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289. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19 31 27.80 ID llENdxe50 梓「!?」 律「まだ、戦いは終わってないんだ。あんまり、がっかりさせないでくれよ」 梓「べ、別にまだ諦めてませんよ。勝手に律先輩が決め付けてるだけです」 律「また、強がりを……」 梓「ふん」 ゆい「た、ただいま、あずにゃん」 傷だらけのゆい先輩がようやくフィールドに到着しました。 ゆい「ねえ、あずにゃん……」 梓「何ですか?」 ゆい「お願いだから、降参しようなんて言わないでね」 梓「ゆい先輩……そんなこと言いませんよ。こっちが勝てるのにどうして、律先輩に降参しなきゃいけないんです?」 律「何を〜」 澪「戻ってきても、ゆいにはリザードンを倒す手段はない」 純「どっちにしても、これで終わりですね」 紬「まだ、ゆいちゃんには出していない技があるわ」 澪・純「え?」 ゆい「行くよ、りっちゃん。これで終わりだよ」 ゆい先輩は目を瞑り、神経を集中させます。 ゆい(落ち着いて、集中するんだ。心を無にするんだ。そうすれば、達することが出来る。新たなる伝説の境地に。あの時の感覚が蘇る。さ て、やるよ。……アズサマインド) ゆい先輩の体が光り輝きます。 澪「あれは……ミュウツー戦で見せた技か……。でも、あれは梓そっくりのオーラを出すだけじゃないのか?」 紬「あの技は体内にある梓ちゃん分を活性化させる技。そうすることで通常の身体能力の10倍以上の能力を出すことことができるわ」 純「梓分って言うのは?」 紬「梓ちゃん分の成分自体はまだ分かってないわ。分かってることは梓ちゃん分は誰の体内にもあるけど、その量は個人によってまちまちだということ」 うい「お姉ちゃんは体内のエネルギーの8割くらいは梓ちゃん分で動いていますからね」 純「多いな……」 紬「でも、心配ね」 うい「ええ」 澪「今度はなんだ」 うい「まだ、アズサ・マインドの先には三つの扉があるんです。このまま、お姉ちゃんがアズサマインドで満足してなければいいんだけど」 澪「……訳が分からん」 290. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19 33 27.24 ID llENdxe50 ゆい「行くよ、りっちゃん」 その言葉と同時に、ゆい先輩の姿が消え、一瞬でリザードンの前に接近します。 純「はやっ!」 ゆい「トリャーーー」 ゆい先輩の小さな手がリザードンのお腹にめり込み、真ん中にいたリザードンがフィールドの端っこまで飛ばされます。 律「やるじゃないか、ゆい、梓」 律先輩は嬉しそうに言います。 ゆい「まあね!」 梓「私は何もしてませんよ」 律「だが、まだ、終わってないぜ。リザードン」 リザードンも臨戦態勢になって、ゆい先輩をにらみつけます。 ゆい「ここからが本当の戦いだよ」 その言葉と同時にゆい先輩の体は再び、消えます。 律「ゆい。2度も同じ技は通じないぜ」 リザードンは一瞬で接近したゆい先輩のこぶしを受け止め、投げ飛ばします。 ゆい「そ、そんな……」 ゆい先輩は華麗に着地しますが、その顔にはショックが隠しきれないようです。 澪「強いな、あのリザードン」 純「はい。正直、今の技が通らなくなると、もう勝ち目がないですからね」 紬「……」 うい「……」 梓(どうしましょう。今の攻撃が通じないと、おそらく、あのリザードンには有効な手段はないかもしれません) ゆい(今のが通じないのはきついな……。でも、他の技をやるにしても、もうあずにゃん分が……) 梓(どうすれば、あのリザードンに勝てますかね。ゆい先輩の技は体のエネルギーを活性化させることで身体能力を上げる力だっだけ……。な ら……) ゆい(この力を体全体じゃなく、一部分に集めてみるのはどうだろう) 梓(一部分に集中できれば、例えば、足に集中させるなら、全体に力を分散させるよりも、素早くうごけるかもしれません) ゆい(問題はそれを私が使いこなせるか否かだけど……) チラッ。 梓「……」 ゆい(私はあずにゃんをポケモンマスターにするんだもんね) ゆい「フンス」 291. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19 35 08.21 ID llENdxe50 梓「ゆい先輩」 ゆい「なんだい、あずにゃん」 梓「1つ提案が……」 律「そんなこと、悠長にさせるかよ。リザードン、かえんほうしゃだ!!」 ゆい先輩はその攻撃を横にひらりとかわします。 ゆい(迷ってる暇はないね……。行くよ!) かえんほうしゃをうまくよけたゆい先輩の体のオーラが足に集中します。 ゆい「行くよ、りっちゃん!!」 ゆい先輩の言葉と同時にゆい先輩の姿が消えます。 律「何度来ても同じだ。リザードン!!」 リ ザードンは正面に来た、ゆい先輩をはじき返した……と、思いましたが、ゆい先輩の姿が消えました。 律「なっ!?ゆいはどこに!?」 梓「後ろですよ」 律「何!?」 ゆい先輩はリザードンの背後に現れ、尻尾を掴みます。 ゆい「今度はこっちに……」 ゆい先輩は今度は手にオーラを集めます。そして、そのまま、ジャイアントスイングを始めます。 ゆい「トリャーーーーーーーーー」 ゆい先輩はそのまま、リザードンを投げ飛ばします。 澪「何なんだ、一体……」 紬「あれは……アズサ・マインドの境地の1つの扉……百戦錬磨のアズサ」 澪「は?」 うい「あの技は梓ちゃん分を体の一部分のみに集中的に集め、活性化させることでアズサ・マインド時よりも、更なる力を出すことの出来る境地の1つ」 紬「無論、アズサ・マインドに達していない人には習得できないのよ」 澪「……つまり、あれか。ゆいは足にオーラをため、さっきまでよりも、早く移動できたということか」 紬「そういうことね」 澪「……頭が痛くなってきた」 292. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19 36 28.22 ID llENdxe50 律「舐めんなよ、ゆい!リザードン、きあいだま!!」 リザードンは起き上がり、きあいだまをゆい先輩に発射します。 ゆい「遅いよ、りっちゃん!!」 ゆい先輩は再び、一瞬で姿を消し、きあいだまを避けます。 律「厄介な奴だな。リザードン、後ろだ!」 リザードンはその言葉に素早く反応し、後ろから現れたゆい先輩のパンチを受け止めます。そして、その手を掴んで、投げ飛ばします。 ゆい「くっ。こうなったら……いくよ、ギー太」 ゆい先輩はギー太を持つと、ギー太にオーラが集中します。 ゆい「りっちゃん、決着をつけよう」 律「上等だ!リザードン、フレアドライブ!」 リザードンは体に炎をまとい、ゆい先輩に突進してきます。 ゆい「私もいくよー」 梓「あ、ゆい先輩」 ゆい先輩はギー太をリザードンに向けます。 ゆい「 ゆいちゃん真拳究極奥義『アズブラスター』」 ギー太からビームが発射され、リザードンに命中し、押し合い状態になります。 澪「このまま、どっちが押し切るかだな」 純「そうですね。ところで、ゆい先輩の技は?」 うい「あれは体内の梓ちゃん分をビームにして敵に発射する技だよ」 澪「……もう、何でもありだな」 紬「今更ね」 律「いっけーーーーーーーーー、リザーーーードーーーーーーン」 梓「いっけーーーーーーーーー、ゆいせんぱーーーーーーーい」 時間にしてみれば、1分にもならないかもしれない。しかし、少なくとも、戦っている私には1時間にも感じられました。 リザードン「リ、リザー!」 律「リザードン!」 リザードンはゆい先輩の攻撃を受けきれず直撃し、スタジアムの壁に激突し、気絶しました。 審判「リザードン戦闘不能。ゆいの勝利です。律選手のポケモンは全滅。勝者は梓選手です!」 梓 ガルーラ ひん死 ニューラ ひん死 ヘルガー ひん死 ハッサム ひん死 シャワーズ ひん死 ゆい 律 ハガネール ひん死 レアコイル ひん死 リザードン ひん死 サワムラー ひん死 ニョロボン ひん死 ゴローニャ ひん死 293. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19 39 52.52 ID llENdxe50 実況『ついに長かった、戦いにも終止符が打たれたー。勝者は梓選手だー』 観「「「「「「あ・ず・さー」」」」」」 実況『会場も梓選手へのコールが鳴り止まない状態です』 ゆい「やったよーあずにゃーん」 ゆい先輩は私の胸に飛び込んでいます。 梓「よく頑張りましたね、ゆい先輩……ゆい先輩?」 ゆい「スピー、スピー」 梓「はやっ!もう寝てる」 律「エネルギーを使いすぎたんだろ」 梓「あ、律先輩……」 気がつくと、律先輩が近くにやってきました。 律「強くなったな」 梓「ありがとうございます」 律「この後も、頑張れよ」 梓「はい」 律先輩は私に背中を向け、その場を去ろうとして、止まります。 律「あ、言い忘れてた」 梓「何ですか?」 律「優勝しろよな。そして、チャンピオンになった梓を最初に倒してやるからな」 梓「……待ってますよ、玉座で」 律「生意気な後輩だ」 律先輩は笑いながら、去って行った。 澪「律もいいところまで言ったんだけどな。終わってみれば……か」 紬「やっぱり、面白いわね。梓ちゃんとゆいちゃんは。……だからこそ、潰したくなる」 澪「え?」 紬「何でもないわ。じゃあ、私もこの後の対戦に行くわね」 純「あ、私達も行かなきゃ」 うい「そうだね」 3人(正確には2人と1匹)は去って行った。 澪「……強くなったな、梓。戦うのが楽しみだよ」 インタビューを受けている梓を尻目に私も会場を去った。 294. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/23(火) 19 41 10.16 ID llENdxe50 ポケモンリーグ編② 「ポケモンリーグ開幕・梓VS律」 終了 297. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 05 59 16.73 ID bCqw3ovm0 前回までの状況(トレーナとポケモン) 梓 ゆい ハッサム ヘルガー イーブイ ニューラ ガルーラ カイリュー ポリゴン2 プテラ ラプラス 澪 ゼニガメ エビワラー デンリュウ 律 リザードン サワムラー ニョロボン レアコイル ゴローニャ ゴルダック ムギ フシギバナ カポエラー ギャラドス 純 うい カビゴン ゲンガー エレブー カイリキー ポケモンリーグ編③ 「束の間の休息」 298. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 01 19.73 ID bCqw3ovm0 1回戦後・夕方 梓「で、何で、律先輩が私の部屋にいるんですか?」 律「だって、負けたら部屋出てかなきゃいけないし、残るならお金が必要だし。他の参加者との相部屋なら大丈夫みたいだし」 梓「じゃあ、澪先輩やムギ先輩のところでも行けばいいじゃないですか」 律「いや、邪魔しちゃ悪いだろ」 梓「私はいいんですか?」 律「……」 梓「何で、そこで黙るんですか!!」 律「まあ、細かいことは気にするな。ほら、お菓子やるよ」 梓「そんなものじゃごまかされませんよ」 律「そう怒るなって。ところで1つ聞いていいか?」 梓「……なんですか?」 律「その胸についてんのはいいのか?」 ゆい「Zzzzz」 梓「そこに触れますか」 律「いや……無視できないだろ」 梓「離れないんですよね」 律「引っ張ってみようぜ」 梓「いやいやいや」 律「離れるかもしれないだろ。……よいしょっと」 律先輩はゆい先輩を掴んで離そうとしますが、私の体を離れようとしません。 律「これは……無理だな」 梓「分かりましたか?困ってるんです」 律「そのわりには嬉しそうだな」 梓「気のせいです」 律「まあいいや。とりあえず、飯でも食べに行こうぜ」 梓「そうですね」 ゆい「早く行こうよ」 梓「待ってて下さい。今、準備しますから」 律「いやいやいや。いつの間に起きたんだよ」 ゆい「おおっ!!りっちゃんだ、おはよう」 律「おはようじゃなくてだな……。とりあえず、ぐっすり寝てたな」 ゆい「あずにゃん分の補給をしなくちゃいけなかったからね。ごめんね」 律「謝られるほどじゃないけど……まあ、いいや。飯にしようぜ」 梓「そうですね」 299. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 03 35.17 ID bCqw3ovm0 夕食後 梓「明日のメンバーはどうしましょうかね……」 ゆい「そんなに悩んでも仕方がないよ。りっちゃん、テレビでも見る?」 律「そうだなー。……今、流行のフ●でも見るか?」 ゆい「私、韓流とか興味ないからいいや」 律「私もないけどな。ゲームでもするか?」 ゆい「そうしよっか」 梓「……」 律「ゲームもやめて大人しくしてよう」 ゆい「そうしよう、りっちゃん」 梓「はあ……。まったく」 ゆい「そんな堅苦しく考えなくても、2回戦と3回戦なんて、すぐ終わるよ」 梓「どうしてですか?」 ゆい「なんとなくね……」 2日後の昼 梓「ふう〜、無事に3回戦も突破できました」 律「これでベスト8だな」 ゆい「この後、どうしよっか?」 梓「そうですね……。簡単なものでも食べながら、純の試合でも見ましょうか」 律「純ちゃんっていうと……ゆいの妹の……ういちゃんのトレーナーか」 ゆい「そうだよ〜」 梓「もう準々決勝ですし、そろそろ、純とかともあたる可能性がありますしね」 律「そうだな……。じゃあ、行くか」 300. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 05 46.52 ID bCqw3ovm0 会場 梓「ここですね」 律「どれどれ、結果は……」 梓「あれみたい……です…ね」 ゆい「どうしたの?」 審判「ピジョット戦闘不能。ういの勝利です」 純 うい モブA サイドン ひん死 ウインディ ひん死 ギャラドス ひん死 ナッシー ひん死 ピジョット ひん死 律「おいおい……。強すぎだろ」 梓「ええ……」 観A「すげーよな。あの純っていうのは、ここまであのういってポケモンしか使ってないんだぜ」 観B「ああ。しかも、対策を立てようにも、弱点がないみたいだしな」 律「……梓」 梓「……なんですか?」 律「……とりあえず、頑張れ」 梓「……はい」 ゆい「とりあえず、近くに行こうよ」 梓「そうですね」 私達はフィールドに近づきます。 ゆい「おーい、うーいー」 うい「あ、お姉ちゃん。それに梓ちゃんに律さんも!」 ういは私達に気付いて、元気よく手を振ります。 モブA「くそ。舐めやがって……」 うい「あ、すいません。別に舐めてるわけじゃありませんよ。その証拠に見せてあげますよ」 モブA「!?」 純「ちょっと、うい。そういうのはまだ隠しておきなさいよ」 うい「ごめんね、純ちゃん。私ばっかり、情報を持ってるのは……」 純「……まあ、いいわ。さっさとしなさいよ」 うい「うん」 ういは目を瞑り、神経を集中させます。 うい(落ち着いて、集中するんだ。心を無にするんだ。そうすれば、達することが出来る。新たなる伝説の境地に。あの時の感覚が蘇る。さて、やるよ。……アズサマインド) ういの体が光り輝きます。 梓「こ、これって……」 律「ゆいの技と同じか」 ゆい「ほへえ」 モブA「こ、この技は……開幕戦で見た奴と同じ……。ええい、知るか!来い、カイリキー!」 純 うい モブA サイドン ひん死 ウインディ ひん死 ギャラドス ひん死 ナッシー ひん死 ピジョット ひん死 カイリキー 301. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 08 13.89 ID bCqw3ovm0 うい「さてと。お姉ちゃんにはもう一つの扉も見せてあげなきゃね」 ういの体のオーラが体ではなく、頭に集中してきます。 梓「一体、これは……」 律「アズサマインドの境地に達することの出来る奴は全国に3人いるって聞いてたが、そのうちの1人がういちゃんだったとはな」 梓「……ああ、頭が痛い」 律「風邪か?無理するなよ」 ゆい「あのういの技は……才気煥発のアズサ」 律「さすがだな、ゆい。よくそこに気がついた」 ゆい「えへへ〜。まあね〜」 梓「聞きたくもありませんが、その何たらのアズサっていうのは一体……」 ゆい「それはね、活性化されたあずにゃん分を体全体にじゃなくて、頭に集中させることによって、脳の動きを活性化させるの」 律「だから、今のういちゃんには相手の行動パターンが鮮明に頭の中で読めて、どう対処するかもシミュレーションできているはずだ」 梓「そうなんですか(私には理解できない世界だなー)」 モブA「舐めんなよ!カイリキー、ばくれつパンチ!」 うい「……遅いよ」 モブA「なっ……!?」 その言葉とともに、こんしんの力をこめて、ういに向かおうとしたカイリキーのお腹にういの拳が突き刺さります。 カイリキー「……リ、リキ」 カイリキーの巨体が膝をつき、崩れ落ちる。 律「なるほど。カイリキーに接近される前に倒した方が早いということか」 梓「というより、普通に倒せてそうですけどね」 審判「カイリキー戦闘不能。ういの勝利です。モブAの手持ちポケモンは全滅です。よって、純選手の勝利です」 純 うい モブA サイドン ひん死 ウインディ ひん死 ギャラドス ひん死 ナッシー ひん死 ピジョット ひん死 カイリキー ひん死 律「それにしても、すげえな……」 梓「ういはすごいのはもちろんですけど、あえて先発に持ってきて、他のメンバーの情報を出さない、純もすごいですね」 律「たしかにな……」 ゆい「ま、まあ、私がいるから大丈夫だよ!!」 梓「まったく、根拠がないですよね」 ゆい「あうう」 302. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 10 04.13 ID bCqw3ovm0 律「さて、次はどこで暇をつぶすか」 梓「いやいや、私達は暇じゃないですよ。1人で行ってくださいよ」 律「堅いこと言うなよ。こっちだって、寂しいんだ」 梓「それはまあ……分かりますけどね」 私達は会場を後にし、次はどこに行こうかと迷っていると、 澪「何をやってるんだ?」 澪先輩が話しかけてきました。 梓「あ、澪先輩」 律「おっす、澪」 ゆい「やっほー、澪ちゃん」 澪「やあ。梓達はこんなところで何をやってるんだ?」 梓「ただの見学ですよ」 澪「そうか……。随分、のん気だな」 梓「あはははは」 律「のん気とは失礼な奴だな。見学という名の偵察だよ」 澪「というか、何で律はここにいるんだ?」 律「暇だから」 澪「はあ?」 律「なんなら、澪と行動するか?」 澪「……遠慮しておくよ。そろそろ、抽選会だから、集合場所に行ったほうがいいぞ」 梓「あ、もうそんな時間ですか?」 律「じゃあ、頑張って来いよ。部屋で待ってるから」 ゆい「はい。鍵」 律「サンキュ、ゆい」 梓「いやいや。何をすんなり鍵を渡してるんですか」 律「……駄目か?」 梓「別に駄目とは言ってませんが……まあ、いいですよ。綺麗にしておいて下さいね」 律先輩は「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と言って、去っていきました。 澪「……それじゃ、行こうか」 梓「そうですね」 ゆい「レッツ・ゴー!」 303. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 13 55.42 ID bCqw3ovm0 抽選会場 紬「あら、澪ちゃんに梓ちゃん、それにゆいちゃん」 澪「やあ、ムギ」 梓「こんにちは、ムギ先輩」 ゆい「やっほー、ムギちゃん」 澪「ムギも順調に勝ったんだな」 紬「ええ。ここにいるってことは澪ちゃん達もね?」 梓「はい」 紬「いよいよ、私達の中でも戦いがありそうね」 澪「そうだな。8人だもんな」 周りを見ると、そうそうたるメンバーですね。1人、フードのついたローブを着た、変わった人もいますが。 澪「悔いのないようにしたいな」 紬「そうね」 司会者『さあ〜、勝ち進んできた名誉ある諸君。いよいよ、抽選会の時間だー』 純「はあはあ、やっと着いた」 梓「あ、純」 純「やあ……。迷っちゃってさ」 うい「だから、あっちだって言ったのに」 純「私の勘が逆って言ったんだけどねー」 梓「何やってんだか」 司会者『それでは抽選会を始めます。今回は……これです!!』 司会者が指差す方向には水槽みたいな物が置いてあって、中は黒いカーテンがしてあり、見えません。そして、そこから紐につながったモンスターボールが水槽みたいな物の外に8つありました。 司会者『皆さんにはこれから、この中から好きなモンスターボールを選んで一斉に引いてもらいます。このモンスターボールは2つで1本に繋 がっています。それが4本。ボールの中にある番号は戦う順番です』 梓「また、めんどくさいことを……」 ゆい「えー。面白そうじゃん」 梓「そうですかね」 ゆい「そうだよ。こうやって、一つ一つの共同作業が私達の大きな未来に繋がってくんだよ!!」 梓「共同作業って……一緒に引っ張るってことですか?」 ゆい「そうだよ〜。……それとも、いや?」 梓「いやとは言ってません。勘違いしないで下さい」 ゆい「そっか〜。よかった〜」 304. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 14 25.21 ID bCqw3ovm0 司会者『それでは、抽選を始めたいと思います。参加者は好きな番号のところに行って下さい。被った場合はジャンケンでお願いします』 梓「アバウトな……」 司会者『それでは……スタート!』 梓「とりあえず、一番遠いところをあえて狙いましょう」 ゆい「そうだね!」 ゆい先輩を抱きかかえて、走ります。 梓「それっ!!……あ」 私がボールを掴みました。しかし、同時にフードを被ったローブの人も同時に掴んでいます。 梓「これは……ジャンケンですね」 ???「いや、いいよ。譲ってあげる」 梓「え、でも……」 ???「元々、どれでもよかったんだからね。気にしなくていいよ」 そう言うと、止める間もなく、余ってる所に行ってしまいました。 梓「何なんだろ?」 ゆい「まあ、いいじゃん。良い人みたいだし。そんなことより、私が『ゆい!!』って言ったら、あずにゃんが、『あず!!』って言って、引 くんだよ」 梓「何ですか、それ」 実況者『それでは、引いてください』 ゆい・梓「「いっせいのせ!」」 ???「きゃっ!!」 勢いよく、引っ張りすぎたのか、私の対戦相手の人が前のめりに転んでしまったようです。 ゆい「やったね!まずは先制パンチだよ!」 梓「何をを言ってるんですか……。大丈夫ですか?」 ???「大丈夫よ……梓ちゃん」 梓「? あ、ムギ先輩!」 どうやら、私の次の対戦相手はムギ先輩になったみたいです。 305. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 17 22.69 ID bCqw3ovm0 抽選会後・自室 律「そうか。次はムギか」 ベットの上で、ゆい先輩とスマブラをやりながら、話します。 律「言っておくけど、ムギは強いぞ……って、知ってるか」 梓「まあ、一応……旅でも一回しか戦ったことはありませんけど」 律「普通は1回もないで戦うんだぜっと」 梓「それはそうですけど……あー、メンバー、どうしよう」 律「アドバイスはしないぞ」 梓「期待してませんし」 ゆい「じゃあ、私が!」 梓「そっちも期待してません」 ゆい「ええっ!! りっちゃ〜ん、あずにゃんが冷たいよー」 律「おお、よしよし」 ゆい「あれが俗に言うツンデレなの?」 律「その質問は難しいな。定義が人によって様々だからな」 ゆい「そうなんだー」 梓「……分かりました。ゆい先輩の話を聞きましょう」 私はゆい先輩を抱き上げます。 律「何だよ。焼きもちかよ」 梓「ち、違います!ゆい先輩は私のポケモンですからね。一緒にメンバーを考えないといけません」 律「そうかい、そうかい」 梓「何で、ニヤニヤしてるのか分かりませんが……、納得してくれたのなら、結構です」 律「それじゃ、早く決めて遊ぼうぜ」 ゆい「そうだね」 梓「いやいや。明日も試合なのに」 律「ちょっとくらい大丈夫だろ」 ゆい「そうだよ〜」 梓「はあ……。分かりました。じゃあ、行きますよ、ゆい先輩」 ゆい「ほ〜い」 306. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 20 25.72 ID bCqw3ovm0 次の日 梓「結局、徹夜してしまった……」 ゆい「スーピー」 梓「ほら、起きてください」 ゆい「後、5分〜」 梓「はあ、まったく……」 律「梓も大変だな」 梓「誰のせいですか、誰の」 会場 澪「さて、ついにムギと梓の試合か……」 純「どっちが勝ちますかね」 うい「難しいね」 律「よお、澪。それに純ちゃんに、ういちゃん」 澪「あ、律」 純「おはようございます」 律「2人は大丈夫なのか、試合は」 純「私は4戦目なので」 澪「私は3戦目だから、大丈夫」 律「じゃあ、じっくり見ますか」 律は私の横にどかりと座る。 うい「律さんはどっちが勝つと思いますか?」 律「さあ。こればかりはなんともな」 澪「そろそろ、入場するみたいだな」 307. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 21 04.40 ID bCqw3ovm0 実況『さあ、いよいよ、選手入場です。まずは……琴吹紬選手です!』 観「「「「「わー、わー」」」」」 澪「す、すごいな……ドキドキ」 律「まだ、緊張するのには早いだろ」 純「でも、気持ちは分かりますよ。この後、私達もここでやるわけだし」 実況『続いて、中野梓選手が入場します』 観「「「「「あっずにゃ〜ん」」」」」 澪「1回戦の時も思ったが、なんだ、あの掛け声」 律「ハナダシティでの戦いから、ファンが多いからな」 純「恥ずかしいですよね、あれ」 うい「そうだよね」 紬「逃げなかったのね」 梓「当たり前ですよ」 紬「後悔させてあげるわ、逃げなかったことを」 梓「どこの悪役ですか」 審判「ルールを説明します。使用ポケモンは6匹。交代は技によるものを除き、互いのモンスターのどちらかが気絶した時とします。トレーナーによる、アイテムの使用は禁止です。よろしいですね」 私達はお互いにうなずきます。 審判「勝利条件は相手ポケモンの全滅です。準備はよろしいですか?それでは……」 審判・紬・梓「「「決闘(デュエル)!!!」」」 308. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/08/27(土) 06 22 51.81 ID bCqw3ovm0 ポケモンリーグ編③ 「束の間の休息」 終了 311. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 05 49 36.00 ID tzv0EhCK0 前回までの状況(トレーナとポケモン) 梓 ゆい ハッサム ヘルガー イーブイ ニューラ ガルーラ カイリュー ポリゴン2 プテラ ラプラス 澪 ゼニガメ エビワラー デンリュウ 律 リザードン サワムラー ニョロボン レアコイル ゴローニャ ゴルダック ムギ フシギバナ カポエラー ギャラドス 純 うい カビゴン ゲンガー エレブー カイリキー ポケモンリーグ編④ 「ベスト4へ 梓VS紬」 312. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 05 51 45.77 ID tzv0EhCK0 審判・紬・梓「「「決闘(デュエル)!!!」」」 紬「行くわよ、梓ちゃん。私の戦い方はりっちゃんとは違うわよ」 梓「望むところです!」 紬「来なさい、マタドガス」 梓「来てください、ポリゴン2」 梓 ポリゴン2 紬 マタドガス 実況『さあ、紬選手はマタドガス、梓選手はポリゴン2を出してきたー』 律「マタドガスか。嫌なポケモンだなー」 澪「たしかにな」 紬「行くわよ、マタドガス。ヘドロこうげき!」 マタドガスの口から、汚いヘドロをポリゴン2に向かって、吐き出します。 梓「ポリゴン2、避けて下さい!」 ポリゴン2はその攻撃を横に移動しながら、かわします。 紬「かまうことないわ、マタドガス。続けて」 マタドガスは何発ものヘドロをポリゴン2に向けて、発射してきます。 純「ああしつこくされると、接近できなくて辛いですよね」 澪「でも、ポリゴン2は遠距離でも十分対応できるし、問題ないだろうな」 梓「ポリゴン2、れいとうビームです!」 ポリゴン2はそのヘドロの波をかいくぐりながら、冷気のビームを発射します。 紬「マタドガス、スモッグ!」 マタドガスは排気ガスを出しながら、その攻撃をかわします。 梓「まだ、行きますよ。トライアッタク!!」 ポリゴン2はそのガスを浴びつつも、炎、氷、電気の三つの光線をマタドガスに発射します。 マタドガス「ドガス!!」 マタドガスはその攻撃が命中するも、あまりダメージを受けている様子ではありません。 梓「なら、もう、一発です!!」 ポリゴン2はもう一度、トライアッタクを発射しようとします。 紬「マタドガス、えんまくよ!!」 マタドガスは黒い煙を出しながら、左右に動きます。それにより、フィールドの半分は煙に覆われました。 梓「これじゃ、命中できない……」 紬「フフフ」 313. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 05 57 11.44 ID tzv0EhCK0 澪「トライアッタクを命中させるのも難しいが、どこから攻撃が来るかも分からない」 律「嫌な戦術だな」 うい「でも、効果的ですよね」 梓「どうすべきか……」 紬「2人で頑張って考えてね。もっとも、考えつく頃には私の勝ちだけどね」 煙の中から、ヘドロがポリゴン2に迫ってきます。 ポリゴン2「ポリ!」 ポリゴン2はその攻撃をかわすも、顔色が悪そうです。 紬「どうやら、さっきのスモッグでどく状態になったみたいね」 梓「くっ……」 澪「おまけに状態異常か……」 純「これは辛いですね」 梓「どうすれば……」 ゆい「あずにゃん、あずにゃん」 いつの間にか、私の頭の上にいた、ゆい先輩が話しかけてきました。 梓「何ですか?」 ゆい「私にいい戦略があるんだけど……」 梓「……とりあえず、聞かせて下さい」 ゆい「まずね、マタドガスに攻撃をさせるの」 ゆい先輩はゴニョゴニョと話し始めます。 ゆい「その攻撃をしてきた場所を辿れば、マタドガスがいるはずだよ」 梓「……なるほど」 紬「作戦会議は終わったかしら?」 梓「どうでもいいですけど、悪役みたいですね」 紬「一度、悪役みたいになるのが夢だったの〜♪」 梓「……まあ、いいです」 紬「まあ、それはともかく攻撃をしないと勝てないわよ」 梓「分かってますよ」 梓(とは言っても、現状は厳しいですね。なら……) 梓「ポリゴン2、でんじはです!」 ポリゴン2は煙の中に、弱い電気を発射します。 紬「無駄よ。マタドガスには当たらないわ。今度はこっちの攻撃よ……」 梓・ゆい「「ゴクリ」」 紬「なんてね。梓ちゃん達は私が攻撃を仕掛けてきて、それでマタドガスの場所を把握して、反撃しようとしたんでしょ?」 梓「うっ……」 紬「甘いわよ、梓ちゃん。こっちが攻撃しなくても、ポリゴン2はどくでジワジワと倒されるんだから、余計なことをしないで私は待ってるわ」 梓「くっ……」 さすがはムギ先輩ですね。これでは手の施しようがありません。 314. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/09/03(土) 05 58 51.32 ID tzv0EhCK0 澪「これは……辛いな」 律「この場合はなりふりかまわず、攻撃をするんだよ」 純「でも、当たりませんよ」 澪「いや、この場合はその方が効果的かもしれないな」 純「え……?」 梓「もう、こうなったら、やけくそです!ポリゴン2、トライアタックです!!」 ポリゴン2は所狭しと、煙の中にトライアタックを何発もぶち込みます。 澪「どうせ、このまま、何をしないでいても毒でやられるんだ。なら、勝算は低くても攻撃をしていくしかない。だから、一見、無駄のように思えるが……」 律「この場合は一番いい……か」 紬「無駄よ、梓ちゃん」 ムギ先輩の言うとおり、そのトライアタックは全然マタドガスには命中していません。 梓「さ、さすがはムギ先輩ですね」 一体、どうしたら……そうだ!! 梓「怖いんですか?」 紬「はい?」 梓「怖いから、攻撃してこないんですよね。がっかりですよ、ムギ先輩がそんなにチキンだったなんて」 紬「なんですって……!?」 律「攻撃してこないなら、攻撃してくるように挑発するか……」 澪「果たして、ムギに通用するか……」 よし!ムギ先輩には申し訳ないですけど、この挑発に乗ってくれれば……。 紬「マタドガス、攻撃!」 梓(やった!) 紬「……なんてね♪」 梓「……え?」 紬「そんな挑発に乗らなくてもね」 ポリゴン2「ポリ〜」 ポリゴン2は大分、ダメージが蓄積されているみたいです。おそらく、あまり時間は残されていませんね。 梓「ポリゴン2、攻撃を続けてください!!」 ポリゴン2の必死の攻撃もマタドガスに命中することが出来ずに、気絶しました。 審判「ポリゴン2戦闘不能。マタドガスの勝利です」 梓 ポリゴン2 ひん死 紬 マタドガス 12