイルクの後ろに立っていた。 「……すまない。」 「別にいいさ。もっと暴れ散らかすかと思ってたもので、拍子抜けもいいとこだ。」 「…………レイルクさんの、その。なにかそういうの、あったんですか。」 リュモは問うた。それはレイルクの記憶を取り戻すきっかけにならないか、と。 「何を見ていたのか思い出せないんだ。」 「わかったお前はこれからほふく前進で歩け。二度と狂うな。」 「ほふく前進は無茶じゃあ、」 駅前交差点へ急ぎながらレイルクはディアルはリュモは世間話にも似た会話を続けていた。飛んでくる帝竜を発見し、それぞれが構える。 「今の13班の敵ではありません!倒してしまいましょう!」 ミイナの声を皮切りに、帝竜が吠えた。 思うことはきっとある。思い出す必要がある。ディアルは去年までの自分を知っているようで、でもそれを明確に口にしたことは無い。 思い出せば、今の自分はどうなってしまうのだろうか。思い出して、リュモはディアルは変わらず接してくれるだろうか。 「ていっ‼」 怖い、と思うのは変わらない。怖いし、痛いのは嫌だ。でも死ぬことはもっと嫌で、狂ってしまうのも同じくらい嫌だ。新人ムラクモだっていうのはシズカさんも同じなのにシズカさんは自分よりずっとしっかりしている。 戦いながら、リュモは拳を握り直した。がむしゃらに拳を打った方がいいことは分かっているけれど、どうしても集中ができない。自分の過去らしきものを見たからだろうか。それとも。 「数撃ちゃ当たるッ!」 ディアルは帝竜を相手にしてもひるまずに撃ち続けている。レイルクも同じように使命感を持って対峙している。ならば、自分は何をして戦っているのだろう。 竜が飛ぶ。その鱗粉はもう狂いこそしないものの、耐えられない眠気がリュモを襲った。 膝を着く。半分閉じた瞼でも思考は止められなった。 毎朝起こしてくれる人がいて、移動中も緊張感に張り裂けそうな思いを紛らわすように常に軽口を吐いてくれる人がいる。いつも面倒くさがることを言いながら結局期待以上の成果を上げて、でも時にはちゃんと叱ってくれる。そんな人がいるのは、こんな非日常的な毎日の中で日常を過ごさせてくれているのは、とても恵まれているのではないか。 「─────私がしたいこと、分かった気がする。」 完全に瞼が閉じることはなった。遠い記憶の中の兄弟を想う。帰ったら、キリノさんたちに聞いてみよう。叢雲機関に登録されているかもしれない、私の家族のことを。それから、お礼を言わないといけない。笑わせてくれてありがとう、起こしてくれてありがとう、手伝ってくれてありがとう、私の腕を掴んでくれてありがとう。 「────────私は、私が生きる今を守りたい‼」 立ち上がり、叫ぶ。空手を習っていたのも柔道のメダルをもっているのも、日常だった。受け身を取れるように畳に向けて人を放り投げて、褒められて、負けて泣いて、慰められる。それは柔道じゃなくてもよかった、それは空手じゃなくてもよかった。 でも私が今できることは今までしてきたこと選んできたことは空手で、柔道で、その中にある愛おしい生活だった。今まで積み上げてきて、今も積み上げられることが出来るのは大切な仲間がいるおかげじゃないか。 「怯えちゃだめ……私が守るんだからッ!」 駆ける。ディアルの前に、レイルクの前にリュモは立った。グローブを握り直し、目の前で羽ばたく竜を見上げる。 帝竜は吠え、鱗粉を乗せた爪が振り下ろされる。 「リュモ!」 「─────お見通しだよっ!」 振り下ろされた爪を躱し、その爪を横から殴った。ぱらぱらと落ちる爪の残骸に驚き硬直した竜へ向けて、跳び上がった。 「私の思い、外さない!私が守りたい平和を、守るために────倒すッ!」 真っすぐに落ちる拳は、帝竜の頭を粉砕した。 帝竜から瞬く粒子が渋谷に広がり落ちる。光りのシャワーを浴びながら、リュモは二人へ振り向いた。 「ありがとうレイルク、毎朝起こしてくれて。ありがとうディアルさん、面倒臭がってくれて…………それは違うかな。」 「違うって何。つか急にどうしたんだよ…………明日は槍でも降るってのか。そもそも俺だけさん付けかよ。」 「やっそれは、それは…………だって年上だし敬意をこめて………。」 リュモとディアルのやり取りをレイルクは黙って見つめていた。不意に視線を上げ後方を振り向いたがそこには電柱が立っているだけだった。 帰還した13班の元に連絡が届く。エメルから兵器の場所の特定が出来たとのことだった。その場所に向かえばそこにはSECT11が居た。 「返せ!」 「強い武器は強者が持つものなの。─────分かってんでしょうね!」 レイルクへ振り下ろされる刀を、リュモが弾く。イズミの取り巻きの攻撃はディアルが全て流した。レイルクは、イズミの刀をじっと見ていた。 「なにアンタ、自分が強いとかって思ってるワケ───⁉」 「…………刀を乱暴にしない方がいい。」 レイルクは、片手でイズミの刀を掴んでいた。手袋ごしにも伝わる金属の冷たい感触を、レイルクは覚えている。 失った記憶の断片なのか、その刀を掴む手には力が込められていく。振り払えないイズミは顔を引きつらせながらレイルクを見た。 「そこまでだ。イズミ、もう下がれ。」 「────なんだ、あれ。あの耳………否、あの、顔は、……。」 硬直していた戦場に凛とした声が通った。声の主、ショウジの手元にはフードを払った少女が居た。 動けば何をされるか分からない。 動けない13班の前から、SECT11は消えていった。 兵器が少女である理由、そして少女に頭部で揺れていた耳。思いつく質問は多方にあり、議事堂に戻った13班はキリノは研究室でエメルから事の顛末を聞かされた。 「…………政まれてきた命なら、愛してやってほしい。」 部屋に戻ったレイルクは独り言ちた。その言葉を繰り返す都度、研究室で見たクローンたちを思い出す。 生まれた時から身体を持っていて、今までのことを知らない状態というのは自分も同じことではないだろうか。そんなことを考えていた。記憶がないというだけで本当は存在しているのだろうそのことも理解した中で、レイルクは一人、マリナを助けると誓った。 リュモは研究室にいた。マリナの捜索における雑用を手伝いながらキリノから情報を聞いていた。 「じゃあ、マリナちゃんは…………、」 「アオイの検体を用いた。だから、貴様があの兵器に情を見出すのも無理はないかもしれんな。」 キリノが答える前にエメルが口を挟む。兵器、という言い方が気にくわない。 「生きているのだから、道具扱いはやめて。あの子にはマリナっていう名前があるんだから。」 リュモの横顔を、キリノは見つめていた。そっくりだ、という言葉は誰の耳にも届かず書類の山へ吸い込まれる。 「よ、お嬢。」 「……ジェッタ(・・・・)。…………遅い。」 「悪い悪い。立て続けに帝竜が現れてな。」 「知ってる。………サハラは、」 ジェッタ(ディアル)はムラクモ会議室に顔を見せていた。その相手は昨年13班として闘い、その力を失った少女ヴィカだった。ヴィカは力を失って以来、一般居住区にただの避難民として移ることを是とせず、せめて間接的であっても皆の役に立ちたいという思いからミイナやキリノの補助を担っていた。 ヴィカは、レイルクのことをディアルから聞いていた。だが直接会うのはよろしくない、とディアルは判断し、未だレイルクをヴィカの前へ連れてきたことは無い。 ヴィカの問いにディアルは首を横に振り、そうして息を吐いた。 「渋谷で一度、きっかけがありそうだったんだがな。正気に戻ったとたん忘れた、だとよ。」 「そう…………。………正気じゃなかった……の?……危ないこと、…………しないって言ってたのに。」 「あっ、いや。去年も戦った相手だしな、ほれ。仲間内で殺し合いだのはしてねェよ。」 「…………ジェッタも、影響されてる。」 ディアルを未だジェッタと呼ぶのはヴィカしかいない。本名を知っているキリノやエメルでさえ、周囲との齟齬を避けてディアルと綽名を用いて呼んでいた。話題を逸らそうとディアルは呼び名について言及した。 「ジェッタは、ジェッタ。…………わたしが生まれてからも、………ずっとジェッタだったから。だから。」 「……そうか。ありがとうな、お嬢。」 「ん。」 忘れてはいけない。自分の本来の役目を、自分の立ち位置を。レイルクが暴走気味に自己犠牲に走るそのストッパーが走りかけてしまうのはよろしくない。生きて、アメリカに帰る。そしてファミリーを復活させる。ヴィカがそれを望む限り、自分はお目付け役としてそれを支え続ける必要があるのだから。 4 ミイナの緊急招集がかかる。 「リュモは寝ている。」 「放っとけ!」 ディアルはレイルクを脇に抱え、部屋を飛び出した。飛び出して、ディアルは自分の行動を後悔した。昨日行動を改めると肝に銘じたはずなのに、と。 ムラクモ本部では慌ただしくシズカが行き来していた。 「もう一人は何をしている!」 「寝てる。起こしても起きねェんだわ。」 「馬鹿者!今すぐ起こして国分寺に向かえ!」 「国分寺にマリナちゃんの反応があるんです!」 果たして、リュモは国分寺に向かう自衛隊の護送車の中で着替える羽目になった。レイルクとディアルが背を向けながらバリケードを作っていたが、やはり羞恥は残るのか国分寺に到着してもリュモの頬の熱は冷めなかった。 「……まだここは、異界化が続いてんだな。」 護送車から降りたジェッタは広がる砂漠を眺めながらぽつりとつぶやく。SECT11との対決になると思われていた矢先、─────地面が揺れた。 「おいおいおい嘘だろ!?」 「この………揺れって、もしかして!」 「…………来る!」 「帝竜反応です!そんな………ここも⁉」 本部からも反応が確認できたのだろう驚くミイナの声に応えるように、ドラゴンは地中から現れた。 マリナの反応は帝竜反応を示す工場の中にあった。急ぐ13班をドラゴンが襲う。レイルクは全て凍り付かせ、ディアルは脆い関節部を撃ち抜き、リュモはそのすべての攻撃を迎撃した。道中構えるSECT11との衝突も、13班は全てあしらった。 「ダメ、マリナがどんどん奥に向かってます!このままだと帝竜と遭遇してしまう───」 「その前に追いつく!」 レイルクは叫んだ。入り組む工場の中を、まるで地図が頭に入っているかのように迷いなく突き進む。レイルクの後を追うディアルはその背中を黙って見つめていた。 ─────最奥部には、去年と同じ帝竜が居た。その核からは近寄れない程の熱と、エネルギーが放射されている。 「ドラゴンは任せたぜ13班!」 「マリナは頼む!」 互いの目的は一致した。SECT11はマリナの保護、そして13班は帝竜と対峙する。 炎のブレスの中、リュモは隙間を縫うように駆け抜けた。 「守るもの、大切なものを見出した人は強くなるんだよ!」 エネルギーの放射などお構いなしにリュモは前線へ向かい、真正面からその核へ拳を振るう。 「そんなビームはお見通しなの!覚悟はいい⁉…………ッお説教だよ!」 「─────魂ごと、永遠に凍り付け!」 「どかーんってなァ、狙い撃つ!」 ─────マリナは、その戦いぶりを眺めていた。自らの日常のため、この星を生きる全ての人のため、交わした約束のために13班は戦っていた。一歩、また一歩とマリナの足は13班の方へ向かう。 それは、帝竜が倒れてからもそうであった。昨年同様竜の後ろにある核が、熱を上げる。池袋の時のように自爆すると思われたその核は、マリナによって収められた。ハッキングをするように浮かぶ像に光が走るさまを、SECT11と共に見ていた。 「なんなの…………アンタ……。」 イズミの問いに応えることは無く、マリナはレイルクの後ろに身を隠してしまった。 ショウジの端末から聞こえるのは以前会議室でモニターに映されていた、デイヴだった。そしてレイルクの端末からエメルが応戦する。 「要は強い方が強い武器を持つってことだよ。」 「……決着をつけよう、SECT11。」 「オーライ。丁度それを提案しようとしてたところだ。」 イズミ、ショウジが構える。エメルは、今度こそ人間同士で戦っている場合ではないとは言わなかった。 ショウジが撃つ弾を真正面から喰らうようにディアルが撃つ。イズミの刃をリュモが受け止め、レイルクが氷を雷を放った。 「悪いなステイツ、本来なら俺もそっちだったんだろうが、今の俺はこっち(日本)側なんだよ!」 弾同士の軌道は完全に噛み合い、ディアルの弾はショウジの弾を貫いた。だが、それさえブラフであった。ショウジのものを貫いた弾の後ろに、もう一発放たれていた。 刃を受け止めた手とは違う方の腕が、伸びる。間合いを詰めたリュモの左拳は正確にイズミの鼻柱へ叩きこまれた。 「………完敗だな。あぁ、ったく。こんなに楽しいバトルは久々だ。」 「良い、刀だ。」 「なに…………。褒めても何も出ないから。」 自分の中で決着が着いた、と言ったショウジ率いるSECT11は自らの国のトップであるデイヴからの通信を切断し、レイルクたちが所属するムラクモ機関へ協乗することを選んだ。もとよりSECT11を共同での戦力と考えてドラゴン討伐を進めるつもりであったムラクモ機関としては文句などあるはずもなく、遠回りではあるが結果として強力な戦力を得た。 「……国分寺で仲間が増えるってのも、皮肉というか何というかな。あるべくしてあったのかねェ。」 SECT11の車に乗り込み国会議事堂へ戻る道すがら、ディアルは昨年のことを思い出し、それをレイルクやリュモに伝えていた。レイルクとリュモの間にはマリナが座っており、共にディアルの話を好奇心に満ちた顔で聞いていた。 幕間 Inter Mission 研究室でこれからのことを聞き、部屋に戻ったレイルクたちにSECT11から声がかかる。曰く、本当の意味で13班と協力する、と。ディアルは多少皮肉を吐いたがリュモによって制され、レイルクは深く頷いてショウジの手を取った。 その日の夜の事である。 レイルクの元にエメルが来た。これまでにも一度エメルの来訪はあったため別段驚くこともなくレイルクはエメルを迎え入れる。話し込むほどにエメルはこれから先予測されることや自らの身の上などを滾々と話していった。 「普段はぼんやりしているというのに、それが人を惹きつけるものなのかもしれんな。」 「……俺にはまだ、記憶は無いが。それでも、守りたいと思うものはある。」 「あぁ。…………貴様の腕に巻かれたバンダナがその証だ。記憶を取り戻すことは大事だが、今あるものも取りこぼさんようにな。今ドラゴンと戦っているのは、記憶を無くした貴様だ。そこに意思がなければ、人はドラゴンには打ち勝てない。」 レイルクの胸ポケットと右腕に巻かれたバンダナは未だにその身体から外されることは無く、レイルクの意識しない間でもそれは何度もレイルクを守っていた。 「大丈夫だ。ディアルに、ここに連れてこられてからずっと。大切な、守りたい人はたくさんいる。助けられなかった人の分まで、俺は皆を守りたい。」 レイルクの言葉に、エメルは僅かに微笑んでいた。 「……ディアル、リュモ、起きてるか。」 「あぁ。寝苦しいったらありゃしねェ…………。」 「ん………なんだろう、すごく……怠い、」 寝つきがいいリュモでさえ寝苦しいと身を起こした。ディアルの顔色は悪く、ただそれはレイルクやリュモも抱いている気怠さによるものだけではないように見えた。 「…………去年も、あったんだよ。あの時は一般避難民が大半失踪した。けど今回のはまた違う、」 部屋から出たレイルクたちの視界にはショウジとイズミが居た。二人もまた、レイルクたち同様顔色が悪い。それだけにとどまらず、議事堂にいる全員がそうであった。 「ドラゴンの反応あり!議事堂に集まってきます!」 端末から聞こえるミイナの声もどこか怠そうに、だが懸命に異常事態を伝えていた。SKY、自衛隊とも合流し、ドラゴンの迎撃のために外へ出る。 ─────そこに現れたのは、真竜・フォーマルハウトだった。紋章を突き破るように爪が手が現れ、そうして竜が表れた。底面が大きく丸い姿と宙に浮いた手は人型の人形のようでもあり、したして人間離れした禍々しさを放っている。 「雷霆よ嘶け!」 「ちとデカいのいくぞ!」 レイルク、ディアルが攻撃を図ってもそれはまるで無意味であるかのようにその身体には傷一つついていなかった。 「あぐッ‼」 振り下ろされる手はリュモの見切りさえ欺き、構え切れなかったリュモは遠く弾き飛ばされる。ディアルはリュモの元へ駆け、抱え上げてはレイルクの襟首を掴み全速力で逃げ出した。 頭上から聞こえてくる轟音に悲鳴は上がる。フロワロの瘴気が迫っているという事実が、誰をも恐怖させた。 「俺が行く。」 「ダメだ。13班にはそれが叶ってからの大事なことをして貰う。」 「それも俺が対処する!」 「いい加減にしろ!」 レイルクの後ろから聞こえた声は、ディアルではなくショウジのものだった。 「Between two stools you fall to the ground………って、そっちにも似たような言い回しがあるだろう。お前らには既に与えられた任務があることを忘れちゃいけねェ。それにな、ドラゴン退治は何もお前らの専売特許じゃない。久々にぱっと遊んでやりたかったんだ。」 「な………ッ、ショー兄⁉」 「話はあとでな、イズミ。」 レイルクの意見など聞くつもりはないと言わんばかりにショウジは一方的に話し続けた。ディアルがショウジの意見を後押しするようにレイルクの肩に手を置く。 「二十分、考えてくれ。」 落ち着いたと判断したエメルが、SECT11だけでなく自衛隊、そしてSKYにもその旨を伝えた。 空っぽだと言っていたレイルクの中には、いつの間にかたくさんのものが託されていた。その全てを受け止められられないと言いたかった。 「それ以上言うことはサスガの勇気への侮辱だ。」 自衛隊員・カマチの言葉が、リンだけでなくレイルクの口をも閉じさせた。 抱かされた思いは、決死隊に希望したものだけではない。遺される側の思いも、受け止めなければならなかった。 「……重いか。」 研究室の前でディアルはレイルクに話しかける。漸く開いたレイルクの口は、それでも僅かしか開かなかった。 「こんなにも…………俺には、抱えられない。」 「抱えないといけないんだよ。空っぽだって言ってたお前が、ちゃんと地に足ついて戦えるように。」 「………俺、は。」 リュモもまた、レイルクの後ろで項垂れていた。ディアルとて何も感じないわけではない。だが年長者として、そしてシェルターに逃げているヴィカのためにも、立っていなければならなかった。 レイルクは、未だサハラとしてヴィカの前には姿を現さない。 ────────それが、エメルの『意思』なのだろうか。 ヒュプノスであると明かしたとき、レイルクは全く驚かなかった。それは、まるでビデオを二回目に流し見るような、そんな分かり切ったことを思い出すような生温いものだった。意思が無いと言っていたエメルはやれ責任だのなんだのと言いながら13班へ託す言葉を残した。 それは、ダイゴや他の志願者たちと同じことではないのだろうか。 それは、意志あるものにしかできないことなのではないのだろうか。 キリノは、エメルを止めなかった。レイルクと同じことを思ったのか、それとも違うのかは分からない。それでも、託されたものを預かる決意をキリノは決めていた。 まるで拷問だ。逝く側にとっても、遺される側にとっても。 隔壁が閉まる音と、命を落とす音を傍受しながらディアルは冷静な部分でそう思っていた。遺される、という経験を山ほど経ていても、その感情に慣れることは無い。耐えきれず感情的に衝動のままに動いても結果は悪い方にしか向かないということは分かっていた。だから、ディアルはその経験さえ失っていたレイルクを抑えることに善処出来た。 「離せ、ディアル!」 昨年、何人も弔った記憶がある状態と、何もかも失ったまっさらな状態ならば、どちらがサハラにとって楽なのだろうか。 「……いい子だ、リュモ。」 ディアルの口から、穏やかな声が出た。リュモは泣きそうな顔を堪えながら聞いていた。聞きたくないと耳を目を塞ごうとせず、黙って聞き続けた。 夢を見た。それは、鮮やかな黄色に彩られた世界だった。 『うわぁぁぁぁ……』 声が聞こえた。それは、人だった。人だったものだった。 上からたくさんの人が、焦げたものが、溶けたものが落ちてくる。 『あはははは!』 落ちてくる人は、次第によだれを涙を流しながら狂ったように笑う人へ変わっていった。世界は、黄色から緑色に変わっていた。 「……はん、…………13班……!」 目を覚ます。レイルクの首裏にはじっとりと嫌な汗が張り付いていた。 会議室では、普段ならば見かけることさえない錚々たる顔ぶれが話していた。 キリノの後ろに立ったレイルクにキリノが軽い説明を挟んだ。レイルクは、今度こそ自分がやる、とは言わなかった。与えられた仕事を全うするためにはそれ以外のことに首を突っ込んでは与えられた仕事も満足にできない。それを教えられたから、何も言えなかった。 「私に検体を頂戴。」 事の顛末を聞いたマリナは真っすぐにキリノを見つめて言った。もしかしたら、かもしれない。今は、ifであっても希望の可能性があるならそれに縋りたかった。 希望が見えている、ということは早々には周知しない。ぬか喜びさせることになるかもしれない。だから、誰にも言えなかった。自衛隊員も口外が出来なかった。 「────ッ俺には守れない……っ!」 ミイナに呼び起されて、除染隊が決死の覚悟を決めていることを知った。リンも、レイルクも、リュモもそれを止められなかった。 研究室の壁に額を擦り付けるレイルクを、ディアルは黙って見ていた。もう限界か、と。 『サハラ』ならばきっと、自分の反対も振り切って出て行っていたかもしれない。一人で出て行って、そうして帰ってこれたかもしれない。留まるという選択を取れたのは『レイルク』だったからだろう、だが状況を覆す能力は、『サハラ』にしか出来ないことだった。 「……どっちが、良いのかね。」 ディアルの呟きをリュモは聞いていた。聞いているばかりで、思考さえ取れなかった。 「待ってください!」 今から行こうというときに、キリノの声がホールに響いた。それは誰もが願っていた希望であり、それはレイルクがリュモがディアルが求めていた、自分たちが行動できるキーだった。 「行ってきます!」 走り出した。やっと、戦える。やっと守れる、やっと果たせる。13班は走り出した。 エレベーターを降り、出口へ向かう。そこにはドラゴンがいた。黒いフロワロの元凶となるそのドラゴンを、全力で叩いた。 「やった─────議事堂内のフロワロが、枯れていきます!」 ミイナの歓喜の声の通り、空は雲が晴れ日の光に焼かれていくようにフロワロは消滅していった。 「────────よかった。」 レイルクはただそれだけを零し、意識を手放した。 遠いところで、ミイナの声が聞こえたような気がした。 5 ドラゴンを倒し、枯れていくフロワロを前に意識を手放してから三日が経った。三日が経過した、という事実は目が覚めてからミイナとミロクに教わってから知った。 会議室には、それぞれの部隊の現トップがそろっていた。ただ一人を残して。 ムラクモ機関総長に改めて就任したキリノが次の指針を示す。池袋、東京地下メトロ、そして首都高。その三か所に帝竜がいること、それらの心臓を用いて竜殺剣を作ること。一度しか機会は無い、と言われたレイルクは強く頷いた。 「出来ると思う。記憶は無いが、俺は剣を振れる。」 「元々サムライでも登録は出来たからな。ま、それまでに何度か刀握れば確実だろ。」 「手持ち武器は苦手だな……レイルク、お願いね。」 方針が決まった、と終話しかけたときであった。 「SECT11さんたちが、池袋に!」 「な─────イズミは何してんだ、」 「出て行ったSECT11の中にはいなかったと思います……。」 「なら、居住区の方にいるかも!」 リュモの提案にディアルは頷く。 「池袋に行って止める。」 「その役目をイズミにさせるんだよ。我慢しろ!」 唯一池袋に向かおうとするレイルクをディアルは羽交い絞め脇に抱えて居住区へ走り出した。 「やっぱり先に池袋に行っていた方がよかったんじゃないか。」 「……いいや、アレは来るさ。」 「私もそう思う!」 居住区にイズミは居た。だがイズミはショウジをトニーを失った思いで沈んでいた。自らを卑下し、託されたものを受け入れられていなかった。 ─────だが、ディアルには分かった。あれは、ただ誰かに背中を押してほしかっただけだと。ただ、きっかけがあればイズミは戦場に戻ってくる。そのきっかけを、自分たちが作ってやればいい。 もう二度と、あの場所で誰も死なせない。昨年弔った何人もの自衛隊員の顔を思い出す。早く、速く、倢く。池袋に着いてもディアルの脚は止まらなかった。 「辞めろ、突っ込むんじゃねェ!」 電磁砲へ突撃を繰り返すSECT11へディアルが叫ぶ。だが彼らは止まらない。 「クソ……ッ!弔いだのなんだのと!」 「危ないッ!」 リュモが叫ぶ。それは、広間だった。それは、かつてガトウがサハラを庇って死んだ場所だった。去年と同じ電磁砲が、SECT11へその銃口を向けていた。 池袋に着いてから経験者だからと先陣を切ったディアルの背中を追うように走っていたレイルクは、ディアルの後ろから覗く景色を視界に収めた。気付いた時には走り出していて、電磁砲とSECT11の間に立っていた。氷で壁を張り、爆風を熱を防いだものの、ここまで上がってきて疲労が溜まっていた彼らは限界だった。 ミイナからの通信を受け、負傷したSECT11を連れて帰還する。イズミはやはり沈んだままだった。仲間が死んでも勝手にすればいい、自分には何もないとふさぎ込んでいた。 「……ショウジは、イズミにSECT11を託したんだよ。ソルジャーの誇りを抱いて、託したの。」 「誇り…………。ショー兄はいつもそれが口癖だった。それがショー兄の意志だった。」 「イズミには無いのか?いつも兄貴の後を追っかけてばっかで空っぽだったか。」 「アンタたちにはあるの?」 ディアルの皮肉が言い返されることはなかった。ベッドに腰かけながら問うイズミに、リュモはディアルはレイルクは頷く。抱いている想いは必ずしも同じものではない。それでも、守りたいものがある、果たしたい思いがある。 「そっか。……だからアンタたちは戦えるんだ。……アタシには、」 時間切れを告げるミイナの声は、どこかもの寂しそうだった。 「今も、イズミの仲間は池袋にいる。イズミの意志と、ショウジが託した意志を考え直してほしい。」 部屋を出る前にレイルクが言った言葉を、イズミは黙って考えていた。 ────────そのときの、レイルクの言葉が助けたのだろうか。イズミは、戦場に戻ってきた。 ドラゴンを相手に苦戦するSECT11の背後から、ヘリが一機登ってくる。 「さぁ、戦場を楽しもう!」 かつて、兄であるショウジが口にしていた言葉を、イズミは借りるでもなく自らの言葉として叫んだ。その刀は鋭い光を放ち、ドラゴンを両断する。 「一匹頼むよ13班!アタシはもうこれ以上仲間を死なせない!」 イズミの意志はイズミにしか分からない。ショウジに託されたものを優先させたのか、それとも自らの意志を抱きなおしたのか。 「───いい顔、できんじゃねェか。」 そのどちらにしても、イズミの顔は晴ればれとしていた。意志を抱いた者の顔を、覚悟を決めた者の顔を、ディアルは何度も見てきた。 イズミは強くなる。 これから先のSECT11をまとめ上げるリーダーになり得ると思った。 イズミに任されたドラゴンを、ディアルが撃つ。ひるんだ隙をレイルクが凍り付かせた。 この景色を、知っている気がした。沢山の人が落ちて死んで、そんな夢を見た。あれは、自分が現実に見たものなのだろうか。手に力が籠る。今にも叫びだしたいような衝動に、駆られそうだった。 「イズミ、その刀を貸してくれ。」 超電磁砲をイズミが撃破した。その姿を見ていて、酷く喉が渇く思いを抱いた。自分が斬りたい、倒したい。 「イズミの意志を、帝竜に思い知らせてやろう。」 ただの口実だ。隣に立つディアルは何も言わなかった。 「折らないでよ、お気に入りなんだから。」 「あぁ。ありがとう。」 レイルクはイズミから刀を受け取り、その鞘を柄を握る。なんだか酷く、その重さがしっくり来た。 「イズミ、SECT11、皆の想い、ぶつけてやるんだから!」 リュモが叫ぶ。去年ここで起こったのだろう悲劇については記録でしか知らない。それでもSECT11の人が傷ついて、犠牲になっている今この瞬間のことだけは今自分が見て体験している事だ。犠牲者を増やしてはいけない、その想いは去年のことがあろうとなかろうと関係なかった。 帝竜は先ほどイズミが倒した超電磁砲の何倍も大きかった。その砲身にはすでに弾は込められているのだろう。エネルギーを集め膨れていた。 「───受けて見せる!」 レイルクは鞘から刀を抜き、帝竜・ジゴワットの前に立ちふさがった。 ─────お前には、刀がよく似合ってるよ。ディアルは自分の前に立つレイルクの背中を眺めながら独り言ちた。その言葉は帝竜の機械音にかき消され、誰かの耳に届くことはない。それでも、その言葉を言わずには居られなかった。昨年、塞ぎ込んだサハラの胸ぐらを掴み、無理に戦場に引きずり出した負い目を抱いたのだろうか。それとも、あの時励まされる立場だったサハラが、レイルクが、今度は励ます番になったことが喜ばしいのか。その両方を抱きながら、ディアルは撃鉄を起こした。 「早いとこ片すぞ!」 ディアルの言葉に頷いたレイルクが、走り出した。リュモはレイルクの支援に回るためその後方を着いて行く。砲撃が、放たれる。とっさにレイルクの前に出たリュモは攻撃を見切り躱し、その砲台に拳を叩き込んだ。レイルクは走り続けた。 「駆けよ旋風、その身に刻め!」 レイルクが跳ぶ。イズミから借りた絶刀泉美は紅く輝いていた。 何故しっくり来たのかは分からない。ただ、刃を振るっていると右腕に巻かれたバンダナがよく揺れる。それを視界に収めることで力が湧いてくるような気がした。 「─────────ガトウさん。」 なぜ、今その名前が口から出たのか、記憶にない名前にレイルクは僅かに驚いた。驚きながら、しかし集中は乱さない。 帝竜がその身から粒子を飛ばす。それは今まで何度も見てきた帝竜が朽ち果てる瞬間のものだった。 「本当に……勝っちゃうんだ。すごいよ13班。」 「イズミの刀があったおかげだ。」 駆けあがってくるイズミに刀を返したレイルクは自分の手を見つめた。柄を握っていないことへの違和感を抱いていた。つい先ほどまでそれがなくとも戦っていたし持っていないことが普通であったはずなのに、何故か今はもっていないと落ち着かない想いさえあった。 「帰ったら、開発班に相談してみるかな。、サムライに転向するか。」 「え、レイルクってサイキックなのに⁉」 「もともとサムライなんだよこいつ。サイキックでやってこれてるのが驚くくらいにはな。」 「なにそれ初めて聞いた!教えてよディアルさん!」 リュモは都庁へ帰還する間ずっとディアルに質問をし続けた。 アメリカは降伏した。その事実は去年も起こっていた。だからだろうか、ディアルがその通信を聞いてもそう大きく動揺はしなかった。 「まだ不安定だと思ってるかもしれねェけどよ。案外、『戻ってきてる』よな、レイルク。」 レイルクは開発班から購入した刀を腰に差し、満足げな表情を浮かべていた。戻っている。記憶がなかろうと、その身体が変わろうと、意志が覚えている。何をすべきか、何を守るべきか、何を抱くべきか。 「──────本当に、影響されちまったよ。」 ディアルはレイルクの刀を興味深そうに見ていたリュモを眺めながら呟いた。
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・2021時代 ・導入部分、エロ無し ・侍♂・(福山声)×ルシェ♀(竹達声)を予定 ――ムラクモ13班―― 西暦2021年、日本においてその名を知らない人間はほとんどいない。 東京を中心に各地を侵攻したドラゴン達を、一匹残らず殲滅してみせた人類の希望。 子供たちはその武勇伝に目を輝かせ、13班に助けられた者たちはただただ感謝の言葉を述べる。 そんな、英雄と言っても過言ではない13班ではあるが…… 「ええい、鬱陶しい!」 現在の構成員が、侍の青年ひとりだけであるということは、一部を除いてあまり知られていない。 僅か1年で再来した無数のドラゴンと魔物を屠っているのも、彼一人だけだと言われても、一般市民はそれを信じることはできないだろう。 「……ふん、その程度か、ドラゴン。俺一人にも勝てぬようでは……ぐっ……」 その唯一の英雄が数匹のドラゴンを切り伏せる度に、瀕死の状態に陥っているなど、さらに信じられないはずだ。 「……一度帰還して、立て直すか」 死ぬつもりはなく、しかし幾度となく死の淵に立つ青年――レオンはかつての13班のリーダーであった。 かつての彼の仲間は――もうこの世にはいない。 昨年の戦役の元凶であった真竜ニアラとの死闘で、彼らはその命を散らせ…… 唯一生き延びたレオンもまた重い後遺症が残り、それでもなおこうして再び竜を屠り、新たに現れた真竜の首を狙っているのだ。 ※ ※ ※ ※ ※ 「俺、いつか絶対13班に入ってみせます!」 「ふん、無理な話だ。貴様が俺の領域に達することなど、未来永劫不可能なのだからな」 「おいレオン、お前また一人で狩りに行ってたのか? あんまり無茶すんなよな」 「誰に言っている? 力無き者を同行させたところで足手まといなだけだ。俺に余計な遺体回収をさせろというのか?」 「確かに俺たちじゃあせいぜい魔物の駆除が精一杯だが…… ほら、最近はS級の力を持った新人ムラクモが何人か13班に志願しているっていうし。 この前すれ違った奴は色々すごかったぞ。なんでも歌って踊れて戦える、ちょっとうるさいアイドル――」 「必要ない」 「お、噂の13班を発見! どうだい、戦力増強にこのスーパースターである僕を――」 「帰れ」 疲労を全く感じさせない足取りで、レオンは拠点である国会議事堂を歩く。 かけられる声は早々に切り捨て、向かうのは自室。 人で溢れかえるこの議事堂において、唯一気を張らずに済む場所だ。 「ふぅ……」 部屋に入り、扉を閉めると同時に大きく息を吐き出す。 やっと一人きりになれたと、全身に込めていた力も抜く。 「まだ……本調子には程遠いな……」 押し寄せるは、尋常ではない疲労感。 任務に復帰して以来、こういったことは日常茶飯事であったが、未だ慣れることはできないでいた。 真竜との戦いで負ったダメージは思いのほか深刻であり、今出せる力は当時の半分以下だろう。 その病み上がりの身体で、単独で雑魚はおろか帝竜まで相手どらなければならない。 かつて戦った叫帝竜と同じように、手負いであった晶帝竜にとどめを刺すのさえ一苦労した。 そんな苦労も知らず、人々は帝竜が倒れたことを喜び、『13班なら大丈夫だ』と期待を寄せる。 それを裏切るわけにもいかず、人々の前では常に気を張り、傲慢なほどに己の力を誇示する。 連日これでは、心身共にくたびれて当然である。 「弁当は……今日は無いか」 部屋の左隅に設置されたテーブルをみやるが、特にめぼしいものはない。 ムラクモの仲間からの差し入れは密かな楽しみであったが、なければないで礼を言いに行く手間も無い。 そう考えたレオンは、一気に重たくなった身体で最終目標地点へと向かった。 ふっかふか……というわけでもないのだが、何故かやすらぎ眠れる寝台へと。 「少し仮眠をとったら、いい加減にあの砂漠のドラゴンを殲滅せねばなら……ん!?」 ふとんをめくりあげた瞬間、レオンの動きはぴたりと止まってしまった。 「すぅ……すぅ……」 そこには、すでに先客がいたのだ。 穏やかな寝息をたてて眠る、白銀髪の少女が。 完全に無防備であり、短いスカートからは柔らかそうな脚やら、さらにその奥地までもが覗き…… 「す、すまん! 部屋を間違えた!」 程なくして、掴んでいたふとんを放り投げ、レオンは凄まじい勢いで少女の部屋を飛び出した。 かつて奥義を会得するために戦った兎以上に、文字通り脱兎の如く、なりふり構わずに、だ。 その様子に、近くを通りかかった作業班の面々が何事かと驚いているが、それを気にかける余裕もない。 (お、俺としたことが、部屋を間違えるとは……! いくら疲れていたとはいえ、なんという体たらくだ! 俺は一体、どこの部屋と間違えた? フロアの右隅……という点においては問題ない。ということは、階層を間違えたのか!? 信じられん……どこまで抜けているのだ俺は……ん?) 頭を抱え、飛び出した部屋の扉にかかったプレートを見てみる。 【ムラクモ13班本部 許可のない者の立ち入りを禁ずる】 間違いなく自室だった。 「貴様あぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 突然飛び出してきたかと思えば、今度はそれ以上の速さで、叫びながら部屋に突入。 レオンの奇怪な行動に、作業班の面々は頭にさらに疑問符を浮かべるが、彼らの疑問に答えてくれる者は誰もいない。 本人に聞くのが一番手っ取り早いが、修羅のような形相且つ、帯剣した彼に迂闊に近づいて貫付けされてはたまったものではない。 今見たことは忘れようと、作業班はそれぞれの仕事に戻る。 そんな作業班の優しさなぞ知る由もなく、レオンはずかずかと寝台に近寄っていた。 「むにゅ……」 「く……」 そこには相も変わらず少女が気持ちよさそうに眠りこけていた。 悪意など微塵も感じ取れず、ともすれば子供のようなその寝顔は、思わず起こすのを躊躇ってしまうほどである。 とはいえ、レオンが部屋を間違えたわけでもなく、事実少女が眠るこの場所こそがレオンの寝床なわけで。 僅かに良心が痛んだが、きつい戦闘から帰還した身体はもっと痛んでいる。 ここで休まねば、自分は倒れてしまう。風呂を沸かそうにも燃料は底をついている。 もし、この場に第三者がいたならば、きっとこう言うだろう。 『大人しく別のところで寝ろ。3つ用意してあるんだから』と。 本来三人一組で行動することを想定されている13班。 建築班の計らいで、その居室にも当然3つの寝台と、僅かながら各人用のテリトリーも確保されている。 ……のだが。 生憎とこの青年は、枕などが変わると寝付けなくなる面倒な体質だったのである。 「ええい、何者だ貴様は!? 俺の崇高なる休息を妨害するとは、大した度胸だな!?」 「ふみゅ!?」 心を鬼にし、『起こす』と決めたレオンの行動は早い。 抜刀時のような力強さで、マットレスを鷲掴み。 居合時のような素早さで、それを一気に引き抜く。 かつて披露したテーブルクロス引き芸を応用した、神業である。 当然、突然そんなことをされた少女はたまったものではない。 寝心地は布地から一気に骨組みの冷えた金属へ、しかも枕まで奪われて後頭部を強打。 彼女はなんとも最悪な目覚めを迎える結果となった。 「いつつ……な、なんなんですかぁ、一体!?」 「なんだとはこっちの台詞だ! この部屋に入ってもいいのは、弁当の差し入れか緊急事態の時だけだ! だというのに、弁当は無し! 暢気に眠り込んでいた貴様が緊急の要件を抱えてるとは思えん! とっとと――っ」 「あ、お弁当ですか? すぐに支度しますね!」 「な、おい貴様!?」 頭をさすりながら起き上がった少女は、起きるなりすぐに表情を変えて調理場へと駆けていく。 あまりの会話の噛み合わなさにレオンは頭をおさえ、少女を止める機会をも失ってしまった。 実のところ、会話の噛み合わなさ以上に、少女の頭部にあった――獣の耳に目を奪われたことの方が大きかったのだが。 (あの耳は……) 勝手に部屋の調理器具まで使い、本格的に弁当の作成にとりかかった少女はもはや止められない。 一瞬の隙から追い出すチャンスを無くしたレオンは、仕方なくその少女の後ろ姿を眺めることにした。 ※ ※ ※ ※ ※ 「でひまひたー!」 「味見で舌を火傷する馬鹿がどこにいるというのだ……いや、目の前にいたか。 とにかく、だ。これを食べたらすぐに俺の部屋から――!?」 この食料難の時代に、用意された食事を廃棄するほどレオンは馬鹿ではない。 さっさとたいらげて、さっさとこの謎の少女を追い出そうと考えていたのだが、彼はテーブルから立ち上がることができなくなってしまった。 (う、美味い……だとぉ……!?) その味は、凄まじい衝撃だった。 確かに、材料はそれなりにいいモノを使っているはずだ。 各地の特選品というわけではないが、入手難易度を考えれば一流の食材と言って相違ない。 一般市民や自衛隊ですら、食事のほとんどはレトルトや缶詰の類なのだから。 問題なのは、この食材を使って自分がかつて料理した時と、あまりにも味が違いすぎることだ。 自分が作った時は、全て一流の食材だからと油断したのも大きかったが、出来上がったのは…… ● こんな感じのブツだった。もう少し後ろが尖がれば、魔物と見間違えるレベルの代物だった。 それがどうして、こんな立派な料理に化けるのだろうか? 「……おい、この料理……まだあるか?」 「んー、まだありますけど……これ以上食べるとお弁当に詰める分が無くなっちゃいますよ?」 「構わん。元から弁当を持っていくつもりではなかったからな」 「そうですかー。なら、お夕飯ってことにしちゃいます? すぐに追加のおかずも作りますから」 「そうだな。さすがにこうも戦い詰めだと腹も……って違う!」 危うく当初の目的を忘れかけ、出された味見分の料理を完食すると同時にレオンは正気に戻った。 「大丈夫です! お塩と砂糖を間違えるような初歩的なミスはしてませんよ!」 「そこじゃない! くそ、何故こうも俺の思い通りに会話が進まんのだ……! 貴様、一体何者なのだ。この俺の部屋に不法侵入した以上、ただでは済まさんぞ!」 「あ、そういえば自己紹介がまだでしたねぇ。私の名前はクランといいましてー――」 「そうか。では問おうクランとやら。見たところ君はルシェのようだが、ならば来る部屋を間違えている。エメルの部屋は――」 「エメル総長より直々に、本日づけでムラクモ13班に所属することになりましたー! というわけですので、以後よろしくお願いします! でも、13班の部屋はここだと思ったんだけどなぁ……」 「なん……だと……!?」 間の抜けた声と、苦虫を噛み潰した表情から生み出される苦悶の声。 全く異なる声が漏れると同時に、レオンは刀を持って再び部屋を飛び出した。 向かう先は、ムラクモ本部――総長エメルの場所だ。
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ここでは長編シリーズの名物キャラである、 毎回別人として出てきては悲しくも死んでいく松越一族の一覧と、その最期を記載する。 姓・名 享年 登場作品 職業 死因 松越泰助 44歳 The Snow Hiding 遺失物係担当 ハシコフ・ロジンスキーによる首折り 松越太一 22歳 Edge Of The Blade 警備員 大仏戦闘員のチョップ攻撃 松越 明 36歳 Edge Of The Blade ディスコダンサー たまたま飛んできたナイフ 松越福三郎 不明 駆仁王之拳 職業不明 殺人ミカンの襲撃 松越龍光 不明 駆仁王之拳 職業不明 殺人ミカンの襲撃 松越ボブサップ 不明 駆仁王之拳 総合格闘家 殺人ミカンの襲撃 松越萩吉 28歳 Edge Of The Greed 職業不明 犀多摩男の襲撃(推定) 松越幸行 21歳 Edge Of The Greed ドイツ語講師 TheBuddhistの「だしゃあ!」被弾 松越花俊 18歳 Edge Of The Greed 職業不明 幸行さんの落下に巻き込まれ 松越こん平 20歳 Edge Of The Greed 羽毛布団販売 流れ弾から一般人をかばい 松越橋斗 14歳 Edge Of The Greed 大道芸人 影山剣の一方的な暴力を受け 松越橋ノ介 22歳 D2-TheDoomsDay- 大学生 市中引き回しの刑の後、諭吉像への激突 松越陣ノ臣 22歳 D2-TheDoomsDay- ホストクラブ支配人 理不尽な16tの重りの下敷き 松越正太郎 49歳 SH2-SnowHiding2- 総理大臣補佐官 国会議事堂爆破テロ 松越洋介 19歳 El Taco Legendario インテリアデザイナー 殺人ミカンの襲撃 松越与作 43歳 El Taco Legendario 庭師 飛んできた大木に激突 松越カズヤ 30歳 ハシコフ・ロジンスキー 警備員 工場へ侵入してきたロジンスキーの襲撃 松越達也 26歳 ハシコフ・ロジンスキー 警備員 工場へ侵入してきたロジンスキーの襲撃 松越 太 21歳 ハシコフ・ロジンスキー 警備員 工場へ侵入してきたロジンスキーの襲撃 松越みつを 18歳 ハシコフ・ロジンスキー ただの通りすがり 工場へ侵入してきたロジンスキーの襲撃 松越闘莉王 28歳 ハシコフ・ロジンスキー 警備員 工場へ侵入してきたロジンスキーの襲撃 松越作治 45歳 EdgeOfTheBladeSPECIAL 考古学者 ポンペイ・カネック神殿の崩壊 松越座比 21歳 EdgeOfTheBladeSPECIAL 発掘助手 ポンペイ・カネック神殿の崩壊 松越トシキ 19歳 EdgeOfTheBladeSPECIAL 自宅警備員 PTSDで発狂、ショック死 松越 渦 ??歳 EdgeOfTheBladeSPECIAL プロゴルファー ゴルフ場開発に反対する環境保護団体の襲撃 松越竹千代 30歳 人でなき者たち 帝国陸軍准将 橋之巻の襲撃 松越秀樹 26歳 人でなき者たち 帝国陸軍二等兵 橋之巻の襲撃 松越稲ノ進 23歳 人でなき者たち 帝国陸軍二等兵 橋之巻の襲撃 松越蛇蔵 21歳 人でなき者たち 浪人生 熱中していたゲーム機が爆発 松越義穴 32歳 人でなき者たち イタ飯屋経営 橋之巻の襲撃 松越浅地 15歳 ウクライナ領日本 不明(学生?) 高層マンションから落下した布団が直撃 松越冨太 33歳 ウクライナ領日本 不明 松越浅地さんを殺害したショックで 松越奉利 ??歳 ウクライナ領日本 モロヘイヤ農家 牛車にひかれ 松越賞一 29歳 ウクライナ領日本 余命新聞記者 日本語使用の罪で処刑 松越熱造 24歳 ウクライナ領日本 偏光新聞記者 日本語使用の罪で処刑 松越鍋詰 40歳 ウクライナ領日本 国売新聞記者 日本語使用の罪で処刑 松越徳渡 30歳 ウクライナ領日本 下請けカメラマン 日本語使用の罪で処刑 松越文三 38歳 ウクライナ領日本 週刊鰤春記者 日本語使用の罪で処刑 松越陽立 20歳 ウクライナ領日本 フリーター 日本語使用の罪で処刑 松越戸芝 39歳 ウクライナ領日本 物置セールスマン 日本語使用の罪で処刑 松越参洋 26歳 ウクライナ領日本 整体師 日本語使用の罪で処刑 松越ハム・ハフハフ 39歳 沈黙の聖鐘 石油貿易商 カニコ・クロヒョップの怪音波で発狂・爆死 松越是起 23歳 白雀蜂前編 守衛室職員 環境保護団体の襲撃 松越艦守 29歳 白雀蜂前編 拘置所職員 環境保護団体の襲撃 松越上提 43歳 BAYDER FleeForFreedom エレベーター技師 ベイダー狩り暴徒の襲撃 松越憤怒道 24歳 BAYDER FleeForFreedom 不明 ベイダー狩り時の車輌事故 松越語具 50歳 BAYDER FleeForFreedom 塾講師 底なし沼で溺死 松越米学 49歳 BAYDER FleeForFreedom ベイダー研究家 不明 ※『広島義兄弟』『I Am Evil』『単発テレビ動画 二郎仮面』は奇跡的に松越さん未登場のため死者ゼロ ※松越正太郎さんのみ、『刑事クリムゾン』でも死亡確認の描写あり。 これは『SH2』本編と『刑事~』エンディング部分で時系列リンクしている為である。 なお、ここに記載した以外にも劇中登場しているニュースの出来事の中などで 『名も知れぬ』多くの松越さんが日々数多く亡くなられていることも記載しておく。 あなたが今日、このWikiを眺めて過ごした無駄な一日は松越さんが必死で生きたかった『明日』なのかもしれません・・・