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秋月律子 最後の事件 捜査一課の刑事である律子と新人の真が連続殺人事件を追いかける。 律子は次々起こる事件の謎をプロファイリングによって解き明かそうと分析し、真は律子の思考についていけないながらも行動力で律子をカバーする。 そして止められない連続殺人事件を追いかけるなかで明らかになっていく梶浦という人間の心を操る男と警察内部に潜む影。 いち早く梶浦の匂いを嗅ぎ取り事件の謎を解いていく律子と、梶浦と過去のプロファイリングチームの歴史をしった真にまちうける結末とは・・・!? いつもの下品オバカ路線を変えて投稿されたプロディP渾身のサスペンスドラマ紙芝居 元ネタはドラマ「沙粧妙子 最後の事件」 普段酷い扱いを受けている律子と真が主役級をつとめるガチのサスペンスミステリーであり、絵師の協力もありその雰囲気はとてもカマm@s作者と同じ人物が作っているとは思えないほどである。 さらに第1話ですでに二人も死亡者がでておりアイマスキャラのガチ死亡の多い作品でもある。 Pのホラm@s作品である「雪歩の人形劇」のネタが一部シーン使われていたり、貧乏家族の設定が使われていたり、コールドケースの世界とつながっていたりする。 現在編集時点(2012.10.5)で二章+終章の三部構成であるが、生放送でアフターストーリーのアイディアを募集し四部作目の完結編も予定しており、完結編ではハルとチヒャが事件を解決させると発言している。 ちなみに生放送にて「できれば律子が脱糞して台無しにするifストーリーも作ってみたい」といっているが、作品のイメージが壊れることを避けて、また時間の問題もあって作ってないらしい。 プロディP 言及されていた解決編のOP・【アイマス】ウロボロス~最期の事件~ OP【Novelsm@ster】が投稿された。 序盤から魔王エンジェルのグロ画像が飛び出したり、完全に男と化した真、チヒャとハルの立ち絵、新キャラたちが登場し、プロディP初のMMDによるシーンも存在する。 このページを編集する 名前 コメント
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問題文 答え 「フォーチュン」誌の「20世紀最高の経営者」に選ばれたこともある、ゼネラルエレクトリック社の元・最高経営責任者は? ジャック・ウェルチ 1935年に現在の社名になった日本の日用品メーカーで「KINCHO」のブランド名で知られるのは? 大日本除虫菊 1975年に第1回のサミットが開催されたパリ郊外のお城は? ランブイエ城 1979年に設立され後に民間に移行した、人工衛星による移動体通信を提供するための国際機関は何? インマルサット 1982年にイギリスとの間でフォークランド紛争が起きた時のアルゼンチンの大統領はレオポルド・○○○○○○? ガルティエリ 1990年から2004年までシンガポールの第2代首相を務めた政治家の名前はゴー・○○○○○○? チョク・トン 1992年から現在までミャンマー軍事政権のトップとして独裁政治を行っている軍人は? タン・シュエ 1994年以降は実施されていない米韓共同軍事演習の通称 チームスピリット 2001年以降の軍の掃討作戦により弱体化している、フィリピンのイスラム原理主義の武装組織は? アブ・サヤフ 2004年にエールフランスと経営統合した航空会社は○○○○○○○航空? KLMオランダ 2007年に、女性としては初めてアメリカの下院議長に就任した政治家は? ナンシー・ペロシ 2007年より運用されている災害などの際に緊急情報を伝達する「全国瞬時警報システム」の通称は? J-ALERT 2008年5月に、王制から共和制に移行したネパールの最初の首相に選出されたものの、1年足らずで辞任してしまった政治家は? プラチャンダ 2008年に福岡高等検察庁によって考案された、裁判員制度のPRキャラクターは? サイバンインコ 2009年11月に警視庁捜査1課に設置された、長期未解決事件の再捜査を専門に扱う組織は? 特命捜査対策室 2009年5月にネパールの首相に就任した政治家は? マダブ・ネパール 2009年7月にアフリカの国モーリタニアの大統領選で当選した、2008年に同国で発生した軍事クーデターの首謀者は? アブドルアジズ 2009年8月に、3社合併により誕生したセブン&アイグループの会社は株式会社○○○○○○? そごう・西武 2009年に初代の欧州理事会常任議長(EU大統領)に就任したベルギーの政治家はヘルマン・○○○○○○○○? ファン・ロンパウ 2009年に祖父、父から3代続いてのギリシャ首相に就任した政治家はヨルゴス・○○○○○○? パパンドレウ 2010年1月より稼働している東京証券取引所の次世代売買システムの通称は? アローヘッド 2010年6月に発売された「iPhone4」に搭載されたテレビ電話の機能の名称は? FaceTime 2010年に3社の統合で誕生する国内最大規模となる損保会社は「○○○○○インシュアランス・グループ・ホールディングス」? MS AD アメリカとフィリピンが毎年行っている合同軍事演習は? バリカタン アメリカ合衆国の国歌の題名は「The Star-○○○○○○○○Banner」? Spangled イスラエル・ウェポン・インダストリー社が生産する有名な拳銃のブランドは? デザートイーグル インフレが起こっているときに賃金や金利などを一定の方式に従って物価にスライドさせる方法のことを何という? インデクセーション オランダ語で「海賊」という言葉に由来する政治用語で、長時間の演説や牛歩戦術によって議事を妨害することを何という? フィリバスター これまで開催されたサミットに出席した日本の代表者のうち、唯一総理大臣でないのは大平内閣の外務大臣だった誰? 大来佐武郎 ステルス機を探知するため開発されたレーダーシステムは○○○○○○○○・レーダー? バイスタティック ネット証券を通じ、ある程度の利幅を狙って様々な銘柄を数日から数週間程度の期間内で短期売買を繰り返す株取引の一種は? スイングトレード フランス語の「はしご」が語源のアメリカなどが運用しているとされる、地球的規模の通信傍受システムを何という? エシュロン 衣料品業界のユニクロに代表される、特定分野において圧倒的な品揃えを行い、低価格・大量販売をする小売業者を何という? カテゴリーキラー 歌手やモデルとしても活動している、フランス大統領、ニコラ・サルコジの妻は? カーラ・ブルーニ 刑法195条に規定されている警察官や検事らが被疑者にセクハラなどを行う罪のことを何という? 特別公務員暴行陵虐 広場に全有権者を集め、議長が読み上げる議題に対して挙手で表決を取る、スイスに現在も残る直接投票方式の青空議会は? ランツゲマインデ 佐藤内閣では内閣官房長官、建設大臣を歴任した政治家で、よど号ハイジャック事件の際に運輸大臣を務めていたのは? 橋本登美三郎 集中投資と超長期保有で多大な富を築いた、慈善家としても有名なアメリカの株式投資家はウォーレン・○○○○○? バフェット 小売業の重要な拠り所となる取引を有利にコントロールできてしまうほどのシェアを持つ「一人勝ち」の地域を何という? ドミナントエリア 生命保険会社の支払い余力を示した指標は○○○○○・マージン比率? ソルベンシー 地雷原の強行突破などのため陸上自衛隊の90式戦車の車体前面などに取り付けて用いる装備は92式○○○○○○○○? 地雷原処理ローラ 日本の国会に相当する北朝鮮の立法機関は? 最高人民会議 日本国憲法第81条に規定されている、国会で制定した法律などが憲法違反でないかどうかを裁判所で決定する権限を何という? 違憲立法審査権 犯罪に対する刑罰は、あらかじめ法律に定められたものに限られるとする原則を何という? 罪刑法定主義 福島県郡山市に本社がある、福島県を中心に展開しているセブンアンドアイグループのスーパーマーケットチェーンは? ヨークベニマル 民主党が目玉政策の1つとして2011年からの導入を目指している農業を保証するための制度は「○○○○○○制度」? 戸別所得補償
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テレビ朝日系列 テレビ朝日 2021年4月 特番 森村誠一ミステリースペシャル 終着駅シリーズ37 停年のない殺意 2021年4月1日20時00分~21時54分 *=前クレのみ表示・1’00”扱い・絨毯の上にカラー表記 A枠 0’30”…積水ハウス*、LION、CHOYA、ニトリ、COMTEC B枠 1’00”…KIRIN(キリンビール・PT) 0’30”…積水ハウス*、Moisteane、NISSHIN OilliO 日清オイリオ、SUNTORY C枠 1’30”…KIRIN(キリンビール・1’00”扱い) 1’00”…Kao※ 0’30”…DAIHATSU、meiji 明治、Daiwa House、ヤマザキパン、ENEOS、小林製薬、アリさんマークの引越社、mizkan、カーポートマルゼン 池上彰のニュースそうだったのか!! いつの間にかこんなに変わってた!?SP 2021年4月3日18時56分~20時54分 A枠 0’30”…SUZUKI、KINCHO、信用金庫、KIRIN(キリンビール・PT) B枠 0’30”…小野薬品、日本ペイントホールディングス、ORIHIRO、SUNTORY、Rinnai、★SAPPORO C枠 0’30”…SUZUKI、ミドリ安全、SUNTORY、LION、ニトリ、DUNLOP、損保ジャパン、アサヒビール、セブン アイHLDGS.(セブン-イレブン)、COMTEC D枠 ローカル 帰れマンデー見っけ隊!! 3時間SP 上白石萌音と秘境バス 人気声優で帰れま10!! 2021年4月5日18時45分~21時48分 A枠 0’30”…Kracie、YAMADA、大林組、日本生命、P G、東海漬物、東京海上日動、Paloma、JAバンク B枠 ローカル C枠 0’30”…LION、アサヒビール、アートネイチャー、タケモトピアノ、アサヒ緑健 D枠 0’30”…ロート製薬、Aflac、アリナミン製薬、SoftBank、SUNTORY E枠 0’30”…アース製薬、Yakult、創味食品、タカラスタンダード、マンナンライフ、LION、KIRIN(キリンビール) F枠 0’30”…弁護士法人 アディーレ法律事務所、サカイ引越センター 50th、SUNTORY、Daiwa House、小林製薬 林修の今でしょ!講座 2時間SP 2021年4月6日20時00分~21時48分 A枠 0’30”…理研ビタミン、COMTEC、glico、タケモトピアノ、マンナンライフ B枠 0’30”…P G、SUNTORY、株式会社 SUMCO、創味食品、DUNLOP 警視庁・捜査一課長 初回2時間スペシャル ♯1 2021年4月8日20時00分~21時48分 *…前クレのみ表示・1’00”扱い・絨毯の上にカラー表記 A枠 0’30”…積水ハウス*、ニトリ、CHOYA、LION、創味食品 B枠 0’30”…積水ハウス*、My Wine Club、SUNTORY、NISSHIN OilliO 日清オイリオ、Moisteane、KIRIN(キリンビール・PT) C枠 1’00”…Kao※、KIRIN(キリンビール・0’30”扱い) 0’30”…カーポートマルゼン、レディースアートネイチャー、mizkan、ENEOS、meiji 明治、DAIHATSU、小林製薬、Daiwa House、ヤマザキパン、アリさんマークの引越社 10万円でできるかな 春の開運!進撃の3時間SP 2021年4月12日18時45分~21時48分 A枠 0’30”…YAMADA、P G、日本生命、東海漬物、大林組、JAバンク、Kracie、Paloma、東京海上日動 B枠 ローカル C枠 0’30”…LION、アサヒビール、アリナミン製薬、SoftBank、アサヒ緑健 D枠 0’30”…タケモトピアノ、ロート製薬、Aflac、SUNTORY、アートネイチャー E枠 0’30”…LION、タカラスタンダード、KIRIN(キリンビール)、弁護士法人 アディーレ法律事務所、マンナンライフ、アース製薬 F枠 0’30”…サカイ引越センター 50th、アサヒビール、創味食品、小林製薬、Daiwa House、SUNTORY 林修の今でしょ!講座 2時間SP 2021年4月13日20時00分~21時48分 A枠 0’30”…株式会社SUMCO、P G、理研ビタミン、キントーン、SUNTORY B枠 0’30”…創味食品、COMTEC、マンナンライフ、LION、SUNTORY 帰れマンデー見っけ隊!! 3時間SP 新作秘境バス旅 ローカルチェーン1位探し旅 2021年4月19日18時45分~21時48分 A枠 0’30”…東京海上日動、Paloma、JAバンク、Kracie、日本生命、YAMADA、大林組、東海漬物、P G B枠 ローカル C枠 0’30”…アリナミン製薬、アサヒビール、タケモトピアノ、アサヒ緑健、LION D枠 0’30”…Aflac、KIRIN(キリンビール)、アートネイチャー、SoftBank、ロート製薬 E枠 0’30”…タカラスタンダード、アサヒビール、小林製薬、創味食品、弁護士法人 アディーレ法律事務所、サカイ引越センター50th、SUNTORY F枠 0’30”…Daiwa House、KIRIN(キリンビール)、アース製薬、マンナンライフ、LION 芸能界常識チェック~トリニクって何の肉!?~2時間SP(ABC制作・新) 2021年4月20日20時00分~21時48分 A枠 1’00”…P G 0’30”…SOMPO、アサヒビール、SoftBank、Rakuten 保険の総合窓口 B枠 1’00”…ライフネット生命 0’30”…♪TikTok、タケモトピアノ、株式会社SUMCO、SUNTORY C枠 1’00”…信用金庫 0’30”…KIRIN(キリンビール)、KINCHO、新ポリグリップ、FUJIFILM、アートネイチャー、創味食品、P G、SUNTORY、O-net、株式会社サイエンス(ミラブルONLINE・PT) 帰れマンデー見っけ隊!! 松坂桃李が初参戦SP!桜の絶景秘境で焼肉店を探す旅!! 2021年4月26日18時45分~20時30分 A枠 0’30”…Paloma、日本生命、P G、大林組、JAバンク、Kracie、東海漬物、東京海上日動、YAMADA B枠 ローカル C枠 0’30”…アートネイチャー、アサヒ緑健、LION、KIRIN(キリンビール) Qさま!! 2021年4月26日20時30分~21時48分 A枠 0’30”…SoftBank、Aflac、タケモトピアノ、アリナミン製薬、アサヒビール、ロート製薬 B枠 0’30”…SUNTORY、LION、マンナンライフ、弁護士法人 アディーレ法律事務所、アサヒビール、タカラスタンダード、小林製薬 C枠 0’30”…KIRIN(キリンビール)、Daiwa House、サカイ引越センター 50th、創味食品、アース製薬
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レス一覧 ケータイ捜査官7 1-100 ケータイ捜査官7 101-200 ケータイ捜査官7 201-300 ケータイ捜査官7 301-400 ケータイ捜査官7 401-500 ケータイ捜査官7 501-600 ケータイ捜査官7 601-700 ケータイ捜査官7 701-800 ケータイ捜査官7 801-900 ケータイ捜査官7 901-1000
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それは、昨夜の事だった。 「問おう。──貴公が私のマスターか?」 ブロンドの髪が靡き、優雅な容姿の中に勇猛な意思を遺した瞳が、「彼」のプライベート空間で、「彼」の事を睨んだ。 麗しき海賊娘のサーヴァント──ランサー。 彼女の手には、戦斧──ハルバードが握られ、その切っ先は、まだ憮然とするマスターの前に構えられる。 それが、自らのマスターが刃を前に立てる覚悟ある人間なのか試す意味で突きつけられたとは、まだこの時、当のマスターも知る事はなかった。 いや、はっきり言って、「彼」は自分がマスターたる自覚さえ持っていなかった。こうしてめぐり合わせたのは、不幸な事故による物なのである。 どこから不審者が侵入したのか、などと悠長な事は考えられず……ただ、滅多な事では冷静さを失わない「彼」でさえもその時は、口を開けて呆けた程だ。 「……答えられないか、東洋人。 ならば、貴公に如何なる意思があり、私が呼ばれたのか──」 まだ憮然として、言葉を忘れていたマスターに向けて、ランサーは問おうとする。 しかし、突然に現れた少女にハルバードを向けられて、まともな人間が狼狽しないわけがない。 たとえ、優雅で華麗な──ここにいる天才警視であっても、それは変わらなかった。 彼は、呆然としたまま、少女の現出を「信じられない」といった表情で見続けた。 命の危険も内心には感じている事だろう。 「──今から、試しの一戦で、教えてもらおうではないか」 それから、少女は自分の脇のテーブルに少し目をやってから、言った。 ◆ ────早朝。 芳醇な豆の香りが、都内の高級マンションの一室に充満していた。 染み一つない豪奢なチェアに座りながら、些か横柄な態度でコーヒーを口にする金髪碧眼の少女。 ──それが、昨夜、「ランサー」のクラスのサーヴァントとして顕現したグリシーヌ・ブルーメールであった。 かつては、巴里華撃団の一員として都市の平和を支えた五人の乙女の一人にして、巴里を支える富豪の令嬢であった女性だが、今は彼女も一人のマスターの使い魔である。 つまりは、人を使う立場から、使われる立場になったという筈である。 とはいえ。 こうしてマスターの淹れたコーヒーが目の前に置かれるのを座して待っている姿からは到底そんな力関係は推し量れないだろう。 まるで、サーヴァントこそが主で、マスターはそれに使える執事か小間使いのようにさえ見えてしまう。 幸いなのは、そのマスターも色素の薄い髪と美しい相貌で、高級なスーツを着こなしている為に、ランサーと対等の貴族がコーヒーを振る舞っているように見える、という事か。 知らない人が見れば、美男美女のカップルであり、家庭的な「主夫」がコーヒーを淹れてやっているように見えなくもない。 ランサーは、ウェッジウッドのコーヒーカップをソーサーに置き、目の前の男にコーヒーの率直な感想を言う。 「貴公も、なかなか美味いコーヒーを淹れるではないか。──アケチ」 マスターである男の名は、明智健悟と言った。 一体、どんな仕事に就けば、これだけ格式高いマンションで一人暮らしを満喫できるのだろうか──というのは、多くの人の好奇の的だろう。 実を言えば、明智は警視庁捜査一課の警視なのである。 二十八歳で警視の役職に収まる事から想像できる通り、彼はキャリア組と言われる一握りのエリートの一員であった。 それ故に、彼の刑事人生は「警部補」の階級から始まっている。そこから順調に、「警部」、「警視」と段階を踏んで、今のポストに収まっているわけだ。 彼の実績と知能からすれば、将来的には、「警視総監」という最高役職も間違いないと断言できる。 つまりは、この日本社会においての上層階級に位置する、「大金持ち」と言って差し支えない人間という事である。 「……ええ、ブルーマウンテンには少々拘りがありますからね」 そんな明智は、丁度、コーヒーと共に食する朝食を運んできた所だった。 薄らと焦げ目がついたクロワッサンの皿が二枚。 これが右手の指の間に二枚とも挟まれており、もう一つの手には、伊万里の小皿が乗っていた。 小皿の中身は、ランサーには推察の付かない黒い物体である。 明智がそれらをテーブルに置いて、自らもチェアに座った。 ランサーは待ちわびた朝食を眺める。 「……なあ、アケチ。一つ訊いても良いか?」 「なんでしょう?」 「このクロワッサンとブルーマウンテンはともかくとして、この黒い物体はなんだ?」 「塩昆布ですが、……それが何か?」 「………………それは、どういう組み合わせだ?」 ランサーは苦い顔で明智を見ながら、ランサーはクロワッサンだけを手に取った。 明智は、クロワッサンと塩昆布の組み合わせを全く可笑しいと思ってないようで、全く顔色を変えずにクロワッサンを手に取っていた。 ランサーはそれだけでげっそりした気分になった。 常人があの組み合わせで朝食を食べたら、悪い化学反応を起こしてしまいかねない。 現に、その光景が目に入るだけで、ランサーの目が渋くなる。 この明智という男──「エリートであるのは良いが、少々変わっている」と、ランサーは思った。 と、その時、明智が口を開く。 「……それにしても、貴女も、先日に比べると随分と態度が柔らかくなりましたね」 マーマレイドをクロワッサンに付けているランサーに向けて、明智は言った。 ランサーは向かいにいる彼を見たが、殆どランサーに目を合わせる事もなく、塩昆布をぽりぽりと食べ続けている。 そんな彼に、ランサーは、やや自嘲気味な笑いを見せて、言った。 「──ああ、貴公との昨夜のチェスの結果は散々だったからな。 あれで、私も少しは貴公の実力を知ってしまったわけだ」 「なるほど。チェスがきっかけ、と来ましたか……。 ──それならば、貴女もなかなかの腕前でしたよ」 明智は、昨日、ランサーと契約を交わす「マスター」として、ランサーと初対面をする事になった。 ランサーは、自らのマスターの力量によって、それに従うか否かを決定づけようとしたのだが、残念ながら、ランサーのハルバードと対等に戦える武器は明智の部屋にはない。 部屋の脇を見れば、そこにはチェスのボードがあったが故、ランサーはそれを代わりの「勝負」としたわけだ。 ランサーも生前、貴族の一員としてチェスを嗜んだ一人であり、彼女もまた、そのゲームの奥深さや実戦にも繋がる軍略的意義を熟知していた。 そして、ある程度、会話を交わしながら行えるという点でも、相手の知能や性格を知るのに有用だ。 「尤も、あそこでポーンの使い方を間違えなければ、もっと良かった、と……そう思いますがね」 で、その結果がランサーの敗北であり──明智のしれっとした「勝者ゆえの余裕」なのである。 ゲームの最中は、二、三度、明智を長考させ、一時はランサーの優勢もあったはずだが、結果的には、ランサーはチェックメイトを仕掛け、明智のキングを取る事が出来なかった。 それだけならまだ良いが、よりにもよって、こうして後から、ランサー自身も後悔した戦法を突かれるとなると、あまり良い気持ちはしない。 明智に挑発の意図はないようだが、ランサーはこう訊かざるを得なかった。 「……なあ、お前、誰かにイヤミな性格だと言われた事はないか?」 「何故その事を──?」 心底不思議そうに、明智はランサーを見ていた。 この男が、「イヤミ」と言われるであろう事は、どんな人間でもよくわかる。 おそらく、彼の部下などは、彼の素知らぬ所で、何度も明智の事を「イヤミ」と陰口を叩いているに違いない。 ……何しろ、貴族階級であるブルーメールの一人娘がそう思った程なのだから。 「──」 ……しかし、ランサーはそれをこれ以上考えるのは辞める事にした。 自分のマスターの粗を探して得は無い。 第一、自分が負けたという事は、純然たる事実に過ぎないのだ。 「──で、それはともかく、アケチ。今後はどうするかは決めたか?」 少々、貴族らしからぬ粗野な座り方になる。その辺りに、明智の口振りへの苛立ちと、小さな反抗が感じられた。 結局、昨日の対戦を終えても、明智の口から彼のスタンスについて訊く事は叶わなかった。 昨日の時点では「まだ決まっていない」、「一日休んで、明日には答えを出す」、と聞いたはずであるが。 それからしばらくして、クロワッサンを胃に収めた明智の口から、答えが絞りだされる。 「……ええ、そうですね。やはり、今朝はその話をしておきましょうか。 今後の方針ならば、実は──この聖杯戦争というゲームに、否応なしに巻き込まれた瞬間から決めています」 「ならば、どうして私に黙っていた?」 「貴女の、チェスの戦略と──それから、今日の『敗者としての潔さ』を見る前……だったからですよ」 褒めているのやら、嫌味を言っているのやらわからない口ぶりに、ランサーは黙りこむ。 しかし、一応、当人は褒めている「つもり」なのだろう。 少なくとも、彼は「グリシーヌ・ブルーメール」という英霊に一定の信頼を寄せたと言って良い。 だからこそ、この初対面の彼女に、自らの信念と方針を語る気になったという事である。 まるで試されたようで、ランサーにとっては少し癪であるが。 「──おそらくですが、否応なしに巻き込まれた人間は、私だけではないでしょう」 コーヒーを口にして息をつきながら、彼は少し前口上を始める。 核心や結論からではなく、勿体ぶったような言い回しになるのは、さながら小説の中の名探偵のような話し方である。 ……まあ、彼のこれまでの功績を知っている者ならば、その喩えもあながち、間違いでないという事もわかっているだろう。 「関係ない話になりますが、実は、私は何度か、殺人事件に巻き込まれた事がありましてね」 「……それは当たり前だろう、何せ、捜査一課の警視なのだから」 「──いえ。仕事の話だけではありません。 高校時代も、大学時代も、刑事になってからも、私はいくつかの殺人事件に、行った先でたまたま巻き込まれた事があるんです。 特に、私がロスにいた頃は、かなり多くの難事件に出会いましたよ」 それは──明智という男の、ある種、先天的な死神的な性質であった。 両親ともに刑事であり、天才的な頭脳を持った彼のもとには、何故か昔から常に「事件」が舞い込んでくる。信じがたい確率で、「殺人事件」という物に遭遇するのだ。 彼が通っていた名門高校においても、少し立ち寄っただけの音大生の演奏会やフェンシング合宿、先輩の所属する大学の学園祭においても、その性質は拭い去られはしなかった。 だが、明智にとって、その性質は、決して不幸ではない。 許されざる犯罪と立ち向かう力を持った明智を、天がその場に呼んでいるのだと思ったからだ。 少なくとも、明智には悪と立ち向かう知能や正義感がある。だから、人並以上に殺人事件に遭遇する性質を、恨んだ事はない。 本当に不幸なのは──明智ではないはずだ。 「──しかし、事件に巻き込まれる人間というのは、常に……私だけではなかった。 多くの一般人も、共に巻き込まれ、心に傷を残し、時として、あまりに残酷に命を奪われる事になる。 事故も、犯罪も、そうですが、とりわけ私が見て来た『殺人事件』というものは……常に、そうでした」 時には、犯罪などと無縁に生きる普通の人間さえも、人間は巻き込んでしまう──それが彼がよく巻き込まれる殺人事件だった。 平和に生きていた人々が、凄惨な死体を目の当りにし、誰もが自分も殺されるのではないかという恐怖に苛まれる。 そして──時には、殺されるのは罪人であったが、時には、何の罪もない人間が「凄惨な死体」とも成り果てる事がある。 明智は、それを何度となく見て来た。 それは、決してそういう職業に就いたからというだけではなかったに違いない。 「……この聖杯戦争も同じだと思いませんか? こうして魔術師でもない私が巻き込まれる『事故』が生じている以上、同じ『事故』に遭った人間は私だけではない。 ──私には、そんな気がしてならないんです」 明智は、経験上、そう、直感的に感じていた。 推理、というには少々、理の要素は薄くも見えるが、一人が事故に遭っている以上、同じ事故が別の人間に対しても起こりうるというのは当然である。 ランサーには、その推察と明智の今後の方針との結びつきは、まだ確信できなかった。 ランサーは、目を瞑り、腕を組みながら、明智の推察に自身の答えを付け加える。 「確かに、いる、だろうな。……貴公以外にも、この聖杯戦争に意図せず巻き込まれた人間は」 「ええ。私にとっても、これはただの予感ではなく、ほとんど、確信ですよ」 「──では、そういう者たちがいるとして、その者たちを、貴公はどうするつもりだ?」 ランサーの目を見開いて問うた。 すると、明智は、さして間を開けずに、それに答えた。 「無論、救える限り救い、この聖杯戦争から解放します。 市民を犯罪や事故の手から守る事──それが、私たちの所属する『警察』という組織の務めだとするなら、尚更ね」 「……」 「……少なくとも、今の私には他者との闘争や、殺人の果てに得る願いなどない。 いえ、仮にあったとしても……そこまでして願いを叶えたとして、その人間が幸せになれない事など重々承知しています」 明智が、多くの殺人事件に巻き込まれて知った事は、ただ「一般人が巻き込まれる」という事だけではなかった。 これまで、あらゆる憎しみや目的で殺人などの凶行に走った犯罪者たちを、彼は何人も知っていた。 そして、それらの人間に共通していたのは、「決して犯罪によって幸せにはなれなかった」という事である。 殺す為に誰かを追っている時はまだ、その先に降りかかる悲しい不幸と虚無感の事を知らないのだ。 どうしようもない激情に身を任せ、殺戮という手段を選ばざるを得なかった者も──おそらくは、犯罪を行わない方が幸せだったに違いない。 勿論、犯人たちの中には、それを覚悟の上で行っている者もいるのは知っている。 ──しかし、その覚悟を持っている筈の犯人たちの中には、達成の後に、己の覚悟と裏腹な自傷を行う者も何人もいた。 それから、復讐や目的の為に、罪もない誰かを意図せずして巻き込んでしまう人間もいた。 下手をすれば、復讐そのものが誤解や間違いによる物で、その行為が何の意味もなさなかった人間もいた。 だから、彼は、「犯罪を止める」、「復讐を止める」……という職務には、「法律や秩序の為」以外の理由があると思っている。 その理由とは、自らの不幸に向かって滑り落ちている人間を止めてやる事に違いないのだ。 「……それに、こうして多忙な私を、わざわざこんな三流の茶番劇に巻き込んだというのも癪です。 ────ですから、この聖杯戦争の元凶である『聖杯』などという物は、破壊するつもりです。 ただし、勿論、私としても、巻き込まれた人間の救出が最優先で、聖杯の破壊は、二の次ですがね」 そして、その為には、「聖杯の破壊」という──「願いを持つ誰か」にとって、冷徹にも見える手段も辞さない。 たとえ、それがどんな願いであろうとも、彼は、その願いへの「希望」を絶つ事に、躊躇はしないだろう。 それが彼の職務であり、信念に違いなかった。 「なるほど……。貴公の考えはよくわかった」 まくしたてるように自身のスタンスを語り終えた明智を見て、ランサーは熟考する。 明智の語りは、まるで、次の一言をランサーに告げさせる為の誘導なのではないか、という程に華麗であった。 「ならば……貴公の方針には、私も協力しよう──」 そう、協力を表明するその言葉を──告げされる為の。 少なくとも、ランサーの物わかりの良さは明智も承知済であったし、こんな返答をする「誇り」が彼女の中に見出せるのもよくわかっていたのだろう。 このランサーは中世的感覚にありながら、庶民というのを見下すような事は一切しなかったし、忌み嫌う東洋人をわざわざチェスで試し、敗北すれば誠実に接する姿も見せている。 ランサーが、必ずこうして協力してくれると、明智は既に「推理」していたのである。 ──しかし、次に、ランサーが告げる事になる言葉だけは、全く、明智の予想外であった。 「──由緒正しき……ブルーメール家の名にかけて! ──必ずな」 ブルーメール家の名にかけて。 これは、かのノルマンディ公爵より続くブルーメール家の名を背負ったランサーが、生前からして時として口にする言葉であった。 確かにそれは、決して、明智のよく知る「あの少年」だけが使うような言葉ではない。 彼女のように、名のある人間の血筋を受け継いだ人間ならば、確かに使っても違和感のない言葉である。 しかし、やはり──その言葉で明智が思い出すのは、名探偵を祖父に持つ「ある生意気な少年探偵」の事であった。 「ほう」 つくづく、奇妙な因縁を感じる事だ……と明智は思う。 この台詞を聞くと、怜悧な明智も内心で少なからず燃え滾る心があった。 これはもはや、本能である。 彼への対抗意識だけは、この明智の中でもしばらく消える事はなさそうだ。 もしかすると、「彼」も巻き込まれているだろうか。いや、流石に今回までも、それはないか。──などと考えながら。 明智は、ふと、壁の時計に目をやった。 「──おっと、貴女と話していたら、もうこんな時間だ」 「出勤の時間か?」 「ええ。仕事の手を抜くわけにはいきませんからね。 ……しかし、これだと今日の朝刊を読む時間はないな。──これは少し残念だ」 「安心しろ、私が目を通しておいてやろう」 何が安心しろ、なのかわからないが、ランサーはそう言った。 新聞は明智自身が読まなければ全く意味はないが、まあ、明智はそれで良しとする事にした。どの道、時間もない。 折角、金を払って購読している新聞なのだから、せめて誰かに読んでおいてもらおうか、と。 この現代の世相を知る事も出来るだろう。 何せ、ランサーは、東洋の小国がある経済発展を果たした事さえもよく知らない時代からやって来たというのだから、役に立つに違いない。 「──そうですか。それでは、この家の留守もついでに任せましたよ。 ランサー……いえ、やはりグリシーヌ・ブルーメールと呼んだ方がお好みでしょうか?」 「まあ良い。貴公の好きに呼べ。 ブルーメールの名は、我が心にあれば充分だ。他者に呼ばれる事に拘りはない」 「……ふっ。良い心がけです。昼食は、ある物を適当に食べてください。 ──それでは、行って参ります」 「ああ、くれぐれも、気を付けろ」 明智は、「エーゲ海を思わせる青いベンツ」(←本人談)の鍵を手に取って、自分の部屋を去った。 ◆ 明智の住む高級マンションの一室。 ランサーが昨日の夜に顕現した為、今はまだ、明智がランサーの住む為の「別の部屋」を借りていない為、明智とランサーは同じ部屋に同居している。 あまり外面が良くないこの「外見年齢十六歳前後の金髪少女との同居」は、まだ近隣住民にも知られていない。 これだけの防音設備が整い、プライベート空間がキープされているのだから、ランサーが安易に外に出たりしなければ、しばらく知られる事もないだろう。 ランサーは、これといって、部屋で何をするわけでもなく、明智に言われた通り、番人としてそこに居座り、そして、新聞を手に取っていた。 「トーキョー都、F市の高等学校の呪い……なになに?」 何部かの新聞が届けられていたので、ひとまず、その中から適当に抜きだして取り出す。 英字新聞もあったようだが、フランスの情勢ならば日本の新聞でも充分に知る事が出来るはずだ。 この現在の日本──特に帝都や、フランス──巴里がどうなっているのか、どんなニュースが今話題なのか調べたい所だったが、ランサーが読んでいる記事は何やら妙な事ばかり書いてある。 「トーキョーに位置するF高校では、生徒たちが部室に使っていた音楽室の壁に骨が埋まっていて……。 ──……放課後になると、『放課後の魔術師』が……儀式の為にあなたを呪い殺しに……」 呪い? 現代日本は、そんな物がニュースに取り沙汰されているのだろうか? ……いや。 やはり──これは、ニュースではない。 ただの、「怖い話」ではないか。 「……」 息を荒げながら、ランサーは新聞を読むのをやめる。 手が震えている。 唇も震えている。 目が引きつっている。 全身には、鳥肌が走っている。 ……何気なく手に取った新聞にあったのがこんな記事とは、不運だったと言えよう。 明智の愛読する「恐怖新聞」は、ランサーの手によって、地面に叩きつけられた。 「──ふざけるなぁぁぁぁぁぁっ!!! な、……なんだ、この心臓に悪すぎる新聞は!!!!!!」 彼女は、この時、まるで自分自身も「英霊」の一人であるという事を忘れているようだった。 明智は、社会情勢や各国の事件を知る為に幾つもの新聞を購読しているのだが、実は、その中に一つだけ、彼の趣味と思しき「恐怖新聞」が混じっているのである。 よりにもよって、彼女はそれを引き当ててしまったらしい。 二度と新聞など読むか! ──と怒り、ランサーは新聞を全て纏めて片づける。 未だ、部屋に一人という状況には、言い知れぬ恐怖と、奇妙な気配や錯覚が襲い掛かるが、それはやはり全て気のせいだろう……。 (くっ……! とんでもない男に引き当てられてしまったようだな、私は……) そして──彼女は、明智健悟という男がまごう事なき「変わり者」である事を、再び心に留めたのだった。 【CLASS】 ランサー 【真名】 グリシーヌ・ブルーメール@サクラ大戦3~巴里は燃えているか~ 【ステータス】 筋力B 耐久C 敏捷D 魔力A 幸運D 宝具C 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 対魔力:C 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。 【保有スキル】 霊力:A ランサーが魔力の代わりに持つ力(実質的に魔力と同様の性質を持つが名称だけ異なる)。 このスキルによって宝具『霊子甲冑』を操る事が出来るようになるほか、感情の高ぶりなどで筋力・耐久・敏捷のパラメーターを一時的に上昇させる事も出来る。 黄金律:B 人生においてどれほどお金が付いて回るかという宿命を指す。 Bランクは永遠に尽きぬと思われる財産を所有している。 勇猛:B 威圧、混乱、幻惑といった精神干渉を無効化する。 また、格闘ダメージを向上させる。 貴族の誇り:A ノブレス・オブリージュの精神。 彼女の場合、高貴に振る舞う義務を全うし、庶民を守る為には時として汚水に浸す覚悟も持ち合わせる。 【宝具】 『霊子甲冑』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1~10人 高い霊力を持つ者だけが操る事が出来る鎧のようなメカ。 一見すると搭乗型巨大ロボットのようでもあるが、その性質上、騎乗スキルの有無に関わらず使用可能であり、ランサーもこれを手足のように自在に操る。 生前のランサーが光武F、及び光武F2の二機を操った伝説に基づき、この二機のいずれかを選択して現界させて戦う。 この『霊子甲冑』を纏えば、筋力・耐久のステータスがAランクやA+ランクまで上昇し、魔族・魔物・魔獣などの怪物や巨大な機械などとも互角の戦闘を可能にする。 しかし、一方で敏捷のステータスがEランクまで下降する。まさに甲冑の如き宝具である。 ランサーの特性に合わせて、光武Fでは手斧と盾、光武F2ではハルバードを装備している。 ランサーが持つ斧の技も、この宝具の発動中は威力が増す事になる。 【weapon】 『ハルバード(ブルーメール家専用)』 後の逸話でもその名は残っていないが、ブルーメール家に伝わるハルバード。 この武器の特性上、切っ先が槍状になっており、これが「ランサー」としての彼女のクラスを決定づける事になった。 しかし、実質的には殆ど、斧としての使い方しかされない。 【人物背景】 グリシーヌ「この空の向こうには……自由が…」 カッポカッポカッポ… 天馬:ヒヒーン 大神さん「迎えに来たよ、お姫様」 グリシーヌ「ふふ…冴えない王子だNA☆」 大神さん「行こう…星空の海へ」 ペ ガ ー ズ ・ エ ー ル 【サーヴァントとしての願い】 聖杯の破壊。 ただし、マスターを聖杯戦争から脱出させる事を最優先。 【マスター】 明智健悟@金田一少年の事件簿 【マスターとしての願い】 巻き込まれた人間たちと共に、聖杯戦争からの優雅なる脱出。 余裕があれば、華麗に聖杯を破壊する。 【weapon】 『警察手帳』 彼の身分を証明するもの。 普段は警察官として勤務する為、その装備は所持できるが、私的理由で銃を携帯する事は当然許されない。 とはいえ、彼は捜査一課の刑事で捜査権も作中描写では、かなり広い(現実ではまず考えられないレベルだが気にしちゃ駄目)為、基本的に現場での仕事では銃も携帯する。 【能力・技能】 東大・法学部出身。キャリア組のエリート警視。警視総監賞の最年少受賞者。 法学部出身の為、司法試験にも受かっていたが、それでも警察に入った。 幼少期は神童と呼ばれ、後には県下の名門高校・秀央高校に入試にて全教科満点で合格し、特Aクラスに入る。 その在学中に殺人事件を一件解決しているほか、大学生時代、警部時代、ロス市警時代、警視時代といずれも多くの事件を解決している。 その推理力は主人公である金田一一(IQ180で名探偵の孫)と双璧を成し、彼に無い知識や一般常識を多数有している為、総合的な能力では明智に分があるはずなのだが、彼ほどの柔軟性は持たないのが欠点であり、大抵は彼に推理で互角もしくは負けている。 趣味・特技は、現在判明している限り、以下の通り。 テニス(国体級の腕前) スキー(国体級の腕前 バイオリン演奏(トップクラスの音大生で編成される楽団の演奏会でバイオリニストの代役を務めている事が出来るレベル) フェンシング(大学生チャンピオンに一泡吹かせる事が出来るレベル) 乗馬 チェス(チェスの世界選手権で決戦まで行き、世界チャンピオンを打ち破ったコンピュータに完勝) ポーカー(本人曰く、「賭け事は苦手」だがポーカーをすればほぼ全勝できる) プログラミング ハッキング 社交ダンス 登山 習得言語は、判明している所で、英語、フランス語、ドイツ語、広東語。 幼少期には釣りをしていたような描写もあり、高校時代はミステリ好きだった事も明かされている。 大学時代は塾講師のバイトで、「受験の神様」と呼ばれたとか。 あと、旅客機やセスナ機が操縦できる(これは読者にも散々ツッコまれたが、作中で出来る物は出来るんだから仕方ない)。 射撃も正確。 要するに、「ハワイで親父に習った」的なノリでだいたいの事はできる。 しかも金持ちで、ベンツが愛車。家賃ン十万の高級マンションで過ごしているらしい。 ただし、普段はおでんの屋台など、やたらと庶民的な場所の常連という面もあり、金田一家での朝ご飯もベタ褒めしている。 更に容姿端麗で、高校時代もモテモテだったが、明智少年はあまり相手にしていなかった模様。 それから、ロス時代にはパツキンの恋人がおり、若い男性刑事が明智の流し目で思わずドキッとする描写などもある。 という事で、早い話が人間の皮を被った超人。 ……彼にできない事といえば、コンタクトレンズを嵌める事と、ゴキブリ退治と、金田一少年に推理で勝つ事。 あと、多少、凡人の感情に疎い面があり、金田一が一瞬で推理する事が出来た明智の親友の心情を、何年も汲み取れなかったという場面もある。 多少天然で、「トイレにスーツやワイシャツが置いてあり、朝はトイレで着替える」、「朝ごはんの組み合わせがブルーマウンテンとクロワッサンと塩昆布」、「英字新聞と恐怖新聞を愛読」などの常人には理解し難い一面も。 ジャンル的なライバルの江戸川コナンくんに会った時も、彼の正体に気づいた素振りを見せながらも、最終的に、「神童と呼ばれていたかつての私にそっくりです」という結論に至る(金田一はコナン=工藤新一説を一回考えてやめたが、明智はそんな事考えてもいない)。 【人物背景】 以上のように、存在そのものがイヤミ。【能力・技能】の欄でだいたいの事が解説出来るくらいイヤミ。 大気中のイヤミを集めて、命を吹き込むと明智警視が華麗に誕生する。 ただし、間違えても、「雪夜叉伝説殺人事件」を読んで彼を把握しないように。 【方針】 自分以外の巻き込まれた人間も探し出し、聖杯戦争から華麗なる脱出。 また、その後、余裕があれば優雅に聖杯の破壊も行う。
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▽タグ一覧 それを君は××と呼ぶ 人間 愛喰レゾンデートル 名前【美國 のの(みくに のの)】 性別【女】 身長と体重【165cm52kg】 国籍【日本】 種族【人間】 通称【??】 ICV【能登麻美子】 「愛してますよ、あなたより家族の方が大事ですけど。誰だってそうですよね?」 銀髪ロングの姫カットと糸目に素敵な笑顔が特徴的な警視庁刑事部捜査第一課所属の新人刑事の女性。 階級は巡査。 両親を殺した犯人と幼少期に失踪した姉である美國れもを探す為に警官を目指したが、現在は姉である美國れもを逮捕し、更生させることに執着している。 基本的に元気一杯で礼儀正しい性格だが少々子供っぽいところがあり、一見すると健気で献身的だが、姉である美國れもが他の刑事に逮捕されそうになった際には妨害をするなどと、利己的で屈折した面も持ち合わせている。 スポーツは全般的に得意で、中高はバレーボール部に所属していた。 両利きで中国語を話せる。 現在は祖母と二人暮らしだが、家に帰ることは殆どないらしい。 「あなたは正しくなれるよ、わたしみたいにね」 「お姉ちゃんは危険因子だ!捕縛させてもらうよ!大丈夫!ちゃんと獄中で償えるから!」
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※注意:このお話は「オホーツクに消ゆ」を再構成で小説化したものです。現代の時間軸に合わせたため、携帯電話やノートパソコンなど、当 時では存在しないものが出てきます。 ボスが女です。 カットされたシーンなどもありますので、ご了承ください。では、どうぞ! プロローグ 「SKY705便は、これより羽田より千歳へ離陸します。 シートベルトのご確認をお願いします・・・」 客室乗務員のアナウンスを聞くまでもなく、既にシートベルトを装着していた女性は大きく欠伸をした。 約一時間半の空の旅だが、最近寝不足気味だったので少しでも寝ておきたいと思い、既にうとうとしていたからだ。 (全く、北海道はそろそろ寒くなるって言うのに・・・なんだってこんな時期に) 観光シーズンから外れている、十月という中途半端な時期に北海道に行くのは仕事のため。 しかもいつ帰るかも未定という、ちょっと嫌な出張だった。 まあ、うまくすれば三日くらいで帰れるだろう、と高をくくりつつ、彼女は眠りについた。 彼女の名前は、鬼瓦 由香、年齢は25歳。 警視庁は刑事部に所属する、キャリア組出身の警部である。 すやすやとシートにもたれかけながら眠る彼女は、このとき想像だにしなかった。 一週間前に東京湾で発見された他殺死体の被害者の身元確認をするためだけに訪れた北海道・・・そこから彼女は三日どころか、半月も帰れなくなるということを。 九月某日、東京は警視庁の刑事部にて、由香は先月解決した強盗殺人事件の犯人の調書を検察庁に送り終えて、ようやく一息ついたところだった。 彼女はキャリア組なので、こうした書類仕事の方が多いが、彼女は現場に出ることを好んだ。 キャリア組が現場に出るとノンキャリアと呼ばれる叩き上げの刑事達からは睨まれてしまうのだが、それでも彼女は現場でこつこつと地道に捜査をして成果を出していたため、最近では捜査の指揮を任されるまでになった。 (それはいいんだけど、事件解決後の書類も任されるってのはどうなのよ・・・) ノンキャリアの連中は、正確な指揮をしてくれて事後処理もしてくれる理想的な上司とおだてるが、どう見たってこれはいいように使われている。 しかし、叩き上げが多いこの刑事部で下の連中から嫌われるということは避けねばならない・・・そんなことをしたら、事件の指揮など取れなくなってしまう。 由香は溜息をつきながらも、頼られるのは嫌いではないから、意外とこの状態は悪くないと思っていたりもする。 「さて、と。お昼までもうちょっと時間あるな・・・どうするか」 時計を見ると、まだ十時半。 書類仕事は一通り済んだから、他の事件でも手伝おうかと考えていると、部下の黒木が何やら大声で由香のデスクまで駆け寄ってくる。 彼は三十代の後半であるにも関わらず、自分よりも年下でしかも女の下に配属されたというのにそのことを気にしないという稀有な気質の持ち主であるため、由香も彼を信頼していた。 男性には珍しい性格をしているというのに、どういうわけか未だに独身というのが不思議ではあったが。 「警部、大変です!東京湾で男の変死体が発見されたそうです!」 「うわー、やっと仕事が終わったと思ったら事件か」 「今、ちょうど手が空いてるんですよね?だから刑事部長が警部に捜査を指揮しろって・・・」 「やれやれ・・・仕方ないな。解った、すぐに行く。車用意して」 由香は溜息をつきながら黒木に命じると、初動捜査に必要な刑事を数名用意してから現場へと向かうのだった。 東京湾の晴海埠頭。 晴海客船ターミナルにある客船が立ち並ぶそこでは、既に初動捜査の刑事が立入禁止区域を作り、野次馬整理をしていた。 由香はさっさと黒木を伴って現場に入ると、そこにはシートに乗せられた水死体と検死をしている刑事、さらには第一発見者と思われる男から事情聴取をしている刑事が見えた。 「あの男性が第一発見者かしら?」 「そうみたいですね。お話を聞きますか?」 黒木が尋ねると、由香はそうね、と頷く。 「もうすぐお昼時って時に引き留め続けるのも悪いし、早いところ事情聴取を終わらせてしまいましょう」 由香の言葉に黒木は事情聴取中の刑事に近寄り、由香を指して彼女が捜査責任者であることを説明した。 刑事はちょっと驚いた顔をしたが、やがて頷いて第一発見者の男性を連れてやって来た。 「どうも、鬼瓦警部。こちらがこの死体を発見なさった、高野さんです」 「ご苦労さま…悪いけど、ちょっと先にお話を伺わせて貰いますね」 刑事にそう断りを入れると、若い女性が責任者であると聞いた高野が驚いた声を上げた。 「あや、こんな若い女の人が刑事さん?はぁ~、さすが東京は違うだなや」 訛りが酷いその口調に、聞き取りづらそうに由香と黒木が眉をしかめると、案内してきた刑事がそっと由香に耳打ちする。 「その、どうも東北からの出稼ぎ漁師だそうで・・・訛りが酷くて、何度も聞き直しているんです。 それで事情聴取が長引いてましてね」 「そう・・・黒木さん、事情聴取は私がやるから、そっちは死体の詳しい情報を仕入れておいてくれる?」 「解りました、任せて下さい」 黒木は内心ラッキーと思いながら、死体を分析している刑事の元へと早歩きで去っていく。 由香は高野からは見えない角度で顔を引きつらせたが、高野に罪はないので覚悟を決めた。 「では高野さん。申し訳ありませんが、死体を発見なさった時の様子を、もう一度お願いできませんか?」 「ええだども、そんなたいそうなもんじゃねえがや。 今朝十時頃かな、今日は漁が休みだがら、海を見ながらブラブラ歩いていたんだよ。 最初は大きなゴミが海に浮いてるなーと思ってよ。 けどよく見ると人の形してるでねえよ。 そんで慌てて警察に電話しただ。 おらが話せるのは、これだけだなや」 死体の第一発見者の供述は、得てしてこんな程度である。 それでもしつこく聞くのは新たに思いだしたことがないか、供述が変わっていないかなどを確認するためだ。 さらに高野の訛りが酷くて聞き取りづらいため、事情聴取はさらに長引くというわけだ。 由香は2,3度繰り返して話を聞いたが内容は変わらなかったため、彼の連絡先をメモに書き留めてから事情聴取担当の刑事に命じた。 「ご協力、ありがとうございました。 すみませんが、高野さんから供述内容に関する調書を取ってから、ご自宅に送って差し上げて下さい」 「解りました。では高野さん、また時間をお取りさせて申し訳ないですが、警視庁までお越し願えますか?」 「別に暇じゃし、それは構わんだなや」 高野と刑事が現場を後にしたのを見送ってから、由香は死体の傍へと歩み寄った。 そっとシートを外すと水死体なだけあって海水を大量に吸い、顔の判別も性別くらいしか解らない死体に眉をしかめる。 「こりゃ、男ってことくらいしか解らないわねえ。 死因は溺死なの?」 情報をあらかた集め終えた黒木に問いかけると、黒木はいいえ、と首を横に振った。 「被害者は海に投げ込まれてはいましたが、直接の死因は胸に打ち込まれた弾丸です」 「弾丸?!それじゃコロシじゃないの」 「はい、そうなります」 どおりで黒木が“海に投げ込まれた”と表現したわけだ。 「つまり射殺された後、死体を海に放り込まれたってわけね。 銃が絡んだ犯罪となると、迷宮入りにはしたくないなあ」 一般人が銃を持つことが許されないこの国において、銃による犯罪は極めて異常なことだ。 ことに警察関係から流れたなんてことにでもなったら・・・・想像するだに恐ろしい。 由香が続きを促すと、黒木は簡易検死による報告をする。 「詳しい事は解剖してからですが、今のところでは死亡推定時刻は三日以上前だそうです。 あと、弾丸の位置からしておそらく即死だろうと・・・」 「身元を証明するものは?」 「持っておりませんね。海を捜索して被害者の鞄とかが見つかればいいのですが、望みは薄いでしょう」 「でしょうねえ」 これだけ広い海なのだ、鞄とかそんなものがあるとは思えない。 死因が殺しと解っても、身元不明では誰を疑えばいいのか、見当もつかない。 さっそく手詰まりかと由香は天を仰いだが、それでも捜査を放り出すわけにはいかなかった。 「近辺の聞き込みで、何か目立ったものはない?」 「いえ、銃声とかそんなものの報告は今のところ・・・せいぜい二日ほど前に、若い女性がこの近くでひき逃げされたというものくらいですね。 でも単なるひき逃げですから、関係はないと思います」 「ふうん、二日前、ねえ。被害者が殺された時期と、ほぼ一緒か」 ちょっと引っかかるものを覚えた由香だが、同一犯の犯行にしては手口が違うので、確かに関連性は薄いと判断した。 「そっちは別グループが捜査しています。何か変わったことがあれば、こっちにも報告が来るかと」 「そうね・・・で、他に解ったことは?」 「はぁ、どうもそれくらいのようで・・・まだ死体の詳しい捜査もしてないので。 ああ、でも顔写真を撮ってCG加工する手配をしたので、もうすぐ顔写真ができるはずです」 水死体の顔のままでは、相当むごい顔になっているため、元の面影など到底分らない。 しかし、現代の技術はすごい。 顔写真をPCで取り込んでいろいろと操作すれば、元の顔がある程度割り出せるのだ。 ミイラの顔をPCで復元する技術を応用したプログラムだそうで、ほとんどそっくりに顔が再現されるそうだ。 「現在の科学技術万歳!じゃ、出来たら私のノートパソコンに転送するようにお願いしておいてね」 「もうしてます・・・でも、目撃者がいるかどうか」 「・・・・」 望みは薄い。 互いに言葉にせずとも、同一意見であることが視線で解る。 「とにかく、死体の服とか調べてみましょうか。 有名ブランドのオーダーメイド品だったりしたら、身元も解りやすいんだけど」 「某有名激安メーカーの量産品ですね。靴は脱げてしまったようで素足でした」 黒木は無情にもそう判定し、それにより物取りの犯行の線は薄くなったことだけが判明した。 「・・・ポケットとかに何かない?」 「携帯電話はもちろん、名刺入れなんかもありませんね・・・ん?」 指示した側も死体を捜査している側も、大して期待していない様子でポケットを探ると、予想に反して黒木は何か見つけたようだった。 「何かあったの?」 「何やら、紙みたいなものが・・・ぐっしょり濡れてるから、慎重に取り出します」 ついさっきまで海で浮いていたのだから、当然である。 黒木は破かぬよう慎重に慎重を重ね、ポケットから濡れそぼった紙を取り出すことに成功した。 「折りたたまれてますねえ・・・何だろう」 「ゆっくり、開いてみて」 黒木は頷くと、割と大きめの紙らしいそれを、そっと簡易式の捜査テーブルに置いて、丁寧に紙を広げた。 「激安・・・良心店?可愛い女の子が揃ってます?」 濡れてはいたが文字が大きいせいで楽に読めたそれは、どうやらいわゆる夜のお店のチラシのようだ。 「あー、これは繁華街なんかでよく配られてるチラシですね。どうもキャバクラのようですが」 「・・・・」 黒木は大した手がかりになりそうもないチラシに落胆したが、由香はじっとチラシを凝視して何か考え込んでいる。 「大方、配られたのをポケットに突っ込んだまんま、殺されたってところでしょう。 ちょっとは期待したんだけどなー」 「いいえ、いい手がかりだわ。たぶん被害者はこのお店に、一度は行ったことがあると思うから」 断定でこそないが、そう言いだした上司に黒木は尋ねた。 「どうしてそう思うんですか?」 「このチラシ、下に割引券があるでしょ?チラシにはこういう割引券がついてることって多いじゃない」 「ええ、そうじゃないと客寄せにはなりませんからね」 「チラシの下をよく見て。割引券が二枚あって、左下が切り取られてる・・・つまり、使用されたってことね」 「あ!確かに」 由香が指した場所は確かに、切り取られた形跡がある。さらに、残ったもう一枚の割引券がポケットに丁寧に畳まれてしまわれていたということは・・・。 「お目当ての子とかがいて、また行く予定だったってことですね!」 「そういうこと!さっそくお店に電話をしてくれる?話を伺いたいと伝えて」 「了解です。あー、でも警部・・・まだ開店時間前です」 「・・・仕方ないな、店長がいそうな時間になったら電話させて貰おうかな。 その頃には写真も出来てるし、詳しい解剖結果も出てるだろうから」 由香はそう言うと本庁に電話をかけ、簡易報告を行ってから携帯をしまう。 「さて、それまでは腹ごなしといきますか・・・何にする?」 「ラーメンなんかどうです?うまい札幌ラーメンの店を知ってるんですよ」 「いいわねえ~、じゃ、行こうか」 先ほどまで水死体を見ていたとは思えぬ食欲を見せて、二人は現場を後にした。 「あー、美味しかった!北海道のラーメンって美味しいのねー」 「でしょ?やっぱり捜査の時はがっつりいかないと」 二人は満足げにお腹をさすりながら店を出ると車に乗り、小型のノートパソコンを開いて頼んでおいた被害者の写真が来ているかを確認する。 「お、来てる来てる・・・へー、これが被害者の顔かー」 CG処理された被害者の写真を、二人はしばらく凝視する。 年齢は四十代から五十代、若い頃はさぞモテただろうと思われる彫りの深い顔立ちをしているが、現在はただの平凡なおじさんといった風体である。 それ以外に取り立てて特徴は見当たらないが、とりあえず写真が手に入ればこれからの聞き込みはやりやすい。 「よし、これを見せてあのキャバクラ・・・“ルブラン”ってお店に被害者が来たか確認しよう」 「了解です。じゃ、さっそく店長にこれから行く旨を伝えますね」 黒木はチラシから書き留めた店の電話番号が書かれたメモを取り出し、携帯で電話をかけた。 まだ時間は昼の一時と夜の店を出すには早い時間なので、正直いるかは解らなかったが、どうやら運良くいたらしい。 「はい、ルブランですが」 「ああ、お店の開店時間前に失礼します・・・警視庁の者なんですが」 「え?警察?でもうちは明朗会計がモットーで、やましい事は何も・・・」 どうやら脱税の告発を受けたと勘違いされたらしい。黒木は苦笑しながらも、笑って否定した。 「いえいえ、違いますよ。実は晴海埠頭で起きた殺人事件で、被害者の方がそちらのチラシを持っていたので、お電話させて頂いた次第で・・・」 「え?殺人事件?殺された人がうちのビラを持ってた?・・・そんなこと言われてもねえ・・・」 そりゃそうだ、と由香も黒木も思った。 ビラなど毎日のように配っているのだから、何百枚と刷られている。その中には犯罪者の類がいてもおかしくはないし、もちろんその被害者となってしまった者がいても店側に責任はない。 「ええ、もちろん仰るとおりなんですが、警察と致しましては被害者がそちらのお店に足を運んだ形跡がある以上、足取りを追うために事情をお聞かせ頂きたいので・・・お店は高田馬場でよろしいでしょうか?」 黒木はまだ事情聴取を受けてもいいと返事を貰ったわけではないのだが、そういう前提で話を故意に進めると、店長は仕方ないと諦めたのか、素直に答えた。 「はあ・・・店は高田馬場の栄通りですが。 でも、うちとは関係ないと思いますよ」 「はい、ではすぐに伺いますので、少々お話をお聞かせ頂きたく・・・失礼します」 黒木が電話を切ると、さっそく車のハンドルを握った。 「さてと・・・被害者のことを覚えててくれる人が、いるといいんですが」 「うーん、常識はずれの行動をとっててくれたら、記憶に残ってるんでしょうけど」 何とも頼りない手がかりを元に、二人は夜の街へと車を走らせるのだった。 PM3:00の夜の街は、まだ閑散とした様子だった。 通路として利用しているだけらしいサラリーマンや、店に仕入れをしている業者くらいしか見当たらない栄通りを男女で歩いていると、同伴で店に行くキャバ嬢にしか見えない。 現に由香と黒木もそう見られたのか、“ルブラン”に入る際に背後から『真っ昼間からいい身分だな、ケッ』と見知らぬサラリーマンに吐き捨てられた。 二人は店が始まる前にこの店から・・・いや、栄通りから遠ざかるべきだと意見を一致させ、さっそくルブランの店長に面会を求めると、二人はまだ開店前の店のテーブルの一つに案内された。 「どうも、いきなり押しかけてしまって申し訳ありません。 私、捜査一課の鬼瓦と申します」 「あらためていらっしゃいませ刑事さん!ようこそ・・・って、貴女が?」 まだ二十代の女性から挨拶をされて面喰った様子の店長だが、仕事柄かすぐに笑顔で頭を下げる。 「そーですか、こんなお若いのに大変ですねえ。まあ、まだお店が空いてないのでこんなものしか用意できませんが」 そう言って二人の前に、よく冷えた麦茶が差し出された。 二人は断るのも失礼なので礼を言いながら、ありがたく麦茶に口をつける。 「いえ、ありがとうございます。 もうすぐお店が始まると思うので、ご迷惑にならないうちにお話をさせて頂きますね」 「ええ、どうぞ・・・とはいえ、大したお話をさせて貰えないと思いますが」 店長は多少困惑した様子で言うと、由香は小型ノートパソコンを起動させて、被害者の写真をウィンドゥに出して店長に見せた。 「ちょっと、これを見て貰えますか?」 「ああ、この人なら憶えてます。確か、ルナちゃんがついた人だ」 記憶をまさぐることなくあっさり答えたので、由香は却って驚いた。 「いやにはっきり憶えているんですね」 「いやあ、お客様の事を記憶するのは職業病みたいなものでしてねえ。 それに、この人はちょっとお会計の時に揉めてしまったので・・・それでよく憶えているんですよ」 由香は黒木と顔を見合わせると、店長に詳しく話を聞いた。 「揉めた、とおっしゃいますと?」 「よくある話なんですが、まあお会計の時にツケにしてくれって言われてしまいましてねえ。 うちじゃ明朗会計がモットーなので、そういうツケはよほどの常連さんじゃないとやらないようにしているから一見さんには無理だって断ったんですよ。 そしたら『明日には大金が入るから、それまで待ってろ』みたいなことを言って・・・ま、決まりは決まりなので、今回はきっちり料金を頂きましたがね」 ちなみに来店したのは、5日前の夜らしい。 死亡推定時刻よりも前なので、供述に嘘はなさそうだった。 「まあ、こういう言い方もなんですが・・・ツケにしていなくてよかったですよ」 正直な店長だ、と二人は思った。 それは確かに店長としては無理はないが、こういうことは心の奥底で呟くものだ。 由香はこほん、と咳払いをすると、店長に言った。 「では、そのルナさんとおっしゃる方に、詳しいお話を伺えませんでしょうか?」 「ルナちゃんは開店時から出勤するんで、もう少しで店に来ると思います。 もうしばらくお待ち頂けるのでしたら・・・」 「解りました。では、申し訳ないですがこちらで待たせて頂きます。 どうぞ、私達のことはお気になさらずお仕事をなさって下さい」 「そうですか、ではお言葉に甘えて失礼します」 店長は開店前で本当に忙しいのだろう、二人に一礼すると事務室の方へと走り去った。 「ビンゴでしたね、警部!」 店長が姿を消したのを確認してから、黒木が少々興奮気味に言った。 「ええ・・・『大金が手に入る』と言っていてその後殺害されたと考えると、どうも被害者は堅気じゃなさそうねえ」 「指紋照合で犯罪歴がないか、解りますかね」 「もしそうなら、こっちに連絡来ると思うけど…一応、こっちからも確認しておくよう言っておいて」 「了解です・・・いやあ、さすが警部」 黒木がお世辞じゃなく賞賛するが、由香は浮かない顔だ。 「まだ安心するのは早いわよ・・・店長は一見さんだって言ってたから、親しいホステスさんはここにはいないってことになる」 「そうでもないですよ、警部。 こういうところに来たんなら、お目当ての子には携帯番号にメルアドなんか、すぐに教えちゃうもんです」 さすがに独身貴族、刑事といえどこういう店には何度か来ているらしく、男の行動論理を若い女性刑事に教えてやる。 「女の子だってそういうものはちゃんと受け取るのがセオリーですから、相手の子がよほど被害者を嫌っていない限り、まだ仕事用の携帯なんかに消去せず残されてると思いますよ」 「そういうものなのかしら・・・それなら簡単に相手の身元が割り出せるけど」 携帯番号やメルアドさえ解れば、そこから携帯会社に要請して契約者を調べることができるのだ。 ホステスがそれを持っているのなら、被害者を特定する大きな手掛かりとなる。 「被害者がルナちゃんって子を気に入っていたら、可能性は高いと思います」 「気に入っていなかったら?」 「・・・手詰まりです」 黒木の言葉に、由香は大きくため息を吐く。 「あてにならないなあ・・・何か運に頼った捜査だわ」 そう由香が先行きを案じたその時、ドアが開いた。 「ルナさんかしら?」 「いーえー、違います~」 やけに明るい口調で否定の声を返したのは、身体の線を強調したボディコンを着こなした由香より2,3歳年下くらいの女性だった。 「貴方達、だーれ?お客様あ?」 「いえ、私達は・・・」 「あ、解った!貴方達新しいホステスの子で、同伴のお客さんを早々に連れて来たんでしょ?やっる~☆」 勝手にそう脳内補完した女性は、人懐っこい性質なのか、さっさと由香の前に座って興味津々の様子で話しかけてくる。 「あ、こんばんは、アケミでーす。よろしくね、うふ☆」 まだお昼か夕方か、という時刻なのだが、こういう店ではこんばんはがあいさつの基本なのだろう。 二人はあいまいに笑いかけながら頭を下げた。 「ねえねえ、貴女お名前は?源氏名は決まったの?」 「ああ、私は鬼瓦 由香といいます。名字正直嫌いなんですけどね」 げんなりした顔で、由香は言わなくてもいい事を言ってしまった。 実は彼女はごつい名字が心底から嫌いで、ゆえに部下にも“鬼瓦さん”と呼ばれるのを嫌がり、警部と階級で呼んで貰っているほどである。 「そうだよね、そんなの嫌だよね、解る解る。 じゃあさ、誰かと結婚して改姓しちゃえば?」 「そう思いますが、うち一人娘で婿養子派なので・・・もう諦めてます・・・」 さすがはキャバ嬢なだけあって、アケミは生来の人懐っこさもあり会話をするのがうまい。 五分ほど他愛無い話をしていたが、刑事のさがで彼女にも被害者の話を聞いてみようと思い、小型ノートパソコンを開いて写真を見せた。 「このお客さんのことをご存知ですか?」 「えー、誰このおじさん・・・あたし知らない。 何でそんなこと聞くの?」 アケミが不思議そうに首を傾げると、黒木が警察手帳を示して身分を明かす。 「失礼、私どもはこういう者で・・・今、殺人事件について捜査しているところなんです。 この男はその被害者で・・・」 アケミは驚いたように警察手帳を凝視し、ついで由香に視線を移した。 「私どもってことは、貴女も?」 「ええ、こう見えましても私、警視庁捜査一課の警部です」 由香も警察手帳を示すと、アケミはとたんに静かな声になった。 「あら、貴方達刑事さん?そう・・・そうなの・・・」 二人がどうしたのかと困惑すると、アケミは先ほどの口調とは打って変わった声で言った。 「あたし警察って大嫌いなの。帰ってよ!帰ってったら!」 金切り声で嫌がるアケミに、二人はあっけに取られるばかりだ。 「いや、そう言われましてもこちらは仕事で来てまして・・・」 黒木がしどろもどろになって言うが、アケミは聞く耳を持たない。 「うるさいわね!いいから帰りなさいってば!営業妨害よ!」 「まだ営業してないし、店長の許可も貰ってるんですが・・・」 由香が疲れた声で反論したが、まともな返事は期待していなかったので黒木に小声で囁きかける。 「警察って聞いた途端にこの態度・・・彼女、怪しくない?」 「同感ですが、証拠もないのに彼女をしょっ引くわけにはいきませんねえ」 「そうね・・・早くルナって人が来ないかなあ」 「彼女もそのアケミって子と同じタイプだったら、どうします?」 「公務執行妨害を無理やり適用して、警視庁で無理やり話を聞くしかないわね」 何しろ店長の証言により、被害者がここに来たことが証明されている。 そしてここが最後の足取りとなっている以上、彼について話さないということは事件に関係していると思われても仕方ないのだ、 やや外道な解決策を提示するあたり、同じ女の由香でもアケミにはお手上げであると語っていた。 アケミはさっさと帰れと軽くヒステリーを起こしていたが、二人はそれをスルーしながらひたすらルナを待つこと30分・・・ようやく待ち人がやってきた。 「おはようございまーす・・・って、もうお客さんが来てるの?」 そう挨拶しながら店内にやって来たのは、やたらセクシーな衣装をまとい、目を強調したと言えば聞こえはいいが、はっきり言えばケバいと表現されてしまう化粧をしたセクシーな三十代の女性だった。 キャバクラ嬢といえば若い女性というイメージを持っていた由香は驚いたが、黒木はホッとした様子でルナに話しかける。 「こんな時間に失礼します。実は私達は刑事でして・・・」 黒木が警察手帳を示すと、ルナは柳眉をひそめはしたがアケミのように嫌悪はせず、用件を尋ねた。 「刑事さんがあたしに、どんなご用かしら?」 どうやら話を聞いてくれるらしい、と二人は安堵し、代表して黒木が同じように被害者の写真を指し示した。 「ちょっと、この人をご存じですか?」 「ああ、この人・・・五日ほど前店に来た人だわ。 もうすぐ大金が入るって言ってたのにお勘定の時揉めちゃって・・・だからあたし憶えているの」 店長と同じ証言に、二人は頷き合う。 「この男が本日、変死体で発見されましてね。 この男について、聞かせて貰えますか?」 ルナは事情を了解すると、話が長くなると思ったのか二人の前に腰を下ろし、鞄から何やら細いパイプを取り出して煙草をつめると火を点けた。 「すごくしつこい人でね、店が終わったらオレの旅館に来ないかって誘うのよ。 冗談じゃないわね」 どうやら彼女は、被害者のお気に入りだったらしい。 黒木の『男はお気に入りの女性にはホイホイ連絡先を教える』という言葉を思い出し、内心でガッツポーズを取りながら由香が尋ねる。 「では、連絡先などを聞いていませんでしょうか・・・・メルアドや携帯番号とか」 「それは聞いてないけど・・・旅館の名前なら聞いたわね」 嫌いなタイプだったので気にもしなかったが、その男は携帯番号やメルアドについては語っていないとルナに言われ、由香は八つ当たりで視線で黒木に『嘘つき』と責め立てた。 黒木は冷や汗を流しながら、ルナに慌てて問いかける。 「で、でも旅館については聞いたんですよね。 詳しく教えて貰えませんか?」 「え?その旅館?確か・・・鷹田旅館って言ってたわね。 栄通りの近くらしいことを言ってたけど」 由香はノートパソコンを操作して地図を調べると、確かに栄通りの近くに鷹田旅館という名前の旅館があった。 「旅館なら予約名簿や宿帳なんかがあるから、その人の手がかりがつかめるんじゃないかしら? 半月は東京に滞在する予定で、その間はそこに泊まるって言ってたから」 さらに詳しい情報をくれたルナに、二人は感謝した。 「詳しい情報提供、ありがとうございました。 仕事前に押し掛けて、申し訳ありません」 「いいのよ、お仕事ですものね。アケミが失礼したようだし、こちらこそ申し訳なかったわね」 さすがに大人の態度なルナに由香が安堵すると、黒木が紳士的に頭を下げた。 「いえ、突然刑事が来たら、不愉快になるのも仕方ないことです。 次はぜひ、仕事を離れてお店に伺いたいものですね」 ルナは笑みを浮かべて鞄から名刺を取り出し、黒木に手渡しながら言った。 「もちろん、いつでも歓迎するわ。 事件解決を願ってます」 「ありがとうございます!では、失礼します」 「・・・・」 (黒木、こんな女性がタイプだったのかー) ルナからの名刺を大事そうに財布にしまう黒木を見て、ちょっと意外に感じた由香だが、部下とはいえ黒木を男として見たことはないので、由香は彼の恋を生暖かく見守ることに決めた。 「事件が終わったら、会いに行ってあげればー?」 「そうします!ではさっさと行きますよ、鷹田旅館へ!」 急に張り切りだした部下に、恋とは恐ろしいなとつくづく感じながら由香は黒木の後を追うのだった。 栄通りのすぐ近くにある鷹田旅館は、旅館と銘打っていても小さい規模で、料金も一泊六千円とビジネスホテル並みの安さのため、サラリーマンなどの御用達の旅館だった。 老夫婦で経営しているそうで、アットホームな雰囲気がなかなか評判の旅館だという。 「ここが鷹田旅館のようですね」 「いらっしゃい、お早いお着きで」 そう言いながら出迎えてくれたのは、六十代後半になろうという女将だった。 人のよさそうな顔で、ニコニコと頭を下げる。 「おや、お若いお二人で・・・ご予約は入っていましたか?」 夫婦に見えたのか、だが予約名簿に女性が入った覚えがないのだろう。女将はしきりに首をかしげた。 「あ、鷹田旅館にはこっちに来る旨伝えるの忘れてた!」 由香が慌てたように叫ぶと、黒木もははと笑って失敗をごまかした。 二人はこほんとわざとらしい咳払いをすると、警察手帳を示して身分を明かす。 「急なご訪問、申し訳ありません。 私どもはこういう者でして・・・」 「刑事さん、ですか?あの、私どもがなにか・・・・?」 女将は少しびっくりしたように問いかけると、由香は首を横に振った。 「いえ、実は私どもは、この男性の足取りを追っているんですが・・・こちらに宿泊しているという情報がありまして」 由香がノートパソコンの写真を女将に示すと、女将はあっさり頷いた。 「おやこの人・・・確かにここに泊っていました。 でも五日ほど前鞄を置いたままそれっきりで・・・」 (五日・・・死亡推定時刻は三日以上前ってことだけど、ルブランの店員達からの証言を合わせると、どうも五日前のようねえ) 由香は内心でそう情報を整理すると、女将に言った。 「実は今日、その男性が変死体で発見されまして・・・身元確認の捜査をしているところなのです。 詳しい情報をお聞かせ願えませんでしょうか?」 「何と、殺されなさった?!あわわ・・・・」 女将は卒倒せんばかりに驚くと、転がるようにしてフロントから出てきた。 「落ち着いて、女将さん。あの・・・」 「ええ、ええ、大丈夫ですとも」 女将は青ざめた顔で呼吸をすると、少し落ち着いたのか宿帳を取り出して由香達に見せた。 「この人がそうです・・・“村田 源一・茨城県の・・・・」 インターネットで女将が言った住所を打ち込んでいた由香が、イラついた声を出した。 「ちょっとこれ・・・思いっきりでたらめの住所じゃないの」 県と市までは正しかったが、その後の町名などは存在しないものばかりだった。 「そうなんですか?申し訳ありません刑事さん・・・」 女将が恐縮して謝罪すると、由香は慌てて手を振った。 「いえ、女将さんが悪いわけではありませんので、お気になさらず」 泊める際に宿泊者が本当の住所を宿帳に書き込んでいるかなど、いちいち確かめていたらそれはプライバシーの侵害というものである。 「あの、この男の鞄などはどうしていますか?」 「ええ、実は今月末までは世話になる、帰って来ない日もあるが、その時は部屋の清掃だけして、荷物はそのままにしておいてくれと言われていました。 満室になっていたわけではないので、そのとおりに・・・」 人のいい女将は彼の荷物などは片付けたりなどせず、未だに客として扱っていたと答えると、二人は言った。 「では、この男が泊っていた部屋に案内して頂けますか?」 「もちろんですとも・・・こちらです」 女将は自分の旅館の宿泊客が殺されたと聞いて青ざめて震えながら、二人を部屋へと案内してくれた。 「ここがあの人が泊まってた部屋です。 ほら、鞄も置きっぱなしで・・・」 六畳ほどの和室に押し入れがあるだけの部屋で、昔ながらのアパートを思わせるが部屋は奇麗に清掃されており、ふかふかの布団も敷かれていてなかなか居心地がよさそうだった。 布団の横にはぽつんと、主を待っているかのように置かれた鞄が目に入る。 「よし、さっそく鞄を調べて!」 「了解です!」 手がかりがあるかも、と期待に目を輝かせた黒木が鞄の中を開けたが、だんだんその目ががっかりしていく様に由香は顔を引きつらせる。 「・・・何が入ってたの?」 「鞄の中を調べましたが、下着とタオルしか入ってませんよ。 替えの服すら入っていないところを見ると、被害者は相当ズボラな性格していたんですね・・・・だからルナちゃんに嫌われたんだな」 「不潔な男は嫌われるからね・・・とりあえずこの鞄、鑑識に回しておいて」 由香も露骨に嫌そうな顔をして同意すると、それでも重要な証拠であることに変わりはないので、黒木は証拠品を入れる袋を取り出しながら頷く。 「解りました、持っておきます・・・っておや?鞄の下にハガキが落ちていました」 「え?」 鞄を袋に入れるために鞄を持ち上げた黒木が指した畳の上には、確かにハガキが一枚、ぽつねんと寝転がっている。 「被害者に届いたものか、それとも届けるつもりのハガキだったのかしら?」 手袋をはめた由香がハガキを手に取って文面を見ると、内容は女性からのもののようだった。 女性が書いたものだと想像される繊細な文字を、由香が読み上げる。 「“暑中見舞い、申し上げます。貴方が出張から戻られたと聞いて、たいそう嬉しく思っております。 今月中には身辺整理を終えてそちらに参りますので、どうか末長くお願いします”、か・・・・どう見ても男が書いたものじゃないわね」 「ええ・・・ということは、被害者に届いたものと見て、間違いないかと」 「よし、これはいい手がかりになるわ。黒木さん、ハガキを見てくれる?」 由香は目を輝かせてパソコンを開き、ネットの地図を出すが、黒木はハガキの何を見ればいいのかしばし悩んでいた。 「どうしたの、黒木さん?」 準備OKな由香に不思議そうに問いかけられて、黒木はようやく閃めいた。 「あっ、そうかあ!ハガキの表の宛名を見ればいいんですね」 「そうそう、早く読んで」 「了解です・・・北海道釧路市緑が丘・・・増田 文吉」 「ほ、北海道ですって?!」 てっきり都内近辺と思っていただけに、はるか北の地名を出されて由香は面喰らったが、黒木はよかったよかったと嬉しそうである。 「警部!やっと殺された男の身元が解りました。 これで本格的な捜査が始められますね。物語はこれからです!」 確かにその通りなのだが、被害者の身元確認と被害者の家族に事の次第を説明するために当然、これから北海道に行かなくてはならないという事に、この部下は気付いているのか。 十月と言えば東京からすればまだ涼しい季節だが、北海道はすでに寒いといえる季節である。 「そうね・・・あはははは・・・はぁ・・・」 どうせなら猛暑の東京から逃れられる、八月あたりに事件が起こってほしかった。 思わずそう内心で愚痴った由香は、事の次第を刑事部長に報告すべく、証拠品を回収して黒木とともに警視庁へと向かうのだった。
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合計: - 今日: - 昨日: - 氏名 所属 職種 社会人経験年数 大谷彰浩 ・ ジャーナリズム ・ 経歴 1968(昭和43)年 早稲田大学政経学部卒 同年 読売新聞大阪本社入社、徳島支局勤務 1970(昭和45)年 大阪本社社会部勤務、警察担当 1972(昭和47)年 大阪府警捜査一課担当 1980(昭和55)年 朝刊社会面コラム『窓』欄担当 以後七年間にわたって『窓』欄を担当 1987(昭和62)年 読売新聞社を退社後、大阪に事務所を設けて ジャーナリズム活動を展開している 事業内容 読売新聞社大阪本社社会部で記者として上司の黒田清らとともに数多のスクープ記事を取材してきた。読売新聞社を退社後黒田に師事しジャーナリスト事務所の黒田ジャーナルを設立する。黒田の死去後個人事務所を設立し、テレビ・ラジオなどのメディアへのコメンテーターとしての出演など、ジャーナリズム活動を継続している。 やりがい 弱者が標的となるような若者の犯罪について、特定の趣味やサブカルチャーと結びつけることが多い。ただし、現実の人間関係や格差問題など、若年犯罪者が置かれてきた境遇に言及することも多い。例として大阪心斎橋通り魔事件を上げると、先にテレビで刑務所脱走班と報じられた犯人について大谷氏がオタクと関連付けたコメントをしたのち、ネットや投書等で反論が多くみられた。 仕事への姿勢/考え方 読売新聞社の記者時代は黒田清に師事し活動していたが、退社後の今もテレビやラジオなどのメディアへの露出が多く、積極的に社会の出来事についてコメントをしている。思想が独特であるうえに論調が強い傾向にあるため、テレビ討論番組で共演者と激論になるケースも。熱しやすく意見が偏りがちになる傾向もみられる。 転機 私生活 今後の目標 参考URL: 感想 新聞記者に興味があったため、現在もコメンテーターとして有名な大谷氏について調べた。 様々な資料を集めたが、様々な事件へのコメントに対する世間の反応がかなり悪かったため少し驚いた。自分の意見を持ち、違う考え方の人と積極的に議論しあうことができる大谷氏の芯の強さは記者として必要なものであると考えるが、持論を展開する過程に熱や私情が混入していると感じる。 関連記事 【登録タグ EM 新聞 編集・制作者】 選択肢 投票 この人材像に憧れる (0) この人材像に共感する (0) この記事が役に立った (0) 名前 コメント