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○1800352:葉崎京夜(PL:葉崎京夜):根源力計:167050 ○所持資格:護民官4級 イベント名(URL) リザルト アイテム 補足 備考 イベント01藩国誕生 1000 裏マーケット購入分(2) 1000 イベント48宰相の復讐 26000 バトルメードイズナンバー1 2000 バトルメード勲章 53FEGの死闘 5000 エントリ(●より)リザルト 59決戦FVB 5000 リザルト 戦闘参加+5000 70亜細亜の曙 6000 エントリ猫 エントリ犬 リザルト リザルト 戦闘参加6000 小笠原偵察&侵攻 10000 エントリ1 エントリ2 リザルト 後ほねっこ男爵領奪回戦 6000 エントリ赤星隊 エントリ月空隊 エントリ本隊 リザルト 出R RPは代理投稿による参加 職業4(神官) -10000 神官 サターン復活作戦 8000 リザルト 藩国メモ イベント91 ガンパレード・ブルー 10050 漢盛勲章 リザルト 藩国メモ イベント96 宇宙の戦い 15000 リザルト 藩国メモ イベント94 ノワールの戦い 2000 ノワール従軍勲章(幸運+1) リザルト 藩国メモ イベント95 ルージュの戦い 5000 リザルト 藩国メモ イベント90−3 護民官出動 20000 リザルト 藩国メモ イベント97 ベールの戦い 5000 リザルト 藩国メモ EV90-2商店街 20000 リザルト 藩国メモ イベントEX ロジャー奪還 10000 ロジャー濡れ衣記念勲章 リザルト 藩国メモ イベント103 帰る場所を守るための戦い 30000 リザルト 職業4(護民官) -10000 護民官 根源力総計 167050 - ○所持資格 護民官4級 ○現在の所持アイテム バトルメード勲章 漢盛勲章 ロジャー濡れ衣記念勲章 ノワール従軍勲章(幸運+1)
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※このSSは縦書き表示推奨です。無料のツール類でEPUB変換するなどしていただけますと、電子書籍っぽく読めます。 本家喰逃師列伝:葉崎京夜 その一 ウィスキーのグラスはとっくに空になり、氷が半分近く溶けている。狭いバーだが、店内には詩歌藩国の楽人が伝えたという柔らかな音楽が流され、落ち着いた調度品もあいまって、独特の心地よい空間を演出していた。 最後の紙巻きを根元まで吸うと、葉崎京夜は煙を吐き出しながらカウンターを立った。 「マスター、ごちそうさん」 髪に白いものが混じりはじめたマスターは、丁寧に「いつもありがとうございます」と頭を下げた。都度の支払いではなく、定期的に政庁城に請求が回るようにしてもらってある。この店に三度目に訪れたときから、そのようにしている。 「また来るよ」 葉崎は軽く手を挙げてバーを出た。酒で適度にほてった体に、冷たい外気が心地よかった。 「今度の任務が終わったらな……」 そうひとりごちると、北国の美しい夜の街並みを、葉崎はひとりで歩き出した。 わんわん帝國諸藩のなかでも、貴族主義のひときわ強い星鋼京。そのせいで少々保守的ではあるものの、藩国はセタ藩王治世下でもう長く安定している。 国民は仲睦まじいことで知られる藩王夫妻をこよなく慕っており、しかも王妃は懐妊中である。 ひとびとは藩国外の問題よりも、もうすぐ起きるであろう祝祭に興味があり、気が早いものは私的に準備もしているという。藩国の要人である葉崎のもとにも、それとなく王妃の様子を問い合わせる貴族は多い。 「それまでに片付くかな。じっちゃんはどう思う?」 足元までを覆うロングコートの下、胸元で燃え続けるペンダントが声を発した。 「わしも、なにもかもわかるわけではないぞ」 「それもそうか」 葉崎が口をへの字にすると、じっちゃんは笑った。 「手は貸すぞ。それにおまえさん、旅先の飯も楽しみにしとるだろう?」 「へっへっへ、さすがはじっちゃん」 葉崎は何が食えるかな、と思いながら、コートの襟を立てた。 ──いや、俺の出番があるってことは、基本的にはあまり世界にとっていいことじゃないんだが……。 ともあれ、任務は任務だった。それも、かなり困難な。 * ここは宰相府、冬の庭──。 庭の持ち主であり、この特殊な藩国の事実上の主人でもある宰相シロは不機嫌であった。 「これでは、わしの庭が拡げられないではないではないか」 怒りのあまり、シロは秘書官に一〇種類の紅茶を同時に淹れるように命じ、熱々の湯がたっぷり入った銅製のケトルを片手で三つ掴むと、順番に鍋敷の上にのせた。ジュッ。ジュッ。ジュッ。 「ぎゃーっ!」 「やめてー!」 「もう堪忍!」 鍋敷きにされたもと天使ニゲエルがあげる叫び声で、シロは若干機嫌を取り戻したが、それでもいつもより不機嫌なことは間違いない。 「まったく、問題ばっかりで気が休まらぬわ……」 そうひとりごちて腰を下ろすと、タイミングを見計らったかのように──実際見計らっていたのだが──秘書官の瀬戸口まつりが「決裁をお願いします」と書類を山のように机に積んで、すっと退出していった。 秘書官長の不在で秘書官も多忙、大法院も欠員を充足させぬままフル稼働しており、宰相府で普段通りの稼働が可能なのは工部くらいである。その工部とて余裕があるわけではない。 「問題は一個ずつ片付けていくしかないのう……ああわしの庭……」 宰相は嘆きながら仕事に戻った。 * 「んえ? 宰相府はどうなっちまったの?」 環状線の駅を出た葉崎が思わずそう発したのも無理はない。宰相府はすっかり様変わりしていた。 広大な砂漠を覆い尽くすように難民キャンプが形成されており、部分的には簡易な建築物が建てられてスラムのようにも見える。それが四季の庭を囲むように広がっている。 そもそも、宰相府は庭を周囲の砂漠に向かって拡張してきた歴史を持つし、宰相シロはまだまだ庭を大きくするつもりだったはずだ。 宰相府の住人たちも、平民街に店を出したりしていたと記憶している。しかし、これほどの難民に包囲されてはどうしようもなかろう。 「まいったなあ……」 葉崎は宰相府経由で越境する手筈になっていたが、この難民街をかき分けて宰相府のなかの「宰相府」、他の藩国でいえば政庁にあたる場所に辿り着くほかなさそうである。 「まあ、しょうがないよな」 駅からは、いまだに難民と思しき人々が吐き出され、スラムに向かっている。葉崎もその群れに紛れた。 それとなく観察する限り、人種も多様である。楽器を大事そうに抱えた北国人、台車にサーバーラックを乗せた東国人、はてない人もいればモヒカン北国犬までいる。 それらが日々スラムに吸収され、あちこちで軽犯罪が起きているようだった。葉崎も駅からスラムのひとつにたどり着くまでにスリを三回躱したり、刃物を持った強盗を二度吹っ飛ばし(うち一人はモヒカン)、女性と子供と老人を七回助けた。 「これはシャレになんねえな、じっちゃん」 葉崎はスラムに入ったところで語りかけた。 「人種のるつぼじゃな……」 「星鋼京じゃこんな風景はないなー。これはどうしたらいいんだ?」 「それはおぬしの仕事ではあるまい」 まあそれもそうか、と葉崎は考えた。どうせここは宰相の庭だし、難民問題は帝國の諸藩王や華族で考え、対処すべき問題であった。 「とりあえず、腹が減ったよじっちゃん」 「なら、先にそこらで腹を満たしていくがいいじゃろ」 じっちゃんがそう言うなら……と辺りを見回すと、スラムの向こうのブロックになにやら看板が出ている。 近くに行って見上げると、ものすごく下手くそな字で「そばのマキブシ」とある。葉崎の記憶では、駅の近くに「うどんのマキビシ」というなかなか旨い店が昔あったはずだ。たぶん、今もあるのだろう。だからこれは、要するに……。 「パクリだ」 つまり、押し寄せてきた難民が作った店なのだろう。葉崎の鼻は、主に化学調味料と小麦粉を加熱したときの匂いを感じているが、とはいえ僅かに蕎麦粉の匂いもするし、醤油の香りだってする。なにより、なにかを揚げているらしい音がするのは反則である。もうここまできたら我慢できない。 「よっしゃ、俺が味を確かめてやろう」 蒼梧の安布でできたと思しい暖簾をくぐると、昼過ぎだからか客はまばらである。 カウンターが五席ほど、奥に出来の悪い座敷のようなものがあり、隣には一応トイレがあるようだ。カウンターの内側では、東国人と思しき中年の男性が真面目な顔で蕎麦(おそらく小麦粉九割)を切り、その娘らしい少女は使い古した油で天ぷらやコロッケを揚げている。 「いらっしゃいませ!」 少女が葉崎をカウンターに案内し、宰相府では貴重品である水を出した。見回すがメニューらしきものはない。 すると中年の大将が、「すいませんねえ、字を知らねえもんで。そこに出てるものならできますんで」と言う。カウンターの前に置かれた揚げ物のことだろう。ちょうど新しい客が一人きて、「おやっさん、かき揚げそばひとつ。冷でおくれ」と言ってから水を飲み干して額の汗を拭いた。 なるほどそういうことか。 「じゃあおやっさん、こっちはコロッケそば。あったかいやつ」 「あいよっ!」 大将は威勢よく返事をして、ほとんどうどんのような蕎麦を茹ではじめる。 程なくして、葉崎の前にコロッケそばが供された。 「はぁ、旨そう。久々に東国の味だ……いただきまーす!」 葉崎は使い回しの竹箸を手に、蕎麦つゆと油の匂いが混然となった湯気を吸い込む。 思わずよだれが出そうになった。 暗殺者が「そばのマキブシ」を襲撃するのはその五秒後。 葉崎はコロッケそばをこぼさずに撃退するが、屋外に出たため、結果的に喰い逃げをすることになる。 喰逃師列伝、ここに始まる──。 (続きをご所望の場合、アイドレスシーズン6で成長点をお支払いください) 依頼者:葉崎京夜@星鋼京様【国民番号:42-00352-01】 製作者:平林@蒼梧藩国様【国民番号:46-00898-01】 2024年3月12日お引渡し 【製作者コメント】 一言コメント:シュワとセーラが出てくるところまで辿り着かなかった! 帝國だと知識量が多いので密度が高くなったかなと思います。書いていて楽しかったです! 作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) ありがとうございます! -- 葉崎京夜@星鋼京 (2024-03-12 20 49 16) 僕が...渋い......!シーズン6で続編を是非お願いいたします! -- 葉崎京夜@星鋼京 (2024-03-12 20 50 16) 名前 コメント
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葉崎京夜(4/1脱藩) 姿 (……作成中……) 自己紹介 元わんわん帝国の文族。リワマヒには経済について勉強する為に留学しに着ました。 と思ったら、何やら戦争の気配がひたひたと、相手がセプらしいので大急ぎで入国手続きをしているところだそうです。 キャラ設定 外見 性格 その他 これだけは譲れないこと: 「欲しいものはただひとつ。」
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○18013:葉崎京夜(PL:葉崎京夜):根源力計:30000 イベント名(URL) リザルト アイテム 補足 イベント01藩国誕生 1000 裏マーケット購入分(2) 1000 イベント48宰相の復讐 26000 バトルメードイズナンバー1 2000 バトルメード勲章 総計 30000 ○所持資格 イベント41 第1次共通資格試験 ○現在の所持アイテム バトルメード勲章
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小笠原SS 黄金の髪の美しい人 いくらか昔の話になる。 それはまだ、葉崎京夜がただの希望に過ぎなかった頃の話。 世界を救うために送り込まれた、ひとつの異分子であった頃の話。 「この戦いが終わっても、貴女は戦い続けるのですね」 TAGAMIの髪に手を触れて、京夜の介入する義体がそのように訊ねた。無理だということがわかっていても、この言葉を、あるいは感触を――そのままに伝え、感じることができればどれだけいいだろうかと考えながら。 黄金の髪の人は、ゆっくりとひとつだけうなずいた。 迷いのない、ずっとそれが当たり前だったとでも言うような、そんな顔だった。 「私も連れて行って欲しい」 京夜はそう伝えた。 「危険も困難も限りないでしょうが、だからどうした。私は、貴女の力になりたい」 偽りのない、まっすぐな京夜の想いだった。もしも彼女が望むのなら、自分はたとえそれがゲームでなくとも、本当の苦しみや痛みだったとしても、何も恐れることはないのだと。 TAGAMIはその黄金の髪で、表情を隠しただけだった。 沈黙。 ――アラートが鳴り響いたのは、そのときだった。 「こんな時に!」 叫ぶ京夜に、TAGAMIはひとつ頷いてみせる。 わかっている――それがこの場所での、自分の役割のはずだ。 揺れる艦内を第二ハンガーデッキまで走る。希望号のフライトチェックを二秒で終え、今は雑念を振り払い、戦うべき海を頭の中に思い描く。 士翼号に搭乗したTAGAMIから、いつものように『よろしくお願いします』と意識化した声が聞こえてきた。 それが彼女の声を聞いた最後のことになる。 その戦闘から、ついに彼女は戻らなかった。 * 光の雪が降っている。 終末の風景の中、再開した黄金の髪の人は、やはり悲しげに微笑んでいた。 京夜は強く手を握り締め、かつてと違い自分の声で、自分の言葉と想いを口にする。 「私が弱かったからだ」 痛みが蘇ってきて、京夜は爪を手のひらに食い込ませることで心の代償とした。 弱かったから。大切な人ひとりすら守れないほどに、弱かったから。 ――強くなろうと、決めた。 『あの時の私は恨んではいない』 TAGAMIの思考が伝わってくる。とても暖かく、それでいてやはり悲しげな。ゆっくりとうなずき、微笑み、京夜を見て、 『貴方はここにいる』 京夜はその瞳を見つめ返した。 「ええ、だから、私はここにいる」 自分はあの時から、少しは強くなれただろうか、と京夜は考える。 ただこの人に再会するためだけに、苦労を惜しまず、歯を食いしばってここまで来た。そして再会できた彼女を、自分は今度こそ守れるのか。 その命だけでなく、彼女を悲しませるもの、その全てから。 ひときわ大きな風が吹いた。光の雪が、仄かなる精霊たちが、巻き上がり、空を舞っていく。TAGAMIの髪がなびいて、黄金の軌跡を京夜の網膜に残した。まるで精霊の光を受けたようなその輝き。 決意はその一瞬についた。 「この戦いが終わったら、」 それは、あの時の言葉だ。 あの時、ついに答えを得ることのできなかった――今はもう残滓としてたゆたっているだけの、後悔にも似た、烙印のようなその記憶。 言葉にとどめを刺してしまわなかったのは、きっと、この瞬間のためであるはずだ。 京夜は息を吸い込む。言わなければならない。言うんだ。もう一度、 言え。 「貴女についていってもいいですか?」 ……その時の彼女の表情を、京夜ははっきりと覚えている。 今までになく嬉しそうで、今までになく悲しそうな、どこか、ありえないものを夢見ている幼い少女のような。 そんな瞳で京夜を見つめて、彼女は答えた。 『もし本当に、そんなことが、出来れば』 * 出来るはずだ、と京夜はそう思う。 根拠などなかった。けれど―― あの時、できないと決めていたのなら、今ここに自分はいないはずだから。 だから、自分はあの黄金の髪の美しい人のためなら、なんでも出来るはずだった。 根拠などなく。 ただ想いのみがあり。 それが自分をここまで押し上げたのならば、きっと、これからも。 おそらくはそれが――想いを口にすることの価値であるはずだ。 黄金の髪の美しい人――了 作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) 名前 コメント ご発注元:葉崎京夜@詩歌藩国 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=81;id=gaibu_ita 製作:玲音@になし藩国 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=241;id=UP_ita counter: - yesterday: -
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葉崎京夜(はざききょうや) 【画像:未作成】 【文章:未作成】
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○18013:葉崎京夜(PL:葉崎京夜):根源力計:35000 イベント名(URL) リザルト アイテム 補足 大吏族チェック提出 30000 - - 53FEGの死闘 5000 - エントリー/リザルト 根源力総計 35000 - - ○現在の所持アイテム バトルメード勲章
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葉崎京夜経験点管理ページ セッション名 取得経験点 使用経験点 経験点使用キャラクター 総経験点 プレキャンペーン“迷宮の木” 42 0 ― 42 ランダム 36 0 ― 78
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No.197 葉崎京夜@詩歌藩国様からのご依頼品 それは変化のきざしであった。 /*/ 夜明けの船の中でも人のいない静かな区画で、タガミはベンチにすわっている。 かなりめずらしい光景だった。 彼女は休息を必要としない。疲れを感じることがない。 それゆえどこかへ腰を落ちつける、ということは滅多になかった。 船の乗組員たちが知るかぎりでタガミが休んでいるとすれば、それはただ立ち尽くしている時。黙して沈むその時のみ。 今でもその雰囲気は変わらない。ただ違うのはベンチにすわっていることと、手元に置かれた一冊の本である。 真新しい絵本だった。 厚紙に色紙を貼り付けた貼り絵。 一目でわかる素人が作った物である。 表紙には鮮やかな虹とそれを見上げる者達が描かれていた。 まるで赤子をあやすようにやさしく、やさしくページをめくっていく。 まばたきすらなく、その瞳だけが描かれた物語を追っている。 普段と同じように、変わることのない無表情な顔。 だがよく見れば気づいた者もいたかもしれない。 本人すら気づかないほどの微細な変化ではあったが。 ほんの少しだけタガミは微笑んでいるように見えた。 それは変化のきざしであった。 /*/ ほどなくして絵本を読み終えた後、思いを反芻するように瞳を閉じる。 そのままくちも開かずに声をかけた。 <私になにかご用ですか?> 「なんだ、気づいてたのかい」 通路の影から出てきたのは、銀色の髪をした一人の女性。 いくぶん年はいってるようだがしなやかに鍛え上げられた体、不敵な笑み。 ダイエットに成功してかつての美貌を取り戻したエリザベス・リアティその人だった。 「悪かったねぇ、邪魔するつもりはなかったんだが」 そう言いつつも隣へと腰を下ろす。 癖のようなものなのか、ポケットからシガレットケースを出そうとして途中でやめた。 「にしてもめずらしい物を読んでるじゃないか。紙製の本とはねぇ」 エリザベスが生きてきた時代では情報媒体といえばホロペーパー、電子書籍が主流であった。 紙を使うのはごく一部の限られた場合であることはもちろんタガミも知っている。 <木と紙は大抵の世界に存在しますから> つまりはそれが答えだった。 少しづつずれた場所に存在する、いくつもの世界。 それを行き来するのがTAGAMIのような風渡りである。 通常、身体も持ち物も渡った世界の法則にあわせて再構成され、ふさわしいカタチになるため問題はない。 だが、その許容されうる範囲には限界がある。 ようは着用アイドレスと同じ考えだ。 第五世界に魔法使いが存在できないように、レムーリアに人型戦車を持ち込めないように。世界は受け止めきれない異物を存在ごと抹消するのである。 ゆえに世界移動者は身体ひとつで旅をする。軽装であるのがつねで、余計な荷物は持ち歩かない。 化学繊維の服では移動したとたんにバラバラになる世界もある。もっぱら木綿などの植物繊維が使われた。 一方、タガミの持つ絵本。 手作りという他はなんの変哲もない普通の本である。 だがその製作には自然素材の使用が徹底されていた。 マジックではなく黒鉛を使い、紙は手すきの和紙が選ばれ、糊と白糸で丁寧に製本された苦心の作だった。 たとえ世界を渡れども、必ずそばにあるようにと。 変わらぬ姿であり続けるようにと願われた本だった。 「ふん、他世界の事情もよく知ってるやつってことか」 そうつまらなそうに言った後、エリザベスはニヤリと笑った。 「男かい」 <はい、男性です> こともなげにそう言って、絵本の表紙をなでる。 <クリスマスのプレゼントだと> 答えが意外だったのか、おもいきり目を丸くするエリザベス。 そのまま豪快に笑い出した。 「あっはっはっは!そうかい、だったらやるこたぁ決まってる」 エリザベスはぴしゃりと膝を打った。 嬉しそうに立ち上がる。 「MAKI、全員を食堂に集めな!今夜は宴会だよ!!」 「了解しました。名目はどうしますか?」 「結婚式の前祝いだ。グラムに赤飯を炊くように言っとくれ!」 TAGAMIはなにもかも間違っていると思ったが、不思議と止める気にはならなかった。 胸に手を当てて考える。 ただ冷たいだけの自分の身体。 けれど。 小笠原と呼ばれる島でともに夕日を見たあの時。 彼はなんと言ったのか。 「で、相手はどんなやつなんだい?」 <えぇ、彼は――――> /*/ 浮上した船のトップデッキに、静かにたたずむふたつの影があった。 サウドと知恵者のオヤジコンビである。 二人はぼんやりとではなく、揺るがぬ瞳でまっすぐに星を見つめていた。 ふいに知恵者が口をひらく。 「なぁサウドや」 「なんじゃ」 「亭主としてのわしの立場ってどうなの」 サウドはいつものとおりに、優しそうにこう言った。 「すべては、慈悲深き方のおぼしめしじゃて」 知恵者、えーといった顔で思いっきり納得いかなそう。 食堂で繰り広げられている宴会の声も、二人の耳には届かなかった。 作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) 名前 コメント ご発注元:葉崎京夜@詩歌藩国 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/cbbs_om/cbbs.cgi?mode=one namber=34 type=13 space=15 no= 製作:鈴藤 瑞樹@詩歌藩国 http //cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=767;id=UP_ita 引渡し日: counter: - yesterday: -
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No. 国民番号 国民名 PL名 天戸 地戸 魂の故郷 オーマネーム 性別 02 42-00352-01 葉崎京夜 葉崎京夜 士族/護民官4級 文族 愛知県 男 キャラクター設定 わんわん帝国は詩歌藩国に所属する文族。 “儀式魔術アプローの涙”から参加している。 参加当初は実は技族であったりもしたが、現在は筆の遅い文族である。 イグドラシルや藩国の設定文はまったく書いたことなく、もっぱら国民向けの娯楽SSを書いている。 詩歌藩国の先代藩王に仕えていたGH京夜verの設計者兼フィクショノート。 外見は、北国人らしく白髪に白い肌で顔もいいらしい。身長187cmの長身痩せ型。 物腰は丁寧を通り過ぎて慇懃だとか。 元々は絢爛世界の一つに介入していたホープである。 現在は立国を目指して各国を旅し技術を集めている。 リマワヒにて経済を学んだ後、PPGの初陣に合わせてわんわん帝国に帰還。暁の円卓藩国にて剣を振るう。 初陣後は国を出て、再び技術習得の為に星鋼京を訪れた。 I=D開発技術の習得と言う名目もあるが、伏見・奇眼両国に滞在していた S.TAGAMIの残り香に惹かれているだけかもしれない。 希望着用アイドレス:風往く旅人 (北国人+風の中心を探すもの+風を追う者+パイロット)