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著.サイト管理者 2013/5/31(金) 属性と加護の関係についてお話しましょう。 まずおさらい。 属性とは。 攻撃を行うとき、自分の属性が、相性のいい属性の相手に対して、最終威力に+20%のボーナスがつきます。 ちなみに、攻撃決定直前に表示される威力予想値は、属性による影響も反映された数値が表示されます。 勘違いしがちなのが、相手から攻撃を受ける場合。 自分の属性が相手の属性より優位な場合(例.自分:水・相手:火)、最終威力を20%カットできると考えるのは思い込みです。 属性は、相手に与える威力のみ、影響します。 次に加護とは。 攻撃を行うとき、自分が保有する加護が、相性のいい属性の相手に対して、最終威力に+50%のボーナスがつきます。 また、相手の属性が、自分が保有する加護と同じ場合、最終威力を50%カットできます。 加護はダメージカットがあるので、属性と混同しちゃうんですね。 さて本題。 属性と加護がバッティングしちゃったらどうなるの? 答えは加算減算です。 自分が相性がいい属性かつ相性がいい加護を持ってたら、最終威力に+70%のボーナスがつきます。 自分が相性がいい属性かつ相手が自分の属性と同じ加護を持っていたら、(+20%-50%)で最終威力が30%カットされます。 なお、火の護りとか水の護りもこの加算減算に加わってきます。
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債券と利回りの関係 債券価格が上がると債券の利回りが下がる 債券価格が下がると債券の利回りが上がる というように言われてますが、どのような仕組みでこうなるのかを説明します。 債券価格が上がると債券の利回りが下がる
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私はかがみに“望まないキス”をした。 これから私達の関係がどう変化したとしても、その事実だけは永遠に消えないだろう。 それでも私は、前へと進まなければならない。 それが、マイナスとなってしまっている今の関係をリセットし、何も無いゼロの関係に戻る事になったとしても…。 ――今日、私はかがみに想いを告げる。 「ふとしたことで~0の関係、1の感情~」 終業式の日。全校集会での校長と生活指導の教師の無駄に長い話を耐え凌ぎ、これから始まるHRを適当にこなせば、いよいよ待ちに待った冬休みが幕を開ける。 学校中の雰囲気が冬休みムード一色に染まる中で、私は携帯電話とひらすら格闘を続けていた。 ディスプレイに表示される『送信しますか?』という文字列と、『はい』に合わされたカーソル。 『放課後、屋上まで来て』と簡潔に済ませた本文と、『柊かがみ』と表示された宛先が、私の親指にボタンを押させるのを躊躇わせる。 「…決着を付けるんですね?」 不意に背後から声を掛けられ振り向くと、優しげな表情で私を見つめるみゆきさんの姿と、複雑な表情で私を見つめるつかさの姿があった。 私は笑顔を作り、首を力強く縦に振ってそれに答えた。 みゆきさんがそうですか、と穏やかに微笑む。 「…私は、ゆきちゃんみたいに素直にこなちゃんの事を応援出来ないかもしれない」 つかさが意を決したかのように、私にそう告げる。 「私にとっては、けんちゃんも大切な友達に代わりは無いから、どっちの味方にもなれない。…でも、お姉ちゃんがどちらを選んだとしても、私はずっとこなちゃんの友達だからね」 「私もだよ、つかさ」 辛そうな顔をするつかさに、私は優しく微笑みかけた。 多分、今回の事で一番心を痛めたのはつかさなんだろうなと私は思う。 誰かを喜ばせたい、幸せにしたい。ただそれだけの思いでやったことが、逆に周りを傷つける結果になるなんて誰が想像するだろうか? 思えば、私達四人がこうして仲良くなれたのも、私とつかさのふとした出会いがきっかけだったんだ。 私はつかさに感謝したい。 あなたのお陰で、私はかがみに逢えたのだから…。 「じゃあ、押すよ」 私は二人にそう確認を取ると、携帯電話の決定ボタンを押した。 § こなたはどうして私にキスなんかしたのだろう? 最近、私はそんな事ばかり考えている。 最初は熱のせいで正常な判断が出来ず、悪戯の延長線上で起きた出来事だと決め付けていた。 でも、それならこなたはすぐに自らの非を認めて謝りに来る筈だ。 少なくとも、廊下で私とすれ違った途端に逃げ出す程、臆病な行動を取るとは到底思えない。 なら、なぜあいつは私を避けるのか? 色々考えた末に、私はある一つの仮定に辿り着く。 …もしかして、私が最初に決め付けていた「単なる悪戯」という前提条件が間違っているのではないか、と。 もしも、あれが純粋な悪戯等ではなくて、恋煩いの末の暴走行動だったとしたら――。 そこまで考えて、ありえないと私はその仮定を全否定した。 世の中にはそういう恋愛を好む人々も居るし、その事自体を私は否定しようとは思わない。 確かに、あいつは女のくせに男のオタク同然の嗜好をしている。 ただ、だからといって、こなたがそういうシュミを持っていると考えるのは、あまりにも馬鹿げてると私は思う。 ましてや、その対象が私だなんて――。 「お~い、柊。さっきからケータイ鳴ってるぞ~」 なかなか結論が出ずに難航していた私の思考は、日下部の言葉によって遮られた。 「えっ? あっ、ホントだ…」 こんな休み時間の合間に誰からだろう? そんな軽い気持ちで携帯電話を開いた私は、画面に表示された『送信者:泉こなた』の文字を見て、固まった。 『放課後、屋上まで来て』 簡潔に用件だけ書かれた本文に、私は震える手で『わかった。』とだけ、返信した。 § ――いいか、こなた。人にはな、ダメだと分かっていてもやらなきゃいけない時があるんだ。 ――でも、かがみはもう…。 ――確かに、かがみちゃんにはもう彼氏が居て、いくらこなたがかがみちゃんの事を想っていても、かがみちゃんが同じ感情を持っていなきゃ、その恋は叶わないかもしれない。でもな、今ここで自分の気持ちを伝えられなかったら、いつかきっと後悔する事になる。お前はそれで良いのか? ――いやだ。かがみに「好きだ」って伝えたい。自分の気持ちを伝えて、かがみと色んな所に行って、色んな話をして……ずっと一緒に居たい……。 ――それなら、まずは行動しないとな。 ――……うん。 あの日のお父さんの言葉で、私はようやく前に進む勇気を手に入れた。 これから私が起こす行動は、儀式のようなものだと思ってる。 私とかがみの関係を一旦全て清算して、また1からやり直す。 …いや、1に戻すだけじゃ、また同じような間違いを犯してしまう。 だから、これは0に戻す為の儀式なのだ。 0にすれば、友情という名の足し算でプラスの数字にはなるけれど、恋愛という掛け算はいくらやっても0のままだ。 だから――。 「こなた」 背後から懐かしい声が聴こえた。 その瞬間、溢れ出しそうになった感情を必死に抑止して、私は努めて穏やかに後ろを振り返った。 「久しぶりだね、かがみ」 1ヶ月ぶりにようやく直視する事の出来たかがみの顔は、緊張感からなのか、それともまた何かされるんじゃないだろうかという恐怖感からなのだろうか、普段の表情とはかけ離れた、とても強張った表情をしていて――私は改めて、自分のやってしまった事の大きさを噛み締めた。 § 「…話って、なに?」 自分でも声が震えているのが良く分かる。 久しぶりに見たこなたの表情は、以前よりも大人びていて、どこか悲しげだった。 私の脳裏に、嫌な予感が去来する。 私は何を怖がっているのだろう? もし、あの仮定が現実の物として私に直面したとしても、私にはもう付き合っている人が居ると断れば良いだけなのに…。 「うん…。話したい事は色々あるんだけどね…」 そんな私の葛藤に気付かないまま、こなたは本題に入ろうとする。 私の緊張感が一気に高まっていく。 「…一番先に、かがみに謝らなきゃいけないよね…。この前はごめんね、かがみの気持ちを踏み躙るような事をして…。本当に、ごめんなさい」 こなたはそう言うと、真摯な態度で頭を下げた。 …どうやら、この謝罪にはそれ以上の意味は無さそうだ。 それを確認した私は、軽く胸を撫で下ろした。 「うん。私の方こそごめん。熱出して倒れそうだったのに、ビンタした上に、こなたの事を放って帰るような事をして…」 「それは仕方ないよ。あんな事をした私が悪かったんだし…」 …うん、今の所は順調に話が進んでいる。 このまま、今までのように友達で居ようと私が希望して、こなたがそれに同意すれば、私の抱いていた懸念は全て解消される…。 「ううん。私の方も、あの時は感情的になり過ぎてたから…。だから、もう全部水に流して今まで通りの関係に戻ろう? …キスの事だって、ノーカンって事にしとくから――」 「そうじゃないんだよ、かがみ」 一瞬、時が止まったようだった。 絶句する私を尻目に、こなたは静かに首を横に振った。 「…もう私達は、今までの関係には戻れないんだよ。悪いけど、私もそれを望んでない」 「……何それ? なにが…言いたいの?」 嘘だ。本当は分かっている。 「…実は、もう一つかがみに言わなきゃいけない事があるんだ。多分、それを聞けば、私が思ってる事が分かると思う……理解は出来ないかもしれないけど。私ね……」 解けた筈の緊張の糸が、再び雁字搦めのようにきつく私の体を縛り付ける。 これ以上は聞きたくない。 「…あ、あのさ、こな――」 「かがみの事が好きっ!」 慌てて話題を変えようと、話しかけようとした私を無視して、こなたは禁断の言葉を告げた。 「……ははっ、何言ってんのよ、こなた。私達は女同士じゃ――」 「関係無いよ」 決定的な一言を告げられても尚、冗談だと誤魔化そうとする私に、更なる言葉が突き刺さる。 「男だから、女だからなんて関係無いんだよ…。単純に、私はかがみの事を恋愛の相手としてずっと見るんだよ。……かがみじゃないとダメなんだよ…」 一つの曇りも無い真剣な眼差しで、こなたは私の顔を見つめる。 もう、私に逃げ場は無かった。 「…私、もう彼氏が居るのよ?」 「うん、それも判ってる」 私が非情な一言を告げると、こなたの表情に更なる悲しみが帯びていく。 それでも、こなたの決心を揺るがすまでには至らなかった。 「これは私なりのけじめの付け方なんだ。だから、かがみはそれに付き合ってくれなくてもいいから…ね?」 儚げな微笑みを向けながら、こなたはそう前置きすると更に話を続ける。 「……もしも、私の気持ちに応えてくれるなら、イブの日の午後8時に、糟日部駅の近くにある中央公園に来て欲しい…」 「……」 何も答えられない私を見て、こなたの表情に申し訳無さそうな感情が混じる。 「ごめんね…。私、いつも自分勝手な行動でかがみの事を困らせるよね…。ホント。……嫌われても仕方ないって思ってる。――でも、かがみに嫌われるのはやっぱり嫌だな…私……」 「っ!?」 悲しく微笑むこなたの瞳から一筋の涙が零れ落ちた。 「…へへっ、こんなの卑怯だよね。自分が悪いのに泣いちゃったら、さ…」 制服の袖で目をごしごしと擦ると、ようやくこなたは私の顔から目を背けた。 「…じゃあ、私、待ってるから…」 そして、二度と私の顔を見る事無く、屋上を去っていった……。 …全てが終わった後、私はその場にへたり込んだ。 「……冗談じゃないわよ……」 誰も居なくなった屋上から映る風景を呆然と見つめながら、私は何度もそう呟いた。 ――全てが信じられなかった。 こなたが私に対して恋愛感情を抱いている事も、今までのような穏やかで平穏な関係をもう彼女は望んでいないという事も。 ……こなたとのやり取りを終えて間もない私の心臓が、尋常じゃない勢いでずっと高鳴っているという事にも――。 聖なる夜にへ コメントフォーム 名前 コメント (T ^ T)b -- 名無しさん (2023-06-22 07 44 05) 心に来ますねぇ… -- 名無しさん (2009-04-27 02 21 20) いや〜続きが気になる! -- 名無しさん (2009-02-28 04 25 50) 投票ボタン(web拍手の感覚でご利用ください)
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207 名前:風雲再起と俺の関係(1)投稿日:04/06/20 01 46 ID ??? ある日、ドモンが家に白い立派な馬を連れて来た。 ロラン「どうしたんですか、その馬」 アル「競馬に出るの?」 ドモン「いや、師匠がしばらく出かけるってんで、その間の乗馬の世話を頼まれたんだ。風雲再起だ」 風雲再起「ヒヒン」 ドモン「よろしく頼む、だそうだ」 ロラン「はあ」 アル「ねえ、この馬乗れる?」 ドモン「いいぞ。俺が後ろについててやるからな」 ロラン「大丈夫ですか?無茶をしたら…」 ドモン「心配するな。風雲再起は賢いから、子供を乗せて無茶な走りはしない」 ロラン「兄さんが無茶するから心配なんですよ」 ドモン「…だ、大丈夫だ」 無事に帰って来て風雲再起の体を洗っていたドモンは、風雲再起が首にかけている長い袋が気になっていた。 ドモン「…師匠はいない。見るなら今のうちだな?」 その袋を開けると中身は巻物だった。 ドモン「こういうのって奥義の秘伝書とかだよな…」 ニヤリ。 ドモン「師匠が隠していたこの奥義をモノにして、俺は師匠を超える!」 ヽ-‐‐-) ミ/二二ミ 彡| メ゚Д゚)リ <な? 果たして、巻物を開いたドモンが見たものとは?以下次回。 209 名前:風雲再起と俺の関係(2)投稿日:04/06/21 22 12 ID ??? / / / / ヽ  ̄ ̄`¨''' ー- .._ .l / ̄`` ヽ / l / ヽ/ ! l / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / .イ ./ / /----‐‐‐ヽ ヽ /./| < な、何だってー!! // l/ l l /-----‐‐‐‐ヽ l ∠-' / \__________ / | l ./ /| l>-、! 、_. -<| .l l / l/l /l !` -‐〉 -‐ l/l lヘ-< l l / ト、メ、 ヽ ∪ .l /‐' ___` ー/ r ┴'''''77li、 | ̄| /|/r'''´ /ハl‐'. | .//||゙i,| | ,.イ /.lヘト .// || ノ-‐ ノノ | |  ̄ / .ト、 // || / ̄ ̄`¨/ ∠_ ̄`ヽヽ___/_`l / |L___ / `==''´ `'ー- ̄ -‐'''¨´ ̄て_)、  ̄`\ ドモン「まさか兄弟子とは知らず、とんだご無礼をいたしました!お許し下さい!」 彼は風雲再起の前にひざまずいて、ぺこぺこ頭を下げた。 風雲再起が持っていた巻物は、ドモンの師匠直筆の流派東方不敗の免許皆伝書だった。 免許皆伝書はドモンももらっているが、風雲再起の物はドモンの弟子入りも前の日付、 つまりこの馬はドモンのずっと上の兄弟子だということだ。 兄弟たちは、ドモンの土下座は見えていても、ドモンの事情を知るはずは無かった。 コウ「ドモン兄さん、馬に土下座するなんて、乗馬で頭でも打ったのかな?」 アル「打ってないよ。僕一緒に乗ってたもの」 シーブック「馬に弟子入りしたとかね。牛のカンフーだってあるぐらいだから」 TVでカンフー映画ttp //www.foxjapan.com/movies/kungpow/intro.htmlを見ていたシーブックが言った。 シーブック「実際は牛とかに人間と同じ動きは無理だろうけどさ。これもCGだし」 カミーユ「畜生!巨乳ガチンコ対決だなんて、牛そのものじゃないか!ホンコンショップの親父修正してやるー!!」 シーブックの向こうで、ホンコン土産のこの映画ディスクを買ってきたカミーユは地団太踏んでいた。 (つづく) link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ ガンダム家 ドモン・カッシュ 長編 風雲再起 風雲再起と俺の関係
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Kumicitのコンテンツ インテリジェントデザイン概説 方法論的自然主義をめぐって 科学と神の関係 科学と神の関係 科学そのものには価値も信仰も含まれない。取り扱い対象外である。しかし、科学の実行にはわずかながら価値と信仰を必要とする。 バチカン観測所Consolmagno神父は科学するために"信仰"が必要だと指摘した。 If you re going to be a scientist, there are three things you have to believe. Number one, the universe really exists -- I m not just a butterfly dreaming I m a scientist. Two, you have to believe that the universe makes sense. It s not chaotic; there really are underlying laws and we re able to find them. And the third and hardest thing, the most religious of the beliefs, is you have to believe it s worth doing.科学者になるのなら、信じなければならないことが3つある。1. 宇宙は実際に存在する。自分が科学者であるという胡蝶の夢を見ているのではない。2. 宇宙には法則が存在して、それを発見できること。3. 法則を見つけることに価値があること。[ By Design Interview with Brother Guy Consolmagno(2005/09/19) ] 確かに、これらは科学という方法で証明することができない。しかし、そう信じなければ科学を実行できない。 科学は倫理的価値を取り扱い対象外とするとともに、仮説選択に倫理的価値を用いることもない。しかし、Hilary Putnamは、科学における仮説選択が以下のような認識的価値(epistemic values)に依存していると指摘した。 1. 首尾一貫性(Consistency)2. 尤もらしさ(Plausibility)3. 理に適っていること(Reasonableness)4.単純さ(Simlicity)[ ヒラリー パトナム (訳 藤田晋吾, 中村 正利) "事実/価値二分法の崩壊", 2006/07,(pp.170-182) ] 科学の実行に必要な"信仰"と"価値"はこれだけ。これ以外に、科学の実行に"信仰"と"価値"も必要ない。そして、もちろん科学の内側には"信仰"と"価値"は存在しない。 さて、このような科学は神と、いかなる関係を持っているのだろうか?少なくともバチカン観測所Consolmagno神父の言う3つの"信仰"は超越神と何ら矛盾をきたすようには思えないが。 科学=機械論と超越神の第1の関係 超越神とは、この世界の外側に存在し、この世界を創造したとされるユダヤ・キリスト・イスラム教の神である。宇宙=神という汎神論や、宇宙の内部の存在する超能力者の極みのような多神教の神々と区別するために"超越"神と呼ばれる。 さて、超自然な"説明"を排除する方法論的自然主義という原則を持つ科学は、もとはMechanism(機械論)である。機械論とは: 機械論哲学の基本的主張は、自然現象は機械的な原理に従っていて、その規則性が自然の法則、望ましくは数学公式の形で表現される、というものである。(p.133)[J.H. ブルック (訳 田中靖夫) 科学と宗教, p.133] というものだが、これは超越神を否定するものではない。むしろ、2つの方法で神を賛美し、神の存在を証明するものとみなされた。 機械論で記述された見事な機械仕掛けの宇宙を創造した超越神はすばらしい。あるいは、見事な機械仕掛けの宇宙は、超越神よって創造されなければ、存在し得ない。 機械論で記述できない現象こそ、超越神による自然界への介入=奇跡である 自然法則とは、秩序の根本原因でる神の意思が表現されたものであるが、神を拘束するものではない、神は望むならば別のやり方でも行動することができるのだから。機械論哲学は奇跡の起こる可能性を排除したのではなく、真の奇跡を認識する手段をはっきりさせた。自然法則のことばで説明しえない出来事、それこそが奇跡なのである、と。[J.H. ブルック (訳 田中靖夫) 科学と宗教,(p.142)] このうち第1の超越神をKumicitは裏側神族と呼ぶ(科学の手が届かない、科学の裏側にいるから)。この超越神は、自然法則と初期値の考案と実装し、観測対象に干渉せずに観測することができて、科学的にその存在を検出されない。 科学的に見つけられないのだから、決して科学で裏側神族を記述できない。すなわち、裏側神族の存在を、科学という方法を以って肯定も否定も出来ない。つまり、いても、いなくても科学的には同じ。そんな裏側神族は「余計な説明を持ち出すな」というオッカムの剃刀により、その存否に関わらず、科学から排除される(存在を否定されるのではなく、取り扱い対象外とされる)。 機械論の原点に立ち返れば、機械論は神の被造物たる機械仕掛けの宇宙を自然法則で記述するものである。従って、機械仕掛けの宇宙の創造主たる神は記述の対象ではない。 だからこそ、この裏側神族への信仰と科学=機械論の実行はまったく矛盾しない。Prof. Kenneth R. Millerのような敬虔なキリスト教かつ進化生物学者が存在できる。 ActionBioscience.org Can science prove or disprove the existence of a higher being?科学は高次の存在を証明もしくは否定できるでしょうか?Miller No, it can’t. The existence of a supreme being simply is not a scientific question. A supreme being stands outside of nature. Science is a naturalistic process and can only answer questions about what is inside nature. Beyond that it’s a matter of personal belief.いいえ、できません。崇高なる存在は、科学の問題ではないのです。崇高なる存在は自然界の外側にいます。科学は自然な過程であり、科学は自然界の中のものについての問題にしか、答えを出せません。ActionBioscience.org How is it possible to believe in the evolution of a complex world and God?複雑な世界の進化と神をどうすれば信じられるのでしょうか?Miller That’s an interesting question. God, for those of us who believe in Him, is the Creator and the Master of the universe. As C. S. Lewis once said, “[God] likes matter. He invented it.” [Mere Christianity, Harper, 2001] It seems to me that an all-powerful Creator, who is behind both the material of the universe and the laws that govern the interactions of that material, would be able to accomplish any goal He wanted to in terms of the process, the architecture, or the ultimate fruition of the universe.れは興味深い質問です。主を信じる者たちにとって、神は宇宙の創造主であり、支配者です。かつてCS Lewisが言ったように「神は物質を好む。神を物質を発明した。」 私はこれを、「宇宙の物質および物質の間の相互作用を支配する法則の背後にいる全能の創造主は、そのプロセスあるいはアーキテクチャあるいは宇宙の究極の実現を通して、神は自らが望むことを実現できる」と、とらえます。[ Science and Religion -- Interview with Kenneth R. Miller(2004/12) on Action Bioscience] 科学=機械論と超越神の第2の関係 「機械論で記述できない現象こそ、超越神による自然界への介入」という立場が指し示す超越神をKumicitは隙間神族と呼ぶ。まさに科学の隙間に生息するからである。 この隙間神族には科学と神学の両方に問題を起こす。 一つめは、「機械論で記述できない」ことを証明する方法が機械論の内側にないこと。すなわち、「現時点では科学で説明できない現象」が「真に科学では説明できない」のか「その現象を説明する自然法則が未発見」なのかを区別する方法がないこと。 たとえば、インテリジェントデザイン理論家Dr. Michael Beheは、細菌の鞭毛を進化によって実現する確率があり得ないほど小さいから、科学の隙間=デザインだと主張している[Behe MJ "Darwin s Black Box" pp. 59-73,1996]。 しかし、この確率は、鞭毛を持たない細菌が1回の突然変異によって鞭毛を獲得したとしたら、その実現確率はいくらかという意味での確率である。中間段階が見つかれば、もちろん実現確率は現実的な大きさになってしまう。すなわち、Beheの見積もる確率は、未発見の中間段階(もし存在したなら)がどれくらいあるかという「科学の隙間の幅」を意味する。 もちろん、「科学の隙間の幅」が大きければ、真の隙間かもしれないという推論は可能だが、真の隙間であることは証明できない。実際、進化経路は既に提示されている[ie. Matzke 2003;2006]。すなわち「ありえないほど小さい確率」は「真の隙間」であることを保証できなかった。 我々が全知でない限り、「科学の隙間」が「真の隙間」かどうかを判定しようがない。ところが、「我々が全知である」ことは「科学の隙間がもはや存在しない」以外に確認する方法がない。つまり、原理的に「科学の隙間」が「真の隙間」を判定できない。 このあたりを敬虔なキリスト教徒でもあるProf. Kenneth R. Millerは次のように語る。 Miller Now, what I don’t find useful to speculate about are the exact physical, chemical, or biological processes that could be attributed to God, or identified as God working His magic in the world. I think both Western religious tradition and scripture itself tell us that God is very subtle and He can use many ways to accomplish His ends.[ Science and Religion -- Interview with Kenneth R. Miller(2004/12) on Action Bioscience] そして、二つめは、たとえ「機械論で記述できない=科学で説明できない」ことを証明できたとしても、「機械論で記述できない」以上のことは何も言えないこと。機械論の原点に立ち返れば、機械論は神の被造物たる機械仕掛けの宇宙を自然法則で記述するものである。従って、自然界への神の介入は機械論の記述対象ではない。 あくまでも機械論=科学よりも一段高い立場に立って、「その隙間こそ神の介入なり」と宣告する他ない。 ところが、この一段高い立場にいるのは何もユダヤ・キリスト・イスラム教の超越神だけではない。シェルドレイクの形態場や、Flying Spaghetti Monsterなどがいる。そのいずれが正当なる隙間の所有者かを決定する方法がない。いずれも「科学で説明できない」を根拠としているため、科学によって勝負をつけられない。 また、この隙間宣告が早まったもので、真の隙間でなければ、いずれその隙間は埋められてしまう。これが三つめの問題となる。これを神学上の問題をバチカン観測所Consolmagno神父は次のように指摘する。 You say, "I have no idea how this could have happened. It must have been God s design." And then fifty years later, somebody explains how it did happen, and you say, "I don t need God anymore." If your faith is based on science, that s a very shaky kind of faith.「これがどう起きたのか全然わからない。これは神がデザインしたに違いない」とあなたが言ったとしましょう。そして50年後に、誰かがそれがどう起きたか説明したとしましょう。そうすると、あなたは「もはや神は必要ない」と言うでしょう。あなたの信仰が科学に基づくものであれば、非常に不確実な信仰です。[ By Design Interview with Brother Guy Consolmagno(2005/09/19) ] インテリジェントデザインにおけるデザイナーは、まさに隙間神族である。まさにインテリジェントデザイン理論家Dr. Michael Beheは細菌の鞭毛という科学の隙間にインテリジェントデザイナーという名の神を召喚している。この鞭毛が進化論で説明されてしまえば、今や召喚された神は生き埋めになる。 神を生き埋めから守るためには、「鞭毛は進化論では説明できていない」と主張して徹底抗戦する他ない。この戦いは単なるささやかな学説をめぐる戦いなどではない。まさに、神への信仰をかけた戦いである。 「科学と神が相容れない」のは、この隙間神族の召喚によるもの。 だから、隙間神族を召喚するインテリジェントデザインは反科学になる
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http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1306742825/914-930 ◆ 二人入るのがやっとの密室に、粘っこい水音が響いている。 換気扇のおかげで臭いは篭らないが、このやたらはっきりした音だけは如何ともしがたい。 外に聞こえなけりゃいいが……と、俺は呆けた頭で場違いなことを考えていた。 「ん……お兄さん」 触れた外気にひやりとし、ぼやけた意識がはっきりする。 あやせはこくりと喉を鳴らして口の中を整えると、顔を上げて俺を見据えた。 見れば、唇の端から溢れたものが、顎を伝い滴っている。 「お、悪い……垂れそうだぞ」 俺は後ろ手に手錠をはめられているのでトイレットペーパーに手を伸ばしたくとも伸ばせない。 しかし鎖を鳴らしたのはいらぬ心配だったらしく、 あやせは滴りを手の平で掬うように拭い取ると、俺自身に塗り付けた。 そしてそのまま筒型にした片手を、馴染んだ手つきでこねるように上下する。 再び密室に水音が響く。 あやせは器用にリズムを保ちながら中腰に立ち上がり、便座に腰掛けた俺にもたれかかって、 肩に顔をちょこんと乗せた。 「お兄さん……」と、あやせは耳に口元を近寄せて言った。もちろん手の動きは止まらない。 「そういえば――恋人と別れたそうですね、お兄さん」 「こ、こんなときにその話題を出すか……?」 あの騒動は一応の解決をみたとはいえ、俺は俺で凹んでいるのである。 自分のダメっぷりを思い知らされたりとかな。 「もぉ……本当にどうしようもないですね、お兄さんは」 あやせは心なしか声を弾ませて、きゅっと根元に力を込めた。 俺は文字通りあやせの手中にあるから、即座に機微を悟られてしまう。 我ながら情けないことこの上ない。 「お姉さんから……それに、桐乃からも、聞きましたよ? ――桐乃が嫌がるから、お兄さんは恋人を作らないそうですね?」 どうして俺の個人情報を吹聴したがるのかね、あいつらは。 思わず顔を背けた俺を、あやせはくすりと嘲った。 「お兄さんはド変態のシスコン野郎ですね」 艶然と囁き、唇で耳たぶを軽く挟んでから、ちろりと耳裏を舌先で撫で上げる。 はぁ、と熱っぽいため息を吐くと、あやせは妙に嬉しげな口調で罵り始めた。 「どうしようもない変態です。いやらしい、あさましい、おぞましい、けがらわしい、気持ち悪い…… 本っ当に――気持ち悪い」 「嫌がる俺を無理やり引っ張り込んだやつの言う台詞かそれ? ど……どっちが変態だっつーの」 途中で言いよどんだのは、あやせの手つきが指先でなぞる手つきに変じたからだ。 いよいよ本気で俺をじらしにかかるらしい。 「変態はお兄さんでしょ? だってお兄さん、妹に欲情する変態なんだって、ご自分でおっしゃったじゃないですか」 「うぐぅ……」 そう言われてしまってはぐうの音も出ない。 いや実際はそれっぽいのが出てるが、慣用句の用法にまで突っ込むのは野暮ってもんだ。 ――あの公園での自爆から一年以上経った今も、あやせは俺を誤解したままでいる。 色々と理由があって、俺もあやせを誤解させたままでいる。 しかしあやせの思い込みはたいへんはげしかった。 そいつに付き合う人間が、よからぬ影響を蒙りかねないほどに、はげしかったのだ。 俺自身にもこのごろ、『むしろあやせの妄想の方こそが真実なのではなかろうか?』と、 危うく思ってしまう瞬間があるくらいだ。 ……とても危うい気がする。とてもとても、危うい気がする。なぜか不意に桐乃の得意顔が連想された。 「だから、わたしが処理してあげないとですね……じゃないとお兄さん、桐乃を襲ってしまいますから」 ……突っ込みたい。「それなんてエロゲ?」と突っ込みたい。あやせじゃなけりゃ突っ込んでる。 あやせが親父の孫を掌握してなけりゃ心置きなく突っ込めたのに…… 「もぅ、駄目ですよお兄さん。今日は時間がないんですから」 的確にも的確な読心術だが、その解釈の仕方が残念な方向へ転がっている。 俺がいうのもなんだが、ものすごくおっさん臭い。俺がいうのもなんだがな。 「お兄さんが考えるようなことをしていたら、桐乃たち、気付いちゃいますよ?」 そうなのである。この悪魔(あやせ)はよりにもよって、 桐乃と一つ屋根の下の高坂家で、こんなはしたない真似をしでかしているのである。 もし桐乃に見つかったらと思うとぞっとする。冗談ぬきに殺されるだろう。絶対に殺される。 きっと俺だけ殺される。この女に間接的に殺される。 「では、桐乃が心配する前に済ませてしまいますね」と、あやせは俺の顔色を見るまでもなく察すると、 「あ、そうそう――」 こほんと咳払いをして、 「――勘違いしないでくださいよ。これは、桐乃を護るためですから……」 ひと月ぶりの『いつもの台詞』を、ここに来てようやく口にしたのだった。 ◆ 俺こと高坂京介と新垣あやせの関係は、一見複雑なようでいて、その実単純極まりない。 あえて言い表すなら――恋人以上友達未満、そんなひねくれた言葉が相応しいと思う。 恋人よりも破廉恥で、友達よりもそっけない。 体は許しても心は許さない、なんて台詞は玄人のお姉さんやイケメンホストの言いそうなものだが、 あやせにはそんな悩ましい台詞を言う資格はない。 だって体も心もいいように弄ばれているのは、俺の方だけなのだから。 男の俺が涙ながらに訴えても説得力はないかもしれない。 満員電車で捕まるのは男だし、慰謝料を儲けるのは大抵女性だ。 妹の出来が良くて、割を食うのは兄貴である。 中高生男子の待望する痴女なんて存在は都市伝説で、きれいな玉職人さんをいざ逮捕してみれば、 その正体は女装した男だったりする。 (以前に桐乃の奸計で俺に女装趣味の嫌疑がかかったことがあって、 その取調べ兼説教のときに親父が実例として挙げていた。 瀬菜あたりの喜びそうなことだ。マジ勘弁して欲しい) とまあ、一般論としてこの手のことに関しては、いつだって男が悪者なのである。 しかしあやせは別である。断言しよう。あやせだけは別である。 あの女は好いた男の生首を抱えて「これでずっと一緒にいられますね」なんて言いかねない女だ。 鍋が空でも待ち人来たらずとも、料理が出来る女なのだ。気遣いより気違いをする女の子なのである。 将来あいつの旦那になる男は、よほどのマゾ野郎に違いない。 かくいう俺も、あやせには深刻なトラウマを数多く植えつけられている。 まず例を挙げるとすれば、そうだな―― 俺が、初めてあやせに襲われたときのことだ。 ……襲われたという時点で充分トラウマに値するが、まあ聞いて欲しい。 桐乃の愚痴並みに長くなりそうだが、聞いてくれ。 おそらく時系列でいうと、黒猫に『呪い』をかけられて、桐乃にアメリカから帰って来てもらった後だと思う。 たしか加奈子がらみの一件であやせの相談に乗った報酬に、あやせに着信拒否を解いてもらって、 それで俺はずいぶん浮かれてたっけな……そうだ、完全に思い出した。 あの頃の俺は、たしかに浮かれていた。 あやせが着拒解除とは別に『サプライズプレゼント』をお礼にしてくれるって言ったから、すげえ楽しみにしてたわけだ。 その頃の俺のはしゃぎぶりを具体的にいうと、 必要もないのにアドレス帳を開いてぐふふと青猫(旧)笑いしたり、 妹にやたらなれなれしくしてうざがられたり、 しすしす全年齢版(またもや桐乃に「あんたも絶対やったほうがいいよ!」と押し付けられた)の新ヒロインあさひちゃんが、 なぜかあやせに似ているように思われて悶々としてみたり……と、 そんなふうに俺はあたかも純朴な非実在青少年のような、 田村ロックのような気持ちで気持ち悪い振る舞いをしていたのだ。 そして迎えた運命の休日――雨がしとしと降っていたのを覚えている。 親父は勤めに、お袋は近所のおばさん連中と日帰り温泉へ、 そして桐乃は遊びか仕事か知らなかったが、家には朝から俺一人だった。 ◆ 桐乃が留守なので壁越しの奇声はないし、外は雨なので近所のガキどもの奇声もない。 窓越しに雨の音だけが聞こえてくる。 雨の音ってのは屋内で聞くと妙に心を落ち着かせる効験があるものだ。 俺はそんな雨音に耳を傾け、受験生として相応しい神妙な心持で机に向かい、エロゲーに励んでいた。 選択肢でセーブしてひと息つき、「昼飯どうすっかなー」なんて言いながらあくびをする。 我ながら惚れ惚れする自宅警備員っぷりである。 とりあえず麦茶でも飲むかと腰を浮かせたところに、ぴんぽーん、とインターホンが鳴った。 「佐川の兄ちゃんか? 桐乃はいねえってのに……あいつまたKONOZAMAしてんの?」 代引きだったら嫌だなあ、なんて思いつつ、尻をかきかき部屋を出る。 そこに再びインターホン。 ぴんぽーぴんぽぴんぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぴぽぽぽぽーん! 短兵急である。 「我慢弱すぎんだろ!」 「こんにちは、お兄さん」 「って、あやせじゃないか」 玄関を開け放った俺の眼前に、光臨したのはラブリーマイエンジェルあやせたん。 あやせと再び相まみえる時を待ちわびていた俺は、突然の訪問にそれはもうキモいくらいしどろもどろになり、 「い、いらっしゃい。き、桐乃は出かけてるからさ……きょ、今日な、家に俺だけなんだ」 と、初っ端で相手が警戒しかねない台詞を吐いてしまう。 「あ、そうですか……」 しゅんとなるあやせたん、超かわゆい。 差した傘も一緒にがっくり俯いて、ぷりちーふぇいすを隠してしまう。 その勢いで傘の雨滴がしぶいたが、俺は気にしない。むしろちょっと嬉しい。 あやせ目掛けて降ったというそれだけで、雨露は甘露にグレードアップするのである。 「あいつはいつ戻ってくるかわからんが……リビングで待っててくれるか?」 「はい。それでは……お邪魔します」 ――狡猾で残忍なあやせに比べるまでもなく、このときの俺は迂闊で残念であったといえる。 あやせに会えたことが嬉しくて、どうしようもなく浮かれちまって、脳がはちきれそうで、 これっぽっちも疑念を抱かなかったんだ。 あのあやせが桐乃のスケジュールを把握・管理していないわけがない。そのことに俺は思い至らなかった。 セクハラ魔人の俺と二人きりになる危険があるのに、なんの考えもなくホイホイやって来るというのも、 あやせにしては不気味なほど浅はかといえた。 それにあやせにしろ俺にしろまずは携帯で桐乃に連絡すればよかったろう。 思い返せば思い返すほど、この日のあやせの行動は初めから不自然であったように感じられる。 しかし当時の俺は未来の惨状など露知らず、馬鹿みたいに、 それこそエロゲープレイ中の誰かさんみたいに幸せな気持ちであった。 うきうきと飲み物と茶菓子の支度をしていて「お二階の方、お先に上がっていますね」と さり気なしに声をかけられたが、そこに違和感を感じなかったのは、 この前まで黒猫が部屋に入り浸って俺が勝手知られたるなんとやらに慣れていたのと、 あやせの口調がいやに自然だったのが原因だろう。 そうしてお盆を手にした俺は階段を上る途中で思うわけだ。「なんかちがくね?」と。 「お兄さん、これ、なんですか」 パソコンのディスプレイに向いたままあやせが告げた。 「これ、なんですか」 そうしてその右手には、出しっ放しにしてあったパッケージ、媚びたポーズの妹どもを背景に 「妹×妹~しすこんラブすとーりぃ~」と直裁的でキ印(じるし)なタイトルの描かれたパッケージがある。 つまり――一番見られてはいけないやつに、俺の恥部を見られてしまったのである。 「っ……!」 お盆の上のコップの氷が、慣性にカラリと鳴る。 あやせがゆっくり振り向いた。一足一刀の刹那の内に、俺は先を取ったことを確信する。 伸ばされた空の左手と地を蹴る右足とを一直線に、 図らずも右手にお盆を持ってウエイターのような姿勢でいたことが最小にして最速の動作を可能にした。 半身で突き出された人差し指、その先にはあやせが立つ。 しかしこちらに振り向いた拍子で微かに腋が開いている。 「くんかしたいお」と荒ぶる理性(?)を宥め賺し、腋の向こうに垣間見るはEscキーの眩い煌めき―― ――という感じに、反射的にEscキー(緊急回避)目掛けて指を突き出した俺を、いったい誰が責められよう。 桐乃やお袋、ときに親父といった外敵に絶えず脅かされ、身を隠し、 平穏な日常の陰で、錠なき自室で繰り返される自己鍛錬、 その生死流転の日々のなかで咄嗟咄嗟の判断を強いられた青少年には、 この手の無分別が備わってしまうものだ。 今さら誤魔化したって後の祭りであろうと隠蔽癖の発作せずにはいられない。 こうした衝動の迂闊さ無策さ愚劣さは、似たような経験のある人なら友愛の精神でもって許してくれると思う。 もちろんあやせたんさんは許してくれなかった。 「――お兄さん、これは何ですか」 俺の指先は、キーに触れかけたところで静止していた。直前、あやせが俺の手首をガッチリと掴んだのだ。 「あ、あやせ?」 去年の夏コミで見せた雷鳴のごとき大声疾呼ではない。抑揚はある。しかし朗読めいた語調である。 問いという形式は見せかけで、内心は既にこうと決めてかかっているのが察せられた。 あやせの表情はわからない。つーか直視する勇気がない。 目は口ほどにものをいうが、そもそも目を見ないことには表情というものは窺い知れない。 だから俺は、あやせと目を合わすまいとあちらこちらにさまよわせた。だって怖いもん。 かわいらしい唇がすっごい感じにひきつっているのが、ちらっと見えちゃったもん。 土下座に定評のある俺であるが、ここではあえてやらなかった。 この場で大仰に跪くとなれば必然、あやせたんさんの手を振り解かざるを得なくなり、 その狼藉で彼女の心証を害するおそれがある。……笑えばいいと思うよ。 「…………」 硬直したまま時が過ぎる。 あやせに手首を掴まれたままだが、こんな状況での触れあいは嬉しくも何ともない。 俺はあやせの恥じらう姿に興奮したいのだ。だいいち、姿勢からしてよろしくない。 俺が俺から見たあやせの右脇へ半身で左手を伸ばし、そこをあやせが真っ向から左手で掴んだので、 そのときの俺はというとあやせの正面に半ば背を向ける格好であった。 期せずして、国際展示場での桐乃とほとんど同じ格好であやせに捕らわれていたってわけだ。 あのときのウソウソ連呼を思い出せば色気もなにも吹き飛んでしまう。 「…………」 さてこの間、あやせは一言もものを言わなかった。 おおかた、最も激しい苦痛を与えるにどこを蹴ればいいのか吟味してでもいるのだろう、と、このときの俺は考えた。 妹に劣情を抱くばかりか全方位セクハラ外交をしかねない高坂京介なるド変態鬼畜野郎が、 再三再四の決死の抗議活動を顧みず、更正するどころかいっそう変態性を強めている。 昼間っから、妹にいかがわしいことをするゲームに夢中である。恥知らずである。 これでは開き直られたようなものである。激怒するには充分すぎる。まことに万死に値する。 ここで俺が言い訳したって火に油を注ぐようなものだ。いや、これでは同語反復になってしまう。 あやせが俺の言い訳に怒らなかったためしはない。 パソコンの画面が暗転し、スクリーンセーバーに切り替わった。 冷却ファンの音が歎息したように落ち着いた。雨音が激しくなった。雷のないのが僥倖だった。 鼻腔を蕩かす髪の香に、ようやっと気がついた。 覚悟が決まった。俺はあやせの能面面を伺いつつ、震える手で恐る恐るお盆を机に乗せた。 お盆を持ったままでは、あやせが割れ物に気兼ねして俺を蹴れないと踏んだからだ。 そして俺は言い訳を開始した。 「な、なああやせ。どうしてそんなに……その、なんだ。 だってさ、おまえも前から知ってたろ? 今さら……」 あやせは俺の手を掴んだまま俯くと、なにやら自分自身を納得させるように、 「そう……ですね。……わかりました」 と呟きながらパッケージを置き、不意に仏頂顔を和らげた。俺は些か拍子抜けして、 「へ? なに? 許してくれんの?」といつもの調子になったところ―― 「お兄さんは変態です。どうしようもないシスコンの変態です。 ですから――わたしがどうにかしないといけないということが、よく、わかりました」 突然――あまりに突然に、あやせは俺を突き飛ばした。 ぱっと俺から手を離し、すかさず桐乃に匹敵するほどの胆力で、ベッドに向け突き飛ばしたのである。 「これからお兄さんの変態は、わたしが『処理』することにします。 お兄さんは、わたしだけにセクハラすればいいんです……」 数分後―― 俺とあやせは、大人になった。 ◆ このときの俺はあやせの乱心を前に茫然自失し、抗おうという気持ちすら持てなかった。 「お兄さんは大嘘吐きでしょう? なのにどうして嘘をつくの? 嘘じゃないのは嘘じゃなかったの?」 なんてわけのわからないことを口走ったり、 「なら、わたしが…………になるしか、わたしが…………するしかないじゃないですか。 そうよ。これは桐乃のため。桐乃を……そう、護るためなんだから。桐乃だって、きっと……」 なんて怪しい独り言を呟いたりしながらあやせは俺をベッドに押し倒すと、 俺のベルトをかちゃかちゃと鳴らしつつ、のしかかって来たってわけだ。 俺は手錠をはめられているでもないのに、時折 「やっ、やめろあやせ……俺にはき……く……ま……さ……が、うあぁっ!」と あやせの暴虐ぶりを申し訳にたしなめるくらいで、 男の腕力に訴えようなどとは露ほども思わず、ただただ茫然として年下の少女にいいようにされていた。 たぶん、あやせの光彩の失せた瞳が純粋に怖かったからだと思う。 元の顔立ちが整っているので、それだけに凄みがあった。 だがちょっと待って欲しい。 高坂京介は男の子である。リビドーとミンネとに溢れた男子高校生(十八歳以上)である。 いくらあやせが怖かろうと、俺はなんだかんだであいつのことが大好きなのだ。 ひと息に腰を落としたあやせは大粒の涙を浮かべ、か細い声で切なげに喘いだ。 俺はそんなあやせを目にして、薄い本におけるヘタレ主人公のごとき変心にみまわれた。 にわかにあやせがいぢらしくていぢらしくてたまらなくなり、なにを勘違いしたのか 「ちきしょーめ! あやせはこんなにも俺を想ってくれたのか! なんて幸せなんだ俺ってやつはぁ!」 と独り決めしたのである。 「そっかそっかぁ。あやせは俺のこと好きだったのかぁ。 恋するあやせはせつなくてお兄さんを想うとすぐ逆レイプしちゃうのかぁ。 フヒヒッ、可愛いなぁもう。あやせは可愛いなあ!」 声を震わせて馬乗りの腰を微動させるあやせの姿は、痛ましくもあり、艶めかしくもあった。 身を刺し貫かれる痛みというのは相当なものだろう。 体の内部に押し入る異物で息が詰まり、眉が苦悶の形にゆがんでいた。 乱雑にはだけられ、着崩れた上衣の間から、バラ色に汗ばんだ肌が覗いて見えた。 上体をゆっくりと揺らすごとに下着の肩紐がずり落ちて行った。 仰け反ると、垂れた黒髪が白い鎖骨に引っかかり、その黒と白の対照が俺の目に焼き付いた。 またもあやせが悲鳴をあげた。俺の忌々しい欲望が彼女に、さらなる負担を強いたのだ。 俺は目の前の少女が愛しかった。あやせたんが愛おしかった。 「ヤンデレでもいい。エロ可愛くデレて欲しい……」なんてトチ狂ったモノローグを並べるほどに、ぞっこん参っちまっていた。 「やべぇ……俺、超ブヒるかも……」と鼻息を荒くし、「ぺろぺろしたい! ぺろぺろしたいぞマイエンジェルッ!」と情熱を燃やし、 あたかもHシーン直前に恥じらうツンデレ妹を感極まって抱きしめる兄のごとく「ああ……俺は、こんなにも――彼女を愛していたのか」と、 おれのほんとうのきもち(おめーぜってーヤりてーだけだろと毎度突っ込みを欠かさないのは俺だけじゃないはず)を感傷的に捏造した。 それこそ薄い本のヘタレ主人公みたくな。 そうなれば、せめて彼女を、いとしいしとを苛む甘く切ない痛みを和らげてあげたいと願うのが人情だろう。 俺は彼女の苦痛を減ずる術を知っていた。ソースはもちろん薄い本だ。 下着が外れて、青少年が単行本や映像ソフトを買う副次的な目的であるところの突起がこぼれ出た。 それでとうとう俺は感極まって声を発した。 「……あ、あやせぇ!」 好きだあやせ愛してると唱えながら双丘に手を伸ばし―― ぱしっ。 「触らないでください」 ……はて? 幻聴だらうか? も一度わきわき手を伸ばす。 ばしっ! 「触らないで。穢らわしい」 俺の手は払いのけられた。打たれた箇所がしびれるくらい、思いっきり打ち払われた。 「あ、あのぅ……あやせさん?」 「うるさい……。しゃべ……るな変態……」 激しい動きをした反動か、あやせは痛みに喘ぎ喘ぎ呟いた。 涙声が超エロいが、俺はというと唖然として、言葉の意味ばかりが気にかかっていた。 「いや、ちょっ、おま……俺のこと好きなんじゃ……」 「はぁ? な、なにを馬鹿なこと……い、いってるんですか…… わ、わたしがお兄さんのことを……好きになるなんて……、ん……ありえません。 か、勘違いしないで、ください。 これは桐乃のため……桐乃を、変態のお兄さんから護るため、なんですから」 俺はようやく理解した、あやせという人物を。 ◆ この女は目的のためなら手段を選ばない。 その気になれば、友情を逆手にとった匿名の脅迫メールを桐乃の友人たちに送りつけて 桐乃を孤立させ桐乃自身にも同種の脅迫メールを送りメルアドが変えられても送り続けて 桐乃の精神を追い詰めに追い詰め それで最後に自分がたった一人の味方であり理解者である最愛の親友 すなわち救い主として現れて桐乃を自分に依存させ桐乃のすべてを掌握して大団円を迎える、 なんてことだってやりかねないのだ。 やけに例えが長ったらしく具体的なのは俺の魂(前世の記憶?)がそう告げているからである。 そんなやつだからこそ、自分の体を張って、文字通り一肌脱いで桐乃を護るという鬼畜ゲーめいた行為を実行した。 桐乃を俺から護ろうと真剣に考え抜いた末にたどり着いた結論が、前もって俺を強姦することだったってわけだ。 下の欲求が解消――それも最悪な形で解消されれば、俺が桐乃に手を出す理由なんかなくなっちまうからな。 ……穴だらけどころかいかにもあやせらしい気違った論理だが、俺は見るからに甲斐性なしだし、 ある意味では正解なんじゃないかと思えてしまうのが情けないところである。 先だって真剣に考え抜いた末に云々とつい早まって述べてしまったが、 今の俺は、おそらくあやせは前々からこうなる機会をうかがっていたのだろうと考えている。 桐乃や桐乃の両親がいつ帰ってくるかもわからないのに、 発作的にこんなけしからんことをおっぱじめてしまうほどあやせは軽率ではないはずだ。 この日、桐乃は門限ぎりぎりに帰宅したし、後で聞いたところによると読モがらみの用事だったという。 そもそもプレイ中の妹ゲーを見たくらいで、あそこまで激昂するのは不自然というものだ。 激怒する機会を見計らい、ヒステリーの発作の応用で俺を手込めにしようって魂胆だったんだろうよ。 ……まあ、こんなことはみんな憶測に過ぎない。被害者の思い込み、でっち上げの後付け根拠、 いわば馬鹿げた饒舌だがね。 あやせもあやせで、ぶちきれたら自分自身何をしでかすかわからない人種だからな。 恋人にどっちつかずの態度をとられたはずみにそいつを刺し殺したりとかしそうだもん。 とにかく俺は今回のことで思い知らされたよ。あやせがどれほど桐乃のことを大切に思っているのかをさ。 あやせは桐乃が大好きだ。そりゃもう気持ち悪いくらい大好きだ。 ことによると桐乃がエロゲーを愛する以上に、桐乃に執着しているのだろう。 だからどうせ俺なんか、桐乃に比べたら路傍の石みたいなものなのだ。 あやせにとっては、俺と初体験しちまったのだって、どうせ犬にかまれた程度のことなんだろうさ。 当時の俺も、今の俺ほどの確信は持たなかったが、まあ似たり寄ったりの諦念に達していたんだと思う。 あやせは嘘が大嫌いだから俺に嘘なんかつくはずがない。したがって彼女の罵倒は強がりなんかじゃ断じてない。 すなわち言葉通りに俺のことが大嫌いってわけさ。 俺はこんなにもあいつのことが大好きなのにな。まったく、ひどいやつだぜ。 (誤解されないよう宣言しておくが、あんなことやこんなことがあった今でも、俺はあやせが大好きだ。 超好きだ。我ながらマゾなんじゃないかって思うくらいだ。あいつが俺をぞんざいに扱えば扱うほど、 なぜかもっとかまって欲しくなる。実にかまってちゃんなのである) しかし当時の俺は今の俺ほど図太くなかった。 途方もない快楽と失望の板挟みに翻弄され、軽口を叩く余地もものを考える余地もなく、 まあなんだ、アレだ、ものすごく情けない状態に立ち至っていたってことだ。 「……不快、です。こっち見ないで、ください……。あっ……?」 種馬ってこんな気持ちなのかもなぁ……と考えながら、俺は抜かずの三発目に達したのであった。 こってり搾られるとはこういうことだろう。 天井の染みを数えようにも目が翳んで出来なかったという記憶が、生々しく残っている。 アフターケアもひどかった。 「わたし、お兄さんに襲われました」 あやせは床で身繕いをしながら言った。 「お兄さんが、わたしを襲ったんです」 下半身丸出しでベッドに伸びている俺には見向きもせず、 その口調はまるで事実を述べるように淡々としている。 「なっ……あ、あやせおまえ……」 「ド変態のキモオタ野郎とこのわたし。みなさんは、どちらの言い分を信じると思いますか」 脅迫である。口封じである。 「さて、と」 薄紅色の染みたティッシュを傍らのくずかごに捨てて立ち上がると、 あやせは視線を部屋中にさっと巡らせてから、あらためて俺に振り向いた。 「ねぇ、お兄さん」 あやせの浮かべたとっても可愛い微笑みに、不覚にも心の男根が反応してしまう。 散々に鍛え直された理性は警鐘を鳴らすが、 「目を、瞑ってくださいませんか?」と懇願するあやせの美声は、 愛情に飢えた俺には天上のもののように聞こえたのだ。 「あやせってばもう! この照れ屋さんめ!ちゅっぱちゃっぷすなら望むところだぜ!」 などと懲りずに胸をときめかして言いなりになる。 ベッドの上にちょこなんとかしこまり、目を瞑って十数秒―― 「えいっ」 「ぶべらっ!?」 なに? 今のなに? コキャッっていったよ? 軟骨? 軟骨すごい角度なってない? 鼻を押さえて顔を上げると、あやせが俺の学生鞄を振りかぶって、 今にも第二撃を繰りださんとしているところだった。瞳の中の光彩は、案の定失せている。 「は、早まるなあやせ! 殺さないでくださ――」 「とうっ」 「う゛ぉるてすっ!」 俺はいつか親父に殴られたときのように吹き飛び、壁に後頭部を強かに打ち付けた。 がっくりとうなだれて、すると絶え間なく流れ出る鮮血が腕を伝い降りシーツが俺の血にまみれてしまう。 あやせの小さな血痕が、もはや気にならないくらいになってしまう。 「ふぅ……。もぉ、お兄さんたら、ドジなんだから。――シーツが汚れてしまいましたよ?」 あやせはそう言いながら俺の鼻に乱暴にティッシュをあてがい、ぽいとくずかごに放り込む。 止血どころか、ぐっちゅんぐっちゅんと左右に揺らして出血を促すのである。 これはひどい。実にひどい。 まもなく、赤々と血の滲んだティッシュの玉がこんもりとくずかごに盛り上がった。 俺は、ぼんやりとそれを見つめたはずみでついにどっとむせび泣いた。 その有様はというに、わびしく丸まった背中からラララというオノマトペが流れ出んばかりである。 口惜しさに歯噛みして、ギギギという音さえ漏れる。 この女は証拠を隠滅するためだけに、俺をこんな目に遭わせたのだ。 痛い……心も体もとても痛い……。 くやしいよう、くやしいよう……桐乃……。 「今日のところはこれくらいで失礼させていただきます」 と、あやせは男泣きに泣きじゃくる俺にかまわずドアに手をかけた。 「……今日のことは、わたし、黙っていてあげます。なので、お兄さんも――黙っていてくださいますよね」 髄の髄まで躾けられてしまった俺は、泣きながらでもうんうんと頷いてしまう。 「ではお大事に」 突っ込む気力も持てなかった。 換気で窓の全開されているせいか、窓越しではあんなにも心地よかった雨音は、 うちひしがれた俺の耳にはもの悲しく響いていた。 きっとあやせも同じ頃、雨に打たれていたのだろう。俺の臭いを消すために、わざと濡れて帰るんだ。
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目の前に緊張した面持ちの少女が座っている。 この子の名は蒼星石。今日から僕はこの子の『マスター』になった。 しかしどんな関係であれ、一緒に暮らす以上は互いに尊重しなければいけない部分が必ずある。 そこで親睦を深めるのも兼ねて、お互いに自分がどのように生活していきたいかを話し合うことにしたのだ。 「ボクはマスターのお世話をさせていただければ十分です。 マスターがボクの料理を食べて、それで時々構って頂ければ満足です」 ときわめて冷静な表情で彼女が言う。 ふむ、僕は考え込む。一つ屋根の下、こんなたおやかな少女が自分の世話をしてくれると言うのだ。 だったら男としてするべき事は決まっている。 「……じゃあさ、時々でもいいから僕にやらせて欲しい」 「ヤラっ……!?」 彼女は真っ青になって硬直した。 おお、名前のとおり見事な蒼さ!ってなんだこの不安そうな反応は。 「大丈夫、こう見えても腕には自信があるんだ」 彼女の不安を消すように優しく言う。 「そんなに経験豊富なんですか?」 なぜかあきれ気味の彼女。さては信じてないな。 「ああ、これでも学生時代は毎日欠かさずやってたからね。自分であれこれ工夫もしたし」 「よくそんなに頻繁に出来ますね……」 「まあこぼしたりして失敗しても自分ひとりでやってることだからね。 平日は朝・夜、休日は朝・昼・晩としっかり別々のオカズを用意したもんだ」 「一人で空しくないんですか」 彼女は悲しげに言った。 「そりゃ寂しいこともあったから、そういった時は友人達を呼んだりもしてさ。 まあ男だけだからその辺の目に付いたものを適当にブチ込んで、かき混ぜて、それでフィニッシュだけど」 「ウホッ!?……病気になりますよ!?」 「一応病気にならないように気をつけてたよ。外で買ってすませて終わり、とかはしなかったし」 と、驚いた表情の彼女に言う。 「そんなの…と、当然です!」 「君もいつも一人でやるんじゃ大変だろうからさ、二人でやっていこうよ。 なんなら傍でちょっと道具の出し入れを手伝うだけとかでもいいからやらせてくれない?」 「な、何を言ってるんです!?そんな事するわけ無いでしょう!!」 いきなり怒られてしまった。少なくとも親睦が深まっていると言う感じは全然しない。 「そういうのに興味がある男って変かな?」 「……程度の問題じゃないですか?」 おかしい、まるっきり心を開いてもらえない。それどころか話す前よりよそよそしさが増してきてる気さえする。 「それなら今夜一回だけでいいからお試しで僕に全てを任せてくれないかい?」 「え?」 「今夜僕のを味わってもらって、こんなの喉を通らないって言うのなら諦めるから」 「いきなり喉ですか…」 「どうしても駄目?」 「………そういうのは愛情が無いと」 今度は少し照れくさそうな顔を見せる。 「今の僕に込められるだけ込めるよ。やっぱり愛情は料理の隠し味だからね」 「そう愛情が隠し味。って、…料理?」 そう言うと彼女はポカンとした顔をする。 「うん、たまには僕にも料理ぐらいはやらせて欲しい。なんなら洗濯や掃除だって手伝うよ?」 「あは、あはは、あはははははh…」 彼女はいきなり笑い出す。 彼女のコロコロと変わる表情がどこか愉快でつられてくすくす笑う。 あ、今度はなんか憮然とした。女心というのはよく分からん。 「…ター、マスター、食べないと冷めちゃうよ」 「ああ、ごめんごめん。初めて会った日の話し合いのことを思い出しててね」 「……もう、そんな事思い出さないでよ」 なぜか照れたような蒼星石。 「これ美味しく出来たね」 「初めて作った料理だけど、マスターと二人で協力して作ったからかな?」 「きっとそうだと思うよ。僕と蒼星石の分で愛情も2倍入るわけだし」 「そ、そうだね、二人の愛情入りだもんね…」 「ああ、これからも愛を育んでいこうね……」 この先もずっとずっと蒼星石と支えあって生きていきたい。 そう、いつか自分の命が尽きてしまうその時まで……。 「どうしたのマスター、なんだか元気が無いよ?」 「うん、僕が蒼星石よりも先に逝くのを想像したらなんだか悔しくてね」 「イクっ……!?」 蒼星石は真っ赤になって硬直した。 蒼星石は相変わらず愉快な反応を見せてくれる。 これからもこうした二人のずっと変わらぬ関係が続いて欲しいと心の中で願った。
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風速と記録の関係 風速の計り方は、陸上競技規則で決まっています。これに基づき、審判員の資格を持った計測者が規定の機械で計測します。この点について、深く議論している記述はほとんどないようです。 短距離では追い風により加速とトップスピードが向上し、一般に追い風1.0m/sで0.05~0.06秒の短縮が可能と言われます。そのため、追い風2.0m/sを超える場合は公式記録とはならず追い風参考記録となります。走り幅跳びも、同様です。 しかし、実際に同じ選手の記録を比較すると、そんなに単純なことではないようです。必ずしも追い風だからといっていい記録が出るとは限りません。(ただし、一般に向かい風の時は、記録は悪い傾向がより強いようです) 100メートルや100mHの場合、ゴール手前50mの地点のトラック内側(2m以内)で、スタートして一定時間の間風速の進行方向線分のみを計測し、平均します。100mはスタートから10秒間、200mの場合は先頭の選手が直線に入ってから10秒間、110mHの場合はスタートから13秒間を計ります。この間の風速の進行方向成分だけを平均するわけですね。 これには2つの問題があります。1つは、すでに走り終わった地点の風速を、しばらくしてから計ることにもなり、実態に即していません。もうひとつは、たとえ斜め後ろから強烈な横風が吹いて走行の邪魔になっていたとしても、ただの追い風と追い風としか記録されないことです。実際は、風が単純な追い風だけであることはありえません。また風が舞い、走りのバランスを崩すこともあり、追い風はかなならずしも、記録をあげることに直結しないことがあります。 予選、準決勝など何段階かの選抜がある大会では、風速は関係なくあくまでも純粋な記録だけで決められた人数だけ選抜され、上位の戦いに挑めるようになります。つまり、公認記録にならない記録であっても、対象になるということです。 理想的には、競技場内でまったくの無風状態を作りだし、記録を計測するのが、もっとも公平と思われます。近年の陸上競技場は、いろいろな工夫によって風があまり吹かないようになっています。近い将来は規則が改正され、風速0のもとで、公認競技が行われるようになる可能性もあります。
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私は選手と指導者の関係を組織に例えた時に、 指導者の役割は、戦略のアドバイスを与える「参謀」だと考えます。 選手の頭脳は大将であり、選手の体は兵隊だと考えます。 大将は指示を出し兵隊は動きますが、思うように動いてくれなかったり、作戦が陳腐だったりします。 そこで、参謀が兵隊の訓練の仕方や作戦の立て方を教えてあげるのです。 上下関係があるということが 選手が指導者に 納得のいかないことでも飲み込む。 指示にはとにかく従う。 選手と指導者、大将と参謀の違いとして、いざ合戦の時に参謀はいないということです。大将は自分の力で兵隊を扱い戦わなければなりません。本番の作戦は参謀抜きで大将自身が決めなければなりません。 程度による? そういった些細な見逃しが、将来的に技術的な上達を妨げる大きな要因となってしまったり、いざ大会の時の不安になったりするのです。 中田ヒデ選手が、「意味が分からない」と指示に ヨーロッパのJrサッカー選手は監督の戦略の意図が分からない、良くないと思うと意見するようです。
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男と女がキツネとタヌキの場化した間ということです。 化した化されるうなれば本誌的にビジネスどうしてあり、男女の関係はビジネス関係の唐詩選初日していくことがいえます。 つまりは食うか食われるかの関係というでしょう。これが夫婦という生涯のパートナーであっても全く同じことです。食うか食われる金型が好きだす着替えただけで相手を選んでいたら食われ放題の人生つまり没落の人生になります 特に、背わたは私がありません。一時期の迷いで我と我が身興津勝頼小谷でもなく低かってしまうのです。どうかこのような福岡市ないようにするきたいものです。