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DC4/W81-081 カード名:破天荒な恋愛請負人 ひより カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:1000 ソウル:1 特徴:《Anniversary》・《魔法》・《銃》 【永】他のあなたの、《Anniversary》か《魔法》のキャラすべてに、パワーを+500。 【自】このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは自分の山札の上から1枚を見てよい。そうしたら、あなたはそのカードをこのカードの下にマーカーとして裏向きに置く。 【起】[このカードの下のマーカーを1枚控え室に置く]あなたは他の自分の、《Anniversary》か《魔法》のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+1500。 いざここに、エグゼキューション! 青春を歩むキミに、溢れんばかりの幸あれ! レアリティ:U サーカス 20th Anniversary収録
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登録日:2012/10/22(月) 17 53 35 更新日:2024/04/04 Thu 18 56 27New! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 カギ カギ真拳 クール ハジケリスト ハジケ組 バカ ボボボーボ・ボーボボ 保志総一朗 岸尾だいすけ 幼なじみ 残念なイケメン 破天荒 鍵 おやびーーん会いたかったよー!!!! 漫画「ボボボーボ・ボーボボ」の登場人物 声優 岸尾だいすけ(アニメ) 保志総一朗(PS2ゲーム) 24歳 身長 189cm 体重 65kg 血液型 O型 7月3日生まれ 趣味 空をボ~っと眺める 特技 鍵の修理、分解 好きなもの 首領パッチ 嫌いなもの 魚雷ガール ボーボボの幼馴染で毛の王国の生き残り。軍艦やベーベベとも当時から付き合いがあった。幼少期は3歳にして毛狩り隊を蹴散らすもの凄い子供だった。 本編から5年前、魚雷ガールに殺印を付けられた挙句にぶっ飛ばされ、瀕死のところを首領パッチ率いるハジケ組に救われ、加入する。 そのため魚雷ガールの事を非常に嫌っており、首領パッチのことはおやびんと呼んでいる。 ちなみにコパッチたちは破天荒より格上なのでそちらにもやはり敬語を使う。 性格は冷静沈着、クールで無愛想。だが首領パッチがいると前述の経緯もあってハジケリストと化す。普段の性格もあいまってボケた時のギャップが激しい。 真説ではなぜか首領パッチが出てきたときにマスコット化することがあり、始めて会ったポコミを一瞬でドン引きさせていた。 首領パッチには命の恩人以上の愛情と敬意を抱いており、彼の命令にはどんなことでも逆らわない(ボーボボの実力を試す為、一度本気で逆らったことはある)。 初登場時はツルリーナ4世の命令でボーボボを誘き寄せたり、かと思えば自然と一行に加わったりとぶっちゃけキャラクターが安定していなかった。その後一旦メインメンバーから外れ単独行動をとる(理由は渡り鳥だったから、またサイバー都市でニアミスしている)。 旧毛狩り隊篇の序盤、聖地エターナルで再会、以降正式にボーボボ組入りする。 裏マルハーゲ帝国との戦いの後、ブブブーブ・ブーブブの指示によりボーボボの行方と実力を探る使命があったことが判明。 ビビビービ・ビービビを打倒すべくボーボボたちを新・毛の王国に案内する。 ビービビ打倒の後は、バババーバ・バーババを探すのとハジケ組の名前を広める(肝心のおやびんは興味なさげだったが)べく宇宙に向かった。 真説では魚雷ガールとともに再登場。修業中だったようだ。 【ハジケ】 初期こそ鳥のマネをして実際に飛び去っていくという、ボーボボ達に負けず劣らずのハジケリストを予感させるインパクトを残したが…… 実際のところ、だいぶハジケに向いていない。というか、ハジケると弱体化する。 ボーボボたちハジケリスト揃いの毛の王国にいながらハジケに対応する側もできていないあたり、適性の二文字が浮かぶ。 本人はおやびんに心酔しハジケリストとして振る舞うことに抵抗はなく、むしろノリノリ。 だが持ちネタは前述の鳥ぐらいしかなく、場違いに同じネタを連発しては芸がないというもの。 例えばソフトンも積極的にはハジケるタイプではないが、 見た目からしてハジケてるしさりげなくバカガードも使うなど、 基本シリアスに戦いながらもある程度ハジケが戦闘にプラスに働いている。 が、破天荒はそのまま押していれば勝てそうなところを、おやびんからの「もっとハジケろよ」の促しでボケた結果苦戦するなど、向いていないと言うほかない。 まぁ他ならぬ首領パッチが破天荒と戯れつつ「ハジケたいからハジケる」生き様なので、本人たちにとっては些細な問題なのだろうが。 【戦闘力】 ハジけた時こそどうしようもないが、素の戦闘力はかなり高い(多分ソフトンと闘り合えるくらい)。 だが首領パッチ抜きではボケないクールキャラなためバトルに絡ませにくかったのかバトル参戦回数自体は少なめ。 使用する真拳は「カギ真拳」。 名前通りカギを使った真拳。作中では自身が戦うというより、仲間の力を解放してサポートするという役回りが多かった。 真拳の性質上、遠距離攻撃に弱い。また、基本的に対生物用の技でしかないので無機物のガードだと止められやすい。 奥義「LOCK」 相手にカギを突き刺し、石化させ一日動きを停止する。 登場初期は「ROCK」と誤表記されていた。 3歳児の時から使用できた奥義。 奥義「永遠錠」 自らの封印を解除し発動。 無数のカギを浴びせ動きを永遠に停止させる。 奥義「鍵ギロチン」 カギの形の首輪を相手に差し込み、動けなくさせる。 ここからハジケ奥義「いやがらせBOYS」に派生する。 奥義「超鋼閂(デッドボルト)」 無数のカギを飛ばしてぶつける。 初出はゲーム版『ボボボーボ・ボーボボ9極戦士ギャグ融合』。 究極奥義「聖施錠領域(破天荒ワールド)」 無数の錠がある世界を召喚する。自身に該当する錠を開けると2秒間だけ眠った力を解放する事が出来る。 ちなみに首領パッチは眠れる力0だった。その後の展開的にそんなはずはないのだがまあ作者が深く考えてないだk(ry またこの世界に入ると性格がCOOLになる。 奥義「無限錠」 聖施錠領域で自らの力を解放して発動した技。鍵の大剣「剣錠」によって相手をメッタ斬りにする。 「虹鍵」 真説で獲得した七色七色のカギ。それぞれ違いがあるようだが劇中では2色しか明らかになってない。 超奥義「緑錠スパーキング」 虹錠・緑により内なる凶気を解放して相手を同士討ちさせる。 超奥義「赤錠マグマ」 虹錠・赤により刺さった部分に高熱を与える。 超奥義「タイム・ロック」 生物であれば全てを貫く大技らしいが、紫龍炎かまらには軽く弱点を見切られてガードされた。 「天空解放錠」 真説で獲得したカギ。自分以外の潜在能力を解放する力を持つ。聖施錠領域を領域支配抜きで使えるようにしたのだろうか。 これを使って首領パッチ・天の助との合体超奥義「飛雷銃」を発動する。 ハジケ奥義「いやがらせBOYS」 首領パッチとの協力奥義。 首領パッチとともに動けない相手の口元にタバスコをぶち込みつつ足の裏をこしょぐる。 ハジケ奥義「LOCKサーフィン」 首領パッチとの(ry 飛翔するカギを首領パッチがサーファーのごとく乗りこなし突撃する。 同名の技がゲーム『ボボボーボ・ボーボボ爆闘ハジケ大戦』に奥義として出ているので単独でも使える模様。 超カギ真拳奥義「大回転LOCK」 鼻毛で縛られつつ、ボーボボと首領パッチが合体したカギ?を回転させながら叩きつける。 お察しの通りカギ真拳じゃなくてボーボボたちがノリで巻き込んできた技。 協力奥義「ツイン・ハジケ・シュート」 首領パッチ、ボーボボとの(ry キャプテン翼の「ツインシュート」のごとく首領パッチを二人がかりで蹴り飛ばすとブレながらパッチ便と化す。 強制協力奥義「ソーセージをすべる加工食品」 要するに天の助を蹴り飛ばす技。 一部の協力奥義は他キャラの項目参照。 作者によると「物語のカギとなる人物」だったらしいが、連載終了までそれが活かされた感じはしない。 因みに元々登場が考えられていたキャラクターではなく、初期構想の軍艦編が終わる段階で新たなイケメンキャラクターが欲しいと考え登場したキャラらしい。 キャラクターのモデルは木更津キャッツアイの主人公・ぶっさんを参考にしたと言われているが、見た目から性格まで似ても似つかないのは内緒。 「追記・修正……あっ!」 「おやびーーーーーーーーん!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ビュティ、ヘッポコ丸「おやびん!!?」 -- 名無しさん (2014-01-06 12 50 37) 残念なイケメンだよなぁ -- 名無しさん (2014-08-04 19 23 11) 意外と技と見た目は吊り合っているような。(ソフトンなんざ見た目がアレでも技はかっこいいからな) -- 名無しさん (2014-08-04 20 16 42) カギ真拳は他の漫画でも通用するくらいかっこいい -- 名無しさん (2014-09-11 11 49 26) 一応、コイツ関連の伏線(何のためにボーボボを探していたのかとか)はほとんど回収してるんだけどね。結局、ドンパッチ絡み以外では存在感薄かったな・・・ -- 名無しさん (2014-09-11 13 33 53) Lockで止められる時間は相手の強さによって変わったはず。ひさし君が一分で、ボーボボは分単位。あと胴体だと完全停止で、四肢だとその部分だけ止まるのかな? -- 名無しさん (2014-09-11 13 50 46) ↑3ぶっちゃけ、出る漫画間違えたとしか思えないくらいチートだよな。今だと、電子ロック解除とかできそうだよな… -- 名無しさん (2014-09-13 06 32 47) 2↑個性はかなり強いし、いいキャラなのにね。ぶっさん似てない言われてるけどほんの少しマフラー巻いてる見た目は似てなくもないかも。 -- 名無しさん (2015-08-06 00 57 41) ごめん、3↑だったわ -- ↑ (2015-08-06 00 58 31) 最高にカッコいい能力 -- 名無しさん (2015-10-05 23 02 12) なぜソフトンと共にクールキャラは人気が出ないのか -- 名無しさん (2016-08-04 20 28 31) ↑ソフトンは普段の見た目がねぇ…ヘッポコ丸は子供に人気があったのか第一回人気投票では2位だった……(2回目は5位) -- 名無しさん (2017-08-14 13 21 11) ドンパッチ絡み以外だと毛の王国出身者とやたらへっぽこ丸に突っかかるぐらいしかやってないしな 新説でもへっぽこ丸と違って終盤出番を貰えるかかませで終わるかの差だったし -- 名無しさん (2017-11-14 11 46 17) 魚雷に唯一逆らい続けたキャラだけど素の戦闘力では絶対勝てず、かといってハジケに頼ればボケ殺しと相性最悪……唯一の領域支配系技もボーボボと違いリミット解除系の技なので簡単に魚雷に占領されるわで一生勝てない。 -- 名無しさん (2019-11-19 15 47 34) 投げキッス(ハート) -- 名無しさん (2020-07-18 15 14 13) 破天荒は振り回されてる描写が多い・デカい見せ場が少ない・イキる割りに後半は割と格下ポジで読者評価は大分低いけど なんだかんだ作中の戦闘力はかなり高い扱いされてる方だな。 ボーボボやビュティ達からも高評価されてるし、裏四天王戦ではOVERハレクラニと同格に括られた事もある。 定期的に無双させて貰える事も多いし、完成した強さではないが澤井先生の中では強キャラという位置づけだろう。 まあ強キャラゆえにかませ展開があったり毛の王国までインフレするとチャオズとまでは言わんが天津飯くらいの位置になっていたが。 -- 名無しさん (2021-03-07 01 54 19) 元々3バカ以外は活躍させにくいのと一応ストーリー要員という立ち位置もあって前線に出しにくいからその分第三者からも強者認定されてたり絶対評価でバランス取ってるように感じた。天ボボのときに目立てなくて拗ねてる首領パッチを宥めるような反応とってたりベーベベ戦での棄権も後方に下がって戦意を向けない姿勢で一貫してたりその場に応じてちゃんと分を弁えたり筋通してるのが分かって読み返すと戦力面より内面で見直すところが多かったよ -- 名無しさん (2021-03-07 19 08 05) 9極戦士ギャグ融合だと「てんじん そうすけ」なる人がCVだったが、ググっても他の出演作とかが出てこないので社員が声当ててたとかなんだろうか… -- 名無しさん (2021-04-04 18 32 49) 名前 コメント
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■血に飢えし破天荒(ち-に-う-えし-はてんこう) 世界樹の迷宮Xの第十四迷宮に登場するFOE。 ボウケンシャにダイレクトアタックする。 解析グラスを見て瞬時にこいつの戦法を理解した。その直後デバフをかけて大惨事になった。 リバーサルスラム、リバーサルビート...あっそういうことね アステリオス「ワシが育てた」 世界樹X発売前から公式で発表されていたFOE。まさかクリア後のFOEだったとは ボウケンシャを吹っ飛ばすギミックが存在する。最後のFOEパズルで使うことになる。 吹っ飛ばすギミックはパズル全部解いた後にこいつとやるかって時に初めて気づいた。 ↑自分と同じ人がいて安心した。こいつ自身は避けやすいから戦うまで隣接しないのよね 「これが我が逃走経路だ!」と殴られながら勝ち誇るボウケンシャーたち かなりの回数hageさせられた 第十四迷宮で一番苦手 吹っ飛ばすギミック使わずにダンゴムシで輪っかルート作って突破した こいつの素材から、なかなか強い重鎧ができる。 あそこって吹っ飛ばしギミックで突破するものなのか?鉄塊使って2マスの離島に閉じ込めて突破したわ 近づこうとすると吹き飛ばしてくるので戦闘にならない。吹っ飛ばした後に疲れて数ターン動けなくなるので、その間にあれれば戦闘になる。 葦刈りは「スケープゴートだけ殺す機械かよォッ!」という気分になった こいつを発売前から公開するというのはある意味ダイナミックネタバレだったんじゃないだろうか……いつ会えるかワクワクしてたんだが表で出てくる気配0で「?」だったんだぞ…… そもそも自分はなぜか初めての接触時エンカウントし全力逃走した。そのせいで苦労したんだぞぉ!なんだ今回ギミック分かりにくいな! 別にコイツのギミックは不要なんだよなぁ。5階左上のおまけで使うだけ。 実際はそのおまけにすら不要、正直殴り行為は遅延目的の害悪行為でしかない 多段ヒットはおろか貫通すら無いので不屈で余裕、なおサブプリなので多少のお祈りは必要だった模様 ↑即死持ってるから余裕ってほどではない 覇道を歩みし狒狒 最後のパズルって5F北西のヤツ?コイツに殴られる必要なんてあったっけ? ↑殴られなくても行けるな。Sの逆向きの孤島に隔離した。 ↑↑ 複数やり方があるのかも。 縛り無効、弱体に対してカウンターとアルカディア出身の二職を徹底的にメタった性能。なんの恨みがあるのやら 盲目入れてそのまま何もさせずに速攻で倒したから全然気づかなかった…。こいつそんな性能してたのか…。結構強いやんけ。 あえて弱体スキルを使い、リバーサルスラムを受けて喜ぶ変態がいるらしい。 変態かもしれないけど、リバーサルスラムを確実に耐える算段があれば後攻デバフで連打させた方が楽なので… ていうか最後まで殴られずに通過できたぞ。ゴリ押しも逃走もなしで。 しぐさが微妙にかわいいのが腹立つ ラスボスを倒して意気揚々と乗り込んだら文字通り「撫でられて」前衛が壊滅。あ、ありのまま( 初交戦時、13ターン目まで通常攻撃しかしてこなかった。その後全体デバフと解除攻撃のコンボをしてきたので、何かそういう時限爆弾めいた行動パターンの奴なのかと思っていた。 後列に乱入させて複数体同時に弱体をかけると、弱体解除の対象がなぜか前列の敵となるうえ解除後もそのモンスターに弱体解除を使用するため2発目以降のリバーサルスラムが不発になる。個別に弱体をかけると弱体解除の対象が破天荒自身になるためおそらくはプログラムミス ウス ボーボボに出てくる破天荒とカラーリング似てるんだな ダイレクトアタックは警戒斥候か長靴で1ダメになる。ただし吹っ飛ばされるのは変わらない 色とか髪型がキーファに似てる 青肌ルナリアと化したカズレーザー 他のFOEは殴らない。5の剛撃手さんよりは分別があるようだ。 「破天荒」とは中国の伝説上の動物のような響きがある気がする普通の故事成語であり、こいつが何のモンスターなのかはよくわかんない。 カエンジシに見えた 破天荒とは本来「前代未聞」という意味なので 『フィールド上ではプレイヤーPTを殴り飛ばす』『戦闘では自分で自分に弱体をかけて強力なスキルを誘発する』という どこかで見た行動をとるコイツには相応しくない名前なのでは… Lv99の時、覇気の号令でHP600以上に増やしたヒロがリバーサルスラムでワンパンKOされた時はこれぞ赤オーラと思った 同じリバーサル技使いだがアステリオス程の脅威は感じない。アステリオスを多少は見習えと ↑新2は敵味方の火力インフレしてるけどXはデフレ気味なバランスなのでそういうものかと。それでも↑2のとおり初見ならワンパンKOされる威力はある すでにコメントしてあるが、頭:×、腕:×、足:×と全部位への耐性が無効となっており、封じ攻撃は完全に通用しない。 倒すと「渦巻く鬼角」を落とす。売値は39600エン。拳甲「ブラストパイル」と、重鎧「邪鬼の渦鎧」の材料となる。 HP調整時にお世話になってます。 高台に生息しておりフィールド上での活動は、始末屋(奈落ノ霊堂における鉄塊)などで、プレイヤーと接触できる状態なると近づいてきてダイレクトアタックを仕掛ける(全員200ダメージ)。その間、下画面マップのマークが灰色になって数ターン動かなくなるので、この間に接触すれば戦える。 実はソロヒーローのカモ、ミラソとシールドアーツで危なげ無く倒せる 弱体さえ入れなければ危険な特技もない14層最弱のFOE。バフで固めて正面から殴るのみ むしろデバフ掛けて動きをコントロールできる分、ガードラッシュで思い切り殴れるという…… デバフをかけなければいいんだなと思って挑んだら普通に芦刈り連発でhageた。14層最弱…? ↑対策すれば&対策しやすいという前提の下なので… 封じが無効の代わりに状態異常が万遍なく効く。バフにも反応しないので、芦刈りに耐えられさえすれば強くない。ただし、クリアランスかラウダナムがないと後半大惨事になるので注意。 リバーサル6HITを耐えて、全力シールドフレア返したら12000×6で試合終了。素材集めが捗りますわぁ 1階左下の、コの字形の低い壁上に追い込まれて、「しゃあねぇ、猛進逃走で仕切り直すか」と突っ込んだら、叩き落とされてマジでビックリした。 なんかその後の硬直時間の隙に素通り出来たけど、これは正攻法だったんだろうか…… 血に飢えし煌天破(激違) 弱体の使用に即反応してリバーサル!なんてことは流石にしてこない。ターン終了時に弱体が入ってたら次のターンのリバーサルフラグが立つみたいな感じかな。行動前に攻撃デバフを入れて後攻殺戮の波動で相殺する形をとれば、弱体で被ダメを抑えながら戦うことも可能。 ↑弱体解除が先だから発動されたら被ダメージは軽減できないけど解除ができなければそもそもリバーサルが失敗するのでその戦法はアリ 素材武器が即死スキル付きなのにこいつは即死攻撃してこないんだな コメント
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ssのページ QB「やぁ。君たちは、魔法少女が数多く存在していることをご存じだと思う」 QB「そんな、彼女達のお話を幾つかしているのだけれど……」 QB「今回話をするのは、魔法少女の中でも、極めて変わった彼女の事を話そうと思う」 QB「研究を進めて行く過程で、僕自身も非常に興味を持った魔法少女なのさ」 QB「どんな魔法少女だって? そうだね……」 QB「最も、破天荒な魔法少女。そうと言える存在だろうね……」 ――――― 破天荒な魔法少女 序章 現実と隔離された、異質の空間。歪む景色に向かい、腕を組み直立不動で仁王立ちする少女。 視線の先に見えるのは、異型のバケモノ。ホラー映画の様な姿に、臆する様子は微塵も感じられない。 「アタシに巡り合ったのが、ツキの終わりだね……」 セーラー服とロングスカートと言う、時代錯誤の格好。凛々しい顔立ちには、茶色に染めたポニーテールと、深紅の光を見せる右耳のピアスが良く馴染んでいた。 「……早い内にお寝んねして貰おうかい!!」 口元を吊り上げ、大胆不敵な啖呵を切る。 同時に、バケモノに立ち向かうべく、少女は真っ向から殴りかかった。 化け物も黙って見ている訳が無い。鋭い触手が幾つも飛び出て、少女の体に向かい矢の様に放たれた。 だがバケモノの触手は、空を切り裂くばかりで、標的の姿を捕まえる事が出来ない。 それどころか、少女はバケモノの懐に飛び込んでいた。 「……地獄の果てまでぶっ飛びな!!」 少女は渾身の力で、化け物にボディーブローを叩き込んだ。 ズシン、と鈍い音を立て、バケモノの足元が宙に浮く。巨体が浮き上がる程の一撃だが、その攻撃は一発では止まる訳が無い。 少女は何発、何十発と、左右の拳を連射する。一発一発が重たく速い。化け物の動きは抑制され、反撃さえも許されない。バケモノは少女の攻撃を受け続けるしかなかった。 「終わりだよ!!」 最後の一撃は、高速で撃ち出した右のストレート。銃弾の如く、目標の体を貫いた。 化け物は、断末魔の悲鳴を上げ消滅していく。 同時に、異質の空間はひび割れ、崩壊を始めていた。 天を見上げると、夕焼けに染まった空が見え、風景は元の街の姿を取り戻していた。 慣れた手付きで、ポケットからタバコを取り出し、勝利の一服を味わった。 「小鳥。お疲れ様だね」 少女は紫煙を吐き出しながら、足元に現れたタヌキと猫を足して割った様な、白い生物に視線を向ける。 「別に疲れちゃいないよ、キュウべえ。あの程度の魔女なら、一服してる内に片付けられるって」 小鳥と呼ばれた少女は、キュウべえに向けて得意顔で答えた。 「……しかし、君の戦い方を見ていると、常々思うよ」 「何がだよ?」 「魔法少女と言う肩書が、これ程似合わない魔法少女は居ないって事さ。勿論、いい意味でね」 「……アンタの言い方は、誉めてんのかバカにしてんのか、解りにくいのよ」 口を尖らせながら、小鳥はそう言った。 「史上、最も破天荒な魔法少女って事さ」 「それ、本気で誉めてんの?」 舌打ちと紫煙を、同時に口から吐き出すと、タバコを携帯灰皿に捨てた。 「浄化しなくて良いのかい?」 「ああ。今日は、対して魔翌力を使って無いからね。まだ取っておく」 「そうかい。じゃ、僕はお暇するとするよ。回収が必要な時は、呼んでおくれ」 そう告げると、キュウべえはその場から去っていく。 (アタシも、帰るとするかね) そして一人の魔法少女、一条小鳥もその場から立ち去って行った。 これは、とある魔法少女達のちょっとした物語である。 一章 一条小鳥(いちじょうことり)。近隣の魔法少女達で、知らない奴はモグリと言われる。 魔法少女は、魔女を狩る使命を持つ唯一の存在であるが、命を落とす危険が極めて高い。その為、一年も生き残る事が出来れば、ベテランとして名前も知られてくる。 しかし、小鳥は四年間も、魔法少女として修羅場を潜り抜けてきている。もはや、ベテランや長生きを通り越して、歴戦の猛者と言っても過言では無い。 もっとも、私生活でそれが役に立つ事は全く無いので、普段はバイトで生計を立てるフリーターなのだが。 そんな訳で魔女退治の帰りに、夕飯を買い一人暮らしのアパートに帰宅してきた。 「お帰りー。飯まだ? 風呂も沸かして欲しいなー?」 誰も居ない筈の部屋に、一人の少女が居た。薄黄色いショートカットは、活発な印象を持たせる。容姿や風貌から想像するには、中学生位だと理解できる。 マイペースにふんぞり返って漫画を読んでいる様は、かなり図太い神経の持ち主だろう。 小鳥は無言で歩み寄り、脳天にゲンコツを振り落とした。ガン、と鈍い音を立てて頭がい骨と脳みそに衝撃を与えると、少女は涙目でうずくまっていた。 「いたーい……。無言で殴る事無いじゃん、小鳥ぃー」 「勝手に上り込んで、ふんぞり返ってるからだ。躾だ、コメ」 涙目で小鳥を睨むコメと呼ばれた少女、紙籤篭利(かみくじこめり)は、憮然として口を尖らした。 「そんで、どうやって忍び込んだんだよ?」 小鳥の一言で観念したのか、携帯サイズのカードケースから一枚のカードを差し出した。そのカードには、小鳥の部屋の鍵が描かれている。 「…………」 小鳥は無言で、籠利の額にデコピンを打ち付けた。 「いったーい!!」 籠利は、再び痛みに悶えた。 「コメ。没収」 「えー、そんなぁー」 「飯抜きで、外に放り出されたいのかな?」 「すいません。すぐに戻します」 小鳥の満面の笑顔に、籠利は冷や汗をかいていた。 紙籤籠利は、この地域の新米の魔法少女である。ざっくり言えば、小鳥の後輩になるのだが、師弟関係には当てはまらない。当の籠利も、師匠と言うよりも遊び仲間と言う感覚で、小鳥と接触しているのだ。 ちなみに、小鳥は17歳で、籠利は14歳。完全にタメ口だが、小鳥の方は気にしていないし、それ位の感覚の方が気楽に付き合えたりするのだ。 「家に帰らなくて良いのか?」 小鳥は、夕飯のカップ焼きそばを差し出しながら、籠利に聞いた。 「別に帰っても、親も仕事で居ないし。それに、こっちに来た方が面白いもん」 「……まぁ、そう言って貰えりゃ、仲間としても嬉しいかな」 籠利の言葉に、小鳥は照れくさそうに鼻先を掻いた。 「おっ? ツンデレのデレがきましたー!!」 「調子に乗るな!!」 籠利の脳天に、小鳥のチョップが突き刺さった。 「ゴメンチャイ……」 「素直でよろしい」 まったりしながら夕飯が終わる頃、アパートに再び来客が現れた。 「夕飯の途中だったかい? 小鳥は兎も角、籠利まで居るんだね」 顔を見せたのは、キュウべえだった。 「あー、キュウべえじゃん。私のコレクションになってくれる気になった?」 「丁重にお断りするよ。それをやられると、僕の仕事が出来なくなってしまうからね」 「ちぇ……」 唇を尖らせる籠利は放置して、小鳥は一服しながらキュウべえの方を見ていた。 「んで、今度は何の用事だよ。グリーフシードなら、まだ使って無いぞ?」 「そういう訳じゃ無くて、頼みたい事が有って、ここに来たんだ。籠利も居るなら、話も進みやすいしね」 「頼み?」 ワンテンポ置いてから、キュウべえは再び言葉を出した。 「さっき、一人の少女と契約したんだ。だから、その子の面倒を見て貰いたいんだよ」 「……お前さあ。アタシは魔法少女の道場やってる訳じゃ無いんだぞ?」 小鳥は、呆れた様に紫煙と溜息を吐き出した。 「君ほどのベテランはまず有り得ないし、君は新人にイロハを教える事が非常に上手なんだ。慣れた人間の方が、教えるのは効率的だからね」 「……ったく。面倒事ばかり押しつけやがって。コメもまだ手のかかる半人前だって言うのに」 「小鳥、さりげなく酷い……」 「気にする事は無いよ。それに、今回契約した少女は、少し事情が違うからね」 「……どういう事?」 籠利は、首を傾げて問い返した。 「明日、総合病院に行けば解るさ。詳しくは、そこで教えるよ」 「ヘイヘイ。仕方ないから、引き受けてやるよ」 「ついに、私にも弟子が出来るかー……フッフッフ」 仕方なしの小鳥とは対照的に、籠利は初めての後輩に胸をときめかせていた。 翌日の昼下がり。小鳥と籠利は、キュウべえに言われた通りに、総合病院に来ていた。 新たに契約した入院患者、虚口小呑(うろぐちこのみ)の病室へ、わき目も振らず向かった。 「ここか……」 「じゃ、入りますか」 籠利は、あっさりと扉を開き、病室に立ち入った。 「お邪魔しまー……」 「……!?」 その瞬間に、二人は全ての言葉を失っていた。 ベットに横たわる、やせ細った幼女。白く長い髪は、無造作に伸びたのだろう。複数の管が体中に括りつけられ、虚ろな目で天井を見ていた。そして、首元に付くネックレスには、透き通る程真っ白なソウルジェムが光輝く。 虚口小呑の枕元で、キュウべえはそっと見守っていた。 「……来たかい」 「あ……ああ」 流石の小鳥も、言葉の歯切れが悪い。籠利に至っては、小呑から視線を逸らす有様だ。 「この子は、生まれて間もない頃に病気になったんだ。その影響で、言葉を失い、目の光を失い、両足は動かなくなった。それ以来、家と病院を往復する事を余儀なくされ、親の手を借りて生きるしか道は無くなったんだ。 しかし、最近になり体調が急変して、病院に入院する事になった」 「……」 「僕の姿は、魔法少女の素質の有る者にしか見えない。しかし、この子は……目が見えないにも関わらず、僕の存在を感じ取った。 恐らく、魔法少女の素質がかなり高い。そして、今より高くなる可能性があるんだ」 「……可能性?」 「そうだよ。素質が一番高くなるのは、第二次成長期を迎える時。だけど、この子はまだまだ幼いじゃないか」 「……つまり、成長するにしたがって恐ろしく強くなる。ただし……そこまで生きているかは、解らない。だからこそ、手遅れになる前に契約した……」 「流石、小鳥。色々と鋭いね」 「アタシに頼んだのは、そう言う訳だったって事ね」 「そういう事さ。それと、この子はまだ喋る事が出来ない。呼びかけるなら、テレパシーで伝えてくれ」 小鳥と籠利の首は、小さく縦に振られた。 「後は、君達に任せるよ。頼んだよ」 そして、キュウべえは、静かに姿を消していった。 ≪……小呑ちゃんだね? 聞こえるかい?≫ 小鳥は、小呑の頭に直接呼びかけた。 ≪……お姉ちゃん……誰?≫ ≪アタシは、一条小鳥。小呑ちゃんと同じ、魔法少女さ≫ ≪……魔法少女? そう……夢じゃなかったんだ≫ ≪ああ……夢じゃない。祈ってみなよ……目が見えるって。声が出せるってね≫ ≪見えるの? 喋れるの? 私は……歩けるの?≫ 小鳥は、優しい笑みを浮かべて小呑の耳に直接伝えた。 「ああ……奇跡は起こるって、信じるんだ」 小呑は、念じた。奇跡を起こせると信じて。 今まで、見る事の出来なかった光を感じた。 「これが……眩しいって事なんだ……」 そして、喉から自然に言葉が飛び出てきた。 光を取り戻した瞳からは、大粒の涙があふれ出していた。 「わたしにも……奇跡が起こせたんだ」 小呑は、涙の溢れる笑顔でそう言った。 「……ああ。小呑ちゃんが、願ったからな」 小鳥の瞳にも、光るものが溢れそうだった。 「……えぅー……よがったねぇ、ごのみぢゃん」 そして籠利は、既にガン泣きしており、表情はぐしゃぐしゃになっていた。 病室に少しの沈黙が訪れた。聞こえるのは、すすり泣く小呑の声と、むせび泣く籠利の声。 その中を、扉の開く音が割って入った。 「あ、あの……あなた達は一体?」 扉から顔を覗かせるのは、小呑の母親だった。 「え……その……」 小鳥は、突然の来訪者にテンパってしまう。しかし、入院している子供の親なので、来るのは当然である。 「……私たちは……夢で小呑ちゃんに会いました。 夢の中で、小呑ちゃんにこの白いペンダントをかけて欲しいって頼まれたんです」 籠利は、咄嗟の思い付きで、意味不明な言葉を口走る。 ≪バカか!! そんな戯言、通用するかよ!!≫ 小鳥は、テレパシーで思いっきり罵った。 ≪仕方無いじゃん!! 思いつかなかったし!!≫ 籠利も、負けじとテレパシーで言い返す。 「あ……あの、何を言ってるんですか……?」 小呑の母親は、呆然としながら二人を見つめていた。 「お姉ちゃん達の言ってる事は……本当だよ」 「……え?」 母親でさえ、今まで聞いた事が無かった愛娘の声は、はっきりとその耳に届いた。 「わたしにも、奇跡が起きたの。ずっとずっと……お母さんとお父さんに言いたくても言えなかったから……。 何時か言える様にって、ずっと願ってたの……」 小呑は、ありがとう、と。 確かにそう言った。そして、耳に届いていた。 母親は、涙を浮かべ、小呑の元に駆け寄った。 「小呑……本当に喋れるの……本当に声が出せるのね!! お母さんが、見えるのね!!」 「うん……良く見えるの。お母さんの顔が良く見えて……眩しいんだ」 抱きしめ合う親子。流す涙は、絆と愛情の深さを、言うまでも無く物語っていた。 「……ちぇ。今日は、目が潤むわ」 「びぇぇぇぇ~……」 小鳥も、籠利も。溢れだす涙を、抑える事が出来なかった。 夕焼けが、街をオレンジ色に染める。 病院から揃って帰宅する、小鳥と籠利。しかし、口数は少なく、感傷に浸っている様だった。 「……コメさ。今日、学校じゃなかったのか?」 「良いよ。少しくらいサボっても。それに……」 「……?」 「あんなに深い絆って、滅多に見れる物じゃないもん。着いて行って良かったくらいだよ」 「……ああ。そうだな」 「だからさ。今日くらいは、早めに帰ってパパとママの顔が見たいんだ……」 「そうかい。その方が良いのかもな」 「そういう訳で、先に帰るね。小鳥もたまには実家に戻って、親の顔を見てきなよ」 「……うるせぇよ。さっさと帰れ」 「じゃあね、小鳥」 そう言い残し、籠利は足早に帰路を進んで行った。 一人残った、小鳥は立ち止まって居た。一本の煙草を取り出して、口にくわえる。安物のライターで火を灯して、紫煙を大きく吸い込んだ。 (アタシも近い内に、実家に顔だしてみようかな……) 肺から紫煙を吐き出しつつ、薄暗くなった西の空を見つめていた。 二章 小呑が、契約してから二週間が過ぎた。三人の関係も至って良好であり、魔女退治の方も、ボチボチ成果が現れ始めていた。 「行っくよぉー!!」 籠利はランスを構えて、魔女の本隊に向かい、一直線に突進。 「~~♪ ~~♪」 それに加えて、小呑の歌声が、魔女と使い魔の動きを鈍らせる。この援護により、籠利の一撃必殺を易々と叩き込む事が可能になった。 ガツン、と巨大なランスが魔女の体を突き抜けると、魔女の体が消滅していく。 「……また、つまらぬ物を斬った」 籠利は、決め台詞を誇らしげに口走った。ただ、攻撃そのものは斬撃とはかなり違う。 「やったー!! 倒したよ!!」 小呑は、子供らしく両手を挙げて、万歳のポーズを取った。 「おっし。二人とも、お疲れさん」 小鳥はすぐ傍で見ているだけだったが、的確な指示を送る事によって、二人に戦いをサポートする。 この三人のチームワークが、魔女退治における、一番の鍵となっていた。 特に、小鳥と言う経験豊富な魔法少女が近くに居る点は、籠利と小呑の精神的支柱になっているのは間違いない。 小鳥の戦い方は、本来の魔法少女のそれでは無い。従って、自分流の戦い方を誰かに教える事は、危険すぎて出来ないのだ。 その代わり、近くで見守りながら、実戦経験を多く積ませる。危険な魔女や分の悪い相手なら、自分が手を貸す。そうする事で、後輩の魔法少女達を教えてきたのだ。 事実、巣立っていった後輩の魔法少女達は、未だに小鳥に頭は上がらないし、籠利は暇つぶしと言いつつ、小鳥の家に入り浸る有様。小呑も、お姉ちゃんと称して甘えてくる上に、キュウべえも新米の魔法少女の教育を頼む事が多々ある。 それらを何だかんだ言いつつ、引き受けてしまう面倒見の良さが、小鳥を慕う後輩が多い事の裏付けになっているのだろう。 これこそが、小鳥の最大の魅力なのかもしれない。 「時間も結構遅いし、帰るとするかい」 小鳥は笑みを見せて、二人に呼びかける。 「そうしよー。もう、お腹がすいちゃってさぁ」 籠利がそう言うと同時に、ぐぅ、と誰かの腹の虫が鳴った。音の先に見えたのは、お腹を押さえてモジモジとする、小呑の姿だった。 「小呑も腹減ってんだろ? 家まで送るよ」 ニコッと笑って右手を差し出すと、小呑は左手で手を握り返した。 「うん!! 小鳥お姉ちゃんも籠利お姉ちゃんも一緒に帰ろう!!」 「そうだね」 籠利も、小呑の右手を握りしめた。 虚口家。夕食の並ぶ食卓には、小呑とその両親。そして、お呼ばれになっている小鳥と籠利が、晩御飯を取り囲んでいた。 「すいません、アタシ達まで呼ばれちゃって……」 照れくさそうに陳謝する小鳥。 「ホント、ここまでもてなして貰って、申し訳ないって言うか……」 マイペースな籠利も、緊張でカチコチになってしまうのだった。 「いえいえ、お構いなく。あなた達は……私達夫婦に奇跡を届けてくれた、魔法使いだったんですよ、きっと……」 小呑の母は、感深くそう言った。言っている事は、単なる例え話なのだが、決して的外れでは無かった。 「僕ら夫婦は、子供を授かるのが遅かったんだ。そして生まれた小呑も、生まれて間もない頃に、病気にかかってしまって……。 僕達は、本当に自分の運命を呪ったよ。だけど、小呑には何も罪は無いんだ。だからこそ、運命を受け入れて……精一杯の愛情をこの子に注ぐと決めたんだ。 七年間……一度も聞ける事の無かった声を聞いた時は、本当に神に感謝したよ。この子に起きた奇跡は……紛れも無い事実なのだからね」 「……」 父親の噛み締める様な言葉に、皆黙り込んでしまった。 「おっと……湿っぽい話になってしまったね。すまないね」 「いえ……私たちは、ただ届けただけですから」 「だとしても……僕達に奇跡を起こしてくれた事には、変わりないんだ。 改めて、お礼を言わせて貰いたい。 小鳥ちゃん、籠利ちゃん。本当にありがとう」 小呑の両親が深々と頭を下げると、小鳥はくすぐったい様な気持ちを隠しきれず、顔を赤面させてしまっていた。 「さあ……冷めてしまうから、召し上がってね」 母親に促され、一同は手を合わせて、声を揃えた。 「いただきます」 久しぶりに、家族団欒の雰囲気を味わう小鳥。その温かさは、心にグッとくる物があったに違いない。 自宅に帰った小鳥は、脇目も振らず煎餅布団に寝っころがった。 (……あー……食い過ぎた) 満腹を通り超す程食べた小鳥は、目蓋が順番に重くなっている事を感じた。 (どーせ明日はバイトも休みだし……このまま寝ようかな) 天井をボーっと眺めていると、不意に小鳥の耳に声が聞こえた。 「やあ、小鳥」 「……キュウべえ? アタシの部屋に何の用だよ。魔女の反応も無いのに」 小鳥は、重たい動作で体を起こした。 「特に意味は無いさ。今夜は珍しく、魔女も使い魔も居ない静かな夜なんだ。少し話がしたいと思ってね」 「暇潰しって訳ね。珍しい……」 「魔法少女をケアする事も、僕の役割だよ。そんな短絡的な思考で、ここに来た訳じゃないさ」 そう言ってから、キュウべえは改めて言葉を出し始めた。 「僕個人の興味本位さ。 君の程長生きしている魔法少女は、貴重な存在なんだ。何よりも、君自身で解りきっている事も有るだろう?」 「ああ……。アタシ自身の魔力の容量は、他の誰よりも劣っている」 小鳥は、噛み締める様にそう言った。 「普通だったら、魔力の劣る魔法少女は弱い筈だけど、君は誰よりも強くなった。使える魔法も、極めて基礎的な魔法だけにも関わらずね」 「どれくらい死にかけたか何て数えてない。それに、魔女の犠牲になった仲間の数も数えきれない。グリーフシードを狙ってきた魔法少女だって、何人も倒してきたさ……」 小鳥は、目をジッと細めた。 「だからこそ、君は長生き出来たのさ。自分自身の立場を、客観的に分析できている。冷静さが無い魔法少女は、例外無く命を落としている。 加えて、君の経験が後輩の魔法少女達に活かされている事は、紛れもない事実さ。この地域の魔法少女は、実際に長生きしている」 「……それは、そいつらの力量さ。アタシ自身は何もしていないよ」 「一条小鳥。やはり、君は興味深いね。他の魔法少女とは違う存在だ」 そう言ったキュウべえ。小鳥には、無表情のキュウべえが、何処か笑っている様に見えていた。 「……?」 「簡単な話さ。芯が強い。それが、君自身の強さの秘訣なのだろうね」 「ふん……。誉められた所で、嬉しくもないね」 小鳥はそう呟いて、そっぽを向いていた。 翌日。小鳥は、結局昼近くまで眠っていた。 (あー……寝すぎてダルい……) 背筋を伸ばすと、体中の関節がポキポキと鳴る。 「……腹減った」 起きて一発目に感じたのは、空腹だった。まだ寝ぼけ気味の思考だったが、近くのコンビニへ向かうのだった。なお、シャワーも浴びて居ない上に、服装も昨日のままである。 そして、アパートから出た直後だった。 「……こ、小鳥さん」 道端に居たのは、隣街の魔法少女だった。しかも、体中は傷だらけで、息は荒い。何よりも、グリーフシードは相当に穢れていた。 「アンタ……隣街の? 一体……何が有ったんだ!?」 肩を掴み、倒れそうな少女の体を支える。少女の肩は、悔しさと恐怖で、酷く震えていた。 「魔女に……やられました。こっちは、何人か掛かりでやったけど……全然歯が立たなくて……」 「ちょっと待ってな……グリーフシードを持ってくる!!」 小鳥は一旦引き換えし、部屋から数個のグリーフシードを鷲掴みにしてきた。 急いで戻り、魔法少女のソウルジェムの穢れを浄化。僅かながら少女の顔は生気を取り戻していた。 「……すいません。来て早々に……」 「気にすんな。それよりも、その魔女の事を詳しく教えてくれ」 「ええ……。私達は何時も通りに、魔女退治に行ったんです。 そこに居たのは、チェスの駒みたいな魔女で……三人掛かりで戦ったんですけど、丸で通用しなかった……。 援軍も頼んだけど……誰の攻撃も当てられなかった……」 「……そいつらは無事なのか?」 「正直……解りません。全員、途中で逃げたんですけど……上手く逃げ切れたか……」 少女の目から、涙がこぼれ出していた。 「……小鳥さん!! 力を貸してください!! もう……頼れるのは小鳥さんだけなんです!!」 小鳥は、少女の目をジッと見つめた。 「ああ……。アタシも力を貸してやる。 だけどな、万が一……仲間が死んでいた時の覚悟はしておけよ」 小鳥の言葉で、少女の顔は引き締まった。そして、強く頷いた。 そして、小鳥は学校に行っている籠利に、テレパシーを送った。 ≪コメ!! 聞こえるか!!≫ ≪……そんな大きく呼ばなくても、聞こえるよ。どうしたのよ急に?≫ 事態を把握していない籠利は、随分とのんびりとした返事だった。 ≪……魔女が出た。しかも、随分と強力な奴がな≫ ≪ちょっと……それマジで言ってる!?≫ ≪マジだ。しかも、隣町の連中が束になっても、やられるレベルでな≫ ≪それ……かなりヤバいじゃん≫ ≪そういう訳だから、手を貸せ。今から……おい!! 聞いてんのか!! コメ!!≫ 突如、通信が途絶えてしまった。 同時に、小鳥達の周囲が、街の景色ではなくなっていた。視界の360度全てを侵食していく異質の空間。 「こりゃ……最悪のパターンだな」 小鳥は、背中に冷たい汗を感じた。 「こ、これ……さっきの魔女の結界ですよ!!」 少女は思わず狼狽えてしまった。 「どうやら魔女の奴は、後を付けてきたようだな……」 「こ……小鳥さん……」 「大丈夫だから、少し下がってろ。こうなっちまえば、やるしかねぇだろ!!」 覚悟を決めて念じる。小鳥の意志に共鳴して、右耳に付けるピアスのソウルジェムから、深紅の光が輝きだす。 炎の如き光が小鳥の体を包み、セーラー服にロングスカートの姿を変える。両手に付けるメリケンサックと、両足に付ける安全靴は、異端の魔法少女を象徴する武器。 魔法少女、一条小鳥は、武装が完了した。 「さて……始めようかい!!」 ファインティングポーズを構え、小鳥は魔女と対峙した。 三章 破天荒と称される魔法少女と、対峙する魔女。 【王冠】の魔女“コメンダトーレ”その性質は【統制】 チェッカーフラッグの様な地面と、駒の形をした使い魔の数々。 (人間チェスの駒になった気分だな……) 正直、小鳥の気分は良い物では無い。 普通に魔女結界の中に入れば、誰だって気分は滅入るのだが、今回ばかりは勝手が違っていた。 小鳥は過去の戦いで苦戦した例を、幾つか思い浮かべた。その脳裏に過ぎる予感は、どれもこれも悪い事ばかり。 修羅場の経験から生み出される勘が、最大級の警告を発信しているのだ。 (こいつは……相当に強い。しかも……アタシとの相性は、恐らく悪ぃ……) しかし小鳥には、立ち向かうと言う選択肢しか残されていない。 「うっしゃぁ!!」 気合を入れ直して、地面を蹴り標的を目掛けて猪突猛進。小鳥の戦い方は、接近戦のみ。戦術を取る事が、最初から出来ないのだ。 ポーンをあしらった使い魔が、小鳥の体に体当たりをけしかける。 「邪魔だよ!!」 思いっきり、ぶん殴った。使い魔は、大きく弾き飛ばされた。 「……!?」 咄嗟の判断で屈み込むと、シュパッ、と空気が切り裂かれた。剣を振るったのは、ナイトをあしらった使い魔だ。 (今度は、馬かよ……。使い魔の攻撃方法まで違うのは、厄介だわ) 舌打ちが自然に飛び出した。小鳥は、少し位チェスのルールを覚えておくべきだった、と内心で考えてしまう。 (……やべっ!!) 更に魔女の攻撃は続き、ポーンの使い魔が小鳥の体を跳ね飛ばした。 「……小鳥さん!!」 少女が悲鳴に近い声を上げると、ドン、と言う衝撃と共に体は宙を舞った。 受け身を取って、地面に叩きつけられる事は防いだ。それ程のダメージは受けて居ないものの、小鳥はかなり焦っていた。 (魔女の本体が遠すぎる……。使い魔も結構強い上に、攻撃方法が違ってる……) 小鳥自身、自分の魔法がどういう物かは理解している。 (一匹づつ倒してたら、グリーフシードが幾らあっても足りねぇ……。だったら……) 小鳥はもう一度念じた。 (……短時間で魔女本体を打っ叩く!!) 再びソウルジェムが深紅の輝きを見せ、束ねたポニーテールがふわりと揺れた。 「……奥の手で行かせて貰うよ!!」 小鳥は小さく呟いた。 そして、再度魔女に向かい特攻を仕掛けた。 初速の一歩から、そのスピードが桁違いに速かった。 再度、ポーンが体当たりをするが、既にその場には何も無い。 深紅の閃光と化した小鳥は、一瞬の間に魔女の懐に潜り込んだ。自分の間合いに距離を詰めれば、小鳥の本領を発揮できる。 「シャッラァ!!」 ドォン、と響いた打撃音は、魔女の巨体が仰け反る程の一撃だった。 「もう一丁!!」 またしても、爆発音が結界中に響いた。繰り出したミドルキックが、魔女の体に深々と突き刺さっていたのだ。 超接近戦に持ち込めば、小鳥の本領が発揮できる。力の限り拳を叩きつけ、気力の限り蹴りを撃ち込んだ。 小鳥本来の固有魔法は、身体能力の強化のみ。つまり、魔法少女として最も基本的な戦闘能力の向上手段である。 ただし小鳥の場合に限れば、その上がり幅は普通の魔法少女より、大幅に大きい。加えて魔力を上手く引き出して、肉体の強度も非常に頑丈に仕上げている。肉体の強度を上げれば、打撃と防御を同時に強化させる事が出来る。 自分の戦闘の引き出しが、極めて少ない部分は、魔力の使い方で補う。これが、小鳥流の戦闘手段なのだ。 ドン、と魔女の体に突き刺さる拳。鉄拳と言う言葉の通り、今の小鳥の拳は鉄の拳。 魔女さえもふら付く、強烈な一撃を何発も連射する。 しかし、小鳥の表情は、明らかに焦っていた。 (……早く仕留めないと時間が無い!!) 今の小鳥は、ギリギリまで肉体の強化と強度を行い、短時間で仕留めると言う戦法を使っていた。言い換えれば、長くは続かない。 ギリギリまでパワーを上げれば魔力の消費は大きいし、何よりも体の方が耐え切れなくなる。 アスリートの体でも、カーレースの車でも、全開で走り続ければ壊れてしまうのだから。 (頼むから……) 小鳥は、渾身の力を拳に溜めた。 「沈めぇ!!」 そして、全身全霊の右ストレートを、魔女の体に撃ち込んだ。 耳鳴りがする程の、鈍い打撃音が壁に跳ね返る。 同時に右拳から、パキィ、と割れる音も、小鳥の耳に飛び込んだ。 「……い……つぅ」 全開のラッシュが、突如停止した。 小鳥の体が、ついに悲鳴を上げてしまう。 (……やべぇ……動けないし……拳が……) 怯んだ瞬間に、小鳥の体は弾き飛ばされた。結界のど真ん中に、人形の様に横たわってしまうと、小鳥の体はピクリとも動かない。 「小鳥さぁーん!!」 少女は叫んだ。その一瞬は、余りにも残酷だった。 小鳥は体に意志を伝えても、細胞は丸で反応を見せてくれない。 (……クソったれ……アタシは……ここでやられちまうのか?) 視界には、無数の使い魔が、嘲笑う様にそびえ立つ。 (……すまんね……皆。アタシの力不足だったわ……) そして、ポーン型の使い魔が飛び上がった。スローモーションの様に見える光景。 小鳥は最後の瞬間になると、直感で悟った。しかし、目だけは絶対に閉じないで、ジッと使い魔を睨み続けた。 (呆気ないんだね……死ぬ瞬間って) 一条小鳥、最後の悪足掻きだった。 パキン、と凍りついた様な、奇妙な音が小鳥に聞こえた。 そして、ヒラヒラと舞う小さなカードが、小鳥の鼻先に落ちてきた。 「間に合ったよ、小鳥!!」 鼓膜を揺らしたのは、聞きなれた籠利の声だった。 「お姉ちゃんを、イジメちゃダメなんだよ!!」 更に、小呑の幼い声も耳に届いたのだ。幻聴では無い。その声は小鳥の耳に、確かに届いたのだ。 「……コメに……小呑?」 小鳥の出した言葉は、小さくかすれた声だった。二人に届いたのかは解らないが、その姿は確かに確認できた。 カードドレス姿の魔法少女、籠利。真っ白な浴衣姿の魔法少女、小呑。 二人の後輩は、小鳥を助けるべく、魔女に宣戦布告を申し出たのだ。 「ちょっと休んでなよ!! 私達だって、負けないんだから!!」 そう言い放つ籠利は、武器では無く指に無数のカードを持っていた。 「いっけぇ!!」 多数のカードを小鳥の周囲に投げると、魔法が解除されていた。元の形に戻ったカードの正体は、多数のコンクリートブロック。身を守るための壁を、小鳥の周囲に作ったのだ。 「頼むよ、小呑!!」 「うん、任せてよ!!」 小呑は、大きく息を吸い込んだ。白い光を放つソウルジェムと共鳴するように、奇跡を得た歌声を結界の中に響かせた。 「~~♪ ~~♪」 魅了されそうな、天使の歌声。魔女と使い魔は、次第に動きを鈍らせていった。 小呑の固有魔法は伝達。自らの感情を歌声に乗せて、魔女を食い止める代物。幼い独特の歌声は、綺麗なハーモニーを生み出し、聴く者達を魅了させる。 今の小呑が出す感情は、小鳥を救いたいと言う、救済の感情。 (……わたしも……お姉ちゃんの力になりたいの!!) 祈りと願いを込めて、小呑は歌う。大好きなお姉ちゃんの為に。 魔女の動きは、大きく鈍った。 この隙を見逃すまいと、籠利はカードを模した薄黄色の、ネックレス形状のソウルジェムを輝かせた。 右手には召喚したレイピアを握りしめ。左は大きく掌を開かせて、正面に構える。 「さぁて……チェスの駒を、トランプに変えちゃいますよ!!」 籠利は、動きの鈍った使い魔達に向かっていく。 まずは、一番近くに居たポーンの使い魔に、左手で触れる。すると、使い魔は異形の姿から、薄黄色い光を放ちながら、小さなカードに変わっていった。 「皆、私のコレクションにしちゃうからね!!」 籠利はレイピアを構えて、次の使い魔に突っ込んで行く。 籠利の固有魔法は、カード化とカード化解除。手で触れた物に向けて魔力を込める事によって、その物体をカードにしたり、戻したりする事が可能。元々、物の収納の願いで得た能力だが、使い魔や魔女を封印する事が出来るため、汎用性が意外と高いのだ。 加えて、籠利の取集癖のお蔭で、あらゆる小道具を使って攻撃を加える事も出来る分、攻撃の幅が大きいのだ。 「小鳥……これ使って!!」 グリーフシードと一枚のカードを、壁の上から投げ渡して、籠利は再びレイピアを振るった。 (……なるほどね) カードから元に戻ったブツを見て、小鳥がニヤリと笑みを作る。そして、グリーフシードを左手で掴み取った。 ゆっくりと、ソウルジェムを浄化させていく。 ついに、魔女を射程圏内に捉えた籠利。 「動きの鈍い間に、片付けさせてもらうよ!!」 恰好を付けた台詞で、二枚のカードを取り出した。描かれているのは、マッチと二十リットル入りのガソリン携行缶。 カードを魔女の体に張り付けて、レイピアを真っ直ぐに構えた。 (一発で決めないと、小呑は歌えなくなるからね) そして、魔女を全力で突き抜いた。 ドン、と爆炎が立ち込めて、煙が立ち上った。 結界の中に、充満する炎。熱気が体中に纏わりつく。 「……やった!!」 そう確信して、籠利は振り返った。 バシン、と籠利の体が、弾き飛ばされた。キングの駒の魔女自らが、籠利の体を殴りつけた。 更に、籠利の胸倉を掴み取って、魔女は顔を何発も殴りつけた。 魔女の表情は解らないが、怒りに満ちている事は確信できた。 「……痛いって」 ジッと睨み返す籠利。足は浮いており、一発一発の痛みは大きい。このままの状態なら、なぶり殺しにされる。 「……でもね、私を捕まえててもさ……意味は無いんだよね」 それでも、口元を吊り上げて、不敵な表情を崩さない。 籠利は、ちゃんと解っていた。 充満する煙で、歌えなくなった小呑も。ダメージを回復できず、見る事した出来なかった少女も。 ちゃんと、解っていた。 ドガン、とコンクリートの壁が蹴り壊された。 立ち上る煙を背景に仁王立ちする、タバコを咥えた魔法少女。 紫煙をゆっくりと吐き出し、魔女を鋭く睨みつけた。 「……充電完了」 その視線は刀の様に研ぎ澄まされ、体から溢れる闘争本能は、火傷しそうな位に燃え滾っていた。 既に、魔力は全開で解き放っている。 小鳥は、再び立ち上がっていた。 そして、タバコをペッと吐き捨てた小鳥は、魔女に対してクイクイと左手で手招きする。 「来いよ……」 魔女は、ゆっくりと振り返った。籠利の体を投げ捨て、魔女自らが小鳥に向かい特攻を仕掛けた。 (……つっても、そこまで回復して無いしな。多分、右手は一発が限界……) 魔女の体を撃ち抜くべく、小鳥は右の拳に力を溜めた。 (この一発で、終わらせてやる……!!) 魔女の攻撃が、目前に迫りくる。 ブン、と魔女の攻撃は空を切った。 既に魔女の攻撃を見切り、小鳥は懐に潜り込んでいた。 「……地獄の果てまで……吹っ飛びな!!」 ドォン、と音が響いた瞬間に、魔女の胴体が砕けて風穴が空いていた。 魔女の出す断末魔の叫びは、泣き声の様に聞こえていた。 「……アンタは、寂しかったんだろ?」 小鳥は、消えて行く魔女に向けて、一言声をかけた。 「だからって……拗ねて下向いてても、何も変わらねぇだろ」 その言葉を聞くと、魔女の叫びは少しづつ小さくなっていく。 「次に生まれ変わった時は……下じゃ無くて前向ける様になれよ……」 そこまで言い切ると同時に、魔女の姿は綺麗に消えていた。 同時に、青空から光が差し込んだ。 「終わったか……」 結界が消えると同時に、小鳥は地面にへたり込んでしまった。 「小鳥!!」 「小鳥お姉ちゃん!!」 「小鳥さん!!」 全員が小鳥の元に駆け寄った。 「安心しろ……こう見えてしぶといんだよ……」 ニヤリと笑みを見せているが、顔は憔悴しており、ソウルジェムは赤黒く濁っていた。 「……とか言って、結構無理してるくせにさ」 憎まれ口を叩きながら、籠利はグリーフシードで、小鳥のソウルジェムを浄化した。 「お姉ちゃーん……無事で良かったよー」 小呑は、わんわん泣きながら、小鳥の体に抱き着いた。 「小鳥さん……敵を取ってくれて……ありがとうございます。本当に……小鳥さんって最高の先輩が居てくれなきゃ……」 少女は涙交じりで、礼を言った。 「寄せよ……。お前の仲間を救えた訳じゃないんだしよ」 しかし小鳥は、少しだけ表情を曇らせてしまう。 「ねぇ……ちょっと待ってよ」 思い立った様に、籠利は周囲をキョロキョロと見まわした。 「何だよ、一体?」 「そこに寝てるのって……」 一同が視線を、そちらに向けた。 「……皆、無事だったのね」 少女は、歓喜の声を張り上げた。 地面で寝ていたのは、少女の仲間である、魔法少女達だった。 「そっか……。結界の中に、閉じ込められてただけだったんだね」 籠利は安堵の息を吐き出した。 「もうちょっと遅きゃ、ヤバかったかもな……」 小鳥は、地面にゴロリと寝っころがった。 「お姉ちゃん……こんな所で寝たら、風邪引いちゃうよ?」 小呑は、心配そうに小鳥を覗き込んでいた。 「心配するなって、小呑。それと、コメ。タバコ吸わせてくれよ……右手がオシャカになっちまったんだ」 「……仕方ないなぁ」 籠利は、タバコを咥えさせて、ライターで先端に火を灯した。 小鳥は大きく一息吸って、紫煙を肺に流し込んだ。 「……一個貸しだな、二人とも」 小鳥に礼を言われ、籠利と小呑は、照れくさそうに笑みを見せてる。 吐き出した紫煙は、青い空に向かって、ゆらりと消えていった。 終幕 数日後。 小鳥はまだ腕のギプスが取れておらず、魔女退治の方は休業中だった。 しかし、助けられた隣町の魔法少女達も、今までのお礼とばかりに魔女退治に手を貸してくれているし、グリーフシードも分けてくれる。非常に楽な状態だ。 とは言う物の、久しぶりに静かな自分の部屋を見ていると、寂しい気持ちが半分で、暇なのがもう半分の気持ちだった。 ゴロゴロとふて寝していると、不意に玄関が勢い良く開かれる。 「ヤッホー、小鳥。大人しくしてるー?」 「お姉ちゃーん。お見舞いだよー」 訪れたのは、籠利と小呑だった。相変わらず元気な様子を見て、少しだけホッとする小鳥だった。 「おー。相変わらずだよ」 素っ気なく迎え入れる小鳥。 「とか言って、ホントは寂しかったんじゃないのー?」 籠利は、クスクスと笑いながら、細めた目で小鳥を見た。 「コメ……右手治ったら、覚悟しとけよ」 小鳥は毒付くが、顔は満更でも無い様だ。 「お姉ちゃんが寂しいなら、わたしも一緒に居てあげるよ」 小呑は、真っ直ぐに輝いた瞳で、小鳥を見つめた。 「ありがとうな、小呑」 そう言って、小鳥は頭を優しくなでた。 「なーんか、私の時と対応違って無い?」 「そりゃ、コメが悪いんだよ」 「二人とも、喧嘩はダメー」 急な来訪者で、部屋は急に活気付き、何時もの騒がしい安らぎが訪れた。 と、安心していたのも、つかの間。 「おっ……」 「あっ」 「あれー?」 三人のソウルジェムが、光を放つ。近くで魔女が現れたサインだ。 「仕方ねぇな……。久々に、出撃するか!!」 「小鳥は、見てるだけで良いよ。まだ、治って無いんだし」 「わたしも頑張るもん!! 魔女に何て、負けないもん!!」 そう言って立ち上がった三人は、順番に部屋を出て行くのだった。 これは、とある魔法少女達の物語。 魔法少女の数だけ、ドラマはあるのだ。 ――――― QB「……と、そういうお話さ」 QB「確かに、魔法少女を魔女にする事は、エネルギー回収の効率は高いよ」 QB「だけど、闇雲に魔女ばかり増やしても、パワーバランスは崩れる」 QB「素質の高い人間、低い人間。強い魔女、弱い魔女。それらのバランスを取る事は、僕達にとっても難しい課題だが……」 QB「少なくとも一条小鳥に関しては、そのバランスを根底からひっくり返した存在なんだ」 QB「……だからこそ破天荒な存在で、僕に興味を抱かせた。本当に、面白い逸材だよ……」 QB「さてと。そろそろ、仕事に戻るとするよ」 QB「また、話す機会がある事を願うよ」 参考 一条小鳥 紙籤 篭利 虚口小呑 コメンダトーレ 名前 コメント
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通常魔法 自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。 選択したモンスターの攻撃力・守備力は、 次の自分のスタンバイフェイズ時まで1000ポイントアップする。 遊馬が使用する魔法カード。 初登場は、1戦目の「遊馬vs凌牙」(第2話)であり、《ゴゴゴゴーレム》の攻撃力をアップさせ、《No.17 リバイス・ドラゴン》を攻撃した…のだが、 ナンバーズ特有の耐性効果によって破壊することができなかった。(*1)(*2) その後も、1戦目のカイト戦、矢最豊作戦、1戦目のアリト戦で使用されているが、いずれもモンスターの戦闘破壊に失敗している。 性能そのものは悪くはないはずだが、あまり活躍の機会に恵まれないカードの一つと言える。(*3) コメント欄 名前 コメント
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破天荒筋肉!(前編) スラム街らしい狭い道、壁の至る所に描かれた落書き。 治安の悪さを象徴するかのように、ゴミ箱や公衆電話などの気の利いた設置物も何一つない。 建物も、ほとんどが一階までしかない平屋。 複数階ある建物は、一部屋あたりがネコの額ほどの広さもない安アパートのみ。 高層ビルなんていうブルジョワな建物とは一切縁がない町並みだった。 スラム街とは貧困層が過密的に居住した町のことであり、日本などを除けばどこの国にもある荒廃した街のことだ。 そして、公共サービスが受けられないほどのスラム街で跋扈するのは、正義と秩序ではなく、無秩序と悪徳と犯罪。 しかし、ドラッグ、セックス、暴力が蔓延るこの街も、今は人っ子一人見当たらない。 人の暮らした足跡や痕跡は残っているものの、そこで生活していた人間はいなくなっている。 しかし、誰一人いないとその色褪せた思われたスラム街にも例外はいた。 真人とトーニャと、ついでにダンセイニはそんな誰一人いない古ぼけた町並みを見せるスラム街を抜けて、爆音のした方へ向かっていた。 「おい、こっちでいいんだよな?」 「どうでしょう? こっちでいいとは思いますが」 「てけり・り!」 真人が一度方向を間違えたこと、そしてドライとの戦闘もあって、爆音がしてからはすでにかなりの時間が経っている。 さらに、ドライとの戦闘で道の入り組んだスラム街を縦横無尽に走り回ったことにより、さらに爆音のした正確な方向も曖昧となっていた。 トーニャが推測するに、爆音はTNTかなにかの爆弾が爆発した際に生じたもの。 そしてTNT爆薬を料理に使うなどという馬鹿げた話はトーニャは聞いた事ない。 爆音は間違いなく戦闘があったと思われる証拠だ。 今二人と一匹(?)が向かっているのはその音がした方向。 「あぁん? 頭脳担当なんだろ? 分からねぇのかよ!?」 「文句はあのドライに言ってください。無茶苦茶に逃げ回ったおかげで、正確な方向も分からなくなったんですから」 「てけり・り」 「なんだてめぇ、ドライヤーに襲われたことよりも誰かさんが最初に方向を間違った方が悪いんですよ。 その無駄に誇らしい筋肉をもっと脳みそにまわすことでもしたらどうですか、とでも言いたげだなぁ!」 「ドライヤーじゃなくてドライです。ドライヤーが襲ってくるって下手なホラー映画よりも怖いですよ。 『お前の濡れた髪を乾かしてやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!』とでも言って襲い掛かってくるんですか? それとその鮮やか過ぎる言いがかりも止めてください。ついでに、静かにしていただけると助かります」 「てけり・り!」 いつしか二人の歩いている背景が家の壁から木や草に変わる。 二人の会話のテンポは相変わらず止まることはない。 いや、正確にはトーニャは周囲を警戒してなるべく黙っていようとするのだ。 だが、真人がことあるごとにしゃべり、トーニャが静かにするよう嗜めつつもそれに応え、 ダンセイニが理解できてるのか理解できてないのか分からないような相槌を打つ、そのサイクルが出来上がっているのだ。 傍目には中々いいコンビとも言える。 「っていうかよ、走らねぇのか? もう爆発から大分時間が経ってんだぞ」 「だからです。大分時間が経ってるからこそ、もう誰もいない可能性の方が高いんです」 「てけり・り」 「でもよ、誰かがいる可能性だってあるんだぜ。 もしそれが鈴や理樹だったら……」 「でしたら走って行ってください。 私はグッピーの頭脳担当を申し出ましたが、私の指示を無理強いするつもりはありません。 ただし、これだけは言っておきます。 ……不必要に体力を消耗すると、いざというときに棗鈴さんや直江理樹君はおろか自分の身も守れませんよ」 「てけり・り!」 「……チッ、分かったよ。ダンセイニもお前の指示を聞けって言ってるしな」 「言葉が分かるんですか……」 しかめっ面をしながらも、トーニャの指示通りに歩いていく事を決めた真人。 真人の抱えた筋肉チョッキから顔を覗かせたダンセイニが、心なしか嬉しそうに筋肉チョッキの中で蠢いている。 これがドライとの戦闘前のやり取りなら、真人もトーニャと決別して、単身で走って行っただろう。 しかし、ドライとの戦闘は、二人は口に出してはないが、互いが互いを助け合って危機を乗り越えた証として、二人の間に確かな信頼関係を築いていた。 己が身の危険も顧みず、恐れて逃げることなく銃を持った敵に立ち向かい、そして最終的には敵を撃退。 二人は隣にいる人物が、当面は背中を預けて戦うにふさわしいパートナーと判断したのだ。 しかしながら、残念なことに二人の間に芽生えた微かな仲間意識とは裏腹に、彼らの向かっている方向は爆発のあった方向とは微妙にずれていたのだ。 本来の爆発があった場所よりも東に進みすぎた彼らに待つものは、爆発の跡ではなく、まだ見知らぬ人物との邂逅であった。 「…………ぁぁぁぁぁ……………~~~~~………!!!」 向かっている先の森の奥から、突如聞こえてきた声。 真人もトーニャも自然と立ち止まり、警戒する。 二人が耳をすませてみると、どうやら誰かが大声で叫んでいるようだ。 そろそろ東の空が明ける時間とはいえ、森の中で無用心に声を出す理由とは何だろうかと両者は考える。 一番可能性があるのは、声の主は誰かに襲われてるので、助けを求めている。 その可能性に気づいた真人は声のした方に走り出さんと足を踏み出そうとしたが、トーニャの待て、という視線に渋々従う。 なんでだよ?と真人も視線で聞き返すと、トーニャが小声で疑問に答えた。 「あの声、誰か知り合いに心当たりでもありますか? たぶん、これは成人男性の声ですよ」 「いや、無いけどよ……」 真人の中途半端に濁した言葉の先の意味をトーニャは読み取る。 無いなら無いでも、誰か襲われてるなら助けに行くべきではないのか?真人はそう言いたいのだ。 その疑問にも、もちろんトーニャは答えを用意している。 答えはもちろんイエスだ。しかし、その答えを出すにはある前提が必要となる。 つまり、この声の主は本当に誰かに襲われていて、助けを求めているという前提条件が。 声はさっきから断続的に続いており、しかも、トーニャと真人のいる方向へ向かってきているらしい。 しかし、どうもこの声を注意深く聞いていると、この声には必死さが無い。 襲われている者の心に現れる恐怖心や、誰か助けてくれという必死さが全く伝わってこないのだ。 有り体に言えば、聞こえてくるのは悲鳴ではなく、単なる叫び声だ。 まるで、自分の声は世界一大きいのだと、森中に主張しているかのような感じさえ伝わってくる。 「もう少し様子を見ます。 いいですね?」 「おう。 ダンセイニも静かにしてろよ」 「てけり・り」 二人と一匹は緊張感と共に、その場に留まることを選択。 丁度いい木陰に隠れることにした。 さらに大きくなっていく声。 声の主が間違いなく二人の下へ進行している証拠だろう。 そこに、新たな事実が発覚する。 どうやら、もう一人いるようだ。 トーニャとそう変わらない年頃の女性の声もまた響いてきた。 少なくとも、二人組かそれ以上の集団で行動していることがこれで判明した。 だが、まだ二人は動くことはしない。 物音を立てず、周囲の背景に溶け込むように沈黙を保ち、自らの気配を消すことに努める。 大分距離も近くなってるようで、声もかなり鮮明に聞き取れるようになってきた。 「ホワァァァァァァァァァァァァァィ!? 嗚呼、何故! 神はかくも苛烈な仕打ちを我輩に与えるのかぁ!? この、我輩が! この、大・天・才! ドクターウエストが! スペシャルウエスト感謝デーとして特別にみなに会ってやろうとしているのに! 誰もこないとは何故なのであるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 「そんな奇声上げながら動く変質者になんか誰も近づきたくなんかないわ!」 「ハッ!? さては恥ずかしがっているのであるか? 『愛しのドクターウエスト様、貴方にお会いしたくてたまりません。 けれど、凡骨の私はこうして木陰からウエスト様のお姿を見つめることしかできません、クスン』 おお、憎い! 神をも震え上がらせるこの頭脳が! 一般ピーポーを恥ずかしがらせる、このスペシャルでデラックスでウルトラでグレートでアトミックな頭脳が憎い!!! だが許せ娘よ、天に二物も三物も与えられたこのドクターウエストが世に生れ落ちたのは所謂必然! 偶然の産物たる一般ピーポーと違って天才は生まれるべくして生まれるもの。 決して凡骨に生まれた自分の不幸を呪ったり、コンプレックスに苛まれてはいけないのであ~~~~る!」 「な訳あるか! 周りに誰もいないからに決まってるでしょうが!」 漫才コンビ? ハッキリと聞こえてきた声に対して、トーニャが抱いた感想はまずそれだった。 もう声どころか、その姿さえ確認できる位置にまで二人組は近づいている。 基本的に緑色の髪をした成人男性が奇声を発し、制服を着た女学生がツッコむ形のようだ。 特に、緑色の髪の男はエキセントリックな言動が著しく目立つ。 たぶん、テレビに登場すれば、登場時間の90%がピー音と『しばらくお待ちください』の画面に切り替えられそうだ。 所謂キチ○イという表現がこの世で最も似合っているのではないのであろうか。 ああ、なんかどこかで見たことある光景だ。 トーニャはそう思った。 そしてすぐにその既視感の正体に気がつく。 さっきまでトーニャと真人がやっていたやり取りに瓜二つだ。 真人がアホな発言をして、トーニャがツッコむという形と、あの二人組の会話のやり取りは非常に似ている。 「おい、あの男の方、別の意味でかなりヤバそうじゃないか?」 「ええ、そうですね(ああ、この筋肉にまで心配されるとは、あのキチ○イに少しだけ同情しないこともありませんね)」 トーニャが真人の言葉に頷く。 自意識過剰という言葉でも足りぬほどの自尊心を言葉に漲らせ、夜の森を恐れずに闊歩する男は間違いなく異常者であった。 平時なら間違いなくノーサンキューゴーホームな人物ともいえる。 同時に僅かながらだが、そんな男と同行するあの女学生に親近感を覚えたトーニャであるが、思考回路は別のことを考えていた。 このままあの二人と接触するべきか否か? たぶん、あんな漫才やってる人物が殺し合いを肯定しているとは考えにくい。 とはいえ、性急な判断はいずれ死を招く。 ここは一人で決めることはせずに、相方にも聞いてみることにした。 「どうします? 接触しますか?」 「ん? 俺が決めていいのか?」 「基本的に私が頭脳担当ですが、グッピーにも選択肢は与えますよ。 それとも人形のように一から十まで指示された方がいいですか? 「んなこと言ってねぇよ。 で、まぁ会っていいんじゃねぇか? どっちもいい筋肉持ってるし、鈴や理樹のこと知ってるかもしれねぇ」 「また筋肉が判断基準なんですね……その筋肉至上主義な思考回路には少しだけ敬意を表します」 「まぁな。 俺くらいの筋肉の持ち主になると、筋肉と会話もできるんだぜ」 「へーすごいですね、パチパチパチ(超棒読み)。 ちなみにそれ、100%幻聴ですから速やかに精神科に行った方がいいですよ」 「てけり・り!」 「お、ダンセイニも言ってるぜ。 接触しようってな」 「私の忠告は無視ですか、まぁいいですけどね。 それでは接触しましょう」 あらかじめ真人の答えを予測していたトーニャの行動は素早かった。 ガサガサと故意に音を大きめに立てて、二人組に誰かいるということをアピール。 二人組が物音に気づいたことを雰囲気で察して、次の行動にでる。 そして、まずは軽い挨拶から始め、敵意のないことを伝えた。 「おはようございます。 とりあえず敵意はないことを証明するため、このまま姿を見せてもよろしいでしょうか?」 「ななな、何者であるか!? 姿を見せるのである!」 「え? だ、誰? あっとと、いいよ。 こっちも敵意はないから」 その言葉を聞いて、木陰から二人組の視線に晒されるように出る。 真人にはまだ姿を見せないように指示している。 一応、向こうは敵意はないと言っているが、まだそれが本当だと確定した訳ではない。 対策はいくらでも打つに越したことはない。 無手を装ってはいるが、必殺の武器、キキーモラに神経を集中させ、不意打ちに備える。 背中に隠したキキーモラは二人組の視界からは見えない。 不意打ちされても、大抵のものはキキーモラで防ぐことができるし、いざとなったらこのキキーモラで逆襲も可能だ。 「ありがとうございます。 先ほどからお二方のやり取りを見させて貰いましたが、危険な人物ではないと判断して姿を見せました。 とりあえず、お互い知っている限りの情報を交換したいのですが、お時間を戴けますか?」 丁寧な口調で話を切り出すトーニャ。 些細な言葉の行き違いからのすれ違いを防ぐためにも、できる限り穏やかに物事を進めようとする。 ちょっとした営業スマイルも忘れずにつける。 「フン! 我輩に知らぬことなどナッスィング! 我輩にできぬことなどインポッシブル! 我輩にインヴィジブルなものはなにも……実はたくさんある。 いずれ宿敵大十字九郎を倒し、世界でドクターといえばこのドクターウエストしか思い浮かばない世界を造るのだ!!! その大天才たる我輩に目をつけたその眼力、認めてやらんことも無い! だがしかし! 少し礼儀を弁えてはどうだそこな凡人よ! 情報を交換して欲しいというなら土下座百回と肩揉み千回でしてやろう! だが、その前に名乗ったらどうなのだ! それとも貴様は名無しの権兵衛なのか? や~い、名無しの権兵衛~! お前の母ちゃんデベソ~!」 予想以上に汚い言葉の数々に、筋肉チョッキを始めて見たときと同等の怒りが湧いてきた。 平常心を心に念じて、トーニャはできる限り心を落ち着かせようとする。 今すぐにでも目の前の男を殴りたい衝動を根性で抑える。 だがしかし、この男の言うとおり、情報交換の前に名乗らなければならないのもまた事実。 言ってることは正しいのだが、これ以上ないほどその態度が癪に障るのだ。 とりあえず脳内ではキキーモラでこの男を八つ裂きにして、名乗ろうと口を開きかけた瞬間、予想外のことが起きた。 「てめえ……言うじゃねぇか」 木陰から真人が現れ、ドクターウエストと名乗った男を睨み付けているのである。 二人組に警戒心が走ったのが、トーニャの目に見えた。 そのまま心の中で舌打ちをする。 この状況での真人の登場は二人組の不審を招く。 何故、今までこの人物の存在を隠していたのか、という疑問がぶつけられるのは容易に想像できるだろう。 もちろん、まだ完全に信用していなかったらというもっともらしい理由をつけることは可能だし、事実トーニャたちもそのつもりだった。 しかし、ここでは些細なすれ違いが重大な事件を起こす可能性もある。 この回答は、二人組の疑心を完全に振り払うに値する回答ではないのだ。 最悪、疑心が疑心を呼び、取り返しのつかない事態が発生することも起こりうる。 この事態をどう収集するかトーニャが考え始めたとき、さらに真人が口を開いた。 「聞かれて名乗るのもおこがましいが、名乗れと言われたからには名乗らないと、俺の筋肉がすたるってもんだ。 いいか、俺は『究極の筋肉』井ノ原真人!!!」 「フッ、良くぞ名乗った井ノ原真人よ。 では我輩も名乗ってしんぜよう。 耳の穴、目の穴、鼻の穴、エトセトラエトセトラ……人体に存在する全ての穴をかっぽじって、よ~く聞くのである! 我輩は『一億年に一人の大・天・才』ドォォォォクタァァァァァァァァァァ―――ッ・ウェェェェェェェェェェストッッッッ!!」 明けの空に吸い込まれていく二人の絶叫。 ああ、何故この二人はノリノリで自己紹介をしているのだろう。 トーニャと向こうの相方らしき女は思った。 そもそも、予想外の人物の登場で戸惑うはずの場面で、ドクターウエストは何故に事も無げに自己紹介をしているのだろう。 しかも、『究極の筋肉』とか『一億年に一人の大・天・才』とかいう恥ずかしい二つ名までついていた。 ただ、二人の男のアホなやり取りで、余計な疑心とも言うべき空気が消えたのは僥倖というべきか。 しかし、起こった事態に女二人の脳の処理が追いつくまでに、男二人はさらなる自己紹介を始めた。 「いい自己紹介と筋肉だ。こっちもそれ相応の返事をしてやらないとな。 コイツは『至高の筋肉』の持ち主、ダンセイニだ!」 「てけり・り♪」 「いやああああああああああああああああああ!!!」 ドクターウエストの相方の女が悲鳴を上げる。 本物と見まごうばかりのリアルな筋肉チョッキから、正体不明の軟体粘液動物が馴れ馴れしく触手を出して返事をすれば、誰だって驚くだろう。 「フン、ならばこっちも! この凡骨リボンは『光坂高校に咲く一輪の薔薇』藤林杏である!」 「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? なんで勝手に人の自己紹介すんのよ!?」 さらに何を思ったのか、ドクターウエストは相方の自己紹介も始めた。 もちろん、恥ずかしい二つ名もセットだ。 勝手に自己紹介されたことに対してか、恥ずかしい二つ名をつけられたことに対してかは不明だが、藤林杏と呼ばれた人物がウエストの襟を掴んで文句をつける。 そして―――― 「そして最後に! コイツは『筋肉の妖精』マッスル☆トーニャだ!!!」 この世でもっとも恥ずかしい二つ名をつけられた女の自己紹介がされた。 062 楽園からの追放 投下順 063 破天荒筋肉!(後編) 062 楽園からの追放 時系列順 055 二人目のルースカヤ アントニーナ・アントーノヴナ・ニキーチナ 055 二人目のルースカヤ 井ノ原真人 041 GET TO BURNING ドクター・ウエスト 041 GET TO BURNING 藤林杏
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破天荒筋肉!(後編) ……………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………… 時が未来へ進むと誰が決めた? たしか過去にそう歌った歌があった。 時間こそは過去から現在へ、現在から未来へ進む不変の真理にして不滅の流れだ。 誰にも逆らうことのできない究極の真実。 しかし、時は止まるのだ。 ある一定の空間で一定の条件を満たせば、時は止まる。 現に今、四人を包んでいる空間はまさに時を止めていた。 真人も、トーニャも、杏も、ウエストも皆等しく。 そしてある程度の時間が経って、ようやく時は動き出した。 一番最初に動いたのは、やはりというべきかトーニャだった。 満面の笑顔が心なしか怖い。 「ツッコんでいいですか? ツッコんでいいですよね? むしろツッコまれるためにあんなこと言ったんですよね? 筋肉勝負は辞退しましたよね。 なのに、いつまで私に筋肉の称号を押し付けるんですか? 『筋肉の妖精』ってかわいく言ったつもりなんですか? 全然嬉しくありませんよ。 むしろ殺意が漲ってきましたが? というか、私だけ名前のノリが違いますよね? なんですかマッスルトーニャって? しかも絶対☆をつけたでしょう? マッスルトーニャじゃなくてマッスル☆トーニャでしたよね? メディアミックス展開目指して絶賛宣伝中なんですか? って! いうか! 名乗れと言われたからには名乗らねば筋肉がすたるって、アンタはいつの時代の戦国武将ですか!? 私がいいって言うまで隠れてろって言ったでしょうがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」 「うがああああああああああああああああああ!!!」 「てけり・り!」 最後は笑顔から鬼の表情に変わっていた。 トーニャがキキーモラを操作して真人の体を縛って、限界まで上空に上げる。 人工的にとりつけられた人妖能力『キキーモラ』はゴールポストを持ち上げ、さらにそれを軽々と投げつけることも可能なほどの力を発揮する。 男一人の体重を持ち上げることなど、トーニャには朝飯前だ。 「取り消しますか? 取り消しますよね? むしろ取り消さないと不幸な事故が起こりそうですよ?」 「わ、分かった。 取り消す。 取り消すから!」 思わず、空中遊泳を楽しむことになった真人が必死の形相で言う。 その言葉を確認して、トーニャはゆっくりと真人を地上に降ろした。 無事に地に足が着いた事を確認した真人は荒く息をついた後、新たな名前をトーニャに提案する。 ちなみに、今の二人にとって、杏とドクターウエストの存在など些細な問題だった。 「じゃ、じゃあミラクル☆トーニャとかマジカル☆トーニャとかはどうだ?」 「恥ずかしい二つ名もミラクルもマジカルもいりません! っていうか、マジカル☆は一体どこから出てきた!? 魔法なんて使えんわ!」 「だってよ、お前の名前、長すぎて分かりにくいじゃねぇか。 トーニャ・安藤さんちにきな、だったか? だから短く分かりやすくだな……」 「トーニャ・アントーノヴナ・二キーチナです! なんで本名で安藤さんちに来ないか?って誘わなければいけないんですか!? それと、分かりやすくしなくていい! トーニャだけで十分です!」 果てしなく続くかと思われるやり取り。 今、彼らは間違いなく、人生で一番無駄な時間を過ごしていた。 そしてさらに事態は混迷を極める。 この世で一番、無視される事を嫌うドクターウエストが、絶賛放置プレイな現状に異論を唱えないはずが無い。 「わ、我輩を無視して話を進めるでな~~~~~~~~い!!!」 ギターをかき鳴らして二人の注意を向けようとする。 が、壊れて弦が切れたギターは音を鳴らすことは無い。 ならば、と取り出したフォルテールも、やはり魔力を持たないウエストの手では旋律を奏でることもなかった。 真人とトーニャのやり取りが一向に終わらないのも、ウエストのプライドを傷つけた。 髪を掻き毟り、涙と鼻水を撒き散らしながら叫ぶウエストの様はやはりキチ○イである。 あっちでは筋肉談義。 こっちでは泣き叫ぶキチガ○。 救世主が現れるのはいつのことだろうか。 そして、そんな事態を収拾したのは、意外にも杏とダンセイニだった。 「いい加減にせんかアンタ達ーーーーーーーーーーーーー!」 「てけり・り!」 ダンセイニが筋肉チョッキから顔を出して真人とトーニャの間に割って入る。 そして、他人に聞かれる事を承知で、杏のコルト M1917の弾丸が火を噴いて夜明けの空に消えていった。 ◇ ◇ ◇ 「という訳で、残念ながら私達はあなた方の知り合いとは誰一人会っていませんね」 「こっちも会ってないわね」 頭脳労働が苦手な真人と、口を開けば余計なことまでしゃべるウエストを放っておいて、トーニャと杏をメインにして、情報交換は始まった。 まずはお互いの目的の確認。 念のため、殺し合いを肯定するかしないかを確かめ、知り合いの情報、敵意ある人物、探している人物を教えあい、武器の確認もする。 次に、歩いたことのある場所、訪れた施設があるかなどの情報を交換し、少しでも他の参加者との輪を広げるべく意見を交わす。 細かい部分への言及も決して忘れない。 重要な情報を知り、情報を制することこそ、生き延びるための第一歩なのである。 現状で確認できるだけの情報を交換し終わって、さぁこれからどうしようか、と女二人が考え始めたとき、ウエストが不意に口を開いた。 「マッスル☆トーニャよ、さっきの紐はなんであるか?」 「その名前で呼ばないで下さい」 「いいから答えるのだ。 今後の行動に影響を与える重要なことなのである」 「……ふぅ、今更隠しても仕方ありませんね。 私は人妖です。 そして、さっきの紐らしきものは私の能力です」 トーニャは息をついて、観念するように切り出した。 人妖であることを一般人に知られれば、途端に迫害の標的にされる。 人を軽々と持ち上げたあの紐――キキーモラを手品だと隠すのは無理がある。 迫害したいのは勝手だが、今は非常事態だ。 これで、人妖なんかと一緒に行動できるか! と怒り出すような底の浅い人間なら、トーニャも心置きなくこの集団から離脱するつもりであった。 しかし、トーニャの思惑とは別に、人妖と聞いて、三人が返したのはまったく予想外の対応だった。 つまり、「人妖ってなに(なんだ)(なんであるか)?」というもの。 トーニャも驚きを隠せない。 人妖のことを知らない人間など、現代の日本にいるとは思えない。 ウエストはともかく、杏も真人も日本人と答えた。 ならば、人妖――後天的全身性特殊遺伝多種変性症のことは一般常識として知ってないとおかしいのだ。 ところが、杏も真人も人妖という言葉はおろか、神沢市のことさえ知らないという。 人妖能力者の監獄都市、神沢市まで知らないとは一体どういうことか? トーニャがさらに頭を悩ませていると、ドクターウエストがここぞとばかりに口を開いた。 「簡単なことだ、つまり我輩たちは異世界から連れてこられたのである」 ドクターウエストが、今まで自分の中で暖めていた自論を披露した。 「いくらなんでもそれは突飛すぎるのでは?」 「そんなわけ無いでしょう。 素質はあると思っていたけど、こうも馬鹿だとはね」 「異世界から連れてこられてなにか問題でもあるのか?」 それぞれの口調から放たれる否定の言葉の数々。 しかし、ウエストはめげずに自論を支える根拠を話し始めた。 「では、貴様らはアーカムシティを知っているか?」 三人とも首を振って否定。 では魔術のことは? これも否定。 大黄金時代にして大混乱時代にして大暗黒時代を迎えているアーカムシティ。 世界の中心はどこかと聞かれると、ウエストの世界の民衆は、子供から大人まで口をそろえてアーカムシティだと言うだろう。 片田舎に過ぎなかったアーカムシティを一代で大都市にまで育て上げた傑物、覇道鋼造。 強引勝つ無謀とも言える方策で数々の大成功を収めた人物。 この人物さえ知らぬのは、もはや非常識を通り越して無知の領域だった。 杏がアーカムシティを知らぬと言ったときから確証を深め、トーニャの人妖という言葉で、ウエストは自論の正しさを確信。 こうして、一気にその自論を説明したのだ。 「我輩は人妖など聞いた事の無いのである。 マッスル☆トーニャよ、人妖とは個人レベルでは隠すことであっても、世間全体では知られているのであろう?」 「ええ、人妖という言葉を知らないのは、まだ生まれたての赤ん坊か発展途上国の田舎の中の田舎くらいだと思います。 それからマッスルは止めろって言ってます」 トーニャの言葉にウエストは満足げに頷く。 「であろう。人妖などという言葉が世界の最先端を越えて、凡才どもを三周遅れにまでしている、大天才の我輩の耳に入ってこない方がおかしいのである! そんな存在がいたとすれば、我輩、とぉぉぉぉぉぉぉぉぉっくの昔に研究対象にしていたである。 マッスル☆トーニャよ、時給700円で我輩のモルモットにならぬか? 今なら、ブラックロッジの臭い飯が三食もれなく付いてくるのである」 「丁重にお断りします。 それと、いい加減にマッスルやめないと、その大天才様の脳みそが何色か確かめることになりますが?」 「トーニャ、これはこういう人物だから、放っておいて」 よほどマッスル☆トーニャという呼び方が印象的だったのだろうか。 ウエストは先ほどからトーニャのことはマッスル☆トーニャとしか呼ばない。 当然、その呼び方に大いに不満のあるトーニャとしては、断固呼び方を変えてもらいたいのだが、事態が事態なのであまり強くも言えない。 今回も、杏に抑えてと窘められ、不承不承引き下がった。 「さらにさらにさら~に! このダンセイニと呼んでいる生き物、ショゴスのことであろう? 貴様らの世界にこんな不思議動物は生息しているか?」 「てけり・り♪」 ダンセイニはその通りだと言わんばかりに、ゼリーのような触手を伸ばして振る。 どことなく愛らしさがある動きだ。 筋肉チョッキがなんとなく蛸壺のようにも見える。 ダンセイニはさらに、杏の方へ触手を伸ばしていく。 「わ、私になにか用?」 「たぶん、握手しようって言ってるんだ」 「握手? 軟体動物なのに随分と知能高いのね」 真人の横から解説を聞いて杏も感心する。 握手というなんとも人間じみたコミュニケーションに違和感を感じながらも、杏もおずおずと手を伸ばす。 最初に触った感想はともかく柔らかいの一言に尽きた。 しかもダンセイニは杏に握られた触手を上下に振り、本格的に握手する。 握手という人間のコミュニケーションをここまで心得ているあたり、杏が想像しているよりもずっと知能が高いようだ。 しばらく両手に振られた手をようやく離すと、杏の手にはダンセイニの体の一部であろうか、粘液がベットリついていた。 「うわぁ、これ後で洗わないと」 「てけり・り♪」 「へ? ってちょっと待って、待ってってば!」 どうやらダンセイニは杏のことを大層気に入ったようで、杏から離れようとしない。 さらに杏に向かって触手を伸ばし、杏に触れようとしている。 おそらく、ダンセイニなりのコミュニケーションのつもりだろう。 「てけり・り♪」 「やけに気に入られてますね」 「トーニャ、笑ってみてないで助けなさいよ!」 「おや、私にはじゃれ付く子供を撥ね付ける趣味はありませんよ」 「子供じゃないでしょ!」 「似たようなものですよ。 それではお楽しみください」 「ま、真人は!?」 「フンッフンッフンッ! 昨日できなかった回数の分も腹筋をこなさないとな。 フッフッフッ!」 真人は絶賛筋トレ中であった。 難しい話についていけないと感じたので、トーニャに許しをもらって筋トレ中なのだ。 「何で森のど真ん中で腹筋やってんのよ! ああもう、頼りたくないけど残りはウエストしかいない! ウエスト、この子を剥がしてよ!」 「つまり、我輩たちは異世界から連れてこられたのである!」 「なるほど、どうやら主催者は私達の想像もつかないような技術を持っているようですね」 「なんでトーニャと普通に元の会話に戻ってんのよ~!」 「てけり・り♪」 「では、あの二人の奥にはやはり、かなりの人物がいる可能性があると?」 「そうである。 このような武器を支給するあたり、反乱されても全く問題が無いと考えているのであろう」 真人と杏を放っておいて、トーニャとウエストの考察はさらに続く。 トーニャの持っているゲイボルクを手にとって見たウエストは、おもむろに語り始めた。 自身がアーカムシティで秘密結社ブラックロッジに所属し、破壊の限りを続けていたことを。 宿敵、大十字九郎との戦いの日々。 ブラックロッジを束ねる大導師、マスターテリオンの恐ろしさも余すところなく語った。 ウエストが悪人であることにトーニャは驚いたものの、ここでウエストを糾弾するのは愚策と考えてそのまま流す。 聞いた限り、ウエストは自分なりの美学を持って破壊活動を行っているらしい。 そして、今回の殺し合いはそんなウエストの美学に真っ向から反するものらしい。 ならば、下手に刺激して機嫌を損ねるより、あえてウエストの自分の世界での悪行に目をつぶり、手を貸してもらうべきだ。 「私達は途方も無い存在に喧嘩を挑もうとしているのかもしれませんね」 「なにを言っておるかマッスル☆トーニャ。 危険でない戦いに意味など無いように、弱っちいボスになぞ我輩は興味ないのである。 ここはやりがいを感じるべきであろう! 強大な敵を、友情、努力、勝利で打ち勝ち、その先に待つのは大・団・円! 空から光が降り注ぎ、天使が降り立って我輩を安息の地へ誘うのである! ああ、我輩疲れたよエルザ。 『アーカムシティのロボ』完結! って我輩死んでいるのであるか! やはりヒーローは最後に死んで悲劇を演出しないといけないのであるか!? ノンノンノン、我輩はそんなお約束に反逆する! 死の運命を覆し、生の未来を勝ち取り、我輩は生きるのである! ドクターウエスト先生の次回作にご期待を!」 ウエストのノンストップクレイジーマシンガントークは無視して、必要な情報だけ取り出して吟味する。 『チェルノボグ』がかわいらしく見えるほど、今トーニャたちが挑もうとしている敵は強大らしい。 しかも、言峰と神崎のバックにはウエスト曰く、マスターテリオンクラスの人物か、あるいはマスターテリオン本人、 トーニャの知識で言えば、八咫烏クラスかそれ以上の存在が控えているらしい。 神話上の武器を軽々しく支給し、あまつさえ異能力者や神話の武器に制限まで課し、異世界への干渉能力すら持つ人物。 考えれば考えるほど絶望的な反抗だ。 当初のとおり、殺し合いに乗って優勝を目指した方がまだ効率がいいのかもしれない。 我知らず、トーニャはその言葉を口に出していた。 「ひょっとしたら、反抗するより優勝を目指した方が、生存確率は高いのかもしれませんね」 「? 優勝してどうするのだ?」 「? どうするって、元の世界に帰らせてもらえばいいのでは?」 「何を勘違いしておるのだ? 残り一人になるまでやるとは言っていたが、その最後の一人を無事に帰すとは一言も言ってなかったであるが?」 「…………………あ」 「…………………な!」 「…………………ちょっと待って!」 考察に参加してなかった二人もその会話を聞いて、一斉にウエストの元へ駆けつける。 真人は腹筋を中止して、杏はダンセイニとじゃれるのを中止した。 三人の顔はいずれもウエストに説明を求めている。 ウエストもその要求に答えて、説明を始めた。 「我輩は全て覚えているのである! あの暗い空間で起こったすべての出来事を!」 ウエストは意識を取り戻してから、あの空間での出来事をすべて記憶している。 時には身振り手振りを加えながら、言峰や神崎の言葉、態度、その他の参加者の反応まで鮮明に再現した。 目が覚めたと思ったら、暗い空間にいて、次の瞬間には言峰と神埼が現れてゲームとやらの説明。 状況が理解できないうちに出た初めての死者、そして異能を持つ双子のあっさりすぎる死。 さらに、首輪の機能を説明するために選ばれた見せしめの女の子と、それを庇って死んでいった知り合いらしき女性との死。 次の瞬間にはもう参加者はゲームの会場にいた。 訳の分からない展開の連続、日常から非日常へと足を踏み入れたことに対する違和感。 それらに脳が適応する前にもう島へと送られていた。 参加者は精々、一人になるまで殺しあうということや、禁止エリアなどの重要な情報を覚えるので精一杯だっただろう。 しかし、ドクターウエストだけは違った。 彼は間違いなく天才の一人だった。 状況を理解するので精一杯だった有象無象の参加者の中で、あの時、状況を素早く理解し、状況に対処していた男がドクターウエストその人だ。 主催者の言葉を一字一句違わずに覚え、いつでも記憶のタンスから引き出せるようにしておいたのである。 魔術を使えないながらも、魔術結社ブラックロッジに勧誘されたのは決して伊達ではない。 「じゃ、じゃあ残り一人になったら、その一人はどうなるのよ?」 「おそらく、帰れる可能性のほうが低いであろうな」 「だから、どうなるのかって聞いてるのよ?」 「生贄。 現状、考えうる限りではこれが最も可能性が高い」 不安げな様子で聞き返す杏に、ウエストは考えていた答えを示した。 古今東西、呪術や宗教的な儀式において定番の手法だ。 だが、生贄という単語に納得がいかなかったのか、杏は聞き返す。 「生贄? 生贄なら適当に一人選べばいいじゃないの? なんでわざわざ殺し合いをさせるのよ」 「蟲毒を知っているか、凡骨リボン?」 「何よそれ? 知らない」 自らは魔術を行使できないが、自分の作ったものに魔術を使わせる事は可能なドクターウエストは、東洋の魔術、呪術体系も大体は理解している。 ウエストが蟲毒の説明を軽く杏にしてやると、杏はさらに絶望的な顔をした。 もしも、ウエストの推測が正しいのなら、今の杏たちは蟲以下の価値しか求められてないのだ。 「でも、それならどうして私のような一般人が選ばれたのよ。 強い人がいい生贄になるなら、私なんか到底及びじゃないと思うんだけど」 「そこから先は私が説明しましょう」 杏の新たな疑問に今度はトーニャが語り手となって答える。 元々、この説明は杏が聞いてこなくてもするつもりだったので、一石二鳥とも言える。 「生贄に関しては、肉体的な強さはもちろんですが、精神的な強さの方が重要ではないのでしょうか? 違いますか、ウエスト?」 「いや、間違いない」 「あぁん! 俺の筋肉は役立たずと言いたいのか?」 「ちょっと黙っててくださいグッピー。 肉体的な強さのみで生贄が決定されるなら、強い人だけを呼び、殺し合わせればいいです」 「イエーーース! 極端な話、天下一武○会でも開けばいいのである!」 トーニャの言いたいことはこうだ。 肉体的に強い人と、精神的に強い人は必ずしもイコールでは結ばれない。 だから、今回は生贄選抜のために、一般人も異能力者も等しく参加させられたのだろう。 しかし、そのまま戦わせても、異能力者が一般人を蹂躙する光景しか思い浮かばない。 そこで、主催者は異能力者に制限を課した。 つまり、主催者は一般人にこう言っているのだ。 死力を尽くし、支給品を有効活用し、役に立つものはすべて利用して、仲間の死を乗り越えて、異能力者、超人を打ち破れ、と。 逆に異能力者、超人にはこう言っているのだ。 幾多の屍を乗り越えて、一般人の小ざかしい策を純粋な力で押しつぶし、我が元まで駆け上がって来い、と。 そして、最後まで残った精神的な強さを持つ一般人、または異能力者や超人を生贄に、何かしらの儀式をたくらんでいるのだ。 その儀式とやらの正体は今はまだ一切不明。 そもそも、この殺し合いが蟲毒という仮説が崩れれば、この推測もまるで意味がなくなってしまう。 「聞けば聞くほどやべぇな。 早いところ鈴と理樹を探しにいこうぜ」 「ええ、それでは私達はこれで失礼します。 貴方たちの御武運を祈ります」 「てけり・り」 ウエストと杏と同盟を組んだ事を確認して、真人とトーニャとダンセイニは立ち上がる。 真人たちは主に仲間集めを担当。 ウエストたちは主に首輪の解除を目指して行動するつもりだ。 強大な主催者に立ち向かうには、一人でも多くの戦力が必要。 そして、この参加者を抑える最大の枷である首輪さえ外せれば、必然と主催への反抗作戦に参加してくれる人も増えるはずだ。 どちらも、同じくらい重要な任務である。 夜明けは近い。 今日上がってくる太陽が人生最後に見る太陽となるかは分からない。 ただ一つ言えることは、全身全霊を掛けて、絶望に立ち向かえば、明日も太陽を見られる可能性が高くなるということである。 「トーニャ、これあげる」 背中を見せて歩き出したトーニャに、杏がなにかを差し出す。 それは中にドロリとした真紅の液体が入ったアンプルが1本。 アンプルには智天使薬――ケルプ、と書いてある。 説明書もついてるようでトーニャは杏からもらって読んでみた。 『智天使薬は第参種人妖追跡機関、ドミニオンの戦闘隊員が使用する薬。 神沢市などで出回っている粗悪品と違い、はるかに濃度が高い。 人妖がこのアンプルを使用すると、一時的に人妖能力を高めることができる。 しかし、その代償として、使用して一定時間が経つと、激しい疲労に見舞われる』 「人妖でないと効果ないみたいだし、あげるわ」 「ケルプドラッグとは違うんですか……まぁ、あのドミニオンが使ってるみたいだから信頼はできると思いましょう。 ありがたくいただきます」 「ちゃんと生きてまた会おうね」 「ええ、生きてまた会いましょう」 「てけり・り……」 「うん、ダンセイニも会おうね」 手渡されたアンプルをデイパックにいれ、今度こそトーニャと真人は歩く始める。 杏と別れることが寂しいのか、ダンセイニはどこか寂しそうだった。 ここから四人は二人ずつで行動。 待ち合わせはどこかなど決めておきはしない。 禁止エリアに指定された場合や、集合場所に留まることにこだわって、命を落とすことになれば冗談ではすまないからだ。 だから、今はこれで十分。 いつ再会するとも分からない同盟。 そんな不確かな約束のみで作られた繋がり。 けれども、きっと、4人はいつかまた出会う。 再会したときの人数は果たして今よりも多いのか少ないのか、それとも現状維持なのか、今は誰にも分からない。 【D-3 北東部 森 早朝】 【井ノ原真人@リトルバスターズ!】 【装備:マッチョスーツ型防弾チョッキ@現実【INダンセイニ@機神咆哮デモンベイン】】 【所持品:なし】 【状態:走り回ったことによる疲労小、胸に刺し傷、左脇腹に蹴りによる打撲】 【思考・行動】 基本方針:リトルバスターズメンバーの捜索、及びロワからの脱出 0:ボス狸と行動。筋肉担当。 1:理樹や鈴らリトルバスターズのメンバーや来ヶ谷を探す。 2:主催への反抗のために仲間を集める。 どこに行くかはまだ不明 3:ティトゥス、岡崎朋也、クリス、ドライを警戒 4:また筋肉の世話になっちまったぜ 【備考】 ※防弾チョッキはマッチョスーツ型です。首から腕まで、上半身は余すところなくカバーします。 ※現在、マッチョスーツ型防弾チョッキを、中にいるダンセイニごと抱えています。 ※真と誠の特徴を覚えていません。見れば、筋肉でわかるかもしれません。 ※真人のディパックの中はダンセイニが入っていたため湿っています。 ※杏、ドクターウエストと情報交換をしました 【ダンセイニの説明】 アル・アジフのペット兼ベッド。柔軟に変形できる、ショゴスという種族。 言葉は「てけり・り」しか口にしないが毎回声が違う。 持ち主から、極端に離れることはないようです。 どうやら杏のことを気に入ったようです 【アントニーナ・アントーノヴナ・二キーチナ@あやかしびと -幻妖異聞録-】 【装備:【ゲイボルク@Fate/stay night[Realta Nua]】 【所持品:支給品一式、不明支給品0~2、スペツナズナイフの刃、智天使薬(濃)@あやかしびと -幻妖異聞録-】 【状態:健康、走り回ったことによる疲労小】 【思考・行動】 基本方針:打倒主催 0:たまご風味のグッピーと行動。頭脳担当。 1:神沢学園の知り合いを探す。強い人優先。 2:主催者への反抗のための仲間を集める。どこに行くかはまだ不明 3:ティトゥス、岡崎朋也、クリス、ドライを警戒。アイン、ツヴァイも念のため警戒 【備考】 ※制限によりトーニャの能力『キキーモラ』は10m程度までしか伸ばせません。 先端の金属錘は鉛製です。 ※真人を襲った相手についてはまったく知りません。 ※八咫烏のような大妖怪が神父達の裏に居ると睨んでいます。ドクターウエストと情報交換をしたことで確信を深めました ※杏、ドクターウエストと情報交換をしました 【藤林杏@CLANNAD】 【装備】:コルト M1917(6/6) 【所持品】:支給品一式、予備弾28、ランダム支給品0~1(確認済み) 【状態】:右手首に重度の捻挫(ある程度治療済み)掌と膝にひどい擦過傷(応急処置済み) 【思考・行動】 基本:朋也に謝る、ウェストに謝罪させる 1:朋也を探す(多分自分が来た方向=西?) 2:可能ならウェストの手助けをする。 3:首輪解除を目的に行動。どこに行くかは不明 【備考】 ※捻挫はウラジミールのTシャツ@あやかしびと -幻妖異聞録-によりある程度的確に処置されています。 ただ三角巾のような形で固定されているので、右腕はそのままでは使えません。 ※空元気交じりですが、冷静さを取り戻しました。 ※クリス・ティトゥス、ドライを警戒。朋也については複雑な心境 ※ウェストとお互いの世界や知り合いについて情報交換しました。 突っ込み連打の甲斐もあり、魔術やロボについても一応納得しました。 ※トーニャと真人と情報交換しました 【ドクター・ウェスト@機神咆哮デモンベイン】 【装備】:秋夫のバット@CLANNAD、フォルテール(リセ) 【所持品】支給品一式 、フカヒレのギター(破損)@つよきす -Mighty Heart- 【思考・行動】 基本方針:我輩の科学力は次元一ィィィィーーーーッ!!!! 1:設備・器具の入手 2:首輪のサンプルが欲しい 3:首輪の解除 4:フォルテールをあらゆる手を使って弾いてみせる 5:とりあえずは杏についていく 【備考】 ※マスター・テリオンと主催者になんらかの関係があるのではないかと思っています。 ※ティトゥス、岡崎朋也、クリス、ドライを警戒しています。 ※フォルテールをある程度の魔力持ちか魔術師にしか弾けない楽器だと推測しました。 ※杏とトーニャと真人と情報交換しました。参加者は異なる世界から連れてこられたと確信しました。 063 破天荒筋肉!(前編) 投下順 064 ときめきシンパシー 時系列順 064 ときめきシンパシー アントニーナ・アントーノヴナ・ニキーチナ 000 [[]] 井ノ原真人 000 [[]] ドクター・ウエスト 070 リセエンヌ(前編) 藤林杏 070 リセエンヌ(前編)
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※この記事は未だに建設中です。工期終了まで立ち入りはご遠慮ください。 ※工程期間:2011.09.1~12.01まで なお、言い忘れてたが当面延長します 金日成を殺したのは誰だ! 金正日は父親の金日成の独裁政治で万が一人民達が暴徒化してチャウチェスク型処刑される事を恐れ必死で考えた「そうだ!飢餓を増やせばいいじゃないか!」と思いつく。彼のやり方は次の通りだった。飢餓を増やすことで飢餓になった人民は力が出ずに人民軍で楽々制圧して反乱分子をスイスイ強制収容所に入れる事ができるのである。それには「一人たりとも飢餓を出してはならない」という教訓を提示した金日成が邪魔で仕方がない。そこで正日は金日成暗殺を企てる。金日成がアメリカ大統領との会談で金日成の喋る後ろで癇癪を起こす金正日の声が聞こえた来たという。 そこで金正日はある少年を拉致してきた。そして予め駐留していた単眼の地球外生命体と共謀して金日成暗殺を謀る。少年は目の前で金日成が殺されるのを見、変装して金日成を自前の乗物で上空高くまで連れて行き、穴から落とした。その記念に海上工業都市が完成したらしい。
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"九鬼家"破天荒な末娘「九鬼 紋白」 読み:"くきけ"はてんこうなすえむすめ「くき もんしろ」 カテゴリー:Chara/女性 作品:真剣で私に恋しなさい!S 属性:火 ATK:0(+3) DEF:1(+2) [自動]自分のメインフェイズ開始時、カード1枚を引く。 [自動]このキャラが登場かレベルアップかオートレベルアップした場合、ターン終了時、自分の 真剣で私に恋しなさい!S のキャラすべてを【レスト】から【スタンド】にする。 我の名前は九鬼紋白、紋様と呼ぶがいい! illust:みなとそふと MJS-004 収録:ブースターパック 「真剣で私に恋しなさい!S」
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☆3 鉄の剣 威力6 射程1 鋼の剣 威力8 射程1 旭日の剣 威力8 射程1 3すくみ有利だと、さらに攻撃+20%、3すくみ不利だと、さらに攻撃-20% SP200 小盾 奥義3 敵の1距離攻撃のダメージを30%軽減 SP100 獅子奮迅1 攻撃、速さ、守備、魔防+1 戦闘後、自分に2ダメージ SP50 獅子奮迅2 攻撃、速さ、守備、魔防+2 戦闘後、自分に4ダメージ SP100 差し違え1 自分のHPが30%以下で、自分から攻撃した時、敵が反撃可能なら絶対追撃 SP50 名前 コメント