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就職活動を控えた学生やビジネスマンには必読となった日本経済新聞。 経済情報・企業情報主体で政治的スタンスは現実重視とされるが、やはり根本部分で「日本は悪い国だった」とする東京裁判史観に囚われ、また近年は媚中姿勢が目立ちます。 一昨年の読売と歩調を合わせての福田首相(リベラル派)擁立支援報道、そして最近の明らかに不当な麻生首相(保守派)叩きも原因はそこにあるのではないでしょうか。 ■日経新聞の政治的スタンス 最初に論点明確化のため、日経新聞の立ち位置を以下のように想定します。 ■「富田メモ」捏造報道 ※詳しい方の記入をお待ちします。 ■麻生首相バッシング ※詳しい方の記入をお待ちします。 ■参考サイト NET EYE プロの視点(清水真人) ※日経新聞論説委員:清水真人氏の政局解説(小泉政権時代に的確な政局見通しで有名になったサイトだが、麻生政権に対しては非常に批判的) ■ご意見、情報提供 公明党の立ち位置は「リベラル」固定ですかね。自分が太るためならば、なりふりかまわずどっちにでも転びそうですが。 -- 一保守派 (2010-03-14 11 40 18) 日経新聞読者です。 -- 名無しさん (2010-06-02 15 40 09) すみません。間違えました。昨日かおとといでしたかね。民主はダメだが自民も頼りないという社説でした。口蹄疫も報道はしていますが原口が規制したとツイッターでつぶやいた前の日(赤松が外遊から帰った日)あたりから報道したように記憶しています。 -- 名無しさん (2010-06-02 15 43 16) 名前 コメント
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3月3日() 場所 江戸川区 更新履歴 取得中です。
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プロローグ(徒士谷真歩) 「犯人は、お前だ」 ロングコートを纏いステッキを携えた紳士――ジェイムズは不敵に笑い、“犯人”にその人差し指を向けた。犯人と示された人影は、些かたじろいだ様子で、振り向きざまにジェイムズを睨みつける。 夜の街に繰り出す、あるいは家路を急ぐ人々で賑わう、宵の口のビル街。 そのうちの一棟の屋上で、二人は対峙していた。 眠らなくなって久しいこの街の灯りを足元に受け、対して天から降りる星月の明かりはいかにもか細い。 「警察のお歴々が言うところの『ES-08号事案』、金曜日の週刊誌が語るところの――うん、やはりこっちの方がしっくりくるな――通称、『怪盗サーカス』」 ジェイムズは私立探偵だった。 彼は美学としていささかクラシカルによりすぎているきらいがあったから、本来誘拐犯を追ったりはしない。そういうのは警察や保険屋の仕事だと思っている。とはいえ、世から“怪盗”などと評されているのであれば話は別だ。それは十分、探偵の仕事(テリトリー)となりうる――ジェイムズはそう判断し、行動を開始した。 そうしてひとたび動いたならば、事態は犯人と探偵、その対話に収斂する。 「本当なら、関係者一同の前で華々しく推理を披露したかった所だがね。いやあ、僕もまだまだ探偵強度が足りない」 自嘲的に語る探偵の流儀(スタイル)に合わせたわけでもないだろうが、犯人――サーカスと呼ばれたこの怪盗もまた、クラシカルと呼ぶに差し支えのない犯罪者だった。 即ち、神出鬼没にてどこにでも現れ、予告状を以て自らの存在を誇示し、目的を果たしたら煙のように消え去っていく。 そして、このサーカスが盗むモノ。それは―― 「盗るも盗ったり、既遂12件未遂が1件。 “神隠し”、“連続誘拐犯(シリアル・キッドナッパー)”、“人を盗む怪盗”、――その被害者の行方は、杳として知れない」 “人間”だ。 サーカスは何も答えなかったが、しかしせせら笑うような気配をジェイムズは受け取った。 「被害者をどうした(・・・・)」 「……」 ジェイムズの声が一段、低くなる。 サーカスは答えない。 「手段はわかった。犯人もこうして目の前に。……動機はなんだ?」 「……」 ジェイムズは重ねて問う。 サーカスは答えない。 「……君の能力は――」 「……!」 更に重ねようとした刹那、対峙していた二つの影が交錯した。 ジェイムズの携えたステッキがくるりと翻る。 「随分と無口なようだが、……こちらの方はなかなか雄弁じゃあないか」 コートの裾の端が切り裂かれ、夜の街を流れていった。 こういう所で思わず冷汗を流してしまうのが、ジェイムズが探偵強度が低いと評される所以だ。 「いいさ。バートン=ライト・スタイルも嫌いじゃあない」 あくまで寡黙なサーカスを向こうに回し、ジェイムズは師から受け継いだバリツの構えを取る。 夜の街に人知れず、今一度影が交錯し―― XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX 「……で」 ひとしきり話を聞いたところで、彼女――警視庁捜査一課魔人犯罪対策室所属、徒士谷(かちや)真歩(まほ)警部補は、ため息とともにその探偵を見やった。 「そのままフツーに負けてブッ飛ばされてきた、と。また随分手ひどくやられたなあ。ええ、名探偵殿?」 「いやァー、面目次第もない。 しかし真歩ちゃんは僕が仕事をしくじった時に限って名探偵呼ばわりをするねえ」 「慰めてやってるんだよ」 渋面を浮かべながら、真歩は皮肉を返す。 込められた感情は呆れと怒り。それと、僅かばかりには心配もある。 「ホシがわかったのなら、警察に任せときゃあよかったんだ。欲をかいて痛い目見たな」 「怪盗の相手は探偵がするって、昔から決まっているだろう」 「どこの世界の話だ」 「我々の業界ってやつで」 「バカバカしい!」 これも一種の流儀(スタイル)なのだろうか。ジェイムズは飄々とした男だったが、この手の美学や矜持の話になるととたんに頑固になるのだ。それがわかりきっていたので、真歩は早々に話を打ち切ろうとする。が、とたんにジェイムズが切り返した。 「バカはひどいなあ。そも、場末の探偵などより時間も予算も人手もかけていたのに、ついぞ捕まえられなかったのは警察の方じゃないか」 「ム」 確かに、それを言われると真歩は弱い。 手を抜いたつもりはない。取りうる手段で最善を希求してきたつもりだ。 それでもなお多くの魔人犯罪者の跋扈を許しているのは、ひとえに警察の不徳だろう。 ――とはいえ。 「それを棚に上げて、あげくに探偵の手柄の尻馬に乗ろうだなんて。日本の警察には美学ってものがないのかねえ?」 とはいえ、ただ黙りこくるものでもない。 「……手柄。手柄っつったか、いま。名探偵殿はそんなもんに拘って、ES-08号を取り逃したと」 「そんなものとはご挨拶だな。名誉を求めるのは悪いことじゃない」 「結果、ES-08号が次の犯行を働いても?」 「……」 「……」 しばし、無言。 ジェイムズにも、功に逸った自覚はあった。 あの場にそれこそ真歩が居れば、このような事態にはならなかっただろう。せめて一言の連絡もしなかったのは、やはりこの功名心が原因にほかならない。 「……君にはわからないさ」 「わかりたくもない!」 鼻息を荒くする真歩。黙ってそれを見返すジェイムズ。 しばしの沈黙が場を支配する。 ――つまるところジェイムズは、彼女に負けたくなかったのだ。 けれどそれを口に出したくはなかったから、彼女がわかりたくもない、と言ったことにどこか安堵している自分もいた。 無論、それは一瞬のことに過ぎない。ジェイムズは口を開き 「もーー、二人共うーるーさーいーー!!」 唐突に横切った、甲高く、そして幼い声に強制的に口を閉じられる。 「パパもママも、喧嘩しないの!」 唇を尖らせながら、声の主――エプロン姿の少女は、二人の間に据えられた鍋敷きの上にどすんと土鍋をすえた。 猫の肉球を模したキッチンミトンをぱさんと脱ぎ捨て、腰に手を当て、二人を睨みつける。 顔を突き出した拍子に、ブロンドの髪をまとめた短いポニーテイルがぴょこんと跳ねた。 「仲直りしなきゃ、ごはん抜き!」 「はい」 「ごめんなさい」 まったく堪らない。 二人揃って頭を垂れる。 このやりとりで凡その見当もつけられようが、徒士谷ジェイムズと徒士谷真歩は夫婦であり、この少女――徒士谷かがりが、二人の娘に当たる。 日ごろ家を空けがちな両親に代わって、祖母――真歩の母親――が何かと面倒を見ることが多く、そうこうするうちに覚えた料理で、両親はすっかり胃袋を握られていた。家庭内ヒエラルキーが危ない。 「私に謝ってどうするの!!」 そして手厳しい。気性の荒さや一本気さというのは、母親譲りだろうか。 「えーーっとーー…言い過ぎました。ごめんなさい」 「仕事がうまく行かなくて苛ついてました。ごめんなさい」 よろしい、と、かがりが笑顔で頷いて、ジェイムズと真歩はどちらともなく視線を合わせ、そして笑った。娘マジ天使。 XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX この時、ES-08号事案――『怪盗サーカス』の正体を、真歩は聞かなかった。娘の前でこれ以上仕事の話をするのは躊躇われたし、こうして始まった団欒を乱す気にはなれなかったからだ。 かがりが寝静まったあと、一度だけ水を向けたが 「…少し気になることがあるんだ。裏を取るまで、少し待って貰えないか」 と、躱されてしまった。 「……そんな顔をしないでくれよ。今度はもう無茶はしないし、必ず話すよ。絶対だ」 ジェイムズは自分の言葉を曲げるような男ではなかったから、不承不承ながら了承した。 …この時無理にでも聞き出しておけばよかったのだろうか。後に真歩は度々、そう思い返すことになる。 この団欒から二日後の夜半、徒士谷ジェイムズは遺体で発見される。 彼の遺留品の中には『怪盗サーカス』からの予告状――『怪盗サーカス』が“盗む”と決めた相手に送る「招待状」があったことから、『怪盗サーカス』事件における、最初の死者として扱われることとなった。 XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX ―――あれから、もう2年になる。 『先パァイ! すンません! 接触失敗す! 被疑者は車で逃走中!』 追想は、情けない声を上げる後輩からの無線で中断された。 「ち、場所は」 今、コンビを組んでいるこの魔人警官。名を内裏(だいり)エイジという。 能力も筋も悪くないのだが、どうにもここ一番での踏ん張りが足りない。そろそろもう一段育ってほしいところだが――さて、人を育てるというのはなかなか難しいものだ。 『環七を高円寺方面に車で逃走中!』 「環七ね。なら問題ない。そのまま追跡。挟み撃ちにするぞ」 『うッス!時間は!』 「90秒」 思考を現実に引き戻す。怪盗サーカスは後回しだ。 ――いま追っているのも既に8人を殺している犯罪魔人だ。魔捜研の尽力で既に能力は大方割れているが、油断はできない。 「相手が悪かったな」 油断はできない。が、それは自信を揺らがすことと同義ではない。 この被疑者はもとは九州から流れてきたのだったか。あたしのことを知らないってんなら、お気の毒だ。いや、同情はいらないか?縛について法の裁きを受けやがれ。 都内全域、既にあたしの能力射程。 「そこは、あたしの東海道だ」 『先パァイ!今の決めゼリフっすか先パァイ!』 うるせえよ、という小さな呟きを残して。 本庁地下の事務所から、徒士谷真歩の姿は忽然と消え失せた。 XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX 魔人剣道。 日本を能力バトル先進国たらしめている理由の一つに、この存在があげられるだろう。 非魔人と魔人は、こと戦闘能力においてしばしば根本からして“違う”。非魔人の肉体と身体能力を前提として構築された各種武芸の技術体系は、魔人の肉体性能を十全に発揮できないばかりか、時には不要な負担や歪みすらも生じさせうる。 必然、魔人たちは源平の昔より魔人の、魔人による、魔人のための技術体系を組み上げてきた。しかしながらそれらの多くはごく少数の狭い流派内で完結し、一子相伝、あるいはそれに近い形で別個に細々と受け継がれてきたに過ぎず、失伝の憂き目に合うことも珍しくなかった。 転機が訪れたのは19世紀後半。大政奉還による天皇親政への移行を始めとする大変革――明治維新の折である。 西南戦争を経て、剣術の有用性を再認識した時の警視総監、川路利良は撃剣再興論を著し、全国の警察官に対し剣術を大いに奨励した。挙国一致の富国強兵政策が推し進められていた背景の中、指導方法の統一と確立を目的に種々様々な流派の合一が警察内で図られることになる。 こうして生まれたのが世に名高い武術流派、警視流である。そして、今ひとつ。 細く繋いできたがゆえに非魔人武道に比して進歩の歩みの遅かった各種魔人武道は、この時の数々の流派の衝突と研鑽・研究を経て大いなる発展と躍進を遂げることになる。 魔人の武術は秘すもの、という当時の常識を覆すこの施策は、世界的に見ても極めて特異であり、諸外国を驚か(ドン引きさ)せた。 これこそが、全国の青少年魔人に親しまれる魔人剣道の原型。 これこそが、今なお不朽の研究と研鑽がなされる、最新にして世界最大と称される“統一魔人流派”! 「魔人警視流」 時速200kmを越すスピードで環状七号線を走る一台のセダンの眼前。虚空より突如としてスーツ姿の女が出現する。 言うまでもなくそれは徒士谷真歩であり、言うまでもなくそれは彼女の魔人能力の発現である。 彼女の魔人能力、『東海道(とうかいどう)五十三(ごじゅうさん)継(つぎ)』の能力(ルール)は極めてシンプル。即ち、『一度徒歩で行ったことのある場所に瞬間移動ができる』。それは、彼女自身を示すかのように真っ直ぐな能力(ルール)だ。 腰だめに構えるのは黒塗りのステッキ――亡き夫の仕込杖(あいとう)、馬律美作(ばりつみまさか)。 「“居合”」 セダンはブレーキを踏むでなくハンドルを切るでなく、むしろ加速したようだ。 なるほど、場馴れした手合なのだろう。 だがかえすがえすも感想はただ一つ。相手が悪い、だ。 風の流れに彼女のウェーブのかかった黒髪が舞い上がる中、真歩はただ前を見据えていた。 「天狗乃太刀!」 抜き放った一刀は、決して優美ならざるがつんという音とともに車体に衝突する。全身の撥条を余すところなく刀速にこめた剛の一閃はバンパーの半ばほどにまで食い込み競り合う形になる。 押し込むワゴン車はけたたましいエンジン音を挙げて更なる馬力を込め、踏みしめた足元ではパンプスとアスファルトが摩擦で火花をあげていた。 時は早朝。 通行人はほとんど(・・・・)いない――つまり僅かながら点在する。彼らへの、そして市街への被害は最小限にする必要があった。なので叩き壊すでもぶっ飛ばすでもなく、真歩はこのまま押しとどめることを選ぶ。 力任せの一刀は、力任せの轢殺撃に押し込められ、足元の火花を連れて二百メートルばかりを後退する。 そのさなか、鍔迫り合いをする車の一部が、べこりと変形をした。 真歩たちが対峙している魔人、虎薄方馬(とらうすほうま)の能力――乗り物を変形・合体させる能力――だろう。 変形した車体は幾つもの拳を型取り、それぞれが殴打を繰り出してくる。 社内からは、金属をすり合わせたかのような耳障りな笑い声が響いてきた。 「はン」 それを、真歩はまとめて鼻で笑う。 予想通りだ。 これまでの魔捜研――魔人能力捜査研究所の調べにより、既に具体的な能力の条件や規模についても概ね判明している。そして、虎薄は真歩の能力を知らない。 魔人同士の戦闘において、これはほぼ決着がついているのと同義だ。 「腕はまずいんじゃあねェのか、腕は」 刀を右手で保持し、左手で拳をいなす。 例えば、幾つかの交戦報告を分析した結果、こうした仮説が報告されているのだ。 「“能力発動中は感覚を車体と共有している可能性が高い”――だったか」 手打ちとなった拳の一つを受け止め、指を絡めては関節を極め、捻りあげた。 どうやら仮説は確かであったらしく、運転席の虎薄は顔をしかめ、変形した車体の動きが硬直した。 それは一瞬ばかりのことであったが、一瞬で十分なのだ。 その間隙に、右手で保持していた刀を抜き放ち足元を切り払う。 虎薄は変形能力を駆使して前輪を浮かせて躱したようだったが、悪あがきだ。浮いた車体に下半身を潜り込ませ、組み付いたままの左腕を引きながら腰を跳ね上げた。 魔人警視流“柔術” 片輪車 「お、るあああああああっ!!」 平たく言うならば、一本背負い(・・・・・)である。 早朝の空気を切り裂く轟音とともに、車体はアスファルトに叩きつけられた。 「さて、虎薄方馬。強盗殺人の容疑でてめぇにゃ逮捕状が出ている。これ以上は抵抗せずに大人しく――おいおい」 それなりの衝撃は与えてやったはずだが、薬物でも決めているというのか。 血走った目で半ばスクラップと化したセダンを組み替えながら、虎薄は口から泡を飛ばしながら何事かを喚いている。 組み上げられた巨腕を真歩に叩きつけてくるが、真歩の姿は既にそこからは消え失せている。 「美人婦警さんに夢中になるってのはわからないでもねえがな」 フロントガラスの真正面に現れた真歩は、唇の片端だけを持ち上げてせせら笑った。 無造作に、納刀したままのステッキを振りかぶる。 「90秒だ(・・・・)」 中指を立てる。 「ケツががら空きだぜ?」 後方から追いついてきた相棒、内裏エイジの運転する車両による体当たりと、振り下ろされるステッキ。 ダメ押しの一撃が、今度こそ虎薄の意識を刈り取った。 XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX 「うん…うん……夕方にはおばあちゃんがそっちつくから、いい子にしてなね。 ママはしばらく遅くなるから。………だぁいじょうぶ。参観日にはかならず行くって。うん、約束」 警視庁捜査一課、魔人犯罪対策室。 内裏エイジ巡査は、事務所の隅で電話をする相棒――徒士谷真歩警部補をぼんやりと眺めていた。 「んっふふ、ありがと。がんばるぜー。じゃあねー。」 「……」 彼女は捕物の大立ち回りや、ポカをした自分を叱責するときとは打って変わって、穏やかな顔をしている。 「おう、悪いね。待たせた」 「………先パイってさあ。“ママ”なんすね」 「あン?」 何を今更、という顔で真歩はエイジを見る。 「いや、なんか。どっちかって言うと“母ちゃん”って感じじゃないスか」 「やかましいわ」 「あいてっ」 げんこつを振り下ろされて、エイジは頭を抱えた。 「キャラじゃないのはわかってるけど。旦那にマリオカートで負けてそうなったんだよ」 「マリオカートで」 彼女の夫、徒士谷ジェイムズが殺されて二年になる。 当時、エイジはまだ警察学校で訓練中の身だった。 二年という時間が長いのか短いのか、近しい人を失った経験のないエイジにはわからなかったが、真歩自身は時折話題の中でごく自然に彼のことを話す。周囲も特段気をつかうでもなく普通にしているので、そういうものなのだろうと思っている。 とはいえ、思うところが何もない、ということではないのだろう。 いま、デスクの上で真歩とエイジの間に広がっているのは、件のES-08号事案――いわゆる連続誘拐犯『怪盗サーカス』事件の捜査資料だ。 ジェイムズが殺されて以降の二年間、怪盗サーカスは姿を表していない。当時数々の事件においてセンセーショナルに報道された怪盗サーカスも、世間からは既に忘れられて等しい。 状況が変わったのは、かのエプシロン王国は第一王女フェム――彼女の最初の外遊先を示すスピーチの直後のことだ。 招待状 遥か天駆ける国のいと麗しき君 フェム=五十鈴=ヴェッシュ=エプシロン殿下 成人を迎えられた由、誠にお慶び申し上げます。 その前途を祝しまして、貴女の舞台に華を添え、 我が公演にて愛と興奮の一幕にご招待申し上げます。 一座より 愛をこめて 招待状――かのサーカスが標的に対して必ず送る、“犯行予告”。 それが、エプシロン王室に届けられたのだ。 当初は悪質ないたずら、程度に思われていたそれは、本物の可能性が極めて高いとする鑑識の見解を以てエプシロン王室、五賢臣、そして警視庁に対策の要を生じさせた。 「……と、いうのがこれまでの流れ、スよね」 「ん」 当初、警視庁はグロリアス・オリュンピアそのものの中止または縮小を強く求めていたが、五賢臣側がこれを拒否。警備体制も警察の介入をほぼ認めない形であった。 これに対して粘り強い交渉、根回し、縄張り争い……等々を経た上での妥協案として落ち着いたのが、警備体制への一定の介入。ならびに―― 「魔人警官の参戦枠を確保……って、大会盛り上げるのに良いように使われてないスかね、コレ」 「まあ、大会の中に入り込むって意味じゃあ有効なのは確かだ」 真歩も顔をしかめている。 「ES-08号は劇場型の犯罪者――要は派手好きだ。参加者に紛れ込んでる可能性は十分にあるし、優勝して王女殿下に直接接触、なんて事になったらそりゃ絶好の犯行機会だからな。それも世界中の腕利きを嗤いながら、だ」 手元の資料から顔を上げて、笑う。 「あたしが出るなら少なくともそれは防げる」 「うわあ優勝する気満々。……まあ、五億とか言われたらやる気も出ますよね」 「え、それはいらん……娘の教育に悪そう…」 「パねぇ」 即決で賞金放棄を言い出す。 まったく剛毅なことだ。エイジは素直に感心した。 「えー、じゃあ願いを叶える方は?なんか無いんスか?」 「ニューカレドニアとかに行きたいかなー。娘と」 「ニューカレドニアに」 ……そういうのもっとこう、自分でなんとかできるやつじゃないの?? 「安心して長期休暇取れるぐらいに後輩が育ってくれりゃいんだがな」 「あ、さてはヤブヘビだったなーコレ!」 ぱこん、と、丸めた資料で頭を叩かれてしまった。 「ご名答。いいか、あたしらの目的は」 「ES-08号をとっつかまえる!」 「ちげーよタコ。まずは犯行を防ぐ」 「あ、ウス」 ぺけぽん、とまた叩かれてしまう。暴力上司め。 「もちろん、その上でとっ捕まえるがな。 これはあたしのヤマだ。お前にも働いてもらうぜ、エイジ」 彼女は、唇を引き結ぶ。 経緯を考えれば、この事件に関して入れ込むのは当然だ。 ……実のところ、彼女がこの件を担当するにあたって私情がどうこうとの横槍がないではなかった。 なかったが、他に名乗りを上げた魔人警官たちの横槍を払い除け(物理)、今朝の虎薄を始めとする喫緊の担当案件は全て片付け、残りはチームの同僚らに引き継ぎも済ませた。 少なくともこの事務所は自分やボスも含めて、彼女をバックアップするつもりだった。 「――にしても、何者で、どんな魔人なんスかね。ES-08号ってのは」 「わかりゃ苦労しねえ。 ……神出鬼没で、どこにでも入り込み、どこにでも現れる。 変身や逃げ隠れでなく、認識や因果を操作する能力の可能性もある――ってのが魔捜研の今のところの見解だったか」 「オレみたいに?」 「そう、お前みたいに、だ」 大会参加者ならびに候補者、運営側主要人物、第一王女と使節団、そしてその関係者―― 真歩は二百名近い人物調査ファイルの一つ一つに目を通し、層別していく。 魔人とは言え真歩とエイジは警察官だ。 彼女のその能力と同じく、その本領は派手な捕物や立ち回りや能力バトルなどではなく、一歩一歩踏みしめる地道な捜査にある。 エイジは真歩の下についてからそれを何度も言い聞かされていたし、自分なりにその意味を解しているつもりだ。 仇討ち、という言葉を、彼女は使わない。 それでもこれは、決着を着けるべき彼女のヤマだ。 相棒として、自分もやるべきことをやろう。 エイジはしばらく資料に耽溺する真歩の横顔を眺め、そうして自分も同じように捜査資料を手に取り始めた。 XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX 夜半。 過去の事件、対象の能力、パーソナリティ、経歴、あるいは刑事の勘。 それらを勘案しながら層別していった人物ファイルは、二百近い容疑者を数十程度まで絞っていた。 「(ジェイムズは、何かを掴んでいた)」 船を漕ぐ相棒を横目に見ながら、真歩はコーヒーを呷る。 夫と同じ目線を、自分はまだ持つには至らない。 「………“この台詞”は、あたしの流儀(スタイル)じゃないんだがな」 これから忙しくなる。 験を担ぐわけじゃあ無いし、“彼ら”の流儀には理解の及ばないところも多々ある。 だがまあ、景気づけにこれぐらいはいいかもしれない。 ホワイトボードに貼り付けた数十の容疑者たちを眺めながら、真歩は呟く。 そうとも。 きっと、追いついてみせよう。 夫にも、怪盗サーカスにも、だ。 「犯人は、この中にいる」 <プロローグ 了>
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予選結果:徒士谷真歩 予選順位:16位 個人ポイント 19P 投票マッチング VS偽花火 燐花(投票数:4) サーカス関連因縁対決という仮の名のお二人の強い物語対決を見たい 魔人警官VS放火魔術師ふたたび 胃が痛くなるシリアスが見たい。 VS志高 純奈(投票数:2) 共に家族を失うという経験を持ちながらも決して相容れない2人の戦いが見たい 僕が一番好きな徒士谷さんが一番魅力的な姿になるマッチングを欲望の赴くままに所望いたします。ちょっと通りそうにない組合せですが、届けこの想い……! VS叢雨 雫(投票数:2) VS九暗影(投票数:1) カッコいい女性対決!どっちも大好き!1戦目で任務系同士で当たって盤外の物語もいい感じに進めて欲しい!楽しみ!! VS童貞男(投票数:1) 徒士谷さん凄く格好良いんですけれど、それはそれとしてエロい所も見てみたい!で、ですね。外的なエロさよりは内面のエロさが大事だと思うワケですよね。いや、うーん酷い選考理由ですね、でも見たい対戦ですよ VS澪木祭蔵(投票数:1) 【徒士谷真歩さん】すべての属性が好きで、すなわち大好きです。好き過ぎて「好き」以外の感想が出てきません。好きです。100億点です。【澪木祭蔵さん】能力が対戦相手の内面を掘り下げられるので、面白いなぁと思いました。プロローグでのプロフェッショナルな戦い方も好きだったので票を投じます。【マッチング】公安繋がりです。邪な願いの抑止のために擁立されたはずの二人が一回戦で当てられる……。大会の陰謀を感じずにはいられませんね! 力量的にはプロ同士なので熱い戦いが見られるのではないでしょうか。 VS“正直伯爵”&大正 直(投票数:1) 警察同士どのような交流をするのか見てみたいです。 VSモブおじさん(投票数:1) VS阿呂芽ハナ(投票数:1) VS大隈サーバル(投票数:1) VS真野 金(投票数:1) VS”富嶽”のフジさん(投票数:1) VS朝顔 修羅子(投票数:1) VS八剱聖一(投票数:1) VS則本 英雄(投票数:1)
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ちゃーみんぐ キャラクター コメント 清水真澄による日本の少女漫画。ジャンルは「まじかるらぶコメディ」と銘打たれている。 「ちゃお」(小学館)に1992年8月号から1995年3月号まで連載された。タイトルはスターダストレビューのアルバム「CHARMING」から。1993年8月にはイメージアルバムが発売された。 キャラクター エネコロロ:白河茶美 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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新潟南西部CHARMテストおよび奪還戦 概要 城ヶ島工科女子高等学校の清水真田調査隊の立案によって行われた、CHARM試作機のテスト並び、新潟県南西部奪還を目的とした戦い。 年度 2052年6月 場所 新潟 援助 G.E.H.E.N.A 参戦リリィ 清水岳美 真田杏? 内藤静香? 渡辺麻紀? 鷹木・アンジェリカ・こころ? 朝永苺 小柴瑛心 益川雅樂 湯川満月 詳細 元々は、新潟県南西部のCHARM試作のテストを行う予定だったが、新潟におけるヒュージの増殖並びにアルトラ級ヒュージ『ファーヴニル』の出現によって、新潟南西部の主要都市の奪還も含めた作戦となった。一日目に小千谷市を、二日目に十日町市のヒュージ殲滅および奪還。三日目長野県飯山市に補給した後、妙高市並びに上越市に進出 その後、『北伐』部隊に合流。作戦を共に遂行することになる。
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草案 家族の人々 エネコロロ:まゆみ 特性ノーマルスキン推奨 エルフーン:ボーバー 髪型が似てるので。性格ようきorうっかりや ブニャット:ママ ケッキング:ヨシ ボーバーの友達 ジーランス:ナアさん チャーレム:おたまちゃん 学校の人々 ムシャーナ:伊藤拓麻 ねむる必須 ミミロップ:ミコ ユキメノコ:ゆーこ サーナイト:清水真弓 ドサイドン:神戸先生 ビリジオン:斉藤真砂美 ルカリオ:星野みさを 妖精 色違いミミロップ:マユリン 色違いエルフーン:スーパーボーバーEX -- (ユリス) 2012-11-27 19 52 55
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しみず 入手法/作り方 井戸で入手 フレイル酒、分ける、かなり 作成アイテム 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 清水 こうじ 置く 1日 フレイル酒 腐った清水 熱燗 清水 小麦粉 まぜる ちょっと ギョウザの皮 腐った小麦粉 饅頭の皮 清水 セイ・リューンの葉 置く 1週間 セイ・リューン酒 腐った清水 フレイル酒 清水 ふわふわ粉 熱する かなり 泡水 腐った清水 ふわふわ水 清水 野菜ギョウザ 熱する ちょっと 水餃子 腐った清水 GREAT 清水 妖精の羽膜 置く 1日 おたまじゃくし 腐った清水 GREAT オレンジ 清水 置く 1日 オレンジ水 腐ったオレンジ GREAT ぐ実 清水 置く かなり こんにゃく 腐ったぐ実 ナタデコ 小麦粉 清水 まぜる 1日 生パスタ 腐った小麦粉 毛糸 小麦粉 清水 熱する ちょっと 耳ゆで 腐った小麦粉 大福 小麦粉 清水 置く かなり ざるうどん 腐った小麦粉 すうどん 米 清水 まぜる ちょっと 白汁 腐った米 白い水 米 清水 熱する かなり 粥 腐った米 蝋 すみれ 清水 置く 1日 スミレ水 腐ったすみれ スミレ酒 ゼリーの素 清水 まぜる かなり ナタデコ 腐ったゼリーの素 GREAT 陶器の破片 清水 まぜる かなり シンプルな水差し 腐った陶器の破片 聖水木 レモン 清水 まぜる 1日 レモン水 腐ったレモン スミレ水 腐り復活 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 腐った清水 - わける うんと フレイル酒 × 聖水 1時間35分 名前 コメント
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まゆみ! ボーバーの友達 コメント 田辺真由美作の漫画。 ボーバーの友達 バニリッチ:おダイちゃん 見た目がウンコ頭から コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る 草案 家族の人々 エネコロロ:まゆみ 特性ノーマルスキン推奨 エルフーン:ボーバー 髪型が似てるので。性格ようきorうっかりや ブニャット:ママ ケッキング:ヨシ ボーバーの友達 ジーランス:ナアさん チャーレム:おたまちゃん 学校の人々 ムシャーナ:伊藤拓麻 ねむる必須 ミミロップ:ミコ ユキメノコ:ゆーこ サーナイト:清水真弓 ドサイドン:神戸先生 ビリジオン:斉藤真砂美 ルカリオ:星野みさを 妖精 色違いミミロップ:マユリン 色違いエルフーン:スーパーボーバーEX -- (ユリス) 2012-11-27 19 52 55
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清水への道 ログインユーザの方は、このページを自由に編集することができます。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (日本平.jpg) 清水への道 自家用車編 車で行くのは比較的楽です。 スタジアム周辺に駐車場は無く、かなり離れた駐車場に止めてシャトルバスで現地入り、もしくは歩いて30分くらいの駐車場に止めてひたすら歩く、という形になりますが、柏から片道200Kmちょっとですから、運転は苦になりません。 清水への道 電車編 順当なのは、東京駅から新幹線で静岡駅、そこからシャトルバス、です。 普通じゃモノ足りない、満たされないという方は、「青春18きっぷ」による各駅停車の旅をお勧めします。5人で一緒に行けば、1名当たり「往復2300円」。コストパフォーマンス抜群です。柏からスタジアムまで、寄り道一切なしで片道5時間くらいです。 ただし、おすすめできるのは「デーゲームであれば」ですが。 08年度の日本平は夏休み期間中なので「青春18きっぷ」が利用可能(なはず)なのですが、清水駅21:03発が柏に帰り着く最終便です(柏0:38着)。ナイトゲームだと途中一泊が必要になります。 後期戦の詳細日程発表次第ですね。 清水への道 高速バス編 こちらもナイトゲームだと無理ですが、高速バスで行くという手もあります。 JRバス「しみずライナー」利用 東京駅から清水駅前(あるいは新清水)まで行って、そこから先はシャトルバス(あるいは路線バス)で現地入り。 東京-清水 片道2800円です(+シャトルバスor路線バス代) JR東名高速バス利用 かなりマニアックなルートです。(高速バスマニア向き・・・ってそんな人いる?) 東京駅から東名高速バス(静岡行きでも浜松行きでも名古屋行きでも何でも良い)に乗って、東名清水バス停下車、そこから歩いて5分くらいのところにある路線バス「庵原(イハラ)貯水タンク前」バス停から港南厚生病院方面行きに乗って揺られること約40分で「日本平運動公園入口」に着きます。坂道を登ればそこがスタジアム。 東京-東名清水 片道2600円+路線バス440円です。 最大の弱点は、路線バスが1時間に1本くらいしかないことです。しずてつジャストラインHPで事前に時間をご確認ください。 渋滞にはまっても、路線バス停が見つからず路頭に迷っても、責任は持てません。あしからず。 【お知らせ】08年清水戦はTRアウェイバスツアーを実施予定 8月23日or24日の試合当日に柏駅近辺発着で予定しています。 概要が固まり次第、TR掲示板等で発表します。 日本平のスタグルメ 富士宮焼きそば TRメンバーイチ押しのスタグルメ。確かにウマイ。 ホーム側まで行ってまで買う価値はあります。 バックスタンド裏の売店のメニュー 「七穀ステーキサンド」が良さげでした。 イベリコ重 これはホームG裏の売店で買いました。 レプリカを脱いで、買いに行きましょう。 あと静岡名物のおでんもあります。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (日本平のおでん.jpg)