約 17,976 件
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/43784.html
登録日:2020/01/21 Tue 17 27 05 更新日:2024/05/15 Wed 14 11 12NEW! 所要時間:約 45 分で読めます ▽タグ一覧 だいたいこいつのせい アンドリュー・フォーク キチガイ コメント欄ログ化項目 ネタキャラ バカ ヒステリー 不幸をまき散らすマシーン 中の人にも嫌われたキャラ 参謀 古谷徹 同盟滅亡の元凶 問題点しか見当たらない 嫌われ者 小悪党 小物 悪意なき厄災 愛せない馬鹿 所要時間30分以上の項目 暗殺者 火病 無能 無能な働き者 狂人 疫病神 真に恐れるべきは有能な敵ではなく無能な味方である 神谷浩史 自己中 自由惑星同盟 誇大妄想狂 軍人 銀河英雄伝説 銀河英雄伝説登場人物項目 高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に ←で、結局何をすりゃ良いんだ? 私は今回の遠征計画を立案させていただきましたアンドリュー・フォークです アンドリュー・フォークは『銀河英雄伝説』の登場人物。 ●目次 【概要】 【劇中での活躍】帝国領侵攻作戦・作戦会議にて 帝国領侵攻作戦・作戦の経過と破綻…… クブルスリー本部長暗殺未遂事件 ヤン・ウェンリー暗殺事件 【人物】 【能力】 【評価】 【同盟の腐敗】 【主な関係者】 【高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処する】 【余談】 【概要】 自由惑星同盟に所属する軍人。 宇宙暦770年・帝国暦461年生まれで初登場時は26歳。……にしてはちょっと老けた感じで血色が悪く陰気そうな風貌をしている。 士官学校を首席で卒業した秀才で、若くして准将の地位に就いているエリート。役職は作戦参謀。 ちなみに同期の次席は後にビュコックの副官となり、ヤン艦隊の幹部にも加わるスーン・スール。 首脳部の宇宙艦隊司令長官ラザール・ロボス元帥から高く評価されている人物である。 しかし、その実像は「こんな奴がどうして首席卒業できたんだ?」と読者視点で見ても首を傾げるような小物。 …小物で済んでいればどんなに良かったか。 劇中での多大な活躍(?)や迷言によって作品ファンはおろか各媒体で演じた役者にまで嫌われており、一周まわってネタキャラとしても扱われているという凄まじいキャラクター。 アニメにおいてOVA版では古谷徹が、Die Neue These版では神谷浩史が声を務める。 【劇中での活躍】 帝国領侵攻作戦・作戦会議にて 事の発端はヤン・ウェンリーがイゼルローン要塞を無血攻略に成功したことに始まる。 このあまりに大きすぎる戦果は同盟市民を熱狂させて「さらなる勝利と戦果を!」といった声が高まっていた。 これに加えてこの時の最高評議会であるサンフォード政権の支持率が下がっており(イゼルローン要塞を攻略したのに支持されないとか、余程嫌われてたのか……)、次の選挙のためにより大きな成果を求めていた。 そんな時にシトレ本部長のライバルであるロボス派の軍人達も巻き返しを図ろうとしており(*1)、同じくヤンの功績を妬み勝手にライバル視するフォークが自分のコネによる私的なルートによってシトレからの決裁も得ずに最高評議会に帝国領侵攻の作戦案を持ち込んだ。 シトレははっきり出兵に反対していたのにそんなものを軍部からの作戦として認めるとか……。 こうしてジョアン・レベロやホワン・ルイ、さらにはヨブ・トリューニヒトのみが作戦に反対して残るは賛成したことから3000万人もの将兵を動員する無謀な大遠征は決定してしまう。 そしてヤンやシトレら多くの主要提督達は渋々ながらも作戦会議を行うのだが、まだ具体的な行動計画が立案されておらずそんな計画を議会のアホ供はあっさり承認したのか……、シトレ元帥は活発な提案や討論をするようにと告げた途端…… 「作戦参謀フォーク准将であります! 今回の遠征は我が同盟開闢以来の壮挙であると信じます!」 「幕僚としてそれに参加させていただけるとは武人の名誉! これに過ぎたるはありません!」 ……? だからどうした? まだ発言の許可すら出てないのに勝手に喋りだすフォークだが、自分の立てた作戦を自画自賛してアピールするだけで中身のない言葉しか吐かなかった。 前口上としてならまだ分からなくもないが、たった今「提案をしろ」と言われたばかりだろうが。 もちろん、シトレには無視されるしヤンに(愚挙の間違いじゃないのか?)と呆れられた。 続いて第10艦隊の名将、ウランフ提督が発言する。 「軍人として、命令があれば出征もするし、暴虐な帝国と戦うというならば喜んで戦う」 「だがまずこの作戦の戦略上の目的は何か?」 「敵軍と一戦するだけなのか、敵軍を壊滅させて和平交渉に持ち込むまで粘るのか」 「そもそも作戦自体が長期的なのか短期的なのか分からない」 と、実に真っ当な疑問を提示する。無気力なロボスはフォークに全部丸投げし、そのフォークの自信満々な回答はと言うと……。 「大軍をもって帝国領土の奥深くへと侵攻する。それだけで、帝国人の心胆を寒からしめることができましょう」 ……? それは敵が応戦してこない限り戦わないで退く=示威行動ということなのか? 「そうではありません。高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処することになろうかと思います」 ……な、何を言ってるかまるで意味がわからんぞ!? あまりに意味不明な内容にウランフも「抽象的すぎるからもっと具体的に話せ」と言うが、第5艦隊のビュコックが一声。 「要するに、行き当たりばったりということではないのかな?」 つまり作戦立案者であるフォーク自身も敵地に侵攻をして何をしたいのかまるで考えていなかったのだった。 フォークはビュコックの指摘にムッとしながらも、否定も肯定もせずに「他に何かあるか?」と話題を変えてしまう。……図星だな。 新アニメ版ではロボスがフォークを擁護するのだがその内容は「遠征自体が帝国の民衆に希望を与えて専制政治に対して打撃を与えられる」というものであった。 確かに、戦争が一種の政策手段である以上『帝国に対する帝国民衆の支持に打撃を与える』というのは究極的な戦略目標としては一理ある。 しかし軍の活動の指標として考えればやっぱり具体性が無く、とても目標設定にならない。 しかも後に彼らはその究極的な戦略目標を自らぶっ壊す「帝国領内での略奪」を余儀なくさせるのだから救いようがない… 次にヤンからの意見が上がり、「帝国領内への侵攻を今にした理由は?」と尋ねるが、これはビュコックら他の提督達にも分かりきったこと。最高評議会が選挙に勝って、政権を維持するためである。ついでに言えば、自分の出世のため。むしろ、こっちが本音。 ヤンとしてもなんて言い出すのかと試すぐらいのつもりであった。 事実、フォークも作戦案を最高評議会に持ち込んだ際、政権維持のための方法があると説得していたのでこれもまた図星。 無論、そうとは答えられないフォークの回答は、 「戦いには機というものがあります。それに逆らえば運命そのものに逆らうことになります」 全く理由にもなってないが、「つまり現在こそが帝国に対して攻勢に出る機会だというのか?」とヤンが尋ねると、 「攻勢ではありません! 大攻勢です!!」 「イゼルローンを橋頭保とし、ここから帝国領の奥深くへと侵攻する! さすれば帝国軍は狼狽し、成す所を知らないでしょう!」 「同盟軍の空前の大艦隊が長蛇の列を成し、自由惑星同盟正義の旗を掲げて進む所、勝利以外の何物もあり得ないのです!!」 ……いや、だから何を根拠にして今攻めようとしているのか説明して欲しいと言っているのに、フォークは美辞麗句や精神論を並べ立てるだけに留まらず最初から勝った気分であり、「質問に答える」という姿勢すら見せていない。 ……実はもう半年ほど待って仕掛ければ帝国の内乱である「リップシュタット戦役」と重なり(*2)、本当に“最高のタイミング”になったかもしれない。 ただ(フォーク准将というより)少なくともサンフォード政権とコーネリア・ウィンザーらにとっては「選挙が終わってからの『最高のタイミング』など(自分の地位と権力の維持には)無意味」であろう。 ヤンは隊列が長くなると補給や連絡が困難になることや簡単に横から分断されるリスクが大きいことを語ってフォークの作戦の欠点を指摘するのだが……。 「何故、分断の危機のみ強調するのか小官には理解致しかねます」 「我が艦隊の中央に割り込んだ敵は前後から挟まれ、集中砲火を浴び惨敗すること疑いありません!」 「ヤン中将のおっしゃることは取るに足らない危険です」 俗に言う、「双頭の蛇」ということなのだろうか? 新アニメ版ではビュコックがヤンをフォローし、「アスターテ会戦と同じで兵力を集中させず分散させると各個撃破されてしまう」と過去の失敗と反省を持ち出すのだが…。 「戦術的にはともかく、戦略的には先の戦いは敗北じゃない」 「我が軍は最終的に帝国軍を駆逐して侵攻を防いだ」 「そもそも今回の作戦は今までと意義が異なり、自分達は民衆を救済する解放軍なのである」 さりげなくビュコックを侮辱した上で屁理屈を述べて一蹴するばかりか自分達が「正義」であり「救世主」だと勝手に自称しだす。 それこそアスターテは実質的には2個艦隊を失い100万人以上(原作では200万人、OVAでは150万人)の戦死者を出した惨敗で、ヤンの戦術的勝利の結果なんとか一矢を報いて防衛に成功した程度なのだが、フォークはヤンの活躍は完全に無視していた。 補給担当のキャゼルヌは補給線が長すぎるとすぐ物資不足に陥ると危険性を訴えるのだが、ここでもロボスが「占領地から物資を出させれば良い」と、最初から略奪現地調達することを前提した発言をする上、それは無茶すぎると反論するキャゼルヌに「そこを何とかするのがお前の仕事だ」と、無理難題をこれまた無責任にも押し付けてきた。 フォークは対策や解決案も出さず「敵は弱い。自分たちは強い。自分の作戦が正しい。黙って従え」と言わんばかりにヤンら反対者を拒絶するが反対者側も負けじと「敵の指揮官は戦争の天才であるラインハルトになるだろうからもっと慎重になるべきだ」と意見を述べる。 敵がラインハルトであるという話題になるとさすがに他の提督達の顔色も変わり、フォークの旗色が悪くなりかけるがそこに参謀長のグリーンヒルが「まだラインハルトは若いから失敗することもある」と発言する。 危機的状況で一か八かの戦いを仕掛けざるを得ないなら、敵の失敗に期待してでも戦わなければならない、と言うのも一理ある。 だがこの時点では、同盟がイゼルローン要塞を奪取したことで、とりあえず帝国が急に攻撃してくることのない小康状態にある。そんな中で具体性のない敵の失敗に期待するという希望的観測でフォークの主張を擁護してしまった。 そこはヤンの方をフォローし、ラインハルトが指揮官にならないか、同盟側がラインハルトを上回ることができるという具体的な勝算を提示させるべきなのに……。 実際ヤンも「それはそうです。しかし勝敗とは結局相対的なもので彼が犯した以上の失敗を犯せば結果は自ずと明らかではないでしょうか?」と、「ラインハルトを同盟が上回る」根拠の提示が回答となる質問を提示する。 フォークにとってはある意味助け船とも言える質問だったのだが、グリーンヒルの横槍でますます調子に乗り「ヤンの心配は予測に過ぎない」と断じるばかりか、「敵を過大評価して必要以上に恐れるのは武人として恥だし、それが味方の士気を削いで利敵行為になる」とはっきり侮蔑。 このあまりに失礼なフォークの言葉にはビュコックがデスクを叩いてブチ切れる。 「貴官の意見に賛同せず慎重論をとなえたからといって、利敵行為呼ばわりするのが節度ある発言と言えるか!」 しかし本人は全く反省の色もなく「一般論を言っただけ。個人に対する誹謗じゃない。そう思われるのは逆に迷惑だ」と言い返していた。 いや、明らかにあなたの個人的な敵対心でしょうに。 ヤンもビュコックも「ダメだこりゃ」と反論する気が無くなり、ロボス以外の提督達も白けきってしまった。 しかし、そんな周りのことなど眼中になくお構いなしと言わんばかりにフォークは勝手に演説を続けていく。 この席にもしもロイエンタールがいて「黙れ下衆!」と言ったらヒステリーを起こして叩きだされただろう。 「そもそもこの遠征は専制政治の圧政に苦しむ銀河帝国250億の民衆を解放し救済する、崇高な大義を実現するためのものです」 「これに反対する者は結果として帝国に味方する者と言わざるを得ません。小官の言う所は誤っておりましょうか!?」 「たとえ敵に地の利あり、あるいは想像を絶する新兵器があろうともそれを理由として怯むわけにはいきません!」 「我々が解放軍として大義に基づいて行動すれば帝国の民衆は歓呼して我々を迎え、進んで協力するに違いないのです!!」 「さすれば、この戦いは……(以下略)」 ……もうお分かりだろう。フォークの立てた侵攻作戦とは作戦の「さ」の字もないような本人の薄っぺらいエゴイズムに満ちた願望と誇大妄想の塊でしかなかったのだ。 「テキニショウリスル」というオウムの声真似レベルのフレーズのことしか考えておらずその「勝利」とは何なのか、最終目標はおろかその過程さえも全く無いお粗末にすら値しないレベルである。 まさしく、「ぼくがかんがえたさいきょうのさくせん」。 フォーク的には 高度な柔軟性で臨機応変に対応 → お前らが自分達で考えて敵に勝って私を喜ばせればいい 帝国の民衆は歓迎して協力するに違いない → 我々は英雄なのだから賞賛されて当たり前だし、相手も協力するのは当然 今攻めるのが好機で、これを逃せば運命に逆らうことになる → お前(ヤン)を追い越すために、自分が今やりたいから 敵を過大評価して恐れるなんて恥 → ヤン程度に負けた帝国軍なんてみんな弱いに決まっている と、いうものだったのだろう。無茶も大概にして欲しい……。 要するにフォークは敵はおろか味方も、敵側にいる民衆の都合さえも全く考えておらず単に自分が出世するための道具としか見ていないのである。 ライバル視するヤンに至っては完全に邪魔者扱いしていることが分かる。 こうして作戦会議とは名ばかりな、フォークのロマンチズムのみに満ちた演説が虚しく響き続ける一人舞台だけに終わってしまったのであった。 なお、新アニメ版では上記のフォークの自分勝手極まりない妄想の演説を聴いていたヤンは内心で… 「それこそ予測ですらない。一方的な期待に過ぎない。帝国人民が現実の平和より空想上の自由と平等を求めているとどうして言える?遠征計画そのものも無責任なら、運用も無責任極まりない」 フォークの作戦ですらない妄想とそれを真に受けた政府、そしてそれに対するロボスの姿勢を侮蔑した。帰宅後に一部始終を聞いたユリアンも… 「止めちゃえば良いのに」 そう、止めてしまえば良いのだがこの無謀な上に杜撰で無責任な作戦を認めたのは同盟市民が選んだ政治家なのである。 むしろ軍部の主流派の多数は反対であったのに、ピンポイントで実施を左右できる地位に就いている有力軍人が推進派に回ったために通ってしまったのだ。 民主主義の腐敗の最たる例であろう。 そして肝心の侵攻作戦では何をしていたかと言うと、前線での活動はヤンやビュコックら主要な提督達に任せきりで何もせず、司令部である後方のイゼルローン要塞にて遠征軍のナンバー2である参謀長のグリーンヒル大将を差し置いてロボスと共にふんぞり返っているだけだった。 帝国領侵攻作戦・作戦の経過と破綻…… 戦術目標は事後的に決められたのか、遠征軍は帝国軍の反撃もなく次々と惑星を占領下に収めていき、一応フォークの見込んでいた現地住民からの歓迎もあって作戦は順調に進んでいるかに見えた。 道原かつみ版ではこの時のフォークの心境が明確にされており、「英雄の名は私にこそふさわしい!」とすっかり自惚れきっていた。 実際は、この時の帝国軍はラインハルトによる焦土作戦によって占領される惑星からは食料や物資が取り上げられており、同盟軍は自分達の物資を民衆に提供せざるを得なくなっていた。 おまけにフォークの占領政策自体が無策無計画であり、占領地をどんどん広げていったためにその供給量は瞬く間に増大し、イゼルローン要塞の貯蔵と生産能力では対応できなくなってしまう。 補給担当である後方支援のスペシャリスト、キャゼルヌは元々無茶な出兵にもかかわらず3000万の将兵を飢えさせない補給計画をしっかり立てるという凄腕ぶりを見せていた。 だがそこから更に5000万人もの民衆が増えてはいかにキャゼルヌが凄腕でもどうしようもなく、前線でのヤンと同じく敵の作戦に危機感を覚えてロボスに直談判を行う。そもそも全軍の二倍にも上る捕虜を食べさせる補給計画など、現実問題として立案不可能である。 しかし、ロボスは相変わらず無気力・無責任な対応しかせず、フォークも「敵は補給部隊を襲って補給線を絶つ」とキャゼルヌの意図を一応察してはいたのだが、「最前線までは我が軍の占領下にあるから何も心配はない」とこれまた楽観論と敵を過小評価。更には新アニメ版では補給計画の破綻を危惧したキャゼルヌを鼻で嗤い、「大義のための戦いで、リスクを支払わずして勝利を得ることなどできない。」と侮辱した。自分は絶対に死なない安全な後方で現場の苦労を理解せず、自分を偉く見せることしかせず、しかもこの上官侮辱罪をグリーンヒルは窘めすらしない。 新アニメ版ではロボスでさえ「お前の臆病に付き合っている暇はない」とまともに取り合わず、この期に及んで危険な前線よりも安全な後方である自分達の保身を考えて、補給部隊の護衛も30隻にも満たない数しか用意しなかった。 盗賊相手の護衛ならともかく、まともな軍に襲われればひとたまりもないのは明らかである。これに対し、グリーンヒルさえ意見しない有様で、もはや司令部がまともに機能していないのは明らかであった。 申請を受けたハイネセンではこのまま際限なく占領地が拡大すれば、いずれはイゼルローンどころか本国の供給も追いつかずに財政破綻を来すと見据えたレベロは真っ先に撤兵を主張し、ルイもそれに同調した。 軍人ではない財政政治家のレベロの指摘もあながち的外れではなく、ただでさえ社会システムが停滞している上に財政も破綻寸前の状況下で、際限のない補給物資の調達は財政破綻をより悪化させるので、正論であった。 しかし、選挙しか頭にない上に申請書の文面をまともに理解できていないサンフォードとウィンザーを筆頭にした政治家達は無謀な遠征を強引に継続させた。彼らは、自分達の選挙のためだけに三千万の将兵に戦死どころか飢え死にを命じたのである。 はたして、政治家たちが激論の末に送り出した追加の補給部隊はラインハルトの腹心キルヒアイスが率いる数万隻の大軍勢に抑えられてしまう。 鈍重な輸送船と数十隻の護衛を数万隻で潰すなどキルヒアイスでなくとも楽勝な任務であり、ラインハルトもここまで同盟軍が補給軽視な対応を取るとは想定外だったのかもしれない(*3)。 その上、補給計画が失敗したことを棚に上げて無責任にも「必要な物資は現地調達せよ」と略奪まで行わせて責任を押し付けてくる始末。 略奪など行えば自由惑星同盟の掲げた正義は地に堕ち、フォークが勝手に見込んだ「帝国の民衆は歓呼して我々を迎え、進んで協力する」などますますあり得ないことになる。 そもそも現地には物資がないから提供を余儀なくされた状態であり、仮に略奪したところで軍を賄うほどの物資などありっこないのである。当然、前線の提督達はこの無茶苦茶な命令に憤慨し、苦渋の決断で略奪を命じた結果、どうなったのかは言うまでもない。 さらに道原版では物資が足りなくなったことから占領地で暴動が起きると、 「何故私の作戦の足を引っ張る!?」 「何故私の予定通りにしない!?」 「役立たずめ!」 と、逆ギレしていた。 そもそもあなたの立てた作戦に予定すらないでしょうに。 その後、全軍撤退せざるを得ないとヤンやウランフといった前線主力の意見が一致するが、一応現に敗戦しているわけではない以上、勝手に撤退するは敵前逃亡で重罪である。 この話を聞き入れてロボス元帥に面談を申し入れてきたビュコックにフォークは呼ばれてないのに応対し、「お前を呼んだ覚えは無いから早くロボスを呼べ」と言われても、 「ロボスへの進言は全て自分を通してもらう」 「どれほど地位が高くても規則には従え」 勝手に自分が決めたルールを押し付け、あまつさえそのまま通信を切ろうとしていた。 恐らくフォークとしては戦果の報告以外は聞く耳を持たないつもりだったらしい。 准将と中将では地位からしても中将の方が大分上であり、フォークの対応は露骨なヒエラルキーの無視である。 まして、前線から中将自ら元帥に軍事上の直言を求めるともなれば、それだけの緊急事態である。 しかしつないでもらえなくては物理的にどうしようもないので、仕方なくビュコックはその場で用件を伝えて撤退をすべきだと進言するのだが、 「ヤン中将はともかく、勇敢をもってなるビュコック提督までが戦わずして撤退を主張するとは意外ですなぁ?」 「小官なら撤退などしません。帝国軍を一撃に屠り去る好機だというのに何を恐れていらっしゃるのです?」 何とこの場では関係ないはずのヤンを引き合いに出して侮辱した挙句、ビュコックにまで堂々と嫌味をぶつけてきたのである。 さらに道原版ではこの時の心情が描かれており、 「味方のくせにみんな私の邪魔をしようとする……!」 「私が名声を得るのがそんなに妬ましいか!?」 まるで叱られる子どものような心境である。こんな時に至っても自分を一方的な被害者としか考えていないのだった。 ビュコックはご立派なフォークの意気込みに対して「それじゃあ代わってやるからお前がイゼルローンから前線まで来い」と皮肉をぶつけるが、 「……できもしないことを仰らないでください」 たった今、口にした大言壮語はどこへやら、前線に出るのは嫌だと気まずそうにフォークは答える。 このあまりに自分勝手な発言にとうとうビュコックの堪忍袋の緒が切れ、 「不可能なことを言い立てるのは貴官の方だ! それも安全な場所から動かずにな!」 「小官を侮辱なさるのですか……!?」 フォーク自身もついにキレ始めるが、老害と化したロボスと違って70歳に近づいてなおも前線で戦い続ける百戦錬磨の古強者であるビュコックは全く動じない。 「貴官は自己の才能を示すのに弁舌ではなく、実績をもってすべきだろう」 「他人に命令することが自分にはできるかどうか、貴官自らやってみたらどうだ!」 さらに藤崎竜版ではこれに加え、 「ヤン中将に対抗意識を燃やして戦略家を気取るのもここまでだ! 貴様にはヤンほどの才能などない!」 と、フォークにとって最も聞きたくない(言われたくない)であろう一言を言い切っている。 実にごもっともなダメ出しと、ぐうの音も出ない正論で叱り飛ばされてプライドを傷つけられたフォークは突如、(藤崎版では顔を奇怪な形に歪ませ、道原版では悲鳴さえ上げて、Die Neue Theseではこれら二つを一度に起こして)卒倒してしまう。 何事かとビュコックも呆然とするがヤマムラ軍医(道原版では女性)は挫折感が異常な興奮を引き起こして癲癇性ヒステリーによる神経盲目を発症したと宣告した。 実はこれが俗に言う「火病」と呼ばれる症状である。 で、その病気を取り除くにはどうすれば良いのか軍医曰く、 ●逆らってはいけないし、挫折感や敗北感を与えてはいけない ●誰もが彼の言うことに従い、あらゆることが彼の望み通りにしなければならない ●提督方が非礼を謝罪し、粉骨砕身して彼の作戦を実行して勝利を得て彼が賞賛の的となる ●ぶっちゃけ、善悪関係無しに自我と欲望を満足させることが重要 と、いうもの。要は、「フォークの作戦が思い通りに行けば治る」というものである。 これにはビュコックも「チョコレートを欲しがって泣き喚く幼児と同程度のメンタリティーしか持たん奴が3000万人の将兵の軍師などと知ったら、帝国軍の連中が踊り出すだろう」と呆れ果ててしまった。 当然、最初から無理のあった彼の作戦を実行して勝利なんてことができるはずもなく、結論として治療にはフォークが辞めてしまえば済むこと。 軍医少佐も困惑あるいは呆れた様子でビュコックのぼやきを聞いており、要塞勤務の医師でさえフォークには思うところがあった模様。 結局、ロボスへの面会は本人が昼寝をしていた上に「敵襲以外で起こすな」という任務放棄にグリーンヒルも律儀に付き合い、お役所仕事な対応しかしなかったので無駄な時間を浪費するだけになってしまった。 OVAに至ってはビュコックとの通信より遥か前に既に輸送部隊が文字通りに敵襲によって全滅しているという最悪な事態が起きているにもかかわらず、グリーンヒルは何も行動を起こそうともしなかったのである。 ここでグリーンヒルがなんとしてもロボスを動かすよう働きかけるか、任務遂行能力の喪失などを根拠にロボスを更迭するよう動いていればその後のアムリッツァ集結だけは回避できただろう。 後者の場合軍法会議沙汰になるかもしれないが、実際のロボスの実務内容と同盟軍を二分する派閥の一方が完全に崩壊・シトレ派に統一されることを考えれば大きなペナルティもなかった可能性は高い。 しかし、グリーンヒルは動かず、本物の利敵行為の共犯者になるという愚行を犯してしまい、信用を大きく損なう羽目になる。 奇しくも、これは理性と良識を持ったグリーンヒル自身も本質的な意味では腐敗した同盟軍人と同じ穴の狢である証明にもなってしまった。 こうして病院送りにされて予備役となったフォークであったが、最終的にラインハルトの総反撃によって遠征軍は壊滅的な打撃を受け、散々憎んでいたヤンやビュコックの奮闘によって辛うじて全滅は免れ、無残に撤退したのであった。 しかし、この無謀な遠征によって同盟軍は動員者3000万人中2000万人以上の戦死・行方不明及び投降と20万隻もあった艦艇の8割以上を喪失、到底回復し得ない致命的な戦力低下を招いてしまったのである(*4)。 ロボスが辞任したために後ろ盾を失い、この最悪の事態を引き起こしたフォーク自身も同僚達からも遠慮なく罵倒され、「アムリッツァで2000万人の将兵を殺した低能」という悪名を残したのだった。 ただしフォーク准将自身は先の癲癇性ヒステリーの発症で倒れたことや、少なくとも公式には一介の作戦参謀に過ぎなかったこと、そもそもこの作戦実行を決定したのが最高評議会であったことなどから、軍法会議等での処罰は行われず、予備役に編入されて病院送りになっていた。 (ノイエ版では病室に閉じこもって、パソコンをいじっていた。恐らく、また何の実体も伴わない作戦計画書を政府に提出する気でいたのだろう。反省という概念すら全く知らないこの男の事だから、この失敗は恐らくヤンとビュコックのせいということになっているのは想像に難くない。) クブルスリー本部長暗殺未遂事件 その後、病院から抜け出した彼は新しく統合作戦本部長に就任していたクブルスリーに現役復帰を願い出てきた。 しかしその方法は統合作戦本部で移動中にアポなしで呼び止めて立ち話を行うという、無礼極まりない行為。 ただでさえフォークのせいでボロボロになった同盟軍の立て直しに忙殺されているのに、少し怪訝な顔をしつつも対応したクブルスリーはぐう聖である。 病気は治ったと主張するフォークに対してクブルスリーは「人事部に行って正式な手続きをしなさい」と至極全うな対応。 しかし、それでもしつこく食い下がるフォークはロボスのようにクブルスリーの権限で今すぐ何とかしてくれと頼み込むが……。 前にどんなに地位が高くても規則は守れ、と言ったのはどこの誰だっただろうか? まさにおまいうである。 「フォーク予備役准将、君は何か勘違いをしているのではないかね?」 「私の権限は手順を守らせるためにあるのであって破らせるためにあるのではない」 「どうも君は自分を特別扱いする傾向にあるようだが、私の見た限りでは病気が完治したとは言いかねるようだな」 「まず君は守るべき手順を守ることから始めることだ。そんなことでは復帰したところで協調を欠くだけで、君にとっても周りにとっても不幸なことになるだけだろう」 「悪いことは言わんから出直しなさい」 あまりに身勝手な懇願に対してもクブルスリーは毅然と諭すように、フォークにぐうの音も出ない正論を叩きつけたのだった。 だが正論は時に悪手となる。エゴイストの極みだった上にそもそも病気自体も治っていない狂人のフォークはまたヒステリーを起こす。 しかも神経性盲目で失神し自滅した前回と違い、今回は隠し持っていたレーザー銃でクブルスリーを襲撃するという最悪の形で。 幸いクブルスリーは一命を取り留めたが、長期の療養に入ることになったために本部長代行に就任したのが、レベロからも後に小役人と称される程の低能であるあのドーソンである。 結果、アムリッツァの愚行に続いて有能な軍人をまたも失い、残ったのは素人や実戦経験など乏しい階級だけの低能ばかりで、自由惑星同盟は凋落の一途を辿っていくことを余儀なくされた。 実はこの時フォークは裏でクーデター勢力、救国軍事会議に参加しており、クーデターの前に本部を弱体化させるためにクブルスリーを暗殺しようとしていた。 会議のメンバーの多くは殺せなかったことに使えない奴と非難してたが、一時的にせよクブルスリーを職務不能に追い込んだことから「最低限の仕事はこなした」と評価する者もいた。 どちらにせよ救国軍事会議のメンバーにとってのフォークは「使い捨ての鉄砲玉」でしかなかったのだが。 事実、誰もバックに誰かいるとは考えず狂人がやらかした最悪の行動として処理された。クーデターが起こると考えていたビュコックでさえ、自分が言ったことが遠因と思い多少後味の悪さを感じただけで裏があると勘を働かせることはなかった。 こういうところばかりで上手くいってしまうあたり本当に同盟にとって疫病神である。 なお、自白剤など非合法な取り調べ対策にフォーク一人で実行したと暗示をかけておいたのだが、フォークの幼稚な精神だったからこそ容易かつ強固な暗示をかけられたという。 会議のメンバーはフォークは精神病院で狂人で生涯を終えるだろうと予想していた。そのことに対して同情する者はいなかった。そもそも彼らが行動を起こしたのは、フォークのやらかした帝国領侵攻作戦が原因なのだから。 しかし、そのフォークのやらかしを後押ししたのは、救国軍事会議のトップなんだからとんだ責任逃れである ちなみにクーデター決行前の会議では一応参謀らしく「ヤンの元へ同志を送り込んで監視し、敵対行動に出た時は暗殺できるようにしておくべき」という意見を出して採用されているのだが、ヤンを(知略と軍民双方への人望、配下のイゼルローン駐留艦隊の戦力などから)できれば同志に加えたいというメンバー達に対して、「あんな男なんて必要ない」とある意味ではごもっともな正論だが拒絶している。憎きヤンへの敵対心が完全に露わになっており、グリーンヒルからは「個人的感情で言うな」とダメだしされる始末であった。 ただヤン提督の思想信条を考えると、仮に同志に加えようとしても間違いなく拒否したであろうことから、フォークの言い草も「偏見に基づいてこそいたが、結果的に正鵠を射ていた」といえるであろう。 軍のトップを殺人未遂するという凶行をしでかしておきながら、フォークは救国軍事会議の予想通り銃殺刑にされることはなく、精神病院送りにされて事実上の永久牢獄入りにされることとなり、軍人生命はおろかその生涯すら終わった……わけではなかった。 万が一にでも、クブルスリーが復帰を承認していたらどうなっていたかは不明だが、救国軍事会議の情報を売り渡して英雄に祭り上げられ、本当に同盟の軍上層部に着くという悪夢が実現していただろう。 そうなった場合は考えるまでもない。二度のラグナロック作戦より先に、第二、第三のアムリッツァをやらせて同盟は自滅していた。 ヤン・ウェンリー暗殺事件 数年後、もはや誰からも存在すら忘れ去られ自由惑星同盟も滅亡し、皇帝となったラインハルトがイゼルローン要塞に立て籠もったヤンと決着をつけようとしていた頃、フォークが押し込められていた精神病院が焼失するという事件が発生。 犠牲者の中にはフォーク自身も含まれていた……かと思いきや、密かに地球教団によって拉致されており、大主教のド・ヴィリエは未だ狂人のままでいたフォークを洗脳してヤンを抹殺するように仕向けた。 「フォーク准将、君こそは民主共和国政治の真の救い手になれるだろう」 「ヤン・ウェンリーは専制支配者ラインハルト・フォン・ローエングラムと妥協し、講和して彼の覇権を容認し、その下で自己の地位と特権を確保しようとしている」 「ヤン・ウェンリーを殺せ。彼は民主共和政治の大義を売りわたそうとする醜悪な裏切者だ」 「フォーク准将、いや、本来なら君こそがいまごろは若き元帥となり、同盟全軍を指揮して、宇宙を二分する決戦に臨んでいたはずなのだ。ヤン・ウェンリーは君の地位を盗んだのだ」 「全ての準備は我々がととのえる。ヤン・ウェンリーを殺して民主共和政治を救い、かつ君の正当な地位を回復したまえ」 ● ● ● 「そうだ……私こそが……民主共和制の英雄なのだ……私こそが……」 「ヤンめ……ヤン・ウェンリーめぇ……!」 憎きヤンを殺して、本来英雄の自分のものである元帥の地位を取り戻す等という荒唐無稽な妄執に憑りつかれたフォークは武装商船を強奪してラインハルトとの会談に向かおうとしていたヤンたちを襲撃(*5)。 だが、それは地球教によるヤンを確実に抹殺するための囮であり、帝国軍に偽装した本命の暗殺者たちをヤンの元に送り込む(*6)ために逆にフォークの武装商船を撃墜した。 「何故だあああああああぁぁぁっ!?」 そして、地球教の計画通りに油断したヤンは暗殺されてしまうことに……。 最初から最後まで、自分の矮小なプライドのために味方の足を引っ張って迷惑をかけるどころか、害悪しかもたらさないどうしようもない輩として生涯を終えるのだった。 最後の断末魔が裏切られた事なのか、それとも英雄である自分が死ぬ事が理解できないのかは闇の中である。 【人物】 アッテンボローにも「嫌なヤツ」呼ばわりされていた非常に陰気かつ陰険であり、そのくせ無駄にプライドや虚栄心だけは異常なまでに高いという厄介な性格。 後に、アッテンボローからは「フォーク自身が死ぬのが、文明と環境のため」と存在自体を全否定されているが、正にその通りである。 いずれ同盟軍の元帥となって頂点に立つ野心を抱いているのだが、同じく陰気で傲慢な性格である「七都市物語」のユーリー・クルガンとは異なり本人が思うような才能は皆無で、総合作戦本部長のシドニー・シトレ元帥からの評価は極めて低いばかりか「こいつは危険だ」と危険因子としては第一に警戒される始末。 基本的には自分自身の出世欲しか頭にないエゴイストで他人のことなどお構いなしであり、目上の人間であろうが平気で嫌味を吐いて侮辱するのはもちろんのこと、自分の出世の邪魔になるような功績や能力を持つ人間を妬んで一方的に敵視するなど器量も低い。 せめてその敵視が帝国軍に向いていれば、やる気のある軍人になれたと言えなくもないが、彼は肝心の帝国軍を侮るばかりで敵を同盟軍内部に求めてしまう始末。 そのくせに自分は安全な場所から前線で働いている人間に無茶な命令を平気で指示し、自分自身の才能を実績では示そうとせずに大言壮語な弁舌や空虚な演説によって認めさせようとする。 自分に反論する者には上記と同じくさりげなく貶めて封じ込めたりする下衆なことも平然と行う。 どちらかと言えば軍人より政治家に向いていると言えなくもないが、それでも結局はヤンが嫌う「安全な場所にいながら主戦論を唱える無能な政治家」と同レベル程度といったところだろう。 また極度にプライドを傷つけられたり、自分の望み通りにならず挫折感を味わったりするとヒステリーを起こすという幼児未満のメンタリティしか持っておらず、挙句の果てにはそれによって勝手に卒倒してしまったり、逆ギレして暴走して周りの人間に危害を加えたりと、とてもではないがまともな精神を持ってはいない。 どのような家庭環境かは不明だが、相当に甘やかされて何でも思い通りになるような人生だったのは間違いない。 机の勉強はできても、実践する能力は皆無なのにそれさえ理解できないのも挫折知らずのエリート故…というのなら、まだ同情の余地があったかもしれないがそんな範疇ではない。 何せ、上手くいかなければ自分に問題があったという事さえ理解できないのである。 度しがたいまでに自己中心的で、宇宙が自分を中心にできていると思い込んでいるような体たらく。 挙げ句の果てには、自分こそが民主共和制の英雄という妄想に入り浸り、めぼしい戦果は全てが自分のものであるかのように思い込んでいた。 そもそも、ドヴィリエに洗脳された際に『君こそが民主共和制の真の救い手』、『ヤンが自分の元帥の地位を盗んだ』、『今頃は君こそが若き元帥として同盟全軍を指揮している』とフォークの妄想と願望を徹底的に煽られてその気になっている。 この時点で既に同盟は滅亡している上に、最初から持っていない元帥の地位をヤンが盗んだ等と煽てられて、しかもヤンを殺す事ができてもフォークの名誉の回復に繋がるわけでもないのに、その気になるのがこの男の疫病神としての最大の特徴。 或いは、『同盟が既に滅亡しているという事さえ、理解していない』のかもしれない。 イゼルローンで失神した彼を診察した軍医はその精神性について「ワガママいっぱいに育って自我が異常拡大した幼児と同じ」とコメントしており、 私的なコネクションで軍幹部どころか国の議会にまで作戦案を持ち込めた点からして、上流家庭で相当に甘やかされて育ったのだろう。 その肥大化したエゴイズムや人間性の低さは帝国の門閥貴族のバカ息子たち、幼いのを差し引いても自制というものを知らないエルウィン・ヨーゼフⅡ世と多くの共通点を持っており彼らと同レベル、あるいはもっと酷いものであった。 これで士官学校の首席入学・首席卒業を果たせるだけの能力があるだけ周囲に与えた被害のほども同様に酷いものになったが… 【能力】 作戦参謀を務めているというだけあって、一応それなり以上に作戦立案能力はあり、第六次イゼルローン要塞攻略戦ではヤンにも「悪くはない」と評される作戦を立てている。 ただし、これは作戦参謀でもない前線指揮官、しかも良く言って猪武者レベルのウィレム・ホーランドが考え付くような内容であり、最終的にラインハルトにより作戦を見極められた結果、ほんの数秒の反撃で艦隊は壊滅しホーランドは戦死、失敗に終わっている。やっぱり敵のリアクションを考えてない作戦に過ぎる。 救国軍事会議によるクーデター決行前の作戦会議では「ヤンの元にスパイを送り込む」という策を出しており、全員一致で即採用されるなど、アムリッツァの愚行ばかり取り上げられて完全無能扱いされているが、かなりハイペースな昇進ができているため力量自体はそれなりに有していた模様。 ヤン艦隊副参謀長のパトリチェフは「マニュアルがあり、答えのある問題を解決させるなら手際よくやれただろう」とコメントしている。 むしろそういう能力が高ければこそ、答えのある士官学校の問題を解く能力には優れており、曲がりなりにも主席になれたと考えるのが素直である。 マルコム・ワイドボーンはじめこの世界では士官学校首席がかなりのやらかし組である。 逆に言えばそういったどこかに存在する答えを求めるタイプの能力しか持ち合わせていないという事であり、敵のリアクションや思考を想定し作戦を立てるタイプの参謀としては不向きだったとみるしかない。 おそらく自身が献策するタイプの参謀より、他者の提案した作戦を元に必要な戦力の策定や準備を行う補佐として参謀の適性の方が人格以外は高い。 いっそキャゼルヌと同じ後方勤務なども適任だっただろう。それはそれでキャゼルヌを陥れていた可能性もあるし、本人の自己英雄志向とはかけ離れているが。 前記のように本人の異常なまでのプライドの高さやヤンへの対抗心から高望みをした結果、正常な思考や判断力を失ってあの頓珍漢な作戦を立案してしまい、結果的に同盟を滅亡させる要因を作ってしまった。 とはいえ、既に社会システムが瓦解していたのも事実であるし、アムリッツァ集結はロボスの指示によるものでフォークは卒倒していたため指示や提言は反映されていないが卒倒していなくてもやりそうではあるが、遅かれ早かれ同盟は口先だけの無能で腐敗した政治家とそれにへつらう軍人で埋め尽くされ、自滅していた可能性もある。 また、ロボスのような実力者に取り入るのも上手く、それによって生まれたコネを利用して自分の思い通りにする等、迷惑極まりない行為も平然と行う。 実家のコネでも取り入りでも使えるものは何でも使うという図太さは上に立つ者としてときに必要だが、それが肯定されるのは組織のためになるという大義名分とその裏付けあればこそ許されるある種の必要悪で、フォークには大義名分も裏付けもあったものではない。ただ、『自分こそ英雄で、自分は特別な存在』という妄想で動いている。 地位や実力者の傘を着て威張るという点では帝国の門閥貴族のバカ息子とほとんど同類に等しい。 どの道、軍人としての才能はシトレ元帥が言うように本人が思っているほど高くはなく、所詮はコネだけで伸し上がり実力者の後ろ盾があって威張っているような低能に過ぎない。 その辺を考慮してか、ゲーム系でのステータスは内政系ステータスである「運用」はむしろ優秀である反面、戦闘系ステータスは軒並み低く、実況動画では「コスモだけ燃やしててください」とか言われる。 他方、一部では「自信と行動力はすごい」と皮肉を込めて言われることもある。 会議の言も作戦が成功裏に終わっていれば何が成功か定めていないという問題はさておき英雄の演説と言えないこともないし、抵抗勢力の言う事を安易に聞いた結果肝心なことが実行できないまま機会を逃すのもままある。 そう見れば実行力や断行力という点については侮れないものがあると言えるかもしれない。 問題は、そういう実行力や断行力は確かな裏付けがなければただの害悪でしかないと言う事なのだ… 【評価】 自分の才能を示すのに実績ではなく、弁舌をもってし……しかも! 他者を貶めて自分を偉く見せようとする! だが、自分で思っているほど才能などないのだ。 彼に3000万将兵の運命を委ねるのは危険すぎる!! by.自由惑星同盟軍 統合作戦本部長 シドニー・シトレ元帥 作中目線でも読者目線でも、まっとうに評価すべき点が見当たらない人物。 このシトレの評価は遠征前の会議後にヤンに語ったものだが、シトレの評価が合っていたのはもはや言うまでもないだろう。 口先だけの同盟の悪役キャラと言う意味ではヨブ・トリューニヒトもいるが、あちらは少なくとも先見の明はあり(他人のためには一切使わずあくまで自己保身のためにしか使わないが)、 怪物染みた生命力で何度でも返り咲くだけの政治的能力とカリスマ性も備えていることからファンがいる。 むしろ一周回ってネタキャラとしての評価はそれなりにある。 【同盟の腐敗】 しかし、フォークの人格以上に根深い問題はどうであれ、こんなやつが重要ポジションについて、明らかに無謀な計画を誰も止められない同盟軍の状況である。 確かに同盟は末期症状を呈してはいたが、イゼルローン要塞の奪取で帝国からの急な攻勢は想定しがたい状態になっていたのであり、真っ当な国家運営に注力していれば何らかの状況の変化を待つ程度の余力はあっただろう。 そういう機会を全部潰してしまったのは、同盟側が組織的にどうしようもなかったからである。 自分では軍事についての見識などほとんどないにもかかわらず、戦果を望む同盟市民の声と支持率のために、フォークの示した安い餌に飛びついて、大規模な軍事行動を起こさせる政治家。 失敗を悟っても高度などころか最低限の臨機応変な対応ができず、自らの地位のために遠征の続行をさせてしまう。 明らかにおかしい作戦計画に対して強く反対することもできず従うばかりの司令部。 問題点すら見抜けない司令官、問題に気づいても意見具申もできない部下たち。 実績もなく、初歩レベルの戦略目標すら立てられないような者がトップのお気に入りになって、ヒエラルキーも無視することができてしまう。 敵側の情報不足、占領後の見通しの甘さ、補給の軽視などといった軍事的な諸問題ももちろんだが、こうした問題点は主要な軍上層部は気づいており、上記の問題点がなければ改善も見込めた事項であった。 議会で決まった以上は作戦の実行拒否ができないにしても、議会の側ではあくまでも侵攻を決定したと言うだけで具体的な内容はほぼ丸投げであり、作戦をより現実的なものに練り直す機会はあったと言うことである。 仮に遠征の目的を「同盟市民の人気取り」と評議会の内心通りに設定するだけでも、ただ行けと言われるよりかは遠征の目的が具体的になり、内容に検討の余地が生まれる。 例えばイゼルローン回廊の帝国側で一戦して一勝できるだけで、自由惑星同盟建国以来の初戦果としていくらでも宣伝ができる(*7)。 ビッテンフェルトやミッターマイヤーと言った帝国の主力将帥も当初は帝国側に出てきた同盟軍との早期決戦を考えており、ここでの1勝を目指すのであれば兵站問題は顕在せず、戦いに負けるとしても被害ははるかに小さく済んだであろう。 実際にはラインハルトの焦土作戦で帝国軍が戦闘を放棄していたが、それなら「帝国軍は同盟軍との戦いを恐れ逃亡した。我々は不当に物資を奪われ飢餓に陥った帝国民を救済した」とでも言えば、戦果を臨む同盟市民への宣伝材料にはなっただろう。 要は致命的反撃を許さない程度の侵攻にとどめておけば、焦土作戦の弱点である現地住民への負担を突くことも見込めたのである。(*8) また、フォークが士官学校で首席になれてしまった点も見逃せない問題点である。 首席になどならなければ、フォークも昇進意欲を暴走させず、分を弁えて地位相応の能力を得ながら成長するチャンスがあったかもしれない。え、やっぱ無理? かつて帝国を翻弄した730年マフィアは士官学校の同期組であり、その首魁だったブルース・アッシュビーは首席で、軍事でも文句のない実績を残していた。 ところが、作中年代ではフォークはもちろん、マルコム・ワイドボーンも首席で10年に1度と言われた逸材評価だったが、ラインハルトの戦術に為す術なく敗退したやらかし組になっている。 次席はフレデリカ・グリーンヒルやスーン・スールで、副官としては十分以上な能力を有していたが、あえて辛辣な評価をするなら前線指揮や作戦立案といった最前線を担う存在ではなかったのも事実である。 むしろ士官学校を出ていないたたき上げのビュコックや、士官学校卒ではあるが成績は平凡だったヤンが末期の同盟を支えていた。 このことからは、高級士官の育成において、士官学校の評価・教育システムや同盟軍内部での昇進システムがまずい状況に陥っていた可能性も窺える。 もちろん、フォーク個人の能力と人格的問題は擁護しようがない。 だが帝国遠征作戦の失敗の責は能力どころか最低限のフィルタである階級すら超えて一部の人間が権力を振るえてしまう環境や一個人に権限を集中させた組織それ自体の罪も考えるべきであろう。 たとえフォークが個人的にまともだったとしても、あるいはフォークをあらかじめ除いていたとしても、同盟の政府・軍部・そして市民の状況が同じなら、いずれフォークのような存在が何人も出てくるのは時間の問題だったと言えるかもしれない。 【主な関係者】 ◆ラザール・ロボス 宇宙艦隊司令長官を務めるピザデブなボケ老人初老の元帥。 数年前までは優秀だったが、老いてなお現役で活躍し続けるビュコックと真逆で近年急速に能力が劣化した老害ボケが始まったのでは。参謀長のグリーンヒルとは名コンビだったというがもはやまともに指揮もできていない。 ただ単に無能と化しているだけならともかく、職務への誠実さまでも失っている。 実績も能力も上なグリーンヒルよりも自分に取り入る低能なフォークを溺愛するというアホなことをしでかし、 結果として彼の言いなりになって完全に傀儡同然と化してしまっていた。 帝国領侵攻作戦でも同様に本人は無気力で、フォークに何もかも丸投げした結果、司令部ではフォークが我が物顔で好き放題に振舞い、当の本人も味方が危機に陥っているのに知らん顔で敵襲以外は起こすなと昼寝を決め込み、 挙句の果てには帝国軍の反撃でもはや惨敗であるにもかかわらず無責任にもグリーンヒルの撤退進言を拒んで無意味な会戦を指示する等、とことんまで味方の邪魔ばかりして最悪の結果を招いた。 藤崎版ではさらに「上の命令にただ黙って従っていればいい。そうすれば政治家になれる」とまで言う始末。 侵攻作戦後、敗戦の責任を取って本部長のシトレ元帥と一緒に辞任するが、シトレは巻き添えを食らったと周りから同情されたのに対して誰もロボスのことを気にかける者はいなかったという……。 ◆ドワイト・グリーンヒル 統合作戦本部次長兼宇宙艦隊総参謀長で、フレデリカの父。 本来は良識的な軍人の一人としてヤンを含め数多くの軍人達からも信頼される有能な人物。 ……なのだが、無能なフォークや無責任なロボスと同様に実際はアムリッツァの大敗の元凶の一人。 良くも悪くも真面目過ぎる性格で、しかも人を正しく評価したり裏を読む識見が欠けており、かつては幕僚として自分の元に置いていたヤンが不真面目な態度をしていたのもあったが、それだけで評価を落として一時的に麾下から外してしまったほど。 帝国領侵攻作戦でも作戦会議では慎重論を述べるヤンをフォローするどころか、逆に敵の失敗を期待することを前提した発言をしてフォークを擁護するという、参謀長とは思えないようなアホなことをしてしまう。 士気高揚を考えたにしても、慎重論を打ち消すことで士気高揚が必要なのはせいぜい一般市民や下級兵まで。将官級の高級将校が慎重論だけで士気がダダ下がりして戦局に影響を及ぼすなら、根本的に人選ミスと言える。 司令部で好き勝手にするフォークを上司として諫めたり先輩としてフォローすることもしなかったためにさらに増長させた上、ロボスの無責任な訓令や無謀な命令にも愚直に従い、全軍撤退を具申してきたビュコックにもお役所仕事のような対応しかしなかったために呆れられ、彼からの信用も失ってしまった。 皮肉にもフォークが称した高度な柔軟性を持ち合わせてはいなかったようだ。 そもそも参謀部隊のトップである以上、政府の提示した(フォーク発案の)アイデアしかないような作戦の中身を整える責任者であり、はっきり言ってたかが一参謀にすぎないフォークよりもはるかに責任は重い。 作戦前の会議で「ローエングラム伯にも若さゆえの過ちがあるだろう」と敵指揮官の若さを侮る発言をしていたら、自軍のバカ者若者と老指揮官がセットで盛大にやらかしたのは皮肉としか言いようがない。 本質的にはフォークやロボスと違って善良な人物ではあったものの、逆に言えば善良過ぎたが故に小人や悪人といった良識を持たない人間が理解できないお人好しだったと言える。 侵攻作戦後は統合作戦本部次官から査閲部長へ左遷となるが、グリーンヒルは後にまた誤った人物を信用し活躍の機会を与えてしまうことになる… ◆ド・ヴィリエ 地球教団の大主教。 回廊決戦が始まる直前、フォークが押し込まれていた精神病院から彼を拉致してヤン暗殺のための刺客として送り込んだ。 ……のではなく、本命の暗殺者たちを送り込むための囮として使い捨てにされて良いように利用されただけで、 ド・ヴィリエ本人からも「実力もないのに栄光を望んだ愚か者は、忘れ去られるよりは悪名を残した方が遥かにマシ」と吐き棄てられた。 また、かの帝国領侵攻作戦におけるフォークの一連の暴走も、地球教が一枚絡んでいたことが示唆(*9)されており、 同盟を破滅に近い大きく衰退に追いやった真の黒幕であったようである。 ◆スーン・スールズカリッター(スーン・スール) フォークとは同期で次席だった人物だが彼がフォークをどのように思っていたかは不明生徒総代として名前を呼ばれなくて安心した。 初登場はフォークよりもだいぶ後のラグナロック作戦頃、ビュコックの副官のファイフェルが心臓発作で倒れたことを報告し ビュコックに名前を聞かれそのままファイフェルに代わる副官として登用。 この時ビュコックに呼びにくいからと「スール少佐」と略称されたことを気に入り、後にスーン・スールと正式に改名している。 ビュコックの副官として彼をサポートし復帰した彼から最後の土産を託される。 その後はヤンの部下となり地球教の暗殺から唯一生還、ヤンの死後もアッテンボローの部下となりイゼルローン軍解体まで生存するなど運には恵まれている。 士官学校次席だったということは相応に優秀だったのだろう(*10)が、いかんせん比較対象となる主席がフォークな上に本人も初登場の遅さや地位の点であまり活躍に恵まれておらず、実際の能力は不明な点が多い。 とはいえ、明らかな失敗をしたことはなく、責任感もあってフォークよりまともな軍人である点については衆目の一致するところだろう。 【高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処する】 フォークの迷言として名高い「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処する」というのは軍事においては重要な考え方である。 軍事、特に前線においては、物事が予定通りに行くことはまずあり得ず、敵軍にも自軍にも予想外の事態が生じることはしばしばである。 相手の抵抗が想像以上に堅固だったので戦果はほどほどで撤退する、逆に相手の抵抗が想像以上に弱いので一気にケリをつけに行く、というような臨機応変な目標変更も視野に入れておくというのは軍事的に見ればむしろ必須の考え方であり、決して間違ってはいない。 というか、現場では予想もしないトラブルが起きうるからこそ 事前の作戦立案ではありとあらゆる指摘に耐えうる腹案を作っておくのが軍の士官であり それが求められる場で前述の言葉を放ったといえばわかってもらえるだろうか。 ということでどんなトラブルが予想される状態でも、戦略目標だけでも定めておかなければ、前線は何を目標に行動したらいいのか分からなくなって右往左往してしまう。 大軍になればなるほど、連携を取って動くことは難しくなるのだから、その意味でも合流点ともいえる戦略目標の設定は欠かせない。 むしろ戦略目標が明確だからこそ、ではそこに至るために現在の状況でどうすればいいのか、と各指揮官が考えた結果が臨機応変な対処というものである。 フォークの場合は暫定的な戦略目標すら定めずに「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処する」の一言で押し切ろうとした上、「負けそうなときには撤退」という一番肝心な「臨機応変」が全くできなかったために、屈指の迷言となっているのである。 【余談】 作品及び諸々のキャラのファンからは嫌われているのはもちろんのこと、 上記のようにOVAアニメで声を担当した古谷氏も「自分が今まで演じて来た役の中でも特にイヤな奴で嫌い」と笑っていいともに出演した際にコメントしている。 また舞台版に出演が決まったと喜んでいた演者もフォークを演じることになると知った時には「何だ、フォークかよ……」と愚痴をこぼしたとか。 ちなみに古谷氏は新アニメ版ではフレーゲル男爵を演じている。 こちらも相当に無能な嫌われ役であり、人物としてフォークとどちらがマシかは微妙。2人の差は大局に影響を与えたか否か程度。 また、一部のゲームではIFストーリーとして何と、キルヒアイスとアンネローゼを殺そうとして返り討ちにされるという実に惨めな最期を迎えたりもしている。 ……しかも、それ自体がヤン暗殺の時と同じく地球教がキルヒアイス達を確実に抹殺するための囮に過ぎず、結果二人は暗殺されてしまう。 これにブチギレたラインハルトは宇宙の半分を破壊してでも自由惑星同盟を数十億の民衆と彼らの住む惑星もろとも完全滅亡させるために暴走するのだった……。 戦略ゲーム『三國志14』では銀河英雄伝説とのコラボが行われており、名だたる登場人物たちを差し置いてフォークもおまけ武将として登録されている。 戦闘能力は並以下のうえ戦闘に関わるマイナス個性を3つも持っており、ついでに自由惑星同盟の面々からは悉く嫌悪されているが、 知謀と政治は高めなので計略や内政はそつなくこなし、部隊の運用を任せなければ普通に有能である。腐っても主席ということだろう。 ちなみに、登山家に(一方的な)親愛感情を抱いている。 そしてファンからは… こじつけとさほど変わりはないものの再評価 考察がされている。 本来は回廊の出口方面を制圧するだけだったが、ロボス+選挙しか頭にないウィンザーらの顔を立てた結果作戦が際限なく肥大化し一参謀が整理できるレベルを超えたため具体的な戦略が定まらなかった 会議での演説もそのロボスの件から目をそらし、自分自身に注目を集めるため(いわゆるスケープゴート) 作戦の実行を強行した理由も、彼自身はちゃんといずれ補給の限界点に達して作戦を終了さぜるを得ない状況になることを理解した上で、あえて空前の大出兵を行い回廊出口で決戦をおこなうことで補給の問題を解決し、その上軍部、政権、ジャーナリスト、さらには同盟の民衆だけでなく帝国の共和派にポーズを取ることができると踏んだため 有名な台詞である「高度な柔軟性を~」に始まるのらりくらりとした発言も、ロボスの前では明言できない事情を司令官らに理解してほしいという無茶振り無音の懇願 「どうして誰も私の予定どおりにしない!役立たずめ!」の旨の発言は、自らの栄達と同盟の最終的な勝利のことを考えない政権に対しての発言 最終的な発狂は、それら政権の無茶振りと想定外の帝国の焦土作戦、その他諸々のストレスの重圧がかかった末路 …ということらしい。 尤も、焦土作戦を取られたならば彼の言う「高度な柔軟性」に基づいて作戦の終了を決定すればいいだけである。 あくまでもネタとして受け取っておこう。 ガチで信じてる人がいるならば、それは自らの妄想で自己完結をする、言うならば彼アンドリュー・フォークと大差ない人物になるという、ある種の皮肉になってしまうのだが… 追記・修正は高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変によろしくお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ OVAフォークは見るからに駄目だろって感じが強いので、ノイエ版の一見優秀っぽいイケメンの方がフォークのこけおどしっぷりがよく表現されてると思う -- 名無しさん (2022-08-14 23 14 08) ↑誰がよんだかフォク松 -- 名無しさん (2022-08-15 00 09 41) 嫌な意味で現実性の説得力はあるキャラ。敵側に誕生するのを祈るしかない -- 名無しさん (2022-08-25 12 09 05) ヤンやビュコックに責任を持ってく箇所は削除してもよくない?作中でも別にそんなことは言われてないし(ヤンが取っ組み合いしてでも止めればよかった、とは言ってるが)、編集者の独自理論としてもちょっと穴がありすぎると思うし・・・ -- 名無しさん (2023-02-01 22 17 31) 帝国領侵攻を決めた時は軍部に政治が乗っ取られていたわけじゃなかったんだから、同盟滅亡の最たる戦犯はこいつの妄言を採用した政治家たちの方だろ -- 名無しさん (2023-04-06 15 39 14) ヤンやビュコック、シトレに責任を負わせるのは自分も無理があると思ったので削ってみました。仮に出兵前にフォークやロボスをぶっ倒したところで「2人の意思を無駄にするな」と強行される姿が浮かぶし。直前にシトレ主導のイゼルローン攻略を実行・成功したんだから今度は別の人間をメインにすることも独裁防止のためには普通にアリでしょう。その指揮官が無能だったのが不幸としか。 -- 名無しさん (2023-05-16 11 24 02) アニヲタにとって「無能」の代名詞ではこいつ以上の名前はないだろうな -- 名無しさん (2023-05-16 14 12 12) コメント欄をログ化仕様にしました -- (名無しさん) 2023-05-17 01 34 13 こいつといいワイドボーンといい士官学校首席が無能ばかりなのは不思議でしょうがない -- (名無しさん) 2023-05-21 17 41 10 フォークに関しては「自分の能力適性と希望がずれ過ぎなうえ精神面に問題あり」って感じで能力はありそうなんだが、ワイドボーンはなんだろうね。短期的な戦術面でよほど優秀だったんだろうか。 -- (名無しさん) 2023-08-18 15 26 11 事務所代表の安達さんがフォークの評価で銀河英雄伝説作品愛を試してみた話笑ったw好き嫌いはともかくこいつを前向きに評価する人となると仕事相手として色々と不安になるわなあ -- (名無しさん) 2023-09-19 13 19 30 戦略的目標を設定せず「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処する」を史実で実行した例が、WW1のドイツ帝国が行った1918年春季大攻勢。膠着し続けた西部戦線をアチコチ突破したものの目標も目的も設定していなかったため、最終的には兵力と物資を使い果たして終了。 -- (名無しさん) 2023-09-22 20 59 14 やりたい事と能力が絶望的に合ってないというか -- (名無しさん) 2023-11-17 08 19 40 カイジの利根川と同じで管理は出来ても勝負は出来ない人間だったのかも。平時の仕事は無難に熟せても緊急時にはクソの約にも立たないタイプ -- (名無しさん) 2023-11-17 12 32 17 敵も味方も生きている人間という初歩的な部分が完全に抜けてる 誰かの下につくなりして経験をまず積み重ねるべきだった -- (名無しさん) 2023-11-17 17 59 36 同じ主席のワイド・ボーンも定石の戦いなら優秀だったみたいだし、フォークも同じでしょうね。あと戦場だと即行動する猛将タイプが実績を上げると聞くからフォークもそれまでは猛進で成功したのかも・・・。 -- (名無しさん) 2023-11-17 21 06 02 単純にヘイトを詰め込まされた存在。銀英伝は門閥貴族に代表されるように無能は無能で固めるからリアリティを求めた目線で見ると「こんな馬鹿な奴が上層部に上がれるかいな」or「こんな馬鹿な奴が上層に立てるくらい終わってるフィクション世界」という結論になる。 -- (名無しさん) 2023-11-28 17 19 10 ↑いやぁ、それはむしろ現実の歴史も大概だと思うよ。と言うか、今まさに現在進行形で「大軍をもって帝国領土の奥深くへと侵攻する。それだけで、帝国人の心胆を寒からしめることができましょう」を実行して泥沼に陥ってる某国とかさ。 -- (名無しさん) 2023-11-28 17 39 04 わりとマジで「史実は創作より奇なり」だからなぁ・・・ -- (名無しさん) 2024-01-20 17 32 17 政権の末期症状は、無能どもが声高な巣窟(有能は排除か抑圧)、この地位についてるんだからそれなりだろうは全く通用しない、自浄も出来ず一掃の新政権しか道なしなのは古今東西の現実歴史が証明してる話だからな -- (名無しさん) 2024-01-21 00 00 31 「現実でもあったことだから」はフィクションのリアリティを何ら担保しないので、突飛なキャラを出すなら作中レベルで通用する「何故そうなったか」の理屈が必要。そういう意味でフォークはちょっと説得力の弱いキャラ。まあ理屈つけるとしてもお偉方とコネがあったとか、上官の御機嫌取りだけが異常に上手かったとかそんなんだろうけど。 -- (名無しさん) 2024-04-13 21 58 20 ヤンが犠牲0でイゼルローン奪った件が皮肉にも、帝国も一気に滅ぼせると安直な強硬世論が生じて、政治家は選挙利用を目論みフォークはそこに乗った形になったというか。フォークに何言ったところで政権から任されてるんだと民主主義を盾にされる格好になったし。後にトリューニヒトが明確に指摘される民主国家における国民の亡国責任は、フォークの時から既に始まってはいたと言えそう。 -- (名無しさん) 2024-04-13 22 59 18 ↑そうはいってもルのの大粛清やコルネリウスの侵攻で国民の三人に一人は身内を帝国に虐殺されてるからなー…帝国撃滅の好機と聞かされて飛びつくなというのはあまりにも酷だよ -- (名無しさん) 2024-05-13 08 08 56 感情に流されやすいのは良くも悪くも民主主義の本質だからな。同盟だけの話じゃなく。ここを突いたのはフォーク唯一の謀略有能と言えるかも。この時ばかりはトリューニヒトまで反世論にして何もさせてない -- (名無しさん) 2024-05-13 14 05 55 有志の計算だとクラスに1・2人は戦争遺族がいることになるそうで、政府の働きかけがなくとも帝国への憎しみは大きい。そしてヤンは幼少期を宇宙船内で過ごしているから、そういった国民感情を理解できなかったのではないかという考察もあります。そう考えるとフォークがいなくとも帝国への侵攻はあったでしょうね。ビュコック提督にも侵攻自体は反対していません。さらに100年以上戦争を続けているから互いに落とし所が解らなくなっているだろうし。 -- (名無しさん) 2024-05-13 16 08 34 しかも艦隊決戦なら家族が死んで悲しい~で済むけど本土決戦がザラに起こるっていうのが同盟だしな。具体的にはエルファシルとか -- (名無しさん) 2024-05-13 16 30 22 たしかに最前線ならクラス単位で遺族がいてもおかしくないのか。いちおう(ヴェスターラントの一件を見る限り)本土攻撃はご法度だけど戦闘中は何が起こるかわからんからな。 -- (名無しさん) 2024-05-13 18 31 44 「選挙で勝つためにやった戦争」みたいに言われてるけど、逆に言えば「選挙に勝つために一番手っ取り早い手法が戦争である」程度には同盟市民は好戦的なんだよな。正統政府にもナイトシンドローム起こしてたし。 -- (名無しさん) 2024-05-13 19 20 50 正統政府の時も仕方ない面がある。まず先の救国軍事会議を背後から操り、クーデター起こさせた黒幕がラインハルトだからな~。彼が政権にいるうちはハイネセンスタジアムの虐殺の遺族も講和は認めないだろうし…クロプシュトック事件を見る限り帝国兵が民間人に何やら貸すかはお察し、いわんや民主主義の国民に容赦しないだろうからなおさら -- (名無しさん) 2024-05-13 20 12 49 不利な情報がちゃんとあれば感情置いといて戦争しようとはしないだろうが(後に判断ミス続きのトリューニヒトでさえ失敗を読んで反対)、同盟マスコミはずっと大本営状態だったのもな。査問会の時も元首になったトリューニヒトが英雄扱いヤンだって一転消せる、マスコミに訴えても無駄とその辺を示唆してたし -- (名無しさん) 2024-05-14 11 52 01 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/1220.html
第241話 報復者奮戦 1485年(1945年)7月29日午前9時20分 リーシウィルム沖 第57任務部隊司令官であるジョン・リーブス中将は、旗艦リプライザルのCICで対勢表示板に記されていく敵味方の駒 を見据えていた。 「司令官。CAPが敵編隊と交戦を開始しました。」 参謀長のフラッツ・ラスコルス少将がリーブスにそう伝える。 ラスコルス少将は、3か月前までは空母イントレピッドの艦長を務めていたが、少将に昇進後は本国で待命状態にあった。 今年の6月後半に、TF57の編成が決まると、ラスコルスはリーブスの推薦でTF57参謀長に就任し、7月1日より TF57のNo.2として、日々の任務をこなし続けている。 「現在、敵編隊は我が機動部隊より西方90マイルの所まで接近しています。敵編隊の数は、迎撃隊が対応している部隊で 200から300ほど。5分前にピケット艦から届けられてきた新たな敵編隊は、100から200機以上は居るようです。」 「総計で400ないし500近くの敵編隊が、このTF57に迫っている事になるな。」 ラスコルスの説明を聞いたリーブスは、静かな声音で答える。 「この敵編隊の数を見る限り、俺達は蜂の巣をつついた悪戯小僧のような状態に陥ったようだな。」 「確かに。この敵編隊の数は明らかに多いですな。我々だけでは、荷が重いかもしれません。」 リーブスは、やや複雑な表情を浮かべながら腕を組む。 「……ひとまずは、敵の第1波攻撃隊を凌ぎ切る事を考えよう。敵の第1波が過ぎ去れば、幾らか間が空く。参謀長、敵の第1波が 終わり次第、第1次攻撃隊の収容を行う。第1波と第2波の距離は130マイル以上もあるから、その間になんとか降ろせるだろう。」 「わかりました。」 ラスコルス参謀長は軽く頷いてから、航空参謀を呼び付け、リーブスの指示を伝えた。 9隻の空母から発艦した迎撃機は140機を数え、敵の第1波攻撃隊に猛攻を加えていたが、敵編隊も4割ほどを戦闘飛空挺や 戦闘ワイバーンで固めていたため、敵の攻撃機をなかなか減らす事が出来なかったが、それでも、一部のF6FやF4Uが敵の迎撃を 突破して、痛撃を与えた。 午前9時40分頃には、敵の攻撃隊は第57任務部隊第1任務群に接近しつつあった。 空母リプライザル艦長ジョージ・ベレンティー大佐は、艦橋のスリットガラス越しに接近して来る敵編隊の姿を視認していた。 「遂に来たぞ。」 ベレンティー艦長は、眉をひそめながら小声で呟いた。 双眼鏡越しに、少なくとも80は下らぬ数の飛行物体が見える。その大半は翼を上下させており、残りは翼が動いていない。 「ワイバーンと飛空挺の混成編隊とは。これまた珍しい物だな。」 彼は、初めて見る編成に喉を唸らせつつ、艦内電話で砲術長を呼び出した。 「こちら艦長。砲術長、いよいよ実戦だぞ。準備は出来ているか?」 「ええ。準備万端。いつでも行けますよ!」 受話器の向こう側の砲術長は、自信に満ちた口調でベレンティーに言って来る。 「ようし。あと少しの辛抱だが、念のためだ。命令があるまで撃つな。その時が来たら指示を伝える。」 「了解です!」 ベレンティーは砲術長との会話を終え、受話器を置く。 視線を敵編隊の接近しつつある方角……艦の左舷側前方に向け直す。 「敵編隊、二手に別れます!」 見張り員の声が響いて来る。ベレンティーは、双眼鏡の向こう側に映る敵編隊が、その報告通りに動くさまを無言で見つめ続ける。 「高空と低空に別れたか……大雑把に二手に別れて左右挟撃に移るかと思ったが……ここは戦力を集中して強引に突破を図ろうと 考えたようだな。」 ベレンティーは、敵の戦術を冷静に読み取りながら、敵編隊が輪形陣に近付くのを待つ。 心中では、久方ぶりに体験する敵の空襲に半ば緊張していたが、表情は平静そのものであった。 「外郭の駆逐艦が対空戦闘を開始!」 唐突に、見張り員の声が艦橋に響いて来る。 ベレンティーは、自らの目で左舷側方向に広がる戦闘の模様を確認する。 輪形陣左側の駆逐艦部隊は、アレン・M・サムナー級駆逐艦9隻が展開しており、それぞれ6門の5インチ砲を、接近しつつある 敵編隊目掛けて撃ちまくる。 陣形左側の上空は、高角砲弾が炸裂するたびに多数の黒煙が湧き出し、空があっという間に砲弾炸裂の爆煙で覆われていく。 リプライザルの左舷側を行く巡洋戦艦のトライデントが、重巡ロサンゼルスと軽巡ホーマー、アムステルダムと共に対空戦闘を開始する。 たちまち濃密な弾幕が敵編隊の周囲で形成されていく。 高空に展開しているワイバーンと思しき敵影が1騎、2騎、3騎と、次々に墜落して行く。 「砲術長!射撃を開始しろ!」 ベレンティーは、艦内電話で砲術長に命令を伝えた。 それから1秒後、リプライザルの左舷側に搭載されている8門の54口径5インチ砲が火を噴いた。 断続的に放たれる5インチ砲弾が、敵編隊の周囲で炸裂して無数の破片を飛び散らせる。 破片を食らったワイバーンが致命傷を負い、夥しい血を流しながら海面目掛けて落下して行く。 その時、一群のワイバーンが駆逐艦群めがけて急降下を開始した。 14、5騎のワイバーンは、それぞれ4、5ずつに別れて、1隻の駆逐艦に向けて突進して行く。 危機を察知した駆逐艦は、5インチ砲のみならず、40ミリ、20ミリ機銃を撃ちまくって、接近するワイバーンを迎撃する。 狙われた駆逐艦は3隻。 うち2隻はワイバーンの攻撃をかわしたが、1隻が爆弾2発を浴びた。 その駆逐艦は中央部付近と前部付近に300リギル爆弾を受けた後、黒煙を吐き出しつつ、艦隊から落伍して行った。 後続のワイバーン隊は、それ以上駆逐艦部隊に攻撃を加える事も無く、高空の急降下爆撃隊と低空に展開した雷撃隊は、高角砲と 機銃を撃ちまくる駆逐艦を尻目に輪形陣の内部へと突き進んでいく。 駆逐艦部隊の迎撃網を突破した最初の急降下爆撃隊は、次に巡洋艦群と巡戦トライデントの放った対空砲陣に捉われた。 これに加えて、陣形左側に面しているリプライザルとレイク・シャンプレインも畳み掛けるように、高角砲を撃ちまくる。 ワイバーン隊の被撃墜数がここに来て急増し始める。 最初に駆逐艦の防衛ラインを突破して来た18騎のワイバーンは、あっという間に11騎にまで数を減らした。 更に、あとに続いて来た降下爆撃隊19騎も猛烈な対空弾幕に捉われてばたばたと叩き落とされていく。 そこに、シホールアンル側の雷撃隊が駆逐艦の防御ラインを突破して巡洋艦群をすり抜けようとする。 雷撃隊の中には、見慣れたワイバーンと違って、変わった飛行隊が混じっていた。 「艦長!護衛艦のトライデントが敵の雷撃隊に複数のケルフェラクを確認せりとの事!」 「何?雷撃隊にケルフェラクだと?」 ベレンティーは、スピーカー越しに伝えられた報告に眉をひそめながら、脳裏で敵の狙いが何であるかを推測する。 (錬度の低いとされるワイバーン隊と比較して、ケルフェラク隊はまだまだ高い錬度を維持していると聞いている。 連中は、ケルフェラク隊にも魚雷攻撃を行わせて、こっちの空母を沈めるつもりかな) ベレンティーがそう思う間にも、対空戦闘は続いて行く。 敵の降下爆撃隊の第1陣が遂に巡洋艦と巡戦に防御ラインを突破し、空母群の上空に躍り出して来た。 「敵機直上!本艦に向けて急降下ー!」 見張りが悲鳴じみた叫び声を上げて来る。 先陣を切ったワイバーン隊7騎は、定めた目標に対して急降下爆撃を敢行した。 敵の目標は、リプライザルだ。 ワイバーンが翼を半ば折り畳んだ状態のまま急降下していく。 限界にまで砲身を振り上げた5インチ砲と40ミリ機銃、20ミリ機銃が火を噴き、猛烈な弾幕がワイバーンの前面に形成される。 僚艦の高角砲と機銃も、TF57の旗艦であるリプライザルに指一本触れさせぬとばかりに激しく撃ち放たれる。 リプライザルの上空には、高射砲弾炸裂の黒煙が無数に湧き立つ。炸裂煙の密度は、まるで空中散歩も可能と思わんばかりに濃い。 だが、ワイバーン隊はそれに屈する事無く、リプライザル目掛けて効果を続けていく。 先頭のワイバーンが40ミリ機銃弾の集束弾を受ける。 ワイバーンは瞬時に頭部が爆ぜ、竜騎士は痛みを感じる暇もなく、手足を残して体全体が粉砕される。 一瞬にして細かく分解された指揮官騎を見ても、後続のワイバーンは怯むまでもなく、逆に、武人の本懐を遂げた指揮官に敬意を表しながら、 相棒と共に火の嵐と化した空域に突っ込んでいく。 「取舵一杯!」 ベレンティーは命令を発した。 彼の指示はすぐさま航海科に伝わり、舵輪を操る水兵が勢いよく回して行く。 リプライザルは、その大きさゆえ、舵輪を勢いよく回してもすぐに舵を切れない。艦が回頭を始めるには、最低でも40秒ほどはかかる。 2騎目、3騎目が撃墜され、更に4騎目も指揮官騎と同様にワイバーン、竜騎士もろとも粉砕されたが、5騎目が遂に高度500メートルまで 降下し、腹に抱えていた爆弾を投下した。 「敵機、爆弾投下!」 という声が響いた直後、リプライザルの艦首が回り始めた。 リプライザルの艦首が、左に大きく回っていく。 敵5番騎の爆弾は、リプライザルの艦首右舷側海面に落下して、高々と水柱を噴き上げた。 続いて6番騎が爆弾を投下するが、これは右舷側海面に大きく外れ、虚しく水柱噴き上げる。 更に7番騎の爆弾も落下して来る。 ワイバーンの体から投下された爆弾の姿が、ほぼ真円に近かった。 「む……こいつはまずいぞ……!」 ベレンティーは背筋に冷たい物を感じた。 落下する爆弾が外れる時は、大抵が長い棒のような感じに見える。 そうなれば、爆弾は艦に落下せずに済むが、見える爆弾の姿が、今のように真丸に近い形の場合は高確率で命中する。 「来るぞ……!」 ベレンティーは被弾を覚悟し、両足を思い切り踏ん張った。 直後、右舷側から付き上がる様な振動が伝わり、リプライザルの巨体が直撃弾を受けたかのように揺さぶられた。 「うぉ!?」 ベレンティーは振動に体を揺らしながらも、何とか耐えた。 「右舷中央部付近に至近弾!右舷第3機銃群に損害!」 今度はダメコン班から被害報告が入る。 どうやら、先程の爆弾は右舷側に至近弾となって落下したようだ。 (ふぅ、危ない危ない) ベレンティーは内心安堵しつつも、次の指示を口から吐き出す。 「舵戻せ!面舵一杯!」 彼の指示が伝わり、操舵員が舵輪を反対に回して行く。 回頭を行っていたリプライザルは、程無くして直進し始め、その次に右に回頭し始めるが、その頃には、敵降爆隊の第2陣が リプライザル目掛けて襲い掛かって来た。 「11時上方より敵騎7、急降下!」 「8時上方より敵騎4、向かって来る!」 見張り員が2つの報告を届けて来る。 (2方向から突っ込んで来るとは。この敵は意外とやり手かもしれんぞ。) ベレンティーは心中で呟く。 リプライザルが爆弾回避のために急回頭した事で、TG57.1の陣形はやや乱れていた。 陣形は、リプライザルに追随する形で回頭を行ったトライデントと重巡ロサンゼルス、軽巡ホーマー、陣形左側に居た駆逐艦8隻と、 そのまま直進を続けた空母レイク・シャンプレインとグラーズレット・シー、軽空母タラハシーと巡戦コンステレーション、 重巡アストリア、軽巡アムステルダム、ガルベストン、駆逐艦9隻の2つに別れている。 敵編隊は、リプライザルの居る陣形に襲い掛かっていた。 「低空の敵雷撃隊の一部が第2防衛ラインを突破しました!」 ベレンティーの耳にその報告が伝わって来る。 彼は、更なる脅威が迫りつつある事を確信しつつ、自らの目で低空の敵を確認する。 低空侵入の敵編隊はワイバーンばかりであった。 「敵騎急接近!あっ、爆弾を落としました!!」 見張り員の声が響く。 その次の瞬間、リプライザルの左舷側海面に水柱が噴き上がる。 水柱は艦首側に1本立ち上がったと思いきや、その後方に1本、そのまた後ろに1本と、申し合わせたかのように立ち上がった。 4本目の水柱はリプライザルの左舷側後方に突き上がったが、そこは艦橋の死角に位置していたため、ベレンティーは見る事が出来なかった。 5本目が、リプライザルの艦首から20メートル程の位置で立ち上がる。 まるで、逃げ惑うリプライザルを阻まんかの様に突き上がった水柱は、その直後に、30ノット以上の高速で驀進するリプライザル自身に 突っ込まれ、呆気なく崩れていく。 大量の海水が、滝のような音を立てて広大な飛行甲板に降りかかってきた。 ベレンティーがそれに何か思う暇もなく、新たな爆弾が右舷後部付近に至近弾として落下し、リプライザルの巨体を揺さぶる。 至近弾落下の衝撃を感じた直後、異音が飛行甲板で鳴ったと思いきや、激しい爆発音が響いて来た。 「これは……!」 ベレンティーはその轟音を聞くや、リプライザルに何が起こったのかがわかった。 「飛行甲板中央部に被弾!」 彼は見張り員の報告を聞くなり、遂に……と呟いた。 リプライザルの乗員達が、初の被弾に驚くが、そこに、新たな1発が飛行甲板を叩いた。 「ぐ……!」 2発目の被弾に、ベレンティーは険しい顔つきを浮かべながら振動に耐える。 今度の衝撃は後部付近から伝わって来た。敵の爆弾は、中央部のみならず、後部付近にも命中したのだ。 「後部付近に爆弾命中!」 見張り員の報告を聞きながら、ベレンティーは無言のまま、額の汗をハンカチで拭き取る。 シホールアンル軍の300リギル爆弾は、米軍の使用する1000ポンド爆弾とほぼ同等とされているが、実際はやや重量が重く、炸薬量も 若干多いため、威力面では300リギル爆弾の方が上だ。 これまでなら、爆弾を食らった米空母は、命中個所の応急修理を行わなければならない。 米正規空母の飛行甲板は木製であるため、被弾すれば修理が必ず必要になり、命中個所によっては、現場での応急修理も不可能となる場合が 多く、被弾は即ち、戦闘不能と言う事を意味している。 だが、それは、これまでの“米空母”の話である。 リプライザルは、その点について異なっていた。 ベレンティーは、けたたましく鳴り響く艦内電話に気付き、受話器を取った。 「艦長!ダメコン班からです!」 「おう。被害はどうなっている?」 「ハッ!敵は飛行甲板中央部と後部付近に爆弾を命中させましたが……命中個所には火災はおろか、被害を受けた様子は見当たりません! 僅かに、命中部分と思われる場所に微かな凹みと、焼け焦げた跡があるだけです!」 「よし!わかった!」 ベレンティーはそう返すと同時に、心中では大きく安堵していた。 「敵はまだ来るぞ。引き続き、警戒にあたってくれ!」 彼はそう返してから受話器を置き、視線を低空から迫るワイバーン隊に向ける。 低空侵入の敵ワイバーンは5騎。いずれもがリプライザルに向かって来る。 リプライザルの左舷側の機銃座が、この低空侵入の敵に向けられ、すぐさま発砲される。 敵ワイバーンは、後方のトライデントやロサンゼルスから追い撃ちを受けていた事もあって、すぐに2騎が撃墜された。 「面舵一杯!」 ベレンティーは新たな指示を飛ばしつつ、視線を低空の敵に固定する。 敵ワイバーンは、距離1000メートル程に迫ってから一斉に魚雷を投下した。 避退する敵ワイバーンに対して、対空砲火が注がれるが、ベレンティーの関心は敵ワイバーンから投下された魚雷に移っていた。 この時、リプライザルの艦首が右に回り始めた。 魚雷は3本中2本がリプライザルに向かっていたが、リプライザルが回頭した事によって、命中しなかった。 2本の魚雷が艦首の前方を通り過ぎた時、ベレンティーは再び回頭を止めさせた。 「敵ケルフェラク接近!数は16機!」 「16機だと!多いな……!」 ベレンティーは舌打ちをしながら、再び視線を左舷側に向ける。 その時、敵機の半数が大胆にも編隊から離れ、増速しながら、大回りでリプライザルの後部へ、そして、右舷側に回り込んで来た。 「まずいぞ!右舷の敵は味方艦と離れている分、対空砲火に襲われる危険が少ない!」 この時、リプライザル隊と本隊は、2000メートル以上も離れていた。 リプライザル隊に一番近い位置に居るレイク・シャンプレインとタラハシーは援護の対空砲火を放って来るが、回り込んだ8機の ケルフェラクは、悠々と雷撃態勢に入って行く。 その一方で、真正面から立ち向かって来た8機のケルフェラクは、反対側のケルフェラクよりも先にリプライザルへ接近しつつあったが、 リプライザルと後方の巡戦、巡洋艦から十字砲火を浴びせられている事もあり、1機、また1機と、対空砲火に叩き落とされていた。 だが、ケルフェラクはワイバーンと違って頑丈な事もあり、8機中5機が魚雷投下まで生き残り、距離800メートルほどで魚雷を投下した。 魚雷は扇状に投下されていた。 その中の1本が、40ノット以上のスピードで、リプライザルの左舷前部付近に迫っていた。 「くそ、間に合わん!」 ベレンティーは既に取り舵一杯を命じていたが、敵の魚雷は、艦首が回り始める前にリプライザルの舷側に突き刺さった。 その瞬間、リプライザルの左舷側に大量の海水が噴き上がった。 轟音と共に水柱が立ち上がった時、基準排水量45000トンの艦体は揺さぶられた。 だが、ベレンティーは魚雷が命中した時、サラトガに乗艦している時に感じた衝撃とは何かが違うと思った。 (ん?振動が妙に小さい……だと?) 彼は違和感を感じつつも、すぐに意識を切り替え、右舷側の敵を見つめる。 敵編隊は既に1000メートル程の距離に迫っていた。 リプライザルの右舷側に配置された高角砲、機銃が唸りを上げる。 たちまち、猛烈な弾幕射撃が展開され、ケルフェラクが1機、2機、3機と撃墜されていく。 だが、リプライザルの自慢の対空火器を持ってしても、全機の撃墜はやはり不可能であった。 残り3機となったケルフェラクは、リプライザルから500メートルの近距離に迫った所で魚雷を投下した。 魚雷投下に申し合わるかのように、リプライザルが回頭を始めた。 その際、敵の投下した3本の魚雷は悉く外れる結果となったが、その内の1本は、猛スピードでリプライザルの右舷中央部に迫って来た。 「くそ、また食らうぞ!」 ベレンティーはそう呟いた後、白い航跡が斜め横から迫るのを見てから、両足を踏ん張った。 リプライザルは魚雷を回避しきれず、新たに1本を受けてしまった。 リプライザルの右舷側に水柱が立ちあがった。 これで、リプライザルは2本の魚雷を受けた事になる。 (左舷に1本、右舷に1本か。敵の飛空挺乗りもやるな。) ベレンティーは、僅か16機で2本の魚雷を命中させた飛空挺隊の錬度に舌を巻いた。 程無くして、またもや艦内電話が鳴り響いた。 「こちら艦長!」 「ダメコン班です!先の被雷による被害ですが、右舷側の第4甲板に若干の浸水がある以外は何ら被害はありません!それから、左舷側の方では やや浸水がありましたが、こちらも既に別の班が対処中で、目立った損害はありません!」 「そうか……引き続き、被雷箇所の修理を行ってくれ。異常があればすぐに報告しろ!」 「アイアイサー!」 ベレンティーは受話器を置いた後、ひとしきり艦橋内を見回した。 「爆弾を受けても、魚雷を受けても損害は軽微とは……辺りどころが良かったとはいえ、我が合衆国は凄い船を造った物だ………」 午前11時20分 第57任務部隊第2任務群 シホールアンル側の第2波攻撃隊は、戦場到達時刻が予想よりもやや遅れたものの、迎撃機の妨害を突破した敵編隊は、第1次攻撃隊の収容作業が 完了したばかりのTG57.2に襲い掛かって来た。 「敵編隊接近!敵の数は約70以上!」 TG57.2旗艦キティーホークの右舷後方に位置している軽巡洋艦ウースターの艦橋では、艦長であるウルフ・スカウラドツキ大佐が 無表情のまま双眼鏡越しに敵編隊を見つめていた。 「……多いな。」 ポーランド系アメリカ人であるスカウラドツキ艦長は、堀の深い顔をやや引き締めた後、敵編隊が輪形陣手前で旋回し始める様子を確認する。 (距離は、目測で16000と言った所か。陣形手前の駆逐艦からは14000メートルほど離れている。38口径で撃っても効果は薄いから、 まだ発砲は無いな。) 彼はそう思った後、艦内電話で砲術長を呼び出した。 「砲術長!こちら艦長だ。」 「はっ!艦長、準備は整っています。」 「うむ。では、敵に長砲身5インチ砲をぶちかましてやれ。」 「アイアイサー!」 スカウラドツキ艦長がそう命じた直後、ウースターの右舷側に振り向けられていた54口径5インチ連装両用砲が、初めて火を噴いた。 右舷側に向けられていた5インチ砲は計18門である。 発砲開始から僅か数秒後には、旋回しつつ、二手に別れていた敵編隊のど真ん中で高角砲弾が炸裂した。 ウースターは断続的に18門の高角砲を撃ち放って行く。 今の所、射撃を加えている艦は、ウースターの他に、同じく54口径5インチ砲を搭載している群旗艦キティーホークだけである。 「おっ、敵編隊の動きに変化が……」 スカウラドツキは、砲撃を受けた敵編隊の隊形が乱れていく様子をまじまじと見つめる。 ウースターとキティーホークの砲撃は、敵攻撃隊の指揮官機を撃墜していた。 この事で、敵編隊は一時的に統率を失い、体制を立て直すまでに少しばかり時間がかかってしまった。 「敵編隊、我が方に接近して来ます!」 「ようし、来たぞぉ。」 スカウラドツキは小声で呟きながら、高空と低空の二手に別れたシホールアンル軍攻撃隊を睨みつける。 敵編隊に対して陣形の外輪に位置する駆逐艦部隊も砲撃を開始する。 敵編隊の周囲には無数の黒煙が湧いているが、その大半はウースターとキティーホークの放った5インチ砲弾によるものだ。 それに加えて、他の護衛艦の高角砲弾も次々と炸裂し始める。 敵編隊は、瞬時に濃密な対空砲火網に飛び込む事となった。 ウースターの18門の5インチ砲は、戦闘開始とほぼ変わらぬペースで発射を続けている。 敵騎の落ちるペースが今までに見た事無いほど早い。 通常は1騎、また1騎といったペースでゆっくりと数を減らして行くのだが、今は3、4騎がぽつぽつと墜落していく。 最初に陣形の進入を果たした20機前後のワイバーン隊は、駆逐艦部隊の上空を通り過ぎる時には半分以下にまで撃ち減らされていた。 「艦長!低空より敵雷撃隊!ケルフェラクです!」 その報告を聞いたスカウラドツキは、即座に反応する。 「砲術!低空の敵に3インチを使え!」 「了解!」 返事がするや否や、ウースターの舷側から、5インチ砲とは違う別の砲声が響き渡る。 その砲声は、5インチ砲と比べてやや音が軽く感じたが、発射速度は5インチ砲よりも明らかに早い。 この時、ウースターは、駆逐艦の防御ラインを突破して来た15機のケルフェラクに対して、3インチ両用砲と20ミリ機銃弾を 撃ち込んでいた。 ウースターには、新型の50口径3インチ連装両用砲が4基搭載されている。 この3インチ砲は1分間に20発の砲弾を発射する事ができるため、5インチ砲よりも効果的な高射砲弾幕を張る事が出来る。 ウースターは、その新式砲を連装式で4基搭載しており、ケルフェラク隊には、このうち2基が向けられていた。 ケルフェラク隊は、見慣れぬ巡洋艦の前や横を通過しようとした所を、VT信管付きの3インチ砲弾を撃ち込まれた。 砲弾が炸裂し、夥しい破片がケルフェラクの機体を容赦なく切り刻む。 至近距離で砲弾が炸裂するや、ケルフェラクは片翼をあっさりと千切り飛ばされ、海面に落下する。 別のケルフェラクは、次々と炸裂する砲弾に機体全体を穴だらけにされた挙句、搭載していた魚雷に破片が命中して大爆発を起こし、虚しく四散した。 ケルフェラク隊の周囲の海面は、次々と炸裂する3インチ砲弾や、放たれる多量の20ミリ弾によって地獄の釜のように沸き立っている。 更に、3機のケルフェラクが、ウースターの3インチ砲弾の射撃を受けて撃墜され、海面に飛沫を上げた。 「流石は新型の速射砲……あの落としにくいケルフェラクをばたばたと叩き落とすとは!」 スカウラドツキは、新兵器の凄まじい威力に感心しつつも、視線はぴったりと敵に張り付かせたまま、艦の指揮を執り続ける。 15機のケルフェラクは、ウースターの3インチ砲弾と20ミリ機銃で7機が撃墜された。 残りの8機がウースターを通り過ぎて行ったが、その8機もウースターの左舷側に搭載されている3インチ砲や20ミリ機銃の追い撃ちを受ける。 新たに1機が、3インチ砲弾の直撃を受けて粉砕され、別の1機が20ミリ機銃弾に穴だらけにされた末に、海面に墜落した。 「艦長!敵ワイバーンがキティーホークに向かいます!」 見張り員の声がスピーカー越しに響いて来る。その音はかなり大きかったが、ウースターの放つ対空砲火の喧騒のせいで聞き取り辛い。 とはいえ、辛うじて内容を聞き取ったスカウラドツキは、視線をキティホークの上空に向けた。 キティーホーク目掛けて、複数のワイバーンが急降下で接近して行く。 キティーホークは、舷側の5インチ砲や40ミリ機銃、20ミリ機銃をけたたましく撃ちまくり、多量の曳光弾が火のシャワーのように、 ワイバーン目掛けて打ち上げられている。 ウースターは左舷側の5インチ砲を、降下中の敵ワイバーンに向けて発砲した。 左舷側に向けられる5インチ砲は8門で、ワイバーンの未来位置に高角砲弾が次々と炸裂する。 ワイバーンの2番騎が、猛スピードで急降下して行くが、そのすぐ前方でVT信管付きの砲弾が炸裂し、ワイバーン2番騎が黒煙に覆い隠された。 スカウラドツキは、敵ワイバーンが黒煙を突っ切るかと思ったが、それは起こらなかった。 その代わりに、無数の細かい破片らしき物がぱらぱらと落ちて行くのが見えた。 続いて3番騎が撃墜され、更に4番騎も機銃弾に両翼を千切り飛ばされて墜落して行く。 キティーホークに突進していた敵騎は9騎であったが、そのうち7騎が対空砲火で撃墜された。 残った2騎がキティーホークに対して爆弾を投下した。 キティーホークの左舷側海面に水柱が噴き上がった直後、飛行甲板中央部付近に爆炎が噴き上がった。 「キティーホーク被弾!」 見張り員が切迫した声音でそう知らせて来る。 キティーホークは、敵の爆弾が炸裂した瞬間、火柱が噴き上がり、直後に飛行甲板が黒煙で覆われた。 だが、その4秒後には黒煙は後方に吹き散り、キティーホークは火災は愚か、被弾した事すら無かったかのように30ノット以上のスピードで 航行を続けていた。 「なんて奴だ……爆弾を食らったのに何とも無いぞ!」 スカウラドツキは驚きの余り、やや高い声音でそう言い放った。 キティーホークには更に20騎の降下爆撃隊と、低空侵入のケルフェラクとワイバーンが襲いかかって来た。 だが、敵機の大半はウースターを含む護衛艦の対空弾幕の前にばたばたと叩き落とされ、最終的に、キティーホークに攻撃を仕掛けられたのは、 降下爆撃隊のワイバーン8騎とケルフェラク6騎、雷撃隊のケルフェラク3機とワイバーン2騎のみであった。 キティーホークは、10分間の間に、新たに3発の爆弾と魚雷1本を受けていた。 スカウラドツキは、キティーホークの右舷側後部に魚雷が命中した時は、さしもの装甲空母も運が尽きたかと思ったが、 彼の思いとは裏腹に、キティーホークは速度を衰えさせる事無く、相変わらず30ノット以上の速力で定位置に付いていた。 午後1時40分 ヒーレリ領リーシウィルム ルルシガ基地の地下にある予備司令部で、第1次、第2次攻撃隊の総合戦果と被害報告を聞いていた第12飛空挺軍司令官スタヴ・エフェヴィク中将は、 驚きの余り目を丸くした。 「そ……それは、本当なのか?」 エフェヴィク中将は、参謀長のジェギィグ少将に問うた。 「事実です。第1次、第2次攻撃隊の損耗率は4割を超えます。特に、敵機動部隊への攻撃を敢行した攻撃飛行団や、ワイバーン隊はいずれも 壊滅状態に陥っており、ワイバーン隊に至っては、攻撃に送り出した空中騎士隊が文字通り全滅したとの報も入っています。」 「……何たる事だ………」 エフェヴィク中将は、ショックのあまり、項垂れてしまった。 第12飛空挺軍は、敵の第1次攻撃隊が去った後、ワイバーン隊と共同で敵機動部隊に対する反撃を行った。 反撃戦力は2波に別れており、第1次攻撃隊は戦闘用のケルフェラク21機と対艦攻撃用のケルフェラク31機、戦闘ワイバーン89騎と 攻撃ワイバーン59騎。 第2次攻撃隊は戦闘用のケルフェラク18機と対艦用27機、戦闘ワイバーン67騎と攻撃ワイバーン56騎という編成であった。 総計368騎の攻撃隊は、敵戦闘機の妨害と敵艦隊の猛烈な対空砲火によって大損害を被った。 帰還できた数は、第1次攻撃隊で戦闘ケルフェラク12機、対艦攻撃隊16機。戦闘ワイバーン56騎と攻撃ワイバーン14騎。 第2次攻撃隊で戦闘ケルフェラク10機と対艦攻撃隊7機。戦闘ワイバーン48機と攻撃ワイバーン19騎の計212騎。 全体の総数で、実に4割以上もの損失が出た事になる。 特に損害が大きいのは、敵空母に攻撃を敢行した対艦攻撃隊で、こちらの総数は123騎中56騎のみが生還するという惨憺たる有様であり、 この中に含まれていた第63空中騎士軍所属の第233空中騎士隊は、作戦に参加した21騎中全騎が未帰還という状態に陥っている。 また、それに加えて、ワイバーンよりも頑丈であるケルフェラク隊までもが、高い損耗率を出している。 特に、第45攻撃飛行団は、出撃機27機のうち、損失20機という凄まじいまでの損耗率を叩き出していた。 しかし、ここまでやった以上は、戦果は必ず上がっている筈であった。 敵空母は撃沈に追い込めないまでも、2、3隻程は戦闘不能に陥れたであろうと、誰もが思っていた。 だが、現実は残酷であった。 第12飛空挺軍と第63空中騎士軍が多大な犠牲を出してまで得た戦果は……航空機64機撃墜。駆逐艦1隻大破と、空母3隻を小破させたのみであった。 「何故、こんなに戦果が少ないのだ……君達も途中報告で確かに耳にしていただろう?」 エフェヴィク中将は、すがる様な目付きでジェギィグ少将の顔を見つめる。 「ワイバーン隊とケルフェラク隊は、敵正規空母に対して複数の爆弾、魚雷を当てたと報告して来た。なのに、何故、敵空母は戦場を離脱していないのだ?」 「……司令官。先程、攻撃に参加した搭乗員達から、短いながらも攻撃時の様子を聞き取る事が出来たのですが……もしかしたら、敵は防御力を大幅に 強化した新鋭空母を、あの海域に持ち込んだのではないでしょうか?」 「というと……?」 「はっ。近頃、情報部より通達のあったアメリカ軍の新鋭空母。確か、リプライザルと言う名前の空母でしたかな。それが、リーシウィルム沖に 展開しているかもしれません。攻撃飛行団の搭乗員達は、いずれもが、一番大きな空母を狙って攻撃したと言っております。そして、最後に必ず、 こう付け加えていました。」 ジェギィグ少将は、額を抑えながら言葉を続けた。 「撃破した筈の敵空母が、何事もなかったかのように動いている様子は、遠目からでもよく見えた、と。」 「………」 エフェヴィク中将は、ショックのあまり、何も言葉を発せなかった。 「また、敵機動部隊は、護衛艦の中に新たな新鋭艦を紛れ込ませていました。」 「新鋭艦ですと?」 第12飛空挺軍の航空主任参謀が聞いて来る。 「ああ。第45飛行団の搭乗員がそう言っていた。なんでも、アトランタ級巡洋艦を大型化したような巡洋艦が、大型空母の側でとんでも無い量の 対空砲火を放っていたと。第45飛行団は、3分の1がその防空巡洋艦にやられたらしい。」 「アトランタ級を大型化した防空巡洋艦だと……参謀長。私はその敵艦の情報今初めて聞いたぞ!」 エフェヴィクは、目を吊り上げながらジェギィグに言う。 「は……私もそうです。」 「それで、その防空巡洋艦はどれぐらいの大砲を積んでいた?」 「医務室で片足を失って治療を受けている搭乗員から聞き出したのですが、その新鋭艦は、良く見かける中型の高射砲を20門以上と、 それよりやや小さい砲を6門から8門ほど搭載していたようです。先程、絵の上手い魔道士に、私の証言をもとに簡単な絵を書かせてみましたが……」 エフェヴィクは、ジェギィグの懐から出された紙を手渡された。 紙には、その新鋭艦の絵が書いてあり、絵は真横から見た物と、真上から見た物の2つがあった。 「なんだこの砲の配置は!?この新鋭艦は、アトランタ級の2倍の砲戦力を持っている事になるぞ!」 「閣下。信じられぬお気持ちになるのはよくわかります。ですが、この情報は、第45飛行団の中でも最も視力の良い搭乗員から聞き出した物です。 戦闘中ですから、幾つかの違いはあると思いますが、それでも、本物との誤差はあまり無い物と思われます。」 「……中型艦の艦体に30門も高射砲を乗せるとは。アメリカ人共め、なんて無茶苦茶な事を……!」 エフェヴィクは、この常識外れの軍艦が存在し、味方攻撃隊に大損害を与えた事、が未だに信じられなかった。 だが、それは、動かしようの無い事実である。 「司令官。先の攻撃で、我々は多大な損失を出しましたが、一応、内陸の予備飛行場には、まだ戦力が残っています。」 第12飛空挺軍は、万が一の場合に備えて攻撃飛行団の稼働機の半数を予備飛行場に避退させていた。 参謀長は、その戦力を使って第3次攻撃を行うかと聞こうとしたが…… 「参謀長。君は残存戦力で第3次攻撃を行おうと考えているようだが、私はそれを認めん。敵機動部隊に対する攻撃は即刻中止する!」 「な……しかし、司令官。」 「本国の命令は?と言いたいのだろう?」 エフェヴィクは目を細めながらジェギィグに問う。彼はジェギィグが答える前に言葉を吐き出した。 「本国の命令のまま攻撃を続ければ、第12飛空挺軍は無謀な突撃を繰り返させた挙句に、貴重な攻撃飛行団を無意味にすり潰してしまうだろう。 私は、そのような事はやりたくない。」 「では……?」 「……今回の戦闘の詳細を、すぐに本国へ送り届けるのだ。敵が爆弾はおろか、魚雷をぶつけてもビクともしない空母や、1隻でアトランタ級 2隻分の働きをする新鋭巡洋艦を送り出した以上、我が航空部隊が攻撃しても、あたら犠牲を増やすだけだ。」 エフェヴィクはそう言いながら、自らの拳を強く握りし閉めた。 彼は表情には出さなかった物の、心中では悔しさの余り、声を大にして叫びたいと思っていた。 しかし、飛空挺軍司令官という肩書が、彼の平静さを維持させていた。 「参謀長。今すぐ報告を送りたまえ。われ、敵機動部隊を攻撃するも、甚大な損害を受けて以降の攻撃は実行不可能り。敵アメリカ海軍は 戦艦並みの防御力を備えた大型空母と、対空火力を飛躍的に増大させた防空艦を戦場に投入した可能性、極めて大……とな。」
https://w.atwiki.jp/kitakita/pages/133.html
歴史 大戦後の世界 既存人類による文明社会は頽廃し、脱却を求めてトランスヒューマニズムが勃興した。 新科学技術の力によって人類進化、ネオヒューマンが誕生した。 ネオヒューマンたちは、既存人類を創造者と看做したが、同時に自らへの干渉に不満を募らせていった。 汚染された惑星の支配者たる既存人類を排除する動きは程なく始まり、両者間に於ける最終戦争が勃発した。 数十年もの戦渦はネオヒューマンの勝利によってようやく終結し、惑星環境の回復事業は途についた。 ポストアース 第二の地球と称されるネルヴィル第五惑星。 地球温暖化のメカニズムを利用し、寒冷な気候を改善。 地球から愛玩対象とされてきた動物を搬入し繁殖させている。 自然の多様化を進め、あらゆる気候区分のゾーンが作られた。 人口の集積化によって自然を破壊しない方針を採り局地的な都市開発が進められる。 カノン・オートマタ -kannon Automata- ポストアースの領導者。政府首相兼空軍参謀長を務める。 イレギュラーな存在としてネイヒューマン委員会に認定されており、高い戦闘力と飛翔能力を有する。 彼女の持つ戦闘能力は探知・破壊・機動で最高のカテゴリーを冠している。 アームズフォート ポストアースの首都。 心臓部に存在する核融合炉から電力パイプラインが張巡らされ、惑星全域にエネルギー供給を担っている。 ネオヒューマン委員会-NHC- トランスヒューマニズムを支持する科学者で構成する政治団体。 ネオヒューマンを認定。中にはイレギュラーな存在のネオヒューマンが存在し、その貴重かつ危険な存在を把握し組織的に管理している。 政府との癒着が進み、政府高官の家族が委員をしている場合が多々ある。 トランスヒューマニズム 既存人類の文明社会の頽廃の反動で勃興。 文明の再生のために掲げられ、既存人類に代わるポストヒューマンとしてネオヒューマンの誕生を推し進めた。 ネオヒューマン(新人類) 既存人類の持てる全ての科学力の結実。 生体の機械化によって得られたその基本能力は、既存人類に比べて非常に優れていて、従来の感覚ではもはや人間とは呼べない。 ハード面に於ける進化は凄まじかったが、ソフト面に於ける進化は発展途上の段階にあり、ネオヒューマンと呼ぶには不完全体。 知能は人類と同等だが、その他の身体能力の大幅な向上に加え、イレギュラーの存在も確認された。 その性は好戦的ではないが、自らの聖域を侵された場合には反撃も辞さない。 基本的に無神論だが、漠然と神という存在は認知している。既存人類の信仰対象であった神は完全否定。 性差という概念を持たず、生殖は行えない。ただ性別は存在する。 定期的なメンテが不可欠だが、それさえすれば非常に長命。病気や老化といった現象は存在しない。 ポストヒューマン 既存人類に代わる存在。 機械化とバイオテクノロジーによる遺伝子改変種が挙げられるが、ネオヒューマンは前者。 既存人類の身体的弱体さを克服し、より厳しい自然環境下でも生存可能にした。
https://w.atwiki.jp/shoujoharengo/pages/8.html
流星の七瀬 少女派連合設立者にして代表 少女派連合の活動に自分の夢を投影する若干18歳 大阪の工業高校生 包茎童貞 バイで年齢は4~45歳までOKの広角打法 軍ヲタかつエロゲヲタ 好きなゲームは「はじめてのおるすばん」で観月姉妹抱き枕所有 矛盾・捏造・ダブルスタンダードの三冠王 女性差別主義者 自演時の源氏名は「わろす」 心配してもらうための自殺仄めかしも得意技&実績多数 自称M。しかし実際は口のききかたもなっていない自己中マグロ 新月 少女派連合活動係 七瀬のリアル後輩 18未満なのに児童ポルノサイト探しに協力させられている しん 少女派連合副代表 七瀬のメル友 「活動しなくてもいい」と頼まれて副代表就任 風花(六花) 元少女派連合メンバー 少女派連合の改善点を指摘しすぎて何度も除隊された 大阪で七瀬とリアルオフし、「キモオタ」と七瀬に評される 新月に児童ポルノサイトを紹介した件で少女派連合を追放される メガビ住人 家出した七瀬に押しかけられたらしい。 なおき 元少女派連合参謀長 ロリコン釣りスレで15歳設定の釣り師に釣られた真性ロリコン 15歳を夜中に連れ出していたずらしようとした 晒されたメアドに七瀬がメールをした縁で連合入隊 入隊後すぐに幽霊隊員化し、音信不通に。しかし1年近く名簿で晒しあげを食う おまる 元少女派連合メンバー 喪板のネカマ、HOMEに「オフやるからこい」というネタを真に受け、七瀬と一緒に釣られる 七瀬がエロ画像をくれるというので連合入隊 仕事が忙しいという理由で連合脱退 七志 ヲチ目的で七瀬とメールをしていた釣り師、元VIP釣りスレ住人 活動はほとんどせず それにも関わらず連合代表に就任させられた 七瀬とリアルオフを敢行したつわもの メールを返さなかったというだけで除隊になり、釣りを告白 零式 七瀬が忌み嫌う釣りスレのネカマ ヲチ目的で連合に入隊しており、内部事情に詳しい しんとのメールを晒して幽霊隊員問題を暴露した ゆかり 釣りスレの常連 釣りで七瀬とメールをしていた メールが返ってこないのにキレた七瀬にネタバラしし、七瀬のメールを晒す 大日本美桜塾 少女派連合の元同盟者 自称自他共に認める右翼民族派 三次元の女はいらないという生粋の二次元派 三次元の少女を守ろうとする七瀬に愛想をつかして同盟破棄 七瀬と関わったことを後悔しているのか「俺を巻き添えにするな」などと言い出す 「同盟破棄後もメル友なのは変わらない」と言っていたが、成長しない七瀬に愛想をつかしてついに絶交宣言 飛竜 少女派連合の同盟者 自称右翼 人種差別思想の持ち主 七瀬と共にヲチスレを荒らすが、叩かれ方針転換した七瀬に逆に荒らしをたしなめられて撤退 プロ固定を信じている 幼女大好き 喪板、主義板などで活動しているコテ 少女派連合七瀬と共に育児板を荒らしたが、すぐに撤退 その後七瀬の馬鹿さ加減に気づき、疎遠になる
https://w.atwiki.jp/eirei/pages/655.html
グロリア・マカパガル・アロヨフィリピン(マニラ)1947~統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------フィリピン共和国の第14代大統領。ディオスダド・マカパガルの娘。エストラーダ政権の副大統領で、後に昇格して大統領となる。 コラソン・アキノフィリピン(タルラック州)1933~統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------フィリピン共和国の第11代大統領。夫のベニグノ・アキノ暗殺を機に反マルコスの政治活動を始め、黄色をシンボルカラーとして選挙活動を行なった。新憲法を施行し、議会選挙も行なったが、前政権の問題処理や、軍部、共産ゲリラなどの諸問題に忙殺された。 ジョセフ・エストラーダフィリピン(マニラ)1937~統率:C 武力:C 政治:C 知力:D 文化:B 魅力:B--------------------------------------------------------------------------------フィリピン共和国の第13代大統領。俳優であり、アクション・スターでもある。副大統領を経て、大統領に当選する。違法賭博への関与を巡って史上初めての大統領弾劾裁判が行われた。 ディオスダド・マカパガルフィリピン(パンパンガ州ルバオ)1910~統率:C 武力:D 政治:C 知力:C 文化:D 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------フィリピン共和国の第9代大統領。ガルシア政権の副大統領を務めた後、大統領に当選する。為替管理の規制緩和など輸入規制を撤廃して自由化路線をとるが、経済は停滞したままだった。公式にサバ領有権を主張し、マレーシアとの外交問題に発展する。 フィデル・ラモスフィリピン(パンガシナン州リンガイェン)1928~統率:C 武力:C 政治:C 知力:C 文化:C 魅力:C--------------------------------------------------------------------------------フィリピン共和国の第12代大統領。国軍副参謀長だった時にマルコス政権に反旗を翻し、アキノ大統領を支え、反対派のクーデターを鎮圧する。大統領就任後は、前政権の自由化政策を引き継ぎ、反政府勢力との和平を積極的に進め、電力事情の改善に力を尽くした。
https://w.atwiki.jp/sentai-hero/pages/422.html
【戦隊名】 秘密戦隊ゴレンジャー 【読み方】 ひみつせんたいごれんじゃー 【変身コード】 ゴー! 【登場作品】 秘密戦隊ゴレンジャー 【詳細】 国連が設立したイーグル(国際秘密防衛機構)という組織の特別部隊。 シンプルな形にて強化スーツを着用している。 敵側の「火の山仮面マグマン将軍」が台頭、強化スーツの秘密が漏洩してしまう事態があり、 新たにパワーアップした新たな強化スーツへ変換される。 5人の使用武器は複数には存在する。 必殺技は5人で協力する「ゴレンジャーストーム(ゴレンジャーハリケーン)」。 専用マシンは飛行機型「バリブルーン」など。 世界征服を目論でいる悪の組織「黒十字軍」と戦う。 【戦士】 【アカレンジャー】 【ヒーロー名】 アカレンジャー 【読み方】 あかれんじゃー 【変身者】 海城剛 【声/俳優】 誠直也(秘密戦隊)関智一(平成作品など) 【スーツアクター】 新堀和男 など 【登場作品】 秘密戦隊ゴレンジャー など 『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』や『海賊戦隊ゴーカイジャー』にも登場、歴代スーパー戦隊のリーダーとして悪と立ち向かった。 演じた誠直也氏は『爆竜戦隊アバレンジャー DELUXE アバレサマーはキンキン中!』では賢者アクガルを演じる。 後に『海賊戦隊ゴーカイジャー』で変身前の「海城剛」として再登場している。 『手裏剣戦隊ニンニンジャー』では大先輩として講師の役目を終えたニンジャレッドやハリケンレッドの前に登場した。 【アオレンジャー】 【ヒーロー名】 アオレンジャー 【読み方】 あおれんじゃー 【変身者】 新命明 【声/俳優】 宮内洋 【スーツアクター】 中村文弥 など 【登場作品】 秘密戦隊ゴレンジャー 『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』にも登場、各スーパー戦隊に指令を送っている。 演じた宮内洋氏は『仮面ライダーV3』の仮面ライダーV3や『ジャッカー電撃隊』のビッグワン、『快傑ズバット』の快傑ズバットなども演じる俳優。 スーパー戦隊シリーズでは他に『超力戦隊オーレンジャー』の組織の参謀長の三浦尚之も演じている。 【キレンジャー】 【ヒーロー名】 キレンジャー 【読み方】 きれんじゃー 【変身者】 大岩大太熊野大五郎 【声/俳優】 畠山麦だるま二郎関智一(平成作品) 【スーツアクター】 前田直高天野正登田中耕三郎上田弘司建部豊 【登場作品】 秘密戦隊ゴレンジャー 55話から大岩の栄転により熊野に引き継がれたが、67話からは再び大岩が変身している。 【モモレンジャー】 【ヒーロー名】 モモレンジャー 【読み方】 ももれんじゃー 【変身者】 ペギー松山 【声/俳優】 小牧りさ 【スーツアクター】 内藤みどり清田真妃栗原良二上田弘司小沢章治横山稔 【登場作品】 秘密戦隊ゴレンジャー 演じた小牧りさ氏は『バトルフィーバーJ』の初代ミスアメリカの声も担当している。 【ミドレンジャー】 【ヒーロー名】 ミドレンジャー 【読み方】 みどれんじゃー 【変身者】 明日香健二 【声/俳優】 伊藤幸雄 【スーツアクター】 湯川泰男中村文弥橋本春彦村上潤 【登場作品】 秘密戦隊ゴレンジャー 演じた伊藤幸雄氏は『バトルフィーバーJ』の初代バトルコサックも演じている。
https://w.atwiki.jp/sentai-chara/pages/117.html
「勘違いするな 俺達は1の力を5分割して戦っているだけだ!」 【名前】 陣内恭介 【読み方】 じんない きょうすけ 【俳優】 岸祐二 【登場作品】 激走戦隊カーレンジャー海賊戦隊ゴーカイジャー 【初登場話(カーレン)】 第1話「戦う交通安全」 【登場話(ゴーカイ)】 第14話「いまも交通安全」 【分類】 人間、戦隊ヒーロー 【激走戦隊カーレンジャー】 レーサーを志し自動車会社「ペガサス」に務める社員。 テストドライバーの名目で働いているが、会社の規模が小さい為に事実上の雑務係となっている。 ダップによってカーレンジャーのリーダー・レッドレーサーに(強引に)見込まれ、宇宙暴走族ボーゾックと戦ってきた。 サボり、居眠りの常習犯で能天気な性格、正義感は強くリーダーとして危険を顧みずに行動する事もある。 ドライビングテクニックはメンバー中1番で、車に対する思い入れや愛着も人一倍強い。 ゾンネットから思いを寄せられているが、実際はレッドレーサーの姿を素顔だと思い込まれており、 恭介は「猿顔の一般市民」呼ばわりされ気付かれていなかった。 『VS』では勘違いでマシン獣のバラモビルに味方してしまい、 他のメンバーと共に三浦参謀長の無茶な特訓を受ける羽目になり、しかも彼の試練をクリア出来たのは1番最後だった。 また、星野吾郎が差し出した身分証の「UAOH」を「うあおー」と読んでしまっている。 【海賊戦隊ゴーカイジャー】 一人称が「俺」から「私」に変化しており(この点について演じる岸氏は「浦沢さん、(キャラを)忘れてるな」と雑誌インタビューで語っている。 後の『スーパーヒーロー大戦』ではアカレンジャーの一人称も「俺」から「私」に変化している)、髪型も変わっているが、脳天気な性格は相変わらずである。 何故かテストドライバーから役者に転職しており、子供に紙芝居で交通安全を教えているがウケは悪く、 ゴーカイジャーを大いなる力を餌に役者として使い、交通安全劇をやろうと目論む。 ザンギャックのインサーンから一方的に惚れられたことで騒動に巻き込まれる。 (文字通り)嫉妬に燃えるジェラシットに襲われた際はハカセを楯にして攻撃を受けさせ、 彼に抗議されると「力を失ってしまったんだからしょうがない」と開き直るという最もヒーローらしからぬ態度をみせていた。 【余談】 上記の台詞はボーゾックの副長ゼルモダに「1人に対して5人がかりで卑怯」と文句をつけられた際に切り返している。 カーレンジャーのメンバーは戦隊となる前は元々が何の戦闘訓練もしていないごく普通の一市民であったため、力を失った状態での戦闘力は(『超獣戦隊ライブマン』と違い幹部クラスの相手を直接対決で倒した経験があったとはいえ)レジェンド戦隊の中でも相当低い部類であったと思われるが、現役時の戦いで多少は慣れと体力もついていたのか兵隊ゴーミンなら生身でもある程度蹴散らせており、現在でも足が速い。
https://w.atwiki.jp/sangokushiden/pages/234.html
rank2/軍師 固有:鬼突掌 威力:◆◆◆◆◆ 効果:相手にダメージを与える。自身の武力を上げ、命中を大幅に上げる。 補足:2015年節分キャンペーン限定武将 lv 1 [兵力] 17_c [武力] 12_b [知力] 08_s [防御] 10_b [命中] 12_b [素早] 08_d 更新:(´ω`)у~~2016/04/03
https://w.atwiki.jp/pantagruel/pages/75.html
アンナ・パーヴロヴナ・シェーレル…アンネット。女官 ワシーリイ公爵…ワシーリイ・クラーギン。顕官 アナトーリ・クラーギン…ワシーリイ公爵の息子 イッポリト…ワシーリイ公爵の息子 エレン…ワシーリイ公爵の娘 ボルコンスキイ公爵夫人…リーザ。リザヴェータ・カルローヴナ モルテマール子爵 ピエール…ピョートル・キリイーロヴィチ。ベズウーホフ伯爵の庶子 アンドレイ・ボルコンスキイ公爵…アンドリューシャ ドーロホフ…ピエールの友人 スチーブンス…イギリス海軍士官 ミーシカ…熊 ボリス…ボーレンカ。アンナ・ミハイロヴナの息子。ボリス・ドルベツコーイ ローラン…医師 アンナ・ミハイロヴナ…ドルベツコーイ公爵夫人。アンネット イリヤ・ロストフ伯爵…キリール・ウラジーミロヴィチ・ベズウーホフ ニコライ…ニコライ・ロストフ。士官候補生。ニコールシカ ロストフ伯爵夫人 ミーテンカ…ロストフの家で育った青年 マーリヤ・ドミートリエヴナ・アフローシモワ…貴婦人 シンシン…ピョートル・ニコラーエヴィチ ベルグ・アルフォンス・カルルイチ。ヴェーラの恋人 ヴェーラ…ロストフの姉 ナターシャ…ヴェーラの妹。ロストフ家の娘。ボリスの恋人。ナターリヤ・イリイニーシナ ジュリイ・カラーギナ…ニコライを好き。ジュリィ・ドルベツカーヤ ソーニャ…ニコライの従兄。ニコライを好き。ナターシャの友人 カーチシ…カテリーナ・セミョーノヴナ。モマントフ家の三人姉妹。ワシーリイの従妹。ベズウーホフの娘 ソフィ…カチーシの妹 ニコライ・アンドレーエヴィチ・ボルコンスキイ公爵 マリヤ…上の娘 マドモアゼル・ブリエンヌ ミハイル・イワーノヴィチ…建築技師 クトゥーゾフ…総司令官。ミハイル・イラリオーノヴィチ ウスウィツキイ…副官 連隊長…カルル・ボグダーヌイチ・シューベルト チモーヒン…プロホイル・イグナーチエヴィチ コズロフスキイ デニーソフ…ワシカ・デニーソフ。中隊長。ワーシカ ジェルコフ…道化的 フランツ皇帝…オーストリアの皇帝 パグラチオン…クトゥーゾフの部下。将軍。ピョートル・イワーノヴィチ公爵 ミュラ…ボナパルトの部下 トゥーシン…砲兵中隊長 アルパートゥイチ…給仕 マーシャ…小間使い ドルゴルーコフ公爵 アダム・チャルトリージスキイ公爵 ツァーリ…ロシア皇帝。アレクサンドル ペーチャ…ロストフの弟 ヴィルラルスキイ ニコライ公爵…アンドレイ・ボルコンスキイの子。ニコールシカ スペランスキイ…法律案を作成している。ミハイル・ミハイロヴィチ マリヤ・アントーノヴナ・ナルイシキナ マグニツキイ ベニグセン…参謀長 バルクライ・ド・トリー…ドイツ人 .
https://w.atwiki.jp/sangokuengii/pages/18.html
蜀の武将 ★ ※★武将はMAX Lv10のためスキル3があるものの使用はできない。 武 将 コスト 初期HP MAX HP 初期ATK MAX ATK スキル1→LvMAX後 スキル2→LvMAX後 スキル3→LvMAX後 軍服の麗人・麋竺 4 - - - - - - - 4 - - - - - - - 4 - - - - - - - 阿斗・劉禅 4 - - - - - - - 明朗快活・孫乾 4 - - - - - - - 無垢な瞳・張翼 4 - - - - - - - 重剣・周倉 4 - - - - - - - ★★ 武 将 コスト 初期HP MAX HP 初期ATK MAX ATK スキル1→LvMAX後 スキル2→LvMAX後 スキル3→LvMAX後 犬の訓練師・孫乾 6 - - - - - - - 剣客・周倉 6 - - - - - - - 純星・張翼 6 - - - - - - - 緑衣の執事・関興 6 - - - - - - - 魔法少女・鄧芝 6 - - - - - - - 6 - - - - - - - 6 - - - - - - - 参謀長・麋竺 6 - - - - - - - 白馬童・趙雲 6 - - - - - - - 啓蒙仙女・玉女 40 1 1 1 1 - - - 凡庸な君主・劉禅 6 - - - - - - - 野生児・孟獲 6 - - - - - - - ★★★ 武 将 コスト 初期HP MAX HP 初期ATK MAX ATK スキル1→LvMAX後 スキル2→LvMAX後 スキル3→LvMAX後 小さな将軍・趙雲 9 - - - - - - - 南蛮の王・猛獲 9 450 2040 190 697 狂撃2 → 3 毒霧3 乱撃2 危うい魅力・鄧芝 9 - - - - - - - 斬鬼刀・関興 9 - - - - - - - 金の鈴・黄忠 9 冷矢2 → 3 鎮魏2 矢雨2 お気楽・劉禅 9 - - - - - - - 潜龍・諸葛亮 9 - - - - - - - 9 - - - - - - - 靴屋・劉備 9 - - - - - - - 9 - - - - - - - 犬騎士・孫乾 9 - - - - - - - 剣士・周倉 9 - - - - - - - ★★★★ 武 将 コスト 初期HP MAX HP 初期ATK MAX ATK スキル1→LvMAX後 スキル2→LvMAX後 スキル3→LvMAX後 フェアリー・馬超 12 蛮族王・猛獲 12 540 2490 220 837 狂撃3 → 4 毒雲2 → 3 乱撃3 両刀・劉備 12 570 2520 210 827 安蜀3 → 4 生還3 → 4 春風4 武魂・関羽 12 570 2520 210 827 統蜀3 → 4 防御2 → 3 重撃5 12 12 先導女神・玉女 40 1 1 1 1 紫の瞳・趙雲 12 540 2490 220 837 征魏3 → 4 狂撃3 → 4 回避3 12 肉屋・張飛 15 12 バイアイ・諸葛亮 12 2550 857 烈炎3 → 4 陥穽7 → 8 生還2 両刀・劉備 12 雨の侠客・張苞 15 嗜血3 → 4 狂撃3 → 4 捨て身4 ★★★★★ 武 将 コスト 初期HP MAX HP 初期ATK MAX ATK スキル1→LvMAX後 スキル2→LvMAX後 スキル3→LvMAX後 執事娘・関興 16 3130 1067 奔流8 → 9 戦意4 → 5 重撃4 → 5 涙目・劉備 16 720 3160 260 1057 安蜀5 → 6 生還6 →7 春風5 → 6 秘めた心・劉備 16 720 3160 260 1057 統蜀5 → 6 悪疫5 → 7 不動 赤兎魂・関羽 16 720 3160 250 947 統蜀5 → 6 防御3 → 4 瞬殺2 → 3 戦将・張飛 24 3280 1117 鎮魏5 → 6 威圧5 → 6 悪刃5 → 6 博聞・諸葛亮 16 750 3190 250 1097 列炎6 → 7 神機2 → 3 復活1 → 2 謎の瞳・諸葛亮 16 750 3190 220 967 八卦3 → 4 鬼謀4 → 5 葬送3 → 4 龍魂・趙雲 16 690 3710 270 1267 鎮魏5 → 6 重撃4 → 6 金剛 極悪・趙雲 16 690 3710 270 1267 征魏5 → 6 暴走2 → 4 破甲 教師・黄月英 24 540 2680 370 1467 陥穽5 → 6 霊泉4 → 5 甘霖5 → 6 銀髪少女・馬超 16 555 2595 360 1357 征魏5 → 6 嗜血5 → 6 冷矢6 → 7 黒将・張苞 24 4350 1117 嗜血5 → 6 狂撃5 → 6 捨て身5 → 6 ★★★★★★ 武 将 コスト 初期HP MAX HP 初期ATK MAX ATK スキル1→LvMAX後 スキル2→LvMAX後 スキル3→LvMAX後 青龍・関羽 20 870 4310 280 1277 安蜀7 → 8 防御4 → 5 瞬殺4 → 5 狂魔・関羽 20 3610 1377 統蜀7 → 8 防御4 → 5 一掃6 → 7 猛将・張飛 30 840 4490 320 1527 蘇生4 → 5 威圧7 → 8 悪刃7 → 8 邪神・張飛 30 840 4070 320 1667 吸魂3 → 4 金剛 一掃6 → 8 臥龍・諸葛亮 20 4340 1597 烈炎8 → 9 神機4 → 5 復活2 → 3 燭龍・諸葛亮 20 920 4340 260 1257 八卦5 → 6 鬼謀6 → 7 葬送5 → 6 龍威・趙雲 20 4280 1457 冷矢5 → 6 重撃6 → 8 金剛 殺戮神・趙雲 20 3580 1217 回復6 → 7 暴走4 → 6 破甲 白羽・黄忠 20 3880 1047 冷矢6 → 7 防御2 → 3 矢雨6 → 7 才女・黄月英 30 645 3525 440 1997 陥穽7 → 8 春風4 → 5 甘霖7 → 8 銀かぶと・馬超 20 660 3400 430 1917 防御3 → 4 嗜血7 → 8 乱射4 → 5 紫剣姫・馬超 20 660 3400 430 1917 回避3 → 4 狂撃5 → 6 乱射5 → 6 仁者・劉備 20 870 4310 310 1447 安蜀7 → 8 生還8 → 9 甘霖5 → 6 無道・劉備 20 870 4310 310 1447 統蜀7 → 8 悪疫7 → 9 不動 最後の砦・龐統 18 900 4690 230 1367 鉄壁5 → 6 回復7 → 8 不動 書き方がわからなければコメントに書き込めば誰かが追加してくれるかも 名前 コメント すべてのコメントを見る