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女性差別撤廃条約の選択議定書を採択 1999年10月6日、総会は、「女子差別撤廃条約の選択議定書(Optional Protocol to the Convention on the Elimination of All Forms of Discrimination against Women」を無投票で採択した(決議54/4)。 女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約選択議定書 日付:1999年10月6日 会合:28 無投票で採択 草案:A/54/L.4 国際連合総会は、 「ウィーン宣言及び行動計画」並びに「北京宣言及び行動綱領」を再確認し、 北京行動綱領が、ウィーン宣言及び行動計画に依拠し、請願権について可及的速やかに発効し得る「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」選択議定書案の作成を目指し、婦人の地位委員会が着手したプロセスを支持したことを想起し、 北京行動綱領はまた、同条約の批准若しくは加盟を未だ行っていない全加盟国に対し、可及的速やかにこれを行い、同条約の普遍的批准が2000年までに達成されるようにすることを求めたことに留意し、 この決議に案文を付属する同条約選択議定書を採択し、これを署名、批准及び加入のために開放する。 同条約の署名、批准若しくは加入を行っている全加盟国に対し、可及的速やかに選択議定書の署名及び批准若しくは加入を行うよう求める。 選択議定書の締約国は、同議定書に定める権利及び手続を遵守するとともに、同議定書による手続の全段階において、女子差別撤廃委員会と協力すべきであることを強調する。 また、選択議定書によるその任務及び機能の遂行において、委員会は引き続き、非選択性、中立性及び客観性という原則を守るべきであることも強調する。 委員会に対し、選択議定書発効後、条約第20条に従って開催される会合に加え、同議定書に定めるその機能を遂行するための会合を開くよう要請する。この会合の開催期間は、総会の承認を得ることを条件として、議定書の締約国会合によって決められ、また必要な場合、再検討されるものとする。 事務総長に対し、選択議定書発効後、委員会が同議定書による機能を実効的に遂行するために必要な要員と施設を提供するよう要請する。 また、事務総長に対し、総会に対して同人が提出する条約の現状に関する定期報告の中に、選択議定書の現状に関する情報を含めるよう要請する。 女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約選択議定書 この議定書の締約国は、 国連憲章が基本的人権、人間の尊厳と価値及び男女の同権に対する信念を再確認していることに留意し、 また、世界人権宣言が、すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳及び権利について平等であること、並びに、何人も、性別に基づく差別を含むいかなる差別をも受けることなく、その中に掲げられたあらゆる権利と自由を享有することができることを宣明していることにも留意し、 国際人権規約及びその他の国際人権基本文書が、性別による差別を禁止していることを想起し、 また、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(「条約」とする)において、その締約国が、女性に対するあらゆる形態の差別を非難するとともに、すべての適切な手段により、女性に対する差別を撤廃する政策を遅滞なく追及する旨合意していることも想起し、 女性によるあらゆる人権と基本的自由の完全かつ平等な享受を確保し、これらの権利と自由の侵害を防止するために効果的な行動をとる決意を再確認し、 以下のとおり合意した。 第1条 この議定書の締約国(「締約国」)は、第2条に基づき提出された通報を、女子差別撤廃委員会(「委員会」)が受理し及び審議する権限を有することを認める。 第2条 通報は、締約国の管轄下にある個人又は集団であって、条約に定めるいずれかの権利が侵害されたと主張するものにより、又はそれに代って提出することができる。個人又は集団に代わって通報を提出する場合は、当該個人又は集団の同意を得て行うものとする。ただし、かかる同意がなくとも申立人が当該個人又は集団に代わって行動することを正当化できる場合は、この限りでない。 第3条 通報は、文書で行うものとし、匿名であってはならない。委員会は、条約の締約国ではあるがこの議定書の締約国でないものに関するいかなる通報も受理してはならない。 第4条 委員会は、利用し得るすべての国内的救済措置が尽くされたことを確認した場合を除き、通報を検討しない。ただし、かかる救済措置の適用が不当に引き延ばされたり、効果的な救済の見込みがない場合は、この限りでない。 委員会は、次の場合、通報を受理することができないと宣言する。 同一の問題が委員会によってすでに審議されており、若しくは他の国際的調査又は解決手続きの下ですでに審議され又は審議中である。 通報が条約の規定に抵触する場合 通報が明らかに根拠を欠いており又は十分に立証されない。 通報提出の権利の乱用である。 通報の対象となった事実が、当該締約国について本議定書が発効する以前に発生している。ただし、かかる事実がこの期日以降も継続している場合は、この限りでない。 第5条 通報が受理されてから理非の決定に到達するまでのいずれかの時点で、委員会は、該当する締約国に対し、通報の対象となった権利侵害の被害者に取り返しのつかない損害が及ぶ可能性を回避するために必要となり得る暫定的な措置を講ずるよう要請し、その緊急な検討を求めることができる。 委員会による本条第1項に定める裁量権の行使は、該当する通報の受理可能性又は理非に関する決定を示唆するものではない。 第6条 委員会が該当する締約国に対する照会を行わずに、通報が受理不可能と判断する場合を除き、かつ、通報の本人である個人又は集団が当該締約国に対するその身元の開示に同意していることを条件に、委員会は、この議定書に基づき提出された通報に関して、極秘に当該締約国の注意を喚起するものとする。 通報を受理する締約国は、6箇月以内に、委員会に説明書又は声明書を提出し、事実関係及び当該締約国によってとられた救済措置がある場合には、これを明らかにする。 第7条 委員会は、個人又は集団により、若しくはそれらに代わり、並びに関係締約国によって提出されたあらゆる情報に照らして、この議定書に基づき受理した通報を検討するものとするが、この場合、この情報が当事者に伝達されていることを条件とする。 委員会は、この議定書に基づく通報を検討する際には、非公開の会合を開くものとする。 委員会は、通報を検討した後、通報に関する意見を、勧告があればこれと共に当事者に送付する。 当該締約国は、委員会の意見をもしあればその勧告と共に十分に検討した上で、6箇月以内に、委員会に委員会の意見及び勧告に照らしてとられたいかなる行動に関する情報も含め、回答書を提出するものとする。 委員会は、当該締約国に対し、同国がその意見又はもしあれば勧告に応じて講じたいかなる措置に関してもさらに情報を提出するよう促すことができるが、委員会が適切と判断する場合、かかる情報は、条約第18条に基づき当該国が後に作成する報告書に含めることができる。 第8条 委員会は、締約国による条約に定める権利の重大又は組織的な侵害を示唆する信頼できる情報を受理した場合には、当該締約国に対し、情報の検討における協力及び、この目的のために関係情報に関する見解の提出を促す。 委員会は、当該締約国から提出された見解及びその他の信頼できる情報があれば、これらを考慮した上で、調査を実施し、委員会に緊急の報告を行うよう1人又は複数の委員を指名することができる。十分な根拠及び当該締約国の同意がある場合、調査に同国領域への訪問を含めることができる。 かかる調査の結果を検討した上で、委員会は、何らかの註釈及び勧告があればこれを添えて、これらの調査結果を当該締約国に送付する。 当該締約国は、委員会が送付した調査結果、註釈及び勧告の受理から6箇月以内に、その見解を委員会に提出する。 かかる調査は極秘に行うものとし、手続きのあらゆる段階において、当該締約国の協力が求められる。 第9条 委員会は、関係締約国に対し、この議定書第8条に基づき行われた調査を受けて講じられたいかなる措置も、条約第18条に基づく報告書に含めるよう促すことができる。 委員会は、必要に応じ、第8条4項にある6箇月の期間の満了後も、当該締約国に対し、かかる調査に応えて講じられた措置について通知するよう促すことができる。 第10条 各締約国は、この議定書の署名又は批准、若しくはこれへの加入の際に、第8条及び第9条に定める委員会の権限を認めない旨宣言することができる。 本条1項に基づく宣言を行った締約国は、事務総長に対する通告により、いつでもこの宣言を撤回することができる。 第11条 締約国は、その管轄下にある者が、この議定書に従って委員会へ通報を行った結果として、虐待あるいは脅迫を受けないよう、あらゆる適切な措置を講ずる。 第12条 委員会は、条約第21条に基づくその年次報告の中に、この議定書に基づくその活動の概要を含める。 第13条 各締約国は、条約及びこの議定書を公表し、及び広く周知させ、並びに特に当該締約国が関係する事案についての委員会の見解及び勧告に関する情報へのアクセスを容易にすることを約束する。 第14条 委員会は、自らの手続規則を定め、この議定書によって与えられた権限を行使する際には、これに従う。 第15条 この議定書は、条約に署名し、これを批准又はこれに加入した国による署名のために開放しておく。 この議定書は、条約の批准国及び加入国による批准に付されるものとする。批准書の寄託先は国際連合事務総長とする。 この議定書には、条約を批准、又はこれに加入した国のために開放しておく。 加入は、加入書を国際連合事務総長に寄託することによって効力を生ずる。 第16条 この議定書は、国際連合事務総長に10番目の批准書又は加入書が寄託された日から3箇月後に効力を生ずる。 この議定書の発効後に批准又は加入を行う各国について、この議定書は、自国の批准書又は加入書の寄託の日から3箇月後に効力を生ずる。 第17条 この議定書に対しては、いかなる留保も認められない。 第18条 いずれの締約国も、この議定書に対する修正を提案し、これを国際連合事務総長に提出することができる。事務総長は、これを受け、いかなる修正案も締約国に通報するとともに、当該修正案に関する討議および票決を目的とした締約国会議の開催を望むか否かを同人に通知するよう要請する。締約国の3分の1以上がかかる会議を望む場合には、事務総長は、国際連合の主催によりこの会議を招集する。会議に出席し、かつ、投票する締約国の過半数によって採択されたいかなる修正案も国際連合総会に提出され、その承認を受ける。 修正条項は、国際連合総会によって承認され、かつ、この議定書の締約国の3分の2により、各国の憲法に定める過程を経て受け入れられた時点で、効力を生ずる。 修正条項は、その発効の時点で、これを受け入れた締約国に対して拘束力を有するが、その他の締約国については、この議定書の規定及び以前に受け入れた修正条項があればその修正条項が引き続き拘束力を有する。 第19条 いずれの締約国も、国際連合事務総長に対して書面による通告を行うことにより、この議定書を破棄することができる。破棄は、同事務総長が通告を受理した日から6箇月後に効力を生ずる。 第2条に基づき提出された通報、又は破棄の発効期日以前に第8条に基づき開始された調査がある場合、破棄はこれらに対するこの議定書の条項の適用の継続を妨げない。 第20条 国際連合事務総長は、次の事項をすべての加盟国に対し通知する。 この議定書の規定による署名、批准及び加入、 この議定書の発効の日及び第18条の規定による修正条項がある場合には、その発効の日、 第19条の規定による破棄。 第21条 この議定書は、アラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語をひとしく正本とし、国際連合の公式記録保管所に寄託される。 国際連合事務総長は、この議定書の認証謄本を条約第25条にあるすべての国に送付する。 Reference United Nations http //www.unic.or.jp/recent/protoc.htm
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更新日時 2012-04-01 16 37 10 (Sun) それぞれの項目を満たす疾患で、国家試験的に最も考えられるもの・重要なものを挙げて下さい。 問題1 1. 歯の痛み 2. 呼吸困難 出典:スレ21 569氏 +... 解答 心筋梗塞 解説 左の肩が痛ければAMI 右の肩が痛ければ胆石、胆嚢炎と覚えておこう。 問題2 1. 慢性の背部痛 2. 下痢傾向 出典:スレ21 583氏 +... 解答 慢性膵炎 問題3 1. 赤ら顔 2. 腹部膨満 出典:スレ21 591氏 +... 解答 真性多血症 問題4 1. 腹痛 2. 口渇 出典:スレ21 602氏 +... 解答 DKA 解説 高浸透圧昏睡は腹痛はこない気がします 問題5 1. 視力障害 2. 聴力障害 3. ふらつき 出典:スレ21 611氏 +... 解答 有機水銀中毒、原田病 問題6 1. 大量輸血後の呼吸困難 2. 頚静脈怒張なし 出典:スレ22 429氏 +... 解答 異型輸血、ARDS、左心不全 問題7 1. 掻痒 2. 介護施設 出典:スレ22 440氏 +... 解答 疥癬 問題8 1. 呼吸困難 2. 倦怠感 3. 女性化乳房 出典:スレ22 450氏(似非KSR氏) +... 解答 肺大細胞癌、肝細胞癌 問題9 1. 小関節の激痛 2. 多尿 3. 呼吸数上昇 出典:スレ22 473氏(似非KSR氏) +... 解答 痛風腎 問題10 1. 多発する紅斑 2. 意識障害 3. 発熱 4. 乾性咳嗽 5. 口腔内白帯 出典:スレ22 484氏(似非KSR氏) +... 解答 ATLによる肺炎と鵞口瘡 解説 ATLは皮膚症状が特徴的な白血病ということで設定しました。 皮膚はCD4陽性Thをケラチノサイトが呼び込み、多彩な皮膚症状が出やすいみたいですね。 問題11 1. 下痢と便秘 2. 起立時のふらつき 3. 下肢疼痛 出典:スレ23 473氏(似非KSR氏) +... 解答 FAP(家族性アミロイドポリニューロパチー) 解説 SDSやDM単独では3は満たさないように思います。 問題12 1. 視力障害 2. 嗄声 3. 歩行時のふらつき 出典:スレ23 485氏(似非KSR氏) +... 解答 梅毒末期 解説 MGは視力障害ではないように思います。 MSは可能性はあるでしょう。 問題13 1. 視力障害 2. 腹部膨満 3. 風邪を引きやすい 4. レイノー症状 出典:スレ23 502氏(似非KSR氏) +... 解答 マクログロブリン血症 問題14 1. 喫煙歴 2. 多尿 3. 突然の胸痛 出典:スレ23 512氏(似非KSR氏) +... 解答 ヒスチオサイトーシスX=ランゲルハンス細胞組織球症 問題15 1. 倦怠感 2. 月経の乱れ 3. 失神 出典:スレ23 533氏(似非KSR氏) +... 解答 アジソン病 問題16 小児期から発症するが、高齢になって初めて発見されることもある。 肝前性黄疸(見逃される場合も多い) 貧血(成人になってから診断される場合も多い) 脾腫(80%) 胆石(年齢と共に頻度が増す) さて、この疾患名は何? 出典:106回スレ 469氏 +... 解答 遺伝性球状赤血球症 Hereditary Spherocytosis 問題17 呼吸困難等の肺症状と急速に進行する腎炎の症状。 肺障害が腎障害より先行。 喀血、血痰、鉄欠乏性貧血 血尿、蛋白尿、浮腫、高血圧 さて、この疾患の名は? 出典:106回スレ3 497氏 +... 解答 Goodpasture症候群 解説 Goodpasture症候群(グッドパスチャー症候群) あるまとめから 概念:肺と腎に対する共通の抗基底膜抗体(IgG)が産生される自己免疫疾患の一種。 肺出血、急速進行性糸球体腎炎(RPGNも少なくない)、抗糸球体基底膜(GBM)抗体陽性を主徴とする。 II型アレルギーが関与。標的抗原はIV型コラーゲンα3鎖NC1領域。 疫学:20歳代の男性に好発する。日本では約100例の報告が見られている。 若者に多いが、日本では半数が高齢者。 病理:腎糸球体基底膜に対する自己抗体のために糸球体が障害され、 糸球体基底膜と交叉反応を示す肺胞毛細血管基底膜障害(毛細血管炎capillaritis)がみられる。 トリアスtrias:①肺出血 ②急速進行性糸球体腎炎 ③抗糸球体基底膜(GBM)抗体の存在 症状:呼吸困難などの肺症状と急速に進行する腎炎の症状。(肺障害が腎障害より先行) (1)肺:肺胞隔壁毛細血管基底膜障害、肺胞腔への出血、喀痰中の担鉄細胞、肺胞壁肥厚(拘束障害+拡散障害+換気障害)→喀血(初発症状)、血痰、鉄欠乏性貧血 (2)腎:糸球体基底膜障害(増殖性壊死性腎炎)、糸球体病変あり。*尿細管病変(-)、半月体形成 →血尿、蛋白尿、浮腫、高血圧症 検査:血液:抗糸球体基底膜(GBM)抗体陽性例の約半分がGoodpasture症候群である。 ANCA(好中球細胞質抗体):(これが陽性の例も見られる) 胸部レントゲン:肺門部から下肺野にかけての浸潤陰影(びまん性間質性肺炎) 喀痰:喀痰中に担鉄細胞がみられる。鉄染色(++) 腎生検:光顕で糸球体に半月体形成、蛍光で糸球体基底膜に線状にIgG、C3(linear pattern)が沈着する。 →腎障害の予後判定に有用。 肺生検:肺胞基底膜のIgGのlinear pattern。肺胞内に出血があり、ヘモジデリン担鉄細胞あり。 治療:副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤、血漿交換療法、透析療法 予後:数ヶ月以内に腎不全となり、予後不良。ただしANCA陽性、抗GBM抗体陰性のケースは予後がよい。 語呂 問題18 キーワード特集1 1.東南アジア帰り、脾腫あり。 2.40歳女性。全身倦怠感、胃が触診で野球のボールのように固い。骨盤CTを示す。 3.新生児、嘔吐、腹部にオリーブ状腫瘤。 4.3歳児。発熱後発疹。イチゴ舌。リンパ節腫脹。 5.15歳、肝硬変、角膜に所見あり。 6.紫斑。白血球増多、リンパ球優位、AIHA合併。 7.血尿、腹痛、足に紫斑が多発。 8.心電図で異常Q波、心筋逸脱酵素は正常。期外収縮後の脈が下がる(Brockenbrough現象)。 9.浮腫、アルブミン低下。起立性低血圧。Punched outあり。 10.Ca高値、ぶどう膜炎、尿崩症。 出典医師国家試験-医学討論スレ 症例1 +... 解答 1.マラリア 2.スキルス 3.肥厚性幽門狭窄症 4.川崎病 5.Wilson病 6.CLL 7.Schonlein-Henoch 8.HOCM閉塞性肥大型心筋症 hypertrophic obstructive cardiomyopathy 9.MM 10.サルコイドーシス 解説 1は腸チフスとかでもいいと思うけど 2は若い女性の胃が固いで一発 3オリーブで終了 4イチゴ舌と発疹で終了 5角膜所見なんてあれしかない 6免疫異常の白血病でCLL決定 7はHUSとかも言おうと思えば言えるけどまぁschonleinだなと 8ブロッケンなんちゃら現象で終了 9punched outで終了 10 Caとぶどう膜炎 で終了 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/doctor/1215016252/ Brockenbrough現象 期外収縮の後には代償性休止期が訪れるが、その直後において大動脈圧が低下する現象である。 通常ならば期外収縮後には長い代償性休止期があるために前負荷がまして収縮力も増すために大動脈圧は上昇するはずである。 しかしHOCMでは、増強された左室の収縮にともなって閉塞も増強されるために、期外収縮後の 大動脈圧が逆に低下してしまう。 問題19 キーワード特集2 1 MN(膜性腎症)の原因。肝炎。 2 Ⅲ音。心筋症。 3 イチゴゼリー状血便を二疾患。 4 食中毒。3 主徴:比較的徐脈、バラ疹、脾腫 5 球結膜充血。蛋白尿。腓腹筋痛。BUN上昇。黄疸。ストレプトマイシン。 6 体位で変わる心雑音。 典医師国家試験-医学討論スレ 症例1 +... 解答 1. B型肝炎 (膜性増殖性糸球体腎炎はC型肝炎) 2. 拡張型心筋症 3. 腸重積、アメーバ赤痢 4. サルモネラ 5. レプトスピラ感染(Weil病) 6. 左房粘液腫 解説 比較的徐脈をきたす疾患 ゴロ 比較的 オ レの サル ブルー チー ズ が好き ①比較的→比較的徐脈 ②オ →オウム病 ③レの →レジオネラ ④サル →サルモネラ ⑤ブルー→ブルセラ ⑥チー →腸チフス ⑦ズ →髄膜炎 が好き 通常は1℃の体温上昇で8~10/分の脈拍上昇があるが、 発熱の割に脈拍上昇が小さい場合を比較的徐脈といい、原則的に細胞内寄生菌を考える。 特に腸チフスでは比較的徐脈は3主徴のひとつ。 問題 出典: +... 解答 解説
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By tacchi Motion THW make fitness class optional in schools.(学校で体育を選択性にする) 日本についてです。"school"の定義は、公立の小学校~高校としました。大学はすでに体育が選択性のところが多いので。 余裕があれば海外についても調べてみます。 意見等あれば書き込みお願いします。 追記:プランについて のぞみ先輩、コメントありがとうございます!! プラン作ってみました。 fitness class・・・保健体育での「体育」の分野。身体運動を主とした授業。(保健は必修) optional・・・授業自体を選択制にする。取らなくても進級・卒業できる。 school・・・公立小学校~高校(私立も含めてok?) 新学期が始まる前に希望調査をし、体育と取るかどうか決める。体育をとった人は、そうでない人より授業が一コマ増える。(体育・美術・音楽などから選ぶようにすると、なんか面倒くさくなる気が・・・。) 体育教師が体育を指導する。 もし学期途中から体育を受けたくなった生徒がいた場合は、途中参加可能。(逆にやめたくなった場合はやめさせていいのだろうか・・・?) 運動会の練習は全員参加にする? まだ考えるべき項目がありそうな気がします。みなさんのアドバイス待ってます。 1 現状分析 学習指導要領から、体育を実施する目標(文部科学省HPより) 『心と体を一体としてとらえ,運動や健康・安全についての理解と運動の合理的な実践を通して,生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を育てるとともに健康の保持増進のための実践力の育成と体力の向上を図り,明るく豊かな生活を営む態度を育てる。』 日本では小学校~高校まで体育は必修となっています。 多数の種目がありますが、学習指導要領で必修と定められている種目は少ないようです。 種目の内容は、ゲーム、器械運動、水泳、表現運動(ダンスなど)、陸上運動、ボール運動、体つくり運動(ストレッチなど)があります。 2 問題点 体育に関するさまざまな意見(MSN相談箱より) 『体育の時間が苦痛でした。教師の指導方針も嫌でした。跳び箱の上で前転が首を痛めそうで怖いという心理なのに、居残りでマット前転をしつこいくらいさせられました。成績のいい子と差をつけられるのが苦痛です。水泳も「鼻に水が入って痛い」ということを理解されませんでした。「こわい」「鼻を水につけられる」の2つのレベルで分けられるのが苦痛でした。』 『自分は走るのが遅く、ドッジボールは下手で、逆上がりもできなくて、二重跳びもあまりできなくて、ほとんど泳げなくて…でも体育を休もうとは思わず、できるまで練習して、少しずつ出来るようになると、すごく嬉しかった。体を動かすこと自体は嫌いじゃないです。みんなでわいわいやったのがよかったのです。 芸術家にならない場合や大学の受験に関係ない場合の、音楽や図工も無駄ですか?一流の会社に勤めてる人は高学歴ですが、小学校の勉強が役に立ったという自覚はどれほどあるでしょうか?覚えてない存在は意味がないようで、本当は今に至る為の大切なものだと思います。』 『まず、出来るか出来ないか、これを知る事に、大切な意味があると思います。体育が得意な子は、そのことをのばしていけばいいですね。苦手な子は、努力すべき目標となるわけです。もし、苦手な子が体育をしなくなったら、鉄棒やマット運動を自宅でするわけも無く、逆さ感覚も身につかないし(これは小さいうちしか身につきません)、体を丸める事、指を開いて体を支える事、握力を鍛えること、そういう基本的な能力が全く伸びなくなってしまいますよ。これは、日常生活に必要な事ばかりです。』 (群馬県立女子大学神山教授の意見より) 『生徒たちの多くは、体育実技の時間が他の授業より楽しいと思っている。しかし、これは遊びの要素が多いためであり、必ずしも有意義であるという意味ではない。机に向かっている時間に対する息抜きの時間として受け入れられているのである。これは体育実技の中での嫌いな種目の第一位は、一人ひとりが頑張らねばならない長距離走であり、好きな種目の第一位は、適当にさぼることのできる球技であることから推測できる。』 『体育教師は運動やスポーツを得意とする生徒ばかりでなく、得意としない、好きとしない生徒にも対しなければならない。体育教師の使命はこのような生徒をも、得意とし、好きとなるように指導することにある。』 以上のことから問題点は、 体育が苦手な子供の精神的苦痛 指導教師の質 体育が子供の将来に対して有益かどうか などが考えられると思います。 3 メリット&デメリット メリット 体育の苦手な子供の精神的苦痛がなくなる 親の、子供のいじめや劣等感への心配も軽減される 体育を選択しない子供は、体育以外の教科を学ぶ時間が増やせる 選択種目をいくつか設ければ、子供は自分の興味や能力に応じて運動できる デメリット 体力不足の現代の子供が運動する機会が奪われる 集団行動や、ルールを守るなど、社会的な面での教育ができなくなる 体を動かすことの楽しさや、健康増進など、生涯にわたる運動の大切さを教えることができなくなる 4 具体例 『小学校体育における選択制授業導入に関する研究』(http //ir.u-gakugei.ac.jp/bitstream/2309/41605/1/13411691_48_13.pdf)から 選択制授業の良い点について教師のアンケートより(複数回答) 『生徒が意欲的・自発的に学習に参加できる(85%)、生徒が運動の楽しさをより深く味わうことができる(84%)、生徒が運動技能をより高めることができる(59%)、生徒は個性を生かし、自分の好きなスポーツ、得意なスポーツを見つけるきっかけとなる(62%)、選択制授業では、施設・用具を工夫して使用しなければならないので、場の工夫につなげることができる(51%)』 選択制授業の悪い点について教師のアンケートより(複数回答) 『生徒が希望どおりに運動種目を選択できない場合がある(85%)、施設・用具が不足している(73%)、教師の数が少なく種目数が限られてしまう(89%)、教師が同時に2種目を指導する場合などに、安全面への配慮が難しくなる(86%)、教師が一人で2種目を指導する場合などは、技術面の指導が十分に行えない(78%)』 選択制授業で工夫している点について 『学習集団の編成を工夫している、男女共習にしている、ティームティーチングを取り入れている、学校や地域の特色を生かした種目を取り入れている』 研究のまとめより 『生涯スポーツとしての学校体育を考えるとき、小学校体育に選択制授業を導入すべきかどうかは、・・・ボール運動領域での、バレーボールを中心とした「ネット型」の運動種目導入に可能性があると思われる。 選択制授業は、自発的な学習を目指した、カリキュラム、単元計画、そしてその実施における指導があって、はじめて実現の可能性が生まれるとともに、「できるだけ多くの運動を身につけさせたい」という量的な学習観でなく、「一人一人の学習者が何を学びたいかを学習者自身に明確に分からせ」生活に結びついた「使える」問題解決力を育てる学習観への転換こそが、選択制授業の導入と実現の成功の基本条件となるのではないだろうか。』 参考資料 文部科学省HP http //www.mext.go.jp/ Wikipediaのページ http //ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%93%E8%82%B2(体育) http //ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%85%E5%B1%A5%E4%BF%AE%E7%A7%91%E7%9B%AE(必履修科目) MSN相談箱 http //questionbox.jp.msn.com/qa2903726.html(小学校で、音楽や図工や体育の時間があるのはなぜですか) http //questionbox.jp.msn.com/qa1393739.html(小学校の体育は必要なのでしょうか?) ネットボール資料室/神山研究室 http //www.gpwu.ac.jp/door/kamiyama/kamiyama.html 東京学芸大学リポジトリ http //ir.u-gakugei.ac.jp/ 09/10/01 nagata ①体育科自体を選択科目にする ②体育の中での種目を自由に選択できるようにする …どっちだろうね?? まあ、①かな。うーん、普通に考えたら無理だろwって感じだけど①ってことで以下書きます。②のほうは大丈夫でしょう!ということで(笑) ●プラン ―体育と保健は峻別、体を動かす方のみ選択制(のがいい、ような…) ●デメリット追加 ―(特に小学生の場合、)選択するのは親じゃないのか?(そこで親子の間にヘンな確執が生まれそうな気もする) ―息抜きがなくなってしまうのでは? うーん、なんかこう、ぱっとしないけど(=。=; お疲れ様です~~
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腎臓・泌尿器系概要 腎臓配置 脊柱に対し左右に一対 外観 そらまめ型臓器 構成部位名称皮質 表面層ネフロン皮質表層付近に存在 約106[pic]に因り形成 構成単位腎小体糸球体(しきゅうたい) 毛細血管塊 ボウマン嚢(のう) 糸球体を内包 尿細管近位尿細管 ヘレン係蹄(けいてい) 遠位尿細管 髄質 深部 尿の生成推移流入血液の老廃物に対し糸球体に因り濾過し原尿を生成 ボウマン嚢に蓄積 尿細管の通過に因り有用成分を再吸収有用成分水 電解質 糖 グルコース アミノ酸等 腎盂(じんう)を経由 尿管を経由 膀胱にて蓄積 尿道を経由し排出 尿生成推移参考 尿の成分構成水分 95[%] 固形成分 5[%]電解質 毒素 性質 弱酸性 量 1~1.5[l/d] 比重 1.01~1.025水分摂取多量 構成水分率増加に因り比重低下 水分摂取小量 構成水分率減少に因り比重上昇 腎機能検査/予測疾病尿検査尿蛋白慢性腎炎 ネフローゼ症候群 糖尿病性腎症等 尿糖糖尿病 腎性糖尿 血糖値正常 尿鮮血腎炎 膀胱炎 尿路結石 血液検査血液中尿素窒素 高濃度に対し腎機能低下障害
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第1回~第4回までの授業まとめアップします。 授業内容をさらっと載せています。 10Mの解答を作成しました。 7/13 遅くなって大変申し訳ありません。もう意味ないかもしれませんが、最後4回分の授業のまとめアップします。 あと、個人的なもので申し訳ありませんが、検査値の読み方をまとめたものを上げておきます。何か間違いがあったら11m0034fの本田まで連絡ください。 また、10mの病態解析のページに試験の採点基準について書いたものが上がっているようなので、一度見ておくことをお勧めします。 追加 まとめの名前が「第10~12回授業まとめ」になっていますが、正しくは第9~12回です。また、始めの方で「外科病理学は試験範囲外」と書いていますが、これは「例年の試験では問題になっていない」ということであり、教授の側から試験範囲外だと明言されているわけではありません。誤解を招くような書き方で申し訳ありません。まあ、どう考えてもあそこから出すはずないとは思いますが。 7/14 更に追加 検査値読み方の腎機能の部分でCre低値で糸球体濾過量低下、Cre基準範囲or上昇で糸球体濾過量正常と書きましたが、正しくは逆です。 Cre基準値or低値で糸球体濾過量正常、増加で糸球体濾過量減少です。eGFRを求める式においてCreの値の-1.154乗を代入するので、Creが増加するほどeGFRが減少し、Creが減少するほどeGFRが増加することになります。訂正が多くて申し訳ありません。 7/21 本試験終わりましたが、追試を考慮して検査値読み方の第3版アップしました。色々と手直ししてあります。何か間違い等見つけた方は34f本田まで連絡ください。宜しくお願いします。
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更新日時 2012-07-18 20 51 12 (Wed) 問題1 尿管異所開口で次に行うべき検査は? A. DIP B. インジコカルミンを利用した検査 C. 膀胱鏡 +... 解答 B 問題2 扁桃炎に罹患して2週間後に浮腫、血尿、高血圧で来院し、 溶連菌感染後急性糸球体腎炎(PSAGN)と診断した。 この時期の投与薬物で正しいのはどれか? ①フロセミド ②副腎皮質ステロイド薬 +... 解答 1 解説 溶連菌感染後急性糸球体腎炎(PSAGN)で浮腫が認められる乏尿期のため フロセミドを利尿と降圧を目的に、一時的に用いる。 副腎皮質ステロイド薬は昇圧作用で血圧を上げる可能性があり、 高血圧性脳症の危険のあるPSAGNの乏尿期では禁忌である。 問題3 次のうち管外増殖性糸球体腎炎の病理像を示す可能性の高い疾患を一つ選べ。 ① HCVによるネフローゼ ② Wegener肉芽腫 ③ アナフィラクトイド紫斑 ④ 多発性骨髄腫 ⑤ A群β溶血性連鎖球菌感染 +... 解答 2 解説 ①膜性増殖性糸球体腎炎の形態を取ることが多い。 ②半月体形成腎炎とも言う。 ③メサンギウム増殖性糸球体腎炎の形態を取る。 ④アミロイド沈着や膜性腎症の形態が特徴的。 ⑤管内増殖性糸球体腎炎の形態を取り、富核と言われる像が特徴的。 問題4 両側尿管結石で尿量 0 になったときって、尿閉 or 無尿 どっちと呼称する? +... 解答 無尿 解説 尿閉は、膀胱から末梢が原因で尿が貯溜。 無尿は、尿管から中枢に原因で、1日尿量100mL以下が無尿,400mL以下が乏尿 無尿 無尿は腎前性・腎性・腎後性無尿に分類される。 腎後性無尿の原因は周辺臓器の悪性腫瘍の浸潤、後腹膜線維化症による尿管閉塞、 単腎症例または両側尿管結石での結石嵌頓などが原因となる。 超音波検査で水腎、水尿管の画像により比較的簡単に診断可能。 問題5 67歳男性、尿蛋白(3+)、血尿(-)、総コレステロール310、浮腫(+)、血圧142/86、 腎生検組織のPAM染色で、糸球体基底膜より上皮側に向かうスパイク形成(+)、 螢光抗体IgG染色で糸球体係蹄壁にそったIgGの顆粒状沈着(+)、 電子顕微鏡写真で糸球体基底膜上皮側に高電子密度の沈着物(+)。 鑑別すべき疾患はどれか2つ選べ。 ①悪性腫瘍 ②関節リウマチ ③顕微鏡型多発血管炎 ④紫斑病性腎炎 ⑤糖尿病 +... 解答 1、2 解説 膜性腎症の原因 1.悪性腫瘍:胃癌、大腸癌、肺癌、乳癌、リンパ腫、白血病 2.感染症:B型ウイルス肝炎(HBV腎症)、梅毒、マラリア 3.膠原病:関節リウマチ、SLE、Sjoegren症候群 4.薬剤:金、D-ペニシラミン 5.その他:腎静脈血栓症、サルコイドーシス 問題6 35歳女性。15年前から関節リウマチに罹患し、3年前から金製剤で治療中。 3ケ月前から下肢浮腫(+)、尿蛋白(3+)、血尿(-)、 総コレステロール350、総蛋白5.0g/dl。 考えられる腎病変はどれか。2つ選べ。 ①膜性腎症 ②腎乳頭壊死 ③腎皮質壊死 ④紫斑病性腎炎 ⑤アミロイド腎症 +... 解答 1、5 解説 関節リウマチによるネフローゼ症候群 関節リウマチによるネフローゼ症候群では、膜性腎症のほかに、続発性アミロイドーシスを合併し、ネフローゼ症候群を呈することがある。 金製剤の副作用として膜性腎症は重要。 問題7 分泌亢進が高血圧をきたすのはどれか。2つ選べ。 ①レニン ②プロラクチン ③カルシトニン ④コルチゾール ⑤バソプレシン +... 解答 1、4 解説 コルチゾール分泌亢進症では収縮期、拡張期とも血圧上昇が認められる。 460の溶連菌感染後急性糸球体腎炎(PSAGN)の問題にもあったが、副腎皮質ステロイド薬は昇圧作用で血圧を上げるので、コルチゾール分泌亢進症では血圧上昇が認められる。 バソプレシンすなわちADH高値の代表例はSIADHである。 SIADHでは体液量は増加するが、レニン活性は上昇せず、高血圧とも関連しない。 国試では、いつもひっかけで、高血圧と関連すると錯覚させるため、 <Vaso(管)+ press(圧迫)+ in からの誤連想など> 外因性ではバソプレッシンは昇圧効果はあるけど 、内因性では殆ど血圧が変化しないってのは有名な話 出題されている。 問題8 多発性嚢胞腎について正しいのはどれか(複数回答あり) 1. PK-1遺伝子が関与している。 2. 常染色体劣性遺伝が多い。 3. くも膜下出血が合併しやすく、その治療戦略決定に難渋する。 4. 血尿は必発である。 5. 透析導入の原因疾患として稀ではない。 +... 解答 3、5 解説 解法の要点:多発性嚢胞腎はPKD-1遺伝子異常による蛋白尿・高血圧を主体とする 疾患であり、常染色体優性と劣性の両方の遺伝形式があるが、本症は中高年に 圧倒的に多くこれは常染色体優性によるものである。肝嚢胞・脳動脈瘤を併発 しやすいが、透析を必要とするほどの腎機能低下を呈するだけに、くも膜下出血 が発症した際は造影剤の使用が躊躇われることがある。以上のことを知っていれば 容易に正解できる。 1. × PKD-1遺伝子である。ひっかけの選択肢にしては悪質。 2. × 常染色体優性のほうが圧倒的に多い。 3. ○ 解法の要点により正しい。 4. × 必発と言うほどではない。高血圧は必発である。 5. ○ 原因疾患の上位5位に入っている。 ポイント:多発性嚢胞腎は国試では頻出。基本的事項ばかりなのでしっかりと 学習しておく必要がある。 問題9 16歳の男子。顔面の浮腫を主訴に来院した。約2週間前に扁桃炎に罹患し、 昨日から顔面の浮腫が出現した。尿の色は暗赤色である。 この疾患の主徴候とならないのはどれか?1つ選べ。 ①体重増加 ②高血圧 ③貧血 ④蛋白尿 ⑤血尿 出典:104回F18(94D22) +... 解答 ③(正答率77.6%) old 扁桃感染を契機に発症する血尿を伴う疾患には、下記がある。 (1)IgA腎症(扁桃炎後3日程度で発症) (2)溶連菌感染後糸球体腎炎PSAGN:poststreptococcal acute glomerulonephritis(〃 後2週間で発症) 診断:経過からPSAGNである。 PSAGNの典型例では、上気道感染症(主としてA群β溶連菌感染)の1-2週間(潜伏期)後に、乏尿と浮腫(特に眼瞼周囲)、 ときに肉眼的血尿や頭痛で気づかれる。 血尿・浮腫・高血圧を3主徴とするが、ほぼ全例で軽度の蛋白尿も認めるため蛋白尿も含めて4徴とも言われる。 ○①体液貯溜のため体重増加が認められる。 ○②体液貯溜による循環血液量増加からHTを呈する。 ×③貧血が見られるのは慢性腎不全である。 ○④4徴の一つであり、ほぼ全例で蛋白尿は認められる。 ○⑤PSAGNでは、血尿は必発で、1/3は肉眼的血尿となる。 診断に必要な他覚的所見と検査(PSAGNを主に) 高血圧の有無:60~70%に出現しほとんどは2週間以内に正常化。 浮腫の有無:一般に軽度で軽い眼瞼浮腫。 尿検査:血尿を認める(肉眼的血尿から微少血尿まで)。軽度~中等度の蛋白尿。円柱も認める。時に膿尿を認める。 腎機能:ほとんどは初期にGFRの低下、BUNの上昇を認めるが、2週間以内に正常化する。 補体価:ほとんどの症例で CH50、C3の低下を認める。C3はC4に比較し低値となる。 治療は食事療法:乏尿期(通常1週間程度)は、塩分制限(3g/日)、蛋白制限(0.5g/kg/日)、高カロリー(35kcal/kg/日)食とし、 飲水制限(前日尿量+500-800mL)を行う。高カリウム血症(>5.5mEq/L)を呈する例では、カリウム制限も行う。 利尿期、回復期を迎えれば、漸次食事制限を緩和する。 薬物療法:利尿薬を乏尿、食事療法でコントロールできない浮腫や高血圧を認める場合に投与する。 問題10 ネフローゼ症候群の診断基準に当てはまらないものはどれか?1つ選べ。 ①蛋白尿 ②低蛋白血症 ③高脂血症 ④浮腫 ⑤高血圧症 出典:スレ7 432氏 +... 解答 ⑤ 解説 ネフローゼ症候群は、糸球体係蹄の透過性亢進により、高度の蛋白尿と低蛋白血症をきたす臨床症候群である。 ネフローゼ症候群の診断基準 ①蛋白尿、②低蛋白血症、③高脂血症、④浮腫の4つ。 ①②は必須、③④は必須でないが、これを認めれば診断はより確実になる。 尿沈渣中の卵円形脂肪体も参考所見 問題11 ネフローゼ症候群を起こしにくいものはどれか?1つ選べ。 ①SLE ②Shonlein-Henocho紫斑病 ③アミロイドーシス ④悪性腫瘍 ⑤筋萎縮性側索硬化症 出典:スレ7 433氏 +... 解答 ⑤ 解説 ネフローゼ症候群の原発性糸球体腎炎としては、微小変化群、膜性腎症、巣状糸球体硬化症、膜性増殖性糸球体腎炎などがある。 続発性は、SLE、Henocho-Shonlein紫斑病、中高年者の糖尿病、アミロイドーシス、悪性腫瘍(Hodgkinリンパ腫など)などが原因疾患となる。 問題12 血清補体価が低下するのはどれか。2つ選べ。 ①急性糸球体腎炎(AGN) ②膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN) ③巣状糸球体硬化症(FGS) ④アミロイド腎症 ⑤紫斑病性腎炎(IgA腎症) +... 解答 ①② 解説 ○①急性糸球体腎炎(AGN)では、血清補体価(CH50、C3)の低下、ASO↑、ASK↑、赤血球円柱、白血球円柱が認められる。 ○②膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)では、血清補体価(CH50、C3)が持続的に低下する。 MPGNは特発性と、2次性(C型肝炎、クリオグロブリン血症、SLE)に分けられる。 免疫染色で、メサンギウム皮下にIgG、補体(C3)の沈着を認める。 ×③巣状糸球体硬化症(FGS)では、光顕上、一部に限局した巣状の硬化性病変を生じ、IgM、C3が糸球体毛細血管係蹄に沈着する。 補体は低下しない。 ×④アミロイド腎症は、アミロイドーシスのうち特に腎にアミロイドが沈着したものをいう。 アミロイドは糸球体基底膜、メサンギウム、血管に沈着している。 原発性、遺伝性家族性、多発性骨髄腫性、続発性(RA、結核など)に分類される。 血清補体価は低下しない。 ×⑤紫斑病性腎炎(IgA腎症)ではメサンギウムの増殖およびメサンギウム領域にIgAのびまん性沈着が見られる。 血清補体価は正常、50%強の症例で血清IgA高値を示す。 IgA腎症の予後不良因子は、蛋白尿と高血圧である。血尿の程度、血清IgA値は予後とは無関係である。 参照 内分泌・代謝2 問題56、57 http //www35.atwiki.jp/105kokushi/pages/47.html 問題13 線維筋性異形成について正しいのはどれか。2つ選べ。 a 高齢男性に多い。 b 組織学的には中膜の過形成が多い。 c 血管造影で念珠状の狭窄・拡張像が見られる。 d 腎動脈狭窄は左腎動脈に多い。 e 腎動脈狭窄は起始部に多い。 出典:スレ9 173氏 +... 解答 b c 解説 線維筋性異型性は腎血管性高血圧症の内因性原因疾患として重要。 過去問では、画像で示された「腎動脈遠位部の狭窄」から本症を診断する問題が出題済み。 結合組織疾患(Ehlers-Danlos症候群、嚢胞性中膜壊死、NFなど)を有する人に多くみられ、 症状としては腎血管性高血圧と一過性脳虚血が多い。 治療は部位によって異なるが、経皮血管形成術、バイパス術、パッチ縫着など。 また、喫煙が危険因子である可能性があり、禁煙は重要である。 ×a 若・中年女性に多い。 ○b 組織学的に①中膜の過形成、②中膜上の形成異常、 ③中膜の線維形成肥厚、④内膜の線維形成肥厚の4つに分類される。 ○c 腎動脈の他には頸動脈、腸骨動脈、腸間膜動脈、鎖骨下動脈、膝窩動脈など。 ×d 80%は右腎動脈。 ×e 遠位2/3に多い。 問題14 IgA腎症の予後不良因子は以下の内どれか?2つ選べ a 高度血尿 b 血清IgA高値 c 高血圧 d 補体活性上昇 e タンパク尿2g/day以上 +... 解答 正解:ce 解説 出たなw予後不良君w。 IgAでは定番中の定番w メサンギウム増殖およびメサンギウム領域にIgAのびまん性沈着がみられる糸球体腎炎である. 本症は顕微鏡的血尿が慢性的にみられる慢性腎炎症候群型と感冒などの発熱時ないし,その後に肉眼的血尿を呈し, 急性腎炎様に経過する型がある,わが国の慢性糸球体腎炎の50%を占め,最も多い. ①10~20歳代で,(男性に多い) <先行感染の直後> ②上気道感染,腸炎,膀胱炎などの1~2日後に,肉眼的血尿を示したり <メサンギウムの病変> たまたま健康診断で,血尿を指摘され(無症候性血尿), ③血清IgA↑(症例の50%),血清補体価正常, ④腎生検で,メサンギウム領域にlgA優位の沈着がみられるとき, <蛍光抗体法> →IgA腎症と診断する. 治療:血圧コントロールが景も重要である. 1.高血圧時には,降圧薬でコントロールする.(Ace阻害薬、ARBが中心 Ca拮抗薬がfirst choiseとも ) ※浮腫,心不全の合併時には,β-blockerは心機能↓のため,異合が悪く,高K血症合併時のACE阻害薬とARBの使用も好ましくない. 2.血尿のみが主症状のときには,過激な運動・労働を制限. 3.大量の蛋白尿,腎機能低下をきたした際には, 抗血小板薬,抗凝固薬,ACE阻害薬,ARB,、ステロイドなどを投与する. ネフローゼをきたすことはまれ(約10~20%である) 本症は比較的予後良好と言われてきたが、約20~40%の症例には徐々に腎機能が低下し、5~20年で腎不全に至る。 本症の予後不良因子には、高度の組織障害、腎機能低下、2g/日以上の蛋白尿の持続、高血圧などがある。 ※※血清IgA、血尿の程度、補体は予後とは無関係。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 問題15 移植後、数時間から数週間で再発するものはどれか?1つ選べ。 a IgA腎症 b 多発性嚢胞腎 c 膜性増殖性糸球体腎炎 d 巣状糸球体硬化症 e ループス腎炎 +... 解答 正解:a 解説 答えは a のIgA腎症 a~e は全て最終的には腎移植の適応あり 再発の頻度で考えたらa、c、dが多く、中でも巣状糸球体硬化症が一番多い でも、再発の時期で考えたらIgA腎症が一番早い ほほー味わい深い問題だったねえ 腎移植の話とか別領域からの刃だったな 独学ではリーム―なこと 腎移植は全く勉強したことなかったわ… ※※再発が早いのがIgA、再発の頻度が多いのがFGSと 腎移植の時は、普通は元あった腎臓は取り出さずに腸骨窩に植えるからな。 (昔はわざわざ取りだしていたらしい) つなぐ血管や尿管の長さが短くて済むからな。 問題16 腎移植の部位は通常どこに行われるか。1つ選べ ①右腸骨窩 ②左腸骨窩 ③取り出した腎臓の位置 +... 解答 正解:① 解説 腎移植 勉強になったw 通常は腎静脈が長く確保できるドナーの左腎が摘出される。 摘出された腎は,ただちに冷却した乳酸加リンゲル液を用いた灌流が施され, レシピエントの右腸骨窩に異所性に移植される。 腎動脈と腎静脈がそれぞれレシピエントの内腸骨動脈と外腸骨静脈に吻合され, 最後に尿管がレシピエントの膀胱に吻合される。 レシピエントには術後の拒絶を防ぐ目的で免疫抑制剤が投与される。 生体腎移植の成績は著しく向上しており,移植腎の1年生着率は90.1%, 5年生着率は77.5%である(1999年日本移植学会)。 移植部位:右腸骨窩 腎動脈→→内腸骨動脈に 腎静脈→→外腸骨静脈に吻合。 http //www.medi-net.or.jp/tcnet/dqa/q2-01.html 問題17 腎前性腎不全と腎性腎不全両方の病態をとりうる疾患はどれか。3つえらべ a,両側腎動脈閉塞 b,多発性骨髄腫 c,肝腎症候群 d,急性間質性腎炎 e,HUS 出典:106スレ10 590氏 +... 解答 正解:abc 解説 aは腎血流量の低下&腎自体の障害で両方ありそう。 bは骨髄腫腎は腎性で、ネフローゼになったら腎前性。 cとeよく分からないので悩む。 YNみたら、c肝腎症候群は重症肝疾患に伴う腎障害のことで、 初期には腎前性急性腎不全を呈し、 経過と共に急性尿細管壊死(腎性)所見が認められるとあった。 急性腎不全:腎前性急性腎不全が55%、腎性急性腎不全が40%、腎後性急性腎不全が5%を占める 腎性腎不全:急性尿細管壊死や糸球体腎炎などによる器質的変化に起因した腎不全 腎前性腎不全:循環血液量の減少などに起因した性腎不全 腎前性と腎性の鑑別(乏尿、無尿の鑑別) 原因腎前性 腎性 ………………………………………………………………… BUN/ Cre>20 <20 尿中Na(mEq/L)<20 >40 尿/血液Cre<20 >40 尿浸透圧(mOsm/L)>500 <350 FENa(%)<1.0 >2.0 RFI(%)<1.0 >1.0 Na排泄分画率 FENa=Cna/Ccr =((尿量×Una)/Pna)/((尿量×Ucr)/Pcr)=(Una/Pna)/(Ucr/Pcr) renal failure index Una/(Ucr/Pcr) ① 腎前性急性腎不全 概念:腎実質は障害されない 低灌流が高度な場合、腎実質の虚血により腎性急性腎不全を起こす 原因: 循環血漿量低下、出血、熱傷、脱水 腸管から漏出: 嘔吐、下痢 腎から漏出: 利尿薬、浸透圧利尿、電解質コルチコイド欠乏 血管外へ漏出: 急性膵炎、腹膜炎、外傷、熱傷、低アルブミン血症 心拍出量低下 全身腎血管抵抗比の変化 全身血管拡張:敗血症、降圧薬、麻酔薬、アナフィラキシー 腎血管収縮:高Ca血症、エピネフリン、ノルエピネフリン、シクロスポリン、タクロリムス、アンホテリシンB 肝腎症候群(初期) 腎灌流低下 NSAID: プロスタグランジンは輸入細動脈を拡張させる ACE阻害薬: アンギオテンシンⅡは輸出細動脈を収縮させる 過粘稠症候群 マクログロブリン血症 多血症 ②腎性急性腎不全 急性尿細管壊死 概念:腎実質病変によるもの 原因 血管炎、糸球体病変: 急速進行性糸球体腎炎、溶血性尿毒症症候群(HUS) 急性間質性腎炎 急性腎盂腎炎 肝腎症候群(後期) 急性尿細管壊死を伴うもの 病態 糸球体に原因がある場合: 腎前性と同じ尿所見 尿細管に原因がある場合 ⇒急性尿細管壊死 <急性尿細管壊死> 概念: 腎性急性腎不全の原因の大部分を占める 狭義の急性腎不全 原因 虚血性: 出血、ショック、外傷、熱傷 腎毒性: アミノグリコシド系、シスプラチン、水銀、 造影剤(心臓カテーテル検査でで7人に1人に50%のCr上昇→予防としてゆっくりとした輸液が必要) ミオグロビン尿症(横紋筋融解症) ③腎前性腎不全と腎性腎不全の両方の形態 両側腎動脈閉塞 多発性骨髄腫 肝腎症候群 問題18 105E25 MRSA敗血症にたいして、バンコマイシン治療開始。5日後に解熱したが腎機能障害が出現。 バンコマイシンの血中薬物モニタリングで予想されるのはどれか?1つ選べ。 ①濃度時間曲線下面積減少 ②蛋白結合率低下 ③トラフ値上昇 ④ピーク値低下 ⑤半減期短縮 出典106スレ10 865氏 +... 解答 正解:③ 解説 腎機能障害があったせいで、変化したのか、モニタリングで増えたから、腎機能障害がきたのか どっちを聞いているのか分からないんですね。 ぼくはCのトラフ値でいいと思うんです。 定常状態の最低血中濃度がトラフ値です。つまり次に投与する直前の値のことを言うんです。 当然のことながら、バンコマイシンw投与して腎機能障害が出てきたから、血中濃度が高くなっている。 でトラフ値上昇が考えられるというふうに見たんです トラフ値 Trough value 【概要】 薬物動態を示す用語。薬剤使用後に血中濃度が上下するときの最低値。Cminともいう。 次回の使用直前(飲む前)が一番血中濃度が低い。 トラフ値が低すぎると薬の有効域以下になって無効であるばかりか、耐性を誘導させる可能性が高くなる。 ついでに 「ウイルス抑制指数」 トラフ値がウイルス抑制に必要な濃度より十分高いと耐性も発生しにくい。 これを比較する指数が「ウイルス抑制指数」である。 問題19 B56 慢性間質性腎炎の原因になるのはどれか.3つ選べ. a 慢性腎盂腎炎 b 膀胱尿管逆流 c 鎮痛薬性腎症 d アミロイド腎症 e 膜性腎症 出典106スレ12 339氏 +... 解答 正解:abc 解説 アミロイドと膜性腎症は糸球体疾患。 いじょうおわり 慢性間質性腎炎 chronic interstitial nephritis;CIN [同義語] 慢性尿細管間質性腎炎 chronic tubulointerstitial nephritis 病理学的には,間質の線維化と尿細管の萎縮が重要な所見とされている. 糸球体の形態学的変化は比較的軽度である。 (糸球体に炎症性病変がみられる糸球体腎炎と対比して用いられる) 自覚症状に乏しいが,尿細管機能異常に基づく所見(アシドーシス,糖尿,アミノ酸尿,尿濃縮障害)がみられる。 所見は一般的に軽微で,糸球体腎炎の特徴である蛋白尿,血尿はないかあっても軽度に留まる。 一方,アミノ酸尿,尿の濃縮障害,腎性貧血,代謝性アシドーシス,電解質異常など尿細管の機能異常に基づく症状や検査異常がみられる。 原因として最も多いのは尿路感染症や薬剤(アスピリン、アセトアミノフェンなど)によるものであるが, 重金属,代謝異常(痛風など),遺伝性腎疾患,異常蛋白,免疫異常,尿路閉塞,尿逆流などさまざまな原因で起こる。 (慢性腎盂腎炎,膀胱尿管逆流症(VUR:vesicoureteral reflux),高尿酸血症,オキサローシス,高カルシウム血症,低カリウム血症,重金属(カドミウムや鉛など)) 問題20 89B55 ネフローゼ症候群を示さないのはどれか?2つ a 糖尿病性腎症 b 急性尿細管壊死 c アミロイド腎症 d 膜性増殖性糸球体腎炎 e 痛風腎 出典106スレ15 ??氏 +... 解答 正解:b,e 解説 問題21 ステロイドきくネフローゼは何覚えとけばいい? 出典106スレ15 ??氏 +... 解答 解説 微小変化だけ覚えとけばいいと思う ただし著効はするがすぐ再発しちゃう ステロイド効く順がそのまま予後の順になってると思え 慢性腎炎はそれで大体いける アミロイド腎とかDMとかアルポートとかその他その法則に則らないのもあるがこの時期にそこまで気にしなくていい 1日で終わるからQB腎やろうぜ あれはそれだけの価値はある 問題22 82B31 45歳の男性。BUN 52mg/dl,血清クレアチニン4.6mg/dl。腹部触診で両側腎の腫大を認める 最も考えられるものはどれか a) 慢性腎盂腎炎 b) 腎癌 c) 痛風腎 d) 骨髄腫腎 e) 嚢胞腎 出典106スレ15 ??氏 +... 解答 正解:e 解説 患者は腎不全ですね。さらに両側の腎腫大もあるという状態です a)慢性腎盂腎炎では腎臓は萎縮します b)腎癌は片側性に生じることが多いです c)痛風腎は両側性に腎間質に尿管結石を形成します。やられるのは尿管間質です もしこれで腎不全までなるなら、病状はかなり進行していてその場合は両側腎の萎縮を示すそうです d)骨髄腫腎は尿細管上皮や間質の障害です。腎腫大をきたすことはあまりないです 骨髄腫ってBJPによる間質性腎障害のことを言うの? それともALアミロイドーシス起こした状態? アミロイド腎は腎腫大あると思うのだけど‥ この問題ではBJ蛋白の方みたいです アミロイドーシスの合併があれば両側腎腫大ですね まぁ骨髄腫によるアミロイド沈着ならアミロイド腎て書くわな普通 わざわざ骨髄腫腎て書いてるんだから、間質性の方だと素直に考えれば言い訳だ 問題24 86B59を改変 小児の腎疾患について誤っているものを3つ選べ a)急速進行性糸球体腎炎では糸球体の半月体形成が特徴である b)Alport症候群では女児のほうが腎障害の進行が早い c)Alport症候群の眼疾患では緑内障を伴う d)巣状糸球体硬化症ではステロイド抵抗性ネフローゼを呈する e)Alport症候群による腎病変はⅢ型コラーゲン蛋白の異常で生じる 出典106スレ15 ??氏 +... 解答 正解:bce 解説 消去法でいけましたね。 一応解説です a,dに関しては省かせてください b)Alportでは男性のほうが重症で30~40歳代に末期腎不全に移行することが多いそうです c)Alportの眼症状は白内障や円錐角膜です e)Ⅳ型コラーゲンです <lport症候群の遺伝形式を教えてケロ> QB過去問だと常優だけどこれはそうなることもあるレベルだおね Alport症候群は,Ⅳ型コラーゲンα3,α4,α5鎖(COL4A3,COL4A4,COL4A5)のいずれかの遺伝子異常により生じる遺伝性腎疾患である. COL4A3,COL4A4は第2染色体上に存在して,これらの変異は常染色体劣性または優性遺伝型のAlport症候群を生じ, COL4A5はX染色体上に存在して,その変異は伴性優性遺伝型のAlport症候群を生じる. 問題25 87B54 成人型嚢胞腎について正しいものを一つ選べ a) 20歳までに末期腎不全になる b) 高血圧は稀である c) 嚢胞が片腎性のこともある d) 常染色体優性遺伝である e) 嚢胞の数は20個以下である 出典106スレ15 ??氏 +... 解答 正解:d 解説 成人型嚢胞腎は「常染色体優性遺伝」で「40歳代」に発症し、「両側性の多発性の嚢胞腎」を認め 「血尿、蛋白尿、高血圧」を呈し、次第に慢性腎不全に至る 合併症 肝嚢胞、膵嚢胞、脳動脈瘤、尿路感染、尿路結石などです 問題26 慢性腎不全で低下する電解質は? a Na b Mg c K d P e Ca 出典106スレ16 ??氏 +... 解答 正解:e 解説 これは間違えられないわ 正解はeです。基本的すぎてすみません もし2つならNaも入れていいですね 一応小文字のaがつくものは下がると覚えた記憶があります。蛇足です 問題27 慢性腎不全患者に常用量を投与してよいのはどれか。 a.セフェム系抗菌薬 b.アミノグリコシド系抗菌薬 c.ニューキノロン系抗菌薬 d.ミノサイクリン e.アシクロビル 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 正解:d 解説 bとeは完全にだめだし。 アシクロビルは慢性腎不全患者に対する精神症状の副作用が有名だね 腎障害で普通に使えるのはテトラサイクリン系とマクロライド系 テマ要らず、と覚えよう ミノサイクリン テトラサイクリン系抗生物質の1つ。静菌的に作用。 クラミジア感染症,マイコプラズマ肺炎,ツツガムシ病などのリケッチア感染症などに対する選択薬剤。 ペニシリンアレルギー患者へペニシリン代替薬としても使用。 主として肝から胆汁中へ排泄されるが,一部は腎から尿中へも排泄。 問題28 腎細胞癌でIFN-α使うけど、あれって肺転移専用だっけか? 出典106スレ18 ??氏 +... 解答 解説 腎細胞癌の転移巣は肺が大部分だから、肺転移にIFNαやIL-2によるサイトカイン療法を行うんじゃない? ぐぐったら、奏効率は15%前後、奏効期間は10か月未満、5年生存率は10-20%のようだ。 2008年に血管新生阻害薬である分子標的薬 のソラフェニブとスニチニブが出現し、 発売以来の半年余りで各々2,000例、800例以上に用いられている とのことらしい。 腎細胞癌に対する分子標的薬はそろそろ出ると言われてるな 少なくとも選択肢には登場してる ただ腎細胞癌は転移してても手術するからなかなか選ばせにくそう 問題29 102D-53 14歳の男子。学校検尿で異常を指摘され来院した。昨年も同様の尿の異常を指摘され、他院で経過観察されていた。 自覚症状はない。血圧126/74mmHg。眼瞼に浮腫を認めない。 心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 尿所見:蛋白3+、沈渣に赤血球50~60/1視野。尿蛋白は安静臥位でも消失せず 、この1年間ほぼ同じ所見である。血液所見と血液生化学所見とに異常を認めない。 腎超音波検査所見も正常である。対応として適切なのはどれか。 a.経過観察 b.食塩摂取量の制限 c.蛋白質摂取量の制限 d.抗血小板薬の投与 e.腎生検 出典106スレ19 ??氏 +... 解答 正解:e 解説 安静臥位で蛋白尿は消失しないことから起立性蛋白尿は否定され、エコーが正常なので 水腎症、腎嚢胞、腎結石やnut crackerなども否定される。 1年にわたり多量の蛋白尿と血尿が継続していて自覚症状を認めないから 慢性腎炎症候群と考えられる。 慢性腎炎の基準を満たしているわけだし、腎生検で確定診断せずにはいられないと思う ちなみにIgA腎症だとよ 問題30 103A50(正答率6.7%)60歳の男性。腎機能の低下について他科からのコンサルテーションを受けた。 5年前から年に数回胸痛を訴えており、最近頻度が増加したので、1週前に精査のため入院した。 6日前に心臓カテーテル検査で1枝病変が確認された。3日前から血清クレアチニンの上昇が認められ、徐々に悪化している。 昨日から第2趾先端部に疼痛を伴う紫色の変色が認められた。30歳から高血圧で降圧薬の投与を受けている。 40歳から糖尿病で経口糖尿病薬の投与を受けている。喫煙は30本/日を30年間。 飲酒はビール大瓶2本/日を25年間。意識は清明。身長170cm、体重95kg。体温37.2℃。脈拍72/分、整。 血圧 160/90mmHg。尿所見:蛋白1+、糖1+、潜血3+。血液所見:赤血球420万、Hb 14g/dl、Ht 42%、白血球 7,000、血小板 14万。 血液生化学所見:血糖 180mg/dl、HbA1C 7.5%、総蛋白 7.0g/dl、アルブミン 4.5g/dl、尿素窒素 70mg/dl、クレアチニン5.2mg/dl、 尿酸 8.0mg/dl、総コレステロール 310mg/dl、トリグリセリド 220mg/dl、総ビリルビン 1.0mg/dl、直接ビリルビン 0.5mg/dl、 AST 32IU/l、ALT 25IU/l、LD 480IU/l(基準176~353)、ALP 250IU/l(基準115~359)、Na 141mEq/l、K 5.2mEq/l、 Cl 102mEq/l、Ca 9.0mg/dl、P 5.1mg/dl。CRP 1.2mg/dl。 この病態でみられるのはどれか。2つ選べ。 a.補体低下 b.IgA上昇 c.ASLO上昇 d.ANCA陽性 e.好酸球増加 +... 解答 正解:ae 解説 診断:急性腎不全。DDとして薬剤性腎障害、コレステロール塞栓症が強く疑われる。 コレステロール塞栓症は、心カテ検査、心血管手術、抗凝固療法が誘因でアテローム片が末梢に飛び、 皮膚や腎臓の小動脈にコレステロール塞栓症を生じる予後不良な疾患。 コレステロール塞栓症は、進行性に増悪することが多い。好酸球の増加が特徴的。 補体低下やCRPの軽度上昇、軽度の蛋白尿や潜血も認められる。 確定診断は皮膚及び腎生検による。 第2趾先端部に疼痛を伴う紫色の変色→blue toeでありコレステロール塞栓症を強く疑わせる。 内分泌・代謝2 問題37参照 106回類題出題 http //www35.atwiki.jp/105kokushi/pages/47.html 問題31 Bartter症候群とGitelman症候群に共通するのはどれか。 a 高カリウム血症 b 低アルドステロン血症 c 血漿レニン活性高値 d 代謝性アシドーシス e 低マグネシウム血症 出典106スレ22 ??氏 +... 解答 正解:c 解説 続発性アルドステロン症 pH↑ K↓ <アルドステロン症の鑑別> 主な疾患 レニン Ald 血圧 …………………………………………………………………………………………………………… 原発性アルドステロン症 _____________アルドステロン産生腫瘍___↓_____↑_____↑ _____________特発性アルドステロン症 …………………………………………………………………………………………………………… 続発性アルドステロン症 _____________Bartter症侯群 _____________偽性Bartter症侯群 ______↑_____↑_____→ _____________Gitelman症候群 問題32 95G36、100A40 [臨床](正答率88%) 70歳の男性。全身倦怠感と食思不振とを主訴に来院した。6か月前から肺癌のため抗癌化学療法を受けている。 意識は清明。身体所見に異常はない。尿所見:浸透圧600mOsm/l(基準50~1,300)、蛋白(-)、糖(-)。 血清生化学所見:尿素窒素10mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、尿酸1.1mg/dl、Na120mEq/l、 K4.0mEq/l、Cl87mEq/l、浸透圧249mOsm/l(基準275~288)。この患者で行うのはどれか。 a.水制限 b.食塩負荷 c.生理食塩水の投与 d.5%ブドウ糖液の投与 e.サイアザイド系利尿薬の投与 +... 解答 正解:a水制限 解説 診断、SIADH。 抗癌化学療法中の肺癌患者に低ナトリウム血症、低浸透圧血症が生じている。 SIADHが最も疑われる。 肺癌(異所性ADH産生腫瘍)によってもSIADHが生じるが、抗ガン剤でもSIADHが生じる。 治療は、緊急性のないSIADHでは、水制限が第一選択である。 生食であっても水分投与は禁忌。どうしても急速な補正を必要とする場合は高張食塩液を用いる。 サイアザイド系利尿薬は、ナトリウム利尿をきたし、低ナトリウム血症を重症化させるので禁忌。 ☆SIADHの診断基準の要約 (内分泌・代謝 問題24参照) ①血漿浸透圧低下:270mOsm/l (mOsm/kgのどちらでも良い)以下 (正常値は、290±5mOsm/l) 血漿浸透圧=2(Na+K)+BS/18+BUN/2.8 ②低ナトリウム血症:血清Na<135mEq/l ③尿中ナトリウム濃度>20mEq/l ④尿浸透圧>300mOsm/l ⑤腎機能、副腎機能正常(血清Cre<1.2mg/dl、血清コルチゾル>6μg/dl) ⑥血漿バソプレシンが測定される ⑦脱水所見は認められない。 ⑧尿酸値は5mg/dl以下が多い(参考所見) この問題はプール問題で95G36,100A40と出題。 正答率90%位のこの問題で合否が決まることがある。 内分泌・代謝2の問題67も参照にして。 http //www35.atwiki.jp/105kokushi/pages/47.html 解説 SIADHは本来なら水利尿が起こるべき状態であるにもかかわらず、ADH(AVP)が分泌され続けるため、 体内に水が貯溜して、希釈性の低ナトリウム血症が起こる病態をさす。 循環血漿量が増加しているため、尿酸、BUN、血漿レニン活性は低下する。 また、低ナトリウム血症にもかかわらず、尿中Na排泄が20mEq/日以上あり、尿が希釈されず、 尿浸透圧が低下しない。(尿浸透圧>血漿浸透圧) 問題33 [100B58改] Bartter症候群とGitelman症候群とに共通にみられるのはどれか、2つ選べ。 a 高血圧 b 高カリウム血症 c 代謝性アルカローシス d 低マグネシウム血症 e 高アルドステロン血症 +... 解答 正解:ce 解説 ×a バーターとギッテルマンは両方ともレニン↑、アルドステロン↑だが血圧は上がらない。 ×b 低カリウム血症になる。 ○c 両方とも低K血症で、代謝性アルカローシスになる。 ×d Gitelmanは全例で低Mg血症となり、Bartterは40%が低Mg血症となる。 ○e 両方ともアルドステロン↑となる。 自分でも低MgとくればGitelman、と思い込んでいたのだけど、 BartterでもGitelmanでも低Mg血症にはなりうる。 ただしGitelmanで全例で低Mg血症になり、 テタニーを呈してMgCl(カマ、マグラックス)の投与が必要となるのに対して、 Bartterでの低Mg血症は全症例の40%くらいで、そこまで問題にならない。 Bartter症候群は、幼少時期に発症し成長障害を伴うことが有名。 Gitelman症候群は大人だから成長障害はない。 <アルドステロン症の鑑別> 主な疾患 レニン Ald 血圧 …………………………………………………………………………………………………………… 原発性アルドステロン症 _____________アルドステロン産生腫瘍___↓_____↑_____↑ _____________特発性アルドステロン症 …………………………………………………………………………………………………………… 続発性アルドステロン症 _____________Bartter症侯群 _____________偽性Bartter症侯群 ______↑_____↑_____→ _____________Gitelman症候群 _____________………………………………………………………………………………… _____________ループ利尿薬 _____________腎血管性高血圧 _______↑_____↑_____ →~↑ _____________褐色細胞腫 _____________浮腫性疾患 …………………………………………………………………………………………………………… 偽性アルドステロン症 _____________甘 草 _____________グリチルリチン製剤______↓_____↓_____↑ _____________Liddle症侯群 覚えかた バーター:赤ちゃん、ジェントルマン(ギッテルマン):大人 問題34 D43 48歳の男性.右腸骨動静脈損傷を伴う外傷を受けて緊急入院した. 入院時身体所見:意識清明.脈拍120/分,整.血圧76/52mmHg. 直ちに緊急止血術を行い,総量3,500mlの輸血を行った. 術後48時間目の身体所見:意識清明.脈拍92/分,整.血圧108/78mmHg.中心静脈圧16cmH2O. 12時間前から尿量が減少し,最近3時間では10~15ml/時である. 赤血球396万,Hb 14.2g/dl.血清生化学所見:Na 138mEq/l,K 5.3mEq/l,尿素窒素44mg/dl,血清クレアチニン3.9mg/dl. 適切な治療はどれか.3つ選べ. a 新鮮凍結血漿の点滴静注 b カリウム投与の中止 c 輸液量の制限 d ループ利尿薬投与 e 浸透圧利尿薬投与 +... 解答 正解:bcd 解説 診断:外傷後の急性腎不全 クレアチニン3.9は異常高値。これを見て腎不全が疑われる マンニトールなどの浸透圧利尿薬の副作用は 高カリウム血症と低ナトリウム血症。 現在のカリウムがK 5.3mEq/lで高カリウム血症になっているので、 ループ利尿薬にしたい。 ループ利尿薬はカリウムを下げる。 <血清電解質の基準値> ナトリウム:135~147mEq/l、カリウム:3.7~4.8mEq/l 、クロール:99~106mEq/l カルシウム:8.6~10.2mg/dl、リン:2.5~4.5mg/dl 問題35 (104G16) 血液透析について正しいのはどれか. a 浸透圧の差で除水をする. b 透析後に血液重炭酸イオン濃度は低下する. c カリウムよりもクレアチニンの方が除去されやすい. d 透析液イオン化カルシウム濃度は正常~高値に設定する. e 透析時の不均衡症候群は血漿浸透圧の上昇によって発現する. +... 解答 正解:d 解説 ×a血液透析は限外濾過のうち①機械的圧力による方法+③拡散による方法で行う。 一般に、透析は限界濾過(①機械的圧力による方法と②浸透圧による方法)と③拡散により行われる。 腹膜透析は、②浸透圧+③拡散による方法で除水する。 腹膜に透析液を貯留して,腹膜を介した③拡散と,②浸透圧差による濾過により,体液の恒常性を維持するのが腹膜透析である. ①機械的圧力による方法:患者血液側に陽圧をかけるかあるいは透析液側に陰圧をかけることにより,血液側からの水分を除去する方法。 ②浸透圧による方法:浸透圧の差で除水する浸透圧濾過である。浸透圧の高い透析液と血液を半透膜を介して接触する方法。 ③拡散による方法:体外に導いた血液から透析膜を用いて拡散の原理により浄化する。 ×b透析液の中には代謝性アシドーシスを補正するために重曹(重炭酸ナトリウム)が入っているので、 透析後に重炭酸イオン濃度は上昇する。 ×c分子量が小さいものの方が、除去されやすいのでKは除去されやすい。 K=39、(クレアチニン)C4H7N3O=113 ○d血液中に必要な電解質は濾過されないように、透析液中に同じ~高値にして予め入れておく。 ×e透析不均衡症候群とは、急激な透析によって頭痛,悪心,嘔吐,不安感,視力障害,筋痙攣,見当識障害, 振戦,意識障害,譫妄,全身痙攣,昏睡などを生じる症候群。 血液中からの物質移動速度に比べて,脳から血液脳関門を通って血液中への物質移動速度が遅く, 浸透圧較差が生じ,脳浮腫を来すことによって生じる。 透析導入時などには,緩徐な透析を頻回に実施することによって防止可能である。 グリセオールの点滴注射など,脳圧低下処置によって症状は軽減される。 問題36 国試直前にあがった問題 コレステロール塞栓症について誤っているのはどれか。 a 血管内カテーテル操作が原因となる。 b 網状皮斑がみられる。 c 末梢血好酸球数が減少する。 d 補体価が低下する。 e 特異的な治療法はない。 +... 解答 正解:c 解説 好酸球数は増加します。 さすがに直前期だけあってみなさん早いですね 問題37 コレステロール塞栓症について誤っているものを選べ a原因として糖尿病がある b手指末梢に潰瘍形成をみる c急性腎不全をきたす d補体が低下する e好塩基球が増加する +... 解答 正解:e 解説 補体低下は合ってるよね? 間違ってるのはe 好酸球上昇 コレステロール塞栓症は補体が↓、好酸球が↑←106D40にコレステロール塞栓症出題(正答率は83.9%) 問題 出典: +... 解答 解説
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更新日時 2012-09-12 09 46 35 (Wed) 問題27 無痛性甲状腺炎とBasedow 病の鑑別に有用な検査はどれか?2つ選べ。 ①甲状腺放射性ヨード摂取率 ②甲状腺刺激ホルモン受容体抗体(TSHレセプター抗体) ③サイロキシン結合グロブリン ④サイログロブリン ⑤抗ミクロゾーム抗体 +... 解答 ①② 解説 無痛性甲状腺炎 亜急性甲状腺炎 Basedow 病 ……………………………………………………………… 123I摂取率 ↓ ↓ ↑ TSHレセプター抗体 (-)※ (-)※ (+) ドプラーエコー 血流↓ 血流↓ 血流↑ 治療 β受容体遮断薬 副腎皮質ステロイド 抗甲状腺薬 ←100F52出題(無痛性甲状腺炎の治療) ……………………………………………………………… ※時に一過性に(+) 無痛性甲状腺炎は、橋本病の経過中、濾胞の崩壊により、一過性に甲状腺機能亢進症状を呈する。 誘因:出産、ステロイド治療の急遽中止後、インターフェロン投与など。 症状:亜急性甲状腺炎同様、破壊性甲状腺炎を示すが、前頚部痛、発熱などの炎症症状は示さない。 治療:頻脈にβ-blocker等の対症療法。 外来患者の甲状腺中毒症患者の10%を占め、Basedow 病と誤診されることが極めて多い。 問題28 46歳の男性。1ケ月前から両足がジンジンしびれ、感覚が鈍くなり来院。 肺結核の治療中で,3ケ月前からリファンピシン、イソニアジド及びエタンブトールを内服中。 診察で四肢に深部腱反射の消失と両側下肢に靴下状の全感覚低下とを認める。 この患者で欠乏しているものを1つ選べ。 ①ビタミンA ②ビタミンB1 ③ビタミンB6 ④ビタミンC ⑤ビタミンE 出典:100H8 +... 解答 ③ビタミンB6 解説 診断:ビタミンB6欠乏に伴うポリニューロパチー イソニアジド内服中なので、ビタミンB6欠乏症が疑われる。 血清ビタミンB6を測定すると診断を確定できる。 B6欠乏では、末梢神経障害をきたす。イソニアジド、ヒドララジン、D-ペニシラミン内服時には、 体内のビタミンB6を消費するため、欠乏症のリスクとなる。 イソニアジドなど内服時には補充療法を同時に行うことが原則である。 ビタミンB6依存性痙攣では生後まもなくより全身痙攣を起こす。 問題29 次のうち、正しいのはどれか?全て選べ。 ①男性ホルモンには日内変動があり、深夜から早朝に上昇し、午後には低下する。 ②男性ホルモンが低下すると、早朝勃起が認められなくなる。 ③男性ホルモンの低下と内臓脂肪増加とは強い関連がある。 ④男性ホルモンの低下によりうつ状態を呈することがある。 ⑤男性ホルモンの補充療法として注射薬の他に男性ホルモン軟膏もある。 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 ○①男性血中テストステロンは、生後2カ月から数カ月の新生児期に高値となり、その後思春期前まで低値が続くが、 思春期より急激に増加し、老化とともに徐々に低下。女性の場合にも同様な傾向。 血中テストステロンは、日内変動があり、深夜から早朝にかけて高く、午後から夕方にかけて低値となる。 ○②特に深夜から早朝にかけての男性ホルモンが低下するため、早朝勃起が認められなくなる。 ○③テストステロンの低下により筋肉量や造血能が低下→運動能力↓→基礎代謝↓→間接的にメタボリックシンドロームが起きる 又は直接的に脂質代謝や糖代謝に影響を与える。 ○④男性ホルモンの低下によりうつ状態になることがあり、 加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群 late-onset hypogonadism)の症状として注目されている。 ○⑤男性ホルモンの補充療法として注射薬の他に男性ホルモン軟膏もあり、陰嚢皮膚に塗布したり、 耳下から顎下にかけての皮膚に塗布すると吸収がよい。 また、外国では皮膚に貼ることで簡便に使用できるテストステロンパッチもある。 問題30 糖を入れると悪化する救急疾患を3つ挙げよ。 出典:スレ8 712氏、717氏、718氏 +... 解答 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)、高血糖性高浸透圧状態(HHS)=非ケトン性高浸透圧性昏睡、Wernicke脳症 解説 ビタミンB1欠乏症によるWernicke脳症は、アルコール中毒症の合併症として内科領域ではよく知られている。 産科領域では妊婦悪阻に伴うWernicke脳症が多数報告されるようになり注目されてきた。 妊娠中は代謝の亢進と胎児の発育のためビタミンB1の需要が増加すること、悪阻によりビタミンB1経口接取が減少すること、 さらに悪阻に対する治療で大量の糖質輸液を行うと一段とビタミンB1の消費が亢進することが重なり、Wernicke脳症が発症しやすい。 ビタミンB1は糖代謝で消費されるから、(ピルビン酸→アセチルCoA の補酵素) 妊娠悪阻の糖質輸液とかでWernicke脳症を引き起こすことがある。 問題31 皮膚色素沈着をきたすのはどれか?2つ選べ ①結核性原発性副腎不全 ②ステロイド離脱後副腎不全 ③Cushing症侯群(副腎過形成) ④Cushing症侯群(副腎腺腫) ⑤Cushing病(下垂体性) 出典:スレ8 801氏 +... 解答 ①⑤ 解説 Waterhouse-Friderichsen症侯群における副腎不全は詳しい経過はわからないけど急性副腎不全に分類されてる。 ACTHは上がると思うけど急性だし、色素沈着の記載もないからなさそう。 問題32 低補体血症(補体価低下)を示す疾患はどれか?正しいものを全て選べ。 ①急性糸球体腎炎(AGN) ②膜性増殖性腎炎(MPGN) ③ループス腎炎急性期(SLE) ④混合型クリオグロブリン血症 ⑤C型肝炎 出典:スレ10 16氏 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 ○①~③とも補体価は低下する。いずれも補体価低下をきたす疾患として有名である。 ゴロ「ホータイはループを糸で巻くぞう」で3つ。 ○④混合型クリオグロブリン血症: クリオグロブリンとは冷却すると白色沈殿し再加熱で溶解する異常蛋白。 症状)紫斑(livedo),関節痛,末梢神経障害←血管炎っぽい症状 混合型(2型)では糸球体腎炎を合併 膜性増殖性糸球体腎炎に類似=低補体血症 リウマチ因子陽性 C型肝炎ウイルス感染との関連あり 治療)ステロイド,シクロホスファミド ○⑤C型肝炎:C型肝炎ウイルス腎症では膜性増殖性糸球体腎炎が多く,臨床的には低補体血症, クリオグロブリン血症,およびIgM型リウマトイド因子を認めることが多い。 問題33 乳児期から低Kに悩んでいる患者。 筋力低下、周期性四肢麻痺、多尿を認めるが血圧は正常である。 血中Mgが低く、尿中のCa濃度が上昇している。 ①診断は何か。 ②この患者に塩化カリウムを低濃度でゆっくりと静脈点滴した。 この治療は適切か。 ③この患者へのNSAIDの投与は適切か。 ④さらに投与しなければならない薬剤は何か。 出典: +... 解答 ①Bartter症候群 ②不適切 ③適切 ④スピロノラクトン 解説 自分でも低MgとくればGitelman、と思い込んでいたのだけど、 BartterでもGitelmanでも低Mg血症にはなりうる。ただしGitelmanで全例で低Mg血症になり、 テタニーを呈してMgClの投与が必要となるのに対して、 Bartterでの低Mg血症は全症例の40%くらいで、そこまで問題にならない。 一方、低K血症については、Gitelmanでは検査値でKが低下するだけで無症状~軽症にとどまるのに対し、 Barrterでは幼少時から低Kによる症状がでてきて、KClの投与が必要になります。ただし、KClの投与は経口になります。 尿中Ca排泄 バーター→~↑ 、ジテル(ギッテルマン)↓ テタニー バーター多い 、ジテル少ない NSAIDの投与は、BartterでもGiterlmanでも行います。 原因はわかりませんが、低K血症によってPG(プロスタグランジン)の産生が増加して、 PGがさらにRAA系を亢進させるという負のスパイラルが働いているからだそうです。 問題34 プレアルブミンが遺伝子レベルで異常があった際に起こる疾患はどれか? 1. Wilson病 2. Fahr病 3. 家族性アミロイドポリニューロパチー 4. ポルフィリン症 5. Refetoff症候群 出典:スレ14 318氏、323氏 +... 解答 3 解説 家族性アミロイドポリニューロパチー 「アミロイド物質にはAL蛋白、AA蛋白、AF蛋白(プレアルブミン)があります」 「患者のプレアルブミンは正常の人のプレアルブミンと違って30番目のバリンが メチオニンに置換されています。」 参照 問題35 HbA1cが真値に対し低値を示す疾患・病態は?全て選べ。 ①慢性腎不全 ②肝硬変 ③貧血で鉄剤治療時 ④溶血性貧血 ⑤MDS 出典:スレ20 658氏 +... 解答 ①②③④⑤ 解説 HbA1cの半減期は約30日間。 安定型HbA1cの生成はRBC寿命約120日間中の血糖濃度に依存するため、 DMの長期間の血糖コントロールを反映する指標となる。 偽性低値を示す場合 (1)大出血や溶血性貧血時などでRBC寿命が短縮した時 (2)鉄剤投与で貧血が改善してRBC寿命が短縮した時 (3)MDS骨髄異形成症候群は赤血球の形態異常と寿命の短縮のため (4)腎性貧血でHbA1cは低下する。エリスロポエチン製剤を使用すると RBC寿命がさらに低下するため低値となる。 (5)肝硬変で血小板が10万/ml以下に脾機能が亢進すると、貧血がなくても RBC寿命が短縮して低値となる。 (6)異常ヘモグロビンの大多数 偽性高値を示す場合 (1)鉄欠乏性貧血時、閉経前女性 (2)妊娠末期(妊娠末期は鉄芽球性貧血を合併しやすいため) (3)異常ヘモグロビンの一部 問題36 一回目にHbA1cのみ検査したところ、7.4%で高値を示した。 糖尿病を疑い、再度HbA1cのみ検査したところ、7.5%で高値を示した。 2回、HbA1cの検査を行い高値を示したため、DMと診断できるか? ①DMと診断できる ②診断できない ③DM疑いと診断する。 出典:スレ20 714氏 +... 解答 ② 解説 ○②偽性高値や偽性低値があるため、診断できない。 HbA1cが高値を示した場合、再検査を行い血糖値で 糖尿病型が証明されなければ、DMと確定診断することはできない。 問題37 コレステロール塞栓症について誤っているのはどれか。 a 血管内カテーテル操作が原因となる。 b 網状皮斑がみられる。 c 末梢血好酸球数が減少する。 d 補体価が低下する。 e 特異的な治療法はない。 出典:スレ25 174氏 +... 解答 c 解説 好酸球数は増加します。 腎・泌尿器の 問題30参照 106回類題出題 http //www35.atwiki.jp/105kokushi/pages/19.html 問題38 レニン分泌を促進するのはどれか。3つ選べ。 a コルチゾールの増加 b 輸入細動脈圧の低下 c 交感神経β受容体刺激 d マクラデンサへの高クロール刺激 e レニン・アンジオテンシン系の阻害 出典:スレ25 187氏 103B14改題 +... 解答 bce 解説 a→コルチゾール増加でレニン分泌はやや抑制されます d→マクラデンサへの低クロール刺激がレニン分泌を促進します 問題39 ホルモンとその産生部位との対応について正しいものはどれか?1つ選べ。 ホルモン 産生部位 ………………………………………………… aゴナドトロピン 副腎髄質 bオキシトシン 下垂体後葉 cプロラクチン 下垂体後葉 dバソプレシン 下垂体後葉 a b c d ① 誤 誤 正 正 ② 誤 正 誤 正 ③ 正 正 正 誤 ④ 正 誤 正 誤 ⑤ 誤 誤 誤 誤 出典:106回スレ1 273氏 +... 解答 ⑤ 解説 ×aゴナドトロピンは性腺(精巣や卵巣)の発育と内分泌機能に刺激作用をもつホルモンの総称。 下垂体前葉から卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)が分泌される。 性腺刺激ホルモンには,さらに胎盤由来の絨毛性性腺刺激ホルモン(CG)がある。 ×bオキシトシンは、視床下部において合成され下垂体後葉に輸送されて貯留後分泌されるが, バソプレシンとはアミノ酸構造など類似点が多い。 ×cプロラクチンは、下垂体前葉のラクトトロープ(lactotrope)で産生されるペプチドホルモンである。 ×dバソプレシンは、視床下部において合成され下垂体後葉に貯留後,血中へ分泌され 腎集合尿細管で水再吸収(抗利尿)作用を示す水代謝調節ホルモンである。 よって⑤が正解となる。 オキシトシンとバソプレシンは視床下部で産生され、下垂体後葉から分泌される。 問題40 ヘモクロマトーシスのTriasはどれか?3つ選べ。 ①皮膚色素沈着 ②肝硬変 ③糖尿病 ④高脂血症 ⑤高血圧 出典:106回スレ1 393氏 +... 解答 ①②③ 解説 ヘモクロマトーシス 鉄芽球性貧血の長期の経過や頻回の輸血により、貯蔵されたフェリチンが変性してヘモジデリンとなり、肝臓や脾臓などに蓄積する。 これをヘモジデローシスという。やがてヘモジデリンは網内系のみならず、組織にも蓄積して様々な症状をきたす。 これをヘモクロマトーシスという。 ヘモクロマトーシスのTrias ①皮膚色素沈着 ②肝硬変 ③糖尿病 3主徴として知られている他,関節症状,心筋障害,性機能障害などを認める. 進行すると貧血,低蛋白血症,心不全,肝硬変,肝細胞癌などを合併する. 合併症としてヘモジデリンが心臓に沈着するため心筋障害を防止することが重要である。 特発性ヘモクロマトーシスは常染色体劣性遺伝形式をとり,原因遺伝子は第6染色体の短腕に位置する. HLA-A3とB7またはB14との関連が明らかになっている. 続発性ヘモクロマトーシスは無効造血を伴う貧血(鉄芽球性貧血やサラセミア),大量飲酒, 長期鉄剤投与,大量輸血など原因が明らかな鉄過剰によって発症する. ◆治療方針 根本的には体内に蓄積した過剰鉄の除去が必要であるが,一般療法として禁酒, 鉄分摂取制限および糖尿病,肝硬変などの合併症に対する対策がある. 鉄除去には瀉血療法が最も効果的である. 貧血や低蛋白血症などがあり瀉血が困難な例では鉄キレート療法が行われるが,除鉄効果は劣る. 肝硬変に至ったものは不可逆的であるが,肝線維化は可逆性で,過剰鉄沈着を除去すると肝脾腫の縮小や肝機能の正常化がみられる. ◆瀉血療法 1回に全血400-500mL(鉄含量200-250mg)を瀉血する. 最初は週1-2回施行し,血清フェリチン50ng/dL,トランスフェリン飽和度45%以下を目標に反復する. 目標達成には2-3年を要し,その後は維持療法として2-3か月に1回施行する. ヘモグロビン値が11g/dL以下にならないように注意する. 問題41 中年の女性、元々精神的に活発で、ベビーシッターとして働いていた女性が、徐々に朝起きるのがイヤになり、動作がのろくなる。便秘、クシで頭の毛を梳くと脱毛が認められた。食欲低下があるのに、やせてこない。靴を履くと足がむくむ。 部屋が暑いのに、暑く感じない。 買い物して重い物を持てずに道に置いてしまう。 座っていると良いが、立つとめまい感が出たり、バランスを崩してしまいめまい感として訴える。 数年前に見ていた小児が大きくなって声をかけられても誰だか思い出せない記憶力障害が出る。 また、人と話していても声が聞き取れず難聴が認められる。 夫に勧められて、1年くらい前からカルシウムの入っているサプリメントを毎朝食べている。 診断は何か? ①甲状腺機能低下症 ②聴神経腫瘍 ③高カルシウム血症 ④起立性低血圧症 出典:NHK 106回スレ3 14氏 +... 解答 ① 解説 一覧表より明らか。 甲状腺機能低下症では中耳浮腫により難聴も認められる。 ①甲状腺ホルモン欠乏による新陳代謝低下 1)精神活動の低下:無気力、易疲労感、動作緩慢、 精神鈍麻、眠たがり、記憶力低下、記銘力低下、言語緩徐、 無気力様顔貌 2)心機能低下:徐脈、心不全 3)消化菅の運動低下:食欲低下、便秘,イレウス 4)皮膚症状:乾燥、冷感,手掌横染(カロチン血症) 5)脱毛:頭髪の脱毛、毛髪.の乾燥,眉毛外側1/3の脱落 6)寒がり 7)しびれ感、筋肉痛、筋肉けいれん(ごむら返り) 8)アキレス腱反射の弛緩相延長 9)月経過多 10)クレチン症、若年性甲状腺機能低下症では知能低下 低身長、骨年齢低下 ②粘液様物質浸潤 1)粘液水腫:圧痕を残さないnon-pitting edema 2)粘液水腫様顔貌:粘液水腫、眼瞼浮腫、口唇肥厚 3)舌肥大(巨大舌)と言語緩徐 4)嗄声(声帯浮腫による) 5)難聴(中耳浮腫による) 6)息切れ(仮性心筋肥大と心嚢貯溜による) 7)筋肥大(仮性筋肥大)筋力低下 8)体重増加 問題42 脱毛を起こすものを全て選べ。 a 多嚢胞性卵巣症候群 b 甲状腺機能亢進症 c 甲状腺機能低下症 d 副腎ステロイド内服 e Cushing症候群 出典:106回スレ3 770氏 +... 解答 b、c 解説 甲状腺機能亢進でも脱毛ってのは盲点だった。 確かに病みえにも書いてあった。 ステロイドの副作用は多毛ってのは有名。 クッシングもステロイドつながりで多毛になる。 問題43 治療にステロイドを用いることがあるものを全て選べ。 a.悪性関節リウマチ b.Felty症候群 c.PM/DM d.シェーグレン症候群 e.側頭動脈炎 f.川崎病 g.急性リンパ性白血病 h.慢性リンパ性白血病 i.悪性リンパ腫 j.Guillain-Barre症候群 k.多発性硬化症 出典:スレ8 965氏 +... 解答 正解:a,c,e,g,(h),i,k 解説 ○a.悪性関節リウマチ:ステロイドが第一選択。 ×b.Felty症候群 感染症合併時にG-CSFが有効。ステロイドは感染症を増悪させる可能性がある。 ○c.PM/DM:ステロイドが第一選択。 ×d.シェーグレン症候群 対処療法のみ ○e.側頭動脈炎:ステロイドが有効。 ×f.川崎病 急性期にγ-グロブリンの大量投与。アスピリンで冠動脈瘤防止。 ○g.急性リンパ性白血病 小児急性リンパ性白血病のstandard risk群はVP(ビンクリスチン+プレドニゾロン)で95%以上が寛解導入される。 △h.慢性リンパ性白血病 経過観察、対処療法が中心。(自己免疫性溶血性貧血などを合併した場合はステロイド使用) ○i.悪性リンパ腫 Hodgkinリンパ腫は、MOPP療法(mechlorethamine,vincristine,procarbazin,predonison)とABVD療法 非Hodgkinリンパ腫は、CHOP療法(シクロホスファミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン) ×j.Guillain-Barre症候群 血漿交換療法、免疫グロブリン大量投与 ←←←国試頻出(ステロイドはだめ) ○k.多発性硬化症 急性期にはステロイドパルス(再発予防にはならない) 問題44 B82 ペラグラの原因となるのはどれか.3つ選べ. a INH(isoniazid)内服 b 慢性アルコール中毒 c 胃切除 d 慢性腎不全 e 糖尿病 出典: +... 解答 正解:abc 解説 ○a IINH(isoniazid)内服でペラグラになることがある。 ○b 慢性アルコール中毒でペラグラになることがある。 ○C胃切除で食事量が減ると、VitB欠乏になることがある。 問題45 ペラグラについて誤っているものを1つ a. 下痢 b. 色素沈着 c. 脂漏性皮膚炎 d. 認知症 e. 葉状魚鱗癬 出典: +... 解答 正解:e 解説 ○a~dペラグラの症状である。 ×e葉状魚鱗癬 ペラグラ(地方病性紅斑) 4D(3D) ①dermatitis ②diarrhea ③dementia ④death ①皮膚症状:露光部(特に手背)に対称性に境界鮮明な赤紫色の紅斑、きたない色素沈着を生じ、 そう痒、灼熱感がある。 ②胃腸症状:下痢などの胃腸障害を伴い、舌乳頭は赤く腫脹する。 ③神経症状:四肢末梢優位の運動感覚障害、頭痛、耳鳴、幻覚、認知症などの精神神経症状も現れる。 ④数週間で死の転帰をとることがあり、deathを加えて4Dとも言われる。 ニコチン酸⇒(ナイアシンniacin)あるいはニコチン酸アミド⇒(ナイアシンアミドniacinamide)の欠乏により生じる. 先天性魚鱗癬様紅皮症 葉状魚鱗癬(lamellar ichthyosis) 常染色体劣性遺伝の稀な疾患である。 細かい鱗屑を伴う淡いびまん性潮紅をほぼ全身に認める。 潮紅が少なく角質増殖が著明である場合,葉状魚鱗癬(lamellar ichthyosis)と呼ばれる。 一部の症例ではトランスグルタミナーゼ1遺伝子の変異により発症することが報告されている。 ビタミンA誘導体の内服が有効であるが,小児に使用する場合は骨の形成障害, また成人に使用する場合には催奇性や肝機能障害に注意を要する。 眼瞼外反がみられる例(劣性遺伝)とみられない例(優性遺伝)がある. 大型でやや濃い褐色調の葉状の鱗屑が全身にみられる.紅皮症がある. 問題46 105G-8 栄養素とその欠乏について起こる病態とその組み合わせで正しいのはどれか。2つ選べ。 a マグネシウム 味覚障害 b ビタミンB ペラグラ c ビタミンC 出血傾向 d カルシウム 貧血 e 亜鉛 夜盲 出典: +... 解答 正解:bc 解説 ○b:ビタミンB群の欠乏でペラグラ ○c:ビタミンC欠乏で壊血病、出血傾向 問題47 2型糖尿病について正しいものはどれか 1 日本では45歳以上の総人口の約7%を占めると考えられる 2 抗GAD抗体が陽性となる 3 内因性インスリン分泌は通常遅延しない 4 インスリン治療は無効な症例が多い 5 GLP-1アナログの投与は治療に有効である +... 解答 正解:5 解説 ×1:2型糖尿病は45歳以上の10%以上 ×2:1型糖尿病の多くは遺伝(特定のHLA型)、環境の関与のもと、自己免疫機序(GAD抗体、膵島抗体などが出現) によって膵島が障害されて発症する(Ia型)。 自己免疫の関与なしにインスリン依存状態を招来する(Ib型)の存在も知られる. ×3:インスリン分泌は通常遅延する ×4:インスリン治療は有効である。 ○5:GLP-1アナログの投与は治療に有効である。 インクレチン:生体内で,消化管からの栄養物の吸収に反応して腸管から分泌され, インスリン分泌を刺激する消化管ホルモンをさす。 膵外分泌を刺激するセクレチンに対して,膵内分泌を刺激するという意味で名づけられた。 gastric inhibitory peptide(GIP)とグルカゴン様ペプチド1 glucagon-like peptide;GLP (GLP-1)が代表的なものであり, 絶食時にはインスリン分泌を刺激せず,食後血糖上昇時に分泌を促進する。 作用機序はβ細胞の受容体に結合しcAMPの上昇によるプロテインキナーゼA(PKA)の活性化によるとされている。 問題48 低T3症候群にならないものはどれか?2つ選べ 1.副腎皮質ステロイド 2.ヨード製剤 3.メチマゾール 4.プロピルチオウラシル 5.プロプラノロール +... 解答 正解:1、2 解説 ×1.副腎皮質ホルモン:下垂体・副腎機能抑制作用がある。 ×2.ヨード製剤は、新生児にポビドンヨードの使用で甲状腺機能低下症の報告があるが、 通常は甲状腺機能に異常(血中ヨウ素の調節できず甲状腺ホルモン関連物質に影響)をきたす。 ○3.メチマゾールは,バセドウ病甲状腺機能亢進症に用いられる抗甲状腺薬である。 甲状腺のペルオキシダーゼを阻害することにより,ヨウ素のサイログロブリンへの結合を阻止し, さらにT4から活性型のT3への変換を抑制する. 本症の副作用で最も多いものは薬疹である。しかし,最も致死的で警戒すべきものが無顆粒球症である。 発熱と咽頭痛が主症状であり,放置すると重篤な感染症を惹起する。 顆粒球数が500/mm3以下の時は直ちに投薬を中止し,顆粒球数が回復するのを待つ。 ○4.プロピルチオウラシルは、チオアミド類の抗甲状腺薬。甲状腺細胞内に取り込まれ, 甲状腺ペルオキシダーゼの活性を阻害して甲状腺ホルモンの合成を可逆的に抑制。 また,肝,腎などの末梢組織でT4からホルモン活性の強いT3への転換を抑制。 ○5.プロプラノロールはβ遮断薬で(β2遮断薬)偏頭痛の発作を予防する。血管拡張作用がある。 主症状 徐脈,うっ血性心不全,倦怠,低血圧,頭痛,悪心,嘔吐,下痢,低血糖,幻覚,複視。 またT4からT3への末梢での変換を阻害し,甲状腺ホルモンの生合成と代謝に影響を及ぼす. そのため,甲状腺機能検査値についてはほぼ全例でrT3が上昇するほか,T3の低下,T4の上昇及び低下, TSHの上昇及び低下等が現れることあり。 問題49 血中Ca濃度→ 尿中Ca濃度↑させるのはどれか a,カルシトニン b,SERM c,ビスホスホネート d,PTH e,ステロイド +... 解答 正解:e 解説 ステロイド、そしてクッシング症候群 問題50 VitB1欠乏→乳酸アシドーシスはなんで? +... 解答 解説 ビタミンB1〔チアミン(thiamine)〕は,脱炭酸酵素やトランスケトラーゼなどの 補酵素として多彩な生理反応にかかわっている. 細胞基質内における嫌気性解糖系がVitB1欠乏で障害され、 (ブドウ糖)→グリコーゲン→→ピルビン酸までは進むが→アセチルCo-Aの産生が途中で阻害される。 その結果、ピルビン酸↑、乳酸↑して乳酸アシドーシスを示すんじゃない? 問題51 11年前から健診で蛋白尿を指摘されているが放置している59歳男性。空腹時血糖は高いと言われている。 その他の慢性腎疾患より糖尿病性腎症を疑わせる所見を2つ選べ a潜血尿(-) b腎長径が右9.6cm、左9.4cm c糖尿病性網膜症あり d糸球体ろ過量89ml/min e血清アルブミン4.2mg/dl 出典:106スレ10 677氏 +... 解答 正解:b,c 解説 肉眼的血尿は糖尿病性腎症を否定する要因となるが、仮に潜血尿があっても糖尿病性腎症と否定できない。 ゆえに潜血尿陰性は糖尿病性腎症を積極的に支持しない。肉眼的血尿陽性なら○でも可。 慢性腎不全では腎萎縮するのが普通であるが、糖尿病性腎症では萎縮せず正常サイズであるのが特徴的。 正常腎は、長径10cm、短径5cmくらい。 失礼、訂正します。aが肉眼的血尿-なら○でも可。 糖尿病性腎症 Diabetic Nephropathy 診断のポイント 【1】蛋白尿出現前に,1型では10年,2型では5年以上の糖尿病罹病期間の存在. 【2】糖尿病性網膜症の合併. 【3】蛋白尿が主体の尿所見(血尿は2~3割の患者に出現するが軽度). 【4】上述の【1】~【3】に合致すれば臨床的に糖尿病性腎症と診断. 【5】合致しない疑診例は腎生検の適応. 【6】糸球体過剰濾過:糸球体濾過量(GFR)増加,微量アルブミン(Alb)尿は早期腎症(第1,2期)を示唆. (糸球体濾過量(GFR:glomerular filtration rate) 症候の診かた 【1】糖尿病性腎症の臨床経過は定型的で病期分類が可能: GFRの増加〔糸球体過剰濾過(第1期) 尿中Alb排泄増加(微量Alb尿:30mg/日以上(第2期)) 顕性蛋白尿(第3a期) 腎機能低下を伴う顕性蛋白尿(第3b期) 腎不全期(第4期) 透析期(第5期)〕 【2】第1~3期は原則的に無症候. 【3】ネフローゼ症候群を呈する場合,浮腫や溢水が他の腎疾患に比較して強い傾向. 【4】第3b期以降は,慢性腎不全に共通の症候が主体: 体液(Na,水)貯留による高血圧・浮腫,腎性貧血,腎性骨異栄養症,尿毒症など. 問題52 主に腎排泄される薬剤はどれか。2つ選べ。 a.エリスロマイシン b.バンコマイシン c.リファンピシン d.ペニシリン e.ワルファリン 出典:106スレ10 622氏 +... 解答 正解:bd(1つ選べならb) 解説 ×a.エリスロマイシンは,肝臓で代謝を受け,脱メチル化されてデス-N-メチル-エリスロマイシンとなることが確認されている. ○b.バンコマイシンは、腎排泄型の抗MRSA 薬であり、TDM を実施する際には腎機能を正確に評価する必要がある。 また、血中濃度上昇による急性腎不全の発症にも注意が必要。 ×cリファンピシンは、結核菌に対してイソニアジドに匹敵する強い抗菌力を有する。 イソニアジド,リファンピシンは肝細胞障害型肝炎を起こす薬物として、有名である。 ○d.ペニシリンは、主として腎から尿中へ排泄され,肝から胆汁中へも排泄される。 ×e.ワルファリンは、腸肝循環している。腎臓への排泄はしない。 ワルファリンの副作用として、黄疸などの肝機能障害が認められることがある。 問題53 高血圧を伴う4期糖尿病性腎症の治療薬として正しいのはどれか?2つえらべ a,フロセミド b,サイアザイド c,βブロッカー d,Ca拮抗薬 e,免疫抑制薬 出典106スレ10 760氏 +... 解答 正解:ad 解説 YNにはβblockerは重症DMには禁忌とあるな 耐糖能異常がある人は、SU薬とかの副作用で低血糖にもなりやすい。低血糖の症状は冷汗・動悸とか交感神経症状だから、β遮断薬を使ってるとそれらの症状がマスキングされちゃって発見が遅れるからじゃないの? 俺はそう覚えてたんだが。 なるほどねえ ネット見てもそんな感じの説明されてるわ 低血糖→交感神経↑→筋グリコーゲン分解 この機序がβ遮断で阻害されるから低血糖も遷延するらしい 確かに納得がいく説明だ http //www.kyoto-pharmacy.net/mitubati/happyo/tohnyou.html 問題54 ある高脂血症患者の血清を放置していたら試験管内が著しく白濁していた。この患者に合併しうる疾患を2つ選べ a,急性膵炎 b,DM c,発疹状黄色腫 d,虚血性心疾患 e,高尿酸血症 出典106スレ10 549氏 +... 解答 正解はbd 解説 著しい白濁→Ⅳ型 カイロミクロンあるならクリーム層もあるはず 家族性高脂血症で大事なのはDM合併すること 以上 問題55 痛風の患者に摂取を控えさせた方が良い物は?全て選べ(3つ) a.海藻 b.牛乳 c.カツオ d.フルーツ e.ビール 出典106スレ11 197氏 +... 解答 正解:cde 解説 dはフルーツと言うより、フルクトースがダメ(ちょっと不適切だったかも) フルクトースは代謝の際にATPからエネルギーをもらう。 その際にできたADPが回りまわって尿酸生成を促進する abは逆に摂取推奨 A:痛風に最も,悪い影響を与えるのはアルコール摂取です. ビール,日本酒,焼酎,ウィスキー,ワインはやめましょう. B 食品100㌘中のプリン体含有量 ①Ⅰ群(プリン体含有量が特に多いもの 100g中150~1500mg) 油詰いわし,ひしこ,肝臓,腎臓,膵臓,脳,肉エキス,肉汁,きなこ 問題56 活動期に補体低値となるのはどれか。全て選べ a溶連菌感染後急性糸球体腎炎. b.全身性エリテマトーデス c.膜性増殖性腎炎 d.膜性腎症 e.播種性血管内凝固 f.クリオグロブリン血症 g.悪性関節リウマチ 出典106スレ11 365氏 +... 解答 正解:abcefg(d以外全て) 解説 腎臓関係は、下の3つだけだから、dは低下しないはず。 補体低値となる腎臓疾患は、包帯のループを糸で巻くぞう!の3つだけ (補体低値=ループス腎炎、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎) また全身性エリテマトーデス→ループス腎炎、クリオグロブリン血症≒膜性増殖性糸球体腎炎、 C型肝炎≒膜性増殖性糸球体腎炎に類似しているから、これらの疾患では低下する。 悪性関節リウマチも、補体は低下する。 (悪性のつかないリウマチは高値を示す) 補体は毎年出ているから、上げておきます。 補体 高値:リウマチ熱、慢性関節リウマチ、感染症、悪性腫瘍 低値: SLE(活動期)、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、播種性血管内凝固症候群(DIC)、 悪性関節リウマチ、慢性肝炎、肝硬変、C型肝炎、クリオグロブリン血症など 問題57 低補体血症(補体価低下)を示す疾患はどれか?正しいものを全て選べ。 ①急性糸球体腎炎(AGN) ②膜性増殖性腎炎(MPGN) ③ループス腎炎急性期(SLE) ④混合型クリオグロブリン血症 ⑤C型肝炎 出典106スレ11 379氏 +... 解答 正解:①②③④⑤ 解説 ○①~③とも補体価は低下する。いずれも補体価低下をきたす疾患として有名である。 ○④混合型クリオグロブリン血症 クリオグロブリンとは冷却すると白色沈殿し再加熱で溶解する異常蛋白。 症状)紫斑(livedo),関節痛,末梢神経障害←血管炎っぽい症状 混合型(2型)では糸球体腎炎を合併 膜性増殖性糸球体腎炎に類似=低補体血症 リウマチ因子陽性(リウマトイド因子陽性) C型肝炎ウイルス感染との関連あり 治療)ステロイド,シクロホスファミド ○⑤C型肝炎:C型肝炎ウイルス腎症では膜性増殖性糸球体腎炎が多く,臨床的には低補体血症, クリオグロブリン血症,およびIgM型リウマトイド因子などを認めることが多い。 今これを出題しようとして、作ってから過去問見たら、103回A42に同じ問題が臨床問題でていた。 (C型肝炎の合併、低補体血症の合併、血清クリオグロブリン陽性の3つを選ばせる問題) 低補体価は、腎臓関係では、包帯はループを糸で巻くぞう の語呂で、 ループス腎炎、急性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎の3つ。 問題58 第103A42 [臨床] 60歳の男性。体重増加を主訴に来院した。3か月前に下肢の浮腫に気付き、現在までに体重が5kg増加した。 58歳ころから健康診断で肝機能の軽度異常、尿蛋白および血尿を指摘されていたが、自覚症状はなく放置していた。 意識は清明。血圧142/90 mmHg。下肢に紫斑と前脛骨部に圧痕を伴う浮腫とを認める。 尿所見:蛋白4+、潜血1+、赤血球10~20/視野、硝子円柱多数、顆粒円柱陽性、卵円形脂肪体陽性。 血液生化学所見:総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.4g/dl、尿素窒素 30mg/dl、クレアチニン 1.8mg/dl、 総コレステロール 260mg/dl、総ビリルビン 0.3mg/dl、直接ビリルビン 0.2mg /dl、AST 58IU/l、ALT 45IU/l。 腎生検PAS染色標本(別冊No.15A)、PAM染色標本(別冊No.15B)および抗C3抗体を用いた免疫染色標本(別冊No.15C)を別に示す。 (メサンギウム細胞増殖、メサンギウム基質増殖、係蹄壁の2重化と内皮下沈着物が認められる。 糸球体係蹄壁からメサンギウムにC3の沈着像を認める。全体として膜性増殖性糸球体腎炎像。図は下記参照) http //www.urso.jp/kokushi/question.aspx?t=103 g=A n=42 考えられるのはどれか。3つ選べ。 (正答率55.7%) a.C型肝炎の合併 b.悪性腫瘍の合併 c.低補体血症の合併 d.血清クリオグロブリン陽性 e.アルブミン選択性の高い尿蛋白 出典106スレ11 720氏 +... 解答 正解:acd 解説 診断:C型肝炎ウイルス感染によるクリオグロブリン血症を伴う膜性増殖性糸球体腎炎 肝機能の軽度異常:AST45、ALT58→B型またはC型肝炎ウイルス (B型は膜性腎症、C型は膜性増殖性糸球体腎炎) 下肢の紫斑:血管炎(紫斑病性腎炎やクリオグロブリン血症)を疑う 尿蛋白、血尿、顆粒円柱→糸球体腎炎 尿蛋白4+、総蛋白5.0、浮腫、総コレステロール260→ネフローゼ症候群 3ケ月前から浮腫。現在BUN30、クレアチニン1.8→徐々に進行してきた腎機能障害。 問題59 A74 副作用として浮腫に注意すべき薬剤はどれか.3つ選べ. a インドメタシン b プロゲステロン c グリチルリチン d ワーファリン e 塩化カリウム 出典106スレ12 669氏 +... 解答 正解:abc 解説 ○a非ステロイド性抗炎症薬は薬剤性浮腫の原因となる。 ○bプロゲステロンの主な副作用に,血栓症,肝障害,乳房痛,浮腫,頭痛がある。 ○cグリチルリチン製剤(甘草に含まれる)の副作用に薬剤性浮腫がある。 いわゆる甘草によるシュード・アルドステロン作用やな ×dワルファリンの副作用として、出血(脳出血等)、皮膚壊死、肝機能障害、 過敏症(発疹,紅斑,蕁麻疹,皮膚炎,発熱等)、消化器症状(悪心・嘔吐,下痢等) ×e塩化カリウムは急速使用で心停止。消化管の閉塞,潰瘍,穿孔、悪心・嘔吐,下痢等)、蕁麻疹,そう痒感等。 薬剤性浮腫の原因としてNa蓄積作用のある薬物(非ステロイド性抗炎症薬,ホルモン剤,グリチルリチン製剤,甘草など)が有名. 問題60 101F60 視床下部腫瘍でみられるのはどれか.2つ選べ.(MLECでの正答率:44.5%) a 無月経 b ACTH高値 c 口渇感低下 d 精神運動興奮 e プロラクチン低値 出典106スレ13 122氏 +... 解答 正解:ac 解説 視床下部腫瘍では下垂体機能の低下がみられる。 プロラクチンだけは、視床下部からのドパミン(=PIF)の分泌低下により、上昇がみられる。 また、視床下部には口渇中枢・満腹中枢が存在するため、この障害により口渇感低下、肥満がみられる。 問題61 99a48 先端巨大症Acromegalyの患者でみられない所見を一つ選べ a 低リン血症 b 尿路結石 c 変形性膝関節 d 高血圧 e 糖尿病 出典106スレ14 534氏 +... 解答 正解:a 解説 病態と診断 本症では,骨端線の閉鎖後に下垂体にGH産生腺腫が生じ,血中GHやIGF-Iが増加することにより, 手足の容積の増大,特有な顔貌(眉弓部膨隆,鼻・口唇の肥大,下顎の突出など)の主症候の他に, 頭痛,視野障害,発汗,耐糖能異常,高血圧などをきたす. 骨端線の閉鎖前に発症すると下垂体性巨人症となる.まれに異所性のGRHやGH産生腫瘍が原因となる. 診断では,GHやIFG-Iの高値およびブドウ糖負荷でGHが1ng/mL以下に抑制されないことが有用である. 画像ではトルコ鞍の拡大,破壊やheel padの肥厚が認められ,MRIで下垂体腺腫像が認められる. 問題67 99E58 SIADHで高値を示すのはどれか?1つ選べ。 a血清尿酸 b血清尿素窒素 c血清ナトリウム d血漿レニン活性 e尿浸透圧 出典106スレ15 350氏 +... 解答 正解:e 解説 SIADHは本来なら水利尿が起こるべき状態であるにもかかわらず、ADH(AVP)が分泌され続けるため、 体内に水が貯溜して、希釈性の低ナトリウム血症が起こる病態をさす。 循環血漿量が増加しているため、尿酸、BUN、血漿レニン活性は低下する。 また、低ナトリウム血症にもかかわらず、尿中Na排泄が20mEq/日以上あり、尿が希釈されず、 尿浸透圧が低下しない。(尿浸透圧>血漿浸透圧) 臨床的には、身体所見上脱水がないのに低ナトリウム血症、低尿酸血症、低BUN血症からSIADHを疑う →尿中Na排泄量、尿中AVP測定へと診断を進める。 SIADH 尿量は正常、でいいんだよな? SIADHでは循環血液量の増加に伴って尿量は増加するため、尿量の減少(乏尿)は目立たない、 浮腫となることも通常はない、あるいは基礎疾患に伴う浮腫のためにSIADHによる浮腫として認識されないようです。 http //ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%97%E5%88%A9%E5%B0%BF%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%B3%E4%B8%8D%E9%81%A9%E5%90%88%E5%88%86%E6%B3%8C%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4 SIADHでは水負荷試験で水利尿不全を認める。 (20ml/kg 体重の水を負荷すると、健常者ではUosmが低下し、4時間で80%以上が排泄されるが、 本症で高張尿が持続し、尿量も80%以下となる) SIADH 診断基準の要約 1診断基準 1)低Na血症 2)低浸透圧血症 3)尿中への持続的なNa排泄 4)高張尿(尿浸透圧>血漿浸透圧) 5)脱水の身体所見なし 6)浮腫、腹水なし 7)腎機能正常 8)原発性副腎皮質機能低下なし 2補助的所見 1)血漿レニン活性著増なし 2)血清尿酸値上昇なし 3)血中ADH値相対的上昇 4)水負荷後水利尿不全 ☆SIADHの診断基準の要約 (内分泌・代謝 問題24参照) ①血漿浸透圧低下:270mOsm/l (mOsm/kgのどちらでも良い)以下 (正常値は、290±5mOsm/l) 血漿浸透圧=2(Na+K)+BS/18+BUN/2.8 ②低ナトリウム血症:血清Na<135mEq/l ③尿中ナトリウム濃度>20mEq/l ④尿浸透圧>300mOsm/l ⑤腎機能、副腎機能正常(血清Cre<1.2mg/dl、血清コルチゾル>6μg/dl) ⑥血漿バソプレシンが測定される ⑦脱水所見は認められない。 ⑧尿酸値は5mg/dl以下が多い(参考所見) 問題68 SITSHをきたす疾患として正しいのはどれか.2つ選べ. a TSH産生性下垂体線腫 b Basedow病 c リンパ球性下垂体前葉炎 d Plummer病 e 甲状腺ホルモン不応症 出典106スレ15 358氏 +... 解答 正解:ae 解説 SITSH = TSH不適合分泌 甲状腺ホルモン不応症で、TSH↑↑ってことだけ覚えてればおk 問題69 83B13 Ⅰ型高脂血症について正しいのはどれか.2つ選べ. a 血清白濁 b 血清VLDL増加 c 血清カイロミクロン増加 d 常染色体劣性遺伝 e 成人発症 出典106スレ15 ??氏 +... 解答 正解:cd 解説 Ⅰ型高脂血症は10歳以下 問題70 誰か橋本病とAddisonで貧血起こす機序を教えて頂けないだろうか… 出典106スレ17 ??氏 +... 解答 解説 MTMのノートだと解説がなくて 悪性貧血と橋本病の合併が多いので、自己免疫機序を共通の基盤としていると考えられる。 橋本病→抗内因子抗体や抗壁細胞抗体などの自己抗体が高頻度→胃粘膜の萎縮→内因子↓→悪性貧血の合併が多い。 橋本は女性に多いから貧血多そう Addison病も以下同文。 特発性Addison病に橋本病の合併はSchmidt(シュミット)症候群と呼ばれる. Addison病+橋本病=Schmidt(シュミット) 問題 出典: +... 解答 解説
https://w.atwiki.jp/hahagokoro/pages/42.html
腎・排泄 安静時の血流量 肝:26%,腎:25%,脳:15% 浸透圧 ※ 血液の浸透圧は主としてNaClにより維持される。(血中NaCl 0.9%) ※ 膠質浸透圧の主体はアルブミン(血漿蛋白質濃度 7%) ※ 浸透圧はモル濃度(大きさNaCl 30 アルブミン 60000) 浸透圧受容器のある場所・・・視床下部 多量の汗などで血液の水分が減り,浸透圧が高まる → 浸透圧受容器が刺激 → 下垂体後葉からバゾプレッシン(抗利尿ホルモン)が分泌 → 腎臓の遠位尿細管,集合管での水の再吸収を促進 → 尿量を減少させる。 腎臓の集合管に働きかけて利尿を抑制し、体内の水分を保持する。その結果、体液の実効浸透圧は減少する。 バソプレッシンは集合管に作用して尿素を髄質間質に取り込ませ、髄質内層に蓄積させ、集合管での水の再吸収を促 進する。 濾過された水分の約99%は再吸収されて血液中に回収される。 糸球体で血漿からろ過される原尿の量は1日に150ℓにも及ぶが,99%は再吸収され,残る1%の約1.5ℓが尿として排泄される。 濾液中の水分の60〜70%以上は近位尿細管で,残りの大部分は遠位尿細管と集合管で再吸収される。 レニン レニンは、傍糸球体細胞で生成される蛋白分解酵素 1. 腎臓からレニンが分泌される。 腎臓には血圧をモニターしてレニンをつくる細胞がある (傍糸球体細胞)。 2. レニンはアンギオテンシノーゲンをアンギオテンシンIに変える。 アンギオテンシノーゲンは肝臓が作る。・・・ノーゲンというのは、・・・の素。 3. ACE (angiotennsin converting enzyme アンギオテンシン変換酵素)は アンギオテンシンI を II に変える。 4. アンギオテンシン II は強力な昇圧物質。標的は2つ。ひとつは血管でこれを収縮させる。 もうひとつは副腎皮質で、 アルドステロンの産生を亢進させる。 5. アルドステロンは腎臓に働いて、ナトリウムイオン・水の再吸収を促進する。 エリスロポエチン エリスロポエチンとは主に腎臓で作られているホルモンで、造血組織において赤血球前駆細胞 上の受容体に結合し、この細胞の増殖と分化を促進することにより赤血球産生を促進する作用がある。したがって、普通、貧血になると腎臓はエリスロポエチンの産生を増大させ造血に向かわせるので血清中のエリスロポエチンは上昇する。ところが、貧血であるにもかかわらず血清中のエリスロポエチンが上昇しない病態があり、これを腎性貧血という。 Na+の再吸収促進・・・アルドステロン アルドステロンは、最も強力な鉱質コルチコイドで副腎皮質球状層で合成・分泌される。アルドステロン分泌は多因子によって調節されているが、主要な分泌調節因子として①レニン-アンギオテンシン系、②血漿K濃度、③ACTHが重要である。アルドステロンは遠位尿細管におけるNa+再吸収とそれに伴う水の再吸収を促進させる。 原発性アルドステロン症,Conn 症候群 • 概念 副腎皮質の腫瘍がアルドステロンを過剰に分泌することによって種々の代謝異常を招く疾患である。多くの高血圧症と異なり、手術よる根治が可能である。 • 病因:副腎皮質腫瘍:ほとんどが副腎皮質腺腫であり、副腎過形成もある。副腎過形成は両側性であり、副腎腺腫は一側性となる。 • 症状 – 高血圧が初発症状である アルドステロンの作用により、遠位尿細管での Na+ の再吸収が促進され、Na+ と水が貯留して高血圧に至る。 – 代謝性アルカローシス 遠位尿細管での Na+ の再吸収量が増加するため、H+ が Na+ と交換されて尿中に排泄される。 – 低カリウム血症 アルドステロンは遠位尿細管で Na+ の再吸収と交換に K+ の排泄を行なうために K+ が体内から喪失する。 ∗ 周期性四肢麻痺 ∗ 筋力低下 ∗ QT 延長症候群 尿細管で再吸収されなもの 体にとって不要な物質(尿酸・尿素・硫酸塩)などはあまり再吸収されない(いくらか再吸収される)。 アンモニアやH+,パラアミノ馬尿酸はむしろ尿細管でさらに分泌される(再吸収されない)。 100%再吸収 ・グルコース ・アミノ酸 ・蛋白質 → 飲作用により吸収 糸球体における濾過の仕組み 基底膜を通過できる小さな粒子だけが濾過される・・・小さな粒子には、水、電解質、ブドウ糖、各種老廃物などがある。 濾過されない物質には蛋白質がある・・・蛋白質分子の大きさは水分子や老廃物分子の数千倍以上もあるので、基底膜の隙間を通り抜けられない。 尿細管におけるグルコース再吸収のしくみ グルコースの再吸収は近位尿細管にてATPのエネルギーを用いた能動輸送によって行われており、それに必要なATPをまかなうため、尿細管の細胞ではミトコンドリアが発達している。 グルコースの再吸収: 尿細管に排泄されたグルコースはほぼすべて近位尿細管で再吸収されます。尿細管中のナトリウムイオンとグルコースは共通の担体であるSGLT(Sodium-dependent glucose transporter)に結合し、細胞質中に運ばれます。さらに細胞質中に運ばれたグルコースはGLUT (Glucose transporter)によって細胞間質(血管)に輸送されます。細胞内に取り込まれたナトリウムイオンはNa+-K+-ATPase(ナトリウムポンプ)によってATPのエネルギーを使って細胞外にくみ出されます。同様の機構によるグルコースの吸収は小腸の腸管にも見られます。 糸球体濾過量と膠質浸透圧との関係 有効濾過圧=糸球体血圧ー血漿の膠質浸透圧ーボーマン嚢内圧= 45 - 25 - 10 =10 mmHg 腎臓には1分間に約500〜700㎖の血漿が流入する。この血漿量を腎血漿流量(RPF)という。このうち約20%の100〜150㎖が糸球体で濾過される。糸球体で濾過されてボーマン嚢へ押し出される濾過量を糸球体濾過量(GFR)という。GFRが100㎖/分程度であるとして,一日あたりの糸球体の濾過量は100×60×24=150,000㎖(150ℓ)にも達する 補液などで血液中水分が増加して血漿の膠質浸透圧が低下する・・・GFR増加 腎臓結石や尿管結石で腎盂内圧や尿管内圧が上昇 → ボーマン嚢内圧上昇 → GFR減少 出血やショックなどで全身血圧が著しく低下 → 糸球体内圧低下 → GFR減少 尿のpHは変わるか? 健常人の血液のpHは7.40±0.05 の狭い範囲に保たれるのに対し,尿のpHは身体の状態に応じてpH 4.5〜8.0 の範囲で変化する。多くの栄養素が代謝分解されて酸性物質を生じるため,体液は酸性に傾きやすい。腎臓は体液中の過剰なH+を尿中に排泄し,H+の緩衝に重要な重炭酸イオン(HCO3-)を再吸収することにより,体液のpHを調節する。 尿量の異常 尿量が異常に少ないことを乏尿(1日400〜500㎖以下),病的に多いことを多尿(3,000㎖以上)という。1日400㎖以下の乏尿が続くと体内の窒素代謝産物が十分尿中に排泄しきれないために,尿毒症が出現する。 心房のホルモン 心房からは,心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)が分泌される。心房性ナトリウム利尿ペプチドは血液量の増加により心房筋が伸展されたときに分泌され,腎臓に作用して水とNa+の排泄を促進させる。 – 血管拡張 – 利尿を起こして血液量を減少させる ∗ 輸入細動脈を弛緩し輸出細動脈を収縮させて糸球体の静水圧を増加する ∗ Na+ の排泄を増加する – アルドステロン分泌を抑制 → 総じて血圧を下げる。 プールに入った後にスッキリした気分になり、なぜか空気がすがすがしく感じた体験をしたことがありますか? それは、水圧により老廃物のたまった静脈が心臓に戻され、処理されたからなのです。水圧によって下肢に圧が加わります。すると、静脈は体幹に押し上げられます。血液が心臓にたくさん集まります。 そうすると、心臓の心房性ナトリウム利尿ホルモンがでます。これは、利尿作用を促す同時に、血管を収縮させるホルモンを抑制に働かせます。不感温度で直立した場合、心房性ナトリウム利尿ホルモンは、陸上より2.5倍から3倍程度に増加します。 つまり、プールに入ると血管が拡張するのです。拡張された血管では、血行が促進され末梢にたまっていた老廃物を流してくれます。また、肺による水圧で努力性呼吸となっているので、肺にほどよく負担がかかります。 水泳をした後に水中ウォーキングで新鮮な空気を肺に入れてやる。そんな繰り返しは、カラダにとってとてもよいのです。 腎性貧血 腎不全が原因で起こる貧血。腎臓は赤血球を作るホルモンであるエリスロポエチンを作っているので、慢性腎不全ではエリスロポエチンが不足して正球性正色素性貧血になる。 尿細管における水分再吸収のしくみ 能動的にATPのエネルギーを使い,ポンプを回して再吸収しているのがNa+である.一方,水は,Na+ポンプを通るのではなく,水チャンネルを通って再吸収される.水を動かす力は,ポンプではなく,Na+の浸透圧である.Na+ポンプで尿細管から血管に再吸収されたNa+の浸透圧に引かれ,水が尿細管から血管へ再吸収されるのである. 糖尿出現の血糖閾値:180㎎/㎗。 血糖正常値(100㎎/㎗) 糖尿になると尿量が増加する。(浸透圧が高いから) 人はどんなにのどが渇いても海水は飲めない。 → 海水より濃い尿はつくれない。海水魚は海水より濃い尿をつくれる。 アルドステロンは腎臓だけでなく、汗腺にも作用している。 コンは食塩摂取量を減らすと、汗の中への食塩量の排泄が減少することを観察し、これはアルドステロンのような塩類保持の作用をする副腎皮質ホルモンの増加することによる順応作用であると考えた。十分暑熱労働になれた人では、毎日7リットルの汗をかくような場合、食事の内容は食塩の摂取合計を一日に20グラム、11グラム、6グラム、1.9グラムと変えた場合、尿と汗への食塩の排泄を観察すると、変えた最初の日に尿中への食塩排泄が減少し、汗の中の食塩排泄は少し遅れて、24時間から36時間たって減少し、変化のあとの食塩摂取と排泄のバランスが成立することを認めた。汗の中の塩類濃度の変化のおくれは、副腎皮質ホルモンの作用に要する時間的なおくれに相当すると考えた。またこのことは長期にわたって食事の食塩を減らす場合にもおこり、コンは健康な人で、一日5-9リットルの汗を出す人で、一日1.9グラムの食塩摂取で、塩類のバランスのとれることを観察している。この場合尿中には一日50ミリグラムの食塩しか排泄されていない。このような能力は人によって異なるが、汗の中の食塩は普通は1リットル中数グラムなのに、0.1グラムにまでうすくすることができると述べている。免疫 自然免疫(非特異的防御機構) 先天性免疫ともいう。生体は初めて侵入してきた微生物などの異物に対してでも,これを速やかに排除しようと働く。この働きは,感染の初期において特に重要である。自然免疫は主に,好中球やマクロファージの食作用により行われる。そのほか,補体やインターフェロンなどの液性因子やNK細胞も関与する。 獲得免疫(特異的防御機構) 後天性免疫ともいう。生体内に侵入した異物を記憶し,その異物に対して特異的に反応を示す。たとえば,一度麻疹に感染したり予防接種を受けたりすると,麻疹ウイルスに対する獲得免疫が確立され,つぎに麻疹ウイルスが侵入したときに記憶された免疫系が効果的に働いて感染を予防できる。獲得免疫には抗体が重要な役割を果たす。また抗体を産生する形質細胞や,B細胞から形質細胞への分化を助けるT細胞も必要である。 自然免疫獲得免疫 特徴生まれつき備わった抵抗性刺激を受けた抗原を特異的に認識・記憶する 抵抗性感染の繰り返しで変化しない感染の繰り返しで上昇していく 細胞好中球,マクロファージ,NK細胞などT細胞,B細胞,形質細胞など 液性因子インターフェロンなど抗体など 抗体はB細胞により産生されます。 抗原認識から抗体産生までの流れは以下のようになります。 マクロファージなどの抗原提示細胞が抗原を取りこみ、分解してその一部が細胞表面に提示されます。 提示された抗原をヘルパーT細胞のT細胞受容体で受取り、ヘルパーT細胞が活性化してサイトカインを放出、B細胞が活性化します。B細胞自身も膜表面の受容体で抗原を認識して活性化します。 ヘルパーT細胞やB細胞自身の抗原認識によりB細胞が活性化すると、形質細胞(プラズマ細胞)と記憶B細胞に分化します。形質細胞は抗体を大量に産生して抗原を攻撃します。記憶B細胞はつぎまた抗原を認識した際、初回よりも迅速に抗体を産生します。 抗体のクラスと役割 人間のB細胞が作り出す抗体は、IgG、IgM、IgA、IgE、IgDの5種類あります。その中には赤ちゃんの体を守るのに欠かせない抗体もある。まだハシカにかかったことのない子どもは、ハシカが流行するとウイルスに感染してしまいます。感染すると体内ではB細胞が敵を排除しようとして、IgMを産生します。 IgMは分子が大きいので、一つで約10個のウイルスを相手にすることができますが、残念ながら寿命が約5日と短命です。すべてのウイルスは退治できません。その隙に、残りのウイルスがどんどん増殖します。 次にB細胞はIgGを作ります。1個のIgGは2個の敵しか相手にできませんが、産生量が桁違いに多く、敵との結合力も強く、寿命も23〜28日程度と長いので、ウイルスは排除され病気は治ります。 翌年、ふたたびハシカが流行すると、子どもの体内に、またウイルスが入ってきます。今度は3〜4日以内にいきなりIgGが大量に産生され、ウイルスを急速に退治できます。 前回の感染時につくられたハシカに対応するIgGの一部が免疫系に記憶されていて、抗原(ウイルス)の浸入とともに即、産生するからです。おかげで子どもはハシカを発病しないですむのです。(一般に免疫があるといいますが、「免疫がある」というのは、免疫の「記憶」のことを指します。) もしも、この子どもが女子で、大人になって妊娠したとします。IgGは唯一、胎盤を通して胎児に移動する抗体です。ハシカの抗体をもらった赤ちゃんは、生後数ヶ月にはハシカにかかる心配がありません。 人間(哺乳類)の母乳には、たくさんのIgAが含まれています。特に出産後数日間に出る初乳は大量に含有しているので、これを飲んだ赤ちゃんの呼吸器や胃腸の粘膜にIgAが分布し体を守るのに役立ちます。 母乳で育った赤ちゃんは人口栄養の子に比べ病気にかかりにくく、とりわけ呼吸器感染に対する抵抗力が強いことがわかっています。また遺伝的にアレルギー体質であっても、発症しにくといわれています。 このアレルギーと関連する抗体が、IgEです。たとえばスギ花粉症の人が、スギ花粉を吸い込み、鼻やノドの粘膜から花粉が体内に入ると、IgEが産生されます。これがクシャミや鼻水の元凶です。症状のひどさに、大量のIgEが産生されるかと思うかもしれませんが、量はごくわずかしか産生されません。 アレルギー症の人の免疫システムは、人間にっとって有害でない花粉などを敵であると間違った判断をし、過剰反応からIgEを産生するのです。 体内にはもう一つ、IgDが存在します。B細胞が成熟してくると細胞膜上に現れるので、B細胞の分化・増殖と関係があるのではないかと考えられています。 抗原提示細胞 抗原提示細胞(マクロファージ,樹状細胞,B細胞)は,HLAクラスII 上に外来タンパク質の断片を提示する。ヘルパーT細胞はT細胞受容体を介して敵の侵入を確認。自己増殖すると同時に,直ちに全軍(B細胞,キラーT細胞,NK細胞)に指令を発する。 自己免疫疾患 自己免疫疾患とは、本来は細菌・ウイルスや腫瘍などの自己と異なる異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を来す疾患の総称である。自己免疫疾患は、全身にわたり影響が及ぶ全身性自己免疫疾患と、特定の臓器だけが影響を受ける臓器特異的疾患の2種類に分けることができる。 関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)に代表される膠原病は、全身性自己免疫疾患である。 代表疾患 関節リウマチ (RA) 全身の関節を中心に炎症を来す疾患。30~50歳代に多く発症し、男女比は1 3。リウマトイド因子 (RF)は変性IgGに対する自己抗体で、主にIgMに属する。関節リウマチで最も陽性となりやすい(約70~80%) 全身性エリテマトーデス (SLE) 全身の臓器に障害が生じる慢性炎症性疾患。多彩な臓器病変が見られるが、ループス腎炎が代表的。15~40歳に多く発症し、男女比は1 10。抗核抗体(自分の細胞の核内の構成成分を抗原とする自己抗体の総称)が陽性となる。全身症状として発熱,倦怠感,液肥蝋管。皮膚症状として蝶形紅斑,ディスコイド疹(円板状紅斑),頭髪の脱毛,日光過敏症など。 全身性強皮症(PSS、進行性全身性硬化症、全身性硬化症、強皮症、SSc) 進行性全身性硬化症は全身の組織が硬くなる病気。全身でコラーゲンが作られ過ぎる事による。コラーゲンの作られすぎで、手の指がソーセージの様に硬く大きくなる。ソーセージの様に硬く大きくなる事をソーセージ様の浮腫性硬化と言う。コラーゲンの作られすぎで、仮面様顔貌になる。本症の仮面様顔貌は鼻の先が尖り、唇が厚くなって口が小さく見え、口から放射状に皺が出来る、と言う特徴的な顔貌になる。コラーゲンの作られすぎで、食道平滑筋が動かなくなり、逆流性食道炎、等から嚥下困難を来たす。 多発性筋炎 (PM)、皮膚筋炎 (DM) 全身の横紋筋に障害が起こり、筋力低下や筋肉の痛みなどの症状が見られる疾患。眼瞼部の紫紅色の皮疹や手指伸側の落屑を伴う紅斑等の皮膚症状を呈する場合には皮膚筋炎と呼ばれる。自己抗体は、抗Jo-1抗体、抗Mi抗体が特異的。好発年齢の分布は二峰性であり、5~15歳の小児期に小さなピークと35~65歳の成人期に大きなピークを持つ。男女比は1 2。特定疾患治療研究対象疾患。 バセドウ病 甲状腺刺激ホルモン受容体刺激抗体によって甲状腺機能の亢進がおこり、血中の甲状腺ホルモンが異常高値となる。 橋本病(慢性甲状腺炎) 甲状腺の慢性炎症のため、びまん性の甲状腺腫大や甲状腺機能低下症などを来す疾患。中年女性に多く、男女比は1 20~30。自己抗体として、抗サイログロブリン(Tg)抗体や抗甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)抗体が認められる。 重症筋無力症 運動の反復による筋力低下が見られる疾患。自己抗体として、抗アセチルコリンレセプター(AChR)抗体。男女比は1 2で、女性では20~40歳代に多く、男性では50歳以上に多い。特定疾患治療研究対象疾患。 1型糖尿病 膵β細胞が破壊されてインスリンの分泌障害が起きる疾患。2型糖尿病は生活習慣病。自己抗体は、抗グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体、膵島細胞抗体(ICA)、IA-2抗体など。小児や若年成人の発症が多い。 原発性胆汁性肝硬変 (PBC) 肝内胆管が慢性炎症により壊され、胆汁のうっ滞が見られる疾患。黄疸や掻痒感などが見られる症候性PBCと症状が認められない無症候性PBCがある。中年以降の女性に好発し、男女比は1 8。自己抗体に、抗ミトコンドリア抗体(AMA)、抗ピルビン酸脱水素酵素(PDH)抗体。特定疾患治療研究対象疾患。 ギラン・バレー症候群 (GBS) 多発性の根神経炎の一つで、運動神経が障害のため四肢に力が入らなくなるなどの症状を呈する。自己抗体として抗ガングリオシド抗体が半数程度に見られる。 シェーグレン症候群 (SjS) 涙腺、唾液腺などの外分泌腺が障害され、涙や唾液の量が低下する疾患。中年女性に多く、男女比は1 20。抗SS-A抗体、抗SS-B抗体が見られる。抗SS-B抗体は特異的である。 多発性硬化症 (MS) 脳や脊髄の神経線維である軸索を覆っている髄鞘が壊れる(脱髄という)疾患。脱髄の起こる部位により多彩な症状を呈する。15~50歳に発症し、男女比は1 1.3程度。特定疾患治療研究対象疾患。 免疫性溶血性貧血 (IHA) 自己の赤血球の膜上抗原に対する自己抗体が作られ、結合した赤血球が破壊されて貧血を来す疾患。 HLAクラス I とクラス IIの役割 HLAは,主要組織適合性複合系(MHC)とも呼ばれ,移植拒否に関わるタンパク質群として発見された。HLAは,白血球のみならず全ての有核細胞の細胞膜に発現される。 HLAクラス I :全ての有核細胞に発現 細胞内で合成されたタンパク質の断片をプロテアソーム経由で結合して細胞膜上に提示する。これにより,ガン特異抗原やウイルス蛋白質の合成が免疫系に報告され,検知される。 HLAクラス II :抗原提示細胞にのみ発現 飲食作用により細胞に取り込まれた外来タンパク質の断片を,リソソーム経由で細胞膜上に掲示する。これにより,敵の侵入が報告される。 腫瘍マーカ ガン特異抗原は,正常細胞が産生せず,ガン細胞のみが生産するタンパク質を指す。 AFP(αフェトプロテイン): 主として肝臓癌に対して CEA(ガン胎児性抗原): 主として大腸癌に対して PSA(前立腺特異抗原): 主として前立腺癌に対して (CA19−9:主として膵臓癌に対して)( CA125:主として卵巣癌に対して) キラーT細胞はHLAクラスI 上に提示されたガン特異抗原をよりどころにガン細胞を発見して殺す。 全身の有核細胞は,自らが合成しているタンパク質の断片をHLAクラス I 上に掲示する。T細胞受容体を介して異常タンパク質の合成を確認したキラーT細胞は,この細胞を危険なものとして直ちに殺す。 殺しの方法は,アポトーシスの誘発か,パーフォリンによる細胞破壊である。 NK細胞はガン特異抗原とは無関係にHLAを提示しないガン細胞を殺す。 T細胞の成熟 骨髄を出た後,胸腺で軍人としての教育訓練を受けるリンパ球をT細胞と呼ぶ。胸腺における教育訓練の内容は以下のようなものである。 多様なリンパ球が作られる。 B細胞同様,自己非自己を問わず,あらゆるものを攻撃できるT細胞が遺伝子組換えによりつくられる。事実上,あらゆる抗原を識別できるT細胞受容体が生産可能である。 自己HLAを正しく識別できるリンパ球が生き残る。 細胞膜上に提示される自己HLAを解読し,情報を認識できるものだけが,選択されて生き残り,この作業ができないものは除かれる。 自己を攻撃するリンパ球は除かれる。 HLA上に提示される自己抗原を攻撃する性質をもったリンパ球は危険なものとして除かれる。この作業に失敗して自己を攻撃するリンパ球が生き残って発症するのが自己免疫疾患である。 1. の過程で作られたリンパ球のなかで,2. 3. の過程に合格して無事卒業できるのは数%に過ぎない。胸腺は極めて厳しい士官学校といえる。胸腺において脱落するリンパ球はアポトーシスのスイッチを押されて死んでいく。胸腺を無事卒業できたT細胞は,前線基地である二次リンパ組織に配属され,そこで更なる訓練を経て完成される。 T細胞は,司令官と実行部隊に分化する。 胸腺で成熟するT細胞は,免疫軍の司令官たるヘルパーT細胞と実行部隊であるキラーT細胞に分化する。ヘルパーT細胞は,免疫軍全体の指揮をとる司令官で,細胞性免疫を担当するTh1と液性免疫を担当するTh2から構成される。細胞性免疫と液性免疫の勢力のバランスが崩れると,自己免疫疾患やアレルギー疾患が生じると考えられている。キラーT細胞は,有害化した細胞を殺して回る実行部隊である。 二次リンパ組織は前線基地である。 骨髄を出たB細胞や胸腺を出たT細胞は,二次リンパ組織(リンパ節,脾臓,粘膜付属リンパ組織など)に配属される。 リンパ組織には,その近傍に配置されている斥候(抗原提示細胞)からの情報が集められる。抗原提示細胞は,敵と遭遇すると,最寄りのリンパ組織に帰還して,そこに待機しているヘルパーT細胞にHLAクラス II を介して報告する。敵発見の情報を確認したヘルパーT細胞は,自ら増殖すると同時にリンフォカインを分泌して全軍の指揮をとる。 自分の担当する敵が現れないT細胞は,必要ないということで徐々に消滅する。このようにして免疫系は,無駄な出費を節約している。 アポトーシス 体細胞は,自らが個体全体にとって有害または不要となった場合,自ら死んでいくための装置を備えている。アポトーシスのスイッチは自ら押す場合もあるし,他の細胞によって押される場合もある。キラー細胞やNK細胞にアポトーシスのスイッチを押されると,ガン細胞は心ならずも殺されてしまうので,ガン細胞の中にはアポトーシスの装置を破壊するものが出現する。アポトーシス誘発の鍵を握っているのはゲノムの番人P53 であるが,ガン患者の過半数に P53遺伝子の異常が認められている。 p53分子の最も重要な機能は、ゲノムの番人 Guardian of Genomeということが出来ます。すなわち、細胞が放射線や薬物によりDNA損傷を受けた際に、DNA修復が完了するまで細胞周期を停止させる機能、あるいは損傷が修復不能の場合にはアポトーシスと呼ばれる細胞死を誘導することで損傷細胞自体を除去する機能をp53は担っており、結果として細胞の癌化を抑制する癌抑制遺伝子として働いています。 各組織にいるマクロファージの名前 肝 → クッパー細胞 消化管 → 腹腔マクロファージ 肺 → 肺胞マクロファージ 皮膚 → ランゲルハンス細胞 脳 → ミクログリア 骨 → 破骨細胞 ヒトが作れる抗体の種類 遺伝子組換え(VDJ遺伝子再構成 )によって,ほぼ無限の種類を作り出せる。 抗体はY字型をしており、可変部はアミノ酸配列を変化させるという特徴がある。アミノ酸をどのような順番で並べるかを決定するのが、遺伝子という設計図です。 可変部をつくるための遺伝子は、V遺伝子、D遺伝子、J遺伝子の3グループに大きく分類できる。V遺伝子には、V1から数百種類があり、同じようにD遺伝子はD1から約20種類、J遺伝子は、J1からJ4の4種類ある。 可変部のアミノ酸配列は、3つのグループからどの種類の遺伝子を選び出して組み合わせるか、その違いで決まってくる。たとえば、ある抗体は「V1+D1+J1」の組合せに。別の抗体は「V1+D1+J2」になるかもしれない。 Y字型の部分は、H鎖とL鎖という2本ずつの鎖でできていて、各々の鎖の可変部で遺伝子の組合せが成立します。これをざっと計算すると、1兆パターンの抗体ができることになります。つまり1兆種類の抗原に対応できるというわけです。 HLAは細胞の身分証明書であり,健康証明書である。 通常のタンパク質は,同一の種では基本的に同じである。HLAを構成するタンパク質は,同一種内でも個体ごとに異なっているのが原則である。この性質を利用して,個体はHLAを細胞の身分証明書として使用している。更にHLAには細胞内で合成されたタンパク質や,細胞に侵入してきたタンパク質の断片(オリゴペプチド)が添付されることにより,細胞の健康証明書としての役割が担われる。 異常事態がHLAにより免疫系に告知されると殺されてしまうので,ウイルスやガン細胞の中には,HLA掲示の過程に干渉してHLAを掲示させないものがいる。キラーT細胞は,HLAが掲示されないと異常に気がつかない。このような場合はNK細胞が対応する。NK細胞は,HLAを掲示しない細胞を,抗原とは無関係に殺す。 HLAをもたない細胞 赤血球,血小板 T細胞受容体は抗原タンパクを単独では識別できない。 細胞性免疫の担い手は,T細胞である。T細胞はT細胞受容体(TCR)により自己と非自己を識別する。 T細胞受容体の抗原の識別法は,抗体とは全く異なる。抗体は,タンパク質の表面の形(抗原決定基)を単独で識別する。T細胞受容体が識別するのは,タンパク質の断片(オリゴペプチド)である。しかも, T細胞受容体は,単独では抗原を識別できるず,HLA上に提示されたものだけを識別できる。このことにより,T細胞受容体はタンパク質内部に生じた些細な変化を見逃さないと同時に,情報を正確に入手できる。 ヘルパーT細胞は,HLAクラス II 上に提示された抗原を識別する。HLAクラス II とT細胞受容体の情報伝達を介助するのはCD4補助受容体である。 キラーT細胞は,HLAクラス I 上に提示された抗原を識別する。HLAクラス I とT細胞受容体の情報伝達を介助するのはCD8補助受容体である。 一つの形質細胞・・・1種類の抗体のみを産生する 抗原と抗体の関係は、しばしば鍵と鍵穴の関係に例えられます。すなわち、ある抗原が侵入してくると、それにぴったりと合った抗体が結びつく。そうであるなら、当然次のような疑問が生まれてきます。「自己」以外のありとあらゆる抗原となりうる「異物」に対して、抗体は備わっているのだろうか。昔のひとは、ある抗原が入ってくるとそれを「抗原認識系」みたいなものが認識して、それに対応する抗体を作り出すのであろうとと考えていました。 ところがバーネットという人が、それに異を唱えました。バーネットは、そもそも体内では、「自己」「非自己」にかかわらず、すべての抗原に対応する抗体を作れるだけのリンパ球が作られるが、「自己」に対するものは、胸腺で周到に排除され死滅する。「非自己」に対するものだけが生き残るが、それが体内を巡るうち外来の未知の抗原に接触すると、その接触したリンパ球だけが増殖し抗体を産生すると考えました。これをバーネットのクローン選択説といいます。 クローン選択説について クローン選択説とは、1959年にF.M.Burnetによって提唱された抗体産生理論の1つで、今日広く受け入れられている。この説によると、あらゆる抗原に対して、これに特異的に反応する抗体が、もともと先天的にB細胞のクローン(クローン;1個の体細胞をもとにして分裂増殖により生じた同一特性をもつ細胞集団)として用意されていて、抗原が生体内に侵入すると、この多数のクローンの中から特定のクローンが選択され、その抗原と反応して急激に増殖し、抗体を作る形質細胞になるという。この説によると次のことが言える。 B細胞であるリンパ球表面には、分化し、活性化された際に放出される抗体と同じ特異性をもつ受容体が存在する。→受容体と同じ結合部位を持つ抗体を生産する。 個々のB細胞には、それぞれ1つの特異性がある。 ある特異性をもつという運命づけは抗原に出会う前からすでにきめられている。 適当な条件のもとで特異的リンパ球クローンは、抗原とレセプターが結合することで、増殖分化し、免疫記憶細胞や形質細胞へと変わっていく。 胎生期または新生時期に抗原と出会うと、それに対するクローンは消去される。 →自己抗原に対するクローンは除かれる。つまり、成長後自己抗原に対して無反応になり攻撃されない。 ここで重要なのは、体内では「自己」「非自己」にかかわらず、すべての抗原に対応する抗体を作れるだけのリンパ球が作られるが、「自己」に対するものは、排除され死滅し、「非自己」に対するものだけが生き残るということ、そして非自己に対する各々のリンパ球が体内を巡るうちに、外部から侵入してきた非自己の抗原と特異的に結合し、その結合したリンパ球だけが増殖し抗体を産生するという点である。 次に、抗体産生は主にB細胞による液性免疫であるので、液性免疫(抗体IgG産生)のメカニズム)についてまとめる。 B細胞はもともとその表面にIgMを発現している。ただし、1個のB細胞は1種類の抗原に対応するIgMしか表面に持っていないので、様々な抗原の種類に対応するために無数の種類のB細胞が用意されている。IgMによって抗原を認識し、その抗原に結合したB細胞は、その場で細胞分裂によって増殖し形質細胞へと分化する。そしてその形質細胞がその抗原に特異的な抗体IgGを産生し、放出する。この、IgMからIgGへの変化を「クラススイッチ」と呼ぶ。また、形質細胞に分化しなかったB細胞はメモリーB細胞(免疫記憶細胞)として残り、次回の抗原の侵入に備える。B細胞の分裂・増殖、形質細胞への分化は、抗原に結合しただけでもある程度起こるが、抗体の産生にはヘルパーT2細胞(ヘルパーT2細胞(Th2)とはサイトカイン(免疫調節物質)を、産生することで他の細胞の働きを促すT細胞のこと)の助けが必要である。B細胞は抗原と結合すると、抗原を分解し、その分解した抗原蛋白を自分のclass II MHC分子の上にのせ、再度、細胞表面に「抗原+MHC分子」として発現させることでヘルパーT2細胞に助けのサインをだす。(抗原提示)ヘルパーT2細胞はB細胞表面の「抗原+MHC分子」をTCR(T cell receptor:CD3)によって認識する。抗原掲示を認識したヘルパーT2細胞は、IL-3、4、5、6、10、13など(Th2系サイトカイン)を放出し、それらのサイトカインによってB細胞の形質細胞への分化が進む。そして形質細胞が生産したIgGや、活性化補体C3bが細菌表面に結合(オプソニン化)すると、好中球は強力な貪食・殺菌作用を発揮できるようになる。これは好中球がIgGのF c部分に対するレセプターとC3bに対するレセプターを持っているためである。このようにして外部からの抗原は退治、除去される。 臓器移植と免疫 20世紀後半,ヒトの生存に必須な重要臓器が致命的機能不全に陥っても救命できる臓器移植の技術が開発された。初期の段階では,移植手術に成功しても,移植臓器は宿主の免疫系により拒絶され早晩脱落した。移植拒否防ぐため免疫抑制剤を使用すると,今度は免疫不全により患者が死亡した。このため,臓器移植は不可能な技術と諦めかけた。 この事態を打破したのは,画期的免疫抑制剤サイクロスポリンAであった。サイクロスポリンAは,移植拒否の現象を選択的に抑制し,細菌感染に対する免疫機能をそれほど阻害しなかった。 サイクロスポリンAの開発を契機として,臓器移植は急速に普及した。 サイクロスポリンA はペプチドであり、もともと抗生物質として使われていた。1985年以降、臓器移植で用いられた。 T細胞内のサイクロスポリン結合タンパク質と結合し、カルシニューリンの活性を抑制して転写因子の核内移行を障害する。 結果、インターロイキン2 [ IL-2 ] 遺伝子の発現が進行せず、免疫反応(細胞性免疫)が抑制される。 FK506 [ tacrolimus ] は藤沢薬品が開発したもの。世界で一番よい免疫抑制剤といわれている。 タクロリムス結合タンパク質と結合する他は、サイクロスポリンAと作用機構は同じ。IL-2 の産生を抑える。 液性免疫と細胞性免疫 免疫とは、外界から侵入してくる病原体や体の中で発生するがん細胞など異常な細胞を認識して排除する仕組みで、体の防御機能の要です。免疫は主にリンパ球という細胞が中心になってコントロールされています。リンパ球にはB細胞・T細胞・ナチュラルキラー(Natural killer, NK)細胞などがあります。 B細胞は抗体という飛び道具を使って細菌やウイルスを攻撃するもので、これを「液性免疫」といいます。IgEという抗体の一種が関与するアレルギー性疾患はこの液性免疫が過剰に反応する結果発生します。 一方、ウイルス感染細胞やガン細胞など自分の細胞に隠れている異常を発見して、キラーT細胞やNK細胞などが直接攻撃する免疫の仕組みを「細胞性免疫」といいます。細胞性免疫はがんに対する生体防御に重要な役割を果たしますが、調節が狂って正常な自分の細胞を攻撃すると慢性関節リュウマチなどの自己免疫疾患の発病に関連します。 液性免疫と細胞性免疫とは、互いに相反関係にあることが知られていました。つまり、シーソーのように、一方の働きが強くなるともう一方は抑制される関係です。このメカニズムは、2種類のヘルパーT細胞 (Th) のバランスにより説明されています。 ヘルパーT細胞は、B細胞やT細胞の増殖や働きを調節するタンパク質(サイトカイン)を分泌して、液性免疫と細胞性免疫のバランスを調節しており、そのサイトカインの産生パターンから、Th1(1型ヘルパーT)細胞とTh2(2型ヘルパーT) 細胞に分類されます。Th1は細胞性免疫を促進し、Th2は液性免疫を促進します。 ヘルパーT前駆細胞(Th0)がTh1細胞に成熟(分化)するためにはマクロファージから分泌されるIL-12が必要であり、一方、Th2細胞となるためにはT細胞から分泌されるIL-4が必要とされています。 Th1細胞はインターフェロン・ガンマ(IFN-γ)や インターロイキン-2(IL-2)を分泌して細胞性免疫を増強し、Th2細胞はIL-4, IL-5, IL-6, IL-10を分泌してB細胞を活性化して液性免疫に関与します。Th1細胞が出すIFN-γはTh2細胞の働きを抑え、逆にTh2細胞が出すIL-10はTh1細胞を抑制します。この仕組みによりTh1とTh2がシーソーのように相互に制御されるのです サイクロスポリンA は,IL-2の産生を抑えることにより,細胞性免疫を選択的に抑制。細菌感染などに対する液性免疫をそれほど阻害しない。 骨髄移植には,HLAの型が一致する必要がある。 心臓,腎臓,肝臓など一般臓器の移植は,特異的免疫抑制剤の使用により近年急速に普及してきた。しかし,骨髄移植は特異的免疫抑制剤を使用しても成功しない。いかに,骨髄移植について整理する。 骨髄移植は,白血病の治療法として開発された。 骨髄性白血病では,骨髄の放射線照射によりガン細胞を根絶することが可能である。しかし,骨髄で活動している血球幹細胞も,ガン細胞同様放射線感受性細胞で,ガン細胞とともに死滅する。このままでは,ガンは治っても,血球幹細胞死滅のため貧血,出血,感染症のため患者は死亡する。 空き家となった骨髄に,正常な人の骨髄を移植し幹細胞が定着して,赤血球,白血球,血小板が生産できるようになって初めて治ったといえる。 しかし,そこで産生されるリンパ球はあくまで他人のリンパ球なので,新たな宿主の細胞を敵とみなして攻撃する。その結果,移植片対宿主病(GVHD)と同じ現象が起こり,多臓器不全に陥り死亡する。 ※ 移植片対宿主病:従来,稀な輸血事故として観察された。輸血中のリンパ球が,輸血を受けた患者の体内で増殖して,患者の臓器を攻撃して引き起こす病気である。現在では,このような事故を防ぐため,輸血に使用する新鮮血は,ガンマ線を照射することが原則とされている。 骨髄移植は,HLA の型が一致することが条件である。 移植片対宿主病を防ぐため骨髄移植に使用する骨髄は,患者のHLAと型が一致していなければならない。しかし,既に述べたように,HLAは一卵性双生児以外では異なっている。 骨髄バンクには,多くのヒトの協力が必要である。 HLAは個体ごとに異なっているのが原則であるが,10万人に一人くらいの割合で型が一致する人が存在する。そのため,骨髄移植を必要とする白血病患者が現れた場合,移植可能な骨髄提供者を探すため多くの人が骨髄バンクにHLAの型を登録しておく必要がある。登録者不足のため,骨髄移植を受けれない白血病患者が多いのが現状である。現在,骨髄バンクを補う目的で胎盤バンクも創設されている。 NK細胞とストレス キラーT細胞の活性は抗原刺激により高まるが,NK細胞は自然免疫の構成員として常時待機している。近年,笑いの健康増進効果が注目されている。ストレスはNK細胞活性を抑制し,笑いなどによるストレス発散はNK細胞活性を高めることが知られている。 成人T細胞白血病(HTLV)とHIV 成人T細胞白血病という病気は、ウイルス感染によってひきおこされる白血病として世界で初めて日本で解明された白血病です。 日本では沖縄から九州、四国南部、紀伊半島にかけて多くみられます。 成人T細胞白血病は、名前のようにT細胞にウイルスが感染して起こります。この感染したTリンパ球を含む体液によって人から人にうつります。最も多いのが母乳を通じて母から子への感染です。母乳中には多くのT リンパ球が含まれるからです。性交によっても感染しますが、この場合は男性→女性のみでその逆はないとされています。 感染してから発病するまでの潜伏期間が30〜70年と非常に長いのが特徴です。 したがって乳児期に母乳から感染したとしても、発病するのはかなり年をとってからです。患者年令の中央値は57才で、30才未満の発病はきわめてまれです。 この病気の原因ウイルス(HTLV−Ⅰ)はレトロウイルスと言われ、HIVと同じ種類のウイルスです。それぞれのウイルスは共通の祖先から分かれたものであることが分かっています。いずれもCD4(細胞の表面マーカーと言われるもの)陽性のTリンパ球に感染します。このリンパ球はヘルパーT細胞といい、身体の免疫機構のもっとも主要な中心的役割をする細胞です。 HIV は感染することにより、Tリンパ球を破壊し、HTLV −ⅠはTリンパ球を腫瘍化してその機能を失わせます。したがっていずれの病気も、主要な症状として免疫不全症が現れます。 排泄と腎臓 腎臓は代表的な排泄器官である・・・体内の不要な物質を捨てることを排泄という。腎からは尿という形で、水、電解質、各種老廃物などを排泄している。電解質とは塩分、酸、アルカリなどのことをいう。老廃物の例には、尿素、尿酸、クレアチニンなどがある。肺からはCO2という酸を排泄している。肝臓からは胆汁を排泄している。皮膚からは汗という形で、水、電解質を排泄している。 ネフロンは糸球体と尿細管とから成り立っている・・・尿を作っている最小単位をネフロンという。腎はネフロンが約100万個(両腎で200万個)集まったネフロンの集合体である。 糸球体は毛細血管の塊である・・・腎臓は血管にきわめて富んだ臓器であり、血管の塊ともいえる。 尿細管は近位尿細管、ヘンレわな、遠位尿細管、集合管に分けられる・・・近位尿細管から遠位尿細管までは枝分かれのない1本の管である。糸球体、近位尿細管、遠位尿細管は皮質にあり、ヘンレわなは髄質にある。 腎の髄質の浸透圧は高い・・・高浸透圧の尿を作ることができるのは髄質の浸透圧が高いからである。 糸球体 糸球体で血液成分の濾過が行なわれる・・・糸球体と尿細管との間には小さなすき間があいている。 基底膜を通過できる小さな粒子だけが濾過される・・・小さな粒子には、水、電解質、ブドウ糖、各種老廃物などがある。 濾過されない物質には蛋白質がある・・・蛋白質分子の大きさは水分子や老廃物分子の数千倍以上もあるので、基底膜の隙間を通り抜けられない。 濾液(原尿)は血液から血球と血漿蛋白質とを除いたものに等しい・・・電解質やブドウ糖などの糸球体で濾過される物質は、血漿中と濾液中の濃度は等しい。濾液のことを原尿ともいう。 濾過は血圧の力によって行なわれている・・・血圧が60mmHg以下に下がると濾過ができなくなり尿を作れなくなる。 糸球体の濾過によって生成された濾液の量を糸球体濾過量という・・・糸球体濾過量(GFR)の正常値は約100ml/分である。腎臓を流れる血液量を腎血液流量(RBF)という。腎臓を流れる血漿の流量を腎血漿流量(RPF)という。腎臓を流れる血漿の約1/5(20%)が濾過され尿細管腔に移動し原尿となる。 尿細管 尿細管では再吸収が行なわれている・・・再吸収される割合は物質によって異なっている。 糸球体で濾過された水分の約99%が尿細管で再吸収される。 糸球体で濾過されたブドウ糖のほぼ100%が尿細管で再吸収される・・・正常では尿中にはブドウ糖はほとんど含まれていない。ブドウ糖の再吸収能力には限界がある。 一般にナトリウムの移動にともなって水も移動する・・・ナトリウムの移動は能動輸送である。糸球体で濾過されたナトリウムの約99%は尿細管で再吸収される。 物質によっては尿細管から分泌されるものもある・・・分泌されるものには、酸、カリウム、ある種の毒物や薬物などがある。カリウムは再吸収と同時に分泌もされている。 尿量を調節しているホルモンにADHとアルドステロンとがある・・・水の再吸収が増加すると尿量は減少する。抗利尿ホルモン(ADH)は水の再吸収を促す。アルドステロンはナトリウムの再吸収を促す。 尿 尿の量や質は体の状態を反映している・・・1日の正常尿量は約1〜1.58㍑程度である。1日の尿量が400ml以下を乏尿という。腎での尿生成が停止すれば無尿となる、100ml以下をいう。頻尿とは排尿回数が多いもの(約10回/日以上)をいう。尿閉とは、腎では尿は生成されているが尿路の異常で尿が体外に排出されない状態をいう。尿失禁とは排尿の意志がないのに排尿がおこることである。 尿量は体の水分の量を反映している・・・水分摂取が多いと、多尿となり尿比重は低下する。尿の比重と尿の浸透圧はほぼ比例する。 血漿より浸透圧が高い尿を高張尿、ほぼ等しいのを等張尿、低いものを低張尿という・・・高張尿のことを濃縮尿、低張尿のことを希釈尿ともいう。 尿検査は手軽にでき患者にほとんど苦痛を与えない・・・尿は一般に弱酸性である。正常の尿は淡黄色で清澄だが、塩類などが析出して混濁していることもある。正常の尿には蛋白質もブドウ糖も含まれていない。尿沈渣とは尿中の有形成分を遠心して集めたものである。 腎の内分泌機能/腎不全 腎臓の機能は尿を作るだけではない・・・腎はレニンを分泌して血圧を調節している。腎はエリスロボエチンを分泌して造血を調節している。腎はビタミンDを活性化する。 腎機能の低下を腎不全という・・・腎不全では排泄されるべき物質(水、酸、カリウム、老廃物など)が体内に蓄積されてしまう。カリウムが高いと心室細動をおこして急死する。尿毒症では尿量は減少し、出るのは等張尿である。腎不全では高血圧、貧血、骨折などもおこる。 腎不全の治療は透析か腎移植である・・・透析とは血中の老廃物などを半透膜を介して透析液に抜きとる方法である。透析には血液透析と腹膜透析とがある。透析では腎の内分泌や代謝の機能までは代償できない。腎不全患者には厳密な水分塩分制限が必要である。 尿路 尿路は尿管、膀胱、尿道からなる・・・尿路では尿の成分や量は変化しない。尿路では尿の流れは一方通行であり、逆流はしない。 膀胱には蓄尿と排尿との2つの機能がある・・・膀胱内圧が上昇すると尿意がおこる。膀胱の出口には尿道括約筋がある。 普段は膀胱壁は弛緩し尿道括約筋は収縮して尿を膀胱内にためる・・・いったん排尿が開始されると完全に尿を出し終わるまで排尿動作は続く。排尿後の膀胱内に残尿はほとんどない。 残尿があると菌が繁殖しやすい・・・女性の方が膀胱炎になりやすい。◎ 泌尿器とは? 体液成分(水分、電解質)の恒常性(質的&量的),老廃物(窒素代謝産物=尿素、等)・有害物質の排出 浸透圧(溶質濃度に比例;0.9 %食塩水とほぼ等張=生理的食塩水;半透膜) 能動輸送(ATPを利用して濃度勾配に逆らう)と受動輸送(濃度勾配に従う) A 腎臓 ・腎臓の疾患:蛋白尿、腎不全→移植・透析(人口700人に一人、年間医療費1兆円) ・腎臓の肉眼的構造 腎門(尿管、腎動静脈)、腎洞、腎盂(腎盤)、腎杯・腎乳頭 皮質(糸球体が見える?)、髄質(髄放線が見える?) ・腎臓の組織学的構造 ネフロン nephron(約100万!):腎小体(≒糸球体)+尿細管+(集合管) 腎小体=糸球体+ボウマン嚢;+傍糸球体装置(傍糸球体細胞、緻密斑、等) 糸球体=糸球体毛細血管内皮細胞+メサンギウム細胞+上皮細胞(足細胞) 糸球体濾過障壁=内皮細胞+糸球体基底膜+足細胞(スリット膜) 尿細管=近位尿細管(曲部・直部)+中間尿細管+遠位尿細管(直部・曲部) ヘンレループ=近位直尿細管+中間尿細管+遠位直尿細管(=太い上行脚) 腎の血管系 ←心拍出量の25%が左右の腎臓に入る 腎動脈→葉間動脈→弓状動脈→小葉間動脈→輸入細動脈→糸球体毛細血管→ 輸出細動脈→(髄質では直動脈)→尿細管周囲毛細血管→静脈系...→腎静脈 ・尿の生成=糸球体濾過(毎分100ml)+尿細管による分泌・再吸収(99%を再吸収) 糸球体濾過:糸球体毛細血管の血圧が原動力、膠質浸透圧差に押し返されている GFR(糸球体濾過値)←Ccr(クレアチニン-クリアランス) =約100ml/分:RPFの20% RPF(腎血漿流量)←PAHクリアランス、RBF(腎血流量)毎分1L 尿細管でのイオンの分泌・再吸収 ←PSP排泄試験;β2ミクログロブリン、NAG 近位尿細管で:選択的な再吸収&分泌 (:刷子縁と細胞嵌合とで表面積↑) Naの再吸収(能動輸送)+水の再吸収(受動輸送) グルコースやアミノ酸の能動的再吸収、Kのほとんどの再吸収 PSP・尿酸・抗生物質などの有機イオン・薬物の能動的分泌=排出 ヘンレ下降脚で:尿の濃縮 細い下降脚で水の再吸収(浸透圧差による受動輸送) ヘンレ上行脚で:尿の希釈[水の量を変えずに!] 細い上行脚でNa+Clを受動輸送 (NaClは間質へ移動して浸透圧を上げる) 太い上行脚でNa+K+2Clを能動輸送により再吸収 遠位曲尿細管で:(緻密斑で Cl - 濃度をモニター→傍糸球体装置を形成) Na+Clを能動輸送により再吸収 集合管主細胞で:尿の濃縮(最大4倍;ホルモンによる濃縮力の調節) 水の再吸収(ADH存在下、受動輸送)、尿素の回収(受動輸送) 酸・アルカリの分泌による体液pHの調節(間在細胞による) 近位尿細管:Naと水、有用分子の再吸収 →等 張 性 細い下降脚:水の透過性が高く、NaClの透過性は低い →尿の濃縮 細い上行脚:水の透過性が低く、NaClの透過性は高い →尿の希釈 太い上行脚:NaClの能動的な再吸収 ←ループ利尿剤のターゲット 集 合 管:ADHによる水の透過性の調節 →尿の濃縮 クレアチニン:すべて糸球体で濾過され、尿細管で分泌・再吸収されない PAH:近位尿細管でほぼ完全に分泌される 尿の濃縮の調節: ネフロン自体の自己調節能 →TGF(輸入細動脈の収縮によりGFR↓) (傍糸球体装置による) →レニン分泌(全身の血圧を上げてGFR↑) ホルモンによる調節 ADH(抗利尿ホルモン=バソプレシン)→集合管での水の再吸収↑ アルドステロン →集合管でのNa再吸収↑・K分泌↑ ANPなどのナトリウム利尿ホルモン →集合管でのNa再吸収↓ 上皮小体ホルモン(パラトルモン) →遠位尿細管でのCa再吸収↑ ・尿の成分(色調←何に由来?、pH、比重、成分=水が95%)、尿量は一日1L! なぜ、尿検査では早朝尿の中間尿を取るのか? なぜ、起床時の尿は「濃い」のか? ・内分泌器官としての腎臓 レニン(傍糸球体細胞から;アンギオテンシンを活性化して全身の血圧を上昇) エリスロポエチン(間質の線維芽細胞から;骨髄における赤血球の産生を亢進) プロスタグランジン産生(集合管にて)、ビタミンDの活性化(近位尿細管にて) B 尿路、排尿路 ・腎臓→尿管→膀胱→尿道 (膀胱・尿管の壁は移行上皮!) 尿管 ureter の生理的狭窄部、内縦・外輪(・外縦)の平滑筋層による蠕動運動 膀胱 (urinary) bladder の底部に尿管口と内尿道口←膀胱三角;膀胱の後ろは何? 尿道 urethra の男女差(長短、屈曲の有無、精路との合流の有無)と導尿 骨盤底筋群(外尿道括約筋、肛門挙筋、尿生殖隔膜・深会陰横筋、等) ・蓄尿・排尿の神経系によるコントロール(どうやって尿を出し、また我慢するか?) 二種類の括約筋、自律神経系と体性神経系による二重の支配 内尿道括約筋=膀胱括約筋(平滑筋=不随意) 外尿道括約筋=尿道括約筋(骨格筋=随 意) 蓄尿:膀胱→[骨盤内臓神経:副交感]→脊髄(仙髄)→脊髄(腰髄)→ →[下腹神経:交感]→膀胱筋・弛緩、内尿道括約筋・収縮 大脳皮質:意思→[陰部神経:体性・運動]→外尿道括約筋・収縮 排尿:膀胱内圧上昇→膀胱壁進展→[骨盤内臓神経:副交感]→脊髄(仙髄)→ →脳幹→脊髄(仙髄)→[骨盤内臓神経:副交感]→膀胱収縮筋・収縮 →脊髄(腰髄)→[下腹神経:交感]抑制→内尿道括約筋・弛緩 →大脳皮質:「尿意」→[陰部神経:体性]抑制→外尿道括約筋・弛緩 尿失禁(腹圧性、切迫性) 排尿困難
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Fishberg濃縮試験 前夜午後6時以降絶飲食とし、翌朝起床後とその1時間後と2時間後計3回採尿し、尿比重を測定。 3回のうち1回以上尿比重が1.022以上なら正常。 PSP試験 PSP(フェノールスルフォンフタレイン)1mlを静脈内注射し15分、30分、60分、120分後の尿中PSP値を測定。 PSPはすべて近位尿細管より排泄され、15分後の尿に25%以上の排泄がないとき異常。 クリアランス試験 RPF腎血漿流量 GFR糸球体濾過値 正常値100ml/分 FF濾過率 糸球体の病変→低下 本態性高血圧、うっ血性心不全→上昇