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Episode 102 花咲く乙女 元ネタ 花咲く乙女(前編) 花咲く乙女(中編) 花咲く乙女(後編)
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花咲く乙女(中編) ◆gry038wOvE 「仮面ライダー…………エターナル!」 ゆりがそう叫んだとき、私の手から既にココロポットとプリキュアの種は消えていた。 ゆりが向いている方に顔を向けると、そこには先ほど交戦したNEVERの戦士が立っている。 その手に、二つの道具を乗せて。 「久し振りだなぁ、元・キュアムーンライトにダークプリキュア!」 「……どういうつもり? こんな状態の私からそれを奪う必要は無いはずよ」 ゆりは、それでも淡々としている。少なくとも子供になった状態で、これ以上戦力を奪う必要はないはずなのだ。 そう、今すれ違う際に、あのナイフでゆりを殺すことだってできたのである。 とにかく、我々に危機が及んだ状況であるのは確かだった。 「俺が用があるのは、コイツじゃねえ。お前が背負ってるそのデイパックだ」 「……何?」 「その中には俺の大事なモノがその中に入ってるんでなぁ。……要するに、これを引き換えに渡しゃあいいだけの話だ。危害を加えに来たわけじゃねえ」 NEVERの戦士とゆりがにらみ合う。 私はゆりの前に出た。相手が変身した状態である以上、警戒は必要だ。 ゆりは変身できる状態ではないし、取引なしに奪われる可能性はある。 つい数十分前まで宿敵の真柄であったとはいえ、このまま殺されては癪だし、心も収まりがつかない。 姉妹としてならば、殺すのも躊躇する。宿敵としてならば、こんなところで死なすわけにはいかない。第一、この敵には色々な恨みもあったから余計にゆりを殺させるわけにはいかない。 「……いいわ。但し、まずはあなたも変身を解きなさい」 「いいだろう」 NEVERの白い戦士は腰に巻いたベルトを外して変身を解き、黒いジャケットの男に戻った。 顔は険しいが、警戒しているというよりは、比較的落ち着いていたような感じである。 奇妙な自信を感じる。 「さあ、そいつを渡せ。中身はちゃんと入ってるんだろうな?」 どうやら、ゆりが必要な支給品をデイパックの中に入れていない可能性を危惧しているらしい。 だが、一方のゆりは、それに応答する。 「……何が必要なのかわからないけど、手をつけてはいないわ」 「わかった。まあ信じてやる。さっさとそこに置いて二人とも後ろに下がれ」 私は少し後ろに下がった。ゆりは地面にデイパックを置いて、後退しているようである。 この男から目を離さぬように、私はゆりの様子を察して退いた。 男は、私が後ろに下がるのとほぼ同じ間隔で前に歩いて来る。 「ほう、……確かにしっかり入ってるな」 そして、デイパックの所にたどり着くなり、デイパックの中身を開けて中身を探った。 中身を見て、彼はニヤリと笑ったようだった。目当てのものが中に入っていたらしい。 男は私に向けてココロポットとプリキュアの種を投げた。 「さあ、交渉は終わった……! ってことは、今から敵同士だ」 そうして、男はまたベルトを巻き、例のガイアメモリという道具をそこに填める。 加頭とは別の使い方をしていたということに、私は今になり気づいた。 「変身!」 『エターナル!』 なるほど。私にココロポットとプリキュアの種を投げ返したのは、私に一瞬の隙を作るためであり、ゆりに戦わせぬためだったのだ。 本来、一対一なら変身道具を返しもしなかったに決まっている。 とにかく、これが返って来たのは幸いだ。本来、奪われなければ一番良かったのだが。 ゆりが高い声で、しかし冷静に感想を述べる。 「……そんな事だろうと思ったわ」 「全くだ。今は協力するぞ、キュアムーンライト!」 私はすぐにココロポットとプリキュアの種を、まとめてゆりに投げ渡した。小さい姿になろうと、プリキュアになることに問題はないはずだろう。 戦闘力はかつてに比べれば遥かに下がるだろうが、変身していれば防御力は今よりマシになるだろう。 受け取ったゆりは、高らかに叫ぶ。 「プリキュア! オープンマイハート!」 「させるかっ!」 変身が完了したNEVER────いや、エターナルがゆりに向けてナイフを投げたが、私はそれを空中でキャッチする。 しかし、それはあくまで私に向けて隙を作る為の行動だった。エターナルは、それをキャッチした私の眼前で高く舞い上がり、上がった右手の脇から回し蹴りを放つ。 私は一瞬何が起こったのかわからなかったが、私の体はそのまま吹き飛んだらしい。そして、そのまま私の右手に掴まれていたナイフまで奪ってしまう。 「月光に冴える一輪の花! キュアムゥゥゥンライトッ!!!」 そうこうしているうちに、私が知っているキュアムーンライトよりも、体の小さいムーンライトが名乗りをあげた。 ともかく、変身自体は辛うじて間に合っている。 ……しかし、それでもエターナルは計画が狂ったような感じではなく、むしろ計画通りという感じで戦っていた。 「はぁっ!」 同時に、ナイフを持って駆けるエターナルがムーンライトの体に差し迫っている。 私は、それに一瞬焦りを感じながらも、またその焦りが無駄だったことに気づく。 ムーンライトの反射神経が、エターナルが顔面に向けて突き立てたナイフを、すんでのところで腕ごと掴んでいたのである。 だが、小さい体に慣れておらず、視界に限界があるためか、少しその反応が遅れており、ムーンライト自体もかなり鬼気迫る表情であった。 「そいつを放せっ!」 私はそう叫びながら、エターナルに向けて跳ぶ。 真後ろからエターナルの首を掴み、私の後ろに放り投げる。この程度の重さを片手で持つのは造作もなかった。 だが、エターナルは受身を取ったようで、地面に体をぶつけたような音はしない。 だから、咄嗟に振り向く。 やはり其処には、ナイフを構えるエターナルが、ファイティングポーズで立っていた。 どうやら、まだまだ戦意は抜群らしい。 「……クッ」 「ハッ。どうやら、もう二人揃ってロクに戦えないっていう面だな。戦いが込んでの、ダメージの負いすぎ、慣れない体での戦闘……無茶があるわけだ」 確かに、私の疲労は目に見えていただろう。 幾つもの無茶が祟り、私の体は既に何度とない戦闘に耐えられるような状態ではない。 ……既にこの程度の運動で肩が息を始めているくらいだ。それに対し、奴は……。 だが、そう簡単に負けられるはずもない。 「何を言ってる……私は、まだ戦える。お前の首の根を掻き切ることくらい、造作もない……!」 「そんな状態で戦うことに意味はない。お前が感じているのは地獄の苦しみだ! もういっそ、本当の地獄に行ってしまった方が楽というものだろう」 私は聞く耳さえ持たずに前に跳び、幾度となく拳を彼に向けて繰り出した。 「あだだだだだだだだだだだだだりゃぁぁぁぁっ!!!!」 しかし、拳速は私の想定より遥かに遅い。 腕に力が入らず、おそらく当たったとしてエターナルに加えられるダメージは微々たるもの。 培養液で回復することもなく、スナッキーもデザトリアンもいない連戦は過酷であった。 私の体は、一瞬で捉えられ、鳩尾にあたる部分をエターナルに蹴り飛ばされてゆりの目の前まで吹き飛ばされることになる。 「ムーンタクト!」 私の真上で、キュアムーンライトがムーンタクトを取り出し掲げた。 どうやら、早々に勝負を切り上げる気らしい。 「……くっ、私もだ! ダークタクト!」 私は転がったまま、ダークタクトを取り出す。 二つの攻撃を喰らえば、奴もひとたまりもないはず……それは間違いないだろう。 ならば──── 「プリキュア・フローラルパワー・フォルティッシモ!」 「ダークパワー・フォルティッシモ!」 ────やはり、私も早々に蹴りをつけるべきだ。 弱弱しい力二つであろうと、混ざり合えば、せめて一つ分くらいにはなるだろう。 私の甘い算段で、エターナルへと二つの衝撃波が雪崩れ込んでいく。 「ハァッ!」 だが、その光がエターナルに到達するも、そのマントがその攻撃を吸収する。 奴を相手にするには、あまりに威力が弱すぎたか。私の攻撃は効果らしい効果を成さなかった。 プリキュアの力が、エターナルのマントにかき消される。 「あくまで、死神に抗い続けるか……俺の前には無意味だ」 「クッ……!」 死神、という言葉にゆりは妙にきつい面持ちになった。 何かそれに当たるものでも見たのだろうか。────そういえば、私も既に死んだ人間に出会って……。 キュアマリン……そうか、奴か。 奴が死神だったのか? それでも、私は抗い続けたい。殺されるのなら、キュアマリンでもエターナルでもない、もっと別の、そう……。 「ここは私が食い止める! 逃げろ、ムーンライト!」 「えっ!?」 「安心しろ! 私はこんなところではまだ死なん! 早く体を元に戻し、この男との再戦に備えろ!」 ……そう、ムーンライトとの決着による死ならば、まだマシだ。 今までは、ムーンライトに勝たなければ意味がないと思っていたが、今は負けても決着がつけられればそれで良いと思う。 本当にサバーク博士が私を愛しているというのなら、結局は負けても、これ以上望むものはないからだ。 本当に私が奴の妹ならば、これ以上戦う必要はないだろう。 それでも私の中の今までの戦いや思いは、ムーンライトとの決着で果てるのなら本望だと告げている。 …………そうか、今やっと気づいた。 私が望んでいたのは、得るのは難しくても、私の中にもうあるものだったのだ。 ここで私が命をかけるのは、ムーンライトとの決着のためじゃない。 ゆりに、助かって欲しい。 その思いによるものなのだ。 「お返しだ。……さあ、地獄を楽しみな!」 ……だが、やはり駄目だ、コイツは強すぎる。 確かに奴は言った。NEVERはタフだと。 その通りだ。あの時完全に殺してしまえばよかったものを、私は……。 このままでは、目の前の強敵に食い殺される格好の餌。 まだ反撃はできるはずだが、どうしても戦意が薄らいでいってしまうのを感じた。 このままでは、どうあっても勝てない気がしたのだ……。 『エターナル! マキシマムドライブ!』 前方からエターナルが駆けてきて、私の前で跳び回し蹴りを繰り出そうとする。 私は、その攻撃への反撃方法を探りつつも、その恐怖に負けて目を瞑った。 目を瞑り、視界から情報が送られてくることはない。 ただ、耳元の爆音が耳障りだ。 ……そのうえ、高い声で悲鳴まであげてしまっている。 私自身、悲鳴などあげているつもりはない。 その声が自分があげているものだとさえ、私は気づけないのだろうか……? そこまで、私は生物的でないのだろうか? 私は何が欲しかったのだろうか─────── (サバーク博士……) 爆音と共に、目を瞑ってもわかるくらいに、世界が白い光に染まっていく。 この白い光の先に、私はキュアマリンの姿を見た。 ────────────だが、マリンは消え、今度は私の視界は真っ暗になっていく。 ふと、今度は父親の顔と名前が浮かんだ。 我ながら、馬鹿なことをしたと、思っているけれど……。 「……………………え?」 全身が何ともない「ダークプリキュア」が、「私」を見て驚いていた。 …………そう、つい数秒前、家族を庇いエターナルの攻撃を受けたのは私・月影ゆりだった。 彼女は、行けと言ったが、私は結局そんなことができなかった。 だから、立ちすくむ彼女を無我夢中で押しのけ、私はあの攻撃を前に無謀に飛び上がったのだ。 ダークプリキュアは本来、我々の敵で、庇うべき相手じゃないはずだ。それでも私は彼女を助けた。 それは多分、私がプリキュアらしくやっていくことをやめているからだと思う。 たとえ、姉妹だとかいう事情があるとしてもだ。私は、こころの大樹の為なら彼女を倒すべきだっただろう。 しかし、私は結局、自分の家族を選んだ。 だから、家族の為に悪になり、今こうして家族を守り、体を裂いたのだ。 「……ムーン、ライト? ………………………ゆり?」 ダークプリキュアの唖然とした顔が、意外にも愛らしく、私は笑顔をこぼしてしまう。 このまま死んでしまうというのに、何故だろう。私は、今まで果たせなかった責務を果たせなかった充実感があった。 ────良かったんだ、今度は彼女を守れて。 だって、私は姉だから。 ずっと、一人っ子だと思っていたけど、今まで一緒に団欒することがなかったけど、私はいつの間にか姉になっていたから。 死ぬ恐怖とか、そういうものが全然ない。 「……………ぁ、………」 声が出ないから、私は彼女に何も伝えられない。 体の中がもう、ばらばらで、喉に力を込めることもできないみたい。 お願いだから、貴方はもう……私みたいに戦わないで、と、そう必死に頼んでいるのに。 ……彼女の顔は呆けている。無理もない。 キュアムーンライトは、今まで辛辣な顔で対峙し合ってきた相手だ。 そんな私が、自分を庇って笑っている。 私があなただったなら、きっと相当驚くでしょう。いえ、さっき私は確かにその感覚を味わった。 まるで乗り物酔いのような感覚が私を襲って、少しの絶望感を感じた……それを、きっと彼女はいま味わっているのだ。 何を思ったのか、彼女はつい私の体に駆け寄ってきてしまった。 小さくなった私の体に抱きつきながら、ただ驚いて私の体をゆすった。 彼女にはわからないのだろう。私の体は、その行為で少し息苦しくなっていることに。これは私の命を考えるならば逆効果だ。 ……けれど、私には戦い以外で彼女の手に触れられるこの一瞬で、心だけは少し安らかな気持ちになっていくのを感じた。 ……でもね、私にはあなたに抱きしめられる資格なんてないわ。全て私の心の弱さが引き起こしてしまったことだから……。 思い浮かんだのは、父さんと全く同じセリフだった。……やっぱり親子ね。 たとえこうして彼女の命を守ったとしても、この一日だけ彼女を思い遣ったとしても、私は十数時間前まで彼女を憎でいたし、数時間ほど前に一度、彼女を殺した。 そして、ここに来てからもまた何度も殺そうとした。更には、親友の妹まで殺して、この場では妹への愛なんて断ち切るつもりで戦っていた。 彼女を憎んでいた時間の方が遥かに多かった。自分のためだけに戦う時間が大半だった。 人を憎み、人を殺し……その果てに血塗られた体を、妹に抱かれる資格などあるはずがない。 この気持ちを、父さんも味わっていたんだ……。 「…………おい、起きろ!」 そうだ……すっかり忘れてた。 家族ができたんだから、こんな名前じゃなくて、ちゃんとした名前をつけなきゃ。 闇のプリキュアなんて、そんな名前を名乗るのはもうやめてもらわないと。 私だって、ここで戦ってる間、少しはあなたの名前を考えたんだから………… それを教えてあげないと……………… 「姉さん!」 ねえ、お母さん、お父さん、コロン。私、今度生まれる妹の名前決めたんだよ。絶対この名前にしてね────── …………月影ゆりの体は、正真正銘、動かなくなった。何かを伝えようと震わせていた唇も、もはや少しも動かない。 その目に笑顔と涙が残っている。彼女は最後に、きっと得られなかった幸せを思い描いていたのだろう。 最後に語りかけた相手である人々の笑顔が、自分を最期に姉と呼んだ女性の姿に重なっていったのだろう。 朝起きれば四人分の朝ごはん。 洗面所に四本の歯ブラシがあって、二人の姉妹が朝早く、仲良く同じ鏡に顔を映す。 親友やその妹、更にはその親友────そして、自分の妹と毎日楽しく通う学校。 そんな日常だったら、よかったのに……。 【月影ゆり@ハートキャッチプリキュア! 死亡】 【残り42人】 ★ ★ ★ ★ ★ 時系列順で読む Back 花咲く乙女(前編)Next 花咲く乙女(後編) 投下順で読む Back 花咲く乙女(前編)Next 花咲く乙女(後編) Back 花咲く乙女(前編) ダークプリキュア Next 花咲く乙女(後編) Back 花咲く乙女(前編) 大道克己 Next 花咲く乙女(後編) Back 花咲く乙女(前編) 月影ゆり Next 花咲く乙女(後編)
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恋の花咲く百花園 簡易紹介 2012年にGREE・フィーチャーフォン向けに発表されていた(外部サイト)が、Switch版で発売された。 社会人としての第一歩を踏み出す主人公の前に突如として現れた白い猫。 その正体は百花園に住む青年の幽霊。 彼の望みは百花園を昔のように盛り上げることで、 主人公にその手伝いを迫ってくる 。 彼から『植物の声を聞くことが出来るという不思議な力』と、 『人間のプラスのエネルギーを糧にして育つ花』を強制的に譲渡され、 主人公は戸惑いながらも百花園のために奮闘することになり……? データ 公式サイト あり 発売、開発元 TAKUYO ジャンル 恋愛アドベンチャー 対応機種 Switch 発売日 2020年1月30日 価格(税抜) 6,800円 廉価版 なし キャラクターデザイン シナリオライター 音声量 主人公 恋花そら(声:若林倫香)※名前のみ変更可能 攻略対象 青柳朔良(声:美藤大樹)宮澤梓恩(声:坂田将吾)井荻和真(声:村島慎之介)藤村かなえ(声:落合福嗣) 備考 CERO:B 該当するキーワード ノベルゲーム、現代が舞台、ファンタジー要素 関連リンク 公式Twitter
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花咲くまにまに 攻略wiki PlayStation®Portable、PlayStation®3用ゲーム「花咲くまにまに」の攻略Wikiです。 誰でも自由に編集できますので、新情報があれば気軽に追加・修正をお願い致します。 タイトル 花咲くまにまに ジャンル 女性向け恋愛アドベンチャー ハード PlayStation®PortablePlayStation®3 発売日 2013年11月21日 発売元 5pb. プレイ人数 1人 CERO C(15歳以上対象) PlayStation®3 限定版 PlayStation®3 通常版 PlayStation®Portable 限定版 PlayStation®Portable 通常版 公式サイト集 ゲーム公式サイト http //5pb.jp/games/hanamani/ 公式ツイッター https //twitter.com/hanamani
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花咲くてるまえ 温泉街が舞台のTVアニメ『花咲くいろは』+ローマの風呂職人が現代日本にタイムスリップするヤマザキマリのコメディ『テルマエ・ロマエ』。
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同名アイドル [花咲く舞姿]荒木比奈(特訓前)データ プロフィール セリフ集 [花咲く舞姿]荒木比奈+(特訓後)データ プロフィール セリフ集 セリフ集(ひな祭りLIVEツアーカーニバル ライバルユニット) [部分編集] 同名アイドル 荒木比奈 [サイバーグラス]荒木比奈 [クリスマスパーティー]荒木比奈 [ブルーフロートパーティー]荒木比奈 [部分編集] [花咲く舞姿]荒木比奈(特訓前) データ [花咲く舞姿]荒木比奈 属性 クール レア度 Sレア Lv上限 60 親愛上限 40 Lv1攻撃値 3160(1コスト比243.0) Lv1守備値 2320(1コスト比178.4) 最大攻撃値 (1コスト比) 最大守備値 (1コスト比) コスト 13 移籍金 10,650マニー 特技 夢見月の舞(全タイプのフロントメンバー及びバックメンバー上位1人の攻 ランダムで大~特大アップ) 入手 ひな祭りLIVEツアーカーニバル 順位点報酬、レッドメダルチャンス [部分編集] プロフィール アイドル名 [花咲く舞姿]荒木比奈 フリガナ あらきひな 年齢 20 身長 157cm 体重 42kg B-W-H 83-56-82 誕生日 4月9日 星座 牡羊座 血液型 A型 利き手 右 出身地 神奈川 趣味 漫画描く [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 ガチャ所属時コメント 「」 ガチャ所属時コメント 「」 ガチャ所属時コメント 「」 プロフィールコメント 「なんか話してたら、いつの間にかアタシも可愛い服を着る流れになってたっスよ。大丈夫っス、○○プロデューサー。アタシも似合ってないって…え、似合ってる?あ~…あはは、アリガトウゴザイマス…」 親愛度UPコメント 表示 「また○○プロデューサーが色々気づかせてくれたっス…へへ」 親愛度MAXコメント 表示 「いやぁ、可愛い服とか無理って思ったっスけど…○○プロデューサーが似合うっていうなら…また着てもいいっスね…へへ…」 リーダーコメント 「髪とか弄ったらいいっスか?」 あいさつ 「か、可愛いっスか?あはは…」 あいさつ 「褒められるのは慣れないっスよ」 あいさつ 「真尋ちゃん…ギャップ萌えっスね!」 あいさつ 「普段は自分の服装なんて気にしないんで…ホントに似合うっスか?」 あいさつ 表示 「あ、イヤ…○○プロデューサー、可愛いの連呼はちょっと…」 仕事終了時 「ひな祭りを盛り上げるっスよ」 仕事終了時 「可愛いは正義…それが真理っス」 仕事終了時 「この服のセンスは…アタシっス…ハイ…」 仕事終了時 「自分で着るのにチョイスしたんじゃないっスけど…まぁ、あはは…」 仕事終了時 表示 「○○プロデューサーの言葉はストレートっスから…照れるっスよ…」 [部分編集] [花咲く舞姿]荒木比奈+(特訓後) データ [花咲く舞姿]荒木比奈+ 属性 クール レア度 Sレア+ Lv上限 70 親愛上限 300 Lv1攻撃値 (1コスト比) Lv1守備値 (1コスト比) Lv1攻撃値(MAX特訓時) 5452(1コスト比) Lv1守備値(MAX特訓時) 4002(1コスト比) 最大攻撃値 12562(1コスト比) 最大守備値 9222(1コスト比) コスト 13 移籍金 15975マニー 特技 夢見月の舞(全タイプのフロントメンバー及びバックメンバー上位1人の攻 ランダムで大~特大アップ) [部分編集] プロフィール アイドル名 [花咲く舞姿]荒木比奈+ フリガナ あらきひな 年齢 身長 cm 体重 kg B-W-H -- 誕生日 月日 星座 座 血液型 型 利き手 出身地 趣味 [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 プロフィールコメント 「今日のステージ、ちょっと女性ファンが多いっスかね? こりゃますますアタシたちのLIVEでひな祭りを盛り上げないとダメっスよ! それじゃ○○プロデューサー、アタシたちのひな祭り始めてくるっスよ!」 親愛度UPコメント 表示 「○○プロデューサーが私に任せてくれた大事な仕事っスよ!」 親愛度MAXコメント 表示 「お祭りは嫌いじゃないんっスよ。なにせ年二回はお祭りに参加してるっスから。今度、○○プロデューサーも一緒にどうっスか?」 リーダーコメント 「女の子の日は二日目っス!」 あいさつ 「か、可愛いっスか? あはは…」 あいさつ 「褒められるのは慣れないっスよ」 あいさつ 「比奈祭りって言われたっスよ。そしたら頑張るしかないっスよね!」 あいさつ 「美由紀ちゃんデッサンしたいっス…」 あいさつ 表示 「○○プロデューサーが仕切りの比奈祭りも見てみたいっスね」 仕事終了時 「」 仕事終了時 「」 仕事終了時 「」 仕事終了時 「」 仕事終了時 表示 「○○プロデューサーに衣装を褒められるのもいいっスね」 [部分編集] セリフ集(ひな祭りLIVEツアーカーニバル ライバルユニット) 荒木比奈 ※石段ステージ セリフ 内容 出現時 「ファンにもヒナ祭りとか言われてるっスから、負けられないっスよ!」 Live開始時 「気負いすぎっスかね?ハハ…」 勝利 「ファンの期待に応えられたなら、なによりっスよ。良かったっスね!」 引き分け 「なんと…引き分けっスか…なら、この後も盛り上げていくっスよ!」 敗北 「負けても、祭りは盛り上げられたっスよね?結果オーライっス!」
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花咲く庭園/Flowering Garden 花咲く庭園/Flowering Garden 土地 花咲く庭園が戦場に出るに際し、あなたは2点のライフを支払ってもよい。そうしなかった場合、花咲く庭園はタップ状態で戦場に出る。 (T):あなたのマナ・プールに(G)を加える。 (G),あなたの手札にある花咲く庭園を追放する:カードを1枚引く。 参考 蒐集録-コモン
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HSI/012 R “花咲く季節”緒花/仲居 女性 パートナー “新しい日々”緒花/仲居 女性 レベル 4 攻撃力 4000 防御力 6500 【私……輝きたいんです!】《花》 【スパーク】【自】あなたは自分の1番上の山札を、自分の控え室に置く。そのカードのレベルが1なら、あなたは自分の山札を見て《花》を1枚まで選び、自分のベンチに置く。その山札をシャッフルする。 作品 『花咲くいろは』 7月26日 今日のカードで公開。 関連項目 “新しい日々”緒花/仲居 〈仲居〉 《花》 『花咲くいろは』 名前に“緒花”を含むカード 称号に“仲居”を含むカード 能力別 レベル関連
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花咲く頃 徳田秋声 【テキスト中に現れる記号について】 《》:ルビ (例)高原《かうげん》 |:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号 (例)一|緒《しよ》 [#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 (数字は、JIS X 0213の面区点番号またはUnicode、底本のページと行数) (例)※[#「塞」の「土」に代えて「足」、72-下-3] /\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号) (例)しら/\ 濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」 桔梗原の高原《かうげん》にあるお寺で行はるゝ義弟《ぎてい》の上堂式に参列するために、私は或夜《あるよ》おそく、妻と一|緒《しよ》に市中《まちなか》の或停車場から出発《しゆつぱつ》して、久振で山国《やまぐに》の旅に登つた。 立つ前に私は今一度病院を訪《たづ》ねるつもりであつたが、時間《じかん》がなかつたので、病人《びやうにん》の見舞《みま》ひに来てゐる一人の甥《をひ》に後《あと》のことを委ねて、急《いそ》いで停車場へ嚮《むか》つて車を走らせた。私の家《いへ》のつい近くの病院《びやうゐん》には、私と殆んど同じ年輩の病人《びやうにん》が、もう三週間余《しうかんあま》り病床に横《よこた》はつてゐた。彼は直腸にできた癌《がん》の療治《れうぢ》をするために、わざ/″\遠《とま》い其の故郷から上京したのであつたが、診察《しんさつ》を受けた外科医《げくわい》から、ラヂユームを最《もつと》も多量に所有《しよいう》してゐる皮膚科の博士に紹介《せうかい》されてから、可也《かなり》手数《てすう》の多いラヂユームの療法《れうはふ》によつて、悪性な其の腫物《しゆもつ》を除かうとしてゐるのであつた。それに其の患者《くわんじや》の傍《そば》には、これも私の姪《めい》にあたる貞淑《ていしゆく》な彼の妻が、五人の子供《こども》を留守宅において来《き》て、夜となく昼となく良人《をつと》の病床に侍してゐた。たゞの一|日《にち》でも私はそれらの気毒な病人夫婦《びやうにんふうふ》をおいて、旅に出るのは不安《ふあん》であつたが、義弟《ぎてい》の式に参列《さんれつ》することは、去年からの約束《やくそく》でもあつたので、二三日の予定《よてい》で、家を出《で》た。 私たちの俥が停車場《ていしやぢやう》へ着いたのは、十時半頃であつたが、辛《から》うじて座席を取つてから、疲《つか》れた体《からだ》を汽車の動揺《どうえう》に委《まか》せたのはそれから一|時間《じかん》の余も経つてからであつた。花時《はなどき》の客車《かくしや》は可也《かなり》込合《こみあ》つてゐた。気忙しい思ひをして、漸《やつ》と間《ま》に合つた私たちは、頭脳《あたま》を休めるために肱を曲《ま》げるにさへ、窮窟《きうくつ》を感ずるほどであつた。新宿《しんじゆく》からは、また二三の乗客が乗込《のりこ》んだりした。そして汽車がそこを過《す》ぎると、乗客は初めて自分自身《じぶんじしん》の領域に落着いたやうに、枕《まくら》を脹《ふくら》ませたり、敷物のうへに坐《すわ》り直《なほ》したりした。 「この汽車《きしや》に乗るのは、ちやうど十一|年目《ねんめ》ですわ。」 汽車が東京を離《はな》れた頃、妻はつい此頃《このごろ》のことのやうに思つてゐる、初めて故郷《こきやう》といふものゝ姿《すかた》を見せられた折のことを憶出《おもひだ》したやうに言つた。七八つ頃《ごろ》に別れて来てから、二十年《ねん》ぶりで見た故郷《こきやう》は、彼女が想像《さうぞう》してゐたほど美しいものではなくて、停車場《ていしやぢやう》を降りるときから、山間《やまあひ》の淋しい町の姿か、滑稽《こつけい》なほど総ての期待《きたい》を裏切《うらぎ》つてしまつた。 「さうかな」と私はその間《あひ》に一度、これも弟の江湖式に臨《のぞ》むために、独りでここから立《た》つたことなど憶出してゐた。 「あの時はみつ子がまだ漸《やつ》と四つか五つでしたにね。」三|年前《ねんぜん》に死んだ子供《こども》のことが、またこんな折《をり》の彼女の心に浮んで来《き》たりした。 夜《よ》が更《ふ》けるに従つて、私たちの頭脳《あたま》は次第にぼんやりして来て、眠《ねむ》るともなしに夢現《ゆめうつゝ》のやうな気持に誘はれた。笹子隧道《さゝことんねる》を通るときの劇しい汽車《きしや》の響が、時々私の心《こゝろ》を脅《おびや》かすのを感じた。 しら/\夜《よ》が明《あ》けたと思つて、窓を明《あ》けると、そこがもう甲府《かふふ》で、客車の内外《うちそと》が何となくざわついてゐた。そして私がプラツトホームへ降《お》りて、外の洗面所《せんめんじよ》で顔を洗ひ、そちこち運動《うんどう》してから、再び座席へ戻つて来たころは、入替《いれかは》つてそこから乗込《のりこ》んで来た人の新らしい顔《かほ》か、そここゝに見《み》られた。 富士見へ来た頃には、高《たか》い山の姿が晴《はれ》わたつた空にくつきり見《み》えて、爽やかな朝風が、寝熱《ねぼと》りのした顔に快《こゝろよ》く触つた。 生糸工場の煙突《えんとつ》の多い湖畔の或町《あるまち》へ来たとき、私たちは荷物《にもつ》を一つに纏めて、窓《まど》の外を眺《なが》めた。そこにはつい此頃東京を遊覧《いうらん》して帰つたばかりの――そして其時《そのとき》そんな約束の成立《なりた》つた妻の親類の人《ひと》たちか男衆を従へて、私たちの着《つ》くのを待《ま》つてゐた。 一日一夜そこに過《すご》して、その親類の人と一|緒《しよ》に、私たちが其の寺のある場所《ばしよ》へ向つて出発《しゆつぱつ》したのは、翌朝《よくてう》の九時であつた。 初めて見る湖畔《こはん》の町では、私たちは久振《ひさしぶり》で妻の妹に逢つたり、町《まち》の後《うし》ろにある山へ登つたりした。妹は電話《でんわ》を受けて、二人の子供《こども》をつれて、近くの町から汽車《きしや》で姉に逢ひに来たのであつた。夜汽車《よぎしや》で疲れた体を起して、妻《つま》は懐しい妹を迎へるために、男衆《をとこしゆう》と一緒に停車場まで出て行つた。私はその間に、骨董好きな主人《しゆじん》から幾十種となく集《あつ》められた古い鈴や、彫刻類《てうこくるゐ》などを見せられた。 「やい/\」などゝ、金縁眼鏡《きんぶちめがね》をかけて、奥《おく》に坐りこんでゐる主人《しゆじん》は、時々そんな声《こゑ》をかけて、店を切廻してゐる若い細君《さいくん》を呼んだり、男衆《をとこしゆう》に用を吩附《いひつ》けたりした。 裏の土蔵《どざう》の前に大きな臼が据《す》えられて、男衆《をとこしゆう》や女たちが、餅を搗いた。昨日《きのふ》山《やま》から摘んで来た青い餅草《もちぐさ》が蒸《む》されたりした。 多勢の人たちと一|緒《しよ》に、山で飲食《のみく》ひをしてから、町へ降《お》りて来て湯に入つた頃《ころ》には、私は一時に疲労《ひらう》をおぼえて、日が暮《く》れると間もなく、軟かい天鵞絨《びらうど》の蒲団のうへに横はつて眠つた。花の綻《ほころ》びかけた山には、一|町《ちやう》ばかりの間、明いイルミネーシヨンがついてゐた。 朝は朗《ほがら》かに晴れてゐた。停車場《ていしやぢやう》のプラツトホームから見える附近《ふきん》の山には、春らしい長閑《のどか》な靉靆《あいたい》が棚曳いて、日影《ひかげ》がうら/\と輝いてゐた。私《わたし》たちは間もなくそこへ入つて来《き》た汽車《きしや》に乗つて、一夜の旅に疲《つか》れた人達《ひとたち》の間へ割込んだ。 「あの辺がお×さんの家《うち》ですよ」などゝ、妻《つま》は工場の白壁の多い殷賑《いんしん》な次の駅へ来たとき、窓《まど》の外を眺めながら言《い》つたが、彼女の逢《あ》つて行きたいやうな人《ひと》は、そこにも此処にもあつた。 汽車が彼女《かのぢよ》の産れ故郷のO駅を通過《つうくわ》したのは、それから間もなくであつた。白壁《しろかべ》の土蔵や、生糸工場や、村から出た横浜《よこはま》の或る富豪《ふがう》が建てたといふ三階造の病院《びやうゐん》などが、懐かしく彼女の目に映《うつ》つた。不治の病を抱いて、村へ引込《ひきこ》んで行つてから、暫《しば》らく其処に院長をしてゐて、この春《はる》到頭《たうとう》死《し》んでしまつた身内の若い医学士のことなども想出された。彼女の産《うま》れた村の南部《なんぶ》が廃頽《はいたい》したかはりに、著しく北部へ向つて発展《はつてん》して来たことも、目《め》についた。 「あゝ」と、彼女は思出《おもひで》の深さうな溜息《ためいき》をついて、窓から首を引込《ひつこ》めたが、それと同時《どうじ》に同じ式に臨《のぞ》むために、乗込《のりこ》んで来た親類の人の姿が、三四|人《にん》、目《め》についた。 寺のあるS駅《えき》で、私たちは其人たちと顔《かほ》を合して、あわたゞしい思《おも》ひで、互に久闊を叙《の》べた。久振で彼等の領域《りやうゐき》へ入つて来ながら、どこへも立寄《たちよ》ることのできない事情を断《ことは》つてから、私たちは車《くるま》で石高な道を、寺の方へと急《いそ》いだ。五日間授戒のためにH禅師《ぜんじ》が駕籠で乗込んで来たときの話《はなし》などを、車夫《しやふ》から聴《きか》されながら、私たちはやがて町《まち》へ入つて行つた。そして其町から田圃《たんぼ》なかへ出ると、山蔭《やまかげ》の寺の大きな棟《むね》や、それを取囲んだ白壁《しらかべ》の蔵《くら》や、幾箇もの建物が、直《す》ぐ目についた。雪《ゆき》が消《き》えても間もないほどのまだ春浅い高原地《かうげんち》の畑地には、麦が所々に漸《やうや》く青い色を見せてゐたり、梅の花が咲《さ》いてゐたりした。 車はやがて、鉄道線路《てつだうせんろ》の小いアーチ型のトンネルを潜《くぐ》つて、お寺の門前《もんぜん》へ引込まれた。そこには多勢《たぜい》の人が、人夫《にんぷ》を指図して、今日の上堂式《じやうたうしき》の後に執行されることになつてゐる、先住《せんぢう》の荼毘式の式場を示すための、大きな位牌形《ゐはいがた》の建札《たてふだ》が、杉の葉で飾《かざ》られつゝあつた。私たちは其処で車を降《お》りて、広い門内《もんない》へ入つて行つた。正面に見《め》える大きな本堂や広い庫裏《くり》や、門のうちの広場《ひろば》や、左手の山の木蔭《こかげ》、右手の裏の方にある幾箇《いくつ》かの建物のあたりには、今日《けふ》の式を観るために、近郷《きんがう》から集《あつま》つて来た人たちが、もう其処にもここにも一|杯《ぱい》になつてゐた。折詰《をりづめ》などを積みあげて、幾箇《いくつ》もの机をならべた受附口《うけつけぐち》へ入つて入つた私《わたし》たちが、そこにまごついてゐる姿を見《み》つけて、いつか東京で逢《あ》つたことのある一人の長老《ちやうらう》が、直に奥へ案内《あんない》してくれた。そして僧侶《そうりよ》たちや、今日の賓客の充《み》ち満《み》ちた部屋の幾箇《いくつ》かを通つて、私たちは初めて奥まつた一つの寮《れう》で、頭を青々と剃《そ》つて鼠色の紋緞子《もんどんす》の法衣をつけた彼の異つた姿《すがた》に行逢つた。 彼は机のうへで、各地から来た祝電《しゆくでん》を、朗読《らうどく》に便ならしめるために、発信人《はつしんにん》の姓名を書添《かきそ》へるのに忙しかつたが、私たちの顔《かほ》を見ると、さも懐しげな微笑《びせう》を浮べて会釈《ゑしやく》した。私たちは其等《それら》の準備のために東京《とうきやう》へ出て来たをり逢つたきり、半歳《はんとし》あまり彼を見なかつた。学校《がくかう》を出てから、幾許《いくら》にもならない彼は先住が不意《ふい》に亡つてから、急に法燈《はうとう》を嗣ぐことになつて、こゝへ引込んだのであつたが、近頃《ちかごろ》はまた寺格を進めたり、式の準備《じゆんび》についての仕事が忙《いそが》しかつたり、江湖会が初まつて、H禅師《ぜんし》が滞在《たいざい》してゐたあひだは、殊《こと》に事務が繁多であつた。学校《がくかう》を出たての青年僧侶《せいねんそうりよ》としては、それらの仕事《しごと》に、希《めづら》しいほどの思慮と手腕《しゆわん》とを彼はもつてゐた。 「兄さんは左《と》に右《かく》、姉《ねえ》さんは如何《どう》かと思つてゐましたに、よく来《こ》られましたね。」 妻は屏風《びやうぶ》ぎわに寄つて、ぼんやりしてゐたが、嬉《うれ》しいやうな悲しいやうな思《おも》ひか胸に塞《ふさが》つたとみえて目が涙に曇《うる》んでゐた。 「さぞ疲《つか》れることでせうね。」彼女は、そんな話《はなし》をしてゐる間にも、祝《いは》いに来てくれる人に接《せつ》したり、何かの指図をするに忙《いそが》しい弟の様子を見《み》ながら言つた。 「え、この間《あひだ》は寝ない晩が、幾晩《いくばん》もあつたりして、随分《ずゐぶん》忙《いそが》しい思ひをしました。でも禅師《ぜんし》が帰られたで今日の式《しき》さへすめば、百|箇日《かにち》引籠《ひきこも》るだけで………。」 彼はさう言ひながら、また筆を執つた。 「もう熟々《つく/″\》お経を読むのに飽《あ》きてしまつてね。でも、不思議《ふしぎ》と体は続くものさ。」 私たちのために存《こしら》へてくれた二階の別室《べつしつ》へ、案内されて、そこでのう/\した気持《きもち》で、膝《ひざ》を暢《のば》すことのできたのは、それから大分《だいぶ》たつてからであつた。山を背景《はいけい》に取つた広《ひろ》い庭が、そこから一|目《め》に見わたされた。 「風呂が湧《わ》いてゐますが、兄さんも姉《ねえ》さんも一|風呂《ふろ》お入りになりませんか。」 姉夫婦の気分《きぶん》を落着かせやうとして、若《わか》い方丈―弟―はさう言《い》つて、七声 引請寮などと貼札《はりふだ》のしてある二|階《かい》へ顔を出した。私は下の寮で羽織袴《はをりはかま》をとつて、廊縁づたひに湯殿《ゆどの》へ入つて行つた。妻《つま》は今朝湖畔の町を出るとき締《し》めて来た帯を釈《と》いたり、頸の白粉《おしろい》をつけ直したりしなければならないので、私のために湯の加減《かげん》を見に来たゞけで、風呂《ふろ》へは入らなかつた。 「いゝお湯殿だこと。」彼女《かのぢよ》はさう言つて、裾《すそ》を※[#「塞」の「土」に代えて「足」、72-下-3]《から》げながら、すぐ其の広い廊縁《らうえん》から酌取《くみと》れるやうになつてゐる山清水《やましみづ》をバケツに汲んで、一二|杯《はい》うめてくれた。※[#「塞」の「土」に代えて「足」、72-下-5]げた彼女の礼服《れいふく》の下からは、今日《こんにち》の式に詣るために、わざと亡つた愛児《あいじ》の小袖をほどいて作つた、紫友禅《むらさきいうぜん》の長襦袢が垂れてゐた。それは彼女《かのぢよ》の帯祝ひのとき作つたものであつた。 黒《くろ》い法衣の袖をからげた若い僧徒《そうと》が一人、そこへやつて来た。そして又《また》五六杯の水を汲足《くみた》してくれた。 「どうも済《す》みません」などゝ、妻はその温順《おとな》しやかな青年《せいねん》に言つた。 「あの人は何だか見覚《みおぼ》えのある人だと思《おも》つたら、いつか弟を送《おく》つて停車場で逢つた、弟のお友達《ともだち》ですよ。」 そして今度《こんど》の式に助《すけ》をするために、やつて来《き》てくれた若い学校出の僧徒《そうと》が、他にも沢山《たくさん》あつた。 風呂《ふろ》からあがつて、せい/\した気持《きもち》で、私が二階へあがつて来《き》た頃には、既《すで》にそこへ案内《あんない》された親戚の人達が四五人、昼《ひる》のお膳についてゐた。若《わか》い方丈《はうじよう》は、懐かしさうに時々《とき/″\》二階を覗きに来《き》たが、後から/\用ができて忙《いそが》しさうにおりたり上つたりしてゐた。彼《かれ》はこんな場合に、自分のお寺《てら》で見る姉を誰よりも懐《なつ》かしく思つた。つい近頃《ちかごろ》まで学校にゐるあひだは、始終《しじふ》出逢《であ》ふ機会のあつた姉ではあつたが、来るもの/\僧侶《そうりよ》や村の人たちばかりの山の伽藍《がらん》に彼女を迎へたことが、殊《こと》にも悲哀《ひあい》な嬉しさであつた。 「せめて今夜《こんや》だけでもお泊《とま》りね。」 彼はさう言《い》つて、姉に勧《すゝ》めた。 「さうね。荷物《にもつ》をYさんのとこに、そつくり置《お》いて来たし、帰りにまた寄《よ》るつもりで出たのですからね。どんなにあの人たちが喜《よろこ》んでくれたか知れないんですよ。」妻は悩しげに言つたが、一|夜《や》をこゝに過したくも思《おも》つた。弟のために逢《あ》つておかなければならぬ人もあつた。 「荷物《にもつ》は己の方から、取《と》りにやればいゝ。いくらも人手《ひとで》があるで。」 「ぢや、Yさんに其《そ》の訳《わけ》を話して、さうしませうかね。」 そして然《さ》う決ると、彼女の気分がまた一|層《そう》安易《あんい》になつて来た。 つい三|週間《しうかん》ほど前、中国から京阪《けいはん》、伊勢、名古屋などをまはつて、しばらく東京《とうきやう》に滞在《たいざい》して、一緒に芝居《しばゐ》などを見てあるいた、妻《つま》の従兄のM氏も、間《ま》もなくやつて来た。 「この山《やま》へ、子供をつれて来《き》て放《はな》しておけばいゝ。」 彼は山がゝりの広庭《ひろには》を見下しながら言《い》つた。 「そして貴君《あなた》はあの山のお亭に立籠《たちこも》つて書いてゐれば、いくらでも仕事《しごと》ができるぢやないか。」 「ほんとに然《さう》ですね。」妻もうつとりとした、目《め》をして庭を眺めてゐた。 「崖や水が危い。」私《わたし》は大きな石のごろ/\してゐる、滝《たき》のあたりを見《み》ながら呟いた。 「去年の仮葬《かさう》のとき、此処がいゝなんて言《い》つて、あの山の離房《はなれ》へ陣取つて、酒《さけ》を飲《の》んでゐるうちに、ぐで/\に酔つて転《ころ》がりおちて、水へはまつたものがあつたからね。」若《わか》い方丈はそんな話《はなし》をして笑つた。 「あの時も酒《さけ》が五石………今度《こんど》は一般の人には四|合壜《がふびん》で渡したで、それほどでもないが、でも昨日《きのふ》は千二百といふ人数《にんず》だでお赤飯の折詰を前晩《まへばん》に拵へるので、皆なへと/\になつてしまつた。本膳《ほんぜん》をすゑるやうなお客は、さう沢山《たくさん》はないでね。」 やがて上堂式《じやうたうしき》の時間が来ると、若い方丈《はうぢやう》は緋の法衣に着替《きか》へるために、下へおりて行つた。私たちは今度《こんど》檀徒《だんと》の某が寄越したと云ふ其の法衣を着て、某《なにがし》の母堂から贈られた朱塗《しゆぬり》の駕籠で山間まで乗込《のりこ》むことになつてゐる彼の列《れつ》を観《み》るために、急いで玄関口《げんくわんぐち》へ出て行つた。 堂の内外、山の上下《うへした》に、人の群が一|層《そう》殖《ふ》えてゐた。出迎への僧侶《そうりよ》と三十人余りの檀徒総代《だんとそうだい》とが本堂から出向いて行つてから、山門《さんもん》の外で駕籠を乗棄てる、隆《たか》い帽子を冠つて払子《ほつす》をもつた彼の丈の高《たか》い姿が両側に堵を築いた人群《ひとむれ》のあいだを縫《ぬ》つて、長い途を静《しづ》かに本堂の方へ前《すゝ》んで来た。新《あたら》しい方丈さまに対する讚美の私語《さゝやき》が、私たちの周囲《しうゐ》の其処此処にひそ/\聞《きこ》えた。老杉や古檜の生茂《おひしげ》つた山を背景《はいけい》にしての其等の物々《もの/\》しい晋山式の光景が、何となく遠《とほ》い昔しの絵巻物じみて見《み》えたと同時に、現代《げんだい》の空気にそぐはないやうな、舞台《ぶたい》めいた古い宗教《しうけう》の東洋風の儀式が、私に異様《いやう》の感《かん》じを与へた。 雷鳴《らいめい》のやうな太鼓の音が堂《だう》に顫《ふる》えてゐるあひだ、上つて行つた、若い方丈《はうぢやう》が打扮《いでたち》をかへて壇上に立つて、一場の演説《えんぜつ》を試むるまでには、可也《かなり》の時間《じかん》と、芝居の台辞《せりふ》めいた応答《おうたふ》の多くの辞が費《つひや》された。壇上に立つた彼の前に、やがて多くの僧徒《そうと》が、法問を試みるべく前《すゝ》んだ。開堂式と貼出《はりだ》された広い本堂は、それらの僧徒《そうと》と、色々の法衣《はうい》や袈裟をつけた僧侶たちが充《み》ちあふれてゐた。一人々々|前《すゝ》んだ若《わか》い僧徒たちのうへに、新《あたら》しい方丈の手から、警策《けいさく》がはげしく打揮はれた。警策がその度《たんび》に折《を》れては取替へられた。 式《しき》が滞りなく終《をは》つたのを見て、私たちは又た二階へ上つて来た。 「やあ汗《あせ》びつしより」などゝ、彼は重《おも》い法衣の袖をかゝげながら私たちの傍《そば》へやつて来《き》た。そして急《いそ》いで袈裟《けさ》や法衣《ころも》を脱《ぬ》ぎすてた。 広い門内で、荼毘式《だびしき》の準備ができるまで、私たちは打寛《うちくつろ》いで、雑談に耽つた。今度《こんど》の式《しき》に、総ての監視をするために、多勢の弟子《でし》をつれて来てゐる伊豆《いづ》の或寺の方丈が、そこへ請《しやう》ぜられて、 しばらく私たちと話を交《まじ》へてゐた。 やがて続いて行はれた荘厳《さうごん》な荼毘式が終りを告《つ》げたのは、もう四|時過《じすぎ》であつた。二階の引請寮に集つた私たちは、やがて若い一人の僧徒《そうと》のお給仕で酒を飲《の》んだり、こて/\並べられた精進料理《しやうじんれうり》を食べたりした。 夜に入つてからは、また本堂《ほんだう》で一|時《しきり》行道が行はれ、続《つゞ》いて明朝行はれる長老《ちやうらう》の披露式《ひろうしき》に先《さきだ》つ物静かなお茶の式《しき》があつた。そして方丈の体が、すつかり明《あ》いてから、彼《かれ》はまた姉たちと親しむために、二|階《かい》へあがつて来《き》た。 「方丈さん、瓶茶《びんちや》を一つ………」などゝ、M氏《し》はいつか聴覚《きゝおぼ》えた隠語で、酒を要求《えうきう》したりした。 夜に入つてから、間《ま》もなく私たちの荷物《にもつ》が届いた。 翌日は、お寺は割合《わりあひ》に静であつたが、でも寮ごとに飲食《いんしよく》をしてゐる僧俗が、そこにも此処《こゝ》にも見られた。 私たちはこの式の裏面《りめん》に潜んでゐる多くの人たちの心理《しんり》を、若い方丈の話から想像《さうざう》することができたが、若い方丈《はうじやう》の人望は、総てそれらの嫉視《しつし》や阻害から切脱けるに十|分《ぶん》であつた。彼は総ての仕事《しごと》を同窓の若い人たちと頒《わか》つた。 一足先きに、こゝから二つ目の駅《えき》になるM町《まち》へ帰つて行つたM氏《し》に続いて、車の来るのを待《ま》つて私たちが伊豆の方丈や総代《そうだい》の主なる人に別を告《つ》げて、そこを出たのは、もうお昼近《ひるちか》くであつた。 名古屋から乗換場《のりかへば》になつてゐる其処の停車場《ていしやぢやう》は、可恐《おそろ》しいほど混雑した。善光寺《ぜんくわうじ》の開張に詣でる善男善女が、圧《お》しあひへし合ひしてゐた。 私たちの傍には、九|州《しう》から四国をまはつて来た青森《あをもり》の人などもあつた。M駅で下車《げしや》するまで、私はその老人夫婦から、長旅《ながたび》の話を聞された。船や汽車や、騒々しい宿屋《やどや》で、彼はすつかり苦しい旅《たび》に飽《あ》き果てゝゐた。彼《かれ》は話の相手《あひて》に渇えきつてゐた。 M町《まち》の駅では、M氏がそこから一里《り》ばかりの道程にある山の温泉《おんせん》で一日一緒に遊ぶために、自働車《じどうしや》を用意《ようい》して、私たちの着《つ》くのを待つてゐてくれた。[#地付き](大正7年5月「黒潮」) 底本:「徳田秋聲全集第12巻」八木書店 2000(平成12)年5月18日初版発行 底本の親本:「黒潮」 1918(大正7)年5月 初出:「黒潮」 1918(大正7)年5月 ※以下2個の外字は底本では同じ文字です。※[#「塞」の「土」に代えて「足」、72-下-3]、※[#「塞」の「土」に代えて「足」、72-下-5] 入力:特定非営利活動法人はるかぜ
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花咲くトーク 伊予島杏 プロフィール ホーム CV 近藤 玲奈 ステータス ※ステータスの数値は初期値になります。 型 属性 レア度 HP ATK 踏ん張り 速度 CRT コスト SP 遠射型 黄 SR 710 1430 D B+ C 23 25 リーダースキル 憧れのかわいい 黄属性の勇者の攻撃ペース+15% 必殺技 ジェニィ 種別 効果 ゲージ 技再使用時間 仲間攻撃昇 CRT昇 16倍ダメージをライン範囲の敵に与え、12秒間仲間全員のATK+13%、自ペアのCRT+250 2 19秒 アビリティ 女の子ですから 発動条件 効果 会心 クリティカル発生時、5秒間自ペアのATK+10%、10秒間自ペアのダメージカット200 神花・覚醒 神花/覚醒時 獲得精霊 初回神花 二回目回神花 三回目神花 R雪女郎(黄) SR雪女郎(黄) 一定覚醒値報酬 必要覚醒値 15 SR雪女郎(黄)×30 神花解放 段階 必要コイン 必要属性結晶 上限Lv30 - - 上限Lv50 - - 上限Lv70 - - 入手方法 勇者・フレンドガチャ 名前