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この物語の裏・設定を記述します。この裏設定とは、物語が進むに連れて徐々に明らかになる設定です。つまり物語の核心であり、いわゆるネタバレです。本来は物語が進むのと同時に明らかになっていくことばかりです。その為、人によっては不快に感じる場合もあるのでネタバレになっても構わない人だけ見てください。 裏設定を見るには反転してください。裏設定は項目分けせずまとめて記述してあります。 八百年前に起きた月の裁きについて・・・八百年前に起きた月の裁きは、当時の戦争中に起きた。一般には敵国を破壊するために月を破壊したとされているが実際には、星そのものを破壊するために落とすつもりだったのが失敗に終わっているのである。事件を引き起こしたのはネロと呼ばれる男であった。彼は当時国の暗部いわゆる暗殺部隊にいたのだが、ある日まだ20歳に満たない女を殺すことを余儀なくされた。だが、彼はそれを断りその女を連れて逃亡したのである。当然、国はネロとその女フィアナを追うことになる。だが、フィアナにはネロの知らない秘密があり、その秘密のためにフィアナは殺されなければならなかったのだ。世界を旅するに連れてフィアナの秘密を知っていったネロは最後には自らの手でフィアナを殺すことになった。だが、フィアナはネロにあるものを残していたのである。それは、ネロと一緒に旅をしてフィアナが見た世界の美しさをテーマにしたたった一つの音楽(楽譜)であった。そしてそれからまもなくして戦争が勃発、フィアナが愛した美しい世界はやがて血に染まり、ネロはフィアナを殺した自分を許せなくなっていった。そして、世界が変わりきった時と同じくしてネロは月を落とし、地上のあらゆるものを破壊することを誓い、そしてそれを実行することになった。これが後に月の裁きと呼ばれることとなる事件である。この月の裁きの後、戦争は完全に終結しそれと同時に地上は死の世界となったのである。(この物語は小説化する予定はなく、RPGツクールで現在製作中である作品がこの物語を題材にした作品となる予定である) ティキの正体・・・ティキは月のカケラより創られた人工の人間であり、製造方法は月の産物と同じである。またはオームと同じと言ってもいいだろう。本人はそのことを知っている。またティキの正体を知るものも数人いる。それ故にティキのことを”月よりの使者”と呼ぶ者もいる。ティキは存在そのものが月のカケラであるため月班症候群になることもない。ただ、人間の子でないという以外は普通の人間と同じではあるが、月のカケラが暴走し、狼のように豹変し、自身の力をも凌駕するほどの力を発揮することがある。月のカケラより出来た人間の特徴として銀色の髪と金色の眼がある。Act14 唄う少女で登場したディアナもそれであるが、ディアナは自然に発生したものであり、ティキは人工的に創られた命である。ティキを創った研究者達はコレを神への冒涜とし、以後月のカケラによる人間創造の研究は完全に打ち切られた。また創られたティキの父親として育てることになったのがアカガミである。 ティキの目的・・・ティキの目的はひとつに月の復活ではあるが、もうひとつにある人物を探している。その人物とはティキがまだ国の施設にいるときに起きた”悲劇の第九候補生”の事件を引き起こした人物である。悲劇の第九候補生の事件とは当時施設にいた第九候補生が星の導きの襲撃を受け、たった二人(ティキとリク)以外は全滅した事件である。その襲撃をしたのは男と女のたった二人であった。ティキはその時、ヴァイスという尊敬していた男を失っている。リクの怒りの元凶でもあるが、その二人を見つけることがティキの目的でもある。またこの事件をきっかけにティキは国の施設を抜け出し、自立して生活するようになった リディア・セリタの正体と目的・・・リディアは現在リシュレシア国の特別仕官であるが、リシュレシア国の代表であるプレシデントはリディアのことを知っていた。それは、リディアの過去を知っているからである。リディア・セリタはセリステヒレス国の王女である。セリステヒレス国は王族国家にしては珍しく政権的成功を成し遂げた国でもあった。それは王が国民のことを第一に考え、また国民も王を慕っていたからである。リディアの父親がその王なのだが、リディアも父親を心から慕っていた。争いもほとんどなく、全世界一治安の良い国であった。しかし、現在はセリステヒレス国は存在しない。それはまだリディアが5歳の時であった。上空で突如起きた気圧低下により暴風が吹き荒れたのである。暴風の中心はセリステヒレス国を直撃し、その際多くの国民が家を失った。だが、問題はそれで終結しなかった。暴風によって遥か階下にある月のカケラの粒子が舞い、セリステヒレス国を覆ったのである。家を失った多くの国民は月のカケラの粒子の中に生身で放り出されることになる。その粒子はおよそ10日間、国を覆い、救助隊が向かった頃には既に時遅く、セリステヒレス国の人間はたった一人、月の産物を所持していたリディア・セリタ以外全て絶滅していたのである。国の全ての人間が月班症候群を発症し息絶えていた。救助隊が発見した時、リディアは父親と母親の傍で気を失っていた。まだ5歳というその幼き瞳にどれほどの絶望が映し出されたのかは、リディアのみが知るところである。ただ1人生きて助かったリディアはその後、精神的負担を受け自立が不可能であった。やがて病棟で生活していたリディアは自身も死ぬことを考えたが、あることがきっかけで死ぬことよりも、生きることを選びそして、再び自分の国で起こった悲劇を引き起こさないように月班症候群の治療方法を探している 星の導きの目的・・・星の導きの目的は再び戦争を引き起こすことである。星の導きはそのために、月のカケラによる改造人間や麻薬である”ソーマ”を製造している。これらは全て来るべき戦争に備えてのことである。星の導きがティキを執拗なまでに殺そうとしてくるのは、悲劇の第九候補生の事件の時に、施設を襲った二人の姿を目撃し、なお生き残っているからである。そういった意味では、リクも標的になるのだが、リクは普段姿を隠しており発見することがままならず、姿も隠さず、いつでも居場所を知ることが出来るティキを殺すことが見せしめにもなるため、ティキを殺そうとしている。だが、Act22以降は星の導きで新たな活動があり、ティキに手を回している余裕がなくなっているため、ティキが星の導きに命を狙われることはなくなっている。戦争を起そうとしている理由は、世界の覇権を握るためである。また、星の導きのトップの目的は、”神”になることである。月を復活させることなく、月班症候群にならないからだを手に入れるために、月の産物による改造人間の製造を行っている。いずれ全ての人間に改造を施し、再び地上で暮らすことを目的としている
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自由設定は、キャラクターのプロフィールとも言えるステータスです。 「キャラクターの生い立ち」の詳細や「好きなこと」「得意なこと」など、任意の言葉を入れることで、自由に設定を組み込むことができます。 自由設定を登録する際には、利用規約やマナーを守って行ってください。 用語辞典/さ
https://w.atwiki.jp/thenephospalybintios/
独自研究@wikiへようこそ ここはwikipediaに載せれないような独自研究を晒すための荒涼とした百科事典です。以下の方針に賛同していただけるなら、誰でも記事を書いていただけます。 独自の調査を載せる 独自研究@wikiの独自性を確保する為に、記事に加える情報は検証が可能でなくてもいいです。まだ人類の知識となっていない独自研究を中心に載せてください。 基準は信憑性と説得力。ジョーク混じりや引用・転載もアリ(要出典タグをつけるくらいなら独自に調査するということで) 独自研究@wikiは何になりうるか 紙製になりうる(本の形にしたい方が出てくれば) 辞書になりうる(特に人工言語とかだったら辞書的な定義の他にそのリスト、語法案内も推奨) 演説をする場所になりうる(批評、随筆、論文、事実の報道、未来の予想、グチも歓迎。布教は空飛ぶスパゲッティ・モンスター教のみ許可) 戦いの場になりうる(センスに関わることは管理者が無断で添削する気満々ですが、再度編集すれば2ターン目には持ち込まない方針です) ミラーサイトやリンク集になりうる(その項目にふさわしく面白い・かっこいい画像をリンクだけでも貼ったり) 個人的なウェブサイトになりうる(他の執筆者が現れず、管理者しか編集しない場合) ファイルの保存場所になりうる(記事が長いときはファイル付きでもいいと思います) 単なる知識ベースになりうる(FAQや観光案内では執筆者の文才が問われます) 管理者の小説執筆の気分転換になりうる(最大の目的ですw) 著作権は執筆者別で 自分の書いた分を明確にしたい方はログインしていただければと思います。IPユーザーの分はどうなるか調べるのが面倒なので知りませんorz ↓新着記事 取得中です。 まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 用途別のオススメ機能紹介 @wikiの設定/管理 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 無料で会員登録できるSNS内の@wiki助け合いコミュニティ @wiki更新情報 @wikiへのお問合せフォーム 等をご活用ください @wiki助け合いコミュニティの掲示板スレッド一覧 #atfb_bbs_list その他お勧めサービスについて 大容量1G、PHP/CGI、MySQL、FTPが使える無料ホームページは@PAGES 無料ブログ作成は@WORDをご利用ください 2ch型の無料掲示板は@chsをご利用ください フォーラム型の無料掲示板は@bbをご利用ください お絵かき掲示板は@paintをご利用ください その他の無料掲示板は@bbsをご利用ください 無料ソーシャルプロフィールサービス @flabo(アットフラボ) おすすめ機能 気になるニュースをチェック 関連するブログ一覧を表示 その他にもいろいろな機能満載!! @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 @wikiプラグイン一覧 まとめサイト作成支援ツール バグ・不具合を見つけたら? 要望がある場合は? お手数ですが、メールでお問い合わせください。
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表示中のキャラクターに対して、「知り合い」「ライバル」「兄弟」「片思い」などの感情を「想っている」ボタンを押すことで設定できます。 LCに対してのPC《未編集》の感情、MCに対してのLCの感情も設定可能です。 用語辞典/か
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ここは大延国の独自設定<人名・人種>を集約しています。 使用上の注意 ※国別・項目別に仕分けています。他国の設定については人物・用語目録から該当国家のページを開き追加してください。 ※可能な限り、作者自身で項目作成していただくようお願いします。五十音順に並んでるので、それに沿っていただけると助かります。 ※この項目は「確定事項」ではありません。利用するもしないも、設定的に齟齬が出る内容でも確定事項に反しない限り原則問題ありません。 項目凡例 【項目の名称】 項目の内容 (初出:[[初出のSS名]] または ネタ提示スレの日時・本数) 【登場済み皇帝一覧】 【≪風の騒々≫シャオフウ(かぜのそうそう しゃおふう)】 【金侍三仙 きんじさんせん 】 【金羅の落とし子?補足(金炎児、小金羅)】 【銀毛女禍】 【グアン】 【紅索子 こうさくし 】 【シェンピェンツァー】 【シキョウ】 【シャオ】 【十面大師 じゅめんだいし 】 【神槍デンホウ】 【スイメイ】 【セイラン】 【赤炎妖狐】 【テンコウ】 【天明公 てんめんこう 】 【天目道人 てんもくどうじん 】 【吐月壷 とげつこ 】 【ハンリョウ】 【緑娘子(りょくじょうし)】 【緑狸公ロコウ】 【登場済み皇帝一覧】 初代皇帝 リホウ 第2代皇帝 六合霊皇 第12代皇帝 シャオ 第13代皇帝 ロハン 第20代皇帝 白王・麒王クウエン 第36代皇帝 白王リメイ 第45代皇帝 玄王コウヒ 第56代皇帝 玄王ハクヨウ 第75代皇帝 シキョウ 第76代皇帝 シメイ 第85代皇帝 センガイ 当代皇帝 朱王クウリ 【≪風の騒々≫シャオフウ(かぜのそうそう しゃおふう)】 膝かっくんなど小さなことから、命に関わるものまで様々な『悪戯』に心血を注いだ悪仙。 元は舞芸による風精霊の使役に長けた仙人であったが、食べ物への悪戯で金羅にこっぴどくお叱りを受け、グレた。 封印指定の悪仙に認定されたもの、たび重なる食べ物への悪戯が原因である。食べ物を粗末にするものは命を粗末にするもの也、南無。 【金侍三仙 きんじさんせん 】 特に金羅のそば近くに仕えてその面倒を見る役目を負った仙人のこと 三人いる (初出:【捜魚改租に通ず】) 【金羅の落とし子?補足(金炎児、小金羅)】 自分との交わりによって金羅が子を生んでいることについて、皇帝はまったく知らされていない。 また、その子供が仙人に預けられるのは、半神ゆえ生まれながらの仙人ともいえる能力を持つ彼(彼女)を 帝位につけぬよう皇室から引き離し、十分成長するまで仙人境に隔離する目的もある。 これは歴史上唯一の「六霊大王」と伝えられる神代の皇帝が金羅と前帝の子であったことがきっかけであるらしいが、詳しい事情はさだかではない。 (出展:20110917スレ2本目など) 【銀毛女禍】 南蛮に属する羊人の仙女。召鬼と禁呪を得意とし僵尸(キョンシー)を操る。 彼女は金羅と別系統の神力を身に宿す南蛮仙人で大延の領土を虎視眈々と狙っている。 しかし、生来の面倒くさがりが祟り、飛殭(フェイキョン)どころか屍尢(シオウ)まで使える実力者のはずなのに 殆ど傷んだ屍体を使った乾屍(コンシー)の大量生産で片付けようとするのでよく失敗する。 性格は自堕落でのんびり、容姿はふわふわの銀髪に白い肌の美女。 付け加えると重度のショタコンである。 (初出:【夜を守る者】) 【グアン】 大延で笑神と呼ばれた猿人の噺家。 少年時代にただの下僕だった彼は、ある象人との出会いから数奇な運命に導かれ噺家になることになる。 彼の遺した笑いに対する考えは未だに多くの芸人たちに受け継がれている。 (初出:【紅唇小話】) 【紅索子 こうさくし 】 仙人 天目道人の弟子 年若い兎人の姿をしている 指先から赤い糸を出し、それによってさまざまな術を行使する 声を発することはなく、会話は糸で文字を書くことによって行う (初出:【捜魚改租に通ず】) 【シェンピェンツァー】 南蛮の代表的な種族である象人の女傑。 その怪力と知略で多くの大延国の兵と将を葬った。 大延の歴史書には載っていないが、少数の兵を連れて一時的にでも塞王の壁を崩して侵入を果たした数少ない南蛮人の一人。 しかし、幾人かの将を倒した後に力尽き虜囚となった後に奇妙な最後を遂げる。 性格は子供好きで優しかったと南蛮では伝えられており、南蛮では子供の守り神として崇められている。 (初出:【紅唇小話】) 【シキョウ】 大延国第75代皇帝 故人 武術の天賦の才に恵まれた努力する天才 延国全土のあらゆる武術を習得したとされる大武術家としても知られ、延国の武術史の編纂や体系化などにも尽力 85歳で亡くなるまでをひたすらに武術の研鑽に費やし、その片手間に皇帝をしていたと言われる武術馬鹿 終生の目標としてスイメイ打倒を掲げていたがついにそれは実現できなかったが スイメイを妻として三男三女をもうける 延皇帝史においては珍しい一人の妻しか持たなかった皇帝としても知られる 初出:【続・その風斯く語りけり】) 【シャオ】 大延国第12代皇帝 故人? 大延国最初の女性皇帝であり大延国を滅亡の危機に陥れた最悪の皇帝として知られる。 最愛の火精シュクユと戯れることに没頭し皇帝としての職務全てを放棄したことで延は荒れに荒れ 最終的には腹違いの兄によって皇帝の地位を奪われる。 皇帝としての地位剥奪後の彼女の消息は諸説あるが明確にそれを裏付ける証拠や文献はなく不明 初出:【その風斯く語りけり】) 【十面大師 じゅめんだいし 】 仙人 セイランの教育係を務める 変身術を得意とする 学識も深く、各方面からの信頼が厚い (初出:【瓦上公主】) 【神槍デンホウ】 永代剣聖に数えられる褐色の肌をした豚人の武人。 義に厚く情に脆かったという伝説が有名で、その中でも握り飯ひとつのお礼のために 南蛮の軍勢一万を相手にたった一人で立ち向かうというくだりはあまりにも有名。 彼の活躍をもとにした武侠小説「黒豚武伝」は古典ながら根強い人気を誇る。 (初出:20120211 2スレ目) 【スイメイ】 永代剣聖に数えられる狐人の女性剣士 大延国75代皇帝シキョウの剣の師であり後に彼の妻となり6人の子を産む シキョウの剣の師として宮廷に迎え入れられた当時彼女は齢60を越えたと自己申告していたが、その見た目は若々しくとても老境には見えなかったという シキョウが85歳で逝去するまでスイメイ自身はほとんど見た目が老いることが無かったと言われており仙人だったとも言われているが事実は不明 シキョウ亡き後は子供たちにも行き先を告げず宮廷を後にし、以後消息は不明 基本は剣士だが一度でも見た技はそのまま完全にコピーしてさらに自己流のアレンジを加えて習得し 自分が出来るのだから他人もこれくらい当たり前にできるだろうとか考えちゃう武術のナチュラルチート シキョウを唯一自分に一番近い存在として認識し、特別な存在として考えていた。 (初出:【続・その風斯く語りけり】) 【セイラン】 クウリの第三十七子 狐人 称号は吉風公主 はねっかえり 風精のテンコウを後見人として持ち、風の魔法を得意とする (初出:【瓦上公主】) 【赤炎妖狐】 大延各地に点在する緑狸公の墓碑の前に一定の周期で現れる怪異。 薄汚れた白い毛皮に赤々とした炎を纏う、みすぼらしくやつれた痩せ狐の姿をしている。 誰を傷つけるでもなく、ある時期になると夜中の墓碑の前にふらりと現れ、頭を垂れて哀れをさそう声で啼く。 ただそれだけの怪異である。 緑狸公の墓碑を参拝した者であれば誰もが噂を耳にするし、時には実際に目にすることもあるだろう。 だが、そっとしておくのだ。 緑狸公にまつわる者は、みな正しく裁かれた。 怪異の元がなんであれ、それに今一度鞭打つ資格は大延皇帝にもありはしないのだ。 (初出:【フタバ亭挿話】) 【テンコウ】 風精 セイランの後見人を務めるが、ほとんどそれらしい仕事をしない 犬のような姿で犬のように生きている 犬 (初出:【瓦上公主】) 【天明公 てんめんこう 】 観州は天明湖を統べる龍 神と称されてはいるが、その実態は妖怪の類である (初出:【捜魚改租に通ず】) 【天目道人 てんもくどうじん 】 仙人 常人の三倍ほどの目方を持つ熊人の姿をしている 賭け事を好む なお天目とは、ある種のサイコロ賭博で言う六のゾロ目のことである (初出:【捜魚改租に通ず】) 【吐月壷 とげつこ 】 仙人 天目道人の弟子 壷の中に入っており、中から出てくることはない 壷はなんでも吸い込み、あるいは何でも取り出せる力を秘めている どうでもよい事柄でも二回言う (初出:【捜魚改租に通ず】) 【ハンリョウ】 クウリの第六子 狐人 帝国の人事を掌握する吏部の長官を務める 皇族でありながら試験に通ってこの地位を得た秀才 長男の出来が悪いのが悩み (初出:【瓦上公主】) 【緑娘子(りょくじょうし)】 狸人の16才の少女で素衣仙姑を師とし、道観である千勺観に属する道士。桃剣と単音(片手操作できる銅鑼)の扱いが得意。 彼女は仙人でなく神力の殆ど使えない道士ではあるが、彼女の両親が職業道士だったためか剣技などに高い素養を持つ。 性格は真面目で非常に気が強く男勝り、容姿は狸人にしてはスラリとした体型で長い緑の髪を両側で結わえている。 黙っていれば美少女と言える部類。 (初出:【夜を守る者】) 【緑狸公ロコウ】 第12代皇帝シャオの時代、恋に狂う愚かな女帝に思慕を抱き、彼女に振り向いてもらうために 愚帝の悪政と宮廷の腐敗でガタガタの大延国を右往左往して必死に延命した狸人の官吏。 官吏としては間違いなく優秀であったのだが、結果的に彼の献身のせいで金羅の助けも望めぬまま 民草はより長期間苛政に苦しむこととなった。ロハンの決起によってシャオの罷免が決まった際には、 ロコウは積年の恨みをぶつけられ執務室が血の海と化すほどの酸鼻極まる最期を遂げたという。 (延国各地には緑狸公の墓とされる碑が複数立っているが、それは馬裂きにされた緑狸公の屍が 二度と蘇らぬようばらばらに葬られているからという説もあるほど) 後に大衆延劇で演じられる際には、女帝の無理難題に振り回される小心者として若干ユーモラスに 描写されており、また自分を捕縛せんと迫る兵士を前にガタガタ震えながらもあえて逃げようとはせず、 苛政に加担した大罪への罰を甘んじて受け入れる潔い人物として好意的に描かれることもある。 勿論別の演出脚本では、愚帝の威光をかさにきてやりたい放題する最悪の黒幕として描かれることもある。 後の評価が非常に極端な人物といえる。 また、現在大いに活躍している優秀な官吏の家系図を辿った時に不自然な空白部分の存在することが ままあるのだが、これはロコウに連なる者であることを暗に示している場合が多いとされる。 勿論、既に十分な罰を受けた先祖の罪を殊更に追求するような不心得者など今日の宮中に存在しない事は 言うまでもないことである。 (初出:20120211 2スレ目)
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『おうたのはこ』 8KB いじめ 虐待 制裁 お家宣言 野良ゆ ゲス 現代 独自設定 れいむのおうたをきけぇっ!拙文ですが、ゆっくりしていってね… その青年は普通のサラリーマン。普通のアパートに住んでいる。 しかし、今日は休日なので、昼過ぎまで惰眠を貪るという贅沢が許されていた。 とは言え、もうそろそろ起きないといよいよ堕落が過ぎる。 青年は気だるい体にムチ打ち、ようやく起き上がった。 「ふぁ…眠い。」 寝ぼけ眼をこすりながら、ゾンビのように歩く。 この1週間仕事が忙しく、帰ってきたら飯食って風呂入って寝るだけの生活だったのだ。 「あん?何の音だ?」 隣の部屋から何か音が聞こえる。だが近づくにつれ、それは音と言うよりは 雑音であることがわかる。 「うむー?ラジオかなぁ。ちゃんと電源切ったと思ったんだけど。」 青年が部屋に入ると、そこには雑音を立てているラジオが転がっていた。 …散らかった部屋と、ゆっくりの親子と言うおまけつきで。 親れいむに、子れいむ、子まりさ。典型的なシングルマザーだろう。 幸か不幸か、その部屋にはゆっくりが届くような場所にあまり物を置いていなかったため、被害は軽微だ。 「…はぁ?あ、鍵閉め忘れてたか。めんどくせえ。」 窓に目をやると、ちょうど成体ゆっくり一匹分くらいのスペースが開け放たれていた。 換気がてら窓を開けたのだが、窓を閉める際に鍵を閉め忘れていたのだ。 「にしても…こんなざーざーぴーぴーうるさいのに、よく眠れるな。」 親子のすぐ近くでラジオが雑音を放っているというのに、暢気に親子は眠っていた。 むしろ、安らかに眠れているくらいだ。体が弛緩しているのか、ぐでーとなっている。きもい。 「とりあえず…『パチ』起きろ!饅頭!」 ラジオの電源を切ると、ゆっくりに向かって怒鳴りつける。 怒鳴りつけられたにもかかわらず、やはり暢気に欠伸をし、一家そろってのんびりと目を覚ます。 「ゆうぅ…なぁに?」 「まりしゃはしゅーやしゅーやしてるんだよぉ…?」 「ねむいよおお。」 「うぜぇ…」 青年に悪態を垂れながら、ようやく目を覚ましたようだ。 「なんだ…お前ら?ここを誰の家だと思ってやがる。」 「ゆぅ?れいむのおうちだよ?」 「ちげえ!俺んちだ!」 「ゆぅう!?くそにんげんはばかなの!?れいむがおうちせんげんしたんだよ!」 「訳が分からん…」 いつの間にか侵入してきた親子におうち宣言されていたようだ。 「みゃみゃあ…おうたがなくなってるよぉ?」 「ゆっきゅりしちゃいよぉおおお。」 「ゆゆ?ほんとだ!おいくそにんげん!おうたのはこををどこにやった!」 「いや、そもそもおうたのはこって何だ。」 「ゆ、ゆぷぷぷ!そんなのもわからないなんてかわいそうだね!しかたないからおうたをひろうしてあげるよ!」 そういうと、親れいむは深呼吸し〝おうた〟を歌い始めた。 「ゆ~ゆゆ~ゆっくりのひ~すっきりのひ~まったりのひ~」 「ゆわぁ…」 「みゃみゃのおうちゃはゆっきゅりしちぇるねえ…」 「うおぉおおっ!?なんだこれ!?」 この青年はゆっくりの〝おうた〟を聞くのは初めてであった。 音程もリズムも声の大小もくそもなく、ただただ大声で雑音を振り撒いているようにしか聞こえない。 青年は耳を抑えながら… 「うるせぇっ!」 『ドムッ』 「ゆひぃ!」 上から親れいむを踏みつけて無理やり口を閉じる。 「みゃみゃあ!」 「おいくしょにんげん!あやみゃれ!あみゃあみゃもっちぇこい!」 「いや、お前らが謝れ。不快だ。甘々もやらん。辛々なら構わんぞ。」 「なにをいってるんだくそにんげん!れいむのようなおうたがうたえないからってしっとするな! おうたをきいたんだからはやくあまあまもってこい!」 「あぁん…?」 先程の雑音ライブに対して、対価を要求する親れいむ。 青年はお礼にブートジョロキアの粉末を口いっぱいに詰め込んでやりたくなったが、あいにくそんなものはなかった。 「あー…なんか分かった。分かったぞ。〝おうたのはこ〟ってこれか。」 青年はそういうとラジオのスイッチを入れる。 再びラジオからは雑音が流れ出す。 「うぇ、うるせえ。」 「ゆぅう~ん。れいむほどじゃないけど…じょうずだよぉ~。」 「ゆわぁああ…」 「ゆっきゅりできるにぇ…」 「あっはっはっはっは!なんだよそれ!?これが歌かよ!?」 「うるさい!だまっててね!」 親子の反応に腹を抱えて笑い出す青年。腹筋が断末魔を上げている。 なるほどこの雑音がゆっくりにとっては歌に聞こえるようだ。 先程はこの雑音を聴き続けている内に眠ってしまったのだろう。 これはもはや感性の違いとかいうレベルで片づけてよいものではない気がする。 「ひぃ、ひぃ…だめだ。うるせえや。」 『パチ』 「ゆ…ゆぅう!なにをしてるくそにんげん!はやくおうたをきかせろぉ!」 「ゆっきゅりできにゃいいい!」 「ゆんやぁああ!」 お歌が聞こえなくなっただけで喧々諤々。子供にいたっては泣き叫ぶ始末である。 青年も笑い過ぎと、腹筋の痛みで少し涙ぐんでいた。 「はぁ…落ち着いた。あのなぁお前ら…歌ってのはこういうもんなんだよ。」 そう言うと青年は、コンポの電源を入れた。 コンポからは青年のお気に入りのバンドの曲が流れる。アップテンポで乗りの良い曲だ。 「いやー…散々雑音を聞かされたからか、いつもよりいい感じに聞こえるなぁ。」 青年はコンポから流れるその歌声に酔いしれている。 一方、ゆっくり親子と言うと 「ゆぎぃいい!?うるざいいい!」 「なにきょれええ!」 「ゆっきゅりできにゃいよおお!?」 悲壮感漂う感じで、辺りを跳ねまわりながら不快を訴えている。 「あー黙れ黙れ。歌が聞こえん。」 青年はそんな親子が鬱陶しかったのか、纏めて近くにあったひもで手早く全身をがんじがらめにする。 ゆっくりてんこがこの場に居たら泣いて求めるようなシチュエーションだろう。 最もそんな気質のない親子は動くことも話すこともできず、ただ涙を流しながら歌を聴くことしかできない。 「あぁ~いいなぁ。最近おちおち歌も聞けないくらい忙しかったしなぁ。」 「むむむむむむ!」 「むーむむー!」 「むぅううー!」 青年はもはや親子のことなど忘れたようで、横になってコンポの音量を上げる。 親子が横でさらに涙を流しながらグネグネと気持ち悪く動いているが、お構いなしだ。 30分ほどたったところで、ようやく青年は親子のことを思い出したようで。 「あーいけね。こいつら潰しとかないと。」 そう言いつつ親子の方を見ると、親はもはや放心状態で、子は餡子を吐き、黒ずんで息絶えていた。 「うっわやっちまった!汚え!」 青年がゆっくり親子に触れると、親れいむが正気に戻ったようだ。 ものすごい形相で青年をにらみながら何か訴える。 面白そうなので、ひもを切る。 「くそにんげんん!おちびちゃんをかえせえええ!」 「おぉう。くすぐってぇ。」 ひもを解いた瞬間、青年に力の限り飛びかかる親れいむ。 悲しいかな、青年の膝より少し下くらいまでしか跳躍できず、青年へのダメージはゼロなのだが。 「おあいこだよ、おあいこ。」 「なにがだああ!れいむがおうたをきかせてあげたおんもわすれてえ!」 「それだよそれ。お前のおうたを聞いてさ、とんでもなく不快になったんだよ。 お前の子供が逝ったのを見て、まぁすこしはいい気分になれたよ。」 「だまれぇえ!れいむのおうたはせかいいちだぁあああ!」 「あーもううるせえ。お前の声も雑音みたいなもんだな。」 そう言うと青年はコンポの音量を最大にし、へヴィメタルを流し始める。 そして、スピーカーに親れいむを押し付けた。 「ゆひいいいい!」 「そぉーら大音量だ。ライブだとこんなもんじゃないぞ!」 全身が聴覚の役割を果たすゆっくりにとって、これは辛い。 今、親れいむの体内の全ての餡子にへヴィメタルが駆け巡っている。 明らかに過剰な音量だが、鼓膜が破れることもない。 こんな体験は、ゆっくりならではの体験だ。 確かに、ライブだとこんなものではないだろう。逆の意味でだが。 「ぱぴぷっぺぽぉ!ぱぴぷぺぽおぉ!」 「あ?なんだ?」 親れいむが何やら喚きだす。 青年が様子を見ようと、スピーカーから親れいむを離した瞬間… 「ゆ、ゆべえええええ!」 『ぶばぁあああ!』 「うわあああああ!」 結局れいむは発狂し、盛大に餡子としーしーをぶちまけて息絶えてしまった。 そしてそれは盛大にコンポにぶちまけられた。 青年は頭を抱えて叫ぶ。これは掃除が大変だろう。 「はぁ…しゃあねえ。掃除するか…」 コンポの音量を落とし、曲を変える。コンポからは今の青年の心境を表したような悲しげな曲が流れ始めた。 青年は疲れた顔でゆっくりの死骸の掃除を始める。休日だというのに、散々だ。 『ドンドン!』 「ん…だれだ?チャイム位鳴らしてくれよ…」 青年がドアを開けると… 「ちょっと!うるさくてやってらんないんだけど!?」 「少しは常識ってもんがないのか!」 「あ…すみません…」 青年はノリノリになっていて思わず最大音量にしてしまったが、隣人にとってはたまったもんではないだろう。 隣人にこってり叱られ、説教から解放された時には心なしか痩せていた。 「はぁ、俺としたことがうっかりやっちまったなぁ。そりゃ迷惑だよなあ…」 とぼとぼと部屋に入り、再び掃除を始める。 「ありゃ、電源切ったっけ。音楽聞きながらじゃないとやってられん…あれ?あ、あれぇ?」 何度電源を入れようとしても、コンポからは応答がなかった。 それもそのはず、親れいむがぶちまけた餡子としーしーがコンポの中にまで入り込み、故障していたのだ。 「うぅう…やってらんねえええー!!!」 こうして青年の休日は散々なものに終わった。 青年のおうたのはこは、れいむの命によって見事に破壊された。 ちなみにこの後、青年の叫びがうるさいとまた隣人がやってきて、再びこってり叱られましたとさ。 めでたくない、めでたくない… 完 過去の拙作達 anko2610 禁句 anko2624 最強の人間 anko2667 ぐるぐるわーるど anko2668 ぐるぐるわーるど before anko2699 ゆんやモンドは永遠の輝き anko2707 紅玉は月下に舞う 誤字修正版 anko2810 ドスまりさが あらわれた! anko2856 おこた でっけぇ! anko2873 お山の大将 anko2874 お山の大将 dream
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FFMPEG Launcherは配信環境や配信サイズを各自設定してください。 ここでは編集者の配信環境のキャプチャを貼ってきます。 あと、ゴールデンタイムとサービスタイムの場合のビットレート制御に関しての覚書を書きます。 下図のキャプチャはサービスタイム時の編集者の設定です。 ① ・ゴールデンタイム時は【映像】のビットレートは336を指定します。 ・【映像】のバッファサイズはビットレート×2くらいにしてください。 ・音声コーデックのAAC+はビットレート48でCD音質並みの音質になるらしいので固定です。 ・テストする場合は【モード】の録画を指定してください。 ※デフォルトのC \直下だとWindowsのセキュリティ設定で録画ファイルが作成されない場合がありますので別のマイドキュメントなどの適当なフォルダを指定してください。 ・アスペクト比について(16:9と4:3) 放送するアスペクト比は入出力解像度でも合わせて16:9、4:3の解像度にしてください。 【FFMPEG】高度な設定のアスペクト比も入出力解像度のアスペクト比に合わせます。 ② ・サービスタイム時の最大ビットレート480を超えないために固定ビットレート410にしています。 ・ゴールデンタイム時は310を指定します。 ・これ以上のビットレートを指定するとニコ生サーバーの最大ビットレートを超えることがありますのでエラーの原因になります。 ・品質基準VBRの安定配信に成功しました、23.0がビットレートも安定して良い画質でした。 ・音声の同期方式は音ズレ防止のおまじないとしてチェックします。 ・情報表示は自由に設定してください。エラーが出た時のログ保存と考えていただければ良いと思います。 ・ただ、この情報方法出力が以外やクセモノで、CPU使用率をかなり食います。 PCの限界ギリギリの配信環境の場合はテスト配信時やエラー出力時以外ではチェックを外しておくことをおすすめします。 ・品質基準VBRの方が画質的に綺麗といわれていますが、配信開始から10分ほどするとエラーで必ず止まります。 これが解決できた方、連絡願います。 ※FFMLを再インストールしたら上記エラーが発生しなくなりました。 ※real-time bufferでエラーになる場合256にして配信できるようになりました。 ③ ・プリセットはfastから上はCPU負荷が低い、下はCPU負荷が高いです。 ・現状のPCではslow以下が無難なようです。 ・FFMLの標準のx.264形式のプリセット設定はあまり良くないらしいのでなしで問題ないです。 ・colormatrix=sapte 170m はFFMpegの配信で色が変になるかもしれないらしいので、これもおまじないとして入れています。 ・SCFFを使う場合は上記設定は不要との報告をいただきました。SCFHを使う場合は付けたほうが良いらしいです。 ・FFMpegのビルドで作成したffmpeg.exeをここで指定してください。 ・③のクッキー取得設定はニコ生にログインしているブラウザを指定してから起動すると成功します。 ・ためになるサイト 画質厨の配信設定研究(https //sites.google.com/site/streamsetting/home/ffmpeglauncher) おすすめの設定が見つかったら教えて下さい(*´ω`*)
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ゆっくりをかう まえおき 処女作です。見づらいところもあるかもしれませんが、ご容赦ください。 独自設定や他の方の設定を使っているかもしれません。 この作品内に虐待はありません。 「ゆっくりしていってね!」 ホームセンター内のペットコーナーに行くと、ケージに入っていたそいつらは一斉に叫んだ。それにつられて、他の客の方を向いていたやつらも俺に振りかえる。なにやら騒がしい生き物だ。 「ゆっくりしていってね!」 「あ~はいはい、ゆっくりしていってね」 「ゆ、ゆっくりしていってね!!」 物珍しさのあまり、返事をしてしまう。すると、ゆっくりたちも同じことを繰り返す。俺もうれしくなって、「ゆっくりしていってね」と返し続けると、ゆっくりたちも同じ ように鳴き返し続ける。――おもしろい。これがゆっくりか。 数年前に突如として現れた謎の生物「ゆっくり」。当初こそ人間の生首のようだと気味悪がられていたものの、人間のことばを話すという特性が人気に火をつけ、今ではペットとして犬猫を超えるほどに世間に認知されるようになっていた。事実、平日の夕方前だというのに、ゆっくりコーナーの客の数は多いように見えた。 僕はおもむろに一匹のゆっくりに近づく。そいつは虫かごに収まった小さなゆっくりだった。赤いリボンに二つのおさげ――おそらく、れいむという種類だろう。サイズからして赤ちゃんなのだろうか。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 そいつは僕に気付くと、まだ舌っ足らずではあるが、ゆっくりらしくお決まりのせりふで鳴いた。 「おに~しゃん、れぇいみゅをかってね!」 「うおっ!!」 まさかアピールをするとは思わず、驚いてしまった。なるほど、このように自分の意思を伝えることができるところも人気の一つなのだろう。他のペットではこうはいかない。 ひとまず赤ちゃんれいむから目を離し、他のゆっくりも見てみることにした。なにしろ、ゆっくりを飼うのは初めてなのだ。初心者が育てるのには難しいものもあるらしいので、なるべく従順そうなのを選びたい。 「ゆっくりしていってね!」 とんがりぼうしに金髪のおさげ――まりさという種類だろう。大きさはバレーボールより少し小さいぐらいだが、黒光りする帽子はつんと天を向き、なんだか他のゆっくりよりも優秀なふうに見える。興味がわいて値札を見てみると、 「げ、五万円?」 とても僕のような貧乏学生には手の届く額ではなかった。それよりも、ゆっくりの値段に驚いた。たしか、実家で見た新聞広告には\298て書いてあったような気が…。 ――調べなおして出直してこようか、なんて考えていると、近くの男性店員さんが僕に会釈をした。 「いらっしゃいませ、お客様。何かお探しですか」 そうだ、プロに聞けばいいじゃないかと思い、私は素直に自分がゆっくり初心者で、何を買えばいいか見当もつかないことを伝えた。 「初めてのお客様でしたら、こちらの棚にあるゆっくりがお勧めですよ」 店員さんの言うがままについていくと、確かにそこには――ゆっくり風にゆうならゆっくりした――ゆっくりが多いように見えた。お決まりの「ゆっくりしていってね」以外に喋り出すこともなく、非常に落ち着いている個体ばかりだ。 「たとえばこちらのれいむ種でしたら、金バッジ取得済みなのでお客様自身で躾をされる必要もなく、とても飼いやすいかと思います」 店員さんが指さしたゆっくりを見ると、そいつは赤いリボンを身に付けたゆっくりだった。さっきの赤ゆっくりが成長するとこうなるのか――げ、八万円!? 「あの、も、もっと安いゆっくりはないですか?」 見渡してみると、居並ぶゆっくりはどれも数万円はするものばかり。昇天しそうになるのをなんとかこらえて尋ねてみる。それにしても、ゆっくりに対するイメージが変わってしまう金額だ。 「でしたら、こちらのまりさ種はいかがでしょう。先ほどのれいむ種と同じく金バッジ取得済みですが、出産の経験があるために、お安くなっておりますよ」 そういって見せられたのは先ほどのまりさ。「さっきのお兄さんだね! まりさをかってくれるの?」なんて、なんともキラキラした瞳で見つめてくる。そりゃぁ、買えるなら買ってみたいんだけどね…。 「あの~、もっと安いゆっくりはいないですか。金バッジとかじゃなくてもいいので、そんなにお金持ってないですし…。できれば500円くらいで」 「500円ですか? ああ、わかりました。どうぞ、こちらへついてきてください」 店員さんは僕の財布の中身を悟ったように頷くと、ゆっくりのコーナーから離れた方へ歩いていく。ついていくと、壁で仕切られた、表からはわかりにくい部屋があった。店員さんが手動のドアを開けると、途端にけたたましい鳴き声が聞こえ始めた。店員さんの手招きに応じて慌てて部屋の中に飛び込んでいくと、そこはまさしくゆっくりの巣窟のようであった。 いくつものケースの中に詰めるようにしてに入っているゆっくりたち。特に個体ごとに分けられているわけでもなく、お祭りのときに見かけるスーパーボールの夜店のように、とにかく数が多かった。ケースは防音されているようで、そいつらがおそらく一斉に「「「ゆっくりしていってね!」」」なんて言っても声は聞こえないが、何かが蠢いているようで見ていて気持ちのよいものではない。とりあえず値段だけを確認してみる。 ――通常種(しつけ無)、どれでも一匹200円。 ――しんぐるまざーせっと、980円(しつけ無。母れいむ1、子れいむ2、赤れいむ4) ――まり×あり(つがい・銀バッジ・餡統良)、9000円 確かに、値段は表のに比べて格安だ。これなら十分に買える。しかし、買えるとなると途端に迷いだすもの、安くてなるべく良いものを買いたいが、いまいちよくわからない。素直に聞いてみた。 「そうですね、初めてでしたらなるべく躾済みのほうが飼いやすいのですが…。これとこれはいかがでしょう?」 店員さんが指さしたケースは、ゆっくりの種類ごとに分けられていたケースだ。値段を確認すると、「子ゆっくり(しつけ済)、どれでも2000円」、「赤ゆっくり(しつけ無・餡統良)、どれでも700円」だ。 「躾済みのものでしたら、こちらが最もお安くなっております。また、躾がされていなくとも、金バッジ取得経験のあるゆっくりの餡子を引いている赤ゆっくりであれば初心者の方でも躾がしやすいと思いますよ」 「餡統良ってのは、そういう意味なんですね」 「はい。こちらは加工所(株)の新製品でして、優秀な赤ゆっくりを求められるお客様のニーズに合わせて開発されたもので、大量生産化を実現することで価格をここまでおさえることができたんですよ!」 僕は迷った末、躾済み(まりさ)の方を買うことにした。まりさ種を選んだのは、五万円のまりさに愛着があるからだろう。それでも少し痛い出費ではあるが、飼いやすさの方が安さに勝った。一から躾をする自信はない。 そして、まりさを包んでもらうと、他の関連グッズを進めてくる店員さんを振り切って、店を出た。こうして、俺は念願のゆっくりを手に入れたのだ。 家に着く頃には、すっかり陽も傾いていた。さっそく箱を開けてみる。某ドーナッツ店の形状のそれを開けると、敷き詰められた綿の上で子まりさが穏やかな寝息を立てていた。頬をつついてみると、「ゆぅ、ゆぅ」と二ヤケ顔で声を漏らす――少しいじめたくなって、耳元(?)で「ゆっくりしていってね!」と叫んでみた。 「ゆっ!? ゆっくりしていってね!」 驚いたのか、目をくわっと開けてまりさは飛び起きた。 「ゆ、おにいさんはだれなんだぜ?」 「お兄さんは鬼意山だよ。まりさは僕が買ったんだ」 「ということはおにいさんはまりさの飼い主さんなんだぜ、ゆっくりしていってね!」 「ああ、ゆっくりしていってね!」 予想していたよりもしっかりしていたゆっくりだったので、僕は嬉しくなる。手の平に乗せようとしたときに掴みにくかったので帽子をとると「ゆっ、まりさのおぼうしが!!」とベソをかきはじめたが、すぐに戻してやり、手の平に乗せてやると「おそらをとんでるみたい。ゆゆ、おにいさんのてはゆっくりできるんだぜ」なんて機嫌もなおり、頬を擦りつけてくる。あまりのかわいさに、まりさに負けず劣らず僕の顔も二ヤケてくる。こうしてしばらく遊んでいると、あっというまに陽も暮れ、夕食時になっていた。 「まりさ、おなかすいたかい?」 「とってもすいたんだぜ! まりさはごはんさんを食べたいんだぜ!」 ご飯がでてくると思ったのか、まりさは涎を垂らしながら、心ここにあらずといった感じだ。ちなみに僕の夕食は焼きそばで、それをまりさの餌にしてもよかったのだが、犬猫のように食べれないものがあってはならないと思い、インターネットで調べてみる。 「なになに、なんでも食べるが、辛いものはダメと。あと、あまりにもおいしいものを与えると他の餌を食べないようになってしまう……犬みたいだな。まぁ、今夜は野菜でいいか」 自分の食事の準備が済むと、残しておいた焼きそばに使う野菜をまりさの皿に盛った。 「むーしゃむーしゃ……ししし、しあわせぇぇぇぇぇ!!」 どうやら気に入ってくれたようで、まりさは涙を流しながら野菜を頬張っていた。そんなにおいしいものかと、まりさに聞いてみた。 「ペットショップでは何を食べてたんだい?」 「ゆっ、まりさはゆっくりふーどさんを食べていたんだぜ、むーしゃむーしゃ、しあわせぇぇぇぇぇ!!」 「それはおいしいのか」 「おいしかったんだぜ。でもぱさぱさしていたんだぜ、おにいさんのごはんさんのほうがしあわせなんだぜ!」 そう言って、まりさはむさぼるように野菜に食らいつく。少し贅沢させすぎたかなと心配したが、まりさの幸せそうな顔を見ているとその不安も吹き飛んでしまった。しばらくすろと、まりさはしっかりと完食した。食後はまりさを膝の上に乗せてテレビを見ていたが、しばらくすると「ごはんさんをたべたからねむいんだぜ。まりさはねるのぜ」と呟くとすぐに「すーやすーや」と寝息をたてはじめた。 とくに寝場所を用意していなかったので、買ってきたときに入っていた箱の中にまりさをいれると、綿を上からかけてやると、僕も寝床についた。なれないことに疲れていたのか、僕の方もすぐに眠りこけてしまった。 ――こうして、まりさと僕の生活は始まった。
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ゆっくりホスティングサービス 18KB 虐待 飼いゆ 赤ゆ 現代 独自設定 ※独自設定垂れ流し ※モンハンあきさんのゆっくり飼育ゲームに触発されて書きました 休日の朝。 ここ数ヶ月のうちにするようになった日課を、いつものように始める。 まず、PCを立ち上げる。USB接続のヘッドセットをかぶるっている間に立ち上がった PCから、Webブラウザを起動。お気に入りのサイトを開き、ログイン画面でパスワー ドを入力。そこからニ、三の操作を経て、ようやく目的の場所へとたどりつく。 そして私は、USBヘッドホンを通して語りかけた。 「やあ、れいむ。おはよう。ゆっくりしているかい?」 「ゆゆ? お、おにいさん! ゆっくちしていっちぇにぇ! れいみゅはとってもゆっく ちしてりゅよ!」 ブラウザの中の赤れいむが私の声に答えた。 画面の向こうの赤れいむ。こいつは、ただの動画でなければプログラムで作られたバーチ ャルペットでもない。正真正銘、生きているゆっくり。 「ゆっくりホスティングサービス」によって私がネット越しに飼っている、赤ゆっくりの れいむなのだ。 ゆっくりホスティングサービス 世に現れてから数年経ち、もう珍しくもなくなった不思議饅頭ナマモノゆっくり。 中身は饅頭という理不尽なくらいシンプルな構造のゆっくりは、しかし飼うとなるとシン プルにはいかない。 ゆっくりは基本的には傲岸不遜で自分本位、欲望に弱く簡単に堕落する。 甘やかせばどこまでもつけあがり、際限なく増長する。ゆっくりショップで厳しくしつけ られた金バッジのゆっくりがゲス化するのも珍しくはないことだ。 飼い主に問題があるということもあるが、そもそもゆっくりの餡子脳は物忘れが激しい。 何かを覚えさせるには痛みを与えなくてはならないが、そこまで厳しくするのは普通の人 になかなかできることではない。躾が足りなくなるか、あるいは加減を間違え殺してしま うことも少なくない。 また、ゆっくりのもろさも問題だ。ゆっくりが死ぬのは餡子を一定量失うか、中枢餡を損 傷するかのどちらか。少々傷ついたところでオレンジジュースに餃子の皮でもあればで簡 単に修繕できてしまう。 一見すると死ににくいようにも思えるが、それでもゆっくりはすぐ死ぬ。簡単に死ぬ。ゆ っくり特有の愚かさゆえに自滅することが多く、そうでなくても日常のささいなことで実 にあっさりと死んでしまう。 ゆっくりを本当の意味でちゃんと扱えるのはブリーダーかゆっくり加工所職員だけだ。一 般人で飼えるとなると、ゆっくりの欠点を愛情で補える愛ゆ家か、ゆっくりの生態に精通 したゆ虐家ぐらいなものである。 飼うには敷居が高く、しかし人の興味をひくゆっくり。そんな一般大衆の隠れたニーズを 狙って始まったのが「ゆっくりホスティングサービス」だ。 簡単に言えば、ゆっくりの基本的な世話をサービス提供者――ホストが行い、飼い主であ るクライアントがインターネットを通じてゆっくりとふれあうというサービスだ。 基本的な世話はホストが行い、ゆっくりの飼育の方針はクライアントが決定する。 ゆっくりの世話をホストの専門家が行うのだから、飼育に失敗すると言うことは極めて少 ない。 仮になんらかの理由でゲス化してしまったとしても、ホストが問題なら代わりのゆっくり を用意してくれる。クライアントが原因なら、サービスを打ち切るだけでいい。 クライアントの負担が少なく、飼育が大変なゆっくりを気軽に飼えるのが最大の売りだ。 ホスティングサービスのゆっくりを気に入り、自分で飼いたくなったのなら買い取ること もできる。ただし、その場合は通常のゆっくりショップより割高になる。これがこのサー ビスの商売のうまいところで、割高とは知りつつも愛着のあるゆっくりを求めて買い取る クライアントは少なくない。 このサービスは瞬く間に広がり、様々な形態ができあがった。 通常種のゆっくりならお好みで一匹だけ飼ったり、好きな組み合わせで番を作ったり、家 族構成などなんでもある。なにしろゆっくりの、それも通常種なら簡単に増やせるからだ 。飼育が難しい水上まりさやまりさつむりも安心安全に飼育できる。個人で飼うには高価 な希少種のゆっくりを複数人で共同で飼うシェアサービスなんてのもある。 アングラではゆっくり虐待のシェアサービスなんてのもあるらしい。 サービスの内容も様々で、世話の大半をホストに任せてしまうものもあればクライアント がきめ細かく世話できるものまでいくつものコースがある。 そんな「ゆっくりホスティングサービス」で私が利用しているのは、実に基本的なものだ 。 赤ゆっくりのれいむを一匹飼育。環境の維持はホスト任せだが、餌の与え方など飼育方針 はきめ細かくできるコースを契約している。 虐待など許可していない、ゆっくりをかわいがることを目的とした普通のまっとうな「ゆ っくりホスティングサービス」だ。 「れいむ、昨夜はよく眠れたかい?」 画面の中のれいむに話しかける。 私の声はUSBのヘッドホンを通してれいむに伝わっている。映像は伝わらない。 れいむの居る飼育箱の面にはモニタが設置されている。テレビ通話も可能だが、その契約 は結んでいなかった。だかられいむとのやりとりは、基本的には声だけとはなる。 「ゆ、ゆ……ゆっくちすーやすーやできちゃよ! れいみゅはゆっくちしちぇるよ!」 れいむのいる飼育箱はおよそ一メートル四方の立方体。その中の様子は、飼育箱の中に各 所に備えられたカメラの映像を切り替え、死角なく観察することができる。 だからはっきりと見えた。 れいむの目の下にできたクマを。 そうだ、よく眠れたわけがないのだ。 この「ゆっくりホスティングサービス」では、ゆっくりの娯楽のため、音楽ファイルをア ップロードして飼育箱の中に流すことができる。流す時間の指定なども可能だ。 昨晩、れいむの寝る時間に子守唄替わりに流した曲は穏やかで眠りを誘うものだ。 ただしその曲は、某弾幕シューティングの一面のアレンジだったりする。 あまり知られていないが、某弾幕シューティングの一面の曲を聴くと、ゆっくりは高揚す る。ゆっくりできなくなる。それは派手な曲にアレンジしようと穏やかな曲にアレンジし ようと変わらない。さらに昨夜流した曲には、曲の合間に聞こえないくらいの音量で「ぴ ちゅーん」という某弾幕シューティングのミス時の効果音を混ぜてある。音量に関わらず 、ゆっくりはこの音を聴くと「びくっ」と震える。 そんなものを眠る前に流されて寝付きがいいわけもなく、寝不足にならないわけがない。 しかし、れいむはそんな様子を見せようとしない。 「れいみゅはゆっくちしちぇるよ! ゆっくちしちぇいっちぇね!」 必死な声。すがるような目。れいむは私に依存しているのだ。 それも無理はないだろう。 「ゆっくりホスティングサービス」において、選べる飼育箱は様々だ。 「もりのおうちたいぷ」、「とかいはこーでぃねーとえでぃしょん」、「あったかだんぼ ーるはうす」などなど様々だ。どれもゆっくりの生態を研究した上で、ゆっくりをゆっく りさせるために研究しつくされた上質なものだ。 私が選んだのは「べーしっくたいぷ」。クライアントが自分の好きにアレンジすることを 前提とした、味も素っ気もない飼育箱だ。もちろん、「ゆっくりべっど」や「ゆっくりて ーぶる」など、様々なゆっくり用の家具を置くことで華やかでゆっくりできるようなもに なるのだろう。 れいむの飼育箱には、最低限のものしかない。 餌皿。小さなタンクから吸い出しようのストローが伸びる水飲み。日に一度ホストが交換 するうんうん回収ボックス。隅に置いてある安物のタオルはベッドだ。 あとは、ストレスがたまりすぎないよう遊び道具として与えたゆっくりまりさ人形に小さ なボール。それらの汚れは、れいむがどれだけ使い込んでいるかを物語っている。 休日はこうして朝から接続できるが、平日は仕事やその他の用事があるため夜の、それも 短時間しか接続できない。 飼育箱に備え付けられたモニタにはゆっくりを退屈させないようテレビを流すなんてサー ビスもあるが、そんなものは契約していない。 いつもひとりぼっちで遊ぶ。それがれいむの日常だ。私に依存するのも当然と言えるだろ う。 今日はせっかくの休日だ。れいむには少しくらいサービスしてあげよう。 「さあ、れいむ。ごはんにしようか」 「ゆわーい! ごはんしゃん、ごはんしゃん! おにーしゃん、ゆっくちありがちょう! 」 餌は通常はタイマー録画で与えているが、休日の今日は私が直接指定してご馳走してやる ことにしている。 ブラウザを操作し、餌の種類を選び量を決定。「ごはんをあげるよ!」ボタンをクリック すると、飼育箱内の壁面の一部が開き、その近くにおかれた備え付けの餌皿にゆっくりフ ードが注がれる。 「さあ、めしあがれ」 「ゆわーい! ゆっくちいただきましゅ!」 れいむは元気にぴょんぴょん跳ねると、元気よくごはんを食べ始めた。 「むーちゃ、むーちゃ……」 「今日はれいむのために奮発したんだよ」 「むーちゃ、むーちゃ……」 「れいむにゆっくりしてほしくてね」 「むーちゃ、むーちゃ……」 「栄養満点、いつものより甘くておいしいはずだ。それに、歯ごたえあるだろう?」 「むーちゃ、むーちゃ……」 「どうだい、おいしいかい?」 「むーちゃ、むーちゃ……ごっくん! ゆ、ゆっくちおいしいよ!」 れいむは「しあわせー」と言わずに「ごっくん」した。 このれいむには特に食事の躾を厳しくしたことはないが、食べ散らかすことはなかった。 というか、できないのだろう。 れいむには普段、赤ゆっくり用の流動食を与えている。味はそこそこ、栄養もそこそこ。 与える量はおなかを空かさない程度の適量だ。 流動食は食べやすいものの、歯ごたえはなく味気ない。普段はタイマーで自動で与えるよ うに設定しているから私との会話もないわけで、精神面でも味気ないものだろう。 だが、今回は固形のカリカリゆっくりフード。歯ごたえ抜群、口の中でサクサク弾ける食 感が爽快なフードだ。味もよく、栄養価も高い。舌が肥えすぎたゆっくりでもないかぎり 「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」と言わずにはいられない逸品だ。 ただし、これは成体ゆっくり用だ。 赤ゆっくりであるれいむはかなりがんばってかみ砕かなくては食べられない。味はいいだ ろうが、それを楽しむ余裕なんてないだろう。 どちらにも慣れさせないよう、普段は流動食にし、気まぐれで固形食という構成にしてい る。こうすることで、ゆっくりふーどがおいしいにも関わらず、れいむはゆっくりしきれ ない。固形食を食べることがあるから普段の流動食は味気なく、流動食を普段食べている から固形食は食べるのが大変。かと言って、どちらも不味いわけではないから目に見えた 拒否反応を示すことはない。 ゆっくりは思いこみのナマモノ。そんなどこかゆっくりできない食事を続けるれいむは成 長が遅い。もうとっくに子ゆっくり以上、栄養状態がよければ成体サイズになってもおか しくない期間飼っているというのに、未だ赤ゆっくりのサイズだ。もちろん、過剰な栄養 を与えないように量を厳密に調整しているということもある。 「ゆっくちごちそうしゃみゃ!」 れいむは実にゆっくりと食事を終えると、 「じゅーり、じゅーり……」 這い始めた。食事前は元気に跳ねてたが、疲れたのだろう。ゆっくりは生首饅頭。あごを 酷使すると言うことは、人間でいうなら全身の筋肉を酷使することに等しい。れいむは今 、軽い全身筋肉痛状態というわけだ。 「うんうんしゅるよ……しゅっきりー!」 れいむはきちんと備え付けのうんうん回収ボックスで用を足した。 食事と違い、こちらはちょっとした躾をした。れいむは自分でうんうんを定められた場所 ですることの大切さ学んだのだ。 最初、れいむは教えてもうんうん回収ボックスで用を足そうとせず、飼育箱のなかでとこ ろかまわずうんうん・しーしーをまき散らした。 一週間もした頃だろうか。 「ゆびいいい! くしゃいいいいい!」 れいむは泣き始めた。赤ゆっくりには広い一メートル四方の飼育箱。だが、それが逃げ場 がないくらいそこいら中うんうんまみれになったのだ。 私はうんうん回収ボックスの場所と、そこにうんうんを片づけるよう指示した。飼育箱の 清掃サービスはあったが、その契約は結ばなかった。 ゆっくりの躾の基本は、痛みで教えること。この場合、私はれいむに「無視」という痛み を与えた。 飼育箱が汚れまみれの間、私はうんうんの片づける指示の言葉以外、れいむになにも言わ なかった。孤独なれいむに、それはさぞやつらかったことだろう。かんしゃくを起こし、 私のことをずっと罵倒することもあった。だが、そんなことは意味はない。音量をミュー トすれば向こうの言葉は届かない。ブラウザを閉じれば見ることすらない。そもそもこち から声を出さなければ、れいむにはいないも同然なのだ。 そんなことが一週間も続いた頃。れいむは自分でうんうんを片づけ終え、うんうん回収ボ ックス以外で用を足すことはなくなった。 ゆっくりは人をムカつかせることが大の得意だ。「無視」の躾は普通に飼う場合だと容易 なことではないが、「ゆっくりホスティングサービス」では実に簡単にできるのだ。 「れいむはほんとうにゆっくりしているね。ごほうびに、ゆっくりできるテレビを見せて あげるよ」 「ゆゆーっ! てれびしゃんはゆっくちできりゅよ! おにーしゃん、ありがちょう!」 さっきまでの疲れはどこへやら、飛び跳ねて喜ぶれいむ。 ブラウザを操作し、飼育箱に流す映像を選ぶ。これも音声ファイル同様、自分でアップロ ードすることができる。今回はホスト側の用意した無料動画だ。 「ゆうう……とっちぇもゆっくちしちぇるよぉ……」 選んだ動画のタイトルは、「野生に生きるしあわせゆっくり一家」。 あるゆっくりの群と交渉し、ゆっくり一家の一日を撮影し編集した映像だ。通常種でもっ とも一般的なれいむとまりさを番とした、典型的な家族だ。 朝はみんなで「ゆっくりしていってね!」とご挨拶。起きたらみんなですーりすりしてお 互いを感じあう。 みんなで朝ご飯を「ゆっくりいただきます!」。赤ゆっくりは元気にたべ、子ゆっくりは おねえさん風を吹かせて食べ散らかす赤ゆっくりのお世話をする。そんな子供たちをゆっ くりほほえみ見守るれいむとまりさ。 そして、れいむのちゅっちゅにおくられてまりさは狩りにでかける。 れいむとおちびちゃんたちは巣の近くでひなたぼっこ。みんなでこーろころ。のーびのび 。ぺーろぺろ。なによりも大切な、かけがえのない家族とのふれあい。 とってもおだやか、みんなあったか、すごくゆっくりした日常。 「ゆっくち……ゆっくちぃ……」 テレビ画面を食い入るように見つめるれいむは、満足げな笑みを浮かべ……そして、その 大粒の瞳からははらはらと涙を流していた。 こいつが心の中でなにを思っているか――それは私にはわからない。 なぜなら、このれいむにはゆっくりが通常受け継ぐ「家族の絆」みたいなものが欠如して いるはずだからだ。 植物型にんっしん、胎生型にんっしんに関わらず、ゆっくりは生まれるまでに餡子を通じ て生きるための基礎知識を学ぶ。だが、これを絶つ方法があるのだ。 まず、植物型にんっしんをさせる。その直後、茎を切り取る。そのままでは死滅してしま うそれは、通常は砂糖水に浸ける。砂糖水はゆっくりにとって無害な栄養剤であだ。にん っしん時点で基礎的な知識は茎の中に形成されており、生まれた赤ゆっくりは母親を求め る。 ここで、砂糖水の代わりに「水に溶いたゆっくりを原料としない普通の餡子」を使用する 。するとおもしろいことに、茎は「ゆっくりに差し直された」と誤認識するのだ。 茎は通常、母体から最新の情報を取得しする。生成直後の茎にあるのはあくまでゆっくり としての最低限の基本情報のみで、それ以外の情報は母体から得るのだ。ゲスの子がゲス の子に、れいぱーの子がれいぱーの子になりやすい理由がここにある。 茎は普通の餡子から、あるはずのない親の情報を得ようとする。得られるのは空白の情報 であり、それをそのまま赤ゆっくりの記憶餡を上書きする。その結果、赤ゆっくりの餡子 脳には欠損が生じる。茎をもぐタイミングによるが、多くの場合失われるのは「家族の絆 」だという。 この手法で作られた赤ゆっくりは母親を求めない。「ゆっくりホスティングサービス」で は赤ゆっくり単体で飼うことを望むクライアントのために、こうした赤ゆっくりを用意す るのだ。 私の飼っているれいむはまさにそれだった。 「ゆっくち……ゆっくちしちぇるなあ……」 笑顔のままに涙を流すれいむがなにを考えているかわからない。 こいつは先天的に家族の絆を持たず、生まれてこのかた飼育箱でただ一匹、私の声だけを たよりに生きているのだ。映像越しに家族の暖かみがわかるのか。そもそも理解できるの かすらわからない。 なぜ涙が出るのか、おそらくれいむ自身わかっていないはずだ。 わからないのに悲しいのか。 わからないから哀しいのか。 そんなれいむを見ていると、私は深い満足感を得るのだった。 と、そんな気分に浸っていると、タイマーが鳴った。しまった、そろそろ時間だ。 私はれいむに見せていた動画を停止させた。 「ゆ!? お、おにーしゃんどうしちゃにょ!?」 「ごめんな、れいむ。おにいさん、ちょっと用事があるんだ」 「おにいしゃん、もういっちゃうの!?」 「心配しないで。今日は休日だ。またすぐに会いに来るよ」 「ゆっ……! ゆ、ゆっくちりかいしちゃよ! れいみゅ、ゆっくちまっちぇるよ!」 れいむは無理に笑顔を作ってそう言った。 よかった、聞き分けがよくて。以前ぐずったから三日間放置したのがまだ効いているよう だ。 れいむの笑顔を最後に、私は飼育箱の観察を終了した。 そして、サイト内のいくつかの項目をチェックする。 「……よし、特に通報の類はなし、と」 私は虐待をしている。 「ゆっくりホスティングサービス」の中で、あの赤れいむを虐待している。 だが、私が契約している「ゆっくりホスティングサービス」はあくまで一般用。虐待行為 は禁止されている。ゆっくりの飼育はホスト側でチェックしている。また、クライアント 限定で飼育風景の公開も可能となっており、私はあえて公開しているのだ。 そして、私は未だ通報をされたことはない。以前、うんうんをあえて片づけなかったとき にホスト側から確認のメールが来たが、躾のためとの返信をしたところおとがめなしだっ た。実際、あれはとても効果的だった。 一般会員からは、よほどあからさまな虐待をしないかぎり通報されることはない。もっと も、このサービスでできる虐待と言えば虐待風景のビデオや音を流すかゆっくりのいやが る餌を与えるくらいのものか、マイクによる言葉責めなどもあるか。いずれにせよ、そん な目立つことはしていないから問題ない。 殺風景な飼育箱を虐待に結びつける者もいない。私の飼育映像は、「ひどい」と感じるよ り「つまらない」とスルーしてしまう人が大半だろう。 健全な「ゆっくりホスティングサービス」で、あえて虐待を、それもばれないようにやっ ている。そんなことにどんな意味があるかと言えば、それは自分を保つためだ。 なぜなら、私は……。 ・ ・ ・ 「まりさ、おはよう!」 「おにいさん、おはよう! ゆっくりしていってね!」 「いやあ、今日もまりさはかわいいなあ! ん~、このモチモチほっぺ……たまらないな あ!」 「おにいさんのほっぺもゆっくりできるよ!」 「いやいや、まりさのほっぺにはかなわないよ!」 「ゆふ~ん、そ、それほどでも……あるのぜ!」 「こらまりさ、”だぜ”言葉はだめだよ」 「ゆ! しっぱいしちゃったよ! ゆっくりごめんなさい!」 私は最愛のまりさと、いつものように朝の挨拶を交わした。 しわも汚れもまったくない、漆黒のとんがり帽子。それを飾るのは真っ白なおりぼんに、 きらめく金バッジ。 毎日ブラッシングを欠かさない乱れひとつない流れる金髪の輝きは黄金のそれに劣らない だろう。 しっとしもちもちしたお肌はまりさが栄養たっぷりの食事をとりゆっくりとした生活を送 っていることを誰にだって疑わせないことだろう。それどころか、この大粒の輝く瞳、口 元のゆっくりとした微笑みを見れば、誰もがゆっくりできるに違いない。 このまりさは、「ゆっくりホスティングサービス」で飼っているのではない。私は自分の 家で、現実に金バッジのまりさを飼っているのだ。 そう。私は、ゆっくりの愛で派なのである。 ……どちらかと言えば、という注釈が必要かもしれないが。 私はゆっくりが好きだ。大好きだ。 だが、ゆっくりを飼うのはストレスだ。ちょっと気を抜くとすぐに増長してしまう。ちょ っと油断するとすぐに死んでしまう。ゆっくりを飼うのは大変なストレスがかかることな のだ。 ゆっくりを本当の意味でちゃんと飼えるのは、菩薩のような愛ゆ家か、鬼のようなゆ虐家 ぐらいなものなのだ。 そこまで至らない中途半端な自分は、ゆっくりを飼うことのストレスをゆっくりで晴らし ている。 つまり、あの赤れいむがそのいけにえと言うわけだ。 初めはゆっくり虐待用の「ゆっくりホスティングサービス」を契約しようと思ったが、普 通のゆっくりを飼っている手前抵抗があった。それに、凝ったことができるぶん、お金が かかりそうだった。赤れいむの飼育箱が殺風景なのは実のところ、虐待のためばかりでは ない。もったいないからだ。その他細かいところも、金がかからないようにしている。赤 れいむに使う金があるならまりさをゆっくりさせるために使いたいのだ。 私のすべてを知ったとき、人は私のことを愛で派とは認めてくれないかもしれない。 でも、私はゆっくりを愛している。 そして、これだけは断言できる。 私は誰にも負けないくらい、ゆっくりで楽しんでいる、と。 「ゆっくりしていってね!」 まりさの実にゆっくりとした声に、私は陶然となるのだった。 了 by触発あき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKI - 触発あきの作品集 http //www21.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/32.html 感想はこちらにいただけるとありがたいです 触発あき - ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1278666597/l50
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サラジア共和国政府 サラジアを統治している行政府。大統領とそれを補佐する副大統領、議会を代表する首相の三者が政務を分掌するシステムが採られているが、実態は副大統領のアフマド・アルハザードに全ての権力が集中している独裁体制で、憲法その他の法律や選挙による議会制民主主義の制度も存在はしているものの、アルハザードの絶大な力の前にはほとんど形骸化してしまっている。 モハメド・オワイラン(オリジナル) サラジア共和国大統領。70歳の老齢で政界を引退間近と噂されていたが、前大統領の不慮の死に伴い急遽大統領に推挙され、若手の有力候補を相手に不利という下馬評を覆して大統領選挙に圧勝し就任した。 経験豊かな穏健派として知られるサラジアの国家元首だが、実態はアフマド・アルハザード副大統領の傀儡に過ぎず、政治的実権はほとんどない。 アフマド・アルハザード(オリジナル) サラジア共和国副大統領。サラジアの政情不安により大統領が次々と交代する中、一貫して副大統領の地位を保ちながら歴代の大統領を補佐してきたブレーンだが、実際は大統領を操り人形にしてサラジアの実権を一手に握っている影の独裁者で、現職のモハメド・オワイラン大統領の就任に至るまでの疑惑に満ちた一連の展開も、裏で彼の力が働いた結果だと言われている。 国内の石油資源が生み出す豊富なオイルマネーを各分野に投資し、近年のサラジアの目覚ましい発展を推進してきた有能な指導者だが、軍事力の強化や反対勢力への抑圧、攻撃的で覇権主義的な外交姿勢などはアメリカや近隣諸国から強く警戒されており、新たな中東戦争の火種となり得る危険人物だという批判も少なくない。 異世界の魔術を使い、魔道師バルゴグという黒いローブを纏った不気味な怪人の姿に変身できる。その前半生は謎に包まれているが、ある極秘資料によれば本当はサラジア人ではないらしい…? 秘書N(オリジナル) アフマド・アルハザード副大統領の女性秘書。Nのコードネームで呼ばれるが、本名はナウラという。 サラジアの生まれではなく、中国とベトナムの軍事衝突に巻き込まれて故郷を追われた南沙諸島出身の孤児の少女をアルハザードが拾って育てた。 実は改造人間で、戦闘時にはバラノナウラという怪人態に変身する。 秘書R(オリジナル) アフマド・アルハザード副大統領の女性秘書。Rのコードネームで呼ばれるが、本名はラムラという。 サラジアの生まれではなく、反地球連邦派テロ組織に攫われて少女兵にされていたセネガル出身の孤児の少女をアルハザードが拾って育てた。 実は改造人間で、戦闘時にはバラノラムラという怪人態に変身する。 サラジア・シークレット・サービス 世界各地で暗躍するサラジアの特殊諜報機関。大統領府直属のスパイ組織で、サラジアの国益のために様々な諜報や工作を行なう。 その実力は中東一と恐れられており、アメリカのCIAや日本の天童忍軍などとも水面下で激しい戦いを繰り広げている。 各隊員はSSS~のコードネーム(スリー・エス・~と読む)で呼ばれる。 アブドール・ザルマン(ゴジラVSビオランテ) サラジア生物工学研究所の所長で、サラジア・シークレット・サービス部長。 エージェントSSS1(オリジナル) サラジア・シークレット・サービス工作員のナンバー1にしてリーダー。隻眼の男。 サーハン/エージェントSSS2(ゴジラVSビオランテ) サラジア・オイル・コーポレーション大阪支社の社長で、サラジア・シークレット・サービス工作員のナンバー2。日本における諜報活動を統括する。 (※彼がサラジア・シークレット・サービス工作員のナンバー2というのは、『闘争の系統』での独自設定) エージェントSSS3(オリジナル) サラジア・シークレット・サービス工作員のナンバー3で紅一点。 アフマド・アルハザードの寵愛を受けている若く才気あふれる美女で、一流の剣の使い手。 洗脳によって元々の人格を失っているらしく、アルハザードからは時折「エリス」というかつての名らしきもので呼ばれているが、その正体は…? エージェントSSS9(ゴジラVSビオランテ) サラジア・シークレット・サービス工作員のナンバー9。 かつて日本でG細胞争奪戦の末に殉職したが黄泉がえり、元の地位に復帰した。 サラジア共和国駐日大使館 東京都内に設置されているサラジアの大使館。 日本におけるサラジアの外交活動の拠点だが、裏ではサラジア・シークレット・サービスとも連携し、日本国内の様々な情報を秘密裡に集めてサラジア本国に報告する機関ともなっている。 なお日本は現在のところサラジアとは国交を維持しており石油の輸入も盛んだが、サラジアが日本の同盟国であるアメリカの中東政策に挑戦的な姿勢を見せていることもあって、両国の外交関係は非常にデリケートな緊張状態にある。 真影壮一/フリーズ(仮面ライダードライブ) 日本の前国家防衛局長官。その正体はロイミュード001。 現在はサラジア共和国の在日本大使館に匿われており、サラジア国籍と外交官特権を取得したため、日本の警察は手出しできない状況が続いている。ちなみに日本側の問い合わせに対し、サラジア側は「我が国の大使館敷地内並びに本国に真影壮一なる人物は存在していない」と回答している。 黒三日月隊(アスワド・ヒラル) アフマド・アルハザード副大統領に仕える傭兵軍団。 その名の通り、死を想起させる不気味な黒い三日月のマークを紋章としている。 サラジア政府の公的組織ではなく独裁者アルハザード個人が所有する私兵として、いかなる法律にも縛られず超法規的に活動しアルハザードに刃向かう者を始末する。サラジア人のみならず世界中の優れた人材が出自を問わず傭兵として雇い集められており、その出身地や言語によって全部で18の部隊に分かれている。ラストナンバーの第18部隊(シグマ部隊)は地球人ではなく異世界人の傭兵で構成された、アルハザードの隠し玉と言うべき特殊部隊である。 アルハザードの過去の秘密を追う天凰輝シグフェルの抹殺に暗躍する他、サラジアと異世界アセーリアを繋ぐ「門(ゲート)」を越えてメルヴィオン聖王国へも攻め込み、アルハザードによる異世界侵略の尖兵となって戦争を遂行する。 イブン・ファイサル(オリジナル) サラジア軍の元陸軍大尉。第五次中東戦争では愛機のグフ・カスタムを駆って活躍したエースパイロットだが、流血を好む残忍な性格が仇となり、占領地で行なった民間人虐殺が国際問題となって軍を追放された。 その軍事的才覚に目をつけたアフマド・アルハザードにスカウトされて黒三日月隊のアセーリア侵攻軍総司令官に任命され、メルヴィオン聖王国に対して徹底した破壊と殺戮による侵略を行なう。 ザイード(フルメタル・パニック!) ヘルマジスタンのゲリラ出身の青年。 同じくヘルマジスタンでゲリラとして育った相良宗介の兄貴分で、宗介に戦いのイロハを教えた先輩でもある。性格は真面目で実直。いかなる状況でも銃の残弾を必ず残しておくというポリシーを持つ。 愛機のZy-98シャドウを乗りこなし、ガウルンの部下となって宗介と戦うが敗れて死亡した。 黄泉がえって黒三日月隊のアセーリア侵攻軍副司令官に任命され、総司令官のイブン・ファイサルを補佐しながらメルヴィオン聖王国を侵略する。 ガーデーヴィ(アルスラーン戦記) シンドゥラ王国の王子で、ラジェンドラの腹違いの兄。 血統は良いが人望には乏しく、ラジェンドラと兄弟で王位を争った末、神前決闘(アディカラーニャ)で代表者として戦わせたバハードゥルが敗れたため処刑された。 黄泉がえって黒三日月隊に加わり、シンドゥラ人の傭兵隊を率いる部隊長としてアセーリアのメルヴィオン聖王国へ侵攻する。 カシム(魔弾の王と戦姫) ムオジネル王国の将軍。奴隷出身の叩き上げで、ムオジネル軍の先遣隊を率いてブリューヌ王国へ攻め込んだが、アニエスの戦いでティグルヴルムド・ヴォルンを総大将とする銀の流星軍(シルヴミーティオ)に敗れて戦死した。 黄泉がえって黒三日月隊に加わり、ムオジネル人の傭兵隊を率いる部隊長としてアセーリアのメルヴィオン聖王国へ侵攻する。 メンヌヴィル(ゼロの使い魔) 「白炎」の二つ名を持つ火の系統の傭兵メイジ。元はトリステイン王国の下級貴族で、ダングルテールの虐殺事件の際に両目を失明したが、熱を探知する能力を身につけ盲目でも敵の動きを知ることができるようになった。 自分の目を焼いた元上官のジャン・コルベールに復讐を挑むが敗れて死亡。 黄泉がえって黒三日月隊に加わり、強力な火炎魔法を武器としてアフマド・アルハザードの護衛の一人となる。 雑賀孫市(戦国BASARA) 鉄砲を武器とする戦国時代の紀伊の傭兵軍団・雑賀衆を率いる若き女頭領。 雑賀衆こそが最強だという誇りを持っており、金銭や感情には左右されずただ自分達を高く評価する者とのみ傭兵の契約を交わす。 雑賀衆を戦力として評価するアフマド・アルハザードと契約して黒三日月隊に加わり、アセーリアのメルヴィオン聖王国へ侵攻するが、無力な民にも容赦なく殺戮の限りを尽くす黒三日月隊の非道な侵略に反感を抱き、これが本当に雑賀衆が進むべき道なのかと次第に思い悩むようになる。 やがて知己の前田慶次とアセーリアで再会し、彼女が遂に下した決断が、既に勝敗が見えていたはずの戦争の行方を大きく変えてゆくことになる…。 異形忍 紅トカゲ(世界忍者戦ジライヤ) 世界忍者の一人で、名高い剣や刀の蒐集に目がない刀剣マニア。 忍法・剣法の奥義を極めるため世界中を放浪しており、鍛え抜かれたその実力は妖魔一族の頭領である毒斎からも恐れられるほど。妖魔一族と手を組み、磁雷矢の磁光真空剣や武田信玄の愛刀と伝わる信虎を巡って磁雷矢と戦ったが、後に和解し仲間になった。 より強くなるための戦いの場を求めて黒三日月隊に加わり、フレアセイバーを手に入れようと天凰輝シグフェルの命を狙うが、この時に彼の口から聞かされたある重要なヒントが、両親の死の真相を知るためのシグフェルの新たな戦いのきっかけとなる…。