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アーサーはアルベルクから離れるように北に向かっていが、雨がぽつぽつと降り出したかと思うとあっという間にざーざー降りになってしまい、 近くに見えた木々が折り重なるかのようになっている場所で雨宿りをしていた。 「すごい雨だ…」 気を落ち着かせるかのように体の力を抜き、樹にもたれかかるアーサー。 「雨か…子供のころを思い出すな…」 わざわざ雨の日を選んで魔法の練習させられたっけ。 「アーサー! この雨にも負けないほどの火力を生み出すんだ!」 「そんなこといってもできないよ、父さん…」 「ロトの血を引きしお前になら容易いことのはずだ」 「お前にはご先祖さまのように武器も魔法も自在に扱えるようになってもらいたいのだよ」 自在に、か。 今の僕はなんて中途半端なのだろう。 「ロトの血か…」 僕は本当にロトの血を引いているのだろうか? ロトの装備すら満足に扱うことのできない僕はなんなのだろう。 そういえば…旅の扉で僕を助けてくれた女性がロトの剣を持っていたような…。 ロトの剣を思う存分振り回せれるようになったなら…ゾーマも倒せるだろうか? こんな中途半端な僕から脱出できるだろうか? そんなことを考えながら眠りについていった…。 【アーサー(睡眠) 所持品:ひのきの棒 第一行動方針:ベクタへ移動】 【現在位置:アルブルクとベクタの中間地点】 ←PREV INDEX NEXT→ ←PREV アーサー NEXT→
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蘇るになし藩国 になし+Arebの場合 「唐突だが余は忙しい」 「あたしも割といそがしいんだけど」 約半年ぶりに顔を合わせたになしとArebの会話である。 しかし会話の内容に反して刺々しいところは二人とも微塵もなく、ただの近況報告のようでもあった。 久しぶりだな、の一言もなく、離れていた時間を感じさせないようなやりとり。 「忙しいんだが、ここで降りたくはない。余の国だ、と胸を張って言えるほど何かを出来たとは思わないが国に愛着もある」 否定すべきか肯定すべきか悩んで、Arebは結局 うん、と頷くだけに留めた。 「だが、今の状況で続けるとなれば前以上に国民に迷惑をかける事になるだろう・・・」 この王の優先順位は1にぽち、次に国と国民で自分の事は4か5かあるいはもっと下である。 自分の意思を通すために国民に無理をさせるのをなにより嫌う王であった。 それが存分に解っていたので摂政は、半ば呆れながら、それでも表情には全く出さずにこう言った。 「じゃあみんなに聞いてみればいいと思うよ」 「そう言うと思って瑠璃に頼んでおいた。皆の意思を確かめてくれ、と」 「・・・皆って割にはあたしなんにも聞いてないけど」 「今聞いてるではないか。それで結果がここにまとめてある」 瑠璃:になし藩で継続希望 まだ色々心残りもありますし。 玲音:なにかと思い入れの深いになし藩国で頑張りたいです。 イタ:になし藩国が在るのなら参加したいと思います。 九重:になし藩で続けたいですが藩王とか摂政が忙しいなら無理にとは。 若月:そんなに参加できないと思いますが幽霊国民でいいなら続けさせてください。 アイビス:になし藩国が続投するなら、になし藩国民で最後まで物語を見届けたいです。 月空:この国が好きなので続けたいです。 「だそうだ。其方はどうする」 「なんか外堀埋められたような・・・まぁ元々やる気だったけどね」 これだけみんなが続けたい、と言ってくれているのに摂政が降りるわけにもいくまい。 そもそも話が来た時点で十分予想できる結果ではあった。 その程度には国も藩王も好かれているはずだし、何より王女をなんとか幸せにしてあげたい、という目標で繋がっているのだから。 「で、藩王さまこそ覚悟は決まった?」 その問いかけに対して、になしは不敵に微笑むだけだった。 それを見て似たような笑みを浮かべたAreb。しかしその顔が即曇る。 「こう、話が早いのはいいけどまだ問題があると思うんだ」 「うむ。指揮官がいない」 「いないねぇ」 以心伝心、というわけではなくものすごい切実な課題なだけである。 になしが最後に指揮を執ったルージュの戦い以降、全てのイベントで 部隊を出しただけとか強制リクエスト受けただけとか非常に芳しくない結果に終わっている。 指揮官が居ても大して変わらなかった可能性もあるのだが、 国の指揮を執る人物がいないせいでスタート地点にすら立っていないという感覚は強く、その辺りの対策は必須と言えた。 「悪いけどあたしはもう懲りたわ・・・暗殺防げなかったのが悔しくてどうにも」 かつてぽち暗殺作戦で総指揮を執ったArebではあったが・・・本人はその事を今でも悔やんでいた。 そもそも人の上に立つ、人に指示を出す事を自分には向かないと思っている少女であり、 かつ自分以外の生き死にがかかる戦争で指揮を執るという事を恐れている節がある。 人の上に立つのが苦手な人間が摂政をやっているのはどうかという意見もあるだろうがそこはそれ、 彼女の人徳の賜物とも言える。普段は暴力振るうイメージばかりだが国民からの信頼は篤いのだった。 「九重さんも前指揮の話振ったとき『自分ボンクラですから・・・』って言っていきなり壁に向かって体育座りしだしたし」 「秘書官偵察作戦とマジックアイテム探しで首吊りたくなったらしいな」 ちなみに九重の実績。 秘書官偵察作戦→僚友二人見捨てて1人だけ脱出。 マジックアイテム探し→無理なリクエスト狙ってあやうく全滅という所でダイスに救われて中間判定。 以上。確かにボンクラを自認してもおかしくはない戦績。 はぁ。と同時に溜息を吐く二人。 「まぁ、いざとなれば余が出る」 「え、ほんと?」 「たぶん出れると思う・・・出れるんじゃないかな。ま、ちょっと覚悟はしておけ」 「藩王宣言きた」 余が出る、と聞いて反射的に笑顔になった直後、急に半眼になって疑わしげな視線を向けるArebであった。 (テキスト執筆 九重 千景@になし藩国)
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▲【常時自滅の壁】 ◆99(戦闘前敗北の壁) >地獄の寄生虫>ガーンディー=Passing>スーパーウルトラ(ry>壁兄弟末っ子・自滅の壁 >ボムボムプリン>壺ツボ>中途半端な考察人=熱愛発覚後の無>手歩丼>探偵L >不変>デウス・エクス・マキナ ▼【勝利不可能の壁】 【妄想属性】パロディ 【作品名】あーむすとろんぐ☆ばってぃんぐ 【名前】中途半端な考察人 【属性】シシオの人に糾弾されている考察人 【大きさ】【攻撃力】【防御力】【素早さ】成人男性並 【特殊能力】全ての試合を考察している人だが、 必ずその考察は間違えており、妄想スレに参加するにあたっても、 自分では自分を勝たせているつもりだが、最終的には自分が負けていることになっている。 【長所】自滅能力 【短所】下手したらパクリキャラ 813 名前:格無しさん 投稿日:2006/09/17(日) 02 58 20 中途半端な考察人考察 任意発動なのでそこまで弱くはない。自滅の壁から下がる。 ×意思をもった生理と金的 痛みに耐えてよく頑張った。でも負け。 ×全てを反射し尽くす者 相手は緩やかなので負け。 ×*8山田~妄想女王 戦う意思はあるので負け。 ○亜戸梅巣 先にアドバイスされ、立派な考察人となって勝ち。 ×多元宇宙全能マン 考察負け。 ○考慮人 待ったをかけられて2秒経過。勝ち。 ○平塚和美 開始0秒だから無理だろう。 ○平和 同上。 ×かに 先に動けるが考察前に反則負けにされる。 ×ヨーカンキング 自滅し終えるより考察の方が先か? ○AFO 視認即発動なので対抗不能。 ×悪 こいつ概念殺しと同列じゃね? ○カタツムリの目の世界に住んでいるカタツムリ 早すぎる。 ×セクシー浦田 考察負け。 ○原始生命Z 考察されることを察知して自滅勝ち。 ○*2時夫留琉~スロウェニー 0秒は無理。 ○亜空間機雷 自爆勝ち。 ○フシオウ 死ぬかどうかではなく考察するかどうかなので勝ち。 ○*2ガーンディー~壁兄弟末っ子・自滅の壁 非暴力勝ち。 2連敗後に3連勝しているので 亜戸梅巣>中途半端な考察人>多元宇宙全能マン 520 : ◆rrvPPkQ0sA :2016/12/12(月) 21 13 16.67 ID erHm7VAm 中途半端な考察人再考察 全ての試合を考察しているという以上、考察時というタイミングで考察するのもこのキャラなのだろう。 戦闘前に負けているユベントスの直下。 24 : ◆rrvPPkQ0sA :2016/10/05(水) 22 16 11.37 ID QjacyY/N 総当たり考察戦
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【妄想属性】パロディ 【作品名】あーむすとろんぐ☆ばってぃんぐ 【名前】中途半端な考察人 【属性】シシオの人に糾弾されている考察人 【大きさ】【攻撃力】【防御力】【素早さ】成人男性並 【特殊能力】全ての試合を考察している人だが、 必ずその考察は間違えており、妄想スレに参加するにあたっても、 自分では自分を勝たせているつもりだが、最終的には自分が負けていることになっている。 【長所】自滅能力 【短所】下手したらパクリキャラ 813 名前:格無しさん 投稿日:2006/09/17(日) 02 58 20 中途半端な考察人考察 任意発動なのでそこまで弱くはない。自滅の壁から下がる。 ×意思をもった生理と金的 痛みに耐えてよく頑張った。でも負け。 ×全てを反射し尽くす者 相手は緩やかなので負け。 ×*8山田~妄想女王 戦う意思はあるので負け。 ○亜戸梅巣 先にアドバイスされ、立派な考察人となって勝ち。 ×多元宇宙全能マン 考察負け。 ○考慮人 待ったをかけられて2秒経過。勝ち。 ○平塚和美 開始0秒だから無理だろう。 ○平和 同上。 ×かに 先に動けるが考察前に反則負けにされる。 ×ヨーカンキング 自滅し終えるより考察の方が先か? ○AFO 視認即発動なので対抗不能。 ×悪 こいつ概念殺しと同列じゃね? ○カタツムリの目の世界に住んでいるカタツムリ 早すぎる。 ×セクシー浦田 考察負け。 ○原始生命Z 考察されることを察知して自滅勝ち。 ○*2時夫留琉~スロウェニー 0秒は無理。 ○亜空間機雷 自爆勝ち。 ○フシオウ 死ぬかどうかではなく考察するかどうかなので勝ち。 ○*2ガーンディー~壁兄弟末っ子・自滅の壁 非暴力勝ち。 2連敗後に3連勝しているので 亜戸梅巣>中途半端な考察人>多元宇宙全能マン 520 : ◆rrvPPkQ0sA :2016/12/12(月) 21 13 16.67 ID erHm7VAm 中途半端な考察人再考察 全ての試合を考察しているという以上、考察時というタイミングで考察するのもこのキャラなのだろう。 戦闘前に負けているユベントスの直下。
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「蘇るになし藩国」 L:蘇るになし藩国 = { t:名称 = 蘇るになし藩国(イベント)) t:要点 = ぽち,再会を喜ぶ,集まる人 t:周辺環境 =になし藩 物語背景 になし藩国という国がある。 この国、ターン8の終盤から首脳陣不在でまともに活動出来ていない。 対緑オーマ戦用に新規アイドレスを提出したはいいものの指揮官不在で戦闘に出る事はなかったり、 ぽちがピンチと聞いて青森まで行った挙句指揮官不在で何も出来ず何も出来なかったりした。 そしてターン9が終わり、それぞれがシーズンオフを過ごす中、「次シーズンの予定があるらしい」という情報が入り──。 それぞれのシーズンオフ ・になし+Arebの場合 ・九重+瑠璃の場合 ・イタ+玲音の場合 ・月空の場合 ──そして、王の帰還 どんな国にでも大抵は輝かしい時代というものがある。 国に住む者があの頃はよかった と思うような時代。 それはかつてあった日々を偲ぶ憧憬のような。 現状に満足していない不満のような。 これからはこう在りたいと思う希望のような。 そんな複雑な思いが描く幻想である。 幻想であるから、実際は過去を美化しているだけだったり、 そもそも人によって思い描く時代が食い違ったりする。 人には人の歴史があり、国には国の歴史があるので食い違うのは当然の事ではあるが、 になし藩国では概ね全ての住人が同じ時代を思い浮かべる。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 イラスト イタ@になし藩国 二人の摂政が藩王を支え、藩王が王女を支え、一丸となって帝国を脅かすものと戦った時代。 藩王の下、王女と共に戦場を駆けた日々こそがになし藩国民の誇り。 例に漏れず大規模に過去を美化しているだけの可能性もあるが、 戦いが終わった平和な時代ではなく、戦い続けたあの頃こそが輝かしい時代であると、 大半の国民がそんな幻想を抱いているのだった。 ──はてない国では、幻想は時として現実のものとなる。 /*/ PPGの初陣があると告げられて間もない頃── 長い休暇を終えたになしは執務室に居た。以前と同じように。 シーズンオフで過疎になっていた最中、出迎えたのは一人の摂政と一人の秘書官だけで、それも 「おかえり、藩王さま」 「うむ、留守の間よくやってくれた」 という実に素っ気無いやりとりがあっただけである。 秘書官に至っては頭を下げただけで何も言っていない。が、その瞳には全幅の信頼があった。 「では行くか」 どこへとも言わず歩き出すになしと付き従う二人。 執務室から出てすぐ、廊下の窓から覗く事が出来る中庭には見た事もないI=Dが立っていて、 それだけで三人の意思は一つになった。 すまんが状況がさっぱりなので説明してくれ。と歩きながら言い出したのはになしである。 とりあえずぽちが立つと聞いて戻ってきただけで詳しい事は良く解っていないらしかった。 「敵は評価30のなりそこないが一万、 勝利条件はかのものの討伐を担当するトップエースを守って敵中を突破することである。……だって」 応じた摂政も半分ぐらいしか解っていなさそうな声色であった。 「なりそこないとはなんだ」 「え・・・なんだろう」 「そういえば良く解りませんねぇ」 三人揃って首をひねる。 と、そこに摂政月空登場。 「あ、おひさしぶりですー」 「おー、月空くんひさしぶりー」 「うむ、健勝なようでなにより」 再開の挨拶もそこそこに歩き出す一行。どこに行くのか聞きもせずに月空も加わって四人になった。 「ところで月空くん、なりそこないって何か知ってる?」 「任せてくださいよっ。こんな事もあろうかと色々調べておきました」 元々事務仕事やら裏方の担当が多かった月空が、調査した内容らしい書類を手に説明を始める。 「なりそこないとは、かのものの尖兵のことで、ぶっちゃけどういうものなのかよく解ってないようです。 死に瀕してオーマに覚醒しようとすると汚染されてなりそこないになったり、 絶技使おうとするのも駄目みたいです AR10以下にならない特殊があるようなのでARの高いI=D群での先制攻撃が有効なはずです」 「待て。かのものとはなんだ」 「え・・・なんでしょう?ラスボス的存在?」 再度四人揃って首をひねる。とことん世事に疎いのがになし藩国の特徴であった。 シーズンオフ中に全く生活ゲームなどに出ていなかったせいでなりそこない騒動から逃れていたが、 おかげでどう対策していいか良く解らないという弊害もあった。 それでもになしは微笑った。戦う前に敵の情報が解っていた事など少なかったなと言い捨てて。 「これまでと同じように、出来る事をやろう。・・・発掘兵器は動かせるか?」 「その辺はイタさんと玲音さんが──」 「勿論問題ありませんわ!」 柱の陰からまるでタイミングを見計らったかのようにイタと玲音が現れた。 「お休み中にフレーム周りの点検とブラッシュアップをしまして、以前よりも調子が良くなってるはずですわ」 「すいません正直出番待ちしてました。 あ、白兵と防御に関しては前より無茶が効くようになってると思います。 具体的には体格評価+2(当社比)くらいで」 「当社比というのが良く解らんがとにかくご苦労だった・・・お前らも変わらんなぁ」 「キャラが薄くなったら負けですわ!」 「自分はイタさんと一緒に出ると影が薄くなるんで御免被りたいんですが」 「お前は十分濃いから安心しろ」 私服のネコミミメイド服である玲音(♂)と、ですわ口調でくるくる縦ロールのイタ(♂)、 ある意味良いコンビではあった。 0808154327B2.jpg イラスト イタ@になし藩国 イロモノ二名を加え、になし一行は再び歩き出す。 進むたびに瑠璃やらコーラルやら下丁やらアイビスやらその他諸々と出くわし、 一言二言会話を交わして合流するうちに藩国の主要人員が全員揃っていた。 真っ直ぐに歩くその眼差しは揺ぎ無く、炎の様に燃える髪をなびかせて進んでいく。彼らの王女の元へ。 同日同時、になし藩国内某所── そんな一行をモニター越しに見る太い影──オタポンである。 『ヘッドライン』にデカデカと踊る見出しに思わず苦笑した。 「・・・再びここにか、フン、あいつらギリギリすぎだな、毎度の事」 080722otapon.jpg イラスト イタ@になし藩国 と、グチりながらも、彼の口元は緩んでいた。その自分の表情が旧式介入装置に映っているのを見て、 メガネのレンズを回す、俺とした事が。 「でもまぁ、また連中を弄って楽しめそうだ、ここはまたひとつ協力する(フリ)とするか、くくく」 彼らの近くにいれば「王女萌へー」な彼にとっても美味しいのだった。 そして、自分から見ると「だいぶバカ」で始終「ぐるぐる」している彼らを見ているのは実に楽しい。 「冬」の間、ずっと寝ていたクセに、王女が動き出した途端コレだからな、傑作だよ。 画面に映っているエイジャ兄弟と王女のショットを、王女だけカットペーストしながら彼はニヤリとした。 「さて、こんどはどうやって俺を楽しませてくれるのかな」 『電子の妖怪』はひどく上機嫌なのだった。 誰も行き先を聞かないまま、それでも一切の迷いなくになし軍団は中庭に辿り着いた。 王女ががるるるした相手こそがになし藩国の敵である。 になしが戻ってきたように、ぽちも戻ってくるはずだ、という先入観があり、 ということは見たことも無いI=Dは王女の物だろう、と誰一人の例外もなく確信していたのだった。 戦う前には故郷に一度戻ってくるんじゃないか、というたいした根拠もない思い込みである。 ──しかしそれは間違っていなかった。 { 王女の帰還を祝福するかのように吹き荒れる風の中。 えらいことになっているふわふわの金髪を手で抑えて不機嫌そうにしている王女と、 彼女を守護するかのように立つエイジャ兄弟がいた。 pochiageabros.jpg イラスト 瑠璃@になし藩国 「出迎えが遅いっ。しかも風が強いっ」 いきなりやつあたり気味であったがになしはさらっと受け流して笑った。 ああ、これでこそ我らが王女である、と。 「おかえりなさい、お姉さま。冒険はいかがでしたか?」 「あ、うん、た、ただいま・・・まぁ色々あったのよ」 ぽち、何故か顔を赤くして俯いた。珍しくはっきりしない口調でなにやらもごもご呟いている。 聞きようによっては感謝にも謝罪にも聞こえるような単語を途中まで言おうとしては気恥ずかしくてやめる、 といったような事を数度繰り返した頃、になしが見かねたように口を挟んだ。 「お話は今度ゆっくり聞かせてください。・・・ところで、体調が優れないと聞きましたが」 「戦場に立てば、そのようなことは些事に過ぎません」 「話に聞いていたよりはお元気そうで安心しました」 一転して凛とした表情で返事をするぽちに頷き、になしはその背後に立つエイジャ兄弟に視線を向けた。 刹那。兄弟の胸に熱いものが溢れる。 になしの眼を見て、かつてアーカウ要塞でまみえた少年を思い出したのだった。 それは大切なものを護るために一心不乱に突き進む眼差し。 己の信ずるもののために全ての世界の不条理と理不尽に挑み続ける燦然とした輝きである。 「御兄弟、良くお姉さまを守って下さいました。改めて感謝を」 「ハッハッハ、礼には及ばぬ。また世話になるぞ」 セイ、ポージング。 「己の我を通したまでよ。我らも良い経験をさせてもらった」 ファイ、やっぱりポージング。 ぽちを中心にシンメトリーにポーズを決めた兄弟の図は見るものが見れば雄々しく見えただろう。 ごく一部の層にはトラウマ物だが。 「我らになし藩国、改めて王女に忠誠を誓います。戦う事も、それ以外も、 全ては貴女と貴女の意思を体現する為に在らん事を」 「帝国は忠誠を求めません。・・・が、忠誠を拒む事も致しません。貴殿らの忠節を嬉しく思います」 ここでぽちはよそ行きの仮面を脱ぎ捨て、王女ですらなく、ただひとりの人としてあどけなく笑った。 それを見てその場にいた全員に大なり小なり笑みがこぼれる。 かつてあった輝かしい時代、素晴らしい日々が帰ってきたのだと。 「さあ、今一度、全ての悲しみを捻じ伏せて絶望を蹴飛ばしに行きましょう──!!」 goto 「アイドレス2」 「蘇るになし藩国」製作スタッフ テキスト執筆 イタ@になし藩国 九重@になし藩国 月空@になし藩国(五十音順) 挿絵 瑠璃@になし藩国 イタ@になし藩国
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「蘇るになし藩国」(イタ案) ------------------------------------------------------------------------ 承前 A long time ago それは今から一万年?、いやもっと前のこと 「姫様は?」 彼が、短く問う、彼と言うにはあまりに可憐な容貌をした王、「になし」だ。 「はい、脱出艇は、他の王国宇宙船とともに安全圏へと離脱、確認しました、、ずいぶん怒ってらしたようですけど」 「ハハハ、そうか、まいったなァ」 頭を掻く「になし」、真っ赤な顔をして「もう『げーむ』してあげない」と怒っている姫様、 「おねえさま」である彼女の顔が浮かび、思わず笑った、、こんな時に。 「『漆黒の金剛石』の準備はどうか?」 と言いながら、天蓋を出る、そこには imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 「ほーほっほっほっ、準備万端、クロちゃんはいつでもオッケえ、イチコロでしてよ?王様」 「はははは、いつも愉快なネコミミメイドに御任せあれれれれれれー」 声のほうを見やる、そこに居る『漆黒の金剛石』の剣の峰から飛び上がる2人組 「とう!」「とおっ!」 「あの数奇者どもオオオオオ」 と、頭をかかえている、摂政「Areb」 「あいつら、こんな時にまでーー、帰ったら絶対オシオキしてやる」 「ハハハ、それは良いなセレナ、、帰ってきたらか、、うん、そうしよう絶対ここに帰ってこよう」 西のほうから雲霞のごとく敵が迫り、次第に空を黒く染めつつ在った 「になし」は今から纏うことになるドラゴンメイルに向かい手を上げる 「『漆黒の金剛色(くろのこんごう)』よ、今迄「王国」(誤植にあらず)を護ってきてくれて ありがとう、そして、これからも「になし」を宜しく頼んだぞ」 「『こんごう』さん、今日も頑張っていきましょー」 「になし」の纏う機体のナビゲーターを勤める「月空」も声をかける、いつものように。 「になし」は殿を任され、今自分とともに在る者達を一人一人を見つめ、目を閉じる そして「姫」と国民を護るため護衛につけた「城付き騎士」たちの顔を脳裏に浮かべた、、、 また会えたらいいな、、いや絶対会える日が来るだろう 「往くぞ、諸君」 「はいっ!、藩王さまっ」 ------------------------------------------------------------------------ 案:ここの間に文族さん達の「◯◯の場合」のSSを入れると面白いんじゃないかなと。 そして・・・・・・・・。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 「" 冬"のあいだ よく国を守ってくれた。礼を」 「になし」は資源採掘所の監督に礼を言い、握手した。 思わぬ「ダブルシェイク」に、緊張で固まる監督。 「タイチロー、であったな? これからも宜しくたのむ」 「オオオ、オレの、、いやワタクシの名前を?」 驚きの表情、たぶんこれは感激しているのかしら?と「になし」は思った。 「オレ、24時間掘り続けますっ」「いや休んでくれ、適度に」 何度も何度も顔を下げ、ぎごちなくバネ人形のような動きで鉱区に戻って行く作業監督を見、 になしは、まだまだ「壁」があるなあ、と反省した。 「しかし、じかに見るとやはり大きなものですね」 新聞記事を録るために抱えていた「メモリレコーダー」を降ろし、月空が言った 「え、ああ、そうだな、余もじかに見るのは初めてなんだ」 「ほほほほほっ、大きいだけではなくてよ藩王さま、あーんど月空さんっ」 「そう、我々が手を掛け、品を掛け、芸を込めっ」 そこでファーヴニルの剣が峰から飛び上がる2人組。 「とうっ」「たあうっ」 残念ながら言葉を繋ぐ前に2人は摂政Arebの「真空蹴り」で轟沈した。 「・・・・・変わりませんねえ」 「・・・そうだな」 「になし」と月空が溜息をつく 「しかし、余は嬉しいよ、みんな変わらずにいてくれて、こうしてまた集ってくれた」 「はい」 ヴヴヴヴヴヴ、と「ファーヴニル」が唸り音を上げる。 発掘時はドラゴン形態であったので、空港や宇宙港に駐機できていた「ファーヴニル」だったが、 今では、「問いかけ」をしない限りは「人型」で居ることが多いので 資源採掘があらかた終わり出来上がった窪地を寝床にさせているのだった。 先日のこと、 「モロ見えですね」との問いに 「いいさ、そうしてうちに真っ先に来てくれれば、よその国の盾になれる、「ねえさま」も守れる」 そう言い「になし」は朗らかに笑ったものだ。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 「ファーヴニルか・・・・」 「になし」は、実物を見るのは初めてとなるファーヴニルと呼ばれる機体を見上げた。 同じく初見となる「月空」も「それ」を見上げている、腕は立つが戦争ギライである彼にしては珍しく ファーブニルを見る目はひどく優しかった。 「どうしました?」藩王の視線に気付き 「いや、随分と気に入ってるようなんでな」 「はは、そうですか、、そうなんですよ自分でも驚きです、なんというか初めて会ったって気がしないのです、 昔からの友人に久々に再会したような、、そんな感じなんです」 なるほど、と「になし」 「ふ、奇遇だな、今それを「余」も思っていたところだ」 そして、ファーヴニルに向かい手を挙げた、ファーヴニルも藩王に視線を合わせる ヴヴヴヴヴヴヴ、、とうなり音、これは「彼ら」の声なのだろう、と「になし」は思った 「ただいま、久しぶりだな、ファーヴニル」 ヴォンヴォンヴォンヴォンヴォン、まるで戦艦のエンジンのような音を上げ、応えるファーヴニル 「そうだ、余は再び帰ってきた」 ------------------------------------------------------------------------ 蘇るになし藩国 緋色の燃ゆる髪の民、再びここに集まる ------------------------------------------------------------------------ 処、になし藩国サーバー領域内 『ヘッドライン』にデカデカと踊る見出しに思わず苦笑した。 「……再びここにか、フン、あいつらギリギリすぎだな、毎度の事」 080722otapon.jpg と、グチりながらも、彼の口元は緩んでいた、その自分の表情が旧式介入装置に映っているのを見て、 メガネのレンズを回す、俺とした事が。 「でもまぁ、また連中を弄って楽しめそうだ、ここはまたひとつ協力する(フリ)とするか、くくく」 彼らの近くにいれば「王女萌へー」な彼にとっても美味しいのだった。 そして、自分から見ると「だいぶバカ」で始終「ぐるぐる」している彼らを見ているのは実に楽しい。 「冬」の間、ずっと寝ていたクセに、王女が動き出した途端コレだからな、傑作だよ。 画面に映っているエイジャ兄弟と王女のショットを、王女だけカットペーストしながら彼はニヤリとした。 「さて、こんどはどうやって俺を楽しませてくれるのかな」 『電子の妖怪』はひどく上機嫌なのだった。 goto 「アイドレス2」
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藩国犬士イグドラシル:になし犬 L:になし犬 = { t:名称 = になし犬(種族) t:要点 = もふもふ、ふさふさ、かわいらしい t:周辺環境 = 亜細亜 t:評価 = 体格4,筋力4,耐久力2,外見3,敏捷2,器用1,感覚2,知識1,幸運1 t:特殊 = { *になし犬の人カテゴリ = 犬士種族アイドレスとして扱う。 *になし犬は根源力200000を持つ。 *になし犬は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。 *になし犬はぽちと同じ戦場にいる際、全能力に+8する。 } t:→次のアイドレス = 親衛犬(職業),コパイ犬(職業),ぽちの秘密(帝國最高機密イベント),エース犬(職業) } ninasiinu2.jpg になし藩国の誇る在住犬種3種、見上げてじーっの図 /*/ ――藩国有史以来、彼らは我らと共にあった。だから、未来もそうあり続けよう。 ――姿の異なる友へ向ける言葉。 犬士という存在がいる。 わんわん帝國という国家を象徴するかのような、 犬の姿をした“士(もののふ)”である。 人と共に寄り添い、ある時は共に地を耕し、 またある時は共に戦地を駆け抜ける。 そんな、頼もしき姿の異なる友に、最大の敬意を以て贈った名が、 “犬士”という名であった…という説がある。 そして。 それはいつしか、犬の姿をした友を指す言葉として、 帝國に定着していたったのである。 /*/ になし藩国は、わんわん帝國tera領域における、最も古参とされる藩国の一つである。 分化や併合を経験しない、数少ない純血のはてない国であった。 そんなになし藩国にも、当然ながら犬士と呼ばれる友の姿はあった。 になし藩国では、 王犬ちよこさまを筆頭とするヨークシャー、 大きい体躯と黄金色の身体を持つゴールデンレトリバー、 水辺を好むヤブイヌの3種が存在するとされていた。 時折種族間でできた子等もいる。 それぞれ容姿や好む環境が異なる種族であったが、 そんな事は些細な違いとばかりに、彼らは種族間の交流を盛んに行っていた。 そこには、になし藩国という国の国風が、深く関係していたと言えるかもしれない。 になし藩国は、最早帝國においてその国是…“ぽちLOVE”を知らぬ者は居ない、 とすら言える程に、熱い気風によって形作られた藩国であった。 ただ、重要な事は、その国是は決して押し付けのような物ではなく、 藩国に住まう全ての者が、各々自由にその思いを共有している、 という、実に“帝國らしい”国是だったのである。 詰まる所、言い換えれば“ぽちファンが集まって出来た国”と言ってしまっても良いのかもしれない。 そんな国だからこそ、種族や見た目で“国民”を分類する事は、 基本的にナンセンスという気風が育まれていたのかもしれない。 “ぽちファンであれば、誰でも国民の資格を有する”のだから。 その気風は、同じく国民である犬士達も、同じとする所だったのだろう。 だからこそ、彼ら“になし藩国の犬士”は、 “ぽちという名の乙女”が一人の姫であった頃から、 わんわん帝國至尊の座に至り、皇帝陛下となった今に至るまで、 彼女の旗印である“帝國の正義”を真っ向から見据え、 その元に集えという号令を耳にすれば、誰より先に走り出す心を持っていたのである。 見た目や種族の問題では無かった。 その心根をして、彼らは自らを、そして相手を“になし犬”である、 と自然の内に見なすようになっていたのである。 /*/ 現在の彼らの仕事はは大きく分けて3種類ある。 国内の正規軍である藩国編成への従軍。 帝国への藩国からの忠誠の証のひとつの形でもある帝国軍への出仕。 より身近に国内の安全を守る交番・警察署勤務。つまり犬のおまわりさん。 上記をそれぞれが藩国首脳部の指示の元、持ち回りで行っている。 犬士たちの警官としての仕事はT14からになる。 そのころはまだ東西に分かれていた商店街の交番の駐在としての仕事だった。 下町の皆と交流あふれる街角の駐在さん的なポジションである。 T16も終盤、藩国中央部に新しくできた真ん中商店街および新市街に併設するように建設された警察署とあわせて、 常時約半数の犬士たちが警官としての勤務で藩国の安全を守っている。 ちょっとした相談から迷子の案内まで、になし藩国内のまさしく縁の下の力持ちとして、彼らは日夜藩国の民と和やかに接している。 藩国軍としての勤務はある意味わかりやすい。 帝国の敵が現れればこれを撃つ。 そのターンの編成方針により藩国軍への犬士たちの編成はされたりされなかったりだが、 いざ組み込まれれば意気揚々と彼らはフィクショノートたちと肩を並べ守るべきもののために戦う。 その姿は時に一撃の下に敵を下す騎士であったり、I=Dの火器管制やパイロットの補助をするコパイロットであったりした。 帝国軍への出仕は、その時々にて役目が大きく違う。 天領の意向を受け編成されるそれは、主として現在は輸送船団の一員としての参加などが多い。 帝国全体のために長く、堅実な任務が求められている。 軍団税、という名目ではあるが、彼らの任務は間違いなく今日の帝国全体のための栄誉ある任務であった。 になしの犬士たちはターン毎交代制で各種任務に当たっている。 専業でその任務に当たらせたほうが作業能率はいいのだろうが、急な体調不良へのカバーワークなどを考え、 スペシャリストよりもなんでも平均的にこなせる万能屋を求められた。 もっとも、犬士たちの高い意識により、常に期待以上の成果が上がっている。 これは主として経験をつんだことによりどんな事態にも対応できる柔軟性と、犬士たち自身がいざというとき指示がなくとも ある程度自主性でもって対処ができるように、という藩国首脳部の思惑である。 また、警官職についている犬士たちを固定しないことによってある程度皆で国内事情を把握できるようにお願いします、という判断でもあった。 見知らぬ誰かよりは見知った誰かの方が、いざ困ったときに声もかけやすいよね、という気軽さからもきている。 /*/ フィクショノートにとっても、国民にとっても、犬士たちの存在は大きい。 彼ら無くては藩国の維持は困難だったろう。 わんわん帝国の名は伊達ではなく、犬士の存在はわかりやすい一種の象徴であった。 彼らはすぐそばにいる。 なぜなら国つきの犬士たちは、それこそはるか昔、アプローの時代のころから歩んできたのだから。 戦友でもあり、ともに苦楽をも共にしていた、もっとも古きよい友人なのだ。 現在でこそ2足歩行でオペレーター、コパイ、騎士・警官など、様々な任務に従じる彼らだが、犬の側面が強いため4足歩行したりもする。 休憩時などはむしろぺたりとおなかをつけて伏せて休んでいたりすることが多いようだ。 剣をにぎったり、ペンを握ったり、細かい電子作業をするにあたって、 彼らの指はやはり通常の犬たちより若干長くなったりしていたりなどしているが、やはり其処は犬。肉きゅうが気持ちよかったりもする。 また、つるっと手に持った荷物がすべらないようにパッド裏の毛の手入れなども抜かりない。 ターンエンド時には情勢にもよるが、犬士たちへのねぎらいとして、食事会などを検討し、日ごろの疲れを癒してもらおうという企画がある。 残念ながらT16時には開催できなかったが、今後も開催予定であることを述べておく。 テキスト:天津 武・瑠璃 イラスト:瑠璃
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│ステータス│入手方法|詳細情報|性能|性能比較│その他│コメント│ 異端なるセイレム No.1105 礼装名 異端なるセイレム 初期最大 Rare 4 LV 80 Cost 9 HP 100 タイプ イベント期間限定 ATK 100 クエストクリア時に得られるマスターEXPを増やす 50 詳細情報 イラストレーター 大森葵 解説 カルデアによる尽力の結果、魔術王を名乗った者の 人理焼却計画は辛くも水際で食い止められ、 世界の運命は再び息を吹き返したかに見えた。 しかし、突如としてこれまでの特異点と 同レベルの特異点が近現代のもとに観測される。 かつて未来を切り開いた一人のマスターは、呪われた地 『セイレム』に出現した『亜種特異点』を鎮めるべく、 再びレイシフトへと身を投じる。 入手方法 「Fate/Grand Order -Epic of Remnant-」コミック発売記念キャンペーン 亜種特異点Ⅳコミック発売記念クエストをクリア 2019年8月27日(火) 18 00~9月10日(火) 12 59まで 性能 コメント 名前 すべてのコメントを見る
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【喪流始動のコンボ】 【忌流始動のコンボ】 【喪忌複合のいそがしいコンボ】 AEからのコンボは元 AE コンボ(未作成)を参照 【喪流始動のコンボ】 (喪)屈弱K→屈弱P→立中P→立中K→百連勾(強) dmg176下段からのコンボ、今回は屈弱Kが早くなっているので狙うチャンスは多い。 (喪)屈弱K→屈弱P→立強P(→百連勾) dmg138(154)立強Pを遅めに出せば相手のしゃがみ投げぬけを潰すことができる。 強制立たせ効果でしゃがみにも百連勾が全段ヒット。 (喪)屈弱K→屈弱P→立強P→逆瀧(強) dmg206要ヒット確認or確反用。立強Pで強制立たせなのでしゃがみにもマル。 弱Pと強Pの目押しが猶予ないので「強P・中P」のずらし押しで精度を高めよう。大P→逆龍(強)がつながらないキャラ:DJ、コーディ、ガイル(セビ後のみ遅出しでつながる) (喪)立中P→立中K→百連勾(強) dmg167威力、ゲージ回収率は下がったがまだまだ現役のコンボ。 (喪)立中P→立中P→立中K→百連勾(強) dmg206密着していないと入らない、密着していてもハカンにはKの部分が入らない。 (喪)立中P→立強P→百連勾(強) dmg177立強Pが強制的に立たせる効果があるので相手が屈んでいるときにはこちらを。ダメージも↑より少し高い。 (喪)立中P→立中K→百連勾(EX)→屈強Por屈強K dmg227中中百中百が使えなくなったのでこのコンボも必要になるかも。 ラストが屈強Kならば相手を転ばせて起き攻めに行きましょう。 (喪)立中P→立中K→百連勾(強)→EXSAダッシュ→立中P~百連勾のあとのEXSAは最速で。 (喪)立中P→立中K→百連勾(強)→惨影(+逆瀧)(+絶影) dmg351(449)(573)百連勾は弱と中が2発、強が4発までキャンセル可能。できれば強で。 (喪)逆瀧→(忌)蛇咬叭 dmg366蛇咬叭の発生が1Fなので地上スレスレでも吸える。 コンボの補正がかかってしまうので逆瀧はさっさと連打で終わらせましょう。 SA3(崩)→立中P→立中K→百連勾(強) dmg276とりあえず困ったらw SA3(崩)→強P→逆瀧(強) dmg306中中百よりゲージ回収率が良い、ハカンには逆瀧がなぜか当たらない。 SA3(崩)→屈弱K→屈弱P→立強P→逆瀧(強) dmg301段数補正でダメージが落ちてしまう。 【忌流始動のコンボ】 (忌)脊断(空対空)→蛇咬叭/龍咬叭 dmg406(429)簡単にウルコンゲージを放出できるのでどんどん狙いましょう。 蛇咬叭の軌道は距離をみて行いましょう。 (忌)脊断→屈中P→蛇穿(弱) dmg276(強:311)蛇穿(弱)でないと割り込まれてしまうので欲張らずに蛇穿(弱)で我慢。 (忌)徨牙→(喪)逆瀧(強) dmg251ゲージを使わない基本的なコンボ。 徨牙はガードされると手痛い反撃をもらうのでほどほどに。 (忌)徨牙→蛇咬叭(龍咬叭/絶影) dmg420(419/424)画面端で屈弱K当ててからいけますがダメージが落ちます。 絶影のがダメージも高くて簡単かも。 (忌)徨牙→脊断→蛇咬叭(龍咬叭) dmg464(479)徨牙の後に脊断を入れても蛇咬叭or龍咬叭に繋ぐことができる。 絶影と惨影は入らない。 (忌)徨牙→(喪)惨影→逆瀧・絶影・龍咬叭・死点穴 dmg(516・680・670・711)ゲージ消費でダメージ回収量アップ。 (忌)屈弱K→EXSA1→前ステップ→立強K(2発目のみ) dmg113安いけど有利で攻め継続可能。 (忌)屈弱K→EXSA1→前ステップ→龍咬叭 dmg317トライアルでのコンボ、スパコンゲージ2本消費は必要経費。 近すぎるとめくれて出せなかったりもする。 (忌)屈弱K→(喪)逆瀧(弱)→蛇咬叭 dmg278画面端なしでいけます。 (忌)屈弱K→(喪)逆瀧(強) dmg181画面端など距離が離れないところでいけます。 (忌)SA3→バックダッシュ→啼牙 dmg455低空で出すと当てれます。 (忌)SA3→(喪)絶影ダメージ比較用。ナマ:440 屈弱K:417 立弱P→屈弱K:404 【喪忌複合のいそがしいコンボ】 (忌)脊断→(喪)立中P→立中K→百連勾(強) dmg276ゲージあったらヒット確認で惨影かEXSAで追加コンボを。 (忌)脊断→(喪)屈弱K→屈弱P→立強P→逆瀧(強) dmg301飛び込みが通ったときは是非、スタン値も高いので積極的に。 (忌)脊断→(喪)立強P→逆瀧(強) dmg306脊断後、ちょっと歩いてもつながるくらい余裕がある。 (喪)屈弱K→屈弱K→屈弱P→(忌)屈中P→蛇穿(弱) dmg173前半でヒット確認しつつ忌屈中Pからヒットで蛇穿へ、ガードで徨牙へ派生させる。 2回目の喪屈弱KをKKK同時押しで出し、辻式で忌屈中Pを出すのがコツ。 (喪)立中P→(忌)屈中P→蛇穿(弱) dmg189前作からもあったが今回は中中百が無くなってこちらが主力になりそうな感じ。 ジャンプ攻撃から入れないと蛇穿の溜めが間に合わないので注意してください。蛇穿(強)がつながらないキャラ:リュウ、ケン、いぶき、ダン、桜、 ダルシム、ヴァイパー、 バルログ、アドン (喪)立中P→(忌)屈弱K→(喪)屈強P dmg165密着じゃないと当たらない。 (喪)立中P→(忌)屈弱K→惨影(+絶影/死点穴) dmg325(568/591)忌流の立弱P→屈弱Kの豪華になったやつ。 (忌)立弱P→屈弱K→(喪)惨影→逆瀧・絶影・龍咬叭・死点穴 dmg(400・543・539・566)立弱Pがしゃがみにも当たるのでめくり中などから狙える。 龍咬は絶影より威力が低く起き攻めもできないのでフィニッシュ以外は絶影がよい。 死点穴は最速で出さないとペチっと一撃だけ当たって終了してしまう。かっこいい。 ※すいませんみづらかったので流派始動でまとめました ※ダメージはリュウ相手で調べました
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「蘇るになし藩国」 L:蘇るになし藩国 = { t:名称 = 蘇るになし藩国(イベント)) t:要点 = ぽち,再会を喜ぶ,集まる人 t:周辺環境 =になし藩 ------------------------------------------------------------------------ 承前 「になし藩国戦史より、序文」 母親が自分の子を愛するようにその体を心配し、父親が自分の子を誇るようにその行いを語る。 になし藩国国民とはそういう民である。 ほかの誰があの人を気にかけるより早く、思う気持ちは誰に関わらず消して負けない。相手が皇帝だろうと、 それが子供でも老人でも確実に口にして憚らない。 になし藩国国民とはそういう民である。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 何のことはない ただ彼らはあのおてんばな人が好きなだけである。 あの人が国を駆け回ったその日を忘れることなく、ただ笑った思い出をしり、語るのであった。 になし藩国。ぽちによって立つ赤く燃える髪の国。 その根本はただ、好きだと言う原始的な思いであった。 になし藩国という国がある。ただぽちが好きだという国是によりなる国である。 もっとも、そうなったのはごく最近の事ではあるが、今は於く。 かつてはただ領土があるのみの、なんら変哲のない国であった。 その運命が変わったのはすなわち、あのになし藩国炎上である。 運命示すイクドラシルが伸びて定めるのはやはり運命であったといえよう。 この時よりになし藩国はただのぽち姫ファンをやめた。 全て民はその瞳に赤熱するが如き意志を宿し、その髪は燃え上がるような赤を宿すようになったと、 当時の学者は記している。 (テキスト執筆:Areb@になし藩国) A long time ago それは今から一万年?、いやもっと前のこと 「姫様は?」 彼が、短く問う、彼と言うにはあまりに可憐な容貌をした王、「になし」だ。 「はい、脱出艇は、他の王国宇宙船とともに安全圏へと離脱、確認しました、、ずいぶん怒ってらしたようですけど」 「ハハハ、そうか、まいったなァ」 頭を掻く「になし」、真っ赤な顔をして「もう『げーむ』してあげない」と怒っている姫様、 「おねえさま」である彼女の顔が浮かび、思わず笑った、、こんな時に。 「『漆黒の金剛石』の準備はどうか?」 と言いながら、天蓋を出る、そこには imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 「ほーほっほっほっ、準備万端、クロちゃんはいつでもオッケえ、イチコロでしてよ?王様」 「はははは、いつも愉快なネコミミメイドに御任せあれれれれれれー」 声のほうを見やる、そこに居る『漆黒の金剛石』の剣の峰から飛び上がる2人組 「とう!」「とおっ!」 「あの数奇者どもオオオオオ」 と、頭をかかえている、摂政「Areb」 「あいつら、こんな時にまでーー、帰ったら絶対オシオキしてやる」 「ハハハ、それは良いなセレナ、、帰ってきたらか、、うん、そうしよう絶対ここに帰ってこよう」 西のほうから雲霞のごとく敵が迫り、次第に空を黒く染めつつ在った 「になし」は今から纏うことになるドラゴンメイルに向かい手を上げる 「『漆黒の金剛色(くろのこんごう)』よ、今迄「王国」(誤植にあらず)を護ってきてくれて ありがとう、そして、これからも「になし」を宜しく頼んだぞ」 「『こんごう』さん、今日も頑張っていきましょー」 「になし」の纏う機体のナビゲーターを勤める「月空」も声をかける、いつものように。 「になし」は殿を任され、今自分とともに在る者達を一人一人を見つめ、目を閉じる そして「姫」と国民を護るため護衛につけた「城付き騎士」たちの顔を脳裏に浮かべた、、、 また会えたらいいな、、いや絶対会える日が来るだろう 「往くぞ、諸君」 「はいっ!、藩王さまっ」 ------------------------------------------------------------------------ His Story 月空は語る。 ????8002 その日も彼は部屋でゲームをしていた。 他にしたい事はないのかと問われれば、ない。と応えただろう。 彼はゲームが好きだった。恐らく、他の何よりも。 どんなゲームで遊んでいても、ふとした時に思い出す事がある。 彼が昔遊んでいた…と、今としては言うしかないゲームでの出来事だった。 一つの部隊を率いた事。その為に沢山の人と時間を使って準備をした事。 様々な事があって勝てた事。そしてその時に付いてきていた一人のキャラクターの事。 そして彼の居た国の事。 ログを見れば、その時の感情を昨日の事の様に思い出す。良かった事も嫌だった事も。 よせばいいのに、その日彼は今まで自分のした事に関する全てのログを見てしまった。 52308002 ネットの世界を巡るリンクゲートを伝って、月空は旅をしていた。 昔と言うほど前でないある時、彼はになし藩国で執政をしていた。 それなのになんで旅なんかしてるか。 何と言う事はない。戦うのが辛くて逃げ出したのだった。 自分が戦争…と言うか、勝負の類に向いてないことは重々承知していた。 が、それでも何か出来るだろうと、昔摂政のArebに拾われた時から考えていた。 考えては居たのだが…。 その日、彼は久々にその国をこっそりと訪れた。 今更何かするつもりはなかった。…はずだった。 72308002 紆余曲折があったにも拘らず、相変わらずな王女の姿を見た。 るしにゃん王国の空を飛んでた。やっぱすげー。と思った。 13308002 埃を被っていた自分の机を片付けて、よし、と一つ息を吐く。 月空は情報収集を始めた。直接戦闘が苦手なのは変わっていない。 それでも何か出来るだろうと、初めから考えていた事を再び思い出した。 「…よし、一通りオッケー。行こうか。また何かしに」 月空は藩王達の居る執務室に向かった。 (テキスト執筆:月空@になし藩国) 留守を守り、あるじの帰りを待つ騎士、九重、そして瑠璃 /*/ 九重、常日頃からぼんやりしているとか注意力散漫とか言われる人間だが 近頃は輪をかけてぼんやりしていた。 シーズンオフ中でになし藩国には人がほとんどいない。 ただでさえ空虚な空間の、I=D工場の格納庫のすみっこ、 かつてトモエリバーの武器を保管する為に用意されたウエポンラックの横に座椅子を持ち込んで 九重はぼんやり座り込んでいる。 ──視線を上げれば「がんばって」とマーカーで落書きされた何本ものソードが写りこむ。 トモエリバー用に開発されたこのソード、 大半の武器は機体の廃棄と同時に鉄屑になっていたが これだけは例外として保管されていたのだった。 主力機がダンボールになってソードが使われなくなっても、 発掘兵器が使用出来るようになってプラズマソードとか振り回すようになっても、 ただ一振りも失われる事なく格納庫のすみっこで鈍い光を放っていた。 九重、これまた私物で持ち込んでいた携帯ゲーム機を脇に置いて、 改めて剣に刻まれた落書きを見た。 それは何の力も無いただの落書きである。 ──が、この国の一部の人間はそうは思っていない。 一部の人間は自分が今この国にいるのは運命で、それを導いたのは一筆の落書きである、 と信じ込んでいて、九重もまたそんな人間だった。 剣の群は変わらず鈍い光を放っている。 その鈍い光は加護にも似て、今もこの国を護り続けているように九重には思えた。 「うーんうーん」 剣を見上げる九重の右後方、 何が詰まっているのかよくわからないコンテナに腰掛けて唸っているのは瑠璃である。 調べ物でもしているらしく、膝上のノートパソコンをもにょもにょいじっている。 オフシーズン中にも関わらず顔を出すのはこの二人と摂政のArebくらいで、 とりあえず格納庫で待機するのが通例になっていた。 唸っている理由もまたいつもどおり。 「……ひめさまの情報ないなー。迷宮の奥の方で見かけたらしい、って聞いてそれきりですよ」 迷宮に行けるくらいには元気になったのかなー、でも何しに潜ってるんだろう。 とか九重に言うわけでもなく呟いている。 同じ場所にいるだけで別々の事をして過ごしている二人ではあったが、根底の目的は全くもって同じであった。 すなわちぽちに何かあった場合に即駆けつけられるように、情報収集しながら待機しているのである。 わざわざ格納庫で待機しているのも機体のそばにいた方が何かと都合が良いだろうという目論見だった。 とは言え肝心の何かがそうそうあるわけもなく、趣味で時間を潰しながら待機しているのに変わりはない。 「うーん、第二王女ですってよ九重さん」 「へー、そんなんいるんですか」 「……姫様にも姉妹とかいるんですね。そういえば、私たちってあのひとのこと、全然知らないですよね……」 九重に負けず劣らずマイペースなこの人物には珍しく物憂げな表情である。 あー、とかえーと、とか前置きして何か言おうとしていた九重も 結局うまいこと言えそうにないので言うのをやめた。 九重自身はぽちが戻ってこないかも、とかいう心配は微塵もしていなかったので 「戻ってきたら仲良くなって色々聞けばいいじゃないですか」とか言おうと思ったのだが それでも心配なものは心配だろうし如何ともしがたいなぁ。と思った故の空回りであった。 気が付けばまた剣を──そこに書かれた落書きを見上げていた。 それは何の力も無いただの落書きだが、ただそれこそが自分と王女を繋ぐものであると信じて、 九重は王女の無事を祈った。 (テキスト執筆:九重@になし藩国) 啓蟄 玲音とイタの場合 (啓蟄 - 二十四節気の一つ。 大地が暖まって、冬の間地中にいた虫が這い出てくる頃。) 瑠璃や九重がいる区画とは反対側、発掘兵器の置かれている区画で蠢く影が二つ。 人型形体を取っている発掘兵器の肩に乗り、首周りの装甲をいじっているイタと玲音だ。 「ここがこうなって……そうするとこっちが動くようになって……こうか。あれ?」 「そっちじゃなくて、そこの窪みに上の板がずらせる気が。……まるでパズルですわね」 「おお、確かに。これで装甲板が外れました。一枚だけですけど」 余りにも暇なので内部構造の調査と、出来る事なら調整をしよう、という事になったのだった。 なにせこの発掘兵器、未知の──否、遺失技術の塊である。 まだ知られていないのではなく、かつてあって、もう失われた技術。 装甲一つとってもどこがどうなっているのかよく解らない複合装甲で、 何かで打ち付けてあるとか溶接してあるとかではなく、一枚外すだけで何時間もかかっている。 (……おりがみとかが概念的には近いか。正しい手順で開かないと破れる。それをもっと大規模に、 硬い素材でやってるわけだ) おりがみってよりは知恵の輪かな。と玲音は自分の中で近そうなものに当てはめて考える。 結局は正しい手順を踏みさえすれば外れる、ということで── 「ふう、一ヶ所外れればあとは結構簡単ですわね」 玲音が考え込んでいた間にイタががんがん装甲を外していた。 むきだしになった骨格部分がようやく見え始めるが、やっぱり何がどういう構造なのかはさっぱり解らない。 「これがどうやって変形するんでしょうね……」 私服の猫耳メイド服のエプロンで手を拭いながらひとりごちる玲音。 「さぁ。とりあえず動かす分には念じればいいだけですから構造を理解する必要はありませんけれども」 「念じるだけで動くというのはつまり思念を読み取って何らかの形で機動データに変換しているんですよね」 「そうとも限らないのでは?」 例えば──例えば。と二度も念入りに前置きしてイタが続ける。 「この子には意思があって。ついでにテレパシー的な超能力があって。 それで私達が思ったように動いてくれているんだと── そういう考え方も出来なくはないですわ」 「……まぁ否定はできませんね。なにしろ勝手に増えるようなシロモノですし。 そう考えるとこいつもうちの国民なわけですか」 玲音、肩に座りながらその肩をぽんぽん叩く。 「そうだとしたら迂闊に廃棄できませんね」 その仕草は既に同胞に対するそれであった。 /*/ 発掘兵器の調査は進んでいく。 イタと玲音だけでなく、時折瑠璃や月空が混ざる事もあった。 調査が進むとそれなりに手を加える事が出来そうな箇所も見つかり、 いくつか性能的に足を引っ張っていると思われる問題を解消できたりもした。 全ては来るべき時のために。 青森で成し得なかったぽちのための戦い、その時に向かって発掘兵器の調整は進められていた。 (テキスト執筆:九重@になし藩国) どんな国にでも大抵は輝かしい時代というものがある。 国に住む者があの頃はよかった と思うような時代。 それはかつてあった日々を偲ぶ憧憬のような。 現状に満足していない不満のような。 これからはこう在りたいと思う希望のような。 そんな複雑な思いが描く幻想である。 幻想であるから、実際は過去を美化しているだけだったり、 そもそも人によって思い描く時代が食い違ったりする。 人には人の歴史があり、国には国の歴史があるので食い違うのは当然の事ではあるが、 になし藩国では概ね全ての住人が同じ時代を思い浮かべる。 二人の摂政が藩王を支え、藩王が王女を支え、一丸となって帝国を脅かすものと戦った時代。 藩王の下、王女と共に戦場を駆けた日々こそがになし藩国民の誇り。 例に漏れず大規模に過去を美化しているだけの可能性もあるが、 戦いが終わった平和な時代ではなく、戦い続けたあの頃こそが輝かしい時代であると、 大半の国民がそんな幻想を抱いているのだった。 ──はてない国では、幻想は時として現実のものとなる。 /*/ PPGの初陣があると告げられて間もない頃── 長い休暇を終えたになしは執務室に居た。以前と同じように。 シーズンオフで過疎になっていた最中、出迎えたのは一人の摂政と一人の秘書官だけで、それも 「おかえり、藩王さま」 「うむ、留守の間よくやってくれた」 という実に素っ気無いやりとりがあっただけである。 秘書官に至っては頭を下げただけで何も言っていない。が、その瞳には全幅の信頼があった。 「では行くか」 どこへとも言わず歩き出すになしと付き従う二人。 執務室から出てすぐ、廊下の窓から覗く事が出来る中庭には見た事もないI=Dが立っていて、 それだけで三人の意思は一つになった。 すまんが状況がさっぱりなので説明してくれ。と歩きながら言い出したのはになしである。 とりあえずぽちが立つと聞いて戻ってきただけで詳しい事は良く解っていないらしかった。 「敵は評価30のなりそこないが一万、 勝利条件はかのものの討伐を担当するトップエースを守って敵中を突破することである。……だって」 応じた摂政も半分ぐらいしか解っていなさそうな声色であった。 「なりそこないとはなんだ」 「え……なんだろう」 「そういえば良く解りませんねぇ」 三人揃って首をひねる。 と、そこに摂政月空登場。 「あ、おひさしぶりですー」 「おー、月空くんひさしぶりー」 「うむ、健勝なようでなにより」 再開の挨拶もそこそこに歩き出す一行。どこに行くのか聞きもせずに月空も加わって四人になった。 「ところで月空くん、なりそこないって何か知ってる?」 「任せてくださいよっ。こんな事もあろうかと色々調べておきました」 元々事務仕事やら裏方の担当が多かった月空が、調査した内容らしい書類を手に説明を始める。 「なりそこないとは、かのものの尖兵のことで、ぶっちゃけどういうものなのかよく解ってないようです。 死に瀕してオーマに覚醒しようとすると汚染されてなりそこないになったり、 絶技使おうとするのも駄目みたいです AR10以下にならない特殊があるようなのでARの高いI=D群での先制攻撃が有効なはずです」 「待て。かのものとはなんだ」 「え……なんでしょう?ラスボス的存在?」 再度四人揃って首をひねる。とことん世事に疎いのがになし藩国の特徴であった。 シーズンオフ中に全く生活ゲームなどに出ていなかったせいでなりそこない騒動から逃れていたが、 おかげでどう対策していいか良く解らないという弊害もあった。 それでもになしは微笑った。戦う前に敵の情報が解っていた事など少なかったなと言い捨てて。 「これまでと同じように、出来る事をやろう。……発掘兵器は動かせるか?」 「その辺はイタさんと玲音さんが──」 「勿論問題ありませんわ!」 柱の陰からまるでタイミングを見計らったかのようにイタと玲音が現れた。 「お休み中にフレーム周りの点検とブラッシュアップをしまして、以前よりも調子が良くなってるはずですわ」 「すいません正直出番待ちしてました。 あ、白兵と防御に関しては前より無茶が効くようになってると思います。 具体的には体格評価+2(当社比)くらいで」 「当社比というのが良く解らんがとにかくご苦労だった。……お前らも変わらんなぁ」 「キャラが薄くなったら負けですわ!」 「自分はイタさんと一緒に出ると影が薄くなるんで御免被りたいんですが」 「お前は十分濃いから安心しろ」 私服のネコミミメイド服である玲音(♂)と、ですわ口調でくるくる縦ロールのイタ(♂)、 ある意味良いコンビではあった。 イロモノ二名を加え、になし一行は再び歩き出す。 進むたびに瑠璃やらコーラルやら下丁やらアイビスやらその他諸々と出くわし、 一言二言会話を交わして合流するうちに藩国の主要人員が全員揃っていた。 真っ直ぐに歩き行くその眼差しは揺ぎ無く、炎の様に燃える髪をなびかせて進んでいく。彼らの王女の元へ。 誰も行き先を聞かないまま、それでも一切の迷いなくになし軍団は中庭に辿り着いた。 王女ががるるるした相手こそがになし藩国の敵である。 になしが戻ってきたように、ぽちも戻ってくるはずだ、という先入観があり、 ということは見たことも無いI=Dは王女の物だろう、と誰一人の例外もなく確信していたのだった。 戦う前には故郷に一度戻ってくるんじゃないか、というたいした根拠もない思い込みである。 ──しかしそれは間違っていなかった。 (ここに瑠璃さん作画中のポチ&エイジャ兄弟のイラストを置きたいです) 王女の帰還を祝福するかのように吹き荒れる風の中。 えらいことになっているふわふわの金髪を手で抑えて不機嫌そうにしている王女と、 彼女を守護するかのように立つエイジャ兄弟がいた。 「出迎えが遅いっ。しかも風が強いっ」 いきなりやつあたり気味であったがになしはさらっと受け流して笑った。 ああ、これでこそ我らが王女である、と。 「おかえりなさい、お姉さま。冒険はいかがでしたか?」 「あ、うん、た、ただいま……まぁ色々あったのよ」 ぽち、何故か顔を赤くして俯いた。珍しくはっきりしない口調でなにやらもごもご呟いている。 聞きようによっては感謝にも謝罪にも聞こえるような単語を途中まで言おうとしては気恥ずかしくてやめる、 といったような事を数度繰り返した頃、になしが見かねたように口を挟んだ。 「お話は今度ゆっくり聞かせてください。……ところで、体調が優れないと聞きましたが」 「戦場に立てば、そのようなことは些事に過ぎません」 「話に聞いていたよりはお元気そうで安心しました」 一転して凛とした表情で返事をするぽちに頷き、になしはその背後に立つエイジャ兄弟に視線を向けた。 刹那。兄弟の胸に熱いものが溢れる。 になしの眼を見て、かつてアーカウ要塞でまみえた少年を思い出したのだった。 それは大切なものを護るために一心不乱に突き進む眼差し。 己の信ずるもののために全ての世界の不条理と理不尽に挑み続ける燦然とした輝きである。 「御兄弟、良くお姉さまを守って下さいました。改めて感謝を」 「ハッハッハ、礼には及ばぬ。また世話になるぞ」 セイ、ポージング。 「己の我を通したまでよ。我らも良い経験をさせてもらった」 ファイ、やっぱりポージング。 ぽちを中心にシンメトリーにポーズを決めた兄弟の図は見るものが見れば雄々しく見えただろう。 ごく一部の層にはトラウマ物だが。 「我らになし藩国、改めて王女に忠誠を誓います。戦う事も、それ以外も、 全ては貴女と貴女の意思を体現する為に在らん事を」 「帝国は忠誠を求めません。……が、忠誠を拒む事も致しません。貴殿らの忠節を嬉しく思います」 ここでぽちはよそ行きの仮面を脱ぎ捨て、王女ですらなく、ただひとりの人としてあどけなく笑った。 それを見てその場にいた全員に大なり小なり笑みがこぼれる。 かつてあった輝かしい時代、素晴らしい日々が帰ってきたのだと。 「さあ、今一度、全ての悲しみを捻じ伏せて絶望を蹴飛ばしに行きましょう──!!」 (テキスト執筆:九重@になし藩国) ------------------------------------------------------------------------ 蘇るになし藩国 |緋色の燃ゆる髪の民、再びここに集まる ------------------------------------------------------------------------ 「" 冬"のあいだ よく国を守ってくれた。礼を」 「になし」は資源採掘所の監督に礼を言い、握手する、藩王とともに付いて行った報道員たちの 写真機のフラッシュが一斉に焚かれた、下の写真はその時撮られ、とある新聞に掲載されたものである。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 「アーッ」 思わぬ「ダブルシェイク」に、緊張で固まる監督。 「タイチロー、であったな? これからも宜しくたのむ」 「オオオ、オレの、、いやワタクシの名前を?」 驚きの表情、たぶんこれは感激しているのかしら?と「になし」は思った。 「オレ、24時間掘り続けますっ」「いや休んでくれ、適度に」 何度も何度も顔を下げ、ぎごちなくバネ人形のような動きで鉱区に戻って行く作業監督を見、 になしは、まだまだ「壁」があるなあ、と反省した。 城の皆と一通りの挨拶をしたのち、いま、「になし」は藩国内の各施設を訪問しているのだった。 傍らには「発掘所にあるファーヴニルとやらを見てみたいのですが」と言う「月空」と、摂政のAreb、 そして鉱山大臣に近い役割となった「下丁」である。エイジャ兄弟の薫陶を受け、見事な肉体だ。 もう一人の鉱山担当のイタと、、ファーヴニルの研究主任の玲音は、、、いないな、、まあいいか。 「しかし、じかに見るとやはり大きなものですね」 自らも「お手製」の新聞記事を録るために抱えていた「メモリレコーダー」を降ろし、月空が言った。 「え、ああ、そうだな、余もじかに見るのは初めてなんだ」 「ほほほほほっ、大きいだけではなくてよ藩王さま、あーんど月空さんっ」 「そう、我々が手を掛け、品を掛け、芸を込めっ」 そこでファーヴニルの剣が峰から飛び上がる2人組。 「とうっ」「たあうっ」 残念ながら言葉を繋ぐ前に2人は摂政Arebの「真空蹴り」で轟沈した。 「・・・・・変わりませんねえ」 「・・・そうだな」 「になし」と月空が溜息をつく 「しかし、余は嬉しいよ、みんな変わらずにいてくれて、こうしてまた集ってくれた」 「はい」 ヴヴヴヴヴヴ、と「ファーヴニル」が唸り音を上げる。 発掘時はドラゴン形態であったので、空港や宇宙港に駐機できていた「ファーヴニル」だったが、 今では、「問いかけ」をしない限りは「人型」で居ることが多いので 資源採掘があらかた終わり出来上がった窪地を寝床にさせているのだった。 先日のこと、 「モロ見えですね」との問いに 「いいさ、そうしてうちに真っ先に来てくれれば、よその国の盾になれる、「ねえさま」も守れる」 そう言い「になし」は朗らかに笑ったものだ。 imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 「ファーヴニルか・・・・」 「になし」は、実物を見るのは初めてとなるファーヴニルと呼ばれる機体を見上げた。 同じく初見となる「月空」も「それ」を見上げている、腕は立つが戦争ギライである彼にしては珍しく ファーブニルを見る目はひどく優しかった。 「どうしました?」藩王の視線に気付き 「いや、随分と気に入ってるようなんでな」 「はは、そうですか、、そうなんですよ自分でも驚きです、なんというか初めて会ったって気がしないのです、 昔からの友人に久々に再会したような、、そんな感じなんです」 なるほど、と「になし」 「ふ、奇遇だな、今それを「余」も思っていたところだ」 そして、ファーヴニルに向かい手を挙げた、ファーヴニルも藩王に視線を合わせる ヴヴヴヴヴヴヴ、、とうなり音、これは「彼ら」の声なのだろう、と「になし」は思った 「ただいま、久しぶりだな、ファーヴニル」 ヴォンヴォンヴォンヴォンヴォン、まるで戦艦のエンジンのような音を上げ、応えるファーヴニル 「そうだ、余は再び帰ってきた」 エピローグ 処、になし藩国サーバー領域内 『ヘッドライン』にデカデカと踊る見出しに思わず苦笑した。 「……再びここにか、フン、あいつらギリギリすぎだな、毎度の事」 080722otapon.jpg と、グチりながらも、彼の口元は緩んでいた、その自分の表情が旧式介入装置に映っているのを見て、 メガネのレンズを回す、俺とした事が。 「でもまぁ、また連中を弄って楽しめそうだ、ここはまたひとつ協力する(フリ)とするか、くくく」 彼らの近くにいれば「王女萌へー」な彼にとっても美味しいのだった。 そして、自分から見ると「だいぶバカ」で始終「ぐるぐる」している彼らを見ているのは実に楽しい。 「冬」の間、ずっと寝ていたクセに、王女が動き出した途端コレだからな、傑作だよ。 画面に映っているエイジャ兄弟と王女のショットを、王女だけカットペーストしながら彼はニヤリとした。 「さて、こんどはどうやって俺を楽しませてくれるのかな」 『電子の妖怪』はひどく上機嫌なのだった。 goto 「アイドレス2」 「蘇るになし藩国」製作スタッフ テキスト執筆 Areb@になし藩国 イタ@になし藩国 九重@になし藩国 月空@になし藩国(五十音順) 挿絵 イタ@になし藩国 構成 イタ@になし藩国 (20080726現在)